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技術 離型部材一体型転写シート、印画物の製造方法、転写シートの製造方法、及びプリントシステム

出願人 大日本印刷株式会社
発明者 吉野周平與田晋也
出願日 2018年12月28日 (1年6ヶ月経過) 出願番号 2018-247939
公開日 2019年5月16日 (1年1ヶ月経過) 公開番号 2019-073026
状態 拒絶査定
技術分野 サーマルプリンタ(構造) 転写による装飾 熱転写、熱記録一般
主要キーワード 張力方向 成型転写 タワミ 離型部材 有機変性シリコーンオイル ホットスタンプ方式 イソブチルアクリレート共重合体 巻き取り適性
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年5月16日)のものです。
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図面 (11)

課題

転写層に画像を形成するときの搬送性、及び被転写体上へ転写層を転写するときの転写性の双方を良好なものとできる離型部材一体型転写シートを提供すること。

解決手段

離型部材一体型転写シート300は、第1の支持体210上に粘着層220が設けられた離型部材200と、第2の支持体10上に転写層20が設けられた転写シート100とが、粘着層220と第2の支持体10とが対向するようにして一体をなしており、転写層20は、第2の支持体10から剥離可能となっており、第2の支持体10と粘着層220との接着力は、第1の支持体210と粘着層220との接着力よりも小さく、これにより、転写シート100からの離型部材200の分離が可能となっている。

概要

背景

転写層を有し、当該転写層を被転写体上に転写可能とした転写シートについては各種の形態が知られている。例えば、特許文献1、2に提案がされているような(i)基材の一方の面上に受容層を含む単層構成、或いは積層構成の転写層が設けられた転写シート(中間転写媒体と称される場合もある)、(ii)基材の一方の面上に保護層(剥離層と称される場合もある)を含む単層構成、或いは積層構成の転写層が設けられた転写シート(保護層転写シートと称される場合もある)等が知られている。

このような転写層を有する転写シートは、色材層を有する熱転写シート組合せ、昇華型熱転写方式や、溶融型熱転写方式等の画像形成方法を用いて、色材層の色材移行させることで、或いは、インクジェット印刷方式を用いて、インクジェット用のインクを転写層に付着させることで、転写層に画像を形成できる。そして、画像が形成された転写層を有する転写シートと、被転写体とを組合せ、適宜の転写手段、例えば、転写シートにエネルギー印加することで、被転写体上に、画像が形成された転写層が転写されてなる印画物を得る。

このような転写シートに対しては、転写層に画像を形成するときの良好な印画適性や、画像が形成された転写層を被転写体上に転写するときの良好な転写性が求められている。しかしながら、転写層に画像を形成するときの印画適性と、被転写体上に転写層を転写するときの転写性は、トレードオフの関係にあり、双方を同時に満足させることは困難な状況にある。

概要

転写層に画像を形成するときの搬送性、及び被転写体上へ転写層を転写するときの転写性の双方を良好なものとできる離型部材一体型転写シートを提供すること。離型部材一体型転写シート300は、第1の支持体210上に粘着層220が設けられた離型部材200と、第2の支持体10上に転写層20が設けられた転写シート100とが、粘着層220と第2の支持体10とが対向するようにして一体をなしており、転写層20は、第2の支持体10から剥離可能となっており、第2の支持体10と粘着層220との接着力は、第1の支持体210と粘着層220との接着力よりも小さく、これにより、転写シート100からの離型部材200の分離が可能となっている。

目的

本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、転写層に画像を形成するときの印画適性、及び被転写体上へ転写層を転写するときの転写性の双方を良好なものとできる離型部材一体型転写シートを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

離型部材と、転写シートとが一体をなし、前記転写シートは、前記離型部材側から、支持体転写層がこの順で積層された積層構造を呈し、前記転写層は、前記支持体から剥離可能となっており、前記転写シートは、前記離型部材から分離可能となっており、前記転写層は、熱転写画像を形成するための層が最表面に位置する単層、又は積層構造を呈する、離型部材一体型転写シート。

請求項2

前記離型部材を構成する構成部材において、前記転写シートと接する構成部材が、ポリオレフィン系樹脂を含む、請求項1に記載の離型部材一体型転写シート。

請求項3

前記離型部材を構成する構成部材において、前記転写シートと接する構成部材が、アクリル系樹脂ビニル系樹脂ウレタン系樹脂ポリアミド系樹脂エポキシ系樹脂ゴム系樹脂アイオノマー樹脂の少なくとも1種を含む、請求項1に記載の離型部材一体型転写シート。

請求項4

前記転写シートを分離した後の、前記離型部材の表面が粘着性を有しない、請求項1乃至3の何れか1項に記載の離型部材一体型転写シート。

請求項5

前記離型部材一体型転写シートの、JIS−L−1085(1998)に準拠して測定されるガーレ法によるMD方向、及びTD方向の何れか一方、又は双方の剛軟度が、5mN以上25mN以下である、請求項1乃至4の何れか1項に記載の離型部材一体型転写シート。

請求項6

前記熱転写画像を形成するための層が、受容層である、請求項1乃至5の何れか1項に記載の離型部材一体型転写シート。

請求項7

前記転写層に熱転写画像が形成されてなる、請求項1乃至6の何れか1項に記載の離型部材一体型転写シート。

請求項8

印画物の製造方法であって、請求項1乃至6の何れか1項に記載の離型部材一体型転写シートの前記転写層に、熱転写画像を形成する工程と、前記熱転写画像が形成された転写層を含む前記転写シートを、前記離型部材から分離する工程と、前記離型部材から分離された前記転写シートと、被転写体とを組み合わせ、前記分離された前記転写シートの転写層を、被転写体上に転写する工程と、を含む、印画物の製造方法。

請求項9

転写シートの製造方法であって、請求項1乃至6の何れか1項に記載の離型部材一体型転写シートの前記転写層に、熱転写画像を形成する工程と、前記熱転写画像が形成された転写層を含む前記転写シートを、前記離型部材から分離する工程と、を含む、転写シートの製造方法。

請求項10

前記離型部材から分離された転写シートを巻き取る工程を、さらに含む、請求項9に記載の転写シートの製造方法。

請求項11

請求項1乃至6の何れか1項に記載の離型部材一体型転写シートと組合せて用いられるプリントシステムであって、前記離型部材一体型転写シートの前記転写層上に、熱転写画像を形成する画像形成手段と、前記転写シートを、前記離型部材から分離する分離手段と、前記分離された転写シートの転写層を、被転写体上に転写する転写手段と、を含む、プリントシステム。

請求項12

請求項1乃至6の何れか1項に記載の離型部材一体型転写シートと組合せて用いられるプリントシステムであって、前記離型部材一体型転写シートの前記転写層上に、熱転写画像を形成する画像形成手段と、前記転写シートを、前記離型部材から分離する分離手段と、を含む、プリントシステム。

請求項13

前記分離手段により分離された前記転写シート、及び前記離型部材の何れか一方又は双方を巻き取る巻取手段を、さらに含む、請求項12に記載のプリントシステム。

技術分野

0001

本発明は、離型部材一体型転写シート印画物の製造方法、転写シートの製造方法、及びプリントシステムに関する。

背景技術

0002

転写層を有し、当該転写層を被転写体上に転写可能とした転写シートについては各種の形態が知られている。例えば、特許文献1、2に提案がされているような(i)基材の一方の面上に受容層を含む単層構成、或いは積層構成の転写層が設けられた転写シート(中間転写媒体と称される場合もある)、(ii)基材の一方の面上に保護層(剥離層と称される場合もある)を含む単層構成、或いは積層構成の転写層が設けられた転写シート(保護層転写シートと称される場合もある)等が知られている。

0003

このような転写層を有する転写シートは、色材層を有する熱転写シート組合せ、昇華型熱転写方式や、溶融型熱転写方式等の画像形成方法を用いて、色材層の色材移行させることで、或いは、インクジェット印刷方式を用いて、インクジェット用のインクを転写層に付着させることで、転写層に画像を形成できる。そして、画像が形成された転写層を有する転写シートと、被転写体とを組合せ、適宜の転写手段、例えば、転写シートにエネルギー印加することで、被転写体上に、画像が形成された転写層が転写されてなる印画物を得る。

0004

このような転写シートに対しては、転写層に画像を形成するときの良好な印画適性や、画像が形成された転写層を被転写体上に転写するときの良好な転写性が求められている。しかしながら、転写層に画像を形成するときの印画適性と、被転写体上に転写層を転写するときの転写性は、トレードオフの関係にあり、双方を同時に満足させることは困難な状況にある。

先行技術

0005

特開平11−263079号公報
特開2001−246845号公報

発明が解決しようとする課題

0006

本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、転写層に画像を形成するときの印画適性、及び被転写体上へ転写層を転写するときの転写性の双方を良好なものとできる離型部材一体型転写シートを提供すること、転写層に画像を形成するときの印画適性、及び画像が形成された転写層を被転写体上に転写するときの転写性が良好な印画物の製造方法を提供すること、上記の印画物の製造に用いられる転写シートの製造方法を提供すること、及び上記の離型部材一体型転写シートと組み合わせて用いられるプリントシステムを提供することを主たる課題とする。

課題を解決するための手段

0007

上記課題を解決するための本開示の実施の形態に係る離型部材一体型転写シートは、離型部材と、転写シートとが一体をなし、前記転写シートは、前記離型部材側から、支持体、転写層がこの順で積層された積層構造を呈し、前記転写層は、前記支持体から剥離可能となっており、前記転写シートは、前記離型部材から分離可能となっており、前記転写層は、熱転写画像を形成するための層が最表面に位置する単層、又は積層構造を呈する。
また、前記離型部材一体型転写シートは、前記離型部材を構成する構成部材において、前記転写シートと接する構成部材が、ポリオレフィン系樹脂を含んでもよい。
また、前記離型部材一体型転写シートは、前記離型部材を構成する構成部材において、前記転写シートと接する構成部材が、アクリル系樹脂ビニル系樹脂ウレタン系樹脂ポリアミド系樹脂エポキシ系樹脂ゴム系樹脂アイオノマー樹脂の少なくとも1種を含んでもよい。
また、前記離型部材一体型転写シートは、前記転写シートを分離した後の、前記離型部材の表面が粘着性を有しなくてもよい。

0008

上記課題を解決するための本開示の実施の形態に係る離型部材一体型転写シートは、第1の支持体上に粘着層が設けられた離型部材と、第2の支持体上に転写層が設けられた転写シートとが、前記粘着層と前記第2の支持体とが対向するようにして一体をなす離型部材一体型転写シートであり、前記転写層は、前記第2の支持体から剥離可能となっており、前記第2の支持体と前記粘着層との接着力は、前記第1の支持体と前記粘着層との接着力よりも小さく、これにより、前記転写シートは、前記離型部材から分離可能となっている。 また、上記課題を解決するための本開示の実施の形態に係る離型部材一体型転写シートは、第1の支持体上に溶融押出し樹脂層が設けられた離型部材と、第2の支持体上に転写層が設けられた転写シートとが、前記溶融押出し樹脂層と前記第2の支持体とが対向するようにして一体をなし、前記転写層は、前記第2の支持体から剥離可能となっており、前記第2の支持体と前記溶融押出し樹脂層との接着力は、前記第1の支持体と前記溶融押出し樹脂層との接着力よりも小さく、これにより、前記転写シートは、前記離型部材から分離可能となっている。

0009

また、前記溶融押出し樹脂層が、ポリオレフィン系樹脂を含むものであってもよい。

0010

また、前記溶融押出し樹脂層の厚みが、2.5μm以上50μm以下であってもよい。

0011

また、前記離型部材一体型転写シートの、JIS−L−1085(1998)に準拠して測定されるガーレ法によるMD方向、及びTD方向の何れか一方、又は双方の剛軟度が、5mN以上25mN以下であってもよい。

0012

また、前記離型部材一体型転写シートを構成する前記転写シートが、第2の支持体上に、当該受容層を含む前記転写層が設けられ、当該受容層が最表面に位置する中間転写媒体であってもよい。

0013

また、上記課題を解決するための本開示の実施の形態に係る印画物の製造方法は、上記の離型部材一体型転写シートの前記転写層に、画像を形成する工程と、前記画像が形成された転写層を含む前記転写シートを、前記離型部材から分離する工程と、前記離型部材から分離された前記転写シートと、被転写体とを組み合わせ、前記分離された前記転写シートの転写層を、被転写体上に転写する工程とを含む。

0014

また、上記課題を解決するための本開示の実施の形態に係る転写シートの製造方法は、上記の離型部材一体型転写シートの前記転写層に、画像を形成する工程と、前記画像が形成された転写層を含む前記転写シートを、前記離型部材から分離する工程と、を含む。

0015

また、前記離型部材から分離された転写シートを、巻き取る工程をさらに含んでもよい。

0016

また、上記課題を解決するための本開示の実施の形態に係るプリントシステムは、前記の離型部材一体型転写シートと組み合わせて用いられるプリントシステムであって、前記離型部材一体型転写シートの前記転写層上に、画像を形成する画像形成手段と、前記転写シートを、前記離型部材から分離する分離手段と、前記分離された転写シートの転写層を、被転写体上に転写する転写手段と、を含む。

0017

また、上記課題を解決するための本開示の実施の形態に係るプリントシステムは、前記の離型部材一体型転写シートと組み合わせて用いられるプリントシステムであって、前記離型部材一体型転写シートの前記転写層上に、画像を形成する画像形成手段と、前記転写シートを、前記離型部材から分離する分離手段と、を含む。

0018

また、前記分離手段により分離された前記転写シート、及び前記離型部材の何れか一方又は双方を巻き取る巻取手段を、さらに含んでもよい。

発明の効果

0019

本発明の離型部材一体型転写シートによれば、転写層に画像を形成するときの印画適性、及び被転写体上へ転写層を転写するときの転写性の双方を良好なものとできる。また、本発明の印画物の製造方法によれば、転写層に画像を形成するときの印画適性を良好なものとでき、さらに画像が形成された転写層を被転写体上に転写するときの転写性を良好なものとできる。また、本発明の転写シートの製造方法によれば、転写層に画像を形成するときの印画適性を良好なものとできる。また、得られた転写シートを用いて、被転写体上に転写層を転写するときの転写性を良好なものとできる。また、本発明のプリントシステムによれば、離型部材一体型転写シートの転写層に、印画適性よく画像を形成できる。また、画像が形成された転写層を、転写性よく被転写体上に転写できる。

図面の簡単な説明

0020

一実施形態の離型部材一体型転写シートの一例を示す概略断面図である。
一実施形態の離型部材一体型転写シートの一例を示す概略断面図である。
一実施形態の離型部材一体型転写シートの一例を示す概略断面図である。
一実施形態の離型部材一体型転写シートの一例を示す概略断面図である。
一実施形態の離型部材一体型転写シートの一例を示す概略断面図である。
(a)〜(d)は、一実施形態の印画物の製造方法の一例を示す工程図である。
接着力の測定方法を説明するための概略図である。
(a)〜(c)は、比較の転写シートを用いた印画物の製造方法の一例を示す工程図である。
(a)、(b)は、一実施形態のプリントシステムの一例を示す概略構成図である。
溶融押出し装置の概略構成図である。

0021

以下、本発明の実施の形態を、図面等を参照しながら説明する。なお、本発明は多くの異なる態様での実施が可能であり、以下に例示する実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。

0022

<<離型部材一体型転写シート>>
図1図5に示すように、本開示の実施の形態に係る離型部材一体型転写シート300(以下、一実施形態の離型部材一体型転写シートと言う場合がある)は、第1の支持体210上に粘着層220が設けられた離型部材200と、第2の支持体10上に転写層20が設けられた転写シート100とが、粘着層220と第2の支持体10とが対向するようにして一体をなす構成を呈している。また、本開示の他の実施の形態に係る離型部材一体型転写シート300は、第1の支持体210と、転写シート100とが、溶融押出し樹脂層により貼り合わされた構成を呈している。なお、第1の支持体210、及び溶融押出し樹脂層は、離型部材200を構成する。以下、第1の支持体210と転写シート100が粘着層220によって貼り合わされた例を中心に説明し、溶融押出し樹脂層については、後述する。

0023

上記構成を有する一実施形態の離型部材一体型転写シート300の優位性を説明するにあたり、離型部材200を有しない転写シート100X(以下、比較の転写シートと言う場合がある)を用いた印画物の製造方法を例に挙げて説明する。なお、図8は、比較の転写シート100Xを用いた印画物の製造方法を説明するための工程図であり、比較の転写シート100Xは、支持体10(一実施形態の離型部材一体型転写シートにおける第2の支持体に相当)の一方の面に転写層20が設けられた構成を呈しており、支持体10の他方の面側に離型部材200が位置していない点を除いて、一実施形態の離型部材一体型転写シート300と一致している。

0024

比較の転写シート100Xはプリンタ内にセットされ、プリンタの搬送経路に沿って搬送される。搬送経路に沿って搬送される比較の転写シート100Xの転写層20には、図8(a)に示すように、プリンタが有する画像形成方式により、画像50の形成が行われる。なお、プリンタが有する画像形成方式としては、例えば、色材層を有する転写シートを用いる昇華型熱転写方式や、溶融型熱転写方式のほか、インクジェット印刷方式などを挙げることができる。ところで、比較の転写シート100Xの転写層20に画像を形成するときの印画適性は、当該転写シートの搬送性と密接的な関連性を有している。具体的には、比較の転写シート100Xの搬送性が低くなるにつれ、転写層20に形成される画像に印画シワや、印画ムラ等が生じやすくなる。したがって、比較の転写シート100Xの転写層20に画像を形成するときの印画適性を良好なものとするためには、プリンタにおける比較の転写シート100Xの搬送性を高めることが必要となる。

0025

プリンタの搬送性を高める手段としては、(i)比較の転写シート100X全体の厚みを厚くして、プリンタ内における比較の転写シート100Xの搬送性(搬送力同義である)を高める手段、(ii)プリンタ内における比較の転写シート100Xの搬送速度を低下させる手段、(iii)画像の印画サイズを小さくする手段等を挙げることができる。中でも、プリンタの高速化に対する要求や、印画サイズの大型化に対する要求を考慮すると、プリンタの搬送性を高めるためには、比較の転写シート100X全体の厚みを厚くすることが望ましい。具体的には、比較の転写シート100Xを構成する支持体10の厚みを厚くすることが望ましい。

0026

次いで、図8(b)に示すように、比較の転写シート100Xと被転写体400とを、被転写体400と比較の転写シート100Xの転写層20とが対向するように重ね合わせ、被転写体400上に、比較の転写シート100Xの転写層20を転写する。これにより、図8(c)に示すように、被転写体400上に、画像50が形成された転写層20が転写されてなる印画物500を得る。

0027

比較の転写シート100Xの転写層20を、被転写体400上に転写するときに、転写不良が生ずること、例えば、本来であれば被転写体400上に転写されるべき転写層20の一部が、比較の転写シート100Xの支持体10側に残存する転写不良を抑制するためには、転写層20の転写性を高めることが必要である。一般的に、転写層20の転写性は、転写層20以外の構成部材の厚みに影響を受け、後述する各種転写手段を用いて、転写を行う場合、転写層20以外の構成部材である支持体10の厚みを、薄くすることが望ましい。

0028

例えば、転写手段として、支持体10にエネルギーを印加して転写層20を転写する熱転写方式を用いる場合には、エネルギーの伝達効率を高めるべく、支持体10の厚みを、薄くすることが望ましい。これは、転写層20の転写性は、転写層20に伝達されるエネルギーに依存し、支持体10の厚みを厚くしていった場合には、転写層20に伝達されるエネルギーが低くなり、転写層20の一部が、転写シート100Xの支持体10側に残存してしまう転写不良が生じやすくなることによる。

0029

また、熱転写方式以外の手段により、転写層20を転写する場合、例えば、押圧等によって転写層20を転写する場合等においても、支持体10の厚みを薄くすることで、押圧に対して追従性よく転写層20を転写できる。

0030

以上を纏めると、比較の転写シート100Xにおいて、転写層20に画像を形成するときの印画適性を良好なものとするためには、支持体10の厚みを厚くすることが望ましい。具体的には、転写層20に画像を形成するときに生じ得る印画シワや、印画ムラを抑制しつつ、さらに、プリンタの高速化や、印画サイズの大型化の要求に対応するためには、支持体10の厚みを厚くすることが望ましい。

0031

一方で、被転写体400上に転写層20を転写するときの転写性を良好なものとするためには、支持体10の厚みを薄くすることが望ましい。つまり、比較の転写シート100Xにおいて、転写層20に画像を形成するときの印画適性と、被転写体上に転写層20を転写するときの転写性との関係は、トレードオフの関係にあるといえる。したがって、支持体10の厚みを可変させることができない、換言すれば、支持体10の厚みが一義的に決定される、比較の転写シート100Xでは、転写層20に画像を形成するときの印画適性と、被転写体上に転写層20を転写するときの転写性の双方を両立させることは困難であるといえる。

0032

かかる点を考慮した一実施形態の離型部材一体型転写シート300は、第1の支持体210上に粘着層220が設けられた離型部材200と、第2の支持体10上に転写層20が設けられた転写シート100とが、粘着層220と第2の支持体10とが対向するようにして一体をなす構成を呈しており、転写層20は、第2の支持体10から剥離可能となっている。また、第2の支持体10と粘着層220との接着力(密着力と称される場合もある)は、第1の支持体210と粘着層220との接着力よりも小さく、これにより、転写シート100を、離型部材200から分離可能としている。

0033

この特徴を有する一実施形態の離型部材一体型転写シート300によれば、上記で説明した比較の転写シート100Xの支持体10の厚みを、見掛け上変化させることができる。具体的には、転写層20に画像を形成する段階では、転写シート100と離型部材200とを一体化させた状態としておくことで、プリンタ内における搬送性を高めることができる。その結果、転写層20に画像を形成するときに、印画シワや、印画ムラが生ずることを抑制でき、転写層20に画像を形成するときの印画適性を良好なものとできる。つまり、一実施形態の離型部材一体型転写シート300によれば、離型部材200によって、転写シート全体の厚みを嵩増しでき、換言すれば、比較の転写シート100Xにおける支持体10の厚みを、見掛け上、厚くでき、離型部材の厚みを適宜設定することにより、プリンタ内における搬送性を高めることができる。

0034

さらに、一実施形態の離型部材一体型転写シート300は、第2の支持体10と粘着層220との接着力を、第1の支持体210と粘着層220との接着力よりも小さくすることで、転写シート100を離型部材200から分離可能としている。この構成により、転写層20に画像を形成した後には、当該画像が形成された転写層20を含む転写シート100を、離型部材200から分離することにより、離型部材200を分離する前と比較して、転写層20よりも、第2の支持体10側に位置する構成部材の厚みを薄くできる。

0035

具体的には、離型部材200を分離する前の段階においては、転写層20よりも第2の支持体10側には、第2の支持体10、粘着層220、及び第1の支持体210が位置している(図6(a)参照)。したがって、転写層20よりも、第2の支持体10側に位置する構成部材の厚みは、第2の支持体10と、粘着層220と、第1の支持体210との合計の厚みとなる。一方で、離型部材200を分離した後の段階においては、転写層20よりも第2の支持体10側には、第2の支持体10のみが位置している(図6(b)参照)。したがって、離型部材200から転写シート100を分離することで、分離する前の段階と比較して、転写層20よりも、第2の支持体10側に位置する構成部材の厚みを薄くできる。つまり、比較の転写シート100Xにおける支持体10の厚みを、見掛け上、薄くできる。

0036

このような特徴を有する一実施形態の離型部材一体型転写シートによれば、被転写体400上に転写層20を転写するときの転写性を良好なものとできる。例えば、エネルギーの印加によって転写層を転写する場合には、転写層20以外の構成部材の厚みを薄くすることで、第2の支持体側から転写層20に効率よくエネルギーを伝達でき、その結果、転写層20の転写性を高めることが可能となる。

0037

つまり、一実施形態の離型部材一体型転写シート300は、従来の転写シートの構成に対して、見掛け上、全体の厚みを可変可能とする新規な構成の転写シートであるといえる。これにより、一実施形態の離型部材一体型転写シートでは、トレードオフの関係にある、転写層20に画像を形成するときの印画適性と、転写層20を転写するときの転写性の双方を良好なものとできる。

0038

以下、一実施形態の離型部材一体型転写シート300の構成について一例を挙げて説明する。

0039

<離型部材>
図1図5に示すように、一実施形態の離型部材一体型転写シート300を構成する離型部材200は、第1の支持体210と、粘着層220とが積層されてなる積層構成を呈している。上記で説明したように、離型部材200は、一実施形態の離型部材一体型転写シート300を用いて転写層20に画像を形成するときに、プリンタ内の搬送性を高めるための役割を果たすとともに、転写シート100から分離可能な構成とすることで、全体の厚みを可変可能とする役割を果たしている。つまりは、転写層20上に画像を形成するときの印画適性を良好なものとするための役割を果たす。

0040

(第1の支持体)
第1の支持体210は、一実施形態の離型部材一体型転写シート300における必須の構成であり、離型部材200を構成する。第1の支持体210は、1つの構成部材のみからなる(例えば、基材のみからなる)ものであってもよく、複数の構成部材を積層したものであってもよい。第1の支持体210を構成する構成部材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルポリアリレートポリカーボネートポリウレタンポリイミドポリエーテルイミドセルロース誘導体ポリエチレンエチレン酢酸ビニル共重合体ポリプロピレンポリスチレンアクリルポリ塩化ビニルポリ塩化ビニリデンポリビニルアルコールポリビニルブチラールナイロンポリエーテルエーテルケトンポリサルフォンポリエーテルサルフォンテトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体ポリクロロトリフルオロエチレンポリビニリデンフルオライド等の各種プラスチックフィルム、又はシートを挙げることができる。

0041

また、後述するように、第2の支持体10と粘着層220との接着力を、第1の支持体210と粘着層220との接着力よりも小さくするための手段として、第1の支持体210の粘着層220と接する側の面に、粘着層220との接着力を高める処理を行うこともできる。このことは、粘着層220を、後述する溶融押出し樹脂層に変更した場合についても同様である。

0042

接着力を高める処理としては、例えば、コロナ放電処理火炎処理オゾン処理紫外線処理放射線処理粗面化処理化学薬品処理プラズマ処理低温プラズマ処理プライマー処理グラフト化処理等を挙げることができる。ここで言うプライマー処理には、第1の支持体を構成する構成部材(例えば、基材)上にプライマー層を設ける構成も含まれる。なお、この場合、プライマー層は、第1の支持体を構成する。

0043

第1の支持体210の厚みについて特に限定はなく、粘着層220の厚み、離型部材200の厚み、離型部材200と一体をなす転写シート100の厚み、離型部材一体型転写シート300の厚み等を考慮して適宜設定できる。なお、プリンタの搬送性を考慮すると、換言すれば、転写層20上に画像を形成するときの印画適性を考慮すると、離型部材一体型転写シート300の厚みは、50μm以上1500μm以下が好ましく、100μm以上300μm以下がより好ましく、150μm以上250μm以下が特に好ましい。したがって、第1の支持体210の厚みは、転写シート100の厚み等を考慮し、離型部材一体型転写シート300の厚みが、上記好ましい厚みとなるように設定することが好ましい。離型部材200や、粘着層220の厚みについても同様である。

0044

(粘着層)
第1の支持体210上には粘着層220が設けられている。粘着層220は、一実施形態の離型部材一体型転写シート300における必須の構成であり、離型部材200を構成する。

0045

粘着層220の材料について特に限定はなく、例えば、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹脂、ゴム系樹脂、アイオノマー樹脂、シリコーン系樹脂等を主成分とする従来公知の材料を挙げることができる。また、これ以外の材料を用いることもできる。また、粘着層220は、1種の材料から構成してもよく、2種以上の材料から構成してもよい。粘着層220の厚みについて特に限定はないが、0.1μm以上50μm以下が好ましく、1μm以上20μm以下がより好ましい。

0046

粘着層220の形成方法について特に限定はなく、上記で例示した材料などを適当な溶媒に分散、或いは溶解した粘着層用塗工液を調製し、この塗工液を、第1の支持体210、或いは、第2の支持体10に塗布・乾燥して形成できる。粘着層用塗工液の塗布方法について特に限定なく、従来公知の塗布方法を適宜選択して用いることができる。塗布方法としては、例えば、グラビア印刷法スクリーン印刷法グラビア版を用いたリバースコーティング法等が挙げられる。また、これ以外の塗布方法を用いることもできる。

0047

また、粘着層220として、粘着層用支持体の表面に粘着性を付与したものを粘着層220としてもよい。

0048

(溶融押出し樹脂層)
上記では、離型部材200を、第1の支持体210と粘着層220とから構成しているが、一実施形態の離型部材一体型転写シート300を、離型部材200と転写シート100とに分離した後における、当該分離した離型部材200の巻取り性を考慮すると、分離後の離型部材200の表面は、粘着性を有していないことが望ましい。

0049

そこで、他の実施の形態に係る離型部材一体型転写シート300は、離型部材200を、第1の支持体210と溶融押出し樹脂層とから構成している。他の実施の形態に係る離型部材一体型転写シート300によれば、上記粘着層用塗工液を塗布・乾燥して形成した粘着層220を有する離型部材200と比較して、分離後の離型部材200の表面の粘着性を低くできる。これにより、他の実施の形態に係る離型部材一体型転写シート300によれば、分離後の離型部材200を巻きずれ等なく巻き取ることができる。つまり、分離した離型部材200の巻取り適性を良好なものとできる。また、離型部材200と転写シート100との分離適性を良好なものとできる。

0050

他の実施の形態に係る離型部材一体型転写シートの離型部材200は、上記一実施形態の離型部材一体型転写シート300の粘着層220を、溶融押出し樹脂層に変更した点においてのみ相違し、これ以外の点では一致している。したがって、粘着層220を、溶融押出し樹脂層とする場合には、本願明細書において粘着層220とある記載を、適宜、溶融押出し樹脂層と読み替えればよい。また、一実施形態の離型部材一体型転写シートを、適宜、他の実施の形態に係る離型部材一体型転写シートと読み替えればよい。

0051

本願明細書でいう溶融押出し樹脂層とは、溶融した樹脂を、例えば、Tダイ等の押出機によりフィルム状に押出すことで得られた樹脂層を意味し、押出しコートラミネート法や、サンドラミネート法、タンデムラミネート法等と称される従来公知の押出し方法により形成できる。

0052

好ましい形態の溶融押出し樹脂層は、ポリオレフィン系樹脂を含んでいる。ポリオレフィン系樹脂を含む溶融押出し樹脂層によれば、巻き取り適性、及び分離適性をさらに向上できる。溶融押出し樹脂は、ポリオレフィン系樹脂として、1種を含んでいてもよく、2種以上を含んでいてもよい。

0053

ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂ポリプロピレン樹脂ポリブテン樹脂ポリイソブテン樹脂、ポリブタジエン樹脂ポリイソプレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体等を挙げることができる。

0054

上記ポリエチレン系樹脂の、JIS−K−7121に準拠して測定される融点は、100℃以上170℃以下が好ましい。また、上記ポリエチレン系樹脂の、JIS−K−6760に準拠して測定される密度は、0.89g/cm3以上0.97g/cm3以下が好ましく、0.91g/cm3以上0.93g/cm3以下がより好ましい。また、融点、及び密度が、ともに上記好ましい範囲を満たすポリエチレン系樹脂がさらに好ましい。溶融押出し樹脂層は、これら融点や、密度が好ましい範囲を満たす、ポリエチレン系樹脂として、1種を含んでいてもよく、2種以上を含んでいてもよい。

0055

溶融押出し樹脂層の厚みは、2.5μm以上50μm以下が好ましく、8μm以上25μm以下がより好ましい。溶融押出し樹脂層の厚みを、上記好ましい厚みとすることで、離型部材200と転写シート100との密着性をより良好なものとできる。また、離型部材200のカールを十分に抑制しつつも、離型部材200の巻取り性をより良好なものとできる。

0056

<転写シート>
図1図5に示すように、一実施形態の離型部材一体型転写シート300を構成する転写シート100は、第2の支持体10と、転写層20とが積層されてなる積層構成を呈している。また、図1図5に示すように、離型部材200と転写シート100とは、離型部材200における粘着層220と転写シート100における第2の支持体10とが対向するようにして一体をなしている。また、本開示の他の実施の形態に係る離型部材一体型転写シート300は、第1の支持体210と、転写シート100とが、離型部材200を構成する溶融押出し樹脂層により貼り合わされた構成を呈している。以下、第1の支持体と第2の支持体とが粘着層220により貼り合わされた例を中心に説明を行う。

0057

(第2の支持体)
第2の支持体10は、一実施形態の離型部材一体型転写シート300における必須の構成であり、転写シート100を構成する。第2の支持体についても特に限定はないが、一実施形態の離型部材一体型転写シート300は、第2の支持体10と粘着層220との接着力が、第1の支持体210と粘着層220との接着力よりも小さいことを特徴の一つとしている。この特徴により、転写シート100と離型部材200との分離を実現可能としている。換言すれば、一実施形態の離型部材一体型転写シート300の分離は、粘着層220と第2の支持体10との界面において行われることとなる。

0058

第2の支持体は、1つの構成部材からなるものであってもよく、複数の構成部材を積層したものであってもよい。第2の支持体を構成する構成部材としては、上記第1の支持体210において説明した構成部材を適宜選択して用いることができる。第2の支持体10を構成する構成部材としては、粘着層220との接着力が、第1の支持体と粘着層220との接着力よりも小さくなるとの関係を満たすものを適宜用いればよい。また、第1の支持体210と、第2の支持体10とを同一の構成部材としてもよい。この場合には、第2の支持体10と粘着層220との接着力が、第1の支持体210と粘着層220との接着力よりも小さくなるとの関係を満たすべく、第1の支持体210と粘着層220との接着力を高める、或いは、第2の支持体10と粘着層220との接着力を弱める手段を適宜用いればよい。

0059

前者の手段としては、例えば、上記で説明した接着力を高める処理を挙げることができ、後者の手段としては、例えば、図2に示すように、第2の支持体を構成する構成部材としての基材11における粘着層220と対向する側の面に、離型層12等を設ける手段を挙げることができる。これらの手段は、第1の支持体210を構成する構成部材と、第2の支持体10を構成する構成部材が異なる場合についても適用可能である。また、第2の支持体10を構成する構成部材の粘着層220と接する側の面に離型層を設ける場合、当該離型層は、第2の支持体10を構成する層となる。具体的には、粘着層220の第1の支持体210が設けられている面とは反対側の面において、粘着層220と直接的に接する層は、第2の支持体10を構成する層となる。

0060

第2の支持体10の厚み(第2の支持体が複数の構成部材からなる場合にはその合計の厚み)について特に限定はないが、180μm以下が好ましく、150μm以下がより好ましく、75μm以下が特に好ましい。第2の支持体10の厚みを、上記好ましい厚みとすることで、転写層20を転写するときの転写層の転写性のさらなる向上を図ることができる。また、第2の支持体10の厚みは、5μm以上が好ましく、20μm以上がより好ましい。第2の支持体10の厚みを、上記好ましい厚みとすることで、例えば、熱転写方式により転写層を転写する場合においては、転写層20により効率よくエネルギーを伝達できる。また、押圧により転写層を転写する場合においては、押圧に対する転写層20の追従性をより良好なものとできる。つまり、転写層20の転写性をより良好なものとできる。また、第2の支持体10の耐熱性を良好なものにでき、転写層20を転写するときにおける、第2の支持体10の耐熱性不足に起因する、転写シワ転写ムラをより効果的に抑制できる。

0061

第2の支持体10と粘着層220との接着力は、10mN/cm以上8000mN/cm以下が好ましく、10mN/cm以上3000mN/cm以下がより好ましい。第2の支持体10と粘着層220との接着力とを上記好ましい接着力とすることで、容易に、転写シート100を、離型部材200から分離できる。

0062

なお、本願明細書で言う、第2の支持体10と粘着層220との接着力は、図7に示す方法にて測定される接着力である。具体的には、離型部材一体型転写シート300の転写シートを、転写シートの端部から5mm離れた位置まで、離型部材200から剥離し、当該剥離した転写シートを、転写シートの面(離型部材の面)に対して90°折り曲げる。次いで、折り曲げた転写シート100に固定治具61をとりつけ、この固定治具61を、転写シートの面に対して(離型部材の面に対して)90°の方向(図中の張力方向)に引っ張り、剥離がされていない部分の転写層を、剥離方向に向かって転写シートの端部から15mm離れた位置まで(測定範囲:転写シートの端部から5mm離れた位置を起点として10mmまで)剥離していく。このときに、測定範囲において、離型部材200と一体化している転写シート100が、離型部材200から剥離していくときの張力を、固定部材51に取り付けた測定装置60により測定し、測定される張力のうち、最大値を、第2の支持体10と粘着層220との接着力としている。測定装置としては、DIGITAL FORCE GAUGE DS−20N((株)イマダ)を用いている。

0063

(転写層)
図1図5に示すように、第2の支持体10上には、転写層20が設けられている。転写層20は、一実施形態の離型部材一体型転写シート300における必須の構成であり、転写シート100を構成する。なお、転写層20は、各種の転写手段、例えば、エネルギーの印加により第2の支持体10から剥離可能な層である。なお、第2の支持体10と転写層20との接着力は、第2の支持体10と粘着層220との接着力よりも大きくなるように構成されていることが好ましい。これは、転写シート100を離型部材200から分離するときに、意図しない、第2の支持体10と転写層20との剥離を抑制するためである。

0064

一実施形態の離型部材一体型転写シート300を用いた印画物の形成において、転写層20には画像50が形成される(図6(a)参照)。転写層20上に形成される画像50は、プリンタが有する画像形成方式によって異なる。例えば、色材層を有する転写シートと、一実施形態の離型部材一体型転写シート300とをプリンタ内にセットし、搬送経路に沿って離型部材一体型転写シートを搬送させながら、転写層20に画像50を形成する場合において、一実施形態の離型部材一体型転写シート300と組合せて用いられる転写シートが、色材層としての昇華性染料層を有する転写シートである場合には、図3に示すように、転写層20を、昇華性染料受容可能な受容層20Aを含む転写層20とすればよい。インクジェット印刷方式により一実施形態の離型部材一体型転写シート300の転写層20に画像を形成する場合についても同様である。

0065

一方で、一実施形態の離型部材一体型転写シート300と組合せて用いられる転写シートが、色材層としての溶融性インキ層を有する転写シートである場合には、転写層20として、上記受容層20Aのほか、図4に示すように、剥離層20B(保護層と称される場合もある)を含む転写層20を用いることもできる。以下、転写層20の一例について、図3図5を用いて説明する。

0066

(第1形態の転写層)
図3に示すように、一例としての第1形態の転写層20は、受容層20Aのみからなる単層構成を呈している。受容層20Aの材料としては、例えば、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルもしくはポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化樹脂ポリ酢酸ビニル塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体もしくはポリアクリル酸エステル等のビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレートもしくはポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンもしくはプロピレン等のオレフィンと他のビニルポリマーとの共重合体アイオノマー若しくはセルロースジアセテート等のセルロース系樹脂、ポリカーボネート、アクリル系樹脂等の溶剤系の樹脂を挙げることができる。これらの材料は1種を単独で使用してもよく、2種以上を組合せて使用してもよい。受容層20Aの厚みについて特に限定はないが、0.5μm以上10μm以下が好ましく、2μm以上5μm以下がより好ましい。

0067

また、転写層20を、受容層20Aのみからなる単層構成とする場合には、エネルギーを印加したときの第2の支持体10からの転写層20の剥離性を向上させるべく、受容層20Aに剥離性を向上させるための材料を含有させることが好ましい。剥離性を向上させるための材料としては、例えば、ポリエチレンワックスシリコーンワックス等のワックス類シリコーン樹脂シリコーン変性樹脂フッ素樹脂フッ素変性樹脂、ポリビニルアルコール、アクリル樹脂熱硬化性エポキシアミノ共重合体、及び熱硬化性アルキッド−アミノ共重合体(熱硬化性アミノアルキド樹脂)等を挙げることができる。

0068

また、上記剥離性を向上させるための成分を含有させることにかえて、或いはこれとともに、第2の支持体10として、離型部材200側から、基材、離型層がこの順で積層されてなる第2の支持体10(図示しない)を用いて、受容層20Aの剥離性を向上させることもできる。

0069

また、受容層20Aに被転写体との接着性を向上させるための材料を含有させることもできる。被転写体との接着性を向上させるための材料としては、例えば、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹脂、ゴム系樹脂、アイオノマー樹脂等を挙げることができる。なお、被転写体側で、転写層との接着性を向上させるための対策が施されている場合には、当該処理を行うことを特段要しない。

0070

以上説明した第1形態の転写層20は、一実施形態の離型部材一体型転写シート300と、昇華性染料を含む色材層を有する転写シートとを組合せて、転写層20に画像を形成する場合や、インクジェット印刷方式を用いて転写層20に画像を形成する場合に好適な形態である。

0071

(第2形態の転写層)
図4に示すように、一例としての第2形態の転写層20は、剥離層20B(保護層と称される場合もある)のみからなる単層構成を呈している。

0072

剥離層20Bの材料としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、マレイン酸変性塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、エチレン−イソブチルアクリレート共重合体ブチラール樹脂、ポリ酢酸ビニル、及びその共重合体、アイオノマー樹脂、酸変性ポリオレフィン系樹脂、アクリル系、メタクリル系等の(メタ)アクリル系樹脂、アクリル酸エステル系樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体ポリメチルメタクリレート系樹脂、セルロース系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂ポリウレタン樹脂ポリカーボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂、エポキシ樹脂フェノール樹脂、ビニル系樹脂、マレイン酸樹脂アルキッド樹脂ポリエチレンオキサイド樹脂、ユリア樹脂メラミン樹脂メラミン・アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、ゴム系樹脂、スチレンブタジエンスチレンブロック共重合体SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)等を挙げることができる。これらの材料は1種を単独で使用してもよく、2種以上を組合せて使用してもよい。

0073

剥離層20Bの厚みについて特に限定はないが、1μm以上15μm以下が好ましい。

0074

(第3形態の転写層)
図5に示すように、一例としての第3形態の転写層20は、第2の支持体10側から、剥離層20B、受容層20Aがこの順で積層されてなる積層構成を呈している。

0075

第3形態の転写層における剥離層20B、受容層20Aとしては、上記第1形態、第2形態の転写層で説明した、受容層20A、剥離層20Bを適宜選択して用いることができる。第3形態の転写層によれば、受容層20Aに、剥離性を向上させるための材料等を含有させない場合であっても、剥離層20Bの存在によって、転写層20の剥離性を良好なものとできる。

0076

転写層20は、上記形態に限定されるものではなく、これ以外の各種の形態とできる。例えば、上記で説明した受容層20Aや、剥離層20Bにかえて、或いはこれとともに、従来公知の帯電防止層や、耐可塑剤性層等を、転写層20を構成する層としてもよい。

0077

上記第1形態や、第3形態の転写層20は、その表面に受容層20Aが位置しており、当該受容層20Aには、昇華型熱転写方式により画像が形成される。なお、昇華型熱転写方式は、他の画像形成方式と比較して、画像形成時に転写シートに印加されるエネルギーが高く、この高いエネルギーによって、形成される画像に印画シワや、印画ムラが生じやすい傾向にある。つまり、転写層20に画像を形成するときの印画適性が低くなる傾向にある。しかしながら、一実施形態の離型部材一体型転写シート300では、離型部材200の存在によって、プリンタにおける搬送性を高めることができ、プリンタの搬送性が低いことに起因する、印画シワや、印画ムラを抑制できる。つまり、転写層20上に画像を形成するときの印画適性を良好なものとできる。したがって、上記第1形態や、第3形態の転写層20を備える一実施形態の離型部材一体型転写シート300は、昇華型熱転写方式により画像の形成を行う場合に好適である。

0078

(剛軟度)
一実施形態の離型部材一体型転写シート300の、JIS−L−1085(1998)に準拠して測定されるガーレ法によるMD方向、及びTD方向の何れか一方、又は双方の剛軟度は、2mN以上30mN以下が好ましく、5mN以上25mN以下がより好ましい。MD方向、及びTD方向の何れか一方、又は双方の剛軟度を、上記好ましい剛軟度とした一実施形態の離型部材一体型転写シート300によれば、プラテンローラサーマルヘッド等を備えるプリンタを用いて、転写層20に画像50を形成するときに、印画ムラや、印画シワが発生することをより効果的に抑制できる。より好ましい形態の離型部材一体型転写シート300は、少なくともMD方向の剛軟度が上記好ましい剛軟度となっている。なお、ここで言うMDとは、MachineDirectionの略であり、TDとは、Transverse Directionの略であり、本願明細書で言うMD方向とは、プリンタ内における離型部材一体型転写シート300の流れ方向を意味し、TD方向とは、MD方向と直交する方向を意味する。

0079

<<被転写体>>
上記各種実施形態の離型部材一体型転写シート300の転写層20が転写される被転写体400について特に限定はなく、普通紙、上質紙トレーシングペーパー、プラスチックフィルム、塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネートを主体として構成されるプラスチックカード熱転写受像シート、任意の対象物上に中間転写媒体の転写層が転写されてなる印画物等を挙げることができる。また、被転写体400として、所定の画像が予め形成されたものを用いることもできる。

0080

<<離型部材一体型転写シートの製造方法>>
以下、上記で説明した各種実施形態の離型部材一体型転写シートの製造方法について一例を挙げて説明する。なお、上記各種実施形態の離型部材一体型転写シート300は、以下の方法で製造されたものに限定されるものではない。

0081

(粘着層を用いる製造方法の一例)
(i)ドライラミネート方式
粘着層220を用いる一例としての離型部材一体型転写シート300の製造方法は、第2の支持体10の一方の面に転写層20が設けられた転写シート100を形成する。次いで、第2の支持体10の他方の面に、粘着層用塗工液を塗布・乾燥して粘着層220を形成した後に、当該粘着層220と、離型部材200をなす第1の支持体210とを圧着して貼り合わせる製造方法である。また、第1の支持体210に粘着層用塗工液を塗布・乾燥して粘着層220を形成してもよい。また、第1の支持体210と第2の支持体10とを粘着層220で貼り合せた後に、第2の支持体10の一方の面に、転写層20を形成してもよい。後述のウェットラミネート方式についても同様である。
(ii)ウェットラミネート方式
粘着層220を用いる他の一例としての離型部材一体型転写シート300の製造方法は、第2の支持体10の一方の面に転写層20が設けられた転写シート100を形成する。次いで、第2の支持体10の他方の面に、離型部材200を構成し最終的に粘着層220となる粘着層用塗工液を塗布し、粘着層用塗工液がウェットな状態で、当該第2の支持体10の他方の面に塗布された粘着層用塗工液と、離型部材200をなす第1の支持体210とを圧着して貼り合わせる製造方法である。

0082

(溶融押出し樹脂層を用いる製造方法の一例)
(i)サンドラミネート方式
溶融押出し樹脂層を用いる一例としての離型部材一体型転写シート300の製造方法は、第2の支持体10の一方の面に転写層20が設けられた転写シートを形成する。次いで、転写シート100を構成する第2の支持体10と、離型部材200を構成する第1の支持体210との間に、溶融した樹脂を押出して、換言すれば、第1の支持体210と第2の支持体10との間に、溶融した樹脂を流し込み、これにより形成される溶融押出し樹脂層により、第1の支持体210と第2の支持体10とを貼り合せる製造方法である。

0083

(ii)タンデムラミネート方式
溶融押出し樹脂層を用いる他の一例としての離型部材一体型転写シート300の製造方法は、第1の支持体210上に、溶融した樹脂を押出して、溶融押出し樹脂層を形成する。次いで、第1の支持体210上に形成された溶融押出し樹脂層上に、第2の支持体10の一方の面に転写層20が設けられた転写シートを供給し、溶融押出し樹脂層により、第1の支持体210と第2の支持体10とを貼り合せる製造方法である。この製造方法において、第1の支持体210上に溶融押出し樹脂層を形成することにかえて、第2の支持体10上に溶融押出し樹脂層を形成し、この溶融押出し樹脂層上に、第1の支持体210を供給してもよい。

0084

上記で例示した製造方法において、転写層20を設ける前の第2の支持体10と、第1の支持体とを溶融押出し樹脂層で貼り合せた後に、第2の支持体10上に、転写層20を設けてもよい。

0085

<<印画物の製造方法>>
次に、本開示の実施の形態に係る印画物の製造方法(以下、一実施形態の印画物の製造方法と言う場合がある)について図6を参照して説明する。粘着層220を、溶融押出し樹脂層とする場合には、粘着層220とある記載を、適宜、溶融押出し樹脂層と読み替えるものとする。

0086

一実施形態の印画物の製造方法は、図6(a)に示すように、離型部材一体型転写シート300の転写層20に画像50を形成する工程と、図6(b)に示すように、画像50が形成された転写層20を含む転写シート100を、離型部材200から分離する工程と、図6(c)、(d)に示すように、離型部材200から分離された転写シート100と、被転写体400とを組み合わせ、被転写体400上に転写層20を転写する工程を含む。

0087

上記特徴を有する一実施形態の印画物の製造方法によれば、印画シワや、印画ムラの発生を抑制した状態で転写層20に画像50の形成が可能となり、また、異常転写の発生を抑制した状態で画像50が形成された転写層20を被転写体400上に転写できる。

0088

(画像を形成する工程)
本工程は、図6(a)に示すように離型部材一体型転写シート300の転写層20に画像50を形成する工程である。一実施形態の印画物の製造方法で用いられる離型部材一体型転写シート300は、上記で説明した各種実施形態の離型部材一体型転写シート300をそのまま用いることができ、ここでの詳細な説明は省略する。なお、図6では、離型部材一体型転写シート300として、図1に示す形態の離型部材一体型転写シートを用いているが、この形態の離型部材一体型転写シート300に限定されるものではない。

0089

画像を形成する工程は、プリンタに離型部材一体型転写シート300をセットし、当該離型部材一体型転写シート300をプリンタの搬送経路に沿って搬送させながら行う。ここで、一実施形態の印画物の製造方法では、離型部材200を有する上記各種実施形態の離型部材一体型転写シート300が用いられることから、第2の支持体10の厚みが同一の厚みであると仮定した場合に、離型部材200を有しない従来の転写シート(例えば、上記比較の転写シート100X)と比較して、離型部材の厚み分、全体の厚みを嵩増しできる。上記で説明したように、画像50形成時における印画シワや、印画ムラの発生は、転写シートの搬送性と密接的な関連性を有しており、当該搬送性は、転写シートの厚みを厚くすることにより高めることができる。この点に関し、上記各種実施形態の離型部材一体型転写シート300を用いる一実施形態の印画物の製造方法によれば、プリンタ内における離型部材一体型転写シート300の搬送性を高めることができ、その結果、転写層20への画像50の形成時に、印画シワや、印画ムラが生ずることを抑制できる。つまりは、印画適性を良好なものとできる。

0090

画像形成方法について特に限定はなく、プリンタが有する画像形成方式に応じて適宜決定すればよい。画像形成方式としては、例えば、昇華型熱転写方式、溶融型熱転写方式、インクジェット印刷方式等の従来公知の画像形成方法を挙げることができる。なお、昇華型熱転写方式とは、離型部材一体型転写シート300と、昇華性染料を含む色材層を有する転写シートを組合せて用い、当該色材層を有する転写シートの背面側にエネルギーを印加して、色材層に含まれる昇華性染料を、転写層20に移行させて画像を形成する画像形成方式である。溶融型熱転写方式とは、離型部材一体型転写シート300と、溶融性インキを含む色材層を有する転写シートを組合せて用い、当該色材層を有する転写シートの背面側に、画像情報に応じたエネルギーを印加して、エネルギーの印加により、溶融、或いは軟化した色材層を、転写層20上に層ごと転写する画像形成方式である。インクジェット印刷方式は、インクジェット用のインクをピエゾ駆動で発生させた圧力波によってノズルから噴出する、もしくは、加熱により管内のインクに気泡を発生させてインクを噴射する等により、転写層20上に付着させて画像を形成する画像形成方式である。

0091

(分離する工程)
本工程は、図6(b)に示すように、画像50が形成された転写層20を有する転写シート100を、離型部材200から分離する工程である。なお、上記で説明したように、一実施形態の印画物の製造方法に用いられる離型部材一体型転写シート300は、第2の支持体10と粘着層220との接着力が、第1の支持体210と粘着層220との接着力よりも小さく、これにより、転写シート100を、離型部材200から分離可能となっている。

0092

(転写層を転写する工程)
本工程は、図6(c)に示すように、離型部材200から分離された転写シート100と、被転写体400とを、画像50が形成された転写層20と被転写体とが対向するように重ね合わせ、被転写体400上に転写層20を転写する工程である。本工程を経ることで、図6(d)に示すように、被転写体400上に画像50が形成された転写層20が転写されてなる印画物500を得る。

0093

一実施形態の印画物の製造方法では、転写層20を転写する前の段階において、転写シート100を離型部材200から分離する工程が行われることから、転写層20よりも第2の支持体10側に位置する構成部材の厚みを、分離前の厚みよりも薄くできる。したがって、一実施形態の印画物の製造方法によれば、容易に被転写体400上へ転写層20を転写できる。例えば、転写シート100にエネルギーを印加して転写層20を転写する場合には、第2の支持体10側に印加されたエネルギーを、転写層20に効率よく伝達させることができ、その結果、転写層20の転写性を高めることができる。換言すれば、被転写体400上に転写層20を転写するときの異常転写の発生を抑制できる。

0094

被転写体400上への転写層20の転写は、転写シート100にエネルギーを印加する熱転写方式や、これ以外の従来公知の各種の転写方式を用いて行えばよい。熱転写方式としては、例えば、サーマルヘッド等による加熱デバイスを用いる方式、ホットスタンプ方式ヒートロール方式等を挙げることができる。上記以外の転写方式としては、例えば、パット転写方式、プレス転写方式、インモールド転写方式、TOM(Three mension Overlay Method)成型転写方式、水圧転写方式、感圧転写方式等の各種の転写方式を挙げることができる。

0095

<<転写シートの製造方法>>
次に、本開示の実施の形態に係る転写シートの製造方法(以下、一実施形態の転写シートの製造方法と言う場合がある)について説明する。粘着層220を、溶融押出し樹脂層とする場合には、粘着層220とある記載を、適宜、溶融押出し樹脂層と読み替えるものとする。

0096

一実施形態の転写シートの製造方法は、離型部材一体型転写シート300の転写層20に画像50を形成する工程と、画像50が形成された転写層20を含む転写シート100を、離型部材200から分離する工程とを含む(図6(a)、(b)参照)。

0097

一実施形態の転写シートの製造方法によれば、転写層20上に印画適性よく画像が形成された転写シート100を製造できる。また、製造された転写シート100を用いて、被転写体400上に、転写性よく、画像が形成された転写層20を転写できる。

0098

一実施形態の転写シートの製造方法は、転写シート100の転写層20を被転写体400上に転写する工程を有していない点において、上記一実施形態の印画物の製造方法と相違している。

0099

また、一実施形態の転写シートの製造方法は、離型部材200から分離された転写シート100を、巻き取る巻取工程を含んでいてもよい。この工程をさらに含む一実施形態の転写シートの製造方法によれば、ロール状に巻き取られた転写シート100を製造できる。また、一実施形態の転写シートの製造方法は、転写シート100から分離された離型部材200を、巻き取る巻取工程を含んでいてもよい。

0100

<<プリントシステム>>
次に本開示の実施の形態に係るプリントシステム(以下、一実施形態のプリントシステムと言う場合がある)について説明する。

0101

一実施形態のプリントシステムは、上記各種実施形態の離型部材一体型転写シート300と組み合わせて用いられるプリントシステムであって、離型部材一体型転写シート300の転写層20上に、画像を形成する画像形成手段と、転写シート100を、離型部材200から分離する分離手段と、分離された転写シート100の転写層20を、被転写体400上に転写する転写手段と、を含む。

0102

上記特徴を有する一実施形態のプリントシステムによれば、上記各種実施形態の離型部材一体型転写シート300の転写層20に、印画適性よく画像を形成でき、また、離型部材200から分離された転写シート100の転写層20を、転写性よく被転写体400上に転写できる。したがって、高品質な印画物を製造できる。

0103

図9は、一実施形態のプリントシステム600の一例を示す部分概略図であり、画像形成手段を備えるプリンタ610、及び分離手段620を含む。なお、転写手段についての記載は省略している。

0104

図9に示す形態のプリントシステム600は、画像形成手段を備えるプリンタ610により、離型部材一体型転写シート300の転写層20上への画像の形成を可能とし、次いで、分離手段620により、離型部材一体型転写シート300を、離型部材200と、転写シート100とに分離可能としている。また、図9(a)に示す形態のプリントシステム600は、さらに、分離された離型部材200をロール状に巻き取る巻取ローラ630を備えている。なお、巻取ローラ630は、一実施形態のプリントシステムにおける任意の構成である。また、分離された転写シート100の転写層20は、一実施形態のプリントシステム600が備える転写手段650により、被転写体上に転写される。一実施形態のプリントシステムは、上記各種実施形態の印画物の製造方法に好適に適用できる。

0105

転写層20上に画像を形成する画像形成手段としては、例えば、サーマルヘッド等の加熱手段を挙げることができる。

0106

分離手段620としては、物理的な分離手段を用いてもよく、化学的な分離手段を用いてもよい。物理的な分離手段としては、剥離ローラを用いる手段や、離型部材200、及び転写シート100の何れか一方又は双方の端部を保持部材(図示しない)により挟持し、当該保持部材を駆動させる手段を挙げることができる。剥離ローラ、保持部材は、分離手段620を構成する。化学的な分離手段としては、離型部材200を構成する粘着層220として、熱エネルギーの印加や、活性光線エネルギーの照射により、粘着性が低下する粘着層220を用い、熱エネルギーを印加、或いは活性光線エネルギーを照射する手段を挙げることができる。この場合、粘着層220の粘着性を低下させた後においても、第2の支持体10と粘着層220との接着力は、第1の支持体210と粘着層220との接着力よりも小さいことを条件とする。エネルギー印加手段や、活性光線照射手段は、分離手段620を構成する。

0107

分離された転写シート100の転写層20を、被転写体400上に転写する転写手段について特に限定はなく、上記で説明した各種の転写方式を実現可能な手段を適宜選択して用いればよい。

0108

図9(a)に示す形態では、分離手段620は、画像形成手段を備えるプリンタ610とは、別箇独立しているが、プリンタ610内に、分離手段620を設けた構成としてもよい。転写手段650についても同様であり、プリンタ内に設けられていてもよく、プリンタとは別箇独立していてもよい。

0109

他の実施の形態に係るプリントシステムは、図9(b)に示すように、離型部材一体型転写シート300の転写層20上に、画像を形成する画像形成手段と、転写シート100を、離型部材200から分離する分離手段と、を備えている。また、他の実施の形態に係るプリントシステムは、図9(b)に示すように、分離手段により分離された転写シート100、及び離型部材200の何れか一方、又は双方を巻き取る巻取手段をさらに備えていてもよい(図示する形態では、分離された転写シート100を巻き取る転写シート巻取手段630A、分離された離型部材200を巻き取る離型部材巻取手段630Bを備えている)。他の実施の形態に係るプリントシステムは、上記一実施形態の転写シート100の製造方法に好適に適用できる。

0110

次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。以下、特に断りのない限り、部、又は%は質量基準であり、固形分に換算する前の値である。

0111

(実施例1)
第1の支持体として、厚みが125μmのポリエチレンテレフタレートフィルムボイドPET K1212東洋紡(株))を用い、当該第1の支持体上に、下記組成の粘着層用塗工液を、乾燥時の厚みが10μmとなるように塗布・乾燥し、第1の支持体上に粘着層が設けられた離型部材(1)を得た。また、第2の支持体用基材として、厚みが12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(透明PET E−5100 東洋紡(株))を用い、当該第2の支持体用基材の他方の面上に、下記組成の離型層用塗工液を、乾燥時の厚みが0.5μmとなるように塗布・乾燥し離型層を形成することで、第2の支持体用基材、離型層からなる第2の支持体を形成し、次いで、第2の支持体用基材の一方の面上に、下記組成の受容層用塗工液を、乾燥時の厚みが2μmとなるように塗布・乾燥し、受容層からなる転写層を形成することで、第2の支持体上に、受容層からなる転写層が設けられた転写シート(1)を得た。次いで、離型部材(1)と、転写シート(1)とを、粘着層と離型層とが対向するようにして貼り合わせることで、離型部材(1)と転写シート(1)とが一体をなす実施例1の離型部材一体型転写シートを得た。

0112

<粘着層用塗工液>
アクリル共重合体(固形分40%) 48部
SKダイン1310L 綜研化学(株))
・エポキシ樹脂(固形分5%) 0.36部
硬化剤E−AX 綜研化学(株))
酢酸エチル51.64部

0113

<離型層用塗工液>
シリコーン剥離剤(固形分31%) 20部
(KS−847H 信越化学工業(株))
メチルエチルケトン40部
トルエン40部

0114

<受容層用塗工液>
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体19部
ソルバイン(登録商標)CNL日信化学工業(株))
有機変性シリコーン1部
(X−22−3000T 信越化学工業(株))
・メチルエチルケトン40部
・トルエン40部

0115

(実施例2)
第2の支持体用基材を、厚みが38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(透明PET E−5100東洋紡(株))に変更して転写シート(2)を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、離型部材(1)と転写シート(2)とが一体をなす実施例2の離型部材一体型転写シートを得た。

0116

(実施例3)
第1の支持体を、厚みが188μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(K2323東洋紡(株))に変更して離型部材(2)を形成し、第2の支持体用基材を、厚みが38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(透明PET E−5100 東洋紡(株))に変更して転写シート(2)を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、離型部材(2)と転写シート(2)とが一体をなす実施例3の離型部材一体型転写シートを得た。

0117

(実施例4)
第1の支持体を、厚みが188μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(ボイドPET K2323東洋紡(株)))に変更して離型部材(2)を形成し、第2の支持体用基材を、厚みが75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(透明PET E−5100 東洋紡(株))に変更して転写シート(3)を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、離型部材(2)と転写シート(3)とが一体をなす実施例4の離型部材一体型転写シートを得た。

0118

(実施例5)
第1の支持体を、厚みが154μmのコート紙に変更して離型部材(3)を形成し、第2の支持体用基材を、厚みが38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(透明PET E−5100東洋紡(株))に変更して転写シート(2)を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、離型部材(3)と転写シート(2)とが一体をなす実施例5の離型部材一体型転写シートを得た。

0119

(実施例6)
第1の支持体を、厚みが125μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(透明PET E−5100東洋紡(株))に変更して離型部材(4)を形成し、第2の支持体用基材を、厚みが38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(透明PET E−5100 東洋紡(株))に変更して転写シート(2)を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、離型部材(4)と転写シート(2)とが一体をなす実施例6の離型部材一体型転写シートを得た。

0120

(実施例7)
第1の支持体として、厚みが188μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(K2323東洋紡(株))を用い、当該第1の支持体上に、上記組成の粘着層用塗工液を、乾燥時の厚みが10μmとなるように塗布・乾燥し、第1の支持体上に粘着層が設けられた離型部材(2)を得た。また、第2の支持体用基材として、厚みが38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(透明PET E−5100 東洋紡(株))を用い、当該第2の支持体用基材の他方の面上に、上記組成の離型層用塗工液を、乾燥時の厚みが0.5μmとなるように塗布・乾燥し離型層を形成することで、第2の支持体用基材、離型層からなる第2の支持体を形成し、次いで、第2の支持体用基材の一方の面上に、下記組成の剥離層用塗工液を、乾燥時の厚みが1μmとなるように塗布・乾燥し、剥離層からなる転写層を形成することで、第2の支持体上に、剥離層からなる転写層が設けられた転写シート(4)を得た。次いで、離型部材(2)と、転写シート(4)とを、粘着層と離型層とが対向するようにして貼り合わせることで、離型部材(2)と転写シート(4)とが一体をなす実施例7の離型部材一体型転写シートを得た。

0121

(剥離層用塗工液)
・アクリル樹脂20部
ダイヤナール(登録商標)BR−87 三菱ケミカル(株))
・トルエン40部
・メチルエチルケトン40部

0122

(実施例8)
第1の支持体として、厚みが125μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(ボイドPET K1212東洋紡(株))を準備し、第2の支持体として、厚みが12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(透明PET E−5100、東洋紡(株))を準備した。一対のプレスローラ冷却ローラを備え、ダイを、間隔dの中点にあたる位置から冷却ローラ側に5mm移動させた位置に配置した溶融押出し装置(図10参照)を用い、準備した第1の支持体をプレスローラ側に配置し、第2の支持体を冷却ローラ側に配置した。次いで、第1の支持体、及び第2の支持体を、一対のローラの間を通過させながら、第1の支持体と第2の支持体との間に、溶融したポリエチレン樹脂(融点:107℃、密度:0.919g/cm3)を押出して、厚みが15μmの溶融押出し樹脂層を形成し、最後に、剥離ローラにより剥離をすることで、第1の支持体と第2の支持体が、溶融押出し樹脂層により貼り合された積層体を得た。次いで、得られた積層体における第2の支持体上に、上記組成の受容層用塗工液を、乾燥時の厚みが2μmとなるように塗布・乾燥し、受容層からなる転写層を形成した。これにより、第1の支持体上に、溶融押出し樹脂層が設けられた離型部材と、第2の支持体上に、受容層が設けられた転写シートとが一体をなす実施例8の離型部材一体型転写シートを得た。なお、第1の支持体、及び溶融押出し樹脂層は、離型部材を構成し、第2の支持体、及び受容層は、転写シートを構成する。なお、間隔dは、第1の支持体、及び第2の支持体の厚みを考慮して、適宜調整した。

0123

(実施例9)
第2の支持体を、厚みが38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(透明PET E−5100東洋紡(株))に変更した以外は、全て実施例8と同様にして、実施例9の離型部材一体型転写シートを得た。

0124

(実施例10)
第1の支持体を、厚みが188μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(K2323東洋紡(株))に変更し、第2の支持体を、厚みが38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(透明PET E−5100 東洋紡(株))に変更した以外は、全て実施例8と同様にして、実施例10の離型部材一体型転写シートを得た。

0125

(比較例1)
第2の支持体用基材を、厚みが25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに変更して転写シート(A)を形成し、離型部材と一体化させなかった以外は全て実施例1と同様にして、転写シート(A)のみからなる比較例1の転写シートを得た。

0126

(比較例2)
第2の支持体用基材を、厚みが75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(透明PET E−5100東洋紡(株))に変更して転写シート(B)を形成し、離型部材と一体化させなかった以外は全て実施例1と同様にして、転写シート(B)のみからなる比較例2の転写シートを得た。

0127

(比較例3)
第2の支持体用基材を、厚みが188μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(透明PET E−5100東洋紡(株))に変更して転写シート(C)を形成し、離型部材と一体化させなかった以外は全て実施例1と同様にして、転写シート(C)のみからなる比較例3の転写シートを得た。

0128

(剛軟度の測定)
上記で得られた各実施例の離型部材一体型転写シート全体のMD方向の剛軟度、及び上記で得られた各比較例の転写シート全体のMD方向の剛軟度を、JIS−L−1085(1998)に準拠したガーレ法により測定した。測定結果を表1に示す。

0129

(接着力の測定)
上記で説明した接着力の測定方法に基づいて、各実施例の離型部材一体型転写シートにおける第2の支持体と粘着層との接着力を、DIGITAL FORCE GAUGE DS−20N((株)イマダ)を用いて測定した。実施例1〜7の離型部材一体型転写シートにおける第2の支持体と粘着層との接着力は、いずれも100mN/cmであり、実施例8〜10の離型部材一体型転写シートにおける第2の支持体と溶融押出し樹脂層との接着力は、いずれも150mN/cmであった。

0130

画像形成用転写シートの作成)
基材として厚さ5μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、基材の一方の面の一部に、下記組成の染料プライマー層用塗工液を乾燥時の厚みが0.15μmになるように塗布・乾燥して染料プライマー層を形成した。この染料プライマー層上に、下記組成のイエローマゼンタシアン色材層用塗工液を、乾燥時の厚みが0.7μmとなるように面順次に塗布・乾燥して、イエロー色材層、マゼンタ色材層、シアン色材層を形成した。また、基材の一方の面であって、染料プライマー層が形成されていない領域に、下記組成の溶融インキ層を乾燥時の厚みが、0.7μmとなるように塗布・乾燥して溶融インキ層を形成した。また、基材の他方の面に、下記組成の背面層用塗工液1を乾燥時の厚みが1μmとなるように塗布・乾燥して背面層を形成することで、画像形成用転写シートを得た。

0131

(背面層用塗工液)
ポリビニルブチラール樹脂1.8部
エスレック(登録商標)BX−1 積水化学工業(株))
ポリイソシアネート5.5部
(バーノック(登録商標)D750DIC(株))
リン酸エステル系界面活性剤1.6部
プライサーフ(登録商標)A208N 第一工業製薬(株))
タルク0.35部
ミクロエース(登録商標)P−3 日本タルク工業(株))
・トルエン18.5部
・メチルエチルケトン18.5部

0132

<染料プライマー層用塗工液>
コロイダルアルミナ(固形分10.5%) 3.5部
アルミナゾル200 日産化学工業(株))
酢酸ビニルビニルピロリドン共重合体1.5部
PVP/VA E−335アイエスピージャパン(株))
・水 47.5部
イソプロピルアルコール47.5部

0133

<イエロー色材層用塗工液
ソルベントイエロー93 2.5部
ディスパースイエロー201 2.5部
ポリビニルアセトアセタール樹脂4部
(エスレック(登録商標)KS−5 積水化学工業(株))
有機変性シリコーンオイル0.04部
・トルエン50部
・メチルエチルケトン50部

0134

<マゼンタ色材層用塗工液>
ディスパースレッド60 3部
ディスパースバイオレット26 3部
・ポリビニルアセトアセタール樹脂5部
(エスレック(登録商標)KS−5 積水化学工業(株))
・有機変性シリコーンオイル0.05部
・トルエン50部
・メチルエチルケトン50部

0135

<シアン色材層用塗工液>
ソルベントブルー63 3部
ディスパースブルー354 4部
・ポリビニルアセトアセタール樹脂5部
(エスレック(登録商標)KS−5 積水化学工業(株))
・有機変性シリコーンオイル0.05部
・トルエン50部
・メチルエチルケトン50部

0136

<溶融インキ層用塗工液>
カーボンブラック4部
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体6部
(ソルバイン(登録商標)CNL日信化学工業(株))
・トルエン50部
・メチルエチルケトン50部

0137

(搬送性評価)
上記で得られた各実施例の離型部材一体型転写シート、及び上記で得られた各比較例の転写シートを、それぞれ、昇華型熱転写方式プリンタ(DS620 大日本印刷(株))にセットし、該プリンタにおける各実施例の離型部材一体型転写シート、及び各比較例の転写シートの搬送性を、下記の評価基準に基づいて評価した。評価結果を表1に併せて示す。

0138

「評価基準」
A:問題なく搬送できる。
NG(1):搬送できる場合もある。
NG(2):搬送できない。

0139

(印画適性評価
上記で得られた実施例1の離型部材一体型転写シートと、上記で得られた画像形成用転写シートとを、以下のテストプリンタにセットし、画像形成用転写シートのイエロー色材層、マゼンタ色材層、及びシアン色材層を用い、実施例1の離型部材一体型転写シートの受容層上に、ブラック画像画像階調:0/255)を形成した。同様の条件にて、実施例2〜10の離型部材一体型転写シート、及び各比較例の転写シートの受容層上にブラック画像を形成した。実施例7の離型部材一体型転写シートについては、画像形成用転写シートの溶融インキ層を用い、この溶融インキ層を溶融転写することで、剥離層上にブラック画像(画像階調:0/255)を形成した。形成したブラック画像を目視で確認し、以下の評価基準に基づいて、印画適性の評価を行った。評価結果を表1に併せて示す。

0140

(テストプリンタ)
サーマルヘッド:KEE−57−12GAN2−STA(京セラ(株))
発熱体平均抵抗値:3303(Ω)
走査方向印字密度:300(dpi)
副走査方向印字密度:300(dpi)
印画電圧:18(V)
ライン周期:1.5(msec./line)
印字開始温度:35(℃)
パルスDuty比:85(%)

0141

「評価基準」
A:印画シワ、及び印画ムラが発生していない。
B:僅かに印画シワ、或いは印画ムラが発生している。
NG(1):使用上問題のある印画シワ、或いは印画ムラが多く発生している。
NG(2):印画できない。

0142

(転写層の転写性評価
上記画像の形成がなされた各実施例の離型部材一体型転写シートのそれぞれについて、転写シートから離型部材を分離し、各実施例の転写シートとした。次いで、ヒートローラを用いて、被転写体としてのポリ塩化ビニル製カード(PVCカード)(大日本印刷(株))上に、各実施例の転写シートの転写層を転写し、以下の評価基準に基づいて、転写層の転写性評価を行った。同様の条件にて、各比較例の転写シートの転写層の転写性評価を行った。評価結果を表1に併せて示す。

0143

「評価基準」
A:160℃、22mm/sec.の条件にて、問題なく転写層を転写できた。
B:180℃、22mm/sec.の条件では問題なく転写層を転写できたが、160℃、22mm/sec.の条件では上手く転写層を転写できなかった。
NG:200℃、22mm/sec.の条件でも、転写層を転写できなかった。

0144

(離型部材の巻取り性評価)
各実施例の離型部材一体型転写シートにおいて、転写シートから分離した離型部材を、簡易巻き取り機(大日本印刷(株))で巻き取り、以下の評価基準に基づいて、巻き取り性評価を行った。評価結果を表1に併せて示す。

0145

「評価基準」
A:蛇行タワミなく、綺麗に巻き取れる。
B:蛇行、タワミはかなりあるものの、巻き取れる。

実施例

0146

0147

100…転写シート
10…第2の支持体
11…基材
12…離型層
20…転写層
20A…受容層
20B…剥離層
200…離型部材
210…第1の支持体
220…粘着層
300…離型部材一体型転写シート
400…被転写体
500…印画物
600…プリントシステム
610…プリンタ
620…分離手段(剥離ローラ)

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