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技術 歯ブラシ

出願人 サンスター株式会社
発明者 小松和弘今井希絵子
出願日 2017年10月12日 (4年2ヶ月経過) 出願番号 2017-198731
公開日 2019年5月16日 (2年7ヶ月経過) 公開番号 2019-071985
状態 特許登録済
技術分野 ブラシ製品及びその製法
主要キーワード テーパ型 大径端部 押付荷重 スパイラルフィラメント 外郭形状 プラークコントロール フィラメント束 衛生管理
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年5月16日)のものです。
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図面 (20)

課題

歯間および歯面の清掃性が高められる歯ブラシを提供する。

解決手段

歯ブラシ1はヘッド40に植毛された複数のフィラメント束60、70、80により構成されるブラシ50を備える。ブラシ50は歯ブラシ1の長手方向におけるヘッド40の中心よりもヘッド40の先端部40S側に設けられる複数の第1フィラメント束60、第1フィラメント束60に対してヘッド40の先端部40S側に設けられる複数の第2フィラメント束70、および、第1フィラメント束60に対してヘッド40の基部40K側に設けられる複数の第3フィラメント束80を備える。第1フィラメント束60は第2フィラメント束70および第3フィラメント束80よりも長い。

概要

背景

口腔内衛生管理におけるプラークコントロールの1つとして歯ブラシが用いられる。よく知られた歯ブラシでは、樹脂製の歯ブラシ本体に植毛された多数のフィラメント束によりブラシが構成されている。ブラッシング時にブラシが歯にこすりつけられることにより、歯に付着しているプラーク等が除去される。このような歯ブラシとして、歯間等の清掃しにくい部位の清掃性を考慮した歯ブラシが種々提案されている。例えば、特許文献1に記載の歯ブラシは外側の列のフィラメント束よりも内側の列に外側の列のフィラメント束よりも細く、かつ、長いフィラメント束が配置されたブラシを備えている。特許文献2に記載の歯ブラシは、ヘッドに対して垂直に植毛されたフィラメント束、および、ヘッドに対して傾斜するように植毛され、かつ、先端部が山型を構成するように配置されたフィラメント束を備えている。特許文献1、2の歯ブラシでは、歯間の奥までフィラメト束を入り込ませることができるため、歯間の清掃性が高められる。

概要

歯間および歯面の清掃性が高められる歯ブラシを提供する。歯ブラシ1はヘッド40に植毛された複数のフィラメント束60、70、80により構成されるブラシ50を備える。ブラシ50は歯ブラシ1の長手方向におけるヘッド40の中心よりもヘッド40の先端部40S側に設けられる複数の第1フィラメント束60、第1フィラメント束60に対してヘッド40の先端部40S側に設けられる複数の第2フィラメント束70、および、第1フィラメント束60に対してヘッド40の基部40K側に設けられる複数の第3フィラメント束80を備える。第1フィラメント束60は第2フィラメント束70および第3フィラメント束80よりも長い。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ヘッド植毛された複数のフィラメント束により構成されるブラシを備える歯ブラシであって、前記ブラシは前記歯ブラシの長手方向における前記ヘッドの中心よりも前記ヘッドの先端部側に設けられる複数の第1フィラメント束、前記第1フィラメント束に対して前記ヘッドの先端部側に設けられる複数の第2フィラメント束、および、前記第1フィラメント束に対して前記ヘッドの基部側に設けられる複数の第3フィラメント束を備え、前記第1フィラメント束は前記第2フィラメント束および前記第3フィラメント束よりも長い歯ブラシ。

請求項2

前記複数の第1フィラメント束の先端部の形状は前記複数の第2フィラメント束の先端部の形状、および、前記複数の第3フィラメント束の先端部の形状と異なる請求項1に記載の歯ブラシ。

請求項3

前記複数の第2フィラメント束の先端部の形状、および、前記複数の第3フィラメント束の先端部の形状の少なくとも一方はフラットである請求項1または2に記載の歯ブラシ。

請求項4

前記複数の第1フィラメント束の先端部の形状は先端に向かって細くなる形状である請求項1〜3のいずれか一項に記載の歯ブラシ。

請求項5

前記ブラシは複数の前記第1フィラメント束を備える請求項1〜4のいずれか一項に記載の歯ブラシ。

請求項6

前記複数の第1フィラメント束は前記歯ブラシの長手方向に並ぶように複数の列を形成し、前記複数の列は前記第1フィラメント束の先端部の形状が互いに異なる請求項5に記載の歯ブラシ。

請求項7

前記複数の前記第1フィラメント束のうちの前記ヘッドの先端部側に位置する前記第1フィラメント束の先端部は、前記ヘッドの先端部側から前記ヘッドの基部側に向けて高くなり、前記複数の前記第1フィラメント束のうちの前記ヘッドの基部側に位置する前記第1フィラメント束の先端部は、前記ヘッドの基部側から前記ヘッドの先端部側に向けて高くなる請求項6に記載の歯ブラシ。

請求項8

前記ブラシは前記複数の第1フィラメント束の全部の先端部により構成される1つの山型部をさらに備える請求項5〜7のいずれか一項に記載の歯ブラシ。

請求項9

前記複数の第3フィラメント束の数は前記複数の第2フィラメント束の数よりも多い請求項1〜8のいずれか一項に記載の歯ブラシ。

請求項10

前記複数の第1フィラメント束の数は前記複数の第2フィラメント束の数よりも多い請求項1〜9のいずれか一項に記載の歯ブラシ。

請求項11

前記第2フィラメント束の長さと前記第3フィラメント束の長さとが等しい請求項1〜10のいずれか一項に記載の歯ブラシ。

請求項12

前記第1フィラメント束を構成する複数のフィラメントの種類は前記第2フィラメント束を構成する複数のフィラメントの種類、および、前記第3フィラメント束を構成する複数のフィラメントの種類と異なる請求項1〜11のいずれか一項に記載の歯ブラシ。

請求項13

前記第1フィラメント束を構成するフィラメントの種類は側面にエッジを有するフィラメントである請求項12に記載の歯ブラシ。

請求項14

前記第1フィラメント束を構成するフィラメントの断面形状は多角形である請求項13に記載の歯ブラシ。

請求項15

前記第1フィラメント束を構成するフィラメントの種類はスパイラルフィラメントである請求項14に記載の歯ブラシ。

請求項16

前記第1フィラメント束を構成するフィラメントの最大の長さと前記第2フィラメント束を構成するフィラメントの最大の長さとの差、および、前記第1フィラメント束を構成するフィラメントの最大の長さと前記第3フィラメント束を構成するフィラメントの最大の長さとの差は1mm〜2mmの範囲に含まれる請求項1〜15のいずれか一項に記載の歯ブラシ。

技術分野

0001

本発明は歯ブラシに関する。

背景技術

0002

口腔内衛生管理におけるプラークコントロールの1つとして歯ブラシが用いられる。よく知られた歯ブラシでは、樹脂製の歯ブラシ本体に植毛された多数のフィラメント束によりブラシが構成されている。ブラッシング時にブラシが歯にこすりつけられることにより、歯に付着しているプラーク等が除去される。このような歯ブラシとして、歯間等の清掃しにくい部位の清掃性を考慮した歯ブラシが種々提案されている。例えば、特許文献1に記載の歯ブラシは外側の列のフィラメント束よりも内側の列に外側の列のフィラメント束よりも細く、かつ、長いフィラメント束が配置されたブラシを備えている。特許文献2に記載の歯ブラシは、ヘッドに対して垂直に植毛されたフィラメント束、および、ヘッドに対して傾斜するように植毛され、かつ、先端部が山型を構成するように配置されたフィラメント束を備えている。特許文献1、2の歯ブラシでは、歯間の奥までフィラメト束を入り込ませることができるため、歯間の清掃性が高められる。

先行技術

0003

特開2001−309819号公報
特開2016−073535号公報

発明が解決しようとする課題

0004

歯間の清掃性を重視した場合、比較的平滑である歯面の清掃性が低下するおそれがある。このため、歯間および歯面の清掃性を両立する歯ブラシの開発が望まれている。

課題を解決するための手段

0005

(1)本発明に関する歯ブラシはヘッドに植毛された複数のフィラメント束により構成されるブラシを備える歯ブラシであって、前記ブラシは前記歯ブラシの長手方向における前記ヘッドの中心よりも前記ヘッドの先端部側に設けられる複数の第1フィラメント束、前記第1フィラメント束に対して前記ヘッドの先端部側に設けられる複数の第2フィラメント束、および、前記第1フィラメント束に対して前記ヘッドの基部側に設けられる複数の第3フィラメント束を備え、前記第1フィラメント束は前記第2フィラメント束および前記第3フィラメント束よりも長い。
上記歯ブラシによれば、第1フィラメント束を容易に歯間に挿入できる。また、第1フィラメント束が歯間に挿入された場合、第2フィラメント束および第3フィラメント束が歯面と接触するため、歯に対するブラシの位置が安定する。このため、歯間および歯面の清掃性が高められる。

0006

(2)好ましい例では(1)に記載の歯ブラシにおいて、前記複数の第1フィラメント束の先端部の形状は前記複数の第2フィラメント束の先端部の形状、および、前記複数の第3フィラメント束の先端部の形状と異なる。
このため、多様なブラッシングを実施できる。

0007

(3)好ましい例では(1)または(2)に記載の歯ブラシにおいて、前記複数の第2フィラメント束の先端部の形状、および、前記複数の第3フィラメント束の先端部の形状の少なくとも一方はフラットである。
このため、複数の第2フィラメント束の先端部、および、複数の第3フィラメント束の先端の広い範囲が歯面と接触するため、歯面の清掃性が一層高められる。

0008

(4)好ましい例では(1)〜(3)のいずれか一項に記載の歯ブラシにおいて、前記複数の第1フィラメント束の先端部の形状は先端に向かって細くなる形状である。
このため、第1フィラメント束の先端部の歯間への挿入性が高められる。

0009

(5)好ましい例では(1)〜(4)のいずれか一項に記載の歯ブラシにおいて、前記ブラシは複数の前記第1フィラメント束を備える。
このため、歯間の清掃性が一層高められる。

0010

(6)好ましい例では(5)に記載の歯ブラシにおいて、前記複数の第1フィラメント束は前記歯ブラシの長手方向に並ぶように複数の列を形成し、前記複数の列は前記第1フィラメント束の先端部の形状が互いに異なる。
このため、多様なブラッシングを実施できる。

0011

(7)好ましい例では(6)に記載の歯ブラシにおいて、前記複数の前記第1フィラメント束のうちの前記ヘッドの先端部側に位置する前記第1フィラメント束の先端部は、前記ヘッドの先端部側から前記ヘッドの基部側に向けて高くなり、前記複数の前記第1フィラメント束のうちの前記ヘッドの基部側に位置する前記第1フィラメント束の先端部は、前記ヘッドの基部側から前記ヘッドの先端部側に向けて高くなる。
このため、第1フィラメント束の先端部の歯間への挿入性が高められる。

0012

(8)好ましい例では(5)〜(7)のいずれか一項に記載の歯ブラシにおいて、前記ブラシは前記複数の第1フィラメント束の全部の先端部により構成される1つの山型部をさらに備える。
このため、第1フィラメント束の先端部の歯間への挿入性が高められる。

0013

(9)好ましい例では(1)〜(8)のいずれか一項に記載の歯ブラシにおいて、前記複数の第3フィラメント束の数は前記複数の第2フィラメント束の数よりも多い。
このため、第3フィラメント束による歯面の清掃性が一層高められる。

0014

(10)好ましい例では(1)〜(9)のいずれか一項に記載の歯ブラシにおいて、前記複数の第1フィラメント束の数は前記複数の第2フィラメント束の数よりも多い。
このため、第1フィラメント束による歯間の清掃性が一層高められる。

0015

(11)好ましい例では(1)〜(10)のいずれか一項に記載の歯ブラシにおいて、前記第2フィラメント束の長さと前記第3フィラメント束の長さとが等しい。
第2フィラメント束および第3フィラメント束を歯面に平行に接触させることができるため、第2フィラメント束および第3フィラメント束の広い範囲が歯面と接触する。このため、歯面の清掃性が一層高められる。

0016

(12)好ましい例では(1)〜(11)のいずれか一項に記載の歯ブラシにおいて、前記第1フィラメント束を構成する複数のフィラメントの種類は前記第2フィラメント束を構成する複数のフィラメントの種類、および、前記第3フィラメント束を構成する複数のフィラメントの種類と異なる。
このため、多様なブラッシングを実施できる。

0017

(13)好ましい例では(12)に記載の歯ブラシにおいて、前記第1フィラメント束を構成するフィラメントの種類は側面にエッジを有するフィラメントである。
このため、第1フィラメント束が歯間に挿入された場合、歯間に付着しているプラークを絡め取ることができる。

0018

(14)好ましい例では(13)に記載の歯ブラシにおいて、前記第1フィラメント束を構成するフィラメントの断面形状は多角形である。
このため、第1フィラメント束が歯間に挿入された場合、歯間に付着しているプラークを絡め取ることができる。

0019

(15)好ましい例では(14)に記載の歯ブラシにおいて、前記第1フィラメント束を構成するフィラメントの種類はスパイラルフィラメントである。
このため、第1フィラメント束が歯間に挿入された場合、歯間に付着しているプラークを絡め取ることができる。

0020

(16)好ましい例では(1)〜(15)のいずれか一項に記載の歯ブラシにおいて、前記第1フィラメント束を構成するフィラメントの最大の長さと前記第2フィラメント束を構成するフィラメントの最大の長さとの差、および、前記第1フィラメント束を構成するフィラメントの最大の長さと前記第3フィラメント束を構成するフィラメントの最大の長さとの差は1mm〜2mmの範囲に含まれる。
第1フィラメント束を構成するフィラメントの最大の長さに関する差が上記範囲に含まれる場合、歯間および歯面の清掃性が高められることが試験により確認された。

発明の効果

0021

本発明に関する歯ブラシによれば、歯間および歯面の清掃性が高められる。

図面の簡単な説明

0022

実施形態の歯ブラシの正面側の斜視図。
図1の歯ブラシからブラシを除いたヘッドおよびその周辺の拡大図。
図1の歯ブラシのヘッドおよびブラシの拡大図。
図1の歯ブラシのヘッドおよびブラシの側面図。
最大幅WAの算出方法を示す図。
第1フィラメント束を構成するフィラメントの正面図。
第2、第3フィラメント束を構成するフィラメントの正面図。
第1試験に関する試験条件および測定結果を示す表。
第2試験に関する試験条件および測定結果を示す表。
第3試験に関する試験条件および測定結果を示す表。
第1変形例の歯ブラシのヘッドおよびブラシの側面図。
第2変形例の歯ブラシのヘッドおよびブラシの側面図。
第3変形例の歯ブラシのヘッドおよびブラシの側面図。
第4変形例の歯ブラシのヘッドおよびブラシの側面図。
第5変形例の歯ブラシのヘッドおよびブラシの側面図。
第6変形例の歯ブラシのヘッドおよびブラシの側面図。
第7変形例の歯ブラシのヘッドおよびブラシの側面図。
第8変形例の歯ブラシのヘッドおよびブラシの側面図。
第9変形例の第1フィラメント束の先端部の拡大図。
第10変形例の第1フィラメント束の先端部の拡大図。
第11変形例の第1フィラメント束の先端部の拡大図。
第12変形例の第1フィラメント束の先端部の拡大図。

実施例

0023

(実施形態)
図1に示される歯ブラシ1は歯間および歯面の清掃性が高められるように構成された歯ブラシの一例である。歯ブラシ1を構成する主な要素は歯ブラシ本体10およびブラシ50である。

0024

歯ブラシ本体10を構成する材料は任意に選択できる。好ましい例では、歯ブラシ本体10は軽量な材料により構成される。軽量な材料の一例は熱可塑性合成樹脂である。熱可塑性の合成樹脂の一例はポリプロピレンポリエチレンポリエチレンテレフタレートポリブチレンテレフタレートポリカーボネートポリオキシメチレンスチレンアクリロニトリル樹脂、アクリロニトリル・ブタジエンスチレン樹脂セルロースプロピオネートポリアミドポリメチルメタクリレート、および、ポリアリレートである。歯ブラシ本体10を構成する材料は透明、半透明、または、着色されているものを用いることができる。歯ブラシ本体10の全体的な形状は手で握ることに適した細長い棒のような形状である。以下の説明では、歯ブラシ1の正面視において歯ブラシ1の長手方向と直交する断面におけるブラシ50と平行な方向を歯ブラシ1の厚さ方向と称し、厚さ方向と直交する断面上の方向を短手方向と称する。

0025

歯ブラシ本体10はグリップ20、ネック30、および、ヘッド40に区分される。グリップ20はブラッシング時に手で握るための部分である。ネック30はヘッド40とグリップ20との間に形成された細い部分である。ヘッド40は歯をブラッシングするための複数のフィラメント束60、70、80が植毛される部分である。

0026

図2に示されるヘッド40には、ブラシ50を構成する各フィラメント束60、70、80(図3参照)が植毛される複数の穴40Xが設けられている。複数の穴40Xは歯ブラシ1の短手方向に沿う複数の列40Zを形成している。複数の穴40Xの数、および、複数の列40Zの数はブラシ50を構成する各フィラメント束60、70、80の数に応じて任意に選択できる。図示される例では、複数の穴40Xの数は22個であり、複数の列40Zの列数は7列である。複数の列40Zは第1列41〜第7列47により構成される。各列41〜47は歯ブラシ1の長手方向において、ヘッド40の先端部40Sから基部40Kに向けて並べられている。各列41〜47に含まれる穴40Xの数は任意である。図示される例では、第1列41および第7列47に含まれる穴40Xの数はそれぞれ2個であり、第2列42および第6列46に含まれる穴40Xの数はそれぞれ3個であり、第3列43〜第5列45に含まれる穴40Xの数はそれぞれ4個である。

0027

図3に示されるように、ブラシ50は複数の第1フィラメント束60、複数の第2フィラメント束70、および、複数の第3フィラメント束80により構成されている。複数の第1フィラメント束60は歯ブラシ1の長手方向におけるヘッド40の中心よりもヘッド40の先端部40S側に設けられる。複数の第2フィラメント束70は第1フィラメント束60に対してヘッド40の先端部40S側に設けられる。複数の第3フィラメント束80は複数の第1フィラメント束60に対してヘッド40の基部40K側に設けられる。各フィラメント束60、70、80は複数のフィラメント61、71、81により構成されている。ヘッド40に対する各フィラメント束60、70、80の固定方法は任意に選択できる。第1例では、各フィラメント束60、70、80は各穴40X(図2参照)に嵌め込まれた平線(図示略)によりヘッド40に固定される。第1例の場合、歯ブラシ1のタイプは平線タイプと称される。第2例では、各フィラメント束60、70、80は各穴40Xに流し込まれた樹脂材料(図示略)によりヘッド40に固定される。第2例の場合、歯ブラシ1のタイプは無平線タイプと称される。一般的には、無平線タイプの歯ブラシ1のヘッド40の厚さは平線タイプの歯ブラシ1のヘッド40の厚さよりも薄い。

0028

ヘッド40の厚さ(以下「ヘッド厚さ」)の規定の仕方は任意に選択できる。一例では、ヘッド厚さは歯ブラシ1の厚さ方向におけるヘッド40の正面40Aと背面40Bとの間の最大距離である。好ましい例では、ヘッド厚さは口腔内へのヘッド40の挿入性(以下「口腔挿入性」)、および、ヘッド40の耐久性との関係に基づいて決められる。

0029

平線タイプにおけるヘッド厚さの最大値の一例は5.5mmおよび5mmである。ヘッド厚さが5.5mm以下である場合、口腔挿入性が向上する。ヘッド厚さが5mm以下である場合、口腔挿入性が相対的に向上する。ヘッド厚さの最小値の一例は3.0mmおよび2.5mmである。ヘッド厚さが2.5mm以上である場合、ヘッド40の耐久性が向上する。ヘッド厚さが3.0mm以上である場合、ヘッド40の耐久性が相対的に向上する。ヘッド厚さが取り得る範囲の一例は、2.5mm〜5.5mm、3.0mm〜5.5mm、2.5mm〜5mm、3.0mm〜5mmである。

0030

無平線タイプにおけるヘッド厚さの最大値の一例は4mmおよび5mmである。ヘッド厚さが5mm以下である場合、口腔挿入性が向上する。ヘッド厚さが4mm以下である場合、口腔挿入性が相対的に向上する。ヘッド厚さの最小値の一例は2.0mmおよび2.5mmである。ヘッド厚さが2.0mm以上である場合、ヘッド40の耐久性が向上する。ヘッド厚さが2.5mm以上である場合、ヘッド40の耐久性が相対的に向上する。ヘッド厚さが取り得る範囲の一例は、2.0mm〜5mm、2.5mm〜5mm、2.0mm〜4.0mm、2.5mm〜4.0mmである。

0031

ブラシ50は複数の性質を備えている。その一例は、複数の第1フィラメント束60の歯間への挿入性(以下「歯間挿入性」)、第1フィラメント束60によるプラークの除去性(以下「プラーク除去性」)、および、複数の第2フィラメント束70および複数の第3フィラメント束80による歯面の清掃性(以下「歯面清掃性」)である。

0032

複数の第1フィラメント束60は歯間に付着しているプラークを除去する役割を担う。複数の各フィラメント束70、80は歯面に付着しているプラークを除去する役割を担う。各フィラメント束60、70、80に含まれる各フィラメント61、71、81はプラークの除去に適した材料により構成される。その一例はナイロンおよびアラミド等のポリアミド樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレートポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ならびに、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン樹脂である。

0033

第1フィラメント束60を構成する複数のフィラメント61の種類は第2フィラメント束70を構成する複数のフィラメント71の種類、および、第3フィラメント束80を構成する複数のフィラメント81の種類と異なる。このため、多様なブラッシングを実施できる。フィラメント61の種類は任意に選択できる。第1例ではフィラメント61の種類は側面にエッジが形成されたタイプである。第2例ではフィラメント61は側面にエッジが形成されていないタイプである。図6は第1例の種類のフィラメントの具体例の一例を示している。このフィラメント61は断面が多角形のフィラメントがられたスパイラルフィラメントである。このため、第1フィラメント束60が歯間に挿入された場合、歯間に付着しているプラークを絡め取ることができる。フィラメント61の先端61Aはラウンドエッジ加工が施されている。このため、フィラメント61が口腔に接触した場合に口腔に強い刺激が与えられにくい。図7は第2例の種類のフィラメントの具体例の一例を示している。このフィラメントは円柱形のフィラメントである。

0034

各フィラメント束70、80を構成する複数の各フィラメント71、81の種類は任意に選択できる。第1例では、各フィラメント71、81の種類は図6に示される側面にエッジが形成されたタイプである。第2例では、各フィラメント71、81の種類は側面にエッジが形成されていないタイプである。図7は第2例の種類のフィラメントの具体例の一例を示している。このフィラメント71、81は円柱形のフィラメントである。各フィラメント71、81の先端部71A、81Aはラウンドエッジ加工が施されている。このため、フィラメント71、81が口腔に接触した場合に口腔に強い刺激が与えられにくい。

0035

複数の第2フィラメント束70(図3参照)は列40Zのうちの第1列41(図2参照)に設けられる。図示される例では、複数の第2フィラメント束70の数は2本である。複数の第3フィラメント束80(図3参照)は列40Zのうちの第4列44〜第7列47(図2参照)に設けられる。図示される例では第3フィラメント束80の数は13本である。第4列44および第5列45に設けられる第3フィラメント束80は4本である。第6列46に設けられる第3フィラメント束80の数は3本である。第7列47に設けられる第3フィラメント束80の数は2本である。複数の第3フィラメント束80の数が複数の第2フィラメント束70の数よりも多いため、複数の第3フィラメント束80による歯面清掃性が一層高められる。図4に示されるように、各フィラメント束70、80の先端部70A、80Aの形状はフラットである。各フィラメント束70、80の先端部70A、80Aを歯面に平行に接触させることができるため、各フィラメント束70、80の先端部70A、80Aの広い範囲を歯面と接触させることができる。このため、歯面清掃性が一層高められる。

0036

図3に示される複数の第1フィラメント束60は列40Zのうちの第2列42および第3列43(図2参照)に設けられる。図示される例では第2列42に設けられる第1フィラメント束60は3本である。第3列43に設けられる第1フィラメント束60の数は4本である。複数の第2フィラメント束70は列40Zのうちの第1列41に設けられる。図示される例では第1列41に設けられる第2フィラメント束70の数は2本である。

0037

図4では各フィラメント束60、70、80をモデル化して示している。モデル化された第1フィラメント束60の外郭形状テーパ型円柱大径端部を斜めにカットした形状である。モデル化された第2フィラメント束70および第3フィラメント束80の外郭形状はテーパ型の円柱である。なお、実際のフィラメント束60、70、80の外郭形状はモデル化された外郭形状と一致しないことがある。以下では、特に明記しない限りモデル化されたフィラメント束60、70、80を基準にフィラメント束60、70、80の構造等について説明している。その説明はモデル化されたフィラメント束60、70、80と外郭形状が相違する実際のフィラメント束60、70、80にも準用される。以下では、歯ブラシ1の高さ方向に平行な仮想の面を垂直面と称する。

0038

第1フィラメント束60の長さLAは第2フィラメント束70の長さLB、および、第3フィラメント束80の長さLCよりも長い。各長さLA〜LCの規定の仕方は任意に選択できる。一例では、各長さLA〜LCはヘッド40の厚さ方向において、各フィラメント束60、70、80のうちのヘッド40の正面40Aから突出している部分の長さである。第2フィラメント束70の長さLBと第3フィラメント束80の長さLCとは等しい。各フィラメント束70、80を歯面に平行に接触させることができるため、各フィラメント束70、80の先端部70A、80Aの広い範囲が歯面と接触する。このため、歯面清掃性が一層高められる。

0039

第1フィラメント束60はテーパ部62および先端部63に区分される。テーパ部62は第1フィラメント束60の最小径の部分(以下「最小径部62A」)と最大径の部分(以下「最大径部62B」)との間の部分である。最小径部62Aはヘッド40上における第1フィラメント束60の根元である。先端部63は最大径部62Bと第1フィラメント60の先端63Aとの間の部分である。先端部63の端面(以下「先端面63X」)は第1フィラメント束60の先端面である。垂直面に投影された先端面63Xは歯ブラシ1の高さ方向に対して傾斜している。実際の第1フィラメント束60を垂直面に投影した場合、1または複数のフィラメント61の先端61Aが先端面63X上に位置しないことがある。実際の第1フィラメント束60では、例えば次のように先端面63Xを規定できる。第1例では、垂直面に投影された複数のフィラメント61のうちの最長のフィラメント61の先端61Aと最短のフィラメント61の先端61Aとを通過する線分が垂直面上における先端面63Xを規定する。第2例では、垂直面に投影された複数のフィラメント61の先端61Aの座標から得られる近似式が垂直面上における先端面63Xを規定する。

0040

第1フィラメント束60は複数のパラメータにより特徴付けられる。複数のパラメータの一例は、先端部63の最大幅WA、先端部位置、先端部63の角度θX、先端部63の高さHX、先端部割合RB、および、先端部63の突出長さLXである。先端部63の最大幅WAは最大径部62Bの寸法である。先端部位置は第1フィラメント束60の長手方向における先端部63の根元63Bの位置である。先端部63の角度θXは垂直面において先端面63Xと歯ブラシ1の高さ方向とがなす角度である。先端部63の高さHXは垂直面における最大径部62Bと先端61Aとの距離である。先端部割合RBは第1フィラメント束60の長さLAに対する高さHXの割合である。先端部63の突出長さLXは垂直面におけるフィラメント61の最大の長さと、各フィラメント71、81の最大の長さとの差である。

0041

先端部63の最大幅WAの規定の仕方は任意に選択できる。一例では、図5に示されるように、最大幅WAは先端部63のうちの最も長いフィラメント61の先端61Xと最も短いフィラメント61の先端61Yとを同一の平面に投影し、先端61Xと先端61Yとを結ぶ線分XA、および、ヘッド40に平行である線分XBとのなす角の角度θAに基づいて規定できる。最大幅WAを求める式は「WA=COSθA/線分XBの長さ」である。好ましい例では、先端部63の最大幅WAは歯間に挿入されるときの先端部63のたわみにくさ(以下「剛性」)とヘッド40に植毛される第1フィラメント束60の数(以下「植毛可能数」)との関係に応じて決められる。最大幅WAの最大値の一例は2.5mmおよび3.0mmである。最大幅WAが3.0mm以下である場合、植毛可能数が増加する。最大幅WAが3.0mm以下である場合、植毛可能数が相対的に増加する。最大幅WAの最小値の一例は2.5mmである。最大幅WAが1.5mm以上である場合、先端部63の剛性が向上する。最大幅WAが取り得る範囲の一例は、1.5mm〜3.0mm、1.5mm〜2.5mmである。

0042

先端部位置は任意に選択できる。第1例では、先端部位置は根元63Bが第1フィラメント束60の長手方向において第2フィラメント束70の先端部70A、および、第3フィラメント束80の先端部80Aと同じ高さとなるように設定される。第2例では、先端部位置は根元63Bが第1フィラメント束60の長手方向において第2フィラメント束70の先端部70A、および、第3フィラメント束80の先端部80Aの少なくとも一方よりも高い位置または低い位置となるように設定される。

0043

先端部63の角度θXの規定の仕方は任意に選択できる。一例では、角度θXは先端部63の先端面63Xに沿う線分XC、および、最も長いフィラメント61の先端61Aと根元61Bとを結ぶ線分XDのなす角である。好ましい例では、角度θXは歯間挿入性とプラーク除去性との関係に応じて決められる。角度θXの最大値の一例は60°および70°である。角度θXが70°以下である場合、歯間挿入性が向上する。角度θXが60°以下である場合、歯間挿入性が相対的に向上する。角度θXの最小値の一例は0°および5°である。角度θXが0°以上である場合、プラーク除去性が向上する。角度θXが5°以上である場合、プラーク除去性が相対的に向上する。角度θXが取り得る範囲の一例は、0°〜70°、5°〜70°、0°〜60°、5°〜60°である。

0044

高さHXを求める式は「HX=WA/tanθX」である。好ましい例では、先端部63の高さHXは歯間挿入性とプラーク除去性との関係から決められることが好ましい。高さHXの最大値の一例は2.0mmおよび1.5mmである。高さHXが2.0mm以下である場合、歯間挿入性が向上する。高さHXが1.5mm以下である場合、歯間挿入性が相対的に向上する。高さHXの最小値の一例は0.5mmおよび1.0mmである。高さHXが0.5mm以上である場合、プラーク除去性が向上する。高さHXが1.0mm以上である場合、プラーク除去性が相対的に向上する。高さHXが取り得る範囲の一例は、0.5mm〜2.0mm、0.5mm〜1.5mm、1.0mm〜2.0mm、1.0mm〜1.5mmである。

0045

先端部割合RBを求める式は「RB=HX/LA×100(%)」である。好ましい例では、先端部割合RBは歯間挿入性とプラーク除去性との関係に応じて決められる。先端部割合RBの最大値の一例は15%および20%である。先端部割合RBが20%以下である場合、歯間挿入性が向上する。先端部割合RBが15%以下である場合、歯間挿入性が相対的に向上する。先端部割合RBの最小値の一例は5%および10%である。先端部割合RBが5%以上である場合、プラーク除去性が向上する。先端部割合RBが10%以上である場合、プラーク除去性が相対的に向上する。先端部割合RBが取り得る範囲の一例は、5%〜20%、5%〜15%、10%〜20%、10%〜15%である。

0046

好ましい例では、先端部63の突出長さLXは歯間挿入性とプラーク除去性との関係に応じて決められる。突出長さLXの最大値の一例は2.5mmおよび2.0mmである。突出長さLXが2.5mm以下である場合、歯間挿入性が向上する。突出長さLXが2.0mm以下である場合、歯間挿入性が相対的に向上する。突出長さLXの最小値の一例は0.5mmおよび1.0mmである。突出長さLXが0.5mm以上である場合、プラーク除去性が向上する。突出長さLXが1.0mm以上である場合、プラーク除去性が相対的に向上する。突出長さLXが取り得る範囲の一例は、0.5mm〜2.5mm、1mm〜2.5mm、0.5mm〜2mm、1mm〜2mmである。

0047

複数の第1フィラメント束60のうちのヘッド40の先端部40S側に位置する第1フィラメント束60(以下「第2列42の第1フィラメント束60」)の先端部63は、ヘッド40の先端部40S側からヘッド40の基部40K側に向けて高くなっている。複数の第1フィラメント束60のうちのヘッド40の基部40K側に位置する第1フィラメント束60(以下「第3列43の第1フィラメント束60」)の先端部63は、ヘッド40の基部40K側からヘッド40の先端部40S側に向けて高くなっている。

0048

歯ブラシ1の長手方向における第2列42の第1フィラメント束60と第3列43の第1フィラメント束60との位置関係は任意に選択できる。第1例では、図4等に示されるように、第2列42の第1フィラメント束60と第3列43の第1フィラメント束60とは歯ブラシ1の長手方向において先端部63に隙間HYが形成されるように配置される。好ましい例では、隙間HYは歯間挿入性とプラーク除去性との関係に応じて決められる。隙間HYの最大値の一例は1.0mmおよび1.5mmである。隙間HYが1.5mm以下である場合、歯間挿入性が向上する。隙間HYが1.0mm以下である場合、歯間挿入性が相対的に向上する。隙間HYの最小値の一例は0mmおよび0.5mmである。隙間HYが0mm以上である場合、プラーク除去性が向上する。隙間HYが0.5mm以上である場合、プラーク除去性が相対的に向上する。隙間HYが取り得る範囲の一例は、0mm〜1.5mm、0mm〜1.0mm、0.5mm〜1.5mm、0.5mm〜1.0mmである。第2例では、第2列42の第1フィラメント束60と第3列43の第1フィラメント束60とは歯ブラシ1の長手方向において先端部63同士が接触するように配置される。第3例では、第2列42の第1フィラメント束60と第3列43の第1フィラメント束60とは歯ブラシ1の長手方向において、一方の先端部63を構成するフィラメント61が他方の先端部63を構成するフィラメント61と重なり合うように配置される。

0049

第1フィラメント束60は先端部63により構成される山型部90をさらに備える。第1フィラメント束60が備える山型部90の数は1または2以上である。図示される例では、複数の第1フィラメント束60の全部の先端部63により1つの山型部90が形成されている。山型部90の頂点はヘッド40の短手方向に沿って延びている。

0050

山型部90の頂点の角度θYの規定の仕方は任意に選択できる。一例では、角度θYは第2列42の第1フィラメント束60の先端部63の斜面に沿う線分XCと第3列43の第1フィラメント束60の先端部63の斜面に沿う線分XCとのなす角である。好ましい例では、山型部90の頂点の角度θYは歯間挿入性とプラーク除去性との関係に応じて決められる。角度θYの最大値の一例は130°および120°である。角度θYが130°以下である場合、歯間挿入性が向上する。角度θYが120°以下である場合、歯間挿入性が相対的に向上する。角度θYの最小値の一例は100°および110°である。角度θYが100°以上である場合、プラーク除去性が向上する。角度θYが110°以上である場合、プラーク除去性が相対的に向上する。角度θYが取り得る範囲の一例は、100°〜130°、110°〜130°、100°〜120°、110°〜120°である。

0051

歯ブラシ1によれば次のような作用および効果が得られる。
第1フィラメント束60を容易に歯間に挿入できる。また、第1フィラメント束60が歯間に挿入された場合、第2フィラメント束70および第3フィラメント束80が歯面と接触するため、歯に対するブラシ50の位置が安定する。このため、プラーク除去性および歯面清掃性が高められる。

0052

(実施例)
歯ブラシ1の性能を評価するために実施された第1〜第3試験について説明する。各試験では、実施例の試料および比較例の試料が用いられた。実施例の試料は、実施形態の歯ブラシ1に関する試料である。なお、比較例の試料は、構成の一部が実施形態の歯ブラシ1とは異なるが、以下では説明の便宜上、実施例の試料および比較例の試料に対して同じ名称および符号を用いている。

0053

第1試験について説明する。第1試験では、山型部90の頂点の角度θYと歯間および歯面の清掃性との関係について実施例1〜5の試料および比較例1の試料を用いて確認した。実施例1〜5の試料の第1フィラメント束60を構成するフィラメント61の種類は円柱形のフィラメントである。実施例5の試料は実施形態の山型部90に加えて、追加された山型部90を備える。追加された山型部90は実施形態において第6列目46および第7列目47に配置されている第3フィラメント束80に代えて配置された第4フィラメント束の全部の先端部により構成される。第4フィラメント束を構成するフィラメントの種類は円柱形のフィラメントである。比較例1の試料は第1フィラメント束60の長さLAが第2フィラメント束70の長さLB、および、第3フィラメント束80の長さLCと等しい。このため、比較例1の試料は山型部90を有していない。

0054

第1試験では、山型部90の頂点の角度θYと歯間および歯面の清掃性との関係について評価するため、実施例1〜5の試料および比較例1の試料を用いて顎模型の歯間および歯面に塗布した擬似プラークをブラッシングし、清掃性を測定した。清掃性は塗布した擬似プラークの面積に対する除去された擬似プラークの面積の割合であり、歯間および歯面のそれぞれについて個別に測定される。第1試験の手順は次のとおりである。最初に顎模型の歯に擬似プラークを塗布する。擬似プラークを塗布する歯は第1小臼歯、第2小臼歯、および、第1大臼歯である。次に、擬似プラークを塗布した顎模型、および、実施例1〜5の試料および比較例1の試料のうちの1つの試料をブラッシングシミュレータにセットする。次に、ブラッシングシミュレータを駆動し、擬似プラークを除去する。ブラッシングシミュレータのブラッシング条件は押付荷重、ブラッシング速度、ブラッシング時間、ストローク、および、移動速度を含む。ブラッシング条件は成人がブラッシングを行うときの標準的なブラッシング条件に基づいて規定される。押付荷重はブラシ50を顎模型の歯に押し付ける力であり、200gである。ブラッシング速度は1分間に各歯をブラッシングする回数であり、150回/分である。ブラッシング時間は10秒である。ストロークは各試料のブラシ50の移動距離であり、15mmである。移動速度はブラシ50の1秒間の移動距離であり、2.4mm/秒である。ブラッシングシミュレータによるブラッシングの終了後、Photoshop(登録商標)を用いて顎模型の歯間および歯面の清掃性を測定する。図8に示される評価項目の「歯面の清掃性」および「歯間の清掃性」は実施例3の試料を用いた場合の歯面の清掃性および歯間の清掃性を基準とした場合の相対値である。

0055

図8に示されるように、山型部90の頂点の角度θYが実施形態で示される好ましい範囲に含まれる場合、歯面の清掃性および歯間の清掃性がともに良好であることが確認された。なお、山型部90の数は複数の場合よりも1個の場合の方が歯間の良好な清掃性を確保しつつ、かつ、歯面の清掃性が良好となることが確認された。

0056

第2試験について説明する。第2試験では、第1フィラメント束60を構成するフィラメント61の種類と歯間および歯面の清掃性との関係について、実施例6〜10の試料および比較例2の試料を用いて確認した。実施例6〜9、および、比較例2の第1フィラメント束60を構成するフィラメント61の種類は円柱形のフィラメントである。実施例10の第1フィラメント束60を構成するフィラメント61の種類はスパイラルフィラメントである。第2試験では、実施例6〜10の試料および比較例2の試料を用いて第1試験の場合と同様の手順により、顎模型の歯間および歯面に塗布した擬似プラークをブラッシングし、清掃性を測定した。図9に示される評価項目の「歯面の清掃性」および「歯間の清掃性」は実施例8の試料を用いた場合の歯面の清掃性および歯間の清掃性を基準とした場合の相対値である。図9に示されるように、第1フィラメント束60を構成するフィラメント61の種類がスパイラルフィラメントである場合、歯面の清掃性および歯間の清掃性がともに良好であることが確認された。

0057

第3試験について説明する。第3試験では、ヘッド40において山型部90を構成する第1フィラメント束60が設けられる位置と歯間および歯面の清掃性との関係について、実施例11の試料および比較例3、4の試料を用いて確認した。実施例11、および、比較例3、4の第1フィラメント束60を構成するフィラメント61の種類はスパイラルフィラメントである。第3試験では、実施例11の試料および比較例3、4の試料を用いて第1試験の場合と同様の手順により、顎模型の歯間および歯面に塗布した擬似プラークをブラッシングし、清掃性を測定した。図10に示される評価項目の「歯面の清掃性」および「歯間の清掃性」は実施例11の試料を用いた場合の歯面の清掃性および歯間の清掃性を基準とした場合の相対値である。図10に示されるように、第1フィラメント束60が実施形態で示される位置に設けられる場合、歯面の清掃性および歯間の清掃性がともに良好であることが確認された。

0058

(変形例)
上記実施形態は本発明に関する歯ブラシが取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本発明に関する歯ブラシは実施形態に例示された形態とは異なる形態を取り得る。その一例は、実施形態の構成の一部を置換、変更、もしくは、省略した形態、または、実施形態に新たな構成を付加した形態である。以下に実施形態の変形例の一例を示す。

0059

図11に示されるように、第1変形例の歯ブラシ1は第2列42の第1フィラメント束60の先端部63の角度θXAと第3列43の第1フィラメント束60の先端部63の角度θXBとが異なる。図示される例では、第3列43の第1フィラメント束60の先端部63の角度θXBは第2列42の第1フィラメント束60の先端部63の角度θXAよりも小さい。

0060

図12に示されるように、第2変形例の歯ブラシ1は第2列42の第1フィラメント束60の長さLAXと第3列43の第1フィラメント束60の長さLAYとが異なる。図示される例では、第3列43の第1フィラメント束60の長さLAYが第2列42の第1フィラメント束60の長さLAXよりも長い。

0061

図13に示されるように、第3変形例の歯ブラシ1は先端部63の根元63Bが第1フィラメント束60の長手方向において第2フィラメント束70の先端部70A、および、第3フィラメント束80の先端部80Aの少なくとも一方よりも高い位置または低い位置に設けられる。図示される例では、先端部63の根元63Bは第1フィラメント束60の長手方向において第2フィラメント束70の先端部70A、および、第3フィラメント束80の先端部80Aよりも高い位置に設けられる。

0062

図14に示されるように、第4変形例の歯ブラシ1は第1フィラメント束60が第2列42〜第5列45に設けられている。各列42〜45の第1フィラメント束60の全部の先端部63により1つの山型部90が構成されている。各列42〜45の第1フィラメント束60の長さLA2〜LA5は任意に選択できる。図示される例では、長さLA3と長さLA4とが等しく、長さLA2と長さLA5とが等しい。長さLA3、LA4は長さLA2、LA5よりも長い。

0063

図15に示されるように、第5変形例の歯ブラシ1は第5列45の第1フィラメント束60の長さLA5が第2列42の第1フィラメント束60の長さLA2と異なる。図示される例では、長さLA5は長さLA2よりも短い。

0064

図16に示されるように、第6変形例の歯ブラシ1は第5列45の第1フィラメント束60の先端部63の角度θXが、第2列42〜第4列44の第1フィラメント束60の先端部63の角度θXと異なる。図示される例では、第5列45の第1フィラメント束60の先端部63の角度θXは第2列42〜第4列44の第1フィラメント束60の先端部63の角度θXよりも小さい。

0065

図17に示されるように、第7変形例の歯ブラシ1は第4列44および第5列45の第1フィラメント束60の先端部63の角度θXが、第2列42および第3列43の第1フィラメント束60の先端部63の角度θXと異なる。図示される例では、第4列44および第5列45の第1フィラメント束60の先端部63の角度θXが、第2列42および第3列43の第1フィラメント束60の先端部63の角度θXよりも小さい。

0066

図18に示されるように、第8変形例の歯ブラシ1は第1フィラメント束60の列の数が奇数である。図示される例では、第1フィラメント束60は第3列43〜第5列45に設けられている。各列43〜45の第1フィラメント束60の全部の先端部63により1つの山型部90が構成されている。各列43〜45の第1フィラメント束60の長さLA3〜LA5は任意に選択できる。図示される例では、長さLA3と長さLA4とが等しい。長さLA5は長さLA3、LA4よりも短い。

0067

・第1フィラメント束60の先端部63の形状は任意に変更可能である。図19図22は先端部63の変形例の一例を示している。図19に示される第9変形例では、先端部63の形状はテーパ部62から先端63Aに向かってヘッド40(図4参照)から離間するように湾曲しながら細くなる形状である。図20に示される第10変形例では、先端部63の形状はテーパ部62から先端63Aに向かってヘッド40に接近するように窪みながら細くなる形状である。図21に示される第11変形例では、先端部63の形状はテーパ部62から先端63Aに向かう途中で屈曲するように細くなる形状である。図22に示される第4変形例では、先端部63の先端63Aはヘッド40の正面40A(図4参照)と平行に延びる先端面63Cが形成されている。

0068

1 :歯ブラシ
40 :ヘッド
40S:先端部
40K:基部
40Z:列
50 :ブラシ
60 :第1フィラメント束
61 :フィラメント
62 :基礎
63 :先端部
63A:先端
70 :第2フィラメント束
71 :フィラメント
80 :第3フィラメント束
81 :フィラメント
90 :山型部

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