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図面 (20)

課題

本発明は、涙液高浸透圧によるアポトーシスを抑制するための、ドライアイ治療用点眼剤を提供することを目的とする。

解決手段

本発明は、ジクロフェナクまたはその薬学的に許容可能な塩を含む、涙液の高浸透圧によるアポトーシスを抑制するための、ドライアイ治療用点眼剤に関する。

概要

背景

ドライアイは、様々な要因による涙液および角結膜上皮慢性疾患であり、目の不快感視機能異常を伴う疾患である。ドライアイは、欧米および日本では成人の10〜20%が罹患している主要な眼疾患であり、ディスプレイ画面の使用時間の増加、空調設備による空気の乾燥、コンタクトレンズの使用等により、患者数は増加傾向にある。

ドライアイは、涙腺における涙液の分泌量の減少や、涙液中の脂質やムチン質の異常による水分量の蒸発促進によって、涙液の量が減ることにより引き起こされる。涙液の減少によって、角膜表面および結膜表面の慢性的刺激や炎症が生じ、患者の生活の質の低下につながる。従来、炎症を抑制してドライアイを治療するためにステロイド剤が用いられてきたが、安全性が充分とはいえず、副作用を生じる傾向もある。ステロイド剤に代えて炎症を抑制する薬剤として、ジクロフェナクブロムフェナク等の非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)が知られている。特許文献1は、ジクロフェナクを有効成分として含む抗炎症点眼剤を開示している。

ドライアイの治療方法としては、炎症抑制作用による治療法が知られているが、ドライアイの病因としては、炎症の他にも、加齢ホルモンの変化、環境要因自己免疫等が関連することが疑われており、抗炎症以外の作用機序によるドライアイの治療法が必要とされていた。

概要

本発明は、涙液の高浸透圧によるアポトーシスを抑制するための、ドライアイ治療用点眼剤を提供することを目的とする。本発明は、ジクロフェナクまたはその薬学的に許容可能な塩を含む、涙液の高浸透圧によるアポトーシスを抑制するための、ドライアイ治療用点眼剤に関する。なし

目的

本発明は、涙液の高浸透圧によるアポトーシスを抑制するための、ドライアイ治療用点眼剤を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ジクロフェナクまたはその薬学的に許容可能な塩を含む、アポトーシス抑制剤

請求項2

ジクロフェナクまたはその薬学的に許容可能な塩を含む、ドライアイ治療用アポトーシス抑制剤。

請求項3

前記アポトーシスが、涙液高浸透圧によるものである、請求項1又は2に記載の抑制剤

請求項4

前記アポトーシスが、炎症によるアポトーシスではない、請求項1〜3のいずれかに記載の抑制剤。

請求項5

ジクロフェナクまたはその薬学的に許容可能な塩を0.01〜0.7重量/容量%の濃度で含む、請求項1〜4のいずれかに記載の抑制剤。

請求項6

ジクロフェナクの薬学的に許容可能な塩がジクロフェナクナトリウムである、請求項1〜5のいずれかに記載の抑制剤。

請求項7

さらに、ポリソルベート80ホウ砂、またはポリビニルピロリドンを含む、請求項1〜6のいずれかに記載の抑制剤。

請求項8

さらに、ポリビニルピロリドンを含む、請求項1〜6のいずれかに記載の抑制剤。

技術分野

0001

本発明は、ドライアイ治療用点眼剤に関する。

背景技術

0002

ドライアイは、様々な要因による涙液および角結膜上皮慢性疾患であり、目の不快感視機能異常を伴う疾患である。ドライアイは、欧米および日本では成人の10〜20%が罹患している主要な眼疾患であり、ディスプレイ画面の使用時間の増加、空調設備による空気の乾燥、コンタクトレンズの使用等により、患者数は増加傾向にある。

0003

ドライアイは、涙腺における涙液の分泌量の減少や、涙液中の脂質やムチン質の異常による水分量の蒸発促進によって、涙液の量が減ることにより引き起こされる。涙液の減少によって、角膜表面および結膜表面の慢性的刺激や炎症が生じ、患者の生活の質の低下につながる。従来、炎症を抑制してドライアイを治療するためにステロイド剤が用いられてきたが、安全性が充分とはいえず、副作用を生じる傾向もある。ステロイド剤に代えて炎症を抑制する薬剤として、ジクロフェナクブロムフェナク等の非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)が知られている。特許文献1は、ジクロフェナクを有効成分として含む抗炎症点眼剤を開示している。

0004

ドライアイの治療方法としては、炎症抑制作用による治療法が知られているが、ドライアイの病因としては、炎症の他にも、加齢ホルモンの変化、環境要因自己免疫等が関連することが疑われており、抗炎症以外の作用機序によるドライアイの治療法が必要とされていた。

先行技術

0005

特開昭58−174310号公報

発明が解決しようとする課題

0006

本発明は、涙液の高浸透圧によるアポトーシスを抑制するための、ドライアイ治療用点眼剤を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明は、ジクロフェナクまたはその薬学的に許容可能な塩を含む、涙液の高浸透圧によるアポトーシスを抑制するための、ドライアイ治療用点眼剤に関する。

0008

ジクロフェナクまたはその薬学的に許容可能な塩を0.01〜0.7重量/容量%の濃度で含むことが好ましい。

0009

ジクロフェナクの薬学的に許容可能な塩がジクロフェナクナトリウムであることが好ましい。

0010

さらに、ポリソルベート80ホウ砂、またはポリビニルピロリドンを含むことが好ましい。

発明の効果

0011

本発明のドライアイ治療用点眼剤は、ジクロフェナクまたはその薬学的に許容可能な塩を含むことにより、涙液の高浸透圧によるアポトーシスを抑制し、ドライアイを効果的に治療できる。

図面の簡単な説明

0012

実施例1および比較例1の結果を示した図である。
実施例1および比較例1の結果を示した図である。
実施例2および比較例2の結果を示した図である。
実施例2および比較例2の結果を示した図である。
実施例3および比較例3の結果を示した図である。
実施例3および比較例3の結果を示した図である。
実施例3および比較例3の結果を示した図である。
実施例4および比較例4の結果を示した図である。
実施例4および比較例4の結果を示した図である。
実施例4および比較例4の結果を示した図である。
実施例5および比較例5の結果を示した図である。
実施例5および比較例5の結果を示した図である。
実施例5および比較例5の結果を示した図である。
実施例5および比較例5の結果を示した図である。
実施例5および比較例5の結果を示した図である。
実施例6および比較例6の結果を示した図である。
実施例7および比較例7の結果を示した図である。
実施例8および比較例8の結果を示した図である。
実施例9および比較例9の結果を示した図である。
実施例10および比較例10の結果を示した図である。

0013

本発明は、ジクロフェナクまたはその薬学的に許容可能な塩を含む、涙液の高浸透圧によるアポトーシスを抑制するための、ドライアイ治療用点眼剤に関する。

0014

ジクロフェナクまたはその薬学的に許容可能な塩の、点眼剤中の濃度は、0.01〜0.7重量/容量%であることが好ましく、0.05〜0.5重量/容量%であることがより好ましい。0.01重量/容量%未満では、治療効果が弱くなる傾向がある。0.7重量/容量%を超えると、組成物の調製が困難となる傾向がある。

0015

ジクロフェナクの薬学的に許容可能な塩としては、ジクロフェナクナトリウム、ジクロフェナクカリウムが挙げられる。

0016

点眼剤のpHは、6.0〜8.5であることが好ましく、7.0〜8.0であることがより好ましい。pH6.0未満では眼刺激緩和が得られない傾向があり、pH8.5を超えると生理的pHから外れることになる。

0017

点眼剤の浸透圧比は0.9〜1.4が好ましい。なお、ここでいう浸透圧比は、生理食塩液と比較した場合の浸透圧比を意味する。

0018

本発明の点眼剤は、ジクロフェナクまたはその薬学的に許容可能な塩に加えて、緩衝剤等張化剤保存剤増粘剤溶解補助剤洗浄剤を含んでいてもよい。

0019

緩衝剤として、リン酸リン酸塩との組み合わせ、ホウ酸とホウ砂との組み合わせ、有機酸有機酸塩との組み合わせ等が挙げられる。この中でも、ホウ酸とホウ砂との組み合わせが好ましい。点眼剤における緩衝剤の含有量は、0.01〜10重量/容量%であることが好ましく、0.1〜3重量/容量%であることがより好ましい。0.01重量/容量%未満では本発明の効果を充分に奏し難い傾向がある。10重量/容量%を超えると眼刺激が生じる傾向がある。

0020

等張化剤として、ブドウ糖等の糖類、プロピレングリコールグリセリン塩化ナトリウム塩化カリウムマンニトールソルビトールキシリトール等の糖アルコール等が挙げられる。この中でも、塩化ナトリウム、塩化カリウムが好ましい。点眼剤における等張化剤の含有量は、0.01〜10重量/容量%であることが好ましく、0.1〜3重量/容量%であることがより好ましい。

0021

保存剤として、塩化ベンザルコニウム塩化ベンゼトニウムおよびグルコン酸クロルヘキシジン等の逆性石鹸類、メチルパラベンエチルパラベンプロピルパラベンおよびブチルパラベン等のパラベン類クロロブタノールフェニルエチルアルコールおよびベンジルアルコール等のアルコール類が挙げられる。この中でも、クロロブタノールが好ましい。点眼剤における保存剤の含有量は0.001〜0.5重量/容量%であることが好ましい。

0022

増粘剤として、ポリビニルピロリドン、メチルセルロースヒドロキシプロピルメチルセルロースヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。この中でも、ポリビニルピロリドンが好ましい。

0023

溶解補助剤として、ポリソルベート80(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート商品名Tween80)、ポリオキシエチレンオキシステアリン酸トリグリセライドポリエチレングリコール、αまたはβ−シクロデキストリン等が挙げられる。この中でも、ポリソルベート80が好ましい。

0024

眼刺激を緩和するためにカルシウム塩またはマグネシウム塩を含んでいてもよい。このような塩として、例えばパントテン酸カルシウム塩化カルシウムプロピオン酸カルシウム酢酸カルシウム乳酸カルシウムグルコン酸カルシウム等のカルシウム塩、または相当するマグネシウム塩が挙げられる。この中でも、パントテン酸カルシウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウムが好ましい。

0025

本発明の点眼剤は、高浸透圧によるアポトーシス抑制効果を増強するために、前記併用成分の中でも、ポリソルベート80、ホウ砂、またはポリビニルピロリドンを含むことが好ましい。

0026

高浸透圧によるアポトーシス抑制効果の増強のためには、点眼剤におけるポリソルベート80の濃度は、0.1〜5.0重量/容量%であることが好ましく、0.3〜3.0重量/容量%であることがより好ましい。

0027

高浸透圧によるアポトーシス抑制効果の増強のためには、点眼剤におけるホウ砂の濃度は、0.1〜20.0重量/容量%であることが好ましく、0.3〜15.0重量/容量%であることがより好ましい。

0028

高浸透圧によるアポトーシス抑制効果の増強のためには、点眼剤におけるポリビニルピロリドンの濃度は、1.0〜15.0重量/容量%であることが好ましく、2.0〜10.0重量/容量%であることがより好ましい。

0029

本発明の点眼剤は、点眼剤の中でも、涙液の高浸透圧によるアポトーシスを抑制するためのドライアイ治療用点眼剤に関する。通常、ドライアイでは、涙液が減少し、涙液の浸透圧が上昇する。この上昇にともない、細胞内から水分が排出され、細胞が縮小するという浸透圧ストレスにさらされる。これに対して、細胞は外部のナトリウムイオン等を細胞内に取り込み、細胞内のイオン強度が上昇して、アポトーシスが生じる。アポトーシスが生じる眼組織として、角膜、結膜、涙腺が挙げられる。より具体的には、アポトーシスが生じる細胞として、角膜上皮細胞結膜上皮細胞涙腺細胞が挙げられる。

0030

本発明の点眼液に使用するジクロフェナクは、NFAT5(Nuclear Factor of Activated T−cells 5)遺伝子の発現および核内移行を促進することにより、涙液の高浸透圧条件下でもアポトーシスを抑制する。NFAT5遺伝子産物は、BGT−1(betaine/GABAtransporter−1)遺伝子等を活性化する。その結果、細胞は、浸透圧ストレスに対して、イオン強度に影響しない有機性浸透圧調節物質の細胞内への取り込みにより対応することが可能になる。細胞内のイオン強度上昇を回避できるので、涙液の高浸透圧条件でもアポトーシスが抑制されると考えられる。本発明の点眼剤は、涙液の高浸透圧による、角膜、結膜、涙腺におけるアポトーシスを抑制する効果を奏する。より具体的には、角膜上皮細胞、結膜上皮細胞、涙腺細胞のアポトーシスを抑制する効果を奏する。

0031

本発明の点眼剤を使用する際、1回あたりの片眼に対する点眼量は、1〜3滴であることが好ましく、1〜2滴であることがより好ましい。また、1回あたりの片眼に対する点眼量を容量で表すと、10〜300μLであることが好ましく、20〜200μLであることがより好ましく、30〜100μLであることが更に好ましい。本発明の点眼剤の投与間隔は、1日1〜6回であることが好ましく、1日1〜3回であることがより好ましい。

0032

実施例において、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。

0033

(実施例1)高浸透圧条件での細胞障害抑制効果
HCE細胞(ヒト角膜上皮細胞)を、ジクロフェナクを含む高浸透圧培地で培養した。培地は、150mMのNaCl、280mMのグルコース、または280mMのソルビトールにより高浸透圧条件とした。生細胞の数をMTT法により測定し、コントロール等張圧条件)の吸光度に対する相対値を算出した。結果を図1Aおよび図1Bに示した。数値は平均±S.D.(n=3)、*P<0.05;**P<0.01である。

0034

(比較例1)
ジクロフェナクに代えて、その他の非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)を用いた以外は実施例1と同じ操作を行った。結果を図1Aに示した。

0035

非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)の中でも、特にジクロフェナクが高浸透圧条件での細胞障害の抑制効果が高いことが確認された。

0036

(実施例2)高浸透圧条件でのアポトーシス抑制および細胞増殖効果
HCE細胞を、ジクロフェナク、および150mMのNaClを含む高浸透圧培地で培養した。6時間培養後のカスパーゼ様活性を、蛍光ペプチド基質を使用して測定し、結果を図2Aに示した。また、12時間培養後、細胞増殖をBrdU取り込みアッセイにより検討し、その結果をコントロール(等張圧条件)の吸光度に対する相対値として記載した。結果を図2Bに示した。数値は平均±S.D.(n=3)、*P<0.05;**P<0.01である。

0037

(比較例2)
ジクロフェナクに代えて、ブロムフェナクを用いた以外は実施例2と同じ操作を行った。結果を図2A〜Bに示した。

0038

ジクロフェナクが、高浸透圧条件でのアポトーシスを抑制し、さらに細胞増殖効果を奏することが確認された。

0039

(実施例3)COX−阻害への非依存性
HCE細胞を、ジクロフェナク、150mMのNaCl、および/またはPGE2を含む高浸透圧培地で24時間培養した。生細胞の数をMTT法により測定し、コントロール(等張圧条件)の吸光度に対する相対値として記載した。結果を図3A、および図3Cに示した。

0040

また、HCE細胞を、ジクロフェナクを含む培地で30分間、前培養し、10μMのアラキドン酸およびジクロフェナクを含む培地でさらに30分培養した。なお、アラキドン酸はPGE2を誘導するために添加したものである。培養液に含まれるPGE2の量を、EIAにより測定した。結果を図3Bに示した。数値は平均±S.D.(n=3)、*P<0.05;**P<0.01である。

0041

(比較例3)
ジクロフェナクに代えて、ブロムフェナクを用いた以外は実施例3と同じ操作を行った。結果を図3A〜Cに示した。

0042

図3AにおいてPGE2を添加しても生細胞数は変化しなかった。図3Bおよび図3Cにおいて、PGE2を減少させるために必要なジクロフェナクの濃度が0.1nMであったのに対し、図3Cにおいて高浸透圧による細胞障害を低減するために必要な濃度が100nMであった。一般に、炎症はシクロオキシゲナーゼ(COX)がプロスタグランジンE2(PGE2)の生産を増強することにより生じることが知られているので、図3A〜Cの結果から、ジクロフェナクの効果が、COXを阻害してPGE2の発現量を減少させる作用とは別個独立の作用によるものであることが確認された。

0043

(実施例4)NFAT5の発現向上および核内移行促進効果
HCE細胞を、ジクロフェナク、および150mMのNaClを含む高浸透圧培地で6時間(図4Aおよび図4C)、または1時間(図4B)培養した。全細胞破砕液図4Aおよび図4B)、または核抽出液図4B)を、NFAT5、アクチンまたはラミンBに対する抗体を使用して、イムノブロット法により解析した。NFAT5のバンドの強度を測定し、コントロール(ジクロフェナクを含まない等張圧条件)に対する相対値として記載した(図4Aおよび図4B)。bgt1mRNAの相対的な発現量をリアルタイムRTPCRで測定し、アクチンの発現量により基準化した数値を、コントロール(ジクロフェナクを含まない等張圧条件)に対する相対値として記載した(図4C)。数値は平均±S.D.(n=3)、*P<0.05;**P<0.01である。

0044

(比較例4)
ジクロフェナクに代えて、ブロムフェナクを用いた以外は実施例4と同じ操作を行った。結果を図4A〜Cに示した。

0045

ジクロフェナクが、NFAT5の発現向上および核内移行促進の作用により、高浸透圧条件でアポトーシス抑制していることが確認された。

0046

(実施例5)ラットの角膜表面障害治療効果
ラットの涙腺を除去し、ドライアイモデルを作製した。涙腺除去の1〜5週間後、ジクロフェナク(0.1%、3.1mM)を含む目薬(5μl)を1日3回投与した。涙液量をコットンテストにより測定し、結果を図5Aに示した。フルオロセイで染色された角膜の画像を図5Bに示した。フルオレセインスコアを算出し、図5Cに示した。涙腺除去の5週間後に眼組織の切片を作製し、TUNELアッセイおよびDAPI染色を行い、結果を図5Dに示した(スケールバーは50μm)。TUNEL陽性細胞数を図5Eに示した。数値は平均±S.E.M.、*P<0.01であり、n.s.はnot significantを意味する。

0047

(比較例5)
ジクロフェナクに代えて、ブロムフェナクを用いた以外は実施例5と同じ操作を行った。結果を図5A〜Eに示した。

0048

ジクロフェナクが、ドライアイモデルの角膜表面障害を治療する効果を奏することが確認された。

0049

(実施例6)ジクロフェナクとポリソルベート80の併用
HCE細胞を、0μg/ml、1μg/ml、または10μg/mlのポリソルベート80を含む培地で24時間、前培養した。さらに、1μMのジクロフェナク、150mMのNaCl、および前培養と同じ濃度のポリソルベート80を含む高浸透圧培地で24時間培養した。生細胞の数をMTT法により測定し、結果を図6に示した。

0050

(比較例6)
ジクロフェナクを用いない以外は、実施例6と同じ操作を行い、結果を図6に示した。

0051

ポリソルベート80を併用することによりジクロフェナクの効果を向上できることが確認された。

0052

(実施例7)ジクロフェナクとホウ砂の併用
HCE細胞を、0μg/ml、4μg/ml、または40μg/mlのホウ砂を含む培地で24時間、前培養した。さらに、1μMのジクロフェナク、150mMのNaCl、および前培養と同じ濃度のホウ砂を含む高浸透圧培地で24時間培養した。生細胞の数をMTT法により測定し、結果を図7に示した。

0053

(比較例7)
ジクロフェナクを用いない以外は、実施例7と同じ操作を行い、結果を図7に示した。

0054

ホウ砂を併用することによりジクロフェナクの効果を向上できることが確認された。

0055

(実施例8)ジクロフェナクとポピドンの併用
HCE細胞を、0μg/ml、10μg/ml、または100μg/mlのポピドンを含む培地で24時間、前培養した。さらに、1μMのジクロフェナク、150mMのNaCl、および前培養と同じ濃度のポピドンを含む高浸透圧培地で24時間培養した。生細胞の数をMTT法により測定し、結果を図8に示した。

0056

(比較例8)
ジクロフェナクを用いない以外は、実施例8と同じ操作を行い、結果を図8に示した。

0057

ポピドンを併用することによりジクロフェナクの効果を向上できることが確認された。

0058

(実施例9)ホウ砂、ホウ酸、クロロブタノール、ポピドン、およびポリソルベート80を併用した点眼薬(以下、併用点眼液という)による効果
HCE細胞を、1μg/mlの併用点眼薬を含む培地で24時間、前培養した。さらに、3μMの併用点眼薬、150mMのNaClを含む高浸透圧培地で24時間培養した。生細胞の数をMTT法により測定した。また、併用点眼薬に代えてジクロフェナクを使用して同じ操作を行った。結果を図9に示した。なお、併用点眼液は処方例3の組成の点眼薬である。

0059

(比較例9)
ジクロフェナクまたは併用点眼薬を用いない(CTRL)、または緩衝液を用いた(Vehicle)以外は、実施例9と同じ操作を行い、結果を図9に示した。

0060

ホウ砂、ホウ酸、クロロブタノール、ポピドン、およびポリソルベート80を併用することによりジクロフェナクの効果を向上できることが確認された。

0061

(実施例10)
ラットの涙腺を除去し、ドライアイモデルを作製した。涙腺除去の1週間後、ジクロフェナク(0.05%、1.55mM、または0.1%、3.1mM)を含む目薬(5μl)を1日3回投与した。投与4週間後に涙液をフルオレセインで染色しそのスコアを算出した。結果を図10に示した。

0062

(比較例10)
ジクロフェナクに代えて緩衝液を用いた(Vehicle)以外は、実施例10と同じ操作を行い、結果を図10に示した。

0063

ジクロフェナク0.05%によりドライアイモデルの角膜表面障害を治療できることが確認された。

0064

(処方例1)
ジクロフェナクナトリウム100mg、ホウ砂573mg、ホウ酸868mg、塩化ナトリウム290mg、およびβ−シクロデキストリン100mgを蒸留水約80mlに溶解し、これに乳酸カルシウム150mgを添加して溶解し、蒸留水で希釈して100mlとし、除菌濾過して点眼剤を得る。

0065

(処方例2)
ジクロフェナクナトリウム100mg、NaH2PO4(無水)200mg、Na2HPO4(無水)710mg、塩化ナトリウム300mgおよびβ−シクロデキストリン1000mgを蒸留水約80mlに溶解し、これにパントテン酸カルシウム150mgを加えて溶解し、蒸留水で希釈して100mlとし、除菌濾過して点眼剤を得る。

実施例

0066

(処方例3)
ジクロフェナクナトリウム100mg、ホウ砂450mg、ホウ酸1500mg、クロロブタノール500mg、ポリビニルピロリドンK25 3000mgおよびポリソルベート80(Tween80)500mgを滅菌精製水で溶解して全量100mlとし点眼剤を得る。

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