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技術 鮮度保持用プラスチックフィルム及び包装材

出願人 宇部フィルム株式会社
発明者 山脇泰裕白石拓也
出願日 2018年9月26日 (10ヶ月経過) 出願番号 2018-180919
公開日 2019年5月9日 (3ヶ月経過) 公開番号 2019-069817
状態 未査定
技術分野 被包材 環境に敏感な生物、食品又は薬品の包装 包装体 高分子組成物
主要キーワード 西洋梨 混合ムラ 価アルカリ金属 ポリエチレングリコールモノ脂肪酸エステル 銅含有金属 サンチュ 多孔質二酸化ケイ素 硫黄系ガス
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

青果物等の生鮮品鮮度保持及び消臭に優れた効果を発揮する、プラスチックフィルム及びそれを用いた包装材を提供すること。

解決手段

本発明のプラスチックフィルムは、樹脂ゼオライト、ゼオライト以外の無機消臭剤及び防曇剤を含有する。無機消臭剤が、硫黄系ガス用無機消臭剤であることが好ましい。樹脂がポリオレフィンを含むことも好ましく、ポリエチレンを含むことが更に好ましい。本発明のプラスチックフィルムは、硫黄系化合物を含む臭成分を発生する青果物の鮮度保持に使用される包装材として好適である。

概要

背景

従来、青果物等の生鮮品にとって、産地から消費地輸送し、販売するまでの間の鮮度保持が重要な課題である。例えば、収穫した青果物等は、プラスチックフィルムからなる包装材包装されて保存・輸送されているが、その間に、炭酸ガスアルデヒド類アルコール類エステル類等が発生して鮮度を低下することが知られている。またブロッコリー等のアブラナ科の植物は、嫌気状態で保存することで、メチルメルカプタンジメチルジスルフィド等の硫黄系化合物を含む臭成分を発生することが知られている。
青果物等の生鮮品の鮮度保持及び消臭を目的としたプラスチックフィルムとしては、例えば、特許文献1に記載のものが知られている。

概要

青果物等の生鮮品の鮮度保持及び消臭に優れた効果を発揮する、プラスチックフィルム及びそれを用いた包装材を提供すること。本発明のプラスチックフィルムは、樹脂ゼオライト、ゼオライト以外の無機消臭剤及び防曇剤を含有する。無機消臭剤が、硫黄系ガス用無機消臭剤であることが好ましい。樹脂がポリオレフィンを含むことも好ましく、ポリエチレンを含むことが更に好ましい。本発明のプラスチックフィルムは、硫黄系化合物を含む臭成分を発生する青果物の鮮度保持に使用される包装材として好適である。なし

目的

従来、青果物等の生鮮品にとって、産地から消費地へ輸送し、販売するまでの間の鮮度保持が重要な課題である

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

請求項2

無機消臭剤が、硫黄系ガス用無機消臭剤である、請求項1に記載のプラスチックフィルム。

請求項3

樹脂がポリオレフィンを含む、請求項1又は2に記載のプラスチックフィルム。

請求項4

樹脂がポリエチレンを含む、請求項3に記載のプラスチックフィルム。

請求項5

樹脂が、LLDPEとLDPEとを含む、請求項4に記載のプラスチックフィルム。

請求項6

無機消臭剤が、銅を含有する金属ケイ酸塩である、請求項1〜5の何れか1項に記載のプラスチックフィルム。

請求項7

防曇剤が、GMO(グリセリンモノオレエート)、DGML(ジグリセリンモノラウレート)、及びPEGML(ポリエチレングリコールモノラウレート)から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜6の何れか1項に記載のプラスチックフィルム。

請求項8

請求項1〜7の何れか1項に記載のプラスチックフィルムからなる包装材

請求項9

袋状である請求項8に記載の包装材。

請求項10

硫黄系化合物を含む臭成分を発生する青果物鮮度保持に使用される、請求項8又は9に記載の包装材。

技術分野

0001

本発明は、鮮度保持用プラスチックフィルム及びそれを用いた包装材に関する。

背景技術

0002

従来、青果物等の生鮮品にとって、産地から消費地輸送し、販売するまでの間の鮮度保持が重要な課題である。例えば、収穫した青果物等は、プラスチックフィルムからなる包装材に包装されて保存・輸送されているが、その間に、炭酸ガスアルデヒド類アルコール類エステル類等が発生して鮮度を低下することが知られている。またブロッコリー等のアブラナ科の植物は、嫌気状態で保存することで、メチルメルカプタンジメチルジスルフィド等の硫黄系化合物を含む臭成分を発生することが知られている。
青果物等の生鮮品の鮮度保持及び消臭を目的としたプラスチックフィルムとしては、例えば、特許文献1に記載のものが知られている。

先行技術

0003

特開平1−207339号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、特許文献1に記載の方法では、なお、鮮度保持及び消臭に改善の余地があった。

0005

したがって本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る包装材を提供することにあり、具体的には、青果物等の生鮮品の鮮度保持及び消臭に優れた効果を発揮する、プラスチックフィルム及びそれを用いた包装材を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

本発明は、樹脂ゼオライト、ゼオライト以外の無機消臭剤及び防曇剤を含有する、鮮度保持用プラスチックフィルムを提供するものである。

0007

また本発明は、前記プラスチックフィルムからなる包装材を提供するものである。

発明の効果

0008

本発明によれば、青果物等の生鮮品の鮮度保持及び消臭に優れた効果を発揮する、プラスチックフィルム及びそれを用いた包装材が提供される。

0009

以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき説明する。
本実施形態のプラスチックフィルムは、樹脂、ゼオライト、ゼオライト以外の無機消臭剤及び防曇剤を含有する。

0010

(樹脂)
本発明において、樹脂は、熱可塑性樹脂により構成されていることが加工性製造コストの点で好ましい。熱可塑性樹脂としては、例えば、特に制限なく使用できるが、例えば、ポリオレフィンポリエステルポリアミドポリ塩化ビニルポリイミドエチレン酢酸ビニル共重合体又はその鹸化物ポリビニルアルコールポリアクリロニトリルポリカーボネートポリスチレンアイオノマーポリ乳酸ポリブチレンサクシネート等の生分解性樹脂、あるいはこれらの混合物等が挙げられる。

0011

ポリオレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン1−ヘキセン、4−メチル・1−ペンテン1−オクテン等のα−オレフィン単独重合体又は共重合体が挙げられる。具体的には、直鎖状低密度ポリエチレンLLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)などのポリエチレンポリプロピレン、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体プロピレンブロック共重合体などのプロピレン系重合体ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル・1−ペンテンなどが挙げられる。

0012

ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレートポリブチレンテレフタレートポリエチレンナフタレート等が挙げられる。
またポリアミドとしては、ナイロン−6、ナイロン−66、ポリメタキシレンアジパミド等が挙げられる。

0013

本発明においては、熱可塑性樹脂として、ポリオレフィンを用いることが透明性、剛性、製造コスト、加工性、シール性等の点から好ましく、とりわけ透明性、製造コスト、加工性、シール性の点でポリエチレンを用いることが好ましい。特に樹脂として、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)又は低密度ポリエチレン(LDPE)を用いることが製造コスト、加工性の点で好ましく、とりわけLLDPE及びLDPEを組み合わせて用いることが、適度な剛性のバランス、強度、加工性を得る点で好ましい。LLDPE及びLDPEを組み合わせるときの量比としては、LLDPEとLDPEの合計100質量部に対して、LLDPEが65質量部以上95質量部以下であることが、望ましい物性及び加工性を有するプラスチックフィルムを得る点で好ましく、特に70質量部以上90質量部以下であることが好ましい。

0014

熱可塑性樹脂としてポリオレフィンを用いる場合、ポリオレフィンとしては、密度が0.900g/cm3以上0.950g/cm3以下、特に0.910g/cm3以上0.930g/cm3以下のものを用いることが、加工性や耐衝撃性、剛性のバランス、透明性、シール性の点で好ましい。また、ポリオレフィンのメルトインデックスMI)は、0.3以上10.0以下、特に0.5以上2.0以下であることが、加工性、剛性のバランス、透明性、耐衝撃性、シール性の点で好ましい。ここでメルトインデックスの測定は、JIS K7210「プラスチック熱可塑性プラスチックメルトマスフローレイトMFR)及びメルトボリュームフローレイト(MVR)の試験方法」に準じ、ポリエチレン系樹脂は温度190℃、荷重2.16kgfで行う。

0015

(ゼオライト)
ゼオライトは、主にアルミニウム(Al)とケイ素(Si)から構成される結晶であり、ケイ素とアルミニウムが酸素(O)を介して結合した構造をしている。ゼオライトの結晶中には微細孔と呼ばれる多数の極めて小さい穴があり、この微細孔によって分子吸着したり、その内部で分子を化学反応させることができる。ゼオライトには天然ゼオライト人工ゼオライトがあり、何れを用いても良い。またゼオライトは、その結晶中のアルミニウム原子の数に依存したイオン交換サイトを有しており、対カチオン交換可能である。例えば対カチオンがナトリウムイオンであるものをナトリウム型アンモニウムイオンであるものをアンモニウム型などと呼ぶ。ゼオライトは、炭酸ガス、水分、エチレンガスアンモニアガスを吸着することで鮮度保持に寄与すると考えられる。本発明においては、鮮度保持に最も影響を及ぼすと考えられるエチレンガスの吸着性に優れたゼオライトを使用することが好ましい。ゼオライトの吸着特性は、その細孔径の大きさ、結晶構造及びカチオンの種類によって決まることから、本発明においては、これらを制御することが容易な合成ゼオライトを用いることが好ましい。

0016

本発明のプラスチックフィルムは、樹脂100質量部に対してゼオライトを0.5質量部以上含有することが鮮度保持及び消臭効果を高める点で好ましい。またゼオライトの含有量は樹脂100質量部に対して、3.0質量部以下であることが加工性、透明性の点で好ましい。これらの点から、樹脂100質量部に対してゼオライトの量は0.5質量部以上3.0質量部以下であることがより好ましく、1.0質量部以上2.0質量部以下であることが特に好ましい。

0017

(無機消臭剤)
無機消臭剤としては、特に、硫化水素、メチルメルカプタン等の硫黄系化合物を含有する硫黄系ガスからなる臭成分に対して消臭効果を有する硫黄系ガス用無機消臭剤であることが、得られるプラスチックフィルムを、アブラナ科植物等の、硫黄系ガスを発しやすい生鮮品の鮮度保持用途に適したものとする点で好ましい。そのような無機消臭剤としては、ジルコニウムランタノイド元素水酸化物又は含水酸化物亜鉛イオン及び/又はマンガン(II)イオン担持させた金属(ジルコニウム、チタン、スズ)リン酸塩微粒子酸化亜鉛;銅、亜鉛、マンガン、コバルトニッケルから選ばれる少なくとも1種の金属を含む金属ケイ酸塩アミノ基を有する化合物を担持させた多孔質二酸化ケイ素等が挙げられる。

0018

特に銅、亜鉛、マンガン、コバルト、ニッケルから選ばれる少なくとも1種の金属を含む金属ケイ酸塩を用いることが、ゼオライト、防曇剤と組み合わせたときの消臭及び鮮度保持効果が高い点から好ましい。このような金属ケイ酸塩は、金属塩ケイ酸アルカリ塩とを反応させて製造することができる。上記金属塩としては、銅、亜鉛、マンガン、コバルト、ニッケルから選ばれる少なくとも1種の金属の、硫酸塩酸硝酸等の無機塩を用いることができる。これらの内で、金属として好ましいのは銅(I)、銅(II)、亜鉛(I)である。上記ケイ酸塩としては、M2O・nSiO2・xH2O(ここで、式中Mは1価アルカリ金属を表し、nは1以上、かつxは0以上である。)の式のケイ酸アルカリ塩を挙げることができる。前記の金属ケイ酸塩は、金属塩とケイ酸塩の無定形複合体と呼ばれることもある。金属ケイ酸塩における金属とケイ素との好ましいモル比率は、金属/ケイ素=0.60〜0.80の範囲である。また、無機消臭剤の平均粒子径は1μm以上15μm以下が好ましく、2μm以上5μm以下がより好ましい。ここでいう平均粒子径は、体積基準粒度分布メディアン径d50を指す。銅、亜鉛、マンガン、コバルト、ニッケルから選ばれる少なくとも1種の金属を含む金属塩とケイ酸塩との複合体(金属ケイ酸塩)については、例えば、特開2005−87630号公報、特開2011−104274号公報に記載のものを特に限定なく使用することができる。例えば、前記の複合体(金属ケイ酸塩)の例としては、市販品では、東亞合成株式会社のケスモン(商標)NS−10C、及びNS−20C等が挙げられる。

0019

本発明のプラスチックフィルムは、樹脂100質量部に対して無機消臭剤を0.1質量部以上含有することが、硫黄系化合物を含有する臭成分に対する消臭効果をより一層高める点で好ましい。また無機消臭剤の含有量は樹脂100質量部に対して、0.6質量部以下であることが、コスト、加工性、透明性の点で好ましい。これらの点から、樹脂100質量部に対して無機消臭剤の量は0.2質量部以上0.4質量部以下であることがより好ましい。

0020

(防曇剤)
防曇剤は、一般に、大気中の水蒸気凝固に起因して発生するプラスチック製のフィルムシートの表面の曇りや該表面に於ける水滴の形成を防ぎ視認性を確保する目的で、プラスチックフィルムの表面に塗布され若しくはその内部に練り込まれて用いられる。本発明では、ゼオライトと防曇剤を特定の無機消臭剤と組み合わせることにより、生鮮品、特に硫黄系化合物を含有する臭成分を発生しうる青果物の消臭及び鮮度保持に優れた効果を発揮する。本発明においては、防曇剤はプラスチックフィルムに練り込まれていることが防曇効果持続性の点で好ましい。防曇剤としては、生鮮品の鮮度保持用プラスチックフィルムに用いる安全性を有するものであればよく、例えば、グリセリン脂肪酸エステルジグリセリン脂肪酸エステルポリグリセリン脂肪酸エステルソルビタン脂肪酸エステルポリエチレングリコール脂肪酸エステル等が挙げられる。

0021

グリセリン脂肪酸エステルとは、モノグリセリン脂肪酸エステルを指す。グリセリン脂肪酸エステルとしては、グリセリンモノ脂肪酸エステルグリセリンジ脂肪酸エステル等が挙げられ、いずれの場合も、炭素原子数10以上20以下の飽和脂肪酸及び不飽和脂肪酸グリセリンエステルからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物が好ましく、例えばグリセリンモノ又はジラウレート、グリセリンモノ又はジパルミテート、グリセリンモノ又はジステアレート、グリセリンモノ又はジオレエートが挙げられる。
グリセリン脂肪酸エステルとしては、特にグリセリンモノ脂肪酸エステルが好ましく、とりわけグリセリンモノ不飽和脂肪酸エステルが好ましく、グリセリンモノオレエートが最も好ましい。

0022

ジグリセリン脂肪酸エステルとしては、炭素原子数が10以上20以下の飽和脂肪酸及び不飽和脂肪酸のジグリセリンエステルからなる群より選ばれるすくなくとも一種の化合物が好ましく、例えば、ジグリセリンの、モノ、ジ、トリ又はテトラ脂肪酸エステルが挙げられる。具体的な化合物としてはジグリセリンラウレートジグリセリンパルミテートジグリセリンステアレート、ジグリセリンオレエートが挙げられる。
ジグリセリン脂肪酸エステルとしては、特にジグリセリンモノ脂肪酸エステルが好ましく、飽和脂肪酸の炭素数が10以上20以下のジグリセリンモノ飽和脂肪酸エステルが更に好ましく、これらの中ではジグリセリンモノラウレートが好ましい。

0023

前記のソルビタン脂肪酸エステルとしては、炭素原子数が10以上20以下の飽和又は不飽和脂肪酸のソルビタンエステルが好ましい。具体的にはソルビタンラウレート、ソルビタンミリステート、ソルビタンパルミテート、ソルビタンステアレート、ソルビタンオレート、ソルビタンリノレートなどが挙げられる。

0024

前記のポリエチレングリコール脂肪酸エステルとしては、炭素原子が10以上20以下の飽和脂肪酸及び不飽和脂肪酸のポリエチレングリコールエステルからなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物が好ましい。
この具体的な化合物としては、例えばポリエチレングリコールデカネート、ポリエチレングリコールラウレート、ポリエチレングリコールミリスチリネート、ポリエチレングリコールパルミチネート、ポリエチレングリコールステアレート酸及びポリエチレングリコールオレエートなどが挙げられる。更に、エステルの形態は、モノエステル及びジエステルのいずれであってもよい。
好ましくは、ポリエチレングリコールモノ脂肪酸エステルであり、とりわけ好ましくは、炭素原子数10以上20以下の飽和脂肪酸のポリエチレングリコールモノ脂肪酸エステルであり、最も好ましくは、ポリエチレングリコールモノラウレートである。

0025

防曇剤として、特に、グリセリン脂肪酸エステル、ジグリセリン脂肪酸エステル及びポリエチレングリコール脂肪酸エステルの少なくとも一種を用いることが、加工性、防曇効果の点で好ましく、とりわけ、グリセリン脂肪酸エステル及び/又はジグリセリン脂肪酸エステルと、ポリエチレングリコール脂肪酸エステルとを組み合わせて用いることが、加工性、ブリード性防曇性能の違いによる防曇効果のバランスの点で好ましい。グリセリン脂肪酸エステル及び/又はジグリセリン脂肪酸エステルと、ポリエチレングリコール脂肪酸エステルとを組み合わせて用いる場合、前者:後者の質量比は、1.0:0.1〜0.3が好ましい。

0026

防曇剤としては、グリセリン脂肪酸エステルと、ジグリセリン飽和脂肪酸エステルと、ポリエチレングリコール脂肪酸エステルとを組み合わせて用いることが最も好ましい。この場合、グリセリン脂肪酸エステルと、ジグリセリン脂肪酸エステルとの量比は、前者:後者の質量比で、1.0:0.5〜2.0が好ましい。

0027

防曇剤の量は、樹脂100質量部に対して、0.2質量部以上とすることが、ゼオライトと無機消臭剤と組み合わせることによる鮮度保持効果を高める点で好ましい。また、防曇剤の量は、樹脂100質量部に対して、0.6質量部以下とすることが、製造コスト、加工性、包装しやすさの点で好ましく、0.4質量部以下とすることが更に好ましい。

0028

(その他の成分)
本発明のプラスチックフィルムは、ゼオライト、無機消臭剤及び防曇剤以外のその他の成分を含有していてもよい。その他の成分としては、例えば着色剤無機充填剤有機充填剤紫外線吸収剤光安定剤酸化防止剤加水分解防止剤帯電防止剤可塑剤滑剤、などを挙げることができる。これらのその他の成分の含有量は特に限定されるものではなく、本フィルムの所望とする物性を阻害することのない範囲において適宜決定することができるが、好ましくは、樹脂100質量部に対して、5質量部以下であることが、鮮度保持及び消臭の効果をより一層効果的に奏する点から好ましく、3質量部以下であることが特に好ましい。

0029

(プラスチックフィルム)
本発明のプラスチックフィルムは、前記の樹脂、ゼオライト、無機消臭剤及び防曇剤並びに必要に応じて添加されるその他の成分を混合して得られた樹脂組成物成形することにより得ることができる。
混合するに当たり、ゼオライト、無機消臭剤及び防曇剤をマスターバッチ化した後添加することが、加工性、加工環境の点で好ましい。
また、混合は、計量式混合器を用いて混合することが混合ムラの防止、安定した混合物の供給性の点で好ましい。
前記樹脂組成物から本発明のプラスチックフィルムを成形する方法は、特に限定するものではなく、例えばTダイを使用した押出キャスト法や、インフレーション法など、公知の適宜方法を採用すればよい。とりわけ空冷インフレーション法を用いることが、加工性、製袋適正の点で好ましい。空冷インフレーション法とは、インフレーションダイを用いてダイより押し出された溶融チューブを内部の空気圧膨張させ、空気冷却によって溶融フィルムを固定させる方式である。フィルムの吹き出し方向としては、上向き、水平及び下向きのいずれであってもよい。
インフレーション成形機仕様成形条件には、特に限定されず、従来から公知の方法や条件をとることができる。例えば、押出機の口径は、直径50〜100mmであり、口径Dとホッパー下からシリンダー先端までの長さLの比L/Dが25〜30である。
ダイは、インフレーション成形に一般に用いられている形状のものであり、例えば、スパイダー型、スパイラル型スタッキング型等の流路形状を持ち、口径は75〜300mmである。
成形条件としては、ダイから押し出された樹脂は、温度が170〜200℃の範囲にあり、吐出量ダイ形状により決定される平均引取速度は、5mm/min〜30m/minである。ダイを出たバブルは、内部の気体により膨張させられ、そのバブルの直径とダイ口径の比であらわされるブロー比が1.5〜4.0の範囲にあるような成形条件により成形することができる。このバブルは、冷却固化され、ダイの出口からバブルが固化するまでのフロストライン高さは、製膜速度フィルム厚みにより変化するが、100〜1000mmの範囲にある。

0030

本発明のフィルムの厚みは、好ましくは15μm以上50μm以下である。フィルムの厚みを20μm以上とすることでフィルム強度を生鮮品包装材として十分なものとすることができる。フィルムの厚みが40μm以下であることにより、コスト、透湿度の利点がある。この観点から、フィルムの厚みは20μm以上40μm以下であることがより好ましい。

0031

本発明のフィルムは単層フィルムであってもよく、複数層のフィルムが積層してなるものであってもよい。本発明のフィルムが複数層のフィルムからなる場合、それぞれの層が、樹脂、ゼオライト、無機消臭剤及び防曇剤を含有していてもよいし、或いは、樹脂、ゼオライト、無機消臭剤及び防曇剤を含有する一層のフィルムに対し、本発明における、樹脂、ゼオライト、無機消臭剤及び防曇剤の何れか又は全てを非含有のフィルムが積層していてもよい。本発明のフィルムが複数層のフィルムからなる場合、その総厚が上記の好ましい厚みの範囲を満たすことが好ましい。

0032

本発明のプラスチックフィルムは、生鮮品、特に青果物の呼吸コントロールする目的の孔を有していてもよい。そのような孔部としては、例えば、特開平4−125698号公報に記載されたものが挙げられる。一方、本発明のプラスチックフィルムは、無孔のものであってもよい。プラスチックフィルムが無孔である場合、水分蒸散に伴う重量減少を防止できる。プラスチックフィルムが無孔であるとは、1つまたは複数の貫通孔が設けられていないことを指す。なお、本発明でいう貫通孔は、意図的に設けられたものを指し、製造過程等で不可避的に設けられたピンホール等は含まない。

0033

本発明のプラスチックフィルムは、包装材に用いられることが、その生鮮品の消臭及び鮮度保持作用を効果的に発揮できる点で好ましい。
包装材としては、袋状の形状を有していることが、生鮮品の包装しやすさの点で好ましい。本発明が包装材として使用される場合であって、包装材が複数の層の積層体からなる場合、樹脂、ゼオライト、無機消臭剤及び防曇剤を含む本発明のフィルムは、少なくとも、複数の層のうち、被包装物側に位置する最も内側の層を構成していることが好ましい。

0034

包装材の用途としては、生鮮品の包装用が好ましく挙げられる。生鮮品としては、青果物等を制限なく挙げることができる。本発明の包装材は、特に青果物の包装に用いることが、その消臭及び鮮度保持作用を効果的に発揮できる点で好ましい。青果物としては、例えば野菜類穀類果物類豆類、きのこ類、花きが挙げられる。本発明の包装材は特に生鮮食品の包装に用いられることが好ましい。

0035

野菜類としては、ダイコンニンジンジャガイモサツマイモヤマイモレンコンナガイモゴボウ、オニユリヤマユリのような根菜類
カラシナキャベツクレソンケール(ハゴロモカンラン)、コマツナサイシンサンチュ、山東菜、シュンギク、シロナ、セリセロリ、タアサイ、ダイコンナ(スズシロ)、タカナ、チンゲンサイニラ、菜の花、野沢菜白菜パセリハルナ、フダンソウ(スイスチャード)、ホウレンソウ、ミズナ、ミブナ、ミツバメキャベツルッコラレタスチシャ)、はなっこりー、ワサビナ、アサツキアスパラガスウドコールラビ、ザーサイ、タケノコニンニクヨウサイネギワケギタマネギアーティチョーク、ブロッコリー、カリフラワー食用菊、なばな、フキトウミョウガ等の葉茎花菜類
ナス、ペピーノ、トマトトウガラシシシトウガラシ、ピーマンカボチャズッキーニキュウリツノニガウリ(キワノ)、シロウリツルレイシゴーヤ、ニガウリ)、トウガンヘチマオクラ等の果菜類
緑豆モヤシ大豆モヤシ、トウミョウのような物類;等が挙げられる。

0036

穀類としては、トウモロコシ、コメ、ムギ等が挙げられる。
果物類としては、バナナマンゴーウメリンゴイチゴミカンブドウ、和梨、西洋梨等が挙げられる。
キノコ類としては、シイタケシメジエリンギマイタケマツタケのような菌茸類が挙げられる。
花木としては、キク、ユリ、カーネーション等の花卉が挙げられる。

0037

特に本発明においては、硫黄系化合物を含む臭成分を発生する青果物の鮮度保持に使用されることが、本発明の包装材の消臭及び鮮度保持作用を効果的に発揮できる点で好ましい。そのような青果物としては、上記の中でも、アブラナ科の植物が挙げられる。硫黄系化合物としては、メチルメルカプタン、ジメチルジスルフィド、硫化水素等が挙げられる。青果物が包装される部位としては、特に限定されず、葉、、芽、花芽、花、種子、果実、根、地下茎花蕾つぼみ等の何れか1種又は2種以上が挙げられ、植物体全体であってもよい。

0038

以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、係る実施例に制限されない。なお、以下の「部」は「質量部」、「%」は「質量%」をそれぞれ意味する。

0039

(実施例1)
直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE、ダウケミカル社製DOW2645.11G、d=0.921g/cm3、MI=0.9)80部、低密度ポリエチレン(LDPE、宇部丸善ポリエチレン社製F022NH、d=0.922g/cm3、MI=0.8)20部に対し、ゼオライトとして、東京インキ社製PEX506(合成ゼオライト、ナトリウム型アルミノシリケートを30%含有するマスターバッチマトリクス樹脂:LDPE)) 5部、無機消臭剤として、東亞合成社製ケスモンNS−20C(銅含有金属ケイ酸塩を20%含有するマスターバッチ(マトリクス樹脂:LDPE)) 2部、防曇剤として、GMO(グリセリンモノオレエート):DGML(ジグリセリンモノラウレート):PEGML(ポリエチレングリコールモノラウレート)の質量比が50:40:10の混合物を13%含有するマスターバッチ(マトリクス樹脂:LDPE) 3部をそれぞれ添加し、混合機により、常温で、均一に混合した。得られた樹脂混合物を、環状ダイインフレーションフィルム成形機(ダイ口径180mmφ)を用い、成形温度180℃にて押出し、ブロー比2.76(フィルム折780mm)の条件でフィルム成形を行い、厚さ30μmの無孔のチューブ原反を作製した。このチューブをヒートシール機によって製袋して、内寸が縦長:600mm、横長:780mmの包装袋内表面積は、縦長×横長の2倍)とした。

0040

(比較例1)
ゼオライト、無機消臭剤及び防曇剤をいずれも用いなかった以外は、実施例1と同様にして包装袋を得た。

0041

(比較例2)
ゼオライトの代わりに抗菌剤(東亞合成社製ノバロンMZE1100、銀イオン担持ジルコニウムを10%含有するマスターバッチ(マトリクス樹脂:LDPE)) 5部を添加した以外は、実施例1と同様にして包装袋を得た。

0042

〔評価1〕
収穫したブロッコリー(つぼみの状態の花序及び茎)を収穫日に実施例1、比較例1及び2の包装袋それぞれに3株ずつ入れて、袋の開口部を折って封したものをそれぞれダンボールに入れてクラフトテープで封をした。
これらの包装袋を5℃±4℃(冬季)環境下で保存し、保存開始より3日目、5日目、8日目、10日目に以下の方法で評価した。保存後のブロッコリーを以下の方法で評価した。評価結果を表1に示す。

0043

(1)ブロッコリーの外観変化
保存後のブロッコリーの花蕾(つぼみが集まっている部分)を目視確認し、つぼみの黄変状況から、外観変化を評価した。
〇:黄変しているつぼみがなく、全て緑色を維持している。
×:黄変しているつぼみが存在している。

0044

(2)袋内臭気の変化
保存後の包装袋を開封し、臭気を以下の評価基準で評価した。
〇:異臭が全く感じられない。
×:硫黄臭腐敗臭が感じられる。

0045

(3)味の変化
保存後のブロッコリーを摂食し、収穫直後のブロッコリーと比較して、以下の評価基準で評価した。
〇:収穫直後のブロッコリーと同様の食味を有する。
×:収穫直後のブロッコリーに比べて味の低下を感じる。

0046

0047

表1の結果より、樹脂、ゼオライト、ゼオライト以外の無機消臭剤及び防曇剤を含有する本発明のプラスチックフィルムは、生鮮品の鮮度保持及び消臭に優れた効果を発揮することが判る。

0048

(比較例3)
ゼオライト及び防曇剤を添加しなかった以外は、実施例1と同様にして包装袋を得た。

0049

(比較例4)
無機消臭剤及び防曇剤を添加しなかった以外は、実施例1と同様にして包装袋を得た。

0050

(比較例5)
ゼオライト、無機消臭剤及び防曇剤を添加しなかった以外は、実施例1と同様にして包装袋を得た。

0051

(比較例6)
PP袋(有孔タイプ)の包装袋を用いた。

0052

〔評価2〕
収穫したブロッコリー(つぼみの状態の花序及び茎)を収穫日に実施例1、比較例3〜6の包装袋それぞれに10〜12株ずつ入れて、ビニールテープで封をしたものをそれぞれダンボールに入れてクラフトテープで封をした。
これらの包装袋を20℃で0日間、20℃で4日間、20℃で7日間の各条件で保存した。尚、窓からの入射光の影響を考慮し黒フィルムでダンボールを覆い保存した。保存後のブロッコリーを以下の方法で評価した。評価結果を表2に示す。

0053

(1)ブロッコリーの外観変化
保存後のブロッコリーの花蕾(つぼみが集まっている部分)を目視確認し、つぼみの黄変状況から、外観変化を評価した。
◎:黄変しているつぼみがなく、全て緑色を維持している。
〇:黄変しているつぼみが見られる株が半数以上である。
×:黄変しているつぼみが全株に見られる。

0054

(2)袋内臭気の変化
保存後の包装袋を開封し、臭気を以下の評価基準で評価した。
◎:異臭が全く感じられない。
〇:硫黄臭を感じる。
×:硫黄臭及び腐敗臭を感じる。

0055

(3)全糖及びビタミンC含有量の分析
各包装袋よりつぼみの多い株を3検体選び、つぼみをスライサーで刈り取ったサンプルを用いて全糖及びビタミンC含有量の分析を行った。

0056

実施例

0057

表2の結果より、樹脂、ゼオライト、ゼオライト以外の無機消臭剤及び防曇剤を含有する本発明のプラスチックフィルムは、生鮮品の鮮度保持及び消臭に優れた効果を発揮することが更に一層明らかである。

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