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技術 車両制御装置

出願人 トヨタ自動車株式会社
発明者 五十嵐諒
出願日 2017年10月11日 (2年8ヶ月経過) 出願番号 2017-197609
公開日 2019年5月9日 (1年1ヶ月経過) 公開番号 2019-069734
状態 未査定
技術分野 航行(Navigation) 交通制御システム 駆動装置の関連制御、車両の運動制御
主要キーワード 時系列変動 信頼度閾値 重み付け線形和 固定物体 重み付き線形和 外部状況 CPU温度 内部センサ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年5月9日)のものです。
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図面 (12)

課題

物体追跡の対象を適切に選択することができる車両制御装置を提供する。

解決手段

車両制御装置は、車両の周辺物体を検出する検出部と、予め取得された静的物体情報と静的物体情報の信頼度とを関連付けて記憶する保持部と、車両制御装置の計算負荷情報を取得する取得部と、取得部により取得された計算負荷情報に基づいて、計算負荷の増加に対して信頼度閾値を小さく決定する決定部と、保持部に記憶された静的物体情報の中から、決定部により決定された信頼度閾値以上の信頼度と関連付けられた静的物体情報を選択する選択部と、検出部の検出結果と選択部により選択された静的物体情報とを比較することによって、追跡対象を決定する対象決定部と、対象決定部で決定された追跡対象を追跡する追跡部と、追跡部の追跡結果に基づいて走行制御を行う制御部と、を備える。

概要

背景

非特許文献1には、動的物体を検出する背景差分法が開示されている。この方法では、動的物体が存在していないときのセンサ計測結果が、静的物体情報としてデータベースに記憶される。そして、静的物体情報と各時刻のセンサによる計測結果とが比較される。両者の差分(両者が一致しない部分)は動的物体として検出される。

概要

物体追跡の対象を適切に選択することができる車両制御装置を提供する。車両制御装置は、車両の周辺物体を検出する検出部と、予め取得された静的物体情報と静的物体情報の信頼度とを関連付けて記憶する保持部と、車両制御装置の計算負荷情報を取得する取得部と、取得部により取得された計算負荷情報に基づいて、計算負荷の増加に対して信頼度閾値を小さく決定する決定部と、保持部に記憶された静的物体情報の中から、決定部により決定された信頼度閾値以上の信頼度と関連付けられた静的物体情報を選択する選択部と、検出部の検出結果と選択部により選択された静的物体情報とを比較することによって、追跡対象を決定する対象決定部と、対象決定部で決定された追跡対象を追跡する追跡部と、追跡部の追跡結果に基づいて走行制御を行う制御部と、を備える。

目的

本技術分野では、静的物体情報の信頼度と計算負荷とのバランスを考慮して物体追跡の対象を選択することができる車両制御装置が望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

車両の走行制御を行う車両制御装置であって、前記車両の周辺物体を検出する検出部と、予め取得された静的物体情報と前記静的物体情報の信頼度とを関連付けて記憶する保持部と、前記車両制御装置の計算負荷情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された前記計算負荷情報に基づいて、計算負荷の増加に対して信頼度閾値を小さく決定する決定部と、前記保持部に記憶された前記静的物体情報の中から、前記決定部により決定された前記信頼度閾値以上の信頼度と関連付けられた前記静的物体情報を選択する選択部と、前記検出部の検出結果と前記選択部により選択された前記静的物体情報とを比較することによって、追跡対象を決定する対象決定部と、前記対象決定部で決定された前記追跡対象を追跡する追跡部と、前記追跡部の追跡結果に基づいて走行制御を行う制御部と、を備える車両の車両制御装置。

請求項2

前記保持部に記憶された前記静的物体情報に基づいて、前記検出部により検出された前記物体が前記静的物体であるか否かを判定する判定部と、前記判定部により前記静的物体であると判定された前記物体の検出結果の信頼度を算出する算出部と、選択された前記物体の検出結果の合計容量が所定の通信量以下となるように、前記物体の検出結果を所定の優先順で選択する対象選択部と、前記対象選択部により選択された前記物体の検出結果を、前記車両と通信可能なサーバへ送信する通信部と、を備え、前記対象選択部は、前記算出部により算出された前記信頼度が低い前記物体の検出結果ほど前記優先順を高くする、請求項1に記載の車両制御装置。

請求項3

前記決定部は、前記静的物体情報ごとに前記信頼度閾値を決定し、前記車両と前記静的物体との距離の増加に対して前記信頼度閾値を小さく決定する、請求項1又は2に記載の車両制御装置。

技術分野

0001

本開示は、車両制御装置に関する。

背景技術

0002

非特許文献1には、動的物体を検出する背景差分法が開示されている。この方法では、動的物体が存在していないときのセンサ計測結果が、静的物体情報としてデータベースに記憶される。そして、静的物体情報と各時刻のセンサによる計測結果とが比較される。両者の差分(両者が一致しない部分)は動的物体として検出される。

先行技術

0003

Japan SPOTLIGHT 2017 Jul/Aug pp.28 - pp.33 “FutureAdvanced Driving Support System with Automated Driving Technology”

発明が解決しようとする課題

0004

ところで、車両を適切に運転するためには、車両周囲物体の位置や形状を追跡し、把握する必要がある。しかしながら、車両周囲の全ての物体を追跡の対象とすることは現実的ではない。装置の計算資源有限であり、要求される計算時間内に演算を完了する必要があるためである。このため、静的物体情報は動的物体情報と比べて変化が小さいという前提のもとに、背景差分法を用いて動的物体を特定し、追跡対象を動的物体に絞ることが考えられる。

0005

しかしながら、静的物体情報を常に高精度で保つことは困難である。一部の静的物体情報は、時間の経過とともに大きく変化するためである。例えば、草、木、工事物標、路上のゴミなどは、時間単位で形状や位置が変化してしまう。静的物体情報が正確でない場合には、背景差分法を用いても適切に追跡対象の数を絞ることができないので、計算負荷は軽減されない。このため、背景差分法を用いる場合、比較対象として適切な静的物体情報、つまり、信頼度の高い静的物体情報を選択することが必要になる。一方、要求される信頼度を高く設定すると、選択可能な静的物体情報が少なくなるおそれがある。この場合、背景差分法を用いた追跡対象の絞り込みの効果が減少するため、結果として計算負荷は十分に軽減されないおそれがある。本技術分野では、静的物体情報の信頼度と計算負荷とのバランスを考慮して物体追跡の対象を選択することができる車両制御装置が望まれている。

課題を解決するための手段

0006

本開示の一側面は、車両の走行制御を行う車両制御装置である。車両制御装置は、車両の周辺の物体を検出する検出部と、予め取得された静的物体情報と静的物体情報の信頼度とを関連付けて記憶する保持部と、車両制御装置の計算負荷情報を取得する取得部と、取得部により取得された計算負荷情報に基づいて、計算負荷の増加に対して信頼度閾値を小さく決定する決定部と、保持部に記憶された静的物体情報の中から、決定部により決定された信頼度閾値以上の信頼度と関連付けられた静的物体情報を選択する選択部と、検出部の検出結果と選択部により選択された静的物体情報とを比較することによって、追跡対象を決定する対象決定部と、対象決定部で決定された追跡対象を追跡する追跡部と、追跡部の追跡結果に基づいて走行制御を行う制御部と、を備える。

0007

この車両制御装置では、選択部により、信頼度閾値以上の信頼度と関連付けられた静的物体情報が選択される。そして、決定部により、信頼度閾値は、計算負荷の増加に対して小さく決定される。つまり、この車両制御装置は、計算負荷が大きい場合には、比較対象として選択される静的物体情報の信頼度の基準を下げることにより、選択される静的物体情報の数を多くすることができる。これにより、車両制御装置は、信頼度閾値以上の信頼度を担保した状態で、計算負荷の増加に対して物体追跡の対象を少なくすることができる。また、この車両制御装置は、計算負荷が小さい場合には、比較対象として選択される静的物体情報の信頼度の基準を上げることにより、選択される静的物体情報の数を少なくすることができる。これにより、車両制御装置は、信頼度閾値以上の信頼度を担保した状態で、計算負荷の減少に対して物体追跡の対象を多くすることができる。このように、この車両制御装置は、静的物体情報の信頼度と計算負荷とのバランスを考慮して物体追跡の対象を選択することができる。

0008

一実施形態においては、車両制御装置は、保持部に記憶された静的物体情報に基づいて、検出部により検出された物体が静的物体であるか否かを判定する判定部と、判定部により静的物体であると判定された物体の検出結果の信頼度を算出する算出部と、選択された物体の検出結果の合計容量が所定の通信量以下となるように、物体の検出結果を所定の優先順で選択する対象選択部と、対象選択部により選択された物体の検出結果を、車両と通信可能なサーバへ送信する通信部と、を備え、対象選択部は、算出部により算出された信頼度が低い物体の検出結果ほど優先順を高くしてもよい。この場合、車両制御装置は、限られた通信容量において、信頼度が低い物体の検出結果を優先的にサーバへ送信することができる。

0009

一実施形態において、決定部は、静的物体情報ごとに信頼度閾値を決定し、車両と静的物体との距離の増加に対して信頼度閾値を小さく決定してもよい。この場合、車両制御装置は、車両との接触可能性が小さい遠方の静的物体については、優先的に比較対象の静的物体情報として選択することができる。

発明の効果

0010

本開示の形態によれば、静的物体情報の信頼度と計算負荷とのバランスを考慮して物体追跡の対象を選択することができる。

図面の簡単な説明

0011

第1実施形態に係る車両制御装置を備える車両の構成の一例を示すブロック図である。
信頼度閾値と計算負荷との関係を示すグラフの一例である。
車両制御処理の一例を示すフローチャートである。
車両の周辺で検出される物体の一例を説明する図である。
図4に対応した静的物体情報の一例を説明する図である。
図4及び図5に基づいて決定された追跡対象の一例を説明する図である。
係数と車両からの距離との関係を示すグラフの一例である。
静的物体情報の一例を説明する図である。
図4及び図7に基づいて決定された追跡対象の一例を説明する図である。
第3実施形態に係る車両制御装置を備える車両の構成の一例を示すブロック図である。
データ送信処理の一例を示すフローチャートである。

実施例

0012

以下、図面を参照して、本実施形態について説明する。なお、以下の説明において、同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は繰り返さない。

0013

[第1実施形態]
(車両制御装置の構成)
図1は、第1実施形態に係る車両制御装置1を備えた車両2の構成の一例を示すブロック図である。図1に示されるように、乗用車などの車両2には、車両制御装置1が搭載されている。

0014

車両制御装置1は、車両2の制御を行う。車両制御とは、車両2の走行や運転に関する処理全般である。車両制御は、一例として、運転支援又は自動運転を含む。自動運転とは、予め設定された目的地に向かって自動で車両2を走行させる制御である。

0015

車両2は、外部センサ3、GPS受信部4、内部センサ5、地図データベース6、静的物体情報データベース7、ナビゲーションシステム8、アクチュエータ9、及び、ECU10(ECU:Electronic Control Unit)を有する。

0016

外部センサ3は、車両2の周辺の状況を検出する検出機器である。外部センサ3は、カメラ及びレーダセンサのうち少なくとも一つを含む。カメラは、車両2の外部状況撮像する撮像機器である。カメラは、車両2のフロントガラスの裏側に設けられている。カメラは、車両2の外部状況に関する撮像情報をECU10へ送信する。カメラは、単眼カメラであってもよく、ステレオカメラであってもよい。ステレオカメラは、両眼視差再現するように配置された二つの撮像部を有している。ステレオカメラの撮像情報には、奥行き方向の情報も含まれている。レーダセンサは、電波(例えばミリ波)又は光を利用して車両2の周辺の物体を検出する検出機器である。レーダセンサには、例えば、ミリ波レーダ又はライダー(LIDAR:Light Detection and Ranging)が含まれる。レーダセンサは、電波又は光を車両2の周辺に送信し、物体で反射された電波又は光を受信することで物体を検出する。レーダセンサは、検出した物体情報をECU10へ送信する。物体には、ガードレール建物などの固定物体の他、歩行者自転車他車両などの移動物体が含まれる。

0017

GPS受信部4は、車両2に搭載され、車両2の位置を測定する位置測定部として機能する。GPS受信部4は、3個以上のGPS衛星から信号を受信することにより、車両2の位置(例えば車両2の緯度及び経度)を測定する。GPS受信部4は、測定した車両2の位置の情報をECU10及び20へ送信する。

0018

内部センサ5は、車両2の走行状態を検出する検出機器である。内部センサ5は、車速センサ加速度センサ、及びヨーレートセンサのうち少なくとも一つを含む。車速センサは、車両2の速度を検出する検出器である。車速センサとしては、車両2の車輪又は車輪と一体に回転するドライブシャフトなどに対して設けられ、車輪の回転速度を検出する車輪速センサが用いられる。車速センサは、検出した車速情報をECU10に送信する。加速度センサは、車両2の加速度を検出する検出器である。加速度センサは、車両2の前後方向の加速度を検出する前後加速度センサと、車両2の横加速度を検出する横加速度センサとを含んでいる。加速度センサは、車両2の加速度情報をECU10に送信する。ヨーレートセンサは、車両2の重心の鉛直軸周りヨーレート回転角速度)を検出する検出器である。ヨーレートセンサとしては、例えばジャイロセンサを用いることができる。ヨーレートセンサは、検出した車両2のヨーレート情報をECU10へ送信する。

0019

地図データベース6は、地図情報を記憶するデータベースである。地図データベース6は、車両2に搭載されたHDD(Hard Disk Drive)などの大容量記憶装置内に形成されている。地図情報には、例えば、道路位置情報道路形状の情報、交差点及び分岐点の位置情報、道路の制限速度が含まれる。道路形状の情報には、例えばカーブ、直線部の種別、カーブの曲率、路面の傾斜(上り坂下り坂)などが含まれる。なお、地図データベース6は、車両2と通信可能なサーバに記憶されていてもよい。

0020

静的物体情報データベース7は、予め取得された静的物体情報を記憶するデータベースである。静的物体情報データベース7は、車両2に搭載されたHDD(Hard Disk Drive)などの大容量記憶装置内に形成されている。静的物体情報とは、静的物体に関する情報である。静的物体とは、動力又は移動機構を有しない物体である。静的物体の一例としては、建物、草木道路標識信号機電柱、道路上のごみ箱、工事設備などが挙げられる。静的物体情報は、静的物体の位置座標を少なくとも含む。つまり、静的物体情報データベース7は、静的物体識別子と位置とを関連付けて記憶している。静的物体情報は、静的物体の大きさ、形状、種類、季節天気湿度気温取得日などが含まれてもよい。

0021

静的物体情報には、情報の信頼度が関連付けられている。情報の信頼度は、情報の確からしさを示す度合いである。つまり、静的物体情報データベース7は、予め取得された静的物体情報と静的物体情報の信頼度とを関連付けて記憶している。一例として、静的物体情報データベース7は、静的物体情報と信頼度とを静的物体識別子によって関連付けて記憶している。なお、静的物体情報データベース7は、車両2と通信可能なサーバに記憶されていてもよい。

0022

静的物体情報の信頼度は、例えば、外部センサ3の検出状態を考慮して算出される。一例として、信頼度は、外部センサ3の検出精度が低いときには、外部センサ3の検出精度が高いときに比べて、低く算出される。あるいは、信頼度は、外部センサ3の単位時間当たりの検出回数が少ないときには、検出回数が多いときに比べて、低く算出されてもよい。あるいは、信頼度は、外部センサ3による車両2の位置推定精度が低いときには、車両2の位置推定精度が高いときに比べて、低く算出されてもよい。

0023

静的物体情報の信頼度は、形状、種類、場所、季節、天気、湿度、気温など、静的物体情報に含まれる情報を用いて、補正されてもよい。例えば、静的物体の形状が外部センサ3によって検出しにくい形状であれば、算出された信頼度は、低く補正される。例えば、静的物体を検出したときの天候雨天の場合、算出された信頼度は、低く補正される。信頼度は、静的物体情報に含まれる情報の重み付線形和として算出されてもよい。

0024

ナビゲーションシステム8は、車両2に搭載され、車両2が走行する目標ルートを設定する。ナビゲーションシステム8は、予め設定された目的地、GPS受信部4によって測定された車両2の位置、及び地図データベース6の地図情報に基づいて、車両2の位置から目的地に至るまでの目標ルートを演算する。予め設定された目的地は、車両2の乗員がナビゲーションシステム8に設けられた入力ボタン(又はタッチパネル)を操作することにより設定される。目標ルートは、道路を構成する車線を区別して設定され。ナビゲーションシステム8は、周知の手法により目標ルートを設定することができる。ナビゲーションシステム8は、ディスプレイの表示及びスピーカ音声出力により運転者に対して目標ルートの報知を行う。ナビゲーションシステム8は、車両2の目標ルートの情報をECU10へ出力してもよい。

0025

アクチュエータ9は、車両2の走行制御を実行する装置である。アクチュエータ9は、スロットルアクチュエータブレーキアクチュエータ、及び操舵アクチュエータを少なくとも含む。スロットルアクチュエータは、ECU10からの制御信号に応じてエンジンに対する空気の供給量スロットル開度)を制御し、車両2の駆動力を制御する。なお、車両2がハイブリッド車である場合には、エンジンに対する空気の供給量の他に、動力源としてのモータにECU10からの制御信号が入力されて当該駆動力が制御される。車両2が電気自動車である場合には、動力源としてのモータにECU10からの制御信号が入力されて当該駆動力が制御される。これらの場合における動力源としてのモータは、アクチュエータ9を構成する。ブレーキアクチュエータは、ECU10からの制御信号に応じてブレーキシステムを制御し、車両2の車輪へ付与する制動力を制御する。ブレーキシステムとしては、液圧ブレーキシステムを用いることができる。操舵アクチュエータは、電動パワーステアリングシステムのうち操舵トルクを制御するアシストモータの駆動を、ECU10からの制御信号に応じて制御する。これにより、操舵アクチュエータは、車両2の操舵トルクを制御する。

0026

ECU10は、車両制御を統括する演算装置である。ECU10は、一例として、車両2の周辺の物体の追跡(トラッキング)及び追跡に基づく走行制御を行う。ECU10は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、CAN(Controller Area Network)通信回路などを有する電子制御ユニットである。ECU10では、ROMに記憶されているプログラムをRAMにロードし、RAMにロードされたプログラムをCPUで実行することにより、後述する各機能を実現する。ECU10は、任意の数の電子制御ユニットから構成されていてもよい。ECU10には、上述した外部センサ3、GPS受信部4、内部センサ5、地図データベース6、静的物体情報データベース7、ナビゲーションシステム8及びアクチュエータ9が接続されている。

0027

ECU10は、機能的には、物体検出部11(検出部の一例)、保持部12、取得部13、決定部14、選択部15、対象決定部16、追跡部17、及び、走行制御部18(制御部の一例)を有している。なお、ECU10の機能の一部は、車両2と通信可能なサーバで実行されてもよい。

0028

物体検出部11は、外部センサ3の検出結果に基づいて、車両2の周辺の物体を検出する。物体検出部11は、例えば、カメラの撮像画像及び/又はレーダセンサの物体情報に基づいて、周知の手法により、車両2の周囲の物体の位置を含む車両2の周辺物体を検出する。

0029

保持部12は、予め取得された静的物体情報と静的物体情報の信頼度とを関連付けて記憶する。一例として、保持部12は、静的物体情報データベース7から静的物体識別子と関連付けられた静的物体情報及び信頼度を取得し、保持する。保持部12は、静的物体情報データベース7に格納されている静的物体情報及び信頼度のうち、GPS受信部4で受信した車両2の位置の周辺に存在する静的物体に関する静的物体情報及び信頼度を保持してもよい。

0030

取得部13は、車両制御装置1の計算負荷情報を取得する。計算負荷情報とは、計算負荷を示す情報であり、処理量を示す情報である。計算負荷情報の一例は、ハードウェア資源又はソフトウェア資源利用率又は占有率である。計算負荷は、利用率又は占有率が大きいほど大きくなる。取得部13は、一例として、ECU10のCPUのプロセッサ時間、ECU10のメモリ使用量などを計算負荷情報として取得する。取得部13は、プロセッサ時間、メモリ使用量などの情報に係数を掛け加算した重み付線形和を、計算負荷情報として算出してもよい。なお、取得部13は、CPU温度などの計算負荷を推定できる情報を、計算負荷情報として取得してもよい。取得部13は、計算負荷情報の推移に基づいて所定時間経過後の計算負荷情報を予測してもよい。

0031

決定部14は、信頼度閾値を決定する。信頼度閾値とは、静的物体情報の信頼度を判定するための閾値である。信頼度閾値は、外部センサ3の検出結果との比較対象となる静的物体情報であるか否かを判定するための閾値である。信頼度閾値は、外部センサ3の検出結果との比較対象となる静的物体情報が有する信頼度の下限値となる。つまり、信頼度閾値以上の信頼度と関連付けられている静的物体情報は、外部センサ3の検出結果との比較対象となる。

0032

決定部14は、取得部13により取得された計算負荷情報に基づいて、計算負荷の増加に対して信頼度閾値を小さく決定する。計算負荷の増加に対して小さく決定された信頼度閾値とは、例えば、計算負荷の増加に応じて信頼度閾値が単調減少する場合や、計算負荷の増加に応じて信頼度閾値が指数関数的に減少する場合や、計算負荷の増加に応じて信頼度閾値が段階的に減少する場合を含む。つまり、全体の傾向として計算負荷が大きいほど信頼度閾値は小さくなればよい。

0033

図2は、信頼度閾値と計算負荷との関係を示すグラフの一例である。図2縦軸は信頼度閾値であり、横軸は計算負荷である。決定部14は、一例として、図2に示されるグラフを参照し、取得部13により取得された計算負荷情報を用いて、信頼度閾値を決定する。決定部14は、計算負荷がL1以下の場合には、信頼度閾値を第2値R2と決定する。第2値R2は、ここでは信頼度閾値の最大値である。決定部14は、計算負荷がL1よりも大きくL2以下の場合には、信頼度閾値を第2値R2と第1値R1との間の値に設定する。第1値R1は、ここでは信頼度閾値の最小値である。計算負荷がL1よりも大きくL2以下の場合には、信頼度閾値は、計算負荷が大きくなるにつれて小さくなるように単調減少する。決定部14は、計算負荷がL2以上の場合は、信頼度閾値を第1値R1と決定する。なお、図2の例では、計算負荷がL1以下の場合とL2以上の場合は、信頼度閾値を一定としているが、これに限られることはなく、全体の傾向として計算負荷が大きいほど信頼度閾値が小さくなればよい。また、決定部14は、図2に示されるグラフを参照することなく、図2のグラフを再現可能な数式を用いて信頼度閾値を計算してもよい。

0034

選択部15は、保持部12に記憶された静的物体情報の中から、決定部14により決定された信頼度閾値以上の信頼度と関連付けられた静的物体情報を選択する。

0035

対象決定部16は、物体検出部11の検出結果と選択部15により選択された静的物体情報とを比較することによって、追跡対象を決定する。追跡対象とは、動きを取得する目標である。対象決定部16は、一例として、三次元空間に展開された物体検出部11の検出結果と、三次元空間に展開され、選択部15により選択された静的物体情報との差分を算出する。対象決定部16は、算出された差分から物体の輪郭を認識し、追跡対象とする。

0036

追跡部17は、対象決定部16で決定された追跡対象を追跡する。追跡部17は、一例として、時系列で取得された外部センサ3の検出結果に基づいて、追跡対象の動きを取得する。

0037

走行制御部18は、追跡部17の追跡結果に基づいて走行制御を行う。走行制御部18は、追跡部17により追跡した追跡対象の動きに基づいて、走行制御を行う。一例として、走行制御部18は、追跡対象の動きから予測される進路が車両2の進路と交差する場合には、アクチュエータ9を動作させて現在の走行状態を変更したり、アクチュエータ9を動作するように運転者に促したりする。

0038

(車両制御装置の動作)
図3は、車両制御処理の一例を示すフローチャートである。図3に示されるフローチャートは、例えば、運転者により走行制御の開始を指示する運転操作受け付けたタイミングで実行される。

0039

図3に示されるように、車両制御装置1の物体検出部11は、物体検出処理(S10)として、外部センサ3の検出結果に基づいて車両2の周辺の物体を検出する。図4は、車両2の周辺で検出される物体の一例を説明する図である。図4では、車両2の周辺に、歩行者A、他車両B、第1静的物体C1〜第6静的物体C6が存在する。

0040

続いて、車両制御装置1の保持部12は、静的物体情報の読込処理(S12)として、静的物体情報データベース7から静的物体識別子と関連付けられた静的物体情報及び信頼度を読み込んで、保持する。

0041

図5は、図4に対応した静的物体情報の一例を説明する図である。図5では、保持部12に保持されている車両2の周辺の静的物体情報の位置と信頼度とを表している。色は、信頼度を表している。色が濃いほど信頼度が高く、色が薄いほど信頼度が低い。第1静的物体CA1及び第4静的物体CA4の信頼度が最も高く、これらの信頼度は第2値R2よりも大きいとする。その次に第2静的物体CA2及び第6静的物体CA6の信頼度が高く、これらの信頼度は第1閾値よりも大きく第2値R2未満であるとする。第3静的物体CA3、第5静的物体CA5及び第7静的物体CA7の信頼度が最も低く、これらの閾値は、第1値R1未満であるとする。

0042

図5に示される静的物体情報のうち、第1静的物体CA1〜第6静的物体CA6は、図4に示される車両2の周辺に実際に存在する第1静的物体C1〜第6静的物体C6に対応する。図5において、保持部12に保持されている静的物体情報の中には、車両2の周辺に実際に存在する静的物体としては図4に図示されていない、信頼度が低い第7静的物体CA7が含まれている。第7静的物体CA7の位置は、実際に検出された歩行者Aの位置と重なっている。

0043

続いて、車両制御装置1の取得部13は、計算負荷の取得処理(S14)として、ECU10のCPUのプロセッサ時間及びメモリ使用量を取得する。そして、取得部13は、重み付け線形和により、計算負荷情報を算出する。

0044

続いて、車両制御装置1の決定部14は、信頼度閾値の決定処理(S16)として、取得処理(S14)にて取得された計算負荷情報に基づいて、計算負荷の増加に対して信頼度閾値を小さく決定する。決定部14は、例えば図2のグラフを参照する。一例として、取得処理(S14)にて取得された計算負荷情報が計算負荷L2であるとする。この場合、決定部14は、信頼度閾値を第1値R1に設定する。

0045

続いて、車両制御装置1の選択部15は、静的物体情報の選択処理(S18)として、保持部12に記憶された静的物体情報の中から、決定処理(S16)にて決定された信頼度閾値以上の信頼度と関連付けられた静的物体情報を選択する。決定処理(S16)にて決定された信頼度閾値は第1値R1であるので、選択部15は、第1値R1を基準として静的物体情報を選択する。選択部は、一例として、第1値R1以上の信頼度の静的物体情報が残存するように、保持部12に記憶された静的物体情報の中から第1値R1未満の信頼度の静的物体情報を削除する。

0046

図5の例では、第1静的物体CA1、第4静的物体CA4、第2静的物体CA2及び第6静的物体CA6は、第1値R1以上の信頼度を有している。また、第3静的物体CA3、第5静的物体CA5及び第7静的物体CA7は、第1値R1未満の信頼度を有している。このため、選択部15は、第1静的物体CA1〜第6静的物体CA6の中から、第3静的物体CA3、第5静的物体CA5及び第7静的物体CA7を削除することで、第1静的物体CA1、第4静的物体CA4、第2静的物体CA2及び第6静的物体CA6を選択する。

0047

続いて、車両制御装置1の対象決定部16は、追跡対象の決定処理(S20)として、物体検出処理(S10)の結果と、選択処理(S18)によって選択された静的物体情報とを比較することによって、追跡対象を決定する。対象決定部16は、図4に示された歩行者A、他車両B、第1静的物体CA1〜第6静的物体CA6と、図5に示された第1静的物体CA1、第4静的物体CA4、第2静的物体CA2及び第6静的物体CA6と、を比較して、両者の特徴が同一である場合、追跡対象から除外する。つまり、対象決定部16は、特徴が一致しない検出結果を、追跡対象として決定する。図6は、図4及び図5に基づいて決定された追跡対象の一例を説明する図である。図6に示されるように、対象決定部16は、第1静的物体CA1、第4静的物体CA4、第2静的物体CA2及び第6静的物体CA6を除外し、歩行者A、他車両B、第3静的物体CA3及び第5静的物体CA5を追跡対象として決定する。

0048

なお、計算負荷が計算負荷L2よりも小さい値(例えば計算負荷L1で)あった場合には、信頼度閾値は、第1値R1よりも大きな第2値R2となる。図5の例では、第1静的物体CA1及び第4静的物体CA4の信頼度が、第2値R2以上の信頼度を有している。また、第2静的物体CA2、第3静的物体CA3、第5静的物体CA5、第6静的物体CA6及び第7静的物体CA7は、第2値R2未満の信頼度を有している。このため、選択部15は、第1静的物体CA1〜第6静的物体CA6の中から、第2静的物体CA2、第3静的物体CA3、第5静的物体CA5、第6静的物体CA6及び第7静的物体CA7を削除することで、第1静的物体CA1及び第4静的物体CA4を選択する。対象決定部16は、第1静的物体CA1、第4静的物体CA4、第2静的物体CA2及び第6静的物体CA6を除外し、歩行者A、他車両B、第3静的物体CA3及び第5静的物体CA5を追跡対象として決定する。対象決定部16は、第1静的物体CA1及び第4静的物体CA4を除外し、歩行者A、他車両B、第2静的物体CA2、第3静的物体CA3、第5静的物体CA5及び第6静的物体CA6を追跡対象として決定する。

0049

計算負荷L1のときに決定された追跡対象と、計算負荷L2のときに決定された追跡対象と、を比較すると、計算負荷が大きい方が追跡対象の数が少なくなっている。このように、車両制御装置1は、計算負荷及び信頼度に応じて追跡対象を決定する。

0050

続いて、車両制御装置1の追跡部17は、追跡処理(S22)として、決定処理(S20)で決定された追跡対象を追跡する。続いて、車両制御装置1の走行制御部18は、走行制御処理(S24)として、車両2の走行を制御する。

0051

走行制御処理(S24)が終了すると、車両制御装置1は、運転者により走行制御の終了を指示する終了操作を受け付けたか否か、又は、他のシステムから走行制御の終了指示を受信したか否かを判断する。終了操作又は終了指示が確認されない場合、車両制御装置1は、図3のフローチャートを最初から開始する。

0052

(第1実施形態のまとめ)
本実施形態に係る車両制御装置1では、選択部15により、信頼度閾値以上の信頼度と関連付けられた静的物体情報が選択される。そして、決定部14により、信頼度閾値は、計算負荷の増加に対して小さく決定される。つまり、この車両制御装置1は、計算負荷が大きい場合には、比較対象として選択される静的物体情報の信頼度の基準を下げることにより、選択される静的物体情報の数を多くすることができる。これにより、車両制御装置は、信頼度閾値以上の信頼度を担保した状態で、計算負荷の増加に対して物体追跡の対象を少なくすることができる。また、この車両制御装置1は、計算負荷が小さい場合には、比較対象として選択される静的物体情報の信頼度の基準を上げることにより、選択される静的物体情報の数を少なくすることができる。これにより、車両制御装置1は、信頼度閾値以上の信頼度を担保した状態で、計算負荷の減少に対して物体追跡の対象を多くすることができる。このように、この車両制御装置1は、静的物体情報の信頼度と計算負荷とのバランスを考慮して物体追跡の対象を選択することができる。

0053

また、車両制御装置1によれば、計算リソースが限られている中でも、信頼性の高い車両制御を行うことが可能となる。例えば、信頼度の低い静的物体情報は使用されにくくなるため、信頼度の低い静的物体情報に基づいて、本来追跡すべき物体が追跡されない状況を予防することができる。

0054

[第2実施形態]
第2実施形態に係る車両制御装置の構成は、第1実施形態に係る車両制御装置1の構成と比較して、決定部14に追加機能がある点が相違し、その他は同一である。以下では重複する説明は繰り返さない。

0055

決定部14は、静的物体情報ごとに信頼度閾値を決定する。決定部14は、車両2と静的物体との距離の増加に対して信頼度閾値を小さく決定する。決定部14は、一例として、第1実施形態で算出された信頼度閾値を、静的物体情報ごとに補正する。具体的には、決定部14は、車両2と静的物体との距離に応じた補正係数(係数k)を信頼度閾値に乗算することにより、静的物体情報ごと信頼度閾値を補正する。

0056

図7は、係数kと、車両2からの距離との関係を示すグラフの一例である。図7では、車両2から静的物体情報の位置までの距離と、信頼度閾値に乗算する係数kとの関係の一例を表している。縦軸は係数kであり、横軸は静的物体情報の車両2からの距離である。図7に示されるように、静的物体情報の車両2からの距離が第1距離X1以内である場合は係数k=1であり、静的物体情報の車両2からの距離が第1距離X1を超える場合は、k_min≦k<1となる。静的物体情報の車両2からの距離が第2距離X2を超える場合は、k=k_minとなる。なお、車両2から静的物体情報の位置までは、保持部12で保持されている静的物体情報の位置情報と、GPS受信部4で取得した車両2の位置情報とから求められる。また、k_minの値は1未満であれば任意に決定されてよい。また、第1距離X1から第2距離X2までの間は、距離の増加に応じて係数kが単調減少する場合や、距離の増加に応じて係数kが指数関数的に減少する場合や、距離の増加に応じて係数kが段階的に減少する場合であってもよい。つまり、全体の傾向として距離が大きいほど係数kは小さくなればよい。

0057

図8は、静的物体情報の一例を説明する図である。図8では、図5と同様に、保持部12に保持されている車両2の周辺の静的物体情報の位置と信頼度とを表している。図8では、車両2から第1距離X1の範囲は、車両2を中心とする一点鎖線の円によって示されている。図8に示されるように、第1静的物体CA1、第2静的物体CA2、第4静的物体CA4、第5静的物体CA5、第6静的物体CA6は、車両2から第1距離X1よりも離れている。第3静的物体CA3及び第7静的物体CA7は、車両2から第1距離X1内に位置する。

0058

第1実施形態で説明されたとおり、ECU10の計算負荷が計算負荷L2である場合には、信頼度閾値は、第1値R1となる。決定部14は、第1値R1を静的物体ごとに補正する。最初に、決定部14は、静的物体ごとに係数kを決定する。決定部14は、図7を参照し、第1静的物体CA1、第2静的物体CA2、第4静的物体CA4、第5静的物体CA5、第6静的物体CA6の係数kを、k_min≦k<1の範囲から決定する。続いて、決定部14は、第3静的物体CA3及び第7静的物体CA7の係数kを「1」に決定する。決定部14は、決定した係数kを第1値R1に乗算して補正する。後段の選択部15は、補正後の信頼度閾値を用いて静的物体情報を選択する。

0059

図8の例では、第3静的物体CA3及び第7静的物体CA7については、係数kが「1」であるため、補正前後で信頼度閾値は変化しない。つまり、第1実施形態で説明した内容と同一結果となる。選択部15は、第3静的物体CA3及び第7静的物体CA7の信頼度(第1値R1未満の信頼度)と、補正後の信頼度閾値(第1値R1×1)とを比較し、第3静的物体CA3及び第7静的物体CA7を、比較対象の静的物体としては選択しない。

0060

第1静的物体CA1、第2静的物体CA2、第4静的物体CA4、第5静的物体CA5、及び、第6静的物体CA6については、係数がk_min≦k<1である。このため、補正前後で信頼度閾値が第1値R1よりも低く設定される。

0061

第1静的物体CA1、第2静的物体CA2、第4静的物体CA4、及び、第6静的物体CA6は、第1値R1以上の信頼度を有している。このため、第1実施形態で説明した内容と同一結果となる。選択部15は、第1静的物体CA1、第2静的物体CA2、第4静的物体CA4、及び、第6静的物体CA6を、比較対象の静的物体として選択する。

0062

第5静的物体CA5は、第1値R1未満の信頼度である。選択部15は、第5静的物体CA5の信頼度(第1値R1未満の信頼度)と、補正後の信頼度閾値(第1値R1×k)とを比較する。ここでは、第5静的物体CA5の信頼度は、補正後の信頼度閾値よりも大きいとする。この場合、選択部15は、第5静的物体CA5を比較対象の静的物体として選択する。図9は、図4及び図7に基づいて決定された追跡対象の一例を説明する図である。図9と、第1実施形態の追跡対象(図6)とを比較すると、図6では第5静的物体CA5が追跡対象となっているのに対して、図9では第5静的物体CA5が追跡対象となっていない。

0063

(第2実施形態のまとめ)
第2実施形態に係る車両制御装置は、車両2との接触可能性が小さい遠方の静的物体については、優先的に比較対象の静的物体情報として選択することができる。また、車両制御装置は、車両2から距離が遠い静的物体情報が使用されやすく閾値を設定することで、車両2から比較的距離が近い物体の追跡に対する計算リソースを確保しつつ、全体的な計算負荷を抑制することが可能となる。

0064

[第3実施形態]
第3実施形態に係る車両制御装置1Aの構成は、第1実施形態に係る車両制御装置1の構成と比較して、判定部19、算出部20、対象選択部21、通信部22、及び通信装置23を備える点が相違し、その他は同一である。以下では重複する説明は繰り返さない。

0065

(車両制御装置の構成)
図10は、第3実施形態に係る車両制御装置1Aを備える車両2の構成の一例を示すブロック図である。図10に示されるように、車両2は、通信装置23を備える。通信装置23は、車両2の外部のサーバと通信可能な通信機器である。通信装置23は、ECU10に接続されている。

0066

ECU10は、第1実施形態で説明された機能に加えて、判定部19、算出部20、対象選択部21及び通信部22を備える。

0067

判定部19は、保持部12に記憶された静的物体情報に基づいて、物体検出部11により検出された物体が静的物体であるか否かを判定する。判定部19は、静的物体情報と物体の検出結果とを比較し、一致する場合には、静的物体であると判定する。

0068

算出部20は、判定部19により静的物体であると判定された物体の検出結果の信頼度を算出する。信頼度の算出方法は、第1実施形態で説明された内容と同一である。

0069

対象選択部21は、送信対象を選択する。対象選択部21は、選択された物体の検出結果の合計容量が所定の通信量以下となるように、物体の検出結果を所定の優先順で選択する。対象選択部21は、対象選択部は、算出部20により算出された信頼度が低い物体の検出結果ほど優先順を高くする。一例として、対象選択部21は、10個の静的物体を検出したとする。10個の静的物体の検出結果の合計容量が所定の通信量を超える場合には、送信対象を選別する必要がある。対象選択部21は、10個の静的物体のうち、信頼度が低い順に物体の検出結果を送信対象として選択する。

0070

通信部22は、対象選択部21により選択された物体の検出結果を、車両2と通信可能なサーバへ送信する。一例として、通信部22は、送信情報を生成し、通信装置23を介してサーバへ送信する。なお、サーバは、複数の車両から集約された検出結果に基づいて、サーバが保持する静的物体情報を更新する。サーバは、必要に応じて静的物体情報を車両へ配信する。

0071

車両制御装置1Aのその他の構成は、車両制御装置1と同一である。

0072

(車両制御装置の動作)
図11は、データ送信処理の一例を示すフローチャートである。図11に示されるフローチャートは、例えば、運転者によりアップロード許可する操作を受け付けたタイミングで実行される。

0073

図11に示されるように、車両制御装置1Aの物体検出部11は、物体検出処理(S30)として、外部センサ3の検出結果に基づいて車両2の周辺の物体を検出する。

0074

続いて、車両制御装置1Aの判定部19は、判定処理(S32)として、保持部12に記憶された静的物体情報に基づいて、物体検出処理(S30)にて検出された物体が静的物体であるか否かを判定する。

0075

物体が静的物体である場合(S32:YES)、車両制御装置1Aの算出部20は、算出処理(S34)として、判定処理(S32)にて静的物体であると判定された物体の検出結果の信頼度を算出する。

0076

続いて、車両制御装置1Aの対象選択部21は、ソート処理(S36)として、算出処理(S34)で算出された信頼度が低い順に、物体の検出結果をソートする。そして、対象選択部21は、送信対象の合計容量が所定の通信量以下となるように、物体の検出結果を信頼度が低い順に選択する。

0077

続いて、車両制御装置1Aの通信部22は、通信処理(S38)として、対象選択部21により選択された物体の検出結果を、車両2と通信可能なサーバへ送信する。

0078

物体が静的物体でない場合(S32:NO)又は通信処理(S38)が終了した場合、車両制御装置1Aは、運転者によりアップロードの許可の終了を指示する終了操作を受け付けたか否か、又は、他のシステムからアップロードの終了指示を受信したか否かを判断する。終了操作又は終了指示が確認されない場合、車両制御装置1Aは、図11のフローチャートを最初から開始する。

0079

(第3実施形態のまとめ)
第3実施形態に係る車両制御装置1Aは、限られた通信容量において、信頼度が低い物体の検出結果を優先的にサーバへ送信することができる。これにより、車両制御装置1Aは、サーバ側で保持するデータのうち変化速度の速い静的物体情報を、いち早く更新させることが可能となる。

0080

上述した実施形態は、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した様々な形態で実施することができる。

0081

例えば、選択部15は、物体検出部11で検出した物体の時系列変動に基づいて、時系列変動があった物体に関しては、対応する静的物体情報の信頼度が信頼度閾値以上であった場合でも、再検出が必要な物体として比較対象の静的物体情報から除外してもよい。また、物体検出部11で検出した物体の時系列変動に基づいて、比較対象の静的物体情報から除外されやすいように信頼度閾値が補正されてもよい。

0082

対象決定部16は、追跡対象として決定されなかった物体についても、物体検出部11で検出した物体の時系列変動に基づいて追跡対象として追加してもよい。

0083

ECU10は、静的物体情報データベース7を更新する更新部を備えてもよい。更新部は、車両2の外部のサーバから情報を受信して更新してもよいし、算出部20により算出された信頼度を静的物体情報データベース7に反映してもよい。

0084

物体検出処理(S10)、読込処理(S12)及び計算負荷の取得処理(S14)については、図3に示された順番で実行する必要はなく、順不同で実行可能である。

0085

決定部14は、信頼度閾値を危険度に基づいてさらに補正してもよい。危険度は、過去の履歴、静的物体の位置、大きさ、種類、車両2との相対距離を評価して設定することができる。例えば、それぞれの項目評価値重み付き線形和すればよい。決定部14は、危険度の増加に対して信頼度閾値を大きく補正することで、危険度が大きい物体については、相応の信頼度を有さない限り、追跡対象にすることができる。

0086

1…車両制御装置、2…車両、3…外部センサ、4…GPS受信部、5…内部センサ、6…地図データベース、7…静的物体情報データベース、8…ナビゲーションシステム、9…アクチュエータ、10…ECU、11…物体検出部、12…保持部、13…取得部、14…決定部、15…選択部、16…対象決定部、17…追跡部、18…走行制御部、19…判定部、20…算出部、21…対象選択部、22…通信部。

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