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技術 触媒ウォッシュコートを備えたウォールフロー型フィルタ

出願人 ジョンソン、マッセイ、パブリック、リミテッド、カンパニー
発明者 アルルラジ,カネーシャリンガムチャンドラー,ガイリチャードコリンズ,ニールロバートフィリップス,ポールリチャードプレスト,デーヴィッドウィリアム
出願日 2018年11月29日 (1年5ヶ月経過) 出願番号 2018-223286
公開日 2019年5月9日 (11ヶ月経過) 公開番号 2019-069437
状態 未査定
技術分野 排気の後処理 触媒
主要キーワード 開口体 気体不浸透性 上方端面 入口壁 オーバーレイヤ 表面空隙率 部分コーティング ガス状種
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図面 (9)

課題

内燃機関から排出される粒子状物質を含む排ガスを処理するための触媒ウォールフロー型フィルタ基材の作製、及び触媒フィルタを含む排気システム作製方法の提供。

解決手段

第1端及び第2端を有し、かつ、多数の長手方向に延在する第1のチャネル及び第2のチャネルを画定する多数の相互接続する多孔質壁を備えたハニカム基材を備えたフィルタにおいて、第1のチャネルはそれらの側面において第2のチャネルによって境され、かつ第2のチャネルより大きい水力直径を有し、第1のチャネルはハニカム基材の第1端で末端塞栓され、かつ第2のチャネルはハニカム基材の第2端で末端塞栓され、第1のチャネルのチャネル壁面はオンウォール型の触媒ウォッシュコートを備える、触媒ハニカムウォールフロー型フィルタ。

概要

背景

米国特許第5221484号は、供給原料入口端面から出口端面へと通路を直接通過することを防ぐために通路の末端の入口端面及び出口端面に複数の塞栓を有する、入口端面から出口端面へと長手方向に延在する複数の通路を備えた多孔質材料モノリスと、供給原料を濾液と粒子を含む濾過ケーキとに分離するために選択された微多孔膜であって、入口端面で開放されている通路の壁面に少なくとも適用される、多孔質材料の平均孔径よりも小さい平均孔径の微多孔膜と、装置を通過する際に濾液における反応を触媒するために装置に塗布される触媒と、を有し、粒子を含有する供給原料を濾液と粒子を含有する濾過ケーキとに分離する、装置の入口端面から濾過ケーキを除去することによって再生可能な触媒濾過装置について開示している。

米国特許第5221484号に開示される装置は、フライアッシュを除去でき、それと同時に、窒素酸化物二酸化硫黄、及び揮発性有機性蒸気などのガス状汚染物質を除去する、燃焼ガス用の固定大気汚染の制御の分野における用途;粒子状物質を除去することが望ましい石炭ガス化とその後の存在する1つ以上のガス状種の反応に対する触媒作用;及び、1970年大気清浄法改正法(the 1990 Amendments to the US Clean Air Act of 1970)に列挙されるさまざまな大気有害物質を除去するためにさまざまな工業的発生源由来する有機性蒸気を除去するための酸化プロセスについて記載されている。

1つの例では、12μmの平均孔径及び50%の空隙率を有するEX47コーディエライトモノリスをセラミック膜コーティングし、次いでそのコーティングされたモノリスをバナジン酸アンモニウム触媒前駆体溶液中で飽和した。次にバナジウム酸塩をモノリス内で沈殿させて、モノリスを乾燥し、その後焼成して、沈殿したバナジウム酸塩を五酸化バナジウムに変換した。次いでモノリスの通路を低温硬化セメント(Adhesive No. 919、Cotronics Corp.)で塞栓し、末端が行き止まりになったフィルタが形成された。

我々の発明者らは、車両の排ガスの処理に使用するための最新フィルタ設計をコーティングする方法を検討し、非常に驚くべきことに、ある特定の非対称フィルタ設計で、結果的に得られるコーティング製品が、それ自体又は1つ以上の追加的な排ガス後処理構成要素と組み合わせた排気システムにおける使用にとって多くの非常に有用な利点を提供することを発見した。

例えば、特定の触媒ウォッシュコートウォールフロー型フィルタの片側(出口)にのみ位置づけることが望ましい場合がある。よって、好ましい配置では、この設計はNOxの除去及び入口チャネル回収されたスートのNO2−スートの除去を最大化することから、触媒の選択式触媒還元SCR触媒コーティングは、ウォールフロー型フィルタの多孔質チャネル壁内及び出口壁上にのみ配置される(SCR触媒入口壁上に存在する場合、オンウォール入口チャネルSCR触媒の上流で発生したNO2は、NO2+スートの反応(欧州特許出願公開第341832号に開示されている)が生じうる前に、SCR触媒の反応によって除去されうる、すなわち2つの反応が互いに競合することになる)。

対称のウォールフロー型フィルタ設計は、例えば、多数の第1のチャネル及び第2のチャネルを画定する多数の相互接続する多孔質壁を備えたハニカムフィルタについて開示する国際出願公開第2005/030365号などから知られている。第1のチャネルは、それらの側面において第2のチャネルによって境され、かつ第2のチャネルより大きい水力直径を有する。第1のチャネルは正方形の断面を有し、第1のチャネルの角は、第1のチャネルの角に隣接している多孔質壁の厚さが第1及び第2のチャネルの縁に隣接している多孔質壁の厚さに相当するような形状を有している。使用の際には、より大きい水力直径を有する第1のチャネルは上流側に配向される。Society of Automotive Engineers SAETechnical Paper Series 2007-01-0656には:「フィルタのチャネルの入口及び出口におけるガス収縮及び膨張に起因して、ACT設計の清浄状態では、[触媒作用を受ける非対称セル技術(ACT)ウォールフロー型フィルタには]圧力低下の増大が存在する。しかしながら、フィルタは、車両の動作の間に完全に清浄な(十分に再生された)状態でいられる時間が非常に少ない。」と説明されている。

国際出願公開第2005/030365号はまた、非対称フィルタ設計の利点には、ハニカムフィルタの入口部分におけるスート及びアッシュ粒子の回収に利用可能な有効表面積が増加し、したがって、ハニカムフィルタの全般的貯蔵容量も増大することが含まれることも説明している。技術常識の教本“Catalytic Air Pollution Control -Commercial Technology”, 3rd Edition, Ronald M. Heck et al, John Wiley & Sons, Inc. Hoboken, New Jersey, USA (2009) pp. 338-340には:「このような(非対称フィルタ)チャネル設計は、入口におけるより大きい水力直径及びより高い開口体積に起因して、より低いアッシュ負荷背圧を伴った、より高いアッシュ貯蔵容量を可能にする。ACT設計はまた、フィルタの機械的及び熱的耐性保全に役立つ。」と説明されている。

概要

内燃機関から排出される粒子状物質を含む排ガスを処理するための触媒ウォールフロー型フィルタ基材の作製、及び触媒フィルタを含む排気システムの作製方法の提供。第1端及び第2端を有し、かつ、多数の長手方向に延在する第1のチャネル及び第2のチャネルを画定する多数の相互接続する多孔質壁を備えたハニカム基材を備えたフィルタにおいて、第1のチャネルはそれらの側面において第2のチャネルによって境され、かつ第2のチャネルより大きい水力直径を有し、第1のチャネルはハニカム基材の第1端で末端塞栓され、かつ第2のチャネルはハニカム基材の第2端で末端塞栓され、第1のチャネルのチャネル壁面はオンウォール型の触媒ウォッシュコートを備える、触媒ハニカムウォールフロー型フィルタ。

目的

我々の発明者らは、車両の排ガスの処理に使用するための最新のフィルタ設計をコーティングする方法を検討し、非常に驚くべきことに、ある特定の非対称フィルタ設計で、結果的に得られるコーティング製品が、それ自体又は1つ以上の追加的な排ガス後処理構成要素と組み合わせた排気システムにおける使用にとって多くの非常に有用な利点を提供する

効果

実績

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請求項1

内燃機関から排出される粒子状物質を含む排ガスを処理するための触媒ハニカムウォールフロー型フィルタであって、第1端及び第2端を有し、かつ、多数の長手方向に延在する第1のチャネル及び第2のチャネルを画定する多数の相互接続する多孔質壁を備えたハニカム基材を備えたフィルタにおいて、第1のチャネルはそれらの側面において第2のチャネルによって境され、かつ第2のチャネルより大きい水力直径を有し、第1のチャネルはハニカム基材の第1端で末端塞栓され、かつ第2のチャネルはハニカム基材の第2端で末端塞栓され、第1のチャネルのチャネル壁面はオンウォール型の触媒ウォッシュコートを備える、触媒ハニカムウォールフロー型フィルタ。

請求項2

第1のチャネルのチャネル壁面上の触媒ウォッシュコートがその相互接続する多孔質壁に追加的に浸透する、請求項1に記載の触媒フィルタ

請求項3

触媒ウォッシュコートは、オンウォール表面に位置する、相互接続する多孔質壁に浸透する、又は、オンウォール表面に位置し、かつ、第2のチャネル壁の相互接続する多孔質壁に浸透する、請求項1又は2に記載の触媒フィルタ。

請求項4

第1端及び第2端を有し、多数の長手方向に延在する第1のチャネル及び第2のチャネルを画定する多数の相互接続する多孔質壁を備えた触媒ハニカム基材であって、第1のチャネルはそれらの側面において第2のチャネルによって境され、ハニカム基材の第1のチャネルはハニカム基材の第1端及び第2端の両方で開放され、第2のチャネルはハニカム基材の第1端で開放されるがハニカム基材の第2端において末端塞栓で塞がれ;及び、第1の触媒ウォッシュコートは第1のチャネルの多孔質チャネル壁の表面に配置されるか、第1のチャネルの多孔質チャネル壁に浸透するか、又は、多孔質チャネル壁の表面上に配置され、かつ、第1のチャネルの多孔質チャネル壁に浸透し、第1の触媒ウォッシュコートは一端においてハニカム基材の第2端によって画定される、触媒ハニカム基材。

請求項5

ハニカム基材の第1端において第1のチャネル内に挿入された末端塞栓を有する請求項4に記載の触媒ハニカム基材と、第2のチャネルの多孔質チャネル壁の表面に配置されるか、第2のチャネルの多孔質チャネル壁に浸透するか、又は、多孔質チャネル壁の表面に配置されかつ第2のチャネルの多孔質チャネル壁に浸透する、第2の触媒ウォッシュコートとを備えた、触媒ハニカムウォールフロー型フィルタであって、第2の触媒ウォッシュコートは一端においてウォールフロー型フィルタ基材の第1端によって画定される、触媒ハニカムウォールフロー型フィルタ。

請求項6

第1のチャネルが第2のチャネルより大きい水力直径を有する、請求項4に記載の触媒ハニカム基材又は請求項5に記載の触媒ハニカムウォールフロー型フィルタ。

請求項7

第1のチャネル及び第2のチャネルが実質的に同一の水力直径を有する、請求項4に記載の触媒ハニカム基材又は請求項5に記載の触媒ハニカムウォールフロー型フィルタ。

請求項8

コーティングされていないフィルタの空隙率が40〜70%である、請求項1から7のいずれか一項に記載の触媒ハニカム基材。

請求項9

多孔質基材多孔質構造の第1の平均孔径が8から45μmである、請求項1から8のいずれか一項に記載の触媒ハニカム基材。

請求項10

ウォールフロー型フィルタ基材上の全触媒ウォッシュコート負荷が0.50gin−3<5.00gin−3である、請求項1から9のいずれか一項に記載の触媒ハニカム基材。

請求項11

末端塞栓とチャネル壁の間には触媒ウォッシュコートが存在しない、請求項1から10のいずれか一項に記載の触媒ハニカム基材。

請求項12

第1のチャネル又は第2のチャネルにおける触媒ウォッシュコートが、各々、炭化水素トラップ三元触媒NOx吸収剤酸化触媒選択式触媒還元SCR)触媒、H2Sトラップアンモニアスリップ触媒(ASC)及び希薄NOx触媒からなる群から選択される、請求項1から11のいずれか一項に記載の触媒ハニカム基材。

請求項13

第1のチャネルの触媒ウォッシュコートがSCR触媒である、請求項1から11のいずれか一項に記載の触媒ハニカム基材。

請求項14

第1のチャネルの触媒ウォッシュコートが第2のチャネルの触媒ウォッシュコートとは異なる、請求項12に記載の触媒ハニカムウォールフロー型フィルタ。

請求項15

軸長「L」を有し、第1及び第2のチャネルが、一端においてハニカム基材の第1端によって画定された「L」未満の軸長に至る第1の区画をなす第1の触媒ウォッシュコートと、一端においてハニカム基材の第2端によって画定された第2の区画をなす第2の触媒ウォッシュコートとでコーティングされる、請求項1から14のいずれか一項に記載の触媒ハニカムウォールフロー型フィルタ。

請求項16

前記又は各触媒ウォッシュコートが1種類以上のモレキュラーシーブを含む、請求項12から15のいずれか一項に記載の触媒ハニカム基材。

請求項17

少なくとも1種類のモレキュラーシーブが小孔、中孔、又は大孔のモレキュラーシーブである、請求項16に記載の触媒ハニカム基材。

請求項18

少なくとも1種類のモレキュラーシーブが、AEI、ZSM−5、ZSM−20、ERI、LEV、モルデナイト、BEA、Y、CHAMCM−22及びEU−1からなる群から選択される、請求項16又は17に記載の触媒ハニカム基材。

請求項19

モレキュラーシーブが金属化されていない、又は、周期表IB族、IIB族、IIIA族、IIIB族、IVB族、VB族、VIB族、VIB族、及びVIII族からなる群から選択される少なくとも1種類の金属で金属化されている、請求項16から18のいずれか一項に記載の触媒ハニカム基材。

請求項20

金属が、Cr、Co、Cu、Fe、Hf、La、Ce、In、V、Mn、Ni、Zn、Ga、及び貴金属Ag、Au、Pt、Pd及びRhからなる群から選択される、請求項16から19のいずれか一項に記載の触媒ハニカム基材。

請求項21

金属がCu、Pt、Mn、Fe、Co、Ni、Zn、Ag、Ce及びGaからなる群から選択される、請求項16から20のいずれか一項に記載の触媒ハニカム基材。

請求項22

触媒ウォッシュコートがSCR触媒ウォッシュコートであり、金属がCe、Fe及びCuからなる群から選択される、請求項16から21のいずれか一項に記載の触媒ハニカム基材。

請求項23

基材がチタン酸アルミニウムでできている、請求項1から22のいずれか一項に記載の触媒ハニカム基材。

請求項24

請求項1から23のいずれか一項に記載の触媒ハニカム基材を備える、内燃機関のための排気システム

請求項25

第2のチャネルが上流側に配向されている、請求項24に記載の排気システム。

請求項26

フィルタの上流に、還元剤流体排ガス内注入するための手段を備える、請求項24又は25に記載の排気システム。

請求項27

触媒ウォッシュコートがSCR触媒であり、還元剤流体が窒素化合物である、請求項26に記載の排気システム。

請求項28

請求項24から27のいずれか一項に記載の排気システムを備えた内燃機関。

請求項29

請求項28に記載の内燃機関を備えた車両。

請求項30

内燃機関から排出される粒子状物質を含む排ガスを処理するための触媒ウォールフロー型フィルタ基材の作製方法であって、ハニカムウォールフロー型フィルタ基材における使用のためにあらかじめ選択された物理的な特性及びパラメータを有し、かつ、ハニカムフロースルー基材モノリスの第1端及び第2端の両方で開放されている多数の長手方向に延在する第1及び第2のチャネルを画定する多数の相互接続する多孔質壁を備えた、第1端及び第2端を有するハニカムフロースルー基材モノリスを提供することであって、第1のチャネルはそれらの側面において第2のチャネルによって境され、かつ、第2のチャネルより大きい水力直径を有する、提供することと、少なくとも、ハニカムフロースルー基材モノリスの第1のチャネルを画定する多孔質チャネル壁面を液体触媒ウォッシュコートに接触させることであって、液体触媒ウォッシュコートの固形物含量;液体触媒ウォッシュコートのレオロジー;フロースルー基材モノリスの空隙率;フロースルー基材モノリスの平均孔径;液体触媒ウォッシュコートの体積平均粒径;及び液体触媒ウォッシュコートのD90(体積による)のうち少なくとも1つが、液体触媒ウォッシュコートが第1のチャネルの多孔質チャネル壁の表面上に残るか、又は多孔質チャネル壁の表面上に残り、かつ第1のチャネルの多孔質チャネル壁に浸透するようにあらかじめ選択される、接触させることと、コーティングされたハニカムフロースルー基材モノリスを乾燥及び焼成することと、末端塞栓を、ハニカムフロースルー基材モノリスの第1端において第1のチャネルの開放端に、ハニカムフロースルー基材モノリスの第2端において第2のチャネルの開放端に、それぞれ挿入して触媒ウォールフロー型フィルタ基材を形成することと、を含む方法。

請求項31

内燃機関から排出される粒子状物質を含む排ガスを処理するための触媒ウォールフロー型フィルタ基材の作製方法であって、ハニカムウォールフロー型フィルタ基材における使用のためにあらかじめ選択された物理的な特性及びパラメータを有し、かつ、多数の長手方向に延在する第1及び第2のチャネルを画定する多数の相互接続する多孔質壁を備えた、第1端及び第2端を有するハニカム基材モノリスを提供することであって、第1のチャネルはそれらの側面において第2のチャネルによって境され、第1のチャネルはハニカム基材モノリスの第1端及び第2端の両方で開放され、かつ第2のチャネルはハニカム基材モノリスの第1端で開放されるがその第2端において末端塞栓で塞がれている、提供することと、コーティングされたハニカム基材モノリスを作製するために、ハニカム基材モノリスの第1のチャネルを画定する多孔質チャネル壁面を液体触媒ウォッシュコートと接触させることであって、液体触媒ウォッシュコートの固形物含量;液体触媒ウォッシュコートのレオロジー;ハニカム基材モノリスの空隙率;ハニカム基材モノリスの平均孔径;液体触媒ウォッシュコートの体積平均粒径;及び液体触媒ウォッシュコートのD90(体積による)のうち少なくとも1つが、液体触媒ウォッシュコートの少なくとも一部が第1のチャネルの多孔質チャネル壁の表面上に残るか、第1のチャネルの多孔質チャネル壁に浸透するか、又は多孔質チャネル壁の表面上に残り、かつ第1のチャネルの多孔質チャネル壁に浸透する、接触させることと、コーティングされたハニカム基材モノリスを乾燥及び焼成することと、ハニカム基材モノリスの第1端において末端塞栓を第1のチャネルの開放端に挿入して触媒ウォールフロー型フィルタ基材を形成することと、を含む方法。

請求項32

第1のチャネルが第2のチャネルより大きい水力直径を有する、請求項31に記載の方法。

請求項33

第1のチャネル及び第2のチャネルが実質的に同一の水力直径を有する、請求項31に記載の方法。

請求項34

第1のチャネルの多孔質チャネル壁を接触させる工程が、それらのチャネルが実質的に垂直になるようにハニカム基材モノリスを配向させることと、それらの下方端からチャネル内に液体触媒ウォッシュコートを導入することによって行われる、請求項30から33のいずれか一項に記載の方法。

請求項35

ハニカム基材モノリスの下方端から液体触媒ウォッシュコートを導入する工程が、液体触媒ウォッシュコート浴内にハニカム基材モノリスを浸漬することによって行われる、請求項34に記載の方法。

請求項36

ハニカム基材モノリスの下方端から液体触媒ウォッシュコートを導入する工程が、所定の量の液体触媒ウォッシュコートをハニカム基材モノリス内に押し上げることによって行われる、請求項34に記載の方法。

請求項37

ハニカム基材の下方端から液体触媒ウォッシュコートを導入する工程が、ハニカム基材モノリスの上方端で真空を適用することにより、液体触媒ウォッシュコートをチャネル内に引き込むことによって行われる、請求項34に記載の方法。

請求項38

第1のチャネルの多孔質チャネル壁を接触させる工程が、それらのチャネルが実質的に垂直になるようにハニカム基材モノリスを配向させること、ハニカム基材モノリスの上方端面上に液体触媒ウォッシュコートを導入すること、及びハニカム基材モノリスの下方端で真空を適用することにより、液体触媒ウォッシュコートをチャネル内に引き込むこと、によって行われる、請求項30から33のいずれか一項に記載の方法。

請求項39

両端が塞栓されていないハニカム基材のコーティングされたチャネルは、それらの一端から真空又は過圧を適用することによってクリアになる、請求項30から38のいずれか一項に記載の方法。

請求項40

液体触媒ウォッシュコートがハニカム基材モノリスの第2端から第1のチャネル壁上にコーティングされる、請求項31及び請求項31に従属した場合における請求項32から39のいずれか一項に記載の方法。

請求項41

ハニカム基材モノリスの第1端において第1のチャネルの末端内に末端塞栓を挿入する工程、及び、第2のチャネルの開放末端の方向から相互接続する多孔質壁及び/又は第2のチャネルの表面をウォッシュコーティングする工程を含む、請求項40に記載の方法。

請求項42

末端塞栓によって接触されるチャネル壁の領域が触媒ウォッシュコートを含まない、請求項30から41のいずれか一項に記載の方法。

請求項43

ハニカム基材の少なくとも第1端又は第2端に塞栓を挿入してウォールフロー型フィルタを形成する工程における末端塞栓を形成するためのセメント組成物低温硬化セメントである、請求項30から42のいずれか一項に記載の方法。

請求項44

相互接続する多孔質壁内に位置する;又は、第2のチャネル壁上に位置する;第1のチャネルのチャネル壁上の触媒ウォッシュコートが、各々、炭化水素トラップ、三元触媒、NOx吸収剤、酸化触媒、選択式触媒還元(SCR)触媒、H2Sトラップ、アンモニアスリップ触媒(ASC)及び希薄NOx触媒からなる群から選択される、請求項30から43のいずれか一項に記載のフィルタの作製方法。

請求項45

第1のチャネルのチャネル壁上の触媒ウォッシュコートがSCR触媒である、請求項30から44のいずれか一項に記載のフィルタの作製方法。

請求項46

第1のチャネルの触媒ウォッシュコートが第2のチャネルの触媒ウォッシュコートとは異なる、請求項30から45のいずれか一項に記載のフィルタの作製方法。

請求項47

請求項30から46のいずれか一項に記載の方法によって得られる触媒ハニカムウォールフロー型フィルタ。

請求項48

触媒ハニカムウォールフロー型フィルタの製造における請求項4に記載の触媒ハニカム基材の使用。

技術分野

0001

本発明は、内燃機関、特に車両の内燃機関から排出される粒子状物質を含む排ガスを処理するための触媒フィルタに関し、このフィルタは、多数の長手方向に延在する第1のチャネル及び第2のチャネルを画定する多数の相互接続する多孔質壁を備えたハニカムウォールフロー型フィルタ基材を備え、第1のチャネルはそれらの側面において第2のチャネルによって境され、第1のチャネルの末端はハニカムの第1端で塞栓され、かつ第2のチャネルの末端はハニカムの第2端で塞栓され、フィルタは触媒ウォッシュコートを備える。本発明 はまた、このような触媒フィルタの作製方法にも関する。

背景技術

0002

米国特許第5221484号は、供給原料入口端面から出口端面へと通路を直接通過することを防ぐために通路の末端の入口端面及び出口端面に複数の塞栓を有する、入口端面から出口端面へと長手方向に延在する複数の通路を備えた多孔質材料モノリスと、供給原料を濾液と粒子を含む濾過ケーキとに分離するために選択された微多孔膜であって、入口端面で開放されている通路の壁面に少なくとも適用される、多孔質材料の平均孔径よりも小さい平均孔径の微多孔膜と、装置を通過する際に濾液における反応を触媒するために装置に塗布される触媒と、を有し、粒子を含有する供給原料を濾液と粒子を含有する濾過ケーキとに分離する、装置の入口端面から濾過ケーキを除去することによって再生可能な触媒濾過装置について開示している。

0003

米国特許第5221484号に開示される装置は、フライアッシュを除去でき、それと同時に、窒素酸化物二酸化硫黄、及び揮発性有機性蒸気などのガス状汚染物質を除去する、燃焼ガス用の固定大気汚染の制御の分野における用途;粒子状物質を除去することが望ましい石炭ガス化とその後の存在する1つ以上のガス状種の反応に対する触媒作用;及び、1970年大気清浄法改正法(the 1990 Amendments to the US Clean Air Act of 1970)に列挙されるさまざまな大気有害物質を除去するためにさまざまな工業的発生源由来する有機性蒸気を除去するための酸化プロセスについて記載されている。

0004

1つの例では、12μmの平均孔径及び50%の空隙率を有するEX47コーディエライトモノリスをセラミック膜コーティングし、次いでそのコーティングされたモノリスをバナジン酸アンモニウム触媒前駆体溶液中で飽和した。次にバナジウム酸塩をモノリス内で沈殿させて、モノリスを乾燥し、その後焼成して、沈殿したバナジウム酸塩を五酸化バナジウムに変換した。次いでモノリスの通路を低温硬化セメント(Adhesive No. 919、Cotronics Corp.)で塞栓し、末端が行き止まりになったフィルタが形成された。

0005

我々の発明者らは、車両の排ガスの処理に使用するための最新フィルタ設計をコーティングする方法を検討し、非常に驚くべきことに、ある特定の非対称フィルタ設計で、結果的に得られるコーティング製品が、それ自体又は1つ以上の追加的な排ガス後処理構成要素と組み合わせた排気システムにおける使用にとって多くの非常に有用な利点を提供することを発見した。

0006

例えば、特定の触媒ウォッシュコートをウォールフロー型フィルタの片側(出口)にのみ位置づけることが望ましい場合がある。よって、好ましい配置では、この設計はNOxの除去及び入口チャネル回収されたスートのNO2−スートの除去を最大化することから、触媒の選択式触媒還元SCR触媒コーティングは、ウォールフロー型フィルタの多孔質チャネル壁内及び出口壁上にのみ配置される(SCR触媒入口壁上に存在する場合、オンウォール入口チャネルSCR触媒の上流で発生したNO2は、NO2+スートの反応(欧州特許出願公開第341832号に開示されている)が生じうる前に、SCR触媒の反応によって除去されうる、すなわち2つの反応が互いに競合することになる)。

0007

対称のウォールフロー型フィルタ設計は、例えば、多数の第1のチャネル及び第2のチャネルを画定する多数の相互接続する多孔質壁を備えたハニカムフィルタについて開示する国際出願公開第2005/030365号などから知られている。第1のチャネルは、それらの側面において第2のチャネルによって境され、かつ第2のチャネルより大きい水力直径を有する。第1のチャネルは正方形の断面を有し、第1のチャネルの角は、第1のチャネルの角に隣接している多孔質壁の厚さが第1及び第2のチャネルの縁に隣接している多孔質壁の厚さに相当するような形状を有している。使用の際には、より大きい水力直径を有する第1のチャネルは上流側に配向される。Society of Automotive Engineers SAETechnical Paper Series 2007-01-0656には:「フィルタのチャネルの入口及び出口におけるガス収縮及び膨張に起因して、ACT設計の清浄状態では、[触媒作用を受ける非対称セル技術(ACT)ウォールフロー型フィルタには]圧力低下の増大が存在する。しかしながら、フィルタは、車両の動作の間に完全に清浄な(十分に再生された)状態でいられる時間が非常に少ない。」と説明されている。

0008

国際出願公開第2005/030365号はまた、非対称フィルタ設計の利点には、ハニカムフィルタの入口部分におけるスート及びアッシュ粒子の回収に利用可能な有効表面積が増加し、したがって、ハニカムフィルタの全般的貯蔵容量も増大することが含まれることも説明している。技術常識の教本“Catalytic Air Pollution Control -Commercial Technology”, 3rd Edition, Ronald M. Heck et al, John Wiley & Sons, Inc. Hoboken, New Jersey, USA (2009) pp. 338-340には:「このような(非対称フィルタ)チャネル設計は、入口におけるより大きい水力直径及びより高い開口体積に起因して、より低いアッシュ負荷背圧を伴った、より高いアッシュ貯蔵容量を可能にする。ACT設計はまた、フィルタの機械的及び熱的耐性保全に役立つ。」と説明されている。

0009

フィルタをコーティングすることができる代替方法についての研究において、本発明者らは、非常に驚くべきことに、両端が末端塞栓されていない「非対称な」ハニカム基材を、チャネルのオンウォール表面を優先的にコーティングするために所定の液体ウォッシュコートでコーティングし、結果的に得られたコーティングされたハニカム基材のチャネルを圧縮空気又は真空の適用によってクリアにした場合に、より小さい水力直径をコーティング前に有するチャネル上のオンウォールウォッシュコートは除去又は引き剥がされたのに対し、より大きい水力直径をコーティング前に有するこれらのチャネルはオンウォールウォッシュコートでコーティングされたままであったことを見出した。以前には水圧がより大きく、コーティングされていないチャネルの壁面上に残留するコーティングの量は、コーティングされていない、より小さい水力直径と、コーティングされていない、より大きい水力直径との水力直径の差に比例していた、すなわち、チャネル間の背圧が等しくなると、気流はもはや、コーティングされていない、より大きい水力直径を有するチャネルから残りの壁上コーティングをクリアにせず、壁上コーティングは取り残される。

0010

非対称フィルタ設計を含むウォールフロー型フィルタ基材をコーティングする方法は、出願人の国際出願公開第99/47260号に開示されている方法、すなわち、(a)担体の上に封じ込め手段を位置決めする工程、(b)所定の量の液体成分を前記封じ込め手段に供給する工程であって、(a)の次に(b)の順序、又は(b)の次に(a)の順序で実施される、工程(a)及び(b)、並びに、(c)圧力又は真空を適用することにより、前記液体成分を担体の少なくとも一部分に引き込み、前記量の実質的にすべてを担体内に保持する工程を含む、モノリス担体をコーティングする方法が開示されており;国際出願公開第2011/080525号、すなわち、複数のチャネルを備えたハニカムモノリス基材を触媒成分を含む液体でコーティングする方法が開示されており、本方法は、下記工程:(i)ハニカムモノリス基材を実質的に垂直に保持する工程、(ii)所定の体積の液体を、基材の下方端におけるチャネルの開放端を経由して、基材に導入する工程、(iii)導入された液体を基材内で密封保持する工程、(iv)保持された液体を含む基材を反転する工程、及び、(v)液体を基材のチャネルに沿ってチャネル壁内へと引き込むために、基材の反転した下方端における基材のチャネルの開放端に真空を適用する工程、を含む。

0011

しかしながら、本発明の第1の態様に従った好ましい実施態様では、ウォールフロー型フィルタは、触媒ウォッシュコートが塗布された後でのみ「構築」される、すなわち、ウォールフロー型フィルタにおける使用のための所望の空隙率、平均孔径、セル密度等を有する、ハニカムフロースルー基材(すべてのチャネルがその両端において挿入される末端塞栓を有さず、開放されているもの)は、触媒ウォッシュコートでコーティングされ、次いで末端塞栓が挿入されて、周知のウォールフロー型フィルタ配置を有する最終製品が形成される。1つの実施態様では、末端塞栓を有しないフロースルー基材のチャネルにウォッシュコートが塗布され、これらのチャネルがウォールフロー型フィルタの出口(又は入口)チャネルを形成することが意図されており、これらのチャネル(又はコーティングされていないチャネルのセット)の末端は塞栓され、次いで、先にコーティングされていないチャネルがコーティングされ、次いでこれらのチャネルの末端が塞栓されて、周知のウォールフロー型フィルタ配置が形成される。

0012

あるいは、本発明の第2の態様によれば、末端塞栓がその第1端に挿入されている上述したようなハニカムフロースルー基材は、最初に触媒ウォッシュコートでコーティングされ、次に末端塞栓がその第2端に挿入されてウォールフロー型フィルタを形成する。本発明のこの第2の態様によれば、それらの側面において第2のチャネルによって境されたハニカムフロースルー基材の第1のチャネルは、第2のチャネルより大きい水力直径を有しうるか、又は第1のチャネルの水力直径は第2のチャネルと実質的に同一でありうる。

0013

したがって、第1の態様によれば、本発明は、内燃機関から排出される粒子状物質を含む排ガスを処理するための触媒ウォールフロー型フィルタ基材の作製方法を提供し、本方法は、第1端及び第2端を有し、ハニカムウォールフロー型フィルタ基材における使用のためにあらかじめ選択された物理的な特性及びパラメータを有し、かつ、ハニカムフロースルー基材モノリスの第1端及び第2端の両方において開放されている、多数の長手方向に延在する第1及び第2のチャネルを画定する多数の相互接続する多孔質壁を備えた、ハニカムフロースルー基材モノリスを提供することであって、第1のチャネルは、それらの側面において第2のチャネルによって境され、かつ、第2のチャネルより大きい水力直径を有する、提供することと、ハニカムフロースルー基材モノリスの第1のチャネルを画定する多孔質チャネル壁面を液体触媒ウォッシュコートと少なくとも接触させることであって、液体触媒ウォッシュコートの固形物の含量;液体触媒ウォッシュコートのレオロジー;フロースルー基材モノリスの空隙率;フロースルー基材モノリスの平均孔径;液体触媒ウォッシュコートの体積平均粒径;及び液体触媒ウォッシュコートのD90(体積による)のうち少なくとも1つが、液体触媒ウォッシュコートが第1のチャネルの多孔質チャネル壁の表面上に残るか、又は多孔質チャネル壁の表面に残り、かつ第1のチャネルの多孔質チャネル壁に浸透するように、あらかじめ選択される、接触させることと、コーティングされたハニカムフロースルー基材モノリスを乾燥及び焼成することと、末端塞栓をハニカムフロースルー基材モノリスの第1端において第1のチャネルの開放端に挿入し、かつ、ハニカムフロースルー基材モノリスの第2端において第2のチャネルの開放端に挿入して、触媒作用を受けるウォールフロー型フィルタ基材を形成することと、を含む方法を提供する。

0014

本明細書における粒子ウォッシュコート成分粒径に対する「D50」又は「D90」などは、体積をベースとした技法である、Malvern Mastersizer 2000を使用するレーザ回折粒径解析(Laser Diffraction Particle Size Analysis)のことを指し(すなわちD50及びD90はDV50及びDV90(又はD(v,0.50)及びD(v,0.90)とも称されうる)、数学的なミーの理論モデルを応用して粒径分布を決定する。希釈ウォッシュコート試料は、界面活性剤を用いずに、35ワットで30秒間、蒸留水中で超音波処理することによって調製すべきである。

0015

多孔質基材孔径測定値は、水銀圧入ポロシメトリー法を使用して得ることができる。

0016

「ハニカムウォールフロー型フィルタ基材における使用のためにあらかじめ選択された物理的な特性及びパラメータ」とは、次のうちの1つ以上を意味することが意図されている:空隙率、孔径分布開口面積率、特定の濾過面積、セル密度、濾過体積、総濾過面積(TFA)、背圧指数(BPI)、機械的完全性因子MIF)、空隙率、孔径分布、熱膨張係数破砕強度アイソスタティック強度破壊係数(MOR)、構造(又はE)係数動的疲労定数熱伝導率比熱容量及び密度

0017

ウォールフロー型フィルタ基材における使用のためにあらかじめ選択された物理的な特性及びパラメータを有するハニカムフロースルー基材モノリスは、いずれかの適切な材料から作製することができるが、一般にはセラミックであり、コーディエライト、炭化ケイ素任意選択的にセグメント化された)、チタン酸アルミニウム(AT)、リン酸ジルコニウムムライト又は窒化ケイ素を含み、コーディエライト、炭化ケイ素及びATが現在のところ好適である。

0018

モノリス基材におけるウォッシュコートの位置は、多くの因子の影響を受けうる。このような因子の1つはウォッシュコートの水分含量である。非常に一般的には、ウォッシュコート中の固形物含量が高くなると、固形物の運搬に利用可能な担体媒体がより少なくなり、ウォッシュコートは、横方向、すなわち多孔質壁内への移動に比べて、直線的に、すなわち基材モノリスの壁面上及び壁面に沿って、コーティングされやすくなる。

0019

同様の理由から、モノリス基材の空隙率の選択は、ウォッシュコートの場所にも影響を及ぼしうる。一般に及び所与のウォッシュコートでは、基材モノリスの空隙率が高くなると、ウォッシュコートが多孔質壁に遭遇する機会がより増える。

0020

多孔質壁内へ入るウォッシュコートのアベイラビリティは、レオロジー改質剤によっても影響されうる。レオロジー改質剤、すなわちキサンタンガムなどの増粘剤は、コーティングの間に、担体媒体の可動性度合いに影響を与える。担体媒体はウォッシュコートに優先的に結合し、ウォッシュコート固形物を多孔質壁に輸送するためにあまり利用できないことから、レオロジー改質剤の添加によって粘度が増大した、相対的により粘性のウォッシュコートは、モノリス基材の壁面に、より残留しやすくなる。

0021

ウォッシュコート固形物の位置はまた、平均粒径(体積による)(D50としても知られる)又はD90(ウォッシュコート中の粒子の90%がそれ未満の粒径である)で表わされるウォッシュコートの粒径による影響を受けうる:一般に、空隙率「x」及び平均孔径「y」を有する所与のフィルタでは、ウォッシュコートの粒径が小さくなると、ウォッシュコート固形物は多孔質壁内により輸送されやすくなりうる。

0022

フィルタ特性の選択もまた位置に影響を与えうる。上述したように、空隙率の低下は、一般に、オンウォールよりもインウォールのコーティングをもたらしやすくする。上述したように、体積平均粒径「a」、体積D90「b」及びレオロジー「c」を有するウォッシュコートでは、モノリス基材の平均孔径を減少させることによって、ウォッシュコートはその多孔質壁内に、より入りやすくなる。

0023

第2の態様に従った、触媒ウォールフロー型フィルタ基材の作製方法に関する代替的な実施態様では、本発明は、内燃機関から排出される粒子状物質を含む排ガスを処理するための触媒ウォールフロー型フィルタ基材の作製方法を提供し、本方法は、ハニカムウォールフロー型フィルタ基材における使用のためにあらかじめ選択された物理的な特性及びパラメータを有し、かつ、多数の長手方向に延在する第1及び第2のチャネルを画定する多数の相互接続する多孔質壁を備えた、第1端及び第2端を有するハニカム基材モノリスを提供することであって、第1のチャネルはそれらの側面において第2のチャネルによって境され、第1のチャネルはハニカム基材モノリスの第1端及び第2端の両方で開放され、かつ第2のチャネルはハニカム基材モノリスの第1端で開放されるが、その第2端において末端塞栓で塞がれる、提供することと、コーティングされたハニカム基材モノリスを作製するために、ハニカム基材モノリスの第1のチャネルを画定する多孔質チャネル壁面を液体触媒ウォッシュコートに接触させることであって、液体触媒ウォッシュコートの固形物含量;液体触媒ウォッシュコートのレオロジー;ハニカム基材モノリスの空隙率;ハニカム基材モノリスの平均孔径;液体触媒ウォッシュコートの体積平均粒径;及び液体触媒ウォッシュコートのD90(体積による)のうち少なくとも1つが、液体触媒ウォッシュコートの少なくとも一部が第1のチャネルの多孔質チャネル壁の表面上に残るか、第1のチャネルの多孔質チャネル壁に浸透するか、又は多孔質チャネル壁の表面上に残り、かつ第1のチャネルの多孔質チャネル壁に浸透するように、あらかじめ選択される、接触させることと、コーティングされたハニカム基材モノリスを乾燥及び焼成することと、末端塞栓をハニカム基材モノリスの第1端において第1のチャネルの開放端に挿入して触媒ウォールフロー型フィルタ基材を形成することと、を含む。

0024

本発明の第2の態様の1つの実施態様によれば、第1のチャネルは第2のチャネルより大きい水力直径を有する。あるいは、第1のチャネル及び第2のチャネルは実質的に同一の水力直径を有する。

0025

本明細書において「多孔質チャネル壁の場合、液体触媒ウォッシュコートの少なくとも一部が表面上に残る」とは、液体触媒ウォッシュコートの一部は相互接続する多孔質壁に入りうるが、液体触媒ウォッシュコートの少なくとも一部は相互接続する多孔質壁の表面に残り、チャネルの壁面上に担持され、かつ、コーティングされていない基材の壁面によって部分的に画定された中空部内に横方向に延びる、単一又は複数の層を形成することを意味し、層は、10から300μm、20〜250μm、25〜200μm、30〜150μm、35〜100μm又は40〜75μmなど、>5μmの厚さを有する。

0026

本発明の第1及び第2の態様におけるバリエーションでは非対称のフロースルー型ハニカム基材の第1又は第2のチャネルに触媒ウォッシュコートを塗布し、乾燥し、及び焼成すること、そして、コーティングされていないチャネル(第2の又は第1のチャネルのいずれか)をウォッシュコーティングする前に、ハニカム基材の第1端においてそれらのチャネル内に末端塞栓を挿入し(乾燥及び焼成の前または後のいずれか)、次いで、ハニカム基材の第2端において第2の又は第1のウォッシュコーティングされたチャネル内に末端塞栓を挿入することが可能である。しかしながら、このプロセスはより多くのプロセス工程を必要とし、したがって、あまり好ましくないことが分かる。

0027

フィルタはまた、第1のチャネルを介して塗布される、第2のチャネル上の触媒ウォッシュコートとは異なる、触媒ウォッシュコートを提供するために調製されうる。例えば、第1端及び第2端を有し、かつ、ハニカムウォールフロー型フィルタ基材における使用のためにあらかじめ選択された物理的な特性及びパラメータを有し、多数の長手方向に延在する第1及び第2のチャネルを画定する多数の相互接続する多孔質壁を備えたハニカムフロースルー基材モノリスであって、第1のチャネルがそれらの側面において第2のチャネルによって境されたハニカムフロースルー基材モノリスは、基材中に末端塞栓を有さずに、第1端又は第2端のいずれかの方向からコーティングされ、次に、基材の第1の(又は第2の)チャネルが、通常は市松模様の配置で一端(その第1端又は第2端)において塞栓され、次に、第2のコーティングが残る第2の(又は第1の)開放チャネルに第1端又は第2端のいずれかの方向から塗布され、次に、最終的な末端塞栓が第2の(又は第1の)末端においてチャネルに挿入される。例えば、インウォールSCRコーティングは、基材の第1端の方向から塞栓されていない基材の第1の(又は第2の)チャネルへと塗布され、次に、末端塞栓がフィルタの出口端を対象として基材の末端に塗布されてよく、次に、オンウォール酸化触媒コーティングが、基材の塞栓された末端を介して、すなわち基材の第1端の方向から、第2の(又は第1の)チャネル(すなわち入口チャネルになるチャネル)に塗布されて差し支えなく、次に、末端塞栓が、フィルタの入口端を対象として、すなわちその第2端において、基材の末端に挿入されうる。

0028

本発明の方法は、多くの非常に有用な利点を提供する。おそらくもっとも重要なのは、第1及び第2のチャネルに異なるコーティングを含むものなど、製品を達成するための現在のプロセスが複数工程であることである。例えば、コーティングは、壁内に塗布され、次いで、その後のコーティングが壁上のコーティングする場所に塗布される。これらの設計を達成するための複数工程は、高エネルギー及び設備の使用の理由から望ましくない。さらには、その後のコーティングは、第1のコーティングのより小さい孔を(毛細管力に起因して)選択的にコーティングし、より高い背圧が結果的に生じうる。したがって、性能が改善された製品を提供するために、より少ないプロセス工程を必要とする方法によって、これらの複雑な設計を達成することが非常に望ましい。資源活用の低減におけるさらなる利益は、コーティング後の塞栓挿入のための低温硬化セメントの使用によって得られうる。このような方法で、例えば≧500℃の焼成温度で再焼成せずに、低減された温度硬化を得ることができる。

0029

実施態様によれば、ハニカム基材の第1のチャネルのチャネル壁に対応する多孔質チャネル壁を接触させる工程をなしうる多くの方法が存在する。しかしながら、すべて、ウォッシュコートと基材の間の幾らかの相対的移動を必要とする。例えば、1つの実施態様では、ハニカム基材モノリスは、そのチャネルが実質的に垂直であり、液体触媒ウォッシュコートがその下方端からチャネルに導入されるように配向される。1つの実施態様では、液体触媒ウォッシュコートを下から導入する工程は、液体触媒ウォッシュコート浴内にハニカム基材モノリスを浸漬することによって行われる。好ましくは、この浸漬工程は、ハニカム基材モノリスの上方端のチャネル壁面がコーティングされないように、すなわち、チャネルの全長未満の長さがコーティングされるように、浸漬が行われる。これは、本発明者らが、触媒を含まないコーティングが、塗布後塞栓セメント組成物とハニカム基材モノリスとの間のより一貫性のある接着を提供することを見出したことによる。浸漬の後、ハニカム基材モノリスを浴から取出して差し支えなく、残りのウォッシュコートは重力下で除去することができ、開放チャネルは真空又は過圧の適用、例えばエアナイフなどの圧縮空気によってクリアにすることができる。

0030

別の実施形態では、液体触媒ウォッシュコートを下から導入する工程は、出願人の国際出願公開第2011/080525号に記載されるように、所定の量の液体触媒ウォッシュコートをハニカム基材モノリス内に押し上げることによって行われる。好ましくは、所定の量の液体触媒ウォッシュコートは、チャネルの全長をコーティングすることが必要とされる場合よりも少ない、すなわち、ハニカム基材モノリスの上方端におけるチャネル壁は上述したと同一の理由、すなわち、コーティングされていない基材モノリスと塞栓セメントとの間の接着を促進するために、コーティングされていない。液体触媒ウォッシュコートの押し上げに続いて、開放チャネルは真空又は過圧の適用によってクリアすることができる。

0031

別の実施形態では、下方から液体触媒ウォッシュコートを導入する工程は、ハニカム基材の上方端において真空を適用することにより、液体触媒ウォッシュコートをチャネル内に引き込むことによってなされる。液体触媒ウォッシュコートの引き込みに続いて、残りのウォッシュコートは重力下で除去することができ、末端が開放されたチャネルは真空又は過圧の適用によってクリアにすることができる。

0032

別の実施態様によれば、ハニカム基材の第1のチャネルのチャネル壁に対応する多孔質チャネル壁を接触させる工程は、出願人の国際出願公開第99/47260に記載されるように、それらのチャネルが実質的に垂直になるようにハニカム基材モノリスを配向させて、ハニカム基材モノリスの上方端面上に液体触媒ウォッシュコートを導入し、ハニカム基材モノリスの下方端に真空を適用することにより液体触媒ウォッシュコートをチャネル内に引き込むことによって行われる。このような方法は、基材のチャネル内へウォッシュコートが自由に流れ込むのを防ぐために、ウォッシュコートにおけるレオロジー改質剤の使用を必要としうる。レオロジー改質剤を含むウォッシュコートへの真空の適用は、ウォッシュコート及びその後のチャネルコーティングずり薄化(sheer thinning)を生じる。液体触媒ウォッシュコートの引き下し(drawing down)の後、開放チャネルは真空又は過圧の適用によってクリアすることができる。

0033

別の実施態様によれば、異なるコーティング、すなわち、フロースルー基材モノリスのチャネルに塗布されるコーティング、又は、入口(又は出口)チャネルとしての使用のみが意図されたその一端でのみコーティングされるが、対応する出口(又は入口)チャネル上はコーティングされないフロースルー基材モノリスに塗布されるコーティングは、その先端に配置された注入器ノズルを有する多数の細長導管をコーティングされるチャネル内に挿入し、導管の配列と基材との相対的移動をもたらしつつ、導管/注入器を介してチャネル壁上にウォッシュコートを注入することによって得ることができる。過剰のウォッシュコートによって塞がれたチャネルは、真空又は過圧によってクリアにすることができる。このような方法及び装置は米国特許第5543181号に開示されている。

0034

本発明の第2の態様に従った好ましい実施態様では、液体触媒ウォッシュコートは、ハニカム基材モノリスの第2端の方向から第1のチャネル壁上にコーティングされ、末端塞栓はハニカム基材モノリスの第2端において第2のチャネル内に挿入されている。この実施態様に対するさらなる工程では、ハニカム基材モノリスの第1端において第1のチャネルを末端塞栓する工程に続いて、相互接続する多孔質壁、及び/又は、第2のチャネル壁の表面が、第2のチャネルの開放末端の方向から、すなわちハニカム基材モノリスの第1端の方向からウォッシュコートされる。

0035

チャネルの壁への塞栓セメントの接着に関して先に論じた理由から、本発明の第1及び第2の態様に従った好ましい実施態様によれば、末端塞栓によって接触されるチャネル壁の領域は触媒ウォッシュコートを含まない。

0036

ハニカム基材の少なくとも第1端又は第2端に塞栓を挿入してウォールフロー型フィルタを形成する工程において末端塞栓を形成するためのセメント組成物としては、上述の理由から、低温硬化セメントもまた好ましい。

0037

第3及び第4の態様によれば、本発明は、本発明の第1又は第2の態様によって得ることができる触媒フィルタを提供する。

0038

第5の態様によれば、本発明は、内燃機関から排出される粒子状物質を含む排ガスを処理するための触媒ハニカムウォールフロー型フィルタを提供し、本フィルタは第1端及び第2端を有し、かつ、多数の長手方向に延在する第1のチャネル及び第2のチャネルを画定する多数の相互接続する多孔質壁を備えたハニカム基材を備え、第1のチャネルはそれらの側面において第2のチャネルによって境され、かつ、第2のチャネルより大きい水力直径を有し、第1のチャネルはハニカム基材の第1端で末端が塞栓され、かつ第2のチャネルはハニカム基材の第2端で末端が塞栓され、第1のチャネルのチャネル壁面はオンウォール型の触媒ウォッシュコートを備える。

0039

1つの実施態様では、第1のチャネルのチャネル壁面上の触媒ウォッシュコートは、その相互接続する多孔質壁に追加的に浸透する。

0040

第2のチャネル壁は、触媒ウォッシュコートを含めたいずれかのウォッシュコートでコーティングされる必要がないことが理解されよう。しかしながら、さらなる実施態様では、触媒ウォッシュコートはオンウォール表面に位置するか、相互接続する多孔質壁に浸透するか、又は壁面上に位置し、かつ第2のチャネル壁の相互接続する多孔質壁に浸透する。

0041

本明細書では、「オンウォール型の触媒コーティング」とは、第1のチャネルの壁面上に担持され、かつ、コーティングされていない基材の壁面によって部分的に画定された中空部内へと横方向に延びる、一または複数のウォッシュコート層を意味し、この層は、例えば、10から400μm、15から325μm、20〜250μm、25〜200μm、30〜150μm、35〜100μm又は40〜75μmなど、>5μmの厚さを有する。

0042

本発明に使用するためのウォールフロー型フィルタの非対称設計は、六角形三角形;正方形/長方形八角形/正方形;非対称の正方形;及びいわゆる「波状セル」を含む(SAETechnical papers 2004-01-0950, S. Bardon et al.; 2004-01-0949, K. Ogyu et al.; and 2004-01-0948, D.M.Young et al.を参照)。

0043

第6の態様によれば、本発明は、第1端及び第2端を有し、多数の長手方向に延在する第1のチャネル及び第2のチャネルを画定する多数の相互接続する多孔質壁を備えた触媒ハニカム基材を提供し、第1のチャネルはそれらの側面において第2のチャネルによって境され、ハニカム基材の第1のチャネルはハニカム基材の第1端及び第2端の両方で開放され、かつ、第2のチャネルはハニカム基材の第1端で開放されるがハニカム基材の第2端において末端塞栓で塞がれており;第1の触媒ウォッシュコートは、第1のチャネルの多孔質チャネル壁の表面に配置されるか、第1のチャネルの多孔質チャネル壁に浸透するか、又は多孔質チャネル壁の表面に配置され、かつ、第1の触媒ウォッシュコートが一端においてハニカム基材の第2端によって画定されている第1のチャネルの多孔質チャネル壁に浸透する。

0044

ハニカム基材の第1端において第1のチャネル内に挿入された末端塞栓と、第2の触媒ウォッシュコートとを有する、本発明の第6の態様に従った一実施態様では、第2の触媒ウォッシュコートは、第2のチャネルの多孔質チャネル壁の表面に配置されるか、第2のチャネルの多孔質チャネル壁に浸透するか、又は、多孔質チャネル壁の表面に配置され、かつ第2のチャネルの多孔質チャネル壁に浸透し、第2の触媒ウォッシュコートはウォールフロー型フィルタ基材の第1端によって一端が画定される。

0045

本発明の第6の態様では、第1のチャネルは第2のチャネルより大きい水力直径を有しうる。あるいは、第1のチャネル及び第2のチャネルは実質的に同一の水力直径を有しうる。

0046

本発明のいずれかの態様によれば、触媒ウォッシュコートは、各々、炭化水素トラップ三元触媒NOx吸収剤酸化触媒、選択式触媒還元(SCR)触媒、H2Sトラップアンモニアスリップ触媒(ASC)及び希薄NOx触媒及びそれらの2つ以上の組み合わせからなる群から選択されうる。例えば、好ましい実施態様では、入口表面はTWCウォッシュコート又はNOx吸収剤組成物でコーティングされ、出口表面はSCRウォッシュコートでコーティングされる。この配置では、例えばNOx吸収剤のNOx吸収能を再生するための、エンジン断続的なリッチ稼働は、出口表面においてSCR触媒上でNOxの還元に使用するため、TWC又はNOx吸収剤上にアンモニアインサイチュで生じうる。同様に、酸化触媒は炭化水素トラップ機能を含みうる。1つの実施態様では、入口表面はSCR触媒でコーティングされていない。この実施態様では、好ましくは、入口チャネルはNOをNO2に酸化するための酸化触媒でコーティングされ、出口チャネルはSCR触媒でコーティングされる。

0047

1つの実施態様では、第1のチャネル及び/又は第2のチャネル上の触媒ウォッシュコートに対応するオンウォール表面層は、白金及びパラジウムのうちの1つ又は両方を含む触媒ではなく、アルミナセリアジルコニアチタン及びゼオライトも含まない。

0048

本発明の第5又は第6の態様に従った好ましい実施態様では、第1のチャネル壁の触媒ウォッシュコートは第2のチャネル壁の触媒ウォッシュコートとは異なる。

0049

1つの好ましい実施態様では、ハニカムウォールフロー型フィルタ基材は軸長「L」を含み、第1及び第2のチャネルは、一端においてウォールフロー型フィルタ基材の第1端によって画定された「L」未満の軸長に至る第1の区画をなす第1の触媒ウォッシュコートと、一端においてウォールフロー型フィルタ基材の第2端によって画定された第2の区画をなす第2の触媒ウォッシュコートとでコーティングされる。

0050

以下の表は、コメント及びさまざまな利点を示すとともに、第1及び第2のチャネルに塗布される触媒のタイプの組み合わせ及び希薄燃焼内燃機関のための排気システムにおける上流又は下流側への配向についての詳細を提供する。

0051

表1

0052

表2

0053

本発明のウォールフロー型フィルタのためのコーティングされていないハニカム基材は、40〜70%、好ましくは>50%の空隙率を有しうる。基材の相互接続する多孔質壁の平均孔径は8から45μmであり、例えば、好ましくは10〜30μmである。1つの実施態様では、コーティングされていないハニカム基材の空隙率は>50%であり、平均孔径は10〜30μmの範囲内にある。

0054

本発明の別の利点は、その両方が本発明に従った実施態様である、区画化されかつ重複するコーティング配置のための増加する設計オプションを提供することである。本明細書では、区画化された配置とは、触媒組成物の層の2つ以上の分離した異なる領域、又は、組み合わせで配置されるものである。よって、例えば、長さ「L」を有し、かつ、末端塞栓導入後のフィルタにおいて所望の特性を有するように選択されたフロースルー基材のチャネルは、フロースルー基材の第1端から「L」未満の長さに至るまで導入される、第1触媒組成物でコーティングされうる。この部分コーティングされた基材は、次いで、乾燥されて差し支えなく、また及び任意選択的に焼成され、次いで第2の異なる触媒組成物が基材の反対端から導入されうる。第2の触媒組成物は第1の触媒組成物のコーティングされた区画に至る前に止めてもよく、第1の触媒組成物のコーティングされた区画に隣接していてもよく、又は、第1の触媒組成物のコーティングされた区画と重複していてもよい。第2の触媒組成物が第1の触媒組成物のコーティングされた区画に至る前に止めるか、又は区画に隣接している場合には、第1及び第2の触媒組成物でコーティングされた領域は第1及び第2の「区画」と称することができ;第2の触媒組成物が第1の触媒組成物のコーティングされた区画と重複する場合には、3つの個別の区画:一端において、基材の第1端によって画定された第1の単層区画;一端において、基材の第2端によって画定された第2の単層区画;及び、第1の区画と第2の区画の間の介在する2層区画が存在しうる。各区画は、分離しかつ異なる触媒機能を有しうる。次に、第2の触媒コーティングの乾燥の前又は後、もしくは、乾燥及び焼成の両方の前又は後に、末端塞栓が上述のように挿入されて、区画コーティングされたウォールフロー型フィルタを形成することができる。

0055

実施態様では、第1及び第2の区画の長さは、基材の全長に対して20:80から80:20の間、例えば40:60、30:70、70:30、50:50又は60:40に分割されうる。

0056

対照的に、重なり合う配置においては、ウォールフロー型フィルタのパターン(すなわち市松模様)で第1端に導入された末端塞栓を有するが、第2端のチャネル端が塞栓されていない(すなわち末端塞栓がまだ挿入されていない)フロースルー基材であって、長さ「L」を有し、末端塞栓が第2端に挿入された後にフィルタにおいて所望の特性を有するように選択された基材は、フロースルー基材の第1端から(すなわち末端塞栓を備えている末端から)導入される第1触媒組成物で、「L」未満の長さまで又は長さ「L」の例えば10%、20%、25%、30%、50%、60%、70%、80%又は90%に至るまで、コーティングされる。その後、コーティングされた基材の第2端においてコーティングされたチャネル内に末端塞栓が挿入されて、乾燥工程の前又は後、及び/又は、乾燥及び焼成工程の両方の前又は後に既知のウォールフロー型フィルタ配置を生成し;次に、完全に構築されたウォールフロー型フィルタ基材の第2端において開放されたチャネル内に第2の触媒組成物を導入することによって、基材の開放された第2端においてチャネル上に第2の触媒組成物がコーティングされる。第2の触媒組成物上のコーティングの長さは、「L」未満又は「L」でありうる。

0057

この重複配置では、第1端及び第2端の各々から導入された触媒コーティングの長さは、第1及び第2の触媒コーティングが、多孔質壁の断面において交流しているかどうかを決定する。よって、例えば、第1の触媒コーティングの長さがLの80%であり、第2の触媒コーティングの長さもまたLの80%である場合には、基材の多孔質壁における第1の触媒コーティングと第2の触媒コーティングとの間の重複に40%の中断が存在する。

0058

実施態様では、ハニカム基材は軸長Lを有し、第1のチャネルにおけるウォッシュコートコーティングと第2のチャネルにおけるウォッシュコートコーティングとの軸長の合計は≧Lであり、例えば100%<130%である。あるいは、コーティングの全軸長は100%未満でありうる、すなわち、間にコーティングされていない領域を有する。さらなる代替においては、インウォールコーティングは100%の長さのコーティングであってよく、第1及び第2のチャネルにおけるオンウォールコーティングは軸長Lの100%未満まで添加することができ、第2のチャネルにおけるコーティングの軸長とは異なる第1のチャネルにおけるコーティングの軸長を有する。しかしながら、好ましい配置では、第1のチャネルにおけるウォッシュコートコーティングの軸長と第2のチャネルにおけるウォッシュコートコーティングの軸長の合計は≧Lであり、例えば100%<130%である。

0059

≧100%を実現するには、軸コーティングは第1のチャネルと第2のチャネルとの合計で、10:90から90:10、例えば20:80から80:20でありうる。あるいは、1:1、すなわち50:50のコーティング長を使用することができる。このような異なる軸長コーティングは、背圧を低減するため、及び、入口チャネルと出口チャネルの間の活性相対レベルを所望の量まで「調節」して、例えば出口チャネルにおけるSCR活性を改善するために入口チャネルにおけるCSFコーティング上でのNO酸化を増大させるためには有益でありうる。さらなる利点は、TWC組成物の個別の成分が入口コーティングと出口コーティングの間で分かれる、TWCを備えたフィルタの場合でありうる。よって、入口コーティングはTWCの1つの成分、例えばアルミナに担持されたPt(すなわちPt/アルミナ)又はPt−Pd/アルミナであって差し支えなく;出口コーティングは酸素貯蔵成分上に担持されたRh又はアルミナと酸素貯蔵成分の両方に担持されたRhでありうる。これら第1の触媒コーティング及び第2の触媒コーティング間に顕著な軸方向の重複が存在する場合には、入口コーティングと出口コーティングの間の多孔質壁内における排ガスの有益な「逆拡散」、すなわち、ガスが多孔質壁における第1の触媒組成物の間を第2の触媒組成物の方へと進み、次に元に戻る等々を生じる。この配置は、汚染物質転換の全般的な改善を結果的にもたらしうる。

0060

好ましくは、第1の出口チャネルのみがコーティングされた実施態様、又は出口チャネル壁上及び多孔質チャネル壁内及び/又は第2の入口チャネル壁上のコーティングの組み合わせを含めた、本発明の第1の態様に従ったフィルタ上の全ウォッシュコート負荷は、0.50〜5.00g in−3の範囲内にあり、例えば≧1.00g/in3又は≧2.00g/in3である。

0061

TWC、NOx吸収剤、酸化触媒、炭化水素トラップ及び希薄NOx触媒などの触媒ウォッシュコートは、1種類以上の白金族金属、特に、白金、パラジウム及びロジウムからなる群から選択されるものを含みうる。

0062

TWCは、3つの同時反応:(i)一酸化炭素二酸化炭素への酸化、(ii)未燃焼炭化水素の二酸化炭素及び水への酸化;及び(iii)窒素酸化物の窒素及び酸素への還元、を触媒することが意図されている。これら3つの反応は、TWCが化学量論的点及びその周辺で駆動するエンジンからの排ガスを受け取る時に最も効果的に生じる。当技術分野で周知のように、ガソリン燃料火花点火(例えば、スパーク点火)内燃機関で燃焼される場合に排出される一酸化炭素(CO)、未燃焼の炭化水素(HC)及び窒素酸化物(NOx)の量は、主に、燃焼筒における空燃比の影響を受ける。化学量論的に均衡のとれた組成を有する排ガスは、酸化性ガス(NOx及びO2)と還元性ガス(HC及びCO)の濃度が実質的に一致しているものである。化学量論的に均衡のとれた排ガス組成を生成する空燃比は、典型的には14.7:1で与えられる。

0063

理論的には、化学量論的に均衡のとれた排ガス組成におけるO2、NOx、CO及びHCのCO2、H2O及びN2への完全な転換を達成することが可能なはずであり、これが三元触媒の役割である。したがって、理想的には、エンジンは、燃焼混合物の空燃比が化学量論的に均衡のとれた排ガス組成を生成するような方法で作動させるべきである。

0064

排ガスの酸化性ガスと還元性ガスとの組成バランスを規定する方法は、排ガスのラムダ(λ)値 であり、これは下記反応式(1)に従って規定することができる:
実エンジン空燃比/化学量論的エンジン空燃比、 (1)
ここで、ラムダ値1は化学量論的に均衡のとれた(又は化学量論的な)排ガス組成を表し、>1のラムダ値はO2及びNOxの過剰を表し、組成が「希薄」であるとされ、<1のラムダ値はHC及びCOの過剰を表し、組成が「リッチ」であるとされる。空燃比が生成する排ガス組成に応じて、エンジンが「化学量論的」、「希薄」又は「リッチ」に作動する空燃比のことは当技術分野において周知であり:したがって、化学量論的に作動させたガソリンエンジン又は希薄燃焼ガソリンエンジンについても周知である。

0065

TWCを使用したNOxのN2への還元は、排ガス組成が化学量論的に希薄である場合には、あまり効率的ではないことが認識されるべきである。同じように、TWCは排ガス組成がリッチの場合には、CO及びHCを酸化することがあまりできなくなる。したがって、課題は、TWCに流れる排ガスの組成を、できるだけ化学量論的組成に近い組成に維持することである。

0066

当然ながら、エンジンが定常状態にある場合、空燃比が化学量論的であることを確実にすることは比較的容易である。しかしながら、エンジンが車両を推進するのに用いられる場合には、必要とされる燃料の量は、運転者がエンジンにかける負荷需要に応じて過渡的に変化する。このことが、三元転換について化学量論的排ガスが生成するように空燃比を制御することを特に困難にしている。実際には、空燃比は、排ガス酸素(EGO)(又はラムダ)センサ:いわゆる閉ループフィードバックシステムから排ガス組成についての情報を受け取るエンジン制御ユニットによって制御される。このようなシステムの特徴は、空燃比の調整に関するタイムラグが存在することから、空燃比が、化学量論的(又は制御設定)点よりややリッチとやや希薄との間で振動する(又は摂動する)ことである。この摂動は、空燃比の振幅周波数応答(Hz)によって特徴づけられる。

0067

典型的なTWC中の活性成分は、白金及びパラジウムのうちの1つ又は両方をロジウムと組み合わせて含む、すなわち、高表面積の酸化物及び酸素貯蔵成分上に担持された、Pt/Rh、Pd/Rh、又はPt/Pd/Rh、又はパラジウムのみ(ロジウムなし)又はロジウムのみ(白金又はパラジウムなし)を含む。

0068

排ガス組成が設定点よりもややリッチである場合には、未反応のCO及びHCを消費するため、すなわち反応をより化学量論的にするために、少量の酸素が必要とされる。反対に、排ガスがやや希薄になる場合には過剰の酸素を消費する必要がある。これは、摂動の間に酸素を放散すること又は吸収する酸素貯蔵成分の開発によって達成された。最新のTWCにおいて最も一般に用いられる酸素貯蔵成分(OSC)は、酸化セリウム(CeO2)又はセリウムを含む混合酸化物、例えばCe/Zr混合酸化物などである。しかしながら、最近になって、セリア−ジルコニア−アルミナ混合酸化物(CZA)などのさまざまな酸素貯蔵成分が使用され始めている。プラセオジム及び/又はランタンなどの希土類元素ドーパントを使用して熱耐久性を改善することができる。

0069

NOx吸収触媒(NAC)は、例えば米国特許第5,473,887号によって知られており、排ガス中の酸素濃度が減少した時に、希薄排ガス(ラムダ>1)から窒素酸化物(NOx)を吸収し、NOxを脱着するように設計されている。脱着されたNOxは、NAC自体の触媒成分(例えばロジウムなど)によって促進される、又はNACの下流に位置する、例えばガソリン燃料などの適切な還元剤を用いてN2に還元されうる。実際には、酸素濃度の制御は、例えば通常のエンジン走行操作よりもリッチな(しかしまだ化学量論的に希薄又はラムダ=1の組成物)、化学量論的な、又は化学量論的にリッチな(ラムダ<1)、NACの計算した残りのNOx吸着能に応答して、所望のレドックス組成物へと断続的に調整されうる。酸素濃度は、例えば、絞り排気行程の間のエンジン筒への追加の炭化水素燃料の注入、又は、エンジンマニホルドの下流の排ガスへの炭化水素燃料の直接注入など、多くの手段によって調整することができる。

0070

典型的なNAC配合物は、白金などの触媒の酸化成分を、有意な量、すなわち、バリウムなどのNOx貯蔵成分、例えばロジウムなどの還元触媒、セリアなどの還元性酸化物、又は任意選択的に安定化されたセリア−ジルコニア及び、アルミナ又はアルミン酸マグネシウム(MgAl2O4)などの担体材料、好ましくは、スピネルと比較して化学量論的量未満のMgO、すなわち28.3重量%未満のMgOを含むアルミン酸マグネシウムのようなTWC中の促進剤など、促進剤としての使用に必要とされる量よりも実質的に多い量で含む。この製剤のための、希薄排ガスからのNOx貯蔵について一般に付与される1つの機構を、次に示す:
NO+1/2O2→NO2 (2);及び
BaO+NO2+1/2O2→Ba(NO3)2 (3)、
ここで、反応(2)において、酸化窒素は白金上の活性酸化部位上で酸素と反応してNO2を形成する。反応(3)は、無機硝酸塩の形態の吸蔵材料によるNO2の吸着包含する。

0071

低酸素濃度で、及び/又は、上昇温度では、硝酸塩種は熱力学的に不安定になり、分解し、下記反応(4)に従ってNO又はNO2を生成する。適切な還元剤の存在下では、これらの窒素酸化物は、続いて、一酸化炭素、水素及び炭化水素によってN2へと還元され、ここで、この反応は還元触媒上で生じうる(反応(5)参照)。
Ba(NO3)2→BaO+2NO+3/2O2 又は
Ba(NO3)2→Ba+2NO2+1/2O2 (4);及び
NO+CO→1/2N2+CO2 (5);
(他の反応としては、Ba(NO3)2+8H2→BaO+2NH3+5H2O その後、続いてNH3+NOx→N2+yH2O 又は2NH3+2O2+CO→N2+3H2O+CO2等が挙げられる)。

0072

上記の反応(2)から(5)では、酸化物として反応性バリウム種が与えられている。しかしながら、空気の存在下では、バリウムのほとんどは炭酸塩の形態で、又は場合によっては水酸化物の形態で存在することが理解される。当業者は、よって、排気流における酸化物以外のバリウム種及び触媒コーティングの順序について、上記反応スキーム適合させることができる。

0073

ハニカムフロースルーモノリス基材上にコーティングされた最新のNOx吸収触媒は、典型的には層状に配置される。しかしながら、フィルタ基材上に塗布された複数の層は背圧の問題を生じうる。したがって、本発明に使用されるNOx吸収触媒は「単層」のNOx吸収触媒であることが非常に好ましい。特に好ましい「単層」のNOx吸収触媒は、セリア−ジルコニア混合酸化物又は任意選択的に安定化されたアルミナ(例えばシリカ又はランタナ又は別の希土類元素で安定化された)上に担持された第1の成分のロジウムと、白金及び/又はパラジウムを担持する第2の成分とを組み合わせて含む。第2の成分は、アルミナをベースとした高表面積の担体ならびに粒子「バルク」セリア(CeO2)成分、すなわち、粒子担体上に担持された可溶性のセリアではなく、Pt及び/又はPdを担持することができる「バルク」セリア上に担持された、白金及び/又はパラジウムを含む。粒子セリアはNOx吸収剤成分を含み、白金及び/又はパラジウムに加えて、アルカリ土類金属及び/又はアルカリ金属、好ましくはバリウムを担持する。アルミナをベースとした高表面積の担体は、例えば、アルミン酸マグネシウム、例えばMgAl2O4などでありうる。

0074

好ましい「単層」NAC組成物は、ロジウム及び、白金及び/又はパラジウム担体成分の混合物を含む。これらの成分は、それらを混合物中に混合する前に、別個に調製することができる、すなわちあらかじめ形成することができる、又は、ロジウム、白金及びパラジウムの塩及び担体及び他の成分を合わせて、ロジウム、白金及びパラジウム成分加水分解して所望の担体上に優先的に堆積させることができる。

0075

酸化触媒は、一酸化炭素の二酸化炭素への酸化、及び未燃焼の炭化水素の二酸化炭素と水への酸化を促進する。酸化触媒がディーゼル排ガスの排出の処理に使用される場合、酸化触媒は、典型的にはディーゼル酸化触媒又はDOCと称される。標準的な酸化触媒は、耐硫黄性及び/又は触媒の耐久性を改善するために任意選択的にドープされた、高表面積担体上、典型的にはガンマアルミナ上に白金及び/又はパラジウムを含み、かつ、より高温で放出及び燃焼するために低温で炭化水素をトラップするために、任意選択的なゼオライト、例えばアルミノシリケートゼオライトベータを含む。適切なアルミナドーパントとしては、ランタン及び/又はプラセオジムなどの希土類金属が挙げられる。DOCの役割は、炭化水素(固体スート粒子及び未燃焼の燃料のエアロゾル液滴上にしばしば吸収される、いわゆる可溶性有機画分を含む)及び一酸化炭素を酸化して(−設計の選択に従って−例えば一酸化窒素二酸化窒素への酸化)、NO2の下流における捕捉された粒子状物質の燃焼を促進する(いわゆるCRT登録商標)効果)、又はNO2/NOx比を増大させてSCR触媒の下流においてNOx還元を促進することである。

0076

ディーゼル酸化触媒におけるバリエーションは、HC及びCOを酸化するだけでなく、直接接触酸化とCRT(登録商標)効果の組み合わせによってフィルタ上で粒子状物質の燃焼をインサイチュで促進するように設計された組成物である。好みに応じて、製剤は、DOCに関連して上述したように、NO酸化用に適合して、下流のSCR触媒上でのNOxの変換を促進することができる。このような触媒組成物でコーティングされたフィルタは、しばしば、触媒化スートフィルタ又はCSFと称される。CSF触媒組成物は、しばしば、ガンマアルミナ及び任意選択的に安定化されたセリア及び任意選択的なゼオライトの組み合わせ、例えば炭化水素トラップ用のアルミノシリケートゼオライトベータに担持された白金及び/又はパラジウムを含む。任意選択的に安定化されたセリア成分は、スートの燃焼活性を促進する目的で含まれる。好ましいセリア安定剤はジルコニウム(セリアを含む混合酸化物中)であるが、熱耐久性を改善するために、ランタン及び/又はプラセオジムなど、1種類以上のドーパントを含めてもよい。銀などの白金族金属に代わる代替的な貴金属もまた使用することができる。しかしながら、貴金属の代替において、CSF組成物は、例えば、アルカリ金属、例えばカリウムなど、アルカリ土類金属、例えばBa及び/又はSr又はマンガンなどの卑金属を含みうる。

0077

炭化水素トラップは、典型的にはモレキュラーシーブを含み、例えば、白金族金属(白金又は白金とパラジウムの両方の組み合わせなど)で触媒されうる。パラジウム及び/又は銀は、炭化水素トラップ活性を促進することが見出されている。

0078

本発明に使用するためのSCR触媒は、2NH3+2NO2→N2O+3H2O+N2などの望ましくない非選択的な副反応に優先して、選択的に、4NH3+4NO+O2→4N2+6H2O(すなわち1:1 NH3:NO);4NH3+2NO+2NO2→4N2+6H2O(すなわち1:1 NH3:NOx;及び8NH3+6NO2→7N2+12H2O(すなわち4:3 NH3:NOx)の反応を促進し、耐火性酸化物又はモレキュラーシーブ上に担持された、Cu、Hf、La、Au、In、V、ランタニド及びFeなどの第VIII族遷移金属のうち少なくとも1種類からなる群から選択されうる。特に好ましい金属は、Ce、Fe及びCu及びそれらの2つ以上の組み合わせである。適切な耐火性酸化物としては、Al2O3、TiO2、CeO2、SiO2、ZrO2及びこれらの2つ以上を含む混合酸化物が挙げられる。非ゼオライト触媒はまた、例えば、V3O5/WO3/TiO2、WOX/CeZrO2、WOX/ZrO2又はFe/WOX/ZrO2など、酸化タングステンも含みうる。

0079

H2Sトラップは、無機酸化物上に負荷された卑金属酸化物又は卑金属を含むことができ、卑金属は、鉄、マンガン、銅、ニッケル亜鉛及びそれらの混合物からなる群から選択することができ、卑金属酸化物は、酸化鉄酸化マンガン酸化銅酸化ニッケル酸化亜鉛及びそれらの混合物からなる群から選択することができる(出願人の国際出願公開第2012/175948号及び同第2008/075111号も参照)。H2Sトラップ触媒が白金族金属を含む場合には、好ましくは、卑金属はマンガン又は亜鉛であり;卑金属酸化物は酸化マンガン又は酸化亜鉛である。これは、銅及び鉄は、ウォッシュコートへの添加の前にあらかじめ形成された、例えば白金族金属などから隔離されないかぎり、CO及びHCを酸化する例えば白金及び/又はパラジウムなどの白金族金属の活性を悪化させうることによる。亜鉛及びマンガンは、白金族金属によるCO及びHCの酸化を、銅又は鉄と同程度には悪化させず、よって、例えば、必要とされる白金族金属ウォッシュコート粉末をあらかじめ形成しないという製造上の選択など、当業者により多い選択肢をもたらす;酸化亜鉛又は酸化マンガンは、溶質白金族金属塩そのままを含むウォッシュコートに加えることができる。酸化に対する人間の感性の理由から、排ガス後処理装置におけるニッケル及び酸化ニッケルの使用は欧州で自粛されている。したがって、卑金属としてのニッケル、及び卑金属酸化物としての酸化ニッケルの使用は、あまり好ましくない。

0080

希薄NOx触媒は、炭化水素−SCR触媒、DeNOx触媒又は非選択式触媒還元触媒とも呼ばれ、Pt/Al2O3、Cu−、Pt−、Fe−、Co−又はIrで交換されたZSM−5、例えばH−ZSM−5又はH−Yゼオライトなどのプロトン化したゼオライト、ペロブスカイト及びAg/Al2O3を含む。炭化水素(HC)による選択式触媒還元(SCR)では、HCは、O2よりはNOxと反応し、反応式(6)に従って窒素、CO2及び水を形成する:
{HC}+NOx→N2+CO2+H2O (6)

0081

酸素と競合する非選択的な反応は、反応式(7)によって与えられる:
{HC}+O2→CO2+H2O (7)
したがって、良好なHC−SCR触媒は反応(7)よりも反応(6)に対して、より選択的である。

0082

1つ以上の実施態様では、第1のチャネル壁及び/又は第2のチャネル壁上の触媒ウォッシュコートは、例えばアルミノシリケートゼオライト又はSAPOなど、1種類以上のモレキュラーシーブを含む。モレキュラーシーブを含みうる触媒ウォッシュコートは、炭化水素トラップ、酸化触媒、選択式触媒還元(SCR)触媒(上述したようなもの)及び希薄NOx触媒を含む。TWC及びNOxトラップは、典型的には、火花点火、例えばスパーク点火内燃機関などによって生成する、より高い温度の理由から、モレキュラーシーブを備えていない。しかしながら、フィルタが排気システム内の例えばいわゆる「床下」位置などの比較的涼しい位置に配置される用途では、それらの炭化水素トラップ機能のためにTWC内にモレキュラーシーブを備えることが可能である。モレキュラーシーブは一般に、本来は酸性であり、例えば活性部位ブレンステッド酸部位を含む場合があり、かつ、このような活性は、例えば弱酸性の二酸化窒素を吸収する働きをする酸化セリウム又はアルカリ土類金属などの塩基性材料と競合しうることから、一般的にはNOxトラップはモレキュラーシーブを備えていない。しかしながら、例えば、ディーゼルエンジンなどの圧縮点火エンジン由来の排ガスを処理するためなど、ある特定の用途では、モレキュラーシーブは、隔離される場合には、例えば、駆動サイクルのある特定のフェーズの間に排出される排ガス中の比較的大量の炭化水素を処理する目的のために、例えば塩基成分とは異なる層にモレキュラーシーブを配置することによって使用することができる。

0083

例えばTWC、DOC、CSF及びNOxトラップなど、本明細書で開示される触媒のいずれかにおいて、背圧を低減するためには、ワイドポアアルミナとして知られるもの、及び、国際出願公開第99/56876号に開示されるものなど、非常に多孔性の担体材料を使用することが有益でありうる。

0084

実施態様では、例えばアルミノシリケートゼオライトなどのモレキュラーシーブは、いわゆる小、中、又は大孔のモレキュラーシーブでありうる。小孔のモレキュラーシーブとは、最大8原子開環を有するものである。中孔のモレキュラーシーブとは、最大10原子の開環を有するものである。大孔のモレキュラーシーブとは、最大12原子の開環を有するものである。最大>12原子の開環を有する、いわゆるメソ孔モレキュラーシーブを使用することも可能である。しかしながら、ほとんどの用途では、小、中、又は大孔のモレキュラーシーブは必要な特性を有する。

0085

小孔のモレキュラーシーブ、例えばゼオライトなどは、一般に、例えば、炭化水素トラップ、酸化触媒、NOxトラップ、TWC及び希薄NOx触媒のための炭化水素をトラップする機能には用いられず、この機能性にとっては、中孔及び大孔のモレキュラーシーブが好ましい。小孔のモレキュラーシーブの好ましい役割は、例えば、銅含有又は鉄含有の小孔アルミノシリケートゼオライトなど、選択式触媒還元触媒中の成分としての役割である。

0086

SCR触媒における使用にとって好ましいモレキュラーシーブはAEI、ZSM−5、ZSM−20、ERI、LEV、モルデナイト、BEA、Y、CHAMCM−22及びEU−1からなる群から選択され、中でもAEI、ERI、LEV、CHA及びEU−1は小孔のゼオライトである。AEI及びCHAが特に好ましい。BEAは炭化水素トラップ又は酸化触媒(CSF触媒用)における使用にとって好ましいモレキュラーシーブである。

0087

実施態様では、モレキュラーシーブは、金属化されていなくてもよく、又は、周期表IB族、IIB族、IIIA族、IIIB族、IVB族、VB族、VIB族、VIB族、及びVIII族からなる群から選択される少なくとも1種類の金属で金属化されうる。金属化される場合、金属は、Cr、Co、Cu、Fe、Hf、La、Ce、In、V、Mn、Ni、Zn、Ga及び貴金属のAg、Au、Pt、Pd及びRhからなる群から選択されうる。このような金属化されたモレキュラーシーブは、還元剤を使用する、内燃機関の排ガス中の窒素酸化物の還元を選択的に触媒するための方法に使用されうる。本明細書では「金属化された」とは、例えば骨格ベータ内Fe及び骨格CHA内Cuなどモレキュラーシーブの骨格内に取り込まれた1種類以上の金属を含むモレキュラーシーブを含むことを意味する。上述のように、還元剤が炭化水素の場合、プロセスは、「炭化水素選択式触媒還元(HC−SCR)」、「希薄NOx触媒反応」又は「DeNOx触媒反応」とも呼ばれ、この用途のための特定の金属はCu、Pt、Mn、Fe、Co、Ni、Zn、Ag、Ce、Gaを含む。炭化水素還元剤は、例えばレイトポスト噴射又はアーリーポスト噴射(いわゆる「アフター噴射」)などのエンジン管理技術によって排ガス内に導入することができる。

0088

小孔のモレキュラーシーブは、SCR触媒における使用にとって潜在的に有利である(例えば、国際出願公開第2008/132452号参照)。還元剤が窒素性還元剤(いわゆる「NH3−SCR」)である場合、特に対象となる金属は、Ce、Fe及びCuからなる群から選択される。適切な窒素性還元剤としてアンモニアが挙げられる。アンモニアは、例えばフィルタの上流に配置されたNACのリッチ再生の間に、又は、TWC、触媒の酸化成分又はNOxトラップをエンジン由来のリッチな排ガスと接触させることにより、インサイチュで生成することができる(上述の反応(4)及び(5)の代替手段を参照)。あるいは、窒素性還元剤又はその前駆体は、排ガス内に直接注入されうる。適切な前駆体としては、ギ酸アンモニウム尿素及びカルバミン酸アンモニウムが挙げられる。前駆体のアンモニア及び他の副生成物への分解は、水熱又は触媒の加水分解によってなされうる。

0089

アンモニアスリップ触媒(又はASC)は、典型的には、比較的高い表面積担体上に担持された白金などの貴金属の、例えば0.1〜10g/in3などの比較的低い負荷に基づいており、例えば2.5〜6g/in3である。非常に好ましいASCは、Fe−ベータ又はCu−CHA又はCu−AEIなどのSCR触媒の上方層とともに、下方層に担持された貴金属(例えばAg、Au、Pt、Pd、Rh、Ru又はIr)を含む。これに関連して、担持された貴金属「層」は、下流のチャネル及びオンウォール「オーバーレイヤ」上に塗布されたSCR触媒を経て「壁内」に導入されうる。フィルタにおける複数の層に関連する背圧の問題を軽減するため、貴金属担体はワイドポアアルミナ(上記参照)などのワイドポア材料であって差し支えなく、あるいはゾルなどの触媒担体を使用することもできる。

0090

さらに特定の実施態様では、ウォッシュコートの表面空隙率は、その中に空隙を含むことによって増加する。このような特徴を有する排ガス触媒は、例えば、我々の国際出願公開第2006/040842号及び国際出願公開第2007/116881号に開示されている。

0091

本明細書におけるウォッシュコート層内の「空隙」とは、固形ウォッシュコート材料によって画定される層内に空間が存在することを意味している。空隙は、空孔、細孔、トンネル状(筒、角柱)、スリット等のいずれかを含んで差し支えなく、また、例えば、刻んだコットンプラスチックビーズ、又は、例えば酢酸デンプン又は他の有機物など、分解又は燃焼の際に期待を形成することによって孔を生じさせる材料を、コーティングされたフィルタ基材の焼成の間に燃焼される材料をフィルタ基材上にコーティングするためのウォッシュコート組成物中に含むことによって導入することができる。本発明の方法が部分的に塞栓されたハニカム基材にウォッシュコートを塗布することを含む場合、ポリマービーズなどの固形の細孔形成剤及び刻んだコットンは、フィルタ内において壁の軸長に沿って濾過されて、細孔形成剤は軸ウォッシュコートの一端で回収される。この場合には、クエン酸などの液体細孔形成剤が好ましい。

0092

ウォッシュコートの平均空隙率は5〜80%でありうるのに対し、空隙の平均径は0.2から500μm、例えば10から250μmでありうる。

0093

ウォールフロー型フィルタのセル密度は、>150セル/平方インチcpsi)のセル密度を有しうるが、好ましくは200〜400cpsiの範囲内である。

0094

第7の態様によれば、本発明は、本発明の第3、第4、第5又は第6の態様に従ったフィルタを備えた、内燃機関のための排気システムを提供する。好ましい実施態様では、第2のチャネルは上流側に配向される(表2に設定される触媒の組み合わせを参照)。あるいは、例えば表1に示される触媒の組み合わせについての実施態様では、本発明の第3、第4、第5、又は第6の態様に従ったフィルタの第2のチャネルは、下流側に配向される。

0095

1つ以上の触媒ウォッシュコートが本発明の第7の態様に従ったSCR触媒又は希薄NOx触媒を含む、排気システムの好ましい配置は、還元剤流体をフィルタの上流の排ガス内に注入するための手段を含む。このような還元剤が、例えばエンジン燃料などの炭化水素である場合、このような注入手段は、炭化水素リッチな(すなわち通常の稼働状態よりもリッチな)排ガスを排気システムに排出するための1つ以上のエンジン筒のための燃料噴射器を制御する適切にプログラムされたエンジン管理手段を含みうる。炭化水素の注入が必要とされうる排気システムは、全体又は特にフィルタとしてのシステムが希薄NOx触媒成分を含むものであるが、特にNOxトラップである。このような排ガスのリッチ化は、NOxを還元して、SCR触媒成分の下流におけるNOxの還元に使用するためのアンモニアをインサイチュで生成するために使用することができる。

0096

しかしながら、SCR触媒ウォッシュコートを備えたウォールフロー型フィルタと組み合わせて使用するために、特に好ましい実施態様では、還元剤流体は、窒素化合物、例えばアンモニア又はその前駆体、例えば尿素などである。このような「還元剤流体を注入するための手段」は、窒素化合物源、例えば尿素、例えば膨大な窒素化合物などを含みうる。全体としての排気システムがSCR触媒を含む場合には、SCR触媒はフィルタ上に配置されうる(例えば表1及び2を参照)。しかしながら、例えばフィルタがNOxトラップ又はCSFを備えている場合には、SCR触媒をフィルタの下流において分離しかつ異なるモノリス基材上に配置することもまた可能である。この場合には、還元剤の注入器は、還元剤又はその前駆体をフィルタと下流のSCR触媒との間に注入するために、位置づけされることが望ましいであろう。

0097

第8の態様によれば、本発明の第7の態様に従った排気システムを備えた内燃機関が提供される。内燃機関は、化学量論的な火花点火(例えばスパーク点火)エンジンでありうるが、好ましくは、希薄燃焼圧縮点火の、例えばディーゼルエンジン又は希薄燃焼火花点火式エンジンである。本発明のこの態様における使用のための火花点火式エンジンは、ガソリン燃料、メタノール及び/又はエタノール液化石油ガス又は圧縮天然ガスを含む、含酸素添加剤と混合したガソリン燃料によって燃料供給されうる。

0098

第9の態様によれば、本発明は、本発明の第8の態様に従った内燃機関を備えた車両を提供する。

0099

第10の態様によれば、本発明は、触媒ハニカムウォールフロー型フィルタの製造における本発明の第2の態様に従った触媒ハニカム基材の使用を提供する。

図面の簡単な説明

0100

本発明をさらに十分に理解してもらうために、添付の図面と共に下記の例が提供される:
ウォールフロー型フィルタの概略図。
ウォールフロー型フィルタの概略図。
例えば国際出願公開第WO2005/030365号に開示される、入口チャネル及び出口チャネルの非対称的な配置に基づいたウォールフロー型フィルタの概略図。
例えば国際出願公開第WO2005/030365号に開示される、入口チャネル及び出口チャネルの非対称的な配置に基づいたウォールフロー型フィルタの概略図。
固形分43%(w/w)のスラリーに浸漬することによってコーティングされた比較的高い空隙率のフィルタ基材の走査型電子顕微鏡(SEM断面像
固形分36%(w/w)のスラリーに浸漬することによってコーティングされた比較的高い空隙率のフィルタ基材のSEM断面像。
固形分35%(w/w)、高粘度で (レオロジー改質剤を使用して)国際出願公開第99/47260号に開示される方法によってコーティングされた、高空隙率のコーティングフィルタのSEM断面像。
国際出願公開第2011/080525号に開示される方法及び装置によってコーティングされた、塞栓を有する高空隙率のコーティングされたフィルタのSEM断面像。

0101

図1は、複数の第1のチャネルが上流端で塞栓され、複数の第2のチャネルは上流端では塞栓されず、下流端で塞栓されている、よく知られたウォールフロー型フィルタの配置を示しており、第1及び第2のチャネルの配置は、欧州特許第1837063号に従った所望のパターンにおいて、チャネルの末端に実質的に気体不浸透性の塞栓を挿入することによって、横方向及び垂直方向に隣接したチャネルが、市松模様の外観を伴って反対端で塞栓されるようになっている。このフィルタ配置はSAE810114にも開示されている。

0102

図2は、国際出願公開第2005/030365号の図面による非対称のウォールフロー型フィルタ配置を示している。

0103

実施例1:
Cu−アルミノシリケートゼオライト選択式触媒還元(SCR)触媒は、あらかじめ用意した試料を、≦5μmの体積によるD90まで破砕することによって調製した。2種類のウォッシュコート試料は、SCR触媒試料及び脱イオン水を用いて調製した。第1の試料は、結合剤を10%(w/w)で含む、36%(w/w)固形物へと調整した、より低粘度の試料であった。第2の試料は、結合剤 を10%(w/w)で含む、43%(w/w)固形物へと調整した、より高粘度の試料であった。比較的高粘度の試料も比較的低粘度の試料もいずれも、界面活性剤又はレオロジー改質剤を含有していなかった。しかしながら、両試料の粘度は、50rpm、スピンドル1を使用したブルックフィールド粘度計で測定して、10〜40cpの範囲であった。

0104

非対称の正方形の構成において、コーティングされていない非対称の比較的高い空隙率(空隙率約60%)のチタン酸アルミニウムフィルタ基材(「通常の」ウォールフロー型フィルタの構成において各末端に末端塞栓を含む)の下方端(垂直に延在するチャネルを伴った)を、比較的低い固形物ウォッシュコートの「容器」内に浸漬させた。コーティングされたフィルタをウォッシュコート試料から取り出し、過剰のウォッシュコートを重力下でそこから排出し、次いで、連続気流ベンチによる真空をフィルタの下方端に適用した(ウォッシュコート試料が導入された末端と同一の末端に導入された)。結果的に得られた部品を乾燥し、その後、焼成し、断面をSEMで検査した。目標ウォッシュコート負荷は2.2g/in3であった。

0105

結果は図3及び4に示されており、そこから、比較的高い固形物ウォッシュコート試料は壁内に存在するが、別のチャネル(コーティング以前に、より大きい水力直径を有するチャネル)では壁上にのみ存在している;それに対し、比較的低い固形物ウォッシュコート試料は壁内にのみ存在する、ということが分かる。

0106

これらの結果から、ウォッシュコート固形物の正しい選択によって、より大きいコーティングされていない水力直径を有するチャネルにおける壁上コーティングの量は、ゼロから所望の量まで調節することができると結論付けることができる。

0107

実施例2:
実施例1に記載したものと同一のCu−アルミノシリケートゼオライトSCR触媒、脱イオン水、10%(w/w)固形物(合計で35%固形物 w/w)の結合剤、及びレオロジー改質剤として0.2重量%の市販のヒドロキシメチルセルロースを使用して、新しいウォッシュコート試料を調製した。新しいウォッシュコート試料の粘度は、ブルックフィールド粘度計において50rpm、スピンドル3で測定して、2000cpであった。この新しいウォッシュコート試料を、出願人の国際出願公開第99/47260号に記載される方法及び装置を使用して、実施例2で使用された比較的高い空隙率(約60%空隙率)のコーティングされていないチタン酸アルミニウムフィルタ基材上にコーティングした、すなわち、(a)モノリスフィルタ基材の上に封じ込め手段を位置決めする工程、(b)所定の量の液体成分を前記封じ込め手段に供給する工程であって(a)の次に(b)の順序で実施される、工程(a)及び(b)、並びに、(c)真空を適用することにより、前記液体成分を基材の少なくとも一部分に引き込み、前記量の実質的にすべてを基材内に保持する工程含む、方法。結果としてコーティングされた製品を乾燥し、次いで焼成した。目標ウォッシュコート負荷は2.2g/in3であった。

0108

最終的な製品のSEM画像図5に示され、そこから、ウォッシュコートが壁内に存在するが、別のチャネル(コーティング以前に、より大きい水力直径を有するチャネル)では壁上にのみ存在することが分かる。この実施例は、比較的低いウォッシュコート固形物において粘度が増大したことにより(実施例1、図4;及び実施例3、図6に示す結果と比較(下記参照))、ウォッシュコートがコーティング以前に、より大きい水力直径を有するチャネルにおける壁上の位置に方向づけられうることを示している。

0109

実施例3:
実施例2の35%(w/w)固形物の試料であってレオロジー改質剤を含まないものを使用して実施例2で使用された、同一の比較的高い空隙率のチタン酸アルミニウムフィルタ基材を、国際出願公開第2011/080525号に開示される方法及び装置を使用して、コーティングした。すなわち、次の工程を含む:(i)ハニカムモノリス基材を実質的に垂直に保持する工程、(ii)所定の体積の液体を、基材の下方端におけるチャネルの開放端を経由して、基材に導入する工程、(iii)導入された液体を基材内で密封保持する工程、(iv)保持された液体を含む基材を反転する工程、及び、(v)液体を基材のチャネルに沿って引き込むために、基材の下方端におけるチャネルの開放端に真空を適用する工程。この実施例では、ウォッシュコートがフィルタの第1端の開放チャネル内に導入され、その後乾燥され、次に焼成工程が行われた。次に、この第1の「通路」コーティング工程の生成物を第2の「通路」内にコーティングして、SCR触媒コーティングを反対側から、すなわち基材の第2端から基材内に導入し、その後乾燥し、次いで焼成工程を行った。目標ウォッシュコート負荷は2.2g/in3であった。

0110

結果は図6に示されており、ウォッシュコート固形物は本方法により、すべて、壁内に配向していることが分かる。

0111

疑義を避けるために明記すると、本明細書で引用したすべての文献の全内容は参照することにより本明細書に取り込まれる。

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