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図面 (8)

課題

アノイキ抵抗性胎盤細胞及びその組成物、並びに該細胞及び組成物を使用する方法の提供。

解決手段

少なくとも1つのアノイキス関連遺伝子を、非改変胎盤幹細胞における同一のアノイキス関連遺伝子の発現と比較して低下したレベルで発現する、アノイキスに対して抵抗性である、単離された胎盤幹細胞。

概要

背景

(2.背景)
哺乳類胎盤は、豊富であり、通常は医療廃棄物として廃棄されるので、医学的に有用な
細胞、例えば胎盤幹細胞のたぐい稀な原料となる。胎盤幹細胞は一般的に、組織培養プレ
ートなどの培養表面及び細胞外マトリクス接着(付着)する。アノイキスは、付着依存
性細胞において、これらの細胞が低付着環境下で培養される/低付着環境中に存在する場
合に生じる、プログラムされた細胞死(アポトーシス)の一形態である。アノイキスに対し
抵抗性であり、したがって非接着状態で、より長い時間生存する、胎盤幹細胞の集団
必要性が存在する。本明細書で提供されるのは、こうした改良された胎盤幹細胞、こうし
た胎盤幹細胞の集団、及びこうした胎盤幹細胞を使用する方法である。

概要

アノイキス抵抗性胎盤細胞及びその組成物、並びに該細胞及び組成物を使用する方法の提供。少なくとも1つのアノイキス関連遺伝子を、非改変胎盤幹細胞における同一のアノイキス関連遺伝子の発現と比較して低下したレベルで発現する、アノイキスに対して抵抗性である、単離された胎盤幹細胞。

目的

哺乳類細胞において使用する場合、発現ベクター制御機能は、ウイルス調節エレメン
トによって提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

アノイキスに対して抵抗性である、単離された胎盤幹細胞

請求項2

少なくとも1つのアノイキス関連遺伝子を、非改変胎盤幹細胞における同一のアノイキス関連遺伝子の発現と比較して低下したレベルで発現する、単離された胎盤幹細胞。

請求項3

前記アノイキス関連遺伝子が、AMIGO1(NCBI GENE ID NO:57463);ARHGAP20(NCBI GENE ID NO:57569);CD38(NCBI GENE ID NO:952);CLCC1(NCBI GENE ID NO:23155);CNTF(NCBI GENE ID NO:1270);ZFP91-CNTF(NCBI GENE ID NO:386607);COX8A(NCBI GENE ID NO:1351);DHX34(NCBI GENE ID NO:9704);FAM175A(NCBI GENE ID NO:NO 51023);MRPS18C(NCBI GENE ID NO:84142);FAM44C(NCBI GENE ID NO:284257);FBP2(NCBI GENE ID NO:8789);FLI1(NCBI GENE ID NO:2313);FREM3(NCBI GENE ID NO:166752);IFIT5(NCBI GENE ID NO:24138);LOC399851(NCBI GENE ID NO:399851);LOC400713(NCBI GENE ID NO:400713);LOC651610(NCBI GENE ID NO:651610);PIGP(NCBI GENE ID NO:51227);SH3TC2(NCBI GENE ID NO:79628);SLC2A3(NCBI GENE ID NO:6515);STAU2(NCBI GENE ID NO:27067) TMEFF1(NCBI GENE ID NO:8577);TMEM217(NCBI GENE ID NO:221468);TMEM79(NCBI GENE ID NO:84283);USHBP1(NCBI GENE ID NO:83878);APH1B(NCBI GENE ID NO:83464);ATP2B2(NCBI GENE ID NO:491);C13orf39(NCBI GENE ID NO:196541);C4orf17(NCBI GENE ID NO:84103);C4orf46(NCBI GENE ID NO:201725);DDX41(NCBI GENE ID NO:51428);DKFZp547J222(NCBI GENE ID NO:84237);FGFR1(NCBI GENE ID NO:2260);FHDC1(NCBI GENE ID NO:85462);GNAI2(NCBI GENE ID NO:2771);GP5(NCBI GENE ID NO:2814);IL1RN(NCBI GENE ID NO:3557);KIF24(NCBI GENE ID NO:347240);KNDC1(NCBI GENE ID NO:85442);LOC100132598(NCBI GENE ID NO:100132598);LOC151760(NCBI GENE ID NO:151760);LOC152024(NCBI GENE ID NO:152024);LOC339833(NCBI GENE ID NO:339833);LPAR4(NCBI GENE ID NO:2846);LSG1(NCBI GENE ID NO:55341);MAP3K5(NCBI GENE ID NO:4217);PDK3(NCBI GENE ID NO:5165);PELI2(NCBI GENE ID NO:57161);RNF103(NCBI GENE ID NO:7844);SNX31(NCBI GENE ID NO:169166);TXN2(NCBI GENE ID NO:25828);又はXKR7(NCBI GENE ID NO:343702)である、請求項2記載の単離された胎盤幹細胞。

請求項4

前記アノイキス関連遺伝子が、FHDC1(NCBI GENE ID NO:85462)、GNAI2(NCBI GENE ID NO:2771)、KNDC1(NCBI GENE ID NO:85442)、LPAR4(NCBI GENE ID NO:2846)、MAP3K5(NCBI GENE ID NO:4217)、SLC2A3(NCBI GENE ID NO:6515)、又はSTAU2(NCBI GENE ID NO:27067)である、請求項3記載の単離された胎盤幹細胞。

請求項5

アノイキス抵抗性胎盤幹細胞を含む、単離された細胞集団

請求項6

前記細胞集団における細胞の少なくとも50%が、アノイキス抵抗性胎盤幹細胞である、請求項5記載の単離された細胞集団。

請求項7

前記細胞集団における細胞の、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも99%が、アノイキス抵抗性胎盤幹細胞である、請求項5記載の単離された細胞集団。

請求項8

前記アノイキス抵抗性胎盤幹細胞が、少なくとも1つのアノイキス関連遺伝子を、非改変胎盤幹細胞における同一のアノイキス関連遺伝子の発現と比較して低下したレベルで発現する、請求項5から7のいずれか1項記載の単離された細胞集団。

請求項9

前記アノイキス関連遺伝子が、AMIGO1(NCBI GENE ID NO:57463);ARHGAP20(NCBI GENE ID NO:57569);CD38(NCBI GENE ID NO:952);CLCC1(NCBI GENE ID NO:23155);CNTF(NCBI GENE ID NO:1270);ZFP91-CNTF(NCBI GENE ID NO:386607);COX8A(NCBI GENE ID NO:1351);DHX34(NCBI GENE ID NO:9704);FAM175A(NCBI GENE ID NO:NO 51023);MRPS18C(NCBI GENE ID NO:84142);FAM44C(NCBI GENE ID NO:284257);FBP2(NCBI GENE ID NO:8789);FLI1(NCBI GENE ID NO:2313);FREM3(NCBI GENE ID NO:166752);IFIT5(NCBI GENE ID NO:24138);LOC399851(NCBI GENE ID NO:399851);LOC400713(NCBI GENE ID NO:400713);LOC651610(NCBI GENE ID NO:651610);PIGP(NCBI GENE ID NO:51227);SH3TC2(NCBI GENE ID NO:79628);SLC2A3(NCBI GENE ID NO:6515);STAU2(NCBI GENE ID NO:27067) TMEFF1(NCBI GENE ID NO:8577);TMEM217(NCBI GENE ID NO:221468);TMEM79(NCBI GENE ID NO:84283);USHBP1(NCBI GENE ID NO:83878);APH1B(NCBI GENE ID NO:83464);ATP2B2(NCBI GENE ID NO:491);C13orf39(NCBI GENE ID NO:196541);C4orf17(NCBI GENE ID NO:84103);C4orf46(NCBI GENE ID NO:201725);DDX41(NCBI GENE ID NO:51428);DKFZp547J222(NCBI GENE ID NO:84237);FGFR1(NCBI GENE ID NO:2260);FHDC1(NCBI GENE ID NO:85462);GNAI2(NCBI GENE ID NO:2771);GP5(NCBI GENE ID NO:2814);IL1RN(NCBI GENE ID NO:3557);KIF24(NCBI GENE ID NO:347240);KNDC1(NCBI GENE ID NO:85442);LOC100132598(NCBI GENE ID NO:100132598);LOC151760(NCBI GENE ID NO:151760);LOC152024(NCBI GENE ID NO:152024);LOC339833(NCBI GENE ID NO:339833);LPAR4(NCBI GENE ID NO:2846);LSG1(NCBI GENE ID NO:55341);MAP3K5(NCBI GENE ID NO:4217);PDK3(NCBI GENE ID NO:5165);PELI2(NCBI GENE ID NO:57161);RNF103(NCBI GENE ID NO:7844);SNX31(NCBI GENE ID NO:169166);TXN2(NCBI GENE ID NO:25828);又はXKR7(NCBI GENE ID NO:343702)である、請求項8記載の単離された細胞集団。

請求項10

前記アノイキス関連遺伝子が、FHDC1(NCBI GENE ID NO:85462)、GNAI2(NCBI GENE ID NO:2771)、KNDC1(NCBI GENE ID NO:85442)、LPAR4(NCBI GENE ID NO:2846)、MAP3K5(NCBI GENE ID NO:4217)、SLC2A3(NCBI GENE ID NO:6515)、又はSTAU2(NCBI GENE ID NO:27067)である、請求項9記載の単離された細胞集団。

請求項11

アノイキス抵抗性胎盤幹細胞を産生する方法であって、該胎盤幹細胞を有効量の調節性RNA分子と接触させて、前記胎盤幹細胞が、前記調節性RNA分子と接触させた後に、(i)少なくとも1つのアノイキス関連遺伝子を、前記調節性RNA分子と接触させていない同等量の胎盤幹細胞における同一のアノイキス関連遺伝子の発現と比較して低下したレベルで発現する、及び/又は(ii)前記調節性RNA分子と接触させていない同等量の胎盤幹細胞よりも長い時間、低付着環境で生存するようにすることを含む前記方法。

請求項12

前記調節性RNA分子が、低分子干渉RNA(siRNA)、マイクロRNAインヒビター(miRインヒビター)、マイクロRNA模倣体(miR模倣体)、アンチセンスRNA、低分子ヘアピン型RNA(shRNA)、又はこれらの任意の組み合わせを含む、請求項11記載の方法。

請求項13

前記調節性RNA分子が、前記胎盤幹細胞の少なくとも1つのアノイキス関連遺伝子を標的にする、請求項11又は12記載の方法。

請求項14

前記アノイキス関連遺伝子が、AMIGO1(NCBI GENE ID NO:57463);ARHGAP20(NCBI GENE ID NO:57569);CD38(NCBI GENE ID NO:952);CLCC1(NCBI GENE ID NO:23155);CNTF(NCBI GENE ID NO:1270);ZFP91-CNTF(NCBI GENE ID NO:386607);COX8A(NCBI GENE ID NO:1351);DHX34(NCBI GENE ID NO:9704);FAM175A(NCBI GENE ID NO:NO 51023);MRPS18C(NCBI GENE ID NO:84142);FAM44C(NCBI GENE ID NO:284257);FBP2(NCBI GENE ID NO:8789);FLI1(NCBI GENE ID NO:2313);FREM3(NCBI GENE ID NO:166752);IFIT5(NCBI GENE ID NO:24138);LOC399851(NCBI GENE ID NO:399851);LOC400713(NCBI GENE ID NO:400713);LOC651610(NCBI GENE ID NO:651610);PIGP(NCBI GENE ID NO:51227);SH3TC2(NCBI GENE ID NO:79628);SLC2A3(NCBI GENE ID NO:6515);STAU2(NCBI GENE ID NO:27067) TMEFF1(NCBI GENE ID NO:8577);TMEM217(NCBI GENE ID NO:221468);TMEM79(NCBI GENE ID NO:84283);USHBP1(NCBI GENE ID NO:83878);APH1B(NCBI GENE ID NO:83464);ATP2B2(NCBI GENE ID NO:491);C13orf39(NCBI GENE ID NO:196541);C4orf17(NCBI GENE ID NO:84103);C4orf46(NCBI GENE ID NO:201725);DDX41(NCBI GENE ID NO:51428);DKFZp547J222(NCBI GENE ID NO:84237);FGFR1(NCBI GENE ID NO:2260);FHDC1(NCBI GENE ID NO:85462);GNAI2(NCBI GENE ID NO:2771);GP5(NCBI GENE ID NO:2814);IL1RN(NCBI GENE ID NO:3557);KIF24(NCBI GENE ID NO:347240);KNDC1(NCBI GENE ID NO:85442);LOC100132598(NCBI GENE ID NO:100132598);LOC151760(NCBI GENE ID NO:151760);LOC152024(NCBI GENE ID NO:152024);LOC339833(NCBI GENE ID NO:339833);LPAR4(NCBI GENE ID NO:2846);LSG1(NCBI GENE ID NO:55341);MAP3K5(NCBI GENE ID NO:4217);PDK3(NCBI GENE ID NO:5165);PELI2(NCBI GENE ID NO:57161);RNF103(NCBI GENE ID NO:7844);SNX31(NCBI GENE ID NO:169166);TXN2(NCBI GENE ID NO:25828);又はXKR7(NCBI GENE ID NO:343702)である、請求項13記載の方法。

請求項15

前記アノイキス関連遺伝子が、FHDC1(NCBI GENE ID NO:85462)、GNAI2(NCBI GENE ID NO:2771)、KNDC1(NCBI GENE ID NO:85442)、LPAR4(NCBI GENE ID NO:2846)、MAP3K5(NCBI GENE ID NO:4217)、SLC2A3(NCBI GENE ID NO:6515)、又はSTAU2(NCBI GENE ID NO:27067)である、請求項14記載の方法。

請求項16

請求項11から15のいずれか1項記載の方法によって産生される、単離されたアノイキス抵抗性胎盤幹細胞又はその集団

請求項17

請求項1記載の単離されたアノイキス抵抗性胎盤幹細胞を含む組成物

請求項18

請求項11から15のいずれか1項記載の方法によって産生される、単離されたアノイキス抵抗性胎盤幹細胞を含む組成物。

請求項19

前記アノイキス抵抗性胎盤幹細胞が、(i)少なくとも1つのアノイキス関連遺伝子を、前記調節性RNA分子と接触させていない胎盤幹細胞における同一のアノイキス関連遺伝子の発現と比較して低下したレベルで発現する、及び/又は(ii)前記調節性RNA分子と接触させていない胎盤幹細胞よりも長い時間、低付着環境で生存する、請求項18記載の組成物。

請求項20

請求項19の方法によって改変されている、改良された胎盤幹細胞を含む組成物。

請求項21

前記胎盤幹細胞が、CD10+、CD34-、CD105+、CD200+胎盤幹細胞である、請求項1から4又は16のいずれか1項記載の胎盤幹細胞。

請求項22

前記集団における前記アノイキス抵抗性胎盤幹細胞が、CD10+、CD34-、CD105+、CD200+胎盤幹細胞である、請求項5から10のいずれか1項記載の細胞集団。

請求項23

前記アノイキス抵抗性胎盤幹細胞が、CD10+、CD34-、CD105+、CD200+胎盤幹細胞である、請求項11から15のいずれか1項記載の方法。

請求項24

前記アノイキス抵抗性胎盤幹細胞が、CD10+、CD34-、CD105+、CD200+胎盤幹細胞である、請求項17から20のいずれか1項記載の組成物。

技術分野

0001

本出願は、その開示の内容全体が参照によって本明細書に組み込まれる、2012年12月14
日に出願された米国仮特許出願第61/737,498号の優先権を主張する。

0002

(1. 分野)
本明細書で提供されるのは、アノイキ抵抗性胎盤細胞及びその組成物、並びにこうし
細胞及び組成物を使用する方法である。

背景技術

0003

(2.背景)
哺乳類胎盤は、豊富であり、通常は医療廃棄物として廃棄されるので、医学的に有用な
細胞、例えば胎盤幹細胞のたぐい稀な原料となる。胎盤幹細胞は一般的に、組織培養プレ
ートなどの培養表面及び細胞外マトリクス接着(付着)する。アノイキスは、付着依存
性細胞において、これらの細胞が低付着環境下で培養される/低付着環境中に存在する場
合に生じる、プログラムされた細胞死(アポトーシス)の一形態である。アノイキスに対し
て抵抗性であり、したがって非接着状態で、より長い時間生存する、胎盤幹細胞の集団
必要性が存在する。本明細書で提供されるのは、こうした改良された胎盤幹細胞、こうし
た胎盤幹細胞の集団、及びこうした胎盤幹細胞を使用する方法である。

0004

(3.概要
一態様では、本明細書で提供されるのは、胎盤幹細胞を改変して、該胎盤幹細胞をアノ
イキス抵抗性にする方法である。本明細書で提供するアノイキス抵抗性胎盤幹細胞(arPSC
)は、例えば非改変胎盤幹細胞(例えば、アノイキス抵抗性となるように改変されていない
胎盤幹細胞)と比較して、低付着環境での生存の向上を示すので、非接着状態で、より長
時間存続するその能力に基づいて、好都合なことに、例えば胎盤幹細胞の投与(例えば、
胎盤幹細胞の全身投与)を利用する治療法に使用することができる。ある種の実施態様で
は、胎盤幹細胞は、胎盤幹細胞がアノイキスを通常は受けるであろう条件で生存する能力
がある場合に、アノイキス抵抗性である。ある種の実施態様では、胎盤幹細胞は、胎盤
細胞がアノイキスを通常は受けるであろう条件で非改変胎盤幹細胞よりも長時間生存する
能力がある場合に、アノイキス抵抗性である。

0005

一実施態様では、本明細書で提供されるのは、胎盤幹細胞を改変して、該胎盤幹細胞を
アノイキス抵抗性にする方法であって、該胎盤幹細胞を有効量の単量体又は重合体分子
接触させて、胎盤幹細胞のアノイキスと関連する1以上の遺伝子が阻害される(例えば、改
変されていない、例えば前記分子と接触させられていない胎盤幹細胞と比較して下方調節
される)ようにすることを含む前記方法である。本明細書に記載する、こうした改変され
た胎盤幹細胞を、本明細書では、「アノイキス抵抗性胎盤幹細胞」(「arPSC」)と呼ぶ。
ある種の実施態様では、前記単量体又は重合体分子は、調節性RNA分子である。具体的実
施態様では、調節性RNA分子は、低分子干渉RNA(siRNA)、マイクロRNAインヒビター(miRイ
ヒビター)、miR模倣体(mimic)、アンチセンスRNA、低分子ヘアピン型RNA(shRNA)、マ
クロRNA適応型(-adapted)shRNA(shRNAmir)、又はこれらの任意の組み合わせである。

0006

ある種の実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用される
調節性RNA分子は、胎盤幹細胞におけるアノイキスに関連すると本明細書で特定される1以
上の胎盤幹細胞遺伝子(「アノイキス関連遺伝子」)を標的にする。具体的実施態様では、
arPSCを産生するために本明細書に記載する方法で標的とされる前記1以上のアノイキス関
連遺伝子は、下の表1に列挙される1以上の遺伝子を含む:

0007

一実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用される調節性R
NA分子は、低分子干渉RNA(siRNA)である。具体的実施態様では、前記siRNAは、上の表1に
列挙した1以上のアノイキス関連遺伝子を標的にする。別の具体的実施態様では、前記siR
NAは、二本鎖であり、ここでは、前記siRNAの一方の鎖は、上の表1に特定された遺伝子の
うちの1つの配列(この表に提供される遺伝子のGene IDに基づいて特定される)に対して少
なくとも約70%、80%、90%、95%、98%、又は100%相補的な配列を有する。

0008

別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用され
るsiRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子FHDC1(NCBI GENE ID NO:85462)を標的にす
る。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用さ
れるsiRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子GNAI2(NCBI GENE ID NO:2771)を標的にす
る。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用さ
れるsiRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子KNDC1(NCBI GENE ID NO:85442)を標的に
する。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用
されるsiRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子LPAR4(NCBI GENE ID NO:2846)を標的に
する。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用
されるsiRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子MAP3K5(NCBI GENE ID NO:4217)を標的
にする。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使
用されるsiRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子SLC2A3(NCBI GENE ID NO:6515)を標
的にする。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で
使用されるsiRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子STAU2(NCBI GENE ID NO:27067)を
標的にする。

0009

別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用され
るsiRNAは、以下の胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子のうちの1つ、2つ、3つ、又はそれ以
上を標的にする:FHDC1(NCBI GENE ID NO:85462)、GNAI2(NCBI GENE ID NO:2771)、KNDC1(
NCBI GENE ID NO:85442)、LPAR4(NCBI GENE ID NO:2846)、MAP3K5(NCBI GENE ID NO:4217
)、SLC2A3(NCBI GENE ID NO:6515)、及びSTAU2(NCBI GENE ID NO:27067)。別の具体的実
施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用されるsiRNAは、以下
の胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子のうちの1つ、2つ、3つ、又はそれ以上を標的にする:
FHDC1(NCBI GENE ID NO:85462)、GNAI2(NCBI GENE ID NO:2771)、KNDC1(NCBI GENE ID NO
:85442)、LPAR4(NCBI GENE ID NO:2846)、MAP3K5(NCBI GENE ID NO:4217)、SLC2A3(NCBI
GENE ID NO:6515)、及びSTAU2(NCBI GENE ID NO:27067)、及び表1に列挙した少なくとも1
つの追加のアノイキス関連遺伝子を標的にする。

0010

別の実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用される調節
性RNA分子は、低分子ヘアピン型RNA(shRNA)である。具体的実施態様では、前記shRNAは、
上の表1に列挙した1以上のアノイキス関連遺伝子を標的にする。別の具体的実施態様では
、前記shRNAは、上の表1に特定された遺伝子のうちの1つの配列(この表に提供される遺伝
子のGene IDに基づいて特定される)に対して少なくとも約70%、80%、90%、95%、98%、又
は100%相補的な配列を有する。

0011

別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用され
るshRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子FHDC1(NCBI GENE ID NO:85462)を標的にす
る。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用さ
れるshRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子GNAI2(NCBI GENE ID NO:2771)を標的にす
る。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用さ
れるshRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子KNDC1(NCBI GENE ID NO:85442)を標的に
する。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用
されるshRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子LPAR4(NCBI GENE ID NO:2846)を標的に
する。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用
されるshRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子MAP3K5(NCBI GENE ID NO:4217)を標的
にする。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使
用されるshRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子SLC2A3(NCBI GENE ID NO:6515)を標
的にする。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で
使用されるshRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子STAU2(NCBI GENE ID NO:27067)を
標的にする。

0012

別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用され
るshRNAは、以下の胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子のうちの1つ、2つ、3つ、又はそれ以
上を標的にする:FHDC1(NCBI GENE ID NO:85462)、GNAI2(NCBI GENE ID NO:2771)、KNDC1(
NCBI GENE ID NO:85442)、LPAR4(NCBI GENE ID NO:2846)、MAP3K5(NCBI GENE ID NO:4217
)、SLC2A3(NCBI GENE ID NO:6515)、及びSTAU2(NCBI GENE ID NO:27067)。別の具体的実
施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用されるshRNAは、以下
の胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子のうちの1つ、2つ、3つ、又はそれ以上を標的にする:
FHDC1(NCBI GENE ID NO:85462)、GNAI2(NCBI GENE ID NO:2771)、KNDC1(NCBI GENE ID NO
:85442)、LPAR4(NCBI GENE ID NO:2846)、MAP3K5(NCBI GENE ID NO:4217)、SLC2A3(NCBI
GENE ID NO:6515)、及びSTAU2(NCBI GENE ID NO:27067)、及び表1に列挙した少なくとも1
つの追加のアノイキス関連遺伝子を標的にする。

0013

別の実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用される調節
性RNA分子は、アンチセンスRNAである。具体的実施態様では、前記アンチセンスRNAは、
上の表1に列挙した1以上のアノイキス関連遺伝子を標的にする。別の具体的実施態様では
、前記アンチセンスRNAは、上の表1に特定された遺伝子のうちの1つの配列(この表に提供
される遺伝子のGene IDに基づいて特定される)に対して少なくとも約70%、80%、90%、95%
、98%、又は100%相補的な配列を有する。

0014

別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用され
るアンチセンスRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子FHDC1(NCBI GENE ID NO:85462)
を標的にする。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方
法で使用されるアンチセンスRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子GNAI2(NCBI GENE I
D NO:2771)を標的にする。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に
記載する方法で使用されるアンチセンスRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子KNDC1(N
CBI GENE ID NO:85442)を標的にする。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために
本明細書に記載する方法で使用されるアンチセンスRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺
伝子LPAR4(NCBI GENE ID NO:2846)を標的にする。別の具体的実施態様では、arPSCを作製
するために本明細書に記載する方法で使用されるアンチセンスRNAは、胎盤幹細胞アノイ
キス関連遺伝子MAP3K5(NCBI GENE ID NO:4217)を標的にする。別の具体的実施態様では、
arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用されるアンチセンスRNAは、胎盤幹
細胞アノイキス関連遺伝子SLC2A3(NCBI GENE ID NO:6515)を標的にする。別の具体的実施
態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用されるアンチセンスRNA
は、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子STAU2(NCBI GENE ID NO:27067)を標的にする。

0015

別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用され
るアンチセンスRNAは、以下の胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子のうちの1つ、2つ、3つ、
又はそれ以上を標的にする:FHDC1(NCBI GENE ID NO:85462)、GNAI2(NCBI GENE ID NO:277
1)、KNDC1(NCBI GENE ID NO:85442)、LPAR4(NCBI GENE ID NO:2846)、MAP3K5(NCBI GENE
ID NO:4217)、SLC2A3(NCBI GENE ID NO:6515)、及びSTAU2(NCBI GENE ID NO:27067)。別
の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用されるア
ンチセンスRNAは、以下の胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子のうちの1つ、2つ、3つ、又は
それ以上を標的にする:FHDC1(NCBI GENE ID NO:85462)、GNAI2(NCBI GENE ID NO:2771)、
KNDC1(NCBI GENE ID NO:85442)、LPAR4(NCBI GENE ID NO:2846)、MAP3K5(NCBI GENE ID N
O:4217)、SLC2A3(NCBI GENE ID NO:6515)、及びSTAU2(NCBI GENE ID NO:27067)、及び表1
に列挙した少なくとも1つの追加のアノイキス関連遺伝子を標的にする。

0016

別の実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用される調節
性RNA分子は、1以上のアノイキス関連遺伝子の産生を調節するように働く、胎盤細胞にお
ける1以上のマイクロRNA(miRNA)を標的にする。一実施態様では、前記調節性RNA分子は、
miRインヒビターである。別の実施態様では、前記調節性RNA分子は、miR模倣体である。
具体的実施態様では、標的となるmiRNAは、上の表1に列挙した1以上のアノイキス関連遺
伝子を調節するmiRNAである。ある種の実施態様では、前記miRインヒビター又は前記miR
模倣体は、表1に特定された遺伝子のうちの1つの産生を調節するmiRNAの配列に対して少
なくとも約70%、80%、90%、95%、98%、又は100%相補的な配列を有する。

0017

別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用され
るmiRインヒビター又はmiR模倣体は、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子FHDC1(NCBI GENE
ID NO:85462)の産生を調節するmiRNAを標的にする。別の具体的実施態様では、arPSCを作
製するために本明細書に記載する方法で使用されるmiRインヒビター又はmiR模倣体は、胎
幹細胞アノイキス関連遺伝子GNAI2(NCBI GENE ID NO:2771)の産生を調節するmiRNAを標
的にする。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で
使用されるmiRインヒビター又はmiR模倣体は、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子KNDC1(NC
BI GENE ID NO:85442)の産生を調節するmiRNAを標的にする。別の具体的実施態様では、a
rPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用されるmiRインヒビター又はmiR模倣
体は、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子LPAR4(NCBI GENE ID NO:2846)の産生を調節するm
iRNAを標的にする。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載す
る方法で使用されるmiRインヒビター又はmiR模倣体は、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子
MAP3K5(NCBI GENE ID NO:4217)の産生を調節するmiRNAを標的にする。別の具体的実施態
様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用されるmiRインヒビター又
はmiR模倣体は、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子SLC2A3(NCBI GENE ID NO:6515)の産生
を調節するmiRNAを標的にする。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細
書に記載する方法で使用されるmiRインヒビター又はmiR模倣体は、胎盤幹細胞アノイキス
関連遺伝子STAU2(NCBI GENE ID NO:27067)の産生を調節するmiRNAを標的にする。

0018

別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用され
るmiRインヒビター又はmiR模倣体は、1つ、2つ、3つ、又はそれ以上のmiRNAを標的にし、
ここでは、前記miRNAは、以下の胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子のうちの1つ、2つ、3つ
、又はそれ以上の産生を調節する:FHDC1(NCBI GENE ID NO:85462)、GNAI2(NCBI GENE ID
NO:2771)、KNDC1(NCBI GENE ID NO:85442)、LPAR4(NCBI GENE ID NO:2846)、MAP3K5(NCBI
GENE ID NO:4217)、SLC2A3(NCBI GENE ID NO:6515)、及びSTAU2(NCBI GENE ID NO:27067
)。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用され
るmiRインヒビター又はmiR模倣体は、1つ、2つ、3つ、又はそれ以上のmiRNAを標的にし、
ここでは、前記miRNAは、以下の胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子のうちの1つ、2つ、3つ
、又はそれ以上の産生を調節する:FHDC1(NCBI GENE ID NO:85462)、GNAI2(NCBI GENE ID
NO:2771)、KNDC1(NCBI GENE ID NO:85442)、LPAR4(NCBI GENE ID NO:2846)、MAP3K5(NCBI
GENE ID NO:4217)、SLC2A3(NCBI GENE ID NO:6515)、及びSTAU2(NCBI GENE ID NO:27067
)、及び表1に列挙した少なくとも1つの追加のアノイキス関連遺伝子の産生を調節する少
なくとも1つのmiRNAを標的にする。

0019

別の態様では本明細書で提供されるのは、本明細書に記載する方法に従って産生される
、単離されたアノイキス抵抗性胎盤幹細胞(arPSC)及びその組成物である。例えば、胎盤
幹細胞は、前記胎盤幹細胞を有効量の単量体又は重合体分子(例えば調節性RNA分子)と接
触させて、該胎盤幹細胞をアノイキス抵抗性にすることによって改変されている。こうし
たアノイキス抵抗性胎盤幹細胞は、例えば非改変胎盤幹細胞(例えば、有効量の単量体又
は重合体分子(例えば調節性RNA分子)と接触されていない胎盤幹細胞)と比較して、低付着
環境での生存の向上を示す。

0020

一実施態様では、本明細書で提供される単離されたarPSCは、少なくとも1つのアノイキ
ス関連遺伝子を、非改変胎盤幹細胞における同一のアノイキス関連遺伝子の発現と比較し
て低下したレベルで発現する。具体的実施態様では、本明細書で提供されるのは、表1に
列挙した遺伝子からの少なくとも1つの遺伝子を、非改変胎盤幹細胞における同一のアノ
イキス関連遺伝子の発現と比較して低下したレベルで発現する、単離されたarPSC又はそ
の集団である。別の具体的実施態様では、本明細書で提供されるのは、表1に列挙した遺
伝子からの2以上の遺伝子を、非改変胎盤幹細胞における同一のアノイキス関連遺伝子の
発現と比較して低下したレベルで発現する、例えば、表1に列挙した遺伝子からの2、3、4
、5、6、7、8、9、10、又は10個よりも多い遺伝子を、非改変胎盤幹細胞における同一の
アノイキス関連遺伝子の発現と比較して低下したレベルで発現する、単離されたarPSC又
はその集団である。

0021

別の具体的実施態様では、本明細書で提供されるのは、アノイキス関連遺伝子FHDC1(NC
BI GENE ID NO:85462)を、非改変胎盤幹細胞におけるアノイキス関連遺伝子FHDC1(NCBI G
ENE ID NO:85462)の発現と比較して低下したレベルで発現する、単離されたarPSCである
。別の具体的実施態様では、本明細書で提供されるのは、アノイキス関連遺伝子GNAI2(NC
BI GENE ID NO:2771)を、非改変胎盤幹細胞におけるアノイキス関連遺伝子GNAI2(NCBI GE
NE ID NO:2771)の発現と比較して低下したレベルで発現する、単離されたarPSCである。
別の具体的実施態様では、本明細書で提供されるのは、アノイキス関連遺伝子KNDC1(NCBI
GENE ID NO:85442)を、非改変胎盤幹細胞におけるアノイキス関連遺伝子KNDC1(NCBI GEN
E ID NO:85442)の発現と比較して低下したレベルで発現する、単離されたarPSCである。
別の具体的実施態様では、本明細書で提供されるのは、アノイキス関連遺伝子LPAR4(NCBI
GENE ID NO:2846)を、非改変胎盤幹細胞におけるアノイキス関連遺伝子LPAR4(NCBI GENE
ID NO:2846)の発現と比較して低下したレベルで発現する、単離されたarPSCである。別
の具体的実施態様では、本明細書で提供されるのは、アノイキス関連遺伝子MAP3K5(NCBI
GENE ID NO:4217)を、非改変胎盤幹細胞におけるアノイキス関連遺伝子MAP3K5(NCBI GENE
ID NO:4217)の発現と比較して低下したレベルで発現する、単離されたarPSCである。別
の具体的実施態様では、本明細書で提供されるのは、アノイキス関連遺伝子SLC2A3(NCBI
GENE ID NO:6515)を、非改変胎盤幹細胞におけるアノイキス関連遺伝子SLC2A3(NCBI GENE
ID NO:6515)の発現と比較して低下したレベルで発現する、単離されたarPSCである。別
の具体的実施態様では、本明細書で提供されるのは、アノイキス関連遺伝子STAU2(NCBI G
ENE ID NO:27067)を、非改変胎盤幹細胞におけるアノイキス関連遺伝子STAU2(NCBI GENE
ID NO:27067)の発現と比較して低下したレベルで発現する、単離されたarPSCである。本
明細書でさらに提供されるのは、こうしたarPSCを含む細胞の集団、及びこうしたarPSCを
含む組成物である。

0022

別の具体的実施態様では、本明細書で提供されるのは、1、2、3個、又はそれ以上の以
下の胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子:FHDC1(NCBI GENE ID NO:85462)、GNAI2(NCBI GENE
ID NO:2771)、KNDC1(NCBI GENE ID NO:85442)、LPAR4(NCBI GENE ID NO:2846)、MAP3K5(
NCBI GENE ID NO:4217)、SLC2A3(NCBI GENE ID NO:6515)、及びSTAU2(NCBI GENE ID NO:2
7067)を、非改変胎盤幹細胞における同一のアノイキス関連遺伝子(1つ又は複数)の発現と
比較して低下したレベルで発現する、単離されたarPSCである。別の具体的実施態様では
、本明細書で提供されるのは、(i)1、2、3個、又はそれ以上の以下の胎盤幹細胞アノイキ
ス関連遺伝子:FHDC1(NCBI GENE ID NO:85462)、GNAI2(NCBI GENE ID NO:2771)、KNDC1(NC
BI GENE ID NO:85442)、LPAR4(NCBI GENE ID NO:2846)、MAP3K5(NCBI GENE ID NO:4217)
、SLC2A3(NCBI GENE ID NO:6515)、及びSTAU2(NCBI GENE ID NO:27067)を、非改変胎盤幹
細胞における同一のアノイキス関連遺伝子(1つ又は複数)の発現と比較して低下したレベ
ルで発現する;及び(ii)表1に列挙した少なくとも1つの追加のアノイキス関連遺伝子を、
非改変胎盤幹細胞における同一のアノイキス関連遺伝子(1つ又は複数)の発現と比較して
低下したレベルで発現する、単離されたarPSCである。本明細書でさらに提供されるのは
、こうしたarPSCを含む細胞の集団、及びこうしたarPSCを含む組成物である。

0023

具体的実施態様では、本明細書に記載するarPSCは、CD10+、CD34-、CD105+、及びCD200
+である。別の具体的実施態様では、本明細書に記載するarPSCは、CD200を発現し、かつH
LA-Gを発現しない;又はCD73、CD105、及びCD200を発現する;又はCD200及びOCT-4を発現す
る;又はCD73、CD105を発現し、かつHLA-Gを発現しない;又はCD73及びCD105を発現し、か
つ前記幹細胞を含む胎盤細胞の集団において、前記集団が胚様体の形成を可能にする条件
下で培養された場合に、1以上の胚様体の形成を促進する;又はOCT-4を発現し、かつ、前
記幹細胞を含む胎盤細胞の集団において、前記集団が胚様体の形成を可能にする条件下で
培養された場合に、1以上の胚様体の形成を促進する。別の具体的実施態様では、本明細
書に記載するarPSCは、さらにCD90+及びCD45-でもある。別の具体的実施態様では、本明
細書に記載するarPSCは、さらにCD80-及びCD86-でもある。さらに他の実施態様では、本
明細書に記載するarPSCは、CD44、CD90、HLA-A、B、C、又はABC-pのうちの1つ以上を発現
する、かつ/又はCD45、CD117、CD133、KDR、CD80、CD86、HLA-DR、SSEA3、SSEA4、又はCD
38のうちの1つ以上を発現しない。ある種の実施態様では、本明細書に記載するarPSCは、
免疫細胞活性を抑制する。例えば、T細胞の増殖を、例えば混合リンパ球反応分析、回
帰分析、又はT細胞アッセイによって決定可能な場合に、非改変胎盤幹細胞(例えば、有効
量の単量体又は重合体分子(例えば調節性RNA分子)と接触されていない胎盤幹細胞)よりも
検出可能な程度に大きく抑制する。

0024

別の態様では、本明細書で提供されるのは、免疫応答のための、例えば、対象、例えば
ヒト対象の免疫応答を調節する、又はインビトロでの免疫応答を調節するための方法であ
って、免疫細胞を本明細書に記載するarPSC又はその組成物と接触させることを含む前記
方法である。具体的実施態様では、本明細書で提供されるarPSCは、同等量の非改変胎盤
幹細胞(例えば、アノイキスに対して抵抗性ではない胎盤幹細胞)と同じ程度に免疫応答を
調節する能力がある。細胞(例えば、arPSCを含めた胎盤幹細胞)が免疫応答を調節する能
力を測定するための分析は、当技術分野で公知であり(例えば、その開示の全体が参照に
よって本明細書に組み込まれる米国特許第7,682,803号を参照のこと)、本明細書に記載し
ている(例えば、混合リンパ球反応、回帰分析)。

0025

別の態様では、本明細書で提供されるのは、血管新生を促進するための方法である。具
体的実施態様では、本明細書で提供されるのは、対象、例えばヒト対象における血管新生
を促進するための方法であって、前記対象に本明細書に記載するarPSC又はその組成物を
投与することを含む前記方法である。別の具体的実施態様では、本明細書で提供されるar
PSCは、同等量の非改変胎盤幹細胞(例えば、アノイキスに対して抵抗性ではない胎盤幹細
胞)と同じ程度に血管新生を促進する能力がある。細胞(例えば、arPSCを含めた胎盤幹細
胞)が血管新生を促進する能力を測定するための分析(例えば、細胞が内皮細胞による管
形成を促進する能力を分析すること、細胞が内皮細胞の遊走及び/又は増殖を促進する能
力を分析すること、及び、細胞が血管新生を促進する因子分泌する能力を分析すること
)は、当技術分野で公知である(例えば、その開示の全体が参照によって本明細書に組み
込まれる米国特許出願公開第2011/0250182号を参照のこと)。

0026

(3.1 定義)
本明細書で使用する場合、用語「量」は、胎盤幹細胞、例えば本明細書に記載するアノ
イキス抵抗性胎盤幹細胞に関する場合、胎盤幹細胞(例えばアノイキス抵抗性胎盤幹細胞)
の特定の数を意味する。

0027

本明細書で使用する場合、用語「由来の」は、単離される又は単離とは別に精製される
ことを意味する。例えば、胎盤由来接着細胞は、胎盤から単離される。用語「由来の」
は、組織(例えば胎盤)から直接単離された細胞から培養された細胞、及び初代分離株
ら培養又は拡大された細胞を包含する。

0028

本明細書で使用する場合、「免疫局在決定」は、例えば、フローサイトメトリー蛍光
標識細胞分取磁気細胞分離インサイツハイブリダイゼーション免疫組織化学などに
おいて、免疫タンパク質、例えば抗体又はそのフラグメントを使用する、化合物、例えば
細胞性マーカーの検出を意味する。

0029

本明細書で使用する場合、用語「SH2」とは、マーカーCD105上のエピトープと結合する
抗体をいう。したがって、SH2+と称される細胞は、CD105+である。

0030

本明細書で使用する場合、用語「SH3」及び「SH4」とは、マーカーCD73上に存在するエ
ピトープと結合する抗体をいう。したがって、SH3+及び/又はSH4+と称される細胞は、CD7
3+である。

0031

本明細書で使用する場合、幹細胞は、該幹細胞と天然に関連する他の細胞の少なくとも
50%、60%、70%、80%、90%、95%、又は少なくとも99%が、例えば幹細胞の収集及び/又は培
養中に幹細胞から取り出される場合に、「単離される」。「単離された」細胞の集団は、
その細胞の集団が由来する組織(例えば胎盤)の他の細胞から実質的に分離された細胞の集
団を意味する。いくつかの実施態様では、例えば幹細胞の集団は、該幹細胞の集団と天然
に関連する細胞の少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、95%、又は少なくとも99%が、例
えば幹細胞の集団の収集及び/又は培養中に幹細胞の集団から取り出される場合に、「単
離される」。

0032

本明細書で使用する場合、用語「胎盤幹細胞」とは、初代培養後の継代数は関係なく、
その非改変状態で組織培養基材(例えば、組織培養プラスチック又はフィブロネクチン
ティング組織培養プレート)に接着する、哺乳類胎盤由来の、例えば哺乳類胎盤から単
離される、幹細胞又は前駆細胞をいう。しかし、本明細書で使用する場合の用語「胎盤幹
細胞」は、この細胞が当業者によって理解されている通り、栄養芽層も、細胞栄養芽層
胚性生殖細胞も、胚性幹細胞も指さない。用語「胎盤幹細胞」と「胎盤由来の幹細胞」
は、互換的に使用することができる。本明細書で別に注記しない限り、用語「胎盤」には
臍帯が含まれる。本明細書に開示する胎盤幹細胞は、ある種の実施態様では、インビト
ロで多能性(すなわち、細胞は、分化条件下でインビトロで分化する)、インビボで多能性
(すなわち、細胞はインビボで分化する)、又はこれらの両方である。

0033

本明細書で使用する場合、細胞は、ある特定のマーカーが検出可能である場合、そのマ
ーカーについて「陽性」である。例えば、胎盤幹細胞は、例えばCD73について陽性である
。何故なら、CD73は、(例えば、任意の所与アッセイについて、アイソタイプ対照又は
実験上の陰性対照と比較した場合に)バックグラウンドを検出可能に超える量で、胎盤幹
細胞上で検出可能であるからである。細胞はまた、あるマーカーを、少なくとも1種の他
細胞型からその細胞を識別するために使用することができる場合、或いは、存在する又
は細胞によって発現される場合にその細胞を選択又は単離するために使用することができ
る場合、そのマーカーについて陽性である。

0034

本明細書で使用する場合、用語「幹細胞」は、幹細胞の少なくとも1つの特質、例えば
、1以上のタイプの幹細胞と関連するマーカー又は遺伝子発現プロファイル;培養において
少なくとも10〜40回複製する能力;多能性、例えば、インビトロ、インビボ、またはこれ
らの両方で、1以上の三胚葉細胞に分化する能力;成熟(すなわち分化した)細胞の特性の欠
如などを保持する細胞を定義する。

0035

本明細書で使用する場合、「免疫調節」及び「免疫調節性の」は、免疫応答の検出可能
な変化を引き起こすこと又は引き起こす能力を有すること、及び、免疫応答の検出可能な
変化を引き起こす能力を意味する。

0036

本明細書で使用する場合、「免疫抑制」及び「免疫抑制性の」は、免疫応答の検出可能
な低下を引き起こすこと又は引き起こす能力を有すること、及び、免疫応答の検出可能な
抑制を引き起こす能力を意味する。

0037

本明細書で使用する場合、用語「単量体又は重合体分子」とは、(例えば、対象の遺伝
子、RNA、又はタンパク質の領域と結合又はハイブリッド形成することによって)対象の遺
伝子、RNA、又はタンパク質を標的にする能力がある生体分子をいう。この用語には、例
えば、オリゴヌクレオチドオリゴヌクレオシドオリゴヌクレオチド類似体オリゴ
クレオチド模倣体、オリゴペプチド又はポリペプチド、及びこれらの任意の組み合わせ(
例えば、キメラの組み合わせ)が含まれる。したがって、これらの化合物は、一本鎖、二
本鎖、環状、分枝であってもよいし、ヘアピンを有し、内部又は末端バルジ又はループ
などの構成要素を含むこともできる。単量体又は重合体二本鎖分子は、ハイブリッド形成
して二本鎖化合物を形成する二本鎖、又はハイブリダイゼーション及び完全又は部分的に
二本鎖の分子の形成が可能になるのに十分な自己相補性を有する単鎖であり得る。

0038

本明細書で使用する場合、用語「調節性RNA分子」とは、選択可能な標的(1つ又は複数)
(例えば、標的遺伝子、RNA、又はタンパク質)の発現又は活性を直接的又は間接的に調節
する(例えば、上方調節又は下方調節する)RNA分子をいう。ある種の実施態様では、「調
節性RNA分子」は、宿主細胞における選択可能な標的の発現を調節する、siRNA、miRイン
ヒビター、miR模倣体、アンチセンスRNA、shRNA、shRNAmir、又はこれらのハイブリッド
若しくは組み合わせである。ある種の実施態様では、本明細書で提供される調節性RNA分
子は、約1から約100、約8から約80、10から50、13から80、13から50、13から30、13から2
4、18から22、19から23、20から80、20から50、20から30、又は20から24個の核酸塩基(す
なわち約1から約100個の連結したヌクレオシド)を含む。

0039

本明細書で使用する場合、表現「生存の向上」とは、非改変胎盤幹細胞と比較したアノ
イキス抵抗性胎盤幹細胞の生存を説明する場合、非改変胎盤幹細胞の(例えばアポトーシ
スによる)死を引き起こす条件、例えば、胎盤幹細胞が基材(例えば、組織培養プレート又
は細胞外マトリクスなどの生物学的基材)に接着できない、又は基材に接着する能力が低
い条件、すなわち低付着条件下で、アノイキス抵抗性胎盤幹細胞が生存可能なままである
能力をいう。ある種の実施態様では、非改変胎盤幹細胞に対する、本明細書に記載するar
PSCの生存の向上とは、arPSCが、低付着条件下で培養された場合に、同じ条件下で培養さ
れた同等量の非改変胎盤幹細胞と比較して、少なくとも1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍
、4倍、4.5倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、又は10倍の生存時間の向上を呈する能力をい
う。ある種の実施態様では、非改変胎盤幹細胞に対する、本明細書に記載するarPSCの生
存の向上とは、arPSCが、低付着条件下で培養された場合に、同じ条件下で培養された同
等量の非改変胎盤幹細胞と比較して、少なくとも1.5倍から2.5倍、2倍から3倍、2.5倍か
ら3.5倍、3倍から4倍、3.5倍から4.5倍、4倍から5倍、5倍から6倍、6倍から7倍、7倍から
8倍、8倍から9倍、又は9倍から10倍の生存時間の向上を呈する能力をいう。arPSC及び非
改変胎盤幹細胞の生存は、当技術分野で公知の方法、例えば、トリパンブルー排除アッセ
イ、二酢酸フルオレセイン取込みアッセイ、ヨウ化プロピジウム取込みアッセイ;チミジ
ン取込みアッセイ、及びMTT(3-(4,5-ジメチルチアゾール-2-イル)-2,5-ジフェニルテトラ
ゾリウムブロミド)アッセイを使用して評価することができる。

0040

本明細書で使用する場合、表現「レベルの低下」とは、非改変胎盤幹細胞における同一
の遺伝子の発現と比較したアノイキス抵抗性胎盤幹細胞における所与の遺伝子の発現のレ
ベルをいう場合、アノイキス抵抗性胎盤幹細胞における遺伝子の発現が、下方調節又は阻
害され、その結果、例えば、該遺伝子によって産生されるmRNA転写物及び/又は該遺伝子
の発現から得られるタンパク質が減少することを意味する。所与の遺伝子が低下したレベ
ルで発現されるかどうかの決定は、細胞によるタンパク質産生又は核酸産生の検出のため
の当分野で承認されている任意の方法、例えば核酸に基づく方法、例えばノーザンブロ
ト分析、逆転写酵素ポリメラーゼ連鎖反応法(RT-PCR)、リアルタイムPCR、定量PCRなどに
よって実現することができる。タンパク質の発現は、対象のタンパク質と結合する抗体を
使用して、例えばELISAウェスタンブロットサンドイッチ分析などにおいて、評価す
ることができる。ある種の実施態様では、アノイキス抵抗性胎盤幹細胞における遺伝子(
例えばアノイキス関連遺伝子)は、その発現が、非改変胎盤幹細胞における遺伝子の発現
と比較して少なくとも1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5倍、6倍、7倍、8
倍、9倍、又は10倍低下する場合に、低下したレベルで発現される。ある種の実施態様で
は、アノイキス抵抗性胎盤幹細胞における遺伝子(例えばアノイキス関連遺伝子)は、その
発現が、非改変胎盤幹細胞における遺伝子の発現と比較して少なくとも1.5倍から2.5倍、
2倍から3倍、2.5倍から3.5倍、3倍から4倍、3.5倍から4.5倍、4倍から5倍、5倍から6倍、
6倍から7倍、7倍から8倍、8倍から9倍、又は9倍から10倍低下する場合に、低下したレベ
ルで発現される。

図面の簡単な説明

0041

(4. 図面の簡単な説明)
図1は、細胞接着を可能にするプレート(Corning Cellbind)上での、また、細胞接着を可能にしないプレート(低付着プレート:Corning Ultra-Low Attachment;Nunc Hydrocell;及びNunc Low Cell Binding)上での低付着条件下での、胎盤幹細胞の成長を示す。

0042

図2は、細胞接着を可能にするプレート(Corning Cellbind)上での、また、細胞接着を可能にしない培養プレート(Corning Ultra-Low Attachment)上での低付着条件下での、胎盤幹細胞培養株顕微鏡画像を示す。

0043

図3は、組織培養プレートウェルにおける、GFP発現レンチウイルスshRNAを形質導入された胎盤幹細胞の成長を示す。組織プレートウェル内の輝点は、形質導入された胎盤幹細胞によるGFP発現に相当する。

0044

図4は、その指定された(x軸上に列挙した)アノイキス関連遺伝子がsiRNAの標的にされた胎盤幹細胞に対して実施した、MTS分析の結果を示す。非処理対照は、非改変胎盤幹細胞を指し;NTP対照は、非特異的なsiRNAで処理された胎盤幹細胞を指す。

0045

図5は、その指定された(y軸上に列挙した)アノイキス関連遺伝子がsiRNAの標的にされた胎盤幹細胞に対して実施したCyQuant Direct生存能力分析の結果を示す。非処理対照は、非改変胎盤幹細胞を指し;NTP対照は、非特異的なsiRNAで処理された胎盤幹細胞を指す。

0046

図6は、その指定された(x軸上に列挙した)アノイキス関連遺伝子がsiRNAの標的にされた胎盤幹細胞に対して実施した、CyQuant Direct生存能力分析の結果を示す。NTP対照は、非特異的なsiRNAで処理された胎盤幹細胞を指す。

0047

図7:細胞成長。A)低付着条件下での(細胞接着を可能にしないプレート上での)アノイキス抵抗性幹細胞の集団の成長を示す。B)低付着条件下での(細胞接着を可能にしないプレート上での)非改変胎盤幹細胞の集団の成長を示す。

0048

(5. 詳細な説明)
(5.1アノイキス抵抗性胎盤幹細胞の産生)
一態様では、本明細書で提供されるのは、胎盤幹細胞を改変して、該胎盤幹細胞をアノ
イキス抵抗性にする方法である。こうした方法は、該胎盤幹細胞を有効量の1以上の単量
体又は重合体分子と接触させて、胎盤幹細胞におけるアノイキスを付与する1以上の遺伝
子が阻害される(すなわち、単量体又は重合体分子と接触させた胎盤幹細胞における該遺
伝子の発現が、同単量体又は重合体分子と接触させられていない胎盤幹細胞における該遺
伝子の発現と比較して減じられる)ようにすることを含む。本明細書に記載する方法によ
って産生されるアノイキス抵抗性胎盤幹細胞(arPSC)は、非改変胎盤幹細胞と比較した場
合の低付着環境での生存の向上を示す胎盤幹細胞である。ある種の実施態様では、本明細
書に記載する方法で使用される単量体又は重合体分子は、ヌクレオチド(例えばDNA又はRN
A分子)、ヌクレオシド、ヌクレオチド類似体ヌクレオチド模倣体、ポリペプチド、ヌク
レオド類似体、ヌクレオチド模倣体、及びこれらの任意の組み合わせ(例えばキメラの
組み合わせ)を含む。

0049

一実施態様では、ヌクレオチド類似体は、RNA類似体、例えば、2’-OH基において、あ
る基、例えば-O-CH3、-O-CH2-CH2-O-CH3、-O-CH2-CH2-CH2-NH2、-O-CH2-CH2-CH2-OH、又
は-Fでの置換によって改変されている、RNA類似体である。

0050

ある種の実施態様では、本明細書に記載する方法で使用される単量体又は重合体分子は
、糖、塩基、又はヌクレオシド間結合における1以上の改変(例えば化学的改変)を含む。
本明細書で使用する場合、用語「ヌクレオシド間結合基」とは、例えばRNA単位間などの2
つのヌクレオチドを共有結合させる能力がある基をいう。例としては、リン酸ホスホ
エステル基、及びホスホロチオエート基が挙げられる。一実施態様では、本明細書に記載
する方法で使用される単量体又は重合体分子は、少なくとも1つのリン酸ヌクレオシド間
結合基を含む。一実施態様では、本明細書に記載する方法で使用される単量体又は重合体
分子は、少なくとも1つのホスホジエステルヌクレオシド間結合基を含む。

0051

ある種の実施態様では、本明細書に記載する方法で使用される単量体又は重合体分子は
一本鎖オリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドである。ある種の実施態様では、本明
細書に記載する方法で使用される単量体又は重合体分子は、二本鎖オリゴヌクレオチド
はポリヌクレオチドである。ある種の実施態様では、本明細書に記載する方法で使用され
るオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドは、糖、塩基、又はヌクレオシド間結合にお
ける1以上の改変(例えば化学的改変)を含む。

0052

具体的実施態様では、本明細書に記載する方法で使用される単量体分子は、調節性RNA
分子である。ある種の実施態様では、調節RNA分子は、低分子干渉RNA(siRNA)、マイクロR
NAインヒビター(anti-miR)、他の調節性RNA分子、例えばアンチセンスRNA、miR模倣体、
低分子ヘアピン型RNA(shRNA)、マイクロRNA適応型shRNA(shRNAmir)、又はこれらの任意の
組み合わせである。

0053

(5.1.1 siRNA)
ある種の実施態様では、アノイキス抵抗性胎盤幹細胞の産生のための本明細書で提供さ
れる方法は、胎盤幹細胞を有効量の低分子干渉RNA(siRNA)と接触させて、例えば、改変さ
れていない(例えばsiRNAと接触されていない)胎盤幹細胞と比較した場合に、前記胎盤幹
細胞におけるアノイキスに対する抵抗性が付与されるようにすることを含む。本明細書で
使用する場合、用語「低分子干渉RNA」又は「siRNA」とは、特定の遺伝子の発現と干渉す
るRNA分子をいう。

0054

本明細書に記載する方法で使用されるsiRNAは、一本鎖又は二本鎖であり得、改変され
ていても改変されていなくてもよい。一実施態様では、本明細書に記載する方法で使用さ
れるsiRNAは、1以上の2'-デオキシ又は2'-O改変塩基を有する。いくつかの実施態様では
、本明細書に記載する方法で使用されるsiRNAは、1以上の塩基置換及び逆位(例えば、3-4
核酸塩基逆位)を有する。

0055

いくつかの実施態様では、本明細書に記載する方法で使用されるsiRNAは、二本鎖であ
る。一実施態様では、siRNAの一方の鎖が、標的核酸に対してアンチセンスであるのに対
し、他方の鎖は、第1の鎖に対して相補的である。ある種の実施態様では、前記siRNAは、
第1の鎖と第2の鎖の間の中央の相補的領域と、前記第1の鎖と第2の鎖の間の又は標的RNA
との任意に相補的な末端領域を含む。

0056

ある種の実施態様では、本明細書に記載する方法で使用されるsiRNAは、約2から約50核
酸塩基の長さを有する。いくつかの実施態様では、本明細書に記載する方法で使用される
siRNAは、二本鎖であり、かつ、約5から45、約7から40、又は約10から約35核酸塩基の長
さを有する。いくつかの実施態様では、本明細書に記載する方法で使用されるsiRNAは、
二本鎖であり、かつ、約10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24
、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、又は35核酸塩基の長さである。

0057

ある種の実施態様では、本明細書に記載する方法で使用されるsiRNAの第1の鎖及び/又
は第2の鎖の片側又は両側末端は、1以上の天然又は改変された核酸塩基を付加して突出部
を形成することによって改変される。ある種の実施態様では、本明細書に記載する方法で
使用されるsiRNAの第1の鎖及び/又は第2の鎖の片側又は両側末端は、平滑末端である。本
明細書に記載する方法で使用されるsiRNAの第1の鎖及び/又は第2の鎖の一方の末端が平滑
末端であり、他方の末端が突出している核酸塩基を有することが可能である。一実施態様
では、前記突出部は、約1から約10、約2から約8、約3から約7、約4から約6核酸塩基の長
さである。別の実施態様では、前記突出部は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10核
酸塩基の長さである。具体的実施態様では、本明細書に記載する方法で使用されるsiRNA
は、二本鎖であり、かつ、約21核酸塩基の長さを有する。別の具体的実施態様では、siRN
Aは、二本鎖であり、かつ、センス鎖アンチセンス鎖との間に19nt相補的領域が存在す
るようにジヌクレオチド3’突出部(例えば、UU又はTT 3'-突出部などのジヌクレオチド3'
DNA突出部)を含む約21核酸塩基の長さを有する。

0058

具体的実施態様では、本明細書で提供されるのは、arPSCを産生する方法であって、胎
盤幹細胞又はその集団を、胎盤幹細胞におけるアノイキスと関連すると本明細書で特定さ
れる1以上の遺伝子を標的にする1以上のsiRNAと接触させることを含む前記方法である。
すなわち、該方法は、1以上のsiRNAで1以上のアノイキス関連遺伝子を標的にすることを
含む。本明細書に記載する方法に従ってsiRNAによって標的にすることができるアノイキ
ス関連遺伝子としては、上の表1に列挙した遺伝子が挙げられる。

0059

具体的実施態様では、本明細書で提供されるのは、arPSCを産生する方法であって、胎
盤幹細胞又はその集団を、上の表1に列挙した1以上のアノイキス関連遺伝子を標的にする
siRNAと接触させることを含む前記方法である。一実施態様では、前記siRNAは、二本鎖で
ある。具体的実施態様では、前記二本鎖siRNAの一方の鎖(例えばセンス鎖)は、上の表1
に特定された遺伝子のうちの1つの配列(この表に提供される遺伝子のGene IDに基づいて
特定される)に対して少なくとも約70%、80%、90%、95%、98%、又は100%相補的な配列を有
する。

0060

別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用され
るsiRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子FHDC1(NCBI GENE ID NO:85462)を標的にす
る。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用さ
れるsiRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子GNAI2(NCBI GENE ID NO:2771)を標的にす
る。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用さ
れるsiRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子KNDC1(NCBI GENE ID NO:85442)を標的に
する。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用
されるsiRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子LPAR4(NCBI GENE ID NO:2846)を標的に
する。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用
されるsiRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子MAP3K5(NCBI GENE ID NO:4217)を標的
にする。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使
用されるsiRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子SLC2A3(NCBI GENE ID NO:6515)を標
的にする。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で
使用されるsiRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子STAU2(NCBI GENE ID NO:27067)を
標的にする。

0061

別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用され
るsiRNAは、以下の胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子のうちの1つ、2つ、3つ、又はそれ以
上を標的にする:FHDC1(NCBI GENE ID NO:85462)、GNAI2(NCBI GENE ID NO:2771)、KNDC1(
NCBI GENE ID NO:85442)、LPAR4(NCBI GENE ID NO:2846)、MAP3K5(NCBI GENE ID NO:4217
)、SLC2A3(NCBI GENE ID NO:6515)、及びSTAU2(NCBI GENE ID NO:27067)。別の具体的実
施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用されるsiRNAは、以下
の胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子のうちの1つ、2つ、3つ、又はそれ以上を標的にする:
FHDC1(NCBI GENE ID NO:85462)、GNAI2(NCBI GENE ID NO:2771)、KNDC1(NCBI GENE ID NO
:85442)、LPAR4(NCBI GENE ID NO:2846)、MAP3K5(NCBI GENE ID NO:4217)、SLC2A3(NCBI
GENE ID NO:6515)、及びSTAU2(NCBI GENE ID NO:27067)、及び表1に列挙した少なくとも1
つの追加のアノイキス関連遺伝子を標的にする。

0062

別の具体的実施態様では、胎盤幹細胞のアノイキス関連遺伝子をsiRNAと接触させた結
果、前記胎盤幹細胞における前記遺伝子のmRNAレベルが低下することになる。例えば、得
られるarPSCにおけるアノイキス関連遺伝子のmRNAレベルは、非改変胎盤幹細胞(すなわち
、siRNAと接触させていない胎盤幹細胞)における同じ遺伝子のmRNAレベルよりも低下する
。ある種の実施態様では、本明細書に記載する方法に従って産生されるarPSCにおけるア
ノイキス関連遺伝子のmRNAレベルは、例えば、非改変胎盤幹細胞における前記遺伝子の発
現(mRNAレベル)と比較して、およそ、最大で、又は多くとも、5%、10%、15%、20%、25%、
30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%、又は9
9%低下する。

0063

本明細書に記載する方法で使用されるsiRNAは、販売業者によって供給されてもよいし(
例えばAmbion社;Dharmacon)、例えば、固相合成によって、又は、例えばGaitらの文献「
オリゴヌクレオチド及び類似体のためのプロトコル(Protocols for Oligonucleotides a
nd Analogs)」、Agrawal編(1993)、Humana Press;Scaringe, Methods(2001)、23、206-2
17、Galloらの文献「RNA:タンパク質相互作用における化学合成されたRNAの適用(Applic
ations of Chemically synthesized RNA in RNA:Protein Interactions)」、Smith編(19
98)、1-36、Tetrahedron(2001)、57、5707-5713に記載されている手順に従って合成する
こともできる。

0064

アノイキス抵抗性胎盤幹細胞の産生のために有用なsiRNAは、当技術分野で公知の様々
な方法によって特定することができる。ある種の実施態様では、こうしたsiRNAは、1以上
のsiRNAライブラリ、例えば、市販品として入手可能なライブラリ(例えば、Ambion社、Si
lencer(登録商標) Select Human Nuclear Hormone Receptor(HNR)siRNA Library V4;Dhar
macon社、siRNAライブラリHuman ON-TARGET plus siRNA Nuclear Receptors Sub-Library
)から、任意にスクリーニング方法、例えばミディアム又はハイスループットスクリーニ
ングによって、特定及び入手することができる。一実施態様では、こうしたライブラリは
、広範な遺伝子(例えば、ヒトゲノムワイドsiRNAライブラリ)を包含することができるか
、又は特定の標的遺伝子又は遺伝子ファミリー(例えば、ヒト核内受容体siRNAライブラリ
ホスファターゼsiRNAライブラリなど)を包含するようにあらかじめ定義され得る。スク
リーニング方法は、例えば、自動ロボット装置(automated robotics)、液体取り扱い装
置、データ処理ソフトウェア、及び/又は高感度検出装置、例えば、Precision XS Automa
ted Pipettor System、EL406自動分注ステム(Liquid handling system)、又はsynerg
yプレートリーダーを使用して、実施することができる。

0065

(5.1.2 miRインヒビター及びmiR模倣体)
ある種の実施態様では、アノイキス抵抗性胎盤幹細胞の産生のための本明細書で提供さ
れる方法は、胎盤幹細胞を有効量のマイクロRNAインヒビター(miRインヒビター)と接触さ
せて、例えば、改変されていない(例えばmiRインヒビターと接触されていない)胎盤幹細
胞と比較した場合に、前記胎盤幹細胞におけるアノイキスに対する抵抗性が付与されるよ
うにすることを含む。本明細書で使用する場合、用語「マイクロRNA」、「miRNA」、又は
「miR」とは、限定はされないが成熟した一本鎖miRNA、miRNA前駆体(pre-miR)、及びこれ
らの変異形を含めた、短いリボ核酸(RNA)分子をいう。本明細書で使用する場合、用語「
マイクロRNAインヒビター」、「miRNA阻害剤」、「miRインヒビター」、又は「anti-miR
」とは、miRNA(例えば、内在性miRNA)を阻害するように設計されたリボ核酸分子をいう。
いくつかの実施態様では、miRインヒビターは、1以上の内在性miRの阻害によって、標的
遺伝子を下方調節(例えば阻害)する。一実施態様では、マイクロRNAは、天然に存在する
。ある種の実施態様では、マイクロRNAは、標的メッセンジャーRNA転写物(mRNA)上の相補
的な配列と結合して翻訳抑制及び遺伝子サイレンシングをもたらす、転写後調節因子であ
る。ある種の実施態様では、単一の前駆体が、2以上の成熟したmiRNA配列を含有する。他
の実施態様では、複数の前駆体miRNAが、同一の成熟した配列を含有する。いくつかの実
施態様では、相対的存在度によって、優勢に発現されるmiRNAが明確に示される場合、用
語「マイクロRNA」、「miRNA」、又は「miR」とは、優勢な産物をいい、用語「マイクロR
NA*」、「miRNA*」、又は「miR*」とは、該前駆体の逆のアームをいう。一実施態様で
は、miRNAは、最終的にRNA-Induced Silencing Complex(RISC)に入り込む「ガイド」鎖で
あり、miRNA*は、他の「パッセンジャー」鎖である。別の実施態様では、対応するmiRNA
よりも低いレベル(例えば≦15%)で細胞内に存在するmiRNA*のレベル。細胞内に存在する
パッセンジャー鎖の割合がより高い、いくつかの実施態様では、miRNA/miRNA*の代わり
に、miRNA-3p(すなわち、miRNA前駆体の3'アーム由来のmiRNA)とmiRNA-5p(すなわち、miR
NA前駆体の5'アーム由来のmiRNA-5p)という名称が使用される。

0066

本明細書で使用する場合、用語「マイクロRNA模倣体(1つ又は複数)」又は「miR模倣体(
1つ又は複数)」とは、1以上のmiRNAの遺伝子サイレンシング能力をまねる又は模倣するた
めに使用することができる分子をいう。一実施態様では、miR模倣体は、1以上の内在性mi
Rをまねることによって、標的遺伝子を下方調節(例えば阻害)する。ある種の実施態様で
は、miRNA模倣体は、合成の非コードRNAである(すなわち、該miRNAは、内在性miRNAの原
型の精製からは得られない)。ある種の実施態様では、miRNA模倣体は、RNAi経路に入り込
み、遺伝子発現を調節する能力がある。ある種の実施態様では、miRNA模倣体は、成熟し
た分子(例えば一本鎖)又は模倣体前駆体(例えば、pri-又はpre-miRNA)として設計するこ
とができる。

0067

いくつかの実施態様では、本明細書で提供されるmiRインヒビター又はmiRNA模倣体は、
例えばRNA、DNA、改変されたRNA、改変されたDNA、ロックト核酸、若しくは2'-O,4'-C-エ
レン架橋型核酸(ENA)、又はこれらの任意の組み合わせを含む、オリゴヌクレオチドを
含めた核酸(改変された又は改変された核酸)を含む。

0068

miRインヒビター又はmiR模倣体は、一本鎖又は二本鎖であり得、かつ、改変されていて
も改変されていなくてもよい。ある種の実施態様では、miRインヒビター又はmiR模倣体は
、約2から約30核酸塩基の長さを有する。ある種の実施態様では、miRインヒビター又はmi
R模倣体は、一本鎖であり、かつ約15から約30核酸塩基の長さを有する。いくつかの実施
態様では、miRインヒビターは、一本鎖であり、約15、16、17、18、19、20、21、22、23
、24、25、26、27、28、29、又は30核酸塩基の長さである。

0069

具体的実施態様では、本明細書で提供されるのは、arPSCを産生する方法であって、胎
盤幹細胞又はその集団を、胎盤幹細胞におけるアノイキスと関連すると本明細書で特定さ
れる1以上の遺伝子の活性を調節する前記胎盤幹細胞における1以上のmiRを標的にする1以
上のmiRインヒビター又はmiR模倣体と接触させることを含む前記方法である。本明細書に
記載する方法に従ってmiRインヒビター及び/又はmiR模倣体によって標的にすることがで
きるmiRとしては、上の表1に列挙したアノイキス関連遺伝子の調節と関連するmiRが挙げ
られる。

0070

別の具体的実施態様では、本明細書で提供されるのは、arPSCを産生する方法であって
、胎盤幹細胞又はその集団を、前記胎盤幹細胞におけるアノイキス関連遺伝子(例えば、
上の表1に列挙したアノイキス関連遺伝子)の産生を調節する、前記胎盤幹細胞におけるmi
Rを標的にするmiRインヒビター又はmiR模倣体と接触させて、前記胎盤幹細胞による該ア
ノイキス関連遺伝子の産生が、例えば同等数の非改変胎盤幹細胞と比較して低下するよう
にすることを含む、前記方法である。ある種の実施態様では、前記miRインヒビター又は
前記miR模倣体は、上の表1に特定された遺伝子のうちの1つの産生を調節するmiRNAの配列
に対して少なくとも約70%、80%、90%、95%、98%、又は100%相補的な配列を有する。

0071

別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用され
るmiRインヒビター又はmiR模倣体は、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子FHDC1(NCBI GENE
ID NO:85462)の産生を調節するmiRNAを標的にする。別の具体的実施態様では、arPSCを作
製するために本明細書に記載する方法で使用されるmiRインヒビター又はmiR模倣体は、胎
盤幹細胞アノイキス関連遺伝子GNAI2(NCBI GENE ID NO:2771)の産生を調節するmiRNAを標
的にする。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で
使用されるmiRインヒビター又はmiR模倣体は、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子KNDC1(NC
BI GENE ID NO:85442)の産生を調節するmiRNAを標的にする。別の具体的実施態様では、a
rPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用されるmiRインヒビター又はmiR模倣
体は、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子LPAR4(NCBI GENE ID NO:2846)の産生を調節するm
iRNAを標的にする。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載す
る方法で使用されるmiRインヒビター又はmiR模倣体は、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子
MAP3K5(NCBI GENE ID NO:4217)の産生を調節するmiRNAを標的にする。別の具体的実施態
様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用されるmiRインヒビター又
はmiR模倣体は、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子SLC2A3(NCBI GENE ID NO:6515)の産生
を調節するmiRNAを標的にする。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細
書に記載する方法で使用されるmiRインヒビター又はmiR模倣体は、胎盤幹細胞アノイキス
関連遺伝子STAU2(NCBI GENE ID NO:27067)の産生を調節するmiRNAを標的にする。

0072

別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用され
るmiRインヒビター又はmiR模倣体は、1つ、2つ、3つ、又はそれ以上のmiRNAを標的にする
。ここでは、前記miRNAは、以下の胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子のうちの1つ、2つ、3
つ、又はそれ以上の産生を調節する:FHDC1(NCBI GENE ID NO:85462)、GNAI2(NCBI GENE I
D NO:2771)、KNDC1(NCBI GENE ID NO:85442)、LPAR4(NCBI GENE ID NO:2846)、MAP3K5(NC
BI GENE ID NO:4217)、SLC2A3(NCBI GENE ID NO:6515)、及びSTAU2(NCBI GENE ID NO:270
67)。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用さ
れるmiRインヒビター又はmiR模倣体は、1つ、2つ、3つ、又はそれ以上のmiRNAを標的にす
る。ここでは、前記miRNAは、以下の胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子のうちの1つ、2つ
、3つ、又はそれ以上の産生を調節する:FHDC1(NCBI GENE ID NO:85462)、GNAI2(NCBI GEN
E ID NO:2771)、KNDC1(NCBI GENE ID NO:85442)、LPAR4(NCBI GENE ID NO:2846)、MAP3K5
(NCBI GENE ID NO:4217)、SLC2A3(NCBI GENE ID NO:6515)、及びSTAU2(NCBI GENE ID NO:
27067)、及び表1に列挙した少なくとも1つの追加のアノイキス関連遺伝子の産生を調節す
る少なくとも1つのmiRNAを標的にする。

0073

別の具体的実施態様では、胎盤幹細胞のアノイキス関連遺伝子の産生を調節するmiRNA
をmiRインヒビター又はmiR模倣体と接触させた結果、前記胎盤幹細胞における前記遺伝子
のmRNAレベルが低下することになる。例えば、得られるarPSCにおけるアノイキス関連遺
伝子のmRNAレベルは、非改変胎盤幹細胞(すなわち、miRインヒビター又はmiR模倣体と接
触させていない胎盤幹細胞)における同じ遺伝子のmRNAレベルよりも低下する。ある種の
実施態様では、本明細書に記載する方法に従って産生されるarPSCにおけるアノイキス関
連遺伝子のmRNAレベルは、例えば、非改変胎盤幹細胞における前記遺伝子の発現(mRNAレ
ベル)と比較して、およそ、最大で、又は多くとも、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%
、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%、又は99%低下す
る。

0074

本明細書に記載する方法で使用されるmiRインヒビター及びmiR模倣体は、販売業者によ
って供給されてもよいし(例えばAmbion社;Dharmafect)、例えば、固相合成によって、又
は、例えばGaitらの文献「オリゴヌクレオチド及び類似体のためのプロトコル(Protocol
s for Oligonucleotides and Analogs)」、Agrawal編(1993)、Humana Press;Scaringe,
Methods(2001)、23、206-217、Galloらの文献「RNA:タンパク質相互作用における化学
成されたRNAの適用(Applications of Chemically synthesized RNA in RNA:Protein Int
eractions)」、Smith編(1998)、1-36、Tetrahedron(2001)、57、5707-5713に記載されて
いる手順に従って合成することもできる。

0075

本明細書に記載する方法で使用されるmiRインヒビター及びmiR模倣体は、当技術分野で
公知の様々な方法によって特定することができる。ある種の実施態様では、こうしたmiR
インヒビター及び/又はmiR模倣体は、1以上のmiRインヒビター又はmiR模倣体ライブラリ
、例えば、市販品として入手可能なライブラリ(例えば、Ambion社、Anti-miR miRNA Prec
ursor Library Human V13)から、任意にスクリーニング方法、例えばミディアム又はハイ
スループットスクリーニングによって、特定及び入手することができる。一実施態様では
、こうしたライブラリは、広範な標的miR(例えば、ヒトゲノムワイドsiRNAライブラリ)を
包含することができるか、又は特定の標的遺伝子又は遺伝子ファミリー(例えば、核内受
容体siRNAライブラリ、ホスファターゼsiRNAライブラリなど)を包含するようにあらかじ
め定義され得る。スクリーニング方法は、例えば、自動ロボット装置、液体取り扱い装置
、データ処理ソフトウェア、及び/又は高感度検出装置、例えば、Precision XS Automate
d Pipettor System、EL406自動分注システム、又はsynergyプレートリーダーを使用して
、実施することができる。

0076

(5.1.3 他の調節性RNA分子)
arPSCの産生に有用な他の調節性RNA分子は、アンチセンスRNA、shRNA、及びshRNAmirを
含む。これらのRNA分子は、本明細書に記載するarPSCを産生するために、任意の組み合わ
せで使用することができ、また、siRNA、miR模倣体、及び/又はmiRインヒビターと組み合
わせて使用することができる。

0077

本明細書で使用する場合、用語「アンチセンスRNA」は、アンチセンスリボ核酸分子で
ある。実例に過ぎず、限定はされないが、アンチセンスRNAは、標的核酸(例えば遺伝子)
とハイブリッド形成して、転写又は翻訳などの、標的核酸の発現活性を調節する。

0078

本明細書で使用する場合、用語「低分子ヘアピン型RNA」又は「shRNA」とは、ステム-
ループ構造を含むRNA分子をいう;用語「shRNAmir」とは、「マイクロRNA適応型shRNA」を
いう。ある種の実施態様では、前記shRNAは、相補的な配列の第1及び第2の領域を含む。
これらの領域の相補性及び方向性の程度は、これらの領域間塩基対合が起こって、第1
の領域と第2の領域とがループ領域(ループはループ領域内のヌクレオチド(又はヌクレオ
チド類似体)間の塩基対合の欠如に起因する)によって連結されるのに十分である。shRNA
ヘアピン構造は、例えば、細胞機構によってsiRNAに切断され、その後、RNA-Induced Sil
encing Complex(RISC)と結合することができる。この複合体は、複合体と結合したsiRNA
適合するmRNAと結合して、そのmRNAを切断する。

0079

いくつかの実施態様では、本明細書で提供されるshRNAmir又はマイクロRNA適応型shRNA
は、shRNAへのmiRNAループとmiRNAフランキング配列の付加を伴う、天然に存在する一次
転写物miRNAを模倣するshRNA構築物である。いかなる理論にも拘されることを望まない
が、このshRNAmirは、Droshaによって、最初に切断されて、shRNAを生じ、次いで、Dicer
によって再び切断されて、siRNAを生じる。次いで、このsiRNAは、標的mRNA分解のための
RISCに組み込まれる。これにより、shRNAmirがDroshaによって切断されるのが可能になり
、それによって、ノックダウン効率の、より大きな増大が可能になる。shRNAヘアピンの
両側へのmiR30ループと125ntのmiR30フランキング配列の付加は、マイクロRNAを伴わない
従来のshRNA構築物と比較した場合、発現されたヘアピンのDrosha及びDicerプロセシング
の10倍超の増大をもたらすことが報告されている。

0080

具体的実施態様では、本明細書で提供されるのは、arPSCを産生する方法であって、胎
盤幹細胞又はその集団を、胎盤幹細胞におけるアノイキスと関連すると本明細書で特定さ
れる1以上の遺伝子を標的にする1以上のアンチセンスRNA、shRNA、及びshRNAmirと接触さ
せることを含む前記方法である。すなわち、該方法は、1以上のアンチセンスRNA、shRNA
、及びshRNAmirで1以上のアノイキス関連遺伝子を標的にすることを含む。本明細書に記
載する方法に従ってアンチセンスRNA、shRNA、及びshRNAmirによって標的にすることがで
きるアノイキス関連遺伝子としては、上の表1に列挙した遺伝子が挙げられる。

0081

別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用され
る調節性RNA分子は、低分子ヘアピン型RNA又はshRNAである。具体的実施態様では、前記s
hRNAは、上の表1に列挙した1以上のアノイキス関連遺伝子を標的にする。別の具体的実施
態様では、前記shRNAは、上の表1に特定された遺伝子のうちの1つの配列(この表に提供さ
れる遺伝子のGene IDに基づいて特定される)に対して少なくとも約70%、80%、90%、95%、
98%、又は100%相補的な配列を有する。

0082

別の実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用される調節
性RNA分子は、アンチセンスRNAである。具体的実施態様では、前記アンチセンスRNAは、
上の表1に列挙した1以上のアノイキス関連遺伝子を標的にする。別の具体的実施態様では
、前記アンチセンスRNAは、上の表1に特定された遺伝子のうちの1つの配列(この表に提供
される遺伝子のGene IDに基づいて特定される)に対して少なくとも約70%、80%、90%、95%
、98%、又は100%相補的な配列を有する。

0083

別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用され
るshRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子FHDC1(NCBI GENE ID NO:85462)を標的にす
る。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用さ
れるshRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子GNAI2(NCBI GENE ID NO:2771)を標的にす
る。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用さ
れるshRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子KNDC1(NCBI GENE ID NO:85442)を標的に
する。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用
されるshRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子LPAR4(NCBI GENE ID NO:2846)を標的に
する。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用
されるshRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子MAP3K5(NCBI GENE ID NO:4217)を標的
にする。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使
用されるshRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子SLC2A3(NCBI GENE ID NO:6515)を標
的にする。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で
使用されるshRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子STAU2(NCBI GENE ID NO:27067)を
標的にする。

0084

別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用され
るshRNAは、以下の胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子のうちの1つ、2つ、3つ、又はそれ以
上を標的にする:FHDC1(NCBI GENE ID NO:85462)、GNAI2(NCBI GENE ID NO:2771)、KNDC1(
NCBI GENE ID NO:85442)、LPAR4(NCBI GENE ID NO:2846)、MAP3K5(NCBI GENE ID NO:4217
)、SLC2A3(NCBI GENE ID NO:6515)、及びSTAU2(NCBI GENE ID NO:27067)。別の具体的実
施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用されるshRNAは、以下
の胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子のうちの1つ、2つ、3つ、又はそれ以上を標的にする:
FHDC1(NCBI GENE ID NO:85462)、GNAI2(NCBI GENE ID NO:2771)、KNDC1(NCBI GENE ID NO
:85442)、LPAR4(NCBI GENE ID NO:2846)、MAP3K5(NCBI GENE ID NO:4217)、SLC2A3(NCBI
GENE ID NO:6515)、及びSTAU2(NCBI GENE ID NO:27067)、及び表1に列挙した少なくとも1
つの追加のアノイキス関連遺伝子を標的にする。

0085

別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用され
るアンチセンスRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子FHDC1(NCBI GENE ID NO:85462)
を標的にする。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方
法で使用されるアンチセンスRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子GNAI2(NCBI GENE I
D NO:2771)を標的にする。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に
記載する方法で使用されるアンチセンスRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子KNDC1(N
CBI GENE ID NO:85442)を標的にする。別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために
本明細書に記載する方法で使用されるアンチセンスRNAは、胎盤幹細胞アノイキス関連遺
伝子LPAR4(NCBI GENE ID NO:2846)を標的にする。別の具体的実施態様では、arPSCを作製
するために本明細書に記載する方法で使用されるアンチセンスRNAは、胎盤幹細胞アノイ
キス関連遺伝子MAP3K5(NCBI GENE ID NO:4217)を標的にする。別の具体的実施態様では、
arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用されるアンチセンスRNAは、胎盤幹
細胞アノイキス関連遺伝子SLC2A3(NCBI GENE ID NO:6515)を標的にする。別の具体的実施
態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用されるアンチセンスRNA
は、胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子STAU2(NCBI GENE ID NO:27067)を標的にする。

0086

別の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用され
るアンチセンスRNAは、以下の胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子のうちの1つ、2つ、3つ、
又はそれ以上を標的にする:FHDC1(NCBI GENE ID NO:85462)、GNAI2(NCBI GENE ID NO:277
1)、KNDC1(NCBI GENE ID NO:85442)、LPAR4(NCBI GENE ID NO:2846)、MAP3K5(NCBI GENE
ID NO:4217)、SLC2A3(NCBI GENE ID NO:6515)、及びSTAU2(NCBI GENE ID NO:27067)。別
の具体的実施態様では、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法で使用されるア
ンチセンスRNAは、以下の胎盤幹細胞アノイキス関連遺伝子のうちの1つ、2つ、3つ、又は
それ以上を標的にする:FHDC1(NCBI GENE ID NO:85462)、GNAI2(NCBI GENE ID NO:2771)、
KNDC1(NCBI GENE ID NO:85442)、LPAR4(NCBI GENE ID NO:2846)、MAP3K5(NCBI GENE ID N
O:4217)、SLC2A3(NCBI GENE ID NO:6515)、及びSTAU2(NCBI GENE ID NO:27067)、及び表1
に列挙した少なくとも1つの追加のアノイキス関連遺伝子を標的にする。

0087

別の具体的実施態様では、胎盤幹細胞のアノイキス関連遺伝子をshRNA又はアンチセン
スRNAと接触させた結果、前記胎盤幹細胞における前記遺伝子のmRNAレベルが低下するこ
とになる。例えば、得られるarPSCにおけるアノイキス関連遺伝子のmRNAレベルは、非改
変胎盤幹細胞(すなわち、shRNA又はアンチセンスRNAと接触させていない胎盤幹細胞)にお
ける同じ遺伝子のmRNAレベルよりも低下する。ある種の実施態様では、本明細書に記載す
る方法に従って産生されるarPSCにおけるアノイキス関連遺伝子のmRNAレベルは、例えば
、非改変胎盤幹細胞における前記遺伝子の発現(mRNAレベル)と比較して、およそ、最大で
、又は多くとも、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、
70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%、又は99%低下する。

0088

本明細書に記載する方法で使用されるアンチセンスRNA、shRNA、及びshRNAmirは、販売
業者によって供給されてもよいし(例えばAmbion社;Dharmafect)、例えば、固相合成によ
って、又は、例えばGaitらの文献「オリゴヌクレオチド及び類似体のためのプロトコル(
Protocols for Oligonucleotides and Analogs)」、Agrawal編(1993)、Humana Press;Sc
aringe, Methods(2001)、23、206-217、Galloらの文献「RNA:タンパク質相互作用におけ
る化学合成されたRNAの適用(Applications of Chemically synthesized RNA in RNA:Pro
tein Interactions)」、Smith編(1998)、1-36、Tetrahedron(2001)、57、5707-5713に記
載されている手順に従って合成することもできる。

0089

アノイキス抵抗性胎盤幹細胞の産生に有用なアンチセンスRNA、shRNA、shRNAmir、及び
他の調節性RNA分子は、当技術分野で公知の様々な方法によって特定することができる。
ある種の実施態様では、こうしたアンチセンスRNA、shRNA、shRNAmir、及び他の調節性RN
A分子は、1以上のライブラリ、例えば、市販品として入手可能なライブラリ(Thermo Scie
ntific社、shRNAmirライブラリ)から、任意にスクリーニング方法、例えばミディアム又
ハイスループットスクリーニングによって、特定及び入手することができる。一実施態
様では、こうしたライブラリは、広範な遺伝子(例えば、ヒトゲノム標的ライブラリ)を包
含することができるか、又は特定の標的遺伝子又は遺伝子ファミリー(例えば、ヒト核内
受容体標的ライブラリ、ホスファターゼ標的ライブラリなど)を包含するようにあらかじ
め定義され得る。スクリーニング方法は、例えば、自動ロボット装置、液体取り扱い装置
、データ処理ソフトウェア、及び/又は高感度検出装置、例えば、Precision XS Automate
d Pipettor System、EL406自動分注システム、又はsynergyプレートリーダーを使用して
、実施することができる。

0090

ある種の実施態様では、本明細書に記載する方法で使用されるアンチセンスRNA、shRNA
、及びshRNAmirは、約1から約100、約8から約80、10から50、13から80、13から50、13か
ら30、13から24、18から22、19から23、20から80、20から50、20から30、又は20から24個
の核酸塩基(核酸塩基(すなわち約1から約100個の連結したヌクレオシド)を含む。

0091

本明細書に記載する方法で使用されるアンチセンスRNA、shRNA、及びshRNAmirは、一本
鎖又は二本鎖、改変又は非改変であり得る。ある種の実施態様では、前記アンチセンスRN
A、miR模倣体、shRNA、shRNAmir、及び他の調節性RNA分子は、約1から約100、約8から約8
0、10から50、13から80、13から50、13から30、13から24、18から22、19から23、20から8
0、20から50、20から30、又は20から24個の核酸塩基(すなわち約1から約100個の連結した
ヌクレオシド)を含む。ある種の実施態様では、本明細書に記載する方法で使用されるア
ンチセンスRNA、shRNA、及びshRNAmirは、約12から約35個の核酸塩基(すなわち約12から
約35個の連結したヌクレオシド)を含む一本鎖である。一実施態様では、本明細書に記載
する方法で使用されるアンチセンスRNA、miR模倣体、shRNA、及びshRNAmirは、約10、11
、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31
、32、33、34、又は35核酸塩基の長さである。

0092

本明細書に記載する方法で使用されるshRNAmirは、任意の公知の方法によって、細胞に
送達することができる。具体的実施態様では、本明細書に記載する方法で使用されるshRN
Amirは、真核細胞発現ベクターに組み込まれる。別の具体的実施態様では、本明細書に記
載する方法で使用されるshRNAmirは、遺伝子発現のためのウイルスベクターに組み込まれ
る。こうしたウイルスベクターとしては、限定はされないが、レトロウイルスベクター
例えば、レンチウイルス、及びアデノウイルスが挙げられる。具体的実施態様では、本明
細書に記載する方法で使用されるshRNAmirは、レンチウイルスベクターに組み込まれる。

0093

(5.1.4胎盤幹細胞への調節性RNA分子の送達)
本明細書に記載する方法で使用される調節性RNA分子は、トランスフェクション(例えば
一過性又は安定的トランスフェクション)又は当技術分野で公知の他の手段によって、
胎盤幹細胞に送達することができる。ある種の実施態様では、前記トランスフェクション
は、例えば、脂質(例えばリポソーム)、リン酸カルシウムシクロデキストリン、デンド
リマー、又はポリマー(例えばカチオン性ポリマー)を使用して;電気穿孔法光学トラ
スフクション、遺伝子電気的導入(gene electrotransfer)、刺入導入(impalefect
ion)、遺伝子銃、又は磁気導入(magnetofection)によって;ウイルス(例えばウイルス
担体)を介して;又はこれらの組み合わせを使用して実施することができる。一実施態様で
は、前記トランスフェクションは、市販品として入手可能なトランスフェクション試薬
キット(例えば、Ambion社、siPORT(商標) Amine、siPORT NeoFXのもの;Dharmafect、Dh
armafect 3トランスフェクション試薬又はDharmafect 1トランスフェクション試薬;Invit
rogen社、Lipofectamine RNAiMAX;Integrated DNA Technologies社、Transductin;Mirus
BioLLC社、TransIT-siQUEST、TransIT-TKO)を使用して実施される。具体的実施態様では
、前記トランスフェクションは、Dharmafect 1トランスフェクション試薬と共に、Dharma
con ON-TARGET plusSMARTpool(登録商標)siRNA試薬を使用して実施することができる。
いくつかの実施態様では、前記トランスフェクションは、限定はされないが、マイクロタ
タープレート(例えば96ウェルプレート)及びマイクロプレートリーダー(例えばsynergy
プレートリーダー)、又は自動化システム、例えば、Precision XS Automated Pipettor S
ystem、EL406自動分注システムの使用を含めた、ミディアム又はハイスループット方式で
行うことができる。他の実施態様では、前記トランスフェクションは、限定はされないが
、組織培養ディッシュ又は培養フラスコ(例えば、T25、T75、又はT225フラスコ)の使用を
含めて、大規模で行われる。胎盤幹細胞は、組織培養容器(例えば、ディッシュ、フラス
コ、マルチウェルプレートなど)中で、胎盤幹細胞がトランスフェクション時に約20〜80
%コンフルエント又は約30〜70%コンフルエントまで増殖するのに十分な時間、プレーティ
ング及び培養することができる。例えば、トランスフェクション時に、96ウェルプレート
において、ウェルあたり約2000、2500、3000、3500、又は4000個の胎盤幹細胞が存在する
ことができる。一実施態様では、胎盤幹細胞は、トランスフェクション時に約50%コン
エントである。別の実施態様では、直接的トランスフェクション時に、96ウェルプレー
トにおいて、ウェルあたり約3000又は3500個の胎盤幹細胞が存在する。別の実施態様では
リバーストランスフェクション時に、96ウェルプレートにおいて、ウェルあたり約3500
個の胎盤幹細胞が存在する。

0094

本明細書に記載する方法で使用される調節性RNA分子は、一過性トランスフェクション
によって細胞に与えることもできるし、調節性RNA分子(例えばsiRNA)が標的とする遺伝子
の長期間の調節(例えば抑制)のために、細胞に安定的に移入することもできる。一実施態
様では、調節性RNA分子の安定的トランスフェクションは、例えば、機能性の調節性RNA分
子を発現するプラスミド又は発現ベクターの使用によって実施することができる。一実施
態様では、こうしたプラスミド又は発現ベクターは、選択可能なマーカー(例えば、抗生
物質選択マーカー)を含む。別の実施態様では、こうしたプラスミド又は発現ベクターは
サイトメガロウイルス(CMV)プロモーターRNAポリメラーゼIII(RNA pol III)プロモ
ター(例えば、U6又はH1)、又はRNAポリメラーゼII(RNA pol II)プロモーターを含む。別
の実施態様では、こうしたプラスミド又は発現ベクターは、市販品として入手可能な(例
えば、Ambion社、pSilencer(商標) 4.1-CMVベクター)である。

0095

哺乳類発現ベクターの他の例としては、pLOC(Open Biosystems社)(サイトメガロウ
スプモーターを含有する);pCDM8(Seedの文献、Nature 329:840(1987))、及びpMT2PC
(Kaufmanらの文献、EMBO J. 6:187-195(1987))が挙げられる。使用することができる発現
ベクターの他の例としては、pFN10A(ACT)FLEXI(登録商標)ベクター(Promega社)、pFN11A(
BIND)FLEXI(登録商標)ベクター(Promega社)、pGL4.31[luc2P/GAL4UAS/Hygro](Promega社)
、pFC14K(HALOTAG(登録商標) 7)MCVFLEXI(登録商標)ベクター(Promega社)、pFC15A(HAL
OTAG(登録商標) 7) MCV FLEXI(登録商標)ベクター(Promega社)などが挙げられる。

0096

哺乳類細胞において使用する場合、発現ベクターの制御機能は、ウイルス調節エレメン
トによって提供することができる。例えば、一般的に使用されるプロモーターは、ポリオ
ーマウイルス、アデノウイルス2、サイトメガロウイルス、及びシミアンウイルス40に由
来する。原核細胞真核細胞の両方のための他の適切な発現システムは、例えば、Sambro
okらの文献、Sambrook編、「分子クローニング研究室マニュアル(Molecular Cloning:
A Laboratory Manual)」第2版、コールドスプリングハーバー研究所(Cold Spring H
arbor Laboratory)、Cold Spring Harbor Laboratory Press、ニューヨーク州Cold Spri
ng Harbor(1989)のチャプター16及び17に記載されている。

0097

組み換え発現ベクターは、発現されることとなる遺伝子をコードする核酸配列と、例え
作動可能に連結することができる、1以上の制御配列を含むことができる。こうした制
御配列は、例えば、Goeddelの文献、「遺伝子発現技術:酵素学における方法(Gene Expre
ssion Technology:Methodsin Enzymology)」185、Academic Press社、カリフォルニア
州San Diego(1990)に記載されている。ある種の実施態様では、ベクターは、胎盤幹細胞
におけるヌクレオチド配列恒常的発現を誘導する制御配列を含む。ある種の他の実施態
様では、制御配列は、arPSCのレシピエントにおけるある種の組織の細胞のみにおける、
例えば、前記レシピエント内の、神経、筋肉、皮膚、血管系、又は他の組織におけるヌ
クレオチド配列の発現を誘導する。ある種の他の実施態様では、前記ベクターは、例えば
化学薬品、例えば、テトラサイクリンとの接触によって誘導可能である制御配列を含む

0098

調節性RNA分子は、当分野の技術者に公知の任意の技術によって、例えば、直接的トラ
ンスフェクションによって、細胞に与えることができる。例えば、前記直接的トランス
ェクションは、トランスフェクション前に細胞をあらかじめプレーティングして、ある期
間の間(例えば24時間)、再付着させて成長を再開させ、その後、トランスフェクション複
合体曝露させるというステップを含むことができる。調節性RNA分子はまた、リバース
トランスフェクションによって、細胞に与えることができる。例えば、前記リバーストラ
ンスフェクションは、プレーティング前に、浮遊している細胞にトランスフェクション複
合体を添加するステップを含むことができる。

0099

種々の実施態様では、胎盤幹細胞に対する調節性RNA分子の効果、例えば、前記胎盤幹
細胞からarPSCを作製するための、前記胎盤幹細胞における1以上のアノイキス関連遺伝子
の下方調節は、最大で、およそ、又は多くとも、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、1
2、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、若しくは23時間、又は1、2、3、4、5、6
、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、2
7、若しくは28日、又はそれ以上の間、持続することができる。ある種の実施態様では、
本明細書に記載する方法を使用して作製されるarPSCは、arPSCが産生された後、多くとも
1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、
若しくは23時間、又は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、1
8、19、20、21、22、23、24、25、26、27、若しくは28日以内に使用される(例えば対象
に投与される)。ある種の実施態様では、本明細書に記載する方法を使用して作製された
arPSCは、使用する前に(例えば対象への投与の前に)保存、例えば凍結保存される。あ
る種の実施態様では、arPSCに対する調節性RNA分子の効果は、誘導可能である。ある種の
他の実施態様では、胎盤幹細胞が改変されてarPSCが産生される時点とarPSCが投与又は凍
結保存される時点との間に、細胞の拡大(arPSCの培養、増殖など)が、まったく又は実質
的にまったく実施されない。

0100

本明細書に記載する方法で使用される調節性RNA分子の機能(例えば、アノイキス関連遺
伝子のサイレンシング)の評価、例えば、遺伝子サイレンシングのレベル又は程度の評価
は、細胞によるタンパク質産生又は核酸産生の検出のための当分野で承認されている任意
の方法によって実現することができる。例えば、評価は、こうした核酸配列で形質移入
形質転換されていない同等の胎盤幹細胞と比較した場合の、arPSCの試料(例えば、10×
105から10×107個のarPSC、又は1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、若しくは10%の前
記arPSCの試料)における対象の遺伝子のmRNA又はタンパク質レベルを決定することによっ
て実施することができる。評価は、例えば核酸に基づく方法、例えばノーザンブロット
析、逆転写酵素ポリメラーゼ連鎖反応法(RT-PCR)、リアルタイムPCR、定量PCRなどを使用
して実施することができる。他の実施態様では、タンパク質の発現は、対象のタンパク質
と結合する抗体を使用して、例えばELISA、サンドイッチ分析などにおいて、評価するこ
とができる。具体的実施態様では、本明細書に記載する方法を使用して作製されるアノイ
キス抵抗性胎盤幹細胞は、非改変胎盤幹細胞(例えば、同等量の非改変胎盤幹細胞(すなわ
ち、調節性RNA分子と接触されていない胎盤幹細胞)と比較して、5%、10%、15%、20%、25%
、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は100%
少ない標的遺伝子(例えばアノイキス関連遺伝子)のmRNAを産生する。具体的実施態様では
、本明細書に記載する方法を使用して作製されるアノイキス抵抗性胎盤幹細胞は、非改変
胎盤幹細胞(例えば、同等量の非改変胎盤幹細胞(すなわち、調節性RNA分子と接触されて
いない胎盤幹細胞)と比較して、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55
%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は100%少ない標的遺伝子(例えばアノイ
キス関連遺伝子)のタンパク質を産生する。

0101

(5.2アノイキス抵抗性胎盤幹細胞の使用)
本明細書に記載するarPSCの1つの利点は、該arPSCが、非改変胎盤幹細胞(例えば、その
開示の内容全体が参照によって本明細書に組み込まれる米国特許第7,311,904号;第7,311,
905号;第7,468,276号、及び第8,057,788号に記載されている胎盤幹細胞)の機能特性を維
持し、しかもアノイキスに対して抵抗性であり、したがって、例えばアノイキス抵抗性で
はない非改変胎盤幹細胞と比較した場合に、低付着条件での生存の向上を示すことである
。したがって、本明細書に記載するarPSCは、好都合なことに、対象への胎盤幹細胞の投
与を含む方法であって、該胎盤幹細胞が、低付着環境で投与される(例えば、該胎盤幹細
胞が全身的に投与される又は該胎盤幹細胞が局所的に投与される)、かつ、局所的環境
基材(例えば細胞外マトリクス)に接着しない、前記方法に使用することができる。

0102

一実施態様では、本明細書に記載するarPSCは、所望されない又は有害な免疫応答、例
えば、炎症要素を有する疾患、障害、又は状態によって引き起こされる又は該疾患、障害
、又は状態と関連する疾患、障害、又は状態を有する、又は発症するリスクがある個人
治療する方法において使用することができる。別の実施態様では、本明細書で提供される
のは、免疫細胞(1つ又は複数)を複数のarPSC(例えば、arPSCを含む組成物)と接触させる
ことによる、免疫細胞又は複数の免疫細胞の調節、例えば活性(例えば増殖)の抑制のた
めの方法である。こうした方法に従って、治療有効量のarPSCを、個人に投与することが
できる。ここでは、投与されるarPSCは、前記個人における低付着条件で、例えば同じ様
式で投与される非改変胎盤幹細胞よりも長い時間、生存することができる。

0103

具体的実施態様では、本明細書で提供されるのは、免疫応答を抑制する方法であって、
複数の免疫細胞を複数のアノイキス抵抗性胎盤幹細胞と、前記アノイキス抵抗性胎盤幹細
胞が免疫応答を検出可能な程度に抑制するのに十分な時間、接触させることを含む前記方
法である。ここでは、前記アノイキス抵抗性胎盤幹細胞は、混合リンパ球反応(MLR)又は
回帰分析におけるT細胞増殖を、検出可能な程度に抑制する。「免疫細胞」は、この方法
の状況では、免疫系のあらゆる細胞、特にT細胞及びNK(ナチュラルキラー)細胞を意味す
る。したがって、該方法の種々の実施態様では、アノイキス抵抗性胎盤幹細胞は、複数の
免疫細胞と接触される。ここでは、複数の免疫細胞は、複数のT細胞(例えば、複数のCD3+
T細胞、CD4+T細胞、及び/又はCD8+T細胞)、及び/又はナチュラルキラー細胞である、又は
これらの細胞を含む。「免疫応答」は、この方法の状況では、免疫細胞によって通常認識
される刺激に対する、免疫細胞によるあらゆる応答、例えば、抗原の存在に対する応答で
あり得る。種々の実施態様では、免疫応答は、輸血若しくは移植片に存在する抗原などの
外来の抗原に、又は自己免疫疾患の場合のように自己抗原に応答する、T細胞(例えば、CD
3+T細胞、CD4+T細胞、及び/又はCD8+T細胞)の増殖であり得る。免疫応答は、移植片内に
含有されるT細胞の増殖でもあり得る。免疫応答は、ナチュラルキラー(NK)細胞のあらゆ
る活性、樹状細胞の成熟などでもあり得る。免疫応答は、1以上のクラスの免疫細胞の活
性の、局所的な、組織又は器官特異的な、又は全身的な影響でもあり得る。例えば、免疫
応答は、移植片対宿主病、炎症、炎症関連瘢痕組織の形成、自己免疫状態(例えば、関節
リウマチI型糖尿病エリテマトーデスなど)などであり得る。

0104

「接触させること」は、こうした状況で本明細書で使用する場合、胎盤幹細胞と免疫細
胞を共に、単一の容器(例えば、培養ディッシュ、フラスコ、バイアルなど)に、又は、イ
ビボで、例えば同一の個体(例えば哺乳類、例えばヒト)に導入することを包含する。一
実施態様では、接触させることは、免疫細胞の免疫機能の変化が検出可能であるのに十分
な時間、かつ十分な数のarPSCと免疫細胞とを接触させることである。ある種の実施態様
では、前記「接触させること」は、免疫機能(例えば、抗原に応答するT細胞増殖)を、arP
SCの非存在下での免疫機能と比較して少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、又は95%抑制
するのに十分である。インビボ状況におけるこうした抑制は、インビトロアッセイ(以下
参照)において決定することができる;すなわち、インビトロアッセイにおける抑制の程度
から、特定の数のアノイキス抵抗性胎盤幹細胞とレシピエント個人における免疫細胞の数
を基に、個人における抑制の程度を推定することができる。

0105

アノイキス抵抗性胎盤幹細胞が免疫応答を抑制する能力は、例えば、インビトロで評価
することができる。ある種の実施態様では、本明細書で提供されるアノイキス抵抗性胎盤
幹細胞は、非改変胎盤幹細胞(例えば、アノイキスに対して抵抗性ではない胎盤幹細胞)と
少なくとも50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は99%同じ程度、免疫応答を抑
制する。ある種の実施態様では、本明細書で提供されるアノイキス抵抗性胎盤幹細胞は、
非改変胎盤幹細胞(例えば、アノイキスに対して抵抗性ではない胎盤幹細胞)と同じ程度に
免疫応答を抑制する。例えば、複数のアノイキス抵抗性胎盤幹細胞は、CD4+又はCD8+T細
胞と樹状細胞(DC)とアノイキス抵抗性胎盤幹細胞とを約10:1:2の比で組み合わせることを
含むMLRにおいて試験することができる。ここでは、T細胞は、例えば、嬢細胞分配され
るCFSEなどの染料で染色され、かつ、T細胞は、約6日間増殖させられる。T細胞増殖が、
アノイキス抵抗性胎盤幹細胞の存在下で、6日間で、DCの存在下かつ胎盤幹細胞の非存在
下でのT細胞増殖と比較して、検出可能な程度に低下する場合、該複数のアノイキス抵抗
性胎盤幹細胞は、免疫抑制性である。さらに、非改変胎盤幹細胞を使用する対照を並行
て実施して、アノイキス抵抗性胎盤幹細胞が、非改変又は非処理胎盤幹細胞よりも免疫抑
制性であることを実証することができる。こうしたMLRでは、例えば、アノイキス抵抗性
胎盤幹細胞は、解凍する、又は培養物から回収することができる。約20,000個のアノイキ
ス抵抗性胎盤幹細胞を、100μlの培地(RPMI1640、1mMHEPES緩衝液抗生物質、及び5%
プールされたヒト血清)に再懸濁し、ウェルの底に2時間接着させる。CD4+及び/又はCD8
+T細胞を、全末梢血単核細胞Miltenyi磁気ビーズから単離する。この細胞をCFSE染色し、
合わせて100,000個のT細胞(CD4+T細胞単独、CD8+T細胞単独、又は等量のCD4+T細胞とCD8+
T細胞)を、ウェルに添加する。ウェル内の体積を200μlとし、MLRを進行させる。回帰
析又はBTR分析を、類似の様式で使用することができる。

0106

別の態様では、本明細書で提供されるのは、血管新生を促進するための方法である。具
体的実施態様では、本明細書で提供されるのは、対象、例えばヒト対象における血管新生
を促進するための方法であって、前記対象に本明細書に記載するarPSC又はその組成物を
投与することを含む前記方法である。ある種の実施態様では、本明細書で提供されるアノ
イキス抵抗性胎盤幹細胞は、非改変胎盤幹細胞(例えば、アノイキスに対して抵抗性では
ない胎盤幹細胞)と少なくとも50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は99%同じ程
度、血管新生を促進する。ある種の実施態様では、本明細書で提供されるアノイキス抵抗
性胎盤幹細胞は、非改変胎盤幹細胞(例えば、アノイキスに対して抵抗性ではない胎盤幹
細胞)と同じ程度に血管新生を促進する。細胞(例えば、arPSCを含めた胎盤幹細胞)が血管
新生を促進する能力を測定するための分析(例えば、細胞が内皮細胞による管形成を促進
する能力を分析すること、細胞が内皮細胞の遊走及び/又は増殖を促進する能力を分析す
ること、及び、細胞が血管新生を促進する因子を分泌する能力を分析すること)は、当技
術分野で公知である(例えば、その開示の全体が参照によって本明細書に組み込まれる米
国特許出願公開第2011/0250182号を参照のこと)。

0107

本明細書に記載するアノイキス抵抗性胎盤幹細胞は、1種以上の第2の型の幹細胞、例え
ば、骨髄由来間葉系幹細胞と共に投与することができる。こうした第2の幹細胞は、前
記アノイキス抵抗性胎盤幹細胞と共に、例えば約1:10から約10:1の比で個人に投与するこ
とができる。

0108

本明細書に記載するアノイキス抵抗性胎盤幹細胞は、当技術分野で公知の任意の方式で
、例えば、全身的に、局所的に、静脈内に、筋肉内に、腹腔内に、眼内に、非経口的に、
くも膜下腔内に、又は器官、例えば膵臓に直接的に、個人に投与することができる。イン
ビボ投与については、アノイキス抵抗性胎盤幹細胞は、以下に記載する通りに、医薬組成
物として製剤化することができる。

0109

(5.3アノイキス抵抗性胎盤幹細胞及びアノイキス抵抗性胎盤幹細胞集団
本明細書で提供されるアノイキス抵抗性胎盤幹細胞(arPSC)は、本明細書に記載する方
法を使用して、胎盤幹細胞から産生される。arPSCを産生するための本明細書に記載する
方法によれば、本明細書に記載するarPSCは、1以上のアノイキス関連遺伝子(本明細書で
特定される通り、例えば、上の表1に特定した1以上のアノイキス関連遺伝子)を、非改変
胎盤幹細胞における同じアノイキス関連遺伝子の発現と比較した場合に、低下したレベル
で発現する(すなわち、1以上のアノイキス関連遺伝子の発現は、下方調節される。)。

0110

アノイキス抵抗性胎盤幹細胞がそこから産生される胎盤幹細胞は、血液、例えば、胎盤
血又は臍帯血に由来しない。本明細書で提供される方法及び組成物において使用されるア
ノイキス抵抗性胎盤幹細胞を産生するために使用される胎盤幹細胞は、個人の免疫系を抑
制する能力を有し、かつ、その能力について選択することができる。

0111

胎盤幹細胞は、胎児又は母親起源であり得る(すなわち、母親又は胎児の遺伝子型を有
することができる)。胎盤幹細胞の集団、又は胎盤幹細胞を含む細胞の集団は、もっぱら
胎児起源又はもっぱら母親起源の胎盤幹細胞を含むこともできるし、胎児と母親両方の起
源の胎盤幹細胞の混合集団を含むこともできる。胎盤幹細胞、及び、胎盤幹細胞を含む細
胞の集団は、例えば、下に論じる形態的特性、マーカー特性、及び培養特性によって、特
定及び選択することができる。

0112

(5.3.1物理的及び形態的特性)
arPSCを作製するために本明細書に記載する方法において使用される胎盤幹細胞は、初
代培養で、又は細胞培養で培養した場合、組織培養基材、例えば組織培養容器表面(例え
ば組織培養プラスチック)と接着する。培養下での胎盤幹細胞は一般に、いくつかの細胞
突起が中央の細胞体から伸びている、線維芽細胞様の星状外観を呈する。しかし、本
明細書に記載するarPSCを作製するための方法において使用される胎盤幹細胞は、線維
細胞よりも多い数のこうした突起を呈するので、同じ条件下で培養された線維芽細胞と形
態学的に区別可能である。形態学的には、胎盤幹細胞はまた、培養下で一般に、より丸み
を帯びた又は丸石様形態を示す造血幹細胞と区別可能である。

0113

したがって、本明細書に記載するarPSCは、例えば、線維芽細胞及び造血幹細胞とは異
なる。さらに、本明細書に記載するarPSCは、特に、低付着条件で細胞が生存する能力に
関して、arPSCを作製するために使用される胎盤幹細胞とは異なり;本明細書に記載するar
PSCは、非改変胎盤幹細胞よりも高い、低付着条件で生存する能力を示す。何故なら、本
明細書に記載するarPSCは、アノイキスに対して抵抗性であるのに対して、非改変胎盤幹
細胞は、アノイキス抵抗性ではないからである。

0114

(5.3.2細胞表面マーカー分子マーカー、及び遺伝マーカー)
非改変胎盤幹細胞と同様に、本明細書に記載するarPSCは、arPSCを含む細胞又は細胞の
集団を特定する及び/又は単離するために使用することができる複数のマーカーを発現す
る。一般に、本明細書に記載するarPSCと関連するマーカーを特定することは、該arPSCが
由来する胎盤幹細胞(すなわち、arPSCを作製するために本明細書に記載する方法において
使用される胎盤幹細胞)を特定するために使用することができるものと同様である。した
がって、本明細書に記載するarPSCは、細胞表面マーカー、分子マーカー、及び遺伝マー
カーに関して、非改変胎盤幹細胞に匹敵し、これらの細胞間の違いは、本明細書に記載す
るarPSCが、アノイキス関連遺伝子のうちの少なくとも1つ(例えば、上の表1に特定された
遺伝子のうちの少なくとも1つ)を、同等量の非改変胎盤幹細胞における前記遺伝子の発現
よりも低いレベルで発現する、すなわち、本明細書に記載するarPSCにおいては、少なく
とも1つのアノイキス関連遺伝子が下方調節/阻害されている(ここでは、非改変胎盤幹細
胞においては、前記アノイキス関連遺伝子は、下方調節/阻害されていない)ことである

0115

本明細書に記載するarPSCは、該arPSCが由来する胎盤幹細胞と同様に、骨髄由来の間葉
系細胞でも、脂肪由来の間葉系幹細胞でも、臍帯血、胎盤血、又は末梢血から得られる間
葉系細胞でもない。

0116

ある種の実施態様では、本明細書に記載するarPSC(及び/又はarPSCを産生するために本
明細書に記載する方法で使用される胎盤幹細胞)は、フローサイトメトリーによって検出
される場合にCD34-、CD10+、及びCD105+である。具体的実施態様では、単離されたCD34-
、CD10+、CD105+の本明細書に記載するarPSC(及び/又はarPSCを産生するために本明細書
に記載する方法で使用される胎盤幹細胞)は、神経表現型骨形成表現型の細胞、及び/又
軟骨形成表現型の細胞に分化する潜在能力を有する。別の具体的実施態様では、単離さ
れたCD34-、CD10+、CD105+の本明細書に記載するarPSC(及び/又はarPSCを産生するために
本明細書に記載する方法で使用される胎盤幹細胞)はさらに、CD200+でもある。別の具体
的実施態様では、単離されたCD34-、CD10+、CD105+の本明細書に記載するarPSC(及び/又
はarPSCを産生するために本明細書に記載する方法で使用される胎盤幹細胞)はさらに、CD
45-又はCD90+でもある。別の具体的実施態様では、単離されたCD34-、CD10+、CD105+の本
明細書に記載するarPSC(及び/又はarPSCを産生するために本明細書に記載する方法で使用
される胎盤幹細胞)はさらに、フローサイトメトリーによって検出される場合にCD45-及び
CD90+でもある。別の具体的実施態様では、単離されたCD34-、CD10+、CD105+、CD200+の
本明細書に記載するarPSC(及び/又はarPSCを産生するために本明細書に記載する方法で使
用される胎盤幹細胞)はさらに、フローサイトメトリーによって検出される場合にCD90+又
はCD45-でもある。別の具体的実施態様では、単離されたCD34-、CD10+、CD105+、CD200+
の本明細書に記載するarPSC(及び/又はarPSCを産生するために本明細書に記載する方法で
使用される胎盤幹細胞)はさらに、フローサイトメトリーによって検出される場合にCD90+
及びCD45-でもある、すなわち、該細胞は、CD34-、CD10+、CD45-、CD90+、CD105+、及びC
D200+である。別の具体的実施態様では、前記CD34-、CD10+、CD45-、CD90+、CD105+、CD2
00+の本明細書に記載するarPSC(及び/又はarPSCを産生するために本明細書に記載する方
法で使用される胎盤幹細胞)はさらに、CD80-及びCD86-でもある。

0117

ある種の実施態様では、本明細書に記載するarPSC(及び/又はarPSCを産生するために本
明細書に記載する方法で使用される胎盤幹細胞)は、フローサイトメトリーによって検出
される場合に、CD34-、CD10+、CD105+、及びCD200+、並びにCD38-、CD45-、CD80-、CD86-
、CD133-、HLA-DR、DPDQ-、SSEA3-、SSEA4-、CD29+、CD44+、CD73+、CD90+、CD105+、H
LA-A、B、C+、PDL1+、ABC-p+、及び/又はOCT-4+のうちの1以上である。他の実施態様では
、本明細書に記載するCD34-、CD10+、CD105+ arPSC(及び/又はarPSCを産生するために本
明細書に記載する方法で使用される胎盤幹細胞)のいずれかはさらに、CD29+、CD38-、CD4
4+、CD54+、SH3+、又はSH4+のうちの1以上でもある。別の具体的実施態様では、本明細書
に記載するarPSC(及び/又はarPSCを産生するための本明細書に記載する方法で使用される
胎盤幹細胞)はさらに、CD44+でもある。別の具体的実施態様では、本明細書に記載する単
離されたCD34-、CD10+、CD105+ arPSC(及び/又はarPSCを産生するために本明細書に記載
する方法で使用される胎盤幹細胞)のいずれかはさらに、CD117-、CD133-、KDR-(VEGFR2-)
、HLA-A、B、C+、HLA-DP、DQ、DR-、若しくはProgrammed Death-1リガンド(PDL1)+のうち
の1以上、又はこれらの任意の組み合わせでもある。

0118

別の実施態様では、本明細書に記載するCD34-、CD10+、CD105+ arPSC(及び/又はarPSC
を産生するために本明細書に記載する方法で使用される胎盤幹細胞)はさらに、CD13+、CD
29+、CD33+、CD38-、CD44+、CD45-、CD54+、CD62E-、CD62L-、CD62P-、SH3+(CD73+)、SH4
+(CD73+)、CD80-、CD86-、CD90+、SH2+(CD105+)、CD106/VCAM+、CD117-、CD144/VE-カド
ヘリンlow、CD184/CXCR4-、CD200+、CD133-、OCT-4+、SSEA3-、SSEA4-、ABC-p+、KDR-(VE
GFR2-)、HLA-A、B、C+、HLA-DP、DQ、DR-、HLA-G-、若しくはProgrammed Death-1リガ
ド(PDL1)+のうちの1以上、又はこれらの任意の組み合わせでもある。別の実施態様では、
本明細書に記載するCD34-、CD10+、CD105+ arPSC(及び/又はarPSCを産生するために本明
細書に記載する方法で使用される胎盤幹細胞)はさらに、CD13+、CD29+、CD33+、CD38-、C
D44+、CD45-、CD54/ICAM+、CD62E-、CD62L-、CD62P-、SH3+(CD73+)、SH4+(CD73+)、CD80-
、CD86-、CD90+、SH2+(CD105+)、CD106/VCAM+、CD117-、CD144/VE-カドヘリンlow、CD184
/CXCR4-、CD200+、CD133-、OCT-4+、SSEA3-、SSEA4-、ABC-p+、KDR-(VEGFR2-)、HLA-A、B
、C+、HLA-DP、DQ、DR-、HLA-G-、及びProgrammed Death-1リガンド(PDL1)+でもある。

0119

別の具体的実施態様では、本明細書に記載するarPSC(及び/又はarPSCを産生するための
本明細書に記載する方法で使用される胎盤幹細胞)のいずれかはさらに、フローサイト
トリーによって検出される場合にABC-p+、又は逆転写酵素ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)
によって決定される場合にOCT-4+(POU5F1+)でもある。ここでは、ABC-pは、胎盤特異的AB
Cトランスポータータンパク質(乳癌耐性タンパク質(BCRP)として又はミトキサントロン
性タンパク質(MXR)としても公知である)であり、OCT-4は、オクタマー-4タンパク質(POU5
F1)である。別の具体的実施態様では、本明細書に記載するarPSC(及び/又はarPSCを産生
するための本明細書に記載する方法で使用される胎盤幹細胞)のいずれかはさらに、フロ
サイトメトリーによって決定される場合にSSEA3-又はSSEA4-でもある。ここでは、SSEA
3は、ステージ特異的胎児抗原3であり、SSEA4は、ステージ特異的胎児抗原4である。別の
具体的実施態様では、本明細書に記載するarPSC(及び/又はarPSCを産生するための本明細
書に記載する方法で使用される胎盤幹細胞)のいずれかはさらに、SSEA3-及びSSEA4-でも
ある。

0120

別の具体的実施態様では、本明細書に記載するarPSC(及び/又はarPSCを産生するための
本明細書に記載する方法で使用される胎盤幹細胞)のいずれかは、MHC-I+(例えばHLA-A、B
、C+)、MHC-II-(例えばHLA-DP、DQ、DR-)、若しくはHLA-G-のうちの1以上である、又は該
細胞のいずれかはさらに、MHC-I+(例えばHLA-A、B、C+)、MHC-II-(例えばHLA-DP、DQ、DR
-)、若しくはHLA-G-のうちの1以上でもある。別の具体的実施態様では、本明細書に記載
するarPSC(及び/又はarPSCを産生するための本明細書に記載する方法で使用される胎盤幹
細胞)のいずれかはさらに、MHC-I+(例えば、HLA-A、B、C+)、MHC-II-(例えば、HLA-DP、D
Q、DR-)、及びHLA-G-でもある。

0121

本明細書で提供されるのはまた、本明細書に記載するarPSCの集団である。ある種の実
施態様では、本明細書に記載するのは、本明細書に記載する単離されたarPSCを含むarPSC
の集団である。ここでは、該細胞集団は、例えば、単離されたCD10+、CD105+、及びCD34-
arPSCを少なくとも10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70
%、75%、80%、85%、90%、95%、又は98%含む;すなわち、前記集団における少なくとも10%
、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%
、95%、又は98%の細胞が、単離されたCD10+、CD105+、及びCD34- arPSCである。具体的実
施態様では、単離されたCD34-、CD10+、CD105+ arPSCはさらに、CD200+でもある。別の具
体的実施態様では、単離されたCD34-、CD10+、CD105+、CD200+ arPSCはさらに、フロー
イトメトリーによって検出される場合にCD90+又はCD45-でもある。別の具体的実施態様で
は、単離されたCD34-、CD10+、CD105+、CD200+ arPSCはさらに、フローサイトメトリーに
よって検出される場合にCD90+及びCD45-でもある。別の具体的実施態様では、先に記載し
た単離されたCD34-、CD10+、CD105+ arPSCのいずれかはさらに、CD29+、CD38-、CD44+、C
D54+、SH3+、又はSH4+のうちの1以上でもある。別の具体的実施態様では、単離されたCD3
4-、CD10+、CD105+ arPSC又は単離されたCD34-、CD10+、CD105+、CD200+胎盤幹細胞はさ
らに、CD44+でもある。先述の単離されたCD34-、CD10+、CD105+ arPSCを含む細胞の集団
のいずれかの具体的実施態様では、該単離されたarPSCはさらに、CD13+、CD29+、CD33+、
CD38-、CD44+、CD45-、CD54+、CD62E-、CD62L-、CD62P-、SH3+(CD73+)、SH4+(CD73+)、CD
80-、CD86-、CD90+、SH2+(CD105+)、CD106/VCAM+、CD117-、CD144/VE-カドヘリンlow、CD
184/CXCR4-、CD200+、CD133-、OCT-4+、SSEA3-、SSEA4-、ABC-p+、KDR-(VEGFR2-)、HLA-A
、B、C+、HLA-DP、DQ、DR-、HLA-G-、若しくはProgrammed Death-1リガンド(PDL1)+のう
ちの1以上、又はこれらの任意の組み合わせでもある。別の具体的実施態様では、CD34-、
CD10+、CD105+ arPSCはさらに、CD13+、CD29+、CD33+、CD38-、CD44+、CD45-、CD54/ICAM
+、CD62E-、CD62L-、CD62P-、SH3+(CD73+)、SH4+(CD73+)、CD80-、CD86-、CD90+、SH2+(C
D105+)、CD106/VCAM+、CD117-、CD144/VE-カドヘリンlow、CD184/CXCR4-、CD200+、CD133
-、OCT-4+、SSEA3-、SSEA4-、ABC-p+、KDR-(VEGFR2-)、HLA-A、B、C+、HLA-DP、DQ、DR-
、HLA-G-、及びProgrammed Death-1リガンド(PDL1)+でもある。

0122

ある種の実施態様では、前記細胞集団における単離されたarPSCは、CD10+、CD29+、CD3
4-、CD38-、CD44+、CD45-、CD54+、CD90+、SH2+、SH3+、SH4+、SSEA3-、SSEA4-、OCT-4+
、及びABC-p+のうちの1以上又はすべてである。ここでは、前記単離されたarPSCを作製す
る方法で使用される前記胎盤幹細胞は、胎盤組織の物理的及び/又は酵素的破壊によって
得られた。具体的実施態様では、単離されたarPSCは、OCT-4+及びABC-p+である。別の具
体的実施態様では、単離されたarPSCは、OCT-4+及びCD34-であり、ここでは、前記単離さ
れたarPSCは、以下の特性のうちの少なくとも1つを有する:CD10+、CD29+、CD44+、CD45-
、CD54+、CD90+、SH3+、SH4+、SSEA3-、及びSSEA4-。別の具体的実施態様では、単離され
たarPSCは、OCT-4+、CD34-、CD10+、CD29+、CD44+、CD45-、CD54+、CD90+、SH3+、SH4+、
SSEA3-、及びSSEA4-である。別の実施態様では、単離されたarPSCは、OCT-4+、CD34-、SS
EA3-、及びSSEA4-である。別の具体的実施態様では、単離されたarPSCは、OCT-4+及びCD3
4-であり、かつ、SH2+又はSH3+のいずれかである。別の具体的実施態様では、単離された
arPSCは、OCT-4+、CD34-、SH2+、及びSH3+である。別の具体的実施態様では、単離された
arPSCは、OCT-4+、CD34-、SSEA3-、及びSSEA4-であり、かつ、SH2+又はSH3+のいずれかで
ある。別の具体的実施態様では、単離されたarPSCは、OCT-4+及びCD34-であり、かつ、SH
2+又はSH3+のいずれかであり、かつ、CD10+、CD29+、CD44+、CD45-、CD54+、CD90+、SSEA
3-、又はSSEA4-のうちの少なくとも1つである。別の具体的実施態様では、単離されたarP
SCは、OCT-4+、CD34-、CD10+、CD29+、CD44+、CD45-、CD54+、CD90+、SSEA3-、及びSSEA4
-であり、かつ、SH2+又はSH3+のいずれかである。

0123

別の実施態様では、単離されたarPSCは、SH2+、SH3+、SH4+、及びOCT-4+である。別の
具体的実施態様では、単離されたarPSCは、CD10+、CD29+、CD44+、CD54+、CD90+、CD34-
、CD45-、SSEA3-、又はSSEA4-である。別の実施態様では、単離されたarPSCは、SH2+、SH
3+、SH4+、SSEA3-、及びSSEA4-である。別の具体的実施態様では、単離されたarPSCは、S
H2+、SH3+、SH4+、SSEA3-、及びSSEA4-、CD10+、CD29+、CD44+、CD54+、CD90+、OCT-4+、
CD34-、又はCD45-である。

0124

別の実施態様では、本明細書に記載する単離されたarPSCは、CD10+、CD29+、CD34-、CD
44+、CD45-、CD54+、CD90+、SH2+、SH3+、及びSH4+であり;ここでは、前記単離されたarP
SCはさらに、OCT-4+、SSEA3-、又はSSEA4-のうちの1以上でもある。

0125

ある種の実施態様では、単離されたarPSCは、CD200+又はHLA-G-である。具体的実施態
様では、単離されたarPSCは、CD200+及びHLA-G-である。別の具体的実施態様では、単離
されたarPSCはさらに、CD73+及びCD105+でもある。別の具体的実施態様では、単離された
arPSCはさらに、CD34-、CD38-、又はCD45-でもある。別の具体的実施態様では、単離され
たarPSCはさらに、CD34-、CD38-、及びCD45-でもある。別の具体的実施態様では、前記ar
PSCは、CD34-、CD38-、CD45-、CD73+、及びCD105+である。別の具体的実施態様では、前
記単離されたCD200+又はHLA-G- arPSCは、胚様体の形成を可能にする条件下で、該単離さ
れた胎盤幹細胞を含む胎盤細胞の集団における胚様体の形成を促進する。別の具体的実施
態様では、単離されたarPSCは、前記arPSCではない胎盤細胞から単離される。別の具体的
実施態様では、前記単離されたarPSCは、これらの組み合わせのマーカーを呈示しない胎
盤細胞から単離される。

0126

別の実施態様では、本明細書に記載する方法及び組成物において有用な細胞集団は、例
えば濃縮されたCD200+、HLA-G- arPSCを含む、細胞の集団である。具体的実施態様では、
前記集団は、胎盤細胞の集団である。種々の実施態様では、前記細胞集団における細胞の
少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約
50%、又は少なくとも約60%は、単離されたCD200+、HLA-G- arPSCである。好ましくは、前
記細胞集団における細胞の少なくとも約70%が、単離されたCD200+、HLA-G- arPSCである
。より好ましくは、前記細胞の少なくとも約90%、95%、又は99%が、単離されたCD200+、H
LA-G- arPSCである。細胞集団の具体的実施態様では、前記単離されたCD200+、HLA-G- ar
PSCはまた、CD73+及びCD105+でもある。別の具体的実施態様では、前記単離されたCD200+
、HLA-G- arPSCはまた、CD34-、CD38-、又はCD45-でもある。別の具体的実施態様では、
前記単離されたCD200+、HLA-G- arPSCはまた、CD34-、CD38-、CD45-、CD73+、及びCD105+
でもある。別の実施態様では、前記細胞集団は、胚様体の形成を可能にする条件下で培養
した場合に1以上の胚様体を生じる。別の具体的実施態様では、前記細胞集団は、arPSCで
はない胎盤細胞から単離される。別の具体的実施態様では、前記単離されたCD200+、HLA-
G- arPSCは、これらのマーカーを呈示しない胎盤細胞から単離される。

0127

別の実施態様では、本明細書に記載する単離されたarPSCは、CD73+、CD105+、及びCD20
0+である。別の具体的実施態様では、単離されたarPSCは、HLA-G-である。別の具体的実
施態様では、単離されたarPSCは、CD34-、CD38-、又はCD45-である。別の具体的実施態様
では、単離されたarPSCは、CD34-、CD38-、及びCD45-である。別の具体的実施態様では、
単離されたarPSCは、CD34-、CD38-、CD45-、及びHLA-G-である。別の具体的実施態様では
、単離されたCD73+、CD105+、及びCD200+ arPSCは、単離されたarPSCを含む胎盤細胞の集
団における1以上の胚様体の形成を、該集団が胚様体の形成を可能にする条件下で培養さ
れた場合に促進する。別の具体的実施態様では、単離されたarPSCは、該単離されたarPSC
ではない胎盤細胞から単離される。別の具体的実施態様では、単離されたarPSCは、これ
らのマーカーを呈示しない胎盤細胞から単離される。

0128

別の実施態様では、本明細書に記載する方法及び組成物において有用な細胞集団は、例
えば濃縮された、単離されたCD73+、CD105+、CD200+ arPSCを含む、細胞の集団である。
種々の実施態様では、前記細胞集団における細胞の少なくとも約10%、少なくとも約20%、
少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、又は少なくとも約60%は、単離さ
れたCD73+、CD105+、CD200+ arPSCである。別の実施態様では、前記細胞集団における前
記細胞の少なくとも約70%は、単離されたCD73+、CD105+、CD200+ arPSCである。別の実施
態様では、前記細胞集団における細胞の少なくとも約90%、95%、又は99%は、単離されたC
D73+、CD105+、CD200+ arPSCである。前記集団の具体的実施態様では、単離されたarPSC
は、HLA-G-である。別の具体的実施態様では、単離されたarPSCはさらに、CD34-、CD38-
、又はCD45-でもある。別の具体的実施態様では、単離されたarPSCはさらに、CD34-、CD3
8-、及びCD45-でもある。別の具体的実施態様では、単離されたarPSCはさらに、CD34-、C
D38-、CD45-、及びHLA-G-でもある。別の具体的実施態様では、前記細胞集団は、胚様体
の形成を可能にする条件下で培養した場合に1以上の胚様体を生じる。別の具体的実施態
様では、arPSCの前記集団は、arPSCではない胎盤細胞から単離される。別の具体的実施態
様では、arPSCの前記集団は、これらの特性を示さない胎盤細胞から単離される。

0129

ある種の他の実施態様では、単離されたarPSCは、CD10+、CD29+、CD34-、CD38-、CD44+
、CD45-、CD54+、CD90+、SH2+、SH3+、SH4+、SSEA3-、SSEA4-、OCT-4+、HLA-G-、又はABC
-p+のうちの1以上である。具体的実施態様では、単離されたarPSCは、CD10+、CD29+、CD3
4-、CD38-、CD44+、CD45-、CD54+、CD90+、SH2+、SH3+、SH4+、SSEA3-、SSEA4-、及びOCT
-4+である。別の具体的実施態様では、単離されたarPSCは、CD10+、CD29+、CD34-、CD38-
、CD45-、CD54+、SH2+、SH3+、及びSH4+である。別の具体的実施態様では、単離されたar
PSCは、CD10+、CD29+、CD34-、CD38-、CD45-、CD54+、SH2+、SH3+、SH4+、及びOCT-4+で
ある。別の具体的実施態様では、単離されたarPSCは、CD10+、CD29+、CD34-、CD38-、CD4
4+、CD45-、CD54+、CD90+、HLA-G-、SH2+、SH3+、SH4+である。別の具体的実施態様では
、単離されたarPSCは、OCT-4+及びABC-p+である。別の具体的実施態様では、単離されたa
rPSCは、SH2+、SH3+、SH4+、及びOCT-4+である。別の実施態様では、単離されたarPSCは
、OCT-4+、CD34-、SSEA3-、及びSSEA4-である。具体的実施態様では、前記単離されたOCT
-4+、CD34-、SSEA3-、及びSSEA4- arPSCはさらに、CD10+、CD29+、CD34-、CD44+、CD45-
、CD54+、CD90+、SH2+、SH3+、及びSH4+でもある。別の実施態様では、単離されたarPSC
は、OCT-4+及びCD34-であり、かつSH3+又はSH4+のいずれかである。別の実施態様では、
単離されたarPSCは、CD34-であり、かつ、CD10+、CD29+、CD44+、CD54+、CD90+、又はOCT
-4+のいずれかである。

0130

別の実施態様では、単離されたarPSCは、CD200+及びOCT-4+である。具体的実施態様で
は、単離されたarPSCは、CD73+及びCD105+である。別の具体的実施態様では、前記単離さ
れたarPSCは、HLA-G-である。別の具体的実施態様では、前記単離されたCD200+、OCT-4+
arPSCは、CD34-、CD38-、又はCD45-である。別の具体的実施態様では、前記単離されたCD
200+、OCT-4+ arPSCは、CD34-、CD38-、及びCD45-である。別の具体的実施態様では、前
記単離されたCD200+、OCT-4+ arPSCは、CD34-、CD38-、CD45-、CD73+、CD105+、及びHLA-
G-である。別の具体的実施態様では、単離されたCD200+、OCT-4+ arPSCは、該arPSCを含
む胎盤細胞の集団による1以上の胚様体の産生を、該集団が胚様体の形成を可能にする条
件下で培養された場合に促進する。別の具体的実施態様では、前記単離されたCD200+、OC
T-4+ arPSCは、前記arPSCではない胎盤細胞から単離される。別の具体的実施態様では、
前記単離されたCD200+、OCT-4+ arPSCは、これらの特性を示さない胎盤細胞から単離され
る。

0131

別の実施態様では、本明細書に記載する方法及び組成物において有用な細胞集団は、例
えば濃縮された、CD200+、OCT-4+ arPSCを含む、細胞の集団である。種々の実施態様では
、前記細胞集団における細胞の少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、
少なくとも約40%、少なくとも約50%、又は少なくとも約60%は、単離されたCD200+、OCT-4
+ arPSCである。別の実施態様では、前記細胞の少なくとも約70%は、前記単離されたCD20
0+、OCT-4+ arPSCである。別の実施態様では、前記細胞集団における細胞の少なくとも約
80%、90%、95%、又は99%は、前記単離されたCD200+、OCT-4+ arPSCである。単離された集
団の具体的実施態様では、前記単離されたCD200+、OCT-4+ arPSCはさらにCD73+及びCD105
+でもある。別の具体的実施態様では、前記単離されたCD200+、OCT-4+ arPSCはさらに、H
LA-G-でもある。別の具体的実施態様では、前記単離されたCD200+、OCT-4+ arPSCはさら
に、CD34-、CD38-、及びCD45-でもある。別の具体的実施態様では、前記単離されたCD200
+、OCT-4+ arPSCはさらに、CD34-、CD38-、CD45-、CD73+、CD105+、及びHLA-G-でもある
。別の具体的実施態様では、該細胞集団は、胚様体の形成を可能にする条件下で培養した
場合に1以上の胚様体を生じる。別の具体的実施態様では、前記細胞集団は、単離されたC
D200+、OCT-4+ arPSCではない胎盤細胞から単離される。別の具体的実施態様では、前記
細胞集団は、これらのマーカーを呈示しない胎盤細胞から単離される。

0132

別の実施態様では、本明細書に記載する方法及び組成物において有用な単離されたarPS
Cは、CD73+、CD105+、及びHLA-G-である。別の具体的実施態様では、単離されたCD73+、C
D105+、及びHLA-G- arPSCはさらに、CD34-、CD38-、又はCD45-でもある。別の具体的実施
態様では、単離されたCD73+、CD105+、HLA-G- arPSCはさらに、CD34-、CD38-、及びCD45-
でもある。別の具体的実施態様では、単離されたCD73+、CD105+、HLA-G- arPSCはさらに
、OCT-4+でもある。別の具体的実施態様では、単離されたCD73+、CD105+、HLA-G- arPSC
はさらに、CD200+でもある。別の具体的実施態様では、単離されたCD73+、CD105+、HLA-G
- arPSCはさらに、CD34-、CD38-、CD45-、OCT-4+、及びCD200+でもある。別の具体的実施
態様では、単離されたCD73+、CD105+、HLA-G- arPSCは、前記arPSCを含む胎盤細胞の集団
における胚様体の形成を、該集団が胚様体の形成を可能にする条件下で培養された場合に
促進する。別の具体的実施態様では、単離されたCD73+、CD105+、HLA-G- arPSCは、単離
されたCD73+、CD105+、HLA-G- arPSCではない胎盤細胞から単離される。別の具体的実施
態様では、前記単離されたCD73+、CD105+、HLA-G- arPSCは、これらのマーカーを呈示し
ない胎盤細胞から単離される。

0133

別の実施態様では、本明細書に記載する方法及び組成物において有用な細胞集団は、例
えば濃縮された、単離されたCD73+、CD105+、及びHLA-G- arPSCを含む、細胞の集団であ
る。種々の実施態様では、前記細胞集団における細胞の少なくとも約10%、少なくとも約2
0%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、又は少なくとも約60%は、単
離されたCD73+、CD105+、HLA-G- arPSCである。別の実施態様では、前記細胞集団におけ
る細胞の少なくとも約70%は、単離されたCD73+、CD105+、HLA-G- arPSCである。別の実施
態様では、前記細胞集団における細胞の少なくとも約90%、95%、又は99%は、単離されたC
D73+、CD105+、HLA-G- arPSCである。先述の集団の具体的実施態様では、前記単離された
CD73+、CD105+、HLA-G- arPSCはさらに、CD34-、CD38-、又はCD45-でもある。別の具体的
実施態様では、前記単離されたCD73+、CD105+、HLA-G- arPSCはさらに、CD34-、CD38-、
及びCD45-でもある。別の具体的実施態様では、前記単離されたCD73+、CD105+、HLA-G- a
rPSCはさらに、OCT-4+でもある。別の具体的実施態様では、前記単離されたCD73+、CD105
+、HLA-G- arPSCはさらに、CD200+でもある。別の具体的実施態様では、前記単離されたC
D73+、CD105+、HLA-G- arPSCはさらに、CD34-、CD38-、CD45-、OCT-4+、及びCD200+でも
ある。別の具体的実施態様では、前記細胞集団は、CD73+、CD105+、HLA-G- arPSCではな
い胎盤細胞から単離される。別の具体的実施態様では、前記細胞集団は、これらのマーカ
ーを呈示しない胎盤細胞から単離される。

0134

別の実施態様では、単離されたarPSCは、CD73+及びCD105+であり、かつ、前記CD73+、C
D105+細胞を含む単離された胎盤細胞の集団における1以上の胚様体の形成を、前記集団が
胚様体の形成を可能にする条件下で培養された場合に促進する。別の具体的実施態様では
、前記単離されたCD73+、CD105+ arPSCはさらに、CD34-、CD38-、又はCD45-でもある。別
の具体的実施態様では、前記単離されたCD73+、CD105+ arPSCはさらに、CD34-、CD38-、
及びCD45-でもある。別の具体的実施態様では、前記単離されたCD73+、CD105+ arPSCはさ
らに、OCT-4+でもある。別の具体的実施態様では、前記単離されたCD73+、CD105+ arPSC
はさらに、OCT-4+、CD34-、CD38-、及びCD45-でもある。別の具体的実施態様では、前記
単離されたCD73+、CD105+ arPSCは、前記細胞ではない胎盤細胞から単離される。別の具
体的実施態様では、前記単離されたCD73+、CD105+ arPSCは、これらの特性を示さない胎
盤細胞から単離される。

0135

別の実施態様では、本明細書に記載する方法及び組成物において有用な細胞集団は、CD
73+、CD105+であり、かつ前記細胞を含む単離された胎盤細胞の集団における1以上の
体の形成を、前記集団が胚様体の形成を可能にする条件下で培養された場合に促進する、
例えば濃縮された、単離されたarPSCを含む、細胞の集団である。種々の実施態様では、
前記細胞集団における細胞の少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少
なくとも約40%、少なくとも約50%、又は少なくとも約60%は、前記単離されたCD73+、CD10
5+ arPSCである。別の実施態様では、前記細胞集団における細胞の少なくとも約70%は、
前記単離されたCD73+、CD105+ arPSCである。別の実施態様では、前記細胞集団における
細胞の少なくとも約90%、95%、又は99%は、前記単離されたCD73+、CD105+ arPSCである。
先述の集団の具体的実施態様では、前記単離されたCD73+、CD105+ arPSCはさらに、CD34-
、CD38-、又はCD45-でもある。別の具体的実施態様では、前記単離されたCD73+、CD105+
arPSCはさらに、CD34-、CD38-、及びCD45-でもある。別の具体的実施態様では、前記単離
されたCD73+、CD105+ arPSCはさらに、OCT-4+でもある。別の具体的実施態様では、前記
単離されたCD73+、CD105+ arPSCはさらに、CD200+でもある。別の具体的実施態様では、
前記単離されたCD73+、CD105+ arPSCはさらに、CD34-、CD38-、CD45-、OCT-4+、及びCD20
0+でもある。別の具体的実施態様では、前記細胞集団は、前記単離されたCD73+、CD105+
arPSCではない胎盤細胞から単離される。別の具体的実施態様では、前記細胞集団は、こ
れらのマーカーを呈示しない胎盤細胞から単離される。

0136

別の実施態様では、単離されたarPSCは、OCT-4+であり、かつ、前記arPSCを含む単離さ
れた胎盤細胞の集団における1以上の胚様体の形成を、前記細胞集団が胚様体の形成を可
能にする条件下で培養された場合に促進する。具体的実施態様では、前記単離されたOCT-
4+ arPSCさらに、CD73+及びCD105+でもある。別の具体的実施態様では、前記単離されたO
CT-4+ arPSCはさらに、CD34-、CD38-、又はCD45-でもある。別の具体的実施態様では、前
記単離されたOCT-4+ arPSCはさらに、CD200+でもある。別の具体的実施態様では、前記単
離されたOCT-4+ arPSCはさらに、CD73+、CD105+、CD200+、CD34-、CD38-、及びCD45-でも
ある。別の具体的実施態様では、前記単離されたOCT-4+ arPSCは、OCT-4+ arPSCではない
胎盤細胞から単離される。別の具体的実施態様では、前記単離されたOCT-4+ arPSCは、こ
れらの特性を示さない胎盤細胞から単離される。

0137

別の実施態様では、本明細書に記載する方法及び組成物において有用な細胞集団は、OC
T-4+であり、かつ前記細胞を含む単離された胎盤細胞の集団における1以上の胚様体の形
成を、前記集団が胚様体の形成を可能にする条件下で培養された場合に促進する、例えば
濃縮された、単離されたarPSCを含む、細胞の集団である。種々の実施態様では、前記細
胞集団における細胞の少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくと
も約40%、少なくとも約50%、又は少なくとも約60%は、前記単離されたOCT-4+ arPSCであ
る。別の実施態様では、前記細胞集団における細胞の少なくとも約70%は、前記単離され
たOCT-4+ arPSCである。別の実施態様では、前記細胞集団における細胞の少なくとも約80
%、90%、95%、又は99%は、前記単離されたOCT-4+ arPSCである。先述の集団の具体的実施
態様では、前記単離されたOCT-4+ arPSCはさらに、CD34-、CD38-、又はCD45-でもある。
別の具体的実施態様では、前記単離されたOCT-4+ arPSCはさらに、CD34-、CD38-、及びCD
45-でもある。別の具体的実施態様では、前記単離されたOCT-4+ arPSCはさらに、CD73+及
びCD105+でもある。別の具体的実施態様では、前記単離されたOCT-4+ arPSCはさらに、CD
200+でもある。別の具体的実施態様では、前記単離されたOCT-4+ arPSCはさらに、CD73+
、CD105+、CD200+、CD34-、CD38-、及びCD45-でもある。別の具体的実施態様では、前記
細胞集団は、前記arPSCではない胎盤細胞から単離される。別の具体的実施態様では、前
記細胞集団は、これらのマーカーを呈示しない胎盤細胞から単離される。

0138

別の実施態様では、本明細書に記載する方法及び組成物において有用な単離された胎盤
幹細胞は、単離されたHLA-A、B、C+、CD45-、CD133-、及びCD34- arPSCである。別の実施
態様では、本明細書に記載する方法及び組成物において有用な細胞集団は、単離されたar
PSCを含む細胞の集団であり、ここでは、前記細胞集団における細胞の少なくとも約70%、
少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、又は少なくとも約99%は、単離さ
れたHLA-A、B、C+、CD45-、CD133-、及びCD34- arPSCである。具体的実施態様では、前記
単離されたarPSC、又は単離されたarPSCの集団は、HLA-A、B、C+、CD45-、CD133-、及びC
D34- arPSCではない胎盤細胞から単離される。別の具体的実施態様では、前記単離された
arPSCは、母親起源ではない。別の具体的実施態様では、単離されたarPSCの前記集団は、
母親由来の成分を実質的に含まない;例えば、単離されたarPSCの前記集団における前記細
胞の少なくとも約40%、45%、5-0%、55%、60%、65%、70%、75%、90%、85%、90%、95%、98%
、又は99%は、母親起源ではない。

0139

別の実施態様では、本明細書に記載する方法及び組成物において有用な単離されたarPS
Cは、単離されたCD10+、CD13+、CD33+、CD45-、CD117-、及びCD133- arPSCである。別の
実施態様では、本明細書に記載する方法及び組成物において有用な細胞集団は、単離され
たarPSCを含む細胞の集団であり、ここでは、前記細胞集団における細胞の少なくとも約7
0%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、又は少なくとも約99%は、単
離されたCD10+、CD13+、CD33+、CD45-、CD117-、及びCD133- arPSCである。具体的実施態
様では、前記単離されたarPSC、又は単離されたarPSCの集団は、前記単離されたarPSCで
はない胎盤細胞から単離される。別の具体的実施態様では、前記単離されたCD10+、CD13+
、CD33+、CD45-、CD117-、及びCD133- arPSCは、母親起源ではない、すなわち、胎児の遺
子型を有する。別の具体的実施態様では、単離されたarPSCの前記集団における前記細
胞の少なくとも約40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、90%、85%、90%、95%、98%
、又は99%は、母親起源ではない。別の具体的実施態様では、前記単離されたarPSC、又は
単離されたarPSCの集団は、これらの特性を示さない胎盤細胞から単離される。

0140

別の実施態様では、単離されたarPSCは、単離されたCD10+ CD33-、CD44+、CD45-、及び
CD117- arPSCである。別の実施態様では、本明細書に記載する方法及び組成物に有用な細
胞集団は、例えば濃縮された、単離されたarPSCを含む、細胞の集団であり、ここでは、
前記細胞集団における細胞の少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少
なくとも約95%、又は少なくとも約99%は、単離されたCD10+ CD33-、CD44+、CD45-、及びC
D117- arPSCである。具体的実施態様では、前記単離されたarPSC、又は単離されたarPSC
の集団は、前記細胞ではない胎盤細胞から単離される。別の具体的実施態様では、前記単
離されたarPSCは、母親起源ではない。別の具体的実施態様では、前記細胞集団における
前記arPSCの少なくとも約40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、90%、85%、90%、95
%、98%、又は99%は、母親起源ではない。別の具体的実施態様では、前記単離されたarPSC
、又は単離されたarPSCの集団は、これらのマーカーを呈示しない胎盤細胞から単離され
る。

0141

別の実施態様では、本明細書に記載する方法及び組成物において有用な単離されたarPS
Cは、単離されたCD10+ CD13-、CD33-、CD45-、及びCD117- arPSCである。別の実施態様で
は、本明細書に記載する方法及び組成物において有用な細胞集団は、例えば濃縮された、
単離されたCD10+、CD13-、CD33-、CD45-、及びCD117- arPSCを含む、細胞の集団であり、
ここでは、前記集団における細胞の少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90
%、少なくとも約95%、又は少なくとも約99%が、CD10+ CD13-、CD33-、CD45-、及びCD117-
arPSCである。具体的実施態様では、前記単離されたarPSC、又は単離されたarPSCの集団
は、前記arPSCではない胎盤細胞から単離される。別の具体的実施態様では、前記単離さ
れた胎盤細胞は、母親起源ではない。別の具体的実施態様では、前記細胞集団における前
記細胞の少なくとも約40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、90%、85%、90%、95%、
98%、又は99%は、母親起源ではない。別の具体的実施態様では、前記単離されたarPSC、
又は単離されたarPSCの集団は、これらの特性を示さない胎盤細胞から単離される。

0142

別の実施態様では、本明細書に記載する方法及び組成物において有用な単離されたarPS
Cは、HLAA、B、C+、CD45-、CD34-、及びCD133-であり、さらに、CD10+、CD13+、CD38+、
CD44+、CD90+、CD105+、CD200+及び/又はHLA-G-である、及び/又はCD117について陰性
ある。別の実施態様では、本明細書に記載する方法において有用な細胞集団は、単離され
たarPSCを含む細胞の集団であり、ここでは、前記集団における細胞の少なくとも約20%、
25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%、
又は約99%は、HLA A,B,C-、CD45-、CD34-、CD133-であり、かつ、さらにCD10、CD13、CD3
8、CD44、CD90、CD105、CD200について陽性、及び/又はCD117及び/又はHLA-Gについて陰
性である、単離されたarPSCである。具体的実施態様では、前記単離されたarPSC、又は単
離されたarPSCの集団は、前記arPSCではない胎盤細胞から単離される。別の具体的実施態
様では、前記単離されたarPSCは、母親起源ではない。別の具体的実施態様では、前記細
胞集団における前記arPSCの少なくとも約40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、90%
、85%、90%、95%、98%、又は99%は、母親起源ではない。別の具体的実施態様では、前記
単離されたarPSC、又は単離されたarPSCの集団は、これらの特性を示さない胎盤細胞から
単離される。

0143

別の実施態様では、単離されたarPSCは、抗体結合によって判定される場合にCD200+及
びCD10+、並びに抗体結合とRT-PCRとの両方によって判定される場合にCD117-である、単
離されたarPSCである。別の実施態様では、単離されたarPSCは、CD10+、CD29-、CD54+、C
D200+、HLA-G-、MHCクラスI+、及びβ-2-ミクログロブリン+である単離された胎盤幹細胞
である。別の実施態様では、本明細書に記載する方法及び組成物において有用な単離され
たarPSCは、少なくとも1つの細胞性マーカーの発現が、同等数の間葉系幹細胞(例えば、
骨髄由来の間葉系幹細胞)よりも少なくとも2倍高いarPSCである。別の具体的実施態様で
は、前記単離されたarPSCは、母親起源ではない。別の具体的実施態様では、前記細胞集
団における前記細胞の少なくとも約40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、90%、85%
、90%、95%、98%、又は99%は、母親起源ではない。

0144

別の実施態様では、単離されたarPSCは、CD10+、CD29+、CD44+、CD45-、CD54/ICAM+、C
D62E-、CD62L-、CD62P-、CD80-、CD86-、CD103-、CD104-、CD105+、CD106/VCAM+、CD144/
VE-カドヘリンlow、CD184/CXCR4-、β2-ミクログロブリンlow、MHC-Ilow、MHC-II-、HLA-
Glow、及び/又はPDL1lowのうちの1以上である、単離されたarPSCである。具体的実施態様
では、単離されたarPSCは、少なくともCD29+及びCD54+である。別の具体的実施態様では
、単離されたarPSCは、少なくともCD44+及びCD106+である。別の具体的実施態様では、単
離されたarPSCは、少なくともCD29+である。

0145

別の実施態様では、本明細書に記載する方法及び組成物において有用な細胞集団は、単
離されたarPSCを含み、前記細胞集団における細胞の少なくとも50%、60%、70%、80%、90%
、95%、98%、又は99%は、CD10+、CD29+、CD44+、CD45-、CD54/ICAM+、CD62-E-、CD62-L-
、CD62-P-、CD80-、CD86-、CD103-、CD104-、CD105+、CD106/VCAM+、CD144/VE-カドヘリ
ンdim、CD184/CXCR4-、β2-ミクログロブリンdim、HLA-Idim、HLA-II-、HLA-Gdim、及び/
又はPDL1dim arPSCのうちの1以上である、単離されたarPSCである。別の具体的実施態様
では、前記細胞集団における細胞の少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、95%、98%、又
は99%は、CD10+、CD29+、CD44+、CD45-、CD54/ICAM+、CD62-E-、CD62-L-、CD62-P-、CD80
-、CD86-、CD103-、CD104-、CD105+、CD106/VCAM+、CD144/VE-カドヘリンdim、CD184/CXC
R4-、β2-ミクログロブリンdim、MHC-Idim、MHC-II-、HLA-Gdim、及びPDL1dim arPSCであ
る。ある種の実施態様では、arPSCは、インターフェロンガンマ(IFN-γ)によって誘導さ
れた場合に、HLA-IIマーカーを発現する。

0146

別の実施態様では、本明細書に記載する方法及び組成物において有用な単離されたarPS
Cは、CD10+、CD29+、CD34-、CD38-、CD44+、CD45-、CD54+、CD90+、SH2+、SH3+、SH4+、S
SEA3-、SSEA4-、OCT-4+、及びABC-p+(ここでは、ABC-pは、胎盤特異的ABCトランスポータ
ータンパク質(乳癌耐性タンパク質(BCRP)又はミトキサントロン耐性タンパク質(MXR)とし
ても公知である)である)のうちの1以上又はすべてである、単離されたarPSCであり、ここ
では、前記単離されたarPSCは、臍帯血が抜かれ、かつ残留した血液を取り除くために灌
流されている、哺乳類の、例えばヒトの胎盤の灌流によって得られる胎盤幹細胞由来であ
る。

0147

先述の実施態様のいずれかの別の具体的実施態様では、列挙した細胞性マーカー(1つ又
は複数)(例えば、分化又は免疫原性マーカー(1つ又は複数)のクラスター)の発現は、フロ
ーサイトメトリーによって判定される。別の具体的実施態様では、これらのマーカー(1つ
又は複数)の発現は、RT-PCRによって判定される。

0148

遺伝子プロファイリングによって、単離されたarPSC、及び単離されたarPSCの集団が、
他の細胞、例えば間葉系幹細胞、例えば骨髄由来の間葉系幹細胞と識別可能であることが
確認される。本明細書に記載する単離されたarPSCは、単離されたarPSCにおけるその遺伝
子の発現が、骨髄由来の間葉系幹細胞よりも有意に高い、1以上の遺伝子の発現に基づい
て、例えば骨髄由来の間葉系幹細胞と識別することができる。特に、本明細書で提供する
治療の方法において有用な単離されたarPSCは、単離されたarPSCにおけるその遺伝子の発
現が、同等数の骨髄由来の間葉系幹細胞よりも有意に高い(すなわち、少なくとも2倍高い
)、1以上の遺伝子の発現に基づいて、骨髄由来の間葉系幹細胞と識別することができる。
ここでは、この1以上の遺伝子は、細胞を等しい条件下で成長させた場合、



又は前述のもののいずれかの組み合わせを含む。例えば、その開示の内容全体が参照によ
って本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2007/0275362号を参照のこと。ある種の
具体的実施態様では、前記1以上の遺伝子の前記発現は、例えば、RT-PCR、又は例えばU13
3-Aマイクロアレイ(Affymetrix社)を使用するマイクロアレイ分析によって判定される。

0149

別の具体的実施態様では、前記単離されたarPSCは、DMEM-LG(例えばGibco社より);2%ウ
胎仔血清(例えばHyclone Labs.社より);1×インスリン-トランスフェリン-セレン(ITS)
;1×リノール酸-ウシ血清アルブミン(LA-BSA);10-9Mデキサメタゾン(例えばSigma社より)
;10-4Mアスコルビン酸2-リン酸エステル(例えばSigma社より);上皮成長因子10ng/mL(例え
ばR&D Systems社より);及び血小板由来成長因子(PDGF-BB)10ng/mL(例えばR&D Systems
社より)を含む培地中で、何回かの集団倍加、例えば、約3から約35回の集団倍加で培養さ
れた場合に、前記1以上の遺伝子を発現する。別の具体的実施態様では、胎盤細胞に特異
的な遺伝子は、CD200である。

0150

これらの遺伝子に関する具体的な配列は、GenBankで、受託番号



(2008年3月付け)で見ることができる。

0151

ある種の具体的実施態様では、前記単離されたarPSCは、細胞を等しい条件下で成長さ
せた場合、同等数の骨髄由来の間葉系幹細胞よりも検出可能に高いレベルで、



のそれぞれを発現する。

0152

具体的実施態様では、arPSCは、同等数の骨髄由来の間葉系幹細胞よりも検出可能に高
いレベルで、CD200及びARTS1(1型腫瘍壊死因子アミノペプチダーゼ調節因子);ARTS-1及
びLRAP(白血球由来のアルギニンアミノペプチダーゼ);IL6(インターロイキン-6)及びTGFB
2(トランスフォーミング成長因子、β2);IL6及びKRT18(ケラチン18);IER3(前初期応答(im
mediate early response)3)、MEST(中胚葉特異的転写物相同体)及びTGFB2;CD200及びIER3
;CD200及びIL6;CD200及びKRT18;CD200及びLRAP;CD200及びMEST;CD200及びNFE2L3(核内因
子(赤血球由来2)-様3);又はCD200及びTGFB2を発現する。ここでは、前記骨髄由来の間葉
系幹細胞は、前記単離された胎盤幹細胞が受けた継代数と等しい回数継代培養を受けて
いる。他の具体的実施態様では、arPSCは、同等数の骨髄由来の間葉系幹細胞よりも検出
可能に高いレベルで、ARTS-1、CD200、IL6及びLRAP;ARTS-1、IL6、TGFB2、IER3、KRT18及
びMEST;CD200、IER3、IL6、KRT18、LRAP、MEST、NFE2L3、及びTGFB2;ARTS-1、CD200、IER
3、IL6、KRT18、LRAP、MEST、NFE2L3、及びTGFB2;又はIER3、MEST及びTGFB2を発現する。
ここでは、前記骨髄由来の間葉系幹細胞は、前記単離されたarPSCが受けた継代数と等し
い回数の継代培養を受けている。

0153

上に言及した遺伝子の発現は、標準の技術によって評価することができる。例えば、遺
伝子(1つ又は複数)の配列に基づくプローブを、個々に選択し、従来技術によって構築
ることができる。この遺伝子の発現を、例えば、1以上の遺伝子に対するプローブを含む
マイクロアレイ、例えば、Affymetrix GENECHIP(登録商標)ヒトゲノムU133A 2.0アレイ
はAffymetrix GENECHIP(登録商標)ヒトゲノムU133 Plus 2.0(カリフォルニア州サンタク
ララ)上で評価することができる。これらの遺伝子の発現は、特定のGenBank受託番号の配
列が修正された場合でも評価することができる。何故なら、修正された配列に特異的なプ
ローブを、周知の標準の技術を使用して容易に作製することができるからである。

0154

これらの遺伝子の発現のレベルを使用して、単離されたarPSCの集団の同一性を確認す
る、又は、細胞の集団が少なくとも複数の単離されたarPSCを含むことを確認する、又は
同様のことを行うことができる。その同一性が確認された、単離されたarPSCの集団は、
クローン性のもの、例えば、単一の単離されたarPSCから拡大された単離されたarPSCの集
団、又はarPSCの混合集団(例えば、複数の単離されたarPSCから拡大された単離されたarP
SCを含む細胞の集団、又は本明細書に記載した通りの単離されたarPSCと少なくとも1つの
他の型の細胞とを含む細胞の集団)であり得る。

0155

これらの遺伝子の発現のレベルを使用して、単離されたarPSCの集団を選択することが
できる。例えば、細胞の集団、例えば、クローン的に拡大されたarPSCは、上に列挙した1
以上の遺伝子の、該細胞集団由来の試料における発現が、骨髄由来の間葉系幹細胞の同等
の集団よりも有意に高い場合に選択することができる。こうした選択は、複数の単離され
たarPSC集団由来の集団、その同一性が不明である複数の細胞集団由来の集団などのため
のものであり得る。

0156

単離されたarPSCは、前記1以上の遺伝子における(例えば、骨髄由来の間葉系幹細胞対
照における)発現のレベルと比較した場合の、1以上のこうした遺伝子の発現のレベルに基
づいて選択することができる。一実施態様では、同等数の骨髄由来の間葉系幹細胞を含む
試料における前記1以上の遺伝子の発現のレベルが、対照として使用される。別の実施態
様では、ある種の条件下で試験される、単離されたarPSCに対する対照は、前記条件下で
の骨髄由来の間葉系幹細胞における前記1以上の遺伝子の発現のレベルを表す数値である

0157

同様に、アノイキス関連遺伝子の発現を使用して、単離されたarPSCの集団を選択する
ことができる。例えば、細胞の集団、例えば、クローン的に拡大されたarPSCは、1以上の
アノイキス関連遺伝子(例えば、本明細書に記載する1以上のアノイキス関連遺伝子)の、
該細胞集団由来の試料における発現が、非改変胎盤幹細胞の同等の集団よりも低下する場
合に選択することができる。

0158

本明細書に記載する単離されたarPSCは、初代培養において、又は、例えばDMEM-LG(Gib
co社)、2%ウシ胎仔血清(FCS)(Hyclone Laboratories社)、1×インスリン-トランスフェリ
ン-セレン(ITS)、1×リノール酸-ウシ血清アルブミン(LA-BSA)、10-9Mデキサメタゾン(Si
gma社)、10-4Mアスコルビン酸2-リン酸エステル(Sigma社)、上皮成長因子(EGF)10ng/ml(R
&D Systems社)、血小板由来成長因子(PDGF-BB)10ng/ml(R&D Systems社)、及び100Uペニシ
リン/1000Uストレプトマイシンを含む培地中での増殖中に、先述の特性(例えば、細胞表
面マーカー及び/又は遺伝子発現プロファイルの組み合わせ)を示す。

0159

本明細書に開示するarPSCのいずれかのある実施態様では、細胞は、ヒトである。本明
細書に開示するarPSCのいずれかのある実施態様では、細胞性マーカー特性又は遺伝子発
現特性は、ヒトマーカー又はヒト遺伝子である。

0160

単離されたarPSC、又は単離されたarPSCを含む細胞の集団の、別の具体的実施態様では
、前記細胞又は集団は、拡大されている、例えば、少なくとも、又はおよそ、又は多くと
も、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、若しくは2
0回継代されているか、又は少なくとも、又はおよそ、又は多くとも、1、2、3、4、5、6
、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、又は40回
の集団倍加で増殖されている。前記単離されたarPSC、又は単離されたarPSCを含む細胞の
集団の、別の具体的実施態様では、前記細胞又は集団は、初代分離株である。本明細書に
開示する単離されたarPSC、又は単離されたarPSCを含む細胞の集団の、別の具体的実施態
様では、前記単離されたarPSCは、胎児起源である(すなわち、胎児の遺伝子型を有する)

0161

ある種の実施態様では、前記単離されたarPSCは、成長培地(すなわち、増殖を促進する
ように調合された培地)中での培養中、例えば、成長培地中での増殖中には分化しない。
別の具体的実施態様では、前記単離されたarPSCは、増殖させるために支持細胞層を必要
としない。別の具体的実施態様では、前記単離されたarPSCは、支持細胞層が存在しない
というだけの理由で、支持細胞層の非存在下の培養では分化しない。

0162

別の実施態様では、単離されたarPSCは、アルデヒドデヒドロゲナーゼ活性アッセイに
よって評価した場合に、アルデヒドデヒドロゲナーゼ(ALDH)について陽性である。こうし
たアッセイは、当技術分野で公知である(例えば、Bostian及びBettsの文献、Biochem.J.,
173,787(1978)を参照のこと)。具体的実施態様では、前記ALDHアッセイは、アルデヒド
ヒドロゲナーゼ活性のマーカーとして、ALDEFLUOR(登録商標)(Aldagen社、オレゴン州Ash
land)を使用する。具体的実施態様では、arPSCの約3%から約25%が、ALDHについて陽性で
ある。別の実施態様では、前記単離されたarPSCは、ほぼ同じ細胞数の同じ条件下で培養
された骨髄由来の間葉系幹細胞の集団よりも少なくとも3倍、又は少なくとも5倍高いALDH
活性を示す。

0163

本明細書に記載する単離されたarPSCを含む細胞の集団のいずれかのある実施態様では
、細胞の前記集団におけるarPSCは、母親の遺伝子型を有する細胞を実質的に含まない;例
えば、前記集団におけるarPSCの少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、8
0%、85%、90%、95%、98%、又は99%は、胎児の遺伝子型を有する。本明細書に記載する単
離されたarPSCを含む細胞の集団のいずれかのある種の他の実施態様では、前記arPSCを含
む細胞の集団は、母親の遺伝子型を有する細胞を実質的に含まない;例えば、前記集団に
おける細胞の少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%
、98%、又は99%は、胎児の遺伝子型を有する。

0164

先述の単離されたarPSC、又は単離されたarPSCを含む細胞集団の、いずれかの具体的実
施態様では、細胞、例えばすべての細胞、又は前記集団における少なくとも約95%又は約9
9%の細胞の核型は、正常である。先述のarPSC又は集団又はarPSCのいずれかの別の具体的
実施態様では、arPSCは、母親起源ではない。

0165

本明細書に開示する胎盤細胞の実施態様のいずれかの具体的実施態様では、胎盤細胞は
、遺伝的に安定であり、正常な倍数染色体数及び正常な核型を示す。

0166

マーカーの先述の組み合わせのいずれかを有する単離されたarPSC又は単離されたarPSC
の集団を、任意の比で組み合わせることができる。任意の2種以上の先述の単離されたarP
SC集団を組み合わせて、単離されたarPSC集団を形成することができる。例えば、単離さ
れたarPSCの集団は、先に記載したマーカー組み合わせのうちのあるものによって定義さ
れる単離されたarPSCの第1の集団と、先に記載したマーカー組み合わせのうちの別のもの
によって定義される単離されたarPSCの第2の集団とを含むことができる。ここでは、前記
第1の集団と第2の集団は、約1:99、2:98、3:97、4:96、5:95、10:90、20:80、30:70、40:
60、50:50、60:40、70:30、80:20、90:10、95:5、96:4、97:3、98:2、又は約99:1の比で
組み合わせられる。同様に、任意の3種、4種、5種、又はそれ以上の先述の単離されたarP
SC又は単離された胎盤幹細胞集団を組み合わせることができる。

0167

本明細書に記載するarPSCを作製するための方法において有用な単離された胎盤幹細胞
は、例えば、酵素的消化若しくは灌流を伴う又は伴わない胎盤組織の破壊によって得るこ
とができる。例えば、単離された胎盤幹細胞の集団は、臍帯血が抜かれ、かつ残留した血
液を取り除くために灌流されている哺乳類胎盤を灌流すること;前記胎盤を灌流溶液で灌
流すること;及び前記灌流溶液を収集すること(ここでは、灌流後の前記灌流溶液は、単離
された胎盤幹細胞を含む胎盤細胞の集団を含む);及び前記細胞集団から前記胎盤幹細胞を
単離することを含む方法に従って生じることができる。具体的実施態様では、灌流溶液を
臍帯静脈臍帯動脈の両方に通過させ、胎盤から浸出した後に収集する。別の具体的実
施態様では、灌流溶液を、臍帯静脈に通過させて、臍帯動脈から収集する、又は臍帯動脈
に通過させて、臍帯静脈から収集する。

0168

種々の実施態様では、胎盤の灌流から得られる細胞の集団に含有される、本明細書に記
載するarPSCを作製するための方法において有用である単離された胎盤幹細胞は、胎盤幹
細胞の前記集団の少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%、又は少なくとも99.5%
である。別の具体的実施態様では、灌流によって収集される単離された胎盤幹細胞は、胎
児細胞及び母親細胞を含む。別の具体的実施態様では、灌流によって収集される単離され
た胎盤幹細胞は、少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%、又は少なくとも99.5%
、胎児の細胞である。

0169

別の具体的実施態様では、本明細書で提供されるのは、灌流によって収集される(単離
される)、本明細書に記載するarPSCを作製するための方法において有用である単離された
胎盤幹細胞の集団を含む組成物である。ここでは、前記組成物は、胎盤幹細胞を単離する
ために使用される灌流溶液の少なくとも一部分を含む。

0170

本明細書に記載するarPSCを作製するための方法において有用である単離された胎盤幹
細胞の集団は、組織破壊酵素を用いて胎盤組織を消化して、胎盤幹細胞を含む胎盤細胞の
集団を得ることと、前記胎盤細胞の残部から複数の胎盤幹細胞を単離すること、又は実質
的に単離することによって生じることができる。胎盤の全体又は任意の部分を消化して、
本明細書に記載する単離された胎盤幹細胞を得ることができる。具体的実施態様では、例
えば、前記胎盤組織は、全胎盤(例えば臍帯を含めて)、羊膜絨毛膜、羊膜と絨毛膜との
組み合わせ、又は前述のもののいずれかの組み合わせであり得る。他の具体的実施態様で
は、組織破壊酵素は、トリプシン又はコラゲナーゼである。種々の実施態様では、胎盤を
消化することによって得られる細胞の集団に含有される単離された胎盤幹細胞は、前記胎
盤細胞の集団の少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%、又は少なくとも99.5%で
ある。

0171

先に記載した単離されたarPSCの集団、及び単離されたarPSCの集団は一般に、およそ、
又は少なくとも、又は多くとも1×105、5×105、1×106、5×106、1×107、5×107、1×1
08、5×108、1×109、5×109、1×1010、5×1010、1×1011個、又はそれ以上の単離され
た胎盤幹細胞を含むことができる。本明細書に記載する方法及び組成物において有用な単
離されたarPSCの集団は、例えば、例えばトリパンブルー排除によって決定される場合に
少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%、又は99%生存可能
である単離されたarPSCを含む。

0172

先述の胎盤幹細胞、又は胎盤幹細胞の集団(例えば、本明細書に記載するarPSCを産生す
る方法において有用な非改変胎盤幹細胞、又は本明細書に記載するarPSC、又はこれらの
組成物)のいずれかについては、胎盤幹細胞の細胞又は集団は、少なくとも1、2、3、4、5
、6、7、8、9、10、12、14、16、18、又は20回又はそれ以上継代されている、若しくは1
、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36
、38、又は40回又はそれ以上の集団倍加で拡大されている細胞である、又は該細胞を含む
ことができる。

0173

先述の胎盤幹細胞又は胎盤幹細胞集団(例えば、本明細書に記載するarPSCを産生する方
法において有用な非改変胎盤幹細胞、又は本明細書に記載するarPSC、又はこれらの組成
物)のいずれかの具体的実施態様では、細胞の、又は前記集団における細胞の少なくとも
約95%又は約99%の核型は、正常である。先述の胎盤幹細胞又は胎盤幹細胞集団のいずれか
(例えば、本明細書に記載するarPSCを産生する方法において有用な非改変胎盤幹細胞、又
は本明細書に記載するarPSC、又はこれらの組成物)の別の具体的実施態様では、細胞、又
は該細胞集団内の細胞は、母親起源ではない。

0174

マーカーの先述の組み合わせのいずれかを有する単離された胎盤幹細胞又は単離された
胎盤幹細胞の集団(例えば、本明細書に記載するarPSCを産生する方法において有用な非改
変胎盤幹細胞、又は本明細書に記載するarPSC、又はこれらの組成物)を、任意の比で組み
合わせることができる。任意の2種以上の先述の胎盤幹細胞集団を単離又は濃縮して、胎
幹細胞集団を形成することができる。例えば、先に記載したマーカー組み合わせのうち
のあるものによって定義される胎盤幹細胞の第1の集団を含む単離された胎盤幹細胞の集
団を、先に記載したマーカー組み合わせのうちの別のものによって定義される胎盤幹細胞
の第2の集団と組み合わせることができる。ここでは、前記第1の集団と第2の集団は、約1
:99、2:98、3:97、4:96、5:95、10:90、20:80、30:70、40:60、50:50、60:40、70:30、80
:20、90:10、95:5、96:4、97:3、98:2、又は約99:1の比で組み合わせられる。同様に、任
意の3種、4種、5種、又はそれ以上の先述の胎盤幹細胞又は胎盤幹細胞集団を組み合わせ
ることができる。

0175

先に言及した胎盤幹細胞(例えば、本明細書に記載するarPSCを産生する方法において有
用な非改変胎盤幹細胞、又は本明細書に記載するarPSC、又はこれらの組成物)の具体的実
施態様では、胎盤幹細胞は、IL-6、IL-8、及び単球走化性タンパク質(MCP-1)を恒常的に
分泌する。

0176

先に記載した免疫抑制性の複数のarPSCは、およそ、又は少なくとも、又は多くとも1×
105、5×105、1×106、5×106、1×107、5×107、1×108、5×108、1×109、5×109、1×
1010、5×1010、1×1011個、又はそれ以上のarPSCを含むことができる。

0177

ある種の実施態様では、本明細書で提供する方法において有用なarPSCは、1から100ng/
mLのVEGFへの4から21日間の曝露後の免疫局在決定によって検出されるCD34を発現しない
。別の具体的実施態様では、前記arPSCは、例えばMATRIGEL(商標)などの基材上で、例え
ば、血管新生因子、例えば血管内皮成長因子(VEGF)、上皮成長因子(EGF)、血小板由来成
長因子(PDGF)又は塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)などの存在下で培養した場合、内皮
胞を出芽又は管様構造を形成するように誘導する。

0178

別の態様では、本明細書で提供するarPSC、又は細胞の集団(例えばarPSCの集団)、又は
前記細胞集団における細胞の少なくとも約50%、60%、70%、80%、90%、95%、若しくは98%
がarPSCである細胞の集団は、VEGF、HGF、IL-8、MCP-3、FGF2、フォリスタチン、G-CSF
EGF、ENA-78、GRO、IL-6、MCP-1、PDGF-BB、TIMP-2、uPAR、若しくはガレクチン-1のうち
の1以上又はすべてを、例えば、1つ又は複数の細胞が成長する培養培地に分泌する。別の
実施態様では、arPSCは、低酸素条件(例えば、約5%未満のO2)下で、正常酸素条件(例えば
、約20%又は約21% O2)と比較して増大したレベルのCD202b、IL-8、及び/又はVEGFを発現
する。

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