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技術 無線受信装置

出願人 三菱電機株式会社
発明者 森直樹
出願日 2017年10月3日 (3年4ヶ月経過) 出願番号 2017-193236
公開日 2019年4月25日 (1年10ヶ月経過) 公開番号 2019-068311
状態 特許登録済
技術分野 アンテナの支持 線状基本アンテナ アンテナの細部
主要キーワード ケース外周壁 スパイラル部分 ランド孔 リフロー層 配置経路 材料表 面打ち 吸着箇所
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (10)

課題

無線受信装置において、プリント基板上に表面実装することが可能なアンテナ構造を得る。

解決手段

プリント基板1上に実装された無線受信回路2に接続され、金属丸線材よりなり、プリント基板1から立ち上がる立ち上がり部6bと、立ち上がり部6bの上端部から基板実装面に平行に延在する平行部6aを有するアンテナ部6、その平行部6aを包囲する樹脂モールド部7a、樹脂モールド部7aとプリント基板1との間に介在された支柱部7bを備え、支柱部7bが、立ち上がり部6bと協同で、樹脂モールド部7aをプリント基板1上に支持する構成とし、プリント基板1上の他の電子部品と同時に、アンテナ部6を表面実装することを可能とした。

概要

背景

自動車キーレスエントリーシステムは、ユーザが所持する携帯送信機と、自動車の車体フレーム内に装備される、携帯送信機から送信される無線信号を受信するアンテナを備えた無線受信装置とを主構成としている。この車載用無線受信装置は、あらゆる方向より携帯送信機からの高周波を受信するために、受信感度の高いアンテナ特性が必要とされる。受信感度を向上させるための方策として、無線受信装置に内蔵されたアンテナの高さを大型化させて、そのアンテナ利得を向上させるという方法がある。しかしながら、近年、自動車の高機能化及び、低燃費化が強く求められており、車両軽量化に伴う実装スペースの確保から、高いレイアウト性を実現するため、自動車に搭載する車載用の無線受信装置も小型化、薄型化、さらには組立工程の単純化によってもたらされる、グローバル生産が要求されている。

限られたスペースのなかで、高いアンテナ利得を得ることができる車載用の無線受信装置を提供するためには、無線受信装置はプリント基板上にアンテナを設け、プリント基板上に形成される無線受信回路と接続する形態とすることが望ましい。プリント基板に設けるアンテナについては様々な形態が提案されており、例えば、プリント基板より突出する金属板金アンテナや、金属丸線材アンテナ等がある。
このうち金属丸線材アンテナは、プレス金型を必要とせず、かつ、高周波アンテナのように表面鍍金がアンテナ特性に係わる場合は、金属板金アンテナのように後工程での鍍金処理の必要がないため、コストを低減できると共に、材料の捨て代部位が発生しないことで、環境配慮の観点においても好適に用いられている。

この金属丸線材アンテナを用いる場合、より高いアンテナ利得を確保するため、プリント基板面より高い位置でアンテナのスパイラル部分を配置することが求められるが、アンテナの組み付け工程への影響、車両の振動の影響を排除するためにアンテナを保持する構造が必要となる。

例えば、従来の車載用無線受信装置では、プリント基板上に無線回路が形成されていると共に、該無線回路と給電パターンを介してプリント基板上に開けられたランド孔部にアンテナ端部を貫通させ、半田を用いて接続するように構成されていた。アンテナのスパイラル部はプリント基板と空間をあけて配線され、アンテナのスパイラル部の配線経路に沿ってカバー部材内面に一体的に突設されているアンテナ支持部が、そのスパイラル部を保持していた。

しかしながら、従来の車載用無線受信装置の構造では、カバー部材内面に突出されているアンテナ支持部にアンテナを保持するため、カバー部材にアンテナを組み付けた後に、アンテナをプリント基板と半田接続する必要がある。つまり、アンテナは、他の電子部品と同時にプリント基板に表面実装することができなかった。そのため、従来のものは、フロー半田や、ディップ半田等の、アンテナ接続を専用とした半田工程が必要であった。また、前記フロー半田やディップ半田の場合、アンテナ先端はアンテナスパイラル側とは逆方向にプリント基板から突出させたうえ、安定した半田接続を確保するため、一定以上の飛び出し高さが必要であった。また、半田後の半田ダレを考慮する空間が必要となり、全体として、無線受信装置の小型化、薄型化を阻害してしまうという問題があった(例えば、特許文献1参照)。

概要

無線受信装置において、プリント基板上に表面実装することが可能なアンテナ構造を得る。プリント基板1上に実装された無線受信回路2に接続され、金属丸線材よりなり、プリント基板1から立ち上がる立ち上がり部6bと、立ち上がり部6bの上端部から基板実装面に平行に延在する平行部6aを有するアンテナ部6、その平行部6aを包囲する樹脂モールド部7a、樹脂モールド部7aとプリント基板1との間に介在された支柱部7bを備え、支柱部7bが、立ち上がり部6bと協同で、樹脂モールド部7aをプリント基板1上に支持する構成とし、プリント基板1上の他の電子部品と同時に、アンテナ部6を表面実装することを可能とした。

目的

限られたスペースのなかで、高いアンテナ利得を得ることができる車載用の無線受信装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

基板上に実装された無線受信回路、上記無線受信回路に接続され、金属材料よりなり、上記基板から立ち上がる立ち上がり部と、上記立ち上がり部の上端部から上記基板の実装面に平行に延在する平行部を有するアンテナ部、上記アンテナ部の上記平行部を包囲する樹脂モールド部、上記樹脂モールド部と上記基板との間に介在された支柱部を備えたことを特徴とする無線受信装置

請求項2

上記支柱部は、上記立ち上がり部と協同で、上記樹脂モールド部を上記基板上に支持することを特徴とする請求項1記載の無線受信装置。

請求項3

上記支柱部は、上記樹脂モールド部と一体に設けられたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の無線受信装置。

請求項4

上記アンテナ部は、金属丸線材により構成されたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の無線受信装置。

請求項5

上記平行部の上端部と、上記樹脂モールド部の上面部とが段差なく配設されたことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の無線受信装置。

請求項6

上記平行部の一部は、上記樹脂モールド部の上面から露出するように配設されたことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の無線受信装置。

請求項7

上記支柱部は、上記基板と接する側の端部に組み付けられた金属プレートを有し、上記金属プレートを介して上記基板に接続されたことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項記載の無線受信装置。

請求項8

上記立ち上がり部の上記基板側の端部には、上記基板の実装面に接する平面部が設けられたことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項記載の無線受信装置。

請求項9

上記樹脂モールド部には、上記平行部が配設されていない領域に貫通孔が設けられたことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項記載の無線受信装置。

請求項10

上記樹脂モールド部は、溶融温度が260℃以上の材料によって構成されたことを特徴とする請求項1から9のいずれか一項記載の無線受信装置。

請求項11

上記樹脂モールド部は、ポリフェニレンサルファイドを用いて構成されたことを特徴とする請求項1から10のいずれか一項記載の無線受信装置。

請求項12

上記樹脂モールド部には、上記平行部の配設状態を確認するための視認窓が設けられたことを特徴とする請求項1から11のいずれか一項記載の無線受信装置。

請求項13

上記基板と協同で上記アンテナ部を被覆する樹脂材料よりなるケースを備え、上記ケースの上記平行部の配設高さにおける厚みは、受信する信号の高周波特性に合わせて調整されたことを特徴とする請求項1から12のいずれか一項記載の無線受信装置。

請求項14

キーレスエントリーシステム車載用無線受信装置として用いられることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項記載の無線受信装置。

技術分野

0001

本発明は、無線受信装置に関するもので、詳しくは、プリント基板上に取り付けるアンテナ構造の改良に関するものである。

背景技術

0002

自動車キーレスエントリーシステムは、ユーザが所持する携帯送信機と、自動車の車体フレーム内に装備される、携帯送信機から送信される無線信号を受信するアンテナを備えた無線受信装置とを主構成としている。この車載用無線受信装置は、あらゆる方向より携帯送信機からの高周波を受信するために、受信感度の高いアンテナ特性が必要とされる。受信感度を向上させるための方策として、無線受信装置に内蔵されたアンテナの高さを大型化させて、そのアンテナ利得を向上させるという方法がある。しかしながら、近年、自動車の高機能化及び、低燃費化が強く求められており、車両軽量化に伴う実装スペースの確保から、高いレイアウト性を実現するため、自動車に搭載する車載用の無線受信装置も小型化、薄型化、さらには組立工程の単純化によってもたらされる、グローバル生産が要求されている。

0003

限られたスペースのなかで、高いアンテナ利得を得ることができる車載用の無線受信装置を提供するためには、無線受信装置はプリント基板上にアンテナを設け、プリント基板上に形成される無線受信回路と接続する形態とすることが望ましい。プリント基板に設けるアンテナについては様々な形態が提案されており、例えば、プリント基板より突出する金属板金アンテナや、金属丸線材アンテナ等がある。
このうち金属丸線材アンテナは、プレス金型を必要とせず、かつ、高周波アンテナのように表面鍍金がアンテナ特性に係わる場合は、金属板金アンテナのように後工程での鍍金処理の必要がないため、コストを低減できると共に、材料の捨て代部位が発生しないことで、環境配慮の観点においても好適に用いられている。

0004

この金属丸線材アンテナを用いる場合、より高いアンテナ利得を確保するため、プリント基板面より高い位置でアンテナのスパイラル部分を配置することが求められるが、アンテナの組み付け工程への影響、車両の振動の影響を排除するためにアンテナを保持する構造が必要となる。

0005

例えば、従来の車載用無線受信装置では、プリント基板上に無線回路が形成されていると共に、該無線回路と給電パターンを介してプリント基板上に開けられたランド孔部にアンテナ端部を貫通させ、半田を用いて接続するように構成されていた。アンテナのスパイラル部はプリント基板と空間をあけて配線され、アンテナのスパイラル部の配線経路に沿ってカバー部材内面に一体的に突設されているアンテナ支持部が、そのスパイラル部を保持していた。

0006

しかしながら、従来の車載用無線受信装置の構造では、カバー部材内面に突出されているアンテナ支持部にアンテナを保持するため、カバー部材にアンテナを組み付けた後に、アンテナをプリント基板と半田接続する必要がある。つまり、アンテナは、他の電子部品と同時にプリント基板に表面実装することができなかった。そのため、従来のものは、フロー半田や、ディップ半田等の、アンテナ接続を専用とした半田工程が必要であった。また、前記フロー半田やディップ半田の場合、アンテナ先端はアンテナスパイラル側とは逆方向にプリント基板から突出させたうえ、安定した半田接続を確保するため、一定以上の飛び出し高さが必要であった。また、半田後の半田ダレを考慮する空間が必要となり、全体として、無線受信装置の小型化、薄型化を阻害してしまうという問題があった(例えば、特許文献1参照)。

先行技術

0007

特開2007-81529号公報

発明が解決しようとする課題

0008

本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、プリント基板上に安定的に表面実装することが可能なアンテナ構造を持つ無線受信装置を得ることを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0009

この発明に係わる無線受信装置は、基板上に実装された無線受信回路、上記無線受信回路に接続され、金属材料よりなり、上記基板から立ち上がる立ち上がり部と、上記立ち上がり部の上端部から上記基板の実装面に平行に延在する平行部を有するアンテナ部、上記アンテナ部の上記平行部を包囲する樹脂モールド部、上記樹脂モールド部と上記基板との間に介在された支柱部を備えたことを特徴とするものである。

発明の効果

0010

この発明の無線受信装置によれば、支柱部によってアンテナ部を基板上に安定的に支持することができ、基板上へのアンテナ部の表面実装が可能となる。

図面の簡単な説明

0011

本発明の実施の形態1による無線受信装置の斜視図であり、ケース内のアンテナ部の配設状態を示す図である。
本発明の実施の形態1による無線受信装置の斜視図である。
本発明の実施の形態1による無線受信装置の、カバー部材を装着した外観図である。
本発明の実施の形態2による無線受信装置のアンテナ部の高さを示す要部断面図である。
本発明の実施の形態3による無線受信装置のアンテナ保持部を構成する支柱部の支持構造を示す要部側面図である。
本発明の実施の形態4による無線受信装置のアンテナ部の立ち上がり端部を示す要部側面図と、立ち上がり端部の拡大斜視図である。
本発明の実施の形態5による無線受信装置の斜視図である。
本発明の実施の形態6による無線受信装置の要部斜視図である。
本発明の実施の形態7による無線受信装置の要部斜視図である。

実施例

0012

実施の形態1.
図1から図3は、本発明の実施の形態1に係る無線受信装置100を示す斜視図である。図1では、筐体を構成するケース4を透視し、内部構成部であるアンテナ部6の配設状態を示している。図2では、アンテナ部6を支持するアンテナ保持部7の配設状態を例示している。また、図3では、ケース4とカバー部材8とでプリント基板1に実装されたアンテナ部6等を封止した無線受信装置100の外観を例示している。

0013

図1図2に示すように、プリント基板1(基板に相当する。)上には無線受信回路2(無線IC)およびコネクタ3が実装され、プリント基板1上にて配線パターン5(給電パターン)を介して無線受信回路2とコネクタ3が接続されている。このコネクタ3は、外部機器ワイヤーハーネスを介して接続される構成部である。ケース4は、合成樹脂成形されており、ケース4の側面部は、アンテナ部6を囲む周壁部として環状に形成され、周壁部の上端はケース4の上面部にて塞がれている。

0014

ケース4内には、金属丸線材よりなるアンテナ部6が配設され、アンテナ部6は、プリント基板1の実装面に対して平行にスパイラル状に延在する平行部6aと、平行部6aの端部とプリント基板1上の配線パターン5とを接続する立ち上がり部6bによって構成されている。アンテナ部6のスパイラル形状の平行部6aと直線形状の立ち上がり部6bは、一本の金属丸線材を要所にて屈曲させた構成であり、また、立ち上がり部6bの下端側の立ち上がり端部6cは、金属丸線材の外周面実装面側に接するように、端面がプリント基板1の実装面に対し垂直となるよう、屈曲したカーブ形状に成形されている。

0015

次に、図1のアンテナ部6をケース4内に保持する構成について、図2を用いて説明する。図2に示すように、無線受信装置100のアンテナ部6の平行部6aは、平板状の樹脂モールド部7aによって包囲され、その平板状の樹脂モールド部7aは、プリント基板1の実装面に垂直に延在する支柱部7bによって支持されている。

0016

図2に例示するように、断面形状が矩形の支柱部7bは、例えば離間した2か所に設けられ、それら2本の支柱部7bとアンテナ部6の立ち上がり部6bとが協同で、平行部6aを樹脂封止した樹脂モールド部7aを支えている。そして、樹脂モールド部7aと支柱部7bよりなるアンテナ保持部7は、同じ合成樹脂材料によって一体形成することで得ることが可能である。つまり、インサート形成により、アンテナ部6とアンテナ保持部7は一体化されてインサートアンテナ20となる。

0017

また、図2に示すように、無線受信回路2に一端が接続された配線パターン5が、プリント基板1上に設けられ、この配線パターン5にアンテナ部6の一端を接続させて、給電を行っている。プリント基板1の実装面に設けられた給電部となる配線パターン5には、アンテナ部6の立ち上がり部6bの基板側端部となる立ち上がり端部6cが、表面実装によって接続固定される。

0018

そして、図2に示すように、金属丸線材よりなるアンテナ部6の平行部6aは、誘電体からなる樹脂モールド部7aにインサート成形され、樹脂モールド部7aの下面からは金属丸線材アンテナの自立を可能とするための複数の支柱部7bが配設されている。図2の例では、金属丸線材よりなるアンテナ部6の立ち上がり部6b及び、樹脂モールド部7aの下面から突出する支柱部7bの全てが、確実にプリント基板1に接触するように設けられている。

0019

また、支柱部7bは、立ち上がり部6bと協同で、平行部6aをインサートした樹脂モールド部7aをプリント基板1上に安定的に配置するために、図2の例では、支柱部7bは2ヶ所に設けており、樹脂モールド部7aの裏面がプリント基板1の実装面に平行な配置である場合、支柱部7bは同じ高さとなるように設けられる。なお、支柱部7bを2本以上配設することも可能であることは言うまでもない。

0020

また、本構造は、樹脂モールド部7aの表面に平面部を有するため、表面実装(Surface Mount Technology)を実施する際、インサートアンテナ20をプリント基板1上の指定位置に配置するための移動手段として、樹脂モールド部7aの表面を吸着機ノズル吸着させて運ぶ方法を採用することができる。この樹脂モールド部7aの吸着保持の際、ノズルによる吸着を可能とさせるため、樹脂モールド部7aの表面の平面部を利用することができる。樹脂モールド部7aの吸着箇所は、平板形状の中央付近とすることで、バランスよくインサートアンテナ20を保持することが可能であることは言うまでもない。

0021

また、樹脂モールド部7aを備えたことによって、アンテナ部6の平行部6aのスパイラル形状を安定的に保つことができるということは言うまでもない。
また、立ち上がり部6bの形状についても、支柱部7bにて高さ方向の間隔を保つことができるため、その形態を安定的に保ちつつ、インサートアンテナ20をプリント基板1上に配置することが可能である。

0022

よって、プリント基板1上の他の電子部品と同時に、インサートアンテナ20を表面実装することができ、インサートアンテナ20をプリント基板1に固定するためだけ半田付け工程を省略することができる。
そして、インサートアンテナ20をプリント基板1上に表面実装することができるために、プリント基板1の裏面側にはアンテナ構成部が突き出すことがなく、装置の低背化が可能となる。

0023

また、プリント基板1及び、インサートアンテナ20は、ケース4に収納された後、カバー部材8にて蓋をされる。カバー部材8の材料は合成樹脂に限らず、金属部材幅広く用いられる。図3では板金材にて構成されたカバー部材8を装着した無線受信装置100が例示されている。

0024

ここで、樹脂モールド部7aを構成する誘電体から成るインサートモールド材料は、合成樹脂の高周波損失を小さくするため、樹脂内部でのエネルギー損失を示す誘電正接を可能な限り小さい材料を選定することが好適である。

0025

樹脂モールド部7aおよび支柱部7bを一体形成したアンテナ保持部7は、金属丸線材のアンテナ部6と一体化し、インサートアンテナ20としたうえで、表面実装を行うため、表面実装時リフロー層内の温度においても溶融しないよう、少なくとも溶融温度が260℃以上の特性を備えた樹脂を用いるものとする。

0026

具体的には、上記条件に合致するモールド材としては、誘電正接が1MHz帯域の場合に0.01以下で、溶融温度が260℃以上である、ポリフェニレンサルファイド(PPS)を選定することが好適である。

0027

上記のような本発明の無線受信装置100は、自動車のリモートキーレスエントリーシステムの無線受信装置に用いることが適している。詳細には、ユーザが所持する携帯送信機からの無線信号を受信する受信アンテナを備えた無線受信装置100(キーレスレシーバユニット)を、自動車の車体フレーム内に装着して用いることができる。

0028

なお、アンテナ部6を構成する材料として、金属丸線材アンテナを用いることを例示したが、板金材料を用いてアンテナ部6を構成することも可能であり、同様の効果を得ることができることは言うまでもない。

0029

このように、本発明の無線受信装置100においては、金属丸線材アンテナを合成樹脂にインサート成形し、前記合成樹脂に複数の支柱を設け、表面実装時に溶融することがない特定の樹脂材料を選定して用いることで、表面実装が可能となり、限られたユニット内でのアンテナ高さを最大にすることができ、その結果、高いアンテナ利得を得ることが可能となった。また、組み立て工程が簡略化されることで、作業者の負担を低減すると同時に、コスト削減の効果も得ることが可能となった。

0030

また、インサートアンテナ20を他の電子部品と同時に表面実装できる構成であるため、従来のようなアンテナ線を基板に挿通させる工程もなく、プリント基板1の裏面側へのアンテナ突出が不要で、そのためのスペース確保も不要で、ユニットとして小型化、薄型化が可能となるだけでなく、フロー半田や、ディップ半田等の専用工程がなくなることで、工程のスリム化や、半田使用量の削減に伴う作業者の負担軽減、さらには低コスト化を実現することも可能となる。

0031

実施の形態2.
図4(a)及び図4(b)は、アンテナ部6とアンテナ保持部7とが一体形成されたインサートアンテナ20の要部断面図であり、アンテナ保持部7の樹脂モールド部7aに対し、金属丸線材よりなるアンテナ部6の平行部6aがどの高さに配置されるかを示した図である。

0032

図4(a)は、アンテナ部6の平行部6aの上端部と、樹脂モールド部7aの上面部とが段差なく配設された状態を示しており、インサートアンテナ20の高さは記号A1で示すアンテナ保持部7の高さに相当する。つまり、インサートアンテナ20の天面にて、金属丸線材よりなるアンテナ部6の平行部6aの外径上端部と、合成樹脂よりなる樹脂モールド部7aの上面部を一致させた形態となっている。

0033

また、図4(b)は、平行部6aの一部(上端部)は、樹脂モールド部7aの上面部から露出するように配設された状態を示しており、インサートアンテナ20の高さは、記号A2で示すアンテナ部6の高さに相当する。
図4(a)、図4(b)にて、樹脂モールド部7aの高さA1が同じである場合、図4(b)に示す形態の方が、樹脂モールド部7aの上面から突出したアンテナ部6の平行部6aの突出量だけアンテナ高さを増すことができる。

0034

例えば、樹脂モールド部7aの高さ方向の厚みの中間位置にアンテナ部6の平行部6aを配置する場合と比較し、図4(a)のように、モールド天面に沿って段差なく金属丸線材を配置する、または、図4(b)のように、モールド天面から上側に突き出すように金属丸線材を配置するなどの方法を採用することで、無線受信装置100のケース4内でのアンテナ部6の平行部6aの高さを最大に保った状態で組付けることが可能となる。

0035

実施の形態3.
上述の実施の形態1では、プリント基板1上に配置されるインサートアンテナ20の支柱部7bと実装面との固定方法について特定をしていなかった。
この実施の形態3では、支柱部7bの実装面への固定方法について、図5を用いて説明する。図5は、無線受信装置100のインサートアンテナ20を構成する支柱部7bの支持構造を示す要部側面図であり、インサートアンテナ20がプリント基板1上に実装された状態を示している。

0036

支柱部7bは、樹脂モールド部7aと一体に、アンテナ部6をインサート形成する際に成形されるが、この時、支柱部7bの下端部に、金属プレート9の一端を埋め込み、成形後の支柱部7bの下端から金属プレート9が突出するような構成とする。
図5に示すように、この金属プレート9は、突出した部分が要所で折り曲げられ、折り曲げによって形成された平面部が、プリント基板1の実装面に接するように、実装配置される。

0037

このような、アンテナ保持部7の支柱部7b下端部に金属プレート9を一体化させた支柱部7bを適用することで、表面実装時に、この金属プレート9も同時に半田接続することができる。
また、金属プレート9は金属丸線材よりなるアンテナ部6と同時に、合成樹脂モールドへ、インサート成形する以外にも、合成樹脂モールドへ圧入し、組み付ける方法や、熱溶着等、方法は様々あるので、状況によって最適な方法を選択することができる。
また、積極的に金属プレート9をプリント基板1に接触させるため、合成樹脂モールドからなる支柱部7bのプリント基板1に平行な下端面から、金属プレート9を僅かでも突出させることが望ましい。

0038

なお、上記のような、金属プレート9を用いた表面実装を行わない場合、例えば、合成樹脂よりなる支柱部7bの下端を、プリント基板1上に固定する方法としては、接着剤による接着固定部材を用いた固定、プリント基板1側への圧入固定、予め形成した嵌合部への係合等、様々な方法の中から、適宜選択をして実施することが可能であることは言うまでもない。

0039

実施の形態4.
次に、図6を用いて、本発明の実施の形態4の無線受信装置100について説明する。図6(a)は、無線受信装置100のアンテナ部6の立ち上がり端部6cを示す要部側面図であり、図6(b)は、立ち上がり端部6cの拡大斜視図をそれぞれ示している。
図6(a)、図6(b)に示すように、表面実装(SMT)時に、より安定した半田接続を実施できるよう、プリント基板1の平面に対し、金属丸線材よりなるアンテナ部6の立ち上がり端部6c先端に半田接続部の役割を担う配線を延在させ、その配線延在部を面打ち加工した面打ち部10を設けることも可能である。

0040

インサートアンテナ20は、立ち上がり端部6cから延在させた面打ち部10の下端側平面を介して、プリント基板1の実装面に載置されるため、面打ち部10が設けられていない場合よりも、接触面積を稼ぐことができ、安定的に表面実装の処理を実施することが可能となることは言うまでもない。

0041

実施の形態5.
図7は、本発明の実施の形態5の無線受信装置100の斜視図を示す図であり、インサートアンテナ21を構成する樹脂モールド部7aの平面部に、貫通孔7cが設けられた状態を示している。貫通孔7cは、樹脂モールド部7aの、アンテナ部6の平行部6aが配設されていない領域に設けられている。
図7に示すように、平行部6aの配置経路がスパイラル状であり、貫通孔7cは、そのスパイラルの中心付近に開口されるが、表面実装の際、樹脂モールド部7aには、吸着ノズルにより吸着させる平面部(吸着面)をスパイラル内部に確保できるように、貫通孔7cを設けている。

0042

なお、図7に示すように、樹脂モールド部7aの吸着面は、スパイラル中央部に向かって突出するように、2か所の突出部として設ける例を示しているが、少なくとも1か所の吸着面を確保することができれば、突出部の形成数を変更することが可能であることは、言うまでもない。

0043

この貫通孔7cを樹脂モールド部7aに開口したことで、インサートアンテナ21をプリント基板1に実装する際、貫通孔7cからプリント基板1の実装面を見下ろすことにより、プリント基板1上に実装される無線受信回路2等の電子部品を視認できるようにすることができ、実装後の自動光学検査(Automated Optical Inspection)等により、電子部品の実装不良の検出を容易化することができる。

0044

実施の形態6.
車載用の無線受信装置100の仕向け地域は多様に渡り、その地域毎使用可能な周波数帯域の違いを網羅するために、金属丸線材よりなるアンテナ部6のスパイラル形状の平行部6aのアンテナ長を変更することで、異なる周波数帯に対応している。
図8は、本発明の実施の形態6の無線受信装置100のインサートアンテナ21の斜視図であり、インサートアンテナ21の樹脂モールド部7aには、平行部6aの配設状態(アンテナ長)を確認するための視認窓13a、13bが設けられている。

0045

図8(a)に例示するインサートアンテナ21は、アンテナ部6の平行部6aのアンテナ長が大きく、樹脂モールド部7aの平面内を約一周半回転してアンテナ終端部12aが設けられている。そして、樹脂モールド部7aの上面部には、アンテナが約一周した部分に、アンテナ配線視認用の視認窓13aが、さらに、アンテナが約一周半したアンテナ終端部12aの手前には視認窓13bが設けられている。図8(a)に示すように、それら2か所の視認窓13a、13bからは、金属丸線材が覗いており、アンテナ線を確認することができる。

0046

図8(b)に例示するインサートアンテナ21は、アンテナ部6の平行部6aのアンテナ長が小さく、樹脂モールド部7aの平面内にて、一周程度の回転をしてアンテナ終端部12bが設けられている。そして、図8(b)に示すように、2か所の視認窓13a、13bのうち、アンテナが一周半回転した場合の終端近傍に設けられた視認窓13bからは金属丸線材が見えず、もう一方の、アンテナが一周した位置にある視認窓13aからはアンテナ線を確認することができ、図8(a)のものよりもアンテナ長が小さいことが分かる。

0047

成形金型数、及び金型コスト低減の観点から、インサート成形金型をアンテナのスパイラル長さ違いに係わらず流用することがあるが、アンテナ部6の平行部6aを構成する金属丸線材の配設経路上の数か所に、視認窓13a等を設ける構成とすることにより、モールド材に内包されたアンテナ部6のスパイラル長さの違いによるアンテナ長の識別を、インサートアンテナ21の外観から、目視等により容易に行うことが可能となる。

0048

また、視認窓13aまたは13bの内部に、アンテナ線が存在する場合は、アンテナの材料表面が露出した状態となり、アンテナ線が存在しない場合は、モールド材である合成樹脂が、アンテナ線の代わりにその隙間に充填された状態となる。
なお、視認窓13a、13bの確認によるアンテナ長さの識別方法については、作業者による目視確認の他に、画像での色調チェックや、露出する金属丸線材アンテナにプローグピン等を当てることで、電気的導通の有無による確認等も可能である。

0049

実施の形態7.
図9は、本発明の実施の形態7の無線受信装置100の要部断面図であり、インサートアンテナ20の上面及び外周面をケース4で覆い、ケース4がプリント基板1と協同でインサートアンテナ20を被覆した状態を示す図である。この実施の形態7では、アンテナ特性の調整を、ケース4の厚さ調節によって行うことについて説明する。

0050

無線受信装置100を構成するアンテナの高周波特性は、平行部6a、立ち上がり部6bの構成材料である金属丸線材自体の特性のみならず、その金属丸線材をインサートする樹脂モールド部7aの構成材料である合成樹脂特性は勿論のこと、インサートアンテナ20等のユニットを収納する部品であるケース4の材質や形状によっても影響を受ける。

0051

そこで、アンテナの仕様が固まってからの微調整においては、図9に示すように、ケース外周壁4aのうち、アンテナに近接しているアンテナ近接部4bの厚みを変更することで、アンテナ特性を受信する信号の高周波特性に合うように調整を行う。このケース4の厚みによるアンテナ特性の調整であれば、他の仕様にまで変更が及ばず、少ないコストでアンテナ特性の改善を行うことができる。ここで、ケース4のアンテナ近接部4bとは、例えば、ケース4の、アンテナ部6の平行部6aの配設高さにおける壁面部に相当している。本発明においては、ケース材料機械的強度に優れ、車載用ユニットに好適に用いられるポリブチレンテレフタレート(PBT)としている。

0052

なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。

0053

1プリント基板、 2無線受信回路
3コネクタ、 4ケース
4aケース外周壁、 4bアンテナ近接部
5配線パターン、 6 アンテナ部
6a平行部、 6b立ち上がり部
6c立ち上がり端部、 7 アンテナ保持部
7a樹脂モールド部、 7b支柱部
7c貫通孔、 8カバー部材
9金属プレート、 10面打ち部
12a、12b アンテナ終端部
13a、13b視認窓
20、21インサートアンテナ
100 無線受信装置

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