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図面 (3)

課題

インターロイキン5(IL−5)および過剰な好酸球産生によって媒介される症状の処置および診断のための方法の提供。

解決手段

好酸球性気管支炎を患うヒトに少なくとも1種の抗IL−5抗体を含んでなる組成物投与することを含んでなる、好酸球性気管支炎の処置方法

概要

背景

概要

インターロイキン5(IL−5)および過剰な好酸球産生によって媒介される症状の処置および診断のための方法の提供。好酸球性気管支炎を患うヒトに少なくとも1種の抗IL−5抗体を含んでなる組成物投与することを含んでなる、好酸球性気管支炎の処置方法。なし

目的

ドナー抗体」とは、変更免疫グロブリンコード領域および結果として発現される変更抗体に、ドナー抗体に特徴的な抗原特異性および中和活性を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

好酸球性気管支炎を患うヒトに少なくとも1種の抗IL−5抗体を含んでなる組成物投与することを含んでなる、好酸球性気管支炎の処置方法

請求項2

前記ヒトが、ステロイド依存性好酸球性気管支炎である、請求項1に記載の方法。

請求項3

前記ステロイドが、プレドニゾンおよび/またはプレドニゾロンである、請求項2に記載の方法。

請求項4

前記好酸球性気管支炎が、重度である、請求項1に記載の方法。

請求項5

前記少なくとも1種の抗IL−5抗体が、ヒトIL−5対するものである、請求項1に記載の方法。

請求項6

前記少なくとも1種の抗IL−5抗体が、中和型である、請求項5に記載の方法。

請求項7

前記少なくとも1種の抗IL−5抗体が、ヒト化されている、請求項1に記載の方法。

請求項8

前記少なくとも1種の抗IL−5抗体が、配列番号19を含んでなる重鎖を含んでなる、請求項1に記載の方法。

請求項9

前記少なくとも1種の抗IL−5抗体が、配列番号21を含んでなる軽鎖を含んでなる、請求項1に記載の方法。

請求項10

前記ヒトが、アトピー性喘息アトピー性皮膚炎アレルギー性鼻炎非アレルギー性鼻炎喘息、重度の喘息、慢性好酸球肺炎アレルギー性気管支肺アスペルギルス症セリアック病チャーグ・シュトラウス症候群、好酸球性筋肉痛症候群、過好酸球性症候群偶発性血管性浮腫を含む浮腫反応蠕虫感染症寄生虫感染および/または寄生虫感染の処置に関連する好酸球増加症オンコセルカ皮膚炎好酸球性食道炎、好酸球性胃炎、好酸球性胃腸炎、好酸球性腸炎、好酸球性大腸炎マイクロポリープ症鼻ポリープ症アスピリン不耐性喘息、閉塞性睡眠時無呼吸慢性喘息クローン病硬皮症および心内膜心筋線維症からなる群から選択される過剰な好酸球産生に関連する少なくとも1つの付加的障害を患っている、請求項1に記載の方法。

請求項11

前記少なくとも1種の抗IL−5抗体を含んでなる組成物が、静脈内に投与される、請求項1に記載の方法。

請求項12

前記少なくとも1種の抗IL−5抗体を含んでなる組成物が、750mgの用量で投与される、請求項11に記載の方法。

請求項13

前記静脈用量が、30分以上かけて静脈内に投与される、請求項11に記載の方法。

請求項14

前記ヒトが、前記ステロイド依存性好酸球性気管支炎に対してプレドニゾンを投与され、前記プレドニゾンが、ステロイド依存性好酸球性気管支炎を患う前記ヒトにおいて、前記少なくとも1種の抗IL−5抗体を含んでなる組成物による処置後、少なくとも約90%減量される、請求項2に記載の方法。

請求項15

ステロイド依存性好酸球性気管支炎を患うヒトが、前記少なくとも1種の抗IL−5抗体を含んでなる組成物を少なくとも1回用量を受容した後、好酸球性気管支炎の増悪統計学的に有意な軽減を受ける、請求項2に記載の方法。

請求項16

前記ヒトにおける好酸球レベルが、前記少なくとも1種の抗IL−5抗体を含んでなる組成物を少なくとも1回投与した後に正常範囲内まで減少される、請求項1に記載の方法。

請求項17

前記好酸球レベルが、前記抗IL−5抗体を含んでなる組成物の最終投与後少なくとも8週間、正常範囲内にとどまる、請求項16に記載の方法。

請求項18

前記少なくとも1種の抗IL−5抗体を含んでなる組成物が、一次抗IL−5抗体および二次抗IL−5抗体を含んでなる、請求項1に記載の方法。

請求項19

前記少なくとも1種の抗IL−5抗体を含んでなる組成物が、ステロイドと併用投与される、請求項1に記載の方法。

請求項20

前記少なくとも1種の抗IL−5抗体を含んでなる組成物が、好酸球性気管支炎の増悪を制御するために患者に必要なステロイドの量をプラセボに比べて統計学的に有意に減量させる、請求項2に記載の方法。

請求項21

前記好酸球レベルが、前記ヒトの血液および/またはにおいて減少される、請求項16に記載の方法。

請求項22

前記患者が喘息も患っている、請求項1に記載の方法。

請求項23

前記喘息が重度である、請求項22に記載の方法。

関連出願の参照

0001

本願は、引用することによりそのまま本明細書の一部とされる2008年3月28日に出願された米国仮出願第61/040,363号の利益を主張する。

発明の背景

0002

発明の分野
本発明は、一般に、IL−5および過剰な好酸球産生によって媒介される症状の処置および診断のための方法、より詳しくは、抗IL−5抗体を用いた好酸球性気管支炎の処置に関する。

0003

発明の背景
好酸球は、肺組織における過敏性反応に関連するアレルギー性障害を含む多様な炎症性病態病因に関連づけられている(Butterfield et al., In: Immunopharmacology of Eosinophils, H. Smith and R. Cook, Eds., p.151-192, Academic Press, London(1993))。
顕著な例は喘息、すなわち、非特異的な気管支過敏症に至る気道の可逆的閉塞を特徴とする疾患である。そして、これは気管支粘膜のレベルでの慢性炎症性反応およびマクロファージリンパ球および好酸球による特徴的な浸潤の発生に依存する。好酸球は、この疾患に典型的な粘膜損傷の開始に中枢的役割を果たすようである(Corrigan et al., Immunol. Today, 13:501-507(1992))。慢性喘息患者循環気管支分泌物および実質において活性化された好酸球の数の増加が報告され、様々な肺機能検査により測定される疾患の重篤度は血中の好酸球数と相関する(Griffen et al., J. Aller. Clin. Immunol., 67:548-557(1991))。好酸球数の増加は、多くは脱顆粒過程で、遅発型喘息反応を受けている患者の気管支肺胞洗浄(BAL)液中にも回収され、好酸球数を減らすことは、通常、ステロイド治療の結果として、臨床症状の改善に関連している(Bousquet et al., N. Eng. J. Med., 323:1033-1039(1990))。

0004

インターロイキン5(IL−5)は、主として活発化されたCD4+Tリンパ球によって産生されるホモ二量体糖タンパク質である。ヒトにおいて、IL−5は、主として好酸球の増殖および分化の制御を担う。IL−5レベルの上昇は、喘息患者気管支肺胞洗液中で検出される(Motojima et al., Allergy, 48:98(1993))。IL−5を遺伝子導入されたマウスは、抗原性刺激不在下で末梢血および組織の著しい好酸球増加を示し(Dent et al., J. Exp. Med., 172:1425(1990))、抗ネズミIL−5モノクローナル抗体は、マウスの血液および組織における好酸球増加(Hitoshi et al., Int. Immunol., 3:135(1991))ならびに実験動物における寄生虫感染およびアレルゲン曝露に関連した好酸球増加(Coffman et al., Science, 245:308-310(1989), Sher et al., Proc. Natl. Acad. Sci., 83:61-65(1990), Chand et al., Eur. J. Pharmacol., 211:121-123(1992))の軽減に効果を有することが示されている。

0005

好酸球性気道炎症、好酸球性気管支炎は、コルチコステロイドによる処置に対する応答予測することが知られている喘息の構成要素である(Hargreave, FE, J Allergy Clin Immunol, 102:S102-5 (1998))。これは、痰中の好酸球増加により特定することができ、また、喘息ではない患者においても発症し得る(Hargreave, FE and Paramerwaran, K. Eur Respir J, 28:264-7 (2006))。喘息患者(Jayaram, et al. Eur Respir J. 27:483-94 (2006))または慢性閉塞性肺疾患患者(Siva, et al. Eur Respir J, 29:906-13 (2007))において、気道における好酸球の正常化は喘息管理を改善し、増悪を予防する。

0006

コルチコステロイドは、喘息および好酸球性気管支炎における好酸球数および他の炎症性成分の抑制に極めて有効であるにもかかわらず、重度の喘息患者、そして、より最近では、軽度から中等度の喘息患者の双方において副作用が懸念されている。唯一の他の主要な抗炎症薬治療法であるクロモグリク酸塩(クロモリンナトリウムおよびネドクロミル)は、コルチコステロイドよりもかなり有効性は低く、その正確な作用機序はまだ確認されていない。

0007

現在のところ、好酸球性気管支炎の処置において、プレドニゾン節約効果を有し得るような優れた薬剤はない。従って、それを必要とするヒトにおいて好酸球を減少させるための本発明の方法が必要とされる。

0008

発明の概要
本発明の一実施態様において、好酸球性気管支炎を患う前記ヒトに少なくとも1種類の抗IL−5抗体を含んでなる組成物投与することを含んでなる、好酸球性気管支炎の処置方法が提供される。

図面の簡単な説明

0009

研究デザイン
無作為化後の最初の増悪までの時間
パネルA)および血液(パネルB)中の好酸球

0010

発明の詳細な説明
I.定義
本明細書において「抗IL−5抗体」とは、任意の種に由来するIL−5に結合する任意の抗体、抗体フラグメントまたは単鎖抗体を意味する。抗体フラグメントとしては、免疫グロブリン定常領域の全部または一部を欠いた抗体、例えば、Fv、FabまたはF(ab)2などが挙げられる。抗IL−5抗体は、ネズミ抗体、キメラ抗体ヒト化抗体または完全ヒト抗体であり得る。抗体は中和されていてもよい。抗IL−5抗体のいくつかの例は、引用することにより本明細書の一部とされる米国特許第5,683,892号、同第5,693,323号、同第5,783,184号、同第5,851,525号、同第6,129,913号、同第5,096,071号、同第6,056,957号および同第6,451,982号に記載されている。加えて、ヒト化抗IL−5抗体は様々な参考文献に記載されており、レリズマブ(SCH55700)およびメポリズマブ(SB240563)が挙げられる(Greenfeder, et al., Respiratory Research, 2(2):71-79(2001))。メポリズマブ(SB240563)は、ヒトインターロイキン−5(IL−5)に特異的な完全ヒト化モノクローナル抗体IgG1、κ、mAb)である。他の抗IL−5抗体は米国特許第7,422,742号および同第7,141,653号に記載されており、これらもまた引用することにより本明細書の一部とされる。

0011

「中和する」とは、ヒトIL−5がその特異的受容体へ結合するのを妨げることによって、またはその受容体を介したIL−5のシグナル伝達阻害することによって、IL−5活性を阻害する抗体が結合を生じることを意味する。B13細胞バイオアッセイにおいて測定されるIL−5活性の阻害において90%有効、好ましくは95%有効、最も好ましくは100%有効である場合に、mAbは中和される。抗体結合は、BIAcoreオプティカルバイオセンサー(Pharmacia Biosensor, Uppsala, Sweden) および/またはELISAアッセイの使用を含む当技術分野で公知のいくつかのアッセイにより測定することができる。

0012

「高い親和性」とは、光学バイオセンサ分析によって決定されるヒトIL−5に対する3.5×10−11M以下のKdを特徴とする結合親和性を有する抗体を意味する。Fabフラグメントに対するIL−5のKdは、光学バイオセンサーによって決定される約9×10ー11Mと評価され得る。

0013

「ヒトIL−5に対する結合特異性」とは、抗体はヒトIL−5に対して、限定されるものではないが、ネズミIL−5などの非ヒトIL−5相同分子種に比べて高い親和性を有することを意味する。例えば、ヒトIL−5に対して結合特異性を有する抗体は、ヒトIL−5に対しては2.2×10−11M以下のKdを有するが、非ヒトIL−5相同分子種に対してのKdは2.2×10−11Mより大きい。

0014

Fv、Fc、Fd、FabまたはF(ab)2はそれらの標準的な意味で用いられる(例えば、Harlow et al., Antibodies A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory, (1988)参照)。

0015

本明細書において「操作された抗体」とは、一種の変更された抗体、すなわち、選択されたアクセプター抗体の軽鎖および/または重鎖可変ドメインの一部が選択されたエピトープに対して特異性を有する1以上のドナー抗体に由来する類似部分置換されている全長合成抗体(例えば、抗体フラグメントに対してキメラ抗体またはヒト化抗体)を表す。
例えば、このような分子は、変更されていない軽鎖(またはキメラ軽鎖)と会合したヒト化重鎖(またはその逆)を特徴とする抗体を含み得る。操作された抗体は、ドナー抗体の結合特異性を保持するために、アクセプター抗体の軽鎖および/または重鎖可変ドメインフレームワーク領域をコードする核酸配列の変更も特徴とし得る。これらの抗体は、本明細書に記載されている、アクセプター抗体由来の1以上のCDR(好ましくは全て)をドナー抗体由来のCDRで置換することを含み得る。

0016

「キメラ抗体」とは、アクセプター抗体に由来する軽鎖および重鎖定常領域と会合したドナー抗体に由来する天然型可変領域(軽鎖および重鎖)を含む一種の操作された抗体を意味する。

0017

「ヒト化抗体」とは、非ヒトドナー免疫グロブリンに由来するそのCDRを有する(その分子の残りの免疫グロブリン由来部分は1つ(またはそれを超える)ヒト免疫グロブリンに由来する)一種の操作された抗体を意味する。加えて、フレームワークサポート残基は、結合親和性を保存するために変更することもできる(例えば、Queen et al., Proc. Natl Acad Sci USA, 86:10029-10032(1989), Hodgson et al., Bio/Technology, 9:421(1991)参照)。

0018

「ドナー抗体」とは、変更免疫グロブリンコード領域および結果として発現される変更抗体に、ドナー抗体に特徴的な抗原特異性および中和活性を提供するように、第1の免疫グロブリンパートナーに、その可変領域、CDRまたは他の機能的フラグメントまたはそれらの類似体の核酸配列を与える(モノクローナルまたは組み換え)抗体を意味する。本発明において用いるのに適した1つのドナー抗体として、2B6と呼ばれる非ヒト(すなわち、ネズミ)モノクローナル抗体がある(引用することにより本明細書の一部とされる米国特許第5,683,892号、同第5,693,323号、同第5,783,184号、同第5,851,525号および同第6,129,913号参照)。抗体2B6は、高親和性の、ヒトIL−5特異的な(すなわち、ネズミIL−5を認識しない)、適切なネズミIgG定常領域にそれぞれ配列番号2および16の可変軽鎖DNAおよびアミノ酸配列とそれぞれ配列番号1および15の可変重鎖DNAおよびアミノ酸配列を有するイソ型IgG1の中和抗体として定義される。

0019

「アクセプター抗体」とは、第1の免疫グロブリンパートナーにその重鎖および/または軽鎖フレームワーク領域および/またはその重鎖および/または軽鎖定常領域をコードする核酸配列の全て(または任意の部分、しかしながら好ましくは全て)を与える、ドナー抗体とは異種の(モノクローナルまたは組換え)抗体を意味する。好ましくは、ヒト抗体はアクセプター抗体である。

0020

「CDR」は、免疫グロブリン重鎖および軽鎖の超可変領域である抗体の相補性決定領域アミノ酸配列として定義される。例えば、Kabat et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest, 4th Ed., U.S. Department of Health and Human Services, National Institutes of Health(1987)参照。免疫グロブリンの可変部分には、3つの重鎖および3つの軽鎖CDR(またはCDR領域)がある。従って、本明細書において「CDR」は、3つ全ての重鎖CDRまたは3つ全ての軽鎖CDR(または、適切であれば、全ての重鎖と全ての軽鎖CDRの双方)を意味する。

0021

CDRは、抗体が抗原またはエピトープに結合するための大多数の接触残基を提供する。本発明において注目されるCDRは、ドナー抗体の可変重鎖および軽鎖配列に由来し、天然型CDRの類似体を含み、この類似体も、それらが由来するドナー抗体と同じ抗原結合特異性および/または中和能力共有または保持する。

0022

「抗原結合特異性または中和能力を共有する」とは、例えば、mAb 2B6(米国特許番号5,683,892号、同第5,693,323号、同第5,783,184号、同第5,851,525号および同第6,129,913号参照)は特定レベルの抗原親和性を特徴づけることができるが、適切な構造環境の2B6の核酸配列によってコードされるCDRが、より低い、またはより高い親和性を持ち得ることを意味する。しかしながらこのような環境にある2B6のCDRも、2B6と同じエピトープを認識すると思われる。2B6の重鎖CDRの例としては配列番号7、配列番号8、配列番号9が挙げられ、2B6の軽鎖CDRとしては配列番号10、配列番号11および配列番号12が挙げられる。

0023

機能的断片」とは、その断片が由来する抗体と同じ抗原結合特異性および/または中和能力を保持する部分的な重鎖または軽鎖可変配列(例えば、免疫グロブリン可変領域アミノ末端またはカルボキシ末端軽微欠失)である。

0024

「類似体」とは、少なくとも1つのアミノ酸によって改変されるアミノ酸配列であり、この改変は化学的なものであっても、あるいは数個(すなわち、10以下)のアミノ酸の置換または再配列であってもよく、この改変は、そのアミノ酸配列に、改変されていない配列の生物学的特徴(例えば、抗原特異性および高親和性)をそのアミノ酸配列に保持させるものである。例えば、特定のエンドヌクレアーゼ制限部位がCDRコード領域内またはその周辺作出される場合、(サイレント突然変異が置換により構築することができる。

0025

類似体は、対立遺伝子変異としても生じ得る。「対立遺伝子変異または改変」は、本発明のアミノ酸またはペプチド配列をコードする核酸配列の改変である。このような変異または改変は、遺伝コード縮重のためであるか、または所望の特徴を提供するために故意に操作されてもよい。これらの変異または改変は、コードされる任意のアミノ酸配列に変更をもたらすものであってもなくてもよい。

0026

エフェクター因子」とは、改変された抗体、および/またはドナー抗体の天然もしくは合成の軽鎖もしくは重鎖、またはドナー抗体の他のフラグメントを常法により結合させることができる非タンパク質性の担体分子を意味する。このような非タンパク質性担体診断分野にて用いられる通常の担体、例えば、ポリスチレンまたは他のプラスチックビーズ、例えばBIAcore[Pharmacia]系において用いられる多糖類、または医薬分野にて有用で、ヒトおよび動物への投与が安全な他の非タンパク質性物質包含し得る。他のエフェクター因子は、重金属原子キレートするための大環状分子または放射性同位元素を含み得る。このようなエフェクター因子、例えばポリエチレングリコールは、変更された抗体の半減期を増加させるためにも有用であり得る。

0027

ポリペプチド」とは、ペプチド結合または改変ペプチド結合(すなわち、ペプチドイソスター)によって互いに結合された2つ以上のアミノ酸を含んでなる任意のペプチドまたはタンパク質を意味する。「ポリペプチド」は、ペプチド、オリゴペプチドまたはオリゴマーと呼ばれる短い鎖と、一般にタンパク質と呼ばれる長い鎖の双方を意味する。ポリペプチドは、遺伝子によりコードされている20のアミノ酸以外のアミノ酸を含んでもよい。「ポリペプチド」は、翻訳後プロセシングなどの天然のプロセスによるか、または当技術分野で周知の化学修飾技術によって改変されたアミノ酸配列を含む。このような改変は、基本テキストおよびより詳細なモノグラフ、ならびに膨大な研究論文に十分記載されている。改変は、ペプチド主鎖アミノ酸側鎖およびアミノ末端またはカルボキシ末端を含め、ポリペプチドのどこにでも生じ得る。言うまでもなく、あるタンパク質のいくつかの部位に同程度または異なる程度で同種の改変が存在してもよい。また、あるポリペプチドが多種の改変を含んでもよい。ポリペプチドはユビキチン化の結果として分枝していてもよく、分枝の有無にかかわらず、それらは環状であってもよい。環状、分枝型および分枝した環状のポリペプチドは翻訳後の天然プロセスから生じたものでも、または合成法により製造されたものでもよい。改変はアセチル化アシル化ADPリボシル化アミド化フラビン共有結合ヘム部分の共有結合、ヌクレオチドまたはヌクレオチド誘導体の共有結合、脂質または脂質誘導体の共有結合、ホスファチジルイノシトールの共有結合、架橋環化ジスルフィド橋の形成、脱メチル化、共有結合的架橋の形成、システインの形成、ピログルタミン酸の形成、ホルミル化、γ−カルボキシル化グリコシル化、GPIアンカーの形成、ヒドロキシル化ヨウ素化メチル化ミリストイル化酸化タンパク質分解プロセシングリン酸化プレニル化ラセミ化セレノイル化、硫酸化トランスファーRNAにより媒介されるタンパク質へのアミノ酸の付加(例えばアルギニン化)、およびユビキチン化が挙げられる。例えば、PROTEINS-STRUCTURE AND MOLECULAR PROPERTIES, 2nd Ed., T. E. Creighton, W. H. Freeman and Company, New York, 1993 and Wold, F., Posttranslational Protein Modifications: Perspectives and Prospects, pgs. 1-12 inPOSTTRANSLATIONALCOVALENTMODIFICATION OF PROTEINS, B. C. Johnson, Ed., Academic Press, New York, 1983; Seifter, et al., "Analysis for protein modifications and nonprotein cofactors", Meth. Enzymol.(1990) 182:626-646およびRattan, et al., “Protein Synthesis: Posttranslational Modifications and Aging”, Ann NY Acad Sci(1992)663:48-62参照。

0028

本願明細書において用語としての「変異体」は、それぞれ参照ポリヌクレオチドまたはポリペプチドとは異なるが、必須の特性を保持するポリヌクレオチドまたはポリペプチドである。ポリヌクレオチドの典型的変異体は、もう一方の参照ポリヌクレオチドとヌクレオチド配列が異なる。変異体のヌクレオチド配列の変化は、参照ポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチドのアミノ酸配列を変化させるものであっても変化させないものであってもよい。ヌクレオチド変化は、後述するように、参照配列によりコードされるポリペプチドのアミノ酸の置換、付加、欠失、融合および末端切断をもたらし得る。ポリペプチドの典型的な変異体は、別の参照ポリペプチドとはアミノ酸配列が異なる。通常、違いは、参照ポリペプチドと変異体の配列は全体的によく似ており、また、多くの領域において同一であるように限定される。変異体および参照ポリペプチドは、1以上の置換、付加、欠失の任意の組合せでアミノ酸配列が異なってもよい。置換または挿入されたアミノ酸残基は、遺伝コードによりコードされるものであってもなくてもよい。ポリヌクレオチドまたはポリペプチドの変異体は、対立遺伝子変異体などの天然に存在するものでも、あるいは天然に存在することが知られていない変異体であってもよい。ポリヌクレオチドおよびポリペプチドの非天然変異体は、突然変異誘発技術または直接的合成によって作出することができる。

0029

本明細書において、「好酸球性気管支炎」とは、哺乳類が、コルチコステロイド治療に応答する量的痰中細胞数(好酸球が2%を上回る)を有する状態を意味する。それは、単独でも、または喘息に合併して、もしくは慢性閉塞性肺疾患COPD)を有する患者の一部に発症し得る。一般に、喘息患者と比較して、好酸球性気管支炎患者の症状はのみであり、肺機能および気道反応性は双方とも正常である(Thomson and Chaudhuri American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine 170:4-5 (2004)、およびGibson, et al. Thorax 57:178-182 (2002))。大部分の患者において、好酸球性気管支炎はステロイド吸入による処置に応答するが、一部の患者では、管理を維持するために最少用量のプレドニゾンが必要である。患者がいずれかの状態の症状を管理するために少なくとも35〜40mg/日のプレドニゾン(predisone)を必要とする場合、その好酸球性気管支炎および/または喘息は重度であるとみなし得る。

0030

本明細書において「気道好酸球増加症」とは、患者が、限定されるものではないが、肺などの任意の気道において、量にかかわらず好酸球を有するいずれの疾患または障害も意味する。好酸球は、例えば、生検により、または痰および/もしくは洗浄液において検出することができる。気道好酸球増加症に関連する疾患としては、限定されるものではないが、好酸球性喘息、好酸球性COPD、好酸球性気管支炎、および限定されるものではないが、ライノウイルスなどのウイルス感染に関連する気道好酸球増加症が挙げられる(Shinohara, et al. Allergol Int. 2008 Dec 1;57(4); Wos, et al. Am JRespir Crit Care Med. 2008; Handzel, et al. T cells. J Immunol. 1998 Feb 1;160(3):1279-84.PMID; Mercer, et al. Respir Res. 2005; 6:151;およびSaetta, et al. Clin Exp Allerg 1996;26:766-774)。

0031

本明細書において、「難治性喘息」とは、患者が以下に示す1つまたは両方の主要判定基準および2つの副次的判定基準を有する状態を意味する。

0032

主要な特徴
軽度から中等度の持続性喘息レベルへの管理を達成するためには:
1.連続的またはほぼ連続的な(一年の50%以上)経口コルチコステロイドによる処置2.高用量の吸入コルチコステロイドによる処置が必要:
薬物 用量(μg/日) 用量(吸入回数/日)
a.二プロピオン酸ベクロメタゾン>1,260 >40回(42μg/吸入)
>20回(84μg/吸入)
b.ブデソニド>1,200 >6回
c.フルニソリド>2,000 >8回
d.プロピオン酸フルチカゾン> 880 >8回(110μg)
>4回(220μg)
e.トリアムシノロンアセトニド>2,000 >20回

0033

副次的特徴
1.例えば長時間作用型βアゴニストテオフィリンまたはロイコトリエンアンタゴニストなどの吸入コルチコステロイドに加え、対照投薬による毎日の処置が必要。
2.毎日、またはほぼ毎日の短時間作用型βアゴニストの使用が必要な喘息症状
3.持続性気道閉塞(FEV1<80%予測値;日内PEF変動>20%)4.喘息の救急受診が1年に1回以上
5.経口ステロイドの「バースト」が1年に3回以上
6.経口または吸入コルチコステロイド用量の25%以下の減量で急速に悪化
7.過去に致死に近い喘息事象
*他の状態は除外されていること、増悪因子が処置されていること、患者は一般に服薬順守することが必要。
Fahy, J. Am. J. Respir. Crit. Care Med., Volume 162, Number 6, December 2000, 2341-2351

0034

本明細書において「重度の喘息」とは、難治性喘息患者を含めるものとする。重度喘息患者とは、必ずしも常に気流閉塞がなくてもよく、また、気道過敏性があってもなくてもよいが、比較的安定した疾患(治療中)背景を持ちながら突然増悪した場合でもよい。「重度の喘息」とはまた、当技術分野において、ATS以外の様々な臨床基準、例えば、喘息の管理と予防のための世界戦略、喘息に関する国際指針GINA)2007により設定されたガイドライン、ならびに当技術分野で公知の他のガイドラインにより定義されると理解される。

0035

本明細書において、好酸球を「低減する」とは、少なくとも1種類の抗IL−5抗体の投与後に患者の血液および/または痰(sputum)中に見られる好酸球の量が減少することを意味する。

0036

本明細書において「併用投与」または「併用投与する」とは、同じ患者に2種類以上の化合物を投与することを意味する。このような化合物の同時投与は、同時もしくはほぼ同時(例えば、同じ時間内)、または互いに数時間内もしくは数日以内であってよい。例えば、第1の化合物を1週間に1回投与し、第2の化合物を毎日併用投与してもよい。

0037

本明細書において「過剰な好酸球産生に関連する障害」は、異常な症状が好酸球の産生のための発現し得るいずれの障害または疾患も意味する。過剰な好酸球産生に関連する障害としては、限定されるものではないが、好酸球性気管支炎、アトピー性喘息アトピー性皮膚炎アレルギー性鼻炎非アレルギー性鼻炎、喘息、重度の喘息、慢性好酸球性肺炎アレルギー性気管支肺アスペルギルス症セリアック病(coeliac disease)、チャーグ・シュトラウス症候群結節性動脈周囲炎およびアトピー)、好酸球性筋肉痛症候群、過好酸球性症候群偶発性血管性浮腫を含む浮腫反応蠕虫感染症、寄生虫感染および/または寄生虫感染の処置に関連する好酸球増加症、オンコセルカ(onchocercal)皮膚炎、好酸球関連胃腸疾患(限定されるものではないが、好酸球性食道炎、好酸球性胃炎、好酸球性胃腸炎、好酸球性腸炎および好酸球性大腸炎を含む)、マイクロポリープ症およびポリープ症、アスピリン不耐性、喘息および閉塞性睡眠時無呼吸が含まれる。好酸球由来の分泌生成物は、腫瘍における脈管形成および結合組織形成の促進および例えば慢性喘息、クローン病硬皮症および心内膜心筋線維症などの症状で見られる線維症反応とも関連づけられている(Munitz A, Levi-Schaffer F. Allergy 2004; 59: 268-75, Adamko et al. Allergy 2005; 60: 13-22, Oldhoff, et al. Allergy 2005; 60: 693-6)。

0038

本発明の方法により誘発される治療応答は、ヒトIL−5に対する抗IL−5抗体に結合し、そしてその後、好酸球刺激を遮断することによって生じる。従って、本発明の方法は好酸球性気管支炎を受けている人に極めて望ましい。

0039

本明細書では、その方法は好酸球性気管支炎を患うヒトに少なくとも1種類の抗IL−5抗体を含んでなる組成物を投与することを含む、好酸球性気管支炎の処置方法が提供される。いくつかの態様において、前記の好酸球性気管支炎を患うヒトは、ステロイド依存性好酸球性気管支炎である。いくつかの態様において、ステロイドはプレドニゾンおよび/またはプレドニゾロンである。抗IL抗体は中和型であってもよい。別の態様において、少なくとも1種類の抗IL−5抗体はヒト化されている。少なくとも1種類の抗IL−5抗体は、配列番号19を含んでなる重鎖を含んでなり得る。少なくとも1種類の抗IL−5抗体は、配列番号21を含んでなる軽鎖を含んでなり得る。さらにもう1つの態様では、ヒトは、アトピー性喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、非アレルギー性鼻炎、喘息、重度の喘息、慢性好酸球性肺炎、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症、セリアック病、チャーグ・シュトラウス症候群、好酸球性筋肉痛症候群、過好酸球性症候群、偶発性血管性浮腫を含む浮腫、蠕虫感染症、寄生虫感染および/または寄生虫感染の処置に関連する好酸球増加症、オンコセルカ(onchocercal)皮膚炎、好酸球性食道炎、好酸球性胃炎、好酸球性胃腸炎、好酸球性腸炎、好酸球性大腸炎、鼻マイクロポリープ症、鼻ポリープ症、アスピリン不耐性喘息、閉塞性睡眠時無呼吸、慢性喘息、クローン病、硬皮症および心内膜心筋線維症からなる群から選択される過剰な好酸球産生に関連する少なくとも1つの付加的障害を患っている。

0040

さらにもう1つの態様では、少なくとも1種類の抗IL−5抗体を含んでなる組成物は静脈内に投与される。少なくとも1種類の抗IL−5抗体を含んでなる組成物は、750mgの用量で投与されてよい。この静脈用量は30分以上かけて静脈内に投与してよい。
もう1つの態様では、少なくとも1種類の抗IL−5抗体を含んでなる組成物は、約10分から約4時間以上の範囲、またはより具体的には、約20分から約60分間の範囲にわたって静脈内に投与されてよい。本発明のもう1つの態様では、少なくとも1種類の抗IL−5抗体を含んでなる組成物は皮下投与され、それは250mgの用量であってよい。
皮下用量は、ヒトに対して1〜3回またはそれ以上投与可能である。

0041

さらにもう1つの態様では、ヒトは前記ステロイド依存性好酸球性気管支炎に対してプレドニゾンおよび/またはプレドニゾロンを投与され、そして前記プレドニゾンは、ステロイド依存性好酸球性気管支炎を患う前記ヒトにおいて、前記少なくとも1種類の抗IL−5抗体を含んでなる組成物による処置後、少なくとも約90%減量される。ステロイド依存性好酸球性気管支炎を患うヒトは、前記少なくとも1種類の抗IL−5抗体を含んでなる組成物を少なくとも1回用量を受容した後、好酸球性気管支炎の増悪における統計学的に有意な軽減を受ける。前記ヒトにおける好酸球レベルは、当技術分野で理解されている正常範囲内まで減少し、限定されるものではないが、気管支洗浄などの様々な方法により測定することができる。例として、正常範囲内には、限定されるものではないが、好酸球2%未満の量的痰中細胞数が含まれる。好酸球レベルは、前記抗IL−5抗体を含んでなる組成物の最終投与後少なくとも8週間、正常範囲内にとどまる。血液および/または痰中の好酸球レベルは減少させることができる。

0042

もう1つの態様では、好酸球性気管支炎のヒトを処置するための方法が提供され、そこでは前記少なくとも1種類の抗IL−5抗体を含んでなる組成物は、一次抗IL−5抗体および二次抗IL−5抗体を含んでなる。少なくとも1種類の抗IL−5抗体を含んでなる組成物は、ステロイドと併用投与可能である。

0043

本発明ではまた、好酸球性気管支炎を患うヒトにおいて、好酸球を減少させるための方法も提供され、その方法は、一次抗IL−5抗体および二次抗IL−5抗体を含んでなる組成物を投与することを含んでなる。本明細書では、少なくとも1種類の抗IL−5抗体がステロイドとともに併用投与される方法も提供される。

0044

本発明はまた、好酸球性気管支炎の処置のための薬剤の製造における少なくとも1種類の抗IL−5抗体の使用も提供する。本発明は、好酸球性気管支炎の処置のための抗IL−5抗体またはそのフラグメントの使用を提供し、その使用はそれを必要とする患者に少なくとも1種類の抗IL−5抗体を含んでなる組成物を投与することを含んでなる。本明細書ではまた、好酸球性気管支炎を処置し得る、またはそれにより引き起こされる症状を緩和し得る、また、本明細書に記載の方法および使用のために処方された医薬組成物が提供される。本発明は、好酸球性気管支炎の処置における使用のための、単独またはステロイドと組み合わせて投与するための抗IL−5抗体を提供する。本発明の抗IL−5抗体はまた、本明細書に記載の総ての方法および使用のための抗IL−抗体を提供する。

0045

以下の実施例は、本発明の様々な態様を例示する。実施例1の結果は、参照によりそのまま本明細書の一部とされるParameswaran, et al. The New Engl J Med 360(10):985-993 (2009)に公開されている。
実施例1

0046

試験は、26週間までの無作為化プラセボ対照並行群間治験であった。患者は2週間毎に受診し、2週目に処置に無作為化された。IL−5に対するヒト化モノクローナル抗体である用量750mgのメポリズマブまたはプラセボを2、6、10、14および18週目に30分かけて投与した。患者が1日用量10mg以上のプレドニゾンを必要とする場合を除き、プレドニゾンの用量は、6、10、14、18および22週目に減量した。2週間毎に測定された変数は:Juniperの喘息管理質問票(ACQ)、Likert症状スコア、FEV1を測定するための最大呼気流量量曲線、およびサルブタモール200μg投与前および投与後15分の肺活量VC)、痰中量的細胞数および血中好酸球数であった。プレドニゾン減量の結果として、患者は、臨床増悪または厄介なステロイド離脱症状を起こす場合があった。増悪は、4回以上の吸入/日または2日連続の夜間もしくは覚醒時の呼吸器系症状のためのサルブタモール使用の増加、またはサルブタモール投与後FEV1の、無作為化を行った来診時からの15%を上回る減少、または咳に関するLikertスコアにおける2ポイントの変化により定義されるか、または治験責任医師により判定された。

0047

米国胸部学会に従い(American Thoracic Society, Standardization of Spiromerty, 1994 update, Am J Respir Crit Care Med, 152:1107-1136 (1995))、肺活量測定を実施し、予測値は、Crapo, et al.(Crapo, et al. Am Rev Respir Pis. 123:659-94 (1981))から得た。喘息管理は、有効な喘息管理質問票(Juniper, et al, Eur Respir J, 14:902-7 (1999))を用いて評価した。さらに、咳、喘鳴胸部圧迫感および息切れの症状は、各来診前の7日間に関して、7ポイントのLikertスケールで評価した(7 症状無し、1 悪化)(Guyatt, et al., J Chronic Dis, 40:1129-33 (1987))。Pizzichini, et al.(Pizzichini, et al. Eur Respir J, 9:1174-1180 (1996))が記載しているように痰を生じさせ、処理した。メタコリンに対する気道反応性は、β−アゴニストの投与を24時間差控えた後に、Cockcroft, et al.(Cockcroft, et al. Clin Allergy. 7:235-43 (1977))が記載している安静換気法を用いて測定した。

0048

この実施例に関して増悪は、胸部圧迫感の症状を管理するための、アルブテロール1日用量を4回以上の吸入とする患者主導型の増量、または以下に示すいずれか、すなわち、2日間連続の夜間または覚醒時呼吸器系症状、アルブテロール使用後のFEV1の、無作為化時のレベルからの15%を上回る減少、または一般的な臨床的増悪に基づく治験責任医師の裁量による、咳に関するLikertスコアの2ポイントの悪化、として定義した。後者の増悪に関しては、痰中の細胞数は、この判断を行う時には、処置を行っている医師には知らせず、増悪の定義においては考慮に入れなかった。

0049

増悪は、痰中の好中球増加症を伴わない限り、プレドニゾン30mgで7日間処置した。この期間中、患者は試験から離脱し、2および4週間目に再度受診した。増悪が好中球性気道炎症(痰1g中の総細胞数が>15×106個;好中球>80%)を伴う場合、500mgのアモキシシリンクラブラン酸を用いて1日2回、10日間処置し;好中球の増悪がある患者は、試験から離脱させず、プレドニゾン減量に関するプロトコールを継続した。

0050

サンプルサイズは、各処置群の増悪するであろう患者の割合の主要転帰に基づいていた。プラセボ投与のすべての患者は、用量が50%減量された場合に増悪することは予想されていたが、一方、処置群においては、多くて4人の患者が同様の用量の減量に対して増悪した。本試験のこの差異を検出する力は90%であった。正規分布したデータの群間比較を、対応のないt検定を用いて比較し、非正規分布しているデータは、包括解析における中央値検定を用いて比較した。比例するデータはフィッシャーの正確確率検定を用いて解析した。累積確率および処置群間の増悪までの時間は、コックス比例ハザード法により比較した。すべての検定両側検定であり、有意性は95%レベルで認め、解析はStatistical Package for Social Sciences, version 13.0 (SPSS, Chicago,IL)を用いて行った。

0051

以下の試験対象患者基準に適合する患者を、全身および高用量コルチコステロイド吸入により慢性的に処置されている喘息患者における、好酸球性気管支炎の痰中好酸球増加症のための抗IL5モノクローナル抗体療法の試験に登録した:
外来患者として追跡調査されており、たびたび起こる誘導痰中好酸球増加症を伴う増悪を予防するために(高用量のステロイド吸入処置に加えて)最小用量のプレドニゾン処置が必要であることが分っている、年齢18〜70成人患者
スクリーニングおよびベースライン調査の来診時に、痰中好酸球増加症および症状を示した患者。症状は、活動および睡眠に影響を与える程度でもよいが、処置する医師の意見では、憂慮するほど重度のものであってはならない。
気管支拡張薬を適切に差し控えた後に、サルブタモール(200mg)、およびメタコリンPC20吸入前後のFEV1が測定されるが、これらが異常である必要はない。なぜならプレドニゾンは好酸球性気管支炎の管理およびその臨床的帰結のために必要であり、気管支炎は、喘息のこれらの特徴なしに起こりうるからである。
・同じ用量のコルチコステロイドを、少なくとも1ヶ月間服用している。

0052

試験は、以下および図1に示すように、3つの連続する試験期間に分けられた:
期間1:症候性好酸球性気管支炎(喘息ありまたは無し)プレドニゾンが同用量で6週間以上投与される。
期間2:臨床的および好酸球性増悪、または厄介なステロイド離脱の影響がみられるまで、4週間間隔で、標準化されたプレドニゾン減量(および吸入ステロイド(プレドニゾンが試験処置中に中断された場合))を行う。
期間3:ウォッシュアウト

0053

患者は、2週間毎に来診した。抗IL−5抗体(メポリズマブ)750mgまたはプラセボの静脈内注射を、2、6、10、14および18週目に行った。プレドニゾンの用量は、標準的な方法で減量した。患者のデモグラフィックデータおよびベースライン特性の概要を表1に示す。

0054

0055

結果
20人の患者のうち、19人が試験を終了した。作用性薬物を投与された1人の被験体は、心不全のため、3回目注入後に離脱したが、解析には含められた。従って、主要解析には20人の患者を含め、評価可能例のみの解析には、ベースライン評価時に気道好酸球増加症がみられた18人の被験体のみが含められた。

0056

主要転帰
増悪
プラセボ群では、12例の喘息増悪がみられた。9例は痰中好酸球増加症を、3例は痰中好中球増加症を伴っており、そのうちの2例は、痰中好酸球増加症を伴う増悪のために最終的に処置が施された患者であった。このように、プラセボ群では11人の患者のうち10人にプレドニゾンまたは抗生物質による処置につながる増悪がみられた。対照的に、メポリズマブ治療群では2例の事象がみられた(1例の好中球の増悪、および1例の副作用による離脱)(p=0.008)。増悪は、7人の患者におけるFEV1およびさらなる判定基準における減少(1人は積極的処置群、および6人はプラセボ群)、β2−アゴニスト救済の増加(プラセボ群3人の患者)、ならびに夜間症状(プラセボ群1人の患者)により特定された。Likertスケールのみにおける変化、または医師の裁量を、患者における増悪の特定またはプレドニゾン用量の変更に用いることはなかった。増悪までの時間の中央値は(気管支炎のタイプに関係なく)、プラセボ群では12週間、およびメポリズマブ群では20週間であった(p=0.003)(図2)。

0057

メポリズマブ群において好中球性気管支炎を伴う増悪はみられなかったが、一方、プラセボ群では3例認められた。

0058

プレドニゾン用量の減量
メポリズマブ群において、患者のプレドニゾンの平均(±標準偏差減少量は、プロトコールに合致する最大可能減少量の83.8%±33.4%であったのに対し、プラセボ群では47.4%±40.5%(p<0.04)であった。絶対的には、プレドニゾンの平均用量は、メポリズマブ群では11.9mgから3.9mgに減少し、プラセボ群では10.7mgから6.4mgに減少した(2群における減少の中央値、10mgから5mg)(P=0.11)。

0059

事前設定サブグループ解析
プラセボ群の10人の患者のうち、痰中好酸球増加症を伴う増悪がみられた8人のデータはその時に検閲したが、一方で、メポリズマブを投与された患者では、痰中好酸球増加症を伴う増悪はみられなかった(P=0.02)。プラセボ群において、痰中好中球増加症を伴う3例の増悪がみられた。メポリズマブ群では、定期的な来診の間に痰中好中球数の増加が5例発現したが(4人の患者において)、その発現は、増悪と定義される評価基準の変化を伴っていなかったため、処置されなかった。

0060

メポリズマブ群では、プレドニゾンの使用の平均(±標準偏差)減少量は、プロトコールに合致する最大可能減少量の94.3%±12.9%であったが、これに対してプラセボ群では47.5%±42.2%であった(p=0.01)。
事前設定二次転帰

0061

メポリズマブの単回注入は、痰中(P=0.005)および血液中の(P=0.004)好酸球数を正常範囲内へと減少させた。そのレベルは、メポリズマブの最終注入後、プレドニゾン用量の減量後8週に至るまで、依然として正常範囲内にとどまった(P=0.01)。対照的に、プレドニゾン用量の減量は、プラセボ群における痰中および血液中の好酸球数を有意に増加させた(図3および表2A)。5回目の注入後4週間に、痰中のリンパ球の有意な減少(P=0.001)がみられたことを除けば、痰中または血液中の好酸球以外の細胞種に対するメポリズマブの有意な効果はなかった。メポリズマブ処置により、FEV1における中等度の改善(平均300ml)、喘息症状の有意ではない改善、およびJuniperの喘息管理質問票のスコアの有意な改善(P=0.01)が認められた(表2Aおよび図3)。

0062

二次転帰
メポリズマブの単回注入は、痰中および血液中の好酸球を正常範囲内へ減少させ、その値はプレドニゾン用量の減量後(p<0.05)、およびメポリズマブの最終注入後8週間続いた。対照的に、プラセボ治療群においては、プレドニゾン減量により痰中および血液中の好酸球は有意に増加した(表2B)。メポリズマブ処置は、表2Aに示されるように、FEV1、喘息症状および喘息管理質問票スコアを改善させた。

0063

メポリズマブにより処置された患者の、処置前および処置後の変数の要約を、表2Aに示した。プラセボにより処置された患者の、処置前および処置後の変数の要約を、表2Bに示した。

0064

0065

0066

安全性
メポリズマブ群の1人の患者において、薬物注入回後進行性の息切れが起こり、試験から除外された。試験群割付を知らない治験責任医師は、この患者は冠動脈疾患既往症があると判断した;息切れは、虚血性心筋症による心不全に起因するものであった。
患者は、好酸球性心筋症を除外するための心内膜生検または心臓磁気共鳴診断は受けなかった。プラセボ群の1人の患者は、全試験が完了した6ヶ月後に自宅にて急死した。剖検では、死因は、おそらく心室頻脈性不整脈による突然の心停止と特定され、喘息の悪化が原因ではないとされた。メポリズマブ群の1人の患者では、プレドニゾンの用量が2.5mgに減量された時に、痛みと疲労感があると報告した。プラセボ群の1人の患者は、プレドニゾン12.5mg/日を5mg/日に減量する期間中に副腎機能低下症を示した(短期コルチコトロピン刺激試験に対するコルチゾール反応の鈍麻により示される)。他に重篤な副作用はなかった。メポリズマブに起因する血液化学検査値の有意な異常はなかった。

0067

考察
これらのデータは、経口のプレドニゾンおよびコルチコステロイド高用量吸入で処置された場合でさえ、痰中好酸球増加症が継続する、稀な喘息患者において、IL−5に対するヒト化モノクローナル抗体を用いる処置により、喘息の増悪の発生なしに、プレドニゾン用量の減量ができるようになることを示している。これらの結果は、類似抗体(Leckie, Qt al. Lancet 2000; 356: 2144-8; Kips, et al. Am J Respir Crit Care Med 2003; 167: 1655-9; and Flood-Page, et al. Am J Respir Crit Care Med 2007; 176: 1062-71)の、より一般的な型の喘息患者、および過好酸球増加症症候群(HES)と一致する患者(Klion, et al. Blood 2004; 103: 2939-2941; Garrett, et al. J Allergy Clin Immunol 2004; 113: 115-119; and Rothenberg, et al. N EnglJ Med 2008; 358: 1215-28)、ならびに痰中好酸球増加症を伴う喘息の2例の症例報告概要(Korn, et al. Am J Respir Crit Care Med 2007; 175: A486)、および喘息を伴うHES(Hargreave, et al. Clin Exp Allergy (abstract) 2004; 34: 1807)における以前の試験の否定的な結果とは対照的である。

0068

本試験の成人発症喘息の患者において、経口および吸入コルチコステロイド処置を行っても持続する痰中好酸球増加症は、抗IL−5処置により回復に向かい、患者は臨床的に改善した。対照的に、以前の試験では、痰中好酸球はいずれも測定されず、または試験開始時に痰中好酸球増加症はほとんどあるいは全くといっていいほどみられなかった(Kips, et al. Am J Respir Crit Care Med 2003; 167: 1655-9 and Flood-Page, et al Am J Respir Crit Care Med 2007; 176: 1062-71)。以前の試験で、ベースライン時に気道好酸球増加症がある患者の小下部集団に対するこの処置の効果を報告したものはなかった。従って、以前の治験において臨床的利益が認められなかったのは、無作為化された患者の大半が、本発明者らが試験した臨床的表現である、コルチコステロイド処置にもかかわらず持続する気道好酸球増加症に罹患していない患者であったためである可能性がある。

0069

本試験には、重大な限界がある。第一に、メポリズマブ群の方が痰中好酸球数が多く、2つの処置群間で痰中好酸球の開始時の割合がアンバランスであったことが挙げられる。
メポリズマブに応答する患者は、コルチコステロイド処置にもかかわらず痰中の好酸球数がより多い患者であると考えられる。第二に、本試験では有意なプレドニゾン節約効果が示されたにもかかわらず、2つの処置群において、臨床的により重要な転帰である最終プレドニゾン用量に統計学的に有意な差がなかったことが挙げられる。第三に、本試験は、変わりやすい気流制限により示される、喘息の過去の客観的エビデンスに依存していることが挙げられる。大部分の患者は、過去において頻繁な増悪があり、長時間作用型気管支拡張薬の維持量を服用しているか、またはベースライン時に中等度の気流閉塞があり、本試験では、ベースライン時にすべての患者においてアルブテロールの回復度、もしくはメタコリン気道過敏性を再テストしなかった。第四に、試験した患者は喘息および持続性の痰中好酸球増加症患者のほんの一部に過ぎず、本発明者らの得た結果は喘息の大部分の患者にあてはまるものではないであろう。第五に、努力にもかかわらず、治験責任医師はある程度痰中細胞数を知っていたために、彼らが処置の割り付けに対して完全にブラインド化されていなかった可能性がある。第六に、本試験は非常に小規模なものであり、臨床的方向性を示すものとみなすことはできないことが挙げられる。

0070

まとめれば、メポリズマブの静脈内投与は、経口プレドニゾン投与および高用量吸入ステロイド処置にもかかわらず痰中に好酸球が存在する喘息患者において、血液および痰中の好酸球を減少させ、プレドニゾン節約効果をもたらす。この小規模な予備的研究は、臨床的方向性を示す可能性があり、喘息における抗好酸球薬を試験するためには、気道好酸球増加症の被験体を選択することが重要であることを強調している。

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