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技術 グラビア印刷版及びそこに形成されるセル形状及び網点の作成方法

出願人 下村恭一
発明者 下村恭一
出願日 2017年10月27日 (1年10ヶ月経過) 出願番号 2017-208345
公開日 2019年4月25日 (4ヶ月経過) 公開番号 2019-064245
状態 特許登録済
技術分野 印刷版及びその材料 印刷版の製作及び複製
主要キーワード 固定概念 形状エッジ 摩耗片 変形セル 印刷濃度差 タワミ ザンカップ カラー絵柄
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年4月25日)のものです。
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図面 (20)

課題

グラビア印刷は、ドクター刃摩耗により各種の品質不良を発生するだけでなく、品質維持のための煩雑な作業がもとめられる。ドクター刃の摩耗を少なくするグラビア印刷版見出す

解決手段

ドクター刃の摩耗を少なくするために、平行四辺形セルAを形成する土手1、4を含む1画素の形状が4辺からなる平行四辺形で、該1画素の2辺に沿って土手幅が異なる土手1、4を設け、ドクター刃がセルAをまたぐ幅を狭くし、ドクター刃の摩耗を少なくする土手とインキをセルAに留める土手の役割に分け、更に土手に溝6を設けインキレリングを良好にする。

概要

背景

グラビア印刷凹版印刷方式の一つ印刷方式)に使用されるグラビア版は、過去はコンベンショナル方式と呼ばれた方法で製造されていたが、現在は銅メッキ層を形成した印刷シリンダーの表面をダイアモンド針で彫刻して凹部(以下、セルと呼ばれる通称名称と言う)を形成する電子彫刻グラビア印刷版、又は銅メッキ層を形成した印刷シリンダーの表面に感光樹脂膜を塗布し、土手(セルを囲む腐食されない銅メッキ部分)となる部分をレーザー露光硬化させ未硬化部を除去した後、銅メッキを腐食しセルを形成するダイレクト網グラビア版により、グラビア印刷版(セルを形成した後は耐刷性を持たせるために銅メッキ層に6から12ミクロンクロムメッキ層が設けられる)が製造されている。

コンベンショナル方式で、グラビア印刷版を製造する工程は、カーボンティッシュと呼ばれたゼラチンを主成分とする感光膜に90度に透明な線が交差するスクリーンフィルム焼き付け、更に絵柄となるポジフィルムを焼き付けた後、グラビア版の銅メッキ表面に露光面を転写した後、現像し次の腐食液を感光膜に含侵腐食することで印刷絵柄を形成するセル(凹部)を製造していた。ここで用いられた、スクリーンフィルムの形状が、現在のダイレクト網グラビア版にも引き継がれてきた。

画像を表現する一画素(175線の場合は145ミクロン×145ミクロン)が荒いグラビア印刷方式においては、三原色を45度の角度で直交する同じスクリーン角度でグラビア版を作成するとモワレと言われるハレーションが発生するため、この現象が画像に出ないように、各色のスクリーンの角度を15度から30度変える事で対処してきた。

また、従来の正四角形を45度傾けてグラビア印刷版に設けるセルを、亀甲版と呼ばれる正六角形積み重ねセル形状のグラビア版も使用されるようになっている。

いずれにおいても、調子柄を再現するグラビア版は、一定の線数を使用しスクリーンの角度を、先に記述したように変更(スクリーン角度を振る)して製造されるものである。一般的にグラビア印刷に使用される線数は、175線/インチであり、細かな文字などの場合は、200線/インチが、濃度が必要なベタ柄(調子柄のないもの)などにおいて150線/インチのスクリーンが使用されることが有る。

また、これらの線数において、線比と呼ばれる土手となる部分とセルとなる部分の幅の比は、1対3、1対3.5、1対4,1対5などの比率で1画素が構成されている。

異なる、グラビア印刷版の製造方法として、ダイアモンド針で銅メッキ層を連続彫刻しセルを形成する電子彫刻方式がある。この方式で形成されるセルの形状は、四角形に近い形状から、四角形を細長くしたダイア形状のまで、使用するダイアモンド針の先端角度交換により変更している。この形状の組み合わせで印刷時のモワレに対処している。

電子彫刻方式においても、調子柄を再現するグラビア版は、一定の線数を使用し、先に記述したように形状変更(ダイアモンド針に先端角度を変更する)して製造されるものである。一般的にグラビア印刷に使用される線数は、70線/cmであり、細かな文字などの場合は、80線/cmが、濃度が必要なベタ柄(調子柄のないもの)などにおいて60線/cm又はこれ以上に荒い線数でグラビア印刷版が製造される。

これらの従来製造されるグラビア印刷版は、先に記載した何れの方式においても印刷される絵柄の再現性に重点がおかれたものであった。

このようにして製造されたグラビア印刷版は、グラビア印刷機インキを塗布され、余分なインキはドクターで除去し、グラビア印刷版に設けられたセルのインキが充填され、該インキが被印刷物ニップ圧胴より圧接されることで転写され印刷は完了する。

従来グラビア印刷版においては、汎用的な直線の土手が直角に交差するセル形状又は亀甲状などの左右対称のセル形状で形成され、セルを囲む土手に関してはセルを形成するためにセルを囲む役割であり、個々の土手に対して役割が異なるものではなかった。なぜ本発明のような変形セルの形状が考えられ実用化されなかったのかは、下記2項目固定概念によるものと考えてよいと思われる。
1、直交する等間隔の土手でセルを形成する、又は左右対称のセル形状で形成するとの固定概念が有ったためだと思われる。
2、グラビア印刷版の製造方法の革新意匠性の向上を目的としていたために、セルは正方形が良いとの固定概念、及びグラビア印刷の印刷安定性の向上にセル形状及びセルと土手の幅が影響することに対するとの発想がなかったためと思われる。

概要

グラビア印刷は、ドクター刃摩耗により各種の品質不良を発生するだけでなく、品質維持のための煩雑な作業がもとめられる。ドクター刃の摩耗を少なくするグラビア印刷版を見出す。ドクター刃の摩耗を少なくするために、平行四辺形のセルAを形成する土手1、4を含む1画素の形状が4辺からなる平行四辺形で、該1画素の2辺に沿って土手幅が異なる土手1、4を設け、ドクター刃がセルAをまたぐ幅を狭くし、ドクター刃の摩耗を少なくする土手とインキをセルAに留める土手の役割に分け、更に土手に溝6を設けインキレリングを良好にする。

目的

ドクター刃の摩耗少なくするセルの形状を検討し、グラビア印刷版の新たなセルの形状を設けることによりドクター刃の摩耗を少なくし、耐刷性の向上を図りドクター刃の摩耗防止による印刷品質安定を向上し、またセル間のインキのレベリングを向上するために土手の一部に画線部を設け被印刷物へのインキ転写均一性が向上するグラビア印刷版を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ダイレクトグラビア印刷版の版面に設けられる画線部となるセルにおいて、該セルの形状又は該セルを形成する土手を含む1画素の形状が4辺からなる2辺の長さの異なる平行四辺形で、前記セルを形成する土手を含む1画素の交差する2辺に沿って土手は設けられ、該2辺の土手の一つが隣接する画素の一つの土手と直線状に連り、前記直線状に連なる土手を挟む100%濃度部から50%濃度部より選択された範囲の画線部となる2個のセルが溝により連結され、該溝が前記1画素の直線状に連なる土手に一箇所以上設けられており、前記直線状に連なる土手と交差する土手は、該直線状に連なる土手の土手幅未満の土手幅で任意の角度で設けられており、前記画線部となるセルが形成されていることを特徴とするグラビア印刷版。

請求項2

ダイレクト網グラビア印刷版の版面に設けられる画線部となるセルにおいて、該セルの形状又は該セルを形成する土手を含む1画素の形状が4辺からなる2辺の長さの異なる平行四辺形で、前記セルを形成する土手を含む1画素の交差する2辺に沿って土手は設けられ、該2辺の土手の一つが隣接する画素の一つの土手と直線状に連り、前記1画素の直線状に連なる土手においては、該直線状に連なる土手の幅方向の中央部に任意の形状の溝が一箇所以上設けられ、前記直線状に連なる土手と交差する土手は、該直線状に連なる土手の土手幅未より狭い土手幅で任意の角度で設けられていることを特徴とするグラビア印刷版。

請求項3

ダイレクト網グラビア印刷版の版面に設けられる画線部となるセルにおいて、該セルの形状又は該セルを形成する土手を含む1画素の形状が4辺からなる2辺の長さの異なる平行四辺形で、前記セルを形成する土手を含む1画素の交差する2辺に沿って土手は設けられ、該2辺の土手の一つが隣接する画素の一つの土手と直線状に連り、前記1画素の直線状に連なる土手と交差する土手が鋭角に交わる2カ所において、土手交点部近傍の土手形状を任意に変え、前記土手交点部近傍の腐食不足により形成されるセル形状を平行四辺形に近くしたこと、又は平行四辺形の鋭角部に土手交点の中心部に向かう溝を設けたこと、更には前記2点を併用したことを特徴とするグラビア印刷版。

請求項4

前記各画素を通る直線状に連なる土手に交差する土手には、前記直線状に連なる土手との間に隙間が設けられ、該隙間により交差する土手の幅は90%から70%の幅とし、更に該交差する土手は任意の形状で、前記画線部となるセルが形成されていることを特徴とする請求項1、請求項2、及び請求項3のグラビア印刷版。

請求項5

前記直線状に連なる土手の線数が1インチ間に100線から300線で、前記直線状に連なる土手幅とセル幅の線比は1対2から1対6で、前記直線状に連なる土手と交差する土手の土手幅は前記直線状に連なる土手の土手幅の0.1倍から1倍未満で、前記直線状に連なる土手に直交する1画素ピッチに対して前記交差する土手のピッチが0.5倍から5倍の1画素ピッチであることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、又は請求項4のグラビア印刷版。

請求項6

ダイレクト網グラビア印刷版の版面に設けられる画線部となるセルにおいて、該セルの形状又は該セルを形成する土手を含む1画素の形状が4辺からなる2辺の交わる長さが等しい正方形又は円周方向に土手交点の鋭角部を持つ菱形で、前記セルを形成する土手を含む1画素の交差する2辺に沿って土手は設けられ、前記1画素の土手が交わる円周方向に位置する2カ所の土手交点部近傍の土手形状を任意に変え前記土手交点部近傍の腐食不足により形成されるセル形状を前記正方形又は前記菱形に近い形状に若しくは土手交点部を土手が交わる中心部に向かい伸ばした形状にすること、及び前記1画素の土手が交わるグラビア印刷版の幅方向に位置する2カ所の土手交点部近傍の土手形状を任意に変え前記土手交点部近傍のセル幅を狭くすることの何れか一方又は両方を設けることを特徴とするグラビア印刷版。

請求項7

請求項1から6の何れかに記載のダイレクト網グラビア印刷版の版面に設けられる1画素を構成する画線部となるセル及び非画線部となる土手において、変化する画像の濃度情報をダイレクト網グラビア印刷版の網点の濃度情報に変換するために、100%濃度から50%濃度の範囲以内で同一の溝幅を有する画線部となる溝を前記土手に形成するに際し、又は前記画像の濃度によるセルサイズの変化に対応させて前記溝幅のサイズを変化させた溝を前記土手に形成するに際し、前記一画素内からはみでる前記溝の部分を、1画素内の前記土手内に分散させることを特徴とする網点の作成方法

技術分野

0001

本発明は、グラビア印刷版に設けられるセル形状に特徴を有するグラビア印刷版に関する。

背景技術

0002

グラビア印刷凹版印刷方式の一つ印刷方式)に使用されるグラビア版は、過去はコンベンショナル方式と呼ばれた方法で製造されていたが、現在は銅メッキ層を形成した印刷シリンダーの表面をダイアモンド針で彫刻して凹部(以下、セルと呼ばれる通称名称と言う)を形成する電子彫刻グラビア印刷版、又は銅メッキ層を形成した印刷シリンダーの表面に感光樹脂膜を塗布し、土手(セルを囲む腐食されない銅メッキ部分)となる部分をレーザー露光硬化させ未硬化部を除去した後、銅メッキを腐食しセルを形成するダイレクト網グラビア版により、グラビア印刷版(セルを形成した後は耐刷性を持たせるために銅メッキ層に6から12ミクロンクロムメッキ層が設けられる)が製造されている。

0003

コンベンショナル方式で、グラビア印刷版を製造する工程は、カーボンティッシュと呼ばれたゼラチンを主成分とする感光膜に90度に透明な線が交差するスクリーンフィルム焼き付け、更に絵柄となるポジフィルムを焼き付けた後、グラビア版の銅メッキ表面に露光面を転写した後、現像し次の腐食液を感光膜に含侵腐食することで印刷絵柄を形成するセル(凹部)を製造していた。ここで用いられた、スクリーンフィルムの形状が、現在のダイレクト網グラビア版にも引き継がれてきた。

0004

画像を表現する一画素(175線の場合は145ミクロン×145ミクロン)が荒いグラビア印刷方式においては、三原色を45度の角度で直交する同じスクリーン角度でグラビア版を作成するとモワレと言われるハレーションが発生するため、この現象が画像に出ないように、各色のスクリーンの角度を15度から30度変える事で対処してきた。

0005

また、従来の正四角形を45度傾けてグラビア印刷版に設けるセルを、亀甲版と呼ばれる正六角形積み重ねたセル形状のグラビア版も使用されるようになっている。

0006

いずれにおいても、調子柄を再現するグラビア版は、一定の線数を使用しスクリーンの角度を、先に記述したように変更(スクリーン角度を振る)して製造されるものである。一般的にグラビア印刷に使用される線数は、175線/インチであり、細かな文字などの場合は、200線/インチが、濃度が必要なベタ柄(調子柄のないもの)などにおいて150線/インチのスクリーンが使用されることが有る。

0007

また、これらの線数において、線比と呼ばれる土手となる部分とセルとなる部分の幅の比は、1対3、1対3.5、1対4,1対5などの比率で1画素が構成されている。

0008

異なる、グラビア印刷版の製造方法として、ダイアモンド針で銅メッキ層を連続彫刻しセルを形成する電子彫刻方式がある。この方式で形成されるセルの形状は、四角形に近い形状から、四角形を細長くしたダイア形状のまで、使用するダイアモンド針の先端角度交換により変更している。この形状の組み合わせで印刷時のモワレに対処している。

0009

電子彫刻方式においても、調子柄を再現するグラビア版は、一定の線数を使用し、先に記述したように形状変更(ダイアモンド針に先端角度を変更する)して製造されるものである。一般的にグラビア印刷に使用される線数は、70線/cmであり、細かな文字などの場合は、80線/cmが、濃度が必要なベタ柄(調子柄のないもの)などにおいて60線/cm又はこれ以上に荒い線数でグラビア印刷版が製造される。

0010

これらの従来製造されるグラビア印刷版は、先に記載した何れの方式においても印刷される絵柄の再現性に重点がおかれたものであった。

0011

このようにして製造されたグラビア印刷版は、グラビア印刷機インキを塗布され、余分なインキはドクターで除去し、グラビア印刷版に設けられたセルのインキが充填され、該インキが被印刷物ニップ圧胴より圧接されることで転写され印刷は完了する。

0012

従来グラビア印刷版においては、汎用的な直線の土手が直角に交差するセル形状又は亀甲状などの左右対称のセル形状で形成され、セルを囲む土手に関してはセルを形成するためにセルを囲む役割であり、個々の土手に対して役割が異なるものではなかった。なぜ本発明のような変形セルの形状が考えられ実用化されなかったのかは、下記2項目固定概念によるものと考えてよいと思われる。
1、直交する等間隔の土手でセルを形成する、又は左右対称のセル形状で形成するとの固定概念が有ったためだと思われる。
2、グラビア印刷版の製造方法の革新意匠性の向上を目的としていたために、セルは正方形が良いとの固定概念、及びグラビア印刷の印刷安定性の向上にセル形状及びセルと土手の幅が影響することに対するとの発想がなかったためと思われる。

先行技術

0013

先行の特許文献調査を行ったが、セル形状及びドクター摩耗を防止するセル形状及びセルに設けられる土手に異なる働きを付与する特許はなかった。

発明が解決しようとする課題

0014

グラビア印刷版に塗布されたインキを、ドクター刃で掻き落とすことにより、グラビア版に設けたセルにインキを充填し被印刷物に転写することでグラビア印刷は行われるが、ドクター刃はグラビア印刷版に加圧されているためドクター刃は摩耗する。ドクター刃の摩耗少なくするセルの形状を検討し、グラビア印刷版の新たなセルの形状を設けることによりドクター刃の摩耗を少なくし、耐刷性の向上を図りドクター刃の摩耗防止による印刷品質安定を向上し、またセル間のインキのレベリングを向上するために土手の一部に画線部を設け被印刷物へのインキ転写均一性が向上するグラビア印刷版を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0015

本発明は、ドクター刃の摩耗を少なくするために、平行四辺形のセルを形成する土手を含む1画素の形状が4辺からなる平行四辺形で、該1画素の交差する2辺に沿って土手は設けられ、画素間において対向して設けられる土手の一つは、各画素を通る直線状に連なる土手を形成しており、該直線状に連なる土手は、ドクター刃の加圧を受け止める土手であり土手幅を広くすることが望まれるが、広くすることによりセル間のインキの交わり阻害することになる為、該直線状に連なる土手に溝を設け少量のインキを転写することができる溝を設けることで、該溝により転写されたインキを介して隣り合うセルのインキが混じり合いインキレリングを良好にするものである。

0016

ドクター刃の摩耗を少なくし、インキレベリングをよくする直線状に連なる土手として、次の本第1発明から本第3発明の3形状の直線状に連なる土手から選択することができる。

0017

本第1発明のグラビア印刷版は、ダイレクト網グラビア印刷版の版面に設けられる画線部となるセルにおいて、該セルの形状又は該セルを形成する土手を含む1画素の形状が4辺からなる2辺の長さの異なる平行四辺形で、前記セルを形成する土手を含む1画素の交差する2辺に沿って土手は設けられ、該2辺の土手の一つが隣接する画素の一つの土手と直線状に連り、前記直線状に連なる土手を挟む100%濃度部から50%濃度部より選択された範囲の画線部となる2個のセルが溝により連結され、該溝が前記1画素の直線状に連なる土手に一箇所以上設けられており、前記直線状に連なる土手と交差する土手は、該直線状に連なる土手の土手幅未満の土手幅で任意の角度で設けられており、前記画線部となるセルが形成されていることを特徴とする。

0018

直線状に連なる土手に設ける溝は、15ミクロンから60ミクロンの幅で、深さは1ミクロンから15ミクロンの範囲であればよい。該溝を形成するには、腐食により設けるセルの版深によっても異なるが、直線状に連なる土手に設ける画線部の溝の幅は10ミクロンから55ミクロンの範囲より選択し目標の溝を形成することができる。

0019

ここで直線状に連なる土手に溝を形成するために、直線状に連なる土手に設ける画線部の幅は10ミクロンから35ミクロンの範囲と狭いため、該部分での腐食において新鮮な腐食液との交換は少なく溝の深さは、セル部の深さと比較して浅いものとなる。

0020

尚、本第1発明で直線状に連なる土手に設ける溝は、直線状に連なる土手幅、により任意に選択できるもので有り、溝の幅は100%濃度のセル形状に対し、印刷濃度を淡くするために%濃度が低くなればセル形状は小さくなるが、溝の幅においても相似形に小さくすることで、設けられる溝は溝幅は狭く、溝の深さも浅くなり所望の濃度%で溝はインキを転写しなくなりレベリンの効果は低下する。任意の設ける100%濃度部で溝幅及び溝深さにより、直線状に連なる土手に挟まれたセルに転移したインキのインキレベリングを何%濃度部の領域まで可能にするかを選択すればよい。

0021

また溝部分の腐食による溝深さ・サイドエッチングの幅は、腐食液の液温度、腐食液の液組成、腐食液の吹き付け圧力などにより異なるため、これらの状況により直線状に連なる土手に設ける画線部の溝の幅を選択すればよい。

0022

また、直線状に連なる土手に設ける溝により隣接するセルのインキを交わらせ、レベリングを良好にすることで、絵柄の濃色部での意匠性を高めるための溝でありグラビア印刷版に設けられる100%濃度部から50%濃度部の範囲内でインキの転写ができる溝を形成すればよい。好ましくは100%濃度部から70%濃度部の範囲で隣接するセルにインキの転写ができる溝が形成されればよい。

0023

本第2発明のグラビア印刷版は、ダイレクト網グラビア印刷版の版面に設けられる画線部となるセルにおいて、該セルの形状又は該セルを形成する土手を含む1画素の形状が4辺からなる2辺の長さの異なる平行四辺形で、前記セルを形成する土手を含む1画素の交差する2辺に沿って土手は設けられ、該2辺の土手の一つが隣接する画素の一つの土手と直線状に連り、前記1画素の直線状に連なる土手においては、該直線状に連なる土手の幅方向の中央部に任意の形状の溝が一箇所以上設けられ、前記直線状に連なる土手と交差する土手は、該直線状に連なる土手の土手幅未より狭い土手幅で任意の角度で設けられていることを特徴とする。

0024

直線状に連なる土手の中央部に設ける溝は、100%濃度の直線状に連なる土手の土手幅の50%以下の幅で、幅は10ミクロンから60ミクロンの範囲で、深さは1ミクロンから15ミクロンの範囲であればよい。該溝を形成するには、腐食により設けるセルの版深によっても異なるが、直線状に連なる土手に設ける画線部の幅は5ミクロンから55ミクロンの範囲より選択し目標の溝を形成することができる。

0025

ここで直線状に連なる土手に溝を形成するために、直線状に連なる土手に設ける画線部の幅は5ミクロンから55ミクロンの範囲と狭いため、該部分での腐食において新鮮な腐食液との交換は少なく溝の深さは、セル部の深さと比較して浅いものとなる。

0026

また、直線状に連なる土手の中央部に設ける溝により隣接するセルのインキが溝部まで広がることで隣接するセルのインキは交わりレベリングを良好にする。絵柄の濃色部での意匠性を高めるために直線状に連なる土手の中央部に設ける溝でありグラビア印刷版に設けられる100%濃度部から50%濃度部の範囲内でインキの転写ができる溝を形成すればよい。好ましくは100%濃度部から70%濃度部の範囲において溝を形成すればよい。

0027

直線状に連なる土手と交差する土手が角度を持って交わる交点部においては、腐食によるサイドエッチングの幅は少なく従って該部位に設ける溝の幅は、直線の土手上に設ける幅と比較して広く設けてもよい。また、前記交点部において円形楕円形等の形状の溝を設けてもよい。また、交点部に設ける円形、楕円形等の形状の溝は、100%濃度部で設ける溝と同じ大きさの溝を100%濃度部から50%濃度部の範囲内の土手の交点部に設ければよい。

0028

本第3発明のグラビア印刷版は、ダイレクト網グラビア印刷版の版面に設けられる画線
部となるセルにおいて、該セルの形状又は該セルを形成する土手を含む1画素の形状が4辺からなる2辺の長さの異なる平行四辺形で、前記セルを形成する土手を含む1画素の交差する2辺に沿って土手は設けられ、該2辺の土手の一つが隣接する画素の一つの土手と直線状に連り、前記1画素の直線状に連なる土手と交差する土手が鋭角に交わる2カ所において、土手交点部近傍の土手形状を任意に変え、前記土手交点部近傍の腐食不足により形成されるセル形状を平行四辺形に近くしたこと、又は平行四辺形の鋭角部に土手交点の中心部に向かう溝を設けたこと、更には前記2点を併用したことを特徴とする。

0029

グラビア印刷版に形成された画素を腐食によりセルとするために、腐食液を使用するが、腐食液の供給交換が良い中央部と比較し画素の四隅は新鮮な腐食液が供給されにくいため、セルの四隅のサイドエッチングは少なくR状の形状となる。

0030

本発明の平行四辺形の画素においては、四隅の対角線上に2カ所の鈍角部を有するが、特に鋭角部はサイドエッチングはされにくなり、隣接するセルとの間隔が広くなる。土手幅が広くなるとセル間のインキレベリングを悪くすることになるため、1画素の直線状に連なる土手と交差する土手とが鋭角に交わる近傍の2カ所において土手交点部の形状を変更し、該土手交点部近傍の腐食不足を補い腐食により形成されるセル形状を平行四辺形に近くしたこと、又は平行四辺形の鋭角部に土手交点の中心部に向かう溝を設けた、更には土手交点部の形状を変更し平行四辺形に近くし土手交点の中心部に向かう溝を設けたことで、セル間のインキの交わりを良くしインキレベリングをしやすくするものである。

0031

本発明において、セル形状を平行四辺形に近づけるだけでなく、画素の直線状に連なる土手と交差する土手とが鋭角に交わる部位より土手が交われる中心部に向かって溝を設けてもよい。溝の幅は腐食によりセルを形成した時に近傍の鈍角に交わる土手部分の土手が有り溝とセルが分離されていればよい。該部分の溝は、溝近傍の土手によりドクター刃の加圧を受け止められドクター刃のタワミによる影響を受けることは少ない。

0032

(本発明のグラビア印刷版を作製するための感光膜の形状と作成されたセルの形状は、例えば、深さ25ミクロンの腐食(腐食深度)では、サイドエッチングにより5ミクロンから10ミクロン程度感光膜の端下部が腐食されセルは広く、土手は狭くなる。この点を知ったうえで、以下の説明においては、感光膜形状に関しても、セル形状と略同じ形状として説明を加える。ただし、感光膜に関する内容に限定する場合は、感光膜と表現し説明を加えることとする。)

0033

1画素は1つのセルと土手からなるが、一般的に交差する土手の幅が同じ場合は、線数・線比において、線数は土手の端部から次の土手の端部までを持って算出され、線比は土手の幅とセルの幅を持って算出される。本発明においても、1画素は、1画素の交わる2辺に沿って土手を設け、土手を除く部分をセルとして記述をする。ただし、2辺の土手は土手の幅、長さが異なるため直線状に連なる土手についてだけ線数・線比で規定できるが、交差する土手については直線状に連なる土手と比較しての土手幅・土手長さ・ピッチを規定することで1画素の形状を決めるものである。

0034

本発明のダイレクト網グラビア印刷版は、ドクター刃の摩耗を少なくすることでグラビア印刷品質の向上を図ると共に、ドクター刃の使用量を削減しドクター刃の交換頻度を減らし生産効率を高めることができ、且つ従来のグラビア印刷版と同様の印刷濃度が得られると共にインキのレベリングにおいても同様の外観を得ることができるものである。

0035

グラビア印刷版に設けるセルを囲む土手の働きは、ドクター刃の加圧を受け止める働きを主たる働きとする土手と、流動性の高い低粘度な印刷インキをセルに保持しセルにより形成された絵柄を被印刷物に転写する働きを主たる働きとする土手とで構成される。

0036

セルを形成する任意の角度を持って交差する2方向の土手に、別々な働きをする土手としての主たる機能(働き)を付与することで、ドクター刃の摩耗を少ないグラビア印刷版とするものである。

0037

グラビア印刷版としては、第1の土手である1方向の土手は、直線状に連なる土手としグラビア印刷版の円周方向もしくは円周方向から±45度の角度、好ましくは±30度の角度の範囲内で設け、該直線状に連なる土手の土手幅を広く形成することでドクター刃の加圧を受け止めるためること、更に直線状に連なる土手の間隔を狭くすることによりドクター刃のセル部分でのタワミを少なくしドクター刃の移動においてもドクター刃のタワミの変化を少なくする働きとするものである。

0038

第1の土手である直線状に連なる土手に交差する土手は、任意の角度で設けることができ、好ましくはグラビア印刷版の円周方向もしくは円周方向から±60度の角度の範囲内で設ければよい。従って、平行四辺形の鋭角部の角度が円周方向に90度から40度程度の角度の範囲で設けられればよい。また、該交差する土手はセルに貯えたインキをセル内に留める働きをするものであり土手の幅は狭い土手でよい。

0039

本発明であるドクター刃の摩耗を少なくするために直線状に連なる土手の土手幅を広くすることセル幅を狭くすることによりインキのレベリング低下を招くが、これを防止するために直線状に連なる土手面に溝を設けることで直線状に連なる土手に隣接するセルのインキの交わりをよくすることができる。該溝の形状として3種の形状より選択すればよい。

0040

更に、第3の発明である、平行四辺形からなる1画素の直線状に連なる土手と交差する土手とが鋭角に交わる2カ所において、土手交点部近傍の土手形状を任意に変え、前記土手交点部近傍の腐食不足を補い腐食により形成されるセル形状を平行四辺形に近づける画素を、第1の発明及び第2の発明に適用してもよい。

0041

溝形状の一つは、直線状に連なる土手に隣接する画線部となる2個のセルを溝で連結することで、直線状に連なる土手に隣接する2個のセルに転写されたインキの交わりを早めインキレベリングをよくする方法である。

0042

溝形状の別な一つは、該直線状に連なる土手の幅方向の中央部に直線状に連なる土手の土手幅の50%以下の幅で任意の形状の溝を一箇所以上設けることで該溝に転写されたインキを持って、直線状に連なる土手を幅の狭い2筋の土手とすることで、直線状に連なる土手に隣接する2個のセルに転写されたインキの交わりを早めインキレベリングをよくする方法である。

0043

更なる、溝形状の別な一つは、平行四辺形からなる1画素の直線状に連なる土手と交差する土手とが鋭角に交わる2カ所において、土手交点部近傍の土手形状を任意に変え、前記土手交点部近傍の腐食不足を補い腐食により形成されるセル形状を平行四辺形に近づけることで、又は平行四辺形の鋭角部を土手交点の中心部に向かい溝を延ばすこと、又は中心部を越える領域まで溝を伸ばことで、更には、これらを併用することで、直線状に連なる土手に隣接する2個のセルに転写されたインキの交わりを早めインキレベリングをよくする方法である。

0044

図を持って本発明の説明を加える。図1から図13及び図16から図28において、図の上下方向をグラビア印刷版の円周方向として示すものである。

0045

図1は、現在汎用的に使用されている1例として175線/インチで、線比1対4の1画素図を示す。交差する2辺の土手(B)は直交するものであり、土手(B)は交差しておりドクター刃に対しどちらの土手(B)も同じ働きをするものであり、一般的には版深として25ミクロン程度の腐食により凹状のセル(A)が形成される、版深方向の腐食だけでなく感光膜が形成されたエッジ部においても10ミクロン程度の腐食があり(サイドエッチングと呼ばれる。)セル(A)の形状は四隅がR部を有する形状となる。腐食後の形状は腐食される版深によってもサイドエッチング部(C)の状況は異なるが一例として図1に1点破線で示す。

0046

図1の従来のセル形状では、ドクター刃はセルを移動する際にセルの幅に応じてセル底方向にタワミを生ずる。該タワミがセル形状に沿って大きくなること小さくなることを繰り返しドクター刃は土手のエッジ部との間で激しく摩耗するのである。図1にセルの最大幅(3)を白抜両矢印で示す。ドクター刃の摩耗が特に激しいのはドクター刃のタワミが小さくなる方向に移動するときである。

0047

ドクター刃がセルを通過するときにタワミが発生していることは、<1>の強いドクター刃と弱いドクター刃では、前者の塗布量が多くなることからも分かり、また<2>ドクター刃は土手のエッジ部との接触で摩耗しており、タワミがなく版面だけで接触していれば摩耗は少ないと考えてよい。

0048

この様な現象を鑑み、ドクター刃に極力負荷を与えないセルの形状を見出し、該セル形状を形成したものを本発明のグラビア印刷版とするものである。すなわち、ドクター刃のタワミを少なくするためにセルの幅を狭くすること、ドクター刃がセルを移動する時のタワミ状態の変化を少なくすること、及びドクター刃の加圧を受け止める直線状に連なる土手を広くすることの3点を基本とするセル形状を有するグラビア印刷版を本発明は提案するものである。

0049

図2は、本発明の1画素の1例を表す図である。図1の1画素面積、セル(A)面積、土手(B)面積を同じにして、直線線状の土手(1)の幅(2)を1,1倍強とし、線比を1対3としている。これによりセルの最大幅(3)を図1の53%弱としてセル部分でのドクター刃のタワミを少なくするようにし、また土手部を移動するドクター刃のタワミ変化を少なくしたものである。セルの最大幅(3)は、ドクター刃がセルを跨ぐ最大の幅を指し、図2の形状において、直線状の土手(1)の角度が変わればセルの最大幅は変わるものである。従って、直線状の土手(1)は、グラビア版の円周方向に対し平行に設けた場合がセルの幅は小さくなり、角度を振ることでセルの幅は広くなるため、グラビア版の円周方向に対し±45度の範囲、好ましくは±30度の範囲の角度で設けるとよい。

0050

図2に太黒矢印、太白矢印、グレー色でのマーク、及び拡大図を示しているが、後述する第7発明の説明に使用するものである。以下他の図においてもこれらを含むものが有るが同様である。

0051

直線状に連なるの土手(1)に交差する土手(4)の幅(5)は、直線状のに連なる土手幅(2)の0.4倍とし、幅を狭くしている。これにより、交差する土手(4)はグラビア印刷に使用することで、早期にドクター刃のタワミに沿った形状に摩耗して、ドクター刃の加圧を受け止める機能はなくなりインキをセルに留める機能を主たる機能とするものである。

0052

図2の左下の直線状に連なる土手(1)と交差する土手(4)の交点部分には、細い溝(6)幅の画線部を設けており該部分には微量のインキを保持し、フィルムなどの被印刷物にセルのインキを転写すれば該部分まで素早くインキは広がることで、直線状に連なる土手(1)を挟んだセルのインキが交わり更に全面へのインキレベリングを速くする働きをする。該細い溝(6)幅の画線部のおいては、溝(6)幅を10ミクロンから55ミクロンとして、腐食によりセルに形成される版深とはならないが、溝部の版深は1ミクロンから15ミクロンであれば、微量のインキを転写することができ、セルのから転写されたインキのレベリングは良好なものとなる。図2において、腐食により形成されたサイドエッチング部(C)を1点破線で示す。

0053

セルを形成する場合、最大版深部はセルの中心部となる。セル面積が大きなセルと小さなセルでは、同じ腐食条件においても最大版深は異なり大きなセルの版深は深くなる。これは、腐食液の交換効率が良くなるためであり、本発明の10ミクロンから55ミクロンの幅の画線部(感光膜のない部分)においては、1ミクロンから15ミクロン程度の溝深さとなるが、これによりインキが転写されればセル部に転写されたインキが溝部のインキを伝ってレベリンを促進することができる。

0054

図1の1画素を配列させた集合図を図3に示す。左右上下対称にセル(A)が規則正しく配列した形状であり土手(B)の幅は等しくセル(A)は正方形である。

0055

図2の1画素を配列させた集合図を図4に示す。交差する土手(4)を直線状に配列させた集合図が図4である。本発明においては、交差する土手(4)を直線状に配列させる必要はなく任意に規則性を有して配列されれば良い。図5に交差する土手を(4)直線状に配列しない場合の集合図の1例を示す。図5は直線状に連なる土手と交差する土手(4)とが鋭角に交わる近傍より溝を直線状に連なる土手(1)の中央部まで設け、更に直線状に連なる土手(1)と隣接するセル(A)の交差する土手(4)とが鋭角に交わる近傍より溝を直線状に連なる土手(1)の中央部まで設け、直線状に連なる土手(1)の中央部に前記中央部まで伸びた溝(6)に新たな溝(6)を土手の中央部に設けることにより、隣接するセル(A)を溝(6)で連結した形状を示す。

0056

尚、本発明のセル形状において、平行四辺形と規定しており正方形、長方形も平行四辺形に含むものであり、また、直線状に連なる土手としグラビア印刷版の円周方向もしくは円周方向から±45度の角度の範囲内で設けるものであり、例えば、正方形で直線状に連なる土手をグラビア印刷版の円周方向から45度の角度に、交差する土手をグラビア印刷版の円周方向からマイナス45度の角度に設ければ図1に似た形状となるが、異なる点は、2方向の土手幅が異なり、また土手幅が広い直線状に連なる土手に溝を設けられている点である。

0057

これにより、直線状に連なる土手は土手幅が広くドクター加圧を受け止めドクター刃の摩耗を少なくし、更に隣接するセルを溝で連結することでインキのレベリングを良好にするものである。

0058

図6は、本発明の1画素の別な1例を表す図である。図1の1画素面積、セル(A)面積、土手(B)面積を同じにして、直線状に連なる土手(1)の幅(2)を1,1倍強とし、線比を1対3としている。これによりセルの最大幅(3)を図1の53%弱としてセル部分でのドクター刃のタワミを少なくするようにし、また土手部でのドクター刃のタワミ変化を少なくしたものである。

0059

セルを形成する場合、最大版深部はセルの中心部となる。セル面積が大きなセルと小さなセルでは、同じ腐食条件においても最大版深は異なり大きなセルの版深は深くなる。これは、腐食液の交換効率が良くなるためであり、本発明の5ミクロンから55ミクロンの幅の画線部(感光膜のない部分)においては、1ミクロンから15ミクロン程度の溝深さとなるが、この溝のインキが転写されればセル部に転写されたインキが溝部のインキと交わってレベリングを促進することができる。

0060

図6の直線状に連なる土手(1)の左下には、中央部に細い溝(6)幅の画線部を設けており該溝で微量のインキを保持し、フィルムなどの被印刷物にセルのインキを転写され隣接するセルのインキが該溝まで達すれば素早く溝に添って広がることで、直線状に連なる土手(1)を挟んだセルのインキが交わり更に全面のレベリングを速くする働きをする。該細い溝(6)幅の画線部のおいては、溝(6)の幅を直線状に連なる土手幅の50%までの幅としており腐食によりセルに形成される版深とはならないが、微量のインキを転写することができる版深を得ることができれば良い。直線状に連なる土手(1)と交差する土手(4)の交点部分はサイドエッチングが少なくなるため該部分においては、直線状に連なる土手(1)に設ける溝の幅より広くすることができる。1点破線で腐食により形成されたサイドエッチング部(C)を示す。

0061

ここで、溝(6)の幅を直線状に連なる土手幅の50%までの幅としたが、50%の規定は、形成されるセルが100%濃度の場合であり、100%濃度以下の濃度においては100%濃度で設ける溝幅と同等又はそれ以下の溝幅とする。

0062

先にも記載したが、直線状に連なる土手の中央部に設ける溝は、隣接するセルのインキは交わりインキレベリングを良くし、絵柄の濃色部での意匠性を高めるための溝でありグラビア印刷版に設けられる100%濃度部から50%濃度部の範囲内で形成すればよい。好ましくは100%濃度部から70%濃度部の範囲において隣接するセルに溝が形成されればよい。

0063

または、100%濃度部が50%濃度になればセル形状は小さくなるが、土手部に設けた画線部となる溝も同じ比率で、相似に細くなるようにすれば溝のインキが転移する範囲を任意に選択することができる。

0064

図6の1画素を配列させた集合図を図7に示す。交差する土手(4)を直線状に配列させた集合図が図7である。本発明においては、交差する土手(4)を直線状に配列させる必要はなく任意に規則性を有して配列された集合図の場合について、1例を図8に示す。図8においては、直線状に連なる土手(1)の片側だけに交差する土手(4)の交点部分が有るが、片側のサイドエッチングが少なくなるため該部分においては、直線状に連なる土手(1)に設ける溝(6)の幅より広くすることができる。

0065

図9に、土手が鋭角に交わる交点部のエッチング状態及び該鋭角に交わる交点部の土手形状を変更をした場合のエッチング状態の拡大概念図で示す。

0066

直線状に連なる土手(1)と交差する土手(4)が鋭角に交差する部分(9)は、セル形成のための腐食により太破線で示したセルの端部(10)となる。鋭角に交差する近傍のおいて直線状に連なる土手(1)に対し隣接するセルとの土手幅が広くなるため、1点破線で示すように交差部近傍の画素の土手幅を予め狭くした形状(11)にすることで鋭角部のエッチングは細破線で示したセルの端部(12)のセル形状となり平行四辺形に近づけたセルとなり、セル間のインキレベリングを良好にするものである。

0067

図10は、図9と比較して鋭角部のセル先端を交点の中心部に向かって伸ばすもので、これによりセル間のインキレベリングを一層良好にするものである。

0068

更に、図24は、鋭角部のセル先端を交点の中心部に向い、且つ中心部を越えて溝を設けるものである。該溝は中心部で隣接する画素に設けられる溝と重なる部分(17)を形成する。重なる部分(17)を図24の右の太矢印部に拡大して重なる部分(17)を黒色塗り潰しで示す。この重なる部分(17)は感光膜に露光されない部分であり腐食されることとなる。図24は100%濃度のセルを形成する画素を示すが、%濃度が小さくなることでセルを形成する画素の形状は相似形で小さくなり重なる部分も小さくなる。従って、重なる部分(17)を任意に選択することで、直線状に連なる土手に隣接するセルが溝で連結する範囲の%濃度を任意に決めることができ、セル間のインキレベリングの%濃度を選択することができる。

0069

図25に、図24の1画素の図を示す。太実線が1画素を示すものであり、土手部は1画素内の2辺に設けられ、セル部は1画素から上部に於いて突出した形状(グレー色に塗り潰した部分)となる。この1画素から突出した部分は1画素内に収まることで1画素が構成されるものであり、突出した部分は左右の鈍角な土手部と下部の鋭角な土手部に分割して組み込まれ、下部の鋭角な土手部においては画線部が重なる部分を有するものである。この点については、後段図28を持って詳細な説明を加える。

0070

画素中の直線状に連なる土手と交差する土手とが鋭角に交わる近傍の2カ所において土手交点部の形状に関して、例として図9図10図24を示したものであり、これらの形状に制約されるものではない。

0071

図9図10図24においては、直線状に連なる土手(1)に交差する土手(4)が直線に配置されたセル交点部の拡大概念図を示したが、図11は、直線状に連なる土手(1)に交差する土手(4)が直線状に配置されない場合の交点部の一例を示す拡大概念図である。

0072

本第4発明は、本第1発明、本第2発明、及び本第3発明のグラビア印刷版において、前記各画素を通る直線状に連なる土手に交差する土手には、前記直線状に連なる土手との間に隙間が設けられ、該隙間により交差する土手の幅は90%から70%の幅とし、更に該交差する土手は任意の形状で、前記画線部となるセルが形成されていることを特徴とする。

0073

交差する土手に求められる働きは、インキをセルに閉じ込めることができれば良い。交差する土手が直線状に連なる土手との間に直線状に連なる土手間の5%以上15%以下の幅の溝を設けても、インキはセルから流れ出ることはなく該溝がない場合と同様の意匠性でグラビア印刷物を得ることができる。

0074

また、交差する土手は、前記直線状に連なる土手との間に隙間が設けられ、サイドエッチングにより土手面が腐食され版面より4ミクロン以内で有れば低くなっても、インキはセルから流れ出ることはなく該隙間がない場合と同様の意匠性でグラビア印刷物を得ることができる。150ミクロンのセル幅に、グラビア印刷を行なう汎用的なドクターの加圧によりセル中央部で2ミクロンから3ミクロンのドクター刃先のタワミが発生するものである。

0075

図12は、本発明の直線状に連なる土手(1)と交差する土手(4)との間に隙間(8)を設けた1画素図である。図12では、直線状に連なる土手(1)と交差する土手(4)との間に隙間(8)を設け、更に直線状に連なる土手(1)と交差する土手(4)との交点部の交差する土手(4)の形状を変える事で交点部の直線状に連なる土手(1)が腐食され易くすることで直線状に連なる土手(1)の交点部における直線性を高めることができるようにしている。更に、直線状に連なる土手(1)の中央部に溝(6)を設け、インキのレベリング性を高めている。

0076

図12の1画素を配列させた集合図を図13に示す。交差する土手(4)を直線状に配列させた集合図が図13である。

0077

図14は、図13の断面及び斜視概念図である。直線状に連なる土手(1)と交差する土手(4)との交点においても直線状に連なる土手(1)のエッジが直線似になるようにしたものである。

0078

図15は、図13の直線状に連なる土手(1)に設けている溝(6)を、交差する土手(4)の延長線上に設け、直線状に連なる土手(1)に隣接するセルを溝(6)で連結した断面及び斜視概念図である。また、直線状に連なる土手(1)と交差する土手(4)との交点においても直線状に連なる土手のエッジが直線似になるようにしたものである。

0079

図16図17図18に本発明の別な1画素を配列させた集合図を示す。これらの1画素は正方形、長方形(共に平行四辺形の一形状)からなり、2方向の土手を幅の広い土手と幅の狭い土手にしており、土手幅が広いことによるレベリング性の低下を隣接するセルを溝で連結すること、又は幅の広い土手の中央部に溝を設けることで防止するものである。

0080

図2、及び図4から図18図24図9,10,11は交点部の拡大概念図・図14,15は断面及び斜視概念図)で本発明のダイレクト網グラビア印刷版に設ける1画素図及び1画素を配列させた集合図を説明をしたが、これらの図に示した形状に限定するものではない。

0081

本第5発明は、本第1発明、本第2発明、本第3発明、又は本第4発明のダイレクト網グラビア印刷版にあって、直線状に連なる土手の線数が1インチ間に100線から300線で、前記直線状に連なる土手幅とセル幅の線比は1対2から1対6で、前記直線状に連なる土手と交差する土手の土手幅は前記直線状に連なる土手の土手幅の0.1倍から1倍未満で、前記直線状に連なる土手に直交する1画素ピッチに対して前記交差する土手のピッチが0.5倍から5倍の1画素ピッチであることを特徴とする。

0082

本発明のダイレクト網グラビア印刷版に設けられる前記セルの前記1画素の形状を決めるためには、前記直線状に連なる土手の線数及び直線状に連なる土手幅とセル幅の線比を規定すればドクター刃を支える役目をする直線状に連なる土手の形状が規定できる。

0083

更に直線状に連なる土手に任意の角度で交差する土手については、直線状に連なる土手の土手幅に対し交差する土手の土手幅が何倍の幅であり、直線状に連なる土手の1画素ピッチ(直線状に連なる土手の間隔)に対し交差する土手の1画素ピッチ(直線状に連なる土手に平行な方向における交差する土手の間隔)が何倍のピッチであるかを決めれば、直線状に連なる土手と交差する土手とでセルが形成されインキをセルに保持する土手を規定することができる。ただし、交差する土手については、ドクター刃との接触を少なくするために任意の形状とすることができる。

0084

図19は、本発明の1画素図の骨格を1例で示したものであり、角度、線数、線比、土手幅、ピッチについて説明を加える。これらを決めれば、本発明のグラビア印刷版に設けるセルの形状を規定することができる。ただし、図19はセルの骨格形状を示すもので、溝(6)、隙間(8)、及び交差部近傍の画素の土手幅を狭くした形状(11)は図示していない。

0085

角度(18)は直線状に連なる土手と交差する土手が交わる鋭角部の角度(18)である。線数は1インチ当たり1画素が幾らあるかを示すもので、本発明においては1インチを直線状に連なる土手幅(2)とそれに並ぶセル幅(13)の合計幅の長さで割った数を線数と呼ぶものであり、従って線数は直線状に連なる土手(1)の垂直方向についての線数だけを規定するものである。交差する土手のついては線数で規定するものではなく、後で説明するピッチでの規定となる。

0086

線比は、直線状に連なる土手の幅(2)とそれに並ぶセル幅(13)の比を示し、1例として線比〔直線状に連なる土手の幅(2):セル幅(13)〕が1:4と表現しこれを規定するものである。

0087

土手幅は、直線状に連なる土手(1)と交差する土手(4)の2つの土手があり直線状に連なる土手の幅(2)と交差する土手の幅(5)を規定するものである。

0088

ピッチは、直線状に連なる土手(1)の1画素ピッチ(D)(直線状に連なる土手の間隔)に対して該ピッチに垂直方向での交差する土手の1画素ピッチ(E)(直線状に連なる土手に平行な方向における交差する土手の間隔)を本発明のピッチとし、ピッチを規定するものである。

0089

ここまで記載した、本第1発明から本第5発明は、新たなセル形状を創造したものであるが、従来使用されてきた、1画素の4辺が同じ長さの正方形又は菱形の形状で構成されるダイレクト網グラビア印刷版においても、土手の交差する交点部が腐食によりR形状となり、インキレベリングを阻害していたが、該部分の画素形状を改善変更することで該部分のインキレベリング性は改善され、意匠表現性を向上するだけでなくセルを構成する土手の幅を広くすることができドクター刃の摩耗を低減することができた。本内容を第6発明として次に記載する。

0090

本第6発明のグラビア印刷版は、ダイレクト網グラビア印刷版の版面に設けられる画線部となるセルにおいて、該セルの形状又は該セルを形成する土手を含む1画素の形状が4辺からなる2辺の長さの等しい正方形又は円周方向に土手交点の鋭角部を持つ菱形で、前記セルを形成する土手を含む1画素の交差する2辺に沿って土手は設けられ、前記1画素の土手が交わる円周方向に位置する2カ所の土手交点部近傍の土手形状を任意に変え前記土手交点部近傍の腐食不足により形成されるセル形状を前記正方形又は前記菱形に近い形状に若しくは土手交点部を土手が交わる中心部に向かい伸ばした形状にする、及び前記1画素の土手が交わるグラビア印刷版の幅方向に位置する2カ所の土手交点部近傍の土手形状を任意に変え前記土手交点部近傍のセル幅を狭くする、の何れか一方又は両方を設けることを特徴とする。

0091

本発明は汎用的に使用されるダイレクト網グラビア印刷版の版面に設けられる画線部となるセルにおいて、該セルの形状又は該セルを形成する土手を含む1画素の形状が4辺からなる2辺の長さの等しい正方形又は円周方向に土手交点の鋭角部を持つ菱形の画素を、腐食液を使用するすることでセルを形成するが、腐食液の供給交換が良い中央部と比較し画素の四隅は新鮮な腐食液が供給されにくいため、セルの四隅のサイドエッチングは少なくR状の形状となる。

0092

このR部により、土手の交点部はインキのレベリングが悪くなり、100%濃度から80%濃度部の高濃度部において、交点部でインキは交わりレベリングすることとなるが、80%以下の濃度領域においてインキレベリングは不安定になり、視覚的にインキレベリングした部分は印刷部の濃度は濃く、インキレベリング部が良くない部分は印刷部の濃度は淡くなる。グラデーションの絵柄のおいて、この境目印刷濃度差が出来ることを、通称ジャンピングと呼ばれる。これを防止するために、グラデーション絵柄を2色で表現するなどの方法が取られる。

0093

また、土手幅を狭くすることで淡色部分までレベリングを良くする工夫がされることもあるが、土手幅が狭いことにより欠点であるドクター刃の摩耗をしやすくすることとなる。

0094

本第6発明は、土手の交点部のインキレベリングを良くするものであり、グラデーション絵柄の再現性だけでなく、カラー絵柄シズル感調子再現性)も良好にするものである。

0095

土手の交点部のインキレベリングを良くするために、1画素の交差する2辺に沿って設けられる土手において、1画素の土手が交わる円周方向に位置する2カ所の土手交点部近傍の土手形状を任意に変え前記土手交点部近傍の腐食不足により形成されるセル形状を正方形又は菱形に近い形状に若しくは土手交点部を土手が交わる中心部に向かい伸ばした形状にするものである。

0096

これにより、土手幅を広くし、セル面積を小さくしてもカラー絵柄の再現性を低下させることがないため、ドクター刃の摩耗を少なくすることができ安定したグラビア印刷とすることができる。

0097

また、1画素の土手が交わるグラビア印刷版の幅方向に位置する2カ所の土手交点部近傍の土手形状を任意に変え前記土手交点部近傍の土手幅を広くすることにより、該部分の最大セル幅を狭くし、ドクター刃のタワミを少なくすることで土手からセルへの落ち込みエッジ部でのドクター刃の摩耗を少なくすることができる。この場合、グラビア印刷版の幅方向の土手幅は広く待っており、先に溝幅として上限60ミクロンと記載したが、本第6発明においては、より広い溝幅で任意に決めることができる。

0098

本発明に使用できるセル形状として、従前使用されている線比(1:3、1;3.5、1:4、1:5、1:6等)、線数(100線125線、150線、175線、200線、250線、300線等)のグラビア印刷版に適用することができる。

0099

本発明の汎用的に使用される正方形のセル形状を示した図1の下部の土手交点部を拡大し、本発明の1画素の土手が交わる交点部の中心部に円形又は楕円形の非画線部を設けること、又は前記1画素の土手が交わる円周方向に位置する1カ所又は2カ所の土手交点部近傍の土手形状を任意に変え前記土手交点部近傍の腐食不足により形成されるセル形状を平行四辺形に近くすることについて、図20から図23及び図26から図28を持って説明を行う。図20から図23及び図26から図28において、太実線は画素の形状エッジ(14)を、太1点破線は腐食後の土手エッジ(15)を示すものである。

0100

図20は、円周方向に位置する2カ所の土手交点部近傍の土手形状を任意に変え前記土手交点部近傍の腐食不足により形成されるR部をなくし極力画素の形状である正方形を保つこと、更に交点部の中央にインキを転移することができる凹部を設けることで交点部分のインキレベリングを良くすしたものである。グラビア印刷版の幅方向の2カ所の交点部のRを小さくすることは、ドクター刃を跨ぐセル幅を広くすることとなりドクター刃の摩耗を激しいものとするため好ましくない。

0101

図20においては、R部の形状と交点部の中央の凹部を併用したが、どちらか一方でも良い。これにより、交点部のインキのレベリングは良好になる為交差する土手の幅を少しでも広くすることができ、セル幅を狭くすることでドクター刃の摩耗を少なくすることができる。

0102

図20は100%濃度の概念図であるが、%濃度が小さくなる場合は土手交点部近傍の土手形状は、100%濃度と相似形の形状で有れば良く、また交点部の中央にインキを転移することができる楕円形の凹部は、%濃度の範囲を決めて同じ大きさで設ければ良い。尚、インキを転移することができる楕円形の凹部の大きさは、目視により判別でる5%濃度程度の最小転移可能な大きさで、100%濃度部から50%濃度部の範囲で好ましくは100%濃度部から70%濃度の範囲で設けることとすればよい。

0103

図21は、図20の交点部の中央の凹部を円周方向に長手の楕円形とすることで、腐食により円周方法に並ぶセルが土手交点部でつながるものである。これにより、交点部のインキのレベリングは良好になる為交差する土手の幅を少しでも広くすることができ、セル幅を狭くすることでドクター刃の摩耗を少なくすることができる。

0104

図21についても、図20と同様に濃度%が小さくなる場合は土手交点部近傍の土手形状は、100%濃度と相似形の形状で有れば良く、また交点部の中央にインキを転移することができる楕円形の凹部は、%濃度の範囲を決めて同じ大きさで設ければ良い。

0105

図22は、100%濃度部の円周方向に位置する2カ所の土手交点部近傍の土手形状を任意に変え前記土手交点部近傍の腐食不足により形成されるR部をなくし、土手の先端を土手交点の中央部まで伸ばし、腐食により中央部で円周方向に連なるセルが繋がるようにしたものである。%濃度が小さくなる場合は土手交点部近傍の土手形状は、100%濃度と相似形の形状で有れば良く先端の幅(16)が広ければ、サイドエッチングにより%濃度が小さくても円周方向に連なるセルは繋がり易くなり小さな濃度%までインキのレベリングは良くなる。

0106

図23は、円周方向に位置する1カ所の土手交点部近傍の土手形状を変え前記土手交点部近傍の腐食不足により形成されるR部をなくし極力画素の形状である正方形を保つことと交点部の中央にインキを転移することができる凹部をつなげることで交点部分のインキレベリングを良くすしたものである。図23は、100%濃度の土手交点部の形状を示しているが、濃度%が小さくなる場合は土手交点部近傍の土手形状は、100%濃度と相似形の形状で小さくなれば良い。ただ、ドクター刃でのインキの掻き落としは、図の上部から下部の方向が好ましい。

0107

図26は、100%濃度部の円周方向に位置する2カ所の土手交点部近傍の土手形状を任意に変え前記土手交点部近傍の腐食不足により形成されるR部をなくし、土手の先端を土手交点の中央部を越えて感光膜の未露光部を伸ばし、中央部で円周方向に連なる下部から伸びる感光膜の未露光部と重なることでセルを■げることができる。

0108

また、100%濃度から%濃度が小さくなるに従い重なる部分は少なくなり所望の%濃度で重なる部分はなくなり、セル間のインキは繋がることがなくなりセルインキは単独で画像を形成することとなる。

0109

また、グラビア印刷版の幅方向に位置する2カ所の土手交点部近傍の土手形状を任意に変え大きなR部(21)することで、セルの最大幅を狭くしドクター刃のタワミ変化を少なくしてドクター刃の摩耗を低減することが出来る。

0110

図27に、1画素のセル形状を示す。図27において、正方形の1画素から上部で突出いた部分は、1画素内に含ませる必要がある。含ませなければ、隣接する画素の露光により所望の画素を設けることはできない。この点については第7発明において説明を加える。

0111

本第6発明においては、汎用的に使用される正方形のセル形状を持つダイレクト網グラビア印刷版においても、土手が交差し腐食によりR部を形成する点を改善できることでインキのレベリングが良くなり意匠性の向上を図れると共にドクター刃の摩耗を低減できる土手幅の広いグラビア印刷版とすることができる。

0112

第7発明である網点作成方法として、第1発明から第6発明に記載のダイレクト網グラビア印刷版の版面に設けられる1画素を構成する画線部となるセル及び非画線部となる土手において、変化する画像の濃度情報をダイレクト網グラビア印刷版の網点の濃度情報に変換するために、100%濃度から50%濃度の範囲以内で同一の溝幅を有する画線部となる溝を前記土手に形成するに際し、又は前記画像の濃度によるセルサイズの変化に対応させて前記溝幅のサイズを変化させた溝を前記土手に形成するに際し、前記一画素内からはみでる前記溝の部分を、1画素内の前記土手内に分散させることを特徴とする。

0113

本第1発明から第6発明は、グラビア印刷版に絵柄を設けるセル形状において、土手で囲われた1画素のセルを形成するのではなく、セルから転写されるインキをインキのレベリングを良好にし、更にドクターの摩耗を少なくするセル形状にするものであり、ダイレクト網グラビア印刷版の版面に設けられる画線部となるセル形状は、連続的変化する画像の濃度情報を、ダイレクト網グラビア印刷版に用いる濃淡を表現する網点による濃度情報とするための変換方法が必要となる。

0114

本第1発明から第6発明の1画素を形成する変換方法に関しては、具体的に次の3点を考慮することが必要である。
[1]土手部に設けれれる画線部となる溝が100%濃度から50%濃度部において所望の範囲以内で同一の溝幅を有する溝形状を形成すること、所望のの範囲以外においては溝がない状態としライト部での意匠性を阻害しないようにする。
[2]濃度情報によるセルサイズの変化に対応し土手に形成される溝幅が変化する溝形状を形成することで、100%濃度で土手に設けられる溝は、セル寸法が小さくなるに従い溝の幅は相応して小さくなり、溝は土手幅全域に設けられていようにする。このようにすることで、%濃度が低くなれば溝は狭くなりインキ転移はしなくなる。
[3]前記[1][2]において、1画素内で溝を形成しるものもあるが、隣接する画素に連なり突出する部分を有し溝を形成するものについては、隣接する画素の含め溝形状を構成する突出する部分を分割して1画素内に設け所望の溝形状を形成する。

0115

本第1発明から第6発明のセル形状は、[1]から[3]に記載した3点を用いることで、グラビア印刷においてインキレベリングの良好なものとすることができる。次に図を持って[1]から[3]について説明を加える。

0116

図2において、溝(6)の一部は隣接する画素に及んでいる。該部分をグレー色で示したが1画素内に取り込むため太黒矢印で示した右上の土手角部に移植し一部カットした状態としている。これにより溝は直線状に連なる土手上に同じ溝幅を持って形成することができる。図の右に、1画素図の左下の鋭角部の拡大図を示す。

0117

また、溝は先に記載した[1]により設ける場合は所望の濃度範囲において同じ土手幅で設ければ良く、[2]により設ける場合は%濃度によりセル寸法が小さくなれば溝幅も狭くすることで溝にインキが充填転写されなくなりインキレベリングの働きはなくなる。

0118

図6において、直線状に連なる土手に設ける溝(6)の一部は隣接する画素に及んでいる。該部分をグレー色で示したが1画素内に取り込むため太黒矢印で示した右上の土手角部に移植し一部カットした状態としている。これにより溝は直線状に連なる土手上に所望の溝を形成することができる。

0119

また、溝は先に記載した[1]により設ける場合は所望の濃度範囲において同じ土手幅で設ければ良く、[2]により設ける場合は%濃度によりセル寸法が小さくなれば溝幅も狭くすることで溝にインキが充填転写されなくなりインキレベリングの働きはなくなる。

0120

図9において、直線状に連なる土手に設ける溝(6)の一部は隣接する2画素の鈍角部に及んでいる。右に示す該部分の拡大図のグレー色の部分は1画素内の左右2カ所の鈍角部の土手に移植し1画素を形成すればよい。図20から図22においても、グレー色で示した部分は1画素内の左右2カ所の鈍角部の土手に移植し1画素を形成すればよい。

0121

図24は、(0068)(0069)項で説明したが、%濃度が低くなりセル面積が小さくなるのに対応し黒く塗り潰した溝の重なる部(17)は小さくなり、更にセルが小さくなれば重なり部(17)はなくなる。従って[2]と[3]により、直線状に連なる土手をまたぐセルのインキレベリングの%濃度範囲を重なり部の長さで調整することができる。

0122

図25は、1画素図を示すが、セル形状は1画素から突出しており、グレー色で示した該突出した部分を1画素内に分割し割り振ることとなる。後出の図28で突出した部分の分割、割り振りのついて説明をする。

0123

図28は、図27に示した1画素より所望のセル形状の一部が突出いた部分を有し、該突出いた部分を切り分け1画素に取り込む方法について説明した図である。(先に記述した図24図25についても同様である。)

0124

図28において、突出いた部分を切り出し右上に拡大図として示し突出いた部分を3パーツに分割した図である。3パーツは図に示す太矢印で1画素の3ヵ所の土手部に移動しそれぞれの画線部(感光膜の未露光部)とすればよい。下部の土手部においてはセル部から延びる画線部と土手コーナー部から延びる画線部を合算して画線部となるようデーターの処理を行えばよい。こうすることで、円周方向のセルを溝を持って連結することができ、また100%濃度から%濃度を小さくする場合は、セルを小さくするのと同じ比率で土手のコーナー部の形状を小さくする[2]の方法を取り入れてもよい。

0125

また[1]の方法により、%濃度が低くなり1画素のセル面積が小さくなっても土手部の溝の大きさを変えず所望の%濃度範囲を決め、範囲外において土手部に溝を形成しないようにしてもよい。

0126

この様にすることで、所望の%濃度まで下部の土手部において、上下に隣接するセルを溝により連結することができインキレベリングが良好なダイレクト網グラビア印刷版とすることができる。また、突出部を長くすれば、セルを溝により連結する%濃度をより低く設けることができる。図26,27,28において突出部を台形の形状としたが長方形としてもよく、図28においてはグラビア印刷版の幅方向の1画素コーナー部にセル幅を狭くするため土手に塗足し部を設けており、円周方向の1画素コーナー部の土手幅は広くなるため突出部の幅を広くすることもできる。

0127

以上の説明においては、1画素内の交差する2辺に土手部を設ける例で説明をしたが、1画素の周囲4辺に土手を設け、中央部にセルを配置してなる1画素であっても本発明と同等の方法で網点への変換を行うことができる。

発明の効果

0128

本発明のグラビア版を用いることにより、ドクターの摩耗を少なくすることができ、またドクター摩耗によるドクター起因の摩耗片摩耗粉がなくなり、もしくは減少し、印刷品質の向上が図れる。印刷職場における副材料であるドクター使用量が減少し収益の向上にもつながる。

0129

また、本発明のグラビア版は、平行四辺形のセルを配置することでカラー絵柄の印刷においても100%濃度のセル表面積を、汎用的に使用されている正方形セル表面積と同じにして、ダイレクト製版による網点で階調表現をすることで、ドクターの摩耗を少なく印刷品質の向上した印刷方法とすることができる。また、汎用的に使用されている正方形セルにおいても、上下に隣接するセルを溝により連結、更にセル幅を狭くすることで同様の効果を得ることができる。

図面の簡単な説明

0130

汎用的な175線 線比1:4の1画素拡大平面図
本発明の直線状に連なる土手が220線 線比1:3の1画素拡大平面図
図1を使用したグラビア印刷版の表面に画素を形成した拡大平面図
図2を使用したグラビア印刷版の表面に画素を形成した拡大平面図
図4の交差する土手を直線に配置しないグラビア印刷版の別な拡大平面図
本発明の直線状に連なる土手が220線 線比1:3の別な1画素拡大平面図
図6を使用したグラビア印刷版の表面に画素を形成した拡大平面図
図7の交差する土手を直線に配置しないグラビア印刷版の別な拡大平面図
鋭角に交わる交点部のエッチング状態の拡大概念図
鋭角に交わる交点部のエッチング状態の別な拡大概念図
鋭角に交わる交点部のエッチング状態の別な拡大概念図
発明の直線状に連なる土手が220線 線比1:3の別な1画拡大平面素
図11を使用したグラビア印刷版の表面に画素を形成した拡大平面図
図12の断面及び斜視拡大概念図
図11の別な隣接するセルを繋ぐ溝を設けた断面及び斜視拡大概念図
本発明の別な1画素を配列させた集合拡大平面図
本発明の別な1画素を配列させた集合拡大平面図
本発明の別な1画素を配列させた集合拡大平面図
本発明の用語説明(線数、線比、土手幅、ピッチ)ための1画素例の図
土手交点部近傍の土手形状を示す拡大概念図
土手交点部近傍の土手形状を示す別な拡大概念図
土手交点部近傍の土手形状を示す別な拡大概念図
土手交点部近傍の土手形状を示す別な拡大概念図
土手交点部近傍の土手形状を示す別な拡大概念図
図24の1画素のセル部形状図
本発明の正方形セルの土手交点部の拡大概念図
図26のセル外観図
1画素から突出した画線部を1画素内に分割し割り振る方法を示す図

0131

図1図3)の汎用的に使用されているダイレクト網グラビア版(175線線比1対4)と図2図4)の本発明のダイレクト網グラビア版(220線線比1対3)の2版を作製し、ドクター(セラメッキドクター)の摩耗比較を行った。版幅1100mm版円周700mmの版を使用し、絵柄は版の中央部に700mm幅で100%濃度のベタ柄を設け版深は25ミクロンとした。尚、図1図2のセル形状のグラビア印刷版の土手面積・セル面積を同一にした。

0132

グラビア印刷は、ウレタン系インキの白インキを使用しインキ粘度はザンカップ#3で16秒とし、ドクター加圧は1kgとし、印刷速度200m/分とした。ドクターの摩耗は、印刷前のドクターの長さを測定しておき50000m印刷後の測定を行い、ドクターの摩耗を比較した結果、汎用的に使用されているダイレクト網グラビア版はドクターが0,7mm摩耗していたのに対し、本発明のダイレクト網グラビア版においては、0,3mmの摩耗であった。

0133

図4に示す対角線上のセルを連結する溝は、幅20ミクロン深さ4ミクロンの溝を設けた。

0134

印刷物における、白インキの着肉状態を比較するために、白インキ面に黒色のセロハンテープを貼りフィルム面よりインキの濃度、インキの泳ぎ(外観)を比較したが、全く差がなかった。

0135

図3の汎用的に使用されているダイレクト網グラビア版(175線線比1対4)と図7の本発明のダイレクト網グラビア版(220線線比1対3)の2版を作製し、ドクター(セラメッキドクター)の摩耗比較を行った。版幅1100mm版円周600mmの版を使用し、絵柄は版の中央部に、100%濃度のベタ柄300mm(幅)×150mm(円周方向)と90%濃度のベタ柄300mm(幅)×150mm(円周方向)を設けで柄間は50mmの間隔を設けた。100%濃度のベタ柄の版深は26ミクロンとした。尚、図3図7のセル形状のグラビア印刷版の土手面積・セル面積を同一にした。

0136

図7の100%濃度のベタ柄においては、セルの交点部に20ミクロンの円形部深さ4ミクロンで直線状に連なる土手の中央部に15ミクロン深さ3ミクロンの溝を設けた。90%濃度のベタ柄においても、セルの交点部に20ミクロンの円形部深さ4ミクロンで直線状に連なる土手の中央部に15ミクロン深さ3ミクロンの溝を設けた。

0137

グラビア印刷は、ウレタン系インキの墨インキを使用しインキ粘度はザンカップ#3で16秒とし、ドクター加圧は1kgとし、印刷速度200m/分とした。ドクターの摩耗は、印刷前のドクターの長さを測定しておき50000m印刷後のドクターの長さ測定を行い、ドクターの長さ比較することで摩耗を確認した。結果は、100%濃度部で汎用的に使用されているダイレクト網グラビア版はドクターが0,7mm摩耗していたのに対し、本発明のダイレクト網グラビア版においては、0,25mmの摩耗、90%濃度部で汎用的に使用されているダイレクト網グラビア版はドクターが0,6mm摩耗していたのに対し、本発明のダイレクト網グラビア版においては、0,2mmの摩耗であった。

0138

印刷物における、墨インキの着肉状態を100%濃度部、90%濃度部で印刷物の濃度、インキの泳ぎ(外観)を比較したが、差がなかった。

0139

図1の1画素図と本発明の図28の1画素図からなる、100%濃度のベタ版を作製しドクター刃の摩耗状態とインキのレベリング状態を比較した。グラビア印刷は、ウレタン系インキの白インキを使用しインキ粘度はザンカップ#3で16秒とし、ドクター加圧は1kgとし、印刷速度200m/分とした。ドクターの摩耗は、印刷前のドクターの長さを測定しておき50000m印刷後のドクターの長さ測定を行い、ドクターの長さ比較することで摩耗を確認した。

実施例

0140

ドクター刃の摩耗は、図1の1画素図を使用したダイレクト網グラビア版では0,8mm摩耗していたのに対し、本発明のダイレクト網グラビア版においては、0,3mmの摩耗であった。また、インキのレベリング状態は、本発明のダイレクト網グラビア版が平滑に印刷されており、白濃度ムラがなかった

0141

A 1画素のセル部
B 1画素の土手部
Cサイドエッチング部
D 1画素の直線状に連なる土手のピッチ
E 1画素の交差する土手のピッチ
1 直線状に連なる土手
2 直線状に連なる土手の幅
3 セルの最大幅
4 交差する土手
5 交差する土手の幅
6、溝
7 1画素の鋭角部
8 ( 直線状に連なる土手と交差する土手との)隙間
9 鋭角に交差する部分
10 セルの端部
11 交差部近傍の画素の土手幅を予め狭くした形状
12 (11の形状を腐食した)セルの端部
13セル幅
14 画素の形状エッジ
15 食後の土手エッジ
16 先端の幅
17 溝が重なる部分
18 鋭角に交差する部分の角度
19 1画素
20 1画素外の非露光部(画線部)
21 大きなR部(グラビア版幅方向のR部)

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