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技術 治療抵抗性うつ病等の治療薬

出願人 大日本住友製薬株式会社
発明者 西川弘之清水聡子加藤太朗三平和明
出願日 2015年12月28日 (3年11ヶ月経過) 出願番号 2015-256154
公開日 2019年4月18日 (7ヶ月経過) 公開番号 2019-059672
状態 未査定
技術分野 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 化合物または医薬の治療活性
主要キーワード 期間用 慢性うつ病 モンゴメリー 精神活動 反復性うつ病 治療抵抗性うつ病 合計スコア 評価尺度
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この項目の情報は公開日時点(2019年4月18日)のものです。
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課題

解決手段

下記式(1)で表される化合物又はその製薬学的許容される塩の治療上の有効量を、必要な患者投与することを含む、治療抵抗性うつ病、慢性うつ病又は反復性うつ病の治療方法を提供する[式中、Arは、ヘテロアリール(該ヘテロアリールは、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ等で置換されていてもよい)を表し、Vは窒素又はCHを表し、Wは単結合又はC(O)−を表し(ただし、Vが窒素の場合、Wは単結合を表し、VがCHの場合、Wは単結合又はC(O)−を表す)、Yはフェニル(該フェニルは、1〜3個のハロゲンで置換されていてもよい)、ヘテロアリール(該ヘテロアリールは、1〜3個のハロゲンで置換されていてもよい)又は4〜7員の飽和複素環(該飽和複素環は、1〜3個のハロゲンで置換されていてもよい)を表す]。

概要

背景

うつ病気分障害のひとつに分類され、生涯有病率は10%以上と最も一般的な精神疾患のひとつである。主たる症状として、強い抑うつ気分、意欲興味喜びの低下、精神運動障害焦燥精神活動制止)、食欲低下、不眠などを呈し、患者の生活の質(Quality of Life)を著しく低下させる。うつ病は、その経過によって、一般に用いられる抗うつ薬により短期間に改善されるうつ病、一般に用いられる抗うつ薬により改善されないうつ病(治療抵抗性うつ病)、治療に長期間(2年間以上)かかるうつ病(慢性うつ病)、再発を繰り返すうつ病(反復性再発性)うつ病)などに分類される。

具体的には、うつ病の薬物療法において、抗うつ薬を単剤で適切な量及び期間投薬して症状の改善がみられない場合は別の抗うつ薬への切り替えを行うが、それでも治療効果のみられる患者はその約半数に留まると言われている。このように、少なくとも2種類以上の抗うつ薬を十分な量・期間用いても中等度以上の症状が持続するものが治療抵抗性うつ病と定義される。(非特許文献1)

また、大うつ病患者のうち20%近くは2年以上の慢性の経過をたどると考えられている。このように、うつ病相が2年以上続いている場合は慢性うつ病と定義される。また、うつ病は再発率が高く、一旦うつ病エピソードから回復しても10年以内に80%近くが再発するとの報告もある。このように、単一エピソードの大うつ病はうつ病相が1回のみであるのに対して、うつ病相を繰り返すものは反復性(再発性)うつ病と定義される。慢性うつ病、反復性(再発性)うつ病は一般的な抗うつ薬治療で寛解に至らないことから難治性うつ病とも言われる。(非特許文献1)

治療抵抗性うつ病、慢性うつ病及び反復性うつ病は、一般的な抗うつ薬投与では寛解に至らない点が単なる大うつ病と異なる。これらのうつ病治療においては、抗うつ薬の種類を変更する方法(切替法)と使用中の抗うつ薬にその作用を増強する薬物を追加する方法(増強法)が用いられる。ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(NaSSA)のミルタザピン及びミアンセリンは、切替法及び増強法にしばしば用いられる。また、統合失調症治療薬である非定型抗精神病薬は増強法にしばしば用いられる。

ミルタザピン及びミアンセリンの治療効果については、複数の無作為化比較試験で有効性を示したとの報告がある一方で、一部の臨床試験では改善傾向を示すに留まっていることから確実かつ十分な効果とは言えず(非特許文献2〜3)、薬効強度の面では更なる改善が必要である。また、非定型抗精神病薬は増強法での有効性が広く認められているものの、アカシジア体重増加など種々の副作用が問題となっている。(非特許文献4〜5)すなわち、治療抵抗性うつ病、慢性うつ病及び反復性うつ病の薬物治療においては、確実な有効性と副作用の回避がアンメットニーズとなっている。

後述の式(1)で表される化合物又はその製薬学的許容される塩は、統合失調症治療作用認知機能改善作用抗うつ作用抗不安作用等を有し、特に、統合失調症、躁うつ病躁病、大うつ病、気分障害、不安障害、摂食障害注意欠陥多動性障害認知症及びその随伴症状等の治療薬として有用であることが記載されている。(特許文献1)

概要

治療抵抗性うつ病、慢性うつ病又は反復性うつ病の治療剤及び治療方法の提供下記式(1)で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩の治療上の有効量を、必要な患者に投与することを含む、治療抵抗性うつ病、慢性うつ病又は反復性うつ病の治療方法を提供する[式中、Arは、ヘテロアリール(該ヘテロアリールは、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ等で置換されていてもよい)を表し、Vは窒素又はCHを表し、Wは単結合又はC(O)−を表し(ただし、Vが窒素の場合、Wは単結合を表し、VがCHの場合、Wは単結合又はC(O)−を表す)、Yはフェニル(該フェニルは、1〜3個のハロゲンで置換されていてもよい)、ヘテロアリール(該ヘテロアリールは、1〜3個のハロゲンで置換されていてもよい)又は4〜7員の飽和複素環(該飽和複素環は、1〜3個のハロゲンで置換されていてもよい)を表す]。なし

目的

本発明の目的は、治療抵抗性うつ病、慢性うつ病又は反復性うつ病を治療するための治療剤及び治療方法を提供する

効果

実績

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請求項1

式(1):[式中、Arは、ヘテロアリール(該ヘテロアリールは、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ又はハロゲンからなる群から選択される同種又は異種の1〜3個の置換基置換されていてもよい)を表し、Vは、窒素又はCHを表し、Wは、単結合又はC(O)−を表し(ただし、Wは、Vが窒素の場合、単結合を表し、VがCHの場合、単結合又はC(O)−を表す)、Yは、フェニル(該フェニルは、1〜3個のハロゲンで置換されていてもよい)、ヘテロアリール(該ヘテロアリールは、1〜3個のハロゲンで置換されていてもよい)又は4〜7員の飽和複素環(該飽和複素環は、1〜3個のハロゲンで置換されていてもよい)を表す]で表される化合物又はその製薬学的許容される塩を含有する治療抵抗性うつ病慢性うつ病又は反復性うつ病治療剤

請求項2

式(1)で表される化合物が、式(2):[式中、R11、R12及びR13は、それぞれ同一又は異なって、水素フッ素メチル又はメトキシを表し、Vは、窒素又はCHを表し、Wは、単結合又はC(O)−を表し(ただし、Vが窒素の場合、Wは単結合を表し、VがCHの場合、Wは単結合又はC(O)−を表す)、Yは下記式(a−1)〜(a−5):(式中、R1は水素又はフッ素を表す)で表される基のいずれかを表す]である請求項1に記載の治療剤。

請求項3

式(1)で表される化合物が、[(2S)−2−{2−[4−(4−フルオロベンゾイルピペリジン−1−イル]エチル}ピロリジン−1−イル](6−メチル−1H−インドール−2−イル)メタノン、[(2S)−2−{2−[4−(4−フルオロベンゾイル)ピペリジン−1−イル]エチル}ピロリジン−1−イル](6−フルオロ−1H−インドール−2−イル)メタノン、(3,6−ジフルオロ−1H−インドール−2−イル)[(2S)−2−{2−[4−(4−フルオロベンゾイル)ピペリジン−1−イル]エチル}ピロリジン−1−イル]メタノン、[(2S)−2−{2−[4−(4−フルオロベンゾイル)ピペリジン−1−イル]エチル}ピロリジン−1−イル](3−フルオロ−1H−インドール−2−イル)メタノン、[(2S)−2−{2−[4−(1H−インドール−3−イル)ピペリジン−1−イル]エチル}ピロリジン−1−イル](6−メトキシ−1H−インドール−2−イル)メタノン、[(2S)−2−{2−[4−(1H−インダゾール−3−イル)ピペラジン−1−イル]エチル}ピロリジン−1−イル](6−メチル−1H−インドール−2−イル)メタノン、[(2S)−2−{2−[4−(5−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)ピペリジン−1−イル]エチル}ピロリジン−1−イル](6−メチル−1H−インドール−2−イル)メタノン、[(2S)−2−{2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズオキサゾール—3—イル)ピペリジン−1−イル]エチル}ピロリジン−1−イル](6−メチル−1H−インドール−2−イル)メタノン、又は[(2S)−2−{2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズオキサゾール—3—イル)ピペリジン−1−イル]エチル}ピロリジン−1−イル](3−フルオロ−1H−インドール−2−イル)メタノンである、請求項1に記載の治療剤。

請求項4

治療が必要な患者に、治療上の有効量の請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物、又はその製薬学的に許容される塩を投与することを特徴とする、治療抵抗性うつ病、慢性うつ病又は反復性うつ病を治療するための方法。

請求項5

治療抵抗性うつ病、慢性うつ病又は反復性うつ病の治療剤を製造するための、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物、又はその製薬学的に許容される塩の使用。

請求項6

治療抵抗性うつ病、慢性うつ病又は反復性うつ病の治療に使用するための、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物、又はその製薬学的に許容される塩。

請求項7

請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物、又はその製薬学的に許容される塩を含有するドパミンD2受容体セロトニン5-HT2A受容体及びα2Aアドレナリン受容体拮抗作用薬。

請求項8

請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物、又はその製薬学的に許容される塩を含有し、ドパミンD2受容体、セロトニン5-HT2A受容体及びα2Aアドレナリン受容体の拮抗作用を持つ治療抵抗性うつ病、慢性うつ病又は反復性うつ病の治療剤。

請求項9

ドパミンD2受容体、セロトニン5-HT2A受容体及びα2Aアドレナリン受容体の拮抗作用を併せ持つ化合物を有効成分として含有する治療抵抗性うつ病、慢性うつ病又は反復性うつ病の治療剤。

技術分野

0001

本発明は、治療抵抗性うつ病慢性うつ病又は反復性うつ病治療剤に関する。具体的には、後述の式(1)で表される化合物又はその製薬学的許容される塩を有効成分とする治療抵抗性うつ病、慢性うつ病又は反復性うつ病の治療剤、医薬および治療方法に関する。

背景技術

0002

うつ病気分障害のひとつに分類され、生涯有病率は10%以上と最も一般的な精神疾患のひとつである。主たる症状として、強い抑うつ気分、意欲興味喜びの低下、精神運動障害焦燥精神活動制止)、食欲低下、不眠などを呈し、患者の生活の質(Quality of Life)を著しく低下させる。うつ病は、その経過によって、一般に用いられる抗うつ薬により短期間に改善されるうつ病、一般に用いられる抗うつ薬により改善されないうつ病(治療抵抗性うつ病)、治療に長期間(2年間以上)かかるうつ病(慢性うつ病)、再発を繰り返すうつ病(反復性再発性)うつ病)などに分類される。

0003

具体的には、うつ病の薬物療法において、抗うつ薬を単剤で適切な量及び期間投薬して症状の改善がみられない場合は別の抗うつ薬への切り替えを行うが、それでも治療効果のみられる患者はその約半数に留まると言われている。このように、少なくとも2種類以上の抗うつ薬を十分な量・期間用いても中等度以上の症状が持続するものが治療抵抗性うつ病と定義される。(非特許文献1)

0004

また、大うつ病患者のうち20%近くは2年以上の慢性の経過をたどると考えられている。このように、うつ病相が2年以上続いている場合は慢性うつ病と定義される。また、うつ病は再発率が高く、一旦うつ病エピソードから回復しても10年以内に80%近くが再発するとの報告もある。このように、単一エピソードの大うつ病はうつ病相が1回のみであるのに対して、うつ病相を繰り返すものは反復性(再発性)うつ病と定義される。慢性うつ病、反復性(再発性)うつ病は一般的な抗うつ薬治療で寛解に至らないことから難治性うつ病とも言われる。(非特許文献1)

0005

治療抵抗性うつ病、慢性うつ病及び反復性うつ病は、一般的な抗うつ薬投与では寛解に至らない点が単なる大うつ病と異なる。これらのうつ病治療においては、抗うつ薬の種類を変更する方法(切替法)と使用中の抗うつ薬にその作用を増強する薬物を追加する方法(増強法)が用いられる。ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(NaSSA)のミルタザピン及びミアンセリンは、切替法及び増強法にしばしば用いられる。また、統合失調症治療薬である非定型抗精神病薬は増強法にしばしば用いられる。

0006

ミルタザピン及びミアンセリンの治療効果については、複数の無作為化比較試験で有効性を示したとの報告がある一方で、一部の臨床試験では改善傾向を示すに留まっていることから確実かつ十分な効果とは言えず(非特許文献2〜3)、薬効強度の面では更なる改善が必要である。また、非定型抗精神病薬は増強法での有効性が広く認められているものの、アカシジア体重増加など種々の副作用が問題となっている。(非特許文献4〜5)すなわち、治療抵抗性うつ病、慢性うつ病及び反復性うつ病の薬物治療においては、確実な有効性と副作用の回避がアンメットニーズとなっている。

0007

後述の式(1)で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩は、統合失調症治療作用認知機能改善作用抗うつ作用抗不安作用等を有し、特に、統合失調症、躁うつ病躁病、大うつ病、気分障害、不安障害、摂食障害注意欠陥多動性障害認知症及びその随伴症状等の治療薬として有用であることが記載されている。(特許文献1)

0008

特開2013−75894号公報

先行技術

0009

本橋伸高著、IRYO、2001年、55(8)号、p.361
G. I. PapaKostas著、J. Clin. Psychiatry、2009年70(s6)号、p.16
K. R. Connolly著、Drugs、2011年71号、p.43
M. Kato著、CNSDrugs、2013年27号付録1、p.S11-S19
C. Taylor著、Curr. Psychiatry. Rep.、2013年15号、p.370

発明が解決しようとする課題

0010

本発明の目的は、治療抵抗性うつ病、慢性うつ病又は反復性うつ病を治療するための治療剤及び治療方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0011

本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、下記式(1)で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩が、治療抵抗性うつ病、慢性うつ病又は反復性うつ病に対する治療効果を有することを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、現在治療抵抗性うつ病、慢性うつ病又は反復性うつ病の治療に用いられているミルタザピン及びミアンセリン(NaSSA:主たる薬理作用セロトニン5-HT2A受容体及びα2Aアドレナリン受容体拮抗作用)並びに、非定型抗精神病薬(主たる薬理作用がドパミンD2受容体及びセロトニン5-HT2A受容体拮抗作用)の薬理プロファイルに着目し、下記式(1)で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩が、上記記載のドパミンD2受容体、セロトニン5-HT2A受容体及びα2Aアドレナリン受容体の3つの受容体に拮抗作用を持つことから、下記式(1)で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩が、治療抵抗性うつ病、慢性うつ病又は反復性うつ病に対する治療効果を有することを見出し、本発明を完成するに至った。

0012

すなわち本発明は、以下の通りである。
[項1]
式(1):

0013

[式中、
Arは、ヘテロアリール(該ヘテロアリールは、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ又はハロゲンからなる群から選択される同種又は異種の1〜3個の置換基置換されていてもよい)を表し、
Vは、窒素又はCHを表し、
Wは、単結合又はC(O)−を表し(ただし、Wは、Vが窒素原子の場合、単結合を表し、VがCHの場合、単結合又はC(O)−を表す)、
Yは、フェニル(該フェニルは、1〜3個のハロゲンで置換されていてもよい)、ヘテロアリール(該ヘテロアリールは、1〜3個のハロゲンで置換されていてもよい)又は4〜7員の飽和複素環(該飽和複素環は、1〜3個のハロゲンで置換されていてもよい)を表す]
で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩を含有する治療抵抗性うつ病、慢性うつ病又は反復性うつ病の治療剤。

0014

[項2]
式(1)で表される化合物が、
式(2):

0015

[式中、
R11、R12及びR13は、それぞれ同一又は異なって、水素フッ素子、メチル又はメトキシを表し、
Vは、窒素又はCHを表し、
Wは、単結合又はC(O)−を表し(ただし、Vが窒素の場合、Wは単結合を表し、VがCHの場合、Wは単結合又はC(O)−を表す)、
Yは下記式(a−1)〜(a−5):

0016

(式中、R1は水素又はフッ素を表す)
で表される基のいずれかを表す]
である項1に記載の治療剤。

0017

[項3]
式(1)で表される化合物が、
[(2S)−2−{2−[4−(4−フルオロベンゾイルピペリジン−1−イル]エチル}ピロリジン−1−イル](6−メチル−1H−インドール−2−イル)メタノン(実施例1の化合物)、
[(2S)−2−{2−[4−(4−フルオロベンゾイル)ピペリジン−1−イル]エチル}ピロリジン−1−イル](6−フルオロ−1H−インドール−2−イル)メタノン(実施例2の化合物)、
(3,6−ジフルオロ−1H−インドール−2−イル)[(2S)−2−{2−[4−(4−フルオロベンゾイル)ピペリジン−1−イル]エチル}ピロリジン−1−イル]メタノン(実施例3の化合物)、
[(2S)−2−{2−[4−(4−フルオロベンゾイル)ピペリジン−1−イル]エチル}ピロリジン−1−イル](3−フルオロ−1H−インドール−2−イル)メタノン(実施例4の化合物)、
[(2S)−2−{2−[4−(1H−インドール−3−イル)ピペリジン−1−イル]エチル}ピロリジン−1−イル](6−メトキシ−1H−インドール−2−イル)メタノン(実施例5の化合物)、
[(2S)−2−{2−[4−(1H−インダゾール−3−イル)ピペラジン−1−イル]エチル}ピロリジン−1−イル](6−メチル−1H−インドール−2−イル)メタノン(実施例6の化合物)、
[(2S)−2−{2−[4−(5−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)ピペリジン−1−イル]エチル}ピロリジン−1−イル](6−メチル−1H−インドール−2−イル)メタノン(実施例7の化合物)、
[(2S)−2−{2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズオキサゾール—3—イル)ピペリジン−1−イル]エチル}ピロリジン−1−イル](6−メチル−1H−インドール−2−イル)メタノン(実施例8の化合物)、又は
[(2S)−2−{2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズオキサゾール—3—イル)ピペリジン−1−イル]エチル}ピロリジン−1−イル](3−フルオロ−1H−インドール−2−イル)メタノン(実施例9の化合物)
である、項1に記載の治療剤。

0018

[項4]
治療が必要な患者に、治療上の有効量の項1〜3のいずれか一項に記載の化合物、又はその製薬学的に許容される塩を投与することを特徴とする、治療抵抗性うつ病、慢性うつ病又は反復性うつ病の治療するための方法。

0019

[項5]
治療抵抗性うつ病、慢性うつ病又は反復性うつ病の治療剤を製造するための、項1〜3のいずれか一項に記載の化合物、又はその製薬学的に許容される塩の使用。

0020

[項6]
治療抵抗性うつ病、慢性うつ病又は反復性うつ病の治療に使用するための、項1〜3のいずれか一項に記載の化合物、又はその製薬学的に許容される塩。

0021

[項7]
項1〜3のいずれか一項に記載の化合物、又はその製薬学的に許容される塩を含有するドパミンD2受容体、セロトニン5-HT2A受容体及びα2Aアドレナリン受容体の拮抗作用薬。

0022

[項8]
ドパミンD2受容体、セロトニン5-HT2A受容体及びα2Aアドレナリン受容体の拮抗作用薬を製造するための、項1〜3のいずれか一項に記載の化合物、又はその製薬学的に許容される塩の使用。

0023

[項9]
ドパミンD2受容体、セロトニン5-HT2A受容体及びα2Aアドレナリン受容体の拮抗作用薬に使用するための、項1〜3のいずれか一項に記載の化合物、又はその製薬学的に許容される塩。

0024

[項10]
項1〜3のいずれか一項に記載の化合物、又はその製薬学的に許容される塩を含有し、ドパミンD2受容体、セロトニン5-HT2A受容体及びα2Aアドレナリン受容体の拮抗作用を持つ治療抵抗性うつ病、慢性うつ病又は反復性うつ病の治療剤。

0025

[項11]
ドパミンD2受容体、セロトニン5-HT2A受容体及びα2Aアドレナリン受容体の拮抗作用を併せ持つ化合物を有効成分として含有する治療抵抗性うつ病、慢性うつ病又は反復性うつ病の治療剤。

発明の効果

0026

治療抵抗性うつ病、慢性うつ病又は反復性うつ病の治療に有効と考えられる、ドパミンD2受容体、セロトニン5-HT2A受容体及びα2Aアドレナリン受容体拮抗作用を有する式(1)で表される化合物及びその製薬学的に許容される塩を見出した。

0027

以下に、本発明をさらに詳細に説明する。
なお、本明細書において、「置換されていてもよい」で定義される基における置換基の数は、置換可能であれば特に制限はなく、1又は複数である。また、特に指示した場合を除き、各々の基の説明はその基が他の基の一部分又は置換基である場合にも該当する。

0028

本明細書において、「ハロゲン」としては、例えば、フッ素、塩素臭素、又はヨウ素が挙げられる。好ましくはフッ素が挙げられる。

0029

「C1−3アルキル」としては、例えば、炭素数1〜3の直鎖状又は分枝状のアルキルが挙げられる。好ましくは、メチルが挙げられる。

0030

「C1−3アルコキシ」としては、例えば、炭素数1〜3の直鎖状又は分枝状のアルコキシが挙げられる。好ましくは、メトキシが挙げられる。

0031

「ヘテロアリール」としては、例えば、5員〜10員の単環又は多環のヘテロアリールが挙げられ、該ヘテロアリールは、窒素、硫黄又は酸素から選ばれるヘテロ原子を同種又は異なって1個以上(例えば1〜2個)含む。「ヘテロアリール」の具体例としては、例えば、下記式で表される基が挙げられる。

0032

前記式において環を横切る結合手は、該基における置換可能な位置で結合することを意味する。例えば、下記式

0033

で表される場合には、2−ベンゾフリル、又は3−ベンゾフリルの他に、4−、5−、6−又は7−ベンゾフリルであってもよい。

0034

Yにおける「ヘテロアリール」としては、例えば、式(3)、(4)、(5)又は(6)の基が挙げられる。好ましくは、式(4)、(5)又は(6)の基が挙げられる。

0035

Arにおける「ヘテロアリール」としては、例えば、式(4)、(5)の基が挙げられる。好ましくは、式(4)の基が挙げられる。

0036

「飽和複素環」としては、例えば、1〜2個の窒素を含有する4〜7員の飽和複素環等が挙げられる。該環は、環を構成する窒素が、「環」の結合手となる。具体的には、例えば、ピロリジンが挙げられる。

0037

「飽和複素環」には、ベンゼン環縮合環を形成したものも含まれる。具体例としては、下記で表される基等が挙げられる。飽和複素環が置換されてもよい場合の置換位置はベンゼン環上でもよい。

0038

0039

式(1)で表される化合物は、特許文献1に記載の製造方法及び実施例に従い製造することができる。

0040

式(1)で表される化合物の製薬学的に許容される塩とは、構造中に酸付加塩を形成しうる基を有する式(1)の化合物の場合は、製薬学的に許容される酸付加塩を意味する。酸付加塩の具体例としては、塩酸塩臭化水素酸塩ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、過塩素酸塩リン酸塩等の無機酸塩シュウ酸塩マロン酸塩マレイン酸塩フマル酸塩乳酸塩リンゴ酸塩クエン酸塩酒石酸塩安息香酸塩トリフルオロ酢酸塩酢酸塩メタンスルホン酸塩p−トルエンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩等の有機酸塩、およびグルタミン酸塩アスパラギン酸塩等のアミノ酸塩が挙げられる。

0041

好ましくは、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、酢酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、シュウ酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、又はp−トルエンスルホン酸塩が挙げられる。

0042

式(1)で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩は、水和物及び/又は溶媒和物の形で存在することもあるので、これらの水和物及び/又は溶媒和物もまた本発明の式(1)で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩に包含される。

0043

式(1)で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩は、立体異性体互変異性体及び/又は光学異性体が存在する。式(1)で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩は、これらの異性体の混合物及び単離された異性体を含む。

0044

本発明で用いる「治療上の有効量」とは、組織、系、動物又はヒトにおいて、研究者又は医師によって要求される生物学的又は医薬的応答を誘発する薬物又は医薬の量を意味する。
本発明で用いる「治療」とは、疾患のあらゆる治療(例えば、症状の改善、症状の軽減、症状の進行の抑制など)が含まれる。

0045

式(1)で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩は、これらを医薬として用いるにあたり経口的又は非経口的に投与することができる。すなわち通常用いられる投与形態、例えば粉末顆粒錠剤カプセル剤シロップ剤、懸濁液等の剤型で経口的に投与することができ、あるいは、例えば、その溶液乳剤、懸濁液の剤型にしたものを注射剤の形で非経口投与することができる。テープ剤として経皮投与したり、坐剤の形で直腸投与することもできる。溶液の形で膀胱内注入することもできる。前記の適当な投与剤型は、例えば、許容される通常の担体賦型剤、結合剤、安定剤、希釈剤に式(1)で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩を配合することにより製造することができる。注射剤で用いる場合には、例えば、許容される緩衝剤溶解補助剤等張剤を添加することもできる。投与量及び投与回数は、例えば、対象疾患、症状、年齢、体重、投与形態によって異なるが、通常は成人に対し1日あたり0.1〜2000mg好ましくは1〜200 mgを1回又は数回(例えば2〜4回)に分けて投与することができる。

0046

以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は何らこれらに限定されるものではない。なお、DMSOはジメチルスルホキシドEDTAエチレンジアミン四酢酸を意味する。

0047

実験
実験方法
(1)ドパミンD2L受容体結合実験
D2L受容体結合実験は、50μLの[3H]−spiperone(最終濃度0.5nmol/L)、2μLの被験薬DMSO溶液、148μLのヒトD2L受容体発現CHO細胞膜標品を含む全量200μLの50mmol/L Tris−HCl(pH=7.6)緩衝液中で反応後、[3H]−spiperoneのヒトD2L受容体結合活性を測定した。反応液は、室温で60分間静置後、0.3%polyehyleneimine(PEI)でコーティングしたガラス繊維フィルタープレート(Multiscreen FB,ミリポア社製)上に速やかに添加し減圧濾過した。ガラス繊維フィルターを200μLの氷冷50mmol/L Tris−HCl(pH=7.6)で2回洗浄、減圧濾過を繰り返した後、2mLのエコシンチA(National Diagnostics社製)を含むバイアルに移した。ガラス繊維フィルター上に残存した放射活性は、液体シンチレーションカウンターで測定した。非特異的結合は、10μmol/Lのspiperone存在下に測定し、被験薬10nmol/Lにおける[3H]−spiperone結合阻害率(%)を求めた。結果を表1に示す。結合阻害率(%)の値が大きいほど被験薬のヒトD2L受容体に対する結合親和性が高いことを意味する。

0048

(2)セロトニン5-HT2A受容体結合実験
5−HT2A受容体結合実験は、50μLの[3H]−ketanserin(最終濃度1nM)、2μLの被験薬DMSO溶液、148μLのヒト5−HT2A受容体発現CHO細胞膜標品を含む全量200μLの50mmol/L Tris−HCl(pH=7.6)緩衝液中で反応後、[3H]−ketanserin のヒト5−HT2A受容体結合活性を測定した。反応液は、37℃で15分間静置後、0.05% Brij 35でコーティングしたガラス繊維フィルタープレート(Multiscreen FB,ミリポア社製)上に速やかに添加し減圧濾過した。ガラス繊維フィルターを200μLの氷冷50mmol/L Tris−HCl(pH=7.6)で2回洗浄、減圧濾過を繰り返した後、2mLのエコシンチA(National Diagnostics社製)を含むバイアルに移した。ガラス繊維フィルター上に残存した放射活性は、液体シンチレーションカウンターで測定した。非特異的結合は10μmol/LのMDL−100907存在下に測定し、被験薬1nmol/L又は10nmol/Lにおける[3H]−ketanserin結合阻害率(%)を求めた。結果を表1に示す。結合阻害率(%)の値が大きいほど被験薬のヒト5−HT2A受容体に対する結合親和性が高いことを意味する。

0049

(3)アドレナリンα2A受容体結合試験
50μLの[3H]-Rauwolscine(最終濃度2nmol/L)、2μLの被験薬DMSO溶液、148μLのヒトα2A受容体発現CHO細胞膜標品を含む全量200μLの50mmol/L Tris−HCl(pH=7.6)緩衝液中で反応後、[3H]-Rauwolscineのヒトα2A受容体結合活性を測定した。反応液は、室温で60分間静置後、0.3% polyehyleneimine(PEI)でコーティングしたガラス繊維フィルタープレート(Multiscreen FB,ミリポア社製)上に速やかに添加し減圧濾過した。ガラス繊維フィルターを200μLの氷冷緩衝液[50mmol/L Tris−HCl(pH=7.6)、1mmol/LEDTA]で2回洗浄、減圧濾過を繰り返した後、2mLのエコシンチA(National Diagnostics社製)を含むバイアルに移した。ガラス繊維フィルター上に残存した放射活性は、液体シンチレーションカウンターで測定した。非特異的結合は、10μmol/LのBRL44408存在下に測定し、被験薬10nmol/Lにおける[3H]-Rauwolscine結合阻害率を求めた。結果を表1に示す。結合阻害率(%)の値が大きいほど被験薬のヒトα2A受容体に対する結合親和性が高いことを意味する。
上記結合試験の結果を下記表に示す。

0050

0051

上記の結果より、式(1)で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩は、ドパミンD2受容体、セロトニン5-HT2A受容体及びα2Aアドレナリン受容体に対して高い結合親和性(拮抗作用)を示す。前述したように、ドパミンD2受容体及びセロトニン5-HT2A受容体拮抗作用は治療抵抗性うつ病、慢性うつ病及び反復性うつ病治療の増強法に用いられる非定型抗精神病薬の主たる薬理作用である。また、セロトニン5-HT2A受容体及びα2Aアドレナリン受容体拮抗作用は、同じく治療抵抗性うつ病、慢性うつ病及び反復性うつ病の切替法及び増強法に用いられるNaSSAの主たる薬理作用である。

0052

よって、非定型抗精神病薬とNaSSAの薬理プロファイルを合わせもつ式(1)で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩は、治療抵抗性うつ病、慢性うつ病又は反復性うつ病の治療に単独で有用である。

0053

また、以下の臨床試験により式(1)で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩が、治療抵抗性うつ病、慢性うつ病又は反復性うつ病の治療に有用であることが確認できる。

実施例

0054

現在のエピソードが大うつ病と診断され、十分量の一般に使用される抗うつ薬で反応が不十分な治療抵抗性成人患者を対象に行う。モンゴメリー・アズバーグうつ病評価尺度(MADRS)合計スコアが20以上の患者を選択基準とするが、選択基準に合致している場合でも、種々の物質依存症(ニコチン、薬物など)の診断を受けている患者、双極性障害、統合失調症、統合失調性感情障害又は精神病症状を伴ううつ病エピソードの既往歴がある患者、せん妄、認知症を合併する患者は除外とする。被験者プラセボ投与群被験化合物群に無作為割り付け、4〜12週間連続投与する。投与開始前後にMADRS又はハミルトンうつ病評価尺度(HAM-D)にてうつ症状の評価を行い、投与前と比較してスコアが低下し、最終評価時にプラセボ投与群よりも被験化合物群で統計学的に有意にスコアが改善した場合に治療抵抗性うつ病に有効性を示したものと判断される。

0055

式(1)で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩は、治療抵抗性うつ病、慢性うつ病又は反復性うつ病の治療薬に高い有効性を発揮し、従来の統合失調症治療薬で見られる副作用リスクを軽減することが可能である。

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