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技術 保護制御装置及び保護システム

出願人 株式会社デンソー
発明者 若林亜星田辺貴敏中根大祐斉藤往広橋本和久天野皓太
出願日 2017年9月25日 (2年9ヶ月経過) 出願番号 2017-183865
公開日 2019年4月18日 (1年2ヶ月経過) 公開番号 2019-059277
状態 未査定
技術分野 車両用バンパ 乗員・歩行者の保護
主要キーワード 衝撃領域 衝突角度θ 衝撃吸収領域 仮決定値 保護領域内 前側表面 推定条件 動作装置
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

車両と衝突した場合における保護対象の保護をより適切に行うこと。

解決手段

保護制御装置(30)は、歩行者及び乗員付き二輪車を含む特定物体が車両(1)と衝突した場合に、歩行者又は乗員である保護対象を車体(10)との衝突による衝撃から保護するように構成されている。具体的には、保護制御装置は、判定部(44)と制御量決定部(47)とを備える。判定部は、一次衝突不可避である不可避状況が発生したことを判定する。制御量決定部は、不可避状況の発生が判定された場合に、フロントバンパ(11)に対する特定物体の一次衝突が、保護デバイス(22)による保護対象の保護に適した位置又は方向となるように、車両の挙動を制御する挙動制御装置(21)における制御量を決定する。

概要

背景

この種の保護制御装置及び保護システムとして、特許文献1に開示された構成が知られている。特許文献1に開示された保護制御装置は、二次衝突位置推定部と、動作装置選択部と、動作指示部とを備えている。二次衝突位置推定部は、車両と衝突した自転車相対速度と一次衝突位置とに基づいて、当該自転車の乗員の二次衝突位置を推定する。動作装置選択部は、二次衝突位置推定部が推定した二次衝突位置に基づいて、動作させるべき保護装置を選択する。動作指示部は、動作装置選択部によって選択された保護装置を動作させる。

概要

車両と衝突した場合における保護対象の保護をより適切に行うこと。保護制御装置(30)は、歩行者及び乗員付き二輪車を含む特定物体が車両(1)と衝突した場合に、歩行者又は乗員である保護対象を車体(10)との衝突による衝撃から保護するように構成されている。具体的には、保護制御装置は、判定部(44)と制御量決定部(47)とを備える。判定部は、一次衝突が不可避である不可避状況が発生したことを判定する。制御量決定部は、不可避状況の発生が判定された場合に、フロントバンパ(11)に対する特定物体の一次衝突が、保護デバイス(22)による保護対象の保護に適した位置又は方向となるように、車両の挙動を制御する挙動制御装置(21)における制御量を決定する。

目的

効果

実績

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請求項1

歩行者及び乗員付き二輪車を含む特定物体が車両(1)と衝突した場合に、前記歩行者又は前記乗員である保護対象を車体との衝突による衝撃から保護するように構成された、保護制御装置(30)であって、前記車両の周辺に存在する物体を検知する物体検知部(32)による前記物体の検知結果を取得する、検知結果取得部(41)と、前記車体の一部を構成するフロントバンパ(11)に設けられていて前記物体と前記車両との一次衝突により前記フロントバンパに印加された衝撃に応じた出力を発生する衝突センサ(31)の前記出力を取得する、衝撃値取得部(40)と、前記車体の一部を構成するフロントフード(16)を上昇させるフードポップアップ装置(24)又は前記車体上にて展開する歩行者エアバッグ装置(25)を含み前記保護対象が前記一次衝突の後に前記車体と衝突する二次衝突による衝撃から前記保護対象を保護する保護デバイス(22)の動作を、前記物体検知部による前記物体の検知結果と、前記衝突センサの前記出力とに基づいて制御する、保護動作制御部(49)と、前記一次衝突が不可避である不可避状況が発生したことを判定する、判定部(44)と、前記判定部により前記不可避状況の発生が判定された場合に、前記フロントバンパに対する前記特定物体の一次衝突が、前記保護デバイスによる前記保護対象の保護に適した位置又は方向となるように、前記車両の挙動を制御する挙動制御装置(21)における制御量を決定する、制御量決定部(47)と、を備えた保護制御装置。

請求項2

前記制御量決定部は、前記挙動制御装置における前記制御量による前記車両の挙動制御を行わない場合よりも、前記衝突センサの感度が高くなる前記一次衝突となるように、前記制御量を決定する、請求項1に記載の保護制御装置。

請求項3

前記フロントバンパは、バンパカバー(12)と、前記バンパカバー内に収容されつつ車幅方向を長手方向として配置されたバンパ補強部材(13)と、前記バンパ補強部材と前記バンパカバーとの間に配置されたバンパアブソーバ(14)とを備え、前記衝突センサは、前記バンパ補強部材と前記バンパアブソーバとの間にて前記車幅方向に延設された圧力チューブセンサであり、前記制御量決定部は、前記挙動制御装置における前記制御量による前記車両の挙動制御を行わない場合よりも、前記フロントバンパに対する前記特定物体の一次衝突位置における、前記バンパカバーと前記バンパアブソーバとの間のクリアランスが小さくなるように、前記制御量を決定する、請求項2に記載の保護制御装置。

請求項4

前記フロントバンパは、バンパカバー(12)と、前記バンパカバー内に収容されつつ車幅方向を長手方向として配置されたバンパ補強部材(13)と、前記バンパ補強部材と前記バンパカバーとの間に配置されたバンパアブソーバ(14)とを備え、前記衝突センサは、前記バンパカバーにおける前記バンパ補強部材と対向する裏面(12b)に支持された圧電フィルム式センサであり、前記制御量決定部は、前記挙動制御装置における前記制御量による前記車両の挙動制御を行わない場合よりも、前記フロントバンパに対する前記特定物体の一次衝突位置における、前記裏面と前記バンパアブソーバとの間のクリアランスが大きくなるように、前記制御量を決定する、請求項2に記載の保護制御装置。

請求項5

前記制御量決定部は、前記挙動制御装置における前記制御量による前記車両の挙動制御を行わない場合よりも、前記保護対象が受ける衝撃が小さくなる前記一次衝突となるように、前記制御量を決定する、請求項1〜4のいずれか1つに記載の保護制御装置。

請求項6

前記フロントバンパは、バンパカバー(12)と、前記バンパカバー内に収容されつつ車幅方向を長手方向として配置されたバンパ補強部材(13)と、前記バンパ補強部材と前記バンパカバーとの間に配置されたバンパアブソーバ(14)とを備え、前記バンパアブソーバは、アッパアブソーバ(14a)と、前記アッパアブソーバの下方に配置されたロワアブソーバ(14b)とを備え、前記制御量決定部は、前記フロントバンパに対する前記特定物体の一次衝突位置にて、前記アッパアブソーバと前記ロワアブソーバとの双方が前記バンパカバーに近接するように、前記制御量を決定する、請求項5に記載の保護制御装置。

請求項7

前記フロントバンパに対する前記特定物体の前記一次衝突の後の、前記車体に対する前記保護対象の二次衝突位置推定する、二次衝突位置推定部(46)をさらに備え、前記制御量決定部は、前記二次衝突位置が前記保護デバイスの保護領域内となるように、前記制御量を決定する、請求項1〜6のいずれか1つに記載の保護制御装置。

請求項8

前記制御量決定部は、前記二次衝突位置が前記保護領域内となる前記制御量を、前記衝突センサの感度が高くなるような前記制御量を含む他の前記制御量よりも優先させる、請求項7に記載の保護制御装置。

請求項9

前記保護領域は、前記歩行者エアバッグ装置の展開領域を含む、請求項7又は8に記載の保護制御装置。

請求項10

前記保護領域は、前記フロントフードの車幅方向における外縁部(16a)よりも内側の衝撃吸収領域(16c、16d)を含む、請求項7〜9のいずれか1つに記載の保護制御装置。

請求項11

歩行者及び乗員付き二輪車を含む特定物体が車両(1)と衝突した場合に、前記歩行者又は前記乗員である保護対象を車体との衝突による衝撃から保護するように構成された、保護システム(20)であって、前記車両の周辺に存在する物体を検知する、物体検知部(32)と、前記車体の一部を構成するフロントバンパ(11)に設けられていて、前記物体と前記車両との一次衝突により前記フロントバンパに印加された衝撃に応じた出力を発生する、衝突センサ(31)と、前記車両の挙動を制御する、挙動制御装置(21)と、当該保護システムの動作を制御する、保護制御装置(30)と、を備え、前記保護制御装置は、前記車体の一部を構成するフロントフード(16)を上昇させるフードポップアップ装置(24)又は前記車体上にて展開する歩行者エアバッグ装置(25)を含み前記保護対象が前記一次衝突の後に前記車体と衝突する二次衝突による衝撃から前記保護対象を保護する保護デバイス(22)の動作を、前記物体検知部による前記物体の検知結果と、前記衝突センサの前記出力とに基づいて制御する、保護動作制御部(49)と、前記一次衝突が不可避である不可避状況が発生したことを判定する、判定部(44)と、前記判定部により前記不可避状況の発生が判定された場合に、前記フロントバンパに対する前記特定物体の一次衝突が、前記保護デバイスによる前記保護対象の保護に適した位置又は方向となるように、前記車両の挙動を制御する挙動制御装置(21)における制御量を決定する、制御量決定部(47)と、を備えた保護システム。

技術分野

0001

本発明は、歩行者及び乗員付き二輪車を含む特定物体が車両と衝突した場合に、歩行者等である保護対象を車体との衝突による衝撃から保護するように構成された、保護制御装置及び保護システムに関する。

背景技術

0002

この種の保護制御装置及び保護システムとして、特許文献1に開示された構成が知られている。特許文献1に開示された保護制御装置は、二次衝突位置推定部と、動作装置選択部と、動作指示部とを備えている。二次衝突位置推定部は、車両と衝突した自転車相対速度と一次衝突位置とに基づいて、当該自転車の乗員の二次衝突位置を推定する。動作装置選択部は、二次衝突位置推定部が推定した二次衝突位置に基づいて、動作させるべき保護装置を選択する。動作指示部は、動作装置選択部によって選択された保護装置を動作させる。

先行技術

0003

特開2017−19378号公報

発明が解決しようとする課題

0004

この種の保護制御装置及び保護システムにおいて、保護対象を車体との衝突による衝撃からより適切に保護するための、様々な研究がなされている。保護対象には、例えば、乗員付き二輪車の乗員、及び歩行者が含まれる。

0005

具体的には、例えば、フロントバンパに対する歩行者又は自転車の一次衝突位置によっては、一次衝突を検知するための衝突センサ感度が低くなったり、一次衝突時に保護対象が受ける衝撃が大きくなったりし得る。したがって、保護対象をより適切に保護するためには、二次衝突時のみならず一次衝突時についても考慮する必要がある。

0006

あるいは、例えば、フードポップアップ装置と歩行者エアバッグ装置との双方が備えられている車両において、推定される二次衝突位置が、ポップアップされたフロントフード上である場合、二次衝突により保護対象が受ける衝撃は、ある程度良好に軽減され得る。もっとも、ポップアップされたフロントフード上よりも、歩行者エアバッグ展開領域の方が、衝撃がよりいっそう軽減され得る。

0007

本発明は、上記に例示した事情等に鑑みてなされたものである。

課題を解決するための手段

0008

請求項1に記載の保護制御装置(30)は、歩行者及び乗員付き二輪車を含む特定物体が車両(1)と衝突した場合に、前記歩行者又は前記乗員である保護対象を車体との衝突による衝撃から保護するように構成されている。
この保護制御装置は、
前記車両の周辺に存在する物体を検知する物体検知部(32)による前記物体の検知結果を取得する、検知結果取得部(41)と、
前記車体の一部を構成するフロントバンパ(11)に設けられていて前記物体と前記車両との一次衝突により前記フロントバンパに印加された衝撃に応じた出力を発生する衝突センサ(31)の前記出力を取得する、衝撃値取得部(40)と、
前記車体の一部を構成するフロントフード(16)を上昇させるフードポップアップ装置(24)又は前記車体上にて展開する歩行者エアバッグ装置(25)を含み前記保護対象が前記一次衝突の後に前記車体と衝突する二次衝突による衝撃から前記保護対象を保護する保護デバイス(22)の動作を、前記物体検知部による前記物体の検知結果と、前記衝突センサの前記出力とに基づいて制御する、保護動作制御部(49)と、
前記一次衝突が不可避である不可避状況が発生したことを判定する、判定部(44)と、
前記判定部により前記不可避状況の発生が判定された場合に、前記フロントバンパに対する前記特定物体の一次衝突が、前記保護デバイスによる前記保護対象の保護に適した位置又は方向となるように、前記車両の挙動を制御する挙動制御装置(21)における制御量を決定する、制御量決定部(47)と、
を備えている。
請求項11に記載の保護システム(20)は、歩行者及び乗員付き二輪車を含む特定物体が車両(1)と衝突した場合に、前記歩行者又は前記乗員である保護対象を車体との衝突による衝撃から保護するように構成されている。
この保護システムは、
前記車両の周辺に存在する物体を検知する、物体検知部(32)と、
前記車体の一部を構成するフロントバンパ(11)に設けられていて、前記物体と前記車両との一次衝突により前記フロントバンパに印加された衝撃に応じた出力を発生する、衝突センサ(31)と、
前記車両の挙動を制御する、挙動制御装置(21)と、
当該保護システムの動作を制御する、保護制御装置(30)と、
を備え、
前記保護制御装置は、
前記車体の一部を構成するフロントフード(16)を上昇させるフードポップアップ装置(24)又は前記車体上にて展開する歩行者エアバッグ装置(25)を含み前記保護対象が前記一次衝突の後に前記車体と衝突する二次衝突による衝撃から前記保護対象を保護する保護デバイス(22)の動作を、前記物体検知部による前記物体の検知結果と、前記衝突センサの前記出力とに基づいて制御する、保護動作制御部(49)と、
前記一次衝突が不可避である不可避状況が発生したことを判定する、判定部(44)と、
前記判定部により前記不可避状況の発生が判定された場合に、前記フロントバンパに対する前記特定物体の一次衝突が、前記保護デバイスによる前記保護対象の保護に適した位置又は方向となるように、前記車両の挙動を制御する挙動制御装置(21)における制御量を決定する、制御量決定部(47)と、
を備えている。

0009

上記構成において、前記物体検知部は、前記車両の周辺に存在する前記物体を検知する。前記衝突センサは、前記物体と前記車両との前記一次衝突により前記フロントバンパに印加された衝撃に応じた前記出力を発生する。前記保護動作制御部は、前記物体検知部による前記物体の検知結果と、前記衝突センサの前記出力とに基づいて、前記保護デバイスの動作を制御する。

0010

また、上記構成において、前記判定部は、前記一次衝突が不可避である前記不可避状況が発生したことを判定する。前記制御量決定部は、前記判定部により前記不可避状況の発生が判定された場合に、前記フロントバンパに対する前記特定物体の前記一次衝突が、前記保護デバイスによる前記保護対象の保護に適した位置又は方向となるように、前記挙動制御装置における前記制御量を決定する。

0011

具体的には、例えば、前記制御量決定部は、前記挙動制御装置における前記制御量による前記車両の挙動制御を行わない場合よりも、前記衝突センサの感度が高くなる前記一次衝突となるように、前記制御量を決定することができる。これにより、前記保護デバイスの動作制御が良好に行われ得る。

0012

あるいは、例えば、前記制御量決定部は、前記挙動制御装置における前記制御量による前記車両の挙動制御を行わない場合よりも、前記保護対象が受ける衝撃が小さくなる前記一次衝突となるように、前記制御量を決定することができる。これにより、前記特定物体と前記車両との前記一次衝突により前記保護対象が受ける衝撃が、良好に軽減され得る。

0013

あるいは、例えば、前記制御量決定部は、二次衝突位置が前記保護デバイスの保護領域内となるように、前記制御量を決定することができる。二次衝突位置は、前記フロントバンパに対する前記特定物体の前記一次衝突の後に、前記保護対象が前記車体に衝突する位置である。これにより、前記特定物体と前記車両との前記一次衝突に伴って発生する前記二次衝突によって前記保護対象が受ける衝撃が、良好に軽減され得る。

0014

このように、上記構成によれば、前記特定物体が前記車両と衝突した場合における、前記保護対象の保護が、より適切に行われ得る。

0015

なお、上記及び特許請求の範囲の欄における、各手段に付された括弧付きの参照符号は、同手段と後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。よって、本発明の技術的範囲は、上記の参照符号の記載によって、何ら限定されるものではない。

図面の簡単な説明

0016

保護システムを搭載した車両の概略構成を示す平面図である。
図1に示されたフロントバンパを拡大して示す側断面図である。
図1に示された車体の正面図である。
図1に示されたフロントフードの概略構成を示す平面図である。
図1に示された保護システムの機能構成を示すブロック図である。
図1に示されたバンパカバーバンパアブソーバとの間のクリアランス車幅方向位置に応じた変化の様子を示すグラフである。
図1に示された衝突センサの感度の車幅方向位置に応じた変化の様子を示すグラフである。
図1に示された衝突センサの感度と衝突方向との関係を説明するための概略図である。
図5に示された保護制御装置の一動作例を示すフローチャートである。
図1に示された衝突センサの一変形例の構成を示す概略図である。

実施例

0017

(実施形態)
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、一つの実施形態に対して適用可能な各種の変形例については、当該実施形態に関する一連の説明の途中に挿入されると当該実施形態の理解が妨げられるおそれがあるため、当該実施形態の説明の後にまとめて記載する。

0018

(車両の概略構成)
まず、図1図4を用いて、車両1の概略構成について説明する。車両1における、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」及び「下」の概念は、図1図4にて矢印で示した通りである。なお、前後方向を「車両全長方向」を称し、左右方向を「車幅方向」と称し、車両全長方向と直交し且つ車幅方向と直交する方向を「車高方向」と称することがある。

0019

図1を参照すると、車両1は、いわゆる自動車であって、箱状の車体10を有している。車両1の前端には、車体10の一部を構成するフロントバンパ11が設けられている。

0020

フロントバンパ11の最外殻を構成するバンパカバー12は、ポリプロピレン等の合成樹脂によって形成されている。バンパカバー12の外表面12aには、その反対側の裏面12bとは異なり、車体10における外観を構成するための表面仕上げ(例えば塗装等)が施されている。

0021

フロントバンパ11は、バンパカバー12と、バンパ補強部材13と、バンパアブソーバ14とを備えている。バンパ補強部材13及びバンパアブソーバ14は、バンパカバー12の内側に設けられている。

0022

バンパ補強部材13は、バンパカバー12内に収容されつつ、車幅方向を長手方向として配置されている。剛性部材であるバンパ補強部材13は、アルミニウム合金等の金属材料によって形成されている。

0023

バンパアブソーバ14は、バンパカバー12とバンパ補強部材13との間に配置されている。具体的には、バンパアブソーバ14は、バンパ補強部材13の前側表面、即ちバンパカバー12の裏面12bと対向する表面に固定されている。衝撃吸収部材であるバンパアブソーバ14は、発泡ポリプロピレン等の、発泡性の合成樹脂によって形成されている。

0024

図1及び図2を参照すると、本実施形態においては、バンパアブソーバ14として、アッパアブソーバ14aとロワアブソーバ14bとが設けられている。ロワアブソーバ14bは、アッパアブソーバ14aの下方に配置されている。ロワアブソーバ14bの車幅方向における両端部は、アッパアブソーバ14aの車幅方向における両端部よりも、車幅方向における内側に設けられている。即ち、アッパアブソーバ14aの車幅方向における両端部は、ロワアブソーバ14bの車幅方向における両端部よりも、車幅方向における外側に突出するように設けられている。

0025

図3を参照すると、車体前面部15は、フロントグリル15aと一対のヘッドライト15bとを有している。フロントグリル15aと一対のヘッドライト15bとは、フロントバンパ11の上方に設けられている。フロントグリル15aは、車幅方向における中央部に配置されている。一対のヘッドライト15bは、車幅方向における両端部に配置されている。即ち、一対のヘッドライト15bは、車幅方向について、フロントグリル15aの外側に設けられている。

0026

図3を参照すると、フロントフード16は、車体前面部15の上端部から後方に向かって延設されている。図4を参照すると、フロントフード16の車幅方向における外縁部16aは、その他の部分よりも高い剛性を有している。外縁部16aは、車両全長方向について、フロントフード16に一定の剛性を付与するように設けられている。また、フロントフード16の車両全長方向における中間領域には、中間剛性領域16bが、車幅方向に沿って延設されている。中間剛性領域16bは、車幅方向について、フロントフード16に一定の剛性を付与するように設けられている。

0027

フロントフード16の、車幅方向における一対の外縁部16aの間には、第一衝撃吸収領域16cと第二衝撃吸収領域16dとが形成されている。第一衝撃吸収領域16cは、中間剛性領域16bよりも後方に設けられている。第二衝撃吸収領域16dは、中間剛性領域16bよりも前方に設けられている。後述するポップアップフード機構における保護領域を構成する第一衝撃吸収領域16c及び第二衝撃吸収領域16dは、外縁部16a及び中間剛性領域16bよりも、高い衝撃吸収性能を有している。

0028

図1及び図3を参照すると、フロントウィンドウ17は、フロントフード16よりも後方に配置されている。車幅方向におけるフロントウィンドウ17の両側には、フロントピラー18が設けられている。即ち、フロントピラー18は、フロントウィンドウ17の車幅方向における両端部を支持しつつ、後方且つ上方に延設されている。

0029

(保護システムの構成)
図1を参照すると、車両1には、保護システム20が搭載されている。保護システム20は、車両1と衝突した人間を保護するように構成されている。

0030

「車両1と衝突した人間」には、例えば、車両1と直接的に衝突した歩行者の他に、車両1と衝突した二輪車、車椅子等の乗員が含まれる。二輪車には、自転車及び自動二輪車が含まれる。例えば、車両1と乗員付き二輪車との衝突においては、車両1と直接的に衝突した物体は、乗員ではなく二輪車である場合がある。但し、この場合であっても、二輪車の乗員は、車両1と「間接的」に衝突したということが可能である。車椅子等の乗員についても同様である。

0031

即ち、保護システム20は、車両1と特定物体とが衝突した場合に、保護対象を車体10との衝突による衝撃から保護するように構成されている。「特定物体」には、歩行者、乗員付き二輪車、乗員付き車椅子、等が含まれる。「保護対象」には、乗員付きの二輪車等における乗員の他に、歩行者が含まれる。「保護対象」は、「交通弱者」とも称され得る。

0032

図1及び図5を参照しつつ、本実施形態の保護システム20の構成について説明する。保護システム20は、挙動制御装置21と、保護デバイス22と、デバイス駆動システム23とを備えている。

0033

挙動制御装置21は、車両1の挙動を制御するように設けられている。具体的には、いわゆるプリクラッシュセーフティシステムを構成する挙動制御装置21は、不図示のブレーキ制御装置及び操舵制御装置等を有していて、車両1の周辺の物体と車両1との位置関係に応じてブレーキ制御及び操舵制御等を実行するように構成されている。以下、車両1の挙動を「車両挙動」と略称する。また、挙動制御装置21による車両挙動の制御を、「挙動制御」と略称する。

0034

保護デバイス22は、一次衝突の後に保護対象が車体10と衝突する二次衝突による衝撃から、保護対象を保護するように構成されている。「一次衝突」とは、特定物体が、最初に車体10即ちフロントバンパ11と衝突することをいう。「二次衝突」とは、一次衝突の後に、二輪車等の乗員又は歩行者である保護対象が、車体10に衝突することをいう。

0035

本実施形態においては、保護デバイス22として、フードポップアップ装置24と、歩行者エアバッグ装置25とが設けられている。

0036

フロントフード16とともにポップアップフード機構を構成するフードポップアップ装置24は、一次衝突発生後且つ二次衝突発生前に、フロントフード16を上昇させるように構成されている。具体的には、フードポップアップ装置24は、作動時にフロントフード16の後端部を上方に押し上げるように構成されている。

0037

歩行者エアバッグ装置25は、車体10上にて展開することで保護対象を保護するように構成されている。保護デバイス22における「保護領域」には、フードポップアップ装置24により上昇されたフロントフード16における第一衝撃吸収領域16c及び第二衝撃吸収領域16dと、歩行者エアバッグ装置25の展開領域とが含まれる。

0038

本実施形態においては、歩行者エアバッグ装置25は、右前方エアバッグ25aと、左前方エアバッグ25bと、右ピラーエアバッグ25cと、左ピラーエアバッグ25dとを有している。本実施形態においては、右前方エアバッグ25aと、左前方エアバッグ25bと、右ピラーエアバッグ25cと、左ピラーエアバッグ25dとは、それぞれ独立に展開可能に設けられている。

0039

右前方エアバッグ25a及び左前方エアバッグ25bは、フロントフード16とフロントウィンドウ17とが車両全長方向について隣接する部分に対応して展開するように構成されている。右前方エアバッグ25aは、車幅方向における中央部から右端部に対応して設けられている。左前方エアバッグ25bは、車幅方向における中央部から左端部に対応して設けられている。右ピラーエアバッグ25cは、右側のフロントピラー18に対応して展開するように構成されている。左ピラーエアバッグ25dは、左側のフロントピラー18に対応して展開するように構成されている。

0040

(保護制御装置の構成)
デバイス駆動システム23は、フロントバンパ11に対して特定物体が衝突したか否かを検知して、特定物体の衝突を検知した場合に保護デバイス22を動作させるように構成されている。以下、デバイス駆動システム23を構成する各部について説明する。

0041

デバイス駆動システム23は、保護制御ECU30と、衝突センサ31を含む各種センサ類とを備えている。ECUはElectronic Control Unitの略である。本発明の保護制御装置としての保護制御ECU30は、各種センサ類から出力された信号に基づいて保護システム20の全体の動作を制御するように構成されている。

0042

保護制御ECU30は、いわゆるマイクロコンピュータであって、不図示のCPU、ROM、RAM、及び不揮発性RAMを備えている。不揮発性RAMは、例えば、フラッシュROM等である。保護制御ECU30のCPU、ROM、RAM及び不揮発性RAMを、以下単に「CPU」、「ROM」、「RAM」及び「不揮発性RAM」と略称する。

0043

保護制御ECU30は、CPUがROM又は不揮発性RAMからプログラム読み出して実行することで、各種の制御動作を実現可能に構成されている。このプログラムには、後述のルーチンに対応するものが含まれている。また、ROM又は不揮発性RAMには、プログラムの実行の際に用いられる各種のデータが、あらかじめ格納されている。各種のデータには、例えば、初期値ルックアップテーブル、マップ、等が含まれている。保護制御ECU30の機能構成の詳細については後述する。

0044

フロントバンパ11には、衝突センサ31が設けられている。衝突センサ31は、物体とフロントバンパ11との衝突により印加された衝撃に応じた出力を発生するように構成されている。

0045

本実施形態においては、衝突センサ31は、車幅方向に沿った長手方向を有する長尺状に形成された圧力チューブセンサであって、バンパ補強部材13に沿って車幅方向に延設されている。本実施形態においては、衝突センサ31は、車高方向について、アッパアブソーバ14aに対応する位置に設けられている。具体的には、衝突センサ31は、チューブ部材31aと、右側圧力センサ31bと、左側圧力センサ31cとを有している。

0046

チューブ部材31aは、車幅方向に沿って延設された管状部材であって、合成ゴム等の合成樹脂によって形成されている。チューブ部材31aの、車幅方向における、両端部を除く大部分は、図2に示されているように、アッパアブソーバ14aに埋設されている。チューブ部材31aの車幅方向における一端部は、右側圧力センサ31bに接続されている。チューブ部材31aの車幅方向における他端部は、左側圧力センサ31cに接続されている。右側圧力センサ31b及び左側圧力センサ31cは、チューブ部材31a内の圧力に対応する電気出力(例えば電圧)を発生するように構成されている。このような、圧力チューブ式センサである衝突センサ31の具体的な構成及び配置については、本願の出願時点で既に公知あるいは周知であるので、これ以上の説明は省略する。

0047

物体検知部32は、車両1の周辺に存在する物体を検知するように設けられている。即ち、物体検知部32は、フロントバンパ11に対する物体の衝突前に、当該物体の種別を認識可能に検知するとともに、当該物体までの距離を取得するように構成されている。物体検知部32は、「予防センサ」とも称され得る。

0048

具体的には、例えば、物体検知部32は、二個のカメラセンサを備えた、いわゆるステレオカメラとして構成され得る。あるいは、物体検知部32は、カメラセンサとミリ波レーダセンサとを備えた、いわゆるフュージョンセンサとして構成され得る。このような物体検知部32の具体的な構成及び配置については、本願の出願時点で既に公知あるいは周知であるので、本明細書においてはこれ以上の説明は省略する。

0049

フロントバンパ11には、複数の測距センサ33が装着されている。具体的には、測距センサ33は、フロントバンパ11における右角部と左角部とにそれぞれ1個ずつ設けられるとともに、フロントバンパ11における前面部に2個設けられている。測距センサ33は、いわゆる超音波ソナーであって、超音波送受信により車両1の周辺に存在する物体との距離を取得する周知の構成を有している。

0050

デバイス駆動システム23は、上記の各種センサ類として、衝突センサ31と物体検知部32と測距センサ33とに加えて、車速センサ34と、操舵角センサ35と、ヨーレートセンサ36と、加速度センサ37とを備えている。

0051

車速センサ34は、車両1の走行速度に対応する電気出力(例えば電圧)を発生するように構成されている。車両1の走行速度を、以下単に「車速」と称する。

0052

操舵角センサ35は、車両1の操舵角に対応する電気出力(例えば電圧)を発生するように構成されている。ヨーレートセンサ36は、車体10に作用するヨーレートに対応する電気出力(例えば電圧)を発生するように構成されている。加速度センサ37は、車体10に作用する加速度に対応する電気出力(例えば電圧)を発生するように構成されている。

0053

保護制御ECU30は、車載通信回線を介して、保護デバイス22と電気接続されている。また、衝突センサ31、物体検知部32、測距センサ33、車速センサ34、操舵角センサ35、ヨーレートセンサ36、及び加速度センサ37は、車載通信回線を介して、保護制御ECU30と電気接続されている。

0054

操舵角センサ35、ヨーレートセンサ36、及び加速度センサ37は、これらの出力が車載通信回線を介して挙動制御装置21に送信されることで、挙動制御装置21における挙動制御、即ち挙動制御装置21に含まれる不図示のブレーキ制御装置及び操舵制御装置におけるブレーキ制御及び操舵制御に供されるようになっている。また、保護制御ECU30は、所定の場合に、車載通信回線を介して挙動制御装置21に挙動制御信号を送信することで、挙動制御装置21における挙動制御に介入するようになっている。

0055

(保護制御ECUの機能構成)
図5を参照すると、保護制御ECU30は、CPUにて実現される機能上の構成として、衝撃値取得部40と、物体認識部41と、距離取得部42と、保護処理部43とを有している。衝撃値取得部40は、衝突センサ31の出力を取得するように設けられている。物体認識部41及び距離取得部42は、物体検知部32による物体の検知結果を取得するとともに、取得した検知結果を処理するように設けられている。

0056

物体認識部41は、物体検知部32の出力に基づいて、車両1の周辺に存在する物体の種別を認識するように設けられている。即ち、物体認識部41は、画像認識技術により、カメラセンサの視野内に存在する物体の種別を認識するようになっている。「種別」には、歩行者、自転車、自動二輪車、動物固定障害物、等が含まれる。「動物」は、例えば、鹿、熊等、保護デバイス22を動作させる必要がない動物である。「固定障害物」は、例えば、柱、壁、等である。

0057

距離取得部42は、物体認識部41により種別を認識した物体の、車両1からの距離を、物体検知部32の出力に基づいて取得するように設けられている。即ち、保護制御ECU30は、物体検知部32の出力に基づいて、カメラセンサの視野内に存在する物体についての種別及び距離を取得するとともに、種別と距離とを対応付けてRAM又は不揮発性RAMに記憶するようになっている。距離取得部42による、種別と対応付けた距離の取得には、周知の技術、例えば、ステレオカメラ技術、センサフュージョン技術、SFM技術、等を用いることが可能である。SFMはStructure from Motionの略である。

0058

保護処理部43は、衝突センサ31を含む各種センサ類の出力と、物体認識部41による認識結果と、距離取得部42による距離取得結果とに基づいて、挙動制御信号を生成して挙動制御装置21に送信するとともに、保護デバイス22の動作を制御するように構成されている。具体的には、保護処理部43は、CPUにて実現される機能上の構成として、判定部44と、一次衝突位置推定部45と、二次衝突位置推定部46と、制御量決定部47と、一次衝突検知部48と、保護動作制御部49とを有している。

0059

判定部44は、一次衝突が不可避である不可避状況が発生したことを判定するように設けられている。具体的には、判定部44は、車両1が特定物体に一次衝突するまでの余裕時間を示す衝突余裕時間TTCを算出するとともに、算出した衝突余裕時間TTCが所定値未満となったか否かを判定するようになっている。TTCはTime To Collisionの略である。また、判定部44は、衝突余裕時間TTCが所定値未満となった場合に、プリクラッシュセーフティシステムを用いた挙動制御によって衝突回避可能であるか否かを判定するようになっている。

0060

なお、衝突余裕時間TTCの算出方法は、本願の出願時点で既に公知あるいは周知である。即ち、衝突余裕時間TTCは、物体認識部41による認識結果と、距離取得部42による距離取得結果とに基づいて算出され得る。具体的には、衝突余裕時間TTCは、車両1から特定物体までの距離、特定物体と車両1との相対速度、及び車両挙動に基づいて算出可能である。衝突回避可能であるか否かの判定についても、本願の出願時点で既に公知あるいは周知である。

0061

一次衝突位置推定部45は、一次衝突位置を推定するように設けられている。「一次衝突位置」とは、フロントバンパ11における、特定物体の一次衝突が発生した、車幅方向位置である。具体的には、一次衝突位置推定部45は、衝突余裕時間TTCが所定値未満となった時点の物体認識部41による認識結果及び距離取得部42による距離取得結果と、各種センサ類の出力とに基づいて、一次衝突位置を算出するようになっている。

0062

二次衝突位置推定部46は、二次衝突位置を推定するように設けられている。「二次衝突位置」とは、特定物体の車両1との一次衝突発生後に、保護対象である歩行者又は乗員の頭部が二次衝突する、車体10上の位置である。具体的には、二次衝突位置推定部46は、一次衝突位置推定部45により推定された一次衝突位置と、衝突余裕時間TTCが所定値未満となった時点の物体認識部41による認識結果及び距離取得部42による距離取得結果と、各種センサ類の出力とに基づいて、二次衝突位置を算出するようになっている。

0063

制御量決定部47は、判定部44により不可避状況の発生が判定された場合に、一次衝突が、保護システム20による保護対象の保護に適した位置及び方向となるように、挙動制御装置21における挙動制御に介入するための制御量を決定すべく設けられている。一次衝突の「方向」は、一次衝突発生時点における車両1と物体との「相対移動方向」、あるいは「衝突方向」とも称され得る。制御量決定部47の具体的動作については後述する。

0064

一次衝突検知部48は、衝突センサ31の出力と、物体認識部41による認識結果と、距離取得部42による距離取得結果とに基づいて、一次衝突の発生を検知するように設けられている。具体的には、一次衝突検知部48は、衝突センサ31の出力が所定の基準値を超えた場合に、物体認識部41による認識結果及び距離取得部42による距離取得結果に基づいて衝突物の種別を判定するとともに種別に応じた閾値を設定し、衝突センサ31の出力が設定した閾値を超えた場合にフロントバンパ11に対する特定物体の一次衝突の発生を検知するようになっている。衝突物の種別に応じた閾値設定及び一次衝突検知については、本願の出願時点で既に公知であるので、本明細書においてはこれ以上の詳細については説明を省略する(例えば特開2016−215786号公報参照)。

0065

保護動作制御部49は、衝突センサ31の出力と、物体検知部32による物体の検知結果とに基づいて、保護デバイス22の動作を制御するように設けられている。具体的には、保護動作制御部49は、一次衝突検知部48がフロントバンパ11に対する特定物体の一次衝突の発生を検知した場合に、フードポップアップ装置24及び歩行者エアバッグ装置25を適宜のタイミングで起動するようになっている。

0066

(動作概要
以下、上記構成による動作概要について説明する。

0067

上記構成において、物体検知部32は、車両1の周辺に存在する物体を検知する。衝突センサ31は、物体と車両1との一次衝突によりフロントバンパ11に印加された衝撃に応じた出力を発生する。保護動作制御部49は、衝突センサ31の出力と物体検知部32による物体の検知結果とに基づいて、保護デバイス22の動作を制御する。

0068

また、上記構成において、判定部44は、一次衝突が不可避である不可避状況が発生したことを判定する。制御量決定部47は、判定部44により不可避状況の発生が判定された場合に、フロントバンパ11に対する特定物体の一次衝突位置及び当該一次衝突位置における衝突方向が、保護システム20による保護対象の保護に適した位置及び方向となるように、挙動制御装置21における制御量を決定する。

0069

例えば、制御量決定部47は、二次衝突位置が保護デバイス22の保護領域内となるように、制御量を決定する。これにより、特定物体と車両1との一次衝突に伴って発生する二次衝突によって保護対象が受ける衝撃が、良好に軽減され得る。

0070

また、制御量決定部47は、二次衝突位置が保護デバイス22の保護領域内となり得る場合に、二次衝突により保護対象が受ける衝撃がより低くなるように二次衝突位置を調整すべく、挙動制御装置21における制御量を決定する。具体的には、例えば、制御量決定部47は、二次衝突位置が、フードポップアップ装置24により上昇されたフロントフード16における第一衝撃吸収領域16cと、右前方エアバッグ25aの展開領域とのいずれか一方になり得る場合、右前方エアバッグ25aの展開領域に二次衝突位置を誘導すべく、挙動制御装置21における制御量を決定する。

0071

また、例えば、制御量決定部47は、決定した制御量による挙動制御装置21での挙動制御を行わない場合よりも、一次衝突により保護対象が受ける衝撃が小さくなるように、制御量を決定する。これにより、特定物体と車両1との一次衝突により保護対象が受ける衝撃が、良好に軽減され得る。

0072

具体的には、例えば、図1に示されているように、フロントバンパ11の車幅方向における両端部にて、アッパアブソーバ14aのみが存在していてロワアブソーバ14bが存在しない領域が発生する。一方、フロントバンパ11の車幅方向における中央寄りの領域においては、アッパアブソーバ14aとロワアブソーバ14bとの双方が存在している。

0073

アッパアブソーバ14aとロワアブソーバ14bとの双方が存在する領域においては、アッパアブソーバ14aとロワアブソーバ14bとの双方がバンパカバー12に近接する。このため、歩行者が車両1と一次衝突する場合、歩行者の脚部に対する衝撃が、アッパアブソーバ14aとロワアブソーバ14bとの双方により、良好に緩和される。そこで、制御量決定部47は、アッパアブソーバ14aとロワアブソーバ14bとの双方がバンパカバー12に近接するような領域に一次衝突位置を誘導するように、制御量を決定する。

0074

あるいは、図3に示されているように、フロントバンパ11の車幅方向における両端部においては、その上方に、硬い構造物であるヘッドライト15bが存在している。一方、フロントバンパ11の車幅方向における中央部においては、その上方には、比較的柔軟な構造のフロントグリル15aが存在する一方、ヘッドライト15bのような硬い構造物が存在しない。そこで、制御量決定部47は、ヘッドライト15bよりも車幅方向における内側の領域に一次衝突位置を誘導するように、制御量を決定する。

0075

例えば、制御量決定部47は、決定した制御量による挙動制御装置21での挙動制御を行わない場合よりも、衝突センサ31の感度が高くなるように、制御量を決定する。これにより、保護デバイス22の動作制御が良好に行われ得る。

0076

具体的には、本実施形態においては、衝突センサ31は、圧力チューブ式センサである。圧力チューブ式の衝突センサ31においては、バンパカバー12とバンパアブソーバ14との間のクリアランスが小さいほど、感度が高い。そこで、制御量決定部47は、一次衝突位置におけるバンパカバー12とバンパアブソーバ14との間のクリアランスが小さくなるように、制御量を決定する。

0077

図6は、バンパカバー12とバンパアブソーバ14との間のクリアランスCの、車幅方向位置Xに応じた変化の一例を示す。図7は、図6に示されているクリアランスCの変化に対応する、衝突センサ31の感度SEの車幅方向位置Xに応じた変化の一例を示す。図6及び図7において、X=0は車幅方向における中心位置を示し、X=XDはバンパアブソーバ14の車幅方向における端部を示す。

0078

図6に示されているように、本具体例においては、X=XL〜XHの範囲にて、クリアランスCが最小となっている。0<XL<XH<XDである。これに対応して、図7に示されているように、本具体例においては、X=XL〜XHの範囲にて衝突センサ31の感度SEが高く、X=XPにて感度SEのピークが生じている。XL<XP<XHである。そこで、本具体例においては、制御量決定部47は、感度SEのピークが生じる位置X=XPに一次衝突位置が可及的に近づくように、制御量を決定する。

0079

また、図8を参照すると、衝突角度θが小さいほど、衝突センサ31の感度が高くなる。衝突角度θは、バンパカバー12の外表面12aの法線NLと衝突方向とのなす角である。なお、図8は、外表面12aが曲面状である場合と平面状である場合とを併せて示している。そこで、制御量決定部47は、衝突角度θが小さくなるように、制御量を決定する。

0080

例えば、制御量決定部47は、二次衝突位置が保護領域内となる制御量を、衝突センサ31の感度が高くなるような制御量を含む他の制御量よりも優先させる。具体的には、制御量決定部47は、二次衝突位置が保護領域内となる範囲内において、一次衝突により保護対象が受ける衝撃が小さくなるように、制御量を決定する。同様に、制御量決定部47は、二次衝突位置が保護領域内となる範囲内において、一次衝突により保護対象が受ける衝撃が最小となる制御量の候補が複数存在する場合、それらのうち最も衝突センサ31の感度が高くなる制御量を選択する。

0081

このように、上記構成においては、一次衝突時と二次衝突時との双方を考慮した、保護対象の保護制御が行われる。したがって、上記構成によれば、特定物体が車両1と衝突した場合における、保護対象の保護が、より適切に行われ得る。

0082

(動作例)
以下、上記構成による動作例について、フローチャートを用いて説明する。なお、図面及び明細書中の以下の説明において、「ステップ」を単に「S」と略記する。保護制御ECU30のCPUは、図9に示された保護装置制御ルーチンを、所定時間(例えば10msec)毎に繰り返し起動する。

0083

図9に示された保護装置制御ルーチンが起動されると、まず、S901にて、CPUは、物体検知部32により特定物体が検知されているか否かを判定する。即ち、S901にて、CPUは、物体検知部32に備えられたカメラセンサの視野内に特定物体が存在するか否かを判定する。S901の処理は、物体認識部41の動作に対応する。

0084

特定物体が検知されている場合(即ちS901=YES)、CPUは、処理をS902に進行させる。一方、特定物体が検知されていない場合(即ちS901=NO)、CPUは、S902以降の処理をすべてスキップして、本ルーチンを終了する。よって、以下、特定物体が検知されているものとして(即ちS901=YES)、本ルーチンの説明を続行する。

0085

S902にて、CPUは、検知した特定物体との衝突可能性があるか否かを判定する。具体的には、S902にて、CPUは、衝突余裕時間TTCが所定値TTC0未満となったか否かを判定する。S902の処理は、判定部44の動作に対応する。

0086

検知した特定物体との衝突可能性がある場合(即ちS902=YES)、CPUは、処理をS910に進行させる。一方、検知した特定物体との衝突可能性がない場合(即ちS902=NO)、CPUは、S910以降の処理をすべてスキップして、本ルーチンを終了する。よって、以下、検知した特定物体との衝突可能性があるものとして(即ちS902=YES)、本ルーチンの説明を続行する。

0087

S910にて、CPUは、特定物体と車両1との一次衝突が、プリクラッシュセーフティシステムを用いた自動制動制御によって回避可能であるか否かを判定する。制動回避可能である場合(即ちS910=YES)、CPUは、S911の処理を実行した後、本ルーチンを終了する。一方、制動回避不可能である場合(即ちS910=NO)、CPUは、処理をS912に進行させる。S910の処理は、判定部44の動作に対応する。

0088

S911にて、CPUは、挙動制御装置21に、自動制動制御による衝突回避を実行させる。自動制動制御による衝突回避については、本願の出願時点で既に公知あるいは周知である。よって、本明細書においては、自動制動制御による衝突回避の詳細については説明を省略する(例えば特開2004−189075号公報及びその対応米国出願に係る米国特許第6,922,624号明細書等参照)。

0089

なお、S911の処理に際しては、制御量決定部47は、挙動制御装置21における挙動制御に介入するための制御量を「0」に決定する。この場合、保護処理部43は、挙動制御信号を生成しない。即ち、この場合、保護制御ECU30は、挙動制御装置21における挙動制御に介入しない。したがって、S911の処理により、挙動制御装置21による通常のプリクラッシュセーフティ制御が実行される。S911の処理は、制御量決定部47の動作に対応する。

0090

以下、特定物体と車両1との一次衝突が、自動制動制御によっては回避不可能であるものとして(即ちS910=NO)、本ルーチンの説明を続行する。

0091

S912にて、CPUは、特定物体と車両1との一次衝突が、プリクラッシュセーフティシステムを用いた自動操舵制御によって回避可能であるか否かを判定する。操舵回避可能である場合(即ちS912=YES)、CPUは、S913の処理を実行した後、本ルーチンを終了する。操舵回避不可能である場合(即ちS912=NO)、CPUは、処理をS914に進行させる。S912の処理は、判定部44の動作に対応する。

0092

S913にて、CPUは、挙動制御装置21に、自動操舵制御による衝突回避を実行させる。自動操舵制御による衝突回避については、本願の出願時点で既に公知あるいは周知である。よって、本明細書においては、自動操舵制御による衝突回避の詳細については説明を省略する(例えば特開2015−99496号公報及びその対応米国出願に係る米国特許第9,540,002号明細書、特開2015−232825号公報及びその対応米国出願に係る米国特許出願公開第2015/0353133号明細書、等参照。)。

0093

S913の処理に際しても、制御量決定部47は、挙動制御装置21における挙動制御に介入するための制御量を「0」に決定する。したがって、S913の処理により、挙動制御装置21による通常のプリクラッシュセーフティ制御が実行される。S913の処理は、制御量決定部47の動作に対応する。

0094

以下、特定物体と車両1との一次衝突が、自動操舵制御によっては回避不可能であるものとして(即ちS912=NO)、本ルーチンの説明を続行する。

0095

S914にて、CPUは、特定物体と車両1との一次衝突が、プリクラッシュセーフティシステムを用いた自動制動制御と自動操舵制御との組み合わせによって回避可能であるか否かを判定する。回避可能である場合(即ちS914=YES)、CPUは、S915の処理を実行した後、本ルーチンを終了する。一方、回避不可能である場合(即ちS914=NO)、CPUは、処理をS921〜S923に進行させる。S914の処理は、判定部44の動作に対応する。

0096

S915にて、CPUは、挙動制御装置21に、自動制動制御と自動操舵制御との組み合わせによる衝突回避を実行させる。なお、自動制動制御と自動操舵制御との組み合わせによる衝突回避については、本願の出願時点で既に公知あるいは周知である。よって、本明細書においては、自動制動制御と自動操舵制御との組み合わせによる衝突回避の詳細については説明を省略する(例えば特開2015−232825号公報及びその対応米国出願に係る米国特許出願公開第2015/0353133号明細書等参照)。

0097

S915の処理に際しても、制御量決定部47は、挙動制御装置21における挙動制御に介入するための制御量を「0」に決定する。したがって、S915の処理により、挙動制御装置21による通常のプリクラッシュセーフティ制御が実行される。S915の処理は、制御量決定部47の動作に対応する。

0098

以下、特定物体と車両1との一次衝突が、自動制動制御と自動操舵制御との組み合わせによっては回避不可能であるものとして(即ちS914=NO)、本ルーチンの説明を続行する。

0099

S921にて、CPUは、自動制動制御による制動量BAを制動可能な最大量BAXに仮決定するとともに、自動操舵制御による操舵量SAを0に仮決定する。制動量BA及び操舵量SAは、挙動制御装置21における挙動制御に介入するための制御量に相当する。S921の処理は、制御量決定部47の動作に対応する。

0100

S922にて、CPUは、制動量BA=BAX及び操舵量SA=0を前提として、一次衝突位置P1を推定する。S922の処理は、一次衝突位置推定部45の動作に対応する。続いて、S923にて、CPUは、S922にて推定された一次衝突位置P1と、制動量BA=BAX及び操舵量SA=0とを前提として、二次衝突位置P2を推定する。S923の処理は、二次衝突位置推定部46の動作に対応する。その後、CPUは、処理をS930に進行させる。

0101

S930にて、CPUは、S923にて推定された二次衝突位置P2が保護領域内であるか否かを判定する。推定された二次衝突位置P2が保護領域内である場合(即ちS930=YES)、CPUは、S940、S941及びS942の処理を実行後、本ルーチンを終了する。一方、推定された二次衝突位置P2が保護領域外である場合(即ちS930=NO)、CPUは、S940、S941及びS942の処理実行に先立ち、処理をS951以降に進行させる。S930の処理は、保護動作制御部49の動作に対応する。

0102

S940にて、CPUは、本ルーチンの実行により決定された制動量BA及び操舵量SAを、挙動制御装置21における挙動制御に介入するための制御量として最終決定し、かかる制御量を含む挙動制御信号を挙動制御装置21に送信する。S930における判定がYESである場合、制動量BA及び操舵量SAは、S921にて仮決定された値と同一である。これに対し、S930における判定がNOである場合、制動量BA及び操舵量SAは、S951以降の処理によって決定される。S940の処理は、制御量決定部47の動作に対応する。

0103

S941にて、CPUは、フードポップアップ装置24及び歩行者エアバッグ装置25の作動タイミング到来したか否かを判定する。具体的には、S941にて、CPUは、衝突センサ31の出力が衝突物の種別に応じた閾値を超えたか否かを判定するとともに、その判定結果に基づいて、フードポップアップ装置24及び歩行者エアバッグ装置25のそれぞれにおける作動タイミングの到来を判定する。CPUは、作動タイミングが到来するまで、S942への処理の進行を待機する。作動タイミングが到来すると、CPUは、処理をS942に進行させる。S941の処理は、一次衝突検知部48の動作に対応する。

0104

S942にて、CPUは、フードポップアップ装置24及び歩行者エアバッグ装置25を作動させる。具体的には、本実施形態においては、CPUは、フードポップアップ装置24を作動させるとともに、右前方エアバッグ25aと、左前方エアバッグ25bと、右ピラーエアバッグ25cと、左ピラーエアバッグ25dとのうち、推定された二次衝突位置P2に対応するものを展開する。S942の処理は、保護動作制御部49の動作に対応する。

0105

以下、S923にて推定された二次衝突位置P2が保護領域外であるものとして(即ちS930=NO)、本ルーチンの説明を続行する。

0106

S951にて、CPUは、一次衝突可能範囲PR1を算出する。一次衝突可能範囲PR1は、その時点にて制動制御及び操舵制御可能な範囲内での、一次衝突位置P1が位置し得る範囲である。S951の処理は、一次衝突位置推定部45の動作に対応する。

0107

S952にて、CPUは、一次衝突可能範囲PR1内にて、衝撃推定値、即ち一次衝突によって発生すると推定される衝撃値を算出する。具体的には、S952にて、CPUは、一次衝突可能範囲PR1内に含まれる、一次衝突位置P1の複数の候補位置の各々について、衝撃推定値を算出する。S952の処理は、一次衝突位置推定部45の動作に対応する。

0108

S953にて、CPUは、一次衝突可能範囲PR1内にて、衝突センサ31の感度を算出する。具体的には、S953にて、CPUは、一次衝突可能範囲PR1内に含まれる、一次衝突位置P1の複数の候補位置の各々について、衝突センサ31の感度を算出する。感度の算出には、上記の通り、一次衝突位置P1の車幅方向位置のみならず、衝突角度も考慮される。S953の処理は、一次衝突位置推定部45の動作に対応する。

0109

S954にて、CPUは、二次衝突可能範囲PR2を算出する。二次衝突可能範囲PR2は、一次衝突可能範囲PR1に含まれる一次衝突位置P1の複数の候補位置の各々を前提として、その時点にて制動制御及び操舵制御可能な範囲内での、二次衝突位置P2が位置し得る範囲である。S954の処理は、二次衝突位置推定部46の動作に対応する。

0110

S955にて、CPUは、二次衝突可能範囲PR2にて、衝撃推定値、即ち二次衝突によって発生すると推定される衝撃値を算出する。具体的には、S955にて、CPUは、二次衝突可能範囲PR2内に含まれる、二次衝突位置P2の複数の候補位置の各々について、衝撃推定値を算出する。衝撃推定値の算出に際しては、保護対象における二次衝突部位は、頭部と仮定する。S955の処理は、二次衝突位置推定部46の動作に対応する。

0111

S956にて、CPUは、二次衝突可能範囲PR2内にて、低衝撃領域PRL2を特定する。低衝撃領域PRL2は、二次衝突可能範囲PR2内の衝撃推定値の分布において、最低値から所定幅分の範囲に含まれる、二次衝突位置P2の候補位置の集合である。所定幅は、例えば、標準偏差相当値である。S956の処理は、二次衝突位置推定部46の動作に対応する。

0112

S957にて、CPUは、一次衝突可能範囲PR1から低衝撃領域PRL1を特定する。具体的には、S957にて、まず、CPUは、一次衝突可能範囲PR1における、低衝撃領域PRL2に対応する部分を特定する。特定された部分を「低衝撃対応部分」と称する。次に、CPUは、低衝撃対応部分から、低衝撃領域PRL1を特定する。低衝撃領域PRL1は、上記の低衝撃対応部分内の衝撃推定値の分布において、最低値から所定幅分の範囲に含まれる、一次衝突位置P1の候補位置の集合である。所定幅は、例えば、標準偏差相当値である。S957の処理は、一次衝突位置推定部45の動作に対応する。

0113

S958にて、CPUは、低衝撃領域PRL1から、最高感度領域PRH1を特定する。最高感度領域PRH1は、低衝撃領域PRL1のうち、衝突センサ31の感度が最も高くなる領域である。S958の処理は、一次衝突位置推定部45の動作に対応する。

0114

S961にて、CPUは、S958にて特定された最高感度領域PRH1に基づいて、一次衝突位置P1及び二次衝突位置P2の候補位置を特定する。即ち、S961にて特定された一次衝突位置P1及び二次衝突位置P2は、S921にて仮決定された推定条件に基づく一次衝突位置P1及び二次衝突位置P2の推定結果を修正したものに相当する。S961の処理は、一次衝突位置推定部45及び二次衝突位置推定部46の動作に対応する。

0115

S962にて、CPUは、S961にて特定された一次衝突位置P1及び二次衝突位置P2に対応するように、制動量BA及び操舵量SAを算出する。S962の処理は、制御量決定部47の動作に対応する。その後、CPUは、処理をS940に進行させる。即ち、CPUは、S962にて算出した制動量BA及び操舵量SAを、挙動制御装置21における挙動制御に介入するための制御量として決定し、挙動制御装置21に挙動制御信号を送信する。

0116

(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。故に、上記実施形態に対しては、適宜変更が可能である。以下、代表的な変形例について説明する。以下の変形例の説明においては、上記実施形態との相違点を主として説明する。また、上記実施形態と変形例とにおいて、互いに同一又は均等である部分には、同一符号が付されている。したがって、以下の変形例の説明において、上記実施形態と同一の符号を有する構成要素に関しては、技術的矛盾又は特段の追加説明なき限り、上記実施形態における説明が適宜援用され得る。

0117

本発明は、上記実施形態にて示された具体的な装置構成に限定されない。具体的には、例えば、上記実施形態においては、歩行者エアバッグ装置25は、右前方エアバッグ25aと、左前方エアバッグ25bと、右ピラーエアバッグ25cと、左ピラーエアバッグ25dとを有していた。しかしながら、本発明は、かかる構成に限定されない。即ち、歩行者エアバッグ装置25は、他のエアバッグを備えていてもよい。

0118

上記実施形態においては、歩行者エアバッグ装置25は、複数領域にてそれぞれ独立に展開可能に分割されていた。しかしながら、本発明は、かかる構成に限定されない。即ち、例えば、右前方エアバッグ25aと、左前方エアバッグ25bと、右ピラーエアバッグ25cと、左ピラーエアバッグ25dとは、一体的に膨張するように構成されていてもよい。

0119

衝突センサ31の構成は、上記の具体例に限定されない。即ち、例えば、衝突センサ31は、圧力チャンバ式センサであってもよいし、光ファイバ式センサであってもよい。

0120

図10に示されているように、衝突センサ31は、圧電性高分子フィルム素子によって形成された圧電フィルム式センサであってもよい。圧電フィルム式の衝突センサ31は、バンパカバー12におけるバンパ補強部材13と対向する裏面12bに支持されている。圧電フィルム式の衝突センサ31の具体的な構成及び配置については、本願の出願時点で既に公知あるいは周知であるので、これ以上の説明は省略する。

0121

圧電フィルム式の衝突センサ31の場合、上記の圧力チューブ式とは異なり、バンパカバー12における裏面12bとバンパアブソーバ14との間のクリアランスが大きいほど、感度が高い。そこで、この場合、制御量決定部47は、一次衝突位置におけるバンパカバー12とバンパアブソーバ14との間のクリアランスがより大きくなるように、制御量を決定する。

0122

物体検知部32の構成は、上記の具体例に限定されない。即ち、物体検知部32は、カメラセンサ、レーザレーダセンサ、ミリ波レーダセンサ、及び超音波センサ等の中から選択される周知のセンサを、一種以上又は一個以上備えることで構成され得る。

0123

物体検知部32がカメラセンサのみを有している場合があり得る。この場合、距離取得部42は、物体認識部41により種別を認識した物体の、車両1からの距離を、測距センサ33の出力に基づいて取得し得る。同様に、測距センサ33の出力は、一次衝突位置P1及び/又は二次衝突位置P2の推定にも用いられ得る。

0124

物体認識部41は、物体検知部32側に設けられていてもよい。即ち、物体検知部32は、内蔵したECUにより画像処理することで、カメラセンサの視野内に存在する物体の種別を認識するように構成されていてもよい。この場合、物体認識部41に代えて、物体検知部32による物体の種別認識結果を物体検知部32から取得する物体認識結果取得部が、保護制御ECU30に設けられる。同様に、距離取得部42は、物体検知部32側に設けられていてもよい。この場合、距離取得部42に代えて、物体検知部32による距離取得結果を物体検知部32から受信すなわち取得する距離取得結果受信部が、保護制御ECU30に設けられる。判定部44と一次衝突検知部48とは、共通化されてもよい。即ち、一次衝突検知部48の機能が判定部44に組み込まれることで、一次衝突検知部48は省略され得る。

0125

制御量決定部47は、一次衝突時における衝突方向の考慮を省略してもよい。即ち、制御量決定部47は、判定部44により不可避状況の発生が判定された場合に、一次衝突位置が保護システム20による保護対象の保護に適した位置となるように、挙動制御装置21における挙動制御に介入するための制御量を決定すればよい。

0126

本発明は、上記実施形態にて示された具体的な動作例及び処理態様に限定されない。例えば、上記実施形態においては、制御量決定部47は、二次衝突位置が保護領域内となる制御量を、衝突センサ31の感度が高くなるような制御量を含む他の制御量よりも優先させていた。しかしながら、本発明は、かかる態様に限定されない。

0127

即ち、上記実施形態においては、挙動制御装置21における挙動制御に介入するための制御量の決定に際して、以下の三要素が考慮されていた。また、第一要素が最優先され、第二要素がその次に優先されていた。
[第一要素]二次衝突位置が保護領域内となるようにすること。
[第二要素]一次衝突により保護対象が受ける衝撃が可及的に低減される位置に、一次衝突位置を誘導すること。
[第三要素]衝突センサ31の感度が可及的に高くなる位置に、一次衝突位置を誘導すること。

0128

これに対し、一変形例においては、上記の三要素のうちの二つのみが考慮されてもよい。この場合も、第一要素が最も優先度が高く、第二要素がその次に優先度が高い。即ち、例えば、第一要素と第三要素との二つが考慮される場合、第一要素の方が優先される。また、第二要素と第三要素との二つが考慮される場合、第二要素の方が優先される。あるいは、他の一変形例においては、上記の三要素のうちの一つのみが考慮されてもよい。図9に示されたフローチャートは、これらの変形例に対応して、適宜変更され得る。

0129

S921における制動量BAの仮決定値は、0であってもよい。同様に、S921における操舵量SAの仮決定値は、0以外の任意の値であってもよい。具体的には、例えば、S921における操舵量SAの仮決定値は、図8に示された衝突角度θが0度となるように算出されてもよい。

0130

S930の判定がYESであっても、挙動制御により、二次衝突により保護対象が受ける衝撃がより低くなるように二次衝突位置を調整することが可能であれば、CPUは、S921にて仮決定された制御量を補正する処理を、S940の処理に先立って実行してもよい。即ち、S930の判定がYESであっても、S951〜S962と同様の処理が実行されてもよい。

0131

S952における衝撃推定値の算出に際しては、一次衝突位置P1の車幅方向位置のみならず、衝突角度も考慮されてもよい。その他、図9に示されたフローチャートは、適宜変更され得る。

0132

変形例も、上記の例示に限定されない。また、複数の変形例が、互いに組み合わされ得る。さらに、上記実施形態の全部又は一部と、変形例の全部又は一部とが、互いに組み合わされ得る。

0133

20保護システム
21挙動制御装置
22保護デバイス
24フードポップアップ装置
25歩行者エアバッグ装置
31衝突センサ
32物体検知部
44 判定部
47 制御量決定部
49保護動作制御部

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