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技術 像加熱装置および画像形成装置

出願人 キヤノン株式会社
発明者 道田一洋中川健楢原隆史宍道健史今泉徹佐藤豊若津康平
出願日 2017年9月21日 (3年5ヶ月経過) 出願番号 2017-181298
公開日 2019年4月11日 (1年10ヶ月経過) 公開番号 2019-056819
状態 未査定
技術分野 電子写真における定着 電子写真一般。全体構成、要素 抵抗加熱の制御
主要キーワード 外側配置 電位接点 経路抵抗 接点配置 中央領 フィルム支持部材 立方体形 摺動グリス
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (16)

課題

電力が供給されることで発熱する可撓性のスリーブを有する像加熱装置において、給電用接点接触抵抗をより精度よく求める。

解決手段

電力が供給されることで発熱する発熱層を有する可撓性スリーブを有し、画像が形成された記録材を、前記可撓性スリーブと加圧部材との間に形成されたニップ部で挟持しながら搬送し、前記画像を加熱する像加熱動作を行う像加熱装置において、前記可撓性スリーブの母線方向の一端側で前記発熱層に接触し、前記発熱層に電力を供給するための第1接点と、前記一端側で前記発熱層と接触し、前記第1接点の接触抵抗を求めるための第2接点と、を有する。

概要

背景

従来、像加熱装置として、電力が供給されることで発熱する可撓性のスリーブと、スリーブとの間にニップ部を形成する加圧部材とを有し、ニップ部で記録材を搬送しながら加熱する装置がある。このような装置においては、スリーブに電力を供給するために給電用接点がスリーブに接触配置されている。この給電用の接点の接触抵抗は、装置の様々な制御に用いることができる。
ここで、特許文献1では、スリップリングブラシ接点によって負荷に電力を供給する装置において、装置全体インピーダンス計測し、ブラシ接点部の消耗度を検知する方法が提案されている。

概要

電力が供給されることで発熱する可撓性のスリーブを有する像加熱装置において、給電用の接点の接触抵抗をより精度よく求める。電力が供給されることで発熱する発熱層を有する可撓性スリーブを有し、画像が形成された記録材を、前記可撓性スリーブと加圧部材との間に形成されたニップ部で挟持しながら搬送し、前記画像を加熱する像加熱動作を行う像加熱装置において、前記可撓性スリーブの母線方向の一端側で前記発熱層に接触し、前記発熱層に電力を供給するための第1接点と、前記一端側で前記発熱層と接触し、前記第1接点の接触抵抗を求めるための第2接点と、を有する。

目的

本発明は上記したような事情に鑑みてなされたものであり、電力が供給されることで発熱する可撓性のスリーブを有する像加熱装置において、給電用の接点の接触抵抗をより精度よく求めることができる技術を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

電力が供給されることで発熱する発熱層を有する可撓性スリーブを有し、画像が形成された記録材を、前記可撓性スリーブと加圧部材との間に形成されたニップ部で挟持しながら搬送し、前記画像を加熱する像加熱動作を行う像加熱装置において、前記可撓性スリーブの母線方向の一端側で前記発熱層に接触し、前記発熱層に電力を供給するための第1接点と、前記一端側で前記発熱層と接触し、前記第1接点の接触抵抗を求めるための第2接点と、を有することを特徴とする像加熱装置。

請求項2

電力が供給されることで発熱する発熱層を有する可撓性スリーブを有し、画像が形成された記録材を、前記可撓性スリーブと加圧部材との間に形成されたニップ部で挟持しながら搬送し、前記画像を加熱する像加熱装置において、前記発熱層に電力を供給するための第1接点と、前記第1接点の接触抵抗を求めるための第2接点と、前記可撓性スリーブの母線方向の一端側で前記発熱層と電気的に接続する低抵抗導電層と、を有し、前記第1接点と前記第2接点とのうちいずれか一方は、前記一端側で前記低抵抗導電層に接触し、前記第1接点と前記第2接点とのうち他方は、前記一端側で前記低抵抗導電層または前記発熱層に接触することを特徴とする像加熱装置。

請求項3

前記第1接点と前記第2接点とのうちいずれか一方は、前記可撓性スリーブの内周側に配置され、前記第1接点と前記第2接点とのうち他方は、前記可撓性スリーブの外周側に配置され、前記第1接点と前記第2接点とが、前記可撓性スリーブを挟んで対向配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の像加熱装置。

請求項4

前記第1接点と前記第2接点とのうちいずれか一方を支持する支持部材と、前記支持部材に支持される前記一方に向けて、前記第1接点と前記第2接点とのうち他方を押圧する押圧部材と、を有することを特徴とする請求項3に記載の像加熱装置。

請求項5

前記母線方向において、前記第2接点は前記第1接点よりも前記可撓性スリーブの端縁側に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の像加熱装置。

請求項6

前記発熱層に流れる電流を測定する第1測定手段と、前記第1接点と前記第2接点との間の電位差を測定する第2測定手段と、前記第1測定手段による測定値と、前記第2測定手段による測定値とから、前記第1接点の接触抵抗を算出する算出手段と、を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の像加熱装置。

請求項7

前記算出手段により算出された前記第1接点の接触抵抗の値が、閾値以上の場合に、前記像加熱動作を停止する制御を行う制御手段を有することを特徴とする請求項6に記載の像加熱装置。

請求項8

前記算出手段により算出された前記第1接点の接触抵抗の値が、閾値以上の場合に、連続して複数枚の記録材を加熱するときの単位時間あたりの枚数を低下させる制御を行う制御手段を有することを特徴とする請求項6に記載の像加熱装置。

請求項9

記録材に画像を形成する画像形成手段と、記録材に形成された画像を記録材に定着する定着手段と、を有する画像形成装置において、前記定着手段が請求項1乃至8のいずれか1項に記載の像加熱装置であることを特徴とする画像形成装置。

技術分野

0001

本発明は、像加熱装置および画像形成装置に関するものである。

背景技術

0002

従来、像加熱装置として、電力が供給されることで発熱する可撓性のスリーブと、スリーブとの間にニップ部を形成する加圧部材とを有し、ニップ部で記録材を搬送しながら加熱する装置がある。このような装置においては、スリーブに電力を供給するために給電用接点がスリーブに接触配置されている。この給電用の接点の接触抵抗は、装置の様々な制御に用いることができる。
ここで、特許文献1では、スリップリングブラシ接点によって負荷に電力を供給する装置において、装置全体インピーダンス計測し、ブラシ接点部の消耗度を検知する方法が提案されている。

先行技術

0003

特開平7−265291号公報

発明が解決しようとする課題

0004

特許文献1では、装置全体のインピーダンスを計測し、既知負荷抵抗と既知のスリップリング抵抗を差し引くことで、接点部の抵抗値を算出している。そして、この抵抗値に基づいて、ブラシ接点部の消耗度を検知するようにしている。このとき、特許文献1では、負荷及びスリップリングの抵抗が変動しないことを前提としている。
ところが、負荷を発熱させる像加熱装置においては、負荷の発熱状態によって負荷抵抗が大きく変動してしまう。このような像加熱装置において、従来の技術に従い、装置全体のインピーダンスを計測しても、負荷抵抗を既知と定義することができず、接点部の抵抗値のみを算出することが困難となる。

0005

本発明は上記したような事情に鑑みてなされたものであり、電力が供給されることで発熱する可撓性のスリーブを有する像加熱装置において、給電用の接点の接触抵抗をより精度よく求めることができる技術を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

上記目的を達成するために本発明にあっては、
電力が供給されることで発熱する発熱層を有する可撓性スリーブを有し、
画像が形成された記録材を、前記可撓性スリーブと加圧部材との間に形成されたニップ部で挟持しながら搬送し、前記画像を加熱する像加熱動作を行う像加熱装置において、
前記可撓性スリーブの母線方向の一端側で前記発熱層に接触し、前記発熱層に電力を供給するための第1接点と、
前記一端側で前記発熱層と接触し、前記第1接点の接触抵抗を求めるための第2接点と、
を有することを特徴とする。

0007

また、電力が供給されることで発熱する発熱層を有する可撓性スリーブを有し、
画像が形成された記録材を、前記可撓性スリーブと加圧部材との間に形成されたニップ部で挟持しながら搬送し、前記画像を加熱する像加熱装置において、
前記発熱層に電力を供給するための第1接点と、
前記第1接点の接触抵抗を求めるための第2接点と、
前記可撓性スリーブの母線方向の一端側で前記発熱層と電気的に接続する低抵抗導電層と、
を有し、
前記第1接点と前記第2接点とのうちいずれか一方は、前記一端側で前記低抵抗導電層に接触し、
前記第1接点と前記第2接点とのうち他方は、前記一端側で前記低抵抗導電層または前記発熱層に接触する
ことを特徴とする。

発明の効果

0008

本発明によれば、電力が供給されることで発熱する可撓性のスリーブを有する像加熱装置において、給電用の接点の接触抵抗をより精度よく求めることが可能となる。

図面の簡単な説明

0009

実施例1の加熱装置を示す概略図
実施例1の定着フィルムを示す概略図
実施例1の加熱装置を示す概略図
実施例1の定着フィルムの等価回路図
実施例1の定着フィルムの外周面を示す展開
実施例1の定着フィルムの等価回路図
実施例1の定着フィルムの外周面を示す展開図
実施例2の定着フィルムを示す概略図
実施例2の加熱装置を示す概略図
実施例2の定着フィルムの外周面を示す展開図
実施例2の定着フィルムの等価回路図
実施例3の加熱装置を示す概略図
実施例3の端部領域の給電接点部の概略図
実施例3の定着フィルムの等価回路図
実施例の画像形成装置の概略断面図

実施例

0010

以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
本発明が適用可能な画像形成装置としては、電子写真方式静電記録方式を利用した複写機プリンタ、あるいはこれらの機能を兼ね備えた複合機等が挙げられ、ここではレーザプリンタに適用した場合について説明する。また、画像形成装置に搭載される像加熱装置としては、記録材上の未定着のトナー像現像剤像)を記録材に定着させる定着装置や、記録材上の定着済みトナー像を再度加熱することによりトナー像の光沢度を向上させる光沢付与装置などが挙げられる。
なお、本実施形態では、各構成要素を制御する後述の制御部106が、画像形成装置に備えられるものとして説明するが、これに限るものではなく、画像形成装置と像加熱装置にそれぞれ設けられるものであってもよい。制御部106は、算出手段と制御手段に相当する。
また、後述する可撓性スリーブとしての定着フィルム1の母線方向(フィルム周面の移動方向に対して直交する方向)または加圧部材としての加圧ローラ3の回転軸方向を、単に長手方向という場合がある。この長手方向は、記録材Pの搬送方向に直交する方向(記録材の幅方向)と同じ方向である。

0011

(実施例1)
以下に、実施例1について説明する。
(画像形成装置概要
まず、本実施例の画像形成装置について説明する。
図15は、本実施例の画像形成装置100の概略断面図である。
画像形成装置100は、電子写真方式により画像形成を行う。この画像形成装置100は、感光ドラム102、レーザスキャナ103、現像部104、転写ローラ105、制御手段としての制御部106などを備えている。

0012

このような構成の画像形成装置100において、画像形成動作が開始されると、まずレーザスキャナ103により画像信号に応じた光が感光ドラム102に照射される。すると、このような光が照射されることで、感光ドラム102上に潜像が形成される。
次に、感光ドラム102上に形成された潜像が、現像部104に収納された現像剤としてのトナーで現像されることにより、感光ドラム102上にトナー画像可視像)Tが形成される。また、このようなトナー画像形成動作並行して記録材収納カセットから記録材Pが給送される。すると、この記録材Pは、搬送ローラ及びレジストローラによって感光ドラム102に形成されたトナー画像と同期をとって感光ドラム102と転写ローラ105とにより構成される転写部に搬送される。
そして、この転写部において、転写ローラ105にバイアス印加されることによってトナー画像が記録材Pへ転写される。ここで、記録材Pにトナー画像を形成するための、感光ドラム102、レーザスキャナ103、現像部104、転写ローラ105は、画像形成手段を構成する。
このようなトナー画像が転写された記録材Pは、この後、加熱装置101へ搬送され、この加熱装置101において加熱されることによりトナー画像が記録材Pに定着される。

0013

(加熱装置概要)
以下に、本実施例の加熱装置101の概要について説明する。
図1A〜1Cは、本実施例の加熱装置101の概要について説明するための概略図である。図1Aには、加熱装置101の平面図を示し、図1AにおけるA−A断面の断面図を図1Bに示す。
本実施例の加熱装置101は、発熱体を兼ねる定着フィルム1、フィルム支持部材2、加圧ローラ3、定着フランジ5a,5b、定着ステー6、温度検知素子7、加圧バネ8、交流電源20を有する。加熱装置101は、後述のように、定着フィルム1と加圧ローラ3との間に形成された定着ニップ部Nで、記録材Pを挟持しながら搬送し、記録材P上の画像を加熱する像加熱動作を行う。

0014

定着フィルム1には、定着フィルム1へ電力を供給する給電接点(第1接点)4a,4bが配置され、給電接点4aは長手方向の一端側に配置され、給電接点4bは、長手方向の他端側に配置されている。
定着フィルム1は、外径が18mm、長手方向の長さが250mmの円筒形状を成す。フィルム支持部材2は、長手方向の長さが250mmであり、液晶ポリマーにて成形される。
加圧ローラ3は、外径10mmの芯金33と、膜厚4mmのシリコーンゴムからなる弾性層32と、膜厚30μmのPFAパーフルオロアルコキシ樹脂)からなる離型層31とにより構成されている。弾性層32及び離型層31の長手方向の長さは250mmであり、加圧ローラ3の外径は約18mmである。また、アスカーC型硬度計1kgf荷重における、加圧ローラ3の硬度は40度である。

0015

定着フランジ5aは液晶ポリマーにて形成され、加圧力を受ける胴体部5a1と、定着
フィルム1の長手方向の端部の内周面を受ける円筒状のツバ部5a2とで形成される。
定着ステー6は、断面形状が略コの字型ジンコート鋼板である。
給電接点4aは、定着フィルム1を挟んで定着フランジ5aのツバ部5a2に対向して配置される。そして、給電接点4aは、給電接点バネ10によって加圧され、定着フィルム1に押圧接触される。
このような構成により、給電接点4aから定着フィルム1に交流電源20からの電力が供給される。給電接点4bと定着フランジ5b(胴体部5b1、ツバ部5b2)の関係についても、給電接点4aと定着フランジ5a(胴体部5a1、ツバ部5a2)の関係同様である。

0016

温度検知素子7は薄膜金属板の先端に取り付けられ、この金属板が定着ステー6に取り付けられることで、温度検知素子7の位置が固定される。なお、温度検知素子7は、定着フィルム1において、フィルム内周面に接触するように、長手方向の中央部に配置される。温度検知素子7の検知温度に応じて加熱装置101の温度が制御される。
加圧バネ8はSUS材圧縮コイルバネである。
定着フィルム1内周面には摺動性を高めるため、フッ素オイルPTFE(ポリテトラフルオロエチレン樹脂)を主成分とする耐熱摺動グリスが200mg塗布される。
加圧バネ8の加圧力によって定着フィルム1と加圧ローラ3とが接触することで、定着フィルム1と加圧ローラ3との間に定着ニップ部Nが形成される。加圧バネ8は定着フランジ5a,5b、定着ステー6、フィルム支持部材2、定着フィルム1を経由して、加圧ローラ3を加圧する。このときの加圧力は160Nである。

0017

(実施例1の特徴)
図2Aは、定着フィルム1の概略平面図である。図2Bは、端部領域1d,1fの概略断面図、図2Cは、中央領域1eの概略断面図である。
図2Aに示すように、定着フィルム1において長手方向の中央領域を1eとし、端部領域を1d,1fとする。本実施例では、中央領域1eの長手方向の長さを230mm、端部領域1d,1fの長手方向の長さをそれぞれ10mmとする。

0018

定着フィルム1は、膜厚50μmの基層(発熱層)1aと、中央領域1eにおいて基層1aを被覆する膜厚15μmの離型層1bとで構成されている。端部領域1d,1fは、基層1aのみで構成され、離型層1bには被覆されていない。
基層1aには、導電材を添加したポリイミド材を使用する。この基層の抵抗率は230[μΩ・m]、長手方向の抵抗は20Ω(常温25℃の時)である。この基層に電力を投入し、加熱装置の発熱源とする。尚、基層1aは、NTC特性(Negative Temperature Coefficient)を示し、定着フィルム1が200℃に達すると、前述の長手方向の抵抗は約17Ωに変動する。本実施例では、離型層1bにPFAを使用している。

0019

図3A〜3Cは、本実施例における加熱装置を示す概略図である。
図3Aには、加熱装置の平面図を示し、図3Bには、給電接点4a,4b、電位接点9a,9bが配置された状態の定着フィルム1の平面図を示し、図3Cには、図3Aに示すB−B断面の断面図を示す。
本実施例の加熱装置101では、定着フィルム1の長手方向の一端に給電接点4a、電位接点9a、電圧計21が接続され、他端に給電接点4b、電位接点9b、電圧計21が接続されている。
図3Bに示すように、定着フィルム1の端部領域1dに給電接点4a、端部領域1fに給電接点4bを接触配置させる。給電接点4a,4bはいずれも同一条件であるため、以下の説明では、給電接点4aについてのみ説明する。

0020

本実施例において、給電接点4aは銅材であり、給電接点4aの寸法は4mm×4mm×4mmの立方体形状とした。給電接点4aは、定着フィルム1の端縁から長手方向内側に6mm〜10mmの領域内に配置する。
図3Cに示すように、給電接点4aは、定着フィルム1を挟んで定着フランジ5aのツバ部5a2に対向する位置に配置されている。給電接点バネ10は約100gfの押圧力にて、給電接点4を押圧し、給電接点4aと定着フィルム1の接触を安定させる。
給電接点4aと定着フィルム1間の接触抵抗によって電力が無駄に消費されることを極力回避するために、(1)給電接点材の抵抗率を下げる、(2)給電接点の押圧力を上げることが好ましい。
給電接点4aと摺動接触する定着フィルム1の摩耗を軽減したい場合、低い抵抗率の接点材を選択し、給電接点4aの押圧力を下げることが、接触抵抗と定着フィルム1の摩耗の両立の観点で好ましい。

0021

また、図3Bに示すように、定着フィルム1の端部領域1dに電位接点9a、端部領域1fに電位接点9bを接触配置させる。電位接点9aと9bは同一条件であるため、電位接点9aについてのみ説明し、電位接点9bについての説明を省略する。
電位接点9aは、抵抗率10μΩ・m程度のカーボン材とし、寸法は2mm×2mm×2mmの立方体形状とした。電位接点9aは、定着フィルム1の端縁から長手方向内側に6mm〜10mmの領域内に配置する。
図3Cより、定着フィルム1の周面上の周方向における給電接点4aと電位接点9aとの間の距離を“L”とする。実施例1では、L=3mmと設定する。

0022

また、電位接点9aは、定着フィルム1を挟んで定着フランジ5aのツバ部5a2に対向する位置に配置されている。電位接点バネ11aは約10gfの押圧力にて、電位接点9aを押圧するように配置されている。これにより、電位接点9aと定着フィルム1の接触状態を安定させることができる。
電位接点9aは給電接点4aとは異なり、ほぼ電流が流れないため、電位接点9aと定着フィルム1間の接触抵抗が増大したとしても、電力が消費されるわけではない。よって、接触抵抗低減を狙うよりも、電位接点9aによる定着フィルム1の摩耗抑制を優先して電位接点条件を決定することが好ましい。このため本実施例1においては、定着フィルム1よりも低硬度のカーボン材を電位接点9aの材料として使用している。例えば、定着フィルム1の回転に従って回転動作する円柱状の回転体を電位接点9aとして選択してもよい。
図3Aに示すように、給電接点4aと電位接点9aとの間に電圧計21を配置することで、両接点間電位差を測定することが可能となる。

0023

(作用)
図4は、本実施例における定着フィルム1の等価回路図である。
給電接点4a,4bの抵抗をそれぞれR1,R2、電位接点9a,9bの抵抗をそれぞれR3,R4、給電接点4aと定着フィルム1間の接触抵抗をRc1、給電接点4bと定着フィルム1間の接触抵抗をRc2とする。また、給電接点4aと電位接点9a間の経路抵抗をRf1、給電接点4bと電位接点9b間の経路抵抗をRf2、給電接点4aと給電接点4b間の抵抗をRfとした。

0024

給電接点4a,4bの抵抗R1,R2はいずれも0.003mΩである。一方、接触抵抗Rc1,Rc2は数百mΩを想定している。抵抗R1,R2は、接触抵抗Rc1,Rc2に比べて十分に小さい。
また、電圧計21の内部抵抗は10MΩであり、図4に示したその他の抵抗に比べ十分に大きい。電位接点9a,9bの抵抗R3,R4には交流電源20の電流は流れないため、抵抗R3,R4に電位差は生じない。
電圧測定において、抵抗R1,R2,R3,R4の電位差は測定されないため、等価回路上における抵抗R1,R2,R3,R4を除外して考えることができる。

0025

次に、経路抵抗Rf1,Rf2について、図5を用いて説明する。
図5は、定着フィルム1の外周面を示す展開図である。図5において、給電接点4aと給電接点4b間に交流100Vを印加し、約5Aの電流を流した際の電流(電気力線)を実線23で示し、等電位線点線24で示す。
給電接点4aと電位接点9a間は電気力線が疎であり、両接点間の電位差も小さい。つまり、経路抵抗Rf1の電位差が小さいことが確認できる。それゆえ、電圧測定におけるRf1を測定誤差と考えることができる。経路抵抗Rf2についても同様に考えることができる。
電圧測定おいて抵抗R1,R2,R3,R4を等価回路から除外し、さらに経路抵抗Rf1,Rf2を測定誤差として考えることができるため、図6に示す等価回路に置換えることができる。

0026

この等価回路によれば、この電圧測定において接触抵抗Rc1,Rc2の電位差を等価的に測定することが可能になる。
交流電源20に直列に配置する電流計22の指示値測定値)Iと、給電接点4aと電位接点9a間の電圧計21の指示値Vより、接触抵抗Rc1をV/Iとして算出する。接触抵抗Rc2についても同様にして算出する。

0027

以上説明したように、定着フィルム1の基層1aの一端側に電力を供給するための給電接点4aを配置し、同一端側に電位接点9aを配置することで、給電接点4aの接触抵抗をより精度よく測定することができる。
このとき、給電接点4aと電位接点9aとの間に電圧計21を接続し、両接点間の電位差を測定することで、給電接点4aと定着フィルム1との接触抵抗を独立且つ高精度に算出することができる。

0028

このように高精度に算出した給電接点4aの接触抵抗は、加熱装置101または画像形成装置100における様々な制御に用いることができる。
ここで、給電接点4aの接触抵抗が大きくなると、給電接点4aと定着フィルム1の間で発熱が生じ、長手方向における最大通紙可能幅より狭いサイズの複数枚の記録材Pを連続で画像形成する場合には、所謂非通紙部昇温が発生することが懸念される。非通紙部昇温は、定着ニップ部Nの長手方向において記録材Pが通過しない領域(非通紙部)の各部材の温度が徐々に上昇するという現象である。加熱装置101としては、非通紙部の温度が装置内の各部材の耐熱温度を超えないようにする必要がある。
そこで、算出された給電接点4aの接触抵抗の値が閾値以上となった場合には、連続プリントスループット(単位時間(1分)当たりにプリントできる枚数)を低下させる制御(スループットダウン)が行われるものであるとよい。また、算出された給電接点4aの接触抵抗の値が閾値以上となった場合には、画像形成動作を一旦停止させる制御が行われるものであってもよい。また、算出された給電接点4aの接触抵抗の値が閾値以上となった場合には、加熱装置101における制御温度を、設定温度範囲のなかで小さくする制御が行われるものであってもよい。また、算出された給電接点4aの接触抵抗の値が閾値以上となった場合には、交流電源20から供給される電力量を抑える制御が行われるものであってもよい。このような制御により、非通紙部昇温を抑制することができる。

0029

また、本実施例では、一端側に給電接点4aと電位接点9aを配置し、他端側に給電接点4bと電位接点9bを配置するものであったが、これに限るものではない。一端側に配置された給電接点4aと電位接点9aを用いて、他端側の給電接点4bの接触抵抗を予測できるものであれば、他端側には、給電接点4bの接触抵抗を求めるための電位接点9b
が配置されなくてもよい。例えば定着フィルム1の層構成が、一端側と他端側で同じであれば、他端側の給電接点4bの接触抵抗は、一端側の給電接点4aの接触抵抗と同じにすることもできる。また、定着フィルム1の層構成が、一端側と他端側で異なる場合でも、一端側の給電接点4aの接触抵抗と、他端側の給電接点4bの接触抵抗との関係を予め把握しておけば、一端側の給電接点4aの接触抵抗から、他端側の給電接点4bの接触抵抗を予測できる。このような場合には、予め実験等により、一端側の給電接点4aの接触抵抗と、他端側の給電接点4bの接触抵抗との関係を求め、その関係を制御部106に記憶しておくとよい。

0030

また、本実施例においては、給電接点4aと電位接点9aは、定着フィルム1の外周面に接触するように配置しているが、これに限るものではない。すなわち、給電接点4aと電位接点9aを定着フィルム1の内周面に接触するように配置してもよく、このような構成においても、上述した効果と同様の効果を得ることができる。また、一端側において給電接点4aと電位接点9aが、定着フィルム1の外周面に接触するように配置し、他端側において給電接点4bと電位接点9bが、定着フィルム1の内周面に接触するように配置してもよい。
さらに、本実施例における定着フィルム1は基層1aと離型層1bの2層構成であったが、これに限るものではない。例えば、絶縁層、発熱層、離型層の順に配置される多層定着フィルムであっても、上述したように給電接点4aと電位接点9aを発熱層に接触して配置すれば、上述した効果と同様の効果を得ることができる。

0031

以下に、給電接点4aに対する電位接点9aの好適な位置について検討した結果について説明する。
図7は、定着フィルム1の外周面を示す展開図である。図7において、交流電源20により給電接点4aと給電接点4bとの間に電圧を印加した際の、電流(電気力線)を実線23で示し、等電位線を点線24で示す。
ここでは、電位接点9aを異なる4箇所に配置した場合について比較した。
9a1・・・給電接点4aより長手方向内側
9a2・・・長手方向において給電接点4aと同位
9a3・・・長手方向において給電接点4aと同位置(9a2と周方向で異なる位置)
9a4・・・給電接点4aより長手方向外側(定着フィルム1の端縁側)
いずれの電位接点も給電接点4aとの距離Lを3mmとした。

0032

図6の等価回路によれば、給電接点4aから定着フィルム1を経て電位接点9aに至るまでの経路の抵抗Rf1における電位差の大小は、電圧測定における経路抵抗Rf1の測定誤差を左右する。経路抵抗Rf1の電位差を小さくすればするほど、測定誤差の低減につながり、接触抵抗算出の精度向上にとって好ましい。
図7より、給電接点4aに電位接点9aを近づけるほど、電位差は小さくなる。よって、両接点間の距離を近接することが好ましいことがわかる。

0033

(電位接点9a1の位置)
電位接点9a1の位置は他の3つの位置と比較して、やや電位差が大きい。給電接点4aより長手方向内側に電位接点を配置する際は、極力両接点の距離を近接することが望まれる。一方で、給電接点4aより長手方向外側に配置する必要がないので、例えば定着フィルム1の長手方向の長さを伸ばす等の装置サイズ拡大の心配がない。
(電位接点9a2と電位接点9a3の位置)
長手方向において同位置且つ接点間距離が同一である電位接点9a2と電位接点9a3においては、電位差は同等であり、どちらの電位接点であっても同様の効果を発揮する。前述した電位接点9a1の位置より電位差が生じにくい接点配置である。また、電位接点9a1の時と同様に給電接点4aより長手方向外側に配置する必要がないので、例えば定
着フィルム1の長手方向の長さを伸ばす等の装置サイズ拡大の心配がない。
(電位接点9a4の位置)
電位接点9a4の位置は他の3つの電位接点の位置と比較して、最も電位差が生じにくいので、測定精度を優先する場合は定着フィルム1の長手方向において、給電接点4aの外側配置が好ましい。

0034

以上のように、給電接点4aと電位接点9aとを近づけることで、両接点間の電位差を低減できる。したがって、両接点を極力近接させることが好ましい。
そして、両接点を可能な限り近接配置した上で、測定精度を優先する場合、給電接点4aより長手方向外側に電位接点9aを配置することが好ましい。

0035

ここで、定着フィルム1の内周側で粘性の高い摺動グリスなどを使用する際には、本実施例のように、2つの接点を定着フィルム1の外周側に配置することが望ましい。給電接点4aにグリスが付着することで接触抵抗の上昇を招くおそれがあるからでる。また、電位接点9aにグリスが付着することで、定着フィルム1との導通経路が途切れ、電位の測定を不可能にするおそれがある。
一方、定着フィルム1の外周面がトナーや粉塵などで汚染されやすい構成を選択する場合、2つの接点は、定着フィルム1の内周側に配置するのが望ましい。前述と同様に、2つの接点にトナーや粉塵が付着することで、接触抵抗の上昇や測定不能になるおそれがあるからである。
加熱装置101の仕様及び外乱に対応するよう、状況に応じて定着フィルム1の外周側に配置するか内周側に配置するかを選択するとよい。

0036

(実施例2)
以下に、実施例2について説明する。なお、本実施例においては、実施例1に対して異なる構成部分について述べることとし、実施例1と同様の構成部分については、その説明を省略する。
本実施例の特徴は、定着フィルム1の両端部に低抵抗層(低抵抗導電層)を配置し、その低抵抗層に給電接点及び電位接点を接触配置していることである。
図8Aは、本実施例の定着フィルム1の概略平面図である。図8Bは、端部領域1d,1fの概略断面図、図8Cは、中央領域1eの概略断面図である。

0037

本実施例の定着フィルム1は、実施例1同様、膜厚50μmの基層1aと、中央領域1eにおいて基層1aを被覆する膜厚15μmの離型層1bとを有し、さらに、端部領域1d,1fにおいて基層1aを被覆する膜厚10μmの低抵抗層1cを有する。ここで、基層1aと低抵抗層1cは電気的に接続している。基層1a、離型層1bについては実施例1と同様である。低抵抗層1cには、抵抗率0.1μΩ・mの銀ペースト材を使用する。この低抵抗層1cは、基層1aに比べて十分に抵抗率が低いため、低抵抗層1cを被覆した端部領域1d,1fの基層1aでは発熱しない。

0038

図9A〜9Cは、定着フィルム1の一端に給電接点4a、電位接点9a、電圧計21、別の一端に給電接点4b、電位接点9b、電圧計21を接続した加熱装置の概略図である。
図9Aには、加熱装置の平面図、図9Bには、給電接点4a,4b、電位接点9a,9bが接続された状態の定着フィルム1の平面図を示し、図9Cには、図9AにおけるC−C断面の断面図を示す。
本実施例では、図9Bに示すように、定着フィルム1の端部領域1dに給電接点4a、端部領域1fに給電接点4bを接触配置させる。給電接点4a,4bは同一条件であるため、本実施例においても、給電接点4aについてのみ説明する。
本実施例では、定着フィルム1の端部領域1dにおいて、基層1aの外周面上に低抵抗
層1cを設けており、この低抵抗層1cと給電接点4aを接触させることで交流電源20から定着フィルム1に電力を供給することを特徴とする。

0039

また、図9Bに示すように、定着フィルム1の端部領域1dに電位接点9a、端部領域1fに電位接点9bを接触配置させる。電位接点9a,9bは同一条件であるため、本実施例においても、電位接点9aについてのみ説明する。
本実施例では、定着フィルム1の端部領域1d,1fにおいて、基層1aの外周面上に設けられた低抵抗層1cに電位接点9aを接触させ、給電接点4aと電位接点9a間の電位差を測定する。

0040

(作用)
本実施例における定着フィルム1の等価回路は、実施例1と同様となる。よって、図4に示した等価回路を利用して以下に説明する。
実施例1と同じ理由から、電圧測定において、抵抗R1,R2,R3,R4の電位差は測定されないため、等価回路上における抵抗R1,R2,R3,R4を除外して考えることができる。

0041

次に、給電接点4a,4bから定着フィルム1を経て電位接点9a,9bに至るまでの経路の抵抗Rf1,Rf2について、図10を用いて説明する。
図10は、定着フィルム1の外周面を示す展開図である。図10において、給電接点4aと給電接点4b間に交流100Vを印加し、約5Aの電流を流した際の、電流(電気力線)を実線23で示し、等電位線を点線24で示す。図10に示すように、電流(電気力線)は定着フィルム1の長手方向に略平行に均一に流れ、等電位線は、定着フィルム1の長手方向に対して垂直な方向に均一である。また、給電接点4aと電位接点9a間は同電位であるため、両接点間には電流が流れない。つまり、給電接点4aと電位接点9a間には電位差が生じないので、電圧測定において、等価回路上における経路抵抗Rf1を除外して考えることができる。同様の理由より給電接点4bと電位接点9b間にも電位差が生じないので、経路抵抗Rf2を除外して考えることができる。

0042

以上のことから、電圧測定おいて抵抗R1,R2,R3,R4,Rf1,Rf2を等価回路から除外して考えることができる。このため、図4に示す等価回路を図11に示す等価回路に置換えることができる。
本実施例の電圧測定においては、図11に示す等価回路を用いて、接触抵抗Rc1,Rc2の電位差を等価的に測定することが可能になる。

0043

以上説明したように、円筒状の定着フィルム1の基層1aの一端側に低抵抗層1cを配置し、その低抵抗層1cに電力を供給する給電接点4a、同一端側且つ低抵抗層1cに電位接点9aを接触配置させることで接触抵抗をより精度よく測定することができる。
また、給電接点4aと電位接点9aとの間に電圧計21を接続し、両接点間の電位差を測定することで、給電接点4aと定着フィルム1との接触抵抗を独立且つ高精度に算出することができる。

0044

ここで、本実施例においては、低抵抗層1cの材質として銀ペースト材を選択しているが、これに限るものではない。例えば金、銀、銅、ニッケルメッキ等で低抵抗層1cを形成してもよいし、金属製のリングを定着フィルム1の端部に接着等してもよく、このような構成によっても上述した効果と同様の効果を得ることができる。
また、本実施例において低抵抗層1cは、基層1aの外周面上に設けられるものであったが、これに限るものではない。低抵抗層1cは、基層1aの内周面上に設けられるものであってもよく、基層1aの外周面上と内周面上にそれぞれ設けられるものであってもよい。このような構成によっても上述した効果と同様の効果を得ることができる。
また、本実施例では、定着フィルム1の端部領域1dにおいて、低抵抗層1cを設け、給電接点4aおよび電位接点9aと、低抵抗層1cとをそれぞれ接触させるものであったが、これに限るものではない。すなわち、給電接点4aおよび電位接点9aのうちいずれか一方が、低抵抗層1cと接触し、他方が基層1aと接触するように配置されるものであってもよい。

0045

(実施例3)
以下に、実施例3について説明する。なお、本実施例においては、実施例1,2に対して異なる構成部分について述べることとし、実施例1,2と同様の構成部分については、その説明を省略する。
本実施例の特徴は、給電接点と電位接点を、それぞれの接点が定着フィルム1を挟んで対向するように、定着フィルム1の内周面と外周面にそれぞれ接触配置していることである。

0046

図12A〜12Cは、定着フィルム1の一端に給電接点4a、電位接点9a、電圧計21、別の一端に給電接点4b、電位接点9b、電圧計21を接続した加熱装置の概略図である。図12Aには、加熱装置の平面図、図12Bには、給電接点4a,4b、電位接点9a,9bが接続された状態の定着フィルム1の平面図を示し、図12Cには、図12AにおけるD−D断面の断面図を示す。
図12Bに示すように、定着フィルム1の外周面において、端部領域1dに給電接点4a、端部領域1fに給電接点4bを接触配置させる。給電接点4a,4bは同一条件であるため、本実施例においても、給電接点4aについてのみ説明する。
本実施例では図12Cに示すように、電位接点9aは、定着フランジ5aのツバ部5a2上に配置され、定着フィルム1の内周面に接触している。そして、給電接点4aは、定着フィルム1を挟んで、電位接点9aに対向配置されている。

0047

図13A〜13Cは、本実施例において、端部領域1dの給電接点部の概略図である。図13Aは、定着フランジ5aと加圧バネ8を示す図、図13Bは、図13Aに電位接点9aを追加して表示した図、図13Cは、図13Bに定着フィルム1、給電接点4a、給電バネ10を追加して表示した図である。なお、図13B,13Cにおいては、説明の便宜上、電位接点9a、給電バネ10、端部領域1d、中央領域1eにハッチングを施している。
定着フィルム1の端部領域1fにおける電位接点9bに関しても、端部領域1dにおける電位接点9aと同様のため、その説明は省略する。

0048

本実施例では図13Bに示すように、電位接点9aとして5mm幅銅箔テープを定着フランジ5aのツバ部5a2から定着フランジ5aの胴体部5a1まで連続して貼付している。実施例1や実施例2における電位接点の保持方法とは異なり、本実施例では電位接点9aは定着フランジ5aによって位置が決定される。この定着フランジ5aは、加熱装置101の不図示の金属フレームによって位置が固定されており、定着フランジ5aの位置が変動することはほぼない。よって、電位接点9aの位置に関しても変動することはほぼない。
定着フランジ5aのツバ部5a2が、図13Bに示す状態から、定着フィルム1の内周側に挿し込まれることで、図13Cに示すように、定着フランジ5aと定着フィルム1が組立てられている。
給電接点バネ10は、給電接点4a、定着フィルム1を経て電位接点9aに対して押圧力を付与している。定着フランジ5aの胴体部5a1に貼付されている電位接点9aは、電圧計21に接続されている。

0049

ここで、本実施例においては上述したように、給電接点4aと電位接点9aは定着フィ
ルム1を挟んで対向配置されている。このような構成においては、給電接点4aと電位接点9aのうちどちらか一方のみに接点バネ押圧部材)を備え、もう一方は位置を固定する方が望ましい。例えば、どちらの接点にも接点バネを備えた場合、接点バネの押圧力変化、バネの伸縮、定着フィルム1の回転軌跡変動などによって、定着フィルムはどちらかの接点に近づいたり遠ざかったりするなど、定着フィルム1の位置が定まらなくなることが懸念される。定着フィルム1の位置が定まらない場合には、定着フィルム1が他の構成部品に接触するなどして、定着フィルム1がダメージを受けるリスクがある。
本実施例では、位置が固定された電位接点9aに定着フィルム1が押しつけられる構成であるため、定着フィルム1の位置が変動することはほぼない。よって、本実施例の構成により、前述のリスクを最小限に留めることができる。

0050

(作用)
図14は、本実施例における定着フィルムの等価回路図である。
抵抗R1,R2,R3,R4,Rc1,Rc2,Rf1,Rf2,Rfについては実施例1と同様の定義とする。
実施例1と同様の理由から、抵抗R1,R2は接触抵抗Rc1,Rc2に比べて十分に小さい。また、電位接点材の抵抗R3,R4には交流電源20の電流は流れないため、抵抗R3,R4に電位差は生じない。
電圧測定において、抵抗R1,R2,R3,R4の電位差は測定されないため、等価回路上における抵抗R1,R2,R3,R4を除外して考えることができる。

0051

次に、経路抵抗Rf1について考える。
給電接点4aと電位接点9aとの間には、膜厚50μmの定着フィルム1の基層1aのみが介在する。基層1aの抵抗率と膜厚、両接点の寸法より、両接点間の経路抵抗Rf1はそれぞれ約0.5mΩと算出できる。よって、この経路抵抗Rf1についてもRc1に比べて十分に小さいため、図14に示す等価回路図から除外できる。経路抵抗Rf2についても同様である。
したがって、電圧測定おいて抵抗R1,R2,R3,R4,Rf,Rf2を等価回路から除外して考えることができるため、この電圧測定において接触抵抗Rc1,Rc2の電位差を等価的に測定することが可能になる。

0052

以上説明したように、定着フィルム1の基層1aの外周面に給電接点4a、内周面に電位接点9aを接触配置し、両接点を対向配置させることで、接触抵抗をより精度よく測定することができる。
また、給電接点4aと電位接点9aとの間に電圧計21を接続し、両接点間の電位差を測定することで、給電接点4aと定着フィルム1との接触抵抗を独立且つ高精度に算出することができる。

0053

ここで、実施例1では、給電接点4aと電位接点9aとの間の距離Lを3mmと設定したが、この距離Lを0.5mmにするなど縮めすぎた場合には、給電接点4aと電位接点9aが接触してしまうことが懸念される。給電接点4aと電位接点9aが接触した場合には、給電接点4aから電位接点9aを経てさらに、定着フィルム1へと流れる電流経路が発生する可能性がある。この電流経路の発生は、電圧測定によって不要な電位差を発生させるため、電圧測定の精度を低下させるおそれがある。ゆえに、給電接点4aと電位接点9aは直接接触しないように所定の距離を離して配置することが望ましい。
一方で、本実施例では、給電接点4aと電位接点9aを定着フィルム1を挟んで配置しているため、給電接点4aと電位接点9aは同一面上には位置していない。この場合、給電接点4aと電位接点9aの距離は定着フィルム1の膜厚に等しくなる。本実施例では、定着フィルム1の膜厚を50μmとしているので、両接点間の距離を50μmと非常に短く設定できることが利点となる。すなわち、給電接点4aと電位接点9aとの間に定着フ
ィルム1が介在するので、両接点間の距離を縮小したうえで、両接点が直接接触しない構成を実現することができる。

0054

また、本実施例では、給電接点4aを定着フィルム1の外周側、電位接点9aを定着フィルム1の内周側に配置したが、これに限るものではない。給電接点4aを定着フィルム1の内周側、電位接点9aを定着フィルム1の外周側に配置したとしても、本実施例と同等の効果を得ることができる。
また、定着フィルム1の長手方向の端部において、基層1aの外周面若しくは内周面に、実施例2のように低抵抗層を設けてもよく、この場合、実施例2で示した理由より、本実施例と同等以上の効果を得ることができる。
以上説明した各実施例は、本発明の実施形態の例示を旨とするものであり、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、可能な限り組み合わせたり、種々の変更を加えたりすることが可能である。

0055

1…定着フィルム、1a…基層、3…加圧ローラ、4a,4b…給電接点、9a,9b…電位接点、101…加熱装置、P…記録材

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