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技術 繊維強化複合材料

出願人 株式会社吉川国工業所
発明者 吉川利幸
出願日 2017年9月22日 (2年1ヶ月経過) 出願番号 2017-182582
公開日 2019年4月11日 (7ヶ月経過) 公開番号 2019-056088
状態 特許登録済
技術分野 強化プラスチック材料 高分子組成物 高分子物質の処理方法
主要キーワード 携帯音楽再生機器 高温高圧水蒸気処理 高強度性 ナノフィブリル ヘキシル化 リグニン量 ポリプロピレンランダムコポリマー 段ボール古紙パルプ
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年4月11日)のものです。
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図面 (3)

課題

樹脂及びセルロースナノファイバー分散性が向上した繊維強化複合材料を提供することを課題とする。

解決手段

ポリオレフィンと、セルロースナノファイバーと、酸化防止剤と、光安定化剤とを含み、前記セルロースナノファイバーを5質量%以上含む、繊維強化複合材料。

概要

背景

従来、樹脂セルロースナノファイバーとを含む繊維強化複合材料が知られており、高強度性軽量性などの様々な機能性を有することが知られている(特許文献1参照)。

概要

樹脂及びセルロースナノファイバーの分散性が向上した繊維強化複合材料を提供することを課題とする。ポリオレフィンと、セルロースナノファイバーと、酸化防止剤と、光安定化剤とを含み、前記セルロースナノファイバーを5質量%以上含む、繊維強化複合材料。

目的

本発明は、上記の事情に鑑み、樹脂及びセルロースナノファイバーの分散性が向上した繊維強化複合材料を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ポリオレフィンと、セルロースナノファイバーと、酸化防止剤と、光安定化剤とを含み、前記セルロースナノファイバーを5質量%以上含む、繊維強化複合材料

請求項2

前記ポリオレフィンが、ポリプロピレンである、請求項1に記載の繊維強化複合材料。

請求項3

前記ポリプロピレンが、ホモポリマーである、請求項2に記載の繊維強化複合材料。

請求項4

ポリプロピレンホモポリマーポリプロピレンブロックコポリマー又はポリプロピレンランダムコポリマーによって希釈されて用いられる、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の繊維強化複合材料。

技術分野

0001

本発明は、繊維強化複合材料に関する。

背景技術

0002

従来、樹脂セルロースナノファイバーとを含む繊維強化複合材料が知られており、高強度性軽量性などの様々な機能性を有することが知られている(特許文献1参照)。

先行技術

0003

特許第5170153号明細書

発明が解決しようとする課題

0004

特許文献1に記載されたような繊維強化複合材料がその機能性を発揮するためには、繊維強化複合材料中において、樹脂とセルロースナノファイバーとが均一に分散している方が有利である。
しかし、このような繊維強化複合材料を調製しようとすると、樹脂とセルロースナノファイバーとが上手く分散せず、不均一な複合材料が得られる場合がある。このように不均一な複合材料は、上記のような機能性を発揮し難い。

0005

本発明は、上記の事情に鑑み、樹脂及びセルロースナノファイバーの分散性が向上した繊維強化複合材料を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0006

上記課題を解決すべく、本発明者らが鋭意検討したところ、樹脂及びセルロースナノファイバーに加えて、酸化防止剤及び光安定化剤を含有させることによって、樹脂及びセルロースナノファイバーの分散性が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。

0007

すなわち、本発明に係る繊維強化複合材料は、
ポリオレフィンと、
セルロースナノファイバーと、
酸化防止剤と、
光安定化剤とを含み、
前記セルロースナノファイバーを5質量%以上含む。

0008

かかる構成によれば、樹脂であるポリオレフィン及びセルロースナノファイバーが、良好な分散状態になっている繊維強化複合材料を提供することができる。

0009

また、本発明に係る繊維強化複合材料においては、
前記ポリオレフィンが、ポリプロピレンであってもよい。

0010

かかる構成によれば、樹脂であるポリプロピレン及びセルロースナノファイバーが、より良好な分散状態になっている繊維強化複合材料を提供することができる。

0011

また、本発明に係る繊維強化複合材料においては、
前記ポリオレフィンが、ホモポリマーであってもよい。

0012

かかる構成によれば、樹脂であるポリプロピレン及びセルロースナノファイバーが、従来のものと比べて、良好な分散状態になっている繊維強化複合材料を提供することができる。

0013

また、このような組成を有する繊維強化複合材料は、ポリプロピレンホモポリマーポリプロピレンブロックコポリマー又はポリプロピレンランダムコポリマーによって希釈されて用いられてもよい。

0014

希釈して用いることによって、様々な用途に応じた成形品に使用することができる。

発明の効果

0015

以上の通り、本発明によれば、樹脂及びセルロースナノファイバーが良好な分散状態になっている繊維強化複合材料を提供することができる。

図面の簡単な説明

0016

実施例1において取得した繊維強化複合材料の偏向顕微鏡写真
実施例2において取得した繊維強化複合材料の偏向顕微鏡写真。

0017

以下、本発明に係る繊維強化複合材料の実施形態について説明する。

0018

本実施形態の繊維強化複合材料は、
ポリオレフィンと、セルロースナノファイバーと、酸化防止剤と、光安定化剤とを含み、前記セルロースナノファイバーを5質量%以上含む。

0019

ポリオレフィンとしては、エチレンプロピレンブタジエンブテンイソプレンイソブチレンノルボルネン等の単量体からなる単独重合体、並びに、前記単量体どうし又は前記単量体とそれ以外の単量体との共重合体等が挙げられる。
本実施形態においては、ポリプロピレンが好ましい。ポリオレフィンがポリプロピレンであることによって、繊維強化複合材料中において、セルロースナノファイバーが、均一に分散され得る。

0020

ポリプロピレンは、ホモポリマー、ランダムコポリマー又はブロックコポリマーのいずれであってもよい。
本実施形態においては、ホモポリマーが好ましい。ポリプロピレンが、ホモポリマーであることによって、繊維強化複合材料中において、セルロースナノファイバーが、より均一に分散され得る。

0021

本実施形態において使用されるポリプロピレンのメルトマスフローレイトMFR)は、
7.0〜15g/10分であることが好ましく、7.0〜7.5g/10分であることがより好ましい。
尚、前記MFRは、JIS K6921−2に準拠して、試験温度230℃、荷重21.18Nの条件で測定される。

0022

本実施形態においては、ポリプロピレンの密度は、0.90〜0.91g/cm3であることが好ましい。

0023

ポリオレフィンの含有量は、繊維強化複合材料100質量%中、95質量%未満であることが好ましく、50〜60質量%であることがより好ましい。

0024

本実施形態に係る繊維強化複合材料は、セルロースナノファイバーを含有している。
尚、該セルロースナノファイバーは、前記繊維強化複合材料に含有された状態でナノレベルのものをいう。

0025

セルロースナノファイバーは、平均繊維径がナノレベル(1μm未満)であるセルロース繊維であれば特に限定されない。
ここで、ナノレベルとは、好ましくは、平均繊維径が3〜20nmのことをいう。
尚、セルロースナノファイバーの平均繊維径は、偏向顕微鏡などによってセルロースナノファイバーを撮影し、無作為に選択した数十本(例えば、50本)の繊維の太さ(最も径の太い箇所の寸法)を測定した際の算術平均値として求めることができる。

0026

前記セルロースナノファイバーの原料としては、例えば、天然植物である木材やコットン海草ホヤ被嚢等から分離されるセルロース繊維を解繊することによってナノフィブリル化したものや、バクテリアによって産生されるバクテリアセルロース等が挙げられる。
セルロース繊維の解繊方法としては、例えば、摩砕処理叩解処理粉砕処理又は高温高圧水蒸気処理が挙げられる。
尚、セルロースナノファイバーの原料の平均繊維径は、ナノレベルでなくてもよく、通常、20〜50μmである。また、該セルロースナノファイバーの原料の形態は、パウダー状が好ましい。このような原料が、樹脂等の他の原料と溶融混練されることによって、樹脂中でナノ解繊される。これによって、前記繊維強化複合材料が、セルロースナノファイバーを含有することとなる。

0027

セルロースナノファイバーは、変性セルロースナノファイバーであってもよい。

0028

変性セルロースナノファイバーは、表面が疎水化されているものであってもよい。疎水化されている変性セルロースナノファイバーは、表面が疎水的改質されているため、水には分散しにくい。一方、アセトンアルコール類アミド系溶媒等の有機溶媒には容易に分散する。従って、疎水性の高い樹脂と均一に複合化され易い。

0029

変性セルロースナノファイバーは、従来公知の方法によって製造することができる。

0030

変性セルロースナノファイバーの原料としては、例えば、木材、ジュートケナフ、綿、ビート農産物廃物、布、紙等の天然植物原料から得られるパルプレーヨンセロファン等の再生セルロース繊維等が挙げられる。これらの中で、パルプが好ましい原材料として挙げられる。木材としては、例えば、シトカスプルーススギヒノキユーカリアカシア等が挙げられ、紙としては、脱墨古紙、段ボール古紙、雑誌コピー用紙等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。

0031

パルプとしては、植物原料化学的、若しくは機械的に、又は両者を併用してパルプ化することで得られるケミカルパルプクラフトパルプ(KP)、亜硫酸パルプ(SP))、セミケミカルパルプSCP)、ケミグランドパルプCGP)、ケミメカニカルパルプ(CMP)、砕木パルプ(GP)、リファイナーメカニカルパルプ(RMP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、及びこれらのパルプを主成分とする脱墨古紙パルプ段ボール古紙パルプ雑誌古紙パルプが好ましいものとして挙げられる。これらの原材料は、必要に応じ、脱リグニン、又は漂白を行い、当該パルプ中リグニン量を調整することができる。

0032

変性セルロースナノファイバーは、例えば、パルプを化学修飾することによって得ることができる。該変性セルロースナノファイバーとしては、セルロース水酸基が、アセチル化メタクリロイル化、プロパノイル化、ブタノイル化、iso−ブタノイル化、ペンタノイル化、ヘキサノイル化、ヘプタノイル化、オクタノイル化、ノナノイル化、デカノイル化、ウンデカノイル化、ドデカノイル化、ミリストイル化パルミトイル化ステアロイル化、ピバロイル化、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアノイル化、メチル化エチル化プロピル化、iso−プロピル化、ブチル化、iso−ブチル化、tert−ブチル化、ペンチル化、ヘキシル化ヘプチル化、オクチル化、ノニル化、デシル化、ウンデシル化、ドデシル化、ミリスチル化パルミチル化、ステアリル化されているものが挙げられる。
このような変性セルロースナノファイバーを用いることによって、前記繊維強化複合材料中において、セルロースナノファイバーが、均一に分散され得る。
尚、これらの官能基の1種が導入されていても良く、2種以上が導入されていても良い。

0033

また、変性セルロースナノファイバーは、ジアリルアミン由来構成単位から構成されるカチオンポリマー化合物によって、カチオン変性されていてもよい。

0034

粉砕の方法としては、例えば、リファイナー、高圧ホモジナイザーグラインダー、一軸又は多軸混練機ビーズミルによる機械的な摩砕若しくは叩解する方法が挙げられる。粉砕は、変性の前、変性の後又は変性の前後、いずれにおいて行われてもよい。

0035

セルロースナノファイバーの含有量は、繊維強化複合材料100質量%中、5質量%以上であることが好ましく、40〜50質量%であることがより好ましい。
セルロースナノファイバーの含有量が、上記範囲であることによって、繊維強化複合材料の高強度性、軽量性などの機能性が向上され得る。

0036

また、前記繊維強化複合材料は、ポリプロピレンホモポリマー、ポリプロピレンブロックコポリマー又はポリプロピレンランダムコポリマーによって希釈されて用いられてもよい。これによって、本実施形態に係る繊維強化複合材料は、様々な用途に応じた成形品に使用され得る。
希釈された繊維強化複合材料のセルロースナノファイバーの含有量は、該繊維強化複合材料100質量%中、3〜20質量%であることが好ましい。
希釈用のポリプロピレンホモポリマー、ポリプロピレンブロックコポリマー又はポリプロピレンランダムコポリマーのMFRは、10〜60g/10分であることが好ましく、30〜60g/10分であることがより好ましい。

0037

本実施形態に係る繊維強化複合材料は、酸化防止剤を含有している。

0038

本実施形態に使用される酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤リン系酸化防止剤硫黄系酸化防止剤など種々のタイプのものを使用することができるが、特にヒンダードフェノール系酸化防止剤が好ましい。

0039

ヒンダードフェノール系酸化防止剤の具体例としては、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2−t−ブチル−4−メトキシフェノール、3−t−ブチル−4−メトキシフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[6−(1−メチルシクロヘキシル)−p−クレゾール]、ビス[3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニルブチリックアシッドグリコールエステル、4,4’−ブチリデンビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、2,2’−エチリデンビス(4−sec−ブチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、2,6−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノールテトラキスメチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオネートメタン、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、トコフェロール、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニルプロピオニルオキシ]エチル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルチオ)−1,3,5−トリアジンなどを挙げることができる。
本実施形態においては、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンが好ましい。繊維強化複合材料に、このような酸化防止剤が含まれていることによって、樹脂及びセルロースナノファイバーが、良好な分散状態となり得る。

0040

リン系酸化防止剤としては、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルフォスファネートジメチルエステル、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファネートなどを挙げることができる。

0041

硫黄系酸化防止剤としては、2,4−ビス−n−オクチルチオ−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2,2−チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−o−クレゾールなどを挙げることができる。

0042

酸化防止剤の含有量は、繊維強化複合材料100質量%中、通常0.1〜1.0質量%、好ましくは0.2〜0.6質量%である。
前記繊維強化複合材料が、酸化防止剤を含むことによって、樹脂及びセルロースナノファイバーが、良好な分散状態となり得る。

0043

本実施形態に係る繊維強化複合材料は、光安定化剤を含有している。

0044

本実施形態に使用される光安定化剤としては、ヒンダードアミン系光安定化剤を配合することが好ましい。ヒンダードアミン系光安定化剤は、ポリマーに対して有害なラジカル種捕捉し、新たなラジカルを発生しないようにするものである。ヒンダードアミン系光安定化剤には、低分子量のものから高分子量のものまで多くの種類の化合物があるが、従来公知のものであれば特に制限されずに用いることができる。

0045

低分子量のヒンダードアミン系光安定化剤としては、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1(オクチルオキシ)−4−ピペリジニルエステル、1,1−ジメチルエチルヒドロパーオキサイド及びオクタン反応生成物(分子量737)70質量%とポリプロピレン30質量%からなるもの、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート(分子量685)、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート及びメチル−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート混合物(分子量509)、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(分子量481)、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(分子量791)、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(分子量847)、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートとトリデシル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートの混合物、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートとトリデシル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートの混合物などが挙げられる。
本実施形態においては、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(分子量481)が好ましい。繊維強化複合材料に、この光安定化剤が含まれていることによって、樹脂及びセルロースナノファイバーが、均一に分散され得る。

0046

また、高分子量のヒンダードアミン系光安定化剤としては、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}](分子量2,000〜3,100)、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノール重合物(分子量3,100〜4,000)、N,N’,N”,N”‘−テトラキス−(4,6−ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン(分子量2,286)と上記コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物の混合物、ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミン重縮合物(分子量2,600〜3,400)、並びに、4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−1−エチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−1−プロピル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−1−ブチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルペリジン、4−メタクリロイルオキシ−1−エチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−1−ブチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−1−プロピル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等の環状アミノビニル化合物とエチレンとの共重合体などが挙げられる。
上述したヒンダードアミン系光安定化剤は、一種単独で用いられてもよく、二種以上を
混合して用いてもよい。

0047

光安定化剤の含有量は、繊維強化複合材料100質量%中、通常0.1〜1.0質量%、好ましくは0.1〜0.6質量%である。
前記繊維強化複合材料が、光安定化剤を含むことによって、樹脂及びセルロースナノファイバーが、良好な分散状態となり得る。

0048

本実施形態に係る繊維強化複合材料には、紫外線吸収剤が含まれていてもよい。
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、サリチル酸エステル系など各種タイプのものを挙げることができる。

0049

ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクタデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−クロロベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンなどを挙げることができる。

0050

ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、ヒドロキシフェニル置換ベンゾトリアゾール化合物であって、例えば、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−メチル−5−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールなどを挙げることができる。
また、トリアジン系紫外線吸収剤としては、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−(オクチルオキシ)フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−(ヘキシルオキシ)フェノールなどを挙げることができる。
さらに、サリチル酸エステル系紫外線吸収剤としては、フェニルサリチレート、p−オクチルフェニルサリチレートなどを挙げることができる。
本実施形態においては、2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールが好ましい。

0051

紫外線吸収剤の含有量は、繊維強化複合材料100質量%中、通常0.1〜1.0質量%、好ましくは0.1〜0.6質量%である。

0052

本実施形態に係る繊維強化複合材料は、ステアリン酸カルシウムステアリン酸マグネシウム又はステアリン酸亜鉛を含有していてもよい。

0053

ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム又はステアリン酸亜鉛の含有量は、繊維強化複合材料100質量%中、通常0.1〜2.0質量%、好ましくは0.1〜0.6質量%である。
前記繊維強化複合材料が、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム又はステアリン酸亜鉛を含むことによって、樹脂及びセルロースナノファイバーが良好な分散状態となり得る。
また、ポリオレフィン及びセルロースナノファイバーが分散し易くなるため、セルロースナノファイバーを高濃度に含有させることができる。さらに、剪断発熱を抑制することができるため、熱劣化を抑制することもできる。

0055

任意の添加剤の含有量としては、本実施形態の効果が損なわれない範囲で適宜含有されていてもよいが、例えば、繊維強化複合材料100質量%中、10質量%以下、好ましくは5質量%以下である。

0056

次に、本実施形態に係る繊維強化複合材料の製造方法について説明する。

0057

本実施形態に係る繊維強化複合材料は、前記ポリオレフィン、前記セルロースナノファイバー、前記酸化防止剤、前記光安定化剤を、従来公知の方法で混練することによって、製造することができる。好ましくは、二軸混練機によって混練する。
混練する際の温度は、樹脂温が200℃を超えないことが好ましい。樹脂温が200℃を超えると、セルロースナノファイバーが劣化し、繊維強化複合材料が黒色茶褐色に着色するおそれがある。
言い換えれば、本実施形態に係る繊維強化複合材料は、上記組成とすることによって、比較的低い温度で混練されて調製されても、樹脂及びセルロースナノファイバーが均一に分散され得る。また、比較的低い温度で混練されて調製されているため、本実施形態に係る繊維強化複合材料は、白色〜ベージュ色となり、上記のような望ましくない着色は生じない。従って、本実施形態に係る繊維強化複合材料は、成形品の材料として使用し易い。
尚、本実施形態における繊維強化複合材料は、酸化防止剤を含むことによって、混練時において、ポリオレフィンの短分子化を抑制することができる。また、光安定化剤を含むことによって、耐候性を向上させることができる。
本実施形態における繊維強化複合材料は、該繊維強化複合材料100質量%中、40〜50質量%のセルロースナノファイバーを含有することによって、マスターバッチとして使用することができ、様々な用途に応じた成形品に使用することができる。また、該繊維強化複合材料は、ベースポリマーであるポリプロピレンの3倍以上(例えば、3〜8倍)の曲げ弾性率を示す。

0058

本実施形態に係る繊維強化複合材料は、所望の形状に成形され、成形材料として用いることができる。例えば、自動車電車船舶飛行機等の輸送機器内装材外装材構造材等;パソコンテレビ電話時計等の電化製品等の筺体、構造材、内部部品等;携帯電話等の移動通信機器等の筺体、構造材、内部部品等;携帯音楽再生機器映像再生機器印刷機器複写機器、スポーツ用品等の筺体、構造材、内部部品等;建築材文具等の事務機器等、容器コンテナー等を形成する材料として有効に使用することができる。

0059

以下、実施例によって本実施形態をさらに説明する。

0060

本実施例において使用する原料は、特に明記しない限り、一般的に入手可能なものを使用した。

0061

<実施例1>
ポリオレフィンとしてペレット状のホモポリマーポリプロピレン60質量部、セルロースナノファイバーの原料として変性セルロースパウダー(星光PMC株式会社製)40質量部、ステアリン酸カルシウム1.8質量部、酸化防止剤としてテトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン0.2質量部及び光安定化剤としてビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート0.2質量部を配合し、マスターバッチとなる40%のセルロースナノファイバーを含む繊維強化複合材料を作製した。
得られたマスターバッチ10質量部を希釈用ポリプロピレンとしてのポリプロピレンブロックコポリマー30質量部によって希釈し、10%のセルロースナノファイバーを含む繊維強化複合材料の試験片を作製した。

0062

<実施例2>
希釈用ポリプロピレンをホモポリマーポリプロピレンに変更した以外は、実施例1と同様にして、10%のセルロースナノファイバーを含む繊維強化複合材料の試験片を作製した。

0063

<実施例3>
ポリオレフィンをパウダー状のホモポリマーポリプロピレン、希釈用ポリプロピレンをポリプロピレンランダムコポリマーに変更した以外は、実施例1と同様にして、10%のセルロースナノファイバーを含む繊維強化複合材料の試験片を作製した。

0064

<参考例1>
ホモポリマーポリプロピレン、変性セルロースパウダー、無水マレイン酸で変性したポリプロピレン及びポリ乳酸を配合し、10%のセルロースナノファイバーを含む繊維強化複合材料の試験片を作製した。

0065

試験方法
実施例1乃至3、及び参考例1の試験片、並びに参考例2としての希釈用ポリプロピレンブロックコポリマーの試験片について、JIS K7171に準じて曲げ特性を求めた。
実施例1乃至3及び参考例2の試験片について、JIS K7110に準じてアイゾッド衝撃試験を実施した。
実施例1乃至3及び参考例1の試験片について、外観(着色の程度)を比較した。

0066

表1に示したように、実施例1乃至3の試験片は、参考例2の試験片と比較して、曲げ弾性率及び曲げ応力が大きいことがわかった。特に、実施例3の繊維強化複合材料は、ベースポリマーであるポリプロピレンブロックコポリマーの約3倍の曲げ弾性率を有することがわかった。実施例1乃至3の試験片は、このような強度を示すことによって、ポリプロピレン及びセルロースナノファイバーが、良好な分散状態になっていることがわかった。
実施例1乃至3及び参考例1を比較すると、参考例1の方が、曲げ弾性率及び曲げ応力は大きいものの、外観において、着色の程度が強いことがわかった。参考例1のように着色の程度が強い繊維強化複合材料は、成形品の材料に適さない。従って、曲げ弾性率及び外観の両側面から判断して、実施例1乃至3の繊維強化複合材料は、上記のような組成を有することによって、参考例1のものよりも優れているといえる。
図1及び図2は、それぞれ、実施例1及び実施例2において取得した繊維強化複合材料の偏向顕微鏡写真である。これによって、本実施形態の繊維強化複合材料が、セルロースナノファイバーを含有していることがわかった。
以上から、本実施形態の繊維強化複合材料は、上記のような組成を有することによって、従来のものと比較して、樹脂及びセルロースナノファイバーの良好な分散状態を有しつつ、外観においても優れていることがわかった。

0067

実施例

0068

以上のように本発明の実施の形態及び実施例について説明を行なったが、各実施の形態及び実施例の特徴を適宜組み合わせることも当初から予定している。また、今回開示された実施の形態及び実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態及び実施例ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

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