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技術 伝達量制御装置

出願人 株式会社SUBARU
発明者 塚崎裕一郎
出願日 2017年9月22日 (2年2ヶ月経過) 出願番号 2017-182727
公開日 2019年4月11日 (8ヶ月経過) 公開番号 2019-055757
状態 特許登録済
技術分野 駆動装置の関連制御、車両の運動制御 走行状態に応じる操向制御 車体懸架装置
主要キーワード 局所的状態 変更順序 ステアリング制御信号 振動吸収特性 アラームランプ 衝突防止制御 ショックアブソーバー 自動運転制御
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図面 (9)

課題

快適性と安全性を両立させることができる伝達量制御装置を提供する。

解決手段

伝達量制御装置1は、制御状態検出部12と、外部環境認識装置21と、サスペンション50と、EPSモータ62とを備えている。外部環境認識装置21は、路面における凹凸を認識し、この認識結果に基づいて、路面状態量を検出する。サスペンション50のショックアブソーバー52とEPSモータ62は、それぞれ、制御状態検出部12の検出結果と外部環境認識装置21の検出結果に基づいて、振動伝達量を制御する。第1の閾値TH1未満の路面状態量が検出された場合における振動伝達量は、自動運転制御の実行が検出されない場合における振動伝達量よりも少なく、第1の閾値TH1以上の路面状態量が検出された場合における振動伝達量は、第1の閾値TH1未満の路面状態量が検出された場合における振動伝達量よりも多い。

概要

背景

一般的に、自動車等の車両では、路面における凹凸に起因する振動緩和するために、サスペンションによって振動を吸収したり、電動パワーステアリングモータ(以下、EPSモータとも記す。)によってステアリングホイールの振動を抑制したりすることが行われている。一方、上記の振動は、運転者にある程度伝達されるように、サスペンションの振動吸収特性やEPSモータが制御される。これにより、運転者が路面の状態を把握することが可能になり、安全性の向上に寄与することができる。

ところで、近年、車両を目標経路に沿って自動的に走行させる自動運転制御の技術が開発されている。自動運転制御の実行中は、上記の振動を運転者に伝達する必要性が低下する。また、自動運転制御の実行中に、運転者が感じる振動が必要以上に大きくなると、運転者に不快感を与えてしまうおそれがある。

特開2016−43747号公報には、自動運転モードが開始されると、衝撃を吸収しやすくするようにサスペンションを制御して、乗り心地を改善する技術が開示されている。

概要

快適性と安全性を両立させることができる伝達量制御装置を提供する。伝達量制御装置1は、制御状態検出部12と、外部環境認識装置21と、サスペンション50と、EPSモータ62とを備えている。外部環境認識装置21は、路面における凹凸を認識し、この認識結果に基づいて、路面状態量を検出する。サスペンション50のショックアブソーバー52とEPSモータ62は、それぞれ、制御状態検出部12の検出結果と外部環境認識装置21の検出結果に基づいて、振動伝達量を制御する。第1の閾値TH1未満の路面状態量が検出された場合における振動伝達量は、自動運転制御の実行が検出されない場合における振動伝達量よりも少なく、第1の閾値TH1以上の路面状態量が検出された場合における振動伝達量は、第1の閾値TH1未満の路面状態量が検出された場合における振動伝達量よりも多い。

目的

本発明は、路面の状態を表す情報の運転者への伝達量を制御する伝達量制御装置であって、快適性と安全性を両立させることができる伝達量制御装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

車両が目標経路に沿って自動的に走行するように制御される自動運転制御実行状態を検出する制御状態検出部と、前記車両が走行する路面の状態を検出する路面状態検出手段と、前記路面の状態を表す情報の運転者への伝達量を制御する少なくとも1つの伝達量制御手段とを備え、前記路面状態検出手段は、前記制御状態検出部によって前記自動運転制御の実行が検出された場合に、前記路面における凹凸対応関係を有する路面状態量を検出し、前記少なくとも1つの伝達量制御手段は、前記情報を前記運転者に伝達する伝達部と、前記制御状態検出部の検出結果および前記路面状態検出手段の検出結果に基づいて、前記情報の伝達量として、前記路面における凹凸に起因する振動の伝達量である振動伝達量を制御する伝達量制御部とを含み、前記自動運転制御の実行が検出されない場合における前記振動伝達量を第1の伝達量とし、第1の閾値未満の前記路面状態量が検出された場合における前記振動伝達量を第2の伝達量とし、前記第1の閾値以上の前記路面状態量が検出された場合における前記振動伝達量を第3の伝達量としたときに、前記第2の伝達量は、前記第1の伝達量よりも少なく、前記第3の伝達量は、前記第2の伝達量よりも多いことを特徴とする伝達量制御装置

請求項2

前記路面状態量は、前記路面の所定の区間内における複数の凸部および複数の凹部の大きさに基づいて規定されることを特徴とする請求項1に記載の伝達量制御装置。

請求項3

前記路面状態検出手段は、更に、前記制御状態検出部によって前記自動運転制御の実行が検出された場合に、前記路面における1つの凸部、1つの凹部または1つの段差の大きさと対応関係を有する局所的路面状態量を検出し、前記伝達量制御部は、第2の閾値以上の前記局所的路面状態量が検出された場合における前記振動伝達量を前記第3の伝達量とすることを特徴とする請求項2に記載の伝達量制御装置。

請求項4

前記路面状態検出手段は、カメラ装置によって撮像された画像に基づいて前記路面における凹凸を認識する外部環境認識装置であることを特徴とする請求項1に記載の伝達量制御装置。

請求項5

前記路面状態検出手段は、無線通信によって前記路面における凹凸の情報を受信する無線通信手段と、地図情報に基づいて前記車両の位置を特定する位置検出手段とによって構成されていることを特徴とする請求項1に記載の伝達量制御装置。

請求項6

前記路面状態量は、前記車両のサスペンションの振動の振幅であり、前記路面状態検出手段は、前記サスペンションに設けられた振動センサであることを特徴とする請求項1に記載の伝達量制御装置。

請求項7

前記路面状態量は、前記車両の車体の振動の振幅であり、前記路面状態検出手段は、前記車体に設けられた振動センサであることを特徴とする請求項1に記載の伝達量制御装置。

請求項8

前記路面状態量は、前記車両のステアリングホイールの振動の振幅であり、前記路面状態検出手段は、前記ステアリングホイールの操舵角を検出する操舵角センサであることを特徴とする請求項1に記載の伝達量制御装置。

請求項9

前記伝達部は、前記車両のサスペンションであり、前記伝達量制御部は、前記サスペンションの振動吸収特性を制御する振動吸収特性制御手段であることを特徴とする請求項1に記載の伝達量制御装置。

請求項10

前記路面状態検出手段は、前記路面状態量として、前記車両の車体の幅方向における片側に設けられた第1の車輪が通過する前記路面の一部における凹凸と対応関係を有する第1の状態量と、前記幅方向における前記第1の車輪とは反対側に設けられた第2の車輪が通過する前記路面の他の一部における凹凸と対応関係を有する第2の状態量とを検出し、前記サスペンションは、前記第1の車輪と前記車体とを連結する第1の部分と、前記第2の車輪と前記車体とを連結する第2の部分とを含み、前記振動吸収特性制御手段は、前記第1の部分の振動吸収特性を制御する第1の制御手段と、前記第2の部分の振動吸収特性を制御する第2の制御手段とを含み、前記第1の制御手段は、前記第1の状態量に基づいて前記振動伝達量を制御し、前記第2の制御手段は、前記第2の状態量に基づいて前記振動伝達量を制御することを特徴とする請求項9に記載の伝達量制御装置。

請求項11

前記伝達部は、前記車両の操舵系であり、前記伝達量制御部は、前記操舵系に設けられた電動パワーステアリングモータであることを特徴とする請求項1に記載の伝達量制御装置。

請求項12

更に、前記路面状態検出手段の検出結果に基づいて所定の警告を前記運転者に対して発する警報装置を備え、前記電動パワーステアリングモータは、前記路面状態量が前記第1の閾値未満から前記第1の閾値以上に変化したときには、前記警報装置が前記所定の警告を前記運転者に対して発した後に、前記振動伝達量を前記第2の伝達量から前記第3の伝達量に変更することを特徴とする請求項11に記載の伝達量制御装置。

請求項13

更に、前記運転者が前記車両のステアリングホイールを把持していることを検出する把持検出手段を備え、前記電動パワーステアリングモータは、前記路面状態量が前記第1の閾値未満から前記第1の閾値以上に変化したときには、前記把持検出手段によって前記運転者が前記ステアリングホイールを把持していることが検出された後に、前記振動伝達量を前記第2の伝達量から前記第3の伝達量に変更することを特徴とする請求項11に記載の伝達量制御装置。

請求項14

前記少なくとも1つの伝達量制御手段は、第1の伝達量制御手段と第2の伝達量制御手段であり、前記第1の伝達量制御手段の前記伝達部は、前記車両のサスペンションであり、前記第1の伝達量制御手段の前記伝達量制御部は、前記サスペンションの振動吸収特性を制御する振動吸収特性制御手段であり、前記第2の伝達量制御手段の前記伝達部は、前記車両の操舵系であり、前記第2の伝達量制御手段の前記伝達量制御部は、前記操舵系に設けられた電動パワーステアリングモータであり、前記路面状態量が前記第1の閾値未満から前記第1の閾値以上に変化したときには、前記振動吸収特性制御手段および前記電動パワーステアリングモータは、それぞれ、前記振動伝達量を前記第2の伝達量から前記第3の伝達量に変更し、前記電動パワーステアリングモータが前記振動伝達量を変更するタイミングは、前記振動吸収特性制御手段が前記振動伝達量を変更するタイミングよりも後であることを特徴とする請求項1に記載の伝達量制御装置。

技術分野

0001

本発明は、路面の状態を表す情報の運転者への伝達量を制御する伝達量制御装置に関する。

背景技術

0002

一般的に、自動車等の車両では、路面における凹凸に起因する振動緩和するために、サスペンションによって振動を吸収したり、電動パワーステアリングモータ(以下、EPSモータとも記す。)によってステアリングホイールの振動を抑制したりすることが行われている。一方、上記の振動は、運転者にある程度伝達されるように、サスペンションの振動吸収特性やEPSモータが制御される。これにより、運転者が路面の状態を把握することが可能になり、安全性の向上に寄与することができる。

0003

ところで、近年、車両を目標経路に沿って自動的に走行させる自動運転制御の技術が開発されている。自動運転制御の実行中は、上記の振動を運転者に伝達する必要性が低下する。また、自動運転制御の実行中に、運転者が感じる振動が必要以上に大きくなると、運転者に不快感を与えてしまうおそれがある。

0004

特開2016−43747号公報には、自動運転モードが開始されると、衝撃を吸収しやすくするようにサスペンションを制御して、乗り心地を改善する技術が開示されている。

先行技術

0005

特開2016−43747号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、自動運転制御の実行中に、常時、運転者への振動の伝達量を少なくしてしまうと、路面の状態の悪化を見逃したり、路面の状態の悪化に伴う自動運転解除の判断が遅れたりしてしまい、その結果、危険な状況に陥るおそれがある。

0007

そこで、本発明は、路面の状態を表す情報の運転者への伝達量を制御する伝達量制御装置であって、快適性と安全性を両立させることができる伝達量制御装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明の一態様の伝達量制御装置は、車両が目標経路に沿って自動的に走行するように制御される自動運転制御の実行状態を検出する制御状態検出部と、前記車両が走行する路面の状態を検出する路面状態検出手段と、前記路面の状態を表す情報の運転者への伝達量を制御する少なくとも1つの伝達量制御手段とを備え、前記路面状態検出手段は、前記制御状態検出部によって前記自動運転制御の実行が検出された場合に、前記路面における凹凸と対応関係を有する路面状態量を検出し、前記少なくとも1つの伝達量制御手段は、前記情報を前記運転者に伝達する伝達部と、前記制御状態検出部の検出結果および前記路面状態検出手段の検出結果に基づいて、前記情報の伝達量として、前記路面における凹凸に起因する振動の伝達量である振動伝達量を制御する伝達量制御部とを含み、前記自動運転制御の実行が検出されない場合における前記振動伝達量を第1の伝達量とし、第1の閾値未満の前記路面状態量が検出された場合における前記振動伝達量を第2の伝達量とし、前記第1の閾値以上の前記路面状態量が検出された場合における前記振動伝達量を第3の伝達量としたときに、前記第2の伝達量は、前記第1の伝達量よりも少なく、前記第3の伝達量は、前記第2の伝達量よりも多い。

発明の効果

0009

本発明によれば、路面の状態を表す情報の運転者への伝達量を制御する伝達量制御装置であって、快適性と安全性を両立させることができる伝達量制御装置を提供することができる。

図面の簡単な説明

0010

本発明の第1の実施の形態に係る伝達量制御装置を含む走行制御システムの構成を示す説明図である。
本発明の第1の実施の形態における第1の伝達量制御手段を示す説明図である。
本発明の第1の実施の形態における第2の伝達量制御手段を示す説明図である。
本発明の第1の実施の形態における第1ないし第3の伝達量の決定方法を示すフローチャートである。
本発明の第1の実施の形態における振動吸収特性制御手段および電動パワーステアリングモータの振動伝達量の変更順序を示すフローチャートである。
本発明の第1の実施の形態における電動パワーステアリングモータの振動伝達量の変更手順を示すフローチャートである。
本発明の第2の実施の形態に係る伝達量制御装置を含む走行制御システムの構成を示す説明図である。
本発明の第3の実施の形態における第1および第2の状態量を説明するための説明図である。

実施例

0011

以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。

0012

[第1の実施の形態]
始めに、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る伝達量制御装置を含む走行制御システムの構成について説明する。図1は、走行制御システムの構成を示す説明図である。図1に示したように、走行制御システムは、走行制御部10と、外部環境認識装置21と、ナビゲーション装置31と、車車間通信装置41と、路車間通信装置42と、警報装置43と、サスペンション制御装置51と、操舵制御装置61とを備えている。走行制御部10、外部環境認識装置21、ナビゲーション装置31、車車間通信装置41、路車間通信装置42、警報装置43、サスペンション制御装置51および操舵制御装置61は、車載ネットワークを形成する通信バス80を介して互いに接続されている。

0013

走行制御部10は、車両が目標経路に沿って自動的に走行するように制御する自動運転制御を実行する自動運転制御部11と、自動運転制御の実行状態を検出する制御状態検出部12とを含んでいる。また、走行制御部10は、自動運転制御を含む車両の主要な制御を行う制御部でもある。走行制御部10が行う制御としては、車両のエンジン運転状態を制御するエンジン制御、4輪のブレーキ装置を制御するブレーキ制御、後述する電動パワーステアリングモータ(以下、EPSモータと記す。)を制御するステアリング制御等がある。

0014

外部環境認識装置21は、車両の外部環境を認識する機能、具体的には、車両が走行する路面の状態や、道路上および道路の周囲に存在する物体の存在、位置および動き等を認識する機能を有している。車両の外部環境は、外部環境認識装置21に接続されたセンサによって認識される。センサとしては、例えば、ステレオカメラ単眼カメラカラーカメラ等のカメラ装置22が用いられる。カメラ装置22を用いた場合には、外部環境認識装置21は、カメラ装置22によって撮像された画像に画像処理等を施すことによって、外部環境を認識する。なお、センサとしては、カメラ装置22の他に、ミリ波レーダレーザーレーダ等のレーダ装置を用いてもよい。

0015

ナビゲーション装置31は、GPSを含む全球測位衛星システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)等の測位衛星からの位置情報を受信する受信機32と、道路地図情報が格納された図示しない記憶手段とを有している。ナビゲーション装置31は、受信機32で受信した測位衛星からの位置情報に基づいて、車両位置情報緯度経度等の座標)を取得すると共に、車両位置情報と道路地図情報に基づいて、車両が走行する道路の曲率車線幅路肩幅等の道路形状の情報を取得する。

0016

車車間通信装置41は、自車両と他の車両との間で無線通信を行うことによって、周囲の車両の位置および速度等の車両情報、他の車両の外部環境認識装置が認識した外部環境の情報等を取得する機能を有している。

0017

路車間通信装置42は、自車両とインフラ設備との間で無線通信を行うことによって、規制情報道路情報等を取得する機能を有している。道路情報には、路面の状態の情報や工事情報が含まれる。

0018

警報装置43は、運転者に対して警告・報知を行う装置であり、例えば、モニタディスプレイアラームランプ等の視覚的な出力手段と、スピーカブザー等の聴覚的な出力手段とによって構成されている。例えば、車両の様々な装置に異常が生じた場合や、自動運転制御の実行中に、運転者の関与を要する場合には、警報装置43は、上記の出力手段の少なくとも一方を用いて、運転者に対して警告を発する。

0019

サスペンション制御装置51は、車両に設けられたサスペンション50の種々の特性を制御する機能を有している。本実施の形態では、サスペンション制御装置51は、サスペンション50を構成するオイルダンパー等のショックアブソーバー52の減衰力を調整することによって、サスペンション50の振動吸収特性を制御する。なお、サスペンション50は、後で説明する図2に示されている。

0020

操舵制御装置61には、運転者によってステアリングホイール101に入力される操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ64が接続されている。操舵制御装置61は、操舵トルクセンサ64によって検出される操舵トルクに応じて、車両の操舵系60に設けられたEPSモータ62を制御する。また、操舵制御装置61は、自動運転制御の実行中には、走行制御部10から出力されるステアリング制御信号に基づいて、車両が目標経路に沿って自動的に走行するように、EPSモータ62を制御する。本実施の形態では、操舵制御装置61には、更に、ステアリングホイール101の操舵角を検出する操舵角センサ63が接続されている。なお、操舵系60とステアリングホイール101は、後で説明する図3に示されている。

0021

自動運転制御部11は、外部環境認識装置21の認識結果や、ナビゲーション装置31、車車間通信装置41および路車間通信装置42によって取得された情報に基づいて、障害物等との衝突防止制御定速走行制御追従走行制御車線維持レーンキープ)制御、車線逸脱防止制御車線変更制御等の運転支援制御や、これらの制御を協調させた自動運転制御を実行する。

0022

走行制御部10には、各種設定および操作用の図示しないスイッチ群が接続されている。スイッチ群は、方向指示器を作動させるターンシグナルスイッチ、定速走行制御、追従走行制御、車線維持制御、車線逸脱防止制御および車線変更制御の実行および解除のためのスイッチ、これらの制御を協調させた自動運転制御の実行および解除のためのスイッチ、車速車間距離、車間時間および制限速度等を設定するスイッチ等から構成されている。

0023

次に、図1を参照して、本実施の形態に係る伝達量制御装置1の構成について説明する。伝達量制御装置1は、制御状態検出部12と、路面状態検出手段と、少なくとも1つの伝達量制御手段とを備えている。路面状態検出手段は、車両が走行する路面の状態を検出する。少なくとも1つの伝達量制御手段は、路面の状態を表す情報の運転者への伝達量を制御するものであり、伝達部と伝達量制御部とを含んでいる。伝達部は、前記情報を運転者に伝達する。伝達量制御部は、制御状態検出部12の検出結果および路面状態検出手段の検出結果に基づいて、前記情報の伝達量として、路面における凹凸に起因する振動の伝達量である振動伝達量を制御する。

0024

路面状態検出手段は、制御状態検出部12によって自動運転制御の実行が検出された場合に、路面における凹凸と対応関係を有する路面状態量を検出する。本実施の形態では、路面状態量は、路面の所定の区間内における複数の凸部および複数の凹部の大きさに基づいて規定されるものであり、路面の粗さを表す値である。路面状態量は、例えば、路面の基準面に対する複数の凸部の高さおよび複数の凹部の深さの平均値であってもよい。なお、自動運転制御が実行されていない場合には、路面状態検出手段は、路面状態量を検出してもよいし、検出しなくてもよい。

0025

本実施の形態では、路面状態検出手段は、更に、制御状態検出部12によって自動運転制御の実行が検出された場合に、路面における1つの凸部、1つの凹部または1つの段差の大きさと対応関係を有する局所的路面状態量を検出する。局所的路面状態量は、例えば、凸部の大きさ、凹部の大きさおよび段差の大きさそのものであってもよい。なお、自動運転制御が実行されていない場合には、路面状態検出手段は、局所的路面状態量を検出してもよいし、検出しなくてもよい。

0026

本実施の形態では、路面状態検出手段は、外部環境認識装置21である。外部環境認識装置21は、カメラ装置22によって撮像された画像に基づいて、車両が走行する路面における凹凸を認識し、この認識結果に基づいて、路面状態量および局所的路面状態量を検出する。

0027

伝達量制御装置1は、路面状態検出手段として、外部環境認識装置21の他に、無線通信によって路面における凹凸の情報を受信する無線通信手段と、地図情報に基づいて車両の位置を特定する位置検出手段とによって構成された路面状態検出装置を備えていてもよい。本実施の形態では、無線通信手段は、具体的には、車車間通信装置41または路車間通信装置42である。また、本実施の形態では、位置検出手段は、具体的には、ナビゲーション装置31である。

0028

上記の路面状態検出装置は、車車間通信装置41または路車間通信装置42によって受信した路面における凹凸の情報と、ナビゲーション装置31によって特定した車両の位置の情報とを照合することによって、車両が走行する路面における凹凸を認識し、この認識結果に基づいて、路面状態量および局所的路面状態量を検出する。情報の照合は、ナビゲーション装置31によって行われてもよいし、走行制御部10によって行われてもよい。なお、車車間通信装置41および路車間通信装置42の代わりに、携帯電話回線を用いてサーバから路面における凹凸の情報を受信する通信装置を用いてもよい。

0029

上述のように、伝達量制御装置1が路面状態検出手段として外部環境認識装置21と路面状態検出装置とを備えている場合には、同時に複数の路面状態量が検出され得る。同時に複数の路面状態量を検出した場合には、伝達量制御部は、例えば、複数の路面状態量から、最も大きな値の路面状態量を選択し、選択された路面状態量に基づいて振動伝達量を制御してもよい。

0030

同様に、伝達量制御装置1が路面状態検出手段として外部環境認識装置21と路面状態検出装置とを備えている場合には、同時に複数の局所的路面状態量が検出され得る。同時に複数の局所的路面状態量を検出した場合には、伝達量制御部は、例えば、複数の局所的路面状態量から、最も大きな値の局所的路面状態量を選択し、選択された局所的路面状態量に基づいて振動伝達量を制御してもよい。

0031

以下、図2および図3を参照して、伝達量制御手段について詳しく説明する。本実施の形態では、少なくとも1つの伝達量制御手段は、第1の伝達量制御手段と第2の伝達量制御手段である。図2は、第1の伝達量制御手段を示す説明図である。図3は、第2の伝達量制御手段を示す説明図である。

0032

図2に示したように、本実施の形態では、第1の伝達量制御手段の伝達部は、車輪90と車体100とを連結するサスペンション50である。サスペンション50は、路面110における凹凸111や段差112に起因する振動を緩和する機能を有している。サスペンション50は、スプリング(図示せず)とショックアブソーバー52(図1参照)とを含んでいる。

0033

また、図3に示したように、本実施の形態では、第2の伝達量制御手段の伝達部は、2つの操舵輪91,92とステアリングホイール101とを連結する操舵系60である。EPSモータ62は、操舵系60に設けられている。

0034

本実施の形態では、路面110の状態を表す情報とは、路面110における凹凸111や段差112に起因する振動である。本実施の形態では特に、サスペンション50は、サスペンション50の構成要素の特性を制御することによって、サスペンション50の振動吸収特性を制御することができる可変式のサスペンションである。以下、サスペンション50の振動吸収特性を、ショックアブソーバー52によって制御する場合を例にとって説明する。この場合、ショックアブソーバー52は、振動伝達量を制御する伝達量制御部として機能する。具体的に説明すると、本実施の形態では、ショックアブソーバー52は、その減衰力を変化させることができる可変式のショックアブソーバーである。ショックアブソーバー52は、減衰力を変化させることによって、サスペンション50の振動吸収特性を制御し、これにより、車輪90から車体100に伝達される振動伝達量を制御する。なお、ショックアブソーバー52の減衰力は、サスペンション制御装置51(図1参照)によって制御される。従って、ショックアブソーバー52は、サスペンション制御装置51による制御に従って、振動伝達量を制御する。このように、ショックアブソーバー52は、サスペンション50の振動吸収特性を制御する振動吸収特性制御手段として機能すると共に、第1の伝達量制御手段の伝達量制御部として機能する。

0035

また、EPSモータ62も、振動伝達量を制御する伝達量制御部として機能する。具体的に説明すると、EPSモータ62は、例えば操舵角センサ63(図1参照)によってステアリングホイール101の振動を検出し、このステアリングホイール101の振動を打ち消すようにステアリングホイール101を駆動させることによって、操舵輪91,92からステアリングホイール101に伝達される振動伝達量を制御する。なお、EPSモータ62は、操舵制御装置61によって制御される。従って、EPSモータ62は、操舵制御装置61による制御に従って、振動伝達量を制御する。このように、EPSモータ62は、第2の伝達量制御手段の伝達量制御部として機能する。

0036

伝達量制御装置1は、更に、路面状態量および局所的路面状態量と後述する所定の閾値を比較する比較部13と、振動伝達量を決定する決定部14とを備えている。図1に示したように、本実施の形態では、走行制御部10が、上記の比較部13および決定部14を含んでいる。ショックアブソーバー52およびEPSモータ62は、決定部14の決定に従って、振動伝達量を制御する。

0037

なお、伝達量制御手段の構成は、図2および図3に示した例に限られない。例えば、サスペンション50のスプリングが、振動吸収特性制御手段および伝達量制御部として機能してもよい。この場合、スプリングのばね定数等を制御することによって、サスペンション50の振動吸収特性を制御し、これにより、振動伝達量を制御してもよい。上記のスプリングは、空気圧によってばね定数を制御するエアスプリングであってもよい。

0038

次に、図1および図4を参照して、振動伝達量の決定方法について説明する。振動伝達量の決定手順は、所定の周期毎に繰り返し実行される。この手順では、まず、制御状態検出部12によって、自動運転制御の実行状態が判定される(ステップS11)。自動運転制御が実行されていない場合(NO)には、決定部14は、振動伝達量を第1の伝達量とする(ステップS12)。

0039

ステップS11において、自動運転制御が実行されていると判定された場合(YES)には、次に、比較部13によって、路面状態量と第1の閾値TH1が比較される(ステップS13)。本実施の形態では、第1の閾値TH1は、路面110の粗さを表す値である。路面状態量が第1の閾値TH1以上の場合(YES)、すなわち路面110の粗さが比較的大きい場合には、決定部14は、振動伝達量を第3の伝達量とする(ステップS14)。

0040

ステップS13において路面状態量が第1の閾値TH1未満の場合(NO)、すなわち路面110の粗さが比較的小さい場合には、次に、比較部13によって、局所的路面状態量と第2の閾値TH2が比較される(ステップS15)。本実施の形態では、第2の閾値TH2は、路面110における1つの凸部、1つの凹部または1つの段差の大きさを表す値である。ここで、1つの凸部、1つの凹部および1つの段差を、不連続部分と言う。局所的路面状態量が第2の閾値TH2以上の場合(YES)、すなわち比較的大きな不連続部分が検出された場合には、決定部14は、振動伝達量を第3の伝達量とする(ステップS14)。

0041

ステップS15において路面状態量が第2の閾値TH2未満の場合(NO)、すなわち比較的小さな不連続部分が検出された場合または不連続部分が検出されない場合には、振動伝達量を第2の伝達量とする(ステップS16)。

0042

第1ないし第3の伝達量は、以下のように定義される。第1の伝達量は、自動運転制御の実行が検出されない場合における振動伝達量である。第2および第3の伝達量は、自動運転制御の実行が検出された場合における振動伝達量である。第2の伝達量は、第1の閾値TH1未満の路面状態量が検出された場合且つ第2の閾値TH2未満の局所的路面状態量が検出された場合における振動伝達量である。第3の伝達量は、第1の閾値TH1以上の路面状態量が検出された場合における振動伝達量、または第2の閾値TH2以上の局所的路面状態量が検出された場合における振動伝達量である。

0043

本実施の形態では、第2の伝達量は、第1の伝達量よりも少ない。すなわち、自動運転制御の実行時に、路面110の粗さが比較的小さい場合には、自動運転制御が実行されていない場合よりも、振動伝達量を少なくして、運転者が感じる振動を少なくしている。

0044

また、本実施の形態では、第3の伝達量は、第2の伝達量よりも多い。すなわち、自動運転制御の実行時に、路面110の粗さが比較的大きい場合には、路面110の粗さが比較的小さい場合よりも、振動伝達量を多くして、運転者が感じる振動を多くしている。

0045

なお、第3の伝達量は、第1の伝達量よりも少なくてもよいし、第1の伝達量と等しくてもよい。すなわち、路面110の粗さが比較的大きい場合には、自動運転制御が実行されていない場合よりも振動伝達量を少なくしてもよいし、その振動伝達量を自動運転制御が実行されていない場合における振動伝達量と等しくしてもよい。

0046

また、本実施の形態では、第2の閾値TH2以上の局所的路面状態量が検出された場合における振動伝達量を第3の伝達量にしている。すなわち、自動運転制御の実行時に、比較的大きな不連続部分が検出された場合には、路面110の粗さが比較的小さい場合であっても、振動伝達量を多くして、運転者が感じる振動を多くしている。なお、本実施の形態では、第1の閾値TH1以上の路面状態量が検出された場合において、第2の閾値TH2以上の局所的路面状態量が検出された場合には、振動伝達量を第3の伝達量のままにしている。

0047

ここで、第1の伝達量を1とする。なお、この「1」は、基準となる数値であり、単位は任意である。運転者が感じる振動を少なくすることによる快適化を明確に実現するために、第2の伝達量はある程度小さいことが好ましい。具体的には、第2の伝達量は、例えば0.5以下であることが好ましい。一方、運転者が感じる振動が全くなくなると、運転者に違和感または恐怖感を与えるおそれがあるため、第2の伝達量は、0よりもある程度大きいことが好ましい。具体的には、第2の伝達量は、例えば0.2以上であることが好ましい。これらのことから、第2の伝達量は、例えば、0.2〜0.5の範囲内であることが好ましい。

0048

また、路面110の粗さが比較的大きい場合または比較的大きな不連続部分が検出された場合には、運転者が感じる振動を少なくすることによる快適化を行いつつも、第3の伝達量をある程度大きくして、路面110の状態を把握できるようにすること好ましい。具体的には、第3の伝達量は、例えば0.7以上であることが好ましい。一方、上記のような場合であっても、自動運転が実行されていない場合における振動伝達量すなわち第1の伝達量よりも大きくする必要はない。これらのことから、第3の伝達量は、例えば、0.7〜1の範囲内であることが好ましい。

0049

次に、図5および図6を参照して、振動伝達量の変更手順について説明する。ここでは、振動伝達量を第2の伝達量から第3の伝達量に変更する場合における振動伝達量の変更手順について説明する。この振動伝達量の変更は、路面状態量が第1の閾値TH1未満から第1の閾値TH1以上に変化したときと、路面状態量が第1の閾値TH1未満の場合において局所的路面状態量が第2の閾値TH2未満から第2の閾値TH2以上に変化したときに行われる。図5に示したように、振動伝達量を変更する場合は、まず、サスペンション50の振動吸収特性制御手段すなわちショックアブソーバー52が振動伝達量を変更し(ステップS20)、次に、EPSモータ62が振動伝達量を変更する(ステップS30)。

0050

また、本実施の形態では、EPSモータ62は、図6に示した手順によって振動伝達量を変更する。この手順では、まず、警報装置43によって、運転者に対して、所定の警告が発せられる(ステップS31)。所定の警告としては、例えば、第1の閾値TH1以上の路面状態量を検出したことまたは第2の閾値TH2以上の局所的路面状態量を検出したことを知らせる警告や、路面110の状態が悪化する恐れがあることを知らせる警告や、自動運転制御を解除して手動運転を行うように促すような警告等がある。

0051

次に、把持検出手段によって、運転者がステアリングホイール101を把持しているか否かが判定される(ステップS32)。本実施の形態では、操舵トルクセンサ64(図1参照)が、上記把持検出手段に対応する。運転者がステアリングホイール101を把持していることが検出されない場合(NO)には、ステップS31に戻り、再度、警報装置43によって、運転者に対して、所定の警告が発せられる。この場合、警報装置43は、運転者に対して、ステアリングホイール101の把持を指示するような警告を発してもよい。

0052

ステップS32において、運転者がステアリングホイール101を把持していることが検出された場合(YES)には、EPSモータ62は、振動伝達量を変更する(ステップS33)。これにより、振動伝達量の変更が完了する。

0053

なお、振動伝達量を第2の伝達量から第3の伝達量に変更する場合以外の場合における振動伝達量の変更手順は、図5および図6を参照して説明した手順と同じであってもよいし、ショックアブソーバー52とEPSモータ62がほぼ同時に振動伝達量を変更してもよい。

0054

次に、本実施の形態に係る伝達量制御装置1の作用および効果について説明する。前述のように、本実施の形態では、第2の伝達量を第1の伝達量よりも少なくすることにより、自動運転制御の実行時に、路面110の粗さが比較的小さい場合には、自動運転制御が実行されていない場合よりも、振動伝達量を少なくして、運転者が感じる振動を少なくしている。これにより、本実施の形態によれば、自動運転制御の実行中における快適性を向上させることができる。

0055

また、前述のように、本実施の形態では、第3の伝達量を第2の伝達量よりも多くすることにより、自動運転制御の実行時に、路面110の粗さが比較的大きい場合には、路面110の粗さが比較的小さい場合よりも、振動伝達量を多くして、運転者が感じる振動を多くしている。これにより、本実施の形態によれば、運転者の注意を路面110の状態に向けることができ、その結果、自動運転の解除等の危険回避のための動作を行うように運転者に促すことができると共に、路面110の状態の悪化を見逃すことを防止したり、路面110の状態の悪化に伴う自動運転の解除の判断が遅れることを防止したりすることができる。

0056

以上のことから、本実施の形態によれば、快適性と安全性を両立させることができる。

0057

また、前述のように、本実施の形態では、第2の閾値TH2以上の局所的路面状態量が検出された場合における振動伝達量を第3の伝達量にすることにより、自動運転制御の実行時に、比較的大きな不連続部分が検出された場合には、路面110の粗さが比較的小さい場合であっても、振動伝達量を多くして、運転者が感じる振動を多くしている。これにより、本実施の形態によれば、安全性をより向上させることができる。

0058

また、本実施の形態では、路面状態検出手段として、カメラ装置22を用いた外部環境認識装置21を用いている。これにより、車両の前方の路面110の状態を検出することによって、路面110の状態が実際に悪化する前に、振動伝達量を変化させることができる。これにより、本実施の形態によれば、安全性をより向上させることができる。なお、路面状態検出手段として外部環境認識装置21を用いることによる効果は、無線通信手段と位置検出手段とによって構成された路面状態検出装置を用いる場合にも当てはまる

0059

ところで、EPSモータ62が振動伝達量を第2の伝達量から第3の伝達量に変更すると、ステアリングホイール101の振動が大きくなる。ステアリングホイール101の振動が急に大きくなると、運転者に違和感を与えるおそれがある。これに対し、本実施の形態では、EPSモータ62が振動伝達量を変更するタイミングは、ショックアブソーバー52が振動伝達量を変更するタイミングよりも後である。これにより、本実施の形態によれば、運転者に与える違和感を低減することができる。

0060

また、本実施の形態では、EPSモータ62は、警報装置43が所定の警告を発した後に、振動伝達量を変更する。これによっても、本実施の形態によれば、運転者に与える違和感を低減することができる。

0061

また、本実施の形態では、EPSモータ62は、運転者がステアリングホイール101を把持していることが検出された後に、振動伝達量を変更する。これによっても、本実施の形態によれば、運転者に与える違和感を低減することができる。

0062

[第2の実施の形態]
次に、図7を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。図7は、本実施の形態に係る伝達量制御装置を含む走行制御システムの構成を示す説明図である。なお、図7では、第1の実施の形態で説明したナビゲーション装置31、車車間通信装置41、路車間通信装置42および警報装置43を省略している。

0063

本実施の形態に係る伝達量制御装置1は、以下の点で第1の実施の形態と異なっている。本実施の形態に係る伝達量制御装置1は、複数の路面状態検出手段を備えている。複数の路面状態検出手段のうちの1つは、外部環境認識装置21である。伝達量制御装置1は、複数の路面状態検出手段として、外部環境認識装置21の他に、サスペンション50(図2参照)に設けられたサスペンション振動センサ71と、車体100(図2参照)に設けられた車体振動センサ72と、操舵角センサ63とを備えている。

0064

また、本実施の形態では、路面状態量として、以下の第1ないし第4の路面状態量が検出される。第1の路面状態量は、第1の実施の形態で説明した路面状態量と同じである。第2の路面状態量は、サスペンション50の振動の振幅である。第3の路面状態量は、車両の車体100の振動の振幅である。第4の路面状態量は、ステアリングホイール101の振動の振幅である。

0065

なお、サスペンション50の振動の振幅、車両の車体100の振動の振幅、およびステアリングホイール101の振動の振幅は、いずれも、路面における凹凸の大きさに応じて変化する。従って、第2ないし第4の路面状態量は、いずれも、路面における凹凸と対応関係を有している。

0066

第2の路面状態量は、サスペンション振動センサ71によって検出される。第3の路面状態量は、車体振動センサ72によって検出される。図7に示したように、サスペンション振動センサ71および車体振動センサ72は、走行制御部10に接続されている。第4の路面状態量は、操舵角センサ63によって検出される。操舵角センサ63は、操舵制御装置61に接続されている。

0067

また、本実施の形態では、局所的路面状態量として、以下の第1ないし第4の局所的路面状態量が検出される。第1の局所的路面状態量は、第1の実施の形態で説明した局所的路面状態量と同じである。第2の局所的路面状態量は、サスペンション50の1回当たりの振動の振幅である。第3の局所的路面状態量は、車両の車体100の1回当たりの振動の振幅である。第4の局所的路面状態量は、ステアリングホイール101の1回当たりの振動の振幅である。第2ないし第4の局所的路面状態量の検出方法は、第2ないし第4の路面状態量の検出方法と同様である。

0068

本実施の形態では、伝達量制御部すなわちショックアブソーバー52およびEPSモータ62は、第1ないし第4の路面状態量から、最も大きな値の路面状態量を選択し、選択された路面状態量に基づいて振動伝達量を制御してもよい。同様に、ショックアブソーバー52およびEPSモータ62は、第1ないし第4の局所的路面状態量から、最も大きな値の局所的路面状態量を選択し、選択された局所的路面状態量に基づいて振動伝達量を制御してもよい。振動伝達量の決定方法は、第1の実施の形態において図4を参照して説明した振動伝達量の決定方法と同様である。

0069

上述のように、本実施の形態では、複数の路面状態検出手段を備えていることから、複数の路面状態検出手段のうちの1つによって路面における凹凸を十分に認識することができない場合であっても、他の路面状態検出手段によって路面における凹凸を認識することが可能になる。これにより、本実施の形態によれば、安全性をより向上させることができる。

0070

なお、本実施の形態に係る伝達量制御装置1は、複数の路面状態検出手段のうちの1つとして、第1の実施の形態で説明した、無線通信手段と位置検出手段とによって構成された路面状態検出装置を備えていてもよい。

0071

本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。

0072

[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る伝達量制御装置1は、以下の点で第1の実施の形態と異なっている。本実施の形態では、路面状態量として、第1の状態量と第2の状態量が検出される。図8は、第1および第2の状態量を説明するための説明図である。図8に示したように、路面110を、第1の路面部分110Aと第2の路面部分110Bとに分割する。第1の路面部分110Aは、車体100の幅方向における片側(図8における左側)に設けられた2つの第1の車輪90A1,90A2が通過する部分である。第2の路面部分110Bは、上記幅方向における第1の車輪90A1,90A2とは反対側(図8における右側)に設けられた第2の車輪90B1,90B2が通過する部分である。

0073

第1の状態量は、第1の路面部分110Aにおける凹凸と対応関係を有する路面状態量である。第2の状態量は、第2の路面部分110Bにおける凹凸と対応関係を有する路面状態量である。本実施の形態では、第1および第2の状態量は、外部環境認識装置21によって検出される。

0074

また、本実施の形態では、局所的路面状態量として、第1の局所的状態量と第2の局所的状態量が検出される。第1の局所的状態量は、第1の路面部分110Aにおける1つの凸部、1つの凹部または1つの段差の大きさと対応関係を有する局所的路面状態量である。第2の局所的状態量は、第2の路面部分110Bにおける1つの凸部、1つの凹部または1つの段差の大きさと対応関係を有する局所的路面状態量である。本実施の形態では、第1および第2の局所的状態量は、外部環境認識装置21によって検出される。

0075

また、本実施の形態では、サスペンション50は、第1の車輪90A1と車体100とを連結する第1の部分50A1と、第1の車輪90A2と車体100とを連結する第1の部分50A2と、第2の車輪90B1と車体100とを連結する第2の部分50B1と、第2の車輪90B2と車体100とを連結する第2の部分50B2とを含んでいる。第1の部分50A1,50A2および第2の部分50B1,50B2は、それぞれ、スプリングとショックアブソーバー52(図2参照)とを含んでいる。

0076

第1の部分50A1のショックアブソーバー52は、第1の部分50A1の振動吸収特性を制御する第1の制御手段として機能する。具体的には、第1の部分50A1のショックアブソーバー52は、その減衰力を変化させることによって、第1の部分50A1の振動吸収特性を制御し、これにより、第1の車輪90A1から車体100に伝達される振動伝達量を制御する。

0077

第1の部分50A2のショックアブソーバー52は、第1の部分50A2の振動吸収特性を制御する第1の制御手段として機能する。具体的には、第1の部分50A2のショックアブソーバー52は、その減衰力を変化させることによって、第1の部分50A2の振動吸収特性を制御し、これにより、第1の車輪90A2から車体100に伝達される振動伝達量を制御する。

0078

第2の部分50B1のショックアブソーバー52は、第2の部分50B1の振動吸収特性を制御する第2の制御手段として機能する。具体的には、第2の部分50B1のショックアブソーバー52は、その減衰力を変化させることによって、第2の部分50B1の振動吸収特性を制御し、これにより、第2の車輪90B1から車体100に伝達される振動伝達量を制御する。

0079

第2の部分50B2のショックアブソーバー52は、第2の部分50B2の振動吸収特性を制御する第2の制御手段として機能する。具体的には、第2の部分50B2のショックアブソーバー52は、その減衰力を変化させることによって、第2の部分50B2の振動吸収特性を制御し、これにより、第2の車輪90B2から車体100に伝達される振動伝達量を制御する。

0080

第1の部分50A1,50A2の振動伝達量(以下、第1の振動伝達量と言う。)は、第1の状態量および第1の局所的状態量に基づいて決定される。第2の部分50B1,50B2の振動伝達量(以下、第2の振動伝達量と言う。)は、第2の状態量および第2の局所的状態量に基づいて決定される。第1の振動伝達量の決定方法と第2の振動伝達量の決定方法は、いずれも、第1の実施の形態において図4を参照して説明した振動伝達量の決定方法と同様である。

0081

上述のように、本実施の形態では、車体100の幅方向の両側において、第1の振動伝達量と第2の振動伝達量が別々に決定される。第1の状態量と第2の状態量が互いに異なる場合には、第1の振動伝達量と第2の振動伝達量は、互いに異なる場合がある。例えば、第1および第2の状態量のうちの一方が第1の閾値TH1未満であり、他方が第1の閾値TH1以上の場合、第1および第2の振動伝達量のうちの一方は第2の伝達量となり、他方は第3の伝達量となる。これにより、本実施の形態によれば、第1の路面部分110Aと第2の路面部分110Bのいずれにおいて路面の状態が悪化するのかを認識することができる。

0082

なお、第1および第2の振動伝達量のうちの一方が第2の伝達量となり、他方が第3の伝達量となる場合、第2の伝達量と第3の伝達量の差が大きいと、車両の挙動や車体100に対して悪影響を及ぼすおそれがある。そのため、この場合には、第2の伝達量と第3の伝達量の差が小さくなるように、第2の伝達量と第3の伝達量のうちの少なくとも一方を変化させてもよい。

0083

なお、本実施の形態に係る伝達量制御装置1は、第2の実施の形態と同様に、複数の路面状態検出手段を備えていてもよい。この場合、複数の路面状態検出手段の各々において、第1および第2の状態量ならびに第1および第2の局所的状態量を検出してもよい。また、伝達量制御装置1は、複数の路面状態検出手段のうちの1つとして、第1の実施の形態で説明した、無線通信手段と位置検出手段とによって構成された路面状態検出装置を備えていてもよい。

0084

本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1または第2の実施の形態と同様である。

0085

本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。例えば、第1の閾値TH1以上の路面状態量が検出された場合において、第2の閾値TH2以上の局所的路面状態量が検出された場合には、第3の伝達量をより大きくしてもよい。

0086

1…伝達量制御装置、10…走行制御部、11…自動運転制御部、12…制御状態検出部、13…比較部、14…決定部、21…外部環境認識装置、22…カメラ装置、31…ナビゲーション装置、32…受信機、41…車車間通信装置、42…路車間通信装置、43…警報装置、50…サスペンション、50A1,50A2…第1の部分、50B1,50B2…第2の部分、51…サスペンション制御装置、52…ショックアブソーバー、60…操舵系、61…操舵制御装置、62…EPSモータ、63…操舵角センサ、64…操舵トルクセンサ、71…サスペンション振動センサ、72…車体振動センサ、80…通信バス、90…車輪、90A1,90A2…第1の車輪、90B1,90B2…第2の車輪、91,92…操舵輪、100…車体、101…ステアリングホイール、110…路面、111…凹凸、112…段差。

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