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技術 窒化物半導体発光素子及び窒化物半導体発光素子の製造方法

出願人 日機装株式会社
発明者 古澤優太和田貢松倉勇介ペルノシリル
出願日 2018年8月23日 (1年11ヶ月経過) 出願番号 2018-156041
公開日 2019年4月4日 (1年4ヶ月経過) 公開番号 2019-054236
状態 未査定
技術分野
  • -
主要キーワード 組成率 ピエゾ効果 下地構造 窒化物半導体積層体 zN層 傾斜層 AlNモル分率 電子構造
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (4)

課題

複数の井戸層間に生じる電子構造不均一性を抑制して発光出力を向上させることができる窒化物半導体発光素子及び窒化物半導体発光素子の製造方法を提供する。

解決手段

第1のAl組成比を有するn型AlGaNによって形成されたn型クラッド層30と、第1のAl組成比よりも大きな第2のAl組成比を有するAlGaNによって形成された障壁層52a,52b,52cと前記第2のAl組成比より小さいAl組成比を有する複数の井戸層54a,54b,54cとをこの順に交互にN層ずつ積層してなる多重量子井戸層とを含む窒化物半導体発光素子1であって、前記多重量子井戸層の前記複数の障壁層52a,52b,52cの第2のAl組成比は、n型クラッド層30側からn型クラッド層30の反対側に向かって所定の増加率で増加する。

概要

背景

近年、青色光を出力する発光ダイオードレーザダイオード等の窒化物半導体発光素子が実用化されており、発光出力を向上させた窒化物半導体発光素子の開発が進められている(特許文献1参照。)。

概要

複数の井戸層間に生じる電子構造不均一性を抑制して発光出力を向上させることができる窒化物半導体発光素子及び窒化物半導体発光素子の製造方法を提供する。第1のAl組成比を有するn型AlGaNによって形成されたn型クラッド層30と、第1のAl組成比よりも大きな第2のAl組成比を有するAlGaNによって形成された障壁層52a,52b,52cと前記第2のAl組成比より小さいAl組成比を有する複数の井戸層54a,54b,54cとをこの順に交互にN層ずつ積層してなる多重量子井戸層とを含む窒化物半導体発光素子1であって、前記多重量子井戸層の前記複数の障壁層52a,52b,52cの第2のAl組成比は、n型クラッド層30側からn型クラッド層30の反対側に向かって所定の増加率で増加する。

目的

本発明は、複数の井戸層間に生じる電子構造の不均一性を抑制し発光出力を向上させることができる窒化物半導体発光素子及び窒化物半導体発光素子の製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

第1のAl組成比を有するn型AlGaNによって形成されたn型クラッド層と、前記第1のAl組成比よりも大きな第2のAl組成比を有するAlGaNによって形成された複数の障壁層と前記第2のAl組成比より小さいAl組成比を有する複数の井戸層とをこの順に交互にN層ずつ積層してなる多重量子井戸層とを含む窒化物半導体発光素子であって、前記多重量子井戸層の前記複数の障壁層の前記第2のAl組成比は、前記n型クラッド層側から前記n型クラッド層の反対側に向かって所定の増加率で増加する、窒化物半導体発光素子。

請求項2

前記n型クラッド層の前記第1のAl組成比は、50%〜60%の間の値である、請求項1に記載の窒化物半導体発光素子。

請求項3

前記複数の障壁層の前記第2のAl組成比は、80%以上である、請求項1又は2に記載の窒化物半導体発光素子。

請求項4

前記増加率は、1.1%〜2.7%の間の値である、請求項1から3のいずれか1項に記載の窒化物半導体発光素子。

請求項5

基板上にn型AlGaNを有するn型クラッド層を形成する工程と、第1のAl組成比よりも大きな第2のAl組成比を有するAlGaNを有する複数の障壁層と前記第2のAl組成比より小さいAl組成比を有する複数の井戸層とをこの順に交互にN層ずつ積層してなる多重量子井戸層とを形成する工程とを備え、前記多重量子井戸層の前記複数の障壁層を形成する工程は、前記n型クラッド層側から前記n型クラッド層の反対側に向かって所定の増加率で増加するようにAlの供給量を増加させながら形成する、窒化物半導体発光素子の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、窒化物半導体発光素子及び窒化物半導体発光素子の製造方法に関する。

背景技術

0002

近年、青色光を出力する発光ダイオードレーザダイオード等の窒化物半導体発光素子が実用化されており、発光出力を向上させた窒化物半導体発光素子の開発が進められている(特許文献1参照。)。

先行技術

0003

特許第5296290号公報

発明が解決しようとする課題

0004

特許文献1に記載の窒化物半導体発光素子は、n型窒化物半導体層と、複数の障壁層および、障壁層よりもバンドギャップの小さい複数の井戸層をこの順に交互にN層ずつ積層してなる窒化物半導体積層体と、AlNガイド層と、p型窒化物半導体層と有している。

0005

また、特許文献1に記載の窒化物半導体発光素子では、複数の障壁層のAl組成比は、複数の井戸層のAl組成比よりも大きく、また、複数の障壁層間で一定の値を有している。

0006

ところで、障壁層のAl組成比と井戸層のAl組成比との間に差がある場合、障壁層と井戸層との界面にピエゾ効果による電界が発生する。この電界により、障壁層のAl組成比を複数の障壁層間で一定の値にしたとしても、複数の井戸層において電子構造不均一性が生じる。このことが、窒化物半導体発光素子の発光出力の低下を招く原因となっていた。

0007

そこで、本発明は、複数の井戸層間に生じる電子構造の不均一性を抑制し発光出力を向上させることができる窒化物半導体発光素子及び窒化物半導体発光素子の製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明は、上記課題を解決することを目的として、第1のAl組成比を有するn型AlGaNによって形成されたn型クラッド層と、前記第1のAl組成比よりも大きな第2のAl組成比を有するAlGaNによって形成された複数の障壁層と前記第2のAl組成比より小さいAl組成比を有する複数の井戸層とをこの順に交互にN層ずつ積層してなる多重量子井戸層とを含む窒化物半導体発光素子であって、前記多重量子井戸層の前記複数の障壁層の前記第2のAl組成比は、前記n型クラッド層側から前記n型クラッド層の反対側に向かって所定の増加率で増加する窒化物半導体発光素子及び窒化物半導体発光素子の製造方法を提供する。

発明の効果

0009

本発明によれば、複数の井戸層間に生じる電子構造の不均一性を抑制して、発光出力を向上させることができる窒化物半導体発光素子及び窒化物半導体発光素子の製造方法を提供することができる。

図面の簡単な説明

0010

図1は、本発明の実施の形態に係る窒化物半導体発光素子の構成を概略的に示す断面図である。
図2は、本発明の発光素子のAl組成比を従来の発光素子のAl組成比と比較して模式的に示すグラフである。
図3は、実施例1及び比較例に係る発光素子の波長と発光出力とを示す図であり、(a)は、各結果を表で示した図、(b)は、各結果をグラフで示した図である。

実施例

0011

[実施の形態]
本発明の実施の形態について、図1から図3を参照して説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を実施する上での好適な具体例として示すものであり、技術的に好ましい種々の技術的事項を具体的に例示している部分もあるが、本発明の技術的範囲は、この具体的態様に限定されるものではない。また、各図面における各構成要素の寸法比は、必ずしも実際の窒化物半導体発光素子の寸法比と一致するものではない。

0012

図1は、本発明の実施の形態に係る窒化物半導体発光素子の構成を概略的に示す断面図である。窒化物半導体発光素子1(以下、単に「発光素子1」ともいう。)は、紫外領域の波長の光を発する発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)である。本実施の形態では、特に、中心波長が250nm〜350nmの深紫外光を発する発光素子1を例に挙げて説明する。

0013

図1に示すように、発光素子1は、基板10と、バッファ層20と、n型クラッド層30と、傾斜層40と、多重量子井戸層を含む発光層50と、電子ブロック層60と、p型クラッド層70と、p型コンタクト層80と、n側電極90と、p側電極92とを含んで構成されている。

0014

発光素子1を構成する半導体には、例えば、AlxGayIn1−x−yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)にて表される2元系、3元系若しくは4元系のIII族窒化物半導体を用いることができる。また、これらのIII族元素の一部は、ホウ素(B)、タリウム(Tl)等で置き換えても良く、また、Nの一部をリン(P)、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)等で置き換えても良い。

0015

基板10は、発光素子1が発する深紫外光に対して透光性を有している。基板10は、例えば、サファイア(Al2O3)を含んで構成される。基板10には、サファイア(Al2O3)基板の他に、例えば、窒化アルミニウム(AlN)基板や、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)基板を用いてもよい。

0016

バッファ層20は、基板10上に形成されている。バッファ層20は、AlN層22と、AlN層22上に形成されるアンドープのu−AlpGa1−pN層24(0≦p≦1)を含んで構成されている。また、基板10及びバッファ層20は、下地構造部2を構成する。なお、u−AlpGa1−pN層24は、必ずしも設けなくてもよい。

0017

n型クラッド層30は、下地構造部2上に形成されている。n型クラッド層30は、n型のAlGaN(以下、単に「n型AlGaN」ともいう)により形成された層であり、例えば、n型の不純物としてシリコン(Si)がドープされたAlqGa1−qN層(0≦q≦1)である。なお、n型の不純物としては、ゲルマニウム(Ge)、セレン(Se)、テルル(Te)、炭素(C)等を用いてもよい。n型クラッド層30は、1μm〜3μm程度の厚さを有し、例えば、2μm程度の厚さを有している。n型クラッド層30は、単層でもよく、多層構造でもよい。

0018

傾斜層40は、n型クラッド層30上に形成されている。傾斜層40は、n型AlGaNにより形成された層であり、例えば、n型の不純物としてシリコン(Si)がドープされたAlzGa1−zN層(0≦z≦1)である。傾斜層40は、1〜100nm程度の厚さを有し、例えば、25nm程度の厚さを有している。傾斜層40はn型クラッド層30と後述する多重量子井戸層のn型クラッド層側の障壁層52aとの界面を制御する役割を担う層である。

0019

多重量子井戸層を含む発光層50は、傾斜層40上に形成されている。発光層50は、AlrGa1−rNを含んで構成される障壁層52aを含む3層の障壁層52a、52b、52cとAlsGa1−sNを含んで構成される3層の井戸層54a、54b、54c(0≦r≦1、0≦s≦1、r>s、図2参照)とをこの順に交互に積層した多重量子井戸層を含む層である。発光層50は、波長350nm以下の深紫外光を出力するためにバンドギャップが3.4eV以上となるように構成されている。なお、障壁層52及び井戸層54の層の数N(Nは自然数)は、必ずしも3に限定されるものではなく、2でもよく、又は4以上でもよい。また、以下では、3つの障壁層52のうちのいずれかの障壁層を他の障壁層と区別して特定する必要がある場合は、n型クラッド層30側の障壁層52を第1の障壁層52aとし、電子ブロック層60側の障壁層52を第3の障壁層52cとし、第1の障壁層52a及び第3の障壁層52cの間に位置する障壁層52を第2の障壁層52bとして説明する。

0020

図2を参照して各層のAl組成比について説明する。図2は、発光素子1のAl組成比を従来の発光素子のAl組成比と比較して模式的に示すグラフである。図2記号Aは、本発明に係る発光素子1のAl組成比を示し、図2の記号Bは、従来の発光素子のAl組成比を示す。なお、Al組成比には、別の表現として、「AlNモル分率」(%)を用いることができる。

0021

n型クラッド層30のAl組成比は、40%〜60%程度、好ましくは、50%から60%程度、より好ましくは、54.6%程度である。

0022

傾斜層40のAl組成比は、n型クラッド層30側から第1の障壁層52a側に向かって連続的に増加するように設定されている。好ましくは、傾斜層40のAl組成比は、n型クラッド層30側から第1の障壁層52a側に向かって、単位深さ(nm)あたり約1.0%増加する増加率で変化している。

0023

なお、傾斜層40のAl組成比は、直線的に傾斜して増加するものに限られず、階段状に増加するものや曲線的に傾斜して増加するものであってもよい。

0024

第1〜第3の障壁層52のAl組成比は、それぞれn型クラッド層30のAl組成比よりも大きく、例えば、70%以上、好ましくは、80%以上である。第1〜第3の障壁層52a,52b,53cのAl組成比は、それぞれ第2のAl組成比の一例である。

0025

また、障壁層52のAl組成比は、障壁層52と井戸層54との界面でピエゾ効果による電界の発生を抑制する値を有している。障壁層52のAl組成比は、例えば、n型クラッド層30側からn型クラッド層30と反対側(すなわち、電子ブロック層60側)に向かって順に増加する。具体的には、第1〜第3の障壁層52のAl組成比は、第1の障壁層52a、第2の障壁層52b、及び第3の障壁層52cの順に大きくなるように定めされている。換言すれば、第2の障壁層52bのAl組成比は、第1の障壁層52aの組成比よりも大きく、第3の障壁層52cのAl組成比は、第2の障壁層52bの組成比よりも大きい。

0026

より具体的には、第1〜第3の障壁層52のAl組成比は、第1の障壁層52aのAl組成比、第2の障壁層52bのAl組成比、及び第3の障壁層52cのAl組成比の順に、所定の増加率で増加している。一例として、第1の障壁層52aのAl組成比は82.0%、第2の障壁層52bのAl組成比は82.9%、第3の障壁層52cのAl組成比は85.2%である。この場合、第1の障壁層52aのAl組成比及び第2の障壁層52bのAl組成比間の増加率は、1.17%であり、第2の障壁層52bのAl組成比及び第3の障壁層52cのAl組成比間の増加率は、2.70%である。

0027

また、別の一例として、第1の障壁層52aのAl組成率を70.0%程度とし、第2の障壁層52bのAl組成比を73.0%程度とし、第3の障壁層52cのAl組成比を76.0%程度としてもよい。この場合、第1の障壁層52aのAl組成比及び第2の障壁層52bのAl組成比間の増加率は、4.29%であり、第2の障壁層52bのAl組成比及び第3の障壁層52cのAl組成比間の増加率は、4.11%である。

0028

また、さらに別の一例として、第1の障壁層52aのAl組成率を84.5%程度とし、第2の障壁層52bのAl組成比を85.3%程度とし、第3の障壁層52cのAl組成比を89.8%程度としてもよい。この場合、第1の障壁層52aのAl組成比及び第2の障壁層52bのAl組成比間の増加率は、0.95%であり、第2の障壁層52bのAl組成比及び第3の障壁層52cのAl組成比間の増加率は、5.28%である。

0029

以上を換言すれば、多重量子井戸層の複数の障壁層52a,52b,53の第2のAl組成比は、n型クラッド層30側から電子ブロック層60側に向かって0.9%〜5.3%の増加率で増加する。好ましくは、多重量子井戸層の複数の障壁層52a,52b,53の第2のAl組成比は、n型クラッド層30側から電子ブロック層60側に向かって、1.1%〜2.7%の増加率で増加する。

0030

電子ブロック層60は、発光層50上に形成されている。電子ブロック層60は、p型のAlGaN(以下、単に「p型AlGaN」ともいう。)により形成された層である。電子ブロック層60は、1nm〜10nm程度の厚さを有している。なお、電子ブロック層60は、AlNにより形成された層を含んでもよく、GaNを含まないAlNにより形成されているものであってもよい。また、電子ブロック層60は、必ずしもp型の半導体層に限られず、アンドープの半導体層でもよい。

0031

p型クラッド層70は、電子ブロック層60上に形成されている。p型クラッド層70は、p型AlGaNにより形成される層であり、例えば、p型の不純物としてマグネシウム(Mg)がドープされたAltGa1−tNクラッド層(0≦t≦1)である。なお、p型の不純物としては、亜鉛(Zn)、ベリリウム(Be)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)等を用いてもよい。p型クラッド層70は、300nm〜700nm程度の厚さを有し、例えば、400nm〜600nm程度の厚さを有する。

0032

p型コンタクト層80は、p型クラッド層70上に形成されている。p型コンタクト層80は、例えば、Mg等の不純物が高濃度にドープされたp型のGaN層である。

0033

n側電極90は、n型クラッド層30の一部の領域上に形成されている。n側電極90は、例えば、n型クラッド層30の上に順にチタン(Ti)/アルミニウム(Al)/Ti/金(Au)が順に積層された多層膜で形成される。

0034

p側電極92は、p型コンタクト層80の上に形成されている。p側電極92は、例えば、p型コンタクト層80の上に順に積層されるニッケル(Ni)/金(Au)の多層膜で形成される。

0035

次に、発光素子1の製造方法について説明する。基板10上にバッファ層20を形成する。具体的には、基板10上に、AlN層22と、アンドープのu−Al1−aGaaN層24を高温成長させる。次に、バッファ層20上にn型クラッド層30を高温成長させる。次に、n型クラッド層30上に、Alの供給量を調整(例えば、Alの組成比が単位深さ(nm)あたり1.0±0.1%程度増加)しながら、傾斜層40を、例えば1100度で高温成長させる。

0036

次に、傾斜層40上に発光層50を高温成長させる。具体的には、傾斜層40上に、第1の障壁層52a、井戸層54、第2の障壁層52b、井戸層54、第3の障壁層52、井戸層54を順に高温成長させる。第1〜第3の障壁層52を傾斜層40上に成長させる際、Alの供給量が順に増加するように適宜調整する。

0037

次に、発光層50上に、電子ブロック層60、及びp型クラッド層70を順に高温成長させる。n型クラッド層30、傾斜層40、発光層50、電子ブロック層60、及びp型クラッド層70は、有機金属化学気相成長法(Metal Organic Chemical Vapor Deposition:MOCVD)、分子線エピタキシ法(Molecular Beam Epitaxy:MBE)、ハライド気相エピタキシ法(Halide Vapor Phase Epitaxy:NVPE)等の周知のエピタキシャル成長法を用いて形成することができる。

0038

次に、p型クラッド層70の上にマスクを形成し、マスクが形成されていない露出領域の傾斜層40、発光層50、電子ブロック層60、及びp型クラッド層70を除去する。傾斜層40、発光層50、電子ブロック層60、及びp型クラッド層70の除去は、例えば、プラズマエッチングにより行うことができる。n型クラッド層30の露出面30a(図1参照)上にn側電極90を形成し、マスクを除去したp型コンタクト層80上にp側電極92を形成する。n側電極90及びp側電極92は、例えば、電子ビーム蒸着法スパッタリング法などの周知の方法により形成することができる。以上により、図1に示す発光素子1が形成される。

0039

次に、本発明の実施の形態に係る実施例について図3を参照して説明する。図3は、実施例1から実施例5、及び比較例1及び2に係る発光素子1の発光波長と発光出力とを示す図であり、(a)は、各結果を表で示した図、(b)は、各結果をグラフで示した図である。実施例1から実施例5に係る発光素子1は、多重量子井戸層の複数の障壁層52a,52b,52cの第2のAl組成比がこの順に増加している。具体的には、実施例1から実施例5に係る発光素子1は、第1の障壁層52aのAl組成比が82.0%、第2の障壁層52bのAl組成比が82.9%、第3の障壁層52cのAl組成比が85.2%の例である。また、比較例1及び2は、多重量子井戸層の複数の障壁層52a,52b,52cの第2のAl組成比がこの順に所定の増加率で増加しない従来の発光素子1である。

0040

図3(a)、(b)に、実施例1〜5、及び比較例1及び2に係る発光素子1の発光出力(任意単位当社比)を示す。発光波長(nm)は、発光出力を計測した波長である。発光出力は、種々の公知の方法で測定することが可能でありが、本実施例では、一例として、上述したn側電極90及びp側電極92の間に電流を流し、発光素子1の下側に設置した光検出器により測定した。

0041

図3(a)に示すように、実施例1では、280.7nmの発光波長で1.24の発光出力が得られた。実施例2では、283.3nmの発光波長で1.28の発光出力が得られた。実施例3では、283.1nmの発光波長で1.23の発光出力が得られた。実施例4では、281.7nmの発光波長で1.25の発光出力が得られた。実施例5では、283.0nmの発光波長で1.20の発光出力が得られた。

0042

これらに対し、比較例1では、279.8nmの発光波長で0.74の発光出力が得られた。比較例2では、283.8nmに発光波長で0.86の発光出力が得られた。

0043

以上をまとめると、比較例1及び2では、発光出力が1.0未満にであったのに対し、実施例1〜5ではいずれも1.2以上となった。また、実施例1〜5の発光出力は、いずれも、比較例1の発光出力の1.6倍以上、比較例2の発光出力の1.4倍以上となった。以上のように、本発明により、発光素子1の発光出力が上昇することが明らかになった。

0044

(実施の形態の作用及び効果)
以上説明したように、本発明の実施の形態に係る発光素子1では、第1〜第3の障壁層52のAl組成比が、第1の障壁層52a、第2の障壁層52b、及び第3の障壁層52cの順に増加するように構成された発光層50が設けられている。これにより、発光素子1の深紫外光の発光出力を上昇させることが可能となる。このようなAl組成比を有する障壁層52を設けることにより、従来の発光素子で生じていたピエゾ効果による電界を低減して、複数の井戸層間に生じる電子構造の不均一性を抑制することができたためと考えられる。

0045

(実施形態のまとめ)
次に、以上説明した実施の形態から把握される技術思想について、実施の形態における符号等を援用して記載する。ただし、以下の記載における各符号等は、特許請求の範囲における構成要素を実施の形態に具体的に示した部材等に限定するものではない。

0046

[1]第1のAl組成比を有するn型AlGaNによって形成されたn型クラッド層(30)と、前記第1のAl組成比よりも大きな第2のAl組成比を有するAlGaNによって形成された複数の障壁層(52a、52b、52c)と前記第2のAl組成比より小さいAl組成比を有する複数の井戸層とをこの順に交互にN層ずつ積層してなる多重量子井戸層とを備えた含む窒化物半導体発光素子(1)であって、前記多重量子井戸層の前記複数の障壁層(52a、52b、52c)の前記第2のAl組成比は、前記n型クラッド層側から前記n型クラッド層の反対側に向かって所定の増加率で増加する、窒化物半導体発光素子(1)。
[2]前記n型クラッド層(30)の前記第1のAl組成比は、50%〜60%の間の値である、[1]に記載の窒化物半導体発光素子(1)。
[3]前記障壁層(52a、52b、52c)の前記第2のAl組成比は、80%以上の値である、[1]又は[2]に記載の窒化物半導体発光素子(1)。
[4]前記増加率は、1.1%〜2.7%の間の値である、[1]から[3]のいずれか1つのいずれか1項に記載の窒化物半導体発光素子。
[5]基板(10)上にn型AlGaNを有するn型クラッド層(30)を形成する工程と、前記n型クラッド層上に、第1のAl組成比よりも大きな第2のAl組成比を有するAlGaNを有する障壁層と前記第2のAl組成比より小さいAl組成比を有する複数の井戸層(54a,54b,54c)とをこの順に交互にN層ずつ積層してなる多重量子井戸層とを形成する工程とを備え、前記多重量子井戸層の前記複数の障壁層を形成する工程は、前記n型クラッド層側から前記クラッド層と反対側に向かって所定の増加率で増加するようにAlの供給量を増加させながら形成する、窒化物半導体発光素子の製造方法。

0047

1…窒化物半導体発光素子(発光素子)
2…下地構造部
10…基板
20…バッファ層
22…AlN層
24…u−Al1−aGaaN層
30…n型クラッド層
30a…露出面
40…傾斜層
50…発光層
52,52a,52b,52c…障壁層
54,54a,54b,54c…井戸層
60…電子ブロック層
70…p型クラッド層
80…p型コンタクト層
90…n側電極
92…p側電極

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