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図面 (8)

課題

解決手段

ヒアルロン酸蛋白質とを含有する組成物をプロテアーゼで分解した分解生成物を含有する組成物。

概要

背景

ヒアルロン酸は、保湿効果や保水効果を高める働きがあることが知られており、従来からさまざまな化粧品医薬品に配合されている。例えば、乾燥肌荒れ肌に直接適用することにより保湿性を高めて肌のコンディションを調えたり、乾燥期に皮膚表面から水分が失われたりすることを防ぐために予防的に皮膚表面に適用することが通常行われている。また、ヒアルロン酸は、保湿効果から派生する機能や保湿効果以外の有用な特性の発現も期待され、その新たな利用法に関する研究も幾つか見受けられる。

例えば、特許文献1には、ヒアルロン酸と蛋白質とを含有する組成物プロテアーゼで分解した分解生成物創傷治療剤に用いることが提案されている。この創傷治療剤は、生体成分であるヒアルロン酸や蛋白質、反応が緩和酵素を用いているために安全性が高く、例えば経口投与創傷部位への直接投与により創傷を迅速に治療することができる。

概要

疼痛緩和作用、関節機能改善作用コレステロール低減作用血糖低減作用および拡張期血圧低下作用を有する組成物を提供すること。ヒアルロン酸と蛋白質とを含有する組成物をプロテアーゼで分解した分解生成物を含有する組成物。なし

目的

アンチエイジング」とは、加齢に伴う老化の原因を抑制することによって、身体の機能的な衰え(老化)を予防したり改善したりすることである

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

ヒアルロン酸蛋白質とを含有する組成物プロテアーゼで分解した分解生成物を含有する組成物であって、疼痛緩和剤関節機能改善剤コレステロール低減剤血糖低減剤または拡張期血圧低下剤のいずれかである組成物。

請求項2

疼痛緩和剤である、請求項1に記載の組成物。

請求項3

膝関節痛緩和剤である、請求項2に記載の組成物。

請求項4

腰痛緩和剤である、請求項2に記載の組成物。

請求項5

関節機能改善剤である、請求項1に記載の組成物。

請求項6

膝関節可動域開大剤である、請求項5に記載の組成物。

請求項7

コレステロール低減剤である、請求項1に記載の組成物。

請求項8

血糖低減剤である、請求項1に記載の組成物。

請求項9

拡張期血圧低下剤である、請求項1に記載の組成物。

請求項10

前記ヒアルロン酸と蛋白質とを含有する組成物が鶏冠であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物。

請求項11

前記分解生成物が、分子量が380〜5000の低分子ヒアルロン酸を含有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物。

請求項12

前記分子量が380〜5000の低分子ヒアルロン酸の含有量が、組成物の全量に対して10質量%以上であることを特徴とする請求項11に記載の組成物。

請求項13

分子量が1520〜5000の低分子ヒアルロン酸の割合が、分子量が380〜5000の低分子ヒアルロン酸全量の60質量%以上であることを特徴とする請求項11または12に記載の組成物。

請求項14

N−アセチルグルコサミンの含有量が、組成物の全量に対して0.01質量%以下であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の組成物。

請求項15

総遊離アミノ酸量が組成物の全量に対する質量比で2質量%以上であり、且つ、総蛋白質量が組成物の全量に対する質量比で2質量%以上であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の組成物。

請求項16

前記遊離アミノ酸が、イソロイシンβ−アミノイソ酪酸アラニンフェニルアラニンアスパラギン酸シスチンおよびチロシンから選択される少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項15に記載の組成物。

請求項17

前記分解生成物の凍結乾燥物粉砕して得た粉砕物を含むことを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載の組成物。

請求項18

医薬組成物である、請求項1〜17のいずれか1項に記載の組成物。

請求項19

食品である、請求項1〜17のいずれか1項に記載の組成物。

請求項20

飲料である、請求項1〜17のいずれか1項に記載の組成物。

請求項21

化粧品である、請求項1〜17のいずれか1項に記載の組成物。

請求項22

ヒアルロン酸と蛋白質とを含有する組成物をプロテアーゼで分解する酵素処理工程を含むことを特徴とする、疼痛緩和剤、関節機能改善剤、コレステロール低減剤、血糖低減剤または拡張期血圧低下剤の製造方法。

請求項23

前記ヒアルロン酸と蛋白質とを含有する組成物が鶏冠であり、前記酵素処理工程の前に、前記鶏冠を1辺0.5cm角以上に小片化する工程を有することを特徴とする請求項22に記載の製造方法。

請求項24

前記酵素処理工程の後に、前記酵素処理工程で得た分解生成物を、凍結乾燥した後、粉砕して粉砕物を得る工程を有することを特徴とする請求項22または23に記載の製造方法。

請求項25

前記酵素処理工程の後に、前記酵素処理工程で得た分解生成物を精製する精製工程を有することを特徴とする請求項22〜24のいずれか1項に記載の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、組成物およびその組成物を製造する方法に関する。

背景技術

0002

ヒアルロン酸は、保湿効果や保水効果を高める働きがあることが知られており、従来からさまざまな化粧品医薬品に配合されている。例えば、乾燥肌荒れ肌に直接適用することにより保湿性を高めて肌のコンディションを調えたり、乾燥期に皮膚表面から水分が失われたりすることを防ぐために予防的に皮膚表面に適用することが通常行われている。また、ヒアルロン酸は、保湿効果から派生する機能や保湿効果以外の有用な特性の発現も期待され、その新たな利用法に関する研究も幾つか見受けられる。

0003

例えば、特許文献1には、ヒアルロン酸と蛋白質とを含有する組成物をプロテアーゼで分解した分解生成物創傷治療剤に用いることが提案されている。この創傷治療剤は、生体成分であるヒアルロン酸や蛋白質、反応が緩和酵素を用いているために安全性が高く、例えば経口投与創傷部位への直接投与により創傷を迅速に治療することができる。

先行技術

0004

特開2002−145800号公報

発明が解決しようとする課題

0005

上記のように、ヒアルロン酸と蛋白質とを含有する組成物をプロテアーゼで分解した分解生成物は、創傷治療剤として高い有用性を有する。しかし、この分解生成物は、創傷治療効果等が確認されているだけで他の作用効果は殆ど知られておらず、応用範囲が限られていた。

0006

一方、近年、「アンチエイジング」に大きな関心が寄せられている。「アンチエイジング」とは、加齢に伴う老化の原因を抑制することによって、身体の機能的な衰え(老化)を予防したり改善したりすることである。加齢による身体機能の衰えには、などの関節痛関節可動域の減少、高血圧症、代謝変調による高コレステロール血症高血糖症等が挙げられ、いずれも進行すれば生活の質が損なわれ、日常生活に様々な支障をきたすことになる。
そのため、そうした加齢による身体機能の衰えを予防、改善することを目的とした医薬、サプリメント、飲料として様々なものが開発され、日常的に使用されている。しかし、それらの効果には個人差があり、既存の製品では十分な効果が得られない場合もある。このような状況から、上記のような加齢に伴う身体機能の衰えを改善しうる新たな組成物の開発が切望まれている。

0007

そこで本発明者らは、このような従来技術の課題を解決するために、関節痛や関節機能の衰え、代謝機能の変調、高血圧症を改善しうる新たな組成物を提供することを課題として検討を進めた。また、そのような組成物を安価に製造することができる製造方法を提供することを課題として検討を進めた。

課題を解決するための手段

0008

上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、本発明者らは、上記の創傷治療作用があることが知られている組成物、すなわちヒアルロン酸と蛋白質とを含有する組成物をプロテアーゼで分解した分解生成物に疼痛緩和作用、関節機能改善作用コレステロール低減作用血糖低減作用および拡張期血圧低下作用があることを初めて見出した。そして、この分解生成物のこれらの作用を利用することにより、安全性の高い疼痛緩和剤関節機能改善剤コレステロール低減剤、血糖低減剤または拡張期血圧低下剤を安価で提供できることを見出すに至った。本発明は、これらの知見に基づいて提案されたものであり、具体的に以下の構成を有する。

0009

[1]ヒアルロン酸と蛋白質とを含有する組成物をプロテアーゼで分解した分解生成物を含有する組成物であって、
疼痛緩和剤、関節機能改善剤、コレステロール低減剤、血糖低減剤または拡張期血圧低下剤のいずれかである組成物。
[2] 疼痛緩和剤である、[1]に記載の組成物。
[3]膝関節痛緩和剤である、[2]に記載の組成物。
[4]腰痛緩和剤である、[2]に記載の組成物。
[5] 関節機能改善剤である、[1]に記載の組成物。
[6]膝関節可動域開大剤である、[5]に記載の組成物。
[7] コレステロール低減剤である、[1]に記載の組成物。
[8] 血糖低減剤である、[1]に記載の組成物。
[9] 拡張期血圧低下剤である、[1]に記載の組成物。
[10] 前記ヒアルロン酸と蛋白質とを含有する組成物が鶏冠であることを特徴とする[1]〜[9]のいずれか1項に記載の組成物。
[11] 前記分解生成物が、分子量が380〜5000の低分子ヒアルロン酸を含有することを特徴とする[1]〜[10]のいずれか1項に記載の組成物。
[12] 前記分子量が380〜5000の低分子ヒアルロン酸の含有量が、組成物の全量に対して10質量%以上であることを特徴とする[11]に記載の組成物。
[13] 分子量が1520〜5000の低分子ヒアルロン酸の割合が、分子量が380〜5000の低分子ヒアルロン酸全量の60質量%以上であることを特徴とする[11]または[12]に記載の組成物。
[14]N−アセチルグルコサミンの含有量が、組成物の全量に対して0.01質量%以下であることを特徴とする[1]〜[13]のいずれか1項に記載の組成物。
[15]総遊離アミノ酸量が組成物の全量に対する質量比で2質量%以上であり、且つ、総蛋白質量が組成物の全量に対する質量比で2質量%以上であることを特徴とする[1]〜[14]のいずれか1項に記載の組成物。
[16] 前記遊離アミノ酸が、イソロイシンβ−アミノイソ酪酸アラニンフェニルアラニンアスパラギン酸シスチンおよびチロシンから選択される少なくとも1種を含有することを特徴とする[15]に記載の組成物。
[17] 前記分解生成物の凍結乾燥物粉砕して得た粉砕物を含むことを特徴とする[1]〜[16]のいずれか1項に記載の組成物。

0010

[18]医薬組成物である、[1]〜[17]のいずれか1項に記載の組成物。
[19]食品である、[1]〜[17]のいずれか1項に記載の組成物。
[20] 飲料である、[1]〜[17]のいずれか1項に記載の組成物。
[21]化粧品である、[1]〜[17]のいずれか1項に記載の組成物。

0011

[22]ヒアルロン酸と蛋白質とを含有する組成物をプロテアーゼで分解する酵素処理工程を含むことを特徴とする、疼痛緩和剤、関節機能改善剤、コレステロール低減剤、血糖低減剤または拡張期血圧低下剤の製造方法。
[23] 前記ヒアルロン酸と蛋白質とを含有する組成物が鶏冠であり、前記酵素処理工程の前に、前記鶏冠を1辺0.5cm角以上に小片化する工程を有することを特徴とする[22]に記載の製造方法。
[24] 前記酵素処理工程の後に、前記酵素処理工程で得た分解生成物を、凍結乾燥した後、粉砕して粉砕物を得る工程を有することを特徴とする[22]または[23]に記載の製造方法。
[25] 前記酵素処理工程の後に、前記酵素処理工程で得た分解生成物を精製する精製工程を有することを特徴とする[22]〜[24]のいずれか1項に記載の製造方法。

発明の効果

0012

本発明の組成物は、疼痛緩和作用、関節機能改善作用、コレステロール低減作用、血糖低減作用および拡張期血圧低下作用を有し、これらの作用を薬効とする医薬品に効果的に用いることができる。また、本発明の組成物の製造方法によれば、上記の有用な作用効果を奏する組成物を低コストで製造することができる。

図面の簡単な説明

0013

プロテアーゼ分解物含有カプセルを所定期間摂取した後の、日本版変形性膝関節症患者機能評価尺度による膝関節痛緩和作用の評価結果を示すグラフである。
プロテアーゼ分解物含有カプセルを所定期間摂取した後の、西オンタリオ・マクマスター大学変形性関節症指数による膝関節痛緩和作用の評価結果を示すグラフである。
プロテアーゼ分解物含有カプセルを所定期間摂取した後の、西オンタリオ・マクマスター大学変形性関節症指数による身体機能についての評価結果を示すグラフである。
プロテアーゼ分解物含有カプセルを所定期間摂取した後の、腰痛症患者機能評価質問表による腰痛緩和作用の評価結果を示すグラフである。
プロテアーゼ分解物含有カプセルを所定期間摂取した後の膝関節可動域の変化量を示すグラフである。
プロテアーゼ分解物含有カプセルを8週間摂取した後の血中総コレステロール値の変化量を示すグラフである。
プロテアーゼ分解物含有カプセルを8週間摂取した後の血中グリコヘモグロビンHbA1c)の変化量を示すグラフである。
プロテアーゼ分解物含有カプセルを所定期間摂取した後の拡張期血圧の変化量を示すグラフである。

0014

以下において、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は「〜」前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。

0015

[組成物]
本発明の組成物は、ヒアルロン酸と蛋白質とを含有する組成物をプロテアーゼで分解した分解生成物を含有する点に特徴がある。

0016

上記組成物に含まれるヒアルロン酸は、化粧品や医薬品の成分として通常用いられているヒアルロン酸であれば特に制限なく使用することができる。ヒアルロン酸は、元来ウシの眼の硝子体から単離されたものであるが、これに限らず、動物関節液ニワトリの鶏冠などから単離されたものであっても使用することができる。また、自然界から単離されたものでなく、合成や微生物発酵法により得られたものでもよい。

0017

ヒアルロン酸は、アミノ酸ウロン酸からなる複雑な多糖類であるが、その構造の詳細は特に限定されない。例えば、D−グルクロン酸とN−アセチル−D−グルコサミンからなるニ糖を繰り返し単位とする多糖を挙げることができる。組成物に含まれるヒアルロン酸の分子量は特に限定されないが、例えば鶏冠に含まれるヒアルロン酸は、分子量が600万〜1000万であり、鶏冠から抽出したヒアルロン酸は、抽出過程で分解されるため、平均分子量が数十万〜数百万である。本発明で使用するヒアルロン酸は、本発明の組成物としたときに、疼痛緩和作用、関節機能改善作用、コレステロール低減作用、血糖低減作用および拡張期血圧低下作用のうちの少なくとも1つの作用を過度に失わないものである限り、誘導化や熱変性を受けたものであっても構わない。いわゆるヒアルロン酸誘導体として知られている化合物は、本発明で有効に使用することができる。

0018

上記組成物に含まれる蛋白質はその種類を問わないが、鶏冠に含まれる蛋白質が極めて好ましい。鶏冠の種類は特に制限されないが、ニワトリの鶏冠を用いるのが好ましい。ニワトリの鶏冠はヒアルロン酸を含有するため、本発明の組成物の製造に用いる組成物(ヒアルロン酸と蛋白質とを含有する組成物)を提供するに際して、鶏冠にヒアルロン酸を別途添加しなくてもよいというメリットがある。このため、鶏冠を用いれば本発明の組成物の製造工程が簡略化でき、製造コスト下げることができる。

0019

本発明で用いる組成物は、蛋白質とヒアルロン酸のみを含んでいてもよいし、その他の成分や溶媒分散媒を含んでいてもよい。溶媒および分散媒としては、蛋白質やヒアルロン酸を溶解できるものであればよく、水や水性緩衝液を好適に用いることができる。また、組成物は、蛋白質とヒアルロン酸を含む天然物そのものであってもよい。組成物となる天然物としては、動物の関節液や鶏冠を挙げることができ、ヒアルロン酸を豊富に含むことからニワトリの鶏冠であることが好ましい。

0020

本発明で用いる分解生成物は、上記の組成物をプロテアーゼで分解したものである。プロテアーゼの種類は特に制限されない。通常の蛋白質分解に用いられるプロテアーゼであればいずれも使用することができる。すなわち、エンドペプチダーゼであっても、エキソプチダーゼであっても使用することが可能であり、また活性部位セリンシステイン、金属、アスパラギン酸等のいずれであってもよい。また、複数のプロテアーゼを混合して使用してもよい。好ましいプロテアーゼとして、例えばプロナーゼを使用することができる。

0021

また、本発明で用いる分解生成物は、上記の組成物をプロテアーゼで分解したものであるため、少なくとも、プロテアーゼにより分解された蛋白質の分解物と、ヒアルロン酸を含有し、未分解の蛋白質(プロテアーゼ添加前の組成物に元々含まれていた蛋白質)や組成物由来の他の成分を含有していてもよい。
分解生成物に含まれる蛋白質の分解物としては、未分解の蛋白質よりも低分子量の蛋白質、ペプチド、遊離アミノ酸を挙げることができ、これらが混在していてもよい。
また、分解生成物は、遊離アミノ酸を含有することが好ましい。分解生成物が含有する遊離アミノ酸は、蛋白質の分解物としての遊離アミノ酸であってもよいし、プロテアーゼ添加前の組成物に遊離アミノ酸として元々含まれていたものであってもよい。遊離アミノ酸の種類は、組成物の成分によっても異なるが、例えば組成物が鶏冠である分解生成物では、比較的含有率が多いアミノ酸としてイソロイシン、β−アミノイソ酪酸、アラニン、フェニルアラニン、アスパラギン酸、シスチン、チロシン等を挙げることができ、この他にも、多種類のアミノ酸を含む。

0022

本発明の組成物における総蛋白質量は、組成物の全量に対する質量比で0.5〜10質量%であることが好ましく、1〜7質量%であることがより好ましく、2〜5質量%であることがさらに好ましい。また、本発明の組成物における総遊離アミノ酸量は、組成物の全量に対する質量比で0.5〜12質量%であることが好ましく、1〜8質量%であることがより好ましく、2〜6質量%であることがさらに好ましい。本発明の組成物における総蛋白質量および遊離アミノ酸量が上記の範囲であることにより、組成物が効果的に作用すると考えられ、疼痛緩和作用、関節機能改善作用、コレステロール低減作用、血糖低減作用および拡張期血圧低下作用を顕著に得ることができる。
明細書中において「総蛋白質量」とは、Lowry法により求めた総蛋白質含量のことをいい、「総遊離アミノ酸量」とは、Ninhydrin法により求めた遊離アミノ酸の総量のことをいう。

0023

上記の分解生成物に含まれるヒアルロン酸は、プロテアーゼ添加前の組成物に元々含まれていたヒアルロン酸がそのまま残存したもの(以下、「未分解のヒアルロン酸」という)であってもよいし、ヒアルロン酸の分解物(以下、「低分子ヒアルロン酸」という)であってもよいし、未分解のヒアルロン酸と低分子ヒアルロン酸とが混在したものであってもよいが、低分子ヒアルロン酸を含有することが好ましい。低分子ヒアルロン酸は生命体深部浸透し易く、生命体に対する作用を効果的に得ることができる。分解生成物が含有する低分子ヒアルロン酸は、組成物中でヒアルロン酸を加水分解させて得た低分子ヒアルロン酸であってもよいし、上記の組成物とは別の系でヒアルロン酸を加水分解し、得られた低分子ヒアルロン酸を分解生成物に添加したものであってもよいが、組成物中でヒアルロン酸を加水分解させて得た低分子ヒアルロン酸であることが好ましい。組成物中での低分子ヒアルロン酸の生成は、塩酸ヒアルロニダーゼ等の、ヒアルロン酸を加水分解する物質を組成物に添加することにより行うことができる。また、組成物が天然物である場合には、天然物に元々含まれる物質による自己消化を利用して低分子ヒアルロン酸を生成してもよい。ただし、ヒアルロン酸の生体に対する作用を有効に得る点から、ヒアルロン酸は構成単位を保持していること、すなわち、グルクロン酸とN−アセチルグルコサミンまで分解が進行していないことが好ましい。具体的には、本発明の組成物におけるN−アセチルグルコサミンの含有量は、組成物の全量に対して0.01質量%以下であることが好ましく、0質量%であることが最も好ましい。
本明細書中において「N−アセチルグルコサミン量」とはMorgan-Elson法により求めたN−アセチルグルコサミン含量のことをいう。

0024

分解生成物が含有する低分子ヒアルロン酸は、分子量が380〜5000であることが好ましい。分子量380〜5000は、ヒアルロン酸の繰り返し単位数で約1〜14に相当する。本発明の組成物における、分子量380〜5000の低分子ヒアルロン酸の含有量は、組成物の全量に対して5質量%以上であることが好ましく、7質量%以上であることがより好ましく、10質量%以上であることがさらに好ましい。また、低分子ヒアルロン酸のうちでは、分子量1520〜5000の低分子ヒアルロン酸が主成分であることが好ましく、分子量1520〜5000の低分子ヒアルロン酸の割合が分子量380〜5000の低分子ヒアルロン酸全量の60質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、75質量%以上であることがさらに好ましい。これにより、本発明の組成物が効果的に作用すると考えられ、疼痛緩和作用、関節機能改善作用、コレステロール低減作用、血糖低減作用および拡張期血圧低下作用を顕著に発揮することができる。
低分子ヒアルロン酸の分子量と質量比率は、ポリエチレングリコール分子量マーカーに用いる高速液体クロマトグラフィにより分析することができる。

0025

分解生成物の性状は、用いる組成物の成分や組成比、プロテアーゼの種類によっても異なるが、通常は液状、さらには粘質性を帯びた液状である。分解生成物は、そのまま本発明の組成物としてもよいし、適宜精製して他の成分と組み合わせる等して本発明の組成物としてもよい。分解生成物を精製することにより、より疼痛緩和作用、関節機能改善作用、コレステロール低減作用、血糖低減作用および拡張期血圧低下作用が高い組成物とすることができる。液状の組成物は、塗布や点眼のための外用剤飲料タイプ内服剤等として用いることができる。また、分解生成物を凍結乾燥等により乾燥した後、粉砕した場合は、粉末状の組成物を提供することが可能である。粉末状の組成物は、そのまま、もしくは他の成分を含有させて内服剤に用いてもよいし、錠剤カプセル剤に加工してもよいし、所望の溶媒または分散媒を添加して液状とし、塗布や点眼のための外用剤や飲料タイプの内服剤等として用いてもよい。
このように、本発明の組成物は、疼痛緩和作用、関節機能改善作用、コレステロール低減作用、血糖低減作用および拡張期血圧低下作用を発揮しうる態様であれば、いかなる態様で提供されてもよい。例えば、これらの効能明記した医薬品、医薬部外品機能性食品補助食品、健康食品、飴、チューインガム等も含む)、機能性飲料ゼリー状飲料固形分を含む流動性飲料も含む)、機能性化粧品、サプリメントとすることが可能であり、これらの使用態様は本発明の「組成物」の範囲内に含まれるものと解釈される。

0026

本発明の組成物には、上記分解生成物以外にも、さまざまな成分を含有させることができる。例えば、組成物に賦形剤を含有させた場合には、分解生成物と賦形剤の配合率を制御して総蛋白質量や総遊離アミノ酸量、低分子ヒアルロン酸量等の成分量を調整することができる。また、保存し易い組成物の態様として、凍結乾燥させた分解生成物を粉砕して得た粉末を賦形剤で希釈した混合粉末を挙げることができる。賦形剤としては、特に限定されないが、デキストリンが好適である。賦形剤による希釈倍率は、質量比で2〜10倍であることが好ましく、2〜7倍であることがより好ましく、3〜5倍であることがさらに好ましい。

0027

本発明の組成物は、疼痛緩和作用、関節機能改善作用、コレステロール低減作用、血糖低減作用および拡張期血圧低下作用を有する。このため、本発明の組成物は、経口で摂取され、その成分が腸管から吸収された場合には、到達した関節において、その関節機能を改善し、関節における疼痛を効果的に抑制する。また、その疼痛緩和作用等により交感神経興奮が抑えられ、拡張期血圧が適正値へ効果的に低下する。さらに、本発明の組成物の成分は脂質代謝系や糖代謝系に有益に作用して、コレステロール値および血糖値を適正値へ低下させる。これにより、加齢等による身体機能の低下を効果的に軽減することができる。ここで、本発明の組成物は、生体成分であるヒアルロン酸や蛋白質、反応が緩和な酵素を用いているため安全性が高く、経口で摂取する内服剤として使用し易いという利点がある。

0028

本発明の組成物の使用量は、対象とする障害によっても異なるが、例えば以下の使用量で用いることが好ましい。
例えば本発明の組成物を内服薬として経口投与する場合、その投与量は80〜2000mg/成人標準体重/日であることが好ましく、1日に2〜3回に分けて投与することが適当である。プロテアーゼ分解物としての投与量は、1〜1500mg/成人標準体重/日であることが好ましい。

0029

[組成物の製造方法]
次に、本発明の組成物の製造方法について説明する。
本発明の組成物の製造方法は、ヒアルロン酸と蛋白質とを含有する組成物をプロテアーゼで分解する酵素処理工程を含むことを特徴とする。
本発明の組成物の製造方法は、さらに必要に応じて、この他の工程を有していてもよい。例えば、組成物が鶏冠である場合には、酵素処理工程の前に、鶏冠を小片化する小片化工程を有していてもよい。また、酵素処理工程の後に、分解生成物を濾過する濾過工程、濾過した分解生成物を乾燥した後、粉砕する製粉工程、濾過した分解生成物を精製する精製工程を有していてよい。以下において、本発明の組成物の製造方法を詳細に説明する。

0030

まず、ヒアルロン酸と蛋白質とを含有する組成物を準備する。組成物としてニワトリの鶏冠を利用する場合には、性別年令を問わず使用し得る。ただし、採取後なるべく時間を置かずにプロテアーゼ分解に供することが好ましい。また、時間を置いてプロテアーゼ分解するときには、冷凍保存した後に解凍して使用することが好ましい。

0031

鶏冠をプロテアーゼ分解するときには、まず鶏冠を小片化する小片化工程を行ってから、該鶏冠の小片をプロテアーゼ含有溶液に接触させることが好ましい。鶏冠は、好ましくは0.5cm角以上、より好ましくは0.7cm角以上、さらに好ましくは0.9cm角以上の小片にする。過度に細片化してしまったり、ミンチ状にしてしまうと、水分が過度に流れ出てしまったりするため好ましくない。

0032

次に、組成物をプロテアーゼで分解する酵素処理工程を行う。本発明の製造方法で用いるプロテアーゼの説明については、上記の[組成物]の欄のプロテアーゼの説明を参照することができる。酵素処理は、組成物やプロテアーゼの種類によっても異なるが、例えば組成物が鶏冠等の固形物や粉末である場合には、プロテアーゼを溶解した水溶液等の溶液酵素液)を組成物に添加した後、一定時間放置することで行うことが好ましい。ここで、酵素液のpHは5.0〜10.0であることが好ましく、処理温度は40〜60℃であることが好ましく、処理時間は0.5〜3.0時間であることが好ましい。また、酵素処理は、酵素液を添加した組成物を振とうしながら行うことが好ましい。

0033

以上のようにして得られた分解生成物は、ろ過などの方法により鶏冠等の固形分を除去して、液状の分解生成物として用いることができる。また、凍結乾燥等により乾燥してさらに粉砕する製粉工程を行うことにより、粉末状の分解生成物として用いることもできる。これらの分解生成物は、そのまま本発明の組成物としてもよいし、適宜精製し、賦形剤等の他の成分と組み合わせる等して本発明の組成物としてもよい。

0034

本発明の組成物は、このように、極めて簡単な工程で製造することができる。このため、本発明の組成物の製造方法を用いることにより、有用性が高い組成物を低いコストで提供することができる。
また、濾過した分解生成物や粉末状の分解生成物を精製することにより、疼痛緩和作用、関節機能改善作用、コレステロール低減作用、血糖低減作用および拡張期血圧低下作用がより高い組成物とすることができる。分解生成物の精製方法には、分液やカラムクロマトグラフィ等の一般的な精製方法を用いることができる。

0035

[組成物の用途]
上記のように、本発明の組成物は、疼痛緩和作用、関節機能改善作用、コレステロール低減作用、血糖低減作用および拡張期血圧低下作用を有する。このため、本発明の組成物は、ヒト等の動物に投与して、その疼痛を緩和する疼痛緩和剤、関節機能を改善する関節機能改善剤、血中コレステロール値を低下させるコレステロール低減剤、血糖値を低下させる血糖低減剤、または拡張期血圧を低下させる拡張期血圧低下剤として効果的に用いることができる。また、特に、疼痛緩和剤としては、膝関節痛緩和剤および腰痛緩和剤として好ましく用いることができ、関節機能改善剤としては、膝関節の可動域を開大する膝関節可動域開大剤として好ましく用いることができる。また、これらの作用の2種類以上を組み合わせた医薬品として用いてもよい。内服剤としての組成物には、必要に応じて、上記の分解生成物や賦形剤以外にも、さまざまな成分を含有させることができる。例えば、ビタミン野菜粉末ミネラル酵母エキス着色剤増粘剤などを必要に応じて含有させることができる。これらの成分の種類は特に制限されず、含有量は目的とする機能を十分に発揮させることができる範囲内で適宜調節することができる。

0036

以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、割合、操作等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。

0037

本実施例で製造した組成物の成分分析は下記の方法により行った。
(1)水分含有量の測定
水分含有量は、組成物の1gを105℃で3時問加熱乾燥し、精密天秤恒量を求め定量した。

0038

(2)全窒素定食
全窒素はAOAC法に基づくセミミクロケルダール法によって定量した。

0039

(3)遊離アミノ酸の定量およびアミノ酸組成の分析
総遊離アミノ酸量はNinhydrin法によって定量した。定量には標準アミノ酸としてロイシン検量線を作成し使用した。また、遊離アミノ酸の組成は、生体分析カラムを装着したアミノ酸自動分析機日立社製、L-8500型)を用いて分析した。この分析には、組成物の50mgを蒸留水に溶解し、ロータリーエバポレーダー(60℃)で減圧乾固させた後、0.02N塩酸5mLで溶出し、ろ紙でろ過したのち、滅菌フィルターでろ過したろ液50μLを分析試料として使用した。

0040

(4)タンパク質の定量
タンバク質量はLawry法によって決定した。標準検量線の作成には牛血清アルブミンを使用した。

0041

(5)N−アセチル−D−グルコサミンの定量
N−アセチル−D−グルコサミン含有量はMorgan-Elson法で定量した。

0042

(6)グルコサミノグリカンの定量
2−ニトロフェニルヒドラジンカップリング法による比色定量法で分析した。標準検量の作成には鶏冠由来ヒアルロン酸ナトリウム和光純薬社製、HARC)およびstreptococcus zooepidemicus由来のヒアルロン酸ナトリウム(和光純薬社製、HASZ)を用いた。

0043

(7)低分子ヒアルロン酸の分子量測定
示差屈折計(Shimazu社製、RID-10A型)を装着した高速液体クロマトグラフィー(Shimazu社製)によってヒアルロン酸の分子量を推定した。カラムとしてTSKgel G-2,500PWXL(7.8mmID×30cm)を用い、水を移動相として流速1ml/minで分析を行った。分子量マーカーには分子量400、1000、2000、6000の4種のポリエチレングリコール(Aldrich社製)を用いた。また、各低分子ヒアルロン酸の構成重量比は、医薬組成物とデキストリンのみのサンプルを高速液体クラマトグラフィにより分析し、組成物で現れたピークピーク面積からデキストリンのピーク面積を差し引くことにより求めた。

0044

[製造例]
採取したてのニワトリの鶏冠1kgを約1cm角に切断して小片化し、100℃で蒸きょうを行うことにより加熱殺菌した。この小片状の鶏冠にプロテアーゼを中心とした食物由来酵素類を添加して45℃で1.5時間反応させた後、攪拌して均質化した。その後、濾過して粗大な固形成分を除去し、液状の分解生成物(以下、「プロテアーゼ分解物」という)を得た。このプロテアーゼ分解物は、pH6.5、Brix値6.20、固形分濃度5.91質量%であった。このプロテアーゼ分解物を凍結乾燥して粉砕し、プロテアーゼ分解物の凍結乾燥粉末(組成物1)を得た。また、このプロテアーゼ分解物の凍結乾燥粉末に3倍等量(質量比)のデキストリンを添加することにより、デキストリン添加凍結乾燥粉末(組成物1’)を製造した。

0045

[組成物の成分分析]
製造した組成物1’について、上記の方法により成分分析を行った。測定された一般成分の含有率を表1に示し、遊離アミノ酸の組成を表2に示し、低分子ヒアルロン酸の分子量の分析結果を表3に示す。なお、表1〜3中の「%」は「質量%」を表す。

0046

0047

0048

0049

表2に示すように、組成物1’に含まれる遊離アミノ酸の中では、イソロイシン、β−アミノイソ酪酸の含有量が多く、ついで、アラニン、フェニルアラニン、アスパラギン酸、シスチン、チロシン等が多く含まれていた。
また、表3に示すように、組成物1’に含まれる低分子ヒアルロン酸は、推定分子量5000、1520、1140、760および380の5種類からなることがわかった。また、ヒアルロン酸の繰り返し単位1つの分子量を約400とすると、各低分子ヒアルロン酸の繰り返し単位数は、分子量の大きい順に、13〜14、4、3、2および1であり、質量比率は、33%、47%、10%、6%および4%であった。よって、低分子ヒアルロン酸の主要成分は、分子量1520程度の4分子成分と分子量5000程度の13〜14分子成分の2成分であることがわかった。なお、組成物1’における、分子量380〜5000の低分子ヒアルロン酸の含有率は、組成物1’の全量に対して13.4質量%であった。

0050

[組成物を含有するカプセル製剤の調製]
プロテアーゼ分解物の凍結乾燥粉末に3倍等量(質量比)のデキストリンを添加して調製したデキストリン添加凍結乾燥粉末(組成物1’)を、ゼラチンからなるカプセル内に充填してカプセル製剤(以下、「プロテアーゼ分解物含有カプセル」という)を調製した。このとき、カプセルが含むプロテアーゼ分解物の凍結乾燥粉末の量は、1カプセルあたり150mgとした。

0051

[組成物の作用の評価]
製造例で製造したプロテアーゼ分解物の凍結乾燥粉末の作用を、日常において膝や腰の痛みに悩む健康な12名(男性:6名、女性:6名)を被験者として評価した。被験者の年齢範囲は55以上77歳未満であった。具体的には、摂取開始前に、各被験者に対して所定のアンケート又は検査を行っておき、その後、プロテアーゼ分解物含有カプセルを、1日2回、4カプセルずつを水又はぬるま湯と共に摂取させ、その摂取開始から2週間後、4週間後、6週間後、8週間後に、それぞれ所定のアンケート又は検査を行った。ここで、上記のカプセル製剤の服用量は、プロテアーゼ分解物の凍結乾燥粉末の1日摂取量で1回600mg×2回=1200mgに相当する。
また、統計解析には、統計解析ソフト(SAS社製:SAS 9.4またはIBM社製:SPSSStatistics19)を用い、摂取開始前の評価結果と各期間経過後の評価結果を対応するデータとしてt-検定により行った。アンケート調査によって得られたスコアは、ノンパラメトリックとして取り扱い、群内での比較にはWilcoxon符号付順位和検定を行った。ここで、有意水準は両側5%とし、5%以上10%未満を有意傾向ありと判定した。また、以下で示す図1〜8において、「*」はp<0.05を表し、「**」はp<0.01を表し、「+」はp<0.1を表す。各データは、平均値±標準誤差で表すことがある。

0052

(膝関節痛緩和作用の評価)
(1)日本版変形性膝関節症患者機能評価尺度(JKOM)による評価
日本版変形性膝関節症患者機能評価尺度に基づき、プロテアーゼ分解物含有カプセルの摂取開始前と、摂取開始から2週間後、4週間後、6週間後および8週間後に、VAS(Visual Analogue Scale)法を用いた膝の痛みの程度のアンケートと、膝の痛みやこわばり、日常生活の状態、ふだんの生活および健康状態についてのアンケートを行った。そして、各摂取期間経過後のアンケート結果のスコアの合計と、摂取開始前のアンケート結果のスコアの合計とをWilcoxon符号付準位和検定にて比較した。摂取開始前を基準とした各摂取期間経過後のスコアの合計の変化量を図1に示す。
VAS法による痛みの程度の評価は、長さ100mmの直線の一端を「痛みなし」、もう一方の端を「これまで経験した最も激しい痛み」と設定し、被験者自身が感じる痛みの程度を直線上にマークさせ、「痛みなし」の点を起点としてマークした箇所までの長さを測定することで行った。アンケート結果のスコア化は、最も軽度の選択肢を「0」、最も重度の選択肢を「4」とし、中間の選択肢には症状の重症度に応じてそれぞれ「1」「2」「3」として行った。
アンケート結果のスコアの合計は、摂取前では27.8±3.8、摂取2週後では21.0±2.9、摂取4週後では15.9±3.0、摂取6週後では15.2±2.9、摂取8週後では15.8±3.1であった。図1に示すように、摂取前を基準とした変化量は、摂取2週後では−6.8±1.7、摂取4週後では−11.9±2.4、摂取6週後では−12.7±3.1、摂取8週後では−12.0±2.8であった。経時比較において、摂取前に比較して摂取2週後、摂取4週後、摂取6週後、摂取8週後で有意な減少が認められた。

0053

(2)西オンタリオ・マクマスター大学変形性関節症指数(準WOMAC調査票)による評価
西オンタリオ・マクマスター大学変形性関節症指数に基づき、プロテアーゼ分解物含有カプセルの摂取開始前と、摂取開始から2週間後、4週間後、6週間後および8週間後に、下記の指標を用いて、「過去2週間を振り返っての左右の膝の痛み」についてのアンケートを行った。そして、各摂取期間経過後におけるアンケート結果のスコアの合計と、摂取開始前のアンケート結果のスコアの合計とをWilcoxon符号付準位和検定にて比較した。摂取開始前を基準とした各摂取期間経過後のスコアの合計の変化量を図2に示す。

0054

(指標とスコア)
痛みが全然ない:5点
軽い痛み:4点
中くらいの痛み:3点
強い痛み:2点
非常に激しい痛み:1点

0055

アンケート結果のスコアの合計は、摂取前では37.3±1.9、摂取2週後では42.1±1.8、摂取4週後では43.3±1.6、摂取6週後では45.1±1.5、摂取8週後では44.6±1.5であった。図2に示すように、摂取前を基準とした変化量は、摂取2週後では4.8±1.1、摂取4週後では6.0±1.6、摂取6週後では7.8±1.9、摂取8週後では7.3±2.0であった。経時比較において、摂取前に比較して摂取2週後、摂取4週後、摂取6週後、摂取8週後で有意な増加が認められた。

0056

また、西オンタリオ・マクマスター大学変形性関節症指数に基づき、プロテアーゼ分解物含有カプセルの摂取開始前と、摂取開始から2週間後、4週間後、6週間後および8週間後に、下記の指標を用いて、「過去2週間を振り返っての膝の症状の為の、日常的な活動への影響」についてのアンケート(身体機能についてのアンケート)を行った。そして、各摂取期間経過後のアンケート結果のスコアの合計と、摂取開始前のアンケート結果のスコアの合計とをWilcoxon符号付準位和検定にて比較した。摂取開始前を基準とした各摂取期間経過後のスコアの合計の変化量を図3に示す。

0057

(指標とスコア)
日常的な活動が全然難しくない:5点
日常的な活動が少し難しい:4点
日常的な活動がある程度難しい:3点
日常的な活動が難しい:2点
日常的な活動がかなり難しい:1点

0058

アンケート結果のスコアの合計は、摂取前では66.2±3.6、摂取2週後では73.0±2.5、摂取4週後では74.3±2.7、摂取6週後では75.3±2.5、摂取8週後では74.9±2.3であった。図3に示すように、摂取前を基準とした変化量は、摂取2週後では6.8±1.8、摂取4週後では8.2±2.3、摂取6週後では9.2±2.9、摂取8週後では8.8±2.9であった。経時比較において、摂取前に比較して摂取2週後、摂取4週後、摂取6週後、摂取8週後で有意な増加が認められた。

0059

(腰痛緩和作用の評価)
腰痛症患者機能評価質問表(JLEQ)に基づき、プロテアーゼ分解物含有カプセルの摂取開始前と、摂取開始から2週間後、4週間後、6週間後および8週間後に、それぞれ、VAS法を用いた腰の痛みの程度のアンケートと、数日間の腰の痛み、数日間の腰痛による生活上の問題およびこの1か月の状態についてのアンケートを行った。そして、各摂取期間経過のアンケート結果のスコアの合計と、摂取開始前のアンケート結果のスコアの合計とをWilcoxon符号付準位和検定にて比較した。摂取開始前を基準とした各摂取期間経過後のスコアの合計の変化量を図4に示す。
VAS法による痛みの程度の評価は、長さ100mmの直線の一端を「痛みなし」、もう一方の端を「これまで経験した最も激しい痛み」と設定し、被験者自身が感じる痛みの程度を直線上にマークさせ、「痛みなし」の点を起点としてマークした箇所までの長さを測定することで行った。アンケート結果のスコア化は、最も軽度の選択肢を「0」、最も重度の選択肢を「4」とし、中間の選択肢には症状の重症度に応じてそれぞれ「1」「2」「3」として行った。
アンケート結果のスコアの合計は、摂取前では38.3±7.3、摂取2週後では28.3±6.5、摂取4週後では21.3±5.5、摂取6週後では20.1±4.3、摂取8週後では17.8±4.1であった。図4に示すように、摂取前を基準とした変化量は、摂取2週後では−10.0±4.0、摂取4週後では−16.9±4.1、摂取6週後では−18.2±4.4、摂取8週後では−20.5±4.9であった。経時比較において、摂取前に比較して摂取2週後、摂取4週後、摂取6週後、摂取8週後で有意な減少が認められた。

0060

[膝関節可動域開大作用の評価]
プロテアーゼ分解物含有カプセルの摂取開始前と、摂取開始から2週間後、4週間後、6週間後および8週間後に、東大角度計30cm(Z813-153A))を用いて、整形外科専門医による膝関節自動可動域の測定を実施した。各摂取期間経過後の膝関節自動可動域の左右の平均値と、摂取開始前の膝関節自動可動域の左右の平均値とをt-検定により比較した。摂取開始前を基準とした、各摂取期間経過後の膝関節自動可動域の左右の平均値の変化量を図5に示す。
膝関節自動可動域は、摂取前では137.38±1.81度、摂取2週後では138.50±1.71度、摂取4週後では138.13±2.42度、摂取6週後では140.79±1.62度、摂取8週後では141.38±1.77度であった。図5に示すように、摂取前を基準とした変化量は、摂取2週後では1.13±0.56度、摂取4週後では0.75±0.93度、摂取6週後では3.42±1.48度、摂取8週後では4.00±1.76度であった。経時比較において、摂取前に比較して摂取2週後で増加の傾向、摂取6週後、摂取8週後で有意な増加が認められた。

0061

[コレステロール低減作用および血糖低減作用の評価]
プロテアーゼ分解物含有カプセルの摂取開始前と摂取開始から8週間後に、採血を行って血中総コレステロール(T-cho)値と血中グリコヘモグロビン(HbA1c)値を測定し、それらの測定値を摂取開始前と摂取開始8週間後でt-検定により比較した。ここで、グリコヘモグロビン(HbA1c)はヘモグロビンに血中のブドウ糖が結合したもので、血糖値が高いもの程、血中グリコヘモグロビン(HbA1c)値も高い値になる。
摂取開始前を基準とした8週間経過後の血中総コレステロール値の変化量を図6に示す。
血中総コレステロール値は、摂取前では226.6±9.8mg/dL、摂取8週間後では214.3±7.9mg/dLであった。図6に示すように、摂取前を基準とした変化量は、摂取8週間後では−12.3±4.2mg/dLであった。経時比較において、摂取前に比較して摂取8週後で有意な減少が認められた。
また、摂取開始前を基準とした8週間経過後の血中グリコヘモグロビン値の変化量を図7に示す。
血中グリコヘモグロビン値は、摂取前では5.47±0.08%、摂取8週後では5.29±0.07%であった。図7に示すように、摂取前を基準とした変化量は、摂取8週後では−0.18±0.03%であった。経時比較において、摂取前に比較して摂取8週後で有意な減少が認められた。

0062

[拡張期血圧低下作用の評価]
プロテアーゼ分解物含有カプセルの摂取開始前と、摂取開始から2週間後、4週間後、6週間後および8週間後に、電子血圧計テルモ株式会社製、H55エレマーノ血圧計)を用いて血圧を測定し、各摂取期間経過後の拡張期血圧と、摂取前の拡張期血圧とをt-検定により比較した。摂取開始前を基準とした各摂取期間経過後の拡張期血圧の変化量を図8に示す。
拡張期血圧は、摂取前では75.7±3.2mmHg、摂取2週後では74.5±3.7mmHg、摂取4週後では75.1±3.6mmHg、摂取6週後では73.0±3.2mmHg、摂取8週後では69.5±3.3mmHgであった。図8に示すように、摂取前を基準とした変化量は、摂取2週後では−1.2±2.6mmHg、摂取4週後では−0.6±2.3mmHg、摂取6週後では−2.7±2.2mmHg、摂取8週後では−6.2±2.1mmHgであった。経時比較において、摂取前に比較して摂取8週後で有意な減少が認められた。

実施例

0063

以上の結果から、本発明の組成物が含むプロテアーゼ分解物が、膝関節痛緩和作用、腰痛緩和作用、膝関節可動域開大作用、コレステロール低減作用、血糖低減作用および拡張期血圧低下作用を顕著に示すことを確認することができた。
プロテアーゼ分解物の凍結乾燥粉末がこれらの作用を示すメカニズムは明らかではないが、以下のように推測される。
まず、疼痛緩和作用と関節機能改善作用については、プロテアーゼ分解物が含む低分子ヒアルロン酸が関節の潤滑性を改善するとともに、関節軟骨の保護や破壊抑制軟骨分化促進、滑膜細胞の保護に効果的に寄与し、さらに炎症を抑えるように機能したことが、これらの作用を生じさせたものと推測される。
拡張期血圧低下作用については、主としてプロテアーゼ分解物の疼痛緩和作用の影響によると考えられる。すなわち、関節痛や腰痛などにより優位になっていた交感神経の興奮が、プロテアーゼ分解物の疼痛緩和作用によって抑制され、拡張期血圧の低下につながったと推測される。
総コレステロール値および血糖値の低下については、プロテアーゼ分解物が含む成分が腸内細菌フローラおよび血清コレステロール代謝に有益な影響を与えたことによるものと推測される。

0064

本発明によれば、疼痛緩和作用、関節機能改善作用、コレステロール低減作用、血糖低減作用および拡張期血圧低下作用を有する組成物を低コストで提供することができる。このため、本発明の組成物を用いれば、加齢等による身体機能の低下を軽減しうる、安価な内服剤を提供することができる。このため、本発明は産業上の利用可能性が高い。

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