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技術 放射線画像処理装置、プログラム及び放射線画像処理方法

出願人 コニカミノルタ株式会社
発明者 伊藤良平高木達也
出願日 2017年9月7日 (2年1ヶ月経過) 出願番号 2017-171647
公開日 2019年3月22日 (6ヶ月経過) 公開番号 2019-042408
状態 未査定
技術分野 放射線診断機器
主要キーワード 基準信号値 レンジ変更 信号値差 信号飽和 変更率 低信号領域 関心領域ROI内 三次元グラフ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (14)

課題

放射線画像に対しダイナミックレンジを変更する処理及びコントラストを変更する処理を施すことが可能な放射線画像処理装置において、放射線画像毎に被写体の体厚差による濃度差が生じるのを防ぎつつ、各放射線画像において領域毎のコントラストのばらつきが生じるのを抑制する。

解決手段

放射線画像処理装置は、基準信号値を設定する基準信号値設定と、処理対象領域における基準信号値以上(以下)の高(低)信号領域のダイナミックレンジを変更する際の変更率を、基準信号値に基づいてそれぞれ決定する変更率決定と、基準信号値又は前記変更率に基づいて、処理対象領域におけるダイナミックレンジを変更する信号領域にコントラスト変更を施す際の処理の程度であるコントラスト変更率を決定するコントラスト変更率決定と、を備える。

概要

背景

放射線画像に対しては、見やすくすること等を目的として、表示前に何らかの画像処理を施すことがある。
一方、放射線画像の被写体となる被検者の体型は様々であるため、撮影する際の放射線は、被検者毎に異なる厚さの脂肪筋肉等を透過することになる。このため、同じ部位を撮影した放射線画像であっても、放射線画像における高濃度領域低濃度領域の割合は被検者毎に大きく異なってくる。こうした濃度等の異なる放射線画像に一様の画像処理を施すと、被写体主要部が見にくくなってしまう等、適切な表示用画像が得られない可能性がある。
そこで、従来の画像処理においては、被検者の体型や撮影部位に応じた表示用画像を得るため、下記特許文献1に記載されたような技術が用いられていた。具体的には、放射線画像のヒストグラム解析し、その解析結果に基づいて被写体の体型や撮影部位を認識し、認識した体型に応じて撮影部位に対応する画像処理パラメーター補正し、補正された画像処理パラメーターを用いて画像処理を施す、というものである。

しかし、特許文献1に記載された技術は、画像処理を画像全体に対し一様に施すことしかできないため、依然として適切な表示用画像を得られるものとは言えなかった。
そこで、近年、高濃度領域と低濃度領域の割合に関わらず適切な表示用画像を得ることができるよう、特許文献2に記載されたような技術が提案されている。具体的には、画像信号のヒストグラムを作成し、該ヒストグラムに基づいて該画像信号のダイナミックレンジを算出し、このダイナミックレンジにおける基準信号値よりも信号値が高い領域と低い領域とに応じたダイナミックレンジ圧縮率をそれぞれ設定し、放射線画像の高濃度領域と低濃度領域に対してダイナミックレンジ圧縮処理を設定された圧縮率で施し、その後、放射線画像に対してダイナミックレンジ圧縮によって低下したコントラスト回復させるための階調処理を施す、というものである。

概要

放射線画像に対しダイナミックレンジを変更する処理及びコントラストを変更する処理を施すことが可能な放射線画像処理装置において、放射線画像毎に被写体の体厚差による濃度差が生じるのを防ぎつつ、各放射線画像において領域毎のコントラストのばらつきが生じるのを抑制する。放射線画像処理装置は、基準信号値を設定する基準信号値設定と、処理対象領域における基準信号値以上(以下)の高(低)信号領域のダイナミックレンジを変更する際の変更率を、基準信号値に基づいてそれぞれ決定する変更率決定と、基準信号値又は前記変更率に基づいて、処理対象領域におけるダイナミックレンジを変更する信号領域にコントラスト変更を施す際の処理の程度であるコントラスト変更率を決定するコントラスト変更率決定と、を備える。

目的

本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、放射線画像に対しダイナミックレンジを変更する処理及びコントラストを変更する処理を施すことが可能な放射線画像処理装置において、放射線画像毎に被写体の体厚差による濃度差が生じるのを防ぎつつ、各放射線画像において領域毎のコントラストのばらつきが生じるのを抑制することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

放射線画像における処理対象領域画素が有する信号値の範囲内で基準信号値を設定する基準信号値設定手段と、前記処理対象領域における前記基準信号値以上の高信号領域ダイナミックレンジを変更する際の変更率、及び前記処理対象領域における前記基準信号値以下の領域である低信号領域のダイナミックレンジを変更する際の変更の程度である変更率を、前記基準信号値に基づいてそれぞれ決定する変更率決定手段と、前記基準信号値又は前記変更率に基づいて、前記処理対象領域におけるダイナミックレンジを変更する信号領域コントラスト変更を施す際の処理の程度であるコントラスト変更率を決定するコントラスト変更率決定手段と、前記変更率決定手段が決定した変更率に基づいて、前記処理対象領域における対応する信号領域のダイナミックレンジを変更するレンジ変更手段と、前記コントラスト変更率決定手段が決定したコントラスト変更率に基づいて、前記処理対象領域における対応する信号領域にコントラスト変更を施すコントラスト変更手段と、を備えることを特徴とする放射線画像処理装置

請求項2

前記基準信号値設定手段は、前記基準信号値として、第1基準信号値、当該第1基準信号値よりも小さい第2基準信号値、及び当該第1基準信号値よりも大きい第3基準信号値を少なくとも設定し、前記変更率決定手段は、前記第3基準信号値と前記第1基準信号値との差と、前記第1基準信号値と前記第2基準信号値との差と、が近づくように前記変更率を決定することを特徴とする請求項1に記載の放射線画像処理装置。

請求項3

前記コントラスト変更率決定手段は、前記変更率決定手段が決定した変更率がダイナミックレンジを低下させるものである場合、前記コントラスト変更率をコントラストが大きくなるようにすることを特徴とする請求項1又は2に記載の放射線画像処理装置。

請求項4

前記放射線画像の中から被写体が写された被写体領域を前記処理対象領域として認識する領域認識手段を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の放射線画像処理装置。

請求項5

前記処理対象領域における所定の特徴量を横軸、その頻度縦軸とするヒストグラムを生成するヒストグラム生成手段を備え、前記基準信号値設定手段は、ヒストグラム生成手段が生成したヒストグラムの波形に基づいて前記基準信号値を設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の放射線画像処理装置。

請求項6

前記放射線画像から被写体の体厚分布推定する体厚推定手段を備え、前記ヒストグラム生成手段は、前記体厚推定手段が推定した体厚を横軸とするヒストグラムを生成することを特徴とする請求項5に記載の放射線画像処理装置。

請求項7

前記放射線画像を表示可能な表示部を備え、前記基準信号値設定手段は、前記表示部に表示された前記放射線画像においてユーザーが指定した領域における所定の信号値を基準信号値として設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の放射線画像処理装置。

請求項8

前記基準信号値設定手段は、前記第1基準信号値として、第4基準信号値と、前記第4基準信号値よりも大きい第5基準信号値と、を設定可能であり、前記変更率決定手段は、前記基準信号値設定手段が前記第4基準信号値及び前記第5基準信号値を設定した場合、前記第3基準信号値と前記第5基準信号値との差と、前記第4基準信号値と前記第2基準信号値との差と、が近づくように前記変更率を決定することを特徴とする請求項2に記載の放射線画像処理装置。

請求項9

放射線画像の画像データを入出力可能な入出力部と、前記入力部によって入力された画像データに対し、出力用画像とするための所定の画像処理を施して処理済み画像データを生成する画像処理手段と、を備え、前記基準信号値設定手段は、前記処理済み画像データに基づく処理済み画像の処理対象領域に基づいて基準信号値を設定することを特徴とする請求項1から8の何れか一項に記載の放射線画像処理装置。

請求項10

前記基準信号値、前記変更率又は前記コントラスト変更率に基づいて、コントラストを変更する信号領域に発生するノイズを抑制する際のノイズ抑制率を決定するノイズ抑制率決定手段と、前記ノイズ抑制率決定手段が決定したノイズ抑制率に基づいて、前記処理対象領域における対応する信号領域のノイズを抑制するノイズ抑制手段と、を備えることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の放射線画像処理装置。

請求項11

放射線画像に対しダイナミックレンジを変更する処理及びコントラスト変更を施すことが可能なコンピューターに、放射線画像における処理対象領域の画素が有する信号値の範囲内で基準信号値を設定する処理と、前記処理対象領域における前記基準信号値以上の高信号領域のダイナミックレンジを変更する際の変更率、及び前記処理対象領域における前記基準信号値以下の領域である低信号領域のダイナミックレンジを変更する際の変更の程度である変更率を、前記基準信号値に基づいてそれぞれ決定する処理と、前記基準信号値又は前記変更率に基づいて、前記処理対象領域におけるダイナミックレンジを変更する信号領域にコントラスト変更を施す際の処理の程度であるコントラスト変更率を決定する処理と、前記変更率決定手段が決定した変更率に基づいて、前記処理対象領域における対応する信号領域のダイナミックレンジを変更する処理と、前記コントラスト変更率決定手段が決定したコントラスト変更率に基づいて、前記処理対象領域における対応する信号領域にコントラスト変更を施す処理と、を実行させることを特徴とするプログラム

請求項12

放射線画像における処理対象領域の画素が有する信号値の範囲内で基準信号値を設定し、前記処理対象領域における前記基準信号値以上の高信号領域のダイナミックレンジを変更する際の変更率、及び前記処理対象領域における前記基準信号値以下の領域である低信号領域のダイナミックレンジを変更する際の変更の程度である変更率を、前記基準信号値に基づいてそれぞれ決定し、前記基準信号値又は前記変更率に基づいて、前記処理対象領域におけるダイナミックレンジを変更する信号領域にコントラスト変更を施す際の処理の程度であるコントラスト変更率を決定し、前記変更率決定手段が決定した変更率に基づいて、前記処理対象領域における対応する信号領域のダイナミックレンジを変更し、前記コントラスト変更率決定手段が決定したコントラスト変更率に基づいて、前記処理対象領域における対応する信号領域にコントラスト変更を施すことを特徴とする放射線画像処理方法

技術分野

0001

本発明は、放射線画像処理装置プログラム及び放射線画像処理方法に関する。

背景技術

0002

放射線画像に対しては、見やすくすること等を目的として、表示前に何らかの画像処理を施すことがある。
一方、放射線画像の被写体となる被検者の体型は様々であるため、撮影する際の放射線は、被検者毎に異なる厚さの脂肪筋肉等を透過することになる。このため、同じ部位を撮影した放射線画像であっても、放射線画像における高濃度領域低濃度領域の割合は被検者毎に大きく異なってくる。こうした濃度等の異なる放射線画像に一様の画像処理を施すと、被写体主要部が見にくくなってしまう等、適切な表示用画像が得られない可能性がある。
そこで、従来の画像処理においては、被検者の体型や撮影部位に応じた表示用画像を得るため、下記特許文献1に記載されたような技術が用いられていた。具体的には、放射線画像のヒストグラム解析し、その解析結果に基づいて被写体の体型や撮影部位を認識し、認識した体型に応じて撮影部位に対応する画像処理パラメーター補正し、補正された画像処理パラメーターを用いて画像処理を施す、というものである。

0003

しかし、特許文献1に記載された技術は、画像処理を画像全体に対し一様に施すことしかできないため、依然として適切な表示用画像を得られるものとは言えなかった。
そこで、近年、高濃度領域と低濃度領域の割合に関わらず適切な表示用画像を得ることができるよう、特許文献2に記載されたような技術が提案されている。具体的には、画像信号のヒストグラムを作成し、該ヒストグラムに基づいて該画像信号のダイナミックレンジを算出し、このダイナミックレンジにおける基準信号値よりも信号値が高い領域と低い領域とに応じたダイナミックレンジ圧縮率をそれぞれ設定し、放射線画像の高濃度領域と低濃度領域に対してダイナミックレンジ圧縮処理を設定された圧縮率で施し、その後、放射線画像に対してダイナミックレンジ圧縮によって低下したコントラスト回復させるための階調処理を施す、というものである。

先行技術

0004

特開2003−284713号公報
特開平9−130609号公報

発明が解決しようとする課題

0005

特許文献2に記載された技術は、被写体主要部の濃度を基準信号値に設定することにより、主要部以外の領域にのみダイナミックレンジ圧縮処理を施すため、主要部のコントラストが低下するのを防ぎつつ、被検者の体型や撮影部位に応じた画像処理を施すことができるものではあった。
しかし、特許文献2に記載された技術では、コントラストを回復させる階調処理を画像全体に一様に施してしまうため、せっかくコントラストの低下を抑えた被写体主要部もコントラストが強調されてしまい、画像全体のコントラストを一定にすることはできなかった。

0006

本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、放射線画像に対しダイナミックレンジを変更する処理及びコントラストを変更する処理を施すことが可能な放射線画像処理装置において、放射線画像毎に被写体の体厚差による濃度差が生じるのを防ぎつつ、各放射線画像において領域毎のコントラストのばらつきが生じるのを抑制することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

前記の問題を解決するために、本発明は、
放射線画像における処理対象領域画素が有する信号値の範囲内で基準信号値を設定する基準信号値設定手段と、
前記処理対象領域における前記基準信号値以上の高信号領域のダイナミックレンジを変更する際の変更率、及び前記処理対象領域における前記基準信号値以下の領域である低信号領域のダイナミックレンジを変更する際の変更の程度である変更率を、前記基準信号値に基づいてそれぞれ決定する変更率決定手段と、
前記基準信号値又は前記変更率に基づいて、前記処理対象領域におけるダイナミックレンジを変更する信号領域にコントラスト変更を施す際の処理の程度であるコントラスト変更率を決定するコントラスト変更率決定手段と、
前記変更率決定手段が決定した変更率に基づいて、前記処理対象領域における対応する信号領域のダイナミックレンジを変更するレンジ変更手段と、
前記コントラスト変更率決定手段が決定したコントラスト変更率に基づいて、前記処理対象領域における対応する信号領域にコントラスト変更を施すコントラスト変更手段と、を備えることを特徴とする。

発明の効果

0008

本発明によれば、放射線画像毎に被写体の体厚差による濃度差が生じるのを防ぎつつ、各放射線画像において領域毎のコントラストのばらつきが生じるのを抑制することができる。その結果、被写体の体厚によらず、画像の見え方を一定にすることができる。

図面の簡単な説明

0009

本実施形態に係る放射線画像処理装置の構成を表すブロック図である。
図1の放射線画像処理装置が実行する画像処理を表すフローチャートである。
図1の放射線画像処理装置が処理する対象となる放射線画像の一例である。
図3の放射線画像のヒストグラムである。
図4のヒストグラムを用いた基準信号値の設定方法を示す概念図である。
図3の放射線画像を用いた基準信号値の設定方法を示す概念図である。
他の放射線画像を用いた基準信号値の設定方法を示す概念図である。
図1の放射線画像処理装置が実行する画像処理において用いられる変換式グラフである。
図1の放射線画像処理装置が実行する画像処理において用いられる変換式のグラフである。
図1の放射線画像処理装置がダイナミックレンジの変更を行う前後の放射線画像のヒストグラムである。
本実施形態の変形例に係る放射線画像処理装置が実行する放射線画像を用いた基準信号値の設定方法を示す概念図である。
本実施形態の変形例に係る放射線画像処理装置が生成する体厚の分布を表す三次元グラフである。
本実施形態の変形例に係る放射線画像処理装置が実行するダイナミックレンジの変更方法を示す概念図である。

実施例

0010

以下、図を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されるものではない。

0011

〔放射線画像処理装置の構成〕
まず、本実施形態に係る放射線画像処理装置1の構成について説明する。図1は、放射線画像処理装置1の構成を表すブロック図である。
放射線画像処理装置1は、外部から得た放射線画像の画像データに所定の画像処理を施すためのものである。
また、放射線画像処理装置1は、図示しない放射線発生装置や、放射線画像撮影装置コンソール等で構成される放射線画像撮影システム、あるいは放射線科情報システム(Radiology Information System:RIS)や、画像保存通信ステム(Picture Archiving and Communication System:PACS)等との接続が可能となっている。
なお、本発明における放射線画像処理装置1は、コンソールと一体に構成する(コンソールに放射線画像処理装置の機能を持たせる)ことも可能である。

0012

放射線画像処理装置1は、PCや携帯端末、あるいは専用の装置として構成されており、図1に示したように、制御部11や、入出力部12、記憶部13、表示部14、操作部15等を備えている。各部11〜45はバス16によって接続されている。

0013

制御部11は、CPU、RAM等で放射線画像処理装置1の各部の動作を統括的に制御するように構成されている。具体的には、記憶部13に記憶されている各種処理プログラム読み出してRAMに展開し、当該処理プログラムに従って各種処理を実行する。

0014

入出力部12は、外部(放射線画像撮影装置やコンソール等)から放射線画像の画像データを入力したり、画像処理を施した処理済み画像データを外部へ出力したりするためのものである。
また、入出力部12は、ネットワークインターフェース等により、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネット等の通信ネットワークを介して接続されたとの間で画像データ等の送受信を行うことが可能に構成してもよいし、有線接続するためのケーブルを差し込むことが可能なコネクター、あるいはUSBメモリーSDカード等を差し込むことが可能なポート等で構成することもできる。

0015

記憶部13は、HDD(Hard Disk Drive)や半導体メモリー等により構成され、後述する画像処理をはじめとする各種処理を実行するための処理プログラムや、当該処理プログラムの実行に必要なパラメーターや、後述する変換式あるいはテーブル、ファイル等を記憶している。
また、記憶部13は、外部から入力された画像データや、自身が画像処理を施して得られた処理済み画像データを記憶しておくことが可能となっている。
なお、撮影対象患者情報、撮影部位、撮影方向、各種撮影条件等の撮影オーダー情報を記憶することが可能としてもよい。

0016

表示部14は、LCD等のモニターで構成されており、制御部11から入力される表示信号の指示に従って各種画像を表示することが可能となっている。

0017

操作部15は、各種キーを備えたキーボードマウス等のポインティングデバイス、あるいは表示部14に積層されたタッチパネルを備えて構成され、キーボードに対するキー操作やマウス操作、あるいはタッチパネルに対するタッチ操作の位置に応じて入力された操作信号を制御部11に出力する。

0018

次に、この放射線画像処理装置1が実行する画像処理について具体的に説明する。図2は画像処理のフローチャートである。
上述したように構成された放射線画像処理装置1の制御部11は、例えば、外部から放射線画像の画像データが入力されたこと、操作部15に処理の開始を指示する操作がなされたこと、操作部15に複数格納されている画像データの中から処理対象とする画像データを選択する操作がなされたこと等を契機として、図2のフローチャートで表される画像処理を実行するようになっている。

0019

画像処理では、まず、画像処理を施す対象の放射線画像Iの中から被写体が写された被写体領域を認識する(ステップS1)。放射線画像Iの撮影においては、放射線の照射野を絞ることがあるため、放射線画像Iには、例えば、図3に示したように、中央部の、照射野内領域RIと、その周囲の、放射線がほとんど照射されずに白っぽくなっている照射野外領域ROと、が存在する。また、照射野内領域RIには、撮影の仕方によって、実際に被写体の一部(ここでは大腿部)が写されている被写体領域Rの他に、信号飽和して黒くつぶれた信号飽和領域RSが存在することがある。このステップS1では、対象の放射線画像Iの中から被写体領域Rとして抜き出す(信号飽和領域RS及び照射野外領域ROを省く)。本実施形態においては、この被写体領域Rが、本発明における処理対象領域となる。すなわち、制御部11は、本発明における領域認識手段をなす。
なお、図3には、一部が被写体領域Rとなっている放射線画像Iを例示したが、全体が被写体領域Rになっている放射線画像Iを用いる場合には、全体を処理対象領域としてもよいし、任意の一部を処理対象領域としてもよい。

0020

被写体領域Rを認識した後は、放射線画像Iにおける処理対象領域Rの各画素が有する信号値の範囲内で少なくとも3つの基準信号値を設定する(ステップS2)。
本実施形態では、中信号値SS、当該中信号値SSよりも小さい低信号値SL、及び当該中信号値SSよりも大きい高信号値SHを少なくとも設定するようになっている。この中信号値SS、低信号値SL、高信号値SHは、本発明における第1基準信号値、第2基準信号値、第3基準信号値にそれぞれ相当する。
各基準信号値の設定方法としては、ヒストグラムを用いる方法や、画像認識を用いた方法、又はそれらを組み合わせた方法等がある。

0021

ヒストグラムを用いて基準信号値を設定する場合には、ステップS2を実行する前に被写体領域のヒストグラムを生成する処理を行うようにしておく。すなわち、制御部11を、本発明におけるヒストグラム生成手段として機能させる。ヒストグラムは、被写体領域を構成する複数の画素の信号値や、各画素における被写体の体厚、各画素における散乱線含有率等を横軸、その頻度縦軸とする。
なお、ヒストグラムを生成する際には、信号値の分布から人工物に対応する信号値を除去するようにするのが好ましい。
また、被写体領域を更に骨の領域とそれ以外の領域とに分けてヒストグラムを生成するようにしてもよい。

0022

得られるヒストグラムは、被写体の体厚に応じて異なる特徴を示す。
例えば、体厚が小さい被写体の放射線画像から得られるヒストグラムは、図4(a)に示したように、信号値の分布が標準よりも高信号値側にシフトしているとともに分布の幅が小さいものとなる。
一方、体厚が大きい被写体の放射線画像から得られるヒストグラムは、図4(b)に示したように、信号値の分布が標準よりも低信号値側にシフトしているとともに分布の幅が大きいものとなる。
なお、図4のグラフは、説明のために便宜上図示したものであり、必ずしも可視化する必要は無い。

0023

中信号値SSは、被写体領域において最も詳しく見たい領域(以下、関心領域ROI)における所定の信号値とするのが好ましい。
ヒストグラムを用いてい基準信号値を設定する場合には、図5(a)に示したように、信号値が高い(低い)方から数えたときに、例えば被写体領域を構成する全画素の50%目となる画素の信号値を中信号値SSとする方法がある。
なお、何%目の画素の信号値を中信号値SSとするかは、撮影部位毎に適宜変更するようにしても良い。
また、ヒストグラムが図5に示したような二つの極大を有するグラフを描くような場合には、図5(b)に示したように、それらの間の極小に対応する信号値を中信号値SSとすることもできる。

0024

一方、画像認識を用いて基準信号値を設定する場合には、関心領域ROIの中のいずれかの画素の信号値を中信号値SSとする。関心領域ROIは、例えば図6に示したように、が表示部14に表示された放射線画像Iにおいてユーザー指定した領域とする。
画素は、関心領域ROI内で最も高い(低い)信号値を有するもの、最も頻度の高い信号値を有するもの、中央値となる信号値を有するもの、平均値に近い信号値を有するもの等、任意のものを選ぶことができる。

0025

高信号値SH及び低信号値SLは、被写体領域における略最も高い信号値及び略最も低い信号値とするのが好ましい。
ヒストグラムを用いる場合には、黒つぶれや白とびしていない画素を安定的に選択する観点から、例えば、図5(a)に示したように、最も高い(低い)信号値から数えて所定個数目(例えば被写体領域を構成する全画素の1%目)の画素の信号値を高信号値SHあるいは低信号値SLとする方法がある。
ヒストグラムが図5に示したような二つの極大を有するグラフを描くような場合には、図5(b)に示したように、低信号値側の極大に対応する信号値を低信号値SLとし、高信号値側の極大に対応する信号値を高信号値SHとすることもできる。

0026

一方、画像認識を用いる場合には、まず、被写体領域において最も暗く写る(信号値が高い)第1特定領域R1及び最も明るく写る(信号値が低い)第2特定領域を認識する。例えば、図6に示した大腿部の放射線画像Iにおいては、大腿骨の中間部が第1特定領域R1、骨盤が第2特定領域となる。一方、図7に示した胸部の放射線画像においては、肺野が第1特定領域R1であり、椎体が第2特定領域R2となる。そして、第1特定領域R1における特定の信号値を高信号値SHとし、第2特定領域R2における特定の信号値を低信号値SLとする。特定の信号値としては、例えば最も高い信号値、最も頻度の高い信号値、中央値、平均値等が挙げられる。

0027

また、ヒストグラムと画像認識を組み合わせる場合には、例えば、ヒストグラムを用いて低信号値SL及び高信号値SHを設定し、放射線画像Iの中からユーザーの指定に基づいて中信号値SSを設定する方法がある。
このように基準信号値の設定を行う本実施形態の制御部11は、本発明における基準信号値設定手段をなす。

0028

基準信号値を設定した後は、基準信号値の差を算出する(ステップS3)。具体的には、高信号値SHと中信号値SSとの差SH−SS、及び中信号値SSと低信号値SLとの差SS−SLをそれぞれ算出する。

0029

各基準信号値の差を算出した後は、被写体領域のダイナミックレンジ(以下DR)を変更する際の変更(圧縮又は伸長)の程度であるレンジ変更率を決定する(ステップS4)。具体的には、基準信号値の差をレンジ変更率に変換する変換式あるいはテーブルを用い、被写体領域における中信号値SS以上の高信号領域のDRを変更する際のレンジ変更率、及び処理対象領域における中信号値SS以下の領域である低信号領域のDRを変更する際のレンジ変更率をそれぞれ決定する。すなわち、制御部11は、本発明におけるレンジ変更率決定手段をなす。

0030

横軸を信号値差、縦軸をレンジ変更率として変換式F1をグラフ化すると、例えば図8に示したような右肩上がりの線(直線又は曲線)を描く。すなわち、変換式は、信号値差が大きいほどレンジ変更率を大きくするようなものとなっている。このような変換式を用いることで、制御部11は、高信号値SHと中信号値SSとの差SH−SSと、中信号値SSと低信号値SLとの差SS−SLと、が近づくようにレンジ変更率を決定するようになる(図8のように、SS−SLよりもSH−SSの方が大きい場合には、高信号領域により強いDR圧縮かけられることになる)。

0031

なお、ステップS4で用いる変換式又はテーブルは、複数種類用意しておき、撮影条件等に応じて使い分けたり、得られた2つの信号値差を略等しくできるようなものを選択したりするようにしてもよい。
また、信号値差が所定値より小さい場合に、レンジ変更率がマイナスになる(DRを伸長させる)変換式又はテーブルを用いるようにしてもよい。
また、低信号領域又は高信号領域の一方のレンジ変更率をゼロとし、他方の信号領域のみ実際にDRが変更されるようにしてもよい。
また、決定したレンジ変更率を、ユーザーの操作に基づいて変更できるようにしてもよい。

0032

また、ステップS4と並行又は前後して、コントラストを変更する際の変更(強調又はぼかし)の程度であるコントラスト変更率を決定する(ステップS5)。
具体的には、基準信号値の差又はレンジ変更率をコントラスト変更率に変換する変換式あるいはテーブルを用い、被写体領域における中信号値SS以上の高信号領域にコントラスト変更を施す際の程度、及び処理対象領域における中信号値SS以下の領域である低信号領域にコントラスト変更を施す際の処理の程度をそれぞれ決定する。すなわち、制御部11は、本発明におけるコントラスト変更率決定手段をなす。
なお、本実施形態における強調処理は、画像におけるエッジ細部等の高周波成分の強調(画像先鋭化)であってもよいし、コントラストを強調する階調処理であってもよい。

0033

横軸を信号値差、縦軸をコントラスト変更率として変換式F2をグラフ化すると、例えば図9に示したような右肩上がりの線(直線又は曲線)を描くもの、すなわち、信号値差やレンジ変更率が大きいほどコントラスト変更率を大きくするものとなっている。このような変換式を用いることで、信号値差やレンジ変更率が大きい領域ほど強い強調がかけられるようになる(図8のように、SS−SLよりもSH−SSの方が大きい場合には、高信号領域により強いコントラスト強調がかけられることになる)。

0034

なお、ステップS5で用いる変換式又はテーブルは、撮影部位等に応じて複数種類用意しておいてもよい。
また、信号値差が所定値より小さい場合あるいはレンジ変更率がマイナスの場合に、コントラスト変更率がマイナスになる(画像をぼかす)変換式又はテーブルを用いるようにしてもよい。
また、低信号領域又は高信号領域の一方のコントラスト変更率をゼロとし、他方の信号領域のみ実際に画像強調が施されるようにしてもよい。
また、決定したコントラスト変更率を、ユーザーの操作に基づいて変更できるようにしてもよい。

0035

レンジ変更率及びコントラスト変更率を決定した後は、ステップS4で決定したレンジ変更率に基づいて、被写体領域における対応する信号領域のDRを変更する(ステップS6)。すなわち、制御部11は、本発明におけるレンジ変更手段をなす。
上述したような信号値差が大きくなるに従ってDR変換率を高くする変換式を用いることで、図10(a)〜(c)に示したような、一方の信号値差が他方の信号値差よりも大きいヒストグラムの場合には、信号値差の大きい領域の方にDRが強く変更され、図10(d)〜(f)に示したように、両方の信号値差が近づく(同程度になる)。

0036

DR変換処理を施した後は、ステップS5で決定したコントラスト変更率に基づいて、被写体領域における対応する信号領域にコントラスト変更を施す(ステップS7)。すなわち、制御部11は、本発明におけるコントラスト変更手段をなす。
上述したような信号値差又はレンジ変更率が大きくなるに従ってコントラスト変更率を高くする変換式を用いることで、DR圧縮が強くなされた領域に強い強調が施され、両方の信号領域におけるコントラストが同程度になるよう変更される。

0037

このように、本実施形態の画像処理では、信号領域毎にDR変更の程度を変えるだけでなく、画像強調の程度も信号領域毎に変えるため、濃度を調節した後のコントラストを一定にすることができる。
なお、DR変更によるコントラスト低下の影響を予め予測することが可能であれば、ステップS6(DR変更)の前にステップS7の処理(画像強調)を行うようにしてもよい。

0038

このような放射線画像処理装置1を用いて放射線画像に画像処理を施せば、被写体の体厚差による関心領域の濃度変動を抑制するとともに、体厚差及び施したDR変更の程度によらずコントラストを一定に保つことができる。その結果、被写体の体厚によらず、放射線画像の見え方を一定にすることができる。

0039

なお、撮影部位によって、図11に示したように、複数の中信号値、すなわち第1中信号値SSaと、第1中信号値SSaよりも大きい第2中信号値SSbと、を設定し、高信号値SHと第2中信号値SSbとの差と、第1中信号値SSaと低信号値SLとの差と、が近づく(略等しくなる)ようにレンジ変更率を決定するようにしても良い。この第1中信号値SSa、第2中信号値SSbは、本発明における第4基準信号値、第5基準信号値にそれぞれ相当する。
このようにすれば、中信号値SSが一つだけの場合に比べ、よりきめ細かくDR圧縮を行うことができる。

0040

また、放射線画像を、体厚の分布(例えば図12に示したような、X,Yを放射線画像における画素の座標、Zをその画素における体圧とする三次元グラフG)に変換し、体厚を横軸とするヒストグラムを生成し、そこから基準信号値を設定するようにしても良い。この場合、制御部11は、本発明における体厚推定手段として機能することとなる。
体厚の分布を得る際には、精度向上のため、管電圧値mAs値、SIDなどの撮影条件や身長体重などの身体情報を用いることもできる。
同じ体厚の被写体を撮影した場合であっても、管電圧によって信号値に差が出てくるが、このようにすれば、管電圧の差による影響を受けにくくすることができる。

0041

また、入出力部12によって入力された画像データに対し、表示用画像とするための所定の画像処理を施して処理済み画像データを生成し、処理済み画像データに基づく処理済み画像の処理対象領域に基づいて基準信号値を設定するようにしてもよい。この場合、制御部11は、本発明における画像処理手段をなすこととなる。
このようにすれば、元のRaw画像からG値やLUTルックアップテーブル)を大幅に変更し、画像全体の濃度が変化する場合でも対応することができる。

0042

また、基準信号値、レンジ変更率又はコントラスト変更率に基づいて、画像を強調する信号領域に発生するノイズを抑制する際のノイズ抑制率を決定し、決定したノイズ抑制率に基づいて、処理対象領域における対応する信号領域のノイズを抑制するようにしてもよい。この場合、制御部11は、本発明におけるノイズ抑制率決定手段及びノイズ抑制手段として機能することとなる。
コントラスト変更によりコントラストを強くすると粒状性が悪化してしまうことが多いが、このようにすれば、強いコントラスト変更を施した場合であっても、ノイズを抑制することができる。

0043

また、信号値差に応じて、DRの変更をかけ始める信号値を変えるようにしても良い。低信号領域の場合を例にとると、信号値差が比較的大きい場合には、図13(a)に示したように、中信号値SSよりも低信号側へずれた信号値KIと低信号値SLとの間にDL変更処理を施し、信号値差が比較的小さい場合には、図13(c)に示したように、中信号値SSよりも高信号側へずれた信号値KIと高信号値SHとの間にDL変更処理を施す。
このようにすれば、中信号値SSの大きさによらず、高信号領域及び低信号領域のDR変更のかかり方のバランスを変えることができる。

0044

また、以上の説明では、本発明に係るプログラムのコンピューター読み取り可能な媒体としてHDDや半導体メモリーを使用した例を開示したが、この例に限定されない。
その他のコンピューター読み取り可能な媒体として、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリーCD−ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。
また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)も本発明に適用される。

0045

1放射線画像処理装置
11 制御部
12入出力部
13 記憶部
14 表示部
15 操作部
16バス
F1,F2変換式
I放射線画像
KI信号値
R被写体領域(処理対象領域)
R1,R2 特定領域
ROI関心領域(ユーザーが指定した領域)
RS信号飽和領域
SH 高信号値(基準信号値)
SL 低信号値(基準信号値)
SS,SSa,SSb 中信号値(基準信号値)

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