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技術 光ネットワーク制御装置、光パス経路切替方法及びプログラム

出願人 日本電信電話株式会社
発明者 田中貴章乾哲郎長津尚英
出願日 2017年8月25日 (3年4ヶ月経過) 出願番号 2017-162362
公開日 2019年3月14日 (1年9ヶ月経過) 公開番号 2019-041263
状態 未査定
技術分野 小規模ネットワーク(3)ループ,バス以外 光通信システム
主要キーワード 経路切替制御 割り込み元 空き周波数帯域 変調強度 占有周波数 レート制限 割り込み可能 多値度
関連する未来課題
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図面 (9)

課題

光通信ネットワークにおける切替先経路に十分な周波数帯域がない場合にも、光パス接続性を確保しつつ経路の切り替えを可能とする。

解決手段

光通信ネットワーク3は、複数の光ノードリンクで接続した構成である。光ネットワーク制御装置5の光パス切替判定部52は、光通信ネットワーク3に設定された経路切替対象の光パスaの経路を切り替える際に、切替先経路を構成するリンクのうちリンクB−Cにおいて光パスaを割り当て可能な周波数帯域が不足している場合に、リンクB−Cを既に使用している他の光パスbの変調方式サブキャリア数シンボルレート及びFECのうち少なくとも1つを変更して他の光パスbが割り当てられている周波数f1、f2のうちf2を割込先周波数として開放し、開放された割込先周波数f2に経路切替対象の光パスaを割り当てる。

概要

背景

光通信ネットワークにおいては、デジタルコヒーレント伝送方式およびデジタル信号処理などの技術進展に伴い、複数の変調方式を柔軟に選択できる適応多値復調技術や、大容量のレートを実現するために複数の光信号キャリア)を周波数軸で隣接させて並列伝送するマルチキャリア伝送方式、複数のシンボルレート使い分ける方式などが実現可能になっている。そして、クライアントデータレート伝送距離に応じて、これらの変調方式、キャリア数、シンボルレート、Forward Error Correction(FEC)などのパラメータを適応的に選択し、これらのスペクトルフレキシブルグリッドと呼ばれる柔軟な周波数間隔上に割り当てることで、光通信ネットワークにおける周波数資源の高効率な利用を可能とする光通信ネットワーク技術の検討が進んでいる。

例えば、変調方式にはQuadrature Phase Shift Keying(QPSK)や8-ary Quadrature Amplitude Modulation(8QAM)、16-ary QAM(16QAM)等があり、その変調強度多値度)が大きいほど同一シンボルレートに対して多くのデータを伝送することが可能となるが、その一方で雑音耐力劣化するため、伝送距離が短くなる。

クライアント信号を載せるキャリアについては、クライアントのデータが小さい場合は、マルチキャリアを構成する一部のサブキャリアレーザオフにすることにより、不要な周波数資源の利用を抑止し、かつ消費電力を抑えることができる。また同様に、クライアントのデータ量や伝送距離に応じてシンボルレートの設定を行ったり、FECの強度を設定したりすることで、周波数資源の利用効率を高めたり、伝送効率を高めたりすることができる。

これらの仕組みを光通信ネットワークにおける光パス経路故障への復旧に用いる検討も行われている(例えば、非特許文献1参照)。通常の運用状態では、大容量のデータを伝送するために多値度の大きい変調方式や大きなシンボルレートを選択し、地点間を最短通信経路現用系経路)を用いて伝送する。ここで経路の一部で障害が発生すると、光通信ネットワークの制御・管理を行うネットワーク管理システム迂回経路予備系経路)を探索し、当該経路への切り替えを行う。

一般に、予備系経路は現用系経路よりも長距離であるため、光信号が到達可能かどうかの判定を行う必要がある。もし現用系経路で用いていた変調方式やシンボルレートで予備系経路においても光信号が到達可能であり、かつ予備系経路上の周波数に十分な空きがあれば、光送受信器において変調方式等のパラメータを変更する必要がない。予備系経路上の周波数帯域に空きがあっても伝送距離の長延化による信号品質の劣化によって光信号が到達不可能であった場合は、例えば16QAMからQPSKのようにより多値度の低い変調方式に切り替える方法、シンボルレートを上げる方法、FEC強度を上げる方法のうち少なくとも1つ方法を用いることにより、伝送距離を伸ばすことで光信号を到達させることができる。特に、変調方式の多値度を下げた場合は伝送データレートが下がることになるが、例えばルータ等でトラフィック優先度に基づいてレート制限をかけることにより、高優先トラフィックのみ接続性を確保することができる。

概要

光通信ネットワークにおける切替先経路に十分な周波数帯域がない場合にも、光パスの接続性を確保しつつ経路の切り替えを可能とする。光通信ネットワーク3は、複数の光ノードリンクで接続した構成である。光ネットワーク制御装置5の光パス切替判定部52は、光通信ネットワーク3に設定された経路切替対象の光パスaの経路を切り替える際に、切替先経路を構成するリンクのうちリンクB−Cにおいて光パスaを割り当て可能な周波数帯域が不足している場合に、リンクB−Cを既に使用している他の光パスbの変調方式、サブキャリア数、シンボルレート及びFECのうち少なくとも1つを変更して他の光パスbが割り当てられている周波数f1、f2のうちf2を割込先周波数として開放し、開放された割込先周波数f2に経路切替対象の光パスaを割り当てる。

目的

本発明は、光通信ネットワークにおける切替先経路に十分な周波数帯域がない場合にも、光パスの接続性を確保しつつ経路の切り替えを可能とする光ネットワーク制御装置、光パス経路切替方法及びプログラムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

複数の光ノードリンクで接続した光通信ネットワークに設定された経路切替対象の光パス経路切替先経路に切り替える際に、前記切替先経路を構成する前記リンクのうち少なくとも一部のリンクにおいて経路切替対象の前記光パスを割り当て可能な周波数帯域不足している場合に、周波数帯域が不足している前記リンクを既に使用している他の光パスの変調方式サブキャリア数シンボルレート及び前方誤り訂正のうち少なくとも1つを変更して前記他の光パスが割り当てられている周波数帯域の一部を割込周波数として開放し、開放した前記割込先周波数に経路切替対象の前記光パスを割り当てる光パス切替部、を備える光ネットワーク制御装置

請求項2

前記光パス切替部は、前記割込先周波数又は前記切替先経路を、前記割込先周波数の開放後も前記他の光パスの通信持続可能であり、かつ、前記割込先周波数に割り当てられている他の光パスの数が、少ないパス数であると判断される所定条件を満たすように選択する、請求項1に記載の光ネットワーク制御装置。

請求項3

前記光通信ネットワークにおける各々の光パスには、割り込み可能周波数帯域幅が設定されており、前記光パス切替部は、割り込み可能な周波数帯域幅が経路切替対象の前記光パスに必要な周波数帯域幅以上である他の光パスが割り当てられている周波数帯域の一部を前記割込先周波数として開放するように、前記割込先周波数又は前記切替先経路を選択する、請求項1又は請求項2に記載の光ネットワーク制御装置。

請求項4

光ネットワーク制御装置が実行する光パス経路切替方法であって、複数の光ノードをリンクで接続した光通信ネットワークに設定された経路切替対象の光パスの経路を切替先経路に切り替える際に、前記切替先経路を構成する前記リンクのうち少なくとも一部のリンクにおいて経路切替対象の前記光パスを割り当て可能な周波数帯域が不足している場合に、周波数帯域が不足している前記リンクを既に使用している他の光パスの変調方式、サブキャリア数、シンボルレート及び前方誤り訂正のうち少なくとも1つを変更して前記他の光パスが割り当てられている周波数帯域の一部を割込先周波数として開放し、開放した前記割込先周波数に経路切替対象の前記光パスを割り当てる光パス切替ステップ、を有する光パス経路切替方法。

請求項5

コンピュータを、請求項1から請求項3のいずれか一項の光ネットワーク制御装置として動作させるプログラム

技術分野

背景技術

0002

光通信ネットワークにおいては、デジタルコヒーレント伝送方式およびデジタル信号処理などの技術進展に伴い、複数の変調方式を柔軟に選択できる適応多値復調技術や、大容量のレートを実現するために複数の光信号キャリア)を周波数軸で隣接させて並列伝送するマルチキャリア伝送方式、複数のシンボルレート使い分ける方式などが実現可能になっている。そして、クライアントデータレート伝送距離に応じて、これらの変調方式、キャリア数、シンボルレート、Forward Error Correction(FEC)などのパラメータを適応的に選択し、これらのスペクトルフレキシブルグリッドと呼ばれる柔軟な周波数間隔上に割り当てることで、光通信ネットワークにおける周波数資源の高効率な利用を可能とする光通信ネットワーク技術の検討が進んでいる。

0003

例えば、変調方式にはQuadrature Phase Shift Keying(QPSK)や8-ary Quadrature Amplitude Modulation(8QAM)、16-ary QAM(16QAM)等があり、その変調強度多値度)が大きいほど同一シンボルレートに対して多くのデータを伝送することが可能となるが、その一方で雑音耐力劣化するため、伝送距離が短くなる。

0004

クライアント信号を載せるキャリアについては、クライアントのデータが小さい場合は、マルチキャリアを構成する一部のサブキャリアレーザオフにすることにより、不要な周波数資源の利用を抑止し、かつ消費電力を抑えることができる。また同様に、クライアントのデータ量や伝送距離に応じてシンボルレートの設定を行ったり、FECの強度を設定したりすることで、周波数資源の利用効率を高めたり、伝送効率を高めたりすることができる。

0005

これらの仕組みを光通信ネットワークにおける光パス経路故障への復旧に用いる検討も行われている(例えば、非特許文献1参照)。通常の運用状態では、大容量のデータを伝送するために多値度の大きい変調方式や大きなシンボルレートを選択し、地点間を最短通信経路現用系経路)を用いて伝送する。ここで経路の一部で障害が発生すると、光通信ネットワークの制御・管理を行うネットワーク管理システム迂回経路予備系経路)を探索し、当該経路への切り替えを行う。

0006

一般に、予備系経路は現用系経路よりも長距離であるため、光信号が到達可能かどうかの判定を行う必要がある。もし現用系経路で用いていた変調方式やシンボルレートで予備系経路においても光信号が到達可能であり、かつ予備系経路上の周波数に十分な空きがあれば、光送受信器において変調方式等のパラメータを変更する必要がない。予備系経路上の周波数帯域に空きがあっても伝送距離の長延化による信号品質の劣化によって光信号が到達不可能であった場合は、例えば16QAMからQPSKのようにより多値度の低い変調方式に切り替える方法、シンボルレートを上げる方法、FEC強度を上げる方法のうち少なくとも1つ方法を用いることにより、伝送距離を伸ばすことで光信号を到達させることができる。特に、変調方式の多値度を下げた場合は伝送データレートが下がることになるが、例えばルータ等でトラフィック優先度に基づいてレート制限をかけることにより、高優先トラフィックのみ接続性を確保することができる。

先行技術

0007

M. Jinno,et al.,“Spectrum-Efficient and Scalable Elastic Optical Path Network: Architecture, Benefits, and Enabling Technologies”,IEEE Communications Magazine, November 2009,p.71

発明が解決しようとする課題

0008

しかしながら、従来の経路故障復旧方式では、光送受信器のパラメータ設定変更によって光信号が到達可能であっても、迂回先に十分な周波数帯域がない場合はその迂回経路に切り替えることができない。

0009

図8に従来の迂回経路への切り替え方式を示す。図8に示す光通信ネットワークは、ノードA、ノードB、ノードC、ノードDの4つの光ノードを有する。以下では、ノードXとノードY間のリンクをX−Yのように記載し、ノードXからノードYを経由してノードZに至るリンクをX−Y−Zのように記載する。光通信ネットワークには、光パスaと光パスbが設定されている。初期状態では、光パスaは16QAMの変調方式を用いてリンクA−Dを通過し、光パスbは、16QAMを2キャリア用いるマルチキャリア構成でリンクB−C間を通過する。ここでは、ある周波数幅図8では16QAMの信号を示す周波数幅)を1単位とし、その単位数によって周波数帯域幅表現するが、この表現でも一般性を失わない。

0010

ここで、リンクA−Dに障害が発生し、光パスaの接続が切れると、光パスaは迂回経路を用いて接続の復旧を試みる。光パスaは迂回経路であるリンクA−B−C−Dの経路に切り替えるために、より多値度の低い変調方式(QPSK等)に変更を行う。光パスaのデータレートが切り替え前後で同一であるとすると、迂回経路ではシンボルレートを増加させる必要があり、2単位分の周波数帯域を要する。しかし、迂回経路におけるリンクB−C間には既に2単位分のキャリアを用いる光パスbが割り当てられており、迂回経路に必要とされる周波数帯域の空きがない。このため、光パスaは迂回経路に切り替えることができず、通信断が発生する。

0011

記事情に鑑み、本発明は、光通信ネットワークにおける切替先経路に十分な周波数帯域がない場合にも、光パスの接続性を確保しつつ経路の切り替えを可能とする光ネットワーク制御装置、光パス経路切替方法及びプログラムを提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0012

本発明の一態様は、複数の光ノードをリンクで接続した光通信ネットワークに設定された経路切替対象の光パスの経路を切替先経路に切り替える際に、前記切替先経路を構成する前記リンクのうち少なくとも一部のリンクにおいて経路切替対象の前記光パスを割り当て可能な周波数帯域が不足している場合に、周波数帯域が不足している前記リンクを既に使用している他の光パスの変調方式、サブキャリア数、シンボルレート及び前方誤り訂正のうち少なくとも1つを変更して前記他の光パスが割り当てられている周波数帯域の一部を割込先周波数として開放し、開放した前記割込先周波数に経路切替対象の前記光パスを割り当てる光パス切替部、を備える光ネットワーク制御装置である。

0013

また、本発明の一態様は、上述の光ネットワーク制御装置であって、前記光パス切替部は、前記割込先周波数又は前記切替先経路を、前記割込先周波数の開放後も前記他の光パスの通信持続可能であり、かつ、前記割込先周波数に割り当てられている他の光パスの数が、少ないパス数であると判断される所定条件を満たすように選択する。

0014

また、本発明の一態様は、上述の光ネットワーク制御装置であって、前記光通信ネットワークにおける各々の光パスには、割り込み可能な周波数帯域幅が設定されており、前記光パス切替部は、割り込み可能な周波数帯域幅が経路切替対象の前記光パスに必要な周波数帯域幅以上である他の光パスが割り当てられている周波数帯域の一部を前記割込先周波数として開放するように、前記割込先周波数又は前記切替先経路を選択する。

0015

また、本発明の一態様は、光ネットワーク制御装置が実行する光パス経路切替方法であって、複数の光ノードをリンクで接続した光通信ネットワークに設定された経路切替対象の光パスの経路を切替先経路に切り替える際に、前記切替先経路を構成する前記リンクのうち少なくとも一部のリンクにおいて経路切替対象の前記光パスを割り当て可能な周波数帯域が不足している場合に、周波数帯域が不足している前記リンクを既に使用している他の光パスの変調方式、サブキャリア数、シンボルレート及び前方誤り訂正のうち少なくとも1つを変更して前記他の光パスが割り当てられている周波数帯域の一部を割込先周波数として開放し、開放した前記割込先周波数に経路切替対象の前記光パスを割り当てる光パス切替ステップ、を有する。

0016

また、本発明の一態様は、コンピュータを、上述の光ネットワーク制御装置として動作させるプログラムである。

発明の効果

0017

本発明により、光通信ネットワークにおける切替先経路に十分な周波数帯域がない場合にも、光パスの接続性を確保しつつ経路を切り替えることが可能となる。

図面の簡単な説明

0018

本発明の第1の実施形態による光通信ネットワークシステムを示す図である。
同実施形態による光ネットワーク制御装置の制御対象を示す図である。
同実施形態による光ネットワーク制御装置による予備系経路への切り替え処理を示すフローチャートである。
同実施形態による予備系経路の割り込み候補となる周波数および光パスの探索例を示す図である。
第2の実施形態による光ネットワーク制御装置の動作を示すフローチャートである。
同実施形態による割込先周波数の判定例を示す図である。
第3の実施形態による割り込み先の周波数の選択例を示す図である。
従来の迂回経路への切り替え方式を示す図である。

実施例

0019

以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。

0020

(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態による光通信ネットワークシステム1を示す図である。同図に示す光通信ネットワークシステム1は、光通信ネットワーク3と、光通信ネットワーク3を制御する光ネットワーク制御装置5とを備える。光通信ネットワーク3のネットワークトポロジおよび光パス構成は、図8と同一である。すなわち、光通信ネットワーク3は、ノードA、B、C及びDの光ノードを有している。光ノードは、光伝送路であるリンクにより伝送される光の分岐、挿入、中継を行う。ノードAはノードB及びノードDそれぞれとリンクで接続され、ノードCはノードB及びノードDそれぞれとリンクで接続される。さらに、ノードA、B、C、Dはそれぞれ、図示しない光ノードや光送受信器とリンクで接続されうる。初期状態において、光パスaはリンクA−Dを通過し、光パスbはリンクB−Cを通過する。

0021

光ネットワーク制御装置5は、光ネットワーク状態記憶部51、光パス切替判定部52、光信号制御部53及び光パス経路制御部54を備える。光ネットワーク状態記憶部51は、光通信ネットワーク3のネットワークトポロジや現在の光パス割当状況、光パスの信号状態の情報を記憶する。光パス切替判定部52は、光パスの経路切替可否を判定する。光信号制御部53は、変調方式やシンボルレート等、光パスの伝送パラメータを制御する。光パス経路制御部54は、光パスの経路を制御するとともに、光パスの伝送パラメータの変更に応じて光ノード内の光フィルタ帯域(図示しない)を設定する。

0022

図2は、光ネットワーク制御装置5の制御対象を示す図である。同図に示すように、光信号制御部53は、光通信ネットワーク3に光パスを生成する光送受信器7に対する各種伝送パラメータ(変調方式やシンボルレート等)の制御を行う。光パス経路制御部54は、光パスが通過する光ノードに対する経路切替制御および光フィルタ制御を担う。光信号制御部53及び光パス経路制御部54は、光パス切替判定部52によって制御される。

0023

図1の例に示すように、リンクA−Dに障害が発生した場合、光パス切替判定部52は、光ネットワーク状態記憶部51に記憶されている情報を参照して、従来方式と同様に、光パスaの迂回経路の探索を行う。光パス切替判定部52は、迂回経路の探索を行った結果、候補として予備系経路A−B−C−Dを抽出する。一般に、迂回経路によって経路長が長くなる場合は、より雑音耐力を高める必要があるため、多値数の低い変調方式を用いることになる。図1の例では、光パス切替判定部52は、16QAMからQPSKへ変調方式を変更すると判定する。もし光パスaの伝送容量を維持する場合は、シンボルレートを上げるか、またはマルチキャリア数を増加させる必要があり、切り替え前より多くの周波数帯域が必要となる。また、迂回経路が複数のリンクにより構成される場合、切り替えを行う光パスはそれら全てのリンクで同一の周波数帯域に割り当てる必要がある。

0024

同図の例では、迂回経路の候補である予備系経路A−B−C−Dにおいて、例えば、リンクA−B、C−Dには空き周波数帯域があるものの、リンクB−Cでは当該周波数を別の光パスが占有している。この場合、光パス切替判定部52は、光パスaの切替先として必要な周波数帯域をリンクB−C上に確保できるよう、リンクB−CにおいてリンクA−B、C−Dの空き周波数帯域を占有している光パスを抽出する。光パス切替判定部52は、抽出した光パスに対して、その光パスの一部の周波数帯域を開放するように、光信号制御部53により、変調方式やサブキャリア数、シンボルレートの変更を行う。また、光パス切替判定部52により、変更された光パスの周波数帯域に合わせて光ノード内の光フィルタの通過帯域を設定する。図1の例では、光パスbが持つ2つのf1、f2のサブキャリアのうち空き周波数帯域に近い1つをOFFにすることにより、光パスaの周波数帯域を確保している。

0025

図3は、光ネットワーク制御装置5による予備系経路への切り替え処理を示すフローチャートである。まず、光パス切替判定部52は、現用系経路から予備系経路へのパス切り替えを行う際に、切替対象の光パスについて、光ネットワーク状態記憶部51に記憶されている情報を参照して、障害が発生したリンクを迂回する1つの予備系経路を抽出する(ステップS110)。

0026

次に、光パス切替判定部52は、ステップS110において抽出した予備系経路への切り替えに必要な周波数帯域幅を算出する(ステップS120)。例えば、光パス切替判定部52は、シンボルレートが固定である場合は、予備系経路の経路長を伝送可能な変調方式を決定し、必要な光パス容量からサブキャリア数を決定する。これらのパラメータから、必要な周波数帯域幅が算出される。ここでは、切替対象の光パスには、予備系経路を用いて伝送可能な変調方式、シンボルレート、サブキャリア数等のパラメータを適用可能であると仮定する。

0027

次に、光パス切替判定部52は、予備系経路の全リンクに、ステップS120において算出した周波数帯域幅を割り当て可能な周波数帯域が存在するか否かを周波数軸上で探索する(ステップS130)。光パス切替判定部52は、割り当て可能な周波数帯域があると判断した場合(ステップS130:YES)、その割り当て可能な周波数帯域に切替対象の光パスを割り当てる(ステップS140)。

0028

光パス切替判定部52は、割り当て可能な周波数帯域がないと判断した場合は(ステップS130:NO)、ステップS110において抽出した予備系経路に対して切替対象の光パスの割り込みを行っても、既設の光パスの通信を持続可能な周波数が存在するか否かを判定する(ステップS150)。図1の例では、光パスaをリンクB−Cの周波数f2およびf3に対して割り当てた際に、光パスaは周波数f2に割り当てられている光パスbに対して割り込みを行うが、光パスbには周波数f1にサブキャリアが残されているため、通信を持続できると判定できる。

0029

光パス切替判定部52が、割り込みを行っても、予備系経路の全てのリンクについて、既設の光パスの通信を持続できる周波数帯域を確保できると判断した場合(ステップS150:YES)、光信号制御部53は、割り込み先となる既設の光パスの光送受信器7に対して伝送パラメータ等の変更を行うことにより、変調方式、シンボルレート、サブキャリア数、FEC(forward error correction:前方誤り訂正)のうち一以上の変更を行って空き周波数帯域の確保を行う。光信号制御部53は、空き周波数帯域の確保を行った後に、割り込み元である光パスの光送受信器7に対して伝送パラメータ等の変更を行うことにより、変調方式、シンボルレート、サブキャリア数、FECを必要に応じて変更する(ステップS160)。ステップS150又はステップS160の処理の後、光パス経路制御部54は、経路切替を実施する光ノード内の光フィルタ帯域の設定を行うとともに、経路切替対象の光パスに対して、予備系経路への切り替えを行う(ステップS170)。

0030

一方で、光パス切替判定部52は、割り込みを行うと既設の光パスの通信を持続できる十分な周波数帯域を確保できないと判断した場合は(ステップS150:NO)、切り替え不可と判断する(ステップS180)。光パス切替判定部52は、ステップS110からの処理を行って次の予備系経路候補の探索を行うか、あるいは、予備系経路への切り替え動作を終了する。予備系経路の候補が複数存在する場合は、本処理フローを、各々の予備系経路の候補に対して逐次実施することによって容易に実施可能である。

0031

図4は、予備系経路の割り込み候補となる周波数および光パスの探索例を示す図である。これは、図3のステップS150における探索の例である。予備系経路がリンク1〜3を含んでおり、それぞれのリンクが周波数f1〜f5までの周波数帯域資源を持っていると仮定する。ここに、図4に示すように、占有リンク数および占有周波数の異なる光パス1〜6が割り当てられている。光パス1にはリンク1の周波数f1が、光パス2にはリンク2及び3の周波数f1及びf2が、光パス3にはリンク1、2及び3の周波数f3が、光パス4にはリンク1の周波数f4及びf5が、光パス5にはリンク2の周波数f5が、光パス6にはリンク3の周波数f4及びf5が割り当てられている。これに対して、周波数帯域幅が1の光パスをリンク1〜3に割り込ませることを考える。

0032

周波数f1に対して光パスの割り込みを行った場合は、光パス1の周波数帯域幅が0となり、通信断が発生するため、割り込み候補から除外される。続いて、周波数f2に対しては、割り込みを行っても光パス2は周波数f1を引き続き利用可能であるため、通信を持続可能と判定する。このような動作を全ての周波数に対して行うことで、割り込み可能な周波数がf2とf4であることが分かる。つまり、周波数f3に対して光パスの割り込みを行った場合は光パス3が、周波数f5に対して光パスの割り込みを行った場合は光パス5が通信断となるため、割り込み候補から除外される。周波数f4に対して割り込みを行った場合、光パス4及び光パス6はそれぞれ周波数f5を引き続き利用可能であるため、通信を持続可能である。

0033

このように、割り込みを行っても光パスの通信を持続できる周波数帯域を、予備系経路の全てのリンクについて確保できる場合、光信号制御部53は図3のステップS160の処理を行い、光パス経路制御部54は図3のステップS170の処理を行う。

0034

以上の動作により、リンクの障害が発生した際に迂回経路の周波数帯域が十分に確保できない場合でも、割り込み元および割り込み先の光パスのパラメータを変更することにより、割り込み元光パスおよび割り込み先光パス双方の通信の維持が可能となる。

0035

(第2の実施形態)
第2の実施形態では、割り込み先となる周波数の候補が複数あった場合に、割り込み先として最適な周波数を選択する。本実施形態の光通信ネットワークシステムは、第1の実施形態と同様の構成である。

0036

図5は、本実施形態の光ネットワーク制御装置5の動作を示すフローチャートである。まず、光パス切替判定部52は、図1と同様に、1つの予備系経路を抽出した後に(ステップS210)、その予備系経路に対して切替対象の光パスの割り込みを行っても、既設の光パスの通信を持続できる周波数の候補を抽出する(ステップS220)。次に、光パス切替判定部52は、この候補の周波数の割り当て済み光パス数を算出する(ステップS230)。光パス切替判定部52は、この算出した値が最少の周波数を最適な切り替え候補と判定する。最適な切り替え候補の判定後、光ネットワーク制御装置5は、その判定した最適な切り替え候補を割込先周波数とし、第1の実施形態のステップS160〜ステップS170と同様の動作を行う。すなわち、光信号制御部53は、割り込み先の既設の光パス及び割り込み元の光パスの伝送パラメータ変更を行い、その後に光パス経路制御部54は、光パスの割り込みを実行して経路切替対象の光パスを予備系経路へ切り替える(ステップS240)。

0037

図6は、割込先周波数の判定例を示す図である。リンク、周波数、光パスの構成は、図4と同一である。ここで、光パス切替判定部52は、図4と同様に割り込みを行っても光パスの通信を持続できる周波数帯域を探索し、さらに、各周波数に割り当てられている光パス数を算出する。周波数f1は、光パス1と光パス2が割り当てられているため、割り当て済み光パス数は2となる。周波数f2は、光パス2のみが割り当てられているため、割り当て済み光パス数は1となる。他の周波数も同様に計算を行っていくと、割り込みを行っても通信を持続可能な周波数はf2とf4であり、それらの周波数の割り当て済み光パス数はそれぞれ1、2である。一般に、割り込まれる光パス数が少ないほうがトラフィックの損失量が少ないと判断されるため、光パス切替判定部52は、光パスの割り込み先として、周波数f4よりも周波数f2の方が適していると判定する。

0038

以上の動作により、割り込み先となる周波数の候補が複数あった場合に、割り込み先として最適な周波数を選択可能になる。なお、予備系経路が複数ある場合でも、全ての予備系経路に対して上記動作を行い、最も割り込まれる光パス数が少ないときの予備系経路及び割込先周波数を選択することで、最適な予備系経路及び割込先周波数の選択を容易に実施可能である。

0039

(第3の実施形態)
第3の実施形態では、既設の光パスに対して割り込み可能な周波数帯域が、割り当て済みの周波数帯域とは別に規定されている場合に、割り込み先として最適な周波数を選択する方法を説明する。本実施形態の光通信ネットワークシステムは、第1の実施形態と同様の構成である。

0040

図7は、割り込み先の周波数の選択例を示す図である。リンク、周波数、光パスの構成は図4と同一であり、さらに、各光パスに対して割り込み可能な周波数帯域幅が規定されている。同図では、ある周波数幅を1単位として、割り込み可能な周波数帯域幅を単位数で示している。割り込み可能な周波数帯域幅は、例えば光パスが収容するトラフィックの優先度に基づいて決まる。高い優先度のトラフィックを収容する光パスは割り込みを許さないため、割り込み可能周波数帯域幅の単位数が0となり、逆に低い優先度のトラフィックを収容する光パスは割り込みが可能であるため、割り込み可能周波数帯域幅の単位数が1以上の値になる。各光パスに対して割り込み可能な周波数帯域幅の情報は、光ネットワーク状態記憶部51に記憶される。

0041

図4では、周波数f2が割り込み可能な候補となっていたが、図7では、周波数f2を使用している光パス2の割り込み可能周波数帯域幅が0であるため、光信号制御部53は、周波数f2への割り込みは許容されないと判定する。一方で、周波数f4を使用している光パス4および光パス6はそれぞれ割り込み可能周波数帯域幅が1であるため、光信号制御部53は、周波数f4への割り込みが可能であると判定する。

0042

以上の動作により、既設の光パスの割り込み可能な周波数帯域幅を考慮した、割り込み先となる周波数の選択が可能となる。なお、予備系経路が複数ある場合でも、全ての予備系経路に対して上記の動作を行うことで、割り込み先となる周波数の選択を容易に実施可能である。さらに、第2の実施形態と組み合わせることで、割り込み先となる周波数が複数あった場合に、最適な周波数の選択が可能になる。

0043

以上説明した実施形態によれば、光ネットワーク制御装置は、光パス切替部を備える。例えば、光パス切替部は、例えば、実施形態における光パス切替判定部52である。光パス切替部は、複数の光ノードをリンクで接続した光通信ネットワークに設定された経路切替対象の光パスの経路を切替先経路に切り替える際に、その切替先経路を構成するリンクのうち少なくとも一部のリンクにおいて経路切替対象の光パスを割り当て可能な周波数帯域が不足している場合に、周波数帯域が不足しているリンクを既に使用している他の光パスの変調方式、サブキャリア数、シンボルレート及びFECのうち少なくとも1つを変更して、他の光パスが割り当てられている周波数帯域の一部を割込先周波数として開放し、開放した割込先周波数に経路切替対象の光パスを割り当てる。切替対象の光パスは、例えば、現用系経路のリンクに障害が発生した光パスであり、切替先経路はその光パスの迂回経路である。

0044

なお、光パス切替部は、割込先周波数又は切替先経路を、割込先周波数の開放後も他の光パスの通信が持続可能であり、かつ、割込先周波数に割り当てられている他の光パスの数が、少ないパス数であると判断される所定条件を満たすように選択する。上述した実施形態では、割込先周波数に割り当てられている他の光パスの数が最少であることが所定条件であるが、例えば、所定数以下であることを所定条件としてもよい。

0045

また、光通信ネットワークにおける各々の光パスには、割り込み可能な周波数帯域幅が設定され得る。光パス切替部は、割り込み可能な周波数帯域幅が経路切替対象の光パスに必要な周波数帯域幅以上である他の光パスが割り当てられている周波数帯域の一部を割込先周波数として開放するように、割込先周波数又は切替先経路を選択する。

0046

上記構成により、光ネットワーク制御装置は、例えば、光通信ネットワークの障害発生時に光パスを現用系経路から予備系経路に切り替える際に、予備系経路内のリンクにおいて光パスを該予備系経路へ切り替えるために必要な周波数帯域が不足する場合、その予備系経路内のリンクで既に割り当てられている光パスの変調方式、サブキャリア数、シンボルレート及びFECのうち少なくとも1つを変更することにより空き周波数帯域を確保する。光ネットワーク制御装置は、確保した空き周波数帯域を用いて、障害発生が発生した光パスを予備系経路に切り替える。これにより、光通信ネットワークにおいて迂回経路に十分な周波数帯域がない場合に、周波数帯域がない迂回経路中のリンクを利用している光パスの周波数帯域を一部利用することによって、迂回経路中のリンクを利用している全ての光パスの接続性を損なうことなく、迂回経路への切り替えが可能となる。

0047

上述した実施形態における光ネットワーク制御装置5の各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific IntegratedCircuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現してもよく、コンピュータで実現するようにしてもよい。コンピュータで実現する場合、光ネットワーク制御装置5の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワーク電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。

0048

以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。

0049

光通信ネットワークの管理に適用可能である。

0050

1…光通信ネットワークシステム, 3…光通信ネットワーク, 5…光ネットワーク制御装置, 7…光送受信器, 51…光ネットワーク状態記憶部, 52…光パス切替判定部, 53…光信号制御部, 54…光パス経路制御部

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