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技術 情報提供装置、情報提供方法、および情報提供プログラム

出願人 ヤフー株式会社
発明者 宮崎祐小林隼人谷尾香里菅原晃平野口正樹
出願日 2017年8月22日 (2年6ヶ月経過) 出願番号 2017-159757
公開日 2019年3月14日 (11ヶ月経過) 公開番号 2019-040270
状態 未査定
技術分野 検索装置 計算機間の情報転送
主要キーワード エネルギー保存の法則 可逆過程 収束度合い 絞り込み後 音声取得装置 情報エントロピー 利用者属性データ スマートデバイス
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題

集会を効率的に進める情報提供装置情報提供方法、および情報提供プログラムを提供する。

解決手段

情報提供装置10は、集会において発言を誘発する情報の量を示す情報量を判定する判定部42と、判定部42によって判定された情報量に基づく値を集会に対応する対応系の温度と見做し、対応系における相転移を集会での議論収束していく現象と見做して、議論の収束度合い推定する推定部43と、推定部43によって推定された議論の収束度合いを示す情報を提供する情報提供部44とを備える。

概要

背景

従来、入力された情報の解析結果に基づいて、入力された情報と関連する情報を検索もしくは生成し、検索もしくは生成した情報を応答として出力する技術が知られている。このような技術の一例として、入力されたテキストに含まれる単語、文章文脈多次元ベクトルに変換して解析し、解析結果に基づいて、入力されたテキストと類似するテキストや、入力されたテキストに続くテキストを類推し、類推結果を出力する自然言語処理の技術が知られている。

概要

集会を効率的に進める情報提供装置情報提供方法、および情報提供プログラムを提供する。情報提供装置10は、集会において発言を誘発する情報の量を示す情報量を判定する判定部42と、判定部42によって判定された情報量に基づく値を集会に対応する対応系の温度と見做し、対応系における相転移を集会での議論収束していく現象と見做して、議論の収束度合い推定する推定部43と、推定部43によって推定された議論の収束度合いを示す情報を提供する情報提供部44とを備える。

目的

本願は、上記に鑑みてなされたものであって、集会を効率的に進めることを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

集会において発言を誘発する情報の量を示す情報量を判定する判定部と、前記判定部によって判定された前記情報量に基づく値を集会に対応する対応系の温度と見做し、前記対応系における相転移を集会での議論収束していく現象と見做して、前記議論の収束度合い推定する推定部と、前記推定部によって推定された前記議論の収束度合いを示す情報を提供する情報提供部と、を備えることを特徴とする情報提供装置

請求項2

前記判定部は、前記情報量として、前記集会の参加者提示される情報の量および前記集会における司会者ファシリテートスキルに対応し、前記集会の参加者に提示される情報の量のうち少なくとも一方を判定することを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。

請求項3

前記推定部は、前記議論におけるテーマ絞り込み状態量に基づく値を前記対応系の圧力と見做して、前記議論の収束度合いを推定することを特徴とする請求項1または2に記載の情報提供装置。

請求項4

前記推定部は、前記議論のテーマに対する前記集会の参加者の類似度に基づく値を前記対応系の体積と見做して、前記議論の収束度合いを推定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の情報提供装置。

請求項5

前記推定部は、前記集会における複数の参加者の潜在的な発言量に基づく値を前記対応系の内部エネルギーと見做して、前記議論の収束度合いを推定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の情報提供装置。

請求項6

前記推定部は、前記集会における成果の量に基づく値を前記対応系の仕事と見做して、前記議論の収束度合いを推定することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の情報提供装置。

請求項7

コンピュータが実行する情報提供方法であって、集会において発言を誘発する情報の量を示す情報量を判定する判定工程と、前記判定工程によって判定された前記情報量を前記集会に対応する対応系の温度と見做し、前記系における相転移を前記集会での議論が収束していく現象と見做して、前記議論の収束度合いを推定する推定工程と、前記推定工程によって推定された前記議論の収束度合いを示す情報を提供する情報提供工程と、を含むことを特徴とする情報提供方法。

請求項8

コンピュータに、集会において発言を誘発する情報の量を示す情報量を判定する判定手順と、前記判定手順によって判定された前記情報量を集会に対応する対応系の温度と見做し、前記系における相転移を集会での議論が収束していく現象と見做して、前記議論の収束度合いを推定する推定手順と、前記推定手順によって推定された前記議論の収束度合いを示す情報を提供する情報提供手順と、を実行させる情報提供プログラム

技術分野

0001

本発明は、情報提供装置情報提供方法、および情報提供プログラムに関する。

背景技術

0002

従来、入力された情報の解析結果に基づいて、入力された情報と関連する情報を検索もしくは生成し、検索もしくは生成した情報を応答として出力する技術が知られている。このような技術の一例として、入力されたテキストに含まれる単語、文章文脈多次元ベクトルに変換して解析し、解析結果に基づいて、入力されたテキストと類似するテキストや、入力されたテキストに続くテキストを類推し、類推結果を出力する自然言語処理の技術が知られている。

先行技術

0003

特開2012−217518号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、上記の従来技術を集会補助として適用したとしても、集会を効率的に進めることができない場合がある。

0005

例えば、集会の参加者興味を有する分野、議論テーマ、および参加者へ提供される情報の量といった様々な要因によって会議進行具合が変わるため、集会における議論の収束度合いを把握するのは難しく、集会を効率的に進行するできない可能性がある。

0006

本願は、上記に鑑みてなされたものであって、集会を効率的に進めることを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本願に係る情報提供装置は、集会において発言を誘発する情報の量を示す情報量を判定する判定部と、前記判定部によって判定された前記情報量に基づく値を集会に対応する対応系の温度と見做し、前記対応系における相転移を集会での議論が収束していく現象と見做して、前記議論の収束度合いを推定する推定部と、前記推定部によって推定された前記議論の収束度合いを示す情報を提供する情報提供部とを備える。

発明の効果

0008

実施形態の一態様によれば、集会を効率的に進めることができる。

図面の簡単な説明

0009

図1は、実施形態に係る情報提供装置が実行する推定処理および情報提供処理の一例を示す図である。
図2は、実施形態に係る情報提供装置の構成例を示す図である。
図3は、実施形態に係る利用者属性データベース登録される情報の一例を示す図である。
図4は、実施形態に係る集会情報データベースに登録される情報の一例を示す図である。
図5は、実施形態に係る情報提供装置が実行する推定処理および情報提供処理の流れの一例を説明するフローチャートである。
図6は、実施形態に係る情報提供装置におけるハードウェア構成の一例を示す図である。

実施例

0010

以下に、本願に係る情報提供装置、情報提供方法、および情報提供プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する。)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報提供装置、情報提供方法、および情報提供プログラムが限定されるものではない。

0011

[実施形態]
〔1.情報提供装置の一例〕
まず、図1を用いて、推定処理および情報提供処理を実行する情報提供装置の一例について説明する。図1は、実施形態に係る情報提供装置が実行する推定処理および情報提供処理の一例を示す図である。図1では、情報提供装置10は、以下に説明する推定処理および情報提供処理を実行する情報提供装置であり、例えば、サーバ装置またはクラウドシステム等により実現される。

0012

より具体的には、情報提供装置10は、インターネット等の所定のネットワークN(例えば、図2を参照)を介して、入力装置100や出力装置200(例えば、図2を参照)、端末装置300(例えば、図2を参照)といった任意の装置と通信が可能である。

0013

ここで、入力装置100は、マイクなどの音声を取得する音声取得装置を用いて、集会の参加者になった利用者の発言を取得する。そして、入力装置100は、任意の音声認識技術を用いて、発言をテキストデータに変換し、変換後のテキストデータを情報提供装置10へ送信する。

0014

出力装置200は、スピーカ等の音声を出力する装置を用いて、情報提供装置10から受信したテキストデータの読み上げを行う。また、出力装置200は、情報提供装置10から受信した情報を所定の表示装置に表示してもよい。

0015

端末装置300は、各利用者が使用する端末装置であり、情報提供装置10から受信した任意の情報を表示可能な情報提供装置である。例えば、端末装置300は、会議等といった所定の集会に利用者を招待するメッセージを情報提供装置10から受信すると、受信したメッセージを表示することで、利用者が招待された旨を通知する。また、端末装置300は、集会で用いる事前準備資料のデータや追加資料のデータを情報提供装置10へ送信することができる。

0016

なお、入力装置100、出力装置200、および端末装置300は、スマートフォンタブレット等のスマートデバイスデスクトップPC(Personal Computer)やノートPC、サーバ装置等の情報提供装置により実現される。なお、入力装置100、出力装置200、および端末装置300は、例えば、同一の情報提供装置によって実現されてもよく、例えば、ロボット等の装置によって実現されてもよい。

0017

なお、以下の説明においては、情報提供装置10は、入力装置100に代えて、任意の音声認識技術を用いて、利用者の発言をテキストデータに変換可能である。すなわち、入力装置100から利用者の発言の音声データを取得した場合、利用者の発言をテキストデータに変換することができる。また、情報提供装置10は、形態素解析やw2v(word2vec)、ディープラーニング等の技術を用いて、テキストデータに変換された発言の内容を解析する言語解析を行う。なお、言語解析技術については、後述する推定処理や情報提供処理の説明に関わらず、任意の技術が適用可能であるものとする。

0018

〔2.情報提供装置が実行する推定処理および情報提供処理について〕
会議等の集会において、集会の参加者がそれぞれ互いに異なる狭い分野に興味を有していた場合、集会の議論において理解や共感を得ることができずに議論が収束するまで時間がかかる場合がある。また、議論のテーマが広い場合、集会の議論において理解や共感を得やすいものの、ブレインストーミング等、新たな発想が求められる集会においては、議論の展開等が進まず、議論が収束するまで時間がかかる場合がある。また、集会において参加者に提供される情報によっても議論の収束度合いが異なる。

0019

このように、集会における議論が収束する様態は、参加者が興味を有する分野、議論のテーマ、および参加者へ提供される情報の量といった様々な要因によって変わる。そのため、集会の司会者が集会の収束度合いを把握するのは難しく、集会を効率的に進行するできない可能性がある。

0020

ここで、物理学エントロピー法則を集会における情報エントロピーに当てはめた場合、集会に対応する系である対応系における相転移を集会において議論が収束していく現象と見做すことができる。すなわち、対応系における気体から液体へ相転移および液体から固体への相転移を議論が収束していく現象と見做すことができる。

0021

例えば、集会において議論の初期に参加者の発言に出現する複数の単語は、それぞればらばらであるため、気体の状態と見做すことができる。また、議論が進むにつれて参加者の発言に出現する単語に方向性が出てくるため、液体の状態と見做すことができる。さらに議論が進むと参加者の発言に出現する単語が一定の関係性に収まるため、固体の状態と見做すことができる。なお、集会において参加者の発言に出現する単語などの情報は異方性性質をもつ。また、集会において参加者の発言に出現する個々の単語は、ブラウン運動する粒子と同様の性質を持つとする。

0022

このように、物理学のエントロピーの法則を集会における情報エントロピーに当てはめることで、議論の収束度合い(まとまり度合い)を把握することができ、議論の収束度合いを集会の参加者へ提示することで、集会を効率的に進行することができる。

0023

情報提供装置10は、集会における発言を誘発する情報の量(以下、発言誘発情報量と記載する場合がある)に基づく値を、集会に対応する対応系の温度と見做す。そして、情報提供装置10は、対応系における相転移を、集会での議論が収束していく現象と見做して、議論の収束度合いを推定する。発言誘発情報量に基づく値とは、発言誘発情報量そのものまたは発言誘発情報量に係数乗算した値であるが、発言誘発情報量を所定の関数に入力することで得られる値であってもよい。

0024

議論の収束度合いには、例えば、気体に対応する収束度合いが低い状態、液体に対応する収束度合いが中間状態、および固体に対応する収束度合いが高い状態の3段階の収束度合いが含まれる。なお、収束度合いは、3段階に限定されず、2段階であってもよく、4段階以上であってもよい。

0025

情報提供装置10は、推定した議論の収束度合いを集会の参加者に提示することで、議論の収束度合いを集会の参加者に把握させることができる。そのため、集会を効率的に進行することができる。

0026

〔3.熱力学へのあてはめの一例〕
ここで、上述した推定処理を実行するためには、集会における情報を取得し、取得した情報を集会に対応する系における温度、圧力および体積などにあてはめて、熱力学に基づき、系の相移転を判定することとなる。そこで、以下の説明では、どのような情報を、圧力および体積などにあてはめるかの一例について説明する。

0027

なお、以下のあてはめは、あくまで一例であり、集会における情報を、圧力および体積などにあてはめるのであれば、任意のあてはめを採用してもよい。また、情報提供装置10は、以下に説明するあてはめにおいては、任意の係数や重みづけを考慮した処理を実行してもよい。また、以下において、「Xに基づく値(Xは任意の文字)」は、Xそのもの、Xに係数を乗算した値、またはXを所定の関数に入力することで得られる値であるものとする。

0028

上述したように、発言誘発情報量に基づく値は、集会に対応する系(以下、「対応系」と記載する)の温度を示す値「T」とする。例えば、情報提供装置10は、集会における事前準備資料の情報量や司会のファシリテートスキルに対応し、集会の参加者に提示される情報量を、参加者の発言を誘発する情報の量として取得し、取得した情報の量に基づいて、対応系の熱量を示す値「T」を算出する。なお、「発言を誘発する」ことには、例えば、「発言数の増加を誘発する」ことを含む。

0029

事前準備資料は、集会における議論のために事前に準備された資料であり、事前準備資料の情報量が多いほど、集会における発言数の増加を誘発することができる。また、司会者のファシリテートスキルによって与えられる情報は、集会の議論をどの程度スムーズに進ませることができるか、および集会の目的をどの程度達成できるかを示す情報であり、ファシリテートスキルが高いほど、参加者の発言を誘発する多くの情報量が与えられ、集会における参加者の発言を誘発することができる。

0030

ここで、集会における議論のテーマの広さと、議論のテーマに対する参加者の類似度との関係は、対応系における圧力と体積との関係と類似する。例えば、議論のテーマが広いと、議論のテーマに対する参加者の類似度が高くなる。また、議論のテーマが狭いと、議論のテーマに対する参加者の類似度が低くなる。

0031

したがって、集会の議論におけるテーマの狭さ、すなわちテーマの絞り込み状態量(以下、単に絞り込み状態量と記載する場合がある)は、対応系における圧力と見做すことができる。そこで、情報提供装置10は、例えば、絞り込み状態量に基づいて、対応系における圧力の値「P」を算出する。

0032

議論は、複数の参加者の発言に含まれる単語間の意味の関連性が高くなるほど議論の内容が小さい範囲に絞り込まれていると推定される。そこで、情報提供装置10は、複数の参加者の発言に含まれる複数の単語を取得し、取得した単語間の意味距離最大値(以下、最大単語間距離と記載する)に基づいて、集会における議論の絞り込み状態量を判定する。

0033

なお、絞り込み状態量は、議論のテーマの大きさに対応する状態であり、議論のテーマの大きさが大きいほど、絞り込み状態量は小さくなり、テーマの大きさが小さいほど、絞り込み状態量が大きくなる。すなわち、テーマの絞り込み状態量は、テーマが絞り込まれるほど大きくなり、圧力の値は大きくなる。例えば、テーマ「テレビ」→テーマ「テレビの録画機能」→テーマ「テレビの録画方法」のようにテーマが絞られるほどテーマの絞り込み状態量が大きくなる。

0034

また、議論のテーマに対する参加者の類似度(以下、参加者類似度と記載する場合がある)は、対応系における体積と見做すことができる。そこで、情報提供装置10は、例えば、参加者類似度に基づいて、対応系における体積の値「V」を算出する。

0035

参加者類似度は、参加者の属性とテーマとの関係で判定される。例えば、参加者全てがテレビ開発の技術者である場合、全ての参加者の属性がテーマ「テレビ」と一致するため、参加者類似度は高くなり、体積は大きくなる。また、参加者全てがテレビ開発の技術者であるが、一人の参加者のみが録画方法の技術者である場合、一人の参加者の属性がテーマ「録画方法」と一致するため、参加者類似度は低くなり、体積が小さくなる。

0036

また、集会において複数の参加者がまだ発言していない潜在的な内容、すなわち潜在的な発言の量は、対応系におけるエネルギーのうち、熱量等として顕在化していないエネルギー、すなわち内部エネルギーと見做すことができる。そこで、情報提供装置10は、集会における複数の参加者の潜在的な発言の量(以下、潜在的発言量と記載する場合がある)に基づいて、内部エネルギーの値「U」を算出する。例えば、情報提供装置10は、例えば、集会における参加者の過去の発言量を、潜在的発言量として判定することができる。そして、情報提供装置10は、判定した潜在的発言量に基づいて、内部エネルギーの値「U」を算出する。

0037

また、集会における議論の成果量(例えば、議論で生じた成果の数)は、対応系が外部に対して行った仕事の量と見做すことができる。そこで、情報提供装置10は、議論の成果量に基づいて、対応系が外部にした仕事の量を示す値「W」を算出する。集会がブレインストーミングを行うものである場合、議論で生じた成果の数は、例えば、参加者間合意されたアイデアの数である。この場合、情報提供装置10は、参加者間で合意されたアイデアの数に基づく値を対応系が外部にした仕事の量を示す値「W」として算出することができる。

0038

また、集会の参加者に対して発言を誘発する情報が提供されることにより、参加者の発言が誘発されて集会の成果が生じるため、集会において成果を誘発する情報の量(以下、成果誘発情報量と記載する)は、対応系に対して提供された熱量と見做すことができる。そこで、情報提供装置10は、成果誘発情報量に基づいて、対応系に加えられた熱量の値「Q」を算出する。例えば、情報提供装置10は、発言誘発情報量に対して成果がでる確率を乗算することで、成果誘発情報量を算出し、算出した値に基づいて、対応系に加えられた熱量の値「Q」を算出する。

0039

また、発言誘発情報量に対する成果の誘発量の比は、対応系における熱量の伝播量、すなわち、対応系における比熱と見做すことができる。また、参加者の属性や数は、対応系における熱量の伝播に関連するパラメータ、例えば、系の質量と見做すことができる。情報提供装置10は、例えば、成果誘発情報量の変化量を熱量の変化量と見做し、発言誘発情報量の変化量を温度の変化量と見做す。また、情報提供装置10は、ユーザ属性、および参加者の数に基づいた値を対応系における質量の値と見做して、所定の質量(例えば、1キログラム)当たりの熱量の変化量「ΔQ」と、温度の変化量「ΔT」を算出する。そして、情報提供装置10は、異方性を考慮して、「ΔQ」を「ΔT」で除算した値を比熱の値として算出する。

0040

ここで、対応系において相転移が発生した場合、比熱の値が大きく変化する。例えば、からなる系に対して熱量を徐々に加えた場合には、第1の比熱の値に基づいて徐々に温度が上昇し、系の温度が所定の温度となった際に、氷から水への相転移が始まり、熱量を加えても温度が上昇しなくなる。すなわち、氷に対して加えられた熱量は、相転移が始まるまで顕熱として消費され、相転移が始まると、潜熱として消費される。そして、氷が水へと相転移した系に対して熱量を徐々に加えると、第2の比熱の値に基づいて温度が徐々に上昇する。このように、系に相転移が生じた場合には、比熱の値が変化する。

0041

そこで、情報提供装置10は、上述したあてはめに基づいて算出された値、すなわち、対応系における各種のパラメータの値を用いて、対応系における温度と圧力と相転移との関連性を示す相情報を生成する。

0042

〔4.数式の一例〕
次に、情報提供装置10が相情報を算出する際に用いる数式の一例について説明する。例えば、対応系のエネルギーの値を「E」、温度の値を「T」とすると、以下の式(1)が成り立つ。ここで、αは、ボルツマン定数を考慮した所定の係数である。以下の式(1)に示されるように、温度の値は、対応系のエネルギーの度合いを示すことができる。そこで、情報提供装置10は、発言誘発情報量に基づいて、温度の値「T」を算出する。

0043

0044

続いて、比熱の値は、以下の式(2)で表すことができる。情報提供装置10は、発言誘発情報量、成果誘発情報量、ユーザ属性、および参加者の数に基づいて算出される値を、対応系における比熱と見做して算出する。

0045

0046

ここで、系の圧力の体積との関係を考慮すると、圧力の値「P」と体積の値「V」との積は、一定となる。このため、エネルギー保存の法則を考慮すると、情報提供装置10は、以下の式(3)に示すように、絞り込み状態量に基づいて算出された圧力の値「P」と、参加者類似度に基づいて算出された体積の値「V」とから、エネルギーの値「E」を算出することができる。なお、式(3)に示すβは、所定の係数である。

0047

0048

また、対応系の内部エネルギーの値「U」は、対応系が外部にした仕事の量「W」と、対応系に加えられた熱量の値「Q」とによって変化する。このため、情報提供装置10は、以下の式(4)に示すように、成果誘発情報量に基づいて算出された熱量の値「Q」と、議論の成果量に基づいて算出された仕事の量を示す値「W」とから、内部エネルギーの値の変化量「ΔU」を算出することができる。内部エネルギーの値は、潜在的な発言量の変化に基づく値である。

0049

0050

ここで、熱力学におけるエントロピーの値「dS」は、以下の式(5)で算出することができる。

0051

0052

このような式(5)で示す熱力学のエントロピーは、集会において成果が生じる確率と解釈することができる。情報処理におけるエントロピーは、以下の式(6)で示すことができるが、このような式(5)で示すエントロピーも、式(5)で示すエントロピーと同様に、集会において成果が生じる確率と解釈することができる。

0053

0054

例えば、上述した式(5)および式(6)で示すエントロピーは、集会がブレインストーミングである場合、集会においてアイデアが生成される確率と解釈することができる。ここで、可逆過程における系の内部エネルギーの微小変化「dU」は、以下の式(7)で示すことができる。情報提供装置10は、以下の式(7)を用いて、相転移を判定することができる。なお、式(7)に示す「dU」は、潜在的発言量の変化を示す値と見做すことができる。また、「TdS」は、エントロピーに発言誘発情報量を積算した値、すなわち、集会における参加者の発言量と見做すことができる。また、「pdV」は、集会の成果量と見做すことができる。

0055

0056

なお、上記の式(7)を用いた場合、情報提供装置10は、1回の相転移が生じる対応系の相移転を判定することができる。しかしながら、実施形態は、これに限定するものではない。例えば、情報提供装置10は、水のように、2回の相転移が生じる対応系の相移転を判定してもよい。このような相移転を判定する場合、情報提供装置10は、以下の式(8)〜式(10)を用いて、相移転を判定することとなる。

0057

例えば、ランダウ理論に基づいて、対応系における自由エネルギー「F」を考えると、以下の式(8)で表すことができる。

0058

0059

ここで、式(8)における内部エネルギーUのルジャドル変換を考える。式(8)における「F」をテイラー展開すると、以下の式(9)を得る。

0060

0061

ここで、式(9)をフーリエ変換すると式(10)を得ることができる。ここで、式(10)をMで微分すると、式(11)を得ることができる。この結果、ハミルトニアンは、以下の式(12)で表すことができる。

0062

0063

0064

0065

情報提供装置10は、上記式(12)を用いて、比熱の飛びが発生する状態を特定し、特定した状態での相転移を判定することができる。

0066

〔5.推定処理の一例〕
次に、図1を用いて、情報提供装置10が実行する推定処理の一例について説明する。まず、情報提供装置10は、集会に関する各種の情報を取得する(ステップS1)。例えば、情報提供装置10は、入力装置100および端末装置300等から、上述したあてはめに必要な各種の情報を収集する。そして、情報提供装置10は、集会における発言誘発情報量に基づく値を系の温度と見做し、相転移を議論の収束度合いと見做して、議論の収束度合いを推定する(ステップS2)。

0067

例えば、図1中(A)に示すように、発言誘発情報量が多い場合には、対応系のエネルギーが高いと見做すことができ、図1中(B)に示すように、発言誘発情報量が少ない場合には、対応系のエネルギーが低いと見做すことができる。そこで、情報提供装置10は、発言誘発情報量に基づく値を温度と見做す(ステップS3)。

0068

続いて、情報提供装置10は、参加者の属性や数を質量と見做し、発言誘発情報量における成果の誘発量の比に基づく値を比熱「ΔQ/ΔT」と見做す(ステップS4)。図1中(C)に示すように、このような比熱の変化が生じる状態は、相転移が生じる状態であると見做すことができる。

0069

また、情報提供装置10は、集会における議論のテーマの絞り込み状態量を圧力「P」と見做し、集会における議論のテーマに対する参加者の類似度を体積「V」と見做す(ステップS5)。このように得られた圧力の値「P」と体積の値「V」との積は、一定の値となる。例えば、図1中(D)に示す例において、エネルギーの量に変化がないと仮定すると、P1×V1の値と、P2×V2の値とは一定の値となる。

0070

また、情報提供装置10は、集会における潜在的発言量を内部エネルギー「U」と見做し、集会における議論の成果量を「W」と見做し、成果誘発情報量を加えた熱量「Q」と見做す(ステップS6)。そして、情報提供装置10は、式(7)を用いて、内部エネルギーの変化と集会の成果量の変化との関係を求める(ステップS7)。

0071

その後、情報提供装置10は、求めた各値に基づいて、集会の対応系の相情報として、温度と圧力と相との関係を示す相図を求め、相図に表された相の変化に基づいて、議論の収束度合いを推定する(ステップS8)。例えば、情報提供装置10は、図1に示す相図において、温度を発言誘発情報量と見做し、圧力を絞り込み状態量と見做す。情報提供装置10は、図1に示す相図において、議論の状態がどのような状態であるかを特定し、特定した状態がどの転移相に属するかを特定する。そして、情報提供装置10は、特定した転移相に対応する議論の収束度合いを判定することで、議論の収束度合いを推定する。

0072

また、情報提供装置10は、図1に示す相図において、集会がどのような状態であるかを特定し、相転移が生じるまでに必要な発言誘発情報量や絞り込み後のテーマの絞り込み状態量を特定することができる。例えば、特定した議論の状態が、図1に示す相図の星印で表される位置に対応付けられる場合、情報提供装置10は、図1中(F)に示すように、圧力を変化させずに熱量を加えた際に、相転移が生じる旨を特定する。なお、図1に示す相図において横軸は、温度に対応する発言誘発情報量に基づく値であり、縦軸は、圧力に対応する絞り込み状態量である。横軸は、図1における左方向へ向かうほど発言誘発情報量が大きくなるように設定されている。

0073

情報提供装置10は、推定した議論の収束度合いを示す情報を参加者へ提供する(ステップS9)。例えば、情報提供装置10は、推定した議論の収束度合いを示す情報を出力装置200や端末装置300へ送信して表示させることができる。なお、情報提供装置10は、相図における議論の状態を示す位置(例えば、図1に示す相図の星印の位置)を特定した情報を参加者へ提供することもできる。

0074

〔6.情報提供装置の構成〕
以下、上記した推定処理および情報提供処理を実現する情報提供装置10が有する機能構成の一例について説明する。図2は、実施形態に係る情報提供装置の構成例を示す図である。図2に示すように、情報提供装置10は、通信部20、記憶部30、および制御部40を有する。

0075

通信部20は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部20は、ネットワークNと有線または無線で接続され、入力装置100、出力装置200、および端末装置300との間で情報の送受信を行う。

0076

記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク光ディスク等の記憶装置によって実現される。また、記憶部30は、利用者属性データベース31および集会情報データベース32を記憶する。

0077

利用者属性データベース31には、集会に参加する可能性のある利用者(参加者)の属性が登録されている。図3は、実施形態に係る利用者属性データベースに登録される情報の一例を示す図である。図3に示すように、利用者属性データベース31には、「利用者ID(Identifier)」、「専門分野」、および「ファシリテートスキル」といった項目を有する情報が登録される。

0078

ここで、「利用者ID」とは、利用者を識別するための識別子である。また、「専門分野」とは、対応付けられた利用者IDが示す利用者の専門分野を示す情報である。また、「ファシリテートスキル」は、利用者のファシリテートスキルのレベルであり、集会(例えば、ブレインストーミング)の際に参加者の発言を誘発させる情報の量として温度に対応する。なお、利用者属性データベース31には、図3に示す項目以外にも、利用者のデモグラフィック属性やサイコグラフィック属性等、各種属性情報が登録されていてもよい。

0079

例えば、図3に示す例では、利用者属性データベース31には、利用者ID「利用者#1」、専門分野「分野#1」、およびファシリテートスキル「レベル#1」が対応付けて登録されている。このような情報は、利用者ID「利用者#1」が示す利用者の専門分野が専門分野「分野#1」であり、司会者としてのファシリテートスキルのレベルが「レベル#1」である旨を示す。なお、図3に示す例では、「分野#1」等といった概念的な値を記載したが、実際には、分野を示すテキストデータや数値等が登録される。

0080

集会情報データベース32には、集会に関する情報が登録されている。例えば、図4は、実施形態に係る集会情報データベースに登録される情報の一例を示す図である。図4に示すように、集会情報データベース32には、「集会ID(Identifier)」、「利用者ID」、「司会」、「発言内容」、および「準備資料」といった項目を有する情報が登録される。

0081

ここで、「集会ID」とは、集会を識別するための識別子である。また、「利用者ID」は、複数の利用者のうち集会へ参加した利用者である参加者の利用者IDである。また、「司会」は、司会者を示す情報であり、「1」が司会者であることを示し、「0」が司会者でないことを示す。また、「発言内容」とは、集会への参加者の発言に関する情報であり、発言した時間と発言内容を示すテキストデータとが関連付けられた情報である。また、「準備資料」は、集会の参加者が集会のために事前に準備した資料のデータである。なお、図示していないが、集会情報データベース32には、図4に示す項目以外にも、集会の目的、日時、場所、集会時間等、集会に関する各種情報が登録されている。

0082

例えば、図4に示す例では、集会情報データベース32には、集会ID「集会#1」、利用者ID「利用者#1,#2,・・・」、準備資料「資料#1,#2,・・・」が対応付けて登録されている。また、利用者ID「利用者#1」には、司会「1」が対応付けて登録され、利用者ID「利用者#2」には、司会「0」が対応付けて登録されている。

0083

このような情報は、集会ID「集会#1」の集会の参加者が、利用者ID「利用者#1,#2,・・・」の利用者であり、利用者ID「利用者#1」の利用者が集会の司会者であることを示す。また、利用者ID「利用者#1」が事前資料「資料#1」を準備し、利用者ID「利用者#2」が事前資料「資料#2」を準備していることを示す。なお、図4に示す例では、発言内容「・・・」等といった記載であるが、実際には、発言内容を示すテキストデータなどが登録される。

0084

図2戻り、説明を続ける。制御部40は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサによって、情報提供装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部40は、コントローラ(controller)であり、例えば、ASIC(Application Specific IntegratedCircuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。

0085

図2に示すように、制御部40は、取得部41、判定部42、推定部43、および情報提供部44を有する。

0086

取得部41は、推定処理および情報提供処理を実行するために必要な各種の情報を取得する。より具体的には、取得部41は、情報提供装置10の参加者や集会に関する情報をパラメータとして取得する。例えば、取得部41は、入力装置100または端末装置300から利用者の属性情報を取得し、利用者属性データベース31に登録する。また、取得部41は、入力装置100または端末装置300から集会に関する情報を取得し、集会情報データベース32に登録する。

0087

判定部42は、利用者属性データベース31および集会情報データベース32に登録された各種の情報を解析し、上述した熱力学へのあてはめに用いる各種のパラメータの値を判定する。

0088

例えば、判定部42は、取得部41によって取得された情報に基づいて、発言誘発情報量を判定する。判定部42は、集会情報データベース32に登録されている情報に基づいて、発言誘発情報量を判定することができる。例えば、判定部42は、集会情報データベース32に登録されている準備資料のデータに基づいて、事前準備資料の情報量を判定することができる。

0089

「事前準備資料の情報量」は、事前準備資料に含まれる情報のうち集会で参加者の発言の誘発に有用な情報の量である。判定部42は、事前準備資料に含まれる文字数、図面数、事前準備資料に含まれる単語間の意味の関連性などに基づいて、事前準備資料の情報量を判定することができる。また、判定部42は、ディープラーニング等の技術を用いて、事前準備資料の情報量を判定することもできる。

0090

また、判定部42は、集会情報データベース32において司会者として登録されている参加者のファシリテートスキルを利用者属性データベース31から取得し、ファシリテートスキルのレベルからファシリテートスキルに対応する情報を判定することができる。判定部42は、事前準備資料の情報量とファシリテートスキルに対応する情報量との加算値を発言誘発情報量として判定することができる。

0091

なお、ファシリテートスキルの情報は、集会の種類毎に記憶部30に登録することができる。集会の種類には、例えば、ブレインストーミング、開発会議、営業戦略会議などが含まれる。判定部42は、集会の種別に応じたファシリテートスキルの情報を取得し、ファシリテートスキルに対応する情報量を判定することができる。なお、判定部42は、ファシリテートスキルのレベルに、司会者として登録されている参加者が発言した情報の量を乗算することで、ファシリテートスキルに対応する情報量を判定することもできる。また、判定部42は、司会者として登録されている参加者が発言した情報の量をファシリテートスキルに対応する情報量とすることもできる。

0092

また、判定部42は、集会情報データベース32から複数の参加者の発言に含まれる複数の単語を取得し、取得した単語間の意味距離に基づいて、集会における議論の絞り込み状態量および絞り込まれたテーマを判定する。

0093

例えば、判定部42は、単語間の意味距離の最大値である最大単語間距離が小さくなるほど絞り込み状態量が大きいと判定する。また、判定部42は、単語間の意味距離の平均値である平均単語間距離に基づいて、絞り込まれたテーマを判定することができる。例えば、判定部42は、平均単語間距離にある単語に最も類似するテーマを絞り込まれたテーマとして判定することができる。

0094

なお、判定部42による絞り込み状態量および絞り込まれたテーマの判定は、上述した判定方法に限定されず、種々の判定方法を用いることができる。例えば、判定部42は、テーマが細分化されて階層状に構成されるテーマ階層構造情報に基づいて、議論の絞り込み状態量および絞り込まれたテーマを判定することができる。

0095

判定部42は、テーマ階層構造情報において、例えば、テーマ「テレビ」に「1」が設定され、テーマ「テレビの録画機能」に「2.5」が設定され、テーマ「テレビの録画方法」に「6」が設定されているとする。この場合、現在のテーマが「テレビの録画方法」である場合、絞り込み状態量を「6」と判定することができる。なお、テーマ階層構造情報は記憶部30に記憶され、判定部42は、記憶部30に記憶されたテーマ階層構造情報に基づいて、絞り込み状態量の判定を行うことができる。

0096

また、判定部42は、利用者属性データベース31に登録された利用者のうち参加者の専門分野を示す情報を利用者属性データベース31から取得し、取得した参加者の専門分野と絞り込まれたテーマとの類似度を判定する。例えば、判定部42は、集会の参加者が5名であり、絞り込まれたテーマと専門分野が一致する参加者が1名である場合、テーマに対する参加者の類似度を0.2(=1/5)と判定することができる。

0097

また、判定部42は、集会情報データベース32に記憶された情報に基づいて、集会における複数の参加者の潜在的な発言の量である潜在的発言量を判定する。例えば、判定部42は、集会情報データベース32に記憶された参加者の過去の集会情報(例えば、会議における発言量、集会の日時、場所、目的、集会時間等)に基づいて、潜在的発言量を判定することができる。なお、判定部42は、過去の集会情報と今回の集会情報とを比較し、今回の集会における潜在的発言量を判定することもできる。また、判定部42は、ディープラーニング等の技術を用いて、潜在的発言量を判定することもできる。

0098

また、判定部42は、集会情報データベース32に記憶された情報に基づいて、集会における議論の成果量を判定する。例えば、判定部42は、集会情報データベース32に記憶された参加者(司会者を含む)の発言から議論の成果量を判定することができる。

0099

また、判定部42は、入力装置100または端末装置300から入力された成果を示す情報を取得し、取得した情報に基づいて、議論の成果量を判定することもできる。例えば、集会がブレインストーミングである場合、参加者が入力装置100または端末装置300から入力されたアイデアの情報に基づいて、集会で生み出されたアイデアの数を成果量として判定することができる。

0100

また、判定部42は、判定した発言誘発情報量に基づいて、成果誘発情報量を判定することができる。例えば、判定部42は、発言誘発情報量と情報のエントロピーとを乗算した値を成果誘発情報量と判定することができる。また、判定部42は、集会において成果を誘発する情報の量を判定することができればよく、その他の処理で成果誘発情報量を判定してもよい。

0101

推定部43は、判定部42の判定結果を用いて、相情報の生成に必要な値を算出する。より具体的には、推定部43は、対応系における圧力「P」の値や温度「T」の値等、対応系の状態を示す値を算出する。

0102

例えば、推定部43は、発言誘発情報量の量に基づいて、対応系における温度の値「T」を算出する。また、推定部43は、テーマの絞り込み状態量の量に基づいて、対応系における圧力の値「P」を算出し、テーマに対する参加者の類似度に基づいて、対応系における体積の値「V」を算出する。

0103

また、推定部43は、集会における潜在的発言量に基づいて、内部エネルギーの値「U」を算出し、集会における議論の成果量に基づいて、仕事の値「W」を算出し、成果誘発情報量に基づいて、加えた熱量「Q」を算出する。

0104

推定部43は、算出した対応系の状態を示す値から、集会の対応系の相情報として、温度と圧力と相との関係を示す相図を求め、相図に表された相の変化に基づいて、議論の収束度合いを推定する。具体的には、対応系の相図において、議論の状態がどのような状態であるかを特定し、特定した状態がどの転移相に属するかを特定する。そして、推定部43は、特定した転移相に対応する議論の収束度合いを判定することで、議論の収束度合いを推定する。

0105

なお、推定部43は、算出した対応系の状態を示す値に基づいて相図を求める場合、例えば、比熱の値が大きく変化する際の温度や圧力の値等を推定し、推定結果等から、対応系の相図を生成することができる。

0106

また、上述した例では、算出した対応系の状態を示す値から相図を求める例を説明したが、相図の情報は予め記憶部30に記憶していてもよい。この場合、推定部43は、記憶部30に記憶した相図の情報に基づき、圧力「P」の値や温度「T」の値から対応系の相図において、議論の状態がどのような状態であるかを特定し、特定した状態がどの転移相に属するかを特定することができる。

0107

なお、相図の情報は、例えば、集会の種類毎に記憶部30に記憶しておくこともできる。これにより、推定部43は、集会の種類に応じた相図に基づいて、議論の収束度合いを判定することができる。また、相図の情報は、例えば、過去の集会における上述した種々の情報に基づきディープラーニング等の技術を用いて、相図を生成し、記憶部30に記憶しておくことができる。

0108

情報提供部44は、推定部43によって推定された議論の収束度合いの情報を出力装置200や端末装置300へ出力して表示させることができる。これにより、出力装置200や端末装置300に表示された情報に基づき、参加者は議論の収束度合いを把握することができる。

0109

また、情報提供部44は、推定部43によって生成された相図において議論の状態がどのような状態であるかを示す相図情報を出力装置200や端末装置300へ出力して表示させることができる。これにより、集会の参加者は、テーマの絞り込み状態量や発言誘発情報量をどのように変化させれば議論が収束していくかを容易に把握することができる。

0110

なお、推定部43は、テーマの絞り込み状態量や発言誘発情報量をどのように変化させれば議論が収束していくかを判定し、かかる判定結果の情報を出力装置200や端末装置300へ出力して表示させることもできる。

0111

また、推定部43は、上記式(7)における「dU」を集会内での成果量の変化状態とし、「pdV」を成果にならない発言量として、集会での成果量を推定することができる。

0112

〔7.情報提供装置が実行する処理の流れの一例〕
次に、図5を用いて、情報提供装置10が実行する情報提供処理の流れの一例について説明する。図5は、実施形態に係る情報提供装置が実行する推定処理および情報提供処理の流れの一例を説明するフローチャートである。まず、情報提供装置10は、集会に関する情報をパラメータとして収集する(ステップS101)。

0113

続いて、情報提供装置10は、発言誘発情報量に基づく値を温度とみなす(ステップS102)。また、情報提供装置10は、ユーザ特性ユーザ数に基づく値を質量と見做す(ステップS103)。また、情報提供装置10は、発言誘発情報量に対する成果の誘発量の比に基づく値を比熱と見做す(ステップS104)。また、情報提供装置10は、議論のテーマの絞り込み状態量に基づく値を圧力と見做す(ステップS105)。

0114

また、情報提供装置10は、参加者類似度を体積と見做す(ステップS106)。また、情報提供装置10は、潜在的発言量に基づく値を内部エネルギーと見做す(ステップS107)。また、情報提供装置10は、議論の成果量に基づく値を外部にした仕事と見做す(ステップS108)。また、情報提供装置10は、成果誘発情報量に基づく値を加えられた熱量と見做す(ステップS109)。

0115

そして、情報提供装置10は、熱力学のエントロピーに基づいて、相図を生成し、生成した相図に基づいて議論の収束度合いを推定する(ステップS110)。また、情報提供装置10は、推定した議論の収束度合いの情報を参加者に提供する(ステップS111)。

0116

〔8.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文章中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。

0117

また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。

0118

また、上記してきた各実施形態は、処理内容矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。

0119

〔9.プログラム〕
また、上述してきた実施形態に係る情報提供装置10は、例えば図6に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図6は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。

0120

演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD、フラッシュメモリ等により実現される。

0121

出力IF1060は、モニタプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格コネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウスキーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。

0122

なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体テープ媒体磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。

0123

ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。

0124

演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。

0125

例えば、コンピュータ1000が情報提供装置10として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部40の機能を実現する。

0126

〔10.効果〕
上述したように、情報提供装置10は、判定部42と、推定部43と、情報提供部44と、を備える。判定部42は、集会において発言を誘発する情報の量を示す発言誘発情報量を判定する。推定部43は、判定部42によって判定された発言誘発情報量に基づく値を集会に対応する対応系の温度と見做し、かかる対応系における相転移を集会での議論が収束していく現象と見做して、議論の収束度合いを推定する。情報提供部44は、推定部43によって推定された議論の収束度合いを示す情報を提供する。このように、情報提供装置10は、集会における議論の収束度合いを集会の参加者などに提供することができるため、集会を効率的に進めることができる。

0127

また、判定部42は、発言誘発情報として、集会の参加者に提示される情報の量および集会における司会者のファシリテートスキルに対応し、前記集会の参加者に提示される情報の量のうち少なくとも一方を判定する。これにより、集会において発言を誘発する情報の量を適切に把握することができる。

0128

また、推定部43は、議論におけるテーマの絞り込み状態量に基づく値を対応系の圧力と見做し、議論のテーマに対する集会の参加者の類似度に基づく値を対応系の体積と見做して、議論の収束度合いを推定する。これにより、議論の収束度合いを精度よく判定することができる。

0129

また、推定部43は、集会における複数の参加者の潜在的な発言量に基づく値を対応系の内部エネルギーと見做し、集会における成果の数に基づく値を対応系の仕事と見做して、議論の収束度合いを推定する。これにより、議論の収束度合いを精度よく判定することができる。

0130

以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。

0131

また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、推定部は、推定手段や推定回路に読み替えることができる。

0132

10情報提供装置
20通信部
30 記憶部
31利用者属性データベース
32集会情報データベース
40 制御部
41 取得部
42 判定部
43推定部
44情報提供部
100入力装置
200出力装置
300 端末装置

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