図面 (/)
課題
解決手段
概要
背景
従来から遊技機として、外周面に複数の図柄が配列されたリールを複数備えたスロットマシンが知られている。スロットマシンでは、遊技開始に伴ってリールが回転を開始するとともに、抽選テーブルを用いた当選役抽選が行われる。また、リールが停止したときに当選役抽選に当選した当選役に対応する図柄組合せが複数のリールによって表示されて、この当選役が入賞となると、入賞した当選役に対応する処理として、例えば、メダルを払い出すメダル払出処理やメダルを新たに消費することなく再度遊技を行う再遊技処理等が行われる。
また、遊技状態として、通常状態と当該通常状態よりも遊技者がメダルを獲得しやすいボーナス状態とを備え、ボーナス状態への移行契機となる役であるボーナスに当選することにより、ボーナス状態への移行が可能となるスロットマシンが知られている。また、ボーナスを備えるスロットマシンには、複数のボーナスを備えるものもある。
また、演出状態としてアシストタイム演出状態(AT演出状態)を備え、所定契機で移行するAT演出状態において、役の入賞を補助する入賞補助演出を実行することによって、役の入賞確率を変動させ、メダルを獲得しやすくしたり、メダルの消費を少なくしたりするスロットマシンが知られている。
スロットマシンにおいては、遊技状態や演出状態によって、メダルの増え方や減り方が異なるので、遊技状態や演出状態がどの状態になっているのか、次に移行する遊技状態や演出状態がどの状態なのかは、遊技者にとって非常に気になるものとなる。このため、スロットマシンでは、遊技状態や演出状態を、遊技者に報知したり、示唆したりする演出を行うことがある。また、遊技状態や演出状態を報知等する演出について、所定の条件下では、所定の演出を優先的に行うスロットマシンが知られている(例えば、特許文献1参照)。
概要
遊技者が遊技意欲を喪失してしまうのを防止することができる遊技機を提供する。遊技機は、演出用の画像を表示する表示手段13とボーナスに関する画像を表示手段13に表示させる制御を行う演出制御手段80とを備える。ボーナスには、第一ボーナスと、この第一ボーナスよりも遊技者の得られる利益が大きい第二ボーナスとが含まれており、演出制御手段80は、第一ボーナスに関する所定の画像を表示させる前に表示手段13に表示させていた画像の少なくとも一部を表示手段13に表示させた状態で、第一ボーナスに関する所定の画像を表示手段13に表示させる。
目的
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、遊技者が遊技意欲を喪失してしまうのを防止することができる遊技機を提供する
効果
実績
- 技術文献被引用数
- 0件
- 牽制数
- 0件
この技術が所属する分野
(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成
請求項1
外周面に複数種類の図柄が配列された複数のリールと、リプレイ、小役およびボーナスを含む複数種類の役の当否を決定する当選役抽選を行う当選役抽選手段と、遊技開始操作を契機として前記複数のリールを回転させる制御を行い、停止操作を契機として前記当選役抽選の結果に基づいて回転中のリールを停止させる制御を行うリール制御手段と、前記複数のリールの停止態様に基づいて、役の入賞を判定する停止図柄判定手段と、演出用の画像を表示する表示手段と、前記ボーナスに関する画像を前記表示手段に表示させる制御を行う演出制御手段と、を備える遊技機であって、前記ボーナスには、第一ボーナスと、この第一ボーナスよりも遊技者の得られる利益が大きい第二ボーナスとが含まれており、前記演出制御手段は、前記第一ボーナスに関する所定の画像を表示させる前に前記表示手段に表示させていた画像の少なくとも一部を前記表示手段に表示させた状態で、前記第一ボーナスに関する所定の画像を前記表示手段に表示させることを特徴とする遊技機。
請求項2
技術分野
0001
本発明は、遊技機に関する。
背景技術
0002
従来から遊技機として、外周面に複数の図柄が配列されたリールを複数備えたスロットマシンが知られている。スロットマシンでは、遊技開始に伴ってリールが回転を開始するとともに、抽選テーブルを用いた当選役抽選が行われる。また、リールが停止したときに当選役抽選に当選した当選役に対応する図柄組合せが複数のリールによって表示されて、この当選役が入賞となると、入賞した当選役に対応する処理として、例えば、メダルを払い出すメダル払出処理やメダルを新たに消費することなく再度遊技を行う再遊技処理等が行われる。
0003
また、遊技状態として、通常状態と当該通常状態よりも遊技者がメダルを獲得しやすいボーナス状態とを備え、ボーナス状態への移行契機となる役であるボーナスに当選することにより、ボーナス状態への移行が可能となるスロットマシンが知られている。また、ボーナスを備えるスロットマシンには、複数のボーナスを備えるものもある。
また、演出状態としてアシストタイム演出状態(AT演出状態)を備え、所定契機で移行するAT演出状態において、役の入賞を補助する入賞補助演出を実行することによって、役の入賞確率を変動させ、メダルを獲得しやすくしたり、メダルの消費を少なくしたりするスロットマシンが知られている。
0004
スロットマシンにおいては、遊技状態や演出状態によって、メダルの増え方や減り方が異なるので、遊技状態や演出状態がどの状態になっているのか、次に移行する遊技状態や演出状態がどの状態なのかは、遊技者にとって非常に気になるものとなる。このため、スロットマシンでは、遊技状態や演出状態を、遊技者に報知したり、示唆したりする演出を行うことがある。また、遊技状態や演出状態を報知等する演出について、所定の条件下では、所定の演出を優先的に行うスロットマシンが知られている(例えば、特許文献1参照)。
先行技術
0005
特開2009−291439号公報
発明が解決しようとする課題
0006
ところで、ボーナスを複数備えるスロットマシンにおいては、ボーナスの種類によって遊技者の得られる利益が異なることがある。そして、例えば、遊技者の得られる利益が小さいボーナスと、遊技者の得られる利益が大きいボーナスとの2種類のボーナスを備える場合には、ボーナスに当選した場合等に行われる演出が行なわれると、一般に遊技者は利益の大きいボーナスに当たったと期待してしまう。このため、当該演出が行なわれた後に、利益の大きいボーナスではなく利益の小さいボーナスに当たっていたことが判明した場合には、遊技者は期待していた利益が得られなかったとして、遊技意欲を喪失してしまうおそれがあった。
0007
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、遊技者が遊技意欲を喪失してしまうのを防止することができる遊技機を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
0008
前記目的を達成するために、本発明の遊技機は、外周面に複数種類の図柄が配列された複数のリールと、リプレイ、小役およびボーナスを含む複数種類の役の当否を決定する当選役抽選を行う当選役抽選手段と、遊技開始操作を契機として前記複数のリールを回転させる制御を行い、停止操作を契機として前記当選役抽選の結果に基づいて回転中のリールを停止させる制御を行うリール制御手段と、前記複数のリールの停止態様に基づいて、役の入賞を判定する停止図柄判定手段と、演出用の画像を表示する表示手段と、前記ボーナスに関する画像を前記表示手段に表示させる制御を行う演出制御手段と、を備える遊技機であって、前記ボーナスには、第一ボーナスと、この第一ボーナスよりも遊技者の得られる利益が大きい第二ボーナスとが含まれており、前記演出制御手段は、前記第一ボーナスに関する所定の画像を表示させる前に前記表示手段に表示させていた画像の少なくとも一部を前記表示手段に表示させた状態で、前記第一ボーナスに関する所定の画像を前記表示手段に表示させることを特徴とする。
0009
このような構成によれば、演出制御手段は、第一ボーナスに関する所定の画像を表示させる前に表示手段に表示させていた画像の少なくとも一部を表示手段に表示させた状態で、第一ボーナスに関する所定の画像を表示手段に表示させるので、当該所定の画像を表示した際に、当該所定の画像が第一ボーナスに関する画像であると遊技者が認識することができ、利益が大きい第二ボーナスに対する期待感が遊技者に生じるのを防ぐことができる。したがって、期待していた利益が得られなかったとして、遊技者の遊技意欲が喪失してしまうのを防ぐことができる。
0010
また、本発明の前記構成において、前記演出制御手段は、所定条件の成立に基づいて演出状態をアシストタイム演出状態へ移行させ、当該アシストタイム演出状態において、当選した所定の役を入賞させるための前記停止操作の順序を報知することにより所定の役の入賞を補助する入賞補助演出を前記表示手段に表示させる制御を行い、前記第一ボーナスに関する所定の画像を表示させる前に前記表示手段に表示させていた画像が、前記アシストタイム演出状態への移行を示唆する画像の場合に、この画像の少なくとも一部を前記表示手段に表示させた状態で、前記第一ボーナスに関する所定の画像を前記表示手段に表示させることが好ましい。
0011
アシストタイム演出状態への移行を示唆する画像が表示されている場合、遊技者は、所定回数の入賞補助演出が得られることを期待する。また、このような状況において、ボーナスに関する画像が表示されると、遊技者がアシストタイム演出状態への移行が確定したと誤認してしまったり、期待してしまったりするおそれがある。そして、このような場合に得られたのが、アシストタイム演出状態どころか、利益の大きいボーナスでもなく、利益の小さいボーナスであった場合、遊技者は期待していた利益と大きく異なる利益しか得られなかったとして、遊技意欲を喪失してしまうおそれがある。
0012
しかし、このような構成によれば、演出制御手段は、第一ボーナスに関する所定の画像を表示させる前に表示手段に表示させていた画像が、アシストタイム演出状態への移行を示唆する画像の場合に、この画像の少なくとも一部を表示手段に表示させた状態で、第一ボーナスに関する所定の画像を表示手段に表示させるので、当該所定の画像を表示した際に、当該所定の画像が第一ボーナスに関する画像であると遊技者が認識することができ、入賞補助演出の獲得に対する期待感が遊技者に生じるのを防ぐことができる。したがって、期待していた利益が得られなかったとして、遊技者の遊技意欲が喪失してしまうのを防ぐことができる。
発明の効果
0013
本発明の遊技機によれば、遊技者が遊技意欲を喪失してしまうのを防止することができる。
図面の簡単な説明
0014
本発明の実施の形態に係る遊技機の一例を示すもので、その斜視図である。
同、遊技機の概略的な構成を示すブロック図である。
同、遊技状態の状態遷移図である。
同、演出状態の状態遷移図である。
同、種なしボーナスに係る演出について説明するための図であって、(a)は種なしボーナス確定画像を表示する前の液晶ディスプレイの表示を示す図、(b)は種なしボーナス確定画像を表示中の液晶ディスプレイの表示を示す図である。
同、種ありボーナスに係る演出について説明するための図であって、(a)は種ありボーナス確定画像を表示する前の液晶ディスプレイの表示を示す図、(b)は種ありボーナス確定画像を表示中の液晶ディスプレイの表示を示す図である。
同、ボーナスに係る演出に係る処理について説明するためのフローチャートである。
実施例
0015
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、本発明のスロットマシン10(遊技機)は、遊技者側を向く面である前面側が開口された箱状の筐体11と、当該筐体11の前面側開口を開閉する前面扉12とを備えている。筐体11には、回転自在な第一リール20a、第二リール20bおよび第三リール20cがユニット化されたリールユニットと、メダルの払い出しを行うホッパー装置等が収納されている。また、前面扉12は、上扉12aと下扉12bとに分割されており、これら上扉12aおよび下扉12bはそれぞれ筐体11に対して開閉自在となっている。
0016
上扉12aには、液晶ディスプレイ13(表示手段)、スピーカ14などの演出用の装置、および、表示窓16が設けられている。液晶ディスプレイ13は、各種演出用の画像(動画、静止画)を表示する。また、スピーカ14は、各種演出用の音(音楽、効果音、音声等)を出力する。なお、演出用の装置としては、液晶ディスプレイやスピーカの他にランプ(LED)などの電飾装置、アクチュエータ等で動作可能な可動役物などを設けても良い。
0017
表示窓16の奥には、リールユニットが、その一部を表示窓16の外から視認可能に配置されている。各リール20a〜20cの外周面には、複数種類の図柄が一列に配置されており、各リール20a〜20cが停止すると表示窓16を通して1リール当たり3個の図柄(上段図柄、中段図柄、下段図柄)が表示される。また、表示窓16には、各リール20a〜20cの図柄を視認するための表示位置として、上段、中段、下段が設けられており、各リール20a〜20cの表示位置の組合せによって有効ラインが設定されている。なお、本実施の形態のスロットマシン10では、第一リール20aの上段と、第二リール20bの中段と、第三リール20cの下段とによって有効ラインが構成されている。また、1回の遊技に関して必要なメダルの数(規定枚数)が3枚に設定されており、規定枚数のメダルが投入されると、有効ラインが有効化される。
0018
スロットマシン10では、遊技開始に伴って各リール20a〜20cが回転を開始するとともに当選役抽選が実行されて当選役のいずれかの当選またはハズレ(不当選)が決定される。次いで、リール20a〜20cが停止したときに、当選役抽選で当選した当選役に対応する図柄組合せが有効ラインに表示されると、この当選役が入賞となり、入賞した当選役に対応する処理(入賞処理)が実行される。
0019
下扉12bには、メダルを投入するメダル投入口22、クレジットされたメダルをベットするためのベットボタン23、遊技を開始する際に操作されるスタートレバー24(遊技開始操作手段)、回転しているリールを停止させるためのストップボタン26a,26b,26c(停止操作手段)、ホッパー装置によりメダルを払い出す払い出し口27、払い出し口27から払い出されたメダルを受けるメダル受け皿28が設けられている。また、メダル投入口22の奥には、メダル投入口22から投入されたメダルの通過を検知するメダルセンサ29(図2参照)が設けられている。
0020
スロットマシン10では、メダル投入口22にメダルが投入、または、ベットボタン23が操作され規定枚数(例えば、3枚)のメダルがベットされることで、スタートレバー24の操作が有効化される。また、有効化されたスタートレバー24が操作されると遊技が開始される。遊技が開始されると、各リール20a〜20cが回転を開始し、各リール20a〜20cの回転速度が一定速度に到達して定常回転となるとストップボタン26a〜26cの操作が有効化される。また、有効化されたストップボタン26a〜26cが操作されると、操作されたストップボタン26a〜26cに対応する各リール20a〜20cを停止する。
0021
図2に示すように、スロットマシン10の内部には、メイン制御基板31(主制御装置)と、サブ制御基板32(副制御装置)とが設けられている。メイン制御基板31は、スタートレバー24、ベットボタン23、ストップボタン26a〜26c、メダルセンサ29等の入力手段からの入力信号を受けて、遊技を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいてリールユニットや、ホッパー装置等の出力手段の制御を行う。また、サブ制御基板32は、メイン制御基板31から送られてくる信号を受けて、演出を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて液晶ディスプレイ13およびスピーカ14等の演出用の装置の制御を行う。
0022
また、メイン制御基板31とサブ制御基板32とは電気的に接続されており、メイン制御基板31からサブ制御基板32へは遊技状態を示す情報など各種情報(信号)の送信が可能となっているが、サブ制御基板32からメイン制御基板31へは情報を送信できないようになっている。
また、メイン制御基板31やサブ制御基板32等の各基板の機能は、各種のプロセッサ(CPU、DSP等)、IC、あるいはROMやRAM等の情報記憶媒体等のハードウェアや、ROM等に予め記憶されている所定のプログラムからなるソフトウェアにより実現される。
0023
メイン制御基板31は、投入受付手段40と、乱数発生手段41と、当選役抽選を行って当選役のいずれかまたは非当選を決定する当選役抽選手段42と、リールの回転を制御するリール制御手段43と、全てのリールが停止したときに当選役が入賞したか否かを判定する停止図柄判定手段44と、遊技状態制御手段45と、演出メイン制御手段46と、記憶手段60(メモリ)と、を備えている。
また、サブ制御基板32は、演出サブ制御手段50と、サブ側記憶手段51(メモリ)と、を備えている。
また、演出メイン制御手段46と演出サブ制御手段50とによって、演出制御手段80が構成されている。演出メイン制御手段46は、演出に関する抽選や、演出状態の管理等を行う。また、演出サブ制御手段50は、演出メイン制御手段46での抽選の結果や、演出状態に応じて、サブ側記憶手段51に記憶された演出用データを用いて、演出用の装置の制御を行う。なお、以下で説明する演出メイン制御手段46で行う制御は、演出サブ制御手段50で行ってもよく、演出サブ制御手段50で行う制御は、演出メイン制御手段46で行ってもよい。
0024
投入受付手段40は、遊技ごとにメダルの投入を受け付けて、規定枚数のメダルが投入されたことに基づいて、スタートレバー24に対する遊技開始操作を有効化する処理を行う。具体的には、メダル投入口22にメダルが投入されると、メダルセンサ29がメダルを検知することに伴って、投入受付手段40が、規定投入数を限度として、投入されたメダルを投入状態に設定する。また、投入受付手段40は、メダルがクレジットされた状態でベットボタン23が押下されると、規定投入枚数を限度として、クレジットされたメダルを投入状態に設定する。
0025
乱数発生手段41は、抽選用の乱数値を発生させるものである。乱数値は、例えばインクリメントカウンタ(所定のカウント範囲を循環するように数値をカウントするカウンタ)のカウント値に基づいて発生させることができる。なお、本実施形態において、「乱数」には、数学的な意味でランダムに発生する値のみならず、発生自体は規則的であっても、その取得タイミング等が不規則であるために実質的に乱数として機能しうる値も含まれる。
0026
当選役抽選手段42は、有効化されたスタートレバー24が操作されたこと(すなわち、遊技開始)に基づいて当選役抽選テーブルを用いた当選役抽選を行う。
当選役抽選テーブルは、複数の乱数(例えば、0〜65535の65536個の乱数)のそれぞれに対して、小役、リプレイおよびボーナスを含む各種の当選役やハズレ(不当選)が対応付けられたものであり、記憶手段60の当選役抽選テーブル記憶手段61に格納されている。また、当選役抽選では、乱数発生手段41から抽選用の乱数値を取得し、この乱数値を当選役抽選テーブルに照合して当選役に当選したか否かを判定し、当該乱数値に対応付けられた当選役が当選となる。また、各乱数値には、1つの当選役が対応付けられているものと、複数の当選役が対応付けられているものとが存在する。したがって、当選役抽選によって、1つの役が当選する場合と、複数の役が重複して当選する場合とが存在する。
0027
スロットマシン10は、通常小役と正解小役と不正解小役とを含む複数種類の小役を備えている。また、スロットマシン10は、複数種類のリプレイを備えている。ここで、小役とは、入賞することにより、入賞した小役に応じた所定枚数のメダルの払い出しを受けることができる役である。具体的には、通常小役、正解小役または不正解小役が入賞すると6枚のメダルが払い出される。また、リプレイとは、入賞することにより、メダルを新たに消費することなく、再度遊技を行うことができる役である。リプレイが入賞すると、遊技者のメダルを使うことなくスタートレバー24の操作が有効化され、スタートレバー24の操作により遊技を開始することが可能な状態となる。
0028
また、スロットマシン10は、複数種類のボーナスを備えている。
なお、本実施の形態におけるボーナスは、いわゆる第一種特別役物に係る役物連続作動装置であるが、第一種特別役物等の他の役物または役物連続作動装置であってもよい。
0029
また、スロットマシン10は、小役の当選態様として、ベルと打順ベルとを含む複数の当選態様が設定されている。これらの当選態様は、全小役のうちの1種類の小役が単独であるいは複数種類の小役が重複して当選することを意味している。特に打順ベルは、上記正解小役と不正解小役とを含む複数種類の小役に重複して当選することを意味している。
また、スロットマシン10は、リプレイの当選態様として、通常リプレイと弱チェリーと強チェリーと含む複数の当選態様が設定されている。これらの当選態様は、全リプレイのうちの1種類のリプレイが単独であるいは複数種類のリプレイが重複して当選することを意味している。また、通常リプレイよりも弱チェリーの方が当選確率が低く設定されており、弱チェリーよりも強チェリーの方が当選確率が低く設定されている。
また、スロットマシン10は、ボーナスの当選態様として、複数の当選態様が設定されている。これらの当選態様は、複数種類のボーナスのうちの1種類のボーナスが単独で、あるいは、複数種類のボーナスのうちの1種類のボーナスと1種類または複数種類のリプレイとが重複して当選することを意味している。また、ボーナスの当選態様は、種ありボーナスと種なしボーナスとの2種類に分けることができる。なお、種ありボーナスと種なしボーナスについて詳しくは後述する。
0030
また、当選役抽選手段42は、当選役抽選の結果当選した役に対応する当選フラグを非当選状態から当選状態に設定する。また、複数の当選役が重複して当選した場合には、重複して当選したそれぞれの役に対応する当選フラグを非当選状態から当選状態に設定する。また、当選フラグの設定情報は、記憶手段60の当選フラグ記憶手段62に格納されている。
また、当選フラグには、入賞するまで次回以降の遊技に当選状態を持ち越し可能な当選フラグ(持越可能フラグ)と、入賞の如何に関わらず次回以降の遊技に当選状態が持ち越されず、非当選状態にリセットされる当選フラグ(持越不可フラグ)とがある。また、ボーナスには持越可能フラグが対応付けられており、小役およびリプレイには持越不可能フラグが対応付けられている。また、ボーナスの当選フラグの当選状態が持ち越されている場合であっても、小役やリプレイに当選した場合には、当選役抽選手段42は、ボーナスの当選フラグに加えて、当該当選した役に対応する当選フラグも当選状態に設定する。
0031
また、当選役抽選テーブルには、第一当選役抽選テーブルと、第二当選役抽選テーブルと、第三当選役抽選テーブルとの3種類の当選役抽選テーブルがある。また、第一当選役抽選テーブルは、第二当選役抽選テーブルと小役の当選確率が同一であり、第二当選役抽選テーブルよりもリプレイの当選確率が低くなっている。また、第三当選役抽選テーブルは、第一当選役抽選テーブルおよび第二当選役抽選テーブルとは小役の当選確率が異なっている。また、第一当選役抽選テーブルでは、ボーナスが抽選対象に設定されているが、第二当選役抽選テーブルおよび第三当選役抽選テーブルでは、ボーナスが抽選対象から除外されている。
0032
リール制御手段43は、メイン制御基板31による制御のもと、有効化されたスタートレバー24が操作されたこと(すなわち、遊技開始)に伴って各リール20a〜20cの回転を開始させるとともに、有効化されたストップボタン26a〜26cが操作されると、操作されたストップボタンに対応するリールの停止制御を行う。
0033
すなわち、リール制御手段43は、ストップボタン26a〜26cの各ボタンが操作される毎に、第一リール20a〜第三リール20cのうち、操作されたボタンに対応するリールの停止位置を決定して、決定された停止位置でリールを停止させる制御を行う。スロットマシン10では、ストップボタン26aが操作されると、第一リール20aの回転が停止され、ストップボタン26bが操作されると、第二リール20bの回転が停止され、ストップボタン26cが操作されると、第三リール20cの回転が停止される。したがって、ストップボタン26a〜26cの操作順序(打順)によって、第一リール20a〜第三リール20cの停止順序が変化する。
0034
ストップボタン26a〜26cが操作された際の停止制御において、リール制御手段43は、当選フラグが当選状態に設定されている当選役が入賞するように、各リール20a〜20cを停止させる。具体的には、1つの当選役の当選フラグが当選状態に設定されている状態では、この当選役が入賞するように各リール20a〜20cの停止制御を行う。また、複数の当選役の当選フラグが重複して当選状態に設定されている状態では、役毎に定められた優先順位に従って、所定の当選役が入賞するように、各リール20a〜20cを停止させる。特に、ボーナス、小役、リプレイのうち2種類以上の役の当選フラグが当選状態に設定されている場合には、ボーナスよりも小役、小役よりもリプレイが入賞するように停止制御がされる。また、当選フラグが当選状態に設定されている当選役が1つだけの場合であっても、必ずこの当選役が入賞するように停止制御が行なわれるわけではない。例えば、ボーナスの当選フラグのみが当選状態に設定されている場合であっても、ストップボタン26a〜26cの操作タイミングによって、いずれの役も当選しない(取りこぼす)場合がある。
0035
また、ストップボタン26a〜26cの操作順序が予め設定された特定の打順であるか否か、あるいは、ストップボタン26a〜26cの操作タイミング等に応じて、重複当選している複数の当選役のうちの入賞させるように制御される当選役が異なる。例えば、正解小役と不正解小役との当選フラグが重複して当選状態に設定されている場合に、正解打順となる特定の打順で、ストップボタン26a〜26cが操作されると、正解小役が入賞するように停止制御が行なわれるが、正解打順以外の打順(不正解打順)でストップボタン26a〜26cが操作されると、不正解小役が入賞するように停止制御が行なわれる。また、不正解打順でストップボタン26a〜26cを操作した場合、各ストップボタンの操作タイミングによって、不正解小役が入賞しない(取りこぼす)場合があり、この場合にはメダルの払い出しを受けることができないようになっている。具体的には、不正解打順でストップボタン26a〜26cが操作した場合、約1/4の確率で6枚のメダルが払い出され、約3/4の確率でメダルの払い出しが0枚となるように設定されている。また、正解打順および不正解打順が、どの打順であるかは、当選態様によって異なり、スロットマシン10は、打順ベルとして、ストップボタン26aを最初に操作するのが正解打順の打順ベルと、ストップボタン26bを最初に操作するのが正解打順の打順ベルと、ストップボタン26cを最初に操作するのが正解打順の打順ベルと、を備えている。なお、正解打順でストップボタン26a〜26cが操作した場合には、必ず正解小役が入賞する(取りこぼしが発生しない)ようになっている。
0036
停止図柄判定手段44は、各リール20a〜20cの回転が停止されると作動され、各リール20a〜20cが停止することによって表示(停止表示)された図柄組合せを、図示しない入賞判定テーブルに照合する。入賞判定テーブルには、各当選役のそれぞれの入賞態様(停止表示された場合に入賞となる図柄組合せ)が記憶されており、前述した照合により、入賞の有無や入賞した当選役の種類が判明する。メイン制御基板31は、当選役が入賞した場合、入賞した当選役に対応する入賞処理を実行する。
0037
スロットマシン10は、図3に示すように、遊技状態として、通常状態Xとボーナス成立状態Yとボーナス状態Zとを備えている。遊技状態制御手段45は、通常状態Xとボーナス成立状態Yとボーナス状態Zとの間で、遊技状態を移行させる制御を行う。具体的には、遊技状態制御手段45は、通常状態Xの当選役抽選において、ボーナスに当選した場合には、遊技状態をボーナス成立状態Yに移行させる。また、遊技状態制御手段45は、ボーナス成立状態Yにおいて、ボーナスに入賞した場合には、遊技状態をボーナス状態Zに移行させる。
0038
種なしボーナスの当選を契機として移行したボーナス成立状態Yでは、種なしボーナスに入賞するまで種なしボーナスに対応する当選フラグが当選状態に維持されており、種なしボーナスの入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されると、遊技状態制御手段45は、遊技状態をボーナス状態Zに移行させる。また、当該ボーナス状態Zでは、予め定められた所定枚数(例えば、200枚)を超えるメダルが払い出されると、ボーナス状態Zの終了条件が成立したとして、遊技状態制御手段45は、遊技状態を通常状態Xに移行させる。
また、種ありボーナスの当選を契機として移行したボーナス成立状態Yでは、種ありボーナスに入賞するまで種ありボーナスに対応する当選フラグが当選状態に維持されており、種ありボーナスの入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されると、遊技状態制御手段45は、遊技状態をボーナス状態Zに移行させる。また、当該ボーナス状態Zでは、予め定められた所定枚数(例えば、200枚)を超えるメダルが払い出されると、ボーナス状態Zの終了条件が成立したとして、遊技状態制御手段45は、遊技状態を通常状態Xに移行させる。
また、当選役抽選手段42は、遊技状態が通常状態Xの場合には、第一当選役抽選テーブルを用いて当選役抽選を行い、遊技状態がボーナス成立状態Yの場合には、第二当選役抽選テーブルを用いて当選役抽選を行い、遊技状態がボーナス状態Zの場合には、第三当選役抽選テーブルを用いて当選役抽選を行う。
0039
また、スロットマシン10は、図4に示すように、演出状態として、通常演出状態Aと、前兆演出状態Bと、フェイク前兆演出状態Cと、アシストタイム演出状態D(AT演出状態)と、種なしボーナス成立演出状態Eと、種なしボーナス演出状態Fと、種ありボーナス成立演出状態Gと、種ありボーナス演出状態Hと、を含む複数の演出状態を備えている。
0040
また、演出状態が通常演出状態Aのときは、通常区間に滞在しており、演出状態が前兆演出状態B、フェイク前兆演出状態CまたはAT演出状態Dのときは、有利区間に滞在している。換言すると、演出状態が通常演出状態Aから前兆演出状態B、フェイク前兆演出状態CまたはAT演出状態Dに移行すると、通常区間から有利区間に移行し、演出状態が前兆演出状態B、フェイク前兆演出状態CまたはAT演出状態Dから通常演出状態Aに移行すると、有利区間から通常区間に移行する。
ここで、通常区間とは、後述する指示演出を行うことができない区間であり、かつ、後述する有利区間移行抽選を除き、指示演出に係る処理を行わない区間をいう。また、有利区間とは、後述する指示演出を行うことが可能な区間であり、かつ、指示演出に係る処理を行う区間をいう。なお、ここで、指示演出に係る処理には、指示演出に関連する処理であれば基本的に含まれ、例えば、AT演出状態Dでの遊技回数を変動させる処理(例えば、遊技回数の上乗せ)、AT演出状態Dへ移行させるか否かを決定する抽選(AT抽選)、AT演出状態Dへの移行確率が異なる演出状態へ移行させるか否かを決定する抽選、あるいは後述する有利区間の遊技回数に上限が定められている場合に(例えば、1500回)この上限までの遊技を行う前に任意の条件で有利区間から通常区間へ移行させる処理等が含まれる。
0041
演出メイン制御手段46は、通常演出状態Aにおいて、弱チェリーまたは強チェリーの当選を契機として有利区間移行抽選を行っている。ここで、有利区間移行抽選は、演出状態を、AT演出状態Dに移行させる(AT演出状態Dに当選)か、フェイク前兆演出状態Cに移行させる(フェイク前兆演出状態Cに当選)か、通常演出状態Aのまま移行させない(非当選)か、を決定する抽選である。換言すると、有利区間移行抽選は有利区間に移行させるか否かを決定する抽選である。また、有利区間移行抽選は、記憶手段60に格納された有利区間移行抽選用の抽選テーブル(有利区間移行抽選テーブル)と、乱数発生手段41とを用いて、当選役抽選と同様の手法で行われる。
また、スロットマシン10は、有利区間移行抽選テーブルを複数備えている。有利区間移行抽選においては、有利区間移行抽選の契機となったリプレイの種類に応じた有利区間移行抽選テーブルが選択されるようになっており、各抽選テーブルは、「弱チェリー<強チェリー」の順序でAT演出状態Dへの移行確率が高くなるように抽選結果と乱数値との対応付けがなされている。
なお、有利区間移行抽選は、まずAT抽選を行い、AT抽選でAT演出状態Dに移行させないことが決定した場合に、フェイク前兆演出状態Cに移行させるか否かを決定する抽選(フェイク前兆演出抽選)を行うようにしてもよい。
0042
また、演出メイン制御手段46は、通常演出状態Aにおいて行われた有利区間移行抽選によって、AT演出状態Dへの移行が決定されると、前兆演出状態Bでの遊技の回数を決定する前兆遊技回数抽選を行う。前兆遊技回数抽選では、前兆演出状態Bでの遊技回数を8回、16回、32回のいずれにするかが抽選により決められる。また、前兆遊技回数抽選は、記憶手段60に格納された前兆遊技回数抽選用の抽選テーブルと、乱数発生手段41とを用いて、当選役抽選と同様の手法で行われる。
0043
また、演出メイン制御手段46は、通常演出状態Aにおいて行われた有利区間移行抽選によって、フェイク前兆演出状態Cへの移行が決定されると、フェイク前兆演出状態Cでの遊技の回数を決定するフェイク前兆遊技回数抽選を行う。フェイク前兆遊技回数抽選では、フェイク前兆演出状態Cでの遊技回数を8回、16回、32回のいずれにするかが抽選により決められる。また、フェイク前兆遊技回数抽選は、記憶手段60に格納されたフェイク前兆遊技回数抽選用の抽選テーブルと、乱数発生手段41とを用いて、当選役抽選と同様の手法で行われる。
なお、フェイク前兆遊技回数抽選は、前兆遊技回数抽選と同じ抽選テーブルを用いて行ってもよい。
0044
演出メイン制御手段46は、前兆遊技回数抽選によって、前兆演出状態での遊技回数が決定されると、演出状態を前兆演出状態Bに移行させる。そして、前兆演出状態Bにおいて、前兆遊技回数抽選によって決定された回数分の遊技が行なわれると、演出メイン制御手段46は、演出状態をAT演出状態Dに移行させる。
また、演出メイン制御手段46は、フェイク前兆遊技回数抽選によって、フェイク前兆演出状態Cでの遊技回数が決定されると、演出状態をフェイク前兆演出状態Cに移行させる。そして、フェイク前兆演出状態Cにおいて、フェイク前兆遊技回数抽選によって決定された回数分の遊技が行なわれると、演出メイン制御手段46は、演出状態を通常演出状態Aに移行させる。
0045
前兆演出状態Bおよびフェイク前兆演出状態Cにおいては、演出サブ制御手段50は、AT演出状態への移行(AT演出状態Dの当選)を示唆する連続演出を行う。ここで、連続演出とは、複数回の遊技にわたって行われる演出をいい、連続演出の結果によって、AT演出状態への移行が確定しているか否かが遊技者に報知されるようになっている。
例えば、前兆演出状態Bおよびフェイク前兆演出状態Cにおいては、連続演出としてバトル演出(複数のキャラクターが戦う演出)などが行なわれ、前兆演出状態Bにおいて行われる連続演出では、最終的に所定のキャラクターが勝利するようになっている。また、フェイク前兆演出状態Cにおいて行われる連続演出では、最終的に当該所定のキャラクターが敗北するようになっている。
すなわち、前兆演出状態BというAT演出状態Dへの移行条件が満たされている状態においては、演出状態がAT演出状態Dに移行することが確定していることを報知するAT演出状態移行確定演出を連続演出の最後に行う。一方、フェイク前兆演出状態CというAT演出状態Dへの移行条件が満たされていない状態においては、演出状態がAT演出状態Dに移行することが確定していないことを報知するAT演出状態移行未確定演出を連続演出の最後に行う。
なお、ここで、AT演出状態移行確定演出またはAT演出状態移行未確定演出は、前兆演出状態Bまたはフェイク前兆演出状態Cでの最後の遊技において行われる。
0046
前述のように、前兆演出状態Bにおいて、所定の回数の遊技が行なわれると、演出メイン制御手段46は、演出状態をAT演出状態Dに移行させる。
演出状態がAT演出状態Dでの遊技においては、演出サブ制御手段50は、複数の当選役が重複して当選した場合に、特定の当選した当選役を入賞させる特定打順(停止順)を報知する指示演出(入賞補助演出)を行う。具体的には、演出サブ制御手段50は、正解小役と不正解小役とが重複して当選したときに正解打順を報知することにより、正解小役の入賞を補助する演出を行う。
0047
また、AT演出状態Dでの遊技(AT遊技)の回数は、記憶手段60のAT遊技数カウンタ63によって管理されており、例えば、AT遊技数カウンタ63に50回分の遊技に相当する値として「50」が記憶されている場合、AT遊技を50回行うことができる。演出メイン制御手段46は、AT遊技が行なわれる毎に、AT遊技数カウンタ63の記憶値から、1回分の遊技に相当する値として「1」を減算するデクリメント処理を行う。そして、AT遊技数カウンタ63の記憶値が閾値「0」に達すると、演出メイン制御手段46は、AT演出状態Dの終了条件が成立したものと判断してAT演出状態Dを終了させ、演出状態を通常演出状態Aに移行させる。
0048
AT演出状態Dに移行した際には、演出メイン制御手段46は、AT演出状態Dでの最初の遊技において、AT遊技の回数を決定する抽選であるAT遊技数決定抽選を行う。AT遊技数決定抽選には、5つのランクがあり、ランクが高いAT遊技数決定抽選ほど、獲得できる遊技回数の期待値が高く設定されている。また、AT遊技数決定抽選は、記憶手段60に格納されたAT遊技数決定抽選用の抽選テーブルと、乱数発生手段41とを用いて、当選役抽選と同様の手法で行われる。なお、AT遊技数決定抽選のランクは、有利区間移行抽選等により、演出状態をAT演出状態Dに移行させることが決定した際に、抽選等により決定される
そして、演出メイン制御手段46は、AT遊技数決定抽選により決定された遊技回数に相当する値をAT遊技数カウンタ63に記憶させる。
0049
次に、各演出状態において、種なしボーナスまたは種ありボーナスに当選した場合のメイン制御基板31およびサブ制御基板32での処理について説明する。
ここで、種ありボーナスとは、指示演出に係る処理を伴うボーナスをいう。また、種なしボーナスとは、指示演出に係る処理を伴わないボーナスをいう。
具体的には、演出状態が通常演出状態Aのときに種ありボーナスに当選した場合には、有利区間移行抽選が行われる。また、演出状態が前兆演出状態Bのときに種ありボーナスに当選した場合には、ランク昇格抽選が行われる。また、演出状態がフェイク前兆演出状態Cのときに種ありボーナスに当選した場合には、AT抽選が行われる。また、演出状態がAT演出状態のときに種ありボーナスに当選した場合には、上乗せ抽選が行われる。なお、ここで、ランク昇格抽選とは、AT遊技数決定抽選のランクを昇格させるか否かを決定する抽選であり、演出メイン制御手段46が、記憶手段60に格納されたランク昇格抽選用の抽選テーブルと、乱数発生手段41とを用いて、当選役抽選と同様の手法で行う。ランク抽選に当選した場合、AT演出状態Dに移行した際に行われるAT遊技数決定抽選が、現在予定されているものよりもランクの高いものに変更される。また、上乗せ抽選とは、AT遊技数カウンタ63の記憶値に所定の加算値を上乗せするか否かを決定する抽選であり、演出メイン制御手段46が、記憶手段60に格納された上乗せ抽選用の抽選テーブルと、乱数発生手段41とを用いて、当選役抽選と同様の手法で行う。上乗せ抽選に当選した場合、演出メイン制御手段46は、抽選により決定された所定の値をAT遊技数カウンタ63の記憶値に加算する。
また、種なしボーナスに当選した場合には、有利区間移行抽選もランク昇格抽選も上乗せ抽選も行われない。
すなわち、種ありボーナスは、AT演出状態Dへの移行の契機となるボーナスまたはAT演出状態Dでの遊技回数を増加させる可能性のあるボーナスとなっている。一方、種なしボーナスは、AT演出状態Dへの移行の契機とならないボーナスであってAT演出状態Dでの遊技回数を増加させる可能性のないボーナスとなっている。換言すると、種ありボーナスは、AT遊技に係る特典が得られるため、遊技者の得られる利益が大きいボーナスとなっており、種なしボーナスは、AT遊技に係る特典が得られないため、遊技者の得られる利益が小さいボーナスとなっている。
0050
また、種ありボーナスには設定差がなく、種なしボーナスには設定差がある。スロットマシン10は、設定1から設定6までの6つの設定を備えており、設定の違いにより、役の当選確率が異なるようになっている。具体的には、設定が変わると第一当選役抽選テーブル、第二当選役抽選テーブルおよび第三当選役抽選テーブルからなる当選役抽選テーブル群が、各設定に対応付けられた当選役抽選テーブル群に変更されるようになっており、設定によって小役、リプレイ、ボーナスの当選確率が異なる当選役抽選テーブル群に変わるようになっている。そして、種ありボーナスは、設定1から設定6のうちのどの設定においても当選確率が同じであるが、種なしボーナスは、設定によって当選確率が異なるようになっている。
なお、設定を変更する制御は、メイン制御基板31が備える図示しない設定変更手段が行なう。具体的には、スロットマシン10の内部に設けられた設定変更スイッチに設定変更キーが挿入され、当該設定変更キーが回された状態でスロットマシン10の電源が投入されると、設定変更手段は、設定の変更を可能な状態とする。そして、設定変更手段は、この状態でスロットマシン10の内部に設けられた設定変更ボタンが押されると設定を変更し、スタートレバー24が操作されると設定の変更を確定する。
0051
演出メイン制御手段46は、通常演出状態A、前兆演出状態B、フェイク前兆演出状態CまたはAT演出状態Dにおいて種ありボーナスに当選した場合には、演出状態を種ありボーナス成立演出状態Gに移行させる。また、演出メイン制御手段46は、種ありボーナス成立演出状態Gにおいてボーナスに入賞した場合には、演出状態を種ありボーナス演出状態Hに移行させる。また、演出メイン制御手段46は、種ありボーナス演出状態Hにおいて、予め定められた所定枚数(例えば、200枚)を超えるメダルが払い出されると、演出状態を所定の演出状態に移行させる。すなわち、演出メイン制御手段46は、遊技状態が種ありボーナスの当選を契機として通常状態Xからボーナス成立状態Yに移行すると演出状態を種ありボーナス成立演出状態Gに移行させ、遊技状態が種ありボーナスの当選を契機として移行したボーナス成立状態Yからボーナス状態Zに移行すると演出状態を種ありボーナス演出状態Hに移行させる。また、演出メイン制御手段46は、遊技状態が種ありボーナスの当選を契機として移行したボーナス状態Zから通常状態Xに移行すると、演出状態を所定の演出状態に移行させる。
0052
種ありボーナス演出状態Hの後に移行させる演出状態は、記憶手段60のボーナス後演出状態記憶手段64が記憶している。演出メイン制御手段46は、種ありボーナスの当選時に、種ありボーナス演出状態Hの後に移行させる演出状態をボーナス後演出状態記憶手段64に記憶させる。
具体的には、演出メイン制御手段46は、通常演出状態Aにおいて、種ありボーナスに当選し、有利区間移行抽選でAT演出状態Dに当選した場合には、ボーナス後演出状態記憶手段64に、種ありボーナス演出状態Hの終了後に移行させる演出状態として、前兆演出状態Bを記憶させる。また、演出メイン制御手段46は、通常演出状態Aにおいて、種ありボーナスに当選し、有利区間移行抽選でフェイク前兆演出状態Cに当選した場合には、ボーナス後演出状態記憶手段64に、種ありボーナス演出状態Hの終了後に移行させる演出状態として、フェイク前兆演出状態Cを記憶させる。また、演出メイン制御手段46は、通常演出状態Aにおいて、種ありボーナスに当選し、有利区間移行抽選で非当選の場合には、ボーナス後演出状態記憶手段64に、種ありボーナス演出状態Hの終了後に移行させる演出状態として、通常演出状態Aを記憶させる。また、演出メイン制御手段46は、フェイク前兆演出状態Cにおいて、種ありボーナスに当選し、AT抽選でAT演出状態Dに当選した場合には、ボーナス後演出状態記憶手段64に、種ありボーナス演出状態Hの終了後に移行させる演出状態として、AT演出状態Dを記憶させる。また、演出メイン制御手段46は、フェイク前兆演出状態Cにおいて、種ありボーナスに当選し、AT抽選で非当選の場合には、ボーナス後演出状態記憶手段64に、種ありボーナス演出状態Hの終了後に移行させる演出状態として、フェイク前兆演出状態Cを記憶させる。また、演出メイン制御手段46は、前兆演出状態Bにおいて、種ありボーナスに当選した場合には、ボーナス後演出状態記憶手段64に、種ありボーナス演出状態Hの終了後に移行させる演出状態として、前兆演出状態Bを記憶させる。また、演出メイン制御手段46は、AT演出状態Dにおいて、種ありボーナスに当選した場合には、ボーナス後演出状態記憶手段64に、種ありボーナス演出状態Hの終了後に移行させる演出状態として、AT演出状態Dを記憶させる。
そして、演出メイン制御手段46は、種ありボーナスの当選を契機として移行したボーナス状態Zにおいて、当該ボーナス状態Zの終了条件が満たされると、演出状態を種ありボーナス演出状態Hからボーナス後演出状態記憶手段64に記憶されている演出状態に移行させる。
0053
種ありボーナス成立演出状態Gにおいては、演出サブ制御手段50は、ボーナスに関する当選フラグが当選状態となっていることを遊技者に報知する画像(ボーナス確定画像100)を液晶ディスプレイ13に表示させることにより、ボーナスに関する当選フラグが当選状態となっていることを遊技者に報知する。具体的には、演出サブ制御手段50は、「ボーナス確定」の文字を含む画像を、液晶ディスプレイ13に表示させる。また、ボーナスの当選フラグが当選状態となっており、小役およびリプレイの当選フラグが非当選状態となっている場合には、演出サブ制御手段50は、「ボーナス確定」の文字を含む画像とともに、ボーナスの入賞形態を示す図柄組合せ104を、液晶ディスプレイ13に表示させ、ボーナスの入賞を補助する。
なお、ボーナス確定画像100は、ボーナスの当選フラグが当選状態となった直後に表示してもよく、ボーナスの当選フラグが当選状態となってから所定回数の遊技が行なわれる間にボーナスに入賞しなかった場合に表示してもよい。また、ボーナスの当選フラグが当選状態となってから所定回数の遊技が行なわれる間、ボーナス確定画像100を表示しない場合、当該遊技区間においては、ボーナス成立状態Yに移行する前の演出を継続して行ってもよく、ボーナスの当選フラグが当選状態となっていることを示唆する画像等を表示してもよい。
0054
また、種ありボーナス演出状態Hにおいては、演出サブ制御手段50は、前述の予め定められた所定枚数を超えるメダルの払い出しを遊技者が受けることができるボーナス状態であることを遊技者に報知する画像(ボーナス画像)を、液晶ディスプレイ13に表示させる。例えば、種ありボーナス演出状態Hまたは種ありボーナス演出状態Hおよび種なしボーナス演出状態Fでは表示されない画像を液晶ディスプレイ13に表示させるとともに、液晶ディスプレイ13の左上等に、残りの最低払い出し枚数を表示させてもよい。
0055
演出メイン制御手段46は、通常演出状態A、前兆演出状態B、フェイク前兆演出状態CまたはAT演出状態Dにおいて種なしボーナスに当選した場合には、演出状態を種なしボーナス成立演出状態Eに移行させる。また、演出メイン制御手段46は、種なしボーナス成立演出状態Eにおいてボーナスに入賞した場合には、演出状態を種なしボーナス演出状態Fに移行させる。また、演出メイン制御手段46は、種なしボーナス演出状態Fにおいて、予め定められた所定枚数(例えば、200枚)を超えるメダルが払い出されると、演出状態を種なしボーナス成立演出状態Eの前に設定されていた演出状態に移行させる。すなわち、演出メイン制御手段46は、遊技状態が種なしボーナスの当選を契機として通常状態Xからボーナス成立状態Yに移行すると演出状態を種なしボーナス成立演出状態Eに移行させ、遊技状態が種なしボーナスの当選を契機として移行したボーナス成立状態Yからボーナス状態Zに移行すると演出状態を種なしボーナス演出状態Fに移行させる。また、演出メイン制御手段46は、遊技状態が種なしボーナスの当選を契機として移行したボーナス状態Zから通常状態Xに移行すると、演出状態を種なしボーナス成立演出状態Eの前に設定されていた演出状態に移行させる。
0056
種なしボーナス成立演出状態Eにおいては、演出サブ制御手段50は、図5に示すように、ボーナスに関する当選フラグが当選状態となっていることを遊技者に報知する画像(ボーナス確定画像100)を液晶ディスプレイ13に表示させることにより、ボーナスに関する当選フラグが当選状態となっていることを遊技者に報知する。具体的には、演出サブ制御手段50は、「ボーナス確定」の文字を含む画像を、液晶ディスプレイ13に表示させる。また、ボーナスの当選フラグが当選状態となっており、小役およびリプレイの当選フラグが非当選状態となっている場合には、演出サブ制御手段50は、「ボーナス確定」の文字を含む画像とともに、ボーナスの入賞形態を示す図柄組合せ104を、液晶ディスプレイ13に表示させ、ボーナスの入賞を補助する。
なお、ボーナス確定画像100は、ボーナスの当選フラグが当選状態となった直後に表示してもよく、ボーナスの当選フラグが当選状態となってから所定回数の遊技が行なわれる間にボーナスに入賞しなかった場合に表示してもよい。また、ボーナスの当選フラグが当選状態となってから所定回数の遊技が行なわれる間、ボーナス確定画像100を表示しない場合、当該遊技区間においては、ボーナス成立状態Yに移行する前の演出を継続して行ってもよく、ボーナスの当選フラグが当選状態となっていることを示唆する画像等を表示してもよい。
0057
また、種なしボーナス演出状態Fにおいては、演出サブ制御手段50は、前述の予め定められた所定枚数を超えるメダルの払い出しを遊技者が受けることができるボーナス状態であることを遊技者に報知する画像(ボーナス画像)を、液晶ディスプレイ13に表示させる。例えば、種なしボーナス演出状態F、または、種なしボーナス演出状態Fおよび種ありボーナス演出状態H以外の演出状態では表示されない画像を液晶ディスプレイ13に表示させるとともに、液晶ディスプレイ13の左上等に、残りの最低払い出し枚数を表示させてもよい。
0058
図5(b)に示すように、演出サブ制御手段50は、種なしボーナス成立演出状態Eにおいてボーナス確定画像100を表示させる際には、当該ボーナス確定画像100を表示させる前に液晶ディスプレイ13に表示されていた画像(旧画像101(図5(a)参照))を液晶ディスプレイ13に保持させた状態で、液晶ディスプレイ13にボーナス確定画像100を表示させる。具体的には、ボーナス確定画像100の端から旧画像101の端が見える状態で、ボーナス確定画像100を旧画像101の手前側中心に表示させる。すなわち、ボーナス確定画像100は、旧画像101の一部を覆うとともに、旧画像101の一部は覆わない状態となっており、旧画像101は、その一部が遊技者に見える状態となっている。また、このとき、旧画像101は、ボーナス確定画像100を表示させる直前の状態で静止した状態となっている。また、このとき、ボーナス確定画像100の外周は、液晶ディスプレイ13および旧画像の外周に対して傾いた線100aを有した状態となっている。
なお、ボーナス確定画像100は、旧画像101の手前側に表示させる際に、旧画像101に対して割り込むようにして現れる(いわゆるカットインさせる)ようにしてもよい。また、旧画像101は、静止させた際に、静止させたことがわかるように遊技者に報知することが好ましい。例えば、旧画像101を静止させるとともに、旧画像101を白黒にするなど色を変化させたり、旧画像101に網掛けしたりする等して、静止させたことをわかりやすくしてもよく、静止させる際に「STOP」、「停止」、「中断」等、静止させたことがわかる文字を液晶ディスプレイ13に表示させてもよい。
0059
また、特に、種なしボーナス成立演出状態Eに移行する直前の演出状態が、前兆演出状態Bまたはフェイク前兆演出状態Cであり、ボーナス確定画像100を表示させる際に、AT演出状態Dの当選を示唆する連続演出102が行なわれていた場合、演出サブ制御手段50は、連続演出102を、ボーナス確定画像100を表示させる直前の状態で静止させて保持したまま、この手前側にボーナス確定画像100を表示させる。
0060
また、演出サブ制御手段50は、演出状態が種なしボーナス成立演出状態Eから種なしボーナス演出状態Fに移行すると、液晶ディスプレイ13に表示させる画像をボーナス確定画像100からボーナス画像に切り替える。このとき、演出サブ制御手段50は、旧画像101の一部を液晶ディスプレイ13に表示させたまま、旧画像101の手前にボーナス画像を表示させる。また、演出サブ制御手段50は、ボーナス画像を、液晶ディスプレイ13のボーナス確定画像100が表示されていた範囲に表示させる。
0061
また、種なしボーナスに当選すると同時にボーナスに入賞した場合や、種なしボーナスに当選してからボーナス確定画像100を表示する前にボーナスに入賞した場合等には、演出サブ制御手段50は、ボーナス確定画像100を表示させることなくボーナス画像を液晶ディスプレイ13に表示させる。また、この場合には、当該ボーナス画像を表示させる前に液晶ディスプレイ13に表示されていた画像(旧画像101)の一部を液晶ディスプレイ13に表示させた状態で、液晶ディスプレイ13にボーナス画像を表示させる。
0062
以上のように、演出サブ制御手段50は、種なしボーナスに係るボーナス確定画像100またはボーナス画像を液晶ディスプレイ13に表示させる際には、旧画像101の一部を液晶ディスプレイ13に表示させた状態で、旧画像101の手前にボーナス確定画像100またはボーナス画像を表示させる。
なお、ボーナス確定画像100やボーナス画像を表示する間、常に旧画像101の一部を表示させるようにしなくてもよい。例えば、ボーナス確定画像100やボーナス画像のうち、強調したい画像については、液晶ディスプレイ13全体に表示させるようにしてもよい。また、液晶ディスプレイ13における、ボーナス確定画像100やボーナス画像を表示する範囲は、変形するようになっていてもよい。すなわち、ボーナス確定画像100またはボーナス画像と、旧画像101との境目(線100a等)が、種なしボーナス成立演出状態Eや種なしボーナス演出状態Fにおける演出とともに動いたり、変形したり、変化するようになっていてもよい。
0063
また、演出サブ制御手段50は、演出状態が種なしボーナス演出状態Fから種なしボーナス成立演出状態Eの前の演出状態に戻ると、当該前の演出状態に対応した画像を液晶ディスプレイ13に表示させる。このとき、演出サブ制御手段50は、旧画像101を液晶ディスプレイ13全体に表示させ、旧画像101の続きの演出を行う。
なお、旧画像101の続きの演出を行うのではなく、全く異なる演出を行うようにしてもよい。
0064
また、種なしボーナス成立演出状態Eに移行する直前の演出状態が、前兆演出状態Bまたはフェイク前兆演出状態Cであり、AT演出状態Dの当選を示唆する連続演出102を、種なしボーナスに関する画像を表示させる直前の状態で静止させていた場合において、種なしボーナス演出状態Fから前兆演出状態Bまたはフェイク前兆演出状態Cに移行した場合、演出サブ制御手段50は、静止させていた連続演出102の続きを液晶ディスプレイ13に表示させる。
0065
一方、図6(b)に示すように、演出サブ制御手段50は、種ありボーナス成立演出状態Gにおいてボーナス確定画像100を表示させる際には、当該ボーナス確定画像100を表示させる前に液晶ディスプレイ13に表示されていた画像(旧画像101(図6(a)参照))を液晶ディスプレイ13に保持させることなく、液晶ディスプレイ13にボーナス確定画像100を表示させる。すなわち、演出サブ制御手段50は、種ありボーナス成立演出状態Gにおいては、液晶ディスプレイ13の表示を旧画像101からボーナス確定画像100に全面的に置き換え、液晶ディスプレイ13全体にボーナス確定画像100を表示させる。
0066
また、種ありボーナスに当選すると同時にボーナスに入賞した場合や、種ありボーナスに当選してからボーナス確定画像100を表示する前にボーナスに入賞した場合等には、演出サブ制御手段50は、ボーナス確定画像100を表示させることなくボーナス画像を液晶ディスプレイ13に表示させる。また、この場合にも、演出サブ制御手段50は、旧画像101を液晶ディスプレイ13に保持させることなく、液晶ディスプレイ13にボーナス画像を表示させる。
0067
また、種ありボーナス成立演出状態Gまたは種ありボーナス演出状態Hにおいて、液晶ディスプレイ13の表示を旧画像101から種ありボーナスに関する画像に全面的に置き換えた後は、種ありボーナス成立演出状態Gまたは種ありボーナス演出状態Hにおいては旧画像101の表示はその一部のみの表示を含め行わない。
0068
このように、種なしボーナスに係るボーナス確定画像100や、ボーナス画像等、種なしボーナスに係る所定の画像を表示する際には、旧画像101の少なくとも一部を表示した状態で当該所定の画像を表示する旧画像表示ボーナス演出を行うことにより、現在当選あるいは入賞しているボーナスが種なしボーナスであることを遊技者に報知する。また、種ありボーナスに係るボーナス確定画像100や、ボーナス画像等、種ありボーナスに係る所定の画像を表示する際には、旧画像101を表示しない状態で当該所定の画像を表示する旧画像非表示ボーナス演出を行うことにより、現在当選あるいは入賞しているボーナスが種ありボーナスであることを遊技者に報知する。なお、種ありボーナス報知演出と種なしボーナス報知演出は、逆の演出であってもよい。
0069
このような構成によれば、旧画像表示ボーナス演出が行なわれると、当選したボーナスが種なしボーナスであることを遊技者が認識することができ、旧画像非表示ボーナス演出が行なわれると、当選したボーナスが種ありボーナスであることを遊技者が認識できる。したがって、遊技者の得られる利益が小さい種なしボーナスに当選した際に、遊技者の得られる利益が大きい種ありボーナスに当選したと遊技者が期待するのを防ぐことができる。したがって、期待していた利益が得られなかったとして、遊技者の遊技意欲が喪失してしまうのを防ぐことができる。
なお、種なしボーナスに当選した場合であっても、旧画像非表示ボーナス演出を行う場合があってもよく、種ありボーナスに当選した場合であっても、旧画像表示ボーナス演出を行う場合があってもよい。すなわち、例えば、種なしボーナスに当選した場合には、旧画像表示ボーナス演出を行う確率が高く、種ありボーナスに当選した場合には、旧画像非表示ボーナスを行う確率が高くなるように設定されていてもよい。また、例えば、種なしボーナスに当選した場合には、旧画像表示ボーナス演出または旧画像非表示ボーナス演出が行なわれるが、種ありボーナスに当選した場合には、旧画像非表示ボーナスのみが行なわれるようにしてもよい。
0070
また、本実施の形態においては、遊技者の得られる利益が大きいボーナスを種ありボーナスとし、遊技者の得られる利益が小さいボーナスを種なしボーナスとしたが、利益はこれ以外のものであってもよい。例えば、獲得可能なメダルの多いボーナスを利益の大きいボーナスとし、獲得可能なメダルの小さいボーナスを利益の小さいボーナスとしてもよい。すなわち、例えば、いわゆる第一種特別役物に係る役物連続作動装置(ビッグボーナス)を利益の大きいボーナスとし、第一種特別役物(レギュラーボーナス)を利益の小さいボーナスとして、ビッグボーナスに当選した場合には、旧画像非表示ボーナス演出を行い、レギュラーボーナスに当選した場合には旧画像表示ボーナス演出を行うこととしてもよい。
0071
また、旧画像表示ボーナス演出は、特定の条件下において行われる確率を高くしたり、特定の条件下でのみ行われるようにしてもよい。例えばAT演出状態Dの当選を示唆する連続演出102が行なわれている場合に旧画像表示ボーナス演出を行うようにしてもよい。この場合に演出制御手段80が実行する制御処理について、図7を参照しながら説明する。
本制御においては、ボーナスに係る演出の開始条件を満たすと、演出制御手段80は現在連続演出102を行っているか否かを判定する(ステップS1)。現在連続演出102を行っていない場合には、演出制御手段80は、液晶ディスプレイ13に旧画像101を表示しない状態でボーナスに係る画像を表示させる(ステップS2)。また、現在連続演出102を行っている場合には、演出制御手段80は、当選したボーナスが種なしボーナスか否かを判別する(ステップS3)。当選したボーナスが種なしボーナスではない場合には、演出制御手段80は、液晶ディスプレイ13に旧画像101を表示しない状態でボーナスに係る画像を表示させる(ステップS2)。また、当選したボーナスが種なしボーナスの場合には、演出制御手段80は、液晶ディスプレイ13に旧画像101の少なくとも一部を表示した状態でボーナスに係る画像を表示させる(ステップS4)。そして、ボーナスが終了すると、演出制御手段80は、ボーナスに関する演出を終了する。
0072
このように、AT演出状態Dの当選を示唆する連続演出102が行なわれている場合に旧画像表示ボーナス演出を行うことで、遊技者が種なしボーナスの当選をAT演出状態Dの当選と勘違いするのを防ぐことができる。したがって、種なしボーナスに当選した際に、AT演出状態Dに対する期待感が遊技者に生じるのを防ぐことができるので、期待していた利益が得られなかったと遊技者に感じさせるのを防ぐことができ、遊技者の遊技意欲が喪失してしまうのを防ぐことができる。
0073
また、AT演出状態Dの当選を示唆する連続演出102を静止させ、旧画像表示ボーナス演出を行った場合に、ボーナスが終了すると、演出サブ制御手段50は、静止させた連続演出102の続きの演出を行う。このため、種なしボーナスに係る遊技が行なわれている間、AT演出状態Dへの移行への期待感を遊技者に持たせ続けることができる。
なお、連続演出102の少なくとも一部を表示した状態で、種なしボーナスに係る画像を表示する際に、連続演出102は静止させないものとしてもよい。例えば、種なしボーナスに係る画像を表示させている後ろで、連続演出102を進行させてもよい。すなわち、種なしボーナスに係る遊技を行うと同時に、予定されていた前兆演出状態Bまたはフェイク前兆演出状態Cでの遊技の一部または全部を行うこととしてもよい。遊技者にとっては、AT演出状態Dに移行するのであれば早い方が望ましいが、このような構成にすることで、ボーナスに係る遊技を消化しながら、AT演出状態Dに移行させるために必要な遊技を消化することができるので、AT演出状態Dに早く移行させることができる。なお、この場合にAT演出状態Dの当否は、ボーナスが終了してから報知することとしてもよい。
0074
また、旧画像表示ボーナス演出は、旧画像101がボーナスの当選を示唆する画像の場合に行うこととしてもよい。ボーナスの当選を示唆する演出が行なわれている場合に、遊技者は通常利益の大きいボーナスに当選していることを期待する。そして、このような場面において、ボーナス確定画像100やボーナス画像が液晶ディスプレイ13に表示されると、遊技者は利益の大きいボーナスに当選したものと勘違いしてしまうおそれがある。しかし、種なしボーナスの場合にはボーナスの当選を示唆する画像の少なくとも一部を表示した状態でボーナス確定画像100やボーナス画像等の所定の画像を表示させることで、種なしボーナスに当選した際に、種ありボーナスに当選したと勘違いするのを防ぐことができ、期待していた利益が得られなかったとして、遊技者の遊技意欲が喪失してしまうのを防ぐことができる。
0075
また、旧画像表示ボーナス演出は、図5(b)に示すような旧画像101の一部を表示するものでなくてもよい。例えば、ボーナス確定画像100やボーナス画像の103の一部に、いわゆるテレビ番組等におけるワイプのように、旧画像101を縮小した画像を表示してもよい。
0076
10スロットマシン(遊技機)
13液晶ディスプレイ(表示手段)
20a,20b,20c リール
26a,26b,26cストップボタン(停止操作手段)
42当選役抽選手段
43リール制御手段
44 停止図柄判定手段
80演出制御手段
100ボーナス確定画像
101 旧画像
102連続演出
Dアシストタイム演出状態