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技術 ロータリーエンコーダ

出願人 日本ギア工業株式会社
発明者 角田智明岡林聡
出願日 2017年8月17日 (2年7ヶ月経過) 出願番号 2017-157357
公開日 2019年3月7日 (1年0ヶ月経過) 公開番号 2019-035671
状態 未査定
技術分野 感知要素の出力の伝達及び変換 光学的変換
主要キーワード 高強度樹脂材料 低減比 原動車 各歯車軸 下位桁側 アブソリュートロータリーエンコーダ 同一諸元 回転区間
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (15)

課題

計数量を大きくしても筐体の長さが大きくならず、バイナリー信号二重化できるロータリーエンコーダを提供する。

解決手段

次回転量を低減するように多段結合された歯車列B0〜B13における所要段の歯車軸に、入力軸B2の回転量をデジタル的に計数するためのエンコード板6を取付け、前記歯車列の適宜の段間の原動車従動車を、前記段間に要求される回転量の低減比に応じて原動車と従動車の連結部のいずれか適所欠除して、原動車を空転させるような間欠送り手段としたロータリーエンコーダにおいて、前記歯車列を直線状に複列配置するとともに、各歯車列アイドルギア2で連結し、前記エンコード板の上側に上スリット板21、下側に下スリット板22を備えるとともに、前記上スリット板の上側と前記下スリット板の下側に、発光素子8と受光素子9を2系統配設して課題を解決する。

概要

背景

従来、制御用又は動力伝達用回転軸の回転量を計数するロータリーエンコーダの1形式として多回転型アブソリュートロータリーエンコーダがある。このロータリーエンコーダは、順次回転量を低減するように多段結合された歯車列における所要段の歯車軸に、入力軸の回転量をデジタル的に計数するためのエンコーダ連係し、前記歯車列の適宜の段間の原動車従動車を、その段間に要求される回転数低減比に応じて、原動車と従動車の連結部のいずれかの適所欠除して、原動車を空転させるような間欠送り手段とし、この間欠送り手段における原動車の残存する歯間の谷部を残して、原動車の裏面に前記歯の高さと等しい径のリブを設け、かつ、従動車の歯を1つ置きに前記原動車の歯とほぼ等しい厚さのものと、原動車の歯とリブを加えた厚さのものとし、この薄肉の歯および厚肉の歯の前部を前記原動車の歯と噛合させるとともに、厚肉の歯の後部を原動車のリブに係合させ、原動車の空転時には、原動車を従動車とロックさせるようにして多回転型のアブソリュートロータリーエンコーダを実現している(特許文献1、特許文献2)。

特許文献1に記載されたロータリーエンコーダは、組み込む歯車列を一直線状に配置して匡体を長箱形状としているため、組立が容易で製造コストを抑制できる特徴を有するものの、計数量を大きくすると筐体の長さ寸法が大きくなる。その結果、エンコーダを対象機器実装する際に配置の自由度が低下するという問題があり、現実的な計数量は12ビット程度が限界であった。

特許文献2に記載されたロータリーエンコーダは、図14に示すように歯車列を複列配置しているため、計数量を大きくすべく歯車軸を増加しても、筐体の長さ寸法が大きくならず、全体としてコンパクトなロータリーエンコーダを実現できる。また、組立が容易で製造コストを抑制できる特徴を有する。

概要

計数量を大きくしても筐体の長さが大きくならず、バイナリー信号二重化できるロータリーエンコーダを提供する。順次回転量を低減するように多段結合された歯車列B0〜B13における所要段の歯車軸に、入力軸B2の回転量をデジタル的に計数するためのエンコード板6を取付け、前記歯車列の適宜の段間の原動車と従動車を、前記段間に要求される回転量の低減比に応じて原動車と従動車の連結部のいずれか適所を欠除して、原動車を空転させるような間欠送り手段としたロータリーエンコーダにおいて、前記歯車列を直線状に複列配置するとともに、各歯車列アイドルギア2で連結し、前記エンコード板の上側に上スリット板21、下側に下スリット板22を備えるとともに、前記上スリット板の上側と前記下スリット板の下側に、発光素子8と受光素子9を2系統配設して課題を解決する。

目的

本発明においては、特許文献2に記載されたロータリーエンコーダの特徴を有しつつ、かつバイナリー信号を二重化できるロータリーエンコーダを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

次回転量を低減するように多段結合された歯車列における所要段の歯車軸に、入力軸の回転量をデジタル的に計数するためのエンコード板取付け、前記歯車列の適宜の段間の原動車従動車を、前記段間に要求される回転量の低減比に応じて原動車と従動車の連結部のいずれか適所欠除して、原動車を空転させるような間欠送り手段としたロータリーエンコーダにおいて、各歯車軸軸支部を歯車部とエンコード板の外側とし、前記歯車列を直線状に複列配置するとともに、各歯車列アイドルギアで連結し、前記エンコード板の上側に上スリット板、下側に下スリット板を備えるとともに、前記上スリット板の上側と前記下スリット板の下側に、発光素子受光素子を2系統配設したことを特徴とするロータリーエンコーダ。

請求項2

前記発光素子と前記受光素子は、隣接する歯車軸の断面視において上下反対位置に配設されることを特徴とする請求項1記載のロータリーエンコーダ。

請求項3

2系統の前記発光素子と前記受光素子は、各歯車軸の平面視において反対位置に配設されることを特徴とする請求項1または請求項2記載のロータリーエンコーダ。

請求項4

前記上スリット板と前記下スリット板は、前記発光素子と前記受光素子との間に光を通すスリットを備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のロータリーエンコーダ。

請求項5

前記発光素子側スリット幅は前記受光素子側のスリット幅より大きいことを特徴とする請求項4記載のロータリーエンコーダ。

請求項6

前記発光素子と前記受光素子はプリント基板実装されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のロータリーエンコーダ。

技術分野

0001

本発明は、多回転型アブソリュートロータリーエンコーダに関する。

背景技術

0002

従来、制御用又は動力伝達用回転軸の回転量を計数するロータリーエンコーダの1形式として多回転型のアブソリュートロータリーエンコーダがある。このロータリーエンコーダは、順次回転量を低減するように多段結合された歯車列における所要段の歯車軸に、入力軸の回転量をデジタル的に計数するためのエンコーダ連係し、前記歯車列の適宜の段間の原動車従動車を、その段間に要求される回転数低減比に応じて、原動車と従動車の連結部のいずれかの適所欠除して、原動車を空転させるような間欠送り手段とし、この間欠送り手段における原動車の残存する歯間の谷部を残して、原動車の裏面に前記歯の高さと等しい径のリブを設け、かつ、従動車の歯を1つ置きに前記原動車の歯とほぼ等しい厚さのものと、原動車の歯とリブを加えた厚さのものとし、この薄肉の歯および厚肉の歯の前部を前記原動車の歯と噛合させるとともに、厚肉の歯の後部を原動車のリブに係合させ、原動車の空転時には、原動車を従動車とロックさせるようにして多回転型のアブソリュートロータリーエンコーダを実現している(特許文献1、特許文献2)。

0003

特許文献1に記載されたロータリーエンコーダは、組み込む歯車列を一直線状に配置して匡体を長箱形状としているため、組立が容易で製造コストを抑制できる特徴を有するものの、計数量を大きくすると筐体の長さ寸法が大きくなる。その結果、エンコーダを対象機器実装する際に配置の自由度が低下するという問題があり、現実的な計数量は12ビット程度が限界であった。

0004

特許文献2に記載されたロータリーエンコーダは、図14に示すように歯車列を複列配置しているため、計数量を大きくすべく歯車軸を増加しても、筐体の長さ寸法が大きくならず、全体としてコンパクトなロータリーエンコーダを実現できる。また、組立が容易で製造コストを抑制できる特徴を有する。

先行技術

0005

特開2004−198380号公報
特開2016−118457号公報

発明が解決しようとする課題

0006

ロータリーエンコーダを実装する制御対象機器一般用途であれば、出力信号は1系統で足りる場合も多いが、信頼性の高い制御が要求される機器にあっては、2系統のバイナリー信号が求められることがある。また、一般用途向けのロータリーエンコーダであっても、電子部品の動作不良等により1ビットでも信号が欠損すると、検出器としての機能を喪失することになる。そこで、出力信号としてのバイナリー信号を二重化冗長化)し、1系統の信号が失われた場合であっても、他の1系統の信号により検出器として機能するロータリーエンコーダが求められている。

0007

特許文献2に記載されたロータリーエンコーダでは、バイナリー信号を生成するデバイスとしてフォトカプラを使用しており、信号を二重化しようとすると、フォトカプラを実装したプリント基板を筐体の両側面に備える必要があった。しかし、特許文献2に記載されたロータリーエンコーダでは、歯車列を複列配置している構造から、筐体の両側面にプリント基板を実装するのは困難で、バイナリー信号を二重化することはできなかった。

0008

そこで、本発明においては、特許文献2に記載されたロータリーエンコーダの特徴を有しつつ、かつバイナリー信号を二重化できるロータリーエンコーダを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

請求項1の発明は、順次回転量を低減するように多段結合された歯車列における所要段の歯車軸に、入力軸の回転量をデジタル的に計数するためのエンコード板取付け、前記歯車列の適宜の段間の原動車と従動車を、前記段間に要求される回転量の低減比に応じて原動車と従動車の連結部のいずれか適所を欠除して、原動車を空転させるような間欠送り手段としたロータリーエンコーダにおいて、各歯車軸軸支部を歯車部とエンコード板の外側とし、前記歯車列を直線状に複列配置するとともに、各歯車列アイドルギアで連結し、前記エンコード板の上側に上スリット板、下側に下スリット板を備えるとともに、前記上スリット板の上側と前記下スリット板の下側に、発光素子受光素子を二系統配設したことを特徴とするロータリーエンコーダである。

0010

請求項2の発明は、請求項1記載のロータリーエンコーダにおいて、前記発光素子と受光素子は、隣接する歯車軸の断面視において上下反対位置に配設されることを特徴とするものである。

0011

請求項3の発明は、請求項1または請求項2記載のロータリーエンコーダにおいて、2系統の前記発光素子と前記受光素子は、各歯車軸の平面視において反対位置に配設されることを特徴とするものである。

0012

請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のロータリーエンコーダにおいて、前記上スリット板と前記下スリット板は、前記発光素子と前記受光素子との間に光を通すスリットを備えることを特徴とするものである。

0013

請求項5の発明は、請求項4記載のロータリーエンコーダにおいて、前記発光素子側スリット幅は前記受光素子側のスリット幅より大きいことを特徴とするものである。

0014

請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載のロータリーエンコーダにおいて、前記発光素子と前記受光素子はプリント基板に実装されることを特徴とするものである。

発明の効果

0015

本発明によれば、2系統のバイナリー信号を出力できるので、仮に1系統の信号が失われた場合であっても、他の1系統の信号がロータリーエンコーダとしての機能を果たすことができる。したがって、信頼性の高いロータリーエンコーダを提供できる。また、歯車列を直線状に複列配置し、これら複列配置された各歯車列がアイドルギアを介して連結されるので、計数量を大きくすべく歯車軸を増加しても筐体の長さ寸法が大きくならず、全体としてコンパクトなロータリーエンコーダを実現することができる。

図面の簡単な説明

0016

本発明の実施例を示すロータリーエンコーダの断面展開図であり、図2における歯車列のABCDEを結ぶ断面展開図である。
図1におけるI−I矢視図である。
図1におけるII−II矢視図である。
図1におけるIII−III矢視図である。
図1におけるIV−IV矢視図である。
歯車軸B0〜B2の外観図である。
歯車軸B3〜B13の外観図である。
アイドルギアの外観図である。
エンコード板の平面図である。
上プリント基板の平面図である。
下プリント基板の平面図である。
上スリット板の平面図である。
下スリット板の平面図である。
従来技術を示すロータリーエンコーダの断面展開図である。

実施例

0017

以下、本発明の実施例について図1図13に基づいて説明する。図1は本発明に係るロータリーエンコーダの断面展開図であり、図2における歯車列のABCDEを結ぶ断面を展開したものである。図2図1におけるI−I矢視図、図3は同II−II矢視図、図4は同III−III矢視図である。ここで、図2図4は歯車列の構成を示すためのものであり、上プリント基板、下プリント基板、上スリット板および下スリット板の記載は省略している。図5は同IV—IV矢視図である。

0018

図6はロータリーエンコーダに組み込まれる歯車軸の外観図であり、(a)は図1の歯車軸B0、B1を示し、(b)は図1の歯車軸B2を示す。図7はロータリーエンコーダに組み込まれる歯車軸の外観図であり、(a)は図1の歯車軸B3、B7、B11、(b)は図1の歯車軸B4、B8、B12、(c)は図1の歯車軸B5、B9、B13、(d)は図1の歯車軸B6、B10を示す。図8は、アイドルギアの外観図である。各歯車軸とも歯車部と軸部とが高強度樹脂材料であるエンジニアリングプラスチックにより一体成形されている。図9はエンコード板の平面図であり、(a)(b)は一葉のエンコード板、(c)は二葉のエンコード板を示している。

0019

図10は発光素子と受光素子が実装された上プリント基板の部品実装面を示し、図11は発光素子と受光素子が実装された下プリント基板の部品実装面を示している。図12は上スリット板の上面視、図13は下スリット板の上面視を示している。

0020

この実施例で示すロータリーエンコーダ1は、14ビット仕様のエンコーダであり、図1の左半部は図2のA−B断面を示し、下位桁7ビットを生成する歯車列に相当する。また、図1の右半部は図2のD−E断面を示し、上位桁7ビットを生成する歯車列に相当する。図1の中央部には、アイドルギア2が配設されている。すなわち、アイドルギア2は左半部の下位桁7ビットの歯車列と、右半部の上位桁7ビットの歯車列を連結するように配設されている。アイドルギア2は、直線状に複列配置された左半部の7本の歯車軸と、右半部の7本の歯車軸を連結する機能を有するが、エンコーダとしての信号生成には寄与しない。

0021

歯車軸に付した符号 B0、B1、B2、B3、B4、B5、B6、B7、B8、B9、B10、B11、B12、B13は、バイナリー信号のビット番号を示しており、B0が最下位桁(LSB)を示し、B1、B2、B3、・・・と順次上位桁を表す。そして、B13が最上位桁(MSB)を表している。これらの信号生成に寄与する14本の歯車軸は、図2図4に示すように下位桁側の7本と上位桁側の7本が各別に直線状に配置され、7ビット目と8ビット目を生成する歯車軸の間に配設されたアイドルギア2によって連結されている。このアイドルギア2は、下位桁7ビットの信号を生成する7本の歯車軸B0〜B6と上位桁7ビットの信号を生成する歯車軸B7〜B13を平行に配列する役割を担っている。

0022

14本の歯車軸は基体3と蓋4とからなる筐体たる歯車箱5内に収納され、各歯車軸は入力軸B2を除いて両端の軸支部において歯車箱5内に軸支される。入力軸B2は、回転量の被計測対象となる機器の回転軸と結合するため、軸端部が歯車箱から突出している。なお、アイドルギア2は、基体3に取り付けられる支持部材7により回転可能に支持されている。

0023

歯車箱5を構成する基体3と蓋4は、ともにABS樹脂等の汎用プラスチック材料で製作される。歯車箱5にこのような汎用材料を用いるのは価格が安価であることと、高い強度を必要としないからである。また、歯車軸と歯車箱5との材料を異なる種類の樹脂材料とすることにより、軸受を用いずに歯車軸を歯車箱5内に直接軸支した場合においても、摺動面の磨耗や焼付き限界を高めることができる。

0024

また、図5に示すように、各歯車軸に装着されたエンコード板6の上側と下側には、発光素子8から受光素子9へ向けて発する光をオンオフして電気信号を得るためのエンコード板6が装着されている。したがって、エンコーダの各1ビットは、1本の歯車軸と、1枚のエンコード板6と、2系統の発光素子8と受光素子9と、で構成されている。

0025

各エンコード板6は、図9に示すように歯車軸に装着するためのボス部6aと発光素子8から受光素子9への光をオン・オフするための平板部6bとからなり、半周を切欠いて残りの半周に平板部6bを有する1葉のエンコード板と、ほぼ90度ごとに切欠いて2箇所に約90度の平板部6bを有する2葉のエンコード板とがある。理由は後述するが、最下位桁となる歯車軸B0と最上位桁となる歯車軸B13には2葉のエンコード板が組み込まれ、それ以外の12本の歯車軸にはすべて1葉のエンコード板が組み込まれている。

0026

発光素子8と受光素子9を含む電子部品が実装されるプリント基板には、上プリント基板17と下プリント基板18とがある。これらのプリント基板の基本構成は同一であるが、部品実装面が異なっている。すなわち、上プリント基板17では下面に電子部品が実装されるのに対し、下プリント基板18では上面に電子部品が実装される点で異なる。

0027

図10は上プリント基板17の部品実装面を示すものであり、14本の歯車軸と干渉しないように、各歯車軸に対応する14箇所には孔19が設けられている。また、各孔19の外方には180度隔てた反対位置に発光素子8と受光素子9が実装されている。すなわち、上プリント基板には、14個の発光素子8と14個の受光素子9が実装されている。ここで、特徴的な構成は、隣接する各歯車軸において、発光素子8と受光素子9が、交互に反対位置に配設されていることである。より詳細に説明すると、図10における下段の7個の孔19は下位桁の歯車軸に対応するものであり、各孔19の下部に実装された発光素子8aと受光素子9aは、1系統のバイナリー信号のうち7ビットを生成する。一方、各孔19の上部に実装された発光素子8bと受光素子9bは、他の1系統のバイナリー信号のうち7ビットを生成する。また、図10における上段の7個の孔19は上位桁の歯車軸に対応するものであり、各孔19の上部に実装された発光素子8aと受光素子9aは、1系統のバイナリー信号のうち7ビットを生成する。一方、各孔19の下部に実装された発光素子8bと受光素子9bは、他の1系統のバイナリー信号のうち7ビットを生成する。すなわち、上プリント基板17には、1系統のバイナリー信号を生成する7個の発光素子8aと7個の受光素子9a、および他の1系統のバイナリー信号を生成する7個の発光素子8bと7個の受光素子9bが実装されている。

0028

なお、発光素子8には赤外LEDを使用し、受光素子9にはフォトトランジスタを使用しているが、発光素子8や受光素子9は他の素子であっても構わない。いずれの素子も市販品を使用することができることから、素子についての説明は省略する。

0029

図11は下プリント基板18の部品実装面を示すものであり、14本の歯車軸と干渉しないように、各歯車軸に対応する14箇所には孔20が設けられている。各発光素子8と各受光素子9の配設位置は、基本的に上プリント基板17と同一である。より詳細に説明すると、図11における上段の7個の孔20は下位桁の歯車軸に対応するものであり、各孔20の上部に実装された発光素子8aと受光素子9aは、1系統のバイナリー信号のうち7ビットを生成する。一方、各孔20の下部に実装された発光素子8bと受光素子9bは、他の1系統のバイナリー信号のうち7ビットを生成する。図11における下段の7個の孔20は上位桁の歯車軸に対応するものであり、各孔20の下部に実装された発光素子8aと受光素子9aは、1系統のバイナリー信号のうち7ビットを生成する。一方、各孔20の上部に実装された発光素子8bと受光素子9bは、他の1系統のバイナリー信号のうち7ビットを生成する。すなわち、下プリント基板18には、1系統のバイナリー信号を生成する7個の発光素子8aと7個の受光素子9a、および他の1系統のバイナリー信号を生成する7個の発光素子8bと7個の受光素子9bが実装されている。

0030

上プリント基板17の部品実装面と下プリント基板18の部品実装面は、対向する形態で歯車箱5内に取り付けられる。すなわち、図10に示す上プリント基板17は裏返しにした状態で、図11に示す下プリント基板18とともに歯車箱5内に取り付けられる。その結果、下プリント基板18に実装された発光素子8からの光は上プリント基板17に実装された受光素子9で受けることになり、上プリント基板17に実装された発光素子8からの光は下プリント基板18に実装された受光素子9で受けることになる。このようにして、上プリント基板17に実装された14個の発光素子8と14個の受光素子9、および下プリント基板18に実装された14個の発光素子8と14個の受光素子9により、2系統の14ビットのバイナリー信号を生成することができる。

0031

発光素子8から受光素子9へ向けて発する光を、エンコード板6でオン・オフすることによりバイナリー信号を生成することができるが、隣接する歯車軸の軸間距離が小さいと、光の干渉により隣接するビット信号エラーが生じることがある。このエラーの発生を防止するため、本発明では隣接する各歯車軸において、発光素子8と受光素子9を交互に反対位置に配設している。このことにより多くの場合、エラーの発生を防止し得るが、より確実にエラーの発生を防止すべく、発光素子8と受光素子9との間に光干渉を避けるためのスリット板21,22を設けることが有効である。

0032

図12は上スリット板21、図13は下スリット板22を示す平面図である。各スリット板21,22には、14本の歯車軸と干渉しないよう、各歯車軸に対応する14箇所に孔23が設けられている。また、各孔23の外方には180度隔てた反対位置に発光素子8と受光素子9に対応するスリット24,25が設けられている。スリット24,25は発光素子8から発する光のうち、受光素子9に向かう光以外の光を遮断する役割を果たす。ここで、発光素子側のスリット24は受光素子側のスリット25に較べ、スリット幅が大きく形成されている。発光素子側のスリット24で光量を絞りすぎないようにするとともに、受光素子側のスリット25では隣接する発光素子8からの光を確実に遮断する必要があるためである。

0033

ここで、各プリント基板17,18や各スリット板21,22には、歯車箱5内に取り付けるための取付け孔が設けられている。本実施例では、上スリット板21と下スリット板22を別々の部品として記載しているが、各スリット板21,22の取付け孔とスリット24,25の位置関係を、表裏において対称とすることで共通の一枚のスリット板とすることができる。

0034

上プリント基板17と下プリント基板18とは相互にコネクタ等で電気的に接続される。また、各プリント基板17,18には、発光素子8と受光素子9の他、外部制御機器電気的接続を行うための端子や、必要に応じて出力信号を処理するためのロジックICが実装される。また、冗長化した2系統の出力信号に対応して、系統ごとに独立した電源回路ロジック回路が形成されている。

0035

次に、本発明におけるロータリーエンコーダに用いられる歯車列について説明する。図1に示す歯車列は、入力軸である歯車軸B2から上位桁の歯車軸B3、B4、B5、B6、B7、B8、B9、B10、B11、B12、B13、を間欠駆動するための間欠歯車機構と、入力軸である歯車軸B2から下位桁の歯車軸B1、B0を連続駆動するための歯車列から構成されている。また、上述したように7ビット目と8ビット目との間にはアイドルギア2が配設されている。

0036

先ず、間欠歯車機構に用いられる歯車列について説明する。入力軸であるとともに原動車となる歯車軸B2には、図6(b)に示す歯車軸11が用いられる。原動車B2により間欠駆動され、かつ原動車B2が空転時に適宜ロックされて回転しない第1の従動車B3には、図7(a)に示す歯車軸12が用いられる。さらに、第1の従動車B3の回転を1/2に低減して伝達する第2の従動車B4には、図7(b)に示す歯車軸13が用いられる。

0037

入力軸である原動車11には、図6(b)に示すように2箇所に歯車11a、11bが設けられ、上部歯車11aは16枚の連続歯を有する通常の平歯車である。一方、下部歯車11bは全周に16枚の歯をもつ平歯車のうち、直径方向に対向し、かつ隣接する2枚の歯となる位置にのみ4枚の歯を形成し、残りの12枚の歯に相当する部分には歯を設けず、歯幅の4割程度の厚さを有する半円弧状のリブ11cを一体的に形成した特殊形状の間欠歯車である。

0038

第1の従動車B3である歯車軸12は、図7(a)に示すように原動車B2の下部歯車11bとほぼ同じ歯幅を有し、かつ全周に8枚の歯を持つピニオンにおいて、1枚置きに歯幅を異なる歯幅としたものである。具体的には4枚を全歯幅の歯車12aとし、残り4枚はその歯幅を全歯幅の約5割として下側にのみ狭幅の歯車12bを配したものである。

0039

第2の従動車B4である歯車軸13には、図7(b)に示すように2箇所に歯車13a、13bが設けられ、上部歯車13bは原動車11の下部歯車11bと同一諸元を有する間欠歯車であるが、上下置換した状態で形成されている。一方、下部歯車13aは原動車11の上部歯車11aと同一であり16枚の歯を有する平歯車である。

0040

第1の従動車B3の狭幅の歯車12bは、原動車B2の間欠歯車11bと噛合し、かつ、従動車B3の全幅歯の歯車12aは、原動車B2のリブ11cと歯面が当接するように配置されている。従って、原動車B2は隣接する2枚の歯をもって、第1の従動車B3を、180度毎に45度分だけ駆動し、残り135度の回転区間は、回転を伝えない間欠駆動機構を実現することができる。

0041

原動車B2の回転を伝えない区間においては、原動車B2のリブ11cと同一平面上で、第1の従動車B3の全幅歯の歯車12aのうち相隣る2枚の歯が、リブ11cの外周面に当接して滑動する。すなわち、この際には、第1の従動車B3における1つ置きをなす全幅歯の歯車12aの歯面は、リブ11cの外周面に当接している。従って、原動車B2は、第1の従動車B3に対して回転自在であるが、第1の従動車B3は、原動車B2に対して、正逆いずれにも回転することはできないことになる。

0042

第1の従動車B3の狭幅の歯車12bは、第2の従動車B4の下部歯車13aと噛合し、第1の従動車B2が間欠的に駆動される90度毎の回転を、45度毎の回転に低減して、第2の従動車B4を間欠駆動する。

0043

上述の如く、原動車B2の1回転は第1の従動車B3を90度ずつ2度に亘って間欠的に180度、すなわち1/2回転させ、かつ、第2の従動車B4を、45度ずつ2度に亘って90度、すなわち1/4回転させる。

0044

このとき、原動車B2の1回の間欠送りにおける回転角度は45度であり、この45度の回転は、第1の従動車B3を90度回転させる増速駆動となっている。そして、第1の従動車B3は、その90度の回転で、第2の従動車B4を45度回転させる減速駆動であるから、原動車B2と第2の従動車B4との速度比は、1:1で等速駆動となる。このようにして間欠駆動を行いつつも回転速度が減衰することのない間欠送り歯車機構を実現している。

0045

さらに、第2の従動車B4の歯車軸に、歯車列の次段歯車軸B5を従動車として結合して、順次多段結合すると、各歯車並びにその軸の回転比は、順次1/2に低減され、かつ、原動車B2と第2の従動車B4の条件を具備する各歯車軸の回転速度比は、すべて等しくなる。このようにして入力軸より上位桁の多数の歯車軸を順次1/2の回転量に低減しつつも、動作減衰のない間欠送り運動を実現することができる。

0046

なお、歯車軸B5には、図7(c)示す歯車軸14が用いられる。この歯車軸14は、図7(a)に示す歯車軸12と殆んど同一の歯車軸であるが、歯車14a、14bの上下関係逆転している点と歯車軸における歯車14a、14bの位置が相違している。その他の点は同一の歯車である。

0047

また、歯車軸B6には、図7(d)に示す歯車軸15が用いられる。この歯車軸15は、図6(b)に示す歯車軸11と殆んど同一の歯車軸であるが、下部軸端部のみ相違する。すなわち、図6(b)に示す歯車軸11は入力軸B2の役割を有することから、被計測対象となる軸と接続するための軸端部11dを有している点が異なる。

0048

このようして入力軸B2より上位桁となる歯車列B3〜B13は、2種類の小歯車軸12、14と2種類の大歯車軸13、15とによって、理論上は何桁のエンコーダでも構成することができる。即ち、4軸ごとに同一の歯車軸を使用すれば、理論的には何十ビットのエンコーダでも構成することが可能である。なお、各歯車軸にはエンコード板6を挿入して固定するため平行二面部が設けられている。

0049

次に、連続駆動される歯車列B0、B1ついても簡単に説明する。入力軸B2より下位桁となる歯車軸B0、B1は入力軸B2により連続駆動される。これら連続駆動される歯車軸B0、B1には、図6(a)に示す歯車軸16が用いられる。この歯車軸16には、2箇所に歯車16a、16bが設けられており、上部歯車16aは入力軸である歯車軸11の上部歯車11aと噛合し、回転速度比は2倍に増速される。一方、下部歯車16bは相互に噛合し、当然のことながら回転速度比は1:1の等速となる。

0050

以上述べた間欠駆動機構と連続駆動機構とにより、入力軸B2より上位桁となる歯車軸B3〜B13は回転速度比1/2となる間欠送り運動となり、入力軸B2より下位桁となる歯車軸B0、B1は回転速度比2倍の連続送り運動となる。

0051

なお、最下位桁と最上位桁の歯車軸B0、B13に、図9(a)に示す1葉のエンコード板ではなく、図9(b)に示す2葉のエンコード板を用いるのは次のような事情によるものである。すなわち、最下位桁の歯車軸B0に2葉のエンコード板を用いるのは、歯車軸B0とB1の回転速度比が等速であり、下位桁に対応する発光素子から受光素子へ向けて発する光のオン・オフ頻度を2倍にする必要があるからであり、最上位桁の歯車軸B13に2葉のエンコード板を用いるのは、入力軸回転方向と出力信号の増減方向整合をとるためである。

0052

また、本実施例では14ビット構成のロータリーエンコーダを実現するため、信号生成用として14本の歯車軸を用いて説明したが、必要に応じて信号数を14ビット以上に増やすことも可能である。

0053

以上説明したように本実施例によれば、2系統のバイナリー信号を出力できるので、仮に1系統の信号が失われた場合であっても、他の1系統の信号がロータリーエンコーダとしての機能を果たすことができる。したがって、信頼性の高いロータリーエンコーダを提供できる。

0054

また、歯車列を直線状に複列配置し、これら複列配置された各歯車列がアイドルギアを介して連結されるので、計数量を大きくすべく歯車軸を増加しても筐体の長さ寸法が大きくならず、全体としてコンパクトなロータリーエンコーダを実現することができる。

0055

本発明に係るロータリーエンコーダは、各種産業機器制御機器の回転軸の回転量を計測するセンサとして利用できる。

0056

1ロータリーエンコーダ
2アイドルギア
5筐体(歯車箱)
6エンコード板
8,8a,8b発光素子
9,9a,9b受光素子
11歯車軸(入力軸、原動車、B2)
12 歯車軸(B3、B7、B11)
13 歯車軸(B4、B8、B12)
14 歯車軸(B5、B9、B13)
15 歯車軸(B6、B10)
16 歯車軸(B0、B1)
B0〜B13歯車列
11a〜16a歯車
11b〜16b 歯車
11e,12c,13d,14c,15d,16c軸支部
17 上プリント基板
18 下プリント基板
21 上スリット板
22 下スリット板
24,25 スリット

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