図面 (/)

技術 191P4D12タンパク質に結合する抗体薬物結合体(ADC)

出願人 アジェンシス,インコーポレイテッドシアトルジェネティクスインコーポレイティッド
発明者 サトパーエフダウレットモリスンロバートケンダルモリスンカレンジェーンメイリックガダスジーンヤコボヴィッツアヤトーゴフマイケルアンジリ
出願日 2018年11月2日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2018-207295
公開日 2019年2月28日 (1年5ヶ月経過) 公開番号 2019-031563
状態 未査定
技術分野 突然変異または遺伝子工学 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 医薬品製剤 微生物による化合物の製造 ペプチド又は蛋白質 化合物または医薬の治療活性 微生物、その培養処理 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤
主要キーワード ローディング値 非結晶型 反応調製物 スペーサーユニット 高放射性 サイクル環 アコニット 防腐処理
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年2月28日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (20)

課題

癌を処置するため191P4D12タンパク質およびその変異体に結合する抗体薬物結合体(ADC)の提供。

解決手段

ある特定のアミノ酸配列に示された重鎖可変領域相補性決定領域(CDR)のアミノ酸配列を有するCDRを含む重鎖可変領域および別の特定のアミノ酸配列に示された軽鎖可変領域CDRのアミノ酸配列を有するCDRを含む軽鎖可変領域を含む、191P4D12抗体またはその抗原結合フラグメント。該抗体またはその抗原結合フラグメントは細胞傷害剤結合体化されてよい。

概要

背景

発明の背景
癌は、冠動脈疾患に次いで第2の主要なヒトの死因である。世界中で、毎年何百万人もの人々が癌で亡くなっている。米国癌学会(American Cancer Society)によって報告されるように、米国内のみで、癌は、年間50万人を超える人々の死亡を引き起こし、1年に120万人を超える新規症例が診断されている。心疾患による死亡が大幅に減少している一方で、癌による死亡は概して増加している。次世紀の早い時期には、癌は第1の死因となることが予測される。

世界的に、幾種かの癌が主要な死因として際立っている。特に、前立腺乳房結腸膵臓卵巣および膀胱癌腫は、主要な癌死因である。これらおよび実質的に全ての他の癌腫は、共通の致死性の特徴を共有する。ほとんど例外なく、癌腫からの転移疾患は致命的である。さらに、原発性癌から初期段階で生き残った癌患者でさえ共通体験として人生が劇的に変化すると示されている。多くの癌患者は、再発もしくは処置の失敗の可能性の認識によって強い不安が駆り立てられる。多くの癌患者は、処置後の身体的衰弱を経験する。さらに、多くの癌患者は再発を経験する。

世界的に、前立腺癌は、男性において4番目に多い癌である。北米および欧において、前立腺癌は、男性における圧倒的に最も一般的な癌であり、男性における第2の癌死因である。米国内のみで、年間30,000人を有に超える男性が、この疾患で死亡する。肺癌に次いで第2位である。これらの数値の大きさにもかかわらず、転移性前立腺癌の有効な処置は未だ存在しない。外科前立腺切除放射線治療ホルモン除去(hormone ablation)治療、外科的去勢および化学療法が主要な処置様式であり続けている。残念なことに、これらの処置は多くは有効でなく、しばしば、望ましくない結果を伴う。

診断の最前線において、初期段階の限局性腫瘍を正確に検出することができる前立腺腫瘍マーカーがないことは、依然として、疾患の診断および管理における深刻な制限である。血清前立腺特異的抗原(PSA)アッセイが非常に有用なツールであり、その特異性および一般的有用性は、いくつかの重要な点を欠くと広くみなされている。

さらなる前立腺癌特異的マーカーの同定における進歩は、マウスにおいて疾患の異なった段階を再現可能な前立腺癌異種移植片を作製することによって改善されてきた。LAPC(Los Angeles Prostate Cancer)異種移植片は、重症複合型免疫不全(SCID)マウスにおける継代から生き残った前立腺癌異種移植片であり、アンドロゲン依存からアンドロゲン非依存への移行模倣する能力を示している(Klein, et al., 1997 Nat. Med. 3:402(非特許文献1))。つい最近同定された前立腺癌マーカーには、PCTA-1(Su, et al., 1996 Proc. Natl. Acad. Sci. USA 93:7252(非特許文献2))、前立腺特異的膜抗原(PSMA)(Pinto, et al., Clin. Cancer Res. 1996 Sep 2 (9):1445-51(非特許文献3))、STEAP(Hubert, et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1999 Dec 7; 96(25):14523-8(非特許文献4))、および前立腺幹細胞抗原(PSCA)(Reiter, et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1998 95:1735(非特許文献5))が含まれる。

PSAなどの以前に同定されているマーカーは、前立腺癌の診断および処置のための努力を促進してきたが、診断および治療のさらなる改善のために、前立腺癌および関連する癌のさらなるマーカーおよび治療標的の同定が必要とされている。2000年に米国において、推定130,200件の結腸直腸癌が、93,800件の結腸癌および36,400件の直腸癌を含めて発生した。

結腸直腸癌は、男性および女性において3番目によく見られる癌である。発症率は1992〜1996年の間に大幅に低下した(年-2.1%)。研究から、これらの低下は、スクリーニングおよびポリープ除去が増加して、ポリープから浸潤癌への進行を防いだことによるものだと示唆されている。2000年には56,300人が死亡したと見積もられ(結腸癌により47,700人、直腸癌により8,600人)、これは、米国での癌死亡の約11%を占めている。

現在、外科手術は、結腸直腸癌および広がっていない癌の最も一般的な治療の形であり、治癒可能なことが多い。化学療法または化学療法+放射線は、腸壁に深い穴が開いている癌またはリンパ節まで広がっている癌のあるほとんどの患者に対して、外科手術の前または後に行われる。永久的結腸造設(身体廃棄物排泄するための腹部開口部の作製)が結腸癌では時として必要であり、直腸癌ではめったに必要とされない。結腸直腸癌の有効な診断法および治療法が依然として必要とされている。

米国における癌の全ての新規症例の中で、膀胱癌は男性において約5%に相当し(5番目に多い新生物)、女性において3%に相当する(8番目に多い新生物)。発症率は、老齢人口が増加すると同時に、ゆっくりと増加している。1998年には、男性39,500件および女性15,000件を含めて推定54,500件の症例が存在した。米国における年齢調整した発症率は、男性について100,000人あたり32件、女性において100,000人あたり8件である。過去の男性/女性比は3:1であったが、これは、女性の喫煙傾向に関連して減少しているかもしれない。1998年に、膀胱癌で推定11,000件(7,800人は男性であり、3,900人は女性である)の死亡が存在した。膀胱癌の発症率および死亡率は年齢に伴って急激に増加し、人口がより高齢化するにつれて高まる問題である。

ほとんどの膀胱癌は膀胱において再発する。膀胱癌は、膀胱の経尿道的切除(TUR)と膀胱内の化学療法もしくは免疫治療との組み合わせによって管理される。膀胱癌の多病性かつ再発性性質はTURの限界を示す。ほとんどの筋肉浸潤癌はTURだけでは治癒しない。根治的膀胱切除および尿路変向は、癌を消滅させる最も有効な手段であるが、排尿機能および性機能否定できない影響を有する。膀胱癌患者に有益な治療法が依然として極めて必要とされ続けている。

2000年に、肺癌および気管支癌の推定164,100件の新規症例が存在し、米国の全ての癌診断の14%に相当する。肺癌および気管支癌の発症率は、男性において、1984年に100,000人あたり86.5件の高さから、1996年に70.0件と大幅に低下している。1990年代に、女性における増加の速度が遅くなり始めた。1996年には、女性における発症率は100,000人あたり42.3件であった。

肺癌および気管支癌は、2000年に推定156,900件の死亡をもたらし、全ての癌死亡の28%に相当する。1992〜1996年の間、肺癌の死亡率は、男性において大幅に低下した(年-1.7%)。一方で、女性の死亡率はなお大幅に増加していた(年0.9%)。1987年から毎年、40年以上にわたって女性の主要な癌死因であった乳癌よりも肺癌によって多くの女性が死亡している。肺癌の発症率および死亡率の減少は、ここ30年間にわたる喫煙率の低下に起因する可能性が最も高い。しかしながら、女性における喫煙傾向の減少は、男性におけるそれよりも大きく劣る。成人煙草使用の低下は鈍化しているが、若年者における煙草使用が再び増加していることが懸念される。

肺癌および気管支癌についての処置選択肢は、癌のタイプおよび段階によって決定され、外科手術、放射線治療、および化学療法が含まれる。多くの限局性癌について、外科手術は、通常、選り抜きの処置である。疾患は、通常、発見された時までに拡散しているので、放射線治療および化学療法は、しばしば外科手術と組み合わされる必要がある。化学療法のみもしくは放射線と組み合わせた化学療法は、小細胞肺癌の選り抜きの処置である。このレジメンにおいて、患者の多くの割合は寛解を経験し、この寛解は場合によっては長く続く。しかし、肺癌および気管支癌に有効な処置および診断アプローチが必要とされ続けている。

推定182,800件の浸潤性乳癌の新規症例が、2000年に米国内の女性の間で発症したと予測された。さらに、約1,400件の乳癌の新規症例が、2000年に男性において診断されたと予測された。女性における乳癌発症率は、1980年代に年約4%増加した後、1990年代には100,000人あたり約110.6件まで低下した。

米国のみで、2000年に、乳癌に起因する推定41,200件の死亡(40,800件は女性、400件は男性)が存在した。乳癌は、女性における癌死亡の間で2番目のランクである。最も最近のデータによれば、死亡率は、白人および黒人の両方で、1992〜1996年の間に大幅に低下しており、若い女性の間で最も大きく低下した。これらの低下は、おそらく早期検出および処置の改善の結果であった。

医学的状況および患者の好みを考慮して、乳癌の処置は、ランペクトミー(腫瘍の局所的除去)および腕下のリンパ節の除去;乳房切除(乳房の外科的除去)および腕下のリンパ節の除去;放射線治療;化学療法;またはホルモン療法を伴うことがある。しばしば、2つまたは以上の方法が併用される。多くの研究から、初期段階の疾患について、ランペクトミー+放射線治療の後の長期生存率は、非定型的乳房切除術の後の生存率と類似することが分かっている。再建技術の顕著な進歩は、乳房切除後の乳房再建についてのいくつかの選択肢を提供する。近年、このような再建は、乳房切除と同時になされている。

十分な量の周囲の正常乳組織を伴う、非浸潤性乳管癌(DCIS)の局所的切除は、DCISの局所的再発を予防することができる。乳房への放射線および/またはタモキシフェンは、残存する乳房組織におけるDCISの発症の確率を下げることができる。DCISが未処置のままである場合、浸潤性乳癌に発達することがあるので、このことは重要である。それにもかかわらず、これらの処置には、深刻な副作用または続発症が存在する。従って、有効な乳癌処置が必要とされている。

推定23,100件の卵巣癌の新規症例が、2000年に米国において存在した。これは、女性間での全ての癌の4%に相当し、婦人科癌の間で2番目のランクである。1992〜1996年の間に、卵巣癌発症率は大幅に低下した。卵巣癌の結果として、2000年に、推定14,000人が死亡した。卵巣癌は、女性生殖系のいかなる他の癌よりも多くの死亡を引き起こす。

外科手術、放射線治療、および化学療法は、卵巣癌の処置の選択肢である。外科手術は、通常、1つもしくは両方の卵巣、ファローピウス管の除去(卵管卵巣摘出)、ならびに子宮の除去(子宮摘出)を含む。いくつかの非常に初期の腫瘍において、特に子供を持つことを望む若い女性においては、関与する卵巣のみを除去する。進行疾患においては、全ての腹内疾患を除去して、化学療法の効果を高める試みが行われる。卵巣癌についての有効な処置選択肢の重要な必要性が、存在し続ける。

2000年に、推定28,300件の新規の膵臓癌の症例が米国において存在した。過去20年間にわたって、膵臓癌の割合は男性において低下している。女性における割合はおよそ一定にとどまっているが、低下し始めているかもしれない。膵臓癌は、2000年に米国内において、推定28,200件の死亡を引き起こした。過去20年にわたって、男性における死亡率はわずかではあるが有意に低下し(年に約-0.9%)、一方、女性の割合はわずかに増加している。

外科手術、放射線治療、および化学療法が膵臓癌についての処置選択肢である。これらの処置選択肢は、多くの患者において生存延ばすことができる、および/または症状を緩和することができるが、ほとんどの場合、治癒しない可能性が高い。癌のさらなる治療および診断の選択肢がかなり必要とされている。これらの選択肢には、抗体、ワクチンおよび低分子の使用が処置法として含まれる。さらにまた、これらの方法を、診断、検出、モニタリングのための研究用ツール、さらに癌の処置および研究の全ての領域における最新技術として使用することも必要とされる。

モノクローナル抗体(mAb)(G. Kohler and C. Milstein, Nature 256:495-497(1975)(非特許文献6))の治療有用性が認識されている。モノクローナル抗体は、現在、移植術、癌、感染性疾患心臓血管疾患および炎症における治療として認められている。異なるアイソタイプは、異なるエフェクター機能を有する。このような機能の相違は、種々の免疫グロブリンアイソタイプの異なる3次元構造に反映される(P. M. Alzari, et al., Annual Rev. Immunol.6:555-580(1988)(非特許文献7))。

マウスは免疫化に便利であり、かつ、ほとんどのヒト抗原を外来物質として認識するので、治療可能性のあるヒト標的に対するmAbは、典型的には、マウス起源である。しかし、マウスmAbにはヒト治療薬として固有の欠点がある。マウスmAbは頻繁な投薬を必要とする。なぜなら、ヒトにおけるmAbの循環半減期ヒト抗体よりも短いからである。より重要なことには、マウス抗体をヒト免疫系に繰り返し投与すると、ヒト免疫系がマウスタンパク質を外来物質として認識することによって応答が引き起こされ、ヒト抗マウス抗体(HAMA)応答が生じる。このようなHAMA応答は、アレルギー反応および系からのマウス抗体の迅速な排出をもたらすことがあり、それによって、マウス抗体による処置を役立たずにしてしまう。このような影響を避けるために、マウス内でヒト免疫系を作り出す試みがなされてきた。

最初の試みは、ヒト配列を有する抗体により抗原に応答可能であるトランスジェニックマウスを作り出すことをねらっていたが(Bruggemann, et al., Proc. Nat'l. Acad. Sci. USA 86:6709-6713(1989)(非特許文献8)を参照のこと)、入手可能なクローニングビヒクルによって安定的に維持できるDNAの量に限りがあった。酵母人工染色体(YAC)クローニングベクターの使用が、ヒトIg遺伝子座の大きな生殖系列フラグメントトランスジェニック動物内に導入する道を開いた。本質的に、ヒトゲノム中で見出される同じ間隔で配置されるヒトのV領域遺伝子、D領域遺伝子、およびJ領域遺伝子の大部分、ならびにヒト定常領域が、YACを用いてマウス内に導入された。このようなトランスジェニックマウス系統の1つがXenoMouse(登録商標)マウスとして公知であり、Amgen Fremont,Inc.(Fremont CA)から市販されている。

概要

癌を処置するため191P4D12タンパク質およびその変異体に結合する抗体薬物結合体(ADC)の提供。ある特定のアミノ酸配列に示された重鎖可変領域相補性決定領域(CDR)のアミノ酸配列を有するCDRを含む重鎖可変領域および別の特定のアミノ酸配列に示された軽鎖可変領域CDRのアミノ酸配列を有するCDRを含む軽鎖可変領域を含む、191P4D12抗体またはその抗原結合フラグメント。該抗体またはその抗原結合フラグメントは細胞傷害剤結合体化されてよい。なし

目的

再建技術の顕著な進歩は、乳房切除後の乳房再建についてのいくつかの選択肢を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

SEQID NO:7に示された重鎖可変領域相補性決定領域(CDR)のアミノ酸配列を有するCDRを含む重鎖可変領域およびSEQ ID NO:8に示された軽鎖可変領域CDRのアミノ酸配列を有するCDRを含む軽鎖可変領域を含む、191P4D12抗体またはその抗原結合フラグメント

請求項2

SEQID NO:7の20番目アミノ酸(グルタミン酸)〜136番目のアミノ酸(セリン)の範囲のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域およびSEQ ID NO:8の23番目のアミノ酸(アスパラギン酸)〜130番目のアミノ酸(アルギニン)の範囲のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域を含む、請求項1記載の抗体または抗原結合フラグメント。

請求項3

SEQID NO:7の20番目のアミノ酸(グルタミン酸)〜466番目のアミノ酸(リジン)の範囲のアミノ酸配列からなる重鎖およびSEQ ID NO:8の23番目のアミノ酸(アスパラギン酸)〜236番目のアミノ酸(システイン)の範囲のアミノ酸配列からなる軽鎖を含む、請求項2記載の抗体。

請求項4

Fab、F(ab')2、Fv、またはscfvフラグメントである、請求項1または2記載の抗原結合フラグメント。

請求項5

完全ヒト抗体である、請求項1または2記載の抗体。

請求項6

組換えにより産生された、請求項1〜5のいずれか一項記載の抗体。

請求項7

American Type Culture Collection(ATCC)アクセッション番号PTA-11267で寄託されたハイブリドーマによって産生された抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域、およびATCCアクセッション番号PTA-11267で寄託されたハイブリドーマによって産生された抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域を含む、抗体またはその抗原結合フラグメント。

請求項8

ATCCアクセッション番号PTA-11267で寄託されたハイブリドーマによって産生された抗体の重鎖のアミノ酸配列からなる重鎖、およびATCCアクセッション番号PTA-11267で寄託されたハイブリドーマによって産生された抗体の軽鎖のアミノ酸配列からなる軽鎖を含む、請求項7記載の抗体。

請求項9

細胞傷害剤結合体化された前記請求項のいずれか一項記載の抗体または抗原結合フラグメントを含む、抗体薬物結合体

請求項10

前記細胞傷害剤がモノメチルアウリスタチンEである、請求項9記載の抗体薬物結合体。

請求項11

癌治療において使用するための、請求項9または請求項10記載の抗体薬物結合体。

請求項12

癌が膵臓癌肺癌膀胱癌、または乳癌である、請求項11記載の抗体薬物結合体。

請求項13

放射線または化学療法剤と組み合わせて癌治療において使用するための、請求項9または請求項10記載の抗体薬物結合体。

請求項14

請求項9または請求項10記載の抗体薬物結合体をヒト用単位剤形で含む、薬学的組成物

請求項15

癌治療において使用するための、請求項14記載の薬学的組成物。

請求項16

癌が膵臓癌、肺癌、膀胱癌、または乳癌である、請求項15記載の薬学的組成物。

請求項17

請求項9または請求項10記載の抗体薬物結合体を対象に投与する工程を含む、対象において癌を治療するための方法。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
本願は仮特許出願ではなく、2010年9月29日に出願された米国特許仮出願第61/387,933号からの優先権の恩典を主張する。本段落において列挙された、それぞれの出願の内容は参照により本明細書に完全に組み入れられる。

0002

EFS-WEBを介して提出された配列表の記載
MPEP§1730 II.B.2(a)(C)において認可され、示されているように、USPTO EFS-WEBサーバを介した以下の配列表電子出願の全内容はその全体が、全ての目的のために参照により本明細書に組み入れられる。配列表は、以下のように、電子出願されたテキストファイル上で特定される。

0003

連邦政府支援による研究によってなされた発明に対する権利の記載
該当なし

0004

発明の分野
本明細書に記載の本発明は、191P4D12と称されるタンパク質に結合する抗体、その結合フラグメント、および抗体薬物結合体(ADC)に関する。本発明はさらに、191P4D12を発現する癌の処置において有用な、予後判定方法予防方法および治療方法、ならびに組成物に関する。

背景技術

0005

発明の背景
癌は、冠動脈疾患に次いで第2の主要なヒトの死因である。世界中で、毎年何百万人もの人々が癌で亡くなっている。米国癌学会(American Cancer Society)によって報告されるように、米国内のみで、癌は、年間50万人を超える人々の死亡を引き起こし、1年に120万人を超える新規症例が診断されている。心疾患による死亡が大幅に減少している一方で、癌による死亡は概して増加している。次世紀の早い時期には、癌は第1の死因となることが予測される。

0006

世界的に、幾種かの癌が主要な死因として際立っている。特に、前立腺乳房結腸膵臓卵巣および膀胱癌腫は、主要な癌死因である。これらおよび実質的に全ての他の癌腫は、共通の致死性の特徴を共有する。ほとんど例外なく、癌腫からの転移疾患は致命的である。さらに、原発性癌から初期段階で生き残った癌患者でさえ共通体験として人生が劇的に変化すると示されている。多くの癌患者は、再発もしくは処置の失敗の可能性の認識によって強い不安が駆り立てられる。多くの癌患者は、処置後の身体的衰弱を経験する。さらに、多くの癌患者は再発を経験する。

0007

世界的に、前立腺癌は、男性において4番目に多い癌である。北米および欧において、前立腺癌は、男性における圧倒的に最も一般的な癌であり、男性における第2の癌死因である。米国内のみで、年間30,000人を有に超える男性が、この疾患で死亡する。肺癌に次いで第2位である。これらの数値の大きさにもかかわらず、転移性前立腺癌の有効な処置は未だ存在しない。外科前立腺切除放射線治療ホルモン除去(hormone ablation)治療、外科的去勢および化学療法が主要な処置様式であり続けている。残念なことに、これらの処置は多くは有効でなく、しばしば、望ましくない結果を伴う。

0008

診断の最前線において、初期段階の限局性腫瘍を正確に検出することができる前立腺腫瘍マーカーがないことは、依然として、疾患の診断および管理における深刻な制限である。血清前立腺特異的抗原(PSA)アッセイが非常に有用なツールであり、その特異性および一般的有用性は、いくつかの重要な点を欠くと広くみなされている。

0009

さらなる前立腺癌特異的マーカーの同定における進歩は、マウスにおいて疾患の異なった段階を再現可能な前立腺癌異種移植片を作製することによって改善されてきた。LAPC(Los Angeles Prostate Cancer)異種移植片は、重症複合型免疫不全(SCID)マウスにおける継代から生き残った前立腺癌異種移植片であり、アンドロゲン依存からアンドロゲン非依存への移行模倣する能力を示している(Klein, et al., 1997 Nat. Med. 3:402(非特許文献1))。つい最近同定された前立腺癌マーカーには、PCTA-1(Su, et al., 1996 Proc. Natl. Acad. Sci. USA 93:7252(非特許文献2))、前立腺特異的膜抗原(PSMA)(Pinto, et al., Clin. Cancer Res. 1996 Sep 2 (9):1445-51(非特許文献3))、STEAP(Hubert, et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1999 Dec 7; 96(25):14523-8(非特許文献4))、および前立腺幹細胞抗原(PSCA)(Reiter, et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1998 95:1735(非特許文献5))が含まれる。

0010

PSAなどの以前に同定されているマーカーは、前立腺癌の診断および処置のための努力を促進してきたが、診断および治療のさらなる改善のために、前立腺癌および関連する癌のさらなるマーカーおよび治療標的の同定が必要とされている。2000年に米国において、推定130,200件の結腸直腸癌が、93,800件の結腸癌および36,400件の直腸癌を含めて発生した。

0011

結腸直腸癌は、男性および女性において3番目によく見られる癌である。発症率は1992〜1996年の間に大幅に低下した(年-2.1%)。研究から、これらの低下は、スクリーニングおよびポリープ除去が増加して、ポリープから浸潤癌への進行を防いだことによるものだと示唆されている。2000年には56,300人が死亡したと見積もられ(結腸癌により47,700人、直腸癌により8,600人)、これは、米国での癌死亡の約11%を占めている。

0012

現在、外科手術は、結腸直腸癌および広がっていない癌の最も一般的な治療の形であり、治癒可能なことが多い。化学療法または化学療法+放射線は、腸壁に深い穴が開いている癌またはリンパ節まで広がっている癌のあるほとんどの患者に対して、外科手術の前または後に行われる。永久的結腸造設(身体廃棄物排泄するための腹部開口部の作製)が結腸癌では時として必要であり、直腸癌ではめったに必要とされない。結腸直腸癌の有効な診断法および治療法が依然として必要とされている。

0013

米国における癌の全ての新規症例の中で、膀胱癌は男性において約5%に相当し(5番目に多い新生物)、女性において3%に相当する(8番目に多い新生物)。発症率は、老齢人口が増加すると同時に、ゆっくりと増加している。1998年には、男性39,500件および女性15,000件を含めて推定54,500件の症例が存在した。米国における年齢調整した発症率は、男性について100,000人あたり32件、女性において100,000人あたり8件である。過去の男性/女性比は3:1であったが、これは、女性の喫煙傾向に関連して減少しているかもしれない。1998年に、膀胱癌で推定11,000件(7,800人は男性であり、3,900人は女性である)の死亡が存在した。膀胱癌の発症率および死亡率は年齢に伴って急激に増加し、人口がより高齢化するにつれて高まる問題である。

0014

ほとんどの膀胱癌は膀胱において再発する。膀胱癌は、膀胱の経尿道的切除(TUR)と膀胱内の化学療法もしくは免疫治療との組み合わせによって管理される。膀胱癌の多病性かつ再発性性質はTURの限界を示す。ほとんどの筋肉浸潤癌はTURだけでは治癒しない。根治的膀胱切除および尿路変向は、癌を消滅させる最も有効な手段であるが、排尿機能および性機能否定できない影響を有する。膀胱癌患者に有益な治療法が依然として極めて必要とされ続けている。

0015

2000年に、肺癌および気管支癌の推定164,100件の新規症例が存在し、米国の全ての癌診断の14%に相当する。肺癌および気管支癌の発症率は、男性において、1984年に100,000人あたり86.5件の高さから、1996年に70.0件と大幅に低下している。1990年代に、女性における増加の速度が遅くなり始めた。1996年には、女性における発症率は100,000人あたり42.3件であった。

0016

肺癌および気管支癌は、2000年に推定156,900件の死亡をもたらし、全ての癌死亡の28%に相当する。1992〜1996年の間、肺癌の死亡率は、男性において大幅に低下した(年-1.7%)。一方で、女性の死亡率はなお大幅に増加していた(年0.9%)。1987年から毎年、40年以上にわたって女性の主要な癌死因であった乳癌よりも肺癌によって多くの女性が死亡している。肺癌の発症率および死亡率の減少は、ここ30年間にわたる喫煙率の低下に起因する可能性が最も高い。しかしながら、女性における喫煙傾向の減少は、男性におけるそれよりも大きく劣る。成人煙草使用の低下は鈍化しているが、若年者における煙草使用が再び増加していることが懸念される。

0017

肺癌および気管支癌についての処置選択肢は、癌のタイプおよび段階によって決定され、外科手術、放射線治療、および化学療法が含まれる。多くの限局性癌について、外科手術は、通常、選り抜きの処置である。疾患は、通常、発見された時までに拡散しているので、放射線治療および化学療法は、しばしば外科手術と組み合わされる必要がある。化学療法のみもしくは放射線と組み合わせた化学療法は、小細胞肺癌の選り抜きの処置である。このレジメンにおいて、患者の多くの割合は寛解を経験し、この寛解は場合によっては長く続く。しかし、肺癌および気管支癌に有効な処置および診断アプローチが必要とされ続けている。

0018

推定182,800件の浸潤性乳癌の新規症例が、2000年に米国内の女性の間で発症したと予測された。さらに、約1,400件の乳癌の新規症例が、2000年に男性において診断されたと予測された。女性における乳癌発症率は、1980年代に年約4%増加した後、1990年代には100,000人あたり約110.6件まで低下した。

0019

米国のみで、2000年に、乳癌に起因する推定41,200件の死亡(40,800件は女性、400件は男性)が存在した。乳癌は、女性における癌死亡の間で2番目のランクである。最も最近のデータによれば、死亡率は、白人および黒人の両方で、1992〜1996年の間に大幅に低下しており、若い女性の間で最も大きく低下した。これらの低下は、おそらく早期検出および処置の改善の結果であった。

0020

医学的状況および患者の好みを考慮して、乳癌の処置は、ランペクトミー(腫瘍の局所的除去)および腕下のリンパ節の除去;乳房切除(乳房の外科的除去)および腕下のリンパ節の除去;放射線治療;化学療法;またはホルモン療法を伴うことがある。しばしば、2つまたは以上の方法が併用される。多くの研究から、初期段階の疾患について、ランペクトミー+放射線治療の後の長期生存率は、非定型的乳房切除術の後の生存率と類似することが分かっている。再建技術の顕著な進歩は、乳房切除後の乳房再建についてのいくつかの選択肢を提供する。近年、このような再建は、乳房切除と同時になされている。

0021

十分な量の周囲の正常乳組織を伴う、非浸潤性乳管癌(DCIS)の局所的切除は、DCISの局所的再発を予防することができる。乳房への放射線および/またはタモキシフェンは、残存する乳房組織におけるDCISの発症の確率を下げることができる。DCISが未処置のままである場合、浸潤性乳癌に発達することがあるので、このことは重要である。それにもかかわらず、これらの処置には、深刻な副作用または続発症が存在する。従って、有効な乳癌処置が必要とされている。

0022

推定23,100件の卵巣癌の新規症例が、2000年に米国において存在した。これは、女性間での全ての癌の4%に相当し、婦人科癌の間で2番目のランクである。1992〜1996年の間に、卵巣癌発症率は大幅に低下した。卵巣癌の結果として、2000年に、推定14,000人が死亡した。卵巣癌は、女性生殖系のいかなる他の癌よりも多くの死亡を引き起こす。

0023

外科手術、放射線治療、および化学療法は、卵巣癌の処置の選択肢である。外科手術は、通常、1つもしくは両方の卵巣、ファローピウス管の除去(卵管卵巣摘出)、ならびに子宮の除去(子宮摘出)を含む。いくつかの非常に初期の腫瘍において、特に子供を持つことを望む若い女性においては、関与する卵巣のみを除去する。進行疾患においては、全ての腹内疾患を除去して、化学療法の効果を高める試みが行われる。卵巣癌についての有効な処置選択肢の重要な必要性が、存在し続ける。

0024

2000年に、推定28,300件の新規の膵臓癌の症例が米国において存在した。過去20年間にわたって、膵臓癌の割合は男性において低下している。女性における割合はおよそ一定にとどまっているが、低下し始めているかもしれない。膵臓癌は、2000年に米国内において、推定28,200件の死亡を引き起こした。過去20年にわたって、男性における死亡率はわずかではあるが有意に低下し(年に約-0.9%)、一方、女性の割合はわずかに増加している。

0025

外科手術、放射線治療、および化学療法が膵臓癌についての処置選択肢である。これらの処置選択肢は、多くの患者において生存延ばすことができる、および/または症状を緩和することができるが、ほとんどの場合、治癒しない可能性が高い。癌のさらなる治療および診断の選択肢がかなり必要とされている。これらの選択肢には、抗体、ワクチンおよび低分子の使用が処置法として含まれる。さらにまた、これらの方法を、診断、検出、モニタリングのための研究用ツール、さらに癌の処置および研究の全ての領域における最新技術として使用することも必要とされる。

0026

モノクローナル抗体(mAb)(G. Kohler and C. Milstein, Nature 256:495-497(1975)(非特許文献6))の治療有用性が認識されている。モノクローナル抗体は、現在、移植術、癌、感染性疾患心臓血管疾患および炎症における治療として認められている。異なるアイソタイプは、異なるエフェクター機能を有する。このような機能の相違は、種々の免疫グロブリンアイソタイプの異なる3次元構造に反映される(P. M. Alzari, et al., Annual Rev. Immunol.6:555-580(1988)(非特許文献7))。

0027

マウスは免疫化に便利であり、かつ、ほとんどのヒト抗原を外来物質として認識するので、治療可能性のあるヒト標的に対するmAbは、典型的には、マウス起源である。しかし、マウスmAbにはヒト治療薬として固有の欠点がある。マウスmAbは頻繁な投薬を必要とする。なぜなら、ヒトにおけるmAbの循環半減期ヒト抗体よりも短いからである。より重要なことには、マウス抗体をヒト免疫系に繰り返し投与すると、ヒト免疫系がマウスタンパク質を外来物質として認識することによって応答が引き起こされ、ヒト抗マウス抗体(HAMA)応答が生じる。このようなHAMA応答は、アレルギー反応および系からのマウス抗体の迅速な排出をもたらすことがあり、それによって、マウス抗体による処置を役立たずにしてしまう。このような影響を避けるために、マウス内でヒト免疫系を作り出す試みがなされてきた。

0028

最初の試みは、ヒト配列を有する抗体により抗原に応答可能であるトランスジェニックマウスを作り出すことをねらっていたが(Bruggemann, et al., Proc. Nat'l. Acad. Sci. USA 86:6709-6713(1989)(非特許文献8)を参照のこと)、入手可能なクローニングビヒクルによって安定的に維持できるDNAの量に限りがあった。酵母人工染色体(YAC)クローニングベクターの使用が、ヒトIg遺伝子座の大きな生殖系列フラグメントトランスジェニック動物内に導入する道を開いた。本質的に、ヒトゲノム中で見出される同じ間隔で配置されるヒトのV領域遺伝子、D領域遺伝子、およびJ領域遺伝子の大部分、ならびにヒト定常領域が、YACを用いてマウス内に導入された。このようなトランスジェニックマウス系統の1つがXenoMouse(登録商標)マウスとして公知であり、Amgen Fremont,Inc.(Fremont CA)から市販されている。

先行技術

0029

Klein, et al., 1997 Nat. Med. 3:402
Su, et al., 1996 Proc. Natl. Acad. Sci. USA 93:7252
Pinto, et al., Clin. Cancer Res. 1996 Sep 2 (9):1445-51
Hubert, et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1999 Dec 7; 96(25):14523-8
Reiter, et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1998 95:1735
G. Kohler and C. Milstein, Nature 256:495-497(1975)
P. M. Alzari, et al., Annual Rev. Immunol.6:555-580(1988)
Bruggemann, et al., Proc. Nat'l. Acad. Sci. USA 86:6709-6713(1989)

0030

本発明は、191P4D12タンパク質および191P4D12タンパク質のポリペプチドフラメトに結合する、抗体、その結合フラグメントおよび抗体薬物結合体(ADC)を提供する。いくつかの態様において、本発明は、治療剤結合体化された完全ヒト抗体を含む。特定の態様において、図3の全核酸配列がコードされないこと、および/または図2の全アミノ酸配列が調製されないという条件が存在する。特定の態様において、図3の全核酸配列がコードされ、および/または図2のアミノ酸配列が調製され、いずれも、それぞれのヒト単位剤形の中にある。

0031

本発明はさらに、191P4D12を発現する癌、例えば、表Iに列挙した組織の癌を処置するための、免疫原性組成物または治療用組成物、例えば抗体薬物結合体、および戦略を提供する。
[本発明1001]
SEQID NO:7に示された重鎖可変領域相補性決定領域(CDR)のアミノ酸配列を有するCDRを含む重鎖可変領域およびSEQ ID NO:8に示された軽鎖可変領域CDRのアミノ酸配列を有するCDRを含む軽鎖可変領域を含む、191P4D12抗体またはその抗原結合フラグメント
[本発明1002]
SEQ ID NO:7の20番目のアミノ酸(グルタミン酸)〜136番目のアミノ酸(セリン)の範囲のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域およびSEQ ID NO:8の23番目のアミノ酸(アスパラギン酸)〜130番目のアミノ酸(アルギニン)の範囲のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域を含む、本発明1001の抗体または抗原結合フラグメント。
[本発明1003]
SEQ ID NO:7の20番目のアミノ酸(グルタミン酸)〜466番目のアミノ酸(リジン)の範囲のアミノ酸配列からなる重鎖およびSEQ ID NO:8の23番目のアミノ酸(アスパラギン酸)〜236番目のアミノ酸(システイン)の範囲のアミノ酸配列からなる軽鎖を含む、本発明1002の抗体。
[本発明1004]
Fab、F(ab')2、Fv、またはscfvフラグメントである、本発明1001または1002の抗原結合フラグメント。
[本発明1005]
完全ヒト抗体である、本発明1001または1002の抗体。
[本発明1006]
組換えにより産生された、本発明1001〜1005のいずれかの抗体。
[本発明1007]
American Type Culture Collection(ATCC)アクセッション番号PTA-11267で寄託されたハイブリドーマによって産生された抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域、およびATCCアクセッション番号PTA-11267で寄託されたハイブリドーマによって産生された抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域を含む、抗体またはその抗原結合フラグメント。
[本発明1008]
ATCCアクセッション番号PTA-11267で寄託されたハイブリドーマによって産生された抗体の重鎖のアミノ酸配列からなる重鎖、およびATCCアクセッション番号PTA-11267で寄託されたハイブリドーマによって産生された抗体の軽鎖のアミノ酸配列からなる軽鎖を含む、本発明1007の抗体。
[本発明1009]
細胞傷害剤と結合体化された前記本発明のいずれかの抗体または抗原結合フラグメントを含む、抗体薬物結合体。
[本発明1010]
前記細胞傷害剤がモノメチルアウリスタチンEである、本発明1009の抗体薬物結合体。
[本発明1011]
癌治療において使用するための、本発明1009または本発明1010の抗体薬物結合体。
[本発明1012]
癌が膵臓癌、肺癌、膀胱癌、または乳癌である、本発明1011の抗体薬物結合体。
[本発明1013]
放射線または化学療法剤と組み合わせて癌治療において使用するための、本発明1009または本発明1010の抗体薬物結合体。
[本発明1014]
本発明1009または本発明1010の抗体薬物結合体をヒト用単位剤形で含む、薬学的組成物
[本発明1015]
癌治療において使用するための、本発明1014の薬学的組成物。
[本発明1016]
癌が膵臓癌、肺癌、膀胱癌、または乳癌である、本発明1015の薬学的組成物。
[本発明1017]
本発明1009または本発明1010の抗体薬物結合体を対象に投与する工程を含む、対象において癌を治療するための方法。

図面の簡単な説明

0032

191P4D12のcDNA配列およびアミノ酸配列を示した。開始メチオニン下線を引いた。オープンリーディングフレームは、停止コドンを含む核酸264〜1796まで及んでいる。
図1−1の続きを示す。
191P4D12抗体の核酸配列およびアミノ酸配列。図2A.Ha22-2(2,4)6.1重鎖のcDNA配列およびアミノ酸配列。リーダー配列に二重下線を引き、重鎖可変領域に下線を引き、ヒトIgG1定常領域に破線を引いた。図2B.Ha22-2(2,4)6.1軽鎖のcDNA配列およびアミノ酸配列。リーダー配列に二重下線を引き、軽鎖可変領域に下線を引き、ヒトκ定常領域に破線を引いた。
191P4D12抗体のアミノ酸配列。図3A.Ha22-2(2,4)6.1重鎖のアミノ酸配列。リーダー配列に二重下線を引き、重鎖可変領域に下線を引き、ヒトIgG1定常領域に破線を引いた。図3B.Ha22-2(2,4)6.1軽鎖のアミノ酸配列。リーダー配列に二重下線を引き、軽鎖可変領域に下線を引き、ヒトκ定常領域に破線を引いた。
Ha22-2(2,4)6.1抗体とヒトIg生殖系列とのアラインメント。Ha22-2(2,4)6.1重鎖とヒトIg生殖系列とのアラインメント。
図4A−1の続きを示す。
Ha22-2(2,4)6.1抗体とヒトIg生殖系列とのアラインメント。Ha22-2(2,4)6.1軽鎖とヒトIg生殖系列とのアラインメント。
Ha22-2(2,4)6.1 MAb結合アッセイラット-コントロールおよびラット-191P4D12細胞を、ハイブリドーマまたはCHO細胞いずれかからのHa22-2(2,4)6.1 MAbによって染色した。結合をフローサイトメトリーによって検出した。結果から、CHO細胞において組換えにより発現されたHa22-2(2,4)6.1 MAbは分泌型であり、細胞表面191P4D12に特異的に結合することが分かる。
Ha22-2(2,4)6.1 MAb結合アッセイ。ハイブリドーマまたはCHO細胞いずれかからのHa22-2(2,4)6.1 MAbが組換え191P4D12精製細胞外タンパク質に結合するかどうかELISAによって試験した。結果から、CHO由来Ha22-2(2,4)6.1およびハイブリドーマ由来Ha22-2(2,4)6.1に結合する191P4D12タンパク質は同一であることが分かる。
PC3-ヒト-191P4D12細胞を用いたFACSによるHa22-2(2,4)6.1vcMMAE親和性の決定。親和性は0.69Kdである。
PC3-カニクイザル-191P4D12細胞を用いたFACSによるHa22-2(2,4)6.1vcMMAE親和性の決定。親和性は0.34Kdである。
PC3-ラット-191P4D12細胞を用いたFACSによるHa22-2(2,4)6.1vcMMAE親和性の決定。親和性は1.6Kdである。
Ha22-2(2,4)6.1vcMMAEにより媒介される細胞傷害性。PC3-ヒト-191P4D12細胞を用いた細胞傷害アッセイ。
Ha22-2(2,4)6.1vcMMAEにより媒介される細胞傷害性。PC3-カニクイザル-191P4D12細胞を用いた細胞傷害アッセイ。
Ha22-2(2,4)6.1vcMMAEにより媒介される細胞傷害性。PC3-ラット-191P4D12細胞を用いた細胞傷害アッセイ。
Ha22-2(2,4)6.1vcMMAEにより媒介される細胞傷害性。PC3-Neo細胞を用いた細胞傷害アッセイ。
FACSによるHa22-(2,4)6.1 MAbのドメインマッピング
FACSによるHa22-(2,4)6.1 MAbのドメインマッピング。
FACSによるHa22-(2,4)6.1 MAbのドメインマッピング。
ウエスタンブロット分析によるHa22-2(2,4)6.1 MAbドメインマッピング。
SCIDマウス中のヒト肺癌異種移植片AG-L4の皮下腫瘍形成モデルにおけるHa22-2(2,4)6.1 MAbの評価。結果から、191P4D12 MAbは、SCIDマウスにおけるヒト肺癌異種移植片AG-L4中の腫瘍成長を有意に阻害しなかったことが分かる。
SCIDマウス中のヒト膵臓癌異種移植片HPACの皮下腫瘍形成モデルにおけるHa22-2(2,4)6.1 MAbの評価。結果から、191P4D12 MAbは、コントロール抗体と比較してSCIDマウス中のヒト膵臓異種移植片における腫瘍成長を阻害しなかったことが分かる。
SCIDマウス中のヒト膵臓癌異種移植片AG-Panc3の皮下腫瘍形成モデルにおけるHa22-2(2,4)6.1 MAbの評価。結果から、191P4D12 MAbは、コントロール抗体と比較してSCIDマウス中のヒト膵臓異種移植片における腫瘍成長を阻害しなかったことが分かる。
SCIDマウス中の皮下に確立されたヒト肺癌異種移植片AG-L4におけるHa22-2(2,4)6.1-vcMMAEの効力。結果から、Ha22-2(2,4)6.1-vcMMAEを用いた治療は、治療コントロールおよび未治療コントロールと比較して、ヌードマウスに皮下移植されたAG-L4肺癌異種移植片の成長を有意に阻害したことが分かる。
SCIDマウスの皮下に確立されたヒト乳癌異種移植片BT-483におけるHa22-2(2,4)6.1-vcMMAEの効力。結果から、Ha22-2(2,4)6.1-vcMMAEを用いた治療は、治療コントロールADCおよび未治療コントロールADCと比較して、SCIDマウスに皮下移植されたBT-483乳腺腫瘍異種移植片の成長を有意に阻害したことが分かる。
SCIDマウスの皮下に確立されたヒト膀胱癌異種移植片AG-B1におけるHa22-2(2,4)6.1-vcMMAEの効力。結果から、Ha22-2(2,4)6.1-vcMMAEを用いた治療は、コントロールADCと比較してAG-B1膀胱癌異種移植片の成長を有意に阻害したことが分かる。
SCIDマウスの皮下に確立されたヒト膵臓癌異種移植片AG-Panc2におけるHa22-2(2,4)6.1-vcMMAEの効力。結果から、Ha22-2(2,4)6.1-vcMMAEを用いた治療は、コントロールADCと比較してAG-Panc2膵臓癌異種移植片の成長を有意に阻害したことが分かる。
SCIDマウスの皮下に確立されたヒト肺癌異種移植片AG-Panc4におけるHa22-2(2,4)6.1-vcMMAEの効力。結果から、Ha22-2(2,4)6.1-vcMMAEを用いた治療は、コントロールADCと比較してAG-Panc4膵臓癌異種移植片の成長を有意に阻害したことが分かる。
SCIDマウスの皮下に確立されたヒト膀胱癌異種移植片AG-B8における比較投与量のHa22-2(2,4)6.1-vcMMAEの効力。結果から、10mg/kg Ha22-2(2,4)6.1vcMMAEを用いた治療は、5mg/kgのHa22-2(2,4)6.1vcMMAEと比較してAG-B8膀胱癌異種移植片の成長を有意に阻害したことが分かる。
IHCによる癌患者標本中の191P4D12タンパク質の検出。図21A〜Bは膀胱癌標本を示す。図21C〜Dは乳癌標本を示す。
IHCによる癌患者標本中の191P4D12タンパク質の検出。図21E〜Fは膵臓癌標本を示す。図21G〜Hは肺癌標本を示す。図21I〜Jは卵巣癌標本を示す。
IHCによる癌患者標本中の191P4D12タンパク質の検出。図21K〜Lは食道癌標本を示す。図21M〜Nは食道癌標本を示す。
製組換え191P4D12(ECDアミノ酸1〜348)に対するHa22-2(2,4)6.1 MabおよびHa22-2(2,4)6.1vcMMAEの親和性を決定するために用いられた結合曲線を示す。
Ha22-2(2,4)6.1と、191P4D12 (図23A)ならびにカニクイザル(図23B)、ラット(図23C)、およびマウス(図23D)に由来するオルソログを発現するPC3細胞との結合を示す。
Ha22-2(2,4)6.1と二重変異体A76I,S91Nとの結合はマウスオルソログ結合に似ていることを示す。
Ha22-2(2,4)6.1と二重変異体A76I,S91Nとの結合はマウスオルソログ結合に似ていることを示す。
Ha22-2(2,4)6.1と二重変異体A76I,S91Nとの結合はマウスオルソログ結合に似ていることを示す。
Ha22-2(2,4)6.1と二重変異体A76I,S91Nとの結合はマウスオルソログ結合に似ていることを示す。
PyMOLを用いた、191P4D12およびIgドメイン含有タンパク質からなるファミリーメンバー公表された結晶構造データに基づく191P4D12 Vドメインのモデルを示す。Ala-76の位置(点描)の位置およびSer-91の位置(網掛け)を示した。
Ha22-2(2,4)6.1の結合はVドメイン発現細胞(図26A)ならびに野生型191P4D12(図26B)に結合するが、以前に作製されたC1C2ドメイン発現細胞(図26C)に結合しないことを示す。
Ha22-2(2,4)6.1の結合はVドメイン発現細胞(図26A)ならびに野生型191P4D12(図26B)に結合するが、以前に作製されたC1C2ドメイン発現細胞(図26C)に結合しないことを示す。
Ha22-2(2,4)6.1の結合はVドメイン発現細胞(図26A)ならびに野生型191P4D12(図26B)に結合するが、以前に作製されたC1C2ドメイン発現細胞(図26C)に結合しないことを示す。

0033

発明の詳細な説明
節の概要
I.)定義
II.)191P4D12抗体
III.)抗体薬物結合体総論
III(A).マイタンシノイド
III(B).アウリスタチンおよびドラスタチン
III(C).カリチアマイシン
III(D).他の細胞傷害剤
IV.)191P4D12に結合する抗体薬物結合体
V.)リンカーユニット
VI.)ストレッチャーユニット
VII.)アミノ酸ユニット
VIII.)スペーサーユニット
IX.)薬物ユニット
X.)薬物ローディング
XI)ADCの細胞傷害作用を確かめる方法
XII.)191P4D12を発現する癌の処置
XIII.)抗体ベースの療法の標的としての191P4D12
XIV.)191P4D12 ADCカクテル
XV.)併用療法
XVI.)キット/製造物品

0034

I.)定義
特別の定義のない限り、本明細書において使用される全ての技術用語記号、および他の科学用語もしくは専門用語は、本発明の属する当業者によって一般に理解される意味を有することが意図される。場合によっては、一般に理解される意味を有する用語が、明確さのため、および/またはすぐに参照するために本明細書において定義される。本明細書においてこのような定義を含めることは、当技術分野において一般に理解されるとの実質的な差異を示すと解釈しなければならないとは限らない。本明細書において記載または参照される技術および手順のうちの多くは、当業者によって十分に理解され、当業者によって従来の方法論、例えば、Sambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual 2nd.edition(1989) Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Yに記載される広く使用されている分子クローニング方法論を使用して一般的に使用される。適宜、一般的には、市販のキットおよび試薬の使用を含む手順が、特別の記載のない限りは製造業者が規定したプロトコールおよび/またはパラメーターに従って実行される。

0035

商品名が本明細書において用いられる場合、商品名についての言及は、文脈によって特に定めのない限り、製品製剤、後発医薬、および商品名の製品の活性のある薬学的成分についても言及している。

0036

進行型癌」、「局所進行型癌」、「進行型疾患」および「局所進行型疾患」という用語は、関連する組織被膜を突き破って拡大した癌を意味し、この用語は、米泌尿器学会(American Urological Association (AUA))のシステムステージCの疾患、Whitmore-JewettのシステムでステージC1〜C2の疾患、およびTNM(腫瘍、結節、転移)システムでステージT3〜T4およびN+の疾患を含むと意図される。一般的に、局所進行型疾患を有する患者に対して、手術は勧められない。これらの患者は、臨床的限局化した(器官限定的な)癌を有する患者と比較して、実質的に好ましくない結果を有する。

0037

AFP」という略語は、ジメチルバリン-バリン-ドライソロイン(dolaisoleuine)-ドラプロイン(dolaproine)-フェニルアラニン-p-フェニレンジアミンを指す(下記の式XVIを参照されたい)。

0038

「MMAE」という略語は、モノメチルアウリスタチンEを指す(下記の式XIを参照されたい)。

0039

「AEB」という略語は、アウリスタチンEとパラアセチル安息香酸を反応させることによって生成されたエステルを指す(下記の式XXを参照されたい)。

0040

「AEVB」という略語は、アウリスタチンEとベンゾイル吉草酸を反応させることによって生成されたエステルを指す(下記の式XXIを参照されたい)。

0041

「MMAF」という略語は、ドバリン(dovaline)-バリン-ドライソロイン-ドラプロイン-フェニルアラニンを指す(下記の式XVIVを参照されたい)。

0042

特別の記載のない限りは、「アルキル」という用語は、約1〜約20個の炭素原子(ならびに、この中の範囲および特定の数の炭素原子の全ての組み合わせおよび部分的組み合わせ)を有する直鎖または分枝鎖飽和炭化水素を指し、約1〜約8個の炭素原子が好ましい。アルキル基の例は、メチルエチル、n-プロピルイソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、2-ペンチル、3-ペンチル、2-メチル-2-ブチル、n-ヘキシル、n-ヘプチルn-オクチル、n-ノニルn-デシル、3-メチル-2-ブチル、3-メチル-1-ブチル、2-メチル-1-ブチル、1-ヘキシル、2-ヘキシル、3-ヘキシル、2-メチル-2-ペンチル、3-メチル-2-ペンチル、4-メチル-2-ペンチル、3-メチル-3-ペンチル、2-メチル-3-ペンチル、2,3-ジメチル-2-ブチル、および3,3-ジメチル-2-ブチルである。

0043

アルキル基は単独でも別の基の一部でも、-ハロゲン、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、-アリール、-C(O)R'、-OC(O)R'、-C(O)OR'、-C(O)NH2、-C(O)NHR'、-C(O)N(R')2、-NHC(O)R'、-SR'、-SO3R'、-S(O)2R'、-S(O)R'、-OH、=O、-N3、-NH2、-NH(R')、-N(R')2、および-CNを含むが、これに限定されない1個または複数の基、好ましくは、1個〜3個の基(およびハロゲンより選択される任意のさらなる置換基)によって置換されてもよく、それぞれのR'は独立して、-H、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、または-アリールより選択され、前記の-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、-アリール、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、および-C2〜C8アルキニル基は、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、-ハロゲン、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、-アリール、-C(O)R''、-OC(O)R''、-C(O)OR''、-C(O)NH2、-C(O)NHR''、-C(O)N(R'')2、-NHC(O)R''、-SR''、-SO3R''、-S(O)2R''、-S(O)R''、-OH、-N3、-NH2、-NH(R'')、-N(R'')2、および-CNを含むが、これに限定されない1個または複数の基によってさらに置換されてもよく、それぞれのR''は独立して、-H、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、または-アリールより選択される。

0044

特別の記載のない限りは、「アルケニル」および「アルキニル」という用語は、約2〜約20個の炭素原子(ならびに、この中の範囲および特定の数の炭素原子の全ての組み合わせおよび部分的組み合わせ)を有する直鎖および分枝鎖の炭素鎖を指し、約2〜約8個の炭素原子が好ましい。アルケニル鎖は、鎖の中に少なくとも1つの二重結合を有し、アルキニル鎖は、鎖の中に少なくとも1つの三重結合を有する。アルケニル基の例には、エチレンまたはビニルアリル、-1-ブテニル、-2-ブテニル、-イソブチレニル、-1-ペンテニル、-2-ペンテニル、-3-メチル-1-ブテニル、-2-メチル-2-ブテニル、および-2,3-ジメチル-2-ブテニルが含まれるが、これに限定されない。アルキニル基の例には、アセチニックプロパルギル、アセチレニルプロピニル、-1-ブチニル、-2-ブチニル、-1-ペンチニル、-2-ペンチニル、および-3-メチル-1ブチニルが含まれるが、これに限定されない。

0045

アルケニル基およびアルキニル基は単独でも別の基の一部でも、-ハロゲン、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、-アリール、-C(O)R'、-OC(O)R'、-C(O)OR'、-C(O)NH2、-C(O)NHR'、-C(O)N(R')2、-NHC(O)R'、-SR'、-SO3R'、-S(O)2R'、-S(O)R'、-OH、=O、-N3、-NH2、-NH(R')、-N(R')2、および-CNを含むが、これに限定されない1個または複数の基、好ましくは、1個〜3個の基(およびハロゲンより選択される任意のさらなる置換基)によって置換されてもよく、それぞれのR'は独立して、-H、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、または-アリールより選択され、前記の-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、-アリール、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、および-C2〜C8アルキニル基は、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、-ハロゲン、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、-アリール、-C(O)R''、-OC(O)R''、-C(O)OR''、-C(O)NH2、-C(O)NHR''、-C(O)N(R'')2、-NHC(O)R''、-SR''、-SO3R''、-S(O)2R''、-S(O)R''、-OH、-N3、-NH2、-NH(R'')、-N(R'')2、および-CNを含むが、これに限定されない1個または複数の置換基によってさらに置換されてもよく、それぞれのR''は独立して、-H、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、または-アリールより選択される。

0046

特別の記載のない限りは、「アルキレン」という用語は、約1個〜約20個の炭素原子(ならびに、この中の範囲および特定の数の炭素原子の全ての組み合わせおよび部分的組み合わせ)を有し、親アルカンの同じ炭素原子または2個の異なる炭素原子から2個の水素原子が取り除かれることによって得られる2個の一価ラジカル中心を有する、分枝鎖または直鎖の飽和炭化水素ラジカルを指し、約1〜約8個の炭素原子が好ましい。代表的なアルキレンには、メチレン、エチレン、プロピレンブチレン、ペンチレンヘキシレンヘプチレンオクチレン、ノニレン、デカレン、1,4-シクロヘキシレンなどが含まれるが、これに限定されない。アルキレン基は単独でも別の基の一部でも、-ハロゲン、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、-アリール、-C(O)R'、-OC(O)R'、-C(O)OR'、-C(O)NH2、-C(O)NHR'、-C(O)N(R')2、-NHC(O)R'、-SR'、-SO3R'、-S(O)2R'、-S(O)R'、-OH、=O、-N3、-NH2、-NH(R')、-N(R')2、および-CNを含むが、これに限定されない1個または複数の基、好ましくは、1個〜3個の基(およびハロゲンより選択される任意のさらなる置換基)によって置換されてもよく、それぞれのR'は独立して、-H、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、または-アリールより選択され、前記の-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、-アリール、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、および-C2〜C8アルキニル基は、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、-ハロゲン、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、-アリール、-C(O)R''、-OC(O)R''、-C(O)OR''、-C(O)NH2、-C(O)NHR''、-C(O)N(R'')2、-NHC(O)R''、-SR''、-SO3R''、-S(O)2R''、-S(O)R''、-OH、-N3、-NH2、-NH(R'')、-N(R'')2、および-CNを含むが、これに限定されない1個または複数の置換基によってさらに置換されてもよく、それぞれのR''は独立して、-H、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、または-アリールより選択される。

0047

特別の記載のない限りは、「アルケニレン」という用語は、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含有する、置換されてもよいアルキレン基を指す。例示的なアルケニレン基には、例えば、エテニレン(-CH=CH-)およびプロペニレン(-CH=CHCH2-)が含まれる。

0048

特別の記載のない限りは、「アルキニレン」という用語は、少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を含有する、置換されてもよいアルキレン基を指す。例示的なアルキニレン基には、例えば、アセチレン(-C≡C-)、プロパルギル(-CH2C≡C-)、および4-ペンチニル(-CH2CH2CH2C≡CH-)が含まれる。

0049

特別の記載のない限りは、「アリール」という用語は、親芳香環構造の1個の炭素原子から1個の水素原子が取り除かれることによって得られる、6〜20個の炭素原子(ならびに、この中の範囲および特定の数の炭素原子の全ての組み合わせおよび部分的組み合わせ)からなる一価芳香族炭化水素ラジカルを指す。アリール基の中には、例示的な構造において「Ar」で示されるものもある。代表的なアリール基には、ベンゼン置換ベンゼンフェニルナフタレンアントラセンビフェニルなどから得られるラジカルが含まれるが、これに限定されない。

0050

アリール基は単独でも別の基の一部でも、-ハロゲン、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、-アリール、-C(O)R'、-OC(O)R'、-C(O)OR'、-C(O)NH2、-C(O)NHR'、-C(O)N(R')2、-NHC(O)R'、-SR'、-SO3R'、-S(O)2R'、-S(O)R'、-OH、-NO2、-N3、-NH2、-NH(R')、-N(R')2、および-CNを含むが、これに限定されない、1個または複数の、好ましくは、1個〜5個、さらには1個〜2個の基によって置換されてもよく、それぞれのR'は独立して、-H、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、または-アリールより選択され、前記の-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、および-アリール基は、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、-ハロゲン、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、-アリール、-C(O)R''、-OC(O)R''、-C(O)OR''、-C(O)NH2、-C(O)NHR''、-C(O)N(R'')2、-NHC(O)R''、-SR''、-SO3R''、-S(O)2R''、-S(O)R''、-OH、-N3、-NH2、-NH(R'')、-N(R'')2、および-CNを含むが、これに限定されない1個または複数の置換基によってさらに置換されてもよく、それぞれのR''は独立して、-H、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、または-アリールより選択される。

0051

特別の記載のない限りは、「アリーレン」という用語は、二価の(すなわち、親芳香環構造の同じ炭素原子または2個の異なる炭素原子から2個の水素原子が取り除かれることによって得られた)置換されてもよいアリール基を指し、例示的なアリール基としてフェニルを用いて以下の構造に示したように、オルトメタ、またはパラの構造でもよい。

代表的な「-(C1〜C8アルキレン)アリール」、「-(C2〜C8アルケニレン)アリール」、および「-(C2〜C8アルキニレン)アリール」基には、ベンジル、2-フェニルエタン-1-イル、2-フェニルエテン-1-イル、ナフチルメチル、2-ナフチルエタン-1-イル、2-ナフチルエテン-1-イル、ナフトベンジル、2-ナフトフェニルエタン-1-イルなどが含まれるが、これに限定されない。

0052

特別の記載のない限りは、「複素環」という用語は、3個〜14個の環原子(環員(ring member)とも呼ばれる)を有する、単環式二環式、または多環式環構造を指す。ここで、少なくとも1つの環の中にある少なくとも1個の環原子は、N、O、P、またはSより選択されるヘテロ原子(ならびに、この中の範囲および特定の数の炭素原子およびヘテロ原子の全ての組み合わせおよび部分的組み合わせ)である。複素環は、N、O、P、またはSより独立して選択される1個〜4個の環ヘテロ原子を有してもよい。複素環の中にある1個または複数のN、C、またはS原子酸化されてもよい。単環式複素環は、好ましくは、3個〜7個の環員(例えば、2個〜6個の炭素原子、およびN、O、P、またはSより独立して選択される1個〜3個のヘテロ原子)を有し、二環式の複素環は、好ましくは、5個〜10個の環員(例えば、4個〜9個の炭素原子、およびN、O、P、またはSより独立して選択される1個〜3個のヘテロ原子)を有する。ヘテロ原子を含む環は芳香族でもよく、非芳香族でもよい。特別の記載のない限りは、複素環の任意のヘテロ原子または炭素原子がそのペンダント基に取り付けられて、安定した構造となる。

0053

複素環は、Paquette, 「Principles of Modern Heterocyclic Chemistry」(W.A. Benjamin, New York, 1968)、特に、1章、3章、4章、6章、7章、および9章、;「The Chemistry of Heterocyclic Compounds, A series of Monographs」(John Wiley & Sons, New York, 1950〜現在)、特に、13巻、14巻、16巻、19巻、および28巻;ならびにJ. Am. Chem. Soc. 82:5566(1960)に記載されている。

0054

「複素環」基の例には、例として、かつ非限定的に、ピリジルジヒドロピリジル、テトラヒドロピリジル(ピペリジル)、チアゾリルピリミジニルフラニルチエニルピロリル、ピラゾリルイミダゾリルテトラゾリルベンゾフラニル、チアナフタレニルインドリルインドレニル、キノリニルイソキノリニルベンズイミダゾリルピペリジニル、4-ピペリドニル、ピロリジニル、2-ピロリドニル、ピロリニル、テトラヒドロフラニル、bis-テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、bis-テトラヒドロピラニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、オクタヒドロイソキノリニル、アゾシニル(azocinyl)、トリアジニル、6H-1,2,5-チアジアジニル、2H,6H-1,5,2-ジチアジニル、チエニル、チアントレニル、ピラニル、イソベンゾフラニル、クロメニルキサンテニルフェノキサチニル、2H-ピロリル、イソチアゾリルイソキサゾリルピラジニルピリダジニル、インドリジニル、イソインドリル、3H-インドリル、1H-インダゾリルプリニル、4H-キノリジニル、フタラジニル、ナフチリジニルキノキサリニルキナゾリニルシンノリニル、プテリジニル、4H-カルバゾリル、カルバゾリル、β-カルボリニル、フェナントリジニル、アクリジニル、ピリミジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フラザニル、フェノキサジニル、イソクロマニル、クロマニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピペラジニル、インドリニル、イソインドリニル、キヌクリジニル、モルホリニルオキサゾリジニルベンゾトリアゾリル、ベンズイソキサゾリル、オキシインドリル、ベンゾキサゾリニル、およびイサチノイル(isatinoyl)が含まれる。好ましい「複素環」基には、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、インドリル、ベンゾピラゾリル、クマリニル、イソキノリニル、ピロリル、チオフェニル、フラニル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、キノリニル、ピリミジニル、ピリジニルピリドニル、ピラジニル、ピリダジニル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、およびテトラゾリルが含まれるが、これに限定されない。

0055

複素環基は単独でも別の基の一部でも、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、-ハロゲン、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、-アリール、-C(O)R'、-OC(O)R'、-C(O)OR'、-C(O)NH2、-C(O)NHR'、-C(O)N(R')2、-NHC(O)R'、-SR'、-SO3R'、-S(O)2R'、-S(O)R'、-OH、-N3、-NH2、-NH(R')、-N(R')2、および-CNを含むが、これに限定されない1個または複数の基、好ましくは、1個〜2個の基によって置換されてもよく、それぞれのR'は独立して、-H、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、または-アリールより選択され、前記の-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、および-アリール基は、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、-ハロゲン、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、-アリール、-C(O)R''、-OC(O)R''、-C(O)OR''、-C(O)NH2、-C(O)NHR''、-C(O)N(R'')2、-NHC(O)R''、-SR''、-SO3R''、-S(O)2R''、-S(O)R''、-OH、-N3、-NH2、-NH(R'')、-N(R'')2、および-CNを含むが、これに限定されない1個または複数の置換基によってさらに置換されてもよく、それぞれのR''は独立して、-H、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、またはアリールより選択される。

0056

例として、かつ非限定的に、炭素結合複素環は、ピリジンの2位、3位、4位、5位、もしくは6位;ピリダジンの3位、4位、5位、もしくは6位;ピリミジンの2位、4位、5位、もしくは6位;ピラジンの2位、3位、5位、もしくは6位;フランテトラヒドロフランチオフランチオフェンピロール、もしくはテトラヒドロピロールの2位、3位、4位、もしくは5位;オキサゾールイミダゾール、もしくはチアゾールの2位、4位、もしくは5位;イソキサゾールピラゾール、もしくはイソチアゾールの3位、4位、もしくは5位;アジリジンの2位もしくは3位;アゼチジンの2位、3位、もしくは4位;キノリンの2位、3位、4位、5位、6位、7位、もしくは8位;またはイソキノリンの1位、3位、4位、5位、6位、7位、もしくは8位において結合されてもよい。なおさらに典型的には、炭素結合複素環には、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、5-ピリジル、6-ピリジル、3-ピリダジニル、4-ピリダジニル、5-ピリダジニル、6-ピリダジニル、2-ピリミジニル、4-ピリミジニル、5-ピリミジニル、6-ピリミジニル、2-ピラジニル、3-ピラジニル、5-ピラジニル、6-ピラジニル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、または5-チアゾリルが含まれる。

0057

例として、かつ非限定的に、窒素結合複素環は、アジリジン、アゼチジン、ピロール、ピロリジン、2-ピロリン、3-ピロリン、イミダゾール、イミダゾリジン、2-イミダゾリン、3-イミダゾリン、ピラゾール、ピラゾリン、2-ピラゾリン、3-ピラゾリン、ピペリジンピペラジンインドールインドリン、または1H-インダゾールの1位;イソインドールまたはイソインドリンの2位;モルホリンの4位;およびカルバゾールまたはβ-カルボリンの9位において結合されてもよい。なおさらに典型的には、窒素結合複素環には、1-アジリジル、1-アゼテジル、1-ピロリル、1-イミダゾリル、1-ピラゾリル、および1-ピペリジニルが含まれる。

0058

特別の記載のない限りは、「カルボサイクル」という用語は、3個〜14個の環原子(ならびに、この中の範囲および特定の数の炭素原子の全ての組み合わせおよび部分的組み合わせ)を有し、環原子の全てが炭素原子である、飽和または不飽和の、非芳香族の、単環式、二環式、または多環式の環構造を指す。単環式のカルボサイクルは、好ましくは、3個〜6個の環原子、さらにより好ましくは、5個または6個の環原子を有する。二環式のカルボサイクルは、好ましくは、例えば、ビシクロ[4,5]、[5,5]、[5,6]、もしくは[6,6]構造として配置される7個〜12個の環原子を有するか、またはビシクロ[5,6]もしくは[6,6]構造として配置される9個もしくは10個の環原子を有する。「カルボサイクル」という用語は、例えば、アリール環と融合した単環式のカルボサイクル(例えば、ベンゼン環と融合した単環式のカルボサイクル)を含む。カルボサイクルは、好ましくは、3〜8個のカルボサイクル原子を有する。

0059

カルボサイクル基は単独でも別の基の一部でも、例えば、-ハロゲン、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、-アリール、-C(O)R'、-OC(O)R'、-C(O)OR'、-C(O)NH2、-C(O)NHR'、-C(O)N(R')2、-NHC(O)R'、-SR'、-SO3R'、-S(O)2R'、-S(O)R'、-OH、=O、-N3、-NH2、-NH(R')、-N(R')2、および-CNを含むが、これに限定されない1個または複数の基、好ましくは、1個または2個の基(およびハロゲンより選択される任意のさらなる置換基)によって置換されてもよく、それぞれのR'は独立して、-H、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、または-アリールより選択され、前記の-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、および-アリール基は、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、-ハロゲン、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、-アリール、-C(O)R''、-OC(O)R''、-C(O)OR''、-C(O)NH2、-C(O)NHR''、-C(O)N(R'')2、-NHC(O)R''、-SR''、-SO3R''、-S(O)2R''、-S(O)R''、-OH、-N3、-NH2、-NH(R'')、-N(R'')2、および-CNを含むが、これに限定されない1個または複数の置換基によってさらに置換されてもよく、それぞれのR''は独立して、-H、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、または-アリールより選択される。

0060

単環式カルボサイクル置換基の例には、-シクロプロピル、-シクロブチル、-シクロペンチル、-1-シクルペント-1-enyl、-1-シクルペント-2-enyl、-1-シクルペント-3-enyl、シクロヘキシル、-1-シクロヘキシ-1-enyl、-1-シクロヘキシ-2-enyl、-1-シクロヘキシ-3-enyl、-シクロヘプチル、-シクロオクチル、-1,3-シクロヘキサジエニル、-1,4-シクロヘキサジエニル、-1,3-シクロヘプタジエニル、-1,3,5-シクロヘプタトリエニル、および-シクロオクタジエニルが含まれる。

0061

「カルボシクロ」は単独でも別の基の一部でも、二価の(すなわち、親カルボサイクル構造の同じ炭素原子または2個の異なる炭素原子から2個の水素原子が取り除かれることによって得られた)前記で定義された、置換されてもよいカルボサイクル基を指す。

0062

文脈によって特に定めのない限り、ハイフン(-)は、ペンダント分子に取り付けられる点を指定する。従って、「-(C1〜C8アルキレン)アリール」または「-C1〜C8アルキレン(アリール)」という用語は、アルキレンラジカルの任意の炭素原子がペンダント分子に取り付けられ、アルキレンラジカルの炭素原子に結合している水素原子の1つが、本明細書において定義されたアリールラジカルによって置換されている、本明細書において定義されたC1〜C8アルキレンラジカルを指す。

0063

特定の基が「置換される」場合、この基は、置換基リストより独立して選択される1個または複数の置換基、好ましくは、1個〜5個の置換基、より好ましくは、1個〜3個の置換基、最も好ましくは、1個〜2個の置換基を有してもよい。しかしながら、この基は、一般的に、ハロゲンより選択される任意の数の置換基を有してもよい。置換される複数の基もこのように示される。

0064

分子内の特定の場所における任意の置換基または変化の定義は、その分子の他の場所にある定義とは無関係であることが意図される。当業者であれば、化学的に安定であり、かつ当技術分野において公知の技法ならびに本明細書において示された方法によって容易に合成することができる化合物を提供するように、本発明の化合物上にある置換基および置換パターンを選択できることが理解される。

0065

本明細書において使用される場合、保護基は、一過的または持続的に、多官能性化合物にある1つの反応部位を選択的にブロックする基を指す。本発明において使用するための適切なヒドロキシ保護基薬学的に許容されるものであり、化合物が活性になるために、対象に投与された後に親化合物から切断される必要があるものでもよく、切断される必要がないものでもよい。切断は、体内の正常な代謝プロセスを介したものである。ヒドロキシ保護基は当技術分野において周知であり、例えば、エーテル(例えば、ジアルキルシリルエーテルトリアルキルシリルエーテル、ジアルキルアルコキシシリルエーテルを含む、アルキルエーテルおよびシリルエーテル)、エステル、カーボネートカルバメートスルホネート、ならびにホスフェート保護基を含む。その全体が、および全ての目的のために参照により本明細書に組み入れられる、Protective Groups in Organic Synthesis by T. W. Greene and P. G. M. Wuts (John Wiley & sons, 3rd Edition)を参照されたい。ヒドロキシ保護基の例には、メチルエーテル;メトキシメチルエーテルメチルチオメチルエーテル、(フェニルジメチルシリル)メトキシメチルエーテル、ベンジルオキシメチルエーテル、p-メトキシベンジルオキシメチルエーテル、p-ニトロベンジルオキシメチルエーテル、o-ニトロベンジルオキシメチルエーテル、(4-メトキシフェノキシ)メチルエーテル、グアイアコールメチルエーテル、t-ブトキシメチルエーテル、4-ペンテニルオキシメチルエーテル、シロキシメチルエーテル、2-メトキシエトキシメチルエーテル、2,2,2-トリクロロエトキシメチルエーテル、bis(2-クロエトキシ)メチルエーテル、2-(トリメチルシリル)エトキシメチルエーテル、メトキシメチルエーテル、テトラヒドロピラニルエーテル、1-メトキシシクロヘキシルエーテル、4-メトキシテトラヒドロチオピラニルエーテル、4-メトキシテトラヒドロチオピラニルエーテルS,S-ジオキシド、1-[(2-クロロ-4-メチル)フェニル]-4-メトキシピペリジン-4-イルエーテル、1-(2-フルオロフェニル)-4-メトキシピペリジン-4-イルエーテル、1,4-ジオキサン-2-イルエーテル、テトラヒドロフラニルエーテル、テトラヒドロチオフラニルエーテル;置換エチルエーテル、例えば、1-エトキシエチルエーテル、1-(2-クロロエトキシ)エチルエーテル、1-[2-(トリメチルシリル)エトキシ]エチルエーテル、1-メチル-1-メトキシエチルエーテル、1-メチル-1-ベンジルオキシエチルエーテル、1-メチル-1-ベンジルオキシ-2-フルオロエチルエーテル、1-メチル-1フェノキシエチルエーテル、2-トリメチルシリルエーテル、t-ブチルエーテルアリルエーテル、プロパルギルエーテル、p-クロロフェニルエーテル、p-メトキシフェニルエーテル、ベンジルエーテル、p-メトキシベンジルエーテル、3,4-ジメトキシベンジルエーテル、トリメチルシリルエーテル、トリエチルシリルエーテル、トリプロピルシリルエーテル、ジメチルイソプロピルシリルエーテル、ジエチルイソプロピルシリルエーテル、ジメチルヘキシルシリルエーテル、t-ブチルジメチルシリルエーテル、ジフェニルメチルシリルエーテル、ベンゾイルギ酸エステル、酢酸エステルクロロ酢酸エステル、ジクロロ酢酸エステル、トリクロロ酢酸エステル、トリフルオロ酢酸エステルメトキシ酢酸エステル、トリフェニルメトキシ酢酸エステル、フェニル酢酸エステル安息香酸エステル炭酸アルキルメチル、炭酸アルキル9-フルオレニルメチル、炭酸アルキルエチル、炭酸アルキル2,2,2,-トリクロロエチル、炭酸1,1,-ジメチル-2,2,2-トリクロロエチル、アルキルスルホネート、メタンスルホネート、ベンジルスルホネート、トシレート、メチレンアセタールエチリデンアセタール、およびt-ブチルメチリデンケタールが含まれるが、これに限定されない。好ましい保護基は、式-Ra、-Si(Ra)(Ra)(Ra)、-C(O)Ra、-C(O)ORa、-C(O)NH(Ra)、-S(O)2Ra、-S(O)2OH、P(O)(OH)2、および-P(O)(OH)ORaによって表され、式中、Raは、C1〜C20アルキル、C2〜C20アルケニル、C2〜C20アルキニル、-C1〜C20アルキレン(カルボサイクル)、-C2〜C20アルケニレン(カルボサイクル)、-C2〜C20アルキニレン(カルボサイクル)、-C6〜C10アリール、-C1〜C20アルキレン(アリール)、-C2〜C20アルケニレン(アリール)、-C2〜C20アルキニレン(アリール)、-C1〜C20アルキレン(複素環)、-C2〜C20アルケニレン(複素環)、または-C2〜C20アルキニレン(複素環)であり、前記のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アリール、カルボサイクル、および複素環ラジカルは単独でも別の基の一部でも、置換されてもい。

0066

ネイティブグリコシル化パターンの変化」とは、ネイティブ配列の191P4D12において見出される1つまたはそれ以上の糖質部分を(基礎となるグリコシル化部位を除去すること、または化学的手段および/もしくは酵素的手段によってグリコシル化欠失させることのいずれかによって)欠失させること、ならびに/あるいは、そのネイティブ配列の191P4D12中には存在しない1つまたはそれ以上のグリコシル化部位を付加することを意味することが本明細書における目的のために意図される。さらに、前記のは、ネイティブタンパク質のグリコシル化の質的変化を、存在する種々の糖質部分の性質および比率の変化を含めて含む。

0067

アナログ」という用語は、別の分子(例えば、191P4D12関連タンパク質)と構造的に類似する、または類似もしくは対応する属性を共有する、分子を指す。例えば、191P4D12タンパク質のアナログは、191P4D12に特異的に結合する抗体もしくはT細胞に特異的に結合することができる。

0068

「抗体」という用語は、特別の明確な定めがない限りは、その最も広い意味で使用される。従って、「抗体」は天然のものでもよく、従来のハイブリドーマ技術によって生成されたモノクローナル抗体など人工生成されてもよい。191P4D12抗体は、モノクローナル抗体およびポリクローナル抗体、ならびにこれらの抗体の抗原結合ドメインおよび/または1つまたはそれ以上の相補性決定領域を含むフラグメントを含む。本明細書において使用される「抗体」という用語は、191P4D12に特異的に結合し、かつ/または望ましい生物学的活性を示す、任意の形態の抗体もしくはそのフラグメントを指す。「抗体」という用語は、具体的には、モノクローナル抗体(全長モノクローナル抗体を含む)、ポリクローナル抗体、多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)、および抗体フラグメントを、それらが191P4D12に特異的に結合し、かつ/または望ましい生物学的活性を示す限り含む。本明細書において提供される方法および組成物において、任意の特異的抗体を使用することができる。従って、一態様において、「抗体」という用語は、組み合わされると標的抗原特異的結合部位を形成する、軽鎖免疫グロブリン分子由来の少なくとも1つの可変領域と、重鎖分子由来の少なくとも1つの可変領域とを含む分子を含む。一態様において、抗体は、IgG抗体である。例えば、抗体は、IgG1抗体、IgG2抗体、IgG3抗体、またはIgG4抗体である。本方法および組成物において有用な抗体は、細胞培養物ファージ、またはウシウサギヤギ、マウス、ラット、ハムスターモルモットヒツジイヌネコサルチンパンジー、および類人猿が含まれるが、これに限定されない種々の動物において作製することができる。従って、一態様において、本発明の抗体は、哺乳動物抗体である。ファージ技術を用いて、最初の抗体を単離するすることができ、または特異性特徴が変化したもしくはアビディティ特徴が変化した変異体を生成することができる。このような技術は日常的であり、当技術分野で周知である。一態様において、抗体は、当技術分野で公知である組換え手段によって生成される。例えば、組換え抗体は、宿主細胞を、その抗体をコードするDNA配列を含むベクタートランスフェクトすることによって生成することができる。少なくとも1つのVL領域および1つのVH領域を発現するDNA配列を宿主細胞においてトランスフェクトするために、1つまたはそれ以上のベクターを使用することができる。抗体作製および抗体生成するための組換え手段の例示的記載には、Delves,ANTIBODY PRODUCTION:ESSENTIAL TECHNIQUES(Wiley,1997);Shephard, et al.,MONOCLONALANTIBODIES(Oxford University Press,2000);Goding,MONOCLONAL ANTIBODIES:PRINCIPLES AND PRACTICE(Academic Press,1993);CURRENT PROTOCOLS INIMMUNOLOGY(John Wiley & Sons,最新版)が含まれる。本発明の抗体は、望ましい機能の媒介における抗体の効力を高めるように組換え手段によって改変することができる。従って、組換え手段を使用して置換によって抗体を改変できることは本発明の範囲内にある。典型的には、置換は保存的置換である。例えば、抗体の定常領域中の少なくとも1つのアミノ酸を、異なる残基で置換することができる。例えば、米国特許第5,624,821号、米国特許第6,194,551号、出願番号WO9958572;およびAngal, et al.,Mol.Immunol.30:105-08(1993)を参照のこと。アミノ酸における改変には、アミノ酸の欠失、付加、および置換が含まれる。場合によっては、このような変化は、望ましくない活性、例えば、補体依存性細胞傷害性を低減するためになされる。頻繁に、抗体は、検出可能なシグナルを提供する物質共有結合または非共有結合のいずれかで結合することによって標識される。多種多様な標識および結合体化技術が公知であり、科学文献および特許文献の両方において広範に報告されている。これらの抗体は、正常な191P4D12または欠損型191P4D12に対する結合についてスクリーニングすることができる。例えば、Antibody Engineering: A Practical Approach (Oxford University Press,1996)を参照のこと。望ましい生物学的活性を有する適切な抗体は、以下のインビトロアッセイ、増殖、遊走接着軟寒天増殖、脈管形成細胞間連絡アポトーシス輸送シグナル伝達が含まれるが、これに限定されない、および以下のインビボアッセイ、例えば、腫瘍増殖の阻害を用いて同定することができる。本明細書において提供される抗体はまた診断用途においても有用であり得る。捕捉抗体または非中和抗体として、これらの抗体は、特定の抗原に、その抗原の受容体結合も生物学的活性も阻害することなく結合する能力について、スクリーニングすることができる。中和抗体として、抗体は、競合的結合アッセイにおいて有用であり得る。これらの抗体はまた、191P4D12またはその受容体を定量するために使用することができる。

0069

本明細書で使用する抗体の「抗原結合部分」または「抗体フラグメント」(または単に「抗体部分」)という用語は、抗原に特異的に結合する能力を保持する191P4D12抗体の1つまたは複数のフラグメントを意味する(例えば、191P4D12および変異体;図1)。抗体の抗原結合機能完全長抗体のフラグメントによって働くことが示されている。抗体の「抗原結合部分」という用語の中に含まれる結合フラグメントの例には、(i)Fabフラグメント、VL、VH、CLおよびCH1ドメインからなる一価フラグメント;(ii)F(ab')2フラグメント、2つのFabフラグメントがジスルフィド架橋によってヒンジ領域で連結されている二価フラグメント;(iii)VHおよびCH1ドメインからなるFdフラグメント;(iv)抗体の1本のアームのVLおよびVHドメインからなるFvフラグメント、(v)VHドメインからなるdAbフラグメント(Ward, et al., (1989) Nature 341:544-546);ならびに(vi)単離された相補性決定領域(CDR)が含まれる。さらに、Fvフラグメントの2つのドメインであるVLおよびVHは別々の遺伝子によってコードされているが、組換え法を用いると、一価分子(単鎖Fv(scFv)として知られる; 例えば、Bird, et al., (1988) Science 242:423-426;およびHuston, et al., (1988) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85:5879-5883)を参照のこと)を形成するように、VL領域およびVH領域が対となった1本のタンパク質鎖として作製されるのを可能にする合成リンカーによって接続することができる。このような単鎖抗体もまた、抗体の「抗原結合部分」という用語の中に含まれることが意図される。これらの抗体フラグメントは、当業者に公知の従来の技法を用いて得られ、フラグメントは、インタクトな抗体と同様に有用性についてスクリーニングされる。

0070

本明細書において使用される場合、「抗原」の任意の形態が、191P4D12に特異的な抗体を作製するために使用することができる。従って、惹起抗原は、1つのエピトープであってもよく、複数のエピトープであってもよく、またはタンパク質全体であってもよく、これらは単独であっても、当技術分野で公知の1つまたはそれ以上の免疫原性増強薬剤と組み合わせてもよい。惹起抗原は、単離された全長タンパク質であっても、細胞表面タンパク質(例えば、その抗原の少なくとも一部でトランスフェクトされた細胞で免疫する)であってもよく、可溶性タンパク質(例えば、そのタンパク質の細胞外ドメイン部分のみで免疫する)であってもよい。抗原は、遺伝子組換え細胞において生成することができる。抗原をコードするDNAは、ゲノムDNAであっても、非ゲノムDNA(例えば、cDNA)であってもよく、細胞外ドメインの少なくとも一部をコードする。本明細書において使用される場合、「部分」という用語は、適宜、関心対象の抗原の免疫原性エピトープを構成する最小限の数のアミノ酸または核酸を指す。関心対象の細胞の形質転換のために適切な任意の遺伝子ベクターを使用することができる。遺伝子ベクターには、アデノウイルスベクタープラスミド、および非ウイルスベクター、例えば、カチオン性脂質が含まれるが、これに限定されない。一態様において、本明細書における方法および組成物の抗体は、関心対象の191P4D12の細胞外ドメインの少なくとも一部に特異的に結合する。

0071

本明細書において提供される、抗体またはその抗原結合フラグメントは、「生物活性薬剤」に結合体化することができる。本明細書において使用される場合、「生物活性薬剤」という用語は、抗原に結合し、かつ/または細胞死滅毒素を増強するために望ましい生物学的効果を増強もしくは媒介する、任意の合成化合物または天然化合物を指す。一態様において、本発明において有用な結合フラグメントは、生物学的に活性なフラグメントである。本明細書において使用される場合、「生物学的に活性な」という用語は、望ましい抗原性エピトープに結合可能であり、かつ生物学的効果を直接的もしくは間接的に発揮可能である、抗体もしくは抗体フラグメントを指す。直接的効果には、増殖シグナルの調節、刺激、および/もしくは阻害;抗アポトーシスシグナルの調節、刺激、および/もしくは阻害;アポトーシスシグナルもしくは壊死シグナルの調節、刺激、および/もしくは阻害;ADCCカスケードの調節、刺激、および/もしくは阻害;ならびにCDCカスケードの調節、刺激、および/もしくは阻害が含まれるが、これに限定されない。

0072

二重特異性」抗体もまた本方法および組成物において有用である。本明細書において使用される場合、「二重特異性抗体」という用語は、少なくとも2つの異なる抗原性エピトープに対する結合特異性を有する抗体、典型的には、モノクローナル抗体を指す。一態様において、エピトープは同じ抗原に由来する。別の態様において、エピトープは、2つの異なる抗原に由来する。二重特異性抗体を生成する方法は当技術分野で公知である。例えば、二重特異性抗体は、2つの免疫グロブリン重鎖/軽鎖対の同時発現を使用して組換え生成することができる。例えば、Milstein, et al.,Nature 305:537-39(1983)を参照のこと。または、二重特異性抗体は、化学的結合を使用して調製することができる。例えば、Brennan, et al.,Science 229:81(1985)を参照のこと。二重特異性抗体は、二重特異性抗体フラグメントを含む。例えば、Hollinger, et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.90:6444-48(1993),Gruber, et al.,J.Immunol.152:5368(1994)を参照のこと。

0073

本明細書に記載のモノクローナル抗体は、具体的には、重鎖および/または軽鎖の一部が、特定の種に由来する抗体または特定の抗体クラスもしくは抗体サブクラスに属する抗体中の対応配列と同一または相同であるが、その鎖の残りが、別の種に由来する抗体または別の抗体クラスもしくは抗体サブクラスに属する抗体中の対応配列と同一または相同である「キメラ」抗体、ならびにこのような抗体のフラグメントを、それらが標的抗原に特異的に結合し、かつ/または望ましい生物学的活性を示す限り含む。(米国特許第4,816,567号;およびMorrison, et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 81:6851-6855(1984))。

0074

「化学療法剤」という用語は、腫瘍増殖の阻害において有効な全ての化合物を指す。化学療法剤の非限定的例には、アルキル化剤、例えば、ナイトロジェンマスタードエチレンイミン化合物、およびアルキルスルホネート、代謝拮抗物質、例えば、葉酸プリンアンタゴニストもしくはピリミジンアンタゴニスト;有糸分裂インヒビター、例えば、ビンカアルカロイド、アウリスタチン、およびポドフィロトキシン誘導体等の抗チューブリン剤、細胞傷害性抗生物質、DNA発現または複製を損なうかまたは阻害する化合物、例えば、DNA副溝結合剤、ならびに増殖因子受容体アンタゴニストが含まれる。さらに、化学療法剤には、細胞傷害剤(本明細書に定義のもの)、抗体、生物学的分子および低分子が含まれる。

0075

「化合物」という用語は、化合物それ自体を指し、かつ化合物それ自体を含み、ならびに明記されても明記されなくても、かつ文脈によって以下のものが排除されると明らかにされていない限り、以下のものを指し、かつ以下のものを含む:多形型を含む、化合物の非結晶型および結晶型。これらの型は混合物の一部でもよく、分離されていてもよい;典型的には本明細書において提供される構造で示される型である、化合物の遊離酸型および遊離塩基型;光学異性体および互変異性体を指す、化合物の異性体。光学異性体には鏡像異性体およびジアステレオマーキラル異性体および非キラル異性体が含まれる。光学異性体には、単離された光学異性体、ならびにラセミ混合物および非ラセミ混合物を含む光学異性体の混合物が含まれる;異性体は分離された型でもよく、1つまたは複数の他の異性体との混合物に含まれてもよい;ジュウテリウムを含有する化合物およびトリチウムを含有する化合物を含む、ならびに治療および診断に有効な放射性同位体を含む放射性同位体を含有する化合物を含む、化合物の同位体;二量体三量体などを含む、化合物の多量体型;酸添加塩および塩基添加塩を含む、化合物の塩、好ましくは、薬学的に許容される塩。有機対イオンおよび無機対イオンを有する塩を含む、化合物の塩、好ましくは、薬学的に許容される塩。双性イオン型を含む、化合物の塩、好ましくは、薬学的に許容される塩。この場合、化合物が2種類以上の対イオンと結合するのであれば、2種類以上の対イオンは同じでもよく異なってもよい;ならびにヘミソルベート(hemisolvate)、モノソルベート(monosolvate)、ジソルベート(disolvate)などを含む、化合物の溶媒和化合物。溶媒和化合物には、有機溶媒和化合物および無機溶媒和化合物が含まれ、前記の無機溶媒和化合物には水和物が含まれる;化合物が2種類以上の溶媒分子と結合しているであれば、2種類以上の溶媒分子は同じでもよく、異なってもよい。場合によっては、本明細書において本発明の化合物についてなされる言及は、前記の型、例えば、塩および/または溶媒和化合物の1つについての明示的な言及を含む。しかしながら、この言及は強調にすぎず、前記で特定されたような前記の他の型を除外すると解釈してはならない。

0076

本明細書において使用される場合、「保存的置換」という用語は、当業者にとって公知であるアミノ酸置換を指し、一般的には、生じる分子の生物学的活性を変えることなく行うことができる。当業者であれば、一般的に、ポリペプチドの非必須領域における一アミノ酸置換は、生物学的活性を実質的には変えないことを認識する(例えば、Watson, et al., MOLECULAR BIOLOGY OF THEGENE, The Benjamin/Cummings Pub. Co., p.224(4th Edition 1987)を参照のこと)。このような例示的置換は、好ましくは、表IIおよび表III(a-b)に示される置換に従ってなされる。例えば、このような変化には、イソロイシン(I)、バリン(V)、およびロイシン(L)のうちのいずれかを、これらの疎水性アミノ酸のうちの他のいずれかで置換すること;グルタミン酸(E)をアスパラギン酸(D)で置換することおよびその逆;アスパラギン(N)をグルタミン(Q)で置換することおよびその逆;ならびにスレオニン(T)をセリン(S)で置換することおよびその逆が含まれる。他の置換もまた、特定のアミノ酸の環境およびタンパク質の三次構造におけるそのアミノ酸の役割に応じて保存的であると考えられ得る。例えば、グリシン(G)およびアラニン(A)は、頻繁に交換可能である。アラニン(A)およびバリン(V)も同様であり得る。比較的疎水性メチオニン(M)は、ロイシンおよびイソロイシンと頻繁に交換可能であり、時には、バリンで交換可能である。リジン(K)およびアルギニン(R)は、そのアミノ酸残基の大きな特徴が電荷であり、かつこれらの2つのアミノ酸残基の異なるpKが重要でない位置において、頻繁に交換可能である。なお他の変化が、特定の環境においては「保存的」であると考えられ得る(例えば、本明細書中の表III(a);第13-15頁「Biochemistry」2nd ED.Lubert Stryer編(Stanford University);Henikoff, et al., PNAS 1992 Vol 89 10915-10919;Lei, et al., J Biol Chem 1995 May19;270(20):11882-11886を参照のこと)。他の置換もまた許容可能であり、経験的に、または公知の保存的置換に従って決定することができる。

0077

「細胞傷害剤」という用語は、細胞の発現活性、細胞の機能を阻害もしくは防止し、かつ/または細胞の破壊を引き起こす物質を指す。この用語は、放射性同位体、化学療法剤、および毒素、例えば、細菌起源真菌起源、植物起源、または動物起源の低分子毒素もしくは酵素活性毒素を、そのフラグメントおよび/または変異体を含めて、含むことが意図される。細胞傷害剤の例には、アウリスタチン(例えば、アウリスタチンE、アウリスタチンF、MMAE、およびMMAF)、アウロマイシン(auromycin)、マイタンシノイド、リシン、リシンA鎖、コンブレスタチン(combrestatin)、デュオカルマイシン、ドラスタチン、ドキソルビシンダウノルビシンタキソールシスプラチン、cc1065、エチジウムブロミドマイトマイシンエトポシド、テノポシド、ビンクリスチンビンブラスチンコルヒチンジヒドロキシアントラシンジオン、アクチノマイシンジフテリア毒素シュードモナス属(Pseudomonas)外毒素(PE)A、PE40、アブリン、アブリンA鎖、モデクシン(modeccin)A鎖、α-サルシンゲロニン、マイトジェリン(mitogellin)、レトストリクトシン(retstrictocin)、フェノマイシン(phenomycin)、エノマイシン(enomycin)、キュリシン(curicin)、クロチン、カリチアマイシン、サパオリオア・オフィシナリス(Sapaonaria officinalis)インヒビター、および糖質コルチコイド、ならびに他の化学療法剤、ならびに放射性同位体、例えば、At211、I131、I125、Y90、Re186、Re188、Sm153、Bi212またはBi213、P32、およびLu177を含むLuの放射性同位体が含まれるが、これに限定されない。抗体はまた、プロドラッグをその活性形態へと変換可能である抗癌プロドラッグ活性化酵素に結合体化することができる。

0078

本明細書において使用される場合、「ダイアボディ(diabody)」という用語は、2つの抗原結合部位を含む小さい抗体フラグメントを指し、このフラグメントは、同じポリペプチド鎖中に軽鎖可変ドメイン(VL)に接続している重鎖可変ドメイン(VH)を含む(VH-VL)。同じ鎖の2つのドメイン間での対合を可能にするには短すぎるリンカーを使用することによって、それらのドメインは、別の鎖の相補的ドメインと対合させられ、2つの抗原結合部位を作り出す。ダイアボディは、例えば、EP404,097;WO93/11161;およびHollinger, et al., Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:6444-48(1993)において、より完全に記載される。

0079

191P4D12発現細胞に対する191P4D12結合剤の作用に関して「枯渇させる」という用語は、191P4D12発現細胞の数の減少または191P4D12発現細胞の排除を指す。

0080

遺伝子産物」という用語は、ペプチド/タンパク質またはmRNAを示すために本明細書において使用される。例えば、「本発明の遺伝子産物」は、時には、本明細書において、「癌アミノ酸配列」、「癌タンパク質」、「表Iに列挙した癌のタンパク質」、「癌mRNA」、「表Iに列挙した癌のmRNA」などとも呼ばれる。一態様において、癌タンパク質は、図1の核酸によってコードされる。癌タンパク質は、フラグメント、あるいは図1の核酸によってコードされる全長タンパク質でもよい。一態様において、癌アミノ酸配列は、配列同一性または配列類似性を決定するために使用される。別の態様において、配列は、図1の核酸によってコードされるタンパク質の天然の対立遺伝子変異体である。別の態様において、配列は、本明細書中にさらに記載されるような、配列変異体である。

0081

ヘテロ結合体」抗体は、本方法および組成物において有用である。本明細書において使用される場合、「ヘテロ結合体抗体」という用語は、共有結合した2つの抗体を指す。このような抗体は、架橋剤の使用を含む合成タンパク質化学における公知方法を使用して調製することができる。例えば、米国特許第4,676,980号を参照のこと。

0082

ホモログ」という用語は、例えば、対応する位置において同じである、または類似する化学残基の配列を有することによって、別の分子に対して相同性を示す分子を指す。

0083

一態様において、本明細書において提供される抗体は、「ヒト抗体」である。本明細書において使用される場合、「ヒト抗体」という用語は、相補性決定領域(CDR)を含む、軽鎖配列および重鎖配列の本質的に全ての配列がヒト遺伝子由来である、抗体を指す。一態様において、ヒトモノクローナル抗体は、トリオーマ技術、ヒトB細胞技術(例えば、Kozbor, et al., Immunol.Today 4:72(1983)を参照のこと)、EBV形質転換技術(例えば、Cole et al.,Monoclonal Antibodies And Cancer Therapy 77-96(1985)を参照のこと)によって、またはファージディスプレイ(例えば、Marks, et al., J.Mol.Biol.222:581(1991)を参照のこと)によって調製される。特定の態様において、ヒト抗体は、トランスジェニックマウスにおいて産生される。このような部分的または完全なヒトの抗体を作るための技術は当技術分野において公知であり、このような任意の技術を使用することができる。1つの特定の好ましい態様によれば、完全ヒト抗体配列が、ヒト重鎖抗体遺伝子およびヒト軽鎖抗体遺伝子を発現するように操作されたトランスジェニックマウスにおいて作られる。ヒト抗体を産生するトランスジェニックマウスおよびその子孫を調製することに関する例示的記載は、出願番号WO02/43478および米国特許第6,657,103号(Abgenix)において見出される。次いで、望ましい抗体を産生するトランスジェニックマウス由来のB細胞が、その抗体の連続的産生のためのハイブリドーマ細胞株を作るために融合することができる。例えば、米国特許第5,569,825号;同第5,625,126号;同第5,633,425号;同第5,661,016号;および同第5,545,806号;ならびにJakobovits, Adv.Drug Del.Rev.31:33-42(1998);Green, et al., J.Exp.Med.188:483-95(1998)を参照のこと。

0084

本明細書において使用される場合、「ヒト化抗体」という用語は、非ヒト(例えば、マウス)抗体由来の配列ならびにヒト抗体由来の配列を含む、抗体の形態を指す。このような抗体は、非ヒト免疫グロブリンに由来する最小限の配列を含む、キメラ抗体である。一般的に、ヒト化抗体は、少なくとも1つ、典型的には2つの可変ドメインのうちの実質的に全てを含み、その超可変ループのうちの全てまたは実質的に全てが、非ヒト免疫グロブリンのものに対応し、FR領域のうちの全てまたは実質的に全てが、ヒト免疫グロブリン配列のものである。ヒト化抗体はまた、任意で、免疫グロブリン定常領域(Fc)の少なくとも一部、典型的には、ヒト免疫グロブリンのものを含む。例えば、Cabilly,米国特許第4,816,567号;Queen, et al., (1989)Proc.Nat'l Acad.Sci.USA 86:10029-10033;およびAntibody Engineering: A Practical Approach (Oxford University Press 1996)を参照のこと。

0085

本明細書において使用される場合、「阻害する」または「阻害」という用語は、測定可能な量だけ低減すること、または完全に阻止することを意味する。

0086

「単離された」または「生物学的に純粋な」という句は、ある物質のネイティブ状態において見出される、通常はその物質に付随する成分を実質的または本質的に含まない、物質を指す。従って、本発明による単離されたペプチドは、好ましくはそのペプチドのインサイチュ環境においてそのペプチドに通常は付随する物質を含まない。例えば、ポリヌクレオチドは、191P4D12遺伝子以外の遺伝子に対応するかもしくは相補的であるか、またはその191P4D12遺伝子産物以外のポリペプチドもしくはそのフラグメントをコードする、汚染ポリヌクレオチドから実質的に分離されている場合に「単離された」と言われる。当業者であれば、単離された191P4D12ポリヌクレオチドを得るために核酸単離手順を容易に使用することができる。タンパク質は、例えば、191P4D12タンパク質に通常は付随する細胞構成物から191P4D12タンパク質を取り出すために物理的方法、機械的方法、または化学的方法が使用される場合に「単離された」と言われる。当業者であれば、単離された191P4D12タンパク質を得るために、標準的な精製方法を容易に使用することができる。または、単離されたタンパク質は化学的手段によって調製することができる。

0087

適切な「標識」には、放射性核種酵素基質補因子、インヒビター、蛍光部分化学発光部分、磁気粒子などが含まれる。このような標識の使用を開示する特許には、米国特許第3,817,837号;同第3,850,752号;同第3,939,350号;同第3,996,345号;同第4,277,437号;同第4,275,149号;および同第4,366,241号が含まれる。さらに、本明細書において提供される抗体は、フルオロディ(fluorobody)の抗原結合成分として有用であり得る。例えば、Zeytun et al., Nat.Biotechnol.21:1473-79(2003)を参照のこと。

0088

「哺乳動物」という用語は、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、およびヒトを含む、哺乳動物として分類される任意の生物を指す。本発明の一態様において、哺乳動物はマウスである。本発明の別の態様において、哺乳動物はヒトである。

0089

「転移癌」および「転移疾患」という用語は、局所的リンパ節または遠位部位に広がっている癌を意味し、AUAシステムにおけるステージDの疾患およびTNMシステムにおけるステージTxNxM+を含むことを意味する。

0090

モジュレーター」もしくは「試験化合物」もしくは「薬物候補」という用語または文法等価物は、本明細書において使用される場合、癌の表現型または癌配列、例えば、核酸配列もしくはタンパク質配列の発現または癌配列の効果、例えば、シグナル伝達、遺伝子発現タンパク質相互作用などを直接的もしくは間接的に変える能力について試験しようとする任意の分子、例えば、タンパク質、オリゴペプチド有機低分子多糖、ポリヌクレオチドなどを指す。一局面において、モジュレーターは、本発明の癌タンパク質の効果を中和する。「中和する」とは、タンパク質の活性が、細胞に対する結果として生じる効果とともに阻害もしくはブロックされることを意味する。別の局面において、モジュレーターは、本発明の遺伝子およびその対応するタンパク質の効果を、そのタンパク質のレベル規準化することによって中和する。好ましい態様において、モジュレーターは、発現プロファイル、本明細書において提供される核酸またはタンパク質の発現プロファイル、または下流エフェクター経路を変える。一態様において、モジュレーターは、癌の表現型を、例えば、正常な組織フィンガープリントへと抑制する。別の態様において、モジュレーターは、癌の表現型を誘導した。一般的に、複数のアッセイ混合物が、種々の薬剤濃度を用いて並行して実施されて、その種々の濃度に対する応答の差が得られる。典型的には、これらの濃度のうちの1つは、ネガティブコントロール、すなわち、ゼロ濃度または検出レベル未満として役立つ。

0091

モジュレーター、薬物候補、または試験化合物は、多数の化学物質のクラスを含むが、典型的には、これらは、有機分子、好ましくは、100ダルトン超および約2,500ダルトン未満の分子量を有する有機低分子化合物である。好ましい低分子は、2000D未満または1500D未満または1000D未満または500D未満である。候補薬剤は、タンパク質との構造的相互作用、特に、水素結合のために必要な官能基を含み、典型的には、少なくともアミン基カルボニル基ヒドロキシル基、またはカルボキシル基を含み、好ましくは、これらの官能化学基のうちの少なくとも2つを含む。この候補因子は、しばしば、前記の官能基のうちの1つまたはそれ以上で置換された環状炭素構造もしくは複素環式構造、および/または芳香環構造もしくは多芳香環構造を含む。モジュレーターはまた、生体分子、例えば、ペプチド、糖、脂肪酸ステロイド、プリン、ピリミジン、それらの誘導体、それらの構造アナログ、もしくはそれらの組み合わせを含む。特に好ましいのは、ペプチドである。ある種類のモジュレーターは、ペプチドであり、例えば、約5アミノ酸〜約35アミノ酸であり、約5アミノ酸〜約20アミノ酸が好ましく、約7アミノ酸〜約15アミノ酸が特に好ましい。好ましくは、癌調節タンパク質は可溶性であり、非膜貫通領域を含み、かつ/または溶解性補助するためのN末端Cysを有する。一態様において、フラグメントのC末端遊離酸として維持され、そのN末端は、カップリング、すなわち、システインに対するカップリングを補助するための遊離アミンである。一態様において、本発明の癌タンパク質は、本明細書において考察されるような免疫原性薬剤に結合体化される。一態様において、癌タンパク質はBSAに結合体化される。例えば、好ましい長さの本発明のペプチドは、それよりも長いペプチド/タンパク質を作り出すために互いに、または他のアミノ酸に連結することができる。調節ペプチドは、前記で概説されるような天然のタンパク質の消化物ランダムペプチド、または「偏りのある(biased)」ランダムペプチドでもよい。好ましい態様において、ペプチド/タンパク質ベースのモジュレーターは、本明細書において定義されるような抗体およびそのフラグメントである。

0092

「モノクローナル抗体」という用語は、本明細書において使用される場合、実質的に均一な抗体の集団から得られた抗体、すなわち、その集団を含む個々の抗体は、微量で存在し得る、起こり得る天然の変異以外は同じである、を指す。モノクローナル抗体は非常に特異的であり、1つの抗原性エピトープに対する。対照的に、従来の(ポリクローナル)抗体調製物は、典型的には、異なるエピトープに対する(すなわち、それに特異的な)複数の抗体を含む。一態様において、ポリクローナル抗体は、複数の抗原性エピトープを含む1つの抗原との異なるエピトープ特異性、親和性、またはアビディティを有する、複数のモノクローナル抗体を含む。修飾語モノクローナル」とは、実質的に均一な抗体集団から得られている抗体の特徴を示し、これは、特定の何らかの方法により抗体を産生することを必要とすると解釈すべきではない。例えば、本発明に従って使用されるべきモノクローナル抗体は、Kohler, et al., Nature 256:495(1975)によって最初に記載されたハイブリドーマ方法によって作られてもよく、組換えDNA方法(例えば、米国特許第4,816,567号を参照のこと)によって作られてもよい。「モノクローナル抗体」はまた、例えば、Clackson, et al., Nature 352:624-628(1991)およびMarks, et al., J.Mol.Biol.222:581-597(1991)に記載された技術を使用して、ファージ抗体ライブラリーから単離することができる。これらのモノクローナル抗体は、通常はELISAによって決定される、通常は少なくとも約1μM、より通常は少なくとも約300nM、典型的には少なくとも約30nM、好ましくは少なくとも約10nM、より好ましくは少なくとも約3nM以上のKdで結合する。

0093

薬学的賦形剤」とは、アジュバント担体pH調整剤、および緩衝剤張性調整剤湿潤剤防腐剤などの物質を含む。

0094

「薬学的に許容可能な」とは、ヒトまたは他の哺乳動物と生理学的に適合性である、非毒性および/または不活性の組成を指す。

0095

「ポリヌクレオチド」という用語は、長さが少なくとも10塩基もしくは10塩基対ヌクレオチドリボヌクレオチドもしくはデオキシリボヌクレオチドのいずれか、またはいずれかの型のヌクレオチドの改変形態ポリマー形態を意味し、これは、一本鎖形態および二本鎖形態のDNAおよび/またはRNAを含む。当技術分野において、この用語は、しばしば、「オリゴヌクレオチド」と同義に用いられる。ポリヌクレオチドは、本明細書において開示される配列を含んでもよく、例えば、図1に示したように、チミジン(T)はまたウラシル(U)でもよい、この定義は、DNAとRNAとの間の化学構造の差、特に、RNAにおける4種の主要な塩基のうちの1つがチミジン(T)の代わりにウラシル(U)であるという観察に関係がある。

0096

「ポリペプチド」という用語は、少なくとも約4アミノ酸、少なくとも約5アミノ酸、少なくとも約6アミノ酸、少なくとも約7アミノ酸、または少なくとも約8アミノ酸のポリマーを意味する。本明細書全体を通して、アミノ酸に関する標準的な3文字または1文字の名称が、使用される。当技術分野において、この用語は、しばしば、「ペプチド」または「タンパク質」と同義である。

0097

「組換え」DNA分子またはRNA分子は、インビトロでの分子操作に供された、DNA分子またはRNA分子である。

0098

本明細書において使用される場合、「単鎖Fv」または「scFv」または「単鎖」抗体という用語は、抗体のVHドメインおよびVLドメインを含む抗体フラグメントを指し、これらのドメインは、一本のポリペプチド鎖中に存在する。一般的に、Fvポリペプチドは、VHドメインとVLドメインとの間に、sFvが抗原結合のための望ましい構造を形成するのを可能にするポリペプチドリンカーをさらに含む。sFvの概説については、Pluckthun, The Pharmacology Of Monoclonal Antibodies, vol.113, RosenburgおよびMoore編、Springer-Verlag, New York, pp.269-315(1994)を参照のこと。

0099

本明細書において使用される場合、「特異的な」、「特異的に結合する(specifically binds)」、および「特異的に結合する(binds specifically)」という用語は、標的抗原エピトープに対する抗体の選択的結合を指す。抗体は、所定の条件の組の下で、適切な抗原に対する結合を、無関係の抗原または抗原混合物に対する結合と比較することによって、結合特異性について試験することができる。抗体は、その適切な抗原に対して、無関係の抗原もしくは抗原混合物よりも少なくとも2倍、少なくとも5倍、少なくとも7倍、好ましくは少なくとも10倍結合する場合に、その抗体は特異的であると考えられる。一態様において、特異的抗体は、191P4D12抗原にのみ結合するが無関係の抗原には結合しない抗体である。別の態様において、特異的抗体は、ヒト191P4D12抗原に結合するが、191P4D12抗原と70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上のアミノ酸相同性を有する非ヒト191P4D12抗原とは結合しない、抗体である。別の態様において、特異的抗体は、ヒト191P4D12抗原に結合し、かつマウス191P4D12抗原に結合するが、ヒト抗原に対する結合の程度の方が高い、抗体である。別の態様において、特異的抗体は、ヒト191P4D12抗原に結合しかつ霊長類191P4D12抗原に結合するが、ヒト抗原に対する結合の程度の方が高い、抗体である。別の態様において、特異的抗体は、ヒト191P4D12抗原および任意の非ヒト191P4D12抗原に結合するが、ヒト抗原またはその任意の組み合わせに対する結合の程度の方が高い。

0100

本明細書において使用される場合、「処置するため」または「治療的」および文法的に関連する用語は、疾患の任意の結果についての任意の改善、例えば、生存の延長罹患率の低下、および/または代替治療様式副産物である副作用の減弱を指す。当技術分野において容易に認識されるように、疾患の完全な根絶は、処置行為のための必要要件ではないにも関わらず、好ましい。

0101

「変異体」という用語は、記載された型または基準からの変化を示す分子、例えば、具体的に記載されるタンパク質(例えば、図1に示した191P4D12タンパク質)の対応する位置において1つまたはそれ以上の異なるアミノ酸残基を有するタンパク質を指す。アナログは、変異体タンパク質の一例である。スプライスアイソフォームおよび一塩基多型(SNP)が、変異体のさらなる例である。

0102

本発明の「191P4D12タンパク質」および/または「191P4D12関連タンパク質」は、本明細書において具体的に同定されるもの(図1を参照)、ならびに本明細書において概説される方法もしくは当技術分野で容易に利用可能な方法に従って過度実験を行わずに単離/作製および特徴付けすることができる、対立遺伝子変異体、保存的置換変異体、アナログ、およびホモログを含む。異なる191P4D12タンパク質の部分またはそのフラグメントを合わせた融合タンパク質、ならびに191P4D12タンパク質と異種ポリペプチドとの融合タンパク質もまた包含される。このような191P4D12タンパク質は、総称して、191P4D12関連タンパク質、本発明のタンパク質、または191P4D12と呼ばれる。「191P4D12関連タンパク質」という用語は、4アミノ酸、5アミノ酸、6アミノ酸、7アミノ酸、8アミノ酸、9アミノ酸、10アミノ酸、11アミノ酸、12アミノ酸、13アミノ酸、14アミノ酸、15アミノ酸、16アミノ酸、17アミノ酸、18アミノ酸、19アミノ酸、20アミノ酸、21アミノ酸、22アミノ酸、23アミノ酸、24アミノ酸、25アミノ酸、もしくは25アミノ酸よりも多くの191P4D12タンパク質配列のポリペプチドフラグメント;あるいは少なくとも30アミノ酸、少なくとも35アミノ酸、少なくとも40アミノ酸、少なくとも45アミノ酸、少なくとも50アミノ酸、少なくとも55アミノ酸、少なくとも60アミノ酸、少なくとも65アミノ酸、少なくとも70アミノ酸、少なくとも80アミノ酸、少なくとも85アミノ酸、少なくとも90アミノ酸、少なくとも95アミノ酸、少なくとも100アミノ酸、少なくとも105アミノ酸、少なくとも110アミノ酸、少なくとも115アミノ酸、少なくとも120アミノ酸、少なくとも125アミノ酸、少なくとも130アミノ酸、少なくとも135アミノ酸、少なくとも140アミノ酸、少なくとも145アミノ酸、少なくとも150アミノ酸、少なくとも155アミノ酸、少なくとも160アミノ酸、少なくとも165アミノ酸、少なくとも170アミノ酸、少なくとも175アミノ酸、少なくとも180アミノ酸、少なくとも185アミノ酸、少なくとも190アミノ酸、少なくとも195アミノ酸、少なくとも200アミノ酸、少なくとも225アミノ酸、少なくとも250アミノ酸、少なくとも275アミノ酸、少なくとも300アミノ酸、少なくとも325アミノ酸、少なくとも330アミノ酸、少なくとも335アミノ酸、少なくとも339アミノ酸またはそれ以上の191P4D12タンパク質配列のポリペプチドフラグメントを指す。

0103

II.)191P4D12抗体
本発明の別の局面は、191P4D12関連タンパク質に結合する抗体を提供する(図1を参照されたい)。1つの態様において、191P4D12関連タンパク質に結合する抗体は、SEQID NO.:2のアミノ酸配列を含む191P4D12タンパク質に特異的に結合する抗体である。SEQ ID NO.:2のアミノ酸配列を含む191P4D12タンパク質に特異的に結合する抗体には、他の191P4D12関連タンパク質に結合することができる抗体が含まれる。例えば、SEQ ID NO.:2のアミノ酸配列を含む191P4D12タンパク質に結合する抗体は、191P4D12変種およびそのホモログまたは類似体などの191P4D12関連タンパク質に結合することができる。

0104

本発明の191P4D12抗体は、特に、癌(例えば、表Iを参照のこと)の予後判定アッセイ、画像化および治療方法論において有用である。同様に、このような抗体は、結腸癌および他の癌の処置および/または予後判定において、191P4D12がこれらの他の癌においても発現または過剰発現している程度まで有用である。さらに、細胞内で発現される抗体(例えば、単鎖抗体)は、191P4D12の発現が関係する癌、例えば、進行したもしくは転移性の結腸癌または他の進行癌もしくは転移癌を処置することにおいて治療上有用である。

0105

抗体、特にモノクローナル抗体、を調製するための種々の方法が当技術分野で周知である。例えば、抗体は、単離されたまたは免疫結合体の形をした191P4D12関連タンパク質、ペプチド、またはフラグメントを使用して、適切な哺乳動物宿主を免疫することによって調製することができる(Antibodies:A Laboratory Manual, CSH Press編, Harlow and Lane(1988);Harlow, Antibodies, Cold Spring Harbor Press, NY(1989))。さらに、191P4D12 GST-融合タンパク質などの191P4D12融合タンパク質も使用することができる。特定の態様において、図1のアミノ酸配列の全てまたは大部分を含むGST融合タンパク質が作製され、次いで、適切な抗体を生成するために、免疫原として使用される。別の態様において、191P4D12関連タンパク質が合成され、免疫原として使用される。

0106

さらに、当技術分野で公知ののDNAでの免疫技術が、コードされる免疫原に対する免疫応答を発生させるために、(精製191P4D12関連タンパク質または191P4D12発現細胞ありまたはなしで)使用される(総説に関しては、Donnelly et al., 1997, Ann.Rev.Immunol.15:617-648を参照のこと)。

0107

図1に示した191P4D12タンパク質のアミノ酸配列は、抗体を作製するための191P4D12タンパク質の特定の領域を選択するために分析することができる。例えば、191P4D12アミノ酸配列の疎水性および親水性分析は、191P4D12構造における親水性領域を同定するために使用される。免疫原性構造を示す191P4D12タンパク質の領域、ならびに他の領域およびドメインは、当技術分野で公知の種々の他の方法、例えば、Chou-Fasman分析、Garnier-Robson分析、Kyte-Doolittle分析、Eisenberg分析、Karplus-Schultz分析またはJameson-Wolf分析を使用して容易に同定することができる。親水性プロファイルは、Hopp, T.P. and Woods, K.R., 1981, Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.78:3824-3828の方法を使用して作製することができる。ハイドロパシープロファイルは、Kyte, J. and Doolittle, R.F., 1982, J.Mol.Biol.157:105-132の方法を使用して作製することができる。パーセント(%)接近可能残基プロファイルは、Janin J., 1979, Nature 277:491-492の方法を用いて作製することができる。平均可撓性プロファイルは、Bhaskaran R., Ponnuswamy P.K., 1988, Int.J.Pept.Protein Res.32:242-255の方法を使用して作製することができる。β-ターンプロファイルは、Deleage, G., Roux B., 1987, Protein Engineering 1:289-294の方法を使用して作製することができる。従って、これらのプログラムまたは方法のいずれかによって同定される各領域は本発明の範囲内である。191P4D12抗体の作製のための好ましい方法は、本明細書で提供される実施例によってさらに例示される。免疫原として使用するためのタンパク質またはポリペプチドを調製する方法は、当技術分野で周知である。タンパク質と、担体、例えば、BSA、KLHまたは他の担体タンパク質との免疫原性結合体を調製する方法もまた、当技術分野で周知である。ある状況では、例えば、カルボジイミド試薬を用いた直接結合が使用される。他の場合において、連結試薬、例えば、Pierce Chemical Co., Rockford,ILによって供給されるものが有効である。191P4D12免疫原の投与は、当技術分野で理解されるように、しばしば、適切なアジュバントの使用とともに、適切な期間にわたる注射によって行われる。免疫化スケジュールの間に、抗体形成の妥当性を確かめるために、抗体力価を調べることができる。

0108

191P4D12モノクローナル抗体は、当技術分野で周知の種々の手段によって生成することができる。例えば、望ましいモノクローナル抗体を分泌する不死化細胞株は、一般に知られるように、KohlerおよびMilsteinの標準的ハイブリドーマ技術または抗体産生B細胞を不死化する改変法を使用して調製される。望ましい抗体を分泌する不死化細胞株は、抗原が191P4D12関連タンパク質であるイムノアッセイによってスクリーニングされる。適切な不死化細胞培養物が同定された場合、その細胞を増殖させ、インビトロ培養物または腹水のいずれかから抗体を生成することができる。

0109

本発明の抗体またはフラグメントはまた、組換え手段によって生成することができる。キメラ領域または相補性決定領域(CDR)が接ぎ合わされた複数種由来の抗体の状況において、191P4D12タンパク質の望ましい領域に特異的に結合する領域も生成することができる。ヒト化またはヒトの191P4D12抗体も生成することができ、治療状況における使用に好ましい。非ヒト抗体CDRの1つまたは複数を対応するヒト抗体配列で置換することによって、マウスおよび他の非ヒト抗体をヒト化する方法は周知である(例えば、Jones et al., 1986, Nature 321:522-525;Riechmann et al., 1988, Nature 332:323-327;Verhoeyen et al., 1988, Science 239:1534-1536を参照のこと)。Carter et al., 1993, Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:4285およびSims et al., 1993, J.Immunol.151:2296もまた参照のこと。

0110

好ましい態様において、本発明の抗体は、完全ヒト191P4D12抗体(191P4D12 MAb)を含む。当技術分野における種々の方法は、完全ヒト191P4D12 MAbを生成する手段を提供する。例えば、好ましい態様は、Xenomouse(Amgen Fremont, Inc.)と呼ばれる、抗体産生が不活性化され、ヒト重鎖遺伝子座および軽鎖遺伝子座を用いて操作されたトランスジェニックマウスを使用した技法を提供する。ヒト抗体を産生するトランスジェニックマウスを作る例示的記載は、米国特許第6,657,103号に見られる。米国特許第5,569,825号;同第5,625,126号;同第5,633,425号;同第5,661,016号;および同第5,545,806号;ならびにMendez, et. al., Nature Genetics 15:146-156(1998); Kellerman, S. A. & Green, L. L., Curr. Opin. Biotechnol.13:593-597(2002)も参照されたい。

0111

さらに、本発明のヒト抗体は、再編成されいないヒト重鎖(μおよびγ)ならびにκ軽鎖免疫グロブリン配列と、内因性μ鎖およびκ鎖遺伝子座を不活性化する標的化変異をコードするヒト免疫グロブリン遺伝子ミニ遺伝子座(miniloci)を含有するHuMAbマウス(Medarex,Inc.)を使用して作製することができる(例えば、Lonberg, et al. (1994)Nature 368(6474):856-859を参照のこと)。

0112

別の態様において、本発明の完全ヒト抗体は、トランスジーンおよびトランスクロモソーム上にヒト免疫グロブリン配列を有するマウス、例えば、ヒト重鎖トランスジーンおよびヒト軽鎖トランスクロモソームを有するマウスを用いて産生することができる。このようなマウスは本明細書において「KM マウス」と呼ばれ、Tomizuka, et al. (2000)Proc. Natl. Acad. Sci. USA 97:722-727およびTomizukaらへのPCT公報WO02/43478に記載されている。

0113

本発明のヒトモノクローナル抗体はまた、ヒト免疫グロブリン遺伝子のライブラリーをスクリーニングするためにファージディスプレイ法を使用して調製することができる。ヒト抗体単離用の、このようなファージディスプレイ法は、当技術分野において確立されている。例えば、Ladner, et al.への米国特許第5,223,409号;同第5,403,484号;および同第5,571,698号;Dower, et al.への米国特許第5,427,908号および同第5,580,717号;McCafferty, et al.への米国特許第5,969,108号および同第6,172,197号;ならびにGriffiths, et al.への米国特許第5,885,793号;同第6,521,404号;同第6,544,731号;同第6,555,313号;同第6,582,915号および同第6,593,081号を参照のこと。

0114

本発明のヒトモノクローナル抗体はまた、免疫化の際にヒト抗体応答が発生するように、ヒト免疫細胞再構成されているSCIDマウスを使用して作ることもできる。このようなマウスは、例えば、Wilson, et al.への米国特許第5,476,996号および5,698,767号に記載されている。

0115

好ましい態様において、本発明の191P4D12 MAbは、American Type Culture Collection(ATCC)アクセッション番号:PTA-11267で寄託されたハイブリドーマによって産生され、Ha22-2(2,4)6.1と命名された抗体の重鎖可変領域および軽鎖可変領域(図3を参照されたい)、またはHa22-2(2,4)6.1の重鎖可変領域および軽鎖可変領域のアミノ酸配列と相同のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含み、ここで、抗体は、本発明の191P4D12 MAbの所望の機能特性を保持している。Ha22-2(2,4)6.1の重鎖可変領域は、SEQID NO:7の20番目のE残基から136番目のS残基のアミノ酸配列からなり、Ha22-2(2,4)6.1の軽鎖可変領域は、SEQ ID NO:8の23番目のD残基から130番目のR残基のアミノ酸配列からなる。本発明の抗体の定常領域として、任意の定常領域サブクラスを選択することができる。一態様において、重鎖定常領域としてヒトIgG1定常領域、軽鎖定常領域としてヒトIgκ定常領域を使用することができる。

0116

例えば、本発明は、単離されたモノクローナル抗体、または重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む、その抗原結合部分を提供する:
(a)重鎖可変領域は、図3に示した重鎖可変領域アミノ酸配列と少なくとも80%相同のアミノ酸配列を含み、かつ
(b)軽鎖可変領域は、図3に示した軽鎖可変領域アミノ酸配列と少なくとも80%相同のアミノ酸配列を含む。

0117

他の態様において、VHおよび/またはVLアミノ酸配列は、図3に示したVHおよびVL配列と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%相同でもよい。

0118

別の態様において、本発明は、単離されたモノクローナル抗体、またはヒト化重鎖可変領域およびヒト化軽鎖可変領域を含む、その抗原結合部分を提供する、ここで、
(a)重鎖可変領域は、図3に示した重鎖可変領域CDRのアミノ酸配列を有する相補性決定領域(CDR)を含み、
(b)軽鎖可変領域は、図3に示した軽鎖可変領域CDRのアミノ酸配列を有するCDRを含む。

0119

本発明の操作された抗体には、(例えば、抗体の特性を改善するために)VHおよび/またはVLの中のフレームワーク残基が改変されているものが含まれる。典型的に、このようなフレームワークの改変は、抗体の免疫原性を下げるためになされる。例えば、1つのアプローチは、1つまたは複数のフレームワーク残基を、対応する生殖系列配列に「復帰突然変異(backmutate)」させることである。より具体的には、体細胞変異を経ている抗体は、抗体の元となった生殖系列配列とは異なるフレームワーク残基を含有することがある。このような残基は、抗体フレームワーク配列を、抗体の元となった生殖系列配列と比較することによって同定することができる。フレームワーク領域配列をその生殖系列配置に戻すために、例えば、部位特異的変異誘発またはPCRを介した変異誘発によって、体細胞変異を生殖系列配列に「復帰突然変異」させることができる(例えば、ロイシンをメチオニンに「復帰突然変異」させる)。このような「復帰突然変異」抗体もまた本発明に含まれると意図される。

0120

別の型のフレームワーク改変は、T細胞エピトープを取り除くために、フレームワーク領域の中の1つまたは複数の残基、または1つまたは複数のCDR領域の中の1つまたは複数の残基さえも変異させて、抗体の潜在的な免疫原性を少なくすることを伴う。このアプローチは、「脱免疫化(deimmunization)」とも呼ばれ、Carr, et al.による米国特許公開公報第2003/0153043号にさらに詳しく説明される。

0121

フレームワークまたはCDR領域の中になされる改変に加えて、またはその代わりとして、本発明の抗体は、典型的には、抗体の1つまたは複数の機能特性、例えば、血清半減期補体結合Fc受容体結合、および/または抗原依存性細胞傷害性を変えるために、Fc領域内の改変を含むように操作されてもよい。さらに、本発明の191P4D12 MAbは化学的に改変されてもよく(例えば、1つまたは複数の化学的部分が抗体に取り付けられてもよく)、グリコシル化を変えるように改変されてもよく、また、MAbの1つまたは複数の機能特性を変えるように改変されてもよい。これらの態様はそれぞれ以下でさらに詳しく説明される。

0122

一態様において、ヒンジ領域内のシステイン残基の数が変化、例えば、増加または減少するように、CH1のヒンジ領域が改変される。このアプローチは、Bodmer, et al.への米国特許第5,677,425号にさらに説明されている。CH1のヒンジ領域内のシステイン残基の数は、例えば、軽鎖および重鎖の組み立てを容易にするために、または191P4D12 MAbの安定性を上げる、もしくは下げるために変えられる。

0123

別の態様において、抗体のFcヒンジ領域は、191P4D12 MAbの生物学的半減期を短くするように変異される。より具体的には、抗体のスタフィロコッカス(Staphylococcyl)プロテインA(SpA)結合がネイティブなFc-ヒンジドメインSpA結合と比べて低下するように、1つまたは複数のアミノ酸変異が、Fc-ヒンジフラグメントのCH2-CH3ドメイン界面領域に導入される。このアプローチは、Ward, et al.による米国特許第6,165,745号にさらに詳しく説明されている。

0124

別の態様において、生物学的半減期が長くなるように、191P4D12 MAbが改変される。様々なアプローチが可能である。例えば、Wardへの米国特許第6,277,375号に記載のように変異を導入することができる。または、生物学的半減期を長くするために、Presta, et al.による米国特許第5,869,046号および同第6,121,022号に記載のように、IgGのFc領域のCH2ドメインの2つのループから取られたサルベージ(salvage)受容体結合エピトープを含有するように、抗体のCH1領域内またはCL領域内を変えることができる。

0125

さらに他の態様では、Fc領域は、191P4D12 MAbのエフェクター機能を変えるために、少なくとも1つのアミノ酸残基を異なるアミノ酸残基で置換することによって変えられる。例えば、エフェクターリガンドに対する抗体の親和性が変化しているが、親抗体の抗原結合能を保持しているように、アミノ酸特異的残基より選択される1つまたは複数のアミノ酸を、異なるアミノ酸残基で置換することができる。親和性が変えられるエフェクターリガンドは、例えば、Fc受容体または補体のC1成分でもよい。このアプローチは、Winter, et al.による米国特許第5,624,821号および同第5,648,260号にさらに詳しく説明されている。

0126

191P4D12抗体と191P4D12関連タンパク質との反応性は、適宜、191P4D12関連タンパク質、191P4D12発現細胞またはその抽出物を用いて、ウエスタンブロット、免疫沈降、ELISA、およびFACS分析を含む多くの周知の手段によって確立することができる。191P4D12抗体またはそのフラグメントは、検出可能なマーカーで標識されてもよく、第2の分子に結合体化されてもよい。適切な検出可能なマーカーには、放射性同位体、蛍光化合物生物発光化合物、化学発光化合物金属キレート剤または酵素が含まれるが、これに限定されない。さらに、2つまたはそれ以上の191P4D12エピトープに特異的な二重特異性抗体は、当技術分野で一般に公知の方法を使用して作製される。ホモ二量体抗体もまた、当技術分野で公知の架橋技術(例えば、Wolff et al.,Cancer Res.53:2560-2565)によって作製することができる。

0127

さらに別の好ましい態様において、本発明の191P4D12 MAbは、Ha22-2(2,4)6.1と命名された抗体の重鎖および軽鎖を含む抗体である。Ha22-2(2,4)6.1の重鎖は、SEQID NO:7の20番目のE残基から466番目のK残基のアミノ酸配列からなり、Ha22-2(2,4)6.1の軽鎖は、SEQ ID NO:8配列の23番目のD残基から236番目のC残基のアミノ酸配列からなる。この配列を図2および図3に示した。好ましい態様において、Ha22-2(2,4)6.1は細胞傷害剤と結合体化している。

0128

Ha22-2(2,4)6.1と命名された抗体を産生するハイブリドーマは、2010年8月18月に(Federal Expressを介して)American Type Culture Collection (ATCC), P.O. Box 1549, Manassas, VA 20108に送られ、アクセッション番号PTA-11267が割り当てられた。

0129

III.)抗体薬物結合体総論
別の局面において、本発明は、抗体が、細胞傷害剤、例えば、化学療法剤、薬物、増殖阻害剤、毒素(例えば、細菌、真菌、植物、もしくは動物に由来する酵素活性を有する毒素、またはその断片)に結合体化している、あるいは放射性同位体に結合体化している(すなわち、放射性結合体(radioconjugate))、抗体薬物結合体(ADC)を提供する。別の局面において、さらに、本発明は、ADCを使用する方法を提供する。1つの局面において、ADCは、細胞傷害剤または検出可能な薬剤に共有結合した本明細書記載の191P4D12 MAbを含む。

0130

癌処置において、細胞傷害剤または細胞分裂阻害剤、すなわち、腫瘍細胞死滅または阻害する薬物を局所送達するために抗体薬物結合体を用いると(Syrigos and Epenetos (1999) Anticancer Research 19:605-614; Niculescu-Duvaz and Springer (1997) Adv. Drg Del. Rev. 26:151-172;米国特許第4,975,278号)、薬物部分を腫瘍に標的送達し、腫瘍内で細胞内蓄積させることが可能になる。この場合、これらの非結合体化薬物を全身送達すると、正常細胞に対して容認できないレベルの毒性が生じることがあり、腫瘍細胞が排除されることも求められる(Baldwin et al., (1986) Lancet pp. (Mar. 15, 1986):603-05; Thorpe, (1985) 「Antibody Carriers Of Cytotoxic Agents In Cancer Therapy: A Review」, in Monoclonal Antibodies '84: Biological And Clinical Applications, A. Pinchera et al. (ed.s), pp. 475-506)。それにより、最小の毒性で最大の効力が求められる。これらの戦略において、ポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体がどちらも有用であると報告されている(Rowland et al., (1986) Cancer Immunol. Immunother., 21:183-87)。これらの方法において用いられる薬物には、ダウノマイシン、ドキソルビシン、メトトレキセート、およびビンデシン(Rowland et al., (1986)前記)が含まれる。抗体毒素結合体において用いられる毒素には、細菌毒素、例えば、ジフテリア毒素、植物毒素、例えば、リシン、低分子毒素、例えば、ゲルダナマイシン(Mandler et al (2000) Jour, of the Nat. Cancer Inst. 92(19):1573-1581; Mandler et al (2000) Bioorganic & Med. Chem. Letters 10:1025-1028; Mandler et al (2002) Bioconjugate Chem. 13:786-791)、マイタンシノイド(EP 1391213; Liu et al., (1996) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 93:8618-8623)、およびカリチアマイシン(Lode et al (1998) Cancer Res. 58:2928; Hinman et al (1993) Cancer Res. 53:3336-3342)が含まれる。これらの毒素は、チューブリン結合、DNA結合、またはトポイソメラーゼ阻害を含む機構によって細胞傷害作用および細胞分裂阻害作用を発揮することができる。一部の細胞傷害薬物は、大きな抗体またはタンパク質受容体リガンドと結合体化した時に不活性になる、または活性が低くなる傾向がある。

0131

抗体薬物結合体の例は、正常Bリンパ球および悪性Bリンパ球の表面上に見出されるCD20抗原に対するマウスIgG1κモノクローナル抗体と111Inまたは90Y放射性同位体がチオ尿素リンカー-キレート剤によって結合している抗体放射性同位体結合体であるZEVALIN(登録商標)(イブツモブチウキセタン、Biogen/Idec)である(Wiseman et al (2000) Eur. Jour. Nucl. Med. 27(7):766-77; Wiseman et al (2002) Blood 99(12):4336-42; Witzig et al (2002) J. Clin. Oncol. 20(10):2453-63; Witzig et al (2002) J. Clin. Oncol. 20(15):3262-69)。

0132

さらに、2000年に、huCD33抗体とカリチアマイシンが連結した抗体薬物結合体であるMYLOTARG(商標)(ゲムツズマブオゾガマイシン、Wyeth Pharmaceuticals)が、注射による急性骨髄性白血病処置のために認可された(Drugs of the Future (2000) 25(7):686;米国特許第4970198号;同第5079233号;同第5585089号;同第5606040号;同第5693762号;同第5739116号;同第5767285号;同第5773001号)。

0133

さらに、CanAgを発現する癌、例えば、結腸癌、膵臓癌、胃癌、およびその他の癌を処置するために、huC242抗体がジスルフィドリンカーSPPを介してマイタンシノイド薬物部分、DM1に連結している抗体薬物結合体であるカンツズマブメルタンシン(Cantuzumab mertansine)(Immunogen, Inc.)が第II相臨床試験に進んでいる。

0134

さらに、前立腺腫瘍の有望な処置のために、抗前立腺特異的膜抗原(PSMA)モノクローナル抗体とマイタンシノイド薬物部分、DM1が連結している抗体薬物結合体であるMLN-2704(Millennium Pharm., BZL Biologics, Immunogen Inc.)が開発中である。

0135

最後に、ドラスタチンの合成類似体である、アウリスタチンペプチド、アウリスタチンE(AE)、およびモノメチルアウリスタチン(MMAE)が、キメラモノクローナル抗体cBR96(癌腫上にあるLewis Yに特異的)およびcAC10(血液悪性腫瘍上にあるCD30に特異的)と結合体化され(Doronina et al (2003) Nature Biotechnology 21(7):778-784)、治療開発中である。

0136

さらに、ADCの作製において有用な化学療法剤が本明細書に記載されている。使用することができる、酵素活性を有する毒素およびその断片には、ジフテリアA鎖、ジフテリア毒素の非結合活性断片エキソトキシンA鎖(緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)に由来する)、リシンA鎖、アブリンA鎖、モデシン(modeccin)A鎖、α-サルシン(sarcin)、シナアブラギリ(Aleurites fordii)タンパク質、ジアンチン(dianthin)タンパク質、アメリカヤマゴボウ(Phytolaca americana)タンパク質(PAPI、PAPII、およびPAP-S)、ニガウリ(momordica charantia)阻害剤、クルシン、クロチン、サボンソウ(sapaonaria officinalis)阻害剤、ゲロニン、ミトゲリン(mitogellin)、レストリクトシン(restrictocin)、フェノマイシン(phenomycin)、およびエノマイシン(enomycin)、ならびにトリコテセンが含まれる。例えば、1993年10月28日に公開されたWO93/21232を参照されたい。放射性結合体化抗体を作製するために、様々な放射性核種を利用することができる。例には、212Bi、131I、131In、90Y、および186Reが含まれる。抗体および細胞傷害剤の結合体は、様々な二官能性タンパク質カップリング剤、例えば、N-スクシンイミジル-3-(2-ピリジルジチオール)プロピオネート(SPDP)、イミノチオラン(IT)、イミドエステルの二官能性誘導体(例えば、ジメチルアジピミデートHCl)、活性エステル(例えば、スベリン酸ジスクシンイミジル)、アルデヒド(例えば、グルタルアルデヒド)、bis-アジド化合物(例えば、bis(p-アジドベンゾイル)ヘキサンジアミン)、bis-ジアゾニウム誘導体(例えば、bis-(p-ジアゾニウンベゾイル)-エチレンジアミン)、ジイソシアネート(例えば、トルエン2,6-ジイソシアネート)、およびbis-活性フッ素化合物(例えば、1,5-ジフルオロ-2,4-ジニトロベンゼン)を用いて作られる。例えば、リシン免疫毒素は、Vitetta et al (1987) Science, 238:1098に記載のように調製することができる。炭素-14標識1-イソチオシアナトベンジル-3-メチルジエチレントリアミンペンタ酢酸(MX-DTPA)は、放射性ヌクレオチド(radionucleotide)を抗体に結合体化するための例示的なキレート剤である(WO94/11026)。

0137

抗体と、1つまたは複数の低分子毒素、例えば、カリチアマイシン、マイタンシノイド、ドラスタチン、アウリスタチン、トリコテセン、およびCC1065、ならびに毒素活性を有するこれらの毒素の誘導体との結合体も本明細書において意図される。

0138

III(A).マイタンシノイド
マイタンシノイド薬物部分として使用するのに適したマイタンシン化合物は当技術分野において周知であり、公知の方法に従って天然源から単離することができ、または遺伝子工学法を用いて作製することができる(Yu et al (2002) PNAS 99:7968-7973を参照されたい)。または、公知の方法に従って、マイタンシノールおよびマイタンシノール類似体を合成により調製することができる。

0139

例示的なマイタンシノイド薬物部分には、修飾された芳香環を有するもの、例えば、C-19-デクロロ(US4256746)(アンサマイトシン(ansamytocin)P2の水素化アルミニウムリチウム還元によって調製);C-20-ヒドロキシ(またはC-20-デメチル)+/-C-19-デクロロ(米国特許第4,361,650号および同第4,307,016号)(ストレプトマイセス属(Streptomyces)もしくは放線菌属(Actinomyces)を用いた脱メチル、またはLAHを用いた脱塩素によって調製);ならびにC-20-デメトキシ、C-20-アシルオキシ(-OCOR)、+/-デクロロ(米国特許第4,294,757号)(塩化アシルを用いたアシル化によって調製)、ならびに他の位置に修飾を有するものが含まれる。

0140

例示的なマイタンシノイド薬物部分には、修飾を有するもの、例えば、C-9-SH(US4,424,219)(マイタンシノールとH2SまたはP2S5との反応によって調製);C-14-アルコキシメチル(デメトキシ/CH2OR)(US4331598);C-14-ヒドロキシメチルまたはアシルオキシメチル(CH2OHまたはCH2OAc)(US4450254)(Nocardiaから調製);C-15-ヒドロキシ/アシルオキシ(US4,364,866)(ストレプトマイセス属によるマイタンシノール変換によって調製);C-15-メトキシ(米国特許第4,313,946号および同第4,315,929号)(トレウィア・ヌドルフローラ(Trewia nudlflora)から単離);C-18-N-デメチル(米国特許第4,362,663号および同第4,322,348号)(ストレプトマイセス属によるマイタンシノールの脱メチルによって調製);ならびに4,5-デオキシ(US4,371,533)(マイタンシノールの三塩化チタン/LAH還元によって調製)も含まれる。

0141

マイタンシノイドを含有するADC、これを作る方法、およびこの治療上の使用は、例えば、米国特許第5,208,020号;同第5,416,064号;同第6,441,163および欧州特許第EP0425235 B1号に開示されている。これらの開示は参照により本明細書にはっきりと組み入れられる。Liu et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 93:8618-8623 (1996)は、DM1と命名されたマイタンシノイドと、ヒト結腸直腸癌に対するモノクローナル抗体C242が連結したADCについて説明した。この結合体は、結腸癌培養細胞に対して高度に細胞傷害性であることが見出され、インビボ腫瘍増殖アッセイにおいて抗腫瘍活性を示した。Chari et al., Cancer Research 52:127-131 (1992)は、ジスルフィドリンカーを介して、マイタンシノイドが、ヒト結腸癌細胞株上にある抗原に結合するマウス抗体A7、またはHER-2/neu癌遺伝子に結合する別のマウスモノクローナル抗体TA.1と結合体化しているADCについて述べている。細胞1個につき3x105個のHER-2表面抗原を発現するヒト乳癌細胞SK-BR-3に対して、TA.1-マイタンノイド(maytansonoid)結合体の細胞傷害性がインビトロで試験された。この薬物結合体は、遊離マイタンシノイド薬物とほぼ同じ程度の細胞傷害性を実現した。抗体分子1個あたりのマイタンシノイド分子の数を増やすことによって細胞傷害性を高めることができた。マウスにおけるA7-マイタンシノイド結合体の全身細胞傷害性は低かった。

0142

III(B).アウリスタチンおよびドラスタチン
一部の態様において、ADCは、ドラスタチンまたはドラスタチンのペプチド類似体および誘導体であるアウリスタチン(米国特許第5,635,483号;同第5,780,588号)と結合体化した本発明の抗体を含む。ドラスタチンおよびアウリスタチンは、微小管動態GTP加水分解、ならびに核分裂および細胞分裂を妨害することが示されており(Woyke et al (2001) Antimicrob. Agents and Chemother. 45(12):3580-3584)、抗癌活性(US5,663,149) および抗真菌活性(Pettit et al (1998) Antimicrob. Agents Chemother.42:2961-2965)を有する。ドラスタチンまたはアウリスタチン薬物部分は、ペプチド薬物部分のN(アミノ)末端またはC(カルボキシル)末端を介して抗体に取り付けることができる(WO02/088172)。

0143

例示的なアウリスタチン態様には、2004年5月28日に発表されたSenter et al., Proceedings of the American Association for Cancer Research, Volume 45, Abstract Number 623に開示され、米国特許出願公開第2005/0238649号において説明された、N末端結合モノメチルアウリスタチン薬物部分DEおよびDFが含まれる。これらの開示は、その全体が参照によりはっきりと組み入れられる。

0144

例示的なアウリスタチン態様はMMAEである(式中、波線は、抗体薬物結合体のリンカー(L)との共有結合を示す)。

0145

別の例示的なアウリスタチン態様はMMAFである。式中、波線は、抗体薬物結合体のリンカー(L)との共有結合を示す(US2005/0238649)。

0146

MMAEまたはMMAFおよび様々なリンカー成分(本明細書においてさらに説明される)を含むさらなる例示的な態様は、以下の構造および略語を有する(Abは抗体を意味し、Sは抗体の硫黄であり、pは1〜約8である)。

0147

典型的には、ペプチドをベースとする薬物部分は、2個以上のアミノ酸および/またはペプチド断片の間でペプチド結合を形成することによって調製することができる。このようなペプチド結合は、例えば、ペプチド化学分野において周知の液相合成法(E. Schroder and K. Lubke, 「The Peptides」, volume 1, pp 76-136, 1965, Academic Pressを参照されたい)に従って調製することができる。アウリスタチン/ドラスタチン薬物部分は、US5635483;US5780588; Pettit et al (1989) J. Am. Chem. Soc. 111:5463-5465; Pettit et al (1998) Anti-Cancer Drug Design 13:243-277; Pettit, G.R., et al. Synthesis, 1996, 719-725; Pettit et al (1996) J. Chem. Soc. Perkin Trans. 15:859-863;およびDoronina (2003) Nat Biotechnol 21(7):778-784の方法に従って調製されてもよい。

0148

III(C).カリチアマイシン
他の態様において、ADCは、1個または複数のカリチアマイシン分子と結合体化した本発明の抗体を含む。カリチアマイシン系抗生物質は、pM未満の濃度で二本鎖DNAを切断することができる。カリチアマイシン系の結合体の調製については、米国特許第5,712,374号、同第5,714,586号、同第5,739,116号、同第5,767,285号、同第5,770,701号、同第5,770,710号、同第5,773,001号、同第5,877,296号(全て、American Cyanamid Companyに対する)を参照されたい。使用することができるカリチアマイシンの構造類似体には、γ1I、α2I、α3I、N-アセチル-γ1I、PSAG、およびθI1が含まれるが、これに限定されない(Hinman et al., Cancer Research 53:3336-3342 (1993)、Lode et al., Cancer Research 58:2925-2928 (1998)、およびAmerican Cyanamidに対する前記の米国特許)。抗体を結合体化することができる別の抗腫瘍薬物は、葉酸代謝拮抗剤であるQFAである。カリチアマイシンおよびQFAはいずれも細胞内作用部位を有し、原形質膜を容易に通過しない。従って、抗体を介した内部移行によって、これらの薬剤が細胞に取り込まれると、細胞傷害作用が大幅に高まる。

0149

III(D).他の細胞傷害剤
本発明の抗体と結合体化することができる他の抗癌剤には、BCNU、ストレプトゾイシン(streptozoicin)、ビンクリスチンおよび5-フルオロウラシル、米国特許第5,053,394号、同第5,770,710号に記載のLL-E33288複合体と総称される薬剤ファミリー、ならびにエスペラミシン(米国特許第5,877,296号)が含まれる。

0150

使用することができる、酵素活性を有する毒素およびその断片には、ジフテリアA鎖、ジフテリア毒素の非結合活性断片、エキソトキシンA鎖(緑膿菌に由来する)、リシンA鎖、アブリンA鎖、モデシンA鎖、α-サルシン、シナアブラギリタンパク質、ジアンチンタンパク質、アメリカヤマゴボウタンパク質(PAPI、PAPII、およびPAP-S)、ニガウリ阻害剤、クルシン、クロチン、サボンソウ阻害剤、ゲロニン、ミトゲリン、レストリクトシン、フェノマイシン、およびエノマイシン、ならびにトリコテセンが含まれる。例えば、1993年10月28日に公開されたWO93/21232を参照されたい。

0151

さらに、本発明は、抗体と、核酸分解活性のある化合物(例えば、リボヌクレアーゼまたはDNAエンドヌクレアーゼ、例えば、デオキシリボヌクレアーゼ;DNアーゼ)との間に形成されたADCを意図する。

0152

腫瘍を選択的に破壊するために、抗体は高放射性原子を含んでもよい。放射性結合体化抗体を作製するために、様々な放射性同位体を利用することができる。例には、At211、I131、I125、Y90、Re186、Re188、Sm153、Bi212、P32、Pb212、およびLuの放射性同位体が含まれる。結合体が検出のために用いられる場合、シンチグラフィー研究用の放射性原子、例えば、tc99mもしくはI123、または核磁気共鳴(NMR)イメージング(核磁気共鳴画像法、mriとも知られる)用のスピン標識、例えば、再度、ヨウ素-123、ヨウ素-131、インジウム-111、フッ素-19、炭素-13、窒素-15、酸素-17、ガドリニウムマンガン、または鉄を含んでもよい。

0153

放射性標識または他の標識を公知のやり方で結合体に組み込むことができる。例えば、水素の代わりに、例えば、フッ素-19を含む適切なアミノ酸前駆体を用いて、ペプチドを生合成してもよく、アミノ酸化学合成によって合成してもよい。ペプチド内のシステイン残基を介して、tc99mまたはI123、Re186、Re188、およびIn111などの標識を取り付けることができる。リジン残基を介してイットリウム-90を取り付けることができるIODOGEN法(Fraker et al (1978) Biochem. Biophys. Res. Commun. 80: 49-57)を用いて、ヨウ素-123を組み込むことができる。「Monoclonal Antibodies in Immunoscintigraphy」(Chatal,CRCPress 1989)は他の方法について詳述している。

0154

IV.)191P4D12に結合する抗体薬物結合体化合物
本発明は、特に、薬物を標的送達するための抗体薬物結合体化合物を提供する。本発明者らは、この抗体薬物結合体化合物が、191P4D12発現細胞に対して強力な細胞傷害活性および/または細胞分裂阻害活性を有することを発見した。この抗体薬物結合体化合物は、少なくとも1つの薬物ユニットと共有結合した抗体ユニットを含む。薬物ユニットは直接、共有結合してもよく、リンカーユニット(LU)を介して共有結合してもよい。

0155

一部の態様において、抗体薬物結合体化合物は、以下の式:
L-(LU-D)P (I)
を有するか、その薬学的に許容される塩または溶媒和化合物であり、
式中、
Lは、抗体ユニット、例えば、本発明の191P4D12 MAbであり、
(LU-D)は、リンカーユニット-薬物ユニット部分であり、式中、
LU-はリンカーユニットであり、
-Dは、標的細胞に対する細胞分裂阻害活性または細胞傷害活性を有する薬物ユニットであり;
pは1〜20の整数である。

0156

一部の態様において、pは、1〜10、1〜9、1〜8、1〜7、1〜6、1〜5、1〜4、1〜3、または1〜2である。一部の態様において、pは、2〜10、2〜9、2〜8、2〜7、2〜6、2〜5、2〜4、または2〜3である。他の態様において、pは、1、2、3、4、5、または6である。一部の態様において、pは2または4である。

0157

一部の態様において、抗体薬物結合体化合物は、以下の式:
L-(Aa-Ww-Yy-D)p (II)
を有するか、その薬学的に許容される塩または溶媒和化合物であり、
式中、
Lは、抗体ユニット、例えば、191P4D12 MAbであり;
-Aa-WW-Yy-はリンカーユニット(LU)であり、式中、
-A-はストレッチャーユニットであり、
aは0または1であり、
それぞれの-W-は独立してアミノ酸ユニットであり、
wは0〜12の整数であり、
-Y-は自己犠牲(self-immolative)スペーサーユニットであり、
yは0、1、または2であり;
-Dは、標的細胞に対して細胞分裂阻害活性または細胞傷害活性を有する薬物ユニットであり;
pは1〜20の整数である。

0158

一部の態様において、aは0または1であり、wは0または1であり、yは0、1、または2である。一部の態様において、aは0または1であり、wは0または1であり、yは0または1である。一部の態様において、pは1〜10、1〜9、1〜8、1〜7、1〜6、1〜5、1〜4、1〜3、または1〜2である。一部の態様において、pは2〜8、2〜7、2〜6、2〜5、2〜4、または2〜3である。他の態様において、pは1、2、3、4、5、または6である。一部の態様において、pは2または4である。一部の態様において、wが0でない場合、yは1または2である。一部の態様において、wが1〜12である場合、yは1または2である。一部の態様において、wは2〜12であり、yは1または2である。一部の態様において、aは1であり、wおよびyは0である。

0159

複数の抗体を含む組成物の場合、抗体1個あたりの薬物分子の数の平均である薬物ローディング(drug loading)はpによって表される。薬物ローディングは、抗体1個あたり1〜20個の薬物(D)でもよい。結合体化反応調製物中の抗体1個あたりの薬物の数の平均は、質量分析、ELISAアッセイ、およびHPLCなどの従来手段によって特徴付けることができる。pに関する抗体薬物結合体の定量分布も求めることができる。場合によっては、他の薬物ローディングを有する抗体薬物結合体からの、pがある特定の値の均一な抗体薬物結合体の分離、精製、および特徴付けは、逆相HPLCまたは電気泳動などの手段によって達成することができる。例示的な態様において、pは2〜8である。

0160

抗体薬物結合体化合物の作製は、当業者に公知の任意の技法によって達成することができる。簡単に述べると、抗体薬物結合体化合物は、抗体ユニットとして191P4D12 MAb、薬物、任意で、薬物と結合剤をつなぐリンカーを含む。好ましい態様において、抗体は、前記のHa22-2(2,4)6.1と命名された抗体の重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む191P4D12 MAbである。より好ましい態様において、抗体は、前記のHa22-2(2,4)6.1と命名された抗体の重鎖および軽鎖を含む191P4D12 MAbである。薬物および/またはリンカーを結合剤に共有結合するために、多くの異なる反応を利用することができる。これは、多くの場合、リジンのアミン基、グルタミン酸およびアスパラギン酸の遊離カルボン酸基、システインのスルフヒドリル基、ならびに芳香族アミノ酸の様々な部分を含む、結合剤、例えば、抗体分子のアミノ酸残基の反応によって達成される。最も一般的に用いられる非特異的な共有結合方法の1つは、化合物のカルボキシ(またはアミノ)基を抗体のアミノ(またはカルボキシ)基に連結するカルボジイミド反応である。さらに、化合物のアミノ基を抗体分子のアミノ基に連結するために、二官能性薬剤、例えば、ジアルデヒドまたはイミドエステルが用いられている。薬物を結合剤に取り付けるためにシッフ塩基反応も用いられる。この方法は、グリコールまたはヒドロキシ基を含有する薬物を過ヨウ素酸酸化してアルデヒドを形成し、次いで、このアルデヒドを結合剤と反応させることを伴う。結合剤のアミノ基を有するシッフ塩基の形成を介して取り付けが行われる。薬物を結合剤に共有結合するために、カップリング剤としてイソチオシアネートも使用することができる。他の技法が当業者に公知であり、本発明の範囲内である。

0161

ある特定の態様では、リンカーの前駆体である中間体を薬物と適切な条件下で反応させる。ある特定の態様では、薬物および/または中間体にある反応基が用いられる。その後に、薬物と中間体とが反応した生成物、すなわち誘導体化薬物を、191P4D12 MAbと適切な条件下で反応させる。

0162

抗体薬物結合体化合物の特定のユニットがそれぞれ本明細書において詳述される。例示的なリンカーユニット、ストレッチャーユニット、アミノ酸ユニット、自己犠牲スペーサーユニット、および薬物ユニットの合成および構造は、米国特許出願公開第2003-0083263号、同第2005-0238649号、および同第2005-0009751号にも記載されている。これらはそれぞれ、その全体が、および全ての目的のために参照により本明細書に組み入れられる。

0163

V.)リンカーユニット
典型的には、抗体薬物結合体化合物は、薬物ユニットと抗体ユニットとの間にリンカーユニットを含む。一部の態様では、細胞内環境においてリンカーが切断されると抗体から薬物ユニットが放出されるように、リンカーは細胞内条件下で切断可能である。さらに他の態様では、リンカーユニットは切断することができず、薬物は、例えば、抗体分解によって放出される。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ