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図面 (20)

課題

複数の自由度で関節運動するように構成された手首関節部を提供すること。

解決手段

外科用器具は、基端及び先端を有するシャフトと、シャフトの先端に結合されるとともに、シャフトの先端に結合された複数の自由度で関節運動するように構成された手関節部とを備えることができる。この外科用器具は、手関節部によって支持されたエンドエフェクタをさらに備えることができ、このエンドエフェクタは、切断要素と、組織把持するとともに電気外科的エネルギーを介して組織を融合するように構成された部とを備える。外科用器具は、遠隔操作ロボット手術システムと共に使用するように構成することができ、このシステムは、外科用器具を作動させるためにインターフェイス接続されるように構成された患者側コンソールと、外科用器具の作動を制御するために外科医からの入力を受信するように構成された外科医側コンソールとを含むことができる。

概要

背景

組織を融合するための、例えばバイポーラエネルギー等のエネルギーの使用が、知られている。簡単に言えば、2つ以上の組織(例えば、組織束)が、2つの電極同士の間で把持され且つ組織を互いに融合させるために、電気外科的エネルギーを、電極間を通過させる。そのような組織の例は、血管の対向壁を含む。このように、血管が融合して閉じられ、その融合領域において血管のシールがもたらされる。この動作を実施する外科用器具は、多くの場合、シール留め器具(例えば、「血管シーラー」)と呼ばれる。このような外科用器具は、例えば、冷温切断、組織の切開、組織束の一般的な凝固(例えば、シール留め以外の)、及び組織マニピュレーション後退のために使用することもできる。

例えば、血管等の組織が、一旦、互いに融合されると、この融合領域は、いかなる出血も生じさせることなく安全に切断することができる。利便性切断精度との両方のために、組織切断及び融合の使用を統合するエンドエフェクタを利用する外科用器具の開発が行われてきた。

低侵襲性手術(例えば、腹腔鏡胸腔鏡等)の利点が、知られている。このような外科用器具は、典型的には、開口部(例えば、体壁の切開部、自然開口部)を通じて挿入されて、手術部位に到達するような長いシャフトの先端に取り付けられた手術用エンドエフェクタを有している。いくつかのケースでは、外科用器具は、カニューレを通過することができ、内視鏡は、手術部位の画像を提供するために使用することができる。いくつかのケースでは、手関節運動機構は、エンドエフェクタを支持するとともにシャフトの長手方向軸線に関してその向きを変化させるために、器具の先端に取り付けることができる。なお、シャフトと、手関節部と、エンドエフェクタとからなる外径を最小限に抑えることによって、低侵襲性手術中に患者外傷を低減させることが望ましいことが理解される。

一体化された組織融合及び切断用エンドエフェクタを提供するような既存の低侵襲性外科用器具の欠点は、エンドエフェクタが単一の自由度(DOF)のみでシャフトに対して関節運動できる手関節運動機構(例えば、シャフトに関して直交する「ピッチ」又は「ヨー」の方向を任意に規定する)ということであるが、他のDOFの動き、例えばロール、把持、平行移動(例えば、部に沿った切断ナイフの移動)等が存在することを考慮しなければならない。この単一の関節運動DOFによる制限は、典型的には鋭利刃先を含む先端を有する細長い、実質的に平坦金属バンド(band)又はリボン構造である切断ナイフの構成によるものである。このような平面構造は、構造体が位置する平面の周りに前後に屈曲することができるが、直交する面内(すなわち、構造体の面内)で屈曲することができない。平面切断ナイフ構造が、切断ナイフを駆動させるために手関節機構を通過するので、手関節機構は、単一の関節DOF運動のみが発生する構成に限定される、すなわち、平面切断ナイフの平面の周りに限定される;手関節機構は、平面切断ナイフ構造の面内で関節運動するように構成されていない。平面バンド又はリボン構造を有する切断ナイフは、ロール中にエンドエフェクタの種々の要素同士の間で実質的に同心となる位置決めを維持するために、様々な結合構造を必要とするような外科用器具のロールDOFにさらに影響を与えることがある。

シールするために血管等の組織で十分な把持圧力を達成することは、例えばロールDOFや関節運動DOF等の様々な他の例のDOF運動を達成することと組み合わせられる場合は特に、そのような器具においてさらに課題となる。また、十分な把持圧力を達成することによって、全体的な器具のサイズを小さくしようとする試みが行われる場合に、課題を提起することになる。

低侵襲性外科用器具の別のタイプは、ステープル留め器具である。このようなステープル留め器具は、いくつかのステープル列を用いて組織を確実にステープル留めし、且つこれらの器具は、それらステープル列の間で切断ナイフを駆動させるために、一体化した切断機構も使用している。組織切断機構を有する低侵襲性ステープル留め器具は、2つのDOF手関節運動機構に取り付けられた一体化されたステープル留め及び切断用エンドエフェクタを伴って開発されており、それによって、エンドエフェクタの向きを、「ピッチ」と「ヨー」との両方で変化させることができる。例えば、特許文献1(2010年11月12日に出願;独立して回転する部材内での平列ドライブシャフト用のモータインターフェイスを開示する)、特許文献2(2010年11月12日に出願;リンク接続された張力部材による手関節運動を開示する)、特許文献3(2010年11月12日に出願;ダブルユニバーサルジョイントを開示する)、及び特許文献4(2010年11月12日に出願;2つの自由度を有する手関節部の手術用ツールを開示する)を参照されたい。しかし、2つのDOF手関節運動機構を有するそのような器具は、典型的に、他の多くの低侵襲性外科用器具よりも大きい手関節部やエンドエフェクタ(すなわち、ステープラ)の外径を有している。一例では、例えば、2つのDOF手関節運動ステープラは、約13mmの外径を有する。一例では、ステープル留め装置は、その構造が、ステープル留め器具と同様の外径を有するので、組織融合とシール機能とを実行するために変更される。例えば、特許文献5(2010年7月22日に出願)を参照されたい。対照的に、例えば、カリフォルニアサニベールの”Intuitive Surgical, Inc.”により市販されているロボット手術システムと共に使用されるような他の低侵襲性外科用器具は、手関節部及び/又はエンドエフェクタの外径が(例えば、エンドエフェクタの顎部の閉じた位置において)約5mmから約8mmの範囲の外径を有している。

概要

複数の自由度で関節運動するように構成された手首関節部を提供すること。外科用器具は、基端及び先端を有するシャフトと、シャフトの先端に結合されるとともに、シャフトの先端に結合された複数の自由度で関節運動するように構成された手関節部とを備えることができる。この外科用器具は、手関節部によって支持されたエンドエフェクタをさらに備えることができ、このエンドエフェクタは、切断要素と、組織を把持するとともに電気外科的エネルギーを介して組織を融合するように構成された顎部とを備える。外科用器具は、遠隔操作ロボット手術システムと共に使用するように構成することができ、このシステムは、外科用器具を作動させるためにインターフェイス接続されるように構成された患者側コンソールと、外科用器具の作動を制御するために外科医からの入力を受信するように構成された外科医側コンソールとを含むことができる。

目的

いくつかのケースでは、外科用器具は、カニューレを通過することができ、内視鏡は、手術部位の画像を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

外科用器具であって、当該外科用器具は:基端及び先端を有するシャフトであって、長手方向軸線が、前記基端と前記先端との間に規定される、シャフトと;該シャフトの前記先端に結合される手首関節部であって、複数の自由度で関節運動するように構成された手首関節部と;該手首関節部によって支持されたエンドエフェクタであって、該エンドエフェクタは、切断要素及び、組織把持するとともに組織を融合するように構成された部を有しており、前記切断要素は、前記顎部の長手方向に沿って平行移動するように構成される、エンドエフェクタと;前記手首関節部を貫通して延びており且つ前記切断要素に結合される切断要素の駆動部品であって、前記切断要素は、前記切断要素の駆動部品が、前記シャフトの前記長手方向軸線に沿って平行移動することに応じて、前記顎部の前記長手方向に沿って平行移動するように構成される、切断要素の駆動部品と、を備える、外科用器具。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
本願は、2011年2月18日に出願された米国仮特許出願第61/444,400号明細書、及び2011年5月31日に出願された米国仮特許出願第61/491,719号明細書について優先権を主張するものであり、両文献とも、その全体が参照として本明細書に組み込まれる。

0002

本開示の態様は、低侵襲性であり、組織を融合するためにエネルギーを使用する単一のデバイスと、融合した組織を切断する構成要素とに一体化された外科用器具に関連している。より具体的には、本開示の態様は、組織を切断及び融合するように構成された外科用器具のエンドエフェクタを支持するような手関節運動機構を有する装置に関するものである。

背景技術

0003

組織を融合するための、例えばバイポーラエネルギー等のエネルギーの使用が、知られている。簡単に言えば、2つ以上の組織(例えば、組織束)が、2つの電極同士の間で把持され且つ組織を互いに融合させるために、電気外科的エネルギーを、電極間を通過させる。そのような組織の例は、血管の対向壁を含む。このように、血管が融合して閉じられ、その融合領域において血管のシールがもたらされる。この動作を実施する外科用器具は、多くの場合、シール留め器具(例えば、「血管シーラー」)と呼ばれる。このような外科用器具は、例えば、冷温切断、組織の切開、組織束の一般的な凝固(例えば、シール留め以外の)、及び組織マニピュレーション後退のために使用することもできる。

0004

例えば、血管等の組織が、一旦、互いに融合されると、この融合領域は、いかなる出血も生じさせることなく安全に切断することができる。利便性切断精度との両方のために、組織切断及び融合の使用を統合するエンドエフェクタを利用する外科用器具の開発が行われてきた。

0005

低侵襲性手術(例えば、腹腔鏡胸腔鏡等)の利点が、知られている。このような外科用器具は、典型的には、開口部(例えば、体壁の切開部、自然開口部)を通じて挿入されて、手術部位に到達するような長いシャフトの先端に取り付けられた手術用エンドエフェクタを有している。いくつかのケースでは、外科用器具は、カニューレを通過することができ、内視鏡は、手術部位の画像を提供するために使用することができる。いくつかのケースでは、手関節運動機構は、エンドエフェクタを支持するとともにシャフトの長手方向軸線に関してその向きを変化させるために、器具の先端に取り付けることができる。なお、シャフトと、手関節部と、エンドエフェクタとからなる外径を最小限に抑えることによって、低侵襲性手術中に患者外傷を低減させることが望ましいことが理解される。

0006

一体化された組織融合及び切断用エンドエフェクタを提供するような既存の低侵襲性外科用器具の欠点は、エンドエフェクタが単一の自由度(DOF)のみでシャフトに対して関節運動できる手関節運動機構(例えば、シャフトに関して直交する「ピッチ」又は「ヨー」の方向を任意に規定する)ということであるが、他のDOFの動き、例えばロール、把持、平行移動(例えば、部に沿った切断ナイフの移動)等が存在することを考慮しなければならない。この単一の関節運動DOFによる制限は、典型的には鋭利刃先を含む先端を有する細長い、実質的に平坦金属バンド(band)又はリボン構造である切断ナイフの構成によるものである。このような平面構造は、構造体が位置する平面の周りに前後に屈曲することができるが、直交する面内(すなわち、構造体の面内)で屈曲することができない。平面切断ナイフ構造が、切断ナイフを駆動させるために手関節機構を通過するので、手関節機構は、単一の関節DOF運動のみが発生する構成に限定される、すなわち、平面切断ナイフの平面の周りに限定される;手関節機構は、平面切断ナイフ構造の面内で関節運動するように構成されていない。平面バンド又はリボン構造を有する切断ナイフは、ロール中にエンドエフェクタの種々の要素同士の間で実質的に同心となる位置決めを維持するために、様々な結合構造を必要とするような外科用器具のロールDOFにさらに影響を与えることがある。

0007

シールするために血管等の組織で十分な把持圧力を達成することは、例えばロールDOFや関節運動DOF等の様々な他の例のDOF運動を達成することと組み合わせられる場合は特に、そのような器具においてさらに課題となる。また、十分な把持圧力を達成することによって、全体的な器具のサイズを小さくしようとする試みが行われる場合に、課題を提起することになる。

0008

低侵襲性外科用器具の別のタイプは、ステープル留め器具である。このようなステープル留め器具は、いくつかのステープル列を用いて組織を確実にステープル留めし、且つこれらの器具は、それらステープル列の間で切断ナイフを駆動させるために、一体化した切断機構も使用している。組織切断機構を有する低侵襲性ステープル留め器具は、2つのDOF手関節運動機構に取り付けられた一体化されたステープル留め及び切断用エンドエフェクタを伴って開発されており、それによって、エンドエフェクタの向きを、「ピッチ」と「ヨー」との両方で変化させることができる。例えば、特許文献1(2010年11月12日に出願;独立して回転する部材内での平列ドライブシャフト用のモータインターフェイスを開示する)、特許文献2(2010年11月12日に出願;リンク接続された張力部材による手関節運動を開示する)、特許文献3(2010年11月12日に出願;ダブルユニバーサルジョイントを開示する)、及び特許文献4(2010年11月12日に出願;2つの自由度を有する手関節部の手術用ツールを開示する)を参照されたい。しかし、2つのDOF手関節運動機構を有するそのような器具は、典型的に、他の多くの低侵襲性外科用器具よりも大きい手関節部やエンドエフェクタ(すなわち、ステープラ)の外径を有している。一例では、例えば、2つのDOF手関節運動ステープラは、約13mmの外径を有する。一例では、ステープル留め装置は、その構造が、ステープル留め器具と同様の外径を有するので、組織融合とシール機能とを実行するために変更される。例えば、特許文献5(2010年7月22日に出願)を参照されたい。対照的に、例えば、カリフォルニアサニベールの”Intuitive Surgical, Inc.”により市販されているロボット手術システムと共に使用されるような他の低侵襲性外科用器具は、手関節部及び/又はエンドエフェクタの外径が(例えば、エンドエフェクタの顎部の閉じた位置において)約5mmから約8mmの範囲の外径を有している。

先行技術

0009

米国特許出願第12/945,461号明細書
米国特許出願第12/945,730号明細書
米国特許出願第12/945,740号明細書
米国特許出願第12/945,748号明細書
米国特許出願公開第2010/0292691 A1号明細書

発明が解決しようとする課題

0010

業者は、所望の機能、特徴、及び性能を維持しつつ、外科用器具の全体のサイズを縮小させることは、多くの場合に、単に公知の構成要素の大きさを縮小させるケースに該当しないことを理解するであろう。例えば、約2mmから約3mmだけ器具の外径を減少させるような、さらに小さなサイズに縮小させつつ設計要件を維持することは、材料特性、構成要素の加工限界可動パーツ間の摩擦の導入、構成要素のサイズが減少したときのその構成要素の強度の制限、高い力の要求を維持しつつより小さい機構の全体的なデザイン、及び操作上の他の影響による困難な課題を含む可能性がある。従って、非常に所望されているが、一体化された組織融合及び切断機能、2つのDOF手関節運動機構、及び他の一般的に使用される低侵襲性外科用器具のオーダーの外径を有する低侵襲性外科用器具は、利用可能でなかった。また、ロボット手術システムとインターフェイス接続されるとともにこのロボット手術システムによって制御することができるような外科用器具が、所望されている。

課題を解決するための手段

0011

本教示によって、上述した問題の1つ以上が解決され、及び/又は上述した所望される特徴のうちの1つ以上を実証すことができる。他の特徴及び/又は利点は、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。

0012

様々な例示的な実施形態に従って、本教示は、外科用器具を企図しており、この外科用器具は、基端及び先端を有するシャフトと、このシャフトの先端に結合されるとともに、複数の自由度で関節運動するように構成された手関節部とを備える。外科用器具は、手関節部によって支持されたエンドエフェクタをさらに備えており、ここで、エンドエフェクタは、切断要素と、組織を把持するとともに例えば電気外科的エネルギーを介して組織を融合するように構成された顎部とを備える。外科用器具は、遠隔操作ロボット手術システムと共に使用するように構成することができ、このシステムは、外科用器具とインターフェイス接続されるとともにこの外科用器具を作動するように構成された患者側コンソールと、外科医からの入力を受信して外科用器具の作動を制御するように構成された外科医側コンソールとを備える。

0013

様々な例示的な実施形態に従って、本教示は、外科用器具を作動させる方法を企図しており、この方法は、ピッチとヨーの少なくとも一方において外科用器具の複数の自由度を有する手関節運動部を関節運動させるために、外科用器具の基端部分に配置された伝達機構において少なくとも1つの第1の入力を受け取るステップと、第1の入力に応答して、手関節部を関節運動させるために、伝達機構を介して1つ以上の力を伝達するステップとを含む。この方法はさらに、手関節部によって支持されたエンドエフェクタの顎部を開くために、伝達機構において第2の入力を受け取るステップと、顎部を開くために、伝達機構を介してトルクをトルク駆動部品に伝達するステップとを含む。この方法は、エンドエフェクタの顎部を閉じるために、伝達機構において第3の入力を受け取るステップと、顎部を閉じて顎部同士の間で組織を把持するために、伝達機構を介してトルクをトルク駆動部品に伝達するステップとをさらに含む。さらに、この方法は、組織を融合するために、顎部に電気外科的エネルギーを伝達するステップと、エンドエフェクタの切断要素を平行移動させるために、伝達機構において第4の入力を受け取るステップと、エンドエフェクタに対して切断要素を平行移動させるために、伝達機構を介して切断要素の駆動部品に力を伝達するステップとを含む。

0014

本教示のさらなる目的及び利点は、以下の詳細な説明において一部について説明され、一部について、詳細な説明から明らかとなり、すなわち本願の開示及び/又は特許請求を実施することによって知得することができる。本発明のこれらの目的及び利点の少なくともいくつかは、添付の特許請求の範囲において特に指摘される要素及び組み合わせにより実現され達成されるであろう。

0015

前述した概要及び以下の詳細な説明の両方は、例示的且つ説明的なものであり、本願の開示及び均等物を含む範囲の全容に権利が及ぶ特許請求の範囲を限定するものではないことを理解されたい。

図面の簡単な説明

0016

本開示の例示的な実施形態に従った、低侵襲性外科用器具の概略的な斜視図である。
例示的な実施形態に従った、図1の外科用器具のシャフトと手関節部との部分縦断面図である。
図2Aの矢視2B−2Bから視た器具シャフト横断面図である。
例示的な実施形態に従った、図1の外科用器具のエンドエフェクタと、手関節部と、シャフトの一部との詳細な斜視図である。
例示的な実施形態に従った、図1のエンドエフェクタと、手関節部と、シャフトの一部との、部分的に切取られた部分分解斜視図である。
例示的な実施形態に従った、図1のエンドエフェクタと、手関節部と、シャフトの一部との、部分的に透過された部分分解斜視図である。
例示的な実施形態に従った、手関節用の駆動の部分斜視図である。
例示的な実施形態に従った、把持駆動ナットの斜視図である。
図7Aの矢視7B−7Bから視た把持駆動ナットの断面図である。
例示的な実施形態に従った、トルクチューブの例示的な実施形態の部分側面図である。
図8Aの矢視8B−8Bから視たトルクチューブの断面図である。
例示的な実施形態に従った、顎部アセンブリの分解図である。
例示的な実施形態に従った、切断要素と切断用駆動部品との分離された、部分側面図である。
例示的な実施形態に従った、図3〜5のエンドエフェクタの顎部と切断要素との底部の分離された、部分斜視図である。
本開示の様々な例示的な実施形態に従った、外科用器具を使用することができる例示的なロボット手術システムの概略斜視図である。
本開示の様々な例示的な実施形態に従った、外科用器具を使用することができる例示的なロボット手術システムの概略図である。
本開示の様々な例示的な実施形態に従った、融合及び切断用外科用器具を作動させるための例示的な方法を示すフロー図である。
例示的な実施形態に従った、図1の外科用器具のラベル付けされた対応する部分の詳細図である。
例示的な実施形態に従った、図1の外科用器具のラベル付けされた対応する部分の詳細図である。
例示的な実施形態に従った、図2Aアダプター構造とシールとの断面図である。
例示的な実施形態に従った、開いた位置の顎部が示されており、スペーサを有した顎部の分離された、斜視図である。
例示的な実施形態に従った、融合及び切断用外科用器具のエンドエフェクタと、手関節部と、シャフトの一部との、部分切断斜視図である。
例示的な実施形態に従った、ケーブル配線プラグの斜視図である。
図17クレビスにおけるチャネルの例示的な実施形態の断面図である。

実施例

0017

本開示は、以下の詳細な説明と、添付の図面とのどちらか一方又は一緒に参照することにより理解することができる。図面は、本開示のさらなる理解を提供するために含められ、且つ本明細書に組み込まれるとともに、本明細書の一部を構成する。図面は、本教示の1つ以上の例示的な実施形態を示しており、詳細な説明と共に一定の原理及び操作を説明する役割を果たす。

0018

この詳細な説明と例示的な実施形態を示す添付図面とは、本開示の範囲を規定する特許請求の範囲を限定するものとして解釈すべきではない。様々な、機械的な、配置的な、構造的な、電気的な、及び動作的な変更が、この詳細な説明と均等物を含む特許請求の範囲に記載の本発明との範囲から逸脱することなく実施され得る。いくつかの例において、周知の構造及び技術は、本開示を不明瞭にしないために詳細に示されておらず又は説明されていない。複数の図面において同様の参照符号は、同一又は類似の要素を表す。さらに、一実施形態に関連して詳細に説明される要素とそれに関連する特徴は、可能なときは、それらは特に図示又は説明されない他の実施形態に含まれ得る。例えば、ある要素が、1つの実施形態に関連して詳細に説明されており、且つ第2の実施形態に関連して説明されていない場合に、その要素は、それにもかかわらず、第2の実施形態に含まれるように特許請求の範囲に含められてもよい。

0019

本明細書及び添付の特許請求の範囲の目的について、特に断らない限り、数量、パーセンテージ、又は比率、及び明細書並びに特許請求の範囲において使用される他の数値を表すすべての数は、それらの数値が未だ変更されていない限度において、用語「約」によって、全ての場合において変更され得ると理解されるべきである。従って、それに反する指示がない限り、以下の明細書及び添付の特許請求の範囲に記載された数値パラメータは、本発明によって取得しようとする所望の特性に依存して変化し得る近似値である。少なくとも、特許請求の範囲に対する均等論の適用を制限しない企図として、各数値パラメータは、少なくとも報告された有効数字の数として及び通常の四捨五入手法を適用された数として解釈されるべきである。

0020

本発明の広い範囲を示す数値範囲及びパラメータが、近似値であるにもかかわらず、具体的な実施例において示される数値は、可能な限り正確に報告されている。しかしながら、任意の数値は、それぞれの試験測定に見られる標準偏差由来する特定の誤差を必然的に含んでいる。また、本明細書に開示される全ての範囲は、その中に包含されるあらゆる部分範囲を包含すると理解されるべきである。

0021

なお、本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用されるように、単数形、「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」と、任意の単語の単数形の使用とが、1つの指示対象に明示的に且つ明確に限定されない限り、複数の指示対象を含むことに留意されたい。本明細書で使用されるように、用語「含む、有する、備える(include)」及びその文法上の活用形は、非限定的であることが意図されており、それによって、リスト内の項目の列挙は、そのリスト項目置換又は追加することができる他の同様な項目を排除していない。

0022

様々な例示的な実施形態に従って、本開示は、外科用器具を企図しており、この外科用器具は、シャフトと、ピッチ及びヨー方向の両方で並びにこれらの組合された方向に関節運動可能な手関節部と、把持、融合、及び切断処置を実施するように動作可能な構成要素を含むエンドエフェクタとを備えている。本開示は、組織(例えば、血管)融合を達成するために望ましい十分な把持力(把持された組織上への圧力を含む)と、関節運動及び器具のロールDOF運動の比較的広い範囲に亘る十分な切断力との両方を提供することができるような外科用器具を企図している。さらに、様々な例示的な実施形態において、本開示は、低侵襲性であり且つコンパクトな設計を提供するような外科用器具を企図しており、この外科用器具は、シャフトと、手関節部と、エンドエフェクタとからなる全体的な外径を有しており、その外径は、他の低侵襲性外科用器具に比べて比較的小さいものであり、この外科用器具は、例えば様々なステープル留め器具等の多目的エンドエフェクタと組み合わせられる手関節運動構造を使用する。

0023

本開示の種々の例示的な実施形態は、従って、一体化された組織融合及び切断用エンドエフェクタを提供し、このエンドエフェクタの向きは、デカルトのピッチ、ヨー、ロールDOFで独立して制御可能である。また、手関節部が、器具のシャフトの長手方向軸線に対してピッチ及び/又はヨーで関節運動される場合、及び/又は器具シャフトとエンドエフェクタとが、ロール運動されている(すなわち、シャフトの長手方向軸線の周りに回転される)場合であっても、切断要素は、エンドエフェクタの顎部の長手方向に実質的に沿ってエンドエフェクタに対する運動について平行移動DOFで独立して制御することができる。

0024

図1を参照すると、本開示の例示的な実施形態に従って、低侵襲性外科用器具100の概略図が示されており、且つ様々な構成要素が詳細に示されている。図1は、低侵襲性外科用器具100の斜視図であり、図14A図14Bは、図1のラベル付けされた対応する部分の例示的な実施形態の詳細図を示す。「基端」及び「先端」の方向は、図1に示される方向を規定するように本明細書で使用され、ここで、先端は、一般的に、例えば外科的処置を行う際に、器具100の意図された操作上の使用において、運動アームに沿ったさらなる方向であるか、又は手術作業部位に最も近い箇所である。図1に示されるように、器具100は、一般に、力/トルク駆動伝達機構1と、この伝達機構1に取り付けられた器具シャフト2と、器具100の先端に配置された一体化された把持、融合、及び切断用エンドエフェクタ3と、シャフト2及びエンドエフェクタ3の間のシャフト2の先端に配置される手関節運動部4とを備える。様々な例示的な実施形態において、エンドエフェクタ3の先端から伝達機構1の基端までの器具100の全長は、約53.34cm(21 inches)から約63.5cm(25 inches)の範囲である。

0025

例示的な実施形態において、器具100は、低侵襲性手術ロボットシステムに取り付けられるとともに、この低侵襲性手術ロボットシステムと一緒に使用されように構成されており、例示的な実施形態では、このシステムは、図12A及び図12Bの概略斜視図及び概略図に示されているように、患者側コンソール1000と、外科医側コンソール2000と、電子機器制御コンソール3000とを備えている。なお、図12A及び12B中のシステム構成要素は、特定の位置として示されておらず、必要に応じて、患者側コンソールが、患者に手術を行うために患者に対して配置されることに留意されたい。器具100を利用することが可能な手術用ロボットシステムの非限定的な例示の実施形態は、”Intuitive Surgical, Inc.”により市販されているダビンチ(登録商標)Si(モデルNo.IS3000)である。一般に、外科医側コンソール2000は、把持機構2004や、フットペダル2002等を含むがこれらに限定されない様々な入力デバイスによって外科医からの入力を受け取る。外科医側コンソールは、マスター制御装置として機能することにより、患者側コンソール1000は、外科用器具の所望の動作を実施するためのスレーブとして作用し、それに応じて所望の外科処置を実施する。外科医側コンソール2000は、外科医が手術部位の三次元画像視認することが可能なビューア又はディスプレイ2006を含むこともできる。患者側コンソール1000は、例えば、エンドエフェクタを含む外科用器具(例えば、外科用器具100)と、内視鏡とを含むがこれらに限定されない様々なツールを保持するように構成された複数の関節アーム1002を備える。外科医側コンソール2000のコマンド入力に基づいて、患者側コンソール1000は、外科用器具の伝達機構とインターフェイス接続して、所望の医療処置を行うために、外科用器具を位置決めするとともに作動させることができる。電子機器/制御コンソール3000は、患者側コンソール1000と外科医側コンソール2000とに各種制御信号を送信するとともに、これらのコンソール1000と2000とから各種制御信号を受信して、例えば、外科医側コンソール2000のディスプレイ2006及び/又は電子機器/制御コンソール3000に関連付けられたディスプレイ3006に表示させるために、(例えば、患者側コンソール1000において内視鏡からの)光を送信するとともに画像を処理することができる。当業者は、一般に、このようなロボット制御の手術システムに精通している。

0026

例示的な実施形態において、電子機器/制御コンソール3000は、このコンソール3000において1つ以上の制御装置に一体化された全ての制御機能を有していてもよく、或いは(例えば、図12Bの3080に示されるような)追加の制御装置を、別個ユニットとして提供してもよく、便宜上、電子機器/制御コンソール3000上の(例えば、に)支持されている。このような制御装置は、例示的な実施形態において、例えば図12Bによって示されるように、外科用器具100と直接的な電気/制御通信をすることができる。後者の追加の制御装置は、例えば追加の機能を必要とする外科用器具を制御するために既存の電子機器/制御コンソールを改造するときに、有用である。電子機器/制御コンソール3000は、例示的な実施形態において、外科用器具のエンドエフェクタに送達され得る電気焼灼エネルギー用の別個の制御装置3090を含むこともできる。同様に、様々な例示的な実施形態において、1つ以上の入力機構は、外科医側コンソール2000に一体化することができるが、様々な他の入力機構(例えば、図12Bの要素2090によって示される)は、別個に追加して設けてもよく、システムの使用中に、外科医とアクセスするために提供されているが、必ずしも外科医側コンソール2000に一体化されていない。

0027

伝達機構1が、受け取った作動入力を結果として生じるトルクと力とに伝達して、複数のDOFを有する外科用器具において生じる様々な動作を達成するために、器具シャフト2と、手関節部4と、エンドエフェクタ3と、関連する構成要素とに運動を生じさせる。例えば、伝達機構1は、シャフト2をロールするために入力(例えば、トルク入力)を介して制御され、結果的にエンドエフェクタ3(ロールDOF)が、エンドエフェクタ3(把持又はクランプDOF)の顎部を開閉させ;手関節運動部4(関節運動DOF)が、切断要素を平行移動させる(平行移動DOF)(図1には示されていない)。以下でさらに詳細に説明するように、様々な例示的な実施形態において、手関節部4は、エンドエフェクタ3の「ピッチ」及び「ヨー」運動の両方を提供するために、直交方向に2つのDOFを有する関節運動をするために構成されている(ヨーは、エンドエフェクタの顎部の運動面として任意に規定されており、ピッチはヨーに直交する)。

0028

図14Bの例示的な実施形態に示されているように、図1の伝達機構1として使用することができる伝達機構141の例示的な実施形態の下側が示されており、この伝達機構141は、以下でより詳細に説明するように、外科用器具1の各種動作を駆動させるための入力を受け取るために、図12A及び12Bの患者側制御コンソール1000等とインターフェイス接続されるように構成された1つ以上の入力駆動ディスク40を含むことができる。

0029

上述したように、例示的な実施形態において、例えば図14A及び図14Bに示されるように、伝達機構141(内部ビューを提供するために保護カバーが取り外された状態で図14Aに示される)は、例えば、当業者が精通しているような、入力ディスク40とインターフェイス接続されるロボット手術システムの遠隔操作サーボアクチュエータを介して、例えばトルク入力を含む様々な入力を受け取るように構成することができる。これらのトルク入力は、(図14A及び図14Bに142とラベル付けされた)器具シャフトにロール運動を伝達するために使用することができるとともに、エンドエフェクタの顎部を開閉するために力を伝達するために使用することができ(図1のエンドエフェクタ3の顎部は閉じた位置で示されている)、且つ例えば2つのDOF関節運動をする手関節部(図1の手関節部4)を関節運動させるように力を伝達するために使用することができる。また、例示的な実施形態において、伝達機構141は、例えばロボット手術制御システムから(例えば、中央制御コンソール3000に一体化される又はそのコンソール3000に関連付けられるが別個に配置されるかのいずれかである制御装置を介して)入力電圧受電して、ギア、ラック及びピニオン機構50を介して切断要素(図1には図示せず)を駆動させるための、搭載型電動モータ5を含むことができる。搭載型モータ5のような搭載型モータを使用して切断要素を駆動させるとともに制御することに関する詳細については、”SURGICALINSTRUMENTWITH MOTOR"という表題の、米国仮特許出願第61/491,698号明細書(2011年5月31日に出願)、及び”SURGICAL INSTRUMENT WITH CONTROL FOR DETECTEDFAULTCONDITION”という表題の、米国仮特許出願第61/491,671号明細書(2011年5月31日に出願)を参照されたい、また、これら両文献は、その全体が参照として本明細書に組み込まれる。

0030

図14A及び図14Bの例示的な実施形態は、遠隔操作サーボアクチュエータを含むロボット手術システムからの駆動トルク力入力にインターフェイス接続されるとともに、受け取るように構成された伝動機構141を示しているが、代替実施形態において、追加の搭載型モータ及び/又は手動作動に依存する伝達機構は、図1の外科用器具に利用することができる。当業者は、利用可能な作動入力の数に依存して、いくつかの器具の実施形態は、器具の外部から(例えば、遠隔操作サーボモータから)全作動入力を受け取ることができ、いくつかの器具(例えば、ハンドヘルド器具)は、すべての機器の機構を駆動させるために、搭載型モータを有していてもよく、図14A及び図14Bに示された伝達機構を組み込んだ図示される実施形態のいくつかの器具は、外部作動入力と搭載型駆動モータとの様々な組み合わせを用いることができることを理解するであろう。搭載型モータの場合には、そのようなモータを駆動するために使用される入力電圧は、中央制御装置(例えば、図12A及び図12Bに示されるような、電子機器/制御コンソール3000及び/又は関連付けられ別個に取り付けられた制御装置等(例えば、制御装置3080))から供給することができ、又はハンドヘルド器具の場合には、その器具本体に設けられた電圧源から供給される。同様に、当業者は、ギア、プーリリンクジンバルプレート、及び/又はレバー等の様々な組み合わせ(図14Aに示される例示的な実施形態)は、作動力及びトルクを様々な器具の構成要素に伝達するために使用することができることを理解するであろう。伝達機構1,141を使用して、例えば、図12A及び図12Bの患者側コンソール1000を介して受信した入力を伝達機構1,141においてトルク及び/又は力に変換して、最終的にシャフト2と、エンドエフェクタ3の顎部と、手関節部4との動作を駆動させることができるような例示的な構成要素に関するさらなる詳細については、以下の文献を参照されたい。”GRIP FROCE CONTROL IN A ROBOTIC SURGICALINSTRUMENT”という表題の、米国仮特許出願第61/491,804号明細書(2011年5月31日に出願);”DECOUPLING INSTRUMENT SHAFT ROLLAND END EFFECTOR ACTUATION IN A SURGICAL INSTRUMENT”という同一の表題の、米国仮特許出願第61/491,798号明細書(2011年5月31日に出願)及び米国特許出願第13/297,168号明細書(2011年11月15日に出願);”SURGICAL INSTRUMENT WITH SINGLEDRIVE INPUTFOR TWO END EFFECTOR MECHANISMS”という表題の、米国仮特許出願61/491,821号明細書(2011年5月31日に出願)を参照されたい、また、これらのすべての文献が、その全体が参照として本明細書に組み込まれる。

0031

伝達機構1,141はまた、導電体を収容する(図1又は図14A及び図14Bには図示せず)がすることもでき、この導電体は、最終的にエンドエフェクタ3に伝達され且つ組織を融合させるために使用されるコネクタ42,142を介して電気外科的エネルギーを受け取る。導電体は、伝送機構1,141から保護チューブ43,143を通じて配線(route)することができる。

0032

ここで、図2A及び図2Bの断面図を参照すると、シャフト2は、実質的に剛性であり、且つ絶縁層250によって取り囲まれたメインチューブ200を有する。様々な例示的な実施形態において、メインチューブ200は、例えばステンレス鋼等の比較的薄い壁厚を有する高い引張強度を示す金属材料で作製することができる。比較的強く、さらに薄肉チューブを提供する性能はまた、器具の様々な構成要素が通過可能な内部空間を最大限確保しつつ、強度要件充足することを可能にする。様々な例示的な実施形態において、外側絶縁層は、電気絶縁性であり、比較的高い誘電強度及び比較的高い耐擦傷性を示す材料を含むとともに、比較的容易にチューブ200に適用することができ、比較的低摩擦を有し、及び/又は比較的に低い誘電率を有する。例示的な一実施形態において、外側絶縁層は、エポキシ樹脂等のコーティング、例えば多層(例えば、2層)エポキシコーティング等とすることができる。外側絶縁層用の他の適切な材料は、例えば、ポリフッ化ビニリデンPVDF)、ポリオレフィン、及び/又はフルオロエチレンプロピレン(FEP)を含むことができるが、これらに限定されない。

0033

メインチューブ200は、伝達機構1から、手関節部4とエンドエフェクタ3と(図2A及び図2Bには示されていない)に様々な構成要素を配線(route)するように構成されている。中央チャネル210は、手関節部4を介して配線されたトルク駆動部品18に結合されるエンドエフェクタ把持部中空ドライブシャフト218と、エンドエフェクタ切断要素の駆動部品20との両方を受容する内腔を提供しており、これらの両方について以下に詳細に説明する。同心に配置された切断要素の駆動要素20とドライブシャフト218の内面との間の空間に、スペーサ機構215が配置される。スペーサ機構215は、切断要素の駆動部品20を位置決めするとともに、切断要素の駆動部品20をバックル締め金)で留めることがある器具の動作中の力を吸収するのに役立つ。様々な例示的な実施形態において、スペーサ機構215は、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)又は他の適切な材料等の比較的低摩擦を有するプラスチックで作製することができる。中空ドライブシャフト218は、より大きな内径及び外径からなる領域218aと、より小さな内径及び外径からなる領域218cと、領域218aから領域218cにテーパが付けられている内径及び外径を有する移行領域218bと、を含む。より具体的には、領域218aは、中央チャネル210の内径にほぼ等しい外径と、スペーサ機構215を収容するのに十分な内径とを有する。領域218cは、切断要素の駆動部品20の外径にほぼ等しい内径と、トルク駆動部品18の外径にほぼ等しい外径とを有する。より大きな直径の領域218aは、エンドエフェクタの顎部を開閉するために使用されるトルク駆動部品18(以下でさらに詳細に説明する)に関連付けられる力に起因するチューブ218のねじり力を最小限に抑えることを助ける。より小径の領域218cは、ドライブシャフト218がトルク駆動部品18に突合せ溶接されることを可能にする。

0034

シャフト2はまた、エンドエフェクタ3にバイポーラ電気外科的エネルギーを伝達するための導電体11a,11b(図2Bの断面図に示される)を収容するとともに配線するために、中央チャネル210とメインチューブ200との間に空間211を含む。様々な例示的な実施形態において、電気絶縁材料11c,11dは、導電体11a,11bを取り囲む。当業者には良く知られている方法で、手関節部4を制御する腱はまた、中央チャネル210とメインチューブ200との間の空間211のシャフト2を通じて配線される。中央チャネル210は、例えばロールDOFの間に、トルク駆動部品18に及び/又はドライブシャフト218に作用するケーブル45からの力を分離させることを補助する。図示された例示的な実施形態において、腱は、ハイポチューブ245を部分的に通って延びるとともに、ハイポチューブ245に圧着されるケーブル45を含んでいる。ハイポチューブ245は、シャフト2の基端から延びており、シャフト2の先端より僅かに基端側の位置で終端する。ケーブル45は、ハイポチューブ245からスペーサ215に沿ってほぼアキシャル位置から延びており、手関節部4の様々なリンクで終端する。例えば、図2Aに示されるように、ハイポチューブ245は、シャフト2に沿った位置で、トルクドライブシャフト218の移行領域218bのほぼ先端で終端する。様々な図には示されていないが、腱は、最終的には伝達機構1の様々な駆動部品に取り付けるべく、ハイポチューブの基端から延びるケーブルを含むことができる。ハイポチューブ245は、シャフト2の大部分の長さに沿って腱を補強するのを助ける、ここで、関節運動が発生しておらず、手関節部4を関節運動させるときに、腱の張力によって生じる引張力を吸収する。手関節部4及び伝達機構1において提供された腱のケーブル45は、張力を効果的に加えるために、これらの位置において同様な曲げを可能にするコンプライアントな、可撓性の構造を提供する。当業者は、ケーブル以外の構造が、例えば、伝動機構1において、手関節部4を関節運動させるための比較的高い張力に耐えることができ、手関節部4の関節運動とともに曲げるために相対的に高い可撓性性を有するような他のフィラメント又はワイヤ構造を含むような腱の要素45のために使用されることを理解するであろう。

0035

当業者であれば、様々なチャネル、腱、導電体等の配置を含む他のシャフト構成は、本開示の範囲から逸脱することなく、伝達機構1において、入力によってエンドエフェクタ3を操作するために使用される様々な要素を配線するように使用できることを理解するであろう。しかしながら、様々な例示的な実施形態において、必要な力伝達強度と、様々な構成要素の同心となる動作を維持することと組み合わせたスペース制約によって、エンドエフェクタの種々の所望の機能を可能にするために必要な様々な構造の配線を決定するときに、駆動部を有する構成とすることができる。

0036

図2Aと、図15の分離された要素の詳細図を参照すると、シャフト2の先端部を手関節部4に接続するために、アダプター構造230が使用される。このアダプター構造230は、構造体230の先端部において、より大径のヘッド部分232によって取り囲まれた中央プラグ部分231を含むプラグ状構成を有している。中央プラグ部分231の基端部233は、より小さい直径を有しており、中央チャネル210内に受容される、ここで、基端部233の外面と中央チャネル210の内面とが、かしめ取り付け具により接合される。ヘッド部分232は、その先端232aにおいて手関節部4の基端側リンクに接続されるとともに、その基端232bにおいてシャフト2のメインチューブ200に接続される。ヘッド部分232の外径は、シャフト2と手関節部4との間に実質的に円滑な移行部を提供するために、手関節部4とシャフト2との外径とほぼ等しくしている。例示的な実施形態において、アダプター構造230は、ステンレス鋼で作製することができる。

0037

図2A及び図15に示される例示的な実施形態において、アダプター構造230には、シール機構235,236(図4の図面に235としても示されている)も設けられている。シール機構235は、シャフト2の先端において、腱45と導電体11a,11bとについて液体シールを提供する。シール機構236は、部分218cにおいてドライブ
ャフト218について液体シールを提供する。シール機構235,236は、例えば、シリコーンや各種熱可塑性エラストマーTPEs)を含むが、これらに限定されないような、シールするために一般に使用される様々な材料で作製することができる。特に、シール機構236は、低摩擦材料で作製することができる。

0038

ここで、図3〜5を参照すると、エンドエフェクタ3と手関節部4とのさらなる詳細が説明される。図3は、エンドエフェクタ3と、手関節部4と、シャフト2の一部とを示す図1の一部に対応する詳細な部分の斜視図である。図4は、図3のような器具について同様な部分を示しているが、エンドエフェクタ3の上側顎部をより良く見せるために部分的に分解されており、器具の内部機構をより良く見せるために(ただし、一定の内部機構が説明を容易にするために取り除かれている)、手関節部4とシャフト2の先端とが部分的に切取られている。図5は、エンドエフェクタの顎部の分解図を含む図4と同様の図であり、部分的に透過されており且つ部分的に切り取られたエンドエフェクタ3のクレビスを示している。手関節部を操作する腱は、図4及び図5には示されていない。

0039

図3〜5に示されるように、手関節部4は、いくつかの手関節のリンク12を含む。図示される例示的な実施形態において、リンク12は、手関節部4の2つのDOF関節運動を提供するピッチ−ヨー−ヨー−ピッチ構成(図3にラベル「P」と「Y」とでそれぞれ識別される)として配置されている。しかし、このような構成は、非限定的且つ例示的なものであるが、リンクの他の組合せが、所望される手関節部に沿った様々なピッチ及び/又はヨー関節運動を提供するために設けられてもよい。手関節部4の一般的な構成の原理の詳細については、例えば、2004年11月16日に許可された、”SURGICALTOOLHAVINGPOSITIVELY POSITIONABLE TENDON-ACTUATED MULTI-DISKWRISTJOINT”という表題の、米国特許第6,817,974 B2号明細書を参照されたい、また、この文献は、参照することにより本明細書に組み込まれる。ケーブル45を含む手関節作動用腱は、手関節の運動を提供するために、手関節リンク12の外周領域に配置された小孔46を通じて配線される。ケーブル45とハイポチューブ245とを含む腱上の一定の張力は、シャフト2の先端に適切に位置決めされたエンドエフェクタ3とともにリンク12を保持する。

0040

分離された状態の例示的な腱の実施形態を示す図6の例示的な実施形態に示されるように、ケーブル45は、リンク12に取り付けるべく、その先端にU字形状を形成するために折り曲げることができる。図示される外科用器具の例示的な実施形態において、図6に示されるような6つのU字形状の腱構造は、手関節部4の2つのDOF関節運動(例えば、ピッチ−ヨー−ヨー−ピッチ)を制御するために使用することができ、ここで、3つのU字形状腱は、中央リンクで終端し(すなわち、折り曲げられる)、この3つのU字形状腱は、図2Aに示されるように、例示的な実施形態において、クレビス6(以下でより詳細に説明される)を含む先端のリンクにおいて終端する(すなわち、折り曲げられる)。様々な例示的な実施形態において、腱45は、約2.268kg(5 lbs)から約11.34kg(25 lbs)の範囲の最大作業負荷で動作され、例えば約7.62kg(16.8 lbs)で動作され、約1.5倍から約3倍の作業負荷荷重に耐えることもできる。

0041

例示的な実施形態において、腱は、U字形状であり、手関節部4の各リンク12において折り曲げられるが、ケーブルが、折り曲げなしにリンク12においてその端部で終端するような単一のケーブルとして提供することができることを理解されたい。このような構成において、例えば、ケーブルやハイポチューブの全体数を低減することができる。いくつかのケースでは、そのようなケーブル構成において、U字形状のケーブル構成に使用されるケーブルの強度を高めることが望ましい場合がある。当業者は、低侵襲性ロボット手術器具においてリンク駆動される手関節運動機構を作動させるための様々な腱の構成に精通している。

0042

様々な例示的な実施形態において、手関節部4は、約5mmから約12mmの範囲の外径を有していてもよく、例えば、約5mmから約8.5mmまでの外径であり、全長Lwは、約0.9525cm(3/8 inches)から約1.693cm(2/3 inches)である。様々な例示的な実施形態において、ピッチ又はヨーのいずれかの手関節部4の動作の範囲は、+/−90度であり、ロールにおける動作の範囲は、約+/−260までであり、例えば、+/−180度である。全体のサイズ(例えば、横方向及び長手方向の寸法)は、例えば切断要素の平行移動とエンドエフェクタ3の顎部の把持とを含む、エンドエフェクタ3を操作するために手関節部4を通じて伝達される様々な動作(及び対応する駆動機構)によって制約される。さらに、本教示の例示的な実施形態は、手関節部が、例えば上述した動きの範囲で関節運動及びロール運動しながら、エンドエフェクタのこれらの様々な動きを実現することができる。

0043

上述したように、例示的な実施形態において、ピッチ及びヨー入力は、ロボット手術システムの患者側コンソール(例えば、患者側コンソール1000)に関連付けられた遠隔操作サーボアクチュエータを介して伝達機構1によって受け取ることができる。例えば、伝達機構1は、伝達機構141の例示的な実施形態のように構成することができ、図14Bに示されるように、1つの入力駆動ディスク40を介してピッチ入力を受け取るとともに別のドライブディスク40を介するヨー入力を受け取り送信機構141内で入力シャフト(1つの入力シャフト60が図1Bに示されている、他は図面から隠されている)を回転させるために、別の入力駆動ディスク40を介して入力を受け取るように構成することができる。伝達機構に設けられたギア、リンク、プーリ、及びジンバル機構のシステムを介して、入力シャフト60の入力及び回転は、例えば、腱45/245の張力を増加又は減少させる、及び/又はシャフト2をロールさせるために伝達させることができる。接合されたリンク手関節構造を関節運動させるために、腱の張力を制御するために使用することができる伝動機構の種々の例については、以下の文献を参照されたい。2004年11月16日に許可された、”SURGICALTOOLHAVINGPOSITIVELY POSITIONABLE TENDON-ACTUATED MULTI-DISKWRISTJOINT”という表題の、米国特許第6,817,974 B2号明細書を参照されたい、また、この文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。

0044

図3〜5Aのクレビス6を再び参照すると、上述したように、エンドエフェクタ3が、手関節部4に取り付けられており、この手関節部4が、エンドエフェクタ3の対向する上側及び下側顎部7a,7bを支持している。顎部7a,7bは、開いた位置と閉じた位置との間で顎部7a,7bを運動させるようにクレビスピン8の周囲で旋回される。つまり、顎部7aは、図面の外科用器具の向きにおいて、クレビスピン8を中心にして上方に旋回させ、顎部7bは、クレビスピン8を中心にして下方に旋回させる。(開いた位置として提供されたエンドエフェクタの顎部1607a,1607bを示す図16を参照されたい)。クレビスピン8は、クレビス部9a,9bの孔を貫通して延びるとともに、顎部7a,7bの各々に関連付けられたカムエクステンション伸長部)13a,13bそれぞれに設けられた貫通孔17a,17bを貫通して延びている。クレビス耳部9a,9bの各々は、スロット10a,10b(図3及び図5に示される)を含む。スロット10a,10bの各々は、以下でより詳細に説明するように、駆動ナット16の反対側に延びる突起部163a,163bを受容する。各カム・エクステンション13a,13bが、各孔部17a,17bの基端側に配置されている角度の付いたカムスロット14a,14bを含み、これらカムスロット14a,14bが、駆動ナット16のそれぞれの反対側に延びる突出部163a,163bをさらに受容する。図4及び図5中の器具の位置に示されるように、カム・エクステンション13aには、先端から基端方向に下向きに角度が付けられたカムスロット14aが設けられる一方、カム・エクステンション13bには、先端から基端方向に上向きに角度の付いたカムスロット14b(図5に示される)が設けられる。図3に確認されるように、例えば、カム・エクステンション13a,13bは、これらカム・エクステンションが、例えば、クレビス6と、手関節部4と、器具シャフト2とを含む外科用器具100の他の部分の外形寸法と実質的に同一平面になるように、ロープロファイル及び形状を有するように構成され、これによって、例えば、カニューレを通して、器具の取り外しを容易にすることができる。

0045

顎部7a,7bを開閉するために、把持駆動リードスクリュー15とリードスクリュー15とねじ係合される把持駆動ナット16とを使用することができる。図7Aは、分離した状態の把持駆動ナット16の例示的な実施形態の斜視図を示しており、図7Bは、図7Aの矢視7B−7Bから視た把持駆動ナット16の断面図を示している。図示される実施形態において、把持駆動ナット16は、オーバーモールドされたプラスチック製ケーシング162を有する金属コア161を含む。オーバーモールドされたプラスチック製ケーシング162は、把持駆動ナット16の貫通孔164内に延びており、且つ摩擦を低減するために、リードスクリュー15上のねじ山と係合するねじが形成されている。オーバーモールドされたプラスチック製ケーシング162は、ねじ山を含む把持駆動ナット16への全体的な構造強度を提供する。また、オーバーモールドされたプラスチック製のねじ山は、リードスクリュー15が回転するときに、ナット位置の精度を増大させることに役立つ。さらに、プラスチック製ケーシング162は、(図3〜5及び図7の向きである)ナット16の上面、底面、前面、及び背面に配置され、金属コアを取り囲むナット16の側面の縁部に沿って延びている。プラスチック製ケーシング162は、摩擦を低減させるのに役立ち、ナット16の面が、リードスクリュー15に沿って移動する間に、クレビス6とカム・エクステンション13a,13bとに接触するので、それによって位置精度を向上させる。駆動ナット16はまた、ナット16の両側に2つの係合ピン163a,163bを備える。各ピン163a,163bは、クレビスは6において、関連するカムスロット14a,14bと関連するスロット10a,10bとを貫通して延びている。

0046

例示的な実施形態において、把持駆動ナット16の貫通孔164のねじ山は、多条ねじ山であり、回転あたり約0.254cm(0.1 inches)のリードを有している。多条ねじ山を提供することは、ナットとリードスクリューとの製造を容易にさせ、強度を向上させ、及び/又はリードスクリューに沿って2つの方向にナットの移動を容易にさせることができる。また、例示的な実施形態において、ナット16のコア161は、ステンレス鋼、例えばステンレス鋼の合金、例えば17−4ステンレス鋼等を含むことができる。オーバーモールドされたプラスチック部分162は、比較的高い強度を有するとともに、金属コアに接着するために適用することができる低摩擦プラスチックを含むことができる。

0047

リードスクリュー15は、シャフト2に対する位置を維持するために、クレビスピン8に対して先端側に位置しており、その基端においてトルク駆動部品18に接続されている。トルク駆動部品18への接続は、例えば、リードスクリュー15の基端の突合せ溶接を介してトルク駆動部品18の先端で達成することができるが、このような接続は、非限定的且つ例示的なものである。図示されないが、リードスクリュー15のねじ山のない先端は、切断要素の切刃19を受容するようなクレビスピン8の切欠き28と実質的に反対側に配置されたクレビスピン8に設けられた座ぐり孔で受容することができる。従って、図4及び図5に示されるように、リードスクリュー15は、実質的にクレビス6内に、手関節部4の先端に位置決めされる。クレビスピン8は、クレビスピン8を超えた先端方向にリードスクリュー15の移動を防ぐような、先端停止部として機能する。例示的な実施形態において、例えば伝達機構1に設けられたスラストボールベアリング(図示せず)等の基端停止部は、リードスクリュー15がさらに基端方向に移動することを防止することができる。例示的な実施形態において、スラスト・ボールベアリングは、図14Aの例示的な実施形態に示されるようなラック及びピニオン50を含むモータアセンブリシャーシに配置してもよく、ここで、中空のドライブシャフト218は、中空ドライブシャフト218のアキシャル方向スラスト荷重を吸収するために、シャーシに近接して位置決めされており、アセンブリ等のリードスクリューアセンブリは、顎部7a,7bが開放されたときに、基端方向に移動する。”SURGICALINSTRUMENTWITH MOTOR”という表題の、米国仮特許出願第61/491,698号明細書(2011年5月31日に出願)と、”SURGICAL INSTRUMENT WITH CONTROL FOR DETECTEDFAULTCONDITION”という表題の、米国仮特許出願第61/491,671号明細書(2011年5月31日に出願)を参照されたい、また両文献は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。

0048

こうして、リードスクリュー15が、(以下にさらに説明するように、中空ドライブシャフト218とトルク駆動部品18との回転運動を介して、)回転するとき、駆動ナット16が、リードスクリュー15に沿って移動する。リードスクリュー15に沿った駆動ナット16の移動は、次に顎部7a,7bを開閉するために、関連するカムスロット14a,14bに沿ってピン163a,163bを移動させる。すなわち、駆動ナット16が先端方向に移動するにつれて、顎部7a,7bは、クレビスピン8を中心にして旋回して、顎部7a,7bを開いた位置に移動させる。駆動ナット16が基端方向に移動するにつれて、顎部7a,7bは、クレビスピン8を中心にして旋回して、顎部7a,7bを閉じた位置に移動させる。カムスロット14a,14bの先端におけるピン163a,163bの位置は、顎部7a,7bの完全に開いた位置を規定する。カムスロット14a,14bの基端側のピン163a,163bの位置(すなわち、図3に示される位置において、カムスロット14a,14bの基端に対して幾分先端側である)は、顎部7a,7bの完全に閉じた位置を規定する。カムスロット14a,14bの基端に対して幾分先端側にピン163a,163bの位置を対応させるように、顎部7a,7bの完全に閉じた位置を規定することは、カムスロット表面に対して軸承するピン163a,163bが、顎部7a,7bの完全に閉じた位置を達成するために停止しないようにすることを確実にするのに役立つ。上述したように、様々な例示的な実施形態において、リードスクリュー15は、例えばその駆動機構を介して、顎部7a,7bの完全に閉じた位置が規定される機構として作用するトルク制限ばねに最終的に結合されてもよい、これは例えば米国仮特許出願第61/491,804号明細書(2011年5月31日に出願)に説明されており、この文献は、参照することによりその全体が本明細書に組み込まれる。

0049

旋回カムスロット14a,14bと組み合わされたリードスクリュー及びナットは、コンパクトな空間の制約や機器の比較的大きな様々な範囲内でのDOF運動内でさえも、顎部7a,7bによって達成される強力な把持力を可能にする。様々な実施例において、カムスロット14a,14bは、ナット16の直線運動を顎部7a,7bの把持動作に変換する際に、約4:1のクランプされた機械的利得を提供することができる。当業者は、他の様々な顎部作動機構が利用可能であり、他の実施形態において、単一のみの可動式顎部が、他の対向する顎部が所定の位置に固定されるように使用されてもよいことを理解するであろう。関連するクレビス耳スロット10a,10bを貫通するピン163a,163bのそれぞれを位置決めすることは、ナットの強化された安定した運動を提供するために、駆動ナット16がクレビス6内でねじれることを防止し、こうして顎部7a,7bの開閉に役立つ。

0050

比較的大きな範囲の手関節部4の関節運動(例えば、ピッチ及び/又はヨーの関節運動に直交する)及び/又は器具のロール運動を含む、手関節部4を介してリードスクリュー15を回転させるのに必要なトルクを伝達するために、ドライブシャフト218に接続されるとともにこのシャフト218よって駆動されるトルク駆動部品18は、様々な例示的な実施形態に従って使用される。様々な実施例において、使用されるトルク駆動部品18は、多層の管状ケーブル構造を含むことができる。この層状構造は、図8A及び図8Bに示される例示的な実施形態を参照してさらに詳細に説明されるように、異なる方向の巻線を含む隣接する層を有してもよい。図8A及び図8Bの例示的な実施形態は、3層の巻線を含んでいるが、本開示は、3層に限定されるものではない。むしろ、様々な例示的な実施形態に従って、トルク駆動部品は、例えば各層が異なる方向にらせん回転を有する、2層以上の巻線を含むことができる。

0051

図8A及び図8Bには、相対的に密に巻かれた巻線(コイル)181,182,183(図8Bの断面図に最も良く示される)の3層からなる管状構造を含むトルク駆動部品18の一実施形態が示されている。内側巻線181と外側巻線183との各々は、第1の方向にチューブに沿って横断するらせん回転を提供するためにねじれが付与されている。中間巻線182は、内側巻線と外側巻線との間に配置されているとともに、第1の方向とは反対側の第2の方向にチューブに沿って横断するらせん回転を提供するためにねじれが付与されている。ねじれの第1の方向は、顎部7a,7bを閉じた位置に移動させるために、リードスクリュー15を移動させる方向にそれら内側巻線181と外側巻線183とに対して圧縮力を提供するように方向付けされている。従って、図4及び図5に確認することができるように、リードスクリュー15上と外側巻線183上とのねじ山のらせんパターンは反対方向である。具体的には、図示されている典型的な実施形態において、外側巻線183は、時計回り方向に右から左に立ち上がるらせんパターンの巻線と、時計回り方向に左から右に立ち上がるリードスクリュー15上のねじ山とを有する。十分な把持力を提供するために、顎部7a,7bを閉じた位置に移動させるために必要なトルクTclose(図4に示される)は、顎部7a,7bを開いた位置に移動させるために必要なトルクTopen(さらに図4に示される)よりも高い。これにより、両内側巻線181及び外側巻線183は、このより高いトルクに耐えるように提供されている。トルク駆動部品18が、中空ケーブル構造であるので、そのトルク駆動部品18は、低摩擦状態のピッチ、ヨー、及びこれらの組合せを含むすべての方向において実質的に等しくなるように屈曲される。これにより、トルク駆動部品18は、有意に手関節部4の関節運動及びロールDOFを制限することなく、リードスクリュー15を回転させるのに十分な手関節部4を介したトルクの伝達を達成するために、比較的高いトルク伝達能力を比較的低い曲げ力に提供する。後者(ピッチとヨーとの組合せ)に関して、すべての方向の可撓性は、ロールDOF中に様々な要素の同心度を維持することを促進する。

0052

一例において、顎部7a,7bを閉じた位置に把持する把持圧力は、様々な方向において(すなわち、ピッチ及び/又はヨー)、少なくとも約60度の範囲で関節運動される手関節部を用いて血管シールを達成するのに十分であった。様々な例示的な実施形態において、閉じた位置にあるときに顎部7a,7bによってもたらされる先端の力は、様々な方向において(すなわち、ピッチ、ヨー、又はこれらの組み合わせ)少なくとも約+/−60度の手関節運動の範囲に亘って、約1.9278kg(4.25 lbs)から約3.969kg(8.75 lbs)の範囲内である。さらに、様々な例示的な実施形態において、顎部7a,7bは、組織(例えば、血管)のシール(融合)を生じさせるために、十分に高い把持力を提供するように閉じた位置に構成されている。非限定的な例では、顎部7a,7bによって閉じた位置の組織に及ぼされる圧力は、約551.6kN/m2(80 psi)から約1516.9kN/m2(220 psi)の範囲内であり、例えば、約655.025kN/m2(95 psi)から約1379kN/m2(200 psi)の値である。

0053

様々な例示的な実施形態において、内側巻線181は、約0.1143cm(0.045 inches)の外径と、約0.3175cm(0.125 inches)ピッチのS撚り(Left Hand Lay)を有しており、中間巻線182は、約0.1499cm(0.059 inches)の外径と、約0.2794cm(0.110 inches)ピッチのZ撚り(Right Hand Lay)を有しており、外側巻線183は、約0.1969cm(0.0775 inches)の外径と、約0.3556cm(0.140 inches)ピッチのS撚りを有している。

0054

別の例示的な実施形態において、例えば、図17の実施形態を参照して以下により詳細に説明されるように、多層トルク駆動部品の外層の外面の一部が、円滑な表面を提供するために、例えば研削によって除去することができ、こうして、駆動トルク部品の増大した可撓性、把持力のより向上した均一性、及び/又はトルク駆動部品と手関節部との間のクリアランスを増大させることをもたらすことができる。

0055

例示的な実施形態において、例えば伝達機構1に設けられたばねは、カニューレを通じて手術部位から外科用器具100を後退させることが望ましいときに、特に顎部7a,7bを閉じることを補助するために、顎部7a,7bを閉じることを助けるために使用することができる。このようなばね作動機構は、カニューレを通じて器具を後退させる前に顎部7a,7bが閉じた位置に配置されていない場合に、エンドエフェクタ3への損傷を防止するのに役立つことがある。切断/融合用低侵襲性ロボット制御外科用器具の顎部を閉じることを補助するばね作動機構を設けることに関する追加の詳細については、以下の文献を参照されたい。”DECOUPLING INSTRUMENTSHAFT ROLLAND END EFFECTOR ACTUATION IN A SURGICALINSTRUMENT”という表題の、米国仮特許出願第61/491,798号明細書(2011年5月31日に出願)、及び米国特許出願第13/297,168号明細書(2011年11月15日に出願)を参照されたい、また、これら両文献は、参照することによりその全体が本明細書に組み込まれる。

0056

当業者は、図4図5図8A、及び図8Bに示されるように、入力トルク(Topen及びTclose)の方向に沿った様々な方向の巻線/ねじ山が、本教示の範囲から逸脱することなしに逆転させることができることを理解するであろう。

0057

ここで、図9を参照すると、例示的な実施形態において、各顎部7a,7b(図9は、1つの顎部7bのみを示している。他方の顎部7aが同様に構成されている)は、カム・エクステンション13bと、電極支持部91bと、外側カバー部92bとを含む金属コア部90bを備えることができる。電極支持部91bと外側カバー部92bとは、プラスチック材料を含むことができる。電極支持部91bは、金属コアから電極21bを絶縁する。外側カバー部92bは、組み合わされた金属コア部90bと電極支持部91bとを受容するとともに支持する。金属コア部分90bは、顎部7a,7bが、例えば最小限のたわみを含む把持に関連する力に耐えるように、顎部7a,7bに強度を提供することができる。様々な例示的な実施形態において、金属コア部90bは、ステンレス鋼又はステンレス鋼合金、例えば17−4ステンレス鋼等を含むことができる。電極支持部91bと外側カバー部92bとは、金属コア部90bの周囲にプラスチック、例えばガラス充填ポリフタルアミド(PPA)、例えば10〜30%のガラス充填PPA等をオーバーモールドすることによって作製することができる。

0058

様々な例示的な実施形態において、顎部7a,7bは、マルチショット成形プロセスを用いて形成することができる。電極支持部91bを、成形プロセスの第1ショットで形成することができ、外側カバー部92bを、成形プロセスの第2ショットで形成することができる。例示的な実施形態において、金属コア部90bは、金属射出成形MIM)により取得することができる。代替的な実施形態において、金属コア部90bは、機械加工することができる。電極21bは、電極支持部91b上に位置決めすることができ、第2ショット成形工程中に、その位置決めされた位置で固定される。当業者は、顎部7aが、顎部7bと同様にして形成することができることを理解するであろう。

0059

本明細書に説明されたように、把持することに加えて、エンドエフェクタ3の顎部7a,7bは、切開血管の端部をシールするために、組織を一緒に融合するための電気外科的エネルギーを送達して、例えば、切開血管の組織を融合するように構成されている。図4及び図5を再び参照すると、各顎部7a,7bは、関連する導電体11a,11bからエネルギーを受け取る電極21a,21bを備える。様々な例示的な実施形態において、各電極21a,21bは、電極同士の間で組織を融合するために十分なバイポーラエネルギーを形成するためにバイポーラエネルギー源から一方の極を受け取る。様々な例示的な実施形態において、エネルギー源の電圧は、約100Hzから約400Hzの範囲の周波数で約220Vpであり、電力は、約240Wから約360Wであり、且つ電極21a,21bの温度は約100℃とすることができる。様々な例示的な実施形態において、電極21a,21bは、ステンレス鋼であり、導電体11a,11bを介して電気エネルギー伝導するための制御アルゴリズムは、図12A及び図12Bの例示的な実施形態に示されているように、例えば中央制御コンソール3000を用いて、遠隔操作ロボット手術システムを介して実装することができる。様々な例示的な実施形態において、例えばドイツの、”ErbeElektromedizin, GmbH”の電気外科的発電製品として入手可能なバイポーラエネルギー源アルゴリズムは、組織が電極21a,21bに付着することを防止するために、(例えば、図12Bの発電機3090を介して)実装することができる。導電体11a,11bは、ワイヤを取り囲む絶縁層で保護された任意の適切な導電性ワイヤとすることができる。例示的な一実施形態において、導電体11a,11bは、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)絶縁層を有する銅合金ワイヤを含むことができる。

0060

様々な例示的な実施形態において、電極21a,21bの各々の長さLeは、例えば、約16mmから約18mmまでの範囲とすることができ、この範囲は、約7mmの直径を有する血管をシールするために望ましい。電極21a,21bと、同様の対応する顎部7a,7bの幅は、基端でより大きな幅を有するとともに先端でより狭い幅を有するような、概してテーパ形状として表すことができる。このようなテーパ形状は、血管の切開を含む、組織の切開のために有益である。例えば、テーパ形状は、切開時の視認性を向上させることができるとともに、組織に貫通させるためのより小さな接触面積を提供することができる。様々な例示的な実施形態において、基端の幅We,p,は、約2.5mmから約5.5mmの範囲であり、例えば、約5mmの幅とすることができ;先端の幅We,d,は、約2.5mmから約3.5mmの範囲であり、例えば、約3mmの幅とすることができる。電極21a,21bの幅は、顎部7a,7bとの間に把持された切開された組織(例えば、血管の切開端部)の両側を融合することを提供するように選択することができる。例えば、幅は、切開された組織の両側で少なくとも約1mmのシールを提供するように選択できる。様々な例示的な実施形態において、各電極21a,21bの厚さは、約0.0127cm(0.005 inches)から約0.0381cm(0.015 inches)までの範囲とすることができ、例えば、約0.0254cm(0.010 inches)の厚さとすることができる。組織が電極21a,21bに付着することを防止することに役立つように、電極の表面は、マイクロインチ表面仕上げ(micro-inch surface finish)、例えば8マイクロインチの表面仕上げで仕上げることができる。

0061

示されるように、電極21a,21bの各々は、顎部7a,7bに対して基端及び先端方向において切断要素が平行移動されるときに、切断要素の軌跡を受信するとともに提供するように構成された溝23bが設けられており(電極21a上の対応する溝が、図3〜5の図面から隠されている)、それは、以下でさらに詳細に説明される。顎部7a,7bの閉じた位置において、電極21a,21bは、それぞれの顎部7a,7bの先端に配置されたスペーサ・リップ22a,22bによって、及び電極21a,21bの基端に配置されたスペーサ・バー26a,26bによってギャップg(図3参照)を提供するために、互いに離隔した距離を維持する。電極21a,21bの表面の上方のスペーサ・バー26a,26bの高さは、組織の効果的な把持及びシールを確実にするために、電極表面がそれら電極の全長に沿って十分に近接することを可能にしながら、電極表面の長さに亘って均一なギャップgを促進させるために電極表面の上方のスペーサ・リップ22a,22bの高さよりもわずかに低くすることができる。

0062

当業者は、他の構成のスペーサ構造が、スペーサ・リップ22a,22b及び/又はスペーサ・バー26a,26bのいずれかに追加して又はその代わりに利用することができることを理解するであろう。例えば、スペーサ構造は、顎部7a,7bが閉じた位置にあるときに、電極表面同士の間のギャップを維持するために、電極表面の長さに沿った位置に配置することができる。ほんの一例として、図16に示されるような一実施形態において、顎部1607a,1607bは、例えば、電極1621a,1621bの長さに沿った中央部に位置する電極1621a,1621bの上面にスペーサ構造1627a,1627bを含めることができる。例示的な実施形態において、スペーサ構造1627a,1627bは、電極1621a,1621bの一方又は両方に貫通孔を設けることにより形成することができ、次に、各電極1621a,1621bの基礎となるモールド材料が、貫通孔を通過して電極表面を越えて流れることを可能にすることができる。電極表面の上方に起立するモールド材料は、スペーサ構造1627a,1627bを形成することができる。このようにして、スペーサ構造と基礎を成す電極支持部(例えば、図9の電極支持部92bのような)とが、単一の部品として組み合わせられる。このようにスペーサ構造を提供することによって、比較的簡単な製造プロセスを用いて、比較的小さいスペーサを電極の長さに沿って配置することを可能にする。当然のことながら、当業者は、そのようなスペーサ構造の形成は、上述した製造プロセスに限定されるものではなく、電極面に沿ってそのようなスペーサ構造を提供するための種々の技術を用いることができることを理解するであろう。さらに、図16の例示的な実施形態は、両方の電極1621a,1621b上に2つのスペーサ構造を示しており、このような任意の数のスペーサ構造を、必要に応じて、電極1621a,1621bの一方又は両方に設けることができる。

0063

様々な例示的な実施形態において、顎部7a,7bが閉じた位置にあるときの電極21a,21bの間のギャップg(図3に示される)は、千分の数インチ(inch)のオーダーであり、例えば、約0.01016cm(0.004 inches)である。

0064

図4及び図5に示されるように、各顎部7a,7bにおいて、各顎部7a,7bの幅に亘って実質的に延びる小さな凹部24a,24bは、関連する電極21a,21bの先端側に配置することができ、すなわち、電極21a,21bと、スペーサ・リップ22a,22bとの間に配置することができる。凹部24a,24bは、把持された組織が、エンドエフェクタ3の先端を通じて顎部7a,7bの把持から滑り落ちることを防止することを補助するために、顎部7a,7bの間に把持された組織を収容することができる。スペーサ・リップ22a,22bは、組織がエンドエフェクタ3の先端を通じて摺動することを防止するのにも役立つ。例示的な一実施形態において、凹部24a,24bは、約0.1mmから約0.4mmの範囲の深さを有することができる。

0065

また、様々な例示的な実施形態において、上側顎部7aは、例えば上側顎部7aを横断して延びるライン29の形態のマーキングを含むことができる。ライン29の配置は、切断機構が、切断動作中に顎部7a,7bに沿って移動する範囲についての確認可能なインジケータを外科医に提供するように選択される。このように、外科医は、ライン29と切刃の駐留(garage)位置(以下でさらに詳細に説明する)との間に位置する顎部7a,7bにおいて捕捉された組織が、切断処置中に、切刃の経路に存在することを示す可視インジケータを有することができる。例示的な実施形態において、マーキング29は、顎部をレーザーマーキングすることによって行うことができる。

0066

カニューレを通じての手術の干渉や通過の干渉を回避するために、導電体11a,11bは、エンドエフェクタ3に凹設されており、且つ図2A及び図2Bを参照して上述したように、手関節部4の側方チャネル47(図3及び図5に示される)を介して基端側に戻り、次いでシャフト2を介して戻される。導電体11a,11bは、例えば、図12A及び図12Bに示される遠隔操作ロボット手術システムの中央制御コンソール3000に配置される発電装置源に最終的に接続される。例示的な実施形態において、中央制御コンソール3000に追加された、別個の1つ以上の別個の制御装置3080/3090は、導電体11a,11bに電力を供給する電力接続部を有してもよく、或いは、電源は、中央制御コンソール3000と一体化することができる。さらに、様々な例示的な実施形態において、エンドエフェクタ3の動作との干渉を最小限に抑えるために、具体的には、顎部7a,7bの開閉動作の干渉を最小限に抑えるために、導電体11a,11bは、図5の例示的な実施形態に示されるように、それら導電体が顎部7a,7bに対して位置決めされるとき、たるみを設けることができる。

0067

上述したように、把持及び融合に追加して、外科用器具100は、切断するように構成することができる。図5に示されるように、エンドエフェクタ3は、こうして、短い切刃19(図10及び図11にも示される)の形態の切断要素も備えている。切刃19は、切断要素の駆動部品20によってエフェクタ3に対して先端側と基端側とに平行移動される。切刃19は、最も基端側のいわゆる「駐留(garaged)」位置と最も先端側の位置との間で移動する。最も基端側の「駐留」位置において、切刃19の基端は、クレビスピン8に設けられた切欠28内に受容されており、カム・エクステンション13a,13bの対向面に隣接している対向する駐留機構(27bのみが、図4、5、9及び11に示されている、及び同様の機構が、顎部7aについての図面から隠されている)によって、その受容された両側で保護されている。対向する駐留機構27bは、組織が顎部7a,7bの基端に入り込んで、潜在的に切刃19に接触することから保護するために役立つ。最も先端側の位置において、切刃19の先端は、顎部7a,7bの対向する電極面21a,21bに設けられたそれぞれの溝23a,23bの先端に位置決めされている。切断要素の駆動部品20は、後述するように、一般に可撓性を有しているので、溝23a,23bは、顎部7a,7bに沿って移動するように整列された切刃19を保持する。

0068

図11を参照すると、切刃19が最も先端側にあるときの、下側顎部7bに対する切刃19の位置が示されている。従って、その平行移動を通じて、切刃19は、エンドエフェクタ3内に留まり、さらに、図4に示されるその駐留位置において、切刃19は、クレビスピン8とエンドエフェクタ3の駐留機構(上述した27bであり顎部7aに関連付けられた対応する要素)内で実質的に電極表面21a,21bの背後に後退させられる。また、外科用器具100の安全な動作を高めるために、駐留位置からの切断要素19の動作(すなわち、平行移動)は、顎部7a,7bが閉じた位置となる場合を除き、その発生を防止することができる。例示的な実施形態において、これは、切断要素の駆動部品20を駆動するための動作を制御する制御装置とソフトウェアとを介して生じさせることができ、それについては例えば、”POSITIVECONTROL OF ROBOTIC SURGICALINSTRUMENT END EFFECTOR”という表題の、米国仮特許出願第61/491,647号明細書(2011年5月31日に出願)に教示されており、この文献は、参照することによりその全体が本明細書に組み込まれる。ロボット手術システム(例えば、図14Aにおけるモータ5のような搭載型モータの使用を含むことができる)を用いて制御及び駆動される切断要素に対して実装される他の制御機能については、以下の文献を参照されたい。”SURGICAL INSTRUMENT WITH MOTOR”という表題の、米国仮特許出願第61/491,698号明細書(2011年5月31日に出願)及び”SURGICAL INSTRUMENT WITH CONTROL FOR DETECTEDFAULTCONDITION”という表題の、米国仮特許出願第61/491,671号明細書(2010年5月31日に出願)を参照されたい、また、これら両文献は、参照により本明細書に組み込まれる。例示的な一実施形態において、顎部7a,7bは、切刃19がスロット23a,23b内で安全に延びることを可能にするために十分に閉じられるまで、スロット23a,23bから出てくる及び潜在的に顎部7a,7bの外側に出てくる切断要素の危険性を有することなしに、ソフトウェア機能は、例えば、モータ5の制御を介して、切刃19の作動を防止する。

0069

図5及び図10に示される例示的な実施形態において、上述したように、切断要素の駆動部品20は、切刃19の基端に溶接された先端を有するケーブルである。鋭いエッジ及び/又は切刃19がケーブル20に取り付けられるような鈍い面を避けるために、切刃19とケーブル20とは、2つの構成要素間で円滑なインターフェイスを提供するために一緒に融合されて溶接されてもよい。2つの構成要素間の比較的円滑なインターフェイスを提供することによって、切断要素が、切断処置中に組織に引っ掛かる危険性を低減することができる。駆動部品20は、基端において伝達機構1に取り付けられており、この伝達機構1は、リニアな(押入れ/引抜き)起動力を駆動部品20に提供し、ロールDOFを可能にし、上述したように、シャフト2と手関節部4との中心を通じてエンドエフェクタ3に配線されるように構成されている。駆動部品20のケーブル構造は、切断を行うために組織を貫通させることを含むような、切刃19を平行移動させるために伝達機構1からの押入れ/引抜き作動力に耐えるとともに伝達させるために十分な圧縮及び引張強度を提供しつつ、その長手方向軸線の周りの様々な方向に曲げられることに耐えるような十分に可撓性を有する。シャフトと手関節部と4を通じた駆動部品20の中央配線(route)は、切断作業中にエンドエフェクタ3に対して切刃19のセンタリングを提供しながらも、許可外科用器具100が、比較的コンパクトなデザインを有することを可能にする。また、駆動部品20の中央配線、経路設定は、この駆動部品20が、手関節部4を通じて移動するときに、具体的には手関節部4が、関節運動及び/又はロール運動するときや、切刃19を平行移動させるときに、駆動部品20に作用する摩擦を低減することができる。このように、切刃19を駆動するために必要な力は、駆動部品20が、中心とは反対方向に器具100の外周側に向けて配線される構成と比較して低減することができる。さらに、切断用駆動部品20の中央配線(経路選択)は、手関節部4の関節運動中に長さの変化が実質的にないという結果をもたらし、切刃19が、関節運動中に駐留位置に留まることを可能にする。

0070

代替の実施形態(図示せず)において、駆動部品20は、ケーブル構造ではなく、高い引張強度及び圧縮強度を有する超弾性可撓性ワイヤ、例えばニチノールワイヤを含むことができる。少なくとも1つの例示的な実施形態において、切刃19は、ニチノールから形成することもできる。

0071

リードスクリュー15とトルク駆動部品18とは、両方とも中空であり、切断要素の駆動部品20は、リードスクリュー15とトルク駆動部品18との中空の中心を通って配線(経路選択)されている。従って、トルク駆動部品18と切断要素の駆動部品20とを組み合わせて得られる複合構造は、この複合構造が手関節部4を通過するときに、比較的低摩擦を有する、ピッチ、ヨー、及びピッチ、ヨーの組み合わせにおいて均等に屈曲する。このように、把持DOFと切断要素の平行移動DOFとは、比較的小さな手関節部4が、デカルトのピッチ、ヨー、ロールDOFで動作させることが可能なコンパクトな構成として、手関節部4を通じてエンドエフェクタ3に伝達させることができる。結果として、エンドエフェクタを有する低侵襲性外科用器具は、一体化された組織融合及び切断機能と、エンドエフェクタがデカルトのピッチ、ヨー、ロール(ロールは、手関節部4を変化させることによって、シャフト2がロールする限り、ピッチとヨーとを可能にしている)において向き合わせ可能な手関節部機構とが設けられている。

0072

図10を参照すると、例示的な一実施形態において、切刃19は、組織を切断面に引き入れるのに補助するような凹状の「V」字形状切断面190を有する。しかしながら、このような構成は、非限定的且つ例示的であり、他の構成において、切刃は、直線、角度の付いた、又は湾曲した切断面を有していてもよい。図10に示されるように、例示的な実施形態において、切刃19の基端は、切断処置の完了後に逆駆動されるときに、切刃19の引っ掛かりの危険性を最小限に抑えるために上側の角部を丸めてもよい。様々な例示的な実施形態において、切刃19は、ステンレス鋼(例えば、716ステンレス鋼)からなり、両刃(double grind)切断面を有している。切刃19は、例えば溶接を含む様々な機構によって、駆動部品20に固定することができる。様々な例示的な実施形態において、切刃19は、約0.2032cm(0.08 inches)から約0.381cm(0.15 inches)の範囲の高さHBを有しており、例えば、0.254cm(0.10 inches)であり、及び約0.254cm(0.10 inches)から約0.3302cm(0.13 inches)の範囲の長さLBを有しており、例えば、約0.2921cm(0.115 inches)である。

0073

上述したように、例示的な一実施形態において、切断機構の駆動部品20は、図14aに示される伝達機構141の例示的な実施形態に示されるように、伝達機構1内に配置された搭載型モータを介して、例えばウォームギアとラック及びピニオン機構50と連動する搭載型モータ5を介して作動させることができる。切刃19の動きを制御するために、1つ以上のリミットスイッチ55(図14Aの例示的な実施形態に一つ示されている)を、切刃19の位置を感知するために使用することができる。位置を感知するとともに切刃の動作を制御するのに役立つようなリミットスイッチを使用する例示的な一実施形態について、以下の文献を参照されたい。”SURGICALINSTRUMENTWITH MOTOR”という表題の、米国仮特許出願第61/491,698号明細書(2011年5月31日に出願)、及び”SURGICAL INSTRUMENT WITH CONTROL FOR DETECTEDFAULTCONDITION”という表題の、米国仮特許出願第61/491,671号明細書(2011年5月31日に出願)を参照されたい、また、これら両文献は、参照することにより本明細書に組み込まれる。当然のことながら、当業者は、例えば、遠隔操作ロボット手術システムに関連付けられたサーボアクチュエータ又は手動式駆動アクチュエータを含むが、これらに限定されない様々な作動機構が、駆動部品20の動作を制御するために利用されることを理解するであろう。さらに、切断要素の駆動部品20を作動させるためにロボット制御に依存する例示的な実施形態において、器具100は、例えば六角レンチ、又は切断要素の駆動部品を駆動させるために使用される例えばウォームギアを有する伝達機構のシャーシを介して係合するように構成された他のツール等を介して、切断要素19を手動で後退させることを可能にする機能を備えることができる。

0074

上述したように、様々な例示的な実施形態において、シャフト2と、エンドエフェクタ3(閉じた位置の)と、手関節部4とからなる外径は、約5mmから約12mmの範囲であり、例えば約5mmから約8.5mmの範囲とすることができ、例えば外径は、例示的な一実施形態において約8.5mmとすることができる。その結果、様々な例示的な実施形態に従った、組織融合及び切断用外科用器具は、カニューレを使用して、他の5mm又は8.5mmクラスの遠隔ロボット外科用器具を患者の体壁を通じて挿入することが可能になる。このような5mm又は8.5mmの外径の切断及び融合用外科用器具の場合には、外径は、ステープル留め外科用器具で手関節運動される(wristed)13ミリメートルの外径よりも約38%小さくなる。また、切断及び融合外科的処置を行う場合には、より小さい直径は、より繊細で及び/又は実施するためにより困難となるような処置の際に、及び一般的に小さなスペース内で実施されるこのような視覚化及びアクセスのための利点を有する。

0075

様々な例示的な実施形態において、外科用器具100は、単回使用の使い捨て外科用器具として構成することができる。従って、外科用器具の製造に関連するコストを削減するとともに要求される様々な操作を実行するのに十分に強度を有する器具を提供するために、様々な構成要素は、プラスチックで作られ、且つ射出成形プロセスを用いて形成される。また、構成要素について更なる強度が望まれる場合に、様々な構成要素又はそれらの部品は、金属射出成形(MIM)プロセスを用いて製造することができる。非限定的な例として、伝達機構1において、種々のギア、ジンバルプレート、プーリ、リンク等は、プラスチック、機械加工された金属、打ち抜きされた金属薄板金属粉末、及び/又はMIM部品で作製されてもよい。また、搭載型モータが、例えば切断要素を駆動させるために、アクチュエータとして用いられる場合には、そのようなモータは、約5Vから約15Vの範囲の電圧入力、例えば約5.5Vから約10Vの電圧入力で動作されるときに、十分な力を供給するように構成された、例えばDCモータ等の比較的安価なモータとすることができる。

0076

組織の融合及び切断を行うための外科用器具100を使用する例示的方法は、図13のフロー図に示される例示的なステップを参照して説明する。例示的な実施形態において、図13の1301に示されるように、外科用器具100は、例えばカニューレを介して患者の体内に挿入され(例えば、腹腔鏡又は胸腔鏡)、切断及び融合処置が所望される作業部位の近傍の位置まで概ね前進させることができる。所望の作業部位に外科用器具100を挿入及び前進させた後に、1302に示されるように、伝達機構1,141は、1つ以上の入力(例えば、伝達機構141の例示的な実施形態では、入力ディスク40において)を受け取ることができ、そして、例えばロール、ピッチ、ヨー、又はこれらの運動の任意の組合せ等を介して、手関節部4をロール及び/又は関節運動させる。上述したように、伝達機構1は、様々な力及び/又はトルクに入力を伝達させて、器具シャフト2の全体を(例えば、ロールを介して)最終的に作動(駆動)させる、及び/又は手関節部4をピッチ及び/又はヨーで関節運動させるために腱45の張力を変更する。

0077

一旦エンドエフェクタ3が、所望の位置と所望の向きになっているときに、図13の1303において、伝動機構1(例えば、伝達機構141の例示的な実施形態の入力ディスク40において)は、エンドエフェクタ3の顎部7a,7bを開くために入力を受け取ることができ、且つ器具100は、融合/切断が所望される組織が、開いた顎部7a,7bの間に位置決めされるように前進させることができる。上述したように、伝達機構1は、入力を伝達して、中空のドライブシャフト218とトルク駆動部品18との上の第1の方向にトルクを働かせることによって顎部7a,7bを開くことができ、ここで、このトルクは、リードスクリュー15を回転させるとともに、リードスクリュー15に沿って駆動ナット16をエンドエフェクタ3の先端に向けて移動させるように伝達することができる。組織が、開いた顎部7a,7bの間で所望されるように位置決めされるときに、図13の1304に示されるように、伝達機構1(例えば、伝達機構141の例示的な実施形態の入力ディスク40において)は、組織を把持するために、顎部7a,7bを閉じるための入力を受け取ることができる。上述したように、伝達機構1は、入力を伝達して、中空のドライブシャフト218とトルク駆動部品18との上に、第1の方向とは反対側の第2の方向にトルクを働かせることによって顎部7a,7bを閉じることができ、ここで、このトルクは、リードスクリュー15を回転させるととともに、リードスクリュー15に沿って駆動ナット16をエンドエフェクタ3の基端に向けて移動させるように伝達することができる。

0078

次に、図13の1305に示されるように、閉じた位置にある顎部7a,7bが組織を把持するときに、電極21a,21bをアクティブにするために、電気外科的エネルギー(例えば、バイポーラエネルギー)を、導電体11a,11bに通過させることができる。電極21a,21bに伝達されるバイポーラエネルギーは、それら電極の間に把持された組織を融合させるために、電極21a,21bについて十分な容量である。例示的な実施形態において、1306において、信号、例えば可聴信号(例えば、ビープ音又は他の音)及び/又は例えばモニタ又は他のディスプレイ上で確認可能な可視信号は、器具の操作者が、組織の融合が完了したことを確認するために提供することができる。

0079

融合が完了すると、図13の1307において、切断要素を駆動するために、入力を伝達機構1に提供することができる。上述したように、入力を受け取ると、伝動機構1は、種々の力とトルクとを伝達して、例えば押入れ/引抜き力を同じように用いて、最終的に切断要素の駆動部品20を駆動させることができる。例示的な実施形態において、切断要素の駆動部品20は、駐留位置から最も先端の位置に切断要素を駆動するために作動させることができ、伝達機構1への単一の入力を使用して駐留位置に戻すことができる。従って、全体の平行移動切断運動(すなわち、駐留位置から最も先端の位置への運動と戻る運動)を、自動的に完了させることができる。例示的な実施形態において、特に、図12A及び図12Bに示されるようなロボット手術システムを用いた使用において、顎部7a,7bが閉じた位置にない場合に、例えば、中央制御コンソール3000と一体化された又はこのコンソール3000と別個のユニットとして位置する制御装置によって制御される適切なアルゴリズム及びフィードバックセンサを使用することにより、切断動作の発生を防止することができる。”POSITIVECONTROL OF ROBOTIC SURGICALINSTRUMENT END EFFECTOR”という表題の、米国仮特許出願第61/491,647号明細書(2011年5月31日に出願)を参照されたい、またこの文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。

0080

一旦、切断処置が完了すると、図13の1308に示されるように、器具100は、例えば、カニューレを介して患者から退避させることができる。

0081

様々な例示的な実施形態において、外科用器具は、手動式として提供される伝達機構に対して様々な入力が提供されるハンドヘルド装置として動作させることができるが、例示的な実施形態において、器具100は、例えば図12A及び図12Bに示され且つ上述したように、ロボット手術システムとインターフェイス接続することができる。このような実施形態において、伝達機構は、図14A及び図14Bの伝達機構141として構成することができ、且つ説明された種々の入力は、中央制御コンソール3000を介して外科医側コンソール2000から受信した信号によって制御される患者側コンソール1000に配置された器具を含む入力ディスク40で受け取ることができる。また、例示的な実施形態において、切断要素を駆動するために、電圧信号は、例えば中央制御コンソール3000に搭載された別個の器具の制御ボックス3080又はこのコンソール3000に接続される他の制御ボックス等の制御装置から、或いはこのコンソール3000と一体化した制御装置から出力することができ、伝達機構141に配置された搭載型モータ5を介して受信される。様々な例示的な実施形態において、外科医側コンソール2000からの入力又は外科医に他の方法でアクセス可能な入力部からの入力は、種々のペダル2010/2090(例えば、切断及び融合を制御するための)を介して制御装置(複数可)に供給することができ、且つハンドヘルド把持機構2020(例えば、手関節部4と器具シャフト2との運動を制御するために)を介して制御装置に提供することができる。当業者は、このような遠隔操作ロボット手術システムの一般的な使用に精通しており、外科医からの入力を外科医側コンソールに提供して、最終的には患者側コンソールとインターフェイス接続される外科用器具の動作を生じさせる。

0082

伝達機構に用いることができるギア、リンク、ジンバルプレート、レバー、ばね、ラック及びピニオン等の例示の構成だけでなく、伝達機構1によって受け取られた入力を、エンドエフェクタの様々な構成要素を駆動させるために使用されるトルク及び力に制御及び伝達するために(例えば、中央制御コンソール3000に関連する様々な制御装置によって)実装することができる制御アルゴリズムについて、以下の文献を参照されたい。”SURGICALINSTRUMENTWITH MOTOR”という表題の、米国仮特許出願第61/491,698号明細書(2011年5月31日に出願);”SURGICAL INSTRUMENT WITH CONTROL FOR DETECTEDFAULTCONDITION”という表題の、米国仮特許出願第61/491,671号明細書(2011年5月31日に出願);”POSITIVECONTROL OF ROBOTIC SURGICAL INSTRUMENT END EFFECTOR”という表題の、米国仮特許願第61/491,647号明細書(2011年5月31日に出願);”GRIP FORCE CONTROL IN A ROBOTIC SURGICAL INSTRUMENT”という表題の、米国仮出願番号第61/491,804号明細書(2011年5月31日に出願);”DECOUPLING INSTRUMENT SHAFT ROLLAND END EFFECTOR ACTUATION IN A SURGICAL INSTRUMENT”という表題の、米国仮特許出願第61/491,798号明細書(2011年5月31日に出願)及び米国特許出願第13/297,168号明細書(2011年11月15日に出願);及び”SURGICAL INSTRUMENT WITH SINGLEDRIVE INPUTFOR TWO END EFFECTOR MECHANISMS”という表題の、米国仮特許出願第61/491,821号明細書(2011年5月31日に出願)を参照されたい、また、これらの文献は、参照によりそれらすべてが本明細書に組み込まれる。

0083

図17は、本開示に従った、融合及び切断用外科用器具の例示的な実施形態の手関節部と、エンドエフェクタと、シャフトの一部との部分切断斜視図であり、様々な構成要素が、上述した他の例示的な実施形態とは異なる構造的な構成を有しており、この相違が、以下でさらに説明される。図17の例示的な実施形態において、例えば図5に示されるようなたるみを有する構成の代わりに、導電体(そのような導電体1711の1つが示される)は、エンドエフェクタの電極から実質的に直線状の構成で配線(route)される。例示的な実施形態において、示されるように、導電体17は、クレビス1706に位置決めされた成形プラグ1720(図18に分離して示されている)を介して実質的に直線状の構成で配線することができる。図18の詳細図に示されるように、例示的な実施形態において、ケーブル配線プラグ1720は、配線用孔1722を介して張力が掛かった状態で導体ケーブル1711を配線及び保持することができるような成形プラスチック又はゴム材料で作製することができる。このように、外科用器具の動き、具体的にはエンドエフェクタの運動と、導体ケーブル1711との干渉を最小限に抑えることができる。様々な例示的な実施形態において、ケーブ配線プラグ1720は、配線用孔1722を介したケーブル1711の一部の運動がエンドエフェクタの運動の結果として発生する範囲で、導体ケーブル1711とプラグ1720との間の摩擦を増加させるために選択される材料で作製することができる。プラグ1720に使用される例示的な材料としては、シリコーン、熱可塑性エラストマー、及びゴムを含むが、これらに限定されない。上述したように、導電体1711は、図3及び図5に示されるように、それら導電体が、手関節部4を通過する際に、孔47を介してルーティングすることができる。

0084

図17の例示的な実施形態は、例えば研削(例えば、芯なし研削)を介して除去された外側巻層の外面の一部を含むトルク駆動部品を示す図である。図17の例示的な実施形態に示されるように、部分1750は、トルク駆動部品1718の手関節部1704に実質的に沿って延びている。トルク駆動部品の外側層の外面の一部の除去によって、より円滑な外面を提供することができ、こうして、駆動トルク部品の増大した可撓性性をもたらすことができるので、把持力の均一性を向上させ、及び/又はトルク駆動部品1718と手関節部1704との間のクリアランスを増加させることができる。例示的な一実施形態において、トルク駆動部品の外層は、巻線の厚みの約半分まで研削することができる。例えば、外側巻層は、約0.1727cm(0.068 inches)から約0.1778cm(0.070 inches)までの範囲の多層管状構造の外径にするために研削することができる。

0085

また、図17に示されるように、例示的な実施形態において、レリーフ浮き彫り表面プロファイル1780(図17では視認されない反対側に他のレリーフ表面プロファイルがある)は、クレビス耳部1709に当接するカム・エクステンションの表面に設けることができる。このようなレリーフ表面プロファイルは、顎部の開閉中に、摩擦を低減するために、2つの表面同士の間のクリアランスを提供することができる。レリーフ(浮き彫り)の表面プロファイルを含む別の面は、トルク駆動部品が通過するクレビス内のチャネルの内面である。図17の例示的な実施形態及び図19の断面図を参照しながら、トルク駆動部品1718がクレビス1706内を通過するチャネル1790は、トルク駆動部品1718とチャネル1790との間の摩擦を低減するのに役立つように、内部レリーフ表面プロファイル1795を設けることができる。

0086

当業者は、図17〜19を参照して、上述した様々な構成要素の構成は、操作態様を含む、本明細書に説明される他の例示的な実施形態のいずれかと組み合わせを含むことができることを理解するであろう。

0087

さらなる修正及び代替実施形態が、本明細書の開示に鑑みて当業者には明らかになるであろう。例えば、システム及び方法は、操作を明確にするため図面及び詳細な説明から省略された追加の構成要素又はステップを含むことができる。従って、この詳細な説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本教示を実施するための一般的な方法を当業者に教示するためのものである。なお、本明細書に示され且つ説明された様々な実施形態は、例示として解釈されるべきであることを理解されたい。要素及び材料、及びそれらの要素及び材料の配置は、本明細書に例示され説明されたものに置換することができ、部品及びプロセスは、逆にしてもよく、本教示の特定の特徴は、独立して利用することができ、これら全てが本明細書に記載の利益を取得した後に当業者には明らかになるであろう。変更は、本教示、以下の特許請求の範囲の精神及び範囲から逸脱することなく、本明細書に説明された要素について行うことができる。

0088

本明細書に記載される特定の例及び実施形態は、非限定的であることを理解すべきであり、構造、寸法、材料、及び方法の変更は、本教示の範囲から逸脱することなく行うことができる。例えば、様々な態様は、手術ロボットシステムで用いられる器具の技術分野について説明されている。しかし、これらの態様は、様々な自由度の動力や手作動式アクチュエータ(例えば、ロールシャフト、手関節部のピッチ及びヨー、把持、ナイフ)を用いて、同様にハンドヘルド器具に組み込むことができる。

0089

本開示に従った他の実施形態は、本明細書に開示された本発明の仕様及び実施を考慮することにより当業者には明らかになるであろう。特許請求の範囲によって示される真の範囲及び精神を含む本明細書及び実施例は、単なる例示とみなされることが意図されている。

0090

以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載の内容を実施例として記載しておく。
[実施例1]
外科用器具であって、当該器具が:
基端及び先端を有するシャフトと;
該シャフトの先端に結合されるとともに、複数の自由度で関節運動するように構成された手関節部と;
該手関節部によって支持されたエンドエフェクタであって、該エンドエフェクタは、切断要素及び、組織を把持するとともに組織を融合するように構成された顎部を備える、エンドエフェクタと;を備える、
外科用器具。
[実施例2]
前記エンドエフェクタに対して前記切断要素を平行移動するように構成された切断要素の駆動部品をさらに備える、
実施例1の外科用器具。
[実施例3]
前記切断要素の駆動部品は、前記エンドエフェクタの長さに沿って前記切断要素を平行移動するように構成される、
実施例2に記載の外科用器具。
[実施例4]
前記切断要素の駆動部品が、可撓性である、
実施例2に記載の外科用器具。
[実施例5]
前記切断要素の駆動部品は、前記駆動部品の長手方向軸線の周りの複数の自由度において可撓性を有する、
実施例4に記載の外科用器具。
[実施例6]
前記切断要素の駆動部品は、ケーブルを含む、
実施例5に記載の外科用器具。
[実施例7]
前記切断要素の駆動部品は、シャフトと手関節部との実質的に中央を通って前記外科用器具の基端から前記エンドエフェクタに延びている、
実施例2に記載の外科用器具。
[実施例8]
切刃が、平行移動中に前記エンドエフェクタ内に収容されている、
実施例に記載の外科用器具。
[実施例9]
前記切断要素は、前記切断要素の駆動部品の先端に取り付けられた切刃を備える、
実施例2に記載の外科用器具。
[実施例10]
前記エンドエフェクタは、組織へのエネルギーの送達中に、組織の融合を可能にするのに十分な圧力で組織を把持するために、閉じた位置に構成された対向する顎部をさらに備える、
実施例1に記載の外科用器具。
[実施例11]
組織を融合するためのエネルギーの送達用の電極をさらに備え、該電極がそれぞれ対向する顎部に関連付けられている、
実施例1に記載の外科用器具。
[実施例12]
前記顎部が閉じた位置にあるときに、前記電極の対向面同士の間のギャップを維持するように構成された少なくとも1つのスペーサをさらに含む、
実施例11に記載の外科用器具。
[実施例13]
前記エネルギーは、バイポーラ電気エネルギーを含む、
実施例11に記載の外科用器具。
[実施例14]
開いた位置と閉じた位置との間で対向する前記顎部を移動させるべく、トルクを伝達するように構成されたトルク駆動部品をさらに含む、
実施例1に記載の外科用器具。
[実施例15]
前記トルク駆動部品は、前記手関節部を貫通して延びており、且つ該手関節部がピッチとヨーとの少なくとも一方で関節運動しつつ、前記トルク駆動部品は、トルクを伝達して対向する顎部を移動させるように構成される、
実施例14に記載の外科用器具。
[実施例16]
前記トルク駆動部品によって伝達されるトルクに応答して回転可能なリードスクリューと、該リードスクリューの回転に応答して前記リードスクリューに沿って移動可能な駆動ナットとをさらに備え、前記リードスクリューに沿った前記駆動ナットの運動によって、開いた位置と閉じた位置との間で対向する顎部を移動させる、
実施例14に記載の外科用器具。
[実施例17]
対向する前記顎部の各々は、前記駆動ナットの一部を受容するカムスロットに設けられたカム・エクステンションと関連付けられている、
実施例16に記載の外科用器具。
[実施例18]
前記トルク駆動部品は、複数の巻線から形成されたトルクチューブを備える、
実施例14に記載の外科用器具。
[実施例19]
前記複数の巻線は、異なる方向にらせん状に巻回される少なくとも2つの複数の巻線を含む、
実施例18に記載の外科用器具。
[実施例20]
前記トルクチューブは、各々が第1の方向にらせん状に巻回される内側巻線及び外側巻線と、前記内側巻線及び前記外側巻線の間に配置されるとともに第1の方向とは実質的に反対側の第2の方向にらせん状に巻回される中間巻線とを含む、
実施例18に記載の外科用器具。
[実施例21]
前記トルクチューブは、前記手関節部を貫通して延びるとともに、前記手関節部の先端側に配置されるリードスクリューに結合された先端部を有する、
実施例18に記載の外科用器具。
[実施例22]
前記外科用器具の基端部分において伝達機構をさらに備えており、該伝達機構は、入力を受け取るとともに、エンドエフェクタを作動させるために力とトルクとを伝達するように構成されている、
実施例1に記載の外科用器具。
[実施例23]
前記外科用器具は、ロボット手術システムとインターフェイス接続されるように構成される、
実施例1に記載の外科用器具。
[実施例24]
前記手関節部は、約5mmから約8.5mmの範囲の外径を有する、
実施例1に記載の外科用器具。
[実施例25]
前記シャフトと、前記手関節部と、前記エンドエフェクタとが、前記シャフトの長手方向軸線の周りをロールするように構成される、
実施例1に記載の外科用器具。
[実施例26]
外科用器具を作動させる方法であって、当該作動方法は:
ピッチとヨーとの少なくとも一方において前記外科用器具の複数の自由度を有する手関節運動部を関節運動させるために、前記外科用器具の基端部分に配置された伝達機構において少なくとも1つの第1の入力を受け取るステップと;
第1の入力に応答して、前記手関節部を関節運動させるために、前記伝達機構を介して1つ以上の力を伝達するステップと;
前記手関節部によって支持されたエンドエフェクタの顎部を開くために、前記伝達機構において第2の入力を受け取るステップと;
前記顎部を開くために、前記伝達機構を介してトルクをトルク駆動部品に伝達するステップと;
前記エンドエフェクタの前記顎部を閉じるために、前記伝達機構において第3の入力を受け取るステップと;
前記顎部を閉じて該顎部同士の間で組織を把持するために、前記伝達機構を介してトルクを前記トルク駆動部品に伝達するステップと;
前記把持した組織を融合するために、前記顎部にエネルギーを伝達するステップと;
前記エンドエフェクタの切断要素を平行移動させるために、前記伝達機構において第4の入力を受け取るステップと;
前記エンドエフェクタに対して前記切断要素を平行移動させるために、前記伝達機構を介して切断要素の駆動部品に力を伝達するステップと;を含む、
作動方法。
[実施例27]
前記切断要素の駆動部品に力を伝達するステップは、押入れ力に続いて引張力を平行移動させる、
実施例26に記載の作動方法。
[実施例28]
前記切断要素を平行移動させるために、前記切断要素の駆動部品に力を伝達するステップは、該手関節部が結合される前記外科用器具のシャフトの長手方向軸線に対してピッチとヨーとの少なくとも一方で前記手関節部が関節運動されている際に生じる、
実施例26に記載の作動方法。
[実施例29]
前記顎部を開閉するために、前記伝達機構を介してトルクを前記トルク駆動部品に伝達するステップは、前記手関節部内に少なくとも部分的に配置されたトルクチューブにトルクを伝達するステップを含む、
実施例26に記載の作動方法。
[実施例30]
前記手関節部を関節運動させるために、前記伝達機構を介して1つ以上の力を伝達するステップは、前記手関節部に関連付けられた腱に張力を働かせるために、前記伝達機構を介して1つ以上の力を伝達するステップを含む、
実施例26に記載の作動方法。
[実施例31]
遠隔操作ロボット手術システムであって、当該システムは:
実施例1に記載の外科用器具と;
該外科用器具を作動させるために前記外科用器具とインターフェイス接続され、1つ以上の外科処置を実施するように構成された患者側コンソールと;
外科医によって操作されるとともに、前記患者側コンソールで前記外科用器具を制御するための信号を送信するように構成された1つ以上の入力デバイスを含む外科医側コンソールと;を含む、
遠隔操作ロボット手術システム。
[実施例32]
前記外科用器具の作動を制御するために、前記患者側コンソールにおいて前記外科用器具と信号通信するとともに、前記外科医側コンソールと信号通信するように構成された1つ以上の制御装置をさらに含む、
実施例31の遠隔操作ロボット手術システム。

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