図面 (/)

技術 ワイピングシート及びその製造方法

出願人 花王株式会社
発明者 成田行人金田学百合野翔太郎
出願日 2017年8月9日 (2年10ヶ月経過) 出願番号 2017-154023
公開日 2019年2月28日 (1年4ヶ月経過) 公開番号 2019-030572
状態 未査定
技術分野 床,カーペット,家具,壁等の清掃用具 不織物
主要キーワード 凸部形成部材 水流ノズル 高分子ファイバ 太径繊維 開孔部内 ドライシート 交絡体 摩擦抵抗性
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年2月28日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (11)

課題

ワイピング対象物との間の摩擦抵抗性を小さくし、ワイピング時の操作性を高めたワイピングシートを提供すること。

解決手段

ワイピングシート10は、第1の繊維20及びそれよりも細径の第2の繊維40が交絡してなる繊維集合体を備え、ワイピング面として第1の面50Yと、その反対側に位置する第2の面50Xとを有する。第2の繊維40の存在割合が、第2の面よりも、第1の面で高くなっている。第1の面50Y側に凸部50Aが複数形成されており、凸部50Aの頂部50Tでは、凸部50Aを構成する繊維全体に対する頂部50Tにおける第1の繊維20の存在割合が第2の繊維40の存在割合よりも高くなっている。凸部50Aの裾部50Bでは、凸部50Aを構成する繊維全体に対する裾部50Bにおける第2の繊維40の存在割合が第1の繊維20の存在割合よりも高くなっている。

概要

背景

不織布の表面に凹凸構造を形成して該不織布の機能等を高める試みが種々なされている。例えば特許文献1には、ナノファイバ及びマイクロファイバの少なくともいずれかの高分子ファイバエレクトロスピニングでの集積により構成されており、平面の所定位置凹凸微小パターンを有している不織布が記載されている。この不織布によれば、凹凸微小パターン構造による形状特異性によって機能高度化が図られ、細胞親和性物質構造性等が向上し、生体機能性の調整も可能となると、同文献には記載されている。

特許文献2には、1dtex以下の極細繊維を含み、表面に凹凸を有する不織布が記載されている。この不織布の表面は、繊維どうし複数本絡み合う繊維束と、その付近の窪みを含んでいる。そして繊維束に占める極細繊維の繊維本数が、窪みに占める極細繊維の繊維本数よりも多くなっている。この不織布は、嵩高性に優れ、また柔軟であり、対象面に触れたときの触感が柔らかいと、同文献には記載されている。

概要

ワイピング対象物との間の摩擦抵抗性を小さくし、ワイピング時の操作性を高めたワイピングシートを提供すること。ワイピングシート10は、第1の繊維20及びそれよりも細径の第2の繊維40が交絡してなる繊維集合体を備え、ワイピング面として第1の面50Yと、その反対側に位置する第2の面50Xとを有する。第2の繊維40の存在割合が、第2の面よりも、第1の面で高くなっている。第1の面50Y側に凸部50Aが複数形成されており、凸部50Aの頂部50Tでは、凸部50Aを構成する繊維全体に対する頂部50Tにおける第1の繊維20の存在割合が第2の繊維40の存在割合よりも高くなっている。凸部50Aの裾部50Bでは、凸部50Aを構成する繊維全体に対する裾部50Bにおける第2の繊維40の存在割合が第1の繊維20の存在割合よりも高くなっている。

目的

上述した特許文献1には不織布に関する技術が記載されているが、同文献に記載の不織布は、再生医療などの医療用デバイスへの応用を目的としており、清拭清掃を目的とした

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

第1の繊維及び第1の繊維よりも細径の第2の繊維を少なくとも含み、これらの繊維が交絡してなる繊維集合体を備え、ワイピング面として用いられる第1の面と、該第1の面の反対側に位置する第2の面とを有するワイピングシートであって、第2の繊維の存在割合が、第2の面よりも、第1の面で高くなっており、前記第1の面側に凸部が複数形成されており、前記凸部を構成する繊維全体に対する頂部における第1の繊維の存在割合が、第2の繊維の存在割合よりも高くなっており、前記凸部を構成する繊維全体に対する裾部における第2の繊維の存在割合が、第1の繊維の存在割合よりも高くなっている、ワイピングシート。

請求項2

複数の前記凸部が規則的に配置されている、請求項1に記載のワイピングシート。

請求項3

前記凸部は、その幅が400μm以上10mm以下であり、その高さが110μm以上25mm以下である、請求項1又は2に記載のワイピングシート。

請求項4

第1の面側に、前記凸部と、前記凸部よりも大きい巨視パターンからなる第2凸部とを有し、且つ該凸部が該第2凸部内に位置して二段階段差が形成されており、前記凸部の頂部では、該凸部を構成する繊維全体に対する頂部における第1の繊維の存在割合が、第2の繊維の存在割合よりも高くなっており、且つ前記凸部の裾部では、該凸部を構成する繊維全体に対する裾部における第2の繊維の存在割合が、第1の繊維の存在割合よりも高くなっている、請求項1ないし3のいずれか一項に記載のワイピングシート。

請求項5

ワイピング液が第2の面側に位置する繊維集合体に少なくとも担持されている、請求項1ないし4のいずれか一項に記載のワイピングシート。

請求項6

前記ワイピング液の放出層と、該ワイピング液を担持する保液層とを有し、該放出層が第1の面を含む、請求項5に記載のワイピングシート。

請求項7

請求項1ないし6のいずれか一項に記載のワイピングシートの製造方法であって、第1の繊維の繊維集合体及び第1の繊維よりも細径の第2の繊維の繊維集合体の積層体を、第2の繊維の繊維集合体が、複数の開孔部を有する凸部形成部材に対向するように配置した状態下に、第1の繊維の繊維集合体の側から水流を吹き付けて、第1の繊維と第2の繊維とを交絡させるとともに、前記開孔部に位置する前記繊維集合体を該開孔部内に突出させるワイピングシートの製造方法。

請求項8

第2の繊維の繊維集合体を溶融型静電紡糸法により形成する、請求項7に記載のワイピングシートの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、ワイピングシート及びその製造方法に関する。

背景技術

0002

不織布の表面に凹凸構造を形成して該不織布の機能等を高める試みが種々なされている。例えば特許文献1には、ナノファイバ及びマイクロファイバの少なくともいずれかの高分子ファイバエレクトロスピニングでの集積により構成されており、平面の所定位置凹凸微小パターンを有している不織布が記載されている。この不織布によれば、凹凸微小パターン構造による形状特異性によって機能高度化が図られ、細胞親和性物質構造性等が向上し、生体機能性の調整も可能となると、同文献には記載されている。

0003

特許文献2には、1dtex以下の極細繊維を含み、表面に凹凸を有する不織布が記載されている。この不織布の表面は、繊維どうし複数本絡み合う繊維束と、その付近の窪みを含んでいる。そして繊維束に占める極細繊維の繊維本数が、窪みに占める極細繊維の繊維本数よりも多くなっている。この不織布は、嵩高性に優れ、また柔軟であり、対象面に触れたときの触感が柔らかいと、同文献には記載されている。

先行技術

0004

特開2006−328562号公報
特開2009−13544号公報

発明が解決しようとする課題

0005

ところで、フローリング家具などの硬質表面清拭する物品として、不織布からなるワイピングシートがしばしば用いられる。上述した特許文献1には不織布に関する技術が記載されているが、同文献に記載の不織布は、再生医療などの医療用デバイスへの応用を目的としており、清拭や清掃を目的とした場合の不織布の機能性に関しては言及されていない。

0006

特許文献2に記載の凹凸構造を持つ不織布を清掃用品として用いた場合には、該不織布に細径繊維が含まれていることに起因して、不織布と清掃対象との摩擦抵抗が大きくなってしまい、清掃時における不織布の操作性が劣る場合がある。

0007

したがって本発明の課題は、ワイピング対象物との間の摩擦抵抗性を小さくし、ワイピング時の操作性を高めたワイピングシートを提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

本発明は、第1の繊維及び第1の繊維よりも細径の第2の繊維を少なくとも含み、これらの繊維が交絡してなる繊維集合体を備え、ワイピング面として用いられる第1の面と、該第1の面の反対側に位置する第2の面とを有するワイピングシートであって、
第2の繊維の存在割合が、第2の面よりも、第1の面で高くなっており、
前記第1の面側に凸部が複数形成されており、
前記凸部を構成する繊維全体に対する頂部における第1の繊維の存在割合が、第2の繊維の存在割合よりも高くなっており、
前記凸部を構成する繊維全体に対する裾部における第2の繊維の存在割合が、第1の繊維の存在割合よりも高くなっている、ワイピングシートを提供するものである。

0009

また本発明は、前記のワイピングシートの好適な製造方法として、
第1の繊維の繊維集合体及び第1の繊維よりも細径の第2の繊維の繊維集合体の積層体を、第2の繊維の繊維集合体が、複数の開孔部を有する凸部形成部材に対向するように配置した状態下に、第1の繊維の繊維集合体の側から水流を吹き付けて、第1の繊維と第2の繊維とを交絡させるとともに、前記開孔部に位置する前記繊維集合体を該開孔部内に突出させるワイピングシートの製造方法を提供するものである。

発明の効果

0010

本発明によれば、ワイピング時の摩擦抵抗を減少させ、ワイピング時の操作性を向上させたワイピングシート及びその製造方法が提供される。

図面の簡単な説明

0011

図1は、本発明のワイピングシートにおける凸部の要部拡大図である。
図2は、本発明のワイピングシートの製造装置の概略図である。
図3は、本発明に用いられる凸部形成部材の一実施形態の平面図である。
図4は、本発明のワイピングシートを製造する工程を示す要部拡大図である。
図5は、図3におけるA−A線の断面図である。
図6は、本発明に用いられる凸部形成部材の別の実施形態の平面図である。
図7は、本発明のワイピングシートを製造する別の工程を示す要部拡大図(図4相当図)である。
図8は、図6におけるB−B線の断面図である。
図9は、実施例1及び比較例1における湿式のワイピングシートの摩擦抵抗値グラフである。
図10は、実施例2並びに比較例2及び3における乾式のワイピングシートの摩擦抵抗値のグラフである。

0012

以下、本発明のワイピングシートをその好ましい実施形態に基づき説明する。本発明においてワイピングとは、清掃及び清拭の両方の意味を含むものであり、例えば、床面、壁面、天井及び柱等の建物の清掃、建具備品の清掃、物品の拭き取り、身体及び身体に係る器具の清拭等が含まれる。

0013

本発明のワイピングシートは繊維集合体からなるものである。繊維集合体を構成する繊維は、第1の繊維及び第1の繊維よりも細径の第2の繊維を少なくとも含む。第1の繊維及び第2の繊維は、第1の繊維どうし、第2の繊維どうし、及び第1の繊維と第2に繊維とが交絡して前記の繊維集合体を形成している。この繊維集合体には、ワイピング液担持されていてもよい。ワイピング液及びその担持方法は、後に詳述する。なお、本明細書において、単に「ワイピングシート」という場合には、文脈に応じ、ワイピング液が担持されているものと、ワイピング液が担持されていないものとを指す。

0014

ワイピングシート10に使用する繊維集合体は、第1及び第2の繊維の交絡を主体として複合化された繊維集合体である。ここで、ワイピングシート10におけるワイピング面を表面又は第1の面、ワイピング面と反対側の面を裏面又は第2の面とも称す。

0015

図1には、本発明のワイピングシートの一実施形態の縦断面の要部が拡大して示されている。同図に示すとおり、ワイピングシート10は、第1の繊維20及び第2の繊維40を含んで構成されている。またワイピングシート10は、第1の面50Y、及び第1の面50Yと反対側に位置する第2の面50Xとを有する。ワイピングシート10における第1の面50Yは、ワイピングシート10の使用時におけるワイピング面として供される。図1に示すとおり、同図の上側に繊維径の細い繊維である第2の繊維40の繊維集合体が存在しており、これがワイピング面である。したがって、同図の下側が、ワイピング面の反対側、裏面である。

0016

ワイピングシート10は、その第2の面50Xから第1の面50Y側に向けて突出しており、それによって凸部50Aが形成されている。凸部50Aはワイピングシート10の面方向にわたって複数形成されている。凸部50Aはワイピングシート10の第1の面50Yが、平坦面50Y’から隆起した形状になっている。第2の面50X側においては、凸部50Aに対応する領域が、第2の面50Xにおける平坦面50X’から第1の面50Yに向けて凹陥して凹部50Cを形成している。ワイピングシート10の製造方法によっては、第2の面50Xは、その全域が平坦面になっていてもよい。なお本明細書において、第1の面50Y(ワイピング面)に関する説明は、凸部50Aを含まないものとする。

0017

各凸部50Aは、その内部が第1の繊維20及び/又は第2の繊維40で満たされた中実のものである。各凸部50Aの形状及び大きさは同じであってもよく、あるいは異なっていてもよい。ワイピングシート10の製造の容易さを考慮すると、各凸部50Aの形状及び大きさは同じであることが好ましい。

0018

各凸部50Aは、ワイピングシート10の第1の面50Y側において規則的に配置することができ、あるいは不規則に配置することができる。第1の面50Yに、各凸部50Aを規則的に配置する場合、例えばワイピングシート10の長手方向に沿って、及び/又は、幅方向に沿って規則的に配置することができる。各凸部50Aが規則的に及び不規則に配置されている場合のいずれの場合であっても、ワイピング面である第1の面50Y側に複数の凸部50Aを形成することで、ワイピングシート10を用いたワイピング操作を行う場合に、ワイピング対象面とワイピングシート10との間の摩擦力を効果的に低減させることができ、ワイピング操作を容易に行うことができる。

0019

図1に示すとおり、ワイピングシート10は、その縦断面視において、第1の繊維20と第2の繊維40との存在箇所偏在している。詳細には、ワイピングシート10は、第2の繊維40の存在割合が、ワイピング面の反対側の面である第2の面50Xよりも、ワイピング面である第1の面50Yで高くなっている。この構成を採用することによって、第1の面50Y側に凸部50Aが複数形成されていることと相まって、ワイピングシート10によるワイピング効果を高めることができる。

0020

上述のとおり、ワイピングシート10は、第2の繊維40の存在割合が、ワイピング面の反対側の面よりも、ワイピング面で高くなっている。これとともに、ワイピング面である第1の面50Yに着目すると、第1の面50Y側に形成されている凸部50Aは、その頂部50Tでは、凸部50Aを構成する繊維全体に対する頂部50Tにおける第1の繊維20の存在割合が、第2の繊維40の存在割合よりも高くなっている。一方、凸部50Aの裾部50Bでは、凸部50Aを構成する繊維全体に対する裾部50Bにおける第2の繊維40の存在割合が、第1の繊維20の存在割合よりも高くなっている。凸部50Aを構成する第1及び第2の繊維20,40の存在割合がこのようになっていることで、意外にも、ワイピング対象面とワイピングシート10との間の摩擦力を効果的に低減させることができることが判明した。

0021

ワイピング対象面とワイピングシート10との間の摩擦力は、10cm×25cmのサイズのワイピングシート10に55N/m2の圧力を加えてワイピングしたときの抵抗力が10N以下であることが好ましく、5N以下であることが更に好ましく、4N以下であることが一層好ましい。抵抗力の下限値に特に制限はなく、低ければ低いほど好ましいが、0.8N程度に抵抗力が低ければワイピング操作を円滑に行うことができる。

0022

ワイピングしたときの抵抗力の測定は具体的には以下の方法で行われる。プッシュプルゲージ(RX−20、アイコエンジニアリング社製)の先端にワニ口型クリップを付け、当該クリップに285mm×205mmのサイズのワイピングシートが装着されたクイックワイパー(花王株式会社製)のヘッド部を取り付ける。このヘッド部を、フローリング(コンビットニューアドバンス101、ウッドワン社製)上で、1cm/secの速度で1m走査させたときの、プッシュプルゲージに記録される最大荷重を抵抗力として測定する。

0023

前記の凸部50Aの頂部50Tとは、凸部50Aの高さをHとした場合、凸部50Aの頂点から(1/3)Hまでの領域のことである。一方、凸部50Aの裾部50Bとは、第1の面50Yにおける平坦面50Y’から(1/3)Hまでの領域のことである。

0024

ワイピング対象面とワイピングシート10との間の摩擦力を一層効果的に低減させる観点から、凸部50Aの頂部50Tにおける第1の繊維20及び第2の繊維40の存在割合は、凸部50Aを構成する繊維全体に対して、本数基準で第1の繊維が第2の繊維の3倍以上であることが好ましい。同様の観点から、凸部50Aの裾部50Bにおける第1の繊維20及び第2の繊維40の存在割合は、凸部50Aを構成する繊維全体に対して、本数基準で第2の繊維が第1の繊維の2倍以上の本数であることが好ましい。

0025

ワイピング対象面とワイピングシート10との間の摩擦力は、凸部50Aの形状にも依存する場合がある。摩擦力を一層効果的に低減させる観点から、凸部50Aは、その幅Wが400μm以上であることが好ましく、800μm以上であることが更に好ましく、900μm以上であることが一層好ましい。また、幅Wが10mm以下であることが好ましく、8mm以下であることが更に好ましく、5mm以下であることが一層好ましい。幅Wは400μm以上10mm以下であることが好ましく、800μm以上8mm以下であることが更に好ましく、900μm以上5mm以下であることが一層好ましい。幅Wは図1に示すとおり、ワイピングシート10の第1の面50Yにおける平坦面50Y’から凸部50Aが立ち上がり始める位置を起点として測定される。

0026

同様の観点から、凸部50Aは、その高さHが110μm以上であることが好ましく、500μm以上であることが更に好ましく、900μm以上であることが一層好ましい。また、高さHが25mm以下であることが好ましく、20mm以下であることが更に好ましく、18mm以下であることが一層好ましい。高さHは110μm以上25mm以下であることが好ましく、500μm以上20mm以下であることが更に好ましく、900μm以上18mm以下であることが一層好ましい。高さHは図1に示すとおり、ワイピングシート10の第1の面50Yにおける平坦面50Y’から凸部50Aの頂点までの距離である。

0027

第1の面50Y側における凸部50Aの形成密度もワイピング対象面とワイピングシート10との間の摩擦力に影響を及ぼすことがある。摩擦力を一層効果的に低減させる観点から、第1の面50Yにおける任意の位置に直径20mmの仮想円を描いた場合、該仮想円内に存在する凸部50Aの数は10個以上であることが好ましく、15個以上であることが更に好ましく、20個以上であることが一層好ましい。また凸部50Aの数は60個以下であることが好ましく、50個以下であることが更に好ましく、40個以下であることが一層好ましい。凸部50Aの数は10個以上60個以下であることが好ましく15個以上50個以下であることが更に好ましく、20個以上40個以下であることが一層好ましい。

0028

本発明のワイピングシート10は、乾式のものとしてワイピング液を担持していない態様であってもよく(以下、この態様を「乾式のワイピングシート」ともいう。)、また、湿式のものとしてワイピング液を担持させた態様であってもよい(以下、この態様を「湿式のワイピングシート」ともいう。)。本発明のワイピングシート10を湿式のワイピングシートとする場合には、ワイピング液が第2の面側に位置する繊維集合体に少なくとも担持されていることが好ましい。なお、ワイピング面が第2の面側に位置する繊維集合体に少なくともワイピング液を担持するとは、ワイピング面の反対側の繊維集合体にワイピング液を含む態様であって、ワイピング面側の繊維集合体にもその空隙にワイピング液を含む態様をも含む。なお、好ましくは、ワイピング液を担持する量は、ワイピング面の反対側の繊維集合体に担持する量の方が多い。

0029

特に、本発明のワイピングシート10を湿式のワイピングシートとした場合に、上述した凸部50Aが複数形成されていることに加えて、凸部50Aの頂部50T及び裾部50Bにおける第1の繊維20及び第2の繊維40の存在割合、第1の面50Y側における凸部50Aの幅Wや高さH、及び/又は凸部50Aの形成密度が特定の範囲を満たしていることによって、ワイピング時における摩擦抵抗の低減効果がより一層顕著となる点で有利である。

0030

凸部50Aが複数形成されていることと相まって、ワイピングシート10によるワイピング効果を一層高める観点、及び湿式のワイピングシート10とした場合にワイピング液を多量に且つ安定的に担持させることができる観点から、空隙も含めたワイピングシート10の面のうち、ワイピング面における第2の繊維の占める面積比率は、40%以上99%以下が好ましく、45%以上95%以下がより好ましく、50%以上90%以下が更に好ましい。一方、ワイピング面と反対側の面における第2の繊維の占める面積比率は、0%以上55%以下が好ましい。ワイピング面における第2の繊維の占める面積は、例えば、ワイピング面を撮像した画像もしくは写真等から繊維径の細い繊維の占める面積を測定することで求める。以下、繊維の占める面積は、前記と同様にして求めることができる。したがって、面積比は繊維の占める面積から測定対象となる面積で除した値となる。なお、%表示の場合は除した値の100倍となる。

0031

ここで、例えば、前記面積比率40%以上99%以下における上限の99%のうちの残りの1%は空隙である。この空隙は、湿式のワイピングシート10を使用した際に、ワイピング面に対してワイピング液が放出されるために必要である。この空隙の割合を調整することで、特に湿式のワイピングシート10を使用した場合に、強く拭いても、ワイピング対象面の汚れを拭き取るのに放出されるワイピング液の量を必要量に抑えることができる。また、ワイピング面と反対側の面における第2の繊維の占める面積比率を前記のようにすることで、結果的に空隙が多くなり、湿式のワイピングシート10におけるワイピング液の担持量が増加する。前記ワイピング面における第2の繊維の占める面積比率が少なすぎると、ワイピング液が必要量以上に放出されてしまう。そのため、拭くことが可能な面積が狭くなる。

0032

ワイピングシート10は、ワイピング面と平行な面において、第2の繊維40の占める面積比率が、ワイピング面の反対側の厚さ方向に向かって、階段状に、曲線的に、又はその組み合わせで減少していることが好ましい。特に、ワイピング面と反対側の面から、ワイピングシート10の厚さの50%以上100%以下を、第2の繊維40の占める面積比率を50%以上100%以下の範囲とすることで、湿式のワイピングシート10とした際に、ワイピング液の担持量を高めることができる。ここで、第2の繊維40の占める面積比率を50%以上100%以下の範囲とする前記の厚さの比率は、1%以上90%以下が好ましく、5%以上70%以下がより好ましく、7%以上50%以下が更に好ましい。なお、前記のように好ましい厚さの比率とすることで、湿式のワイピングシート10とした際に、ワイピング対象面の汚れを拭き取るのに放出されるワイピング液を必要量放出することができる。なおワイピングシート10の厚さとは図1に示すとおり、ワイピング面と反対側の面から凸部50Aの頂点までの距離Tのことである。

0033

ここで、ワイピングシート10の内部の情報を得るには、共焦点レーザー顕微鏡が利用できる。共焦点レーザー顕微鏡を使用することで、試料内部のスペクトルが得られ、例えば、試料を深さ方向にラマンイメージングすることで、試料内部における成分分布非破壊で観察することができる。

0034

湿式のワイピングシート10は、ワイピング液を担持する保液層とワイピング液の放出層との少なくとも2層からなり、放出層がワイピング面を含む。特に、多くのワイピング液を担持するためには、前記のように、ワイピング面と反対側の面から、ワイピングシート10の厚さの50%以上100%以下を、第2の繊維の占める面積比率を1%以上100%以下とする。これによって、ワイピング液の多くを担持する保液層とすることができる。一方、放出層は、ワイピング面を含む保液層以外の部分である。

0035

ワイピングシート10においては、ワイピング面側の毛管圧が、ワイピング面の反対側より高いことが好ましい。これにより、特に湿式のワイピングシート10として用いる場合に、ワイピングの際に、強く拭いても、ワイピング対象面の汚れを拭き取るのに放出されるワイピング液の量を必要量にコントロールできる。そのため、ラグカーペット、床など拭き面積の広いワイピングの場合でも、ワイピング途中に新たなワイピングシート10に交換する必要がないか、又は交換する回数を少なくすることが可能となる。

0036

ここで、毛管圧は、以下の関係に従うことが知られている。
Pc = 2kγL/r×cosθ
式中、Pcは繊維集合体の毛管圧(N/m2)であり、γLは液の表面張力(N/m)であり、θは繊維と液体との接触角(rad)であり、rは繊維径(m)であり、kは補正係数である。

0037

前記の式により導き出されるPcは繊維集合体の測定により導き出される要約統計量を用いた値である。Pcを測定するためには液の表面張力、繊維径、繊維と液体との接触角、及び補正係数を測定する必要がある。表面張力は協和界面科学社製DY−200のようなプレート法に基づく自動表面張力計で、20℃、65%R.H.の環境下で10回測定した平均値とする。繊維径は、走査型電子顕微鏡による観察から、観察倍率350倍で1観察あたり30本測定し、これをランダムに計5か所、150本の繊維径を測定した平均値とする。繊維と液体との接触角はフーリエ変換赤外分光法(FTIR)により繊維集合体の構成繊維を同定し、同一組成樹脂プレート上における接触角を測定する。具体的には、協和界面科学社製DMo−901のような全自動接触角計で1μLを滴下した後に3秒経過したときの接触角をプレート上5か所で測定し、その平均値とする。なお、繊維の材質が複数存在する場合は、それぞれの材質ごとに同様に接触角を測定し、Pc計算時の値としては、各繊維成分表面積比に基づき接触角を加重平均した値を式内のθとする。補正係数は、JIS P 8141に規定されるクレム吸水度の測定を行い、吸水高さから液の吸水重量を測定し、その吸水重量を不織布を構成する毛管断面の総量で除することで、毛管圧Pcを導出できる、このようにして測定したPcから、補正係数kを算出する。

0038

前記式から明らかなように、繊維径を細くするほど、毛管圧は高くなる。ワイピングシート10では、ワイピング面側の毛管圧を、繊維径を細くして高めている。

0039

ワイピングシート10を構成する繊維は、繊維径の異なる少なくとも2種の繊維である。繊維は、ポリエステルポリアミドポリオレフィンセルロース繊維や、各種金属ガラス鉱物原料とする繊維が代表的である。このうち、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、セルロース繊維が好ましい。

0040

ポリエステルは、ポリマー主鎖エステル結合を有する構造であればどのようなポリエステルでも構わない。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレートPTT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート(PBN)が挙げられる。

0041

ポリオレフィンは、エチレン性不飽和基を有するモノマーから得られるものである。ポリエチレンポリプロピレンエチレン−プロピレン共重合体ポリ酢酸ビニルエチレン酢酸ビニル共重合体ポリビニルアルコール環状アセタールアクリル樹脂(アクリル樹脂、メタクリル樹脂を含む)、ポリ塩化ビニルが挙げられる。ポリオレフィンは、上記のように、ホモポリマーでもコポリマーでも構わない。

0042

ポリアミドは、ポリマー主鎖に、アミド結合を有する構造であればどのようなポリアミドでも構わない。例えば、ナイロン6ナイロン11ナイロン12のような重縮合ナイロンナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン6T、ナイロン6I、ナイロン9T、ナイロンM5Tのような共縮合ナイロンが挙げられる。また、下記のジアミン成分とジカルボン酸成分で得られるポリアミドが挙げられる。

0043

ジアミン成分としては、テトラメチレンジアミンペンタメチレンジアミン、2−メチルペンタンジアミン、ヘキサメチレンジアミンヘプタメチレンジアミンオクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチル−ヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン化合物が挙げられる。また、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシルメタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノメチル)デカリン、ビス(アミノメチル)トリシクロデカン等の脂環式ジアミン化合物が挙げられる
。更に、メタキシリレンジアミンパラキシリレンジアミン、ビス(4−アミノフェニルエーテルパラフェニレンジアミン、ビス(アミノメチル)ナフタレン等の芳香環を有するジアミン化合物が挙げられる。

0044

カルボン酸成分としては、コハク酸グルタル酸ピメリン酸スベリン酸アゼライン酸アジピン酸セバシン酸ウンデカン二酸ドデカン二酸等の脂肪族ジカルボン酸化合物が挙げられる。また、イソフタル酸テレフタル酸オルソフタル酸等のフタル酸化合物が挙げられる。更に、1,2−ナフタレンジカルボン酸、1,3−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、1,6−ナフタレンジカルボン酸、1,7−ナフタレンジカルボン酸、1,8−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸等のナフタレンジカルボン酸化合物が挙げられる。

0045

ナイロン類も含め、これらのジアミン成分とジカルボン酸成分はそれぞれにおいて、単独でも併用してもよい。

0046

セルロース繊維は天然繊維でも合成繊維でもよく、合成繊維としては、例えば、セルロースアセテート等のアシレート繊維が挙げられる。

0047

また、これらの混合繊維、例えば、ポリエチレン/ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン/ポリエチレンテレフタレートなども挙げられる。

0048

本発明では、上記繊維のなかでも、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ナイロン類及びセルロース繊維がより好ましい。アクリル樹脂(特に、アクリル酸は、そのエステルメタクリル酸もしくはそのエステルから得られる繰り返し単位を有するものが好ましい。

0049

繊維の繊維長、すなわち、本発明で使用する繊維全体の平均繊維長は、繊維の製造方法によるが、一般に1mm以上100mm以下が好ましく、10mm以上90mm以下がより好ましく、20mm以上60mm以下が更に好ましい。

0050

第1の繊維20の直径は、10μm以上30μm以下が好ましく、15μm以上25μm以下がより好ましい。一方、第2の繊維40の直径は、0.1μm以上9μm以下が好ましく、0.5μm以上5μm以下がより好ましい。

0051

繊維径の異なる繊維は、互いに同じ成分の繊維であっても、異なった成分の繊維であっても構わないが、本発明では同じ成分の繊維が好ましい。また、繊維長においても、互いの繊維で異なっても同じでも構わないが、本発明では同じ繊維長の繊維が好ましい。

0052

ワイピングシート10を構成する繊維の目付は、ワイピング面側が、1g/m2以上100g/m2以下が好ましく、5g/m2以上50g/m2以下がより好ましく、10g/m2以上30g/m2以下が更に好ましい。一方、ワイピング面と反対側の面では、10g/m2以上50g/m2以下が好ましく、15g/m2以上30g/m2以下がより好ましく、20g/m2以上25g/m2以下が更に好ましい。

0053

ワイピングシート10を構成する繊維の目付との関係で、ワイピングシート10の厚みTは、40Pa荷重下において1mm以上であることが好ましく、1.2mm以上であることが更に好ましく、1.5mm以上であることが一層好ましい。また、同荷重下において5mm以下であることが好ましく4mm以下であることが更に好ましく、3mm以下であることが一層好ましい。ワイピングシート10の厚みTは、370Pa荷重下において0.8mm以上3mm以下であることが好ましく、0.9mm以上2.8mm以下であることが更に好ましく、1mm以上2.5mm以下であることが一層好ましい。ワイピングシート10の厚みTをこの範囲内に設定することで、ワイピングシート10が十分な剛性及び強度を有するようになり、ワイピング時の操作性が良好になる。

0054

本発明では、特に、繊維径の異なる繊維が互いに熱融着しないで交絡していることが好ましい。このようにすることで、熱融着している場合と比較し、繊維間の空隙が増える。その結果、ワイピング液をワイピングシート10に担持する場合に、ワイピング液の担持量が増加する。

0055

湿式のワイピングシート10は、1回のワイピング、すなわち、ワイピング対象面を1回拭くことで、ワイピング液がワイピング面からワイピング対象面に放出される量は、0.5g/畳以上が好ましく、0.7g/畳以上がより好ましく、1.0g/畳以上が更に好ましい。放出される量の上限は、8g/畳以下が現実的であり、7g/畳以下が好ましく、6g/畳以下が更に好ましい。上記放出量が少なすぎると十分に拭き取りができなくなり、多すぎるとワイピング面にワイピング液残りを生じやすくなる。ここで畳は、1820mm×910mmで面積は1.6552m2である。

0056

放出挙動測定条件は、ワイピング荷重(荷重W)0.16kN/m2、ワイピング速度(速度V)1m/sである。本発明のワイピングシートは、ワイピング液が担持されている場合に、このような測定条件で測定したときの1畳当たりの放出量が、上述の範囲にあるものである。

0057

ワイピング液がワイピングシート10に担持できる最大液担持量、すなわち、初期の液担持量は、1枚のワイピングシート10の寸法を後述する実施例に記載のとおり、285mm×205mmとしたときに、1g/枚以上が好ましく、10g/枚以上がより好ましく、12g/枚以上が更に好ましい。初期の液担持量の上限は、40g/枚以下が現実的であり、30g/枚以下が好ましく、20g/枚以下が更に好ましい。

0058

このようにすることで、目標とする1回のワイピング当たり1g/畳以上の液放出量が可能となり、しかも6畳目以上持続させることが可能となる。

0059

ワイピングシート10に用いられるワイピング液は、一般に、湿式のワイピングシートで使用されるものと同様のものである。すなわち、ワイピング液は水単独でも、界面活性剤を含む水溶液でも構わないが、界面活性剤を含む水溶液が好ましい。

0060

界面活性剤は、非イオン性界面活性剤両性界面活性剤陽イオン性界面活性剤又は陰イオン性界面活性剤のいずれでも構わない。例えば、アルキルベンゼンスルホン酸等の陰イオン性界面活性剤や、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等の非イオン界面活性を用いることができる。

0061

ワイピング液は添加剤を含有してもよい。添加剤としては、すすぎ効果を高めることを目的とした、アクリル酸、メタクリル酸若しくはマレイン酸重合体又はこれらの塩、並びにマレイン酸と他のビニル系モノマーとの共重合体又はこれらの塩などが挙げられる。また、殺菌剤香料芳香剤消臭剤研磨粒子pH調整剤アルコールなどの水溶性有機溶媒などが挙げられる。

0062

界面活性剤及び上記のような添加剤の含有量は、一般に、湿式のワイピングシートで使用される範囲である。

0063

次に、図1に示すワイピングシート10の好適な製造方法を、図2ないし図8を参照しながら説明する。図2には、ワイピングシート10の製造に好適に用いられる製造装置1が示されている。製造装置1は、ウエブ形成部2と、交絡部3と、静電紡糸部4と、凸部形成部5とから構成される。

0064

ウエブ形成部2は、第1の繊維20のウエブを形成するものである。ウエブ形成部2は、ワイピングシート10の原料である第1の繊維20からウエブを形成するカード機21を備えている。

0065

交絡部3は、第1の繊維20のウエブを水流によって交絡させるものである。交絡部3は、第1の繊維20のウエブに水流を吹き付ける第1水流ノズル31と、無端ベルトからなる第1支持ベルト32とを備えている。第1水流ノズル31は、第1の繊維20のウエブ及び第1支持ベルト32の上方に位置しており、第1の繊維20のウエブの幅方向全域にわたって高圧水流を吹き付けることができるようになっている。第1支持ベルト32は、第1水流ノズル31と対向して配されており、吹き付けられた水を透過させるために、格子状などのパターンで穴が空いた構造となっている(図示せず)。第1水流ノズル31からの水流の吹き付けによって交絡された第1の繊維20の交絡体は、第1支持ベルト32によって、静電紡糸部4へ搬送される。

0066

静電紡糸部4は、静電紡糸法によってナノファイバからなる第2の繊維40を生成させ、交絡部3の水流ノズル31によって交絡された第1の繊維20の交絡体の一面に堆積させるものである。静電紡糸部4は、第2の繊維40の原料液噴射し静電紡糸する噴射部41と、噴射された該原料液を第2の繊維40として捕集する捕集電極42とを備えている。噴射部41は第2の繊維40の原料液の供給部、電極及び電圧印加部などから構成される(図示せず)。噴射部41には正電圧又は負電圧が印加されるようになっている。捕集電極42は噴射部41と対向して配置されている。捕集電極42は導電性部材からなり接地されている。

0067

噴射部41に電圧が印加されると、第2の繊維40の原料液は噴射部41から噴射されるまでの間に静電誘導によって帯電し、帯電した状態で噴射される。帯電した状態で噴射された原料液は電界の作用によって、原料液の自己反発等が生じ、ナノイズレベルの細い繊維(ナノファイバ)として第2の繊維40が生成される。生成した第2の繊維40は、捕集電極42の近傍を走行する第1の繊維20の交絡体の一方の面にランダムに堆積し、繊維集合体となる。この静電紡糸工程によって、第1の繊維20及び第2の繊維40からなる繊維集合体の積層体50を形成される。得られた積層体50は凸部形成部5へ搬送される。

0068

静電紡糸法における第2の繊維40の原料液としては、第2の繊維40を構成する高分子化合物溶媒に溶解又は分散した液、あるいは高分子化合物を溶融した融液を用いることができる。高分子化合物が溶媒に溶解又は分散した液を用いる方法を溶液型静電紡糸法ともいうことができ、高分子化合物を溶融した融液を用いる方法を溶融型静電紡糸法ともいうことができる。本発明においてはいずれの静電紡糸法を用いることもできる。

0069

凸部形成部5では、第1の繊維20の繊維集合体及び第2の繊維40の繊維集合体の積層体50に水流を吹き付けて、第1の繊維と第2の繊維とを交絡させるとともに凸部を形成する。凸部形成部5は、積層体50に第1の繊維20側から水流を吹き付ける第2水流ノズル51と、該水流によって第2の繊維40側に凸部を形成する凸部形成部材52と、凸部形成部材52の下方に備えられている第2支持ベルト53と、凸部が形成された積層体50を下流の製造工程へ搬送する搬送ベルト54とから構成される。

0070

図2に示すとおり、第2水流ノズル51は、積層体50の第1の繊維20側に位置しており、積層体50の幅方向全域にわたって水流を吹き付けることができるようになっている。凸部形成部材52は、積層体50の下方に位置し、第2の繊維の繊維集合体と対向するように配置されている。図3に示すとおり、凸部形成部材52には、その全域にわたって複数の円形状の開孔部52aが規則的に形成されている。凸部形成部材52は開孔部を有していれば特に制限はなく、パンチングメタルプラスチックネット等を用いることができる。また、開孔部52aの形状についても特に制限はなく、図3に示した円形の他に、楕円形や、三角形四角形五角形等の多角形状であってもよい。凸部形成部材52は、縫製や接着等の手段により第2支持ベルト53と一体化されていてもよい。

0071

図2及び図4に示すとおり、第2水流ノズル51から第1の繊維20側の面50Xに向かって吹き付けられた水流は、積層体50の第2の繊維40側の面50Yを凸部形成部材52の上面に密着するように押し当てる。これとともに、開孔部52aに位置する第1の繊維20及び第2の繊維40の繊維集合体を該開孔部52a内に突出させ、複数の凸部50Aを形成させる。このときに第1の繊維20と第2の繊維40のより分けが起こり、凸部50Aの頂部50Tでは、凸部50Aを構成する繊維全体に対する頂部50Tにおける第1の繊維20の存在割合が、第2の繊維40の存在割合よりも高くなる。これとともに、凸部50Aの裾部50Bでは、凸部50Aを構成する繊維全体に対する裾部50Bにおける第2の繊維40の存在割合が、第1の繊維20の存在割合よりも高くなる。これらの工程によって、凸部50Aが複数形成された積層体50を得ることができる。

0072

図5に示すとおり、凸部形成部材52における開孔部52aの幅Lは、400μm以上10mmであることが好ましい。この幅Lを有することによって、良好な外観を有し、且つワイピング時の抵抗を減少させることが可能な凸部50Aを積層体50に形成させることができる。

0073

図5に示すとおり、凸部形成部材52の厚みTは、800μm以上3mm以下であることが好ましく、900μm以上2mm以下であることがより好ましい。この範囲の厚みを有することにより、積層体50に良好な凸部50Aを形成させることができる。

0074

凸部形成部5における他の実施形態(以下、第2実施形態とする)として、図6及び図7に示すとおり、凸部形成部材52に加えて、第2凸部形成部材520を用いて、積層体50に二種類の凸部50A及び第2凸部520Aを形成することもできる(以下、第2実施形態では、凸部50Aを第1凸部50Aともいう。)。第2実施形態では、図6に示すとおり、上述の凸部形成部材52の上部に重ねるように第2凸部形成部材520が配されている。第2凸部形成部材520は、その全面にわたって四角形状の開孔部520aが多数且つ規則的に形成されている。図8に示すとおり、四角形状の開孔部520aの幅Laは、凸部形成部材52の開孔部52aの幅Lよりも大きくなっている。このように、二種類の凸部形成部材52,520を重ねて用いることによって、ワイピングシート10(以下、第2実施形態においてはワイピングシート10’ともいう。)の第1の面50Y側に、第1凸部50Aが第2凸部520Aの頂部から隆起するような形状で、多数且つ規則的に配置されるように形成することができる。

0075

二種類の凸部形成部材52,520を重ねて用いた第2実施形態によれば、ワイピングシート10’における第1の面50Y側に、第1凸部50Aと、第1凸部50Aよりも大きい巨視的パターン(第2実施形態では菱型の格子状のパターン)からなる第2凸部520Aとを有し、且つ第1凸部50Aが第2凸部520A内に位置して二段階段差が形成されている。この場合、第1凸部50Aの頂部では、第1凸部50Aを構成する繊維全体に対する頂部における第1の繊維20の存在割合が、第2の繊維40の存在割合よりも高くなっており、且つ第1凸部50Aの裾部では、第1凸部50Aを構成する繊維全体に対する裾部における第2の繊維40の存在割合が、第1の繊維20の存在割合よりも高くなっている。

0076

二種類の凸部形成部材52,520を重ねて用いた第2実施形態では、図7に示すとおり、第2水流ノズル51から第1の繊維20側の面50Xに向けて吹き付けられた水流によって、積層体50は第2の繊維40側の面50Yが第2凸部形成部材520に密着するように押し当てられる。この際、第1の繊維20及び第2の繊維40が開孔部520a内へ入り込み、第2凸部形成部材520の開孔部の形状に対応した形状を有する複数の第2凸部520Aが規則的に形成される。更に、第2水流ノズル51から吹き付けられた水流によって、第2凸部520Aにおける第2の繊維40側の面50Yが、凸部形成部材52に密着するように押し当てられ、第1凸部50Aが第2凸部520Aの頂部に多数且つ規則的に配置されるように形成される。このように、第1凸部50Aが一つの第2凸部520Aの頂部から隆起して複数形成されることで、第1凸部50A及び第2凸部520Aが二段階の高低差を有する形状となる。この工程によっても、凸部形成部材52を単体で使用した実施形態と同様に、凸部50Aが複数形成された積層体50を得ることができる。

0077

上述の工程によって得られた第2実施形態のワイピングシート10’は、第1の繊維20側の面(第2の面)50Xから第2の繊維側の面(第1の面)50Y側に向けて突出するようにして、第1凸部50A及び第2凸部520Aが形成される。第1凸部50A及び第2凸部520Aは、第1の面50Yの平坦面から隆起した形状になっている。また上述のとおり、第1凸部50Aは第2凸部520A内に位置しており、第2凸部520Aの頂部から隆起した形状になっている。これらの形状を有していることにより、第1の面50Yの平坦面から見て、二段階の高低差を有する凸部が形成されている。第2の面50Xは、第2実施形態におけるワイピングシート10’の製造方法によっては、その全域が平坦面になっていてもよく、第1凸部50A及び第2凸部520Aに対応する領域が凹陥していてもよい。

0078

図8に示すように、第2凸部形成部材520における開孔部520aの幅Laは、400μm以上10mm以下であることが好ましく、420μm以上8mm以下であることがより好ましい。この幅Laを有することによって、良好な外観を有し、且つワイピング時の抵抗を減少させることが可能な第2凸部520Aを積層体50に形成させることができる。

0079

図8に示すように、第2凸部形成部材520の厚みTは、600μm以上4mm以下であることが好ましく、700μm以上3mm以下であることがより好ましい。この範囲の厚みを有することにより、積層体50に良好な外観を有し、且つワイピング時の抵抗を減少させることが可能な第2凸部520Aを形成させることができる。

0080

再び図2に戻ると、最後に、凸部形成部5によって凸部50Aが形成された積層体50を、搬送ベルト54で凸部形成部5から下流に向けて搬送し、目的とする乾式のワイピングシート10(又はワイピングシート10’)を得ることができる。また、凸部形成部5によって凸部50Aが形成された積層体50を、搬送ベルト54で凸部形成部5から下流に向けて搬送した後、更にワイピングシート10における第2の面に対応する面側からワイピング液を供給して担持させることもできる。この工程を経ることによって、目的とする湿式のワイピングシート10(又はワイピングシート10’)を得ることができる。

0081

湿式のワイピングシート10(又はワイピングシート10’)を製造する場合のワイピング液の担持量は、1枚のワイピングシートの寸法を後述する実施例に記載のとおり、285mm×205mmとしたときに、6g/枚以上が好ましく、8g/枚以上がより好ましく、10g/枚以上が更に好ましい。ワイピング液の含有量の上限は、40g/枚以下が好ましく、30g/枚以下がより好ましく、20g/枚以下が更に好ましい。ワイピング液を担持させる方法は、スプレー、塗布、浸漬などの方法をとることができる。

0082

このようにして製造されたワイピングシート10(又はワイピングシート10’)は、該ワイピングシート単体で、又はワイパーなどの清掃用具に付着させて、床面、壁面等の建物、戸棚窓ガラス、鏡、ドアドアノブ等の建具、ラグ、カーペット、食卓等の家具、キッチントイレ、身体の清拭や、衛生用品包装などにも使用できる。

0083

以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば図2において、第1及び第2水流ノズル31,51の本数及び水圧などは同じでもよく、あるいは異なっていてもよい。

0084

また前記実施形態のワイピングシート10(又はワイピングシート10’)は、第1及び第2の繊維の二種類の繊維を含むものであったが、これに代えて三種類以上の繊維を含むワイピングシートであってもよい。

0085

上述した実施形態に関し、本発明は更に以下のワイピングシート及びその製造方法を開示する。
<1>
第1の繊維及び第1の繊維よりも細径の第2の繊維を少なくとも含み、これらの繊維が交絡してなる繊維集合体を備え、ワイピング面として用いられる第1の面と、該第1の面の反対側に位置する第2の面とを有するワイピングシートであって、
第2の繊維の存在割合が、第2の面よりも、第1の面で高くなっており、
前記第1の面側に凸部が複数形成されており、
前記凸部を構成する繊維全体に対する頂部における第1の繊維の存在割合が、第2の繊維の存在割合よりも高くなっており、
前記凸部を構成する繊維全体に対する裾部における第2の繊維の存在割合が、第1の繊維の存在割合よりも高くなっている、ワイピングシート。

0086

<2>
第1の繊維と第2の繊維とは、互いに熱融着しないで交絡している、前記<1>に記載のワイピングシート。
<3>
第1の面における第2の繊維の占める面積比率は、40%以上99%以下が好ましく、45%以上95%以下がより好ましく、50%以上90%以下が更に好ましく、第2の面における第2の繊維の占める面積比率は、0%以上55%以下が好ましい、前記<1>又は<2>に記載のワイピングシート。
<4>
複数の前記凸部が規則的に配置されている、前記<1>ないし<3>のいずれか一項に記載のワイピングシート。
<5>
第2の面側の凸部に対応する領域が、第2の面における平坦面から第1の面に向けて凹陥して凹部を形成している、前記<1>ないし<4>のいずれか一項に記載のワイピングシート。
<6>
第2の面の全域が平坦面となっている、前記<1>ないし<4>のいずれか一項に記載のワイピングシート。

0087

<7>
凸部は、その内部が繊維で満たされた中実のものである、前記<1>ないし<6>のいずれか一項に記載のワイピングシート。
<8>
凸部は、その内部が第1の繊維及び/又は第2の繊維で満たされた中実のものである、前記<1>ないし<6>のいずれか一項に記載のワイピングシート。
<9>
凸部は、ワイピングシートの第1の面側において規則的に配置されている、前記<1>ないし<8>のいずれか一項に記載のワイピングシート。
<10>
凸部は、ワイピングシートの長手方向に沿って、及び/又は、幅方向に沿って規則的に配置されている、前記<1>ないし<9>のいずれか一項に記載のワイピングシート。
<11>
前記凸部は、その幅が400μm以上10mm以下であり、その高さが110μm以上25mm以下である、前記<1>ないし<10>のいずれか一項に記載のワイピングシート。

0088

<12>
凸部は、その幅が800μm以上であることが更に好ましく、900μm以上であることが一層好ましく、幅Wが8mm以下であることが更に好ましく、5mm以下であることが一層好ましい、前記<1>ないし<11>のいずれか一項に記載のワイピングシート。
<13>
第1の面側に、前記凸部と、前記凸部よりも大きい巨視的パターンからなる第2凸部とを有し、且つ該凸部が該第2凸部内に位置して二段階の段差が形成されており、
前記凸部の頂部では、該凸部を構成する繊維全体に対する頂部における第1の繊維の存在割合が、第2の繊維の存在割合よりも高くなっており、且つ前記凸部の裾部では、該凸部を構成する繊維全体に対する裾部における第2の繊維の存在割合が、第1の繊維の存在割合よりも高くなっている、前記<1>ないし<12>のいずれか一項に記載のワイピングシート。
<14>
前記凸部よりも大きい第2凸部の頂部に、前記凸部が形成されている、前記<13>に記載のワイピングシート。
<15>
前記凸部が第2凸部の頂部に複数形成されている、前記<13>に記載のワイピングシート。

0089

<16>
ワイピング対象面とワイピングシートとの間の摩擦力は、10cm×25cmのサイズのワイピングシートに55N/m2の圧力を加えてワイピングしたときの抵抗力が10N以下であることが好ましく、5N以下であることが更に好ましく、4N以下であることが一層好ましい、前記<1>ないし<15>のいずれか一項に記載のワイピングシート。
<17>
凸部の頂部における第1の繊維及び第2の繊維の存在割合は、該凸部を構成する繊維全体に対して、本数基準で第2の繊維が第1の繊維の3倍以上である、前記<1>ないし<16>のいずれか一項に記載のワイピングシート。
<18>
凸部の裾部における第1の繊維及び第2の繊維の存在割合は、該凸部を構成する繊維全体に対して、本数基準で第2の繊維が第1の繊維の2倍以上である、前記<1>ないし<17>のいずれか一項に記載のワイピングシート。
<19>
第1の繊維及び第2の繊維は、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、セルロース繊維や、各種金属、ガラス、鉱物を原料とする繊維であり、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、セルロース繊維が好ましい、前記<1>ないし<18>のいずれか一項に記載のワイピングシート。
<20>
第1の繊維及び第2の繊維は、同じ成分の繊維が好ましい、前記<1>ないし<19>のいずれか一項に記載のワイピングシート。

0090

<21>
第1の繊維の直径は、10μm以上30μm以下が好ましく、15μm以上25μm以下がより好ましい、前記<1>ないし<20>のいずれか一項に記載のイピングシート
<22>
第2の繊維の直径は、0.1μm以上9μm以下が好ましく、0.5μm以上5μm以下がより好ましい、前記<1>ないし<21>のいずれか一項に記載のワイピングシート。
<23>
ワイピング液が第2の面側に位置する繊維集合体に少なくとも担持されている、前記<1>ないし<22>のいずれか一項に記載のワイピングシート。
<24>
前記ワイピング液の放出層と、該ワイピング液を担持する保液層とを有し、該放出層が第1の面を含む、前記<23>に記載のワイピングシート。

0091

<25>
前記<1>ないし<24>のいずれか一項に記載のワイピングシートの製造方法であって、
第1の繊維の繊維集合体及び第1の繊維よりも細径の第2の繊維の繊維集合体の積層体を、第2の繊維の繊維集合体が、複数の開孔部を有する凸部形成部材に対向するように配置した状態下に、第1の繊維の繊維集合体の側から水流を吹き付けて、第1の繊維と第2の繊維とを交絡させるとともに、前記開孔部に位置する前記繊維集合体を該開孔部内に突出させるワイピングシートの製造方法。
<26>
第2の繊維の繊維集合体を溶融型静電紡糸法により形成する、前記<25>に記載のワイピングシートの製造方法。

0092

以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。

0093

〔実施例1〕
図2ないし図5に示す製造装置1及び凸部形成部材52を用いて図1に示す構造のワイピングシート10を製造した。第1の繊維20としてPET:アクリルレーヨン=7:1.5:1.5を質量割合で含む平均直径11.4μmの混綿体を用いた。第2の繊維40として電界紡糸法で得られた平均直径1μmのポリプロピレンを用いた。第1の繊維20の目付は60g/m2とし、第2の繊維40の目付は5g/m2とした。ワイピングシート10は矩形のものであり、その寸法は285mm×205mm、厚みTは1.6mmであった。ワイピングシート10の第1の面50Y側における凸部50Aの高さHは0.7mm、幅Wは2mmであった。凸部50Aは、直径20mmの仮想円内に平均して34個配置されていた。第1の面50Yにおける第2の繊維40の占める面積比率は90%であり、第2の面50Xにおける第2の繊維40の占める面積比率は5%であった。凸部50Aを構成する繊維全体に対する頂部50Tにおける第1の繊維20の存在割合は、第2の繊維40に対して面積基準で2倍(面積比率として67%)であり、凸部50Aを構成する繊維全体に対する裾部50Bにおける第2の繊維40の存在割合は、第1の繊維20に対して面積基準で1.1倍(面積比率として52%)であった。
実施例1のワイピングシート10は、ワイピング液を担持させて湿式のワイピングシートとした。ワイピング液は、第2の面側に位置する繊維集合体に少なくとも担持されていた。ワイピング液の担持量は20g/枚であった。ワイピング液は、界面活性剤(エマルゲン108、花王株式会社製)の0.01質量%水溶液を用いた。

0094

〔実施例2〕
実施例1のワイピングシートにワイピング液を担持させないほかは、実施例1と同様にワイピングシートを製造した。つまり、実施例2のワイピングシートは乾式のものである。

0095

〔比較例1〕
湿式のワイピングシートとして、スリエム社製のスコッチブライト登録商標フロアウェットシートを用いた。この湿式のワイピングシートは、細径繊維及び太径繊維の繊維集合体からなるが、ワイピング面には本発明の凸部は形成されていないものであった。

0096

〔比較例2〕
乾式のワイピングシートとして、スリーエム社製のスコッチ・ブライト(登録商標)フロア用ウェットシートを温度20℃、相対湿度65%の環境下で24時間乾燥させて用いた。このワイピングシートは、細径繊維及び太径繊維の繊維集合体からなるが、ワイピング面には本発明の凸部は形成されていないものであった。

0097

〔比較例3〕
乾式のワイピングシートとして、山崎産業社製のスーパーファイン吸着ドライシートを用いた。このワイピングシートは、細径繊維及び太径繊維の繊維集合体からなるが、ワイピング面には本発明の凸部は形成されていないものであった。

0098

〔評価〕
各実施例及び比較例のワイピングシートに、55N/m2の圧力をかけて、フローリング(コンビットニューアドバンス101、ウッドワン社製)をワイピング対象面として1.8m2の面積をワイピングを行い、そのときの抵抗力を上述の方法で測定した。結果を図9及び図10に示す。

0099

湿式のワイピングシートである実施例1及び比較例1での抵抗力を比較した結果、図9に示すとおり、実施例1の抵抗力は2.7Nであった。一方、比較例1の抵抗力は15.7Nであった。これらの結果から、実施例1における湿式のワイピングシート10はワイピング時の摩擦抵抗が少なく、操作性が高いことが判る。

0100

乾式のワイピングシートである実施例2並びに比較例2及び3での抵抗力を比較した結果、図10に示すとおり、実施例2の抵抗力は1.8Nであった。一方、比較例2の抵抗力は2.2Nであり、比較例3の抵抗力は4.1Nであった。これらの結果から、実施例2における乾式のワイピングシート10は、実施例1における湿式のワイピングシート10と同様に、ワイピング時の摩擦抵抗が少なく、操作性が高いことが判る。

実施例

0101

特に、実施例1及び比較例1と、実施例2及び比較例2との対比から明らかなとおり、本発明のワイピングシートを湿式で用いた場合に、摩擦抵抗の低下が顕著となることが判る。

0102

1ワイピングシートの製造装置
2ウエブ形成部
3交絡部
4静電紡糸部
5 凸部形成部
10 ワイピングシート
20 第1の繊維
40 第2の繊維
50A 凸部
50Y 第1の面
50X 第2の面

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い法人

関連性が強い法人一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ