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技術 単鎖多価結合タンパク質

出願人 アプティーボリサーチアンドデベロップメントエルエルシー
発明者 トンプソン,ピーター,アームストロングレッドベター,ジェフリー,エー.ハイデン-レッドベター,マーサ,スーザングロスメア,ローラ,スーベイダー,ロバートブラッディー,ウィリアムティスティアコヴァ,リウドミラフォレッティー,マキシミリアン,ティー.カラブロ,ヴァレリーシューラー,アルウィン
出願日 2018年8月29日 (2年8ヶ月経過) 出願番号 2018-159826
公開日 2019年2月28日 (2年2ヶ月経過) 公開番号 2019-030297
状態 特許登録済
技術分野 突然変異または遺伝子工学 微生物による化合物の製造 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 微生物、その培養処理 化合物または医薬の治療活性 ペプチド又は蛋白質
主要キーワード 初期要素 二次基準 無生物物体 外来物体 合成柱 変形構造 共通クラス 部分組
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

免疫グロブリンエフェクター機能を有する二重特異的結合ペプチドを含めた多価結合ペプチドをコードする核酸ベクターおよび宿主細胞、ならびにそのようなペプチドを作製する方法、およびそのようなペプチドを使用して様々な疾患、障害または状態を治療もしくは予防し、そのような疾患、障害または状態に関連する少なくとも1つの症状を改善する方法の提供。

解決手段

免疫グロブリンまたは免疫グロブリン様分子由来する第1の結合ドメイン、第1の結合ドメインのC末端側に位置するエフェクター機能を提供する定常部分領域、定常部分領域のC末端側に位置するスコーピオンリンカー、及び定常部分領域のC末端側に位置する免疫グロブリン又は免疫グロブリン様分子に由来する第2の結合ドメインを含み、定常部分領域が該第1の結合ドメインと該第2の結合ドメインとの間に位置する、エフェクター機能を有する多価単鎖結合タンパク質

概要

背景

健康な哺乳動物では、免疫系が身体を外来物質および病原体からの損傷から保護する。しかし、一部の事例では、免疫系が失敗し、外傷傷害および/または疾患が生じる。例えば、B細胞は、外来タンパク質ではなく自己タンパク質を認識する抗体を産生することができ、これにより、エリテマトーデス関節リウマチなどの自己免疫疾患に特徴的な自己抗体が産生される。他の事例では、臓器移植後など、外来物質と闘う免疫系の典型的には有益な効果が逆効果となる。哺乳動物の免疫系、特にヒト免疫系の力が認識されており、異常環境(例えば臓器移植)における免疫系の正常な機能または他の点では見かけ上正常な環境における免疫系の異常機能(例えば自己免疫疾患の進行)のどちらかから生じる、健康に対する有害な結果を回避または緩和するために系を制御する努力がなされている。さらに、抗体が抗原標的を特異的に認識し、特異性を持って結合する能力に依存する、免疫系を利用したいくつかの標的特異的診断方法および治療方法を提供する努力がなされている。

免疫系が身体を保護する1つの方法は、Bリンパ球またはB細胞と呼ばれる特殊化細胞の産生によるものである。B細胞は、外来物質または病原体と結合し、一部の事例ではその破壊を媒介する抗体を産生する。しかし、一部の事例では、ヒト免疫系、具体的にはヒト免疫系のBリンパ球が失敗し、疾患が生じる。B細胞の非制御増殖に関与する数々の癌が存在する。また、B細胞による、外来物質および病原体と結合する代わりに身体部分と結合する抗体の産生に関与する数々の自己免疫疾患も存在する。さらに、例えばT細胞に対する不適切なB細胞抗原提示によって、またはB細胞に関与する他の経路によって、B細胞の病理学に関与する数々の自己免疫疾患および炎症性疾患が存在する。例えば、B細胞を欠く自己免疫を起こしやすいマウスは、自己免疫性腎臓病血管炎または自己抗体を発生しない。(Shlomchik他、J Exp.Med.1994、180:1295-306)。興味深いことに、B細胞を保有するが免疫グロブリンの産生を欠くこれら同じ自己免疫を起こしやすいマウスは、実験的に誘発した際に自己免疫疾患を発生し(Chan他、J Exp.Med.1999、189:1639-48)、これは、B細胞が自己免疫疾患の発生において不可欠な役割を果たすことを示している。

B細胞は、その細胞表面上の分子によって同定することができる。モノクローナル抗体によって同定された、最初のヒトB細胞系列特異的表面分子はCD20であった。これは、そのアミノおよびカルボキシ末端がどちらも細胞内に位置する、グリコシル化されていない疎水性の35kDaのB細胞膜貫通リンタンパク質である。Einfeld他、EMBO J.1988、7:711-17。CD20はすべての正常な成熟B細胞によって発現されるが、前駆B細胞または形質細胞によっては発現されない。CD20に対する天然リガンドは同定されておらず、B細胞生物学におけるCD20の機能の理解は依然として不完全である。

別のB細胞系列特異的細胞表面分子はCD37である。CD37は、細胞表面抗原テトラスパニン膜貫通ファミリーに属する、高度にグリコシル化された40〜52kDaのタンパク質である。これは細胞膜を4回横断して2つの細胞外ループを形成し、そのアミノおよびカルボキシ末端を細胞質曝す。CD37は正常な抗体産生(sIg+)B細胞上で高度に発現されるが、前B細胞または形質細胞上では発現されない。静止および活性型T細胞、単球および顆粒球上でのCD37の発現は低く、NK細胞血小板または赤血球上では検出可能なCD37の発現は存在しない。Belov他、Cancer Res.、61(11):4483-4489(2001);Schwartz-Albiez他、J.Immunol.、140(3):905-914(1988);およびLink他、J.Immunol.、137(9):3013-3018(1988)を参照されたい。正常なB細胞以外では、CLL、NHL、および有毛細胞白血病を含めたB細胞起源のほぼすべての悪性疾患がCD37の発現に対して陽性である(Moore他、1987;MersonおよびBrochier 1988;Faure他、1990)。CD37を欠くマウスは血清IgG1のレベルが低く、また、ウイルス抗原およびモデル抗原に対するその液性応答が損なわれていたことが見出されたので、CD37は、B細胞機能の調節に関与している。これは、非古典的共刺激分子として、またはMHCクラスII分子との複合体形成を介して抗原提示に直接影響を与えることによって作用すると考えられる。Knobeloch他、Mol.Cell.Biol.、20(15):5363-5369(2000)を参照されたい。

研究および薬剤開発は、CD37およびCD20などのB細胞系列特異的細胞表面分子自体が、その表面上にCD37およびCD20を有する癌および自己免疫疾患を引き起こすB細胞と結合し、その破壊を媒介する抗体の標的となることができるという概念に基づいて行われている。CD37またはCD20と結合する非ヒト動物内で作製された抗体(または作製された抗体に基づく抗体)を、癌または自己免疫疾患を引き起こすB細胞を枯渇させるために患者に与え、これを「免疫療法」と呼ぶ。

モノクローナル抗体技術および遺伝子操作方法により、ヒト疾患診断および治療するための免疫グロブリン分子の開発が促進されている。免疫グロブリンのドメイン構造は、抗原結合ドメインおよびエフェクター機能を与えるドメイン免疫グロブリンクラスサブクラスとの間で交換し得るという点で操作しやすい。免疫グロブリンの構造および機能は、例えば、Harlow他編、Antibodies:A Laboratory Manual、第14章、Cold Spring Harbor Laboratory、Cold Spring Harbor(1988)に総説されている。組換え抗体技術のすべての側面に関する大規模手引きおよび詳細な情報は、教科書、「Recombinant Antibodies」、(John Wiley & Sons、ニューヨーク、1999)中に見つけることができる。詳細な抗体操作の実験室プロトコル包括的なコレクションは、R.KontermannおよびS.Dubel(編)、「The Antibody Engineering Lab Manual」、(Springer Verlag、Heidelberg/ニューヨーク、2000)中に見つけることができる。

免疫グロブリン分子(Igと略す)とは、典型的には、鎖間ジスルフィド結合、すなわち、隣接するシステイン残基スルフヒドリル基間の共有結合によって巨大分子複合体へと結合されている、2つの同一の軽鎖ポリペプチドおよび2つの同一の重鎖ポリペプチド(H2L2)からなる多量体タンパク質である。5つのヒト免疫グロブリンクラスがその重鎖組成に基づいて定義されており、IgG、IgMIgAIgE、およびIgDと呼ばれる。IgGクラスおよびIgAクラスの抗体は、サブクラス、すなわち、それぞれIgG1、IgG2、IgG3、およびIgG4、ならびにIgA1およびIgA2へとさらに分類される。鎖内ジスルフィド結合は、同じポリペプチド鎖の異なる領域を結合し、これにより、隣接アミノ酸と共に免疫グロブリンドメインを構成するループが形成される。アミノ末端部分では、それぞれの軽鎖およびそれぞれの重鎖は、抗体毎に相当なアミノ酸組成の変動を示す、単一の可変領域を有する。軽鎖可変領域、VLは、単一の抗原結合ドメインを有し、重鎖の可変領域、VH(やはり単一の抗原結合ドメインを含む)と会合して、免疫グロブリンの抗原結合部位、Fvを形成する。

可変領域に加えて、完全長抗体鎖のそれぞれは、1つまたは複数のドメインを含む定常領域を有する。軽鎖は、単一のドメインを含む定常領域を有する。したがって、軽鎖は1つの可変ドメインおよび1つの定常ドメインを有する。重鎖は、いくつかのドメインを含む定常領域を有する。IgG、IgA、およびIgD抗体中の重鎖は3つのドメインを有し、これらはCH1、CH2、およびCH3と呼ばれ;IgMおよびIgE抗体中の重鎖は4つのドメイン、CH1、CH2、CH3およびCH4を有する。したがって、重鎖は1つの可変ドメインおよび3つまたは4つの定常ドメインを有する。これらのドメインがすべての既知の種において不変の組成であり、1つまたは複数のドメインを含む定常領域が免疫グロブリン分子の軽鎖および重鎖の両方のC末端の場所またはその付近に位置し、可変ドメインが軽鎖および重鎖のN末端に向かって位置することは、注目すべきである。免疫グロブリンの構造および機能は、例えば、Harlow他編、Antibodies:A Laboratory Manual、第14章、Cold Spring Harbor Laboratory、Cold Spring Harbor(1988)に総説されている。

また、免疫グロブリンの重鎖は、3つの機能的領域、すなわち、Fd領域(VHおよびCH1、すなわち重鎖の2つのN末端ドメインを含む断片)、ヒンジ領域、ならびにFc領域(「断片結晶化可能」領域)へと分類することができる。Fc領域は、細胞上の免疫グロブリン受容体および補体カスケード初期要素相互作用するドメインを含む。したがって、Fc領域または断片は一般に、免疫グロブリンのエフェクター機能、例えばADCC(抗体依存性細胞媒介性細胞傷害)、CDC(補体依存性細胞傷害)および補体結合Fc受容体との結合、FC領域を欠くポリペプチドと比較してより長いin vivo半減期プロテインA結合、およびおそらく胎盤通過をも司っていると考えられている。Capon他、Nature、337:525-531、(1989)。さらに、Fc領域を含むポリペプチドは、ポリペプチドの二量体化/多量体化を可能にする。これらの用語は、他の免疫グロブリンの類似領域にも用いる。

すべてのヒト免疫グロブリンアイソタイプは認識可能な構造を共通して含むが、それぞれのアイソタイプは明確に異なるエフェクター機能のパターンを示す。IgGは、完全ではない例として、毒素およびウイルス中和し、オプソニン化し、補体を固定し(CDC)、ADCCに関与する。対照的に、IgMは、血液由来の病原体を中和し、オプソニン化に関与する。IgAは、その分泌片を会合した際に分泌され、粘膜を介した微生物感染に対する一次防御をもたらす。また、これは毒素を中和し、オプソニン化を支援する。IgEは炎症反応を媒介し、完全応答を開始するために必要な他の細胞の収集に中心的に関与している。IgDは、B細胞の活性化を制御する免疫調節機能をもたらすことが知られている。アイソタイプのエフェクター機能のこれらの特徴づけは、ヒトのアイソタイプ間で見出される差異の包括的でない例示を提供する。

IgG、IgA、IgD、およびIgEクラスの抗体中で見つかるヒンジ領域は柔軟なスペーサーとして働き、これにより、Fab部分が空間内で自由に動くことが可能となる。定常領域とは対照的に、ヒンジドメイン構造的に多様であり、免疫グロブリンクラスおよびサブクラス間で配列および長さがどちらも変動する。例えば、ヒンジ領域の長さおよび柔軟性はIgGサブクラス間で変動する。IgG1のヒンジ領域はアミノ酸216〜231を包含し、これは自由に柔軟であるので、Fab断片は、その対称軸周りを回転し、2つの重鎖間ジスルフィド橋のうちの最初の橋を中心とする球内を動くことができる。IgG2はIgG1よりも短いヒンジを有し、12個のアミノ酸残基および4つのジスルフィド橋を有する。IgG2のヒンジ領域は、グリシン残基を欠き、比較的短く、余分な重鎖間ジスルフィド橋によって安定化された強固なポリプロリン二重らせんを含む。このような特性はIgG2分子の柔軟性を制限する。IgG3は、その独特伸長したヒンジ領域(IgG1ヒンジと同じ長さまで約4倍)によって他のサブクラスとは異なり、62個のアミノ酸(21個のプロリンおよび11個のシステインを含む)を含んで柔軟性のないポリプロリン二重らせんを形成する。IgG3中では、Fab断片はFc断片から比較的遠くに位置し、これにより、分子により大きな柔軟性が与えられる。また、IgG3中の伸長したヒンジは、他のサブクラスと比較してより高いその分子量の原因ともなっている。IgG4のヒンジ領域はIgG1よりも短く、その柔軟性はIgG1およびIgG2の中間である。ヒンジ領域の柔軟性はIgG3>IgG1>IgG4>IgG2の順番で低下すると報告されている。また、4つのIgGサブクラスは、そのエフェクター機能に関しても互いに異なる。この差異は、可変領域、Fab断片、および定常Fc断片間の相互作用に関する差異を含めた構造の差異に関連する。

結晶学的研究によれば、免疫グロブリンヒンジ領域は、3つの領域、すなわち、上部ヒンジ領域、コア領域、および下部ヒンジ領域へと、機能的にさらに細分類することができる。Shin他、1992 Immunological Reviews 130:87。上部ヒンジ領域には、CH1のカルボキシル末端から、動きを制限するヒンジ中の最初の残基、一般には2本の重鎖間で鎖間ジスルフィド結合を形成する最初のシステイン残基までのアミノ酸が含まれる。上部ヒンジ領域の長さは、抗体の分節性の柔軟性と相関する。コアヒンジ領域は重鎖間ジスルフィド橋を含み、下部ヒンジ領域はCH2ドメインのアミノ末端を結合し、これにはCH2中の残基が含まれる。同上。ヒトIgG1のコアヒンジ領域は配列Cys-Pro-Pro-Cysを含み、これは、ジスルフィド結合の形成によって二量体化された際に、ピボットとして働くと考えられている環状オクタペプチドを生じ、したがって柔軟性が与えられる。また、ヒンジ領域は、いくつかの構造的に明確に異なる種類の炭水化物結合部位が含まれる、1つまたは複数のグリコシル化部位を含んでもよい。例えば、IgA1はヒンジ領域の17個のアミノ酸のセグメント内に5個のグリコシル化部位を含み、これにより、ヒンジ領域ポリペプチドに、分泌性免疫グロブリンの有利な特性とみなされている腸管プロテアーゼに対する耐性が与えられる。

免疫グロブリンヒンジ領域のポリペプチド配列の構造および柔軟性によって許容されるコンホメーション変化も、抗体のFc部分のエフェクター機能に影響を与え得る。Fc領域と関連するエフェクター機能の3つの一般的な分類には、(1)古典的な補体カスケードの活性化、(2)エフェクター細胞との相互作用、および(3)免疫グロブリンの区画化が含まれる。異なるヒトIgGサブクラスでは、それらが補体を固定する、または補体カスケードのステップを活性化および増幅する相対効率が異なる。例えば、Kirschfink、2001 Immunol.Rev.180:177;Chakraborti他、2000 Cell Signal 12:607;Kohl他、1999 Mol.Immunol.36:893;Marsh他、1999 Curr.Opin.Nephrol.Hypertens.8:557;Speth他、1999 Wien Klin.Wochenschr.111:378を参照されたい。

従来の抗体のH2L2構造の例外は、ラクダ科動物(camelid)(ラクダ(camel)、ヒトコブラクダ(dromedary)およびラマ(llama);Hamers-Casterman他、1993 Nature 363:446;Nguyen他、1998 J.Mol.Biol 275:413)、テンジクザメ(nurse shark)(Roux他、1998 Proc.Nat.Acad.Sci.USA 95:11804)、ならびにスポテッドラットフィッシュ(spotted ratfish)(Nguyen他、2002 Immunogenetics 54(1):39-47)中に見つかる免疫グロブリンの一部のアイソタイプで起こる。これらの抗体は、重鎖可変領域のみを使用して抗原結合領域を見かけ上形成することができる、すなわち、これらの機能的抗体は重鎖のみのホモ二量体である(「重鎖抗体」または「HCAb」と呼ばれる)。疾患の診断および治療における抗体技術の利点にもかかわらず、全抗体技術の診断的および/または治療的試薬としての開発には一部不利な形態が存在する。全抗体は、IgGアイソタイプのヘテロ四量体構造によって例示される大きなタンパク質構造であり、2本の軽鎖および2本の重鎖を含む。そのような大分子は特定の応用においては立体的障害となる。例えば、固形腫瘍の治療では、全抗体は腫瘍の内部に容易に貫通しない。さらに、全抗体の比較的大きなサイズは、そのような分子のin vivo投与免疫応答を確実に誘発しないようにすることに対して課題を提示する。さらに、活性抗体分子の作製は、典型的には、新生抗体分子の適切な翻訳後プロセシングを提供することができる組換え真核細胞の培養を含み、そのような細胞は、培養が困難であり、また、活性抗体を商業用に有用な収率でもたらす様式で誘導することが困難である可能性がある。

最近では、全免疫グロブリン方法に関連する問題に打ち勝つために、より小さな免疫グロブリン分子が構築されている。単鎖可変抗体断片(scFv)は、短いペプチドを介して抗体軽鎖可変ドメインと結合した抗体重鎖可変ドメインを含む(Huston他、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、1988、85:5879-83)。scFv分子の小さなサイズにより、これらは、全免疫グロブリンよりも有効な組織内への貫通を示す。抗腫瘍scFvは、対応するキメラ抗体と比較して、より迅速な腫瘍貫通および腫瘍塊にわたってより均一な分布を示した(Yokota他、Cancer Res.1992、52:3402-08)。

scFv分子が血清療法にもたらす利点にもかかわらず、この治療手法にはいくつかの欠点が存在する。scFvは循環から迅速に排除され、これは正常細胞において毒性効果を軽減し得るが、このような迅速な排除は最小有効用量の標的組織への送達を妨害する。患者に投与するために十分な量のscFvの製造は、収率に悪影響を与えるscFvの発現および単離の困難が原因で、挑戦的となっている。発現中、scFv分子は安定性を欠き、異なる分子の可変領域の対合が原因でしばしば凝集する。さらに、哺乳動物発現系におけるscFv分子の産生レベルは低く、治療用のscFv分子の効率的な製造の潜在性が制限される(Davis他、J Biol.Chem.1990、265:10410-18);Traunecker他、EMBO J 1991、10:3655-59)。可変領域にグリコシル化部位を付加することを含めた、産生を改善する戦略調査されている(Jost,C.R.、米国特許第5,888,773号、Jost他、J.Biol.Chem.1994、69:26267-73)。

scFvを治療に使用する別の不利な点は、エフェクター機能の欠如である。免疫グロブリンの定常領域に関連する抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC)および補体依存性細胞傷害(CDC)などの、細胞溶解機能を有さないscFvは、疾患の治療に無効であり得る。scFv技術の開発は12年以上前に開始されたが、現在、治療に認可されているscFv製品は存在しない。

あるいは、scFvと毒素などの別の分子との融合は、特定の抗原結合活性およびscFvの小さなサイズの利点をとり、毒素を標的組織に送達できることが提案されている。Chaudary他、Nature 1989、339:394;Batra他、Mol.Cell.Biol.1991、11:2200。したがって、毒素とscFvとのコンジュゲーションまたは融合が強力かつ抗原に特異的な分子を提供する代替戦略として提供されるが、そのようなコンジュゲートまたはキメラと共に投薬することは、そのような調製物毒素部分が原因で過剰および/または非特異的な毒性によって制限される可能性がある。毒性効果には、肝臓酵素の超生理的上昇および血液漏出症候群、ならびに他の望ましくない効果が含まれ得る。さらに、免疫毒素自体が宿主に投与した際に免疫原性が高く、免疫毒素に対して産生される宿主抗体が個体の繰り返し治療処置の潜在的な有用性を制限する。

外部照射および化学療法などの非外科的癌治療は、これらの治療が癌細胞に対する特異性を欠くので、正常な組織および細胞に対する毒性効果が原因で制限された有効性を受ける可能性がある。この制限に打ち勝つために、それを必要としている細胞および組織に対する治療の特異性を増大するための標的化治療方法が開発されている。in vivo使用のためのそのような標的化方法の例は抗体コンジュゲートの投与であり、抗体は、治療を必要としている細胞または組織と関連しているマーカーを特異的に認識するように設計されており、抗体は、癌治療の場合は毒素などの治療剤とコンジュゲートしている。全身性薬剤としての抗体は、骨髄などの敏感かつ望ましくない身体区画まで循環する。急性照射傷害では、リンパ系および造血区画の破壊は、敗血症の発生および続く死における主要な要因である。さらに、抗体は、治療を必要としている組織の良好でない浸透を示す可能性がある大きな球状タンパク質である。

様々な末期疾患プロセスを患っているヒト患者および非ヒト被験体は、しばしば臓器移植を必要とする。しかし、臓器移植は、レシピエント厄介な免疫応答と争い、リンパ系および造血系の他の部分に影響を与える細胞傷害剤を用いて外来器官に対するレシピエントの細胞性免疫応答を低下させることによって、移植した器官の免疫拒絶に対して保護しなければならない。移植片の許容は、その多くが抗癌(抗増殖)剤に類似しているこれらの細胞毒性化学薬品に対するレシピエントの寛容によって制限される。同様に、細胞傷害性抗微生物剤、特に抗ウイルス薬を使用する場合、または自己免疫疾患の治療用の細胞傷害性薬物を使用する場合、例えば、全身性エリテマトーデスの治療においては、重大な制限は、身体の骨髄および造血細胞に対する治療剤の毒性効果である。

標的抗体コンジュゲート治療などの標的化治療の使用は、可能な限り最大量の治療剤を所望の作用の部位に局在化させるように設計されており、そのような治療の成功は、治療剤の比較的高いシグナル対バックグラウンド比によって示される。標的抗体の例には、抗体または抗体断片、細胞または組織に特異的なペプチド、およびホルモンならびに他の受容体結合分子の、診断剤または治療剤のコンジュゲートが含まれる。例えば、病的細胞および正常細胞ならびに病原性微生物に関連する様々な決定要因に対する抗体が、広範な病的状態または病変の検出および治療に用いられている。これらの方法では、標的抗体は、例えば、Hansen他、米国特許第3,927,193号ならびにGoldenberg、米国特許第4,331,647号、同第4,348,376号、同第4,361,544号、同第4,468,457号、同第4,444,744号、同第4,460,459号、同第4,460,561号、同第4,624,846号および同第4,818,709号に記載されているように、適切な検出剤または治療剤と直接コンジュゲートしている。

直接標的化方法、すなわち、診断剤または治療剤(「活性剤」)を標的部分に直接コンジュゲートさせる方法で遭遇する1つの問題は、コンジュゲートの比較的小さな画分が実際に標的部位と結合する一方で、コンジュゲートの大多数が循環中に留まり、何らかの方法で標的コンジュゲートの機能を損なうことである。活性剤の最大の局在化を確実に行うために、典型的には過剰の標的コンジュゲートを投与し、それによって、コンジュゲートの一部が未結合に保たれて活性剤のバックグラウンドレベルに寄与することが確実となる。診断的コンジュゲート、例えば、その標的と結合しない放射免疫シンチグラフィーまたは磁気共鳴画像法のコンジュゲートは循環中に留まることができ、したがって、バックグラウンドが増加し、診断技術の解像度が低下する。活性剤として、抗体などの長期循環標的部分と付着した毒素(例えば、放射性同位体、薬物または毒性化合物)を有する治療コンジュゲートの場合、循環コンジュゲートは毒性または全身性副作用などの許容されない毒性を宿主にもたらす場合がある。

米国特許第4,782,840号は、手術中に上昇したバックグラウンド照射レベルの効果を軽減させる方法を開示している。この方法は、患者に新生物組織特異的抗体を注射することを含み、抗体は、ヨウ素-125などの適切に長い半減期を有する放射性同位体で標識する。放射標識した抗体を注射した後、未結合の放射標識した抗体をすべて低いバックグラウンドレベルまで排除させるために、手術を少なくとも7〜10日間、好ましくは14〜21日間遅らせる。

米国特許第4,932,412号は、術中検出中の非特異的なバックグラウンド照射を低下または補正する方法を開示している。この方法には、放射標識した一次抗体を受けた患者に、造影剤、減剤(subtraction agent)または一次抗体と結合する二次抗体を投与することが含まれる。

上述の抗体の産生は別として、免疫系には強力な生物学的効果を有する様々な細胞種が含まれる。造血中、骨髄由来幹細胞は、免疫系の成熟細胞(「B」細胞)または、骨髄から遊走して出て行き、胸腺中で成熟する細胞の前駆体(「T」細胞)のどちらかに分化する。

B細胞は免疫応答の液性構成要素に中心的である。B細胞は抗原の適切な提示によって活性化されて、抗体を分泌する形質細胞となる。また、抗原提示は活性B細胞のクローン増殖ももたらす。B細胞は、主に免疫応答の液性構成要素を司る。形質細胞は、典型的にはその表面上に約105個の抗体分子(IgDおよびIgM)を示す。

Tリンパ球は2つの分類に分類することができる。細胞傷害性T細胞、Tcリンパ球、すなわちCTL(CD8+T細胞)は、クラスIMHCと会合した外来表面抗原を保有する細胞を死滅させ、また、感染した細胞がその表面上に微生物抗原を示している限りは、細胞内寄生生物(細菌またはウイルスのどちらか)を保有する細胞を死滅させることができる。Tc細胞腫瘍細胞を死滅させ、移植細胞拒絶の原因となっている。Tc細胞は、標的細胞上の抗原-クラスIMHC複合体を認識し、それらと接触し、顆粒の内容物を標的細胞膜内に直接放出し、これにより細胞が溶解される。

T細胞の第2の分類は、ヘルパーT細胞、すなわちThリンパ球(CD4+T細胞)であり、これは、B細胞が抗体を分泌する形質細胞へと成熟することにおける「ヘルパー因子であるリンホカインを産生する。また、Th細胞は、エフェクターTリンパ球の分化およびマクロファージの活性を刺激する特定のリンホカインも産生する。Th1細胞は、クラスIIMHCと会合したマクロファージ上の抗原を認識し、(IL-1によって)活性化されて、マクロファージおよびNK細胞を活性化するIFN-γを含めたリンホカインを産生する。これらの細胞は、遅延型過敏症反応を含めた細胞媒介性免疫応答の様々な側面を媒介する。Th2細胞は、抗原提示細胞すなわちAPC(例えば、遊走性マクロファージおよび樹状細胞)上のクラスII MHCと会合した抗原を認識し、その後、特異的なB細胞およびT細胞の増殖および活性を刺激する、インターロイキンおよび他の物質を産生する。

T細胞の相互作用、発達、および増殖を開始するAPCとして役割を果たす以外は、マクロファージは、細胞媒介性免疫応答で産生されるIFN-γによって活性化されるので、細胞媒介性免疫の発現に関与している。活性マクロファージは増大した食作用の潜在性を有し、炎症を引き起こして多くの細菌および他の細胞を破壊する可溶性物質を放出する。ナチュラルキラー細胞とは、新規抗原を保有する細胞を、そのMHC型にかかわらず溶解し、MHCタンパク質を保有しない一部の細胞さえも溶解させる、細胞傷害性細胞である。ナチュラルキラーT細胞、すなわちNK細胞は、外来抗原を示す細胞(例えば腫瘍細胞)を、MHC型にかかわらず、かつその抗原に対する以前の感作(曝露)にかかわらず死滅させるその能力によって定義される。NK細胞はIL-2およびIFN-γによって活性化されることができ、細胞傷害性Tリンパ球と同じ様式で細胞を溶解させる。一部のNK細胞はIgG抗体Fcドメインの受容体(例えば、CD16またはFCγRIII)を有し、したがって、標的細胞の表面上のIgGのFc部分に結合して、抗体依存性細胞媒介性細胞傷害によって標的細胞を死滅させる細胞溶解性成分を放出することができる。

別の細胞群は、顆粒球すなわち多形核白血球(PMN)である。PMNの一種である好中球は、細菌侵入物を死滅させ、残留物貪食する。好酸球は別の種類のPMNであり、外来細胞などの別の細胞に対して放出された際に細胞傷害性があることが示されている顆粒を含む。第3の種類のPMNである好塩基球は、ヒスタミンセロトニンプロスタグランジン、およびロイコトリエンなどの様々な生物活性化合物を放出することによってその効果を発揮する、強力な生理的応答(例えば炎症)の重要な媒介物質である。これらの細胞種すべてに共通するのは、生物内で、外来細胞などの有害組成物を、頻繁には死滅させることによって、場合によっては除去すること(scavenging)によって、生理的効果を発揮する能力である。

免疫系の細胞を含めた様々な哺乳動物細胞が生理的効果(例えば、Tc、NK、一部のPMN、マクロファージなどによって典型的に表される細胞死滅)を直接発揮することができるが、他の細胞も生理的効果に間接的に寄与する。例えば、免疫系の未処理のT細胞への抗原の最初の提示は、細胞-細胞接触命令するMHC提示を必要とする。さらに、多くの場合、特定の免疫原性応答を得るためには、活性T細胞と抗原特異的B細胞との間の接触が必要である。免疫応答でしばしば見られる細胞-細胞接触の第3の形態は、活性B細胞と濾胞性樹状細胞との間の接触である。これらの細胞-細胞接触の要件のそれぞれが、生物活性剤を所定の標的へと標的化することを複雑にする。

補体依存性細胞傷害(CDC)は、腫瘍細胞などの特定の標的細胞の排除の顕著な機構であると考えられている。CDCとは、カスケード様式で互いによって活性化される酵素のコレクションからなる一連事象である。補体は抗原の排除において重要な役割を持ち、これは、その4つの主要な機能、すなわち(1)局所血管拡張、(2)免疫細胞、特に食細胞誘引(化学走性)、(3)貪食(オプソニン化)のための外来生物タグ付け、および(4)膜攻撃複合体による侵入生物の破壊(MAC攻撃)によって達成される。中心的な分子はC3タンパク質である。これは、古典的な経路または代替経路のどちらかの構成要素によって2つの断片へと分割される酵素である。古典的な経路は抗体、特にIgGおよびIgMによって誘発される一方で、代替経路はリポ多糖(LPS)などの細菌産物によって非特異的に刺激される。手短に述べると、C3の分割の産物には、食作用性免疫細胞に対して化学走性である小ペプチドC3aが含まれ、C5からのC5a断片の放出を引き起こすことによって局所血管拡張がもたらされる。C3の他の部分であるC3bは、外来生物の表面上の抗原をコーティングし、生物を破壊するためにオプソニン化するように作用する。また、C3bは補体系の他の構成要素とも反応して、C5b、C6、C7、C8およびC9からなるMACを形成する。

どの抗原に対する免疫系の応答も、最も単純なものでも「ポリクローナル」であり、すなわち、系は、その結合領域およびそのエフェクター領域のどちらでも広い範囲の構造の抗体を産生するので、ヒト治療における抗体の使用に関連して問題が存在する。

免疫原性抗体の問題を軽減する試みとして2つの手法が用いられている。第1の手法は、マウスモノクローナル抗体抗原結合部分(可変領域)をヒト抗体エフェクター部分(定常領域)と融合させる、キメラ抗体の産生である。第2の手法では、抗体を相補性決定領域(CDR)移植または「ヒト化」として知られる技術によって変更する。このプロセスはさらに改善されており、「再成形」(Verhoeyen他、1988 Science 239:1534-1536;Riechmann他、1988 Nature 332:323-337;Tempest他、Bio/Technol 1991 9:266-271)、「ハイパーキメラ化」(Queen他、1989 Proc Natl Acad Sci USA 86:10029-10033;Co他、1991 Proc Natl Acad Sci USA 88:2869-2873;Co他、1992 J Immunol 148:1149-1154)、および「張り合わせ」(veneering)(Mark他、Metcalf BW、Dalton BJ編、Cellular adhesion:molecular definition to therapeutic potential.、ニューヨーク:Plenum Press、1994:291-312)と呼ばれる変化が含まれる。

モノクローナル抗体の発表の11年後の1986年から始まって、平均で1年に1つ未満の治療用抗体しか市場に導入されていない。1986年〜1995年の10年間の期間にわたって5つのマウスモノクローナル抗体がヒト医薬品に導入されており、これには、器官移植急性拒絶用の「ムロモナブ-CD3」(OrthoClone OKT3(登録商標));結腸直腸癌用の「エドレコロマブ」(Panorex(登録商標));移植片拒絶用の「オデュリモマブ(odulimomab)」(Antilfa(登録商標));および非ホジキンリンパ腫用の「イブツモマブ」(Zevalin(登録商標)ユーキセタン(yiuxetan))が含まれる。さらに、モノクローナルFab、「アブシキシマブ」(ReoPro(登録商標))が、冠状動脈再閉塞を予防するために市販されている。3つのキメラモノクローナル抗体、すなわちB細胞リンパ腫の治療用の「リツキシマブ」(Rituxan(登録商標));移植片拒絶用の「バシリキシマブ」(Simulect(登録商標));ならびに関節リウマチおよびクローン病の治療用の「インフリキシマブ」(Remicade(登録商標))も発売されている。さらに、キメラヒト-マウスモノクローナル抗体の47.6kDのFab断片である「アブシキシマブ」(ReoPro(登録商標))が、経皮冠血管インターベンションを受けている患者において心虚血合併症を予防するために、経皮的冠血管インターベンションの補助剤として市販されている。最後に、7つの「ヒト化」モノクローナル抗体が発売されている。「ダクリツマブ」(Zenapax(登録商標))は移植した腎臓の急性拒絶を予防するために使用され;「パリビズマブ(palivizumab)」(Synagis(登録商標))はRSVに使用され;「トラスツズマブ」(Herceptin(登録商標))は乳癌細胞上に見つかる成長因子受容体であるHER-2と結合し;「ゲムツズマブ」(Mylotarg(登録商標))は急性骨髄性白血病(AML)に使用され;「アレムツズマブ」(MabCampath(登録商標))は慢性リンパ性白血病に使用され;「アダリムマブ」(Humira(登録商標)(D2E7))は関節リウマチの治療に使用され;「オマリズマブ」(Xolair(登録商標))は持続性喘息の治療に使用される。

したがって、より有効な治療剤および対症方法を開発および市販する努力の中、様々な抗体技術が注目を受けている。残念ながら、問題がこれらの治療のそれぞれの展望を損ない続けている。例えば、リツキシマブで治療した癌患者の大多数が、一般に約6〜12カ月以内に再発し、リツキシマブ注入の24時間以内に致命的な注入反応(infusion reaction)が報告されている。透析を要する急性腎不全の致命的な結果の事例もリツキシマブを用いた治療で報告されており、重篤かつしばしば致命的な粘膜皮膚反応も報告されている。さらに、分子が約150kDaと大きく、多くの腫瘍細胞が存在し得るリンパ組織内への拡散が制限されるので、高用量のリツキシマブが静脈内注射に必要である。

トラスツズマブ投与は、心室機能不全鬱血性心不全、および重篤な過敏症反応(アナフィラキシーを含む)、注入反応、ならびにの事象の発生をもたらす場合がある。ダクリツマブ免疫抑制性治療は、リンパ球増殖性障害および日和見感染症を発生する危険性の増加をもたらす。重篤な肝毒性から生じる肝不全および静脈閉塞症(VOD)による死亡が、ゲムツズマブを投与された患者で報告されている。

肝毒性がアレムツズマブを投与されている患者でも報告されている。重篤、かつ一部の事例では致命的な、汎血球減少症/骨髄形成不全、自己免疫特発性血小板減少症、および自己免疫性溶血性貧血が、アレムツズマブ治療を投与されている患者で起こった。アレムツズマブは、重篤な注入反応および日和見感染症をもたらす場合がある。アダリムマブを用いて治療した患者では、致死を含めた重篤な感染症および敗血症が報告されており、また、脱髄性疾患の臨床症状および/またはX線証拠再燃も報告されており、臨床治験においてアダリムマブを用いて治療した患者は、一般集団予測される率よりも高いリンパ腫発生率を有していた。オマリズマブは悪性疾患およびアナフィラキシーを誘発すると報告されている。

癌には幅広い範囲の疾患が含まれ、世界中で約4人に1人の個体が罹患している。悪性細胞の迅速かつ非調節の増殖が、血液悪性疾患を含めた多くの種類の癌の特徴である。血液悪性状態に罹患している患者は過去20年間の癌治療の進歩から利益を受けており(Multani他、1998 J.Clin.Oncology 16:3691-3710)、寛解期間は増加しているが、ほとんどの患者は依然として再発し、その病に屈する。細胞毒性薬物を用いた治癒の障害には、例えば、多くの患者で最適投薬を妨げる、腫瘍細胞の耐性および化学療法の高い毒性が含まれる。

キメラCD20モノクローナル抗体を用いた低悪性度または濾胞性のB細胞リンパ腫に罹患している患者の治療は、患者において部分的または完全応答を誘発することが報告されている。McLaughlin他、1996 Blood 88:90a(アブストラクト補遺1);Maloney他、1997 Blood 90:2188-95。しかし、上述のように、腫瘍の再発が一般的に6カ月から1年間以内に起こる。例えば低悪性度B細胞リンパ腫においてより耐久性のある応答を誘発し、高悪性度のリンパ腫および他のB細胞疾患の治療における有効な治療を可能にするために、血清療法のさらなる改善が必要である。

別の手法は、CD20に特異的なモノクローナル抗体を用いて、B細胞リンパ腫を放射性同位体の標的とすることであった。治療の有効性は増加したと報告されているが、放射性抗体の長いin vivo半減期からの関連する毒性が増加し、患者が幹細胞レスキューを受けることが時々必要となる。Press他、1993 N.Eng.J.Med.329:1219-1224;Kaminski他、1993 N.Eng.J.Med.329:459-65。また、放射性同位体を付着させる前に、CD20に対するモノクローナル抗体をプロテアーゼで切断してF(ab')2またはFab断片を得る。これにより、放射性同位体コンジュゲートの腫瘍内への貫通が改善され、in vivo半減期が短縮され、したがって正常組織に対する毒性が軽減されると報告されている。しかし、これらの分子は、補体結合および/またはADCCを含めたエフェクター機能を欠く。

自己免疫疾患には自己免疫甲状腺疾患が含まれ、これにはグレーブス病橋本甲状腺炎が含まれる。米国のみで、約2千万人が何らかの形の自己免疫甲状腺疾患に罹患している。自己免疫甲状腺疾患は、甲状腺を刺激して甲状腺機能亢進症(グレーブス病)を引き起こすか、または甲状腺を破壊して甲状腺機能低下症(橋本甲状腺炎)を引き起こす、自己抗体の産生から生じる。甲状腺の刺激は、甲状腺刺激ホルモン(TSH)受容体と結合してそれを活性化させる自己抗体によって引き起こされる。甲状腺の破壊は、他の甲状腺抗原と反応する自己抗体によって引き起こされる。グレーブス病の現在の治療には、手術、放射性ヨウ素、または抗甲状腺薬物療法が含まれる。抗甲状腺の医薬品は顕著な副作用を有し、疾患の再発率が高いので、放射性ヨウ素が幅広く使用されている。手術は、大きな甲状腺種を有する患者または甲状腺機能の非常に迅速な正常化の必要性がある場合以外には控えられる。TSH受容体の刺激を司る自己抗体の産生を標的とする治療は存在しない。橋本甲状腺炎の現在の治療はレボチロキシンナトリウムであり、寛解の可能性は低いので生涯治療が予測される。抑制治療は橋本甲状腺炎において甲状腺種を縮小させることが示されているが、疾患機構を標的とする、自己抗体の産生を減少させる治療は知られていない。

関節リウマチ(RA)とは、腫脹疼痛、および機能喪失をもたらす関節の炎症を特徴とする慢性疾患である。RAは米国で推定250万人に影響を与えている。RAは、最初の感染または傷害、異常免疫応答、および遺伝因子を含めた事象の組合せによって引き起こされる。RAでは自己反応性のT細胞およびB細胞が存在するが、リウマチ因子と呼ばれる関節内に集まる抗体の高レベルの検出をRAの診断に用いる。RAの現在の治療には、疼痛を管理し、疾患の進行を遅延させる多くの医薬品が含まれる。疾患を治癒できる治療は発見されていない。医薬品には、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS)、および疾患改変抗リウマチ薬(DMARDS)が含まれる。NSAIDSは良性疾患に有用であるが、重篤なRAでは関節の破壊および衰弱への進行を防ぐことができない。NSAIDSおよびDMARDSはどちらも顕著な副作用に関連している。10年以上の間に1つの新しいDMARDであるレフルノミドだけが認可されている。レフルノミドは、自己抗体の産生を遮断し、炎症を軽減し、RAの進行を遅延させる。しかし、この薬物は、嘔気下痢脱毛発疹、および肝傷害を含めた重篤な副作用も引き起こす。

全身性エリテマトーデス(SLE)とは、腎臓、皮膚、および関節を含めた複数の器官内の血管への再発性傷害によって引き起こされる自己免疫疾患である。SLEは、米国で500,000人以上に影響を与えていると推測されている。SLEに罹患している患者では、T細胞とB細胞との間の不完全な相互作用が、細胞核を攻撃する自己抗体の産生をもたらす。これらには、抗二本鎖DNAおよび抗Sm抗体が含まれる。また、リン脂質と結合する自己抗体がSLE患者の約半数中で見つかり、これが血管損傷および低い血算の原因となっている。免疫複合体はSLE患者の腎臓、血管、および関節内に蓄積し、これはここで炎症および組織損傷を引き起こす。SLEの治療は、どれもこの疾患を治癒することが見出されていない。疾患の重篤度に応じてNSAIDSおよびDMARDSを治療に用いる。自己抗体を除去するための血漿交換を伴った血漿瀉血により、SLE患者において一時的な改善を生じることができる。自己抗体がSLEの原因であるという一般的な合意が存在するので、B細胞系列を枯渇させ、新しいB細胞が前駆体から産生される際に免疫系をリセットすることを可能にする新しい治療が、SLE患者において長期持続的利益の希望をもたらす。

シェーグレン症候群とは、身体の水分生成の破壊を特徴とする自己免疫疾患である。シェーグレン症候群は最も蔓延している自己免疫障害の1つであり、米国で推定4百万人までが襲われている。シェーグレン症候群に襲われている人々の約半数はRAなどの結合組織病にも罹患している一方で、残りの半数は原発性シェーグレン症候群に罹患しており、他の自己免疫疾患を併発していない。多くの場合、抗核抗体、リウマチ因子、抗フォドリン、および抗ムスカリン受容体を含めた自己抗体がシェーグレン症候群に罹患している患者内に存在する。従来の治療にはコルチコステロイドが含まれ、さらなるより有効な治療が有益であろう。

免疫血小板減少性紫斑病(ITP)は、血小板と結合してその破壊を引き起こす自己抗体によって引き起こされる。ITPの一部の症例は薬物によって引き起こされ、他の症例は感染症、妊娠、またはSLEなどの自己免疫疾患に関連している。全症例の約半数が特発性の起源であると分類されている。ITPの治療は症状の重篤度によって決定される。一部の症例では治療が必要ないが、ほとんどの場合、T細胞を枯渇させるためのコルチコステロイドまたは免疫グロブリンの静脈点滴を含めた免疫抑制薬を提供する。血小板数の増加が通常もたらされる別の治療は、抗体でコーティングされた血小板を破壊する器官である脾臓の除去である。シクロスポリンシクロホスファミド、またはアザチオプリンを含めたより強力な免疫抑制薬を、重篤な症例を有する患者に用いる。患者の血漿プロテインAカラムに通すことによる自己抗体の除去を、重篤な疾患に罹患している患者における第2系統治療として用いる。さらなるより有効な治療が必要である。

多発性硬化症(MS)も自己免疫疾患である。これは、中枢神経系の炎症ならびに脳、脊髄、および身体内神経細胞線維遮蔽するミエリンの破壊を特徴とする。MSの原因は知られていないが、自己免疫T細胞がこの疾患の病因に対して主に貢献していると広く考えられている。しかし、高レベルの抗体が脳MSに罹患している患者の脊髄液中に存在し、一部の者は、抗体産生をもたらすB細胞応答が疾患の媒介に重要であると予測している。B細胞枯渇治療はMSに罹患している患者において研究されておらず、MSの治癒方法は存在しない。現在の治療はコルチコステロイドであり、これは攻撃の持続期間および重篤度を軽減することができるが、長期的なMSの経過に影響を与えない。MSの新しい生命工学インターフェロン(IFN)治療が最近認可されたが、さらなるより有効な治療が必要である。

重症筋無力症(MG)とは、随意筋群の衰弱を特徴とする慢性自己免疫神経筋障害である。MGは米国で約40,000人に影響を与えている。MGは、神経筋接合部で発現されるアセチルコリン受容体と結合する自己抗体によって引き起こされる。自己抗体は、アセチルコリン受容体を減少または遮断し、神経から筋肉へのシグナル伝達を妨げる。MGの治癒方法は存在しない。一般的な治療には、コルチコステロイド、シクロスポリン、シクロホスファミド、またはアザチオプリンを用いた免疫抑制が含まれる。自己免疫応答鈍らせるために胸腺の外科的除去がしばしば用いられる。血液中の自己抗体レベルを低下させるために用いる血漿瀉血はMGで有効であるが、自己抗体の産生は続くので短命である。血漿瀉血は通常、手術前の重篤な筋肉衰弱以外には控えられる。新しくかつ有効な治療が有益であろう。

乾癬は約5百万人に影響を与え、皮膚の自己免疫炎症を特徴とする。また、乾癬は30%で関節炎にも関連している(乾癬性関節炎)。ステロイド、uv光レチノイドビタミンD誘導体、シクロスポリン、およびメトトレキサートを含めた多くの治療が使用されてきたが、乾癬も新しくかつ有効な治療から利益を得ることが明らかである。強皮症とは、全身性硬化症としても知られる、結合組織の慢性自己免疫疾患である。強皮症は皮膚の肥厚をもたらすコラーゲン過剰産生を特徴とし、米国で約300,000人が強皮症に罹患しており、これも、新しくかつ有効な治療が有益であろう。

概要

免疫グロブリンエフェクター機能を有する二重特異的結合ペプチドを含めた多価結合ペプチドをコードする核酸ベクターおよび宿主細胞、ならびにそのようなペプチドを作製する方法、およびそのようなペプチドを使用して様々な疾患、障害または状態を治療もしくは予防し、そのような疾患、障害または状態に関連する少なくとも1つの症状を改善する方法の提供。免疫グロブリンまたは免疫グロブリン様分子に由来する第1の結合ドメイン、第1の結合ドメインのC末端側に位置するエフェクター機能を提供する定常部分領域、定常部分領域のC末端側に位置するスコーピオンリンカー、及び定常部分領域のC末端側に位置する免疫グロブリン又は免疫グロブリン様分子に由来する第2の結合ドメインを含み、定常部分領域が該第1の結合ドメインと該第2の結合ドメインとの間に位置する、エフェクター機能を有する多価単鎖結合タンパク質

目的

さらに、抗体が抗原標的を特異的に認識し、特異性を持って結合する能力に依存する、免疫系を利用したいくつかの標的特異的な診断方法および治療方法を提供する

効果

実績

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請求項1

エフェクター機能を有する多価単鎖結合タンパク質であって、a.免疫グロブリンまたは免疫グロブリン様分子由来する第1の結合ドメイン、b. 前記第1の結合ドメインのC末端側に位置する、エフェクター機能を提供する定常部分領域(constant sub-region)、c. 該定常部分領域のC末端側に位置するスコーピオンリンカー、およびd. 該定常部分領域のC末端側に位置する、免疫グロブリンまたは免疫グロブリン様分子に由来する第2の結合ドメインを含み、それにより該定常部分領域が該第1の結合ドメインと該第2の結合ドメインとの間に位置する、上記タンパク質

請求項2

前記第1の結合ドメインが、第1の免疫グロブリンに由来する可変軽鎖領域および第2の免疫グロブリンに由来する可変重鎖領域を含む、請求項1に記載のタンパク質。

請求項3

前記第1の免疫グロブリンおよび前記第2の免疫グロブリンが同じ免疫グロブリンである、請求項2に記載のタンパク質。

請求項4

前記第2の結合ドメインが、第1の免疫グロブリンに由来する可変軽鎖領域および第2の免疫グロブリンに由来する可変重鎖領域を含む、請求項1に記載のタンパク質。

請求項5

前記第1の免疫グロブリンおよび前記第2の免疫グロブリンが同じ免疫グロブリンである、請求項4に記載のタンパク質。

請求項6

前記第1の結合ドメインおよび前記第2の結合ドメインが同じ分子標的を認識する、請求項1に記載のタンパク質。

請求項7

前記第1の結合ドメインおよび前記第2の結合ドメインが同じエピトープを認識する、請求項1に記載のタンパク質。

請求項8

前記第1の結合ドメインおよび前記第2の結合ドメインが、同じ真核細胞原核細胞ウイルス担体、または物体上の異なる分子標的を認識する、請求項1に記載のタンパク質。

請求項9

前記第1の結合ドメインおよび前記第2の結合ドメインが、物理的に明確に異なる真核細胞、原核細胞、ウイルス、担体または物体と会合している分子標的を認識する、請求項1に記載のタンパク質。

請求項10

前記第1の結合ドメインおよび前記第2の結合ドメインのうちの少なくとも1つが、真核細胞、原核細胞、ウイルス、担体または物体と会合していない少なくとも1つの分子標的を認識する、請求項1に記載のタンパク質。

請求項11

前記第1の結合ドメイン、前記第2の結合ドメインおよび前記定常部分領域が、それぞれヒト免疫グロブリンに由来する、請求項1に記載のタンパク質。

請求項12

前記第1の結合ドメインおよび前記第2の結合ドメインのうちの少なくとも1つが、癌細胞上の標的を認識する、請求項1に記載のタンパク質。

請求項13

前記第1の結合ドメインおよび前記第2の結合ドメインのうちの少なくとも1つが、腫瘍抗原B細胞標的、TNF受容体スーパーファミリーメンバーヘッジホッグファミリーメンバー受容体チロシンキナーゼプロテオグリカン関連分子、TGF-βスーパーファミリーメンバー、Wnt関連分子、受容体リガンド、T細胞標的、樹状細胞標的、NK細胞標的、単球/マクロファージ細胞標的および血管形成標的からなる群より選択される標的を認識する、請求項11に記載のタンパク質。

請求項14

前記腫瘍抗原が、扁平細胞癌抗原1、扁平細胞癌抗原2、卵巣癌抗原CA125、ムチン1、CTCL腫瘍抗原se1-1、CTCL腫瘍抗原se14-3、CTCL腫瘍抗原se20-4、CTCL腫瘍抗原se20-9、CTCL腫瘍抗原se33-1、CTCL腫瘍抗原se37-2、CTCL腫瘍抗原se57-1、CTCL腫瘍抗原se89-1、前立腺特異的膜抗原、5T4癌胎児性栄養芽細胞糖タンパク質、Orf73カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス、MAGE-C1、MAGE-B1抗原、MAGE-B2抗原、MAGE-2抗原、MAGE-4a抗原、MAGE-4b抗原、結腸癌抗原NY-CO-45、肺癌抗原NY-LU-12変異体A、癌関連表面抗原、腺癌抗原ART1、腫瘍随伴関連脳-精巣-癌抗原、神経腫腹側抗原2、肝細胞癌抗原遺伝子520、腫瘍関連抗原CO-029、腫瘍関連抗原MAGE-X2、滑膜肉腫X切断点2、T細胞によって認識される扁平細胞癌抗原、血清学的に定義された結腸癌抗原1、血清学的に定義された乳癌抗原NY-BR-15、血清学的に定義された乳癌抗原NY-BR-16、クロモグラニンA;副甲状腺分泌性タンパク質1、DUPAN-2、CA19-9、CA72-4、CA195およびL6からなる群より選択される、請求項13に記載のタンパク質。

請求項15

前記B細胞標的が、CD10、CD19、CD20、CD21、CD22、CD23、CD24、CD37、CD38、CD39、CD40、CD72、CD73、CD74、CDw75、CDw76、CD77、CD78、CD79a/b、CD80、CD81、CD82、CD83、CD84、CD85、CD86、CD89、CD98、CD126、CD127、CDw130、CD138およびCDw150からなる群より選択される、請求項13に記載のタンパク質。

請求項16

前記TNF受容体スーパーファミリーメンバーが、4-1BB/TNFRSF9、NGF R/TNFRSF16、BAFF R/TNFRSF13C、オステオプロテゲリン/TNFRSF11B、BCMA/TNFRSF17、OX40/TNFRSF4、CD27/TNFRSF7、RANK/TNFRSF11A、CD30/TNFRSF8、RELT/TNFRSF19L、CD40/TNFRSF5、TACI/TNFRSF13B、DcR3/TNFRSF6B、TNFRI/TNFRSF1A、DcTRAIL R1/TNFRSF23、TNF RII/TNFRSF1B、DcTRAIL R2/TNFRSF22、TRAIL R1/TNFRSF10A、DR3/TNFRSF25、TRAIL R2/TNFRSF10B、DR6/TNFRSF21、TRAIL R3/TNFRSF10C、EDAR、TRAIL R4/TNFRSF10D、Fas/TNFRSF6、TROY/TNFRSF19、GITR/TNFRSF18、TWEAK R/TNFRSF12、HVEM/TNFRSF14、XEDAR、リンホトキシンβR/TNFRSF3、4-1BBリガンド/TNFSF9、リンホトキシン、APRIL/TNFSF13、リンホトキシンβ/TNFSF3、BAFF/TNFSF13C、OX40リガンド/TNFSF4、CD27リガンド/TNFSF7、TL1A/TNFSF15、CD30リガンド/TNFSF8、TNF-α/TNFSF1A、CD40リガンド/TNFSF5、TNF-β/TNFSF1B、EDA-A2、TRAIL/TNFSF10、Fasリガンド/TNFSF6、TRANCE/TNFSF11、GITRリガンド/TNFSF18、TWEAK/TNFSF12およびLIGHT/TNFSF14からなる群より選択される、請求項13に記載のタンパク質。

請求項17

前記ヘッジホッグファミリーメンバーがPatchedおよびSmoothenedからなる群より選択される、請求項13に記載のタンパク質。

請求項18

前記受容体チロシンキナーゼが、Axl、FGF R4、C1q R1/CD93、FGF R5、DDR1、Flt-3、DDR2、HGFR、Dtk、IGF-I R、EGF R、IGF-II R、Eph、INSRR、EphA1、インスリンR/CD220、EphA2、M-CSFR、EphA3、Mer、EphA4、MSP R/Ron、EphA5、MuSK、EphA6、PDGF Rα、EphA7、PDGF Rβ、EphA8、Ret、EphB1、ROR1、EphB2、ROR2、EphB3、SCF R/c-kit、EphB4、Tie-1、EphB6、Tie-2、ErbB2、TrkA、ErbB3、TrkB、ErbB4、TrkC、FGF R1、VEGF R1/Flt-1、FGF R2、VEGF R2/Flk-1、FGF R3およびVEGF R3/Flt-4からなる群より選択される、請求項13に記載のタンパク質。

請求項19

前記プロテオグリカン関連分子がプロテオグリカンおよびその調節因子からなる群より選択される、請求項13に記載のタンパク質。

請求項20

前記トランスフォーミング成長因子(TGF)-βスーパーファミリーメンバーが、アクチビンRIA/ALK-2、GFRα-1、アクチビンRIB/ALK-4、GFRα-2、アクチビンRIIA、GFRα-3、アクチビンRIIB、GFRα-4、ALK-1、MISRII、ALK-7、Ret、BMPR-IA/ALK-3、TGF-βRI/ALK-5、BMPR-IB/ALK-6、TGF-βRII、BMPR-II、TGF-βRIIb、エンドグリン/CD105およびTGF-βRIIIからなる群より選択される、請求項13に記載のタンパク質。

請求項21

前記Wnt関連分子が、Frizzled-1、Frizzled-8、Frizzled-2、Frizzled-9、Frizzled-3、sFRP-1、Frizzled-4、sFRP-2、Frizzled-5、sFRP-3、Frizzled-6、sFRP-4、Frizzled-7、MFRP、LRP5、LRP6、Wnt-1、Wnt-8a、Wnt-3a、Wnt-10b、Wnt-4、Wnt-11、Wnt-5a、Wnt-9aおよびWnt-7aからなる群より選択される、請求項13に記載のタンパク質。

請求項22

前記受容体リガンドが、4-1BBリガンド/TNFSF9、リンホトキシン、APRIL/TNFSF13、リンホトキシンβ/TNFSF3、BAFF/TNFSF13C、OX40リガンド/TNFSF4、CD27リガンド/TNFSF7、TL1A/TNFSF15、CD30リガンド/TNFSF8、TNF-α/TNFSF1A、CD40リガンド/TNFSF5、TNF-β/TNFSF1B、EDA-A2、TRAIL/TNFSF10、Fasリガンド/TNFSF6、TRANCE/TNFSF11、GITRリガンド/TNFSF18、TWEAK/TNFSF12、LIGHT/TNFSF14、アンフィレギュリン、NRG1アイソフォームGGF2、ベータセルリン、NRG1アイソフォームSMDF、EGF、NRG1-α/HRG1-α、エピゲン、NRG1-β1/HRG1-β1、エピレギュリン、TGF-α、HB-EGF、TMEFF1/トモレギュリン-1、ニューレギュリン-3、TMEFF2、IGF-I、IGF-II、インスリン、アクチビンA、アクチビンB、アクチビンAB、アクチビンC、BMP-2、BMP-7、BMP-3、BMP-8、BMP-3b/GDF-10、BMP-9、BMP-4、BMP-15、BMP-5、デカペンタプレジック、BMP-6、GDF-1、GDF-8、GDF-3、GDF-9、GDF-5、GDF-11、GDF-6、GDF-15、GDF-7、アルテミンニューチュリン、GDNF、パーセフィン、TGF-β、TGF-β2、TGF-β1、TGF-β3、LAP(TGF-β1)、TGF-β5、潜伏性TGF-β1、潜伏性TGF-βbp1、TGF-β1.2、Lefty、Nodal、MIS/AMH酸性FGF、FGF-12、塩基性FGF、FGF-13、FGF-3、FGF-16、FGF-4、FGF-17、FGF-5、FGF-19、FGF-6、FGF-20、FGF-8、FGF-21、FGF-9、FGF-23、FGF-10、KGF/FGF-7、FGF-11、ニューロピリン-1、PlGF、ニューロピリン-2、PlGF-2、PDGF、PDGF-A、VEGF、PDGF-B、VEGF-B、PDGF-C、VEGF-C、PDGF-D、VEGF-DおよびPDGF-ABからなる群より選択される、請求項13に記載のタンパク質。

請求項23

前記T細胞受容体が、2B4/SLAMF4、IL-2 Rα、4-1BB/TNFRSF9、IL-2 Rβ、ALCAM、B7-1/CD80、IL-4 R、B7-H3、BLAME/SLAMF8、BTLA、IL-6 R、CCR3、IL-7 Rα、CCR4、CXCR1/IL-8 RA、CCR5、CCR6、IL-10 Rα、CCR7、IL-10 Rβ、CCR8、IL-12 Rβ1、CCR9、IL-12 Rβ2、CD2、IL-13 Rα1、IL-13、CD3、CD4、ILT2/CD85j、ILT3/CD85k、ILT4/CD85d、ILT5/CD85a、インテグリンα4/CD49d、CD5、インテグリンαE/CD103、CD6、インテグリンαM/CD11b、CD8、インテグリンαX/CD11c、インテグリンβ2/CD18、KIR/CD158、CD27/TNFRSF7、KIR2DL1、CD28、KIR2DL3、CD30/TNFRSF8、KIR2DL4/CD158d、CD31/PECAM-1、KIR2DS4、CD40リガンド/TNFSF5、LAG-3、CD43、LAIR1、CD45、LAIR2、CD83、ロイコトリエンB4 R1、CD84/SLAMF5、NCAM-L1、CD94、NKG2A、CD97、NKG2C、CD229/SLAMF3、NKG2D、CD2F-10/SLAMF9、NT-4、CD69、NTB-A/SLAMF6、共通γ鎖/IL-2 Rγ、オステオポンチン、CRACC/SLAMF7、PD-1、CRTAM、PSGL-1、CTLA-4、RANK/TNFRSF11A、CX3CR1、CX3CL1、L-セレクチン、CXCR3、SIRPβ1、CXCR4、SLAM、CXCR6、TCCR/WSX-1、DNAM-1、サイモポエチン、EMMPRIN/CD147、TIM-1、EphB6、TIM-2、Fas/TNFRSF6、TIM-3、Fasリガンド/TNFSF6、TIM-4、FcγRIII/CD16、TIM-6、GITR/TNFRSF18、TNF RI/TNFRSF1A、グラニュリシン、TNF RII/TNFRSF1B、HVEM/TNFRSF14、TRAIL R1/TNFRSF10A、ICAM-1/CD54、TRAIL R2/TNFRSF10B、ICAM-2/CD102、TRAIL R3/TNFRSF10C、IFN-γR1、TRAIL R4/TNFRSF10D、IFN-γR2、TSLP、IL-1 RIおよびTSLP Rからなる群より選択される、請求項13に記載のタンパク質。

請求項24

前記NK細胞受容体が、2B4/SLAMF4、KIR2DS4、CD155/PVR、KIR3DL1、CD94、LMIR1/CD300A、CD69、LMIR2/CD300c、CRACC/SLAMF7、LMIR3/CD300LF、DNAM-1、LMIR5/CD300LB、FcεRII、LMIR6/CD300LE、FcγRI/CD64、MICA、FcγRIIB/CD32b、MICB、FcγRIIC/CD32c、MULT-1、FcγRIIA/CD32a、ネクチン-2/CD112、FcγRIII/CD16、NKG2A、FcRH1/IRTA5、NKG2C、FcRH2/IRTA4、NKG2D、FcRH4/IRTA1、NKp30、FcRH5/IRTA2、NKp44、Fc受容体様3/CD16-2、NKp46/NCR1、NKp80/KLRF1、NTB-A/SLAMF6、Rae-1、Rae-1α、Rae-1β、Rae-1δ、H60、Rae-1ε、ILT2/CD85j、Rae-1γ、ILT3/CD85k、TREM-1、ILT4/CD85d、TREM-2、ILT5/CD85a、TREM-3、KIR/CD158、TREML1/TLT-1、KIR2DL1、ULBP-1、KIR2DL3、ULBP-2、KIR2DL4/CD158dおよびULBP-3からなる群より選択される、請求項13に記載のタンパク質。

請求項25

前記単球/マクロファージ細胞受容体が、B7-1/CD80、ILT4/CD85d、B7-H1、ILT5/CD85a、共通β鎖、インテグリンα4/CD49d、BLAME/SLAMF8、インテグリンαX/CD11c、CCL6/C10、インテグリンβ2/CD18、CD155/PVR、インテグリンβ3/CD61、CD31/PECAM-1、ラテキシン、CD36/SR-B3、ロイコトリエンB4 R1、CD40/TNFRSF5、LIMPII/SR-B2、CD43、LMIR1/CD300A、CD45、LMIR2/CD300c、CD68、LMIR3/CD300LF、CD84/SLAMF5、LMIR5/CD300LB、CD97、LMIR6/CD300LE、CD163、LRP-1、CD2F-10/SLAMF9、MARCO、CRACC/SLAMF7、MD-1、ECF-L、MD-2、EMMPRIN/CD147、MGL2、エンドグリン/CD105、オステオアクチビン/GPNMB、FcγRI/CD64、オステオポンチン、FcγRIIB/CD32b、PD-L2、FcγRIIC/CD32c、Siglec-3/CD33、FcγRIIA/CD32a、SIGNR1/CD209、FcγRIII/CD16、SLAM、GM-CSFRα、TCCR/WSX-1、ICAM-2/CD102、TLR3、IFN-γR1、TLR4、IFN-γR2、TREM-1、IL-1 RII、TREM-2、ILT2/CD85j、TREM-3、ILT3/CD85k、TREML1/TLT-1、2B4/SLAMF4、IL-10 Rα、ALCAM、IL-10 Rβ、アミノペプチダーゼN/ANPEP、ILT2/CD85j、共通β鎖、ILT3/CD85k、C1q R1/CD93、ILT4/CD85d、CCR1、ILT5/CD85a、CCR2、インテグリンα4/CD49d、CCR5、インテグリンαM/CD11b、CCR8、インテグリンαX/CD11c、CD155/PVR、インテグリンβ2/CD18、CD14、インテグリンβ3/CD61、CD36/SR-B3、LAIR1、CD43、LAIR2、CD45、ロイコトリエンB4 R1、CD68、LIMPII/SR-B2、CD84/SLAMF5、LMIR1/CD300A、CD97、LMIR2/CD300c、CD163、LMIR3/CD300LF、凝固第III因子/組織因子、LMIR5/CD300LB、CX3CR1、CX3CL1、LMIR6/CD300LE、CXCR4、LRP-1、CXCR6、M-CSF R、DEP-1/CD148、MD-1、DNAM-1、MD-2、EMMPRIN/CD147、MMR、エンドグリン/CD105、NCAM-L1、FcγRI/CD64、PSGL-1、FcγRIII/CD16、RP105、G-CSF R、L-セレクチン、GM-CSF Rα、Siglec-3/CD33、HVEM/TNFRSF14、SLAM、ICAM-1/CD54、TCCR/WSX-1、ICAM-2/CD102、TREM-1、IL-6 R、TREM-2、CXCR1/IL-8 RA、TREM-3およびTREML1/TLT-1からなる群より選択される、請求項13に記載のタンパク質。

請求項26

前記樹状細胞受容体が、CD36/SR-B3、LOX-1/SR-E1、CD68、MARCO、CD163、SR-AI/MSR、CD5L、SREC-I、CL-P1/COLEC12、SREC-II、LIMPII/SR-B2、RP105、TLR4、TLR1、TLR5、TLR2、TLR6、TLR3、TLR9、4-1BBリガンド/TNFSF9、IL-12/IL-23p40、4-アミノ-1,8-ナフタルイミド、ILT2/CD85j、CCL21/6Ckine、ILT3/CD85k、8-オキソ-dG、ILT4/CD85d、8D6A、ILT5/CD85a、A2B5、インテグリンα4/CD49d、Aag、インテグリンβ2/CD18、AMICA、ランゲリン、B7-2/CD86、ロイコトリエンB4 R1、B7-H3、LMIR1/CD300A、BLAME/SLAMF8、LMIR2/CD300c、C1q R1/CD93、LMIR3/CD300LF、CCR6、LMIR5/CD300LB、CCR7、LMIR6/CD300LE、CD40/TNFRSF5、MAG/Siglec-4a、CD43、MCAM、CD45、MD-1、CD68、MD-2、CD83、MDL-1/CLEC5A、CD84/SLAMF5、MMR、CD97、NCAM-L1、CD2F-10/SLAMF9、オステオアクチビン/GPNMB、Chem23、PD-L2、CLEC-1、RP105、CLEC-2、Siglec-2/CD22、CRACC/SLAMF7、Siglec-3/CD33、DC-SIGN、Siglec-5、DC-SIGNR/CD299、Siglec-6、DCAR、Siglec-7、DCIR/CLEC4A、Siglec-9、DEC-205、Siglec-10、Dectin-1/CLEC7A、Siglec-F、Dectin-2/CLEC6A、SIGNR1/CD209、DEP-1/CD148、SIGNR4、DLEC、SLAM、EMMPRIN/CD147、TCCR/WSX-1、FcγRI/CD64、TLR3、FcγRIIB/CD32b、TREM-1、FcγRIIC/CD32c、TREM-2、FcγRIIA/CD32a、TREM-3、FcγRIII/CD16、TREML1/TLT-1、ICAM-2/CD102およびバニロイドR1からなる群より選択される、請求項13に記載のタンパク質。

請求項27

前記血管形成標的が、アンジオポエチン-1、アンジオポエチン様2、アンジオポエチン-2、アンジオポエチン様3、アンジオポエチン-3、アンジオポエチン様7/CDT6、アンジオポエチン-4、Tie-1、アンジオポエチン様1、Tie-2、アンジオゲニン、iNOS、凝固第III因子/組織因子、nNOS、CTGF/CCN2、NOV/CCN3、DANCE、OSM、EDG-1、Plfr、EG-VEGF/PK1、プロリフェリン、エンドスタチン、ROBO4、エリスロポエチントロンボスポンジン-1、キニスタチン、トロンボスポンジン-2、MFG-E8、トロンボスポンジン-4、一酸化窒素、VG5Q、eNOS、EphA1、EphA5、EphA2、EphA6、EphA3、EphA7、EphA4、EphA8、EphB1、EphB4、EphB2、EphB6、EphB3、エフリン-A1、エフリン-A4、エフリン-A2、エフリン-A5、エフリン-A3、エフリン-B1、エフリン-B3、エフリン-B2、酸性FGF、FGF-12、塩基性FGF、FGF-13、FGF-3、FGF-16、FGF-4、FGF-17、FGF-5、FGF-19、FGF-6、FGF-20、FGF-8、FGF-21、FGF-9、FGF-23、FGF-10、KGF/FGF-7、FGF-11、FGF R1、FGF R4、FGF R2、FGF R5、FGF R3、ニューロピリン-1、ニューロピリン-2、セマフォリン3A、セマフォリン6B、セマフォリン3C、セマフォリン6C、セマフォリン3E、セマフォリン6D、セマフォリン6A、セマフォリン7A、MMP、MMP-11、MMP-1、MMP-12、MMP-2、MMP-13、MMP-3、MMP-14、MMP-7、MMP-15、MMP-8、MMP-16/MT3-MMP、MMP-9、MMP-24/MT5-MMP、MMP-10、MMP-25/MT6-MMP、TIMP-1、TIMP-3、TIMP-2、TIMP-4、ACE、IL-13 Rα1、IL-13、C1q R1/CD93、インテグリンα4/CD49d、VE-カドヘリン、インテグリンβ2/CD18、CD31/PECAM-1、KLF4、CD36/SR-B3、LYVE-1、CD151、MCAM、CL-P1/COLEC12、ネクチン-2/CD112、凝固第III因子/組織因子、E-セレクチン、D6、P-セレクチン、DC-SIGNR/CD299、SLAM、EMMPRIN/CD147、Tie-2、エンドグリン/CD105、TNFRI/TNFRSF1A、EPCR、TNF RII/TNFRSF1B、エリスロポエチンR、TRAIL R1/TNFRSF10A、ESAM、TRAIL R2/TNFRSF10B、FABP5、VCAM-1、ICAM-1/CD54、VEGF R2/Flk-1、ICAM-2/CD102、VEGF R3/Flt-4、IL-1 RIおよびVG5Qからなる群より選択される、請求項13に記載のタンパク質。

請求項28

前記第1の結合ドメインおよび前記第2の結合ドメインのうちの少なくとも1つが、前立腺特異的膜抗原(葉酸加水分解酵素1)、表皮成長因子受容体、糖化最終産物受容体、IL-17A、IL-17F、P19、Dickkopf-1、NOTCH1、NG2、IgHE、IL-22R、IL-21、アミロイドβオリゴマー、アミロイドβ前駆タンパク質、NOGO受容体(RTN4R)、低密度リポタンパク質受容体関連タンパク質5、IL-4、ミオスタチン、最晩期抗原4およびIGF-1Rからなる群より選択される標的と特異的に結合する、請求項1に記載のタンパク質。

請求項29

前記癌細胞が、形質転換した造血細胞である、請求項12に記載のタンパク質。

請求項30

前記第1の結合ドメインおよび前記第2の結合ドメインのうちの少なくとも1つが、B細胞標的、T細胞標的、樹状細胞標的、またはNK細胞標的からなる群より選択される標的を認識する、請求項29に記載のタンパク質。

請求項31

前記第1の結合ドメインおよび前記第2の結合ドメインのうちの少なくとも1つが、CD5、CD10、CD11c、CD15、CD19、CD20、CD21、CD22、CD23、CD25、CD27、CD30、CD38、CD45、CD70、CD80、CD86、CD103、IRTA1、IRTA2、IRTA3、IRTA4、IRTA5、B-B2、B-B8、およびB細胞抗原受容体からなる群より選択される標的を認識する、請求項29に記載のタンパク質。

請求項32

列番号2、4、6、103、105、107、109、332、333、334、および345からなる群より選択される配列を含む、請求項1に記載のタンパク質。

請求項33

配列番号355、356、357、358、359、360、361、362、363、364および365からなる群より選択される配列を含む、請求項1に記載のタンパク質。

請求項34

前記定常部分領域がエフェクター細胞のFC受容体を認識する、請求項1に記載のタンパク質。

請求項35

前記定常部分領域が、CD16、CD32a、CD32b、CD64、CD89、FcεR1、FcRn、およびpIgRからなる群より選択されるエフェクター細胞表面タンパク質を認識する、請求項1に記載のタンパク質。

請求項36

前記定常部分領域がCH2ドメインおよびCH3ドメインを含む、請求項1に記載のタンパク質。

請求項37

前記CH3ドメインが切断されており、配列番号366、367、368、369、370および371からなる群より選択されるC末端配列を含む、請求項36に記載のタンパク質。

請求項38

前記スコーピオンリンカーが免疫グロブリンヒンジに由来する、請求項1に記載のタンパク質。

請求項39

前記スコーピオンリンカーが、それが由来する前記ヒンジと比較して減少しているがゼロではない数のシステインを有し、1個のシステインが前記免疫グロブリンヒンジのN末端ヒンジシステインに対応する、請求項38に記載のタンパク質。

請求項40

前記スコーピオンリンカーがIgG1ヒンジ領域に由来し、1個または2個のシステインを含み、さらに、該IgG1ヒンジ領域のN末端ヒンジシステインに対応するシステインを保持している、請求項39に記載のタンパク質。

請求項41

前記スコーピオンリンカーがC-レクチンストーク領域に由来する、請求項1に記載のタンパク質。

請求項42

前記スコーピオンリンカーが配列番号373、374、375、376および377からなる群より選択される配列を含む、請求項1に記載のタンパク質。

請求項43

前記スコーピオンリンカーが配列番号351、352、353および354からなる群より選択される配列を含む、請求項1に記載のタンパク質。

請求項44

前記定常部分領域と連結し、かつ前記第1の結合ドメインと連結した少なくとも約5個のアミノ酸リンカーをさらに含み、それにより該リンカーが該定常部分領域と該第1の結合ドメインとの間に位置する、請求項1に記載のタンパク質。

請求項45

前記第1の結合ドメインと前記第2の結合ドメインのうちの少なくとも1つとの結合親和性が10-9M未満である、請求項1に記載のタンパク質。

請求項46

前記第1の結合ドメインと前記第2の結合ドメインのうちの少なくとも1つとの結合親和性が少なくとも10-6Mである、請求項1に記載のタンパク質。

請求項47

前記エフェクター機能が、抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC)および補体依存性細胞傷害(CDC)からなる群より選択される、請求項1に記載のタンパク質。

請求項48

前記タンパク質のin vivo半減期がヒトにおいて少なくとも28時間である、請求項1に記載のタンパク質。

請求項49

請求項1に記載のタンパク質および製薬上許容されるアジュバント、担体または賦形剤を含む医薬組成物

請求項50

請求項1に記載のタンパク質をコードしている核酸

請求項51

請求項50に記載の核酸を含むベクター

請求項52

請求項51に記載のベクターを含む宿主細胞

請求項53

請求項1に記載のタンパク質を製造する方法であって、a. 請求項1に記載のタンパク質をコードしている核酸を宿主細胞内に導入するステップ、およびb. 該タンパク質の発現に適した条件下で該宿主細胞をインキュベートし、それにより該タンパク質を少なくとも1mg/mlのレベルで発現させるステップを含む、上記方法。

請求項54

前記タンパク質を単離するステップをさらに含む、請求項53に記載の方法。

請求項55

前記宿主細胞が、VERO細胞HeLa細胞CHO細胞、COS細胞、W138細胞、BHK細胞、HepG2細胞、3T3細胞、RIN細胞、MDCK細胞、A549細胞、PC12細胞、K562細胞、HEK293細胞、N細胞スポドプテラ・フルギペルダ細胞、サッカロミセスセレビジエ細胞ピキアパストリス細胞真菌細胞および細菌細胞からなる群より選択される、請求項53に記載の方法。

請求項56

請求項1に記載のタンパク質をコードしている核酸を製造する方法であって、a.免疫グロブリン可変領域に由来する第1の結合ドメインをコードしているポリヌクレオチドの3'末端と定常部分領域をコードしているポリヌクレオチドの5'末端とを共有結合させるステップ;b.スコーピオンリンカーをコードしているポリヌクレオチドの5'末端と該定常部分領域をコードしている該ポリヌクレオチドの3'末端とを共有結合させるステップ;およびc. 免疫グロブリン可変領域に由来する第2の結合ドメインをコードしているポリヌクレオチドの5'末端と該スコーピオンリンカーをコードしている該ポリヌクレオチドの3'末端とを共有結合させるステップを含み、それによりエフェクター機能を有する多価結合タンパク質をコードしている核酸を作製する、上記方法。

請求項57

第1の結合ドメインをコードしている前記ポリヌクレオチドが、配列番号1(抗CD20可変領域)、配列番号3(抗CD28可変領域、VL-VHの方向)および配列番号5(抗CD28可変領域、VH-VLの方向)からなる群より選択される配列を含む、請求項56に記載の方法。

請求項58

第1の結合ドメインをコードしている前記ポリヌクレオチドと定常部分領域をコードしている前記ポリヌクレオチドとの間に挿入されたリンカーポリヌクレオチドをさらに含み、該リンカーポリヌクレオチドが少なくとも5個のアミノ酸のペプチドリンカーをコードしている、請求項56に記載の方法。

請求項59

定常部分領域をコードしている前記ポリヌクレオチドと第2の結合ドメインをコードしている前記ポリヌクレオチドとの間に挿入されたリンカーポリヌクレオチドをさらに含み、該リンカーポリヌクレオチドが少なくとも5個のアミノ酸のペプチドリンカーをコードしている、請求項56に記載の方法。

請求項60

標的細胞に損傷を誘発する方法であって、標的細胞を治療上有効な量の請求項1に記載のタンパク質と接触させるステップを含む、上記方法。

請求項61

前記タンパク質を、必要としている生物投与することによって、前記標的細胞をin vivoで接触させる、請求項60に記載の方法。

請求項62

細胞増殖障害を治療する方法であって、治療上有効な量の請求項1に記載のタンパク質を、必要としている生物に投与するステップを含む、上記方法。

請求項63

前記障害が、癌、自己免疫障害ラウス肉腫ウイルス感染症および炎症からなる群より選択される、請求項62に記載の方法。

請求項64

前記タンパク質を、請求項1に記載のタンパク質をコードしている核酸のin vivo発現によって投与する、請求項62に記載の方法。

請求項65

前記タンパク質を、静脈内注射動脈内注射筋肉内注射皮下注射腹腔内注射および直接組織注射からなる群より選択される経路によって投与する、請求項62に記載の方法。

請求項66

細胞増殖障害に関連する症状を改善する方法であって、治療上有効な量の請求項1に記載のタンパク質を、必要としている生物に投与するステップを含む、上記方法。

請求項67

前記症状が、疼痛、熱、腫脹および関節硬直からなる群より選択される、請求項66に記載の方法。

請求項68

感染性因子に関連する感染症を治療する方法であって、治療上有効な量の請求項1に記載のタンパク質を、必要としている患者に投与するステップを含み、該タンパク質が、該感染性因子の標的分子と特異的に結合する結合ドメインを含む、上記方法。

請求項69

感染性因子に関連する感染症の症状を改善する方法であって、有効量の請求項1に記載のタンパク質を、必要としている患者に投与するステップを含み、該タンパク質が、前記感染性因子の標的分子と特異的に結合する結合ドメインを含む、上記方法。

請求項70

感染性因子に起因する感染症の危険性を軽減させる方法であって、予防上有効な量の請求項1に記載のタンパク質を、該感染症を発生する危険性のある患者に投与するステップを含み、該タンパク質が、該感染性因子の標的分子と特異的に結合する結合ドメインを含む、上記方法。

請求項71

細胞増殖障害を治療するための、または該細胞増殖障害の症状を改善するための、請求項1に記載のタンパク質および該タンパク質を投与するための1組の指示書を含むキット

請求項72

前記第1の結合ドメインおよび前記第2の結合ドメインのうちの少なくとも1つが、CD19、CD20、CD21、CD22、CD23、CD30、CD37、CD40、CD70、CD72、CD79a、CD79b、CD80、CD81、CD86、および主要組織適合性複合体クラスIIペプチドからなる群より選択される抗原と特異的に結合する、請求項1に記載の多価単鎖結合タンパク質。

請求項73

前記第1の結合ドメインおよび前記第2の結合ドメインの一方がCD20と特異的に結合する、請求項72に記載のタンパク質。

請求項74

他方の結合ドメインが、CD19、CD20、CD21、CD22、CD23、CD30、CD37、CD40、CD70、CD72、CD79a、CD79b、CD80、CD81、CD86、および主要組織適合性複合体クラスIIペプチドからなる群より選択される抗原と特異的に結合する、請求項73に記載のタンパク質。

請求項75

前記第1の結合ドメインおよび前記第2の結合ドメインの一方がCD79bと特異的に結合する、請求項72に記載のタンパク質。

請求項76

他方の結合ドメインが、CD19、CD20、CD21、CD22、CD23、CD30、CD37、CD40、CD70、CD72、CD79a、CD79b、CD80、CD81、CD86、および主要組織適合性複合体クラスIIペプチドからなる群より選択される抗原と特異的に結合する、請求項75に記載のタンパク質。

請求項77

前記第1の結合ドメインおよび前記第2の結合ドメインの一方が主要組織適合性複合体クラスIIペプチドと特異的に結合する、請求項72に記載のタンパク質。

請求項78

他方の結合ドメインが、CD19、CD20、CD21、CD22、CD23、CD30、CD37、CD40、CD70、CD72、CD79a、CD79b、CD80、CD81、CD86、および主要組織適合性複合体クラスIIペプチドからなる群より選択される抗原と特異的に結合する、請求項77に記載のタンパク質。

請求項79

前記第1の結合ドメインおよび前記第2の結合ドメインの一方がCD22と特異的に結合する、請求項72に記載のタンパク質。

請求項80

他方の結合ドメインが、CD19、CD20、CD21、CD22、CD23、CD30、CD37、CD40、CD70、CD72、CD79a、CD79b、CD80、CD81、CD86および主要組織適合性複合体クラスIIペプチドからなる群より選択される抗原と特異的に結合する、請求項79に記載のタンパク質。

請求項81

前記結合ドメインのそれぞれの前記効果の和と比較して標的細胞の挙動に対する相乗効果を有し、CD20-CD19、CD20-CD21、CD20-CD22、CD20-CD40、CD20-CD79a、CD20-CD79bおよびCD20-CD81からなる群より選択される抗原ペアを特異的に認識する結合ドメインペアを含む、請求項72に記載のタンパク質。

請求項82

前記結合ドメインのそれぞれの前記効果の和と比較して標的細胞の挙動に対する相加効果を有し、CD20-CD23、CD20-CD30、CD20-CD37、CD20-CD70、CD20-CD80、CD20-CD86、CD79b-CD37、CD79b-CD81、主要組織適合性複合体クラスIIペプチド-CD30、および主要組織適合性複合体クラスIIペプチド-CD72からなる群より選択される抗原ペアを特異的に認識する結合ドメインペアを含む、請求項72に記載のタンパク質。

請求項83

前記結合ドメインのそれぞれの前記効果の和と比較して標的細胞の挙動に対する阻害効果を有し、CD20-主要組織適合性複合体クラスIIペプチド、CD79b-CD19、CD79b-CD20、CD79b-CD21、CD79b-CD22、CD79b-CD23、CD79b-CD30、CD79b-CD40、CD79b-CD70、CD79b-CD72、CD79b-CD79a、CD79b-CD80、CD79b-CD86、CD79b-主要組織適合性複合体クラスIIペプチド、主要組織適合性複合体クラスIIペプチド-CD19、主要組織適合性複合体クラスIIペプチド-CD20、主要組織適合性複合体クラスIIペプチド-CD21、主要組織適合性複合体クラスIIペプチド-CD22、主要組織適合性複合体クラスIIペプチド-CD23、主要組織適合性複合体クラスIIペプチド-CD37、主要組織適合性複合体クラスIIペプチド-CD40、主要組織適合性複合体クラスIIペプチド-CD70、主要組織適合性複合体クラスIIペプチド-CD79a、主要組織適合性複合体クラスIIペプチド-CD79b、主要組織適合性複合体クラスIIペプチド-CD80、主要組織適合性複合体クラスIIペプチド-CD81、主要組織適合性複合体クラスIIペプチド-CD86、CD22-CD19、CD22-CD40、CD22-CD79b、CD22-CD86およびCD22-主要組織適合性複合体クラスIIペプチドからなる群より選択される抗原ペアを特異的に認識する結合ドメインペアを含む、請求項72に記載のタンパク質。

請求項84

請求項1に記載の多価結合分子の結合ドメインのうちの少なくとも1つを同定する方法であって、(a)抗アイソタイプ抗体を、第1の抗原を特異的に認識する抗体および第2の抗原を特異的に認識する抗体と接触させるステップ、(b)該抗原のうちの少なくとも1つを含む標的を、ステップ(a)の組成物とさらに接触させるステップ、および(c)該標的の活性を測定するステップであって、該活性を用いて該多価結合分子の該結合ドメインのうちの少なくとも1つを同定するステップを含む、上記方法。

請求項85

前記標的が患部細胞である、請求項84に記載の方法。

請求項86

前記多価単鎖結合タンパク質が、前記第1の結合ドメインを含むが前記第2の結合ドメインを含まない第1の抗体および該第2の結合ドメインを含むが該第1の結合ドメインを含まない第2の抗体によって誘発される損傷の和と比較して、標的細胞に相乗量の損傷を誘発する、請求項60に記載の方法。

請求項87

前記多価単鎖結合タンパク質が、CD19/CD20、CD20/CD21、CD20/CD22、CD20/CD40、CD20/CD79a、CD20/CD79b、CD20/CD81、CD21/CD79b、CD37/CD79b、CD79b/CD81、CD19/CL II、CD20/CL II、CD30/CL II、CD37/CL II、CD72/CL II、およびCD79b/CL IIからなる群より選択される抗原ペアを特異的に認識する結合ドメインペアを含む、請求項86に記載の方法。

請求項88

前記多価単鎖結合タンパク質が、前記第1の結合ドメインを含むが前記第2の結合ドメインを含まない第1の抗体および該第2の結合ドメインを含むが該第1の結合ドメインを含まない第2の抗体によって誘発される損傷の和と比較して、標的細胞に抑制された量の損傷を誘発する、請求項60に記載の方法。

請求項89

前記多価単鎖結合タンパク質が、CD20/CL II、CD21/CD79b、CD22/CD79b、CD40/CD79b、CD70/CD79b、CD72/CD79b、CD79a/CD79b、CD79b/CD80、CD79b/CD86、CD21/CL II、CD22/CL II、CD23/CL II、CD40/CL II、CD70/CL II、CD80/CL II、CD86/CL II、CD19/CD22、CD20/CD22、CD21/CD22、CD22/CD23、CD22/CD30、CD22/CD37、CD22/CD40、CD22/CD70、CD22/CD72、CD22/79a、CD22/79b、CD22/CD80、CD22/CD86およびCD22/CL IIからなる群より選択される抗原ペアを特異的に認識する結合ドメインペアを含む、請求項88に記載の方法。

請求項90

複数の多価単鎖結合タンパク質をさらに含む、請求項60に記載の方法。

請求項91

第1の多価単鎖結合タンパク質の結合ドメインおよび第2の多価単鎖結合タンパク質の結合ドメインが前記標的細胞に相乗量の損傷を誘発する、請求項90に記載の方法。

請求項92

第1の多価単鎖結合タンパク質の結合ドメインおよび第2の多価単鎖結合タンパク質の結合ドメインが標的細胞に抑制された量の損傷を誘発する、請求項90に記載の方法。

請求項93

複数の請求項1に記載の多価単鎖結合タンパク質を含む組成物。

請求項94

第1の多価単鎖結合タンパク質の結合ドメインおよび第2の多価単鎖結合タンパク質の結合ドメインが、標的細胞に相乗量の損傷を誘発することができる、請求項93に記載の組成物。

請求項95

第1の多価単鎖結合タンパク質の結合ドメインおよび第2の多価単鎖結合タンパク質の結合ドメインが、標的細胞に相加量の損傷を誘発することができる、請求項93に記載の組成物。

請求項96

第1の多価単鎖結合タンパク質の結合ドメインおよび第2の多価単鎖結合タンパク質の結合ドメインが、標的細胞に抑制された量の損傷を誘発することができる、請求項93に記載の組成物。

請求項97

請求項93に記載の組成物および製薬上許容される担体、希釈剤または賦形剤を含む医薬組成物。

請求項98

標的細胞に損傷を与えるための、請求項93に記載の組成物および該組成物を投与するための1組の指示書を含むキット。

技術分野

0001

本発明は、一般に、多価結合分子およびその治療的応用の分野に関する。

背景技術

0002

健康な哺乳動物では、免疫系が身体を外来物質および病原体からの損傷から保護する。しかし、一部の事例では、免疫系が失敗し、外傷傷害および/または疾患が生じる。例えば、B細胞は、外来タンパク質ではなく自己タンパク質を認識する抗体を産生することができ、これにより、エリテマトーデス関節リウマチなどの自己免疫疾患に特徴的な自己抗体が産生される。他の事例では、臓器移植後など、外来物質と闘う免疫系の典型的には有益な効果が逆効果となる。哺乳動物の免疫系、特にヒト免疫系の力が認識されており、異常環境(例えば臓器移植)における免疫系の正常な機能または他の点では見かけ上正常な環境における免疫系の異常機能(例えば自己免疫疾患の進行)のどちらかから生じる、健康に対する有害な結果を回避または緩和するために系を制御する努力がなされている。さらに、抗体が抗原標的を特異的に認識し、特異性を持って結合する能力に依存する、免疫系を利用したいくつかの標的特異的診断方法および治療方法を提供する努力がなされている。

0003

免疫系が身体を保護する1つの方法は、Bリンパ球またはB細胞と呼ばれる特殊化細胞の産生によるものである。B細胞は、外来物質または病原体と結合し、一部の事例ではその破壊を媒介する抗体を産生する。しかし、一部の事例では、ヒト免疫系、具体的にはヒト免疫系のBリンパ球が失敗し、疾患が生じる。B細胞の非制御増殖に関与する数々の癌が存在する。また、B細胞による、外来物質および病原体と結合する代わりに身体部分と結合する抗体の産生に関与する数々の自己免疫疾患も存在する。さらに、例えばT細胞に対する不適切なB細胞抗原提示によって、またはB細胞に関与する他の経路によって、B細胞の病理学に関与する数々の自己免疫疾患および炎症性疾患が存在する。例えば、B細胞を欠く自己免疫を起こしやすいマウスは、自己免疫性腎臓病血管炎または自己抗体を発生しない。(Shlomchik他、J Exp.Med.1994、180:1295-306)。興味深いことに、B細胞を保有するが免疫グロブリンの産生を欠くこれら同じ自己免疫を起こしやすいマウスは、実験的に誘発した際に自己免疫疾患を発生し(Chan他、J Exp.Med.1999、189:1639-48)、これは、B細胞が自己免疫疾患の発生において不可欠な役割を果たすことを示している。

0004

B細胞は、その細胞表面上の分子によって同定することができる。モノクローナル抗体によって同定された、最初のヒトB細胞系列特異的表面分子はCD20であった。これは、そのアミノおよびカルボキシ末端がどちらも細胞内に位置する、グリコシル化されていない疎水性の35kDaのB細胞膜貫通リンタンパク質である。Einfeld他、EMBO J.1988、7:711-17。CD20はすべての正常な成熟B細胞によって発現されるが、前駆B細胞または形質細胞によっては発現されない。CD20に対する天然リガンドは同定されておらず、B細胞生物学におけるCD20の機能の理解は依然として不完全である。

0005

別のB細胞系列特異的細胞表面分子はCD37である。CD37は、細胞表面抗原テトラスパニン膜貫通ファミリーに属する、高度にグリコシル化された40〜52kDaのタンパク質である。これは細胞膜を4回横断して2つの細胞外ループを形成し、そのアミノおよびカルボキシ末端を細胞質曝す。CD37は正常な抗体産生(sIg+)B細胞上で高度に発現されるが、前B細胞または形質細胞上では発現されない。静止および活性型T細胞、単球および顆粒球上でのCD37の発現は低く、NK細胞血小板または赤血球上では検出可能なCD37の発現は存在しない。Belov他、Cancer Res.、61(11):4483-4489(2001);Schwartz-Albiez他、J.Immunol.、140(3):905-914(1988);およびLink他、J.Immunol.、137(9):3013-3018(1988)を参照されたい。正常なB細胞以外では、CLL、NHL、および有毛細胞白血病を含めたB細胞起源のほぼすべての悪性疾患がCD37の発現に対して陽性である(Moore他、1987;MersonおよびBrochier 1988;Faure他、1990)。CD37を欠くマウスは血清IgG1のレベルが低く、また、ウイルス抗原およびモデル抗原に対するその液性応答が損なわれていたことが見出されたので、CD37は、B細胞機能の調節に関与している。これは、非古典的共刺激分子として、またはMHCクラスII分子との複合体形成を介して抗原提示に直接影響を与えることによって作用すると考えられる。Knobeloch他、Mol.Cell.Biol.、20(15):5363-5369(2000)を参照されたい。

0006

研究および薬剤開発は、CD37およびCD20などのB細胞系列特異的細胞表面分子自体が、その表面上にCD37およびCD20を有する癌および自己免疫疾患を引き起こすB細胞と結合し、その破壊を媒介する抗体の標的となることができるという概念に基づいて行われている。CD37またはCD20と結合する非ヒト動物内で作製された抗体(または作製された抗体に基づく抗体)を、癌または自己免疫疾患を引き起こすB細胞を枯渇させるために患者に与え、これを「免疫療法」と呼ぶ。

0007

モノクローナル抗体技術および遺伝子操作方法により、ヒト疾患診断および治療するための免疫グロブリン分子の開発が促進されている。免疫グロブリンのドメイン構造は、抗原結合ドメインおよびエフェクター機能を与えるドメイン免疫グロブリンクラスサブクラスとの間で交換し得るという点で操作しやすい。免疫グロブリンの構造および機能は、例えば、Harlow他編、Antibodies:A Laboratory Manual、第14章、Cold Spring Harbor Laboratory、Cold Spring Harbor(1988)に総説されている。組換え抗体技術のすべての側面に関する大規模手引きおよび詳細な情報は、教科書、「Recombinant Antibodies」、(John Wiley & Sons、ニューヨーク、1999)中に見つけることができる。詳細な抗体操作の実験室プロトコル包括的なコレクションは、R.KontermannおよびS.Dubel(編)、「The Antibody Engineering Lab Manual」、(Springer Verlag、Heidelberg/ニューヨーク、2000)中に見つけることができる。

0008

免疫グロブリン分子(Igと略す)とは、典型的には、鎖間ジスルフィド結合、すなわち、隣接するシステイン残基スルフヒドリル基間の共有結合によって巨大分子複合体へと結合されている、2つの同一の軽鎖ポリペプチドおよび2つの同一の重鎖ポリペプチド(H2L2)からなる多量体タンパク質である。5つのヒト免疫グロブリンクラスがその重鎖組成に基づいて定義されており、IgG、IgMIgAIgE、およびIgDと呼ばれる。IgGクラスおよびIgAクラスの抗体は、サブクラス、すなわち、それぞれIgG1、IgG2、IgG3、およびIgG4、ならびにIgA1およびIgA2へとさらに分類される。鎖内ジスルフィド結合は、同じポリペプチド鎖の異なる領域を結合し、これにより、隣接アミノ酸と共に免疫グロブリンドメインを構成するループが形成される。アミノ末端部分では、それぞれの軽鎖およびそれぞれの重鎖は、抗体毎に相当なアミノ酸組成の変動を示す、単一の可変領域を有する。軽鎖可変領域、VLは、単一の抗原結合ドメインを有し、重鎖の可変領域、VH(やはり単一の抗原結合ドメインを含む)と会合して、免疫グロブリンの抗原結合部位、Fvを形成する。

0009

可変領域に加えて、完全長抗体鎖のそれぞれは、1つまたは複数のドメインを含む定常領域を有する。軽鎖は、単一のドメインを含む定常領域を有する。したがって、軽鎖は1つの可変ドメインおよび1つの定常ドメインを有する。重鎖は、いくつかのドメインを含む定常領域を有する。IgG、IgA、およびIgD抗体中の重鎖は3つのドメインを有し、これらはCH1、CH2、およびCH3と呼ばれ;IgMおよびIgE抗体中の重鎖は4つのドメイン、CH1、CH2、CH3およびCH4を有する。したがって、重鎖は1つの可変ドメインおよび3つまたは4つの定常ドメインを有する。これらのドメインがすべての既知の種において不変の組成であり、1つまたは複数のドメインを含む定常領域が免疫グロブリン分子の軽鎖および重鎖の両方のC末端の場所またはその付近に位置し、可変ドメインが軽鎖および重鎖のN末端に向かって位置することは、注目すべきである。免疫グロブリンの構造および機能は、例えば、Harlow他編、Antibodies:A Laboratory Manual、第14章、Cold Spring Harbor Laboratory、Cold Spring Harbor(1988)に総説されている。

0010

また、免疫グロブリンの重鎖は、3つの機能的領域、すなわち、Fd領域(VHおよびCH1、すなわち重鎖の2つのN末端ドメインを含む断片)、ヒンジ領域、ならびにFc領域(「断片結晶化可能」領域)へと分類することができる。Fc領域は、細胞上の免疫グロブリン受容体および補体カスケード初期要素相互作用するドメインを含む。したがって、Fc領域または断片は一般に、免疫グロブリンのエフェクター機能、例えばADCC(抗体依存性細胞媒介性細胞傷害)、CDC(補体依存性細胞傷害)および補体結合Fc受容体との結合、FC領域を欠くポリペプチドと比較してより長いin vivo半減期プロテインA結合、およびおそらく胎盤通過をも司っていると考えられている。Capon他、Nature、337:525-531、(1989)。さらに、Fc領域を含むポリペプチドは、ポリペプチドの二量体化/多量体化を可能にする。これらの用語は、他の免疫グロブリンの類似領域にも用いる。

0011

すべてのヒト免疫グロブリンアイソタイプは認識可能な構造を共通して含むが、それぞれのアイソタイプは明確に異なるエフェクター機能のパターンを示す。IgGは、完全ではない例として、毒素およびウイルス中和し、オプソニン化し、補体を固定し(CDC)、ADCCに関与する。対照的に、IgMは、血液由来の病原体を中和し、オプソニン化に関与する。IgAは、その分泌片を会合した際に分泌され、粘膜を介した微生物感染に対する一次防御をもたらす。また、これは毒素を中和し、オプソニン化を支援する。IgEは炎症反応を媒介し、完全応答を開始するために必要な他の細胞の収集に中心的に関与している。IgDは、B細胞の活性化を制御する免疫調節機能をもたらすことが知られている。アイソタイプのエフェクター機能のこれらの特徴づけは、ヒトのアイソタイプ間で見出される差異の包括的でない例示を提供する。

0012

IgG、IgA、IgD、およびIgEクラスの抗体中で見つかるヒンジ領域は柔軟なスペーサーとして働き、これにより、Fab部分が空間内で自由に動くことが可能となる。定常領域とは対照的に、ヒンジドメイン構造的に多様であり、免疫グロブリンクラスおよびサブクラス間で配列および長さがどちらも変動する。例えば、ヒンジ領域の長さおよび柔軟性はIgGサブクラス間で変動する。IgG1のヒンジ領域はアミノ酸216〜231を包含し、これは自由に柔軟であるので、Fab断片は、その対称軸周りを回転し、2つの重鎖間ジスルフィド橋のうちの最初の橋を中心とする球内を動くことができる。IgG2はIgG1よりも短いヒンジを有し、12個のアミノ酸残基および4つのジスルフィド橋を有する。IgG2のヒンジ領域は、グリシン残基を欠き、比較的短く、余分な重鎖間ジスルフィド橋によって安定化された強固なポリプロリン二重らせんを含む。このような特性はIgG2分子の柔軟性を制限する。IgG3は、その独特伸長したヒンジ領域(IgG1ヒンジと同じ長さまで約4倍)によって他のサブクラスとは異なり、62個のアミノ酸(21個のプロリンおよび11個のシステインを含む)を含んで柔軟性のないポリプロリン二重らせんを形成する。IgG3中では、Fab断片はFc断片から比較的遠くに位置し、これにより、分子により大きな柔軟性が与えられる。また、IgG3中の伸長したヒンジは、他のサブクラスと比較してより高いその分子量の原因ともなっている。IgG4のヒンジ領域はIgG1よりも短く、その柔軟性はIgG1およびIgG2の中間である。ヒンジ領域の柔軟性はIgG3>IgG1>IgG4>IgG2の順番で低下すると報告されている。また、4つのIgGサブクラスは、そのエフェクター機能に関しても互いに異なる。この差異は、可変領域、Fab断片、および定常Fc断片間の相互作用に関する差異を含めた構造の差異に関連する。

0013

結晶学的研究によれば、免疫グロブリンヒンジ領域は、3つの領域、すなわち、上部ヒンジ領域、コア領域、および下部ヒンジ領域へと、機能的にさらに細分類することができる。Shin他、1992 Immunological Reviews 130:87。上部ヒンジ領域には、CH1のカルボキシル末端から、動きを制限するヒンジ中の最初の残基、一般には2本の重鎖間で鎖間ジスルフィド結合を形成する最初のシステイン残基までのアミノ酸が含まれる。上部ヒンジ領域の長さは、抗体の分節性の柔軟性と相関する。コアヒンジ領域は重鎖間ジスルフィド橋を含み、下部ヒンジ領域はCH2ドメインのアミノ末端を結合し、これにはCH2中の残基が含まれる。同上。ヒトIgG1のコアヒンジ領域は配列Cys-Pro-Pro-Cysを含み、これは、ジスルフィド結合の形成によって二量体化された際に、ピボットとして働くと考えられている環状オクタペプチドを生じ、したがって柔軟性が与えられる。また、ヒンジ領域は、いくつかの構造的に明確に異なる種類の炭水化物結合部位が含まれる、1つまたは複数のグリコシル化部位を含んでもよい。例えば、IgA1はヒンジ領域の17個のアミノ酸のセグメント内に5個のグリコシル化部位を含み、これにより、ヒンジ領域ポリペプチドに、分泌性免疫グロブリンの有利な特性とみなされている腸管プロテアーゼに対する耐性が与えられる。

0014

免疫グロブリンヒンジ領域のポリペプチド配列の構造および柔軟性によって許容されるコンホメーション変化も、抗体のFc部分のエフェクター機能に影響を与え得る。Fc領域と関連するエフェクター機能の3つの一般的な分類には、(1)古典的な補体カスケードの活性化、(2)エフェクター細胞との相互作用、および(3)免疫グロブリンの区画化が含まれる。異なるヒトIgGサブクラスでは、それらが補体を固定する、または補体カスケードのステップを活性化および増幅する相対効率が異なる。例えば、Kirschfink、2001 Immunol.Rev.180:177;Chakraborti他、2000 Cell Signal 12:607;Kohl他、1999 Mol.Immunol.36:893;Marsh他、1999 Curr.Opin.Nephrol.Hypertens.8:557;Speth他、1999 Wien Klin.Wochenschr.111:378を参照されたい。

0015

従来の抗体のH2L2構造の例外は、ラクダ科動物(camelid)(ラクダ(camel)、ヒトコブラクダ(dromedary)およびラマ(llama);Hamers-Casterman他、1993 Nature 363:446;Nguyen他、1998 J.Mol.Biol 275:413)、テンジクザメ(nurse shark)(Roux他、1998 Proc.Nat.Acad.Sci.USA 95:11804)、ならびにスポテッドラットフィッシュ(spotted ratfish)(Nguyen他、2002 Immunogenetics 54(1):39-47)中に見つかる免疫グロブリンの一部のアイソタイプで起こる。これらの抗体は、重鎖可変領域のみを使用して抗原結合領域を見かけ上形成することができる、すなわち、これらの機能的抗体は重鎖のみのホモ二量体である(「重鎖抗体」または「HCAb」と呼ばれる)。疾患の診断および治療における抗体技術の利点にもかかわらず、全抗体技術の診断的および/または治療的試薬としての開発には一部不利な形態が存在する。全抗体は、IgGアイソタイプのヘテロ四量体構造によって例示される大きなタンパク質構造であり、2本の軽鎖および2本の重鎖を含む。そのような大分子は特定の応用においては立体的障害となる。例えば、固形腫瘍の治療では、全抗体は腫瘍の内部に容易に貫通しない。さらに、全抗体の比較的大きなサイズは、そのような分子のin vivo投与免疫応答を確実に誘発しないようにすることに対して課題を提示する。さらに、活性抗体分子の作製は、典型的には、新生抗体分子の適切な翻訳後プロセシングを提供することができる組換え真核細胞の培養を含み、そのような細胞は、培養が困難であり、また、活性抗体を商業用に有用な収率でもたらす様式で誘導することが困難である可能性がある。

0016

最近では、全免疫グロブリン方法に関連する問題に打ち勝つために、より小さな免疫グロブリン分子が構築されている。単鎖可変抗体断片(scFv)は、短いペプチドを介して抗体軽鎖可変ドメインと結合した抗体重鎖可変ドメインを含む(Huston他、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、1988、85:5879-83)。scFv分子の小さなサイズにより、これらは、全免疫グロブリンよりも有効な組織内への貫通を示す。抗腫瘍scFvは、対応するキメラ抗体と比較して、より迅速な腫瘍貫通および腫瘍塊にわたってより均一な分布を示した(Yokota他、Cancer Res.1992、52:3402-08)。

0017

scFv分子が血清療法にもたらす利点にもかかわらず、この治療手法にはいくつかの欠点が存在する。scFvは循環から迅速に排除され、これは正常細胞において毒性効果を軽減し得るが、このような迅速な排除は最小有効用量の標的組織への送達を妨害する。患者に投与するために十分な量のscFvの製造は、収率に悪影響を与えるscFvの発現および単離の困難が原因で、挑戦的となっている。発現中、scFv分子は安定性を欠き、異なる分子の可変領域の対合が原因でしばしば凝集する。さらに、哺乳動物発現系におけるscFv分子の産生レベルは低く、治療用のscFv分子の効率的な製造の潜在性が制限される(Davis他、J Biol.Chem.1990、265:10410-18);Traunecker他、EMBO J 1991、10:3655-59)。可変領域にグリコシル化部位を付加することを含めた、産生を改善する戦略調査されている(Jost,C.R.、米国特許第5,888,773号、Jost他、J.Biol.Chem.1994、69:26267-73)。

0018

scFvを治療に使用する別の不利な点は、エフェクター機能の欠如である。免疫グロブリンの定常領域に関連する抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC)および補体依存性細胞傷害(CDC)などの、細胞溶解機能を有さないscFvは、疾患の治療に無効であり得る。scFv技術の開発は12年以上前に開始されたが、現在、治療に認可されているscFv製品は存在しない。

0019

あるいは、scFvと毒素などの別の分子との融合は、特定の抗原結合活性およびscFvの小さなサイズの利点をとり、毒素を標的組織に送達できることが提案されている。Chaudary他、Nature 1989、339:394;Batra他、Mol.Cell.Biol.1991、11:2200。したがって、毒素とscFvとのコンジュゲーションまたは融合が強力かつ抗原に特異的な分子を提供する代替戦略として提供されるが、そのようなコンジュゲートまたはキメラと共に投薬することは、そのような調製物毒素部分が原因で過剰および/または非特異的な毒性によって制限される可能性がある。毒性効果には、肝臓酵素の超生理的上昇および血液漏出症候群、ならびに他の望ましくない効果が含まれ得る。さらに、免疫毒素自体が宿主に投与した際に免疫原性が高く、免疫毒素に対して産生される宿主抗体が個体の繰り返し治療処置の潜在的な有用性を制限する。

0020

外部照射および化学療法などの非外科的癌治療は、これらの治療が癌細胞に対する特異性を欠くので、正常な組織および細胞に対する毒性効果が原因で制限された有効性を受ける可能性がある。この制限に打ち勝つために、それを必要としている細胞および組織に対する治療の特異性を増大するための標的化治療方法が開発されている。in vivo使用のためのそのような標的化方法の例は抗体コンジュゲートの投与であり、抗体は、治療を必要としている細胞または組織と関連しているマーカーを特異的に認識するように設計されており、抗体は、癌治療の場合は毒素などの治療剤とコンジュゲートしている。全身性薬剤としての抗体は、骨髄などの敏感かつ望ましくない身体区画まで循環する。急性照射傷害では、リンパ系および造血区画の破壊は、敗血症の発生および続く死における主要な要因である。さらに、抗体は、治療を必要としている組織の良好でない浸透を示す可能性がある大きな球状タンパク質である。

0021

様々な末期疾患プロセスを患っているヒト患者および非ヒト被験体は、しばしば臓器移植を必要とする。しかし、臓器移植は、レシピエント厄介な免疫応答と争い、リンパ系および造血系の他の部分に影響を与える細胞傷害剤を用いて外来器官に対するレシピエントの細胞性免疫応答を低下させることによって、移植した器官の免疫拒絶に対して保護しなければならない。移植片の許容は、その多くが抗癌(抗増殖)剤に類似しているこれらの細胞毒性化学薬品に対するレシピエントの寛容によって制限される。同様に、細胞傷害性抗微生物剤、特に抗ウイルス薬を使用する場合、または自己免疫疾患の治療用の細胞傷害性薬物を使用する場合、例えば、全身性エリテマトーデスの治療においては、重大な制限は、身体の骨髄および造血細胞に対する治療剤の毒性効果である。

0022

標的抗体コンジュゲート治療などの標的化治療の使用は、可能な限り最大量の治療剤を所望の作用の部位に局在化させるように設計されており、そのような治療の成功は、治療剤の比較的高いシグナル対バックグラウンド比によって示される。標的抗体の例には、抗体または抗体断片、細胞または組織に特異的なペプチド、およびホルモンならびに他の受容体結合分子の、診断剤または治療剤のコンジュゲートが含まれる。例えば、病的細胞および正常細胞ならびに病原性微生物に関連する様々な決定要因に対する抗体が、広範な病的状態または病変の検出および治療に用いられている。これらの方法では、標的抗体は、例えば、Hansen他、米国特許第3,927,193号ならびにGoldenberg、米国特許第4,331,647号、同第4,348,376号、同第4,361,544号、同第4,468,457号、同第4,444,744号、同第4,460,459号、同第4,460,561号、同第4,624,846号および同第4,818,709号に記載されているように、適切な検出剤または治療剤と直接コンジュゲートしている。

0023

直接標的化方法、すなわち、診断剤または治療剤(「活性剤」)を標的部分に直接コンジュゲートさせる方法で遭遇する1つの問題は、コンジュゲートの比較的小さな画分が実際に標的部位と結合する一方で、コンジュゲートの大多数が循環中に留まり、何らかの方法で標的コンジュゲートの機能を損なうことである。活性剤の最大の局在化を確実に行うために、典型的には過剰の標的コンジュゲートを投与し、それによって、コンジュゲートの一部が未結合に保たれて活性剤のバックグラウンドレベルに寄与することが確実となる。診断的コンジュゲート、例えば、その標的と結合しない放射免疫シンチグラフィーまたは磁気共鳴画像法のコンジュゲートは循環中に留まることができ、したがって、バックグラウンドが増加し、診断技術の解像度が低下する。活性剤として、抗体などの長期循環標的部分と付着した毒素(例えば、放射性同位体、薬物または毒性化合物)を有する治療コンジュゲートの場合、循環コンジュゲートは毒性または全身性副作用などの許容されない毒性を宿主にもたらす場合がある。

0024

米国特許第4,782,840号は、手術中に上昇したバックグラウンド照射レベルの効果を軽減させる方法を開示している。この方法は、患者に新生物組織特異的抗体を注射することを含み、抗体は、ヨウ素-125などの適切に長い半減期を有する放射性同位体で標識する。放射標識した抗体を注射した後、未結合の放射標識した抗体をすべて低いバックグラウンドレベルまで排除させるために、手術を少なくとも7〜10日間、好ましくは14〜21日間遅らせる。

0025

米国特許第4,932,412号は、術中検出中の非特異的なバックグラウンド照射を低下または補正する方法を開示している。この方法には、放射標識した一次抗体を受けた患者に、造影剤、減剤(subtraction agent)または一次抗体と結合する二次抗体を投与することが含まれる。

0026

上述の抗体の産生は別として、免疫系には強力な生物学的効果を有する様々な細胞種が含まれる。造血中、骨髄由来幹細胞は、免疫系の成熟細胞(「B」細胞)または、骨髄から遊走して出て行き、胸腺中で成熟する細胞の前駆体(「T」細胞)のどちらかに分化する。

0027

B細胞は免疫応答の液性構成要素に中心的である。B細胞は抗原の適切な提示によって活性化されて、抗体を分泌する形質細胞となる。また、抗原提示は活性B細胞のクローン増殖ももたらす。B細胞は、主に免疫応答の液性構成要素を司る。形質細胞は、典型的にはその表面上に約105個の抗体分子(IgDおよびIgM)を示す。

0028

Tリンパ球は2つの分類に分類することができる。細胞傷害性T細胞、Tcリンパ球、すなわちCTL(CD8+T細胞)は、クラスIMHCと会合した外来表面抗原を保有する細胞を死滅させ、また、感染した細胞がその表面上に微生物抗原を示している限りは、細胞内寄生生物(細菌またはウイルスのどちらか)を保有する細胞を死滅させることができる。Tc細胞腫瘍細胞を死滅させ、移植細胞拒絶の原因となっている。Tc細胞は、標的細胞上の抗原-クラスIMHC複合体を認識し、それらと接触し、顆粒の内容物を標的細胞膜内に直接放出し、これにより細胞が溶解される。

0029

T細胞の第2の分類は、ヘルパーT細胞、すなわちThリンパ球(CD4+T細胞)であり、これは、B細胞が抗体を分泌する形質細胞へと成熟することにおける「ヘルパー因子であるリンホカインを産生する。また、Th細胞は、エフェクターTリンパ球の分化およびマクロファージの活性を刺激する特定のリンホカインも産生する。Th1細胞は、クラスIIMHCと会合したマクロファージ上の抗原を認識し、(IL-1によって)活性化されて、マクロファージおよびNK細胞を活性化するIFN-γを含めたリンホカインを産生する。これらの細胞は、遅延型過敏症反応を含めた細胞媒介性免疫応答の様々な側面を媒介する。Th2細胞は、抗原提示細胞すなわちAPC(例えば、遊走性マクロファージおよび樹状細胞)上のクラスII MHCと会合した抗原を認識し、その後、特異的なB細胞およびT細胞の増殖および活性を刺激する、インターロイキンおよび他の物質を産生する。

0030

T細胞の相互作用、発達、および増殖を開始するAPCとして役割を果たす以外は、マクロファージは、細胞媒介性免疫応答で産生されるIFN-γによって活性化されるので、細胞媒介性免疫の発現に関与している。活性マクロファージは増大した食作用の潜在性を有し、炎症を引き起こして多くの細菌および他の細胞を破壊する可溶性物質を放出する。ナチュラルキラー細胞とは、新規抗原を保有する細胞を、そのMHC型にかかわらず溶解し、MHCタンパク質を保有しない一部の細胞さえも溶解させる、細胞傷害性細胞である。ナチュラルキラーT細胞、すなわちNK細胞は、外来抗原を示す細胞(例えば腫瘍細胞)を、MHC型にかかわらず、かつその抗原に対する以前の感作(曝露)にかかわらず死滅させるその能力によって定義される。NK細胞はIL-2およびIFN-γによって活性化されることができ、細胞傷害性Tリンパ球と同じ様式で細胞を溶解させる。一部のNK細胞はIgG抗体Fcドメインの受容体(例えば、CD16またはFCγRIII)を有し、したがって、標的細胞の表面上のIgGのFc部分に結合して、抗体依存性細胞媒介性細胞傷害によって標的細胞を死滅させる細胞溶解性成分を放出することができる。

0031

別の細胞群は、顆粒球すなわち多形核白血球(PMN)である。PMNの一種である好中球は、細菌侵入物を死滅させ、残留物貪食する。好酸球は別の種類のPMNであり、外来細胞などの別の細胞に対して放出された際に細胞傷害性があることが示されている顆粒を含む。第3の種類のPMNである好塩基球は、ヒスタミンセロトニンプロスタグランジン、およびロイコトリエンなどの様々な生物活性化合物を放出することによってその効果を発揮する、強力な生理的応答(例えば炎症)の重要な媒介物質である。これらの細胞種すべてに共通するのは、生物内で、外来細胞などの有害組成物を、頻繁には死滅させることによって、場合によっては除去すること(scavenging)によって、生理的効果を発揮する能力である。

0032

免疫系の細胞を含めた様々な哺乳動物細胞が生理的効果(例えば、Tc、NK、一部のPMN、マクロファージなどによって典型的に表される細胞死滅)を直接発揮することができるが、他の細胞も生理的効果に間接的に寄与する。例えば、免疫系の未処理のT細胞への抗原の最初の提示は、細胞-細胞接触命令するMHC提示を必要とする。さらに、多くの場合、特定の免疫原性応答を得るためには、活性T細胞と抗原特異的B細胞との間の接触が必要である。免疫応答でしばしば見られる細胞-細胞接触の第3の形態は、活性B細胞と濾胞性樹状細胞との間の接触である。これらの細胞-細胞接触の要件のそれぞれが、生物活性剤を所定の標的へと標的化することを複雑にする。

0033

補体依存性細胞傷害(CDC)は、腫瘍細胞などの特定の標的細胞の排除の顕著な機構であると考えられている。CDCとは、カスケード様式で互いによって活性化される酵素のコレクションからなる一連事象である。補体は抗原の排除において重要な役割を持ち、これは、その4つの主要な機能、すなわち(1)局所血管拡張、(2)免疫細胞、特に食細胞誘引(化学走性)、(3)貪食(オプソニン化)のための外来生物タグ付け、および(4)膜攻撃複合体による侵入生物の破壊(MAC攻撃)によって達成される。中心的な分子はC3タンパク質である。これは、古典的な経路または代替経路のどちらかの構成要素によって2つの断片へと分割される酵素である。古典的な経路は抗体、特にIgGおよびIgMによって誘発される一方で、代替経路はリポ多糖(LPS)などの細菌産物によって非特異的に刺激される。手短に述べると、C3の分割の産物には、食作用性免疫細胞に対して化学走性である小ペプチドC3aが含まれ、C5からのC5a断片の放出を引き起こすことによって局所血管拡張がもたらされる。C3の他の部分であるC3bは、外来生物の表面上の抗原をコーティングし、生物を破壊するためにオプソニン化するように作用する。また、C3bは補体系の他の構成要素とも反応して、C5b、C6、C7、C8およびC9からなるMACを形成する。

0034

どの抗原に対する免疫系の応答も、最も単純なものでも「ポリクローナル」であり、すなわち、系は、その結合領域およびそのエフェクター領域のどちらでも広い範囲の構造の抗体を産生するので、ヒト治療における抗体の使用に関連して問題が存在する。

0035

免疫原性抗体の問題を軽減する試みとして2つの手法が用いられている。第1の手法は、マウスモノクローナル抗体抗原結合部分(可変領域)をヒト抗体エフェクター部分(定常領域)と融合させる、キメラ抗体の産生である。第2の手法では、抗体を相補性決定領域(CDR)移植または「ヒト化」として知られる技術によって変更する。このプロセスはさらに改善されており、「再成形」(Verhoeyen他、1988 Science 239:1534-1536;Riechmann他、1988 Nature 332:323-337;Tempest他、Bio/Technol 1991 9:266-271)、「ハイパーキメラ化」(Queen他、1989 Proc Natl Acad Sci USA 86:10029-10033;Co他、1991 Proc Natl Acad Sci USA 88:2869-2873;Co他、1992 J Immunol 148:1149-1154)、および「張り合わせ」(veneering)(Mark他、Metcalf BW、Dalton BJ編、Cellular adhesion:molecular definition to therapeutic potential.、ニューヨーク:Plenum Press、1994:291-312)と呼ばれる変化が含まれる。

0036

モノクローナル抗体の発表の11年後の1986年から始まって、平均で1年に1つ未満の治療用抗体しか市場に導入されていない。1986年〜1995年の10年間の期間にわたって5つのマウスモノクローナル抗体がヒト医薬品に導入されており、これには、器官移植急性拒絶用の「ムロモナブ-CD3」(OrthoClone OKT3(登録商標));結腸直腸癌用の「エドレコロマブ」(Panorex(登録商標));移植片拒絶用の「オデュリモマブ(odulimomab)」(Antilfa(登録商標));および非ホジキンリンパ腫用の「イブツモマブ」(Zevalin(登録商標)ユーキセタン(yiuxetan))が含まれる。さらに、モノクローナルFab、「アブシキシマブ」(ReoPro(登録商標))が、冠状動脈再閉塞を予防するために市販されている。3つのキメラモノクローナル抗体、すなわちB細胞リンパ腫の治療用の「リツキシマブ」(Rituxan(登録商標));移植片拒絶用の「バシリキシマブ」(Simulect(登録商標));ならびに関節リウマチおよびクローン病の治療用の「インフリキシマブ」(Remicade(登録商標))も発売されている。さらに、キメラヒト-マウスモノクローナル抗体の47.6kDのFab断片である「アブシキシマブ」(ReoPro(登録商標))が、経皮冠血管インターベンションを受けている患者において心虚血合併症を予防するために、経皮的冠血管インターベンションの補助剤として市販されている。最後に、7つの「ヒト化」モノクローナル抗体が発売されている。「ダクリツマブ」(Zenapax(登録商標))は移植した腎臓の急性拒絶を予防するために使用され;「パリビズマブ(palivizumab)」(Synagis(登録商標))はRSVに使用され;「トラスツズマブ」(Herceptin(登録商標))は乳癌細胞上に見つかる成長因子受容体であるHER-2と結合し;「ゲムツズマブ」(Mylotarg(登録商標))は急性骨髄性白血病(AML)に使用され;「アレムツズマブ」(MabCampath(登録商標))は慢性リンパ性白血病に使用され;「アダリムマブ」(Humira(登録商標)(D2E7))は関節リウマチの治療に使用され;「オマリズマブ」(Xolair(登録商標))は持続性喘息の治療に使用される。

0037

したがって、より有効な治療剤および対症方法を開発および市販する努力の中、様々な抗体技術が注目を受けている。残念ながら、問題がこれらの治療のそれぞれの展望を損ない続けている。例えば、リツキシマブで治療した癌患者の大多数が、一般に約6〜12カ月以内に再発し、リツキシマブ注入の24時間以内に致命的な注入反応(infusion reaction)が報告されている。透析を要する急性腎不全の致命的な結果の事例もリツキシマブを用いた治療で報告されており、重篤かつしばしば致命的な粘膜皮膚反応も報告されている。さらに、分子が約150kDaと大きく、多くの腫瘍細胞が存在し得るリンパ組織内への拡散が制限されるので、高用量のリツキシマブが静脈内注射に必要である。

0038

トラスツズマブ投与は、心室機能不全鬱血性心不全、および重篤な過敏症反応(アナフィラキシーを含む)、注入反応、ならびにの事象の発生をもたらす場合がある。ダクリツマブ免疫抑制性治療は、リンパ球増殖性障害および日和見感染症を発生する危険性の増加をもたらす。重篤な肝毒性から生じる肝不全および静脈閉塞症(VOD)による死亡が、ゲムツズマブを投与された患者で報告されている。

0039

肝毒性がアレムツズマブを投与されている患者でも報告されている。重篤、かつ一部の事例では致命的な、汎血球減少症/骨髄形成不全、自己免疫特発性血小板減少症、および自己免疫性溶血性貧血が、アレムツズマブ治療を投与されている患者で起こった。アレムツズマブは、重篤な注入反応および日和見感染症をもたらす場合がある。アダリムマブを用いて治療した患者では、致死を含めた重篤な感染症および敗血症が報告されており、また、脱髄性疾患の臨床症状および/またはX線証拠再燃も報告されており、臨床治験においてアダリムマブを用いて治療した患者は、一般集団予測される率よりも高いリンパ腫発生率を有していた。オマリズマブは悪性疾患およびアナフィラキシーを誘発すると報告されている。

0040

癌には幅広い範囲の疾患が含まれ、世界中で約4人に1人の個体が罹患している。悪性細胞の迅速かつ非調節の増殖が、血液悪性疾患を含めた多くの種類の癌の特徴である。血液悪性状態に罹患している患者は過去20年間の癌治療の進歩から利益を受けており(Multani他、1998 J.Clin.Oncology 16:3691-3710)、寛解期間は増加しているが、ほとんどの患者は依然として再発し、その病に屈する。細胞毒性薬物を用いた治癒の障害には、例えば、多くの患者で最適投薬を妨げる、腫瘍細胞の耐性および化学療法の高い毒性が含まれる。

0041

キメラCD20モノクローナル抗体を用いた低悪性度または濾胞性のB細胞リンパ腫に罹患している患者の治療は、患者において部分的または完全応答を誘発することが報告されている。McLaughlin他、1996 Blood 88:90a(アブストラクト補遺1);Maloney他、1997 Blood 90:2188-95。しかし、上述のように、腫瘍の再発が一般的に6カ月から1年間以内に起こる。例えば低悪性度B細胞リンパ腫においてより耐久性のある応答を誘発し、高悪性度のリンパ腫および他のB細胞疾患の治療における有効な治療を可能にするために、血清療法のさらなる改善が必要である。

0042

別の手法は、CD20に特異的なモノクローナル抗体を用いて、B細胞リンパ腫を放射性同位体の標的とすることであった。治療の有効性は増加したと報告されているが、放射性抗体の長いin vivo半減期からの関連する毒性が増加し、患者が幹細胞レスキューを受けることが時々必要となる。Press他、1993 N.Eng.J.Med.329:1219-1224;Kaminski他、1993 N.Eng.J.Med.329:459-65。また、放射性同位体を付着させる前に、CD20に対するモノクローナル抗体をプロテアーゼで切断してF(ab')2またはFab断片を得る。これにより、放射性同位体コンジュゲートの腫瘍内への貫通が改善され、in vivo半減期が短縮され、したがって正常組織に対する毒性が軽減されると報告されている。しかし、これらの分子は、補体結合および/またはADCCを含めたエフェクター機能を欠く。

0043

自己免疫疾患には自己免疫甲状腺疾患が含まれ、これにはグレーブス病橋本甲状腺炎が含まれる。米国のみで、約2千万人が何らかの形の自己免疫甲状腺疾患に罹患している。自己免疫甲状腺疾患は、甲状腺を刺激して甲状腺機能亢進症(グレーブス病)を引き起こすか、または甲状腺を破壊して甲状腺機能低下症(橋本甲状腺炎)を引き起こす、自己抗体の産生から生じる。甲状腺の刺激は、甲状腺刺激ホルモン(TSH)受容体と結合してそれを活性化させる自己抗体によって引き起こされる。甲状腺の破壊は、他の甲状腺抗原と反応する自己抗体によって引き起こされる。グレーブス病の現在の治療には、手術、放射性ヨウ素、または抗甲状腺薬物療法が含まれる。抗甲状腺の医薬品は顕著な副作用を有し、疾患の再発率が高いので、放射性ヨウ素が幅広く使用されている。手術は、大きな甲状腺種を有する患者または甲状腺機能の非常に迅速な正常化の必要性がある場合以外には控えられる。TSH受容体の刺激を司る自己抗体の産生を標的とする治療は存在しない。橋本甲状腺炎の現在の治療はレボチロキシンナトリウムであり、寛解の可能性は低いので生涯治療が予測される。抑制治療は橋本甲状腺炎において甲状腺種を縮小させることが示されているが、疾患機構を標的とする、自己抗体の産生を減少させる治療は知られていない。

0044

関節リウマチ(RA)とは、腫脹疼痛、および機能喪失をもたらす関節の炎症を特徴とする慢性疾患である。RAは米国で推定250万人に影響を与えている。RAは、最初の感染または傷害、異常免疫応答、および遺伝因子を含めた事象の組合せによって引き起こされる。RAでは自己反応性のT細胞およびB細胞が存在するが、リウマチ因子と呼ばれる関節内に集まる抗体の高レベルの検出をRAの診断に用いる。RAの現在の治療には、疼痛を管理し、疾患の進行を遅延させる多くの医薬品が含まれる。疾患を治癒できる治療は発見されていない。医薬品には、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS)、および疾患改変抗リウマチ薬(DMARDS)が含まれる。NSAIDSは良性疾患に有用であるが、重篤なRAでは関節の破壊および衰弱への進行を防ぐことができない。NSAIDSおよびDMARDSはどちらも顕著な副作用に関連している。10年以上の間に1つの新しいDMARDであるレフルノミドだけが認可されている。レフルノミドは、自己抗体の産生を遮断し、炎症を軽減し、RAの進行を遅延させる。しかし、この薬物は、嘔気下痢脱毛発疹、および肝傷害を含めた重篤な副作用も引き起こす。

0045

全身性エリテマトーデス(SLE)とは、腎臓、皮膚、および関節を含めた複数の器官内の血管への再発性傷害によって引き起こされる自己免疫疾患である。SLEは、米国で500,000人以上に影響を与えていると推測されている。SLEに罹患している患者では、T細胞とB細胞との間の不完全な相互作用が、細胞核を攻撃する自己抗体の産生をもたらす。これらには、抗二本鎖DNAおよび抗Sm抗体が含まれる。また、リン脂質と結合する自己抗体がSLE患者の約半数中で見つかり、これが血管損傷および低い血算の原因となっている。免疫複合体はSLE患者の腎臓、血管、および関節内に蓄積し、これはここで炎症および組織損傷を引き起こす。SLEの治療は、どれもこの疾患を治癒することが見出されていない。疾患の重篤度に応じてNSAIDSおよびDMARDSを治療に用いる。自己抗体を除去するための血漿交換を伴った血漿瀉血により、SLE患者において一時的な改善を生じることができる。自己抗体がSLEの原因であるという一般的な合意が存在するので、B細胞系列を枯渇させ、新しいB細胞が前駆体から産生される際に免疫系をリセットすることを可能にする新しい治療が、SLE患者において長期持続的利益の希望をもたらす。

0046

シェーグレン症候群とは、身体の水分生成の破壊を特徴とする自己免疫疾患である。シェーグレン症候群は最も蔓延している自己免疫障害の1つであり、米国で推定4百万人までが襲われている。シェーグレン症候群に襲われている人々の約半数はRAなどの結合組織病にも罹患している一方で、残りの半数は原発性シェーグレン症候群に罹患しており、他の自己免疫疾患を併発していない。多くの場合、抗核抗体、リウマチ因子、抗フォドリン、および抗ムスカリン受容体を含めた自己抗体がシェーグレン症候群に罹患している患者内に存在する。従来の治療にはコルチコステロイドが含まれ、さらなるより有効な治療が有益であろう。

0047

免疫血小板減少性紫斑病(ITP)は、血小板と結合してその破壊を引き起こす自己抗体によって引き起こされる。ITPの一部の症例は薬物によって引き起こされ、他の症例は感染症、妊娠、またはSLEなどの自己免疫疾患に関連している。全症例の約半数が特発性の起源であると分類されている。ITPの治療は症状の重篤度によって決定される。一部の症例では治療が必要ないが、ほとんどの場合、T細胞を枯渇させるためのコルチコステロイドまたは免疫グロブリンの静脈点滴を含めた免疫抑制薬を提供する。血小板数の増加が通常もたらされる別の治療は、抗体でコーティングされた血小板を破壊する器官である脾臓の除去である。シクロスポリンシクロホスファミド、またはアザチオプリンを含めたより強力な免疫抑制薬を、重篤な症例を有する患者に用いる。患者の血漿プロテインAカラムに通すことによる自己抗体の除去を、重篤な疾患に罹患している患者における第2系統治療として用いる。さらなるより有効な治療が必要である。

0048

多発性硬化症(MS)も自己免疫疾患である。これは、中枢神経系の炎症ならびに脳、脊髄、および身体内神経細胞線維遮蔽するミエリンの破壊を特徴とする。MSの原因は知られていないが、自己免疫T細胞がこの疾患の病因に対して主に貢献していると広く考えられている。しかし、高レベルの抗体が脳MSに罹患している患者の脊髄液中に存在し、一部の者は、抗体産生をもたらすB細胞応答が疾患の媒介に重要であると予測している。B細胞枯渇治療はMSに罹患している患者において研究されておらず、MSの治癒方法は存在しない。現在の治療はコルチコステロイドであり、これは攻撃の持続期間および重篤度を軽減することができるが、長期的なMSの経過に影響を与えない。MSの新しい生命工学インターフェロン(IFN)治療が最近認可されたが、さらなるより有効な治療が必要である。

0049

重症筋無力症(MG)とは、随意筋群の衰弱を特徴とする慢性自己免疫神経筋障害である。MGは米国で約40,000人に影響を与えている。MGは、神経筋接合部で発現されるアセチルコリン受容体と結合する自己抗体によって引き起こされる。自己抗体は、アセチルコリン受容体を減少または遮断し、神経から筋肉へのシグナル伝達を妨げる。MGの治癒方法は存在しない。一般的な治療には、コルチコステロイド、シクロスポリン、シクロホスファミド、またはアザチオプリンを用いた免疫抑制が含まれる。自己免疫応答鈍らせるために胸腺の外科的除去がしばしば用いられる。血液中の自己抗体レベルを低下させるために用いる血漿瀉血はMGで有効であるが、自己抗体の産生は続くので短命である。血漿瀉血は通常、手術前の重篤な筋肉衰弱以外には控えられる。新しくかつ有効な治療が有益であろう。

0050

乾癬は約5百万人に影響を与え、皮膚の自己免疫炎症を特徴とする。また、乾癬は30%で関節炎にも関連している(乾癬性関節炎)。ステロイド、uv光レチノイドビタミンD誘導体、シクロスポリン、およびメトトレキサートを含めた多くの治療が使用されてきたが、乾癬も新しくかつ有効な治療から利益を得ることが明らかである。強皮症とは、全身性硬化症としても知られる、結合組織の慢性自己免疫疾患である。強皮症は皮膚の肥厚をもたらすコラーゲン過剰産生を特徴とし、米国で約300,000人が強皮症に罹患しており、これも、新しくかつ有効な治療が有益であろう。

発明が解決しようとする課題

0051

前述の記述から、癌および自己免疫疾患を含めた様々な疾患、障害および状態を治療、緩和または予防する、改善された組成物および方法の必要性が明らかである。

課題を解決するための手段

0052

本発明は、少なくとも2つの特異的結合ドメインを含み、これら2つのドメインが、そのC末端が本明細書中スコーピオンリンカーと呼ぶリンカーによって連結している抗体分子に由来する定常部分領域によって連結されているタンパク質、そのようなタンパク質をコードしている核酸、ならびにそのようなタンパク質および核酸の産生、診断的使用および治療的使用を提供することによって、当該技術分野の前述の必要性のうちの少なくとも1つを満たす。定常部分領域は、免疫グロブリンCH2ドメインに由来するドメイン、好ましくは免疫グロブリンCH3ドメインに由来するドメインを含むが、免疫グロブリンCH1ドメインに由来するまたは対応するドメインまたは領域を含まない。これまで、抗体に由来する定常領域をタンパク質の内部に配置することは、抗体の定常領域を抗体鎖のカルボキシ末端に従来配置していたことから類推して、エフェクター機能などの抗体機能を妨害すると考えられていた。さらに、免疫グロブリンヒンジ様ペプチドであり得るスコーピオンリンカーを、定常部分領域のC末端側に配置することは、天然に存在する免疫グロブリンの構成とは異なる構成である。しかし、定常部分領域(スコーピオンリンカーが定常領域のC末端側に連結)を、本発明によるポリペプチドまたはタンパク質鎖の内部に配置することで、立体障害によって比較的邪魔されない、エフェクター機能および多価(単一または多特異性の)結合能力を示すタンパク質がもたらされた。本開示を検討することで当業者には明らかとなるように、そのようなタンパク質の設計はモジュール式であり、結合ドメイン1もしくは結合ドメイン2について(または本発明による特定のタンパク質中に見つかる任意の追加の結合ドメインについて)様々な結合ドメインのうちの任意のものを選択することによって、エフェクター機能を有する定常部分領域を選択することによって、およびヒンジ様または非ヒンジ様(例えば、II型C-レクチン受容体ストーク(stalk)領域ペプチド)のスコーピオンリンカーを選択することによって構築してよく、タンパク質は、N-結合ドメイン1-定常部分領域-スコーピオンリンカー-結合ドメイン2-Cの一般構成を示す。当業者は、そのような構造のタンパク質、およびこれらのタンパク質をコードしている核酸には、医学および獣医学の用途を含めた様々な応用が見つかることを、さらに理解されよう。

0053

本発明の一態様は、エフェクター機能を有する多価単鎖結合タンパク質、すなわちスコーピオン(用語は互換性があるように使用する)を対象とし、これは、免疫グロブリン(例えば抗体)または免疫グロブリン様分子に由来する第1の結合ドメインと、第1の結合ドメインのC末端側に位置する、エフェクター機能を提供する定常部分領域と、定常部分領域のC末端側に位置するスコーピオンリンカーと、定常部分領域のC末端側に位置する、免疫グロブリン(抗体など)または免疫グロブリン様分子に由来する第2の結合ドメインとを含み、それにより定常部分領域が第1の結合ドメインと第2の結合ドメインとの間に局在する。単鎖結合タンパク質は、多特異性、例えば、2つ以上の明確に異なる標的と結合することができる二重特異性であるか、または、2つの結合部位が同じ標的に対するものである単一特異性であり得る。さらに、タンパク質のすべてのドメインは単鎖上に見つかるが、タンパク質は、例えば鎖間ジスルフィド結合の形成によってホモ多量体を形成し得る。一部の実施形態では、第1の結合ドメインおよび/または第2の結合ドメインは、同じまたは異なる免疫グロブリン(例えば抗体)からの免疫グロブリンの軽鎖および重鎖の可変領域に由来する。免疫グロブリンは、ヒトを含めた哺乳動物などの任意の脊椎動物由来のものであってよく、天然に存在する免疫グロブリンのキメラ、ヒト化、断片、変異体または誘導体であり得る。

0054

本発明には、第1および第2の結合ドメインが同じまたは異なる免疫グロブリン(例えば抗体)に由来し、第1および第2の結合ドメインが同じまたは異なる分子標的(例えば膜結合タンパク質などの細胞表面マーカー)を認識するタンパク質が企図される。さらに、第1および第2の結合ドメインは、同じまたは異なるエピトープを認識し得る。第1および第2の分子標的は、第1および第2の標的細胞、ウイルス、担体および/または物体と会合していてよい。本発明のこの態様による好ましい実施形態では、第1の結合ドメイン、第2の結合ドメイン、および定常部分領域のそれぞれは、IgG抗体などのヒト免疫グロブリンに由来する。さらに他の実施形態では、エフェクター機能を有する多価結合タンパク質は、少なくとも1つの細胞を含まない分子標的、例えば沈着タンパク質または可溶性タンパク質などの細胞と会合していないタンパク質を認識する、第1の結合ドメインおよび第2の結合ドメインのうちの少なくとも1つを有する。細胞を含まない分子標的には、例えば、細胞と一度も会合していないタンパク質、例えばタンパク質などの投与した化合物、ならびに分泌された、切断された、エキソソーム中に存在する、または他の様式で細胞から放出もしくは分離されたタンパク質が含まれる。

0055

第1および第2の結合ドメインによって認識される標的分子は、同じまたは異なる原核細胞、真核細胞、ウイルス(バクテリオファージを含む)、有機もしくは無機標的分子担体、および外来物体上に見つかるか、またはそれと会合していてよい。さらに、これらの標的分子は、物理的に明確に異なる同じ種類の細胞、ウイルス、担体もしくは物体(例えば、2つの明確に異なる真核細胞、原核細胞、ウイルスもしくは担体)上にあるか、または、これらの標的分子は、異なる種類の細胞、ウイルス、担体、もしくは物体(例えば、真核細胞およびウイルス)上にあり得る。標的細胞とは、結合ドメインによって認識される標的分子と会合している細胞であり、内在細胞または自己細胞および外因細胞または外来細胞が含まれる(例えば、感染性微生物細胞、輸血細胞を含めた移植哺乳動物細胞)。本発明は、ヒトなどの哺乳動物の疾患、障害または状態に関連する標的細胞の表面上に見つかる、第1および/または第2の結合ドメインの標的を包含する。例示的な標的細胞には、癌細胞、自己免疫疾患または障害に関連する細胞、および感染性細胞(例えば感染性細菌)が含まれる。哺乳動物寄生生物などの感染性生物の細胞も標的細胞として企図される。一部の実施形態では、本発明のタンパク質は、エフェクター機能を有する多価(例えば多特異性)結合タンパク質であり、第1の結合ドメインおよび第2の結合ドメインのうちの少なくとも1つが、腫瘍抗原、B細胞標的、TNF受容体スーパーファミリーメンバーヘッジホッグファミリーメンバー受容体チロシンキナーゼプロテオグリカン関連分子、TGF-βスーパーファミリーメンバー、Wnt関連分子、受容体リガンド、T細胞標的、樹状細胞標的、NK細胞標的、単球/マクロファージ細胞標的および血管形成標的からなる群より選択される標的を認識する。

0056

上述のタンパク質の一部の実施形態では、腫瘍抗原は、扁平細胞癌抗原1(SCCA-1)、(タンパク質T4-A)、扁平細胞癌抗原2(SCCA-2)、卵巣癌抗原CA125(1A1-3B)(KIAA0049)、ムチン1(腫瘍関連ムチン)、(癌腫関連ムチン)、(多型上皮ムチン)、(PEM)、(PEMT)、(EPISIALIN)、(腫瘍関連上皮膜抗原)、(EMA)、(H23AG)、(ピーナッツ反応性尿ムチン)、(PUM)、(乳癌関連抗原DF3)、CTCL腫瘍抗原se1-1、CTCL腫瘍抗原se14-3、CTCL腫瘍抗原se20-4、CTCL腫瘍抗原se20-9、CTCL腫瘍抗原se33-1、CTCL腫瘍抗原se37-2、CTCL腫瘍抗原se57-1、CTCL腫瘍抗原se89-1、前立腺特異的膜抗原、5T4癌胎児性栄養芽細胞糖タンパク質、Orf73カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス、MAGE-C1(癌/精巣抗原CT7)、MAGE-B1抗原(MAGE-XP抗原)(DAM10)、MAGE-B2抗原(DAM6)、MAGE-2抗原、MAGE-4a抗原、MAGE-4b抗原、結腸癌抗原NY-CO-45、肺癌抗原NY-LU-12変異体A、癌関連表面抗原、腺癌抗原ART1、腫瘍随伴関連脳-精巣-癌抗原(腫瘍神経抗原MA2;腫瘍随伴神経抗原)、神経腫腹側抗原2(NOVA2)、肝細胞癌抗原遺伝子520、腫瘍関連抗原CO-029、腫瘍関連抗原MAGE-X2、滑膜肉腫、X切断点2、T細胞によって認識される扁平細胞癌抗原、血清学的に定義された結腸癌抗原1、血清学的に定義された乳癌抗原NY-BR-15、血清学的に定義された乳癌抗原NY-BR-16、クロモグラニンA;副甲状腺分泌性タンパク質1、DUPAN-2、CA19-9、CA72-4、CA195およびL6からなる群より選択される。

0057

上述の方法の実施形態は、CD10、CD19、CD20、CD21、CD22、CD23、CD24、CD37、CD38、CD39、CD40、CD72、CD73、CD74、CDw75、CDw76、CD77、CD78、CD79a/b、CD80、CD81、CD82、CD83、CD84、CD85、CD86、CD89、CD98、CD126、CD127、CDw130、CD138およびCDw150からなる群より選択されるB細胞標的を含む。

0058

上述の方法の他の実施形態では、TNF受容体スーパーファミリーメンバーは、4-1BB/TNFRSF9、NGF R/TNFRSF16、BAFF R/TNFRSF13C、オステオプロテゲリン/TNFRSF11B、BCMA/TNFRSF17、OX40/TNFRSF4、CD27/TNFRSF7、RANK/TNFRSF11A、CD30/TNFRSF8、RELT/TNFRSF19L、CD40/TNFRSF5、TACI/TNFRSF13B、DcR3/TNFRSF6B、TNFRI/TNFRSF1A、DcTRAIL R1/TNFRSF23、TNF RII/TNFRSF1B、DcTRAIL R2/TNFRSF22、TRAIL R1/TNFRSF10A、DR3/TNFRSF25、TRAIL R2/TNFRSF10B、DR6/TNFRSF21、TRAIL R3/TNFRSF10C、EDAR、TRAIL R4/TNFRSF10D、Fas/TNFRSF6、TROY/TNFRSF19、GITR/TNFRSF18、TWEAK R/TNFRSF12、HVEM/TNFRSF14、XEDAR、リンホトキシンβR/TNFRSF3、4-1BBリガンド/TNFSF9、リンホトキシン、APRIL/TNFSF13、リンホトキシンβ/TNFSF3、BAFF/TNFSF13C、OX40リガンド/TNFSF4、CD27リガンド/TNFSF7、TL1A/TNFSF15、CD30リガンド/TNFSF8、TNF-α/TNFSF1A、CD40リガンド/TNFSF5、TNF-β/TNFSF1B、EDA-A2、TRAIL/TNFSF10、Fasリガンド/TNFSF6、TRANCE/TNFSF11、GITRリガンド/TNFSF18、TWEAK/TNFSF12およびLIGHT/TNFSF14からなる群より選択される。

0059

上述の方法には、ヘッジホッグファミリーメンバーがPatchedおよびSmoothenedからなる群より選択される実施形態も含まれる。さらに他の実施形態では、プロテオグリカン関連分子は、プロテオグリカンおよびその調節因子からなる群より選択される。

0060

本方法のさらなる実施形態は、受容体チロシンキナーゼがAxl、FGF R4、C1q R1/CD93、FGF R5、DDR1、Flt-3、DDR2、HGFR、Dtk、IGF-I R、EGF R、IGF-II R、Eph、INSRR、EphA1、インスリンR/CD220、EphA2、M-CSFR、EphA3、Mer、EphA4、MSP R/Ron、EphA5、MuSK、EphA6、PDGF Rα、EphA7、PDGF Rβ、EphA8、Ret、EphB1、ROR1、EphB2、ROR2、EphB3、SCF R/c-kit、EphB4、Tie-1、EphB6、Tie-2、ErbB2、TrkA、ErbB3、TrkB、ErbB4、TrkC、FGF R1、VEGF R1/Flt-1、FGF R2、VEGF R2/Flk-1、FGF R3およびVEGF R3/Flt-4からなる群より選択されるプロセスを対象とする。

0061

本方法の他の実施形態では、トランスフォーミング成長因子(TGF)-βスーパーファミリーメンバーは、アクチビンRIA/ALK-2、GFRα-1、アクチビンRIB/ALK-4、GFRα-2、アクチビンRIIA、GFRα-3、アクチビンRIIB、GFRα-4、ALK-1、MISRII、ALK-7、Ret、BMPR-IA/ALK-3、TGF-βRI/ALK-5、BMPR-IB/ALK-6、TGF-βRII、BMPR-II、TGF-βRIIb、エンドグリン/CD105およびTGF-βRIIIからなる群より選択される。

0062

本方法のさらに他の実施形態は、Frizzled-1、Frizzled-8、Frizzled-2、Frizzled-9、Frizzled-3、sFRP-1、Frizzled-4、sFRP-2、Frizzled-5、sFRP-3、Frizzled-6、sFRP-4、Frizzled-7、MFRP、LRP5、LRP6、Wnt-1、Wnt-8a、Wnt-3a、Wnt-10b、Wnt-4、Wnt-11、Wnt-5a、Wnt-9aおよびWnt-7aからなる群より選択されるWnt関連分子を含む。

0063

本方法の他の実施形態では、受容体リガンドは、4-1BBリガンド/TNFSF9、リンホトキシン、APRIL/TNFSF13、リンホトキシンβ/TNFSF3、BAFF/TNFSF13C、OX40リガンド/TNFSF4、CD27リガンド/TNFSF7、TL1A/TNFSF15、CD30リガンド/TNFSF8、TNF-α/TNFSF1A、CD40リガンド/TNFSF5、TNF-β/TNFSF1B、EDA-A2、TRAIL/TNFSF10、Fasリガンド/TNFSF6、TRANCE/TNFSF11、GITRリガンド/TNFSF18、TWEAK/TNFSF12、LIGHT/TNFSF14、アンフィレギュリン、NRG1アイソフォームGGF2、ベータセルリン、NRG1アイソフォームSMDF、EGF、NRG1-α/HRG1-α、エピゲン、NRG1-β1/HRG1-β1、エピレギュリン、TGF-α、HB-EGF、TMEFF1/トモレギュリン-1、ニューレギュリン-3、TMEFF2、IGF-I、IGF-II、インスリン、アクチビンA、アクチビンB、アクチビンAB、アクチビンC、BMP-2、BMP-7、BMP-3、BMP-8、BMP-3b/GDF-10、BMP-9、BMP-4、BMP-15、BMP-5、デカペンタプレジック、BMP-6、GDF-1、GDF-8、GDF-3、GDF-9、GDF-5、GDF-11、GDF-6、GDF-15、GDF-7、アルテミンニューチュリン、GDNF、パーセフィン、TGF-β、TGF-β2、TGF-β1、TGF-β3、LAP(TGF-β1)、TGF-β5、潜伏性TGF-β1、潜伏性TGF-βbp1、TGF-β1.2、Lefty、Nodal、MIS/AMH酸性FGF、FGF-12、塩基性FGF、FGF-13、FGF-3、FGF-16、FGF-4、FGF-17、FGF-5、FGF-19、FGF-6、FGF-20、FGF-8、FGF-21、FGF-9、FGF-23、FGF-10、KGF/FGF-7、FGF-11、ニューロピリン-1、PlGF、ニューロピリン-2、PlGF-2、PDGF、PDGF-A、VEGF、PDGF-B、VEGF-B、PDGF-C、VEGF-C、PDGF-D、VEGF-DおよびPDGF-ABからなる群より選択される。

0064

さらに他の実施形態では、T細胞標的は、2B4/SLAMF4、IL-2 Rα、4-1BB/TNFRSF9、IL-2 Rβ、ALCAM、B7-1/CD80、IL-4 R、B7-H3、BLAME/SLAMF8、BTLA、IL-6 R、CCR3、IL-7 Rα、CCR4、CXCR1/IL-8 RA、CCR5、CCR6、IL-10 Rα、CCR7、IL-10 Rβ、CCR8、IL-12 Rβ1、CCR9、IL-12 Rβ2、CD2、IL-13 Rα1、IL-13、CD3、CD4、ILT2/CD85j、ILT3/CD85k、ILT4/CD85d、ILT5/CD85a、インテグリンα4/CD49d、CD5、インテグリンαE/CD103、CD6、インテグリンαM/CD11b、CD8、インテグリンαX/CD11c、インテグリンβ2/CD18、KIR/CD158、CD27/TNFRSF7、KIR2DL1、CD28、KIR2DL3、CD30/TNFRSF8、KIR2DL4/CD158d、CD31/PECAM-1、KIR2DS4、CD40リガンド/TNFSF5、LAG-3、CD43、LAIR1、CD45、LAIR2、CD83、ロイコトリエンB4 R1、CD84/SLAMF5、NCAM-L1、CD94、NKG2A、CD97、NKG2C、CD229/SLAMF3、NKG2D、CD2F-10/SLAMF9、NT-4、CD69、NTB-A/SLAMF6、共通γ鎖/IL-2 Rγ、オステオポンチン、CRACC/SLAMF7、PD-1、CRTAM、PSGL-1、CTLA-4、RANK/TNFRSF11A、CX3CR1、CX3CL1、L-セレクチン、CXCR3、SIRPβ1、CXCR4、SLAM、CXCR6、TCCR/WSX-1、DNAM-1、サイモポエチン、EMMPRIN/CD147、TIM-1、EphB6、TIM-2、Fas/TNFRSF6、TIM-3、Fasリガンド/TNFSF6、TIM-4、FcγRIII/CD16、TIM-6、GITR/TNFRSF18、TNF RI/TNFRSF1A、グラニュリシン、TNF RII/TNFRSF1B、HVEM/TNFRSF14、TRAIL R1/TNFRSF10A、ICAM-1/CD54、TRAIL R2/TNFRSF10B、ICAM-2/CD102、TRAIL R3/TNFRSF10C、IFN-γR1、TRAIL R4/TNFRSF10D、IFN-γR2、TSLP、IL-1 RIおよびTSLP Rからなる群より選択される。

0065

他の実施形態では、NK細胞受容体は、2B4/SLAMF4、KIR2DS4、CD155/PVR、KIR3DL1、CD94、LMIR1/CD300A、CD69、LMIR2/CD300c、CRACC/SLAMF7、LMIR3/CD300LF、DNAM-1、LMIR5/CD300LB、FcεRII、LMIR6/CD300LE、FcγRI/CD64、MICA、FcγRIIB/CD32b、MICB、FcγRIIC/CD32c、MULT-1、FcγRIIA/CD32a、ネクチン-2/CD112、FcγRIII/CD16、NKG2A、FcRH1/IRTA5、NKG2C、FcRH2/IRTA4、NKG2D、FcRH4/IRTA1、NKp30、FcRH5/IRTA2、NKp44、Fc受容体様3/CD16-2、NKp46/NCR1、NKp80/KLRF1、NTB-A/SLAMF6、Rae-1、Rae-1α、Rae-1β、Rae-1δ、H60、Rae-1ε、ILT2/CD85j、Rae-1γ、ILT3/CD85k、TREM-1、ILT4/CD85d、TREM-2、ILT5/CD85a、TREM-3、KIR/CD158、TREML1/TLT-1、KIR2DL1、ULBP-1、KIR2DL3、ULBP-2、KIR2DL4/CD158dおよびULBP-3からなる群より選択される。

0066

他の実施形態では、単球/マクロファージ細胞標的は、B7-1/CD80、ILT4/CD85d、B7-H1、ILT5/CD85a、共通β鎖、インテグリンα4/CD49d、BLAME/SLAMF8、インテグリンαX/CD11c、CCL6/C10、インテグリンβ2/CD18、CD155/PVR、インテグリンβ3/CD61、CD31/PECAM-1、ラテキシン、CD36/SR-B3、ロイコトリエンB4 R1、CD40/TNFRSF5、LIMPII/SR-B2、CD43、LMIR1/CD300A、CD45、LMIR2/CD300c、CD68、LMIR3/CD300LF、CD84/SLAMF5、LMIR5/CD300LB、CD97、LMIR6/CD300LE、CD163、LRP-1、CD2F-10/SLAMF9、MARCO、CRACC/SLAMF7、MD-1、ECF-L、MD-2、EMMPRIN/CD147、MGL2、エンドグリン/CD105、オステオアクチビン/GPNMB、FcγRI/CD64、オステオポンチン、FcγRIIB/CD32b、PD-L2、FcγRIIC/CD32c、Siglec-3/CD33、FcγRIIA/CD32a、SIGNR1/CD209、FcγRIII/CD16、SLAM、GM-CSFRα、TCCR/WSX-1、ICAM-2/CD102、TLR3、IFN-γR1、TLR4、IFN-γR2、TREM-1、IL-1 RII、TREM-2、ILT2/CD85j、TREM-3、ILT3/CD85k、TREML1/TLT-1、2B4/SLAMF4、IL-10 Rα、ALCAM、IL-10 Rβ、アミノペプチダーゼN/ANPEP、ILT2/CD85j、共通β鎖、ILT3/CD85k、C1q R1/CD93、ILT4/CD85d、CCR1、ILT5/CD85a、CCR2、インテグリンα4/CD49d、CCR5、インテグリンαM/CD11b、CCR8、インテグリンαX/CD11c、CD155/PVR、インテグリンβ2/CD18、CD14、インテグリンβ3/CD61、CD36/SR-B3、LAIR1、CD43、LAIR2、CD45、ロイコトリエンB4 R1、CD68、LIMPII/SR-B2、CD84/SLAMF5、LMIR1/CD300A、CD97、LMIR2/CD300c、CD163、LMIR3/CD300LF、凝固第III因子/組織因子、LMIR5/CD300LB、CX3CR1、CX3CL1、LMIR6/CD300LE、CXCR4、LRP-1、CXCR6、M-CSF R、DEP-1/CD148、MD-1、DNAM-1、MD-2、EMMPRIN/CD147、MMR、エンドグリン/CD105、NCAM-L1、FcγRI/CD64、PSGL-1、FcγRIII/CD16、RP105、G-CSF R、L-セレクチン、GM-CSF Rα、Siglec-3/CD33、HVEM/TNFRSF14、SLAM、ICAM-1/CD54、TCCR/WSX-1、ICAM-2/CD102、TREM-1、IL-6 R、TREM-2、CXCR1/IL-8 RA、TREM-3およびTREML1/TLT-1からなる群より選択される。

0067

本方法のさらに他の実施形態では、樹状細胞標的は、CD36/SR-B3、LOX-1/SR-E1、CD68、MARCO、CD163、SR-AI/MSR、CD5L、SREC-I、CL-P1/COLEC12、SREC-II、LIMPII/SR-B2、RP105、TLR4、TLR1、TLR5、TLR2、TLR6、TLR3、TLR9、4-1BBリガンド/TNFSF9、IL-12/IL-23p40、4-アミノ-1,8-ナフタルイミド、ILT2/CD85j、CCL21/6Ckine、ILT3/CD85k、8-オキソ-dG、ILT4/CD85d、8D6A、ILT5/CD85a、A2B5、インテグリンα4/CD49d、Aag、インテグリンβ2/CD18、AMICA、ランゲリン、B7-2/CD86、ロイコトリエンB4 R1、B7-H3、LMIR1/CD300A、BLAME/SLAMF8、LMIR2/CD300c、C1q R1/CD93、LMIR3/CD300LF、CCR6、LMIR5/CD300LB、CCR7、LMIR6/CD300LE、CD40/TNFRSF5、MAG/Siglec-4a、CD43、MCAM、CD45、MD-1、CD68、MD-2、CD83、MDL-1/CLEC5A、CD84/SLAMF5、MMR、CD97、NCAM-L1、CD2F-10/SLAMF9、オステオアクチビン/GPNMB、Chem23、PD-L2、CLEC-1、RP105、CLEC-2、Siglec-2/CD22、CRACC/SLAMF7、Siglec-3/CD33、DC-SIGN、Siglec-5、DC-SIGNR/CD299、Siglec-6、DCAR、Siglec-7、DCIR/CLEC4A、Siglec-9、DEC-205、Siglec-10、Dectin-1/CLEC7A、Siglec-F、Dectin-2/CLEC6A、SIGNR1/CD209、DEP-1/CD148、SIGNR4、DLEC、SLAM、EMMPRIN/CD147、TCCR/WSX-1、FcγRI/CD64、TLR3、FcγRIIB/CD32b、TREM-1、FcγRIIC/CD32c、TREM-2、FcγRIIA/CD32a、TREM-3、FcγRIII/CD16、TREML1/TLT-1、ICAM-2/CD102およびバニロ
イドR1からなる群より選択される。

0068

本方法のさらに他の実施形態では、血管形成標的は、アンジオポエチン-1、アンジオポエチン様2、アンジオポエチン-2、アンジオポエチン様3、アンジオポエチン-3、アンジオポエチン様7/CDT6、アンジオポエチン-4、Tie-1、アンジオポエチン様1、Tie-2、アンジオゲニン、iNOS、凝固第III因子/組織因子、nNOS、CTGF/CCN2、NOV/CCN3、DANCE、OSM、EDG-1、Plfr、EG-VEGF/PK1、プロリフェリン、エンドスタチン、ROBO4、エリスロポエチントロンボスポンジン-1、キニスタチン(Kininostatin)、トロンボスポンジン-2、MFG-E8、トロンボスポンジン-4、一酸化窒素、VG5Q、eNOS、EphA1、EphA5、EphA2、EphA6、EphA3、EphA7、EphA4、EphA8、EphB1、EphB4、EphB2、EphB6、EphB3、エフリン-A1、エフリン-A4、エフリン-A2、エフリン-A5、エフリン-A3、エフリン-B1、エフリン-B3、エフリン-B2、酸性FGF、FGF-12、塩基性FGF、FGF-13、FGF-3、FGF-16、FGF-4、FGF-17、FGF-5、FGF-19、FGF-6、FGF-20、FGF-8、FGF-21、FGF-9、FGF-23、FGF-10、KGF/FGF-7、FGF-11、FGF R1、FGF R4、FGF R2、FGF R5、FGF R3、ニューロピリン-1、ニューロピリン-2、セマフォリン3A、セマフォリン6B、セマフォリン3C、セマフォリン6C、セマフォリン3E、セマフォリン6D、セマフォリン6A、セマフォリン7A、MMP、MMP-11、MMP-1、MMP-12、MMP-2、MMP-13、MMP-3、MMP-14、MMP-7、MMP-15、MMP-8、MMP-16/MT3-MMP、MMP-9、MMP-24/MT5-MMP、MMP-10、MMP-25/MT6-MMP、TIMP-1、TIMP-3、TIMP-2、TIMP-4、ACE、IL-13 Rα1、IL-13、C1q R1/CD93、インテグリンα4/CD49d、VE-カドヘリン、インテグリンβ2/CD18、CD31/PECAM-1、KLF4、CD36/SR-B3、LYVE-1、CD151、MCAM、CL-P1/COLEC12、ネクチン-2/CD112、凝固第III因子/組織因子、E-セレクチン、D6、P-セレクチン、DC-SIGNR/CD299、SLAM、EMMPRIN/CD147、Tie-2、エンドグリン/CD105、TNFRI/TNFRSF1A、EPCR、TNF RII/TNFRSF1B、エリスロポエチンR、TRAIL R1/TNFRSF10A、ESAM、TRAIL R2/TNFRSF10B、FABP5、VCAM-1、ICAM-1/CD54、VEGF R2/Flk-1、ICAM-2/CD102、VEGF R3/Flt-4、IL-1 RIおよびVG5Qからなる群より選択される。

0069

本方法の他の実施形態は、結合ドメイン1および結合ドメイン2のうちの少なくとも1つが、前立腺特異的膜抗原(葉酸加水分解酵素1)、表皮成長因子受容体(EGFR)、糖化最終産物受容体(RAGE、グリコシル化最終産物受容体すなわちAGERとしても知られる)、IL-17A、IL-17F、P19(IL23AおよびIL12B)、Dickkopf-1(Dkk1)、NOTCH1、NG2(コンドロイチン硫酸プロテオグリカン4すなわちCSPG4)、IgE(IgHEまたはIgH2)、IL-22R(IL22RA1)、IL-21、アミロイドβオリゴマー(Abオリゴマー)、アミロイドβ前駆タンパク質(APP)、NOGO受容体(RTN4R)、低密度リポタンパク質受容体関連タンパク質5(LRP5)、IL-4、ミオスタチン(GDF8)、最晩期抗原4、α4,β1インテグリン(VLA4またはITGA4)、白血球上に見つかるα4,β7インテグリン、およびIGF-1Rからなる群より選択される標的と特異的に結合する、多価結合タンパク質を提供する。例えば、VLA4標的は、結合ドメイン1および結合ドメイン2のうちの少なくとも1つがナタリズマブ(Antegren)に由来する結合ドメインである多価結合タンパク質によって認識され得る。

0070

一部の実施形態では、癌細胞は、形質転換した、または癌性の造血細胞である。これらの実施形態の特定のものでは、第1の結合ドメインおよび第2の結合ドメインのうちの少なくとも1つが、それぞれ本明細書中に定義したB細胞標的、単球/マクロファージ標的、樹状細胞標的、NK細胞標的およびT細胞標的からなる群より選択される標的を認識する。さらに、第1の結合ドメインおよび第2の結合ドメインのうちの少なくとも1つは、それだけには限定されないが、CD5、CD10、CD11b、CD11c、CD13、CD14、CD15、CD18、CD19、CD20、CD21、CD22、CD23、CD25、CD27、CD29、CD30、CD31、CD33、CD34、CD35、CD38、CD43、CD45、CD64、CD66、CD68、CD70、CD80、CD86、CD87、CD88、CD89、CD98、CD100、CD103、CD111、CD112、CD114、CD115、CD116、CD117、CD118、CD119、CD120a、CD120b、CDw123、CDw131、CD141、CD162、CD163、CD177、CD312、IRTA1、IRTA2、IRTA3、IRTA4、IRTA5、B-B2、B-B8およびB細胞抗原受容体を含めた骨髄標的を認識することができる。

0071

本発明の他の実施形態は、配列番号2、4、6、103、105、107、109、332、333、334、および345からなる群より選択される配列を含む、本明細書中に記載の多価結合タンパク質を対象とする。他の実施形態は、配列番号355、356、357、358、359、360、361、362、363、364および365からなる群より選択される配列を含む多価結合タンパク質を対象とする。

0072

他の実施形態では、エフェクター機能を有する多価かつ多特異的結合のタンパク質は、EPHB4-KDRおよびTIE-TEKからなる群より選択される標的ペアを認識する第1の結合ドメインおよび第2の結合ドメインを有する。そのような実施形態では、タンパク質は、EPHB4を認識する第1の結合ドメインおよびKDRを認識する第2の結合ドメイン、またはKDRを認識する第1の結合ドメインおよびEPHB4を認識する第2の結合ドメインを有する。同様に、タンパク質は、TIEを認識する第1の結合ドメインおよびTEKを認識する第2の結合ドメイン、またはTEKを認識する第1の結合ドメインおよびTIEを認識する第2の結合ドメインを有し得る。

0073

関連する態様では、本発明はエフェクター機能を有する多価結合タンパク質を提供し、定常部分領域はエフェクター細胞のFC受容体(例えば、FCγRI、FCγRII、FCγRIII、FCαR、およびFCεRIを認識する。特定の実施形態では、定常部分領域は、CD2、CD3、CD16、CD28、CD32、CD40、CD56、CD64、CD89、FCεRI、KIR、トロンボスポンジンR、NKG2D、2B4/NAILおよび41BBからなる群より選択されるエフェクター細胞表面タンパク質を認識する。定常部分領域は、同じまたは異なる免疫グロブリン、抗体アイソタイプ、または対立遺伝子変異体に由来するCH2ドメインおよびCH3ドメインを含み得る。一部の実施形態では、CH3ドメインは切断されており、配列番号366、367、368、369、370および371からなる群より選択されるC末端配列を含む。好ましくは、リンカーが免疫グロブリンに由来するヒンジ様ペプチドである場合は、CH2ドメインおよびスコーピオンリンカーは免疫グロブリンの同じクラスまたは同じサブクラスに由来する。

0074

また、本発明による一部のタンパク質は、定常部分領域と連結し、かつ第2の結合ドメインと連結した少なくとも約5個のアミノ酸のスコーピオンリンカーをさらに含むことも企図され、それによりスコーピオンリンカーが定常部分領域と第2の結合ドメインとの間に局在する。典型的には、スコーピオンリンカーペプチドの長さは5〜45個のアミノ酸である。スコーピオンリンカーには、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA、およびIgEのヒンジ領域などの免疫グロブリンのヒンジ領域に由来するヒンジ様ペプチドが含まれる。好ましくは、ヒンジ様スコーピオンリンカーは、生理的条件下で鎖間ジスルフィド結合を形成することができる少なくとも1つのシステインを保持する。IgG1に由来するスコーピオンリンカーは1個のシステインまたは2個のシステインを有していてよく、好ましくは、IgG1のN末端ヒンジシステインに対応するシステインを保持する。一部の実施形態では、スコーピオンリンカーは、同族の免疫グロブリンヒンジ領域と比較して伸長しており、例示的な実施形態では、配列番号351、352、353および354からなる群より選択される配列を含む。また、そのようなペプチドが、より中心に位置する定常部分領域ドメインに対してそれぞれのタンパク質末端(NおよびC)側に1つずつ位置する2つの結合ドメインを形成することができる単鎖タンパク質を提供するために、十分な間隔および柔軟性を提供する限りは、非ヒンジ様ペプチドもスコーピオンリンカーとして企図される。例示的な非ヒンジ様スコーピオンリンカーには、CD69、CD72、CD94、NKG2AおよびNKG2Dのストーク領域などのII型C-レクチンのストーク領域からのペプチドが含まれる。一部の実施形態では、スコーピオンリンカーは、配列番号373、374、375、376および377からなる群より選択される配列を含む。

0075

また、タンパク質は、定常部分領域と連結し、かつ第1の結合ドメインと連結した少なくとも約5個のアミノ酸のリンカーも含んでいてよく、それによりリンカーが定常部分領域と第1の結合ドメインとの間に局在する。一部の実施形態では、リンカーは定常部分領域と2つの結合ドメインのそれぞれとの間に見つかり、これらのリンカーは、同じまたは異なる配列、かつ同じまたは異なる長さであり得る。

0076

本発明によるタンパク質の定常部分領域は、少なくとも1つのエフェクター機能を提供する。抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC)、補体依存性細胞傷害(CDC)、比較的長いin vivo半減期(定常部分領域を欠く同じ分子と比較して)、FcR結合、プロテインA結合などからなる群より選択されるエフェクター機能など、免疫グロブリン(例えば抗体)と関連していることが当該技術分野で知られている任意のエフェクター機能が企図される。一部の実施形態では、本発明のタンパク質の延長された半減期は、ヒトにおいて少なくとも28時間である。もちろん、非ヒト被験体に投与することを意図したタンパク質は、必ずしもヒトにおいてではなく、それらの非ヒト被験体において比較的長い半減期を示す。

0077

一般に、本発明のタンパク質(ポリペプチドおよびペプチドを含む)は、第1の結合ドメインおよび第2の結合ドメインのうちの少なくとも1つに対して10-9M未満、または少なくとも10-6Mの結合親和性を示す。

0078

本発明の別の態様は、本明細書中に記載のタンパク質および製薬上許容されるアジュバント、担体または賦形剤を含む医薬組成物を対象とする。当該技術分野で知られている任意のアジュバント、担体、または賦形剤が本発明の医薬組成物に有用である。

0079

本発明のさらに別の態様は、上述のタンパク質を産生する方法であって、タンパク質をコードしている核酸を宿主細胞内に導入するステップと、タンパク質の発現に適した条件下で宿主細胞をインキュベートし、それによりタンパク質を、好ましくは少なくとも1mg/リットルのレベルで発現させるステップとを含む方法を提供する。一部の実施形態では、本方法は、細胞内発現の際にそれが会合している少なくとも1つのタンパク質から分離することによって、タンパク質を単離することをさらに含む。本発明のタンパク質を産生するために核酸を発現させる適切な宿主細胞には、それだけには限定されないが、VERO細胞HeLa細胞CHO細胞、COS細胞、W138細胞、BHK細胞、HepG2細胞、3T3細胞、RIN細胞、MDCK細胞、A549細胞、PC12細胞、K562細胞、HEK293細胞、N細胞、スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)細胞、サッカロミセスセレビジエ(Saccharomyces cerevisiae)細胞、ピキアパストリス(Pichia pastoris)細胞、様々な真菌細胞の任意のものならびに様々な細菌細胞の任意のもの(それだけには限定されないが、大腸菌(Escherichia coli)、枯草菌(Bacillus subtilis)、ネズミチフス菌(Salmonella typhimurium)、およびストレプトマイセス菌(Streptomycete)を含む)からなる群より選択される宿主細胞が含まれる。

0080

本発明はまた、上述のタンパク質をコードしている核酸を産生する方法であって、免疫グロブリン可変領域に由来する第1の結合ドメインをコードしているポリヌクレオチドの3'末端と定常部分領域をコードしているポリヌクレオチドの5'末端とを共有結合させるステップと、スコーピオンリンカーをコードしているポリヌクレオチドの5'末端と定常部分領域をコードしているポリヌクレオチドの3'末端とを共有結合させるステップと、免疫グロブリン可変領域に由来する第2の結合ドメインをコードしているポリヌクレオチドの5'末端とスコーピオンリンカーをコードしているポリヌクレオチドの3'末端とを共有結合させるステップとを含み、それによりエフェクター機能を有する多価結合タンパク質をコードしている核酸を作製する方法も提供する。これらのコード領域のそれぞれは、本発明による単鎖構造の一部としてリンカーまたはヒンジ様ペプチドのコード領域によって分離され得る。一部の実施形態では、本方法では、天然抗体を含めたヘテロ多量体タンパク質で起こらなければならない、別々にコードされたポリペプチドからの構築を要するのではなく、配列番号2(抗CD20可変領域、VL-VHの方向)、配列番号4(抗CD28可変領域、VL-VHの方向)および配列番号6(抗CD28可変領域、VH-VLの方向)からなる群より選択される配列を単鎖形態で含む、第1の結合ドメインをコードしているポリヌクレオチドを産生する。第1の結合ドメインをコードしている例示的なポリヌクレオチド配列は、配列番号1、3または5のいずれかを含むポリヌクレオチドである。

0081

本発明のこの態様はまた、第1の結合ドメインをコードしているポリヌクレオチドと定常部分領域をコードしているポリヌクレオチドとの間に挿入されたリンカーポリヌクレオチドをさらに含み、リンカーポリヌクレオチドが少なくとも5個のアミノ酸のペプチドリンカーをコードしているコード核酸を産生する方法も提供する。さらに、これらの方法では、定常部分領域をコードしているポリヌクレオチドと第2の結合ドメインをコードしているポリヌクレオチドとの間に挿入されたリンカーポリヌクレオチドをさらに含み、リンカーポリヌクレオチドが少なくとも5個のアミノ酸のペプチドリンカーをコードしている核酸を産生する。好ましくは、コードされたペプチドリンカーは5〜45個のアミノ酸である。

0082

BD1とEFDとの間またはEFDとBD2との間のどちらかに存在するリンカー領域が何であるかは、相同的な-Igスーパーファミリーメンバーから同定した他の配列に由来し得る。そのような配列は、多くの場合、細胞から表面受容体のプロテアーゼ切断を行って可溶形を作製するための基質であるので、-Igスーパーファミリーの相同メンバー中に存在する既存の配列に由来する新規リンカーの開発にあたって、C様ドメインの末端と膜貫通ドメインとの間に位置するものに類似の配列ストレッチを回避することが好ましい場合がある。-Igスーパーファミリーおよびサブファミリーの様々なメンバー間の配列比較を、複数のV様ドメインを結合するリンカー配列中の分子間、またはVおよびC様ドメイン間の類似性について比較することができる。この分析から、保存的な天然に存在する配列パターンが現れ得る。これらの配列は、多価融合タンパク質サブドメイン間のリンカーとして用いた場合、プロテアーゼ耐性がより高いはずであり、Igループ領域間の適切な折畳みを容易にする場合があり、また、内在細胞表面分子の細胞外ドメイン中に存在するので免疫原性とならない。

0083

核酸自体は本発明の別の態様を構成する。本明細書中に記載の本発明のタンパク質の任意のものをコードしている核酸が企図される。したがって、本発明の核酸は、5'から3'の順序で、第1の結合ドメインのコード領域、定常部分領域の配列、および第2の結合ドメインのコード領域を含む。また、2つの結合ドメインおよび定常部分領域の配列のアミノ酸配列が、既知の免疫グロブリン可変領域の配列および既知の定常部分領域の配列の合わせた配列に、総合的に少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%、90%、95%、または99%同一である、タンパク質変異体をコードしている核酸も企図される。あるいは、本発明のタンパク質変異体は、0.015Mの塩化ナトリウム、0.0015Mのクエン酸ナトリウムで65〜68℃、または0.015Mの塩化ナトリウム、0.0015Mのクエン酸ナトリウム、および50%のホルムアミドで42℃の、ストリンジェントハイブリダイゼーション条件下で本発明の非変異タンパク質をコードしている核酸とハイブリダイズする核酸によってコードされている。本発明の変異核酸は、すぐ上に定義した条件下でハイブリダイズする能力を示すか、または本発明による非変異タンパク質をコードしている核酸に対して90%、95%、99%、もしくは99.9%の配列同一性を示す。

0084

関連する態様では、本発明は、上述の核酸を含むベクター、および本明細書中に記載のベクターまたは核酸を含む宿主細胞を提供する。当該技術分野で知られている任意のベクターを使用してよく(例えば、プラスミドファージミドファスミド、コスミド、ウイルス、人工染色体シャトルベクターなど)、当業者には、所定の目的のためにどのベクターが特に適しているかが認識されるであろう。例えば、本発明によるタンパク質を産生する方法において、選択した宿主細胞中で作動可能発現ベクターを選択する。同様に、本発明の核酸またはベクターを用いて遺伝子を形質転換させることができる任意の宿主細胞が企図される。好ましい宿主細胞は高等真核宿主細胞であるが、下等真核(例えば酵母)および原核(細菌)宿主細胞も企図される。

0085

本発明の別の態様は、標的細胞に損傷を誘発する方法であって、損傷標的細胞を治療上有効な量の本明細書中に記載のタンパク質と接触させるステップを含む方法を対象とする。一部の実施形態では、タンパク質またはコード核酸を、必要としている生物に投与することによって、標的細胞をin vivoで接触させる。本発明のこの態様内には、多価単鎖結合タンパク質が標的細胞に相加量の損傷を誘発する方法が企図され、これは、結合ドメインの一方または他方を含む抗体別々の抗体に起因する損傷の和から予測される損傷の量である。また、多価単鎖結合タンパク質が、第1の結合ドメインを含むが第2の結合ドメインを含まない第1の抗体および第2の結合ドメインを含むが第1の結合ドメインを含まない第2の抗体によって誘発される損傷の和と比較して、標的細胞に相乗量の損傷を誘発する方法も企図される。一部の実施形態では、多価単鎖結合タンパク質は多特異性であり、CD19/CD20、CD20/CD21、CD20/CD22、CD20/CD40、CD20/CD79a、CD20/CD79b、CD20/CD81、CD21/CD79b、CD37/CD79b、CD79b/CD81、CD19/CL II(すなわち、MHCクラスII)、CD20/CL II、CD30/CL II、CD37/CL II、CD72/CL II、およびCD79b/CL IIからなる群より選択される抗原ペアを特異的に認識する結合ドメインペアを含む。

0086

本発明のこの態様はまた、多特異性の多価単鎖結合タンパク質が、第1の結合ドメインを含むが第2の結合ドメインを含まない第1の抗体および第2の結合ドメインを含むが第1の結合ドメインを含まない第2の抗体によって誘発される損傷の和と比較して、標的細胞に抑制された量の損傷を誘発する方法も包含する。例示的な実施形態には、多特異性の多価単鎖結合タンパク質が、CD20/CL II、CD21/CD79b、CD22/CD79b、CD40/CD79b、CD70/CD79b、CD72/CD79b、CD79a/CD79b、CD79b/CD80、CD79b/CD86、CD21/CL II、CD22/CL II、CD23/CL II、CD40/CL II、CD70/CL II、CD80/CL II、CD86/CL II、CD19/CD22、CD20/CD22、CD21/CD22、CD22/CD23、CD22/CD30、CD22/CD37、CD22/CD40、CD22/CD70、CD22/CD72、CD22/79a、CD22/79b、CD22/CD80、CD22/CD86およびCD22/CL IIからなる群より選択される抗原ペアを特異的に認識する結合ドメインペアを含む方法が含まれる。

0087

関連する態様では、本発明は、細胞増殖障害、例えば癌を治療する方法であって、治療上有効な量のタンパク質(本明細書中に記載の)またはコード核酸を、必要としている生物に投与するステップを含む方法を提供する。医学専門家および獣医学専門家を含めた当業者は、治療を必要としている生物の同定に熟練している。治療を受け入れられる、本発明によって企図される障害には、癌、自己免疫障害、ラウス肉腫ウイルス感染症および炎症からなる群より選択される障害が含まれる。一部の実施形態では、タンパク質は、本明細書中に記載のタンパク質をコードしている核酸のin vivo発現によって投与する。本発明はまた、静脈内注射、動脈内注射筋肉内注射皮下注射腹腔内注射および直接組織注射からなる群より選択される経路によってタンパク質を投与することを包含する。

0088

本発明の別の態様は、細胞増殖障害に関連する症状を改善する方法であって、治療上有効な量の本明細書中に記載のタンパク質を、必要としている生物に投与するステップを含む方法を対象とする。また、当業者は、改善を受け入れられる症状を示す障害または疾患または状態の同定にも熟練している。一部の実施形態では、症状は、疼痛、熱、腫脹および関節硬直からなる群より選択される。

0089

本発明のさらに別の態様は、感染性因子に関連する感染症を治療する方法であって、治療上有効な量の本発明によるタンパク質を、必要としている患者に投与するステップを含み、タンパク質が、感染性因子の標的分子と特異的に結合する結合ドメインを含む方法を対象とする。本発明のこの態様による治療を受け入れられる感染性因子には、原核および真核細胞、ウイルス(バクテリオファージを含む)、外来物体、ならびに寄生生物(例えば哺乳動物寄生生物)などの感染性生物が含まれる。

0090

本発明の関連する態様は、感染性因子に関連する感染症の症状を改善する方法であって、有効量の本発明によるタンパク質を、必要としている患者に投与するステップを含み、タンパク質が、感染性因子の標的分子と特異的に結合する結合ドメインを含む方法を対象とする。医学および獣医学の分野の専門家は、日常的な実験を用いて、有効量のタンパク質を個別的に決定できるであろう。

0091

本発明のさらに別の関連する態様は、感染性因子に起因する感染症の危険性を軽減させる方法であって、予防上有効な量の本発明によるタンパク質を、感染症を発生する危険性のある患者に投与するステップを含み、タンパク質が、感染性因子の標的分子と特異的に結合する結合ドメインを含む方法である。関連分野の専門家は、日常的な実験を用いて、予防上有効な量のタンパク質を個別的に決定できるであろう。

0092

本発明の別の態様は、第1の結合ドメインおよび第2の結合ドメインのうちの少なくとも1つが、CD19、CD20、CD21、CD22、CD23、CD30、CD37、CD40、CD70、CD72、CD79a、CD79b、CD80、CD81、CD86、および主要組織適合性複合体クラスIIペプチドからなる群より選択される抗原と特異的に結合する、上述の多価単鎖結合タンパク質を対象とする。

0093

特定の実施形態では、第1の結合ドメインおよび第2の結合ドメインの一方がCD20と特異的に結合し、また、これらの実施形態の一部では、他方の結合ドメインが、CD19、CD20、CD21、CD22、CD23、CD30、CD37、CD40、CD70、CD72、CD79a、CD79b、CD80、CD81、CD86、および主要組織適合性複合体クラスIIペプチドからなる群より選択される抗原と特異的に結合する。例えば、一実施形態では、第1の結合ドメインがCD20と特異的に結合することができる一方で、第2の結合ドメインが、例えばCD19と特異的に結合することができる。別の実施形態では、第1の結合ドメインがCD19と結合する一方で、第2の結合ドメインがCD20と結合する。どちらの結合ドメインもCD20と結合する実施形態も企図される。

0094

本発明のこの態様による特定の他の実施形態では、第1の結合ドメインおよび第2の結合ドメインの一方がCD79bと特異的に結合し、また、これらの実施形態の一部では、他方の結合ドメインが、CD19、CD20、CD21、CD22、CD23、CD30、CD37、CD40、CD70、CD72、CD79a、CD79b、CD80、CD81、CD86、および主要組織適合性複合体クラスIIペプチドからなる群より選択される抗原と特異的に結合する。例示的な実施形態には、第1の結合ドメイン:第2の結合ドメインがCD79b:CD19またはCD19:CD79bと特異的に結合する、明確に異なる多特異性の多価単鎖結合タンパク質が含まれる。CD79bを認識する第1および第2の結合ドメインを有する多価結合タンパク質も包含される。

0095

さらに他の特定の実施形態では、第1の結合ドメインおよび第2の結合ドメインの一方が主要組織適合性複合体クラスIIペプチドと特異的に結合し、また、これらの実施形態の一部では、他方の結合ドメインが、CD19、CD20、CD21、CD22、CD23、CD30、CD37、CD40、CD70、CD72、CD79a、CD79b、CD80、CD81、CD86、および主要組織適合性複合体クラスIIペプチドからなる群より選択される抗原と特異的に結合する。例えば、一実施形態では、第1の結合ドメインが主要組織適合性複合体クラスIIペプチドと特異的に結合することができる一方で、第2の結合ドメインが、例えばCD19と特異的に結合することができる。別の実施形態では、第1の結合ドメインがCD19と結合する一方で、第2の結合ドメインが主要組織適合性複合体クラスIIペプチドと結合する。どちらの結合ドメインも主要組織適合性複合体クラスIIペプチドと結合する実施形態も企図される。

0096

本発明のこの態様によるさらに他の実施形態では、第1の結合ドメインおよび第2の結合ドメインの一方がCD22と特異的に結合し、また、これらの実施形態の一部では、他方の結合ドメインが、CD19、CD20、CD21、CD22、CD23、CD30、CD37、CD40、CD70、CD72、CD79a、CD79b、CD80、CD81、CD86、および主要組織適合性複合体クラスIIペプチドからなる群より選択される抗原と特異的に結合する。例示的な実施形態には、第1の結合ドメイン:第2の結合ドメインがCD22:CD19またはCD19:CD22と特異的に結合する、明確に異なる多特異性の多価単鎖結合タンパク質が含まれる。CD22を認識する第1および第2の結合ドメインを有する多価結合タンパク質も包含される。

0097

本発明の関連する態様は、タンパク質が、結合ドメインのそれぞれの効果の和と比較して標的細胞の挙動に対する相乗効果を有する、上述の多価単鎖結合タンパク質を対象とする。一部の実施形態では、タンパク質は、CD20-CD19、CD20-CD21、CD20-CD22、CD20-CD40、CD20-CD79a、CD20-CD79bおよびCD20-CD81からなる群より選択される抗原ペアを特異的に認識する結合ドメインペアを含む。

0098

本発明は、タンパク質が、結合ドメインのそれぞれの効果の和と比較して標的細胞の挙動に対する相加効果を有する、上述の多価単鎖結合タンパク質をさらに包含する。本発明のこの態様による実施形態には、CD20-CD23、CD20-CD30、CD20-CD37、CD20-CD70、CD20-CD80、CD20-CD86、CD79b-CD37、CD79b-CD81、主要組織適合性複合体クラスIIペプチド-CD30、および主要組織適合性複合体クラスIIペプチド-CD72からなる群より選択される抗原ペアを特異的に認識する結合ドメインペアを含む多特異的タンパク質が含まれる。

0099

本発明のさらに別の関連する態様は、タンパク質が、結合ドメインのそれぞれの効果の和と比較して標的細胞の挙動に対する阻害効果を有する、上述の多価単鎖結合タンパク質である。一部の実施形態では、タンパク質は多特異性であり、CD20-主要組織適合性複合体クラスIIペプチド、CD79b-CD19、CD79b-CD20、CD79b-CD21、CD79b-CD22、CD79b-CD23、CD79b-CD30、CD79b-CD40、CD79b-CD70、CD79b-CD72、CD79b-CD79a、CD79b-CD80、CD79b-CD86、CD79b-主要組織適合性複合体クラスIIペプチド、主要組織適合性複合体クラスIIペプチド-CD19、主要組織適合性複合体クラスIIペプチド-CD20、主要組織適合性複合体クラスIIペプチド-CD21、主要組織適合性複合体クラスIIペプチド-CD22、主要組織適合性複合体クラスIIペプチド-CD23、主要組織適合性複合体クラスIIペプチド-CD37、主要組織適合性複合体クラスIIペプチド-CD40、主要組織適合性複合体クラスIIペプチド-CD70、主要組織適合性複合体クラスIIペプチド-CD79a、主要組織適合性複合体クラスIIペプチド-CD79b、主要組織適合性複合体クラスIIペプチド-CD80、主要組織適合性複合体クラスIIペプチド-CD81、主要組織適合性複合体クラスIIペプチド-CD86、CD22-CD19、CD22-CD40、CD22-CD79b、CD22-CD86およびCD22-主要組織適合性複合体クラスIIペプチドからなる群より選択される抗原ペアを特異的に認識する結合ドメインペアを含む。

0100

本発明の別の態様は、上述の多特異的結合分子などの多価結合分子の結合ドメインのうちの少なくとも1つを同定する方法であって、(a)抗アイソタイプ抗体を、第1の抗原を特異的に認識する抗体および第2の抗原を特異的に認識する抗体と接触させるステップと、(b)前記抗原のうちの少なくとも1つを含む標的を、ステップ(a)の組成物とさらに接触させるステップと、(c)標的の活性を測定するステップであって、活性を用いて多価結合分子の結合ドメインのうちの少なくとも1つを同定するステップとを含む方法である。一部の実施形態では、標的は、癌細胞(例えば癌性B細胞)、または自己抗体産生B細胞などの患部細胞である。

0101

本発明の前述の方法のそれぞれにおいて、本方法が複数の多価単鎖結合タンパク質をさらに含み得ることが企図される。一部の実施形態では、第1の多価単鎖結合タンパク質の結合ドメインおよび第2の多価単鎖結合タンパク質の結合ドメインは、標的細胞に対して相乗的、相加的、または阻害的な量の損傷など、標的細胞に相乗的、相加的、または阻害的な効果を誘発する。複数の多価単鎖結合タンパク質の相乗的、相加的または阻害的な効果は、そのような複数のタンパク質の効果を、結合ドメインの一方を含む抗体および他方の結合ドメインを含む抗体の合わせた効果と比較することによって決定する。

0102

本発明の関連する態様は、上述の複数の多価単鎖結合タンパク質を含む組成物を対象とする。一部の実施形態では、組成物は、第1の多価単鎖結合タンパク質の結合ドメインおよび第2の多価単鎖結合タンパク質の結合ドメインが、標的細胞に対する相乗的、相加的または阻害的な量の損傷など、標的細胞に相乗的、相加的、または阻害的な効果を誘発することができる、複数の多価単鎖結合タンパク質を含む。

0103

本発明はさらに、上述の組成物および製薬上許容される担体、希釈剤または賦形剤を含む医薬組成物に及ぶ。さらに、本発明は、標的細胞に損傷を与えるなど、標的細胞に対して効果を発揮させるための、本明細書中に記載の組成物および前記組成物を投与するための1組の指示書を含むキットを包含する。

0104

最後に、本発明はまた、細胞増殖障害を治療するため、または細胞増殖障害の症状を改善するための、本明細書中に記載のタンパク質および該タンパク質を投与するための1組の指示書を含むキットを包含する。

0105

本発明の他の特長および利点は、実施例を含めた以下の詳細な説明を参照することによってより良好に理解できるであろう。

図面の簡単な説明

0106

本発明によって想定される多価単鎖分子を表す模式図である。融合タンパク質発現カセットの個々のサブドメインを図中の別々の形状/ブロックによって示す。BD1とは結合ドメイン1をいい、リンカー1は、BD1と、EFDとして示す「エフェクター機能ドメイン」との間の、任意の潜在的なリンカーまたはヒンジ様ペプチドをいう。このサブドメインは、通常、ヒトIgG1のFcドメインの操作した形態であるが、本明細書中に定義した1つまたは複数のエフェクター機能を有する他のサブドメインを含み得る。リンカー2は、存在する場合は、EFDのカルボキシ末端と結合ドメイン2、BD2との間に存在するリンカー配列をいう。
COS細胞中で発現させた非還元タンパク質のウェスタンブロットを示す図である。タンパク質が培地中に分泌され、48〜72時間後に培養上清を一過的にトランスフェクションした細胞から遠心分離によって単離した。30μlの粗上清ゲルのそれぞれのウェルにロードした。レーン識別:1:分子量マーカー数字キロダルトンを表す;2:2H7-IgG-STD1-2E12LH;3:2H7-IgG-STD1-2E12 HL;4:2H7-IgG-STD2-2E12 LH;5:2H7-IgG-STD2-2E12 HL;6:2E12 LHSMIP;7:2E12 HL SMIP;8:2H7 SMIP。「2H7」とは、単鎖構築物をいい、BD1はVLVHの方向のCD20特異的結合ドメイン(2H7)をコードし;「2E12」とは、CD28に特異的な結合ドメインをいい;-IgG-とは、単鎖構築物をいい、ヒンジが、すべてのCがSに突然変異した配列(sss)をコードしており、IgG1のCH2およびCH3ドメインが、ADCCおよびCDCエフェクター機能をどちらも排除する突然変異を含み(P238SおよびP331S)、「STD1」とは、VL-VHの方向のBD2または2E12(VL-VH)に隣接して挿入された、20個のアミノ酸のリンカー(図7で「STD1=20aa」として特定)をいう。「STD1-HL」とは、直前に記載したものと類似であるが、以下のようなVH-VLの方向のBD2 V領域、すなわち、2H7-sssIgG(P238/331S)-20個のアミノ酸のリンカー-2E12(VH-VL)を有する構築物をいう。「STD2-LH」とは、2H7-sssIgG(P238/331S)-38個のアミノ酸のリンカー-2E12(VL-VH)をいい;「STD2-LH」とは、2H7-sssIgG(P238/331SS)-38個のアミノ酸のリンカー-2E12(VH-VL)をいい;「SMIP」とは、小モジュール免疫薬剤(small modular immunopharmaceutical)をいい;「H」とは一般にVHをいい、「L」とは一般にVLをいう。別段に指定しない限りは、すべてのタンパク質の方向はN末端からC末端の方向である。
COS細胞から発現させた2H7-sssIgG(P238S/P331S)-STD1-2e12 LHおよびHL誘導体の結合特性を例示する、2つの柱状グラフである。これらの実験は、精製タンパク質ではなく粗培養上清で行った。培養上清の未希釈から16倍までの段階希釈液を、CD20を発現する細胞(WIL-2S)またはCD28を発現する細胞(CD28 CHO)のどちらかと共にインキュベーションした。上清中の結合活性対照試料と比較して、TRU-015または2e12 VLVH、または2e12 VHVL SMIPなどの関連する単一特異性SMIPの結合を試験した。それぞれの試料における結合を、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)とコンジュゲートしたヤギ抗ヒトIgGを1:100の希釈率で用いて検出した。
図3でWIL2-S細胞に対して試験した、プロテインAで精製した形のタンパク質の結合パターンを示すヒストグラムである。「TRU015」とはCD20に特異的なSMIPである。エフェクター機能を有する2つの多特異的結合タンパク質も分析した。「2H7-2E12 LH」とは、VL-VHの方向のCD28に特異的な結合ドメイン2を有し、「2H7-2E12 HL」とは、VH-VLの方向のCD28に特異的な結合ドメイン2を有する。タンパク質のそれぞれを、5μg/mlで結合について試験し、結合は、1:100のFITCヤギ抗ヒトIgGを用いて検出した。試験した分子のより完全な説明には、上記図2の説明を参照されたい。
エフェクター機能を有するプロテインA精製多特異的結合タンパク質による、CD28を発現するCHO細胞との結合を例示する、2つのヒストグラムである。「2H7-2E12 LH」とは、VL-VHの方向のCD28に特異的な結合ドメイン2を有し、「2H7-2E12 HL」とは、VH-VLの方向のCD28に特異的な結合ドメイン2を有する。タンパク質のそれぞれを、5μg/mlで結合について試験し、結合は、1:100のFITCヤギ抗ヒトIgGを用いて検出した。試験した分子のより完全な説明には、図2の説明を参照されたい。
(A)定常部分領域と結合ドメイン2とを結合するリンカーを同定する表を示す。リンカーは、名称、配列、配列識別子、配列の長さ、および結合ドメイン2との融合の配列によって特定する。
(B)本発明による例示した分子の要素を同定する様々な構築物を特定する表である。多価結合分子を名称によって特定することに加えて、これらの分子の要素を、結合ドメイン1(BD1)、定常部分領域(ヒンジおよびエフェクタードメインまたはEFD)、リンカー(リンカーに関するさらなる情報には図6Aを参照)、ならびに結合ドメイン2(BD2)に関して開示する。いくつかの例示した多価結合タンパク質の配列を提供し、配列識別子によって図中に特定する。他の多価結合タンパク質はエレメント、またはエレメントの順序が変更されており、開示した配列からの予測される配列変更を有する。
(B)本発明による例示した分子の要素を同定する様々な構築物を特定する表である。多価結合分子を名称によって特定することに加えて、これらの分子の要素を、結合ドメイン1(BD1)、定常部分領域(ヒンジおよびエフェクタードメインまたはEFD)、リンカー(リンカーに関するさらなる情報には図6Aを参照)、ならびに結合ドメイン2(BD2)に関して開示する。いくつかの例示した多価結合タンパク質の配列を提供し、配列識別子によって図中に特定する。他の多価結合タンパク質はエレメント、またはエレメントの順序が変更されており、開示した配列からの予測される配列変更を有する。
(B)本発明による例示した分子の要素を同定する様々な構築物を特定する表である。多価結合分子を名称によって特定することに加えて、これらの分子の要素を、結合ドメイン1(BD1)、定常部分領域(ヒンジおよびエフェクタードメインまたはEFD)、リンカー(リンカーに関するさらなる情報には図6Aを参照)、ならびに結合ドメイン2(BD2)に関して開示する。いくつかの例示した多価結合タンパク質の配列を提供し、配列識別子によって図中に特定する。他の多価結合タンパク質はエレメント、またはエレメントの順序が変更されており、開示した配列からの予測される配列変更を有する。
(B)本発明による例示した分子の要素を同定する様々な構築物を特定する表である。多価結合分子を名称によって特定することに加えて、これらの分子の要素を、結合ドメイン1(BD1)、定常部分領域(ヒンジおよびエフェクタードメインまたはEFD)、リンカー(リンカーに関するさらなる情報には図6Aを参照)、ならびに結合ドメイン2(BD2)に関して開示する。いくつかの例示した多価結合タンパク質の配列を提供し、配列識別子によって図中に特定する。他の多価結合タンパク質はエレメント、またはエレメントの順序が変更されており、開示した配列からの予測される配列変更を有する。
(B)本発明による例示した分子の要素を同定する様々な構築物を特定する表である。多価結合分子を名称によって特定することに加えて、これらの分子の要素を、結合ドメイン1(BD1)、定常部分領域(ヒンジおよびエフェクタードメインまたはEFD)、リンカー(リンカーに関するさらなる情報には図6Aを参照)、ならびに結合ドメイン2(BD2)に関して開示する。いくつかの例示した多価結合タンパク質の配列を提供し、配列識別子によって図中に特定する。他の多価結合タンパク質はエレメント、またはエレメントの順序が変更されており、開示した配列からの予測される配列変更を有する。
単一の固定濃度の精製タンパク質の、CD20を発現するWIL-2S細胞およびCD28を発現するCHO細胞との結合を例示する合成柱グラフである。「H1〜H6」とは、H1〜H6リンカーおよびVH-VLの方向の2e12 V領域を有する、2H7-sss-hIgG-Hx-2e12分子をいう。「L1〜L6」とは、L1〜L6リンカーおよびVL-VHの方向の2e12 V領域を有する、2H7-sss-hIgG-Lx-2e12分子をいう。すべての分子は0.72μg/mlの濃度で試験し、結合は、1:100のFITCコンジュゲートヤギ抗ヒトIgGを用いて検出した。その後、それぞれの試料の平均蛍光強度を、試験した2つの標的細胞種と試験した多価構築物のそれぞれ、L1〜L6、またはH1〜H6についての、対にした棒グラフとしてプロットした。
クマシー染色した非還元および還元SDS-PAGEゲルの写真である。これらのゲルは、ゲル上の可視化した2つの優勢タンパク質バンドの量における、2H7-sss-hIgG-Hx-2e12 HLタンパク質に対する変異リンカー配列/長さの効果を示す。
(a)CD28mIgGまたは(b)2H7の特異性と反応性を有するFabのどちらかを用いてプローブした、[2H7-sss-hIgG-H6-2e12]融合タンパク質および対応する単一特異性SMIPのウェスタンブロットを示す図である。結果は、H6リンカーの存在により、CD28結合特異性が欠損した多価構築物の切断された形態が作製されることを示す。
[TRU015-sss-IgG-Hx-2e12 HL]H1〜H6リンカー形態の様々なリンカー変異体の結合曲線を示す図である。最初のパネルは、CD20を発現するWIL-2S細胞との結合の結合曲線を示す。2番目のパネルは、様々な形態の、CD28 CHO細胞との結合の結合曲線を示す。これらの結合曲線は、プロテインAで精製した融合タンパク質の段階希釈液を用いて作製し、結合は、1:100のFITCコンジュゲートヤギ抗ヒトIgGを用いて検出した。
変異リンカーH1〜H7を有する2H7-sss-IgG-2e12 HL多特異性融合タンパク質のSEC分画の結果を要約する表である。表中のそれぞれの列が、[2H7-sss-IgG-Hx-2e12-HL]融合タンパク質の異なるリンカー変異体を表す。目的ピーク(POI)の保持時間、ならびにPOI中に存在する融合タンパク質の割合、および他の形態で見つかるタンパク質の割合も表にする。分子の切断も記載し、切断の度合を定性的な様式で、(Yes)、Yes、およびYES、またはNoを4つの可能な選択肢として示す。
変異リンカーH3、H6、およびH7リンカーを有する[2H7-sss-hIgG-Hx-2e12]多特異性融合タンパク質とCD20またはCD28を発現する細胞との結合曲線の2つのグラフである。10μg/mlから0.005μg/mlまでのプロテインA精製融合タンパク質の段階希釈液を、CD20を発現するWIL-2S細胞またはCD28 CHO細胞のどちらかと共にインキュベーションした。結合は、1:100のFITCコンジュゲートヤギ抗ヒトIgGを用いて検出した。パネルAはWIL-2S細胞との結合を示し、パネルBはCD28 CHO細胞との結合を示す。
図12で使用した分子によって作成した別の結合アッセイの結果を示す図である。この場合、融合タンパク質を、CD20を発現するWIL-2S細胞と最初に結合させ、その後、結合を、CD28mIgG(5μg/ml)および1:100のFITC抗マウス試薬を用いて検出した。これらの結果により、同じ分子内でCD20およびCD28のどちらにも同時に結合することが実証された。
別の多特異性融合構築物変異体を用いて得られた結果を示す図である。この場合、G28-1抗体のV領域を用いてCD37特異的結合ドメインを作製するように、BD2の特異性において改変を行った。[2H7-sss-IgG-Hx-G28-1]多特異性融合タンパク質とCD20およびCD37標的を発現するRamosまたはBJAB細胞との結合を遮断する、CD20および/またはCD37抗体の相対能力を例示する2つのグラフを示す。それぞれの細胞種は、多特異性融合タンパク質とインキュベーションする前に、CD20特異的抗体(25μg/ml)もしくはCD37特異的抗体(10μg/ml)のどちらかまたは両方の試薬(これらはマウス抗ヒト試薬である)とプレインキュベーションした。その後、多特異性融合タンパク質の結合を、1:100のFITCヤギ抗ヒトIgG試薬を用いて検出した(交差反応性を排除するためにマウスに事前吸着させた)。
BJAB標的細胞、PBMCエフェクター細胞、およびCD20-hIgG-CD37特異的融合タンパク質試験試薬として用いて行ったADCCアッセイの結果を示す図である。手順の完全な説明には、適切な実施例を参照されたい。グラフは、単一特異性SMIP試薬、ならびに[2H7-sss-hIgG-STD1-G28-1]LHおよびHL変異体の試験したそれぞれの用量における、融合タンパク質の濃度に対する%比死滅をプロットしている。それぞれの一連のデータは、これらの単一特異性または多特異性単鎖融合タンパク質の1つの用量応答効果をプロットしている。
PBMCを、TRU015、G28-1 SMIP、両方の分子を一緒に、または[2H7-sss-IgG-H7-G28-1HL]変異体の存在下で培養した、共培養実験の結果を示す表である。融合タンパク質は20μg/mlで使用し、24時間または72時間インキュベーションした。その後、試料を、FITCとコンジュゲートしたCD3抗体、およびPEとコンジュゲートしたCD19またはCD40特異的抗体のどちらかを用いて染色し、その後、フローサイトメトリーに供した。その後、それぞれのゲート中の細胞の割合を表にした。
[2H7-sss-hIgG-H7-G28-1 HL]分子または単独でもしくは組み合わせた対照の単一CD20および/もしくはCD37特異性SMIPと共に24時間インキュベーションした後の、B細胞株アポトーシスに対する効果を示す2つの柱状グラフである。アネキシンV-ヨウ化プロピジウム陽性細胞の割合を、同時インキュベーション実験で用いた試験試薬の種類の関数としてプロットした。パネルAはRamos細胞を用いて得られた結果を示し、パネルBはDaudi細胞の結果を示す。それぞれの単一CD20またはCD37指向性SMIPを、指定した濃度で示す。さらに、2つの試薬の組合せを使用した場合は、それぞれの試薬の相対量を括弧内で示す。多特異性CD20-CD37融合タンパク質では、5、10、および20μg/mlの濃度を試験した。
[2H7-hIgG-G19-4]分子変異体とCD3を発現する細胞(Jurkat)またはCD20を発現する細胞(WIL-2S)のどちらかとの結合を示す2つのグラフである。分子には、[2H7-sss-hIgG-STD1-G19-4 HL]、LH、および[2H7-csc-hIgG-STD1-G19-4 HL]が含まれる。プロテインAで精製した融合タンパク質を20μg/mlから0.05μg/mlまで力価設定し、結合は、1:100のFITCヤギ抗ヒトIgGを用いて検出した。MFI(平均蛍光強度)をタンパク質濃度の関数としてプロットした。
SSSヒンジまたはCSCヒンジのどちらかを有する[2H7-hIgG-STD1-G19-4 HL]分子変異体、BJAB標的細胞、およびエフェクター細胞としての全ヒトPBMCまたはエフェクター細胞としてのNK細胞枯渇PBMCのどちらかを用いた、ADCCアッセイの結果を示す図である。死滅は、多特異性融合タンパク質の濃度の関数としてスコア付けした。これらの分子で観察された死滅を、G19-4、TRU015、またはこれら2つの試薬の組合せを用いてみられたものと比較した。それぞれの一連のデータは異なる試験試薬をプロットしており、%比死滅はタンパク質濃度の関数としてプロットした。
抗CD20抗体(加えた場合は2μg/mlで存在)の存在下または不在下で、B細胞抗体のマトリックスパネルのそれぞれのメンバー(2μg/ml)と共に終夜インキュベーションした後の、アネキシンV(Ann)および/またはヨウ化プロピジウム(PI)で陽性に染色されたRamos B細胞の割合を示す図である。ヤギ抗マウス二次抗体は、常に他の抗体(マトリックス抗体単独、またはマトリックス抗体と抗CD20抗体のどちらか)と比較して2倍の濃度比で存在させた。縦縞のバー:X軸に示されたマトリックス抗体(2μg/ml)、ヤギ抗マウス抗体(4μg/ml)である。横縞のバー:X軸に示されたマトリックス抗体(2μg/ml)、抗CD20抗体(2μg/ml)およびヤギ抗マウス抗体(4μg/ml)である。「第2ステップ」条件は対照として役割を果たし、マトリックス抗体または抗CD20抗体なしの、4μg/ml(縦縞のバー)または8μg/ml(横縞のバー)のヤギ抗マウス抗体の添加を含む。図中の「CL II」(MHCクラスII)は、HLADR、DQおよびDP、すなわちMHCクラスII抗原に対するモノクローナル抗体交差反応性をいう。
抗CD79b抗体(加えた場合は0.5または1.0μg/mlのどちらかで存在)の存在下または不在下で、B細胞抗体のマトリックスパネルのそれぞれのメンバー(2μg/ml)と共に終夜インキュベーションした後の、アネキシンV(Ann)および/またはヨウ化プロピジウム(PI)で陽性に染色されたRamos B細胞の割合を示す図である。「CL II」および「第2ステップ」の試料の特定には、図20を参照されたい。縦縞のバー:マトリックス抗体(2μg/ml)およびヤギ抗マウス抗体(4μg/ml);横縞のバー:マトリックス抗体(2μg/ml)、抗CD79b抗体(1.0μg/ml)およびヤギ抗マウス抗体(6μg/ml);点描したバー:マトリックス抗体(2μg/ml)、抗CD79b抗体(0.5μg/ml)およびヤギ抗マウス抗体(5μg/ml)。
抗CL II抗体(加えた場合は0.25または0.5μg/mlのどちらかで存在)の存在下または不在下で、B細胞抗体のマトリックスパネルのそれぞれのメンバー(2μg/ml)と共に終夜インキュベーションした後の、アネキシンV(Ann)および/またはヨウ化プロピジウム(PI)で陽性に染色されたRamos B細胞の割合を示す図である。「CL II」および「第2ステップ」の試料の特定には、図20を参照されたい。縦縞のバー:マトリックス抗体(2μg/ml)およびヤギ抗マウス抗体(4μg/ml);横縞のバー:マトリックス抗体(2μg/ml)、抗CL II抗体(0.5μg/ml)およびヤギ抗マウス抗体(5μg/ml);点描したバー:マトリックス抗体(2μg/ml)、抗CL II抗体(0.25μg/ml)およびヤギ抗マウス抗体(4.5μg/ml)。
抗CD22抗体(加えた場合は2μg/mlで存在)の存在下または不在下で、B細胞抗体のマトリックスパネルのそれぞれのメンバー(2μg/ml)と共に終夜インキュベーションした後の、アネキシンV(Ann)および/またはヨウ化プロピジウム(PI)で陽性に染色されたDHL-4 B細胞の割合を示す図である。「CL II」および「第2ステップ」の試料の特定には、図20を参照されたい。中実のバー:マトリックス抗体(2μg/ml)およびヤギ抗マウス抗体(4μg/ml);斜のバー:マトリックス抗体(2μg/ml)、抗CD22抗体(2μg/ml)およびヤギ抗マウス抗体(8μg/ml)。
遊離CD20 SMIP(黒(closed)記号)または単一特異性CD20×CD20スコーピオン(白(open)記号)による、リンパ腫細胞株Su-DHL6(三角形)およびDoHH2(四角形)の直接増殖阻害を実証するグラフである。
遊離抗CD37 SMIP(黒記号)または単一特異性抗CD37スコーピオン(白記号)による、リンパ腫細胞株Su-DHL-6(三角形)およびDoHH2(四角形)の直接増殖阻害を示すグラフである。
2つの異なる単一特異性SMIPの組合せ(黒記号)または二重特異性CD20-CD37スコーピオン(白記号)による、リンパ腫細胞株Su-DHL-6(三角形)およびDoHH2(四角形)の直接増殖阻害を示すグラフである。
遊離CD20 SMIPおよびCD37 SMIPの組合せ(黒記号)または二重特異性CD20×CD37スコーピオン(白記号)による、リンパ腫細胞株Su-DHL-6(三角形)およびWSU-NHL(四角形)の直接増殖阻害を表すグラフである。
スコーピオンの細胞周期効果を示すヒストグラムである。DoHH2リンパ腫細胞の試料を、個別に、未処理のまま、SMIP016で処理または単一特異性CD37×CD37スコーピオンで処理した。白いバー:細胞周期のサブG1期;黒いバー:G0/G1期;斜線:S期;および縞:G2/M期
カルシウムイオン流によって測定して、スコーピオンを用いたリンパ腫細胞の処理により、遊離SMIPと比較してシグナル伝達能力の増加がもたらされたことを確立するデータを示すグラフである。
スコーピオン依存性細胞性細胞傷害を実証するグラフである。
スコーピオンが補体依存性細胞傷害を媒介することを示すデータのグラフである。
SMIPおよびスコーピオンとFcγRIII(CD16)の低親和性(B)および高親和性(A)アイソフォームとの比較ELISA結合を示すデータのグラフである。
SMIPおよびスコーピオンとFcγRIII(CD16)の低親和性(B)および高親和性(A)アイソフォームとの比較ELISA結合を示すデータのグラフである。
標的細胞の存在下における、SMIPおよびスコーピオンとFcγRIII(CD16)の低親和性(A)および高親和性(B)対立形質との結合を確立するグラフである。
6つの異なる培養条件下の2つの実験(フラスコ1およびフラスコ2)における、CD20×CD20スコーピオンの発現レベルを示すヒストグラムである。中実の黒いバー:フラスコ1;縞のバー:フラスコ2。
CD20×CD37スコーピオンの産生収率を示すヒストグラムである。
SMIPおよびスコーピオンのSDS-PAGEゲル(還元および非還元的条件下)を示す図である。
スコーピオンが標的細胞と結合する能力を保持することを示すグラフである。中実四角形:CD20 SMIP;中実三角形:CD37 SMIP;中実丸:ヒト化CD20(2Lm20-4)SMIP;白菱形:CD37×CD37単一特異性スコーピオン;白四角形:CD20×CD37二重特異性スコーピオン;および白三角形:ヒト化CD20(2Lm20-4)×ヒト化CD20(2Lm20-4)スコーピオン。
N末端およびC末端スコーピオン結合ドメインがどちらも標的細胞の結合に関与していることを確立する、競合的結合アッセイの結果を示すグラフである。
スコーピオンがSMIPよりも低い解離速度を有することを示すデータのグラフである。
スコーピオンの再現可能な持続的な循環半減期によって特徴づけられた、スコーピオンが血清中in vivoで安定であることを確立するグラフである。
スコーピオンの投与のin vivoの有効性を実証する、CD20×CD37二重特異性スコーピオンの用量応答グラフである。
単一特異性CD20×CD20スコーピオン(S0129)および糖変異体による標的B細胞の結合を示す図である。
BJAB B細胞のADCC媒介性の死滅を誘発するCD20×CD20スコーピオン(親および糖変異体)を例示するグラフである。
スコーピオンリンカーの変化から生じるスコーピオンの安定性に対する効果を表すゲルであり、これには、そのリンカーの配列を変化させることおよびゲルの下のH7の線に「+」によって示したH7配列をリンカーに付加することによってリンカーを伸長することが含まれる。
CD20×CD20スコーピオン(S0129)およびそのスコーピオンリンカー変異体のWIL2S細胞との結合を示す図である。
CD20×CD20スコーピオンおよびCD20 SMIPによる、様々なB細胞の直接細胞死滅を示す図である。
単一特異性CD20×CD20スコーピオンによる、さらなるB細胞株の直接細胞死滅を示す図である。
2つ単一特異性スコーピオン、すなわち、CD20×CD20およびCD37×CD37のそれぞれ、ならびに二重特異性CD20×CD37スコーピオンの直接細胞死滅能力を示す図であり、後者は異なる形の死滅曲線を示している。
CD20×CD20(S0129)、CD37×CD37、およびCD20×CD37スコーピオンのそれぞれに対するSu-DHL-6 B細胞の応答を示すグラフである。
二重特異性CD19×CD37スコーピオンおよびリツキサン(Rituxan)(登録商標)の、Su-DHL-6 B細胞を直接死滅させる能力を示す図である。
図に示す様々なCD20結合スコーピオンおよびSMIP、ならびにリツキサン(Rituxan)(登録商標)による、DHL-4 B細胞の直接死滅を示すヒストグラムである。青色バー:生細胞;それぞれのペアの右側の海老茶色バー:アネキシン+/PI+。
図に示す様々なCD20結合スコーピオンおよびSMIP、ならびにリツキサン(Rituxan)(登録商標)による直接細胞死滅を示すグラフである。
図に示す様々なCD20結合スコーピオンおよびSMIP、ならびにリツキサン(Rituxan)(登録商標)によって誘発されたADCC活性を示すグラフである。
図に示す様々なCD20結合スコーピオンおよびSMIP、ならびにリツキサン(Rituxan)(登録商標)によって誘発されたCDC活性を示すグラフである。
Ramos B細胞と結合したCD20結合スコーピオンに対するC1q結合のレベルを示すヒストグラムである。
対照(上パネル)と比較した、CD20結合スコーピオン(2Lm20-4×2Lm20-4および011×2Lm20-4)ならびにリツキサン(Rituxan)(登録商標)に起因するミトコンドリア膜電位損失を示す、FACS分析の散布図である。ミトコンドリア膜電位が攪乱した細胞の割合のヒストグラム(攪乱したMMP:黒いバー)を下パネルに示す。
CD20結合スコーピオン(2Lm20-4×2Lm20-4および011×2Lm20-4)、リツキシマブ、CD95、および対照によるカスパーゼ3の活性化の相対的な欠失を示すヒストグラムである。
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼならびにB細胞からのカスパーゼ3、7、および9の4つのウェスタンブロット分析の合成を示す図であり、これらのタンパク質はどれもCD20結合スコーピオンの細胞との結合に起因する分解がわずかしか示されていない。
CD20結合スコーピオンの細胞との結合に起因する断片化の度合を示す、B細胞染色体DNAのゲル電気泳動像である。
ホスホチロシン抗体および抗SYK抗体のそれぞれを用いて得られた免疫沈降物のゲル電気泳動像である。免疫沈降物は、図に示すように、CD20結合スコーピオンと接触させたB細胞の溶解物から得た。
ドキソルビシンビンクリスチンおよびラパマイシンのそれぞれとの組合せ療法における、CD20結合スコーピオンの組合せ指標プロットを示す図である。

0107

本発明は、エフェクタードメインに対して末端に配置された、抗体などの免疫グロブリンの可変結合ドメインに由来する1つまたは複数の結合特異性をもたらし得る、少なくとも2つの結合領域またはドメインを有し、免疫グロブリン定常領域(すなわち、本明細書中に定義した定常部分領域が由来し得る供給源)の少なくとも一部を含む、比較的小さなペプチドの組成物を提供し、また、そのようなペプチドの組換え産生に関与する核酸、ベクターおよび宿主細胞、ならびに障害の治療やそのような障害の少なくとも1つの症状の寛解を含めた、様々な診断的および治療的応用においてペプチド組成物を使用する方法を提供する。ペプチド組成物では、第2の結合ドメインがエフェクタードメインのC末端側に有利に配置され、この配置は、予想外に、中心に配置されたエフェクタードメインのエフェクター機能または複数の機能を保持する一方で、ペプチドの少なくとも2つの結合ドメインによる立体的に妨害されないまたは妨害がより少ない結合を提供する。

0108

本発明による多価ペプチドの第1および第2の結合ドメインは、同じであるか(すなわち、同一または実質的に同一のアミノ酸配列を有し単一特異性である)、または異なる(多特異性である)ものであってよい。一次構造に関しては異なるが、第1および第2の結合ドメインは、同じ標的分子のエピトープを認識および結合し、したがって、単一特異性となり得る。しかし、多くの事例では、結合ドメインは構造的に異なり、異なる結合部位と結合し、多価の多特異的タンパク質がもたらされる。これらの異なる結合部位は、単一の標的分子上または異なる標的分子上に存在し得る。異なる標的分子を認識する2つの結合分子の場合、これらの標的分子は、例えば、同じ構造(例えば同じ細胞の表面)上もしくはその中に存在し得るか、またはこれらの標的分子は別々の構造もしくは場所上もしくはその中に存在し得る。例えば、本発明による多特異的結合タンパク質は、明確に異なる細胞種の表面上の標的分子と特異的に結合する結合ドメインを有し得る。あるいは、一方の結合ドメインが、細胞表面上の標的と特異的に結合してよく、他方の結合ドメインが、細胞外構造(マトリックス)タンパク質または遊離(例えば、可溶性もしくは間質)タンパク質などの、細胞と会合することが見出されていない標的と特異的に結合してよい。

0109

第1および第2の結合ドメインは、抗体分子などの同じまたは異なる免疫グロブリンタンパク質構造の1つまたは複数の領域に由来する。第1および/または第2の結合ドメインは、免疫グロブリンの領域の配列と同一の配列を示し得るか、または、例えば変更された結合特性もしくは変更された安定性をもたらす、そのような配列の改変であり得る。そのような改変は当該技術分野で知られており、変更された結合などの変更された特性に直接寄与する、例えばペプチドの変更された二次または高次構造をもたらす、アミノ酸配列の変更が含まれる。また、非天然従来型アミノ酸、非従来型アミノ酸およびイミノ酸などの非天然アミノ酸の取り込みから生じる改変アミノ酸配列も企図される。一部の実施形態では、変更された配列は、変更された翻訳後プロセシングをもたらす、例えば変更されたグリコシル化パターンをもたらす。

0110

免疫グロブリンまたは免疫グロブリン様ポリペプチド(例えば受容体)に由来する様々な結合ドメインのうちの任意のものが、スコーピオンでの使用に企図される。抗体に由来する結合ドメインは、VLおよびVHドメインのCDR領域を含み、これは、例えば、ヒト化抗体からの結合ドメインを使用する状況で見られる。抗体に由来する完全VLおよびVHドメインを含む結合ドメインは、どちらの方向にも構成し得る。本発明によるスコーピオンは、本明細書中に記載した結合ドメインのうちの任意のものを有し得る。B細胞を認識する少なくとも1つの結合ドメインを有するスコーピオンでは、例示的なスコーピオンは、CD3、CD10、CD19、CD20、CD21、CD22、CD23、CD24、CD37、CD38、CD39、CD40、CD72、CD73、CD74、CDw75、CDw76、CD77、CD78、CD79a/b、CD80、CD81、CD82、CD83、CD84、CD85、CD86、CD89、CD98、CD126、CD127、CDw130、CD138またはCDw150に由来する少なくとも1つの結合ドメインを有する。一部の実施形態では、スコーピオンは、配列番号2、4、6、103、105、107および109からなる群より選択される配列を有する少なくとも1つの結合ドメインを含む多価結合タンパク質である。一部の実施形態では、スコーピオンは、配列番号332〜345のうちの任意のものからなる群より選択される配列を含む結合ドメインを含む。一部の実施形態では、スコーピオンは、免疫グロブリンVLおよびVHドメインに由来する配列を含む結合ドメインを含み、配列は、配列番号355〜365のうちの任意のものからなる群より選択される。本発明は、配列番号355〜365のうちの任意のものから推定可能な配列を有する、逆方向のVLおよびVHを有する結合で尾メインを含むスコーピオンも、さらに企図する。

0111

結合ドメインのどちらかまたは両方が免疫グロブリンの複数の領域(例えば、IgのVL領域およびIgのVH領域)に由来する実施形態では、複数の領域はリンカーペプチドによって結合されていてもよい。さらに、リンカーを用いて第1の結合ドメインを定常部分領域と結合させてもよい。定常部分領域と第2の結合ドメインとの結合(すなわち、結合ドメイン2をスコーピオンのC末端側に向かって配置する)は、スコーピオンリンカーによって達成する。これらのスコーピオンリンカーは、好ましくは約2〜45個のアミノ酸、または2〜38個のアミノ酸、または5〜45個のアミノ酸である。例えば、H1リンカーの長さは2個のアミノ酸であり、STD2リンカーの長さは38個のアミノ酸である。全般的な長さの考慮以外では、本発明によるスコーピオンでの使用に適したスコーピオンリンカー領域には、IgG、IgA、IgDおよびIgEのヒンジならびにその変異体からなる群より選択される抗体ヒンジ領域が含まれる。例えば、スコーピオンリンカーは、ヒトIgG1、ヒトIgG2、ヒトIgG3、およびヒトIgG4、ならびにその変異体からなる群より選択される抗体ヒンジ領域であり得る。一部の実施形態では、スコーピオンリンカー領域は、1つの鎖間ジスルフィド結合を形成するための1つのシステイン残基を有する。他の実施形態では、スコーピオンリンカーは、複数の鎖間ジスルフィド結合を形成するための2つのシステイン残基を有する。一部の実施形態では、スコーピオンリンカー領域は、免疫グロブリンヒンジ領域またはC-レクチンストーク領域に由来し、配列番号111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、149、151、153、155、157、159、161、163、165、167、169、231、233、235、237、239、241、243、245、247、249、251、253、255、257、259、261、263、265、267、269、271、273、275、277、279、281、287、289、297、305、307、309、310、311、313、314、315、316,317、318、319、320、321、322、323、324、325、326、327、328、329、330、331、346、351、352、353、354、373、374、375、376および377からなる群より選択される配列を含む。より一般的には、ヒンジ領域に由来する配列を提供すると配列表中で同定したアミノ酸の任意の配列が、本発明によるスコーピオン分子中のスコーピオンリンカーとしての使用に企図される。さらに、Igヒンジに由来するスコーピオンリンカーは、鎖間ジスルフィド結合に参加することができる少なくとも1つの遊離システインを有するヒンジ様ペプチドドメインである。好ましくは、Igヒンジペプチドに由来するスコーピオンリンカーは、そのヒンジのN末端側に向かって配置されたヒンジシステインに対応するシステインを保持している。好ましくは、IgG1ヒンジに由来するスコーピオンリンカーは、1個のシステインまたはヒンジシステインに対応する2個のシステインを有する。さらに、スコーピオンリンカーは、II型C-レクチン分子のストーク領域である。一部の実施形態では、スコーピオンは、配列番号373〜377からなる群より選択される配列を有するスコーピオンリンカーを含む。

0112

中心に配置された定常部分領域は、免疫グロブリンタンパク質の定常領域に由来する。定常部分領域は、一般に、理論上は免疫グロブリンのCH領域のCH2部分に由来するが、CH2〜CH3部分に由来してもよい。任意選択で、定常部分領域は、免疫グロブリンのヒンジ-CH2またはヒンジ-CH2-CH3部分に由来してもよく、Igヒンジ領域に対応するペプチドは定常部分領域に対してN末端側に位置し、定常部分領域と結合ドメイン1との間に配置する。また、定常部分領域の部分は異なる免疫グロブリンのCH領域に由来してもよい。さらに、IgのCH3に対応するペプチドを切断してもよく、これにより、配列番号366〜371からなる群より選択されるC末端アミノ酸配列が残る。しかし、好ましい、スコーピオンヒンジが免疫グロブリンヒンジに由来するヒンジ様ペプチドである実施形態では、スコーピオンリンカーおよび定常部分領域が同じ種類の免疫グロブリンに由来することが好ましい。定常部分領域は、当業者に知られているように、抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC)、補体依存性細胞傷害(CDC)、プロテインA結合、少なくとも1つのFC受容体との結合、定常部分領域が存在しない場合を除いて本発明によるタンパク質と比較して再現可能に検出可能な安定性、および場合によっては本発明による分子の世代間移行が有利な場合は胎盤通過などの、免疫グロブリンのCH領域に関連する少なくとも1つの活性を提供する。上述の結合ドメインと同様に、定常部分領域は少なくとも1つの免疫グロブリン分子に由来し、少なくとも1つの免疫グロブリンの領域または複数の領域に対して同一または実質的に同一のアミノ酸配列を示す。一部の実施形態では、定常部分領域は少なくとも1つの免疫グロブリンの配列または複数の配列から改変されており(1つまたは複数の非天然従来または非従来型、例えば合成のアミノ酸またはイミノ酸の置換による)、それに関連する特性が変更された、変更された二次もしくは高次構造をもたらし得る、またはグリコシル化などの翻訳後プロセシングの変更をもたらし得る一次構造が得られる。

0113

1つまたは複数の免疫グロブリンポリペプチドに対して同一または実質的に同一のアミノ酸配列を示す結合ドメインおよび定常部分領域では、本発明による分子の翻訳後修飾により、改変の基本として役割を果たす免疫グロブリン(または複数の免疫グロブリン)と比較して改変された分子がもたらされ得る。例えば、当該技術分野で知られている技術を用いて、宿主細胞、例えばCHO細胞を、未改変の(例えばCHO)宿主細胞中のそのポリペプチドと比較して変更されたポリペプチドグリコシル化パターンをもたらす様式で、改変し得る。

0114

そのような分子、およびそれらをin vivoで組換えによって産生させる方法を提供すると共に、標的化の診断学および治療学の新しい手段が開かれ、例えば、免疫系のエフェクター細胞(例えば、細胞傷害性Tリンパ球、ナチュラルキラー細胞など)を、癌細胞および感染性因子などの破壊または隔離する細胞、組織、薬剤および外来物体へと標的化収集することが可能となる。治療細胞治療部位に局在化させることに加えて、ペプチドは、放射標識したタンパク質などの治療化合物の局在化に有用である。さらに、ペプチドは、例えば毒素などの有害組成物を、その毒素を破壊または排除することができる細胞(例えばマクロファージ)と会合させることによる、有害組成物の捕捉にも有用である。本発明の分子は、細胞表面受容体などの結合パートナー分子の活性の調節に有用である。これは、CD20および/またはCD37を介したアポトーシスシグナル伝達が本発明の分子によって顕著に増強している図17によって示される。このシグナル伝達の効果は標的細胞の死である。定義した細胞集団の排除が有益である疾患および状態には、感染性および寄生性の疾患、炎症性および自己免疫の状態、悪性疾患、などが含まれるであろう。当業者は、アポトーシスシグナル伝達を増強させる手法には制限がないことを理解されよう。有糸分裂性のシグナル伝達および定義した細胞集団の分化、活性化、または失活をもたらすシグナル伝達を、結合パートナー分子の適切な選択により、本発明の分子によって誘発することができる。本発明の開示さらなる検討は、本明細書中で使用する以下の明確な定義を検討することによって容易となるであろう。

0115

「単鎖結合タンパク質」とは、共有結合したアミノ酸の単一の連続的な配置であり、鎖は、単鎖結合タンパク質によって検出可能に結合されるために十分な結合部位の決定要因を共有する1つまたは複数の結合パートナーと、特異的に結合することができる。例示的な結合パートナーには、タンパク質、炭水化物、脂質および小分子が含まれる。

0116

解説を容易にするために、本発明によるタンパク質、ポリペプチド、およびペプチドの「誘導体」および「変異体」は、本発明によるタンパク質および/またはポリペプチドおよび/またはペプチドからの差異に関して記載し、これは、本発明によるタンパク質/ポリペプチド/ペプチドである誘導体および変異体が、本発明の誘導体化していないまたは変異していないタンパク質、ポリペプチドまたはペプチドと、定義した様式で異なることを意味する。当業者は、誘導体および変異体自体が本発明によるタンパク質、ポリペプチドおよびペプチドであることを理解されよう。

0117

「抗体」には、当該技術分野におけるその意味と矛盾しない最も幅広い定義を与え、タンパク質または非タンパク質抗原などの少なくとも1つの結合パートナーと結合することができるタンパク質、ポリペプチドおよびペプチドが含まれる。本明細書中で使用する「抗体」には、任意の種の、単鎖または多鎖組成物の、タンパク質の免疫グロブリンスーパーファミリーのメンバー、ならびにそのような分子の変異体、類似体、誘導体および断片が含まれる。具体的には、「抗体」には、それだけには限定されないが、モノクローナルおよびポリクローナル抗体、キメラ抗体、CDR移植抗体、ヒト化抗体、単鎖可変断片、二重特異性抗体ジアボディー、抗体融合体などを含めた、当該技術分野で知られている任意の形態の抗体が含まれる。

0118

「結合ドメイン」とは、1つまたは複数の特異的結合パートナーと特異的に結合する、免疫グロブリン(例えば抗体)に由来するポリペプチドの断片などのペプチド領域である。複数の結合パートナーが存在する場合は、これらのパートナーは、結合ドメインと検出可能に結合するために十分な結合決定基を共有する。好ましくは、結合ドメインは、連続的なアミノ酸の配列である。

0119

「エピトープ」には、抗体が、例えば結合によって特異的に相互作用する物質(例えばタンパク質)上の、単一の抗原部位、すなわち抗原決定基の、その通常の意味を本明細書において与える。「可変軽鎖領域」、可変重鎖領域」、「定常軽鎖領域」、定常重鎖領域」、「抗体ヒンジ領域」、「相補性決定領域」、「フレームワーク領域」、「抗体アイソタイプ」、「FC領域」、「単鎖可変断片」または「scFv」、「ダイアボディー」、「キメラ」、「CDR移植抗体」、「ヒト化抗体」、「成形抗体」、「抗体融合体」などの、免疫グロブリン(例えば抗体)の分野においてよく確定した意味が与えられている他の用語には、本明細書中で明確に異なると記載しない限りは、それぞれ当該技術分野で知られているよく確定した意味が与えられている。

0120

抗体技術に関して当業者に理解されている用語には、それぞれ、本明細書中で明確に定義しない限りは、当該技術分野で与えられている意味を与える。そのような用語の例は、それぞれ抗体の軽鎖および重鎖に由来する可変結合領域をいう「VL」および「VH」;ならびに「免疫グロブリン定常領域」、すなわち、それぞれ抗体の軽鎖または重鎖に由来する定常領域をいうCLおよびCHであり、後者の領域は、その領域が由来する抗体アイソタイプ(IgA、IgD、IgE、IgG、IgM)に応じて、CH1、CH2、CH3およびCH4定常領域ドメインへとさらに分類されると理解される。CDRとは「相補性決定領域」を意味する。「ヒンジ領域」とは、抗体の単鎖のCH1とCH2領域との間に介在してそれらを連結するアミノ酸配列に由来し、これは、全抗体に「ヒンジ」の形態で柔軟性を与えることが、当該技術分野で知られている。

0121

「定常部分領域」(constant sub-region)とは、抗体の1つまたは複数の定常領域ドメインに対応する、またはそれに由来する、ペプチド、ポリペプチド、またはタンパク質の配列をいう、本明細書中で定義する用語である。したがって、定常部分領域には、以下のドメイン、すなわち、CH1ドメイン、ヒンジ領域、CH2ドメイン、CH3ドメイン(IgA、IgD、IgG、IgE、およびIgM)、ならびにCH4ドメイン(IgE、IgM)のうちの任意のものまたはすべてが含まれ得る。したがって、本明細書中で定義する定常部分領域は、抗体の定常領域全体、またはその一部分に対応するポリペプチド領域をいうことができる。典型的には、本発明のポリペプチドの定常部分領域、またはコード核酸は、ヒンジ、CH2ドメイン、およびCH3ドメインを有する。

0122

「エフェクター機能」とは、抗体の定常領域に関連する、またはそれによってもたらされる機能である。例示的なエフェクター機能には、抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC)、補体活性化および補体依存性細胞傷害(CDC)、FC受容体結合、ならびに血漿半減期の増加、胎盤通過が含まれる。本発明による組成物のエフェクター機能は検出可能であり、好ましくは、その機能に関する本発明による組成物の特異的活性は、そのエフェクター機能に関する野生型抗体の特異的活性とほぼ同じである、すなわち、多価結合分子の定常部分領域が、野生型抗体と比較してどのエフェクター機能も失っていないことが好ましい。

0123

「リンカー」とは、他のペプチドまたはポリヌクレオチドを結合または連結させるペプチドまたはポリヌクレオチドである。典型的には、ペプチドリンカーは、約2〜50個のアミノ酸のオリゴペプチドであり、典型的なポリヌクレオチドリンカーはそのようなペプチドリンカーをコードしているので、長さは約6〜150個のヌクレオチドである。リンカーは、第1の結合ドメインと定常部分領域ドメインとを結合する。例示的なペプチドリンカーは(Gly4Ser)3である。スコーピオンリンカーを用いて定常部分領域のC末端と第2の結合ドメインとを結合させる。スコーピオンリンカーは、以下にさらに詳述するように、免疫グロブリンヒンジ領域またはII型C-レクチンのストーク領域に由来し得る。

0124

「標的」には複数の意味が与えられ、それぞれの場合において使用の状況によって明白な意味が定義される。その最も狭い意味では、「標的」とは、結合部位、すなわち、本発明によるペプチド組成物の結合パートナーの結合ドメインである。より幅広い意味では、「標的」または「分子標的」とは、必ず結合部位を提示している結合パートナー(例えばタンパク質)の全体をいう。「CD20」、「CD37」などの特異的標的には、それぞれこの用語が当該技術分野で与えられている通常の意味を与える。「標的細胞」とは、健康であろうと病的であろうと、本発明による標的分子と会合している任意の原核または真核細胞である。もちろん、任意の細胞と会合していない標的分子(すなわち細胞を含まない標的)またはウイルス(バクテリオファージを含む)、有機もしくは無機標的分子担体、および外来物体などの他の組成物と会合した標的分子も見つかる。

0125

標的分子が会合し得る物質の例には、自己細胞(例えば、癌細胞または他の患部細胞)、感染性因子(例えば、感染性細胞および感染性ウイルス)などが含まれる。標的分子は、意図する使用(例えば、医療用悪意のないもしくは意図的でない供給の結果として、または生物テロリスト脅威を進めるため)にかかわらず、標的分子を送達、輸送または局在化させるために使用し得る、除核細胞、細胞膜、リポソームスポンジ、ゲル、カプセル錠剤などと会合していてよい。「細胞を含まない」、「ウイルスを含まない」、「担体を含まない」、「物体を含まない」などとは、指定した組成物または物質を会合していない標的分子をいう。

0126

「結合親和性」とは、本発明のペプチド組成物とその結合パートナーとの非共有結合の強度をいう。好ましくは、結合親和性とは、結合ペアのメンバー間の誘引の定量的測度をいう。

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