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技術 ポリウレタン用アルデヒド捕捉剤、ポリウレタン、及びポリウレタンの製造方法

出願人 株式会社ブリヂストン
発明者 西北直子瀬口英青
出願日 2017年7月31日 (3年6ヶ月経過) 出願番号 2017-148395
公開日 2019年2月21日 (1年11ヶ月経過) 公開番号 2019-026753
状態 未査定
技術分野 高分子組成物 ポリウレタン,ポリ尿素
主要キーワード 輸送車輌 走行コンベア 禁水性物質 スラブ方式 アルデヒド低減効果 脚カバー ポリウレタン発泡成形体 圧縮残留歪み
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課題

貯蔵安定性に優れるのみならず、ポリウレタンの物性を劣化させずに、優れたアルデヒド低減効果を発揮することができるポリウレタン用アルデヒド捕捉剤を提供する。

解決手段

還元剤と、塩基性化合物と、繰り返し単位中にアミノ基を有するアミン系ポリマーと、水と、を含有してなるポリウレタン用アルデヒド捕捉剤。前記還元剤が、錯金属水素化物であることが好ましく、水素化ホウ素ナトリウムであることがより好ましく、前記繰り返し単位中にアミノ基を有するアミン系ポリマーが、ポリビニルアミンポリビニルアルキルアミンポリアルキレンイミンポリアニリン及びこれらの塩からなる群より選ばれる少なくとも一種のアミン系ポリマーであることが好ましい。

概要

背景

近年、揮発性有機化合物(VOC)の1種であるアルデヒド類ホルムアルデヒド等)は極力拡散しないように求められている。このような状況は自動車等の車両室内においても同様であり、VOC対策が必要になってきている。

例えば、車両座席シート用パッドにはクッション性の高い軟質ウレタンフォームが用いられている。これらのウレタンフォームに、ウレタンフォーム用原料に含まれるアルデヒド類や、ウレタン化反応時に発生するアルデヒド類が含まれていると、パッドから拡散してしまうため、これらアルデヒド類の発生を低減することが求められている。

アルデヒド類の発生低減のための技術としては、従来、触媒水溶液水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)を還元剤として添加することが知られている(特許文献1参照)。尚、固体の水素化ホウ素ナトリウムは、そのままではポリオールに溶解しないために、特許文献1等においては水溶液の状態で使用している。

概要

貯蔵安定性に優れるのみならず、ポリウレタンの物性を劣化させずに、優れたアルデヒド低減効果を発揮することができるポリウレタン用アルデヒド捕捉剤を提供する。還元剤と、塩基性化合物と、繰り返し単位中にアミノ基を有するアミン系ポリマーと、水と、を含有してなるポリウレタン用アルデヒド捕捉剤。前記還元剤が、錯金属水素化物であることが好ましく、水素化ホウ素ナトリウムであることがより好ましく、前記繰り返し単位中にアミノ基を有するアミン系ポリマーが、ポリビニルアミンポリビニルアルキルアミンポリアルキレンイミンポリアニリン及びこれらの塩からなる群より選ばれる少なくとも一種のアミン系ポリマーであることが好ましい。なし

目的

本発明は、貯蔵安定性に優れるのみならず、ポリウレタンの物性を劣化させず、優れたアルデヒド低減効果を発揮するポリウレタン用アルデヒド捕捉剤、及びこれを利用したポリウレタン並びにその製造方法の提供を課題とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

請求項2

前記還元剤が、錯金属水素化物である請求項1に記載のポリウレタン用アルデヒド捕捉剤。

請求項3

前記錯金属水素化物が、水素化ホウ素ナトリウムである請求項2に記載のポリウレタン用アルデヒド捕捉剤。

請求項4

前記アミン系ポリマーが、ポリビニルアミンポリビニルアルキルアミンポリアルキレンイミンポリアニリン及びこれらの塩からなる群より選ばれる少なくとも一種のアミン系ポリマーである請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリウレタン用アルデヒド捕捉剤。

請求項5

前記アミン系ポリマーが、ポリエチレンイミンである請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリウレタン用アルデヒド捕捉剤。

請求項6

2つ以上の活性水素基を有するアミン化合物をさらに含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリウレタン用アルデヒド捕捉剤。

請求項7

前記アミン化合物が、ジエタノールアミンである請求項6に記載のポリウレタン用アルデヒド捕捉剤。

請求項8

ポリオールと、触媒と、請求項1〜7いずれか1項に記載のポリウレタン用アルデヒド捕捉剤と、を含有するポリオール組成物を、ポリイソシアネートと反応して得られるポリウレタン。

請求項9

前記ポリオール組成物中の前記ポリオール組成物の総質量に対する前記アミン系ポリマーの含有量が0.01〜0.11質量%である請求項8に記載のポリウレタン。

請求項10

車両用シートパッドである請求項8又は9に記載のポリウレタン。

請求項11

ポリオールと、触媒と、請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリウレタン用アルデヒド捕捉剤と、を含有するポリオール組成物を、ポリイソシアネートと反応させることを特徴とするポリウレタンの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、ポリウレタンアルデヒド捕捉剤、ポリウレタン、及びポリウレタンの製造方法に関する。

背景技術

0002

近年、揮発性有機化合物(VOC)の1種であるアルデヒド類ホルムアルデヒド等)は極力拡散しないように求められている。このような状況は自動車等の車両室内においても同様であり、VOC対策が必要になってきている。

0003

例えば、車両座席シート用パッドにはクッション性の高い軟質ウレタンフォームが用いられている。これらのウレタンフォームに、ウレタンフォーム用原料に含まれるアルデヒド類や、ウレタン化反応時に発生するアルデヒド類が含まれていると、パッドから拡散してしまうため、これらアルデヒド類の発生を低減することが求められている。

0004

アルデヒド類の発生低減のための技術としては、従来、触媒水溶液水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)を還元剤として添加することが知られている(特許文献1参照)。尚、固体の水素化ホウ素ナトリウムは、そのままではポリオールに溶解しないために、特許文献1等においては水溶液の状態で使用している。

先行技術

0005

特開2005−154599号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかし、水素化ホウ素ナトリウムは、本来、消防法危険物第3類の禁水性物質に該当し、水溶液の状態では安定しない。特許文献1のように水素化ホウ素ナトリウムを水に溶解すると速やかにアルデヒド還元活性が失われてしまうために、貯蔵安定性が極めて悪い。また、水酸化ナトリウム等を溶解させ塩基性下で安定化させた還元剤水溶液では得られるウレタンの物性低下を招くという問題がある。よって、水素化ホウ素ナトリウムを還元剤として工業規模でのポリウレタン製造に適用するのは困難である。
そこで、本発明は、貯蔵安定性に優れるのみならず、ポリウレタンの物性を劣化させず、優れたアルデヒド低減効果を発揮するポリウレタン用アルデヒド捕捉剤、及びこれを利用したポリウレタン並びにその製造方法の提供を課題とする。

課題を解決するための手段

0007

[1]還元剤と、塩基性化合物と、繰り返し単位中にアミノ基を有するアミン系ポリマーと、水と、を含有するポリウレタン用アルデヒド捕捉剤。
[2] 前記還元剤が、錯金属水素化物である[1]に記載のポリウレタン用アルデヒド捕捉剤。
[3] 前記錯金属水素化物が、水素化ホウ素ナトリウムである[2]に記載のポリウレタン用アルデヒド捕捉剤。
[4] 前記アミン系ポリマーが、ポリビニルアミンポリビニルアルキルアミンポリアルキレンイミンポリアニリン及びこれらの塩からなる群より選ばれる少なくとも一種のアミン系ポリマーである[1]〜[3]のいずれか1項に記載のポリウレタン用アルデヒド捕捉剤。
[5] 前記アミン系ポリマーが、ポリエチレンイミンである[1]〜[4]のいずれか1項に記載のポリウレタン用アルデヒド捕捉剤。
[6] 2つ以上の活性水素基を有するアミン化合物をさらに含有する[1]〜[5]のいずれか1項に記載のポリウレタン用アルデヒド捕捉剤。
[7] 前記アミン化合物が、ジエタノールアミンである[6]に記載のポリウレタン用アルデヒド捕捉剤。
[8]ポリオールと、触媒と、[1]〜[7]のいずれか1項に記載のポリウレタン用アルデヒド捕捉剤と、を含有するポリオール組成物を、ポリイソシアネートと反応して得られるポリウレタン。
[9] 前記ポリオール組成物の総質量に対する前記アミン系ポリマーの含有量が0.01〜0.11質量%である[8]に記載のポリウレタン。
[10]車両用シートパッドである[8]又は[9]に記載のポリウレタン。
[11] 繰り返し単位中にアミノ基を有するアミン系ポリマーを含有し、
水素化ホウ素化合物を5〜100ppm含み、
ASOM902:2007に準拠した方法で測定されるホルムアルデヒド及びアセトアルデヒド発生量が0.4μg/個以下である、ことを特徴とするポリウレタン。
[12] JIS K 6400に準じて測定される湿熱圧縮永久歪みが30%以下である[11]に記載のポリウレタン。
[13] ポリオールと、触媒と、[1]〜[7]のいずれか1項に記載のポリウレタン用アルデヒド捕捉剤と、を含有するポリオール組成物を、ポリイソシアネートと反応させることを特徴とするポリウレタンの製造方法。
[14] [1]〜[7]いずれか1項に記載のポリウレタン用アルデヒド捕捉剤を含有するポリオール組成物。

発明の効果

0008

本発明のポリウレタン用アルデヒド捕捉剤は、貯蔵安定性に優れるのみならず、ポリウレタンの物性を劣化させずに、優れたアルデヒド低減効果を発揮することができる。

0009

以下、本発明の好適な実施の形態を説明するが、本発明はかかる実施形態に限定されない。
≪ポリウレタン用アルデヒド捕捉剤≫
本発明のポリウレタン用アルデヒド捕捉剤は、還元剤と、塩基性化合物と、繰り返し単位中にアミノ基を有するアミン系ポリマーと、水と、を含有している。より詳細には、本発明のポリウレタン用アルデヒド捕捉剤は、還元剤を溶解した塩基性水溶液と、繰り返し単位中にアミノ基を有するアミン系ポリマーを含有している。尚、ここで還元剤は、塩基性水溶液中に実質的に完全に溶解していること、つまり目視において未溶解の固形物が無い状態であることが好ましい。

0010

<還元剤>
還元剤としては、ホルムアルデヒドやアセトアルデヒド等のアルデヒド類を還元することができるものであれば、特に制限はない。還元剤としては、錯金属水素化物(Complex Metal Hydride)を用いることが好ましい。錯金属水素化物の具体例としては水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)、水素化アルミニウムリチウム(LiAlH4)、水素化ホウ素リチウム(LiBH4)、及びシアトリヒドロホウ酸ナトリウム(NaBH3CN)等が挙げられる。また、錯金属水素化物以外の還元剤の例として、チオ硫酸ナトリウム(Na2S2O3)、亜硫酸ナトリウム(Na2SO3)及びボラン(BH3, B2H6)等が挙げられる。これらの内、入手性、アルデヒド還元活性、取り扱いの利便性バランスの観点から、水素化ホウ素ナトリウムが好ましい。
尚、上記した還元剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いても良い。

0011

アルデヒド捕捉剤の総質量に対する前記還元剤の含有量は、1.0〜15.0質量%であることが好ましく、1.0〜10.0質量%であることがより好ましく、1.0〜5.0質量%であることがさらに好ましい。アルデヒド捕捉剤の総質量に対する前記還元剤の含有量が上記下限値以上であると、前記アルデヒド捕捉剤をポリウレタンの製造に用いた際、十分なアルデヒド低減効果が得られ易い。アルデヒド捕捉剤の総質量に対する前記還元剤の含有量が上記上限値以下であると、前記還元剤を安定的に貯蔵することができる。

0012

<塩基性化合物>
本発明において塩基性化合物は水に溶解しており、前記還元剤の分解を抑制し、貯蔵安定性を高める。

0013

前記塩基性化合物としては、アルカリ金属水酸化物等が例として挙げられ、具体的には、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を使用することができる。入手の容易さの観点から、水酸化ナトリウムを使用することが好ましい。
尚、上記した塩基性化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いても良い。

0014

アルデヒド捕捉剤の総質量に対する前記塩基性化合物の含有量は、0.1〜10質量%であることが好ましく、0.1〜3質量%であることがより好ましく、0.2〜2質量%であることがさらに好ましく、0.3〜1質量%であることが特に好ましい。アルデヒド捕捉剤の総質量に対する前記塩基性化合物の含有量が上記範囲内であると、還元剤を安定的に貯蔵することができる。

0015

<繰り返し単位中にアミノ基を有するアミン系ポリマー>
本発明のアルデヒド捕捉剤は、繰り返し単位中にアミノ基を有するアミン系ポリマーを含有する。
前記アミン系ポリマーは、ポリビニルアミン、ポリビニルアルキルアミン(ポリアリルアミン等)、ポリアルキレンイミン、ポリアニリン及びこれらの塩からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、アルデヒド類発生低減効果の観点からポリアルキレンイミンが好ましい。ポリアルキレンイミンの中でも、ポリエチレンイミンであることがより好ましい。
尚、上記したアミン系ポリマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いても良い。

0016

本発明に適用されるポリエチレンイミンは、完全な線状高分子ではなく、分子骨格中に、1級アミノ基と、2級アミノ基と、3級アミノ基とを含む分岐構造を有し、かつ、第1級アミノ基が全体のアミノ基に対し、20モル%以上を占めるポリエチレンイミンをいう。これらの特性が上記の範囲内にあることで、アルデヒド類発生低減の効果を向上させることができる。
撹拌性の観点から、ポリエチレンイミン等の前記アミン系ポリマーの粘度は40000(mPa・s−25℃)以下が好ましく、20000以下であることがより好ましく、15000以下であることがさらに好ましい。

0017

前記アミン系ポリマーは、繰り返し単位中に1級アミン及び2級アミンからなる群から選択される少なくとも1種を有するポリマーであることが好ましく、1級アミン及び2級アミンの両方を有することがより好ましい。また、アミン系ポリマーは3級アミンを含んでいてもよい。アミン系ポリマー中の、1級アミン:2級アミン:3級アミンの比率モル比)は、20〜60:20〜60:10〜50であることが好ましい。

0018

アルデヒド捕捉剤の総質量に対する前記アミン系ポリマーの含有量は、10〜90質量%であることが好ましく、35〜90質量%であることがより好ましく、45質量〜90質量%であることがさらに好ましい。アルデヒド捕捉剤の総質量に対する前記アミン系ポリマーの含有量が上記範囲内であると、還元剤を安定的に貯蔵することができる。

0019

<水>
アルデヒド捕捉剤に含まれる水としては、金属イオン等を除去したイオン交換水又は蒸留水が好ましい。

0020

アルデヒド捕捉剤は、還元剤と、塩基性化合物と、繰り返し単位中にアミノ基を有するアミン系ポリマーと、水のみからなるものであってもよいし、さらに他の化合物が含まれていてもよい。

0021

前記他の化合物としては、2つ以上の活性水素基を有するアミン化合物が例として挙げられる。前記アルデヒド捕捉剤にさらに2つ以上の活性水素基を有するアミン化合物が含まれることにより、前記アルデヒド捕捉剤を用いて製造したポリウレタンの物性の低下を抑制することができる。

0022

<2以上の活性水素基を有するアミン化合物>
本明細書において、「活性水素基」とは、イソシアネート反応性基を意味し、水酸基やアミノ基、カルボキシル基などを意味する。
2以上の活性水素基を有するアミン化合物としては、ポリウレタンの物性の低下を抑制するという観点から、アルカノールアミンであることが好ましく、2級アミノ基を有するアルカノールアミンであることがより好ましい。2以上の活性水素基を有するアミン化合物の具体例としては、エチレンジアミンキシリレンジアミンメチレンビスオルソクロルアニリン等の1級アミン類、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等の2級アミン類、トリエタノールアミン、N−メチルージエタノールアミン、N−フェニルジエタノールアミン等の3級アミン類が挙げられる。これらのうち、アルカノールアミンであるジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルージエタノールアミンが好ましく、2級アミノ基を有するアルカノールアミンであるジエタノールアミンが特に好ましい。
尚、上記したアミン化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いても良い。

0023

アルデヒド捕捉剤の総質量に対する前記アミン化合物の含有量は、8〜90質量%であることが好ましく、10〜70質量%以上であることがより好ましく、20〜60質量%以上であることがさらに好ましい。アルデヒド捕捉剤の総質量に対する前記アミン化合物の含有量が上記範囲内であると、前記アルデヒド捕捉剤中に前記塩基性化合物、及び前記アミン化合物を適切な量ポリウレタンの組成物に添加することが可能となり、これらの化合物が協同的に働くことによって、前記アルデヒド捕捉剤を用いて製造したポリウレタンの物性の低下を抑制することができる。

0024

≪ポリウレタン(1)≫
本発明のポリウレタンは、ポリオールと、触媒と、前記のポリウレタン用アルデヒド捕捉剤と、を含むポリオール組成物を、ポリイソシアネートと反応させて得られるポリウレタンである。
本発明のポリウレタンの形態については特に制限はないが、軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームが好ましく、軟質ポリウレタンフォームが特に好ましい。以下、軟質ポリウレタンフォームについて説明する。
軟質ポリウレタンフォームは、ポリオール、発泡剤、及び触媒を含有するポリオール組成物とポリイソシアネートを発泡成形して得られる。その発泡成形の方法としては、例えば、ワンショット法プレポリマー法メカニカルフロス法などを採用できる。
上記ポリウレタンフォーム発泡成形方法としては、ポリオール組成物とポリイソシアネートの混合物走行コンベアベルト吐出し、コンベアベルト上で移動しながら発泡を行い連続したポリウレタンフォームスラブを得るスラブ方式のものや、金型内に前記混合物を吐出し、金型内で発泡を行うモールド方式、機械的な攪拌により気泡混入するメカニカルフロス方式のいずれもでもよい。

0025

<ポリオール組成物>
(ポリオール)
前記ポリオール組成物に含まれるポリオール成分は、成形性及びポリウレタンの機械物性の観点から、平均官能基数が2〜8、水酸基価14〜60(mgKOH/g)、オキシエチレン単位の含有量が0〜30質量%であるポリエーテルポリオール(以下、「ポリエーテルポリオールA」と称する。)を含有する。
ポリエーテルポリオールAの平均官能基数は2〜8であり、成形性及びポリウレタンの機械物性の観点から、2〜6が好ましく、さらに好ましくは2〜5である。
ポリエーテルポリオールAの水酸基価は、硬化性及びポリウレタンの機械物性の観点から、14〜60(mgKOH/g)であり、17〜50(mgKOH/g)が好ましく、さらに好ましくは20〜45(mgKOH/g)である。
本発明における水酸基価は、JIS K1557−1に規定の方法で測定することができる。
ポリエーテルポリオールAのオキシエチレン単位の含有量は、成形性及びポリウレタンの機械物性の観点から、0〜30質量%であり、5〜25質量%が好ましく、さらに好ましくは5〜20質量%である。

0026

前記ポリエーテル組成物に含まれるポリエーテルポリオールは1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
ポリエーテルポリオールAとしては、少なくとも2個(好ましくは2〜8個)の活性水素を含有する化合物(多価アルコール多価フェノール、アミン、ポリカルボン酸及びリン酸等)に、アルキレンオキサイド(以下、AOと略記)が付加された構造の化合物等が挙げられる。これらは通常のポリウレタンフォーム製造に用いられるものであれば如何なるものでもよいが、これらの中で、硬化性及びポリウレタンの機械物性の観点から、多価アルコールが好ましい。

0027

活性水素含有化合物に付加させるAOは、炭素数3以上の1,2−AO及びエチレンオキサイド(以下、EOと略記)からなるAOが好ましく、炭素数3以上の1,2−AOとしては、1,2−プロピレンオキサイド(以下、POと略記)、1,2−ブチレンオキサイド及びスチレンオキサイド等が挙げられ、この中で生産性の観点からPOが好ましい。AOは、これら炭素数3以上の1,2−AO及びEOのみからなることが好ましいが、AO中10質量%以下(さらに好ましくは5質量%以下)の範囲で他のAOが併用された付加物であってもよい。他のAOとしては、炭素数4〜8のものが好ましく、1,3−、1,4−及び2,3−ブチレンオキサイド等が挙げられ、2種以上用いてもよい。
AOの付加方法としては、ブロック付加又はランダム付加のいずれでもよいが、少なくともポリオールの活性水素末端がブロック付加であることが好ましい。

0028

本発明において、ポリオール成分中には、ポリオール以外に、他のポリオールあるいは活性水素成分を含有してもよく、上記以外のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、多価アルコール、上記以外のポリオール及びモノオール、及びこれらのポリオールの中でビニルモノマー重合させて得られる重合体ポリオール、アミン並びにこれらの混合物等が挙げられる。これらは通常のポリウレタン製造に用いられるものであれば如何なるものでもよい。

0029

また、前記ポリオール組成物は、さらに軟質ポリウレタンフォームの気泡を連通化させる連通化剤として機能するポリオールを含んでいてもよい。これらは通常のポリウレタンフォーム製造に用いられるものであれば如何なるものでもよい。

0030

(発泡剤)
前記ポリオール組成物には発泡剤が含まれても良く、発泡剤としては、水を用いることが好ましい。水はポリイソシアネートと反応して炭酸ガスを発生するため、発泡剤として機能する。
前記ポリオール組成物中の水の含有量としては、ポリオール組成物中のポリオール100質量部に対して、1〜7質量部であることが好ましく、2〜5質量部であることがより好ましい。上記範囲であると、所望の物性を有する軟質ウレタンフォームが容易に得られる。また、得られた軟質ウレタンフォームの熱圧縮残留歪み特性が劣化することを防止できる。

0031

(触媒)
前記ポリオール組成物に含まれる触媒としては、ポリウレタンの分野で使用される公知の触媒が挙げられる。公知の触媒としては、アミン系触媒スズ触媒が挙げられる。
通常、公知の触媒は大きく分けて、樹脂化触媒泡化触媒とに分類される。
樹脂化触媒は、前記ポリオールと前記ポリイソシアネートとの反応によるポリウレタンの合成を促進するものである。ゲル化触媒定数に対する泡化触媒定数の比(泡化触媒定数/ゲル化触媒定数)が1以下であるものが樹脂化触媒と呼ばれる。
泡化触媒は、樹脂化よりも前記ポリウレタンの発泡を促進するものである。ゲル化触媒定数に対する泡化触媒定数の比が1を超えるものが泡化触媒と呼ばれる。
ここで、ゲル化触媒定数は、ポリオール類ポリイソシアネート類との樹脂化反応の速度を決定する定数であり、その値が大きくなると発泡体架橋密度が高くなる。具体的には、トリレンジイソシアネートジエチレングリコールとのゲル化反応反応定数が用いられる。一方、泡化触媒定数は、ポリイソシアネート類と水との泡化反応の速度を決定する定数であり、その値が大きくなると発泡体のセルの連通性が高められる。具体的には、トリレンジイソシアネートと水との泡化反応の反応定数が用いられる。
ゲル化触媒定数及び泡化触媒定数は公知方法により決定される。
本発明においては、樹脂化触媒と泡化触媒の両方を含む触媒を使用することが好ましい。このような触媒を使用することにより、軟質ウレタンフォームの機械的強度を向上させることができる。

0032

樹脂化触媒としては、例えば、トリエチレンジアミン(TEDA)、トリエチレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N′,N″,N″−ペンタメチル−(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、N,N,N′,N″,N″−ペンタメチルジプロピレントリアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルグアニジン、135−トリス(N,N−ジメチルアミノプロピルヘキサヒドロ−S−トリアジン等の第3級アミン;1−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類;N,N,N′,N′−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N−メチル−N′−(2−ジメチルアミノエチルピペラジン、N,N′−ジメチルピペラジンN−メチルピペラジンN−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン;1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、1,1’−(3−(ジメチルアミノプロピルイミノビス2−プロパノール)等が挙げられる。

0033

泡化触媒としては、例えば、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N,N′,N″,N″−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N′,N″,N''' ,N'''−ヘキサメチルトリエチレンテトラミン等が挙げられる。

0034

前記ポリオール組成物における前記アミン系触媒の含有量は、前記ポリオール組成物中のポリオール100質量部に対して、0.1〜5.0質量部であることが好ましく、0.2〜3.0質量部であることがより好ましく、0.3〜2.0質量部であることがさらに好ましい。

0035

整泡剤
前記ポリオール組成物には、整泡剤が含まれてもよい。整泡剤としては、ポリウレタンフォームの分野で使用される公知の整泡剤が適用可能であり、シリコーン系整泡剤等が挙げられる。
前記ポリオール組成物における整泡剤の含有量は、前記ポリオール組成物中のポリオール100質量部に対して、0.1〜5質量部が好ましく、0.2〜3質量部がより好ましく、0.3〜2.5質量部がさらに好ましい。

0036

上述した通り、前記ポリオール組成物は、前記ポリウレタン用アルデヒド捕捉剤を含有することができる。

0037

(ポリウレタン用アルデヒド捕捉剤)
前記ポリオール組成物中の前記ポリウレタン用アルデヒド捕捉剤の含有量については、十分なアルデヒド低減効果を得られる量であれば特に制限は無いが、ポリウレタン用アルデヒド捕捉剤に含まれる還元剤が、ポリウレタンの製造に使用するポリオール組成物中のポリオールの総質量に対して、10〜100ppmとなる量であることが好ましく、15〜80ppmとなる量であることがより好ましく、20〜60ppmとなる量であることがさらに好ましい。還元剤の量が前記下限値以上であれば、十分なアルデヒド低減効果が得られ易い。また、還元剤の量が前記上限値以下であれば、ポリウレタンの物性の低下を抑制することができる。

0038

前記ポリオール組成物中の上述したアルデヒド捕捉剤に由来する塩基性化合物の含有量は、前記ポリオール組成物中のポリオールの総質量に対して、1〜100ppmであることが好ましく、1〜50ppmであることがより好ましく、1〜10ppmであることがさらに好ましい。前記ポリオールの総質量に対する前記塩基性化合物の含有量が上記下限値以上であると、前記ポリオール組成物中の還元剤を安定的に貯蔵することができるため、アルデヒド発生低減効果が得られる。前記ポリオールの総質量に対する前記塩基性化合物の含有量が上記上限値以下であると、前記ポリオール組成物を用いて製造したポリウレタンの物性の低下を抑制することができる。

0039

前記ポリオール組成物中の上述したアルデヒド捕捉剤に由来する繰り返し単位中にアミノ基を有するアミン系ポリマーの含有量は、前記ポリオール組成物中のポリオールの総質量に対して、0.01〜0.11質量%であることが好ましく、0.04〜0.11質量%であることがより好ましく、0.05〜0.11質量%であることがさらに好ましい。前記ポリオールの総質量に対する前記アミン系ポリマーの含有量が上記下限値以上であると、前記ポリオール組成物中の還元剤を安定的に貯蔵することができるため、アルデヒド発生低減効果が得られる。前記ポリオールの総質量に対する前記アミン系ポリマーの含有量が上記範囲内であると、前記ポリオール組成物を用いて製造したポリウレタンの物性の低下を抑制することができる。

0040

前記ポリオール組成物中の上述したアルデヒド捕捉剤に由来する2以上の活性水素基を有するアミン化合物の含有量は、前記ポリオール組成物中のポリオールの総質量に対して、0.01〜0.10質量%であることが好ましく、0.01〜0.06質量%であることがより好ましく、0.01〜0.05質量%であることがさらに好ましい。前記ポリオールの総質量に対する前記アミン化合物の含有量が上記上限値以下であると、前記ポリオール組成物を用いて製造したポリウレタンの物性の低下を抑制することができる。

0041

前記ポリオール組成物に含まれるアルデヒド捕捉剤に由来する前記アミン系ポリマーと前記アミン化合物の含有量のバランスは、前記ポリオール組成物中の還元剤を安定的に貯蔵する観点から、同等の含有量、もしくは、前記アミン化合物よりも前記アミン系ポリマーの方が多く含まれていることが好ましい。

0042

(その他の任意成分)
前記ポリオール組成物には、必要に応じて各種添加剤を配合することができる。例えば、架橋剤、顔料等の着色剤鎖延長剤炭酸カルシウム等の充填材難燃剤酸化防止剤紫外線吸収剤光安定剤カーボンブラック等の導電性物質抗菌剤などを配合することができる。各種添加剤の配合量は、用途や目的に応じて適宜調整される。

0043

<ポリイソシアネート>
本発明の軟質ポリウレタンフォームの製造方法に用いるイソシアネート成分としては、従来からポリウレタン製造に使用されているものが使用できる。このようなイソシアネートとしては、芳香族ポリイソシアネート脂肪族ポリイソシアネート脂環式ポリイソシアネート芳香脂肪族ポリイソシアネート、これらの変性物(例えば、ウレタン基カルボジイミド基アロファネート基ウレア基ビューレット基、イソシアヌレート基、又はオキサゾリドン基含有変性物等)及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。

0044

芳香族ポリイソシアネートとしては、炭素数(NCO基中の炭素を除く;以下のイソシアネートも同様)6〜16の芳香族ジイソシアネート、炭素数6〜20の芳香族トリイソシアネート及びこれらのイソシアネートの粗製物等が挙げられる。具体例としては、1,3−及び/又は1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−及び/又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,4’−及び/又は4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートMDI)、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(粗製MDI)、等が挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、炭素数6〜10の脂肪族ジイソシアネート等が挙げられる。具体例としては、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートリジンジイソシアネート等が挙げられる。

0045

脂環式ポリイソシアネートとしては、炭素数6〜16の脂環式ジイソシアネート等が挙げられる。具体例としては、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートノルボルナンジイソシアネート等が挙げられる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、炭素数8〜12の芳香脂肪族ジイソシアネート等が挙げられる。具体例としては、キシリレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
変性ポリイソシアネートの具体例としては、ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI等が挙げられる。

0046

前記ポリオール組成物の調製は、公知の方法で各成分を混合すればよい。その後、前記ポリオール組成物とポリイソシアネートとを混合して発泡原料を得、これを発泡成形することにより軟質ポリウレタンフォームを製造することができる。

0047

本発明のポリウレタンの具体的用途については特に制限はない。例えば、本発明のポリウレタンが軟質ウレタンフォームである場合、自動車・輸送車輌用のシート用パッドや、マットレス等の寝具類ブラジャーブラジャーパッド等の女性用下着、さらには、傷を防止するための椅子ソファー脚カバー食器下敷き床材、テーブル用シートコースター、その他雑貨などの種々の成形品に好適に用いることができ、特に自動車・輸送車輌用のシート用パッドとして好適に用いることができる。

0048

≪ポリウレタン(2)≫
また、本発明の別の態様によれば、以下の特徴を有するポリウレタンが提供される。
(1)繰り返し単位中にアミノ基を有するアミン系ポリマーを含有し、
(2)水素化ホウ素化合物を5〜100ppm含み、そして
(3)JASOM902:2007に準拠した方法で測定されるホルムアルデヒド及びアセトアルデヒドの発生量が0.4μg/個以下である。
また、本実施態様のポリウレタン中の前記アミン系ポリマーの含有量は、通常、前記ポリウレタン用アルデヒド捕捉剤に含まれていた前記アミン系ポリマーの量に応じた量となる。このため、前記アミン系ポリマーの含有量については、ポリウレタンの物性の低下を抑制可能な量であれば特に制限はないが、ポリウレタンの総質量に対して、通常70〜770ppmであり、200〜770ppmであることが好ましく、300〜770ppmであることがより好ましい。

0049

本実施態様のポリウレタンに含まれる水素化ホウ素化合物は、前記した還元剤として使用する水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)、及び水素化ホウ素ナトリウムが、アルデヒド類等を還元することにより、自らが酸化されて生じるホウ酸B(OH)3を含む。前記ポリウレタンの総質量に対する水素化ホウ素化合物の量は、5〜100ppmであることが好ましく、10〜70ppmであることがより好ましく、20〜40ppmであることが特に好ましい。

0050

前述の水素化ホウ素化合物の量は、ICP発光分析によりホウ素濃度として測定することができる。

0051

また、本実施態様のポリウレタンは、JASOM902:2007に準拠した方法で測定されるホルムアルデヒド及びアセトアルデヒドの発生量が0.4μg/個以下であることが好ましく、0.3μg/個以下であることがより好ましい。詳細な測定方法については後述する。

0052

また、本実施態様のポリウレタンは、JIS K 6400に準じて測定される湿熱圧縮永久歪みが30%以下であることが好ましく、25%以下であることがより好ましく、23%以下であることがさらに好ましい。

0053

本実施態様のポリウレタンを製造する方法については、上記の要件が満たされる限り特に制限はないが、例えば、前述した本発明に係るポリウレタン(1)の製造方法により製造することができる。

0054

次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。

0055

[参考例1](対照
表1に示す配合で、ポリイソシアネート以外の成分を含む混合液(ポリウレタン製造用ポリオール組成物)と、ポリイソシアネートとを混合して、発泡原液を調製した。(表中、原料の量の単位は、特に断りが無い限り質量部である。)その際、ポリウレタン発泡原液液温は25℃とした。次いで、上記原液調製直後にこれを、設定温度60℃の金型内にて発泡・硬化させ、脱型し、シートパッド用ウレタンフォームを得た。この発泡原液を金型注入して発泡成形することにより、シート用パッドを製造した。得られたシート用パッドについて、後述の測定方法により性能を評価した。結果を表3に示す。

0056

0057

表1の原料の詳細は、以下の通りである。
・ポリエーテルポリオール:前記のポリエーテルポリオールAである水酸基価34のポリエーテルポリオール(サンニックFA703、三洋化成工業株式会社製)。
ポリマーポリオール:水酸基価23のポリマーポリオール(サンニックスKC855、三洋化成工業株式会社製)。
・樹脂化触媒:トリエチレンジアミン(TEDA)(33質量%)とジプロピレングリコールDPG)(67質量%)の混合物(TEDA−L33、東ソー株式会社製)。
・泡化触媒:ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル(BDMAEE)(70質量%)とジプロピレングリコール(DPG)(30質量%)の混合物(TOYOCAT−ET、東ソー株式会社製)。
・整泡剤:シリコーン系整泡剤(Niax silicone L3627、モメンティブ・パフォーマンスマテリアルズ社製)。
・ポリイソシアネート:TDI(80質量%)とMDI(20質量%)の混合物、NCO=44.8%(コスモネートTM20、三井化学SKCポリウレタン株式会社製)。

0058

表2に示す組成のアルデヒド捕捉剤を以下の通り調製した。
・SBH:水素化ホウ素ナトリウム(和光純薬工業製)。
・NaOH:水酸化ナトリウム(和光純薬工業製)。
・ジエタノールアミン(日本触媒製)。
・ポリエチレンイミン分子量600、pH(5%水溶液)10〜12。
アルデヒド捕捉剤A:水7.48質量部、NaOH0.4質量部、SBH2.12質量部、ポリエチレンイミン10質量部、及びジエタノールアミン60質量部の混合物。
アルデヒド捕捉剤B:水7.48質量部、NaOH0.4質量部、SBH2.12質量部、ポリエチレンイミン20質量部、及びジエタノールアミン50質量部の混合物。
アルデヒド捕捉剤C:水7.48質量部、NaOH0.4質量部、SBH2.12質量部、ポリエチレンイミン30質量部、及びジエタノールアミン40質量部の混合物。
アルデヒド捕捉剤D:水7.48質量部、NaOH0.4質量部、SBH2.12質量部、ポリエチレンイミン40質量部、及びジエタノールアミン30質量部の混合物。
アルデヒド捕捉剤E:水7.48質量部、NaOH0.4質量部、SBH2.12質量部、ポリエチレンイミン50質量部、及びジエタノールアミン20質量部の混合物。
アルデヒド捕捉剤F:水7.48質量部、NaOH0.4質量部、SBH2.12質量部、ポリエチレンイミン60質量部、及びジエタノールアミン10質量部の混合物。
アルデヒド捕捉剤G:水7.48質量部、NaOH0.4質量部、SBH2.12質量部、及びポリエチレンイミン70質量部の混合物。
アルデヒド捕捉剤H:水4.80質量部、NaOH4.0質量部、及びSBH1.20質量部の混合物。
アルデヒド捕捉剤I:水7.48質量部、NaOH0.4質量部、及びSBH2.12質量部の混合物。
アルデヒド捕捉剤J:水8.00質量部、SBH2.00質量部、及びポリエチレンイミン70質量部の混合物。
アルデヒド捕捉剤K:水7.48質量部、NaOH0.4質量部、SBH2.12質量部、及びジエタノールアミン70質量部の混合物。
アルデヒド捕捉剤L:水17.00質量部、NaOH3.0質量部、SBH3.0質量部、ポリエチレンイミン45.0質量部、及びジエタノールアミン32.0質量部の混合物。
アルデヒド捕捉剤M:水1.80質量部、NaOH0.6質量部、SBH10.0質量部、ポリエチレンイミン50.0質量部、及びジエタノールアミン37.5質量部の混合物。
アルデヒド捕捉剤N:水0.90質量部、NaOH0.3質量部、SBH3.0質量部、ポリエチレンイミン55.0質量部、ジエタノールアミン40.5質量部の混合物。
アルデヒド捕捉剤O:水1.80質量部、NaOH0.6質量部、SBH0.1質量部、ポリエチレンイミン56.0質量部、及びジエタノールアミン41.5質量部の混合物。
アルデヒド捕捉剤A〜Oを調製する際、SBHを溶解させるために適宜スターラ—で撹拌を行った。アルデヒド捕捉剤A〜Oをそれぞれ、20mLのポリ瓶に移し、蓋をして室温で保存した。アルデヒド捕捉剤調製から1日経過後、2日経過後、7日経過後にポリ瓶の蓋を開け、ガスの発生の有無を調べた。
アルデヒド捕捉剤A〜Oの各成分のアルデヒド捕捉剤の総質量に対する含有量を表2に示す。以下、PEIは、ポリエチレンイミンを、DEOAはジエタノールアミンを示す。

0059

0060

[実施例1〜18及び比較例1〜5]
表2に示すアルデヒド捕捉剤A〜Oをポリオール組成物に加えた以外は、参考例と同様にしてシートパッド用ウレタンフォームを得た。得られたシート用パッドについて、後述の測定方法により性能を評価した。結果を表3及び表4に示す。表3及び表4中、NaOH、SBH、PEI、及びDEOAの含有量とは、シートパッド用ウレタンフォーム製造に用いたポリオール組成物中のポリオールの総質量に対する、NaOH、SBH、PEI、DEOAの含有量である。表3及び表4中、調製からの経過日数は、アルデヒド捕捉剤を調製してから、シートパッド用ウレタンフォームの製造に用いるまでの保存期間を表す。尚、0日は、アルデヒド捕捉剤を調製後、即シートパッド用ウレタンフォーム製造に用いたことを表す。FA、AAは、それぞれ後述する測定方法により分析したホルムアルデヒド、アセトアルデヒドの発生量を表す。

0061

アルデヒド捕捉剤を、上述した通り調製後、20mLのポリ瓶に移し、蓋をして室温で保存することにより、貯蔵安定性を調べた。アルデヒド捕捉剤の貯蔵安定性は、以下の基準で評価し、◎及び○を合格とした。
評価基準
◎アルデヒド捕捉剤調製から7日間経過してもガスの発生が確認されない。
○アルデヒド捕捉剤調製から2日経過後にガスの発生が確認される。
×アルデヒド捕捉剤調製から1日経過後にガスの発生が確認される。

0062

フォーム密度の測定方法>
縦10cm×横10cm×厚み7cmの試験片を使用し、JIS K6400に準拠した方法にて体積と質量を測定し、フォーム密度を算出した。(サンプル数:n=2)
実施例1〜11、参考例、及び比較例1〜4のフォーム密度を表3に、実施例12〜18、及び比較例5のフォーム密度を表4に示す。

0063

<ホルムアルデヒド及びアセトアルデヒドの発生量の測定>
縦10cm×横10cm×厚み7cmの試験片を使用し、JASOM902:2007に準拠した方法にてホルムアルデヒド及びアセトアルデヒドの発生量を測定した。
実施例1〜11、参考例、及び比較例1〜4のホルムアルデヒド及びアセトアルデヒドの発生量を表3に、実施例12〜18、及び比較例5のホルムアルデヒド及びアセトアルデヒドの発生量を表4に示す。

0064

<耐湿熱耐久性(WETSET)、湿熱圧縮残留歪み(%)>
JIS K 6400に準じて測定した。測定に際しては成形したポリウレタン発泡成形体コア部を50×50×25mm切り抜き、これを試験片として使用した。試験片を50%の厚みまで圧縮し、平行平面板に挟み、50℃、95%RHの条件下に22時間放置した。22時間放置後この試験片を取り出し、さらに30分後にその厚みを測定した。試験前の厚みの値と比較して歪み率を測定し、この歪み率を湿熱圧縮残留歪みとした。
実施例1〜11、参考例、及び比較例1〜4のWET SETを表3に、実施例12〜18、及び比較例5のWET SETを表4に示す。

0065

0066

0067

<評価結果>
還元剤と、塩基性化合物と、繰り返し単位中にアミノ基を有するアミン系ポリマーと、水と、を含有するポリウレタン用アルデヒド捕捉剤を使用した実施例1〜11では、アルデヒド捕捉剤を安定的に保管することができ、その結果、アルデヒド捕捉剤を使用しない参考例1(対照)と比較して、ホルムアルデヒド及びアセトアルデヒド両方の発生が大幅に低減された。また、耐湿熱耐久性(WETSET)、湿熱圧縮残留歪みも参考例と同等以上であり、物性劣化のないウレタンフォームが得られた。特に貯蔵安定性の高かったアルデヒド捕捉剤D、E、F、G、L、M、Oについて、調製から7日経過したものを使用した実施例12〜18でも同様に、ホルムアルデヒド及びアセトアルデヒド両方の発生が大幅に低減され、また、物性劣化のないウレタンフォームが得られた。
他方、前記還元剤を含有するが、前記アミン系ポリマーを含有しない比較例1、2、及び4では、ホルムアルデヒド及びアセトアルデヒドの低減の効果が小さかった。また、塩基性化合物である水酸化ナトリウムの含有量が多い比較例1では、耐湿熱耐久性(WET SET)、湿熱圧縮残留歪みの値が大幅に悪化し、ウレタンフォームの物性低下が確認された。また、比較例2では、アルデヒド捕捉剤の貯蔵安定性が極めて低いことが確認された。塩基性化合物を含有しない比較例3では、アルデヒド捕捉剤の貯蔵安定性が極めて低いことが確認された。また、調製から7日経過した前記アミン系ポリマーを含有しないアルデヒド捕捉剤Hを使用した比較例5では、比較例1同様ウレタンフォームの物性低下が確認された。
以上の結果から、本発明を適用したアルデヒド捕捉剤を使用することにより、還元剤を安定的に貯蔵することができ、ウレタンフォームの物性の低下を抑制することが可能であることを確認できた。

実施例

0068

以上で説明した各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。

0069

本発明に係るポリウレタン用アルデヒド捕捉剤は、種々のポリウレタン製品のアルデヒド低減のための添加剤として広く利用可能である。

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