図面 (/)

技術 ベーカリー食品用ミックス

出願人 日清フーズ株式会社
発明者 桑原明香福田真人榊原通宏
出願日 2017年7月13日 (4年4ヶ月経過) 出願番号 2017-136866
公開日 2019年2月7日 (2年9ヶ月経過) 公開番号 2019-017275
状態 特許登録済
技術分野 ベイカリー製品及びその製造方法
主要キーワード ロードスター バームクーヘン 強化用組成物 ピザ類 繊維感 液状生地 海藻多糖類 ハイアミロース澱粉
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年2月7日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

課題

食物繊維を含有し低糖質且つ低カロリーでありながらも、食感に優れたベーカリー食品を製造可能なベーカリー食品用ミックスを提供すること。

解決手段

本発明のベーカリー食品用ミックスは、可溶性食物繊維難消化性澱粉非難消化性澱粉及び穀粉を含有し、該可溶性食物繊維の含有量が3〜50質量%、該難消化性澱粉と該非難消化性澱粉との合計含有量が2〜70質量%である。本発明のベーカリー食品用ミックスは、特にバッタータイプのベーカリー食品の製造に有用であり、例えば、パンケーキホットケーキスポンジケーキ蒸しケーキ、蒸しパンバターケーキ、お好み焼、たこ焼き、大判焼、小判焼、たい焼きが挙げられる。

概要

背景

ベーカリー食品は、小麦粉等の穀粉澱粉などの粉体原料に水や牛乳などの液体を添加して得られた生地焼成、蒸し、フライ等の加熱処理に供して得られる食品であり、クッキーのようなザクザクとした硬い食感のものや、ホットケーキのようなふんわりとした柔らかな食感のものなど、種々の食感を有するベーカリー食品が知られている。ベーカリー食品の食感は、生地を製造する際の粉体原料への液体添加量に少なからず影響を受ける。この液体添加量が比較的少ない生地はドウ、比較的多い生地はバッターと呼ばれ、バッターは通常、水分含量が比較的多く液状である。

また、ベーカリー食品は通常、穀粉、澱粉、糖類を主原料とすることから、ベーカリー食品の喫食機会が増えると、必然的に糖質の摂取量も増えることになる。糖質は、脂質、蛋白質と並ぶ3大栄養素の1つであるが、糖質を過剰摂取すると血糖値が上昇し、インスリンホルモン分泌が促されるなど、健康上の問題が懸念されることから、食生活においてやむなくベーカリー食品の喫食を制限せざるを得ない場合がある。また近年は、健康志向の高まりを背景に食生活に糖質制限を積極的に採り入れる動き活発化し、糖質を制限する療法やダイエット法などが数多く提唱されており、そうした中で、低糖質で糖質制限に適したベーカリー食品に対するニーズが高まっている。

低糖質を謳うベーカリー食品として、通常のベーカリー食品における糖質を、ヒトの消化酵素消化され難い食物繊維に置き換えたものが知られており、この食物繊維として、難消化性澱粉難消化性デキストリンイヌリンなどが用いられている。しかしながら、ベーカリー食品に食物繊維を含有させると、ベーカリー食品の低糖質化が図られる一方で、ベーカリー食品本来の食感、食味風味などが低下し、食品としての美味しさが損なわれるという問題がある。この問題を解決するべく種々の提案がなされている。

例えば特許文献1には、食物繊維強化用組成物を6〜45重量%含み、該食物繊維強化用組成物が、難消化性デキストリンなどの低粘性水溶性食物繊維7〜50重量%と、ヒドロキシプロピル基を有する加工澱粉50〜93重量%とからなるベーカリー食品が記載されている。また特許文献2には、小麦粉、砂糖ショートニング又は脂肪、イヌリン及び難消化性澱粉を含むクッキーが記載されている。しかしながら、これらのベーカリー食品の低糖質化技術は、食感等については、クッキーやパンのような、水分含量が比較的少ない生地(ドウ)を用いるベーカリー食品に対しては一定の改善効果があるものの、パンケーキやお好み焼きのような、水分含量が比較的多い生地(バッター)を用いるベーカリー食品に対しては改善効果に乏しく、食物繊維の配合による食感等の低下を招くものであった。

特許文献3には、イヌリンを主成分とする食用粉末及びふすま粉末を含む原料粉を、パン、ケーキ、うどんなどの材料に添加することが記載されている。また特許文献4には、イヌリンを主成分とする水溶性食物繊維粉末に対してふすま、ぬか、おからから選ばれる不溶性食物繊維を2〜20倍量配合するダイエット食品が記載されている。しかしながら、これらの技術を適用して得られるベーカリー食品は、硬く粉っぽくぼそぼそとした食感で、食感に劣るものであった。

特許文献5には、バッター生地用の食品組成物として、低糖質食品原料及び麹を含むものが記載され、該低糖質食品原料として、難消化性澱粉、難消化性デキストリン、大豆粉豆乳粉末、おから、フスマセルロースポリデキストロース小麦食物繊維、大豆食物繊維難消化性グルカン寒天、こんにゃく粉、アーモンドプードルナッツ粉末、小麦蛋白大豆蛋白エンドウ豆蛋白蛋白が記載されている。しかしながら、特許文献5記載の食品は、麹を含有することで、口溶け感向上や繊維っぽさ(繊維感)のマスキング効果などのメリットが得られる一方で、麹による独特の風味が加わるため、ベーカリー食品の風味と合わない場合があり、ベーカリー食品に適用し難いものであった。

概要

食物繊維を含有し低糖質且つ低カロリーでありながらも、食感に優れたベーカリー食品を製造可能なベーカリー食品用ミックスを提供すること。本発明のベーカリー食品用ミックスは、可溶性食物繊維、難消化性澱粉、非難消化性澱粉及び穀粉を含有し、該可溶性食物繊維の含有量が3〜50質量%、該難消化性澱粉と該非難消化性澱粉との合計含有量が2〜70質量%である。本発明のベーカリー食品用ミックスは、特にバッタータイプのベーカリー食品の製造に有用であり、例えば、パンケーキ、ホットケーキ、スポンジケーキ蒸しケーキ、蒸しパン、バターケーキ、お好み焼、たこ焼き、大判焼、小判焼、たい焼きが挙げられる。なし

目的

本発明の課題は、食物繊維を含有し低糖質且つ低カロリーでありながらも、食感に優れたベーカリー食品を製造可能なベーカリー食品用ミックスを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

可溶性食物繊維難消化性澱粉非難消化性澱粉及び穀粉を含有し、該可溶性食物繊維の含有量が3〜50質量%、該難消化性澱粉と該非難消化性澱粉との合計含有量が2〜70質量%であるベーカリー食品ミックス。

請求項2

前記難消化性澱粉と前記非難消化性澱粉との含有質量比が、前者:後者として、10:1〜1:1である請求項1に記載のベーカリー食品用ミックス。

請求項3

前記非難消化性澱粉が、ワキシーコーンスターチ又は地下系澱粉である請求項1又は2に記載のベーカリー食品用ミックス。

請求項4

前記非難消化性澱粉が、加工澱粉である請求項1〜3のいずれか1項に記載のベーカリー食品用ミックス。

請求項5

さらに蛋白質素材を15〜50質量%含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載のベーカリー食品用ミックス。

請求項6

前記ベーカリー食品が、パンケーキホットケーキスポンジケーキ蒸しケーキ、蒸しパンバターケーキ、お好み焼、たこ焼き、大判焼、小判焼又はたい焼きである請求項1〜5のいずれか1項に記載のベーカリー食品用ミックス。

請求項7

請求項1〜6のいずれか1項に記載のベーカリー食品用ミックス100質量部と、60質量部を超える液体との混合物を含むバッター

技術分野

0001

本発明は、焼き菓子パン類などのベーカリー食品の製造に用いられるベーカリー食品用ミックスに関し、詳細には、食物繊維を含有し、低糖質低カロリーのベーカリー食品の製造に好適なベーカリー食品用ミックスに関する。

背景技術

0002

ベーカリー食品は、小麦粉等の穀粉澱粉などの粉体原料に水や牛乳などの液体を添加して得られた生地焼成、蒸し、フライ等の加熱処理に供して得られる食品であり、クッキーのようなザクザクとした硬い食感のものや、ホットケーキのようなふんわりとした柔らかな食感のものなど、種々の食感を有するベーカリー食品が知られている。ベーカリー食品の食感は、生地を製造する際の粉体原料への液体添加量に少なからず影響を受ける。この液体添加量が比較的少ない生地はドウ、比較的多い生地はバッターと呼ばれ、バッターは通常、水分含量が比較的多く液状である。

0003

また、ベーカリー食品は通常、穀粉、澱粉、糖類を主原料とすることから、ベーカリー食品の喫食機会が増えると、必然的に糖質の摂取量も増えることになる。糖質は、脂質、蛋白質と並ぶ3大栄養素の1つであるが、糖質を過剰摂取すると血糖値が上昇し、インスリンホルモン分泌が促されるなど、健康上の問題が懸念されることから、食生活においてやむなくベーカリー食品の喫食を制限せざるを得ない場合がある。また近年は、健康志向の高まりを背景に食生活に糖質制限を積極的に採り入れる動き活発化し、糖質を制限する療法やダイエット法などが数多く提唱されており、そうした中で、低糖質で糖質制限に適したベーカリー食品に対するニーズが高まっている。

0004

低糖質を謳うベーカリー食品として、通常のベーカリー食品における糖質を、ヒトの消化酵素消化され難い食物繊維に置き換えたものが知られており、この食物繊維として、難消化性澱粉難消化性デキストリンイヌリンなどが用いられている。しかしながら、ベーカリー食品に食物繊維を含有させると、ベーカリー食品の低糖質化が図られる一方で、ベーカリー食品本来の食感、食味風味などが低下し、食品としての美味しさが損なわれるという問題がある。この問題を解決するべく種々の提案がなされている。

0005

例えば特許文献1には、食物繊維強化用組成物を6〜45重量%含み、該食物繊維強化用組成物が、難消化性デキストリンなどの低粘性水溶性食物繊維7〜50重量%と、ヒドロキシプロピル基を有する加工澱粉50〜93重量%とからなるベーカリー食品が記載されている。また特許文献2には、小麦粉、砂糖ショートニング又は脂肪、イヌリン及び難消化性澱粉を含むクッキーが記載されている。しかしながら、これらのベーカリー食品の低糖質化技術は、食感等については、クッキーやパンのような、水分含量が比較的少ない生地(ドウ)を用いるベーカリー食品に対しては一定の改善効果があるものの、パンケーキやお好み焼きのような、水分含量が比較的多い生地(バッター)を用いるベーカリー食品に対しては改善効果に乏しく、食物繊維の配合による食感等の低下を招くものであった。

0006

特許文献3には、イヌリンを主成分とする食用粉末及びふすま粉末を含む原料粉を、パン、ケーキ、うどんなどの材料に添加することが記載されている。また特許文献4には、イヌリンを主成分とする水溶性食物繊維粉末に対してふすま、ぬか、おからから選ばれる不溶性食物繊維を2〜20倍量配合するダイエット食品が記載されている。しかしながら、これらの技術を適用して得られるベーカリー食品は、硬く粉っぽくぼそぼそとした食感で、食感に劣るものであった。

0007

特許文献5には、バッター生地用の食品組成物として、低糖質食品原料及び麹を含むものが記載され、該低糖質食品原料として、難消化性澱粉、難消化性デキストリン、大豆粉豆乳粉末、おから、フスマセルロースポリデキストロース小麦食物繊維、大豆食物繊維難消化性グルカン寒天、こんにゃく粉、アーモンドプードルナッツ粉末、小麦蛋白大豆蛋白エンドウ豆蛋白蛋白が記載されている。しかしながら、特許文献5記載の食品は、麹を含有することで、口溶け感向上や繊維っぽさ(繊維感)のマスキング効果などのメリットが得られる一方で、麹による独特の風味が加わるため、ベーカリー食品の風味と合わない場合があり、ベーカリー食品に適用し難いものであった。

先行技術

0008

特開平10−243777号公報
特開2011−167211号公報
特開2008−79606号公報
特開2009−207484号公報
特開2017−55662号公報

発明が解決しようとする課題

0009

本発明の課題は、食物繊維を含有し低糖質且つ低カロリーでありながらも、食感に優れたベーカリー食品を製造可能なベーカリー食品用ミックスを提供することである。

課題を解決するための手段

0010

本発明は、可溶性食物繊維、難消化性澱粉、非難消化性澱粉及び穀粉を含有し、該可溶性食物繊維の含有量が3〜50質量%、該難消化性澱粉と該非難消化性澱粉との合計含有量が2〜70質量%であるベーカリー食品用ミックスである。
また本発明は、前記の本発明のベーカリー食品用ミックス100質量部と、60質量部を超える液体との混合物を含むバッターである。

発明の効果

0011

本発明のベーカリー食品用ミックス及びバッターによれば、食物繊維を含有し低糖質且つ低カロリーでありながらも、食感に優れたベーカリー食品を製造することができる。本発明を適用して製造されたベーカリー食品は、食物繊維を含有し低糖質、低カロリーを謳う従来のベーカリー食品にありがちな、硬さや粉っぽさや繊維感のある食感がほとんど無く、口溶けが良好でふんわりとした弾力のある優れた食感を有する。

0012

本発明のベーカリー食品用ミックスは、可溶性食物繊維、難消化性澱粉、非難消化性澱粉、穀粉を含有する。

0013

本発明で用いる可溶性食物繊維は、水に可溶な食物繊維であり、ペクチン質ガム類粘質物海藻多糖類化学修飾多糖類などを例示できる。可溶性食物繊維の具体例として、難消化性デキストリン、水溶性βグルカンアラビアガム、寒天、グルコマンナン、イヌリン、水溶性大豆多糖類アカシア食物繊維カラギーナンカルボキシメチルセルロースメチルセルロースアルギン酸類エステル化度50%未満の低メトキシルペクチンLMペクチン)、エステル化度50%以上の高メトキシルペクチン(HMペクチン)、サイリウムシードガムカードランキサンタンガムグアーガムグアーガム分解物ジェランガムデキストランタマリンドシードガム、ポリデキストロース、澱粉分解物を例示でき、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。

0014

本発明のベーカリー食品用ミックスにおける可溶性食物繊維の含有量は、該ミックスの全質量に対して、3〜50質量%であり、好ましくは5〜30質量%である。ベーカリー食品用ミックスにおける可溶性食物繊維の含有量が3質量%未満では、これを用いて得られるベーカリー食品の口溶けが悪くなると共に、食物繊維量不足によりベーカリー食品の低糖質化、低カロリー化が不十分となり、食物繊維含有食品に期待される保健機能が得られないおそれがある。また、ベーカリー食品用ミックスにおける可溶性食物繊維の含有量が50質量%を超えると、ベーカリー食品がぼそぼそした食感になる。

0015

本発明で用いる難消化性澱粉は、レジスタントスターチとも呼ばれ、不溶性食物繊維の1種で消化酵素に抵抗性を示し、健常人消化管消化吸収され難く、また、大腸腸内細菌に資化され腸内菌叢に良好な影響を及ぼすことが知られている。難消化性澱粉は、下記RS1〜RS4の4種類に分類される。
RS1は、それ自体は消化されやすいものの、外皮などにより物理的に保護されているために、消化酵素が作用できずに消化抵抗性を示す難消化性澱粉であり、主に全粒粉、種子、マメ類などに含まれる。
RS2は、澱粉粒の特殊な結晶構造に起因して消化抵抗性を示す未加工の難消化性澱粉(生澱粉)であり、馬鈴薯澱粉未熟バナナ澱粉を例示できる。また、ハイアミロース澱粉も、直鎖構造アミロースが多く、RS2に分類される。ここでいうハイアミロース澱粉とは、澱粉中のアミロース含量が50質量%以上の澱粉である。
RS3は、澱粉の老化により消化酵素が作用しにくい構造に変化したために消化抵抗性を示す難消化性澱粉であり、加熱により一旦糊化(α化)させた後、冷却して得られる老化澱粉(β化澱粉)を例示できる。
RS4は、高度に化学修飾されたことにより消化抵抗性を示す難消化性澱粉であり、強い架橋処理が施された澱粉、エーテル化エステル化された澱粉を例示できる。

0016

本発明では、RS1〜RS4のいずれの難消化性澱粉も用いることができるが、特に好ましいのは、RS2〜RS4に分類され且つ食物繊維含有量が20質量%以上の難消化性澱粉(以下、「食物繊維高含有難消化性澱粉」ともいう)である。前記食物繊維高含有難消化性澱粉における食物繊維の含有量は、ベーカリー食品の低糖質化、低カロリー化をより確実なものとする観点から、好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは60質量%以上である。本明細書において、食物繊維含有量とは、AOAC985.29をベースとした酵素重量法プロスキー法)によって定量される値である。食物繊維含有量は、プロスキー法をベースとした市販の測定キット、例えば食物繊維測定キット(和光純薬工業)等を利用して測定することができる。

0017

前記食物繊維高含有難消化性澱粉は、天然の澱粉(未加工の澱粉)でも加工澱粉でも構わない。尤も、一般に、天然の難消化性澱粉は食物繊維含有量が高くても30質量%未満に留まるものがほとんどであり、食物繊維高含有難消化性澱粉としては適さない場合が多い。これに対し例えば、RS2の難消化性澱粉であって湿熱処理などの熱処理が施されたものは、熱処理によって食物繊維含有量が高められており、本発明で食物繊維高含有難消化性澱粉として利用し得る。具体的には例えば、澱粉中のアミロース含量が70質量%のハイアミロースコーンスターチは、熱処理前の未加工の状態では食物繊維含有量が20質量%程度に過ぎないが、湿熱処理が施されると60質量%程度になる。このように、湿熱処理されたハイアミロース澱粉(RS2の難消化性澱粉)は、食物繊維高含有難消化性澱粉として本発明で利用し得る。前記食物繊維高含有難消化性澱粉として市販品を用いることができる。RS2の例として、日食ロードスター(日本食品化工製)、ハイメイズ1043(日本エヌエスシー製)、Actistar 11700(カーギルジャパン製)が挙げられる。RS4の例として、パイスターチRT化学工業製)、ファイバージムRW(松谷化学工業製)、Actistar RT 75330(カーギルジャパン製)が挙げられる。

0018

本発明で用いる非難消化性澱粉は、前述した難消化性澱粉(健常人の消化管で消化吸収されない澱粉)以外の澱粉であり、健常人の消化管で消化吸収され得る澱粉である。非難消化性澱粉としては、ベーカリー食品に通常用いられる難消化性澱粉以外のいわゆる通常の澱粉を特に制限なく用いることができ、未加工澱粉でもよく、あるいは未加工澱粉にエステル化、エーテル化、酸化架橋化、α化等の処理を1つ以上施して得られる、加工澱粉でもよく、これら通常の澱粉の1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。未加工澱粉(あるいは加工澱粉の原料)としては、例えば、コーンスターチワキシーコーンスターチタピオカ澱粉小麦澱粉米澱粉等の地上系澱粉(種子に澱粉を蓄積する植物由来の澱粉);馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、タピオカ澱粉等の地下系澱粉地下茎や根に澱粉を蓄積する植物由来の澱粉)が挙げられる。これらの非難消化性澱粉の中でも、ワキシーコーンスターチ又は地下系澱粉は、ベーカリー食品のふんわりとした食感が高まるため、本発明で好ましく用いられる。

0019

本発明のベーカリー食品用ミックスにおいて、前述した難消化性澱粉と非難消化性澱粉との合計含有量は、該ミックスの全質量に対して、2〜70質量%であり、好ましくは20〜65質量%、さらに好ましくは35〜60質量%である。ベーカリー食品用ミックスにおける両澱粉の合計含有量が2質量%未満では、これを用いて得られるベーカリー食品の口溶けが悪く、ぼそぼそした食感になるおそれがあると共に、食物繊維量の不足によりベーカリー食品の低糖質化、低カロリー化が不十分となり、食物繊維含有食品に期待される保健機能が得られないおそれがある。また、ベーカリー食品用ミックスにおける両澱粉の合計含有量が70質量%を超えると、これを用いて得られるベーカリー食品の食感がべとついた好ましくないものとなるおそれがある。

0020

また、本発明のベーカリー食品用ミックスにおいて、難消化性澱粉と非難消化性澱粉との含有質量比は、前者:後者として、好ましくは10:1〜1:1、さらに好ましくは7:1〜2:1である。ベーカリー食品用ミックスにおける両澱粉の含有質量比が斯かる範囲にあることで、該ミックスを用いて得られるベーカリー食品の食感が、主に難消化性澱粉に由来する繊維感と主に非難消化性澱粉に由来する粘ついた食感とのバランスに特に優れたものとなり得る。

0021

本発明のベーカリー食品用ミックスにおいて、難消化性澱粉の含有量は、該ミックスの全質量に対して、好ましくは10〜60質量%、さらに好ましくは20〜40質量である。
また、本発明のベーカリー食品用ミックスにおいて、非難消化性澱粉の含有量は、該ミックスの全質量に対して、好ましくは3〜40質量%、さらに好ましくは5〜20質量である。

0022

本発明で用いる穀粉としては、ベーカリー食品の製造に通常用いられる穀粉を特に制限なく用いることができ、例えば、小麦粉、米粉コーンフラワーホワイトソルガムなどが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。小麦粉としては、薄力粉、中力粉、強力粉デュラム小麦粉などが挙げられる。

0023

本発明のベーカリー食品用ミックスにおける穀粉の含有量は、該ミックスの全質量に対して、好ましくは5〜50質量%、さらに好ましくは10〜40質量%である。ベーカリー食品用ミックスにおける穀粉の含有量が少なすぎると、これを用いて得られる生地の骨格感が不足する結果、ベーカリー食品のふんわりとした食感が得られにくくなり、逆に多すぎると、可溶性食物繊維や難消化性澱粉の含有量が過少となって、ベーカリー食品の低糖質化、低カロリー化が不十分となるおそれがある。

0024

本発明のベーカリー食品用ミックスは、前記必須成分(可溶性食物繊維、難消化性澱粉、非難消化性澱粉、穀粉)に加えてさらに、蛋白質素材(前記必須成分以外の蛋白質素材)を含有してもよい。ベーカリー食品用ミックスに蛋白質素材を含有させることで、該ミックスを用いて得られるベーカリー食品のふんわりとした食感がより一層高まり得る。本発明で用いる蛋白質素材としては、植物性動物性にかかわらず、食品に使用可能なものを特に制限なく用いることができ、前記成分以外の蛋白質素材として、例えば、グルテングリアジングルテニン等の小麦蛋白質;全卵、卵白卵黄等の卵蛋白質脱脂粉乳ホエー蛋白等の乳蛋白質大豆蛋白質ゼラチン等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明のベーカリー食品用ミックスにおいて、蛋白質素材の含有量は、該ミックスの全質量に対して、好ましくは15〜50質量%、さらに好ましくは20〜40質量である。

0025

本発明のベーカリー食品用ミックスは、ベーカリー食品の製造に通常用いられるその他の原材料、例えば、糖類、油脂類粉乳色素香料食塩乳化剤膨張剤乾燥卵増粘剤卵殻カルシウム、酵素、呈味剤香辛料などを、所望されるベーカリー食品の品質などに応じて適宜含有してもよい。これらの他の原材料の含有量は、ベーカリー食品用ミックスの全質量に対して、好ましくは0〜20質量%程度、さらに好ましくは0〜15質量%程度である。

0026

本発明のベーカリー食品用ミックスは、前述した各成分を適宜混合することによって得られる。本発明のベーカリー食品用ミックスの常温常圧下での形態は、粉末、顆粒状など、特に限定されない。

0027

本発明のベーカリー食品用ミックスは、ベーカリー食品の製造に用いることができる。本発明でいうベーカリー食品は、穀粉類(穀粉及び澱粉)を主原料とし、これに必要に応じてイーストや膨張剤(ベーキングパウダー等)、水、食塩、砂糖などの副原料を加えて得られた発酵又は非発酵生地を、焼成、蒸し、フライ等の加熱処理に供して得られる食品をいう。本発明が適用可能なベーカリー食品の例としては、パン類;ピザ類ケーキ類ワッフルシュービスケット、どら焼き、焼き饅頭等の和洋焼き菓子;ドーナツ等の揚げ菓子等が挙げられる。パン類としては、食パン(例えばロールパン、白パン、黒パン、フランスパン乾パンコッペパンクロワッサン等)、調理パン菓子パン、蒸しパン等が挙げられる。ケーキ類としては、スポンジケーキバターケーキロールケーキ、ホットケーキ、ブッセ、バームクーヘンパウンドケーキチーズケーキスナックケーキ、マフィン、バー、クッキー、パンケーキ等が挙げられる。

0028

本発明のベーカリー食品用ミックスを用いたベーカリー食品の製造は、常法に従って行うことができ、典型的には、該ミックスに液体を添加・混捏して生地を製造し、必要に応じ該生地を発酵させた後、該生地に焼成等の加熱処理を施す工程を有する。生地を製造する際にベーカリー食品用ミックスに添加する液体としては、例えば水、牛乳、卵等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。

0029

また、生地を製造する際にベーカリー食品用ミックスに添加する液体の量は、製造する生地の種類、ベーカリー食品の種類等に応じて適宜調整することができる。一般的には、本発明のベーカリー食品用ミックスの如き粉体原料100質量部に対して、液体を60質量部以下程度、例えば40〜60質量部添加して製造された生地はドウと呼ばれ、また、60質量部を超える量、例えば70〜450質量部程度添加して製造された生地はバッターと呼ばれる。ドウの水分含量は通常40質量%以下、好ましくは28〜40質量%であり、バッターの水分含量は通常30質量%以上、好ましくは50〜85質量%である。本発明のベーカリー食品用ミックスに対する液体の添加量は、該ミックス100質量部に対して、好ましくは40〜400質量部、さらに好ましくは50〜350質量部、より好ましくは60〜350質量部である。

0030

本発明のベーカリー食品用ミックスは、ドウでもバッターでも適用可能であるが、特にバッター用ミックスとして有用であり、バッターを用いて製造されるバッタータイプのベーカリー食品の製造に好適である。一般に、バッタータイプのベーカリー食品は、ドウを用いて製造されるドウタイプのベーカリー食品に比して、食物繊維が含有されている場合に、喫食時に口中に繊維感が残りやすいところ、本発明のベーカリー食品用ミックスであれば、そのようなバッタータイプのベーカリー食品の製造に用いた場合でも、繊維感が無く食感に優れた、低糖質且つ低カロリーのベーカリー食品を製造することができる。

0031

本発明には、前述した本発明のベーカリー食品用ミックス100質量部と、60質量部を超える液体との混合物を含むバッター(液状生地)が包含される。この本発明のバッターにおいて、混合物を構成する液体の量は、本発明のベーカリー食品用ミックス100質量部に対して、好ましくは60〜450質量部、さらに好ましくは90〜400質量部、より好ましくは100〜350質量部である。本発明のバッターには、所望に応じて、果実、木の実、野菜肉類魚介類などの各種具材、例えばパンケーキ用のナッツやお好み焼き用の野菜などを加えてもよい。

0032

本発明のベーカリー食品用ミックス又はバッターを用いて得られるベーカリー食品(バッタータイプのベーカリー食品)は、内相がふんわりとしていて弾力のある食感を有する点で特徴付けられ、クッキーのようなドウタイプのベーカリー食品が、ザクザクとした比較的硬質の食感を有しているのとは対照的である。本発明のベーカリー食品用ミックス又はバッターの適用が特に有用なベーカリー食品としては、例えば、パンケーキ、ホットケーキ、スポンジケーキ、蒸しケーキ、蒸しパン、バターケーキ、お好み焼、たこ焼き、大判焼、小判焼、たい焼きが挙げられる。

0033

以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。

0034

〔実施例1〜25及び比較例1〜8〕
下記表1に示す原材料を適宜混合・攪拌して、ベーカリー食品用ミックスとしてのホットケーキミックスを製造した。使用した原料の詳細は下記の通り。
・可溶性食物繊維:イヌリン(商品名「FF」、フジ日本精糖製)、難消化性デキストリン(商品名「ファイバーソル2」、松谷化学工業製)
・難消化性澱粉:タピオカ難消化性澱粉(商品名「パインスターチRT」、松谷化学工業製)、トウモロコシ難消化性澱粉(商品名「日食ロードスター」、日本食品化工製)
・蛋白質素材:グルテン(小麦蛋白質)

0035

試験例〕
各実施例及び比較例のホットケーキミックスを用いてホットケーキを製造した。具体的には、ホットケーキミックス180質量部に対して、卵50質量部、牛乳170質量部を加えてよく攪拌し、液状生地たるバッターを得た。得られたバッターを、170℃に熱したホットプレート上に垂らして広げ、3分間焼成した後、そのバッターの焼成物上下反転させて未焼成の面側を1分30秒間焼成し、ホットケーキを製造した。製造したホットケーキを10名のパネラーに食してもらい、その際の食感(ふんわり感、口溶け)を下記評価基準で評価してもらった。結果を10名の評価点平均値として下記表1〜4に示す。

0036

<ふんわり感の評価基準>
5点:非常に弾力のあるふんわり感を感じ、極めて良好。
4点:弾力のあるふんわり感を感じ、良好。
3点:普通にふんわり感を感じる。
2点:ふんわり感が足りずパサつき、不良。
1点 ふんわり感が感じられずパサつきが強く、極めて不良。
<口溶けの評価基準>
5点:非常に口溶けが良く、極めて良好。
4点:口溶けが良く、良好。
3点:普通の口溶け感。
2点:口溶けが悪く、ぼそぼそするか粘ついており、不良。
1点:非常に口溶けが悪く、ぼそぼそが強いか粘つきが強く、極めて不良。

0037

0038

表1に示す通り、各実施例のホットケーキミックスは、食物繊維を含有し低糖質且つ低カロリーでありながらも、ホットケーキのふんわり感、口溶けの双方に優れていた。
また、可溶性食物繊維に関し、ミックス中の含有量が過少であると、特に口溶けが低下し(比較例1、2)、逆に過剰であると、特にふんわり感が低下する(比較例3)。
また、実施例3と比較例4、5との対比から、ミックス中に難消化性澱粉及び非難消化性澱粉の一方のみしか含まれていないと、食感の向上効果に劣ることがわかる。
また、実施例3と比較例6との対比から、ミックス中に薄力粉の如き穀粉が含まれていないと、特にふんわり感が低下することがわかる。

0039

0040

表2における実施例7〜9どうしの対比から、非難消化性澱粉に関し、地下系が特に食感の向上効果に優れ、また、地上系についてはコーンスターチよりもワキシーコーンスターチの方が食感の向上効果に優れることがわかる。
また表2において、グルテンを含む実施例10〜12がこれを含まない他の実施例よりも食感に優れていたことから、ミックス中に蛋白質素材を含有させることで、バッタータイプのベーカリー食品の食感、特にふんわり感が大幅に向上し得ることがわかる。

0041

0042

表3における実施例と比較例との対比から、ミックス中の難消化性澱粉と非難消化性澱粉との合計含有量2〜70質量%の臨界意義が明白である。
また、表3では実施例3及び10〜17が特に食感に優れていたことから、ミックスにおいて、難消化性澱粉の含有量としては10〜40質量%程度が好ましく、非難消化性澱粉の含有量としては8〜25質量%程度が好ましいことがわかる。

0043

実施例

0044

表4では特に実施例3及び20〜23、とりわけ実施例3、21及び22が食感に優れていたことから、ミックスにおける難消化性澱粉と非難消化性澱粉との含有質量比としては、10:1〜1:1程度が好ましく、7:1〜2:1程度がさらに好ましいことがわかる。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ