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技術 赤外線リモコンの信号識別方法及び装置

出願人 国立大学法人奈良先端科学技術大学院大学
発明者 高橋雄太水本旭洋
出願日 2017年7月7日 (3年5ヶ月経過) 出願番号 2017-134155
公開日 2019年1月31日 (1年11ヶ月経過) 公開番号 2019-016960
状態 未査定
技術分野 選択的呼出装置(遠隔制御・遠隔測定用)
主要キーワード 逆ガウス 電気パネル 信号識別装置 ベイズ決定 モニタリング対象 操作ログ収集 順序数 集合数
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年1月31日)のものです。
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図面 (17)

課題

プロトコルに依存することなく、かつ、ロバスト性があり、未知赤外線リモコン信号識別できる赤外線リモコン信号識別方法及び装置を提供する。

解決手段

本方法及び装置は、赤外線リモコン信号のHIGH状態及びLOW状態のパルス幅シーケンス誤差頻度分布に関する統計モデルを用いて、未知の赤外線リモコン信号を識別する。本方法は、パルス幅シーケンスに対して、機器種別コマンド種別タグ付けを行い、データベース登録し、パルス幅シーケンス間の誤差を算出し、算出した誤差の頻度分布に関する統計データを確率分布及びパラメータで統計モデルを構築する。未知の赤外線リモコン信号を受信し、データベースに登録されているパルス幅シーケンスと、受信した未知の赤外線リモコン信号のパルス幅シーケンスとの誤差を算出し、構築した統計モデルから導き出した算出誤差の発生確率に基づいて機器種別とコマンド種別を識別する。

概要

背景

近年、情報通信技術ICT)の進歩により、日常生活で使用されるテレビ照明エアコンなどの家電製品ネットワークに接続され、モバイル通信端末を用いて家電製品の調整が可能になり、ユーザは、情報家電と呼ばれるこのような家電製品を遠隔から制御し、ネットワークを通じて有用な情報を受け取ることが可能になっている。情報家電を有する多くのシステムは、ユーザの操作に応じてサービスを提供する。
また、今後注目を集めると予想される「人やモノの状況や変化を認識する」という概念コンテキストアウェアネス(Context Awareness)をコンピュータで実現するコンテキスト認識システムでは、例えば、モバイル通信端末に内蔵されたセンサによって、温度や湿度などの居住空間内のコンテキストを監視し、そのコンテキストが事前定義されたルールを満たす場合には対応するサービスを提供することができる。しかしながら、このルールを事前設定することは、ユーザビリティと柔軟性を低下させ、単純で柔軟性のないサービスしか提供できないといった問題がある。より有用なコンテキスト認識システムを実現するために、ユーザの嗜好やコンテキストに応じてルールを生成する仕組みが必要であり、そのためには、ユーザの生活行動を長期間収集して、ユーザの嗜好を知ることが重要である。

一方、我々の日常生活は、家電製品や居住空間内のコンテキストに強く依存している。例えば、テレビを見ている時間や時間帯は、ユーザによって異なり、エアコンを操作するタイミングについても、ユーザが暑さや寒さに敏感であるか否かに関係している。また、センサの低コスト化やモバイル通信端末の普及により、日常生活の様々な行動を収集することが可能である。さらに、モバイル通信端末で情報家電を操作する場合、制御した家電操作ログを収集することも可能である。しかしながら、情報家電の種類は様々な製品ラインナップを揃えているわけでなく、しかも高価であるため、一般のユーザの殆どは、従来の家電製品のみを有するか、或は、従来の家電製品の一部が情報家電に置き換えられた環境下で日常生活を行っている。
そのため、一般ユーザのかかる環境下では、日常生活の中で家電製品の操作ログを収集することは困難である。

そこで、一般ユーザのこのような環境下の日常生活の中で家電製品の操作ログを収集する方法として、家電製品のON/OFF状態消費電力量から推定する方法が提案されている。例えば、消費電力をディジタル計測し、計器内に通信機能を持たせた電力量計コンセント電気パネルに取り付け、リアルタイムで消費電力量を分析し、家電製品のON/OFF状態を推定して家電製品の操作ログを入手するやり方である。しかしながら、この方法では、家電製品のON/OFF状態のログのみを提供するに止まり、詳細な操作ログ収集ができないといった問題がある。居住者であるユーザの嗜好や居住空間内のコンテキストを理解するためには、家電製品のON/OFF状態のみならず、家電製品に対する操作コマンドの操作ログ収集が必要である。

従来の家電製品の殆どは、赤外線リモコン信号によって操作することが可能である(例えば、特許文献1を参照。)。赤外線リモコン信号を収集し分析するためには、操作された家電製品および操作コマンドを識別する必要がある。しかしながら、赤外線リモコン信号のフォーマットが家電製品のメーカーによって異なるため、赤外線リモコン信号の復号が困難である。また、同じメーカーの同じ家電製品であっても、居住空間の環境状態によりノイズが影響して、同じ操作の赤外線リモコン信号が異なる場合があり、さらにリモコン操作仕方によっても赤外線リモコン信号が異なる場合がある(例えば、特許文献2を参照。)。

ここで、従来の家電製品の赤外線リモコン信号について説明する。赤外線リモコン信号とは、ピーク波長が940〜950nmの範囲にある赤外線LEDを使用して数バイト分の情報を送る信号であり、十分なSN比を得ることができる強度を有する光である。1ビットのデータ0/1の区別は、ビットの長さ(赤外線が出されていない期間の長さ、又は、赤外線が出されている期間の長さ)で区別される。赤外線リモコン信号の主な通信フォーマットは、パルス位置変調方式(PPM)を採用しており、日本では以下に説明する3種類の通信フォーマットが主流である。

第1番目の通信フォーマットでは、データが“1”の場合、HIGH状態の後にLOW状態がHIGH状態の期間(T)の3倍(3T)継続し、データが“0”の場合は、HIGH状態とLOW状態はほぼ同じ期間(T)になる仕様である。赤外線リモコン信号の受信側である家電製品では、HIGH状態の後にLOW状態がどれだけあるかで判断する。データが“1”の具体的な時間は、HIGH状態の期間は約0.56msであり、LOW状態の期間はHIGH状態の3倍の約1.69msであり、合計2.25msであり、データが“0”の具体的な時間は、HIGH状態の期間は約0.56msであり、LOW状態の期間もHIGH状態と同じ約0.56msであり、合計1.12msである。図13にデータ“0”とデータ“1”の赤外線リモコン信号イメージを示す。
なお、HIGH状態はその全ての期間連続して赤外線を出しているわけではなく、一定の周波数キャリア周波数)で赤外線を出している期間と出していない期間を繰り返している。このキャリア周波数は、33〜40kHzが標準である。HIGH状態の時は、デューティ比が約1/3でパルスを出力して、消費電力を抑えて、信号強度を上げている。

第1番目の通信フォーマットでは、1つの赤外線リモコン信号は、図14に示すように、リーダコード、次に16ビットのカスタムコード、次に8ビットのデータコード及びデータコードの0/1を反転した8ビットのコードが続き、次にストップビット、この後に赤外線を出さない区間フレームスペース)があり、1フレーム(リーダコードからフレームスペースまで)は約108msである。リーダコードは約9msのHIGH状態が続き、その後に約4.5msのLOW状態がある。リーダコードの部分はその後のデータコード等の部分と各状態の期間が大きく異なり、容易に識別ができるようになっている。カスタムコードやデータコードの部分がデータ0/1を含む部分であり、各部分はその下位ビットから順に送信される。

カスタムコードは、赤外線リモコン信号を使用する家電製品のメーカーを識別するためのものであり、16ビットのコード長で、データコードの前につけて送信される。0000h〜00FFhの256通りは各メーカーが自由に使え、これ以外のコードは通信フォーマット管理会社が管理し各メーカーに割り当てている。データコードは、8ビットの家電製品の操作コマンドデータとそのビット反転値が送信される。カスタムコード長はそのデータ内容により変化するが、データコード長についてはその反転データが送信されることから、データコード及びその反転コードの部分でのデータ1の総数は常に8個であり、長さは固定になる。赤外線リモコン信号の受信側で、データコードの8ビットと反転した8ビットを比較して、同じ値であることを確認することにより、ノイズ等によりビット反転や信号エラーチェックする。ストップビットは、カスタムコードとデータコード合わせて32ビットの後に33ビット目として送信される。ストップビットは0.56msのHIGH状態の後はLOW状態のままとなる。受信側はストップビットを受け取った時点で受信処理を終了する。
その他、図示しないが、赤外線リモコン信号の1フレームの後、リモコンの操作ボタンを押している間に108msの周期で送信されるリピート(約9msのHIGH状態が続き、その後に約2.25msのLOW状態があるコード)がある。

次に、第2番目の通信フォーマットでは、1つの赤外線リモコン信号のフレームは、図15に示すように、リーダコード、次に16ビットのカスタムコード、次に4ビットのパリティコード、次に可変長のデータコードが続き、最後にトレーラ(上述のストップコードとフレームスペースに相当)があり、1フレームは通常では約130ms(各メーカーによって相違)である。
データ1/0は、第1番目の通信フォーマットと同様、データが“1”の場合は、HIGH状態の後にLOW状態がHIGH状態の期間(T)の3倍(3T)継続し、データが“0”の場合は、HIGH状態とLOW状態はほぼ同じになる仕様である。データが“1”の具体的な時間は、第1番目の通信フォーマットと異なり、HIGH状態の期間(T)は約0.35〜0.5msであり(典型的には中央値0.425msを使用)、LOW状態の期間はHIGH状態の3倍(3T)の約1.05〜1.5msであり、合計1.4〜2.0msであり、データが“0”の具体的な時間は、HIGH状態の期間は約0.35〜0.5msであり、LOW状態の期間もHIGH状態と同じ約0.35〜0.5msであり、合計0.7〜1.0msである。
また、リーダコードは一定期間のHIGH状態の期間(8T)が続き、その後にHIGH状態の期間の半分の期間(4T)のLOW状態がある。カスタムコードは、第1番目の通信フォーマットと同様、16ビットのメーカー識別データである。パリティコードは、カスタムコードを4ビット単位でXORをとったものであり、カスタムコードのビット反転などエラー制御するコードである。操作コマンド等のデータコードは、3バイト以上の任意のバイト数の可変長のコードであり、エラー制御は各メーカーの実装に依存している。通常はデータNが、XOR値補数CRC(Cyclic Redundancy Check)、BCC(Block Check Character)の機能を担っている。

さらに、第3番目の通信フォーマットでは、1つの赤外線リモコン信号のフレームは、図16(2)に示すように、リーダコード、次に7ビットのデータコード、次に数ビット(機種によって異なる)のアドレスコードが続き、最後にトレーラ(図示せず)があり、1フレームは約45msである。上述の第1番目と第2番目の通信フォーマットと異なり、リーダコードの次のデータコードで操作コマンドのデータを送り、アドレスコードで機器の識別データを送る。
また、データ1/0の仕様が、第1番目と第2番目の通信フォーマットと異なり、図16(1)に示すように、データが“1”の場合は、LOW状態の後にHIGH状態がLOW状態の期間(T)の2倍(2T)継続し、データが“0”の場合は、LOW状態とHIGH状態はほぼ同じ期間(T)になる仕様である。データが“1”の具体的な時間は、LOW状態の期間は約0.6msであり、HIGH状態の期間はLOW状態の2倍の約1.2msであり、合計1.8msであり、データが“0”の具体的な時間は、LOW状態の期間は約0.6msであり、HIGH状態の期間もLOW状態と同じ約0.6msであり、合計1.2msである。リーダコードは一定期間のHIGH状態の期間(4T)が続き、第1番目と第2番目の通信フォーマットと異なり、リーダコード内にLOW状態はなく、その後はデータコードのLOW状態が続くようになっている。

第1〜第3番目の通信フォーマットは、日本において代表的なものであるが、これら以外にもメーカー独自フォーマットもあり、海外メーカーの家電製品も含めると多種多様である。また、同じメーカーの製品であっても、テレビとオーディオ機器で通信フォーマットが異なる場合もある。すなわち、赤外線リモコン信号のフォーマットが家電製品のメーカーによって異なるため、未知の赤外線リモコン信号の復号は非常に困難である。

概要

プロトコルに依存することなく、かつ、ロバスト性があり、未知の赤外線リモコン信号を識別できる赤外線リモコン信号識別方法及び装置を提供する。本方法及び装置は、赤外線リモコン信号のHIGH状態及びLOW状態のパルス幅シーケンス誤差頻度分布に関する統計モデルを用いて、未知の赤外線リモコン信号を識別する。本方法は、パルス幅シーケンスに対して、機器種別コマンド種別タグ付けを行い、データベース登録し、パルス幅シーケンス間の誤差を算出し、算出した誤差の頻度分布に関する統計データを確率分布及びパラメータで統計モデルを構築する。未知の赤外線リモコン信号を受信し、データベースに登録されているパルス幅シーケンスと、受信した未知の赤外線リモコン信号のパルス幅シーケンスとの誤差を算出し、構築した統計モデルから導き出した算出誤差の発生確率に基づいて機器種別とコマンド種別を識別する。

目的

情報家電を有する多くのシステムは、ユーザの操作に応じてサービスを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

赤外線リモコン信号HIGH状態及びLOW状態のパルス幅シーケンス誤差頻度分布に関する統計モデルを用いて、未知の赤外線リモコン信号を識別することを特徴とする赤外線リモコン信号識別方法

請求項2

異種機器及び異種コマンドの前記パルス幅シーケンスに対して、機器種別コマンド種別タグ付けを行い、データベース登録する登録ステップと、前記データベースの前記パルス幅シーケンス間の誤差を算出する誤差算出ステップと、算出した誤差の頻度分布に関する統計データを確率分布及びパラメータモデル化した統計モデルを構築するモデル構築ステップと、未知の赤外線リモコン信号を受信する赤外線受信ステップと、前記データベースに登録されている前記パルス幅シーケンスと、受信した未知の赤外線リモコン信号のパルス幅シーケンスとの誤差を算出し、前記統計モデルから導き出した算出誤差の発生確率に基づいて機器種別とコマンド種別の少なくとも何れかの識別を行う識別ステップ、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の赤外線リモコン信号識別方法。

請求項3

前記統計モデルは、同一機器種別間における前記誤差の頻度分布に関する機器種別モデルと、同一機器種別の同一コマンド間における前記誤差の頻度分布に関する第1コマンド種別モデルと、同一機器種別の異なるコマンド間における前記誤差の頻度分布に関する第2コマンド種別モデル、から構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の赤外線リモコン信号識別方法。

請求項4

前記パルス幅シーケンスの誤差は、比較する2つのシーケンスが同一パルス数の場合には、並び順に対応するそれぞれのパルス幅の誤差を算出し、比較する2つのシーケンスが異なるパルス数の場合には、パルス数が多いシーケンスの一部であってパルス数が少ないシーケンスと同一パルス数の部分シーケンスと、他方のパルス数が少ないシーケンスと比較して、並び順に対応するそれぞれのパルス幅の誤差を算出し、全ての部分シーケンスとの比較を行い、最小誤差を算出する、ことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の赤外線リモコン信号識別方法。

請求項5

算出するパルス幅の誤差は、それぞれのパルス幅の絶対誤差であり、前記パルス幅シーケンスの誤差として、平均絶対誤差と合計絶対誤差の少なくとも何れかを算出することを特徴とする請求項4に記載の赤外線リモコン信号識別方法。

請求項6

算出するパルス幅の誤差は、それぞれのパルス幅の一致度から算出した値であり、前記パルス幅シーケンスの誤差として、平均絶対誤差と合計絶対誤差の少なくとも何れかを算出することを特徴とする請求項4に記載の赤外線リモコン信号識別方法。

請求項7

前記機器種別モデルは、前記パルス幅シーケンスの平均絶対誤差の頻度分布にフィッティングする確率分布であり、前記第1コマンド種別モデルと前記第2コマンド種別モデルは、共に、前記パルス幅シーケンスの合計絶対誤差の頻度分布にフィッティングする確率分布である、ことを特徴とする請求項3〜6の何れかに記載の赤外線リモコン信号識別方法。

請求項8

赤外線リモコン信号のHIGH状態及びLOW状態のパルス幅シーケンスの誤差の頻度分布に関する統計モデルを用いて、未知の赤外線リモコン信号を識別する赤外線リモコン信号識別装置

請求項9

異種機器及び異種コマンドの前記パルス幅シーケンスが、機器種別とコマンド種別のタグ付けされ登録されたデータベースと、前記データベースの前記パルス幅シーケンス間の誤差を算出する誤差算出手段と、算出した誤差の頻度分布に関する統計データを確率分布及びパラメータでモデル化した前記統計モデルを構築するモデル構築手段と、未知の赤外線リモコン信号を受信する赤外線受信手段と、前記データベースに登録されている前記パルス幅シーケンスと、受信した未知の赤外線リモコン信号のパルス幅シーケンスとの誤差を算出し、前記統計モデルから導き出した算出誤差の発生確率に基づいて機器種別とコマンド種別の少なくとも何れかの識別を行う識別手段、を備えたことを特徴とする請求項8に記載の赤外線リモコン信号識別装置。

請求項10

モニタリング対象赤外線リモコン操作対象機器同一空間に設置され、赤外線受信装置を備えた端末と、前記端末とネットワークで接続されたサーバから構成され、前記端末は、受信した赤外線リモコン信号を前記サーバへ送信し、前記サーバは、前記データベース及び前記識別手段を備え、前記端末から受信した赤外線リモコン信号のパルス幅シーケンスの誤差を算出し、前記統計モデルから導き出した算出誤差の発生確率に基づいて機器種別とコマンド種別の少なくとも何れかの識別を行うことを特徴とする請求項9に記載の赤外線リモコン信号識別装置。

請求項11

請求項10の赤外線リモコン信号識別装置における前記サーバ。

請求項12

前記統計モデルは、同一機器種別間における前記誤差の頻度分布に関する機器種別モデルと、同一機器種別の同一コマンド間における前記誤差の頻度分布に関する第1コマンド種別モデルと、同一機器種別の異なるコマンド間における前記誤差の頻度分布に関する第2コマンド種別モデル、から構成されることを特徴とする請求項8〜10の何れかに記載の赤外線リモコン信号識別装置。

請求項13

前記機器種別モデルは、前記パルス幅シーケンスの平均絶対誤差の頻度分布にフィッティングする確率分布であり、前記第1コマンド種別モデルと前記第2コマンド種別モデルは、共に、前記パルス幅シーケンスの合計絶対誤差の頻度分布にフィッティングする確率分布である、ことを特徴とする請求項12に記載の赤外線リモコン信号識別装置。

技術分野

0001

本発明は、赤外線リモコン信号識別技術に関するものである。

背景技術

0002

近年、情報通信技術ICT)の進歩により、日常生活で使用されるテレビ照明エアコンなどの家電製品ネットワークに接続され、モバイル通信端末を用いて家電製品の調整が可能になり、ユーザは、情報家電と呼ばれるこのような家電製品を遠隔から制御し、ネットワークを通じて有用な情報を受け取ることが可能になっている。情報家電を有する多くのシステムは、ユーザの操作に応じてサービスを提供する。
また、今後注目を集めると予想される「人やモノの状況や変化を認識する」という概念コンテキストアウェアネス(Context Awareness)をコンピュータで実現するコンテキスト認識システムでは、例えば、モバイル通信端末に内蔵されたセンサによって、温度や湿度などの居住空間内のコンテキストを監視し、そのコンテキストが事前定義されたルールを満たす場合には対応するサービスを提供することができる。しかしながら、このルールを事前設定することは、ユーザビリティと柔軟性を低下させ、単純で柔軟性のないサービスしか提供できないといった問題がある。より有用なコンテキスト認識システムを実現するために、ユーザの嗜好やコンテキストに応じてルールを生成する仕組みが必要であり、そのためには、ユーザの生活行動を長期間収集して、ユーザの嗜好を知ることが重要である。

0003

一方、我々の日常生活は、家電製品や居住空間内のコンテキストに強く依存している。例えば、テレビを見ている時間や時間帯は、ユーザによって異なり、エアコンを操作するタイミングについても、ユーザが暑さや寒さに敏感であるか否かに関係している。また、センサの低コスト化やモバイル通信端末の普及により、日常生活の様々な行動を収集することが可能である。さらに、モバイル通信端末で情報家電を操作する場合、制御した家電操作ログを収集することも可能である。しかしながら、情報家電の種類は様々な製品ラインナップを揃えているわけでなく、しかも高価であるため、一般のユーザの殆どは、従来の家電製品のみを有するか、或は、従来の家電製品の一部が情報家電に置き換えられた環境下で日常生活を行っている。
そのため、一般ユーザのかかる環境下では、日常生活の中で家電製品の操作ログを収集することは困難である。

0004

そこで、一般ユーザのこのような環境下の日常生活の中で家電製品の操作ログを収集する方法として、家電製品のON/OFF状態消費電力量から推定する方法が提案されている。例えば、消費電力をディジタル計測し、計器内に通信機能を持たせた電力量計コンセント電気パネルに取り付け、リアルタイムで消費電力量を分析し、家電製品のON/OFF状態を推定して家電製品の操作ログを入手するやり方である。しかしながら、この方法では、家電製品のON/OFF状態のログのみを提供するに止まり、詳細な操作ログ収集ができないといった問題がある。居住者であるユーザの嗜好や居住空間内のコンテキストを理解するためには、家電製品のON/OFF状態のみならず、家電製品に対する操作コマンドの操作ログ収集が必要である。

0005

従来の家電製品の殆どは、赤外線リモコン信号によって操作することが可能である(例えば、特許文献1を参照。)。赤外線リモコン信号を収集し分析するためには、操作された家電製品および操作コマンドを識別する必要がある。しかしながら、赤外線リモコン信号のフォーマットが家電製品のメーカーによって異なるため、赤外線リモコン信号の復号が困難である。また、同じメーカーの同じ家電製品であっても、居住空間の環境状態によりノイズが影響して、同じ操作の赤外線リモコン信号が異なる場合があり、さらにリモコン操作仕方によっても赤外線リモコン信号が異なる場合がある(例えば、特許文献2を参照。)。

0006

ここで、従来の家電製品の赤外線リモコン信号について説明する。赤外線リモコン信号とは、ピーク波長が940〜950nmの範囲にある赤外線LEDを使用して数バイト分の情報を送る信号であり、十分なSN比を得ることができる強度を有する光である。1ビットのデータ0/1の区別は、ビットの長さ(赤外線が出されていない期間の長さ、又は、赤外線が出されている期間の長さ)で区別される。赤外線リモコン信号の主な通信フォーマットは、パルス位置変調方式(PPM)を採用しており、日本では以下に説明する3種類の通信フォーマットが主流である。

0007

第1番目の通信フォーマットでは、データが“1”の場合、HIGH状態の後にLOW状態がHIGH状態の期間(T)の3倍(3T)継続し、データが“0”の場合は、HIGH状態とLOW状態はほぼ同じ期間(T)になる仕様である。赤外線リモコン信号の受信側である家電製品では、HIGH状態の後にLOW状態がどれだけあるかで判断する。データが“1”の具体的な時間は、HIGH状態の期間は約0.56msであり、LOW状態の期間はHIGH状態の3倍の約1.69msであり、合計2.25msであり、データが“0”の具体的な時間は、HIGH状態の期間は約0.56msであり、LOW状態の期間もHIGH状態と同じ約0.56msであり、合計1.12msである。図13にデータ“0”とデータ“1”の赤外線リモコン信号イメージを示す。
なお、HIGH状態はその全ての期間連続して赤外線を出しているわけではなく、一定の周波数キャリア周波数)で赤外線を出している期間と出していない期間を繰り返している。このキャリア周波数は、33〜40kHzが標準である。HIGH状態の時は、デューティ比が約1/3でパルスを出力して、消費電力を抑えて、信号強度を上げている。

0008

第1番目の通信フォーマットでは、1つの赤外線リモコン信号は、図14に示すように、リーダコード、次に16ビットのカスタムコード、次に8ビットのデータコード及びデータコードの0/1を反転した8ビットのコードが続き、次にストップビット、この後に赤外線を出さない区間フレームスペース)があり、1フレーム(リーダコードからフレームスペースまで)は約108msである。リーダコードは約9msのHIGH状態が続き、その後に約4.5msのLOW状態がある。リーダコードの部分はその後のデータコード等の部分と各状態の期間が大きく異なり、容易に識別ができるようになっている。カスタムコードやデータコードの部分がデータ0/1を含む部分であり、各部分はその下位ビットから順に送信される。

0009

カスタムコードは、赤外線リモコン信号を使用する家電製品のメーカーを識別するためのものであり、16ビットのコード長で、データコードの前につけて送信される。0000h〜00FFhの256通りは各メーカーが自由に使え、これ以外のコードは通信フォーマット管理会社が管理し各メーカーに割り当てている。データコードは、8ビットの家電製品の操作コマンドデータとそのビット反転値が送信される。カスタムコード長はそのデータ内容により変化するが、データコード長についてはその反転データが送信されることから、データコード及びその反転コードの部分でのデータ1の総数は常に8個であり、長さは固定になる。赤外線リモコン信号の受信側で、データコードの8ビットと反転した8ビットを比較して、同じ値であることを確認することにより、ノイズ等によりビット反転や信号エラーチェックする。ストップビットは、カスタムコードとデータコード合わせて32ビットの後に33ビット目として送信される。ストップビットは0.56msのHIGH状態の後はLOW状態のままとなる。受信側はストップビットを受け取った時点で受信処理を終了する。
その他、図示しないが、赤外線リモコン信号の1フレームの後、リモコンの操作ボタンを押している間に108msの周期で送信されるリピート(約9msのHIGH状態が続き、その後に約2.25msのLOW状態があるコード)がある。

0010

次に、第2番目の通信フォーマットでは、1つの赤外線リモコン信号のフレームは、図15に示すように、リーダコード、次に16ビットのカスタムコード、次に4ビットのパリティコード、次に可変長のデータコードが続き、最後にトレーラ(上述のストップコードとフレームスペースに相当)があり、1フレームは通常では約130ms(各メーカーによって相違)である。
データ1/0は、第1番目の通信フォーマットと同様、データが“1”の場合は、HIGH状態の後にLOW状態がHIGH状態の期間(T)の3倍(3T)継続し、データが“0”の場合は、HIGH状態とLOW状態はほぼ同じになる仕様である。データが“1”の具体的な時間は、第1番目の通信フォーマットと異なり、HIGH状態の期間(T)は約0.35〜0.5msであり(典型的には中央値0.425msを使用)、LOW状態の期間はHIGH状態の3倍(3T)の約1.05〜1.5msであり、合計1.4〜2.0msであり、データが“0”の具体的な時間は、HIGH状態の期間は約0.35〜0.5msであり、LOW状態の期間もHIGH状態と同じ約0.35〜0.5msであり、合計0.7〜1.0msである。
また、リーダコードは一定期間のHIGH状態の期間(8T)が続き、その後にHIGH状態の期間の半分の期間(4T)のLOW状態がある。カスタムコードは、第1番目の通信フォーマットと同様、16ビットのメーカー識別データである。パリティコードは、カスタムコードを4ビット単位でXORをとったものであり、カスタムコードのビット反転などエラー制御するコードである。操作コマンド等のデータコードは、3バイト以上の任意のバイト数の可変長のコードであり、エラー制御は各メーカーの実装に依存している。通常はデータNが、XOR値補数CRC(Cyclic Redundancy Check)、BCC(Block Check Character)の機能を担っている。

0011

さらに、第3番目の通信フォーマットでは、1つの赤外線リモコン信号のフレームは、図16(2)に示すように、リーダコード、次に7ビットのデータコード、次に数ビット(機種によって異なる)のアドレスコードが続き、最後にトレーラ(図示せず)があり、1フレームは約45msである。上述の第1番目と第2番目の通信フォーマットと異なり、リーダコードの次のデータコードで操作コマンドのデータを送り、アドレスコードで機器の識別データを送る。
また、データ1/0の仕様が、第1番目と第2番目の通信フォーマットと異なり、図16(1)に示すように、データが“1”の場合は、LOW状態の後にHIGH状態がLOW状態の期間(T)の2倍(2T)継続し、データが“0”の場合は、LOW状態とHIGH状態はほぼ同じ期間(T)になる仕様である。データが“1”の具体的な時間は、LOW状態の期間は約0.6msであり、HIGH状態の期間はLOW状態の2倍の約1.2msであり、合計1.8msであり、データが“0”の具体的な時間は、LOW状態の期間は約0.6msであり、HIGH状態の期間もLOW状態と同じ約0.6msであり、合計1.2msである。リーダコードは一定期間のHIGH状態の期間(4T)が続き、第1番目と第2番目の通信フォーマットと異なり、リーダコード内にLOW状態はなく、その後はデータコードのLOW状態が続くようになっている。

0012

第1〜第3番目の通信フォーマットは、日本において代表的なものであるが、これら以外にもメーカー独自フォーマットもあり、海外メーカーの家電製品も含めると多種多様である。また、同じメーカーの製品であっても、テレビとオーディオ機器で通信フォーマットが異なる場合もある。すなわち、赤外線リモコン信号のフォーマットが家電製品のメーカーによって異なるため、未知の赤外線リモコン信号の復号は非常に困難である。

先行技術

0013

特開2000−350052号公報
特開2008−211357号公報

発明が解決しようとする課題

0014

赤外線リモコン信号の受信機は、受信機がサポートしている標準プロトコルである通信フォーマットのみデータの復号が可能であり、サポートしていない通信フォーマットの信号は復号できない。
このような状況下、ユーザの生活行動を長期間収集して、ユーザの嗜好を知るため、一般ユーザの居住環境下で日常生活の家電製品の操作ログを収集するには、多種多様の家電製品の赤外線リモコン信号をデータベース化する方法が考えられるが、上述した如く、同じメーカーの同じ家電製品であっても、居住空間の環境状態によりノイズが影響して、同じ操作の赤外線リモコン信号が異なる場合があり、さらにリモコン操作時の距離や環境、操作ボタンを押す時間によっても赤外線リモコン信号の長さや信号自体が毎回異なるため、単に赤外線リモコン信号を記憶させてデータベース化し、照会するだけでは同定することはできない。

0015

かかる状況に鑑みて、本発明は、赤外線リモコン信号のプロトコルに依存することなく、かつ、受信した信号が毎回異なる場合であっても識別できるといったロバスト性があり、未知の赤外線リモコン信号を識別することができる赤外線リモコン信号識別方法及び装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0016

本発明者らは、赤外線リモコン信号のプロトコルに非依存でロバスト性のある識別技術を鋭意検討した結果、赤外線リモコン信号をHIGH状態とLOW状態のパルス幅シーケンス表現し、そのパルス幅のシーケンスの誤差頻度分布に関する統計モデルを用いて、信号のプロトコルに依存することなく、かつ、受信した信号が毎回異なる場合であっても、赤外線リモコン信号を識別できることの知見を得た。

0017

すなわち、本発明の赤外線リモコン信号識別方法は、赤外線リモコン信号のHIGH状態及びLOW状態のパルス幅シーケンスの誤差の頻度分布に関する統計モデルを用いて、未知の赤外線リモコン信号を識別する。本発明の方法によれば、信号のプロトコルに依存することなく、かつ、受信した信号が毎回異なる場合であっても、赤外線リモコン信号を識別できる。
ここで、HIGH状態及びLOW状態のパルス幅シーケンスとは、赤外線リモコン信号において、HIGH状態とLOW状態が交互に連続して起こる各状態の時間幅順序をいう。そして、パルス幅とは、HIGH状態の時間幅とLOW状態の時間幅を意味する。また、統計モデルとは、誤差の頻度分布に関する統計データを、確率分布パラメータモデル化したものである。統計モデルを用いることにより、ロバスト性を向上させることができる。また、誤差とは、比較する2つの赤外線リモコン信号の一連送信コードのパルス幅のシーケンスにおけるパルス幅の差分や一致度定量化したものであり、例えば、それぞれのパルス幅の差分の平均値合計値、パルス幅の一致又は不一致の数量を数値化したものである。

0018

本発明の赤外線リモコン信号識別方法は、具体的には、次のステップ1)〜5)から構成される。
1)異種機器及び異種コマンドの赤外線リモコン信号のHIGH状態及びLOW状態のパルス幅シーケンスに対して、機器種別コマンド種別タグ付けを行い、データベース登録する登録ステップ。
2)上記データベースのパルス幅シーケンス間の誤差を算出する誤差算出ステップ
3)算出した誤差の頻度分布に関する統計データを確率分布及びパラメータでモデル化した統計モデルを構築するモデル構築ステップ。
4)未知の赤外線リモコン信号を受信する赤外線受信ステップ。
5)上記データベースに登録されているパルス幅シーケンスと、受信した未知の赤外線リモコン信号のパルス幅シーケンスとの誤差を算出し、構築した統計モデルから導き出した算出誤差の発生確率に基づいて機器種別とコマンド種別の少なくとも何れかの識別を行う識別ステップ

0019

上記1)において、機器種別とは、例えばテレビやエアコンなど家電製品の種別やメーカーの種別を含むものであり、コマンド種別とは、リモコン端末のON/OFFや切替えなどの操作ボタンを押下した際のコマンドの種別である。なお、コマンド種別では、ボタン操作に限らず、ダイヤル操作音声入力振動付与、リモコン端末姿勢の変化、リモコン端末動作などのリモコン端末操作によるコマンドも含まれる。
上記2)において、パルス幅シーケンス間の誤差の算出は、2つの赤外線リモコン信号におけるパルス幅シーケンスの個々のパルス幅を比較することにより行う。
上記3)において、誤差の頻度分布に関する統計データを確率分布及びパラメータでモデル化した統計モデルの構築は、例えば、逆ガウス分布逆ガンマ分布などの確率分布を適合させて、尤もらしいパラメータを推定してモデル化することにより行うことができる。
上記1)〜3)の前準備を行った後に、未知の赤外線リモコン信号を受信し、信号を識別する。

0020

本発明の赤外線リモコン信号識別方法における統計モデルは、以下のa)〜c)の3つの統計モデル(1つの機器種別モデルと2つのコマンド種別モデル)から構成される。受信した未知の赤外線リモコン信号のパルス幅シーケンスとの誤差を算出し、3つの統計モデルから導き出した算出誤差の発生確率に基づいて、未知の赤外線リモコン信号の機器種別とコマンド種別を高い精度で識別することができる。
a)同一機器種別間における誤差の頻度分布に関する機器種別モデル、
b)同一機器種別の同一コマンド間における誤差の頻度分布に関する第1コマンド種別モデル、
c)同一機器種別の異なるコマンド間における誤差の頻度分布に関する第2コマンド種別モデル。
なお、異なる機器種別間における誤差の頻度分布に関する確率分布を含めていないのは、異なる機器種別間における誤差の頻度分布のモデル化が困難であったことと、機器種別の識別が上記a)の機器種別モデルだけで精度よく行えることが分ったためである。

0021

本発明の赤外線リモコン信号識別方法におけるパルス幅シーケンスの誤差は、比較する2つのシーケンスが同一パルス数の場合と、比較する2つのシーケンスが異なるパルス数の場合とで、算出の仕方が分れる。ここで、パルス幅シーケンスにおけるパルス数とは、交互に連続するHIGH状態とLOW状態の時間幅(パルス幅)の順序の集合数であり、本明細書ではパルス幅シーケンスの長さと同意である。
まず、比較する2つのシーケンスが同一パルス数の場合には、並び順に対応するそれぞれのパルス幅の誤差を算出する。
次に、比較する2つのシーケンスが異なるパルス数の場合には、パルス数が多いシーケンスの一部であってパルス数が少ないシーケンスと同一パルス数の部分シーケンスと、他方のパルス数が少ないシーケンスと比較して、並び順に対応するそれぞれのパルス幅の誤差を算出し、全ての部分シーケンスとの比較を行い、最小誤差を算出する。

0022

上述の本発明の赤外線リモコン信号識別方法におけるパルス幅シーケンスの誤差を算出するために、算出するそれぞれのパルス幅の誤差は、パルス幅の絶対誤差であり、そして、パルス幅シーケンスの誤差として、平均絶対誤差(MAE;Mean Absolute error)と合計絶対誤差(SAE;Sum Absolute error)の少なくとも何れかを算出する。
算出するパルス幅の誤差は、それぞれのパルス幅の一致度から算出した値であっても構わない。ここで、一致度とは、パルス幅シーケンスにおける並び順のそれぞれのパルス幅を比較して、パルス幅が完全に一致しているもの、ほぼ一致しているもののパルスの個数を誤差として用いることをいう。パルス幅がほぼ一致しているとは、パルス幅に±αの許容値を設けて許容範囲内のあるものをいう。

0023

上述の本発明の赤外線リモコン信号識別方法における機器種別モデルは、パルス幅シーケンスの平均絶対誤差の頻度分布にフィッティングする確率分布であることが好ましい。また、第1コマンド種別モデルと第2コマンド種別モデルは、共に、パルス幅シーケンスの合計絶対誤差の頻度分布にフィッティングする確率分布であることが好ましい。
このように機器種別モデル、第1コマンド種別モデル及び第2コマンド種別モデルのモデリングを行うことにより、受信した未知の赤外線リモコン信号の機器種別とコマンド種別をより精度良く識別することができる。

0024

次に、本発明の赤外線リモコン信号識別装置について説明する。
本発明の赤外線リモコン信号識別装置は、赤外線リモコン信号のHIGH状態及びLOW状態のパルス幅シーケンスの誤差の頻度分布に関する統計モデルを用いて、未知の赤外線リモコン信号を識別する。本発明の装置によれば、信号のプロトコルに依存することなく、かつ、受信した信号が毎回異なる場合であっても、赤外線リモコン信号を識別できる。

0025

本発明の赤外線リモコン信号識別装置は、具体的には、次の1)〜5)から構成される。
1)異種機器及び異種コマンドの赤外線リモコン信号のHIGH状態及びLOW状態のパルス幅シーケンスが、機器種別とコマンド種別のタグ付けされ登録されたデータベース。
2)上記データベースのパルス幅シーケンス間の誤差を算出する誤差算出手段。
3)算出した誤差の頻度分布に関する統計データを確率分布及びパラメータでモデル化した統計モデルを構築するモデル構築手段。
4)未知の赤外線リモコン信号を受信する赤外線受信手段。
5)上記データベースに登録されているパルス幅シーケンスと、受信した未知の赤外線リモコン信号のパルス幅シーケンスとの誤差を算出し、構築した統計モデルから導き出した算出誤差の発生確率に基づいて機器種別とコマンド種別の少なくとも何れかの識別を行う識別手段。

0026

上述の本発明の赤外線リモコン信号識別装置は、モニタリング対象赤外線リモコン操作対象機器同一空間に設置され、赤外線受信装置を備えた端末と、その端末とネットワークで接続されたサーバから構成されるのが好ましい態様である。端末は、受信した赤外線リモコン信号をサーバへ送信する。サーバは、上記1)のデータベース及び上記5)の識別手段を備え、端末から受信した赤外線リモコン信号のパルス幅シーケンスの誤差を算出し、統計モデルから導き出した算出誤差の発生確率に基づいて機器種別とコマンド種別の少なくとも何れかの識別を行う。

0027

本発明の赤外線リモコン信号識別装置における統計モデルは、以下の3つの統計モデル(1つの機器種別モデルと2つのコマンド種別モデル)から構成される。これらの3つの統計モデルから導き出した算出誤差の発生確率に基づいて、未知の赤外線リモコン信号の機器種別とコマンド種別を高い精度で識別することができる。
・同一機器種別間における誤差の頻度分布に関する機器種別モデル
・同一機器種別の同一コマンド間における誤差の頻度分布に関する第1コマンド種別モデル
・同一機器種別の異なるコマンド間における誤差の頻度分布に関する第2コマンド種別モデル

0028

上記の本発明の赤外線リモコン信号識別装置における機器種別モデルは、パルス幅シーケンスの平均絶対誤差の頻度分布にフィッティングする確率分布であることが好ましく、また、第1コマンド種別モデルと第2コマンド種別モデルは、共に、パルス幅シーケンスの合計絶対誤差の頻度分布にフィッティングする確率分布であることが好ましい。このようにモデリングすることにより、受信した未知の赤外線リモコン信号の機器種別とコマンド種別をより精度良く識別することができる。

発明の効果

0029

本発明によれば、赤外線リモコン信号のプロトコルに依存することなく、かつ、受信した信号が毎回異なる場合であっても識別できるといったロバスト性を持ち、未知の赤外線リモコン信号を識別することができるといった効果がある。
特に、1つの機器種別モデルと2つのコマンド種別モデルの3つの統計モデルを用いることにより、未知の赤外線リモコン信号の機器種別とコマンド種別を高い精度で識別することができ、どの家電が操作されたか、またどのような操作がされたかが識別できるといった効果がある。

図面の簡単な説明

0030

赤外線リモコン信号識別方法の一実施形態の処理フロー
赤外線リモコン信号のHIGH状態及びLOW状態のシーケンスの模式図
同じパルス数の2つのパルス幅シーケンス間の誤差の算出の具体例の説明図
異なるパルス数の2つのパルス幅シーケンス間の誤差の算出の具体例の説明図
機器種別に関するパルス幅シーケンスの誤差の頻度分布グラフ
コマンド種別に関するパルス幅シーケンスの誤差の頻度分布グラフ
同一機器種別に関する誤差の頻度分布にフィッティングした確率分布グラフ
同一コマンド種別に関する誤差の頻度分布にフィッティングした確率分布グラフ
異なるコマンド種別に関する誤差の頻度分布にフィッティングした確率分布グラフ
データベースの登録数による識別精度推移を示したグラフ
赤外線リモコン信号識別装置の機能ブロック
赤外線リモコン信号識別装置(小型端末とサーバ)のシステム構成
データ“0”とデータ“1”の赤外線リモコン信号イメージ
赤外線リモコン信号の通信フォーマットの説明図(1)
赤外線リモコン信号の通信フォーマットの説明図(2)
赤外線リモコン信号の通信フォーマットの説明図(3)

発明を実施するための最良の形態

0031

以下、本発明の実施形態の一例を、図面を参照しながら詳細に説明していく。なお、本発明の範囲は、以下の実施例や図示例に限定されるものではなく、幾多の変更及び変形が可能である。

0032

赤外線リモコン信号識別方法の一実施形態の処理フローを説明する。
赤外線リモコン信号識別方法では、図1に示すように、統計モデル構築ステップ(前準備段階)と受信信号識別ステップ(識別段階)の2つの段階に分けられる。統計モデル構築ステップは、以下のステップS01〜S05により、未知の赤外線リモコン信号を識別するための前準備を行う。また、受信信号識別ステップは、以下のステップS06〜S08により、未知の赤外線リモコン信号を識別する。以下、それぞれのステップについて詳細に説明する。

0033

先ず、統計モデル構築ステップは、既知の赤外線リモコン信号を受信し(図1のステップS01)、受信した信号のHIGH状態及びLOW状態のパルス幅シーケンスを取得する(図1のステップS02)。
例えば、ユーザの居室空間に、数種の家電製品が備え付けられており、同じ家電製品でも異なるメーカー製の機器が存在する場合を想定する。下記表1に示すように、家電製品(機器)としては、テレビ、エアコン、照明機器掃除ロボット換気ファン、オーディオ機器、加湿器空気清浄器及びキッチンフードの9種類の機器があり、また、テレビ、エアコン及び照明機器は、異なるメーカー製のものが3種、3種、2種それぞれ用意され、それらの機器に標準で備えられている赤外線リモコンを用いて、ボタン操作の赤外線リモコン信号を予め受信する。赤外線リモコンにはON/OFFのボタンやボリューム増減するボタンやチャンネルを切替えるボタンなどが多数存在するが、それら赤外線リモコンの操作ボタンの全ての信号を受信する。
また、同じ家電製品、同じ操作ボタンであっても、リモコン操作時の距離や環境、操作ボタンを押す時間によって赤外線リモコン信号が異なるため、それぞれの信号を1回ではなく、複数回にわたり信号を受信する。ここでは1つのリモコン操作について10回ずつ信号を受信する。
下記表1に示す機器は、家電種別だけでなくメーカーの種別も違いに含めて14種類になり、それぞれリモコンにより操作ボタンの種類は異なる。表1では、例えば、テレビ(メーカーA)のリモコンの操作ボタン数は17個であり、エアコン(メーカーB)のリモコンの操作ボタン数は5個、加湿器(メーカーは不明)のリモコンの操作ボタン数は6個であることを表している。表1の全ての家電製品の操作ボタンの総数は140個である。

0034

0035

赤外線リモコン信号は、図2に示すように、時系列にHIGH状態及びLOW状態が交互に繋がるシーケンスである。図2に示すパルス幅シーケンスは、HIGH状態が時間幅(s0)継続し、次にLOW状態が時間幅(s1)継続し、次にHIGH状態が時間幅(s2)継続し、次にLOW状態が時間幅(s3)継続し、次にHIGH状態が時間幅(s4)継続し、最後にLOW状態が時間幅(sn)だけ続くものである。
このHIGH状態及びLOW状態のシーケンスは、対象となる家電製品の標準プロトコルに合致した通信フォーマットに従っている。また、対象となる家電製品の標準リモコンの操作ボタンによって、通信フォーマット内のデータコードのビットデータが異なる。
すなわち、家電製品やメーカーが異なれば、赤外線リモコン信号のHIGH状態及びLOW状態のパルス幅シーケンス、すなわち、HIGH状態とLOW状態が交互に連続して起こる各状態の時間幅の順序が異なる。また、同じ家電製品であっても、リモコンの操作ボタンによって、データコードのビットデータが異なることから、データビットに関連する部分シーケンスで、HIGH状態とLOW状態の時間幅の順序が異なる。さらに、同じ家電製品で同じ操作ボタンであっても、居住空間の環境状態によりノイズが影響して、赤外線リモコン信号のHIGH状態及びLOW状態のパルス幅シーケンスが異なる場合がある。
また、リモコン操作時の距離や環境、操作ボタンを押す時間によって、信号がリピートされる場合には、赤外線リモコン信号のHIGH状態及びLOW状態のパルス幅シーケンスの長さが異なる。

0036

ここでは、赤外線リモコン信号のHIGH状態及びLOW状態のパルス幅シーケンスの長さ、すなわち、HIGH状態とLOW状態が交互に連続して起こる各時間幅の順序の最大を256とする。図2で示すシーケンスでは、HIGH状態とLOW状態の各時間幅の順序の集合Sとすると、S={s0,s1,s2,s3,s4,・・・,sn}、集合数が256以下となる。なお、集合数は256以下に限定されるものではなく、512以下、1024以下など自由に設定することができる。また、パルス幅は0より大きく255以下の数値で表現される。

0037

このように1つの赤外線リモコン信号は、HIGH状態及びLOW状態のパルス幅シーケンスで表現することが可能である。上記表1に示した家電製品、操作ボタン毎に、赤外線リモコン信号のパルス幅シーケンスを取得する。上記表1の全ての家電製品の操作ボタンの総数は140個であり、1つのリモコン操作について10回ずつ操作が行われ、赤外線リモコン信号を受信すると、1400個のパルス幅シーケンスを取得できる。1つのリモコン操作について繰り返し行われる操作回数は、特に10回に限定されないが、統計データによれば6回以上であれば精度良く識別できることがわかっている。

0038

上述の1400個の既知の赤外線リモコン信号を受信し、取得したHIGH状態及びLOW状態の1400個のパルス幅シーケンスに対して、各々、機器種別とコマンド種別のタグ付けを行って、それらをデータベースに登録する(図1のステップS03)。
登録した赤外線リモコン信号のパルス幅シーケンスの例を下記表2に示す。

0039

0040

例えば、テレビ(メーカーA)の標準リモコンのON/OFF操作ボタンを操作して、赤外線リモコン信号を受信し、HIGH状態とLOW状態のパルス幅シーケンスを取得したとする。なお、説明の便宜上、実際のパルス幅シーケンスを簡略化したシーケンスで説明する。
テレビ(メーカーA)の標準リモコンのON/OFF操作ボタンを操作して、受信した赤外線リモコン信号のパルス幅シーケンスが{20,30,11,12,23}とすると、そのパルス幅シーケンスは、機器種別としてテレビ(メーカーA)のタグ付けを、コマンド種別としてON/OFFのタグ付けがなされ、データベースに登録される。テレビ(メーカーA)の標準リモコンのON/OFF操作について10回ずつ操作が行われ、それぞれの操作の赤外線リモコン信号を受信し、それぞれ取得したパルス幅シーケンスに同様に機器種別とコマンド種別のタグ付けを行い、それらをデータベースに登録する。表2に示すように、テレビ(メーカーA)の標準リモコンの10回目のON/OFF操作ボタンでは、取得したパルス幅シーケンスは{20,32,10,10}である。このように、同じ家電製品、同じ操作ボタンであっても、リモコン操作時の距離や環境、操作ボタンを押す時間によって赤外線リモコン信号が異なる。
また、表2に示すように、エアコン(メーカーF)のタイマーONの操作ボタンでは、取得したパルス幅シーケンスは{9,3,100,222,1}であり、そのパルス幅シーケンスは、機器種別としてエアコン(メーカーF)のタグ付けを、コマンド種別としてタイマーONのタグ付けがなされ、データベースに登録される。

0041

既知の赤外線リモコン信号のパルス幅シーケンスに関する上記のデータベースを構築した後、データベース内の全てのパルス幅シーケンス間の誤差を算出する(図1のステップS04)。
誤差の算出は、2つの赤外線リモコン信号におけるパルス幅シーケンスの個々のパルス幅を比較することにより行う。ここで、比較する2つのシーケンスが同一パルス数の場合と、比較する2つのシーケンスが異なるパルス数の場合とによって、誤差の算出の仕方が分れる。ここで、パルス数は、前述の如く、交互に連続するHIGH状態とLOW状態の時間幅(パルス幅)の順序の集合数であり、パルス幅シーケンスの長さと同意である。

0042

比較する2つのパルス幅シーケンスが同一パルス数(同一シーケンス長)の場合には、並び順に対応するそれぞれのパルス幅の誤差を算出する。例示として、図3に示す2つのパルス幅シーケンスの誤差を算出する場合について説明する。図3では、上記表2のデータベースに登録されているテレビ(メーカーA)の異なるコマンドの2つの信号(S1,S2)のパルス幅シーケンスを比較する。2つのパルス幅シーケンスは、同一パルス数(同一シーケンス長)であり、パルス数(シーケンス長)は共に6である。
2つの信号(S1,S2)のパルス幅シーケンスを比較する場合、並び順に対応するそれぞれのパルス幅の誤差を算出する。順序数が1のパルス幅の誤差は10と表現する。ここで、誤差の表現としては、絶対誤差に限定されるわけではなく、相対誤差や、一致/不一致など他の表現でも良い。このようにパルス幅シーケンスの要素で、並び順に対応する同士の誤差を算出する。そして、パルス幅シーケンスの誤差として、平均絶対誤差(MAE)と合計絶対誤差(SAE)を算出する。図3に示す2つの信号(S1,S2)のパルス幅シーケンス間の誤差の場合、MAEは16であり((10+11+0+10+10+55)/6=16)、SAEは96である。

0043

次に、比較する2つのパルス幅シーケンスが異なるパルス数(異なるシーケンス長)の場合には、パルス数が多いシーケンスの一部であってパルス数が少ないシーケンスと同一パルス数の部分シーケンスと、他方のパルス数が少ないシーケンスと比較して、並び順に対応するそれぞれのパルス幅の誤差を算出し、全ての部分シーケンスとの比較を行い、最小誤差を算出する。例示として、図4に示す2つのパルス幅シーケンスの誤差を算出する場合について説明する。図4では、上記表2のデータベースに登録されているテレビ(メーカーA)のON/OFFの2つの信号(S3,S4)のパルス幅シーケンスを比較する。2つのパルス幅シーケンスは、異なるパルス数(異なるシーケンス長)であり、信号S3のパルス数(シーケンス長)は5であり、信号S4のパルス数(シーケンス長)は4である。

0044

2つの信号(S3,S4)のパルス幅シーケンスを比較する場合、パルス数が多いシーケンス(信号S3)の一部であってパルス数が少ないシーケンス(信号S4)と同一パルス数、すなわち、パルス数(シーケンス長)が4である部分シーケンスは{20,30,11,12}と{30,11,12,23}の2つ存在し、信号S3の2つの部分シーケンスと、パルス数が少ないシーケンス(信号S4)をそれぞれ比較する。

0045

すなわち、2つの信号(S3,S4)のパルス幅シーケンスを比較する場合、並び順に対応するそれぞれのパルス幅の誤差は、信号S3の2つの部分シーケンスに対してそれぞれ算出する。信号S3の一方の部分シーケンス{20,30,11,12}と信号S4のシーケンス{20,32,10,10}との間の誤差は、{0,2,1,2}となり、信号S3の他方の部分シーケンス{30,11,12,23}と信号S4のシーケンス{20,32,10,10}との間の誤差は、{10,21,2,13}となる。並び順に対応するそれぞれのパルス幅の誤差を算出し、全ての部分シーケンス(上記の場合は2つの部分シーケンス)との比較を行い、最小誤差を算出する。
先ほどと同様に、パルス幅シーケンス間の誤差{0,2,1,2}に対して、MAEとSAEを算出する。2つの信号(S3,S4)のパルス幅シーケンス間の誤差の場合、MAEは16であり((0+2+1+2)/4=1.25)、SAEは5である。また、パルス幅シーケンス間の誤差{10,21,2,13}に対して、MAEとSAEを算出する。2つの信号(S3,S4)のパルス幅シーケンス間の誤差の場合、MAEは11.5であり((10+21+2+13)/4=11.5)、SAEは46である。パルス幅シーケンス間の最小誤差は{0,2,1,2}になる。

0046

誤差を算出した後、算出した誤差の頻度分布に関する統計データを確率分布及びパラメータでモデル化した統計モデルを構築する(図1のステップS05)。誤差の頻度分布は、機器種別に関し、同一機器の間でのパルス幅シーケンスの誤差の頻度分布と、異なる機器の間でのパルス幅シーケンスの誤差の頻度分布を求める。また、同一機器種別におけるコマンド種別に関し、同一機器の同一コマンドの間でのパルス幅シーケンスの誤差の頻度分布と、同一機器の異なるコマンド間でのパルス幅シーケンスの誤差の頻度分布を求める。これらの誤差の頻度分布は、MAEとSAEの頻度分布として求める。なお、頻度分布において、それぞれの誤差の値の合計が1になるように正規化し、機器種別に関する誤差とコマンド種別に関する誤差のそれぞれの分類毎ヒストグラムを作成している。

0047

まず、同一機器の間でのパルス幅シーケンスの誤差の頻度分布と、異なる機器の間でのパルス幅シーケンスの誤差の頻度分布について説明する。同一機器とは、機器種別が同じものであり、メーカー名と機器名が同一のものである。例えば、メーカーAのテレビ同士は同一であるが、メーカーAのテレビとメーカーBのテレビ、メーカーAのテレビとメーカーAのエアコンは、異なる機器である。

0048

上述の表2のデータベースに登録された1400個のパルス幅シーケンスの中から、総当たりで2つのパルス幅シーケンス間の誤差を算出する。そして、同一機器同士の誤差の頻度分布と、異なる機器同士の誤差の頻度分布を取得する。図5は、同一機器(Same appliance)と異なる機器(Other appliance)の機器種別に関するパルス幅シーケンスの誤差の頻度(Normalized Frequency)分布を示しており、図5(a)はMAEの頻度分布を、図5(b)はSAEの頻度分布を示している。また、それぞれの頻度分布では、同一機器同士の誤差の頻度分布のヒストグラムと、異なる機器同士の誤差の頻度分布のヒストグラムを重ねてプロットしている。同一機器同士の誤差と異なる機器同士の誤差のそれぞれの誤差の値の合計が1になるように正規化して表記している。

0049

図5(a)と(b)を比較すると、図5(a)のMAEの方が、図5(b)のSAEよりも、同一機器(Same appliance)の誤差の頻度分布と異なる機器(Other appliance)の誤差の頻度分布と重なる領域が少なく、MAEの方がSAEよりも、同一機器と異なる機器を正しく区別できる可能性が高いことがわかる。また、図5(a)(b)共に、同一機器同士の誤差のヒストグラムではピークが1つしかなく、逆に、異なる機器同士の誤差の頻度分布ではフラット広がり、幾つかのピークが確認できる。それらの結果から、同一機器の赤外線リモコン信号のパルス幅シーケンスの誤差の頻度分布であって、特にMAEの頻度分布で統計モデルを構築する。同一機器種別間における誤差の頻度分布に関する統計モデルを、“機器種別モデル”とする。

0050

適切な統計モデルを構築するために、MAEの頻度分布に、逆ガウス分布、ガンマ分布、逆ガンマ分布、ワイブル分布、Chi分布、およびF分布の6つの確率分布を適合させた。これらの確率分布は、非負の連続数を扱うことができ、ランダム変数最大値無限大だからである。それぞれの確率分布のパラメータは、最尤推定法によって決定した。各統計モデルを評価した結果から、逆ガンマ分布とF分布が確率分布における最良適合の統計モデルであることがわかった。ここで、F分布は、逆ガンマ分布よりも多くのパラメータを必要とするため、逆ガンマ分布を用いて統計モデルを構築することにした。なお、誤差の頻度分布のモデリングに関しては、上述した以外の確率分布を適合させることでも構わない。

0051

次に、同一機器種別におけるコマンド種別に関し、同一機器の同一コマンドの間でのパルス幅シーケンスの誤差の頻度分布と、同一機器の異なるコマンド間でのパルス幅シーケンスの誤差の頻度分布について説明する。同一機器の同一コマンドとは、機器種別が同じもので、コマンド種別の同じものである。例えば、メーカーAのテレビにおいてリモコンの操作ボタンが同じものである。
通常、同一機器では、同じ赤外線リモコンが使用され、同じリモコンから送信された赤外線リモコン信号は、同じ通信フォーマットに従うので、同じリモコンの各コマンド間のパルス幅シーケンスの誤差は小さいものと推察される。

0052

上述の表2のデータベースに登録された1400個のパルス幅シーケンスの中から、同一機器であるという制約下で、全てのコマンドに関する2つのパルス幅シーケンス間の誤差を算出する。他の機器に関しても、同様に、同一機器であるという制約下で、全てのコマンドに関する2つのパルス幅シーケンス間の誤差を算出する。そして、同一機器の同一コマンドの間でのパルス幅シーケンスの誤差の頻度分布と、同一機器の異なるコマンド間でのパルス幅シーケンスの誤差の頻度分布を取得する。図6は、同一コマンド(Same command)と異なるコマンド(Other command)のコマンド種別に関するパルス幅シーケンスの誤差の頻度(Normalized Frequency)分布を示しており、図6(a)はMAEの頻度分布を、図6(b)はSAEの頻度分布を示している。それぞれの頻度分布では、同一コマンド同士の誤差の頻度分布のヒストグラムと、異なるコマンド同士の誤差の頻度分布のヒストグラムを重ねてプロットしている。同一コマンド同士の誤差と異なるコマンド同士の誤差のそれぞれの誤差の値の合計が1になるように正規化して表記している。

0053

図6(a)と(b)を比較すると、図5の機器種別に関する頻度分布と異なり、図6(a)のMAEのヒストグラムと図6(b)のSAEのヒストグラムは、同一コマンド(Same command)の誤差のヒストグラムと異なるコマンド(Other command)の誤差のヒストグラムと重なる領域が殆ど同じであるが、図6(b)のSAEのヒストグラムの方が、図6(a)のMAEのヒストグラムよりも、大きなピークの山の数が少ないことがわかる。それらの結果から、同一機器種別の同一コマンド間における赤外線リモコン信号のパルス幅シーケンスの誤差の頻度分布は、SAEの頻度分布で統計モデルを構築する。同様に、同一機器種別の異なるコマンド間における赤外線リモコン信号のパルス幅シーケンスの誤差の頻度分布も、SAEの頻度分布で統計モデルを構築する。そして、同一機器種別の同一コマンド間における誤差の頻度分布に関する統計モデルを、“第1コマンド種別モデル”、同一機器種別の異なるコマンド間における誤差の頻度分布に関する統計モデルを、“第2コマンド種別モデル”とする。

0054

第1コマンド種別モデルと第2コマンド種別モデルに対して、適切な統計モデルを構築するために、SAEの頻度分布に、逆ガウス分布、逆ガンマ分布、およびF分布の3つの確率分布をフィッティングさせた。それぞれの確率分布をフィッティングする際には、最尤推定法によってパラメータを決定した。具体的なパラメータの計算方法割愛するが、受信し観測されたパルス列シーケンスのデータ列に対して、パラメータを変数とし、統計モデルの尤度を算出する式を構築して求めた。各統計モデルを評価した結果では、上記の3つの確率分布に大きな違いはなかったため、機器種別モデルと同様に、逆ガンマ分布を用いて統計モデルを構築することにした。

0055

図7は、同一機器(Same appliance)種別に関するMAEの頻度分布に、逆ガンマ分布(Inverse gamma)をフィッティングしたグラフを示している。また、図8は、同一機器種別の同一コマンド(Same command)種別に関するSAEの頻度分布に、逆ガンマ分布(Inverse gamma)をフィッティングしたグラフを示し、図9は、同一機器種別の異なるコマンド(Other command)種別に関するSAEの頻度分布に、逆ガンマ分布(Inverse gamma)をフィッティングしたグラフを示している。

0056

図7においてフィッティングされた逆ガンマ分布は、観測されたパルス列シーケンスの誤差の値に対して、その誤差が同じ機器種別である確率を求める機器種別モデルである。図8においてフィッティングされた逆ガンマ分布は、観測されたパルス列シーケンスの誤差の値に対して、その誤差が同じコマンド種別である確率を求める第1コマンド種別モデルである。図9においてフィッティングされた逆ガンマ分布は、観測されたパルス列シーケンスの誤差の値に対して、その誤差が異なるコマンド種別である確率を求める第2コマンド種別モデルである。

0057

以上が、統計モデル構築ステップ(前準備段階)であり、次に、受信信号識別ステップ(識別段階)について説明する。
受信信号識別ステップは、未知の赤外線リモコン信号を受信し(図1のステップS06)、データベースに登録されているパルス幅シーケンスと、受信した未知の信号のパルス幅シーケンスとの誤差を算出する(図1のステップS07)。
そして、統計モデルの機器種別モデルから導き出した算出誤差の発生確率に基づいて、受信した未知の信号の機器種別を識別する。また、統計モデルのコマンド種別モデルから導き出した算出誤差の発生確率に基づいて、受信した未知の信号のコマンド種別を識別する(図1のステップS08)。

0058

機器種別モデルでは、未知の信号のパルス幅シーケンスのMAEが、上側信頼限界95%の信頼区間内にある場合は、赤外線リモコン信号が同一機器のものであると識別する。ここで、上限信頼区間について説明する。構築した機器種別モデルは、誤差を入力するとその誤差が発生する確率を返す数式である。この数式を−∞から閾値aまで積分を行って、積分した値が0.95になるaの値を探索する。得られた値は、機器種別を判定する際の閾値aとなる。この閾値aが上側信頼限界95%を意味する。2つの信号のパルス幅シーケンスを比較したとき、閾値a以下の値であったら「同一機器種別」、閾値aより大きければ「異なる機器種別」と判定する。図7のグラフ、すなわち、同一機器種別に関するMAEの頻度分布に逆ガンマ分布をフィッティングしたグラフについて、上側信頼限界95%となる閾値aを求めると、3.75付近の値が得られた。このように、機器種別の識別に用いる閾値は、誤差データの統計モデルに基づいて決定しているのである。
なお、上側信頼限界95%以外に、例えば、90%や97.5%などを上側信頼限界とすることも可能である。統計において、95%の信頼区間が慣習であり、それを使用している。

0059

具体的に説明すると、機器種別に関して、受信した赤外線リモコン信号をデータベース内の複数の信号と比較し、それぞれで誤差を算出する。算出した誤差が統計モデルの機器種別モデルの上側信頼限界95%の信頼区間に入っていたら、「同一機器種別」と判定し、上側信頼限界95%の信頼区間に入っていなければ「異なる機器種別」と判定する。このとき、同一機器種別と判定されたデータベースの信号の機器種別を見ると、例えば、「テレビ」,「テレビ」,「エアコン,「音楽プレーヤ」のような結果が得られるとすると、最も数が多い機器種別を受信した信号の機器種別と決定する(例では「テレビ」と決定)。なお、最も数が多い機器種別が複数ある場合は、未判定(不一致)と判定し、どの機器種別とも判定されなければ未判定(不一致)と判定する。このようにして、機器種別の判定を行う。

0060

また、コマンド種別に関して、機器種別の場合と同様のやり方でコマンド種別の判定を行う。コマンド種別の際、機器種別の場合と異なり、比較するデータベースのパルス幅シーケンスは、既に判定した機器種別と同一の機器種別のシーケンスを用いる。コマンド種別モデルでは、未知の信号のパルス幅シーケンスのSAEを用いて、第1コマンド種別モデルと第2コマンド種別モデルの2つのモデルからベイズの決定則によって、コマンド種別を識別する。ベイズ決定則は、統計モデルから得られる確率を元に「結果」の決定を行う手法である。コマンド種別の識別の場合、「同じコマンド」,「異なるコマンド」という結果の決定を行う。ベイズ決定則の他、ネイマンピアソン決定則その他の決定則を用いることもできる。ベイズ決定則では、2つの統計モデルから得た2つの確率の比を求め、比が大きい方を用いて決定するのに対し、ネイマン・ピアソン決定則では、確率の比による判断を閾値により調整することができる。異常判定のような誤りが多くても、検出数を上げたい場合などの要求にネイマン・ピアソン決定則は有効である。上述のコマンド種別に関しては、ある結果の検出を多くしたい又は少なくしたいのような意図がないことから、ベイズ決定則を用いた。

0061

次に、赤外線リモコン識別方法による識別精度を評価する。評価は10分割評価検定で行った。各テストデータは、算出された全ての誤差からランダムに抽出された誤差で構成される。なお、真とのデータの数は互いに等しい。
まず、機器種別モデルの評価結果について説明する。機器種別モデルの評価結果を下記表3に示す。同一機器と異なる機器を識別する精度は、真と予測したデータの内、実際に真であるものの割合を示す適合率(Precision)、実際に真であるものの内、真であると予測されたものの割合を示す再現率(Recall)、適合率と再現率の調和平均であるFスコア(F score)の何れも、約95%と高い値であり、高い精度で機種種別を識別できることが確認できた。

0062

0063

次に、コマンド種別モデルの評価結果について説明する。コマンド種別モデルの評価結果を下記表4に示す。同一機器において、同一コマンドと異なるコマンドを識別する精度は、真と予測したデータの内、実際に真であるものの割合を示す適合率(Precision)、実際に真であるものの内、真であると予測されたものの割合を示す再現率(Recall)、適合率と再現率の調和平均であるFスコア(F score)の何れも、約92%と高い値であり、高い精度でコマンド種別を識別できることが確認できた。
コマンド種別モデルの識別精度(約92%)は、機器種別モデルの識別精度(約95%)よりも僅かに低い値となっているが、これは、同一機器の赤外線リモコン信号が非常に似ていることが影響し、同一機器のコマンド種別によって大きな違いは現れないと推察する。
本方法によれば、データベースに登録されたものと同じコマンド種別であるか否かを、十分に高い精度で識別することができることがわかった。

0064

0065

統計モデルを用いる識別精度は、データベース内の信号データの登録数によって影響される。そこで、データベースの登録数の影響を確認するためのシミュレーションによる検証を行った。シミュレーションでは、まず、上述の表1に示す14機種の家電製品から、機器種別の識別が行われる赤外線リモコン信号をランダムに10個(コマンド種別が重なることを許容、全14機種あるので全部で140個の信号)選択した。そして、残りの赤外線リモコン信号でデータベースの構築を行った。データベースは、各家電製品からn個(nは1〜10の自然数)の赤外線リモコン信号をランダムに取り出して構築を行った。nの個数は1から10まで増やしていき、これをnの個数ごとに10回検証を実施した。すなわち、nの値ごとに140×10回=1400回検証を実施した。なお、機器種別の識別が行われる赤外線リモコン信号は、データベースの構築ごとに選択し直した。

0066

図10は、データベースの登録数による識別精度の推移を示したグラフを示している。シミュレーションではコマンド種別の識別までは行っておらず、図10のグラフは、機器種別の識別精度の推移を示している。
図10において、横軸は、データベースの各家電製品からランダムに取り出した信号の個数(nの個数)を示している。例えば、n=2の場合、上述の表1に示す14種類の機器種別の識別が行われる信号を140個(機種毎にランダムに10個)選択し、残りの信号(1400個−140個の信号)を用いて各家電製品(14種類の機器)の信号から、2個ずつランダムに取り出してデータベースを構築する。そして、機器種別の識別が行われる140個の信号全ての機種種別の識別を行って1回の検証を実施する。1回の検証の識別が終わったらデータベースを空にして、機器種別の識別が行われる信号を140個再選択し、再び検証を行い、これらの検証を繰り返して10回の検証を実施する。

0067

図10は、識別の結果、1)信号の機器種別が正しく一致していたもの(Correct match)と、2)信号の機器種別を誤り、正しく一致しなかったもの(wrong match)と、3)一致した信号が無かったと判定したもの及び複数の機器種別に一致すると判定したもの(No match)を示している。図10のグラフ中の折れ線プロットで示す“wrong match count”(グラフの右縦軸カウント値を示す)から、n=1〜10の場合において、機器種別を誤った信号数は、何れの場合も11個以下であり、また、n=6以上であれば、機器種別を誤った信号数は、3個以下なっていることがわかる。また、n=6以上であれば、1400個の信号の内、2/3程度の数の信号の機器種別を正しく識別でき、機器種別を誤った信号数が3個以下にできる。すなわち、各家電製品からランダムに取り出す信号数が6以上となるようにデータベースを構築することにより、データベースの信号間(パルス幅シーケンス間)の誤差を算出して、誤差の頻度分布をモデル化した統計モデルを用いた信号識別正しさは、非常に安定していることがわかる。
これらの結果から、識別が行われる機器種別毎に6個以上の信号を収集してデータベースを構築することにより、機器種別を正確に識別でき、かつ、機器種別を誤る信号数を非常に少なく、赤外線リモコン信号を識別できることが分った。

0068

赤外線リモコン信号識別装置について説明する。図11は、赤外線リモコン信号識別装置の機能ブロック図を示している。
赤外線リモコン信号識別装置1は、異種機器及び異種コマンドの赤外線リモコン信号のパルス幅シーケンスが、機器種別とコマンド種別のタグ付けされ登録されたデータベースであるパルス幅シーケンスD/B11を備える。このパルス幅シーケンスD/B11は、赤外線リモコン信号識別装置1に予め構築されている場合と、赤外線リモコン信号識別装置1が学習により自身が構築していく場合がある。

0069

そして、赤外線リモコン信号識別装置1は、パルス幅シーケンスD/B11に登録されている機器種別及びコマンド種別のタグ付けされたパルス幅シーケンスを取り出し、取り出したパルス幅シーケンス間の誤差を算出する誤差算出手段12を有する。そして、モデル構築手段13により、算出した誤差の頻度分布に関する統計データを確率分布及びパラメータでモデル化した統計モデル14を構築する。統計モデル14は、機器種別モデル14aとコマンド種別モデル14bが含まれる。

0070

赤外線リモコン信号識別装置1は、赤外線受信手段15により、未知の赤外線リモコンから発信された赤外線リモコン信号6を受信し、識別手段16によって、パルス幅シーケンスD/B11に登録されているパルス幅シーケンスと、受信した未知の赤外線リモコン信号のパルス幅シーケンス7との誤差を算出し、構築した統計モデル14から導き出した算出誤差の発生確率に基づいて機器種別とコマンド種別を識別する。

0071

次に、赤外線リモコン信号識別装置が、小型端末とサーバで構成されるシステム構成について説明する。図12は、赤外線リモコン信号識別装置(小型端末とサーバ)のシステム構成図を示している。小型端末(2a,2b,2c)とサーバ3は、ネットワーク4を介して接続されている。小型端末(2a,2b,2c)は、例えば、小型端末(2a,2b,2c)が複数の居住空間のそれぞれの居室に設置されている場合を想定する。各居室における家電製品の操作については、各居室に設置されている小型端末(2a,2b,2c)が、赤外線リモコン操作の操作信号(赤外線リモコン信号)を赤外線受信手段15により受信する。受信した赤外線リモコン信号のパルス幅シーケンス(7a,7b,7c)は、データ列として、ネットワークI/F21によってサーバ3に送られる。サーバ3では、小型端末(2a,2b,2c)から送られるパルス幅シーケンス(7a,7b,7c)を受信し、受信したパルス幅シーケンス7を識別手段16に転送する。識別手段16では、パルス幅シーケンスD/B11に登録されているパルス幅シーケンスと、パルス幅シーケンス7との誤差を算出し、構築した統計モデル14の機器種別モデル14a及びコマンド種別モデル14bから導き出した算出誤差の発生確率に基づいて機器種別とコマンド種別を識別する。

0072

サーバ3には、識別した機器種別とコマンド種別は、時間情報を付加してデータとして、操作ログD/B35に操作ログとして蓄積する。このようなシステム構成によって、日常生活の中で家電製品の操作ログを収集し、居住者であるユーザの嗜好や居住空間内のコンテキストをデータ化していく。

0073

本発明は、コンテキスト認識システムにおける赤外線リモコンの信号識別装置に有用である。また、住宅内や施設内のユーザの行動認識の分析システムに利用できる可能性がある。本発明によれば、簡便に機器種別やコマンド種別を識別できることから、ユーザの行動データを利用した宅内サービスを提供できる可能性がある。

0074

1赤外線リモコン信号識別装置
2a,2b,2c小型端末
3サーバ
4ネットワーク
5赤外線リモコン
6 赤外線リモコン信号
7パルス幅シーケンス
11 パルス幅シーケンスD/B
12誤差算出手段
13モデル構築手段
14統計モデル
14a機器種別モデル
14bコマンド種別モデル
15赤外線受信手段
16識別手段
21 ネットワークI/F
31 ネットワークI/F
35操作ログD/B

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