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技術 除染剤

出願人 太平電業株式会社
発明者 五嶋智久砂川武義
出願日 2017年7月10日 (2年9ヶ月経過) 出願番号 2017-134556
公開日 2019年1月31日 (1年3ヶ月経過) 公開番号 2019-015659
状態 特許登録済
技術分野 汚染除去及び汚染物処理 固体収着剤及びろ過助剤
主要キーワード 再ゲル化 沈殿分離法 原子力関連 イオン架橋反応 除染作業 除染剤 接触混合 アルギン酸ナトリウム水溶液
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年1月31日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (8)

課題

生分解性であることから後処理が容易で、しかも、再使用可能除染剤を提供する。

解決手段

除染表面に付着した放射性物質を除去するためのゲル状の除染剤において、グアガムタラガムコンニャク粉の少なくとも1つと、ホウ砂と、還元性単糖少糖とを含む。

概要

背景

原子力発電所等の原子力関連施設においては、放射性物質除染等の作業等によって、例えば、周辺構造物の表面が、コバルトマンガン等の放射性物質によって汚染される事態が起こる可能性がある。

構造物の表面に付着した放射性物質は、放射線を出し続けるので、作業従業者等が放射線被曝する。従って、放射性物質により汚染された構造物は、早期に除染する必要がある。

放射性物質が付着した構造物を除染する方法の一つとして、高圧水を構造物の表面に吹き付けて洗浄し、汚染廃液回収して処分する方法がある。

しかしながら、構造物の表面に高圧水をまんべんなく吹き付けて洗浄する作業は、多大な時間と労力を要する。また、汚染廃液の回収にも多大な時間と労力を要する。さらに、汚染廃液が周囲に流出したり、地下に浸透して、二次汚染を招くおそれもある。

そこで、上記問題を解決する除染方法として、被除染表面ゲル状の除染剤被膜を形成し、放射性物質を内包した除染剤を被除染表面から剥離し、除去する方法が提案されている。

ゲル状の除染剤を使用した除染方法の一例が特許文献1に開示されている。以下、この除染方法を従来除染方法という。

従来除染方法は、以下の工程からなっている。

アルギン酸一価金属塩アルギン酸ナトリウム水溶液からなる除染剤(A)と、塩化カルシウム水溶液からなる除染剤(B)とを用意する。

次いで、除染剤(A)を任意の手段、例えば、ブラシ、ローラーシャワーあるいは噴霧によって、例えば、構造物1の被除染表面2に塗布または散布する。

次いで、除染剤(B)を任意の手段、例えば、ブラシ、ローラー、シャワーあるいは噴霧によって、図5のように、構造物1の被除染表面2に塗布または散布する。

これによって、除染剤(A)と除染剤(B)とが接触混合すると、除染剤中のアルギン酸分子カルシウムイオンとによるイオン架橋反応が起こり、ゲル化する。この際、図6のように、除染剤3は、被除染表面2において、放射性物質を内含しながら固化する。

所定の時間が経過し、十分にゲル化が進行した後、図7に示すように、ゲル化した除染剤3を、構造物1の表面から剥離し、除去すれば、除染剤を内包した放射性物質がゲル化した除染剤と共に除去される。

概要

生分解性であることから後処理が容易で、しかも、再使用可能な除染剤を提供する。被除染表面に付着した放射性物質を除去するためのゲル状の除染剤において、グアガムタラガムコンニャク粉の少なくとも1つと、ホウ砂と、還元性単糖少糖とを含む。

目的

この発明の目的は、除染作業が容易に行え、生分解性であることから後処理が容易で、しかも、再使用可能な除染剤を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

除染表面に付着した放射性物質を除去するためのゲル状の除染剤において、グアガムタラガムコンニャク粉の少なくとも1つと、ホウ砂と、還元性単糖少糖とを含むことを特徴とする除染剤。

技術分野

0001

この発明は、除染剤、特に、生分解性であることから後処理が容易に行え、しかも、再使用可能な除染剤に関するものである。

背景技術

0002

原子力発電所等の原子力関連施設においては、放射性物質除染等の作業等によって、例えば、周辺構造物の表面が、コバルトマンガン等の放射性物質によって汚染される事態が起こる可能性がある。

0003

構造物の表面に付着した放射性物質は、放射線を出し続けるので、作業従業者等が放射線被曝する。従って、放射性物質により汚染された構造物は、早期に除染する必要がある。

0004

放射性物質が付着した構造物を除染する方法の一つとして、高圧水を構造物の表面に吹き付けて洗浄し、汚染廃液回収して処分する方法がある。

0005

しかしながら、構造物の表面に高圧水をまんべんなく吹き付けて洗浄する作業は、多大な時間と労力を要する。また、汚染廃液の回収にも多大な時間と労力を要する。さらに、汚染廃液が周囲に流出したり、地下に浸透して、二次汚染を招くおそれもある。

0006

そこで、上記問題を解決する除染方法として、被除染表面ゲル状の除染剤の被膜を形成し、放射性物質を内包した除染剤を被除染表面から剥離し、除去する方法が提案されている。

0007

ゲル状の除染剤を使用した除染方法の一例が特許文献1に開示されている。以下、この除染方法を従来除染方法という。

0008

従来除染方法は、以下の工程からなっている。

0009

アルギン酸一価金属塩アルギン酸ナトリウム水溶液からなる除染剤(A)と、塩化カルシウム水溶液からなる除染剤(B)とを用意する。

0010

次いで、除染剤(A)を任意の手段、例えば、ブラシ、ローラーシャワーあるいは噴霧によって、例えば、構造物1の被除染表面2に塗布または散布する。

0011

次いで、除染剤(B)を任意の手段、例えば、ブラシ、ローラー、シャワーあるいは噴霧によって、図5のように、構造物1の被除染表面2に塗布または散布する。

0012

これによって、除染剤(A)と除染剤(B)とが接触混合すると、除染剤中のアルギン酸分子カルシウムイオンとによるイオン架橋反応が起こり、ゲル化する。この際、図6のように、除染剤3は、被除染表面2において、放射性物質を内含しながら固化する。

0013

所定の時間が経過し、十分にゲル化が進行した後、図7に示すように、ゲル化した除染剤3を、構造物1の表面から剥離し、除去すれば、除染剤を内包した放射性物質がゲル化した除染剤と共に除去される。

先行技術

0014

特開2013−96984号公報

発明が解決しようとする課題

0015

上記従来除染方法によれば、建築物等の被除染表面に付着した放射性物質を二次汚染を招くことなく除去することができる。

0016

しかしながら、従来除染方法は、除染剤(A)と除染剤(B)とを別々に被除染表面に塗布または散布する必要があるので、多大な手間と労力を要する。また、放射性物質を内包したゲル化した除染剤の処理にコストがかかる。

0017

従って、この発明の目的は、除染作業が容易に行え、生分解性であることから後処理が容易で、しかも、再使用可能な除染剤を提供することにある。

課題を解決するための手段

0018

この発明は、上記目的を達成するためになされたものであって、下記を特徴とするものである。

0019

請求項1記載の発明は、被除染表面に付着した放射性物質を除去するためのゲル状の除染剤において、ガラクトマンナンを含むグアガムタラガムグルコマンナンを含むコンニャク粉の少なくとも1つと、ホウ砂と、還元性単糖少糖とを含むことに特徴を有するものである。

発明の効果

0020

この発明によれば、被除染表面に1回、塗布または散布するだけで除染することができるので、除染に手間と労力を要さない。

0021

また、この発明の除染剤を使用すれば、放射性物質を内包したゲル状の使用済みの除染剤を液状化し、この後、液状化した使用済みの除染剤から放射性物質を分離、除去し、この後、液状化した使用済みの除染剤を、再度、ゲル化することによって、使用済みの除染剤の再使用が可能となる。この結果、除染コストの低減を図ることができる。

0022

また、この発明によれば、生分解性であり、処理が面倒な薬品等が使用されていないので、後処理が容易に行える。

図面の簡単な説明

0023

この発明の除染剤を再使用するための処理方法を示す工程図である。
使用済み除染剤の液状化手段を示す工程図である。
別の使用済み除染剤の液状化手段を示す工程図である。
さらに別の使用済み除染剤の液状化手段を示す工程図である。
従来除染方法により被除染表面に除染剤を塗布または散布した状態を示す断面図である。
従来除染方法により被除染表面の放射性物質を内包してゲル化した状態を示す断面図である。
従来除染方法により被除染表面から放射性物質を内包してゲル化した除染剤を分離した状態を示す断面図である。

実施例

0024

この発明の除染剤の一実施態様を、図面を参照しながら説明する。

0025

この発明の除染剤は、グアガム(Guar Gum)、タラガム(Tara Gum)、コンニャク粉の少なくとも1つと、これらの架橋剤としてのホウ砂、および、還元性単糖・少糖とを含むものからなっている。

0026

ホウ砂は、グアガム分子間を繋ぐ架橋反応を促進させて、ゲル状除染剤の剛性を高める作用を有している。しかし、グアガムにホウ砂を加えると、ゲル状除染剤の剛性は、高まる反面、流動性が低下する。

0027

そこで、この発明においては、還元性単糖・少糖をさらに加えることによって、ゲル状除染剤の剛性および流動性の両方を向上させている。

0028

この発明の除染剤の製造方法の試験例を説明する。

0029

水50mlに0.5gのグアガムを添加し、撹拌し、静置して膨潤させる。次いで、ほう砂糖液(ほう砂10wt%と果糖13wt%)を添加し、撹拌することによって、製造することができる。

0030

このように製造される除染剤の粘度は、還元性単糖・少糖の添加量を変えることによって調整することができる。

0031

この発明の除染剤により、放射性物質が付着した建物等の除染を行うには、放射性物質が付着した建物等の表面にゲル状の除染剤を、ブラシ、ローラー、シャワーあるいは噴霧によって塗布または散布し、次いで、放射性物質を内含したゲル状の除染剤を、建物等の構造物の表面から剥離し、除去する。

0032

このようにして、1回の除染剤の塗布または散布で済むので、除染に要する手間と労力を低減することができる。

0033

なお、建物等の表面に沿ってゲル状の除染剤の塊を転がし、これにより、建物等の表面に付着した放射性物質を除染剤の塊に内含させてもよい。

0034

次に、放射性物質を内包する使用後の除染剤の再使用を可能にするための、使用済み除染剤の処理方法を、図面を参照しながら説明する。

0035

図1は、この発明の除染剤を再使用するための処理方法を示す工程図である。

0036

図1に示すように、この発明の除染剤を再使用するための処理方法は、ゲル状の使用済み除染剤を液状化手段により液状化し、液状化した使用済み除染剤から放射性物質を分離手段により分離、除去し、この後、液状化した使用済み除染剤を再ゲル化手段により再度、ゲル化することからなっている。

0037

このように、液状化した使用済み除染剤を再ゲル化手段により再度、ゲル化することによって、除染コストの低減を図ることができる。

0038

次に、使用済み除染剤の液状化手段を、図面を参照しながら説明する。

0039

図2は、使用済み除染剤の液状化手段を示す工程図である。

0040

図2に示すように、液状化手段は、ホウ酸水溶液と果糖水溶液とを作製し、ゲル状の使用済み除染剤にホウ酸水溶液を加え、撹拌し、この後、果糖水溶液を加え、撹拌することからなっている。

0041

この液状化手段の試験例は、以下の通りである。

0042

ゲル状の使用済み除染剤に、5wt%ホウ酸水溶液を約10g加えて撹拌する。この状態ではまだゲル状を保っているが、これに、さらに75wt%果糖水溶液を約5g加え、撹拌することによって、ゲル状の使用済み除染剤を液状化することができた。

0043

別の使用済み除染剤の液状化手段を、図面を参照しながら説明する。

0044

図3は、別の使用済み除染剤の液状化手段を示す工程図である。

0045

図3に示すように、別の使用済み除染剤の液状化手段は、ホウ酸水溶液に果糖を加えた混合水溶液を作製し、この混合水溶液をゲル状の使用済み除染剤にを加え、撹拌することからなっている。

0046

この別の液状化手段の試験例は、以下の通りである。

0047

ホウ酸4.63wt%、果糖7.41wt%の水溶液(pH3.5)を作製し、この水溶液約20gをゲル状の使用済み除染剤に加え、撹拌することによって、使用済み除染剤を液状化することができた。

0048

さらに別の使用済み除染剤の液状化手段を、図面を参照しながら説明する。

0049

図4は、さらに別の使用済み除染剤の液状化手段を示す工程図である。

0050

図4に示すように、さらに別の使用済み除染剤の液状化手段は、クエン酸水溶液を作製し、このクエン酸水溶液をゲル状の使用済み除染剤に加え、撹拌することによって、使用済み除染剤を液状化することからなっている。

0051

このさらに別の液状化手段の試験例は、以下の通りである。

0052

pH3.3程度に調整したクエン酸水溶液を作製し、このクエン酸水溶液約8gをゲル状の使用済み除染剤に加え、撹拌することによって、ゲル状の使用済み除染剤を液状化することができた。

0053

次に、液状化した使用済み除染剤から放射性物質を分離する手段であるが、この分離手段は、濾過法比重差による沈殿分離法または遠心分離法等を用いる。 なお、化学的析出させることにより分離することも可能である。

0054

液状化した使用済み除染剤に内包する放射性物質は、これらの分離手段により分離、除去される。

0055

次に、液状化した使用済み除染剤の再ゲル化手段であるが、この再ゲル化手段は、液状化した使用済み除染剤に水酸化ナトリウムを加えることからなっている。

0056

例えば、上記のようにして液状化した使用済み除染剤に1mol/L NaOHを約10g加え、撹拌することによって、液状化した使用済み除染剤の再ゲル化を図ることができる。

0057

以上、説明したように、この発明によれば、被除染表面に1回、塗布または散布するだけで除染することができるので、除染に手間と労力を要さない。

0058

また、この発明の除染剤を使用すれば、放射性物質を内包したゲル状の使用済みの除染剤を液状化し、この後、液状化した使用済みの除染剤から放射性物質を分離、除去し、この後、液状化した使用済みの除染剤を、再度、ゲル化することによって、使用済みの除染剤の再使用が可能となる。この結果、除染コストの低減を図ることができる。

0059

また、この発明の除染剤は、生分解性であり、処理が面倒な薬品等が使用されていないので、後処理が容易に行える。

0060

1:構造物
2:被除染表面
3:除染剤

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