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技術 計測装置および方法

出願人 株式会社東芝
発明者 山本大介園浦隆史
出願日 2017年7月6日 (2年8ヶ月経過) 出願番号 2017-132917
公開日 2019年1月31日 (1年1ヶ月経過) 公開番号 2019-015598
状態 未査定
技術分野 音波、超音波を用いた位置、速度等の測定
主要キーワード 往復期間 波形データ群 レーザ距離センサ 多層ニューラルネットワーク 方位角毎 包絡線波形 周囲物体 計測環境
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (18)

課題

低コスト実装で2次元あるいは3次元距離情報を取得する計測装置を実現すること。

解決手段

本実施形態に係る計測装置は、超音波送信部と、超音波受信部と、推定部とを含む。超音波送信部は、超音波ビーム送信信号として複数方向に送信する。超音波受信部は、前記複数方向からの前記送信信号の反射波受信信号として受信する。推定部は、予め前記超音波送信部と前記超音波受信部で取得した受信信号と自装置から物体までの距離とに関する学習結果に基づき、前記受信信号から距離情報を推定する。

概要

背景

近年、自動運転移動ロボット等に搭載する、障害物検知マッピングのための2次元距離センサまたは3次元距離センサのニーズが高まっている。
一般に、自動運転機能が搭載される車両にはミリ波レーダカメラ等が搭載される。移動ロボットに用いられる距離センサとしては、直近物体までの距離を検出する超音波センサレーザレンジファインダ(LRF)等の2次元距離センサ、LiDARなどの3次元距離センサなどが用いられ、さらにはカメラを用いた3次元計測なども行われている。

しかし、レーザを用いるセンサ高コストである。また、画像を用いるセンサは照明の影響を受けやすいといったデメリットがある。総じて、これらの2次元距離センサおよび3次元距離センサは高コストである。

概要

低コスト実装で2次元あるいは3次元距離情報を取得する計測装置を実現すること。本実施形態に係る計測装置は、超音波送信部と、超音波受信部と、推定部とを含む。超音波送信部は、超音波ビーム送信信号として複数方向に送信する。超音波受信部は、前記複数方向からの前記送信信号の反射波受信信号として受信する。推定部は、予め前記超音波送信部と前記超音波受信部で取得した受信信号と自装置から物体までの距離とに関する学習結果に基づき、前記受信信号から距離情報を推定する。

目的

特開2005−300429号公報
特開2000−098031号公報




田畑克彦、他2名、“安全性を考慮した高齢者電動ビークルの開発(第2報) −超音波フェーズドアレイソナー−”,岐阜県情報技術研究所 研究報告第16号,p.15−20






本開示は、上述の課題を解決するためになされたものであり、低コストで2次元あるいは3次元距離情報を取得する計測装置および方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

超音波ビーム送信信号として複数方向に送信する超音波送信部と、前記複数方向からの前記送信信号の反射波受信信号として受信する超音波受信部と、予め取得した受信信号と物体までの距離とに基づき、前記受信信号から距離情報推定する推定部と、を具備する計測装置

請求項2

前記受信信号は、複数の極大値を含む信号波形を有する請求項1に記載の計測装置。

請求項3

前記超音波送信部は、隣接する前記超音波ビームの一部が重なるように、前記送信信号を前記複数方向に振って送信する請求項1または請求項2に記載の計測装置。

請求項4

多次元距離センサにより得られる自装置から物体までの距離に関する多次元距離情報と前記受信信号とを用いて機械学習し、推定式を含む学習結果を生成する解析部をさらに具備する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の計測装置。

請求項5

特定周波数帯域の信号を通過させることで、前記受信信号から複数のフィルタ後受信信号を生成する複数のバンドパスフィルタをさらに具備し、前記推定部は、予め取得した複数のフィルタ後受信信号と、超音波による計測の前後における前記物体までの距離とに基づき、前記複数のフィルタ後受信信号から前記距離情報を推定する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の計測装置。

請求項6

所与の方向における自装置から物体までの距離を計測し、1次元距離情報を取得する1次元距離センサをさらに具備し、前記推定部は、予め取得した前記複数方向からの反射波と、前記1次元距離情報と、前記物体までの距離とに基づき、前記1次元距離情報および前記受信信号から距離情報を推定する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の計測装置。

請求項7

前記複数方向は、2次元平面における方位方向である請求項3に記載の計測装置。

請求項8

前記複数方向は、3次元空間における方位方向および仰角方向である請求項3に記載の計測装置。

請求項9

前記推定部は、前記予め取得した受信信号と前記物体までの距離とに関する学習結果に基づき、前記距離情報を推定する請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の計測装置。

請求項10

超音波ビームを送信信号として複数方向に送信し、前記複数方向からの前記送信信号の反射波を受信信号として受信し、多次元距離センサにより得られる自装置から物体までの距離に関する多次元距離情報と、前記受信信号とを用いて機械学習し、推定式を含む学習結果を生成する計測方法

請求項11

超音波ビームを送信信号として複数方向に送信し、前記複数方向からの前記送信信号の反射波を受信信号として受信し、予め取得した受信信号と物体までの距離とに基づき、前記受信信号から距離情報を推定する計測方法。

技術分野

0001

本発明の実施形態は、計測装置および方法に関する。

背景技術

0002

近年、自動運転移動ロボット等に搭載する、障害物検知マッピングのための2次元距離センサまたは3次元距離センサのニーズが高まっている。
一般に、自動運転機能が搭載される車両にはミリ波レーダカメラ等が搭載される。移動ロボットに用いられる距離センサとしては、直近物体までの距離を検出する超音波センサレーザレンジファインダ(LRF)等の2次元距離センサ、LiDARなどの3次元距離センサなどが用いられ、さらにはカメラを用いた3次元計測なども行われている。

0003

しかし、レーザを用いるセンサ高コストである。また、画像を用いるセンサは照明の影響を受けやすいといったデメリットがある。総じて、これらの2次元距離センサおよび3次元距離センサは高コストである。

0004

特開2005−300429号公報
特開2000−098031号公報

先行技術

0005

田畑克彦、他2名、“安全性を考慮した高齢者電動ビークルの開発(第2報) −超音波フェーズドアレイソナー−”,岐阜県情報技術研究所 研究報告第16号,p.15−20

発明が解決しようとする課題

0006

本開示は、上述の課題を解決するためになされたものであり、低コストで2次元あるいは3次元距離情報を取得する計測装置および方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本実施形態に係る計測装置は、超音波送信部と、超音波受信部と、推定部とを含む。超音波送信部は、超音波ビーム送信信号として複数方向に送信する。超音波受信部は、前記複数方向からの前記送信信号の反射波受信信号として受信する。推定部は、予め取得した受信信号と物体までの距離とに基づき、前記受信信号から距離情報を推定する。

図面の簡単な説明

0008

第1の実施形態に係る学習時の計測装置を示すブロック図。
第1の実施形態に係る超音波送信部および超音波受信部の配置例を示す図。
第1の実施形態に係る超音波送信部における送信信号の走査例を示す図。
第1の実施形態に係る計測装置の学習時の動作を示すフローチャート
受信信号の信号波形の一例を示す図。
本実施形態に係る学習データの概念図。
機械学習に用いるディープラーニングの模式図。
第1の実施形態に係る計測時の計測装置1を示すブロック図。
第1の実施形態に係る計測装置の計測時の動作を示すフローチャート。
第2の実施形態に係る学習時の計測装置を示すブロック図。
第2の実施形態に係る計測時の計測装置を示すブロック図。
第2の実施形態に係る計測装置の学習時の動作を示すフローチャート。
第2の実施形態に係る計測装置の計測時の動作を示すフローチャート。
第3の実施形態に係る学習時の計測装置を示すブロック図。
第3の実施形態に係る計測時の計測装置を示すブロック図。
第3の実施形態に係る1次元距離センサの配置例を示す図。
第3の実施形態に係る超音波送信部における走査例を示す図。

実施例

0009

以下、図面を参照しながら本実施形態に係る計測装置および方法について詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、同一の参照符号を付した部分は同様の動作をおこなうものとして、重複する説明を適宜省略する。

0010

(第1の実施形態)
第1の実施形態に係る計測装置について図1を参照して説明する。
本実施形態では、例えば工場出荷時または初回計測時に、計測装置が予め計測対象とする環境下で、当該計測装置から周囲に存在する物体までの距離を計測して学習結果を取得する。その後の計測では、計測装置が、取得した学習結果に基づいて、同じ環境下で周囲の物体までの距離を推定する場合を想定する。

0011

第1の実施形態に係る学習時の計測装置について図1のブロック図を参照して説明する。
第1の実施形態に係る計測装置1は、超音波送信部11、送信制御部12、超音波受信部13、多次元距離センサ21、正解データ蓄積部22、受信データ蓄積部23および解析部24を含む。多次元距離センサ21、正解データ蓄積部22、受信データ蓄積部23および解析部24をまとめて、学習モジュール20とも呼ぶ。

0012

多次元距離センサ21は、多次元距離情報を取得する。多次元距離センサ21は、例えば、レーザレンジファインダ(LRF)などの2次元距離センサ、LiDAR(Light Detection and Ranging または Light imaging Detection and Ranging)と呼ばれる3次元距離センサ、または画像を用いて距離を計測するセンサである。多次元距離情報は、例えば、ある位置を基準とした角度(または方向)と距離とを対応づけた情報である。なお、以下では、多次元距離センサ21として2次元距離センサを用い、多次元距離情報として2次元距離情報を取得する例について説明する。

0013

正解データ蓄積部22は、多次元距離センサ21から正解データとなる2次元距離情報を受け取って蓄積する。

0014

超音波送信部11は、複数の超音波送信器111を含む。超音波送信部11は、後述の送信制御部12からの制御情報に基づき、計測装置1の周囲に向かって、方位方向に超音波指向性を持たせた超音波ビームを送信信号として複数方向に送信する。

0015

送信制御部12は、超音波送信部11から送信される送信信号を制御するための制御情報を生成する。制御情報は、超音波ビームの指向性、信号強度、送信信号の送信方向送信角度)および送信タイミングなどに関する情報である。送信制御部12は、制御情報を超音波送信部11と推定部14とに送る。

0016

超音波受信部13は、少なくとも1つの超音波受信器131を含む。超音波受信部13は、周囲環境に存在する物体で反射した送信信号の反射波を受信し、受信信号を得る。

0017

受信データ蓄積部23は、送信制御部12から制御情報を、超音波受信部13から受信信号をそれぞれ受け取り、制御情報(例えば、送信方向)と受信信号とを対応付けて、受信データとして蓄積する。

0018

解析部24は、正解データ蓄積部22から2次元距離情報を、受信データ蓄積部23から受信データをそれぞれ受け取り、受信データを入力とし、2次元距離情報を出力として機械学習し、推定式を含む学習結果を生成する。推定式は、受信データから2次元距離情報を推定するための関数である。なお、機械学習は、一般的な手法を用いればよく、例えばディープラーニングやその他のニューラルネットワークを用いた解析および学習である場合を想定するが、他の機械学習方法でもよい。

0019

学習モジュール20は、計測装置1に搭載されていてもよいし、計測装置1と別体で配置されてもよい。また、学習モジュール20は、機械学習完了後、学習結果が生成された後に計測装置1から取り外しできるように構成されてもよい。

0020

次に、第1の実施形態に係る超音波送信部11および超音波受信部13の配置例について図2を参照して説明する。

0021

超音波送信部11は、計測装置1の一部に配列される。図2の例では、超音波送信部11として、計測装置1の側面中央付近に9つの超音波送信器111が配置される。超音波送信器111は、例えば超音波を発生する素子を含む超音波センサである。

0022

また、9つの超音波送信器111により送信用フェーズドアレイが構成される。縦方向の3つの超音波送信器111を1組の超音波送信器群112として同時に超音波を出力することにより、縦方向の平面波の超音波ビームが形成され、当該超音波ビームが送信信号となる。

0023

また、3組の超音波送信器群112からの送信信号の送信タイミングをずらす(送信遅延をかける)ことで、方位方向に超音波ビームが走査される。なお、1組の超音波送信器群112として3つの超音波送信器111を用いる例を示すが、これに限らない。超音波ビームの指向性をより強めるため、4つ以上の超音波送信器111を用いてもよいし、2つの超音波送信器111を用いてもよい。

0024

一方、超音波受信部13は、超音波送信部11と同じ面に配置される。図2の例では、超音波受信部として、計測装置1の側面の両端部に2つの超音波受信器131が配置される。超音波受信器131も、超音波送信器111と同様に、例えば超音波センサで構成されればよい。

0025

また、2つの超音波受信器131により受信用フェーズドアレイが構成される。2つの超音波受信器131を用いる場合、超音波受信器131を左右方向に離れた位置に配置することで反射波に対して受信時間差を設けることができる。なお、2つに限らず、1つの超音波受信器131だけを配置してもよいし、3つ以上の超音波受信器131を配置してもよい。

0026

なお、超音波送信部11および超音波受信部13の配置は、周囲環境を計測できる位置であれば、図2の例に限らずどのような配置でもよい。また、図2に示すように送信用および受信用で超音波を分けずに、送受信併用可能な超音波センサを用いてもよい。

0027

次に、第1の実施形態に係る超音波送信部11における送信信号の走査例について図3を参照して説明する。

0028

超音波送信部11は、インパルス波形となるような送信信号を1回もしくは複数回送信する。1度送信信号を送信した後、受信期間移行し、計測環境における最大到達距離往復期間を基準に、超音波の送信を停止して反射波の受信を受信期間中継続する。

0029

本実施形態では、図3に示すように、計測範囲301として、超音波送信部11の正面方向を基準として±45度の走査範囲内で9方向に送信ビーム302を走査する。すなわち、10度ずつ送信ビームの走査方向を変更する。送信信号は物体303で反射して、反射波である受信信号が得られる。受信信号は2つの超音波受信器131で受信されるため、1方向の送信で2つの受信信号を得ることができる。結果として、1つの受信データは、9方向×2つの受信信号=18個の受信信号を含む。なお、計測範囲301は、±45度の範囲に限らず、任意に設定されてもよい。

0030

また、隣接する送信ビーム302では、ビームの範囲の一部が重なるように走査される。すなわち、各送信ビーム302間で重複範囲304が形成される。このようにすることで、計測範囲301において漏れなく走査をすることができる。

0031

次に、第1の実施形態に係る計測装置1の学習時の動作について、図4のフローチャートを参照して説明する。
ここでは、所与の計測範囲における自装置(計測装置1)と周囲の物体との間の距離を計測する。

0032

テップS401では、多次元距離センサ21が、周囲環境を計測し、少なくとも計測範囲内の2次元距離情報を取得する。
ステップS402では、正解データ蓄積部22が、正解データとなる2次元距離情報を取得する。

0033

ステップS403では、超音波送信部11が、制御情報に基づいて、所与の計測範囲のうちの1つの送信方向に送信信号を送信する。計測範囲は、制御情報に含まれていてもよい。
ステップS404では、超音波受信部13が、ステップS403で送信した送信信号の反射波を受信信号として受信する。

0034

ステップS405では、送信制御部12が、計測範囲内の全方向について送信したかどうかを判定する。全方向について送信が完了していれば、ステップS406に進み、全方向について送信していなければ、ステップS403に戻り同様の処理を繰り返す。
ステップS406では、受信データ蓄積部23が、送信方向と当該送信方向における受信信号とを対応付けて1組の受信データとして蓄積する。

0035

ステップS407では、解析部24が、機械学習に必要なデータ量を取得したかどうかを判定する。なお、機械学習に必要なデータ量の判定は、解析部24が、例えば得られた学習データ603の個数閾値以上であれば、必要なデータ量を取得したと判定すればよい。
機械学習に必要なデータが取得された場合、ステップS409に進み、機械学習に必要なデータが取得されていない場合、更にデータを取得するため、ステップS408に進む。

0036

ステップS408では、計測対象の環境を変える。これは、様々な環境における受信データを取得して機械学習させるためである。計測対象の環境を変える方法としては、計測装置1を手動で移動させてもよいし、計測装置1を移動ロボットに搭載し、1回の計測が終了するたびに移動ロボットが適宜移動することで、自動で計測対象の環境が変わるようにしてもよい。一方、計測装置1は固定され、計測装置1の周囲に存在する物体を移動させることで計測対象の環境が変わるようにしてもよい。その後ステップS401に戻り、同様の処理を繰り返す。

0037

ステップS409では、解析部24が、受信データと正解データとを用いて機械学習し、推定式を学習結果として算出する。以上で、学習時の計測装置1の動作を終了する。

0038

なお、計測装置1が、ある位置で計測したときの正解データと受信データとの対応付けが取れていればよいため、2次元距離センサによる計測処理の後に超音波による計測処理を行なう順序に限らない。すなわち、超音波による計測処理に続いて2次元距離センサによる計測を行なってもよいし、2次元距離センサによる計測と超音波センサによる計測とを同時に行なってもよい。

0039

次に、受信信号の信号波形の一例について図5を参照して説明する。
図5は、ある一方向に送信した送信信号に対応する受信信号の信号強度の時系列データ(波形データともいう)である。縦軸が信号強度を示し、横軸が時間を示す。上の波形データから順に、第1の超音波受信器で得られた受信信号の波形データ501、第2の超音波受信器で得られた受信信号の波形データ502、右列の超音波送信器群による送信信号の波形データ503、および中央列の超音波送信器群による送信信号の波形データ504を示す。

0040

時系列に沿って説明すると、まず、波形データ503および波形データ504に示すように、超音波のパルスが送信信号として送信される。

0041

波形データ501および波形データ502の最初のピーク511(極大値)は、どこにも反射せずに直接超音波受信器131で受信された送信信号に起因するピークである。2番目のピーク512は、床面からの反射波に起因するピークである。3番目のピーク513は、最大のピークであり、周囲環境において最も近い物体からの反射波に起因するピークである。4番目のピーク514および5番目のピーク515は、周囲環境において2番目および3番目に近い物体からのそれぞれの反射波に起因すると想定されるピークである。

0042

本実施形態では、最も直近の物体からの反射波であるピーク513の値だけではなく、ピーク514およびピーク515の値までを受信信号として用いることで、第1の反射波だけでは得られない情報を含んだ波形データを取得することができる。波形データは、超音波受信器131で受信した受信信号の信号値の波形あっても良いし、受信信号の信号値を包絡線検波して得た包絡線波形でも良いし、各ピーク値集合であっても良い。

0043

次に、解析部における機械学習の概念図について図6および図7を参照して説明する。
図6は、本実施形態に係る学習データの概念図である。

0044

解析部24は、機械学習の入力として、各方向(ここでは、9方向)の受信データ群波形データ群)601と、正解データとして対応する2次元距離情報602との組を学習データ603として機械学習させる。なお、2次元距離情報602は、ここでは2次元平面に起点から物体への距離を、起点回りの方位角毎プロットしたマップ表示としているが、これに限らず方向情報(または座標情報)と距離情報とを対応付けた1組のデータセットであってもよい。起点は、多次元距離センサ21の位置に対応する。

0045

計測装置1は、このような学習データ603を、測定する周囲環境を変更して複数取得し、機械学習に必要なデータ量を取得する。解析部24がその後、機械学習を行い、学習結果として推定式を算出する。

0046

図7は、機械学習に用いるディープラーニングの模式図を示す。
ディープラーニングは、多層ニューラルネットワークを用いた機械学習の技術であり、入力層701、複数の中間層702および出力層703からなり、複数の中間層702が存在する点が特徴である。

0047

多層ニューラルネットワークは、各層間でのみデータが関係づけられることが一般的である。また、本実施形態で想定する多層ニューラルネットワークは、入力層701、中間層702および出力層703の順にデータが向かい、入力層701側にデータがフィードバックされないフィードフォワードタイプである。

0048

解析部24は、各方向の受信データ群と、正解データとして対応する2次元距離情報との組である学習データに基づき多層ニューラルネットワークに機械学習をさせ、受信データ群から正解データを推定するための推定式を算出する。

0049

次に、第1の実施形態に係る計測時の計測装置1について図8のブロック図を参照して説明する。
第1の実施形態に係る計測時の計測装置1は、超音波送信部11、送信制御部12、超音波受信部13および推定部14を含む。

0050

推定部14は、予め取得した受信信号と、物体までの距離情報とに基づいて、現在測定した受信信号から距離情報を推定する。具体的には、推定部14は、解析部24から得られる送信制御部12から制御情報を、超音波受信部13から受信信号をそれぞれ受け取る。推定部14は、計測範囲に亘り送信した送信信号に関する制御情報と受信データと推定式とに基づいて、送信方向に対応する距離情報を推定する。距離情報は、送信信号の送信方向と、計測装置1に最も近い物体と計測装置との間の距離とに関する情報である。なお、距離情報として、2次元距離センサで取得した2次元距離情報を用いてもよい。

0051

次に、計測装置1の計測時の動作について図9のフローチャートを参照して説明する。
計測装置1は、計測したい周囲環境に対してステップS403〜ステップS405の処理を行う。

0052

ステップS901では、推定部14が、推定式に基づいて、計測範囲における全方向の送信方向と受信信号とから2次元距離情報を推定する。
2次元距離情報が推定された後は、推定された2次元距離情報を外部に送信すればよい。推定された2次元距離情報の利用例としては、例えば、2次元距離情報を受信したマップ作成部(図示せず)が、平面図に2次元距離情報を描写した距離マップを生成し、表示部(図示せず)が距離マップを表示してもよい。また、計測装置の自己位置同定に用いてもよい。

0053

以上に示した第1の実施形態によれば、送信信号の反射波として複数の反射波までを含む受信信号を用いて機械学習を行い、推定式を求める。つまり、最も近い物体以外の物体からの反射波の値が波形データから独立して抽出できなくとも、情報として波形データに含まれている。よって、このような周辺環境により形成される波形データの情報量を減らすことなく機械学習させることで、高精度な推定式を求めることができる。

0054

また、算出した推定式を用いることで、周囲環境を計測した受信データから精度良く2次元距離情報を算出することができる。よって、低コストの実装で2次元あるいは3次元距離情報を取得する計測装置を実現できる。すなわち、超音波を用いた低コストの実装により高精度の計測装置が実現可能となる。

0055

(第2の実施形態)
第2の実施形態では、周囲の物体または計測装置1自体が移動している状態で周囲環境を計測する場合を想定する。例えば、計測装置1が周囲の物体に近づく場合、ドップラー効果により、送信信号の周波数送信周波数ともいう)は、反射波の周波数よりも高くなる。一方、計測装置1が周囲の物体から遠ざかる場合、送信周波数は反射波の周波数よりも低くなる。

0056

よって、受信信号を複数の周波数帯域の信号に分離してそれぞれ機械学習を行い、複数の周波数帯域の信号それぞれに対して推定式を算出する点が第1の実施形態と異なる。

0057

第2の実施形態に係る学習時の計測装置1について図10のブロック図を、計測時における計測装置1について図11のブロック図をそれぞれ参照して説明する。
なお、第2の実施形態に係る計測装置1は、超音波受信部13および受信データ蓄積部23の動作の他は、第1の実施形態と同様である。

0058

超音波受信部13は、複数の超音波受信器131と複数のバンドパスフィルタ132とを含む。
複数のバンドパスフィルタ132はそれぞれ、超音波受信器131からの受信信号に対して特定の周波数帯域の信号のみ通過させ、フィルタ後受信信号を生成する。第2の実施形態では、送信信号の周波数帯域と同じ周波数帯域の信号を通過させる第1フィルタ、送信信号の周波数帯域よりも高い周波数帯域の信号を通過させる第2フィルタ、および送信信号の周波数帯域よりも低い周波数帯域の信号を通過させる第3フィルタを用いる。すなわち、1つの受信信号から周波数帯域の異なる3つのフィルタ後受信信号が生成される。

0059

なお、送信信号の周波数帯域よりも高い周波数帯域の範囲、および送信信号の周波数帯域よりも低い周波数帯域の範囲は、特に限定されない。例えば、計測装置1自身が移動する場合は当該計測装置の移動速度、周囲環境に存在する物体が移動する場合は当該物体の移動速度等に基づいて、抽出すべき周波数帯域を決定すればよい。

0060

受信データ蓄積部23では、超音波受信部13の各バンドパスフィルタを通過したフィルタ後受信信号を受け取り、1組の受信データとして蓄積する。

0061

次に、第2の実施形態に係る計測装置1の学習時の動作について図12のフローチャートを参照して説明する。

0062

ステップS1201では、超音波による計測前に、多次元距離センサ21が、周囲環境を計測し、2次元距離情報を取得する。
ステップS1202では、超音波送信部11が、制御情報に基づいて、計測範囲のうちの1方向に送信信号を送信する。

0063

ステップS1203では、超音波受信部13が、ステップS1202で送信した送信信号の反射波を受信信号として受信する。
ステップS1204では、超音波受信部13の複数のバンドパスフィルタ132が、複数の周波数帯域のフィルタ後受信信号を生成する。

0064

ステップS1205では、送信制御部12が、計測範囲内の全方向について送信したかどうかを判定する。全方向について送信が完了していれば、ステップS1206に進み、全方向について送信していなければ、ステップS1201に戻り同様の処理を繰り返す。
ステップS1206では、超音波による計測後に、多次元距離センサ21が、周囲環境を再び計測し、2次元距離情報を取得する。

0065

ステップS1207では、正解データ蓄積部22が、2次元距離情報を蓄積する。すなわち、超音波による計測の前後の2つの正解データが正解データ蓄積部22に蓄積される。
ステップS1208では、受信データ蓄積部23が、送信方向と当該送信方向におけるフィルタ後受信信号とを対応付けて受信データとして蓄積する。具体的には、2つの超音波受信器×9方向×3つのフィルタ後受信信号=54個のフィルタ後受信信号が1組の受信データとして受信データ蓄積部23に蓄積される。

0066

ステップS1209では、解析部24が、機械学習に必要なデータ量を取得したかどうかを判定する。機械学習に必要なデータが取得された場合、ステップS1210に進み、機械学習に必要なデータが取得されていない場合、更にデータを取得するため、ステップS1201に戻り同様の処理を繰り返す。
ステップS1210では、解析部24が、受信データと正解データとを用いて機械学習による解析を行い、超音波による計測前の推定式と超音波による計測後の推定式とを算出する。以上で第2の実施形態に係る計測装置1の動作を終了する。

0067

次に、第2の実施形態に係る計測装置1の計測時の動作について図13のフローチャートを参照して説明する。
ステップS403、ステップS404、ステップS405は同様の処理である。
ステップS1301では、推定部14が、受信データと2つの推定式とに基づいて、超音波による計測前および計測後の2次元距離情報を推定する。

0068

以上に示した第2の実施形態によれば、計測装置は、複数の周波数帯域の受信信号に基づいて機械学習し、推定式を算出する。このようにすることで、計測装置自身が移動する場合および移動物体が存在する場合でも、第1の実施形態と同様に、低コストの実装で2次元あるいは3次元距離情報を取得する計測装置を実現できる。

0069

(第3の実施形態)
第3の実施形態では、1方向の距離を計測可能な1次元距離センサ(例えばレーザ距離センサ)により計測したデータを受信データに含める点が上述の実施形態とは異なる。

0070

第3の実施形態に係る学習時の計測装置1について図14のブロック図を、計測時における計測装置1について図15のブロック図をそれぞれ参照して説明する。
第3の実施形態に係る計測装置1は、第1の実施形態に係る計測時の計測装置に加えて、1次元距離センサ15を含む。

0071

1次元距離センサ15は、レーザを送信する送信部(図示せず)および物体から反射したレーザを受信する受信部(図示せず)を含む。1次元距離センサ15は、送信したレーザと反射したレーザとの位相差もしくは到達時間に基づいて、1次元の距離情報を計測可能であり、1次元距離情報を生成する。

0072

受信データ蓄積部23は、1次元距離センサ15から1次元距離情報を受け取る。受信データ蓄積部23は、1度の測定範囲において測定した受信信号と1次元距離情報とを合わせて1組の受信データとして蓄積する。

0073

第3の実施形態に係る1次元距離センサ15の配置例について図16を参照して説明する。
図16に示すように、1次元距離センサ15は、超音波送信部11および超音波受信部13と同じ平面に配置される。1次元距離センサ15は、例えば正面の1方向の距離を計測し、1次元距離情報を得る。

0074

次に、第3の実施形態に係る超音波送信部11における走査例について図17を参照して説明する。
1次元距離センサ15が、正面方向に対してレーザ1701により距離を計測し、高精度の1次元距離情報を取得する。一方、超音波による計測は、上述の実施形態と同様である。なお、設置する1次元距離センサ15の位置を変更することで、正面方向の1次元距離情報に限らず、計測範囲内であればどの一方向の1次元距離情報を取得してもよい。

0075

以上に示した第3の実施形態によれば、レーザの特性から正面方向など、ある一方向の周囲物体の距離を正確に計測し、正確なデータと超音波の受信データと合わせて機械学習の入力とする。こうすることで、正解データとなる2次元距離情報とのマッチングの精度が向上すると考えられ、結果として機械学習の精度が向上し、2次元距離情報の推定精度を向上させることができる。

0076

なお、上述の実施形態では、2次元平面に関する2次元距離情報を推定する場合を説明したが、方位方向および仰角方向に送信信号を送信し、その反射波を受信信号として受信することで、3次元の距離情報を推定してもよい。この場合、正解データとして取得する距離情報は、2次元距離センサによる測定を3次元空間に拡張して3次元距離情報を得ればよい。

0077

また、上述したように、予め計測装置が計測する環境下で得られたデータに基づき機械学習することで、学習結果が生成される場合を想定するが、これに限らない。
例えば、複数の計測装置が様々な環境下で計測したデータに基づき生成された学習結果をクラウドサーバなどの外部サーバ(図示せず)にアップロードするなどして保存する。ある計測装置が計測を行う場合、例えば推定部14が、計測したい環境に類似した環境で得られた学習結果を外部サーバから取得して(またはダウンロードして)読み込み、計測装置1による計測を実行してもよい。このようにすることで、事前の学習を省略することもでき、即時周囲環境の計測を実行することができる。

0078

上述の実施形態の中で示した処理手順に示された指示は、ソフトウェアであるプログラムに基づいて実行されることが可能である。汎用計算機システムが、このプログラムを予め記憶しておき、このプログラムを読み込むことにより、上述した計測装置および方法の制御動作による効果と同様な効果を得ることも可能である。上述の実施形態で記述された指示は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスクフレキシブルディスクハードディスクなど)、光ディスクCD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD±R、DVD±RW、Blu−ray(登録商標)Discなど)、半導体メモリ、又はこれに類する記録媒体に記録される。コンピュータまたは組み込みシステム読み取り可能な記録媒体であれば、その記憶形式は何れの形態であってもよい。コンピュータは、この記録媒体からプログラムを読み込み、このプログラムに基づいてプログラムに記述されている指示をCPUで実行させれば、上述した実施形態の計測装置および方法の制御と同様な動作を実現することができる。もちろん、コンピュータがプログラムを取得する場合又は読み込む場合はネットワークを通じて取得又は読み込んでもよい。
また、記録媒体からコンピュータや組み込みシステムにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワーク等のMW(ミドルウェア)等が本実施形態を実現するための各処理の一部を実行してもよい。
さらに、本実施形態における記録媒体は、コンピュータあるいは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記録媒体も含まれる。
また、記録媒体は1つに限られず、複数の媒体から本実施形態における処理が実行される場合も、本実施形態における記録媒体に含まれ、媒体の構成は何れの構成であってもよい。

0079

なお、上記実施形態に係る解析部24は、上述した学習データ603を多層ニューラルネットワークに機械学習させることで重み付けパラメータを学習および最適化させることにより、正解データを推定するために最適なパラメータが設計された推定式を算出できる学習済み多層ニューラルネットワーク(学習済みモデルともいう)を構築することができる。当該学習済みモデルは、例えばCPUおよびメモリを備えるコンピュータにて用いられるプログラムモジュールとして利用できる。
コンピュータのCPUは、メモリに記憶された学習済みモデルにより、入力層701に入力された受信データに対して、学習済みの重み付けパラメータにより最適化された推定式に基づく演算を行い、出力層703から推定された2次元距離情報を出力するよう動作することもできる。

0080

なお、本実施形態におけるコンピュータまたは組み込みシステムは、記録媒体に記憶されたプログラムに基づき、本実施形態における各処理を実行するためのものであって、パソコンマイコン等の1つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステム等の何れの構成であってもよい。
また、本実施形態におけるコンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコン等も含み、プログラムによって本実施形態における機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。

0081

本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行なうことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

0082

1・・・計測装置、11・・・超音波送信部、12・・・送信制御部、13・・・超音波受信部、14・・・推定部、15・・・1次元距離センサ、20・・・学習モジュール、21・・・多次元距離センサ、22・・・正解データ蓄積部、23・・・受信データ蓄積部、24・・・解析部、111・・・超音波送信器、112・・・超音波送信器群、131・・・超音波受信器、132・・・バンドパスフィルタ、301・・・計測範囲、302・・・送信ビーム、303・・・物体、304・・・重複範囲、501,502,503,504・・・波形データ、511,512,513,514,515・・・ピーク、601・・・受信データ群、602・・・2次元距離情報、603・・・学習データ、701・・・入力層、702・・・中間層、703・・・出力層、1701・・・レーザ。

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