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技術 組み付け金物

出願人 岡部株式会社
発明者 藤井俊二久保田洋平
出願日 2017年7月6日 (4年7ヶ月経過) 出願番号 2017-132521
公開日 2019年1月31日 (3年0ヶ月経過) 公開番号 2019-015083
状態 特許登録済
技術分野 現場におけるコンクリートの補強物挿入作業 建築物の補強部材
主要キーワード 取り付け設置 組み付け部材 締結プレート 丸ねじ 通常ピッチ 径方向一端側 円弧状折 係合態様
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (9)

課題

ナット締結によって生じる力を合理的に相殺することが可能な構成を備え、これにより塑性化を遅らせて、強固な組み付け状態保障することが可能な組み付け金物を提供する。

解決手段

鉄筋2に第2の鉄筋を交差させて組み付けるための組み付け金物であって、第1凹部を形成するU字部を一端部に有し、他端部にボルト部10を有するU字状部材の中間部を折り返した形態で第2凹部を形成する屈曲部を備えたホルダーと、挿通孔がボルト部に挿通されて、鉄筋に設置される締結用ピース5と、ボルト部に螺着され、締結用ピースを鉄筋に締結するナット6とを備え、締結用ピースに対し、挿通孔間に位置させて形成される切り欠き溝15は、溝底15bから溝開口に向けて斜め傾斜17で、溝幅が順次拡げられて形成され、溝開口における溝幅は、鉄筋の外径寸法よりも小さく設定され、かつ、溝深さは、鉄筋と溝底との間に間隙Sが生じるように設定される。

概要

背景

鉄筋に他の部材を交差させて組み付けるための組み付け金物として、特許文献1及び2が知られている。特許文献1の「鉄筋交差部締結具」は、製造コストの低減が可能で、鉄筋交差部への取り付けが容易であり、場所打ちコンクリート杭に用いる鉄筋かごの組み付け工程において、組立用鉄筋リング及びその外周面に沿って溶接固定される組立用帯板リングと、その外面に交差状態で組み付け固定される複数本主筋との交差部の強固な締結が可能な鉄筋交差部締結具の提供を課題とし、両端に雄ねじ部を有する1本のUボルト及びナット締結プレートとで構成され、Uボルトは、その両雄ねじ部とU字状折曲部との間に該U字状折曲部の折曲方向とは交差する方向へ円弧状折曲部を中心として略V字状折曲形成され、締結プレートにはUボルトの両雄ねじ部を挿通可能な挿通孔が形成されている。雄ねじ部は、通常のねじ山に比べ、ねじ山が大きく丸ねじに形成されると共に、ピッチ通常ピッチより長く形成される。

特許文献1では、断面コ字状の締結プレートの側板部に形成した円弧状切欠部が主筋に係合され、ナットを締め付けていくことで締結プレートに、主筋周り曲げ変形を生じさせ、この曲げ変形で切欠部の開口端面が主筋に当接することで、締結プレートの曲がりが停止されてナットによる締結が完了するようになっている。

特許文献2の「鉄筋交差部締結金具」は、プレート係合溝に係合するもう一方の鉄筋が、両Uボルトと共に一方の鉄筋の円周方向に回転するのを阻止する力が強く、これにより、鉄筋交差部の締結力を高めることができる鉄筋交差部締結金具の提供を課題とし、第1鉄筋と第2鉄筋との交差部における第1鉄筋に当接係合する係合溝を有するプレートと、2本のUボルト及びナットとの組み合わせよりなり、プレートは、その両端部にそれぞれ係合溝に沿って2つのボルト挿通孔を備え、両UボルトのU字状折曲部における少なくとも第2鉄筋が当接する部分に円周方向に沿って凹凸部を備え、2本のUボルトを第2鉄筋側からプレートの挿通孔に挿通させ、ナットを螺合してそれぞれ締結することにより、2本のUボルトとプレートとの間に両鉄筋の交差部を強固に締結固定する構成となっている。

特許文献2では、第1鉄筋に係合する係合溝の両側で、第2鉄筋を係合するUボルトをナットでプレートに締結するようにしていて、特許文献1と同様に、プレートに第1鉄筋周りの曲げ変形が生じる構造となっている。

概要

ナットの締結によって生じる力を合理的に相殺することが可能な構成を備え、これにより塑性化を遅らせて、強固な組み付け状態保障することが可能な組み付け金物を提供する。鉄筋2に第2の鉄筋を交差させて組み付けるための組み付け金物であって、第1凹部を形成するU字部を一端部に有し、他端部にボルト部10を有するU字状部材の中間部を折り返した形態で第2凹部を形成する屈曲部を備えたホルダーと、挿通孔がボルト部に挿通されて、鉄筋に設置される締結用ピース5と、ボルト部に螺着され、締結用ピースを鉄筋に締結するナット6とを備え、締結用ピースに対し、挿通孔間に位置させて形成される切り欠き溝15は、溝底15bから溝開口に向けて斜め傾斜17で、溝幅が順次拡げられて形成され、溝開口における溝幅は、鉄筋の外径寸法よりも小さく設定され、かつ、溝深さは、鉄筋と溝底との間に間隙Sが生じるように設定される。

目的

本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、ナットの締結によって生じる力を、重量や寸法を増大するのではなくて、合理的に相殺することが可能な構成を備え、これにより塑性化を遅らせて、施工作業中における鉄筋と組み付け部材の強固な組み付け状態を保障することが可能な組み付け金物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

鉄筋組み付け部材を交差させて組み付けるための組み付け金物であって、鉄筋を装着するための第1凹部を形成するU字部を一端部に有し、他端部に一対でボルト部を有するU字状部材の中間部を、該ボルト部が鉄筋と交差するように折り返した形態で、該第1凹部に装着される鉄筋と向かい合わせて組み付け部材を装着するための第2凹部を形成する屈曲部を備えたホルダーと、一対の挿通孔が形成され、これら挿通孔が上記一対のボルト部に挿通されて、上記第1凹部に装着される鉄筋に設置される締結ピースと、該締結用ピースの上記挿通孔から突出される上記一対のボルト部にそれぞれ螺着され、上記第1凹部の鉄筋と上記第2凹部の組み付け部材とを圧接させるために、該締結用ピースを鉄筋に締結するための一対のナットとを備え、上記締結用ピースには、一対の挿通孔の間に位置させて、鉄筋に係合させるための切り欠き溝が形成され、該切り欠き溝は、溝底から溝開口に向けて斜め傾斜で、溝幅が順次拡げられて形成され、該溝開口における該溝幅は、鉄筋の外径寸法よりも小さく設定され、かつ、溝深さは、該切り欠き溝に係合される鉄筋と該溝底との間に間隙が生じるように設定されていることを特徴とする組み付け金物。

請求項2

前記締結用ピースは、前記ナットが定着される基板部と、鉄筋の長さ方向に沿う該基板部の両側に一体形成され、前記切り欠き溝が形成された一対の壁板部とから断面コ字状に形成されることを特徴とする請求項1に記載の組み付け金物。

請求項3

前記切り欠き溝の前記斜め傾斜は、前記溝開口に達する第1斜め傾斜と前記溝底に達する第2斜め傾斜とからなり、該第1斜め傾斜と該第2斜め傾斜とがなす角度は、直角よりも大きいことを特徴とする請求項1または2に記載の組み付け金物。

請求項4

前記切り欠き溝は、前記溝底から前記溝開口に向けて前記斜め傾斜で、前記溝幅が順次拡げられて形成されることに代えて、該溝底から該溝開口にわたり該溝幅が等しく形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の組み付け金物。

請求項5

前記一対のボルト部は、前記ナットで前記締結用ピースを鉄筋に締結したときに、鉄筋とほぼ直角に交差されることを特徴とする請求項1〜4いずれかの項に記載の組み付け金物。

技術分野

0001

本発明は、ナット締結によって生じる力を、重量や寸法を増大するのではなくて、合理的に相殺することが可能な構成を備え、これにより塑性化を遅らせて、施工作業中における鉄筋組み付け部材の強固な組み付け状態保障することが可能な組み付け金物に関する。

背景技術

0002

鉄筋に他の部材を交差させて組み付けるための組み付け金物として、特許文献1及び2が知られている。特許文献1の「鉄筋交差部締結具」は、製造コストの低減が可能で、鉄筋交差部への取り付けが容易であり、場所打ちコンクリート杭に用いる鉄筋かごの組み付け工程において、組立用鉄筋リング及びその外周面に沿って溶接固定される組立用帯板リングと、その外面に交差状態で組み付け固定される複数本主筋との交差部の強固な締結が可能な鉄筋交差部締結具の提供を課題とし、両端に雄ねじ部を有する1本のUボルト及びナットと締結プレートとで構成され、Uボルトは、その両雄ねじ部とU字状折曲部との間に該U字状折曲部の折曲方向とは交差する方向へ円弧状折曲部を中心として略V字状折曲形成され、締結プレートにはUボルトの両雄ねじ部を挿通可能な挿通孔が形成されている。雄ねじ部は、通常のねじ山に比べ、ねじ山が大きく丸ねじに形成されると共に、ピッチ通常ピッチより長く形成される。

0003

特許文献1では、断面コ字状の締結プレートの側板部に形成した円弧状切欠部が主筋に係合され、ナットを締め付けていくことで締結プレートに、主筋周り曲げ変形を生じさせ、この曲げ変形で切欠部の開口端面が主筋に当接することで、締結プレートの曲がりが停止されてナットによる締結が完了するようになっている。

0004

特許文献2の「鉄筋交差部締結金具」は、プレート係合溝に係合するもう一方の鉄筋が、両Uボルトと共に一方の鉄筋の円周方向に回転するのを阻止する力が強く、これにより、鉄筋交差部の締結力を高めることができる鉄筋交差部締結金具の提供を課題とし、第1鉄筋と第2鉄筋との交差部における第1鉄筋に当接係合する係合溝を有するプレートと、2本のUボルト及びナットとの組み合わせよりなり、プレートは、その両端部にそれぞれ係合溝に沿って2つのボルト挿通孔を備え、両UボルトのU字状折曲部における少なくとも第2鉄筋が当接する部分に円周方向に沿って凹凸部を備え、2本のUボルトを第2鉄筋側からプレートの挿通孔に挿通させ、ナットを螺合してそれぞれ締結することにより、2本のUボルトとプレートとの間に両鉄筋の交差部を強固に締結固定する構成となっている。

0005

特許文献2では、第1鉄筋に係合する係合溝の両側で、第2鉄筋を係合するUボルトをナットでプレートに締結するようにしていて、特許文献1と同様に、プレートに第1鉄筋周りの曲げ変形が生じる構造となっている。

先行技術

0006

特開2013−133595号公報
特開2016−204911号公報

発明が解決しようとする課題

0007

特許文献1では、ナットの締結力で締結プレートを曲げ変形させて、交差する部材を締結するようにしているため、その結果として、主筋が当たった状態で曲げられる切欠部の奥の周辺で、締結プレートが早期に簡単に塑性化してしまうという問題があった。

0008

締結プレートが塑性化してしまうと、Uボルトの雄ねじ部で曲げが進行したり、締結具で交差状態に締結した主筋等に、施工作業中衝撃が加わると、その衝撃でナットに弛みが生じることが懸念される。

0009

締結プレートの早期の塑性化を避けるためには、板厚を厚くしたり、コ字状をなす側板部の寸法を大きくすることが考えられるが、締結プレートの板厚や寸法を増大すると、締結具の重さが重くなって、施工しづらくなったり、寸法を大きくした場合には、締結具の周りのコンクリート被り厚を確保するために、使用コンクリート量が増大してしまうという課題があった。

0010

特許文献2でも、Uボルトにナットを締結すると、プレートに曲げ変形が生じ得る構造であるため、第1鉄筋が当たった状態で曲げられる係合溝の溝底の周辺で、特許文献1と同様に、プレートが早期に簡単に塑性化してしまう。プレートが塑性化してしまうと、特許文献1と同様であって、Uボルトのボルト部分で曲げが進行したり、締結金物で交差状態に締結した鉄筋に衝撃が加わると、ナットに弛みが生じてしまう。

0011

そして、特許文献2であっても、プレートの早期の塑性化を避けるために、板厚を厚くすると、締結金物の重さが重くなって、施工しづらくなってしまうという課題があった。

0012

本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、ナットの締結によって生じる力を、重量や寸法を増大するのではなくて、合理的に相殺することが可能な構成を備え、これにより塑性化を遅らせて、施工作業中における鉄筋と組み付け部材の強固な組み付け状態を保障することが可能な組み付け金物を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0013

本発明にかかる組み付け金物は、鉄筋に組み付け部材を交差させて組み付けるための組み付け金物であって、鉄筋を装着するための第1凹部を形成するU字部を一端部に有し、他端部に一対でボルト部を有するU字状部材の中間部を、該ボルト部が鉄筋と交差するように折り返した形態で、該第1凹部に装着される鉄筋と向かい合わせて組み付け部材を装着するための第2凹部を形成する屈曲部を備えたホルダーと、一対の挿通孔が形成され、これら挿通孔が上記一対のボルト部に挿通されて、上記第1凹部に装着される鉄筋に設置される締結用ピースと、該締結用ピースの上記挿通孔から突出される上記一対のボルト部にそれぞれ螺着され、上記第1凹部の鉄筋と上記第2凹部の組み付け部材とを圧接させるために、該締結用ピースを鉄筋に締結するための一対のナットとを備え、上記締結用ピースには、一対の挿通孔の間に位置させて、鉄筋に係合させるための切り欠き溝が形成され、該切り欠き溝は、溝底から溝開口に向けて斜め傾斜で、溝幅が順次拡げられて形成され、該溝開口における該溝幅は、鉄筋の外径寸法よりも小さく設定され、かつ、溝深さは、該切り欠き溝に係合される鉄筋と該溝底との間に間隙が生じるように設定されていることを特徴とする。

0014

前記締結用ピースは、前記ナットが定着される基板部と、鉄筋の長さ方向に沿う該基板部の両側に一体形成され、前記切り欠き溝が形成された一対の壁板部とから断面コ字状に形成されることを特徴とする。

0015

前記切り欠き溝の前記斜め傾斜は、前記溝開口に達する第1斜め傾斜と前記溝底に達する第2斜め傾斜とからなり、該第1斜め傾斜と該第2斜め傾斜とがなす角度は、直角よりも大きいことを特徴とする。

0016

前記切り欠き溝は、前記溝底から前記溝開口に向けて前記斜め傾斜で、前記溝幅が順次拡げられて形成されることに代えて、該溝底から該溝開口にわたり該溝幅が等しく形成されることを特徴とする。

0017

前記一対のボルト部は、前記ナットで前記締結用ピースを鉄筋に締結したときに、鉄筋とほぼ直角に交差されることを特徴とする。

発明の効果

0018

本発明にかかる組み付け金物にあっては、ナットの締結によって生じる力を、重量や寸法を増大するのではなくて、合理的に相殺することができ、これにより塑性化を遅らせて、施工作業中における鉄筋と組み付け部材の強固な組み付け状態を保障することができる。

図面の簡単な説明

0019

本発明にかかる組み付け金物の好適な一実施形態の使用状態を示す斜視図である。
図1に示した組み付け金物の部品図である。
図1に示した組み付け金物の要部平面図である。
図1に示した組み付け金物の締結用ピースに形成される切り欠き溝と鉄筋の係合態様を説明する説明図である。
図1に示した組み付け金物の締結用ピースに形成される切り欠き溝の拡大図である。
図1に示した組み付け金物の作用を説明する説明図である。
本発明にかかる組み付け金物の変形例とその作用を説明する説明図である。
本発明にかかる組み付け金物の他の変形例を示す斜視図である。

実施例

0020

以下に、本発明にかかる組み付け金物の好適な実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る組み付け金物の使用状態を示す斜視図、図2は、図1に示した組み付け金物の部品図、図3は、図1に示した組み付け金物の要部平面図、図4は、図1に示した組み付け金物の締結用ピースに形成される切り欠き溝と鉄筋の係合態様を説明する説明図、図5は、図1に示した組み付け金物の締結用ピースに形成される切り欠き溝の拡大図、図6は、図1に示した組み付け金物の作用を説明する説明図である。

0021

本実施形態に係る組み付け金物1は、図1に示すように、鉄筋2と、当該鉄筋2に対し交差して配設される組み付け部材とを、それらが交差する個所で組み付けるために用いられる。図示例では、組み付け部材として、第2の鉄筋3が示されている。これら鉄筋2及び第2の鉄筋3は、両者が交差する個所で、真直な形態である場合に限らず、湾曲した形態であってもよい。

0022

組み付け金物1は例えば、環状形態の第2の鉄筋3に、周方向に沿って適宜間隔を隔てて、真直な鉄筋2を組み付けて杭鉄筋かごを作製する場合に、これら鉄筋2,3同士を交差個所で組み付けるのに用いられる。組み付け部材の材質は、金属製に限られない。

0023

組み付け金物1は、図1及び図2に示すように、ホルダー4と、締結用ピース5と、ナット6とを備えて構成される。

0024

ホルダー4は、U字状部材7を基にした形態で形成される。U字状部材7は、U字部8と、このU字部8から互いに略平行に延出される一対の軸状部9とから形成される。各軸状部9の端部には、対で、ボルト部10が形成される。これにより、U字状部材7は、一端部にU字部8を備え、他端部に一対のボルト部10を備えて構成される。U字状部材7は、いわゆるU字ボルト代替してもよい。

0025

U字状部材7は、U字部8と一対のボルト部10との間の中間部となる軸状部9が折り返した形態で形成されて、この折り返しにより、屈曲部11が形成される。

0026

ホルダー4には、U字状部材7のU字部8によって、鉄筋2を装着するための第1凹部12が形成される。ホルダー部4の屈曲部11は、一対のボルト部10が第1凹部12の鉄筋2をそれらの間に挟んで当該鉄筋2と交差するように、一対のボルト部10をU字部8側に向けるようにして、折り返した形態で形成される。そして、屈曲部11により、ホルダー4には、第2の鉄筋3を装着するための第2凹部13が形成される。

0027

本実施形態では、屈曲部11は、第2凹部13に第2の鉄筋3を装着し得る曲げ寸法で、「く」の字状に屈曲形成される。

0028

U字状部材7の中間部の折り返し形態によって形成される屈曲部11により、第2凹部13に装着される第2の鉄筋3は、その径方向一端側3aがボルト部10やU字部8に向けて位置されることとなり、また、第1凹部12に装着される鉄筋2は、その径方向一端側2aが屈曲部11に向けて位置されることとなって、その結果、ホルダー4には、第1凹部12の鉄筋2の径方向一端側2aと向かい合わせて、当該鉄筋2と隣り合う配置で、第2凹部13の第2の鉄筋3が組み付けられる。

0029

また、一対のボルト部10をU字部8側に向けて折り返した形態とすることにより、U字状部材7のU字部8の向きに対し交差する向きで屈曲部11が形成されて、これによって、U字部8で形成される第1凹部12と屈曲部11で形成される第2凹部13とが互いに交差する向きで形成され、ホルダー4には、第1凹部12に装着される鉄筋2と第2凹部13に装着される第2の鉄筋3とが交差して組み付けられることとなる。

0030

ホルダー4の作製方法は、U字ボルトを利用して屈曲部11を折り曲げ成形するほか、どのような方法によってもよい。

0031

締結用ピース5は、本実施形態にあっては、平坦な基板部5aと、鉄筋2の長さ方向に沿う基板部5aの両側に一体形成された一対の壁板部5bとから断面コ字状に形成される。基板部5aには、ホルダー4の一対のボルト部10がそれぞれ挿通される一対の挿通孔14が貫通形成される。締結用ピース5は、板状材で形成された断面コ字状の部材に限らず、後述する切り欠き溝を備えた直方体状などのブロック形態であってもよい。

0032

締結用ピース5は、挿通孔14を介してボルト部10に挿通されることで、第1凹部12に装着される鉄筋2に、その径方向他端側2b(第2の鉄筋3と向かい合う径方向一端側2aとは反対側)と向かい合わせて取り付け設置される。

0033

ナット6は一対で、各ナット6は、締結用ピース5の各挿通孔14から突出される一対のボルト部10それぞれに螺着される。そして、ナット6は、基板部5aに定着されることで、締結用ピース5を鉄筋2に締結し、これにより、締結用ピース5を鉄筋2に支持させて、挿通孔14から突出する一対のボルト部10を引き寄せ、この引き寄せ作用で、屈曲部11を介して第2凹部13の第2の鉄筋3を、第1凹部12の鉄筋2に圧接させるようになっている。

0034

締結用ピース5の一対の壁板部5bにはそれぞれ、一対の挿通孔14の間、すなわち一対のボルト部10の間に位置させて、かつ鉄筋2に臨ませて、当該鉄筋2に係合させるための切り欠き溝15が形成される。

0035

切り欠き溝15は、図1図5に示すように、溝底15bから、鉄筋2に面する溝開口15aに向けて斜め傾斜17で、溝幅Wが順次拡げられて形成される。斜め傾斜17は、溝底15bから一対で両側へ、溝開口15aへ向けて形成されて、切り欠き溝15の形態を規定する。

0036

切り欠き溝15の溝幅Wは、溝開口15aで最も大きく形成される(図3及び図5参照)。この溝開口15aの溝幅Wの寸法は、鉄筋2の外径寸法(直径)よりも小さく設定される。これにより、ボルト部10にナット6を締結する前の、締結用ピース5を鉄筋2に当接させただけの段階では、鉄筋2は、その外周面周りの周方向半周よりも狭い弧状部分が、(1)溝開口15a両側の一対の隅部16に点接触される(図5等参照)場合と、(2)切り欠き溝15の一対の斜め傾斜17に点接触される場合とが得られる。

0037

また、溝開口15aから溝底15bに達する溝深さDは、鉄筋2が溝開口15aに点接触されるなど、切り欠き溝15に係合されるときに、鉄筋2の外周面と溝底15bとの間に間隙Sが生じるように設定される(図5等参照)。これにより、ナット6で鉄筋2と締結用ピース5を締結するとき、互いに点接触している溝開口15aの一対の隅部16や一対の斜め傾斜17と鉄筋2との間だけに、ナット6の締結力が作用するようになっている。

0038

より概略的には、切り欠き溝15は、溝幅Wが、溝深さD方向のどの位置であっても、鉄筋2の外径寸法よりも狭く、そしてまた、溝深さDが、鉄筋2の半径よりも深く規定される大きさで形成される。

0039

そして、図4には、上記のように規定された切り欠き溝15について、鉄筋2が一対の隅部16で点接触される(図4(A)に示す)場合と、一対の斜め傾斜17で点接触される(図4(B)に示す)場合とにおける係合状態相違が示されている。

0040

「鉄筋2が切り欠き溝15,15xに係合する」とは、具体的には、溝開口15aから溝底15bに向かう斜め傾斜17のいずれかの位置に鉄筋2が接することを言う。

0041

切り欠き溝15の溝底15bと鉄筋2との間に間隙Sが生じるように設定されることを前提として、鉄筋2が溝開口15aの一対の隅部16(斜め傾斜17の溝開口側端部)に点接触する場合と、鉄筋2が一対の隅部16間の斜め傾斜17のいずれかの個所に点接触する場合について検討する。

0042

鉄筋2が溝底15bに向かって入り込む向きに締結用ピース5を押圧すると、溝底15b及びその付近に、鉄筋2による支圧点が生じる(図中、一点鎖線Xで示す線上に支圧点が生じる)。この支圧点から、鉄筋2が斜め傾斜17と点接触する位置までの、溝開口15aに沿う水平距離は、締結用ピース5の押圧に対して抵抗する反力Rで発生するモーメント反モーメント)のレバーの長さL,Lxとなる。

0043

レバーL,Lxが長ければ、反モーメントは大きくなり、短ければ、反モーメントは小さくなる。図4(A)に示したように、溝幅Wが最大である一対の隅部16に鉄筋2が点接触する場合に、最大のレバーLが得られる。他方、図4(B)に示したように、一対の隅部16の間の斜め傾斜17に鉄筋2が点接触する場合は、レバーLxが短くなる。

0044

また、本実施形態にあっては、図5に示すように、切り欠き溝15は、溝底15bから一対で両側へ、溝幅Wを拡げる各斜め傾斜17それぞれが、2つの斜め傾斜、すなわち溝開口15aに達する第1斜め傾斜17a及び溝底15bに達する第2斜め傾斜17bで、これらが連なるようにして構成される。そして、第1斜め傾斜17aと第2斜め傾斜17bとがなす角度θは、直角よりも大きく設定される。

0045

鉄筋2は上述したように、少なくとも溝開口15aの一対の隅部16の2個所に点接触される。さらに、斜め傾斜17を、第1斜め傾斜17aと第2斜め傾斜17bの2段階とし、これらがなす角度θを直角よりも大きく設定することで、鉄筋2は、一対に隅部16に加えて、一対の第2斜め傾斜17bの2個所でも点接触され、4個所で切り欠き溝15に点接触される。

0046

点接触する個所が増えると、上述した締結用ピース5の押圧に対して抵抗する反力Rが発生する箇所が増え、壁板部5bに発生する応力分散化が図られる。

0047

次に、本実施形態に係る組み付け金物1の作用について説明する。図1及び図6に示すように、組み付け金物1で鉄筋2と第2の鉄筋3を交差状態で組み付ける際には、第2の鉄筋3をホルダー4の第2凹部13へ装着し、その後、鉄筋2をホルダー4の第1凹部12に装着する。これにより、ホルダー4を介して、鉄筋2と第2の鉄筋3とが交差状態に配置される。

0048

次に、ホルダー4の一対のボルト部10それぞれを各挿通孔14に挿通して、屈曲部11側とは反対側から鉄筋2に向けて、締結用ピース5を取り付け、鉄筋2に支持させる。この際、締結用ピース5の壁板部5bの切り欠き溝15に鉄筋2が係合され、鉄筋2が溝開口15aの一対の隅部16で点接触することが可能となる。

0049

その後、一対のナット6をそれぞれ各ボルト部10に螺着する。ナット6が締結用ピース5の基板部5aに定着されると、締結用ピース5が鉄筋2に締結される。締結用ピース5と鉄筋2が締結されると、ホルダー4により、交差状態に配置されている第2の鉄筋3が鉄筋2に圧接され、これによって組み付け金物1による組み付けが完了する。一対のボルト部10は、ナット6で締結用ピース5を鉄筋4に締結した組み付け完了時に、鉄筋2とほぼ直角に交差される。

0050

ナット6で鉄筋2に締結用ピース5を締結する際、図6(A)に示すように、一対のナット6を各ボルト部10に螺着していくと、締結用ピース5は、各ボルト部10位置で鉄筋2に向けて押圧される。ボルト部10と鉄筋2とがほぼ直角に交差して組み付けが完了するので、締結用ピース5には、捩れなどの変形が生じることなく、鉄筋2に押圧される。

0051

この押圧力Fは、一対の挿通孔14間に位置する切り欠き溝15に係合された鉄筋2の両側で、締結用ピース5に作用し、締結用ピース5を支持する鉄筋2の支圧点(図4(A)中、一点鎖線X参照)の両側に、当該締結ピース5に曲げ変形を生じさせるモーメントMが発生する。

0052

モーメントMが発生する押圧力Fが締結用ピース5に作用するようになると、図6(B)に示すように、鉄筋2が点接触する溝開口15aの一対の隅部16で、押圧力Fに対する反力Rが発生し、この反力Rによって、モーメントMを相殺する向きの反モーメントMxを発生させることができる。その後、鉄筋2が第2斜め傾斜17bと点接触するようになると、押圧力Fに対する反力Rは、溝開口15aの一対の隅部16と第2斜め傾斜17bとに分散される。

0053

このとき、鉄筋2と切り欠き溝15の溝底15bとの間に間隙Sが設定されていて、間隙Sがない場合に比べて、適切にかつ十分な大きさの反モーメントMxを生じさせることができる。そして、この反モーメントMxが生じることによって、締結用ピース5の早期の塑性化を防止することができる。

0054

以上説明したように本実施形態に係る組み付け金物1にあっては、締結用ピース5に形成される切り欠き溝15を、溝底15bから溝開口15aに向けて斜め傾斜17で、溝幅Wを順次拡げて形成するようにし、そして、溝開口15aにおける溝幅Wを、鉄筋2の外径寸法よりも小さく設定し、かつ、溝深さDを、切り欠き溝15に係合される鉄筋2と溝底15bとの間に間隙Sが生じるように設定したので、鉄筋2を係合する切り欠き溝15の形態によって、締結用ピース5に曲げ変形を生じさせるモーメントMを相殺する反モーメントMxを適切に発生させることができ、締結用ピース5の塑性化を遅らせることができて、施工作業中における鉄筋2と第2の鉄筋3との強固な組み付け状態を保障することができる。

0055

また、締結用ピース5の重量や寸法を増大させることなく、切り欠き溝15の形態の設定によって、コンパクトな構成で締結用ピース5の塑性化を遅らせることができ、十分な組み付け強度を確保しつつ、使用コンクリート量の増大を招くことなく、そしてまた良好な施工性で施工することができる。

0056

締結用ピース5を、基板部5aと切り欠き溝15が形成された一対の壁板部5bとから断面コ字状に形成するようにしたので、従来と遜色なく施工することができる。

0057

切り欠き溝5の斜め傾斜17を、溝開口15aに達する第1斜め傾斜17aと溝底15bに達する第2斜め傾斜17bとから構成し、第1斜め傾斜17aと第2斜め傾斜17bとがなす角度θを直角よりも大きく設定したので、第2斜め傾斜17bの位置で鉄筋2を適切に点接触させることができ、締結用ピース5における応力の分散化を確保して、より強固な組み付け状態を保証することができる。

0058

一対のボルト部10は、ナット6で締結用ピース5を鉄筋2に締結したときに、鉄筋2とほぼ直角に交差されるので、一対の壁板部5bそれぞれの切り欠き溝15を鉄筋2に的確に係合させることができ、壁板部5b双方で反モーメントMxを効率良く発生させることができると共に、締結用ピース5に捩れなどの変形が生じることを防止することができる。

0059

図7は、本実施形態に係る組み付け金物1の変形例とその作用を説明する説明図であって、図7(A)は、組み付け金物1の要部平面図、図7(B)は、発生する反力の様子を説明する図である。

0060

この変形例では、切り欠き溝15は、溝底15bから溝開口15aに向けて斜め傾斜17で、溝幅Wが順次拡げられて形成されることに代えて、溝底15bから溝開口15aにわたり溝幅Wが等しく形成されている。すなわち、切り欠き溝15は、凹状に形成される。

0061

そして切り欠き溝15は、上記実施形態と同様に、溝開口15aにおける溝幅Wは、鉄筋2の外径寸法よりも小さく設定され、かつ、溝深さDは、切り欠き溝15に係合される鉄筋2と溝底15bとの間に間隙Sが生じるように設定されている。従って、鉄筋2が必ず溝開口15aの一対の隅部16に点接触されて、ナット6の締結で生じるモーメントMに対する反モーメントMxを生じさせることができる。

0062

間隙Sが消失するようになると、溝底15bを含めた3個所でナット6による押圧力Fに抵抗して、締結用ピース5に生じる応力を分散させることができる。また、この変形例の切り欠き溝15の作製は、きわめて簡単に行うことができる。このような変形例であっても、上記実施形態と同様の作用効果を奏することはもちろんである。

0063

図8は、本実施形態に係る組み付け金物1の他の変形例を示す斜視図である。上記実施形態では、組み付け部材として第2の鉄筋3を例示したが、組み付け部材は、鉄筋に限らず、真直なもしくは湾曲した帯状板材18であっても良い。

0064

この場合、屈曲部11は、第2凹部13に装着される組み付け部材の形態に合わせて屈曲形成される。すなわち、帯状板材18の場合の図示例にあっては、屈曲部11は、くの字状ではなく、「コ」の字状に形成されている。このようにすれば、帯状板材18の場合であっても、ボルト部10が鉄筋2とほぼ直角に交差するホルダー4を形成することができる。このような変形例であっても、上記実施形態と同様の作用効果を奏することはもちろんである。

0065

1 組み付け金物
2鉄筋
3 第2の鉄筋
4ホルダー
5締結用ピース
5a基板部
5b壁板部
6ナット
7 U字状部材
8 U字部
10ボルト部
11屈曲部
12 第1凹部
13 第2凹部
14挿通孔
15切り欠き溝
15a溝開口
15b溝底
17 斜め傾斜
17a 第1斜め傾斜
17b 第2斜め傾斜
18帯状板材
D 溝深さ
S間隙
W溝幅
θ 第1斜め傾斜と第2斜め傾斜とがなす角度

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