図面 (/)

技術 検出及び/又は定量用プライマー対、検出及び/又は定量用プローブ、及び、検出及び/又は定量用キット

出願人 公益財団法人ヒューマンサイエンス振興財団
発明者 大隈和手塚健太浜口功
出願日 2017年7月4日 (3年7ヶ月経過) 出願番号 2017-131361
公開日 2019年1月31日 (2年0ヶ月経過) 公開番号 2019-013167
状態 未査定
技術分野 酵素、微生物を含む測定、試験 突然変異または遺伝子工学
主要キーワード ボアー 内部表 適性範囲 インターカレーション法 オリゴセット 検出閾値 核酸検査 推奨条件
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年1月31日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

ベクターとして使用される組換えVSV生体内モニタリングを精度良く行うためのリアルタイムRT-PCRを用いた定量核酸検査法に使用される検出及び/又は定量用プライマー対の提供。

解決手段

特定の塩基配列を有するフォワードプライマー及び特定の塩基配列を有するリバースプライマーからなる、水疱性口内炎ウイルスインディアナ株の検出及び/又は定量用プライマー対、並びに特定の塩基配列を有する水疱性口内炎ウイルスインディアナ株の検出及び/又は定量用プローブ

概要

背景

水疱性口内炎ウイルス(Vesicular stomatitis virus、以下「VSV」と略することがある。)はラブドウイルス科プロトタイプで、インディアナ株等のいくつかの血清型が存在する。組換えVSVはプラスミドDNAから産生でき、ウイルスゲノムに挿入された外来遺伝子を高発現することができるという特長を持つ。現在最も頻繁に研究に使用されている組換えVSVインディアナ野生株広範囲宿主域を持ち、超遠心により容易に濃縮することが可能である。

組換えVSVはワクチンベクターとして長年研究され、最近の開発の中で特すべきは、近年アフリカで猛威を振るったエボラウイルス感染に対して、組換えVSVを用いたワクチンが開発され、臨床的にも有効性・安全性が示されたことである。このベクターワクチンはVSVのG遺伝子を、エボラウイルスのスーダン株(SEBOV)、ザイール株(ZEBOV)又はコートジボアール株(CIEBOV)の糖蛋白質遺伝子(GP遺伝子)と置き換えて作製された組換えウイルスワクチン等で、マウスにおける防御効果は既に10年以上前報告されている。西アフリカでのエボラウイルス病大流行で、サルでの感染防御実験及びヒトを対象とした臨床試験が急速に進められており、実用化が期待される(非特許文献1,2)。

また、特許文献1には、VSVG遺伝子をコードしているプラスミドベクター細胞内に導入し、VSV G遺伝子からVSVGタンパク質を発現させ、VSV Gタンパク質を発現する細胞に弱毒化したVSVを感染させ、感染した細胞を培養する、弱毒化したVSVを培養物から回収する方法が記載されている。

また、特許文献2には、1つの抗原型の組換え水疱性口内炎ウイルス(rVSV)を含む1つのワクチン又は免疫抗原性組成物と、他の抗原型のrVSVを含む1つのワクチン又は免疫抗原性組成物と、を有する免疫プラットホームが記載されている。

ところで、VSVは主にウシウマブタ等の家畜に感染し、水疱性口内炎等を引き起こす。ヒトへの病原性は比較的マイルドであり多くは無症状であるものの、稀に発熱悪寒筋肉痛等、インフルエンザのような症状が出る。そのため、生体内の組換えVSVの増殖や残存のレベルモニタリングするための手段が要求される。

これまで、生体内のVSVのモニタリングは、感染価プラークアッセイ法により測定することで行われてきたが、正確性・再現性や感度の点で精度が高い手法とは言い難い。また、一般的により高感度核酸検査法(定性法)もいくつか開発されているが、まだ十分な方法が確立されたとは言い切れず、より精度の高いリアルタイムRT-PCRを用いた定量核酸検査法の確立が必要である。

概要

ベクターとして使用される組換えVSVの生体内モニタリングを精度良く行うためのリアルタイムRT-PCRを用いた定量核酸検査法に使用される検出及び/又は定量用プライマー対の提供。特定の塩基配列を有するフォワードプライマー及び特定の塩基配列を有するリバースプライマーからなる、水疱性口内炎ウイルスインディアナ株の検出及び/又は定量用プライマー対、並びに特定の塩基配列を有する水疱性口内炎ウイルスインディアナ株の検出及び/又は定量用プローブ

目的

本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、ベクターとして使用される組換えVSVの生体内モニタリングを精度良く行うためのリアルタイムRT-PCRを用いた定量核酸検査法に使用される検出及び/又は定量用プライマー対、検出及び/又は定量用プローブ、及び、検出及び/又は定量用キットを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

フォワードプライマー及びリバースプライマーの各塩基配列が、(a)配列番号1及び2、(b)配列番号4及び5、(c)配列番号7及び8、(d)配列番号10及び11、又は(e)配列番号13及び14、に示される、水疱性口内炎ウイルスインディアナ株の検出及び/又は定量用プライマー対

請求項2

前記水疱性口内炎ウイルスインディアナ株は、水疱性口内炎ウイルスインディアナ株のG遺伝子を置換した(又は置換していない)組換えウイルスである請求項1記載の検出及び/又は定量用プライマー対。

請求項3

前記水疱性口内炎ウイルスインディアナ株は、水疱性口内炎ウイルスインディアナ株のG遺伝子をエボラウイルス糖蛋白質遺伝子と置き換え組換えウイルスワクチンワクチンベクターとしての水疱性口内炎ウイルスインディアナ株である請求項2記載の検出及び/又は定量用プライマー対。

請求項4

塩基配列が、配列番号3、6、9、12又は15に示される、水疱性口内炎ウイルスインディアナ株の検出及び/又は定量用プローブ

請求項5

前記水疱性口内炎ウイルスインディアナ株は、水疱性口内炎ウイルスインディアナ株のG遺伝子を置換した(又は置換していない)組換えウイルスである請求項4記載の検出及び/又は定量用プローブ。

請求項6

前記水疱性口内炎ウイルスインディアナ株は、水疱性口内炎ウイルスインディアナ株のG遺伝子をエボラウイルスの糖蛋白質遺伝子と置き換えた組換えウイルスワクチンのワクチンベクターとしての水疱性口内炎ウイルスインディアナ株である請求項5記載の検出及び/又は定量用プローブ。

請求項7

塩基配列が配列番号1に示されるフォワードプライマー及び塩基配列が配列番号2に示されるリバースプライマーからなる第1のプライマー対と、塩基配列が配列番号3に示される第1のプローブと、からなる第1の検出及び/又は定量用キット、塩基配列が配列番号4に示されるフォワードプライマー及び塩基配列が配列番号5に示されるリバースプライマーからなる第2のプライマー対と、塩基配列が配列番号6に示される第2のプローブと、からなる第2の検出及び/又は定量用キット、塩基配列が配列番号7に示されるフォワードプライマー及び塩基配列が配列番号8に示されるリバースプライマーからなる第3のプライマー対と、塩基配列が配列番号9に示される第3のプローブと、からなる第3の検出及び/又は定量用キット、塩基配列が配列番号10に示されるフォワードプライマー及び塩基配列が配列番号11に示されるリバースプライマーからなる第4のプライマー対と、塩基配列が配列番号12に示される第4のプローブと、からなる第4の検出及び/又は定量用キット、又は、塩基配列が配列番号13に示されるフォワードプライマー及び塩基配列が配列番号14に示されるリバースプライマーからなる第5のプライマー対と、塩基配列が配列番号15に示される第5のプローブと、からなる第5の検出及び/又は定量用キット、を備える水疱性口内炎ウイルスインディアナ株の検出及び/又は定量用キット。

技術分野

0001

本発明は、水疱性口内炎ウイルスインディアナ株の検出及び/又は定量用プライマー対、水疱性口内炎ウイルスインディアナ株の検出及び/又は定量用プローブ、及び、水疱性口内炎ウイルスインディアナ株の検出及び/又は定量用キットに関する。

背景技術

0002

水疱性口内炎ウイルス(Vesicular stomatitis virus、以下「VSV」と略することがある。)はラブドウイルス科プロトタイプで、インディアナ株等のいくつかの血清型が存在する。組換えVSVはプラスミドDNAから産生でき、ウイルスゲノムに挿入された外来遺伝子を高発現することができるという特長を持つ。現在最も頻繁に研究に使用されている組換えVSVインディアナ野生株広範囲宿主域を持ち、超遠心により容易に濃縮することが可能である。

0003

組換えVSVはワクチンベクターとして長年研究され、最近の開発の中で特すべきは、近年アフリカで猛威を振るったエボラウイルス感染に対して、組換えVSVを用いたワクチンが開発され、臨床的にも有効性・安全性が示されたことである。このベクターワクチンはVSVのG遺伝子を、エボラウイルスのスーダン株(SEBOV)、ザイール株(ZEBOV)又はコートジボアール株(CIEBOV)の糖蛋白質遺伝子(GP遺伝子)と置き換えて作製された組換えウイルスワクチン等で、マウスにおける防御効果は既に10年以上前報告されている。西アフリカでのエボラウイルス病大流行で、サルでの感染防御実験及びヒトを対象とした臨床試験が急速に進められており、実用化が期待される(非特許文献1,2)。

0004

また、特許文献1には、VSVG遺伝子をコードしているプラスミドベクター細胞内に導入し、VSV G遺伝子からVSVGタンパク質を発現させ、VSV Gタンパク質を発現する細胞に弱毒化したVSVを感染させ、感染した細胞を培養する、弱毒化したVSVを培養物から回収する方法が記載されている。

0005

また、特許文献2には、1つの抗原型の組換え水疱性口内炎ウイルス(rVSV)を含む1つのワクチン又は免疫抗原性組成物と、他の抗原型のrVSVを含む1つのワクチン又は免疫抗原性組成物と、を有する免疫プラットホームが記載されている。

0006

ところで、VSVは主にウシウマブタ等の家畜に感染し、水疱性口内炎等を引き起こす。ヒトへの病原性は比較的マイルドであり多くは無症状であるものの、稀に発熱悪寒筋肉痛等、インフルエンザのような症状が出る。そのため、生体内の組換えVSVの増殖や残存のレベルモニタリングするための手段が要求される。

0007

これまで、生体内のVSVのモニタリングは、感染価プラークアッセイ法により測定することで行われてきたが、正確性・再現性や感度の点で精度が高い手法とは言い難い。また、一般的により高感度核酸検査法(定性法)もいくつか開発されているが、まだ十分な方法が確立されたとは言い切れず、より精度の高いリアルタイムRT-PCRを用いた定量核酸検査法の確立が必要である。

0008

特表2011−507515号公報
特表2012−529427号公報

先行技術

0009

Mire, et al., Nature 520: 688-691, 2015
Henao-Restrepo, et al., Lancet 389(10068):505-518, 2017

発明が解決しようとする課題

0010

本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、ベクターとして使用される組換えVSVの生体内モニタリングを精度良く行うためのリアルタイムRT-PCRを用いた定量核酸検査法に使用される検出及び/又は定量用プライマー対、検出及び/又は定量用プローブ、及び、検出及び/又は定量用キットを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

本発明にかかる水疱性口内炎ウイルスインディアナ株の検出及び/又は定量用プライマー対は、フォワードプライマー及びリバースプライマーの各塩基配列が、
(a)配列番号1及び2、
(b)配列番号4及び5、
(c)配列番号7及び8、
(d)配列番号10及び11、又は
(e)配列番号13及び14、に示される。

0012

本発明にかかる水疱性口内炎ウイルスインディアナ株の検出及び/又は定量用プローブは、塩基配列が、配列番号3、6、9、12又は15に示される。

発明の効果

0013

本発明によれば、組換えVSVの生体内モニタリングを精度良く行うことが可能となる。

図面の簡単な説明

0014

水疱性口内炎ウイルス野生型概要を示す図である。
水疱性口内炎ウイルスに特異的な高感度プライマー一次スクリーニングの結果を示す図である。
Ct値が20以下のプライマーセットにおいてTaqMan法を採用する二次スクリーニング条件の説明図である。
野生株とG遺伝子欠損株とを用いて検討した二次スクリーニングの結果を示す図である。
オリゴセットVSV-77について、合成RNAを用いた検量線を示す図である。

0015

以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態について具体的に説明するが、当該実施形態は本発明の原理の理解を容易にするためのものであり、本発明の範囲は、下記の実施形態に限られるものではなく、当業者が以下の実施形態の構成を適宜置換した他の実施形態も、本発明の範囲に含まれる。

0016

本発明者らは、生体内等の水疱性口内炎ウイルスインディアナ株を高感度且つ特異的に検出及び/又は定量可能なプライマー対及びプローブを見出し、これによりワクチンベクター等として使用された生体内等の水疱性口内炎ウイルスインディアナ株を検出及び/又は定量可能とした。

0017

VSVは、ラブドウイルス科のベシクロウイルス属に属する(−)単鎖RNA型のウイルスで、膜表面にエンベロープ蛋白質であるG蛋白質を有している。VSVの感染は、G蛋白質が細胞膜表面上にあるホスファチジルセリンに結合した後、エンドサイトーシス経路によって細胞内にVSVが取り込まれることで成立する。

0018

VSVの粒子形態は特徴的な砲弾型を呈する。図1はVSV野生型の模式図であるが、この図に示されるように水疱性口内炎ウイルスのゲノムには3’端より順番に5つの構造蛋白質をコードする遺伝子(N,P,M,G及びL遺伝子)が含まれている。N遺伝子は、ゲノムのカプシド形成を司っているヌクレオカプシドタンパク質をコードしている一方で、P(リンタンパク質)及びL(大タンパク質)コード配列は、RNA依存性RNAポリメラーゼサブユニットを構成する。マトリックスタンパク質(M)は、ビリオン成熟を促進し、ウイルス粒子内部表面を裏打ちしている。

0019

VSVは、数々の特性によりヒトで使用するための免疫原性組成物におけるベクターとして魅力的な候補となるが、VSVをベクターとして使用するワクチンや治療薬の開発を促進するためにも、ヒトの生体内等での組換えVSVの増殖や残存レベルを正確にモニタリングする手段が切望される。

0020

本発明者は、VSVインディアナ株のL遺伝子領域について全48セットのプライマーを作製し、同株の全長DNAを用いてスクリーニングを実施し、極めて高効率に増幅するプライマーセット5組を選定し、これらに対してプローブを作製した。

0021

PCRでは、DNAポリメラーゼがフォワードプライマー及びリバースプライマーを伸長することによって、鋳型二本鎖DNAの所定の領域が増幅される。フォワードプライマー及びリバースプライマーは、増幅対象の2本鎖DNAの両鎖それぞれの3’側と相補的な塩基配列からなる。

0022

PCRでは、DNAポリメラーゼによって、鋳型となるDNAに相補的なデオキシヌクレオチド三リン酸がフォワードプライマーの3’末端に付加されることによって、フォワードプライマーが、5’末端から3’末端の方向に伸長される。PCRでは、反応温度の変化により、2本鎖の鋳型のDNAが1本鎖にほどかれ、フォワードプライマーが鋳型のDNAにアニーリングされ、DNAポリメラーゼによる伸長反応が行われ、伸長されたフォワードプライマーと鋳型のDNAとがほどかれる。リバースプライマーについても同様である。PCRは上記一連の反応を繰り返すことにより、目的の核酸を増幅することができる。

0023

具体的には、フォワードプライマー及びリバースプライマーの各塩基配列が下記に示されるプライマーセットである。
(a)VSV-77
フォワードプライマー 5’- CTGCCCTTCATAGGTTTTCG -3’ (配列番号1)
リバースプライマー 5’- CATCAACCTGGTCAATGCTG -3’ (配列番号2)
(b)VSV-126
フォワードプライマー 5’- CCCGAATTTCAGACTCCTTG -3’ (配列番号4)
リバースプライマー 5’- GTTTCGGACCAATTCCAGAG -3’ (配列番号5)
(c)VSV-31
フォワードプライマー 5’- ATGAGGCAATTTGCATAGCC -3’ (配列番号7)
リバースプライマー 5’- CACTGGGCCGTTTGATAACT -3’ (配列番号8)
(d)VSV-54
フォワードプライマー 5’- AAACCCCGAGATAGCCAAGT -3’ (配列番号10)
リバースプライマー 5’- GCTGGACTCATTCCCATAGC -3’ (配列番号11)
(e)VSV-68
フォワードプライマー 5’- GAGACTCCTTGTGCACCATGT -3’ (配列番号13)
リバースプライマー 5’- TCCCCGTGAACTAAAGACGT -3’ (配列番号14)
上述の中でも(a)VSV-77が特に好ましい。上述の各プライマー対は、既知の方法で合成することができる。プライマー対は、例えば、固相ホスホルアミダイト法等を含む任意の核酸合成法により化学的に合成される。プライマー対は、トリエステル法でも合成できる。また、種々の自動オリゴヌクレオチド合成装置が市販されており、プライマー対は、当該自動オリゴヌクレオチド合成装置で合成することもできる。また、マルチヌクレオチド合成法も適宜使用することができる。

0024

上述の各プライマー対の使用方法について説明する。上記プライマー対は、VSV由来の核酸を鋳型とするPCRで使用する。VSV由来の核酸は、例えば、血清又は血漿試料から公知の方法でVSVの全RNAを抽出し、逆転写反応によって合成したcDNAである。PCRは、市販のPCR装置で行うことができる。増幅反応の条件は、例えば、50℃で20分、95℃で15分、続いて次の94℃で45秒、60℃で45秒を、45サイクル繰り返せばよい。

0025

PCRによる増幅産物を定量することで、試料に含まれるVSVを検出及び/又は定量できる。増幅産物の定量方法は、インターカレーション法及びハイブリダイゼーション法等、特に限定されない。インターカレーション法では、二本鎖DNAに特異的に挿入されて蛍光を発する色素として、例えばSYBR Greenを用いればよい。ハイブリダイゼーション法では、増幅産物の塩基配列に相補的な塩基配列を有するオリゴヌクレオチド蛍光色素を結合させたプローブを用いればよい。当該プローブとしてはTaqMan(登録商標)が特に好ましい。増幅産物を定量するために、好ましくは、PCRによる増幅産物を経時的に測定するリアルタイム定量PCR法が用いられる。また、アガロースゲル電気泳動法等で増幅産物を定量してもよい。ハイブリダイゼーション法におけるハイブリダイゼーションの条件は、プローブが、増幅産物とはハイブリダイズするが、他の塩基配列からなる核酸とはハイブリダイズしない、ストリンジェントな条件である。

0026

本実施の形態にかかるプローブは、上記プライマー対で増幅した増幅産物を定量するのに好適である。各プローブの塩基配列は下記に示される。プローブは、プライマー対と同様に、既知の方法で合成することができる。
(a)VSV-77
プローブ 5’- CCATGGTGGGTTCG-3’ (配列番号3)
(b)VSV-126
プローブ 5’- CCCAATCGGGAACTG -3’(配列番号6)
(c)VSV-31
プローブ 5’- CGAAAAATGGAATAACC-3’(配列番号9)
(d)VSV-54
プローブ 5’- CTCACATAGACAAGCTAG -3’(配列番号12)
(e)VSV-68
プローブ 5’- CAGGGTTCAATTATG -3’(配列番号15)
上述の中でも(a)VSV-77が特に好ましい。プローブは、好ましくは蛍光色素や放射性物質等によって標識される。蛍光色素としては、フルオレセイン、及びフルオレセイン誘導体FAM、VIC、JOE、5−(2’−アミノエチルアミノナフタレン−1−スルホン酸クマリン及びクマリン誘導体ルシファーイエローテキサスレッドテトラメチルローダミン、6−カルボキシフルオレセインテトラクロロ−6−カルボキシフルオレセイン、5−カルボキシローダミン、並びにシアニン色素等があげられる。

0027

蛍光色素で標識したプローブとして、5’末端に蛍光色素が結合しており、蛍光共鳴エネルギー転移の原理によって当該蛍光色素の消光誘導するクエンチャーが3’末端に結合したプローブが特に好ましい。クエンチャーとしては、テトラメチルローダミン[TAMRA]、4’−(4−ジメチルアミノフェニルアゾ)安息香酸、4−ジメチルアミノフェニルアゾフェニル−4’−マレイミド、テトラメチルローダミン、カルボキシテトラメチルローダミン及びBHQ色素等があげられる。

0028

なお、本実施の形態にかかるプライマー対及びプローブの塩基配列は、上記で特定した塩基配列において、1〜数個塩基欠失置換又は付加されている塩基配列であってもよい。また、当該プライマー対及びプローブの塩基配列は、上記で特定した塩基配列と配列同一性が90%以上である塩基配列であってもよい。さらに、当該プライマー対及びプローブの塩基配列は、上記で特定した塩基配列と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドと、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることができる塩基配列であってもよい。

0029

次に、本実施の形態にかかる水疱性口内炎ウイルスインディアナ株の検出及び/又は定量用キットは、上記したプライマー対とプローブとを備える。

0030

具体的には、第1の検出及び/又は定量用キットは、下記表1に示されるように、下記フォワードプライマー及びリバースプライマーと、下記プローブとを備える。
(a)VSV-77
フォワードプライマー 5’- CTGCCCTTCATAGGTTTTCG -3’ (配列番号1)
リバースプライマー 5’- CATCAACCTGGTCAATGCTG -3’ (配列番号2)
プローブ 5’- CCATGGTGGGTTCG-3’ (配列番号3)
第2の検出及び/又は定量用キットは、下記表1に示されるように、下記フォワードプライマー及びリバースプライマーと、下記プローブとを備える。
(b)VSV-126
フォワードプライマー 5’- CCCGAATTTCAGACTCCTTG -3’ (配列番号4)
リバースプライマー 5’- GTTTCGGACCAATTCCAGAG -3’ (配列番号5)
プローブ 5’- CCCAATCGGGAACTG -3’ (配列番号6)
第3の検出及び/又は定量用キットは、下記表1に示されるように、下記フォワードプライマー及びリバースプライマーと、下記プローブとを備える。
(c)VSV-31
フォワードプライマー 5’- ATGAGGCAATTTGCATAGCC -3’ (配列番号7)
リバースプライマー 5’- CACTGGGCCGTTTGATAACT -3’ (配列番号8)
プローブ 5’- CGAAAAATGGAATAACC -3’ (配列番号9)
第4の検出及び/又は定量用キットは、下記表1に示されるように、下記フォワードプライマー及びリバースプライマーと、下記プローブとを備える。
(d)VSV-54
フォワードプライマー 5’- AAACCCCGAGATAGCCAAGT -3’ (配列番号10)
リバースプライマー 5’- GCTGGACTCATTCCCATAGC -3’ (配列番号11)
プローブ 5’- CTCACATAGACAAGCTAG -3’ (配列番号12)
第5の検出及び/又は定量用キットは、下記表1に示されるように、下記フォワードプライマー及びリバースプライマーと、下記プローブとを備える。
(e)VSV-68
フォワードプライマー 5’- GAGACTCCTTGTGCACCATGT -3’ (配列番号13)
リバースプライマー 5’- TCCCCGTGAACTAAAGACGT -3’ (配列番号14)
プローブ 5’- CAGGGTTCAATTATG -3’ (配列番号15)

0031

0032

本発明によれば、生体内等で増殖する、又は生体内等に残存する、水疱性口内炎ウイルスインディアナ株のG遺伝子を置換した(又は置換していない)組換えウイルスを高感度に検出・定量可能である。具体的には、水疱性口内炎ウイルスインディアナ株のG遺伝子をエボラウイルスの糖蛋白質遺伝子と置き換えた組換えウイルスワクチンのワクチンベクターとしての水疱性口内炎ウイルスインディアナ株を高感度に検出・定量可能である。

0033

インディアナ野生株のL遺伝子領域について全48セットのプライマーを作製し、同株の全長DNAを用いてSYBR Green法によるスクリーニングを実施した。SYBR GreenはDNAに結合するインターカレーター一種であり、PCRによって合成された二本鎖DNAに結合し、励起光照射により蛍光を発する。この蛍光強度を測定することによりPCR増幅産物生産量をモニターできる。PCRは、Applied Biosystems 7500 fast(Applied Biosystems社製)を用いた。データの解析には、付属解析ソフト(7500 software v2.3)を用いた。SYBR Green法による一次スクリーニングではPower SYBR Green RNA-to-CT 1-Step Kit(ThermoFisher社製)を用いた。PCRの条件はキット推奨条件とした。一次スクリーニングの結果を図2に示す。「Ct」は、蛍光強度が検出閾値を超えた際のサイクル数を示す。

0034

二次スクリーニングでは、図2に示されたプライマーセットにおいてCt値が20以下の優れた増幅効率を示すプライマーセットについてハイブリダイゼーション法(TaqMan(登録商標)法)を採用した。スクリーニングでは、TaqMan(登録商標)RNA-to-CT 1-Step Kit(ThermoFisher社製)を用いた。PCRの条件は、キットの推奨条件とした。プライマー濃度フォワード及びリバースともに最終400nMであり、プローブ濃度は最終200nMであった。Tmは5つのセット全て60°C程度であった。結果を図4に示す。なお5’末端の蛍光色素はFAMであり、3’末端のクエンチャーはBHQであった。

0035

TaqMan法により、上記オリゴセットについて野生株とG遺伝子欠損株を用いて検討した。ここでVSVΔG RNAは、BHK-G細胞にVSVΔGを感染させ(MOI: 1.0)、24時間後の培養上清を回収し、回収したウイルス溶液からQIAamp Viral RNA Mini Kit (Qiagen)を用いてキットのプロトコールに従いRNAを精製し、精製したRNAをPCRの鋳型として用いた。結果を下記表2及び図4に示す。最も感度・特異性の優れた組み合わせとしてVSV-77を決定した。図4に示されるようにpVSV-XN2(組換えVSV野生株)のプラスミドDNAだけでなく、ウイルス粒子(組換えVSVΔG)そのものから精製したRNAでも実際増幅可能であった。VSVΔGは野生株と同様にL遺伝子をゲノムに保有しているためである。また他のウイルスのDNA/RNAにおいては非特異的な増幅もなく、組換えVSV(野生株及びΔGウイルス)のDNA/RNAだけが特異的に増幅可能であった。

0036

実施例

0037

このオリゴセットVSV-77について、合成RNAを用いて検量線を作成した。結果を図5に示す。検量線の直線性相関係数R2で評価されるところ、R2は0.999であった。また検量線の傾きも適性範囲であった。

0038

水疱性口内炎ウイルスの検出・定量に使用できる。

0039

配列番号1,2,4,5,7,8,10,11,13,14:プライマー
配列番号3,6,9,12,15:プローブ

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 国立大学法人東北大学の「 相同組換え修復活性の定量法」が 公開されました。( 2020/12/17)

    【課題・解決手段】細胞における相同組換え修復活性の測定方法は、部位特異的ヌクレアーゼにより、細胞内の標的ゲノムDNA領域の二本鎖を特定部位で切断すること、細胞にタグ配列を含むドナーベクターを導入し、相... 詳細

  • 長瀬産業株式会社の「 エルゴチオネインの製造方法」が 公開されました。( 2020/12/17)

    【課題・解決手段】安価かつ大量にエルゴチオネインを製造する方法および該方法に使用する細菌を提供する。エルゴチオネインもしくはその関連物質、またはこれらの混合物の製造方法であって、エルゴチオネイン生産能... 詳細

  • 神戸天然物化学株式会社の「 形質転換植物、およびその利用」が 公開されました。( 2020/12/17)

    【課題・解決手段】本発明の目的は、活性型VD3の前駆体である7−デヒドロコレステロールの産生量が増加した形質転換植物およびその利用技術を提供することである。異なる2種類の第1および第2の7−デヒドロコ... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ