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技術 炎症性肝疾患の診断のための方法および組成物

出願人 ザ・ガバナーズ・オブ・ザ・ユニバーシティーオブ・アルバータメディツィニッシュホホシュールハノーバー
発明者 ランディ,アブドラミールホートン,マイケルティレル,ローン,ディーランキシュ,ティムベイスミューラー,トビアスマンス,ミヒャエル
出願日 2018年9月12日 (2年3ヶ月経過) 出願番号 2018-170224
公開日 2019年1月24日 (1年11ヶ月経過) 公開番号 2019-012077
状態 拒絶査定
技術分野 微生物・酵素関連装置 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 化合物または医薬の治療活性 生物学的材料の調査,分析 酵素、微生物を含む測定、試験
主要キーワード 末端デバイス 近似レベル レベル比率 ポインターデバイス 既定範囲 中央コンピューター 高周波ノイズフィルタ アウトプットデータ
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図面 (18)

課題

炎症性肝疾患の早期の鑑別診断を促進するための方法および組成物の提供。

解決手段

対象における炎症性肝疾患の診断を促進することにおける使用をみいだす方法および組成物を提供する。方法および組成物は、概して、エオタキシン‐3(E3)レベルを単独で、またはエオタキシン‐1(E1)のレベルとともに、および任意にCCL22のレベルとともに、およびさらに任意にIL15のレベルとともに、検出することを伴う。これらのレベルは、自己免疫性肝炎AIH)、原発性胆汁性肝硬変(PBC)、および原発性硬化性胆管炎(PSC)のうちの少なくとも1つの肝疾患の診断を促進し、および/またはAIH、PBC、およびPSC間の鑑別診断を促進するために使用され得る。本開示の方法および組成物は、また、対象についての治療の決定を促進することにおける使用をみいだす。

概要

背景

自己免疫性肝炎AIH)、原発性胆汁性肝硬変(PBC)、および原発性硬化性胆管
炎(PSC)は、別個慢性的炎症性肝疾患である。これらの疾病の原因は知られてい
ない。感染性病因が少なくともそれらのいくつかについて可能性があるが、それらは概
して自己免疫現象としてみられる。すべての3つの疾病の発症は、疲労、腹部痛、悪心
および/またはそう痒のような肝疾患についての非特異的症状で、線維症および硬変を有
する疾病の後期のみで肝臓病の存在を確認する、肝臓酵素のレベルの変動とともに、呈さ
れる。また、このステージで、門脈圧亢進症帰結に関連する症状および徴候が、報告
れるであろう。

AIHの病状は、白血球の浸入とともに断片壊死および界面の(interface)肝炎をも
たらす、肝細胞への損傷により始まり、最終的に線維症および硬変となる。PBCおよび
PSCでは、炎症は、通常、胆道系の近くまたは周囲で始まり、線維症および硬変を導く
胆汁うっ滞性の疾病をもたらす。

診断については、種々の自己抗体が、AIHについてのバイオマーカーともなされてい
る。これは、主に、抗核抗体(ANA)、抗平滑筋抗体SMA)、および肝臓腎臓
クロソームI型(抗LKM1)に対する抗体を含むが、可溶性の肝臓/膵臓抗原に対する
抗体(抗SLA/LP)、核周囲抗好中球細胞質抗体(pANCA)、肝臓‐特異的サ
イトゾル抗原I型に対する抗体(抗LC1)、および抗アクチンのような他の抗体も同様
に検出され得る(非特許文献1)。これらの自己抗体は、AIHについて特異的ではなく
、PBC、PSC、ウイルス性肝炎薬物性肝炎、およびアルコール性肝炎を有する患者
で検出され得るため、国際自己免疫性肝炎グループ(International Autoimmune Hepatit
is Group)は、AIHの診断についての診断アルゴリズムを提案している。このアルゴリ
ズムの簡易レポート(非特許文献2)が、異なる自己抗体のレベル、IgGのレベル、
肝臓組織構造、および既知ウイルス感染の不存在を含む、4つのパラメーターに基づい
て、AIHが明確にある、可能性がある、またはないことを示す。

未知の病因による慢性的な非化膿性破壊的な肉芽腫胆管炎として記述されるPBCで
は、病状は、肝細胞よりもむしろ中型肝内胆管(<100μm)に関連し、血清におけ
る高いレベルのアルカリホスファターゼ(ALP)を伴う、疾病の胆汁うっ滞性の特徴を
もたらす(非特許文献3)。ANAも、PBCで検出され得るが、高い感度特異性を有
する、PBCについての診断上の自己抗体がある(非特許文献3)。この抗ミトコンド
ア抗体(AMA)は、主に、ピルビン酸デヒドロゲナーゼのE2サブユニットへの標的と
され、ミトコンドリア内膜から細胞表面(抗PDC‐E2)への転位により胆汁上皮
胞の細胞表面に主に発現され、100%の特異性を有するPBC症例の95%で報告され
る。また、増加した免疫グロブリン、特にIgM、並びに胆管の損傷、胆管減少症(duct
openia)、および肉芽腫性門脈の炎症(granulomatous portal inflammation)のよう
な特異的な組織学的特徴が、診断を補助し得る。AIHと同様に、PBCは女性において
より一般的であり、現在、シェーグレン症候群および甲状腺疾患のような、他の自己免疫
疾患に関連する遺伝的に病気にかかりやすい個体で生じる肝臓特異的自己免疫疾患とみな
されているが、他の自己免疫疾患とは異なり、PBCは子供では報告されていない。

PBCと同様に、PSCも慢性的な胆汁うっ滞性の状態であるが、全てのサイズの胆管
に影響を及ぼし、最後に硬変をもたらす(非特許文献4)。PBCとは対照的に、PSC
についての特異的自己抗体、免疫学的生化学的、または血清学的な診断上のマーカー
ない(非特許文献5)。診断は、内視鏡的逆行性胆管造影法(ERC)および磁気共鳴
造影MRC)に基づき、肝内および肝外の胆管における典型的な狭窄および膨張を、
典型的な多巣性の胆道狭窄および介在性の膨張の他の原因の排除とともに示している。こ
の特徴は、タマネギ状線維化とよばれる線維組織同心円層を伴う、胆管周囲性線維化
に起因し、PSCについての別の典型的な顕著な特徴として、肝臓生検におけるPSC患
者の14%でのみみられるが、特異的ではなく、虚血性胆管炎のような他の肝疾患で説明
され得る(非特許文献6)。PSCを有する患者は、また、AIHまたはIgG4に関連
する硬化性胆管炎を有し得、PSCの診断をさらに複雑にするであろう。PBCとは異な
り、PSCは、炎症性大腸疾患(IBD)、特に潰瘍性大腸炎(UC)と非常に関連して
おり、AIHを有するまたは有しないPSC症例の80%以上で報告される(非特許文献
7)。PSCの診断は、通常、既存のIBD患者で、または、結腸切除後のIBD患者で
もなされるが、いくつかの場合には、IBD発症に長い年月先行する場合がある(非特許
文献8)。クローン病(別のIBD)では、小腸へとより制限され、PSCは、通常、疾
病が広範および重篤であり、結腸関与する場合に発生し、IBDにおける大腸炎が、I
BDによるPSCの併存症についての前提条件であることを示す。

血清におけるアルカリホスファターゼ(AP)のレベルの測定は、ルーチン医療スク
リーニングに、または肝疾患の症状を示す患者についての最初の精密検査パネルに含ま
れることが多い。上昇したAPのレベル(AP+)は、通常、PSCのような胆汁うっ滞
型の肝疾患を指し示すものである。しかしながら、血清アルカリホスファターゼ(AP)
は、PSCおよびPBCの両方で上昇するが、APのレベルは、疾病の経過中、一貫して
大きな集団の患者で上昇したままではないかもしれず、正常なレベルでさえ検出され得る
。また、上昇したAPのレベルは、母集団の最大20%において報告もされている。よっ
て、アラニンアミノトランスアミナーゼALT)/アスパラギン酸アミノトランスフェ
ラーゼ(AST)に対してより低いまたはより高いALPの比率感染性肝炎/AIHま
たはPBC/PSCの診断のためにそれぞれ使用され得るが、この比率または各バイオ
ーカーの個々の値は、感染性肝炎をAIHと、またはPBCをPSCと区別することはで
きない。

ビリルビンレベルも、PSC症例の15〜40%のみで上昇し、他の肝疾患でも存在し
、通常、進行した肝臓損傷に関連するため、十分な診断上のマーカーではない。肝細胞の
損傷を主に指し示すALTおよびASTレベルは、PBCおよびPSCで中程度に上昇す
ることが多く、または正常なレベルでさえ検出され得る。PSCの発症と胆管撮影法にお
ける診断上の特徴の出現との間に数年の遅れが通常はあるため、肝臓損傷がまだ回復可能
である、早い段階で疾病が診断できれば、非常に価値があるであろう。さらに、イメージ
ングは高価であり、スクリーニングについては好適ではなく(ERCおよびMRC)、最
適以下(MRC)であり、膵炎細菌性胆管炎、穿孔、および出血のような、潜在的な合
併症による侵襲性がある。

肝機能検査LFT)は、肝疾患を検出するための最も一般的な方法であるが、それら
は、特異的診断よりもむしろ一般的な肝臓病を指し示し、のLFTのうちの少なくとも1
つは、母集団の20%以上で上昇する(非特許文献9)。さらに、ALPが非肝疾患にお
いて上昇する可能性が30%ある。γ‐グルタミルトランスフェラーゼ(GGT)のレベ
ルは、より高い感度でALPと相関するが、ほとんどの急性のおよび慢性的な肝疾患で上
昇するため、特異性が低い。また、ALPは、他の臓器から放出されるかもしれず、年齢
および性別により変化するが、その上昇したレベルは、PBCのような肝内胆汁障害(in
tra-hepatic biliary disorder)とより相関する(非特許文献10)。

よって、AIH、PBC、およびPSCの診断は、特に、患者がこれらの疾病の1以上
臨床的な症状を示す、オーバーラップ症候群がある場合に複雑である。このようなオー
バーラップ症候群は、AIH、PSC、およびPBC間で30%という高率で一般的であ
り得る。AMAレベルは、AIHおよびPSCからのPBCの鑑別診断を促進し得るが、
AIHとPSCとを区別するためのよりよいツールが必要とされる。ERCおよび肝臓生
検の組織検査のような診断上のツールは、高価で侵襲性があり(付随する合併症リスク
を有する)、および/または広範な瘢痕化および狭搾による後期でのみ疾病を診断するこ
とができる。

概要

炎症性肝疾患の早期の鑑別診断を促進するための方法および組成物の提供。対象における炎症性肝疾患の診断を促進することにおける使用をみいだす方法および組成物を提供する。方法および組成物は、概して、エオタキシン‐3(E3)レベルを単独で、またはエオタキシン‐1(E1)のレベルとともに、および任意にCCL22のレベルとともに、およびさらに任意にIL15のレベルとともに、検出することを伴う。これらのレベルは、自己免疫性肝炎(AIH)、原発性胆汁性肝硬変(PBC)、および原発性硬化性胆管炎(PSC)のうちの少なくとも1つの肝疾患の診断を促進し、および/またはAIH、PBC、およびPSC間の鑑別診断を促進するために使用され得る。本開示の方法および組成物は、また、対象についての治療の決定を促進することにおける使用をみいだす。なし

目的

AIH、PBC、およびPSCのより効率的で早期の鑑別診断を促
進するための新たなパラメーターの発見が、当該分野における進歩を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

対象における肝疾患診断を促進する方法であって、肝疾患を有する疑いのある対象からの生体試料におけるエオタキシン‐3(E3)のレベルを検出することを含む、方法。

請求項2

前記対象は、自己免疫性肝炎AIH)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、および原発性胆汁性肝硬変(PBC)のうち少なくとも1つの肝疾患を有する疑いがある、請求項1の方法。

請求項3

前記対象の生体試料におけるエオタキシン‐1(E1)のレベルを検出することを含む、請求項1または2の方法。

請求項4

前記対象の生体試料におけるマクロファージ由来ケモカイン(MDC)のレベルを検出することを含む、請求項3の方法。

請求項5

前記対象の生体試料におけるインターロイキン‐15(IL‐15)のレベルを検出することを含む、請求項4の方法。

請求項6

前記対象の生体試料におけるアルカリホスファターゼAP)のレベルを検出することを含む、請求項1から5のいずれか1つの方法。

請求項7

対象における炎症性肝疾患の診断を促進する方法であって、肝疾患を有する疑いのある対象からの生体試料におけるエオタキシン‐3(E3)のレベルを分析することと、E3のレベルを対照E3レベルと比較することと、前記E3のレベルの前記対照E3レベルに対する前記比較の結果に基づいて、前記対象における炎症性肝疾患の尤度を示すレポートを生成することとを含み、前記対照E3レベルより高いE3レベルは、前記対象における炎症性肝疾患の増大した尤度を示す、方法。

請求項8

前記炎症性肝疾患は、AIH、PSC、およびPBCのうちの少なくとも1つである、請求項7の方法。

請求項9

前記対象からの生体試料におけるエオタキシン‐1(E1)のレベルを分析することと、前記E1のレベルおよび前記E3のレベルを用いて、E1とE3レベルの比率を算出することと、前記E1とE3レベルの比率をE1とE3レベルの対照の比率と比較することと、前記対象からの生体試料におけるマクロファージ由来ケモカイン(MDC)のレベルを分析することと、前記MDCレベルを対照MDCレベルと比較することと、前記レポートに、前記E1とE3レベルの比率およびMDCレベルを含み、前記E3レベル、前記E1とE3レベルの比率、および前記MDCレベルを用いて、前記対象におけるAIH、PSC、およびPBCのうちの少なくとも1つの前記肝疾患の前記尤度を示すこととを含み、対照E3レベルよりも高いE3レベル、E1とE3レベルの対照の比率よりも高いE1とE3レベルの比率、および前記対照MDCレベルよりも高いMDCレベルが、前記対象におけるPSCの増大した尤度を示す、請求項7または8の方法。

請求項10

前記対象からの生体試料におけるインターロイキン‐15(IL‐15)のレベルを分析することと、前記IL‐15レベルを対照IL‐15レベルと比較することと、前記レポートに前記IL‐15レベルを含み、前記IL‐15レベルを用いて前記対象におけるAIHの前記尤度を示すこととを含み、対照E3レベルよりも高いE3レベル、E1とE3レベルの対照の比率よりも高いE1とE3レベルの比率、前記対照MDCレベルよりも高いMDCレベル、および前記対照IL‐15レベルよりも高いIL‐15レベルが、前記対象におけるAIHの増大した尤度を示す、請求項9の方法。

請求項11

前記対象が、PSCを有する疑いがあり、前記方法が、前記対象の生体試料におけるアルカリホスファターゼ(AP)のレベルを分析することと、前記APレベルを対照APレベルと比較することとを含み、PSCを有する疑いのある対象における、対照E3レベルよりも高いE3レベルおよび/または対照APレベルよりも高いAPレベルが、前記対象におけるPSCの増大した尤度を示す、請求項7から10のいずれか1つの方法。

請求項12

前記生体試料が、血液または血液製剤である、請求項7から11のいずれか1つの方法。

請求項13

前記血液製剤が、血清または血漿である、請求項12の方法。

請求項14

前記対照E3レベルが、18〜45pg/mlの血清におけるE3のレベルである、請求項7から11のいずれか1つの方法。

請求項15

前記対照E3レベルが、約25pg/ml血清である、請求項7から11のいずれか1つの方法。

請求項16

前記対照E3レベルが、約28pg/ml血清である、請求項7から11のいずれか1つの方法。

請求項17

前記E1とE3レベルの比率が、血清におけるE1およびE3レベルに基づいて10〜20の対照E1/E3比率である、請求項9から16のいずれか1つの方法。

請求項18

前記対照E1/E3比率が、血清におけるE1およびE3レベルに基づいて約15である、請求項9から16のいずれか1つの方法。

請求項19

前記対照MDCレベルが、約1870〜3000pg/ml血清である、請求項9から18のいずれか1つの方法。

請求項20

前記対照MDCレベルが、約2800pg/ml血清である、請求項9から18のいずれか1つの方法。

請求項21

前記対照MDCレベルが、約1870pg/ml血清である、請求項9から18のいずれか1つの方法。

請求項22

前記対照IL‐15レベルが、約2〜3pg/ml血清である、請求項10から21のいずれか1つの方法。

請求項23

前記対照IL‐15レベルが、約2.4pg/ml血清である、請求項10から21のいずれか1つの方法。

請求項24

前記対照IL‐15レベルが、約2.5pg/ml血清である、請求項10から21のいずれか1つの方法。

請求項25

原発性硬化性胆管炎(PSC)を有する疑いのある対象の診断を促進する方法であって、前記対象から得られた血清サンプルにおけるエオタキシン‐3(E3)のレベルを分析することと、前記対象から得られた血清サンプルにおけるアルカリホスファターゼ(AP)のレベルを分析することと、前記対象が原発性硬化性胆管炎(PSC)を有する尤度を決定するために、E3レベルおよびAPレベルを用いることとを含み、前記決定は、前記E3レベルを対照E3レベルと比較することと、前記APレベルを対照APレベルと比較することとを含み、前記対照E3レベルよりも高いE3レベルおよび/または対照APレベルよりも高いAPレベルが、前記対象におけるPSCの増大した尤度を示し、前記対象における前記E3レベルおよびAPレベルのうちの少なくとも1つに基づいて、PSCを有する前記対象の尤度を示すレポートを生成することを含む、方法。

請求項26

対象における肝疾患の診断を促進する方法であって、前記対象から得られた血清サンプルにおけるエオタキシン‐3(E3)のレベルを分析することと、前記対象から得られた血清サンプルにおけるエオタキシン‐1(E1)のレベルを分析することと、前記対象から得られた血清サンプルにおけるマクロファージ由来ケモカイン(MDC)のレベルを分析することと、前記対象が自己免疫性肝炎(AIH)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、および原発性胆汁性肝硬変(PBC)のうちの少なくとも1つの肝疾患を有する前記尤度を決定することにおいて、前記E3レベル、E1レベル、およびMDCレベルを用いることとを含み、前記決定は、前記E3レベルを対照E3レベルと比較することと、前記E1レベルとE3レベルの比率(E1/E3比率)を、対照E1/E3比率と比較することと、前記MDCレベルを対照MDCレベルと比較することとを含み、i)前記対照E3レベルよりも高いE3レベルが、前記対象におけるAIH、PSC、およびPBCのうちの少なくとも1つの肝疾患の増大した尤度示し、ii)前記対照E3レベルよりも高いE3レベル、E1とE3レベルの対照の比率と異なるE1とE3レベルの比率、および前記対照MDCレベルよりも高いMDCレベルが、前記対象におけるPSCの増大した尤度を示し、前記対象における前記E3レベル、前記E1とE3レベルの比率、および前記MDCレベルに基づいて、前記対象における、AIH、PSC、およびPBCのうちの少なくとも1つの肝疾患の尤度、並びに/またはPSCの尤度を示すレポートを生成することを含む、方法。

請求項27

前記対照E3レベルが、約18pg/mlから45pg/ml血清である、請求項25または26の方法。

請求項28

前記対照E3レベルが、約25pg/ml血清である、請求項25または26の方法。

請求項29

前記対照E3レベルが、約28pg/ml血清である、請求項25または26の方法。

請求項30

前記E1とE3レベルの比率が、血清におけるE1およびE3レベルに基づいて10〜20の対照E1/E3比率である、請求項26から29のいずれか1つの方法。

請求項31

前記対照E1/E3比率が、血清におけるE1およびE3レベルに基づいて約15である、請求項26から29のいずれか1つの方法。

請求項32

前記対照MDCレベルが、約1870〜3000pg/ml血清である、請求項26から29のいずれか1つの方法。

請求項33

前記対照MDCレベルが、約2800pg/ml血清である、請求項26から29のいずれか1つの方法。

請求項34

対象における肝疾患の診断を促進する方法であって、前記対象から得られた血清サンプルにおけるエオタキシン‐3(E3)のレベルを分析することと、前記対象から得られた血清サンプルにおけるエオタキシン‐1(E1)のレベルを分析することと、前記対象から得られた血清サンプルにおけるマクロファージ由来ケモカイン(MDC)のレベルを分析することと、前記対象から得られた血清サンプルにおけるインターロイキン‐15(IL‐15)のレベルを分析することと、前記対象が、自己免疫性肝炎(AIH)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、および原発性胆汁性肝硬変(PBC)のうちの少なくとも1つの肝疾患を有する前記尤度を決定することにおいて前記E3レベル、E1レベル、MDCレベル、およびIL‐15レベルを用いることとを含み、前記決定は、前記E3レベルを対照E3レベルと比較することと、前記E1レベルとE3レベルの比率(E1/E3比率)を対照E1/E3比率と比較することと、前記MDCレベルを対照MDCレベルと比較することと、前記IL‐15レベルを対照IL‐15レベルと比較することとを含み、i)前記対照E3レベルよりも高いE3レベルが、前記対象におけるAIH、PSC、およびPBCのうちの少なくとも1つの肝疾患の増大した尤度を示し、ii)前記対照E3レベルよりも高いE3レベル、前記対照E1/E3比率よりも高いE1/E3比率、前記対照MDCレベルよりも高いMDCレベル、および前記対照IL‐15レベルよりも高いIL‐15レベルが、前記対象におけるAIHの増大した尤度を示し、前記対象における前記E3レベル、前記E1/E3比率、前記MDCレベル、および前記IL‐15レベルに基づいて、前記対象における、AIH、PSC、およびPBCのうちの少なくとも1つの肝疾患の尤度並びに/またはAIHの尤度を示すレポートを生成することを含む、方法。

請求項35

前記対照E3レベルが、約18pg/mlから45pg/ml血清である、請求項34の方法。

請求項36

前記対照E3レベルが、約25pg/ml血清である、請求項34の方法。

請求項37

前記対照E3レベルが、約28pg/ml血清である、請求項34の方法。

請求項38

前記E1とE3レベルの比率が、血清におけるE1およびE3レベルに基づいて10〜20の対照E1/E3比率である、請求項34から37のいずれか1つの方法。

請求項39

前記対照E1/E3比率が、血清におけるE1およびE3レベルに基づいて約15である、請求項34から37のいずれか1つの方法。

請求項40

前記対照MDCレベルが、約1870〜3000pg/ml血清である、請求項34から37のいずれか1つの方法。

請求項41

前記対照MDCレベルが、約2800pg/ml血清である、請求項34から37のいずれか1つの方法。

請求項42

前記対照MDCレベルが、約1870pg/ml血清である、請求項34から37のいずれか1つの方法。

請求項43

前記対照IL‐15レベルが、約2〜3pg/ml血清である、請求項34から42のいずれか1つの方法。

請求項44

前記対照IL‐15レベルが、約2.4pg/ml血清である、請求項34から42のいずれか1つの方法。

請求項45

前記対照IL‐15レベルが、約2.5pg/ml血清である、請求項34から42のいずれか1つの方法。

請求項46

前記レポートが、前記肝疾患の前記尤度に基づく、前記対象のための治療推奨に関する臨床医へのガイダンスを含む、請求項7から45のいずれか1つの方法。

請求項47

前記肝疾患の前記尤度に基づいて、前記対象のための療法を選択することを含む、請求項1から46のいずれか1つの方法。

請求項48

前記肝疾患の前記尤度に基づいて、前記対象のための療法を投与することを含む、請求項1から46のいずれか1つの方法。

請求項49

前記対象が療法を受けており、前記肝疾患の前記尤度に基づいて、前記対象のための療法を変更することを含む、請求項1から45のいずれか1つの方法。

請求項50

前記対象が療法を受けており、前記肝疾患の前記尤度に基づいて、前記対象のための療法を変更することを含む、請求項1から46のいずれか1つの方法。

請求項51

前記比較および算出のステップを行うためのアルゴリズムを実行するようにプログラムされたコンピューターに、前記E3レベル、前記E1レベル、前記MDCレベル、および/またはIL‐15レベルを入力することを含み、前記入力がレポートの結果を生成する、請求項1から50のいずれか1つの方法。

請求項52

前記レポートを生成することがコンピューターにより行われる、請求項51の方法。

請求項53

前記レポートが、前記コンピューターから離れた位置で出力装置に表示される、請求項51または52の方法。

請求項54

エオタキシン(eoxtain)‐3(E3)についての特異的結合剤と、任意に、アルカリホスファターゼ(AP)の検出のための1またはそれ以上の特異的試薬と、エオタキシン(eoxtain)‐1(E1)についての特異的結合剤と、マクロファージ由来ケモカイン(MDC)についての特異的結合剤と、IL‐15(IL‐15)についての特異的結合剤とを含む、キット

請求項55

前記E3についての結合剤、前記E1についての結合剤、前記MDCについての結合剤、および前記IL‐15についての結合剤が、抗体、または少なくともレセプターリガンド結合部分から独立して選択される、請求項54のキット。

請求項56

前記キットが、対照分析物についての結合剤を含む、請求項54または55のキット。

請求項57

自己免疫性肝炎(AIH)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、および原発性胆汁性肝硬変(PBC)のうちの少なくとも1つの肝疾患を有する対象を治療する方法であって、エオタキシン‐3(E3)またはそのレセプターの有効量のアンタゴニストを、前記対象に投与することを含む、方法。

請求項58

原発性硬化性胆管炎(PSC)を有する対象を治療する方法であって、エオタキシン‐1(E1)またはそのレセプターの有効量のアンタゴニストを、前記対象に投与することを含む、方法。

請求項59

肝疾患を有する疑いのある患者における肝疾患の診断を促進する方法であって、対象の生体試料におけるエオタキシン‐3(E3)のレベルを含む分析データを、プロセッサにより受信することと、前記プロセッサにより、前記E3のレベルを対照E3レベルと比較することと、前記プロセッサにより、前記E3レベルを含み、前記患者における肝疾患の尤度を示すレポートを生成することとを含み、前記対照E3レベルよりも高いE3レベルが、前記患者における炎症性肝疾患の増大した尤度を示す、方法。

請求項60

前記肝疾患が、AIH、PSC、およびPBCのうちの少なくとも1つである、請求項59の方法。

請求項61

前記対象が、PSCを有する疑いがあり、前記プロセッサにより、対象の生体試料におけるアルカリホスファターゼ(AP)のレベルを含む分析データを受信することと、前記プロセッサにより、APのレベルを対照APレベルと比較することとを含み、PSCを有する疑いのある対象において、前記対照E3レベルよりも高いE3レベルおよび/または対照APレベルよりも高いAPレベルが、前記患者におけるPSCの増大した尤度を示す、請求項59または60の方法。

請求項62

前記対象の生体試料における、エオタキシン‐1(E1)のレベルおよびマクロファージ由来ケモカイン(MDC)のレベルを含む分析データを、プロセッサにより受信することと、前記E1のレベルおよび前記E3のレベルを用いて、E1とE3レベルの比率を算出することと、前記E1とE3レベルの比率をE1とE3レベルの対照の比率と比較することと、前記MDCレベルを対照MDCレベルと比較することとを含み、前記対照E3レベルよりも高いE3レベル、対照の比率よりも高いE1とE3レベルの比率、および前記対照MDCレベルよりも高いMDCレベルが、前記対象におけるPSCの増大した尤度を示す、請求項59または60の方法。

請求項63

前記対象からの生体試料における、インターロイキン‐15(IL‐15)のレベルを含む分析データを、プロセッサにより受信することと、前記IL‐15レベルを対照IL‐15レベルと比較することとを含み、前記対照IL‐15レベルよりも高いIL‐15レベル、前記対照MDCレベルよりも高いMDCレベル、前記対照E3レベルよりも高いE3レベル、および対照の比率よりも高いE1とE3レベルの比率が、前記対象におけるAIHの増大した尤度を示す、請求項62の方法。

請求項64

前記プロセッサに動作可能に連結される通信モジュールにより前記レポートを伝達することを含む、請求項59から63のいずれか1つの方法。

請求項65

プロセッサと、前記プロセッサに動作可能に連結するメモリーとを含み、前記メモリーが、肝疾患を有する疑いのある患者における肝疾患を診断するためにそこに保存された命令を含み、前記プロセッサにより実行される場合に、前記命令が、前記プロセッサに、患者の生体試料におけるエオタキシン‐3(E3)のレベルを含む分析データを受信させ、前記E3のレベルを対照E3レベルと比較させ、前記患者における、前記E3レベルを含み、AIH、PSC、およびPBCのうちの少なくとも1つの肝疾患の尤度を示すレポートを生成させ、前記対照E3レベルよりも高いE3レベルが、前記患者における肝疾患の増大した尤度を示す、コンピューターシステム

請求項66

前記肝疾患が、AIH、PSC、およびPBCのうちの少なくとも1つである、請求項65のコンピューターシステム。

請求項67

前記命令が、さらに、前記プロセッサに、患者の生体試料におけるアルカリホスファターゼ(AP)のレベルを含む分析データを受信させ、前記APレベルを対照APレベルと比較させ、PSCを有する疑いのある対象において、前記対照E3レベルよりも高いE3レベルおよび/または前記対照APレベルよりも高いAPレベルが、前記対象におけるPSCの増大した尤度を示す、請求項65または66のコンピューターシステム。

請求項68

前記命令が、さらに、前記プロセッサに、患者の生体試料におけるマクロファージ由来ケモカイン(MDC)のレベルおよびエオタキシン‐1(E1)のレベルを含む分析データを受信させ、前記E1のレベルおよび前記E3のレベルを用いて、E1およびE3レベルの比率を算出させ、前記E1とE3レベルの比率をE1とE3レベルの対照の比率と比較させ、前記MDCレベルを対照MDCレベルと比較させ、前記対照E3レベルよりも高いE3レベル、対照の比率よりも高いE1とE3レベルの比率、および前記対照MDCレベルよりも高いMDCレベルが、前記対象におけるPSCの増大した尤度を示す、請求項65から67のいずれか1つのコンピューターシステム。

請求項69

前記命令が、さらに、前記プロセッサに、前記対象からの生体試料におけるインターロイキン‐15(IL‐15)のレベルを含む分析データを受信させ、前記IL‐15レベルを対照IL‐15レベルと比較させ、前記対照IL‐15レベルよりも高いIL‐15レベル、前記対照MDCレベルよりも高いMDCレベル、前記対照E3レベルよりも高いE3レベル、および対照の比率よりも高いE1とE3レベルの比率が、前記対象におけるAIHの増大した尤度を示す、請求項68のコンピューターシステム。

請求項70

ネットワーク上で前記レポートを伝達するための通信モジュールを含み、前記通信モジュールが、動作可能に前記プロセッサに連結され、前記プロセッサにより実行される場合に、前記プロセッサに、前記通信モジュールを介して前記レポートを伝達させる命令を、前記メモリーが含む、請求項62から69のいずれか1つのコンピューターシステム。

請求項71

肝疾患を有する疑いのある患者における肝疾患の診断を促進するコンピューター実施方法であって、患者の生体試料におけるエオタキシン‐3(E3)のレベルを含む分析データを受信することと、前記E3のレベルを対照E3レベルと比較することと、前記E3レベルを含み、前記患者における肝疾患の尤度を示すレポートを生成することとを含み、前記対照E3レベルよりも高いE3レベルが、前記患者における肝疾患の増大した尤度を示す、方法。

請求項72

AIH、PSC、およびPBCのうちの少なくとも1つの前記肝疾患である、請求項71のコンピューター実施方法。

請求項73

患者の生体試料におけるアルカリホスファターゼ(AP)のレベルを含む分析データを受信することと、前記APレベルを対照APレベルと比較することとを含み、PSCを有する疑いのある対象において、前記対照E3レベルよりも高いE3レベルおよび/または前記対照APレベルよりも高いAPレベルが、前記対象におけるPSCの増大した尤度を示す、請求項71または72のコンピューター実施方法。

請求項74

患者の生体試料における、マクロファージ由来ケモカイン(MDC)のレベルおよびエオタキシン‐1(E1)のレベルを含む分析データを受信することと、前記E1のレベルおよび前記E3のレベルを用いて、E1とE3レベルの比率を算出することと、前記E1とE3レベルの比率をE1とE3レベルの対照の比率と比較することと、前記MDCレベルを対照MDCレベルと比較することを含み、前記対照E3レベルよりも高いE3レベル、対照の比率よりも高いE1とE3レベルの比率、および前記対照MDCレベルよりも高いMDCレベルが、前記対象におけるPSCの増大した尤度を示す、請求項71から73のいずれか1つのコンピューター実施方法。

請求項75

前記対象からの生体試料における、インターロイキン‐15(IL‐15)のレベルを含む分析データを受信することと、前記IL‐15レベルを対照IL‐15レベルと比較することとを含み、前記対照IL‐15レベルよりも高いIL‐15レベル、前記対照MDCレベルよりも高いMDCレベル、前記対照E3レベルよりも高いE3レベル、および対照の比率よりも高いE1とE3レベルの比率が、前記対象におけるAIHの増大した尤度を示す、請求項74のコンピューター実施方法。

請求項76

対象において肝疾患を診断する方法であって、対象からの生体試料においてエオタキシン‐3(E3)のレベルを検出することを含む、方法。

請求項77

前記肝疾患が、自己免疫性肝炎(AIH)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、および原発性胆汁性肝硬変(PBC)のうちの少なくとも1つである、請求項76の方法。

請求項78

前記対象の生体試料における、エオタキシン‐1(E1)のレベルを検出することを含む、請求項76または77の方法。

請求項79

前記対象の生体試料における、マクロファージ由来ケモカイン(MDC)のレベルを検出することを含む、請求項78の方法。

請求項80

前記対象の生体試料における、インターロイキン‐15(IL‐15)のレベルを検出することを含む、請求項79の方法。

請求項81

前記対象の生体試料における、アルカリホスファターゼ(AP)のレベルを検出することを含む、請求項76から80のいずれか1つの方法。

請求項82

前記方法を行う前に、前記対象が、肝疾患を有する疑いのある、請求項76から81のいずれか1つの方法。

請求項83

前記肝疾患が、自己免疫性肝炎(AIH)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、および原発性胆汁性肝硬変(PBC)のうちの少なくとも1つである、請求項82の方法。

請求項84

対象における炎症性肝疾患を診断する方法であって、対象からの生体試料における、エオタキシン‐3(E3)のレベルを分析することと、前記E3のレベルを対照E3レベルと比較することと、前記E3のレベルの前記対照E3レベルに対する前記比較の結果に基づいて、前記対象における炎症性肝疾患の尤度を示すレポートを生成することとを含み、前記対照E3レベルよりも高いE3レベルが、前記対象における炎症性肝疾患の尤度を示す、方法。

請求項85

前記炎症性肝疾患が、AIH、PSC、およびPBCのうちの少なくとも1つである、請求項84の方法。

請求項86

前記対象からの生体試料における、エオタキシン‐1(E1)のレベルを分析することと、前記E1のレベルおよび前記E3のレベルを用いて、E1/E3レベルの比率を算出することと、E1/E3レベルの前記比率を、E1/E3レベルの対照の比率と比較することと、前記対象からの生体試料における、マクロファージ由来ケモカイン(MDC)のレベルを分析することと、前記MDCレベルを対照MDCレベルと比較することと、前記レポートに、前記E1/E3レベルの比率およびMDCレベルを含め、前記E3レベル、前記E1/E3レベル比率、および前記MDCレベルを用いて、前記対象における、AIH、PSC、およびPBCのうちの少なくとも1つの前記肝疾患の前記尤度を示すこととを含み、対照E3レベルよりも高いE3レベル、E1/E3レベルの対照の比率よりも高いE1/E3レベルの比率、前記対照MDCレベルよりも高いMDCレベルが、前記対象におけるPSCの増大した尤度を示す、請求項84または85の方法。

請求項87

前記対象からの生体試料における、インターロイキン‐15(IL‐15)のレベルを分析することと、前記IL‐15レベルを対照IL‐15レベルと比較することと、前記レポートに前記IL‐15レベルを含め、前記IL‐15レベルを用いて前記対象におけるAIHの前記尤度を示すこととを含み、対照E3レベルよりも高いE3レベル、E1/E3レベルの対照の比率よりも高いE1/E3レベルの比率、前記対照MDCレベルよりも高いMDCレベル、および前記対照IL‐15レベルよりも高いIL‐15レベルが、前記対象におけるAIHの増大した尤度を示す、請求項86の方法。

請求項88

前記対象が、PSCを有する疑いがあり、前記対象の生体試料におけるアルカリホスファターゼ(AP)のレベルを分析することと、前記APレベルを対照APレベルと比較することとを含み、PSCを有する疑いのある対象における、対照E3レベルよりも高いE3レベルおよび/または対照APレベルよりも高いAPレベルが、前記対象におけるPSCの増大した尤度を示す、請求項84から87のいずれか1つの方法。

請求項89

前記生体試料が、血液または血液製剤である、請求項84から88のいずれか1つの方法。

請求項90

前記血液製剤が、血清または血漿である、請求項89の方法。

請求項91

前記対照E3レベルが、18〜45pg/mlの血清におけるE3のレベルである、請求項84から88のいずれか1つの方法。

請求項92

前記対照E3レベルが、約25pg/ml血清である、請求項84から88のいずれか1つの方法。

請求項93

前記対照E3レベルが、約28pg/ml血清である、請求項84から88のいずれか1つの方法。

請求項94

前記E1/E3レベルの比率が、血清におけるE1およびE3レベルに基づいて10〜20の対照E1/E3比率である、請求項84から93のいずれか1つの方法。

請求項95

前記対照E1/E3比率が、血清におけるE1およびE3レベルに基づいて約15である、請求項84から93のいずれか1つの方法。

請求項96

前記対照MDCレベルが、約1870〜3000pg/ml血清である、請求項84から95のいずれか1つの方法。

請求項97

前記対照MDCレベルが、約2800pg/ml血清である、請求項84から95のいずれか1つの方法。

請求項98

前記対照MDCレベルが、約1870pg/ml血清である、請求項84から95のいずれか1つの方法。

請求項99

前記対照IL‐15レベルが、約2〜3pg/ml血清である、請求項87から98のいずれか1つの方法。

請求項100

前記対照IL‐15レベルが、約2.4pg/ml血清である、請求項87から98のいずれか1つの方法。

請求項101

前記対照IL‐15レベルが、約2.5pg/ml血清である、請求項87から98のいずれか1つの方法。

請求項102

前記方法を行う前に、前記対象が、肝疾患を有する疑いのある、請求項84から101のいずれか1つの方法。

請求項103

前記肝疾患が、自己免疫性肝炎(AIH)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、および原発性胆汁性肝硬変(PBC)のうちの少なくとも1つである、請求項102の方法。

請求項104

対象において原発性硬化性胆管炎(PSC)を診断する方法であって、前記対象から得られた血清サンプルにおけるエオタキシン‐3(E3)のレベルを分析することと、前記対象から得られた血清サンプルにおける、アルカリホスファターゼ(AP)のレベルを分析することと、前記対象が原発性硬化性胆管炎(PSC)を有する前記尤度を決定するために、前記E3レベルおよびAPレベルを用いることとを含み、前記決定が、前記E3レベルを対照E3レベルと比較することと、前記APレベルを対照APレベルと比較することとを含み、前記対照E3レベルよりも高いE3レベルおよび/または前記対照APレベルよりも高いAPレベルが、前記対象におけるPSCの尤度を示し、前記対象における前記E3レベルおよびAPレベルのうちの少なくとも1つに基づいて、前記対象におけるPSCの尤度を示すレポートを生成することを含む、方法。

請求項105

前記方法を行う前に、前記対象が、肝疾患を有する疑いのある、請求項104の方法。

請求項106

前記対象が、PSCを有する疑いのある、請求項107の方法。

請求項107

対象において肝疾患を診断する方法であって、前記対象から得られた血清サンプルにおける、エオタキシン‐3(E3)のレベルを分析することと、前記対象から得られた血清サンプルにおける、エオタキシン‐1(E1)のレベルを分析することと、前記対象から得られた血清サンプルにおける、マクロファージ由来ケモカイン(MDC)のレベルを分析することと、前記対象が、自己免疫性肝炎(AIH)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、および原発性胆汁性肝硬変(PBC)のうちの少なくとも1つの肝疾患を有する前記尤度を決定するために、前記E3レベル、E1レベル、およびMDCレベルを用いることとを含み、前記決定が、前記E3レベルを対照E3レベルと比較することと、前記E1/E3レベルの比率(E1/E3比率)を対照E1/E3比率と比較することと、前記MDCレベルを対照MDCレベルと比較することとを含み、i)前記対照E3レベルよりも高いE3レベルが、前記対象における、AIH、PSC、およびPBCのうちの少なくとも1つの肝疾患の増大した尤度を示し、ii)前記対照E3レベルよりも高いE3レベル、対照E1/E3比率よりも高いE1/E3比率、および前記対照MDCレベルよりも高いMDCレベルが、前記対象におけるPSCの増大した尤度を示し、前記対象における、前記E3レベル、前記E1/E3比率、および前記MDCレベルに基づいて、AIH、PSC、およびPBCのうちの少なくとも1つの肝疾患の尤度および/または前記対象におけるPSCの尤度を示す、レポートを生成することを含む、方法。

請求項108

前記対照E3レベルが、約18pg/ml〜45pg/ml血清である、請求項104から107のいずれか1つの方法。

請求項109

前記対照E3レベルが、約25pg/ml血清である、請求項104から107のいずれか1つの方法。

請求項110

前記対照E3レベルが、約28pg/ml血清である、請求項104から107のいずれか1つの方法。

請求項111

前記対照E1/E3比率が、血清におけるE1およびE3レベルに基づいて10〜20の比率である、請求項107から110のいずれか1つの方法。

請求項112

前記対照E1/E3比率が、血清におけるE1およびE3レベルに基づいて約15である、請求項107から111のいずれか1つの方法。

請求項113

前記対照MDCレベルが、約1870〜3000pg/ml血清である、請求項107から111のいずれか1つの方法。

請求項114

前記対照MDCレベルが、約2800pg/ml血清である、請求項107から111のいずれか1つの方法。

請求項115

前記方法を行う前に、前記対象が、肝疾患を有する疑いのある、請求項107から114のいずれか1つの方法。

請求項116

前記対象が、自己免疫性肝炎(AIH)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、および原発性胆汁性肝硬変(PBC)を有する疑いのある、請求項115の方法。

請求項117

対象における肝疾患の診断を促進する方法であって、前記対象から得られた血清サンプルにおける、エオタキシン‐3(E3)のレベルを分析することと、前記対象から得られた血清サンプルにおける、エオタキシン‐1(E1)のレベルを分析することと、前記対象から得られた血清サンプルにおける、マクロファージ由来ケモカイン(MDC)のレベルを分析することと、前記対象から得られた血清サンプルにおける、インターロイキン‐15(IL‐15)のレベルを分析することと、前記対象が、自己免疫性肝炎(AIH)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、および原発性胆汁性肝硬変(PBC)の肝疾患のうちの少なくとも1つを有する前記尤度を決定することにおいて、前記E3レベル、E1レベル、MDCレベル、およびIL‐15レベルを用いることとを含み、前記決定が、前記E3レベルを対照E3レベルと比較することと、前記E1レベルのE3レベルに対する前記比率(E1/E3比率)を対照E1/E3比率と比較することと、前記MDCレベルを対照MDCレベルと比較することと、前記IL‐15レベルを対照IL‐15レベルと比較することとを含み、i)前記対照E3レベルよりも高いE3レベルが、前記対象におけるAIH、PSC、およびPBCのうちの少なくとも1つの肝疾患の増大した尤度を示し、ii)前記対照E3レベルよりも高いE3レベル、前記対照E1/E3比率よりも高いE1/E3比率、前記対照MDCレベルよりも高いMDCレベル、および前記対照IL‐15レベルよりも高いIL‐15レベルが、前記対象におけるAIHの増大した尤度を示し、前記対象における前記E3レベル、前記E1/E3比率、前記MDCレベル、および前記IL‐15レベルに基づいて、前記対象における、AIH、PSC、およびPBCのうちの少なくとも1つの肝疾患の尤度並びに/またはAIHの尤度を示すレポートを生成することを含む、方法。

請求項118

前記対照E3レベルが、約18pg/ml〜45pg/ml血清である、請求項117の方法。

請求項119

前記対照E3レベルが、約25pg/ml血清である、請求項117の方法。

請求項120

前記対照E3レベルが、約28pg/ml血清である、請求項117の方法。

請求項121

前記対照E1/E3比率が、血清におけるE1およびE3レベルに基づいて10〜20の比率である、請求項117から120のいずれか1つの方法。

請求項122

前記対照E1/E3比率が、血清におけるE1およびE3レベルに基づいて約15である、請求項117から120のいずれか1つの方法。

請求項123

前記対照MDCレベルが、約1870〜3000pg/ml血清である、請求項117から122のいずれか1つの方法。

請求項124

前記対照MDCレベルが、約2800pg/ml血清である、請求項117から122のいずれか1つの方法。

請求項125

前記対照MDCレベルが、約1870pg/ml血清である、請求項117から122のいずれか1つの方法。

請求項126

前記対照IL‐15レベルが、約2〜3pg/ml血清である、請求項117から125のいずれか1つの方法。

請求項127

前記対照IL‐15レベルが、約2.4pg/ml血清である、請求項117から125のいずれか1つの方法。

請求項128

前記対照IL‐15レベルが、約2.5pg/ml血清である、請求項117から125のいずれか1つの方法。

請求項129

前記方法を行う前に、前記対象が、肝疾患を有する疑いのある、請求項117から128のいずれか1つの方法。

請求項130

前記肝疾患が、AIH、PSC、およびPBCのうちの少なくとも1つである、請求項129の方法。

請求項131

前記レポートが、前記肝疾患の前記尤度に基づいて、前記対象のための治療の推奨に関する臨床医へのガイダンスを含む、請求項84から130のいずれか1つの方法。

請求項132

前記肝疾患の前記尤度に基づいて、前記対象のための療法を選択することを含む、請求項76から131のいずれか1つの方法。

請求項133

前記肝疾患の前記尤度に基づいて、前記対象のための療法を投与することを含む、請求項76から131のいずれか1つの方法。

請求項134

前記対象が療法を受けており、前記肝疾患の前記尤度に基づいて、前記対象のための療法を変更することを含む、請求項76から131のいずれか1つの方法。

請求項135

前記対象が療法を受けており、前記肝疾患の前記尤度に基づいて、前記対象のための療法を変更することを含む、請求項76から131のいずれか1つの方法。

請求項136

前記比較および算出のステップを行うためのアルゴリズムを実行するようにプログラムされたコンピューターに、前記E3レベル、前記E1レベル、前記MDCレベル、前記IL‐15、および/または前記APレベルを入力することを含み、前記入力がレポートの結果を生成する、請求項76から135のいずれか1つの方法。

請求項137

前記レポートの生成が、前記コンピューターにより行われる、請求項136の方法。

請求項138

前記レポートが、前記コンピューターから離れた位置で出力装置に表示される、請求項136または137の方法。

請求項139

エオタキシン(eoxtain)‐3(E3)についての結合剤と、任意に、アルカリホスファターゼ(AP)の検出のための1またはそれ以上の試薬と、エオタキシン(eoxtain)‐1(E1)についての結合剤と、マクロファージ由来ケモカイン(MDC)についての結合剤と、IL‐15(IL‐15)についての結合剤とを含む、キット。

請求項140

前記E3についての結合剤、前記E1についての結合剤、前記MDCについての結合剤、および前記IL‐15についての結合剤が、抗体、または少なくともレセプターの1つのリガンド結合部分から独立して選択される、請求項139のキット。

請求項141

対照分析物についての結合剤を含む、請求項139または140のキット。

請求項142

肝疾患を診断する方法であって、対象の生体試料における、エオタキシン‐3(E3)のレベルを含む分析データを、プロセッサにより受信することと、前記プロセッサにより、前記E3のレベルを対照E3レベルと比較することと、前記プロセッサにより、前記E3レベルを含み、前記患者における肝疾患の尤度を示し、レポートを生成することとを含み、前記対照E3レベルよりも高いE3レベルが、前記患者における肝疾患の増大した尤度を示す、方法。

請求項143

前記肝疾患が、AIH、PSC、およびPBCのうちの少なくとも1つである、請求項142の方法。

請求項144

前記対象が、PSCを有する疑いがあり、対象の生体試料におけるアルカリホスファターゼ(AP)のレベルを含む分析データを、プロセッサにより受信することと、前記プロセッサにより、前記APのレベルを対照APレベルと比較することとを含み、PSCを有する疑いのある対象における、前記対照E3レベルよりも高いE3レベルおよび/または対照APレベルよりも高いAPレベルが、前記患者におけるPSCの増大した尤度を示す、請求項142または143の方法。

請求項145

前記対象の生体試料における、エオタキシン‐1(E1)のレベルおよびマクロファージ由来ケモカイン(MDC)のレベルを含む分析データを、プロセッサにより受信することと、前記E1のレベルおよび前記E3のレベルを用いて、E1とE3レベルの比率(E1/E3比率)を算出することと、前記E1/E3比率を対照E1/E3比率と比較することと、前記MDCレベルを対照MDCレベルと比較することとを含み、前記対照E3レベルよりも高いE3レベル、対照の比率よりも高いE1/E3比率、前記対照MDCレベルよりも高いMDCレベルが、前記対象におけるPSCの増大した尤度を示す、請求項142または143の方法。

請求項146

前記対象からの生体試料における、インターロイキン‐15(IL‐15)のレベルを含む分析データをプロセッサにより受信することと、前記IL‐15レベルを対照IL‐15レベルと比較することとを含み、前記対照IL‐15レベルよりも高いIL‐15レベル、前記対照MDCレベルよりも高いMDCレベル、前記対照E3レベルよりも高いE3レベル、および対照の比率よりも高いE1/E3比率が、前記対象におけるAIHの増大した尤度を示す、請求項145の方法。

請求項147

前記プロセッサに動作可能に連結された通信モジュールにより前記レポートを伝達する、請求項142から146のいずれか1つの方法。

請求項148

前記方法を行う前に、前記対象が、肝疾患を有する疑いのある、請求項142から147のいずれか1つの方法。

請求項149

前記肝疾患が、AIH、PSC、およびPBCのうちの少なくとも1つである、請求項148の方法。

請求項150

プロセッサと、前記プロセッサに動作可能に連結されたメモリーとを含み、前記メモリーが、対象における肝疾患を診断するためにそこに保存された命令を含み、前記プロセッサにより実行される場合に、前記命令が、前記プロセッサに、対象の生体試料におけるエオタキシン‐3(E3)のレベルを含む分析データを受信させ、前記E3のレベルを対照E3レベルと比較させ、前記E3レベルを含み、前記対象におけるAIH、PSC、およびPBCのうちの少なくとも1つの肝疾患の尤度を示すレポートを生成させ、前記対照E3レベルよりも高いE3レベルが、前記対象における肝疾患の増大した尤度を示す、コンピューターシステム。

請求項151

前記肝疾患が、AIH、PSC、およびPBCのうちの少なくとも1つである、請求項150のコンピューターシステム。

請求項152

前記命令が、さらに、前記プロセッサに、患者の生体試料におけるアルカリホスファターゼ(AP)のレベルを含む分析データを受信させ、前記APレベルを対照APレベルと比較させ、前記対照E3レベルよりも高いE3レベルおよび/または前記対照APレベルよりも高いAPレベルが、前記対象におけるPSCの増大した尤度を示す、請求項150または151のコンピューターシステム。

請求項153

前記命令が、さらに、前記プロセッサに、患者の生体試料におけるエオタキシン‐1(E1)のレベルおよびマクロファージ由来ケモカイン(MDC)のレベルを含む分析データを受信させ、前記E1のレベルおよび前記E3のレベルを用いて、E1/E3レベルの比率(E1/E3比率)を算出させ、前記E1とE3レベルの比率をE1とE3レベルの対照の比率と比較させ、前記MDCレベルを対照MDCレベルと比較させ、前記対照E3レベルよりも高いE3レベル、対照の比率よりも高いE1/E3比率、前記対照MDCレベルよりも高いMDCレベルが、前記対象におけるPSCの増大した尤度を示す、請求項150から152のいずれか1つのコンピューターシステム。

請求項154

前記命令が、さらに、前記プロセッサに、前記対象からの生体試料における、インターロイキン‐15(IL‐15)のレベルを含む分析データを受信させ、前記IL‐15レベルを対照IL‐15レベルと比較させ、前記対照IL‐15レベルよりも高いIL‐15レベル、前記対照MDCレベルよりも高いMDCレベル、前記対照E3レベルよりも高いE3レベル、および対照の比率よりも高いE1/E3比率が、前記対象におけるAIHの増大した尤度を示す、請求項153のコンピューターシステム。

請求項155

ネットワーク上で前記レポートを伝達するための通信モジュールを含み、前記通信モジュールが、前記プロセッサに動作可能に連結され、前記プロセッサにより実行される場合に、前記プロセッサに、前記通信モジュールを介して前記レポートを伝達させる命令を、前記メモリーが含む、請求項150から154のいずれか1つのコンピューターシステム。

請求項156

対象における肝疾患の診断を促進するコンピューター実施方法であって、対象の生体試料におけるエオタキシン‐3(E3)のレベルを含む分析データを受信することと、前記E3のレベルを対照E3レベルと比較することと、前記E3レベルを含み、前記対象における肝疾患の尤度を示すレポートを生成することとを含み、前記対照E3レベルよりも高いE3レベルが、前記対象における肝疾患の増大した尤度を示す、コンピューター実施方法。

請求項157

AIH、PSC、およびPBCのうちの少なくとも1つの前記肝疾患である、請求項156のコンピューター実施方法。

請求項158

患者の生体試料における、アルカリホスファターゼ(AP)のレベルを含む分析データを受信することと、前記APレベルを対照APレベルと比較することとを含み、前記対照E3レベルよりも高いE3レベルおよび/または前記対照APレベルよりも高いAPレベルが、前記対象におけるPSCの増大した尤度を示す、請求項156または157のコンピューター実施方法。

請求項159

患者の生体試料における、エオタキシン‐1(E1)のレベルおよびマクロファージ由来ケモカイン(MDC)のレベルを含む分析データを受信することと、前記E1のレベルおよび前記E3のレベルを用いて、E1とE3レベルの比率(E1/E3比率)を算出することと、前記(E1/E3比率)を対照E1/E3比率と比較することと、前記MDCレベルを対照MDCレベルと比較することと、前記対照E3レベルよりも高いE3レベル、対照の比率よりも高い(E1/E3比率)、および前記対照MDCレベルよりも高いMDCレベルが、前記対象におけるPSCの増大した尤度を示す、請求項156から158のいずれか1つのコンピューター実施方法。

請求項160

前記対象からの生体試料における、インターロイキン‐15(IL‐15)のレベルを含む分析データ受信することと、前記IL‐15レベルを対照IL‐15レベルと比較することとを含み、前記対照IL‐15レベルよりも高いIL‐15レベル、前記対照MDCレベルよりも高いMDCレベル、前記対照E3レベルよりも高いE3レベル、および対照の比率よりも高い(E1/E3比率)が、前記対象におけるAIHの増大した尤度を示す、請求項159のコンピューター実施方法。

請求項161

前記方法を行う前に、前記対象が、肝疾患を有する疑いのある、請求項156から160のいずれか1つのコンピューター実施方法。

請求項162

前記肝疾患がAIH、PSC、およびPBCのうちの少なくとも1つである、請求項161の方法。

請求項163

自己免疫性肝炎(AIH)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、および原発性胆汁性肝硬変(PBC)のうちの少なくとも1つの肝疾患を有する対象を治療する方法であって、有効量のエオタキシン‐3(E3)またはそのレセプターのアンタゴニストを、前記対象に投与することを含む、方法。

請求項164

原発性硬化性胆管炎(PSC)を有する対象を治療する方法であって、有効量のエオタキシン‐1(E1)またはそのレセプターのアンタゴニストを、前記対象に投与することを含む、方法。

請求項165

自己免疫性肝炎(AIH)を有する対象を治療する方法であって、有効量のインターロイキン‐15(IL‐15)またはそのレセプターのアンタゴニストを、前記対象に投与することを含む、方法。

技術分野

0001

相互参照
本出願は、2012年9月7日に出願された米国仮出願第61/698,412号、お
よび2012年10月24日に出願された米国仮出願第61/718,134号の利益を
主張し、これらの出願は、それらの全体において、参照により本明細書に組み込まれる。

背景技術

0002

自己免疫性肝炎AIH)、原発性胆汁性肝硬変(PBC)、および原発性硬化性胆管
炎(PSC)は、別個慢性的炎症性肝疾患である。これらの疾病の原因は知られてい
ない。感染性病因が少なくともそれらのいくつかについて可能性があるが、それらは概
して自己免疫現象としてみられる。すべての3つの疾病の発症は、疲労、腹部痛、悪心
および/またはそう痒のような肝疾患についての非特異的症状で、線維症および硬変を有
する疾病の後期のみで肝臓病の存在を確認する、肝臓酵素のレベルの変動とともに、呈さ
れる。また、このステージで、門脈圧亢進症帰結に関連する症状および徴候が、報告
れるであろう。

0003

AIHの病状は、白血球の浸入とともに断片壊死および界面の(interface)肝炎をも
たらす、肝細胞への損傷により始まり、最終的に線維症および硬変となる。PBCおよび
PSCでは、炎症は、通常、胆道系の近くまたは周囲で始まり、線維症および硬変を導く
胆汁うっ滞性の疾病をもたらす。

0004

診断については、種々の自己抗体が、AIHについてのバイオマーカーともなされてい
る。これは、主に、抗核抗体(ANA)、抗平滑筋抗体SMA)、および肝臓腎臓
クロソームI型(抗LKM1)に対する抗体を含むが、可溶性の肝臓/膵臓抗原に対する
抗体(抗SLA/LP)、核周囲抗好中球細胞質抗体(pANCA)、肝臓‐特異的サ
イトゾル抗原I型に対する抗体(抗LC1)、および抗アクチンのような他の抗体も同様
に検出され得る(非特許文献1)。これらの自己抗体は、AIHについて特異的ではなく
、PBC、PSC、ウイルス性肝炎薬物性肝炎、およびアルコール性肝炎を有する患者
で検出され得るため、国際自己免疫性肝炎グループ(International Autoimmune Hepatit
is Group)は、AIHの診断についての診断アルゴリズムを提案している。このアルゴリ
ズムの簡易レポート(非特許文献2)が、異なる自己抗体のレベル、IgGのレベル、
肝臓組織構造、および既知ウイルス感染の不存在を含む、4つのパラメーターに基づい
て、AIHが明確にある、可能性がある、またはないことを示す。

0005

未知の病因による慢性的な非化膿性破壊的な肉芽腫胆管炎として記述されるPBCで
は、病状は、肝細胞よりもむしろ中型肝内胆管(<100μm)に関連し、血清におけ
る高いレベルのアルカリホスファターゼ(ALP)を伴う、疾病の胆汁うっ滞性の特徴を
もたらす(非特許文献3)。ANAも、PBCで検出され得るが、高い感度特異性を有
する、PBCについての診断上の自己抗体がある(非特許文献3)。この抗ミトコンド
ア抗体(AMA)は、主に、ピルビン酸デヒドロゲナーゼのE2サブユニットへの標的と
され、ミトコンドリア内膜から細胞表面(抗PDC‐E2)への転位により胆汁上皮
胞の細胞表面に主に発現され、100%の特異性を有するPBC症例の95%で報告され
る。また、増加した免疫グロブリン、特にIgM、並びに胆管の損傷、胆管減少症(duct
openia)、および肉芽腫性門脈の炎症(granulomatous portal inflammation)のよう
な特異的な組織学的特徴が、診断を補助し得る。AIHと同様に、PBCは女性において
より一般的であり、現在、シェーグレン症候群および甲状腺疾患のような、他の自己免疫
疾患に関連する遺伝的に病気にかかりやすい個体で生じる肝臓特異的自己免疫疾患とみな
されているが、他の自己免疫疾患とは異なり、PBCは子供では報告されていない。

0006

PBCと同様に、PSCも慢性的な胆汁うっ滞性の状態であるが、全てのサイズの胆管
に影響を及ぼし、最後に硬変をもたらす(非特許文献4)。PBCとは対照的に、PSC
についての特異的自己抗体、免疫学的生化学的、または血清学的な診断上のマーカー
ない(非特許文献5)。診断は、内視鏡的逆行性胆管造影法(ERC)および磁気共鳴
造影MRC)に基づき、肝内および肝外の胆管における典型的な狭窄および膨張を、
典型的な多巣性の胆道狭窄および介在性の膨張の他の原因の排除とともに示している。こ
の特徴は、タマネギ状線維化とよばれる線維組織同心円層を伴う、胆管周囲性線維化
に起因し、PSCについての別の典型的な顕著な特徴として、肝臓生検におけるPSC患
者の14%でのみみられるが、特異的ではなく、虚血性胆管炎のような他の肝疾患で説明
され得る(非特許文献6)。PSCを有する患者は、また、AIHまたはIgG4に関連
する硬化性胆管炎を有し得、PSCの診断をさらに複雑にするであろう。PBCとは異な
り、PSCは、炎症性大腸疾患(IBD)、特に潰瘍性大腸炎(UC)と非常に関連して
おり、AIHを有するまたは有しないPSC症例の80%以上で報告される(非特許文献
7)。PSCの診断は、通常、既存のIBD患者で、または、結腸切除後のIBD患者で
もなされるが、いくつかの場合には、IBD発症に長い年月先行する場合がある(非特許
文献8)。クローン病(別のIBD)では、小腸へとより制限され、PSCは、通常、疾
病が広範および重篤であり、結腸関与する場合に発生し、IBDにおける大腸炎が、I
BDによるPSCの併存症についての前提条件であることを示す。

0007

血清におけるアルカリホスファターゼ(AP)のレベルの測定は、ルーチン医療スク
リーニングに、または肝疾患の症状を示す患者についての最初の精密検査パネルに含ま
れることが多い。上昇したAPのレベル(AP+)は、通常、PSCのような胆汁うっ滞
型の肝疾患を指し示すものである。しかしながら、血清アルカリホスファターゼ(AP)
は、PSCおよびPBCの両方で上昇するが、APのレベルは、疾病の経過中、一貫して
大きな集団の患者で上昇したままではないかもしれず、正常なレベルでさえ検出され得る
。また、上昇したAPのレベルは、母集団の最大20%において報告もされている。よっ
て、アラニンアミノトランスアミナーゼALT)/アスパラギン酸アミノトランスフェ
ラーゼ(AST)に対してより低いまたはより高いALPの比率感染性肝炎/AIHま
たはPBC/PSCの診断のためにそれぞれ使用され得るが、この比率または各バイオ
ーカーの個々の値は、感染性肝炎をAIHと、またはPBCをPSCと区別することはで
きない。

0008

ビリルビンレベルも、PSC症例の15〜40%のみで上昇し、他の肝疾患でも存在し
、通常、進行した肝臓損傷に関連するため、十分な診断上のマーカーではない。肝細胞の
損傷を主に指し示すALTおよびASTレベルは、PBCおよびPSCで中程度に上昇す
ることが多く、または正常なレベルでさえ検出され得る。PSCの発症と胆管撮影法にお
ける診断上の特徴の出現との間に数年の遅れが通常はあるため、肝臓損傷がまだ回復可能
である、早い段階で疾病が診断できれば、非常に価値があるであろう。さらに、イメージ
ングは高価であり、スクリーニングについては好適ではなく(ERCおよびMRC)、最
適以下(MRC)であり、膵炎細菌性胆管炎、穿孔、および出血のような、潜在的な合
併症による侵襲性がある。

0009

肝機能検査LFT)は、肝疾患を検出するための最も一般的な方法であるが、それら
は、特異的診断よりもむしろ一般的な肝臓病を指し示し、のLFTのうちの少なくとも1
つは、母集団の20%以上で上昇する(非特許文献9)。さらに、ALPが非肝疾患にお
いて上昇する可能性が30%ある。γ‐グルタミルトランスフェラーゼ(GGT)のレベ
ルは、より高い感度でALPと相関するが、ほとんどの急性のおよび慢性的な肝疾患で上
昇するため、特異性が低い。また、ALPは、他の臓器から放出されるかもしれず、年齢
および性別により変化するが、その上昇したレベルは、PBCのような肝内胆汁障害(in
tra-hepatic biliary disorder)とより相関する(非特許文献10)。

0010

よって、AIH、PBC、およびPSCの診断は、特に、患者がこれらの疾病の1以上
臨床的な症状を示す、オーバーラップ症候群がある場合に複雑である。このようなオー
バーラップ症候群は、AIH、PSC、およびPBC間で30%という高率で一般的であ
り得る。AMAレベルは、AIHおよびPSCからのPBCの鑑別診断を促進し得るが、
AIHとPSCとを区別するためのよりよいツールが必要とされる。ERCおよび肝臓生
検の組織検査のような診断上のツールは、高価で侵襲性があり(付随する合併症リスク
を有する)、および/または広範な瘢痕化および狭搾による後期でのみ疾病を診断するこ
とができる。

先行技術

0011

Manns et al., Hepatology, 2010. 51(6): p. 2193-213; Czaja etal. Gastroenterology, 2010. 139(1): p. 58-72 e4
Lohse et al. Journal of Hepatology, 2011. 55(1): p. 171-82
Kaplan et al. New Engl. J. Med., 2005. 353(12): p. 1261-73
Angulo, et al. Clinics in Liver Disease, 1999. 3(3): p. 529-70; Angulo, et al. Primary Sclerosing Cholangitis. Hepatology, 1999. 30(1): p. 325-32
Boyer T., M.M., Sanyal A., Zakim and Boyer's Hepatology. Sixth ed. 2011, p. 1408
Burak, K.W., P. Angulo, and K.D. Lindor, Is there a role forliver biopsy in primary sclerosing cholangitis ? The American journal of gastroenterology, 2003. 98(5): p. 1155-8
Ponsioen, et al., Gut, 2002. 51(4): p. 562-6; Tischendorf, et al., Am J. Gastroenterol. 2007. 102(1): p. 107-14
Schrumpf, et al. Scan. J. Gastroenterol. 1982. 17(1): p. 33-9
Donnan, et al. Health Technology Assessment, 2009. 13(25): p. iii-iv, ix-xi, 1-134
Donnan et al., supra; Whitehead, et al., Gut, 1999. 45(1):p. 129-33

発明が解決しようとする課題

0012

よって、これらの慢性的な臨床症状の異なる診断を促進するための診断上のツールにつ
いての必要性がある。AIH、PBC、およびPSCのより効率的で早期の鑑別診断を促
進するための新たなパラメーターの発見が、当該分野における進歩を提供するであろう。

課題を解決するための手段

0013

本開示は、対象における炎症性肝疾患の診断を促進することにおける使用をみいだす方
法および組成物を提供する。方法および組成物は、概して、エオタキシン‐3(E3)レ
ベルを単独で、またはエオタキシン‐1(E1)のレベルとともに、および任意にマクロ
ファージ由来ケモカイン(MDC)のレベルとともに、およびさらに任意にIL‐15の
レベルとともに、検出することを伴う。これらのレベルは、自己免疫性肝炎(AIH)、
原発性胆汁性肝硬変(PBC)、および原発性硬化性胆管炎(PSC)の肝疾患のうちの
少なくとも1つの診断を促進するために、および/またはAIH、PBC、およびPSC
間の鑑別診断を促進するために使用され得る。例えば、本明細書で論証されるように、E
3レベルは、PSC、PBC、またはAIHを有しない対象と比較して、PSC、PBC
、およびAIH患者において非常に上昇する。従って、E3単体は、これらの肝疾患のそ
れぞれについて診断上の有用性を有する。さらに、本明細書で論証されるように、E1レ
ベルは、PSCで上昇するが、PBCおよびAIHではより低く、E1/E3の比率が、
これらの3つの疾病を識別するために使用され得る。また、本明細書で論証されるのは、
DCレベルが、健康な対照と比較して、PSC、PBC、およびAIHにおいてより低
く、PBCと比較して、PSCおよびAIHにおいてより高く、MDCレベルに基づいて
、PBCからPSCおよびAIHを識別することができることである。本開示は、IL‐
15レベルがAIHにおいてより高く、4つのサイトカイン全てのレベルが、PSC、P
BC、およびAIHの鑑別診断において補助するために使用され得ることをさらに論証す
る。また、本開示の方法および組成物は、対象についての治療の決定を促進することにお
ける使用を見出す

0014

本開示は、対象における肝疾患の診断を促進するための方法を提供し、方法は、自己
疫性肝炎(AIH)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、および原発性胆汁性肝硬変(PB
C)のうちの少なくとも1つの対象からの生体試料における(例えば、肝疾患を有する疑
いのある対象、定期的な医療検査を受ける外観的には健康な対象、検査下で不特定の病的
状態を有する対象、または他の関心対象)、エオタキシン‐3(E3)のレベルを検出す
ることを含む。対照E3レベルと比較される、検出されたE3のレベルは、対象における
肝疾患の診断を促進するために使用され得る。関連する方法において、対象におけるAI
H、PBC、およびPSCのうちの少なくとも1つの肝疾患の診断を促進するために方法
が使用される。

0015

本開示は、対象における肝疾患の診断を促進するための方法を提供し、方法は、AIH
、PBC、およびPSCのうちの少なくとも1つの、対象の生体試料における(例えば、
肝疾患を有する疑いのある対象、定期的な医療検査を受ける外観的には健康な対象、検査
下で不特定の病的状態を有する対象、または他の関心対象)、E3のレベルおよびエオ
シン‐1(E1)のレベルおよびマクロファージ由来ケモカイン(MDC)のレベルを
検出することを含む。E3、E1、およびMDCレベルは、AIH、PBC、およびPS
C間からのPSCの鑑別診断を促進するために使用され得る。任意に、方法は、例えば対
象がPSCを有する疑いのある場合に、対象の生体試料におけるアルカリホスファターゼ
(AP)のレベルを検出することを含み得る。

0016

本開示は、対象における肝疾患の診断を促進するための方法を提供し、方法は、AIH
、PBC、およびPSCのうちの少なくとも1つの対象の生体試料における(例えば、肝
疾患を有する疑いのある対象、定期的な医療検査を受ける外観的には健康な対象、検査下
で不特定の病的状態を有する対象、または他の関心対象)、E3のレベルおよびエオタキ
シン‐1(E1)のレベル、マクロファージ由来ケモカイン(MDC)のレベル、および
インターロイキン‐15(IL‐15)を検出することを含む。E3、E1、MDC、お
よびIL‐15レベルが、AIH、PBC、およびPSC間からAIHの鑑別診断を促進
するために使用され得る。

0017

本開示は、対象における肝疾患の診断を促進する方法を提供し、方法は、対象からの生
体試料における(例えば、肝疾患を有する疑いのある対象、定期的な医療検査を受ける外
観的には健康な対象、検査下で不特定の病的状態を有する対象、または他の関心対象)、
エオタキシン‐3(E3)のレベルを分析することと、E3のレベルを対照E3レベルと
を比較することとを含み、対照E3レベルよりも高いE3レベルが、対象における肝疾患
の増大した尤度を示す。関連する方法では、方法は、対象におけるAIH、PBC、およ
びPSCのうちの少なくとも1つの肝疾患の診断を促進するために使用される。任意に、
方法は、E3のレベルの対照E3レベルに対する比較の結果に基づいて、対象における肝
疾患(例えば、AIH、PSC、およびPBCのうちの少なくとも1つの肝疾患)の尤度
を示すレポートを生成することを含み得る。任意に、レポートは、肝疾患の尤度に基づく
、対象のための治療の推奨に関する臨床医へのガイダンスを含み得る。

0018

本開示は、対象における肝疾患の診断を促進する方法を提供し、方法は、対象からの生
体試料における(例えば、肝疾患を有する疑いのある対象、定期的な医療検査を受ける外
観的には健康な対象、検査下で不特定の病的状態を有する対象、または他の関心対象)、
E3のレベルを分析することと、E3のレベルを対照E3レベルと比較することと、対象
からの生体試料における、エオタキシン‐1(E1)のレベルを分析することと、E1の
レベルおよびE3のレベルを用いてE1とE3レベルの比率を算出することと、E1とE
3レベルの比率をE1とE3レベルの対照の比率と比較することと、対象からの生体試料
における、マクロファージ由来ケモカイン(MDC)のレベルを分析することと、MDC
レベルを対照MDCレベルと比較することとを含み、それらのそれぞれの対照レベルより
も高い、E3レベル、E1とE3レベルの比率、およびMDCのレベルが、対象における
PSCの増大した尤度を示す。方法は、任意に、E3のレベルを対照E3レベルと比較す
ることと、E1とE3の比率を対照の比率を比較することと、およびMDCレベルを対照
MDCレベルと比較することとの結果に基づいて、対象におけるPSCの尤度を示すレポ
ートを生成することを含み得る。レポートは、さらに、任意に、E3レベルに基づいて、
対象におけるAIH、PBC、およびPSCのうちの少なくとも1つの尤度の表示を含み
得る。レポートは、任意に、肝疾患の尤度に基づく、対象についての治療の推奨に関する
臨床医へのガイダンスを含み得る。

0019

本開示は、対象における肝疾患の診断を促進する方法を提供し、方法は、対象からの生
体試料における(例えば、肝疾患を有する疑いのある対象、定期的な医療検査を受ける外
観的には健康な対象、検査下で不特定の病的状態を有する対象、または他の関心対象)、
E3のレベルを分析することと、E3のレベルを対照E3レベルと比較することと、対象
からの生体試料における、エオタキシン‐1(E1)のレベルを分析することと、E1レ
ベルを対照E1レベルと比較することと、E1のレベルおよびE3のレベルを用いてE1
とE3レベルの比率を算出することと、E1とE3レベルの比率をE1とE3レベルの対
照の比率と比較することと、対象からの生体試料における、MDCのレベルを分析するこ
とと、MDCレベルを対照MDCレベルと比較することと、対象の生体試料における、イ
ンターロイキン‐15(IL‐15)のレベルを分析することと、IL‐15のレベルを
対照IL‐15レベルと比較することとを含み、それらのそれぞれの対照レベルよりも高
い、E3レベル、E1とE3レベルの比率、MDCのレベル、およびIL‐15のレベル
が、対象におけるAIHの増大した尤度を示す。方法は、任意に、E3のレベルを対照E
3レベルと比較することと、E1とE3レベルの比率を対照の比率と比較することと、M
DCレベルを対照MDCレベルと比較することと、およびIL‐15レベルを対照IL‐
15レベルと比較することとの結果に基づいて、対象におけるAIHの尤度を示すレポー
トを生成することを含み得る。方法は、任意に、E3のレベルを対照E3レベルと比較す
ることと、E1とE3の比率を対照の比率と比較することと、およびMDCレベルを対照
MDCレベルと比較することとの結果に基づいて、対象におけるPSCの尤度を示すレポ
ートを生成することを含み得る。レポートは、さらに、任意に、E3レベルに基づいて、
対象におけるAIH、PBC、およびPSCのうちの少なくとも1つの尤度の表示を含み
得る。レポートは、任意に、肝疾患の尤度に基づく、対象のための治療の推奨に関する臨
床医へのガイダンスを含み得る。

0020

本開示は、PSCを有する疑いのある対象において、PSCの診断を促進する方法を提
供し、方法は、肝疾患を有する疑いのある対象からの生体試料における、E3のレベルを
分析することと、E3のレベルを対照E3レベルと比較することと、対象の生体試料にお
ける、アルカリホスファターゼ(AP)のレベルを分析することと、APレベルを対照A
Pレベルと比較することとを含み、PSCを有する疑いのある対象における(例えば、A
IH陰性である、PBC陰性である、または両方)、それらのそれぞれの対照レベルより
も高いE3レベルまたはAPレベルが、対象におけるPSCの増大した尤度を示す。方法
は、任意に、E3のレベルを対照E3レベルと比較すること、およびAPレベルを対照A
Pレベルと比較することの結果に基づいて、対象におけるPSCの尤度を示す生成するこ
とを含み得る。レポートは、任意に、肝疾患の尤度に基づく、対象のための治療の推奨に
関する臨床医へのガイダンスを含み得る。

0021

本開示は、対象における肝疾患の診断を促進する方法を提供し、方法は、対象からの生
体試料における(例えば、肝疾患を有する疑いのある対象、定期的な医療検査を受ける外
観的には健康な対象、検査下で不特定の病的状態を有する対象、または他の関心対象)、
E3のレベルを分析することと、E3のレベルを対照E3レベルと比較することと、対象
からの生体試料における、エオタキシン‐1(E1)のレベルを分析することと、当該E
1レベルを対照E1レベルと比較することと、E1のレベルおよびE3のレベルを用いて
E1とE3レベルの比率を算出することと、E1とE3レベルの比率をE1とE3レベル
の対照の比率を比較することと、対象からの生体試料における、MDCのレベルを分析す
ることと、MDCレベルを対照MDCレベルと比較することと、対象の生体試料における
、インターロイキン‐15(IL‐15)のレベルを分析することと、IL‐15のレベ
ルを対照IL‐15レベルを比較することと、対象の生体試料における、アルカリスフ
ァターゼ(AP)のレベルを分析することと、APレベルを対照APレベルと比較するこ
ととを含み、それらのそれぞれの対照レベルよりも高いE3レベル、E1とE3レベルの
比率、MDCのレベル、およびIL‐15のレベルが、対象におけるAIHの増大した尤
度を示す。方法は、任意に、E3のレベルを対照E3レベルと比較することと、E1とE
3の比率を対照の比率と比較することと、MDCレベルを対照MDCレベルと比較するこ
とと、およびIL‐15レベルを対照IL‐15レベルと比較することとの結果に基づい
て、対象におけるAIHの尤度を示すレポートを生成することを含み得る。方法は、任意
に、分析されたバイオマーカーの結果に基づいて、対象における肝疾患の尤度を示すレポ
ートを生成することを含み得る。方法は、任意に、E3のレベルを対照E3レベルと比較
することと、E1とE3レベルの比率を対照の比率と比較することと、およびMDCレベ
ルを対照MDCレベルと比較することとの結果に基づいて、対象におけるPSCの尤度を
示すレポートを生成することを含み得る。レポートは、任意に、E3レベルに基づいて、
対象におけるなくとも1つのAIH、PBC、およびPSCの尤度の表示を含み得る。レ
ポートは、任意に、対象がPSCを有する疑いがあるかどうかの表示(例えば、AIH陰
性および/またはPBC陰性である)、対象におけるE3レベルまたはAPレベルに基づ
いて、対象におけるPSCの尤度の表示を含み得る。レポートは、任意に、肝疾患の尤度
に基づく、対象のための治療の推奨に関する臨床医へのガイダンスを含み得る。

0022

本開示の方法で使用される生体試料は、血液または血液製剤、例えば、血清または血漿
であり得る。

0023

本開示の方法は、肝疾患の尤度に基づいて、対象のための療法を選択することを含み得
る。本開示の方法は、肝疾患の尤度に基づいて、対象のための療法を投与することを含み
得る。対象が療法を受ける場合、本開示の方法は、分析の結果に基づいて、対象のための
療法を変更することを含み得る。

0024

本開示の方法は、比較および算出ステップを行うためのアルゴリズムを実行するように
プログラムされたコンピューターに、E3レベル、E1レベル、MDCレベル、および/
またはIL‐15レベルを入力することを含み得、当該の入力が、レポートについての結
果を生成する。レポートは、例えば、コンピューターから離れた位置で、出力装置に表示
され得る。

0025

本開示は、エオタキシン(eoxtain)‐3(E3)についての結合剤、エオタキシン(e
oxtain)‐1(E1)についての結合剤、マクロファージ由来ケモカイン(MDC)につ
いての結合剤、およびIL‐15(IL‐15)についての結合剤、並びに、任意にアル
カリホスファターゼを検出するための1またはそれ以上の試薬を含むキットを提供する。
いくつかの実施形態では、キットは、E3のための結合剤、およびアルカリホスファター
ゼ(AP)を検出するための試薬を含む。いくつかの実施形態では、APを検出するため
の試薬は、APの酵素活性の検出のために提供し得る。E3についての結合剤、E1につ
いての結合剤、MDCについての結合剤、およびIL‐15についての結合剤は、抗体、
または少なくともレセプターリガンド結合部分であり得る。キットは、対照分析物につ
いての結合剤を含み得る。

0026

本開示は、自己免疫性肝炎(AIH)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、および原発性
胆汁性肝硬変(PBC)のうちの少なくとも1つの肝疾患を有する対象を治療する方法を
提供し、方法は、有効量のエオタキシン‐3(E3)のアンタゴニストを対象に投与する
ことを含む。

0027

本開示は、原発性硬化性胆管炎(PSC)を有する対象を治療する方法を提供し、方法
は、有効量のエオタキシン‐1(E1)のアンタゴニストを対象に投与することを含む。

0028

本開示は、患者における肝疾患の診断を促進する方法を提供し(例えば、肝疾患を有す
る疑いのある患者、定期的な医療検査を受ける外観的には健康な患者、検査下で不特定の
病的状態を有する患者、または他の関心患者)、方法は、対象の生体試料における、エオ
タキシン‐3(E3)のレベルを含む分析データをプロセッサにより受信することと、プ
ロセッサによりE3のレベルを対照E3レベルと比較することと、プロセッサにより、E
3レベルを含み、対象における肝疾患の尤度を示すレポートを生成することとを含み、対
照E3レベルよりも高いE3レベルが、患者における肝疾患の増大した尤度を示す。関連
する方法において、方法は、患者におけるAIH、PBC、およびPSCのうちの少なく
とも1つの肝疾患の診断を促進するために使用される。

0029

方法は、さらに、対象の生体試料における、エオタキシン‐1(E1)のレベルおよび
マクロファージ由来ケモカイン(MDC)のレベルを含む分析データをプロセッサにより
受信することと、E1のレベルおよびE3のレベルを用いてE1とE3レベルの比率を算
出することと、E1とE3レベルの比率をE1とE3レベルの対照の比率と比較すること
と、MDCレベルを対照MDCレベルと比較することとを含み得、対照E3レベルよりも
高いE3レベル、対照の比率よりも高いE1とE3レベルの比率、対照MDCレベルより
も高いMDCレベルが、対象におけるPSCの増大した尤度を示す。方法は、またさらに
、対象からの生体試料における、インターロイキン‐15(IL‐15)のレベルを含む
分析データをプロセッサにより受信することと、IL‐15レベルを対照IL‐15レベ
ルと比較することとを含み得、対照IL‐15レベルよりも高いIL‐15レベル、対照
MDCレベルよりも高いMDCレベル、対照E3レベルよりも高いE3レベル、および対
照の比率よりも高いE1とE3レベルの比率が、対象におけるAIHの増大した尤度を示
す。方法は、対象の生体試料における、E3のレベルを含む分析データをプロセッサによ
り受信することと、プロセッサによりE3のレベルを対照E3レベルと比較することと、
分析データが対象の生体試料におけるアルカリホスファターゼ(AP)のレベルを含み、
プロセッサによりAPのレベルを対照APレベルと比較することとを含み得、PSCを有
する疑いのある対象において(例えば、AIH陰性および/またはPBC陰性である)、
対照E3レベルよりも高いE3レベルおよび/または対照APレベルよりも高いAPレベ
ルが、患者におけるPSCの増大した尤度を示す。関連する実施形態において、方法は、
プロセッサに動作可能に連結された通信モジュールによりレポートを伝達することを含み
得る。

0030

本開示は、プロセッサおよびプロセッサに動作可能に連結されたメモリーを含むコン
ューターシステムを提供し、メモリーは、患者において(例えば、肝疾患を有する疑いの
ある患者、定期的な医療検査を受ける外観的には健康な患者、検査下で不特定の病的状態
を有する患者、または他の関心患者)肝疾患を診断するためにそこに保存された命令を含
み、当該命令は、プロセッサにより実行される場合に、プロセッサに、患者の生体試料に
おけるエオタキシン‐3(E3)のレベルを含む分析データを受信させ、E3のレベルを
対照E3レベルと比較させ、および患者における肝疾患の尤度を示す、E3レベルを含む
レポートを生成させ、対照E3レベルよりも高いE3レベルが、患者における肝疾患の増
大した尤度を示す。関連するコンピューターシステムにおいて、肝疾患は、AIH、PS
C、およびPBCのうちの少なくとも1つである。コンピューターシステムの命令は、さ
らに、プロセッサに、患者の生体試料におけるエオタキシン‐1(E1)のレベルおよび
マクロファージ由来ケモカイン(MDC)のレベルを含む分析データを受信させ、E1の
レベルおよびE3のレベルを用いてE1とE3レベルの比率を算出させ、E1とE3レベ
ルの比率とE1とE3レベルの対照の比率を比較させ、MDCレベルを対照MDCレベル
と比較させ得、対照E3レベルよりも高いE3レベル、対照の比率よりも高いE1とE3
レベルの比率、および対照MDCレベルよりも高いMDCレベルが、対象におけるPSC
の増大した尤度を示す。コンピューターシステムの命令は、またさらに、プロセッサに、
対象からの生体試料における、インターロイキン‐15(IL‐15)のレベルを含む分
析データを受信させ、IL‐15レベルを対照IL‐15レベルと比較させ得、対照IL
‐15レベルよりも高いIL‐15レベル、対照MDCレベルよりも高いMDCレベル、
対照E3レベルよりも高いE3レベル、および対照の比率よりも高いE1とE3レベルの
比率が、対象におけるAIHの増大した尤度を示す。コンピューターシステムは、患者の
生体試料におけるE3のレベルを含む分析データを受信し、E3レベルを対照E3レベル
と比較し、患者の生体試料におけるアルカリホスファターゼ(AP)のレベルを含む分析
データを受信し、APレベルを対照APレベルと比較し得、PSCを有する疑いのある対
象において(例えば、AIH陰性であり、PBC陰性であり、または両方)、対照E3レ
ベルよりも高いE3レベルおよび/または対照APレベルよりも高いAPレベルが、対象
におけるPSCの増大した尤度を示す。

0031

本開示のコンピューターシステムは、ネットワーク上でレポートを伝達するための通信
モジュールを含み得、通信モジュールはプロセッサに動作可能に連結され、メモリーは、
プロセッサにより実行される場合に、プロセッサに通信モジュールを介してレポートを伝
達させる命令を含む。

0032

本開示は、患者(例えば、肝疾患を有する疑いのある患者、定期的な医療検査を受ける
外観的には健康な患者、検査下で不特定の病的状態を有する患者、または他の関心患者)
における肝疾患の診断を促進するコンピューター実施方法を提供し、患者の生体試料にお
けるエオタキシン‐3(E3)のレベルを含む分析データを受信することと、E3のレベ
ルを対照E3レベルと比較することと、患者における肝疾患の尤度を示し、E3レベルを
含むレポートを生成することとを含み、対照E3レベルよりも高いE3レベルが、患者に
おける肝疾患の増大した尤度を示す。関連する方法において、肝疾患は、AIH、PSC
、およびPBCのうちの少なくとも1つである。コンピューター実施方法は、患者の生体
試料におけるエオタキシン‐1(E1)のレベルおよびマクロファージ由来ケモカイン(
MDC)のレベルを含む分析データを受信することと、E1のレベルおよびE3のレベル
を用いてE1とE3レベルの比率を算出することと、E1とE3レベルの比率をE1とE
3レベルの対照の比率と比較することと、MDCレベルを対照MDCレベルと比較するこ
ととを含み得、対照E3レベルよりも高いE3レベル、対照の比率よりも高いE1とE3
レベルの比率、および対照MDCレベルよりも高いMDCレベルが、対象におけるPSC
の増大した尤度を示す。コンピューター実施方法は、またさらに、対象からの生体試料に
おける、インターロイキン‐15(IL‐15)のレベルを含む分析データを受信するこ
とと、IL‐15レベルを対照IL‐15レベルと比較することとを含み得、対照IL‐
15レベルよりも高いIL‐15レベル、対照MDCレベルよりも高いMDCレベル、対
照E3レベルよりも高いE3レベル、および対照の比率よりも高いE1とE3レベルの比
率が、対象におけるAIHの増大した尤度を示す。コンピューター実施方法は、患者の生
体試料におけるE3のレベルを含む分析データを受信することと、E3レベルを対照E3
レベルと比較することと、患者の生体試料におけるアルカリホスファターゼ(AP)のレ
ベルを含む分析データを受信することと、APレベルを対照APレベルと比較することと
を含み得、PSCを有する疑いのある対象において(例えば、AIH陰性であり、PBC
陰性であり、または両方)、対照E3レベルよりも高いE3レベルおよび/または対照A
Pレベルよりも高いAPレベルが、対象におけるPSCの増大した尤度を示す。

0033

これらおよび他の特徴は、本明細書を考察した際に、当業者にとって明白であろう。

図面の簡単な説明

0034

本発明方法の使用のための、コンピューター化されたシステムの全体的な概略図を示す。
対照、HCV、AIH、PBC、PSC単独およびPSC+/−IBD群の間の、血清エオタキシン−1(パネルa)、エオタキシン−3(パネルb)、CCL(パネルc)およびIL−15(パネルd)のレベルの比較を示す。PSC+/−IBDには、PSC単独、ならびに、UCを伴うPSC+CDを伴うPSCをすべて含み;AIHを有するPSCの任意の併存疾患は、PSC単独およびPSC+/−IBDから除外された。各マーカーの検出の検出下限LLOD)は、すべての患者について、長い水平の点線として各検体に対し示されている。各群のマーカーに対するメジアン値は、短い水平線により示されている。

は、エオタキシン−1(E1)、エオタキシン−3(E3)、CCL22(MDC)、およびIL−15のレベルに基づいたアルゴリズムを示す表を提示し、AIH、PBCおよび/またはPSCを検出するために用いられた場合の結果、ならびに、健常者およびHCV−感染対象者からの鑑別診断を提示するために用いられた場合の結果、ならびに、AIH、PBCおよびPSCの間の鑑別診断を提示するために用いられた場合の結果を示す表を提示する。
エオタキシン−1(E1)、エオタキシン−3(E3)、CCL22(MDC)、およびIL−15のレベルに基づいたアルゴリズムを示す表を提示し、AIH、PBCおよび/またはPSCを検出するために用いられた場合の結果、ならびに、健常者およびHCV−感染対象者からの鑑別診断を提示するために用いられた場合の結果、ならびに、AIH、PBCおよびPSCの間の鑑別診断を提示するために用いられた場合の結果を示す表を提示する。
エオタキシン−1(E1)、エオタキシン−3(E3)、CCL22(MDC)、およびIL−15のレベルに基づいたアルゴリズムを示す表を提示し、AIH、PBCおよび/またはPSCを検出するために用いられた場合の結果、ならびに、健常者およびHCV−感染対象者からの鑑別診断を提示するために用いられた場合の結果、ならびに、AIH、PBCおよびPSCの間の鑑別診断を提示するために用いられた場合の結果を示す表を提示する。
エオタキシン−1(E1)、エオタキシン−3(E3)、CCL22(MDC)、およびIL−15のレベルに基づいたアルゴリズムを示す表を提示し、AIH、PBCおよび/またはPSCを検出するために用いられた場合の結果、ならびに、健常者およびHCV−感染対象者からの鑑別診断を提示するために用いられた場合の結果、ならびに、AIH、PBCおよびPSCの間の鑑別診断を提示するために用いられた場合の結果を示す表を提示する。
エオタキシン−1(E1)、エオタキシン−3(E3)、CCL22(MDC)、およびIL−15のレベルに基づいたアルゴリズムを示す表を提示し、AIH、PBCおよび/またはPSCを検出するために用いられた場合の結果、ならびに、健常者およびHCV−感染対象者からの鑑別診断を提示するために用いられた場合の結果、ならびに、AIH、PBCおよびPSCの間の鑑別診断を提示するために用いられた場合の結果を示す表を提示する。
エオタキシン−1(E1)、エオタキシン−3(E3)、CCL22(MDC)、およびIL−15のレベルに基づいたアルゴリズムを示す表を提示し、AIH、PBCおよび/またはPSCを検出するために用いられた場合の結果、ならびに、健常者およびHCV−感染対象者からの鑑別診断を提示するために用いられた場合の結果、ならびに、AIH、PBCおよびPSCの間の鑑別診断を提示するために用いられた場合の結果を示す表を提示する。
エオタキシン−1(E1)、エオタキシン−3(E3)、CCL22(MDC)、およびIL−15のレベルに基づいたアルゴリズムを示す表を提示し、AIH、PBCおよび/またはPSCを検出するために用いられた場合の結果、ならびに、健常者およびHCV−感染対象者からの鑑別診断を提示するために用いられた場合の結果、ならびに、AIH、PBCおよびPSCの間の鑑別診断を提示するために用いられた場合の結果を示す表を提示する。
エオタキシン3(E3)に対する、受信者操作者特性(ROC)曲線を示す。
エオタキシン1(Eotaxin(E1とも呼称される))に対する、受信者−操作者特性(ROC)曲線を示す。
マクロファージ由来ケモカイン(MDC)に対する、受信者−操作者特性(ROC)曲線を示す。
インターロイキン−15(IL−15)に対する、受信者−操作者特性(ROC)曲線を示す。
E1/E3の比率に対する、受信者−操作者特性(ROC)曲線を示す。
本発明の診断アルゴリズムの精度評価の結果を示す表を提示する。
エオタキシン−3(E3)またはアルカリホスファターゼ(AP)の血清レベルの増加の検出により、PSCと確認された患者の検出を示す、a)概略図、および、b)表、を提示する。

0035

本発明を詳述する前に、本発明は、記述される特定の実施形態に、当然のことながらそ
れらは変化しうるので、限定されないことを理解されたい。また、本明細書に使用される
専門用語は、本発明の範囲は添付の請求項によってのみ限定されるので、特定の実施形態
を記述する目的のためのみであり、限定の意図は無いこと、ことも理解されたい。

0036

値の範囲が提示される場合、当該範囲の上限および下限の間の、および、任意の他の既
定範囲、または、その既定範囲の間の値の、それぞれの間の値は、他で明確に示されない
限り、下限単位の10分の1まで、本発明の範囲内に包含される。これらの、より小さな
範囲の上限値および下限値は、個々に、当該より小さな範囲に含まれても良く、および、
本発明の範囲内にもまた含まれ、当該規定範囲の任意の特定の除外限界に依存する。既定
範囲に上下限値のうちの1つ、または両方が含まれる場合、限界値に含まれるもののうち
のいずれか、または両方を除外する範囲もまた、本発明の範囲内にある。

0037

他で定義されない限り、本明細書に用いられる全ての技術的な用語および科学的な用語
は、本発明が属する分野の当業者に普遍的に理解されているものと同じ意味を有する。本
明細書に記述されるものと類似、または均等である任意の方法および物質もまた、本発明
の実施および試験に用いることができるが、以下に、好ましい方法および材料を記述する
。本明細書に言及されるすべての公表文献は、当該公表文献が引用されるところに関連し
た方法および/または物質を開示および記述するために、参照により本明細書に援用され
る。

0038

本明細書および添付のクレームにおいて、単数形の「ひとつの((a)、(and)お
よび、当該((the))」は、他で明確に示されない限り、複数形の指示対象を含む。
ゆえに、たとえば、「一つの試料」という記載は、そのような試料の複数を含み、および
、「当該ポリペプチド」という記載は、1以上のポリペプチド、および、当業者公知のそ
の均等物を指すことが含まれる。

0039

本明細書において検討されている公表文献は、単に、本出願の優先日の前に公開された
ものとして提示されている。本明細書において、いずれの記載も、先行発明であるという
理由により、そのような公表文献に先行して本発明が権利付与されないということの承認
とはみなされない。さらに、提示される公表文献の日付は、実際の公表日とは異なってい
る可能性があり、個々に確認する必要性がある。

0040

実施例は、本発明の物品をどのように製造および使用するかを当業者に対して完全に開
示および記述するために提示されているものであり、発明者らが、自身の発明とする範囲
を限定する意図はなく、および、以下の実施例が、行われた全ての実験を示している、ま
たは、それらのみが行われた実験であることを示していることが意図されてもいない。用
いられている数値(たとえば、量、温度等)に関し、正確性を心掛けているが、いくらか
実験誤差および偏差を考慮するべきであることを留意されたい。別様に示されない限り
、部分は、重量による部分であり、分子量は平均分子量であり、温度は、セ氏であり、圧
力は、大気圧か、または大気圧に近いものである。

0041

明確性のために、別の実施形態の文脈で記述されている本発明のある特長が、単一の実施
形態においてもまた、組み合わせて提示されうることを認識されたい。逆に、簡潔性のた
めに単一の実施形態の中で記述されている本発明の様々な態様が、別々にも提示されうる
こと、または、適切な任意の副組み合わせで提示されう得る。本発明に付随する実施形態
の全ての組み合わせが、本発明により具体的に包含され、および、各組合せおよび全ての
組み合わせが個々に明示的に開示されているものとして、そのような組み合わせが、たと
えば、安定な化合物(すなわち、作製され、単離され、特徴付けられ、および生物学的活
性に検証されることができる化合物)である化合物である、本発明物質を包含する範囲に
おいて、本明細書に開示される。さらに、様々な実施形態のすべての副組み合わせ、およ
びその構成要素(たとえば、そのような改変を記述する実施形態において列記される化学
物質群の構成要素)もまた、本発明に具体的に包含され、そのような副組み合わせのそれ
ぞれ、およびすべてが個々に明示的に本明細書に開示されているものとして、本明細書に
開示される。

0042

定義
「自己免疫性肝炎」または「AIH」とは、肝組織寛容が失われたことが推測され、
身体の免疫システム肝臓細胞攻撃している状態にある、慢性炎症肝臓疾患を指す。
この異常な免疫応答により肝臓に炎症が生じ、たとえば肝硬変等のさらなる合併症が発症
しうる。AIHの病理は、男性より女性に多く、肝細胞への損傷に始まり、肝炎が生じ、
白血球浸潤による段階的なネクローシスが付随し、最終的には、線維症および肝硬変が発
生する。AIHは、抗核抗体(ANA)、抗平滑筋抗体(SMA)、肝/I型ミクロ
ーム抗体(抗LKM1)、可溶性肝/抗原抗体(抗SLA/LP)、核周辺抗好中球
細胞質抗体(pANCA)、肝臓特異的サイトゾルI型抗原抗体(抗LC1)、および抗
アクチン抗体と関連する可能性がある(Manns, et al. Hepatology, 2010. 51(6): p. 21
93-213; Czaja, eta l. Gastroenterology, 2010. 139(1): p. 58-72 e4)。これらの自
己抗体は、AIH特異的ではなく、PBC、PSC、ウイルス性肝炎、薬物性肝炎、およ
びアルコール性肝炎を有する患者にも検出されうるため、国際自己免疫性肝炎研究グルー
プは、以下のコード化されたパネルに示される、AIH診断のための診断アルゴリズムを
提唱している。アルゴリズムは、4つのパラメーター(異なる自己抗体のレベル、IgG
レベル、肝組織像、および公知のウイルスの非感染、を含む)に基づき、AIHを確定
AIHの疑い、またはAIHではないとの診断を容易にするものであり、以下に要約され
、Lohse, et al. J. Hepatol. 2011. 55(1): p. 171-82に記述されている。

0043

「原発性胆汁性肝硬変」または「PBC」(慢性非化膿性破壊性胆管炎とも呼称される
ことが知られている)とは、原因不明の慢性的な、非化膿性の、破壊的な肉芽腫性胆管炎
を指し、病理的には、肝細胞よりもむしろ中型サイズの肝内胆管により関連し、高レベル
の血清アルカリホスファターゼ(ALP)を伴う胆汁うっ滞の特徴を有する(Kaplan et
al. The New England Journal of Medicine, 2005. 353(12): p. 1261-73)。炎症は通常
、隣接する胆管システムから始まり、線維症をもたらす胆汁うっ滞性疾患が生じる。他の
自己抗体(たとえば、ANA)がPBCにおいて検出されうるが、ミトコンドリア内膜
アシルトランスフェラーゼに対する抗ミトコンドリア抗体(AMA)が、PBCに対して
高い感度と特異度を有し(上述のKaplan)、PBCの症例の95%において報告されてい
る。さらに、イムノグロブリン、特にIgMの上昇、ならびに、たとえば胆管損傷、胆管
減少、肉芽腫性門脈炎等の、特異的な組織学的特徴が、PBC診断の指標である。AIH
と同様、PBCは女性に多く、現在では、たとえば、シェーグレン症候群および甲状腺
患等の他の自己免疫性疾患と関連し、遺伝的に素因のある個人に発生する、肝臓特異的な
自己免疫性疾患と見なされている。PBCは通常、子供には報告されていない。本明細書
において、「子供」とは、12未満の個人を指す。

0044

「原発性硬化性胆管炎」または「PSC」とは、全てのサイズの胆管に侵襲がみられる
慢性胆汁うっ滞性疾患を指す(Angulo, et al. Clinics in Liver Disease, 1999. 3(3):
p. 529-70; Angulo, et al. Hepatology, 1999. 30(1): p. 325-32)。PBCと同様、
PSCにおける炎症も通常、隣接する胆管系から始まり、胆汁うっ滞性疾患が生じ、線維
症および緩効性がもたらされる。PSCの症例の最大約80%が、炎症性腸疾患、特に潰
瘍性大腸炎と関連している。この疾患は、最大15%において、胆管癌の発症を合併する
可能性がある。さらに、膵癌および結腸癌の発生も、侵襲を受けていない個人と比較し、
上昇している。特異的な自己抗体、PSCに対する免疫学的診断マーカー、生化学的診断
マーカー、または血清学的診断マーカーが、本発明より以前には利用可能な状態には無か
ったため、診断は通常、内視鏡的逆行性胆管造影(ERC)および/または磁気共鳴胆管
造影(MRC)に基づいており、典型的な多病性の胆道狭窄および介在拡張の他の原因
の除外と共に、それらにより、肝内胆管および肝外胆管の典型的な狭窄および拡張が示さ
れる。肝生検で、タマネギ状の線維化と呼ばれる、線維組織の同心円層を伴う、胆管周囲
性線維化が観察されうる。PSCは、女性よりも男性に多い。

0045

「個人」、「対象」および「患者」という用語は、本明細書において相互交換可能に用
いられ、ヒトを指す。

0046

本発明の診断方法に関する文脈において、「健常な個人」という用語は、検出できる疾
患、特に肝臓疾患を罹患していない個人、特に、肝炎(たとえば、ウイルス性肝炎または
自己免疫性肝炎)に罹患していない個人、より具体的には、AIH、PBCおよびPSC
のうちの1つ以上の肝臓疾患に罹患していない個人を指す。健常な個人には、調査時(任
意選択的に直近1か月の間)、任意の疾患の症状、症候、または兆候が認められていない
者;いずれの肝臓疾患の病歴も有していない者;疾患、特に肝臓疾患に対する治療を受け
ていない者;正常な全血球計算(CBC)差分テスト、ならびに、正常レベルの血清AL
T(アラニンアミノトランスアミナーゼ)および血清GGT(γ−グルタミルトランスフ
ェラーぜ)を有している者;胆道疾患が陰性の者;ウイルス性肝炎(たとえば、HCV感
染、HBV感染)の検査が陰性の者;HIV感染の検査が陰性の者;ならびに、非アルコ
ール性脂肪性肝炎(NASH)、アルコール誘導性肝炎、および、薬物性肝炎に対して陰
性の者、が含まれる。

0047

本明細書において相互交換可能に用いられている、「ポリペプチド」、「ペプチド」、
および「タンパク質」という用語は、任意の長さのアミノ酸ポリマー形態を指し、生化
学的に修飾されたアミノ酸、または誘導体化されたアミノ酸、および、修飾ペプチド主鎖
を有するポリペプチドを含有しても良い。当該用語には、融合タンパク質(限定されない
が、異種アミノ酸配列を有する融合タンパク質を含む)、異種および同種リーダー配列
N末端メチオニン残基を含む、または含まない);免疫学的にタグ化されたタンパク質等
を有する融合物が含まれる。「NH2」とは、ポリペプチドのアミノ末端に存在する遊離
アミノ基を指し、「COOH」とは、ポリペプチドのカルボキシ末端に存在する遊離カル
キシル基を指す(標準的なポリペプチドの命名法に沿い、J. Biol. Chem., 243 (1969)
, 3552-59を用いている)。

0048

生体試料中に存在するポリペプチドに関する文脈において、「ポリペプチド」とは、試
料を採取した個人に存在した天然型ポリペプチドを指す。

0049

保存的アミノ酸置換」とは、1つのアミノ酸残基と、アミノ酸側鎖化学的および物
的特性(たとえば、電荷、サイズ、疎水性親水性)を共有する他のアミノ酸残基の置
換を指す。「保存的置換」は、以下のアミノ酸残基内の置換を含むことが意図される:g
ly、ala;val、ile、leu;asp、glu;asn、gln;ser、t
hr;lys、arg;および、phe、tyr。そのような置換に関するガイダンスは
、ポリペプチドのアミノ酸配列アライメントから引き出すことができる。

0050

本明細書において、「バイオマーカー」または「マーカー」とは、通常、1つの表現型
(たとえば、疾患を有する)を有する対象から採取された試料中に、他の表現型(たとえ
ば、当該疾患を有しない、または異なる疾患を有する)を有するものと比較して、差別
に存在する有機生体分子(たとえば、ポリペプチド)を指す。バイオマーカーは、第二の
表現型に対する、第一の表現型におけるバイオマーカーの平均レベルまたはメジアンレベ
ルを算出し、統計学的な有意差が示される場合、異なる表現型の間で、バイオマーカーは
差別的に存在している。統計学的有意差に関する一般的なテストとしては、とりわけ、t
検定ANOVA、Kruskal−Wallis、Wilcoxon、Mann−Wh
itneyおよびオッズ比が挙げられる。バイオマーカーを、単独または組み合わせるこ
とにより、対象が、目的の表現型にある相対的な可能性の尺度を提供する。そのように、
バイオマーカーは、たとえば、疾患(診断)、薬剤の治療有効性(テラスティクス(t
heranostics))等に対するマーカーとしての用途が見出される。バイオマー
カーは、診断、テラノスティクス等を容易にする分析における被分析物である。

0051

「生体試料」には、個人から採取された様々な試料が包含される。定義には、生体液
たとえば、血液(血液分画物(たとえば、血清、血漿)を含む));および他の生物由来
液体試料(たとえば、唾液、尿、胆汁等)、ならびに、肝生検試料の形態にある固形
織が包含される。「血液試料」とは、対象の血液から得られる生体試料を指し、および、
全血および本発明の分析に適した血液分画物(たとえば、血清または血漿)を含む。概し
て、凝固させることなく、血液試料中細胞性成分と非細胞性成分を分離する(たとえば
遠心による)ことにより、血液血漿試料が得られ、凝固血液凝血)の分離により、血
血清試料が得られる。血液の生体試料の例としては、末梢血、または、末梢血から得ら
れた試料が挙げられる。定義には、たとえば、試料取得後に、試薬での処置可溶化、ま
たはある成分(たとえば、分析される1以上のポリペプチド)の富化等の操作が行われた
試料が含まれる。たとえば、生体試料(たとえば、血液)は、対象の被分析物(複数含む
)を含有する分画に関して富化されても良い。

0052

「単離された」とは、成分が天然に存在しうる環境から、異なる環境にある、対象の実
体を指す。「単離された」とは、対象の成分に関して実質的に富化されている試料の内に
ある成分、および/または、対象の成分が部分的に、もしくは実質的に精製された試料の
内にある成分を含むことを意味する。

0053

「精製された」とは、対象の成分(たとえば、ポリぺプチド)が、自然では付随する成
分から分離されていることを意味する。「精製された」とは、製造過程(たとえば、化学
合成)において、付随しうる成分から分離された対象成分を指すために用いても良い。い
くつかの実施形態において、成分は、自然に関連する有機分子、または、製造過程におい
て関連する有機分子を含まず、少なくとも50〜60重量%である場合に、実質的に純粋
である。いくつかの実施形態において、調製物は、対象成分の少なくとも75重量%、少
なくとも90重量%、少なくとも95重量%、または少なくとも99重量%である。実質
的に純粋な成分は、たとえば、天然源(たとえば、細菌)から抽出することにより、成分
を化学的に合成することにより、または、精製と化学修飾を組み合わせることにより、得
ることができる。実質的に純粋な成分はまた、たとえば、当該成分を含有する試料を富化
することにより、得ることができる。実質的に純粋な成分はまた、組換え合成、または化
学的合成により得ることができる。純度は、任意の適切な方法(たとえば、クロマトグラ
フィー質量分析高速液体クロマトグラフィー分析等)により測定することができる。

0054

本明細書において、「決定する」、「評価する」、「分析する」、「測定する」、およ
び「検出する」という用語は、定量的、および半定量的決定の両方を指し、ならびに、「
決定する」という用語は、本明細書において、「分析する」、「計測する」等と相互交換
可能に用いられる。定量的決定が意図される場合においては、被分析物の「量を決定する
こと」という表現が用いられる。定量的および半定量的決定が意図される場合においては
、被分析物の「レベルを決定すること」、または、被分析物を「検出すること」という表
現が用いられる。

0055

一般に、「定量的」分析によって、基準(対照)に対する、試料中の被分析物の量に関
する情報が得られ、通常、数字として報告がなされる(「ゼロ」値は、被分析物が検出限
界以下である場合に割り当てられうる)。「半定量」分析には、基準(たとえば、正常閾
値または異常閾値等の閾値)に対して相対的である、検体中の被分析物の量の数値表現
提示が含まれ、「ゼロ」値は、被分析値検出限界以下である場合に割り当てられうる。
通常、半定量分析の結果は、付随する基準範囲に対して比較され、結果の定量的な解釈
提示するものである。

0056

「感度」とは、検査が正しく陽性と特定する疾患を有する人々の割合を指す。「特異度
」とは、検査が正しく陰性と特定する疾患を有しない人々の割合を指す。感度および/ま
たは特異度に対する割合は、パーセンテージとして表されても良い。パーセンテージとし
て表される場合、特異度は、100から、誤診に対する感度の値を指し引くことにより、
算出されうる。たとえば、PSCの診断に対するアルゴリズムを用いたテストが、AIH
の症例の8%でPSCと誤診する場合、AIHに対するPSCの特異度は、92%である

0057

本明細書において、「抗体」とは、イムノグロブリン遺伝子、またはイムノグロブリン
遺伝子の断片により遺伝的にコードされることができ、対象の抗原に結合する、1以上の
ポリペプチドを有する抗原結合タンパク質を指す。本明細書において、「抗体」とは、抗
体全体、ならびに、全抗体の抗原結合断片を包含する。抗原結合抗体断片とは、たとえば
Fab´、(Fab´)2等が挙げられる。本明細書において、「Fab」とは、Fc
部分を欠く、抗体の最小抗原結合部分を指す(たとえば、四量体抗体のVH/VL対のヘ
テロ二量体)。「(Fab´)2」とは、共有結合されているFab分子(通常、本来存
在するように共有結合されている)を指し、Fc部分を欠いている。様々な抗体断片が、
本来の抗体を消化する観点から定義されている一方で、当業者は、そのような断片が、化
学的、または組換えDNA技術の利用のいずれかにより、de novo合成されること
を認識していることに、注意されたい。

0058

全抗体は、2対のポリペプチドから構成される抗体を指し、各対には、1つの「軽」鎖
ポリペプチドおよび1つの「重」鎖ポリペプチドを含有している。可変軽鎖(VL)およ
可変重鎖(VH)という用語は、それぞれ、CDRを含有する軽鎖および重鎖の部分を
指す。軽鎖は、その定常領域によって分類することができ、κまたはλであり得る。重鎖
は、その定常領域によって分類することができ、γ、μ、α、δ、またはεであり得、そ
れらは順に、それぞれ、イムノグロブリンのクラス(IgG、IgM、IgAIgD
よびIgE)を定義する。

0059

「抗体」という用語は、ポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体を包含し、さら
に、任意のクラス(たとえば、IgM、IgGおよびそれらのサブクラス)を包含する。
「抗体」はまた、ハイブリッド抗体、二特異性抗体、ヘテロ抗体、キメラ抗体ヒト化
体、および抗原結合能力を維持している、それらの機能的断片を包含する。「二特異性抗
体」は、単一抗体(または抗体断片)と似ているが、2つの異なる抗原結合部位可変
域)を有する。ヘテロ抗体は、共に連結された2以上の抗体、または、抗体結合断片(た
とえば、Fab)を指し、各抗体または断片は、異なる特異性を有している。抗体は、他
の部分に複合体化されていても良く、および/または、たとえば、ポリスチレンプレート
またはビーズテストストリップ等の支持体(たとえば、固形支持体)に結合されていて
も良い。

0060

タンパク質に結合するタンパク質または結合パートナー(たとえば、抗原(たとえば、
被分析物)に結合する抗体)に関する場合、「特異的結合」という表現は、タンパク質と
結合パートナー(たとえば、抗体と非分析物)の間の結合反応を指し、タンパク質および
他の生物種の異種群の存在下で、当該タンパク質の存在を決定づけるものである。ゆえに
、指定された条件下で、特異的な結合パートナー(たとえば、抗体)は、特定のタンパク
質に優先的に結合するが、試料中に存在する他のタンパク質には、有意な量では結合しな
い。

0061

「治療」、「治療すること」等の用語は、所望される薬理学的および/または生理学
効果を得ることを指す。当該効果は、疾患もしくはその症状を完全に、または部分的に予
防するという点で、予防的であっても良く、ならびに/または、疾患および/または当該
疾患に起因する有害な影響を完全に、または部分的に治癒するという点で、治療的であっ
ても良い。本明細書において、「治療」とは、哺乳類、特にヒトにおける任意の疾患の治
療を含み、ならびに、以下を含む:(a)疾患に罹りやすい可能性はあるが、まだ、発症
していると診断されていない対象において、疾患が発症することを予防すること;(b)
疾患を阻害すること、すなわち、発症を止めること;および(c)疾患を軽減すること、
すなわち、疾患の退縮をもたらすこと。

0062

炎症性肝疾患の診断を容易にする方法
本発明により、自己免疫性肝炎(AIH)、原発性胆汁性肝硬変(PBC)、および原
発性硬化性胆管炎(PSC)のうちの1以上の肝疾患の診断を容易にする方法が提示され
る。診断には、対象が、AIH、PBCおよびPSCのうちの1以上の肝疾患を有してい
るかどうかを評価し、健常者から対象を鑑別することが含まれ得る。診断には、対象が、
AIH、PBCおよびPSCのうちの1以上の肝疾患を有しているかどうかを評価し、H
CVに感染した者から対象を鑑別することが含まれ得る。診断には、非PSC罹患者であ
ることを対照として、および/または、AIHもしくはPBCのうちの1つ、または両方
を有するものを対照として、個人がPSCを有しているかどうかを分析することが含まれ
得る。診断には、非AIH罹患者であることを対照として、および/または、PBCもし
くはPSCのうちの1つ、または両方の罹患者であることを対照として、個人がAIHを
有しているかどうかを分析することが含まれ得る。

0063

概して、本発明方法には、対象、特に、肝疾患(たとえば、AIH、PBCまたはPS
Cのうちの少なくとも1つの肝疾患)を有することが推測される対象の生体試料中のエオ
タキシン3(E3)のレベルを検出することが含まれる。E3のレベルを検出することに
加え、本発明方法には、任意選択的に、対象由来の生体試料中のエオタキシン1(E1)
のレベル、およびマクロファージ由来ケモカイン(MDC)のレベルを検出することが含
まれる。E1、E3およびMDCのレベルを検出することに加え、本発明方法にはさらに
、任意選択的に、インターロイキン15(IL15)のレベルを検出することが含まれる
。これらのレベルを用いることにより、自己免疫性肝炎(AIH)、原発性胆汁性肝硬変
(PBC)、および原発性硬化性胆管炎(PSC)のうちの少なくとも1つの肝疾患の診
断が容易になり、および/または、AIH、PBCおよびPSCの間の鑑別診断が容易に
なる。本発明方法および、本発明の組成物はまた、対象に対する治療方針決定の促進にお
ける用途が見出される。

0064

本発明の態様において、肝疾患以外の疾患に関し、対象を診断する方法が含まれる。あ
る特定の態様において、当該方法には、対象(たとえば、肝疾患を有することが推測され
る対象、標準的なメディカルスクリーニングを受けている、明らかに健常な対象、詳細不
明の病的状態を有する、調査中の対象、または他の目的の対象)由来の生体試料中のE3
のレベルを検出することが含まれる。当該方法にはさらに、E3関連疾患(たとえば、水
泡性類天疱瘡(Kagami et al., J Invest Dermatol. (2012) 132(1):249-51)、チャー
−ストラウス症候群における、肉芽腫性脈管炎性の器官損傷(Polzer et al. Rheumatolo
gy 2008 47(6):804-8)および、胃食道逆流症から鑑別診断するための診断バイオマーカ
ーとして提唱されている、好酸球性食道炎(Bhattacharya et al. Hum Pathol. 2007 38(
12):1744-53))を有する個人を診断することが含まれる。CCR1、CCR2、CCR
5およびCX3CR1を含む、異なる受容体を介したE3の多機能性により、多様な免疫
細胞の浸潤を伴う、アレルギー型疾患(Th2)から、自己免疫様肝疾患(Th1)にわ
たる、異なる疾患とE3のレベル増加との相関関係が説明付けられる。これにより、血清
中のE3レベル等の測定は、肝疾患が推測される個人、医学底配慮を探索中の詳細不明な
病的状態を有する個人、および、さらに、標準的なメディカルスクリーニングを受けてい
る健常者に対する、初期実験室要求パネルに対する、価値ある補強となる。これにより、
自己免疫様管疾患(PSC、PBCおよびAIH)、アレルギー性疾患水泡性類天疱瘡
チャーグ−ストラウス症候群、および好酸球性食道炎と、診断されない症例の数が減少
するであろう。

0065

本発明方法において用いられるバイオマーカー(被分析物)、ならびに、検出および分
析の方法を、以下に詳述する。

0066

検出のためのバイオマーカー
本発明には、患者の生体試料中のバイオマーカー(被分析物ともまた呼称される)の検
出が含まれる。本発明には、生体試料中のエオタキシン3(E3;CCL26としても知
られる)の検出が含まれる。本発明方法には、任意選択的に、E3の検出に加え、生体試
料中のエオタキシン1(E1;CCL11としても知られる)の検出が含まれる。本発明
方法にはさらに、任意選択的に、E3、E1および、マクロファージ由来ケモカイン(M
DC;CCL22としても知られる)およびインターロイキン15(IL15)のうちの
1つ、または両方の検出が含まれる。本発明方法にはさらに、他のバイオマーカーの検出
が含まれ得る。

0067

エオタキシンE3およびE1
E3
「エオタキシンE3」または「E3」は、「Chemokine,CC Motif,
Ligand 26」(CCL26);および、Small Inducible Cy
tokine Subfamily A、メンバー26(SCYA26)、としても知ら
れるポリペプチドを指す。E3は、成熟型ポリペプチドを産生するために開裂されるシグ
ナルペプチドを含有するプレポリペプチドとして、生成される。ヒトE3の例としては、
アクセッション番号AB016542.1;NP_006063;Q9Y258;および
、BAA84579のアミノ酸配列を含有するもの、ならびに、それらの天然型変異体
挙げられる。たとえば、AB016542.1のアミノ酸配列は、以下である(1〜23
残基に、シグナルペプチドを有する):MMGLSLASAVLLASLLSLH
GTATRSDIS KTCCFQYSHKPLPWTWVRSY EFTSNSC
SQRAVIFTTKRGK KVCTHPRKKW VQKYISLLKTPKQL
(配列番号1)。

0068

たとえば、NP_006063のアミノ酸配列は、以下である(1〜23残基に、シグ
ナルペプチドを有する):MMGLSLASAVLLASLLSLHLGTATRG
SDIS KTCCFQYSHKPLPWTWVRSY EFTSNSCSQR AV
IFTTKRGK KVCTHPRKKW VQKYISLLKTPKQL(配列番号
2)。

0069

たとえば、Q9Y258のアミノ酸配列は、以下である(1〜23残基に、シグナル
プチドを有する):MMGLSLASAVLLASLLSLHLGTATRGSDI
S KTCCFQYSHKPLPWTWVRSY EFTSNSCSQRAVIFT
TKRGK KVCTHPRKKW VQKYISLLKTPKQL(配列番号3)。

0070

たとえば、BAA84579のアミノ酸配列は、以下である(1〜23残基に、シグナ
ルペプチドを有する):MMGLSLASAVLLASLLSLHLGTATRGS
DIS KTCCFQYSHKPLPWTWVRSY EFTSNSCSQRAVI
FTTKRGK KVCTHPRKKW VQKYISLLKTPKQL(配列番号4
)。

0071

E3の検出には、全長E3の検出、ならびに、自然に発生する断片、または生体試料中
に存在する他のE3代謝産物の検出、および、生体試料の処理により生成された断片また
は他の誘導体の検出が包含される(ただし、そのような断片、代謝産物、または誘導体の
検出が、E3の検出に特異的である場合に限る)。E3断片は通常、10、15、20、
25、30、35、40、45、50、55、または60アミノ酸か、それ以上の長さで
ある。E3の検出はまた、E3をコードする核酸(たとえば、E3をコードするRNA、
またはそのようなE3をコードするRNAから、たとえば逆転写PCRRT−PCR)
を用いて作製されたDNA)の検出により行われても良い。E3の検出には、E3、また
は生体試料中に存在するその断片の直接的な検出、または間接的な検出(たとえば、抗E
3抗体等の抗E3結合パートナーの結合の検出による)が含まれうる。

0072

ある特定の実施形態によると、E3の検出(たとえば、血清E3検出)には、E3に対
する抗E3抗体の結合が含まれる。これらの実施形態においては、E3に対する、検出可
能な標識抗E3抗体の結合が含まれても良く、それによって、E3の検出には、E3に結
合した抗E3抗体の検出可能な標識を検出することが含まれる。これらの実施形態の他の
態様においては、E3に抗E3抗体が結合し、次いで、検出可能な標識第二抗体の抗E3
抗体への結合が含まれてもよく、それにより、E3の検出には、第二抗体の検出可能標識
の検出が含まれる。抗E3抗体は、E3に特異的に結合する任意の抗体であっても良い。
ある特定の態様によると、抗E3抗体は、市販されている抗E3抗体である(たとえば、
Abcam(登録商標)、Abnova、Abgent、Santa Cruz Bio
technology(登録商標)、United States Biologica
l、ProSci、R&D Systems(登録商標)、Fitzgerald、Me
so Scale Discovery(登録商標)から入手可能なモノクローナル抗E
3抗体もしくはポリクローナル抗E3抗体、または、任意の他の市販抗体)。ある特定の
態様において、抗E3抗体は、キットの一部として市販されており、たとえば、固相(た
とえば、ELISAベースの、E3単独、または、任意の他の目的のバイオマーカー(
たとえば、エオタキシン1(E1)、マクロファージ由来ケモカイン(MDC)、インタ
ーロイキン15(IL15)、アルカリホスファターゼ(AP)、またはそれらの任意の
組み合わせ)と組み合わせた検出のためのキットがある。

0073

ある特定の態様において、対象の試料中に存在するE3は、表面に間接的に、または直
接的に固定され、次いで、検出可能な標識一次抗E3抗体とE3の結合、または、非標識
一次抗体によるE3の結合と、次いで、検出可能な標識二次抗体による結合が行われる。
表面へのE3の固定化のために、任意の適切な方法を用いてもよい。ある特定の態様にお
いては、表面に付着された抗E3「捕捉」抗体が、対象の試料中に存在するE3に結合し
、それによって、E3が表面上に間接的に固定される。他の態様においては、表面に付着
されたE3に特異的な受容体が、対象の試料中に存在するE3に結合し、それにより、E
3が表面上に間接的に固定される。固定されると、続いて、E3は、任意の簡便な方法(
たとえば、検出可能な標識抗E3一次抗体、または非標識抗E3一次抗体と当該一次抗体
に結合する検出可能な標識二次抗体を用いた、固相抗体ベースの検出)を用いて、検出さ
れる。

0074

E1
「エオタキシン1」または「E1」は、Chemokine,CC Motif,Li
gand 11(CCL11);Small Inducible Cytokine
Subfamily A, Member 11(SCYA11);および、Small
Inducible Cytokine A11としてもまた知られるポリペプチドを
指す。E1は、成熟型ポリペプチドを産生するために開裂されるシグナルペプチドを含有
するプレポリペプチドとして産生される。ヒトE1の例としては、アクセッション番号P
51671;CAG33702.1;NP_002977、およびそれらの天然型変異体
の酸配列を含有するものが挙げられる。

0075

たとえば、P51671のアミノ酸配列は、以下である(1〜23残基にシグナルペプ
チドを有する):MKVSAALLWL LLIAAAFSPQ GLAGPASVPT
TCCFNLANRK IPLQRLESYRRITSGKCPQKAVIFKT
KLAKDICADPKKKW VQDSMKYLDQKSPTPKP(配列番号5
)。

0076

たとえば、CAG33702.1のアミノ酸配列は、以下である(1〜23残基にシグ
ナルペプチドを有する):MKVSAALLWL LLIAAAFSPQ GLAGPA
SVPT TCCFNLANRK IPLQRLESYRRITSGKCPQK AV
IFKTKLAKDICADPKKKW VQDSMKYLDQKSPTPKP(配
列番号6)。

0077

たとえば、NP_002977のアミノ酸配列は、以下である(1〜23残基にシグナ
ルペプチドを有する):MKVSAALLWL LLIAAAFSPQ GLAGPAS
VPT TCCFNLANRK IPLQRLESYRRITSGKCPQKAVI
FKTKLAKDICADPKKKW VQDSMKYLDQKSPTPKP(配列
番号7)。

0078

E1の検出には、全長E1の検出、ならびに、自然に発生する断片、または生体試料中
に存在する他のE1代謝産物の検出、および、生体試料の処理により生成された断片また
は他の誘導体の検出が包含される(ただし、そのような断片、代謝産物、または誘導体の
検出が、E1の検出に特異的である場合に限る)。E1断片は通常、10、15、20、
25、30、35、40、45、50、55、または60アミノ酸か、それ以上の長さで
ある。E1の検出はまた、E1をコードする核酸(たとえば、E3をコードするRNA、
またはそのようなE1をコードするRNAから、たとえばRT−PCRを用いて作製され
たDNA)の検出により行われても良い。E1の検出には、E1、または生体試料中に存
在するその断片の直接的な検出、または間接的な検出(たとえば、抗E1抗体等の抗E1
結合パートナーの結合の検出による)が含まれうる。

0079

ある特定の実施形態において、E1の検出(たとえば、血清E1検出)には、E1に対
する抗E1抗体の結合が含まれる。これらの実施形態の態様においては、E1に対する、
検出可能な標識抗E1抗体の結合が含まれ、それによって、E1の検出には、E1に結合
した抗E1抗体の検出可能な標識を検出することが含まれる。これらの実施形態の他の態
様においては、E1に抗E1抗体が結合し、次いで、検出可能な標識第二抗体の抗E1抗
体への結合が含まれてもよく、それにより、E1の検出には、第二抗体の検出可能標識の
検出が含まれる。抗E1抗体は、E1に特異的に結合する任意の抗体であって良い。ある
特定の態様において、抗E1抗体は、市販されている抗E1抗体である(たとえば、Ab
cam(登録商標)、Abnova、Abgent、Santa Cruz Biote
chnology(登録商標)、United States Biological、
ProSci、R&D Systems(登録商標)、Fitzgerald、Meso
Scale Discovery(登録商標)から入手可能なモノクローナル抗E1抗
体もしくはポリクローナル抗E1抗体、または、任意の他の市販抗体)。ある特定の態様
において、抗E1抗体は、キットの一部として市販されており、たとえば、液相、または
、固相(たとえば、ELISA)ベースの、E1単独、または、任意の他の目的のバイオ
マーカー(たとえば、エオタキシン3(E3)、マクロファージ由来ケモカイン(MDC
)、インターロイキン15(IL15)、アルカリホスファターゼ(AP)、またはそれ
らの任意の組み合わせ)と組み合わせた検出のためのキットがある。

0080

ある特定の態様において、対象の試料中に存在するE1は、表面に間接的に、または直
接的に固定され、次いで、検出可能な標識一次抗E1抗体とE1の結合、または、非標識
一次抗体によるE1の結合と、次いで、検出可能な標識二次抗体による結合が行われる。
表面へのE1の固定化のために、任意の適切な方法を用いてもよい。ある特定の態様にお
いては、表面に付着された抗E1「捕捉」抗体が、対象の試料中に存在するE1に結合し
、それによって、E1が表面上に間接的に固定される。他の態様においては、表面に付着
されたE1に特異的な受容体が、対象の試料中に存在するE1に結合し、それにより、E
1が表面上に間接的に固定される。固定されると、続いて、E1は、任意の簡便な方法(
たとえば、検出可能な標識抗E1一次抗体、または非標識抗E1一次抗体と当該一次抗体
に結合する検出可能な標識二次抗体を用いた、固相抗体ベースの検出)を用いて、検出さ
れてもよい。

0081

MDC(CCL22)
「マクロファージ由来ケモカイン」または「MDC」とは、Chemokine,CC
Motif,Ligand 22(CCL22)およびSmall Inducibl
e Cytokine Subfamily A,Member 22(SCYA22)
としてもまた知られるポリペプチドを指す。MDCは、開裂されて成熟型ポリペプチドを
産生するシグナルペプチドを含有するプレポリペプチドとして産生される。ヒトMDCの
例としては、アクセッション番号NP_002981;O00626;EAW82918
、およびそれらの天然変異型の酸配列を含有するものが挙げられる。

0082

たとえば、NP_002981のアミノ酸配列は、以下である(1〜24残基にシグナ
ルペプチドを有する):MDRLQTALLV VLVLLAVALQ ATEAGPY
GANMEDSVCCRDYVRYRLPLRVV KHFYWTSDSCPRP
GVVLLTF RDKEICADPR VPWVKMILNK LSQ(配列番号8)

0083

たとえば、EAW82918のアミノ酸配列は、以下である(1〜24残基にシグナルペ
プチドを有する):
ARLQTALLV VLVLLAVALQATEAGPYGANMEDSVC
CRDYVRYRLPLRVV KHFYWTSDSCPRPGVVLLTF RD
KEICADPR VPWVKMILNK LSQ(配列番号9)。

0084

たとえば、O00626のアミノ酸配列は、以下である(1〜24残基にシグナルペプ
チドを有する):MDRLQTALLV VLVLLAVALQ ATEAGPYGAN
MEDSVCCRDYVRYRLPLRVV KHFYWTSDSCPRPGVV
LLTF RDKEICADPR VPWVKMILNK LSQ(配列番号10)。

0085

MDCの検出には、全長MDCの検出、ならびに、自然に発生する断片、または生体試
料中に存在する他のMDC代謝産物の検出、および、生体試料の処理により生成された断
片または他の誘導体の検出が包含される(ただし、そのような断片、代謝産物、または誘
導体の検出が、MDCの検出に特異的である場合に限る)。MDC断片は通常、10、1
5、20、25、30、35、40、45、50、55、または60アミノ酸か、それ以
上の長さである。MDCの検出はまた、MDCをコードする核酸(たとえば、MDCをコ
ードするRNA、またはそのようなMDCをコードするRNAから、たとえばRT−PC
Rを用いて作製されたDNA)の検出により行われても良い。MDCの検出には、MDC
、または生体試料中に存在するその断片の直接的な検出、または間接的な検出(たとえば
、抗MDC抗体等の抗MDC結合パートナーの結合の検出による)が含まれうる。

0086

ある特定の実施形態において、MDCの検出(たとえば、血清MDC検出)には、MD
Cに対する抗MDC抗体の結合が含まれる。これらの実施形態においては、MDCに対す
る、検出可能な標識抗MDC抗体の結合が含まれ、それによって、MDCの検出には、M
DCに結合した抗MDC抗体の検出可能な標識を検出することが含まれる。これらの実施
形態の他の態様においては、MDCに抗MDC抗体が結合し、次いで、検出可能な標識第
二抗体の抗MDC抗体への結合が含まれてもよく、それにより、MDCの検出には、第二
抗体の検出可能標識の検出が含まれる。抗MDC抗体は、MDCに特異的に結合する任意
の抗体であっても良い。ある特定の態様によれば、抗MDC抗体は、市販されている抗M
DC抗体である(たとえば、Abcam(登録商標)、Santa Cruz Biot
echnology(登録商標)、United States Biological
、ProSci、R&D Systems(登録商標)、Lifespan Biosc
iences、Meso Scale Discovery(登録商標)から入手可能な
モノクローナル抗MDC抗体もしくはポリクローナル抗MDC抗体、または、任意の他の
市販抗体)。ある特定の態様において、抗MDC抗体は、キットの一部として市販されて
おり、たとえば、液相、または、固相(たとえば、ELISA)ベースの、MDC単独、
または、任意の他の目的のバイオマーカー(たとえば、エオタキシン1(E1)、エオタ
キシン3(E3)、インターロイキン15(IL‐15)、アルカリホスファターゼ(A
P)、またはそれらの任意の組み合わせ)と組み合わせた検出のためのキットがある。

0087

ある特定の態様において、対象の試料中に存在するMDCは、表面に間接的に、または
直接的に固定され、次いで、検出可能な標識一次抗MDC抗体とMDCの結合、または、
非標識一次抗体によるMDCの結合と、次いで、検出可能な標識二次抗体による結合が行
われる。表面へのMDCの固定化のために、任意の適切な方法を用いてもよい。ある特定
の態様においては、表面に付着された抗MDC「捕捉」抗体が、対象の試料中に存在する
MDCに結合し、それによって、MDCが表面上に間接的に固定される。他の態様におい
ては、表面に付着されたMDCに特異的な受容体が、対象の試料中に存在するMDCに結
合し、それにより、MDCが表面上に間接的に固定される。固定されると、続いて、MD
Cは、任意の簡便な方法(たとえば、検出可能な標識抗MDC一次抗体、または非標識抗
MDC一次抗体と当該一次抗体に結合する検出可能な標識二次抗体を用いた、固相抗体ベ
ースの検出)を用いて、検出されてもよい。

0088

IL−15
「インターロイキン15」または「IL−15」とは、インターロイキンファミリー
ポリペプチドを指す。IL−15は、開裂されて成熟型ポリペプチドを産生するシグナル
ペプチドを含有するプレポリペプチドとして産生される。ヒトIL−15の例としては、
アクセッション番号No. P40933; NP_000576; NP_75191
5、およびそれらの天然変異型の酸配列を含有するものが挙げられる。

0089

たとえば、P40933のアミノ酸配列は、以下である(1〜23残基にシグナルペプ
チドを有する):MRISKPHLRSISIQCYLCLLLNSHFLTEAG
HVFILGCFSGLPKTEANW VNVISDLKIEDLIQ
MHID ATLYTESDVH PSCKVTAMKCFLLELQVISLES
GDASIHDTVENLIILNNSLSSNGNVTE SGCKECEEL
E EKNIKEFLQS FVHIVMFIN TS(配列番号11)。

0090

たとえば、NP_000576のアミノ酸配列は、以下である(1〜29残基にシグナ
ルペプチドを有する):MRISKPHLRSISIQCYLCLLLNSHFLT
EAG IHVFILGCFSAGLPKTEANW VNVISDLKKIEDL
IQSMHID ATLYTESDVH PSCKVTAMKCFLLELQVISL
ESGDASIHDTVENLIILANNSLSSNGNVTE SGCKEC
EELE EKNIKEFLQS FVHIVQMFIN TS(配列番号12)。

0091

たとえば、NP_751915のアミノ酸配列は、以下である(1〜23残基にシグナ
ルペプチドを有する):MVLGTIDLCS CFSAGLPKTE ANWVNVI
SDLKKIEDLIQSMHIDATLYTESDVHPSCKVTA MKC
FLLELQV ISLESGDASIHDTVENLIILANNSLSSNGN
VTESGCKECE ELEEKNIKEF LQSFVHIVQM FINTS(
配列番号13)。

0092

IL−15の検出には、全長IL−15の検出、ならびに、自然に発生する断片、また
は生体試料中に存在する他のIL−15代謝産物の検出、および、生体試料の処理により
生成された断片または他の誘導体の検出が包含される(ただし、そのような断片、代謝産
物、または誘導体の検出が、IL−15の検出に特異的である場合に限る)。IL−15
断片は通常、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、6
5、または70アミノ酸か、それ以上の長さである。IL−15の検出はまた、IL−1
5をコードする核酸(たとえば、E3をコードするRNA、またはそのようなIL−15
をコードするRNAから、たとえばRT−PCRを用いて作製されたDNA)の検出によ
り行われても良い。IL−15の検出には、IL−15、または生体試料中に存在するそ
の断片の直接的な検出、または間接的な検出(たとえば、抗IL−15抗体等の抗IL−
15結合パートナーの結合の検出による)が含まれうる。

0093

ある特定の実施形態において、IL−15の検出(たとえば、血清IL−15検出)に
は、IL−15に対する抗IL−15抗体の結合が含まれる。これらの実施形態において
は、IL−15に対する、検出可能な標識抗IL−15抗体の結合が含まれ、それによっ
て、IL−15の検出には、IL−15に結合した抗IL−15抗体の検出可能な標識を
検出することが含まれる。これらの実施形態の他の態様においては、IL−15に抗IL
−15抗体が結合し、次いで、検出可能な標識第二抗体の抗IL−15抗体への結合が含
まれてもよく、それにより、IL−15の検出には、第二抗体の検出可能標識の検出が含
まれる。抗IL−15抗体は、IL−15に特異的に結合する任意の抗体であっても良い
。ある特定の態様において、抗IL−15抗体は、市販されている抗IL−15抗体であ
る(たとえば、Abcam(登録商標)、Abnova、Abgent、Santa C
ruz Biotechnology(登録商標)、United States Bi
ological、ProSci、R&D Systems(登録商標)、Fitzge
rald、Lifespan Biosciences、Meso Scale Dis
covery(登録商標)から入手可能なモノクローナル抗IL−15抗体もしくはポリ
クローナル抗IL−15抗体、または、任意の他の市販抗体)。ある特定の態様において
、抗IL−15抗体は、キットの一部として市販されており、たとえば、液相、または、
固相(たとえば、ELISA)ベースの、IL−15単独、または、任意の他の目的のバ
イオマーカー(たとえば、エオタキシン1(E1)、エオタキシン3(E3)、マクロフ
ァージ由来ケモカイン(MDC)、アルカリホスファターゼ(AP)、またはそれらの任
意の組み合わせ)と組み合わせた検出のためのキットがある。

0094

ある特定の態様において、対象の試料中に存在するIL−15は、表面に間接的に、ま
たは直接的に固定され、次いで、検出可能な標識一次抗IL−15抗体とIL−15の結
合、または、非標識一次抗体によるIL−15の結合と、次いで、検出可能な標識二次抗
体による結合が行われる。表面へのIL−15の固定化のために、任意の適切な方法を用
いてもよい。ある特定の態様においては、表面に付着された抗IL−15「捕捉」抗体が
、対象の試料中に存在するIL−15に結合し、それによって、IL−15が表面上に間
接的に固定される。他の態様においては、表面に付着されたIL−15に特異的な受容体
が、対象の試料中に存在するIL−15に結合し、それにより、IL−15が表面上に間
接的に固定される。固定されると、続いて、IL−15は、任意の簡便な方法(たとえば
、検出可能な標識抗IL−15一次抗体、または非標識抗IL−15一次抗体と当該一次
抗体に結合する検出可能な標識二次抗体を用いた、固相抗体ベースの検出)を用いて、検
出されてもよい。

0095

アルカリホスファターゼ(AP)
「アルカリホスファターゼ」(または、「AP」もしくは「ALP」)は、ヒト身体全
体にわたり、全ての組織に存在している(ただし、特に、肝臓、胆管、腎臓、骨、および
胎盤に集中している)酵素を指す。ヒトは、以下のアルカリホスファターゼアイソザイム
を含有している:ALPI(腸管に存在するアイソザイム);ALPL(主に肝臓、骨、
および腎臓に存在する、組織非特異的なアイソザイム);および、ALPP(主に胎盤に
存在するアイソザイム)。

0096

AP検出には、生体試料中に存在するAP、もしくはその断片の直接検出、または、間
接的検出(たとえば、試料中のAP酵素活性を検出することによる、または、抗AP抗体
等の抗AP結合パートナーの結合による)が含まれうる。生体試料が血液試料(たとえば
、全血、血液分画(たとえば、血清、血漿))である場合、たとえば、市販の分析方法
よび試薬を用いたAPの酵素活性の分析によるAPレベルの検出が特に対象となる。

0097

APの直接検出には、全長APの検出、ならびに、自然に発生する断片、または生体試
料中に存在する他のAP代謝産物の検出、および、生体試料の処理により生成された断片
または他の誘導体の検出が包含される(ただし、そのような断片、代謝産物、または誘導
体の検出が、APの検出に特異的である場合に限る)。AP断片は通常、10、15、2
0、25、30、35、40、45、50、55、または60アミノ酸か、それ以上の長
さである。APの検出はまた、APをコードする核酸(たとえば、APをコードするRN
A、またはそのようなAPをコードするRNAから、たとえば逆転写PCR(RT−PC
R)を用いて作製されたDNA)の検出により行われても良い。

0098

ある特定の実施形態において、APの検出(たとえば、血清AP検出)には、APに対
する抗AP抗体の結合が含まれる。これらの実施形態の態様においては、APに対する、
検出可能な標識抗AP抗体の結合が含まれ、それによって、APの検出には、APに結合
した抗AP抗体の検出可能な標識を検出することが含まれる。これらの実施形態の他の態
様においては、APに抗AP抗体が結合し、次いで、検出可能な標識第二抗体の抗AP抗
体への結合が含まれてもよく、それにより、APの検出には、第二抗体の検出可能標識の
検出が含まれる。抗AP抗体は、APに特異的に結合する任意の抗体であっても良い。あ
る特定の態様によれば、抗AP抗体は、市販されている抗AP抗体である(たとえば、A
bcam(登録商標)、Abnova、Abgent、Santa Cruz Biot
echnology(登録商標)、ProSci、Fitzgerald、Lifesp
an Biosciences、Meso Scale Discovery(登録商標
)から入手可能なモノクローナル抗AP抗体もしくはポリクローナル抗AP抗体、または
、任意の他の市販抗体)。ある特定の態様において、抗AP抗体は、キットの一部として
市販されており、たとえば、液相、または、固相(たとえば、ELISA)ベースの、A
P単独、または、任意の他の目的のバイオマーカー(たとえば、エオタキシン1(E1)
、エオタキシン3(E3)、マクロファージ由来ケモカイン(MDC)、インターイキ
ン15(IL−15)、またはそれらの任意の組み合わせ)と組み合わせた検出のための
キットがある。

0099

ある特定の態様において、APの検出には、表面へのAPの固定、次いで、検出可能な
標識一次抗AP抗体とAPの結合、または、非標識一次抗体によるAPの結合と、次いで
、検出可能な標識二次抗体による結合が含まれる。表面へのAPの直接的、または間接的
な固定化のために、任意の適切な方法を用いてもよい。ある特定の態様においては、表面
に付着されたAP「捕捉」抗体が、対象の試料中に存在するAPに結合し、それによって
、APが表面上に間接的に固定される。他の態様においては、表面に付着されたAPに特
異的な受容体が、対象の試料中に存在するAPに結合し、それにより、APが表面上に間
接的に固定される。固定されると、続いて、APは、任意の簡便な方法(たとえば、検出
可能な標識抗AP一次抗体、または非標識抗AP一次抗体と当該一次抗体に結合する検出
可能な標識二次抗体を用いた、固相抗体ベースの検出)を用いて、検出されてもよい。

0100

ある特定の実施形態において、APの検出は、APの酵素活性の検出に基づいている。
たとえば、対象の生物学的液体中に、または組織中に存在するAPのホスファターゼ活性
は、適切なAP基質(たとえば、p−ニトロフェニルホスフェート、または他の適切な基
質)とAPを接触させ、次いで、基質のAP介在性脱リン酸化から生じた検出可能な変化
(たとえば、用いられたアッセイが比色アッセイである場合には、色相変化)を検出/定
量することにより、分析されても良い。

0101

対象
本開示方法を用いて、任意の適切な対象における、肝臓疾患(たとえば、炎症性肝臓疾
患(たとえば、AIH、PBC、およびPSCのうちの1以上))の診断を容易に行うこ
とができる。ある特定の態様において、対象は、炎症性肝臓疾患を有している、または、
炎症性肝臓疾患を有すると推測されている、または炎症性肝臓疾患を有するリスクがあり
、AIH、PBC、およびPSCのうちの1以上の肝疾患を有する、または有すると推測
されている、または有するリスクがある対象が含まれる。そのような対象としては、療法
を受けている患者(たとえば、疑わしい炎症性肝臓疾患を治療するための療法、または診
断された炎症性肝疾患を治療するための療法、または、炎症性肝疾患(たとえば、AIH
、PBC、およびPSCのうちの1以上の肝疾患)のリスクがある対象を判別する療法を
受けている患者)が含まれる。

0102

ある特定の実施形態において、本発明方法を用いて検証される対象には、肝疾患(たと
えば、炎症性肝疾患)の症状を1以上示す、または示している個人が含まれ、および、A
IH、PBCおよびPSCのうちの1以上に関連した症状(AIH、PBCおよびPSC
のうちの1以上の重複症候群の症状を含む)を示す、または示している個人が含まれる。
そのような症状の例としては、たとえば、疲労、右上腹部(RUQ)の腹痛吐き気、掻
痒、黄疸および/または、肝酵素の任意の異常レベル等の肝疾患の任意の症状の指標が挙
げられる。

0103

AIH、PBCおよびPSCのうちの1以上の肝疾患のリスクがある対象としては、I
BDを有する者、または、IBD、自己免疫性疾患、AIH、PBCおよび/またはPS
Cの家族歴を有するものが挙げられる。

0104

対象は、男性または女性であっても良く、および、肝疾患のいずれかの前症歴があって
もなくても良い。いくつかの例において、対象は、ウイルス性肝炎(たとえば、HCV)
を有していても、有していなくても良く、または、ウイルス性肝炎(たとえば、HCV)
を有すると推測されていてもよい。一部の例において、対象は、病原体誘導性肝炎に対し
て、陰性の診断(たとえば、ウイルス性肝炎(たとえば、A、B、C、DまたはE型肝炎
;Epstein−Barrウイルス(EBV)、サイトメガロウイルス(CMV)によ
る感染により生じる肝炎)に対して、陰性の診断)、アルコール性肝疾患に対して陰性の
診断、および/または、薬物性肝疾患に対して陰性の診断を有するものである。

0105

ある特定の態様において、本発明方法を用いて、肝疾患を有すると推測されていない対
象における、肝疾患(たとえば、AIH、PBCおよびPSCのうちの1以上当の炎症性
肝疾患)の診断が行われる。たとえば、本発明方法を用いて、肝疾患の明らかな臨床症状
を示していない対象(たとえば、明らかに健常な対象)における、肝疾患の診断が行われ
ても良い。そのような対象は、病的状態をまったく示していなくても良い(たとえば、標
準的なメディカルスクリーニング(または「検査」)を受けている対象)。したがって、
ある特定の態様において、本発明方法には、対象が肝疾患の外観上の兆候を示す前に、肝
疾患を有する対象を診断する用途が見出される。他の態様において、本発明方法は、詳細
不明な病的状態(たとえば、多くの病因に起因しうる病的状態であり、肝疾患はそのよう
な病因のうちのたった1つに過ぎない場合等)を表す対象において、肝疾患を診断するた
めに用いられる。

0106

生体試料
本発明方法の使用に適した生体試料には、生体液(たとえば、血液試料(たとえば、全
血、血液分画(たとえば、血清、血漿)))および他の生物学的起源の液体試料、ならび
に、たとえば肝生検試料等の固形組織試料が含まれる。生体試料が血液試料である場合、
当該血液試料は、採血されたばかりの血液、または保存血液(たとえば、血液バンクで保
存)から得られたものであり得る。生体試料は、明確に本発明方法の分析のために得られ
た血液試料であっても良く、または、本発明方法の分析のために副次的に採取された、他
の目的のために得られた血液試料であっても良い。

0107

ある特定の態様において、生体試料は、組織切片(たとえば、肝生検切片または、他の
対象の切片)であり、E3、E1、MDC、IL−15およびAPのうちの1以上が、免
疫組織学的(たとえば、免疫蛍光)染色において、またはバイオマーカーin situ
酵素活性(たとえば、APのホスファターゼ活性)に基づいて、検出される。他の態様に
おいて、生体試料は、対象のバイオマーカー(複数含む)が検出される、組織ホモジネー
トである。

0108

試料は、たとえば、分析される被分析物(複数含む)に対する、試薬での処置、可溶化
、および/または、ある成分の富化等、採取後に処理を受けていても良い。試料は、必要
に応じて、適切な緩衝溶液での希釈により前処理がなされていてもよく、所望であれば、
濃縮され、または、限定されないが、超遠心、高速液体クロマトグラフィー(FPLC)
による分画化、または沈殿を含む、様々な方法により分画化されても良い。様々な緩衝剤
(たとえば、リン酸塩トリス等)のうちの1つを用いた、生理学的なpHにある、任意
の多くの標準的な水性緩衝溶液を用いても良い。一般的に、単離された後、試料(たとえ
ば、血液試料)は、分析されるまで、−80℃で保存される。

0109

アッセイフォーマットおよび検出法
本発明方法と関連した分析のためのバイオマーカー(たとえば、E3、E1、MDC、
IL−15および/またはAP)は、と特に関連深い定量分析および半定量分析に適切な
方法で、様々な方法を用いて検出されても良い。分析は、検証されるバイオマーカーの形
態に従い、選択されても良い(たとえば、核酸に対するポリペプチド等)。検出法の例と
しては、限定されないが、特定の結合パートナー(たとえば、抗体)への結合による、バ
イオマーカーポリペプチド検出方法(たとえば、ELISA(たとえば、非マルチプレ
ックス、マルチプレックス(たとえば、LUMINEX(登録商標)、MESO DIS
COVERY(登録商標)))、フローサイトメトリー等)、質量分光法質量分光光
法、HPLCガスクロマトグラフィー、サイトカイン/ケモカインアレイ(たとえば、
核酸またはサイトカイン/ケモカイン結合パートナーを用いる)、NMR、TMAアッセ
イ、および、RNAの逆転写、核酸増幅(たとえば、PCR,定量リアルタイムPCR,
核酸マイクロアレイ等)を包含する様々なアッセイが挙げられる。

0110

以下は、本発明方法における使用のための、物質およびアッセイフォーマットの例であ
る。

0111

バイオマーカー結合試薬を用いた、ポリペプチド検出の方法
本発明方法は、本発明方法は、バイオマーカーポリペプチド(たとえば、抗バイオマー
カー抗体)に結合する結合試薬;バイオマーカーポリペプチドに対する受容体のリガンド
結合部分を含有する結合試薬等を用いて実施されても良い。抗体が用いられる場合、その
ような方法は通常、イムノアッセイと呼称され、様々な異なるフォーマットで実施するこ
とができ、その一部を以下の実施例に提示する。

0112

当業者であれば、任意の適切な結合試薬を本発明のバイオマーカーポリペプチドの検出
方法に用いることが出来ることを認識するであろう。たとえば、バイオマーカーポリペプ
チドに対する受容体、または受容体の少なくともリガンド結合部分を含有する結合試薬を
、イムノアッセイにおいて抗体の代わりに用いることができる。バイオマーカーに対する
受容体および受容体のリガンド結合部分は入手可能であり、当分野に公知である。たとえ
ば、E1に結合する受容体としては、CCR1、CCR2、CCR3、およびCCR5が
挙げられ;E3に結合する受容体としては、CCR1、CCR2、CCR5、およびCX
3CR1が挙げられ;MDCはCCR4受容体に結合し;ならびに、IL−15はIL−
15受容体(たとえば、IL−15Rα)に結合する。バイオマーカーポリペプチド検出
方法は、抗体および「イムノアッセイ」を参照して本明細書において記述されうるが、し
かし、そのような参照は単に簡潔性と明確性の目的のためのみであり、限定の意図は無い

0113

任意の適切な結合パートナーを、当分野で利用可能な免疫学的方法における抗体の代わ
りに用いることができることを認識されたい(ただし、アッセイデザインが、バイオマー
カーの検出の所望される特異度を適切に保持している場合に限る)。たとえば、受容体、
またはそのリガンド結合部分の形態での結合パートナーは、捕捉試薬として用いることが
できる。そのような実施形態において、結合パートナーに対するバイオマーカーの結合は
、たとえば、結合パートナー−バイオマーカー複合体の検出に対して、バイオマーカーに
特異的な抗体を用いて検出することができる。他の例において、受容体またはそのリガ
ド結合部分の形態の結合パートナーは、たとえば、特異的な抗バイオマーカー抗体バイ
オマーカー複合体と複合したバイオマーカーを検出するための検出試薬として用いること
ができる。

0114

バイオマーカーポリペプチドおよび結合試薬の使用を含むアッセイは通常、患者から得
た生体試料中の、結合試薬(たとえば、抗バイオマーカー抗体(たとえば、それぞれの標
的抗原に特異的に結合する、抗E3、抗E1、抗MDC、抗IL−15および/またはA
P抗体))と、その標的バイオマーカーポリペプチド(たとえば、それぞれ、E3、E1
、MDC、IL−15およびAP)の間の結合の検出を含む。

0115

本発明方法に従う、本開示方法における使用に適した抗体としては、バイオマーカーの
任意の適切な領域に結合するものが挙げられる。バイオマーカー検出方法に有用な抗体は
、ポリクローナル抗体、またはモノクローナル抗体であっても良い。たとえば、アッセイ
は、捕捉試薬としてポリクローナル抗体を、そして、検出試薬としてモノクローナル抗体
を用いることができる(逆もまた然りである)。抗体は、任意の起源のものであっても良
く(たとえば、哺乳類(マウスヤギラット等)、非哺乳類(たとえば、ニワトリ等の
鳥類))および、任意の方法または方法の組み合わせ(たとえば、宿主(たとえば、非ヒ
動物)の免疫化、ポリクローナル血清としての単離、ハイブリドーマ発現モノクローナ
ル抗体、組換え産生等)により産生されてもよい。

0116

アッセイは、任意の様々なフォーマットで行うことができ、および、定量的に、または
半定量的に行われても良い。通常、アッセイは、バイオマーカー結合試薬(たとえば、抗
バイオマーカー抗体)と患者試料の間の特異的結合を、抗バイオマーカー結合試薬(たと
えば、抗体)と当該バイオマーカーの複合体の存在の有無を検出することにより、測定す
る。免疫学的方法の例としては、たとえば、酵素結合免疫吸着法(ELISA)、放射性
免疫分析RIA)等が挙げられる。そのような免疫学的方法は、バイオマーカー受容体
の少なくともリガンド結合部分を含有するポリペプチドとの使用に、容易に適合させるこ
とができる。

0117

アッセイは、テスト試料からのタンパク質、または抗バイオマーカー結合試薬(たとえ
ば、抗バイオマーカー抗体)のいずれかを、不溶性の支持体の表面上に最初に固定するこ
とにより行われても良い。適切な支持体は当分野に公知であり、たとえば、免疫アフィ
ティカラム物質、ポリスチレンビーズラテックスビーズ磁性ビーズコロイド金属
子、ガラスおよび/またはシリコンチップならびに表面、ニトロセルロースストリップ
ナイロン膜アッセイプレート(たとえば、マルチウェルプレート)のウェル、テストス
トリッププラスチックチューブ等が挙げられる。不溶性支持体は、様々な物質(たとえ
ば、ガラス、ポリスチレン塩化ポリビニルポリプロピレンポリエチレン、ポリカー
ボネート、デキストランナイロンアミロース、天然型セルロースおよび修飾セルロ
ス、ポリアクリルアミド、ならびにアガロース等を含む)のうちの任意のものを含有して
も良い。

0118

支持体への結合は、当該表面の性質に依存して、直接的に、または間接的にのいずれか
で、任意の適切な手段により行われても良く、および、共有結合または非共有結合(たと
えば、イオン性、疎水性および/または共有結合性相互作用による結合)のいずれかで合
っても良い。結合の特定の様式は、試薬および検出方法全体との適合性がある限りは、重
要ではない。抗バイオマーカー結合試薬(たとえば、抗体)が支持体に結合され、アッセ
イが、1つの試薬混合物において、試料中の2以上のバイオマーカーを検出するものであ
る場合、異なる位置にあるバイオマーカー結合試薬(たとえば抗原−抗体)複合体の存在
の有無が、試料中の対応するバイオマーカーの存在の有無と相関することができるように
、支持体上の個別の離れた位置に対して検出されるよう、異なるバイオマーカーに対する
結合試薬(たとえば、抗バイオマーカー抗体)に結合することが望ましい。2以上のバイ
オマーカーが1つの反応混合物中の同じ試料から検出されるアッセイは、多くの場合、「
マルチプレックスアッセイ」と呼称される。

0119

不溶性の支持体は、可溶性物質から容易に分離され、また、試料中のバイオマーカーを
検出する方法全体との適合性を有する、任意の適切な物質のものであっても良い。そのよ
うな支持体の表面は、固形または多孔性であっても良く、および、任意の適当な形状のも
のであっても良い。受容体が結合する適切な不溶性の支持体の例としては、ビーズ(たと
えば、磁性ビーズ)、ラテックス粒子、膜およびマイクロタイターウェル表面が挙げられ
る。

0120

アッセイ支持体に、試料またはその分画を接触させる前に、ポリペプチドまたは抗体に
より満たされることのない支持体上の部位への、試料または他の反応混合物成分の非特異
的結合を減少させるために、不溶性支持体の非特異的結合部位をブロックすることが望ま
しい。ブロッキング剤の例としては、たとえばウシ血清アルブミンカゼイン(または他
ミルクタンパク質)、ゼラチン等の非干渉性のタンパク質が挙げられる。あるいは、た
とえば、Tween、NP40、TX100等の、非干渉濃度のいくつかの界面活性剤
用いても良い。

0121

試料、その分画物または分注物を、別々の支持体に添加しても良く、または、抗バイオ
マーカー抗体が結合する位置が別々で、離れて分析することが可能な1つの支持体(たと
えば、アレイにおいて)へと添加しても良い。分析には、既知量の1以上のバイオマーカ
ーを含有する、別々に分析された試料等である、一連の適切な標準物(たとえば、内部対
照(内部対照は、対照から得た生体試料中に存在しても良く、または、既知量の対照を含
有するために混合されてもよい)として用いることができるバイオマーカー検出のための
試薬等)を含んでも良い。対照は、陽性対照であっても、陰性対照であってもよい。所望
の場合、それぞれに対する平均値が得られるように、複数の試料および対照を分析しても
良い。

0122

固定検証試料(または、固定抗バイオマーカー結合試薬)を有する支持体は、抗バイオ
マーカー結合試薬と(または、支持体が固定抗バイオマーカー結合試薬を有する場合には
、検証試料と)、特有のバイオマーカー結合試薬複合体(たとえば、抗原抗体複合体)の
形成に十分な時間、インキュベートされる。インキュベートの後、不溶性の支持体は、非
結合成分を洗い流してもよい。たとえば、支持体は、適切なpH(通常、7〜8)で、希
非イオン性洗剤メディウムを用いて洗浄されても良い。所望の場合には、非特異的結合
タンパク質の除去が、受容可能なレベルになるまで、洗浄を繰り返しても良い。

0123

洗浄の後、特定のバイオマーカー結合試薬(たとえば、抗原抗体複合体(「特定の免疫
複合体」または「特定のイムノ複合体」とも呼称される))の存在の有無を検出する。検
証試料が支持体に固定されている場合、特定の複合体の存在の有無は、たとえば、抗バイ
オマーカー結合試薬の検出可能な標識の検出により、直接検出される。結合試薬が、検出
可能な程度に標識されておらず、および、アッセイに固定検証試料が含まれる場合、特定
の複合体は、検出試薬(たとえば、固定検証タンパク質(たとえば、二次抗体(すなわち
抗抗体))に結合した抗体を検出するための、抗体特異的検出試薬)を含有する溶液
試料を接触させることにより検出することができる。検出試薬は、十分な特異度で結合試
薬(たとえば、抗体)に結合する任意の化合物であってもよく、それにより、固定結合
薬は、他に存在する成分から識別される。たとえば、検出試薬は、抗バイオマーカー結合
試薬(たとえば、バイオマーカー受容体、抗体)に対して特異的な抗体であっても良い。
検出試薬が抗体である場合、当該抗体は、モノクローナル抗体またはポリクローナル血清
(たとえば、ヤギ抗マウス抗体、ウサギ抗マウス抗体等)であっても良い。

0124

検出試薬を標識して、直接的な、または間接的な結合検出を容易にすることができる。
適切な検出可能な標識としては、分光法光化学的方法、生化学的方法、免疫化学的方法
電気的方法、光学的方法または化学的方法により検出可能な任意の組成物が挙げられる
。例としては、限定されないが、磁性ビーズ、蛍光色素(たとえば、フルオレセインイソ
チオシアネートテキサスレッドローダミン緑色蛍光タンパク質赤色蛍光タンパク
質、黄色蛍光タンパク質等)、放射性標識(たとえば、3H、125I、35S、14C
、または、32P)、酵素(たとえば、西ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファ
ターゼ、ルシフェラーゼ、およびその他、酵素結合免疫吸着分析法(ELISA)におい
通常用いられているもの)、および、たとえば金コロイドまたは着色ガラスまたはプラ
スチック(たとえば、マルチスチレン、マルチプロピレンラテックス等)ビーズ等の非
分析用標識が挙げられる。結合の間接的な測定を可能とする標識の例としては、基質が
、着色された産物、または蛍光産物をもたらしうる酵素が挙げられる。たとえば、検出試
薬は、適切な基質の添加の後に、検出可能な産物シグナルを発することができる、共有結
合された酵素で標識された抗体であっても良い。複合体における使用に適した酵素の例と
しては、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、リンゴ酸脱水素酵素
が挙げられる。市販されていない場合は、そのような抗体−酵素複合体は、当分野公知の
技術により容易に作製することができる。

0125

あるいは、検出試薬は、標識されていなくても良い。この場合、第一の検出試薬に特異
的な、標識された第二の検出試薬が用いられ、当該第二の検出試薬は、上述の方法のいず
れかで標識することができる。複数の化合物が、結合された第二の受容体の各分子に結合
するように、そのような化合物が選択されても良い。第二の検出試薬/第一の検出試薬の
特異的なペアの例としては、抗体/抗抗体および、アビジン(またはストレプトアビジン
)/ビオチンが挙げられる。得られたシグナルは増幅されるため、本技術は、少量のバイ
オマーカーのみが存在する可能性がある場合、または、バックグラウンドの数値(たとえ
ば、非特異的結合)が受容できないほどに高い場合に、特に用途がある。実施例は、第一
の検出試薬に特異的な標識抗体を用いている。

0126

抗バイオマーカー結合試薬(たとえば、抗体)が支持体に固定されている場合、特定の
複合体の形成は、特定のバイオマーカー結合試薬複合体の存在の有無を検出するための抗
体を用いて行うことができる。検出抗体は、固定された抗体と同じであっても、異なって
いても良い(ただし、検出抗体が結合するエピトープが、固定抗バイオマーカー結合試薬
との複合体中にバイオマーカーがある場合に、検出抗体の結合に利用可能である場合に限
る)。上述のように、検出抗体は、標識されていても、標識されていなくてもよく、およ
び、固定抗バイオマーカー結合試薬‐バイオマーカー−検出抗体の特定の複合体の形成は
、直接的に(たとえば、検出抗体上の検出可能な標識により)、または間接的に(たとえ
ば、複合体中の検出抗体を検出する第三の試薬の使用により)、検出されても良い。

0127

特定の複合体の結合が可能となるのに十分な時間、試薬とインキュベートした後、非特
異的に結合した検出試薬(複数含む)を減少させるため、不溶性の支持体を、再度、洗浄
しても良い。洗浄の後、固定複合体により産生されたシグナルを、当該アッセイのフォ
マットに適合している任意の適切な手段により検出する。たとえば、酵素複合体を用いて
いる場合、検出可能な産物を形成させるために、適切な酵素基質投入する。たとえば、
酵素複合体中のペルオキシダーゼが検出物中に含まれている場合、基質は通常、過酸化水
素とO−フェニレンジアミンの組み合わせであり、それらにより、適切な反応条件下で、
着色された産物が生じる。他の酵素複合体(たとえば、上述のもの)に対する適切な基質
は当分野の当業者に公知である。適切な反応条件、ならびに、様々な有用複合体またはそ
の産物の検出のための手段もまた、当分野の当業者に公知である。

0128

抗バイオマーカー結合試薬(たとえば、抗体)の結合の有無は、用いられている検出可
能な標識と適合性のある様々な方法により測定されても良い(たとえば、顕微鏡ラジオ
グラフィー、シンチレーション計測等)。一般的に、特定の結合試薬−バイオマーカー複
合体のレベルは、1以上の対照試料のレベルと比較され、結果を評価して、診断を行う。
対照試料を並行して処理し、比較目的のための標準値として提示される、対照レベル、ま
たは、対照レベル中の特定の複合体のレベルを提示する。

0129

本明細書に記述されるアッセイは、様々な形態で行われても良い。例示的な形態として
は、限定されないが、競合結合アッセイ(抗バイオマーカー結合試薬(たとえば、抗体)
との結合が競合する、競合タンパク質が異なる量で存在する中で、複合体の形成が行われ
る)が挙げられる。競合分子が標識され、前述のように検出されてもよく、競合結合の減
少は、試料中に存在するバイオマーカーのレベルに比例する。

0130

検出アッセイは、溶液中で行われても良い。たとえば、抗バイオマーカー結合試薬(複
数含む)は、検証試料(たとえば、血清または他の任意の目的の検証試料)と混合され、
抗バイオマーカー抗体(複数含む)およびバイオマーカー(複数含む)の免疫複合体が検
出されても良い。

0131

質量分光法
本発明の方法は、他の検出技術により行われても良い。たとえば、質量分光アッセイを
、生体試料中のバイオマーカー(複数含む)の検出に適用させても良い。質量分光法に基
づいた方法は、バイオマーカーの質量における差異活用し、検出を容易にするものであ
る。質量分光法は、免疫アッセイと組み合わせても良く、たとえば、最初に特異的なバイ
オマーカー抗体免疫複合体を形成させ、質量分光法により特異的免疫複合体の有無を検出
する。たとえば、抗バイオマーカー抗体を用いて、目的のバイオマーカー(たとえば、E
3、E1、MDC、および/または、IL−15)を捕捉しても良い。抗バイオマーカー
抗体は、たとえば、ビーズ、プレート、膜またはチップ等の支持体に固定されても良い。
固定されなかった物質を洗い流した後、捕捉されたバイオマーカーを、質量分光法により
検出しても良い。質量分光法の例としては、飛行時間、磁気セクタ四重極フィルター
イオントラップイオンサイクロトロン共鳴静電セクタ分析器、およびこれらの組み
合わせがある。

0132

質量分光法データの分析は、入手可能な方法により行うことができる。たとえば、飛行
間質量分光法による非分析物の分析により、飛行時間(TOF)スペクトルが生成され
る。通常通りに最終的に分析されたTOFスペクトルは、試料に対するイオン化エネルギ
ーの単一パルス由来のシグナルを示さず、むしろ、多くのパルスからのシグナルの総計
示す。これによりノイズが減少し、ダイナミックレンジが増加する。このTOFデータを
、ついて、データ処理に供してもよい。たとえば、CiphergenのPROTEI
HIP(登録商標)のソフトウェアにおいて、データ処理は通常、質量スペクトルを生
成するためのTOF−to−M/Zの変換、機器補正値を排除するためのベースライン
差引、および、高周波ノイズを減少させるための高周波ノイズフィルタリングを含む。

0133

質量分光法により生成されたデータは、プログラム制御されたコンピューターを使用し
て分析されても良い。コンピュータープログラムにより、検出されたバイオマーカーの数
、シグナルの強度(バイオマーカー量の指標)、および検出された各バイオマーカーに対
する決定分子量を示すためのデータ分析プログラムが実行される。データ分析には、バイ
オマーカーのシグナル強度を測定するステップ、および、前もって測定された統計的分布
から逸脱しているデータを除去するステップが含まれ得る。たとえば、観察されたピーク
は、いくつかの基準に対して、各ピークの高さを算出することにより、正規化されても良
い。

0134

コンピューターは、得られたデータを、表示のために様々なフォーマットへと転換させ
ることができる。標準的なスペクトルを表示させても良いが、1つの便利なフォーマット
では、ピークの高さおよび質量の情報のみをスペクトルビューに留めることにより、綺麗
な画像が得られ、ほとんど同一の分子量を有するバイオマーカーがより見やすくなる。他
の便利なフォーマットでは2以上のスペクトルが比較され、一意のバイオマーカー、およ
試料間上方制御または下方制御されているバイオマーカーが便宜的に強調されている
。これらのフォーマットのうちの任意のものを用いることにより、特定のバイオマーカー
が試料中に存在しているか否かを容易に決定することができる。

0135

一般的に、分析には、被分析物からのシグナルを表すスペクトル中のピークの特定が含
まれる。ピーク選択は視覚的に行われても良いが、CiphergenのPROTEIN
CHIP(登録商標)ソフトウェアパッケージの一部としてソフトウェアが利用可能であ
り、ピークの検出が自動的になされる。概して、このソフトウェアは、選択された閾値よ
り上にあるシグナルとノイズの比率を有するシグナルを特定し、ピークシグナルの重心で
のピーク質量を標識することにより機能する。このソフトウェアの1つのバージョンでは
、既定質量範囲内にある様々なスペクトル中に現れる全てのピークをクラスター化し、質
量(M/Z)クラスター中間点に近いすべてのピークに対して質量(M/Z)を割り与
える。

0136

データを分析するために用いられるソフトウェアは、シグナルが、本発明によるバイオ
マーカーに対応するシグナルのピークを表しているかどうかを決定するために、アルゴリ
ズムをシグナル分析に適用するコードを含んでも良い。また、ソフトウェアは、観察され
たバイオマーカーのピークに関するデータを分類ツリーまたはANN分析に供し、検査中
の特定の臨床パラメーターの状態を示すバイオマーカーのピークまたはバイオマーカーの
ピークの組み合わせが存在しているか否かを決定することができる。データの分析は、得
られた様々なパラメーターに対し、直接的または間接的のいずれかで、試料の質量分光分
析から「適合化」されていても良い。これらのパラメーターとしては、限定されないが、
1以上のピークの存在の有無、ピークまたはピーク群の形状、1以上のピークの高さ、1
以上のピークの高さのログ対数)、および他の、ピーク高データの計算操作が挙げられ
る。

0137

バイオマーカーをコードする核酸の検出
バイオマーカーの検出はまた、バイオマーカーをコードする核酸の検出を行い、バイオ
マーカーの発現レベルを評価することにより行われても良い。対象の標的配列の発現レベ
ルの検出方法は当分野に公知であり、E1、E3、MDC、IL−15および/またはA
Pの検出発現レベルに、本発明方法に容易に適用することができる。

0138

たとえば、生体試料から単離されたmRNAハイブリダイゼーションアッセイまたは
増幅アッセイ(限定されないが、サザン分析、またはノーザン分析ポリメラーゼ鎖反応
(PCR)分析およびプローブアレイを含む)において用いることができる。mRNAレ
ベルの検出の1つの方法としては、単離されたmRNAを、バイオマーカーをコードする
核酸にハイブリダイズすることができる核酸分子(たとえば、そのようなmRNAからP
CR増幅することにより作製されたmRNAまたはDNA)と接触させることが含まれる
核酸プローブはたとえば、全長cDNAまたはその一部であっても良く、たとえば、少
なくとも7、15、30、50、100、250または500ヌクレオチドの長さであり
ストリンジェントな条件下で、バイオマーカーをコードする核酸に十分に特異的にハイ
ブリダイズするオリゴヌクレオチドである。

0139

1つの実施形態において、生体試料由来のmRNAは、固体表面に固定され、プローブ
に接触される。別の実施形態において、プローブ(複数含む)は固体表面に固定され、生
体試料から単離されたmRNAが、当該プローブ(複数含む)と接触する(たとえば、ア
レイフォーマット等)。

0140

試料中のバイオマーカーの発現レベルの検出方法には、任意の適切な核酸増幅法(たと
えば、RT−PCR、リガーゼ鎖反応、または他の任意の核酸増幅法)が含まれても良く
、次いで、当分野の当業者公知の技術を用いて増幅した分子の検出が行われる。1つの例
において、バイオマーカーの発現は、定量的蛍光性RT−PCR(たとえば、TaqMa
n(登録商標)を用いる)により評価される。そのような方法では通常、バイオマーカー
をコードする核酸に特異的なオリゴヌクレオチド対が用いられる。公知の配列に特異的な
オリゴヌクレオチド対を設計する方法は当分野に公知である。

0141

マイクロアレイを用いて、バイオマーカーの発現を検出してもよい。そのような実施形
態において、固定された捕捉プローブを有するマイクロアレイが、アドレス可能な位置で
アレイ表面に提示される。生体試料由来のRNA(または、RNAの増幅により作製され
たDNA)は、アレイ上の相補的なプローブにハイブリダイズし、ハイブリダイズされた
複合体が検出される。アレイ上の各プローブに対するハイブリダイゼーションの強度が測
定され、相対遺伝子発現レベルを表す値へと転換されても良い。

0142

組成物
本発明により、たとえば本発明方法の実施における使用の用途が見出される組成物が提
示される。ある特定の態様において、組成物には、対照のバイオマーカーを検出するため
の剤(たとえば、E3、E1、MDC、IL−15またはAP検出剤)が含まれる。E3
に関しては、たとえば、検出剤は、対照の試料中のE3検出に有用な任意の剤であっても
良く、限定されないが、抗E3抗体、(たとえば、定量的PCRアッセイにおいて)E3
をコードする核酸を増幅させるためのプライマー対、E3にハイブリダイズする検出可能
な剤(たとえば、プローブ)等が挙げられる。ある特定の態様において、組成物には、対
象の生体試料から抽出された核酸(たとえば、肝生検試料、末梢血単核細胞(PBMC
末梢血リンパ球(PBL)、全血試料、血清または血漿からの核酸抽出物)が含まれる
。そのような組成物には、たとえば、PCRアッセイ(たとえば、qPCRアッセイ)、
転写調節増幅(TMA)アッセイ、または他の簡便な核酸増幅を基にしたバイオマーカー
検出アッセイ、ならびに、液相または固相核酸ハイブリダイゼーションアッセイ(たとえ
ば、核酸アレイを用いて)等の核酸増幅における用途が見いだされる。E3検出剤に加え
、本発明の組成物には、対象の1以上の追加のバイオマーカーの検出に有用な1以上の検
出剤が含まれ得る。そのような追加の検出剤に、限定されないが、エオタキシン1(E1
)、マクロファージ由来ケモカイン(MDC)、インターロイキン15(IL−15)、
アルカリホスファターゼ(AP)またはそれらの任意の組み合わせの検出のための1以上
の剤(たとえば、抗体またはプライマー対)が含まれ得る。たとえば、組成物は、E3検
出剤およびE1検出剤;または、E3検出剤、E1検出剤およびMDC検出剤;または、
E3検出剤、E1検出剤、MDC検出剤およびIL−15検出剤;または、E3検出剤、
E1検出剤、MDC検出剤、IL−15検出剤およびAP検出剤が含まれ得る。

0143

ある特定の実施形態によれば、組成物は、任意選択的に、E3検出剤;または、E3検
出剤およびE1検出剤;または、E3検出剤、E1検出剤およびMDC検出剤;または、
E3検出剤、E1検出剤、MDC検出剤およびIL−15検出剤;または、E3検出剤、
E1検出剤、MDC検出剤、IL−15検出剤およびAP検出剤に加えて、バイオマーカ
ーシグナルの定量を促進および制御するために、対照(たとえば、ハウスキーピング)タ
ンパク質または核酸のための検出剤以外のいかなる検出剤をも含まない。

0144

本発明の組成物は、対象(たとえば、肝疾患を有すると推測されている対象、標準的な
メディカルスクリーニングを受けている明らかに健常な対象、調査中の詳細不明の病的状
態を有する対象、対照の対象、または他の対象)、または対照試料(たとえば、アッセイ
で検出される各バイオマーカーを混入された、健常者由来の血清を含む基準対照等の、対
照を提示する目的のために1以上の対象のバイオマーカーが存在している(たとえば、添
加されている)血清、緩衝液等)由来の生体試料が含まれ得る。たとえば、ある特定の態
様において、組成物には、E3検出試薬(たとえば、抗E3抗体)および、肝疾患(たと
えば、自己免疫性肝炎(AIH)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、原発性胆汁性肝硬変
(PBC)またはそれらの任意の組み合わせ等の疾患)を有していると推測されている対
象由来の、血清試料、血漿試料、または全血試料が含まれる。上述のように、組成物には
さらに、たとえば、E1、MDC、IL−15、APまたはそれらの任意の組み合わせに
有用な検出剤等の、追加の対象バイオマーカーを検出するための1以上の剤を含んでも良
い。

0145

ある特定の態様において、本発明の組成物は、たとえば保管容器および/またはアッセ
容器等の容器内に存在している。当該容器は、たとえば、E3検出剤(たとえば、E1
、MDC、IL−15、APまたはそれらの任意の組み合わせのための1以上の検出剤と
の組み合わせでの)の補完のための、簡便な任意の容器、または、E3および対象の任意
の追加のバイオマーカー(たとえば、E1、MDC、IL−15、APまたはそれらの任
意の組み合わせ)を検出するための検出アッセイ(たとえば、液相ベースのアッセイまた
は固相ベースのアッセイ)を実行するための簡便な任意の容器であっても良い。対象の容
器は、チューブ(たとえば、任意のサイズ(たとえば、0.2ml〜15mlの範囲にあ
る、たとえば、0.2ml、0.5ml、1.0ml、1.5ml、2.0ml、5ml
、10ml、15ml等)のチューブ)、および物質(たとえば、ポリプロピレンまたは
、当該組成物の保存または使用に適した任意の他の物質)を含む。ある特定の態様におい
て、組成物は、たとえば、チューブの1次元アレイまたは2次元アレイ等の、一連のチュ
ーブである容器中に存在する(たとえば、チューブのストリップ、または、「プレート」
形式中のチューブ(たとえば、24ウェル、48ウェル、96ウェル、384ウェル、ま
たは他の簡便なプレート形式))。

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