図面 (/)

技術 熱エネルギー回収装置

出願人 株式会社神戸製鋼所
発明者 足立成人成川裕西村和真荒平一也
出願日 2017年7月3日 (3年0ヶ月経過) 出願番号 2017-130101
公開日 2019年1月24日 (1年5ヶ月経過) 公開番号 2019-011937
状態 未査定
技術分野 特殊なサイクルを用いた機関設備 蒸気発生一般 熱ガス機関
主要キーワード 下流側経路 供給側弁 上流側経路 熱エネルギー回収装置 一次圧力調整弁 積荷室 加熱器側 トラップ機構
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年1月24日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

蒸気熱エネルギーを効率的に回収することが可能な熱エネルギー回収装置を提供する。

解決手段

熱エネルギー回収装置1は、蒸気が流れる蒸気経路30と作動媒体循環する循環経路20とに接続され、蒸気と作動媒体とを熱交換させて作動媒体を加熱する加熱器12と、加熱器12で加熱された作動媒体のエネルギーを回収する発電機16と、加熱器12内の蒸気圧力を調整する圧力調整弁からなる加熱器側弁40と、蒸気経路30における加熱器12の下流側において、ドレンの排出を許容する一方で、加熱器12から流出する蒸気の通過を阻止するトラップ機構50と、を備えている。

概要

背景

従来、特許文献1に開示されるように、内燃機関から発生する熱エネルギー回収する装置が知られている。この公報に開示される熱エネルギー回収装置は、過給機付ディーゼルエンジン排ガスから熱エネルギーを回収し、その回収エネルギーにより発電するバイナリー発電装置である。この装置は、加熱器膨張機、発電機、凝縮器循環ポンプ及びこれらの機器を接続する配管を有しており、冷媒等の作動媒体を配管を通じて各機器に流通させるランキンサイクルを構成している。そして、排ガスエコノマイザにおいてエンジンの排ガスにより発生させた蒸気を加熱器に流入させ、この蒸気により作動媒体を加熱する仕組みとなっている。

概要

蒸気の熱エネルギーを効率的に回収することが可能な熱エネルギー回収装置を提供する。熱エネルギー回収装置1は、蒸気が流れる蒸気経路30と作動媒体が循環する循環経路20とに接続され、蒸気と作動媒体とを熱交換させて作動媒体を加熱する加熱器12と、加熱器12で加熱された作動媒体のエネルギーを回収する発電機16と、加熱器12内の蒸気圧力を調整する圧力調整弁からなる加熱器側弁40と、蒸気経路30における加熱器12の下流側において、ドレンの排出を許容する一方で、加熱器12から流出する蒸気の通過を阻止するトラップ機構50と、を備えている。

目的

本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、蒸気の熱エネルギーを効率的に回収することが可能な熱エネルギー回収装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

蒸気が流れる蒸気経路作動媒体循環する循環経路とに接続され、前記蒸気と前記作動媒体とを熱交換させて前記作動媒体を加熱する加熱器と、前記加熱器で加熱された前記作動媒体のエネルギー回収する回収機と、前記加熱器内の蒸気圧力を調整する圧力調整弁からなる加熱器側弁と、前記蒸気経路における前記加熱器の下流側において、ドレンの排出を許容する一方で、前記加熱器から流出する前記蒸気の通過を阻止するトラップ機構と、を備えることを特徴とする、熱エネルギー回収装置

請求項2

前記加熱器側弁は、前記蒸気経路における前記加熱器よりも前記蒸気の流れ方向の上流側から分岐する経路に配置された一次圧力調整弁であることを特徴とする、請求項1に記載の熱エネルギー回収装置。

請求項3

前記蒸気経路には、需要先に供給される前記蒸気を取り出すための取出口が設けられ、前記蒸気経路において前記取出口よりも前記蒸気の流れ方向の下流側であって前記加熱器よりも前記蒸気の流れ方向の上流側に配置された一次圧力調整弁である供給側弁をさらに備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載の熱エネルギー回収装置。

請求項4

前記加熱器側弁は、前記供給側弁よりも前記蒸気の圧力を低く調整するように構成されていることを特徴とする、請求項3に記載の熱エネルギー回収装置。

請求項5

前記加熱器がプレート式熱交換器により構成されていることを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の熱エネルギー回収装置。

技術分野

0001

本発明は、熱エネルギー回収装置に関する。

背景技術

0002

従来、特許文献1に開示されるように、内燃機関から発生する熱エネルギー回収する装置が知られている。この公報に開示される熱エネルギー回収装置は、過給機付ディーゼルエンジン排ガスから熱エネルギーを回収し、その回収エネルギーにより発電するバイナリー発電装置である。この装置は、加熱器膨張機、発電機、凝縮器循環ポンプ及びこれらの機器を接続する配管を有しており、冷媒等の作動媒体を配管を通じて各機器に流通させるランキンサイクルを構成している。そして、排ガスエコノマイザにおいてエンジンの排ガスにより発生させた蒸気を加熱器に流入させ、この蒸気により作動媒体を加熱する仕組みとなっている。

先行技術

0003

特開2016−200048号公報

発明が解決しようとする課題

0004

特許文献1に開示される熱エネルギー回収装置では、排ガスエコノマイザにおいて発生させた蒸気が加熱器において作動媒体と熱交換することにより凝縮し、それにより発生したドレンが加熱器の下流側に流出する。この装置では、凝縮する前の蒸気がドレンと共に加熱器から流出し、加熱器の下流側の経路を自由に流れてしまうことがある。これにより、蒸気の熱エネルギーを効率的に回収するのが困難になる。

0005

本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、蒸気の熱エネルギーを効率的に回収することが可能な熱エネルギー回収装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0006

本発明の一局面に係る熱エネルギー回収装置は、蒸気が流れる蒸気経路と作動媒体が循環する循環経路とに接続され、前記蒸気と前記作動媒体とを熱交換させて前記作動媒体を加熱する加熱器と、前記加熱器で加熱された前記作動媒体のエネルギーを回収する回収機と、前記加熱器内の蒸気圧力を調整する圧力調整弁からなる加熱器側弁と、前記蒸気経路における前記加熱器の下流側において、ドレンの排出を許容する一方で、前記加熱器から流出する前記蒸気の通過を阻止するトラップ機構と、を備えている。

0007

上記熱エネルギー回収装置によれば、加熱器において蒸気と作動媒体との熱交換により作動媒体を加熱し、加熱された作動媒体のエネルギーを回収機において回収することにより、蒸気の熱エネルギーを回収することができる。この装置では、トラップ機構を設けることにより、加熱器から流出する蒸気(作動媒体との熱交換により凝縮する前の蒸気)を加熱器の下流側においてき止めることができる。これにより、加熱器において蒸気の凝縮潜熱を効率的に回収することができる。しかも、加熱器側弁をさらに設けることにより、トラップ機構により堰き止められた加熱器内の蒸気の圧力を適切に調整することもできる。したがって、上記熱エネルギー回収装置によれば、トラップ機構と加熱器側弁との組み合わせにより加熱器内の蒸気圧力を適切な圧力に保持し、蒸気の熱エネルギーを効率的に回収することが可能になる。

0008

上記熱エネルギー回収装置において、前記加熱器側弁は、前記蒸気経路における前記加熱器よりも前記蒸気の流れ方向の上流側から分岐する経路に配置された一次圧力調整弁であってもよい。

0009

この構成によれば、蒸気経路における分岐部を流れる蒸気の圧力を加熱器側弁により調整することにより、加熱器内の蒸気圧力を容易に調整することが可能になる。

0010

上記熱エネルギー回収装置において、前記蒸気経路には、需要先に供給される前記蒸気を取り出すための取出口が設けられていてもよい。上記熱エネルギー回収装置は、前記蒸気経路において前記取出口よりも前記蒸気の流れ方向の下流側であって前記加熱器よりも前記蒸気の流れ方向の上流側に配置された一次圧力調整弁である供給側弁をさらに備えていてもよい。

0011

この構成によれば、加熱器側弁と供給側弁とを併用することにより、加熱器内の蒸気の圧力と需要先に供給される蒸気の圧力とを別々に調整することが可能になる。

0012

上記熱エネルギー回収装置において、前記加熱器側弁は、前記供給側弁よりも前記蒸気の圧力を低く調整するように構成されていてもよい。

0013

この構成によれば、需要先に供給される蒸気の圧力を所望の圧力に維持しつつ、加熱器内の蒸気圧力を低く調整することができる。これにより、加熱器内の蒸気の飽和温度下げることができるため、熱損傷による加熱器の寿命低下を抑制することができる。

0014

上記熱エネルギー回収装置において、前記加熱器がプレート式熱交換器により構成されていてもよい。

0015

この構成によれば、プレート式熱交換器を用いることにより、加熱器の省スペース化を図ると共にコスト削減が可能になる。また加熱器内の蒸気圧力を一定に保持することにより蒸気の温度も一定とし、且つ加熱器内の蒸気の飽和温度を下げることにより、プレート式熱交換器を用いた場合でも耐熱の問題が生じにくくなる。

発明の効果

0016

以上の説明から明らかなように、本発明によれば、蒸気の熱エネルギーを効率的に回収することが可能な熱エネルギー回収装置を提供することができる。

図面の簡単な説明

0017

本発明の実施形態1における熱エネルギー回収装置の構成を模式的に示す図である。
トラップ機構の流出口が開いた状態を示す模式図である。
トラップ機構の流出口が閉じた状態を示す模式図である。
本発明の実施形態2における熱エネルギー回収装置の構成を模式的に示す図である。
本発明の実施形態3における熱エネルギー回収装置の構成を模式的に示す図である。

実施例

0018

以下、図面に基づいて、本発明の実施形態における熱エネルギー回収装置について詳細に説明する。

0019

(実施形態1)
まず、本発明の実施形態1における熱エネルギー回収装置1について、図1を主に参照して説明する。図1は、本実施形態における熱エネルギー回収装置1の構成を模式的に示している。

0020

熱エネルギー回収装置1は、例えば船舶に搭載されるものであって、船舶推進用の内燃機関100の排ガスにより発生させた蒸気(例えば水蒸気)の熱エネルギーを回収して発電するバイナリー発電装置である。図1に示すように、熱エネルギー回収装置1は、循環ポンプ11と、加熱器12と、膨張機15及び発電機16を含む発電装置14と、凝縮器17と、これらの機器を順に接続すると共に作動媒体が循環する循環経路20と、を主に備えている。これらの構成要素により、オーガニックランキンサイクルが構成されている。

0021

循環経路20は、循環ポンプ11から吐出された作動媒体を、加熱器12、膨張機15及び凝縮器17の各機器を順に経て再び循環ポンプ11に吸入させるものであり、本実施形態では第1〜第4配管21〜24からなっている。作動媒体としては、例えばR245fa等のフロン系媒体を用いることができるが、これに限定されない。

0022

第1配管21は、循環ポンプ11の吐出口と加熱器12における作動媒体の入口とを接続している。第2配管22は、加熱器12における作動媒体の出口と膨張機15とを接続している。第3配管23は、膨張機15と凝縮器17における作動媒体の入口とを接続している。第4配管24は、凝縮器17における作動媒体の出口と循環ポンプ11の吸入口とを接続している。

0023

循環ポンプ11は、例えば電動ポンプであり、作動媒体を加圧し、第1配管21を介して作動媒体を加熱器12に供給する。循環ポンプ11の動作は、制御部60によりコントロールされる。

0024

加熱器12は、循環経路20(第1及び第2配管21,22)に接続され、蒸気と作動媒体とを熱交換させて作動媒体を加熱するものである。図1に示すように、加熱器12は、循環ポンプ11から供給される作動媒体が流通する第1流路12aと、蒸気が流通する第2流路12bと、を有している。加熱器12は、第1流路12aを流通する作動媒体と第2流路12bを流通する蒸気との間で熱交換を行う。この時、蒸気の凝縮潜熱によって作動媒体が加熱されて蒸発する。つまり、本実施形態では、加熱器12は、蒸気との熱交換により作動媒体を蒸発させる蒸発器として機能する。

0025

加熱器12は、本実施形態ではプレート式熱交換器により構成されている。これにより、加熱器12をコンパクト化して省スペース化を図ると共に、コスト削減が可能になる。しかし、加熱器は、プレート式熱交換器により構成されるものに限定されず、例えばシェルチューブ式熱交換器により構成されていてもよい。

0026

発電装置14は、膨張機であるスクリュー式タービン15と、タービン15に接続された発電機16と、を有し、これらが共通のハウジング(図示しない)に収容された構成を有している。タービン15は、第2配管22を通じて加熱器12から流入する作動媒体の圧力と第3配管23を通じて凝縮器17に向かって流出する作動媒体の圧力との圧力差によって回転駆動する。発電機16は、タービン15の回転により発電することによって、加熱器12で加熱された作動媒体のエネルギーを回収する回収機として機能する。なお、回収機は、発電機16に限定されるものではない。またタービン15としては、スクロール式等の容積型のタービンや、遠心型ガスタービン等の非容積型のタービンを用いることもできる。

0027

凝縮器17は、膨張機15からの作動媒体が流通する第1流路17aと、冷却水等の冷却媒体が流通する第2流路17bと、を有している。第2流路17bには、クーリングタワー(図示しない)等の冷却水源から冷却水循環ポンプ等によって冷却水が供給される。凝縮器17は、第1流路17aを流通する作動媒体と第2流路17bを流通する冷却媒体との間で熱交換を行う。これにより、作動媒体が冷却媒体により冷却されて凝縮する。

0028

次に、加熱器12に蒸気を流入させるための構成について説明する。図1に示すように、船舶には、内燃機関100と、過給機80と、排ガスエコノマイザ90と、蒸気経路30と、がそれぞれ設けられている。内燃機関100の排気側に接続された過給機80のタービン82は、排気管101を介して排ガスエコノマイザ90に接続されている。排ガスエコノマイザ90は、内燃機関100からの排ガスにより蒸気を発生させる。

0029

蒸気経路30は、排ガスエコノマイザ90で発生させた蒸気が流れるものである。蒸気経路30は、上流側経路31と、下流側経路32と、を有している。図1に示すように、上流側経路31は、排ガスエコノマイザ90の出口に接続される上流端と、加熱器12の第2流路12bの入口に接続される下流端と、を有している。また下流側経路32は、加熱器12の第2流路12bの出口に接続される上流端を有している。

0030

この構成により、排ガスエコノマイザ90で発生させた蒸気を、上流側経路31を通じて加熱器12の第2流路12b内に流入させることができる。上述の通り、加熱器12では、蒸気から作動媒体への放熱により蒸気が凝縮することによりドレンが発生する。下流側経路32には、加熱器12から流出したドレンが流れると共に、凝縮せずに加熱器12から流出した蒸気が滞留する。なお、図1では、蒸気の流れが実線矢印により示されており、ドレンの流れが破線矢印により示されている。

0031

上記熱エネルギー回収装置1は、蒸気経路30における下流側経路32に配置されたトラップ機構50をさらに備えている。このトラップ機構50は、スチームトラップにより構成されており、加熱器12の直近の下流側(圧力損失が殆ど生じない程度の位置)に配置されている。図1に示すように、下流側経路32における加熱器12とトラップ機構50との間には、他の機器が配置されていない。トラップ機構50は、蒸気経路30における加熱器12の下流側(下流側経路32)において、加熱器12における熱交換により蒸気が凝縮して発生するドレンの排出を許容する一方で、加熱器12から流出する蒸気の通過を阻止する。

0032

図2及び図3は、本実施形態におけるトラップ機構50の主要部の構成を模式的に示している。図2及び図3に示すように、トラップ機構50は、ドレンの流入口51A及び流出口51Bが設けられた本体51と、本体51内に配置された球状のフロート52と、を有している。

0033

図2に示すように、蒸気及びドレンが本体51内に同時に流入すると、本体51内に溜まったドレンDにフロート52が浮いた状態となり、流出口51Bが開く。これにより、ドレンDが流出口51Bを通じて下流に流出する一方、蒸気は流出しない。一方、図3に示すように、蒸気のみが本体51内に流入すると、フロート52は沈んだ状態となり、流出口51Bはフロート52により閉じられた状態となる。この場合も、蒸気はトラップ機構50の下流側に流出しない。このような仕組みにより、トラップ機構50においてドレンの排出を許容しつつ蒸気の通過を阻止することができる。

0034

上述したトラップ機構50は、本実施形態に係る熱エネルギー回収装置1における重要な構成要素であって、これを設けることにより以下のような作用効果が得られる。即ち、加熱器12の下流側にトラップ機構50が設けられない場合には、加熱器12から流出した蒸気を堰き止めることができず、蒸気の凝縮潜熱を効率的に回収するのが困難になる。これに対し、図1に示すように加熱器12の下流側にトラップ機構50を設けることにより、ドレンの流通を許容する一方で、加熱器12から流出した蒸気を下流側経路32において堰き止めることができる。つまり、熱エネルギーが回収されて凝縮した蒸気成分(ドレン)のみを下流側に流出させ、熱エネルギーが回収される前の蒸気成分が流出するのを抑制することができる。これにより、蒸気のまま下流側経路32を通過するのを防止し、加熱器12内で蒸気を確実に凝縮させることができるため、加熱器12において蒸気の凝縮潜熱を効率的に回収することができる。

0035

なお、本発明におけるトラップ機構は、図2及び図3に示すようなフリーフロート方式のスチームトラップに限定されない。例えば、レバフロート方式バケット方式、ベローズ方式、ダイヤフラム方式などの様々なタイプのスチームトラップを採用することが可能である。

0036

図1に示すように、蒸気経路30の上流側経路31から分岐するように、蒸気を外部に排出するための排出経路34が設けられている。上記熱エネルギー回収装置1は、この排出経路34に配置された加熱器側弁40をさらに備えている。この加熱器側弁40は、加熱器12内の蒸気圧力を所定の設定圧力に調整するためのものである。

0037

加熱器側弁40は、一次圧力調整弁であって、加熱器側弁40の配置位置よりも上流側における蒸気の圧力を所定の設定圧力に調整する。より具体的には、加熱器側弁40は、加熱器側弁40の配置位置よりも上流側における蒸気の圧力が設定圧力よりも低い場合には弁を閉じ、当該圧力が設定圧力よりも高くなると弁を開くように構成されたものである。これにより、蒸気経路30の上流側経路31を流通する蒸気の圧力が加熱器側弁40の設定圧力に調整され、その結果、加熱器12内の蒸気圧力も当該設定圧力に調整することができる。本実施形態では、加熱器側弁40の設定圧力は、例えば0.6MPaG(ゲージ圧)とされている。本実施形態における熱エネルギー回収装置1では、上記トラップ機構50に加えて加熱器側弁40をさらに設けることにより、トラップ機構50により堰き止められた加熱器12内の蒸気の圧力を適切に調整することができる。

0038

図1に示すように、蒸気経路30の上流側経路31において排出経路34の分岐点P1よりも蒸気の流れ方向の上流側には、船内の需要先110に供給される蒸気を蒸気経路30から取り出すための取出口35が設けられている。この取出口35には、船内の需要先110まで蒸気を導くための供給経路36の一端が接続されている。需要先110の一例としては、スートブロー装置が挙げられる。このスートブロー装置により、例えばバラストタンク積荷室又は甲板等を、蒸気を用いて洗浄することができる。本実施形態では、加熱器側弁40により調整された0.6MPaG(ゲージ圧)の蒸気が供給経路36を通じて需要先110に供給される。

0039

ここで、上記の通り説明した実施形態1における熱エネルギー回収装置1の特徴について列記する。

0040

熱エネルギー回収装置1は、蒸気が流れる蒸気経路30と作動媒体が循環する循環経路20とに接続され、蒸気と作動媒体とを熱交換させて作動媒体を加熱する加熱器12と、加熱器12で加熱された作動媒体のエネルギーを回収する発電機16(回収機)と、加熱器12内の蒸気圧力を調整する圧力調整弁からなる加熱器側弁40と、蒸気経路30における加熱器12の下流側において、上記熱交換により蒸気が凝縮して発生するドレンの排出を許容する一方で、加熱器12から流出する蒸気の通過を阻止するトラップ機構50と、を備えている。

0041

熱エネルギー回収装置1によれば、加熱器12において蒸気と作動媒体との熱交換により作動媒体を加熱し、加熱された作動媒体のエネルギーを発電機16において回収することにより、蒸気の熱エネルギーを回収することができる。この装置では、トラップ機構50を設けることにより、加熱器12から流出する蒸気を下流側経路32において堰き止めることができる。これにより、加熱器12内における蒸気圧力の低下を抑制し、蒸気の凝縮潜熱を効率的に回収することができる。しかも、加熱器側弁40をさらに設けることにより、トラップ機構50により堰き止められた加熱器12内の蒸気の圧力を適切な設定圧力に調整することもできる。したがって、熱エネルギー回収装置1によれば、トラップ機構50と加熱器側弁40との組み合わせにより加熱器12内の蒸気圧力を適切な設定圧力に保持し、蒸気の熱エネルギーを効率的に回収することが可能になる。

0042

熱エネルギー回収装置1において、加熱器側弁40は、蒸気経路30の上流側経路31から分岐する排出経路34に配置された一次圧力調整弁である。これにより、蒸気経路30(上流側経路31)における分岐点P1を流れる蒸気の圧力を加熱器側弁40により調整することによって、加熱器12内の蒸気圧力を容易に調整することが可能になる。

0043

熱エネルギー回収装置1において、加熱器12は、プレート式熱交換器により構成されている。これにより、加熱器12の省スペース化を図ると共にコスト削減が可能になる。

0044

(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2における熱エネルギー回収装置2について、図4を参照して説明する。実施形態2における熱エネルギー回収装置2は、基本的に上記実施形態1における熱エネルギー回収装置1と同様の構成を備えているが、供給側弁41をさらに備えている点で上記実施形態1における熱エネルギー回収装置1と異なっている。以下、上記実施形態1における熱エネルギー回収装置1と異なる点についてのみ説明する。

0045

図4に示すように、実施形態2における熱エネルギー回収装置2は、蒸気経路30(上流側経路31)において取出口35よりも蒸気の流れ方向の下流側であって加熱器12よりも蒸気の流れ方向の上流側に配置された供給側弁41を備えている。より具体的には、供給側弁41は、上流側経路31において取出口35よりも蒸気の流れ方向の下流側であって排出経路34の分岐点P1よりも蒸気の流れ方向の上流側に配置されている。

0046

供給側弁41は、加熱器側弁40と同様に一次圧力調整弁であって、供給側弁41の配置位置よりも上流側における蒸気の圧力を所定の設定圧力に調整する。具体的には、供給側弁41は、供給側弁41の配置位置よりも上流側における蒸気の圧力が設定圧力よりも低い場合には弁を閉じ、当該圧力が設定圧力よりも高くなると弁を開くように構成されている。これにより、加熱器12内の蒸気圧力を上記実施形態1と同様に加熱器側弁40により調整することができ、さらに、取出口35から供給経路36を経て船内の需要先110に供給される蒸気の圧力を供給側弁41の設定圧力に調整することが可能になる。

0047

このように、本実施形態では、加熱器側弁40と供給側弁41とを併用することにより、加熱器12内の蒸気の圧力と船内の需要先110に供給される蒸気の圧力とを別々に調整することが可能になる。つまり、加熱器12内の蒸気の圧力は加熱器側弁40によって調整し、一方で船内の需要先110に供給される蒸気の圧力は供給側弁41によって調整することができる。

0048

また本実施形態では、加熱器側弁40は、供給側弁41よりも蒸気の圧力を低く調整するように構成されている。換言すると、加熱器側弁40の設定圧力は、供給側弁41の設定圧力よりも低くなっている。具体的には、加熱器側弁40の設定圧力は0.17MPaG(ゲージ圧)となっており、一方で供給側弁41の設定圧力は0.6MPaG(ゲージ圧)となっている。

0049

船内の需要先110において求められる蒸気圧力は0.6MPaG程度であり、これは供給側弁41によって達成することができる。一方、加熱器側弁40によって加熱器12内の蒸気圧力を0.17MPaGまで下げることができる。これにより、上記実施形態1と比べて、加熱器12内の蒸気の飽和温度を下げることができる(約160℃から約130℃まで下げることができる)。その結果、熱損傷による加熱器12の寿命低下を抑制することができる。特に、加熱器12がプレート式熱交換器により構成される場合には、プレート間シールするためのパッキンや銅ブレージングの耐熱が問題となるのに対し、上述のとおり加熱器12内の蒸気の飽和温度を下げることにより、寿命低下を抑制することができる。

0050

(実施形態3)
次に、本発明の実施形態3における熱エネルギー回収装置3について、図5を参照して説明する。実施形態3における熱エネルギー回収装置3は、基本的に上記実施形態1における熱エネルギー回収装置1と同様の構成を備えているが、加熱器が蒸発器ではなく過熱器として用いられる点で上記実施形態1における熱エネルギー回収装置1と異なっている。以下、上記実施形態1における熱エネルギー回収装置1と異なる点についてのみ説明する。

0051

図5に示すように、実施形態3における熱エネルギー回収装置3は、蒸発器18と、蒸発器18よりも作動媒体の流れ方向の下流側に配置され、過熱器として機能する加熱器19と、を備えている。蒸発器18は、循環ポンプ11からの作動媒体が流通する第1流路18aと、過給機80の圧縮機81を経た空気が流通する第2流路18bと、を有している。蒸発器18は、第1流路18aを流通する作動媒体と第2流路18bを流通する空気との間で熱交換を行い、これによって作動媒体が蒸発する。

0052

加熱器19は、蒸発器18からの作動媒体が流通する第1流路19aと、蒸気経路30(上流側経路31)を通じて供給された蒸気が流通する第2流路19bと、を有している。加熱器19は、第1流路19aを流通する作動媒体と第2流路19bを流通する蒸気との間で熱交換を行う。

0053

なお、実施形態3における熱エネルギー回収装置3において、上記実施形態2のように供給側弁41が設けられていてもよい。

0054

(その他実施形態)
最後に、本発明のその他実施形態について説明する。

0055

上記実施形態1では、排ガスエコノマイザ90で発生させた蒸気の熱エネルギーを回収する場合について説明したがこれに限定されず、例えば船内のボイラで発生させた蒸気の熱エネルギー回収に用いられてもよい。この場合、ボイラが上流側経路31の上流端に接続される。

0056

また船内で発生する蒸気の熱エネルギー回収にも限定されず、例えば化学プラント等で発生する産業用廃蒸気余剰蒸気の熱エネルギーを用いた発電システムバイオマスボイラーで発生した蒸気の熱エネルギー回収、温泉で発生した蒸気の熱エネルギーを用いた地熱発電などにも適用することが可能である。

0057

上記実施形態1では、加熱器側弁40が一次圧力調整弁である場合について説明したがこれに限定されず、二次圧力調整弁減圧弁)であってもよい。この場合、加熱器側弁40は、排出経路34ではなく蒸気経路30の上流側経路31に配置される。

0058

今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと解されるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなくて特許請求の範囲により示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。

0059

1,2,3熱エネルギー回収装置
12,19加熱器
16発電機(回収機)
20循環経路
30蒸気経路
31上流側経路
32下流側経路
34排出経路
35取出口
40加熱器側弁
41供給側弁
50トラップ機構
110需要先
D ドレン
P1 分岐点

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 株式会社ジェイテクトの「 熱回収システム」が 公開されました。( 2020/04/30)

    【課題】例えば熱源部で得られる廃熱の温度が変化する場合であっても、発電を効率良く実行する。【解決手段】熱回収システム10は、処理品7を処理することで得られる熱によって第一流体の温度を上昇させる複数の熱... 詳細

  • 株式会社東芝の「 蒸気タービンプラント及びその運転方法」が 公開されました。( 2020/04/30)

    【課題】加熱器で用いられる燃焼排ガスの熱を効率的に利用可能な蒸気タービンプラント及びその運転方法を提供する。【解決手段】一の実施形態によれば、蒸気タービンプラントは、原子炉で発生した熱または集熱器によ... 詳細

  • 元上章清の「 地中熱交換器を用いた地熱発電システム」が 公開されました。( 2020/04/30)

    【課題】可及的に低い注入圧力で地中熱交換器内と熱水輸送管内のフラッシングの発生を抑止して、加圧水の状態に保持できる地熱発電システムを提供する。【解決手段】地表から地中内の所定の深度まで埋設される地中熱... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ