図面 (/)

技術 加熱調理用醤油調味料

出願人 ヤマサ醤油株式会社
発明者 土平洋彰向山信
出願日 2017年6月23日 (3年6ヶ月経過) 出願番号 2017-123434
公開日 2019年1月17日 (1年11ヶ月経過) 公開番号 2019-004770
状態 特許登録済
技術分野 醤油及び醤油関連製品 食品の調整及び処理一般
主要キーワード 食品具材 加熱調理品 調理特性 再仕込醤油 火入れ醤油 全窒素分 醤油類 加熱調理食品
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年1月17日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (2)

課題

加熱調理に用いた時に味・香りの両面においてすぐれた風味を呈する加熱調理に適した醤油調味料を得る。

解決手段

濃縮醤油および生醤油を含有し、好ましくはさらに醤油糖類加熱混合物を4.0%(v/v)以下の割合で含有する醤油調味料。当該調味料は、加熱調理に用いたときに味の伸び旨味コクを向上させるだけでなく、醤油の香り立ち醤油感においてもきわめてすぐれた風味を付与でき、味・香りの両面においてすぐれた風味を呈するという特徴を有するものである。

概要

背景

炒め物食品は、各種具材高温の油脂と絡めて炒めることにより、香ばしい風味コクを付与するものである。醤油を含有する調味料としても、このような炒め物食品に適したものが従来開発されており、たとえば特定の吸光度範囲にある醤油・糖類加熱混合物と醤油とを、重量比0.5:9.5〜5.5の割合で配合した、短時間に風味良好な油炒めを得ることが可能となる油炒め用の醤油などが知られている(特許文献1)。

一方近年、原料として火入れを行っていない「生醤油」を用いた調味料が知られる。生醤油を加熱調理に使った時の調理特性について、調理加熱(熱したフライパンに醤油を注ぎ10秒間加熱)を行った生醤油では、同様に調理加熱した火入れ醤油に比べて、香ばしい、甘い、または黄様の香りがより強く増強されること、また、生醤油を用いて豚肉しょうが焼きを調理すると、火入れ醤油を用いて調理したときと比べて官能評価上好ましいことなどが報告されている(非特許文献2)。

概要

加熱調理に用いた時に味・香りの両面においてすぐれた風味を呈する加熱調理に適した醤油調味料を得る。濃縮醤油および生醤油を含有し、好ましくはさらに醤油糖類加熱混合物を4.0%(v/v)以下の割合で含有する醤油調味料。当該調味料は、加熱調理に用いたときに味の伸び旨味、コクを向上させるだけでなく、醤油の香り立ち醤油感においてもきわめてすぐれた風味を付与でき、味・香りの両面においてすぐれた風味を呈するという特徴を有するものである。なし

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

請求項2

醤油糖類加熱混合物を、4%(v/v)以下の割合でさらに含有する、請求項1記載の醤油調味料。

請求項3

醤油糖類加熱混合物を、2%(v/v)以下の割合でさらに含有する、請求項2記載の醤油調味料。

請求項4

食品具材および油脂とともに、請求項1から3のいずれか1項に記載の調味料加熱調理する、加熱調理食品製造法

請求項5

加熱調理食品が炒め食品である、請求項4記載の製造法。

技術分野

0001

本発明は、炒め物食品等の加熱調理に適した醤油調味料に関するものである。

背景技術

0002

炒め物食品は、各種具材高温の油脂と絡めて炒めることにより、香ばしい風味コクを付与するものである。醤油を含有する調味料としても、このような炒め物食品に適したものが従来開発されており、たとえば特定の吸光度範囲にある醤油・糖類加熱混合物と醤油とを、重量比0.5:9.5〜5.5の割合で配合した、短時間に風味良好な油炒めを得ることが可能となる油炒め用の醤油などが知られている(特許文献1)。

0003

一方近年、原料として火入れを行っていない「生醤油」を用いた調味料が知られる。生醤油を加熱調理に使った時の調理特性について、調理加熱(熱したフライパンに醤油を注ぎ10秒間加熱)を行った生醤油では、同様に調理加熱した火入れ醤油に比べて、香ばしい、甘い、または黄様の香りがより強く増強されること、また、生醤油を用いて豚肉しょうが焼きを調理すると、火入れ醤油を用いて調理したときと比べて官能評価上好ましいことなどが報告されている(非特許文献2)。

0004

特開2012−125239

先行技術

0005

日本調理科学会誌、Vol.47,No.4 214〜220頁(2014)

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら本発明者は、炒め物などの加熱調理に適した醤油調味料を開発すべく鋭意検討を行った結果、生醤油を炒め料理などに用いると香りは多少改善されるものの、味の伸びやコクは通常の濃口醤油と大きく変化せず、とくに味の面で改善の余地があることを見出した。

0007

したがって本発明の課題は、上記課題を解決し、加熱調理に用いた時に味・香りの両面においてすぐれた風味を呈する加熱調理に適した醤油調味料を得ることにある。

課題を解決するための手段

0008

本発明者は鋭意検討を行った結果、濃縮醤油および生醤油を含有し、好ましくはさらに醤油糖類加熱混合物を4.0%(v/v)以下の割合で含有する醤油調味料が、加熱調理に用いたときに味の伸びや旨味、コクを向上させるだけでなく、醤油の香り立ち醤油感においてもきわめてすぐれた風味を付与できるという特徴を見出し、本発明を完成させた。

発明の効果

0009

本発明の醤油調味料は加熱調理にきわめて適しており、加熱調理に用いると調理品の味の伸びや旨味、コクを向上させることができる。さらに、醤油の香り立ちや醤油感においてもすぐれた風味を付与できるものであり、味・香りとも嗜好性が大きく向上するなど、加熱調理にきわめて適した調味料である。

図面の簡単な説明

0010

図1は、濃縮醤油および生醤油を用いて焼きそばを調理したときの官能評価の結果を示す。
図2は、濃縮醤油、生醤油および醤油糖類加熱混合物を用いて焼きそばを調理した時の官能評価の結果を示す。

0011

本発明の醤油調味料は、濃縮醤油、生醤油および醤油糖類加熱混合物を含有する。

0012

濃縮醤油とは、通常の醸造法によって得られる濃口醤油、淡口醤油、たまり醤油、再仕込醤油またはしろ醤油等の醤油類濃縮したものをいう。濃縮の方法は公知の方法によればよく、加熱、減圧凍結半透膜処理などのうち任意のものを用いればよく、減圧加熱のように2種の方法を組み合わせてもよい。醤油の濃縮率としては、110〜600%(v/v)、濃縮後の醤油全窒素分として1〜8%(w/v)、より好ましくは200〜400%(v/v)程度、濃縮後の醤油全窒素分として3〜6%(w/v)のものを用いることができる。

0013

生醤油とは、通常の濃口醤油、淡口醤油、たまり醤油、再仕込醤油またはしろ醤油など各種醤油の醸造法によって発酵熟成を行った醤油諸味圧搾濾過して得られる清澄液体であって、麹菌由来酵素が存在するもので、そのまま使用してもよいが、必要によりフィルター等で酵母等の微生物を除き、火入れによる殺菌を施していないものをいう。

0014

本発明の醤油糖類加熱混合物は、濃口醤油、淡口醤油、たまり醤油、再仕込醤油などの公知の醤油と、砂糖果糖ぶどう糖麦芽糖異性化糖水あめ、各種オリゴ糖糖アルコールなどの公知の糖類とを、醤油と糖類との重量比で醤油:糖類=90:10〜20:80、より好ましくは70:30〜30:70の割合で混合し、加熱することで得ることができる。加熱条件としては、40〜90℃で100〜400時間程度、より好ましくは50〜70℃で150〜300時間程度加熱すればよい。

0015

本発明の醤油調味料は、濃縮醤油、生醤油、醤油糖類加熱混合物を含有する。このうち、濃縮醤油と生醤油の混合比は9:1〜1:9のうち任意の値に設定すればよく、また、醤油糖類加熱混合物は、濃縮醤油、生醤油および醤油糖類加熱混合物3種の全体量に対する含有量4.0%(v/v)以下であることが好ましく、2.0%(v/v)以下であることがさらに好ましい。含有量が4.0%(v/v)を超えると、加熱調理に用いたときに苦みが強く感じられたり、醤油の香り立ちが著しく低下して香りそのものが良好でなくなるなど、風味が不適となる恐れがある。

0016

なお本明細書における「醤油調味料」とは、日本農林規格に規定される「しょうゆ」と同様の用途で用いられる液体調味料をいい、醤油および醤油加工品を指す。本発明の醤油調味料には、前記濃縮醤油、生醤油および醤油糖類加熱混合物の他に、果汁野菜汁エキス類、だし類、糖類、アミノ酸調味料、核酸調味料、酒類発酵調味料酸味料香料等をさらに含んでいてもよい。

0017

本発明の醤油調味料は、加熱調理に用いるのに適している。中でも肉、魚介類野菜、麺、米等を油脂の存在下で加熱する調理に好適であり、具体的な食品の種別としては、例えば焼きそば、焼きうどん、炒麺、炒飯、野菜炒め、回肉、青椒肉絲等の炒め食品の調味や、焼肉焼魚、焼野菜等の漬けだれ、煮焼豚の煮つけ用たれ等に適する。

0018

本発明の醤油調味料は、上記のような調理品を作製するとき、具材、油脂等と共に加熱することによって、調理品の味の伸びや旨味、コクを向上させることができ、さらに、醤油の香り立ちや醤油感においてもすぐれた風味を付与できるというきわめて好ましい効果を発揮する。

0019

以下、実施例をあげて具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
(実施例1)濃縮醤油と生醤油に関する検討
濃口醤油、濃縮醤油、生醤油等を用いて調理した時の調理適性について検証した。
具体的には、(1)濃口醤油、(2)濃縮醤油、(3)生醤油および(4)濃縮醤油と生醤油を等量ずつ混合した混合醤油、の4種の醤油調味料を用意した。濃縮醤油は、濃口醤油を減圧濃縮により約3倍に濃縮し、濃縮醤油の全窒素分として3.0〜6.0%(w/v)の範囲に調整したものを用い、いずれの調味料とも、全窒素濃度1.73%(w/v)、食塩濃度17.4%(w/v)となるように事前に調整した。

0020

これら4種の醤油調味料を用いて焼きそばを調理した。
具体的には、フライパンでサラダ油20gを熱し、具材として豚ばら肉90gとキャベツ90gを炒めて火を通した。ここに焼きそばめん270gを加え、具材とめんを十分にからませた。その後、各醤油調味料をそれぞれ50gを加えて調味した。

0021

作成した醤油焼きそばについて、訓練されたパネラー6名による官能評価を実施した。官能評価では、焼きそばの香り、味、色に関する各評価項目評点を、濃口醤油(対照)の場合を3.0とし、1.0(弱い)〜5.0(強い)の範囲で点数化した上で、6名のパネラーの評点の平均値を求めた。なお、味・香りの嗜好性については1.0(好ましくない)〜5.0(好ましい)とした。
評価結果を表1、2および図1に示す。なお表1は香りおよび色に関する評価結果、表2は味に関する評価結果を示す。

0022

0023

0024

上記の結果から、生醤油を単独で用いた場合は、濃口醤油に比べ醤油の香り立ちが向上するが、全体的な香りの嗜好性では大きな差は見られなかった。味についても、醤油感や旨味、コク、味の伸び等では大差がなく、全体的な味の嗜好性でも差は見られなかった。
また、濃縮醤油を単独で用いた場合では、旨味やコク等、味の伸び等の味の面では向上するものの、香りでは濃口醤油との大きな差を見出せなかった。

0025

しかしながら、濃縮醤油と生醤油を等量混合した混合醤油は、全窒素濃度等は対照と同一であるにもかかわらず、官能的にすぐれたものとなっていた。具体的に、香りにおいては、麺のにおいや油臭さが抑えられる一方で、醤油の華やかな香りが生醤油単独使用のときよりもさらに際立ち、好ましいものとなっていた。全体的な香りの嗜好性についても、生醤油または濃縮醤油をいずれか単独で用いた場合には対照と差が生じないにもかかわらず、両者を組み合わせたときにのみ、評点が大きく上昇した。

0026

また味については、生醤油単独では味の向上への寄与はないにもかかわらず、濃縮醤油と生醤油を組み合わせることによって、濃縮醤油の単独使用でも一定みられた醤油感、コク、味の伸びがさらに著しく増強されることが明らかになった。全体的な味の嗜好性についても、2種の混合醤油では、生醤油または濃縮醤油を単独で用いた場合と比べてより高い評価であった。

0027

このように、濃縮醤油と生醤油を組み合わせた醤油調味料は、焼きそばなどの加熱調理に用いることで、生醤油の香り立ちと濃縮醤油の旨味、コク増強等を単に両立するだけでなく、両者の長所をさらに増強した好ましい加熱調理品を製造できることが明らかになった。

0028

(実施例2)
実施例1の混合醤油に、さらに醤油糖類加熱混合物を添加した場合を検討した。醤油糖類加熱混合物としては、濃口醤油と果糖ぶどう糖液糖を等重量ずつ混合し、50〜70℃の温度範囲で約200時間加熱したものを用いた。
醤油調味料として実施例1で用いた生醤油と濃縮醤油を等量ずつ混合した混合醤油を用い、これに対して醤油糖類加熱混合物無添加、混合物をそれぞれ1%(v/v)、3%(v/v)、5%(v/v)添加した醤油調味料を製造し、それぞれ試験区1、2、3とした。いずれの調味料とも、全窒素濃度2.7%(w/v)、食塩濃度17.8%(w/v)となるように事前に調整した。

0029

得られた醤油調味料を用い、実施例1と同様に焼きそばを調理し、官能評価を行った。結果を表3、4および図2に示す。なお表3は香りおよび色に関する評価結果、表4は味に関する評価結果を示す。

0030

0031

0032

試験区1(醤油糖類加熱混合物1%添加)では、香りについて、油臭さや麺のにおいが抑えられる一方で、醤油の香り立ちは強くなっており、嗜好性も添加なしの場合より高かった。
また味においては、醤油感、旨味、コクおよび味の伸びに対する評価が添加なしの場合に比べて高い一方で、苦みや酸味が抑えられ、味のインパクト強化されていた。味の嗜好性は全試験区中で最も高く、高評価であった。

0033

試験区2(醤油糖類加熱混合物3%添加)では、香りについて、醤油の香り立ちが最も強い一方で油臭さ、麺のにおいは最も抑制されており、香りの嗜好性は全試験区で最も高かった。
味においては醤油感、旨味、コクを最も強く感じられた。一方で苦みも少し生じており、試験区1に比べると味の嗜好性の評点は低かったが、なおきわめて好ましい評価であった。

0034

これらに対し、試験区3(醤油糖類加熱混合物5%添加)では、焦げた感じが強く、醤油の香り立ちに対する評価が著しく低下した。これらの影響により、香りの嗜好性では添加なしの場合よりも低くなった。
味においては、試験区1、2で感じられた旨味やコク、味の伸びが弱まり、苦みと酸味が目立つ結果、味の嗜好性も試験区1、2より低い結果となった。

実施例

0035

以上の結果より、濃縮醤油と生醤油の混合醤油に醤油糖類加熱混合物をさらに加えることで、香りの嗜好性だけでなく味の伸びやコクにおける嗜好性を上げる効果がある。ただしこの効果は、醤油糖類加熱混合物の含有量が3%(v/v)以下であるときに顕著にみられ、5%(v/v)以上の添加では逆効果であることが確認された。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ