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技術 細長模型に作用する流体力計測のための6分力計測装置

出願人 日章電機株式会社
発明者 東島哲二東島鎮かく
出願日 2017年6月13日 (4年5ヶ月経過) 出願番号 2017-115580
公開日 2019年1月10日 (2年10ヶ月経過) 公開番号 2019-002724
状態 特許登録済
技術分野 弾性の調査及び振動試験 特定の目的に適した力の測定 空気力学的試験、水力学的試験、風洞、水槽
主要キーワード 静定構造 油圧加 両端支持梁 主支柱 ストレーンゲージ 強制加 計測性能 各支持台
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図面 (16)

課題

船体車輛等の細長模型流体力計測試験における6分力計測装置において、細長模型に生ずる変形が、多分力検出器の検出部に作用しないようにして、測定精度の向上を図る。

解決手段

6分力計測装置は、計測装置本体(60)を支持する第1のリンク機構(21)と第2のリンク機構(31)と第3のリンク機構(41)とを備え、各リンク機構は、流体力または強制加振力を受けた際に細長模型に生ずる変形に伴って発生する力およびモーメントが、6分力計測用の検出部に伝達されないように、ユニバーサルジョイントベアリングとを組み合わせた構成を備えるものとし、第1のリンク機構と前記本体との間にFy1,Fz1,Mx検出用の3分力検出器(2)を備え、第2のリンク機構と前記本体との間にFy2,Fz2検出用の2分力検出器(3)を備え、第3のリンク機構と細長模型との間にFx検出用の1分力検出器(4)を備える。

概要

背景

船舶航行中には、船体に大きな振動や衝撃が加わるので、予め、強制加試験を行って、使用時の振動や衝撃に耐えられることを評価する必要がある。また、鉄道車両においては、横風による衝撃的流体力に対する評価を行う必要がある。以下の説明においては、説明の便宜上、主に船体の模型(以下、単に船体ともいう。)を対象として述べ、車輛の模型に関しては、適宜補足的に述べる。
例えば、船体の強制加振試験における6分力計測装置においては、一般に船底にねじ止めされた計測装置本体に多分力検出器複数個分散配置した上で、船体を加振機構により強制加振し、その際、出力される前記多分力検出器の複数の検出値に基づいて、船体に加わる6分力演算により求める(詳細は、本発明の実施態様において説明する)。
上記船体の強制加振試験における6分力計測装置においては、下記のような問題点があった。即ち、多分力検出器を複数個分散配置した計測装置本体が、船底に固定設置されているため、強制加振状態において船体に生ずる変形が、多分力検出器の検出部に作用して、測定すべき本来の力およびモーメント誤差をもたらす問題があった。前記車輛の模型に関しても、同様の問題があった。

概要

船体や車輛等の細長模型の流体力計測試験における6分力計測装置において、細長模型に生ずる変形が、多分力検出器の検出部に作用しないようにして、測定精度の向上をる。6分力計測装置は、計測装置本体(60)を支持する第1のリンク機構(21)と第2のリンク機構(31)と第3のリンク機構(41)とを備え、各リンク機構は、流体力または強制加振力を受けた際に細長模型に生ずる変形に伴って発生する力およびモーメントが、6分力計測用の検出部に伝達されないように、ユニバーサルジョイントベアリングとを組み合わせた構成を備えるものとし、第1のリンク機構と前記本体との間にFy1,Fz1,Mx検出用の3分力検出器(2)を備え、第2のリンク機構と前記本体との間にFy2,Fz2検出用の2分力検出器(3)を備え、第3のリンク機構と細長模型との間にFx検出用の1分力検出器(4)を備える。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

水槽試験または風洞試験用の細長模型に、計測装置本体を固定し、流体通流した際に、または、流体通流下において前記細長模型を加振機構を用いて強制加振した際に、前記細長模型の回転運動中心を原点とする直交座標系(X,Y,Z)において細長模型に作用する6分力(X,Y,Z方向に作用する流体力Fx,Fy,Fz、および、X,Y,Z軸周りに作用するモーメントMx,My,Mz)を計測する、細長模型に作用する流体力計測のための6分力計測装置において、前記6分力計測装置は、前記計測装置本体を前記細長模型に対して支持する第1のリンク機構(21)と、第2のリンク機構(31)と、第3のリンク機構(41)とを備え、ここで、前記各リンク機構は、それぞれ、前記細長模型が流体力または強制加振力を受けた際に細長模型に生ずる変形に伴って発生する力およびモーメントが、6分力計測用の検出部に伝達されないように、ユニバーサルジョイントベアリングとを組み合わせた構成を備えるものとし、また、前記第1のリンク機構(21)と計測装置本体(60)との間に3分力検出器(Fy1,Fz1,Mx検出用検出器)(2)を備え、前記第2のリンク機構(31)と計測装置本体(60)との間に2分力検出器(Fy2,Fz2検出用の検出器)(3)を備え、前記第3のリンク機構(41)と前記細長模型との間に1分力検出器(Fx検出用の検出器)(4)を備え、さらに、前記3分力検出器(Fy1,Fz1,Mx検出用の検出器)(2)の検出値と、2分力検出器(Fy2,Fz2検出用の検出器)(3)の検出値と、1分力検出器(Fx検出用の検出器)(4)の検出値とに基づき、前記6分力を、下記により演算して求める演算装置を備えることを特徴とする6分力計測装置、但し、Lは第1のリンク機構(21)と第2のリンク機構(31)との間のX軸方向の中心間距離。Fx=Fx,Fy=Fy1+Fy2,Fz=Fz1+Fz2Mx=Mx,My=(Fz1−Fz2)×(L/2),Mz=(Fy2−Fy1)×(L/2)

請求項2

請求項1に記載の装置において、前記第1のリンク機構(21)および第2のリンク機構(31)は、それぞれ、座標軸Yと平行に設けた一方向リンク(10)と、前記一方向リンクを自由に旋回可能とするベアリング装置(B)と、前記一方向リンク(10)の上方に在って、前記一方向リンクに平行な方向と垂直な方向の二直交方向の軸のまわりに旋回可能とするベアリング装置(B)を有する二方リンクとを備えることを特徴とする装置。

請求項3

請求項2または3に記載の装置において、前記第3のリンク機構(41)は、前記計測装置本体(60)内において、回転可能であって、座標軸X方向に延伸し2個の二方向リンクからなるユニバーサルジョイント部(U)を有する軸(15)を設け、前記軸(15)を座標軸X周りに旋回可能とするベアリング装置(B)を備えることを特徴とする装置。

請求項4

請求項1ないし3のいずれか1項に記載の装置において、前記計測装置本体(60)における前記第2のリンク機構(31)側には、細長模型が強制加振を受けた際に細長模型に発生するローリングによって計測誤差が生ずることを抑制するためのローリング影響抑制用リンク機構(30)が設けられ、前記ローリング影響抑制用リンク機構(30)は、座標軸Xを中心として旋回可能な部分回転軸(33)と、前記回転軸(33)を旋回可能とするベアリング装置(B,NB)と、ベアリングを支持するためのスリーブ(34,35)とを備えることを特徴とする装置。

請求項5

請求項1ないし4のいずれか1項に記載の装置において、前記細長模型は、船体用の細長模型であることを特徴とする装置。

請求項6

水槽試験または風洞試験用の細長模型に、計測装置本体を固定し、流体を通流した際に、または、流体通流下において前記細長模型を加振機構を用いて強制加振した際に、前記細長模型の回転運動中心を原点とする直交座標系(X,Y,Z)において細長模型に作用する6分力(X,Y,Z方向に作用する流体力Fx,Fy,Fz、および、X,Y,Z軸周りに作用するモーメントMx,My,Mz)を計測する、細長模型に作用する流体力計測のための6分力計測装置において、前記6分力計測装置は、前記計測装置本体を前記細長模型に対して支持する第4のリンク機構(81)と、第5のリンク機構(91)とを備え、ここで、前記各リンク機構は、それぞれ、前記細長模型が流体力または強制加振力を受けた際に細長模型に生ずる変形に伴って発生する力およびモーメントが、6分力計測用の検出部に伝達されないように、ユニバーサルジョイントとベアリングとを組み合わせた構成を備えるものとし、また、前記第4のリンク機構(81)と計測装置本体との間に第1の3分力検出器(Fy1,Fz1,Mx検出用の検出器)(2a)を備え、前記第5のリンク機構(91)と計測装置本体との間に第2の3分力検出器(Fx,Fy2,Fz2検出用の検出器(3a)を備え、さらに、前記第1の3分力検出器(Fy1,Fz1,Mx検出用の検出器)(2a)の検出値と、第2の3分力検出器(Fx,Fy2,Fz2検出用の検出器)(3a)の検出値とに基づき、前記6分力を、下記により演算して求める演算装置を備えることを特徴とする6分力計測装置、但し、Lは第4のリンク機構(81)と第5のリンク機構(91)との間のX軸方向の中心間距離。Fx=Fx,Fy=Fy1+Fy2,Fz=Fz1+Fz2Mx=Mx,My=(Fz1−Fz2)×(L/2),Mz=(Fy2−Fy1)×(L/2)

請求項7

請求項6に記載の装置において、前記細長模型は、車輛用の細長模型であることを特徴とする装置。

技術分野

0001

この発明は、船体または車輛等の細長模型(以下、細長模型という。)の流体力計測における力とモーメント(6分力)を高精度で計測するために使用する計測装置に関する。なお、前記流体力計測は、水槽試験または風洞試験用の細長模型に計測装置を固定し、流体通流した際に流体力とモーメントを計測する場合と、流体通流下において前記細長模型を加振機構を用いて強制加振して力とモーメントを計測する場合とを含む。以下の説明においては、主に強制加振の場合について述べる。

背景技術

0002

船舶航行中には、船体に大きな振動や衝撃が加わるので、予め、強制加振試験を行って、使用時の振動や衝撃に耐えられることを評価する必要がある。また、鉄道車両においては、横風による衝撃的流体力に対する評価を行う必要がある。以下の説明においては、説明の便宜上、主に船体の模型(以下、単に船体ともいう。)を対象として述べ、車輛の模型に関しては、適宜補足的に述べる。
例えば、船体の強制加振試験における6分力計測装置においては、一般に船底にねじ止めされた計測装置本体に多分力検出器複数個分散配置した上で、船体を加振機構により強制加振し、その際、出力される前記多分力検出器の複数の検出値に基づいて、船体に加わる6分力を演算により求める(詳細は、本発明の実施態様において説明する)。
上記船体の強制加振試験における6分力計測装置においては、下記のような問題点があった。即ち、多分力検出器を複数個分散配置した計測装置本体が、船底に固定設置されているため、強制加振状態において船体に生ずる変形が、多分力検出器の検出部に作用して、測定すべき本来の力およびモーメントに誤差をもたらす問題があった。前記車輛の模型に関しても、同様の問題があった。

発明が解決しようとする課題

0003

この発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたもので、この発明の課題は、船体や車輛等の前記細長模型の流体力計測試験(強制加振の場合を含む)における6分力計測装置において、流体力または強制加振力を受けた際に細長模型に生ずる変形が多分力検出器の検出部に作用しないようにして、測定精度の向上を図ることにある。

課題を解決するための手段

0004

前述の課題を解決するために、この発明の6分力計測装置は下記のようなものとする。即ち、水槽試験または風洞試験用の細長模型に、計測装置本体を固定し、流体を通流した際に、または、流体通流下において前記細長模型を加振機構を用いて強制加振した際に、前記細長模型の回転運動中心を原点とする直交座標系(X,Y,Z)において細長模型に作用する6分力(X,Y,Z方向に作用する流体力Fx,Fy,Fz、および、X,Y,Z軸周りに作用するモーメントMx,My,Mz)を計測する、細長模型に作用する流体力計測のための6分力計測装置において、前記6分力計測装置は、前記計測装置本体を前記細長模型に対して支持する第1のリンク機構と、第2のリンク機構と、第3のリンク機構とを備え、ここで、前記各リンク機構は、それぞれ、前記細長模型が流体力または強制加振力を受けた際に細長模型に生ずる変形に伴って発生する力およびモーメントが、6分力計測用の検出部に伝達されないように、ユニバーサルジョイントベアリングとを組み合わせた構成を備えるものとし、また、前記第1のリンク機構と計測装置本体との間に3分力検出器(Fy1,Fz1,Mx検出用検出器)を備え、前記第2のリンク機構と計測装置本体との間に2分力検出器(Fy2,Fz2検出用の検出器)を備え、前記第3のリンク機構と前記細長模型との間に1分力検出器(Fx検出用の検出器)を備え、さらに、前記3分力検出器(Fy1,Fz1,Mx検出用の検出器)の検出値と、2分力検出器(Fy2,Fz2検出用の検出器)の検出値と、1分力検出器(Fx検出用の検出器)の検出値とに基づき、前記6分力を、下記により演算して求める演算装置を備えることを特徴とする6分力計測装置、但し、Lは第1のリンク機構と第2のリンク機構との間のX軸方向の中心間距離とする。

0005

Fx=Fx, Fy=Fy1+Fy2, Fz=Fz1+Fz2 Mx=Mx, My=(Fz1−Fz2)×(L/2), Mz=(Fy2−Fy1)×(L/2)
上記装置によれば、ユニバーサルジョイントとベアリングとを組み合わせた構成を備えるリンク機構を備えるので、従来の計測装置の場合に測定誤差要因となっていた前記細長模型に生ずる変形が、多分力検出器の検出部に作用しないようにすることができ、力学的に静定な状態(静定構造)となるので、高精度で計測できる。その理由の詳細については、発明を実施するための形態の項で、図に基づいて具体的に後述するが、前記静定構造とその作用原理総括的説明に関しては、図11図15に基づいて以下に述べる。

0006

なお、上記において、リンク機構やユニバーサルジョイントは、一般的によく知られた用語であり、リンク機構とは、例えば、「数個剛体を回転自在のピンで結合して、各部分の動きと位置が一義的に決まるような運動拘束された相対運動)を行うようにした機構」と説明されている。また、ユニバーサルジョイントは、自在継手とも言われ、継手のなかでも特に2つの材の接合する角度が自由に変化する継手のことをいう。基本概念ジンバル由来する。ジンバルは1つの軸を中心として物体を回転させる回転台一種である。軸が直交するようにジンバルを設置すると、内側のジンバルに載せられたロータの向きを常に一定に保つことができる。

0007

図8および9は、市販品のユニバーサルジョイントの一例を示すもので、図8は2個の二方リンク(ジンバル)を備えた例、図9は1個の二方向リンク(ジンバル)を備えた例である。本願発明においては市販品のユニバーサルジョイントをそのまま使用するのではなく、ベアリングと組み合わせて、本願発明固有の構成を採用している。なお、リンク機構の構成は後述する実施形態に限定されることなく、目的に応じて、種々の変形した形態が採用可能である。

0008

次に、前記静定構造とその作用原理について図11図15に基づいて概説する。

0009

材料力学の文献によれば、両端支持梁外力が作用する場合の面内静定拘束の2次元的説明が、図11の例によりなされている。この例によれば、回転支持点A点およびB点には、Fx,Fz1およびFz2として一義的に作用する面内静定構造であって、固定側構造及び供試体の構造の変形には影響されない構造が示されている。

0010

上記機能を、リンク機構を用いて具体的に構成した例を図12および図13に示す。図12において前記A点のリンクには、外力に対する反力Fx,Fz1の2種の負荷が作用し、B点のリンクには、Fz2の負荷が作用する。図13の例においては、A点のリンクにはFz1の負荷が,B点のリンクにはFz2の負荷が,C点のリンクにはFxの負荷が作用する。各リンクの部分に負荷を検出する計測器を組み込めば全体で多分力計測装置となる。

0011

図12の例は図13の例に比べて構造が簡単になる。しかしながら、図12の例ではA点のリンクにFx,Fz1の2種の負荷が作用するので、Fxの負荷よりもFz1の負荷の方がかなり大きい場合に、Fx検出器はFz1の負荷の影響を受け易くなり、その干渉により、計測誤差が大きくなる難点がある。

0012

実際の計測では負荷は3次元的になり、6分力の計測が必要になる場合が多い。本発明はこの種の6分力を精度良く計測するためのものである。しかしながら、6分力の計測以外の少ない分力の計測にも適用できる。

0013

図14および図15に、3次元計測のためのリンク機構の例を示す。図14図12の3次元構造を示し、図15図13の3次元構造を示す。図14および図15は、3次元において静定構造であり、図12および図13と同様に、固定側構造及び供試体の構造に若干の変形があっても、精度の高い計測ができる。

0014

なお、計測に影響のないリンクについては、それを適宜省略することが可能である。また、本発明に係る装置は、強制加振でなくとも、通常の水槽試験や風洞試験に対しても適用できる。

0015

上記本願発明の好ましい実施態様は下記のとおりである。

0016

まず、上記本願発明の装置において、前記第1のリンク機構および第2のリンク機構は、それぞれ、座標軸Yと平行に設けた一方向リンクと、前記一方向リンクを自由に旋回可能とするベアリング装置と、前記一方向リンクの上方に在って、前記一方向リンクに平行な方向と垂直な方向の二直交方向の軸のまわりに旋回可能な二方向リンクとを備えることが好ましい。

0017

また、前記第3のリンク機構は、前記計測装置本体内において、回転可能であって、座標軸X方向に延伸し2個の二方向リンクからなるユニバーサルジョイント部を有する軸を設け、前記軸を座標軸X周りに旋回可能とするベアリング装置を備えることが好ましい。

0018

さらに、前記計測装置本体における前記第2のリンク機構側には、細長模型が強制加振を受けた際に細長模型に発生するローリングによって計測誤差が生ずることを抑制するためのローリング影響抑制用リンク機構が設けられ、前記ローリング影響抑制用リンク機構は、座標軸Xを中心として旋回可能な部分回転軸と、前記回転軸を旋回可能とするベアリング装置と、ベアリングを支持するためのスリーブとを備えることが好ましい。
また、前述した発明の装置において、前記細長模型は、船体用の細長模型であることが好ましい。
さらに、前述の課題を解決するために、この発明の6分力計測装置は下記のようなものとすることもできる。即ち、水槽試験または風洞試験用の細長模型に、計測装置本体を固定し、流体を通流した際に、または、流体通流下において前記細長模型を加振機構を用いて強制加振した際に、前記細長模型の回転運動中心を原点とする直交座標系(X,Y,Z)において細長模型に作用する6分力(X,Y,Z方向に作用する流体力Fx,Fy,Fz、および、X,Y,Z軸周りに作用するモーメントMx,My,Mz)を計測する、細長模型に作用する流体力計測のための6分力計測装置において、前記6分力計測装置は、前記計測装置本体を前記細長模型に対して支持する第4のリンク機構と、第5のリンク機構とを備え、ここで、前記各リンク機構は、それぞれ、前記細長模型が流体力または強制加振力を受けた際に細長模型に生ずる変形に伴って発生する力およびモーメントが、6分力計測用の検出部に伝達されないように、ユニバーサルジョイントとベアリングとを組み合わせた構成を備えるものとし、また、前記第4のリンク機構と計測装置本体との間に第1の3分力検出器(Fy1,Fz1,Mx検出用の検出器)を備え、前記第5のリンク機構と計測装置本体との間に第2の3分力検出器(Fx,Fy2,Fz2検出用の検出器を備え、さらに、前記第1の3分力検出器(Fy1,Fz1,Mx検出用の検出器)の検出値と、第2の3分力検出器(Fx,Fy2,Fz2検出用の検出器)の検出値とに基づき、前記6分力を、下記により演算して求める演算装置を備えることを特徴とする6分力計測装置、但し、Lは第4のリンク機構と第5のリンク機構との間のX軸方向の中心間距離とする。

0019

Fx=Fx, Fy=Fy1+Fy2, Fz=Fz1+Fz2
Mx=Mx, My=(Fz1−Fz2)×(L/2), Mz=(Fy2−Fy1)×(L/2)また、上記発明の装置において、前記細長模型は、車輛用の細長模型であることことが好ましい。

発明の効果

0020

この発明の6分力計測装置によれば、ユニバーサルジョイントとベアリングとを組み合わせた構成を備えるリンク機構を備えるものとすることにより、流体力または強制加振力を受けた際に細長模型に生ずる変形が多分力検出器の検出部に作用しないようにして力学的に静定な状態としたので、測定すべき本来の力およびモーメントに誤差をもたらす従来の問題点を解消し、測定精度の向上を図ることことができる。

図面の簡単な説明

0021

本発明の実施例に係る6分力計測装置の構成図であって、(a)は上面図、(b)は(a)図を下方から見た側面図、(c)は(b)を右方から見た側面図。
図1(b)の左方におけるA部の詳細拡大図。
図1(b)の右方におけるB部の詳細一部断面拡大図。
図1および図3におけるP−P線に沿う拡大断面図。
図1(b)の中央部におけるC部の詳細一部断面拡大図。
加振機構を備えた6分力計測装置の実施例の構成図であって、(a)は(b)におけるR−R矢示平面図、(b)は側面図、(c)は(b)におけるQ−Q矢示断面図。
本発明に係るリンク機構の作用効果を説明する概念的模式図であって、(a)は加振負荷のない状態を示す図、(b)は計測装置がリンク機構を備えない場合において、加振負荷時の計測装置の変形状態を示す図、(c)は本発明に係り、計測装置がリンク機構を備えた場合において、加振負荷時の計測装置の変形状態を示す図。
2個の二方向リンクを備えたユニバーサルジョイントの市販品の一例を示す図。
1個の二方向リンクを備えたユニバーサルジョイントの市販品の一例を示す図。
本発明を車輛に適用した場合の実施態様を模式的に説明する図であって、(a)は車輛模型を進行方向と直角に断面して見た模式的断面図、(b)は(a)図において接続板75の上方から見た模式的概略上面図、(c)は(b)図を下方から見た模式的概略側面図。
両端支持梁に外力が作用する場合の面内静定拘束の2次元的説明図。
図11にリンク機構を適用した構成の一例を示す図。
図11にリンク機構を適用した異なる構成の一例を示す図。
3次元計測のための3次元静定拘束の説明図であって図12に対応する図。
3次元計測のための3次元静定拘束の説明図であって図13に対応する図。

実施例

0022

上記の図1図7および図10に基づき、本発明の細長模型に作用する流体力計測のための6分力計測装置の実施の形態について以下に述べる。なお、図1図7は本発明を主として船体に適用した場合の実施態様を示し、図1図7において、同一部材または同一機能を有する部材には同一符号を付して、詳細説明を省略する。また、図10は本発明を主として車輛に適用した場合の実施態様を示す。

0023

図1および図6に示す本発明の6分力計測装置(1)の実施の形態によれば、その基本的構成は下記のとおりである。即ち、計測装置本体(60)が船体の長手方向に沿って船底に、取付台(5)を介して、例えば、ねじ止めにより固定される。6分力計測装置(1)は、前記船体を例えばピッチング加振機構(51)を用いて強制加振した際に、前記船体の回転運動中心(O)を原点とする直交座標系(X,Y,Z)において船体に作用する6分力(X,Y,Z方向に作用する流体力Fx,Fy,Fz、および、X,Y,Z軸周りに作用するモーメントMx,My,Mz)を計測する。

0024

前記ピッチング加振機構(51)は、主支柱(52)を支柱連結装置(53)を介して計測装置本体(60)に接続され、加振ロッド連結装置(56)を介して接続した上下加振ロッド(54)を用いてピッチング加振を行う。上下加振ロッド(54)は、例えば、図示しない油圧加振装置により上下の加振力を受ける。

0025

図1において、前記6分力計測装置(1)は、前記計測装置本体(60)を前記取付台(5)に対して、各支持台(521,531,541)を介して支持する第1のリンク機構(21)と、第2のリンク機構(31)と、第3のリンク機構(41)とを備える。前記各リンク機構(21)、(31)および(41)の詳細に関しては、後述する。
また、前記第1のリンク機構(21)と計測装置本体(60)との間に3分力検出器(Fy1,Fz1,Mx検出用の検出器)(2)を備え、前記第2のリンク機構(31)と計測装置本体(60)との間に2分力検出器(Fy2,Fz2検出用の検出器)(3)を備え、前記第3のリンク機構(41)と前記支持台(541)との間に1分力検出器(Fx検出用の検出器)(4)を備え、さらに、前記3分力検出器(Fy1,Fz1,Mx検出用の検出器)(2)の検出値と、2分力検出器(Fy2,Fz2検出用の検出器)(3)の検出値と、1分力検出器(Fx検出用の検出器)(4)の検出値とに基づき、前記6分力を前記の演算式により、図示しない演算装置を用いて求める。

0026

次に、図2〜5に基づき、本発明の6分力計測装置(1)の実施形態の詳細について述べる。
図2は、図1(b)の左方におけるA部の詳細拡大図である。図2には、第1のリンク機構(21)に接続された3分力検出器(2)とその検出器出力コネクタ(22)を示す。また、3分力検出器(2)の上方のビームには計測用ストレーンゲージ(S)をイメージ的に示す。

0027

図2における第1のリンク機構(21)は、前記第2のリンク機構(31)と同様の構成を備え、その詳細は図4に示す。図4は、図1および図3におけるP−P線に沿う拡大断面図である。図4によれば、前記第1のリンク機構(21)および第2のリンク機構(31)は、それぞれ、座標軸Yと平行に設けた一方向リンク(10)と、前記一方向リンクを自由に旋回可能とするベアリング装置(B)と、前記一方向リンク(10)の上方に在って、前記一方向リンクに平行な方向と垂直な方向の二直交方向の軸のまわりに旋回可能とするベアリング装置(B)を有する二方向リンク(11)とを備える。図2において、(12)、(13)はそれぞれ、軸受支持具である。

0028

次に、図5について述べる。図5は、図1(b)の中央部におけるC部の詳細一部断面拡大図である。図5によれば、前記第3のリンク機構(41)と前記支持台(541)との間に1分力検出器(Fx検出用の検出器)(4)を備え、さらに前記第3のリンク機構(41)は、前記計測装置本体(60)内において、回転可能であって、座標軸X方向に延伸し2個の二方向リンクからなるユニバーサルジョイント部(U)を有する軸(15)を設け、前記軸(15)を座標軸X周りに旋回可能とするベアリング装置(B)を備える構成を示す。(14)は、軸受支持具である。また、図5には、1分力検出器出力用コネクタ42を示し、1分力検出器(Fx検出用の検出器)(4)には、計測用のストレーンゲージ(S)をイメージ的に示す。上記構成によれば、船体の変形に影響されることなく座標軸X方向に働く力の向きが一定となり、Fxが精度よく検出できる。

0029

ところで、前記Fx検出用の検出部を、後述するように他の分力検出器(例えば、前記2分力検出器(3))に組み込むことも可能であるが、上記のように、1分力検出器(4)として独立して設ける理由とその特徴について以下に述べる。

0030

Fx検出部を他の分力検出部に組み込んだ場合には、そのFx検出部にその他の分力の負荷も作用する。従って、他の分力負荷による干渉出力が計測すべきFx検出部の出力に混入する。そして、前記干渉出力はFx計測に対する誤差の要因となる。

0031

他の分力負荷が小さい場合には、干渉成分も小さいので線型補正により補正することが可能であるが、他の分力負荷が大きい場合には、干渉成分も大きくなると共に、非線型成分やヒステリシス入り込む可能性が生じ、計測性能が悪くなる。最悪の場合、この検出器が破壊する場合もある。

0032

これに対し、Fx検出器を分離しておくと、リンク機構を精度良く制作すれば、他の分力負荷の影響を殆ど受けない高精度の検出部となる。

0033

次に、図3について述べる。図3は、図1(b)の右方におけるB部の詳細一部断面拡大図である。図3によれば、前記計測装置本体(60)における前記第2のリンク機構(31)側には、船体が強制加振を受けた際に船体に発生するローリングによって計測誤差が生ずることを抑制するためのローリング影響抑制用リンク機構(30)が設けられ、前記ローリング影響抑制用リンク機構(30)は、座標軸Xを中心として旋回可能な部分回転軸(33)と、前記回転軸(33)を旋回可能とするベアリング装置(B,NB)と、ベアリングを支持するためのスリーブ(34,35)とを備える。Bは、ボールベアリング、NBはニードルベアリングである。また、図3には図2と同様に、第2のリンク機構(31)に接続された2分力検出器(3)とその検出器出力用コネクタ(32)を示し、さらに、2分力検出器(3)の下方のビームには計測用のストレーンゲージ(S)をイメージ的に示す。上記構成によれば、船体にローリングが発生して船体が座標軸Xを中心に捩じられた場合において船体の右側に発生するモーメントMxが、3分力検出器(2)のMx計測値に影響を及ぼさないようにすることができる。

0034

次に、本発明に係るリンク機構の作用効果を説明する概念的模式図である図7について述べる。図7には、船底への取付台(5)と、計測装置本体(60)と、3分力検出器(2)と、2分力検出器(3)と、第1のリンク機構(21)相当部と、第2のリンク機構(31)相当部と、一方向リンク(10)と、二方向リンク(11)などを模式的に示す。

0035

図7(a)は加振負荷のない状態を示す図であり、いずれの部材にも、力およびモーメントは発生せず、変形もない。図7(b)は計測装置がリンク機構を備えない場合において、加振負荷(F)作用時の計測装置の変形状態を示す図であり、変形は説明の便宜上誇張して図示している。また、Z方向に作用する力と、Y軸周りに作用するモーメントとを示している。なお、図7(b)では、取付台(5)は変形するが、計測装置本体(60)は変形していない状態を示すが、計測装置本体(60)が変形する場合も同様である。図7(c)は本発明に係り、計測装置がリンク機構を備えた場合において、加振負荷(F)作用時の計測装置の変形状態を示す図であって、図7(b)と同様に、Z方向に作用する力と、Y軸周りに作用するモーメントとを示している。

0036

図7(b)の場合、Fz1≠Fz2≠0、My1≠My2≠0、であり、また、Fx方向の負荷が生じる。一方、図7(c)の場合には、第1のリンク機構(21)および第2のリンク機構(31)にはモーメントが生じることはなく、引張、圧縮のみが作用する。そして、Fz1´≠Fz2´≠0、My1´=My2´=0、であり、また、Fx方向の負荷は生じない。

0037

最後に、図10について述べる。図10は、本発明を車輛に適用した場合の実施態様を模式的に説明する図であって、(a)は車輛模型を進行方向と直角に断面して見た模式的断面図、(b)は(a)図において接続板(75)の上方から見た模式的概略上面図、(c)は(b)図を下方から見た模式的概略側面図である。
図10においては、車輛に適用した場合の主要部材のみを模式的に示し、(2a)は第1の3分力検出器、(3a)は第2の3分力検出器、(70)は車輛模型の台車、(71)は車輛模型のボディ、(72)は車輛模型の車輪、(75)は接続板を示す。また、(81)は図示しない第4のリンク機構、(91)は図示しない第5のリンク機構を示すが、それらの中心を、それぞれ、P1,P2で示し、第4のリンク機構と第5のリンク機構との間のX軸方向の中心間距離をLで示す。Vは車輛模型のボディに対する横風をイメージ的に示す。

0038

図10における6分力計測装置は、前述のように、計測装置本体を前記細長模型に対して支持する前記第4のリンク機構(81)と、第5のリンク機構(91)とを備え、ここで、前記各リンク機構は、それぞれ、前記細長模型が強制加振を受けた際に細長模型に生ずる変形に伴って発生する力およびモーメントが、6分力計測用の検出部に伝達されないように、ユニバーサルジョイントとベアリングとを組み合わせた構成を備えるものとし、また、前記第4のリンク機構(81)と計測装置本体との間に第1の3分力検出器(Fy1,Fz1,Mx検出用の検出器)(2a)を備え、前記第5のリンク機構(91)と計測装置本体との間に第2の3分力検出器(Fx,Fy2,Fz2検出用の検出器(3a)を備え、さらに、前記第1の3分力検出器(Fy1,Fz1,Mx検出用の検出器)(2a)の検出値と、第2の3分力検出器(Fx,Fy2,Fz2検出用の検出器)(3a)の検出値とに基づき、前記6分力を、前記の演算式により、図示しない演算装置を用いて求める。
なお、図10における6分力計測装置においては、図1において示した、独立設置のFx検出用の検出部を、第2の3分力検出器(Fx,Fy2,Fz2検出用の検出器)(3a)に組み込んだ態様で示す。

0039

上記のように本願発明によれば、流体力または強制加振力を受けた際に船体または車輛などの細長模型に生ずる変形が多分力検出器の検出部に作用しないようにして力学的に静定な状態としたので、測定すべき本来の力およびモーメントに誤差をもたらす従来の問題点を解消し、測定精度の向上を図ることことができる。

0040

1:6分力計測装置、2:3分力検出器、2a:第1の3分力検出器、3:2分力検出器、3a:第2の3分力検出器、4:1分力検出器、5:船底への取付台、10:一方向リンク、11:二方向リンク、21:第1のリンク機構、30:ローリング影響抑制用リンク機構、31:第2のリンク機構、41:第3のリンク機構、22,32,42:検出器出力用コネクタ、33:部分回転軸、34,35:スリーブ、51:ピッチング加振機構、52:主支柱、53:支柱連結装置、54:上下加振ロッド、56:加振ロッド連結装置、60:計測装置本体、70:台車、71:ボディ、72:車輪、75:接続板、81:第4のリンク機構、91:第5のリンク機構、521,531,541:第1,第2,第3のリンク機構の支持台、B:ベアリング、L:第1のリンク機構と第2のリンク機構との間のX軸方向の中心間距離、または、第4のリンク機構と第5のリンク機構との間のX軸方向の中心間距離、NB:ニードルベアリング、S:ストレンゲージ、U:ユニバーサルジョイント部。

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