図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(2018年11月22日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (12)

課題・解決手段

本発明は、生体3のバイタルサイン関連情報を取得するデバイス、システム、及び方法に関する。提案されるデバイスは、生体3の皮膚領域2から反射される少なくとも1つの波長間隔受光される光31から生成される入力信号32を受信する入力ユニット12であって、上記入力信号が、上記生体のバイタルサインが得られることができるバイタルサイン関連情報を表す、入力ユニットと、上記入力信号32を処理し、上記生体のバイタルサイン関連情報36を上記入力信号32から得る処理ユニット14と、上記皮膚領域2の向きを推定する方向推定ユニット16と、上記皮膚領域2の上記推定された向きに基づき上記皮膚領域2を照らすため、上記皮膚領域3を光41で照らす照明ユニット40を制御し、及び/又は上記皮膚領域2の推定された方向に基づき選択される時間間隔の間に得られる上記入力信号からバイタルサイン関連情報36を得るため、上記処理ユニットを制御する制御ユニット18とを有する。

概要

背景

ビデオカメラ又は遠隔PGフォトプレチスモグラフィ)を用いる目立たないバイタルサイン監視が、患者の監視に関して重要であることが発見及び証明された。遠隔フォトプレチスモグラフ撮像は例えば、Wim Verkruysse、Lars O.Svaasand及びJ. Stuart Nelsonによる「Remote plethysmographic imaging using ambient light」、Optics Express、Vol. 16、No. 26、December 2008に記載される。それは、皮膚中血液量における時間的変動が、皮膚による光吸収における変動をもたらすという原理に基づかれる。斯かる変動は、例えば顔といった皮膚領域の画像をとるビデオカメラにより位置合わせされることができる。一方、選択された領域(概してこのシステムではの部分)にわたり画素平均の算出が処理される。この平均信号周期変化に注目することにより、心拍レート及び呼吸レートが抽出されることができる。遠隔PPGを使用して患者のバイタルサインを得るデバイス、システム及び方法の詳細を記載する更なる刊行物及び特許出願が存在する。

こうして、動脈血脈動は、光吸収における変化を引き起こす。光検出器(又は光検出器のアレイ)で観測されるこれらの変化は、PPG(フォトプレチスモグラフィ)信号(波動波とも呼ばれる)を形成する。血液の脈動は、動する心臓、即ち心臓の個別の鼓動に対応するPPG信号におけるピークによりもたらされる。従って、PPG信号は、それ自体において鼓動信号である。この信号の正規化された振幅は、異なる波長に対して異なり、いくつかの波長に対しては、それは、血液酸化の関数でもある。

規則的なビデオデータが、多くの場合において十分なバイタルサイン(時々生物測定信号とも呼ばれ、例えば鼓動、呼吸レート、Sp02レート等である)を産生することが示されるが、強い運動、低い光量、白でない照明といった挑戦的なケースに関する画像取得は、更なる改良を必要とする。既知の方法、システム及びデバイスは、1つの支配的な光源が存在する限り、動き及び異なる照明環境に対して一般的に堅牢である。斯かる状態では、PPG技術は、フィットネス運動中のトレッドミルで、少なくとも心拍数のようないくつかのバイタルサインに対して使用されることができる点で、正確で堅牢であることが証明される。

概要

本発明は、生体3のバイタルサイン関連情報を取得するデバイス、システム、及び方法に関する。提案されるデバイスは、生体3の皮膚領域2から反射される少なくとも1つの波長間隔受光される光31から生成される入力信号32を受信する入力ユニット12であって、上記入力信号が、上記生体のバイタルサインが得られることができるバイタルサイン関連情報を表す、入力ユニットと、上記入力信号32を処理し、上記生体のバイタルサイン関連情報36を上記入力信号32から得る処理ユニット14と、上記皮膚領域2の向きを推定する方向推定ユニット16と、上記皮膚領域2の上記推定された向きに基づき上記皮膚領域2を照らすため、上記皮膚領域3を光41で照らす照明ユニット40を制御し、及び/又は上記皮膚領域2の推定された方向に基づき選択される時間間隔の間に得られる上記入力信号からバイタルサイン関連情報36を得るため、上記処理ユニットを制御する制御ユニット18とを有する。

目的

本発明の目的は、生体の動作に関するより高い運動堅牢性を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

生体バイタルサイン関連情報を取得するデバイスであって、生体の皮膚領域から反射される少なくとも一つの波長間隔において受光される光から生成される入力信号を受信する入力ユニットであって、前記入力信号が、前記生体のバイタルサインが得られることができるバイタルサイン関連情報を表す、入力ユニットと、前記入力信号を処理し、前記入力信号から前記生体のバイタルサイン関連情報を得る処理ユニットと、前記皮膚領域の向きを推定する方向推定ユニットと、前記皮膚領域の前記推定された向きに基づき前記皮膚領域を照らすため、前記皮膚領域を光で照らす照明ユニットを制御し、及び/又は前記皮膚領域の推定された方向に基づき選択される時間間隔の間に得られる前記入力信号からバイタルサイン関連情報を得るため、前記処理ユニットを制御する制御ユニットとを有する、デバイス。

請求項2

前記制御ユニットが、前記照明ユニットにより放射される光の少なくとも一部の強度、方向、分布、及び/又は照明角を制御する、請求項1に記載のデバイス。

請求項3

前記方向推定ユニットが、前記皮膚領域の表面法線の向きを推定し、前記制御ユニットは、前記照明ユニットにより放射される光の少なくとも一部の強度、方向、分布、及び/又は照明角を制御し、大部分又はすべての光が、前記推定された表面法線に近い又は同一の照明角から放出される、請求項1に記載のデバイス。

請求項4

前記制御ユニットが、前記照明ユニットを制御して、次の時間間隔において異なる照明角度から前記皮膚領域を照らし、かつ前記処理ユニットを制御して、前記皮膚領域の前記推定された向きに基づき選択される時間間隔の間に得られる前記入力信号からバイタルサイン関連情報を得る、請求項1に記載のデバイス。

請求項5

前記方向推定ユニットが、前記皮膚領域の向きを規則的に又は連続的に推定し、前記制御ユニットは、これに基づき前記照明ユニットの制御を調整する、請求項1に記載のデバイス。

請求項6

前記方向推定ユニットが、距離データを処理し、前記皮膚領域を含む皮膚表面の3Dモデルを決定する、請求項1に記載のデバイス。

請求項7

生体のバイタルサイン関連情報を取得するシステムであって、生体の皮膚領域から反射される少なくとも1つの波長間隔における光を受光し、前記生体の生体信号が得られることができるバイタルサイン関連情報を表す入力信号を前記受光される光から生成する検出ユニットと、前記皮膚領域を光で照らす照明ユニットと、前記入力信号から生体のバイタルサイン関連情報を得る請求項1に記載のデバイスとを有する、システム。

請求項8

前記照明ユニットが、2つ以上の照明要素を有する、請求項7に記載のシステム。

請求項9

前記2つ以上の照明要素が、異なる照明角度から皮膚領域を照らすよう、異なる位置及び/又は異なる向きに配置される、請求項8に記載のシステム。

請求項10

前記制御ユニットが、前記照明要素を個別に制御する、請求項8又は9に記載のシステム。

請求項11

前記制御ユニットが、前記照明要素を制御して、前記皮膚領域をマルチプレクス化及び/又は変調された態様で照らし、前記検出ユニットは、前記後続照明に基づき、前記皮膚領域から反射された光を受光し、前記受光した光から反射信号を生成し、前記方向推定ユニットが、最も強い強度を持つ反射信号を決定し、前記制御ユニットは更に、最も強い強度を持つ反射信号を生じさせる前記照明要素が、排他的に若しくはすべての照明要素の中でも最も強い強度で前記皮膚領域を照らすよう、前記照明ユニットを制御し、及び/又は最も強い強度を持つ反射信号を生じさせる照明要素が、排他的に若しくはすべての照明要素の中で最も強い強度で上記皮膚領域を照らす時間間隔の間に得られる前記入力信号からバイタルサイン関連情報を得るよう、前記処理ユニットを制御する、請求項8又は9に記載のシステム。

請求項12

前記制御ユニットが、前記皮膚領域を対に照らすよう、前記照明要素を制御し、隣接する照明要素の異なる対は、異なる交互周波数で、異なる波長で、異なる時間に、及び/又は同期したフリッカーを伴って、前記皮膚領域を交互に照らし、前記検出ユニットが、前記交互の照明に基づき、前記皮膚領域から反射された光を受光し、前記受光した光から反射信号を生成し、前記方向推定ユニットは、最も小さな強度変調を持つ反射信号を決定し、前記制御ユニットが更に、前記最小強度変調を持つ反射信号を生じさせる前記照明の対が、排他的に若しくはすべての照明要素の中で最も強い強度で前記皮膚領域を照らすよう、又は前記最小強度変調を持つ反射信号を生じさせる照明の時間スロットにおける照明のみが、前記皮膚領域の照明に使用されるよう、前記照明ユニットを制御し、及び/又は前記最小強度変調を持つ反射信号を生じさせる前記照明のペアが、排他的に若しくはすべての照明要素の中で最も強い強度で前記皮膚領域を照らす時間間隔の間に得られる前記入力信号からバイタルサイン関連情報を得るよう、前記処理ユニットを制御する、請求項9に記載のシステム。

請求項13

前記検出ユニットが、受光される光から前記入力信号を生成するカメラと、受光される光から前記反射信号を生成するフォトダイオードとを有し、前記照明ユニットは、前記カメラによる入力信号の生成を可能にするため前記皮膚領域を照らす照明要素の第1のセットと、前記フォトダイオードによる反射信号の生成を可能にするため前記皮膚領域を照らす照明要素の第2のセットとを有する、請求項12に記載のシステム。

請求項14

生体のバイタルサインを取得する方法において、生体の皮膚領域から反射される少なくとも1つの波長間隔で受光される光から生成される入力信号を受信するステップであって、前記入力信号が、前記生体のバイタルサインが得られることができるバイタルサイン関連情報を表す、ステップと、前記入力信号を処理し、前記入力信号から前記生体のバイタルサイン情報を得るステップと、前記皮膚領域の向きを推定するステップと、前記皮膚領域の推定された向きに基づき、前記皮膚領域の光による照明を制御し、及び/又は前記皮膚領域の推定された向きに基づき選択される時間間隔の間に得られる前記入力信号からバイタルサイン関連情報を得るよう、前記処理を制御するステップとを有する、方法。

請求項15

コンピュータにより実行されるとき、請求項14に記載の方法のステップをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム

技術分野

0001

本発明は、生体バイタルサイン関連情報を取得するデバイス、システム及び対応する方法に関する。

背景技術

0002

ビデオカメラ又は遠隔PGフォトプレチスモグラフィ)を用いる目立たないバイタルサイン監視が、患者の監視に関して重要であることが発見及び証明された。遠隔フォトプレチスモグラフ撮像は例えば、Wim Verkruysse、Lars O.Svaasand及びJ. Stuart Nelsonによる「Remote plethysmographic imaging using ambient light」、Optics Express、Vol. 16、No. 26、December 2008に記載される。それは、皮膚中血液量における時間的変動が、皮膚による光吸収における変動をもたらすという原理に基づかれる。斯かる変動は、例えば顔といった皮膚領域の画像をとるビデオカメラにより位置合わせされることができる。一方、選択された領域(概してこのシステムではの部分)にわたり画素平均の算出が処理される。この平均信号周期変化に注目することにより、心拍レート及び呼吸レートが抽出されることができる。遠隔PPGを使用して患者のバイタルサインを得るデバイス、システム及び方法の詳細を記載する更なる刊行物及び特許出願が存在する。

0003

こうして、動脈血脈動は、光吸収における変化を引き起こす。光検出器(又は光検出器のアレイ)で観測されるこれらの変化は、PPG(フォトプレチスモグラフィ)信号(波動波とも呼ばれる)を形成する。血液の脈動は、動する心臓、即ち心臓の個別の鼓動に対応するPPG信号におけるピークによりもたらされる。従って、PPG信号は、それ自体において鼓動信号である。この信号の正規化された振幅は、異なる波長に対して異なり、いくつかの波長に対しては、それは、血液酸化の関数でもある。

0004

規則的なビデオデータが、多くの場合において十分なバイタルサイン(時々生物測定信号とも呼ばれ、例えば鼓動、呼吸レート、Sp02レート等である)を産生することが示されるが、強い運動、低い光量、白でない照明といった挑戦的なケースに関する画像取得は、更なる改良を必要とする。既知の方法、システム及びデバイスは、1つの支配的な光源が存在する限り、動き及び異なる照明環境に対して一般的に堅牢である。斯かる状態では、PPG技術は、フィットネス運動中のトレッドミルで、少なくとも心拍数のようないくつかのバイタルサインに対して使用されることができる点で、正確で堅牢であることが証明される。

発明が解決しようとする課題

0005

画像ベース(例えばカメラベース)バイタルサイン監視において発生する1つの大きな課題は、支配的な光がその環境に存在しないとき、発生する。更に、例えば異なる皮膚タイプ、体の姿勢に関して、又は、本体運動後において、特定の照射が、すべての測定に必ずしも最適であるというわけではない。

0006

WO2014/087310A1号は、生体のバイタルサイン情報を取得するデバイス及び方法を開示する。開示されたデバイスは、少なくとも生体の関心領域から反射された少なくとも1つの波長間隔の光を受光し、受光した光から入力信号を生成する検出ユニットと、入力信号を処理し、遠隔フォトプレチスモグラフィを用いて上記入力信号から上記生体のバイタルサイン情報を得る処理ユニットと、少なくとも上記関心領域を光で照らす照明ユニットと、上記入力信号及び/又は上記導出されたバイタルサイン情報に基づき上記照明ユニットを制御する制御ユニットとを有する。しかしながら、運動堅牢性の更なる改善が望まれる。

0007

WO2013/186696A1号は、対象のバイタルサインを決定するシステムを開示し、これは、対象のビデオデータを取得する撮像ユニットと、対象の身体に直接又は間接的に取り付けられ、グラフィックパターンを含むマーカと、上記ビデオデータにおいて上記マーカを検出する画像処理ユニットと、上記ビデオデータから上記対象のバイタルサインに関連付けられるバイタルサインパラメータを抽出し、上記バイタルサインパラメータから上記バイタルサインを決定するように適合された分析ユニットとを有する。

0008

本発明の目的は、生体の動作に関するより高い運動堅牢性を提供する生体のバイタルサイン関連情報を取得するデバイス、システム、及び対応する方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0009

本発明の第1の態様では、生体のバイタルサイン関連情報を取得するデバイスが提示され、これは、
生体の皮膚領域から反射される少なくとも一つの波長間隔において受光される光から生成される入力信号を受信する入力ユニットであって、上記入力信号が、上記生体のバイタルサインが得られることができるバイタルサイン関連情報を表す、入力ユニットと、
上記入力信号を処理し、上記入力信号から上記生体のバイタルサイン関連情報を得る処理ユニットと、
上記皮膚領域の向きを推定する方向推定ユニットと、
上記皮膚領域の上記推定された向きに基づき上記皮膚領域を照らすため、上記皮膚領域を光で照らす照明ユニットを制御し、及び/又は上記皮膚領域の推定された方向に基づき選択される時間間隔の間に得られる上記入力信号からバイタルサイン関連情報を得るため、上記処理ユニットを制御する制御ユニットとを有する。

0010

本発明の更なる態様では、生体のバイタルサイン情報を取得するための対応する方法が提示される。

0011

本発明の別の態様では、生体のバイタルサイン関連情報を取得するシステムが提示され、上記システムは、
生体の皮膚領域から反射される少なくとも1つの波長間隔における光を受光し、上記生体の生体信号が得られることができるバイタルサイン関連情報を表す入力信号を上記受光される光から生成する検出ユニットと、
上記皮膚領域を光で照らす照明ユニットと、
上記入力信号から生体のバイタルサイン関連情報を取得する本書に開示されるデバイスとを有する。

0012

本発明の更なる側面において、コンピュータで実行されるとき、コンピュータが本書に記載される方法のステップを実行することをもたらすプログラムコード手段を有するコンピュータプログラム、及びプロセッサにより実行されるとき、本書に記載される方法が実行されることをもたらすコンピュータプログラムを格納する非一時的なコンピュータ可読記録媒体が提供される。

0013

本発明の好ましい実施形態は、従属項において規定される。請求項に記載の方法、コンピュータプログラム及び媒体は、請求項に記載されるデバイス及び従属項に規定されるデバイスと類似する及び/又は同一の好ましい実施形態を持つ点を理解されたい。

0014

本発明によれば、完全な動き追跡(例えば、画像平面における動き、特に皮膚領域の動きを追う)にもかかわらず、照明に対する皮膚の向きにおける変化(呼吸、心拍数又は他の対象の動きによる)が、特に、皮膚への照射が皮膚表面法線と大きな角度にある場合、取得される入力信号の品質又は上記入力信号から得られるPPG信号の品質に著しく影響を及ぼす可能性があることが分かった。これは、投影された光エネルギーが、表面上に分散され、これは、皮膚表面法線と照明角度との間の角度に依存するためである。

0015

ある立体角からの照明の場合、表面法線と入射光(特に、入射する主光線)との間の角度が大きくなるとき、照射面は大きくなる。従って、放射照度(W/m2)は、角度の増加とともに減少する。本発明によれば、生信号をある程度まで浄化することができるアルゴリズム的アプローチに従うのではなく、よりクリーンな生信号(入力信号)が取得される。これは、例えば、照明に対する、又は既知の参照平面に対する皮膚領域の推定された方向に基づき、皮膚領域(関心領域とも呼ばれる)の照明を制御することにより達成される。その結果、皮膚領域は、情報の取得に関して最適化された態様で照射され、そこから1つ又は複数の正確なバイタルサインが堅牢な方法で得られることができる。皮膚の向きにおける変化が、照射され、結果として反射される光強度に最小限の影響を及ぼす角度で照射が行われるよう、この制御が行われることが好ましい。

0016

フォトプレチスモグラフィを用いて上記入力信号から上記生体のバイタルサイン関連情報を得るため、入力信号を処理する、対応する処理ユニットが設けられる。これは、照明制御代替として、異なる照明角度からの光が例えば、時間マルチプレクス化され、上記処理ユニットは、処理に、及びオプションでバイタルサイン抽出にどの時間間隔を使用するかを決定することができる。

0017

一般に、電磁放射線、特に光と生体組織との相互作用は複雑であり、(多重散乱後方散乱、吸収、透過及び(拡散)反射の(光学)プロセスを含む。本発明の文脈において使用される「反射する」という用語は、鏡面反射に限定されるものではなく、電磁放射線、特に光と組織との前述のタイプの相互作用、及びこれらの任意の組み合わせを含む。

0018

本発明の文脈において使用される「バイタルサイン」という用語は、対象の生理学的パラメータ(本書では生体又はヒト又は患者とも呼ばれる)及び派生パラメータを指す。特に、「バイタルサイン」という用語は、血液量パルス信号、心拍数(HR)(時には脈拍数とも呼ばれる)、心拍数変動(脈拍数変動)、拍動強度、灌流灌流指標、灌流変動、Traube Hering Mayer波、呼吸数RR)、皮膚温度血圧、(動脈血中酸素飽和度又はグルコースレベルといった血液及び/又は組織における物質の濃度を含む。更に、「バイタルサイン」は一般的に、PPG信号の形状から得られる健康状態を含む(例えば、形状は、部分的な動脈閉塞に関する何らかの情報を含み(例えば、腕に血圧カフを適用すると、手のPPG信号から得られる形状がより正弦波になる)、又は例えば、皮膚の厚さに関する情報を含み(例えば顔からのPPG信号は、手のものとは異なる)、又は温度に関する情報さえ含む場合がある)。

0019

本発明の文脈にて用いられる「バイタルサイン情報」という用語は、上記の1つ又は複数の測定されたバイタルサインを含む。更に、それは、生理学的パラメータを参照するデータ、対応する波形トレース、又は後の分析に役立ち得る時間の生理学的パラメータを参照するデータを含む。

0020

対象のバイタルサイン情報信号を得るため、皮膚領域における皮膚画素領域のデータ信号が評価される。ここで、「皮膚画素領域」は、1つの皮膚画素又は隣接する皮膚画素のグループを含む領域を意味し、即ち、データ信号は、単一の画素又は皮膚画素のグループに関して得られることができる。

0021

本発明によれば、皮膚表面の向きを推定し、照明ユニットの最適な制御、特に照明角を自動化された態様で決定し、及び最適な信号品質のため、これらの推定に照明を適合させるためのレシピを提供するための様々な代替例が記載される。

0022

一実施形態では、上記制御ユニットが、上記照明ユニットにより放射される光の少なくとも一部の強度、方向、分布、及び/又は照明角を制御する。皮膚領域の推定された方向及び照明ユニットの設計に基づき、照明ユニットの対応する(最適な)パラメータがこうして、適切に制御され得る。もちろん、ROIにおける照明の均一性、全ての関連チャネル(波長)における良好/安定した照明、ROI内の影なしなど、他の(追加的又は代替的な)パラメータが制御に使用されることができる。更に、ある実施形態では、特定の波長(例えば、バイタルサイン抽出に使用される波長)のみが変更され、他の波長(例えば、方向測定用)は影響を受けないままである。

0023

別の実施形態では、上記方向推定ユニットが、上記皮膚領域の表面法線の向きを推定し、上記制御ユニットは、上記照明ユニットにより放射される光の少なくとも一部の強度、方向、分布、及び/又は照明角を制御し、大部分又はすべての光が、推定された表面法線に近い又は同一の照明角から放出される。こうして、この実施形態は、関心領域(ROI)の平均皮膚配向に実質的に垂直な角度で皮膚領域を照射することにより放射照度における変動の振幅を最小化するか、又は少なくとも大きな角度、例えば45度より大きい角度を防ぐ。これは、対象の動きによる放射照度(雑音)における分散を減少させ、従って、より堅牢で正確な入力信号及び結果としてそこから得られるバイタルサインをもたらす。

0024

別の実施形態では、上記方向推定ユニットが、上記皮膚領域の向きを規則的に又は連続的に推定し、上記制御ユニットは、これに基づき上記照明ユニットの制御を調整する。こうして、対象の動きが迅速に、又は即座に認識され、その結果、照明が自動化された態様で適合されることができる。

0025

本発明の1つのオプションによれば、制御ユニットは、皮膚領域の推定された向きに基づき照明ユニットを制御するが、代替的な(又は追加的な)オプションによれば、それは、処理ユニットを制御して、上記皮膚領域の推定された方向に基づき、バイタルサイン関連情報を得る。このオプションの実施形態では、上記制御ユニットが、上記照明ユニットを制御して、異なる照明角度から次の時間間隔で上記皮膚領域を照らし、かつ上記処理ユニットを制御して、上記皮膚領域の上記推定された向きに基づき選択される時間間隔の間に得られる上記入力信号からバイタルサイン関連情報を得る。従って、照明は例えば、時間マルチプレクス化され、最良の照明角度から照明が行われる特定の時間間隔で取得される入力信号のみを使用するよう処理が制御される。

0026

一般に、照明ユニットとして1つの照明要素を使用すれば十分である(その皮膚領域に対する位置及び/又は向きは変更可能である)が、好ましくは上記照明ユニットは、2つ以上の照明要素(光源とも呼ばれる)、例えば複数のLEDを有する。従って、例えば、別個の照明要素を個別に制御することにより、照明の所望の制御が、迅速、簡単かつ柔軟な態様で実現されることができる。このため、上記2つ以上の照明要素が好ましくは、異なる照明角度から皮膚領域を照らすよう、異なる位置及び/又は異なる向きに配置される。上記2つ以上の照明要素は、個別に制御されることが好ましく、例えば、制御可能なLED、レーザーダイオード、従来の電球ネオンライトなどとすることができる。

0027

制御ユニットは好ましくは、上記照明要素を個別に制御する、特に、照明要素の強度を個別に制御するよう構成される。これは例えば、表面法線に最も近い角度で皮膚領域を照らす照明要素のパワーを増加させ、より大きい角度で皮膚領域を照らす照明要素のパワーを減少させることを可能にする。

0028

正確かつ信頼できる態様で皮膚領域の向きを推定するために、様々な実施形態が存在する。一実施形態では、上記制御ユニットが、上記照明要素を制御して、上記皮膚領域をマルチプレクス化及び/又は変調された態様で照らし、上記検出ユニットは、上記後続の照明に基づき、上記皮膚領域から反射された光を受光し、上記受光した光から反射信号を生成し、上記方向推定ユニットが、最も強い強度を持つ反射信号を決定する。上記制御ユニットは更に、最も強い強度を持つ反射信号を生じさせる上記照明要素が、排他的に若しくはすべての照明要素の中でも最も強い強度で上記皮膚領域を照らすよう、上記照明ユニットを制御し、及び/又は最も強い強度を持つ反射信号を生じさせる照明要素が、排他的に若しくはすべての照明要素の中で最も強い強度で上記皮膚領域を照らす時間間隔の間に得られる上記入力信号からバイタルサイン関連情報を得るよう、上記処理ユニットを制御する。

0029

別の実施形態では、(1つ又は複数の照明要素を含む)照明ユニットが、配向に使用される波長及びバイタルサイン測定に用いられる波長を含むスペクトルを放射する。斯かる実施形態において、照明ユニットのスペクトルは変更されてもよく、即ち、バイタルサイン測定に使用される波長の強度のみが適応され、オプションで、方向測定に使用される波長が同じレベルに維持されてもよい。これは、方向測定がいくつかの方向における強度低下に苦しまないという利点を提供する。

0030

代替的な実施形態において、上記制御ユニットが、上記皮膚領域を対に照らすよう、上記照明要素を制御し、隣接する照明要素の異なる対が、異なる交互周波数で、異なる波長で、異なる時間に、及び/又は同期したフリッカーを伴って、上記皮膚領域を交互に照らし、上記検出ユニットは、上記交互の照明に基づき、上記皮膚領域から反射された光を受光し、上記受光した光から反射信号を生成し、上記方向推定ユニットが、最小の強度変調を持つ反射信号を決定する。上記制御ユニットが更に、上記最小強度変調を持つ反射信号を生じさせる上記照明要素のペアが、排他的に若しくはすべての照明要素の中で最も強い強度で上記皮膚領域を照らすよう、又は上記最小強度変調を持つ反射信号を生じさせる照明の時間スロットにおける照明のみが、上記皮膚領域の照明に使用されるよう、又は上記最小強度変調を持つ反射信号を生じさせる照明の時間スロットにおける照明のみが、上記皮膚領域の照明に使用されるよう、上記照明ユニットを制御し、及び/又は上記最小強度変調を持つ反射信号を生じさせる上記照明要素のペアが、排他的に若しくはすべての照明要素の中で最も強い強度で上記皮膚領域を照らす時間間隔の間に得られる上記入力信号からバイタルサイン関連情報を得るよう、上記処理ユニットを制御する。

0031

更なる実施形態において、上記検出ユニットが、受光した光から上記入力信号を生成するカメラと、受光した光から上記反射信号を生成するフォトダイオードとを有し、上記照明ユニットは、上記カメラによる入力信号の生成を可能にするため上記皮膚領域を照らす照明要素の第1のセットと、上記フォトダイオードによる反射信号の生成を可能にする上記皮膚領域を照らす照明要素の第2のセットとを有する。入力信号からバイタルサイン情報が得られ、反射信号から皮膚領域の向きが推定される。フォトダイオードは、より高い変調周波数を可能にする。その結果、皮膚から反射された光は、より大きな程度に集束され得る。

0032

更に、上記第2のセットの照明要素は、上記カメラの感度間隔の外側の波長又は波長範囲の光で上記皮膚領域を照らすよう構成され、その結果、方向推定及び入力信号の生成のための光の取得が、互いを妨害することなく、同時に行われることができる。

0033

方向推定ユニットは、データ、特に例えばTOFカメラ又はレーダーユニットにより取得されるタイムオブフライト(TOF)データにおける距離データを処理し、上記皮膚領域を含む皮膚表面の3Dモデルを決定するよう構成される。これは、かなり正確な態様で皮膚領域の向きを推定する別の簡単なオプションを提供する。

0034

一般に、検出ユニットとして1つの検出要素を使用すれば十分であるが、上記検出ユニットは好ましくは、2つ以上の検出要素を有する。上記検出要素は例えば、イメージセンサ、ビデオカメラ、RGBカメラ赤外線カメラ又は静止画像カメラである。検出要素は一般に、同一のパラメータを持つが、異なる位置及び/又は異なる向きに配置される。一方、一実施形態では、検出要素が異なり、及び/又は異なるパラメータを持つ。その結果、最良のバイタルサイン情報をもたらす検出要素が、信号評価に関して選択されることができる。更に別の実施形態では、2つ以上の検出要素からの入力信号が、例えば入力信号を平均化した後、共通に評価されることができる。

図面の簡単な説明

0035

皮膚表面の異なる向きでの皮膚表面の照明を説明するダイアグラムを示す図である。
皮膚表面の拡大部分を示す図である。
皮膚表面の異なる向きでの皮膚表面の照射の影響を説明するダイアグラムを示す図である。
異なる皮膚の向きが脈動性に与える影響を説明するダイアグラムを示す図である。
異なる皮膚の向きが脈動性に与える影響を説明するダイアグラムを示す図である。
本発明の効果を説明するダイアグラムを示す図である。
本発明によるシステムの第1の実施形態の概略ダイアグラムを示す図である。
本発明によるシステムの第2の実施形態の概略ダイアグラムを示す図である。
本発明によるシステムの第3の実施形態の概略ダイアグラムを示す図である。
本発明によるシステムの第4の実施形態の概略ダイアグラムを示す図である。
本発明による方法の一実施形態を示す図である。

実施例

0036

本発明のこれらの及び他の態様が、以下に説明される実施形態より明らとなり、これらの実施形態を参照して説明されることになる。

0037

図1は、皮膚表面の異なる向きでの皮膚表面の照明を示す図である。一定の位置及び放射輝度(W/sr−1)を備える光源1は、対象3の皮膚2(この例では胸壁)に対して、皮膚の法線に対して0°とは異なる角度で照明を提供する。皮膚2の向きは、心拍及び呼吸に起因して、経時的に変化する(即ち、皮膚が2aで示されるよう配向されるt=1と、皮膚が2bで示されるように配向されるt=2との間で)。これは、照明4の方向に対してそれぞれ法線N1及びN2の角度として規定される角度

が、



との間で変化するという効果を持つ。

0038

斯かる皮膚の向きの変化は、特に皮膚への照射が皮膚表面法線と大きな角度にある場合、動き追跡にもかかわらず、PPG信号品質に著しい影響を及ぼす可能性がある。これは、投影された光エネルギーが表面上に分散され、そのサイズは、皮膚表面法線と照明との間の角度

に依存するからである。ある立体角からの照明の場合、表面法線と入射光線との間の角度が大きくなると、照射面は大きくなり、角度が大きくなると放射照度(W/m2)は小さくなる。

0039

これは、皮膚表面の異なる向きでの皮膚表面の照明の効果を示す図2Bに示される。図2Aは、皮膚2の拡大部分を示し、図2Bは、角度

にわたる放射照度I(W/cm2)の図を示す。照射される皮膚の放射照度は、照明4の方向に垂直な表面積Spに対して最大である。表面積S1(t=1における)は、表面積Spより係数

分大きい。皮膚の向きが

から

に変化するとき、照射は図2Bに示されるように変化する。これにより、照度

として表される。時間における方向変化

は、時間における放射照度の変化I(t)へと変換される。

0040

特に

となる。

0041

放射照度が上記のように変化すると、拡散放射(皮膚から放射される光)も変化し、HR、RR、Sp02などのバイタルサイン測定にとって重要な真のPPG信号を難読化させる可能性がある。例えば心拍誘発触診によりもたらされる照明(例えば、入射光)に対する1°の皮膚表面回転仮定すると、反射光は、図3A及び3Bに示されるように、パルス頻度強度変動を示す。これにより、図3Aは、異なる皮膚方向の効果を示す図を示し、図3Bは、角度

に対する相対的な脈動性P(%)の図を示す。図から分かるように、皮膚表面の1°に対する周期的な向きの変化は、垂直照明の場合の反射光の無視できるほどの脈動性を与えるが、45°以上の角度については急速に増加する。図3Aの上半分において、面R1(ランバート面とも呼ばれる)は、入射光に対して垂直である(即ちα1=90°)。その結果、小さな面積A1が最大輝度単位面積当たりの強度)で照明される。図3Bの下半分において、表面R2は、入射光に対して角度α2<90°の角度で配置される。その結果、より大きな面積A2>A1が、より低い輝度で照明される。

0042

本発明は、皮膚の照明の角度を適合させることにより、放射照度における変動の振幅を最小にする。一実施形態では、照明の角度は、関心領域(ROI)の平均皮膚方向に実質的に垂直に、又はこの垂直方向にできるだけ近くなるように制御される。別の実施形態では、少なくとも大角

、例えば45度より大きな角度からの照明が防止される。その結果、対象の動きによる放射照度における変動(ノイズ)は、対象の固定照明を適用するシステムに比べて大幅に低減される。これは、本発明の効果を示す図4において見られることができる。

0043

図4は特に、3つの異なる照射角度(又は位置A、B及びCと呼ばれるランプ位置)に対して、時間tにわたる角度

、時間tにわたる放射照度I、及び角度

に対する放射照度Iを示す。ランプ位置Aでは、放射照度は、皮膚の向きにおける周期的な変化のため、非常に周期的である。位置Bでは、放射照度における周期性がやや緩和される。即ち、時間的変動はより小さく、全体放射照度レベルは位置Aよりも高い。ランプ位置Cでは、皮膚の向きの影響が最小化される。更に、放射照度における変動は著しく減少し、追加的に、周波数倍増する。

0044

図5は、本発明による生体3のバイタルサイン関連情報を取得するシステム100の第1の実施形態の概略図を示す。システム100は、生体3の皮膚領域2(ここでは胸壁;他の領域は手、腕、腹領域、額、チェックなど)から反射される少なくとも1つの波長間隔の光31を受光し、生体のバイタルサインが得られることができるバイタルサイン関連情報を表す入力信号32を受光される光31から生成する、例えばカメラといった検出ユニット30を有する。例えば2つ又はこれ以上の光源(例えば、LED)42を有する照明ユニット40が、上記皮膚領域2を光41で照らす。方向推定ユニット16は、上記皮膚領域2の方向26を推定する。このステップに関しては、以下でより詳細に説明されるように、様々なオプションが存在する。制御ユニット18は、上記皮膚領域2の推定された方向26に基づき、制御信号28により上記照明ユニット40を制御する。

0045

方向推定ユニット16及び制御ユニット18は、別個のデバイス10の一部であってもよい。このデバイスはこの実施形態では、検出ユニット30からの入力信号32を受信する入力ユニット12、例えば信号インターフェースを有する。更に、デバイス10は、入力信号32を処理し、好ましくはフォトプレチスモグラフィを用いて、上記入力信号32から上記生体3のバイタルサイン情報36を得る処理ユニット14を有することができる。

0046

デバイス10の1つ又は複数のユニットは、本発明がどのように適用されるかに基づき、1つ又は複数のデジタル又はアナログプロセッサに含まれてもよい。異なるユニットは、ソフトウェアで完全に又は部分的に実現され、1つ又は複数の検出器に接続されるパーソナルコンピュータで実行されてもよい。いくつか又は全部の必要な機能は、ハードウェアにおいて、例えば特定用途向け集積回路ASIC)において、又はフィールドプログラム可能ゲートアレイFPGA)において実現されることもできる。

0047

図5に示されるシステム100は、例えば、病院医療施設高齢ケア施設などに配置されることができる。患者のモニタリングのほかに、本発明は、新生児モニタリング、一般的なサーベイランス用途、セキュリティモニタリング、又はフィットネス機器などのいわゆるライブスタイル環境などの他の分野においても適用されることができる。デバイス10と検出ユニット30と照明ユニット40との間の単方向又は双方向の通信は、無線又は有線通信を介して動作することができる。本発明の他の実施形態は、デバイス10を含むことができる。これは、独立型デバイスとして提供されるわけではないが、デバイス10の1つ又は複数の要素、例えば、方向推定ユニット16及び制御ユニット18は、検出ユニット30又は照明ユニットに一体化されてもよく、処理ユニット14は、ナースステーションワークステーションのような別のデバイス、又は病院ネットワークに一体化されることができる。

0048

一般に、電磁放射線、特に光と生体組織との相互作用は複雑であり、(多重)散乱、後方散乱、吸収、透過及び(拡散)反射の(光学)プロセスを含む。本発明の文脈において使用される「反射する」という用語は、鏡面反射に限定されるものではなく、電磁放射線、特に光と組織との前述のタイプの相互作用、及びこれらの任意の組み合わせを含む。

0049

本発明の文脈において使用される「バイタルサイン」という用語は、対象(即ち、生体)の生理学的パラメータ及び派生パラメータを指す。特に、「バイタルサイン」という用語は、血液量パルス信号、心拍数(HR)(時には脈拍数とも呼ばれる)、心拍数変動(脈拍数変動)、拍動強度、灌流、灌流指標、灌流変動、Traube Hering Mayer波、呼吸数(RR)、皮膚温度、血圧、(動脈)血中酸素飽和度又はグルコースレベルといった血液及び/又は組織における物質の濃度を含む。更に、「バイタルサイン」は一般的に、PPG信号の形状から得られる健康状態を含む(例えば、形状は、部分的な動脈閉塞に関する何らかの情報を含み(例えば、腕に血圧カフを適用すると、手のPPG信号から得られる形状がより正弦波になる)、又は皮膚の厚さに関する情報を含み(例えば顔からのPPG信号は、手のものとは異なる)、又は温度に関する情報さえ含む場合がある)。

0050

本発明の文脈において使用される用語「バイタルサイン関連情報」は、上記で規定された1つ又は複数のバイタルサインが得られ得る情報を含む。更に、それは、生理学的パラメータを参照するデータ、対応する波形トレース、又は後の分析に役立ち得る時間の生理学的パラメータを参照するデータを含む。

0051

図5に示される実施形態では、検出ユニット30は、(特にフォトプレチスモグラフ信号が得られることができる、少なくとも皮膚領域2の時間にわたる画像フレームシーケンスを取得するための)対象3の画像フレームを(遠隔的かつ目立たずに)キャプチャする適切な光センサを含むカメラ(撮像ユニット、又はカメラベース若しくはリモートPPGセンサとも呼ばれる)を有する。カメラによりキャプチャされる画像フレームは特に、例えば(デジタル)カメラにおける、アナログ又はデジタルフォトセンサを用いてキャプチャされるビデオシーケンスに対応することができる。斯かるカメラは通常、例えばCMOS又はCCDセンサといったフォトセンサを含む。そして、それは特定のスペクトル範囲可視、IR)において作動し、又は異なるスペクトル範囲に関する情報を提供することもできる。カメラは、アナログ又はデジタル信号を提供することができる。画像フレームは、関連付けられる画素値を持つ複数の画像ピクセルを含む。特に、画像フレームは、フォトセンサの異なる感光性要素でキャプチャされる光強度値を表す画素を含む。これらの感光性要素は、特定のスペクトル範囲(即ち特定の色を表す)においてセンシティブでもよい。画像フレームは、対象の皮膚部分を表す少なくともいくつかの画像ピクセルを含む。これにより、画像ピクセルは、光検出器及びその(アナログ又はデジタルの)出力の1つの感光性要素に対応することができるか、又は(例えば、ビン化を介して)複数の感光性要素の組み合わせに基づき決定されることができる。

0052

対象のバイタルサイン情報信号を得るため、皮膚領域における皮膚画素領域のデータ信号が評価される。ここで、「皮膚画素領域」は、1つの皮膚画素又は隣接する皮膚画素のグループを含む領域を意味し、即ち、データ信号は、単一の画素又は皮膚画素のグループに関して得られることができる。

0053

この実施形態における照明ユニット40は、少なくとも2つの照明要素42、即ちLED又は他の発光要素といった光源を有する。例示的な実施形態では、方向推定ユニット16は、これらの少なくとも照明要素42のどれが、皮膚表面法線に沿って最も近い(又は、皮膚表面が平坦でない場合、皮膚表面の最大部分の表面法線に最も近い)光を放出するかを決定する。この照明要素が確立されると、他の照明要素は例えば、淡色表示又は完全に消灯される。その結果、皮膚から(拡散的に)反射された光31において運ばれる入力信号32(及びそれから得られるPPG信号)において、皮膚から反射された動き誘導信号が最小化される。

0054

一実施形態では、照明要素42のどれが皮膚の表面法線に沿って最も近くに放射するかを(逐次的に)決定するのに、システム100において検出ユニット30を表すカメラにより取得された画像データが使用されることができる。拡散として又は理想的にはランバート反射体として皮膚を近似すると、カメラにより測定され、方向推定ユニット16により評価される最高の照明を生成する照明要素が、その皮膚(及び部分)に対して最良と考えられる(オプションで、オプションの処理ユニット14における実際のバイタルサイン決定のために使用される。このため、方向推定ユニット16は、これに従って、処理ユニット14に通知する。)。規則的若しくは不規則な間隔で、又は連続的に、対象3の実質的な動きの後、一種較正を表すこれらのステップを繰り返して、照明、特に皮膚領域2の照射角度が適応的に制御されることができる。

0055

照明ユニット40は一般に、照明要素42の1次元又は2次元アレイとして構成されてもよい。照明要素42は、平坦な又は僅かに湾曲したフレームに配置されることができる。好ましくは、照明要素42は個別に制御されることができる。

0056

一般に、制御ユニット18は、照明ユニット40により放射される光の強度、方向、分布、及び/又は照明角を制御するよう構成される。

0057

図6は、本発明によるシステム101の第2の実施形態の概略図を示す。この実施形態では、追加的な距離データ取得ユニット50が設けられ、距離データ取得ユニット50と皮膚領域2との間の距離を表す距離データ52を、対象に放射され、対象から反射される放射線51を用いて取得する。距離データ取得ユニット50は例えば、タイムオブフライト(TOF)カメラ又はレーダーユニットとすることができる。取得した距離データ52から、方向推定ユニット16は、皮膚領域2の皮膚表面の向きを決定し、又は皮膚領域2の皮膚表面の3Dモデルを生成することができる。これは、かなり正確な態様で皮膚領域の向きを推定する別の簡単なオプションを提供する。しかしながら、他の実施形態では、3Dモデルを確立するための他の方法が採用されることができる。

0058

更に、この実施形態では、照明ユニット60の別の実現が示される。上記照明ユニット60は、単一の照明要素61と、照明要素61の異なる領域からの光の通過を許容又は防止する(機械的に又は電子的に)切り替え可能なシャッタを含むシャッタ要素62とを有する。例えば、LCDが、発光要素61と対象3との間で個別に制御可能な(即ち、制御信号26により制御される)シャッタのアレイと共に照明要素61として使用されてもよい。

0059

斯かる照明ユニット60は、例えば図5に示されるシステム101といった、提案されるシステムの他の実施形態でも使用されることができ、照明ユニット40は、図6に示されるシステム101の実施形態において使用されることもできる。

0060

例えば、図5に示されるシステム100の要素と共に用いられる、更なる実施形態では、皮膚は、理想的なランバート反射体ではない、即ちランバートの「余弦法則」に沿っていない鏡面反射又は反射を生成すると仮定されることができる。このモデルは、拡散反射がかなり吸収されるより短い波長が使用される場合に特に有用であり得る。この場合、カメラは、入射角がカメラ角(最大鏡面反射)に等しい照明要素から最も高い輝度を見ることができる。カメラの位置が一定であれば、その後、表面法線にほぼ沿って照射する照明要素の位置を決定することが可能である。

0061

更に別の実施形態では、照明ユニット40(例えば、LEDアレイ)の複数の照明要素42の2つの隣接する照明要素42は、等しい強度の光を交互に発する(ただし、表面法線に対してわずかに異なる角度である)。照明ユニット40における異なる位置にある照明要素42の組は、異なる周波数で交互に作動する(alternate)。皮膚2から反射された光31は、今やすべての異なる周波数成分、特にすべての異なる周波数成分を示すが、表面法線に最も近く放出する発光要素42は最低周波数振幅を与える。結果として、反射光31の(変調)スペクトルから、照明要素42のどの向きが表面法線に最も近いかが決定されることができる。

0062

更に別の実施形態では、スペクトルは、皮膚領域2で示されるカメラで測定されることができるが、皮膚反射光が集束されるフォトダイオードでは、より高い変調周波数が可能である可能性がある。更に別の方法は、カメラをより高速に走らせる(より低い分解能で行うことができる、いわゆるカメラの「ビニング」オプション)ことである。

0063

図7は、本発明によるシステム102の第3の実施形態の概略図を示す。この実施形態では、検出ユニット30は、カメラ33により受光される光31から上記入力信号32を生成するカメラ33と、フォトダイオード34により受光された光31から反射信号35を生成するフォトダイオード34とを有する。更に、照明ユニット40は、上記皮膚領域2を照らして上記カメラ33による入力信号31の生成を可能にする照明要素44の第1の組43と、上記皮膚領域2を照らして上記フォトダイオード34による反射信号35の生成を可能にする照明要素46の第2の組45とを有する。

0064

好ましくは、照明要素44の第1の組43及び照明要素46の第2の組45により使用される波長は異なる。即ち、照明要素46は、上記カメラ33の感度間隔の外の波長又は波長範囲の光で皮膚領域2を照らすよう構成される。更に、照明要素44及び照明要素46の数は異なっていてよい。

0065

2つの隣接する照明要素はまた、わずかに異なる波長の使用、順次照明、同じ周波数での同期ちらつきなど、変調周波数以外の手段により分離されてもよい。

0066

上述の実施形態では、制御ユニット18は、皮膚領域2の推定された向きに基づき照明ユニット40を制御する。他の実施形態では、制御ユニット18は、追加的又は代替的に、皮膚領域2の推定された向きに基づき処理ユニット14を制御することができる。特に、照明ユニット40が、後続の時間間隔で異なる照明角度から皮膚領域2を照らすとき、処理ユニット14は、上記皮膚領域の推定された向きに基づき選択された時間間隔の間に、即ち皮膚領域が最適に照明される時間間隔の間に得られた入力信号から、バイタルサイン関連情報36を得るよう制御されることができる。これは、図7に示されるように、制御ユニット18から処理ユニット14への制御信号29により行われるが、他の実施形態において提供されることもできる。

0067

例えば、一実施形態では、最も強い強度を持つ反射信号を生じさせる照明要素が、排他的に又はすべての照明要素の中で最も強い強度で上記皮膚領域を照らす時間間隔の間に得られた入力信号32のみが、処理ユニット14により使用される。別の実施態様では、最小強度変調を持つ反射信号を生じさせる照明要素の対が、排他的に又はすべての照明要素の中で最も強い強度で上記皮膚領域を照らす時間間隔の間に得られた入力信号32のみが、処理ユニット14により使用される。従って、斯かる実施形態では、照明ユニットは、同じ態様で、オプションで追加的な制御なしに、皮膚領域2を連続的に照らすことができる。

0068

図8は、本発明によるシステム103の第4の実施形態の概略図を示し、そこではデバイス10の要素は明示されていない。この実施形態では、照明ユニット及び検出ユニットは、輻射加温器60に埋め込まれる。乳児は、乳児の体温を維持するのを助けるため、斯かる輻射加温器60に入れられることが多い。これは、治療、ケア、及び処置のため、乳児へのより良いアクセスを与える。

0069

輻射加温器60は通常、乳児2の上に中心があるIR加温ランプ62を持つ。加熱要素62を保持する手段は、スペース許す限り同じ位置でこの加熱要素62と共にフロントエンドにおいて、ここでは上述したようなカメラの形式の検出ユニット30を一体化する理想的な場所にする。加熱要素62を担持するアーム63は、カメラ30を内部に運ぶこともできる(少しの孔しか必要としないので、基本的に見えない)。更に、アームは、照明ユニット40の照明要素42を含み、ここではカメラ30の周りのアレイの形態である。ケーブル配線は、加温器60、特にアーム63の内部で完全に管理されることができる。デバイス10はまた、輻射加温器60に一体化されてもよい。更に、輻射加温器60は、監視及び加温機能に必要とされる場合があるユーザインタフェース及び任意の更なる潜在的計算手段を共有することができる。同様の方法で、提案されるシステムのいくつか又はすべての要素が、インキュベータに一体化されることができる。

0070

本発明による方法の実施形態のフローチャート図9に示される。第1ステップS10において、少なくとも生体3の皮膚領域2が光で照射される。第2ステップS12において、上記皮膚領域2から反射された少なくとも1つの波長間隔の光31が受光される。第3のステップS14において、生体のバイタルサインが得られるバイタルサイン関連情報を表す入力信号32が、受光された光31から生成される。第4のステップS16において、入力信号32が処理され、生体のバイタルサイン情報36が上記入力信号32から得られる。第5のステップS18において、上記皮膚領域2の向きが推定される。第6ステップS18において、照明ユニット40は、上記皮膚領域2の推定された向きに基づき、上記皮膚領域を照らし、及び/又は上記皮膚領域の推定された向きに基づき、バイタルサイン関連情報36を得るため上記処理を実行する。

0071

要約すると、バイタルサイン測定デバイスが、関心領域の皮膚領域における微妙な変化を測定することによりバイタルサイン情報を得る。これは、照明に依存する。通常、専用照明が必要とされる。しかし、ある特定のプリセット照明が必ずしも測定にとって最適とは限らないことが分かっている。例えば、鏡面反射は、特にSpO2測定にとっての困難さの1つであり、これは、測定に使用される関心領域(ROI)では回避されるべきである。異なる皮膚の種類(状態)及び体の姿勢又は体の動きのために、鏡面反射が、ROIに存在するか、又はROIに現れることがある。各測定に対して、又は環境若しくはバイタルサイン測定デバイスにおける各変更後に、照明設定手動で調整することは、主観的で時間がかかる。

0072

従って、本発明は、最適な測定のために自動的に構成されることができる控えめなバイタルサイン測定(例えば、心拍監視、SpO2監視など)のための適応的なデバイス及び方法を提案する。従って、例えば1つ又は複数の制御可能な光源といった上記照明ユニット、及び/又はバイタルサイン関連情報を得る処理ユニットを、生体表面の推定された方向に基づき制御する制御ユニットが提供される。バイタルサイン関連情報は例えば、バイタルサイン自体又はバイタルサインが導き出されることができる信号である。従って、条件が変更する場合でも、バイタルサイン関連情報が、最適な精度及び信頼性で得られることができる。

0073

本発明は、様々な用途に適用されることができる。心拍数、呼吸数、及びSpO2は、患者モニタリング及び在宅医療における非常に重要な要素であり、遠隔心拍数モニタリングは、ますます重要になる。更に、本発明は、フィットネス機器において鼓動を登録するために適用されることができる。提案された発明は、特に、(非接触の)カメラベースのバイタルサインモニタリングが、変化する制御可能な照明又は可変光条件で実行される任意の用途に適用されることができる。典型的な適用領域は例えば、NICUにおける非常に敏感な皮膚を持つ未熟児、及び損傷を受けた(例えば、火傷)皮膚を持つ患者である。適用場所は、NICU、緊急待合室一般病棟養護施設、在宅医療、精神科病棟刑務所を含む。通常、バイタルサインの採取は、非常に難しく、場合によりは不可能であるが、これにより正確かつ確実に実現されることができる。更に、本発明は、接触パルスオキシメーター又はSpO2測定のフィンガークリップセンサーなどの接触PPGデバイスにも適用されることができる。

0074

本発明が図面及び前述の説明において詳細に図示され及び説明されたが、斯かる図示及び説明は、説明的又は例示的であると考えられ、本発明を限定するものではない。本発明は、開示された実施形態に限定されるものではない。図面、開示及び添付された請求項の研究から、開示された実施形態に対する他の変形が、請求項に記載の本発明を実施する当業者により理解及び実行されることができる。

0075

請求項において、単語「有する」は他の要素又はステップを除外するものではなく、不定詞「a」又は「an」は複数性を除外するものではない。単一の要素又は他のユニットが、請求項に記載される複数のアイテムの機能を満たすことができる。特定の手段が相互に異なる従属項に記載されるという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが有利に使用されることができないことを意味するものではない。

0076

コンピュータプログラムは、他のハードウェアと共に又はその一部として供給される光学的記憶媒体又は固体媒体といった適切な非一時的媒体において格納/配布されることができるが、インターネット又は他の有線若しくは無線通信システムを介してといった他の形式で配布されることもできる。

0077

請求項における任意の参照符号は、発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ