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技術 機能性水和ヒアルロン酸及びこれを利用した優れた腸粘膜付着能及び選択的拮抗作用を有するコーティング乳酸菌の製造方法

出願人 イルドンファーマスーティカルカンパニーリミテッド
発明者 リ、スン−フンカン、デジュンカン、ジェ−フン
出願日 2016年9月19日 (3年1ヶ月経過) 出願番号 2018-533599
公開日 2018年11月1日 (1年0ヶ月経過) 公開番号 2018-532034
状態 未査定
技術分野 高分子組成物 微生物、その培養処理 医薬品製剤 動物,微生物物質含有医薬 化合物または医薬の治療活性 多糖類及びその誘導体 ペプチド又は蛋白質
主要キーワード 代表成分 表面薄膜 機能性水 二重コーティング 加圧熱処理 架橋形成能 最終冷却 単一コーティング
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重要な関連分野

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図面 (20)

課題・解決手段

本発明は、機能性水ヒアルロン酸、及びこれを利用した、腸粘膜付着能が優れて選択的拮抗作用をする5世代コーティング乳酸菌の製造方法に関するもので、より詳細には、乳酸菌発酵成分が天然高分子物質のヒアルロン酸に捕集された機能性水和ヒアルロン酸、及びこれを利用してコーティング乳酸菌を製造する方法に関する。本発明による機能性水和ヒアルロン酸を利用してコーティングされた四重コーティング乳酸菌は、水溶性ポリマー、機能性水和ヒアルロン酸、多孔性粒子を有するコーティング剤及びタンパク質で四重コーティングされて、腸粘膜付着能が優れ、腸内有害細菌に対しては抗菌作用を示し、腸内有益菌に対しては成長促進役割をする効果がある。

概要

背景

本出願は、2015年9月14日に出願された韓国特許出願第10-2015-0129986号に基づく優先権を主張し、前記明細書全体は参照により本出願に援用する。

人体の腸内にはBacteroides、Eubacteria、Bifidobacteria、Lactobacilli等400種以上の微生物が棲息している。健康な人の腸には乳酸菌に代表される有益菌と有害菌均衡を成して棲息している(microflora)が、有害な環境、非衛生的な食品摂取、抗生剤服用等で腸内細菌叢攪乱されると、乳酸菌は減少して、大腸菌サルモネラのような有害菌が増加するようになる。

プロバイオティクスは、ヒトや動物胃腸管に棲息しながらヒトや動物に有益な効果を示す微生物製剤であり、Lactobacilli、Bifidobacteria、Enterococci等がこれに属する。

乳酸菌の腸内生活性機能には、腸内細菌叢の均衡維持、有害細菌の増殖抑制下痢予防、腸内上皮細胞の保護、毒性物質の吸収阻害発癌抑制等がある。乳酸菌がプロバイオティクスとして作用するには、腸の粘膜細胞に結合し、増殖し、有害細菌に対する拮抗力を有しなければならない。

乳酸菌が宿主腸粘膜に付着するには、宿主の常在菌叢との競争を介して付着しなければならない。NurmiとRantalaは、有害微生物の競争的排除を初めて導入し、孵化したばかりのヒヨコに鶏の腸内容物接種した結果、サルモネラ感染が減少したと報告した。鶏の正常腸内微生物は、腸壁表面細胞吸着部分にさらによく付着し、脂肪酸や他の抗菌性物質生産し、栄養素のための競争等で有利であると報告した。

乳酸菌は宿主の腸粘膜に吸着する特性があり、これは、乳酸菌の細胞壁構成成分であるリポタイコ酸多糖類タンパク質等が腸粘膜付着に関与するためと知られている。

乳酸菌の細胞構造は、細胞膜とそれを取り囲む細胞壁で構成される。細胞壁は機能的に乳酸菌の形を示し、細胞膜を取り囲んで外部環境から乳酸菌を保護する。細胞壁の4つの重要な成分には、ペプチドグリカン(peptidoglycan)、タイコ酸(teichoic acid)、S層、多糖類があり、腸粘膜の細胞外マトリックス(ECM)との結合に関与する。ECMは、上皮細胞と内皮細胞根幹となる安定した巨大分子組織である。乳酸菌は、腸粘膜の樹状細胞(dendritic cell、DC)と結合した後、整腸作用をはじめとする様々な細胞シグナルを伝達して免疫疾患等を予防する。

乳酸菌が競争的排除を介して腸粘膜に円滑に付着すると、腸内で他の微生物に影響を与える様々な物質を生産し、このうち、乳酸は腸内容物を酸性化させて他の微生物の生存を抑制する。

一般的に、乳酸菌が腸内で整腸作用を発揮するためには、有害菌である大腸菌やサルモネラ等より腸粘膜との結合力が優れていなければならないが、グラム陽性細菌分類される乳酸菌は、グラム陰性細菌である大腸菌とサルモネラよりも、相対的に腸粘膜との結合力が落ちる。また、乳酸菌も分離源によって付着能が異なる。また、Lactobacillus属の乳酸菌は小腸粘膜と付着親和力が相対的に優れ、Bifidobacterium属のプロバイオティクス菌大腸粘膜との親和力が優れている。さらに、植物由来のプロバイオティクスは、植物体の表面に付着して共生して進化してきたため、動物の腸粘膜への付着効率は低下している。

一方、従来の乳酸菌のコーティング技術は、1世代から4世代まで、胃腸管通過時の生存率によって区分されてきた。第1世代は非コーティング乳酸菌、2世代は腸用コーティング乳酸菌、3世代はマイクロカプセル化乳酸菌、4世代の乳酸菌はタンパク質コーティング乳酸菌であって、胃腸管通過の際、どれほど多数の乳酸菌が腸に到達するかに焦点を合せた。また、5世代のコーティング技術と言われるヒアルロン酸ベースにした四重コーティング乳酸菌は(特許文献1)、従来の単一〜三重コーティング乳酸菌と比べて耐熱性耐酸性及び耐胆汁性が著しく向上しており、乳酸菌の生存率に大きく寄与した。

ヒアルロン酸をベースにした従来の四重コーティング乳酸菌の製造技術は、天然高分子のヒアルロン酸をコーティング剤として使用して、従来の単一〜三重コーティング乳酸菌と比べて耐熱性、耐酸性及び耐胆汁性等が著しく改善されたものの、腸粘膜付着効率、定着時間、グラム陰性病原性菌株を競争的に排除する効果においては依然として限界があった。

概要

本発明は、機能性水和ヒアルロン酸、及びこれを利用した、腸粘膜付着能が優れて選択的拮抗作用をする5世代コーティング乳酸菌の製造方法に関するもので、より詳細には、乳酸菌発酵成分が天然高分子物質のヒアルロン酸に捕集された機能性水和ヒアルロン酸、及びこれを利用してコーティング乳酸菌を製造する方法に関する。本発明による機能性水和ヒアルロン酸を利用してコーティングされた四重コーティング乳酸菌は、水溶性ポリマー、機能性水和ヒアルロン酸、多孔性粒子を有するコーティング剤及びタンパク質で四重コーティングされて、腸粘膜付着能が優れ、腸内有害細菌に対しては抗菌作用を示し、腸内有益菌に対しては成長促進役割をする効果がある。

目的

その結果、乳酸菌発酵成分が天然高分子物質のヒアルロン酸に捕集された“機能性水和ヒアルロン酸”を開発して、前記機能性水和ヒアルロン酸が有害菌に対しては増殖抑制作用、有益菌に対しては増殖促進作用を示すことを確認して、目的とする

効果

実績

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請求項1

乳酸菌培養液100重量部に対してヒアルロン酸を0.001重量部〜1重量部の割合で添加し、撹拌し、溶解した後、濃縮する方法により製造された乳酸菌発酵物質が捕集された、機能性水和ヒアルロン酸。

請求項2

前記乳酸菌培養液は、以下の手順によって製造されることを特徴とする請求項1記載の機能性水和ヒアルロン酸:(a)乳酸菌培養液を110〜135℃で3〜7分間加圧熱処理する段階;(b)前記(a)段階で加圧熱処理された培養液を25〜35℃に冷却する段階;(c)前記(b)段階で冷却された培養液を105〜115℃で8〜12分間加圧熱処理する段階;(d)前記(c)段階で加圧熱処理された培養液を25〜35℃に冷却する段階;(e)上記(d)段階で冷却された培養液を75〜85℃で20〜40分間熱処理した後、25〜35℃に最終冷却する段階。

請求項3

前記乳酸菌ラクトバチルス属(Lactobacillus sp.)、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium sp.)、ストレプトコッカス属(Streptococcus sp.)、ラクトコッカス属(Lactococcus sp.)、エンテロコッカス属(Enterococcus sp.)、ペディオコッカス属(Pediococcus sp.)、リューコノストック属(Leuconostoc sp.)、ワイセラ属(Weissella sp.)からなる群より選ばれた一つ以上の乳酸菌であることを特徴とする請求項1又は2記載の機能性水和ヒアルロン酸。

請求項4

請求項1又は2記載の機能性水和ヒアルロン酸でコーティングされた乳酸菌。

請求項5

(a)乳酸菌に水溶性ポリマーを混合して1次コーティングする段階;(b)前記(a)段階で1次コーティングされた乳酸菌に請求項1記載の機能性水和ヒアルロン酸を混合して、2次コーティングする段階;(c)前記(b)段階で2次コーティングされた乳酸菌に多孔性粒子を有するコーティング剤を混合して3次コーティングする段階;及び(d)前記(c)段階で3次コーティングされた乳酸菌にタンパク質を混合して、4次コーティングする段階を含むことを特徴とする四重コーティングされた乳酸菌の製造方法。

請求項6

前記(a)段階で水溶性ポリマーは、カルボキシメチルセルロース(carboxymethyl cellulose、CMC)、ヒドロキシエチルセルロース(hydroxyethylcellulose、HEC)、キサンタンガム(xanthan gum、XG)、グアーガム(guar gum、GG)、ポリビニルピロリドン(polyvinylpyrroridone、PVP)、カーボポール(carbopol)、アルギン酸ナトリウム(sodium alginate)、アルギン酸プロピレングリコール(propylene glycol alginate)からなる群より選ばれた一つ以上であることを特徴とする、請求項5記載の四重コーティングされた乳酸菌の製造方法。

請求項7

前記(b)段階で機能性水和ヒアルロン酸は、乳酸菌培養液100重量部に対してヒアルロン酸を0.001重量部〜1重量部の割合で添加して撹拌して溶解した後、30〜60℃で減圧濃縮する方法により製造された乳酸菌発酵物質が捕集されたことを特徴とする、請求項5記載の四重コーティングされた乳酸菌の製造方法。

請求項8

前記(c)段階で多孔性粒子を有するコーティング剤は、アルギン酸(alginate)、マルトデキストリン(maltodextrin、MD)、キトサン(chitosan)、でん粉(starch)、ポリエチレングリコール(polyethyleneglycol、PEG)、トリアセチン(triacetin)、プロピレングリコール(propylene glycol)、クエン酸アセチルトリエチル(acetyl triethyl citrate)、クエン酸トリエチル(triethyl citrate)、又はグリセリン(glycerin)からなる群より選ばれた一つ以上であることを特徴とする、請求項5記載の四重コーティングされた乳酸菌の製造方法。

請求項9

前記(d)段階でタンパク質は脱脂粉乳乳清タンパク質分離大豆タンパク質からなる群より選ばれた一つ以上であることを特徴とする、請求項5記載の四重コーティングされた乳酸菌の製造方法。

請求項10

前記乳酸菌はラクトバチルス属(Lactobacillus sp.)、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium sp.)、ストレプトコッカス属(Streptococcus sp.)、ラクトコッカス属(Lactococcus sp.)、エンテロコッカス属(Enterococcus sp.)、ペディオコッカス属(Pediococcus sp.)、リューコノストック属(Leuconostoc sp.)、ワイセラ属(Weissella sp.)からなる群より選ばれた一つ以上であることを特徴とする、請求項5記載の四重コーティングされた乳酸菌の製造方法。

請求項11

前記(a)段階において、前記水溶性ポリマーは乳酸菌培養液100重量部に対して0.1重量部〜10重量部の割合で混合して1次コーティングする段階;前記(b)段階において、前記ヒアルロン酸は乳酸菌培養液100重量部に対して0.001重量部〜0.5重量部の割合で混合して2次コーティングする段階;前記(c)段階において、前記多孔性粒子を有するコーティング剤は乳酸菌培養液100重量部に対して0.1重量部〜10重量部の割合で混合して3次コーティングする段階;及び前記(d)段階において、前記タンパク質は乳酸菌培養液100重量部に対して1重量部〜30重量部の割合で混合して4次コーティングする段階を含むことを特徴とする、請求項5記載の四重コーティングされた乳酸菌の製造方法。

請求項12

請求項5記載の製造方法で製造された四重コーティングされた乳酸菌。

請求項13

前記乳酸菌はラクトバチルス属(Lactobacillus sp.)、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium sp.)、ストレプトコッカス属(Streptococcus sp.)、ラクトコッカス属(Lactococcus sp.)、エンテロコッカス属(Enterococcus sp.)、ペディオコッカス属(Pediococcus sp.)、リューコノストック属(Leuconostoc sp.)、ワイセラ属(Weissella sp.)からなる群より選ばれた一つ以上であることを特徴とする、請求項12記載の四重コーティングされた乳酸菌。

技術分野

0001

本発明は、機能性水ヒアルロン酸及びこれを利用した優れた腸粘膜付着能及び選択的拮抗作用を有するコーティング乳酸菌の製造方法に関するもので、より詳細には、本発明は、乳酸菌発酵成分が天然高分子物質であるヒアルロン酸に捕集された“機能性水和ヒアルロン酸”、及びこれを利用してコーティング乳酸菌を製造する方法、特に水溶性ポリマー、機能性水和ヒアルロン酸、多孔性粒子を有するコーティング剤及びタンパク質でコーティングされた、優れた腸粘膜付着能及び選択的拮抗作用を有する機能性コーティング乳酸菌を製造する方法に関するものである。

背景技術

0002

本出願は、2015年9月14日に出願された韓国特許出願第10-2015-0129986号に基づく優先権を主張し、前記明細書全体は参照により本出願に援用する。

0003

人体の腸内にはBacteroides、Eubacteria、Bifidobacteria、Lactobacilli等400種以上の微生物が棲息している。健康な人の腸には乳酸菌に代表される有益菌と有害菌均衡を成して棲息している(microflora)が、有害な環境、非衛生的な食品摂取、抗生剤服用等で腸内細菌叢攪乱されると、乳酸菌は減少して、大腸菌サルモネラのような有害菌が増加するようになる。

0004

プロバイオティクスは、ヒトや動物胃腸管に棲息しながらヒトや動物に有益な効果を示す微生物製剤であり、Lactobacilli、Bifidobacteria、Enterococci等がこれに属する。

0005

乳酸菌の腸内生活性機能には、腸内細菌叢の均衡維持、有害細菌の増殖抑制下痢予防、腸内上皮細胞の保護、毒性物質の吸収阻害発癌抑制等がある。乳酸菌がプロバイオティクスとして作用するには、腸の粘膜細胞に結合し、増殖し、有害細菌に対する拮抗力を有しなければならない。

0006

乳酸菌が宿主の腸粘膜に付着するには、宿主の常在菌叢との競争を介して付着しなければならない。NurmiとRantalaは、有害微生物の競争的排除を初めて導入し、孵化したばかりのヒヨコに鶏の腸内容物接種した結果、サルモネラ感染が減少したと報告した。鶏の正常腸内微生物は、腸壁表面細胞吸着部分にさらによく付着し、脂肪酸や他の抗菌性物質生産し、栄養素のための競争等で有利であると報告した。

0007

乳酸菌は宿主の腸粘膜に吸着する特性があり、これは、乳酸菌の細胞壁構成成分であるリポタイコ酸多糖類、タンパク質等が腸粘膜付着に関与するためと知られている。

0008

乳酸菌の細胞構造は、細胞膜とそれを取り囲む細胞壁で構成される。細胞壁は機能的に乳酸菌の形を示し、細胞膜を取り囲んで外部環境から乳酸菌を保護する。細胞壁の4つの重要な成分には、ペプチドグリカン(peptidoglycan)、タイコ酸(teichoic acid)、S層、多糖類があり、腸粘膜の細胞外マトリックス(ECM)との結合に関与する。ECMは、上皮細胞と内皮細胞根幹となる安定した巨大分子組織である。乳酸菌は、腸粘膜の樹状細胞(dendritic cell、DC)と結合した後、整腸作用をはじめとする様々な細胞シグナルを伝達して免疫疾患等を予防する。

0009

乳酸菌が競争的排除を介して腸粘膜に円滑に付着すると、腸内で他の微生物に影響を与える様々な物質を生産し、このうち、乳酸は腸内容物を酸性化させて他の微生物の生存を抑制する。

0010

一般的に、乳酸菌が腸内で整腸作用を発揮するためには、有害菌である大腸菌やサルモネラ等より腸粘膜との結合力が優れていなければならないが、グラム陽性細菌分類される乳酸菌は、グラム陰性細菌である大腸菌とサルモネラよりも、相対的に腸粘膜との結合力が落ちる。また、乳酸菌も分離源によって付着能が異なる。また、Lactobacillus属の乳酸菌は小腸粘膜と付着親和力が相対的に優れ、Bifidobacterium属のプロバイオティクス菌大腸粘膜との親和力が優れている。さらに、植物由来のプロバイオティクスは、植物体の表面に付着して共生して進化してきたため、動物の腸粘膜への付着効率は低下している。

0011

一方、従来の乳酸菌のコーティング技術は、1世代から4世代まで、胃腸管通過時の生存率によって区分されてきた。第1世代は非コーティング乳酸菌、2世代は腸用コーティング乳酸菌、3世代はマイクロカプセル化乳酸菌、4世代の乳酸菌はタンパク質コーティング乳酸菌であって、胃腸管通過の際、どれほど多数の乳酸菌が腸に到達するかに焦点を合せた。また、5世代のコーティング技術と言われるヒアルロン酸をベースにした四重コーティング乳酸菌は(特許文献1)、従来の単一〜三重コーティング乳酸菌と比べて耐熱性耐酸性及び耐胆汁性が著しく向上しており、乳酸菌の生存率に大きく寄与した。

0012

ヒアルロン酸をベースにした従来の四重コーティング乳酸菌の製造技術は、天然高分子のヒアルロン酸をコーティング剤として使用して、従来の単一〜三重コーティング乳酸菌と比べて耐熱性、耐酸性及び耐胆汁性等が著しく改善されたものの、腸粘膜付着効率、定着時間、グラム陰性病原性菌株を競争的に排除する効果においては依然として限界があった。

先行技術

0013

韓国登録特許第10-1280232号公報

発明が解決しようとする課題

0014

そこで、本発明者らは、前記従来の乳酸菌コーティング技術が有している限界を克服して、腸粘膜付着効率、腸粘膜内定着時間、腸内有害菌に対する競争的抑制効果が著しく向上した乳酸菌のコーティング技術を開発するために研究を重ねた。その結果、乳酸菌発酵成分が天然高分子物質のヒアルロン酸に捕集された“機能性水和ヒアルロン酸”を開発して、前記機能性水和ヒアルロン酸が有害菌に対しては増殖抑制作用、有益菌に対しては増殖促進作用を示すことを確認して、目的とする効果を発揮する乳酸菌コーティング剤として使用できることに着目して本発明を完成した。

0015

従って、本発明の目的は、乳酸菌培養液100重量部に対してヒアルロン酸を0.001重量部〜1重量部の割合で添加して撹拌溶解した後、30〜60℃で減圧濃縮する方法により製造された、乳酸菌発酵物質が捕集された機能性水和ヒアルロン酸を提供することである。

0016

本発明の他の目的は、前記機能性水和ヒアルロン酸でコーティングされた乳酸菌を提供することである。

0017

本発明の他の目的は、(a)乳酸菌に水溶性ポリマーを混合して1次コーティングする段階;(b)前記(a)段階で1次コーティングされた乳酸菌に機能性水和ヒアルロン酸を混合して2次コーティングする段階;(c)前記(b)段階で2次コーティングされた乳酸菌に多孔性粒子を有するコーティング剤を混合して3次コーティングする段階;及び(d)前記(c)段階で3次コーティングされた乳酸菌にタンパク質を混合して、4次コーティングする段階を含むことを特徴とする、四重コーティングされた乳酸菌の製造方法を提供することである。

0018

本発明の他の目的は、前記の四重コーティングされた乳酸菌の製造方法により製造された、四重コーティングされた乳酸菌を提供することである。

0019

[技術的解決方法
前記の目的を達成するために、本発明は乳酸菌培養液100重量部に対してヒアルロン酸を0.001重量部〜1重量部の割合で添加して、撹拌して溶解した後、30〜60℃で減圧濃縮する方法により製造された、乳酸菌発酵物質が捕集された機能性水和ヒアルロン酸を提供する。

0020

本発明の他の目的を達成するために、機能性水和ヒアルロン酸でコーティングされた乳酸菌を提供する。

0021

本発明の他の目的を達成するために、(a)乳酸菌に水溶性ポリマーを混合して1次コーティングする段階;(b)前記(a)段階で1次コーティングされた乳酸菌に機能性水和ヒアルロン酸を混合して2次コーティングする段階;(c)前記(b)段階で2次コーティングされた乳酸菌に多孔性粒子を有するコーティング剤を混合して3次コーティングする段階;及び(d)前記(c)段階で3次コーティングされた乳酸菌にタンパク質を混合して、4次コーティングする段階を含むことを特徴とする、四重コーティングされた乳酸菌の製造方法を提供する。

0022

本発明の他の目的を達成するために、本発明は、前記四重コーティングされた乳酸菌の製造方法により製造された、四重コーティングされた乳酸菌を提供する。

0023

以下、本発明を詳細に説明する。

0024

本発明は、乳酸菌培養液100重量部に対してヒアルロン酸を0.001重量部〜1重量部の割合で添加して、撹拌して溶解した後、濃縮する方法により製造された、乳酸菌発酵物質が捕集された機能性水和ヒアルロン酸を提供する。

0025

本発明において、前記機能性水和ヒアルロン酸とは、乳酸菌培養液をヒアルロン酸に捕集させたもので、腸内有害菌に対しては生育抑制作用を示し、有益菌に対しては何等の影響も与えないか、又はこれの増殖を手助けする成分を捕集しているヒアルロン酸を意味する。

0026

一方、本発明者らは、腸内細菌叢の内、有益菌に分類される細菌の代表的菌株は乳酸菌であるため、乳酸菌には影響を及ぼさないか、又は乳酸菌の増殖に役立つ成分を抽出するために、乳酸菌発酵物の利用を試み、これをヒアルロン酸に捕集させることによって、目的とする効果を示すコーティング剤の開発を試みた。

0027

つまり、細胞構造物に含まれている代表成分であるリポタイコ酸(lipoteichoic acid)、ペプチドグリカン(peptidoglycan)等の有害細菌付着阻害物質、及び、有害細菌の増殖を抑制して、有益菌の生育を促進させる乳酸菌発酵産物を、ヒアルロン酸に捕集させて、機能性水和ヒアルロン酸を製作した。

0028

具体的には、本発明において、前記機能性水和ヒアルロン酸は、乳酸菌培養液100重量部に対してヒアルロン酸を0.001重量部〜1重量部の割合で添加して、撹拌して溶解した後、30〜60℃で減圧濃縮する方法により製造することができる。より好ましくは、乳酸菌培養液100重量部に対してヒアルロン酸0.001重量部〜0.5重量部で混合して、最も好ましくは0.001重量部〜0.25重量部で混合して製造する。前記のような方法により、乳酸菌発酵物質がヒアルロン酸に捕集されて腸内の有害細菌に対しては抗菌作用を示すと同時に、有益菌に対しては増殖促進作用を示す。特に乳酸菌培養液は加圧及び間欠滅菌(tyndallization)することにより、乳酸菌又はその培養物に含まれている代表成分のリポタイコ酸(lipoteichoic acid)、ペプチドグリカン(peptidoglycan)等の有害細菌付着阻害物質及び有害細菌の増殖を抑制して有益菌の生育を促進させる効果を示す。

0029

一方、本発明において、前記乳酸菌培養液は、間欠滅菌されたものでもあって、好ましくは、前記乳酸菌培養液は、以下の段階により製造することができる:
(a)乳酸菌培養液を110〜135℃で3〜7分間、加圧熱処理する段階;
(b)前記(a)段階で加圧熱処理された培養液を25〜35℃に冷却する段階;
(c)前記(b)段階で冷却された培養液を105〜115℃で8〜12分間加圧熱処理する段階;
(d)前記(c)段階で加圧熱処理された培養液を25〜35℃に冷却する段階;
(e)前記(d)段階で冷却された培養液を75〜85℃で20〜40分間熱処理した後、25〜35℃に最終冷却する段階。

0030

機能性水和ヒアルロン酸を製造するための、前記乳酸菌は、抗菌成分発酵物を生産する乳酸菌であって、ラクトバチルス属ビフィドバクテリウム属ストレプトコッカス属、ラクトコッカス属エンテロコッカス属ペディオコッカス属リューコノストック属ワイセラ属からなる群より選ばれた一つ以上の乳酸菌であり、好ましくはLactobacillus acidophilus IDCC 3302、Lactobacillus bulgaricus、Lactobacillus casei、Lactobacillus fermentum、Lactobacillus gasseri、Lactobacillus helveticus、Lactobacillus rhamnosus、Lactobacillus johnsonii、Lactobacillus paracasei、Lactobacillus plantarum、Lactobacillus reuteri、Lactobacillus salivarius、Bifidobacterium bifidum、Bifidobacterium breve、Bifidobacterium infantis、Bifidobacterium lactis、Bifidobacterium longum、Enterococcus faecium、Enterococcus faecalis、Streptococcus faecium、Streptococcus faecalis、Streptococcus thermophilus、Lactococcus lactis subsp. lactis、Lactococcus lactis subsp. cremoris、Pediococcus acidolacticii、Pediococcus pentosaceus、Leuconostoc carnosum、Leuconostoc citreum、Leuconostoc gasicomitatum、Leuconostoc gellidum、Leuconostoc inhae、Leuconostoc kimchii、Leuconostoc lactis、Leuconostoc mesenteroides subsp、mesenteroides、Leuconostoc paramesenteroides、Weissella cibaria、Weissella confusa、Weissella koreensis、Weissella soli、Weissella viridescensからなる群より選ばれた一つ以上の乳酸菌、より好ましくはLactobacillus acidophilus IDCC 3302でもあるが、これに限定されるものではない。

0031

本発明の一実施例によると、乳酸菌培養液が捕集された機能性水和ヒアルロン酸は、腸内有害細菌とみなすことができるサルモネラティフミュリウムの腸粘膜付着能を阻害するばかりでなく、生育を阻害する効果を示すことが確認された(実施例2及び実施例3)。

0032

本発明の他の一実施例によると、本発明者らは、機能性水和ヒアルロン酸が腸内有益菌の成長に及ぼす影響を評価するために、乳酸桿菌、ビフィダス菌、乳酸球菌に代表されるラクトバチルスラムノサスビフィドバクテリウムロンゴム及びエンテロコッカスファシウムに機能性水和ヒアルロン酸を処理し、その結果、機能性水和ヒアルロン酸を処理した群から、それぞれの微生物の増殖が著しく促進されることを確認した(実施例4)。一方、本発明の前記一実施例によると、一般的なヒアルロン酸はこのような有害菌阻害効果及び有益菌増殖促進効果が示されないことが確認され、本発明に係る機能性水和ヒアルロン酸が乳酸菌発酵物質を捕集することにより、独特機能的特性を示すことが分かった。

0033

前記のような実験結果を通じて、機能性水和ヒアルロン酸が腸内有益菌の増殖は促進しながら有害菌の成長は阻害できる選択的拮抗作用を示し、乳酸菌の腸粘膜付着能と付着時間を増大させるコーティング剤として使用できることが分かった。

0034

従って、本発明は前記機能性水和ヒアルロン酸でコーティングされた乳酸菌を提供する。

0035

本発明は、また、前記機能性水和ヒアルロン酸を利用して、優れた腸粘膜付着能及び選択的拮抗作用を有する四重コーティングされた乳酸菌の製造方法を提供する。具体的には、本発明の四重コーティング乳酸菌の製造方法は、
(a)乳酸菌に水溶性ポリマーを混合して1次コーティングする段階;
(b)前記(a)段階で1次コーティングされた乳酸菌に機能性水和ヒアルロン酸を混合して2次コーティングする段階;
(c)前記(b)段階で2次コーティングされた乳酸菌に多孔性粒子を有するコーティング剤を混合して3次コーティングする段階;及び
(d)前記(c)段階で3次コーティングされた乳酸菌にタンパク質を混合して、4次コーティングする段階を含むことを特徴とする。

0036

また、本発明の四重コーティングされた乳酸菌の製造方法は、
(a)乳酸菌にカルボキシメチルセルロースを混合して1次コーティングする段階;
(b)前記(a)段階で1次コーティングされた乳酸菌に機能性水和ヒアルロン酸を混合して2次コーティングする段階;
(c)前記(b)段階で2次コーティングされた乳酸菌に多孔性粒子を有するコーティング剤を混合して3次コーティングする段階;及び
(d)前記(c)段階で3次コーティングされた乳酸菌にタンパク質を混合して4次コーティングする段階を含むことを特徴とする。

0037

また、本発明の四重コーティングされた乳酸菌の製造方法は、
(a)乳酸菌に水溶性ポリマーを混合して1次コーティングする段階;
(b)前記(a)段階で1次コーティングされた乳酸菌に機能性水和ヒアルロン酸を混合して2次コーティングする段階;
(c)前記(b)段階で2次コーティングされた乳酸菌に多孔性粒子を有するマルトデキストリンを混合して3次コーティングする段階;及び
(d)前記(c)段階で3次コーティングされた乳酸菌にタンパク質を混合して4次コーティングする段階を含むことを特徴とする。

0038

また、本発明の四重コーティングされた乳酸菌の製造方法は、
(a)乳酸菌に水溶性ポリマーを混合して1次コーティングする段階;
(b)前記(a)段階で1次コーティングされた乳酸菌に機能性水和ヒアルロン酸を混合して2次コーティングする段階;
(c)前記(b)段階で2次コーティングされた乳酸菌に多孔性粒子を有するコーティング剤を混合して3次コーティングする段階;及び
(d)前記(c)段階で3次コーティングされた乳酸菌に乳清タンパク質を混合して、4次コーティングする段階を含むことを特徴とする。

0039

好ましくは、本発明の四重コーティングされた乳酸菌の製造方法は、
(a)乳酸菌にカルボキシメチルセルロースを混合して1次コーティングする段階;
(b)前記(a)段階で1次コーティングされた乳酸菌に機能性水和ヒアルロン酸を混合して2次コーティングする段階;
(c)前記(b)段階で2次コーティングされた乳酸菌に多孔性粒子を有するマルトデキストリンを混合して3次コーティングする段階;及び
(d)前記(c)段階で3次コーティングされた乳酸菌に乳清タンパク質を混合して4次コーティングする段階を含むことを特徴とする。

0040

(a)乳酸菌の水溶性ポリマーを混合して1次コーティングする段階:
前記水溶性ポリマーは、乳酸菌の表面接合力を増大させるために、機能性水和ヒアルロン酸との架橋形成能を評価して選定した。具体的には、本発明の菌体薄膜コーティング剤として使用され、機能性水和ヒアルロン酸の架橋形成能が優れた水溶性ポリマーは、これに限定はされないが、カルボキシメチルセルロース(carboxymethyl cellulose、CMC)、ヒドロキシエチルセルロース(hydroxyethylcellulose、HEC)、キサンタンガム(xantha gum、XG)、グアーガム(guar gum、GG)、ポリビニルピロリドン(polyvinylpyrroridone、PVP)、キトサン(chitosan)、アラビアガム(arabia gum)、カーボポール(carbopol)、アルギン酸ナトリウム(sodium alginate)、アルギン酸プロピレングリコール(propylene glycol alginate)からなる群より選ばれることが望ましい。好ましくは、カルボキシメチルセルロース(carboxymethyl cellulose、CMC)、ヒドロキシエチルセルロース(hydroxyethylcellulose、HEC)、キサンタンガム(xantha gum、XG)、グアーガム(guar gum、GG)、ポリビニルピロリドン(polyvinylpyrroridone、PVP)、キトサン(chitosan)、アラビアガム(arabia gum)、カーボポール(carbopol)であり、さらに好ましくはカルボキシメチルセルロース(carboxymethyl cellulose、CMC)、ポリビニルピロリドン(polyvinylpyrroridone、PVP)、キトサン(chitosan)、アラビアガム(arabia gum)、カーボポール(carbopol)であり、最も好ましくはカルボキシメチルセルロース(carboxymethyl cellulose、CMC)である。

0041

前記水溶性ポリマーは、乳酸菌培養液100重量部に対して0.1重量部〜10重量部の割合で混合して1次コーティングする。具体的には、水溶性ポリマーの混合比率を例に挙げると、乳酸菌培養液100重量部に対して0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4.0、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5.0、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7.0、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9、8.0、8.1、8.2、8.3、8.4、8.5、8.6、8.7、8.8、8.9、9.0、9.1、9.2、9.3、9.4、9.5、9.6、9.7、9.8、9.9、10.0でもあって、乳酸菌培養液100重量部に対して0.1重量部〜10重量部の範囲内であれば、前記の数値に限定されない。好ましくは、水溶性ポリマーを、乳酸菌培養液100重量部に対して0.1重量部〜5重量部で混合して、最も好ましくは0.1重量部〜0.5重量部で混合する。

0042

好ましくは、前記水溶性ポリマーとして、カルボキシメチルセルロースを、乳酸菌培養液100重量部に対して0.1重量部〜10重量部の割合で混合して1次コーティングすることができる。具体的には、CMCの混合割合を例に挙げると、乳酸菌培養液100重量部比0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4.0、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5.0、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7.0、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9、8.0、8.1、8.2、8.3、8.4、8.5、8.6、8.7、8.8、8.9、9.0、9.1、9.2、9.3、9.4、9.5、9.6、9.7、9.8、9.9、10.0でもあって、乳酸菌培養液100重量部に対して0.1重量部〜10重量部の範囲内であれば前記の数値に制限されない。好ましくは、前記水溶性ポリマーとしてCMCを乳酸菌培養液100重量部に対してCMC 0.1重量部〜5重量部で混合して、最も好ましくは0.1重量部〜0.5重量部で混合する。

0043

本発明の一実施例では、カルボキシメチルセルロースが2次コーティング剤の機能性水和ヒアルロン酸との架橋形成能が優れていることを確認した(表3参照)。

0044

従って、この基剤を濃度別に0.1%(w/v)から0.4%(w/v)で使用したとき、0.2%(w/v)で使用した場合に、最も高い架橋形成能を示した(表4参照)。

0045

(b)前記(a)段階で1次コーティングされた乳酸菌に機能性水和ヒアルロン酸を混合して2次コーティングする段階:
前記(b)段階で、(a)段階の1次コーティングされた乳酸菌に機能性水和ヒアルロン酸を混合して2次コーティングする。前記機能性水和ヒアルロン酸は、腸内有害菌を抑制する抗菌性の乳酸菌発酵物が捕集されていて、腸内有害菌を制御する。

0046

前記機能性水和ヒアルロン酸は、乳酸菌培養液100重量部に対して機能性水和ヒアルロン酸0.001重量部〜1重量部を混合する。具体的には、機能性水和ヒアルロン酸の混合割合を例に挙げると、乳酸菌培養液100重量部に対して0.001、0.002、0.003、0.004、0.005、0.006、0.007、0.008、0.009、0.010、0.011、0.012、0.013、0.014、0.015、0.016、0.017、0.018、0.019、0.020、0.021、0.022、0.023、0.024、0.025、0.026、0.027、0.028、0.029、0.030、0.031、0.032、0.033、0.034、0.035、0.036、0.037、0.038、0.039、0.040、0.041、0.042、0.043、0.044、0.045、0.046、0.047、0.048、0.049、0.050、0.051、0.052、0.053、0.054、0.055、0.056、0.057、0.058、0.059、0.060、0.061、0.062、0.063、0.064、0.065、0.066、0.067、0.068、0.069、0.070、0.071、0.072、0.073、0.074、0.075、0.076、0.077、0.078、0.079、0.080、0.081、0.082、0.083、0.084、0.085、0.086、0.087、0.088、0.089、0.090、0.091、0.092、0.093、0.094、0.095、0.096、0.097、0.098、0.099、0.100重量部等で混合することができ、乳酸菌培養液100重量部に対して0.001重量部〜1重量部の範囲内であれば前記の数値に制限されない。好ましくは、前記機能性水和ヒアルロン酸を、乳酸菌培養液100重量部に対して0.001重量部〜0.05重量部で混合して、さらに好ましくは0.001重量部〜0.005重量部で混合する。

0047

(c)前記(b)段階で2次コーティングされた乳酸菌に多孔性粒子を有するコーティング剤を混合して3次コーティングする段階:
前記多孔性コーティング剤は、菌体に多孔性粒子を有する基剤のコーティング剤として、外部の水分及び湿潤空気の流入を遮断する役割をする。多孔性粒子を有するものを前記3次コーティング剤として使用可能であり、具体的にはこれに限定はされないが、アルギン酸(alginate)、マルトデキストリン(maltodextrin、MD)、ポリエチレングリコール(polyethyleneglycol、PEG)、トリアセチン(triacetin)、クエン酸アセチルトリエチル(acetyl triethyl citrate)又はクエン酸トリエチル(triethyl citrate)が含まれ、好ましくはアルギン酸(alginate)、マルトデキストリン(maltodextrin、MD)、ポリエチレングリコール(polyethyleneglycol、PEG)でもあって、最も好ましくはマルトデキストリン(maltodextrin、MD)を意味する。

0048

前記多孔性コーティング剤は、乳酸菌培養液100重量部に対して0.1重量部〜10重量部の割合で混合される。具体的には、多孔性コーティング剤の混合比率を例に挙げると、乳酸菌培養液100重量部比0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4.0、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5.0、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7.0、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9、8.0、8.1、8.2、8.3、8.4、8.5、8.6、8.7、8.8、8.9、9.0、9.1、9.2、9.3、9.4、9.5、9.6、9.7、9.8、9.9、10.0でもあって、乳酸菌培養液100重量部に対して0.1重量部〜10重量部の範囲内であれば、前記の数値に制限されない。好ましくは、前記多孔性コーティング剤を、乳酸菌培養液100重量部に対して0.1重量部〜5重量部で混合して、より好ましくは0.1重量部〜0.5重量部で混合する。

0049

好ましくは、前記多孔性コーティング剤として、マルトデキストリンを、乳酸菌培養液100重量部に対して0.1重量部〜10重量部の割合で混合することができる。具体的には、MDの混合比率を例に挙げると、乳酸菌培養液100重量部に対して0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4.0、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5.0、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7.0、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9、8.0、8.1、8.2、8.3、8.4、8.5、8.6、8.7、8.8、8.9、9.0、9.1、9.2、9.3、9.4、9.5、9.6、9.7、9.8、9.9、10.0でもあって、乳酸菌培養液100重量部に対して0.1重量部〜10重量部の範囲内であれば、前記の数値に制限されない。好ましくは、前記多孔性コーティング剤としてMDを乳酸菌培養液100重量部に対して0.1重量部〜5重量部で混合して、より好ましくは0.1重量部〜0.5重量部で混合する。

0050

(d)前記(c)段階で3次コーティングされた乳酸菌にタンパク質を混合して4次コーティングする段階:
前記タンパク質は、多孔性粒子構造を有する3次コーティング剤の空隙を満たすために、3次コーティングされた乳酸菌に混合され、これに限定はされないが、好ましくは脱脂粉乳、乳清タンパク質、分離大豆タンパク質からなる群より選ばれたタンパク質、好ましくは乳清タンパク質を意味する。

0051

前記4次コーティング剤のタンパク質は、乳酸菌培養液100重量部に対してタンパク質1重量部〜30重量部の割合で混合され、具体的には4次コーティング剤のタンパク質の混合比率を例に挙げると、乳酸菌培養液100重量部比1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30でもあって、乳酸菌培養液100重量部に対して1重量部〜30重量部の範囲内であれば前記の数値に制限されない。好ましくは4次コーティング剤のタンパク質を、乳酸菌培養液100重量部に対して1重量部〜10重量部で混合し、最も好ましくは5重量部〜10重量部で混合する。

0052

好ましくは、4次コーティング剤として、乳清タンパク質を、乳酸菌培養液100重量部に対してタンパク質1重量部〜30重量部の割合で混合することができ、具体的には乳清タンパク質の混合割合を例に挙げると乳酸菌培養液100重量部に対して1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30でもあって、乳酸菌培養液100重量部に対して1重量部〜30重量部の範囲内であれば前記数値に制限されない。好ましくは、4次コーティング剤として、乳清タンパク質を、乳酸菌培養液100重量部に対して1重量部〜10重量部で混合して、最も好ましくは5重量部〜10重量部で混合する。

0053

前記本発明の方法で製造された4次コーティング乳酸菌は、従来の非コーティング、単一コーティング二重コーティング、三重コーティングされた乳酸菌だけでなく、四重コーティングされた乳酸菌に比べて腸粘膜付着能が極めて優れている。本発明のー実施例によれば、機能性水和ヒアルロン酸を利用して四重コーティングされた乳酸菌は、従来の四重コーティング乳酸菌と比べてin vitro及びin vivoで腸粘膜付着能が優れていることが示された。このような効果は、ヒトの腸粘膜と類似した環境と言える常在菌が存在する条件でも優れていた点で、その意味が極めて大きいと言える。

0054

一方、コーティングされた乳酸菌が宿主の腸に達した後、腸の粘膜に付着するためには、宿主の常在菌叢との競争を通さなければならない。さらに、乳酸菌が腸粘膜に付着して有益な生理学的活性を示すためには、腸粘膜の有害菌の増殖は抑制して有益菌の増殖は促進する効果を示すことが好ましい点で、本発明の四重コーティングされた乳酸菌は、従来の非コーティング、単一コーティング、二重コーティング、三重のコーティング及び四重コーティングされた乳酸菌と比べて極めて優れたものと言える。

0055

具体的には、本発明の一実施例によれば、機能性水和ヒアルロン酸を利用して、四重コーティングされた乳酸菌は、従来の非コーティング又は四重のコーティングされた乳酸菌に比べて有害菌との競争的付着阻害能が極めて優れていて、常在菌が存在する状況でも乳酸菌の腸粘膜付着能を向上させることが分かった。さらに、本発明の方法により四重コーティングされた乳酸菌の2次コーティング基剤の機能性水和ヒアルロン酸は、有害菌に対しては増殖を抑制する効果がある反面、有益菌の増殖は促進する効果があることが確認されて、有害菌に対してのみ選択的に拮抗作用を示すことが分かった。

0056

本発明の四重コーティングされた乳酸菌は、優れた腸粘膜付着能及び有害菌に対する選択的拮抗作用以外にも、四重コーティングにより構造的に安定し、水分、空気等の外部環境因子を効率的に遮断して、高い経時的安定性を示すことができ、耐酸性及び耐胆汁酸性が極めて優れている。

0057

また、本発明の四重コーティングされた乳酸菌は、前記のような方法で製造されたことを特徴とする。従って、本発明の四重コーティングされた乳酸菌は、従来の四重コーティングされた乳酸菌が有する優れた耐酸性及び耐胆汁性を維持しながら、非コーティング、四重コーティングされた乳酸菌に比べて腸内細菌叢の内、有害細菌抑制能が優れ、有害細菌の増加の際に効率的に正常化させることができる。また、腸内細菌叢の内、有益菌である乳酸菌の増殖を助け、効率的な腸内細菌叢の正常化に寄与する。

0058

一方、本発明の他の一実施例によれば、本発明の機能性水和ヒアルロン酸は、四重コーティングされた乳酸菌だけでなく、二重又は三重コーティングされた乳酸菌にコーティング剤として使用された場合にも、一般的なヒアルロン酸を利用して乳酸菌をコーティングした時と比べてはるかに向上した腸粘膜付着能を示した点で、機能性水和ヒアルロン酸がそれ自体で優れた腸粘膜付着能及び有害細菌に対する拮抗作用を示すコーティング剤として使用できることが分かった。

0059

これだけでなく、機能性水和ヒアルロン酸を使用して二重又は三重コーティングされた乳酸菌は、一般的なヒアルロン酸を使用して二重又は三重コーティングされた乳酸菌と比べて同じ程度の耐酸性及び耐胆汁酸性を示すことから、機能性水和ヒアルロン酸を製造する過程でヒアルロン酸固有の乳酸菌保護効果はそのまま維持されることが分かった。

0060

前記の通り、本発明の機能性水和ヒアルロン酸でコーティングされた乳酸菌は、一般的なヒアルロン酸を利用してコーティングされた乳酸菌と比べて同じ程度の耐酸性及び耐胆汁性を示すばかりでなく、優れた腸粘膜付着能及び有害細菌に対する選択的拮抗作用を示し、このような乳酸菌コーティング剤及び乳酸菌コーティング方法については、従来報告されたことのないもので、本発明者が機能性水和ヒアルロン酸を乳酸菌のコーティングに利用することにより表れた効果であるので、これは本発明で最初に報告するものである。

発明の効果

0061

[有利な効果]
本発明の機能性水和ヒアルロン酸は、有害菌に対しては増殖抑制作用を示し、有益菌に対しては増殖促進作用を示す選択的拮抗作用を示す効果があって、本発明の機能性水和ヒアルロン酸を用いてコーティングされた乳酸菌は、一般的なヒアルロン酸を利用してコーティングされた乳酸菌と比べて優れた腸粘膜付着能及び有害菌に対する選択的拮抗作用を示す効果がある。

0062

特に、本発明の機能性水和ヒアルロン酸を用いて、四重コーティングされた乳酸菌は、乳酸菌に水溶性ポリマー、機能性水和ヒアルロン酸、多孔性粒子を有するコーティング剤、タンパク質を混合して四重コーティングすることにより、従来非コーティング、単一、二重、三重及び四重コーティング乳酸菌では表われない、優れた腸粘膜付着能及び有害細菌に対する選択的拮抗作用を示すだけでなく、耐酸性及び耐胆汁性も極めて優れていて、乳酸菌本来の生理活性機能消失しない効果がある。

図面の簡単な説明

0063

図1は、機能性水和ヒアルロン酸の形状を示した写真である。
図2は、機能性水和ヒアルロン酸のサルモネラティフィミュリウムKCTC 2054に対する成育阻害能を評価した結果である。
図3は、ラクトバチルスアシドフィルスIDCC 3302の培養液が捕集された機能性水和ヒアルロン酸原料の、ラクトバチルスラムノサスに対する増殖促進効果を評価した写真である(A:一般的なヒアルロン酸処理対照群、B:機能性水和ヒアルロン酸処理群)。
図4は、ラクトバチルスアシドフィルスIDCC 3302の培養液が捕集された機能性水和ヒアルロン酸原料の、ビフィドバクテリウムロンガムに対する増殖促進効果を評価した写真である(A:一般的なヒアルロン酸処理対照群、B:機能性水和ヒアルロン酸処理群)。
図5は、ラクトバチルスアシドフィルスIDCC 3302の培養液が捕集された機能性水和ヒアルロン酸原料の、エンテロコッカスファシウムに対する増殖促進効果を評価した写真である(A:一般的なヒアルロン酸処理対照群、B:機能性水和ヒアルロン酸処理群)。
図6は、機能性水和ヒアルロン酸を利用して二重コーティングされたラクトバチルスアシドフィルスIDCC 3302、非コーティング及び一般的なヒアルロン酸を利用して二重コーティングされたラクトバチルスアシドフィルスIDCC 3302の腸内定着性を比較した図である。
図7は、機能性水和ヒアルロン酸を利用して二重コーティングされたラクトバチルスアシドフィルスIDCC 3302、非コーティング及び一般的なヒアルロン酸を利用して二重コーティングされたラクトバチルスアシドフィルスIDCC 3302が腸内サルモネラ菌の生育に及ぼす影響を評価した図である。
図8は、機能性水和ヒアルロン酸を利用して三重コーティングされたラクトバチルスアシドフィルスIDCC 3302、非コーティング及び一般的なヒアルロン酸を利用して三重コーティングされたラクトバチルスアシドフィルスIDCC 3302の腸内定着性を比較した図である。
図9は、機能性水和ヒアルロン酸を利用して三重コーティングされたラクトバチルスアシドフィルスIDCC 3302、非コーティング及び一般的なヒアルロン酸を利用して三重コーティングされたラクトバチルスアシドフィルスIDCC 3302が腸内サルモネラ菌の生育に及ぼす影響を評価した図である。
図10は、機能性水和ヒアルロン酸を利用して四重コーティングされたラクトバチルスアシドフィルスIDCC 3302、非コーティング及び一般的なヒアルロン酸を利用して四重コーティングされたラクトバチルスアシドフィルスIDCC 3302の腸内定着性を比較した図である。
図11は、機能性水和ヒアルロン酸を利用して、四重コーティングされたラクトバチルスアシドフィルスIDCC 3302、非コーティング及び一般的なヒアルロン酸を利用して四重コーティングされたラクトバチルスアシドフィルスIDCC 3302が腸内サルモネラ菌の生育に及ぼす影響を評価した図である。
図12は、本発明に使用された非コーティングされたラクトバチルスアシドフィルスIDCC 3302の形状を示したSEM写真である。
図13は、ラクトバチルスアシドフィルスIDCC 3302にカルボキシメチルセルロースを混合して1次コーティングされた乳酸菌の形状を示したSEM写真である。
図14は、カルボキシメチルセルロースで1次コーティングされたラクトバチルスアシドフィルスIDCC 3302に機能性水和ヒアルロン酸を混合して、2次コーティングされた乳酸菌の形状を示したSEM写真である。
図15は、カルボキシメチルセルロース及び機能性水和ヒアルロン酸で2次コーティングされたラクトバチルスアシドフィルスIDCC 3302にマルトデキストリンを混合して3次コーティングされた乳酸菌の形状を示したSEM写真である。
図16は、カルボキシメチルセルロース、機能性水和ヒアルロン酸及びマルトデキストリンで3次コーティングされたラクトバチルスアシドフィルスIDCC 3302に、乳清タンパク質を混合して4次コーティングされた乳酸菌の形状を示したSEM写真である。

実施例

0064

以下、本発明を詳細に説明する。

0065

但し、下記の実施例は本発明を例示するのみで、本発明の内容が下記の実施例に限定されるものではない。

0066

<実施例1>
機能性水和ヒアルロン酸の調製

0067

代表的乳酸菌であるラクトバチルスアシドフィルスIDCC 3302(Lactobacillus acidophilus IDCC 3302)発酵菌体を間欠滅菌(tyndallization)することにより、ラクトバチルスアシドフィルスIDCC 3302細胞構造物に含まれている代表成分であるリポタイコ酸(lipoteichoic acid)、ペプチドグリカン(peptidoglycan)等の有害細菌付着阻害物質及び有害細菌の増殖を抑制して有益菌の生育を促進させる乳酸菌発酵産物を、ヒアルロン酸に捕集することを試みた。このために十分に培養されたラクトバチルスアシドフィルスIDCC 3302菌液を121℃で5分間加圧熱処理(圧力ゲージ上1.2気圧)した後、菌液を30℃に冷却した。これを再び110℃で10分間加圧熱処理(圧力ゲージ上0.8気圧)した後、菌液を30℃に冷却して、再び80℃で30分間熱処理後、30℃に最終冷却して付着阻害乳酸菌液を準備した。

0068

この培養液を、60℃で初期体積の1/10まで減圧濃縮して、ここにヒアルロン酸0.01〜1%(w/v)を入れて十分に撹拌して溶解した後、50℃で追加の減圧濃縮を行い、乾燥して図1に示した通り機能性水和ヒアルロン酸の原料を調製した。

0069

<実施例2>
機能性水和ヒアルロン酸の付着阻害能

0070

機能性水和ヒアルロン酸の有害菌付着阻害能を評価するために、ヒトの腸内上皮細胞系であるCaco-2細胞in vitroモデルを使用した。Caco-2細胞in vitroモデルは、局在性(polarization)、機能性な刷子縁及び加水分解酵素分泌等、成熟した腸細胞の特性をそのまま示す。乳酸菌が腸内粘膜細胞と結合するには乳酸菌のリガンドが特定の受容体相互作用することが必要なため、腸内のCaco-2細胞は実際に乳酸菌の腸定着性を研究する上で最も有用なin vitroモデルの一つとして知られている(Microbiol.59(12):4121-4128、Gut.35:483-489、FEMS microbiology.Lett.91:213-218等)。

0071

具体的には、機能性水和ヒアルロン酸をCaco-2細胞にまず処理した後、サルモネラティフィミュリウムKCTC 2054を付着させ、Caco-2細胞に付着しているサルモネラティフィミュリウムKCTC 2054の菌数を測定して、これを阻害率換算する方法を使用した。

0072

この時、対照群として、機能性水和ヒアルロン酸サンプルの代わりに一般的なヒアルロン酸を使用した。より具体的には、Caco-2単層細胞はCaco-2細胞を10%(v/v)ウシ胎仔血清と20μl/mlゲンタマイシンを添加したDMEMに1.2x105 細胞/ml濃度で接種して6ウェル組織培養プレート(BD、USA)1ウェル当り1 ml分株して7日間培養した後、リン酸緩衝生理食塩水PBS、pH 7.2)で2回洗浄して製造した。Caco-2単層が形成された各ウェルに機能性水和ヒアルロン酸溶液0.5mlを加えて90分間反応させた。対照群はヒアルロン酸溶液を使用した。サルモネラティフィミュリウムKCTC 2054サンプル0.5ml(1x108 cfu/ml)を入れて90分間反応させた。反応後、上澄み液を除去してCaco-2細胞をPBSで2回洗浄して、付着していないサルモネラティフィミュリウムKCTC 2054を除去した。0.04%(w/v)Tween 80 1mlを加えてCaco-2細胞に付着したサルモネラティフィミュリウムKCTC 2054を回収して生菌数を測定した。この結果を下記表1に示した。

0073

0074

前記表1に示した通り、対照群である一般的なヒアルロン酸の場合、サルモネラティフィミュリウムの付着阻害は殆ど示されていないのに対し、機能性水和ヒアルロン酸の場合46%の付着阻害率を示すことが確認された。つまり、機能性水和ヒアルロン酸を乳酸菌のコーティング剤として使用する場合、乳酸菌が腸粘膜に付着することは勿論、腸内有害菌との競争的除去に役立つものと判断された。

0075

<実施例3>
機能性水和ヒアルロン酸の有害菌拮抗作用
機能性水和ヒアルロン酸の腸内有害細菌に対する抗菌力を評価するために、サルモネラティフィミュリウムKCTC 2054に対して、最小発育阻止濃度(Minimum Inhibitory Concentration、MIC)を求めて、腸内細菌叢の内、有害菌に及ぼす影響を比較した。実験方法は、韓国薬局方細菌増殖阻害試験改変して用いた。詳細内容は下記の通りである。

0076

1)サルモネラティフィミュリウムKCTC 2054試験菌溶液の調製
サルモネラティフィミュリウムKCTC 2054試験菌溶液の調製のために、ブレインハートインフュージョン寒天培地(BHI agar、BD、USA)で育ったサルモネラティフィミュリウムKCTC 2054菌体を1ループ取り、滅菌されたBHI液状培地5mlに懸濁してO.D. 620nm値0.15に調整した。この溶液を試験菌溶液として使用した。

0077

2)操作法
機能性水和ヒアルロン酸粉末を1%(w/v)〜10%(w/v)の濃度になるようにBHI液状培地20mlにそれぞれ入れて5〜10分間撹拌しながら懸濁した。懸濁液を遠心分離(5,000RPM/15分)した後、上澄み液をメンブレンフィルター(0.45μm)で濾過滅菌した。それぞれの濃度の濾過滅菌液2mlを、滅菌された4ml試験管に入れてサルモネラティフィミュリウムKCTC 2054試験菌溶液を2%(v/v)接種した。対照群として機能性水和ヒアルロン酸サンプルの代わりに、一般的なヒアルロン酸を使用した。接種後、37℃で24時間培養しながら菌の成長を観察した。

0078

3)判定
培養24時間後に菌の成長が観察された濃度を確認して、そのときの濃度値MIC値とした。

0079

この結果を下記表2及び図2に示した。

0080

0081

前記表2及び図2に示した通り、機能性水和ヒアルロン酸についてサルモネラティフィミュリウムKCTC 2054菌株に対するMIC値を評価した結果、機能性水和ヒアルロン酸は、4%(w/v)の濃度で最小発育阻止濃度(MIC)を示し、有害菌に対する増殖抑制効果を示すことが確認できた。

0082

<実施例4>
機能性水和ヒアルロン酸の有益菌増殖促進作用

0083

機能性水和ヒアルロン酸の腸内有益菌に対する影響力を評価するために、乳酸桿菌、ビフィダス菌、乳酸球菌に代表されるラクトバチルスラムノサス(Lactobacillus rhamnosus)、ビフィドバクテリウムロンガム(Bifidobacterium longum)、エンテロコッカスファシウム(Enterococcus faecium)を使用した。より詳細には、腸内有益菌3種の試験菌液の調製のため、de Man-Rogosa-Sharpe寒天培地(MRS、BD、USA)で育った有益菌3種の菌体を採り、滅菌されたMRS液状培地に懸濁した後、この溶液を試験菌溶液として使用する。

0084

ラクトバチルスアシドフィルスIDCC 3302の機能性水和ヒアルロン酸粉末を、4%(w/v)の濃度になるようにMRS液状培地20mlにそれぞれ入れて5〜10分間撹拌しながら懸濁する。対照群として機能性水和ヒアルロン酸粉末の代わりに一般的なヒアルロン酸を使用した。

0085

懸濁液を遠心分離(5,000RPM/15分)した後、上澄み液をメンブレンフィルター(0.45μm)で濾過滅菌する。濾過滅菌液2mlを滅菌された4ml試験管に入れて有益菌3種をそれぞれ2%(v/v)ずつ接種する。接種後、37℃で24時間培養しながら、菌の成長を、顕微鏡観察を通じて、対照群と増殖度を比較して図3〜図5に示した。

0086

図3〜図5に示した通り、本発明に係る機能性水和ヒアルロン酸を処理したラクトバチルスラムノサス(図3)、ビフィドバクテリウムロンガム(図4)、エンテロコッカスファシウム(図5)で、一般的なヒアルロン酸処理した対照群と比べて、それぞれの菌の成長が促進されることを確認できた。

0087

<実施例5>
乳酸菌の表面薄膜コーティング架橋剤選定

0088

乳酸菌体表面薄膜コーティングをなす水溶性ポリマーと、機能性水和ヒアルロン酸との架橋形成能を評価して、最適のコーティング架橋剤を選定した。より詳細には、機能性水和ヒアルロン酸を3次蒸留水に4g/lの濃度で溶解した溶液と、水溶性ポリマーを3次蒸留水に1%(w/v)の濃度で溶解した溶液を1:1(v/v)の体積比で混合して1分間強く撹拌した後、常温で30分間放置した。3次蒸留水のみを機能性水和ヒアルロン酸と混合した結果と比べて、架橋親和性を判断した。架橋が形成された場合、機能性水和ヒアルロン酸の平均分子量が増加して、溶液の粘度が増加するようになる。粘度の測定は、24℃の恒温水槽で、粘度増加によって測定時間が増加する粘度計(Ubbelogdeviscometer、SI analytics)に溶液を入れて、ViscoClock(SI Analytics)を利用して、一定区間を通過する下降所要時間を測定して、粘度を相対的に比較した(表3)。

0089

下記表3に示した通り、機能性水和ヒアルロン酸は試験に使用された全ての水溶性ポリマーと架橋結合をよく形成し、その中で特にカルボキシメチルセルロース(CMC)と架橋結合を最もよく形成することが示された。

0090

0091

機能性水和ヒアルロン酸と架橋結合を最もよく形成するコーティング架橋剤であるCMCの最適濃度を決定するために、機能性水和ヒアルロン酸を3次蒸留水に4g/Lの濃度で溶解した溶液に、CMC濃度を0.1%(w/v)から0.4%(w/v)まで添加した溶液を製造して、架橋形成を相対的に比較できるViscoClock(SI Analytics)を利用して一定区間を通過する下降所要時間を測定して、粘度を相対的に比較した。

0092

この結果を下記表4に示した。

0093

0094

前記表4に示した通り、機能性水和ヒアルロン酸との架橋形成のための最適なCMC濃度決定実験では、0.2%(w/v)使用時に632秒の下降時間を示し、相対的に架橋形成能力が優れた濃度であることが示された。

0095

<実施例6>
機能性水和二重コーティング乳酸菌

0096

<6-1>機能性水和二重コーティング乳酸菌の調製

0097

本発明では韓国登録特許(第10-1280232号)の明細書実施例に記載されたコーティング乳酸菌調製方法を基に、CMC-Naを1次コーティング剤とし、前記<実施例1>で調製した機能性水和ヒアルロン酸を2次コーティング剤とした乳酸菌の表面薄膜コーティング剤を使用して、機能性水和二重コーティング乳酸菌を調製した。対照群として機能性水和ヒアルロン酸の代わりに一般的なヒアルロン酸を使用して二重コーティング乳酸菌を調製して使用した。

0098

<6-2>機能性水和二重コーティング乳酸菌の耐酸性(acid tolerance)

0099

乳酸菌が経口で摂取された後で人体の消化器官の中で胃腸(stomach)を通過する時、胃酸(gastric juice)に晒されることになるが、これと類似した環境を試験管条件で作成して機能性水和ヒアルロン酸二重コーティング乳酸菌と一般的なヒアルロン酸の二重コーティング乳酸菌群の生存率を比較して耐酸性を評価した。

0100

より詳細には、MRS培地に10% HClを滴下してpHを2.3、2.5に調製後、滅菌して使用し、試料1gをそれぞれのpHに調製されたMRS培地に入れて0時間、1時間、2時間反応させた後、生菌数の分析を行った。このとき、実験に使用した乳酸菌は、ラクトバチルス属(Lactobacillus sp)12種、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium sp)4種、ストレプトコッカス属(Streptococcus sp)1種、エンテロコッカス属(Enterococcus sp)1種、ラクトコッカス属(Lactococcus sp)1種であり、機能性水和二重コーティング乳酸菌とヒアルロン酸二重コーティング乳酸菌を製造して比較した。

0101

これに対する結果を下記表5に示した。

0102

0103

前記表5に示した通り、機能性水和ヒアルロン酸二重コーティング乳酸菌と一般的なヒアルロン酸の二重コーティング乳酸菌の耐酸性を比較した結果、各実験群から類似した耐酸性が示された。

0104

これらの結果は、機能性水和ヒアルロン酸が製造される過程で、乳酸菌を保護するヒアルロン酸固有の特性が破壊されなかったためと考えられる。

0105

<6-3>機能性水和二重コーティング乳酸菌の耐胆汁酸性(bile tolerance)
胆汁酸(bile acid)は、肝臓(liver)から作られて胆道に出て小腸(small intestine)に流れて小腸末端回腸(ileum)で95%吸収され、再び肝臓に戻る腸管循環をする。この過程で小腸に定着した乳酸菌に影響を与える。

0106

従って、胆汁酸に晒されたとき機能性水和ヒアルロン酸二重コーティング乳酸菌と、ヒアルロン酸の二重コーティング乳酸菌群の生存率を試験管環境で比較した。より詳細には、胆汁酸0.3%が添加された培地と添加されていない培地を滅菌して使用してそれぞれの培地に機能性水和ヒアルロン酸の二重コーティング乳酸菌、対照群である一般的なヒアルロン酸二重コーティング乳酸菌の試料1gをそれぞれ接種して5時間反応させた後、生菌数の分析をして耐胆汁酸性を比較した。

0107

この結果を下記表6に示した。

0108

0109

前記表6に示した通り、機能性水和ヒアルロン酸二重コーティング乳酸菌と、ヒアルロン酸二重コーティング乳酸菌の耐胆汁酸性を比較した結果、各実験群で殆ど差が無く、類似した耐胆汁酸性を示した。従って、機能性水和ヒアルロン酸は製造過程中に、そのヒアルロン酸固有の特性が破壊されず、乳酸菌にコーティングした後にも類似した効果を示したものと判断される。

0110

<6−4>機能性水和二重コーティング乳酸菌の非競争的付着能

0111

Caco-2細胞単層はCaco-2細胞(韓国細胞バンク)を10%(v/v)ウシ胎仔血清と20μl/ml濃度のゲンタマイシン(gentamicin)を添加したダルベッコ改変イーグル培地(DMEM、Hyclone、USA)に1.2x105 細胞/ml濃度で接種して、6ウェル組織培養プレートを使用して1ウェル当たり1ml分株して7日間培養した後、リン酸緩衝溶液で2回洗浄して製造した。

0112

Coco-2単層が形成された各ウェルに非コーティング乳酸菌と、ヒアルロン酸二重コーティング乳酸菌、機能性水和ヒアルロン酸二重コーティング乳酸菌サンプル1mlを入れて90分間反応させた。前記二重コーティング乳酸菌は韓国登録特許(第10-1280232号)の二重コーティング乳酸菌調製方法を基に製造した。

0113

反応後上澄み液を除去して0.04%(v/v)Tween80 1mlを添加してCaco-2細胞に付着した乳酸菌サンプルを回収して、ヘモサイトメータを利用して観察菌数を測定した。初期菌数に対する付着菌数比率で付着効率を計算した。

0114

この結果は下記表7に示した。

0115

下記表7に示した通り、腸粘膜と類似したCaco-2細胞に対する付着能評価の際、非コーティング乳酸菌よりヒアルロン酸二重コーティング乳酸菌の付着効率が相対的に優れていて、機能性水和ヒアルロン酸二重コーティング乳酸菌の付着効率は、ヒアルロン酸二重コーティング乳酸菌と比べて全般的により向上した付着効率を示した。

0116

0117

腸粘膜細胞に乳酸菌と競争する微生物が存在しないとき、基本腸粘膜付着能は、機能性水和ヒアルロン酸二重コーティング乳酸菌が、一般的なヒアルロン酸二重コーティング乳酸菌と比べて全搬的に向上した付着効率を示した。このような結果から、機能性水和ヒアルロン酸の腸粘膜定着効果は、一般的なヒアルロン酸と同等又は向上した効果を示したので、機能性水和ヒアルロン酸の製造過程中にヒアルロン酸固有の腸粘膜粘着力が破壊されなかったことが分かった。

0118

<6-5>機能性水和二重コーティング乳酸菌の競争的付着阻害能(Competitive exclusion)

0119

一般的に、乳酸菌が腸内で整腸作用を発揮するためには、有害菌である大腸菌とサルモネラ等よりも腸粘膜との結合力が優れていなければならないが、グラム陽性菌に分類される乳酸菌は、グラム陰性細菌である大腸菌とサルモネラより、相対的に腸粘膜との結合力が落ちる。従って、本発明者らは、機能性水和ヒアルロン酸二重コーティングされた乳酸菌が腸内で有益な生理学的活性を示し得るか否かをより明確に判断するために、常在菌が存在する条件で乳酸菌付着能の評価を試みた。

0120

常在菌の存在時、付着能の比較実験は、サルモネラティフィミュリウムKCTC 2054を指示菌として使用し、Caco-2細胞に先ず付着させた後、非コーティング乳酸菌、ヒアルロン酸二重コーティングされた乳酸菌、機能性水和ヒアルロン酸二重コーティング乳酸菌を処理したときの、Caco-2細胞に付着しているサルモネラティフィミュリウムKCTC 2054の菌数を測定して、これを阻害率に換算する方法を使用した。

0121

より具体的には、Caco-2細胞単層はCaco-2細胞を10%(v/v)ウシ胎仔血清と20μl/mlゲンタマイシンを添加したダルベッコ改変イーグル培地(DMEM、Hyclone、USA)に1.2x105細胞/mlの濃度で接種して6ウェル組織培養プレートを使用して1ウェル当たり1ml分株して7日間培養した後、リン酸緩衝溶液で2回洗浄して製造した。

0122

サルモネラティフィミュリウムKCTC 2054の試料は、それぞれブレインハートインフュージョン(BHI、BD、USA)培養液10mlを遠心分離して菌体を回収し、リン酸緩衝溶液で2回洗浄した後、1mlのリン酸緩衝溶液に再懸濁して無血清DMEMに1x108 CFU/mlの濃度に希釈して調製した。常在菌であるサルモネラティフィミュリウムKCTC 2054の試料液0.5mlをCaco-2単層が形成された各ウェルに入れて60分間反応させた。反応後、乳酸菌のサンプル(1x108 CFU/ml)を同量処理して90分間反応させた。

0123

Caco-2細胞に付着したサルモネラティフィミュリウムKCTC 2054の生菌数測定のため、0.04%(w/v) Tween80 1mlを加えてCaco-2細胞から付着した常在菌であるサルモネラティフィミュリウムKCTC 2054を回収してBG寒天培地で生菌数を測定した。サルモネラティフィミュリウムKCTC 2054の付着阻害率は下記の通り計算した。

0124

[サルモネラティフィミュリウム付着阻害率(%)]
=[1-(試験群処理時のサルモネラティフィミュリウム付着菌数/DMEM処理時のサルモネラティフィミュリウム付着菌数)]x100(%)

0125

この結果を下記表8に示した。

0126

下記表8に示した通り、腸粘膜と類似したCaco-2細胞に有害菌であるサルモネラティフィミュリウムKCTC 2054を先に付着させた後、非コーティング、ヒアルロン酸二重コーティング、機能性水和ヒアルロン酸二重コーティングされた乳酸菌の競争有害菌の除去率を比較した結果、機能物質が含まれていない非コーティング乳酸菌は競争的除去の方法でサルモネラティフィミュリウムKCTC 2054を除去するので、相対的に最も低い除去効率を示し、機能性水和ヒアルロン酸二重コーティングされた乳酸菌は、非コーティングよりは相対的に高い有害菌除去効率を示した。

0127

一方、機能性水和ヒアルロン酸二重コーティングされた乳酸菌は、競争的除去以外にも、既に付着されたサルモネラティフィミュリウムKCTC 2054に直接抗菌力を示すことにより、Caco-2細胞からサルモネラティフィミュリウムをスムーズに除去して、ヒアルロン酸によって有害菌が脱着された部位に定着するものと示された。

0128

一方、前記の機能性水和ヒアルロン酸二重コーティングされた乳酸菌の効果は、ラクトバチルアシドフィルスIDCC 3302の結果だけを見ても、非コーティング乳酸菌より47%優れた効果を示し、一般的なヒアルロン酸の二重コーティング乳酸菌と比べても33%以上の優れた効果を示すことが確認された。つまり、機能性水和ヒアルロン酸を乳酸菌のコーティング剤として使用すれば、従来の一般的な乳酸菌コーティング剤と比べて腸内有害菌阻害能が著しく向上することが分かった。

0129

0130

<6-6>機能性水和ヒアルロン酸二重コーティング乳酸菌のin vivo腸定着性

0131

機能性水和ヒアルロン酸二重コーティング乳酸菌のin vivo腸定着性実験のために、4週齢のICRマウスを試験群当たり5匹ずつ使用した。特にこの実験では、抗生剤投与を通じて腸内細菌叢を攪乱させた後、腸内細菌叢の中でlactobacilliの修復に効果的な実験群選抜する目的で行った。

0132

実験群に非コーティング乳酸菌、ヒアルロン酸二重コーティング乳酸菌、機能性水和ヒアルロン酸二重コーティング乳酸菌投与群、乳酸菌を投与していない対照群で構成した。試験期間は6週で、最初の0.5週間は実験動物適応期にし、適応期が終わった次の1週間はアンピシリン抗生剤の投与期間で毎日0.4g/lのアンピシリンを飲用水に入れて摂取するようにした。

0133

次の2週間は、乳酸菌を経口投与して、この時の菌数は1x1010 CFU/gを使用した。対照群には乳酸菌の代わりにPBSを経口投与した。次の2.5週間は乳酸菌投与を中止して腸内細菌叢の変化を観察した。全体の試験期間中、毎週2回それぞれの実験群で糞便サンプルを回収して、Lactobacilliの菌数をLBS(Lactobacillus selective media、BD、USA)寒天培地で実験群別に増殖度の差を分析した。

0134

この結果を図6に示した。

0135

図6に示した通り、非コーティング乳酸菌より、ヒアルロン酸二重コーティングされた乳酸菌と機能性水和ヒアルロン酸二重コーティング乳酸菌投与群で投与中止後、2.5週まで糞便からラクトバチルス菌が検出されることを確認できた。しかし、コーティング乳酸菌の形態がヒアルロン酸単独のベース構造であり、胃酸と胆汁酸等に脆弱な構造であるため、二つの群がすべて類似した腸内定着性パターンを示した。

0136

<6-7>機能性水和ヒアルロン酸二重コーティング乳酸菌のin vivo有害細菌抑制能

0137

機能性水和ヒアルロン酸二重コーティング乳酸菌のin vivoにおける有害細菌抑制能を確認するために、サルモネラティフィミュリウムKCTC 2054を感染させたマウスモデルにおける抗菌力を調査した。6週齢の雌ICRマウス5匹/ケージを1群にして、サンプルは、非コーティング乳酸菌、ヒアルロン酸二重コーティング乳酸菌、機能性水和ヒアルロン酸二重コーティング乳酸菌、PBS投与群(vehicle)の合計4群に区分した。係留期間が終了したマウスを対象に、0.2%(w/v)テトラサイクリンを200μl/マウス/日ずつ、1週間投与して、マウス固有の腸内細菌叢を抑制及び攪乱させ、1週間経過後、サルモネラティフィミュリウムKCTC 2054(1x108 CFU/ml)をサンプル投与期間の初期3日間200μl/マウス/日ずつ経口投与して、4つのサンプルも2週間に200μl/マウス/日ずつ経口投与し、この時の菌数は1x1010 CFU/gであった。次の2.5週間はサンプル投与を中止して有害菌の成長抑制変化を観察した。全体の試験期間中、毎週2回それぞれの実験群から糞便サンプルを回収して、サルモネラ菌数をBG寒天培地で分析した。

0138

この結果を図7に示した。

0139

図7に示した通り、腸内常在菌叢を抗生剤で抑制させた後、サルモネラティフィミュリウムKCTC 2054で感染させたマウスモデルに非コーティング、ヒアルロン酸二重コーティング、機能性水和ヒアルロン酸二重コーティング乳酸菌サンプルを投与した結果、単純競争排除の役割をする非コーティング、ヒアルロン酸二重コーティングされた乳酸菌はサルモネラティフィミュリウムKCTC 2054との競争を通じて生育を抑制することが分かり、機能性水和ヒアルロン酸二重コーティング乳酸菌はサルモネラティフィミュリウムKCTC 2054に対して拮抗作用と競争的排除作用を同時にすることにより、10倍以上効率的にサルモネラティフィミュリウムKCTC 2054を抑制することが確認された。

0140

<実施例7>
機能性水和三重コーティング乳酸菌

0141

<7-1>機能性水和三重コーティング乳酸菌の調製

0142

本発明では、韓国登録特許(第10-1280232号)の明細書の実施例の乳酸菌コーティング方法をもとに、CMC-Naを1次コーティング剤とし、前記実施例1で調製した機能性水和ヒアルロン酸を2次コーティング剤とし、マルトデキストリン(maltodextrin)を3次コーティング剤として使用して、機能性水和三重コーティング乳酸菌を調製した。対照群として機能性水和ヒアルロン酸の代わりに一般的なヒアルロン酸を使用してヒアルロン酸三重コーティング乳酸菌を調製して使用した。

0143

<7-2>>機能性水和三重コーティング乳酸菌の耐酸性(acid tolerance)

0144

耐酸性は、人体の消化器官の中で、胃腸(stomach)を乳酸菌が通過する際に、胃酸(gastric juice)に晒されることになるが、これらの環境を試験管条件で機能性水和ヒアルロン酸三重コーティング乳酸菌と、ヒアルロン酸三重コーティング乳酸菌群を比較した[表9]。実験方法は本発明の実施例<6-2>と同様に行った。
これに対する結果を下記表9に示した。

0145

0146

前記表9に示した通り、機能性水和ヒアルロン酸三重コーティング乳酸菌を調製して耐酸性を比較した結果、一般的なヒアルロン酸を使用した三重コーティング乳酸菌と同等の効果を示した。これらの結果は機能性水和ヒアルロン酸が製造される過程で、乳酸菌を保護するヒアルロン酸固有の特性が破壊されなかったためと考えられる。

0147

一方、前記表の結果の中でラクラクトバチルスアシドフィルスIDCC 3302の結果だけを比較したとき、一般的なヒアルロン酸を使用した三重コーティング乳酸菌は60%(pH2.3)、64%(pH2.5)の耐酸性を示し、これは、前記実施例<6-2>のヒアルロン酸二重コーティング乳酸菌の50%台の耐酸性よりも高く評価されており、コーティングの効果が耐酸性との相関関係にあることが分かった。つまり、二重コーティングより三重コーティングで耐酸性が優れて示され、コーティングの保護効果が耐酸性生存率に反映されたことを確認した。

0148

<7-3>機能性水和三重コーティング乳酸菌の耐胆汁酸性(bile tolerance)
胆汁酸(bile acid)に晒されたとき、機能性水和ヒアルロン酸の三重コーティング乳酸菌とヒアルロン酸三重コーティング乳酸菌群を試験管環境で比較した。実験方法は、本発明の実施例<6-3>と同様に行った。
この結果を下記表10に示す。

0149

0150

前記表10に示した通り、5時間胆汁酸に晒されたときの、機能性水和ヒアルロン酸三重コーティング乳酸菌の耐胆汁酸性を、ヒアルロン酸三重コーティング乳酸菌の耐胆汁酸性と比較した時、70%台の類似した生存率を示した。このような結果は機能性水和ヒアルロン酸が製造される過程で乳酸菌を保護するヒアルロン酸固有の特性が破壊されなかったためと思われる。

0151

<7-4>機能性水和三重コーティング乳酸菌の非競争的付着能(Non-competitive adhesion)

0152

競争関係の微生物が存在しない状態で付着能を比較するために、前記三重コーティング乳酸菌は韓国登録特許(第10-1280232号)の三重コーティング乳酸菌調製方法を基に製造した。また非競争的付着能を評価するために本発明の実施例<6-4>と同様に実施した。

0153

この結果を下記表11に示した。

0154

下記表11に示した通り、腸粘膜と類似したCaco-2細胞に対する付着能を評価する際、非コーティング乳酸菌よりも機能性水和ヒアルロン酸及びヒアルロン酸三重コーティング乳酸菌の付着効率が相対的に比較的優れていて、機能性水和ヒアルロン酸三重コーティング乳酸菌の付着効率は、ヒアルロン酸三重コーティング乳酸菌と比べて全般的により向上した。

0155

0156

<7-5>機能性水和三重コーティング乳酸菌の競争的付着阻害能(competitive exclusion)

0157

機能性水和ヒアルロン酸三重コーティングされた乳酸菌が腸内で有益な生理学的活性を示すことができるか否かをより明確に判断するために、常在菌が存在する条件で乳酸菌の付着能を評価するために、本発明の実施例<6-5>と同様な方法で実施した。

0158

これに対する結果を下記の表12に示した。

0159

下記表12に示した通り、腸粘膜と類似したCaco-2細胞に有害菌であるサルモネラフィミュリウムKCTC 2054を先に付着させた後、非コーティング、ヒアルロン酸三重コーティング、機能性水和ヒアルロン酸三重コーティングされた乳酸菌の競争有害菌の除去率を比べた結果、機能性物質が含まれていない非コーティング乳酸菌は競争的除去の方法でサルモネラフィミュリウムKCTC 2054を除去するために相対的に最も低い除去効率を示し、機能性水和ヒアルロン酸三重コーティングされた乳酸菌は、非コーティング及びヒアルロン酸三重コーティング乳酸菌よりも著しく優れた有害菌除去効率を示した。

0160

一方、このような機能性水和ヒアルロン酸三重コーティングされた乳酸菌の効果は、ラクトバチルスアシドフィルスIDCC 3302の結果だけを見ても、非コーティング乳酸菌より51%優れた効果を示し、一般的なヒアルロン酸三重コーティング乳酸菌と比べて27%以上優れた効果を示すことが確認された。つまり、機能性水和ヒアルロン酸を乳酸菌のコーティング剤として使用した場合、従来の一般的な乳酸菌コーティング剤と比べて、腸内有害菌阻害能が著しく向上したことが分かった。

0161

0162

<7-6>機能性水和ヒアルロン酸三重コーティング乳酸菌のin vivo腸定着性

0163

機能性水和ヒアルロン酸三重コーティング乳酸菌のin vivo腸定着性実験のために、本発明の実施例<6-6>と同様に実施した。

0164

この結果を図8に示した。

0165

図8に示した通り、非コーティング乳酸菌より、ヒアルロン酸三重コーティングされた乳酸菌と機能性水和ヒアルロン酸三重コーティング乳酸菌投与群で投与中止後、2.5週まで糞便からラクトバチルス菌が検出されることを確認することができ、その効果は機能性水和ヒアルロン酸三重コーティング乳酸菌で最も優れたことが確認された。

0166

一方、非コーティング乳酸菌は投与中止後、1週間だけ糞便からラクトバチルス菌が検出され、機能性水和ヒアルロン酸三重コーティング乳酸菌グループが1.5週延長されて検出されることにより、腸定着性が最も優れていることが確認された。

0167

特に、機能性水和ヒアルロン酸三重コーティング乳酸菌の場合、競争的排除(competitive exclusion)を通じた腸粘膜の付着だけでなく、増殖も活発になり、1x103 CFUレベルでラクトバチルス属(Lactobacillus sp)が検出されることにより、抗生剤及びサルモネラフィミュリウムで攪乱された腸内細菌叢の中で、有益菌を増殖させる役割をするものと判断された。

0168

<7-7>機能性水和ヒアルロン酸三重コーティング乳酸菌のin vivo有害細菌抑制能

0169

機能性水和ヒアルロン酸三重コーティング乳酸菌の有害細菌抑制能をin vivoで確認するために、サルモネラフィミュリウムKCTC 2054を感染させたマウスモデルにおいて抗菌力を本発明の実施例<6-7>と同様に実施した。

0170

この結果を図9に示した。

0171

図9に示した通り、腸内常在菌叢を抗生剤で抑制させた後、サルモネラフィミュリウムKCTC 2054で感染させたマウスモデルに非コーティング、ヒアルロン酸三重コーティング、機能性水和ヒアルロン酸三重コーティング乳酸菌サンプルを投与した結果、単純な競争的排除の役割をする非コーティング、ヒアルロン酸三重コーティングされた乳酸菌は、サルモネラフィミュリウムKCTC 2054との競争を通じて生育を抑制することが分かり、機能性水和ヒアルロン酸三重コーティング乳酸菌がより効率的に、長期間、サルモネラフィミュリウムKCTC 2054を抑制することが確認された。

0172

これらの結果は、抗生剤と競争菌であるサルモネラフィミュリウムKCTC 2054で攪乱されたマウスの腸内細菌叢を、抗菌作用と競争的排除の役割を機能性水和ヒアルロン酸三重コーティングされた乳酸菌が行うことにより、有害菌の増殖は抗菌力と競争的排除の原理によって抑え、有益菌の増殖を増やすことにより、腸内環境を速やかに正常化することが確認された。

0173

<実施例8>
機能性水和ヒアルロン酸四重コーティング乳酸菌

0174

<8-1>機能性水和ヒアルロン酸四重コーティング乳酸菌の調製

0175

本発明では、韓国登録特許(第10-1280232号)の四重コーティング乳酸菌調製方法をもとに、CMC-Naを1次コーティング剤とし、前記実施例1で調製した機能性水和ヒアルロン酸を2次コーティング剤として使用し、マルトデキストリン(maltodextrin)を3次コーティング剤として使用して、乳清タンパクを最後の4次コーティング剤としてコーティングして、機能性水和ヒアルロン酸四重コーティング乳酸菌を調製した。対照群として機能性水和ヒアルロン酸の代わりに一般的なヒアルロン酸を使用してヒアルロン酸四重コーティング乳酸菌を調製して使用した。

0176

<8-2>機能性水和ヒアルロン酸四重コーティング乳酸菌の耐酸性(acid tolerance)

0177

耐酸性は人体の消化器官の中で胃腸(stomach)を乳酸菌が通過する際に、胃酸(gastric juice)に晒されることになるが、これと類似した環境を試験管条件で作成して機能性水和ヒアルロン酸四重コーティング乳酸菌とヒアルロン酸四重コーティング乳酸菌の耐酸性を、生存率を通じて比較した。実験方法は本発明の実施例<6-2>と同様に行った。

0178

これに対する結果を下記表13に示した。

0179

0180

前記表13に示した通り、機能性水和ヒアルロン酸を利用した四重コーティング乳酸菌の耐酸性は、従来の二重、三重のコーティング乳酸菌より高い耐酸性を示し、pH2.5の条件で、より高い耐酸性を示した。これらの結果は四重コーティング乳酸菌本来の高い耐酸性効果に起因したものと判断され、機能性水和ヒアルロン酸四重コーティング乳酸菌もまた、従来の四重コーティング乳酸菌の耐酸性と類似したパターンを示すことから、構造的に安定した形態であることを予想することができた。

0181

<8-3>機能性水和ヒアルロン酸四重コーティング乳酸菌の耐胆汁酸性(bile tolerance)
胆汁酸(bile acid)に晒されたときの、機能性水和ヒアルロン酸四重コーティング乳酸菌とヒアルロン酸四重コーティング乳酸菌の生存率を試験管の環境で比較した。実験方法は、本発明の実施例<6-3>と同様に行った。

0182

この結果を下記の表14に示した。

0183

0184

前記表14に示した通り、機能性水和ヒアルロン酸を利用した四重コーティング乳酸菌の耐胆汁酸性の効果に対する効果は、従来の四重コーティング乳酸菌との大きな差を示さないことから、構造的に安定した形態を維持するものと判断される。

0185

<8-4>機能性水和ヒアルロン酸四重コーティング乳酸菌の非競争的付着能(Non-competitive adhesion)
競争関係の微生物が存在していない状態で付着能を比較するために、前記の四重コーティング乳酸菌を、韓国登録特許(第10-1280232号)の四重コーティング乳酸菌調製方法を基に製造した。また、非競争的付着能を評価するために、本発明の実施例<6-4>と同様に実施した。

0186

この結果を下記の表15に示した。

0187

下記表15に示した通り、腸粘膜と類似したCaco-2細胞に対する付着能を評価する際、非コーティング乳酸菌よりヒアルロン酸四重コーティング乳酸菌の付着効率が相対的に優れていて、機能性水和ヒアルロン酸四重コーティング乳酸菌の付着効率はヒアルロン酸四重コーティング乳酸菌と同等の付着効率を示した。

0188

0189

機能性水和ヒアルロン酸を利用した四重コーティング乳酸菌の単純付着能は、コーティングの数によりさらに、付着効率が高くなったことを確認できた。つまり、ラクトバチルスアシドフィルスIDCC 3302の結果だけを評価したとき、機能性水和ヒアルロン酸の二重コーティング乳酸菌(48%付着率)、機能性水和ヒアルロン酸三重コーティング乳酸菌(56%付着率)、機能性水和ヒアルロン酸四重コーティング乳酸菌(66%付着率)でコーティング数によって20%以上付着率が高くなった。これらの結果は、3次、4次コーティング剤のマルトデキストリンと乳清タンパク質が、酸性環境に対する乳酸菌の露出を最小化して、2次コーティング剤もまた、一定時間露出時間を減少させることにより、粘膜との相互作用を最大化したためと予想される。

0190

<8-5>機能性水和ヒアルロン酸四重コーティング乳酸菌の競争的付着阻害能(Competitive exclusion)
機能性水和ヒアルロン酸四重コーティングされた乳酸菌が腸内で有益な生理学的活性を示すことができるか否かをより明確に判断するために、常在菌が存在する条件で乳酸菌の付着能を評価するため、本発明の実施例<6-5>と同じ方法で実施した。

0191

この結果を下記表16に示した。

0192

下記表16に示した通り、腸粘膜と類似したCaco-2細胞に有害菌であるサルモネラフィミュリウムKCTC 2054を先に付着させた後、非コーティング、ヒアルロン酸四重コーティング、機能性水和ヒアルロン酸四重コーティングされた乳酸菌の競争有害菌の除去率を比較した結果、機能物質が含まれていない非コーティング乳酸菌は競争的除去の方法でサルモネラフィミュリウムKCTC 2054を除去したため、相対的に最も低い除去効率を示し、機能性水和ヒアルロン酸四重コーティングされた乳酸菌は、非コーティング及び一般的なヒアルロン酸四重のコーティング乳酸菌より著しく高い有害菌除去効率を示した。

0193

一方、このような機能性水和ヒアルロン酸四重コーティングされた乳酸菌の効果は、ラクトバチルスアシドフィルスIDCC 3302の結果だけを見ても、非コーティング乳酸菌よりも57%優れた効果を示し、一般的なヒアルロン酸四重コーティング乳酸菌と比べても31%以上優れた効果を示すことが確認された。つまり、機能性水和ヒアルロン酸を乳酸菌のコーティング剤として使用すると、従来の一般的な乳酸菌コーティング剤と比べて、腸内有害菌阻害能が著しく向上することが分かった。

0194

0195

機能性水和ヒアルロン酸の四重コーティング乳酸菌の競争的付着阻害能は、前記実施例<8-4>で評価した単純な付着能より効率が30%程度向上した。これらの結果は、従来の四重コーティング乳酸菌が競争的排除を通じた付着効率を高めて増殖したものであれば、機能性水和ヒアルロン酸四重コーティング乳酸菌は競争的排除を抗菌力と組み合わせ、競争菌株であるサルモネラフィミュリウムの活性度下げることにより付着機会を増やしたためと予想される。

0196

<8-6>機能性水和ヒアルロン酸四重コーティング乳酸菌のin vivo腸定着性

0197

機能性水和ヒアルロン酸の三重コーティング乳酸菌のin vivo腸定着性実験のために、本発明の実施例<6-6>と同様に実施した。

0198

この結果を図10に示した。

0199

図10に示した通り、非コーティング乳酸菌と比較して、ヒアルロン酸四重コーティングされた乳酸菌と機能性水和ヒアルロン酸四重コーティング乳酸菌投与群では投与中止後、2.5週まで糞便からラクトバチルス菌が検出されることを確認することができ、その効果は機能性水和ヒアルロン酸四重コーティング乳酸菌で最も優れたことが確認された。

0200

一方、非コーティング乳酸菌は投与中止後、1週間まで糞便からラクトバチルス菌が検出され、機能性水和ヒアルロン酸四重コーティング乳酸菌グループが1.5週延長されて検出されることにより腸定着性が相対的に優れていることが確認された。

0201

<8-7>機能性水和ヒアルロン酸四重コーティング乳酸菌のin vivo有害細菌抑制能

0202

機能性水和ヒアルロン酸四重コーティング乳酸菌のin vivo有害細菌抑制能を確認するために、サルモネラフィミュリウムKCTC 2054を感染させたマウスモデルにおいて、抗菌力を本発明の実施例<6-7>と同様に測定した。

0203

この結果を図11に示した。

0204

図11に示した通り、腸内常在菌叢を抗生剤で抑制させた後、サルモネラフィミュリウムKCTC 2054で感染させたマウスモデルに非コーティング、ヒアルロン酸四重コーティング、機能性水和ヒアルロン酸四重コーティング乳酸菌サンプルを投与した結果、単純な競争的排除の役割をする非コーティング、ヒアルロン酸四重コーティングされた乳酸菌は、サルモネラフィミュリウムKCTC 2054との競争を通じて生育を抑制することが分かり、機能性水和ヒアルロン酸四重コーティング乳酸菌がより効率的に、長期間サルモネラフィミュリウムKCTC 2054を抑制することが確認された。

0205

一方、抗菌力と競争的排除の役割を全て備えた機能性水和ヒアルロン酸四重コーティングされた乳酸菌は、サルモネラフィミュリウムKCTC 2054の感染後、最初から生育を抑制することにより、乳酸菌が受ける、有害菌であるサルモネラフィミュリウムKCTC 2054の影響を少なくして、乳酸菌の増殖により個体数を増やすことができ、増えた乳酸菌の個体数により投与中止2.5週間後までも正常菌叢を維持できるようにした。

0206

<実施例9>
電子顕微鏡(FE-SEM)の構造分析

0207

前記実施例1で調製した機能性水和ヒアルロン酸四重コーティングされたラクトバチルスアシドフィルスIDCC 3302の性状を調製工程に従って、電子顕微鏡撮影を通じて構造的分析を行った。機能性水和ヒアルロン酸四重コーティングされた乳酸菌調製工程を、段階的に電子顕微鏡構造解析をして図12〜図16に示した。

0208

図12〜図16に示した通り、乳酸菌にCMC-Naを混合する場合に、乳酸菌体表面をCMC-Naがフィルムのような薄膜を形成しながらコーティングしたことを観察することができた(図13)。また、CMC-Naと機能性水和ヒアルロン酸が混合されながら、構造的に機能性水和ヒアルロン酸構造がより緻密になる現象を観察することができ(図14)、多孔性粒子のマルトデキストリンを添加して、外部の水分と温度が容易に菌体に伝達されないようにして(図15)、最後に乳清タンパク質でコーティングを進めながら菌体が外部に晒されないようにした(図16)。

0209

つまり、1次〜4次コーティング剤が順次添加されるほど、それぞれのコーティング剤が乳酸菌をコーティングしながら、より緻密で強固に乳酸菌が保護されることを確認できた。

0210

本発明の機能性水和ヒアルロン酸は、有害菌に対しては増殖抑制作用及び有益菌に対しては増殖促進作用を示し、選択的拮抗作用を示す効果があり、本発明の方法でコーティングされた四重コーティング乳酸菌は、乳酸菌に水溶性ポリマー、機能性水和ヒアルロン酸、多孔性粒子を有するコーティング剤、タンパク質を混合して四重コーティングすることにより、従来、非コーティング、単一、二重、三重及び四重のコーティング乳酸菌では表れなかった優れた腸粘膜付着能及び有害細菌に対する選択的拮抗作用を示すだけでなく、耐酸性及び耐胆汁性も極めて優れていて、乳酸菌本来の生理活性機能を消失しない効果があって産業上の利用可能性が非常に優れている。

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