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技術 特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチド並びに炎症疾患及び自己免疫疾患の処置のためのその使用

出願人 アンスティチュナショナルドゥラサンテエドゥラルシェルシュメディカルユニヴェルシテ・ドゥ・ナントユニベルシテアンジェサントル・ナショナル・ドゥ・ラ・ルシェルシュ・シャンティフィクサントル・オスピタリエ・ユニヴェルシテール・ドゥ・ナント
発明者 モルティエ,エルワンメグネム,ディーアモリソー,セバスチャンジャック,ヤニック
出願日 2016年9月15日 (3年6ヶ月経過) 出願番号 2018-514889
公開日 2018年9月20日 (1年5ヶ月経過) 公開番号 2018-527011
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード 代替選択肢 相反的 OEM 回帰性 透過性処理 心ブロック インターネットプログラム 増殖性天疱瘡
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図面 (20)

課題・解決手段

本発明は、特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチド並びに炎症疾患及び自己免疫疾患処置のためのその使用に関する。特に、本発明は、i)配列番号1のアミノ酸配列に対して少なくとも80%の同一率を有するアミノ酸配列を含むIL15−Rαスシ含有ポリペプチド、ii)リンカー、及びiii)配列番号4のアミノ酸配列に対して少なくとも80%の同一率を有するアミノ酸を含むIL−15ポリペプチド(ただし108位のグルタミン(Q)残基は突然変異している)を含む、特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチドに関する。

概要

背景

概要

本発明は、特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチド並びに炎症疾患及び自己免疫疾患処置のためのその使用に関する。特に、本発明は、i)配列番号1のアミノ酸配列に対して少なくとも80%の同一率を有するアミノ酸配列を含むIL15−Rαスシ含有ポリペプチド、ii)リンカー、及びiii)配列番号4のアミノ酸配列に対して少なくとも80%の同一率を有するアミノ酸を含むIL−15ポリペプチド(ただし108位のグルタミン(Q)残基は突然変異している)を含む、特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチドに関する。

目的

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請求項1

i)配列番号1のアミノ酸配列に対して少なくとも80%の同一率を有するアミノ酸配列を含むIL15−Rαスシ含有ポリペプチド、ii)リンカー、及びiii)配列番号4のアミノ酸配列に対して少なくとも80%の同一率を有するアミノ酸配列を含むIL−15ポリペプチド(ただし108位のグルタミン(Q)残基は突然変異している)を含む、特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチド

請求項2

リンカーが、2〜30アミノ酸、好ましくは10〜30アミノ酸、より好ましくは15〜30アミノ酸、さらにより好ましくは19〜27アミノ酸、最も好ましくは20〜26アミノ酸のペプチドリンカーである、請求項1記載の特異的なIL−15アンタゴニストポリペプチド。

請求項3

リンカーが、配列番号2又は配列番号3のアミノ酸配列からなる、請求項1記載の特異的なIL−15アンタゴニストポリペプチド。

請求項4

IL−15ポリペプチドにおける108位のグルタミン(Q)残基が、アスパラギン酸(D)、グルタミン酸(E)、リジン(K)、セリン(S)、トレオニン(T)、アスパラギン(N)、システイン(C)、アラニン(A)、グリシン(G)、バリン(V)、ロイシン(L)、プロリン(P)、メチオニン(M)、及びトリプトファン(W)からなる群より選択されるアミノ酸残基によって置換されている、請求項1記載の特異的なIL−15アンタゴニストポリペプチド。

請求項5

108位のグルタミン(Q)残基がアスパラギン酸(D)残基によって置換されている、請求項4記載の特異的なIL−15アンタゴニストポリペプチド。

請求項6

IL−15ポリペプチドにおける101位のグルタミン(Q)残基も突然変異している、請求項1記載の特異的なIL−15アンタゴニストポリペプチド。

請求項7

101位のグルタミン(Q)残基が、アスパラギン酸(D)残基、リジン(K)、及びトリプトファン(W)からなる群より選択されるアミノ酸残基によって置換されている、請求項6記載の特異的なIL−15アンタゴニストポリペプチド。

請求項8

101位のグルタミン(Q)残基が、アスパラギン酸(D)残基によって置換されている、請求項6記載の特異的なIL−15アンタゴニストポリペプチド。

請求項9

IL−15ポリペプチドにおける101位及び108位の両方のグルタミン(Q)残基が、アスパラギン酸(D)残基によって置換されている、請求項1記載の特異的なIL−15アンタゴニストポリペプチド。

請求項10

配列番号5又は配列番号6のアミノ酸配列に対して少なくとも80%の同一率を有するアミノ酸配列を含む、請求項1記載の特異的なIL−15アンタゴニストポリペプチド。

請求項11

配列番号5又は配列番号6からなる本発明の特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチドを含む、請求項1記載の特異的なIL−15アンタゴニストポリペプチド。

請求項12

免疫グロブリンドメインに融合させた、請求項1記載の特異的なIL−15アンタゴニストポリペプチド。

請求項13

免疫グロブリンドメインが免疫グロブリン定常ドメインFc領域)である、請求項1記載の特異的なIL−15アンタゴニストポリペプチド。

請求項14

請求項1記載の特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチドをコードしている核酸

請求項15

請求項14記載の核酸を含むベクター

請求項16

請求項14及び/又は請求項15記載の核酸によってトランスフェクトされた、感染した、又は形質転換された宿主細胞

請求項17

薬物としての使用のための請求項1記載の特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチド。

請求項18

一用量の請求項1記載の特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチドを投与し、これによりIL−15依存性免疫応答を調節することによって、患者における免疫応答を抑制する方法。

請求項19

患者が自己免疫疾患を患う、請求項18記載の方法。

請求項20

患者が、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)、急性壊死性出血性白質脳炎アジソン病無ガンマグロブリン血症円形脱毛症アミロイドーシス強直性脊椎炎、抗GBM/抗TBM腎炎抗リン脂質抗体症候群APS)、自己免疫性血管浮腫、自己免疫性再生不良性貧血、自己免疫性自律神経障害自己免疫性肝炎、自己免疫性高脂血症、自己免疫性免疫不全症、自己免疫性内耳疾患AIED)、自己免疫性心筋炎、自己免疫性膵炎、自己免疫性網膜症自己免疫性血小板減少性紫斑病ATP)、自己免疫性甲状腺疾患、自己免疫性蕁麻疹軸索性及び神経性神経障害ベーチェット病水疱性類天疱瘡、自己免疫性心筋症キャッスルマン病セリアック病シャーガス病慢性疲労症候群慢性炎症脱髄性多発神経炎CIDP)、慢性再発性多発性骨髄炎(CRMO)、シャーグ・ストラウス症候群瘢痕性類天疱瘡良性粘膜類天疱瘡クローン病、コーガン病、寒冷凝集素症先天性心ブロックコクサッキー心筋炎、クレスト病、本態性混合型クリオグロブリン血症、脱髄性神経障害、疱疹状皮膚炎皮膚筋炎、デビック病(視神経脊髄炎)、円板ループスドレスラー症候群子宮内膜症好酸球性筋膜炎結節性紅斑実験的アレルギー性脳脊髄炎、エヴァンス症候群、線維筋痛症線維性肺胞炎巨細胞性動脈炎側頭動脈炎)、糸球体腎炎グッドパスチャー症候群多発血管炎肉芽腫症(GPA)、グレーブス病ギランバレー症候群、橋本脳炎橋本甲状腺炎溶血性貧血、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病妊娠性疱疹低ガンマグロブリン血症高ガンマグロブリン血症特発性血小板減少性紫斑病ITP)、IgA腎症IgG4関連硬化症免疫調節性リポタンパク質封入体筋炎炎症性腸疾患インシュリン依存性糖尿病1型)、間質性膀胱炎若年性関節炎、川崎症候群、ランバート・イートン症候群、白血球破壊性血管炎扁平苔癬硬化性苔癬木質性結膜炎、線状IgA病(LAD)、ループス(SLE)、ライム病メニエール病顕微鏡的多発血管炎、混合性結合組織病(MCTD)、意義不明の単クローン性γグロブリン血症(MGUS)、モーレン潰瘍、ムッハ・ハーベルマン病、多発性硬化症重症筋無力症筋炎ナルコレプシー、視神経脊髄炎(デビック病)、自己免疫性好中球減少症、眼部瘢痕性類天疱瘡、視神経炎回帰性リウマチ、PANDAS(連鎖球菌感染小児自己免疫神経精神障害)、傍腫瘍性小脳変性症発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、パリー・ロムベルグ症候群、パーソナージュ・ターナー症候群毛様体扁平部炎周辺性ブドウ膜炎)、天疱瘡末梢神経障害静脈周囲性脳脊髄炎悪性貧血、POEMS症候群、結節性多発動脈炎、多腺性自己免疫症候群1型、2型及び3型リウマチ性多発筋痛症、多発性筋炎心筋梗塞後症候群心膜切開後症候群プロゲステロン皮膚炎原発性胆汁性肝硬変原発性硬化性胆管炎乾癬乾癬性関節炎特発性肺線維症壊疽性膿皮症赤芽球ろうレイノー現象反射性交感神経性ジストロフィーライター症候群再発性多発軟骨炎下肢静止不能症候群、後腹膜線維症リウマチ熱関節リウマチ類肉腫症シュミット症候群強膜炎強皮症シェーグレン症候群精子及び精巣自己免疫、全身硬直症候群、亜急性細菌性心内膜炎SBE)、スザック症候群、交感性眼炎高安動脈炎、側頭動脈炎/巨細胞性動脈炎、血小板減少性紫斑病(TTP)、トロサ・ハント症候群横断性脊髄炎潰瘍性大腸炎未分化結合組織病(UCTD)、ブドウ膜炎、血管炎、小水疱水疱性皮膚病、白斑ワルデンストレームマクログロブリン血症(WM)、並びにウェゲナー肉芽腫症[多発血管炎性肉芽腫症(GPA)]からなる群より選択される自己免疫疾患を患う、請求項19記載の方法。

請求項21

移植片生着を促進するための、及び移植片対宿主疾患の患者を処置するための請求項19記載の方法。

請求項22

請求項1記載の特異的なIL−15アンタゴニストポリペプチドを含む医薬組成物

技術分野

0001

発明の分野:
本発明は、特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチド並びに炎症疾患及び自己免疫疾患処置のためのその使用に関する。

0002

発明の背景
IL−2及びIL−15は、リンパ球恒常性及び機能の重要な調節因子であるγcサイトカインファミリー(IL−2、4、7、9、15及び21)に属する。それらは、リンパ球の増殖及び生存を促進する潜在性を有し、したがって全体的に主に適応免疫応答を増強する。どちらのサイトカインも、それぞれ、2つの受容体サブユニットであるCD122及びCD132、すなわちβ鎖及び共通のγc鎖を共有する。IL−2は、CD122とCD132から構成される二量体受容体又はCD25とCD122とCD132から構成される三量体受容体のいずれかへの結合を通してその多面的な活性を発揮する。例えば、CD25とCD122とCD132の複合体は、高い親和性(Ka=1011M−1)でIL−2に結合し、そして活性化T細胞及び制御性T細胞上に存在する(Treg;CD3+CD4+CD25+Foxp3+)。CD25は、Treg細胞において高いレベルで構成的に発現され、それによりそれらは非常に低いバックグラウンドレベルのIL−2を利用することができる。IL−2とは対照的に、IL−15は、細胞間の接触を通して作用する膜結合型サイトカインである。インビボにおける主なIL−15のシグナル伝達機序は、ヘテロ二量体CD122/CD132受容体へのIL−15Rα(CD215)によるIL−15のトランス提示である。CD25とは異なり、IL−15Rαは、非常に高い親和性(Ka=1011M−1)でIL−15に結合し、これは完全なIL−15受容体の存在下でもさらに増加せず、すなわち、IL−15は、CD25に対するIL−2と比較して、IL−15Rαに対して100倍高い親和性を有する。IL−15Rαは、T細胞、NK細胞NKT細胞B細胞、DS、単球、及びマクロファージ上に、並びに、胸腺及びBM間質細胞株に発現される。IL−2及びIL−15は、適応免疫系及び自然免疫系の両方において多くの機能を共有する。なぜなら、どちらのサイトカインも、同じCD122/CD132受容体ヘテロ二量体を通してシグナルを伝達するからである。どちらのサイトカインも、自然免疫及び適応免疫において中心的な役割を果たす。初期インビトロにおける実験は、2つのサイトカインの効果において大きな機能的な重複を示したが(活性化リンパ球及びNK細胞の増殖及び細胞毒性誘導、B細胞の増殖及び免疫グロブリン合成の共刺激、並びにT細胞の化学物質誘引)、追加の実験は、それらがインビボにおいて補完的な作用又はさらには相反的な作用さえ発揮し得ることを示した。マウスにおけるIL−2又はIL−2Rαのノックアウトは、活性化T細胞及びB細胞個体群の増加を伴う自己免疫表現型に関連していたが、IL−15及びIL−15Rαノックアウトは、NK細胞、NK−T細胞、上皮内リンパ球、及び記憶CD8T細胞の特異的異常を生じた。さらに、IL−2は、活性化により誘発される細胞死を誘発することによって、末梢性トレランスを促進する。IL−2は、Treg細胞の発達及び機能にとって確かに重要であるが、IL−15は、IL−2により媒介される活性化により誘発される細胞死を阻害し、そしてIL−2とは異なり、IL−15は、CD8記憶T細胞に対する生存因子である。これらの観察と一致して、IL−2の主な役割は活性化T細胞の持続的な増殖を制限することであり、一方、IL−15は、T細胞の分裂開始及び記憶T細胞の生存にとって重要であることが示唆されている。IL−15の高い発現レベルは、クローン病乾癬白血病関節リウマチ(RA)、及び移植片拒絶のような自己免疫疾患及び炎症疾患の発病に関連している。したがって、IL−15の調節因子は、治療分野において高い関心を示す。IL−15及びIL−15Rα−スシ可動性リンカーによって付着している融合タンパク質(RLI及びILR)が、リンパ球のサブセットの増殖のための強力なアジュバントとして記載された(Mortier E. et al. J Biol Chem. 2006 Jan 20;281(3):1612-9及び国際公開公報第2007046006号)。IL−15アンタゴニストは、炎症疾患を処置するための潜在的な治療薬であり得、そしていくつかのIL−15アンタゴニストが先行技術において記載されている。例えば、Ferrari-Lacraz S.等は、免疫グロブリンのFcドメインに融合させたIL−15突然変異体からなるIL−15アンタゴニストを記載し、そして該アンタゴニストが関節リウマチの処置に有用であり得ることを実証した(Ferrari-Lacraz S. et al. J Immunol. 2004 Nov 1;173(9):5818-26)。しかしながら、先行技術に記載されたIL−15アンタゴニストはまた、IL−2のシグナル伝達経路に潜在的に拮抗し、したがって、それらがインビボにおいて注射された場合、有害な副作用(例えばトレランスに関する)を伴う可能性がある。

0003

発明の概要
本発明は、特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチド並びに炎症疾患及び自己免疫疾患の処置のためのその使用に関する。特に、本発明は特許請求の範囲によって定義される。

0004

発明の詳細な説明:
本発明者らは驚くべきことに、101位又は108位の少なくとも1つのグルタミン(Q)残基を突然変異させたMortier E. et al. J Biol Chem. 2006 Jan 20;281(3):1612-9及び国際公開公報第2007046006号に記載のRLI融合タンパク質が、IL−15アンタゴニストとして作用するが、インターロイキン−2のシグナル伝達経路に拮抗しないことを示す。このポリペプチドは、一般的なIL−2Rb/g受容体に標的化する最初の特異的なIL−15アンタゴニストであり、したがって、先行技術に記載のIL−15アンタゴニストを上回る巨大な利点を与える。なぜなら、それはIL−2のシグナル伝達経路に依存する制御性T細胞(Treg細胞)の恒常性に影響を及ぼすことなく、IL−15によって媒介されるNK細胞の増殖を阻害することができるからである。

0005

したがって、本発明は、i)配列番号1のアミノ酸配列に対して少なくとも80%の同一率を有するアミノ酸配列を含むIL15−Rαスシ含有ポリペプチド、ii)リンカー、及びiii)配列番号4のアミノ酸配列に対して少なくとも80%の同一率を有するアミノ酸配列を含むIL−15ポリペプチド(ただし108位のグルタミン(Q)残基は突然変異している)を含む、特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチドに関する。

0006

本明細書において使用する「特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチド」という表現は、IL−2のシグナル伝達経路に拮抗することなく、IL−15のシグナル伝達経路を阻害することができるポリペプチドを指す。

0007

本発明によると、第二のアミノ酸配列に対して少なくとも80%の同一率を有する第一のアミノ酸配列とは、第一の配列が、第二のアミノ酸配列に対して80;81;82;83;84;85;86;87;88;89;90;91;92;93;94;95;96;97;98;99又は100%の同一率を有することを意味する。

0008

配列同一性は、同一率(又は類似率又は相同率)に換算して頻繁に測定され;比率が高くなればなるほど、2つの配列は類似している。比較のための配列のアラインメント法は当技術分野において周知である。様々なプログラム及びアラインメントアルゴリズムがSmith and Waterman, Adv. Appl. Math., 2:482, 1981; Needleman and Wunsch, J. Mol. Biol., 48:443, 1970; Pearson and Lipman, Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 85:2444, 1988; Higgins and Sharp, Gene, 73:237-244, 1988; Higgins and Sharp, CABIOS, 5:151-153, 1989; Corpet et al. Nuc. AcidsRes., 16:10881-10890, 1988; Huang et al., Comp. Appls Biosci., 8:155-165, 1992;及びPearson et al., Meth. Mol. Biol., 24:307-31, 1994に記載されている。Altschul et al., Nat. Genet., 6:119-129, 1994は、配列アラインメント法及び相同性の計算についての詳細な考察を提示する。例えば、アラインメントツールのALIGN(Myers and Miller, CABIOS 4:11-17, 1989)又はLFASTA(Pearson and Lipman, 1988)を使用して配列比較インターネットプログラム登録商標)1996、W. R. Pearson及びバージニア大学、fasta20u63バージョン2.0u63、発売日1996年12月)を行なうことができる。ALIGNは、全配列を互いに比較するが、LFASTAは局所的な類似領域を比較する。これらのアラインメントツール及びそれらのそれぞれのチュートリアルは、例えば、インターネットNCSAウェブサイト入手することができる。あるいは、約30アミノ酸より大きなアミノ酸配列の比較のために、デフォールトパラメーターギャップ存在コスト11、及び残基ごとのギャップコスト1)に設定されたデフォールトBLOSUM62マトリクスを使用してBlast2配列関数を使用してもよい。短いペプチド(約30アミノ酸より少ない)をアラインさせる場合、アラインメントは、デフォールトパラメーター(オープンギャップ9、エクステンションギャップ1のペナルティー)に設定されたPAM30マトリクスを使用して、Blast2配列関数を使用して実施されるべきである。BLAST配列比較システムは、例えば、NCBIウェブサイトから入手することができる;Altschul et al., J. Mol. Biol., 215:403-410, 1990; Gish. & States, Nature Genet., 3:266-272, 1993; Madden et al. Meth. Enzymol., 266:131-141, 1996; Altschul et al., Nucleic Acids Res., 25:3389-3402, 1997;及びZhang & Madden, Genome Res., 7:649-656, 1997も参照されたい。

0009

本発明によると、IL15−Rαスシ含有ポリペプチド、リンカー、及びIL−15ポリペプチドはインフレームで融合し、ここでIL−15Rαスシ含有ポリペプチドのC末端は、リンカーのN末端に融合し、そしてリンカーのC末端は、IL−15ポリペプチドのN末端に融合している。

0010

本明細書において使用する「リンカー」という用語は当技術分野におけるその一般的な意味を有し、そして該タンパク質が適切な二次構造及び三次構造を確実に形成するのに十分な長さのアミノ酸配列を指す。

0011

いくつかの実施態様では、リンカーは、少なくとも1つ、しかし30個未満のアミノ酸を含むペプチドリンカー、例えば、2〜30アミノ酸、好ましくは10〜30アミノ酸、より好ましくは15〜30アミノ酸、さらにより好ましくは19〜27アミノ酸、最も好ましくは20〜26アミノ酸のペプチドリンカーである。いくつかの実施態様では、該リンカーは、2;3;4;5;6;7;8;9;10;11;12;13;14;15;16;17;18;19;20;21;22;23;24;25;26;27;28;29;30個のアミノ酸残基を有する。典型的には、リンカーは、該化合物が適切なコンフォメーション(すなわち、IL−15Rβ/γシグナル伝達経路を通した適切なシグナル伝達活性を可能とするコンフォメーション)をとることを可能とするものである。最も適切なリンカー配列は、(1)可動性伸長されたコンフォメーションをとり、(2)融合タンパク質の機能的ドメイン相互作用する可能性のある規則的な二次構造を発生させる傾向を示さず、そして(3)機能的タンパク質ドメインとの相互作用を促進する可能性のある疎水性又は荷電特徴を最小限有するだろう。可動性タンパク質領域における典型的な表面アミノ酸としては、Gly、Asn、及びSer(すなわち、G、N、又はS)が挙げられる。実質的に、Gly、Asn、及びSerを含有しているアミノ酸配列のあらゆる並べ替えが、リンカー配列に対する上記の基準を満たすことが予想されるだろう。他の中性に近いアミノ酸、例えばThr、Ala、Leu、Gln(すなわち、T、A、L、Q)もリンカー配列に使用され得る。リンカー配列の長さは、融合タンパク質の生物学的活性に有意な影響を及ぼすことなく変更され得る。治療目的で使用される場合、リンカーは好ましくは、非免疫原性である。例示的なリンカー配列は、米国特許第5,073,627号及び第5,108,910号に記載されている。

0012

いくつかの実施態様では、本発明のリンカーは、配列番号2又は配列番号3のアミノ酸配列からなる。

0013

本明細書において使用する突然変異という用語は、当技術分野におけるその一般的な意味を有し、そして置換欠失又は挿入を指す。「置換」という用語は、特定の位置における特定のアミノ酸残基が除去され、そして別のアミノ酸残基が同位置に挿入されることを意味する。「欠失」という用語は、特定のアミノ酸残基が除去されることを意味する。「挿入」という用語は、1つ以上のアミノ酸残基が、特定のアミノ酸残基の前又は後に挿入され、より具体的には、1つ以上、好ましくは1つ又はいくつかのアミノ酸残基が、特定のアミノ酸残基のカルボキシル基又はアミノ基に結合されることを意味する。

0014

いくつかの実施態様では、108位のグルタミン(Q)残基は、アスパラギン酸(D)、グルタミン酸(E)、リジン(K)、セリン(S)、トレオニン(T)、アスパラギン(N)、システイン(C)、アラニン(A)、グリシン(G)、バリン(V)、ロイシン(L)、プロリン(P)、メチオニン(M)、及びトリプトファン(W)からなる群より選択されるアミノ酸残基によって置換されている。いくつかの実施態様では、108位のグルタミン(Q)残基はアスパラギン酸(D)残基によって置換されている。

0015

いくつかの実施態様では、IL−15ポリペプチドの101位のグルタミン(Q)残基も突然変異している。いくつかの実施態様では、101位のグルタミン(Q)残基は、アスパラギン酸(D)残基、リジン(K)、及びトリプトファン(W)からなる群より選択されるアミノ酸残基によって置換されている。いくつかの実施態様では、101位のグルタミン(Q)残基は、アスパラギン酸(D)残基によって置換されている。

0016

いくつかの実施態様では、101位及び108位の両方のグルタミン(Q)残基が置換されている。いくつかの実施態様では、101位及び108位の両方のグルタミン(Q)残基がアスパラギン酸(D)残基によって置換されている。

0017

いくつかの実施態様では、本発明の特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチドは、配列番号5又は配列番号6のアミノ酸配列に対して少なくとも80%の同一率を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施態様では、本発明の特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチドは、配列番号5又は配列番号6からなる。

0018

いくつかの実施態様では、本発明の特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチドは免疫グロブリンドメインに融合し、よってイムノアドヘシンを形成する。本明細書において使用する「イムノアドヘシン」という用語は、本発明の特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチドの結合特異性と、免疫グロブリン定常ドメインエフェクター機能を組み合わせた、抗体様分子を示す。いくつかの実施態様では、イムノアドヘシン内の免疫グロブリン定常ドメイン配列は、任意の免疫グロブリン、例えばIgG−1、IgG−2、IgG−3、又はIgG−4サブタイプIgA(IgA−1及びIgA−2を含む)、IgEIgD、又はIgMから得ることができる。いくつかの実施態様では、免疫グロブリン配列は、免疫グロブリン定常ドメイン(Fc領域)である。イムノアドヘシンは、ヒト抗体の価値ある化学的及び生物学的特性の多くを有し得る。イムノアドヘシンは、適切なヒト免疫グロブリンヒンジ及び定常ドメイン(Fc)配列に連結させた所望の特異性を有するヒトタンパク質配列から構築され得るので、関心対象の結合特異性は、全てヒト成分を使用して達成することができる。このようなイムノアドヘシンは、患者にとって最低限の免疫原性であり、そして慢性使用又は反復使用に対して安全である。当業者は、最も適切なFcドメインを容易に選択することができる(Chan AC, Carter PJ. Therapeutic antibodies for autoimmunity and inflammation. Nat Rev Immunol. 2010 May;10(5):301-16. doi: 10.1038/nri2761. Review)。いくつかの実施態様では、Fc領域は、補体との結合及び/又はFc受容体への結合を阻害する突然変異を含むか又は含まない(Zheng et al, Transplantation. 2006 Jan 15;81(1):109-16)。いくつかの実施態様では、Fc領域は、天然配列のFc領域である。いくつかの実施態様では、Fc領域は変異Fc領域である。いくつかの実施態様では、Fc領域は、機能的Fc領域である。本明細書において使用する「Fc領域」という用語は、天然配列のFc領域及び変異Fc領域を含む、免疫グロブリン重鎖のC末端領域を定義するために使用される。免疫グロブリン重鎖のFc領域の境界は変化し得るが、ヒトIgG重鎖のFc領域は通常、Cys226位のアミノ酸残基から、又はPro230から、そのカルボキシル末端までにおよぶと定義される。いくつかの実施態様では、イムノアドヘシンの接着部分及び免疫グロブリン配列部分は、最小限のリンカーによって連結されている。

0019

本発明によると、本発明の特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチドは、慣用的な自動ペプチド合成法によって又は組換え発現によって生成される。タンパク質を設計及び製造するための一般的な原則は、当業者には周知である。本発明の特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチドは、慣用的な技術に従って溶液中又は固体支持体上で合成され得る。様々な自動合成装置が市販され、そしてStewart and Young; Tam et al., 1983; Merrifield, 1986 and Barany and Merrifield, Gross and Meienhofer, 1979に記載のような公知のプロトコールに従って使用され得る。本発明の特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチドはまた、アプライドバイオシステムズ社製のモデル433Aなどの例示的なペプチド合成装置を使用して固相技術によって合成され得る。自動ペプチド合成を通して又は組換え法を通して生成されたあらゆる所与のタンパク質の純度は、逆相HPLC分析を使用して決定され得る。各ペプチドの化学的信憑性は、当業者には周知である任意の方法によって確立され得る。自動ペプチド合成の代替選択肢として、組換えDNA技術を使用し得、この技術では、選択されたタンパク質をコードするヌクレオチド配列発現ベクターに挿入し、適切な宿主細胞形質転換又はトランスフェクトし、そして本明細書において以下に記載のような発現に適した条件下で培養する。組換え法は、より長いポリペプチドを生成するのに特に好ましい。様々な発現ベクター/宿主系が、ペプチド又はタンパク質をコードする配列を含有及び発現させるのに使用され得る。これらとしては、微生物、例えば組換えバクテリオファージプラスミド又はコスミドDNA発現ベクターを用いて形質転換された細菌;酵母発現ベクターを用いて形質転換された酵母(Giga-Hama et al., 1999);ウイルス発現ベクター(例えばバキュロウイルス、Ghosh et al., 2002参照)を用いて感染させた昆虫細胞系;ウイルス発現ベクター(例えばカリフラワーモザイクウイルス、CaMV;タバコモザイクウイルス、TMV)を用いてトランスフェクトされた又は細菌発現ベクター(例えばTi又はpBR322プラスミド;例えばBabe et al., 2000参照)を用いて形質転換された植物細胞系;又は動物細胞系が挙げられるがこれらに限定されない。当業者は、哺乳動物によるタンパク質の発現を最適化させるための様々な技術を知っている。例えば、Kaufman, 2000; Colosimo et al., 2000を参照されたい。組換えタンパク質生成において有用である哺乳動物細胞としては、VERO細胞HeLa細胞チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞株、COS細胞(例えばCOS−7)、W138、BHK、HepG2、3T3、RIN、MDCK、A549、PC12、K562、及び293細胞が挙げられるがこれらに限定されない。細菌、酵母及び他の無脊椎動物におけるペプチド基質又は融合ポリペプチドの組換え発現のための例示的なプロトコールは当業者には公知であり、そして本明細書において以下に簡潔に記載されている。組換えタンパク質の発現のための哺乳動物宿主系もまた当業者には周知である。宿主細胞株は、発現タンパク質プロセシングする、又はタンパク質の活性を与える際に有用であろう特定の翻訳後修飾を生じる、特定の能力のために選択され得る。ポリペプチドのこのような修飾としては、アセチル化カルボキシル化グリコシル化リン酸化、脂質化、及びアシル化が挙げられるがこれらに限定されない。「プレプロ」形のタンパク質を切断する翻訳後プロセシングもまた、正しい挿入、フォールディング及び/又は機能にとって重要であり得る。CHO、HeLa、MDCK、293、WI38などの様々な宿主細胞が、このような翻訳後活性のための特定の細胞機構及び特徴的な機序を有し、そして導入された外来タンパク質の正しい修飾及びプロセシングを確実とするために選択され得る。

0020

いくつかの実施態様では、本発明の特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチドは、それらの治療効力を改善させるために修飾されることが考えられる。治療用化合物のこのような修飾は、毒性を低下させるか、循環時間延長させるか、又は体内分布改変するために使用され得る。例えば、潜在的に重要である治療用化合物の毒性は、体内分布を改変させる様々な薬物担体ビヒクルと組み合わせることによって有意に減少させることができる。薬物の寿命を改善するための戦略は、水溶性ポリマーの使用である。様々な水溶性ポリマーが、体内分布を改変し、細胞による取り込み形態を改善し、生理学バリアを通る透過性を変化させ;そして体内からの消失速度を改変させることが示された。標的化効果又は持続的放出効果のいずれかを達成するために、末端基として、骨格の一部として、又はポリマー鎖上の釣り下がった基として薬物部分を含有する水溶性ポリマーが合成されている。例えば、PEG化は、広範なポリペプチドの修飾のための十分に確立されかつ検証されたアプローチである。利点としては、とりわけ、(a)ポリマー糸球体ろ過限界値を超えるまで分子見かけのサイズを増加させる結果として、腎クリアランスを回避するために、及び/又は細胞による消失機序の回避を通して、インビボにおいて顕著に改善された循環半減期;(b)PEGの付着した分子の低下した抗原性及び免疫原性;(c)改善された薬物動態;(d)タンパク質分解に対するコンジュゲートタンパク質の増強された抵抗性;並びに(e)PEG化ポリペプチドの改善された熱的安定性及び力学的安定性が挙げられる。

0021

本発明の別の目的は、本発明の特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチドをコードしている単離されたか、合成の、又は組換えの核酸に関する。

0022

本明細書において使用する「核酸」という用語は当技術分野におけるその一般的な意味を有し、そしてDNA分子又はRNA分子を指す。しかしながら、該用語は、4−アセチルシトシン、8−ヒドロキシ−N6−メチルアデノシンアジリジニルシトシン、プソイドイソシトシン、5−(カルボキシヒドロキシルメチルウラシル5−フルオロウラシル5−ブロモウラシル、5−カルボキシメチルアミノメチル−2−チオウラシル、5−カルボキシメチルアミノメチルウラシル、ジヒドロウラシルイノシン、N6−イソペンテニルアデニン1−メチルアデニン、1−メチルプソイドウラシル、1−メチルグアニン、1−メチルイノシン、2,2−ジメチルグアニン、2−メチルアデニン、2−メチルグアニン、3−メチルシトシン5−メチルシトシン、N6−メチルアデニン、7−メチルグアニン、5−メチルアミノメチルウラシル、5−メトキシアミノ−メチル−2−チオウラシル、β−D−マンノシルエオシン、5’−メトキシカルボニルメチルウラシル、5−メトキシウラシル、2−メチルチオ−N6−イソペンテニルアデニン、ウラシル−5−オキシ酢酸メチルエステル、ウラシル−5−オキシ酢酸、オキシブトキソシン、プソイドウラシル、クエオシン、2−チオシトシン、5−メチル−2−チオウラシル、2−チオウラシル、4−チオウラシル5−メチルウラシル、−ウラシル−5−オキシ酢酸メチルエステル、ウラシル−5−オキシ酢酸、プソイドウラシル、クエオシン、2−チオシトシン、及び2,6−ジアミノプリンなどであるがこれらに限定されない、公知のDNA及びRNAの塩基類似体のいずれかを含む配列も含む。

0023

いくつかの実施態様では、本発明の核酸は、プラスミド、コスミド、エピソーム人工染色体ファージ、又はウイルスベクターなどの任意の適切なベクターに含められ得る、DNA分子又はRNA分子である。「ベクター」、「クローニングベクター」及び「発現ベクター」という用語はビヒクルであって、これによってDNA配列又はRNA配列(例えば外来遺伝子)を宿主細胞に導入し、よって宿主を形質転換し、そして導入された配列の発現(例えば転写及び翻訳)を促進することができるビヒクルを意味する。

0024

よって、本発明の別の目的は、本発明の核酸を含むベクターに関する。

0025

このようなベクターは、被験者投与されると前記ポリペプチドの発現を引き起こすか又は指令する、プロモーターエンハンサー終結因子などの調節因子を含み得る。ベクターはさらに、1つ又はいくつかの複製起点及び/又は選択マーカーを含み得る。プロモーター領域は、コード配列に対して同質であっても異種であってもよく、そしてインビボにおける使用を含む、任意の適切な宿主細胞において、遍在的な、構成的な、調節された、及び/又は組織特異的な発現をもたらし得る。プロモーターの例としては、細菌プロモーター(T7、pTAC、Trpプロモーターなど)、ウイルスプロモーター(LTR、TK、CMV−IEなど)、哺乳動物遺伝子プロモーターアルブミンPGKなど)などが挙げられる。プラスミドの例としては、複製起点を含む複製プラスミド、又は例えばpUC、pcDNA、pBRなどの組み込み型プラスミドが挙げられる。ウイルスベクターの例としては、アデノウイルスベクターレトロウイルスベクターヘルペスウイルスベクター、及びAAVベクターが挙げられる。このような組換えウイルスは、パッケージング細胞のトランスフェクトによって、又はヘルパープラスミド若しくはウイルスを用いての一過性トランスフェクションによってなどの、当技術分野において公知である技術によって生成され得る。ウイルスパッケージング細胞の典型例としては、PA317細胞、PsiCRIP細胞、GPenv+細胞、293細胞などが挙げられる。このような複製欠損組換えウイルスを生成するための詳細なプロトコールは、例えば、国際公開公報第95/14785号、国際公開公報第96/22378号、米国特許第5,882,877号、米国特許第6,013,516号、米国特許第4,861,719号、米国特許第5,278,056号、及び国際公開公報第94/19478号に見られ得る。

0026

本発明の別の目的は、本発明に記載の核酸分子及び/又はベクターによってトランスフェクトされたか、感染したか、又は形質転換された宿主細胞に関する。「形質転換」という用語は、宿主細胞への「外来」(すなわち外因性又は細胞外)遺伝子、DNA配列又はRNA配列の導入を意味し、よって宿主細胞は導入された遺伝子又は配列を発現して、導入された遺伝子又は配列によってコードされる所望の物質、典型的にはタンパク質又は酵素を生成するだろう。導入されたDNA又はRNAを受け取りそして発現する宿主細胞は「形質転換」されている。

0027

本発明の核酸分子を使用して、適切な発現系において本発明の特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチドを生成し得る。「発現系」という用語は、例えばベクターによって担持されそして宿主細胞に導入された外来DNAによってコードされるタンパク質の発現のために適した条件下の宿主細胞及び適格なベクターを意味する。一般的な発現系としては、E.coli宿主細胞及びプラスミドベクター昆虫宿主細胞及びバキュロウイルスベクター、並びに哺乳動物宿主細胞及びベクターが挙げられる。宿主細胞の他の例としては、原核細胞(例えば細菌)及び真核細胞(例えば酵母細胞、哺乳動物細胞、昆虫細胞、植物細胞など)が挙げられるがこれらに限定されない。具体例としては、E.coli、クリベロマイセス(Kluyveromyces)又はサッカロマイセス(Saccharomyces)酵母、哺乳動物細胞株(例えばVero細胞CHO細胞、3T3細胞、COS細胞など)並びに初代又は樹立された哺乳動物細胞培養液(例えば、リンパ芽球線維芽細胞胚細胞上皮細胞神経細胞脂肪細胞などから生成)が挙げられる。本発明による発現ベクターの構築、及び宿主細胞の形質転換は、慣用的な分子生物学技術を使用して実施され得る。本発明の特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチドは、例えば、本発明に従って遺伝子的に形質転換された細胞を培養し、そして該細胞によって発現されたポリペプチドを培養液から回収することによって得ることができる。それらは、次いで、必要であれば、例えば分画沈降法、特に硫酸アンモニウム沈降法、電気泳動法ゲルろ過アフィニティクロマトグラフィーなどによる、当業者にはそれ自体が公知である慣用的な手順によって精製され得る。特に、組換えタンパク質を調製しそして精製するための慣用的な方法が、本発明に記載のポリペプチドを生成するために使用され得る。したがって、本発明はまた、本発明の特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチドを発現している組換え宿主細胞を生成するための方法に関し、該方法は、(i)インビトロ又はエクスビボにおいて上記のような組換え核酸又はベクターを適格な宿主細胞に導入し、(ii)インビトロ又はエクスビボにおいて得られた組換え宿主細胞を培養し、そして(iii)場合により、本発明のポリペプチドを発現及び/又は分泌する細胞を選択することからなる工程を含む。このような組換え宿主細胞は、本発明のポリペプチド及び融合タンパク質の生成のために使用され得る。本発明はさらに、本発明の特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチドを生成する方法に関し、該方法は、(i)本発明に記載の形質転換された宿主細胞を、該ポリペプチド又は融合タンパク質の発現を可能とするに適した条件下で培養し;そして(ii)発現されたポリペプチド又は融合タンパク質を回収することからなる工程を含む。

0028

本発明の特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチドは、自己免疫疾患及び炎症疾患の処置をはじめとする治療目的に特に適している。

0029

したがって、本発明のさらなる目的は、薬物としての使用のための本発明の特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチドに関する。

0030

本発明のさらなる目的は、ある用量の本発明の特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチドを投与し、これによりIL−15依存性免疫応答を調節することによって、患者における免疫応答を抑制する方法に関する。

0031

特に、本発明の方法は、自己免疫疾患を患っている患者を処置するのに適している。自己免疫疾患の例としては、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)、急性壊死性出血性白質脳炎アジソン病無ガンマグロブリン血症円形脱毛症アミロイドーシス強直性脊椎炎、抗GBM/抗TBM腎炎抗リン脂質抗体症候群APS)、自己免疫性血管浮腫、自己免疫性再生不良性貧血、自己免疫性自律神経障害自己免疫性肝炎、自己免疫性高脂血症、自己免疫性免疫不全症、自己免疫性内耳疾患AIED)、自己免疫性心筋炎、自己免疫性膵炎、自己免疫性網膜症自己免疫性血小板減少性紫斑病ATP)、自己免疫性甲状腺疾患、自己免疫性蕁麻疹軸索性及び神経性神経障害ベーチェット病水疱性類天疱瘡、自己免疫性心筋症キャッスルマン病セリアック病シャーガス病慢性疲労症候群慢性炎症脱髄性多発神経炎CIDP)、慢性再発性多発性骨髄炎(CRMO)、シャーグ・ストラウス症候群瘢痕性類天疱瘡良性粘膜類天疱瘡、クローン病、コーガン症候群寒冷凝集素症先天性心ブロックコクサッキー心筋炎、クレスト病、本態性混合型クリオグロブリン血症、脱髄性神経障害、疱疹状皮膚炎皮膚筋炎、デビック病(視神経脊髄炎)、円板ループスドレスラー症候群子宮内膜症好酸球性筋膜炎結節性紅斑実験的アレルギー性脳脊髄炎、エヴァンス症候群、線維筋痛症線維性肺胞炎巨細胞性動脈炎側頭動脈炎)、糸球体腎炎グッドパスチャー症候群多発血管炎肉芽腫症(GPA)、グレーブス病ギランバレー症候群、橋本脳炎橋本甲状腺炎溶血性貧血、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病妊娠性疱疹低ガンマグロブリン血症高ガンマグロブリン血症特発性血小板減少性紫斑病ITP)、IgA腎症、IgG4関連硬化症免疫調節性リポタンパク質封入体筋炎炎症性腸疾患インシュリン依存性糖尿病1型)、間質性膀胱炎若年性関節炎、川崎症候群、ランバート・イートン症候群、白血球破壊性血管炎扁平苔癬硬化性苔癬木質性結膜炎、線状IgA病(LAD)、ループス(SLE)、ライム病メニエール病顕微鏡的多発血管炎、混合性結合組織病(MCTD)、意義不明の単クローン性γグロブリン血症(MGUS)、モーレン潰瘍、ムッハ・ハーベルマン病、多発性硬化症重症筋無力症筋炎ナルコレプシー、視神経脊髄炎(デビック病)、自己免疫性好中球減少症、眼部瘢痕性類天疱瘡、視神経炎回帰性リウマチ、PANDAS(連鎖球菌感染小児自己免疫神経精神障害)、傍腫瘍性小脳変性症発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、パリー・ロムベルグ症候群、パーソナージュ・ターナー症候群毛様体扁平部炎周辺性ブドウ膜炎)、天疱瘡末梢神経障害静脈周囲性脳脊髄炎悪性貧血、POEMS症候群、結節性多発動脈炎、多腺性自己免疫症候群1型、2型及び3型リウマチ性多発筋痛症、多発性筋炎心筋梗塞後症候群心膜切開後症候群プロゲステロン皮膚炎原発性胆汁性肝硬変原発性硬化性胆管炎、乾癬、乾癬性関節炎特発性肺線維症壊疽性膿皮症赤芽球ろうレイノー現象反射性交感神経性ジストロフィーライター症候群再発性多発軟骨炎下肢静止不能症候群、後腹膜線維症リウマチ熱、関節リウマチ、類肉腫症シュミット症候群強膜炎強皮症シェーグレン症候群精子及び精巣自己免疫、全身硬直症候群、亜急性細菌性心内膜炎SBE)、スザック症候群、交感性眼炎高安動脈炎、側頭動脈炎/巨細胞性動脈炎、血小板減少性紫斑病(TTP)、トロサ・ハント症候群横断性脊髄炎潰瘍性大腸炎未分化結合組織病(UCTD)、ブドウ膜炎、血管炎、小水疱水疱性皮膚病、白斑ワルデンストレームマクログロブリン血症(WM)、並びにウェゲナー肉芽腫症[多発血管炎性肉芽腫症(GPA)]が挙げられるがこれらに限定されない。

0032

より特定すると、本発明の方法は、以下:(1)リウマチ疾患、例えば関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、強皮症、混合結合組織疾患、皮膚筋炎、多発性筋炎、ライター症候群、又はベーチェット病、(2)2型糖尿病、(3)甲状腺の自己免疫疾患、例えば橋本甲状腺炎又はグレーブス病、(4)中枢神経系の自己免疫疾患、例えば多発性硬化症、重症筋無力症、又は脳脊髄炎、(5)様々な天疱瘡、例えば尋常性天疱瘡増殖性天疱瘡落葉性天疱瘡、シニアーアッシャー症候群、又はブラジル天疱瘡、(6)乾癬、及び(7)炎症性腸疾患(例えば潰瘍性大腸炎又はクローン病)が挙げられるがこれらに限定されない、自己免疫疾患を患っている患者を処置するのに特に適している。

0033

本発明の特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチドの投与はまた、後天性免疫不全症候群エイズ)の処置にも有用であり得る。

0034

本発明の特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチドの別の用途としては、後期HTLV(ヒトTリンパ球向性ウイルス)1型により誘発された成人T細胞白血病リンパ腫の処置が挙げられる。Burton et al., Proc. Natl. Acad. Sci., 91:4935(1994)を参照されたい。

0035

いくつかの実施態様では、本発明の方法は、臓器移植片組織移植片、又は細胞移植片などの生物学的材料移植片を受けた患者を処置するために使用される。例えば、本発明の特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチドは、移植片生着同種移植片又は異種移植片)を促進するのに特に適し得る。典型的には、被験者は、心臓腎臓肝臓膵臓膵島脳組織大腸小腸角膜、皮膚、気管、骨、骨髄筋肉、又は膀胱からなる群より選択される移植片を移植されていてもよい。本発明の方法はまた、レシピエント被験者による、ドナー組織移植片、細胞移植片、又は臓器移植片の拒絶に関連した免疫応答を予防又は抑制するのに特に適している。移植片関連疾患又は障害としては、骨髄移植に関連しているなどの移植片対宿主疾患(GVHD)、並びに、例えば皮膚、筋肉、神経、膵島、臓器、肝臓の実質細胞の移植片をはじめとする、臓器、組織又は細胞の移植片(例えば組織又は細胞の同種移植片又は異種移植片)の移植の拒絶から生じた又は関連した免疫障害が挙げられる。したがって、本発明の方法は、宿主対移植片疾患HVGD)及び移植片対宿主疾患(GVHD)の予防に有用である。本発明の特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチドは、移植前、移植の最中、及び/又は移植後に被験者に投与され得る(例えば、移植の少なくとも1日前、移植の少なくとも1日後、及び/又は移植手術それ自体の最中)。いくつかの実施態様では、本発明の特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチドは、移植前及び/又は移植後に周期的に被験者に投与されてもよい。

0036

典型的には、本発明の特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチドは典型的には治療有効量で投与される。「治療有効量」によって、任意の医学的処置に適用可能な妥当ベネフィットリスク比で疾患を治療及び/又は予防するのに十分な本発明の融合タンパク質又はアンタゴニスト量を意味する。本発明の化合物及び組成物の1日総使用量は、妥当な医学的判断の範囲内で担当医師によって決定されるであろうことが理解されるだろう。任意の特定の患者に対する具体的な治療有効用量レベルは、処置される疾患及び疾患の重症度;使用される具体的な化合物の活性;使用される具体的な組成、患者の年齢、体重、全般的健康状態性別、及び食事;使用される具体的な化合物の投与時刻投与経路、及び排泄速度処置期間;使用される具体的なポリペプチドと組み合わせて又は同時に使用される薬物;並びに医学分野において周知である同様な要因をはじめとする、様々な要因に依存するだろう。例えば、所望の治療効果を達成するのに必要とされるよりも低いレベルで化合物の用量を開始し、そして所望の効果が達成されるまで次第に投与量を増加させることは、当技術分野の技能の範囲内において周知である。しかしながら、製品の1日投与量は、1日あたり成人1人あたり0.01〜1,000mgまでの幅広い範囲にわたり変更され得る。好ましくは、該組成物は、処置しようとする患者への症候による投与量の調整のために、0.01、0.05、0.1、0.5、1.0、2.5、5.0、10.0、15.0、25.0、50.0、100、250及び500mgの活性成分を含有している。医薬品は典型的には、約0.01mg〜約500mgの活性成分、好ましくは1mg〜約100mgの活性成分を含有している。薬物の有効量は通常、0.0002mg/kg(体重)/日〜約20mg/kg(体重)/日、特に約0.001mg/kg(体重)/日〜7mg/kg(体重)/日の投与量レベルで供給される。

0037

本発明のさらなる目的は、場合により薬学的に許容される担体又は賦形剤と共に本発明の特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチドを含む、医薬組成物に関する。「薬学的に」又は「薬学的に許容される」は、哺乳動物、特にヒトに適宜投与された場合に、有害反応アレルギー反応、又は他の望ましくない反応を生じない分子実体及び組成物を指す。薬学的に許容される担体又は賦形剤は、任意の種類の無毒性固体半固体、又は液体充填剤、希釈剤封入材料、又は製剤化助剤を指す。経口、下、皮下、筋肉内、静脈内、経皮、局所、又は直腸投与用の本発明の医薬組成物において、活性成分は単独で又は別の活性成分と組み合わせて、単位投与剤形で、慣用的な薬学的支持体との混合物として、動物及びヒトへと投与することができる。適切な単位投与剤形としては、経口経路剤形、例えば錠剤ゲルカプセル剤散剤顆粒剤、及び経口用懸濁剤又は液剤、舌下及び頬側投与剤形エアゾール剤、埋込剤、皮下、経皮、局所、腹腔内、筋肉内、静脈内、皮下、経皮、くも膜下腔内、及び鼻腔内投与剤形、及び直腸投与剤形を含む。好ましくは、医薬組成物は、注射することのできる製剤にとって薬学的に許容可能であるビヒクルを含有する。これらは特に、等張無菌食塩水溶液(リン酸一ナトリウム若しくはリン酸二ナトリウム塩化ナトリウム塩化カリウム塩化カルシウム、若しくは塩化マグネシウムなど、又はこのような塩の混合物)、又は、場合に応じて滅菌水若しくは生理食塩水を投与すると注射液の構成が可能となる乾燥させた、特に凍結乾燥させた組成物であり得る。注射用途に適した剤形としては、無菌水溶液又は分散液;ゴマ油ピーナッツ油、又は水性プロピレングリコールを含む製剤;及び無菌注射溶液又は分散液の即時調製のための無菌粉末が挙げられる。全ての場合において、剤形は無菌でなければならず、そしてシリンジが容易に扱える程度に流動性でなければならない。それは、製造及び保存の条件下で安定でなければならず、そして細菌及び真菌などの微生物の汚染作用から防腐されていなければならない。遊離塩基又は薬理学的に許容される塩として本発明の化合物を含む溶液は、ヒドロキシプロピルセルロースなどの界面活性剤と適切に混合された水中で調製され得る。分散液はまた、グリセロール液体ポリエチレングリコール、及びその混合物中、並びに油中において調製されてもよい。通常の保存及び使用条件下において、これらの調製物は、微生物の増殖を防ぐための保存剤を含有する。本発明の特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチドは、中性すなわち塩の形態の組成物へと製剤化されてもよい。薬学的に許容される塩としては、酸付加塩(これはタンパク質の遊離アミノ基を用いて形成される)が挙げられ、これは、例えば塩酸若しくはリン酸などの無機酸、又は酢酸シュウ酸酒石酸マンデル酸などのような有機酸を用いて形成される。遊離カルボキシル基を用いて形成される塩はまた、例えば水酸化ナトリウム水酸化カリウム水酸化アンモニウム水酸化カルシウム、又は水酸化鉄などの無機塩基、及びイソプロピルアミントリメチルアミンヒスチジンプロカインなどのような有機塩基から誘導され得る。担体はまた、例えば、水、エタノールポリオール(例えばグリセロール、プロピレングリコール、及び液体ポリエチレングリコールなど)、適切なその混合物、及び植物油を含有している、溶媒又は分散媒体であり得る。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティング剤の使用によって、分散液の場合には必要とされる粒径の維持によって、及び界面活性剤の使用によって維持され得る。微生物の作用の防御は、様々な抗細菌剤及び抗真菌剤、例えばパラベンクロロブタノールフェノールソルビン酸チメロサールなどによってもたらされ得る。多くの場合、等張剤、例えば、糖又は塩化ナトリウムを含めることが好ましいであろう。注射用組成物の延長吸収は、該組成物に、吸収を遅延する物質、例えばモノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンを使用することによってもたらされ得る。無菌注射液は、必要量活性ポリペプチドを、適切な溶媒中に、必要であれば上記に列挙されたいくつかの他の成分と共に取り込み、その後、滅菌ろ過することによって調製される。一般的には、分散液は、様々な滅菌された活性成分を、基本分散媒体と上記に列挙された成分の中からの必要とされる他の成分とを含有する無菌ビヒクルに取り込むことによって調製される。無菌注射液の調製のための無菌粉末の場合、好ましい調製法真空乾燥技術及び凍結乾燥技術であり、これにより、事前に滅菌ろ過されたその溶液から活性成分と任意の追加の所望の成分の粉末が生じる。製剤化されると、液剤は、投与製剤適合した様式で、治療的に有効な量で投与されるだろう。製剤は、上記の種類の注射液などの様々な投与剤形で容易に投与されるが、薬物放出カプセルなども使用され得る。水溶液での非経口投与のために、例えば、液剤は、必要であれば適切に緩衝化されるべきであり、そして液体希釈剤はまず、十分な食塩水又はブドウ糖を用いて等張とされるべきである。これらの特定の水溶液は、静脈内、筋肉内、皮下、及び腹腔内投与に特に適している。これに関連して、使用され得る無菌水性媒体は、本開示に鑑みて当業者には公知であろう。例えば、1回投与量を1mlの等張NaCl溶液に溶かし、そして1000mlの皮下点滴療法用の液体に加え得るか又は提案された注入部位に注射し得る。投与量の幾分の変更が、処置される被験者の容態に応じて必然的に行なわれるだろう。投与責任者は、いずれの事象においても、個々の被験者に対する適切な用量を決定するだろう。本発明の特異的なインターロイキン−15(IL−15)アンタゴニストポリペプチドは、治療用混合物内において、1回の用量あたり、約0.0001〜1.0mg、又は約0.001〜0.1mg、又は約0.1〜1.0、又はさらには約10mgなどを含むように製剤化され得る。複数回の用量を投与してもよい。静脈内又は筋肉内注射などの、非経口投与用に製剤化された本発明の化合物の他に、他の薬学的に許容される剤形としては、例えば、経口投与用の錠剤又は他の固形剤リポソーム製剤徐放性カプセル剤;及び現在使用されるあらゆる他の剤形が挙げられる。

0038

本発明は、以下の図面及び実施例によってさらに説明されるだろう。しかしながら、これらの実施例及び図面は、いずれにしても、本発明の範囲を制限するものと解釈されるべきではない。

図面の簡単な説明

0039

細胞増殖に対する突然変異RLI又は突然変異IL−15の効果。Kit−225細胞(A)、TF−1β細胞(B)及びNK−92細胞(C)を、漸増濃度のIL−15(■)、RLI(●)、RLI 101−108(▲)、RLI 65−69−101−108(◇)、RLI 65(▽)と共に72時間培養した。Kit−225細胞(D)及びNK−92細胞(E)を、漸増濃度のIL−15(■)、IL−15 101(○)又はIL−15 108(△)と共に72時間培養した。細胞増殖はアラマーブルー(登録商標)アッセイによって定量された。
RLIにより誘発された細胞増殖に対する突然変異RLIの効果。Kit−225細胞(A)、TF−1β細胞(B)及びNK−92細胞(C)を、一定濃度のRLI(Kit−225及びTF−1βについては40pM;NK−92については10pM)及び漸増濃度のRLI 101−108(■)、RLI 65−69−101−108(○)又はRLI 65(●)と共に72時間培養した。細胞増殖はアラマーブルー(登録商標)アッセイによって定量された。
IL−15により誘発された細胞増殖に対する突然変異RLIの効果。Kit−225細胞(A)、TF−1β細胞(B)及びNK−92細胞(C)を、一定濃度のIL−15(Kit−225については80pM、TF−1β及びNK−92については40pM)及び漸増濃度のRLI 101−108(■)、RLI 65−69−101−108(○)又はRLI 65(●)と共に72時間培養した。細胞増殖はアラマーブルー(登録商標)アッセイによって定量された。
IL−15又はIL−2により誘発された細胞増殖に対する突然変異IL−15の効果。Kit−225細胞(左パネル)及びNK−92細胞(右パネル)を、一定濃度のIL−15(A)又はIL−2(B)(Kit−225については80pM及びNK−92については40pM)及び漸増濃度のRLI 101−108(■)、IL−15 101(●)又はIL−15 108(○)と共に72時間培養した。細胞増殖はアラマーブルー(登録商標)アッセイによって定量された。
IL−2Rα遮断抗体の存在下におけるIL−2により誘発された細胞増殖に対する突然変異RLIの効果。Kit−225細胞(A)又はNK−92細胞(B)を、一定濃度のIL−2(それぞれ500又は80pM)、33B3.1遮断抗体(5nM)及び漸増濃度のRLI 101−108(■)又はRLI 65−69−101−108(○)と共に72時間培養した。細胞増殖はアラマーブルー(登録商標)アッセイによって定量された。
IL−15又はIL−2によるNK−92細胞の簡潔な刺激前の、突然変異RLIの効果。NK−92細胞を、IL−15(A)又はIL−2(B)(40pM)を用いて30分間かけて刺激する前に、200nMの突然変異RLIと共に30分間インキュベートした。次いで、細胞を、24時間培養し、そして細胞増殖をアラマーブルー(登録商標)アッセイによって定量した。
IL−15又はIL−2によるNK−92細胞の簡潔な刺激後の、突然変異RLIの効果。NK−92細胞を、1nMのIL−15(A)又はIL−2(B)と共に30分間インキュベートした。2回洗浄した後、細胞を、一定濃度の突然変異RLI(200nM)と共に24時間培養した。細胞増殖はアラマーブルー(登録商標)アッセイによって定量された。
NK−92細胞の代謝活性伝搬に対する、突然変異RLIの効果。NK−92細胞を、IL−15(A)又はIL−2(B)(1nM)を用いて30分間かけて刺激した。2回洗浄した後、刺激された細胞を、突然変異RLI(50nM)の存在下においてサイトカインを飢餓させたNK−92細胞と共に24時間培養した。細胞増殖はアラマーブルー(登録商標)アッセイによって定量された。
NK及びCD4T−regの恒常性に対する突然変異RLIのインビボにおける効果。PBS又は突然変異RLIを、毎日3日間注射した(注射1回につき2μg)。マウスを1日後に屠殺した。脾臓及び骨髄を回収し、そして細胞を単離した。NK細胞は、NK1.1+CD3−として同定され、そしてT−reg細胞はCD3+CD4+CD25+FoxP3+であった。
IL−15のアンタゴニスト特性に対するQ101位又はQ108位における異なる突然変異の予測される効果に基づいた分子モデリング
固定されたCD122鎖(A及びC)又はFc−IL−15Rα鎖(B及びD)に対する、漸増濃度(3.1、6.2、12.5、25、50及び100nM)の示された分子の結合(会合相及び解離相)のSPRセンサーグラム。(E)固定されたCD122鎖に対して漸増濃度の野生型RLI又はRLIQ108Dが結合し、続いてCD132鎖が順次結合するSPRセンサーグラム。
固定されたCD122鎖(A及びC)又はFc−IL−15Rα鎖(B及びD)に対する、漸増濃度(3.1、6.2、12.5、25、50及び100nM)の示された分子の結合(会合相及び解離相)のSPRセンサーグラム。(E)固定されたCD122鎖に対して漸増濃度の野生型RLI又はRLIQ108Dが結合し、続いてCD132鎖が順次結合するSPRセンサーグラム。
(A)遮断性TU−27又は非遮断性CF−1抗CD122mAbによって判明した、RLIQ108D又はRLIN65Kにより前処置されたNK−92細胞の表面上におけるCD122発現のフローサイトメトリー分析。(B)NK−92細胞に結合する示された分子と、放射性ヨウ素化された野生型RLI(1nM)との競合試験
(A)遮断性TU−27又は非遮断性CF−1抗CD122mAbによって判明した、RLIQ108D又はRLIN65Kにより前処置されたNK−92細胞の表面上におけるCD122発現のフローサイトメトリー分析。(B)NK−92細胞に結合する示された分子と、放射性ヨウ素化された野生型RLI(1nM)との競合試験。
漸増濃度の示された分子と共に培養した(A)Kit225細胞又は(B)NK−92細胞の増殖アッセイ。
漸増濃度の示された分子と共に培養した(A)Kit225細胞又は(B)NK−92細胞の増殖アッセイ。
(A)RLIQ108D又はRLIN65Kの非存在下又は存在下における野生型RLIにより誘発されるStat5及びStat3リン酸化のフローサイトメトリー分析。アイソタイプ対照が示されている。(B)一定濃度の野生型RLI(40pM)及び漸増濃度のRLIQ108D又はRLIN65Kと共に培養されたKit225細胞、NK−92細胞及びTF−1β細胞の増殖アッセイ。
(A)RLIQ108D又はRLIN65Kの非存在下又は存在下における野生型RLIにより誘発されるStat5及びStat3リン酸化のフローサイトメトリー分析。アイソタイプ対照が示されている。(B)一定濃度の野生型RLI(40pM)及び漸増濃度のRLIQ108D又はRLIN65Kと共に培養されたKit225細胞、NK−92細胞及びTF−1β細胞の増殖アッセイ。
(A)50nMのRLIQ108D又はIL−15Q108Dの存在下又は非存在下においてIL−15(25pM)のローディングされた又はローディングされていない安定にトランスフェクトされたIL−15Rを提示するHeLa細胞と共に1時間共培養した後の、Kit225応答細胞内のp−Stat5発現の分析。数字は、示されたゲート内の細胞のパーセンテージを示す。(B)RLIQ108D(100nM)の存在下においてIL−15Rを提示するHeLa細胞上にローディングされた漸増濃度のIL−15に応答した、p−Stat5陽性Kit225応答細胞のパーセンテージ。
(A)50nMのRLIQ108D又はIL−15Q108Dの存在下又は非存在下においてIL−15(25pM)のローディングされた又はローディングされていない安定にトランスフェクトされたIL−15Rを提示するHeLa細胞と共に1時間共培養した後の、Kit225応答細胞内のp−Stat5発現の分析。数字は、示されたゲート内の細胞のパーセンテージを示す。(B)RLIQ108D(100nM)の存在下においてIL−15Rを提示するHeLa細胞上にローディングされた漸増濃度のIL−15に応答した、p−Stat5陽性Kit225応答細胞のパーセンテージ。
(A)一定濃度のIL−2(1nM)及び漸増濃度のRLIQ108Dと共に培養されたTF−1β細胞の増殖アッセイ。(B)CD8T細胞を、RLIQ108D(50nM)の存在下又は非存在下において5nMの示されたサイトカインを用いて刺激した。(C)ヒトPBMCの増殖を、フローサイトメトリーによって評価した。単離されたPBMCをVPD−450によって標識し、そして100nMのRLIQ108Dの存在下又は非存在下において漸増濃度のIL−15又は(D)IL−2と共に培養した。CD8T細胞はCD3+CD8+細胞として同定された。
(A)示されているように処置されたマウスの脾臓NKp46+CD3−NK細胞及び(B)CD8T細胞内のp−Stat5の分析(1条件あたりn=5)。
IL−2Rαは、RLIQ108DによるIL−2シグナル伝達の阻害を損なう。(A)アルファスクリーン技術によって明らかとなった、RLIQ108Dを用いて1時間処置されたか(白色の棒グラフ)又は処置されていない(黒色の棒グラフ)Kit225細胞内のIL−15及びIL−2により誘発されるStat5のリン酸化の阻害アッセイ。(B)一定濃度のIL−2(80pM)及び漸増濃度のRLIQ108D又はRLIN65Kと共に培養したKit225細胞の増殖アッセイ。(C)一定濃度のIL−2(80pM)及び33B3.1抗CD25mAb(66nM)並びに漸増濃度のRLIQ108D又はRLIN65Kと共に培養したKit225細胞の増殖アッセイ。(D)一定濃度のIL−15(40pM)並びに漸増濃度のRLIQ108D及び/又はIL−15Q108Dと共に培養したKit225細胞の増殖アッセイ。(E)ヒトPBMCからのNK細胞の増殖をフローサイトメトリーによって評価した。単離されたVPD−450で標識されたPBMCを、一定濃度のIL−15又は(F)IL−2と共に33B3.1抗CD25mAb及び漸増濃度のRLIQ108Dの存在下又は非存在下において、培養した。NK細胞は、CD3−NKp46+細胞として同定された。(G)IL−2により誘発されるCD4T細胞の増殖を、RLIQ108Dの存在下又は非存在下においてCD25の発現に対するVPD−450の希釈度によって評価した。(H)IL−2により誘発されるCD25−T細胞又は(I)CD25+CD4+CD3+T細胞の増殖を、100nMのRLIQ108Dの存在下又は非存在下においてCD25の発現に対するVPD−450の希釈度によって評価した。
IL−2Rαは、RLIQ108DによるIL−2シグナル伝達の阻害を損なう。(A)アルファスクリーン技術によって明らかとなった、RLIQ108Dを用いて1時間処置されたか(白色の棒グラフ)又は処置されていない(黒色の棒グラフ)Kit225細胞内のIL−15及びIL−2により誘発されるStat5のリン酸化の阻害アッセイ。(B)一定濃度のIL−2(80pM)及び漸増濃度のRLIQ108D又はRLIN65Kと共に培養したKit225細胞の増殖アッセイ。(C)一定濃度のIL−2(80pM)及び33B3.1抗CD25mAb(66nM)並びに漸増濃度のRLIQ108D又はRLIN65Kと共に培養したKit225細胞の増殖アッセイ。(D)一定濃度のIL−15(40pM)並びに漸増濃度のRLIQ108D及び/又はIL−15Q108Dと共に培養したKit225細胞の増殖アッセイ。(E)ヒトPBMCからのNK細胞の増殖をフローサイトメトリーによって評価した。単離されたVPD−450で標識されたPBMCを、一定濃度のIL−15又は(F)IL−2と共に33B3.1抗CD25mAb及び漸増濃度のRLIQ108Dの存在下又は非存在下において、培養した。NK細胞は、CD3−NKp46+細胞として同定された。(G)IL−2により誘発されるCD4T細胞の増殖を、RLIQ108Dの存在下又は非存在下においてCD25の発現に対するVPD−450の希釈度によって評価した。(H)IL−2により誘発されるCD25−T細胞又は(I)CD25+CD4+CD3+T細胞の増殖を、100nMのRLIQ108Dの存在下又は非存在下においてCD25の発現に対するVPD−450の希釈度によって評価した。
(A)マウスを、ポリ(I:C)の投与前にRLIQ108Dを用いて処置したか又は処置しなかった。マウスの血中のNK細胞を、IFNγ及びCD69の発現についてフローサイトメトリーによって分析した。(B)示されたように処置されたマウスの血中のCD8T細胞及び(C)CD4T細胞上でのCD69の発現の分析。
(A)ヒトPBMC由来の全CD4T細胞の中のFoxP3+CD25+CD4T細胞のパーセンテージをフローサイトメトリーによって分析した。(B)RLIQ108Dの存在下又は非存在下において示された濃度のIL−2を用いて刺激されたヒトPBMCの中のCD8T細胞に対する増殖性CD4制御性T細胞の比率。(C)示されたように処置されたマウスの脾臓CD44+CD8+T細胞又は(D)CD3−NKp46+NK細胞を、フローサイトメトリーによって分析した。(E)示されたように処置されたマウスの示された成熟段階における脾臓NK細胞の数。(F)脾臓FoxP3+CD25+CD4T細胞をフローサイトメトリー及び(G)リンパ球ゲートの中のNK細胞に対するCD4制御性T細胞の比率を示すグラフによって分析した。
(A)ヒトPBMC由来の全CD4T細胞の中のFoxP3+CD25+CD4T細胞のパーセンテージをフローサイトメトリーによって分析した。(B)RLIQ108Dの存在下又は非存在下において示された濃度のIL−2を用いて刺激されたヒトPBMCの中のCD8T細胞に対する増殖性CD4制御性T細胞の比率。(C)示されたように処置されたマウスの脾臓CD44+CD8+T細胞又は(D)CD3−NKp46+NK細胞を、フローサイトメトリーによって分析した。(E)示されたように処置されたマウスの示された成熟段階における脾臓NK細胞の数。(F)脾臓FoxP3+CD25+CD4T細胞をフローサイトメトリー及び(G)リンパ球ゲートの中のNK細胞に対するCD4制御性T細胞の比率を示すグラフによって分析した。
(A)20週令のマウスをRLIQ108Dを用いて処置し、そして脾臓FoxP3+CD25+CD4T細胞を分析した。(B)Balb/cマウスの皮膚をDBA/2レシピエントマウスに移植した。マウス(1条件あたりn=10)を10μgのRLIQ108Dを用いて1日1回処置し、そして移植片生着をモニタリングした。

0040

実施例1:
材料及び方法
細胞培養液
D.Cantrell博士ダンディー大学、スコトランド、イギリス)から入手した非接着性Kit−225ヒトTリンパ腫細胞株を、6%の熱により失活させたウシ胎児血清、2mMのグルタミン、及び5ng/mLのヒトrIL−2を含有しているRPMI−1640培地ギブコインビトロジェン社)中で培養した。B.Azzarone博士(ギュスタブルシー研究所、ヴィルジェイフ、フランス)によって親切にも提供された非接着性TF−1βヒト赤白血病細胞株を、10%の熱により失活させたウシ胎児血清、2mMのグルタミン、1ng/mLのGMCSF、及び250μg/mLのジェネテシンを含有しているRPMI 1640培地中で培養した。Henri Vie(インセルムU892、ナント、フランス)によって親切にも提供されたNK−92細胞株を、10%の熱により失活させたウシ胎児血清、2mMのグルタミン、及び5ng/mLのヒトrIL−2を含有しているRPMI−1640培地(ギブコ−インビトロジェン社)中で培養した。

0041

増殖アッセイ
サイトカインに対するKit−225細胞、TF−1β細胞及びNK−92細胞の増殖応答を、アラマーブルー(登録商標)アッセイ(AbDセロテック社、キッドリントン、イギリス)によって定量した。簡潔に言えば、細胞を、Kit−225については24時間又はTF−1β及びNK−92については5時間かけて、サイトカインを含まない培養培地中で飢餓させた。細胞を100μl中に1×104個の細胞で播種し、そして漸増濃度の試験タンパク質の補充された培地中で、又は一定濃度のヒトrIL−15、ヒトrIL−2若しくはRLI及び漸増濃度の試験アンタゴニストの補充された培地中で48時間培養した。細胞を、1ウェルあたり10μLのアラマーブルーで6時間かけてパルス標識した。細胞増殖を、Enspireプレートリーダーパーキンエルマー社、ホプキントンMA州、アメリカ)を使用して550/590nmの蛍光を測定することによって評価した。

0042

サイトカインによる短時間の刺激
サイトカインによる短時間の刺激に対するKit−225細胞、TF−1β細胞及びNK−92細胞の増殖応答を、アラマーブルー(登録商標)アッセイによって定量した。簡潔に言えば、細胞を、24時間、サイトカインを含まない培養培地中で飢餓させた。それらを1mLあたり2×105個の細胞で、40pM又は1nMのヒトrIL−15又はrIL−2と共に30分間インキュベートし、2回洗浄し、そして一定濃度の試験タンパク質の補充された培地中で24時間培養した。細胞代謝活性を先に記載されているようにアラマーブルーによってアッセイした。2回目のセットの実験において、30分間のサイトカインによる刺激を、30分後以降に、試験タンパク質と接触させた細胞上で実現した。

0043

生存シグナルの伝搬
細胞代謝活性の伝搬を、アラマーブルー(登録商標)アッセイによって検出した。簡潔に言えば、細胞を、サイトカインを含まない培養培地中で24時間の間に飢餓させた。細胞を、1mLあたり2×105個の細胞で1nMのヒトrIL−15又はrIL−2と共に30分間インキュベートし、2回洗浄し、そして2×104個のこれらの活性化細胞を、アンタゴニストの存在下で飢餓させた2×104個の細胞と共に24時間培養した。細胞生存率を、先に記載されている通りにアラマーブルーによって評価した。

0044

NK個体群及びT−reg個体群に対する突然変異RLIのインビボにおける効果
PBS又は突然変異RLIを毎日3日間(注射1回あたり2μg)注射した。マウスを1日後に屠殺した。脾臓及び骨髄を回収し、そして細胞を単離した。フローサイトメトリーによって、NK細胞はNK1.1+CD3−細胞として同定され、そしてT−reg細胞はCD3+CD4+CD25+FoxP3+であった。

0045

結果
トランス提示を通して作用するIL−15を阻害するために、本発明者らは、IL−15単独よりも高い親和性でCD122に結合する融合分子(RLI)を作製し、そしてCD132界面において突然変異させた(RLIQ108D)。結果として、突然変異RLIはCD122鎖に効率的に結合するが、応答細胞内のシグナルを伝達できない。本発明者らは、Kit−225細胞、TF−1b細胞及びNK−92細胞が野生型IL−15及びRLIの両方に応答して増殖するが、突然変異RLIに応答した増殖シグナルは全く検出されなかったことを観察した(図1)。次いで、本発明者らは、突然変異RLIが、CD122/CD132二量体受容体に直接標的化する野生型RLI依存性増殖を阻害することができるかどうかを試験した。本発明者らは、突然変異RLIが、RLI依存性細胞増殖を効率的に阻害し、2nMでIC50に到達することを発見した(図2)。驚くべきことに、本発明者らは、突然変異RLIがIL−15依存性増殖を効率的に消失させたことを観察したが(図3)、IL−2依存性増殖に対する阻害は全く観察されなかった(図4)。本発明者らは、突然変異RLIは、CD25が遮断された場合にのみ(33B3.1遮断抗体)IL−2依存性シグナルを阻害することができたことを発見した(図5)。突然変異RLIがIL−15シグナルを阻害する効力を確認するために、本発明者らは細胞をサイトカインと共に30分間インキュベートすることによって「パルス刺激」アッセイを評価し、次いで、結合していないサイトカインを除去するために洗浄した後、細胞を、サイトカイン非含有培地中に24時間かけて再懸濁した。本発明者らは、突然変異RLIがIL−15に対する細胞応答を効率的に減少させたが、IL−2に対する細胞応答は減少させなかったことを観察した(図7及び8)。最後に、本発明者らは、突然変異RLIがマウスにおけるNK個体群及びT−reg個体群に影響を及ぼし得るかどうかを調べた。その目的のために、本発明者らは突然変異RLI又はPBSを毎日3日間注射した(注射1回あたり2μg)。1日後、マウスを屠殺し、そしてNK及びT−regを脾臓及び骨髄から単離した。本発明者らは、NK個体群が、脾臓への突然変異RLIの注射後に減少したことを観察した。一方でT−reg個体群は未変化のままであった。骨髄には全く差は観察されなかった(図9)。

0046

実施例2:
材料及び方法:
細胞株
非接着性Kit225ヒトTリンパ腫細胞株を、6%の熱で失活させたウシ胎児血清、2mMのグルタミン、及び5ng/mLのヒトrIL−2を含有しているRPMI−1640培地(ギブコ−インビトロジェン社)中で培養した。Henri Vie(CRCNA、ナント、フランス)によって親切にも提供されたNK−92細胞株を、10%の熱により失活させたヒト血清、2mMのグルタミン、及び5ng/mLのヒトrIL−2を含有しているRPMI−1640培地(ギブコ−インビトロジェン社)中で培養した。非接着性TF−1βヒト赤白血病細胞株を、10%の熱により失活させたウシ胎児血清、2mMのグルタミン、1ng/mLのGM−CSF、及び250μg/mLのジェネテシンを含有しているRPMI 1640培地中で培養した。

0047

健康なドナー血液試料を、フランス血液バンク(Etablissement Francais du Sang(EFS))から回収した。末梢血単核細胞(PBMC)をフィコール勾配で単離した。全ての細胞株を37℃の加湿した5%CO2の雰囲気で維持した。

0048

表面プラズモン共鳴試験
SPR実験を、ビアコア3000バイオセンサー(ビアコア社、ウプサラ、スウェーデン)を用いて実施した。組換えタンパク質(hCD122、hCD132、Fc−IL−15Rα)をCM5センサーチップ共有結合により連結させ、そして漸増濃度のリガンド(IL−15、IL−15Q108D、RLI、RLIQ108D、RLIN65K)の結合をモニタリングした。センサーグラムの分析を、BIAlogue動態評価ソフトウェアを使用して実施した。

0049

アルファスクリーンシュアファイアアッセイ
Kit225細胞を、IL−2を含まない無血清培地中で12時間かけて飢餓させ、そして2×105個の細胞/ウェルの密度で96ウェルプレートに播種した。Kit225細胞を、RLIQ108Dと共に30分間インキュベートし、次いで40pMのIL−15又はIL−2を用いて1時間かけて刺激した。Stat5リン酸化をp−Stat5アルファスクリーンシュアファイアキット(パーキンエルマーライフサイエンシーズ社)を使用して測定した。刺激後、細胞を溶解した。次いで、4μlの溶解液を384ウェルの白色Optiプレート(パーキンエルマーライフサイエンシーズ社)に移し、そしてStat5リン酸化を製造業者説明書に従って測定した。未処置の状態から得られたStat5リン酸化値を、リガンドの存在下において特定のStat5リン酸化値について得られた数値から差し引いた。

0050

増殖アッセイ
サイトカインに対するKit225細胞の増殖応答をアラマーブルーアセイ(AbDセロテック社、キッドリントン、イギリス)によって定量した。簡潔に言えば、細胞を、サイトカイン非含有培養培地中で一晩かけてKit225細胞について飢餓させた。細胞を、100μl中に104個の細胞で播種し、そして一定濃度のヒトrIL−15、ヒトrIL−2、又はRLI、及び漸増濃度のRLIQ108Dアンタゴニストの補充された培地中で72時間培養した。細胞を、1ウェルあたり10μLのアラマーブルーで6時間かけてパルス標識した。細胞増殖を、Enspireプレートリーダー(パーキンエルマー社、ホプキントンMA州、アメリカ)を使用して550/590nmでの蛍光を測定することによって評価した。

0051

フローサイトメトリー
h/mCD3、h/mCD8、h/mCD4、h/mNKp46、mNK1.1、mCD27、mCD11b、mCD44、h/mCD132、mCD122、h/mCD25、hIL−15Rαの細胞表面発現を、市販の抗体を使用して実施した。染色前に、Fc受容体を、PBS中1%ヒト血清を用いて4℃で15分間かけて遮断した。細胞を、細胞表面染色のために抗体と共に4℃で30分間インキュベートした。Stat5及びStat3のリン酸化の分析を、Lyse/Fix緩衝液及びPerm緩衝液III(BDバイオサイエンシーズ社)を使用して製造業者のプロトコールに従って実施した。FoxP3染色を、Foxp3キット(eBioscience社)に概略が示されたプロトコールに従って実施した。試料を、8カラーFACSCantoIIサイトメーター(BDバイオサイエンス社)で取得した。分析を、FlowJoソフトウェア9.9(ベックマンコールター社)を使用して実施した。

0052

RLIQ108DによるIL−15のトランス提示の阻害を研究するために、IL−15Rαの安定にトランスフェクトされたHeLa細胞株を、IL−15と共に37℃で1時間インキュベートすることにより、IL−15をIL−15Rαと結合させ、そしてこれを洗浄して可溶性IL−15を除去した。飢餓させたKit225をRLIQ108Dと共に1時間インキュベートし、次いで、提示しているHeLa細胞と共に1時間共培養した。細胞を固定し、そして細胞内p−Stat5発現の分析のために透過性処理を行なった。

0053

ヒトPBMCの増殖アッセイのために、細胞をフィコール勾配で単離した。次いで、細胞をPBS中で洗浄し、そして10×106個のPBMCを、1Mの最終濃度のBD Horizon(商標)色素450(VPD−450、BDバイオサイエンシーズ社)と共に37℃で10分間インキュベートした。反応をPBSによる10倍希釈によって停止し、そして細胞を完全培地R10(1mMのピルビン酸ナトリウム、1mMの非必須アミノ酸、100IU/mLのペニシリンストレプトマイシン、2mMのL−グルタミン、及び10%FBSの補充されたRPMI1640培地)中で洗浄した。PBMCを、96ウェル丸底プレート中の完全培地R10に1×106個の細胞/mLで播種し、そして示された濃度のサイトカイン及び変異体で37℃でインキュベートした。

0054

インビボモデル
C57BL/6マウス、Balb/cマウス、及びDBA/2マウスはJanvier研究所から購入した。全てのマウスは通常、6令から12週令を使用した。全ての動物実験は、動物実験の地域における倫理委員会ペイ・ド・ラ・ロワール、フランス)によって承認され、そして欧州連合ガイドライン承認番号第B44−278)に従って実施された。

0055

インビボにおけるStat5リン酸化アッセイのために、10μgのRLIQ108D又はPBSを、2μgのIL−2を用いての30分間かけての腹腔内刺激のさらに30分前にC57BL/6マウスに腹腔内投与した。マウスを屠殺し、続いて単離された脾臓細胞を固定した。脾臓からの細胞懸濁液を、機械的に引き裂くことによって調製し、その後、表現型分析のために染色した。膜におけるNKp46及びCD8の染色を、細胞透過処理及び細胞内p−Stat5染色の前に実施した。

0056

ポリ(I:C)による活性化のために、マウスを、10μgのRLIQ108Dを用いて一晩かけて前処置したか又はしなかった。次いで、マウスを、10μgのRLIQ108Dと一緒に又はその非存在下で25μg/gのポリ(I:C)を用いて活性化し、そして血中のNK細胞及びCD8T細胞の活性化について試験した。6時間後の表面のCD69の発現及び細胞内IFNγをフローサイトメトリーによって分析した。

0057

移植片の実験を、性別の一致した動物を使用して実施した。マウスを、75mg/kgのケタミンと15mg/kgのキシラジンの混合物を用いて麻酔した。皮膚移植を、Balb/c(H−2d)ドナーマウスの尾皮膚の全層を用いて、DBA/2(H−2d)レシピエントマウスの右側腹部に対して実施した。皮膚移植片を、最初の5日間、絆創膏を用いて固定した。マウスを2つの群に分類した:未処置群とRLIQ108Dにより処置された群。マウスを、1日1回のRLIQ108Dの腹腔内投与用量(10μg/マウス)を用いて処置した。次いで、移植片生着を、1日1回の目視による検査によって追跡した。全ての処置は、皮膚移植日の前日に開始された。拒絶は、移植された皮膚組織の80%超の減少として定義された。

0058

結果:
RLIQ108D:CD122に対する高まった親和性及びCD132の動員障害を有するIL−15とIL−15Rαの融合分子。
IL−2及びIL−15依存性エフェクター機能を阻害するために、本発明者らは、CD122に対する高まった親和性及びCD132の動員障害を組み合わせることによってCD122/CD132二量体を標的化する独創的なアプローチを開発した。一方で、本発明者らは、IL−15をIL−15Rαと共有結合により連結させると(RLI融合分子)、可溶性CD122に対するIL−15の低い親和性(Kd=25nM)(図11A)は14倍増加することを発見した。他方で、IL−15におけるQ108残基をDへと突然変異することにより、CD132鎖へのその結合は消失することが示された。この突然変異はIL−15/IL−15Rα複合体の形成に影響を及ぼさない。なぜなら、IL−15Q108Dムテインは、野生型IL−15と同じような親和性で、固定されたFc−IL−15Rαに結合したからである(図11B)。したがって、本発明者らは、可溶性IL−15Rαスシドメインに共有結合により連結させたIL−15Q108Dムテイン間の融合分子であるRLIQ108Dを作製した。対照として、IL−15部分にN65K突然変異を導入することによって、CD122の動員が消失したRLIN65Kが作製された。表面プラズモン共鳴分析により、予想された通り、RLIQ108DはCD122鎖に対して野生型RLIと同じような親和性を保持し(図11A及び11C)、固定されたFc−IL−15Rαへの結合は全く観察されなかった(図11D)ことが示された。これに対して、RLIN65KはCD122に結合することができなかった(図11C)。さらに、RLI/CD122複合体への可溶性CD132の結合は、RLIにQ108D置換を導入すると(RLIQ108D)完全に消失した(図11E)。細胞膜アンカーされた受容体(CD122、CD132、IL−15Rα及びIL−2Rα(CD25)を発現しているKit−225細胞及びNK−92細胞を使用)の状況では、TU−27(CD122へのIL−2及びIL−15の結合を遮断する抗CD122mAb)の結合はRLIQ108Dによって有意に阻害され、一方、RLIN65Kは全く影響を及ぼさなかった。対照として、非遮断性CF−1抗CD122mAbの結合は、RLIQ108D又はRLIN65Kのいずれによっても影響を受けなかった(図12A)。したがって、RLIQ108Dは、NK−92細胞上のCD122/CD132二量体受容体への放射性ヨウ素化された野生型RLIの結合に競合したが、しかしながら、CD132の動員がないために、野生型RLI(2nM)と比べて10倍高いIC50(20nM)であった(図12B)。したがって、RLIQ108Dは、CD122に対する高まった親和性とCD132の動員障害を組み合わせた、独創的なIL−15由来分子である。

0059

RLIQ108Dは、それらの共通のCD122/CD132二量体受容体を通してIL−15及びIL−2のシグナル伝達の両方を阻害する。
分子の生物学的活性に関して、予想された通り、野生型RLIは、CD122/CD132二量体を通して作用することによって、Kit225及びNK−92の増殖を誘導し(EC50=50pM)、一方、RLIQ108D、RLIN65K、及びIL−15Q108Dは不活性であり(図13A及び図13B)、このことから、CD122鎖及びCD132鎖の両方の動員の必要性が確認された。結合試験から予想されるように、RLIQ108Dは、5nMのIC50で、野生型RLIにより誘発されるStat3及びStat5のリン酸化の両方(図14A)並びにKit225細胞、NK−92細胞及びTF−1β細胞の増殖を効率的に阻害した(図14B)。RLIN65Kの阻害活性は全く観察されず(図14A及び図14B)、このことから、CD122の動員ではなく、CD132の動員を標的化することに関心が高まった。

0060

さらに、IL−15RαによりトランスフェクトされたHela細胞によるKit225細胞上のCD122/CD132へのIL−15のトランス提示は、RLIQ108Dによって有意に消失し、このことにより、細胞間相互作用の最中でさえIL−15のシグナル伝達を阻害するその効力が判明した(図15A及び15B)。これとは対照的に、そして最も重要なことには、IL−15Q108Dはこのような阻害作用を発揮することができず(図15A)、これにより、CD122/132二量体を標的化しそして阻害作用を発揮することに対して、IL−15Q108Dより高まったRLIQ108Dの親和性の重要性が強調される。

0061

CD122/CD132二量体受容体を通してのIL−2のシグナル伝達に対するRLIQ108Dの有効性を試験するために、本発明者らはCD122及びCD132を発現するがIL−2Rαを発現しないTF−1β細胞を使用した。RLIQ108Dは、3nMのIC50で、IL−2依存性のTF−1β細胞増殖を効率的に阻害した(図16A)。次いで、本発明者らは、ヒト初代細胞へと本発明者らの分析を展開させた。VPD−450により標識されたPBMCを、RLIQ108Dの存在下においてIL−15又はIL−2を用いて刺激した。本発明者らは、IL−15及びIL−2に応答したCD8T細胞増殖が、RLIQ108Dによって両方共に阻害されたことを発見した(図16B〜D)。

0062

RLIQ108Dの阻害有効性がさらにインビボにおいて確認された。RLIQ108Dが、野生型RLIの注射前にマウスに投与されると、脾臓NK細胞及びCD8T細胞内のStat5リン酸レベルは、未処置マウスのNK細胞と比較して減少したことが判明した(図17A及び17B)。したがって、CD122/CD132二量体受容体を通したIL−2及びIL−15のシグナル伝達は、インビトロ及びインビボにおいてRLIQ108Dによって効率的に阻害された。

0063

IL−2Rαは、そのIL−2Rα/CD122/CD132三量体受容体を通して、RLIQ108DによるIL−2シグナル伝達の阻害を障害する。
IL−2Rα鎖及びIL−15Rα鎖がRLIQ108Dの遮断効果に影響を及ぼし得るかどうかという疑問に取り組むために、本発明者らは、それらの特異的な三量体受容体(IL−2に対するIL−2Rα/CD122/CD132、及びIL−15に対するIL−15Rα/CD122/CD132;シス提示)を通して、外来性IL−2及びIL−15に応答するKit225細胞、NK−92細胞、及びTF−1β細胞を再び利用した。驚くべきことに、Kit225細胞においてIL−15により誘発されたStat5リン酸化はRLIQ108Dによって阻害されたが、IL−2により誘発されたStat5リン酸化は阻害されなかった(図18A)。したがって、RLIQ108Dは、IL−2により誘発された細胞増殖には影響を及ぼさないままであった(図18B)。興味深いことに、IL−2により誘発された細胞増殖に対するRLIQ108Dの阻害活性は、CD25に結合するIL−2を遮断する抗体(33B3.1)を加えた場合に顕現し、このことはIL−2Rαの存在がRLIQ108Dの阻害作用を妨げたことを示唆する(図18C)。両方のアッセイにおいて、RLIN65Kは不活性であった(図18B及び18C)。

0064

RLIQ108Dは、RLIにより誘発された増殖よりも6倍高い、30nMのIC50で、IL−15により誘発された細胞増殖を阻害した。さらに、本発明者らは、IL−15Q108DによるIL−15Rαの遮断は、RLIQ108Dの阻害活性を増強したことを発見した(図18D)。このことは、RLIQ108Dの阻害活性が、三量体受容体の状況においては僅かに損なわれ、それ故、IL−15Rαの存在はその阻害作用に影響を及ぼし得ることを示す。

0065

本発明者らは、ヒト初代細胞へと本発明者らの分析を展開させた。IL−15により誘発されるNK細胞増殖は、5nMのIC50で、RLIQ108Dの存在下において完全に消失した(図18E)。これに対して、IL−2により誘発されるNK細胞増殖はRLIQ108Dによってほんの部分的にしか阻害されず、実験間で高い程度のばらつきがあった。しかしながら、遮断性抗CD25 33B3.1mAbが培養液に添加されると、RLIQ108DによるIL−2により誘発されるNK細胞増殖の阻害は完全に有効であり、IL−15により誘発される増殖阻害と同じようなIC50であった(図18F)。これらの結果は、IL−2RαによるRLIQ108Dの作用の障害を確認する。以前に観察されたものに従って、RLIQ108Dは、IL−2により誘発されるCD4CD25−T細胞の増殖を阻害したが、CD25を発現している従来のCD4T細胞の増殖は阻害しなかった(図18G−I)。要するに、これらの結果は、RLIQ108Dは三量体の受容体の状況においてはあまり有効ではなく、それ故、IL−15Rαの存在もまた、IL−2Rαのように劇的ではないけれども、その阻害作用に影響を及ぼし得ることを示す。

0066

RLIQ108DによるCD122/CD132二量体受容体の阻害は、細胞の活性化を制限し、そしてトレランスを促進する。
IL−15及びIL−15Rαは、炎症中に誘導される。炎症に関連した細胞活性化を阻害するRLIQ108Dの効力をさらに記載するために、ポリ(I:C)をマウスに投与した。ポリ(I:C)により刺激されたマウス由来のNK細胞によるIFNγ発現は、細胞表面におけるCD69の発現に影響を及ぼすことなく、RLIQ108Dによって有意に損なわれた(図19A)。しかしながら、CD69の発現は、RLIQ108Dをポリ(I:C)と一緒に注射した場合、CD8及びCD4T細胞上において減少した(図19B及び図19C)。したがって、インビボにおけるTLRによる刺激は、NK細胞及びT細胞の活性化を支えるためにCD122/CD132二量体受容体を必要とし、そしてこれはRLIQ108Dによって阻害される。

0067

IL−15RはCD122及びCD132とは独立して幅広く発現されているが、IL−2Rαの発現は主にCD4制御性T細胞(T−reg)及び活性化T細胞に限定されている。本発明者らの観察によると、ヒトPBMC由来のFoxP3+陽性細胞におけるIL−2によるCD4T細胞の増強は、RLIQ108Dによって影響を受けなかった(図20A)。正味の結果として、RLIQ108Dによる処置は、T−regとCD8T細胞の比をT−regの方にシフトさせ(図20B)、このことはトレランスの促進におけるその潜在性を強調する。

0068

インビボにおいてRLIQ108Dの有効性を評価するために、RLIQ108DをIL−2と一緒にマウスに投与した。予想された通り、IL−2の注射により、CD44+CD8T細胞及びNK細胞は増加し、これはRLIQ108Dによって完全に消失した(図20C及び図20D)。さらに、NK細胞の成熟を研究することによって、本発明者らは、CD11b+CD27−成熟NK細胞個体群が劇的に減少したことを発見した(図20E)。興味深いことに、CD4T−reg個体群は、IL−2と一緒に注射された場合、RLIQ108Dによって阻害されず、さらには促進され(図20F)、これにより野生型マウスにおいてNK細胞よりもT−reg細胞の方へとバランスが傾き(図20G)、これはヒトPBMCを用いて得られた結果を確認する。興味深いことに、多量のT−reg細胞が加齢マウス内に認められ、そしてRLIQ108Dの注射それ自体が脾臓T−reg個体群を有意に増強させた(図21A)。

0069

制御性T細胞は、T細胞活性化を阻害することによって同種移植片拒絶を予防することができた。したがって、本発明者らは、Balb/cマウスの皮膚がDBA/2レシピエントに移植された移植モデルを使用して、単独で細胞活性化よりもトレランスを支持するRLIQ108Dが、潜在的な治療的利点を提示し得るかどうか疑問に思った。本発明者らは、全ての未処置マウスは、14日目までに同種皮膚移植片を拒絶したことを発見した。しかしながら、移植後にRLIQ108Dを用いて1日1回処置することにより、移植片生着率は上昇し(図21B)、このことはRLIQ108Dがトレランスを支持し得るという考えを支持する。

0070

配列:

0071

参考文献:
本出願全体を通して、様々な参考文献が、本発明が属する技術分野の最新技術を記載する。これらの参考文献の開示は、本開示への参照により本明細書に組み入れられる。

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