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技術 臨床製剤

出願人 アステラスインスティテュートフォーリジェネレイティブメディシン
発明者 ゲイ,ロジャーラトリフ,ジャドソンサウスウィック,ロンマ,イー.
出願日 2016年8月18日 (3年8ヶ月経過) 出願番号 2018-508674
公開日 2018年8月23日 (1年8ヶ月経過) 公開番号 2018-523682
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード 出荷基準 製品チューブ pHメータ 加温プレート 装填密度 ワイヤー直径 氷パック 溶質粒子
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年8月23日)のものです。
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図面 (12)

課題・解決手段

本開示のいくつかの側面は、48時間まで、またはより長い保存の間に、細胞および組織生存能、再播種効率、および再増殖能をサポートする臨床用培地を提供する。本明細書において提供される臨床用培地は臨床の灌流にとってもまた有用である。細胞集団または組織と本明細書において提供される臨床用培地とを含む細胞または組織調製物もまた提供され、かかる調製物を生成する方法も同様である。本明細書において提供される臨床用培地ならびに細胞および組織の調製物を用いるための、例えばその必要がある対象に細胞または組織の有効量を投与するための方法もまた開示される。

概要

背景

移植のための細胞および組織の保存および輸送のために用いられる現行利用可能な臨床用培地は、比較的短い期間(例えば、最高4〜6時間)を超えると細胞生存能および機能をサポートせず、それらの短い保存時間の間でさえも、細胞および細胞機能の顕著な損失通常観察される。加えて、重炭酸アニオンを含む現行の臨床用培地は加熱滅菌に耐えることができず、常温における保存の間でさえも高頻度炭素沈殿を形成し、短い品質保持期限をもたらす。

概要

本開示のいくつかの側面は、48時間まで、またはより長い保存の間に、細胞および組織の生存能、再播種効率、および再増殖能をサポートする臨床用培地を提供する。本明細書において提供される臨床用培地は臨床の灌流にとってもまた有用である。細胞集団または組織と本明細書において提供される臨床用培地とを含む細胞または組織調製物もまた提供され、かかる調製物を生成する方法も同様である。本明細書において提供される臨床用培地ならびに細胞および組織の調製物を用いるための、例えばその必要がある対象に細胞または組織の有効量を投与するための方法もまた開示される。

目的

以前に開発された1液型灌流溶液とは対照的に、本開示は、双性イオン有機緩衝剤の使用を必要としない1液型溶液を提供する

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請求項1

溶液であって、(a)溶液を生理的pHに維持する緩衝剤;および(b)少なくとも2mMまたは少なくとも0.05%(w/v)グルコース;および(c)溶液を生理的浸透圧に維持する、浸透圧剤、を含む、前記溶液。

請求項2

溶液が、少なくとも5mMもしくは少なくとも0.1%(w/v)グルコース;または少なくとも7.5mMもしくは少なくとも0.14%(w/v)グルコース;または少なくとも10mMもしくは少なくとも0.2%(w/v)グルコース;または少なくとも15mMもしくは少なくとも0.25%(w/v)グルコース;または少なくとも20mMもしくは少なくとも0.4%(w/v)グルコース;または少なくとも25mMもしくは少なくとも0.5%(w/v)グルコースを含む、請求項1に記載の溶液。

請求項3

溶液がさらに、(a)二価カチオン源、任意にここで、前記二価カチオン源はカルシウムおよび/またはマグネシウム源を含む、および/または(b)酢酸塩緩衝剤および/またはクエン酸塩緩衝剤、を含む、請求項1または2に記載の溶液。

請求項4

溶液であって、(a)溶液を生理的pHに維持する緩衝剤、ここで緩衝剤は二炭酸塩緩衝剤ではない;および(b)グルコース;および(c)溶液を生理的浸透圧に維持する、浸透圧剤;および(d)二価カチオン源、を含み、任意にここで、二価カチオン源がカルシウム源および/またはマグネシウム源を含み、および/またはここで、緩衝剤が酢酸塩緩衝剤および/またはクエン酸塩緩衝剤を含む、前記溶液。

請求項5

カルシウム源が、薬学的に許容し得るカルシウム塩を含み、および/またはマグネシウム源が、薬学的に許容し得るマグネシウム塩を含む、請求項3または4に記載の溶液。

請求項6

薬学的に許容し得るカルシウム塩および/または薬学的に許容し得るマグネシウム塩が、酢酸アスコルビン酸クエン酸塩酸マレイン酸シュウ酸リン酸ステアリン酸コハク酸硫酸を含む群から選択される酸と形成されるカルシウム塩および/またはマグネシウム塩の群から選択される、請求項5に記載の溶液。

請求項7

カルシウム源が塩化カルシウムを含み、任意にここで、カルシウム源が塩化カルシウム二水和物を含む、請求項3〜6のいずれか一項に記載の溶液。

請求項8

マグネシウム源が塩化マグネシウムを含み、任意にここで、マグネシウム源が塩化マグネシウム六水和物を含む、請求項3〜7のいずれか一項に記載の溶液。

請求項9

クエン酸塩緩衝剤が、クエン酸ナトリウムとして提供される、請求項3〜9のいずれか一項に記載の溶液。

請求項10

グルコースが、D−グルコース(デキストロース)である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の溶液。

請求項11

浸透圧剤が塩であり、任意にここで、浸透圧剤がナトリウム塩であり、さらに任意にここで、浸透圧剤が塩化ナトリウムである、請求項1〜10のいずれか一項に記載の溶液。

請求項12

溶液が、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、クエン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、およびグルコースを含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の溶液。

請求項13

溶液のpHが、6.8〜7.8、または7.4〜7.5、または約7.5である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の溶液。

請求項14

溶液が等張または高張である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の溶液。

請求項15

溶液が、約270〜345mOsm/lまたは約315mOsm/lの浸透圧を示す、請求項1〜14のいずれか一項に記載の溶液。

請求項16

カルシウム源の濃度が、(a)0.25〜0.75mM、もしくは0.4〜0.65mM、もしくは0.5〜0.6mM、もしくは約0.6mM;または(b)0.5〜0.9mM、もしくは0.6〜0.8mM、もしくは約0.7mMである、請求項3〜15のいずれか一項に記載の溶液。

請求項17

マグネシウム源の濃度が、0.05〜5mM、または0.1〜0.3mM、または約0.3mMである、請求項3〜16のいずれか一項に記載の溶液。

請求項18

グルコースの濃度が、5〜50mM、または10〜25mM、または10〜20mM、または約16mMである、請求項1〜40のいずれか一項に記載の溶液。

請求項19

浸透圧剤の濃度が、約100〜200mM、または約125〜175mM、または約150mMである、請求項1〜18のいずれか一項に記載の溶液。

請求項20

クエン酸塩または酢酸塩の濃度が、0.1〜5mM、または0.5〜2mM、または約1mMである、請求項3〜19のいずれか一項に記載の溶液。

請求項21

溶液がさらにカリウム塩を含み、任意にここで、カリウム塩が塩化カリウムであり、さらに任意にここで、KClの濃度が0.2〜5mM、または1〜2.5mM、または約2mMである、請求項1〜20のいずれか一項に記載の溶液。

請求項22

溶液が、(a)約0.7mMのCaCl(塩化カルシウム)、約0.3mMのMgCl(塩化マグネシウム)、約1mMのクエン酸ナトリウム、約16mMのデキストロース、および約145mMのNaCl、または(b)約0.5〜0.9mMのCaCl(塩化カルシウム)、約0.2〜0.4mMのMgCl(塩化マグネシウム)、約0.8〜1.2mMのクエン酸ナトリウム、約13〜19mMのデキストロース、および約116〜174mMのNaCl、または(c)約0.85%のNaCl、約0.01%のCaCl二水和物(塩化カルシウム二水和物)、約0.006%のMgCl六水和物(塩化マグネシウム六水和物)、約0.035%のクエン酸ナトリウム二水和物、および約0.29%のデキストロース、または(d)約0.68〜1.02%のNaCl、約0.008〜0.012%のCaCl二水和物(塩化カルシウム二水和物)、約0.0048〜0.0072%のMgCl六水和物(塩化マグネシウム六水和物)、約0.028〜0.042%のクエン酸ナトリウム二水和物、および約0.23〜0.35%のデキストロース、を含む、請求項1〜21のいずれか一項に記載の溶液。

請求項23

溶液がさらに、(a)約2mMのKCl、および/または(b)粘弾性ポリマー、任意にここで、前記ポリマーはヒアルロン酸またはその塩もしくは溶媒和物であり、さらに任意にここで、前記ポリマーはヒアルロン酸ナトリウムである、を含む、請求項1〜22のいずれか一項に記載の溶液。

請求項24

ポリマーが、溶液中の細胞の、剪断応力への曝露を低減するのに有効な濃度で存在し、任意にここで、ポリマーの濃度が0.005〜5%w/vまたは約0.05%w/vである、請求項23に記載の溶液。

請求項25

溶液が、(a)約0.7mMのCaCl(塩化カルシウム)、約0.3mMのMgCl(塩化マグネシウム)、約2mMのKCl、約1mMのクエン酸ナトリウム、約16mMのデキストロース、約145mMのNaCl、および約0.05%のヒアルロン酸、または(b)約0.5〜0.8mMのCaCl(塩化カルシウム)、約0.2〜0.4mMのMgCl(塩化マグネシウム)、約1.6〜2.4mMのKCl、約0.8〜1.2mMのクエン酸ナトリウム、約13〜19mMのデキストロース、約116〜174mMのNaCl、および約0.04〜0.06%のヒアルロン酸、を含む、請求項1〜24のいずれか一項に記載の溶液。

請求項26

溶液が、(a)炭酸塩緩衝剤、および/または(b)グルタチオン、またはグルタチオンジスルフィド(GSSG)、および/または(c)双性イオン有機緩衝剤、を含まない、請求項1〜25のいずれか一項に記載の溶液。

請求項27

溶液が、(a)少なくとも48時間、少なくとも72時間、少なくとも96時間、少なくとも120時間、少なくとも144時間、少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、または少なくとも1ヶ月、25℃で、溶質測定可能沈殿および/または溶液中に保存された細胞の生残および生存能をサポートする溶液の能力の測定可能な損失なしに保存され得る、および/または(b)少なくとも48時間、少なくとも72時間、少なくとも96時間、少なくとも120時間、少なくとも144時間、少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、または少なくとも1ヶ月、2〜8℃で、溶質の測定可能な沈殿および/または溶液中に保存された細胞の生残および生存能をサポートする溶液の能力の測定可能な損失なしに保存され得る、請求項1〜26のいずれか一項に記載の溶液。

請求項28

溶液が、(a)対象への投与に適している、対象の眼への投与に適している、および/または細胞を対象の眼に移植するのに適している、および/または(b)実質的に発熱物質を含まない、および/または(c)滅菌されている、および/または(d)灌流、細胞再構成細胞保存細胞輸送、および/または対象への投与のためのものである、請求項1〜27のいずれか一項に記載の溶液。

請求項29

調製物であって、請求項1〜28のいずれか一項に記載の溶液中の細胞集団を含み、任意にここで、細胞集団が、(a)対象への移植に適しており、さらに任意にここで、対象の眼への移植に適しており、および/または(b)RPE細胞を含み、および/または(c)光受容体細胞を含み、および/または(d)間葉系細胞を含む、前記調製物。

請求項30

調製物が冷蔵されており、任意にここで、調製物が約2〜8℃で冷蔵されている、請求項29に記載の調製物。

請求項31

調製物が、調製物の保存中の細胞集団における細胞の生残をサポートし、ここで細胞集団中の細胞の少なくとも70%が、2〜8℃における調製物の保存の48時間後に生存可能であり、任意にここで、細胞集団中の細胞の少なくとも80%が、2〜8℃における調製物の保存の48時間後に生存可能であり、またはここで、細胞集団中の細胞の少なくとも90%が、2〜8℃における調製物の保存の48時間後に生存可能である、請求項29または30に記載の調製物。

請求項32

調製物が、調製物の保存中の細胞集団の播種効率の維持をサポートし、ここで細胞集団が、2〜8℃における調製物の保存の48時間後に元の播種効率の少なくとも70%を示し、ここで元の播種効率は、保存期間開始時の細胞集団の播種効率であり、任意にここで、細胞集団が、2〜8℃における調製物の保存の48時間後に元の播種効率の少なくとも80%を示し、またはここで、細胞集団が、元の播種効率の少なくとも90%を示す、請求項29〜31のいずれか一項に記載の調製物。

請求項33

調製物が、(a)貯蔵容器、および/または(b)シリンジ、の中にある、請求項29〜32のいずれか一項に記載の調製物。

請求項34

請求項29〜33のいずれか一項に記載の調製物を調製する方法であって、方法が、細胞集団を請求項1〜28のいずれか一項に記載の溶液と接触させることを含み、任意にここで、方法が、凍結保存またはペレット化された細胞の集団を請求項1〜28のいずれか一項に記載の溶液と接触させて、細胞を再構成することを含む、前記方法。

請求項35

請求項1〜28のいずれか一項に記載の溶液または請求項29〜33のいずれか一項に記載の調製物を含む医薬組成物であって、対象への投与に適している、前記医薬組成物。

請求項36

請求項1〜28のいずれか一項に記載の溶液、または請求項29〜33のいずれか一項に記載の調製物、または請求項35に記載の医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法であって、任意にここで、方法が、溶液または調製物を対象の眼に投与することを含み、さらに任意にここで、方法が、少なくとも4時間、少なくとも6時間、少なくとも12時間、少なくとも24時間、少なくとも36時間、または少なくとも48時間の調製物の保存の後に、調製物を対象に投与することを含む、前記方法。

請求項37

対象が、網膜疾患を有するか、または網膜疾患と診断され、任意にここで、網膜疾患が、桿体もしくは錐体ジストロフィー網膜変性網膜色素変性症糖尿病性網膜症黄斑変性レーバー先天性黒内障、またはシュタルガルト病である、請求項36に記載の方法。

請求項38

調製物が、対象における網膜疾患の少なくとも1つの症状を軽減するのに有効なサイズの細胞集団を含み、任意にここで、方法がさらに、対象における網膜疾患の少なくとも1つの症状をモニタリングすることを含む、請求項37に記載の方法。

請求項39

方法であって、(a)細胞集団を請求項1〜28のいずれか一項に記載の溶液と接触させて、細胞調製物を生成することを含み、任意にさらに、(b)(a)の細胞調製物を、少なくとも4時間、少なくとも6時間、少なくとも12時間、少なくとも18時間、少なくとも24時間、少なくとも36時間、少なくとも48時間、少なくとも60時間、または少なくとも72時間保存することを含み、任意にさらに、(c)(a)の細胞調製物を、(b)の保存期間の後に対象に投与することを含み、任意にここで、投与することが、細胞を対象の眼に注入することを含む、前記方法。

請求項40

方法がさらに、(i)(a)の細胞調製物における細胞生存能を、(b)の保存期間の後に決定すること、および/または(ii)(a)の細胞調製物を、ステップ(b)の保存期間中に冷蔵すること、任意にここで、冷蔵することが、細胞調製物を2〜8℃の温度において保存することを含む、請求項39に記載の方法。

請求項41

網膜疾患を処置するための方法であって、方法が、請求項29〜33のいずれか一項に記載の調製物、または請求項35に記載の医薬組成物の有効量を、網膜疾患を有する対象の眼に投与することを含み、任意にここで、網膜疾患が、桿体もしくは錐体ジストロフィー、網膜変性、網膜色素変性症、糖尿病性網膜症、黄斑変性、レーバー先天性黒内障、またはシュタルガルト病である、前記方法。

請求項42

キットであって、(a)請求項1〜28のいずれか一項に記載の溶液;(b)細胞集団を(a)の溶液と接触させて細胞調製物を生成するための、説明書;および(c)(b)の接触のためのおよび/または(b)の細胞調製物を保存するための容器、任意にここで、(a)の溶液および容器が、対象への移植のための(b)の細胞調製物の使用に好適である、を含む、前記キット。

技術分野

0001

関連出願
本願は、「CLINICAL FORMULATIONS」と題する2015年8月18日出願の米国仮出願第62/206,821号の米国特許法第119条(e)の下における利益を主張し、その内容全体は参照によって本明細書に組み込まれる。

背景技術

0002

移植のための細胞および組織の保存および輸送のために用いられる現行利用可能な臨床用培地は、比較的短い期間(例えば、最高4〜6時間)を超えると細胞生存能および機能をサポートせず、それらの短い保存時間の間でさえも、細胞および細胞機能の顕著な損失通常観察される。加えて、重炭酸アニオンを含む現行の臨床用培地は加熱滅菌に耐えることができず、常温における保存の間でさえも高頻度炭素沈殿を形成し、短い品質保持期限をもたらす。

0003

多種多様医療手術は、例えば術野灌流創傷消毒、術後癒着防止、および術野からの残骸除去のための臨床用溶液の使用に頼っている。細胞もしくは組織の埋植または移植においては、臨床用溶液は、細胞または組織を調製すること、調製後の対象への投与までの細胞または組織の保存のために、および投与の間に、例えば細胞または組織の注射の間に細胞または組織構造物運搬するための培地として用いられる。臨床的観点では、例えば灌流、創傷消毒、注射などの間に細胞または組織と接触する溶液は、典型的には無菌であり、発熱物質を含まず、生理的pHに緩衝化され、生理的オスモル濃度を示す。
傷つきやすい細胞または組織の外傷を防止するために、手術の間に使用するための現行で利用可能な手術用灌流溶液に関連する1つの問題は、重炭酸アニオンとの沈殿を形成し得る塩、例えば、薬学的賦形剤として典型的に用いられる、実質的に全てのカルシウムおよびマグネシウムイオン性塩などと一緒になった、緩衝化剤としての重炭酸アニオンの使用である。炭酸塩の形成および爾後の沈殿は、重炭酸塩とカルシウムおよび/またはマグネシウムとを含有する溶液が加熱滅菌されるときに急速に起こることがあり、多くの場合には常温保存条件においてもまた経時的に起こる。

0004

沈殿の問題に対する1つの可能な解決策は、2液型(two-part)キットとしての手術用灌流溶液の提供であり、このうち、一方の液は重炭酸塩緩衝剤を含有し、他方の液はカルシウムおよび/またはマグネシウム塩を含有する。液同士は、典型的には使用直前に一緒に混合されて単一の溶液を形成する。かかる2液型溶液の使用には、2つの別個の溶液を製造するという必要性、混合エラーリスクを表す不便な混合ステップ、および混合された溶液の典型的には短い半減期包含する、いくつかの短所が関係する。故に、1液型(one-part)灌流溶液が非常に望ましく、有利であろう。

0005

1液型灌流溶液を作る試みもなされてきた。例えば、欧州特許出願EP1067907B1(Armitage)参照。かかる試みは、典型的には、上で論じられた炭酸塩沈殿問題を防止するために、通常はHEESと呼ばれるN−(2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−(2−エタンスルホン酸)などの双性イオン有機緩衝剤の使用に頼ってきた。しかしながら、かかる1液型灌流溶液に用いられる双性イオン有機緩衝剤は、典型的には細胞または組織培養培地適合せず、それゆえに細胞保存の間の沈殿形成の問題に対する幅広く適用可能な解決策を提供しない。

0006

上に記されている沈殿を形成することおよび通常の細胞培養成分との不適合性の問題に加えて、一般的に用いられる手術用灌流溶液にはまた、蒸気滅菌に耐え得ない成分、例えばある種の炭水化物またはグルタチオンジスルフィド(GSSG)の組み合わせも通常は含まれる。

0007

以前に開発された1液型灌流溶液とは対照的に、本開示は、双性イオン有機緩衝剤の使用を必要としない1液型溶液を提供する。本発明の安定した灌流溶液は、現行の灌流溶液の沈殿および関連する短い品質保持期限の問題を解決する。本明細書において提供される溶液は、現行で利用可能な溶液のものと比較して大いに改善された品質保持期限を有する。

0008

本明細書において提供される溶液は、灌流、(例えば、凍結保存もしくはペレット化された細胞の)細胞再構成、(例えば、運送もしくは移植のための製剤後の)細胞保存、輸送、および/または対象への細胞の投与(例えば、細胞埋植もしくは移植の観点において)にとって有用である。本明細書において提供される溶液は、異なる細胞種におよび異なる投与部位に関連して用いられ得る。眼科学の適用が好ましいが、他の適用もまた企図され、本開示によって包含される。

0009

本開示のいくつかの側面は、細胞の再構成、保存、輸送、および/または対象への投与のための溶液を提供する。いくつかの態様において、溶液は、(a)溶液を生理的pHに維持する緩衝剤(buffer);および(b)少なくとも2mMのグルコース;および(c)溶液を生理的オスモル濃度に維持する浸透圧剤を含む。いくつかの態様において、溶液は2〜150mMのグルコース、例えば5〜150mM、10〜150mM、15〜150mM、2〜100mM、2〜50mM、5〜30mM、10〜100mM、10〜50mM、10〜30mM、10〜20mM、12〜18mM、14〜17mM、15〜17、または16〜17mMを含む。いくつかの態様において、溶液は少なくとも2.5mM、少なくとも3mM、少なくとも5mM、少なくとも7.5mM、少なくとも10mM、少なくとも15mM、少なくとも20mM、少なくとも25mM、または少なくとも30mMのグルコースを含む。いくつかの態様において、グルコースはデキストロースからなるかまたはそれを含む。いくつかの態様において、溶液は少なくとも2.5mM、少なくとも3mM、少なくとも5mM、少なくとも6mM、少なくとも7.5mM、少なくとも10mM、少なくとも15mM、少なくとも20mM、少なくとも25mM、または少なくとも30mMのデキストロースを含む。いくつかの態様において、溶液は少なくとも0.03%(w/v)、少なくとも0.05%(w/v)、少なくとも0.1%(w/v)、少なくとも0.125%(w/v)、少なくとも0.15%(w/v)、少なくとも0.175%(w/v)、少なくとも0.2%(w/v)、少なくとも0.225%(w/v)、少なくとも0.25%(w/v)、少なくとも0.275%(w/v)、少なくとも0.28%(w/v)、少なくとも0.29%(w/v)、少なくとも0.3%(w/v)、少なくとも0.35%(w/v)、少なくとも0.4%(w/v)、少なくとも0.45%(w/v)、少なくとも0.5%(w/v)、少なくとも0.55%(w/v)、少なくとも0.6%(w/v)、少なくとも0.65%(w/v)、少なくとも0.7%(w/v)、少なくとも0.75%(w/v)、少なくとも0.8%(w/v)、少なくとも0.9%(w/v)、少なくとも1%(w/v)、少なくとも1.25%(w/v)、少なくとも1.5%(w/v)、少なくとも1.75%(w/v)、少なくとも2%(w/v)、少なくとも2.125%(w/v)、少なくとも2.5%(w/v)、少なくとも2.75%(w/v)、または少なくとも3%(w/v)グルコースを含む。いくつかの態様において、溶液はさらに二価カチオン源を含む。いくつかの態様において、二価カチオンはカルシウムおよび/またはマグネシウムカチオンを含む。いくつかの態様において、二価カチオン源はカルシウム源および/またはマグネシウム源を含む。いくつかの態様において、溶液はカルシウム源を含む。いくつかの態様において、溶液はマグネシウム源を含む。いくつかの態様において、緩衝剤は、酢酸塩緩衝剤(acetate buffer)および/またはクエン酸塩緩衝剤(citrate buffer)を含む。

0010

本開示のいくつかの側面は、細胞の再構成、保存、輸送、および/または対象への投与のための溶液を提供し、溶液は、(a)溶液を生理的pHに維持する緩衝剤;および(b)グルコース;および(c)溶液を生理的オスモル濃度に維持する浸透圧剤;および(d)二価カチオン源を含む。いくつかの態様において、二価カチオン源はカルシウム源および/またはマグネシウム源を含む。いくつかの態様において、緩衝剤は酢酸塩および/またはクエン酸塩緩衝剤を含む。

0011

本願において提供される溶液のいくつかの態様において、グルコースはD−グルコース(デキストロース)である。いくつかの態様において、グルコースの濃度は5〜50mMである。いくつかの態様において、グルコースの濃度は10〜25mMである。いくつかの態様において、グルコースの濃度は10〜20mMである。いくつかの態様において、グルコースの濃度は約10mM、約11mM、約12mM、約13mM、約14mM、約15mM、約16mM、約17mM、約18mM、約19mM、または約20mMである。本明細書において提供される溶液のいくつかの態様において、二価カチオン源は二価カチオンの薬学的に許容される塩を含む。いくつかの態様において、二価カチオン源は薬学的に許容されるカルシウム塩を含む。いくつかの態様において、二価カチオン源は薬学的に許容されるマグネシウム塩を含む。いくつかの態様において、二価カチオン源は薬学的に許容されるカルシウムおよび/または薬学的に許容されるマグネシウム塩を含み、酢酸アスコルビン酸クエン酸塩酸マレイン酸シュウ酸リン酸ステアリン酸コハク酸、および硫酸を含む群から選択される酸と形成されるカルシウムおよび/またはマグネシウム塩の群から選択される。いくつかの態様において、二価カチオン源はカルシウム源を含む。いくつかの態様において、カルシウム源は塩化カルシウムを含む。いくつかの態様において、カルシウム源は塩化カルシウム二水和物を含む。いくつかの態様において、二価カチオン源はマグネシウム源を含む。いくつかの態様において、マグネシウム源は塩化マグネシウムを含む。いくつかの態様において、マグネシウム源は塩化マグネシウム六水和物を含む。本明細書において提供される溶液のいくつかの態様において、カルシウム源の濃度は0.25〜0.75mMである。いくつかの態様において、カルシウム源の濃度は0.4〜0.65mMである。いくつかの態様において、カルシウム源の濃度は0.5〜0.6mMである。いくつかの態様において、カルシウム源の濃度は約0.6mMである。いくつかの態様において、カルシウム源の濃度は0.5〜0.9mMである。いくつかの態様において、カルシウム源の濃度は0.6〜0.8mMである。いくつかの態様において、カルシウム源の濃度は約0.7mMである。

0012

本明細書において提供される溶液のいくつかの態様において、マグネシウム源の濃度は0.05〜5mMである。いくつかの態様において、マグネシウム源の濃度は0.1〜0.3mMである。いくつかの態様において、マグネシウム源の濃度は約0.3mMである。

0013

本明細書において提供される溶液のいくつかの態様において、クエン酸塩または酢酸塩緩衝剤はクエン酸または酢酸の塩の形態で提供される。本明細書において提供される溶液のいくつかの態様において、クエン酸塩緩衝剤はクエン酸ナトリウムとして提供される。いくつかの態様において、クエン酸塩または酢酸塩の濃度は0.1〜5mMである。いくつかの態様において、クエン酸塩または酢酸塩の濃度は0.5〜2mMである。いくつかの態様において、クエン酸塩または酢酸塩の濃度は約1mMである。

0014

本明細書において提供される溶液のいくつかの態様において、溶液のpHは6.8〜7.8である。本明細書において提供される溶液のいくつかの態様において、溶液のpHは7.2〜7.6である。いくつかの態様において、溶液のpHは7.4〜7.5である。いくつかの態様において、溶液のpHは約7.5である。

0015

本明細書において提供される溶液のいくつかの態様において、浸透圧剤は塩である。いくつかの態様において、浸透圧剤はナトリウム塩である。いくつかの態様において、浸透圧剤は塩化ナトリウムである。いくつかの態様において、浸透圧剤の濃度は約100〜250mMである。いくつかの態様において、浸透圧剤の濃度は約125〜175mMである。いくつかの態様において、浸透圧剤の濃度は約150mMである。

0016

本明細書において提供される溶液のいくつかの態様において、溶液は等張である。いくつかの態様において、溶液は高張である。いくつかの態様において、溶液は約270〜345mOsm/lのオスモル濃度を示す。いくつかの態様において、溶液は約300〜330mOsm/lのオスモル濃度を示す。いくつかの態様において、溶液のオスモル濃度は約315mOsm/lである。

0017

いくつかの態様において、溶液はさらにカリウム塩を含む。いくつかの態様において、カリウム塩は塩化カリウムである。いくつかの態様において、KClの濃度は0.2〜5mMである。いくつかの態様において、KClの濃度は1〜2.5mMである。いくつかの態様において、KClの濃度は約2mMである。

0018

いくつかの態様において、溶液はさらに粘弾性ポリマーを含む。いくつかの態様において、ポリマーは合成ポリマーである。いくつかの態様において、ポリマーは、溶液中の細胞の、剪断応力への暴露を低減するために有効な濃度で存在する。いくつかの態様において、ポリマーの濃度は0.001〜5%w/vである。いくつかの態様において、ポリマーの濃度は約0.05%w/vである。いくつかの態様において、ポリマーはヒアルロン酸またはその塩もしくは溶媒和物である。いくつかの態様において、ポリマーはヒアルロン酸ナトリウムである。いくつかの態様において、ヒアルロン酸またはその塩もしくは溶媒和物はHealon Endocoat(登録商標)(Abbott)、Hyasis(登録商標)(Novozymes)、またはPro-Visc(登録商標)(Alcon)である。いくつかの態様において、ヒアルロン酸またはその塩もしくは溶媒和物の濃度は約0.001%〜0.05%w/v、例えば0.01%〜0.05%w/v、約0.02%〜0.05%w/v、約0.01%、約0,02%、約0.03%、約0,04%、または約0,05%w/vである。本明細書において提供される溶液のいくつかの態様において、溶液は塩化カルシウム、塩化マグネシウム、クエン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、およびグルコース、例えばD−グルコースを水溶液中に含むかまたは本質的にそれらからなる。いくつかの態様において、溶液は塩化カルシウム、塩化マグネシウム、クエン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、グルコース、例えばD−グルコース、および塩化カリウムを水溶液中に含むかまたは本質的にそれらからなる。いくつかの態様において、溶液は約0.7mMのCaCl(塩化カルシウム)、約0.3mMのMgCl(塩化マグネシウム)、約1mMクエン酸ナトリウム、約16mMデキストロース、および約145mMのNaClを水溶液中に含むかまたは本質的にそれらからなる。いくつかの態様において、溶液は約0.5〜0.9mMのCaCl(塩化カルシウム)、約0.2〜.4mMのMgCl(塩化マグネシウム)、約0.8〜1.2mMクエン酸ナトリウム、約13〜19mMデキストロース、および約116〜174mMのNaClを水溶液中に含むかまたは本質的にそれらからなる。

0019

いくつかの態様において、溶液はさらに約2mMのKClを含む。いくつかの態様において、溶液は約0.7mMのCaCl(塩化カルシウム)、約0.3mMのMgCl(塩化マグネシウム)、約1mMクエン酸ナトリウム、約16mMデキストロース、約145mMのNaCl、および約2mMのKClを水溶液中に含むかまたは本質的にそれらからなる。いくつかの態様において、溶液は約0.5〜0.9mMのCaCl(塩化カルシウム)、約0.2〜.4mMのMgCl(塩化マグネシウム)、約0.8〜1.2mMクエン酸ナトリウム、約13〜19mMデキストロース、約116〜174mMのNaCl、および約1.6〜2.4mMのKClを水溶液中に含むかまたは本質的にそれらからなる。

0020

本明細書において提供される溶液のいくつかの態様において、溶液は塩化カルシウム、塩化マグネシウム、クエン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、グルコース、例えばD−グルコース、および粘弾性ポリマー、例えばヒアルロン酸またはその塩もしくは溶媒和物を水溶液中に含むかまたは本質的にそれらからなる。いくつかの態様において、溶液は塩化カルシウム、塩化マグネシウム、クエン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、グルコース、例えばD−グルコース、塩化カリウム、および粘弾性ポリマー、例えばヒアルロン酸またはその塩もしくは溶媒和物を水溶液中に含むかまたは本質的にそれらからなる。いくつかの態様において、溶液は約0.7mMのCaCl(塩化カルシウム)、約0.3mMのMgCl(塩化マグネシウム)、約1mMクエン酸ナトリウム、約16mMデキストロース、約145mMのNaCl、および約1〜5%w/vの粘弾性ポリマー、例えばヒアルロン酸またはその塩もしくは溶媒和物を水溶液中に含むかまたは本質的にそれらからなる。いくつかの態様において、溶液は約0.7mMのCaCl(塩化カルシウム)、約0.3mMのMgCl(塩化マグネシウム)、約1mMクエン酸ナトリウム、約16mMデキストロース、約145mMのNaCl、約2mMのKCl、および約0.01〜5%w/vの粘弾性ポリマー、例えば約0.01〜0.05%w/vヒアルロン酸またはその塩もしくは溶媒和物を水溶液中に含むかまたは本質的にそれらからなる。いくつかの態様において、溶液は、約0.7mMのCaCl(塩化カルシウム)、約0.3mMのMgCl(塩化マグネシウム)、約2mMのKCl、約1mMクエン酸ナトリウム、約16mMデキストロース、約145mMのNaCl、および約0.05%ヒアルロン酸を含むかまたは本質的にそれらからなる。いくつかの態様において、溶液は、約0.5〜0.8mMのCaCl(塩化カルシウム)、約0.2〜.4mMのMgCl(塩化マグネシウム)、約1.6〜2.4mMのKCl、約0.8〜1.2mMクエン酸ナトリウム、約13〜19mMデキストロース、約116〜174mMのNaCl、および約0.04〜0.06%ヒアルロン酸を含むかまたは本質的にそれらからなる。

0021

いくつかの態様において、溶液は無菌である。いくつかの態様において、溶液は本質的に発熱物質を含まない。

0022

いくつかの態様において、溶液は炭酸塩緩衝剤を含まない。いくつかの態様において、溶液はグルタチオンまたはグルタチオンジスルフィド(GSSG)を含まない。いくつかの態様において、溶液は双性イオン有機緩衝剤を含まない。

0023

いくつかの態様において、本明細書において提供される溶液は、少なくとも4時間、少なくとも6時間、少なくとも8時間、少なくとも12時間、少なくとも18時間、少なくとも24時間、少なくとも36時間、少なくとも48時間、少なくとも72時間、少なくとも96時間、少なくとも120時間、少なくとも144時間、少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、または少なくとも1ヶ月間、25℃において、溶質測定可能な沈殿ならびに/または溶液中に保存された細胞の生残および生存能をサポートする溶液の能力の測定可能な損失なしに保存され得る。いくつかの態様において、本明細書において提供される溶液は、少なくとも4時間、少なくとも6時間、少なくとも8時間、少なくとも12時間、少なくとも18時間、少なくとも24時間、少なくとも36時間、少なくとも48時間、少なくとも72時間、少なくとも96時間、少なくとも120時間、少なくとも144時間、少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、または少なくとも1ヶ月間、2〜8℃において、溶質の測定可能な沈殿ならびに/または溶液中に保存された細胞の生残および生存能をサポートする溶液の能力の測定可能な損失なしに保存され得る。

0024

本開示のいくつかの側面は、本明細書において提供される溶液中に細胞の集団を含む調製物を提供する。いくつかの態様において、細胞の集団は対象への移植にとって好適である。いくつかの態様において、細胞の集団は対象の眼への移植にとって好適である。いくつかの態様において、細胞の集団はRPE細胞を含む。いくつかの態様において、細胞の集団は光受容体細胞を含む。いくつかの態様において、細胞の集団は間葉系細胞を含む。いくつかの態様において、細胞の集団は網膜神経節細胞を含む。いくつかの態様において、細胞の集団は網膜前駆細胞を含む。いくつかの態様において、細胞の集団は、造血幹もしくは前駆細胞神経幹もしくは前駆細胞、神経細胞アストロサイトもしくはアストロサイト前駆体、グリア細胞もしくはグリア細胞前駆体、および/または膵臓細胞を含む。いくつかの態様において、調製物は冷蔵される。いくつかの態様において、調製物は約2〜8℃で冷蔵される。いくつかの態様において、調製物は、調製物の保存の間における細胞の集団中の細胞の生残をサポートする。いくつかの態様において、細胞集団中の細胞の少なくとも70%は、2〜8℃における調製物の保存の24時間、48時間、72時間、96時間、120時間、または144時間後に生存可能である。いくつかの態様において、細胞集団中の細胞の少なくとも80%は、2〜8℃における調製物の保存の24時間、48時間、72時間、96時間、120時間、または144時間後に生存可能である。いくつかの態様において、細胞集団中の細胞の少なくとも90%は、2〜8℃における調製物の保存の24時間、48時間、72時間、96時間、120時間、または144後に生存可能である。いくつかの態様において、調製物は、調製物の保存の間における細胞の集団の播種効率(plating efficiency)の維持をサポートする。いくつかの態様において、2〜8℃における調製物の保存の24時間、48時間、72時間、96時間、120時間、または144時間の後に、細胞の集団はその元の播種効率の少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%を示し、元の播種効率は、保存期間開始時における細胞の集団の播種効率を言う。いくつかの態様において、調製物は保存容器内に存在している。いくつかの態様において、調製物はシリンジ内に存在している。

0025

本開示のいくつかの側面は、本明細書において提供される調製物、例えば本明細書において提供される溶液中の細胞の集団を含む調製物を調製するための方法を提供し、ここで、方法は、細胞の集団を溶液と接触させることを含む。いくつかの態様において、方法は、凍結保存またはペレット化された細胞の集団を溶液と接触させ、それゆえに細胞を再構成することを含む。

0026

本開示のいくつかの側面は、対象への投与にとって好適な医薬組成物を提供し、ここで、医薬調製物は、本明細書において提供される溶液、または本明細書において提供される溶液中の細胞の集団を含む調製物を含む。

0027

本開示のいくつかの側面は、本明細書において提供される溶液または調製物をその必要がある対象に投与することを含む方法を提供する。いくつかの態様において、方法は溶液または調製物を対象の眼に投与することを含む。いくつかの態様において、方法は、少なくとも4、少なくとも6、少なくとも12、少なくとも24、少なくとも36、少なくとも24、少なくとも48、少なくとも60、少なくとも72、少なくとも96、少なくとも120、または少なくとも144時間の調製物の保存後に、調製物を対象に投与することを含む。いくつかの態様において、対象は網膜疾患を有するか、またはそれと診断される。いくつかの態様において、網膜疾患は、桿体もしくは錐体ジストロフィー網膜変性網膜色素変性症糖尿病性網膜症黄斑変性レーバー先天性黒内障、網膜神経節細胞に関連する疾患、緑内障、またはシュタルガルト病である。いくつかの態様において、調製物は、対象の網膜疾患の少なくとも1つの症状を軽減するために有効なサイズの細胞の集団を含む。いくつかの態様において、細胞の集団は、RPE細胞、光受容体細胞、または間葉系幹細胞を含む。いくつかの態様において、方法は、対象の網膜疾患の少なくとも1つの症状をモニタリングすることをさらに含む。

0028

本開示のいくつかの側面は、(a)細胞の集団を本明細書において提供される溶液と接触させて、細胞調製物を生成することを含む方法を提供する。いくつかの態様において、方法は、さらに、(b)(a)の細胞調製物を少なくとも4、少なくとも6、少なくとも12、少なくとも18、少なくとも24、少なくとも36、少なくとも48、少なくとも60、少なくとも72、少なくとも96、少なくとも120、または少なくとも144時間保存することを含む。いくつかの態様において、方法は、さらに、(c)(b)の保存期間後に(a)の細胞調製物を対象に投与することを含む。いくつかの態様において、(c)の投与は、細胞を対象の眼に注射することを含む。いくつかの態様において、方法は、さらに、(b)の保存期間後に(a)の細胞調製物の細胞生存能を決定することを含む。いくつかの態様において、方法は、ステップ(b)の保存期間の間に(a)の細胞調製物を冷蔵することを含む。いくつかの態様において、冷蔵は、細胞調製物を2〜8℃の温度で保存することを含む。いくつかの態様において、方法は、さらに、(a)において生成された調製物を、調製物が生成された場所とは異なる場所に(b)の保存期間内に輸送することを含む。いくつかの態様において、輸送は、調製物を、(c)の投与が行われるクリニックまたは手術室に輸送することを含む。

0029

本開示のいくつかの側面は、網膜疾患を処置するための方法を提供し、方法は、本明細書において提供される細胞調製物の有効量を、網膜疾患を有する対象の眼に投与することを含む。いくつかの態様において、対象は網膜疾患を有するか、またはそれと診断される。いくつかの態様において、網膜疾患は桿体もしくは錐体ジストロフィー、網膜変性、網膜色素変性症、糖尿病性網膜症、黄斑変性、病的近視、レーバー先天性黒内障、緑内障、またはシュタルガルト病である。いくつかの態様において、調製物は、対象の網膜疾患の少なくとも1つの症状を軽減するために有効なサイズの細胞の集団を含む。いくつかの態様において、細胞の集団は、RPE細胞、光受容体細胞、網膜神経節、または間葉系幹細胞を含む。いくつかの態様において、方法は、対象の網膜疾患の少なくとも1つの症状をモニタリングすることをさらに含む。

0030

本開示のいくつかの側面は、キットであって、(a)本明細書において提供される溶液;および(b)細胞集団を(a)の溶液と接触させて細胞調製物を生成するための説明書;および(c)(b)の接触のためのおよび/または(b)の細胞調製物を保存するための容器を含む、前記キットを提供する。いくつかの態様において、(a)の溶液および(c)の容器は、対象への移植のための(b)の細胞調製物の使用にとって好適である。

0031

上の概要は、本明細書において開示されるテクノロジーの態様、利点、特徴、および使用のいくつかを限定することなく説明することを意味している。本明細書において開示されるテクノロジーの他の態様、利点、特徴、および使用は、詳細な説明、図面、例、および特許請求の範囲から明らかである。

図面の簡単な説明

0032

RPE細胞は、培養におけるその後の播種および増殖能力の明らかな損失なしにHypoThermosol中に24(48時間ではなく)維持され得る。

0033

GS2中におけるRPE安定性(2〜8℃)。RPE細胞は、生存細胞数または培養におけるその後の播種および増殖能力の明らかな損失なしにGS2中に少なくとも48時間維持され得る。

0034

GS2中におけるRPE安定性(2〜8℃)。RPE細胞は、生存細胞密度の有意な減少なしに、細胞生存能のわずかな損失のみで、GS2中に4〜5日間維持され得る。

0035

GS2中におけるRPE安定性(2〜8℃)。RPE細胞の培養における播種および増殖能力は、GS2低温保存において5日後に減少し始める。

0036

GS2中におけるRPE安定性(2〜8℃)。GS2は現行の注射システムと適合する。

0037

トリプリケートチューブからの平均生存細胞密度±標準偏差を示している。ヒトRPE細胞密度血球計算盤を用いて決定された。細胞生存能はトリパンブルー排出によって得られた。各条件について作られた細胞のトリプリケートチューブから平均値を計算し、各チューブの生存細胞濃度をトリプリケート計数から決定した。MedOneの#3233カニューレからの細胞押出し後に観察された細胞数パーセント変化(デルタ)が、各条件について値の各セットの上に示されている。

0038

試験された各条件について6ウェルからのウェルあたりのヒトRPE細胞の平均数および標準偏差(±SD)が示されている。各条件について、ウェルあたり約20,000細胞をゼラチンコート96ウェルプレートに播き、RPE増殖培地(EGM2 Single Quotsを有するEBM-2、Stem Cell, Inc.)中で5%CO2、摂氏37度の湿度コントロールされたインキュベータ内で3日間培養した。増殖3日後の細胞数を決定するために、細胞をトリプシン(Sigma)およびHEPESベース剥離培地(Gibco)の1:1ミックスによって剥がした。ひとたび細胞を剥がしたら、10%ウシ胎仔血清を含有する培地によってトリプシンを中和し、血球計算盤を用いて細胞を計数した。

0039

MSCの保存のための異なる培地の比較。ヒト胚性幹細胞由来MSCを70%コンフルエントまで増殖させ、0.05%トリプシンによって収穫し、aMEM+15%FCS(MSC培地)中に再懸濁し、200×gで5分間スピンダウンした。細胞ペレットを小容量のMSC培地中に再懸濁し、トリパンブルー排出を用いて生存能について計数した。次いで、500万個のMSCを4つのエッペンドルフチューブのそれぞれの中に置き、スピンダウンし、指示されている緩衝剤の各1ml中に再懸濁した。チューブは、4℃にセットされた低温室に、指示されている時間だけ置いた。CS:イヌ血清、FBS:ウシ胎仔血清。

0040

MSC生存能は、より高い密度でGS2中に保存されたときには向上するが、FBSの存在は24時間のGS2中における生存能をほとんど向上させない。

0041

MSC生存能は、26G針/シリンジ中に保存およびそれから排出されたときに保全される(4℃でGS2中)。

0042

BSS-PlusもしくはGS2輸送培地単独(細胞なし)のいずれかで処理されたかまたは(sham)処理もしくは無処理を受けた動物の眼と比較した、BSS-PlusまたはGS2輸送培地中に懸濁されたRPE細胞のいずれかで処置された16匹のラットの眼の群についての、処置後60日における網膜電図ERG)。

実施例

0043

詳細な説明
序論
多くの最新外科手術はより古い技術と比較して細胞および組織の損傷を最小化するが、ある種のデリケートな手術は、用いられる技術および材料によって非常に影響されやすいままである。例えば、眼科用外科手術、例えば白内障手術およびビトレクトミー手術には、(角膜内皮層などの)非常に脆い細胞および組織が関わり、従ってエラーに対する余裕はほとんどなく、かかる眼組織および患者視覚を損なう大きな可能性を有する。加えて、細胞の移植には、多くの場合、例えば再生医療アプローチの観点では、不適切な取り扱いまたは非生理的条件に対する暴露によって損傷し得るかまたは再増殖能を失い得るデリケートなまたは脆い細胞を製剤、保存、輸送、および/または注射することが必要とされる。

0044

本開示は、灌流、細胞の再構成、細胞保存、細胞輸送、および/または対象への細胞投与のための溶液を提供する。本明細書において提供される溶液は、灌流、細胞の再構成、製剤、保存、および/または移植のための現行で利用可能な溶液と比べていくつかの利点を有する。例えば、現行で利用可能な培地とは対照的に、本明細書において提供される溶液は、脆い細胞ならびに組織を包含する様々な種類の細胞ならびに組織の生残をサポートし、延長された保存期間の間でさえも、細胞および組織生存能、再播種効率(re-plating efficiency)、ならびに再増殖能の改善されたレベルを維持する。本明細書の他所により詳細に説明される通り、灌流または術前細胞製剤のための現行で利用可能な培地は、(例えば、炭素塩の沈殿に基づく)短い半減期を有し、ならびに/または保存された細胞の生残、再播種効率、および再増殖能を長期間は(例えば、4〜6時間よりも多くは)サポートしない。短い半減期ならびに比較的短い期間を超えての細胞生存能および機能のサポートの欠如ゆえに、現行で利用可能な培地の使用は、培地または細胞調製物が用いられる(例えば移植される)臨床現場近接しての、例えばクリニックにおいて自前でまたは近接した実験室においてのいずれかでの、培地ならびに/またはそれぞれの培地中の細胞および組織の製剤を要する。従って、現行で利用可能な溶液は、製剤された細胞または組織の臨床使用を、細胞生存能、再播種効率、および/または再増殖能が許容される短いタイムスパン内での投与を可能にする適用に限定する。臨床現場に近接した製剤が要求されることにより、追加の出費、リスク、およびオフサイトプロセシングのさらなる限定が生じる。

0045

対照的に、本明細書において提供される溶液は、現行で利用可能な溶液と比較して延長された品質保持期限を有し、RPEおよび光受容体細胞ならびに間葉系幹細胞などの脆い細胞を包含する様々な種類の細胞の細胞機能、生存能、再播種効率、ならびに再増殖能を、長い保存期間(例えば、24時間まで、48時間まで、またはより長い保存期間)の間でさえもまたサポートする。本明細書において提供される溶液はさらに生体適合性であり、それゆえに対象への投与にとって好適である。それゆえに、本明細書において提供される溶液中の製剤された細胞または組織は、培地置換の必要なしに対象に直接的に投与され得る。

0046

本明細書において提供される溶液の向上した性質により、製剤の現場から遠く離れた臨床現場への製剤された溶液、細胞、および組織の輸送が可能となり、これによって、最終製品の集中的なプロセシングおよび製剤が可能になり、臨床現場に近接して製剤する必要性がなくなる。本明細書において提供される溶液の改善された保存および輸送能力は、さらに、最終製品の製剤の現場からより遠隔である臨床現場の使用を許し、臨床適用をスケジューリングする際の、例えば本明細書において提供される溶液中の製剤された細胞または組織の投与のための手術をスケジューリングする際のフレキシビリティーをもまた増大させる。保存のために拡大した時間枠は、さらに、臨床手術が開始する前の(例えば、手術チームが手術の準備を始める前のまたは対象が手術の準備をする前の)、製剤された製品品質管理のための追加の機会(例えば、最終的な製剤された製品中の病原性汚染物質の存在の試験)を提供する。
臨床用溶液

0047

本開示のいくつかの側面は、灌流のための、ならびに細胞および組織を製剤、保存、輸送、および投与するための臨床用溶液を提供する。

0048

灌流および細胞製剤のために用いられる現行で利用可能な培地、例えば平衡塩溶液または生理食塩水とは対照的に、本記載の臨床用溶液は、傷つきやすい細胞または組織の延長された生残および機能をサポートし、調製および滅菌することが容易であり、延長された品質保持期限を有する。

0049

リン酸緩衝生理食塩水または0.9%塩化ナトリウム溶液などの単一塩溶液は細胞の短期保存に用いられ得るが、それらの溶液はより長期の保存では細胞生存能または細胞機能を十分にはサポートせず、保存のごくわずかな期間の後でさえも、細胞生存能、再播種効率、および再増殖能について、顕著で多くの場合に許容されない減少をもたらす。

0050

より手の込んだ平衡塩溶液が臨床灌流または細胞および組織保存などの臨床目的のために利用可能であり、それらは典型的にはオスモル濃度を維持するための薬剤、カルシウム源、マグネシウム源、および緩衝化剤(buffering agent)を含む。

0051

塩化ナトリウムは溶液のオスモル濃度を維持するために通常用いられる。カルシウムイオンは、例えば角膜内皮において、細胞間ジャンクションを維持する役割を果たす。マグネシウムイオンはカルシウムイオンのように房水中に見いだされ、数多くの細胞プロセスに必須である。

0052

重炭酸アニオンは緩衝化剤として典型的に用いられる。なぜなら、これらは多くの組織にとって生理的緩衝剤を代表し、他の溶質と広く適合性であるからである。しかしながら、カルシウムおよびマグネシウムのある種の形態は重炭酸塩と反応して炭酸カルシウムまたはマグネシウムを形成することがあり、これはある種の状況においては溶液から沈殿し得る。反応および沈殿は、重炭酸塩ならびにカルシウムおよび/またはマグネシウムを含有する溶液が加熱滅菌されるときに急速に起こることがあり、常温保存条件においては経時的に起こり得る。カルシウムまたはマグネシウムおよび重炭酸塩の間の反応は、薬学的賦形剤として典型的に用いられる実質的に全てのカルシウムおよびマグネシウムのイオン性塩で起こるようである。

0053

沈殿を避けるための1つのアプローチは、重炭酸塩緩衝剤を用いる臨床用溶液を2つの別個のストック溶液として提供することであり、これらは適用の少し前に混合される。例えば、1つの広く用いられる臨床用培地はBSSPLUS(登録商標)無菌眼内灌流溶液(Alcon Laboratories, Inc.)である。BSS PLUS(登録商標)無菌眼内灌流溶液は2液型溶液である。液同士は手術の直前に一緒に混合されて単一の溶液を形成する。この混合ステップは、不便な場合があり、混雑した手術室において混合エラーのリスクを表す。加えて、2つの別個の溶液を製造することは1液型製剤を製造することよりも複雑でコストがかかる。故に、1液型臨床用溶液が非常に望ましく、有利であろう。

0054

BSSPLUS(登録商標)無菌眼内灌流溶液のI液は、注射のための水中に溶解した塩化ナトリウム、塩化カリウム、重炭酸ナトリウム、および二塩基性リン酸ナトリウムを含有する。I液のpHは中性に近く、これは生理的流体に対して等張に近いオスモル濃度を有する。BSS PLUS(登録商標)無菌眼内灌流溶液のII液は、注射のための水中に溶解した塩化カルシウム、塩化マグネシウム、デキストロース、およびグルタチオンジスルフィド(GSSG)を含有する。II液のpHは3および5の間に調整され、溶液は低張なオスモル濃度を有する。

0055

再構成されたBSSPLUS(登録商標)無菌眼内灌流溶液は中性のpHと等張であるオスモル濃度とを有する。II液中のカルシウムおよびマグネシウムなどの二価カチオンは、BSS PLUS(登録商標)無菌眼内灌流溶液の2つの液が組み合わせられた場合には、I液中の重炭酸塩およびリン酸塩と反応して沈殿を形成するであろう。この反応は、組み合わせた溶液が蒸気滅菌される場合にはほぼ直ちに、室温ではよりゆっくり、典型的には数時間から数日の期間をかけて進む。この沈殿を防止するために、再構成されたBSS PLUS(登録商標)無菌眼内灌流溶液のラベリングされた品質保持期限は6時間であり、その間に溶液は用いられなければならない。

0056

性能において2液型BSSPLUS(登録商標)無菌眼内灌流溶液に匹敵する1液型臨床用溶液を作る試みがなされてきた。欧州特許出願EP1067907B1(Armitage)は、上で論じられた沈殿を防止するために、通常はHEPESと呼ばれるN−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−N’−(2−エタンスルホン酸)などの双性イオン有機緩衝剤の使用を教示している。Armitageによって開示されている製剤は、オートクレーブされるかまたは生理的pH溶液に組み込まれるときに不安定であることが公知であるデキストロースおよびGSSGなどの成分を含有しない。Armitageによって開示されている製剤は、普通では組織培養培地中に存在する種類の成分、例えばアミノ酸をもまた含有しない。それゆえに、Armitageの教示は沈殿形成の問題の解決法を提供しない。

0057

以前に開発された1液型溶液とは対照的に、本開示のいくつかの側面は、溶液を生理的pH範囲内に維持するためのHEPES、BES、MOPS、TES、EPPS、およびTRICINEなどの双性イオン有機緩衝剤の使用を必要としない1液型臨床用溶液を提供する。本発明の臨床用溶液は短い品質保持期限の問題を解決する。本明細書において提供される臨床用溶液は現行で利用可能な臨床用培地と比較して大いに改善された品質保持期限を有し、24、48、60、72、96、120、144、または168時間以上の長期保存後でさえも細胞の生存能、再播種効率、および再増殖能をサポートする。

0058

本明細書において用いられる用語「溶液」は、主溶媒としての水と溶液中に溶解した1つ以上の溶質、例えば緩衝化剤、浸透圧剤、グルコース、塩、ポリマーなどとを含む水性媒体を言う。いくつかの態様において、本明細書において提供される溶液は臨床使用のためであり、それゆえに非毒性で、本質的に発熱物質を含まず、ならびに無菌である。

0059

いくつかの態様において、本明細書において提供される溶液は、生理的pHと、生理的オスモル濃度ともまた言われる生理的浸透圧とを示す。生理的pHは、細胞毒性ではなくかつ溶液が投与される細胞または組織のpHに似ているか、あるいは溶液中の製剤された細胞または組織がその天然環境において遭遇するpHを言う。大部分の細胞および組織にとって、生理的pHは約6.8〜7.8のpH、例えば7〜7.7のpH、7.2〜7.6のpH、7.2〜7.4のpH、または7.4〜7.5のpHである。従って、いくつかの態様において、本明細書において提供される溶液は約7.0、約7.1、約7.2、約7.3、約7.4、約7.5、約7.6、約7.7、または約7.8のpHを示す。生理的浸透圧は、細胞毒性ではなくかつ溶液が投与される細胞または組織の浸透圧に似ているか、または溶液中の製剤された細胞または組織がその天然環境において遭遇する浸透圧を言う。大部分の細胞および組織にとって、生理的浸透圧は約270〜345mOsm/l、例えば280〜330mOsm/l、290〜325mOsm/l、300〜315mOsm/lである。いくつかの態様において、生理的浸透圧は約300、約305、約310、約315、約320、または約325mOsm/lである。

0060

溶液の用語「浸透圧」または「オスモル濃度」は、一方の純粋な溶媒と他方の溶液とを分離する半透膜の向こう側の溶液中への溶媒の流れを止めるために要求される圧力であり、半透膜は溶媒分子にとっては透過性であるが溶質分子にとっては非透過性である。溶液の浸透圧は溶液中の溶質粒子モル濃度に比例し、mOsm/lまたはmOsm/kgで測定される。いくつかの態様において、本明細書において提供される溶液は、約290mOsm/lおよび約320mOsm/lの間、または約300mOsm/lおよび310mOsm/lもしくは約305mOsm/lの間のオスモル濃度を示す。いくつかの態様において、溶液は約300〜330mOsm/lのオスモル濃度を見せる。いくつかの態様において、溶液のオスモル濃度は約300、約305、約310、約315、約320、または約325mOsm/lである。

0061

いくつかの態様において、本明細書において提供される溶液のオスモル濃度はその張度の観点から参照され、高張溶液は細胞が収縮することを引き起こす溶液であり、低張溶液は細胞が膨張することを引き起こす溶液であり、等張溶液細胞体積の変化を生じない。用語「高張」、「低張」、および「等張」は、典型的には、溶液が接触をさせられる細胞、細胞集団、または組織に関して用いられる。例えば、灌流溶液が提供される態様において、等張性は、灌流の間に溶液と接触することになる細胞または組織の体積の変化を引き起こさない浸透圧を言う。同様に、溶液が細胞、細胞集団、または組織を臨床使用のために、例えば対象への移植のために、製剤するために用いられる態様において、等張性は、溶液中に製剤されたときに細胞、細胞集団の細胞、または組織の細胞の体積の変化を引き起こさない浸透圧を言う。本明細書において提供される溶液のいくつかの態様において、溶液は等張である。いくつかの態様において、溶液は高張である。

0062

本明細書において提供される溶液のいくつかの態様において、浸透圧剤は塩である。いくつかの態様において、塩は薬学的に許容される塩である。いくつかの態様において、浸透圧剤はナトリウム塩である。いくつかの態様において、浸透圧剤は塩化ナトリウムである。いくつかの態様において、浸透圧剤の濃度は約100〜200mM、125〜175mM、または140〜160mMである。いくつかの態様において、浸透圧剤の濃度は約100、約105、約110、約115、約120、約125、約130、約135、約140、約145、約150、約155、約160、約165、約170、約175、約180、約185、約190、約195、または約200mMである。

0063

本明細書において用いられる用語「生理的オスモル濃度」は、細胞毒性ではなく(例えば、所与の細胞もしくは細胞種が破裂することを引き起こさず、または別様に細胞の損傷を引き起こさず)かつ溶液が投与される組織の浸透圧に似ているか、あるいは溶液中の製剤された細胞または組織がその天然環境において遭遇する浸透圧を言う。大部分の適用の生理的オスモル濃度の範囲は約280mOsm/lおよび約325mOsm/lの間、約290mOsm/lおよび約320mOsm/lの間、または約300mOsm/lおよび310mOsm/lの間、または約305mOsm/lである。

0064

いくつかの態様において、本明細書において提供される細胞の再構成、保存、輸送、および/または対象への投与のための溶液は、(a)溶液を生理的pHに維持する緩衝剤;および(b)少なくとも2mMのグルコース;および(c)溶液を生理的オスモル濃度に維持する浸透圧剤を含む。いくつかの態様において、溶液はさらに二価カチオン源を含む。いくつかの態様において、二価カチオン源はカルシウム源および/またはマグネシウム源を含む。いくつかの態様において、溶液はカルシウム源を含む。いくつかの態様において、溶液はさらにマグネシウム源を含む。いくつかの態様において、緩衝剤は酢酸塩緩衝剤および/またはクエン酸塩緩衝剤を含む。いくつかの態様において、溶液は少なくとも4mM、少なくとも5mM、少なくとも6mM、少なくとも7mM、少なくとも7.5mM、少なくとも8mM、少なくとも9mM、少なくとも10mM、少なくとも15mM、少なくとも20mM、少なくとも25mM、少なくとも30mM、少なくとも40mM、または少なくとも50mMのグルコースを含む。いくつかの態様において、溶液は少なくとも0.5mM、少なくとも1mM、少なくとも2mM、少なくとも2.5mM、少なくとも3mM、少なくとも5mM、少なくとも6mM、少なくとも7mM、少なくとも7.5mM、少なくとも8mM、少なくとも9mM、少なくとも10mM、少なくとも15mM、少なくとも16mM、少なくとも20mM、少なくとも25mM、少なくとも30mM、少なくとも40mM、または少なくとも50mMのデキストロースを含む。いくつかの態様において、溶液は3mM以下、4mM以下、5mM以下、6mM以下、7mM以下、7.5mM以下、8mM以下、9mM以下、10mM以下、15mM以下、17mM以下、20mM以下、25mM以下、30mM以下、40mM以下、または50mM以下のグルコースを含む。いくつかの態様において、溶液は0.5mM以下、1mM以下、2mM以下、2.5mM以下、3mM以下、4mM以下、5mM以下、6mM以下、7mM以下、7.5mM以下、8mM以下、9mM以下、10mM以下、15mM以下、20mM以下、25mM以下、30mM以下、40mM以下、または50mM以下のデキストロースを含む。

0065

いくつかの態様において、本明細書において提供される細胞の再構成、保存、輸送、および/または対象への投与のための溶液は、(a)溶液を生理的pHに維持する緩衝剤;および(b)グルコース;および(c)溶液を生理的オスモル濃度に維持する浸透圧剤;および(d)カルシウム源;および(e)マグネシウム源を含む。いくつかの態様において、緩衝剤は酢酸塩および/またはクエン酸塩緩衝剤を含む。いくつかの態様において、溶液は少なくとも0.5mM、少なくとも1mM、少なくとも2mM、少なくとも2.5mM、少なくとも3mM、少なくとも4mM、少なくとも5mM、少なくとも6mM、少なくとも7mM、少なくとも7.5mM、少なくとも8mM、少なくとも9mM、少なくとも10mM、少なくとも15mM、少なくとも16mM、少なくとも20mM、少なくとも25mM、少なくとも30mM、少なくとも40mM、または少なくとも50mMのグルコースを含む。いくつかの態様において、溶液は少なくとも0.5mM、少なくとも1mM、少なくとも2mM、少なくとも2.5mM、少なくとも3mM、少なくとも5mM、少なくとも6mM、少なくとも7mM、少なくとも7.5mM、少なくとも8mM、少なくとも9mM、少なくとも10mM、少なくとも15mM、少なくとも16mM、少なくとも20mM、少なくとも25mM、少なくとも30mM、少なくとも40mM、または少なくとも50mMのデキストロースを含む。いくつかの態様において、溶液は0.5mM以下、1mM以下、2mM以下、2.5mM以下、3mM以下、4mM以下、5mM以下、6mM以下、7mM以下、7.5mM以下、8mM以下、9mM以下、10mM以下、15mM以下、17mM以下、20mM以下、25mM以下、30mM以下、40mM以下、または50mM以下のグルコースを含む。いくつかの態様において、溶液は0.5mM以下、1mM以下、2mM以下、2.5mM以下、3mM以下、4mM以下、5mM以下、6mM以下、7mM以下、7.5mM以下、8mM以下、9mM以下、10mM以下、15mM以下、17mM以下、20mM以下、25mM以下、30mM以下、40mM以下、または50mM以下のデキストロースを含む。

0066

本明細書において提供される溶液のいくつかの態様において、グルコースのまたはデキストロースの濃度は0.5〜150mM、0.5〜50mM、2.5〜50mM、5〜50mM、10〜50mM、0.5〜25mM、2.5〜25mM、5〜25mM、10〜25mM、または10〜20mMである。本明細書において提供される溶液のいくつかの態様において、グルコースのまたはデキストロースの濃度は約0.5mM、約1mM、約2mM、約2.5mM、約3mM、約4mM、約5mM、約6mM、約7mM、約7.5mM、約8mM、約9mM、約10mM、約11mM、約12mM、約12.5mM、約13mM、約14mM、約15mM、約16mM、約17mM、約18mM、約19mM、約20mM、約22.5mM、約25mM、約30mM、約35mM、約40mM、約45mM、または約50mMである。

0067

いくつかの態様において、本明細書において提供される溶液は二価カチオン源を含む。好適な二価カチオンは、限定なしに、例えばCa2+、Mg2+、Zn2+、Fe2+、Mn2+、Cr2+、Cu2+、Ba2+、およびSr2+を包含する。いくつかの態様において、二価カチオン源はカルシウム源を含む。いくつかの態様において、二価カチオン源はマグネシウム源を含む。いくつかの態様において、二価カチオン源は、2つ以上の異なる二価カチオン源、例えばカルシウム源およびマグネシウム源を含む。

0068

本明細書において提供される溶液のいくつかの態様において、溶液は、カルシウム源、例えばカルシウムイオン源を含む。いくつかの態様において、カルシウム源は薬学的に許容されるカルシウム塩を含む。本明細書において提供される溶液のいくつかの態様において、溶液は、マグネシウム源、例えばマグネシウムイオン源を含む。いくつかの態様においてマグネシウム源は薬学的に許容されるマグネシウム塩を含む。

0069

本明細書において用いられる用語「薬学的に許容される塩」は、ヒト対象への投与にとって好適であると見なされる塩を言う。いくつかの態様において、薬学的に許容される塩は、酢酸、アスコルビン酸、クエン酸、塩酸、マレイン酸、シュウ酸、リン酸、ステアリン酸、コハク酸、および硫酸を含む群から選択される酸と形成される塩である。いくつかの態様において、薬学的に許容される二価カチオン源は、酢酸、アスコルビン酸、クエン酸、塩酸、マレイン酸、シュウ酸、リン酸、ステアリン酸、コハク酸、および硫酸を含む群から選択される酸と形成されるカルシウムおよび/またはマグネシウム塩の群から選択される。例えば、この群の態様の薬学的に許容されるカルシウム塩は、酢酸カルシウムアスコルビン酸カルシウムクエン酸カルシウム、塩化カルシウム、マレイン酸カルシウムシュウ酸カルシウムリン酸カルシウムステアリン酸カルシウムコハク酸カルシウム、および硫酸カルシウムを包含するであろう。溶液が2つ以上の薬学的に許容される塩(例えばカルシウム、マグネシウム、およびカリウム塩)を含む態様において、いくつかまたは全ての塩が同じ酸と形成され得るか(例えば塩化カルシウム、塩化マグネシウム、および塩化カリウム)、または2つ以上の塩が異なる酸と形成され得る(例えば、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、および酢酸カリウム、塩化カルシウム、クエン酸マグネシウム、およびマレイン酸カリウムなど)ということは当業者には明らかであろう。

0070

いくつかの態様において、薬学的に許容される塩、例えば薬学的に許容されるカルシウムまたはマグネシウム塩は、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2,2−ジクロロ酢酸2−ヒドロキシエタンスルホン酸、2−オキソグルタル酸、4−アセトアミド安息香酸、4−アミノサリチル酸、酢酸、アジピン酸、アスコルビン酸(L)、アスパラギン酸(L)、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファー酸(+)、10−カンファースルホン酸(+)、カプリン酸デカン酸)、カプロン酸ヘキサン酸)、カプリル酸オクタン酸)、炭酸ケイ皮酸、クエン酸、シクラミン酸ドデシル硫酸、エタン−1,2−ジスルホン酸、エタンスルホン酸、ギ酸フマル酸ガラクタル酸ゲンチジン酸グルコヘプトン酸(D)、グルコン酸(D)、グルクロン酸(D)、グルタミン酸グルタル酸グリセロリン酸グリコール酸馬尿酸臭化水素酸、塩酸、イソ酪酸乳酸(DL)、ラクトビオン酸ラウリン酸、マレイン酸、リンゴ酸(−L)、マロン酸マンデル酸(DL)、メタンスルホン酸ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸ニコチン酸硝酸オレイン酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、リン酸、プロピオン酸ピログルタミン酸(−L)、サリチル酸セバシン酸、ステアリン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸(+L)、チオシアン酸トルエンスルホン酸(p)、およびウンデシレン酸からなる群から選択される酸の塩である。追加の好適な薬学的に許容される塩は当業者には明らかであり、本開示がこの点で限定されないということは理解されるであろう。

0071

いくつかの態様において、二価カチオン源は0.1〜20mMの、例えば約0.5〜10mM、0.5〜5mM、1〜10mM、または2〜10mMの二価カチオンの合計濃度を含む。いくつかの態様において、二価カチオン源の濃度は約0.2mM、約0.3mM、約0.4mM、約0.5mM、約0.6mM、約0.7mM、約0.8mM、約0.9mM、約1mM、約2mM、約3mM、約4mM、または約5mMである。いくつかの態様において、二価カチオン源はカルシウムおよび/またはマグネシウム源を含む。

0072

本明細書において提供される溶液のいくつかの態様において、カルシウム源は塩化カルシウムを含む。いくつかの態様において、カルシウム源は塩化カルシウム二水和物を含む。いくつかの態様において、マグネシウム源は塩化マグネシウムを含む。いくつかの態様において、マグネシウム源は塩化マグネシウム六水和物を含む。本明細書において提供される溶液のいくつかの態様において、カルシウム源の濃度は0.1〜1.2mM、0.25〜0.75mM、0.4〜0.65mM、または0.5〜0.7mMである。いくつかの態様において、カルシウム源の濃度は約0.2mM、約0.3mM、約0.4mM、約0.5mM、約0.6mM、約0.7mM、約0.8mM、約0.9mM、約1mM、約1.1mM、または約1.2mMである。本明細書において提供される溶液のいくつかの態様において、マグネシウム源の濃度は0.05〜5mM、0.1〜0.5mM、0.25〜2.5mM、0.1〜1mM、または0.1〜0.3mMである。いくつかの態様において、マグネシウム源の濃度は約0.05mM、約0.1mM、約0.2mM、約0.3mM、約0.4mM、約0.5mM、約0.6mM、約0.7mM、約0.8mM、約0.9mM、約1mM、約2mM、約3mM、約4mM、または約5mMである。

0073

本明細書において提供される溶液のいくつかの態様において、溶液は緩衝化剤を含む。本明細書において用語「緩衝剤」と交換可能に用いられる用語「緩衝化剤」は、加えられる酸または塩基を中和することによって溶液のpHを比較的安定に維持し得る薬剤を言う。典型的には、緩衝剤は、弱い共役酸−塩基対、すなわち弱酸およびその共役塩基または弱塩基およびその共役酸のいずれかを含む。

0074

いくつかの態様において、本明細書において提供される溶液中に含まれる緩衝剤はクエン酸塩または酢酸塩緩衝剤であり、例えばクエン酸または酢酸の塩の形態で提供される。本明細書において提供される溶液のいくつかの態様において、クエン酸塩緩衝剤はクエン酸ナトリウムとして提供される。いくつかの態様において、クエン酸塩または酢酸塩の濃度は0.1〜5mMである。いくつかの態様において、クエン酸塩または酢酸塩の濃度は0.5〜2mMである。いくつかの態様において、クエン酸塩または酢酸塩の濃度は約0.05mM、0.06mM、0.07mM、0.09mM、0.1mM、0.2mM、0.3mM、0.4mM、0.5mM、0.6mM、0.7mM、0.9mM、1mM、2mM、3mM、4mM、5mM、6mM、7mM、8mM、9mM、または10mMである。

0075

いくつかの態様において、溶液はさらにカリウム塩、好ましくは薬学的に許容されるカリウム塩を含む。いくつかの態様において、カリウム塩は塩化カリウムである。いくつかの態様において、KClの濃度は0.2〜5mMまたは1〜2.5mMである。いくつかの態様において、KClの濃度は約0.2mM、0.3mM、0.4mM、0.5mM、0.6mM、0.7mM、0.9mM、1mM、1.5mM、2mM、2.5mM、3mM、4mM、または5mMである。

0076

いくつかの態様において、溶液はさらに粘弾性ポリマーを含む。理論によって拘束されようとするものではないが、粘弾性ポリマーの添加は、細胞および組織を剪断応力から保護することによって、本明細書において提供される溶液中における保存後のおよび/または例えばカニュレーションを含む投与経路による対象への投与後の、細胞および組織生存能、再播種効率、ならびに再増殖能を向上させると考えられる。粘弾性ポリマーは当業者に周知であり、例示的な好適な粘弾性ポリマーは、ヒアルロン酸(例えば、Healon Endocoat(登録商標)(Abbott)、Hyasis(登録商標)(Novozymes)、およびPro-Visc(登録商標)(Alcon))、アルギン酸塩アルギン酸ナトリウムを包含する)、ポリエチレンオキシド)(PEO)としてもまた公知のポリ(エチレングリコール)(PEG)、ポリアクリルアミド、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、ヒドロキシルエチルセルロース(HEC)、ポリ(N−ヒドロキシエチルアクリルアミド)(PHEA)、ヒドロキシルプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシエチルセルロースカルボキシメチルセルロース、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)(pHEMA)、ポリメタクリル酸カルボマー)、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、ポリ(アクリル酸)(PAA)、デキストランコンドロイチン硫酸、ポリ(2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン)(PMPC)、およびトリブロックコポリマー、例えばポロキサマー188(プルロニック(登録商標)F68)、ポロキサマーP108(プルロニック(登録商標)F38)、ポロキサマーP184(プルロニック(登録商標)L64)、ポロキサマーP401、ポロキサマーP402、ポロキサマーP407(プルロニック(登録商標)F127)、およびポロキサマーP408(プルロニック(登録商標)F108)、ヒドロキシルプロピルグアーポリビニルピロリドンポリオキシエチレンポリオキシプロピレンコポリマー(ポロキサマー)、またはそれらの塩もしくは混合物を包含するが、これに限定されず、ヒアルロン酸およびアルギン酸の混合物またはその塩を包含する(が、これに限定されない)。いくつかの態様において、ポリマーは非イオン性ポリマーである。ある種の態様において、ポリマーはポリエーテルである。ある種の態様において、ポリマーはポリアルキルエーテルである。ある種の態様において、ポリマーはポリアルキルエーテルおよび別のポリマー(例えばポリアルキルエーテル)のコポリマーである。いくつかの態様において、ポリマーはポロキサマーである(poloxymerとしてもまた公知)。Poloxymerは非イオン性トリブロックコポリマーであり、ポリオキシエチレン(POE)(ポリエチレングリコール(PEG)としてもまた公知)の2つの親水性鎖によってはさまれたポリオキシプロピレンPOP)(ポリプロピレングリコールとしてもまた公知)の中心的な疎水性鎖から構成される。当業者は、本開示に基づいて、本明細書において提供される溶液への使用のための追加の好適な粘弾性ポリマーに気付くであろう。本開示がこの点で限定されないということは理解されるであろう。当業者は、本明細書において提供される溶液および調製物への使用にとって好適な粘弾性ポリマーの量が、ポリマーの粘弾性特性に、例えばとりわけ用いられるポリマーの分子量に依存するであろうということを理解するであろう。いくつかの態様において、粘弾性ポリマーは本明細書において提供される溶液および調製物中において0.001%w/v〜5%w/vの濃度で用いられる。いくつかの態様において、粘弾性ポリマーは、0.01%〜0.05%ヒアルロン酸を含む同じ溶液または調製物の粘度に、例えば0.01%〜0.05%のHealon Endocoat(登録商標)を含む同じ溶液または調製物が示す粘度に対応する、本明細書において提供される溶液または調製物の粘度を提供する濃度で用いられる。

0077

ある種の態様において、粘弾性ポリマーを含有する輸送培地は1,000、10,000、50,000、またはさらには100,000Pasよりも大きいゼロ剪断粘度を有し、好ましくは1,000から200,000Pasの範囲の、より好ましくは1,000から20,000Pasの範囲のゼロ剪断粘度を有する。ある種の態様において、粘弾性ポリマーは、得られる輸送培地のゼロ剪断粘度を、粘弾性ポリマーなしの輸送培地に対して5%、10%、15%、25%、またはさらには40%増大させる。

0078

溶液が、例えば溶液中の細胞または組織を含む調製物の形態で対象に投与される態様において、本発明に利用されるポリマーは生体適合性および/または生分解性である。

0079

いくつかの態様において、ポリマーはヒアルロン酸またはその塩もしくは溶媒和物である。いくつかの態様において、ポリマーはヒアルロン酸ナトリウムである。いくつかの態様において、ポリマーは、剪断応力に対する溶液中の細胞の暴露を低減するために有効な濃度で存在する。いくつかの態様において、ポリマーの濃度は0.01〜5%w/vである。いくつかの態様において、ポリマーの濃度は約0.01%〜0.05%w/vである。いくつかの態様において、ポリマーはHealon Endocoat(登録商標)である。

0080

いくつかの態様において、溶液は炭酸塩緩衝剤を含まない。いくつかの態様において、溶液はグルタチオンまたはグルタチオンジスルフィド(GSSG)を含まない。いくつかの態様において、溶液は双性イオン有機緩衝剤を含まない。

0081

本開示は、基準(例えば、pH、オスモル濃度、溶質(緩衝剤、グルコース、浸透圧剤、マグネシウム、カルシウム、カリウム、ポリマー)、濃度など)の2つ以上またはいずれかの数を組み合わせた溶液を包含する。例えば、本開示は、加えられるポリマーありまたはなしで、緩衝剤、グルコース、および浸透圧剤を含む溶液、カリウムを含む溶液、ならびにカリウムを含まない溶液、ならびにそれぞれの溶質について提供されているあらゆる濃度での溶質のあらゆる組み合わせを含む溶液を包含する。本開示が、列記された溶質を含む溶液、および列記された溶質と溶媒、例えば水とから本質的になるかまたはそれらからなる溶液を包含するということもまた理解されるであろう。簡潔の目的のために、それらの代替はここでは書き出さない。

0082

例えば、本明細書において提供される溶液のいくつかの態様において、溶液は、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、クエン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、およびグルコース、例えばD−グルコースを水中に含むかまたは本質的にそれらからなる。いくつかの態様において、溶液は、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、クエン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、グルコース、例えばD−グルコース、および塩化カリウムを水中に含むかまたは本質的にそれらからなる。いくつかの態様において、溶液は、約0.7mMのCaCl(塩化カルシウム)、約0.03mMのMgCl(塩化マグネシウム)、約1mMクエン酸ナトリウム、約16mMデキストロース、および約145mMのNaClを水中に含むかまたは本質的にそれらからなる。いくつかの態様において、溶液はさらに約2mMのKClを含む。いくつかの態様において、溶液は、約0.7mMのCaCl(塩化カルシウム)、約0.03mMのMgCl(塩化マグネシウム)、約1mMクエン酸ナトリウム、約16mMデキストロース、約145mMのNaCl、および約2mMのKClを水中に含むかまたは本質的にそれらからなる。いくつかの態様において、溶液は、約0.7mMのCaCl(塩化カルシウム)、約0.3mMのMgCl(塩化マグネシウム)、約1mMクエン酸ナトリウム、約16mMデキストロース、約145mMのNaCl、および約2mMのKClを水中に含むかまたは本質的にそれらからなる。いくつかの態様において、溶液はさらに粘弾性ポリマーを含む。いくつかの態様において、ポリマーはヒアルロン酸またはその塩もしくは溶媒和物である。いくつかの態様において、ポリマーはヒアルロン酸ナトリウムである。いくつかの態様において、ポリマーは、剪断応力に対する溶液中の細胞の暴露を低減するために有効な濃度で存在する。いくつかの態様において、ポリマーの濃度は0.01〜5%w/vである。いくつかの態様において、ポリマーの濃度は約0.01〜0.05%w/vである。本明細書において提供される溶液のいくつかの態様において、溶液は、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、クエン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、グルコース、例えばD−グルコース、および粘弾性ポリマー、例えばヒアルロン酸またはその塩もしくは溶媒和物を水中に含むかまたは本質的にそれらからなる。いくつかの態様において、溶液は、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、クエン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、グルコース、例えばD−グルコース、塩化カリウム、および粘弾性ポリマー、例えばヒアルロン酸またはその塩もしくは溶媒和物を水中に含むかまたは本質的にそれらからなる。いくつかの態様において、溶液は、約0.7mMのCaCl(塩化カルシウム)、約0.03mMのMgCl(塩化マグネシウム)、約1mMクエン酸ナトリウム、約16mMデキストロース、約145mMのNaCl、および粘弾性ポリマー、例えばヒアルロン酸またはその塩もしくは溶媒和物の約0.005〜5%w/vを水中に含むかまたは本質的にそれらからなる。いくつかの態様において、溶液は、約0.7mMのCaCl(塩化カルシウム)、約0.03mMのMgCl(塩化マグネシウム)、約1mMクエン酸ナトリウム、約16mMデキストロース、約145mMのNaCl、約2mMのKCl、および粘弾性ポリマー、例えばヒアルロン酸またはその塩もしくは溶媒和物の約0.005〜5%w/vを水中に含むかまたは本質的にそれらからなる。いくつかの態様において、溶液は、約0.85%NaCl、約0.015%KCl、約0.01%CaCl二水和物(塩化カルシウム二水和物)、約0.006%MgCl六水和物(塩化マグネシウム六水和物)、約0.035%クエン酸ナトリウム二水和物、および約0.29%デキストロースを水中に含むかまたは本質的にそれらからなり、任意に、粘弾性ポリマー、例えばヒアルロン酸またはその塩もしくは溶媒和物の約0.01〜5%w/v、例えば、例えば0.01〜0.05%Healon Endocoat(登録商標)を含む。いくつかの態様において、溶液は、約0.68〜1.02%NaCl、約0.008〜0.012%CaCl二水和物(塩化カルシウム二水和物)、約0.0048〜0.0072%MgCl六水和物(塩化マグネシウム六水和物)、約0.028〜0.042%クエン酸ナトリウム二水和物、および約0.23〜0.35%デキストロースを水中に含むかまたは本質的にそれらからなり、任意に、粘弾性ポリマー、例えばヒアルロン酸またはその塩もしくは溶媒和物の約0.01〜5%w/v、例えば、例えば0.01〜0.05%Healon Endocoat(登録商標)を含む。いくつかの態様において、溶液は、約0.68〜1.02%NaCl、約0.012〜0.018%KCl、約0.008〜0.012%CaCl二水和物(塩化カルシウム二水和物)、約0.0048〜0.0072%MgCl六水和物(塩化マグネシウム六水和物)、約0.028〜0.042%クエン酸ナトリウム二水和物、および約0.23〜0.35%デキストロースを水中に含むかまたは本質的にそれらからなり、任意に、粘弾性ポリマー、例えばヒアルロン酸またはその塩もしくは溶媒和物の約0.01〜5%w/v、例えば、例えば0.01〜0.05%Healon Endocoat(登録商標)を含む。
細胞および組織調製物

0083

本開示のいくつかの側面は、本明細書において提供される溶液中の細胞の集団または組織を含む調製物を提供する。いくつかの態様において、細胞の集団は対象への移植にとって好適である。いくつかの態様において、本明細書において提供される調製物は、対象への投与のために、例えば注射または灌流による投与のために製剤される。本明細書において提供される調製物は、本明細書に記載される溶液、例えばGS2中の細胞の集団または組織を、単独で、または1つ以上の追加の化合物もしくは薬剤、例えば抗酸化剤静菌剤、もしくは薬学的活性剤との組み合わせで含み得る。例示的な医薬調製物は、本開示の例1に記載されるGS2中の細胞または組織を含む。

0084

本明細書において提供される溶液中の例示的な細胞または組織調製物は、ヒト患者を処置することへの使用にとって好適である、例えば発熱物質を含まないかまたは本質的に発熱物質を含まない、病原体を含まない、無菌、ならびに生理的pHおよびオスモル濃度であるように製剤され得る。いくつかの態様において、本明細書において提供される調製物は、具体的な部位への、例えば網膜疾患または障害を処置するための眼科用調製物の場合においては網膜または脈絡膜損傷の部位への送達のための硝子体液への、注射のために製剤される。

0085

本開示によって提供される調製物は、さらに治療薬剤、例えば免疫抑制剤血管新生促進剤、または調製物中の細胞の生残および/もしくは定着をサポートする栄養もしくは成長因子を包含し得る。

0086

調製物の体積および調製物中の細胞の数は具体的な適用に依存するであろう。典型的には、細胞移植適用のためには、投与される体積を可能な限り減らすことが望ましい。従って、調製物は、最小化された体積が送達され得るように製剤され得る。注射のための細胞濃度は、有効で非毒性であるいずれの量であってもよい。例えば、いくつかの態様においては、移植のための細胞の調製物が提供され、これは本明細書において提供される溶液中、例えばGS2中に少なくとも約104細胞/mlを含む。いくつかの態様において、移植のための細胞調製物は、少なくとも約103、少なくとも約104、少なくとも約105、少なくとも約106、少なくとも約107、少なくとも約108、少なくとも約109、または少なくとも約1010細胞/mlの用量で製剤される。

0087

いくつかの態様において、本明細書において提供される調製物中の細胞の数および/または細胞の濃度は、生存細胞を計数し、非生存細胞を除外することによって決定され得る。例えば、非生存細胞は、(トリパンブルーなどの)生体染色色素を排出できないことによって、または(培養基質への接着能ファゴサイトーシスなどの)機能的アッセイを用いて検出され得る。加えて、所望の細胞種の細胞の数または細胞の濃度は、その細胞種に特徴的な1つ以上の細胞マーカー発現する細胞を計数すること、および/または所望の細胞種以外の細胞種の指標である1つ以上のマーカーを発現する細胞を除外することによって決定され得る。

0088

いくつかの態様においては、少なくとも約1,000、2,000、3,000、4,000、5,000、6,000、7,000、8,000、または9,000細胞を含む細胞調製物が本明細書において提供される。いくつかの態様において、細胞調製物は少なくとも約1×104、2×104、3×104、4×104、5×104、6×104、7×104、8×104、9×104、1×105、2×105、3×105、4×105、5×105、6×105、7×105、8×105、9×105、1×106、2×106、3×106、4×106、5×106、6×106、7×106、8×106、9×106、1×107、2×107、3×107、4×107、5×107、6×107、7×107、8×107、9×107、1×108、2×108、3×108、4×108、5×108、6×108、7×108、8×108、9×108、1×109、2×109、3×109、4×109、5×109、6×109、7×109、8×109、9×109、1×1010、2×1010、3×1010、4×1010、5×1010、6×1010、7×1010、8×1010、または9×1010細胞を含み得る。いくつかの態様において、細胞調製物は少なくとも約1×102〜1×103、1×102〜1×104、1×104〜1×105、または1×103〜1×106細胞を含み得る。いくつかの態様において、細胞調製物は少なくとも約10,000、20,000、25,000、50,000、75,000、100,000、125,000、150,000、175,000、180,000、185,000、190,000、または200,000細胞を含んでもよく、例えば、細胞調製物は、少なくとも約20,000〜200,000細胞を、本明細書において提供される溶液の、例えばGS2の約50〜200μlの体積中に含み得る。

0089

いくつかの態様において、細胞の集団は対象の眼への移植にとって好適である。いくつかの態様において、対象の眼への移植にとって好適な細胞の集団は、RPE細胞、RPE前駆細胞、虹彩色素上皮(IPE)細胞、および他の視覚に関連する神経細胞、例えば介在ニューロン(例えば、内顆粒層(INL)の「リレーニューロン)およびアマクリン細胞網膜細胞、桿体、錐体、および角膜細胞、神経細胞、光受容体細胞、ならびに例えば間葉系幹細胞(MSC)などの間葉系細胞を含む。

0090

いくつかの態様において、提供される調製物は、本明細書において提供される溶液中に、例えば例1に記載されているGS2培地中に、RPE細胞の集団を含む。好適なRPE細胞は、ヒト胚性幹細胞またはiPS細胞などの多能性幹細胞から分化させることができ、胚性幹細胞成体由来RPE細胞、および胎児由来RPE細胞とは分子的に別異のものであり得る。いくつかの態様においては、成体由来RPE細胞および胎児由来RPE細胞が用いられる。

0091

いくつかの態様において、ES細胞由来RPE細胞が用いられる場合、調製物は、検出可能な量の残存ES細胞を含まず、その結果、本明細書において提供される調製物は、RPE細胞培養物および調製物中における汚染の許容できないリスクをもたらさない。

0092

いくつかの態様において、対象の眼への移植にとって好適な細胞の集団を含む調製物は、対象の眼への注射にとって好適である。いくつかの態様において、かかる調製物は、網膜剥離網膜異形成網膜色素線条症、近視性黄斑変性、もしくは網膜萎縮を包含するが、これに限定されない、または例えばコロイデレミア、糖尿病性網膜症、黄斑変性(例えば、加齢黄斑変性)、網膜色素変性症、およびシュタルガルト病(黄色斑眼底)などの光受容体損傷および失明をもたらす数多くの視覚に変化をきたす疾病に関連する、網膜変性疾患または障害を処置するために用いることができる。

0093

RPE細胞は、非RPE細胞種に脱分化しない安定な終末分化したRPE細胞であり得る。本明細書に記載されるRPE細胞は、ヒトまたは非ヒト動物への角膜網膜下、または他の投与によって網膜と一体化する能力を特徴とする機能的なRPE細胞であり得る。

0094

RPE細胞はRPE細胞マーカーを発現し得る。例えば、RPE65、PAX2、PAX6、チロシナーゼベストフィン、PEDF、CRALBP、Otx2、および/またはMITFなどのマーカーの発現のレベルは、天然に存在するRPE細胞のものと同等であり得る。RPE細胞の成熟度のレベルは、PAX2、PAX6、およびチロシナーゼの少なくとも1つの発現、またはそれらのそれぞれの発現レベルを測定することによって評価され得る。

0095

いくつかの態様において、本明細書に記載される本明細書において提供される調製物中に含まれるRPE細胞は、細胞の色素沈着度に基づいて同定および特徴付けされ得る。色素の変化は、RPE細胞が培養および維持される密度と、RPEが培養中に維持される持続期間とによってコントロールされ得る。急速に分裂している分化したRPE細胞はより軽度に色素沈着している。対照的に、よりゆっくり分裂しているかまたは分裂していないRPEは、それらの特徴的な多角形または六角形形状をとり、メラニンおよびリポフスチン蓄積することによって色素沈着レベルを増大させる。例えば、(例えば、コンフルエントであるために)静止期にあるRPE培養物は、典型的には経時的に色素沈着のそれらのレベルを増大させる。そのため、色素沈着の蓄積はRPE分化の指標としての役割を果たし、細胞密度に関連する増大した色素沈着はRPE成熟度の指標としての役割を果たす。例えば、成熟RPE細胞は、色素沈着が減少するように、より低い密度で継代培養され得る。この観点から、成熟RPE細胞は、より未成熟のRPE細胞を生ずるように培養され得る。かかるRPE細胞は、RPE分化のマーカーを発現するさらに分化したRPE細胞である。

0096

例えば、いくつかの態様においては、RPE細胞を含む調製物が提供され、その平均メラニン含量は8pg/細胞未満、7pg/細胞未満、6pg/細胞未満、または5pg/細胞未満、例えば0.1〜8pg/細胞の間、0.1〜7pg/細胞の間、0.1〜6pg/細胞の間、0.1〜5pg/細胞の間、0.1〜4pg/細胞の間、0.1〜3pg/細胞の間、0.1〜2pg/細胞の間、0.1〜1pg/細胞の間、1〜8pg/細胞の間、1〜7pg/細胞の間、1〜6pg/細胞の間、1〜5pg/細胞の間、1〜4pg/細胞の間、1〜3pg/細胞の間、1〜2pg/細胞の間、2〜6pg/細胞の間、3〜5pg/細胞の間、または4〜5pg/細胞の間、例えば4.2〜4.8pg/細胞など、または0.1〜5pg/細胞の間である。さらなる例において、平均メラニン含量は5pg/細胞未満、例えば0.1〜5pg/細胞の間、0.2〜5pg/細胞の間、0.5〜5pg/細胞、1〜5pg/細胞、2〜5pg/細胞、3〜5pg/細胞、4〜5pg/細胞、または4.5〜5pg/細胞であり得る。

0097

いくつかの態様においては、本明細書に記載される溶液、例えばGS2中のRPE細胞を含む調製物が提供され、ここで、RPE細胞は、対象へのRPE細胞の移植後に、例えば対象の眼への調製物の注射後にそれらの表現型を維持する。RPE細胞は、移植後のレシピエント寿命までそれらの表現型を維持し得る。例えば、RPE細胞は、移植後にそれらの表現型を少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20日間維持し得る。さらに、RPE細胞は、移植後にそれらの表現型を少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10週間維持し得る。RPE細胞は、移植後にそれらの表現型を少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12ヶ月間維持し得る。RPE細胞は、移植後にそれらの表現型を少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20年以上の間、維持し得る。

0098

いくつかの態様において、本開示は、対象の眼への注射のための本明細書において提供される溶液中のRPE細胞の調製物を提供する。かかる態様において、調製物は眼内注射のための薬学的に許容される眼科用製剤である。調製物を硝子体内注射によって投与するときに、例えば、調製物は、最小化された体積が送達され得るように製剤され得る。注射のための濃度は、有効で非毒性であるいずれかの量であり得る。患者の処置のためのRPE細胞の調製物は、少なくとも約104細胞/ml(本明細書において提供される溶液)のの用量で製剤され得る。患者の処置のためのRPE細胞調製物は、少なくとも約103、104、105、106、107、108、109、または1010個のRPE細胞/mLの用量で製剤される。

0099

本明細書に記載されるRPE細胞の調製物は、少なくとも約1,000、2,000、3,000、4,000、5,000、6,000、7,000、8,000、または9,000個のRPE細胞を、本明細書に記載される溶液中に、例えば例1に記載されるGS2中に含み得る。RPE細胞の医薬調製物は少なくとも約1×104、2×104、3×104、4×104、5×104、6×104、7×104、8×104、9×104、1×105、2×105、3×105、4×105、5×105、6×105、7×105、8×105、9×105、1×106、2×106、3×106、4×106、5×106、6×106、7×106、8×106、9×106、1×107、2×107、3×107、4×107、5×107、6×107、7×107、8×107、9×107、1×108、2×108、3×108、4×108、5×108、6×108、7×108、8×108、9×108、1×109、2×109、3×109、4×109、5×109、6×109、7×109、8×109、9×109、1×1010、2×1010、3×1010、4×1010、5×1010、6×1010、7×1010、8×1010、または9×1010個のRPE細胞を含み得る。RPE細胞の医薬調製物は少なくとも約1×102〜1×103、1×102〜1×104、1×104〜1×105、または1×103〜1×106個のRPE細胞を含み得る。RPE細胞の医薬調製物は、少なくとも約10,000、20,000、25,000、50,000、75,000、100,000、125,000、150,000、175,000、180,000、185,000、190,000、または200,000個のRPE細胞を含み得る。例えば、RPE細胞の医薬調製物は、少なくとも約50〜200μl体積中に少なくとも約20,000〜200,000個のRPE細胞を含み得る。さらに、RPE細胞の医薬調製物は、150μlの体積中に約50,000個のRPE細胞、150μlの体積中に約200,000個のRPE細胞、または少なくとも約150μl体積中に少なくとも約180,000個のRPE細胞を含み得る。

0100

RPE細胞は、調製物が眼表面との接触をして十分な期間維持されて、細胞が眼の患部、例として前眼房後眼房硝子体、房水、硝子体液、角膜、虹彩毛様体水晶体、脈絡膜、網膜、強膜、上脈絡膜(suprachoridal)腔、結膜結膜下腔、上強膜腔、角膜内腔、角膜上腔、毛様体扁平部、手術によって誘導された無血管部、または黄斑まで浸透することを可能にするように、薬学的に許容される眼科用基剤による送達のために本明細書において提供される調製物中に製剤され得る。

0101

いくつかの態様においては、細胞調製物が本明細書において提供され、その中のRPE細胞は細胞のシート中に含有される。例えば、RPE細胞を含む細胞のシートは、細胞の無傷のシートが剥離し得る基質、例えば温度応答性ポリマー、例えば温度応答性ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)(PNIPAAm)グラフト表面上でRPE細胞を培養することによって調製され得る。その上に細胞が接着し、培養温度において増殖し、それから温度シフトによって表面特性が変化し、細胞の培養シートの剥離を引き起こす(例えば、下限臨界溶液温度(LCST)未満に冷却することによる(Silva et al., TrendsBiotechnol. 2007 Dec;25(12):577-83、Hsiue et al., Transplantation. 2006 Feb 15;81(3):473-6、Ide, T. et al. (2006); Biomaterials 27, 607-614、Sumide, T. et al. (2005),FASEB J. 20, 392-394、Nishida, K. et al. (2004), Transplantation 77, 379-385、およびNishida, K. et al. (2004), N. Engl. J. Med. 351, 1187-1196参照。これらのそれぞれはその全体が参照によって本明細書に組み込まれる)。細胞のシートは、移植にとって好適な基質、例えばシートが宿主生物に移植されたときにインビボで溶解し得る基質、に対して接着性であってよく、例えば、移植にとって好適な基質上で細胞を培養すること、または細胞を別の基質(温度応答性ポリマーなどの)から移植にとって好適な基質上に解離させることによって調製される。可能性として移植にとって好適な例示的な基質はゼラチンを含み得る(Hsiue et al.,上記参照)。移植にとって好適であり得る代替的な基質は、フィブリンに基づくマトリックスおよび他を包含する。細胞のシートは、網膜変性の疾患の防止または処置のための医薬の製造に用いられ得る。RPE細胞のシートは、それを本明細書に記載される溶液、例えばGS2溶液と接触させることによって、その必要がある対象の眼への導入のための細胞または組織調製物に製剤され得る。いくつかの態様において、細胞のシートは、RPE細胞のシート移植を用いた中心窩下膜切除術によってその必要がある対象の眼に導入され得るか、または中心窩下膜切除術後の移植のための医薬の製造に用いられ得る。

0102

本開示のいくつかの態様によって提供される調製物の体積は、投与方法、送達されるべき細胞の数、患者の年齢および体重、ならびに処置されようとする疾患の種類および重症度などの因子に依存する。例えば、注射によって投与される場合に、本開示のRPE細胞の医薬調製物の体積は約1、1.5、2、2.5、3、4、または5mlであり得る。体積は約1〜2mLであり得る。例えば、注射によって投与される場合に、本開示のRPE細胞の医薬調製物の体積は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、100、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、150、151、152、153、154、155、156、157、158、159、160、161、162、163、164、165、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、178、179、180、181、182、183、184、185、186、187、188、189、190、191、192、193、194、195、196、197、198、199、または200μL(マイクロリットル)であり得る。例えば、本開示の調製物の体積は約10〜50、20〜50、25〜50、または1〜200μLであり得る。本開示の調製物の体積は約10、20、30、40、50、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、または200μL以上であり得る。

0103

いくつかの態様において、本明細書において提供される調製物は、μLあたり、約1×103、2×103、3×103、4×103、5×103、6×103、7×103、8×103、9×103、1×104、2×104、3×104、4×104、5×104、6×104、7×104、8×104、または9×104個のRPE細胞を含み得る。例えば、いくつかの態様において、調製物はμLあたり2000個のRPE細胞、例えば50μLあたり100,000個のRPE細胞、または90μLあたり180,000個のRPE細胞を含み得る。

0104

いくつかの態様において、調製物は冷蔵される。いくつかの態様において、調製物は約2〜8℃で冷蔵される。

0105

いくつかの態様において、調製物は、調製物の保存の間における細胞の集団中の細胞の生残をサポートする。いくつかの態様において、細胞集団中の細胞の少なくとも70%は2〜8℃における調製物の保存の48時間後に生存可能である。いくつかの態様において、細胞または細胞集団の少なくとも80%は、2〜8℃における調製物の保存の48時間後に生存可能である。いくつかの態様において、細胞集団中の細胞の少なくとも90%は、2〜8℃における調製物の保存の48時間後に生存可能である。いくつかの態様において、調製物は、調製物の保存の間における細胞の集団の播種効率の維持をサポートする。いくつかの態様において、2〜8℃における調製物の保存の48時間後に、細胞の集団は、その元の播種効率の少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%を示し、元の播種効率は、保存期間開始時における細胞の集団の播種効率を言う。いくつかの態様において、調製物は保存容器内に存在する。いくつかの態様において、調製物はシリンジ内に存在する。

0106

本開示のいくつかの側面は、本明細書において提供される溶液中の細胞および組織の医薬調製物を提供する。かかる調製物は対象への投与にとって好適である。いくつかの態様において、医薬調製物は、細胞、細胞集団、または組織と、本明細書において提供される溶液とから本質的になる。いくつかの態様において、医薬調製物は、1つ以上の薬学的活性成分、例えば保存料、抗酸化剤、ラジカルスカベンジャー、免疫抑制剤、血管新生促進因子血管新生抑制因子成長ホルモン、または細胞増殖、生残、および定着をサポートする細胞栄養もしくは基質を含む。

0107

医薬パックおよび/またはキットもまた本開示によって包含される。提供される医薬パックおよび/またはキットは、本明細書において提供される細胞または組織調製物と容器(例えば、バイアルアンプルボトル、シリンジ、および/またはクーラーパッケージ、または他の好適な容器)とを含み得る。いくつかの態様において、提供されるキットは、任意に、さらに第2の容器を包含することができ、細胞または組織調製物の希釈洗浄、および/または再構成のために、調製物を製剤するために用いられる溶液を含む。いくつかの態様において、提供される製剤容器および溶媒容器の内容は組み合わさって、少なくとも1つのユニット剤形を形成する。

0108

本開示のいくつかの側面は、本明細書において提供される調製物、例えば本明細書において提供される溶液中の細胞の集団を含む調製物を調製するための方法を提供し、ここで、方法は、細胞の集団を溶液と接触させることを含む。いくつかの態様において、方法は、凍結保存またはペレット化された細胞の集団を溶液と接触させて、細胞を再構成することを含む。

0109

例えば、本開示のいくつかの側面は、(a)細胞の集団を本明細書において提供される溶液と接触させて、細胞調製物を生成することを含む方法を提供する。いくつかの態様において、方法は、さらに、(b)(a)の細胞調製物を少なくとも4、少なくとも6、少なくとも12、少なくとも18、少なくとも24、少なくとも36、少なくとも48、少なくとも60、少なくとも72、または少なくとも96時間保存することを含む。いくつかの態様において、方法は、さらに、(c)(b)の保存期間後に対象に(a)の細胞調製物を投与することを含む。いくつかの態様において、(c)の投与は、細胞を対象の眼に注射することを含む。いくつかの態様において、方法は、さらに(b)の保存期間後に(a)の細胞調製物中の細胞生存能を決定することを含む。いくつかの態様において、方法は、ステップ(b)の保存期間の間に(a)の細胞調製物を冷蔵することを含む。いくつかの態様において、冷蔵は、細胞調製物を2〜8℃の温度で保存することを含む。いくつかの態様において、方法は、さらに、(a)において作り出された調製物を、調製物が作り出された場所とは異なる場所に(b)の保存期間内に輸送することを含む。いくつかの態様において、輸送は、調製物を(c)の投与が行われるクリニックまたは手術室に輸送することを含む。
例示的な使用および方法

0110

本開示の溶液は種々の臨床適用のために用いられ得る。かかる適用は、臨床灌流、例えばペレット化または凍結保存後の細胞の再構成または製剤、ならびに例えば臨床適用のための細胞の製剤を包含し、対象への投与前の細胞保存および輸送、ならびに/あるいは対象への細胞、細胞単層、または組織の投与のための担体培地としてを包含するが、これに限定されない。

0111

例えば、いくつかの態様において、本開示の溶液は細胞の再構成のための溶液として用いられ得る。本明細書において用いられる用語「細胞の再構成」は、細胞の集団を含む溶液を生成するために、細胞の集団を溶液、例えば本明細書において提供される溶液と接触させるプロセスを言う。いくつかの態様において、細胞の集団を再構成することは、細胞のペレット、例えば遠心ステップ後に上清を捨てることによって得られた細胞のペレットから、細胞の集団を含む溶液を生成することを含む。いくつかの態様において、本明細書において提供される溶液によって細胞の集団を再構成することは、細胞が最初に懸濁されているいずれかの培地を希釈または置換して、本明細書において提供される溶液から本質的になるかまたはそれからなる培地中の細胞の集団を得ることを含む。いくつかのかかる態様において、本明細書において提供される溶液以外の培地中に懸濁された細胞の集団は、本明細書において提供される溶液によって1回以上洗浄され得る。いくつかの態様において、洗浄ステップは、細胞を本明細書において提供される溶液と接触させることと、例えば遠心によって細胞をペレット化することと、上清を捨てることと、細胞ペレットを溶液によって再構成することとを含み得る。用いられる溶液の体積および細胞ペレットの体積に依存して、最初の培地は、単一の洗浄−再構成サイクル後に、または2、3、4、5、6、7、8、9、もしくは10回のかかるサイクル後に、溶液によって本質的に置換され得る。

0112

いくつかの態様において、本明細書において提供される溶液は細胞および組織製剤のために用いられ得る。細胞および組織の観点から、本明細書において用いられる用語「製剤」は、細胞、細胞の集団、または組織を本明細書において提供される溶液のある体積と接触させて、臨床使用にとって、例えば対象への投与にとって、好適である細胞または組織調製物を得ることを言う。本明細書において提供される溶液は様々な細胞種、細胞集団、および組織と広く適合性であり、成体および前駆細胞、分化した細胞、ならびにかかる細胞を含む集団および組織を包含するが、これに限定されない。いくつかの態様において、本明細書において提供される溶液中のそのように製剤された細胞、細胞集団、または組織は、例えば再生医療アプローチにおける臨床使用のための治療用細胞、細胞集団、または組織である。例えば、いくつかの態様において、本明細書において提供される溶液中の製剤された細胞、細胞集団、または組織は、対象の失われたもしくは変性した細胞を置換し得るか、または対象の損傷したかもしくは機能不全である組織を修復もしくは置換し得る細胞の集団を含み得る。例えば、いくつかの態様において、本明細書において提供される溶液中に製剤される細胞、細胞集団、または組織は、多能性幹または前駆細胞、あるいは機能的な分化した細胞、あるいはかかる細胞を含む集団または組織、あるいはかかる細胞の組み合わせを含み得る。いくつかの態様において、本明細書において提供される溶液は、RPE細胞、光受容体細胞、間葉系幹細胞、造血幹細胞、神経もしくはニューロン幹もしくは前駆細胞、グリア幹もしくは前駆細胞、膵臓幹もしくは前駆細胞、ベータ細胞ケラチノサイト軟骨細胞骨芽細胞破骨細胞、またはかかる細胞を含むかもしくはそれから本質的になる集団もしくは組織、例えばRPE細胞の単層膵島、もしくは皮膚移植片を製剤するために用いられる。いくつかの態様において、本明細書において提供される溶液中の細胞の製剤は臨床使用まで(例えば、対象への投与まで)保存され、および/あるいは臨床現場に輸送され、提供されたまままたは製剤を所望の体積もしくは細胞の所望の濃度に希釈することなどの最小限のプロセシングのみのいずれかで、対象に投与され得る。

0113

いくつかの態様において、本明細書において提供される溶液は細胞または組織保存にとって有用である。本明細書において用いられる用語「保存」は、細胞および組織の観点において、本明細書において提供される溶液中の細胞(単数もしくは複数)または組織(単数もしくは複数)の製剤と、細胞(単数もしくは複数)または組織(単数もしくは複数)のさらなるプロセシングステップまたは臨床使用どちらかとの間の期間を言う。以前に利用可能な溶液とは対照的に、本明細書において提供される溶液は、RPE細胞、光受容体、およびMSCなどの傷つきやすい細胞および組織を包含する様々な種類の細胞および組織の保存を、延長された期間、例えば少なくとも4、少なくとも6、少なくとも8、少なくとも12、少なくとも18、少なくとも24、少なくとも30、少なくとも36、少なくとも48時間、少なくとも60時間、または少なくとも72時間、細胞生存能、再播種効率、または再増殖能の最小限の減少のみでサポートする。例えば、いくつかの態様において、少なくとも4、少なくとも6、少なくとも8、少なくとも12、少なくとも18、少なくとも24、少なくとも30、少なくとも36、少なくとも48、少なくとも60、または少なくとも72時間の期間の、本明細書において提供される溶液中における例えばRPE細胞、光受容体細胞、またはMSCの細胞、細胞集団、または組織の保存は、保存期間開始時における生存能、再播種効率、および/または再増殖能の少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、または少なくとも99%という細胞生存能、再播種効率、および/または再増殖能をもたらす。いくつかの態様において、保存期間、例えば細胞または組織の製剤とそれらの臨床使用との間の期間は、4時間、6時間、8時間、12時間、18時間、24時間、30時間、36時間、48時間、60時間、または72時間を超過しないであろう。典型的には、本明細書において提供される溶液中の製剤された細胞または組織は、保存のために、例えば2〜8℃の間の温度にして冷蔵される。従って、いくつかの態様において、細胞および組織は、本明細書において提供される溶液中において常温未満の温度で、例えば2〜8℃の間の温度で保存される。しかしながら、いくつかの態様においては、より高い温度、例えば8℃および16℃の間の温度、16〜22℃、または常温(典型的には約25℃)での保存が企図される。

0114

本明細書において提供される溶液は、細胞、細胞集団、および組織をそれらの製剤後に臨床現場に輸送するためにもまた有用である。本明細書において提供される溶液は細胞生残をサポートし、輸送の間の剪断応力を包含する代謝的および物理的ストレスを最小化する。細胞または組織輸送は、典型的には、上に記載されているように、細胞または組織の保存期間内に行われるため、保存にとって好適な条件において行われるであろう。本明細書において提供される溶液中の製剤された細胞または組織が冷蔵条件において、例えば常温未満の温度において輸送される態様においては、移動型冷蔵装置の使用が輸送にとって好ましい。かかる装置は、限定なしに、断熱の輸送または運送容器氷パック冷却ゲル冷却容器、および移動型冷蔵ユニットを包含する。冷蔵輸送のためのいくつかの例示的な好適な輸送方法、容器、およびデバイスは本明細書に他所により詳細に記載される。当業者は、本開示に鑑みて、追加の好適な方法、容器、およびデバイスに気付くであろう。

0115

本開示のいくつかの側面は、本明細書に記載される臨床用溶液または細胞もしくは組織調製物の有効量を対象に投与することによって、その必要がある対象を処置するための方法を提供する。いくつかの態様において、対象は、細胞、細胞集団、または組織を例えば本明細書に記載される細胞または組織調製物の形態で投与することによって処置され得る疾患または障害を有するか、またはそれと診断される。いくつかの態様において、対象に投与されようとする調製物は、対象の疾患または障害の少なくとも1つの症状を軽減するために有効なサイズの細胞の集団を含む。いくつかの態様において、対象は手術を受けており、本明細書に記載される溶液または調製物は手術部位を灌流するために投与される。いくつかの態様において、方法は、対象の疾患の少なくとも1つの症状をモニタリングすることをさらに含む。

0116

用語「処置」、「処置する」、および「処置すること」は、本明細書に記載される疾患もしくは障害またはその1つ以上の症状を回復させるか、緩和するか、その発症遅延させるか、またはその進行を阻害することを目的とする臨床的介入を言う。いくつかの態様において、処置は1つ以上の症状が発生した後におよび/または疾患が診断された後に投与され得る。他の態様において、処置は、症状の不在下において、例えば疾患の症状の発症を防止するかもしくは遅延させるか、または発症もしくは進行を阻害するために投与され得る。例えば、処置は、(例えば、症状の既往に照らして、および/または遺伝性もしくは他の易罹患性因子に照らして)症状の発症前の易罹患性の個体に投与され得る。処置は、症状が解消した後にもまた、例えばそれらの再発を防止するかまたは遅延させるために継続され得る。

0117

本明細書において用いられる用語「対象」は、個体の生物、例えば個体の哺乳動物を言う。いくつかの態様において、対象はヒトである。いくつかの態様において、対象は非ヒト哺乳動物である。いくつかの態様において、対象は非ヒト霊長類である。いくつかの態様において、対象は齧歯類である。いくつかの態様において、対象は山羊、またはである。いくつかの態様において、対象は実験動物である。いくつかの態様において、対象は、遺伝子操作されており、例えば遺伝子操作された非ヒト対象である。対象はどちらかの性別発達のあらゆるステージであり得る。

0118

本明細書において用いられる用語「有効量」は、所望の生体応答を誘発するために十分である生物活性薬剤の量を言う。例えば、いくつかの態様において、本明細書に記載される細胞または組織調製物の有効量は、疾患または障害に関連する症状を改善するために十分、例えば網膜疾患または障害を有する対象の視覚を改善するために十分である細胞の数または組織の量を含む、調製物の量を言い得る。当業者によって理解されるように、本明細書において提供される溶液または調製物の有効量は、種々の因子に、例として所望の生体応答、例えば処置されようとする具体的な疾患、緩和されるべき具体的な症状、標的とされている細胞または組織、ならびに対象の年齢、性、および一般的な健康状態に依存して様々であり得る。

0119

本開示のいくつかの側面は、本明細書において提供される溶液または調製物をその必要がある対象に投与することを含む方法を提供する。いくつかの態様において、方法は、溶液または調製物を対象の眼に投与することを含む。いくつかの態様において、方法は、少なくとも4、少なくとも6、少なくとも12、少なくとも24、少なくとも36、または少なくとも48時間の調製物の保存後に、調製物を対象に投与することを含む。いくつかの態様において、対象は網膜疾患を有するか、またはそれと診断される。いくつかの態様において、網膜疾患は桿体もしくは錐体ジストロフィー、網膜変性、網膜色素変性症、糖尿病性網膜症、黄斑変性、レーバー先天性黒内障、またはシュタルガルト病である。いくつかの態様において、調製物は、対象の網膜疾患の少なくとも1つの症状を軽減するために有効なサイズの細胞の集団を含む。いくつかの態様において、細胞の集団はRPE細胞、光受容体細胞、または間葉系幹細胞を含む。いくつかの態様において、方法は、対象の網膜疾患の少なくとも1つの症状をモニタリングすることをさらに含む。

0120

本開示のいくつかの側面は網膜疾患を処置するための方法を提供し、方法は、網膜疾患を有する対象の眼に、本明細書において提供される細胞調製物の有効量を投与することを含む。いくつかの態様において、対象は網膜疾患を有するか、またはそれと診断される。いくつかの態様において、網膜疾患は桿体もしくは錐体ジストロフィー、網膜変性、網膜色素変性症、糖尿病性網膜症、黄斑変性、レーバー先天性黒内障、またはシュタルガルト病である。いくつかの態様において、調製物は、対象の網膜疾患の少なくとも1つの症状を軽減するために有効なサイズの細胞の集団を含む。いくつかの態様において、細胞の集団はRPE細胞、光受容体細胞、または間葉系幹細胞を含む。いくつかの態様において、方法は、対象の網膜疾患の少なくとも1つの症状をモニタリングすることをさらに含む。

0121

本明細書において用いられる用語「疾患の症状をモニタリングする」は、ある期間の複数の時点において疾患の症状の重症度を評価することを言う。例えば、対象の症状の重症度は、対象の処置が開始する前に、および次いで再び処置の期間後に、評価され得る。いくつかの態様において、モニタリングは、処置が類似の対象(例えば、同じ生物種、性、年齢、一般的な健康状態などの対象)の症状の測定可能な改善をもたらすために十分であることが公知であるかまたは予想される時間の後に、症状の重症度を評価することを包含し得る。いくつかの態様において、モニタリングは、規則的な間隔で症状の重症度を評価することを包含し得る。例えば、網膜障害を処置されようとする対象において、対象の視覚の最初の評価が実施され得る。当業者は、この評価が例示的であるということと、他の評価が対象の視覚の評価に加えてまたは代わりに実施され得るということとを理解するであろう。かかる評価は、網膜変性、網膜アブレーション、黄斑変性などのレベルを包含し得る。ひとたび対象が本明細書において提供される細胞調製物、例えば本明細書において提供されるGS2培地中にRPE細胞の有効数を含む調製物を投与することによって処置されたら、理想的には、投与された細胞が定着することとそれらの機能を実行することとを可能にするある期間が術後に経過した後に、例えば約1週間、約2週間、約3週間、約1ヶ月、約2ヶ月、約3ヶ月、約4ヶ月、約5ヶ月、約6ヶ月、または約1年後に、対象の視覚が再び評価され得る。術後評価の結果は記録され、術前評価と比較されて、症状が改善したかどうか、例えば対象の視覚のレベルが復活したかどうかを決定し得る。評価は1回または複数回繰り返されて、症状の軽減がなお進行中であるかどうか、またはエンドポイントに到達したかどうかを決定し得る。術後モニタリングの結果に依存して、追加の外科手術がスケジューリングされて、評価される症状を(さらに)改善し得る。最初の手術後に改善が観察されない場合には、細胞または組織調製物の投与量は、症状の軽減を促進するために増加し得る。

0122

網膜疾患の処置の方法は、本明細書において提供されるRPE細胞調製物の有効量の単一の用量、例えば本明細書に記載されるGS2培地中にRPE細胞の有効量を含む調製物の投与を含み得る。本明細書に記載される処置の方法は、RPE細胞がある程度の期間に渡って複数回投与され、かつ細胞の各投与量が疾患の症状を緩和するために有効であるかまたは複数の用量が有効量を累積的に送達する治療過程をもまた含み得る。処置の例示的な過程は毎週、二週毎、一ヶ月毎、年4回、年2回、または毎年の処置を含み得る。代替的には、処置は段階的に進んでもよく、それによって多数の用量が最初に投与され(例えば、第1週には毎日の用量)、爾後により少なくより低頻度の用量が必要とされる。

0123

本明細書に記載されるRPE細胞調製物、例えばGS2溶液中にRPE細胞を含む調製物が眼内注射によって投与される場合には、RPE細胞調製物は、患者の一生を通して定期的に1回以上送達され得る。例えば、RPE細胞調製物は年あたり1回、6〜12ヶ月毎に1回、3〜6ヶ月毎に1回、1〜3ヶ月毎に1回、または1〜4週間毎に1回送達され得る。代替的には、より高頻度の投与がある種の状態または障害にとって望ましくあり得る。インプラントまたはデバイスによって投与される場合には、RPE細胞は、処置されようとする特定の患者および障害または状態の必要に応じて1回、または患者の生涯を通して定期的に1回以上投与され得る。同様に、経時的に変化する治療計画が企図される。例えば、より高頻度の処置が始めに必要とされ得る(例えば、毎日または毎週の処置)。経時的に患者の状態が改善するのに伴って、より低頻度の処置が必要とされ得るか、またはさらなる処置が必要とされないこともある。

0124

本明細書に記載される方法は、対象の網膜電図応答、視運動知覚閾値、または輝度閾値を測定することによって、処置または防止の効能をモニタリングするステップをさらに含み得る。方法は、眼における細胞の免疫原性または細胞の遊走をモニタリングすることによって、処置または防止の効能をモニタリングすることをもまた含み得る。

0125

RPE細胞またはRPE細胞と本明細書において提供される臨床用溶液、例えばGS2溶液とを含む調製物は、網膜変性を処置するための医薬の製造に用いられ得る。本開示は、失明の処置における、本明細書において開示されるRPE細胞を含む調製物の使用をもまた包摂する。例えば、ヒトRPE細胞を含む調製物は、糖尿病性網膜症、黄斑変性(加齢黄斑変性、例えば湿潤型加齢黄斑変性および乾燥型加齢黄斑変性を包含する)、網膜色素変性症、およびシュタルガルト病(黄色斑眼底)などの、光受容体損傷および失明をもたらす多数の視覚に変化をきたす疾病に関連する網膜変性を処置するために用いられ得る。調製物は少なくとも約5,000〜500,000個のRPE細胞(例えば、100,00個のRPE細胞)を含むことができ、これは、糖尿病性網膜症、黄斑変性(加齢黄斑変性を包含する)、網膜色素変性症、およびシュタルガルト病(黄色斑眼底)などの光受容体損傷および失明をもたらす多数の視覚に変化をきたす疾病に関連する網膜変性を処置するために網膜に投与され得る。

0126

対象の処置のための調製物に用いられる細胞、例えば本明細書において提供されるRPE細胞調製物に用いられるRPE細胞は、ヒト細胞であり得る。ヒト細胞はヒト患者に、および動物モデルまたは患畜に用いられ得る。例えば、ヒト細胞は網膜変性のマウス、ラット、猫、犬、または非ヒト霊長類モデルによって試験され得る。加えて、ヒト細胞は、獣医療などにおいてその必要がある動物を処置するために治療用に用いられ得る。

0127

いくつかの態様において、網膜疾患を処置する方法は、さらに、本明細書において提供される臨床用調製物の投与に時間的に近接して免疫抑制剤の投与を含み得る。用いられ得る免疫抑制剤は、抗リンパ球グロブリンALGポリクローナル抗体抗胸腺細胞グロブリン(ATG)ポリクローナル抗体、アザチオプリン、BASILIXIMAB(登録商標)(抗IL−2Rα受容体抗体)、シクロスポリンシクロスポリンA)、DACLIZUMAB(登録商標)(抗IL−2Rα受容体抗体)、エベロリムスミコフェノール酸RITUXIMAB(登録商標)(抗CD20抗体)、シロリムス、およびタクロリムスを包含するが、これに限定されない。免疫抑制剤は、少なくとも約1、2、4、5、6、7、8、9、または10mg/kgで投薬され得る。免疫抑制剤が用いられる場合には、それらは全身または局所投与することができ、それらはRPE細胞の投与前に、投与と同時に、または投与後に投与され得る。免疫抑制治療はRPE細胞の投与後に数週間、数ヶ月間、数年間、または無期限に継続し得る。例えば、患者はRPE細胞の投与後に5mg/kgシクロスポリンを6週間投与され得る。

0128

いくつかの側面において、本明細書において提供される溶液は臨床灌流溶液として用いられ得る。かかる溶液は、臨床灌流にとって、例えば創傷または手術部位の灌流にとって有用である。本明細書において用語「灌流」と交換可能に用いられる用語「臨床灌流」は、一般的に、溶液、典型的には水溶液を創傷または手術部位に投与することを言う。本明細書において提供される灌流溶液は、種々の目的のために、例えば組織の水和、消毒、残骸もしくは表面病原体の除去、潤滑化、組織癒着の回避、または目視検査補助の目的のために投与され得る。いくつかの態様において、灌流は、開放性創傷または手術部位に灌流溶液の定流を投与することを含む。いくつかの態様において、灌流溶液は間欠的に投与される。投与される灌流溶液の投与の様式ならびに体積および流量は、具体的な状況、例えば創傷のサイズ、灌流される組織、ならびに創傷または手術部位の状態(例えば、残骸の存在、表面病原体に対する暴露)に依存するであろう。当業者は、投与にとって好適な適切な方法およびデバイス、ならびに好適な体積および流量を特定することができるであろう。

0129

いくつかの状況においては、単純な灌流溶液が灌流の目的のいくつかを達成するためには十分であり得るが、従来の灌流溶液、例えば生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、消毒剤、または抗生物質は、いくつかの手術環境において傷つきやすい細胞または組織の生残をサポートすることができないかまたはそれに対して細胞毒性である場合もあり、それゆえに手術結果に負の影響を及ぼし得る。

0130

1つの通常用いられる臨床灌流液である生理食塩水(水中の0.9%NaCl)は、等張であり、その低い毒性、生理的特性(pHおよびオスモル濃度)、調製および滅菌(蒸気滅菌を包含する)の容易さ、ならびに常温における長い品質保持期限のために、創傷灌流のために高頻度に用いられる。生理食塩水の1つの欠点は、それが傷つきやすい細胞または組織の延長された生残をサポートしないということ、および他の灌流溶液と比較して比較的高い創傷感染率が生理食塩水による灌流後に報告されているということである。

0131

傷つきやすい手術部位または創傷、例えば、眼手術の間等に、生理食塩水または他の単純な灌流溶液の灌流によって負の影響を及ぼされ得る部位または創傷、を灌流するために、いくつもの商業的に利用可能な手術用灌流溶液が開発されてきた。例えば眼手術の間に傷つきやすい細胞または組織の外傷を防止するための、手術の間の使用のための現行で利用可能な手術用灌流溶液には、典型的には4つの主要成分がある:オスモル濃度を維持するための薬剤、カルシウム源、マグネシウム源、および緩衝化剤である。

0132

本開示のいくつかの態様は、本明細書において提供される溶液によって、例えばGS2溶液によって、手術部位を灌流するための方法を提供する。いくつかの態様において、手術部位は対象の眼である。

0133

手術部位の灌流のための方法およびデバイスは当業者に周知である。当業者は、用いられる送達の方法、体積、および圧力が手術部位の種類および状態に依存するということを理解するであろう。臨床灌流のための好適なデバイスは、限定なしに、バルブシリンジピストンシリンジ、圧力キャニスターワールプール撹拌機、ワールプールホーススプレイヤー、注ぎキャップまたはノズルを有するプラスチック容器中の灌流流体、およびパルス洗浄デバイス(例えばジェット洗浄機械洗浄パルス式洗浄、機械灌流、高圧灌流デバイス)を包含する。

0134

いくつかの態様において、灌流は連続的であり、灌流液の絶え間ない流れが手術部位に投与される。他の態様においては、パルスのまたは間欠的な灌流が採用され、灌流液の間欠的なまたは断続的な送達が実施される。灌流体積は手術部位の性質および灌流の目的(創傷消毒、水和など)に依存するであろう。
キット

0135

本開示のいくつかの側面はキットを提供し、(a)本明細書において提供される溶液;および(b)細胞集団を(a)の溶液と接触させて細胞調製物を生成するための説明書;および(c)(b)の接触のためのおよび/または(b)の細胞調製物を保存するための容器を含む。いくつかの態様において、(a)の溶液および(c)の容器は、対象への移植のための(b)の細胞調製物の使用にとって好適である。

0136

したがって、本開示は、とりわけ下記:
項目1.溶液であって、
(a)溶液を生理的pHに維持する緩衝剤;および
(b)少なくとも2mMまたは少なくとも0.05%(w/v)のグルコース;および
(c)溶液を生理的オスモル濃度に維持する浸透圧剤
を含む、前記溶液。
項目2. 項目1の溶液であって、溶液が少なくとも5mMまたは少なくとも0.1%(w/v)のグルコースを含む。
項目3. 項目1の溶液であって、溶液が少なくとも7.5mMまたは少なくとも0.14%(w/v)のグルコースを含む。
項目4. 項目1の溶液であって、溶液が少なくとも10mMまたは少なくとも0.2%(w/v)のグルコースを含む。
項目5. 項目1の溶液であって、溶液が少なくとも15mMまたは少なくとも0.25%(w/v)のグルコースを含む。
項目6. 項目1の溶液であって、溶液が少なくとも20mMまたは少なくとも0.4%(w/v)のグルコースを含む。
項目7. 項目1の溶液であって、溶液が少なくとも25mMまたは少なくとも0.5%(w/v)のグルコースを含む。
項目8. 項目1〜7のいずれか1つの溶液であって、溶液がさらに二価カチオン源を含む。
項目9. 項目8の溶液であって、二価カチオン源がカルシウムおよび/またはマグネシウム源を含む。
項目10. 項目1〜9のいずれか1つの溶液であって、緩衝剤が酢酸塩緩衝剤および/またはクエン酸塩緩衝剤を含む。
項目11. 溶液であって、
(a)溶液を生理的pHに維持する緩衝剤(緩衝剤は二炭酸緩衝剤ではない);および
(b)グルコース;および
(c)溶液を生理的オスモル濃度に維持する浸透圧剤;および
(d)二価カチオン源
を含む、前記溶液。
項目12. 項目11の溶液であって、(d)の二価カチオン源がカルシウム源および/またはマグネシウム源を含む。
項目13. 項目11〜12のいずれか1つの溶液であって、緩衝剤が酢酸塩緩衝剤および/またはクエン酸塩緩衝剤を含む。
項目14. 項目9〜10または12〜13のいずれか1つの溶液であって、カルシウム源が薬学的に許容されるカルシウム塩を含む。
項目15. 項目9〜10または12〜14のいずれか1つの溶液であって、マグネシウム源が薬学的に許容されるマグネシウム塩を含む。
項目16. 項目14〜15のいずれか1つの溶液であって、薬学的に許容されるカルシウムおよび/または薬学的に許容されるマグネシウム塩が、酢酸、アスコルビン酸、クエン酸、塩酸、マレイン酸、シュウ酸、リン酸、ステアリン酸、コハク酸、および硫酸を含む群から選択される酸によって形成されるカルシウムおよび/またはマグネシウム塩の群から選択される。
項目17. 項目9〜10または12〜16のいずれか1つの溶液であって、カルシウム源が塩化カルシウムを含む。
項目18. 項目9〜10または12〜17のいずれか1つの溶液であって、カルシウム源が塩化カルシウム二水和物を含む。
項目19. 項目9〜10または12〜18のいずれか1つの溶液であって、マグネシウム源が塩化マグネシウムを含む。
項目20. 項目9〜10または12〜18のいずれか1つの溶液であって、マグネシウム源が塩化マグネシウム六水和物を含む。
項目21. 項目10または13〜20のいずれか1つの溶液であって、クエン酸緩塩衝剤がクエン酸ナトリウムとして提供される。
項目22. 項目1〜21のいずれか1つの溶液であって、グルコースがD−グルコース(デキストロース)である。
項目23. 項目1〜22のいずれか1つの溶液であって、浸透圧剤が塩である。
項目24. 項目1〜23のいずれか1つの溶液であって、浸透圧剤がナトリウム塩である。
項目25. 項目1〜24のいずれか1つの溶液であって、浸透圧剤が塩化ナトリウムである。
項目26. 項目1〜25のいずれか1つの溶液であって、溶液が塩化カルシウム、塩化マグネシウム、クエン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、およびグルコースを含む。
項目27. 項目1〜26のいずれか1つの溶液であって、溶液のpHが6.8〜7.8である。
項目28. 項目1〜27のいずれか1つの溶液であって、溶液のpHが7.4〜7.5である。
項目29. 項目1〜28のいずれか1つの溶液であって、溶液のpHが約7.5である。
項目30. 項目1〜29のいずれか1つの溶液であって、溶液が等張である。
項目31. 項目1〜29のいずれか1つの溶液であって、溶液が高張である。
項目32. 項目1〜31のいずれか1つの溶液であって、溶液が約270〜345mOsm/lのオスモル濃度を示す。
項目33. 項目1〜32のいずれか1つの溶液であって、溶液のオスモル濃度が約315mOsm/lである。
項目34. 項目9〜10または12〜33のいずれか1つの溶液であって、カルシウム源の濃度が0.25〜0.75mMである。
項目35. 項目9〜10または12〜34のいずれか1つの溶液であって、カルシウム源の濃度が0.4〜0.65mMである。
項目36. 項目9〜10もしくは12〜35のいずれか1つの溶液であって、カルシウム源の濃度が0.5〜0.6mMであるか、または項目9〜10もしくは12〜35のいずれか1つの溶液であって、カルシウム源の濃度が0.5〜0.9mMであるか、もしくはカルシウム源の濃度が0.6〜0.8mMである。
項目37. 項目9〜10もしくは12〜36のいずれか1つの溶液であって、カルシウム源の濃度が約0.6mMであるか、または項目9〜10もしくは12〜36のいずれか1つの溶液であって、カルシウム源の濃度が約0.7mMである。
項目38. 項目9〜10または12〜37のいずれか1つの溶液であって、マグネシウム源の濃度が0.05〜5mMである。
項目39. 項目9〜10または12〜38のいずれか1つの溶液であって、マグネシウム源の濃度が0.1〜0.3mMである。
項目40. 項目9〜10または12〜39のいずれか1つの溶液であって、マグネシウム源の濃度が約0.3mMである。
項目41. 項目1〜40のいずれか1つの溶液であって、グルコースの濃度が5〜50mMである。
項目42. 項目1〜41のいずれか1つの溶液であって、グルコースの濃度が10〜25mMである。
項目43. 項目1〜42のいずれか1つの溶液であって、グルコースの濃度が10〜20mMである。
項目44. 項目1〜43のいずれか1つの溶液であって、グルコースの濃度が約16mMである。
項目45. 項目1〜44のいずれか1つの溶液であって、浸透圧剤の濃度が約100〜200mMである。
項目46. 項目1〜45のいずれか1つの溶液であって、浸透圧剤の濃度が約125〜175mMである。
項目47. 項目1〜46のいずれか1つの溶液であって、浸透圧剤の濃度が約150mMである。
項目48. 項目10または13〜47のいずれか1つの溶液であって、クエン酸塩または酢酸塩の濃度が0.1〜5mMである。
項目49. 項目10または13〜48のいずれか1つの溶液であって、クエン酸塩または酢酸塩の濃度が0.5〜2mMである。
項目50. 項目10または13〜39のいずれか1つの溶液であって、クエン酸塩または酢酸塩の濃度が約1mMである。
項目51. 項目1〜51のいずれか1つの溶液であって、溶液がさらにカリウム塩を含む。
項目52. 項目51の溶液であって、カリウム塩が塩化カリウムである。
項目53. 項目51または52の溶液であって、KClの濃度が0.2〜5mMである。
項目54. 項目53の溶液であって、KClの濃度が1〜2.5mMである。
項目55. 項目54の溶液であって、KClの濃度が約2mMである。
項目56. 項目1〜55のいずれか1つの溶液であって、溶液が約0.7mMのCaCl(塩化カルシウム)、約0.03mMのMgCl(塩化マグネシウム)、約1mMクエン酸ナトリウム、約16mMデキストロース、および約145mMのNaClを含むか、または項目1〜55のいずれか1つの溶液であって、溶液が約0.7mMのCaCl(塩化カルシウム)、約0.3mMのMgCl(塩化マグネシウム)、約1mMクエン酸ナトリウム、約16mMデキストロース、および約145mMのNaClを含むか、または項目1〜55のいずれか1つの溶液であって、溶液が約0.5〜0.9mMのCaCl(塩化カルシウム)、約0.2〜.4mMのMgCl(塩化マグネシウム)、約0.8〜1.2mMクエン酸ナトリウム、約13〜19mMデキストロース、および約116〜174mMのNaClを含む。
項目57. 項目1〜55のいずれか1つの溶液であって、溶液が約0.85%NaCl、約0.01%CaCl二水和物(塩化カルシウム二水和物)、約0.006%MgCl六水和物(塩化マグネシウム六水和物)、約0.035%クエン酸ナトリウム二水和物、および約0.29%デキストロースを含むか、または項目1〜55のいずれか1つの溶液であって、溶液が約0.68〜1.02%NaCl、約0.008〜0.012%CaCl二水和物(塩化カルシウム二水和物)、約0.0048〜0.0072%MgCl六水和物(塩化マグネシウム六水和物)、約0.028〜0.042%クエン酸ナトリウム二水和物、および約0.23〜0.35%デキストロースを含む。
項目58. 項目1〜57のいずれか1つの溶液であって、溶液がさらに約2mMのKClを含む。
項目59. 項目1〜58のいずれか1つの溶液であって、溶液がさらに粘弾性ポリマーを含む。
項目60. 項目59の溶液であって、ポリマーがヒアルロン酸またはその塩もしくは溶媒和物である。
項目61. 項目59または60の溶液であって、ポリマーがヒアルロン酸ナトリウムである。
項目62. 項目59〜61のいずれか1つの溶液であって、ポリマーが、剪断応力に対する溶液中の細胞の暴露を低減するために有効な濃度で存在する。
項目63. 項目59〜62のいずれか1つの溶液であって、ポリマーの濃度が0.005〜5%w/vである。
項目64. 項目63の溶液であって、ポリマーの濃度が約0.05%w/vである。
項目65. 項目1〜64のいずれか1つの溶液であって、溶液が約0.7mMのCaCl(塩化カルシウム)、約0.03mMのMgCl(塩化マグネシウム)、約2mMのKCl、約1mMクエン酸ナトリウム、約16mMデキストロース、約145mMのNaCl、および約0.05%ヒアルロン酸を含むか、または項目1〜64のいずれか1つの溶液であって、溶液が約0.7mMのCaCl(塩化カルシウム)、約0.3mMのMgCl(塩化マグネシウム)、約2mMのKCl、約1mMクエン酸ナトリウム、約16mMデキストロース、約145mMのNaCl、および約0.05%ヒアルロン酸を含むか、または項目1〜64のいずれか1つの溶液であって、溶液が約0.5〜0.8mMのCaCl(塩化カルシウム)、約0.2〜.4mMのMgCl(塩化マグネシウム)、約1.6〜2.4mMのKCl、約0.8〜1.2mMクエン酸ナトリウム、約13〜19mMデキストロース、約116〜174mMのNaCl、および約0.04〜0.06%ヒアルロン酸を含む。
項目66. 項目1〜65のいずれか1つの溶液であって、溶液が炭酸塩緩衝剤を含まない。
項目67. 項目1〜66のいずれか1つの溶液であって、溶液がグルタチオンまたはグルタチオンジスルフィド(GSSG)を含まない。
項目68. 項目1〜67のいずれか1つの溶液であって、溶液が双性イオン有機緩衝剤を含まない。
項目69. 項目1〜68のいずれか1つの溶液であって、溶液が、少なくとも48時間、少なくとも72時間、少なくとも96時間、少なくとも120時間、少なくとも144時間、少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、または少なくとも1ヶ月間、25℃において、溶質の測定可能な沈殿ならびに/または溶液中に保存された細胞の生残および生存能をサポートする溶液の能力の測定可能な損失なしに保存され得る。
項目70. 項目1〜69のいずれか1つの溶液であって、溶液が、少なくとも48時間、少なくとも72時間、少なくとも96時間、少なくとも120時間、少なくとも144時間、少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、または少なくとも1ヶ月間、2〜8℃において、溶質の測定可能な沈殿ならびに/または溶液中に保存された細胞の生残および生存能をサポートする溶液の能力の測定可能な損失なしに保存され得る。
項目71. 項目1〜70のいずれか1つの溶液であって、溶液が対象への投与にとって好適、対象の眼への投与にとって好適、および/または対象の眼に細胞を移植することにとって好適である。
項目72. 項目1〜71のいずれか1つの溶液であって、溶液が本質的に発熱物質を含まない。
項目73. 項目1〜72のいずれか1つの溶液であって、溶液が無菌である。
項目74. 項目1〜73のいずれか1つの溶液であって、溶液が灌流、細胞の再構成、細胞保存、細胞の輸送、および/または対象への投与のためのものである。
項目75.調製物であって、項目1〜74のいずれか1つの溶液中の細胞の集団を含む。
項目76. 項目75の調製物であって、細胞の集団が対象への移植にとって好適である。
項目77. 項目76の調製物であって、細胞の集団が対象の眼への移植にとって好適である。
項目78. 項目75〜77のいずれか1つの調製物であって、細胞の集団がRPE細胞を含む。
項目79. 項目75〜78のいずれか1つの調製物であって、細胞の集団が光受容体細胞を含む。
項目80. 項目75〜79のいずれか1つの調製物であって、細胞の集団が間葉系細胞を含む。
項目81. 項目75〜80のいずれか1つの調製物であって、調製物が冷蔵される。
項目82. 項目81の調製物であって、調製物が約2〜8℃で冷蔵される。
項目83. 項目75〜82のいずれか1つの調製物であって、調製物が、調製物の保存の間における細胞の集団中の細胞の生残をサポートし、細胞集団中の細胞の少なくとも70%が2〜8℃における調製物の保存の48時間後に生存可能である。
項目84. 項目83の調製物であって、細胞集団中の細胞の少なくとも80%が2〜8℃における調製物の保存の48時間後に生存可能である。
項目85. 項目83の調製物であって、細胞集団中の細胞の少なくとも90%が2〜8℃における調製物の保存の48時間後に生存可能である。
項目86. 項目75〜85のいずれか1つの調製物であって、調製物が、調製物の保存の間における細胞の集団の播種効率の維持をサポートし、細胞の集団が、2〜8℃における調製物の保存の48時間の後にその元の播種効率の少なくとも70%を示し、元の播種効率が、保存期間開始時における細胞の集団の播種効率である。
項目87. 項目86の調製物であって、細胞の集団が、2〜8℃における調製物の保存の48時間後にその元の播種効率の少なくとも80%を示す。
項目88. 項目86の調製物であって、細胞の集団がその元の播種効率の少なくとも90%を示す。
項目89. 項目75〜88のいずれか1つの調製物であって、調製物が保存容器内に存在する。
項目90. 項目75〜89のいずれか1つの調製物であって、調製物がシリンジ内に存在する。
項目91. 項目75〜90のいずれか1つの調製物を調製するための方法であって、方法が、細胞の集団を項目1〜74のいずれか1つの溶液と接触させることを含む。
項目92. 項目91の方法であって、方法が、凍結保存またはペレット化された細胞の集団を項目1〜74のいずれか1つの溶液と接触させて、細胞を再構成することを含む。
項目93. 項目1〜74のいずれか1つの溶液または項目75〜90のいずれか1つの調製物を含む医薬組成物であって、医薬組成物が対象への投与にとって好適である。
項目94. 方法であって、項目1〜74のいずれか1つの溶液または項目75〜90のいずれか1つの調製物または項目88の医薬組成物をその必要がある対象に投与することを含む。
項目95. 項目94の方法であって、方法が、溶液または調製物を対象の眼に投与することを含む。
項目96. 項目94または95の方法であって、方法が、少なくとも4、少なくとも6、少なくとも12、少なくとも24、少なくとも36、または少なくとも48時間の調製物の保存後に、調製物を対象に投与することを含む。
項目97. 項目96の方法であって、対象が、網膜疾患を有するか、またはそれと診断される。
項目98. 項目97の方法であって、網膜疾患が桿体もしくは錐体ジストロフィー、網膜変性、網膜色素変性症、糖尿病性網膜症、黄斑変性、レーバー先天性黒内障、またはシュタルガルト病である。
項目99. 項目97または98の方法であって、調製物が、対象の網膜疾患の少なくとも1つの症状を軽減するために有効なサイズの細胞の集団を含む。
項目100. 項目97〜99のいずれか1つの方法であって、方法が、対象の網膜疾患の少なくとも1つの症状をモニタリングすることをさらに含む。
項目101. 方法であって、
(a)細胞の集団を項目1〜74のいずれか1つの溶液と接触させて、細胞調製物を生成することを含む。
項目102. 項目101の方法であって、さらに、
(b)(a)の細胞調製物を少なくとも4、少なくとも6、少なくとも12、少なくとも18、少なくとも24、少なくとも36、少なくとも48、少なくとも60、または少なくとも72時間保存することを含む。
項目103. 項目102の方法であって、方法が、さらに、
(c)(b)の保存期間後に対象に(a)の細胞調製物を投与することを含む。
項目104. 項目103の方法であって、(c)の投与が、細胞を対象の眼に注射することを含む。
項目105. 項目101〜104のいずれか1つの方法であって、方法が、(b)の保存期間後に(a)の細胞調製物中の細胞生存能を決定することをさらに含む。
項目106. 項目101〜105のいずれか1つの方法であって、方法が、ステップ(b)の保存期間の間に(a)の細胞調製物を冷蔵することを含む。
項目107. 項目106の方法であって、冷蔵が、細胞調製物を2〜8℃の温度で保存することを含む。
項目108. 網膜疾患を処置するための方法であって、方法が、網膜疾患を有する対象の眼に項目75〜90のいずれか1つの調製物または項目93の医薬組成物の有効量を投与することを含む。
項目109. 項目108の方法であって、網膜疾患が桿体もしくは錐体ジストロフィー、網膜変性、網膜色素変性症、糖尿病性網膜症、黄斑変性、レーバー先天性黒内障、またはシュタルガルト病である。
項目110.キットであって、
(a)項目1〜74のいずれか1つの溶液;
(b)細胞集団を(a)の溶液と接触させて細胞調製物を生成するための説明書;および
(c)(b)の接触のためのおよび/または(b)の細胞調製物を保存するための容器
を含む、前記キット。
項目111. 項目110のキットであって、(a)の溶液および(c)の容器が対象への移植のための(b)の細胞調製物の使用にとって好適である。
を提供する。

序論

0137

SMDおよびAMDを有する対象の眼にRPE細胞を投与するための第1相臨床治験を、AlconBSSPLUS(登録商標)をRPE細胞製剤、保存、および移植培地として用いて実施した。BSS PLUS(登録商標)は、眼内手術への使用を承認された生理的に適合性の(オスモル濃度〜310mOs、pH〜7.4)溶液である。BSS PLUS(登録商標)中の製剤されたRPE細胞の品質保持期限は、臨床投与(注射)前に2〜8℃で保存されるときには約4時間に限定される。この限定された製品品質保持期限のため、サテライトの細胞プロセシング実験室が、治験に参加する各臨床現場に近接して設置されなければならなかった。

0138

最終製品品質保持期限を顕著に(例えば48時間以上に)引き伸ばす培地を開発することは、数々の利点を授けるであろう。向上した品質保持期限は、最終製品製剤が単一の場所に統合されることを可能にし、そこから最終製品がUS内の全ての臨床現場に運送され得るであろう。このようにして、現行ではcGMPプロセシング現場に近接した所在のものに限られているクリニック現場の数が、拡大され得る。引き伸ばされた製品品質保持期限は、複数の材料の在庫を維持すること、担当者訓練すること、および複数のサテライトのプロセシング現場を監督することに関連するロジスティクス的複雑さをもまた消し去る。引き伸ばされた品質保持期限は、現行で厳しい4時間の枠内で行われなければならない移植をスケジューリングする際のフレキシビリティーを向上させる。

0139

最終製品品質保持期限を引き伸ばすことは、患者が手術の準備をするかまたは手術室(OR)に入る充分前に、あらゆる遅延またはキャンセル通知のための十二分な時間を許容するであろう。加えて、最終製品が品質出荷試験不合格である場合には、手術を遅延させることまたはキャンセルすることなしに、同じ日に最終製品の追加の製剤を調製することが可能であり得る。品質保持期限を引き伸ばすことは、下で提案される混入微生物の存在を検出するための汎用プライマーを用いるDNAのqPCRなどの、補足の最終製品出荷試験のための追加時間を与える。

0140

BSS Plus(登録商標)中の製剤されたRPE最終製品を、MedOneのREF3233のPolyTip(登録商標)カニューレ23/38から送達した。現行のBSSPLUS(登録商標)製剤を用いて、〜23%という生存細胞密度の平均損失が観察された。この損失は試験した全ての細胞密度で一貫しており、生存能または培養中に播種、増殖、および分化する爾後の能力の観点からは、カニューレから押出された細胞の残りの77%に及ぼす明らかな影響を有さなかった。接着を原因とするある程度の細胞損失が予想され得るが、爾後の実験は、細胞損失とおそらくカニューレ押出しの間に作り出される剪断力に帰せられる細胞溶解とについては一貫していた。予期される損失を補うために、カニューレ装填密度をしかるべく増大させて、要求される用量が送達されることを保証する。品質保持期限を向上させることに加えて、好適な粘弾性特性を有する最終的な製剤培地はカニューレ送達の間の細胞損失を最小化する。細胞損失を最小化することは、細胞断片の送達を低減し、細胞内コンポーネントに対する潜在的免疫反応和らげる。
例1:培地組成
GS2培地

0141

細胞の再構成、保存、輸送、および/または対象への投与のための培地を調製した。「GS2」と名付けた培地を、次のように調製した。
水中の0.9%NaClの48.75ml、
水中のAlcon平衡塩溶液(BSS(登録商標))、300mOsmの13.10ml、および
0.9%NaCl(水中)中の5%デキストロース(560mOsm)の3.75ml
を組み合わせて、0.29%デキストロースの最終濃度および315mOsmのオスモル濃度を有する65.6mL培地を得た。

0142

したがって、基礎GS2培地は、
約145mMのNaCl(約0.85%NaCl)、
約2mMのKCl(約0.015%KCl)、
約0.7mMのCaCl(塩化カルシウム)(約0.01%CaCl二水和物(塩化カルシウム二水和物))、
約0.3mMのMgCl(塩化マグネシウム)(約0.006%MgCl六水和物(塩化マグネシウム六水和物))、
約1mMクエン酸ナトリウム(約0.035%クエン酸ナトリウム二水和物)、および
約16mMグルコース(約0.29%デキストロース)、
を水中に含む。

0143

任意に、GS2培地は、粘弾性ポリマーを、細胞への剪断応力を低減するために有効な量で、例えば約0.005〜5%w/vの最終濃度でさらに含み得る。いくつかの態様において、粘弾性ポリマーはヒアルロン酸またはその塩もしくは溶媒和物である。
Alcon平衡塩溶液(BSS(登録商標))

0144

Alcon平衡塩溶液(BSS(登録商標)無菌灌流溶液)は無菌の平衡塩溶液であり、
0.64%塩化ナトリウム(NaCl)、
0.075%塩化カリウム(KCl)、
0.048%塩化カルシウム二水和物(CaCl2・2H2O)、
0.03%塩化マグネシウム六水和物(MgCl2・6H2O)、
0.39%酢酸ナトリウム三水和物(C2H3NaO2・3H2O)、
0.17%クエン酸ナトリウム二水和物(C6H5Na3O7・2H2O)、
水酸化ナトリウムおよび/または塩酸(pHを調整するため)、および
注射のための水
を含有する。
BSS(登録商標)のpHはおよそ7.5であり、オスモル濃度はおよそ300mOsm/kgである。

0145

それゆえに、AlconBSSは、
約109mMのNaCl、
約10mMのKCl
約3mMのCaCl(塩化カルシウム)
約0.1mMのMgCl(塩化マグネシウム)
約5mMクエン酸ナトリウム
を含む
Alcon平衡塩溶液PLUS(BSS(登録商標)PLUS)

0146

Alcon平衡塩溶液PLUS(BSS PLUS(登録商標))は眼内外科手術の間の使用のための無菌眼内灌流溶液である。これは使用前に「I液」および「II液」と名付けた2つの液から再構成される。

0147

I液は500mL単一用量ボトル中の480mL無菌溶液であり、これにII液濃縮液を加える。BSSPLUS(登録商標)のI液は、
7.440mg/ml塩化ナトリウム、
0.395mg/ml塩化カリウム、
0.433mg/ml二塩基性リン酸ナトリウム、
2.190mg/ml重炭酸ナトリウム、
塩酸および/または水酸化ナトリウム(pHを調整するため)、および
注射のための水
を含有する。

0148

II液は、I液へ加えるための20ml単一用量バイアル中の無菌濃縮液である。
BSSPLUS(登録商標)のII液は、
3.85mg/ml塩化カルシウム二水和物、
5mg/ml塩化マグネシウム六水和物、
23mg/mlデキストロース、
4.6mg/mlグルタチオンジスルフィド(酸化グルタチオン)、および
注射のための水
を含有する。

0149

液ボトルへのBSSPLUS(登録商標)II液の添加後に、再構成された製品は、
7.14mg/ml塩化ナトリウム、
0.38mg/ml塩化カリウム、
0.154mg/ml塩化カルシウム二水和物、
0.2mg/ml塩化マグネシウム六水和物、
0.42mg/ml二塩基性リン酸ナトリウム、
2.1mg/ml重炭酸ナトリウム、
0.92mg/mlデキストロース、
グルタチオンジスルフィド(酸化グルタチオン)0.184mg/ml、
塩酸および/または水酸化ナトリウム(pHを調整するため)を、
注射のための水中に含有する。
再構成された製品はおよそ7.4のpHおよびおよそ305mOsmのオスモル濃度を有する。
例2:BSS-Plus(登録商標)中の製剤されたRPE最終製品の品質保持期限

0150

BSS Plus(登録商標)中の製剤されたRPE最終製品は、低温保存(2〜8℃)においてその生存能を4時間維持した。最終製品品質保持期限のより包括的な評価が完了した。この研究においては、RPEバルク製品融解し、2,000個の生存細胞/μlという最終的な保存密度にまとめる(bracket)2つの生存細胞密度で製剤した。この保存密度は、調製された全ての用量で一定であった。BSS Plus(登録商標)の予め測定した体積による細胞の最終希釈を、シリンジに装填する直前にORにおいて実施する。この希釈ステップは、150μL注射体積中の送達される最終的な細胞密度を決定する(これもまた全ての用量で一定)。

0151

低温で保存された最終的なBSS-Plus(登録商標)によって製剤されたRPE細胞製品の細胞生存能、生存細胞密度、純度、および力価を、製剤の時に(0時間)、ならびに低温保存(2〜8℃)の4および6時間の後に評価した。生存細胞密度および細胞生存能は低温保存の6時間では一定であることが示された。加えて、0、4、および6時間保存した製剤されたRPE細胞を播種し、爾後の純度および力価評価のために培養した。播種した各時点(0、4、および6時間)について、純度をMITFおよびPAX6免疫染色によって評価し、力価をファゴサイトーシスされた粒子FACS解析を測定することによって評価した。データは、試験された全ての製品属性が評価された6時間の期間では一定のままであったということを示している。

0152

BSS Plus(登録商標)中に12時間保存されたRPE細胞は、一般的に70%未満の生存能を見せ、BSS-Plus中における24時間後には、RPE細胞生存能は典型的には20%未満である。
例3:改善された細胞の再構成、保存、輸送、および/または移植培地の開発

0153

(例えば凍結保存状態からの、細胞の再構成、細胞保存(例えば、再構成または細胞培養からの収穫と移植施設への輸送または対象への投与どちらかとの間の低温保存)、細胞輸送、および細胞移植のための改善された培地を開発した。得られた培地(GS2)の成分を下の表1に列記する。例示的な供給業者が提供されている。当業者は列記された成分の追加的供給源が存在するということを理解し、これらの試薬の好適な供給源を特定することができるであろう。

0154

GS2最終製剤はpH(7.2〜7.6)およびオスモル濃度(計算されたオスモル濃度315)の観点から生理的である。

0155

GS2培地を製剤し、専用のRPE細胞最終製品Iso−7クリーンルームにおいてIso−5のBSC内で分注した。表1の無菌成分を無菌リザーバに追加し、ロータリーシェーカー上に置いた(30〜40RPM)。最低3時間後に、サンプルをリザーバから取り出し、pHを測定し、0.1NのNaOHの漸増的な添加によって7.4+/−0.2のpHに調整した。充填のためのGS2はpHプローブと接触しなかった。溶液をメンブレンフィルター滅菌し、pHを再チェックした。

0156

GS2の3ml分注物を、USPクラスVI制限値を満たすバージンポリプロピレン樹脂によって構成された、ガンマ照射したクライオバイアルに分注した。充填された各バイアルからサンプルを取り出し、バイアルにキャップをした。QC試験を、下に記載されているようにプールされたサンプルについて実施した。各バイアルを可視およびUV光下における目視点検にかけて、粒子状物質の不在を確認した。バイアルをラベリングのために無菌条件に戻し、2〜8℃で保存する。低温保存における最低1日の後に、いくつかのいくつかのバイアルを取り出し、2〜8℃のpH標準によって校正したpHメータを用いてpHを再試験して、利用温度(2〜8℃)における許容性を確認した。
例4:GS2中のRPE細胞最終製品の品質管理および出荷仕様

0157

全ての充填されたバイアルから取り出されたサンプルからなるプールされたGS2の分注物を、14日のUSP無菌性、pH、オスモル濃度、およびエンドトキシン試験にかけた。製剤および注射カニューレからの押出し後にRPE細胞生存能および増殖を維持するGS2の各ロットの性能をもまた評価した。例示的な品質管理試験および出荷仕様が下の表2に提供されている。

0158

表2に列記された出荷基準は例示的であるということ、ならびに、表2に列記されたいずれかの基準のいずれかの組み合わせで組み合わせることができ、単独でまたは出荷試験および品質管理のための追加の基準との組み合わせのいずれかで用いられ得るということが理解されるであろう。

0159

RPE細胞増殖アッセイの例示的な態様において、GS2保存期間後に、細胞は、ゼラチンコート96ウェルプレートに最初の密度で、例えばウェルあたり20,000細胞の密度で、RPEGMまたはEGM2/EBM2培地(Lonza、例えばCat.#:CC−3156、CC−4176)に播種される。細胞は、好適な条件において、例えば5%CO2、37℃で、湿度コントロールしたインキュベータ内において2〜3日間増殖させる。細胞を例えばトリプシン消化によってウェルから剥がしとり、それから計数する。この試験のGS2品質出荷試験基準は、培養期間の終わりにウェルあたりの細胞計数が最初の細胞密度の125%以上、例えば20,000細胞/ウェルという最初の密度では>/=25,000細胞/ウェル)である場合には満たされる。
例5:RPE最終製品製剤、パッケージング、および運送

0160

下に概説されているプロセスにおいては、BSS Plus(登録商標)をGS2プロセシングのための最初の洗浄ステップに用いる。BSS Plus(登録商標)の代わりにGS2による洗浄もまた企図され、本開示の態様によって包含される。臨床使用のために出荷された凍結保存されたMA09−hRPE細胞のバイアルを液体窒素保存から回収した。用量に応じて、細胞の2〜4つのバイアルが必要とされた。クライオバイアルをクリーンルームに輸送し、37℃水浴によって急速に融解した。各バイアルの融解した内容物(凍結保存の時に200万細胞を含有する凍結保存培地(90%FCS+10%DMSO)の1ml)を温かいDMEM中に穏やかに再懸濁し、50mlコニカルチューブに移し、追加の温かいDMEMによって40mlの最終体積にした。再懸濁された細胞の各チューブを遠心し(室温における5分間の160×g)、各ペレットを室温BSS Plus(登録商標)の40ml中に再懸濁した。各細胞懸濁液を再び遠心し、ペレットをプールし、室温BSS Plus(登録商標)の10ml中に再懸濁した。再懸濁されたプールされた細胞を3回目に遠心し(室温における5分間の160×g)、上清を吸引した。

0161

下は、上で概説された製品製剤のステップを例示するフローチャートである(GS2プロセシングステップには下線を付けている)。

0162

可能な限りの上清を除去した後に、ペレットは、融解された百万細胞毎に50μlの最終体積になるように低温BSS Plus(登録商標)(現行のプロセシング)または低温GS2(GS2プロセシング)の体積中に再懸濁した。このポイントから、細胞を予冷したチューブラック中に保って、細胞を残りのプロセスステップでは2〜8℃に保った。15〜25%を目標とする体積(target volume)の典型的な回収により、およそ4,000個の生存RPE細胞/μlの細胞懸濁液となるであろう。

0163

サンプルを取り出し、生存細胞計数を実施し、生存細胞密度および回収された細胞の合計数を決定した。追加の低温BSS Plus(登録商標)または低温GS2を細胞懸濁液に加えて、最終細胞濃度を2,300個の生存RPE細胞/μlにした(2,000個の生存RPE細胞/μlという目標とする最終製剤濃度よりも300細胞超えている)。確認用の細胞計数を実施し、追加の低温BSS Plus(登録商標)または低温GS2を加えて、最終濃度を2,000個の生存RPE細胞/μlにした。必要とされる体積の細胞を最終製品密封容器(0.5ml無菌マイクロ遠心チューブ、Fisher、Catno.02−707−351)に分注した。BSS Plus(登録商標)RPEの4時間の有効期限またはGS2のRPEの48時間の有効期限を表示する製品ラベルを、BSS Plus(登録商標)プロセシングのための各チューブに、またはGS2プロセシングのための製品チューブを含有するWhirl-Pakバッグ貼付した。サンプルを各製品チューブから取り出し、それらのサンプルはアーカイブおよびQC試験のためにプールした。

0164

加えて、培養細胞の製剤のためのプロトコールを開発した。このプロトコールにおいては、凍結保存されたRPE細胞を融解し、GS2移植培地中への細胞製剤前に3〜7日間前培養した。培養細胞を培養皿から剥がしとり、最初にDMEMによって、次いでBSS-Plusによって、最終的にはGS2培地と1:1混合されたBSS-Plusによって洗浄した。最終洗浄ステップ後に、細胞を低温(2〜8℃)GS2培地に移した。最終細胞密度のためのサンプル取り出し、試験、および体積の調整は上に記載されている通りであった。

0165

下は、上で概説された製品製剤のステップを例示するフローチャートである(GS2プロセシングステップには下線を付けている)。

0166

BSSPLUS(登録商標)中のRPEのパッケージングおよび運送.臨床治験の移植(SMDおよびAMD)のために、各用量は一対のチューブからなった:1つは2,000個の生存RPE細胞/μlで製剤されたRPE細胞の予め測定した体積を含有し、別のチューブはBSS Plus(登録商標)の予め測定した体積を含有した。各対のチューブを2〜8℃でLabtopチューブクーラーラック中に置いた。クーラーラックをバッグに入れ、予冷したInsul-Iceの〜16ポンドを含有するColemanクーラー中に置き、配送業者によってクリニックに手渡し配達した。

0167

ORにおいて、移植の直前に、BSS Plus(登録商標)をブランフィルニードルを用いて細胞に添加した。細胞を混合し、1ml注射シリンジに装填した。製品(全ての用量について150μl)を注射カニューレから網膜下腔内に押出した。シリンジ中の装填細胞密度はカニューレ押出しの間の25%の予期される損失を補うために1.33×送達密度にセットした。

0168

下は、BSSPLUS(登録商標)のパッケージングおよび運送のステップを例示するフローチャートである。

0169

GS2中のRPEのパッケージングおよび運送.各用量は、2,300個の生存RPE細胞/μlで製剤されたRPE細胞の250μlを含有する1つのマイクロ遠心チューブからなった。最終的な製剤されたRPE製品の1用量を含有する単一チューブを2オンス無菌Whirl-Pakバッグ中に置いた。これには最終製品ラベルを貼付した。バッグに入れたチューブを、クリーンな予冷した(2〜8℃)固有付番ポータブルチューブクーラー内に置いた。ラベリングされた製品チューブ(単数または複数)に加えて、RPE製品細胞の30μlを含有するラベリングされたサテライトチューブ(バッグに入れていない)と、0.4%トリパンブルーの100μlを含有する別個のチューブとを各Chilletteクーラー内に置いた。最終製品ラベルを各Chilletteクーラーにもまた貼付した。製品を有する各クーラーは無菌条件において無菌Whirl-Pakバッグ中に置いた。製品を有するバッグに入れたクーラー、付属の臨床オーダーフォーム、および2つの製品ラベルを、最終パッケージングおよび運送エリアに通ずるクリーンルームパススルーに置いた。混同を避けるために、各Chilletteクーラーに無菌条件において製品チューブを装填し、一度に1つずつクリーンルームパススルーに置いた。

0170

パッケージング担当者が各Chilletteクーラーならびに付属の文書および最終製品ラベルをクリーンルームパススルーから回収し、バッグに入れたChilletteクーラー、バブルラップ、ブラントフィルニードル、シリンジ、注射カニューレ、および血球計算盤を、予冷したNanoCool冷却ユニットの運送コンパートメント内に置いた。冷却ユニットの蓋を締めた。外側のシッパー受け取り点検、保存、および運送後生存能試験のための書類を詰める。パッケージングされた製品は、全ての製品出荷試験が実施され、「RPE細胞最終製品の移植向け出荷時証明書」が発行されるまでクアランティンに置いた。製品および書類を有するNanoCoolシッパーを一晩でクリニックに送った。受け取り時に、シッパーは、最終充填の時間から48時間以内の製品使用まで室温でまたは2〜8℃で保存され得る。有効期限の日付および時間を有する最終製品ラベルが外側のシッパー、Chilletteチューブクーラー、および最終製品チューブを含有するバッグに貼付されている。

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