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技術 位相差顕微鏡法のための方法、光学ユニット及び位相差顕微鏡

出願人 フラウンホーファー-ゲゼルシャフトツルフェルデルングデルアンゲヴァンテンフォルシュングエーファウ
発明者 シェンク,フリードリッヒディーデリッヒ,ベネディクト
出願日 2016年7月13日 (3年11ヶ月経過) 出願番号 2018-501364
公開日 2018年8月9日 (1年10ヶ月経過) 公開番号 2018-522282
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード 壁素子 カバー素子 重力場内 試料ビーム 流体静力学 横方向オフセット 位相シフト素子 中実材料
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (9)

課題・解決手段

対象流体を有する試料容器内に配置される試料位相差顕微鏡法のための方法であって、照明束(3、27)のうち、試料により偏向されず直接ビームとして用いられる部分が、位相シフト素子(12)上に与えられ、対象流体(6)での光学屈折に基づいて与えられる照明束(3、27)の主ビーム方向(28)の変化を補償するために、照明束(3、27)は、対象流体(6)に入射する前に、位置及び/又は形状を変更可能な光学的偏向素子(8、24)により偏向される。光学ユニットであって、入射面(25、29)及び出射面(23、26)を有する光学的偏向素子(8)と、入射面(25、29)と出射面(23、26)との間の角度変化を制御するための手段と、を備え、入射面(25、29)と出射面(23、26)との間に粘性質量(9)が配置され、入射面(25、29)は、重力場内に形成された粘性質量(9)の表面によって、定められる。

概要

背景

位相差顕微鏡法は、主に透過光で実行され、例えば生きた細胞のような透明な対象に使用される。試料により屈折されない直接ビームと、試料により屈折されるビームとの間のコントラストを増加させるための特別な手段なしでは、試料の視認性は一般に不十分である。コントラストを増加させるための染色は、特に生きている細胞の場合に、試料上への不所望な影響を有する。

位相差顕微鏡法によれば、試料を変化させることなく、コントラストの生成を達成できる。このために、コンデンサ内に配置される通常リング状の位相絞りを使用して、十分な照明開口を有する照明束を生成することが知られている。ビームの元の伝搬方向における主最大部であり、以下では直接ビームと呼ばれる、試料により屈折されていない照明束の部分は、像側の対物焦点面内に配置される、一般に位相リングの形状を備える、位相シフト遅延素子及びグレーフィルタを有する位相シフト素子によって、位相シフトされ、減衰される。試料ビームは同様に試料の通過の際に位相シフトを受ける。位相シフト素子により操作された直接ビームの、試料ビームとの干渉によって、直接ビームと試料ビームとの間に与えられる結果として生じる位相シフトは、振幅変化に変換され、それによって、試料の中間像で所望のコントラスト増加が達成される。位相差のために重要なのは、位相絞りの開口の結像が、位相シフト素子によって、後方対物焦点内で完全にカバーされることであり、従って、直接ビームは位相シフト素子を通過せず、中間像を乱さない。

調査すべき流体、以下対象流体と称する、の試料は、開口した試料容器内に配置されるとき、対象流体メニスカスを形成する。対象流体メニスカスは、特に試料容器エッジのところで通常は重力方向に対して直角に向かい、従って照明束の主ビーム方向に対して変位する、対象流体の表面経過を有し、従って照明束を相応に屈折させる。このメニスカス効果又はエッジ効果位相差効果を部分的に相殺し、中間像にアーチファクトをもたらす。これは、特に規格化された細胞培養容器、所謂マイクロタイタープレートにおける場合に当てはまる。これは、複数の相互に隔離された通常円形カップ状の試料容器、所謂ウェルからなり、その中で検査されるべき細胞が培地に取り囲まれ培養されることができる。マイクロタイタープレートの最も一般的なフォーマットは、128×85mmの底面を有する、6乃至1536個の個別ウェルを有する。各ウェル内で凹状に湾曲した対象流体メニスカスが発生し、明視野内のその邪魔な影響はウェルの直径が減少するにつれて増加する。メニスカスがより強く形成されるほど、即ちウェルのエッジに向かうほど、位相リングを通過する直接ビームの割合が大きくなり、そのため顕微鏡は明視野内での作業が増え、従って細胞のイメージングの際のコントラストが顕著に低下する。イメージングするカメラチップ露光がより強くなるため、結果として得られる顕微鏡イメージにおいて、過露光を生じる可能性がある。

マイクロタイタープレートにおける対象流体メニスカスの結像と関連する上述の問題に対処するためのいくつかのアプローチが知られている。そこで、EP1859866A1は、ウェルの内壁疎水性材料の組み合わせを有し、対称流体表面のメニスカスの形成が防止されるべきである、マイクロタイタープレートを開示する。ここでは、従って関連するより高いマイクロタイタープレートの製造コストが不利である。

US2010/0197004A1又はUS6074614Aによれば、カバーが載置された場合に個別のウェル内に突出する透明な円筒を有し、そこで試料を有する対象流体と接触する、特別に形成されたプレートカバーが設けられたマイクロタイタープレートが知られている。これらの円筒の下部は平坦であって、そのため対象流体表面は平ら押圧され、メニスカスは機械的に破壊される。

US6238911B1によれば、対象流体レンズに対して逆のプラスチックレンズを有するプレートカバーによって、各ウェルの上部がカバーされるマイクロタイタープレートが知られている。このようにして光学的補正がもたらされる。特別な製造コストのほかに、プレートカバーの補正プラスチックレンズがウェル内の対象流体の特有の表面湾曲に調製されることは不利である。もし対象流体の種類が取り換えられると、光学的補正はもはや機能しない場合がある。なぜなら、異なる対象流体はウェル内壁に対して異なる流体静力学上の相互作用を有し、そのため異なる表面湾曲を形成するからである。

冒頭で述べた種類の位相差顕微鏡のための方法及び位相差顕微鏡は、US2012/0257040A1から知られている。そこでは、通常のリング絞りに代わって、照明束の断面を偏向可能である可変ユニットを用いることが提案されている。ここで、形状変更可能な開口位相絞りとして機能する液晶ディスプレイ(LCD)が用いられる。直接ビームが完全に位相リング上に当たる(faellt)かどうかを、半透過ミラーよって接続されるバートランドレンズを用いてコントロールする。位相リングで直接ビームを可能な限り良好にカバーすることを達成するために、必要な場合には、LCDで実現される位相絞りの形状が変更される。いずれにせよ、LCDのみによる絞りのフレキシブルな変形は、メニスカス効果の負の作用を改善できないはずである。LCDは、直接ビームの歪みの僅かな補正につながる唯一の手段として、詳しくは照射ビーム方向に対して垂直な平面内の位相絞り形状の調整のみをもたらすことができる。さらに、これは、メニスカス曲率がある程度を超えない限り満足に機能する。マイクロタイタープレートのウェル内の対象流体メニスカスは、詳しくは、後方対物焦点内の絞り開口の結像をシフトさせるだけでなく、絞り開口と位相リングとの間の結像関係を、局所的に変化される結像倍率によって、軸方向において、劣化させる。ある種の像面湾曲及び絞り開口の結像の歪みがある。従って、絞り開口は後方対物焦点面内では鮮明に結像されることができない。

請求項4の上位概念による光学ユニットは、US3514192Aから知られている。流体が充填されたプリズムは、複数の透明な境界壁を備え、その角度は相互に変形可能である、従ってプリズムにより生成される屈折は制御可能である。像移動(Bildbewegungen)の補償のために又は色分散(chromatischer Dispersion)の最小化のために、流体が充填された適応プリズムを用いることが知られている。

概要

対象流体を有する試料容器内に配置される試料の位相差顕微鏡法のための方法であって、照明束(3、27)のうち、試料により偏向されず直接ビームとして用いられる部分が、位相シフト素子(12)上に与えられ、対象流体(6)での光学的屈折に基づいて与えられる照明束(3、27)の主ビーム方向(28)の変化を補償するために、照明束(3、27)は、対象流体(6)に入射する前に、位置及び/又は形状を変更可能な光学的偏向素子(8、24)により偏向される。光学ユニットであって、入射面(25、29)及び出射面(23、26)を有する光学的偏向素子(8)と、入射面(25、29)と出射面(23、26)との間の角度変化を制御するための手段と、を備え、入射面(25、29)と出射面(23、26)との間に粘性質量(9)が配置され、入射面(25、29)は、重力場内に形成された粘性質量(9)の表面によって、定められる。

目的

本発明の課題は、試料容器への対象流体表面の湾曲による不利な点を反対の方法で打ち消すように働く、冒頭で述べたタイプの位相差顕微鏡のための方法、光学ユニット及び位相差顕微鏡を提供する

効果

実績

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請求項1

対象流体を有する試料容器内に配置される試料位相差顕微鏡法のための方法であって、照明束のうち、前記試料により偏向されず直接ビームとして用いられる部分が、位相シフト素子上に与えられ、前記対象流体での光学屈折に基づいて生じる、前記照明束の主ビーム方向の変化を補償するために、前記照明束は、前記対象流体に入射する前に、位置及び/又は形状を変更可能な光学的偏向素子により偏向される、ことを特徴とする方法。

請求項2

位相シフト素子の位置での所与オーバーラップが、直接ビーム及び位相シフト素子によって、コントロールされ、前記オーバーラップの最適化のために、前記照明束の断面形状及び/又は前記照明束の前記主ビーム方向に垂直な平面内における所与の位置が、前記照明束が前記偏向素子上に衝突する前に、少なくとも1つの変更可能な光学的適応素子により変更される、請求項1記載の方法。

請求項3

ビーム経路内において、前記試料容器の前に光学的パターンが生成され、前記試料容器の領域内で生成される光学的な前記パターンの歪みが求められ、前記パターンの歪みの量が、光学的偏向素子の位置及び/又は形状の自動的制御のために、及び/又は、請求項2を引用する場合には光学的適応素子の制御のために、用いられる、請求項1又は2記載の方法。

請求項4

光学ユニットであって、入射面及び出射面を有する光学的偏向素子と、前記入射面と前記出射面との間の角度変化を制御するための手段と、を備え、前記入射面と前記出射面との間に粘性質量が配置され、前記入射面は、重力場内に形成された前記粘性質量の表面によって、定められる、光学ユニット。

請求項5

前記入射面は、前記粘性質量の表面上に直接的又は間接的に、浮遊又は載置された、剛性で透明なカバー素子を形成する、請求項4記載の光学ユニット。

請求項6

前記偏向素子を少なくとも1つの回動軸周り回動させるための手段によって、特徴づけられる、請求項4又は5記載の光学ユニット。

請求項7

対象流体を有する試料容器内に配置された試料の顕微鏡検査のために適した位相差顕微鏡であって、−照明束を生成するための手段と、−前記試料容器を収容するための対象ホルダと、を有し、前記照明束のビーム経路内において、前記対象ホルダの前に配置された、前記照明束の主ビーム方向の方向を変化させるための、少なくとも1つの光学的偏向素子と、前記光学的偏向素子の位置及び形状を変化させるための手段と、によって、特徴づけられる、位相差顕微鏡。

請求項8

前記偏向素子は、入射する照明束のビーム方向に垂直な少なくとも1つの軸周りに回動可能である、請求項7記載の位相差顕微鏡。

請求項9

請求項4乃至6のいずれか記載の光学素子によって、特徴づけられる、請求項7又は8記載の位相差顕微鏡。

請求項10

前記偏向素子は、前記照明束のビーム方向に垂直な少なくとも1つの方向でスライド可能であり、前記照明束の出射のために設けられた湾曲した出射面を有する、請求項7又は8記載の位相差顕微鏡。

請求項11

前記偏向素子は、プリズム状であり、第1境界壁から形成された入射面及び第2境界面から形成された出射面、並びに入射面と出射面との間の角度を制御可能に変化させるための手段とを有し、入射面と出射面との間に粘性質量が配置されている、請求項7又は8記載の位相差顕微鏡。

請求項12

前記試料により屈折されていない直接ビームとして用いられる前記照明束の部分のオーバーラップをモニタリングするための、位相シフト素子を有する手段と、前記照明束の断面形状及び/又は前記照明束の主ビーム方向に垂直な平面内における所与の位置を変化させるための少なくとも1つの変更可能な適応素子と、によって、特徴づけられる、請求項7乃至11のうちいずれか1項記載の位相差顕微鏡。

請求項13

前記オーバーラップをモニタリングするための手段は、焦点位置で可変に形成可能な少なくとも1つのレンズを有するバートランドレンズユニットと、前記形成可能な少なくとも1つのレンズを制御するための手段と、を有する請求項12記載の位相差顕微鏡。

請求項14

ビーム経路内において、前記試料容器の前に配置される、光学的パターンを生成するための手段と、前記試料容器の領域内で作用する、前記パターンの光学的歪みを求めるための手段と、前記光学的偏向素子の位置及び/又は形状を制御するための、及び/又は請求項12又は13を引用する場合には前記光学的適応素子を制御するための手段と、が設けられた、請求項7乃至13のうちいずれか1項記載の位相差顕微鏡。

技術分野

0001

本発明は、請求項1の上位概念による位相差顕微鏡法のための方法、請求項4の上位概念による光学ユニット、並びに請求項7の上位概念による位相差顕微鏡に関する。

背景技術

0002

位相差顕微鏡法は、主に透過光で実行され、例えば生きた細胞のような透明な対象に使用される。試料により屈折されない直接ビームと、試料により屈折されるビームとの間のコントラストを増加させるための特別な手段なしでは、試料の視認性は一般に不十分である。コントラストを増加させるための染色は、特に生きている細胞の場合に、試料上への不所望な影響を有する。

0003

位相差顕微鏡法によれば、試料を変化させることなく、コントラストの生成を達成できる。このために、コンデンサ内に配置される通常リング状の位相絞りを使用して、十分な照明開口を有する照明束を生成することが知られている。ビームの元の伝搬方向における主最大部であり、以下では直接ビームと呼ばれる、試料により屈折されていない照明束の部分は、像側の対物焦点面内に配置される、一般に位相リングの形状を備える、位相シフト遅延素子及びグレーフィルタを有する位相シフト素子によって、位相シフトされ、減衰される。試料ビームは同様に試料の通過の際に位相シフトを受ける。位相シフト素子により操作された直接ビームの、試料ビームとの干渉によって、直接ビームと試料ビームとの間に与えられる結果として生じる位相シフトは、振幅変化に変換され、それによって、試料の中間像で所望のコントラスト増加が達成される。位相差のために重要なのは、位相絞りの開口の結像が、位相シフト素子によって、後方対物焦点内で完全にカバーされることであり、従って、直接ビームは位相シフト素子を通過せず、中間像を乱さない。

0004

調査すべき流体、以下対象流体と称する、の試料は、開口した試料容器内に配置されるとき、対象流体メニスカスを形成する。対象流体メニスカスは、特に試料容器エッジのところで通常は重力方向に対して直角に向かい、従って照明束の主ビーム方向に対して変位する、対象流体の表面経過を有し、従って照明束を相応に屈折させる。このメニスカス効果又はエッジ効果位相差効果を部分的に相殺し、中間像にアーチファクトをもたらす。これは、特に規格化された細胞培養容器、所謂マイクロタイタープレートにおける場合に当てはまる。これは、複数の相互に隔離された通常円形カップ状の試料容器、所謂ウェルからなり、その中で検査されるべき細胞が培地に取り囲まれ培養されることができる。マイクロタイタープレートの最も一般的なフォーマットは、128×85mmの底面を有する、6乃至1536個の個別ウェルを有する。各ウェル内で凹状に湾曲した対象流体メニスカスが発生し、明視野内のその邪魔な影響はウェルの直径が減少するにつれて増加する。メニスカスがより強く形成されるほど、即ちウェルのエッジに向かうほど、位相リングを通過する直接ビームの割合が大きくなり、そのため顕微鏡は明視野内での作業が増え、従って細胞のイメージングの際のコントラストが顕著に低下する。イメージングするカメラチップ露光がより強くなるため、結果として得られる顕微鏡イメージにおいて、過露光を生じる可能性がある。

0005

マイクロタイタープレートにおける対象流体メニスカスの結像と関連する上述の問題に対処するためのいくつかのアプローチが知られている。そこで、EP1859866A1は、ウェルの内壁疎水性材料の組み合わせを有し、対称流体表面のメニスカスの形成が防止されるべきである、マイクロタイタープレートを開示する。ここでは、従って関連するより高いマイクロタイタープレートの製造コストが不利である。

0006

US2010/0197004A1又はUS6074614Aによれば、カバーが載置された場合に個別のウェル内に突出する透明な円筒を有し、そこで試料を有する対象流体と接触する、特別に形成されたプレートカバーが設けられたマイクロタイタープレートが知られている。これらの円筒の下部は平坦であって、そのため対象流体表面は平ら押圧され、メニスカスは機械的に破壊される。

0007

US6238911B1によれば、対象流体レンズに対して逆のプラスチックレンズを有するプレートカバーによって、各ウェルの上部がカバーされるマイクロタイタープレートが知られている。このようにして光学的補正がもたらされる。特別な製造コストのほかに、プレートカバーの補正プラスチックレンズがウェル内の対象流体の特有の表面湾曲に調製されることは不利である。もし対象流体の種類が取り換えられると、光学的補正はもはや機能しない場合がある。なぜなら、異なる対象流体はウェル内壁に対して異なる流体静力学上の相互作用を有し、そのため異なる表面湾曲を形成するからである。

0008

冒頭で述べた種類の位相差顕微鏡のための方法及び位相差顕微鏡は、US2012/0257040A1から知られている。そこでは、通常のリング絞りに代わって、照明束の断面を偏向可能である可変ユニットを用いることが提案されている。ここで、形状変更可能な開口位相絞りとして機能する液晶ディスプレイ(LCD)が用いられる。直接ビームが完全に位相リング上に当たる(faellt)かどうかを、半透過ミラーよって接続されるバートランドレンズを用いてコントロールする。位相リングで直接ビームを可能な限り良好にカバーすることを達成するために、必要な場合には、LCDで実現される位相絞りの形状が変更される。いずれにせよ、LCDのみによる絞りのフレキシブルな変形は、メニスカス効果の負の作用を改善できないはずである。LCDは、直接ビームの歪みの僅かな補正につながる唯一の手段として、詳しくは照射ビーム方向に対して垂直な平面内の位相絞り形状の調整のみをもたらすことができる。さらに、これは、メニスカス曲率がある程度を超えない限り満足に機能する。マイクロタイタープレートのウェル内の対象流体メニスカスは、詳しくは、後方対物焦点内の絞り開口の結像をシフトさせるだけでなく、絞り開口と位相リングとの間の結像関係を、局所的に変化される結像倍率によって、軸方向において、劣化させる。ある種の像面湾曲及び絞り開口の結像の歪みがある。従って、絞り開口は後方対物焦点面内では鮮明に結像されることができない。

0009

請求項4の上位概念による光学ユニットは、US3514192Aから知られている。流体が充填されたプリズムは、複数の透明な境界壁を備え、その角度は相互に変形可能である、従ってプリズムにより生成される屈折は制御可能である。像移動(Bildbewegungen)の補償のために又は色分散(chromatischer Dispersion)の最小化のために、流体が充填された適応プリズムを用いることが知られている。

先行技術

0010

欧州特許公開第 1 859 866 号公報
米国特許公開第 2010/0197004 号公報
米国特許登録第 6 074 614 号公報
米国特許登録第 6 238 91 1 号公報
米国特許公開第 2012/0257040 号公報
米国特許登録第 3 514 192 号公報

0011

本発明の課題は、試料容器への対象流体表面の湾曲による不利な点を反対の方法で打ち消すように働く、冒頭で述べたタイプの位相差顕微鏡のための方法、光学ユニット及び位相差顕微鏡を提供することである。

0012

冒頭で述べたタイプの位相差顕微鏡法のための方法において、課題は、請求項1の特徴的発明特定事項により解決される。従って、対象流体での光学的屈折に基づいて生じる、照明束の主ビーム方向の変化を補償するために、照明束は、対象流体への入射の前に、位置及び/又は形状を変更可能な光学的偏向素子により偏向される。

0013

補償は、有利には、試料容器から離れた後の照明束の主ビーム方向が、偏向素子による偏向前の所与の元の主ビーム方向に対して平行になるように、構成される。主ビーム方向の横方向オフセットのみが生じるが、照明束の相応の逆の横方法シフトによって、照明束が偏向素子に入射する前に補正できる。後者は、例えば、照明束の光源、例えば位相絞りの相応のシフトにより実行される。

0014

このようにして、照明側への対象流体表面の作用は、少なくとも部分的に補償され、位相シフト素子による直接ビームのカバーが達成される。形状及び/又は位置における適応素子の変更可能性は、照明束の偏向を顕微鏡の光軸に対する対象流体の角度に依存して選択することを可能にする。

0015

本発明の意図における照明ビームの主ビーム方向は、対称な照明束の場合にはビーム方向に延在する中心軸にあり、特にリング形状の位相絞りの場合にはその対称軸に与えられることが可能である。

0016

本発明による方法は、次のように実施されることができる。直接ビームと位相シフト素子とのオーバーラップが、例えばバートランドレンズユニットを用いて、コントロールされ、オーバーラップの最適化のために、照明束の断面形状及び/又は照明束の光軸に対して垂直な平面内における位置を、偏向素子への衝突の前に、少なくとも1つの変更可能な光学的適応素子を用いて変更できる。

0017

対象流体のメニスカスによる影響の補償は、好ましくはビーム方向において、偏向素子の前に配置される、可変の光学的適応素子の作用によって、サポートされることができる。照明束が位相絞りにより形成される場合、照明束の位置及び/又はその断面形状の変化は、同時に光学的適応素子を構成する位相絞りの開口の形状変化により行われることができる。変形可能な位相絞りは、上述の従来技術US2012/0257040A1から知られるように、LCDを用いて実現できる。位相絞りの結像が完全に位相シフト素子に当たる(faellt)ことが確実になると、顕微鏡観察されるべき試料のイメージのコントラストが最大になる。位相絞りなしで、適切なビーム源、例えばLEDアレイを用いて照明束を生成することも考えられる。適応素子はこの場合、照明束の異なる形状に対してLEDが異なるように切り換えられるLEDアレイで有り得る。

0018

本発明による方法は、次のように実施されることができる。ビーム経路において、試料容器の前に光学的パターンを生成し、試料容器の領域において、生成される、パターン光学的歪みを求め、光学的偏向素子の位置及び/又は形状の自動的制御のために、及び/又は、光学的適応素子の制御のために、パターン歪みの量が用いられる。光学的パターンの生成は、例えば、規則的なグリッド構造を用いて、別個ユニットによって、又は同様にLCDによって、実行されることができる。このようにして、顕微鏡イメージのコントラストの完全に自動的な最適化を、特に偏向素子及び/又は適応素子のためのパラメータを調整することによって、確立できる。

0019

請求項4の上位概念による光学ユニットにおいて、本発明の課題は、入射面が、重力場内で形成される粘性質量の表面により画定されることで解決される。このようにして、非常に有効で、シンプルでありながら効果の著しい適応偏向素子の実施例が与えられる。

0020

偏向素子は、位相差顕微鏡内に設けられ、照明束の主ビーム方向を必要に応じて偏向するのに役立つ。光学ユニットは、偏向素子を通過するビームの制御された操作のために適応偏向素子の可変性を使用できるようにするために、位相差顕微鏡の外部に設けられることもできる。

0021

粘性質量は、偏向素子を取り巻く雰囲気、特に空気よりも高い光学的密度を有し、例えば、水などの流体又はゲルからなることができる。粘性質量は材料及び/又は光学的特性において、試料容器内の対象流体の光学的密度に対応しうる。

0022

偏向素子は粘性質量を有する開口容器(offenen Behaelter)を有し、入射面が粘性流体の表面から直接形成される。

0023

粘性質量表面の動作による、例えば振動に基づく、不所望な作用を緩和し、又は完全に消去するために、光学ユニットは次のように形成されることができる。入射面が、直接的に又は間接的に粘性質量の表面上に浮遊する又は載置された、剛性の、透過性カバー素子を形成する。カバー素子は、好ましくは、粘性質量がカバー素子の上部表面上に溢れ出るのを防止するために、高められたエッジを有する。粘性質量の表面によって、カバー素子の位置が、及び従って入射面の位置も定められる。

0024

本発明によれば、光学ユニットは、偏向素子を少なくとも1つの回動軸周り回動させる(Verschwenken)手段が設けられている。好ましくは流体の、粘性質量のための担体の透明な底壁内に与えられた出射面によって、回動動作の際にその角度を重力方向に対して変化させる間、重力場において、入射面を画定する粘性質量の上部表面が、重力方向に対して垂直な回動軸周りの回動動作の際にも水平に配向されたままに保たれる。従って、出射面と入射面との間の角度も変化し、適応偏向素子が実現される。好ましくは2つの直線的に(linear)互いに独立した回動軸が設けられている。

0025

冒頭で述べたタイプの位相差顕微鏡において、課題は、請求項7の特徴的発明特定事項により解決される。本発明による位相差顕微鏡の有利な実施形態は、従属請求項8乃至14に記載される。

0026

適応偏向素子を有する光学ユニットに代えて、形状が一定の偏向素子を使用することもできる。その表面は、照明束に対する入射側上の一方と、照明束に対する出射側上の他方とで、互いに空間的に異なる角度を備える。従って、例えば入射側は平坦に形成され、出射側は1回又は複数回湾曲した経過を有することができる。そのような偏向素子は次のように配置されることができる。照明束が垂直に入射側に入射し、出射面が入射面に対して平行でなく延在する出射側の位置から出射することで、照明束が相応に屈折される。そのような光学的素子が横方向にシフトされると、照明束に対して入射面と出射面との間の角度関係が変化し、照明側の偏向も相応に変更される。

0027

照明側の偏向に対する可能性(Moeglichkeiten)を高めるために、形状が一定の偏向素子に対して、少なくとも1つの入射面に平行な回動軸に対して平行な回動動作、又は例えば入射する照明の方向に対して平行な回転軸周りの回転を実行するための手段を設けることも考えられる。

0028

本発明による位相差顕微鏡は、有利には次のように構成され得る。偏向素子が好ましくはプリズム状であり、第1境界壁により形成された入射面及び第2境界壁により形成された出射面と、入射面と出射面との間の角度を制御可能に変更するための手段とを備え、入射面と出射面との間には粘性質量が配置されている。

0029

その際、偏向素子は、任意の照明方向を、特に水平方向であっても、考慮することができ、従って、重力場の配向に対する依存性が最早存在しないように構成されている。その際、偏向素子が形成する容器はまた、上部が開口していてもよく、又はフレキシブルな被覆、例えば膜でカバーされていてもよい。従って、粘性質量が1つ以上の境界壁の動作に追従できる。粘性質量の漏れを防止するために、パッキン又は境界壁を相互に連結するフレキシブルな、例えばフィルム状の、例えばゴムからなる、隣り合う境界壁の相対する動作を可能にする壁素子が設けられることが可能である。

0030

少なくとも1つの境界壁の制御された動作のための手段は、モータを備えたアクチュエータであってもよいし、油圧式または空気圧式に駆動されるアクチュエータであってもよい。

0031

本発明による光学ユニットは、偏向素子の並進動作及び/又は回転動作のための手段が設けられることが可能である。これらの措置は、適応偏向素子によるビームの操作の可能性をさらに高める。

0032

既に上述したように、直接ビーム及び位相シフト素子によるオーバーラップは、光学的にコントロールされ、そのために好ましくは、少なくとも1つの焦点位置を可変に形成可能なレンズを有するバートランドレンズユニットが使用される。焦点位置は、少なくとも1つの形成可能なレンズを制御するための手段により設定されることができる。このようにして、バートランドレンズユニットは、長期間顕微鏡内に残されることが可能であり、顕微鏡法のための、即ち、試料の観察のための運転状態と、位相シフト素子との直接ビームのオーバーラップをコントロールするための、即ち、位相絞りの正確な結像をコントロールするための運転状態との間で切換可能である。

0033

したがって、バートランドレンズの回転又は半透明性ミラーの使用はもはや必要ではない。

図面の簡単な説明

0034

以下では、図面を参照して、位相差顕微鏡法のための本発明による方法の有利な実施形態と、光学ユニット及び本発明による位相差顕微鏡の有利な実施形態とが示される。

0035

位相差顕微鏡を示す図である。
偏向素子による照明束の偏向の無い位相差顕微鏡の部分を示す図である。
図2aに示された状態の位相リングの位置を示す図である。
照明束の偏向を有する図2aによる部分を示す図である。
図3aに示された状態の位相リングの位置を示す図である。
バートランドレンズユニットを有する位相差顕微鏡の、バートランドレンズの第1動作状態における、さらなる部分を示す図である。
バートランドレンズユニットの第2動作状態における、図4による部分を示す図である。
偏向素子の代替的実施形態を示す図である。

実施例

0036

図1は、位相差顕微鏡を概略的に示す図であり、個別の部品は、図示の簡略化のために実際のサイズ比とは異なる。図示されない光源から生成されたソースビーム束1は、照明束3が通過する位相絞り2上に入射する。図2及び3には、照明束3の断面形状は図示されておらず、ただ概略的に一領域のみが示唆されており、その中で照明束3は、ここでは実線で示される主ビーム方向28に延在する。

0037

位相絞り2から出射された後、照明束3はコンデンサ4上に集束される。コンデンサ4は、照明束3をここでは特に図示されていない試料に集光する。試料は、対象流体6を有する試料容器5内にある。試料容器5は例えば、マイクロタイターのカップでありえる。試料容器5は個別の容器であっても又は他の容器の組み合わせであってもよい。図1、2a及び3aでは試料容器5が対象ホルダ7に担持されており、その位置を好ましくは制御部22を用いて変化可能である。相応の方法で、マイクロタイタープレート又は少なくとも1つの試料容器5を備える他の対象も、対象ホルダ7により担持されてもよい。

0038

コンデンサ4と試料容器5との間には適応偏向素子8があり、その中に偏向素子・流体9が存在する。偏向素子・流体9は、照明束3のビームに対して透明で、図1の場合には照明束3に対して入射面29を形成し、例えば水でありえる。必須ではないが、好ましくは、偏向素子8のために対象流体6、例えば培地、の光学的挙動に対応する流体が使用される。この場合、水に比べて増加した粘度を有する液体は、むしろ有利であるとみなされる。

0039

図2a及び3aに示されるように、偏向素子・流体9は部分的にカバー10が設けられることができ、カバーは同様に、使用される照明束3のビームに対して透明であり、従って、偏向素子8への入射面29が形成される。カバー10は、例えば、ペトリ皿で形成されることができ、例えば振動によって、発生する、偏向素子・流体9の表面の波又は他の平坦でない箇所が不所望な影響を及ぼすことを防止する。偏向素子8の作用方法は下記でさらに詳細に説明する。

0040

さらに、照明束3は、位相リング12を有する対物レンズ11を通過する。位相リング12は、位相シフト遅延素子及びグレーフィルタ(これらはここでは詳細には図示されていない)を有し、それによって、照明束3の衝突する部分が減衰され、位相がシフトされる。対物レンズ11への接続において、ビームは、カメラ16のイメージセンサ15に当たる前に、位相差顕微鏡の種類に応じた任意の円筒レンズ13及びバートランドレンズユニット14を通過する。

0041

透過照明された試料の可能な限りコントラストの高いイメージングという目標を達成するために、試料により屈折されていない照明束3の部分を用いて位相絞り2のリング形状の開口が完全に位相リング12上に結像されるべきである。これは、以下では直接ビームと称される、試料により屈折されない照明束3の部分となり、既に述べたように、位相リング12内で減衰され、位相シフトされる。試料により屈折される照明束3の部分は、反対に、位相リング12を通過し、試料のコントラストの高い顕微鏡イメージングのために直接ビームと干渉する。イメージングは、接眼レンズ又は、ここで有利な変形例として示されているように、カメラ16のイメージセンサ15を用いて観察される。

0042

図2aは、照明束3が試料容器5の中央に当たる状況を示す。ここで、対象流体6の表面のメニスカスは形成されていないか、又は僅かにだけ形成されている。したがって、照明ビーム3は、試料容器6及びその対象流体6を通る実質的な屈折を経験することなく、対物レンズ11及び位相リング12上に当たる(図1参照)。位相リング12及び位相絞り2は、この、試料容器5により妨害されないビーム経路のために、相対向して整列されているので、直接ビームは完全に位相リング12上に当たる。

0043

図3は、メニスカス形成に基づいて対象流体6のミラーが水平に対して既に顕著な傾斜を形成している、試料容器5のエッジ付近に位置する試料領域が検査されるべき状況を示す。特別な処置がなければ照明束3は対象流体6への入射の際に屈折してしまい、従って直接ビームは位相リング12を少なくとも部分的に外れてしまう。この効果に対抗して作用するために、偏向素子8は傾けられ、ビームに対する出射面23として働く偏向素子8の下部境界面は、最早主ビーム方向28に対して垂直ではなく、主ビーム方向28の変化によって、出射面23において、照明束3の屈折が起こる。偏向素子8の傾斜の量及びそれに伴う主ビーム方向の偏向は、照明束3が試料容器5から出射した後の主ビーム方向28が、ビーム方向において、試料容器5につながり(anschliessenden)、顕微鏡の部分の光軸に平行になるように選択される。偏向素子8の光学密度が対象流体6の光学密度と同じであれば、傾斜は好ましくは、出射面23が対象流体6の表面湾曲の接線に平行になるように選択される。偏向素子8と対象流体6との光学的密度が異なる場合は、表面湾曲の接線と出射面23との間に相応の角度があると有益である(zielfuehrend)。接線について決定的なことは、主ビーム方向28又は照明束3の光軸と、対象流体6の表面との交差部の場所である。相応の傾動又は回動運動(Kipp- oder Schwenkbewegung)を可能にするために、偏向素子8は、2つの回動軸周りに回動可能な、ここでは図示されていない止め具上に支持される。両回動軸は、照明束3の主ビーム方向28に対して垂直である。

0044

回動に基づいて、偏向素子8はその形状が変化する。偏向素子・流体9の表面は、依然として重力方向に対して垂直に整列するからである。偏向素子8は従って、図2a及び3aに図示されていない、適応プリズムを回動させるための手段により形成される。

0045

照明束3は角度φだけ回動された偏向素子8の場合に出射面23によって、屈折、即ち主ビーム方向28の偏向を受け、対象流体6の表面で屈折される。試料容器5から出射する際には、照明束3は更なる屈折を受け、そうすると主ビーム方向28は再び、偏向素子8への衝突前に生じていた元の主ビーム方向28に対して平行に進む。側方へのシフトだけが起こる。

0046

偏向素子8及び対象流体6における屈折に基づいて生じる、照明束3の平行シフトは、位相絞り2の相応及びその開口30のシフトにより補償される。位相絞りのシフトは図3b記号化されて示されている。そのようなシフトは、図2aに示される状況では、図2bに記号化して示されるように必要ない。対称流体6の流体メニスカスに基づくイメージングの歪みは、このようにして十分に又は理想的には完全に削減される。

0047

図1、2a、3aに模式的に示される位相絞り2は、従って、中間面に平行な平面内でのみシフト可能な、通常の剛性の位相絞りボディにより実現されることができる。

0048

代替的に、位相絞り2を、冒頭で説明したUS 201 210257040 A1から知られるような、液晶ディスプレイ(LCD)によって、実現することも可能である。このようにして、平面内における機械的なシフトを回避できる。LCDは電気的に変化可能な位相絞り2として機能することができ、位相絞り開口30全体のシフトが可能であるだけでなく、位相絞り開口30の形状の変更も行えることが有利である。

0049

後者は、例えば、対象流体6のメニスカスの湾曲が特に強いことに基づいて、位相絞り開口30の歪んだイメージングが生じる場合に必要となることがある。

0050

図1に示されるバートランドレンズユニット14は、図4及び図5を参照してより詳細に説明される。ここで示されるバートランドレンズユニット14の実施例は必須ではない。代替的に、本発明の位相差顕微鏡において、既知のバートランドレンズを位相差顕微鏡のビーム経路内進入させること、又は、外部バートランドレンズを接続するために半透過ミラーを設けることが可能である。バートランドレンズを位相絞り2の開口のイメージングをコントロールする(Kontrolle)ために位相リング12に設けることが、従来技術から知られている。

0051

図1並びに部分的に図4及び図5は、実施形態の有利な変形例として、位相差顕微鏡のビーム経路に常時存在しうるバートランドレンズユニット14を有する位相差顕微鏡を示す。試料容器5内に試料が配置されている対象平面の結像と、位相リング12が置かれている像側の顕微鏡焦点面結像との間をイメージセンサ15上で切り替えることができるように、バートランドレンズユニット14は切り替え可能であり、 例えば電気的に変形可能なレンズ17を備える。このようにして、必要に応じて後方焦点面の像又はそこに配置される位相リング12を提供できるとともに、システムを試料上に集束させることができる光学系を製造することが可能になる。バートランドレンズ動作(第1動作状態)に切り替えるために、焦点可変レンズ17が小焦点距離から大焦点距離に切り換えられ、したがって対物レンズ11と管状レンズ13との間の調整されたビーム束がこのようにして変化され、位相リング12のイメージセンサ上のイメージが変化する。この状況が図4に示される。

0052

図5は、「切り換えられた」バートランドレンズユニット14の状況を示す。この場合、試料はイメージセンサ15上に鮮明に結像される。

0053

本発明による位相差顕微鏡は、偏向素子8の位置又は回動角度、及び/又は位相絞り2の位置及び場合によっては形状を自動的に設定することを可能にする。その際、例えば次のように行われる。

0054

先ず、対象流体6の表面の湾曲が、X−Y平面内での試料容器の位置に依存して、例えば温度T、粘度V、試料容器の直径D、対象流体6の充填状態などの既知のパラメータから、イメージング過程の前に解析的に近似される。表面湾曲は、その際、簡単化のために、表面湾曲の接線と試料容器8の底面の平らな面の間の角度φ’及びΘ’を用いて表すことができる。対象流体6における照明束3の屈折の補償のために必要な照明束3の偏向を得るために、偏向素子8及び対象流体6が少なくと類似の光学密度であるという仮定の下で、偏向素子の振出角度φ及びΘ(図1にはφだけが示されている)は、先ず、観察されるべき試料位置の中心の上方での対象流体表面の接線の角度値φ’及びΘ’が同一視される。大きく異なる光学密度の場合には適応された角度値を使用することもできる。さらに位相絞り2は、主ビーム方向28の所期の平行シフトに適合する量だけ、ソース光束のビーム方向に対して垂直なXー/Y−平面内でシフトされる。

0055

その後、バートランドレンズユニット14によって、イメージセンサ15上への位相リング12の結像のために切り換えられる。これは図1に模式的に示されるバートランドレンズユニット14のための制御部19により実行される。カメラ16のイメージセンサ15上に生成される位相リングの像は、自動的に評価され、位相絞り2の開口の結像の位相リング12とのオーバーラップに関して調査される。偏向素子制御部20と、X−/Y−シフトと、必要な場合には位相絞り制御部21を用いて位相絞り2の形状を変化させることとを介して、偏向素子8のロール角及びピッチ角(Roll− und Nickwinkel)φ及びΘについてパラメータを段階的に調節することによって、一方では位相絞り2の、及び他方では位相リング2の開口の像同士のオーバーラップが、その場で観察され、最適化される。像同士のオーバーラップは、位相リング12の中間像に基づいて評価されることができるだけでなく、代替的又は付加的に、バートランドレンズユニット14の切り換えにより戻されることができる再形成された対象画像画像コントラストに基づいて、直接評価されることができる。

0056

代替的に、偏向素子8及び位相絞り2の回動を段階的に変化させることによって、表面湾曲は中間像から直接求められ、そこで位相絞り開口の代わりに所定のパターン、例えばグリッド構造が後方対物焦点上に結像される。図面に示されていないパターンは、有利には、電気的に制御可能な適応素子によって、例えば位相絞り2としても機能できる同じLCDにより生成されることができる。イメージセンサ15により決定される生じたパターンの歪みに基づいて、アルゴリズムを介して、対象流体6の表面の湾曲により生成されるパターン歪みの形状が求めることができる。これらの情報から位相絞り2及び偏向素子8の適応のためのパラメータが計算されることができる。

0057

図6は、中実材料からなる代替的な偏向要素24を模式的に示す。試料容器5の上半分は部分的にしか示されていない。上部入射面25は平面に形成され、対向する出射面26は凸状に湾曲する。照明束3の複数の代替的な主ビーム方向27a乃至27eが記号化されて示される。

0058

主ビーム方向27aを有する照明束3は、屈折せずに偏向素子24を通過するが、主ビーム方向27b乃至27eの場合、照明束3はより強い屈折を受ける。

0059

図6に示される状況では、偏向素子24によってもたらされる主ビーム方向27dの偏向は、対象流体6により生成される屈折の所望の補償につながる。試料容器5内の、池流体6の表面の湾曲を有する、ここでは図示されていない試料の別の位置が調査されるべきであるとき、照明束3の偏光相性流体6の表面の別の湾曲に適応させるために、偏向素子24を試料容器5に対して相対的にシフトすることが必要である場合がある。偏向素子24と試料容器5との間の相対運動は、位相差顕微鏡の偏向素子24の平行移動によってもたらされる。

0060

1ソース・ビーム束
2位相絞り
3照明束
4コンデンサ
5試料容器
6対象流体
7対象ホルダ
8偏向素子
9 偏向素子・流体
10カバー
11対物レンズ
12位相リング
13円筒レンズ
14バートランドレンズユニット
15イメージセンサ
16カメラ
17 変形可能レンズ
19 バートランドレンズユニットの制御部
20 偏向素子制御部
21 位相絞り制御部
22 対象ホルダ制御部
23出射面
24 偏向素子
25入射面
26 出射面
27 照明束
28主ビーム方向
29 入射面
30 位相絞りの開口

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