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技術 S−アデノシルメチオニン、S−アデノシルホモシステイン及びホモシステインを迅速かつ簡単に測定するための蛍光の使用

出願人 フーナンスカイワールドバイオテクノロジーズコンパニー
発明者 ハオシュチュアンドンチャオイー
出願日 2016年5月25日 (4年1ヶ月経過) 出願番号 2017-561249
公開日 2018年8月9日 (1年10ヶ月経過) 公開番号 2018-522221
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード ガラス断片 制限物質 流体コレクタ テストバンド ストリップ形式 テスト線 測定リスト 放出周波数
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年8月9日)のものです。
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図面 (9)

課題

本発明は、試料中のS-アデノシルメチオニン(SAM)、S-アデノシルホモシステイン(SAH)およびホモシステイン(HCy)を検出および定量するためのイムノクロマトグラフィー用テストストリップを提供することである。

解決手段

本発明の方法は、(a)フルオロフォア結合抗体を作製する工程;(b)SAM、SAHおよびHCyを固体支持体上に固定する工程;(c)サンプルを提供し、ランタニドキレートまたは量子ドット(QD)と抗SAM、抗SAHまたは抗HCyとのコンジュゲートと混合する工程で、 前記混合は、前記コンジュゲートと、固体支持体上に含む前記SAM、SAHまたはHCyと、試料中のSAM、SAHまたはHCy(存在する場合)と、を含む競合性複合体の形成を可能である条件下で行う工程;(d)複合体中の蛍光コンジュゲートによって産生したスペクトル放射モニタリングすることにより、試料中のSAM、SAHまたはHCyの存在を検出する工程で、前記放射が試料中のSAM、SAHまたはHCyの存在および量を示す工程;を含む。

概要

背景

生物学では、正確な同定、容易な検出及び顕微分析のために、蛍光物質細胞またはウイルスなどの構造をマークすることが有意義である。伝統的に、有機色素フルオロフォアが好まれる材料で、沢山の材料で修飾されることが可能で、既知の親和性および化学的性質に基づいて広い範囲の生物学的構造に標的に結合することが可能である。標的生物材料色素が結合した際に、所定の波長活性化光が使用され、色素を励起し、その後、所用の有機色素の特性により特有の特徴的な蛍光放射される。しかし、従来の有機色素は、生物学的材料を標識するために使用される場合、多くの制限がある。

半導体蛍光ナノ結晶(「量子ドット」)は、ナノメートルサイズの半導体、発光結晶で、形状が球形で、有機色素より優れた蛍光特性を有する。量子ドットは、通常、周期律表のII-VI(例えば、CdSe、CdTe、CdSおよびZnSe)またはIII-V族(例えば、InPおよびInAs元素で合成され、それらの物理的特性修正、例えば、表面官能化するために、複数の殻、層、または分子被覆することが可能である。量子ドットの生物学への導入が画期的に達成され、高い発光性の量子ドットは、表面改質技術、例えば、シリカシロキサンコーティング、または二官能性リガンドの直接吸収などを用いて、水溶化され、生体適合性にすることができることを示し、生物学において有用なツールとして現れた。量子ドットは、従来の蛍光タンパク質や有機色素よりも優位な応用と特長を備えた、新しい生物学的ラベルとして登場している。

伝統的な有機色素の主な限界は、吸収および放出機能が極めて限定されている。第一の欠点は、有機色素の放出ピークを変えることができないことである。異なる分子に対応する各色素はプリセットされた異なる発光波長または蛍光色を有し、これは天然で固定されている。第2の欠点は、有機色素の狭い吸収パターンであり、色素は、スペクトル都合のよい領域に必ずしも存在しない吸収ピークを示す傾向があり、様々な有機色素の励起が困難で、高価である。第3の欠点は不均衡な吸収および発光ピークで、有機色素はその発光および吸収ピークの形状において「肩」を生成する傾向があり、これは正確に作動するためにガウス発光パターンを必要とする用途に大きな欠点である。さらなる欠点は安定性である。有機色素の寿命は様々であるが、一般に他の標識機構と比べて低い。有機色素の蛍光は個々の色素の分子の結合特性によって完全に制御される。最後に、有機色素分子によって吸収された入射光は、電子励起状態にし、そこでそれらは崩壊して光放射を放出する。この放射は、そのタイプのすべての分子に固有の、色素分子のプリセットされた励起状態に対応するため、変更することはできない。

有機色素の発光範囲および可能な形態が非常に限られている一方、量子ドットは、可視および赤外領域の任意の波長で光を放射するように作製することができ、液体溶液、色素、塗料エポキシ、およびゾル-ゲルを含む、ほぼ任意のところに挿入することができる。さらに、量子ドットは、様々な表面リガンドに付着され、インビボまたはインビトロで様々な生物体に挿入され得る。

生物学的分子を量子ドットに共有結合させて、生体分子コンジュゲート(「バイオコンジュゲート」)または機能的量子ドットを作製する方法は、多数存在する。機能的量子ドットは標識、検出および画像応用において、特定の化学的または生物学的親和性に基づいて、生物学的材料に量子ドットを結合させるために利用される。これらの方法は、水溶性量子ドットに対して、様々な化学反応を応用し、いくつかの架橋剤分子を結合させて、一次機能生体材料の結合を可能にする。様々な材料の量子ドットへの付着を可能にするバイオコンジュゲート技術の他の例は、当業者に知られている。

通常、バイオコンジュゲート方法は(1)生体機能的連鎖と、(2)静電引力と、(3)疎水性引力と、(4)シラン処理と、(5)ナノビーズ連鎖とを含むメカニズム分類される。バイオコンジュゲート技術を使用する方法の例は、カルボキシル量子ドットの表面のポリグリコール修飾、および結合効率および特異性を高めるための表面アミノ負荷の最適化である。別の例は、ペプチドでの、その末端のアミノまたはカルボキシル基を介した量子ドットの修飾、または他の残基、小分子、タンパク質、または核酸、および当業者に公知のその他の方法の利用である。より具体的には、抗体を量子ドットに結合させるために使用されるスキームは、よく知られている化学反応に基づいており、チオールマレイミド基との迅速かつ効率的なカップリング使いや、第一級アミンアルコールカルボン酸、およびチオールなどの反応性基を用いて、抗体を量子ドットに連結させる。

量子ドットは、標準的な有機色素よりも性能が著しく向上し、可視または赤外線の波長で吸収または放射するように調整することができ、様々な形やメディアに加工され、色素の欠点を完全に克服した。これらのユニークな能力は、量子ドットの非常に小さいサイズ(典型的には直径1〜10nm)に由来する。小さなサイズおよびその蛍光との直接的な関係によって、多種多様な変化および形状の柔軟性が可能となり、その下層にある発光ダイオードLED)がどのような形状をとっても、蛍光体適応できる。

量子ドットに光が当たると、量子ドット特有の離散エネルギーバンド遭遇する。量子ドットバンド離散化された性質は、価電子帯と伝導帯との間のエネルギー分離バンドギャップ)が、ただ1つの原子を加えるか、または減じることによって変更できることを意味し、サイズに依存するバンドギャップが取れる。量子ドットのサイズを事前に決定することで、自然に発生していなくても、顧客指定の色に放出された光子の波長が適切に固定される。これは、量子ドットの特有な能力である。

さらに、特定の希土類金属キレートは、UV光および異なる形態の可視光(例えば、紫色または青色光)の照射により可視光を放出することも知られており、これはキレート化カチオンによって特徴付けられた発光である。いくつかのランタニドイオン、例えばユーロピウム(Eu3+)、サマリウム(Sm3+)、テルビウム(Tb3+)、およびそれよりも少ない程度のジスプロシウム(Dy3+)およびネオジム(Nd3+)は、特に励起エネルギーを媒介する適切な有機リガンドにキレート化された場合、イオンによって特徴付けられた典型的な蛍光を示す。これらの化合物の蛍光特性--長いストークスシフト、狭い帯域タイプの発光線、および非常に長い蛍光寿命は、それらを蛍光イムノアッセイおよび時間分解蛍光測定技術における魅力的候補者にしている。

これらの蛍光ランタニドキレートの主な輝線は、「過敏遷移」と呼ばれる遷移から形成され、波長はEu3+で約613-615nm、Tb3+で545(および490)nm、Sm3+で590および643nm、Dy3+で573nmである。放射は、典型的には有機配位子の特徴的な波長でキレートにより吸収され、配位子から中心金属イオンへ分子内エネルギー移動するため、金属イオンの特徴的なスペクトル線として放出される。有機配位子はエネルギーを吸収し、その一重項基底状態S0から第1の一重項励起状態S1の振動多重層のいずれか1つに上昇または励起され、ここでその余分な振動エネルギーが急速に失う。この時点では2つの可能性がある。一つは、S1→S0遷移による緩和リガンド蛍光)で、もう一つは、三重項状態T1の1つへの項間交差である。

蛍光ユーロピウムキレートは、大きなストークスシフト(〜290nm)を示し、励起スペクトル発光スペクトルとの間に重なりがなく、615nmで非常に狭い(10nm帯域幅)発光スペクトルを有することが知られている。さらに、キレートの長い蛍光寿命(従来の蛍光体でナノ秒測定可能な寿命の代わりにマイクロ秒で測定可能)は、ノイズおよび他の短い蛍光寿命のノイズを除去するために役立つ。従って、長い蛍光寿命は、マイクロ秒時間分解蛍光測定へのキレートの使用を可能にし、観察されたバックグラウンドシグナルをさらに減少させる。ユーロピウムキレートを使用するさらなる利点には、ユーロピウムキレートが酸素によってクエンチされないことを含む。

特異的結合アッセイにおいて、一般的に測定される検体のレベルが低いため、感度が最も重要である。ラジオイムノアッセイの感度は、アッセイを10-12M(以上)の濃度の測定に限定し、より頻繁には10-8-10-10Mの範囲のみに限定する。さらに、放射性標識は、短い半減期および取り扱いハザードの欠点を有する。

蛍光分光法では、ある蛍光種を含む試料分析対象は、標的蛍光種の励起スペクトル範囲内の既知のスペクトル分布を有する光で照射する。得られた、蛍光標的分子の特徴的な発光スペクトルの強度が測定され、それを標的分子の数量と関連する。

蛍光アッセイの感度は、理論的には非常に高いものの、バックグラウンド蛍光の存在によって制限される。バックグラウンド信号レベルは、サンプル中だけでなく、サンプルを含む物質中の競合性蛍光物質からも増強される。これは、生物学的液体に見られるような低濃度目標の標的蛍光分子を含む試料に結合した蛍光種の定量的測定において、特に重大な問題である。多くの状況において、所望の感度を得るために(適切なろ過および当技術分野で公知の他の技術により)バックグラウンドを十分に低減することは不可能である。

時間分解法は、非特異的バックグラウンド蛍光から目的の特異的蛍光シグナルを単離する独立した手段を提供する。標識がバックグラウンドよりも長寿命の蛍光を有し、且つ断続的な光源によって照射され、長寿命の標識は短寿命のバックグラウンドが崩壊した後の暗い期間中に測定できれば、時間分解法は可能になる。

特定の蛍光分子は、目的な検体を検出するためのタグとして一般に使用されている。有機蛍光色素は、典型的にこの文脈において使用される。しかし、このような色素の使用に対する化学的および物理的制限がある。これらの制限の1つは、異なる色の色素の励起波長のばらつきである。結果として、異なる励起波長を有する2つ以上の蛍光タグ同時使用は、複数の励起光源を必要とする。

有機色素の一つの欠点は、励起光への長時間および/または反復曝露時の蛍光強度の低下である。フォトブリーチング光退色)と呼ばれるこの退色は、励起光の強度および照明持続時間に依存する。さらに、色素から非蛍光物質への変化は不可逆的である。さらに、色素の分解生成物は、有機化合物で、検討される生物学的プロセスを妨害する可能性がある。

さらに、ある色素から別の色素へのスペクトルの重なりが存在する。これは、部分的に、有機色素の比較的広い発光スペクトル、およびテーリング領域付近のスペクトルの重なりによるものである。大きなストークスシフト(吸収および発光の最大値の間隔として定義される)と、高い蛍光出力との組合せを有する低分子量色素は数少ない。さらに、低分子量色素は十分な明るい蛍光シグナルを提供しないため、いくつかの用途では実用的ではない可能性がある。

さらに、標準的な有機蛍光色素の化学的性質の相違は、蛍光標識の様々な用途に使用される各色素に異なる化学反応が関与し得るために、複数の平行アッセイを非実用的にする。

したがって、アッセイ技術において、以下の特徴を有する標識への持続的需要が存在する:(i)高い蛍光強度(少量での検出のために)、(ii)吸収周波数放出周波数との間の十分な分離、(iii)良好な溶解性、(iv)他の分子と容易に結合する能力、(v)厳しい条件および高温に対する安定性、(vi)多色の容易なデコンボリューションのために、対称でほぼガウス状の放出線形状、および(vii)自動分析との適合性。現在のところ、従来の蛍光標識のいずれも、これらの要件の全てを満たすものではない。

機能的な量子ドット生体結合体からの蛍光発光は、試料中の標的基質の存在または非存在を検出するために使用されてきたが、SAMおよびSAHを測定するための迅速かつ効果的な方法および装置は現在のところ存在しない。

概要

本発明は、試料中のS-アデノシルメチオニン(SAM)、S-アデノシルホモシステイン(SAH)およびホモシステイン(HCy)を検出および定量するためのイムノクロマトグラフィー用テストストリップを提供することである。 本発明の方法は、(a)フルオロフォア結合抗体を作製する工程;(b)SAM、SAHおよびHCyを固体支持体上に固定する工程;(c)サンプルを提供し、ランタニドキレートまたは量子ドット(QD)と抗SAM、抗SAHまたは抗HCyとのコンジュゲートと混合する工程で、 前記混合は、前記コンジュゲートと、固体支持体上に含む前記SAM、SAHまたはHCyと、試料中のSAM、SAHまたはHCy(存在する場合)と、を含む競合性複合体の形成を可能である条件下で行う工程;(d)複合体中の蛍光コンジュゲートによって産生したスペクトル放射をモニタリングすることにより、試料中のSAM、SAHまたはHCyの存在を検出する工程で、前記放射が試料中のSAM、SAHまたはHCyの存在および量を示す工程;を含む。

目的

時間分解法は、非特異的バックグラウンド蛍光から目的の特異的蛍光シグナルを単離する独立した手段を提供する

効果

実績

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請求項1

抗SAM、抗SAH、抗HCyおよび抗CRP抗体からなる群から選択される抗体と結合した蛍光材料

請求項2

前記蛍光材料が蛍光ランタニドキレートである、請求項1に記載の蛍光コンジュゲート

請求項3

前記ランタニドがユウロピウム及びテルビウムである、請求項2に記載のコンジュゲート。

請求項4

前記蛍光材料が量子ドットである、請求項1に記載の蛍光材料。

請求項5

前記量子ドットが、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、CdTe、HgS、HgSe、HgTe、MgS、MgSe、MgTe、CaS、CaSe、CaTe、SrS、SrSe、SrTe、BaS、BaSeおよびBaTeからなる群から選択される、請求項4に記載の蛍光材料。

請求項6

請求項1に記載の蛍光材料を組み入れた、イムノクロマトグラフィー用テストストリップ

請求項7

SAM、SAH、HCyおよびCRPの少なくとも2つの存在を同時に測定する、請求項1に記載の蛍光コンジュゲートの使用。

請求項8

請求項4に記載のコンジュゲートを組み入れた、イムノクロマトグラフィー用テストストリップ。

請求項9

試料中のSAM、SAHおよびHCyを検出及び定量する方法であって、(a)フルオロフォアと結合した抗体を作製する工程;(b)SAM、SAHおよびHCyを固体支持体上に固定する工程;(c)サンプルを提供し、抗SAM抗体、抗SAH抗体または抗HCy抗体のランタニドキレートコンジュゲートおよび量子ドット(QD)コンジュゲートからなる群から選択されるコンジュゲートと混合する工程で、前記コンジュゲートと、固体支持体上の前記SAM、SAHまたはHCyと、試料中のSAM、SAHまたはHCy(もし存在する場合)と、を含む競合性複合体の形成が可能である条件下で混合する工程;及び(d)複合体中の蛍光コンジュゲートに媒介されたスペクトル発光モニタリングすることにより、複合体の存在(もし存在する場合)を検出する工程で、前記発光が試料中のSAM、SAHまたはHCyの存在および量を反映する工程;を含む方法。

請求項10

鬱病変形性関節症肝臓および胆嚢疾患からなる群から選択される疾患に罹患した患者S-アデノシルメチオニンのレベルの測定、モニタリング、およびその後のSAM投与に関する治療法の提案における、請求項8に記載のSAM用イムノクロマトグラフィーテストストリップの使用。

請求項11

診断および治療のための請求項9に記載の方法を利用する、臨床現場即時検査(POCT)システム

請求項12

急性冠動脈症候群の少なくとも1つの症状の出現から1年以内に患者が重大な有害な心臓血管事象を経験するリスクを判定する方法であって、(a)前記患者から検測用サンプルを得るステップ;(b)量子ドットまたは蛍光ベースのキレートアッセイを用いた、SAM、SAH、HCyおよびCRPの含量を測定するステップ;(c)前記4つのバイオマーカーの量をバイオマーカー参照標準と比較するステップで、前記リスクが前記比較の結果によって評価されるステップ;を含む方法。

請求項13

サンプル中のホモシステイン分析する方法で、(i)該サンプルを、HMTホモシステインメチルトランスフェラーゼ)およびS-アデノシル-メチオニンと接触させて、SAHを産生するステップ;及び(ii)請求項9に記載のイムノクロマトグラフィーストリップを用いてSAHを測定するステップ;を含む方法。

請求項14

請求項13に記載の方法による試料中のホモシステインの測定に使用する分析キットで、(i)前記ホモシステインをSAHに変換するホモシステイン変換酵素;(ii)及びイムノクロマトグラフィー用ストリップ;を含むキット

請求項15

液体試料中のSAM、SAHおよびHCyの存在を単独にまたは同時に検出および定量するための、請求項9に記載の方法を利用した側方流動イムノアッセイ用ストリップで、SAM、SAHまたはHCyとタンパク質のコンジュゲートを試験バンドコーティングされた膜ストリップと、それらの抗体と結合した粒子と、を含むストリップ。

請求項16

臨床現場即時検査のための均質系免疫反応定量測定する方法で、ユーロピウムで標識された抗SAM、抗SAH、抗HCyおよびCRP抗体をその対応物と反応させる工程と、光パルスでキレートの励起によるキレートの蛍光の強度および/または半減期を測定する工程と、前記の光パルスから所定の時間が経過した後の蛍光の検出する工程とを含む方法。

請求項17

少なくとも1つの飲食相関病状を有する患者に応用するためのダイエットプログラムの有効性を評価するための方法であって、(a)それぞれが少なくとも1つの飲食相関病状を有する複数の患者を選択するステップ;(b)前記患者において、その体重指数、およびメチル化指数、SAMレベル及びSAHレベルから選択される少なくとも1つの、前記飲食相関病状を定量するためのインジケータを測定し、ベースライン期間中に前記患者の各々について前記の少なくとも1つのインジケータを測定するステップ;(c)前記ベースライン期間中に、前記患者の各々をモニタリングし、ベースラインクオリティオブライフを判断するステップ;(d)前記複数の患者を第1のグループと第2のグループの間にランダムに分割するステップ;(e)介入期間中に、前記第1グループの前記患者の各々において、前記ダイエットプログラムを実行するステップ;(f)前記介入期間中に、前記第2群の前記患者の各々において、前記の少なくとも1つの飲食相関病状に対して既知の有益な影響を与えるコントロール食事を維持するステップ;(g)前記介入期間の後に前記患者のそれぞれについて前記病状の各々の前記少なくとも1つの指標をモニタリングするステップ;を含む方法。

技術分野

0001

(関連出願の相互参照
本出願は、合衆国法典第35編(すなわち米国特許法)の第119条に基づいて、「S-アデノシルメチオニン(SAM)、S-アデノシルホモシステイン及びホモシステインを迅速かつ簡単な測定のための免疫学的方法及び化学的方法の使用」という表題の2015年5月25日に出願された米国仮特許出願第62/166044号の優先権を主張する。この仮出願はその全体が参照することにより本書に援用される。

0002

本発明は、S-アデノシルメチオニン(SAM)、S-アデノシルホモシステイン(SAH)、およびC反応性タンパク質CRP)の免疫学測定における量子ドット蛍光性ランタニド金属キレート錯体、及びコロイドミクロスフェアなどの蛍光材料の使用に関する。本発明はさらに、乾式ストリップでホモシステイン(HCy)を測定するための光化学的方法、及び二つの方法の組み合わせの使用に関する。本発明はさらに、迅速かつ便利に報告するために同時に免疫蛍光および光化学色を読み取る蛍光-光学密度デバイスを用いた、SAM、SAH及びHCyの同時定量測定に関する。本発明はさらに、臨床試料アッセイに関する。

0003

本発明はまた、媒質、例えば液体、の中の分析物の存在または濃度を検出するためのインジケータ分子として有用な蛍光化合物、及びそのような検出を達成するための方法に関する。特に、本発明は、蛍光ランタニド金属キレート錯体、及びそれらの、液体媒体、例えば生物学的流体、または他の生物学的サンプルを含む媒体中におけるSAM、SAH及びCRPなどの分析物の存在又は濃度を検出するための、インジケータ分子としての使用に関する。

0004

本発明はさらに、冠状動脈性心臓病や脳卒中を予測するための、心血管危険因子分析物の混合物識別できるアッセイ系の開発に関する。本発明はまた、心臓ケア及び心臓予後を判定するための、SAMおよびSAH、HCY及びCRPの測定に向けられている。本発明はまた、インビトロ診断(IVD)および臨床現場即時検査(POCT)の分野において特に有用である。

背景技術

0005

生物学では、正確な同定、容易な検出及び顕微分析のために、蛍光物質細胞またはウイルスなどの構造をマークすることが有意義である。伝統的に、有機色素フルオロフォアが好まれる材料で、沢山の材料で修飾されることが可能で、既知の親和性および化学的性質に基づいて広い範囲の生物学的構造に標的に結合することが可能である。標的生物材料色素が結合した際に、所定の波長活性化光が使用され、色素を励起し、その後、所用の有機色素の特性により特有の特徴的な蛍光が放射される。しかし、従来の有機色素は、生物学的材料を標識するために使用される場合、多くの制限がある。

0006

半導体蛍光ナノ結晶(「量子ドット」)は、ナノメートルサイズの半導体、発光結晶で、形状が球形で、有機色素より優れた蛍光特性を有する。量子ドットは、通常、周期律表のII-VI(例えば、CdSe、CdTe、CdSおよびZnSe)またはIII-V族(例えば、InPおよびInAs元素で合成され、それらの物理的特性修正、例えば、表面官能化するために、複数の殻、層、または分子被覆することが可能である。量子ドットの生物学への導入が画期的に達成され、高い発光性の量子ドットは、表面改質技術、例えば、シリカシロキサンコーティング、または二官能性リガンドの直接吸収などを用いて、水溶化され、生体適合性にすることができることを示し、生物学において有用なツールとして現れた。量子ドットは、従来の蛍光タンパク質や有機色素よりも優位な応用と特長を備えた、新しい生物学的ラベルとして登場している。

0007

伝統的な有機色素の主な限界は、吸収および放出機能が極めて限定されている。第一の欠点は、有機色素の放出ピークを変えることができないことである。異なる分子に対応する各色素はプリセットされた異なる発光波長または蛍光色を有し、これは天然で固定されている。第2の欠点は、有機色素の狭い吸収パターンであり、色素は、スペクトル都合のよい領域に必ずしも存在しない吸収ピークを示す傾向があり、様々な有機色素の励起が困難で、高価である。第3の欠点は不均衡な吸収および発光ピークで、有機色素はその発光および吸収ピークの形状において「肩」を生成する傾向があり、これは正確に作動するためにガウス発光パターンを必要とする用途に大きな欠点である。さらなる欠点は安定性である。有機色素の寿命は様々であるが、一般に他の標識機構と比べて低い。有機色素の蛍光は個々の色素の分子の結合特性によって完全に制御される。最後に、有機色素分子によって吸収された入射光は、電子励起状態にし、そこでそれらは崩壊して光放射を放出する。この放射は、そのタイプのすべての分子に固有の、色素分子のプリセットされた励起状態に対応するため、変更することはできない。

0008

有機色素の発光範囲および可能な形態が非常に限られている一方、量子ドットは、可視および赤外領域の任意の波長で光を放射するように作製することができ、液体溶液、色素、塗料エポキシ、およびゾル-ゲルを含む、ほぼ任意のところに挿入することができる。さらに、量子ドットは、様々な表面リガンドに付着され、インビボまたはインビトロで様々な生物体に挿入され得る。

0009

生物学的分子を量子ドットに共有結合させて、生体分子コンジュゲート(「バイオコンジュゲート」)または機能的量子ドットを作製する方法は、多数存在する。機能的量子ドットは標識、検出および画像応用において、特定の化学的または生物学的親和性に基づいて、生物学的材料に量子ドットを結合させるために利用される。これらの方法は、水溶性量子ドットに対して、様々な化学反応を応用し、いくつかの架橋剤分子を結合させて、一次機能生体材料の結合を可能にする。様々な材料の量子ドットへの付着を可能にするバイオコンジュゲート技術の他の例は、当業者に知られている。

0010

通常、バイオコンジュゲート方法は(1)生体機能的連鎖と、(2)静電引力と、(3)疎水性引力と、(4)シラン処理と、(5)ナノビーズ連鎖とを含むメカニズム分類される。バイオコンジュゲート技術を使用する方法の例は、カルボキシル量子ドットの表面のポリグリコール修飾、および結合効率および特異性を高めるための表面アミノ負荷の最適化である。別の例は、ペプチドでの、その末端のアミノまたはカルボキシル基を介した量子ドットの修飾、または他の残基、小分子、タンパク質、または核酸、および当業者に公知のその他の方法の利用である。より具体的には、抗体を量子ドットに結合させるために使用されるスキームは、よく知られている化学反応に基づいており、チオールマレイミド基との迅速かつ効率的なカップリング使いや、第一級アミンアルコールカルボン酸、およびチオールなどの反応性基を用いて、抗体を量子ドットに連結させる。

0011

量子ドットは、標準的な有機色素よりも性能が著しく向上し、可視または赤外線の波長で吸収または放射するように調整することができ、様々な形やメディアに加工され、色素の欠点を完全に克服した。これらのユニークな能力は、量子ドットの非常に小さいサイズ(典型的には直径1〜10nm)に由来する。小さなサイズおよびその蛍光との直接的な関係によって、多種多様な変化および形状の柔軟性が可能となり、その下層にある発光ダイオードLED)がどのような形状をとっても、蛍光体適応できる。

0012

量子ドットに光が当たると、量子ドット特有の離散エネルギーバンド遭遇する。量子ドットバンド離散化された性質は、価電子帯と伝導帯との間のエネルギー分離バンドギャップ)が、ただ1つの原子を加えるか、または減じることによって変更できることを意味し、サイズに依存するバンドギャップが取れる。量子ドットのサイズを事前に決定することで、自然に発生していなくても、顧客指定の色に放出された光子の波長が適切に固定される。これは、量子ドットの特有な能力である。

0013

さらに、特定の希土類金属キレートは、UV光および異なる形態の可視光(例えば、紫色または青色光)の照射により可視光を放出することも知られており、これはキレート化カチオンによって特徴付けられた発光である。いくつかのランタニドイオン、例えばユーロピウム(Eu3+)、サマリウム(Sm3+)、テルビウム(Tb3+)、およびそれよりも少ない程度のジスプロシウム(Dy3+)およびネオジム(Nd3+)は、特に励起エネルギーを媒介する適切な有機リガンドにキレート化された場合、イオンによって特徴付けられた典型的な蛍光を示す。これらの化合物の蛍光特性--長いストークスシフト、狭い帯域タイプの発光線、および非常に長い蛍光寿命は、それらを蛍光イムノアッセイおよび時間分解蛍光測定技術における魅力的候補者にしている。

0014

これらの蛍光ランタニドキレートの主な輝線は、「過敏遷移」と呼ばれる遷移から形成され、波長はEu3+で約613-615nm、Tb3+で545(および490)nm、Sm3+で590および643nm、Dy3+で573nmである。放射は、典型的には有機配位子の特徴的な波長でキレートにより吸収され、配位子から中心金属イオンへ分子内エネルギー移動するため、金属イオンの特徴的なスペクトル線として放出される。有機配位子はエネルギーを吸収し、その一重項基底状態S0から第1の一重項励起状態S1の振動多重層のいずれか1つに上昇または励起され、ここでその余分な振動エネルギーが急速に失う。この時点では2つの可能性がある。一つは、S1→S0遷移による緩和リガンド蛍光)で、もう一つは、三重項状態T1の1つへの項間交差である。

0015

蛍光ユーロピウムキレートは、大きなストークスシフト(〜290nm)を示し、励起スペクトル発光スペクトルとの間に重なりがなく、615nmで非常に狭い(10nm帯域幅)発光スペクトルを有することが知られている。さらに、キレートの長い蛍光寿命(従来の蛍光体でナノ秒測定可能な寿命の代わりにマイクロ秒で測定可能)は、ノイズおよび他の短い蛍光寿命のノイズを除去するために役立つ。従って、長い蛍光寿命は、マイクロ秒時間分解蛍光測定へのキレートの使用を可能にし、観察されたバックグラウンドシグナルをさらに減少させる。ユーロピウムキレートを使用するさらなる利点には、ユーロピウムキレートが酸素によってクエンチされないことを含む。

0016

特異的結合アッセイにおいて、一般的に測定される検体のレベルが低いため、感度が最も重要である。ラジオイムノアッセイの感度は、アッセイを10-12M(以上)の濃度の測定に限定し、より頻繁には10-8-10-10Mの範囲のみに限定する。さらに、放射性標識は、短い半減期および取り扱いハザードの欠点を有する。

0017

蛍光分光法では、ある蛍光種を含む試料分析対象は、標的蛍光種の励起スペクトル範囲内の既知のスペクトル分布を有する光で照射する。得られた、蛍光標的分子の特徴的な発光スペクトルの強度が測定され、それを標的分子の数量と関連する。

0018

蛍光アッセイの感度は、理論的には非常に高いものの、バックグラウンド蛍光の存在によって制限される。バックグラウンド信号レベルは、サンプル中だけでなく、サンプルを含む物質中の競合性蛍光物質からも増強される。これは、生物学的液体に見られるような低濃度目標の標的蛍光分子を含む試料に結合した蛍光種の定量的測定において、特に重大な問題である。多くの状況において、所望の感度を得るために(適切なろ過および当技術分野で公知の他の技術により)バックグラウンドを十分に低減することは不可能である。

0019

時間分解法は、非特異的バックグラウンド蛍光から目的の特異的蛍光シグナルを単離する独立した手段を提供する。標識がバックグラウンドよりも長寿命の蛍光を有し、且つ断続的な光源によって照射され、長寿命の標識は短寿命のバックグラウンドが崩壊した後の暗い期間中に測定できれば、時間分解法は可能になる。

0020

特定の蛍光分子は、目的な検体を検出するためのタグとして一般に使用されている。有機蛍光色素は、典型的にこの文脈において使用される。しかし、このような色素の使用に対する化学的および物理的制限がある。これらの制限の1つは、異なる色の色素の励起波長のばらつきである。結果として、異なる励起波長を有する2つ以上の蛍光タグ同時使用は、複数の励起光源を必要とする。

0021

有機色素の一つの欠点は、励起光への長時間および/または反復曝露時の蛍光強度の低下である。フォトブリーチング光退色)と呼ばれるこの退色は、励起光の強度および照明持続時間に依存する。さらに、色素から非蛍光物質への変化は不可逆的である。さらに、色素の分解生成物は、有機化合物で、検討される生物学的プロセスを妨害する可能性がある。

0022

さらに、ある色素から別の色素へのスペクトルの重なりが存在する。これは、部分的に、有機色素の比較的広い発光スペクトル、およびテーリング領域付近のスペクトルの重なりによるものである。大きなストークスシフト(吸収および発光の最大値の間隔として定義される)と、高い蛍光出力との組合せを有する低分子量色素は数少ない。さらに、低分子量色素は十分な明るい蛍光シグナルを提供しないため、いくつかの用途では実用的ではない可能性がある。

0023

さらに、標準的な有機蛍光色素の化学的性質の相違は、蛍光標識の様々な用途に使用される各色素に異なる化学反応が関与し得るために、複数の平行アッセイを非実用的にする。

0024

したがって、アッセイ技術において、以下の特徴を有する標識への持続的需要が存在する:(i)高い蛍光強度(少量での検出のために)、(ii)吸収周波数放出周波数との間の十分な分離、(iii)良好な溶解性、(iv)他の分子と容易に結合する能力、(v)厳しい条件および高温に対する安定性、(vi)多色の容易なデコンボリューションのために、対称でほぼガウス状の放出線形状、および(vii)自動分析との適合性。現在のところ、従来の蛍光標識のいずれも、これらの要件の全てを満たすものではない。

0025

機能的な量子ドット生体結合体からの蛍光発光は、試料中の標的基質の存在または非存在を検出するために使用されてきたが、SAMおよびSAHを測定するための迅速かつ効果的な方法および装置は現在のところ存在しない。

図面の簡単な説明

0026

図1は、本発明の側方流動イムノクロマトグラフィー試験ストリップの2つの実施態様を示す。
図2は、本発明の実施例1のSAM蛍光イムノクロマトグラフィー試験ストリップの標準曲線を示す。
図3は、実施例2のSAH蛍光イムノクロマトグラフィー試験ストリップの標準曲線を示す。
図4は、実施例4のCRP蛍光免疫クロマトグラフィーストリップの標準曲線を示す。
図5は、4.5μg/mLのAlexa Fluor 647コンジュゲートした抗SAM118-6抗体(Cat#MAF00201、Arthus Biosystems、VA)で二重染色した細胞のフローサイトメトリー(FCM)の結果を示す。
図6は、45μg/mLのAlexa Fluor 488コンジュゲートした抗SAH抗体301-3(Cat#MAF00301、Arthus Biosystems、VA)で二重染色した細胞のFCMの結果を示す。
図7は、40時間培養した後、本発明の同様な蛍光標識した抗SAMおよび抗SAH抗体で染色したL02およびHepG2細胞のレーザースキャン共焦点顕微鏡(LSCM)の結果を示す。
図8は、TR-FRET技術の2つのフォーマットにおいて、本発明に記載の生体コンジュゲートを用いてSAMおよびSAHを定量的に測定する方法を示す簡単な図解である。

0027

[発明の概要
本発明は、抗SAM、抗SAH、抗HCyおよび抗CRP抗体からなる群より選択される抗体を付着させた量子ドットを提供する。

0028

本発明はまた、抗SAM、抗SAH、抗HCyおよび抗CRP抗体に共有結合された量子ドットを含むイムノクロマト法ストリップを提供する。

0029

本発明はまた、ある代謝経路において密接に関連する3つの生体分子を同時に測定するための量子ドットに基づくイムノアッセイ法と化学的方法との併用に関する。

0030

本発明はまた、患者急性冠動脈症候群の少なくとも1つの症状の発生から1年以内に重大な有害心臓事象を経験するリスクを判定する方法であって、(a)前記患者から試験試料を得るステップと、(b)量子ドットに基づくアッセイを使用して、SAM、SAH、HCyおよび場合によりC反応性タンパク質の量を測定するステップと、(c)前記試験サンプル中MIを計算するステップと、(c)前記4つのバイオマーカーの量をバイオマーカー参照標準と比較し、前記リスクは前記比較の結果によって判定されるステップと、を含む方法である。

0031

本発明はさらに、(i)前記サンプルを、SAHを産生するホモシステイン変換酵素と接触させるステップと、(ii)イムノクロマト法ストリップを用いてSAHを測定するステップとを含む、サンプル中のホモシステインを分析する方法を提供する。

0032

本発明はまた、そのテスト線にSAMまたはSAH-タンパク質コンジュゲートコーティングされた膜ストリップと、それらの抗体とコンジュゲートされた粒子とを含む、流体試料中のSAMおよびSAHの存在を単独または同時に検出および定量するための側方流動イムノアッセイ用試験ストリップを提供する。

0033

本発明はまた、抗SAM、抗SAH、および抗CRP抗体からなる群から選択される抗体にコンジュゲートされた蛍光ランタニドキレート、及びイムノクロマトストリップを作製する際のコンジュゲートの使用に関する。

0034

本発明はさらに、(a)固体支持体上にSAMおよびSAHを含有するかまたは含有する疑いのある試料を提供するステップと、(b)該試料を半導体ナノ結晶と抗SAM抗体および抗SAH抗体のコンジュゲートとを、前記コンジュゲートと前記SAMおよびSAHとの複合体の形成を可能にする条件下で、組み合わせるステップと、(c)全ての非結合コンジュゲートを除去するステップと、(d)複合体中の半導体ナノ結晶によって媒介されるスペクトル放射をモニタリングすることにより、複合体の存在を検出する、(発光はサンプル中のSAMおよびSAHの存在および量を示す)ステップと、を含む、試料中のSAMおよびSAHを検出および定量する方法を提供する。

0035

本発明はさらに、うつ病変形性関節症肝臓および胆嚢疾患からなる群から選択される疾患に罹患した患者におけるSAMのレベルの測定およびモニタリングのためのSAM免疫クロマトグラフィーストリップの使用、およびついでにS-アデノシルメチオニンを投与する治療案の提出に関する。

0036

本発明はまた、少なくとも1つの食事相関病状を有する患者に投与するダイエットプログラムの有効性を判断するための方法を提供する。前記方法は、(a)それぞれが少なくとも1つの食事相関病状を有する複数の患者を選択するステップと、(b)前記患者において体重指数、および前記食事相関病状のそれぞれについて、メチル化指数およびSAMレベルから選択された少なくとも1つの他の定量可能な指標を同定し、ベースライン期間中に前記患者のそれぞれについて前記少なくとも1つの指標を測定するステップと、(c)前記ベースライン期間中に前記患者のそれぞれをモニタリングして、ベースラインクオリティオブライフを判定するステップと、(d)前記複数の患者を第1グループと第2グループとの間でランダムに分割するステップと、(e)介入期間中に前記第1グループの前記患者のそれぞれに前記ダイエットプログラムを投与するステップと、(f)前記介入期間中に前記第2群の前記患者の各々を前記少なくとも1つの食事相関病状に既知の有益な効果を有する対照食事で維持するステップと、(g)前記介入期間の後に前記患者のそれぞれについて前記病状の各々の前記少なくとも1つの指標をモニタリングするステップと、を含む。

0037

本発明において、用語「半導体ナノ結晶」と「量子ドット」は、本明細書では互換的に使用され、約1nm〜約1000nmの直径またはその間の任意の整数または分数、好ましくは約2nmから約50nm、より好ましくは約2nmから約20nm(例えば、約2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19、または20nm)である。半導体ナノ結晶は、励起時に電磁放射を放出することができ(すなわち、半導体ナノ結晶は発光性である)、1つ以上の第1の半導体材料の「コア」を含み、第2の半導体材料の「シェル」によって取り囲まれ得る。半導体シェルによって囲まれた半導体ナノ結晶コアは、「コア/シェル」半導体ナノ結晶と呼ばれる。周囲の「シェル」材料は、好ましくは、コア材料バンドギャップエネルギーよりも大きなバンドギャップエネルギーを有し、「コア」材料の原子間隔に近い原子間隔を有するように選択することができる。コア及び/又はシェルは、II-VI族(ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、CdTe、HgS、HgSe、HgTe、MgS、MgSe、MgTe SrS、SrSe、SrTe、BaS、BaSe、BaTeなど)、III-V族(GaN、GaPGaAs、GaSb、InN、InP、InAs、InSbなど)、IV族(Ge、Siなど)、およびこれらの合金または混合物を含み、ただし前記範囲内に限定しない半導体材料であり得る。

0038

半導体ナノ結晶は、場合によっては、有機キャッピング剤の「コート」によって取り囲まれている。有機キャッピング剤は、半導体ナノ結晶表面に対して親和性を有する、任意の数の材料であり得る。一般に、キャッピング剤は、単離された有機分子ポリマー(または重合反応するモノマー)、無機錯体、および拡張結晶構造であり得る。コートは、溶解性(例えば、被覆された半導体ナノ結晶を選択された溶媒に均一に分散させる能力)、機能性、結合特性などを付与するために使用される。さらに、このコートは、半導体ナノ結晶の光学特性を調整するために使用することができる。キャップされた半導体ナノ結晶の製造方法は、以下でさらに議論される。

0039

本明細書で使用される用語「抗体」は、ポリクローナル抗体モノクローナル抗体、およびハイブリッドキメラ)抗体、ならびにこのような分子から得られた、親抗体分子特異的結合特性を持つ、任意の機能的フラグメントを含む。

0040

本明細書で使用される用語「モノクローナル抗体」は、均質抗体集団を有する抗体組成物を指す。この用語は、抗体の種または供給源に限定されず、抗体の作製方法によっても制限されない。したがって、この用語は、マウスハイブリドーマから得られた抗体、ならびにヒトを用いて得られたヒトモノクローナル抗体包含する。

0041

半導体ナノ結晶が特異的結合分子に化学的に結合しているか、または連結されている場合、半導体ナノ結晶が、特異的結合分子または結合対メンバーに「リンク」または「コンジュゲート」または「連結」していると表す。このように、これらの用語は、半導体ナノ結晶が、特異的結合分子に直接結合するか、またはリンカー基を介して、例えば以下に記載される化学的リンカーを介して結合され得ることを意図する。これらの用語は、例えば、共有結合化学結合ファンデルワールスまたは疎水性相互作用などの物理的力封入包埋などによって物理的に連結されているアイテムを示す。本発明の範囲を限定しないが、一つの例として、ナノ結晶は、細胞、タンパク質、核酸、細胞内小器官および他の亜細胞成分などの生物学的化合物と物理的に相互作用することができる分子に結合され得る。例えば、ナノ結晶は、タンパク質、アビジンおよびストレプトアビジンに結合できる、ビオチンと、連結することができる。

0042

明細書中で使用される場合、「生物学的試料」は、単離された細胞、組織または液体の試料を意味し、例えば、血漿血清脊髄液精液リンパ液;皮膚、呼吸器、腸、および尿生殖路摘出部分;唾液乳液血液細胞腫瘍臓器、およびインビトロ細胞培養物からのサンプル(例えば、細胞培養培地中の細胞の増殖から生じる馴化培地推定ウイルス感染した細胞、組換え細胞および細胞成分)を含むが、これに限定されるものではない。

0043

「小分子」は、実験室で合成されたか、自然界に見出された有機または無機化合物を含むものと定義される。典型的には、小分子は、いくつかの炭素-炭素結合を含み、1500グラムモル未満の分子量を有することを特徴とする。

0044

その最も広い態様において、本発明は、S-アデノシルメチオニン、S-アデノシルホモシステインおよびホモシステインおよびC-反応性タンパクに関連する生物学的状態または事象に関する情報を提供することができる組成物を提供する。その組成物は、実施例を通じて、上記分子の存在または量を検出することができる。

0045

この組成物は、半導体ナノ結晶の粒子サイズ、サイズ分布および組成の選択によって所望のエネルギーに調整することが可能な特徴的スペクトルの放射を有する、蛍光半導体ナノ結晶(量子ドットとしても知られている)からなる。組成物は、ある化合物、すなわち、生物学的標的に対する親和性を有する、半導体ナノ結晶に連結した抗SAMまたは抗SAH抗体をさらに含む。組成物は、その化合物の標的との親和性により、生物学的標的と相互作用するか、連結する。連結の位置および性質は、半導体ナノ結晶の発光をモニタリングすることによって検出できる。

0046

操作において、組成物が生物学的標的を含む環境に導入され、組成物が標的と連結する。組成物:標的複合体は、例えば複合体に励起光源を照射することにより、分光学的に見ること、または検出することができる。半導体ナノ結晶は、例えば分光学的に観察および測定することができる特徴的な発光スペクトルを放出する。

0047

本発明の組成物の利点として、半導体ナノ結晶集団の発光スペクトルは、サンプル集団のサイズ分布の異質性に依存する25〜30nmの狭い線幅、および対称の、ガウスまたはほぼガウス型の、テーリング領域が存在しない線形を有する。可調性、狭い線幅およびテーリング領域のない、対称な発光スペクトルの組み合わせは、複数サイズが有するナノ結晶(例えば、あるシステム内の複数の、異なるサイズ分布を有する単分散半導体ナノ結晶の集団)の高分解能を提供し、研究者が様々な生物学的基(例えばナノ結晶で標識された標的分析物)を同時に検測することを可能にする。

0048

さらに、ナノ結晶の励起波長の範囲は広く、そのエネルギーがすべての利用可能な半導体ナノ結晶の発光波長より高いことが可能である。結果として、これは、(通常はスペクトルの紫外または青色領域にある)単一の光源がシステム中にある全ての異なる発光スペクトルを有する半導体ナノ結晶の集団を同時に励起することを可能にする。半導体ナノ結晶はまた、従来の有機蛍光色素よりも堅牢であり、有機色素よりも光退色に対して耐性がある。ナノ結晶の堅牢性はまた、検査されるシステムにおける有機色素の分解生成物の汚染問題を緩和する。したがって、本発明は、生物学的分子並びにそれらの相互作用を検出するための比類なく有益なタグを提供する。

0049

ある好ましい実施形態において、組成物は、生物学的化合物と物理的に相互作用できる分子と連結された半導体ナノ結晶を含む。本発明の範囲を限定しないが、分子には、タンパク質、核酸、細胞、細胞小器官、および他の生体分子に結合することができるものが含まれる。本発明の組成物に使用される化合物は、好ましくは生物学的標的に対する親和性を有する。いくつかの好ましい実施形態では、化合物は生物学的標的に対する特異的親和性を有する。親和性は、化合物の任意の固有特性(例えば、生物学的標的への化合物のファンデルワールス引力親水性引力、イオン性共有結合性静電性または磁気性引力)に基づくことができる。本明細書で使用する「生物学的標的」は、生物学的機能に関連する任意の基、化合物、細胞または細胞内成分を意味する。生物学的標的は、タンパク質、核酸、細胞、細胞小器官、および他の生物学的成分を含むが、これらに限定されない。

0050

半導体ナノ結晶を使用することで複数のターゲットを検出できる能力は、彼らのユニークな特性から生まれたものである。半導体ナノ結晶は、バル励起子ボーア半径よりも小さい半径を有し、物質の分子形態バルク形態の中間的なの物質系を構成する。結晶子サイズの減少に伴って、電子および正孔両方の3次元における量子閉じ込めは、材料の実効バンドギャップを増加させる。その結果、半導体ナノ結晶の光吸収と発射の両方が青色(より高いエネルギー)へシフトする。

0051

量子ドットの光学的性質は、主にそれらの物理的サイズおよび化学特性によって決まる。典型的には、スペクトル上の可視光および赤外線部分以内の波長を有する電磁放射線は、量子ドットを励起するだろう。量子ドットの吸収スペクトルは、一連の重なり合うピークとして現れ、波長が短くればなるほど大きくなる。各ピークは、量子ドット内の離散的、電子-正孔エネルギー状態励起子)の間のエネルギー遷移に対応する。量子ドットの大きさはそのエネルギー状態の差と反比例する。したがって、より大きな量子ドットのエネルギー状態の差は、より小さな量子ドットのエネルギー状態の差より小さい。本発明の量子ドットのサイズは、2〜10nmである。

0052

量子ドットのエネルギー状態の差が小さくなればなるほど、「より赤い」(またはより長い波長)の電磁放射(例えば、光)を放出する。したがって、励起されると、より大きい量子ドットは、より小さな量子ドットよりも「より赤い」の光を放射し、より小さな量子ドットはより青い光を放出する。これらの現象の結果として、量子ドットによって放射される電磁放射の波長は、量子ドットが合成されるべき材料および量子ドットが合成されるべきサイズを選択することによって調整され得る。励起されると、既知の量子ドットは、約490nm(青色)〜約705nm(赤色)の波長を有する電磁放射(例えば、光)を放出することができる。

0053

量子ドットは高い量子収率を有し、光退色に抵抗する。したがってそれらの使用は、非常に高感度の蛍光生物学的アッセイを提供する。異なるタイプの量子ドットは、電磁波の異なる波長範囲で曝されると励起される。現在入手可能な量子ドットは、約300nmほどの短い波長から約2,300nmほどの長い波長までの電磁波によって励起され得る。

0054

現在、好ましくは、試薬溶液中のマーカーは、そのストークスシフトが約50nm以上(例えば、マーカーの約658nmの励起波長と約703nmの発光波長との差)、または約100nm以上でさえも可(例えば、約405nmで励起された量子ドットが、約530nmの波長で光を放出することが可能である)。

0055

一次光源に曝されると、各半導体ナノ結晶分布は、12nmから60nmの狭い線幅の、且つ対称な、ほぼガウス型の線の形態を有するエネルギーを放出することができるので、特定の半導体ナノ結晶を容易に識別する方法である。線幅は、各調製物中の半導体ナノ結晶のサイズ不均一性、すなわち単分散性に依存することに注意すべきである。さらに、35nm〜60nm範囲の、より大きな線幅を有する半導体ナノ結晶分布は容易に作製することができ、より狭い線幅を有する半導体ナノ結晶と同様な物理的特性を有する。

0056

本発明は、特異的結合分子または親和性分子と連結した半導体ナノ結晶を含む組成物を使用して、生物学的および化学的化合物の存在および/または量を検出したり、生体系における相互作用を検出したり、生物学的プロセスを検出したり、生物学的プロセスの変化を検出したり、または生物学的化合物の構造の変化を検出することができる。限定はしないが、半導体ナノ結晶コンジュゲートは、生物学的プロセスまたは反応を検出するために、並びに生物学的分子またはプロセスを変化させるために、生物学的標的と相互作用することができる、半導体ナノ結晶に連結された、任意の分子または分子複合体を含む。好ましくは、分子または分子複合体またはコンジュゲートは、生物学的化合物と物理的に相互作用する。好ましくは、相互作用は特異的である。相互作用は、共有結合性、非共有結合性、疎水性、親水性、静電性、ファンデルワールス、または磁性であり得るが、これらに限定されない。好ましくは、これらの分子は、小分子、タンパク質、または核酸またはそれらの組み合わせである。

0057

半導体ナノ結晶コンジュゲートは、当技術分野で公知の技術を用いて作製することができる。例えば、半導体ナノ結晶の製造に一般的に使用されるモエイティおよび他のモエイティは、容易にカルボン酸、アミンアルデヒドおよびスチレンなどを含む他の官能基置換され得る。当業者は、特定の置換反応成功に関連する因子には、置換基の濃度、温度および反応性が含まれることを理解するであろう。したがって、本発明の目的のため、特定用途のための変わった機能性を有するナノ結晶を提供するため、既存の官能基と置換することができる任意の官能基成分を利用することができる。

0058

一般的な置換反応を利用して半導体ナノ結晶の表面の官能を選択的に修飾する能力は、特定の用途のための官能化を可能にする。例えば、生物学的化合物の検出は水性媒体中で行うのが最も好ましいため、本発明の一つの好ましい実施形態は、水に可溶化された半導体ナノ結晶を利用する。水溶性半導体ナノ結晶の場合、外層は、粒子の表面に結合する少なくとも1つの連結モエイティを有し、少なくとも1つの親水性モエイティで終結する、化合物を含む。連結モエイティと親水性モエイティの間は、領域を横切り電荷移動を十分に防止する疎水性領域がある。疎水性領域はまた、ナノ結晶に「疑似疎水性」環境を提供し、それを水性環境から保護する。親水性モエイティは、極性基または(正または負の)荷電基であり得る。基の極性または電荷は、半導体ナノ結晶の安定な溶液または懸濁液を提供するための、水との必要な親水性相互作用を提供する。例示的な親水基としては、水酸化物(--OH)、アミン、ポリエーテル(例えばポリエチレングリコール)などの極性基、並びにカルボキシレート(--CO2-)、スルホネート(SO3-)、ホスフェート(--PO42-および--PO32-)、硝酸塩アンモニウム塩(-NH4+)などの荷電基が挙げられる。水可溶化層は、オーバーコーティング層の外面にある。

0059

置換反応を利用して、半導体ナノ結晶を修飾して、特定の有機溶媒への溶解性を改善することができる。例えば、半導体ナノ結晶をピリジンのような特定の溶媒または液体と連結させることが望ましい場合、溶媒和保証するためにピリジンまたはピリジン様なモエイティで表面を特異的に修飾することができる。

0060

半導体結晶を特定のカップリング反応に対する活性化するためにも、表面層を置換反応で修飾できる。例えば、カルボン酸モエイティを含む基で特定のモエイティを置換することが、修飾された半導体ナノ結晶とアミンを含むモエイティ(通常は固体支持体上にある)との反応を可能にし、アミド結合が得られる。また、他の修飾を行うこともできる。これで半導体ナノ結晶がほぼすべての固体支持体と連結することができる。本発明の固体支持体は、合成シーケンススクリーニング、イムノアッセイなどの進行中、化合物が付着された不溶性物質として定義される。固体支持体の使用は、ライブラリーの合成に対して特に有利である。その理由は、支持体に結合した反応生成物の単離は、試薬を支持体結合物から洗い流すことで簡単に達成される。したがって、過剰の試薬の使用により反応を徹底的に完了させることができる。

0061

固体支持体は、硬質または半硬質表面を有する、不溶性基質である任意の材料であり得る。典型的な固体支持体には、ペレットディスクキャピラリー中空繊維、針、ピン固体繊維セルロースビーズ多孔質ガラスビーズシリカゲル、(場合によりジビニルベンゼン架橋された)ポリスチレンビーズグラフト化コポリビーズポリアクリルアミドビーズラテックスビーズ、(場合によりN-N'-ビス-アクリロイルエチレンジアミンで架橋された)ジメチルアクリルアミドビーズ、および疎水性ポリマーで被覆されたガラス粒子が挙げられるが、それらに限定されない。

0062

例えば、本発明の半導体ナノ結晶は、容易に官能化され、スチレンまたはアクリレート基を産生することができる。これで、半導体ナノ結晶をポリスチレンポリアクリレートまたは他のポリマー、例えばポリイミドポリアクリルアミドポリエチレンポリビニルポリジアセチレンポリフェニレン-ビニレンポリペプチド多糖ポリスルホンポリピロールポリイミダゾールポリチオフェン、ポリエーテル、エポキシ、シリカガラス、シリカゲル、シロキサンポリホスフェートヒドロゲルアガロースセルロース、などへ組み込むことが可能になる。

0063

本発明のテストストリップは、図1に示すような構成を有する。図1の実施例Aを参照すると、エレメント1は、PVプレートで、抗体用サンプルパッド2とコンジュゲート層3を組み込まれている。試験装置はさらに、(典型的には紙である)吸収ゾーン6と、(コントロールバンド5およびテストバンド7を有する)ニトロセルロース膜4を含む。

0064

図1の実施例Bでは、その構造は試験装置Aと類似であるが、SAMまたはS-アデノシルホモシステインのためのもう一つのテストバンド8を含む。

0065

図1の実施例Aのテストストリップは、1つのテストバンドと1つのコントロールバンドとを含む。図1の実施例Bのテストストリップは、それぞれSAM用およびSAH用の2つのテストバンドを含む(すなわち、メチル化インデックス(MI)ストリップ)。図1の図は、各部品組み立て方(側面図)を示している。液体サンプルをサンプルパッドの左側から塗布し、サンプルはすぐ図1に示すようにサンプルの流れ方向に移動する。その結果はストリップへのサンプル適用後約15分で読める。

0066

図1のストリップの多数の変形が可能である。しかし、イムノクロマトストリップの基本的な構成は以下のようであり、そのストリップの各部品のいくつかが必須ではなく、試験の必要性に応じて使用される。

0067

以下に、本発明によるアッセイ装置の一部を形成する特定の部品について説明する。部品は、意図されるアッセイ形式および実施されるアッセイの種類に応じて、様々な配置に配置することができるが、一般に、ここで定義された部品の特性は、ある配置と別の配置との間で変化しない。本明細書で使用される場合、記載される部品は、本発明によるアッセイ装置の目的達成のために任意の適切な物理的形態であり得る。例えば、膜、パッド、ストリップ、またはその他の物理的形態。

0068

A.クロマトグラフィーストリップ
本発明によるアッセイ装置で使用されるように、クロマトグラフィーストリップは、高いタンパク質結合能力を有し、側方流動アッセイを支持する任意の適切な材料から構成することができる。典型的には、クロマトグラフィーストリップは親水性部品であり、タンパク質結合は非共有結合によるものである。出願人はこの理論に拘束されるつもりはないが、現有のタンパク質のニトロセルロースへの結合理論は、最初の相互作用が静電的であるが、その後の疎水性相互作用および水素結合が結合をかなり強化すると述べている。クロマトグラフィー材料の例は、一般に使用されるニトロセルロース部品であり、それはすでに親水性になるように処理された。クロマトグラフィー部品のもう一つの例は、融合されたポリマー(例えば、ポリエチレン)の粒子から作製したものである。クロマトグラフィーストリップは、結果を読み取るために使用される機器または装置に適した、または肉眼的に読み取るために適した、任意のサイズである。

0069

クロマトグラフィーストリップの上に抗原または抗体が塗布された時、その多孔性により、タンパク質溶液はニトロセルロース部品の深さ全体に分布する。タンパク質は細孔の表面に結合する。適用方法および結合の物理学的性質により、クロマトグラフィーストリップ上に抗原または抗体をコーティングするために使用される溶液によって湿潤された他の領域と比較して、より多くのタンパク質が線の上部および中心部に結合される。

0070

本発明によるアッセイ装置で使用されるクロマトグラフィーストリップは、以下にさらに記載される、捕捉バンドを含む。クロマトグラフィーストリップはまた、典型的には、以下にさらに記載される、1つ以上のコントロールバンドを含む。

0071

本発明のクロマトグラフィーストリップは、検体を捕捉するための少なくとも1つの捕捉バンドと、少なくとも1つのコントロールバンドと、場合により第2のコントロールバンドとを含む。カセットと組み合わせて使用する場合、キャプチャバンド、およびコントロールバンドは、テストウィンドウを通して見ることができる。捕捉バンドは、試料に分析物が存在する場合、その中の分析物を捕捉できる物質を含む。例えば、ラテラルフローアッセイが生物学的サンプル中のSAMを測定することを意図する場合、捕捉バンドは、クロマトグラフィーストリップ上に固定化された抗SAM抗体を含む。捕捉された検体を検出するために、クロマトグラフストリップの第2の端部には、コンジュゲートまたは検出可能な薬剤をさらに含む。

0072

B.サンプルフィルター
本発明によるアッセイ装置は、サンプルフィルター(場合によっては2つのサンプルフィルター)を使用することができる。サンプルフィルターまたはサンプルフィルターらの位置は変動可能であるが、サンプルの流体がサンプルフィルターの上に添加されたとき、それはサンプルフィルターからクロマトグラフィーストリップに直接的または間接的に流れるように、サンプルフィルターを配置する。サンプルフィルターは、一つの代替案は疎水性部品で、又は代替的に親水性部品で、または側方流動アッセイにおいてサンプル適用のために典型的に使用されたような、合成複合体であり得る。そのようなサンプルフィルターの例として、疎水性フィルター(例えばガラス繊維フィルター)、および親水性フィルター(例えばセルロース)が含まれるが、これらに限定されない。

0073

C.サンプルパッド
いくつかの用途では、特に、サンプルが細胞または他の大きな粒子の除去を必要としない場合、サンプルパッドがサンプルフィルターに取って代わることができる。「サンプルパッド」という用語は、サンプルを受け取るために使用することができる疎水性部品を指す。

0074

D.コンジュゲートパッド
「コンジュゲートパッド」という用語は、本発明によるアッセイ装置の多くの実施形態で使用される部品を説明するために使用される。コンジュゲートパッドは、ガラス繊維のような疎水性材料で構成され、サンプル中の検体またはクロマトグラフィーストリップ上の捕捉バンドに捕捉された検体と反応できるコンジュゲートまたは検出可能な薬剤を含む。検出可能な薬剤は、例えば、有色材料、蛍光材料、または化学発光材料、または量子ドットのような検出可能な材料にコンジュゲートされた、分析物に特異的な抗体または抗原を含む。有色材料の一つの例は、金コロイドである。本明細書のコンジュゲートパッドは、記載されたパラメータのクロマトグラフストリップに適したサイズである。コンジュゲートパッドは、トレハロースおよびカゼインを含有する緩衝液プレブロックすることができるが、他の緩衝液をプレブロッキングのために使用することもできる。コンジュゲートパッドの使用は、本発明によるアッセイ装置の全ての実施形態において必ずしも必要ではない。いくつかの選択肢では、コンジュゲートパッドを省略し、コンジュゲートをクロマトグラフィーストリップに添加する。これらの選択肢については、以下でさらに説明する。

0075

E.液体コレクタ
用語「流体コレクタ」は、本発明によるアッセイ装置のいくつかの構成で使用される部品を説明するために使用される。流体コレクタは、通常、コンジュゲートパッドの疎水性部品と同様に、疎水性部品である。コンジュゲートパッドとは異なり、流体コレクタは検出可能な薬剤を含まず、中間部品として使用され、典型的には流体を直接的または間接的にクロマトグラフストリップに伝達する。

0076

F.捕捉バンド(テストバンド)
上述のように、試験ストリップは常に少なくとも1つの捕捉バンドを含む。本明細書で使用される用語「捕捉バンド」は、クロマトグラフィーストリップ上の、少なくとも1つの分析物の結合剤を含む一つの領域またはゾーンを指す。検体の結合剤は、通常、このバンドまたはゾーンに固定化される。これで、検出可能な薬剤と反応した後、このバンドまたはゾーンが、試料中に存在する検体の存在または量を反映する観察可能なまたは測定可能な結果を生じる。「捕捉バンド」は、試料中の複数の分析物を捕捉するための2つ以上の捕捉ゾーンから構成することができ、その場合、複数の分析物結合剤を使用することができる。例えば、実施例に示すような、本発明の範囲内にあると考えられる、2つのアッセイの組み合わせ。

0077

G.コントロールバンド
典型的には、本発明による装置のクロマトグラフィーストリップはまた1つ以上のコントロールバンドを含む。これは、コントロール結合領域に固定されたコントロール試薬を含む。

0078

H.バッファーパッド
本発明によるアッセイ装置のいくつかの実施形態は、緩衝パッドを使用する。緩衝パッドは、親水性部品または合成複合材である。緩衝パッドは、記載されたパラメータ範囲内のクロマトグラフストリップに適したサイズである。

0079

I.吸収パッド
典型的には、本発明によるアッセイ装置は、1つ以上の吸収パッドを含む。これらの吸収性パッドは、デバイス内の流体の流れを導く働きをする。これらの吸収パッドのサイズおよび位置は、上述のように、流れパターンを大きく決定する。吸収パッドは、例えば、セルロースガラス繊維複合体のような液体を吸収することができる親水性部品である。本明細書の吸収パッドは、記載されたパラメータ範囲内のクロマトグラフストリップに適したサイズである。

0080

J.バッキングパッド
本発明によるいくつかのアッセイ装置は、クロマトグラフィーストリップのバッキングとして機能するバッキングパッドを含む。バッキングパッドは、クロマトグラフストリップを支持できる任意の不活性材料(例えば、プラスチック材料)で作ることができる。バッキングパッドのサイズは、記載されたパラメータ範囲内のクロマトグラフストリップに適している。

0081

K.液体不浸透性バリ
本発明によるアッセイ装置のいくつかの実施形態は、部品(例えば、クロマトグラフィーストリップの第1の端部またはその近くにあるサンプルフィルター)とクロマトグラフィーストリップ本体の間に介在する、流体不透過性バリアを含む。

0082

本発明の一つの好ましい実施形態は、定性的および定量的に生物学的サンプル中のSAMおよびSAHの濃度を測定するための、半導体ナノ結晶コンジュゲートが検出試薬として使用されるイムノアッセイ(例えば、ELISA酵素結合免疫吸着測定法))を提供する。本発明の免疫吸着測定法は、現行法よりいくつかの利点を有する。例えば、多色の同時検出、したがって酵素反応を必要とせずの複数検体の同時検出と、フルオロフォアに比べ光安定性の向上で長時間にわたり信号をモニターすることが可能になることによる感度の向上と、酵素に基づく検出システムより感度の向上と、を含むが、それらに限定されない。

0083

種々のコアサイズ(10-150A)、組成および/またはサイズ分布の半導体ナノ結晶は、SAMおよびSAHと特異的に結合する特異的結合分子にコンジュゲートされた。任意の特異的抗分析物(例えば、抗体、抗体の免疫反応性断片、など)を使用することができる。好ましくは、特異的抗分析物は抗体である。半導体ナノ結晶コンジュゲートが免疫吸着アッセイに使用され、特異的結合剤が有する任意の分析物を検出する。

0084

より具体的には、特異的結合分子は、ポリクローナルまたはモノクローナル抗体調製物から誘導され得るか、ヒト抗体であり得るか、またはヒト化抗体のようなハイブリッドまたはキメラ抗体改変抗体、F(ab ')2フラグメント、F(ab)フラグメント、Fvフラグメント、単一ドメイン抗体二量体または三量体抗体フラグメント構築物ミニボディー、または目的の分析物に結合する機能的フラグメントであり得る。

0085

本発明では、我々はIVDバイオマーカーとしての役割を果たすだけでなく、関連する生化学的経路ダイナミクスおよび健康状態の理解においても非常に重要であると報告されているメチオニンサイクルにおける3つの重要な分子、すなわちSAM、SAHおよびHCyを同時測定するための免疫クロマトグラフィーおよび光化学テストストリップを単一ユニットに組み合わせた。本発明はまた、POCT用途のために上記発明を容易にする新しい装置に関する。本発明に使用される分光計は、蛍光分光計とUV/VIS吸光度分光計との組み合わせである。

0086

別の実施形態では、本発明は、急性冠動脈症候群の少なくとも1つの症状の出現から1年以内に、患者における重大な有害心臓事象を経験するリスクを判定する方法であって、(a)前記患者から試験試料を得るステップ;(b)イムノクロマトストリップを用いた量子ドットに基づくアッセイを用いてSAM、SAH、HCyおよびC反応性タンパク質の量を測定するステップ; (c)前記試験サンプル中のMIを計算するステップ;およびd)前記4つのバイオマーカーの量をバイオマーカー参照標準と比較し、前記リスクは前記比較の結果によって決定されるステップを含む、方法。

0087

一例として、イムノアッセイ試験用イムノクロマトストリップの調製および組立ては以下のように行われる。簡潔に述べると、10mMリン酸緩衝食塩水(pH7.4)に溶けた3.5μgのヤギ抗マウスIgGおよび牛血清蛋白BSA)-SAHを別々にニトロセルロース膜(NCM)(2.5×2.0cm)に塗布し、対照ゾーンおよび試験ゾーンとして使用した。対照ゾーンと試験ゾーンとの間の距離は0.5cmであった。次いで、NCMを37℃で1.5時間乾燥させ、抗体および抗原を固定した。NCMをポリ塩化ビニルストリップ上に貼り付け、吸着パッドをその上端に覆わせ、サンプルパッドに部分的に覆われた量子ドットコンジュゲートパッドをNCMの下端接着させた。量子ドットコンジュゲートパッドは、抗SAHモノクローナル抗体に被覆された量子ドット(即ち、CdSeNP)をガラス繊維(2.5×1.0cm)に添加することによって作製された。得られたコンジュゲートパッドを完全に乾燥するまで、37℃で1.5時間インキュベートした。ガラス繊維製のサンプルパッド(2.5×2.0cm)を、0.05%Tween20を含む10mMリン酸緩衝食塩水(pH7.4)に浸し、37℃で1.5時間乾燥させた。最後に、試験装置を5mm幅のストリップに切断し、使用前に室温で保存した。

0088

ランタニドベースの蛍光分子を使用する場合、SAMまたはSAHの結合抗体は、希土類キレート(例えば、ユーロピウムキレート)などの蛍光標識とコンジュゲートされる。免疫学における従来の技術を用いて蛍光標識を抗体にコンジュゲートすることができる。蛍光は、蛍光光度計、または蛍光標識の既知の吸光係数を利用して紫外(UV)/可視(vis)分光光度計で定量することができる。

0089

特定のランタニドキレート、特にユウロピウムおよびテルビウムのキレートの蛍光特性は、蛍光マーカーとして好適である。これらのキレートの吸光度は非常に強くて(104以上)、リガンドに依存する。量子収率はしばしば有機マーカーの収率よりも小さいが、これらのキレートは他の利点を有する。例えば、その発光は比較的長い波長(テルビウム544nm、ユーロピウム613nm)であり、この波長範囲での血清蛍光が低い。さらに、励起ピークはリガンドによらず、短い波長のUV範囲(テルビウム-キレート270〜320nm、ユウロピウム(Eu)-キレート320〜360nm)内であり、商業的に入手可能なランプまたはレーザーでそれらを励起することが可能である。さらにそのストークシフトが非常に長い(240-270nm)であり、発光帯域が急激に制限され、狭い帯域幅を可能にする。しかし、最も重要な特性は、その蛍光時間が長くて、約50〜1000マイクロ秒であり、上記の機器の使用を可能にする。特定の遅延で蛍光が測定されるので、バックグラウンド蛍光が減衰し、非特異的背景発光の影響を排除することができる。

0090

ユウロピウム(およびある程度の頻度でテルビウム)と各種のβ-ジケトンとのキレートは、異なる溶液中および異なる温度で発光する能力があるため、最も使用されるキレートである。最も使用されるβ-ジケトンは、ベンゾイルアセトン(BA)、ジベンゾイルメタン(DBM)、テノイルトリフルオロアセトン(TTA)、ベンゾイルトリフルオロアセトンBTA)、1-および2-ナフトイルトリフルオロアセトン(1-/2-NTA)、アセチルアセトン(AcA)、トリフルオロアセチルアセトンFAcA)、およびヘキサフルオロアセチルアセトン(HFAcA)である。

0091

ランタニドキレートの強い蛍光は、リガンドによる励起光の吸収およびリガンドの三重項状態からのエネルギー移転により金属の特徴的な長波長狭帯域放射を発生させることによって生じる。

0092

上記のタイプのキレートは、蛍光マーカーとして使用される前に、調べるべき抗体/抗原と結合させられなければならない。さらに、金属は、結合後および水溶液中でも蛍光を放射しなければならない。非常に希釈された状態(10-9M未満でも)、および他のキレート形成試薬ならびに他の金属イオンが過剰に存在する条件下でも十分に安定なためには、結合系は非常に強くなければならない。キレートの安定性定数は1010を十分に上回らなければならず、さらに結合リガンドは別の二座リガンドのための配位位置を残さなければならない。

0093

本発明の背景、様々な病理学的プロセスにおける、SAM、SAH、HCyおよびC反応性タンパク質の重要な役割をさらに考慮すると、SAM、SAH、HCyおよびC反応性タンパク質のレベルを普通の研究や臨床ラボでも行うことができる方法で簡便に測定することが望ましい。SAM、SAHおよびC反応性タンパク質に対する特異的抗体が存在し使用が可能なことにより、イムノクロマトグラフィー検査ストリップを使用する様々な形態のイムノアッセイが臨床環境において極めて有用である。SAM、SAH、HCyおよびC反応性タンパク質を測定するテストストリップを持つことは、臨床ラボの理想的な拡充である。

0094

本発明のさらなる実施形態では、特異的であることが証明された本発明の蛍光標識抗SAMおよび抗SAH抗体を用い、フローサイトメトリー、免疫蛍光顕微鏡、または共焦点レーザー走査型顕微鏡(LSCM)を介して、SAMおよびSAHの測定を細胞レベルで迅速かつ容易に行うことができる。免疫蛍光顕微鏡法は、少数の細胞でも、SAMおよびSAHのレベルおよび位置を研究できる(例えば、数百またはそれ以下の細胞で、胚発生初期段階の細胞の中のSAMおよびSAHを研究できる)利点を有する。図7のLSCMの結果は、SAMとSAHの細胞内の位置分布が幾分類似していることを示した。SAMおよびSAHは、主にミトコンドリア核周囲および核小体に見られた。H02と比較して、40時間培養したHepG2細胞では明らかに細胞質内にSAMとSAHのレベル低下が見られ、SAHとSAMは核内でわずかに多く認められたが(図5のFCM結果と一致)、L02細胞と違い、核小体領域に集中していなかった。

0095

本発明はまた、特殊なストリップの製作、および洗浄分離ステップを要らない、容易且つ迅速な均質イムノアッセイを提供し、一般的に知られている乾燥試験ストリップと同様に、POCT(臨床現場即時検査)環境においても便利に使用することができる。図8は、本発明に記載のバイオコンジュゲートを用いたSAMおよびSAHの定量的測定において、2つのフォーマットの時間分解-蛍光共鳴エネルギー転移(TR-FRET)技術がどのように使用され得るかを示す簡単な図である。図8のフォーマットAでは、SAMまたはSAHに対する特異的抗体は、直接、またはアクセプター色素で標識されたウサギまたはヤギ抗マウスIgGを介して間接的にアクセプター色素と連結する。2つの追跡方法ドナー色素にコンジュゲートされたストレプトアビジン(SA)-ビオチンおよびDig-抗ジゴキシン抗体特異的結合パートナーが示されている。異なるリンカーを有するビオチン結合SAMまたはSAHは、ドナーとアクセプター色素を近接させ、おそらく100オングストローム(A)未満であり、ドナーがアクセプター色素を励起することを可能にする。ドナーとのエネルギー移転が発生し、アクセプター色素から特定の波長で放出された顕著な蛍光が測定される。これはドナーとアクセプター一緒に特異的に結合することができる、一部の分子のみを反映する。サンプル中の遊離SAMまたはSAH分子は、抗SAMまたは抗SAH抗体を結合するために、バイオコンジュゲートと競合し、したがって蛍光シグナルが減少する。この競合的結合特性に基づいて競合的測定法確立することができる。

0096

図8のフォーマットBでは、(リンカーの有/無で)アクセプターとコンジュゲートされたSAM、SAM類似物またはSAHは、試料由来の遊離SAMまたはSAHと競合して、ウサギまたはヤギの抗マウスIgGを介して間接的にドナーに付着された抗SAMまたは抗SAH抗体と結合する。アクセプター色素から放出される蛍光は、試料中のSAMまたはSAHに競合されていない、ドナー色素に結合したSAMまたはSAHの量、すなわちドナー-特異的抗体-抗原-アクセプター複合体の量を反映する。コンジュゲートされていないSAMまたはSAH分子に結合する特異的抗体は、読み取られる蛍光がなく、競合アッセイにおいて競合相手の1つを構成する。ドナー色素とコンジュゲートしていない遊離の抗SAMまたはSAH抗体は、もしあれば、標識抗原または非標識抗原のいずれかを消費するであろう。ドナーとアクセプターの両方の蛍光シグナルをTR-FRETマイクロプレートリーダーで読み取って、サンプルからSAMまたはSAHを定量する際に使用されるアクセプター蛍光/ドナー蛍光を計算することができる。

0097

BRET(生物発光共鳴エネルギー移動)技術は、ドナー色素が生物発光酵素、例えば、ルシフェラーゼ(EC1.13.12.7)またはLucで置き換えられている点を除くと、TR-FRETまたはFRETと類似している。アクセプター色素は、Luc生物発光スペクトルと色素励起スペクトルとの間の最適なスペクトルの重なり、およびより高い量子収率を有するように選択すべきである。例えば、SAMまたはSAH(抗原)はLucにコンジュゲートされ、上記基準を満たす蛍光色素は抗SAMまたは抗SAH抗体にコンジュゲートされる。Luc基質であるホタルルシフェリンを添加すると、ルシフェリンが発光し、同時に、Luc-抗原-抗体-アクセプター色素複合体が形成されたときにアクセプター色素が励起して蛍光を発する。供与体発光およびアクセプター蛍光の両方を記録し、BRET指数(アクセプター蛍光/供与体発光)を計算することができる。試料由来のSAMまたはSAH抗原がより多く存在するほど、アクセプター蛍光が少なくなり、BRET指数が低下する。

0098

直線性、感度、回復性および再現性が十分であるように、あらゆる条件を最適化した後、SAMまたはSAHを定量するための競合的なBRET均質イムノアッセイを確立することができる。図8Aの一部はまた、このプロセスがどのように機能するかを示している。BRETに基づく方法は、検出時にドナー色素のレーザー励起を必要としない。その代わりに、ルシフェラーゼの基質を加えるだけでよい。十分な基質が、測定可能なルミネセンスを生成し始めると、特異的抗原抗体によってそのすぐ近くに持ち込まれたアクセプター蛍光物質も励起する。ルシフェラーゼ供与体と連結していないアクセプター蛍光色素は励起されない。したがって、測定された発光信号は、抗体を介してアクセプターのみに連結する、試料または標準由来のSAMまたはSAH抗原ではなく、供与体(バイオコンジュゲート)およびアクセプター両方を含む抗原-抗体複合体の部分を反映する。

0099

以下の実施例は、本発明の方法及び組成の有用性を実証するためのものであり、とにかく本発明の範囲を限定するものと解釈すべきではない。本明細書において、用語「生物学的サンプル」は、唾液、尿、血液、血清、血漿、脳液脳脊髄液、組織サンプルおよび細胞、またはヒトを含む哺乳動物の体に由来する任意のものを含むことを意図する。

0100

平均直径が2〜10nmである量子ドット(CdTe/CdSe、CdHgTe/ZnS、など)は、NN-Labs、LLC(Fayetteville、AR 72701)から購入した。200nm〜300nmの平均直径を有する蛍光性ユーロピウムキレートまたは他のランタニド金属、などは、Bangslab(Fishers、IN 46038)から購入した。本明細書の文脈では、ランタニド蛍光色素および量子ドットを蛍光トレーサー(FTs)と呼ぶ。異なるFTを抗体に結合させる方法を除いて、テストストリップを作製するための標準曲線を含む他の手順では、量子ドットとランタニドキレートが同様である。量子ドット標識キット(Cat#Q0101,NajingTech,Hangzhou,China)を使用して、量子ドットと抗体のコンジュゲーションを行った。

0101

[実施例1]SAMの定量測定
フォーマット1:SAMの迅速定量のための均質系イムノアッセイ
均質系イムノアッセイ、例えば、均質系時間分解蛍光技術(HTRF(R)技術、2016年4月5日に出願された、その全内容が参照により本明細書に援用される出願番号15/091,544に例示されている)、及び競合法(2016年4月5日に出願された、その全内容が参照により本明細書に援用される出願番号15/091,544に例示されている)を使って、抗SAMモノクローナル抗体とバイオコンジュゲートを用いて、試料由来のSAMを定量する。

0102

(1)異なる長さのリンカーを用いてビオチン、ジゴキシゲニンまたはジゴキシン、ならびにd2にコンジュゲートされたSAMまたはSAM類似体の、図8に記載したHTRF(R)方法での使用
ウサギ抗マウスIgG-XL665およびユーロピウム(Eu3+)クリプテート標識キットは、Cisbio Bioassaysから購入した。マウス抗ジゴキシンまたは抗ジゴキシゲニン抗体(抗Dig抗体、PerkinElmer)をEu3+クリプテートで標識する。100mMのPB(pH7.0)、プロテアーゼを含まない0.1%のBSA、および100mMのKF、0.1%のTween20を含む緩衝液の中で、ジゴキシン(ジゴキシゲニン)-6C-aza-SAM、抗ジゴキシン(ジゴキシゲニン)抗体-Eu3+クリプテート、マウス抗SAM抗体118-6およびウサギ抗マウスIgG-XL665の各成分の投与量を最適化する。ある競合HTRFアッセイでは、SAM標準を0〜3000nMの範囲で使用する。試験は、1〜10ウェルマイクロタイターストリップを用いて100μL/ウェルの最終容量で行う。全てのアッセイ成分を合わせ、室温で約30分間インキュベートする。アッセイプレートを、HTRFアッセイのための小さなポイントオブケア・マイクロタイターストリップリーダーで読み取る。時間分解蛍光は、各励起パルスの後に50μsの遅延で測定される。FRETシグナル(Aカウント)の発光は665nmで測定され、Eu(K)シグナル(Bカウント)の発光は620nmで測定される。 Bカウントは、バックグラウンドの吸光度の内部コントロールおよびインジケータとして、すべてのアッセイウェルについて同じでなければならない。蛍光シグナルを同時に測定し、その比((Aカウント-10,000)/Bカウント)を報告する。この比は、665nmと620nmの両方の信号が影響を同様に受けるので、吸光度の影響を最小限に抑える。SAM標準品の比およびその濃度は、標準曲線をプロットするために使用される。サンプルからのSAMの量が多いほど、Aカウントが小さくなり、したがって得られた比が低くなる。

0103

(2)BRETにおけるルシフェラーゼ-6C-アザ-SAMの使用
蛍光抗体標識キット(Thermo-Fisher)を用いてマウス抗SAM抗体118-6をAlexa Fluor 610-xに結合させた。100mMのPB(pH7.0)、プロテアーゼを含まない0.1%のBSA、100mMのKF、0.1%のTween20を含む緩衝液の中で、バイオコンジュゲートとルシフェラーゼのモル比、マウス抗SAM抗体とAlexa Fluor 610-xのモル比、Luciferase-6C-aza-SAM(ドナーLuc-SAM)、マウス抗SAM抗体118-6(受容体FL-Ab)、およびサンプルまたはスタンダードからの競合するSAMの作用濃度を最適化する。競合BRETアッセイにおいて、SAM標準は、0〜3000nMの範囲で試験される。試験は、1〜10ウェルのマイクロタイターストリップを用いて100μL/ウェルの最終容量で行う。上記の3つのアッセイ成分と基質ルシフェラーゼを合わせ、室温で15〜30分間インキュベートする。BRETアッセイのため、アッセイプレートを小さなポイントオブケア・マイクロタイターストリップリーダーで読み取る。時間分解蛍光は、各励起パルスの後に50μsの遅延で測定される。BRETシグナル(Aカウント)の発光は630nmで測定され、ルシフェリンシグナル(Bカウント)の発光は550nmで測定される。BRET指数(FL-Ab/Luc-SAM)の適切なモル比を求める。適当なLuc-SAM(モル比Luc:SAMが1:20)およびFL-Ab(モル比FL:Abが4-8:1)結合体では、結合した抗体の量はBRET指数と線形関係にあり、標準曲線をプロットするために、SAM標準品のBRET指数および濃度を使用する。サンプル中のSAMが多いほど、BRET指数が低くなる。

0104

フォーマット2:SAMの迅速定量のための蛍光免疫クロマトグラフィーストリップ
(1)抗SAMモノクローナル抗体を蛍光トレーサーと結合させた後、結合物を33GLASS(GE Healthcare Biosciences Corp. Piscataway, NJ)に均一に添加した:均一なユーロピウム染色したミクロスフェア(直径0.20μmのポリマーP(S/V-COOH), Bangs Laboratories Inc., Fishers, IN)をMES(2-N-モルホリノエタンスルホン酸)で2回洗浄し、10分間の14000rpm遠心分離で分離した。EDC(1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)-カルボジイミド)を1.5mg/mL、N-ヒドロキシスクシンイミド(NHS)を2mg/mL添加してポリマーを活性化した。抗SAM抗体84-3(Cat#MA00202,Arthus Biosystems, VA)を40μg/mLの最終濃度で添加し、室温で2.5時間振とうした。結合物を、0.5%BSAおよびEDTA-Na2を含む20mMトリス緩衝液中に保存し、適切に希釈した後に4ul/cmの密度でガラス繊維に均一に塗布し、続いて37℃で12時間乾燥させた。

0105

(2)試験線(T)に0.2mg/mLのBSA-SAMを、対照線(C)に1.2mg/mLヤギ抗マウス抗体を、ニトロセルロース膜の上に固定した:試薬は50mMリン酸緩衝液(pH 7.4)にて固定した。膜を56℃で一晩乾燥した後、サンプルパッドおよび吸着膜と組み立てた。得られたマルチメンブレン複合体を3.8mmのテストストリップに切断し、テストストリップを専用の黒色PVCカセットに詰めて、シリカゲルを乾燥剤として含む密閉されたアルミニウムホイルバッグに置かれた。

0106

(3)全ての種類の血液試料を使用できるように、サンプルパッドは、50mMのトリス緩衝液の中に、抗RBC赤血球)抗体、Tween20、BSA及びEDTA-Na2で処理した。テストストリップの組成は、図1Aに示されている。

0107

(4)測定:テストストリップカセットのサンプルウェルに約100μLの血漿または血清サンプル、または50μLの全血+50μLの希釈緩衝液を添加した。15分以内にカセットを(365nmの励起光がある)蛍光リーダーのスロットに挿入した。蛍光の強度を測定した。この蛍光強度は、バッチごとに計算され更新された標準曲線(図2)に基づいてSAMの実際のレベルに変換された。この特定のストリップについては、標準曲線を図2に示し、x軸は0〜3000nMの範囲のSAM濃度の10を底とする対数であり、y軸は、テスト線(T)とコントロール線(C)の蛍光シグナル強度の比の10を底とする対数である。

0108

[実施例2]SAH定量試験
フォーマット1:SAHの迅速定量のための均質系イムノアッセイ
均質系イムノアッセイ、例えば、均質系時間分解蛍光技術(HTRF(R)技術、2016年4月5日に出願された、その全内容が参照により本明細書に援用される出願番号15/091,544に例示されている)、及び競合法(2016年4月5日に出願された、その全内容が参照により本明細書に援用される出願番号15/091,544に例示されている)を使って、抗SAMモノクローナル抗体とバイオコンジュゲートを用いて、試料由来のSAHを定量する。図8に記載の方法で、HTRF(R)においてビオチン、ジゴキシゲニンまたはジゴキシンにコンジュゲートされたSAH、ならびに異なる長さのリンカーを用いて、d2にコンジュゲートされたSAH、及びBRETにおいて異なる長さのリンカーを用いて、ルシフェラーゼにコンジュゲートされたSAHの使用は、抗SAM抗体およびSAM(またはSAM類似体)の代わりに、抗SAH抗体およびSAHを用いた以外は、本発明の実施例1のフォーマット1に記載の手順と同様である。

0109

フォーマット2:SAHの迅速な定量のための蛍光イムノクロマトストリップ
上記の実施例1と同様の手順で、マウス抗SAH抗体301-3(Cat# MA00303, Arthus Biosystems, VA)を80μg/mLの最終濃度で使用した。この特定のストリップのための標準曲線を図3に示す。x軸は0から3000nMの範囲のSAHの濃度の10を底とする対数である。y軸はテスト線(T)とコントロル線(C)の蛍光シグナルの比の10を底とする対数である。

0110

[実施例3]MIストリップ
メチル化指数(MI)を測定するための蛍光イムノクロマトグラフィー用テストストリップ
上記の実施例1の方法を用いて、ただし、BSA-SAM(またはSAM類似体)およびBSA-SAHを、ニトロセルロース(NC)膜の異なる領域に添加し、乾燥させた。FT-抗SAMおよびFT-抗SAHの両方をガラス繊維に均一に吸収させ、次いでに図1Bに示すように組み立てた。FTの蛍光強度を別々に測定し、ストリップのバッチのプリインストールした標準曲線に基づいて、SAMおよびSAHの実際のレベルに変換された。SAMおよびSAHテスト線は、抗SAMおよび抗SAH抗体を標識するために使用されるFTの種類によって、2つの同様な、または異なる色として表示される。本ストリップは、迅速かつ容易にSAMとSAHを同時測定することができる。MIが計算されてドライ式イムノ蛍光分析装置上で表示される。

0111

[実施例4]CRP定量ストリップ
全CRPの迅速的定量のための蛍光イムノクロマト法ストリップ
(1)抗SAMモノクローナル抗体を蛍光トレーサーにコンジュゲートさせた後、コンジュゲートを33GLASS(GE Healthcare Biosciences Corp. Piscataway, NJ)に均一に添加した:均一なユーロピウム染色ミクロスフェア(直径0.20μmのポリマーP(S/V-COOH)、Bangs Laboratories Inc., Fishers, IN)をMES(2-N-モルホリノエタンスルホン酸)で二回洗浄し、10分間14,000rpmの遠心分離で分離した。EDC(1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)-カルボジイミド)を1.5mgの/mLの最終濃度に、N-ヒドロキシスクシンイミド(NHS)を2mgの/mLに添加して、ポリマーを活性化した。MESで洗浄した後、微小球を500μLのMES液(pH6.0)中に再懸濁した。抗CRP抗体M-5191(Biobridge、京、中国)を7μL(2.82mg/mL)添加して室温で2.5時間振とうした。コンジュゲートは、0.5%BSA及びEDTA-Na2を含む20mMトリス緩衝液中で保存し、1:3倍希釈後、密度4μL/cmでガラス繊維に均一に塗布し、37℃で18時間乾燥した。

0112

(2)ニトロセルロース膜上に、抗CRP抗体M-5192(Biobridge、北京、中国)を約0.05mg/mLで最初のテスト線(T1)に、0.4mg/mLで第二のテスト線(T2)に固定し、ヤギ抗マウス抗体を1.2mg/mLでコントロル線(C)に固定した。これらの試薬は、50mMリン酸緩衝液pH7.4にて固定した。膜を一晩56℃で乾燥した後、サンプルパッドおよび吸収紙と組み立てられた。得られたマルチ膜複合体は、3.8mmのテストストリップに切断した。テストストリップは、特殊な黒色PVCカセットに包装した後、シリカゲルを乾燥剤として含んだ、密封されたアルミニウム箔バッグに入れた。

0113

(3)テストストリップの組成は図1Bに図示されており、血液試料は試験前に約600倍に希釈されるので、試料パッドはない。

0114

(4)測定:希釈した血漿または血清サンプルまたは全血を約100μLテストストリップカセットのサンプルウェルに添加し、15分以内に、カセットを蛍光リーダー(365nm励起光)のスロットに挿入し、蛍光強度を測定し、ストリップのバッチごとに計算され、更新された予めインストールされた標準曲線(図4)に基づいてCRPの実際のレベルに変換された。

0115

この特定のストリップの標準曲線を図4に示し、ここで、x軸は0〜130mg/Lの範囲のCRP濃度である。y軸は第2のテスト線(T2)とコントロール線(C)の蛍光シグナルの比である。

0116

[実施例5]HCyの定量試験
フォーマット1:HCyの迅速定量のための均質系イムノアッセイ
均質系イムノアッセイ、例えば、均質系時間分解蛍光技術(HTRF(R)技術、2016年4月5日に出願された、その全内容が参照により本明細書に援用される出願番号15/091,544に例示されている)、及び競合法を使って、抗HCyモノクローナル抗体を使うことでまたは実施例6に記述生化学反応産生のSAHを測定することで、試料中のHCyを定量する。SAHを測定する方法は、実施例2フォーマット1の手順と同じである。

0117

図8に記載の方法でのHTRF(R)法における、異なる長さのリンカーを介してビオチン、ジゴキシゲニンまたはジゴキシと結合したHCy、およびd2と結合したHCyの使用、及びBRET法における、異なる長さのリンカーを介してルシフェラーゼと結合したHCyの使用は、抗SAM抗体およびSAM(またはSAM類似体)の使用の代わりに抗HCy抗体およびHCyを使用したことを除くと、本発明の実施例1のフォーマット1に記載の手順と類似である。

0118

フォーマット2:HCyの迅速定量のための蛍光免疫クロマトグラフィーストリップ
実施例1のフォーマット2と同様の方法で、抗HCyモノクローナル抗体を用いて、または実施例6に記載の生化学反応から生成されるSAHのレベルを測定することによって、試料中のHCyを定量する。

0119

[実施例6]HCy定性ストリップ
HCyの迅速な定性測定のためのイムノクロマトグラフィー用テストストリップ

他の材料には、ガラス繊維K88(Tongcheng Paper Production, Co, Ltd, Anhui, China)、ニトロセルロース膜、TrionX-100、Tween20、カゼイン、ウシ胎仔血清およびPVP(ポリビニルピロリドン)が含まれる。マウス抗SAH抗体(Cat#MA00307,Arthus Biosystems,VA)。

0120

HCyの血漿または血清試料は、いくつかの化学反応を経由ですべてのHCyをタンパク質との連結から遊離させ、還元型にした後、以下のようにSAHに変換させる:
ホモシステイン+S-アデノシルメチオニン---(HMT)--->S-アデノシルホモシステイン+メチオニン、
ここで、HMTはホモシステインメチルトランスフェラーゼである。試験反応:3μLのHCy、3μLのSAM、3μLのHMTおよび91μLの100mMのPBS(pH7.4);コントロール反応:3μLのHCy、3μLのSAM、30%のグリセロールおよび91μLの100mMのPBS(pH7.4)。徹底的に混合し、5分間反応させた後、SAHテストストリップに80μLを加えた。

0121

反応生成物SAHは、定性的SAHストリップで測定される。その適切なカットオフ値ヒト血漿または血清中制限物質HCyのカットオフ値を反映する。すなわち、正常対象は10μM以下のHCyを有する。患者は15μMより高い、異常なHCyを有する。したがって、我々は、そのテスト線(T)およびコントロール線(C)が以下の読み取り値を示す、コロイド金SAH試験ストリップを作製した:
C線は金コロイドシグナルを有さない:ストリップは無効である。
TおよびCは類似なコロイド金のシグナを有する:サンプル中のHCyレベル<10μM;
CはT線よりもはるかに強い金コロイドシグナルを有し、T線はほとんど見えない:試料からのHCyレベル>=15μM;
CはT線よりも強い金コロイドシグナルを有し、T線は可視なレベルである:試料からのHCyレベルは10〜15μMであり、

0122

SAH試験ストリップは、以下の手順に従って作製した:
(1)1mLの70nmコロイド金、27μLのK2CO3、8μLのマウス抗SAH抗体、20分間静置後、100μLの10%BSAを添加し、15分間静置し、12,000rpmで15分間遠心分離した。上清を捨てた。1%BSA、D-トレハロースおよびスクロースを含有する20mMのホウ酸緩衝液で1回洗浄し、120μLのホウ酸緩衝液で再懸濁した。
(2)コンジュゲートされた抗体をガラス繊維K88に4μL/cmで均一に塗布した。
(3)サンプルパッドを、0.1〜2%PVP、Triton x-100、およびカゼインを含有する100mMトリスpH8.2で処理した。37℃で一晩乾燥させた。
(4)試験ストリップを、図1Aに示す方法に従ってPVCプレート上に組み立てた。

0123

[実施例7]MIHCストリップ
SAM、SAH及びHCyの同時測定用イムノクロマトグラフィー用テストストリップ
MIHC1はメチル化指数およびホモシステインの三重テストストリップフォーマット1を表す。ユニットは2つのテストストリップからなる。(a)一つは実施例3のようなMIストリップである。(b)もう1つは実施例5のようなHCyストリップである。
MIHC2は、メチル化指数およびホモシステインの三重テストストリップフォーマット2を表す。ユニットは、2つのテストストリップからなる。(a)一つは実施例3のようなMIストリップである。(b)もう1つは実施例6のようなHCyストリップである。
添付の装置は、試料中のSAM、SAH、MIおよびHCyの値を同時に読み取り、処理し、結果を定性的および/または定量的に報告することができる。

0124

[実施例8]MIHCRストリップ
SAM、SAH、ホモシステイン(HCy)およびCRPの同時測定用イムノクロマトグラフストリップ
MIHCR1は、メチル化指数、ホモシステインおよびC反応性タンパク質の四重テストストリップのフォーマット1を表す。ユニットは、3つのテストストリップからなる。(a)一つは実施例3のようなMIストリップである。(b)第2のものは実施例5のHCyストリップである。(c)第3のものは実施例4のCRPストリップである。

0125

MIHCR2は、メチル化指数、ホモシステインおよびC反応性タンパク質の四重テストストリップのフォーマット2を表す。ユニットは3つのテストストリップからなる。(a)一つは実施例3のようなMIストリップである。(b)第2のものは実施例6のHCyストリップである。(c)第3のものは実施例4のCRPストリップである。

0126

付随する装置は、試料からのSAM、SAH、MI、CRPおよびHCyの値を同時に読み取り、処理し、出力し、定性的および/または定量的に報告することができる。

0127

[実施例9]SAM半定量ストリップ
コロイド金またはコロイドミクロスフェアのSAM用半定量テストストリップ
テストユニットは、結果を読み取るためのデバイスを必要としない。三重テストストリップは、単一のユニットに組み立てられ、各ストリップは、それぞれカットオフ値が50nM、400nM、800nMの検出バンドを有する。カットオフ値は、50nM、400nMおよび800nM以外の他の値に変更することができる。血液サンプルの値は以下のように読み出すことができる:<50nM; 50〜400nM; 400〜800nM; >800nM。コロイド金またはマイクロスフェアを用いてマウス抗SAM抗体(Cat# MA00201, Arthus Biosystems, VA)を標識した。抗体のコンジュゲーションは、実施例6と類似であった。テストストリップの組み立ては、図1Aおよび実施例1に示したものと同様である。コロイド金またはミクロスフェアの結果は肉眼で見ることができる。したがって、この方法は、追加のデバイスを使用する必要がなくて、迅速的、簡単で、且つ費用効果が高い。

0128

[実施例10]SAH半定量ストリップ
SAH用コロイド金またはコロイド状ミクロスフェア半定量試験ストリップ
本テストユニットは、結果を読み取るためにデバイスを必要としない。三重テストストリップは、単一のユニットに組み立てられ、各ストリップは、それぞれカットオフ値が200nM、600nM、1200nMの検出バンドを有する。カットオフ値は、50nM、600nM、および1200nM以外の異なる値に変更することができる。血液サンプル中の値は、以下のように読み取ることができる:<200nM;200-600nM;600-1200nM;>1200nM。コロイド金またはマイクロスフェアを用いて、マウス抗SAH抗体839-6(Cat#MA00307, Arthus Biosystems, VA)を標識した。抗体のコンジュゲーションは、実施例6と類似であった。試験ストリップの組み立ては、図1Aおよび実施例1に示したものと同様である。コロイド金またはミクロスフェアの結果は肉眼で見ることができる。したがって、この方法は、追加のデバイスを使用する必要がなく、迅速的、簡単で、且つ費用効果が高い。

0129

[実施例11]他のイムノアッセイ系
上記のような乾式試験ストリップ形式での使用の他、FTは、以下の潜在的な測定リスト内のトレーサーのような、他の水系でも使用することができる。

0130

FT-抗SAMおよびFT-抗SAH抗体は、細胞ベースの技術、例えば、フローサイトメトリーおよび免疫蛍光顕微鏡法などにおいて使用することが可能で、異なるシナリオ下での細胞、組織および器官内のSAMおよびSAHの代謝、動態、分布およびレベルを調べることができる。

0131

A.FCM(フローサイトメトリー)
FCMで、細胞内において、メチオニン(Met)によってS-アデノシルメチオニン合成酵素(MAT)の活性を刺激する。培養および処理後の細胞中のSAMおよびSAHを図5に示されたように二重染色し、分析した。FCMの結果は、ELISA(データは示さず)およびLSCMの結果と一致するが、FCMは、核内および細胞質コンパートメント内のSAMレベルの変化に関する情報をより多く提供する。Metに刺激されたMAT活性は、初代肝細胞に対する効果とは異なる、細胞質および核について類似のパターンを有する。より高い用量のMet(1mM)は、核内のL02細胞におけるMATの活性を、(0.5mMのMetのような)刺激ではなくて、阻害するが、1mMのMetは、L02細胞の細胞質におけるMATの活性を持続的に刺激する。Metは、HepG2の細胞質および核の両方においてMATの活性を阻害し、したがってSAMは減少する(図5A)。両方の細胞株において、核内のSAMは全SAMの80〜85%を占め、メチル化指数も同様である。正常なマウスの肝臓細胞においては、約4.6%のSAMが核内に位置する。24時間の1mMのMet刺激では、核のSAMレベルが4倍増加し、全SAMの約22.5%を占める。Metで刺激したMATは核のSAMを増加させるが、細胞質のSAMは1mM以内のMetで減少する。初代肝細胞をMetフリー培地で20時間培養したところ、MAT活性が誘導され、SAMは核内で増加したが、細胞質では減少した(図6)。これは、Metの飢餓欠乏応答して、SAMが果たそうとする重要な役割が核にあることを示している(特定の遺伝子の制御された発現)。現在の試験条件では、細胞質および細胞全体のメチル化指数(MI)は1.85-2.55であったが、MIは正常肝臓の核では0.3であり、1mMのMetで刺激した後1.2に増加した。核のMIは、Metフリー培地で20時間培養した後は0.98であり、正常肝細胞より約3倍高く、SAMレベルの変化と一致する。

0132

二つの異なる種類の固定/透過化処理バッファを全ての細胞型において試験した。即ち、細胞質と核の両方の標的を染色する、核固定/透過化処理緩衝液(Cat# 00-5523 FoxP3_TF Staining Buffer Set, eBioscience, San Diego, CA)、および細胞質標的のみを測定する、細胞内固定/透過化処理緩衝液(Cat# 00-8824, eBioscience, San Diego, CA)を使用した。

0133

(1)トリプシンによる細胞消化プロトコールに従って細胞懸濁液を調製する;
(2)細胞懸濁液を1500rpmで5分間遠心分離し、上清を捨てる;
(3)細胞を少なくとも1mLのPBSで約106個細胞/サンプルに再懸濁する;
(4)1500rpmで5分間遠心分離し、上清を捨てる;
(5)各サンプルに100μLの固定用バッファを加える(固定バッファが4%パラホルムアルデヒドの場合、400μL/サンプルを加える)。試料を室温で30分間暗所に保ち、次いで懸濁液を1500rpmで5分間遠心分離し、上清を捨てる;
(6)100μLの透過化処理緩衝液で洗浄し、懸濁液を遠心分離し、上清を捨てる;
(7)100μLの透過化処理緩衝液にて、室温20分間インキュベートした後、懸濁液を遠心分離し、上清を捨てる;
(8)100μLの透過化処理緩衝液で再懸濁する。10μLの蛍光標識抗体を添加し、30分間インキュベートする。
(9)PBSで2回洗浄し、0.5mLのPBSで細胞を再懸濁し、BD社FACSCanto II Flow Cytometerで測定する。結果は図5および図6に示す。

0134

図5が4.5μg/mLのAlexa Fluor 647コンジュゲートした抗SAM-118-6抗体(Cat# MAF00201, Arthus Biosystems, VA)で二重染色した細胞のフローサイトメトリー(FCM)の結果を示し、図6が45μg/mLのAlexa Fluor 488コンジュゲートした抗SAH抗体301-3(Cat#MAF00301、Arthus Biosystems、VA)で染色した細胞のフローサイトメトリー(FCM)の結果を示す。細胞質および核区画からのSAMおよびSAHレベルの両方が示される。正常肝細胞株L02および肝細胞癌細胞株HepG2を0,0.5mMおよび1mMメチオニン(Met)で24時間処理した。マウス初代肝細胞を単離し、0,0.5mM、1mMのMetで24時間処理し、MetフリーMEM培地で20時間培養した。図5はSAMのレベルを示し、図6はSAHのレベルを示す。

0135

B.免疫蛍光レーザー走査共焦点顕微鏡法(LSCM)
(1)細胞を容易に増殖させ、顕微鏡下で写真を撮ることができるように設計された、LSCM専用の特殊なガラス断片をアルコールで洗浄した。フード内にUV光の下に少なくとも10分間置いた。
(2)無菌ピンセットを用いてガラスを24ウェル細胞培養プレートに入れる。細胞増殖速度の知識に基づいて適切な量の細胞(正常肝細胞株L02および肝細胞癌細胞株HepG2)を播種する(例えば、5×104/ウェル)。メチオニン刺激など試験設計の有り/なしで24時間培養した。
(3)細胞が染色できるようになった時、ウェルから培地を除去し、1mLの1×PBSで3回洗浄した。
(4)200μLの-20℃で保存した80%アセトンを加え、-20℃で30分間細胞を固定した。
(5)1mLの1×PBSで3回洗浄する。
(6)40μg/mLのAlexa Fluor-488-抗SAH抗体および8μg/mLのAlexa Fluor 647-抗SAM抗体を含む200μLの染色緩衝液(1%BSAを含むPBS)を添加した。プレートを4℃下に1時間置く。適切な量のDAPIを5分間添加して核だけを染色した。
(7)1mLの1×PBSで3回洗浄した。
(8)LSCMに使用されるために特別に設計された樹脂でガラスを密封し、蛍光の消光を防ぐ。
(9)Zeiss LSM780で、630倍の倍率で観察し、写真を撮った。結果を図7に示すが、これは、40時間培養した後の、本発明の同様な蛍光標識抗SAMおよび抗SAH抗体で染色された、L02およびHepG2細胞のレーザースキャン共焦点顕微鏡(LSCM)の結果を示す。図7において、Aは抗SAM抗体で染色されたL02細胞であり;Bは抗SAM抗体で染色されたHepG2細胞であり;Cは抗SAH抗体で染色されたL02細胞であり;Dは抗SAH抗体で染色されたHepG2細胞である。写真はZeiss LSM 780により630倍の倍率で撮影された。

0136

C.ストレプトアビジン(SA)およびビオチン系に関連する蛍光免疫学
FTを直接または間接的に抗SAMおよび抗SAH抗体に標識する代わりに、異なるサイズまたは色の量子ドットをSA上に標識することができる。(1)SAMおよびSAHを、様々なリンカーを介して、(我々の2016年4月5日出願の、その全てが参照により本出願に援用される、仮出願第15/091,544号に例示されているように)ビオチンとコンジュゲートする。(2)異なるFTをSAに標識する。(3)SAとビオチンとの間の特異的かつ強力な結合により、小分子抗原SAMおよびSAHがそれぞれ異なるFTに標識することができる。すなわち、FT-SAMおよびFT-SAHが得られる。(4)SAMとSAHを同時に測定したい場合は、異なる色のFT-SAMとFT-SAHを混合し、SAMとSAHに対する特異抗体を用いて、免疫アッセイの競合原理を利用してSAMとSAHを定量する。

0137

D.ジゴキシゲニン-抗ジゴキシンゲニン抗体系に関連する蛍光免疫学
SAMおよびSAHをトレースする他の間接的な方法には、(1)種々のリンカーを介して、(我々の2016年4月5日出願の、その全てが参照により本出願に援用される、仮出願第15/091,544号に例示されているように)、SAMまたは/およびSAHをジゴキシンまたはジゴキシゲニンに結合させる。(2)異なるFTをマウス抗ジゴキシゲニンまたはマウス抗ジゴキシン抗体に標識する。(3)ステップ(1)およびステップ(2)からの生成物を混合することにより、SAMおよびSAHが異なる色のFTに間接的に標識される。(4)FT-SAMおよびFT-SAHの使用は、実施例11Cの場合と同様である。

0138

[実施例12]試験ストリップを使用して、健康なヒトの血液サンプル中のSAMおよびSAHレベルを測定し、体重減少の進行をモニタリングする
約5mLの血液サンプルを34人の健康な被験者(我々の研究開発部門からのボランティアで、被験者は少なくとも5時間絶食した)の静脈から採取し、ヘパリン処理した試験管に入れた。上記の実施例1および2に記載のように、100μLの血漿サンプルをSAMおよびSAHイムノクロマトグラフィー試験ストリップに添加し、値を乾式イムノ蛍光分析装置モデルFIC-S2011シリーズ(Arthus Biosystems, VA)で読み取った。表1から分かるように、15人の女性のSAM、SAHおよびMIの平均値は、18人の男性被験者の対応値より高い(SAMは25.51%、SAHは74.25%、MIは19.15%、それぞれ高い)。

0139

我々はさらに、各性別グループ内においてBMI(体格指数)に基づいて群分けした。BMI情報は、男性被験者の1人が欠けていた。SAM、SAHおよびMIの平均値および標準偏差を表2に示す。女性と男性の両方の被験者に対して、高BMI(BMI>24)群のSAMおよびMIの平均は、低BMI(BMI≦24)群の対応値より明らかに低下した。女性において、高BMI群の平均SAMは143.5nMであり、低BMI群のSAMは285.07nMであった。男性において、高BMI群の平均SAMは185nMであり、低BMI群のSAMは214nMであった。女性においては高BMI群の平均MIが低BMI群のMIのわずか30.76%であったが、男性においては高BMI群の平均MIが低BMI群のMIの約63.49%であった。これは、高いBMIが女性のMIに、男性のそれより大きな影響を与えたことを意味する。24未満のBMIは、健康上理想的であると考えられている。したがって、異常なBMIは両方の性別のSAMレベルに関連する。低いSAMは、心臓血管腎臓疾患糖尿病肥満、およびその他の代謝障害などを含む一連の健康問題の根底にある、異常な好ましくないBMIの原因である可能性がある。Lydi M. J. W. van Drielは、若年女性におけるBMIとメチル化の関係を報告した (Body Mass Index Is an Important Determinant of Methylation Biomarkers in Women of Reproductive Ages, J. Nutr. 139: 2315−2321, 2009)。その結果は、SAM、SAHおよびMIが、心血管疾患のような異常なBMIに起因する健康問題の良好な指標またはバイオマーカーであることを示した。

0140

BMIが24を超えると健康状態が悪化する可能性があるため、我々はBMIが24を超える女性3例および男性4例を除外し、表1が以下の表3になる。12人の正常なBMIの女性のSAM、SAHおよびMIの平均値は、13人の男性被験者の対応値より高い(SAMは33.41%、SAHは97.73%、MIは25%、それぞれ高い)。さらに、異常なBMI症例を排除することにより、女性と男性のSAM値、SAH値およびMI値差異がさらに明らかになった。すなわち、各性別の正常なBMI被験者だけを見ると、女性の平均SAM値は男性のそれより33.41%高い(すべてのBMI値の被験者を考慮した場合は25.51%)。表4は、異常なBMIが、女性と男性の間のSAM、SAHおよびMI値の差異をぼかす(減少させる)ことができることを示した。これは、BMIがSAM、SAH、MIの値を複雑にする要因であることを示している。これは、人種、性別、体重、年齢、一般的な健康状態によってSAMとSAHのレベルが異なるという事実と一致している。

0141

BMIとMIおよびSAMのレベルとの間の相関関係は、これらのバイオマーカーをBMIと共にモニターすることが、既定患者集団の食事の設計において実用的な情報を提供することを示唆するようである。

0142

[実施例13]健常および心血管疾患血液試料からのSAH、HCy、CRPおよびcTnIを測定するための試験ストリップの使用
この実施例中使用する略語は以下の通りである:cTnI(心筋トロポニン-I)、CRP、CK-MB(クレアチン-キナーゼ-MB)およびMyo(ミオグロビン)。

0143

9例の健康なヒト血液サンプルと7例の心血管疾患(CVD)のヒト血液サンプルは、省長沙市中南大学湘雅医学校の第2付属病院臨床研究室にて心臓発作と診断された患者から得られた。これらの試料で、本発明の実施例1,2,3および4のテストストリップを用いてSAM、SAH、MIおよびCRPを測定した。表5のデータは、臨床研究室の陰性cTnI、CRP、CK-MBおよびMyo結果によって急性心筋損傷(AMI)がないと診断された9例では、平均SAM値164nM、SAH232nM、MI1.75で、44.44%の者のHCyが15μMより高かった。実施例4に記載されるテストストリップを用いて測定されたCRP値は、平均0.8mg/mL(正常)を示した。一方、cTnI、CRP、CK-MBおよびMyoの有意な増加で心臓発作と診断された7人の症例では、平均SAM値94nM、SAH558nM、MI0.2で、85.71%の者のHCyは15μMより高かった。心臓発作またはAMIを伴う7例の平均CRPは4.37mg/Lであり、正常より高かったが、10mg/L未満なため、炎症反応とは関連していなかった。より高いMyoを有する最後の2つの試料(AMIの最初の数時間で増加)では、CRPレベルは高くなく、ちょうど増加するところであった。通常AMI後約36時間で起こるcTnIのピークを有する最初の2例では、CRPレベルははるかに上昇した。これは約1日後にCRPの上昇が起こったことを示唆した。本結果は、SAMおよびMIの減少、SAHおよびHCyの増加が心疾患の良好なバイオマーカーであることを示した。7人のAMI患者のうち1人だけが陰性のHCyを示したが、この患者のSAHレベルは他の症例より非常に高く、通常の平均SAHレベルより約5倍高かった。これは、SAH、MIが心疾患の診断においてHCyより優れた指標であることを示した。

0144

本発明の実施例4に記載のイムノクロマトグラフィー用テストストリップを使用して全てのサンプルについて測定したSAM、SAH、HCyおよびCRP値は、単に現在よくチェックされている光化学的方法を用いてcTnI、CK-MB、Myoだけをチェックすることによって見過ごされる可能性のある、特定の群の患者を同定し、分類することができる。SAM、SAH、HCyおよびCRPは、CVDの適時的な診断、鑑別予後予測、および治療指導のために、現在の心臓パネルに加える有用なバイオマーカーである。

0145

先の実施例のいくつかに記載されたように実施された実験に基づいて、量子ドットプローブおよび蛍光キレートは、有機蛍光分子で標識された他のプローブによって提供された蛍光よりも強い蛍光を提供すると考えられている;それらのより長持ちする蛍光は安定した信頼性の高いシステムを構築することができる;したがって、SAM、SAHおよびHCyを測定するために、量子ドットおよび蛍光キレートに基づいたアッセイは、伝統的な有機蛍光分子を用いたアッセイよりも一連の利点を提供すると考えられている。

実施例

0146

以下の暫定および非暫定的出願のすべての内容は、参照により本出願に組み込まれる。
2014年8月11日に出願された米国特許出願第14/457,099号、
2014年3月18日に出願された米国特許出願第14/218,928号、
2013年3月15日に出願された米国仮特許出願第61/801,547号、および
2015年4月6日に出願された米国仮特許出願第62/143,790号。
前述の説明には多くの詳細を含んでいるが、これらは現在の好ましい実施形態のいくつかの例証を提供するものに過ぎなく、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。同様に、本発明の精神または範囲から逸脱することなく、他の実施形態を考案することができる。異なる実施形態の特徴を組み合わせて使用することができる。したがって、本発明の範囲は、前述の説明によってではなく、添付の特許請求の範囲およびその法的同等物によってのみ示され、制限される。特許請求の意味および範囲内にある、本明細書に開示された本発明に対するすべての追加、削除および変更は、それに包含されるべきである。

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