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技術 ポリオキソメタレートを含有するフォトクロミック物品並びに該物品の製造、及び使用方法

出願人 スリーエムイノベイティブプロパティズカンパニー
発明者 ミラー,アダムディー.アイザックソン,ダニエルイー.シアン,バートティー.コルブ,ウィリアムビー.フレイ,マシューエイチ.ドゥ,グアーンレイ
出願日 2016年6月23日 (3年3ヶ月経過) 出願番号 2018-500376
公開日 2018年8月2日 (1年2ヶ月経過) 公開番号 2018-521358
状態 未査定
技術分野
  • -
主要キーワード 多孔質カバー ナノポーラス材料 三角形配列 各微細構造 開口細孔 マイクロポーラス膜 スイッチングタイム ゴムホ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年8月2日)のものです。
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図面 (18)

課題・解決手段

構造部材と、該構造部材と接触している流体と、該流体と接触しているポリオキソメタレート錯体と、を含む、フォトクロミック物品を提供する。ポリオキソメタレート錯体は、ポリオキソメタレートアニオン又はポリオキソメタレート誘導体アニオンのいずれかと錯体を形成しているカウンターカチオンを含む。多孔性材料構造部材は、多孔性材料、複数の空洞、又はその両方を含む。該物品フォトクロミックである。フォトクロミック物品の光透過率を変化させる方法、同様にフォトクロミック物品の光反射率を変化させる方法を提供する。フォトクロミック物品の形成方法も提供する。

概要

背景

概要

構造部材と、該構造部材と接触している流体と、該流体と接触しているポリオキソメタレート錯体と、を含む、フォトクロミック物品を提供する。ポリオキソメタレート錯体は、ポリオキソメタレートアニオン又はポリオキソメタレート誘導体アニオンのいずれかと錯体を形成しているカウンターカチオンを含む。多孔性材料構造部材は、多孔性材料、複数の空洞、又はその両方を含む。該物品フォトクロミックである。フォトクロミック物品の光透過率を変化させる方法、同様にフォトクロミック物品の光反射率を変化させる方法を提供する。フォトクロミック物品の形成方法も提供する。

目的

概要
本開示は、フォトクロミック物品、ポリオキソメタレート錯体を含有するフォトクロミック物品の製造方法、及びフォトクロミック物品の光透過率又は光反射率を変化させる方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

フォトクロミック物品であって、多孔性材料、複数の空洞、又はこれらの組み合わせを含む構造部材と、前記構造部材と接触している流体と、ポリオキソメタレートアニオン又はポリオキソメタレート誘導体アニオンのいずれかと錯体を形成しているカウンターカチオンを含む、ポリオキソメタレート錯体と、を含み、前記ポリオキソメタレート錯体は前記流体と接触し、前記物品フォトクロミックである、フォトクロミック物品。

請求項2

300nm〜400nmの波長の光に少なくとも2分間曝した後に、少なくとも2%の透過率の差を呈する、請求項1に記載のフォトクロミック物品。

請求項3

少なくとも5%の光透過率を含む、請求項1又は2に記載のフォトクロミック物品。

請求項4

5%以下のヘイズを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のフォトクロミック物品。

請求項5

前記構造部材が多孔性ポリマー材料を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のフォトクロミック物品。

請求項6

前記構造部材が複数の内部空洞を含み、前記流体は少なくとも部分的に前記内部空洞の少なくとも一部を満たす、請求項1〜5のいずれか一項に記載のフォトクロミック物品。

請求項7

前記構造部材上に配置された酸素透過性材料を更に含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載のフォトクロミック物品。

請求項8

前記流体が、150℃以上の沸点を有する溶媒ポリアルキレンオキシドゲル剤イオン性液体可塑剤又はこれらの組み合わせを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のフォトクロミック物品。

請求項9

フォトクロミック物品を形成する方法であって、ポリオキソメタレートアニオン又はポリオキソメタレート誘導体アニオンのいずれかと錯体を形成しているカウンターカチオンを含む、ポリオキソメタレート錯体を流体中に分散させることと、前記流体を、多孔性材料、複数の空洞、又はこれらの組み合わせを含む構造部材と接触するように配置することと、を含み、前記物品がフォトクロミックである、方法。

請求項10

フォトクロミック物品の光透過率を変化させる方法であって、多孔性材料、複数の空洞、又はこれらの組み合わせを含む構造部材と、前記構造部材と接触している流体と、前記流体と接触しており、ポリオキソメタレートアニオン又はポリオキソメタレート誘導体アニオンのいずれかと錯体を形成しているカウンターカチオンを含む、ポリオキソメタレート錯体と、を含む、フォトクロミック物品を提供することと、前記フォトクロミック物品を、該物品が、少なくとも1%、又は少なくとも2%、又は少なくとも5%の透過率の差を呈するよう、300nm〜400nmの波長の光に少なくとも2分間曝すことと、を含む、方法。

請求項11

フォトクロミック物品の光反射率を変化させる方法であって、多孔性材料、複数の空洞、又はこれらの組み合わせを含む構造部材と、前記構造部材と接触している流体と、前記流体と接触しており、ポリオキソメタレートアニオン又はポリオキソメタレート誘導体アニオンのいずれかと錯体を形成しているカウンターカチオンを含む、ポリオキソメタレート錯体と、を含む、フォトクロミック物品を提供することと、前記フォトクロミック物品を、該物品の反射光が、少なくとも2%、又は少なくとも5%の反射率の差を呈するよう、300nm〜400nmの波長の光に少なくとも2分間曝すことと、を含む、方法。

請求項12

反射性フォトクロミック物品であって、多孔性材料、複数の空洞、又はこれらの組み合わせを含む構造部材と、前記構造部材と接触している流体と、ポリオキソメタレートアニオン又はポリオキソメタレート誘導体アニオンのいずれかと錯体を形成しているカウンターカチオンを含む、ポリオキソメタレート錯体と、を含み、前記ポリオキソメタレート錯体は前記流体と接触しており、前記物品はフォトクロミックであり、前記物品は2%未満の光透過率を有する、反射性フォトクロミック物品。

請求項13

拡散性反射層を含む反射層を更に含む、請求項12に記載の反射性フォトクロミック物品。

発明の詳細な説明

0001

[技術分野]
本開示は、窓、フィルムコーティングガラス(glazing)、光学素子(例えば眼科用メガネ)等の、フォトクロミックポリオキソメタレートカウンターカチオン錯体を含む物品、該物品の製造方法、並びに該物品の使用方法に関する。

0002

背景
該技術分野では、窓、コーティング、フィルム、及び光学素子等のフォトクロミック物品の改善が求められている。フォトクロミック物品の最も成功している商業的用途は、日光のもとでは暗くなり、通常の室内光のもとでは当初の透明度へと戻る眼科用メガネに関する。いくつかの隙間市場としては、セキュリティインク、及びエンターテイメント/おもちゃ市場が挙げられる。本技術を、自動車、窓、及び構造ガラス市場へ持ち込むことの妨げとなる、耐久性、疲労、及びスイッチングタイムを含む技術的課題が存在する。フォトクロミックシステムの大部分にて使用されてきた有機染料は、光及び酸素によって分解され、その寿命が損なわれる。例えば、窓用途に対して設計されるフォトクロミックシステムにおいて、一般的な既知の材料は、望ましい特性に十分には匹敵するとは言えない。

0003

概要
本開示は、フォトクロミック物品、ポリオキソメタレート錯体を含有するフォトクロミック物品の製造方法、及びフォトクロミック物品の光透過率又は光反射率を変化させる方法を提供する。

0004

第1の態様では、本開示は、フォトクロミック物品を提供する。フォトクロミック物品は、構造部材と、該構造部材と接触している流体と、該流体と接触しているポリオキソメタレート錯体と、を含む。ポリオキソメタレート錯体は、ポリオキソメタレートアニオン又はポリオキソメタレート誘導体アニオンのいずれかと錯体を形成しているカウンターカチオンを含む。構造部材は、多孔性材料、複数の空洞、又はその両方を含む。該物品はフォトクロミックである。

0005

第2の態様では、本開示は、フォトクロミック物品を形成する方法を提供する。該方法は、ポリオキソメタレート錯体を流体へと分散させ、該流体を構造部材と接触するように配置することを含む。構造部材は、多孔性材料、複数の空洞、又はこれらの組み合わせを含む。ポリオキソメタレートは、ポリオキソメタレートアニオン又はポリオキソメタレート誘導体アニオンのいずれかと錯体を形成しているカウンターカチオンを含む。

0006

第3の態様では、本開示は、フォトクロミック物品の光透過率を変化させる方法を提供する。該方法は、フォトクロミック物品を提供することと、該フォトクロミック物品を、該物品が、少なくとも1%、又は少なくとも2%、又は少なくとも5%の透過率の差を呈するよう、300nm〜400nmの波長の光に、少なくとも2分間曝すことと、を含む。フォトクロミック物品は、構造部材と、該構造部材と接触している流体と、該流体と接触しているポリオキソメタレート錯体と、を含む。ポリオキソメタレート錯体は、ポリオキソメタレートアニオン又はポリオキソメタレート誘導体アニオンのいずれかと錯体を形成しているカウンターカチオンを含む。構造部材は、多孔性材料、複数の空洞、又はその両方を含む。該物品はフォトクロミックである。

0007

第4の態様では、本開示は、フォトクロミック物品の光反射率を変化させる方法を提供する。該方法は、フォトクロミック物品を提供することと、該フォトクロミック物品を、該物品の反射光が、少なくとも2%、又は少なくとも5%の反射率の差を呈するよう、300nm〜400nmの波長の光に少なくとも2分間曝すことと、を含む。フォトクロミック物品は、構造部材と、該構造部材と接触している流体と、該流体と接触しているポリオキソメタレート錯体と、を含む。ポリオキソメタレート錯体は、ポリオキソメタレートアニオン又はポリオキソメタレート誘導体アニオンのいずれかと錯体を形成しているカウンターカチオンを含む。構造部材は、多孔性材料、複数の空洞、又はその両方を含む。該物品はフォトクロミックである。

0008

第5の態様では、本開示は、反射性、例えば、拡散反射性のフォトクロミック物品を提供する。該物品は、構造部材と、該構造部材と接触している流体と、該流体と接触しているポリオキソメタレート錯体と、を含む。ポリオキソメタレート錯体は、ポリオキソメタレートアニオン又はポリオキソメタレート誘導体アニオンのいずれかと錯体を形成しているカウンターカチオンを含む。構造部材、及び該構造部材と接触している流体は、反射性、例えば、拡散反射性であってよい。あるいは、該物品は、反射層、例えば、拡散反射層を更に含む。

0009

本開示の例示的な実施形態では、様々な予期せぬ結果、及び利点が得られる。こうした、本開示の例示的な実施形態の利点の1つとして、照射光に曝した際、及びその後照射を停止した際の、該物品のフォトクロミックサイクルの速度を、秒から分の範囲内にできるということがある。更に好ましくは、構造部材、及び流体中の溶媒は、化学量論的に、ポリオキソメタレート錯体のフォトクロミック酸化還元反応関与しない。

0010

本開示の上記の概要は、開示される各実施形態、又は本開示の全ての実施の記載を意図するものではない。以下の記載により、例示的な実施形態をより具体的に例示する。本出願を通していくつかの箇所において、例を列挙することによって指針が示されるが、それらの例は様々な組み合わせで使用することができる。いずれの場合にも、記載された列挙は、代表的な群としての役割のみを果たすものであり、排他的な列挙として解釈されるべきではない。

図面の簡単な説明

0011

本開示は、本開示の様々な実施形態の以下の詳細な説明を添付の図面と関連付けて考慮することで、より完全に理解することができる。
本開示による、例示的なフォトクロミック物品の概略断面図である。
本開示による、別の例示的なフォトクロミック物品の概略断面図である。
本開示による、更なる例示的なフォトクロミック物品の概略断面図である。
本開示による、更に別の例示的なフォトクロミック物品の概略断面図である。
本開示による、また更なる例示的なフォトクロミック物品の概略断面図である。
本開示による、追加の例示的なフォトクロミック物品の概略断面図である。
本開示による、更なる追加の例示的なフォトクロミック物品の概略断面図である。
本開示による、別の例示的なフォトクロミック物品の概略断面図である。
本開示による、更なる例示的なフォトクロミック物品の概略上面図である。
本開示による、また更なる例示的なフォトクロミック物品の概略断面図である。
本開示による例示的な構造部材の概略斜視図である。
本開示による図11Aの構造部材を含む、例示的なフォトクロミック物品の概略斜視図である。
本開示による、別の例示的なフォトクロミック物品の概略斜視図である。
本開示による、例示的な構造部材の概略断面図である。
本開示による、例示的な反射性フォトクロミック物品の概略断面図である。
本開示による、別の例示的な反射性フォトクロミック物品の概略断面図である。
本開示による、更なる例示的な反射性フォトクロミック物品の概略断面図である。 上記で明らかにした図面(等尺で描かれていない場合がある)は、本開示の特定の実施形態に関するが、「詳細な説明」に記されるように、他の実施形態も想定される。

0012

[詳細な説明]
上記したように、技術的課題により、フォトクロミック技術を様々な商業的市場へと持ち込むことが妨げられている。技術的課題としては、耐久性、疲労、及びスイッチングタイム等の課題が挙げられる。フォトクロミックシステムの大部分にて使用されてきた有機染料は、光及び酸素によって分解され、その寿命が損なわれる。本開示は、フォトクロミック物品、ポリオキソメタレート錯体を含有するフォトクロミック物品の製造方法、及びフォトクロミック物品の光透過率又は光反射率を変化させる方法を提供する。

0013

有機官能基静電的に結合しているポリオキソメタレート無機アニオンに基づく、無機有機ハイブリッド材料有機カチオン・無機アニオン相互作用、ポリオキソメタレート・カウンターカチオン錯体の一例)が提供され、固体状態可逆性フォトクロミズムを呈する材料が得られる。全てではないが、いくつかのポリオキソメタレート錯体がフォトクロミズムを呈することが、見出されている。ポリオキソメタレート錯体は、ポリオキソメタレートアニオン又はポリオキソメタレート誘導体アニオンのいずれかと錯体を形成しているカウンターカチオンを含む。更に、いくつかのポリオキソメタレート錯体は、流体、例えば、ポリオキソメタレート錯体のフォトクロミック酸化還元反応に関与しない溶媒を有する流体と共に使用し、高い光学的品質、及びフォトクロミック性能のフォトクロミック物品を得るのに好適であることが見出された。フォトクロミック物品は、例えば、フォトクロミックである、窓、フィルム、補正レンズディスプレイカバー層、及び窓用ガラス(glazing)である。例えば、ポリオキソメタレートイオンとしては、タングステン又はモリブデンヘテロポリオキソメタレートを挙げてもよい。ここで、ヘテロ原子はSi、P、B等である。ヘテロポリオキソメタレートアニオン又は誘導体アニオンとカウンターカチオンの錯体は、好ましくは、材料のフォトクロミック応答の可逆性を高める、少なくとも1種の有機アンモニウムカウンターカチオンを有する。このような材料は、ウインドウフィルムレンズディスプレイインジケータ建築用ガラス(glazing)、自動車用ガラス(glazing)、センサ光学メモリデバイス文書上のセキュリティ機能デカールバナーステッカーカード、ラベル情報ディスプレイ、及び入れ墨を含む用途にて使用することができる。

0014

以下の定義された用語の用語集に関して、異なる定義が特許請求の範囲又は本明細書の他の箇所において与えられていない限り、これらの定義が本出願全体に適用されるものとする。

0015

用語集
明細書及び特許請求の範囲の全体を通して特定の用語が使用されており、大部分は周知であるが、いくらか説明を必要とするものもある。本明細書で使用される場合、以下のようであること理解されたい。

0016

本明細書及び添付の実施形態において使用されるとき、単数形「a」、「an」、及び「the」は、特に内容による別段の明確な指示がない限り、複数の対象を含む。従って、例えば、「化合物(a compound)」を含有する成分への言及には、2種以上の化合物の混合物が含まれる。本明細書及び添付の実施形態において使用されるとき、用語「又は」は、文脈による別段の明確な指示がない限り、一般的に「及び/又は」を含む意味で使用される。

0017

明細書中で使用されるとき、端点による数値範囲記述は、その範囲内に包含される数の全てを含む(例えば、1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、及び5を含む)。

0018

特に別段の指示がない限り、本明細書及び実施形態において使用されている量又は成分、特性の測定値等を表す全ての数は、全ての場合において「約」という用語により修飾されていると理解されるべきである。従って、特に別段の指示がない限り、前述の明細書及び添付の実施形態の列挙において示す数値パラメータは、本開示の教示を利用して当業者が得ようとする所望の特性に依存して変化し得る。最低でも、そして請求される実施形態の範囲への均等論の適用を制限する試みとしてではなく、各数値パラメータは少なくとも、報告された有効桁の数に照らし、かつ通常の端数処理技術により、解釈されるべきである。

0019

用語「含む(comprises)」、及びその変化形は、これらの用語が本明細書及び特許請求の範囲において現れる場合、限定的な意味を有さない。

0020

「好ましい」、及び「好ましくは」という言葉は、一定の状況下で一定の利益を提供できる、本開示の実施形態を指す。しかしながら、同じ又は他の状況下で他の実施形態が好ましい場合もある。更に、1つ以上の好ましい実施形態の記載は、他の実施形態が有用ではないことを示唆するものではなく、本開示の範囲から他の実施形態を排除することを意図するものではない。

0021

用語「流体」は、液体溶液、又は液体中の固体若しくは液体の分散体を意味する。

0022

用語「ポリオキソメタレートアニオン」(POMアニオンと略す)は、概して初期遷移金属の、個別の酸素クラスターアニオンを意味し、該アニオンは1つ以上の種々のヘテロ原子もまた含み得る。更に、該アニオンは、規定の分子構造を有し、多分散性欠く。ポリオキソメタレートアニオンは、排他的にではないが、主に疑似八面体配位型金属原子に基づき、構造上独自の分類の錯体を形成する。MO6単位は、共有する辺、及び/若しくは頂点、又はあまり一般的ではないが、面を介して結合する。ヘテロ原子がポリオキソメタレート中に存在してよい。異なる元素が、様々な配位数、すなわちKeggin型、及びWells−Dawson構造での4配位四面体)(例えばPO4、SiO4);Anderson型構造での6配位(八面体)(例えば、Al(OH)6、TeO6);並びに8配位(四方プリズム)(例えば、((CeO8)W10O28)8−で、ヘテロ原子として機能することができる。

0023

用語「欠損型ポリオキソメタレート」は、1つ以上のアデンダ金属(addenda metal)が不足することで、クラスターに少なくとも1つの空隙箇所を作る、任意のポリオキソメタレートクラスターアニオンを意味する。空隙箇所があることで、例えば、有機基シロキサン結合を介して共有結合する(covalent tethering)といった、POMの化学修飾が可能となる。シロキサン結合を介した有機基の共有結合を使用した、POMアニオンの化学修飾は、POMの有機修飾の一例である。こうしたクラスターを、本明細書では、「POMの誘導体(derivatives of POMs)」、「POM誘導体(POMderivatives)」又は「ポリオキソメタレート誘導体(polyoxometalatederivatives)」と称する。全てとは限らないが、多くの場合、遊離欠損型ポリアニオンは、独立に安定であり単離可能である。

0024

従って用語「ポリオキソメタレートアニオン」は、共有されるオキソ配位子により連結した遷移金属多面体から構築される骨格を有した、一群の個別のアニオン性クラスターに該当する。該用語は、一般に、5族、及び6族の、高酸化状態(d0、及びd1配置)、例えばV(V)、Nb(V)、Ta(V)、Mo(VI)、及びW(VI)にある、3つ以上の遷移金属原子を有するクラスターに該当する。

0025

POMアニオン、及びカウンターカチオン(プロトンではない)の塩は、「POM塩錯体」と称する。POM塩錯体は、溶媒中に溶解させると、通常の塩と同様に(例えば、水中のNaCl)対応するPOMアニオン、及びカウンターカチオンへと解離する。

0026

「溶解したポリオキソメタレートアニオン」(溶解POMアニオンと略す)は、例えば、ポリマー、及び/又は溶媒中に溶解した(すなわち溶媒和した)、個別の分子状のポリオキソメタレートを意味する。

0027

「ポリオキソメタレートアニオン・カウンターカチオン錯体」は、イオン結合により、1つ以上のカチオン(本明細書ではカウンターカチオンと称する)が会合しているポリオキソメタレートアニオンを意味する。従って、ポリオキソメタレート・カウンターカチオン錯体は、少なくとも1種のポリオキソメタレートアニオンと、少なくとも1種のカウンターカチオンと、を含む。本開示のカウンターカチオンは、ポリマー性ではない。流体中に分散させた場合(例えば、流体溶液又は流体分散体)、ポリオキソメタレートアニオン・カウンターカチオン錯体の比率(言い方を変えれば、濃度又は量)は、流体の全重量に対する次の構成成分、すなわち、ポリオキソメタレートアニオン、会合している全カウンターカチオン、会合している全水和水(POMが固体状態の場合)の、重量パーセント(本明細書では重量%とも略す)で与えられる。本明細書においては、ポリオキソメタレートアニオン・カウンターカチオン錯体は、POM・カウンターカチオン錯体とも称する。

0028

「ポリオキソメタレート誘導体アニオン・カウンターカチオン錯体」は、イオン結合により、1つ以上のカチオン(本明細書ではカウンターカチオンと称する)が会合しているポリオキソメタレート誘導体アニオンを意味する。従って、ポリオキソメタレート誘導体アニオン・カウンターカチオン錯体は、少なくとも1種のポリオキソメタレート誘導体アニオンと、少なくとも1種のカウンターカチオンと、を含む。本開示のカウンターカチオンは、ポリマー性ではない。流体中に分散させた場合(例えば、流体溶液又は流体分散体)、ポリオキソメタレート誘導体アニオン・カウンターカチオン錯体の比率(言い方を変えれば、濃度又は量)は、流体の全重量に対する次の構成成分、すなわち、ポリオキソメタレート誘導体アニオン、会合している全カウンターカチオン、会合している全水和水(POM誘導体が固体状態の場合)の、重量パーセント(本明細書では重量%とも略す)で与えられる。典型的には、水和水は、全ポリオキソメタレート誘導体アニオン・カウンターカチオン錯体の10重量%以下である。本明細書においては、ポリオキソメタレート誘導体アニオン・カウンターカチオン錯体は、POM誘導体・カウンターカチオン錯体とも称する。

0029

「ポリオキソメタレート・カウンターカチオン錯体粒子」(POM・カウンターカチオン錯体粒子と略す)は、カウンターカチオン(以下の本文に記載されるようなもの)、及び任意で水和水と共に、凝集状態(すなわち、溶解しておらず、むしろ例えば分散している)にある、ポリオキソメタレートアニオンを意味する。ポリオキソメタレート・カウンターカチオン錯体粒子は、非晶質又は結晶質であってよい。POM・カウンターカチオン錯体粒子としては、POM塩錯体粒子、例えば、POM塩錯体結晶を挙げることができる。

0030

本明細書では、ポリオキソメタレート・カウンターカチオン錯体(POM・カウンターカチオン錯体と略す)は、凝集した(すなわち、POM・カウンターカチオン錯体粒子)又はその分子状態(すなわち、溶解したPOMアニオン、及び会合しているカウンターカチオン)の一方であってよい。

0031

「ポリオキソメタレート誘導体・カウンターカチオン錯体粒子」(POM誘導体・カウンターカチオン錯体粒子と略す)は、カウンターカチオン(以下の本文に記載されるようなもの)、及び任意で任意の水和水と共に、凝集状態(すなわち、溶解しておらず、むしろ例えば分散している)にある、ポリオキソメタレート誘導体アニオンを意味する。ポリオキソメタレート誘導体・カウンターカチオン錯体粒子は、非晶質又は結晶質であってよい。POM誘導体・カウンターカチオン錯体粒子としては、POM塩錯体粒子、例えば、POM塩錯体結晶を挙げることができる。

0032

本明細書では、ポリオキソメタレート誘導体・カウンターカチオン錯体(POM誘導体・カウンターカチオン錯体と略す)は、凝集した(すなわち、POM誘導体・カウンターカチオン錯体粒子)又はその分子状態(すなわち、溶解したPOM誘導体アニオン、及び会合しているカウンターカチオン)の一方であってよい。

0033

用語「ナノポーラス」は、平均有効径が約1nm〜約1000nmの細孔を有する多孔性材料を意味する。用語「マイクロポーラス」は、平均有効径が2ナノメートル(nm)未満の細孔を有する多孔性材料を意味する。用語「メソポーラス」は、平均有効径が2nm〜50nmの細孔を有する多孔性材料を意味する。用語「マクロポーラス」は、平均有効径が50nmより大きい細孔を有する多孔性材料を意味する。

0034

用語「フォトクロミック物品」は、特定波長電磁放射線に曝された際に、材料内の光化学反応に起因して、可逆的に吸収特性(すなわち色)が変化する物品を意味する。本明細書では、該用語は、2%以上の透過率又は反射率の可逆性変化を呈する物品に該当するものとする。

0035

用語「透明」は、光透過率が少なくとも2%、又は少なくとも5%、又は少なくとも10%、又は少なくとも15%、又は少なくとも20%、又は少なくとも30%、又は少なくとも40%、又は少なくとも50%、又は少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%、又は100%以下、又は99%以下、又は98%以下、又は95%以下、又は92%以下である物品を意味する。典型的には、光は波長が約390nm〜700nmである。

0036

用語「不透明」は、光透過率が、2%未満、1%未満、0.5%未満、又は更には0.1%未満である物品を意味する。典型的には、光は波長が約390nm〜700nmである。

0037

語句「ポリオキソメタレート・カウンターカチオン錯体のフォトクロミック反応に関与しない溶媒」は、ポリオキソメタレートアニオンと流体マトリックスの溶媒との間の化学量論的反応ということができ、かつ、電磁放射線に曝した際に観察されるフォトクロミック物品の吸光度の変化の大部分を担う反応機構が存在しないことを意味する。

0038

語句「ポリオキソメタレート・カウンターカチオン錯体のフォトクロミック反応に関与しない構造部材」は、ポリオキソメタレートアニオンと構造部材との間の化学量論的反応ということができ、かつ、電磁放射線に曝した際に観察されるフォトクロミック物品の吸光度の変化の大部分を担う反応機構が存在しないことを意味する。

0039

語句「光(light wavelengths)へ曝すことの中止」とは、材料を照射している光があり、その後、材料を照射している光がなくなることを意味する。特定の実施形態では、日が沈むことが、光へ曝すことの中止であるのに対し、特定の実施形態では、ランプを消すことが、光へ曝すことの中止である。

0040

用語「(コ)ポリマー」は、2種以上の異なるモノマーを含有するポリマーを意味する。

0041

用語「アルキル基」は、例えば、メチルエチルイソプロピル、t−ブチルヘプチルドデシルオクタデシルアミル、及び2−エチルヘキシル等を含む、飽和直鎖又は分枝鎖炭化水素基を意味する。用語「アルキレン基」は、二価アルキル基を意味する。用語「アルケニル」基は、不飽和の炭化水素基を意味する。

0042

用語「脂肪族基」は、飽和若しくは不飽和である直鎖又は分枝鎖の炭化水素基を意味する。この用語は、例えば、アルキル基、アルケニル基、及びアルキニル基を包含するのに使用される。

0043

用語「ヘテロアルキル基」は、O又はSといったヘテロ原子で置換された少なくとも1つの−CH2−を有するアルキル基を意味する。

0044

用語「脂環式基」は、脂肪族基の特性と類似する特性を有する環状炭化水素基を意味する。用語「複素環式基」は、O又はSといったヘテロ原子で置換された少なくとも1つの−CH2−を有する環状脂肪族基を意味する。

0045

用語「アミン基」は、窒素原子を含有する有機基を意味する。

0046

用語「アルキルアミン基」は、アミン基に結合した飽和直鎖状又は分枝鎖状炭化水素基を意味する。

0047

用語「芳香族基」又は「アリール基」は、単環式又は多環式芳香族炭化水素基を意味する。

0048

用語「イミン基」は、窒素炭素重結合を有し、該窒素原子が、1つの水素原子又は有機基に結合している基を意味する。

0049

用語「(メタアクリル酸」又は「(メタ)アクリレート」は、アクリル酸及びメタクリル酸(又はアクリレート及びメタクリレート)の両方を含むものである。

0050

ある基が本明細書に記載のある式中に2回以上存在するとき、各基は、具体的記載の有無にかかわらず、「独立に」選択される。例えば、式中に2つ以上のR基が存在するとき、各R基は独立に選択される。

0051

本明細書全体を通し、「1つの実施形態」、「特定の実施形態」、「1つ以上の実施形態」、又は「実施形態」への言及は、「実施形態」という用語の前に「例示的」という用語が含まれているかどうかに関わらず、その実施形態と共に記載される、ある特定の特徴、構造、材料、又は特性が、本開示の特定の例示的な実施形態の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。それゆえ、本明細書全体を通して様々な箇所にある「1つ以上の実施形態では」、「特定の実施形態では」、「一実施形態では」、「多くの実施形態では」又は「実施形態では」等の表現出現は、必ずしも本開示の特定の例示的な実施形態のうち同じ実施形態に言及しているわけではない。更に、特定の特徴、構造、材料、又は特性は、1つ又は複数の実施形態において、任意の好適な方法で組み合わされてもよい。

0052

ここで本開示の様々な実施形態が記述される。本開示の例示的な実施形態は、開示の趣旨、及び範囲から逸脱することなく、様々な修正や変更が可能である。従って、本開示の実施形態は以下に記述する例示的な実施形態に限定されず、請求項、及びその均等物に定められた制限によって支配されるものと理解されたい。以下の開示は、第1の態様、第2の態様、第3の態様、及び第4の態様の各々に関する。

0053

第1の態様では、本開示は、構造部材と、該構造部材と接触している流体と、該流体中に溶解又は分散しているポリオキソメタレート錯体と、を含む、透明なフォトクロミック物品を提供する。ポリオキソメタレート錯体は、ポリオキソメタレートアニオン又はポリオキソメタレート誘導体アニオンのいずれかと錯体を形成しているカウンターカチオンを含む。構造部材は、多孔性材料、複数の空洞、又はこれらの組み合わせを含む。該物品はフォトクロミックである。ポリオキソメタレート錯体を流体と接触させると、フォトクロミックサイクルに要する時間が減少することが見出された。特定の実施形態では、ポリオキソメタレート錯体の少なくとも一部は、流体中に溶解しており、ポリオキソメタレート錯体の少なくとも一部は、流体中に分散しており、ポリオキソメタレート錯体の少なくとも一部は、構造部材へと固定されており、又はこれらの組み合わせである。

0054

図1を参照すると、フォトクロミック物品の概略断面図がもたらされる。透明なフォトクロミック物品100は、構造部材10と、構造部材10と接触している流体9と、流体と接触しているポリオキソメタレート錯体7と、を含む。ポリオキソメタレート錯体7は、ポリオキソメタレートアニオン又はポリオキソメタレート誘導体アニオンのいずれかと錯体を形成しているカウンターカチオンを含む。構造部材10としては多孔性ポリマー材料が挙げられる。

0055

構造部材が多孔性材料を含む場合、多孔性材料は、通常、多孔性ポリマー材料又は多孔質ガラス材料(例えば、多孔質等級がVYCORであるガラス)を含む。好適な多孔性ポリマー材料としては、限定はしないが、例えば、マイクロポーラスフィルム、メソポーラスフィルム、マクロポーラスフィルム、若しくはマイクロ細孔メソ細孔マクロ細孔の組み合わせを含むフィルム、又はこれらの組み合わせが挙げられる。多孔性ポリマー材料は、平均細孔径が10Å〜10μmの範囲であり、該ポリマー材料は、ナノポーラス材料、マイクロポーラス材料、メソポーラス材料、及びマクロポーラス材料を含む。いくつかの好適な多孔性ポリマー材料としては、米国特許第8,808,811号(Kolb et al.)に開示されるようなナノ中空物品、及び熱誘起相分離(TIPS)膜が挙げられる。TIPS膜孔径は、概して、膜材料延伸する度合いが選択可能であることによって、制御することができる。TIPS膜は製造が比較的安価で、TIPS膜の製造方法は当業者(skilled practitioner)には既知である。例えば、様々な膜及び方法は、米国特許第4,539,256号(Shipman)、同第4,726,989号(Mrozinski)、同第5,238,623号(Mrozinski)、同第5,993,954号(Radovanovic et al.)、及び同第6,632,850号(Hughes et al.)、並びに米国特許公開公報第2011/0092606号(Zhou)に詳細に記述される。本開示の態様にて使用する多孔性ポリマー材料としては、溶媒誘起相分離SIPS)膜、並びに押出、押出/延伸、及び押出/延伸/抽出プロセス及びトラックエッチングプロセスによって製造されたその他のマイクロポーラス膜も挙げられる。SIPSによって形成してよい好適な膜としては、限定はしないが、例えば、フッ化ポリビニリデンPVDF)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリスルホン(PS)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ナイロン(例えば、ポリアミド)、セルロースアセテートセルロースニトレート再生セルロース、及びポリイミドが挙げられる。トラックエッチングプロセスによって形成してよい好適な材料としては、限定はしないが、例えば、ポリカーボネート、及びポリエステルが挙げられる。延伸技術によって形成してよい好適な材料としては、限定はしないが、例えば、ポリテトラフルオロエチレンPTFE)、及びポリプロピレンが挙げられる。

0056

特定の実施形態では、多孔性ポリマー材料はエチレンクロロトリフルオロエチレン(ECTFE)を含む。有用なECTFE膜を、米国特許第4,623,670号(Mutoh et al.)、同第4,702,836号(Mutoh et al.)、同第6,559,192号(Maccone et al.)、同第7,247,238号(Mullette et al.)、及び国際出願PCT/US2009/067807(Mrozinski et al.)に従って調製してよい。好適なECTFE膜は、商品名PFC020−ECTFE 0.2UMで3M Company(St.Paul,MN)から市販されている。

0057

いくつかの実施形態では、多孔性ポリマー材料に好適なポリマーとしては、限定はしないが、例えば、脂肪族ポリウレタンアクリル、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミド、エポキシポリマーポリスチレンシリコーン含有ポリマーフッ素化ポリマー、又はこれらの組み合わせが挙げられる。

0058

多孔質ガラスは、相分離したアルカリホウケイ酸塩ガラスを抽出する(例えば、酸性又は酸性とアルカリ性抽出の組み合わせ)ことにより形成された細孔を含むガラスである。狭い孔径分布内の、0.4〜1000nmの孔径を有する多孔質ガラスを形成することができる。上述のように、好適な多孔質ガラスは、Corning Incorporated(Corning,NY)製のVYCORガラスである。

0059

図2を参照すると、フォトクロミック物品の概略断面図がもたらされる。フォトクロミック物品200は、構造部材20と、構造部材20と接触している流体(図示せず)と、流体と接触しているポリオキソメタレート錯体(図示せず)と、を含む。フォトクロミック物品200は、構造部材20の第1主面21上に配置された層22を更に含む。層22は酸素透過性で、通常はポリマー材料を含む。多くの場合、層は、潜在的な損傷を与える接触から少なくとも幾分かは構造部材表面を保護するために、又は流体若しくは流体溶媒の蒸発を最小化するために使用される。好適なポリマー材料としては、限定はしないが、例えば、二官能性(メタ)アクリレートモノマー、二官能性(メタ)アクリレートオリゴマー、及びこれらの混合物から選択される少なくとも2つの成分の組み合わせを含む無溶媒樹脂配合物が挙げられる。場合によっては、樹脂は、硬化後に材料に低弾性率(例えば25℃で107Pa)を与える、大部分の脂肪族ウレタンジアクリレートオリゴマーを含む。反対に樹脂は、硬化すると材料に高弾性率(例えば25℃で108Pa)を与える、大部分のビスフェノールエトキシ化ジアクリレートを含んでよい。例えば、米国特許出願公開第2011/0262708号公報(Gaides et al.)を参照のこと。例えば、樹脂を多孔質フィルム上に塗布し、剥離ライナーを積層させることができる。続いてH−バルブを有するFusion Systems Model MC−6RQN(Fusion UV Systems(Gaithersburg,MD)から入手可能)を4回通過させる等により、硬化させる。ポリマー層の厚さは、125μm未満、又は100μm未満、又は80μm未満、又は60μm未満、又は40μm未満、又は25μm未満、又は更には15μm未満、かつ、少なくとも1μm、又は少なくとも2μm、又は少なくとも5μm、又は少なくとも10μmであり得る。層に有用な、更なる酸素透過性材料は、多孔質ガラス、フルオロポリマー、ポリプロピレン、又はこれらの組み合わせを含む。フォトクロミック反応を進行させるため、酸素が酸素透過性材料を透過し、カウンターカチオンが会合しているポリオキソメタレートアニオン又はポリオキソメタレート誘導体アニオンの酸化還元反応に関与する。材料の酸素透過性が高いほど、フォトクロミック反応がより速く起こる可能性がある。

0060

図3を参照すると、フォトクロミック物品の概略断面図がもたらされる。フォトクロミック物品300は、構造部材30と、構造部材30と接触している流体(図示せず)と、流体と接触しているポリオキソメタレート錯体(図示せず)と、を含む。フォトクロミック物品300は、構造部材30の第1主面31上に配置された層32、及び構造部材30の第2主面33上に配置された透明基材34を更に含む。透明基材は、典型的には、ガラス、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、又はこれらの組み合わせを含む。特定の実施形態では、構造部材は、フォトクロミック物品に十分な機械的結着性を与え、いくつかの実施形態では、透明基材がフォトクロミック物品内で使用される。層32は、概して、図2に関して上述したとおりである。

0061

図4を参照すると、フォトクロミック物品の概略断面図がもたらされる。フォトクロミック物品400は、構造部材40と、構造部材40と接触している流体(図示せず)と、流体と接触しているポリオキソメタレート錯体(図示せず)とを含む。フォトクロミック物品400は、構造部材40の主面43上に配置された透明基材44を更に含む。上記したように、透明基材は、典型的には、ガラス、ポリカーボネート、PET、PMMA、又はこれらの組み合わせを含む。

0062

図5を参照すると、フォトクロミック物品の概略断面図がもたらされる。フォトクロミック物品500は、構造部材50と、構造部材50と接触している流体(図示せず)と、流体と接触しているポリオキソメタレート錯体(図示せず)とを含む。フォトクロミック物品500は、構造部材50の主面53上に配置された接着剤56を更に含む。当業者は、好適な接着剤、限定はしないが、例えばホットメルト接着剤熱活性化接着剤、又は感圧性接着剤を、主にフォトクロミック物品の所望の用途に応じて選定することができるであろう。

0063

例示的な好適である粘着性付与済みゴムホットメルト接着剤は、米国特許第4,125,665号、同第4,152,231号、及び同第4,756,337号にて開示されている。例示的な好適であるアクリルホットメルト接着剤は、米国特許第4,656,213号、及び同第5,804,610号にて開示されている。本開示のフォトクロミック物品への使用に好適なホットメルト接着剤として適用されてよい更なる例示的な接着剤は、米国特許第8,492,486号、同第8,202,934号、及び同第7,084,209号にて開示されている。

0064

熱活性化接着剤は、室温で非粘着性であるが、高温で粘着性になり、基材に結合できるようになる。これらの接着剤は、通常、室温より高いTg(ガラス転移温度)又は融点(Tm)を有する。温度がTg又はTmより高いと、貯蔵弾性率は通常低下し、接着剤は粘着性になる。好適な熱活性化接着剤の例として、ポリアクリレートホットメルト接着剤、ポリビニルブチラールエチレンビニルアセテートアイオノマーポリオレフィン、又はこれらの組み合わせが挙げられる。

0065

感圧性接着剤(PSA)組成物は、(1)強力かつ永久粘着、(2)指圧以下の圧力での接着、(3)被着体への十分な保持力、及び(4)被着体から綺麗に取り外すことができる十分な凝集力を含む特性を有することが、当業者には周知である。PSAとして良好に機能することが見出されている材料は、必要な粘弾性特性を示し、粘着、剥離接着、及び剪断保持力を所望のバランスでもたらすように設計及び処方されたポリマーである。特性について適正なバランスを得るのは、単純なプロセスではない。本発明中で有用な感圧性接着剤は、粘着性付与済み天然ゴム合成ゴム、粘着性付与済みスチレンブロックコポリマーポリビニルエーテル、ポリアクリレート、ポリo−オレフィン(poly-o-olefins)、及びシリコーン樹脂を含む。本発明中で使用するのに好適である例示的な感圧性接着剤は、米国特許出願公開第2013/0337260号(Tapio et al.)、同第2013/0316076号(Sherman)、同第2012/0295025号(Sherman et al.)、同第2012/0100326号(Sherman et al.)、及び同第2009/0161058号(Sherman)に記載されている。

0066

依然として図5を参照すると、透明フォトクロミック物品500を対象物又は構造体へと接着する際に使用するのに先立って接着剤を保護するために、特定の実施形態では、ライナー58が構造部材50の反対側の接着剤56上へと配置される。別の言い方をすると、接着剤56は構造部材50とライナー58との間に配置される。剥離ライナーは、剥離ライナー材料のいかなる残留物も接着剤上又は接着剤中に実質的に移さない実施形態において、エンドユーザによって剥がされるときに、接着剤から綺麗に剥離する材料で形成されるか、あるいはそのような材料でコーティングされる。そのような剥離ライナーについては、当業者に周知であり、従来採用されてきた剥離ライナーのいずれか、例えばシリコーンコーティングされた紙が、接着剤に対して好適に適用される。

0067

今、図6を参照すると、フォトクロミック物品の概略断面図がもたらされる。フォトクロミック物品600は、構造部材60と、構造部材60と接触している流体(図示せず)と、流体と接触しているポリオキソメタレート錯体(図示せず)と、を含む。フォトクロミック物品600は、構造部材60の第1主面61上に配置された層62、構造部材60の第2主面63上に配置された接着剤66、及び構造部材60の反対側の接着剤66上へと配置されたライナー68を更に含む。層62は、概して、図2に関して上述したとおりである。

0068

図7を参照すると、フォトクロミック物品の概略断面図がもたらされる。フォトクロミック物品700は、構造部材70と、構造部材70と接触している流体(図示せず)と、流体と接触しているポリオキソメタレート錯体(図示せず)と、を含む。フォトクロミック物品700は、構造部材70の第1主面73上に配置されたポリマーフィルム層77を更に含む。加えて、フォトクロミック物品は、構造部材70の反対側のポリマーフィルム層77上に配置された接着剤76と、ポリマーフィルム層77の反対側の接着剤76上に配置されたライナー78と、を含む。任意で、ポリマーフィルム層は、更なる機械的結着性を構造部材に付与し、製造、輸送、及び/又は使用の間の、フォトクロミック物品への損傷を防ぐ。

0069

図8を参照すると、図7と同様に、フォトクロミック物品の概略断面図がもたらされる。フォトクロミック物品800は、構造部材80と、構造部材80と接触している流体(図示せず)と、流体と接触しているポリオキソメタレート錯体(図示せず)と、を含む。フォトクロミック物品800は、また、構造部材80の第1主面81上に配置された層82を含む。透明なフォトクロミック物品800は、構造部材80の第2主面83上に配置されたポリマーフィルム層87を更に含む。加えて、フォトクロミック物品800は、構造部材80の反対側のポリマーフィルム層87上に配置された接着剤86と、ポリマーフィルム層87の反対側の接着剤86上に配置されたライナー88と、を含む。層82は、概して、図2に関して上述したとおりである。

0070

ポリマーフィルム層、及び/又はガラス等の透明基材等の基材を使用することに代えて(又は加えて)、透明物品は、フォトクロミック物品の構造部材の周辺部の少なくとも一部分周りにあるフレームを、任意に含む。図9を参照すると、フォトクロミック物品の概略上面図がもたらされる。フォトクロミック物品900は、構造部材90と、構造部材90と接触している流体(図示せず)と、流体と接触しているポリオキソメタレート錯体(図示せず)と、を含む。フォトクロミック物品900は、また、構造部材90の第1主面91上に取り付けたフレーム97を含む。フレームは、構造部材の主面を完全に覆うことを要さずに、フォトクロミック物品に機械的結着性を付与することができる。更に、フレームは、対象物又は構造体(例えば、建造物の窓等)に対するフォトクロミック物品の取り付け箇所とすることができる。

0071

図10を参照すると、フォトクロミック物品の概略断面図がもたらされる。フォトクロミック物品1000は、構造部材100と、構造部材100と接触している流体(図示せず)と、流体と接触しているポリオキソメタレート錯体(図示せず)と、を含む。フォトクロミック物品1000は、構造部材100の第1主面103上に配置された第1の酸素透過性材料104と、構造部材の第2主面101に隣接して配置された第2の酸素透過性材料102と、を更に含む。図示した実施形態では、第2の酸素透過性材料102と構造部材100との間に大気108が配置される。上記したように、酸素透過性材料は、典型的には、多孔質ガラス、フルオロポリマー、ポリプロピレン、又はこれらの組み合わせを含む。あるいは、フォトクロミック物品1000は、構造部材100の第1主面103上に配置された酸素透過性ではない第1材料104と、構造部材の第2主面101に隣接して配置された酸素透過性ではない第2材料102と、を含む。このような実施形態では、酸素リッチ気体108が第2材料102と構造部材100との間に配置される。特定の実施形態では、このような透明なフォトクロミック物品は、複数の窓枠を有する(multi-pane)窓へと組み込まれる。

0072

構造部材が複数の空洞を含む場合、構造部材は、典型的には複数の内部空洞(例えば、ウエルポケット、領域等)、チャネルを含む少なくとも1つの空洞、又はこれらの組み合わせを含む。構造化表面領域を有する構造部材は、概して、突出形状及び貫入形状の組み合わせを含む。これらの形状のいくつかは、構造化表面領域上に配置された流体組成物を除去すること、保持すること、又は除去すること若しくは保持することの組み合わせを提供することが可能である。突出形状又は貫入形状の表面は、滑らか、部分的に滑らか、非平坦、又はこれらの組み合わせであり得る。形状は、ナノ複製、ミクロ複製、及びマクロ複製等であることができる。構造化表面領域は、ナノ複製、ミクロ複製、マクロ複製形状、及び米国特許第6,649,249号(Engle et al.)、及び米国特許第7,105,809号(Wood et al.)に同様に記載されているパターンを含むことができる。機械的型押原板表面構造形状を別の材料の表面に複製するための1つの例示的な方法は、熱エンボス加工によるものである(米国特許第6,096,247号(Ulsh et al.)、米国特許第5,932,150号(Lacey))。熱エンボス加工した材料の調製に関し、フィルム形状の材料を用いて開始することが、都合がよく有用であることが多い。所望により、エンボス加工用のフィルムは、複数層を含むことができる(米国特許第6,737,170号(Fitch et al.)、及び米国特許第6,788,463号(Merrill et al.))。機械的型押用原板の表面構造をポリマーの表面に複製するための別の方法は、機械的型押用原板と接触させながらポリマーの流動性前駆体を硬化させることである。一般には、硬化ポリマーへの前駆体を、機械的型押用原板の上又は型の中に流し込んだ後、硬化することができる(米国特許第4,576,850号(Martens))。従って、特定の実施形態において、構造部材は、エンボス加工されたポリマー、成型ポリマー又はこれらの組み合わせを含む。特定の実施形態では、構造部材はガラスを含む。いくつかの実施形態では、基材の構造化表面領域は、一定又は無秩序な形状を含むことができる。これらの形状は、構造化表面領域にわたって立体的に位置することができる。

0073

図11Aを参照すると、フォトクロミック物品の概略斜視図がもたらされる。フォトクロミック物品1100は、その第1主面111内に形成された複数の空洞112を含む構造部材110を含む。空洞は立方形ウエルであるよう描かれているが、もちろん任意の考えられる形状であることができる。特定の実施形態では、構造部材が複数の内部空洞を含む場合、流体は少なくとも部分的に内部空洞の少なくとも一部を満たす。次に図11Bを参照すると、構造部材110と接触している流体9、及び流体と接触しているポリオキソメタレート錯体7を更に含む、図11Aの透明フォトクロミック物品の概略斜視図がもたらされる。流体9は少なくとも部分的に内部空洞112の少なくとも一部を満たす。

0074

図12を参照すると、フォトクロミック物品の概略斜視図がもたらされる。フォトクロミック物品1200は、その第1主面121内に形成された複数の空洞122を含む構造部材120を含む。フォトクロミック物品1200は、構造部材120の第1主面121上に配置された酸素透過性材料126を更に含む。上記したように、酸素透過性材料は、典型的には、多孔質ガラス、フルオロポリマー、ポリプロピレン、又はこれらの組み合わせを含む。

0075

特定の実施形態では、構造部材が複数の空洞を含む場合、空洞のうちの少なくとも1つはチャネルであり、流体は少なくとも部分的にチャネルを満たす。図13を参照すると、わずかに扁平化した頂点118’間にある広幅の平坦な谷間を有するチャネル116’を含む構造部材1300の概略断面図が示される。本実施形態では、底面130はチャネル側壁131の間を延びている。少なくとも1つのチャネルを有する構造部材での、その他の好適なチャネル、及び壁の構造は、当業者には明らかとなるであろう。少なくとも1つのチャネルを含む実施形態では、好適な構造部材は、高い縦横比を有する複数の開口チャネルを含む微細構造化表面を有するシート又はフィルムを含む(すなわち、チャネル長濡れたチャネル外辺部によって分割される)。チャネルは、所定のパターンから、高い忠実度で正確に複製され、典型的には、主面に沿って延びる一連の個々の開口毛細管チャネルを形成する。シート、フィルム、又は管に複製されたマイクロチャネル(microreplicated channels)は、好ましくは、実質的に各チャネルの長さに沿って、更に好ましくは、チャネル間で均一かつ規則的である。微細構造化チャネルを有する好適なフィルムは、例えば、米国特許第5,514,120号(Johnston et al.)、及び同第5,728,446号(Johnston et al.)に記載されている。

0076

ほとんどの実施形態では、透明なフォトクロミック物品は、300nm〜400nmの波長の光に少なくとも2分間曝した後、少なくとも1%、又は少なくとも2%、又は少なくとも5%、又は少なくとも7%、又は少なくとも10%の透過率の差を呈する。

0077

透明なフォトクロミック物品は、少なくとも2%、又は少なくとも5%、又は少なくとも10%、又は少なくとも15%、又は少なくとも20%、又は少なくとも30%、又は少なくとも40%、又は少なくとも50%、又は少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%の光透過率を含む。透明なフォトクロミック物品は、100%以下、又は99%以下、又は98%以下、又は95%以下、又は92%以下、又は90%以下、又は85%以下、又は80%以下、又は75%以下、又は70%以下の光透過率を含む。

0078

特定の実施形態では、透明なフォトクロミック物品は、20%以下、又は15%以下、又は10%以下、又は8%以下、又は5%以下、又更には2%以下のヘイズを含む。屈折率が類似している流体及び構造部材を選定することは、より光学的に透明であるフォトクロミック物品を提供することを助け、従って流体及び構造部材の屈折率が類似していない場合よりもヘイズが低下する。

0079

特定の実施形態では、流体は、150℃以上の沸点を有する溶媒、ポリアルキレンオキシドイオン性液体可塑剤又はこれらの組み合わせを含む。高沸点溶媒は、流体が物品から経時的に蒸発することを最小化する助けとなる。好適な高沸点溶媒としては、限定はしないが、例えば、N,N−ジメチルホルムアミドヘキサメチルホスホラミド、1−メチル−2−ピロリジノンジメチルスルホキシドジメチルアセトアミド、又はこれらの組み合わせが挙げられる。好適なポリアルキレンオキシドは、600g/mol以下、例えば、400g/mol以下、又は200g/mol以下等の分子量を有するポリエチレングリコールを含む。特定の実施形態では、流体は、架橋ポリアルキレンオキシドを含むゲル剤の成分である。

0080

流体と接触する際、典型的には、ポリオキソメタレート錯体の少なくとも一部は、流体中に溶解しており、ポリオキソメタレート錯体の少なくとも一部は、流体中に分散しており、ポリオキソメタレート錯体の少なくとも一部は、構造部材へと固定されており、又はこれらの組み合わせである。有利には、ほとんどの実施形態では、流体は、ポリオキソメタレート錯体のフォトクロミック酸化還元反応に化学量論的に関与しない溶媒を含む。材料が、材料中に分散するポリオキソメタレートとのフォトクロミック酸化還元反応に、特に化学量論的に関与すると、流体が光分解する潜在的経路が作られ、材料全体にわたる物理的若しくは化学的一体性、又はその他の潜在的に重要な特性(例えば、光透過性)が失われる。本開示の組成物を使用してなされる方法(ポリオキソメタレート錯体をフォトクロミック酸化還元反応に関与しない溶媒を含む流体と接触させる)は、フォトクロミック酸化還元反応を流体へのその他の要求(demand)から切り離すことを含む。

0081

本開示の物品はまた、1種以上の従来型添加剤を含んでもよい。好ましい添加剤としては、粘着性付与剤、可塑剤、染料抗酸化剤、及び紫外線安定剤が挙げられる。物品のフォトクロミック特性に影響を与えなければ、このような添加剤を使用することが可能である。

0082

ポリオキソメタレートアニオンは、Keggin構造を含むことが多い。Keggin構造は一般式[XM12O40]n−[式中、Xはヘテロ原子であり、Mは骨格原子(addenda atom)である。]を有する。Keggin構造は、ポリオキソメタレート錯体のうち、単離が最も容易であることが多い。代替的態様では、ポリオキソメタレート・カウンターカチオン錯体はWells−Dawson構造を含む。Wells−Dawson構造は、3つの八面体が欠損した、2つのKeggin欠損型フラグメントから構成されている。

0083

いくつかの実施形態では、ポリオキソメタレート錯体は、ポリオキソメタレートアニオンと錯体を形成しているカウンターカチオンを含み、いくつかの実施形態では、ポリオキソメタレート錯体は、ポリオキソメタレート誘導体アニオンと錯体を形成しているカカウンターカチオンを含む。

0084

特定の実施形態では、ポリオキソメタレート錯体は、ポリオキソメタレートアニオンと錯体を形成しているカウンターカチオンを含み、ポリオキソメタレートアニオンは、式(I)のものである。
(XxMmM’nOy)q− (I)
[式中、
XはCu、Zn、Co、Fe、B、Ga、Rh、Al、Cr、Mn、Ni、Ti、Zr、Si、Ge、P、As、Te、又はIから選択されるヘテロ原子であり、
xは0〜30であり、
mは3〜248であり、
nは(0≦x<m+n)であるならば、0〜m/2であり、
yは10〜720であり、
qは1〜20であり、
M、及びM’は初期の遷移金属であり、独立してV、Nb、Ta、Mo又はWから選択され、
Oは酸素であり、
カウンターカチオンは、式(II)のもの、式(III)のもの、式(IV)のもの、フェニルアラニンカチオン、アラニンカチオン、アルギニンカチオン、グリシンカチオン、ヒスチジンカチオン、プロリンカチオン、アニリンカチオン、N,N−ジメチルアミノピリジンカチオン、モルホリンカチオン、又はピペラジンカチオンの1種以上であり、




式中、
R1〜R5は、R1〜R5の全てがHではないという条件で、H、アルキル基、脂環式基、アルケニル基、及びアリール基から独立して選択され、又はR1〜R3は、H、アルキル基、脂環式基、アルケニル基、及びアリール基から独立して選択され、R4及びR5は、各々が結合しているNと一緒になって複素環を形成し、




式中、
R6はH、アルキル基、アルキルアミン基、又は脂環式基であり、R7はアルキル基又はアルキルアミン基であり、R8はH又はアルキル基であり、




式中、R9はC≡N、アルコキシ基、アルキル基、アルケニル基、又はアリール基であり、更に、ポリオキソメタレート錯体は、任意に少なくとも1種の単原子(monatomic)カウンターカチオンを含む。]

0085

特定の実施形態では、1種以上の初期の遷移金属は、W又はMoである、M又はM’を含む。初期の遷移金属原子の数mは、3〜248、例えば3〜18である。ヘテロ原子Xがポリオキソメタレート中に存在する場合、典型的には、ケイ素(Si)、ホウ素(B)、亜リン酸(phosphorous)(P)、又はゲルマニウム(Ge)である。酸素(O)原子の数、yは10〜720、例えば10〜62等である。ポリオキソメタレートアニオンの負電荷qは、1〜20、例えば2〜10等である。典型的には、カウンターカチオンによって与えられる電荷数は、POMアニオンの電荷qと一致し、帯電していない錯体をもたらす。しかしながら、少なくとも1種の単原子カウンターカチオンを含む態様では、カウンターカチオンによって与えられる電荷数は、付随的に低下するであろう。特定の実施形態では、POMアニオン及びカウンターカチオンの電荷は、ゼロになるようには加算されず、錯体は帯電するであろう。カウンターカチオンの数は変化し得、典型的には、1〜20、又は2〜10で、jで表すことができる。例えば次のとおりである。

0086

いくつかの例示的なポリオキソメタレート・カウンターカチオン錯体は、限定はしないが、例えば、(CH3NHCNH2NH2)3[PW12O40]、(CH3CH2NHCNH2NH2)3[PW12O40]、((CH3)2NCNH2NH2)3[PW12O40]、(CH3NHCNH2NH2)5[BW12O40]、(CH3NHCNH2NH2)4[SiW12O40]又はこれらの組み合わせを含む。

0087

特定の実施形態では、ポリオキソメタレート錯体は、ポリオキソメタレート誘導体アニオンと錯体を形成しているカウンターカチオンを含み、ポリオキソメタレート誘導体アニオンは一般式(V)のものである。
[X’M’’11O39(X’’Lp)]z− (V)
[式中、X’は、Si、B、P、Ge、又はAsから選択されるヘテロ原子であり、
zは3〜6であり、
M’’は、W、Ta、Nb、又はMoであり、
X’’は、ヘテロ原子、又はSi−O−Si、P、Ge、Ti、Sn、若しくはAsから選択されるヘテロ原子を含有する基であり、
pは1〜2であり、ここでX’’がSi−O−Siである場合は、pが2、かつ1つのLは各Si原子へと結合しており、
Lは式(IV)のもの、アルキルアミン基、アルキルグアニジン基、脂環式基、脂肪族基、又はアリール基であり、




式中、
R10は、アルキレン基であり、R11及びR12は、H、アルキル基、アルケニル基、アルキルアミン基、アミド基、イミン基、複素環基、アリール基、又は脂環式基から独立して選択され、
カウンターカチオンは、式(VII)のもの、式(VIII)のもの、式(IX)のもの、フェニルアラニンカチオン、アラニンカチオン、アルギニンカチオン、グリシンカチオン、ヒスチジンカチオン、プロリンカチオン、アニリンカチオン、N,N−ジメチルアミノピリジンカチオン、モルホリンカチオン、ピペラジンカチオン、又は単原子カチオンのうちの1種以上である。ただしカウンターカチオンが単原子カチオンである場合、Lはアルキルアミン基又はアルキルグアニジン基であり、




式中、
R13〜R17は、R13〜R17の全てがHではないという条件で、H、アルキル基、脂環式基、アルケニル基、及びアリール基から独立して選択され、又はR13〜R15は、H、アルキル基、脂環式基、アルケニル基、及びアリール基から独立して選択され、R16及びR17は、各々が結合しているNと一緒になって複素環を形成し、




式中、
R18は、H、アルキル基、アルキルアミン基、又は脂環式基であり、R19は、アルキル基又はアルキルアミン基であり、R20及びR21は、H、及びアルキル基から独立して選択され、




式中、R22はC≡N、アルコキシ基、アルキル基、アルケニル基、又はアリール基である。ただし、Lが脂環式基、脂肪族基、又はアリール基である場合、カウンターカチオンはプロトン化したアミン基を含み、Lは炭素原子を介してX’’に結合している。]

0088

1種以上の初期の遷移金属は、タングステン(W)、タンタル(Ta)、ニオビウム(Nb)、又はモリブデン(Mo)である、M’’を任意に含む。ヘテロ原子X’は、典型的にはケイ素(Si)、ホウ素(B)、亜リン酸(phosphorous)(P)、ゲルマニウム(Ge)、又はヒ素(As)である。特定の実施形態では、X’’は、Si−O−Si、P、Ge、チタン(Ti)、スズ(Sn)、又はAsである。ポリオキソメタレート誘導体アニオンの負電荷zは、3〜6、例えば3、4又は5等である。典型的には、カウンターカチオンによって与えられる電荷数は、POM誘導体アニオンの電荷zと一致し、帯電していない錯体をもたらす。しかしながら、少なくとも1種の単原子カウンターカチオン(cationic)を含む態様では、カウンターカチオンによって与えられる電荷数は、付随的に低下するであろう。特定の実施形態では、POM誘導体アニオン及びカウンターカチオンの電荷は、ゼロになるようには加算されず、錯体は帯電するであろう。カウンターカチオンの数は変化し得、典型的には3〜6で、jで表すことができる。例えば、次のとおりである。

0089

有利には、X’’に結合した有機基を包含することは、更にポリマー中のPOMの安定性を高め得る。1つの特定の態様では、X’’はSi−O−Siであり、Lはプロピルアミンであり、カチオンは[CH3NHCH2NH2]+であり、zは3であり、X’はPである。別の態様では、X’’はSi−O−Siであり、Lはブチルであり、カチオンは[CH3NHCNH2NH2]+であり、zは4であり、X’はSiである。

0090

欠損型ポリオキソメタレート誘導体の特定の態様では、R11及びR12は、各々Hであり、R10はアルキレン基であり、任意で初期の遷移金属MはWである。

0091

特定の態様では、Lはプロピルグアニジン塩酸塩であり、カチオンはテトラブチルアンモニウムであり、zは3であり、X’’はSi−O−Siであり、X’はPである。別の態様では、Lはプロピルグアニジン塩酸塩であり、カチオンはカリウムであり、zは4であり、X’’はSi−O−Siであり、X’はSiである。更なる態様では、Lはプロピルアミンであり、カチオンはテトラブチルアンモニウムであり、zは3であり、X’’はSi−O−Siであり、X’はPである。更なる態様では、Lはブチルアミンであり、カチオンはカリウムであり、zは4であり、X’’はSi−O−Siであり、X’はSiである。なお更なる態様では、LはN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルであり、カチオンはカリウムであり、zは4であり、X’’はSi−O−Siであり、X’はSiである。更に別の態様では、Lはブチルであり、カチオンはメチルグアニジニウムであり、zは4であり、X’’はSi−O−Siであり、X’はSiである。更なる特定の態様では、Lはプロピルアミンであり、カチオンはカリウムであり、zは4であり、X’’はSi−O−Siであり、X’はSiである。カウンターカチオンが単原子カチオンである場合、ナトリウム、カリウム、及びリチウムから選択されることが好ましい。

0092

特定の実施形態では、POM粒子は物品の一部のみに含有され、フォトクロミズムをフォトクロミック物品の1つ以上選択領域に付与する。物品全体にわたる均一なフォトクロミック特性を最大化させるために、POM・カウンターカチオン錯体(すなわちポリオキソメタレート・カウンターカチオン錯体)を、好ましくは構造部材に均一に分散させる。

0093

物品へと付与するポリオキソメタレート錯体の比率(あるいは、言い方を変えれば濃度又は量)は、特定の量が好ましいが、特に制限されない。物品は、少なくとも5重量%のPOM・カウンターカチオン錯体、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、又は更には少なくとも25重量%のPOM錯体を含む。物品は、30重量%以下のPOM錯体、40重量%以下、50重量%以下、60重量%以下、70重量%以下、又は80重量%以下、あるいは90重量%以下のPOM錯体を含む。例えば、物品は、5重量%〜90重量%のPOM錯体、又は10重量%〜50重量%のPOM錯体、あるいは15重量%〜30重量%のPOM錯体を含む。物品中のPOM錯体の量が少なすぎる場合は、物品は十分なフォトクロミズムを呈さないであろう。物品中のPOM錯体の量が多すぎる場合は、POM錯体の大型結晶沈殿するか、流体の流動性が妨げられる。

0094

POM錯体粒子は、溶解したPOMクラスターから以下のようにして得ることができる。POMアニオン又はPOM誘導体アニオン及びカウンターカチオンを含有する溶液を乾燥(例えば、蒸発、噴霧乾燥凍結乾燥)させ、続いて固体残留物粉砕若しくは分散させるか、あるいは、POMアニオン又はPOM誘導体アニオン及びカウンターカチオンを含有する溶液を沈殿又は結晶化させ、得られる固体を濾過により回収する。カウンターカチオンの選択により、POM錯体のフォトクロミック活性を決定することに加えて、POM錯体の所与の流体での最終的な溶解度を決定することができる。本明細書にて開示した物品は、1種類のPOM錯体のみを含有するのではなく、むしろ、少なくとも1種、2種、3種、4種、5種若しくは6種、又は更に多種の、異なる化学式のPOM錯体を含有してもよい。POM錯体は、従来技術に記載されており、当業者に既知である方法に従って製造することができる。POM錯体の製造方法の例を、下記の実施例セクションに示す。

0095

特定の実施形態では、好適なPOMアニオン分子の大きさは、約0.5〜約5nmであり、分子量は、約800〜約10,000g/molである。この範囲内の分子の大きさは、特に、高度に半透明である材料を提供するのに、有益であり得る。POM錯体粒子の好適な粒径範囲は、約5nm〜約50μm、約7.5nm〜約25μm、又は約10nm〜10μmである。典型的には、POM錯体粒子の密度範囲は、約1g/cm3〜約5g/cm3、又は約1.5g/cm3〜約2.5g/cm3である。POM錯体粒子の形状は、特に限定されず、例えば、円筒形状、プレートレット状、球状、長楕円状、偏球状、針状、多面体状、又は不規則状であることができる。

0096

多くの実施形態では、透明なフォトクロミック物品は、窓、フィルム、補正レンズ、ディスプレイカバー層、窓ガラス(glazing)、デカール、ステッカー、入れ墨、カード、ラベル、情報表示、バナー、又はこれらの組み合わせから選択される。

0097

上記のように、第1の態様に関連する開示はまた、例えば、好適な材料、構成成分、構造等に関して、下記第2、第3、及び第4の態様に関連する。

0098

第2の態様では、本開示は、フォトクロミック物品を形成する方法を提供する。該方法は、流体を支持構造体で支持しながら、ポリオキソメタレート錯体を流体内に分散させることを含む。ポリオキソメタレートは、ポリオキソメタレートアニオン又はポリオキソメタレート誘導体アニオンのいずれかと錯体を形成しているカウンターカチオンを含む。

0099

特定の実施形態では、構造部材は多孔性材料を含み、流体を構造部材と接触するように配置することは、流体を多孔性ポリマー材料へと染み込ませる(例えば、吸収させる)ことと、を含む。特定の実施形態では、構造部材は複数の空洞を含み、少なくとも1つの空洞はチャネルであり、流体を構造部材と接触するように配置することは、少なくとも部分的に該チャネルを満たすことを含む。特定の実施形態では、構造部材は複数の内部空洞を含み、流体を構造部材と接触するように配置することは、内部空洞の少なくとも一部を、少なくとも部分的に流体で満たすことを含む。

0100

実施形態のいずれかでは、該方法は任意に、酸素透過性材料を構造部材上に配置すること、透明基材を構造部材の主面へと取り付けること、層を構造部材の主面へ貼り付けること、接着剤を構造部材の主面へと付着させること、ポリマーフィルム層を構造部材の主面へと取り付けること、フレームを構造部材の主面へと取り付けること、又はこれらの任意の組み合わせを更に含む。「構造部材の主面へ取り付けること(又は付着させること)」は、特定の実施形態では、必ずしも直接的に取り付ける(又はコーティングする等)ということではなく、取り付けた材料と構造部材の間に、任意でその他の材料の1つ以上の層が存在すると理解すべきである。

0101

第3の態様では、本開示は、フォトクロミック物品の光透過率を変化させる方法を提供する。該方法は、フォトクロミック物品を提供することと、該フォトクロミック物品を、該物品が、少なくとも1%、又は少なくとも2%、又は少なくとも5%の透過率の差を呈するよう、300nm〜400nmの波長の光に、少なくとも2分間曝すことと、を含む。フォトクロミック物品は、構造部材と、該構造部材と接触している流体と、該流体と接触しているポリオキソメタレート錯体と、を含む。ポリオキソメタレート錯体は、ポリオキソメタレートアニオン又はポリオキソメタレート誘導体アニオンのいずれかと錯体を形成しているカウンターカチオンを含む。多孔性材料構造部材は、多孔性材料、複数の空洞、又はその両方を含む。該物品はフォトクロミックである。光透過率を変化させる方法は、光が、フォトクロミック物品の一方の主面から、対向するフォトクロミック物品の主面へと通り抜ける用途に対して特に有用である。

0102

特定の実施形態では、露光時間は、少なくとも4分間、又は少なくとも5分間、又は少なくとも6分間、又は少なくとも8分間、又は少なくとも10分間、又は少なくとも12分間、又は少なくとも15分間、又は少なくとも20分間、又は少なくとも30分間、又は少なくとも45分間、又は少なくとも60分間である。典型的には、該方法は、物品が、少なくとも1%、又は少なくとも2%、又は少なくとも5%の透過率の差を呈するよう、少なくとも4分間、露光を中止することを更に含む。露光を中止する時間は、任意に、少なくとも5分間、又は少なくとも8分間、又は少なくとも10分間、又は少なくとも15分間、又は少なくとも20分間、又は少なくとも30分間、又は少なくとも45分間、又は少なくとも60分間、又は少なくとも90分間である。更に、いくつかの実施形態では、該方法は、フォトクロミック物品を露光することとフォトクロミック物品への露光を中止することを繰り返すことを更に含み、該繰り返すことは、フォトクロミック物品を露光することと、フォトクロミック物品への露光を中止することの各々の少なくとも2サイクル、及び露光することと露光を中止することを交互に行うことを更に含む。有利には、フォトクロミック物品は、少なくとも20サイクル、又は少なくとも50サイクル、又は少なくとも100サイクル、又は少なくとも250サイクル、又は少なくとも500サイクル、又は少なくとも1,000サイクルの各サイクル後、多くの場合、透過率の差を呈する。透過率の差は、サイクル中に、経時的に、徐々に低下し得るが、最低サイクル数の間は、少なくとも特定のパーセンテージのままである。

0103

第4の態様では、本開示は、フォトクロミック物品の光反射率を変化させる方法を提供する。該方法は、フォトクロミック物品を提供することと、該フォトクロミック物品を、物品の表面上での反射が、少なくとも1%、又は少なくとも2%、又は少なくとも5%の反射率の差を呈するよう、300nm〜400nmの波長の光に少なくとも2分間曝すことと、を含む。フォトクロミック物品は、構造部材と、該構造部材と接触している流体と、該流体と接触しているポリオキソメタレート錯体と、を含む。ポリオキソメタレート錯体は、ポリオキソメタレートアニオン又はポリオキソメタレート誘導体アニオンのいずれかと錯体を形成しているカウンターカチオンを含む。構造部材としては、多孔性ポリマー材料、複数の空洞、又はその両方を含む。該物品はフォトクロミックである。光反射率を変化させる方法は、ラベル、インジケータ、図画、及び衣料品等の用途に対して特に有用である。

0104

特定の実施形態では、露光時間は、少なくとも4分間、又は少なくとも5分間、又は少なくとも6分間、又は少なくとも8分間、又は少なくとも10分間、又は少なくとも12分間、又は少なくとも15分間、又は少なくとも20分間、又は少なくとも30分間、又は少なくとも45分間、又は少なくとも60分間である。典型的には、該方法は、該物品が、少なくとも2%、又は少なくとも5%の反射率の差を呈するよう、少なくとも4分間、露光を中止することを更に含む。露光を中止する時間は、任意に、少なくとも5分間、又は少なくとも8分間、又は少なくとも10分間、又は少なくとも15分間、又は少なくとも20分間、又は少なくとも30分間、又は少なくとも45分間、又は少なくとも60分間、又は少なくとも90分間である。

0105

更に、いくつかの実施形態では、該方法は、フォトクロミック物品を露光することとフォトクロミック物品への露光を中止することを繰り返すことを更に含み、該繰り返すことは、フォトクロミック物品を露光することと、フォトクロミック物品への露光を中止することの各々の少なくとも2サイクル、及び露光することと露光を中止することを交互に行うことを更に含む。有利には、特定の実施形態では、少なくとも20サイクル、又は少なくとも50サイクル、又は少なくとも100サイクル、又は少なくとも250サイクル、又は少なくとも500サイクル、又は少なくとも1,000サイクルの各サイクル後、フォトクロミック物品は反射率の差を呈する。

0106

第5の態様では、本開示は、反射性のフォトクロミック物品、例えば、拡散反射性のフォトクロミック物品を提供する。該物品は、構造部材と、該構造部材と接触している流体と、該流体と接触しているポリオキソメタレート錯体と、を含む。ポリオキソメタレート錯体は、ポリオキソメタレートアニオン又はポリオキソメタレート誘導体アニオンのいずれかと錯体を形成しているカウンターカチオンを含む。構造部材、及び該構造部材と接触している流体は、反射性、例えば、拡散反射性であってよい。あるいは、該物品は反射層、例えば、拡散反射層を更に含む。

0107

任意で、反射性フォトクロミックは、不透明(すなわち、透明ではない)であり、例えば、可視光透過率が2%未満、1%未満、0.5%未満、又は更には0.1%未満である。(例えば拡散)反射性フォトクロミック物品は、少なくとも2%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、2%〜99%、5%〜90%、10%〜75%、15%〜60%、又は25%〜50%である、可視光反射率ダイナミックレンジを呈してよい。有色の(暗色化した)状態では、反射性フォトクロミック物品は、例えば、0%〜75%、1%〜50%、又は5%〜25%である(例えば、拡散)反射率を有してもよい。非有色の(漂白した)状態では、反射性フォトクロミック物品は、例えば、25%〜99%、50%〜95%、又は75%〜90%である(例えば、拡散)反射率を有してもよい。

0108

図14を参照すると、反射性フォトクロミック物品の概略断面図がもたらされる。反射性フォトクロミック物品1400は、物品100、200、300、400、500、600、700、800、900、1100、1200、又は1300のいずれかに記載の、フォトクロミック層140を含む。物品は反射層141を更に含む。反射層141は拡散反射性であってよい。有用な反射層141の例としては、紙、着色フィルム又はコーティング材、及び多孔質フィルム又はコーティング材が挙げられる。物品1400は、透明であっても不透明であってもよく、例えば、2%未満、1%未満、0.5%未満、又は更には0.1%未満の可視光透過率を有する不透明であってよい。フォトクロミック層140は、反射層141に隣接していてもよいし、反射層141から隔離されていてもよく、例えば、空気又は材料、好ましくは透明材料によって、隔離されていてもよい。

0109

図15を参照すると、反射性フォトクロミック物品の概略断面図がもたらされる。反射性フォトクロミック物品1500は、物品100、200、300、400、500、600、700、800、900、1100、1200、又は1300のいずれかに記載の、フォトクロミック層150を含む。物品は反射層151を更に含む。反射層151は拡散反射性であってよい。有用な反射層151の例としては、紙、着色フィルム又はコーティング材、及び多孔質フィルム又はコーティング材が挙げられる。物品1500は、透明であっても不透明であってもよく、例えば、2%未満、1%未満、0.5%未満、又は更には0.1%未満の可視光透過率を有する不透明であってよい。フォトクロミック層150は、反射層151に隣接していてもよいし、反射層151から隔離されていてもよく、例えば、空気又は材料、好ましくは透明材料によって、隔離されていてもよい。物品1500は図画152を含む。図画は、パターン状(単数又は複数)の、1種以上の黒色、灰色、又は有色インクを含んでよい。図15は、フォトクロミック層150と反射層151の間に配置した図画を示す。あるいは、フォトクロミック層は、図画と反射層の間に配置してもよい。あるいは、反射層と図画を、単一の層として一体化してよい。図画パターンの例としては、多角形、非多角形形状、又は1つ以上の、英数字、数、商標ロゴ公印若しくは画像等のその他のしるしが挙げられる。

0110

図16を参照すると、反射性フォトクロミック物品の概略断面図がもたらされる。反射性フォトクロミック物品1600は、物品100、200、300、400、500、600、700、800、900、1100、1200、又は1300のいずれかに記載の、パターン化されたフォトクロミック層160を含む。物品は反射層161を更に含む。反射層161は拡散反射性であってよい。有用な反射層161の例としては、紙、着色フィルム又はコーティング材、及び多孔質フィルム又はコーティング材が挙げられる。物品1600は、透明であっても不透明であってもよく、例えば、2%未満、1%未満、0.5%未満、又は更には0.1%未満の可視光透過率を有する不透明であってよい。フォトクロミック層160は、反射層161に隣接していてもよいし、反射層161から隔離されていてもよく、例えば、空気又は材料、好ましくは透明材料によって、隔離されていてもよい。物品1600は、パターン化されたフォトクロミック層160を含む。パターンとしては、例えば、多角形、非多角形形状、又は1つ以上の、英数字、数、商標、ロゴ、公印若しくは画像等のその他のしるしを挙げることができる。

0111

例示的な実施形態

0112

実施形態1は、フォトクロミック物品であって、
多孔性材料、複数の空洞、又はこれらの組み合わせを含む構造部材と、
該構造部材と接触している流体と、
ポリオキソメタレートアニオン又はポリオキソメタレート誘導体アニオンのいずれかと錯体を形成しているカウンターカチオンを含む、ポリオキソメタレート錯体と、を含み、ポリオキソメタレート錯体は流体と接触し、該物品はフォトクロミックである、フォトクロミック物品である。

0113

実施形態2は、ポリオキソメタレート錯体の少なくとも一部が、流体中に溶解又は分散している、実施形態1に記載のフォトクロミック物品である。

0114

実施形態3は、ポリオキソメタレート錯体の少なくとも一部が、構造部材に結合している、実施形態1に記載のフォトクロミック物品である。

0115

実施形態4は、300nm〜400nmの波長の光に少なくとも2分間曝した後、少なくとも1%、又は少なくとも2%、又は少なくとも5%、又は少なくとも7%、又は少なくとも10%の透過率の差を呈する、実施形態1〜3のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0116

実施形態5は、少なくとも2%の光透過率を含む、実施形態1〜4のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0117

実施形態6は、少なくとも5%の光透過率を含む、実施形態1〜5のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0118

実施形態7は、90%以下の光透過率を含む、実施形態1〜6のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0119

実施形態8は、70%以下の光透過率を含む、実施形態1〜7のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0120

実施形態9は、300nm〜400nmの波長の光に少なくとも2分間曝した後、少なくとも2%、又は少なくとも5%、又は少なくとも7%、又は少なくとも10%の反射率の差を呈する、実施形態1〜3のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0121

実施形態10は、50%〜10%の光透過率を含む、実施形態9に記載のフォトクロミック物品である。

0122

実施形態11は、10%〜2%の光透過率を含む、実施形態9又は10に記載のフォトクロミック物品である。

0123

実施形態12は、ポリオキソメタレート錯体が、構造部材上で、ロゴ、商標、画像、少なくとも1つの英数字、しるし(単数)、又は複数のしるしから選択される図画の形状にパターン化されている、実施形態9〜11のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0124

実施形態13は、20%以下のヘイズを含む、実施形態1〜12のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0125

実施形態14は、5%以下のヘイズを含む、実施形態1〜13のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0126

実施形態15は、構造部材が多孔性ポリマー材料を含む、実施形態1〜14のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0127

実施形態16は、多孔性ポリマー材料が、マイクロポーラスフィルム、メソポーラスフィルム、マクロポーラスフィルム、又はこれらの組み合わせを含む、実施形態15に記載のフォトクロミック物品である。

0128

実施形態17は、多孔性ポリマー材料が、脂肪族ポリウレタン、アクリル、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミド、エポキシポリマー、ポリスチレン、シリコーン含有ポリマー、フッ素化ポリマー、又はこれらの組み合わせを含む、実施形態15又は16に記載のフォトクロミック物品である。

0129

実施形態18は、構造部材が複数の空洞を含み、空洞のうちの少なくとも1つはチャネルであり、流体は少なくとも部分的にチャネルを満たす、実施形態1〜14のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0130

実施形態19は、構造部材が複数の内部空洞を含み、流体は少なくとも部分的に内部空洞の少なくとも一部を満たす、実施形態18に記載のフォトクロミック物品である。

0131

実施形態20は、構造部材がエンボス加工されたポリマー、成型ポリマー又はこれらの組み合わせを含む、実施形態18又は19に記載のフォトクロミック物品である。

0132

実施形態21は、構造部材の第1主面上に配置された透明基材を更に含み、透明基材は、ガラス、ポリカーボネート、PET、PMMA、又はこれらの組み合わせを含む、実施形態1〜20のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0133

実施形態22は、構造部材の第2主面上に配置された、酸素透過性材料を含む層を更に含む、実施形態1〜21のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0134

実施形態23は、構造部材の第1主面又は第2主面に取り付けたフレームを更に含む、実施形態1〜22のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0135

実施形態24は、流体が、150℃以上の沸点を有する溶媒、ポリアルキレンオキシド、イオン性液体、可塑剤又はこれらの組み合わせを含む、実施形態1〜23のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0136

実施形態25は、ポリアルキレンオキシドが、600g/mol以下の分子量を有するポリエチレングリコールを含む、実施形態24に記載のフォトクロミック物品である。

0137

実施形態26は、流体が、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホラミド、1−メチル−2−ピロリジノン、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、又はこれらの組み合わせから選択される高沸点溶媒を含む、実施形態24又は25に記載のフォトクロミック物品である。

0138

実施形態27は、流体が架橋ポリアルキレンオキシドを含むゲル剤の成分である、実施形態24に記載のフォトクロミック物品である。

0139

実施形態28は、ポリオキソメタレート錯体の少なくとも一部が、流体中に溶解している、実施形態1〜27のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0140

実施形態29は、ポリオキソメタレート錯体の少なくとも一部が、流体中に分散している、実施形態1〜27のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0141

実施形態30は、流体が、ポリオキソメタレート錯体のフォトクロミック酸化還元反応に化学量論的に関与しない溶媒を含む、実施形態1〜29のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0142

実施形態31は、窓、フィルム、補正レンズ、ディスプレイカバー層、窓ガラス(glazing)、デカール、ステッカー、入れ墨、カード、ラベル、情報表示、バナー、又はこれらの組み合わせから選択される、実施形態1〜30のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0143

実施形態32は、ポリオキソメタレート錯体が、ポリオキソメタレートアニオンと錯体を形成しているカウンターカチオンを含む、実施形態1〜31のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0144

実施形態33は、ポリオキソメタレート錯体が、ポリオキソメタレート誘導体アニオンと錯体を形成しているカウンターカチオンを含む、実施形態1〜31のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0145

実施形態34は、ポリオキソメタレート錯体が、ポリオキソメタレートアニオンと錯体を形成しているカウンターカチオンを含み、ポリオキソメタレートアニオンは、式(I)のものである、実施形態1〜32のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。
(XxMmM’nOy)q− (I)
[式中、
XはCu、Zn、Co、Fe、B、Ga、Rh、Al、Cr、Mn、Ni、Ti、Zr、Si、Ge、P、As、Te、又はIから選択されるヘテロ原子であり、
xは0〜30であり、
mは3〜248であり、
nは(0≦x<m+n)であるならば、0〜m/2であり、
yは10〜720であり、
qは1〜20であり、
M、及びM’は初期の遷移金属であり、独立してV、Nb、Ta、Mo又はWから選択され、
Oは酸素であり、
カウンターカチオンは、式(II)のもの、式(III)のもの、式(IV)のもの、フェニルアラニンカチオン、アラニンカチオン、アルギニンカチオン、グリシンカチオン、ヒスチジンカチオン、プロリンカチオン、アニリンカチオン、N,N−ジメチルアミノピリジンカチオン、モルホリンカチオン、又はピペラジンカチオンの1種以上であり、




式中、
R1〜R5は、R1〜R5の全てがHではないという条件で、H、アルキル基、脂環式基、アルケニル基、及びアリール基から独立して選択され、又はR1〜R3は、H、アルキル基、脂環式基、アルケニル基、及びアリール基から独立して選択され、R4及びR5は、各々が結合しているNと一緒になって複素環を形成し、




式中、
R6はH、アルキル基、アルキルアミン基、又は脂環式基であり、R7はアルキル基又はアルキルアミン基であり、R8はH又はアルキル基であり、




式中、R9はC≡N、アルコキシ基、アルキル基、アルケニル基、又はアリール基であり、更に
ポリオキソメタレート錯体は、任意に少なくとも1種の単原子カウンターカチオンを含む。]

0146

実施形態35は、ポリオキソメタレートアニオンがKeggin構造のものを含む、実施形態1〜32のいずれか、又は34に記載のフォトクロミック物品である。

0147

実施形態36は、ポリオキソメタレートアニオンがWells−Dawson構造のものを含む、実施形態1〜32のいずれか、又は34に記載のフォトクロミック物品である。

0148

実施形態37は、M又はM’がW又はMoである、実施形態34〜36のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0149

実施形態38は、M又はM’がWである、実施形態34〜37のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0150

実施形態39は、Xが、Si、B、P、又はGeである、実施形態34〜38のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0151

実施形態40は、XがSiである、実施形態34〜39のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0152

実施形態41は、XがBである、実施形態34〜39のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0153

実施形態42は、XがPである、実施形態34〜39のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0154

実施形態43は、XがGeである、実施形態34〜39のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0155

実施形態44は、mが3〜18である、実施形態34〜43のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0156

実施形態45は、yが10〜62である、実施形態34〜44のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0157

実施形態46は、qが2〜10である、実施形態34〜45のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0158

実施形態47は、ポリオキソメタレート錯体が、(CH3NHCNH2NH2)3[PW12O40]、(CH3CH2NHCNH2NH2)3[PW12O40]、((CH3)2NCNH2NH2)3[PW12O40]、(CH3NHCNH2NH2)5[BW12O40]、(CH3NHCNH2NH2)4[SiW12O40]又はこれらの組み合わせを含む、実施形態1〜32又は34〜38のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0159

実施形態48は、ポリオキソメタレート錯体が、(CH3NHCNH2NH2)3[PW12O40]、(CH3NHCNH2NH2)5[BW12O40]、(CH3NHCNH2NH2)4[SiW12O40]又はこれらの組み合わせを含む、実施形態1〜32又は34〜38のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0160

実施形態49は、ポリオキソメタレート錯体が(CH3CH2NHCNH2NH2)3[PW12O40]を含む、実施形態1〜32又は34〜38のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0161

実施形態50は、ポリオキソメタレート錯体が((CH3)2NCNH2NH2)3[PW12O40]を含む、実施形態1〜32又は34〜38のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0162

実施形態51は、ポリオキソメタレート錯体がポリオキソメタレート誘導体アニオンと錯体を形成しているカウンターカチオンを含み、ポリオキソメタレート誘導体アニオンは一般式(V)のものである、実施形態1〜31のいずれか、又は33に記載のフォトクロミック物品である。
[X’M’’11O39(X’’Lp)]z− (V)
[式中、X’は、Si、B、P、Ge、又はAsから選択されるヘテロ原子であり、
zは3〜6であり、
M’’は、W、Ta、Nb、又はMoであり、
X’’は、ヘテロ原子、又はSi−O−Si、P、Ge、Ti、Sn、若しくはAsから選択されるヘテロ原子を含有する基であり、
pは1〜2であり、ここでX’’がSi−O−Siである場合は、pが2、かつ1つのLは各Si原子へと結合しており、
Lは式(IV)のもの、アルキルアミン基、アルキルグアニジン基、脂環式基、脂肪族基、又はアリール基であり、




式中、
R10は、アルキレン基であり、R11及びR12は、H、アルキル基、アルケニル基、アルキルアミン基、アミド基、イミン基、複素環基、アリール基、又は脂環式基から独立して選択され、
カウンターカチオンは、式(VII)のもの、式(VIII)のもの、式(IX)のもの、フェニルアラニンカチオン、アラニンカチオン、アルギニンカチオン、グリシンカチオン、ヒスチジンカチオン、プロリンカチオン、アニリンカチオン、N,N−ジメチルアミノピリジンカチオン、モルホリンカチオン、ピペラジンカチオン、又は単原子カチオンのうちの1種以上である。ただしカウンターカチオンが単原子カチオンである場合、Lはアルキルアミン基又はアルキルグアニジン基であり、




式中、
R13〜R17は、R13〜R17の全てがHではないという条件で、H、アルキル基、脂環式基、アルケニル基、及びアリール基から独立して選択され、又はR13〜R15は、H、アルキル基、脂環式基、アルケニル基、及びアリール基から独立して選択され、R16及びR17は、各々が結合しているNと一緒になって複素環を形成し、




式中、
R18はH、アルキル基、アルキルアミン基、又は脂環式基であり、R19はアルキル基又はアルキルアミン基であり、R20及びR21はH、及びアルキル基から独立して選択され、




式中、R22はC≡N、アルコキシ基、アルキル基、アルケニル基、又はアリール基である。
ただし、Lが脂環式基、脂肪族基、又はアリール基である場合、カウンターカチオンはプロトン化したアミン基を含み、Lは炭素原子を介してX’’に結合している。]

0163

実施形態52は、pが2である、実施形態51に記載のフォトクロミック物品である。

0164

実施形態53は、M’’がW又はMoである、実施形態51又は52に記載のフォトクロミック物品である。

0165

実施形態54は、はM’’がWである、実施形態51〜53のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0166

実施形態55は、X’が、Si、B、P、又はGeである、実施形態51〜54のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0167

実施形態56は、X’がSiである、実施形態51〜55のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0168

実施形態57は、X’がBである、実施形態51〜55のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0169

実施形態58は、X’がPである、実施形態51〜55のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0170

実施形態59は、X’がGeである、実施形態51〜55のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0171

実施形態60は、X’’がSi−O−Si、P、Ge、Ti、Sn、及びAsから選択される、実施形態51〜59のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0172

実施形態61は、X’’がSi−O−Siである、実施形態51〜60のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0173

実施形態62は、X’’がPである、実施形態51〜60のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0174

実施形態63は、X’’がGeである、実施形態51〜60のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0175

実施形態64は、X’’はTiである、実施形態51〜60のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0176

実施形態65は、X’’はSnである、実施形態51〜60のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0177

実施形態66は、X’’はAsである、実施形態51〜60のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0178

実施形態67は、zが3である、実施形態51〜66のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0179

実施形態68は、zが4である、実施形態51〜66のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0180

実施形態69は、zが5である、実施形態51〜66のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0181

実施形態70は、Lはプロピルグアニジン塩酸塩であり、カチオンはテトラブチルアンモニウムであり、zは3であり、X’’はSi−O−Siであり、X’はPである、実施形態51〜54のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0182

実施形態71は、Lはプロピルグアニジン塩酸塩であり、カチオンはカリウムであり、zは4であり、X’’はSi−O−Siであり、X’はSiである、実施形態51〜54のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0183

実施形態72は、Lはプロピルアミンであり、カチオンはテトラブチルアンモニウムであり、zは3であり、X’’はSi−O−Siであり、X’はPである、実施形態51〜54のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0184

実施形態73は、Lはブチルアミンであり、カチオンはカリウムであり、zは4であり、X’’はSi−O−Siであり、X’はSiである、実施形態51〜54のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0185

実施形態74は、LがN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルであり、カチオンはカリウムであり、zは4であり、X’’はSi−O−Siであり、X’はSiである、実施形態51〜54のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0186

実施形態75は、Lがブチルであり、カチオンはメチルグアニジニウムであり、zは4であり、X’’はSi−O−Siであり、X’はSiである、実施形態51〜54のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0187

実施形態76は、Lがプロピルアミンであり、カチオンはカリウムであり、zは4であり、X’’はSi−O−Siであり、X’はSiである、実施形態51〜54のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0188

実施形態77は、Lはプロピルアミンであり、カチオンは[CH3NHCNH2NH2]+であり、zは3であり、X’はPである、実施形態51〜54のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0189

実施形態78は、Lはブチルであり、カチオンは[CH3NHCNH2NH2]+であり、zは4であり、X’はSiである、実施形態51〜54のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0190

実施形態79は、カチオンが、ナトリウム、カリウム、及びリチウムから選択される単原子カチオンである、実施形態51〜54のいずれかに記載のフォトクロミック物品である。

0191

実施形態80は、フォトクロミック物品を形成する方法であって、
ポリオキソメタレートアニオン又はポリオキソメタレート誘導体アニオンのいずれかと錯体を形成しているカウンターカチオンを含む、ポリオキソメタレート錯体を流体中に分散させることと、
流体を、多孔性材料、複数の空洞、又はこれらの組み合わせを含む構造部材と接触するように配置することと、を含み、
該物品はフォトクロミックである、方法である。

0192

実施形態81は、構造部材が多孔性ポリマー材料を含み、流体を構造部材と接触するように配置することは、流体を多孔性ポリマー材料へと染み込ませることを含む、実施形態80に記載の方法である。

0193

実施形態82は、多孔性ポリマー材料が、マイクロポーラスフィルム、メソポーラスフィルム、マクロポーラスフィルム、又はこれらの組み合わせを含む、実施形態81に記載の方法である。

0194

実施形態83は、多孔性ポリマー材料が、脂肪族ポリウレタン、アクリル、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミド、エポキシポリマー、ポリスチレン、シリコーン含有ポリマー、フッ素化ポリマー、又はこれらの組み合わせを含む、実施形態81又は82に記載の方法である。

0195

実施形態84は、構造部材が複数の空洞を含み、少なくとも1つの空洞はチャネルであり、流体を構造部材と接触するように配置することは、少なくとも部分的に該チャネルを満たすことを含む、実施形態80〜83のいずれかに記載の方法である。

0196

実施形態85は、構造部材が複数の内部空洞を含み、流体を構造部材と接触するように配置することは、内部空洞の少なくとも一部を、少なくとも部分的に流体で満たすことを含む、実施形態80に記載の方法である。

0197

実施形態86は、構造部材がエンボス加工されたポリマー、成型ポリマー又はこれらの組み合わせを含む、実施形態84又は85に記載の方法である。

0198

実施形態87は、透明基材を構造部材上に配置することを更に含み、透明基材は、ガラス、ポリカーボネート、PET、PMMA、又はこれらの組み合わせを含む、実施形態80〜86のいずれかに記載の方法である。

0199

実施形態88は、酸素透過性材料を含む層を構造部材の第2主面へ貼り付けることを更に含む、実施形態80〜87のいずれかに記載の方法である。

0200

実施形態89は、フレームを構造部材の第1主面又は第2主面へと取り付けることを更に含む、実施形態80〜88のいずれかに記載の方法である。

0201

実施形態90は、流体が、150℃以上の沸点を有する溶媒、ポリアルキレンオキシド、イオン性液体、可塑剤又はこれらの組み合わせを含む、実施形態80〜89のいずれかに記載の方法である。

0202

実施形態91は、流体がポリアルキレングリコールを含む実施形態90に記載の方法である。

0203

実施形態92は、ポリアルキレンオキシドが、600g/mol以下の分子量を有するポリエチレングリコールを含む、実施形態91に記載の方法である。

0204

実施形態93は、流体が、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホラミド、1−メチル−2−ピロリジノン、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、又はこれらの組み合わせから選択される高沸点溶媒を含む、実施形態90に記載の方法である。

0205

実施形態94は、流体が架橋ポリアルキレンオキシドを含むゲル剤の成分である、実施形態90に記載の方法である。

0206

実施形態95は、ポリオキソメタレート錯体の少なくとも一部が、流体中に溶解している、実施形態80〜94のいずれかに記載の方法である。

0207

実施形態96は、ポリオキソメタレート錯体の少なくとも一部が、流体中に分散している、実施形態80〜94のいずれかに記載の方法である。

0208

実施形態97は、流体が、ポリオキソメタレート錯体のフォトクロミック酸化還元反応に化学量論的に関与しない溶媒を含む、実施形態80〜96のいずれかに記載の方法である。

0209

実施形態98は、物品が、窓、フィルム、補正レンズ、ディスプレイカバー層、窓ガラス(glazing)、デカール、ステッカー、入れ墨、カード、ラベル、情報表示、バナー、又はこれらの組み合わせから選択される、実施形態80〜97のいずれかに記載の方法である。

0210

実施形態99は、ポリオキソメタレート錯体が、ポリオキソメタレートアニオンと錯体を形成しているカウンターカチオンを含む、実施形態80〜98のいずれかに記載の方法である。

0211

実施形態100は、ポリオキソメタレート錯体が、ポリオキソメタレート誘導体アニオンと錯体を形成しているカウンターカチオンを含む、実施形態80〜98のいずれかに記載の方法である。

0212

実施形態101は、フォトクロミック物品の光透過率を変化させる方法であって、
多孔性材料、複数の空洞、又はこれらの組み合わせを含む構造部材と、該構造部材と接触している流体と、該流体と接触しており、ポリオキソメタレートアニオン又はポリオキソメタレート誘導体アニオンのいずれかと錯体を形成しているカウンターカチオンを含む、ポリオキソメタレート錯体と、を含むフォトクロミック物品を提供することと、
該フォトクロミック物品を、該物品が、少なくとも1%、又は少なくとも2%、又は少なくとも5%の透過率の差を呈するよう、300nm〜400nmの波長の光に少なくとも2分間曝すことと、を含む、方法である。

0213

実施形態102は、露光時間が、少なくとも4分間、又は少なくとも5分間、又は少なくとも6分間、又は少なくとも8分間、又は少なくとも10分間、又は少なくとも12分間、又は少なくとも15分間、又は少なくとも20分間、又は少なくとも30分間、又は少なくとも45分間、又は少なくとも60分間である、実施形態101に記載の方法である。

0214

実施形態103は、物品が、少なくとも1%、又は少なくとも2%、又は少なくとも5%の透過率の差を呈するよう、少なくとも4分間、露光を中止することを更に含む、実施形態101又は実施形態102に記載の方法である。

0215

実施形態104は、露光を中止する時間が、少なくとも5分間、又は少なくとも8分間、又は少なくとも10分間、又は少なくとも15分間、又は少なくとも20分間、又は少なくとも30分間、又は少なくとも45分間、又は少なくとも60分間、又は少なくとも90分間である、実施形態103に記載の方法である。

0216

実施形態105は、フォトクロミック物品を露光することとフォトクロミック物品への露光を中止することを繰り返すことを更に含み、該繰り返すことは、フォトクロミック物品を露光することと、フォトクロミック物品への露光を中止することの各々の少なくとも2サイクル、及び露光することと露光を中止することを交互に行うことを更に含む、実施形態103又は104に記載の方法である。

0217

実施形態106は、フォトクロミック物品が、少なくとも20サイクル、又は少なくとも50サイクル、又は少なくとも100サイクル、又は少なくとも250サイクル、又は少なくとも500サイクル、又は少なくとも1,000サイクルの各サイクル後、透過率の差を呈する、実施形態105に記載の方法である。

0218

実施形態107は、フォトクロミック物品の光反射率を変化させる方法であって、
多孔性材料、複数の空洞、又はこれらの組み合わせを含む構造部材と、該構造部材と接触している流体と、該流体と接触しており、ポリオキソメタレートアニオン又はポリオキソメタレート誘導体アニオンのいずれかと錯体を形成しているカウンターカチオンを含む、ポリオキソメタレート錯体と、を含む、フォトクロミック物品を提供することと、
該フォトクロミック物品を、該物品の反射光が、少なくとも2%、又は少なくとも5%の反射率の差を呈するよう、300nm〜400nmの波長の光に少なくとも2分間曝すことと、を含む、方法である。

0219

実施形態108は、露光時間が、少なくとも4分間、又は少なくとも5分間、又は少なくとも6分間、又は少なくとも8分間、又は少なくとも10分間、又は少なくとも12分間、又は少なくとも15分間、又は少なくとも20分間、又は少なくとも30分間、又は少なくとも45分間、又は少なくとも60分間である、実施形態107に記載の方法である。

0220

実施形態109は、物品が、少なくとも2%、又は少なくとも5%の反射率の差を呈するよう、少なくとも4分間、露光を中止することを更に含む、実施形態107又は108に記載の方法である。

0221

実施形態110は、露光を中止する時間が、少なくとも5分間、又は少なくとも8分間、又は少なくとも10分間、又は少なくとも15分間、又は少なくとも20分間、又は少なくとも30分間、又は少なくとも45分間、又は少なくとも60分間、又は少なくとも90分間である、実施形態109に記載の方法である。

0222

実施形態111は、フォトクロミック物品を露光することとフォトクロミック物品への露光を中止することを繰り返すことを更に含み、該繰り返すことは、フォトクロミック物品を露光することと、フォトクロミック物品への露光を中止することの各々の少なくとも2サイクル、及び露光することと露光を中止することを交互に行うことを更に含む、実施形態109又は110に記載の方法である。

0223

実施形態112は、フォトクロミック物品が、少なくとも20サイクル、又は少なくとも50サイクル、又は少なくとも100サイクル、又は少なくとも250サイクル、又は少なくとも500サイクル、又は少なくとも1,000サイクルの各サイクル後、反射率の差を呈する、実施形態111に記載の方法である。

0224

実施形態113は、ポリオキソメタレート錯体の少なくとも一部が、流体中に溶解又は分散している、実施形態101〜112のいずれかに記載の方法である。

0225

実施形態114は、ポリオキソメタレート錯体の少なくとも一部が、構造部材に固定されている、実施形態101〜112のいずれかに記載の方法である。

0226

実施形態115は、フォトクロミック物品が、少なくとも2%の光透過率を含む、実施形態101〜104、113、又は114のいずれかに記載の方法である。

0227

実施形態116は、フォトクロミック物品が、少なくとも5%の光透過率を含む、実施形態101〜104、又は113〜115のいずれかに記載の方法である。

0228

実施形態117は、フォトクロミック物品が、90%以下の光透過率を含む、実施形態101〜104、又は113〜116のいずれかに記載の方法である。

0229

実施形態118は、フォトクロミック物品が、70%以下の光透過率を含む、実施形態101〜104、又は113〜117のいずれかに記載の方法である。

0230

実施形態119は、フォトクロミック物品が、50%〜10%の光透過率を含む、実施形態118に記載の方法である。

0231

実施形態120は、フォトクロミック物品が、10%〜2%の光透過率を含む、実施形態118又は119に記載の方法である。

0232

実施形態121は、ポリオキソメタレート錯体が、構造部材上で、ロゴ、商標、画像、少なくとも1つの英数字、しるし(単数)、又は複数のしるしから選択される図画の形状にパターン化されている、実施形態101〜120のいずれかに記載の方法である。

0233

実施形態122は、フォトクロミック物品が、20%以下のヘイズを含む、実施形態101〜104、又は113〜121のいずれかに記載の方法である。

0234

実施形態123は、フォトクロミック物品が、5%以下のヘイズを含む、実施形態101〜104、又は113〜123のいずれかに記載の方法である。

0235

実施形態124は、構造部材が多孔性ポリマー材料を含む、実施形態101〜124のいずれかに記載の方法である。

0236

実施形態125は、多孔性ポリマー材料が、マイクロポーラスフィルム、メソポーラスフィルム、マクロポーラスフィルム、又はこれらの組み合わせを含む、実施形態124に記載の方法である。

0237

実施形態126は、多孔性ポリマー材料が、脂肪族ポリウレタン、アクリル、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミド、エポキシポリマー、ポリスチレン、シリコーン含有ポリマー、フッ素化ポリマー、又はこれらの組み合わせを含む、実施形態124又は125に記載の方法である。

0238

実施形態127は、構造部材が複数の空洞を含み、空洞のうちの少なくとも1つはチャネルであり、流体は少なくとも部分的にチャネルを満たす、実施形態101〜123のいずれかに記載の方法である。

0239

実施形態128は、構造部材が複数の内部空洞を含み、流体は少なくとも部分的に内部空洞の少なくとも一部を満たす、実施形態127に記載の方法である。

0240

実施形態129は、構造部材がエンボス加工されたポリマー、成型ポリマー又はこれらの組み合わせを含む、実施形態127又は128に記載の方法である。

0241

実施形態130は、構造部材の第1主面上に配置された透明基材を更に含み、透明基材は、ガラス、ポリカーボネート、PET、PPMA、又はこれらの組み合わせを含む、実施形態101〜129のいずれかに記載の方法である。

0242

実施形態131は、構造部材の第2主面上に配置された、酸素透過性材料を含む層を更に含む、実施形態101〜130のいずれかに記載の方法である。

0243

実施形態132は、構造部材の第1主面又は第2主面へと取り付けられたフレームを更に含む、実施形態101〜131のいずれかに記載の方法である。

0244

実施形態133は、流体が、150℃以上の沸点を有する溶媒、ポリアルキレンオキシド、イオン性液体、可塑剤又はこれらの組み合わせを含む、実施形態101〜132のいずれかに記載の方法である。

0245

実施形態134は、ポリアルキレンオキシドが、600g/mol以下の分子量を有するポリエチレングリコールを含む、実施形態133に記載の方法である。

0246

実施形態135は、流体が、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホラミド、1−メチル−2−ピロリジノン、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、又はこれらの組み合わせから選択される高沸点溶媒を含む、実施形態133又は134に記載の方法である。

0247

実施形態136は、流体が架橋ポリアルキレンオキシドを含むゲル剤の成分である、実施形態133に記載の方法である。

0248

実施形態137は、ポリオキソメタレート錯体の少なくとも一部が、流体中に溶解している、実施形態101〜136のいずれかに記載の方法である。

0249

実施形態138は、ポリオキソメタレート錯体の少なくとも一部が、流体中に分散している、実施形態101〜136のいずれかに記載の方法である。

0250

実施形態139は、流体が、ポリオキソメタレート錯体のフォトクロミック酸化還元反応に化学量論的に関与しない溶媒を含む、実施形態101〜138のいずれかに記載の方法である。

0251

実施形態140は、窓、フィルム、補正レンズ、ディスプレイカバー層、窓ガラス(glazing)、デカール、ステッカー、入れ墨、カード、ラベル、情報表示、バナー、又はこれらの組み合わせから選択される、実施形態101〜139のいずれかに記載の方法である。

0252

実施形態141は、ポリオキソメタレート錯体が、ポリオキソメタレートアニオンと錯体を形成しているカウンターカチオンを含む、実施形態101〜140のいずれかに記載の方法である。

0253

実施形態142は、ポリオキソメタレート錯体が、ポリオキソメタレート誘導体アニオンと錯体を形成しているカウンターカチオンを含む、実施形態101〜140のいずれかに記載の方法である。

0254

実施形態143は、ポリオキソメタレート錯体が、ポリオキソメタレートアニオンと錯体を形成しているカウンターカチオンを含み、ポリオキソメタレートアニオンは、式(I)のものである、実施形態101〜141のいずれかに記載の方法である。
(XxMmM’nOy)q− (I)
[式中、
XはCu、Zn、Co、Fe、B、Ga、Rh、Al、Cr、Mn、Ni、Ti、Zr、Si、Ge、P、As、Te、又はIから選択されるヘテロ原子であり、
xは0〜30であり、
mは3〜248であり、
nは(0≦x<m+n)であるならば、0〜m/2であり、
yは10〜720であり、
qは1〜20であり、
M、及びM’は初期の遷移金属であり、独立してV、Nb、Ta、Mo又はWから選択され、
Oは酸素であり、
カウンターカチオンは、式(II)のもの、式(III)のもの、式(IV)のもの、フェニルアラニンカチオン、アラニンカチオン、アルギニンカチオン、グリシンカチオン、ヒスチジンカチオン、プロリンカチオン、アニリンカチオン、N,N−ジメチルアミノピリジンカチオン、モルホリンカチオン、又はピペラジンカチオンの1種以上であり、




式中、
R1〜R5は、R1〜R5の全てがHではないという条件で、H、アルキル基、脂環式基、アルケニル基、及びアリール基から独立して選択され、又はR1〜R3は、H、アルキル基、脂環式基、アルケニル基、及びアリール基から独立して選択され、R4及びR5は、各々が結合しているNと一緒になって複素環を形成し、




式中、
R6はH、アルキル基、アルキルアミン基、又は脂環式基であり、R7はアルキル基又はアルキルアミン基であり、R8はH又はアルキル基であり、




式中、R9はC≡N、アルコキシ基、アルキル基、アルケニル基、又はアリール基であり、更に
ポリオキソメタレート錯体は、任意に少なくとも1種の単原子カウンターカチオンを含む。]

0255

実施形態144は、ポリオキソメタレートアニオンがKeggin構造のものを含む、実施形態101〜141のいずれか、又は143に記載の方法である。

0256

実施形態145は、ポリオキソメタレートアニオンがWells−Dawson構造のものを含む、実施形態101〜141のいずれか、又は143に記載の方法である。

0257

実施形態146は、M又はM’がW又はMoである、実施形態143又は144に記載の方法である。

0258

実施形態147は、M又はM’がWである、実施形態143〜145のいずれかに記載の方法である。

0259

実施形態148は、Xが、Si、B、P、又はGeである、実施形態143〜147のいずれかに記載の方法である。

0260

実施形態149は、Xが、Siである、実施形態143〜148のいずれかに記載の方法である。

0261

実施形態150は、Xが、Bである、実施形態143〜148のいずれかに記載の方法である。

0262

実施形態151は、Xが、Pである、実施形態143〜148のいずれかに記載の方法である。

0263

実施形態152は、Xが、Geである、実施形態143〜148のいずれかに記載の方法である。

0264

実施形態153は、mが3〜18である、実施形態143〜152のいずれかに記載の方法である。

0265

実施形態154は、yが10〜62である、実施形態143〜153のいずれかに記載の方法である。

0266

実施形態155は、qが2〜10である、実施形態143〜154のいずれかに記載の方法である。

0267

実施形態156は、ポリオキソメタレート錯体が、(CH3NHCNH2NH2)3[PW12O40]、(CH3CH2NHCNH2NH2)3[PW12O40]、((CH3)2NCNH2NH2)3[PW12O40]、(CH3NHCNH2NH2)5[BW12O40]、(CH3NHCNH2NH2)4[SiW12O40]又はこれらの組み合わせを含む、実施形態101〜141又は143〜147のいずれかに記載の方法である。

0268

実施形態157は、ポリオキソメタレート錯体が、(CH3NHCNH2NH2)3[PW12O40]、(CH3NHCNH2NH2)5[BW12O40]、(CH3NHCNH2NH2)4[SiW12O40]又はこれらの組み合わせを含む、実施形態101〜141又は143〜147のいずれかに記載の方法である。

0269

実施形態158は、ポリオキソメタレート錯体が(CH3CH2NHCNH2NH2)3[PW12O40]を含む、実施形態101〜141又は143〜147のいずれかに記載の方法である。

0270

実施形態159は、ポリオキソメタレート錯体が((CH3)2NCNH2NH2)3[PW12O40]を含む、実施形態101〜141又は143〜147のいずれかに記載の方法である。

0271

実施形態160は、ポリオキソメタレート錯体がポリオキソメタレート誘導体アニオンと錯体を形成しているカウンターカチオンを含み、ポリオキソメタレート誘導体アニオンは一般式(V)のものである、実施形態101〜140のいずれか、又は142に記載の方法である。
[X’M’’11O39(X’’Lp)]z− (V)
[式中、X’はSi、B、P、Ge、又はAsから選択されるヘテロ原子であり、
zは3〜6であり、
M’’は、W、Ta、Nb、又はMoであり、
X’’は、ヘテロ原子、又はSi−O−Si、P、Ge、Ti、Sn、若しくはAsから選択されるヘテロ原子を含有する基であり、
pは1〜2であり、ここでX’’がSi−O−Siである場合は、pが2、かつ1つのLは各Si原子へと結合しており、
Lは式(IV)のもの、アルキルアミン基、アルキルグアニジン基、脂環式基、脂肪族基、又はアリール基であり、




式中、
R10は、アルキレン基であり、R11及びR12は、H、アルキル基、アルケニル基、アルキルアミン基、アミド基、イミン基、複素環基、アリール基、又は脂環式基から独立して選択され、
カウンターカチオンは、式(VII)のもの、式(VIII)のもの、式(IX)のもの、フェニルアラニンカチオン、アラニンカチオン、アルギニンカチオン、グリシンカチオン、ヒスチジンカチオン、プロリンカチオン、アニリンカチオン、N,N−ジメチルアミノピリジンカチオン、モルホリンカチオン、ピペラジンカチオン、又は単原子カチオンのうちの1種以上である。ただしカウンターカチオンが単原子カチオンである場合、Lはアルキルアミン基又はアルキルグアニジン基であり、




式中、
R13〜R17は、R13〜R17の全てがHではないという条件で、H、アルキル基、脂環式基、アルケニル基、及びアリール基から独立して選択され、又はR13〜R15は、H、アルキル基、脂環式基、アルケニル基、及びアリール基から独立して選択され、R16及びR17は、N各々が結合しているNと一緒になって複素環を形成し、




式中、
R18はH、アルキル基、アルキルアミン基、又は脂環式基であり、R19はアルキル基又はアルキルアミン基であり、R20及びR21はH、及びアルキル基から独立して選択され、




式中、R22はC≡N、アルコキシ基、アルキル基、アルケニル基、又はアリール基である。
ただし、Lが脂環式基、脂肪族基、又はアリール基である場合、カウンターカチオンはプロトン化したアミン基を含み、Lは炭素原子を介してX’’に結合している。]

0272

実施形態161は、pが2である、実施形態160に記載の方法である。

0273

実施形態162は、M’’がW又はMoである、実施形態160又は実施形態161に記載の方法である。

0274

実施形態163は、M’’がWである、実施形態160〜162のいずれかに記載の方法である。

0275

実施形態164は、X’が、Si、B、P、又はGeである、実施形態160〜163のいずれかに記載の方法である。

0276

実施形態165は、X’が、Siである、実施形態160〜164のいずれかに記載の方法である。

0277

実施形態166は、X’が、Bである、実施形態160〜164のいずれかに記載の方法である。

0278

実施形態167は、X’が、Pである、実施形態160〜164のいずれかに記載の方法である。

0279

実施形態168は、X’が、Geである、実施形態160〜164のいずれかに記載の方法である。

0280

実施形態169は、X’’がSi−O−Si、P、Ge、Ti、Sn、及びAsから選択される、実施形態160〜168のいずれかに記載の方法である。

0281

実施形態170は、X’’が、Si−O−Siである、実施形態160〜169のいずれかに記載の方法である。

0282

実施形態171は、X’’が、Pである、実施形態160〜169のいずれかに記載の方法である。

0283

実施形態172は、X’’が、Geである、実施形態160〜169のいずれかに記載の方法である。

0284

実施形態173は、X’’が、Tiである、実施形態160〜169のいずれかに記載の方法である。

0285

実施形態174は、X’’が、Snである、実施形態160〜169のいずれかに記載の方法である。

0286

実施形態175は、X’’が、Asである、実施形態160〜169のいずれかに記載の方法である。

0287

実施形態176は、zが3である、実施形態160〜175のいずれかに記載の方法である。

0288

実施形態177は、zが4である、実施形態160〜175のいずれかに記載の方法である。

0289

実施形態178は、zが5である、実施形態160〜175のいずれかに記載の方法である。

0290

実施形態179は、Lはプロピルグアニジン塩酸塩であり、カチオンはテトラブチルアンモニウムであり、zは3であり、X’’はSi−O−Siであり、X’はPである、実施形態160〜175のいずれかに記載の方法である。

0291

実施形態180は、Lはプロピルグアニジン塩酸塩であり、カチオンはカリウムであり、zは4であり、X’’はSi−O−Siであり、X’はSiである、実施形態160〜163のいずれかに記載の方法である。

0292

実施形態181は、Lはプロピルアミンであり、カチオンはテトラブチルアンモニウムであり、zは3であり、X’’はSi−O−Siであり、X’はPである、実施形態160〜163のいずれかに記載の方法である。

0293

実施形態182は、Lはブチルアミンであり、カチオンはカリウムであり、zは4であり、X’’はSi−O−Siであり、X’はSiである、実施形態160〜163のいずれかに記載の方法である。

0294

実施形態183は、LがN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルであり、カチオンはカリウムであり、zは4であり、X’’はSi−O−Siであり、X’はSiである、実施形態160〜163のいずれかに記載の方法である。

0295

実施形態184は、Lはブチルであり、カチオンはメチルグアニジニウムであり、zは4であり、X’’はSi−O−Siであり、X’はSiである、実施形態160〜163のいずれかに記載の方法である。

0296

実施形態185は、Lはプロピルアミンであり、カチオンはカリウムであり、zは4であり、X’’はSi−O−Siであり、X’はSiである、実施形態160〜163のいずれかに記載の方法である。

0297

実施形態186は、Lはプロピルアミンであり、カチオンは[CH3NHCNH2NH2]+であり、zは3であり、X’はPである、実施形態160〜163のいずれかに記載の方法である。

0298

実施形態187は、Lはブチルであり、カチオンは[CH3NHCNH2NH2]+であり、zは4であり、X’はSiである、実施形態160〜163のいずれかに記載の方法である。

0299

実施形態188は、カチオンが、ナトリウム、カリウム、及びリチウムから選択される単原子カチオンである、実施形態160〜163のいずれかに記載の方法である。

0300

実施形態189は、反射性フォトクロミック物品であって、

0301

多孔性材料、複数の空洞、又はこれらの組み合わせを含む構造部材と、

0302

該構造部材と接触している流体と、

0303

ポリオキソメタレートアニオン又はポリオキソメタレート誘導体アニオンのいずれかと錯体を形成しているカウンターカチオンを含む、ポリオキソメタレート錯体と、を含み、ポリオキソメタレート錯体は流体と接触しており、該物品はフォトクロミックであり、該物品は2%未満の光透過率を有する、反射性フォトクロミック物品である。

0304

実施形態190は、拡散反射性である、実施形態189に記載の反射性フォトクロミック物品である。

0305

実施形態191は、1%未満の光透過率を有する、実施形態189又は190に記載の反射性フォトクロミック物品である。

0306

実施形態192は、0.5%未満の光透過率を有する、実施形態189〜191のいずれかに記載の反射性フォトクロミック物品である。

0307

実施形態193は、少なくとも2%である、可視光反射率のダイナミックレンジを呈する、実施形態189〜192のいずれかに記載の反射性フォトクロミック物品である。

0308

実施形態194は、有色状態で0%〜75%の反射率を有する、実施形態189〜193のいずれかに記載の反射性フォトクロミック物品である。

0309

実施形態195は、無色状態で25%〜99%の反射率を有する、実施形態189〜194のいずれかに記載の反射性フォトクロミック物品である。

0310

実施形態196は、反射層を更に含む、実施形態189〜195のいずれかに記載の反射性フォトクロミック物品である。

0311

実施形態197は、反射層が拡散性反射層を含む、実施形態196に記載の反射性物品である。

0312

実施形態198は、構造部材と反射層との間に配置された図画を更に含む、実施形態196又は197に記載の反射性フォトクロミック物品である。

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