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技術 エクリズマブまたはエクリズマブバリアントでのワクチン接種に従って患者を処置するための方法

出願人 アレクシオンファーマシューティカルズ,インコーポレイテッド
発明者 ベル,レオナードベドロシアン,カミール
出願日 2016年6月22日 (3年8ヶ月経過) 出願番号 2017-566362
公開日 2018年7月26日 (1年7ヶ月経過) 公開番号 2018-520139
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード プレスリリース 初期成分 副経路 多成分性 医療相談 標的表面 データベースエントリ アウリン
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重要な関連分野

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課題・解決手段

本開示は、とりわけ、エクリズマブまたはエクリズマブバリアント等の、有効量のC5阻害剤を、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンによるワクチン接種に従うまたは従うことになる患者投与することを含む、C5阻害剤により処置を必要とする患者を処置する方法、または患者における終末補体の形成を阻害するための方法に関する。エクリズマブまたはエクリズマブバリアントにより処置されている患者にワクチン接種する方法であって、前記エクリズマブもしくはエクリズマブバリアントの投与の14±3日前に、またはこの期間よりも後であるが、前記エクリズマブもしくはエクリズマブバリアントの初めての投与の約14日後よりも前に、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンを投与することを含む方法もまた提供される。

概要

背景

背景
エクリズマブは、炎症誘発性応答を誘発する可能性を減らすために、ヒトIgG2/IgG4ハイブリッド定常領域を備えるヒト化抗ヒトC5モノクローナル抗体(Alexion Pharmaceuticals,Inc.)である。エクリズマブは、商品名Soliris(登録商標)を有し、現在、発作性夜間ヘモグロビン尿症(「PNH」)および非典型溶血性尿毒症症候群(「aHUS」)を処置することについて承認されている。発作性夜間ヘモグロビン尿症は、溶血性貧血の一形態であり、血管内溶血を顕著な特色とする。aHUSは、慢性の制御されない補体活性化関与し、これは、とりわけ、血栓性微小血管症阻害全身の小さな血管における血餅の形成および急性腎不全をもたらす。エクリズマブは、ヒトC5タンパク質に特異的に結合し、強力な炎症誘発性タンパク質C5aの生成の形成を遮断する。エクリズマブは、終末補体複合体の形成をさらに遮断する。エクリズマブ処置は、PNHを有する患者における血管内溶血を低下させ、aHUSにおける補体レベルを減少させる。例えば、Hillmenら、N Engl J Med 2004年;350巻:552〜9頁;Rotherら、Nature Biotechnology 2007年;25巻(11号):1256〜1264頁;Hillmenら、N Engl J Med 2006年、355巻;12号、1233〜1243頁;Zuberら、Nature Reviews Nephrology 8巻、643〜657頁(2012年)|doi:10.1038/nrneph.2012.214;米国特許出願公開第2012/0237515号および米国特許第6,355,245号を参照されたい。エクリズマブは、また、近年の臨床試験(clinical trial)において、志賀毒素産生性大腸菌による溶血性尿毒症症候群(「STEC−HUS」)を有する患者に有効であることが示された。Alexionプレスリリース「New Clinical Trial Data Show Substantial Improvement with Eculizumab (Soliris(R)) in Patients with STEC-HUS」2012年11月3日、土曜日を参照されたい。PNH、aHUSおよびSTEC−HUSは全て、不適切な補体活性化に関係する疾患である。例えば、Norisら、Nat Rev Nephrol.2012年11月;8巻(11号):622〜33頁.doi: 10.1038/nrneph.2012.195.Epub 2012年9月18日;Hillmenら、N Engl J Med 2004年;350巻:6号、552〜9頁;Rotherら、Nature Biotechnology 2007年;25巻(11号):1256〜1264頁;Hillmenら、N Engl J Med 2006年、355巻;12号、1233〜1243頁;Zuberら、Nature Reviews Nephrology 8巻、643〜657頁(2012年)|doi:10.1038/nrneph.2012.214を参照されたい。

エクリズマブによって処置されている患者は、一般集団よりも、Neisseria meningitidisに感染するリスクが大きい。したがって、かかる患者は、補体欠損を有する患者における髄膜炎菌ワクチン接種のための、最新予防接種の実施に関する諮問委員会(Advisory Committee on Immunization Practices)(ACIP)の推奨に従うことが推奨される。しかし、この諮問は現在、Neisseriameningitidis血清群Bに対するワクチン接種を含まない。さらに、髄膜炎菌ワクチンをワクチン接種した患者であっても、髄膜炎菌感染に罹患する場合がある。PNH臨床研究において、どちらの患者も髄膜炎菌ワクチンを以前に受けていたにもかかわらず、2名の患者が、髄膜炎菌性敗血症を経験した。PNHを有さない患者の臨床研究(clinical study)において、髄膜炎菌性髄膜炎は、1名のワクチン接種されていない患者に生じた。髄膜炎菌性敗血症は、試験後の経過観察期間において、レトロスペクティブaHUS試験に登録された1名の以前にワクチン接種された患者に生じた。

概要

本開示は、とりわけ、エクリズマブまたはエクリズマブバリアント等の、有効量のC5阻害剤を、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンによるワクチン接種に従うまたは従うことになる患者に投与することを含む、C5阻害剤により処置を必要とする患者を処置する方法、または患者における終末補体の形成を阻害するための方法に関する。エクリズマブまたはエクリズマブバリアントにより処置されている患者にワクチン接種する方法であって、前記エクリズマブもしくはエクリズマブバリアントの投与の14±3日前に、またはこの期間よりも後であるが、前記エクリズマブもしくはエクリズマブバリアントの初めての投与の約14日後よりも前に、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンを投与することを含む方法もまた提供される。

目的

米国特許出願公開第2012/0237515号明細書
米国特許第6,355,245号明細書




Hillmenら、N Engl J Med 2004年;350巻:552〜9頁
Rotherら、Nature Biotechnology 2007年;25巻(11号):1256〜1264頁
Hillmenら、N Engl J Med 2006年、355巻;12号、1233〜1243頁
Zuberら、Nature Reviews Nephrology 8巻、643〜657頁(2012年)|doi:10.1038/nrneph.2012.214
Norisら、Nat Rev Nephrol.2012年11月;8巻(11号):622〜33頁.doi: 10.1038/nrneph.2012.195.Epub 2012年9月18日
Rotherら、Nature Biotechnology 2007年;25巻(11号):1256〜1264頁






概要
本開示は、エクリズマブまたはエクリズマブバリアント等のC5阻害剤により処置を必要とするヒト患者等の患者を処置する方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
- 件
牽制数
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請求項1

エクリズマブまたはエクリズマブバリアントによる処置を必要とするヒト患者を処置する方法であって、有効量のエクリズマブまたはエクリズマブバリアントを前記患者投与することを含み、前記患者が、エクリズマブもしくはエクリズマブバリアントによる前記患者の処置の前に、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンワクチン接種されている;または前記患者にエクリズマブもしくはエクリズマブバリアントを初めて投与するのと同時にNeisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される;またはNeisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される前に、エクリズマブもしくはエクリズマブバリアントを投与されており、前記患者が、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種されていないことがわかり次第に、前記患者が、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される;またはNeisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される前に、エクリズマブもしくはエクリズマブバリアントを投与されており、この投与は、前記患者が、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種されるまで中断される患者である、方法。

請求項2

処置を必要とする前記患者が、補体関連障害を有する、請求項1に記載の方法。

請求項3

前記患者が、発作性夜間ヘモグロビン尿症(「PNH」)、非典型溶血性尿毒症症候群(「aHUS」)または志賀毒素産生性大腸菌による溶血性尿毒症症候群(「STEC−HUS」)と診断されている、請求項2に記載の方法。

請求項4

前記補体関連障害が、加齢黄斑変性移植片拒絶骨髄拒絶腎臓移植片拒絶、皮膚移植片拒絶、心臓移植片拒絶、肺移植片拒絶、肝臓移植片拒絶、関節リウマチ病態虚血再灌流障害、非典型溶血性尿毒症症候群、血栓性血小板減少性紫斑病、発作性夜間ヘモグロビン尿症、デンスデポジット病、加齢黄斑変性、自発胎児喪失、寡免疫性血管炎表皮水疱症反復性胎児喪失、多発性硬化症外傷性脳損傷重症筋無力症寒冷凝集素症皮膚筋炎、デゴス病、グレーブス病橋本甲状腺炎I型糖尿病乾癬天疱瘡自己免疫性溶血性貧血特発性血小板減少性紫斑病グッドパスチャー症候群多巣性運動ニューロパチー視神経脊髄炎抗リン脂質症候群敗血症出血熱および劇症型抗リン脂質症候群からなる群から選択される、請求項2に記載の方法。

請求項5

エクリズマブまたはエクリズマブバリアントによる前記患者の処置の前に、前記患者が、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。

請求項6

前記患者にエクリズマブまたはエクリズマブバリアントを初めて投与するのと同時に、前記患者が、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。

請求項7

Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される前に、前記患者が、エクリズマブまたはエクリズマブバリアントを投与されており、前記患者が、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種されていないことがわかり次第に、前記患者が、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。

請求項8

Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される前に、前記患者が、エクリズマブまたはエクリズマブバリアントを投与されており、この投与は、前記患者が、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種されるまで中断される、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。

請求項9

前記Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンが、多成分性髄膜炎菌血清群Bワクチン(4CMenB)または髄膜炎菌B群ワクチン(Neisseriameningitidis血清群組換えlp2086a05タンパク質バリアント抗原およびNeisseriameningitidis血清群B組換えlp2086b01タンパク質バリアント抗原)である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。

請求項10

患者における終末補体の形成を阻害するための方法であって、エクリズマブまたはエクリズマブバリアントを、前記患者における終末補体を阻害するのに有効な量で前記患者に投与することを含み、前記患者が、エクリズマブもしくはエクリズマブバリアントによる前記患者の処置の前に、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種されている;または前記患者にエクリズマブもしくはエクリズマブバリアントを初めて投与するのと同時にNeisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される;またはNeisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される前に、エクリズマブもしくはエクリズマブバリアントを投与されており、前記患者が、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種されていないことがわかり次第に、前記患者が、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される;またはNeisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される前に、エクリズマブもしくはエクリズマブバリアントを投与されており、この投与は、前記患者が、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種されるまで中断される患者である、方法。

請求項11

処置を必要とする前記患者が、補体関連障害を有する、請求項10に記載の方法。

請求項12

前記患者が、発作性夜間ヘモグロビン尿症(「PNH」)、非典型溶血性尿毒症症候群(「aHUS」)または志賀毒素産生性大腸菌による溶血性尿毒症症候群(「STEC−HUS」)と診断されている、請求項11に記載の方法。

請求項13

前記補体関連障害が、加齢黄斑変性、移植片拒絶、骨髄拒絶、腎臓移植片拒絶、皮膚移植片拒絶、心臓移植片拒絶、肺移植片拒絶、肝臓移植片拒絶、関節リウマチ、肺の病態、虚血再灌流障害、非典型溶血性尿毒症症候群、血栓性血小板減少性紫斑病、発作性夜間ヘモグロビン尿症、デンスデポジット病、加齢黄斑変性、自発的胎児喪失、寡免疫性の血管炎、表皮水疱症、反復性胎児喪失、多発性硬化症、外傷性脳損傷、重症筋無力症、寒冷凝集素症、皮膚筋炎、デゴス病、グレーブス病、橋本甲状腺炎、I型糖尿病、乾癬、天疱瘡、自己免疫性溶血性貧血、特発性血小板減少性紫斑病、グッドパスチャー症候群、多巣性運動ニューロパチー、視神経脊髄炎、抗リン脂質症候群、敗血症、出血熱および劇症型抗リン脂質症候群からなる群から選択される、請求項11に記載の方法。

請求項14

エクリズマブまたはエクリズマブバリアントによる前記患者の処置の前に、前記患者が、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される、請求項10〜13のいずれか一項に記載の方法。

請求項15

前記患者にエクリズマブまたはエクリズマブバリアントを初めて投与するのと同時に、前記患者が、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される、請求項10〜14のいずれか一項に記載の方法。

請求項16

Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される前に、前記患者が、エクリズマブまたはエクリズマブバリアントを投与されており、前記患者が、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種されていないことがわかり次第に、前記患者が、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される、請求項10〜15のいずれか一項に記載の方法。

請求項17

Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される前に、前記患者が、エクリズマブまたはエクリズマブバリアントを投与されており、この投与は、前記患者が、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種されるまで中断される、請求項10〜16のいずれか一項に記載の方法。

請求項18

前記Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンが、多成分性髄膜炎菌血清群Bワクチン(4CMenB)または髄膜炎菌B群ワクチン(Neisseriameningitidis血清群B組換えlp2086a05タンパク質バリアント抗原およびNeisseriameningitidis血清群B組換えlp2086b01タンパク質バリアント抗原)である、請求項10〜17のいずれか一項に記載の方法。

請求項20

エクリズマブまたはエクリズマブバリアントにより処置されている患者にワクチン接種する方法であって、前記エクリズマブもしくはエクリズマブバリアントの投与の14±3日前に、またはこの期間よりも後であるが、前記エクリズマブもしくはエクリズマブバリアントの初めての投与の約14日後よりも前に、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンを投与することを含む方法。

技術分野

0001

配列表の組込み
本願は、その全体を参照により本明細書に組み込む、ASCIIフォーマット電子的に提出された配列表を含む。2016年6月22日に作成された前記ASCIIコピーは、AXJ−220PC_SL.txtと命名され、サイズは64,249バイトである。

0002

技術分野
本出願は、免疫学および感染性疾患の分野に関する。

背景技術

0003

背景
エクリズマブは、炎症誘発性応答を誘発する可能性を減らすために、ヒトIgG2/IgG4ハイブリッド定常領域を備えるヒト化抗ヒトC5モノクローナル抗体(Alexion Pharmaceuticals,Inc.)である。エクリズマブは、商品名Soliris(登録商標)を有し、現在、発作性夜間ヘモグロビン尿症(「PNH」)および非典型溶血性尿毒症症候群(「aHUS」)を処置することについて承認されている。発作性夜間ヘモグロビン尿症は、溶血性貧血の一形態であり、血管内溶血を顕著な特色とする。aHUSは、慢性の制御されない補体活性化関与し、これは、とりわけ、血栓性微小血管症阻害全身の小さな血管における血餅の形成および急性腎不全をもたらす。エクリズマブは、ヒトC5タンパク質に特異的に結合し、強力な炎症誘発性タンパク質C5aの生成の形成を遮断する。エクリズマブは、終末補体複合体の形成をさらに遮断する。エクリズマブ処置は、PNHを有する患者における血管内溶血を低下させ、aHUSにおける補体レベルを減少させる。例えば、Hillmenら、N Engl J Med 2004年;350巻:552〜9頁;Rotherら、Nature Biotechnology 2007年;25巻(11号):1256〜1264頁;Hillmenら、N Engl J Med 2006年、355巻;12号、1233〜1243頁;Zuberら、Nature Reviews Nephrology 8巻、643〜657頁(2012年)|doi:10.1038/nrneph.2012.214;米国特許出願公開第2012/0237515号および米国特許第6,355,245号を参照されたい。エクリズマブは、また、近年の臨床試験(clinical trial)において、志賀毒素産生性大腸菌による溶血性尿毒症症候群(「STEC−HUS」)を有する患者に有効であることが示された。Alexionプレスリリース「New Clinical Trial Data Show Substantial Improvement with Eculizumab (Soliris(R)) in Patients with STEC-HUS」2012年11月3日、土曜日を参照されたい。PNH、aHUSおよびSTEC−HUSは全て、不適切な補体活性化に関係する疾患である。例えば、Norisら、Nat Rev Nephrol.2012年11月;8巻(11号):622〜33頁.doi: 10.1038/nrneph.2012.195.Epub 2012年9月18日;Hillmenら、N Engl J Med 2004年;350巻:6号、552〜9頁;Rotherら、Nature Biotechnology 2007年;25巻(11号):1256〜1264頁;Hillmenら、N Engl J Med 2006年、355巻;12号、1233〜1243頁;Zuberら、Nature Reviews Nephrology 8巻、643〜657頁(2012年)|doi:10.1038/nrneph.2012.214を参照されたい。

0004

エクリズマブによって処置されている患者は、一般集団よりも、Neisseria meningitidisに感染するリスクが大きい。したがって、かかる患者は、補体欠損を有する患者における髄膜炎菌ワクチン接種のための、最新予防接種の実施に関する諮問委員会(Advisory Committee on Immunization Practices)(ACIP)の推奨に従うことが推奨される。しかし、この諮問は現在、Neisseriameningitidis血清群Bに対するワクチン接種を含まない。さらに、髄膜炎菌ワクチンをワクチン接種した患者であっても、髄膜炎菌感染に罹患する場合がある。PNH臨床研究において、どちらの患者も髄膜炎菌ワクチンを以前に受けていたにもかかわらず、2名の患者が、髄膜炎菌性敗血症を経験した。PNHを有さない患者の臨床研究(clinical study)において、髄膜炎菌性髄膜炎は、1名のワクチン接種されていない患者に生じた。髄膜炎菌性敗血症は、試験後の経過観察期間において、レトロスペクティブaHUS試験に登録された1名の以前にワクチン接種された患者に生じた。

0005

米国特許出願公開第2012/0237515号明細書
米国特許第6,355,245号明細書

先行技術

0006

Hillmenら、N Engl J Med 2004年;350巻:552〜9頁
Rotherら、Nature Biotechnology 2007年;25巻(11号):1256〜1264頁
Hillmenら、N Engl J Med 2006年、355巻;12号、1233〜1243頁
Zuberら、Nature Reviews Nephrology 8巻、643〜657頁(2012年)|doi:10.1038/nrneph.2012.214
Norisら、Nat Rev Nephrol.2012年11月;8巻(11号):622〜33頁.doi: 10.1038/nrneph.2012.195.Epub 2012年9月18日
Rotherら、Nature Biotechnology 2007年;25巻(11号):1256〜1264頁

課題を解決するための手段

0007

概要
本開示は、エクリズマブまたはエクリズマブバリアント等のC5阻害剤により処置を必要とするヒト患者等の患者を処置する方法を提供することにより、これらの課題に対する解決策を提供する。本方法は、有効量の、エクリズマブまたはエクリズマブバリアント等のC5阻害剤を患者に投与することを含み、患者は、エクリズマブもしくはエクリズマブバリアントによる患者の処置の前に、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種されている;または、患者にエクリズマブもしくはエクリズマブバリアントを初めて投与する(first administration)のと同時にNeisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される;または、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される前に、エクリズマブもしくはエクリズマブバリアントを投与されており、患者はNeisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種されていないことがわかり次第に(immediately upon discovery)、患者が、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される;または、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される前にエクリズマブもしくはエクリズマブバリアントを投与されており、この投与は、患者が、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種されるまで中断される、患者である。

0008

別の態様では、ヒト患者等の患者における終末補体の形成を阻害するための方法が提供される。本方法は、エクリズマブまたはエクリズマブバリアント等のC5阻害剤を、患者における終末補体を阻害するのに有効な量で患者に投与することを含み、患者は、
エクリズマブもしくはエクリズマブバリアントによる患者の処置の前に、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種されている;または
患者にエクリズマブもしくはエクリズマブバリアントを初めて投与するのと同時にNeisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される;または
Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される前にエクリズマブもしくはエクリズマブバリアントを投与されており、患者はNeisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種されていないことがわかり次第に、患者が、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される;または
Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される前に、エクリズマブもしくはエクリズマブバリアントを投与されており、この投与は、患者が、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種されるまで中断される、患者である。

0009

さらに別の態様では、エクリズマブまたはエクリズマブバリアント等のC5阻害剤により処置されている患者にワクチン接種する方法が提供される。本方法は、エクリズマブもしくはエクリズマブバリアント等のC5阻害剤の投与の14±3日前に、またはこの期間よりも後であるが、C5阻害剤の初めての投与の約14日後よりも前に、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンを投与することを含む。

0010

本開示のこれらのおよび他の態様に従う、多数の他の態様が提供される。本開示の他の特色および態様は、詳細な説明および添付の特許請求の範囲から、より十分に明らかとなるであろう。

0011

一実施形態では、C5阻害剤は、抗C5抗体である。例示的な抗C5抗体は、それぞれ配列番号10および11に示す配列を有する重鎖および軽鎖を含むエクリズマブ(Soliris(登録商標))、またはその抗原結合性断片およびバリアントである。他の実施形態では、抗体は、抗体BNJ441の重鎖および軽鎖相補性決定領域(CDR)または可変領域(VR)を含む。したがって、一実施形態では、抗体は、配列番号7に示す配列を有する抗体BNJ441の重鎖可変(VH)領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号8に示す配列を有する抗体BNJ441の軽鎖可変(VL)領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む。別の実施形態では、抗体は、それぞれ配列番号1、2および3に表記するCDR1、CDR2およびCDR3重鎖配列、ならびにそれぞれ配列番号4、5および6に表記するCDR1、CDR2およびCDR3軽鎖配列を含む。別の実施形態では、抗体は、それぞれ配列番号7および配列番号8に表記されるアミノ酸配列を有するVHおよびVL領域を含む。

0012

別の例示的な抗C5抗体は、それぞれ配列番号14および11に示す配列を有する重鎖および軽鎖を含む抗体BNJ441(ALXN1210としても公知)、またはその抗原結合性断片およびバリアントである。他の実施形態では、抗体は、抗体BNJ441の重鎖および軽鎖相補性決定領域(CDR)または可変領域(VR)を含む。したがって、一実施形態では、抗体は、配列番号12に示す配列を有する抗体BNJ441の重鎖可変(VH)領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号8に示す配列を有する抗体BNJ441の軽鎖可変(VL)領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む。別の実施形態では、抗体は、それぞれ配列番号19、18および3に表記するCDR1、CDR2およびCDR3重鎖配列、ならびにそれぞれ配列番号4、5および6に表記するCDR1、CDR2およびCDR3軽鎖配列を含む。

0013

別の実施形態では、抗体は、それぞれ配列番号12および配列番号8に表記されるアミノ酸配列を有するVHおよびVL領域を含む。

0014

別の実施形態では、抗体は、配列番号13に表記する重鎖定常領域を含む。

0015

別の実施形態では、抗体は、ヒト新生児Fc受容体(FcRn)に結合するバリアントヒトFc定常領域を含み、ここで、バリアントヒトFc CH3定常領域は、それぞれEUナンバリングメチオニン428およびアスパラギン434に対応する残基にMet−429−LeuおよびAsn−435−Ser置換を含む。

0016

別の実施形態では、抗体は、それぞれ配列番号19、18および3に表記するCDR1、CDR2およびCDR3重鎖配列、ならびにそれぞれ配列番号4、5および6に表記するCDR1、CDR2およびCDR3軽鎖配列、ならびにヒト新生児Fc受容体(FcRn)に結合するバリアントヒトFc定常領域を含み、ここで、バリアントヒトFc CH3定常領域は、それぞれEUナンバリングでメチオニン428およびアスパラギン434に対応する残基にMet−429−LeuおよびAsn−435−Ser置換を含む。

0017

(詳細な説明)
本明細書において使用する場合、名詞の前にある単語「1つの(a)」または「複数の(plurality)」は、特定の名詞の1個またはそれ超のものを表す。例えば、語句哺乳動物細胞(a mammalian cell)」は、「1個または複数の哺乳動物細胞」を表す。

0018

用語「抗体」は、当該技術分野で公知である。用語「抗体」は、用語「免疫グロブリン」と互換的に使用されることがある。手短に説明すると、この用語は、2本の軽鎖ポリペプチドおよび2本の重鎖ポリペプチドを含む抗体全体を指すことができる。抗体全体は、IgM、IgG、IgAIgDおよびIgE抗体を含む、異なる抗体アイソタイプを含む。用語「抗体」は、例えば、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、キメラ化(chimerized)またはキメラ抗体ヒト化抗体霊長類化(primatized)抗体、脱免疫化(deimmunized)抗体および完全ヒト抗体を含む。抗体は、様々な種のうちいずれか、例えば、ヒト、非ヒト霊長類(例えば、オランウータンヒヒまたはチンパンジー)、ウマウシブタヒツジヤギイヌネコウサギモルモットアレチネズミ亜科ネズミハムスターラットおよびマウス等の哺乳動物において作製することができる、またはこれに由来することができる。抗体は、精製された抗体または組換え抗体であり得る。抗体は、少なくとも1個の免疫グロブリンドメインを含有する、操作されたタンパク質または抗体様タンパク質(例えば、融合タンパク質)であってもよい。操作されたタンパク質または抗体様タンパク質は、二重特異性抗体または三重特異性(tri-specific)抗体、または二量体三量体もしくは多量体抗体、またはダイアボディ(diabody)、DVD−IgCODV−Ig、Affibody(登録商標)またはNanobody(登録商標)であってもよい。

0019

用語「抗体断片」、「抗原結合性断片」または同様の用語は、当該技術分野で公知であり、例えば、標的抗原(例えば、ヒトC5)に結合し、標的抗原の活性を阻害する能力を保持する抗体断片を指すことができる。かかる断片としては、例えば、単鎖抗体単鎖Fv断片(scFv)、Fd断片、Fab断片、Fab’断片またはF(ab’)2断片が挙げられる。scFv断片は、scFvが由来する抗体の重鎖および軽鎖の両方の可変領域を含む、単一ポリペプチド鎖である。加えて、細胞内抗体(intrabody)、ミニボディ(minibody)、トリアディ(triabody)およびダイアボディも、抗体の定義に含まれ、本明細書に記載されている方法における使用に適合する。例えば、Todorovskaら(2001年)J Immunol Methods248巻(1号):47〜66頁;HudsonおよびKortt(1999年)J Immunol Methods 231巻(1号):177〜189頁;Poljak(1994年)Structure 2巻(12号):1121〜1123頁;RondonおよびMarasco(1997年)Annual Review of Microbiology 51巻:257〜283頁を参照されたい。抗原結合性断片は、重鎖ポリペプチドの可変領域および軽鎖ポリペプチドの可変領域を含むこともできる。よって、抗原結合性断片は、抗体の軽鎖および重鎖のポリペプチドのCDRを含むことができる。

0020

用語「抗体断片」は、例えば、ラクダ化(camelized)単一ドメイン抗体等の単一ドメイン抗体を含むこともできる。例えば、Muyldermansら(2001年)TrendsBiochem Sci 26巻:230〜235頁;Nuttallら(2000年)Curr Pharm Biotech 1巻:253〜263頁;Reichmannら(1999年)J Immunol Meth 231巻:25〜38頁;PCT出願公開番号WO94/04678およびWO94/25591;ならびに米国特許第6,005,079号を参照されたい。用語「抗体断片」は、単一ドメイン抗体が形成されるような修飾を有する2個のVHドメインを含む、単一ドメイン抗体も含む。

0021

用語「被験体」は、用語「患者」と互換的に使用される。

0022

他に定義されていなければ、本明細書に使用されているあらゆる技術および科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本発明における使用のための方法および材料が本明細書に記載されている;当該技術分野で公知の他の適した方法および材料を使用することもできる。材料、方法および例は、単なる例示であり、限定であることを意図しない。本明細書に言及されているあらゆる刊行物、特許出願、特許、配列、データベースエントリおよび他の参考文献は、それらの全体を参照により本明細書に組み込まれる。矛盾が生じる場合、定義を含む本明細書が優先される。

0023

周知の通り、補体系は、身体の他の免疫学的な系と連動して作用して、細胞およびウイルス病原体侵入から防御する。少なくとも25種の補体タンパク質が存在する。補体成分は、一連の、入り組んでいるが正確な酵素による切断および膜結合事象において相互作用することにより、その免疫防御機能を達成する。その結果としての補体カスケードは、オプソニン機能、免疫調節機能および溶解機能を有する産物の産生をもたらす。

0024

補体カスケードは、古典的経路(「CP」)、レクチン経路または副経路(「AP」)を経て進行することができる。これらの経路は、補体成分C3が活性プロテアーゼによって切断されてC3aおよびC3bを生じるポイントである、C3コンバターゼにおいて収束する。

0025

APC3コンバターゼは、血液の血漿中に豊富に存在する補体成分C3の自発加水分解によって開始される。「ティックオーバー」としても公知のこの過程は、C3におけるチオエステル結合自発的切断により起こり、C3iまたはC3(H2O)を形成する。このC3(H2O)形成は、血漿タンパク質B因子の結合を可能にし、これは次いで、D因子が、B因子をBaおよびBbへと切断することを可能にする。Bb断片は、C3に結合されたままとなり、「液相」または「開始」C3コンバターゼである、C3(H2O)Bbを含有する複合体を形成する。少量でしか産生されないが、液相C3コンバターゼは、複数のC3タンパク質をC3aおよびC3bへと切断することができ、C3bの生成およびその後のC3bの表面(例えば、細菌表面)への共有結合をもたらす。表面結合C3bに結合されたB因子は、D因子によって切断され、これにより、C3b,Bbを含有する表面結合AP C3コンバターゼ複合体を形成する。例えば、Mueller-Eberhard(1988年)Ann Rev Biochem 57巻:321〜347頁を参照されたい。

0026

APC5コンバターゼである(C3b)2,Bbは、APC3コンバターゼへの第2のC3b単量体の付加により形成される。例えば、Medicusら(1976年)J Exp Med 144巻:1076〜1093頁およびFearonら(1975年)J Exp Med 142巻:856〜863頁を参照されたい。第2のC3b分子役割は、C5に結合し、Bbによる切断のためにこれを提示することである。例えば、Isenmanら(1980年)J Immunol 124巻:326〜331頁を参照されたい。例えば、Medicusら(1976年)上記参照に記載されている通り、AP C3およびC5コンバターゼは、三量体タンパク質プロパージンの付加によって安定化される。しかし、プロパージン結合は、機能する副経路C3またはC5コンバターゼの形成に必要とされない。例えば、Schreiberら(1978年)Proc Natl Acad Sci USA 75巻:3948〜3952頁およびSissonsら(1980年)Proc Natl Acad Sci USA 77巻:559〜562頁を参照されたい。

0027

CPC3コンバターゼは、標的抗原(例えば、微生物抗原)に結合された抗体と、C1q、C1rおよびC1sの複合体である補体成分C1との相互作用により形成される。抗体−抗原複合体への、C1のC1q部分の結合は、C1rを活性化させる立体構造変化をC1に引き起こす。次に、活性なC1rは、C1会合したC1sを切断して、これにより、活性セリンプロテアーゼを生成する。活性なC1sは、補体成分C4をC4bおよびC4aへと切断する。C3bと同様に、新たに生成されたC4b断片は、高度に反応性チオールを含有し、これは、標的表面(例えば、微生物細胞表面)における適した分子とアミド結合またはエステル結合を容易に形成する。C1sは、また、補体成分C2をC2bおよびC2aへと切断する。C4bおよびC2aによって形成された複合体は、C3をC3aおよびC3bへとプロセシングすることができるCP C3コンバターゼである。CP C5コンバターゼであるC4b,C2a,C3bは、CP C3コンバターゼへのC3b単量体の付加により形成される。例えば、Mueller-Eberhard(1988年)上記参照およびCooperら(1970年)J Exp Med 132巻:775〜793頁を参照されたい。

0028

C3bも、マクロファージおよび樹状細胞等の抗原提示細胞の表面に存在する補体受容体とのその相互作用により、オプソニンとして機能する。C3bのオプソニン機能は一般に、補体系の最も重要な抗感染機能の1つであると考えられる。C3b機能を遮断する遺伝的損傷を有する患者は、多種多様病原性生物に感染する傾向があるが、補体カスケードの流れのより後期の損傷を有する患者、すなわち、C5機能を遮断する損傷を有する患者は、Neisseria感染の傾向のみがより高いことが判明した。

0029

APおよびCP C5コンバターゼは、C5を切断する。C5は、限定的トリプシン消化等のC5コンバターゼ活性以外の手段によって活性化されることもできる(例えば、MintaおよびMan(1997年)J Immunol 119巻:1597〜1602頁ならびにWetselおよびKolb(1982年)J Immunol 128巻:2209〜2216頁を参照されたい)。また、酸処理(YamamotoおよびGewurz(1978年)J Immunol 120巻:2008年ならびにDamerauら(1989年)Molec Immunol 26巻:1133〜1142頁)も、C5を切断し、活性C5bを産生することができる。

0030

C5の切断は、強力なアナフィラトキシンかつ走化性因子であるC5aを放出し、溶解性終末補体複合体C5b−9の形成をもたらす。C5aおよびC5b−9は、加水分解酵素活性酸素種アラキドン酸代謝産物および種々のサイトカイン等の下流炎症性因子の放出を増幅することによる、多面細胞活性化特性も有する。

0031

C3aおよびC5aは、アナフィラトキシンである。これらの活性化された補体成分は、マスト細胞脱顆粒を引き起こすことができ、これは、好塩基球およびマスト細胞からヒスタミンならびに他の炎症メディエータを放出し、平滑筋収縮血管透過性増加、白血球活性化および細胞過形成をもたらす細胞増殖を含む他の炎症性現象をもたらす。C5aは、補体活性化の部位に炎症誘発性顆粒球誘引するように作用する走化性ペプチドとしても機能する。

0032

適切に機能する補体系は、感染性微生物からの頑強な防御をもたらすが、補体の不適切な調節または活性化は、例えば、関節リウマチ(「RA」);ループス腎炎喘息虚血再灌流傷害;非典型溶血性尿毒症症候群(「aHUS」);デンスデポジット病(「DDD」);発作性夜間ヘモグロビン尿症(「PNH」);黄斑変性(例えば、加齢黄斑変性(「AMD」));溶血、肝酵素上昇および血小板減少(「HELLP」)症候群血栓性血小板減少性紫斑病(「TTP」);自発的胎児喪失;寡免疫性血管炎表皮水疱症反復性胎児喪失;多発性硬化症(「MS」);外傷性脳損傷;敗血症、ウイルス性出血熱エボラ出血熱等)、ならびに心筋梗塞心肺バイパスおよび血液透析に起因する傷害を含む、様々な障害病態形成に関係づけられてきた。例えば、Holersら(2008年)Immunological Reviews 223巻:300〜316頁を参照されたい。補体の阻害(例えば、終末補体形成、C5切断または補体活性化の阻害)は、動物モデルおよびヒトの両方において、いくつかの補体関連障害の処置において有効であると実証された。例えば、Rotherら(2007年)Nature Biotechnology 25巻(11号):1256〜1264頁;Wangら(1996年)Proc Natl Acad Sci USA 93巻:8563〜8568頁;Wangら(1995年)Proc Natl Acad Sci USA 92巻:8955〜8959頁;Rinderら(1995年)J Clin Invest 96巻:1564〜1572頁;Kroshusら(1995年)Transplantation 60巻:1194〜1202頁;Homeisterら(1993年)J Immunol 150巻:1055〜1064頁;Weismanら(1990年)Science 249巻:146〜151頁;Amsterdamら(1995年)Am J Physiol 268巻:H448〜H457頁;およびRabinoviciら(1992年)J Immunol 149巻:1744〜1750頁を参照されたい。

0033

補体欠損個体は、髄膜炎菌感染に対する感受性がより高いことが周知である;よって、かかる個体は、Neisseria meningitidisに対するワクチンを接種することが推奨される。例えば、Figueroaら、Clinical Microbiology Reviews、1991年7月、4巻、3号、359〜395頁を参照されたい。

0034

Soliris(登録商標)(すなわち、エクリズマブ)に関して、髄膜炎菌感染は、この薬物の服用中に患者によって経験される最も重要な有害反応である。PNH臨床研究において、Soliris(登録商標)の使用は、重篤な髄膜炎菌感染(敗血症および/または髄膜炎)に対する患者の感受性を増加させる。リスク群または最も公知のリスク因子は、次のものを含む:1)終末補体の遺伝的欠損または治療阻害(Soliris(登録商標)治療等);2)髄膜炎菌血清群Bに対する市販のワクチンの欠如(現在は入手可);および3)最初の症状の出現時における適切な医療相談遅延または非存在。髄膜炎菌感染の発生は、場合により、髄膜炎菌ワクチンによって防止することができる。例えば、髄膜炎菌ワクチン接種の履歴がない患者は、Soliris(登録商標)または他の補体阻害剤の最初の用量を受ける少なくとも2週間前にワクチン接種することができる。ワクチン接種されていない患者において緊急Soliris(登録商標)治療が示される場合、髄膜炎菌ワクチンは、可能な限り速やかに投与されるべきである。2年齢に満たない小児を含む、髄膜炎菌ワクチンを受けることができない患者において、抗生物質予防が、髄膜炎菌感染を防止することができる。しかし、髄膜炎菌ワクチン接種は、髄膜炎菌感染のリスクを低下させることができるが、これを排除するものではない。加えて、以前に利用できた髄膜炎菌ワクチンは、全ての血清群、特に、血清群B感染を網羅する訳ではない。臨床研究において、196名のPNH患者のうち2名が、Soliris(登録商標)による処置を受けている間に重篤な髄膜炎菌感染を発症し、両者は共にワクチン接種されていた。非PNH患者の臨床研究において、髄膜炎菌性髄膜炎は、1名のワクチン接種されていない患者において生じた。加えて、以前にワクチン接種されている、aHUSを有するある患者が、試験後の経過観察期間において髄膜炎菌性敗血症を発症した。

0035

抗C5抗体または抗原結合性断片(例えば、エクリズマブおよびペキセリズマブ(pexelizumab))は、終末補体活性化を遮断するため、これらの薬剤(例えば、エクリズマブ/Soliris(登録商標))により処置された患者は、髄膜炎菌感染に加えて、特に、被包性細菌による感染に対して増大した感受性を有する可能性がある。例えば、小児または青年期患者は、Streptococcus pneumoniaおよびHaemophilus influenzaB型(Hib)による重篤な感染を発症するリスクが増第している可能性がある。臨床研究において、195名のPNH患者のうち総計11名が、蜂巣炎(1名の患者)、Haemophilus感染(1名の患者)、他の感染(1名の患者)、髄膜炎菌性敗血症(2名の患者)、壊死性筋膜炎(1名の患者)、気道感染(1名の患者)、尿路感染(1名の患者)、ウイルス感染(2名の患者)およびウイルス上気道感染(1名の患者)を含む、エクリズマブ処置で感染関係の重篤な有害事象(SAE)を経験した。エクリズマブで処置した37名のaHUS患者のうち1名は、腹膜炎を有することが判明した。それに対応して、これらの感染の防止のためのワクチン接種は、終末補体C5阻害による処置に先立ち投与されるべきである。

0036

一態様では、エクリズマブまたはエクリズマブバリアント等のC5阻害剤による処置を必要とするヒト患者等の患者を処置する方法が提供される。本方法は、有効量の、エクリズマブまたはエクリズマブバリアント等のC5阻害剤を患者に投与することを含み、この患者は、エクリズマブもしくはエクリズマブバリアント等のC5阻害剤による患者の処置の前に、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種されている;または、患者にエクリズマブもしくはエクリズマブバリアント等のC5阻害剤を初めて投与するのと同時にNeisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される;または、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される前に、エクリズマブもしくはエクリズマブバリアント等のC5阻害剤を投与されており、患者が、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種されていないことがわかり次第に、患者が、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される;または、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される前に、エクリズマブもしくはエクリズマブバリアント等のC5阻害剤を投与されており、この投与が、患者が、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種されるまで中断される、患者である。

0037

別の態様では、ヒト患者等の患者における終末補体の形成を阻害するための方法が提供される。本方法は、エクリズマブまたはエクリズマブバリアント等のC5阻害剤を、患者における終末補体を阻害するのに有効な量で患者に投与することを含み、この患者は、エクリズマブもしくはエクリズマブバリアント等のC5阻害剤による患者の処置の前に、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種されている;または、患者にエクリズマブもしくはエクリズマブバリアント等のC5阻害剤を初めて投与するのと同時にNeisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される;または、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される前に、エクリズマブもしくはエクリズマブバリアント等のC5阻害剤を投与されており、患者が、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種されていないことがわかり次第に、患者が、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される;または、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される前に、エクリズマブもしくはエクリズマブバリアント等のC5阻害剤を投与されており、この投与は、患者が、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種されるまで中断される、患者である。

0038

さらに別の態様では、エクリズマブまたはエクリズマブバリアント等のC5阻害剤により処置されるヒト患者等の患者にワクチン接種する方法が提供される。本方法は、エクリズマブもしくはエクリズマブバリアント等のC5阻害剤の投与の14±3日前に、またはこの期間よりも後であるが、C5阻害剤の初めての投与の約14日後に、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンを投与することを含む。

0039

患者は、当該技術分野で公知の方法によって髄膜炎に関してモニタリングされる。

0040

ある特定の実施形態では、患者は、発作性夜間ヘモグロビン尿症(「PNH」)、非典型溶血性尿毒症症候群(「aHUS」)または志賀毒素産生性大腸菌による溶血性尿毒症症候群(「STEC−HUS」)と診断されている。

0041

ある特定の実施形態では、患者は、補体関連障害を患う。補体関連障害は、任意の補体関連障害であり得る。補体関連障害としては、例えば、加齢黄斑変性、移植片拒絶骨髄拒絶腎臓移植片拒絶、皮膚移植片拒絶、心臓移植片拒絶、肺移植片拒絶、肝臓移植片拒絶、関節リウマチ、の病態、虚血再灌流傷害、非典型溶血性尿毒症症候群、血栓性血小板減少性紫斑病、発作性夜間ヘモグロビン尿症、デンスデポジット病、加齢黄斑変性、自発的胎児喪失、寡免疫性の血管炎、表皮水疱症、反復性胎児喪失、多発性硬化症、外傷性脳損傷、重症筋無力症寒冷凝集素症皮膚筋炎、デゴス病、グレーブス病橋本甲状腺炎I型糖尿病乾癬天疱瘡自己免疫性溶血性貧血特発性血小板減少性紫斑病グッドパスチャー症候群多巣性運動ニューロパチー視神経脊髄炎抗リン脂質症候群、敗血症、ウイルス性出血熱(エボラ出血熱等)および劇症型抗リン脂質症候群が挙げられる。

0042

Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンは、Neisseriameningitidis血清群Bに対するいずれかの髄膜炎菌ワクチンとなることができる。ある特定の実施形態では、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンは、多成分性髄膜炎菌血清群Bワクチン(4CMenBまたはBEXSERO(登録商標))または髄膜炎菌B群ワクチン(Neisseria meningitidis血清群B組換えlp2086 a05タンパク質バリアント抗原およびNeisseria meningitidis血清群B組換えlp2086 b01タンパク質バリアント抗原またはTrumenba(登録商標))である(米国特許第8,563,006号を参照)。

0043

ある特定の実施形態では、BEXSERO(登録商標)またはTrumenba(登録商標)のいずれかの、推奨される適応症および用法、投薬量および投与、剤形および強度、ならびに特定の患者集団における使用に従うべきである。しかし、医療従事者は、BEXSERO(登録商標)またはTrumenba(登録商標)のいずれかの、推奨される適応症および用法、投薬量および投与、剤形および強度、ならびに特定の患者集団における使用を、必要に応じて調整することができる。

0044

ある特定の実施形態では、患者は、エクリズマブまたはエクリズマブバリアント等の補体阻害剤による患者の処置と同時に、またはその最中に、MPSV4、MenACWY、MenACWY−D、MenACWY−CRMまたはHibMenCY−TTを包含する1種または複数種の追加的な髄膜炎菌ワクチンをワクチン接種されたか、またはされているか、またはされる。

0045

ある特定の実施形態では、エクリズマブまたはエクリズマブバリアント等のC5阻害剤の患者への投与に先立ち、Neisseriameningitidis血清群Bに対する髄膜炎菌ワクチンが、患者に投与される。

0046

ある特定の実施形態では、「ワクチン接種」、「ワクチンの投与」等は、本明細書において使用する場合、ワクチンの製造業者によって推奨される投薬量および投与の頻度に十分に従ったことを指す。

0047

ある特定の実施形態では、患者への髄膜炎菌ワクチンの任意の投与は、エクリズマブまたはエクリズマブバリアント等のC5阻害剤の患者への投与に先立ち行われる。

0048

ある特定の実施形態では、患者は、エクリズマブまたはエクリズマブバリアント等のC5阻害剤による患者の処置の前に、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種されている患者である。

0049

ある特定の実施形態では、患者は、患者にエクリズマブまたはエクリズマブバリアント等のC5阻害剤を初めて投与するのと同時にNeisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される患者である。

0050

ある特定の実施形態では、患者は、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される前に、エクリズマブまたはエクリズマブバリアント等のC5阻害剤を投与されており、患者が、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種されていないことがわかり次第に、患者が、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される患者である。

0051

ある特定の実施形態では、患者は、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種される前に、エクリズマブまたはエクリズマブバリアント等のC5阻害剤を投与されており、この投与が、患者が、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種されるまで中断される患者である。

0052

ある特定の実施形態では、患者は、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンのある1種をある時点で、Neisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンの別の1種を別の時点でワクチン接種されてよい。例えば、患者は、エクリズマブまたはエクリズマブバリアントによる患者の処置の前にBEXSERO(登録商標)をワクチン接種され、続いて、患者にエクリズマブまたはエクリズマブバリアントを初めて投与するのと同時に、Trumenba(登録商標)をワクチン接種されてもよい。

0053

本明細書に開示されている方法は、エクリズマブまたはエクリズマブバリアント以外の補体C5阻害剤を投与することにより実施することができる。ある特定の実施形態では、C5阻害剤は、ヒトC5を阻害する。本発明の方法における使用のためのC5阻害剤は、任意のC5阻害剤であり得る。ある特定の実施形態では、本明細書に開示されている方法における使用のためのC5阻害剤は、エクリズマブ、その抗原結合性断片、エクリズマブの抗原結合性断片を含むポリペプチド、エクリズマブの抗原結合性断片を含む融合タンパク質、または単鎖抗体バージョンのエクリズマブ、または小分子C5阻害剤である。ある特定の実施形態では、C5阻害剤は、ヒトC5を阻害する。

0054

一部の実施形態では、C5阻害剤は、小分子化合物である。C5阻害剤である小分子化合物の一例は、アウリントリカルボン酸である。他の実施形態では、C5阻害剤は、ポリペプチドである。

0055

C5阻害剤は、補体C5タンパク質に結合するC5阻害剤し、かつC5aの生成を阻害することもできるものである。C5結合阻害剤は、例えば、C5を断片C5aおよびC5bへと切断することを阻害することもでき、よって、終末補体複合体の形成を防止することができる。一部の実施形態では、C5阻害剤は、ポリペプチド阻害剤である。一実施形態では、C5阻害剤は、抗C5抗体である。例示的な抗C5抗体は、エクリズマブ(Soliris(登録商標);Alexion Pharmaceuticals,Inc.、Cheshire、CT)、またはエクリズマブと同様C5上の同じエピトープに結合するもしくはC5への結合に関してエクリズマブと競合する抗体である(例えば、Kaplan(2002年)Curr Opin Investig Drugs 3巻(7号):1017〜23頁;Hill(2005年)Clin Adv Hematol Oncol 3巻(11号):849〜50頁;およびRotherら(2007年)Nature Biotechnology 25巻(11号):1256〜1488頁を参照)。Soliris(登録商標)は、マウス骨髄腫細胞培養によって産生され標準バイオプロセス技術によって精製された組換えヒトモノクローナルIgG2/4κ抗体である、エクリズマブの製剤である。エクリズマブは、ヒトIgG2配列およびヒトIgG4配列由来のヒト定常領域、ならびにヒトフレームワーク軽鎖および重鎖可変領域グラフトされたマウス相補性決定領域を含有する。エクリズマブは、2本の448アミノ酸重鎖および2本の214アミノ酸軽鎖で構成され、およそ148kDaの分子量を有する。エクリズマブは、それぞれ配列番号10および11に表記される重鎖および軽鎖アミノ酸配列;それぞれ配列番号7および8に表記される重鎖および軽鎖可変領域アミノ酸配列;ならびにそれぞれ配列番号1、2および3ならびに4、5および6に表記される重鎖可変領域CDR1〜3および軽鎖可変領域CDR1〜3配列を含む。

0056

エクリズマブは、現在、発作性夜間ヘモグロビン尿症(「PNH」)および非典型溶血性尿毒症症候群(「aHUS」)を処置するために承認されている。発作性夜間ヘモグロビン尿症は、溶血性貧血の一形態であり、補体調節タンパク質CD59およびCD55の非存在による血管内溶血を顕著な特色とする。CD59は、例えば、終末補体複合体の形成を遮断するように機能する。aHUSは、慢性の制御されない補体活性化が関与し、これは、とりわけ、血栓性(thrombolitic)微小血管症の阻害、全身の小さな血管における血餅の形成および急性腎不全をもたらす。エクリズマブは、ヒトC5タンパク質に特異的に結合し、強力な炎症誘発性タンパク質C5aの生成の形成を遮断する。エクリズマブは、終末補体複合体の形成をさらに遮断する。エクリズマブ処置は、PNHを有する患者における血管内溶血を低下させ、aHUSにおける補体レベルを減少させる。例えば、Hillmenら、N Engl J Med 2004年;350巻:552〜9頁;Rotherら、Nature Biotechnology 2007年;25巻(11号):1256〜1264頁;Hillmenら、N Engl J Med 2006年、355巻;12号、1233〜1243頁;Zuberら、Nature Reviews Nephrology 8巻、643〜657頁(2012年)|doi:10.1038/nrneph.2012.214;米国特許出願公開第2012/0237515号および米国特許第6,355,245号を参照されたい。エクリズマブは、近年の臨床試験において、志賀毒素産生性大腸菌による溶血性尿毒症症候群(「STEC−HUS」)を有する患者に有効であることも示された。Alexionプレスリリース「New Clinical Trial Data Show Substantial Improvement with Eculizumab (Soliris(R)) in Patients with STEC-HUS」2012年11月3日、土曜日を参照されたい。STEC−HUSは、全身性補体媒介性血栓性微小血管症および急性重要臓器損傷によって特徴付けされる。これらの患者へのエクリズマブ投与は、急速かつ持続した血栓性微小血管症改善および全身性臓器合併症改善をもたらした。PNH、aHUSおよびSTEC−HUSは全て、不適切な補体活性化に関係する疾患である。例えば、Norisら、Nat Rev Nephrol.2012年11月;8(11):622〜33頁.doi: 10.1038/nrneph.2012.195.Epub 2012年9月18日;Hillmenら、N Engl J Med 2004年;350巻:6号、552〜9頁;Rotherら、Nature Biotechnology 2007年;25巻(11号):1256〜1264頁;Hillmenら、N Engl J Med 2006年、355巻;12号、1233〜1243頁;Zuberら、Nature Reviews Nephrology 8巻、643〜657頁(2012年)|doi:10.1038/nrneph.2012.214を参照されたい。

0057

別の例示的な抗C5抗体は、それぞれ配列番号14および11に示す配列を有する重鎖および軽鎖(heavy and light)を含む抗体BNJ441、またはそれらの抗原結合性断片およびバリアントである。BNJ441(ALXN1210としても公知)は、PCT/US2015/019225および米国特許第9,079,949号に記載されており、それらの教示(the teachings or which)は参照により本明細書に組み込まれている。BNJ441は、エクリズマブ(Soliris(登録商標))に構造的に関係するヒト化モノクローナル抗体である。BNJ441は、ヒト補体タンパク質C5に選択的に結合し、補体活性化の間のC5aおよびC5bへのその切断を阻害する。この阻害は、微生物オプソニン化および免疫複合体クリアランスに必須の補体活性化の近位または初期成分(例えば、C3およびC3b)を保存しつつ、炎症促進性メディエータC5aの放出および細胞溶解ポア形成膜攻撃複合体C5b−9の形成を防止する。

0058

他の実施形態では、抗体は、BNJ441の重鎖および軽鎖CDRまたは可変領域を含む。したがって、一実施形態では、抗体は、配列番号12に表記される配列を有するBNJ441のVH領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号8に表記される配列を有するBNJ441のVL領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む。別の実施形態では、抗体は、それぞれ配列番号19、18および3に表記される配列を有する重鎖CDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびにそれぞれ配列番号4、5および6に表記される配列を有する軽鎖CDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む。別の実施形態では、抗体は、それぞれ配列番号12および配列番号8に表記されるアミノ酸配列を有するVHおよびVL領域を含む。

0059

別の例示的な抗C5抗体は、それぞれ配列番号20および11に示す配列を有する重鎖および軽鎖を含む抗体BNJ421、またはその抗原結合性断片およびバリアントである。BNJ421(ALXN1211としても公知)は、PCT/US2015/019225および米国特許第9,079,949号に記載されており、それらの教示は参照により本明細書に組み込まれている。

0060

他の実施形態では、抗体は、BNJ421の重鎖および軽鎖CDRまたは可変領域を含む。したがって、一実施形態では、抗体は、配列番号12に表記される配列を有するBNJ421のVH領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号8に表記される配列を有するBNJ421のVL領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む。別の実施形態では、抗体は、それぞれ配列番号19、18および3に表記される配列を有する重鎖CDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびにそれぞれ配列番号4、5および6に表記される配列を有する軽鎖CDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む。別の実施形態では、抗体は、それぞれ配列番号12および配列番号8に表記されるアミノ酸配列を有するVHおよびVL領域を含む。

0061

CDRの正確な境界は、異なる方法に従って異なって定義された。一部の実施形態では、軽鎖または重鎖可変ドメイン内のCDRまたはフレームワーク領域の位置は、Kabatら[(1991年)「Sequences of Proteins of Immunological Interest.」NIH出版番号91−3242、米国保健社会福祉省(U.S. Department of Health and Human Services)、Bethesda、MD]によって定義されたものであってよい。このような場合、CDRは、「Kabat CDR」(例えば、「Kabat LCDR2」または「Kabat HCDR1」)と称することができる。一部の実施形態では、軽鎖または重鎖可変領域のCDRの位置は、Chothiaら(1989年)Nature 342巻:877〜883頁によって定義されたものであってよい。したがって、これらの領域は、「Chothia CDR」(例えば、「Chothia LCDR2」または「Chothia HCDR3」)と称することができる。一部の実施形態では、軽鎖および重鎖可変領域のCDRの位置は、Kabat−Chothiaの組み合わせた定義によって定義されたものであってよい。かかる実施形態では、これらの領域は、「組み合わせたKabat−Chothia CDR」と称することができる。Thomasら[(1996年)Mol Immunol 33巻(17/18号):1389〜1401頁]は、KabatおよびChothia定義に従ったCDR境界の同定を例証する。

0062

一部の実施形態では、本明細書に記載されている抗C5抗体は、次のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる重鎖CDR1を含む:




一部の実施形態では、本明細書に記載されている抗C5抗体は、次のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる重鎖CDR2を含む:




一部の実施形態では、本明細書に記載されている抗C5抗体は、次のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む:

0063

一部の実施形態では、本明細書に記載されている抗C5抗体は、次のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む:

0064

本明細書に記載されている抗C5抗体は、一部の実施形態では、バリアントヒトFc定常領域が由来するネイティブヒトFc定常領域の親和性よりも大きい親和性でヒト新生児Fc受容体(FcRn)に結合するバリアントヒトFc定常領域を含むことができる。例えば、Fc定常領域は、バリアントヒトFc定常領域が由来するネイティブヒトFc定常領域と比べて、1個または複数個の(例えば、2、3、4、5、6、7もしくは8個またはそれを超える)アミノ酸置換を含むことができる。置換は、相互作用のpH依存を維持しつつ、pH6.0においてFcRnに対するバリアントFc定常領域を含有するIgG抗体結合親和性を増加させることができる。抗体のFc定常領域における1個または複数個の置換が、(相互作用のpH依存を維持しつつ)pH6.0におけるFcRnに対するFc定常領域の親和性を増加させるかどうかを検査するための方法は、当該技術分野で公知であり、実施例において例証されている。例えば、それらそれぞれの開示全体を参照により本明細書に組み込む、PCT/US2015/019225および米国特許第9,079949号を参照されたい。

0065

FcRnに対する抗体Fc定常領域の結合親和性を増強する置換は、当該技術分野で公知であり、例えば、(1)Dall'Acquaら(2006年)J Biol Chem 281巻:23514〜23524頁によって記載されたM252Y/S254T/T256E三重置換;(2)Hintonら(2004年)J Biol Chem 279巻:6213〜6216頁およびHintonら(2006年)J Immunol 176巻:346〜356頁に記載されているM428LまたはT250Q/M428L置換;ならびに(3)Petkovaら(2006年)Int Immunol 18巻(12号):1759〜69頁に記載されているN434AまたはT307/E380A/N434A置換を含む。追加の置換ペアリング:P257I/Q311I、P257I/N434HおよびD376V/N434Hは、例えば、その開示全体を参照により本明細書に組み込む、Datta-Mannanら(2007年)J Biol Chem 282巻(3号):1709〜1717頁に記載されている。

0066

一部の実施形態では、バリアント定常領域は、EUアミノ酸残基255におけるバリンに代えての置換を有する。一部の実施形態では、バリアント定常領域は、EUアミノ酸残基309におけるアスパラギンに代えての置換を有する。一部の実施形態では、バリアント定常領域は、EUアミノ酸残基312におけるイソロイシンに代えての置換を有する。一部の実施形態では、バリアント定常領域は、EUアミノ酸残基386における置換を有する。

0067

一部の実施形態では、バリアントFc定常領域は、これが由来するネイティブ定常領域と比べて、30個以下(例えば、29、28、27、26、25、24、23、22、21、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3または2個以下)のアミノ酸置換、挿入または欠失を含む。一部の実施形態では、バリアントFc定常領域は、M252Y、S254T、T256E、N434S、M428L、V259I、T250IおよびV308Fからなる群から選択される1個または複数個のアミノ酸置換を含む。一部の実施形態では、バリアントヒトFc定常領域は、それぞれEUナンバリングで位置428にメチオニンおよび位置434にアスパラギンを含む。一部の実施形態では、バリアントFc定常領域は、例えば、米国特許第8.088,376号に記載されている428L/434S二重置換を含む。

0068

一部の実施形態では、これらの変異の的確な位置は、抗体工学によりネイティブヒトFc定常領域位置からシフトされる場合がある。例えば、BNJ441に見出され、その開示全体を参照により本明細書に組み込む米国特許番号9,079,949号に記載されているM429LおよびN435Sバリアントにおけるものと同様に、IgG2/4キメラFcにおいて使用される場合の428L/434S二重置換は、429Lおよび435Sに対応し得る。

0069

一部の実施形態では、バリアント定常領域は、ネイティブヒトFc定常領域と比べて、アミノ酸位置237、238、239、248、250、252、254、255、256、257、258、265、270、286、289、297、298、303、305、307、308、309、311、312、314、315、317、325、332、334、360、376、380、382、384、385、386、387、389、424、428、433、434または436(EUナンバリング)に置換を含む。一部の実施形態では、置換は、次のものからなる群から選択される:全てEUナンバリングで、位置237におけるグリシンに代えてメチオニン;位置238におけるプロリンに代えてアラニン;位置239におけるセリンに代えてリシン;位置248におけるリシンに代えてイソロイシン;位置250におけるスレオニンに代えてアラニン、フェニルアラニン、イソロイシン、メチオニン、グルタミン、セリン、バリン、トリプトファンまたはチロシン;位置252におけるメチオニンに代えてフェニルアラニン、トリプトファンまたはチロシン;位置254におけるセリンに代えてスレオニン;位置255におけるアルギニンに代えてグルタミン酸;位置256におけるスレオニンに代えてアスパラギン酸、グルタミン酸またはグルタミン;位置257におけるプロリンに代えてアラニン、グリシン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、アスパラギン、セリン、スレオニンまたはバリン;位置258におけるグルタミン酸に代えてヒスチジン;位置265におけるアスパラギン酸に代えてアラニン;位置270におけるアスパラギン酸に代えてフェニルアラニン;位置286におけるアスパラギンに代えてアラニンまたはグルタミン酸;位置289におけるスレオニンに代えてヒスチジン;位置297におけるアスパラギンに代えてアラニン;位置298におけるセリンに代えてグリシン;位置303におけるバリンに代えてアラニン;位置305におけるバリンに代えてアラニン;位置307におけるスレオニンに代えてアラニン、アスパラギン酸、フェニルアラニン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、リシン、ロイシン、メチオニン、アスパラギン、プロリン、グルタミン、アルギニン、セリン、バリン、トリプトファンまたはチロシン;位置308におけるバリンに代えてアラニン、フェニルアラニン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、プロリン、グルタミンまたはスレオニン;位置309におけるロイシンまたはバリンに代えてアラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、プロリンまたはアルギニン;位置311におけるグルタミンに代えてアラニン、ヒスチジンまたはイソロイシン;位置312におけるアスパラギン酸に代えてアラニンまたはヒスチジン;位置314におけるロイシンに代えてリシンまたはアルギニン;位置315におけるアスパラギンに代えてアラニンまたはヒスチジン;位置317におけるリシンに代えてアラニン;位置325におけるアスパラギンに代えてグリシン;位置332におけるイソロイシンに代えてバリン;位置334におけるリシンに代えてロイシン;位置360におけるリシンに代えてヒスチジン;位置376におけるアスパラギン酸に代えてアラニン;位置380におけるグルタミン酸に代えてアラニン;位置382におけるグルタミン酸に代えてアラニン;位置384におけるアスパラギンまたはセリンに代えてアラニン;位置385におけるグリシンに代えてアスパラギン酸またはヒスチジン;位置386におけるグルタミンに代えてプロリン;位置387におけるプロリンに代えてグルタミン酸;位置389におけるアスパラギンに代えてアラニンまたはセリン;位置424におけるセリンに代えてアラニン;位置428におけるメチオニンに代えてアラニン、アスパラギン酸、フェニルアラニン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、リシン、ロイシン、アスパラギン、プロリン、グルタミン、セリン、スレオニン、バリン、トリプトファンまたはチロシン;位置433におけるヒスチジンに代えてリシン;位置434におけるアスパラギンに代えてアラニン、フェニルアラニン、ヒスチジン、セリン、トリプトファンまたはチロシン;および位置436におけるチロシンまたはフェニルアラニンに代えてヒスチジン。

0070

本明細書に記載されている方法における使用に適した抗C5抗体は、一部の実施形態では、配列番号14に示されるアミノ酸配列を含む重鎖ポリペプチド、および/または配列番号11に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖ポリペプチドを含む。あるいは、本明細書に記載されている方法における使用のための抗C5抗体は、一部の実施形態では、配列番号20に示されるアミノ酸配列を含む重鎖ポリペプチド、および/または配列番号11に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖ポリペプチドを含む。

0071

本明細書に記載されている方法において使用される、本明細書に記載されている抗C5抗体またはその抗原結合性断片は、種々の当該技術分野で認識されている技法を使用して作製することができる。モノクローナル抗体は、当業者によく知られている様々な技法によって得ることができる。簡潔に説明すると、一般的に、所望の抗原で免疫した動物由来脾臓細胞骨髄腫細胞と融合することにより不死化する(Kohler & Milstein、Eur. J. Immunol.6巻:511〜519頁(1976年)を参照)。不死化の代替方法は、エプスタイン・バーウイルス、癌遺伝子もしくはレトロウイルスによる形質転換、または当該技術分野で周知の他の方法を含む。単一の不死化細胞から生じるコロニーを、抗原に対する所望の特異性および親和性の抗体の産生に関してスクリーニングし、かかる細胞によって産生されるモノクローナル抗体の収量を、脊椎動物宿主腹膜腔への注射を含む様々な技法によって増強することができる。あるいは、Huseら、Science 246巻:1275〜1281頁(1989年)に概要が述べられている一般プロトコールに従ってヒトB細胞由来のDNAライブラリーをスクリーニングすることにより、モノクローナル抗体またはその結合断片をコードするDNA配列を単離することができる。

0072

抗C5抗体またはその抗原結合性断片は、任意の適した手段によって患者に投与することができる。一実施形態では、抗体は、静脈内投与のために製剤化される。

0073

なおさらなる他の実施形態では、C5阻害剤は、特異的単鎖バージョンの抗体全体エクリズマブであるペキセリズマブ(配列番号21)を包含する、単鎖バージョンのエクリズマブである。例えば、Whiss(2002年)Curr Opin Investig Drugs 3巻(6号):870〜7頁;Patelら(2005年)Drugs Today (Barc)41巻(3号):165〜70頁;Thomasら(1996年)Mol Immunol 33巻(17〜18号):1389〜401頁;および米国特許第6,355,245号を参照されたい。なお他の実施形態では、本発明の方法における使用のための阻害剤は、ペキセリズマブ抗体アミノ酸配列の軽鎖の位置38(Kabatナンバリングおよび配列番号22に表記されているアミノ酸配列番号に従う)におけるアルギニン(R)がグルタミン(Q)に変化したペキセリズマブの単鎖バリアントである。配列番号22に描写されているアミノ酸配列を有する単鎖抗体は、位置38におけるアルギニン(R)がグルタミン(Q)に置換された、単鎖抗体ペキセリズマブ(配列番号21)のバリアントである。バリアントペキセリズマブ抗体に存在する例示的なリンカーアミノ酸配列を配列番号23に示す。

0074

ある特定の実施形態では、本明細書に開示されている方法における使用のための抗C5抗体は、エクリズマブと比べて1種または複数種の改善された特性(例えば、改善された薬物動態特性)を有する、エクリズマブに由来するバリアントである。バリアントエクリズマブ抗体(本明細書において、エクリズマブバリアント、バリアントエクリズマブ等とも称される)またはそのC5結合断片は、(a)補体成分C5に結合する;(b)C5aの生成を阻害し;かつC5の断片C5aおよびC5bへの切断をさらに阻害することができるものである。バリアントエクリズマブ抗体は、少なくとも10またはそれを超える(例えば、少なくとも11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33もしくは34またはそれを超える)日数の、ヒトにおける血清半減期を有することができる。かかるバリアントエクリズマブ抗体は、米国特許第9,079,949号に記載されている。

0075

ある特定の実施形態では、エクリズマブバリアント抗体は、配列番号27(重鎖)および配列番号26(軽鎖)において描写される配列によって定義される抗体またはこれらの抗原結合性断片である。この抗体は、ヒトC5に結合し、C5aの形成、ならびにC5の断片C5aおよびC5bへの切断を阻害し、これにより、終末補体複合体の形成を防止する。

0076

一部の実施形態では、本明細書に開示されている方法における使用のためのC5結合ポリペプチドは、抗体全体ではない。一部の実施形態では、C5結合ポリペプチドは、単鎖抗体である。一部の実施形態では、本明細書に開示されている方法における使用のためのC5結合ポリペプチドは、二重特異性抗体である。一部の実施形態では、本明細書に開示されている方法における使用のためのC5結合ポリペプチドは、ヒト化モノクローナル抗体、キメラモノクローナル抗体もしくはヒトモノクローナル抗体、またはこれらのいずれかの抗原結合性断片である。

0077

抗体を包含するポリペプチドC5阻害剤を作製する方法は、当該技術分野で公知である。

0078

本明細書に開示されている方法における使用のためのC5結合ポリペプチドは、配列番号21、配列番号22、配列番号24、配列番号25、配列番号26もしくは配列番号27に描写されているアミノ酸配列または上述のいずれかのものの抗原結合性断片を含むことができる、またはこれからなることができる。このポリペプチドは、配列番号1〜8に描写されているアミノ酸配列のうち1種または複数種を含むことができる。

0079

なお他の実施形態では、C5阻害剤は、LFG316(Novartis、Basel、SwitzerlandおよびMorphoSys、Planegg、Germany)またはUS8,241,628およびUS8,883,158の表1の配列によって定義される別の抗体、抗C5ペグRNAアプタマーであるARC1905(Ophthotech、Princeton、NJおよびNew York、NY)(例えば、Keefeら、Nature Reviews Drug Discovery 9巻、537〜550頁(2010年7月)doi:10.1038/nrd3141を参照されたい)、Mubodina(登録商標)(Adienne Pharma&Biotech、Bergamo、Italy)(例えば、US7,999,081を参照されたい)、rEV576(コベルシン(coversin))(Volution Immuno−pharmaceuticals、Geneva、Switzerland)(例えば、Penabadら、Lupus、2014年10月;23巻(12号):1324〜6頁.doi: 10.1177/0961203314546022. を参照されたい)、ARC1005(Novo Nordisk、Bagsvaerd、Denmark)、SOMAmers(SomaLogic、Boulder、CO)、SOB1002(Swedish Orphan Biovitrum、Stockholm、Sweden)、RA101348(Ra Pharmaceuticals、Cambridge、MA)、アウリントリカルボン酸(「ATA」)ならびに抗C5−siRNA(Alnylam Pharmaceuticals、Cambridge、MA)ならびにOrnithodoros moubata C阻害剤(「OmCI」)である。

0080

C5切断の阻害の測定に適した方法は、当該技術分野で公知である。例えば、体液におけるC5aおよび/またはC5bの濃度および/または生理的活性は、当該技術分野で周知の方法によって測定することができる。C5a濃度または活性を測定するための方法は、例えば、走化性アッセイRIAまたはELISAを含む(例えば、WardおよびZvaifler(1971年)J Clin Invest 50巻(3号):606〜16頁ならびにWurznerら(1991年)Complement Inflamm 8巻:328〜340頁を参照されたい)。C5bに関して、当該技術分野で公知の溶血性アッセイまたは可溶性C5b−9のアッセイを使用することができる。当該技術分野で公知の他のアッセイを使用することもできる。

0081

TCC形成も阻害するC5阻害剤に関しては、補体成分C5の阻害は、被験体の体液における補体の細胞溶解能力を低下させることもできる。存在する補体の細胞溶解能力のかかる低下は、例えば、KabatおよびMayer(編)「Experimental Immunochemistry、第2版」135〜240頁、Springfield、IL、CC Thomas(1961年)、135〜139頁によって記載されている溶血アッセイ等の従来の溶血性アッセイ、または例えば、Hillmenら(2004年)N Engl J Med 350巻(6号):552頁に記載されている通りのニワトリ赤血球溶血方法等の該アッセイの従来バリエーション等の当該技術分野で周知の方法によって測定することができる。

0082

一部の実施形態では、本明細書に開示されている方法における使用のためのC5結合ポリペプチドは、欠失バリアント、挿入バリアントおよび/または置換バリアントを包含する、依然として抗原に結合する抗C5抗体(エクリズマブ等)のバリアント抗体である。例えば、配列番号21、配列番号22または配列番号27に描写されているポリペプチドを参照されたい。例えば、組換えDNA技術によってかかるバリアントを作製する方法は、当該技術分野で周知である。

0083

一部の実施形態では、本明細書に開示されている方法における使用のためのC5結合ポリペプチドは、融合タンパク質である。融合タンパク質は、融合タンパク質をコードする核酸から融合タンパク質が発現されるように、組換えにより構築することができる。融合タンパク質は、1個または複数のC5結合ポリペプチドセグメント(例えば、配列番号21、配列番号22、配列番号24、配列番号25および/または配列番号26および/または配列番号27、または配列番号1〜8のうちいずれか1種もしくは複数に描写されているC5結合セグメント)、ならびにC5結合セグメント(複数可)に対し異種である1個または複数のセグメントを含むことができる。異種配列は、例えば、抗原性タグ(例えば、FLAG、ポリヒスチジン赤血球凝集素(「HA」)、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(「GST」)またはマルトース結合タンパク質(「MBP」))等の任意の適した配列であり得る。異種配列はまた、診断または検出可能マーカーとして有用なタンパク質、例えば、ルシフェラーゼ緑色蛍光タンパク質(「GFP」)またはクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(「CAT」)であり得る。一部の実施形態では、異種配列は、C5結合セグメントを目的の細胞、組織または微小環境へと標的化する標的化部分であり得る。一部の実施形態では、標的化部分は、可溶形態のヒト補体受容体(例えば、ヒト補体受容体2)またはC3bもしくはC3dに結合する抗体(例えば、単鎖抗体)である。一部の実施形態では、標的化部分は、腎臓特異的抗原等の組織特異的抗原に結合する抗体である。組換えDNA技術によるもの等のかかる融合タンパク質を構築する方法は、当該技術分野で周知である。

0084

一部の実施形態では、C5結合ポリペプチドは、標的化部分に融合される。例えば、構築物は、C5結合ポリペプチド、およびポリペプチドを補体活性化の部位に標的化する標的化部分を含有することができる。かかる標的化部分は、例えば、可溶形態の補体受容体1(CR1)、可溶型の補体受容体2(CR2)、またはC3bおよび/もしくはC3dに結合する抗体(もしくはその抗原結合性断片)を含むことができる。

0085

組換えDNA技術を含め、融合タンパク質(例えば、C5結合ポリペプチドおよび可溶形態のヒトCR1またはヒトCR2を含有する融合タンパク質)を生成するための方法は、当該技術分野で公知であり、例えば、米国特許第6,897,290号;米国特許出願公開第2005265995号;およびSongら(2003年)J Clin Invest 11巻(12号):1875〜1885頁に記載されている。

0086

ある特定の実施形態では、C5阻害剤は、二重特異性抗体である。二重特異性抗体(例えば、抗C5抗体、ならびにC3bおよび/またはC3dに結合する抗体を含む二重特異性抗体)を産生するための方法も当該技術分野で公知である。C5結合抗体および他の任意の抗体を含む二重特異性抗体が企図される。

0087

本明細書に開示されている方法における使用のためのC5阻害剤を作製、同定、精製、修飾、使用等する方法は、当該技術分野で周知である。例えば、小分子化合物であるC5阻害剤は、当該技術分野で公知の方法によって産生することができる。本発明の方法において使用される(ポリペプチドおよび抗体を包含する)C5結合阻害剤は、分子生物学およびタンパク質化学の技術分野で公知の様々な技法を使用して産生することができる。

0088

C5結合ポリペプチド等のC5阻害剤を含有する組成物は、医薬組成物として製剤化することができる。任意の適した医薬組成物および製剤、ならびに適した製剤化方法および適した投与経路および適した投与部位は、本発明の範囲内にあり、当該技術分野で公知である。また、任意の適した投薬量(複数可)および投与頻度が企図される。

0089

医薬組成物は、薬学的に許容される担体を含むことができる。「薬学的に許容される担体」は、生理的に適合性の任意のおよびすべての溶媒分散媒コーティング、抗細菌および抗真菌剤等張および吸収遅延剤等を指し、これらを包含する。組成物は、薬学的に許容される塩、例えば、酸付加塩または塩基付加塩を含むことができる(例えば、Bergeら(1977年)J Pharm Sci 66巻:1〜19頁を参照されたい)。

0090

ある特定の実施形態では、タンパク質組成物は、高濃度での安定な貯蔵に適した、溶液マイクロエマルション分散物リポソーム凍結乾燥した(フリーズドライした)粉末または他の秩序構造として安定化および製剤化することができる。無菌注射用溶液は、必要とされる量の本発明の方法における使用のためのC5結合ポリペプチドを、必要に応じて上に列挙されている成分のうち1種または組合せを有する適切な溶媒に取り込み、続いて濾過滅菌することにより調製することができる。エクリズマブ、その抗原結合性断片、その抗原結合バリアント、エクリズマブの抗原結合性断片もしくはエクリズマブバリアントの抗原結合性断片を含むポリペプチド、エクリズマブの抗原結合性断片もしくはエクリズマブバリアントの抗原結合性断片を含む融合タンパク質または単鎖抗体バージョンのエクリズマブもしくはエクリズマブバリアント等の本発明の方法において使用される(C5結合ポリペプチドを包含する)C5阻害剤は、医薬水溶液における比較的高濃度を含めた、任意の所望の濃度で製剤化することができる。

0091

C5阻害剤の投薬量レベルは、任意の適したレベルであり得る。

0092

患者におけるC5阻害剤の血漿濃度は、達成された最高レベルであれ維持されたレベルであれ、任意の望ましいまたは適した濃度であり得る。かかる血漿濃度は、当該技術分野で公知の方法によって測定することができる。ある特定の実施形態では、エクリズマブまたはエクリズマブバリアントの患者(ヒト患者等)の血漿中の濃度は、約25μg/mL〜約500μg/mLの範囲内(例えば、約35μg/mL〜約100g/mLの間等)である。患者における抗C5抗体のかかる血漿濃度は、抗C5抗体の投与後に達成された最高のものであっても、治療法を通して維持された患者における抗C5抗体の濃度であってもよい。しかし、極端な症例にはより多い量(濃度)が必要とされることがあり、より軽度の症例にはより少ない量で十分であることがあり;この量は、治療における異なる時点で変動し得る。ある特定の実施形態では、エクリズマブまたはエクリズマブバリアントの血漿濃度は、処置の間、約35μg/mLでまたはそれを上回って維持することができる。一部の実施形態では、エクリズマブまたはエクリズマブバリアントの血漿濃度は、処置の間、約50μg/mLでまたはそれを上回って維持することができる。

0093

一部の実施形態では、エクリズマブ、その抗原結合性断片、その抗原結合バリアント、エクリズマブの抗原結合性断片もしくはエクリズマブバリアントの抗原結合性断片を含むポリペプチド、エクリズマブの抗原結合性断片もしくはエクリズマブバリアントの抗原結合性断片を含む融合タンパク質または単鎖抗体バージョンのエクリズマブもしくはエクリズマブバリアント等のC5結合ポリペプチドの血漿濃度は、処置の間、約200nMでもしくはそれを上回って、または約280nM〜285nMの間でもしくはそれを上回って維持することができる。

0094

他の処置シナリオにおいて、エクリズマブまたはエクリズマブバリアントの血漿濃度は、処置の間、約75μg/mLでまたはそれを上回って維持することができる。最も重篤な処置シナリオにおいて、エクリズマブまたはエクリズマブバリアントの血漿濃度は、処置の間、約100μg/mLでまたはそれを上回って維持することができる。

0095

ある特定の実施形態では、エクリズマブ、その抗原結合性断片、その抗原結合バリアント、エクリズマブの抗原結合性断片もしくはエクリズマブバリアントの抗原結合性断片を含むポリペプチド、エクリズマブの抗原結合性断片もしくはエクリズマブバリアントの抗原結合性断片を含む融合タンパク質または単鎖抗体バージョンのエクリズマブもしくはエクリズマブバリアント等のC5結合ポリペプチドの血漿濃度は、処置の間、約200nM〜約430nMでもしくはそれを上回って、または約570nM〜約580nMでもしくはそれを上回って維持することができる。

0096

ある特定の実施形態では、医薬組成物は、単一単位剤形中に存在する。ある特定の実施形態では、単一単位剤形は、エクリズマブ、その抗原結合性断片、その抗原結合バリアント、エクリズマブの抗原結合性断片もしくはエクリズマブバリアントの抗原結合性断片を含むポリペプチド、エクリズマブの抗原結合性断片もしくはエクリズマブバリアントの抗原結合性断片を含む融合タンパク質または単鎖抗体バージョンのエクリズマブもしくはエクリズマブバリアント等のC5阻害剤の約300mg〜約1200mgの間の単位剤形(約300mg、約900mgおよび約1200mg等)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物は、凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、医薬組成物は、無菌溶液である。ある特定の実施形態では、医薬組成物は、保存料不含製剤である。ある特定の実施形態では、医薬組成物は、30mlの10mg/mlの無菌で保存料不含の溶液の300mg単回使用製剤を含む。

0097

ある特定の実施形態では、抗C5全長抗体(エクリズマブまたはそのバリアント等)は、次のプロトコールに従って投与される:最初の4週間は、7+/−2日毎に25〜45分間IV注入による600mg、続いて、7±2日後の第5の用量は900mg、次いでその後は14±2日毎に900mg。抗C5抗体またはポリペプチドは、25〜45分間かけてIV注入により投与することができる。別の実施形態では、抗C5ポリペプチド全長抗体は、次のプロトコールに従って投与される:最初の4週間は7+/−2日毎に25〜45分間IV注入による900mg、続いて7±2日後の第5の用量は1200mg、次いでその後は14±2日毎に1200mg。抗C5抗体は、25〜45分間かけてIV注入により投与することができる。例えば、体重に関係付けた抗C5全長抗体(エクリズマブまたはそのバリアント等)の例示的な小児投薬を表1に示す:

0098

0099

ある特定の他の実施形態では、全長抗体ではなく、全長抗体よりも小さい抗C5ポリペプチドは、全長抗体の投薬量と同じモル濃度に対応する投薬量で投与することができることに留意されたい。

0100

水溶液は、中性pH、例えば、例えば、約6.5〜約8の間のpH(例えば、7と8との間でありおよびこれらを含む)を有することができる。水溶液は、次のいずれかのおおよそのpHを有することができる:6.6、6.7、6.8、6.9、7、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9または8.0。一部の実施形態では、水溶液は、約6を超える(またはこれに等しい)(例えば、次のいずれかのおおよその値を超えるかまたはこれに等しい:6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8または7.9)が約pH8未満であるpHを有する。

0101

一部の実施形態では、ポリペプチド阻害剤を含むC5阻害剤は、被験体(用語「被験体」は、本明細書において、用語「患者」と互換的に使用される)に静脈内投与され、これは、静脈内注射または静脈内注入によるものを含む。一部の実施形態では、抗C5抗体は、被験体に静脈内投与され、これは、静脈内注入によるものを含む。一部の実施形態では、ポリペプチド阻害剤を含め、C5阻害剤は、被験体の肺に投与される。一部の実施形態では、ポリペプチド阻害剤を含め、C5阻害剤は、皮下注射によって被験体に投与される。一部の実施形態では、ポリペプチド阻害剤を含む阻害剤は、関節内注射によって被験体に投与される。一部の実施形態では、ポリペプチド阻害剤を含むC5阻害剤は、硝子体内または眼球内注射によって被験体に投与される。一部の実施形態では、ポリペプチド阻害剤を含む阻害剤は、肺内注射(特に、肺敗血症に対して)等の肺送達によって被験体に投与される。追加的な適した投与経路も企図される。

0102

C5結合ポリペプチド等のC5阻害剤は、単独療法として被験体に投与することができる。一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、1種または複数種の追加的な治療剤等の1種または複数種の追加的な処置を被験体に投与することを含むことができる。

0103

追加的な処置は、実験的処置を含め、任意の追加的な処置であり得る。他の処置は、患者の健康を改善または安定化する、任意の処置、任意の治療剤であり得る。追加的な治療剤(複数可)は、水および/または食塩水等のIV液、アセトアミノフェンヘパリン、1種または複数種の凝固因子、抗生物質等を含む。1種または複数種の追加的な治療剤は、別々の治療組成物としてC5阻害剤と共に投与することができる、あるいは(i)C5結合ポリペプチド等の1種または複数種のC5阻害剤、および(ii)1種または複数種の追加的な治療剤の両方を含むように、1種の治療組成物を製剤化することができる。追加的な治療剤は、C5結合ポリペプチドの投与に先立ち、それと同時に、またはその後に投与することができる。追加的な薬剤およびC5結合ポリペプチド等のC5阻害剤は、同じ送達方法もしくは経路を使用して、または異なる送達方法もしくは経路を使用して投与することができる。追加的な治療剤は、別のC5阻害剤を含め、別の補体阻害剤であり得る。

0104

一部の実施形態では、本発明の方法において使用される(C5結合ポリペプチド等の)阻害剤は、1種または複数種の追加的な活性剤と共に製剤化することができる。

0105

C5阻害剤が、第2の活性剤と組み合わせて使用される場合、この薬剤は、別々にまたは一緒に製剤化することができる。例えば、それぞれの医薬組成物は、例えば投与の直前に混合し、一緒に投与することができ、または別々に、例えば、同じもしくは異なる時点で、同じ経路もしくは異なる経路によって投与することができる。

0106

一部の実施形態では、組成物は、成分が総計で、補体関連障害の処置のために治療上有効となるように、治療量に満たない(sub-therapeutic)量のC5阻害剤および治療量に満たない量の1種または複数種の追加的な活性剤を含むように製剤化することができる。治療抗体等の薬剤の治療有効用量を決定するための方法は、当該技術分野で公知である。

0107

組成物は、一部には投与経路に応じた様々な方法を使用して、被験体、例えばヒト被験体に投与することができる。経路は、例えば、静脈内(「IV」)注射もしくは注入、皮下(「SC」)注射、腹腔内(「IP」)注射、肺内注射(特に肺敗血症に対して)による等の肺送達、眼球内注射、関節内注射または筋肉内(「IM」)注射であってもよい。

0108

C5阻害剤の適した用量は、例えば、処置しようとする被験体の年齢、性別および体重、ならびに使用される特定の阻害剤化合物を包含する様々な因子に依存することができる。被験体に投与される用量に影響を与える他の因子は、例えば、疾病の種類または重症度を包含する。他の因子は、例えば、同時にまたは以前に被験体が罹患した他の医学的障害、被験体の総体的な健康、被験体の遺伝的素因食事、投与時間、排泄速度、薬物組合せおよび被験体に投与される他の任意の追加的な治療を含むことができる。いずれか特定の被験体のための特異的な投薬量および処置レジメンは、処置担当医療施術者(例えば、医師または看護師)の判断に依存するであろうことも理解されたい。

0109

C5阻害剤は、固定された用量として、または1キログラム当たりのミリグラム(mg/kg)用量で投与することができる。一部の実施形態では、用量は、組成物中の活性抗体の1種または複数種に対する抗体または他の宿主免疫応答の産生を低下または回避するように選択することもできる。

0110

医薬組成物は、治療有効量のC5阻害剤を含むことができる。かかる有効量は、当業者によって容易に決定することができる。

0111

ある特定の実施形態では、エクリズマブまたはそのバリアント等のC5阻害剤の投薬は、次の通りであり得る:(1)補体関連障害を有する患者に、最初の3週間は、約900ミリグラム(mg)のエクリズマブを毎週、または(2)最初の3週間は、1200ミリグラム(mg)のエクリズマブを毎週、(3)続いて、4、6および8週間目に約1200mg用量を投与する。最初の8週間のエクリズマブ処置期間の後に、処置担当の医療施術者(医師等)は、さらに8週間にわたる隔週でのエクリズマブ約1200mgによる処置を必要に応じて要求(および投与)することができる。次に、患者を、エクリズマブ処置後28週間観察することができる。

0112

本明細書において使用される用語「治療有効量」または「治療有効用量」または同様の用語(「有効量」等)は、所望の生物学的または医学的応答を誘発する、エクリズマブ、その抗原結合性断片、その抗原結合バリアント、エクリズマブの抗原結合性断片もしくはエクリズマブバリアントの抗原結合性断片を含むポリペプチド、エクリズマブの抗原結合性断片もしくはエクリズマブバリアントの抗原結合性断片を含む融合タンパク質または単鎖抗体バージョンのエクリズマブもしくはエクリズマブバリアント等のC5阻害剤の量を意味することが意図される。

0113

一部の実施形態では、本明細書に記載されている組成物は、治療有効量の、C5結合ポリペプチド等のC5阻害剤を含有する。一部の実施形態では、組成物が全体として治療上有効であるように、組成物は、C5結合ポリペプチド等の任意のC5阻害剤、および1種または複数種の(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10もしくは11種またはそれを超える)追加的な治療剤を含有する。例えば、組成物は、本明細書に記載されているC5結合ポリペプチド、および免疫抑制剤を含有することができ、このポリペプチドおよび薬剤はそれぞれ、組み合わされると被験体における補体関連障害の処置または防止のために治療上有効となる濃度にある。

0114

「被験体」は、本明細書において使用する場合、ヒトであり得る。「患者」は、本明細書において、「被験体」と互換的に使用される。ある特定の実施形態では、患者(または被験体)は、ヒト患者(またはヒト被験体)である。

0115

本発明をより良く理解するために、次の実施例を表記する。これらの実施例は、例示のみを目的としており、いかなる仕方でも本発明の範囲を限定するものとして解釈するべきではない。

0116

(実施例1)
エクリズマブ処置

0117

処置当たりの患者につき、1kg当たり1mgから1kg当たり100mgの、エクリズマブ(Alexion Pharmaceuticals,Inc.、Cheshire CT)を含む製剤を、静脈内注入によって、補体関連障害と診断されたヒト患者に投与する。患者の半数は、BEXSERO(登録商標)および/またはTrumenba(登録商標)等の1種または複数種のNeisseria髄膜炎菌B型特異的ワクチンをワクチン接種されており;残りの半数はワクチン接種されていない。

0118

患者を、当該技術分野で公知の方法により髄膜炎に関してモニタリングする。

0119

他の実施形態
前述の記載は、例示的な実施形態のみを開示する。本発明について、その詳細な記載と併せて記載してきたが、前述の記載は、本発明の範囲を限定するのではなく例示することを企図しており、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義されることを理解されたい。他の態様、利点および修正も、次の特許請求の範囲内にある。よって、本発明のある特定の特色のみが、例示および記載されてきたが、当業者であれば、多くの修正および変更を想定できるであろう。したがって、添付の特許請求の範囲が、本発明の真の精神の内にあるかかる修正および変更の全てを網羅するように意図されていることを理解されたい。

実施例

0120

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