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技術 基地局、ユーザ装置、及びプリコーディングマトリックス決定方法

出願人 株式会社NTTドコモ
発明者 柿島佑一永田聡ナスウネイコウギョウリンジャンホイリン
出願日 2015年6月11日 (5年5ヶ月経過) 出願番号 2017-552886
公開日 2018年4月19日 (2年7ヶ月経過) 公開番号 2018-511271
状態 特許登録済
技術分野 移動無線通信システム 伝送一般の監視、試験 無線伝送方式一般(ダイバーシチ方式等)
主要キーワード 垂直エレメント レシーバユニット 垂直ビーム 水平エレメント マッシブ アクセスゲートウエイ RF装置 伝送ビーム
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図面 (13)

課題・解決手段

複数のアンテナポートを有するユーザ装置通信する基地局であって、上りリンクチャネル状態推定する上りリンクチャネル推定ユニットと、推定された上りリンクチャネル状態及び上りリンクと下りリンクとのチャネル相反性に基づいて、下りリンクのチャネル状態を推定する下りリンクチャネル推定ユニットと、ユーザ装置からCSIフィードバック情報を受信するレシーバユニットと、推定された下りリンクチャネル状態を示すチャネル状態情報(CSI)及び前記CSIフィードバック情報に基づいて、下りリンクのプリコーディングマトリックスを決定するプリコーダ生成ユニットと、を具備する基地局に関する。

概要

背景

複数の送信アンテナ及び受信アンテナを用いたMIMO(Multiple Input Multiple Output)技術がLTE標準化の下で研究されている。例えば、典型的な下りリンクMIMO通信において、ユーザ装置(UE)は基地局からの下りリンク参照信号に基づいて下りリンクのチャネル状態推定する。UEは推定された下りリンクチャネル状態をチャネル状態情報(CSI)フィードバック情報として基地局に報告する。基地局はCSIフィードバック情報に基づいて下りリンクのデータ伝送リンクアダプテーション(link adaptation)を実施する。典型的なリンクアダプテーションには、空間多重レイヤの数の制御、伝送ビームの制御並びに変調及び符号化方式の制御が含まれる。コードブックベースプリコーディング方式及びビーム選択ベースのプリコーディング方式が、プリコーディングを用いたリンクアダプテーションにおける閉ループプリコーディング方式の例として以下に説明される。

図1にコードブックベースのプリコーディング方式の信号処理シーケンス図を示す。コードブックベースのプリコーディングにおいては、下りリンクのチャネル状態を推定するための参照信号(例えばチャネル状態情報参照信号(CSI−RS))を送信する(ステップS11)。受信された参照信号の推定結果に基づいて、UEは、予め規定されたプリコーディングウエイト候補(コードブック)の中から最適なウエイトを選択し、その最適なウエイトをインデックスPMIプリコーディングマトリックス指標)として、基地局にCSIフィードバックとして提供する(ステップS12)。下りリンク伝送において、基地局は、PMIに基づいてプリコードされたデータ信号を送信する(ステップS13)。

図2にビーム選択ベースのプリコーディング方式の信号処理のシーケンス図を示す。ビーム選択ベースのプリコーディング方式においては、基地局が複数のプリコードされたビーム(例えばプリコードされたCSI−RS)を送信する(ステップS21)。UEはそのプリコードされたビームの中から適切なビームを選択し、ビームインデックス(BI)を示すその選択の結果をフィードバックとして基地局に提供する(ステップS22)。基地局は、その選択結果に基づいてプリコードされた下りリンクデータ信号を送信する(ステップS23)。

一方、3D(3次元MIMO技術がLTE標準リリース13の下で研究されている。3DMIMO技術では、3DMIMOアンテナを用いて3次元の方向に伝送ビームの制御が可能となる。3DMIMOアンテナとは、アンテナエレメントが、垂直及び水平の2次元平面又はさらに3次元空間に配置されている。

閉ループプリコーディング方式は上述のようにCSIフィードバックに使われる上りリンクチャネルが必要であり、3DMIMOのようにアンテナ数が増加すると、CSIフィードバックに使われるチャネルにより多くのリソースが必要となる。このCSIフィードバックに用いられるチャネルのためのリソース確保のために、相反性ベース(reciprocity−based)のリンクアダプテーションが研究されている。例えば、相反性ベースプリコーディングでは、上述のように下りリンクチャネル状態を測定する代わりに、基地局が上りリンクチャネル状態を測定し、測定した上りリンク状態に基づいて下りリンクのビームフォーミングを制御する。相反性ベースプリコーディングは、上りリンクチャネル状態と下りリンクチャネル状態とはほぼ等しいという、いわゆるチャネル相反性と呼ばれる仮定に基づいており、上りリンクチャネル状態の測定結果を下りリンクチャネル状態の代りに用いている。上りリンクチャネル状態は、ユーザ装置により送信される、SRS(Sounding Referece Signal)又はDM−RS(Demodulation Reference Signal)等の上りリンク参照信号に基づいて測定できる。

CSIはチャネル相反性(channel reciprocity)とCSIフィードバックの両方に基づいて得られると考えることができる。例えば、ビームフォーミングされたCSI−RSベースの方式では、CSI−RSはチャネル相反性から得られたCSIに基づいてビームフォーミングされ得る。

上述のようなチャネル相反性を十分に保証するためには、送信及び受信アンテナ並びにRF装置不完全性のレベルが低くなければならない(キャリブレーションの精度が十分高くなければならない)。もしキャリブレーションの精度が低い場合は、チャネル相反性に基づいて得られたチャネル状態の精度が低くなり、その結果として、チャネル状態の一部又は全部が使用できないものとなる。さらに、下りリンク受信アンテナの数が上りリンク送信アンテナの数と異なる場合には、チャネル相反性に基づくチャネル状態情報はアンテナの一部の組合せのみから得ることになる。

上述のように、チャネル相反性を保証しているシステムにおいては、上りリンクチャネル推定の結果を下りリンクのリンクアダプテーションに用いることができる。しかし、チャネル相反性のみに依存するリンクアダプテーションは、RF装置の不完全性と参照信号の受信品質により、実現困難である。

さらに、チャネル相反性に依存するリンクアダプテーションは、もしRFの不完全性が問題を引き起こさず、受信品質が十分高い場合であっても、ある状況においては制限される。例えば、チャネル相反性ベースのプリコーディングを実施するシステムにおいては、基地局が、推定された上りリンクチャネル状態に基づいて、送信プリコーディングベクトル又はプリコーディングマトリックス指標(PMI)を選択できる。しかし、基地局はユーザ装置におけるチャネル品質及び干渉状態を推定することはできないので、複数レイヤの数及び符号化された変調システムを制御することは難しい。また、上述のように、上りリンクのアンテナ数と下りリンクのアンテナ数とが非対称になっている場合、チャネル相反性により得られるチャネル状態情報は制限される。

概要

複数のアンテナポートを有するユーザ装置と通信する基地局であって、上りリンクのチャネル状態を推定する上りリンクチャネル推定ユニットと、推定された上りリンクチャネル状態及び上りリンクと下りリンクとのチャネル相反性に基づいて、下りリンクのチャネル状態を推定する下りリンクチャネル推定ユニットと、ユーザ装置からCSIフィードバック情報を受信するレシーバユニットと、推定された下りリンクチャネル状態を示すチャネル状態情報(CSI)及び前記CSIフィードバック情報に基づいて、下りリンクのプリコーディングマトリックスを決定するプリコーダ生成ユニットと、を具備する基地局に関する。

目的

受信された参照信号の推定結果に基づいて、UEは、予め規定されたプリコーディングウエイト候補(コードブック)の中から最適なウエイトを選択し、その最適なウエイトをインデックス(PMI:プリコーディングマトリックス指標)として、基地局にCSIフィードバックとして提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

複数のアンテナポートを有するユーザ装置通信する基地局であって、上りリンクチャネル状態推定する上りリンクチャネル推定ユニットと、推定された上りリンクチャネル状態及び上りリンクと下りリンクとのチャネル相反性に基づいて、下りリンクのチャネル状態を推定する下りリンクチャネル推定ユニットと、前記ユーザ装置からCSIフィードバック情報を受信するレシーバユニットと、推定された下りリンクチャネル状態を示すチャネル状態情報(CSI)及び前記CSIフィードバック情報に基づいて、下りリンクのプリコーディングマトリックスを決定するプリコーダ生成ユニットと、を具備する基地局。

請求項2

前記レシーバユニットは、前記ユーザ装置から、上りリンクのチャネル状態を推定するための参照信号を受信し、前記上りリンクチャネル推定ユニットは前記参照信号に基づいて上りリンクのチャネル状態を推定する請求項1記載の基地局。

請求項3

下りリンクのチャネル状態を推定するための参照信号を前記ユーザ装置に送信するトランシーバユニットをさらに具備し、前記ユーザ装置からの前記CSIフィードバック情報は前記参照信号に基づいて生成される請求項1記載の基地局。

請求項4

前記参照信号は、チャネル状態情報参照信号(CSI−RS)、専用参照信号(DRS)、セル固有参照信号(CRS)、プライマリ同期信号(PSS)及びセカンダリ同期信号(SSS)のうちのいずれか一つである請求項3記載の基地局。

請求項5

前記トランシーバユニットは、前記プリコーディングマトリックスに基づいて下りリンクのチャネル状態を推定するためのプリコードされた参照信号を送信し、前記プリコーダ生成ユニットは、前記CSI及び前記CSIフィードバック情報の少なくとも一つに基づいて前記プリコーディングマトリックスを決定する請求項4記載の基地局。

請求項6

前記プリコーダ生成ユニットは、前記CSIに基づいて垂直プリコーディングベクトルを決定し、前記CSIフィードバック情報に基づいて水平プリコーディングベクトルを決定する請求項1記載の基地局。

請求項7

前記プリコーダ生成ユニットは、前記CSIに基づいておおよそのプリコーディングベクトルを決定し、前記CSIフィードバック情報に基づいて詳細なプリコーディングベクトルを決定する請求項1記載の基地局。

請求項8

前記おおよそのプリコーディングベクトルは、長い周期を有する広帯域プリコーディングベクトルであり、前記詳細なプリコーディングベクトル短い周期を有する狭帯域プリコーディングベクトルである請求項7記載の基地局。

請求項9

前記プリコーダ生成ユニットは、前記CSIフィードバック情報に基づいておおよそのプリコーディングベクトルを決定し、前記CSIに基づいて詳細なプリコーディングベクトルを決定する請求項1記載の基地局。

請求項10

下りリンク制御情報(DCI)又は上位レイヤシグナリングを用いて、前記ユーザ装置に前記CSIを通知する請求項1記載の基地局。

請求項11

通知されるチャネル状態情報は、ランク指標RI)、プリコーディングマトリックス指標PMI)及びチャネル品質指標(CQI)又はビームインデックス(BI)のすべて又は一部である請求項6記載の基地局。

請求項12

前記プリコーダ生成ユニットは、固有モード送信の生成式を用いた固有値分解EVD)又は特異値分解SVD)に基づいてプリコーディングマトリックス決定する請求項1記載の基地局。

請求項13

前記CSIフィードバック情報は、ランク指標(RI)、プリコーディングマトリックス指標(PMI)、チャネル品質指標(CQI)及びビームインデックス(BI)のうちの少なくとも一つである請求項1記載の基地局。

請求項14

基地局と通信するユーザ装置であって、前記基地局の複数のアンテナポートから送信された、下りリンクチャネル状態を推定するための参照信号に基づいて、下りリンクのチャネル状態を推定するチャネル推定ユニットと、推定された下りリンクチャネル状態に基づいてCSIフィードバック情報を生成するCSIフィードバック情報生成ユニットと、前記CSIフィードバック情報及び上りリンクのチャネル状態を推定するための参照信号を前記基地局に送信するトランシーバユニットと、を具備するユーザ装置。

請求項15

前記CSIフィードバック情報は、ランク指標(RI)、プリコーディングマトリックス指標(PMI)、チャネル品質指標(CQI)及びビームインデックス(BI)のうちの少なくとも一つである請求項14記載のユーザ装置。

請求項16

前記CSIフィードバック情報生成ユニットは、PMIを含むフィードバックモード前提とするCSIフィードバック情報を生成し、前記トランシーバユニットは、前記PMIを除いて前記CSIフィードバック情報を基地局に送信する請求項15記載のユーザ装置。

請求項17

DMIMOシステムにおけるプリコーディングマトリックス決定方法であって、基地局において、上りリンクのチャネル状態を推定し、前記基地局において、推定された上りリンクチャネル状態及び上りリンクと下りリンクとのチャネル相反性に基づいて、下りリンクのチャネル状態を推定し、ユーザ装置において、前記基地局へCSIフィードバック情報を送信し、前記基地局において、推定された下りリンクチャネル状態を示すCSI及び前記ユーザ装置からの前記CSIフィードバック情報に基づいて、下りリンクのプリコーディングマトリックスを決定する、プリコーディングマトリックス決定方法。

請求項18

前記基地局において、下りリンクのチャネル状態を推定するための参照信号を前記ユーザ装置に送信し、前記ユーザ装置において、前記参照信号に基づいて下りリンクのチャネル状態を推定し、前記ユーザ装置において、推定された下りリンクチャネル状態に基づいて、前記CSIフィードバック情報を生成する、請求項17記載のプリコーディングマトリックス決定方法。

請求項19

前記ユーザ装置において、上りリンクのチャネル状態を推定するための参照信号を前記基地局に送信し、前記基地局において、前記参照信号に基づいて上りリンクのチャネル状態を推定する、請求項17記載のプリコーディングマトリックス決定方法。

技術分野

0001

本発明は、LTE(Long Term Evolution)等の無線ステム物理層及びリンク層の設計に関する。この設計では、チャネル相反性(channel reciprocity)を利用したマルチアンテナ送信システムに、チャネル状態情報補足的なフィードバックを用いる。

背景技術

0002

複数の送信アンテナ及び受信アンテナを用いたMIMO(Multiple Input Multiple Output)技術がLTE標準化の下で研究されている。例えば、典型的な下りリンクMIMO通信において、ユーザ装置(UE)は基地局からの下りリンク参照信号に基づいて下りリンクのチャネル状態推定する。UEは推定された下りリンクチャネル状態をチャネル状態情報(CSI)フィードバック情報として基地局に報告する。基地局はCSIフィードバック情報に基づいて下りリンクのデータ伝送リンクアダプテーション(link adaptation)を実施する。典型的なリンクアダプテーションには、空間多重レイヤの数の制御、伝送ビームの制御並びに変調及び符号化方式の制御が含まれる。コードブックベースプリコーディング方式及びビーム選択ベースのプリコーディング方式が、プリコーディングを用いたリンクアダプテーションにおける閉ループプリコーディング方式の例として以下に説明される。

0003

図1にコードブックベースのプリコーディング方式の信号処理シーケンス図を示す。コードブックベースのプリコーディングにおいては、下りリンクのチャネル状態を推定するための参照信号(例えばチャネル状態情報参照信号(CSI−RS))を送信する(ステップS11)。受信された参照信号の推定結果に基づいて、UEは、予め規定されたプリコーディングウエイト候補(コードブック)の中から最適なウエイトを選択し、その最適なウエイトをインデックスPMIプリコーディングマトリックス指標)として、基地局にCSIフィードバックとして提供する(ステップS12)。下りリンク伝送において、基地局は、PMIに基づいてプリコードされたデータ信号を送信する(ステップS13)。

0004

図2にビーム選択ベースのプリコーディング方式の信号処理のシーケンス図を示す。ビーム選択ベースのプリコーディング方式においては、基地局が複数のプリコードされたビーム(例えばプリコードされたCSI−RS)を送信する(ステップS21)。UEはそのプリコードされたビームの中から適切なビームを選択し、ビームインデックス(BI)を示すその選択の結果をフィードバックとして基地局に提供する(ステップS22)。基地局は、その選択結果に基づいてプリコードされた下りリンクデータ信号を送信する(ステップS23)。

0005

一方、3D(3次元MIMO技術がLTE標準リリース13の下で研究されている。3DMIMO技術では、3DMIMOアンテナを用いて3次元の方向に伝送ビームの制御が可能となる。3DMIMOアンテナとは、アンテナエレメントが、垂直及び水平の2次元平面又はさらに3次元空間に配置されている。

0006

閉ループプリコーディング方式は上述のようにCSIフィードバックに使われる上りリンクチャネルが必要であり、3DMIMOのようにアンテナ数が増加すると、CSIフィードバックに使われるチャネルにより多くのリソースが必要となる。このCSIフィードバックに用いられるチャネルのためのリソース確保のために、相反性ベース(reciprocity−based)のリンクアダプテーションが研究されている。例えば、相反性ベースプリコーディングでは、上述のように下りリンクチャネル状態を測定する代わりに、基地局が上りリンクチャネル状態を測定し、測定した上りリンク状態に基づいて下りリンクのビームフォーミングを制御する。相反性ベースプリコーディングは、上りリンクチャネル状態と下りリンクチャネル状態とはほぼ等しいという、いわゆるチャネル相反性と呼ばれる仮定に基づいており、上りリンクチャネル状態の測定結果を下りリンクチャネル状態の代りに用いている。上りリンクチャネル状態は、ユーザ装置により送信される、SRS(Sounding Referece Signal)又はDM−RS(Demodulation Reference Signal)等の上りリンク参照信号に基づいて測定できる。

0007

CSIはチャネル相反性(channel reciprocity)とCSIフィードバックの両方に基づいて得られると考えることができる。例えば、ビームフォーミングされたCSI−RSベースの方式では、CSI−RSはチャネル相反性から得られたCSIに基づいてビームフォーミングされ得る。

0008

上述のようなチャネル相反性を十分に保証するためには、送信及び受信アンテナ並びにRF装置不完全性のレベルが低くなければならない(キャリブレーションの精度が十分高くなければならない)。もしキャリブレーションの精度が低い場合は、チャネル相反性に基づいて得られたチャネル状態の精度が低くなり、その結果として、チャネル状態の一部又は全部が使用できないものとなる。さらに、下りリンク受信アンテナの数が上りリンク送信アンテナの数と異なる場合には、チャネル相反性に基づくチャネル状態情報はアンテナの一部の組合せのみから得ることになる。

0009

上述のように、チャネル相反性を保証しているシステムにおいては、上りリンクチャネル推定の結果を下りリンクのリンクアダプテーションに用いることができる。しかし、チャネル相反性のみに依存するリンクアダプテーションは、RF装置の不完全性と参照信号の受信品質により、実現困難である。

0010

さらに、チャネル相反性に依存するリンクアダプテーションは、もしRFの不完全性が問題を引き起こさず、受信品質が十分高い場合であっても、ある状況においては制限される。例えば、チャネル相反性ベースのプリコーディングを実施するシステムにおいては、基地局が、推定された上りリンクチャネル状態に基づいて、送信プリコーディングベクトル又はプリコーディングマトリックス指標(PMI)を選択できる。しかし、基地局はユーザ装置におけるチャネル品質及び干渉状態を推定することはできないので、複数レイヤの数及び符号化された変調システムを制御することは難しい。また、上述のように、上りリンクのアンテナ数と下りリンクのアンテナ数とが非対称になっている場合、チャネル相反性により得られるチャネル状態情報は制限される。

先行技術

0011

3GPP TS 36.211 V12.5.0
3GPP TS 36.212 V12.4.0
3GPP TS 36.213 V12.5.0

発明が解決しようとする課題

0012

従って、チャネル相反性の特徴を採用するシステムでは、アンテナシステムRF回路の不完全性と参照信号の受信品質により、リンクアダプテーションの精度が低くなり得る。また、基地局がユーザ装置におけるチャネル強度及び干渉状態を推定することはできないので、チャネル相反性を用いる場合、複数レイヤの数及び符号化された変調システムを適応的に制御することは難しい。

課題を解決するための手段

0013

本発明の一態様においては、複数のアンテナポートを有するユーザ装置と通信する基地局は、上りリンクのチャネル状態を推定する上りリンクチャネル推定ユニットと、推定された上りリンクチャネル状態及び上りリンクと下りリンクとのチャネル相反性に基づいて、下りリンクのチャネル状態を推定する下りリンクチャネル推定ユニットと、ユーザ装置からCSIフィードバック情報を受信するレシーバユニットと、推定された下りリンクチャネル状態を示すチャネル状態情報(CSI)及び前記CSIフィードバック情報に基づいて、下りリンクのプリコーディングマトリックスを決定するプリコーダ生成ユニットと、を具備する。例えば、本発明の一以上の実施例においては、複数アンテナシステムにおける基地局は、チャネル相反性を用いてチャネル状態情報を得て、高精度のリンクアダプテーションを実現する。

0014

本発明の他の態様においては、基地局と通信するユーザ装置は、前記基地局の複数のアンテナポートから送信された、下りリンクチャネル状態を推定するための参照信号に基づいて、下りリンクのチャネル状態を推定するチャネル推定ユニットと、推定された下りリンクチャネル状態に基づいてCSIフィードバック情報を生成するCSIフィードバック情報生成ユニットと、前記CSIフィードバック情報及び上りリンクのチャネル状態を推定するための参照信号を前記基地局に送信するトランシーバユニットと、を具備する。一以上の実施例において、下りリンクのプリコーディングマトリックスは、基地局において、CSIフィードバック情報と、参照信号及び上りリンクと下りリンクとのチャネル相反性を用いて推定された下りリンクチャネル状態を示すCSIと、に基づいて決定される。

0015

本発明の他の態様においては、3DMIMOシステムにおけるプリコーディングマトリックスを決定する方法は、基地局において、上りリンクのチャネル状態を推定し、前記基地局において、推定された上りリンクチャネル状態及び上りリンクと下りリンクとのチャネル相反性に基づいて、下りリンクのチャネル状態を推定し、ユーザ装置において、前記基地局へCSIフィードバック情報を送信し、前記基地局において、推定された下りリンクチャネル状態を示すCSI及び前記ユーザ装置からの前記CSIフィードバック情報に基づいて、下りリンクのプリコーディングマトリックスを決定する。

0016

本発明の他の態様において、無線通信システムは上述の基地局とユーザ装置を具備する。本発明の一以上の実施例における基地局、ユーザ装置、及びプリコーディングマトリックスを決定する方法は、3DMIMOにおいて、高精度なチャネル状態の推定と、効果的なプリコーディング処理を実現できる。

図面の簡単な説明

0017

コードブックベースのプリコーディングの信号処理の例におけるシーケンス図である。
ビーム選択ベースのプリコーディングの信号処理の例におけるシーケンス図である。
本発明の一以上の実施例における無線通信システムの構成を示す図である。
本発明の一以上の実施例の全体像を示すフローチャートである。
本発明の一以上の実施例における基地局の機能ブロック図である。
本発明の一以上の実施例における基地局の一例の概略図である。
本発明の一以上の実施例において適用された垂直アンテナ仮想化サブアレー分割(subarray partitioning))を示す図である。
本発明の一以上の実施例において適用された垂直アンテナ仮想化(フル接続(full connection))を示す図である。
本発明の一以上の実施例におけるプリコーダを生成するための信号処理を示す概略図である。
本発明の一以上の実施例におけるユーザ装置の機能ブロック図である。
本発明の一以上の実施例における無線通信システムのシーケンス図である。
本発明の一以上の実施例におけるプリコーディングゲインを考慮したCSIフィードバック情報の計算手順のフローチャートである。

実施例

0018

以下、図面を参照しながら本発明の実施例について説明する。

0019

システム構成
本発明の一以上の実施例における無線通信システム1を、図3を参照して、以下に説明する。図3は、本発明の一以上の実施例における無線通信システム1の構成を示す図である。

0020

図3に示しように、無線通信システム1はユーザ装置(UE)10(UE10A及びUE10B)、セル200を形成する基地局20、アクセスゲートウエイ装置30及びコアネットワーク40を具備する。無線通信システム1は3DMIMOシステムであり、LTEシステム又はLTEアドバンスト(LTE−A)システムである。しかし、無線通信システム1はこれらに限定されず、3DMIMO通信をサポートする無線通信システムの一つであればよい。3DMIMOは、アンテナポートの数によって、エレベーション(Elevation)ビームフォーミング(BF)とフルディメンジョンFD)−MIMOに分類される。具体的には、8以下のアンテナポートを使った3DMIMOはエレベーションビームフォーミングであり、8より多いアンテナポートを用いた3DMIMOはFD−MIMO又はマッシブ(Massive)MIMOである。

0021

基地局20は、3DMIMO技術を用いて複数のアンテナポートによりUE10と通信する。基地局20は、Evolved NodeB(eNB)であってもよい。基地局20は、2次元平面アンテナ又は3次元アンテナ等の多次元アンテナの複数のアンテナポートを用いてUE10と通信する。基地局20は、コアネットワーク40に接続された上位ノード又はサーバ等のネットワーク装置から、アクセスゲートウエイ装置30を介して、下りリンクパケットを受信し、その下りリンクパケットを複数アンテナポートによりUE10へ送信する。基地局20は、UE10から上りリンクパケットを受信し、その上りリンクパケットを、複数アンテナを用いてネットワーク装置へ送信する。

0022

基地局20は、UE10に無線信号を送信するための3DMIMOのアンテナと、隣接する基地局20と通信するための通信インターフェイス(例えばX2インターフェイス)と、コアネットワークと通信するための通信インターフェイス(例えばS1インターフェイス)と、プロセッサ等のCPU(Central Processing Unit)又は、UE10へ送信される又はUE10から受信される信号を処理する回路等のハードウエアリソースを具備する。以下説明される基地局20の機能及び処理は、メモリに保存されているデータを処理又はプログラムを実行するプロセッサにより実行されてもよい。しかし、基地局20は上述のようなハードウエア構成に限定されるものではなく、他の適切なハードウエア構成を含んでいてもよい。一般に、無線通信システム1のサービスエリアカバーするように複数の基地局20が配置される。

0023

UE10は3DMIMO技術を用いて基地局20と通信する。UE10は、UE10の一以上のアンテナポートによって基地局20とUE10との間で、データ信号及び制御信号等の無線信号を送受信する。UE10は、携帯電話スマートフォンセルラーフォンタブレットモバイルルータ又は、ウエアラブル装置のような無線通信機能を有する情報処理装置であってもよい。

0024

UE10は、プロセッサ等のCPU、RAM(ランダムアクセスメモリ)、フラッシュメモリ、及び基地局20とUE10との間で無線信号を送受信する無線通信デバイスを具備する。例えば、以下説明するUE10の機能及び処理は、メモリに保存されているデータを処理又はプログラムを実行するCPUにより実行されてもよい。しかし、UE10は上述のようなハードウエア構成に限定されるものではなく、以下で説明される処理を達成するためのさまざまな回路で構成されてもよい。

0025

概要
図4は、本発明の一以上の実施例の全体像を示すフローチャートである。本発明の一以上の実施例において、基地局20は、UE10からCSI(チャネル状態情報)フィードバック情報を受信する(ステップS101)。基地局20は、上りリンクチャネル状態を推定し(ステップS102)、引き続き、推定された上りリンクチャネル状態及び上りリンクと下りリンクのチャネル相反性に基づいて、下りリンクチャネル状態を推定する(ステップS103)。基地局20は、推定された下りリンクチャネル状態を示すCSI及び受信されたCSIフィードバック情報を用いて下りリンクのリンクアダプテーションを実行する(ステップS104)。基地局20は、CSIフィードバック情報とチャネル相反性に基づくCSIの両方を用いて高品質のリンクアダプテーションを実行できる。

0026

一般に、チャネル相反性は時分割多重(TDD)システムにおいて採用される。その理由は、TDDシステムは上りリンクと下りリンクとで同じ周波数帯を用いるからである。しかし、周波数に大きく依存しないマルチパスチャネル特性は部分的にチャネル相反性と仮定できる。例えば、マルチパス放射方向と到来方向は、上りリンクと下りリンクの異なる周波数の間で似たものになる。従って、周波数分割多重(FDD)システムはチャネル相反性を利用したプリコーディング伝送を採用し得る。

0027

(基地局の構成)
本発明の一以上の実施例における基地局20について、図5図9を用いて以下説明する。図5は、本発明の一以上の実施例における基地局の機能ブロック図を示す。図6は、本発明の一以上の実施例における基地局の一例の概略図を示す。図7及び図8は、それぞれ、本発明の一以上の実施例における、サブアレー分割(Subarray Partitioning(SP))を示す垂直アンテナ仮想化の図、及びフル接続(Full Connection(FC))を示す垂直アンテナ仮想化の図である。図9は、本発明の一以上の実施例におけるプリコーダを生成するための信号処理を示す概略図である。

0028

図5に示すように、基地局20は3DMIMO用アンテナ21、RDN(無線配信ネットワーク)22、RF(Radio Frequency)ユニット23、及びベースバンドユニット24を具備する。RFユニット23は、トランシーバユニット(TXRU)231及びレシーバユニット232を具備する。ベースバンドユニット24は、送信信号生成ユニット241及び受信信号処理ユニット242を具備する。

0029

3DMIMO用アンテナ21は、2次元アンテナ(平面アンテナ)及び円筒形に配置されたアンテナや立方体上に配置されたアンテナ等の3次元アンテナのような複数のアンテナエレメントを有する多次元アンテナを具備する。3DMIMO用アンテナは一以上のアンテナエレメントを有する複数のアンテナポートを具備する。それぞれのアンテナポートから送信されるビームは、UE10と3DMIMO通信を実行するように制御される。

0030

3DMIMO用アンテナ21はリニアアレーアンテナに比べてアンテナエレメントの数を簡単に増やすことができる。多数のアンテナエレメントを使ったMIMO伝送はシステムパフォーマンスのさらなる改善が見込まれる。例えば、3次元ビームフォーミングにより、アンテナ数の増加に伴って、高いビームフォーミングゲインが見込まれる。またMIMO伝送は、例えばビームのヌル点制御による干渉低減に関しても利点があり、マルチユーザMIMOのユーザ間の干渉除去等の効果も期待できる。

0031

図6に示すように、平面アンテナエレメントの数は、垂直エレメントの数(M)、水平エレメントの数(N)及び偏波(polarization)エレメントの数(P)で特徴づけられる。平面アンテナと仮定すると、アンテナエレメントの数は、M、N及びPの積で計算できる。マッシブMIMOのアンテナエレメントの数は、数10から数1000と推定できる。特に、周波数は波長反比例するので、多数エレメントはミリ波等の波長帯で用いられる。アンテナ形状の他の例としては、円筒形に配置された多数アンテナ又は立方体上に配置されたアンテナ等の3次元アンテナが用いられる。

0032

また、アンテナエレメントとTXRU(トランシーバユニット)231とのマッピング仮想化方法)が3DMIMOシステムの特性に大きく影響する。典型的な仮想化方法である、図7に示すサブアレー分割及び図8に示すフル接続について以下説明する。

0033

オプション1:サブアレー分割)

0034

(オプション2:フル接続)

0035

サブアレー分割においては、基地局20のアンテナエレメントは、Kエレメント(サブアレー)で構成されるエレメントグループによりグループ分けされ、一つのTXRUが特定のサブアレーのアンテナエレメントにマッピングされる。各アンテナエレメントにおける位相回転量を調整することで指向性(例えば垂直な固定的チルト(vertical static tilt))が提供できる。一方フル接続においては、サブアレーにおける任意のTXRUがアンテナエレメントにマッピングされる。ここでは、垂直仮想化の例を説明するが、水平仮想化及び2次元仮想化(水平垂直仮想化)も実行できる。

0036

図5に示すように、RFユニット23は3DMIMO用アンテナ21への入力信号を生成し、3DMIMO用アンテナ21からの出力信号受信処理する。例えば、RFユニット23と3DMIMO用アンテナ21との間の接続を決定するRDN22が仮想化を実行してもよい。

0037

RFユニット23のトランシーバユニット231は、3DMIMO用アンテナ21を介してUE10へデータ信号(例えば、参照信号及びプリコードされたデータ信号)を送信する。RFユニット23のレシーバユニット232は、UE10から、3DMIMO用アンテナ21を介してデータ信号(例えば、参照信号及びCSIフィードバック情報)を受信する。

0038

ベースバンドユニット24の受信信号処理ユニット242は、RFユニット23からの出力信号を復号する。受信信号処理ユニット242は、チャネル推定ユニット2421及びCSIフィードバック情報復号ユニット2422を具備する。

0039

チャネル推定ユニット2421は、上りリンク及び下りリンクのチャネル状態を推定する。図9に示すように、チャネル推定ユニット2421は上りリンクチャネル推定ユニット24211及び下りリンクチャネル推定ユニット24212を具備する。

0040

上りリンクチャネル推定ユニット24211は、UE10により送信された、上りリンクのチャネル状態を推定するための参照信号に基づいて上りリンクのチャネル状態を推定する。上りリンクチャネル推定ユニット24211は、推定された上りリンクチャネル状態を下りリンクチャネル推定ユニット24212に出力する。

0041

下りリンクチャネル推定ユニット24212は、上りリンクチャネル推定ユニット24211により入力された推定された上りリンクチャネル状態と、上りリンクと下りリンクのチャネル相反性とに基づいて下りリンクチャネル状態を推定する。下りリンクチャネル推定ユニット24212は、推定された下りリンクチャネル状態を示すCSIをプリコーダ生成ユニット2411へ出力する。

0042

CSIフィードバック情報復号ユニット2422は、UE10により送信されたCSIフィードバック情報を復号する。図9に示すように、CSIフィードバック情報復号ユニット2422は復号されたCSIフィードバック情報をプリコーダ生成ユニット2411へ出力する。

0043

図5に示すように、ベースバンドユニット24の送信信号生成ユニット241は、RFユニット23への入力信号を生成する。送信信号生成ユニット241は、プリコーダ生成ユニット2411及び参照信号生成ユニット2412を具備する。

0044

プリコーダ生成ユニット2411は、下りリンクデータ信号及び下りリンク参照信号に適用されるプリコーダを生成(又は決定)する。プリコーダは、プリコーディングベクトル又は、より一般的にはプリコーディングマトリックスと呼ばれている。プリコーダ生成ユニット2411は、下りリンクチャネル推定ユニット24212により入力された推定された下りリンクチャネル状態を示すCSIと、CSIフィードバック情報復号ユニット2422により入力された復号されたCSIフィードバック情報とに基づいて下りリンクのプリコーディングベクトル(プリコーディングマトリックス)を決定する。

0045

例えばプリコーダ生成ユニット2411は、チャネル相反性に基づいて垂直プリコーディングベクトルを決定し、CSIフィードバック情報に基づいて水平プリコーディングベクトルを決定してもよい。他の例では、プリコーダ生成ユニット2411は、チャネル相反性に基づいておおよそのプリコーディングベクトル(例えば長い周期を有する広帯域プリコーディングベクトル又はおおよそのビーム形状を示すプリコーディングベクトル)を決定してもよい。プリコーダ生成ユニット2411は、その後に、CSIフィードバック情報に基づいて詳細なプリコーディングベクトル(例えば短い周期を有する狭帯域プリコーディングベクトル又は高い指向性を有するプリコーディングベクトル)を決定してもよい。上記の二つの例においてチャネル相反性の使用とCSIフィードバック情報の使用を交換することにより、プリコーダ生成ユニット2411は、CSIフィードバック情報に基づいておおよそのCSIを得ることができ、チャネル相反性に基づいて詳細なCSIを得ることができる。例えば、チャネル状態は、第1ステップとしてチャネル相反性に基づいて推定され、その後、第2ステップとしてCSIフィードバック情報に基づいて推定されてもよい。第2ステップにおいて、第1ステップで得られたチャネル品質指標(CQI)が使用され得る。例えば、第2ステップで使用される参照信号のプリコーディングは、第1ステップで得られたCSIに基づいて実行し得る。第1ステップと第2ステップの順番は逆にすることができる。他の例としては、チャネル相反性に基づいてチャネル状態情報を求め、CSIフィードバック情報を結合し、CSIを得るという3ステップを用いてもよい。

0046

例えば、基地局20がチャネル相反性を用いてチャネル状態を推定する場合、UE10は推定されたチャネル状態を特定できない。例えば、基地局20はチャネル相反性に基づいて推定されたチャネル状態を示すCSIをUE10に通知してもよい。例えば、下りリンク制御情報(DCI)は、チャネル相反性に基づいて推定されたチャネル状態を示すCSI又はCSIフィードバック情報に基づいて得られたチャネル情報を含んでもよく、推定されたチャネル状態情報はDCIを用いて通知されてもよい。また、推定されたチャネル状態情報は、RRC等の上位レイヤシグナリングを用いて通知されてもよい。通知されたチャネル状態情報は、RI、PMI及びCQI又はその他の情報(例えばBI)の一部又は全部であり得る。上述したように、チャネル相反性に基づいて推定したチャネル状態の精度は、RFユニット23と3DMIMO用アンテナ21のキャリブレーションの精度に大きく依存するので、チャネル相反性に基づいて推定したチャネル状態はケースによってはおおよそのものとなることが予想される。このような場合、基地局20から通知されるCSIはおおよそのCSIとなり得る。ここで、LTERel.10 8−TxとRel.12 4−Txに存在するコードブックは、ダブルコードブックと呼ばれ、W1(長い周期を有する広帯域PMI)とW2(短い周期を有する狭帯域PMI)との積として示されている。ダブルコードブックを用いる無線通信システム1において、基地局20がチャネル相反性を用いて得られたCSIに基づいて選択されたW1をUE10に通知すると効果的である。

0047

参照信号生成ユニット2412は下りリンクのチャネル状態を推定するための参照信号を生成する。生成された信号は、例えばCSI−RS、専用参照信号(DRS)、セル固有参照信号(CRS)、プライマリ同期信号(PSS)やセカンダリ同期信号(SSS)などの同期信号、及び新しく定義された信号等の、LTERel.12で定義されている参照信号になり得る。

0048

また、下りリンクのチャネル状態を推定するための参照信号はプリコーディングを適用でき、指向性を有する。例えば、参照信号に適用されるプリコーディングは、チャネル相反性に基づいて推定されたチャネル状態を示すCSI、CSIフィードバック情報、又は、推定されたチャネル状態を示すCSI及びCSIフィードバック情報の両方に基づいて決定されてもよい。

0049

参照信号は、セル固有又はUE固有に送信され得る。例えば、参照信号は、PDSCH等のUE固有の信号に多重されてもよいし、参照信号はプレコードされてもよい。ここで、UE10に参照信号の送信ランク(transmission rank)を通知することにより、チャネル状態の推定は、チャネル状態に従った適切なランクで実現できる。

0050

(ユーザ装置の構成)
本発明の一以上の実施例におけるUE10について、図10を参照しながら以下に説明する。図10は、本発明の一以上の実施例におけるUE10の機能ブロック図を示す。

0051

図10に示すように、UE10は、基地局20との通信に用いられるUEアンテナ11、RFユニット12及びベースバンドユニット13を具備する。ベースバンドユニット13は、送信信号生成ユニット131と受信信号処理ユニット132を具備する。受信信号処理ユニット132は、基地局20の3DMIMO用アンテナ21から送信された参照信号に基づいてチャネル状態を推定するためのチャネル推定ユニット1321を具備する。

0052

RFユニット12のトランシーバユニット121はUEアンテナ11を介して基地局20へデータ信号(例えば参照信号及びCSIフィードバック情報)を送信する。RFユニット12のレシーバユニット122は、UEアンテナ11を介して基地局20からデータ信号(例えば参照信号)を受信する。

0053

受信信号処理ユニット132はチャネル推定ユニット1321を具備する。チャネル推定ユニット1321は、基地局20から送信された参照信号に基づいて下りリンクのチャネル状態を推定し、CSIフィードバック情報生成ユニット1311に出力する。

0054

送信信号生成ユニット131は、参照信号生成ユニット1312とCSIフィードバック情報生成ユニット1311を具備する。

0055

CSIフィードバック情報生成ユニット1311は、下りリンクのチャネル状態を推定するための参照信号を用いて推定された下りリンクのチャネル状態に基づいてCSIフィードバック情報を生成する。CSIフィードバック情報生成ユニット1311は、生成したCSIフィードバック情報をトランシーバユニット121に出力し、その後トランシーバユニット121は、CSIフィードバック情報を基地局20へ送信する。CSIフィードバック情報には、少なくともランク指標(RI)、PMI、CQI、BI等が含まれる。

0056

参照信号生成ユニット1312は、上りリンクのチャネル状態を推定するための参照信号を生成し、生成した参照信号をトランシーバユニット121に出力する。

0057

(シーケンス)
図11に本発明の一以上の実施例における無線通信システムのシーケンス図を示す。図11に示すように、基地局20は下りリンクのチャネル状態を推定するための参照信号をUE10に送信する(ステップS201)。UE10は、受信した参照信号に基づいて基地局20とUE10と間の下りリンクチャネル状態を推定し(ステップS202)、推定された下りリンクチャネル状態に基づくCSIフィードバック情報を基地局20へ送信する(ステップS203)。基地局20は、UE10からのCSIフィードバック情報を復号する(ステップS204)。UE10は上りリンクのチャネル状態を推定するための参照信号を基地局20に送信する(ステップS205)。基地局20は、上りリンクのチャネル状態を推定するための参照信号の受信結果に基づいて上りリンクチャネル状態を推定し(ステップS206)、その後、上りリンクと下りリンクとのチャネル相反性に基づいて下りリンクチャネル状態を推定する(ステップS207)。基地局20は、推定された下りリンクチャネル状態を示すCSIと、UE10からのCSIフィードバック情報に基づいて、下りリンクのプリコーディングマトリックスを決定する(ステップS208)。本発明の一以上の実施例によると、チャネル相反性を利用してCSIを得ることに加えて、UE10からのCSIフィードバック情報を複合的に用いることにより、高精度のリンクアダプテーションが実現できる。

0058

(他の例)
本発明の他の例の一以上の実施例は、ビーム選択ベースのプリコーディングに適用される。例えば、異なる垂直チルトが適用され、複数のプリコードされたCSI−RSを用いてビーム選択ベースのプリコーディングを実行するシステムにおいては、垂直チルト角は、第1ステップでチャネル相反性に基づいて決定され、その後第2ステップでより詳細なCSIが特定される。この場合には、第1ステップで適切な垂直ビームは限定されるので、複数のビームに対応する詳細なCSIフィードバック情報の送信が常に必要というわけではない。例えば、基地局20はBIを指示し、フィードバックのためのビームを限定する。この例では、垂直の異なる角度へ送信される複数のビーム(複数のプリコードされたCSI−RS)について述べたが、複数のビームは、プリコードされたCSI−RSの指向性に従って、水平面又は3次元方向における異なる角度に送信されてもよい。

0059

本発明の他の例の一以上の実施例として、チャネル相反性に基づいて推定されたチャネル状態情報を共有しない方法がある。例えば、基地局20とUE10は、チャネル状態を独自に推定する。例えば、下りリンクチャネルに関して、UE10は基地局20からの下りリンク参照信号に基づいてチャネル状態を推定する。基地局20はUE10からの上りリンク参照信号に基づいて上りリンクチャネル状態を推定し、チャネル相反性を用いて下りリンクチャネル状態を推定する。基地局20とUE10はそれぞれ、自律的に、分散した方法で、推定されたチャネル状態を保持する。例えば、もし高い精度のチャネル相反性が得られた場合、基地局20はCSIを通知する必要がない。一例として、コードブックベースのフィードバックにおいて、もしUE10が基地局20から通知されるチャネル状態情報を保持していない場合であっても、UE10はW1とW2を選択し、W2だけを基地局20へのフィードバックとして提供することができる。他の例として、ビーム選択ベースのプリコーディングをするシステムにおいて、ビームの選択及びCSIの計算が実行され、CSIのみがフィードバックされてもよい。

0060

一例として、データ信号復調のための参照信号であるDM−RSを用いてチャネル状態情報を得ることにより、UE10はプリコーディングゲインを含むチャネル状態情報を得てフィードバックすることができる。チャネル状態の推定に用いられるDM−RSは、DM−RSの構成に基づいて、データ復調に再利用され得る。他の例として、CSI−RSを用いる方法がある。CSI−RSはチャネル状態に従ってプリコードされる。例えば、CSI−RSをUE固有のリソースに多重することにより、CSI−RSを適切なUEに送信することができる。例えば、基地局20は、相反性情報(又はCSIフィードバック情報)に基づいて、UE固有のCSI−RSにプリコーディングを適用できる。この場合、UE10は、プリコードされたCSI−RSを推定するために、プリコードされたCSI−RSのランク数が必要である。従って、プリコードされたCSI−RSのランク数がUE10に通知され、UE10はそのランク数に基づいてCSIフィードバックを実行できる。ランク数はDCI又は上位レイヤシグナリングを用いて通知され得る。上述したように、基地局20はチャネル状態情報を推定するためにチャネル相反性を用いる。しかし、基地局20は、チャネル状態情報を推定するために、CSIフィードバック情報とチャネル相反性を用いて得たチャネル状態情報の両方を用いてもよい。

0061

上述のように、基地局20はチャネル相反性に基づいてチャネル状態情報を一定の精度で特定できる。例えば、もし基地局20がおおよそのチャネル状態情報を推定できる場合、基地局20は、チャネル相反性を用いてLTERel.10及び12により定義されているダブルコードブックからWを選択できる。一例として、UE10は、PMIに関する詳細な情報のみを提供できる(例えば、ダブルコードブックにおけるW2のみ)。もし、UE10が詳細なCSIフィードバック情報を計算する場合、基地局20はUE10におおよその推定情報を通知する。他の例として、基地局20はチャネル相反性に基づいて計算されたW1を通知し、通知されたW1に基づいて、UE10がW2のみをフィードバックしてもよい。もし、精度の高いチャネル相反性が実現できた場合、W1を通知することなしに、W2のみがフィードバックされてもよい。

0062

他の例として、ビーム選択ベースの方法がある。例えば、基地局20は複数の異なる指向性を有するCSI−RSを送信でき、UE10はCSI−RSから最適なビームを選択できる。ここで、基地局20で相反性を利用することにより最適なビームの選択が可能になるので、UE10はBIをフィードバックする必要がない。従って、UE10は詳細なCSI(例えば、RI、PMI、CQIのすべて又は一部)のみを提供してもよい。また、UE10は、BIのフィードバックの要否を示す基地局20からのシグナリングに基づいて、BIをフィードバックするか否かを決定してもよい。このシグナリングは、RRC等の上位レイヤシグナリングであってもよいし、又はDCI等の下位レイヤシグナリングであってもよい。

0063

上述のように、チャネル相反性に基づくチャネル推定において、UE10は受信信号レベル又は干渉レベルを特定できないので、UE10はCSIフィードバックを用いて、受信信号レベル又は干渉レベルを得ることができる。具体的には、チャネル相反性を用いてCSI情報を得るシステムにおいては、RI及びCQI又はこれらのいずれかのみがフィードバックされる。一例として、チャネル相反性からのCSIがプリコーディングベクトルの決定に用いられ、CSIフィードバックが送信ランク又はMCS(変調・符号方式)の決定に用いられる。

0064

LTERel.12におけるCSIフィードバック情報はRI、PMI、CQI及びPTIのサブセットで構成されている。上述したように、例えば、チャネル相反性を用いた送信プリコーディングを実施している無線通信システムはPMIを含まないフィードバックモードを採用している。より具体的には、非周期的なCSIフィードバックはフィードバックモード2−0及びフィードバックモード3−0として定義されている。周期的なCSIフィードバックはフィードバックモード1−0及びフィードバックモード2−0として定義されている。上記の例においては、フィードバックモードの4つのタイプのどれを用いても効果的である。

0065

ここで、LTERel.12では、上記4つのタイプのフィードバックモードのCQIは、シングルアンテナ送信(TM1)又は送信ダイバーシティ(TM2)を前提に、計算される。従って、フィードバックのためのCQIにおけるプリコーディングゲインは考慮されず、プリコーディングを実施するシステムにおいて実際のリンク品質から誤差が発生する。特に、基地局20のアンテナ数が増加すると共に、その誤差はより大きくなり、CQIの有効性が下がる。従って、PMIを含まないフィードバックモードを採用する場合には、プリコーディングゲインを考慮するのが効果的である。

0066

本発明の一以上の実施例において、図12に示すように、PMIを含まないフィードバックモードが採用された場合、UE10は、下りリンクのチャネル状態を推定し(ステップS301)、例えば、RI、PMI、及びPMIを含むフィードバックモードを前提とする(プリコーディングの採用を前提とする)CQIを含む、CSIフィードバック情報を計算し(ステップS302)、プリコーディング情報(PMI)を除くCSIフィードバック情報を基地局に送信する(ステップS303)。この場合、基地局20は、UE10に適用されるコードブックをUE10に通知する。本発明の一以上の実施例において、プリコーダは所定のプリコーディングマトリックス生成式に基づいて生成され、プリコーダ(例えばCQI)を前提とするCSIが計算される。例えば、プリコーディングマトリックス生成式は、固有モード送信の生成式(又はプリコーディング基づく特異値分解)に基づいていてもよく、その中では、プリコーダは、伝搬チャネル(propagation channels)又は複合チャネル(composite channels)等の固有値分解EVD)又は特異値分解(SVD)に基づいて決定される。上記の例において、UE10は、CSIの計算においてプリコーダが考慮されるか否かを通知される。例えば、プリコーダが考慮されるか否かは、RRC等の上位レイヤシグナリング又はDCI等のダイナミックシグナリングを用いてUE10に通知される。また、プリコーディングを前提とすることの要否は1ビットの情報を使って通知される。

0067

本発明の一以上の実施例は、適用されているプリコーディングベクトルに基づいたCQIの計算方法に関する。例えば、CQIは、データ信号を復調するための参照信号であるDM−RSの推定結果に基づいて計算することができ、計算されたCQIがフィードバックされる。他の例では、CQIはビームフォーミングされたCSI−RSに基づいて計算され得る。

0068

本発明の他の例における一以上の実施例は、基地局20におけるプリコーダ情報のシグナリング方法に関する。例えば、基地局20は、CQIを計算するための下りリンク参照信号とPMI(及び/又はRI)をUE10に通知し、UE10は、参照信号の推定結果とシグナリングされたPMI(及び/又はRI)に基づいてCQIを計算でき、計算されたCQIをフィードバックする。

0069

本発明の他の例における一以上の実施例として、チャネル状態情報がチャネル相反性に基づいて推定される場合に、PMIを含むフィードバックモードが適用されてもよい。しかしこの場合は、基地局20は、PMIフィードバック情報のすべて又は一部を廃棄できる。

0070

上述したように、チャネル相反性の精度は、送信機受信機のキャリブレーションの精度に大きく依存する。基地局20はチャネル相反性に基づいて下りリンクチャネル状態情報を特定できる。一以上の実施例において、下りリンクチャネル状態情報の精度を特定することは重要である。一例として、UE10のキャリブレーションの精度(又は性能)は基地局20に通知される。キャリブレーションの精度は、振幅又は位相の誤差に基づいて定義され得る。振幅と位相それぞれの精度は、独立に通知されるか、又は、振幅と位相それぞれの組合せの精度が通知される。精度は、複数の段階に基づいて分類されてもよい(例えば、分類1〜4とし、分類番号が大きいほどキャリブレーションの精度が高くなる)。精度は、所定の基準を満たすか否かを示すものであってもよい(例えば、1ビットの情報)。精度の情報は、キャリアごと、帯域ごと、又はアンテナごとに通知されてもよい。精度の情報は、UEの性能として、又はRRC等の上位レイヤシグナリングとして通知されてもよい。

0071

本発明の実施例は、特に下りMIMO送信の例を主に用いて説明した。しかし、当業者であれば、本発明が上りリンクの送信にも適用できることは理解できる。例えば、下りリンクのCRS、CSI−RS、DRS、及びそれらの組合せ、並びにPSS/SSS等の同期信号をプリコーディングすることにより得られた参照信号に基づいたチャネル相反性を利用してチャネル推定が可能である。

0072

本明細書においては、限られた数の実施例に関してのみ述べられているが、当業者であれば、本発明の範囲を逸脱することなく、他の様々な実施例を考案できることが理解できるであろう。従って、本発明の範囲は、本明細書に添付される特許請求の範囲によってのみ限定されるべきである。

0073

1無線通信システム
10ユーザ装置(UE)
11 UEアンテナ
12RFユニット
121トランシーバユニット
122レシーバユニット
13ベースバンドユニット
131送信信号生成ユニット
1311CSIフィードバック情報生成ユニット
1312参照信号生成ユニット
132受信信号処理ユニット
1321チャネル推定ユニット
20基地局
21 3DMIMO用アンテナ
22 RDN
23 RFユニット
231 トランシーバユニット(TXRU)
232 レシーバユニット
24 ベースバンドユニット
241 送信信号生成ユニット
2411プリコーダ生成ユニット
2412 参照信号生成ユニット
242 受信信号処理ユニット
2421 チャネル推定ユニット
24211上りリンクチャネル推定ユニット
24212下りリンクチャネル推定ユニット
2422 CSIフィードバック情報復号ユニット

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