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技術 低細胞透過性を有するBcl−xL阻害性化合物およびこれを含む抗体薬物コンジュゲート

出願人 アッヴィ・インコーポレイテッド
発明者 タオ,ジー-フードハーティ,ジョージワン,シールーサリバン,ジェラード・エムソン,シャオホンクンザー,アーロン・アールウェント,マイケル・ディーマリン,ビオレッタ・エルフレイ,ロビン・アールカレン、スティーブ・シーウェルチ,デニー・エスシェン,シャオチャンベネット,ネイサン・ビーへイト,アンソニー・アールアックラー,スコット・エルボガート,アーウィン・アールサワーズ,アンドリュー・ジェイジャッド,アンドリュー・エス
出願日 2015年12月9日 (5年0ヶ月経過) 出願番号 2017-530702
公開日 2018年3月29日 (2年9ヶ月経過) 公開番号 2018-508463
状態 拒絶査定
技術分野 医薬品製剤 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 糖類化合物 化合物または医薬の治療活性 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 複数複素環系化合物 ペプチド又は蛋白質
主要キーワード 磁気ボール グリッパーアーム mm区 鉄残渣 多官能性低分子 下もも 導電性チップ フィードバックモニタ
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この項目の情報は公開日時点(2018年3月29日)のものです。
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課題・解決手段

本開示は、低細胞透過性を有するBcl−xL阻害剤、該阻害剤を含む抗体薬物コンジュゲートADC)、該ADCの合成に有用なシントン、該阻害剤またはADCを含む組成物、ならびに該阻害剤およびADCを使用する様々な方法に関する。

概要

背景

アポトーシスは、すべての生存種の組織ホメオスタシスにとって、必須の生物学的過程として認識されている。哺乳動物において、特に、アポトーシスは、初期発達を調節することが示された。生命の後半において、細胞死は、潜在的に危険な細胞(例えば、がん性欠損を有する細胞)が除去される、既定機構である。いくつかのアポトーシス経路は明らかにされており、最も重要なものの1つは、タンパク質のBcl−2ファミリーを伴い、このファミリーは、アポトーシスのミトコンドリア(「内因性」とも呼ばれる。)経路の重要な調節因子である。DanialおよびKorsmeyer、2004年、Cell 116巻:205−219頁を参照されたい。

調節不全のアポトーシス経路は、例えばアルツハイマー病のような神経変性状態下方調節されたアポトーシス);ならびに例えば、がん自己免疫疾患および血栓形成促進性状態のような増殖性疾患上方調節されたアポトーシス)のような、多数の深刻な疾患の病理関与している。

一面において、下方調節されたアポトーシス(およびより特に、タンパク質のBcl−2ファミリー)ががん性悪性腫瘍の発生に関与しているという示唆が、この依然として捉えどころがない疾患を標的とする新規方法となることを明らかにした。例えば、抗アポトーシスタンパク質であるBcl−2およびBcl−xLは、多くのタイプのがん細胞において、過剰発現されるという研究が示されている。Zhang、2002年、Nature Reviews/Drug Discovery 1巻:101頁;Kirkinら、2004年、Biochimica Biophysica Acta 1644巻:229−249頁;およびAmundsonら、2000年、Cancer Research 60巻:6101−6110頁を参照されたい。この調節解除の影響は、それがなかったなら正常状態においてアポトーシスを受けたはずの変質細胞が生存してしまうことである。調節不全の増殖に伴うこれらの欠陥の繰り返しが、がんの発生の開始点であると考えられている。

これらの、および多数の他の知見は、がんを標的とするための薬物発見における新規戦略出現を可能にした。低分子が細胞に侵入し、抗アポトーシスタンパク質の過剰発現に打ち勝つことができれば、アポトーシス過程解除することが可能になると思われる。この戦略は、これが、通常、アポトーシスによる調節解除(異常な生存)の結果である薬物抵抗性の問題を緩和することができるという利点を有することができる。

研究者らは、血小板も、内因性アポトーシス経路によってプログラム細胞死を実行するために必要なアポトーシス機構(例えば、Bax、Bak、Bcl−xL、Bcl−2、シトクロムc、カスパーゼ−9、カスパーゼ−3およびAPAF−1)を含むことも実証した。血小板産生物の血液循環は、正常な生理学的過程であるが、いくつかの疾患は、血小板の過剰、もしくは血小板の望ましくない活性化によって引き起こされる、または悪化する。上記のことは、哺乳動物における、血小板中の抗アポトーシスタンパク質を阻害すること、および血小板の数を低下させることができる治療剤は、血小板の過剰、もしくは血小板の望ましくない活性化を特徴とする、血栓形成状態および疾患を処置するのに有用となり得ることを示唆する。

多数のBcl−xL阻害剤が、調節不全のアポトーシス経路を伴う疾患(例えば、がん)の処置のために開発されてきた。しかし、Bcl−xL阻害剤は、標的細胞(例えば、がん細胞)以外の細胞に作用する恐れがある。例えば、前臨床研究は、Bcl−xLの薬理学不活性化は、血小板の半減期を低下させて、血小板減少症を引き起こすことを示した(Masonら、2007年、Cell 128巻:1173−1186頁を参照されたい。)。

概要

本開示は、低細胞透過性を有するBcl−xL阻害剤、該阻害剤を含む抗体薬物コンジュゲートADC)、該ADCの合成に有用なシントン、該阻害剤またはADCを含む組成物、ならびに該阻害剤およびADCを使用する様々な方法に関する。

目的

したがって、一態様において、本開示は、とりわけ、調節不全のアポトーシス経路(例えば、がん)を伴う疾患の処置に対する治療的手法として、抗アポトーシス性Bcl−xLタンパク質を阻害するのに有用な、Bcl−xL阻害剤を含むADCを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

構造式(IIa)、(IIb)、(IIc)もしくは(IId)によるBcl−xL阻害剤または医薬として許容されるこの塩(式中、Ar1は、から選択され、ハロヒドロキシニトロ、低級アルキル、低級ヘテロアルキルアルコキシアミノシアノおよびハロメチルから独立して選択される1つ以上の置換基により置換されていてもよく、Ar2は、から選択され、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、低級アルキル、低級ヘテロアルキル、アルコキシ、アミノ、シアノおよびハロメチルから独立して選択される1つ以上の置換基により置換されていてもよく、R12−Z2b−、R’−Z2b−、#−N(R4)−R13−Z2b−または#−R’−Z2b−置換基は、Ar2の置換されることが可能な任意の原子において、Ar2に結合しており、Z1は、N、CH、C−ハロ、C−CH3およびC−CNから選択され、Z2aおよびZ2bはそれぞれ、結合、NR6、CR6aR6b、O、S、S(O)、SO2、−NR6C(O)−,−NR6aC(O)NR6b−および−NR6C(O)O−から相互に独立して選択され、R’は、であり、#は、R’に結合している場合、R’の置換されることが可能な任意の原子において、R’に結合しており、X’は、−N(R10)−、−N(R10)C(O)−、−N(R10)S(O)2−、−S(O)2N(R10)−、および−O−から出現毎に選択され、nは、0−3から選択され、R10は、水素、アルキル、複素環、アミノアルキル、G−アルキル、複素環および−(CH2)2−O−(CH2)2−O−(CH2)2−NH2から出現毎に独立して選択され、Gは、出現毎に、ポリオール、4から30の間の繰り返し単位を有するポリエチレングリコール、塩および生理学的pHにおいて帯電している部分から独立して選択され、SPaは、酸素、−S(O)2N(H)−、−N(H)S(O)2−、−N(H)C(O)−、−C(O)N(H)−、−N(H)−、アリーレン、ヘテロシクレンおよび置換されていてもよいメチレンから出現毎に独立して選択され、メチレンは、−NH(CH2)2G、NH2、アルキルおよびカルボニルのうちの1つ以上により置換されていてもよく、mは、0−12から選択され、R1は、水素、メチル、ハロ、ハロメチル、エチルおよびシアノから選択され、R2は、水素、メチル、ハロ、ハロメチルおよびシアノから選択され、R3は、水素、メチル、エチル、ハロメチルおよびハロエチルから選択され、R4は、水素、低級アルキルおよび低級ヘテロアルキルから選択される、またはR13の原子と一緒になって、3個から7個の間の環原子を有するシクロアルキル環もしくはヘテロシクリル環を形成し、R6、R6aおよびR6bはそれぞれ、水素、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよい低級ヘテロアルキル、置換されていてもよいシクロアルキルおよび置換されていてもよいヘテロシクリルから相互に独立して選択される、またはR4からの原子およびR13からの原子と一緒になって、3個から7個の間の環原子を有するシクロアルキル環もしくはヘテロシクリル環を形成し、R11aおよびR11bはそれぞれ、水素、ハロ、メチル、エチル、ハロメチル、ヒドロキシルメトキシ、CNおよびSCH3から相互に独立して選択され、R12は、任意選択的にR’である、または水素、ハロ、シアノ、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいヘテロアルキル、置換されていてもよいヘテロシクリルおよび置換されていてもよいシクロアルキルから選択され、R13は、置換されていてもよいアルキレン、置換されていてもよいヘテロアルキレン、置換されていてもよいヘテロシクレンおよび置換されていてもよいシクロアルキレンから選択され、#は、水素原子、またはリンカーLへの結合点のどちらかを表す。)。

請求項2

Gが、出現毎に、塩、または生理学的pHにおいて帯電している部分である、請求項1に記載の化合物または医薬として許容されるこれらの塩。

請求項3

Gが、出現毎に、カルボン酸イオンスルホン酸イオンホスホン酸イオンまたはアンモニウムの塩である、請求項2に記載の化合物または医薬として許容されるこれらの塩。

請求項4

Gが、出現毎に、カルボン酸イオン、スルホン酸イオン、ホスホン酸イオンおよびアミンからなる群から選択される、生理学的pHにおいて帯電している部分である、請求項2に記載の化合物または医薬として許容されるこれらの塩。

請求項5

Gが、出現毎に、ポリエチレングリコールまたはポリオールを含有する部分である、請求項1に記載の化合物または医薬として許容されるこれらの塩。

請求項6

ポリオールが糖である、請求項5に記載の化合物または医薬として許容されるこれらの塩。

請求項7

R’が、リンカーに結合するのに好適な少なくとも1個の置換可能な窒素を含む、請求項1に記載の化合物または医薬として許容されるこれらの塩。

請求項8

Gが、(式中、Mは、水素または正に帯電している対イオンである。)から出現毎に選択される、請求項7に記載の化合物または医薬として許容されるこれらの塩。

請求項9

R’が、から選択される、請求項1に記載の化合物または医薬として許容されるこれらの塩。

請求項10

Ar1が、から選択され、ハロ、シアノ、メチルおよびハロメチルから独立して選択される1つ以上の置換基により置換されていてもよい、請求項1に記載の化合物または医薬として許容されるこれらの塩。

請求項11

Ar1が、である、請求項1に記載の化合物または医薬として許容されるこれらの塩。

請求項12

Ar2が、1つ以上の置換基により置換されていてもよい、である、請求項1に記載の化合物または医薬として許容されるこれらの塩。

請求項13

Ar2が、から選択され、1つ以上の置換基により置換されていてもよい、請求項1に記載の化合物または医薬として許容されるこれらの塩。

請求項14

Ar2が、1つ以上の可溶化基により置換されている、請求項13に記載の化合物または医薬として許容されるこれらの塩。

請求項15

可溶化基がそれぞれ、ポリオール、ポリエチレングリコール、塩、または生理学的pHにおいて帯電している部分を含有する部分から選択される、請求項14に記載の化合物または医薬として許容されるこれらの塩。

請求項16

Z1がNである、請求項1に記載の化合物または医薬として許容されるこれらの塩。

請求項17

Z2aがOである、請求項1に記載の化合物または医薬として許容されるこれらの塩。

請求項18

R1がメチルまたはクロロである、請求項1に記載の化合物または医薬として許容されるこれらの塩。

請求項19

R2が水素またはメチルである、請求項1に記載の化合物または医薬として許容されるこれらの塩。

請求項20

R2が水素である、請求項1に記載の化合物または医薬として許容されるこれらの塩。

請求項21

Z2bがOである、請求項1に記載の化合物または医薬として許容されるこれらの塩。

請求項22

Z2bがNHである、請求項1に記載の化合物または医薬として許容されるこれらの塩。

請求項23

構造式(IIa)による化合物またはこの塩である、請求項1に記載の化合物または医薬として許容されるこの塩。

請求項24

構造(C.1)−(C.21):から選択されるコアを含む、請求項23に記載の化合物または医薬として許容されるこれらの塩。

請求項25

構造式(IIa.1)による化合物:(式中、Yは置換されていてもよいアルキレンであり、rは、0または1であり、sは、1、2または3である。)である、請求項23に記載の化合物または医薬として許容されるこの塩。

請求項26

構造式(IIa.2)による化合物:(式中、Ar1、Ar2、Z1、Z2a、Z2b、R1、R2、R11a、R11b、R12および#は、上の通り定義されており、Uは、N、OおよびCHから選択されるが、但し、UがOである場合、VaおよびR21aは存在していないことを条件とし、R20は、HおよびC1−C4アルキルから選択され、R21aおよびR21bはそれぞれ相互に独立して、存在していない、またはH、C1−C4アルキルおよびGから選択され、Gは、ポリオール、PEG4−30、塩、および生理学的pHにおいて帯電している部分から選択され、VaおよびVbはそれぞれ相互に独立して、存在していない、または結合および置換されていてもよいアルキレンから選択され、R20は、HおよびC1−C4アルキルから選択され、sは、1、2または3である。)である、請求項23に記載の化合物または医薬として許容されるこの塩。

請求項27

構造式(IIa.3)による化合物:(式中、Ar1、Ar2、Z1、Z2a、Z2b、R1、R2、R11a、R11b、R12および#は、上の通り定義されており、Rbは、H、C1−C4アルキルおよびJb−Gから選択される、またはTの原子と任意選択的に一緒になって、3個から7個の間の原子を有する環を形成し、JaおよびJbはそれぞれ、置換されていてもよいアルキレンおよび置換されていてもよいフェニレンから相互に独立して選択され、Tは、置換されていてもよいアルキレン、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2、および4から10のエチレングリコール単位を含有するポリエチレングリコールから選択され、Gは、ポリオール、PEG4−30、塩、および生理学的pHにおいて帯電している部分から選択され、sは、1、2または3である。)である、請求項23に記載の化合物または医薬として許容されるこの塩。

請求項28

構造式(IIb)による化合物またはこの塩である、請求項1に記載の化合物または医薬として許容されるこの塩。

請求項29

構造式(IIb.1)による化合物:(式中、Yは置換されていてもよいアルキレンであり、Gは、ポリオール、PEG4−30、塩、および生理学的pHにおいて帯電している部分から選択され、rは、0または1であり、sは、1、2または3である。)である、請求項28に記載の化合物または医薬として許容されるこの塩。

請求項30

構造式(IIc)による化合物または医薬として許容されるこれらの塩である、請求項1に記載の化合物。

請求項31

構造式(IIc.1)による化合物:(式中、Yaは置換されていてもよいアルキレンであり、Ybは置換されていてもよいアルキレンであり、R23は、HおよびC1−C4アルキルから選択され、Gは、ポリオール、PEG4−30、塩、および生理学的pHにおいて帯電している部分から選択される。)である、請求項30に記載の化合物または医薬として許容されるこの塩。

請求項32

構造式(IIc.2)による化合物:(式中、Yaは置換されていてもよいアルキレンであり、Ybは置換されていてもよいアルキレンであり、Ycは置換されていてもよいアルキレンであり、R23は、HおよびC1−C4アルキルから選択され、R25はYb−Gである、またはYcの原子と一緒になって、4−6個の環原子を有する環を形成し、Gは、ポリオール、PEG4−30、塩、および生理学的pHにおいて帯電している部分から選択される。)である、請求項30に記載の化合物または医薬として許容されるこの塩。

請求項33

W2.01、W2.02、W2.03、W2.04、W2.05、W2.06、W2.07、W2.08、W2.09、W2.10、W2.11、W2.12、W2.13、W2.14、W2.15、W2.16、W2.17、W2.18、W2.19、W2.20、W2.21、W2.22、W2.23、W2.24、W2.25、W2.26、W2.27、W2.28、W2.29、W2.30、W2.31、W2.32、W2.33、W2.34、W2.35、W2.36、W2.37、W2.38、W2.39、W2.40、W2.41、W2.42、W2.43、W2.44、W2.45、W2.46、W2.47、W2.48、W2.49、W2.50、W2.51、W2.52、W2.53、W2.54、W2.55、W2.56、W2.57、W2.58、W2.59、W2.60、W2.61、W2.62、W2.63、W2.64、W2.65、W2.66、W2.67、W2.68、W2.69、W2.70、W2.71、W2.72、W2.73、W2.74、W2.75、W2.76、W2.77、W2.78、W2.79、W2.80、W2.81、W2.82、W2.83、W2.84、W2.85、W2.86、W2.87、W2.88、W2.89、W2.90、W2.91からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物、および医薬として許容されるこれらの塩。

請求項34

薬物が、請求項1から33のいずれか一項に記載のBcl−xL阻害剤であり、#がリンカーの結合点を表す、リンカーによって抗体に連結されている薬物を含む抗体薬物コンジュゲートADC)または医薬として許容されるこれらの塩。

請求項35

リンカーが、リソソーム酵素によって切断可能である、請求項34に記載のADCまたは医薬として許容されるこれらの塩。

請求項36

リソソーム酵素がカテプシンBである、請求項35に記載のADCまたは医薬として許容されるこれらの塩。

請求項37

リンカーが、構造式(IVa)、(IVb)、(IVc)または(IVd)によるセグメント:またはこれらの塩を含み、式中、ペプチドは、リソソーム酵素により切断可能なペプチド(N→Cで表示されており、この場合、ペプ、アミノおよびカルボキシ末端」を含む。)を表し、Tは、1つ以上のエチレングリコール単位を含むポリマー、もしくはアルキレン鎖、またはこれらの組合せを表し、Raは、水素、アルキル、スルホネートおよびスルホン酸メチルから選択され、Ryは、水素またはC1−4アルキル−(O)r−(C1−4アルキレン)s−G1またはC1−4アルキル−(N)−[(C1−4アルキレン)−G1]2であり、Rzは、C1−4アルキル−(O)r−(C1−4アルキレン)s−G2であり、G1は、SO3H、CO2H、PEG4−32または糖部分であり、G2は、SO3H、CO2HまたはPEG4−32部分であり、rは、0または1であり、sは、0または1であり、pは、0から5の範囲の整数であり、qは、0または1であり、xは、0または1であり、yは、0または1であり、は、Bcl−xL阻害剤へのリンカーの結合点を表し、*は、リンカーの残りへの結合点を表す、請求項36に記載のADCまたは医薬として許容されるこれらの塩。

請求項38

ペプチドが、Val−Cit、Cit−Val、Ala−Ala、Ala−Cit、Cit−Ala、Asn−Cit、Cit−Asn、Cit−Cit、Val−Glu、Glu−Val、Ser−Cit、Cit−Ser、Lys−Cit、Cit−Lys、Asp−Cit、Cit−Asp、Ala−Val、Val−Ala、Phe−Lys、Lys−Phe、Val−Lys、Lys−Val、Ala−Lys、Lys−Ala、Phe−Cit、Cit−Phe、Leu−Cit、Cit−Leu、Ile−Cit、Cit−Ile、Phe−Arg、Arg−Phe、Cit−TrpおよびTrp−Cit、ならびにこれらの塩からなる群から選択される、請求項37に記載のADC。

請求項39

リソソーム酵素がβ−グルクロニダーゼまたはβ−ガラクトシダーゼである、請求項35に記載のADCまたは医薬として許容されるこれらの塩。

請求項40

リンカーが、構造式(Va)、(Vb)、(Vc)、(Vd)または(Ve)によるセグメント:またはこれらの塩を含み、式中、qは、0または1であり、rは、0または1であり、X1は、CH2、OまたはNHであり、は、薬物へのリンカーの結合点を表し、*は、リンカーの残りへの結合点を表す、請求項36に記載のADCまたは医薬として許容されるこれらの塩。

請求項41

リンカーが、構造式(VIIIa)、(VIIIb)または(VIIIc):のセグメントもしくは加水分解された誘導体、またはこの塩を含み、式中、RqはHまたは−O−(CH2CH2O)11−CH3であり、xは、0または1であり、yは、0または1であり、G2は、−CH2CH2CH2SO3Hまたは−CH2CH2O−(CH2CH2O)11−CH3であり、Rwは、−O−CH2CH2SO3Hまたは−NH(CO)−CH2CH2O−(CH2CH2O)12−CH3であり、*は、リンカーの残りへの結合点を表し、は、抗体へのリンカーの結合点を表す、請求項35に記載のADCまたは医薬として許容されるこれらの塩。

請求項42

リンカーが、1から6つのエチレングリコール単位を有するポリエチレングリコールセグメントを含む、請求項34に記載のADCまたは医薬として許容されるこれらの塩。

請求項43

抗体が、腫瘍細胞発現する細胞表面受容体または腫瘍関連抗原に結合する、請求項34に記載のADCまたは医薬として許容されるこれらの塩。

請求項43

抗体が、EGFR、EpCAMNCAM1およびCD98から選択される細胞表面受容体または腫瘍関連抗原の1つに結合する、請求項43に記載のADCまたは医薬として許容されるこれらの塩。

請求項45

腫瘍細胞がSCLC腫瘍細胞またはNSCLC腫瘍細胞である、請求項43に記載のADCまたは医薬として許容されるこれらの塩。

請求項46

抗体が、EGFRまたはNCAM1に結合する、請求項43に記載のADCまたは医薬として許容されるこれらの塩。

請求項47

抗体が、AB033、N901およびING−1からなる群から選択される、請求項43に記載のADCまたは医薬として許容されるこれらの塩。

請求項48

構造式(I)による化合物:または医薬として許容されるこれらの塩であり、式中、Dは薬物であり、Lはリンカーであり、Abは抗体であり、LKは、リンカーLを抗体Abに連結する共有結合性連結基を表し、mは、1から8の範囲の整数である、請求項34に記載のADC。

請求項49

mが、2、3または4である、請求項48に記載のADCまたは医薬として許容されるこれらの塩。

請求項50

リンカーLが、(IVa)、(IVb)、(IVc)または(IVd)、およびこれらの塩から選択される、請求項48に記載のADCまたは医薬として許容されるこれらの塩。

請求項51

LKが、抗体Abのアミノ基と形成される連結基である、請求項48に記載のADCまたは医薬として許容されるこれらの塩。

請求項52

LKが、アミドまたはチオウレアである、請求項51に記載のADCまたは医薬として許容されるこれらの塩。

請求項53

LKが、抗体Abのスルフィドリル(sulfydryl)基と形成される連結基である、請求項48に記載のADCまたは医薬として許容されるこれらの塩。

請求項54

LKが、チオエーテルである、請求項53に記載のADCまたは医薬として許容されるこれらの塩。

請求項55

抗体Abが、EGFR、EpCAMまたはNCAM1に結合する、請求項48に記載のADCまたは医薬として許容されるこれらの塩。

請求項56

抗体Abが、抗体AB033、N901およびING−1からなる群から選択される、請求項48に記載のADCまたは医薬として許容されるこれらの塩。

請求項57

LKが、アミド、チオウレアおよびチオエーテルからなる群から選択され、mが、1から8の範囲の整数である、請求項48に記載のADCまたは医薬として許容されるこれらの塩。

請求項58

Abが、EGFR、EpCAMまたはNCAM1に結合する、請求項57に記載のADCまたは医薬として許容されるこれらの塩。

請求項59

請求項34から57のいずれか一項に記載のADC、ならびに担体希釈剤および/または賦形剤を含む組成物

請求項60

ヒトにおいて医薬として使用するために製剤化されている、請求項59に記載の組成物。

請求項61

単位剤形である、請求項60に記載の組成物。

請求項62

Dが、請求項1から32のいずれか一項に記載のBcl−xL阻害剤であり、#がLへの結合点を表し、Lが、リンカーであり、Rxが、シントンを抗体に共有結合により連結することが可能な官能基を含む部分である、構造式D−L−Rxによるシントン、または医薬として許容されるこの塩。

請求項63

リンカーが、リソソーム酵素によって切断可能である、請求項62に記載のシントンまたは医薬として許容されるこれらの塩。

請求項64

リソソーム酵素がカテプシンBである、請求項63に記載のシントンまたは医薬として許容されるこの塩。

請求項65

リンカーが、構造式(VIIa)、(VIIb)または(VIIc)によるセグメント:またはこれらの塩を含み、式中、RqはHまたは−O−(CH2CH2O)11−CH3であり、xは、0または1であり、yは、0または1であり、G2は、−CH2CH2CH2SO3Hまたは−CH2CH2O−(CH2CH2O)11−CH3であり、Rwは、−O−CH2CH2SO3Hまたは−NH(CO)−CH2CH2O−(CH2CH2O)12−CH3であり、*は、リンカーの残りへの結合点を表す、請求項62に記載のシントン。

請求項66

リンカーが、構造式(IVa)、(IVb)、(IVc)または(Vd)によるセグメント:または医薬として許容されるこれらの塩を含み、式中、ペプチドは、リソソーム酵素により切断可能なペプチド(N→Cで表示されており、この場合、ペプチドはアミノおよびカルボキシ「末端」を含む。)を表し、Tは、1つ以上のエチレングリコール単位を含むポリマー、もしくはアルキレン鎖、またはこれらの組合せを表し、Raは、水素、アルキル、スルホネートおよびスルホン酸メチルから選択され、Ryは、水素またはC1−4アルキル−(O)r−(C1−4アルキレン)s−G1またはC1−4アルキル−(N)−[(C1−4アルキレン)−G1]2であり、Rzは、C1−4アルキル−(O)r−(C1−4アルキレン)s−G2であり、G1は、SO3H、CO2H、PEG4−32または糖部分であり、G2は、SO3H、CO2HまたはPEG4−32部分であり、rは、0または1であり、sは、0または1であり、pは、0から5の範囲の整数であり、qは、0または1であり、xは、0または1であり、yは、0または1であり、は、Bcl−xL阻害剤へのリンカーの結合点を表し、*は、リンカーの残りへの結合点を表す、請求項63に記載のシントン。

請求項67

ペプチドが、Val−Cit、Cit−Val、Ala−Ala、Ala−Cit、Cit−Ala、Asn−Cit、Cit−Asn、Cit−Cit、Val−Glu、Glu−Val、Ser−Cit、Cit−Ser、Lys−Cit、Cit−Lys、Asp−Cit、Cit−Asp、Ala−Val、Val−Ala、Phe−Lys、Lys−Phe、Val−Lys、Lys−Val、Ala−Lys、Lys−Ala、Phe−Cit、Cit−Phe、Leu−Cit、Cit−Leu、Ile−Cit、Cit−Ile、Phe−Arg、Arg−Phe、Cit−TrpおよびTrp−Cit、ならびにこれらの塩からなる群から選択される、請求項66に記載のシントンまたは医薬として許容されるこれらの塩。

請求項68

リソソーム酵素がβ−グルクロニダーゼまたはβ−ガラクトシダーゼである、請求項63に記載のシントンまたは医薬として許容されるこれらの塩。

請求項69

リンカーが、構造式(Va)、(Vb)、(Vc)、(Vd)または(Ve)によるセグメント:または医薬として許容されるこれらの塩を含み、式中、qは、0または1であり、rは、0または1であり、X1は、CH2、OまたはNHであり、は、薬物へのリンカーの結合点を表し、*は、リンカーの残りへの結合点を表す、請求項68に記載のシントン。

請求項70

リンカーが、1から6つのエチレングリコール単位を有するポリエチレングリコールセグメントを含む、請求項62に記載のシントンまたは医薬として許容されるこれらの塩。

請求項71

リンカーLが、(IVa)、(IVb)、(IVc)、(IVd)、またはこれらの塩から選択される、請求項62に記載のシントンまたは医薬として許容されるこれらの塩。

請求項72

Rxが、シントンを抗体のアミノ基に連結することが可能な官能基を含む、請求項62に記載のシントンまたは医薬として許容されるこれらの塩。

請求項73

Rxが、NHS−エステルまたはイソチオシアネートを含む、請求項62に記載のシントンまたは医薬として許容されるこれらの塩。

請求項74

Rxが、シントンを抗体のスルフィドリル基に連結することが可能な官能基を含む、請求項62に記載のシントンまたは医薬として許容されるこれらの塩。

請求項75

Rxが、ハロアセチルまたはマレイミドを含む、請求項62に記載のシントンまたは医薬として許容されるこれらの塩。

請求項76

Rxが、NHS−エステル、イソチオシアネート、ハロアセチルおよびマレイミドからなる群から選択される官能基を含む、請求項62に記載のシントンまたは医薬として許容されるこれらの塩。

請求項77

請求項62から76のいずれか一項に記載のシントンが抗体に共有結合により連結する条件下において、腫瘍細胞に発現する細胞表面受容体または腫瘍関連抗原に結合する抗体をシントンに接触させるステップにより形成されるADC。

請求項78

接触させるステップが、ADCが2、3または4のDARを有するような条件下において行われる、請求項77に記載のADCまたは医薬として許容されるこの塩。

請求項79

請求項77もしくは78に記載のADC、または医薬として許容されるこれらの塩、ならびに担体、希釈剤および/もしくは賦形剤を含む組成物。

請求項80

ヒトにおいて医薬として使用するために製剤化されている、請求項79に記載の組成物。

請求項81

単位剤形である、請求項80に記載の組成物。

請求項82

ADCを作製する方法であって、請求項62から76のいずれか一項に記載のシントンが抗体に共有結合により連結する条件下において、シントンまたは医薬として許容されるこれらの塩を抗体に接触させるステップを含む方法。

請求項83

Bcl−xLを発現する細胞におけるBcl−xL活性阻害する方法であって、細胞に結合することが可能な、請求項34から58および77から78のいずれか一項に記載のADCまたは医薬として許容されるこれらの塩が細胞に結合する条件下において、細胞をADCに接触させるステップを含む方法。

請求項84

Bcl−xLを発現する細胞におけるアポトーシス誘導する方法であって、細胞に結合することが可能な、請求項34から58および77から78のいずれか一項に記載のADCまたは医薬として許容されるこれらの塩が細胞に結合する条件下において、細胞をADCに接触させるステップを含む方法。

請求項85

調節不全のアポトーシスを伴う疾患を有する対象に、治療的利益をもたらすのに有効な量の請求項34から58および77から78のいずれか一項に記載のADCまたは医薬として許容されるこれらの塩を投与するステップを含む、調節不全の内因性アポトーシスを伴う疾患を処置する方法であって、内因性アポトーシスが調節不全となっている細胞の細胞表面受容体に、ADCの抗体が結合する、方法。

請求項86

がんを処置する方法であって、がんを有する対象に、治療的利益をもたらすのに有効な量の、がん細胞の表面に発現する細胞表面受容体または腫瘍関連抗原に結合することが可能な、請求項34から58および77から78のいずれか一項に記載のADCまたは医薬として許容されるこれらの塩を投与するステップを含む方法。

請求項87

ADCが単剤療法として投与される、請求項86に記載の方法。

請求項88

ADCが、別の化学治療剤放射線療法補助として投与される、請求項86に記載の方法。

請求項89

処置されているがんが、腫瘍形成性がんである、請求項86に記載の方法。

請求項90

処置されるがんが血液がんである、請求項89に記載の方法。

請求項91

ADCが単剤療法として投与される、請求項89に記載の方法。

請求項92

ADCが、標準化学療法および/または放射線療法の補助として投与される、請求項89に記載の方法。

請求項93

ADCが、標準的化学療法および/または放射線療法の開始と同時に投与される、請求項92に記載の方法。

請求項94

ADCが、標準的化学療法および/または放射線療法の開始前に投与される、請求項92に記載の方法。

請求項95

ADCが、腫瘍細胞が標準的化学療法および/または放射線療法に対して感作するのに有効な量で投与される、請求項91から94のいずれか一項に記載の方法。

請求項96

標準的な細胞毒性剤および/または放射線に対して腫瘍を感作する方法であって、腫瘍をこの腫瘍に結合することが可能な、請求項34から58および77から78のいずれか一項に記載のADCまたは医薬として許容されるこれらの塩に、標準的な細胞毒性剤および/または放射線に対して腫瘍細胞を感作するのに有効な量で接触させるステップを含む方法。

請求項97

腫瘍が標準的な細胞毒性剤および/または放射線による処置に抵抗性となった、請求項96に記載の方法。

請求項98

腫瘍が標準的な細胞毒性剤および/または放射線療法にこれまで曝露されてこなかった、請求項96に記載の方法。

請求項99

シントンの実施例2.1、2.2、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、2.10、2.11、2.12、2.13、2.14、2.15、2.16、2.17、2.18、2.19、2.20、2.21、2.22、2.23、2.24、2.25、2.26、2.27、2.28、2.29、2.30、2.31、2.32、2.33、2.34、2.35、2.36、2.37、2.38、2.39、2.40、2.41、2.42、2.43、2.44、2.45、2.46、2.47、2.48、2.49、2.50、2.51、2.52、2.53、2.54、2.55、2.56、2.57、2.58、2.59、2.60、2.61、2.62、2.63、2.64、2.65、2.66、2.67、2.68、2.69、2.77、2.78、2.79、2.80、2.81、2.82、2.83、2.84、2.85、2.86、2.87、2.88、2.89、2.90、2.91、2.92、2.93、2.94、2.95、2.96、2.97、2.98、2.101、2.102、2.103、2.104、2.105、2.106、2.107、2.108、2.109、2.110、2.111、2.112、2.113、2.114、2.115、2.116、2.117、2.118、2.119、2.120、2.121、2.122、2.123、2.124、2.125、2.126、2.127、2.128、2.129、2.130、2.131、2.132、2.133、2.134、2.135、2.136、2.137、2.138、2.139、2.140、2.141、2.142、2.143、2.144、2.145、2.146、2.147、2.148、2.149、2.150、2.151、2.152、2.153、2.154、2.155、2.156、2.157、2.158、2.159、2.160、2.161、2.162、2.163、2.164、2.166、2.167、2.168、2.169、2.170、2.171、2.172、2.173、2.174、2.175、2.176からなる群および医薬として許容されるこれらの塩から選択される、請求項62に記載のシントン。

請求項100

薬物が、W2.01、W2.02、W2.03、W2.04、W2.05、W2.06、W2.07、W2.08、W2.09、W2.10、W2.11、W2.12、W2.13、W2.14、W2.15、W2.16、W2.17、W2.18、W2.19、W2.20、W2.21、W2.22、W2.23、W2.24、W2.25、W2.26、W2.27、W2.28、W2.29、W2.30、W2.31、W2.32、W2.33、W2.34、W2.35、W2.36、W2.37、W2.38、W2.39、W2.40、W2.41、W2.42、W2.43、W2.44、W2.45、W2.46、W2.47、W2.48、W2.49、W2.50、W2.51、W2.52、W2.53、W2.54、W2.55、W2.56、W2.57、W2.58、W2.59、W2.60、W2.61、W2.62、W2.63、W2.64、W2.65、W2.66、W2.67、W2.68、W2.69、W2.70、W2.71、W2.72、W2.73、W2.74、W2.75、W2.76、W2.77、W2.78、W2.79、W2.80、W2.81、W2.82、W2.83、W2.84、W2.85、W2.86、W2.87、W2.88、W2.89、W2.90、およびW2.91からなる群から選択される、請求項34に記載のADCまたは医薬として許容されるこれらの塩。

請求項101

シントンが、シントンの実施例2.1、2.2、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、2.10、2.11、2.12、2.13、2.14、2.15、2.16、2.17、2.18、2.19、2.20、2.21、2.22、2.23、2.24、2.25、2.26、2.27、2.28、2.29、2.30、2.31、2.32、2.33、2.34、2.35、2.36、2.37、2.38、2.39、2.40、2.41、2.42、2.43、2.44、2.45、2.46、2.47、2.48、2.49、2.50、2.51、2.52、2.53、2.54、2.55、2.56、2.57、2.58、2.59、2.60、2.61、2.62、2.63、2.64、2.65、2.66、2.67、2.68、2.69、2.77、2.78、2.79、2.80、2.81、2.82、2.83、2.84、2.85、2.86、2.87、2.88、2.89、2.90、2.91、2.92、2.93、2.94、2.95、2.96、2.97、2.98、2.101、2.102、2.103、2.104、2.105、2.106、2.107、2.108、2.109、2.110、2.111、2.112、2.113、2.114、2.115、2.116、2.117、2.118、2.119、2.120、2.121、2.122、2.123、2.124、2.125、2.126、2.127、2.128、2.129、2.130、2.131、2.132、2.133、2.134、2.135、2.136、2.137、2.138、2.139、2.140、2.141、2.142、2.143、2.144、2.145、2.146、2.147、2.148、2.149、2.150、2.151、2.152、2.153、2.154、2.155、2.156、2.157、2.158、2.159、2.160、2.161、2.162、2.163、2.164、2.166、2.167、2.168、2.169、2.170、2.171、2.172、2.173、2.174、2.175、および2.176からなる群から選択される、請求項77に記載のADCまたは医薬として許容されるこれらの塩。

技術分野

0001

本開示は、Bcl−xL抗アポトーシスタンパク質活性阻害する化合物、これらの阻害剤を含む抗体薬物コンジュゲート、これらの阻害剤および抗体薬物コンジュゲートの合成に有用な方法、阻害剤を含む組成物、ならびに抗体薬物コンジュゲート、ならびに抗アポトーシス性Bcl−xLタンパク質発現される疾患を処置する方法に関する。

背景技術

0002

アポトーシスは、すべての生存種の組織ホメオスタシスにとって、必須の生物学的過程として認識されている。哺乳動物において、特に、アポトーシスは、初期発達を調節することが示された。生命の後半において、細胞死は、潜在的に危険な細胞(例えば、がん性欠損を有する細胞)が除去される、既定機構である。いくつかのアポトーシス経路は明らかにされており、最も重要なものの1つは、タンパク質のBcl−2ファミリーを伴い、このファミリーは、アポトーシスのミトコンドリア(「内因性」とも呼ばれる。)経路の重要な調節因子である。DanialおよびKorsmeyer、2004年、Cell 116巻:205−219頁を参照されたい。

0003

調節不全のアポトーシス経路は、例えばアルツハイマー病のような神経変性状態下方調節されたアポトーシス);ならびに例えば、がん自己免疫疾患および血栓形成促進性状態のような増殖性疾患上方調節されたアポトーシス)のような、多数の深刻な疾患の病理関与している。

0004

一面において、下方調節されたアポトーシス(およびより特に、タンパク質のBcl−2ファミリー)ががん性悪性腫瘍の発生に関与しているという示唆が、この依然として捉えどころがない疾患を標的とする新規方法となることを明らかにした。例えば、抗アポトーシスタンパク質であるBcl−2およびBcl−xLは、多くのタイプのがん細胞において、過剰発現されるという研究が示されている。Zhang、2002年、Nature Reviews/Drug Discovery 1巻:101頁;Kirkinら、2004年、Biochimica Biophysica Acta 1644巻:229−249頁;およびAmundsonら、2000年、Cancer Research 60巻:6101−6110頁を参照されたい。この調節解除の影響は、それがなかったなら正常状態においてアポトーシスを受けたはずの変質細胞が生存してしまうことである。調節不全の増殖に伴うこれらの欠陥の繰り返しが、がんの発生の開始点であると考えられている。

0005

これらの、および多数の他の知見は、がんを標的とするための薬物発見における新規戦略出現を可能にした。低分子が細胞に侵入し、抗アポトーシスタンパク質の過剰発現に打ち勝つことができれば、アポトーシス過程解除することが可能になると思われる。この戦略は、これが、通常、アポトーシスによる調節解除(異常な生存)の結果である薬物抵抗性の問題を緩和することができるという利点を有することができる。

0006

研究者らは、血小板も、内因性アポトーシス経路によってプログラム細胞死を実行するために必要なアポトーシス機構(例えば、Bax、Bak、Bcl−xL、Bcl−2、シトクロムc、カスパーゼ−9、カスパーゼ−3およびAPAF−1)を含むことも実証した。血小板産生物の血液循環は、正常な生理学的過程であるが、いくつかの疾患は、血小板の過剰、もしくは血小板の望ましくない活性化によって引き起こされる、または悪化する。上記のことは、哺乳動物における、血小板中の抗アポトーシスタンパク質を阻害すること、および血小板の数を低下させることができる治療剤は、血小板の過剰、もしくは血小板の望ましくない活性化を特徴とする、血栓形成状態および疾患を処置するのに有用となり得ることを示唆する。

0007

多数のBcl−xL阻害剤が、調節不全のアポトーシス経路を伴う疾患(例えば、がん)の処置のために開発されてきた。しかし、Bcl−xL阻害剤は、標的細胞(例えば、がん細胞)以外の細胞に作用する恐れがある。例えば、前臨床研究は、Bcl−xLの薬理学不活性化は、血小板の半減期を低下させて、血小板減少症を引き起こすことを示した(Masonら、2007年、Cell 128巻:1173−1186頁を参照されたい。)。

先行技術

0008

DanialおよびKorsmeyer、2004年、Cell 116巻:205−219頁
Zhang、2002年、Nature Reviews/Drug Discovery 1巻:101頁
Kirkinら、2004年、Biochimica Biophysica Acta 1644巻:229−249頁
Amundsonら、2000年、Cancer Research 60巻:6101−6110頁
Masonら、2007年、Cell 128巻:1173−1186頁

発明が解決しようとする課題

0009

アポトーシスを調節する際にBcl−xLが重要であることを考慮すると、Bcl−xLのような抗アポトーシス性Bcl−2ファミリータンパク質の発現または過剰発現によりアポトーシスが調節不全となっている疾患の処置に対する手法として、Bcl−xL活性を選択的または非選択的のどちらか一方により阻害する薬剤が当分野において依然として必要とされている。したがって、用量が制限される毒性を軽減した新規Bcl−xL阻害剤が必要とされている。

0010

さらに、毒性を制限する、Bcl−xL阻害剤を送達する新規方法が必要とされている。Bcl−xL阻害剤について、探索されていない、細胞に薬物を送達する可能性のある手段の1つは、抗体薬物コンジュゲート(ADC)の使用による送達である。ADCは、リンカーによって細胞毒性薬物モノクローナル抗体化学的に連結することにより形成される。ADCのモノクローナル抗体は、細胞(例えば、がん細胞)の標的抗原に選択的に結合して、該薬物を細胞に放出する。ADCは抗体の特異性と薬物の潜在的な毒性とを合わせ持つので、ADCは治療可能性を有する。それにもかかわらず、治療剤としてADCを開発することは、不都合な毒性プロファイル、低い有効性および不十分な薬理学的パラメータのような様々な因子のために、これまで限定的にしか成功していない。したがって、これらの問題を克服して、がん細胞を標的とするよう、Bcl−xLを選択的に送達することができる新規ADCの開発は、重要な発見になると思われる。

課題を解決するための手段

0011

Bcl−xLの阻害、およびこの結果として起こるアポトーシスの誘導が有益と思われる場合、Bcl−xLの低分子阻害剤は、細胞表面に発現される抗原に結合する抗体薬物コンジュゲート(ADC;イムノコンジュゲートとも呼ばれる。)の形態で投与されると効果的であることが、今や発見された。この発見は、所望の治療的利益を実現するために必要な血清レベルを潜在的に低下させる、ならびに/または低分子Bcl−xL阻害剤それ自体の全身的投与に伴う潜在的な副作用を回避および/もしくは改善する、対象とする特定の細胞および/または組織への、Bcl−xL阻害剤による治療を目標とすることを初めて可能にするものである。

0012

したがって、一態様において、本開示は、とりわけ、調節不全のアポトーシス経路(例えば、がん)を伴う疾患の処置に対する治療的手法として、抗アポトーシス性Bcl−xLタンパク質を阻害するのに有用な、Bcl−xL阻害剤を含むADCを提供する。ADCは、一般に、リンカーによって、対象とする標的細胞に発現される抗原に特異的に結合する抗体に連結されている、Bcl−xL(本明細書において、Bcl−xL阻害剤と称される。)の低分子阻害剤を含む。

0013

一態様において、本開示は、低細胞透過性を有するBcl−xL阻害剤を提供する。Bcl−xL阻害剤は、ADCの構成成分として治療的に使用されてもよく、またはADCから独立して使用されてもよい。本明細書に記載されているBcl−xL阻害剤は、可溶化基がない類似の阻害剤と比べて、水への溶解度を向上させる、および細胞透過性を低下させる可溶性親水性基を含む。ある種の実施形態において、可溶化基は、水素結合双極子−双極子相互作用をすることができる部分を含む、および/またはポリオールポリエチレングリコールポリマーの部分、塩もしくは生理学的pHにおいて帯電している部分を含有する。ある種の実施形態において、本開示のBcl−xL阻害剤は、非常に低い細胞透過性を有する。

0014

Bcl−xL阻害剤がADCの構成成分である実施形態において、低細胞透過性Bcl−xL阻害剤の使用は、細胞内にこの阻害剤が抗体から一旦、放出されると、他の細胞を透過し所期抗腫瘍作用以外の作用を引き起こす能力が制限されるという有益な点を有することができる。例えば、本開示のBcl−xL阻害剤は、ADC送達により内部移行した後、細胞透過性阻害剤ほど細胞の外に拡散する見込みはほとんどなく、該化合物の全身レベルに伴う望ましくないいかなる副作用も軽減または改善する可能性がある。同様に、本開示のBcl−xL阻害剤が、ADCの抗体がこの標的抗原に結合する前に、全身の血液循環に放出された場合、この放出されたBcl−xL阻害剤は、可溶化基を有していない阻害剤よりもかなりゆっくりと健全な細胞に拡散すると思われ、これにより、毒性の低下ももたらすことができる。

0015

毒性の低下に加えて、本開示の低細胞透過性Bcl−xL阻害剤は、ADCに対して他の有益な特性を与える。例えば、Bcl−xL阻害剤に帯電部分を含ませると、ADCの水溶解度が向上し、ADCの生理化学的特性を調節する。さらに、本開示のADCは、可溶化基を含有していないBcl−xL阻害剤に由来するADCよりも凝集する傾向はかなり低い。この結果、本開示のBcl−xL阻害剤は、可溶化基を有していないBcl−xL阻害剤と比較して、阻害剤を有するADCの抗体に連結する、より多数のリンカーと適合性がある。

0016

ADCの抗体は、対象とする標的細胞の表面上で発現される抗原に結合する任意の抗体とすることができるが、通常、必ずしも特異的ではない任意の抗原とすることができる。対象とする標的細胞は、例として非限定的に、Bcl−xLを発現または過剰発現する腫瘍細胞を含めた、抗アポトーシス性Bcl−xLタンパク質の阻害によるアポトーシスの誘導が望ましい細胞を一般に含む。標的抗原は、対象とする標的細胞に発現される、任意のタンパク質、グリコタンパク質などであってもよいが、通常、正常細胞もしくは健全細胞と比べて、正常細胞もしくは健全細胞ではなく標的細胞において独自に発現される、または標的細胞において過剰発現されるかのどちらかである、タンパク質またはグリコタンパク質であり、したがって、ADCは、例えば、腫瘍細胞のような、対象とする特定の細胞を選択的に標的とする。当分野において周知の通り、結合しているADCを内部移行させる、細胞表面のある種の抗原に結合しているADCは、ある種の利点を有する。したがって、一部の実施形態において、抗体によって標的とされる抗原は、これに結合しているADCを細胞に内部以降させる能力を有する抗原である。しかし、ADCによって標的とされる抗原は、結合しているADCを内部移行させるものである必要はない。標的細胞または組織の外部において放出されるBcl−xL阻害剤は、受動拡散または他の機構により細胞に侵入してBcl−xLを阻害することができる。

0017

業者によって認識される通り、選択される特異抗原、したがって抗体は、対象とする所望の標的細胞がいかなるものであるかに依存する。ある種の特定の治療の実施形態において、ADCの抗体に対する標的抗原は、公知の正常細胞または健全細胞には発現しない、または生存のためにBcl−xLに少なくとも一部が関係していることが疑われている抗原である。他のある種の具体的な治療の実施形態において、ADCの抗体は、ヒトへの投与に適した抗体である。

0018

治療的標的として有用な大多数の細胞特異抗原、およびこれらの抗原に結合する抗体は、当分野において公知であり、同様に公知の細胞特異抗原または後に発見される細胞特異抗原を標的とするのに好適なさらなる抗体を取得するための技法となる。これらの様々な異なる抗体のうちのいずれも、本明細書に記載されているADCに含まれ得る。

0019

Bcl−xL阻害剤をADCの抗体に連結するリンカーは、長くても、短くても、フレキシブルでも、剛直でも、疎水的もしくは親水性性質であってもよく、またはフレキシブルなセグメント、剛直なセグメントなどのような異なる特徴を有するセグメントを含んでもよい。これらのリンカーは、細胞外環境に対して化学的に安定であってもよい、例えば、血流中において化学的に安定であってもよく、または細胞外ミリュー(millieu)において安定でなく、Bcl−xL阻害剤を放出する連結基を含んでもよい。一部の実施形態において、リンカーは、細胞へのADCの内部移行時に、Bcl−xL阻害剤を放出するよう設計されている連結基を含む。一部の具体的な実施形態において、リンカーは、細胞内部において、特異的にもしくは非特異的に、切断される、および/または破壊される、またはそうでない場合、分解するよう設計されている連結基を含む。ADCの文脈において、薬物を抗体に連結するのに有用な幅広いリンカーが、当分野において公知である。これらのリンカーのいずれも、および他のリンカーが、Bcl−xL阻害剤を本明細書に記載されているADCの抗体に連結するために使用され得る。

0020

ADCの抗体に連結されているBcl−xL阻害剤の数は、様々となり得(「薬物対抗体比」または「DAR」と呼ばれる。)、抗体上の利用可能な結合部位の数および単一リンカーに連結される阻害剤の数によってしか制限されない。通常、リンカーは、単一のBcl−xL阻害剤をADCの抗体に連結する。ADCが使用および/または保管条件下において許容できないレベルの凝集を示さない限り、DARが20、またはそれより高いことさえあるADCが企図される。一部の実施形態において、本明細書に記載されているADCは、約1−10、1−8、1−6または1−4の範囲のDARを有することができる。ある種の具体的な実施形態において、ADCは、2、3または4のDARを有することができる。一部の実施形態において、Bcl−xL阻害剤、リンカーおよびDARの組合せは、得られたADCが、使用および/または保管条件下において、過度に凝集することがないように選択される。

0021

透過性の低い、本明細書に記載されているBcl−xL阻害剤は、一般に、以下の構造式(IIa)、(IIb)、(IIc)または(IId)による化合物、および/または医薬として許容されるこれらの塩であり、様々な置換基Ar1、Ar2、Z1、Z2a、Z2b、R’、R1、R2、R4、R11a、R11b、R12およびR13は、発明を実施するための形態において定義されている通りである:

0022

0023

式(IIa)、(IIb)、(IIc)、(IId)において、#は、ADCのリンカーへの結合点を表す、またはADCの一部ではない阻害剤の場合、#は水素原子を表す。

0024

Bcl−xL阻害剤が式(IIa)の化合物である、ある種の実施形態において、この化合物は以下の構造式(IIa.1)、およびまたは医薬として許容されるこの塩を有しており、様々な置換基Ar1、Ar2、Z1、Z2a、Z2b、R1、R2、R11a、R11b、R12、G、Y、rおよびsは、発明を実施するための形態において定義されている通りである:

0025

0026

Bcl−xL阻害剤が式(IIa)の化合物である、ある種の実施形態において、この化合物は以下の構造式(IIa.2)、およびまたは医薬として許容されるこの塩を有しており、様々な置換基Ar1、Ar2、Z1、Z2a、Z2b、R1、R2、R11a、R11b、R12、U、Va、Vb、R20、R21a、R21bおよびsは、発明を実施するための形態において定義されている通りである:

0027

0028

Bcl−xL阻害剤が式(IIa)の化合物である、ある種の実施形態において、この化合物は以下の構造式(IIa.3)、およびまたは医薬として許容されるこの塩を有しており、様々な置換基Ar1、Ar2、Z1、Z2a、Z2b、R1、R2、R11a、R11b、R12、G、Ja、T、Rbおよびsは、発明を実施するための形態において定義されている通りである:

0029

0030

Bcl−xL阻害剤が式(IIb)の化合物である、ある種の実施形態において、この化合物は以下の構造式(IIb.1)、およびまたは医薬として許容されるこの塩を有しており、様々な置換基Ar1、Ar2、Z1、Z2a、Z2b、G、R1、R2、R4、R11a、R11b、Y、rおよびsは、発明を実施するための形態において定義されている通りである:

0031

0032

Bcl−xL阻害剤が式(IIc)の化合物である、ある種の実施形態において、この化合物は以下の構造式(IIc.1)、およびまたは医薬として許容されるこの塩を有しており、様々な置換基Ar1、Ar2、Z1、Z2a、Z2b、G、R1、R2、R4、R11a、R11b、R23、YaおよびYbは、発明を実施するための形態において定義されている通りである:

0033

0034

Bcl−xL阻害剤が式(IIc)の化合物である、ある種の実施形態において、この化合物は以下の構造式(IIc.2)、およびまたは医薬として許容されるこの塩を有しており、様々な置換基Ar1、Ar2、Z1、Z2a、Z2b、G、R1、R2、R4、R11a、R11b、R23、R25、Ya、YbおよびYcは、発明を実施するための形態において定義されている通りである:

0035

0036

Bcl−xL阻害剤が式(IId)の化合物である、ある種の実施形態において、この化合物は以下の構造式(IId.1)、およびまたは医薬として許容されるこの塩を有しており、様々な置換基Ar1、Ar2、Z1、Z2a、Z2b、G、R1、R2、R11a、R11b、R23、Ya、Ybおよびsは、発明を実施するための形態において定義されている通りである:

0037

0038

一部の実施形態において、本明細書に記載されているADCは、一般に、構造式(I)による化合物:

0039

(式中、Abは抗体を表し、Dは薬物(ここでは、Bcl−xL阻害剤)を表し、Lは薬物Dを抗体Abに連結させるリンカーを表し、LKは、リンカーL上の官能基と抗体Ab上の相補的な官能基との間に形成される連結基を表し、mは、抗体に連結されているリンカー−薬物の単位数を表す。)である。ある種の実施形態において、Abは抗体を表し、Dは薬物を表し、Lは、薬物Dを抗体Abに連結させるリンカーを表し、LKは、リンカーL上の官能基と抗体Ab上の相補的な官能基との間に形成される連結基を表し、mは、1から8を表す。ある種の実施形態において、mは、1から20である。ある種の実施形態において、mは、1から8である。ある種の実施形態において、mは、2から8である。ある種の実施形態において、mは、1から6である。ある種の実施形態において、mは、2、3または4である。

0040

ある種の具体的な実施形態において、ADCは、以下の構造式(Ia)、(Ib)、(Ic)および(1d)による化合物であり、様々な置換基Ar1、Ar2、Z1、Z2a、Z2b、R’、R1、R2、R11a、R11b、R12およびR13は、それぞれ、式(IIa)、(IIb)、(IIc)および(IId)に関して既に定義されている通りであり、AbおよびLは、構造式(I)に関して定義されている通りであり、LKは、リンカーL上の官能基と抗体Ab上の相補的な官能基との間に形成される連結基を表し、mは1から20の範囲の整数であり、一部の実施形態において、2から8である。

0041

0042

別の態様において、本開示は、本明細書に記載されているADCを合成するために有用な中間シントン、およびADCを合成するための方法を提供する。中間シントンは、一般に、このシントンを抗体に連結することが可能な官能基を含む、リンカー部分に連結されているBcl−xL阻害剤を含む。これらのシントンは、一般に、以下の構造式(III)による化合物、またはこの塩であり、Dは、既に本明細書に記載されているBcl−xL阻害剤であり、Lは、既に記載されているリンカーであり、Rxは、シントンを抗体上の相補的な官能基にコンジュゲートすることが可能な官能基を含む:

0043

0044

ある種の具体的な実施形態において、中間シントンは、以下の構造式(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)および(IIId)による化合物、またはこれらの塩であり、様々な置換基Ar1、Ar2、Z1、Z2a、Z2b、R’、R1、R2、R4、R11a、R11b、R12およびR13は、それぞれ、構造式(IIa)、(IIb)、(IIc)および(IId)に関して既に定義されている通りであり、Lは、既に記載されているリンカーであり、Rxは、上記の官能基である:

0045

0046

ADCを合成するために、構造式(III)もしくは(IIIa)−(IIId)による中間シントン、またはこれらの塩は、官能基Rxが、抗体上の相補的な官能基と反応して、共有結合性連結基を形成する条件下において、対象とする抗体と接触される。どの基Rxを用いるかは、所望のカップリング化学、およびシントンが結合される抗体上の相補的な基に依存する。分子を抗体にコンジュゲートするのに適した様々な基が、当分野において公知である。これらの基のいずれも、Rxに好適となり得る。非限定的な例示的な官能基(Rx)は、NHS−エステルマレイミドハロアセチルイソチオシアネートビニルスルホンおよびビニルスルホンアミドを含む。ある種の実施形態において、Rxは、NHS−エステル、マレイミド、ハロアセチルおよびイソチオシアネートからなる群から選択される官能基を含む。

0047

別の態様において、本開示は、本明細書に記載されているBcl−xL阻害剤またはADCを含む組成物を提供する。本組成物は、一般に、本明細書に記載されている、1つ以上のBcl−xL阻害剤もしくはADC、および/またはこれらの塩、ならびに1つ以上の賦形剤担体もしくは希釈剤を含む。本組成物は、医薬としての使用のため、または他の使用のために製剤化され得る。特定の実施形態において、本組成物は医薬として使用するために製剤化され、構造式(IIa)、(IIb)、(IIc)もしくは(IId)によるBcl−xL阻害剤、または医薬として許容されるこれらの塩を含み、#は水素である。別の実施形態において、本組成物は、医薬として使用するために製剤化され、構造式(Ia)、(Ib)、(Ic)もしくは(IIId)によるADC、または医薬として許容されるこれらの塩、および1つ以上の医薬として許容される賦形剤、担体もしくは希釈剤を含む。

0048

医薬として使用するために製剤化されたBcl−xL阻害性組成物は、多回投与に好適なバルク形態包装されてもよく、または例えば、単回投与に好適な錠剤もしくはカプセル剤のような、単位用量の単位で包装されてもよい。同様に、医薬として使用するために製剤化されるADC組成物は、多回投与に好適なバルク形態で包装されてもよく、または単回投与に好適な形態で包装されてもよい。バルクでまたは単位用量の形態で包装されるかに関わらず、本ADC組成物は、凍結乾燥物のような乾燥組成物または液状組成物であってもよい。単位投与量のADCの液状組成物は、単回投与に好適な量のADCが予め充填されているシリンジの形態で好都合に包装され得る。

0049

さらに別の態様において、本開示は、抗アポトーシス性Bcl−xLタンパク質を阻害する方法を提供する。本方法は、抗体が標的細胞の抗原に結合する条件下において、本明細書に記載されているADC、例えば、構造式(Ia)、(Ib)、(Ic)もしくは(Id)によるADCまたはこれらの塩を、Bcl−xL、およびADCの抗体に対する抗原を発現するまたは過剰発現する標的細胞に接触させるステップを一般に含む。抗原に応じて、ADCは、標的細胞に内部移行することができるようになる。本方法は、Bcl−xL活性を阻害する細胞アッセイにおいてインビトロで、またはBcl−xL活性の阻害が望ましい疾患の処置に対する治療的手法として、インビボで実施することができる。代替として、本方法は、Bcl−xLを発現または過剰発現する細胞に、構造式(IIa)、(IIb)、(IIc)もしくは(IId)による阻害剤(#は水素である。)またはこれらの塩のようなBcl−xL阻害剤を接触させるステップを含むことができる。

0050

さらに別の態様において、本開示は、細胞におけるアポトーシスを誘導させる方法を提供する。本方法は、抗体が標的細胞の抗原に結合する条件下において、本明細書に記載されているADC、例えば、構造式(Ia)、(Ib)、(Ic)もしくは(Id)によるADCまたはこれらの塩を、Bcl−xL、およびADCの抗体に対する抗原を発現するまたは過剰発現する標的細胞に接触させるステップを一般に含む。抗原に応じて、ADCは、標的細胞に内部移行することができるようになる。本方法は、アポトーシスを誘導する細胞アッセイにおいてインビトロで実施することができ、または特定の細胞におけるアポトーシスの誘導が有益と思われる、疾患の処置に対する治療的手法として、インビボで実施することができる。代替として、本方法は、Bcl−xLを発現または過剰発現する細胞に、Bcl−xL阻害剤、例えば構造式(IIa)、(IIb)、(IIc)もしくは(IId)による阻害剤(#は水素である。)またはこれらの塩を接触させるステップを含むことができる。

0051

さらに別の態様において、本開示は、Bcl−xLの阻害および/またはアポトーシスの誘導が望ましいと思われる疾患を処置する方法を提供する。本発明を実施するための形態において一層完全に議論される通り、幅広い疾患が、調節不全のアポトーシスを抑制することによって少なくとも一部、抗アポトーシス性Bcl−xLタンパク質の発現または過剰発現によって少なくとも一部、媒介される。これらの疾患のいずれも、本明細書に記載されているBcl−xL阻害剤またはADCにより処置または改善され得る。

0052

本方法は、Bcl−xLの発現または過剰発現によって少なくとも一部、媒介される疾患に罹患している対象に、治療的利益をもたらすのに有効な量の本明細書に記載されているBcl−xL阻害剤またはADCを投与するステップを含む。ADCの場合、投与されるADCの抗体としていかなるものを用いるかは、処置される疾患に依存する。本明細書に記載されているBcl−xL阻害剤およびADCを用いて実現される治療的利益は、処理されている疾患にも依存する。ある例において、Bcl−xLの阻害性またはADCは、単剤療法として投与された場合に、特定の疾患を処置または改善することができる。他の例において、Bcl−xL阻害剤またはADCは、Bcl−xL阻害剤またはADCと一緒になって、疾患を処置または改善する他の薬剤を含めた、総合的な処置レジメンの一部となり得る。

0053

例えば、Bcl−xLの発現レベルの向上は、がんにおける化学療法および放射線療法に対する抵抗性に関連している(Dattaら、1995年、Cell Growth Differ 6巻:363−370頁;Amundsonら、2000年、Cancer Res 60巻:6101−6110頁;Hauraら、2004年、Clin Lung Cancer 6巻:113−122頁)。がんを処置する文脈において、本明細書において開示されているデータは、ADCが単剤療法として有効となり得ること、または他の標的化されたもしくは標的化されていない化学治療剤および/または放射線療法への補助として、またはこれらと共に投与されると有効となり得る。操作のいかなる理論によっても拘されることを意図するものではないが、標的化されたまたは標的化されていない化学療法および/または放射療法に対して抵抗性となった腫瘍において、本明細書に記載されているBcl−xL阻害剤およびADCによるBcl−xL活性の阻害は、該腫瘍を「感作し」、こうして、これらの腫瘍は、再び、化学治療剤および/または放射線処置に対して感受性となる。ある種の実施形態は、標準的な細胞毒性剤および/または放射線に対して腫瘍を感作する方法であって、該腫瘍をこの腫瘍に結合することが可能なADCに、標準的な細胞毒性剤および/または放射線に対して腫瘍細胞を感作するのに有効な量で接触させるステップを含む方法に関する。別の実施形態は、標準的な細胞毒性剤および/または放射線を用いる処置に抵抗性となった腫瘍を、標準的な細胞毒性剤および/または放射線に対して感作する方法であって、該腫瘍をこの腫瘍に結合することが可能なADCに、標準的な細胞毒性剤および/または放射線に対して腫瘍細胞を感作するのに有効な量で接触させるステップを含む方法に関する。別の実施形態は、標準的な細胞毒性剤および/または放射線療法にこれまで曝露されてこなかった腫瘍を、標準的な細胞毒性剤および/または放射線に対して感作する方法であって、該腫瘍をこの腫瘍に結合することが可能なADCに、標準的な細胞毒性剤および/または放射線に対して腫瘍細胞を感作するのに有効な量で接触させるステップを含む方法に関する。

0054

したがって、がんを処置する文脈において、「治療的利益」は、化学的治療レジメンおよび/もしくは放射線治療レジメンをまだ開始していない患者、または化学的治療レジメンおよび/もしくは放射線治療レジメンに対して抵抗性を示した(または、抵抗性が疑われる、もしくは抵抗性となっている。)患者のどちらかにおいて、化学的療法および/または放射線療法に対して腫瘍を感作する手段として、標的化されたもしくは標的化されていない化学治療剤および/または放射線療法への補助として、またはこれらと共に、本明細書に記載されているBcl−xL阻害剤およびADCを投与するステップを含む。

0055

ADCは、非コンジュゲート形態において送達するのが困難と思われる、Bcl−xL阻害剤を送達する手段を提供する。Bcl−xL阻害剤は、これらの低細胞透過性により、一旦、細胞内部に入ると、細胞の外に「流出する」可能性はない。

0056

本開示は、低細胞透過性を有するBcl−xL阻害剤、該阻害剤を含むADC、該ADCの合成に有用なシントン、該阻害剤またはADCを含む組成物、ならびに該阻害剤およびADCを使用する様々な方法に関する。

0057

当業者により認識される通り、本明細書において開示されているADCは、「モジュラー(modular)」の性質がある。本開示の全体にわたり、ADCを含む様々な「モジュール」、およびADCを合成するのに有用なシントンの様々な具体的な実施形態が記載されている。特定の非限定例として、ADCおよびシントンを含むことができる抗体、リンカーおよびBcl−xL阻害剤の具体的な実施形態が記載されている。記載されている具体的な実施形態のすべてが、あたかも特定の組合せのそれぞれが、個々に明示的に記載されているかのごとく、互いに組み合わされていてもよいことが意図されている。

0058

本明細書に記載されている、様々なBcl−xL阻害剤、ADCおよび/またはADCシントンは、塩の形態であってもよく、ある種の実施形態において、特に、医薬として許容される塩の形態であってもよいことが当業者によってやはり理解される。十分に酸性な官能基、十分に塩基性な官能基、またはこれらの両方の官能基を有する本開示の化合物は、いくつかの無機塩基、ならびに無機酸および有機酸のいずれかと反応して、塩を形成することができる。代替として、四級窒素を有するもののような本来、帯電している化合物は、適切な対イオン、例えば、臭化物イオン塩化物イオンまたはフッ素イオンのようなハロゲン化物イオンと塩を形成することができる。

0059

酸付加塩を形成するために一般に使用される酸は、塩酸臭化水素酸ヨウ化水素酸硫酸リン酸などのような無機酸、およびp−トルエンスルホン酸メタンスルホン酸シュウ酸、p−ブロモフェニルスルホン酸炭酸コハク酸クエン酸などのような有機酸である。塩基付加塩は、アンモニウム、およびアルカリまたはアルカリ土類金属水酸化物炭酸塩重炭酸塩などのような無機塩基に由来するものを含む。

0060

以下の開示において、構造図と名称の両方が含まれている場合、および名称が構造図と矛盾する場合、構造図が優先する。

0061

4.1. 定義
本明細書において特に定義されていない場合、本開示に関連して使用されている科学的および技術的用語は、当業者によって一般に理解されている意味を有するものとする。

0062

様々な化学的な置換基が、以下に定義されている。一部の例において、置換基(例えば、アルキルアルカニルアルケニルアルキニルシクロアルキルヘテロシクリルヘテロアリールおよびアリール)中の炭素原子数は、接頭語の「Cx−Cy」によって示され、xは炭素原子最小数であり、yは炭素原子の最大数である。したがって、例えば、「C1−C6アルキル」とは、1個から6個の炭素原子を含有するアルキルを指す。さらに「C3−C8シクロアルキル」の例示は、3から8個の炭素環原子を含有する飽和ヒドロカルビル環を意味する。

0063

置換基が「置換されている」として記載されている場合、炭素または窒素上の水素原子が、非水素基により置きかえられている。例えば、置換アルキル置換基は、アルキル上の少なくとも1個の水素原子が非水素基により置きかえられるアルキル置換基である。例示するために、モノフルオロアルキルは、フルオロ基により置換されているアルキルであり、ジフルオロアルキルは、2個のフルオロ基により置換されているアルキルである。1つの置換基上に2つ以上の置換が存在する場合、各置換は、同一であってもよく、または異なっていてもよい(特に明記されていない限り)ことを認識すべきである。置換基が「置換されていてもよい」と記載されている場合、この置換基は、(1)非置換である、または(2)置換されているかのどちらかとすることができる。可能な置換基は、以下に限定されないが、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、ハロゲン、C1−C6ハロアルキルオキソ、−CN、NO2、−ORxa、−OC(O)Rz、−OC(O)N(Rxa)2、−SRxa、−S(O)2Rxa、−S(O)2N(Rxa)2、−C(O)Rxa、−C(O)ORxa、−C(O)N(Rxa)2、−C(O)N(Rxa)S(O)2Rz、−N(Rxa)2、−N(Rxa)C(O)Rz、−N(Rxa)S(O)2Rz、−N(Rxa)C(O)O(Rz)、−N(Rxa)C(O)N(Rxa)2、−N(Rxa)S(O)2N(Rxa)2、−(C1−C6アルキレニル)−CN、−(C1−C6アルキレニル)−ORxa、−(C1−C6アルキレニル)−OC(O)Rz、−(C1−C6アルキレニル)−OC(O)N(Rxa)2、−(C1−C6アルキレニル)−SRxa、−(C1−C6アルキレニル)−S(O)2Rxa、−(C1−C6アルキレニル)−S(O)2N(Rxa)2、−(C1−C6アルキレニル)−C(O)Rxa、−(C1−C6アルキレニル)−C(O)ORxa、−(C1−C6アルキレニル)−C(O)N(Rxa)2、−(C1−C6アルキレニル)−C(O)N(Rxa)S(O)2Rz、−(C1−C6アルキレニル)−N(Rxa)2、−(C1−C6アルキレニル)−N(Rxa)C(O)Rz、−(C1−C6アルキレニル)−N(Rxa)S(O)2Rz、−(C1−C6アルキレニル)−N(Rxa)C(O)O(Rz)、−(C1−C6アルキレニル)−N(Rxa)C(O)N(Rxa)2、または−(C1−C6アルキレニル)−N(Rxa)S(O)2N(Rxa)2を含み、Rxaは、出現毎に独立して、水素、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、C1−C6アルキルまたはC1−C6ハロアルキルであり、Rzは、出現毎に独立して、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、C1−C6アルキルまたはC1−C6ハロアルキルである。

0064

一部の実施形態において、様々なBcl−xL阻害剤、ADCおよびシントンは、置換基群を含む構造式を参照することによって、本明細書において記載されている。置換基を含む様々な基は、価数および安定性許す通り、組み合わされ得ることを理解すべきである。本開示によって想定される置換基および変数の組合せは、安定化合物の形成をもたらすものに過ぎない。本明細書において使用する場合、用語「安定な」とは、製造を可能にするほど十分な安定性を有する化合物であって、本明細書において詳述されている目的に有用となるのに十分な時間、化合物の完全性を維持する化合物を指す。

0065

本明細書において使用する場合、以下の用語は、以下の意味を有するよう意図されている。

0066

用語「アルコキシ」とは、式−ORaの基を指し、Raはアルキル基である。代表的なアルコキシ基は、メトキシエトキシプロポキシ、tert−ブトキシなどを含む。

0067

用語「アルコキシアルキル」は、アルコキシ基により置換されているアルキル基を指し、一般式−RbORaにより表されることができ、Rbは、アルキレン基であり、Raはアルキル基である。

0068

用語「アルキル」は単独で、または別の置換基の一部として、親となるアルカンアルケンまたはアルキンの1個の炭素原子から1個の水素原子を除去することによって誘導される、飽和または不飽和の分岐状、直鎖状または環式一価炭化水素基を指す。典型的なアルキル基は、以下に限定されないが、メチルエタニルエテニルエチニルのようなエチル類、プロパン−1−イル、プロパン−2−イル、シクロプロパン−1−イル、プロパ−1−エン−1−イル、プロパ−1−エン−2−イル、プロパ−2−エン−1−イル,シクロプロパ−1−エン−1−イル;シクロプロパ−2−エン−1−イル、プロパ−1−イン−1−イル、プロパ−2−イン−1−イルなどのようなプロピル類、ブタン−1−イル、ブタン−2−イル、2−メチル−プロパン−1−イル、2−メチル−プロパン−2−イル、シクロブタン−1−イル、ブタ−1−エン−1−イル、ブタ−1−エン−2−イル、2−メチル−プロパ−1−エン−1−イル、ブタ−2−エン−1−イル、ブタ−2−エン−2−イル、ブタ−1,3−ジエン−1−イル、ブタ−1,3−ジエン−2−イル、シクロブタ−1−エン−1−イル、シクロブタ−1−エン−3−イル、シクロブタ−1,3−ジエン−1−イル、ブタ−1−イン−1−イル、ブタ−1−イン−3−イル、ブタ−3−イン−1−イルなどのようなブチル類を含む。飽和の特定のレベルが意図される場合、名称の「アルカニル」、「アルケニル」および/または「アルキニル」は、以下に定義されている通り使用される。用語「低級アルキル」は、1個から6個の炭素を有するアルキル基を指す。

0069

用語「アルカニル」は単独で、または別の置換基の一部として、親となるアルカンの1個の炭素原子から1個の水素原子を除去することによって誘導される、飽和の分岐状、直鎖状または環式アルキルを指す。典型的なアルカニル基は、以下に限定されないが、メチル;エタニル;プロパン−1−イル、プロパン−2−イル(イソプロピル)、シクロプロパン−1−イルなどのようなプロパニル類;ブタン−1−イル、ブタン−2−イル(sec−ブチル)、2−メチルプロパン−1−イル(イソブチル)、2−メチル−プロパン−2−イル(t−ブチル)、シクロブタン−1−イルなどのようなブタニル類などを含む。

0070

用語「アルケニル」は単独で、または別の置換基の一部として、親となるアルケンの1個の炭素原子から1個の水素原子を除去することによって誘導される、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する、不飽和の分岐状、直鎖状または環式アルキルを指す。典型的なアルケニル基は、以下に限定されないが、エテニル;プロパ−1−エン−1−イル、プロパ−1−エン−2−イル、プロパ−2−エン−1−イル、プロパ−2−エン−2−イル、シクロプロパ−1−エン−1−イル、シクロプロパ−2−エン−1−イルのようなプロペニル類;ブタ−1−エン−1−イル、ブタ−1−エン−2−イル、2−メチル−プロパ−1−エン−1−イル、ブタ−2−エン−1−イル、ブタ−2−エン−2−イル、ブタ−1,3−ジエン−1−イル、ブタ−1,3−ジエン−2−イル、シクロブタ−1−エン−1−イル、シクロブタ−1−エン−3−イル、シクロブタ−1,3−ジエン−1−イルなどのようなブテニル類などを含む。

0071

用語「アルキニル」は単独で、または別の置換基の一部として、親となるアルキンの1個の炭素原子から1個の水素原子を除去することによって誘導される、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有する、不飽和の分岐状、直鎖状または環式アルキルを指す。典型的なアルキニル基は、以下に限定されないが、エチニル;プロパ−1−イン−1−イル、プロパ−2−イン−1−イルなどのようなプロピニル類;ブタ−1−イン−1−イル、ブタ−1−イン−3−イル、ブタ−3−イン−1−イルなどのようなブチニル類などを含む。

0072

用語「アルキルアミン」とは、式−NHRaの基を指し、「ジアルキルアミン」は、式−NRaRaの基を指し、Raはそれぞれ、互いに独立して、アルキル基である。

0073

用語「アルキレン」とは、2個の末端炭素原子のそれぞれから1個の水素原子を除去することにより誘導される、末端一価ラジカル中心を2個、有するアルカン基、アルケン基またはアルキン基を指す。典型的なアルキレン基は、以下に限定されないが、メチレン、および飽和または不飽和エチレンプロピレンブチレンなどを含む。用語「低級アルキレン」は、1個から6個の炭素を有するアルキレン基を指す。

0074

用語「アリール」は、6個から14個の炭素環原子を含有する芳香族カルボシクリルを意味する。アリールは、単環式または多環式とすることができる(すなわち、2つ以上の環を含有してもよい。)。多環式芳香族環の場合、多環式系の1つの環だけが、芳香族であることを必要とする一方、残りの環は、飽和であってもよく、部分飽和であってもよく、または不飽和であってもよい。アリールの例は、フェニルナフタレニルインデニル、インダニルおよびテトラヒドロナフチルを含む。

0075

用語「アリーレン」とは、2個の環炭素のそれぞれから1個の水素原子を除去することにより誘導される、一価のラジカル中心を2個、有する任意のアリール基を指す。例示的なアリーレン基は、フェニレンである。

0076

アルキル基は、「カルボニル」によって置換されていてもよく、これは、単一アルカニレン炭素原子から2個の水素原子が除去されて、酸素原子への二重結合により置きかえられていることを意味する。

0077

接頭語「ハロ」は、接頭語を含む置換基が、1個以上の独立して選択されるハロゲン基により置換されていることを示す。例えば、ハロアルキルは、少なくとも1個の水素基がハロゲン基により置きかえられているアルキル置換基を意味する。典型的なハロゲン基は、クロロ、フルオロブロモおよびヨードを含む。ハロアルキルの例は、クロロメチル、1−ブロモエチルフルオロメチルジフルオロメチルトリフルオロメチルおよび1,1,1−トリフルオロエチルを含む。置換基が、2個以上のハロゲン基により置換されている場合、これらのハロゲン基は、同一であってもよく、または異なっていてもよい(特に明記されていない限り)ことを認識すべきである。

0078

用語「ハロアルコキシ」とは、式−ORcの基を指し、Rcはハロアルキルである。

0079

用語「ヘテロアルキル」、「ヘテロアルカニル」、「ヘテロアルケニル」、「ヘテロアルキニル」および「ヘテロアルキレン」は、それぞれ、アルキル基、アルカニル基、アルケニル基、アルキニル基およびアルキレン基を指し、1個以上の炭素原子、例えば、1個、2個または3個の炭素原子が、それぞれ独立して、同一もしくは異なるヘテロ原子またはヘテロ原子群により置きかえられている。炭素原子を置きかえることができる典型的なヘテロ原子および/またはヘテロ原子群は、以下に限定されないが、−O−、−S−、−S−O−、−NRc−、−PH、−S(O)−、−S(O)2−、−S(O)NRc−、−S(O)2NRc−など(これらの組合せを含む。)を含み、Rcはそれぞれ独立して、水素またはC1−C6アルキルである。用語「低級ヘテロアルキル」とは、1個から4個の間の炭素原子、および1個から3個の間のヘテロ原子を指す。用語「低級ヘテロアルキレン」とは、1個から4個の間の炭素原子、および1個から3個の間のヘテロ原子を有するアルキレン基を指す。

0080

用語「シクロアルキル」および「ヘテロシクリル」とは、それぞれ、「アルキル」基および「ヘテロアルキル」基の環式型を指す。ヘテロシクリル基の場合、ヘテロ原子は、分子の残りに結合している位置を占有することができる。シクロアルキル環またはヘテロシクリル環は、単一環(単環式)であってもよく、または2つ以上の環(二環式または多環式)を有していてもよい。

0081

単環式シクロアルキル基およびヘテロシクリル基は、典型的に、3個から7個の環原子、より典型的に3個から6個の環原子、さらにより典型的に、5個から6個の環原子を含有する。シクロアルキル基の例は、以下に限定されないが、シクロプロピル;シクロブタニルおよびシクロブテニルのようなシクロブチル類;シクロペンタニルおよびシクロペンテニルのようなシクロペンチル類;シクロヘキサニルおよびシクロヘキセニルのようなシクロヘキシル類などを含む。単環式ヘテロシクリルの例は、以下に限定されないが、オキセタンフラニルジヒドロフラニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニルチオフェニル(チオフラニル)、ジヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオフェニル、ピロリル、ピロリニル、ピロリジニルイミダゾリルイミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピラゾリルピラゾリニル、ピラゾリジニル、トリアゾリルテトラゾリルオキサゾリルオキサゾリジニルイソオキサゾリジニル、イソオキサゾリルチアゾリルイソチアゾリルチアゾリニル、イソチアゾリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、チオジアゾリルオキサジアゾリル(1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル(フラザニル)または1,3,4−オキサジアゾリルを含む。)、オキサトリアゾリル(1,2,3,4−オキサトリアゾリルまたは1,2,3,5−オキサトリアゾリルを含む。)、ジオキサゾリル(1,2,3−ジオキサゾリル、1,2,4−ジオキサゾリル、1,3,2−ジオキサゾリルまたは1,3,4−ジオキサゾリルを含む。)、1,4−ジオキサニルジオキソチオモルホリニル、オキサチアゾリル、オキサチオリル、オキサチオラニル、ピラニル、ジヒドロピラニル、チオピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピリジニルアジニル)、ピペリジニルジアジニルピリダジニル(1,2−ジアジニル)、ピリミジニル(1,3−ジアジニル)またはピラジニル(1,4−ジアジニル)を含む。)、ピペラジニルトリアジニル(1,3,5−トリアジニル、1,2,4−トリアジニルおよび1,2,3−トリアジニルを含む。)、オキサジニル(1,2−オキサジニル、1,3−オキサジニルまたは1,4−オキサジニルを含む。)、オキサチアジニル(1,2,3−オキサチアジニル、1,2,4−オキサチアジニル、1,2,5−オキサチアジニルまたは1,2,6−オキサチアジニルを含む。)、オキサジアジニル(1,2,3−オキサジアジニル、1,2,4−オキサジアジニル、1,4,2−オキサジアジニルまたは1,3,5−オキサジアジニルを含む。)、モルホリニル、アゼピニル、オキセピニル、チエピニル、ジアゼピニル、ピリドニル(ピリド−2(1H)−オニルおよびピリド−4(1H)−オニルを含む。)、フラン−2(5H)−オニル、ピリミドニル(ピラミド−2(1H)−オニルおよびピラミド−4(3H)−オニルを含む。)、オキサゾール−2(3H)−オニル、1H−イミダゾール−2(3H)−オニル、ピリダジン−3(2H)−オニルおよびピラジン−2(1H)−オニルを含む。

0082

多環式シクロアルキル基およびヘテロシクリル基は2環以上の環を含有し、二環式シクロアルキル基およびヘテロシクリル基は2つの環を含有している。これらの環は、架橋配向していてもよく、縮合配向していてもよく、またはスピロ配向していてもよい。多環式シクロアルキル基およびヘテロシクリル基は、架橋環、縮合環および/またはスピロ環の組合せを含んでもよい。スピロ環式シクロアルキルまたはヘテロシクリルにおいて、1個の原子は、2つの異なる環に共通している。スピロシクロアルキルの一例は、スピロ[4.5]デカンであり、スピロヘテロシクリルの一例は、スピロピラゾリンである。

0083

架橋シクロアルキルまたはヘテロシクリルにおいて、環は、少なくとも2個の共通する非隣接原子を共有する。架橋シクロアルキルの例は、以下に限定されないが、アダマンチルおよびノルボルナニル環を含む。架橋ヘテロシクリルの例は、以下に限定されないが、2−オキサトリシクロ[3.3.1.13,7]デカニルを含む。

0084

縮合環のシクロアルキルまたはヘテロシクリルにおいて、2つ以上の環は、一緒に縮合し、この結果、2つの環が、1つの共通結合を共有する。縮合環のシクロアルキルの例は、デカリンナフチレンテトラリンおよびアントラセンを含む。2つまたは3つの環を含有する縮合環のヘテロシクリルの例は、イミダゾピラジニル(イミダゾ[1,2−a]ピラジニルを含む。)、イミダゾピリジニル(イミダゾ[1,2−a]ピリジニルを含む。)、イミダゾピリダジニル(イミダゾ[1,2−b]ピリダジニルを含む。)、チアゾロピリジニル(チアゾロ[5,4−c]ピリジニル、チアゾロ[5,4−b]ピリジニル、チアゾロ[4,5−b]ピリジニルおよびチアゾロ[4,5−c]ピリジニルを含む。)、インドリジニル、ピラノピロリル、4H−キノリジニル、プリニル、ナフチリジニル、ピリドピリジニル(ピリド[3,4−b]−ピリジニル、ピリド[3,2−b]−ピリジニルまたはピリド[4,3−b]−ピリジニルを含む。)およびプテリジニルを含む。縮合環のヘテロシクリルの他の例は、ジヒドロクロメニルテトラヒドロイソキノリニルインドリル、イソインドリル(イソベンゾアゾリル、シュードイソインドリル)、インドレニニル(シュードインドリル)、イソインダゾリル(ベンゾピラゾリル)、ベンゾアジニル(キノリニル(1−ベンゾアジニル)またはイソキノリニル(2−ベンゾアジニル)を含む。)、フタラジニル、キノキサリニルキナゾリニル、ベンゾジアジニル(シンノリニル(1,2−ベンゾジアジニル)またはキナゾリニル(1,3−ベンゾジアジニル)を含む。)、ベンゾピラニル(クロマニルまたはイソクロマニルを含む。)、ベンゾオキサジニル(1,3,2−ベンゾオキサジニル、1,4,2−ベンゾオキサジニル、2,3,1−ベンゾオキサジニルまたは3,1,4−ベンゾオキサジニルを含む。)、ベンゾ[d]チアゾリルおよびベンゾイソオキサジニル(1,2−ゼンゾイソオキサジニルまたは1,4−ベンゾイソオキサジニルを含む。)のようなベンゾ縮合ヘテロシクリルを含む。

0085

用語「ヘテロアリール」は、5個から14個の環原子を含有する芳香族ヘテロシクリルを指す。ヘテロアリールは、単環または2縮合環または3縮合環とすることができる。ヘテロアリールの例は、ピリジル、ピラジル、ピリミジニル、ピリダジニルおよび1,3,5−、1,2,4−または1,2,3−トリアジニルのような6員環;トリアゾリル、ピロリル、イミダジル、フラニル、チオフェニル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、1,2,3−、1,2,4−、1,2,5−または1,3,4−オキサジアゾリルおよびイソチアゾリルのような5員環の置換基;イミダゾピラジニル(イミダゾ[1,2−a]ピラジニルを含む。)、イミダゾピリジニル(イミダゾ[1,2−a]ピリジニルを含む。)、イミダゾピリダジニル(イミダゾ[1,2−b]ピリダジニルを含む。)、チアゾロピリジニル(チアゾロ[5,4−c]ピリジニル、チアゾロ[5,4−b]ピリジニル、チアゾロ[4,5−b]ピリジニルおよびチアゾロ[4,5−c]ピリジニルを含む。)、ベンゾ[d]チアゾリル、ベンゾチオフラニル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、プリニルおよびアントラニリルのような6/5員の縮合環置換基;およびベンゾピラニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、キナゾリニルおよびベンゾオキサジニルのような6/6員の縮合環を含む。ヘテロアリールはまた、ピリドニル(ピリド−2(1H)−オニルおよびピリド−4(1H)−オニルを含む。)、ピリミドニル(ピラミド−2(1H)−オニルおよびピラミド−4(3H)−オニルを含む。)、ピリダジン−3(2H)−オニルおよびピラジン−2(1H)−オニルのような、芳香族(4N+2個のパイ電子共鳴寄与体を有する複素環とすることもできる。

0086

用語「ヘテロシクレン」とは、2個の環原子のそれぞれから1個の水素原子を除去することにより誘導される、一価のラジカル中心を2個有する複素環基を指す。例示的なヘテロシクレン基は、以下を含む:

0087

0088

用語「スルホネート」は、本明細書において使用する場合、スルホン酸の塩またはエステルを意味する。

0089

用語「スルホン酸メチル」は、本明細書において使用する場合、スルホン酸基メチルエステルを意味する。

0090

用語「カルボキシレート」は、本明細書において使用する場合、カルボン酸の塩またはエステルを意味する。

0091

用語「ポリオール」は、本明細書において使用する場合、3つ以上のヒドロキシル基を独立して、またはモノマー単位の一部分として含有する基を意味する。ポリオールは、以下に限定されないが、還元型C2−C6炭水化物エチレングリコールおよびグリセリンを含む。

0092

用語「糖」は、「G」、「G1」、「Ga」、「Gb」および「R’」の文脈において使用される場合、モノサッカライドおよびジサッカライドクラスのO−グリコシド、N−グリコシド、S−グリコシドおよびC−グリコシド(C−グリコシル炭水化物誘導体を含み、天然源に由来してもよく、または起源が合成であってもよい。例えば、「糖」は、「G」、「G1」、「Ga」、「Gb」および「R’」の文脈において使用される場合、以下に限定されないが、とりわけ、グルクロン酸ガラクツロン酸ガラクトースおよびグルコースに由来するもののような誘導体を含む。適切な糖の置換は、以下に限定されないが、ヒドロキシルアミン、カルボン酸、スルホン酸、ホスホン酸、エステルおよびエーテルを含む。

0093

用語「NHSエステル」は、カルボン酸のN−ヒドロキシスクシンイミドエステル誘導体を意味する。

0094

用語「アミン」は、「G」、「Ga」、「Gb」および「R’」の文脈において使用される場合、環式型を含めた一級二級および三級脂肪族アミンであって、この共役酸のpKaを約7以上にするのに十分な塩基性の窒素原子を含有する、上記のアミンを含む。用語「アミン」は、「G」、「Ga」、「Gb」および「R’」の文脈において使用される場合、グアニジン部分である−NHC(NH2)2を含むことも企図されている。

0095

用語「塩」は、「G」、「Ga」、「Gb」および「R’」の文脈において使用される場合、以下に限定されないが、四級アンモニウム陽イオンおよびこの関連する対イオン、双性イオン(これらのイオンは、陽イオン性電荷陰イオン性電荷の両方を内部に有しているが、全体として中性である。)、および正式な電荷を有するアミンオキシドのような双極子部分を含む。

0096

塩と言う用語は、「またはこの塩」の文脈において使用される場合、アルカリ金属塩を形成するよう、および遊離酸または遊離塩基の付加塩を形成するよう一般に使用される塩を含む。一般に、これらの塩は、通常、例えば、適切な酸または塩基を本発明の化合物と反応させることによる従来的な手段によって調製され得る。

0097

塩が患者に投与されることが意図される場合(例えば、インビトロの文脈における使用におけるものとは対照的に)、この塩は、好ましくは、医薬として許容される、および/または生理学的に適合される。用語「医薬として許容される」とは、本特許出願において、修飾される名詞が、医薬製品として、または医薬製品の一部としての使用に適していることを意味するよう、形容詞として使用されている。用語「医薬として許容される塩」は、アルカリ金属塩を形成するよう、および遊離酸または遊離塩基の付加塩を形成するよう一般に使用される塩を含む。一般に、これらの塩は、通常、例えば、適切な酸または塩基を本発明の化合物と反応させることによる従来的な手段によって調製され得る。

0098

4.2 例示的な実施形態
課題を解決するための手段に明記されている通り、本開示の態様は、低細胞透過性を有するBcl−xL阻害剤、およびリンカーによって抗体に連結されているBcl−xL阻害剤を含むADCに関する。具体的な実施形態において、ADCは、以下の構造式(I)による化合物またはこの塩であり、式中、Abは抗体を表し、DはBcl−xL阻害剤(薬物)を表し、Lはリンカーを表し、LKはリンカーLの反応性官能基と抗体Ab上の相補的な官能基との間に形成されている連結基を表し、mは、抗体に連結しているD−LーLK単位の数を表す:

0099

0100

本明細書に記載されているADCを含むことができる、様々なBcl−xL阻害剤それ自体、ならびに様々なBcl−xL阻害剤(D)、リンカー(L)および抗体(Ab)、ならびにADCに連結されているBcl−xL阻害剤の数の具体的な実施形態は、以下により詳細に記載されている。

0101

4.3 Bcl−xL阻害剤
本開示の一態様は、低細胞透過性を有するBcl−xL阻害剤に関する。本化合物は、一般に、性質が複素環式であり、該化合物に高い水溶解度および低細胞透過性をもたらす1つ以上の可溶化基を含む。この可溶化基は、一般に、水素結合、双極子−双極子相互作用の形成を可能にする基、ならびに/または1から30の単位を含有するポリエチレングリコールポリマー、1つ以上のポリオール、1つ以上の塩、もしくは生理学的pHにおいて帯電している1つ以上の基を含む基である。

0102

Bcl−xL阻害剤は、明細書に記載されている様々な方法において、化合物または塩自体として使用されてもよく、またはADCの構成成分の一部として含まれてもよい。

0103

非コンジュゲート形態において使用され得る、またはADCの一部として含まれ得る、Bcl−xL阻害剤の具体的な実施形態は、構造式(IIa)、(IIb)、(IIc)または(IId)による化合物:

0104

またはこれらの塩を含み、式中、
Ar1は、

0105

から選択され、ハロ、ヒドロキシニトロ、低級アルキル、低級ヘテロアルキル、アルコキシ、アミノシアノおよびハロメチルから独立して選択される1つ以上の置換基により置換されていてもよく、
Ar2は、

0106

から選択され、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、低級アルキル、低級ヘテロアルキル、アルコキシ、アミノ、シアノおよびハロメチルから独立して選択される1つ以上の置換基により置換されていてもよく、R12−Z2b−、R’−Z2b−、#−N(R4)−R13−Z2b−または#−R’−Z2b−置換基は、Ar2の置換されることが可能な任意の原子において、Ar2に結合しており、
Z1は、N、CH、C−ハロ、C−CH3およびC−CNから選択され、
Z2aおよびZ2bはそれぞれ、結合、NR6、CR6aR6b、O、S、S(O)、SO2、−NR6C(O)−,−NR6aC(O)NR6b−および−NR6C(O)O−から相互に独立して選択され、
R’は、1個以上の炭素またはヘテロ原子において、ポリオール、4から30のエチレングリコール単位を含有するポリエチレングリコール、生理学的pHにおいて帯電している基、およびこれらの組合せから選択される基を含有する可溶性部分により独立して置換されている、アルキレン、ヘテロアルキレン、シクロアルキレン、ヘテロシクレン、アリールまたはヘテロアリールであり、#は、R’に結合している場合、R’の置換されることが可能な任意の原子において、R’に結合しており、
R1は、水素、メチル、ハロ、ハロメチル、エチルおよびシアノから選択され、
R2は、水素、メチル、ハロ、ハロメチルおよびシアノから選択され、
R3は、水素、メチル、エチル、ハロメチルおよびハロエチルから選択され、
R4は、水素、低級アルキルおよび低級ヘテロアルキルから選択される、またはR13の原子と一緒になって、3個から7個の間の環原子を有するシクロアルキル環もしくはヘテロシクリル環を形成し、
R6、R6aおよびR6bはそれぞれ、水素、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよい低級ヘテロアルキル、置換されていてもよいシクロアルキルおよび置換されていてもよいヘテロシクリルから相互に独立して選択される、またはR4からの原子およびR13からの原子と一緒になって、3個から7個の間の環原子を有するシクロアルキル環もしくはヘテロシクリル環を形成し、
R11aおよびR11bはそれぞれ、水素、ハロ、メチル、エチル、ハロメチル、ヒドロキシル、メトキシ、CNおよびSCH3から相互に独立して選択され、
R12は、任意選択的にR’である、または水素、ハロ、シアノ、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいヘテロアルキル、置換されていてもよいヘテロシクリルおよび置換されていてもよいシクロアルキルから選択され、
R13は、置換されていてもよいアルキレン、置換されていてもよいヘテロアルキレン、置換されていてもよいヘテロシクレンおよび置換されていてもよいシクロアルキレンから選択され、
#は、リンカーLへの結合点、または水素原子を表す。

0107

非コンジュゲート形態において使用され得る、またはADCの一部として含まれ得る、Bcl−xL阻害剤の一実施形態は、構造式(IIa)、(IIb)、(IIc)または(IId)による化合物:

0108

またはこれらの塩を含み、式中、
Ar1は、

0109

から選択され、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、低級アルキル、低級ヘテロアルキル、アルコキシ、アミノ、シアノおよびハロメチルから独立して選択される1つ以上の置換基により置換されていてもよく、
Ar2は、

0110

から選択され、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、低級アルキル、低級ヘテロアルキル、アルコキシ、アミノ、シアノおよびハロメチルから独立して選択される1つ以上の置換基により置換されていてもよく、R12−Z2b−、R’−Z2b−、#−N(R4)−R13−Z2b−または#−R’−Z2b−置換基は、Ar2の置換されることが可能な任意の原子において、Ar2に結合しており、
Z1は、N、CH、C−ハロ、C−CH3およびC−CNから選択され、
Z2aおよびZ2bはそれぞれ、結合、NR6、CR6aR6b、O、S、S(O)、SO2、−NR6C(O)−,−NR6aC(O)NR6b−および−NR6C(O)O−から相互に独立して選択され、
R’は、

0111

であり、#は、R’に結合している場合、R’の置換されることが可能な任意の原子において、R’に結合しており、
X’は、−N(R10)−、−N(R10)C(O)−、−N(R10)S(O)2−、−S(O)2N(R10)−、および−O−から出現毎に選択され、
nは、0−3から選択され、
R10は、水素、アルキル、複素環、アミノアルキル、G−アルキル、複素環および−(CH2)2−O−(CH2)2−O−(CH2)2−NH2から出現毎に独立して選択され、
Gは、出現毎に、ポリオール、4から30の間の繰り返し単位を有するポリエチレングリコール、塩および生理学的pHにおいて帯電している部分から独立して選択され、
SPaは、酸素、−S(O)2N(H)−、−N(H)S(O)2−、−N(H)C(O)−、−C(O)N(H)−、−N(H)−、アリーレン、ヘテロシクレンおよび置換されていてもよいメチレンから出現毎に独立して選択され、メチレンは、−NH(CH2)2G、アミン、アルキルおよびカルボニルのうちの1つ以上により置換されていてもよく、
mは、0−12から選択され、
R1は、水素、メチル、ハロ、ハロメチル、エチルおよびシアノから選択され、
R2は、水素、メチル、ハロ、ハロメチルおよびシアノから選択され、
R3は、水素、メチル、エチル、ハロメチルおよびハロエチルから選択され、
R4は、水素、低級アルキルおよび低級ヘテロアルキルから選択される、またはR13の原子と一緒になって、3個から7個の間の環原子を有するシクロアルキル環もしくはヘテロシクリル環を形成し、
R6、R6aおよびR6bはそれぞれ、水素、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよい低級ヘテロアルキル、置換されていてもよいシクロアルキルおよび置換されていてもよいヘテロシクリルから相互に独立して選択される、またはR4からの原子およびR13からの原子と一緒になって、3個から7個の間の環原子を有するシクロアルキル環もしくはヘテロシクリル環を形成し、
R11aおよびR11bはそれぞれ、水素、ハロ、メチル、エチル、ハロメチル、ヒドロキシル、メトキシ、CNおよびSCH3から相互に独立して選択され、
R12は、任意選択的にR’である、または水素、ハロ、シアノ、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいヘテロアルキル、置換されていてもよいヘテロシクリルおよび置換されていてもよいシクロアルキルから選択され、
R13は、置換されていてもよいアルキレン、置換されていてもよいヘテロアルキレン、置換されていてもよいシクレンおよび置換されていてもよいシクロアルキレンから選択され、
#は、水素原子、またはリンカーLへの結合点のどちらかを表す。

0112

構造式(IIa)−(IId)のBcl−xL阻害剤がADCの構成成分でない場合、式(IIa)−(IId)中の#は、水素原子への結合点を表す。Bcl−xL阻害剤がADCの構成成分である場合、式(IIa)−(IId)中の#は、リンカーへの結合点を表す。Bcl−xL阻害剤がADCの構成成分である場合、このADCは、1つ以上のBcl−xL阻害剤を含んでもよく、この阻害剤は同一であってもよく、または異なってもよいが、通常は、同一である。

0113

ある種の実施形態において、R’は、塩および/または生理学的pHにおいて帯電している基を含有する1つ以上の部分により置換されているC2−C8ヘテロアルキレンである。塩は、例えば、カルボン酸イオンスルホン酸イオン、ホスホン酸イオンおよびアンモニウムイオンの塩から選択され得る。例えば、塩は、カルボン酸イオン、スルホン酸イオンもしくはホスホン酸イオンのナトリウム塩またはカリウム塩、またはアンモニウムイオンの塩化物塩とすることができる。生理学的pHにおいて帯電している基は、例として非限定的に、双性イオン性基を含めた、生理学的pHにおいて帯電している任意の基とすることができる。ある種の実施形態において、塩である基は、以下に限定されないが、ピリジンおよびキノリンのようなある種のヘテロシクリルを含めた、アミンのN−オキシドのような二極性部分である。具体的な実施形態において、生理学的pHにおいて帯電している基は、カルボン酸イオン、スルホン酸イオン、ホスホン酸イオンおよびアミンから独立して出現毎に選択される。

0114

ある種の実施形態において、R’は、ポリエチレングリコール、またはジオールもしくは糖部分のようなポリオールを含有する1つ以上の部分により置換されている、C2−C8ヘテロアルキレンである。

0115

ある種の実施形態において、R’は、可溶性部分に加えて、基により置換されていてもよい。例えば、R’は、同一または異なる、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリールまたはハロ基のうちの1つ以上により置換されていてもよい。

0116

ある種の実施形態において、R’は、式:

0117

またはこの塩によって表され、式中、
X’は、−N(R10)−および−O−から出現毎に選択され、
nは、1−3から選択され、
R10は、水素、アルキル、複素環、アミノアルキル、G−アルキル、複素環および−(CH2)2−O−(CH2)2−O−(CH2)2−NH2から出現毎に個々に選択され、
Gは、出現毎に、ポリオール、4から30の間の繰り返し単位を有するポリエチレングリコール(本明細書において、PEG4−30と称される。)、塩および生理学的pHにおいて帯電している部分から独立して選択され、
SPaは、酸素、スルホンアミド、アリーレン、ヘテロシクレンおよび置換されていてもよいメチレンから出現毎に独立して選択され、メチレンは、−NH(CH2)2G、アミンおよびカルボニルのうちの1つ以上により置換されていてもよく、
mは、0−6から選択され、
R’の置換可能な窒素原子において、リンカーまたは水素原子に結合している、R’中の少なくとも1個の置換可能な窒素が存在している。

0118

ある種の実施形態において、R’は、

0119

であり、
X’は、−N(R10)−、−N(R10)C(O)−、−N(R10)S(O)2−、−S(O)2N(R10)−および−O−から出現毎に選択され、
nは、0−3から選択され、
R10は、水素、アルキル、複素環、アミノアルキル、G−アルキル、複素環および−(CH2)2−O−(CH2)2−O−(CH2)2−NH2から出現毎に独立して選択され、
Gは、出現毎に、ポリオール、4から30の間の繰り返し単位を有するポリエチレングリコール、塩および生理学的pHにおいて帯電している部分から独立して選択され、
SPaは、酸素−S(O)2N(H)−、−N(H)S(O)2−、−N(H)C(O)−、−C(O)N(H)−、−N(H)−、アリーレン、ヘテロシクレンおよび置換されていてもよいメチレンから出現毎に独立して選択され、メチレンは、−NH(CH2)2G、アミン、アルキルおよびカルボニルのうちの1つ以上により置換されていてもよく、
mは、0−12から選択され、
#は、R’に結合している場合、R’の置換されることが可能な任意の原子において、R’に結合している。

0120

ある種の実施形態において、Gは、出現毎に塩、または生理学的pHにおいて帯電している部分である。

0121

ある種の実施形態において、Gは、出現毎に、カルボン酸イオン、スルホン酸イオン、ホスホン酸イオンまたはアンモニウムの塩である。

0122

ある種の実施形態において、Gは、出現毎に、カルボン酸イオン、スルホン酸イオン、ホスホン酸イオンおよびアミンからなる群から選択される、生理学的pHにおいて帯電している部分である。

0123

ある種の実施形態において、Gは、出現毎に、ポリエチレングリコールまたはポリオールを含有する部分である。

0124

ある種の実施形態において、ポリオールは糖である。

0125

ある種の実施形態において、R’は、リンカーに結合するのに好適な少なくとも1個の置換可能な窒素を含む。

0126

ある種の実施形態において、Gは、

0127

から独立して出現毎に選択され、Mは、水素または正に帯電している対イオンである。ある種の実施形態において、Mは、Na+、K+またはLi+である。ある種の実施形態において、Mは、水素である。特定の実施形態において、Gは、SO3Hである。

0128

ある種の実施形態において、Gは、

0129

から独立して出現毎に選択され、Mは、水素または正に帯電している対イオンである。ある種の実施形態において、Mは、水素である。特定の実施形態において、Gは、SO3Hである。

0130

ある種の実施形態において、R’は、

0131

またはこれらの塩から選択される。この実施形態のBcl−xL阻害剤が、ADCに含まれている場合、該ADCのリンカーは、利用可能な一級または二級アミン基の窒素原子に連結されている。

0132

ある種の実施形態において、R’は、

0133

またはこれらの塩から選択される。この実施形態のBcl−xL阻害剤が、ADCに含まれている場合、該ADCのリンカーは、利用可能な一級または二級アミン基の窒素原子に連結されている。

0134

ある種の実施形態において、式(IIa)−(IId)のAr1は、

0135

から選択される。ある種の実施形態において、式(IIa)−(IId)のAr1は、

0136

から選択され、ハロ、シアノ、メチルおよびハロメチルから独立して選択される1つ以上の置換基により置換されていてもよい。特定の実施形態において、Ar1は、

0137

である。

0138

ある種の実施形態において、Ar2は、1つ以上の置換基により置換されていてもよい、

0139

であり、R12−Z2b−、R’−Z2b−、#−N(R4)−R13−Z2b−または#−R’−Z2b−置換基は、Ar2の置換されることが可能な任意の原子において、Ar2に結合している。ある種の実施形態において、Ar2は、

0140

から選択され、1つ以上の置換基により置換されていてもよく、R12−Z2b−、R’−Z2b−、#−N(R4)−R13−Z2b−または#−R’−Z2b−置換基は、Ar2の置換されることが可能な任意の原子において、Ar2に結合している。ある種の実施形態において、Ar2は、

0141

から選択され、1つ以上の置換基により置換されていてもよく、R12−Z2b−、R’−Z2b−、#−N(R4)−R13−Z2b−または#−R’−Z2b−置換基は、Ar2の置換されることが可能な任意の原子において、Ar2に結合している。ある種の実施形態において、Ar2は、少なくとも1つの可溶化基により置換されている。ある種の実施形態において、この可溶化基は、ポリオール、ポリエチレングリコール、塩、または生理学的pHにおいて帯電している基を含有する部分から選択される。

0142

ある種の実施形態において、式(IIa)−(IId)のZ1はNである。

0143

ある種の実施形態において、式(IIa)−(IId)のZ2aはOである。ある種の実施形態において、式(IIa)−(IId)のZ2aはCR6aR6bである。ある種の実施形態において、式(IIa)−(IId)のZ2aはSである。ある種の実施形態において、式(IIa)−(IId)のZ2aは−NR6C(O)−である。特定の実施形態において、R6は水素である。

0144

ある種の実施形態において、式(IIa)−(IId)のZ2bはOである。ある種の実施形態において、式(IIa)−(IId)のZ2bはNHである。

0145

ある種の実施形態において、式(IIa)−(IId)のR1は、メチルおよびクロロから選択される。

0146

ある種の実施形態において、式(IIa)−(IId)のR2は、水素およびメチルから選択される。特定の実施形態において、R2は水素である。

0147

ある種の実施形態において、Bcl−xL阻害剤は、式(IIa)の化合物である。Bcl−xL阻害剤が式(IIa)の化合物である、ある種の実施形態において、この化合物は、構造式(IIa.1):

0148

またはこの塩を有しており、式中、
Ar1、Ar2、Z1、Z2a、Z2b、R1、R2、R11a、R11b、R12、Gおよび#は、上の通り定義されており、
Yは置換されていてもよいアルキレンであり、
rは、0または1であり、
sは、1、2または3である。

0149

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.1)の化合物である、ある種の実施形態において、rは0であり、sは1である。

0150

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.1)の化合物である、ある種の実施形態において、rは0であり、sは2である。

0151

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.1)の化合物である、ある種の実施形態において、rは1であり、sは2である。

0152

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Z2aは、O、NH、CH2およびSから選択される。特定の実施形態において、Z2aはOである。ある種の実施形態において、式(IIa.1)のZ2aは−CR6aR6b−である。ある種の実施形態において、式(IIa.1)のZ2aはCH2である。ある種の実施形態において、式(IIa.1)のZ2aはSである。ある種の実施形態において、式(IIa.1)のZ2aは−NR6C(O)−である。

0153

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Yは、エチレン、プロピレンおよびブチレンから選択される。特定の実施形態において、Yは、エチレンおよびプロピレンから選択される。

0154

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Gは、

0155

から選択され、Mは、水素または正に帯電している対イオンである。特定の実施形態において、Gは、

0156

である。特定の実施形態において、Gは、SO3Hである。

0157

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Ar2は、

0158

から選択され、式中、R12−Z2b−置換基は、Ar2の置換されることが可能な任意の原子において、Ar2に結合している。

0159

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Ar2は、

0160

から選択され、式中、R12−Z2b−置換基は、Ar2の置換されることが可能な任意の原子において、Ar2に結合している。

0161

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.1)の化合物である、特定の実施形態において、Ar2は、

0162

である。Bcl−xL阻害剤が式(IIa.1)の化合物である、特定の実施形態において、Ar2は、

0163

である。

0164

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Z2b−R12は、H、F、CN、OCH3、OH、NH2、OCH2CH2OCH3、N(CH3)C(=O)CH3、CH2N(CH3)C(=O)CH3SCH3、C(=O)N(CH3)2およびOCH2CH2N(CH3)(C(=O)CH3)から選択される。特定の実施形態において、Z2b−R12は、H、FおよびCNから選択される。特定の実施形態において、Z2b−R12は、Hである。

0165

Z2b−R12がヒドロキシル(OH)により置換されている実施形態において、酸素は、連結基への結合点として働くことができる(項目4.4.1.1を参照されたい。)。

0166

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Ar1は、

0167

である。

0168

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.1)の化合物である、ある種の実施形態において、基は、アダマンタン環に結合している基

0169

は、

0170

から選択される。

0171

ある種の実施形態において、式(IIa.1)の化合物は、式IIa.1.1の化合物に変換されることができ、nは1−3から選択される:

0172

0173

ある種の実施形態において、式IIa.1.1の化合物は、式IIa.1.2の化合物に変換されることができ、Lはリンカーを表し、LKは、リンカーL上の反応性官能基と抗体上の相補的な官能基との間に形成される連結基を表す。

0174

0175

Bcl−xL阻害剤が式(IIa)の化合物である、ある種の実施形態において、この化合物は、構造式(IIa.2):

0176

またはこの塩を有しており、式中、
Ar1、Ar2、Z1、Z2a、Z2b、R1、R2、R11a、R11b、R12および#は、上の通り定義されており、
Uは、N、OおよびCHから選択されるが、但し、UがOである場合、VaおよびR21aは存在していないことを条件とし、
R20は、HおよびC1−C4アルキルから選択され、
R21aおよびR21bはそれぞれ相互に独立して、存在していない、またはH、C1−C4アルキルおよびGから選択され、Gは、ポリオール、PEG4−30、塩および生理学的pHにおいて帯電している部分から選択され、
VaおよびVbはそれぞれ相互に独立して、存在していない、または結合および置換されていてもよいアルキレンから選択され、
R20は、HおよびC1−C4アルキルから選択され、
sは、1、2または3である。

0177

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.2)の化合物である、ある種の実施形態において、sは2である。

0178

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.2)の化合物である、ある種の実施形態において、Z2aは、O、NH、CH2およびSから選択される。特定の実施形態において、Z2aはOである。ある種の実施形態において、式(IIa.2)のZ2aはCR6aR6bである。ある種の実施形態において、式(IIa.2)のZ2aはCH2である。ある種の実施形態において、式(IIa.2)のZ2aはSである。ある種の実施形態において、式(IIa.2)のZ2aは−NR6C(O)−である。

0179

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.2)の化合物である、ある種の実施形態において、Uは、NおよびOから選択される。特定の実施形態において、UはOである。

0180

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.2)の化合物である、ある種の実施形態において、Vaは結合であり、R21aはC1−C4アルキル基であり、Vbは、メチレンおよびエチレンから選択され、R21bはGである。特定の実施形態において、Vaは結合であり、R21aはメチル基であり、Vbは、メチレンおよびエチレンから選択され、R21bはGである。

0181

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.2)の化合物である、ある種の実施形態において、Vaはメチレンおよびエチレンから選択され、R21aはGであり、Vbはメチレンおよびエチレンから選択され、R21bはGである。特定の実施形態において、Vaはエチレンであり、R21aはGであり、Vbは、メチレンおよびエチレンから選択され、R21bはGである。

0182

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.2)の化合物である、ある種の実施形態において、Gは、

0183

から選択され、Mは、水素または正に帯電している対イオンである。特定の実施形態において、Gは、

0184

である。特定の実施形態において、Gは、SO3Hである。

0185

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.2)の化合物である、ある種の実施形態において、R20は、水素およびメチル基から選択される。

0186

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.2)の化合物である、ある種の実施形態において、Ar2は、

0187

から選択され、式中、R12−Z2b−置換基は、Ar2の置換されることが可能な任意の原子において、Ar2に結合している。

0188

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.2)の化合物である、ある種の実施形態において、Ar2は、

0189

から選択され、式中、R12−Z2b−置換基は、Ar2の置換されることが可能な任意の原子において、Ar2に結合している。

0190

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.2)の化合物である、特定の実施形態において、Ar2は、

0191

であり、式中、R12−Z2b−置換基は、Ar2の置換されることが可能な任意の原子において、Ar2に結合している。

0192

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.2)の化合物である、ある種の実施形態において、Z2b−R12は、H、F、CN、OCH3、OH、NH2、OCH2CH2OCH3、N(CH3)C(=O)CH3、CH2N(CH3)C(=O)CH3SCH3、C(=O)N(CH3)2およびOCH2CH2N(CH3)(C(=O)CH3)から選択される。特定の実施形態において、Z2b−R12は、H、FおよびCNから選択される。特定の実施形態において、Z2b−R12は、Hである。Bcl−xL阻害剤が式(IIa.2)の化合物である、ある種の実施形態において、Ar1は、

0193

である。Bcl−xL阻害剤が式(IIa.2)の化合物である、特定の実施形態において、Ar2は、

0194

であり、式中、R12−Z2b−置換基は、Ar2の置換されることが可能な任意の原子において、Ar2に結合している。

0195

Bcl−xL阻害剤が式(IIa)の化合物である、ある種の実施形態において、この化合物は、構造式(IIa.3):

0196

またはこの塩を有しており、式中、
Ar1、Ar2、Z1、Z2a、Z2b、R1、R2、R11a、R11b、R12および#は、上の通り定義されており、
Rbは、H、C1−C4アルキルおよびJb−Gから選択される、またはTの原子と任意選択的に一緒になって、3個から7個の間の原子を有する環を形成し、
JaおよびJbはそれぞれ、置換されていてもよいアルキレンおよび置換されていてもよいフェニレンから相互に独立して選択され、
Tは、置換されていてもよいアルキレン、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2、および4から10のエチレングリコール単位を含有するポリエチレングリコールから選択され、
Gは、ポリオール、PEG4−30、塩、および生理学的pHにおいて帯電している部分から選択され、
sは、1、2または3である。

0197

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.3)の化合物である、ある種の実施形態において、sは1である。Bcl−xL阻害剤が式(IIa.3)の化合物である、ある種の実施形態において、sは2である。

0198

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.3)の化合物である、ある種の実施形態において、Z2aは、O、CH2およびSから選択される。特定の実施形態において、Z2aはOである。ある種の実施形態において、式(IIa.3)のZ2aはCR6aR6bである。ある種の実施形態において、式(IIa.3)のZ2aはCH2である。ある種の実施形態において、式(IIa.3)のZ2aはSである。ある種の実施形態において、式(IIa.3)のZ2aは−NR6C(O)−である。

0199

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.3)の化合物である、ある種の実施形態において、Jaはメチレンおよびエチレンから選択され、RbはJb−Gであり、Jbはメチレンまたはエチレンである。一部のこのような実施形態において、Tはエチレンである。他のこのような実施形態において、Tは、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2である。他のこのような実施形態において、Tは、4から10のエチレングリコール単位を含有するポリエチレングリコールである。

0200

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.3)の化合物である、ある種の実施形態において、Jaはメチレンおよびエチレンから選択され、Rbは、Tの原子と一緒になって、4個から6個の環原子を有する環を形成する。

0201

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.3)の化合物である、ある種の実施形態において、Jaはメチレンおよびエチレンから選択され、RbはHまたはアルキルである。一部のこのような実施形態において、Tはエチレンである。他のこのような実施形態において、Tは、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2である。

0202

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.3)の化合物である、ある種の実施形態において、Gは、

0203

から選択され、Mは、水素または正に帯電している対イオンである。特定の実施形態において、Gは、

0204

である。特定の実施形態において、Gは、SO3Hである。

0205

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.3)の化合物である、ある種の実施形態において、R20は、水素およびメチル基から選択される。

0206

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.3)の化合物である、ある種の実施形態において、Ar2は、

0207

から選択され、式中、R12−Z2b−置換基は、Ar2の置換されることが可能な任意の原子において、Ar2に結合している。

0208

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.3)の化合物である、特定の実施形態において、Ar2は、

0209

であり、式中、R12−Z2b−置換基は、Ar2の置換されることが可能な任意の原子において、Ar2に結合している。Bcl−xL阻害剤が式(IIa.3)の化合物である、ある種の実施形態において、Ar2は、

0210

から選択され、式中、R12−Z2b−置換基は、Ar2の置換されることが可能な任意の原子において、Ar2に結合している。Bcl−xL阻害剤が式(IIa.3)の化合物である、特定の実施形態において、Ar2は、

0211

であり、式中、R12−Z2b−置換基は、Ar2の置換されることが可能な任意の原子において、Ar2に結合している。

0212

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.3)の化合物である、ある種の実施形態において、Z2b−R12は、H、F、CN、OCH3、OH、NH2、OCH2CH2OCH3、N(CH3)C(=O)CH3、CH2N(CH3)C(=O)CH3SCH3、C(=O)N(CH3)2およびOCH2CH2N(CH3)(C(=O)CH3)から選択される。特定の実施形態において、Z2b−R12は、H、FおよびCNから選択される。特定の実施形態において、Z2b−R12は、Hである。

0213

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.3)の化合物である、ある種の実施形態において、Ar1は、

0214

である。

0215

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.3)の化合物である、ある種の実施形態において、基

0216

は、

0217

から選択される。

0218

Bcl−xL阻害剤が式(IIa.3)の化合物である、ある種の実施形態において、基

0219

は、

0220

から選択される。

0221

ある種の実施形態において、Bcl−xL阻害剤は、式(IIb)の化合物である。Bcl−xL阻害剤が式(IIb)の化合物である、ある種の実施形態において、この化合物は、構造式(IIb.1):

0222

またはこの塩を有しており、式中、
Ar1、Ar2、Z1、Z2a、Z2b、R1、R2、R4、R11a、R11bおよび#は、上の通り定義されており、
Yは置換されていてもよいアルキレンであり、
Gは、ポリオール、PEG4−30、塩、および生理学的pHにおいて帯電している部分から選択され、
rは、0または1であり、
sは、1、2または3である。

0223

Bcl−xL阻害剤が式(IIb.1)の化合物である、ある種の実施形態において、sは1である。Bcl−xL阻害剤が式(IIb.1)の化合物である、ある種の実施形態において、sは2である。Bcl−xL阻害剤が式(IIb.1)の化合物である、ある種の実施形態において、sは3である。

0224

Bcl−xL阻害剤が式(IIb.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Z2aは、O、CH2、NHおよびSから選択される。特定の実施形態において、Z2aはOである。ある種の実施形態において、式(IIb.1)のZ2aはCR6aR6bである。ある種の実施形態において、式(IIb.1)のZ2aはCH2である。ある種の実施形態において、式(IIb.1)のZ2aはSである。ある種の実施形態において、式(IIb.1)のZ2aは−NR6C(O)−である。

0225

Bcl−xL阻害剤が式(IIb.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Z2bは、O、CH2、NH、NCH3およびSから選択される。特定の実施形態において、Z2bはOである。特定の実施形態において、Z2bはNHである。特定の実施形態において、Z2bはNCH3である。

0226

Bcl−xL阻害剤が式(IIb.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Yはエチレンであり、rは0である。

0227

Bcl−xL阻害剤が式(IIb.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Yはエチレンであり、rは1である。

0228

Bcl−xL阻害剤が式(IIb.1)の化合物である、ある種の実施形態において、R4はHまたはメチルである。特定の実施形態において、R4はメチルである。他の実施形態において、R4はHである。

0229

Bcl−xL阻害剤が式(IIb.1)の化合物である、ある種の実施形態において、R4は、Yの原子と一緒になって、4個から6個の環原子を有する環を形成する。特定の実施形態において、環はシクロブタン環である。他の実施形態において、環はピペラジン環である。他の実施形態において、環はモルホリン環である。

0230

Bcl−xL阻害剤が式(IIb.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Gは、

0231

から選択され、Mは、水素または正に帯電している対イオンである。特定の実施形態において、Gは、

0232

である。他の実施形態において、Gは、SO3Hである。特定の実施形態において、Gは、NH2である。他の実施形態において、Gは、PO3H2である。特定の実施形態において、Gは、NH2である。特定の実施形態において、Gは、C(O)OHである。特定の実施形態において、Gはポリオールである。

0233

Bcl−xL阻害剤が式(IIb.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Ar2は、

0234

から選択され、式中、G−(CH2)s−Z2b−置換基は、Ar2の置換されることが可能な任意の原子において、Ar2に結合している。

0235

Bcl−xL阻害剤が式(IIb.1)の化合物である、特定の実施形態において、Ar2は、

0236

であり、式中、G−(CH2)s−Z2b−置換基は、Ar2の置換されることが可能な任意の原子において、Ar2に結合している。Bcl−xL阻害剤が式(IIb.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Ar2は、

0237

から選択され、式中、G−(CH2)s−Z2b−置換基は、Ar2の置換されることが可能な任意の原子において、Ar2に結合している。Bcl−xL阻害剤が式(IIb.1)の化合物である、特定の実施形態において、Ar2は、

0238

であり、式中、G−(CH2)s−Z2b−置換基は、Ar2の置換されることが可能な任意の原子において、Ar2に結合している。

0239

Bcl−xL阻害剤が式(IIb.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Ar1は、

0240

である。

0241

Bcl−xL阻害剤が式(IIb.1)の化合物である、ある種の実施形態において、基

0242

は、

0243

から選択される。

0244

Bcl−xL阻害剤が式(IIb.1)の化合物である、ある種の実施形態において、基

0245

は、

0246

から選択される。

0247

Bcl−xL阻害剤が式(IIb.1)の化合物である、ある種の実施形態において、基

0248

は、

0249

から選択される。

0250

ある種の実施形態において、Bcl−xL阻害剤は、式(IIc)の化合物である。Bcl−xL阻害剤が式(IIc)の化合物である、ある種の実施形態において、この化合物は、構造式(IIc.1):

0251

またはこの塩
を有しており、式中、
Ar1、Ar2、Z1、Z2a、Z2b、R1、R2、R4、R11a、R11bおよび#は、上の通り定義されており、
Yaは置換されていてもよいアルキレンであり、
Ybは置換されていてもよいアルキレンであり、
R23は、HおよびC1−C4アルキルから選択され、
Gは、ポリオール、PEG4−30、塩、および生理学的pHにおいて帯電している部分から選択される。

0252

Bcl−xL阻害剤が式(IIc.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Z2aは、O、CH2、NHおよびSから選択される。特定の実施形態において、Z2aはOである。ある種の実施形態において、式(IIc.1)のZ2aはCR6aR6bである。ある種の実施形態において、式(IIc.1)のZ2aはSである。ある種の実施形態において、式(IIc.1)のZ2aは−NR6C(O)−である。

0253

Bcl−xL阻害剤が式(IIc.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Z2bは、O、CH2、NH、NCH3およびSから選択される。特定の実施形態において、Z2bはOである。特定の実施形態において、Z2bはNHである。特定の実施形態において、Z2bはNCH3である。

0254

Bcl−xL阻害剤が式(IIc.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Z2bは結合である。一部のこのような実施形態において、Yaは、メチレンまたはエチレンである。

0255

Bcl−xL阻害剤が式(IIc.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Z2bはOである。一部のこのような実施形態において、Yaは、メチレン、エチレンまたはプロピレンである。

0256

Bcl−xL阻害剤が式(IIc.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Z2bはNR6であり、R6は、上の通り定義されている。一部のこのような実施形態において、R6は、Yaからの原子と一緒になって、3個から7個の間の環原子を有するシクロアルキル環またはヘテロシクリル環を形成する。一部のこのような実施形態において、この環は5個の原子を有する。

0257

Bcl−xL阻害剤が式(IIc.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Yaはエチレンである。

0258

Bcl−xL阻害剤が式(IIc.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Yaはメチレンである。

0259

Bcl−xL阻害剤が式(IIc.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Yaはプロピレンである。

0260

Bcl−xL阻害剤が式(IIc.1)の化合物である、ある種の実施形態において、R4はHまたはメチルである。特定の実施形態において、R4はHである。

0261

Bcl−xL阻害剤が式(IIc.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Ybはエチレンまたはプロピレンである。特定の実施形態において、Ybは、エチレンである。

0262

Bcl−xL阻害剤が式(IIc.1)の化合物である、ある種の実施形態において、R23はメチルである。

0263

Bcl−xL阻害剤が式(IIc.1)の化合物である、ある種の実施形態において、R23はHである。

0264

Bcl−xL阻害剤が式(IIc.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Gは、

0265

から選択され、Mは、水素または正に帯電している対イオンである。特定の実施形態において、Gは、

0266

である。特定の実施形態において、Gは、SO3Hである。

0267

Bcl−xL阻害剤が式(IIc.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Ar2は、

0268

から選択され、式中、#−N(R4)−Ya−Z2b−置換基は、Ar2の置換されることが可能な任意の原子において、Ar2に結合している。

0269

Bcl−xL阻害剤が式(IIc.1)の化合物である、特定の実施形態において、Ar2は、

0270

であり、式中、#−N(R4)−Ya−Z2b−置換基は、Ar2の置換されることが可能な任意の原子において、Ar2に結合している。Bcl−xL阻害剤が式(IIc.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Ar2は、

0271

から選択され、式中、#−N(R4)−Ya−Z2b−置換基は、Ar2の置換されることが可能な任意の原子において、Ar2に結合している。Bcl−xL阻害剤が式(IIc.1)の化合物である、特定の実施形態において、Ar2は、

0272

であり、式中、#−N(R4)−Ya−Z2b−置換基は、Ar2の置換されることが可能な任意の原子において、Ar2に結合している。

0273

Bcl−xL阻害剤が式(IIc.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Ar1は、

0274

である。

0275

Bcl−xL阻害剤が式(IIc.1)の化合物である、ある種の実施形態において、基

0276

は、

0277

から選択される。

0278

Bcl−xL阻害剤が式(IIc.1)の化合物である、他の実施形態において、基

0279

は、

0280

から選択される。

0281

Bcl−xL阻害剤が式(IIc)の化合物である、ある種の実施形態において、この化合物は、構造式(IIc.2):

0282

またはこの塩を有しており、式中、
Ar1、Ar2、Z1、Z2a、Z2b、R1、R2、R4、R11a、R11bおよび#は、上の通り定義されており、
Yaは置換されていてもよいアルキレンであり、
Ybは置換されていてもよいアルキレンであり、
Ycは置換されていてもよいアルキレンであり、
R23は、HおよびC1−C4アルキルから選択され、
R25はYb−Gである、またはYcの原子と一緒になって、4−6個の環原子を有する環を形成し、
Gは、ポリオール、PEG4−30、塩、および生理学的pHにおいて帯電している部分から選択される。

0283

Bcl−xL阻害剤が式(IIc.2)の化合物である、ある種の実施形態において、Z2aは、O、CH2、NHおよびSから選択される。特定の実施形態において、Z2aはOである。ある種の実施形態において、式(IIc.2)のZ2aはCR6aR6bである。ある種の実施形態において、式(IIc.2)のZ2aはSである。ある種の実施形態において、式(IIc.2)のZ2aは−NR6C(O)−である。Bcl−xL阻害剤が式(IIc.2)の化合物である、ある種の実施形態において、Z2bは、O、CH2、NH、NCH3およびSから選択される。特定の実施形態において、Z2bはOである。特定の実施形態において、Z2bはNHである。特定の実施形態において、Z2bはNCH3である。

0284

Bcl−xL阻害剤が式(IIc.2)の化合物である、ある種の実施形態において、Z2bは結合である。一部のこのような実施形態において、Yaは、メチレンまたはエチレンである。

0285

Bcl−xL阻害剤が式(IIc.2)の化合物である、ある種の実施形態において、Z2bはNR6であり、R6は、上の通り定義されている。一部のこのような実施形態において、R6は、Yaからの原子と一緒になって、3個から7個の間の環原子を有するシクロアルキル環またはヘテロシクリル環を形成する。一部のこのような実施形態において、この環は5個の原子を有する。

0286

Bcl−xL阻害剤が式(IIc.2)の化合物である、ある種の実施形態において、Yaはエチレンである。

0287

Bcl−xL阻害剤が式(IIc.2)の化合物である、ある種の実施形態において、Yaはメチレンである。

0288

Bcl−xL阻害剤が式(IIc.2)の化合物である、ある種の実施形態において、R4はHまたはメチルである。

0289

Bcl−xL阻害剤が式(IIc.2)の化合物である、ある種の実施形態において、Ybはエチレンまたはプロピレンである。特定の実施形態において、Ybは、エチレンである。

0290

Bcl−xL阻害剤が式(IIc.2)の化合物である、ある種の実施形態において、Ycはエチレンまたはプロピレンである。特定の実施形態において、Ybは、エチレンである。

0291

Bcl−xL阻害剤が式(IIc.2)の化合物である、ある種の実施形態において、R25は、Ycの原子と一緒になって、4個または5個の環原子を有する環を形成する。

0292

Bcl−xL阻害剤が式(IIc.2)の化合物である、ある種の実施形態において、R23はメチルである。

0293

Bcl−xL阻害剤が式(IIc.2)の化合物である、ある種の実施形態において、Gは、

0294

から選択され、Mは、水素または正に帯電している対イオンである。特定の実施形態において、Gは、

0295

である。特定の実施形態において、Gは、SO3Hである。

0296

Bcl−xL阻害剤が式(IIc.2)の化合物である、ある種の実施形態において、Ar2は、

0297

から選択され、式中、#−N(R4)−Ya−Z2b−置換基は、Ar2の置換されることが可能な任意の原子において、Ar2に結合している。

0298

Bcl−xL阻害剤が式(IIc.2)の化合物である、特定の実施形態において、Ar2は、

0299

であり、式中、#−N(R4)−Ya−Z2b−置換基は、Ar2の置換されることが可能な任意の原子において、Ar2に結合している。Bcl−xL阻害剤が式(IIc.2)の化合物である、ある種の実施形態において、Ar2は、

0300

から選択され、式中、#−N(R4)−Ya−Z2b−置換基は、Ar2の置換されることが可能な任意の原子において、Ar2に結合している。Bcl−xL阻害剤が式(IIc.2)の化合物である、特定の実施形態において、Ar2は、

0301

であり、式中、#−N(R4)−Ya−Z2b−置換基は、Ar2の置換されることが可能な任意の原子において、Ar2に結合している。

0302

Bcl−xL阻害剤が式(IIc.2)の化合物である、ある種の実施形態において、Ar1は、

0303

である。

0304

Bcl−xL阻害剤が式(IIc.2)の化合物である、ある種の実施形態において、基

0305

は、

0306

から選択される。

0307

Bcl−xL阻害剤が式(IId)の化合物である、ある種の実施形態において、この化合物は、構造式(IId.1):

0308

またはこの塩を有しており、式中、
Ar1、Ar2、Z1、Z2a、Z2b、R1、R2、R11a、R11bおよび#は、上の通り定義されており、
Yaは置換されていてもよいアルキレンであり、
Ybは置換されていてもよいアルキレンであり、
R23は、HおよびC1−C4アルキルから選択され、
Gaは、ポリオール、PEG4−30、塩、および生理学的pHにおいて帯電している部分から選択され、
Gbは、ポリオール、PEG4−30、塩、および生理学的pHにおいて帯電している部分から選択される。

0309

Bcl−xL阻害剤が式(IId.1)の化合物である、ある種の実施形態において、sは1である。

0310

Bcl−xL阻害剤が式(IId.1)の化合物である、ある種の実施形態において、sは2である。

0311

Bcl−xL阻害剤が式(IId.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Z2aは、O、NH、CH2およびSから選択される。特定の実施形態において、Z2aはOである。ある種の実施形態において、式(IId.1)のZ2aはCR6aR6bである。ある種の実施形態において、式(IId.1)のZ2aはSである。ある種の実施形態において、式(IId.1)のZ2aは−NR6C(O)−である。

0312

Bcl−xL阻害剤が式(IId.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Z2bは、O、NH、CH2およびSから選択される。特定の実施形態において、Z2bはOである。

0313

Bcl−xL阻害剤が式(IId.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Yaは、エチレン、プロピレンおよびブチレンから選択される。特定の実施形態において、Yは、エチレンである。

0314

Bcl−xL阻害剤が式(IId.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Yaは、エチレン、プロピレンおよびブチレンから選択される。特定の実施形態において、Yは、エチレンである。

0315

Bcl−xL阻害剤が式(IId.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Gaは、

0316

から選択され、Mは、水素または正に帯電している対イオンである。特定の実施形態において、Gaは、

0317

である。特定の実施形態において、Gaは、SO3Hである。特定の実施形態において、Gaは、CO2Hである。

0318

Bcl−xL阻害剤が式(IId.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Gbは、

0319

から選択され、Mは、水素または正に帯電している対イオンである。特定の実施形態において、Gbは、

0320

である。特定の実施形態において、Gbは、SO3Hである。特定の実施形態において、Gbは、CO2Hである。

0321

Bcl−xL阻害剤が式(IId.1)の化合物である、ある種の実施形態において、R23はメチルである。

0322

Bcl−xL阻害剤が式(IId.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Ar2は、

0323

から選択され、式中、Ga−Ya−N(#)−(CH2)s−Z2b−置換基は、Ar2の置換されることが可能な任意の原子において、Ar2に結合している。

0324

Bcl−xL阻害剤が式(IId.1)の化合物である、特定の実施形態において、Ar2は、

0325

であり、式中、Ga−Ya−N(#)−(CH2)s−Z2b−置換基は、Ar2の置換されることが可能な任意の原子において、Ar2に結合している。Bcl−xL阻害剤が式(IId.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Ar2は、

0326

から選択され、式中、Ga−Ya−N(#)−(CH2)s−Z2b−置換基は、Ar2の置換されることが可能な任意の原子において、Ar2に結合している。Bcl−xL阻害剤が式(IId.1)の化合物である、特定の実施形態において、Ar2は、

0327

であり、式中、Ga−Ya−N(#)−(CH2)s−Z2b−置換基は、Ar2の置換されることが可能な任意の原子において、Ar2に結合している。

0328

Bcl−xL阻害剤が式(IId.1)の化合物である、ある種の実施形態において、Ar1は、

0329

である。

0330

ある種の実施形態において、式(IIa)−(IId)のR11aおよびR11bは、同じである。特定の実施形態において、R11aおよびR11bはそれぞれ、メチルである。

0331

ある種の実施形態において、式(IIa)−(IId)の化合物は、以下のコア(C.1)−(C.21)の1つ:

0332

を含む。

0333

非コンジュゲート形態の、本明細書に記載されている方法において使用され得る、および/または本明細書に記載されているADCに含まれ得る、構造式(IIa)−(IId)による例示的なBcl−xL阻害剤は、以下の化合物、および/またはこれらの塩を含む:

0334

0335

ある種の実施形態において、構造式(IIa)−(IId)によるBcl−xL阻害剤は、W2.01、W2.02、W2.03、W2.04、W2.05、W2.06、W2.07、W2.08、W2.09、W2.10、W2.11、W2.12、W2.13、W2.14、W2.15、W2.16、W2.17、W2.18、W2.19、W2.20、W2.21、W2.22、W2.23、W2.24、W2.25、W2.26、W2.27、W2.28、W2.29、W2.30、W2.31、W2.32、W2.33、W2.34、W2.35、W2.36、W2.37、W2.38、W2.39、W2.40、W2.41、W2.42、W2.43、W2.44、W2.45、W2.46、W2.47、W2.48、W2.49、W2.50、W2.51、W2.52、W2.53、W2.54、W2.55、W2.56、W2.57、W2.58、W2.59、W2.60、W2.61、W2.62、W2.63、W2.64、W2.65、W2.66、W2.67、W2.68、W2.69、W2.70、W2.71、W2.72、W2.73、W2.74、W2.75、W2.76、W2.77、W2.78、W2.79、W2.80、W2.81、W2.82、W2.83、W2.84、W2.85、W2.86、W2.87、W2.88、W2.89、W2.90、およびW2.91、または医薬として許容されるこれらの塩からなる群から選択される。

0336

ある種の実施形態において、ADC、または医薬として許容されるこの塩は、リンカーによって抗体に連結されている薬物を含み、この場合、この薬物は、W2.01、W2.02、W2.03、W2.04、W2.05、W2.06、W2.07、W2.08、W2.09、W2.10、W2.11、W2.12、W2.13、W2.14、W2.15、W2.16、W2.17、W2.18、W2.19、W2.20、W2.21、W2.22、W2.23、W2.24、W2.25、W2.26、W2.27、W2.28、W2.29、W2.30、W2.31、W2.32、W2.33、W2.34、W2.35、W2.36、W2.37、W2.38、W2.39、W2.40、W2.41、W2.42、W2.43、W2.44、W2.45、W2.46、W2.47、W2.48、W2.49、W2.50、W2.51、W2.52、W2.53、W2.54、W2.55、W2.56、W2.57、W2.58、W2.59、W2.60、W2.61、W2.62、W2.63、W2.64、W2.65、W2.66、W2.67、W2.68、W2.69、W2.70、W2.71、W2.72、W2.73、W2.74、W2.75、W2.76、W2.77、W2.78、W2.79、W2.80、W2.81、W2.82、W2.83、W2.84、W2.85、W2.86、W2.87、W2.88、W2.89、W2.90、およびW2.91からなる群から選択される、Bcl−xL阻害剤である。

0337

Bcl−xL阻害剤は、アポトーシスを含めた、抗アポトーシス性Bcl−xLタンパク質に結合して、このタンパク質を阻害する。構造式(IIa)−(IId)による特定のBcl−xL阻害剤がBcl−xL活性に結合して、この活性を阻害する能力は、例えば、Taoら、2014年、ACS Med.Chem.Lett.、5巻:1088−1093頁に記載されているTR−FRET Bcl−xL結合アッセイを含めた、標準的な結合および活性アッセイにおいて確認され得る。Bcl−xL結合を確認するために使用され得る具体的なTR−FRET Bcl−xL結合アッセイは、以下の実施例4において提供されている。通常、本明細書に記載されている、阻害剤としてそれ自体が有用なBcl−xL阻害剤およびADCは、実施例5の結合アッセイが約1nM未満となるKiを示すが、かなり一層小さなKi、例えば、約1、0.1または0.01nM未満にさえなるKiを示すことがある。

0338

Bcl−xL阻害活性はまた、Taoら、2014年、ACS Med.Chem.Lett.、5巻:1088−1093頁に記載されているFL5.12細胞毒性アッセイおよびMolt−4細胞毒性アッセイのような、標準的な細胞をベースとする細胞毒性アッセイにおいて確認され得る。細胞膜を透過することができる特定のBcl−xL阻害剤のBcl−xL阻害活性を確認するために使用され得る、具体的なMolt−4細胞毒性アッセイは、以下の実施例5および6に提示されている。通常、このような細胞透過性Bcl−xL阻害剤は、実施例5および実施例6のMolt−4細胞毒性アッセイにおいて、約500nM未満のEC50を示すが、かなり一層小さなEC50、例えば約250、100、50、20、10または5nM未満にもなるEC50を示すことがある。

0339

可溶化基が存在するため、本明細書に記載されているBcl−xL阻害剤の多くが、低いまたは非常に低い細胞透過性を示すことが期待され、したがって、本化合物は細胞膜を通過する能力がないために、実施例5および6のMolt−4細胞毒性アッセイを含めた、ある種の細胞アッセイにおいて大きな活性をもたらすことはない。細胞膜を自由に通過しない化合物のBcl−xL阻害活性は、透過化細胞を用いる細胞アッセイにおいて確認され得る。ミトコンドリア外膜透過化(MOMP)の過程は、Bcl−2ファミリータンパク質によって制御される。具体的には、MOMPは、アポトーシス促進性Bcl−2ファミリータンパク質であるBaxおよびBakによって促進され、これらのファミリータンパク質は、活性化されると、ミトコンドリア外膜において重合して細孔を形成し、シトクロムc(cyt c)の放出に至る。cyt cの放出は、アポトソームの製剤化(formulation)の引き金となり、ひいてはカスパーゼの活性化、および細胞にプログラム細胞死をもたらす他の事象をもたらす(Goldsteinら、2005年、Cell Death and Differentiation、12巻:453−462頁を参照されたい。)。BaxおよびBakのオリゴマー化作用は、Bcl−2およびBcl−xLを含む、抗アポトーシス性Bcl−2ファミリーメンバーによって拮抗される。生存するためにBcl−xLに依存している細胞中のBcl−xL阻害剤は、Baxおよび/またはBak、MOMP、cyt cの放出、および下流の事象の活性化を引き起こし、これらによりアポトーシスがもたらされる。cyt c放出の過程は、細胞のミトコンドリア画分およびサイトゾル画分の両方のウェスタンブロットにより測定され得、細胞におけるアポトーシスの代替測定として使用され得る。

0340

Bcl−xL阻害活性、およびこの後に起こる低細胞透過性を有するBcl−xL阻害剤に対するcyt cの放出を検出する手段として、細胞は、ミトコンドリアの膜ではなく、形質膜において選択的な細孔形成を引き起すが、ミトコンドリア膜においては細孔形成を引き起こさない薬剤により処置され得る。具体的には、コレステロールリン脂質の比は、ミトコンドリア膜よりも形質膜においてはるかに高い。この結果、コレステロールに由来する(cholesterol−directed)洗剤であるジギトニン低濃度用いた短いインキュベートは、ミトコンドリア膜に著しく影響を及ぼすことなく、形質膜を選択的に透過化する。この薬剤は、コレステロールと不溶性複合体を形成して、この正常なリン脂質の結合部位からコレステロールを分離する。この作用は、ひいては、脂質二重層内に、約40−50Å幅の穴の形成をもたらす。形質膜が、一旦、透過化されると、アポトーシス細胞においてミトコンドリアからサイトゾルに放出されるシトクロムCを含めた、ジギトニンにより形成される穴を通過することが可能なサイトゾル構成成分が洗い流される(Campos、2006年、Cytometry A 69巻(6号):515−523頁)。

0341

通常、Bcl−xL阻害剤は、実施例5および実施例6のMolt−4の細胞透過化cyt cアッセイにおいて、約10nM未満のEC50をもたらすが、これらの化合物は、例えば約5、1、または0.5nM未満にもなる、かなり一層小さなEC50を示すことがある。実施例6において実証されている通り、非透過化細胞を用いる標準的なMolt−4細胞毒性アッセイにおいて活性を示さない、低いまたは非常に低い細胞透過性を有するBcl−xL阻害剤は、透過化細胞を用いる細胞毒性アッセイにおいて、cyt cの放出によって測定される通り、強力な機能活性を示す。シトクロムcの放出に加え、アポトーシスを受けるミトコンドリアは、多くの場合、この膜貫通ミトコンドリア膜電位を失う(Bouchier−Hayesら、2008年、Methods44巻(3号):222−228頁)。JC−1は、ミトコンドリアに集積する陽イオン性カルボシアニン色素であり、ミトコンドリアが健全な場合、赤い蛍光を発し、ミトコンドリア膜が傷つけられると、この蛍光を失う(percentage depolarization;Smileyら、1991年、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、88巻:3671−3675頁;Reersら、1991年:Biochemistry、30巻:4480−4486頁)。このシグナル喪失は、透過化細胞において蛍光計励起545nmおよび発光590nm)を使用して検出され得、したがって、完全に定量的なものであり、再現性および処理量の両方を向上させる。通常、Bcl−xL阻害剤は、実施例5および実施例6のMolt−4細胞透過化JC−1アッセイにおいて、約10nM未満のEC50をもたらすが、これらの化合物は、例えば約5、1、0.5または0.05nM未満にもなる、かなり一層小さなEC50を示すことがある。実施例6において実証されている通り、非透過化細胞を用いる標準的なMolt−4細胞毒性アッセイにおいて活性を示さない、低いまたは非常に低い細胞透過性を有するBcl−xL阻害剤は、透過化細胞を用いる細胞毒性アッセイにおけるJC−1アッセイにおいて、膜貫通ミトコンドリア膜電位の喪失によって測定される通り、強力な機能活性を示す。低透過性Bcl−xL阻害剤はまた、ADCの形態で細胞に投与されると、強力な活性を示すことができる(例えば、実施例8を参照されたい。)。

0342

構造式(IIa)−(IId)のBcl−xL阻害剤の多数が、他の抗アポトーシス性Bcl−2ファミリータンパク質よりも選択的または特異的にBcl−xLを阻害するが、Bcl−xLの選択的および/または特異的阻害は必要ではない。本化合物を含むBcl−xL阻害剤およびADCはまた、Bcl−xLの阻害に加えて、例えばBcl−2のような、1種以上の他の抗アポトーシス性Bcl−2ファミリータンパク質を阻害する。一部の実施形態において、Bcl−xL阻害剤および/またはADCは、Bcl−xLに対して選択的および/または特異的である。特異的または選択的とは、特定のBcl−xL阻害剤および/またはADCが、等価なアッセイ条件下において、Bcl−2よりも大きな程度にBcl−xLに結合する、またはこれを阻害することを意味する。具体的な実施形態において、Bcl−xL阻害剤および/またはADCは、結合アッセイにおいて、Bcl−2よりもBcl−xLに対して、約10倍、100倍、またはこれより一層大きな範囲の特異性または選択性を示す。

0343

4.4リンカー
本明細書に記載されているADCにおいて、Bcl−xL阻害剤は、リンカーによって抗体に連結されている。Bcl−xL阻害剤をADCの抗体に連結するリンカーは、短くても、長くても、疎水性でも、親水性でも、フレキシブルでも、または剛直でもよく、または上記の特性の1つ以上をそれぞれ独立して有するセグメントからなることができ、したがって、このリンカーは、異なる特性を有するセグメントを含むことができる。リンカーは、多価であってもよく、この結果、このリンカーは、2つ以上のBcl−xL阻害剤を抗体の単一部位共有結合により連結し、またはリンカーは一価であってもよく、この結果、このリンカーは、1つのBcl−xL阻害剤を抗体の単一部位に共有結合により連結する。

0344

当業者によって理解される通り、リンカーは、1つの場所においてBcl−xL阻害剤への共有結合性連結基を、および別の場所において抗体への共有結合性連結を形成することによって、Bcl−xL阻害剤を抗体に連結する。この共有結合性連結基は、リンカー上の官能基と、阻害剤および抗体上の官能基との間の反応によって形成される。本明細書において使用する場合、「リンカー」という表現は、(i)リンカーをBcl−xL阻害剤に共有結合により連結することが可能な官能基、およびこのリンカーを抗体に共有結合により連結することが可能な官能基を含むリンカーの非コンジュゲート形態、(ii)リンカーを抗体に共有結合により連結することが可能な官能基を含み、Bcl−xL阻害剤に共有結合により連結している、またはこの反対となるリンカーの部分的なコンジュゲート形態、および(iii)Bcl−xL阻害剤と抗体の両方に共有結合により連結されているリンカーの完全なコンジュゲート形態を含むことが意図されている。本明細書に記載されている中間シントンおよびADCの、一部の具体的な実施形態において、リンカー上の官能基、およびリンカーと抗体との間に形成される共有結合性連結基を含む部分は、それぞれRxおよびLKとして具体的に例示される。

0345

リンカーは、細胞外の条件に対して化学的に安定であることが好ましいが、必要ではなく、細胞内において、切断されるよう、破壊されるよう、および/またはそうでない場合、特異的に分解するよう設計され得る。代替として、細胞内において、特異的に切断されるまたは分解するよう設計されていないリンカーが使用されてもよい。ADCの文脈において、薬物を抗体に連結するのに有用な幅広いリンカーが、当分野において公知である。これらのリンカーのいずれも、および他のリンカーが、Bcl−xL阻害剤を本明細書に記載されているADCの抗体に連結するために使用され得る。

0346

多数のBcl−xL阻害剤を抗体に連結するために使用され得る例示的な多価リンカーが、例えば、これらの内容の全体が参照により本明細書に組み込まれている、米国特許第8,399,512号、米国出願公開第2010/0152725号、米国特許第8,524,214号、米国特許第8,349,308号、米国出願公開第2013/189218号、米国出願公開第2014/017265号、WO2014/093379、WO2014/093394、WO2014/093640に記載されている。例えば、Mersanaらによって開発されたFleximer(登録商標)リンカー技法は、良好な物理化学特性を有する、高いDARのADCを可能にする可能性を有する。以下に示されている通り、Fleximer(登録商標)リンカー技法は、エステル結合の配列により、薬物分子可溶性ポリアセタール主鎖に取り込ませることに基づくものである。この方法は、良好な物理化学特性を維持しながら、高負荷ADC(最大20のDAR)をもたらす。この方法は、以下のスキームに示されている通り、Bcl−xL阻害剤を用いて利用され得る。

0347

0348

上のスキーム中に図示されているFleximer(登録商標)リンカー技法を利用するため、脂肪族アルコールが存在することができる、またはBcl−xL阻害剤に導入され得る。次に、このアルコール部分アラニン部分にコンジュゲートされ、次に、このアラニン部分がFleximer(登録商標)リンカーに合成的に取り込まれる。ADCのリポソーム処理は、親アルコール含有薬物をインビトロにおいて放出する。

0349

デンドリマータイプのリンカーの追加例は、US2006/116422、US2005/271615;de Grootら、(2003年)Angew.Chem.Int.Ed.42巻:4490−4494頁;Amirら、(2003年)Angew.Chem.Int.Ed.42巻:4494−4499頁;Shamisら、(2004年)J.Am.Chem.Soc.126巻:1726−1731頁;Sunら、(2002年)Bioorganic&Medicinal Chemistry Letters 12巻:2213−2215頁;Sunら、(2003年) Bioorganic&Medicinal Chemistry 11巻:1761−1768頁;Kingら、(2002年)Tetrahedron Letters 43巻:1987−1990頁に見いだされ得る。

0350

使用され得る例示的な一価リンカーは、例えば、それぞれの内容の全体が参照により本明細書に組み込まれている、Nolting、2013年、Antibody−Drug Conjugates、Methodsin Molecular Biology 1045巻:71−100頁;Kitsonら、2013年、CROs/CMOs−Chemica Oggi−Chemistry Today 31巻(4号):30−36頁;Ducryら、2010年、Bioconjugate Chem.21巻:5−13頁;Zhaoら、2011年、J.Med.Chem.54巻:3606−3623頁、米国特許第7,223,837号、米国特許第8,568,728号、米国特許第8,535,678号およびWO2004010957に記載されている。

0351

例として非限定的に、本明細書に記載されているADCに含まれ得る一部の切断可能なリンカーおよび切断不能なリンカーが以下に記載されている。

0352

4.4.1.1.切断可能なリンカー
ある種の実施形態において、選択されるリンカーは、インビトロおよびインビボにおいて切断可能である。切断可能なリンカーは、化学的もしくは酵素的に不安定な連結基または分解性連結基を含むことができる。切断可能なリンカーは、一般に、細胞質における還元リソソームにおける酸性条件への曝露、または細胞内の特定のプロテアーゼもしくは他の酵素による切断のような薬物を遊離させるための細胞内過程に依存する。切断可能なリンカーは、一般に、化学的または酵素的のどちらかにより切断可能な1つ以上の化学結合を組み込んでいる一方、このリンカーの残りは切断不能である。

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