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課題・解決手段

本発明は、第1の光学厚さを有する活性材料の少なくとも1つの層を備えるデバイスに関連し、活性材料は、活性材料が環境の変化を受けるときに、(i)少なくとも1つのサイズ寸法の変化、(ii)抵抗の変化、(iii)屈折率の変化、又は(iv)上記の2つ以上の組み合わせの変化を受けるように選択され、活性材料の少なくとも1つの層の少なくとも1つ、好ましくは全てが、活性材料の少なくとも2つのナノシートから構成され、少なくとも2つのナノシートは互いにランダムに重なり合う。本発明は、活性材料のナノシートと、材料のナノシートの使用とに更に関連する。

概要

背景

ラップトップスマートフォン又はタブレットのような多種多様電子デバイスのためのデジタル技術開発の指数関数発展は、新規ハードウェア制御システムの迅速な開発を必要とする。この関連において、環境の水分含量に対して高い空間感度を示す湿度センサーは、人の指の周囲においてセンチメートル未満の厚さでの勾配応答するという特性を有する、湿潤環境局所的変化に基づいて動作する、スマート非接触位置決めインターフェースTPI)において使用するための有望な候補である。

しかしながら、既存のデバイスは、通常、あまりにも長い応答時間を示すので、満足のいくものではない。さらに、これらのデバイスの空間感度は、スマート非接触位置決めインターフェースにおいて実現するには、これまでのところ適していない。

例えば、環境の変化に応答してその特性が変化しやすい材料である活性材料として酸化亜鉛(ZnO)が知られている。この理由から、湿度センサー内、又は非接触位置決めインターフェース内のような、電子検知デバイス内で、この材料を使用できると考えられる。しかしながら、ZnOは、その結晶構造に起因して、十分に大きい表面積を有する極薄平坦な2D構造として作製することができない。このため、ZnOは、大面積ディスプレイを必要とする、スマートフォン及びタブレットのような刺激応答デバイスにおいて使用するための超高感度2D材料を形成するのに適した材料ではない。

概要

本発明は、第1の光学厚さを有する活性材料の少なくとも1つの層を備えるデバイスに関連し、活性材料は、活性材料が環境の変化を受けるときに、(i)少なくとも1つのサイズ寸法の変化、(ii)抵抗の変化、(iii)屈折率の変化、又は(iv)上記の2つ以上の組み合わせの変化を受けるように選択され、活性材料の少なくとも1つの層の少なくとも1つ、好ましくは全てが、活性材料の少なくとも2つのナノシートから構成され、少なくとも2つのナノシートは互いにランダムに重なり合う。本発明は、活性材料のナノシートと、材料のナノシートの使用とに更に関連する。

目的

本発明の目的は、湿度の変化のような環境又は雰囲気の変化に対して迅速に、かつ十分大きい空間感度で反応し、大面積の2Dとして、又は平面的に、安価に、そしてコスト効率良く作製することができ、それゆえ、特に非接触の検知用途において適切に使用することができるデバイスを提供する

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請求項1

第1の光学厚さを有する活性材料の少なくとも1つの層(14)を備えるデバイスであって、前記活性材料(14)は、前記活性材料が環境の変化を受けるときに、(i)少なくとも1つのサイズ寸法の変化、(ii)抵抗の変化、(iii)屈折率の変化、又は(iv)上記の2つ以上の組み合わせの変化を受けるように選択され、前記活性材料の前記少なくとも1つの層(14)の少なくとも1つ、好ましくは全てが、前記活性材料の少なくとも2つのナノシート(16)から構成され、前記少なくとも2つのナノシート(16)は互いにランダムに重なり合う、デバイス。

請求項2

環境の前記変化は、前記環境の湿度の変化、及び/又は前記環境内に存在する化合物の量の変化である、請求項1に記載のデバイス。

請求項3

前記少なくとも1つの層(14)の少なくとも1つ、好ましくは全ての前記活性材料は一般式:Ha(M1)x(M2)yOz・nH2Oを有し、M1は、2族元素、4族元素、5族元素、14族元素、15族元素、希土類元素並びにMn、Fe、Co、Ni、Zn、Cd及びこれらの元素の全ての固溶体及び置換化合物を含む群から選択され、M2は、15族元素、5族元素及びこれらの元素の全ての固溶体を含む元素の群から選択され、M2はM1とは異なり、a=0〜10、x=0〜10、y=0〜10、z=1〜30、及びn=0〜50であり、x=0であるとき、yは0に等しくなく、y=0であるとき、xは0に等しくなく、好ましくは、前記活性材料は、少なくとも20:20:1の前記ナノシート(16)の長さ:幅:高さのアスペクト比を有する、請求項1又は2に記載のデバイス。

請求項4

前記少なくとも2つのナノシート(16)のうちの少なくとも1つ、好ましくは全てが、0.5nm〜10nm、好ましくは0.5nm〜3.5nm、最も好ましくは0.5nm〜2nm、特に1nm〜1.4nmの平均シート厚を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のデバイス。

請求項5

前記活性材料の少なくとも1つ、好ましくは全ての層(14)は、4nm〜5mm、好ましくは10nm〜3000nm、より好ましくは15nm〜2000nm、特に30nm〜400nmの範囲内で選択された平均層厚を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のデバイス。

請求項6

サイズ寸法の前記変化及び/又は前記屈折率の前記変化は、(a)干渉効果に起因する前記デバイスの色の変化、及び/又は(b)前記活性材料の前記抵抗及び/又は抵抗率の変化を引き起こす、請求項1〜5のいずれか一項に記載のデバイス。

請求項7

好ましくは、石英ガラスプラスチックポリマー、金属、シリコン酸化シリコンコーティングされたシリコン、透明導電性酸化物、及び上述の化合物のうちの2つ以上の任意の組み合わせからなる材料群から選択された基板(12)を更に備え、前記支持基板の厚さは、好ましくは200nm〜20mm、好ましくは2μm〜10mmの範囲内で選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載のデバイス。

請求項8

前記第1の光学厚さにおける前記活性材料の前記屈折率とは異なるか、又は同じである屈折率を有する第1の光学コントラスト材料の少なくとも1つの層(20)を更に備える、請求項1〜7のいずれか一項に記載のデバイス。

請求項9

前記デバイスはスタック(22)を備え、前記スタック(22)は、少なくとも1つ、好ましくは2つの二重層(18)から構成され、各二重層(18)は、前記第1の光学コントラスト材料の1つの層(20)及び前記活性材料の1つの層(14)によって形成され、各スタック(22)は好ましくは、2〜30の第1の二重層、特に3〜10の第1の二重層を備え、及び/又は好ましくは、前記活性材料の少なくとも1つの更なる層(14)が、欠陥構造として、底層上層のいずれかとして、又は前記スタック内の層、好ましくは前記スタックの中央にある層として、前記スタック内に組み込まれる、請求項8に記載のデバイス。

請求項10

前記第1の光学コントラスト材料は、誘電体材料、ポリマー、ゾルゲル材料ナノ粒子構造体材料又はナノシート、及び上述の材料の2つ以上の任意の組み合わせからなる群から選択された材料から構成され、及び/又は前記活性材料の各層(14)は、5nm〜2000nm、好ましくは30nm〜1000nmの厚さを有し、前記第1の光学コントラスト材料の各層(20)は、5nm〜2000nm、好ましくは30nm〜1000nmの厚さを有する、請求項8又は9に記載のデバイス。

請求項11

色の前記変化は、有色から透明、透明から有色、透明から透明、又は青色から赤色のような第1の色から第2の色であり、第1の色から第2の色へのスペクトル変化は、少なくとも1pmの反射率又は透過率において測定される光学ストップバンドの位置の変化に特に関連付けられる、請求項1〜10のいずれか一項に記載のデバイス。

請求項12

前記第1の光学コントラスト材料の少なくとも1つの層(20)とは異なり、前記第1の光学コントラスト材料の屈折率とは異なる屈折率を有する第2の光学コントラスト材料の少なくとも1つの層(24)を更に備え、前記第1の光学コントラスト材料(20)、前記第2の光学コントラスト材料(24)及び前記活性材料は、スタックを形成するように互いに積層され、前記スタックにおいて、前記第1の光学コントラスト材料及び前記第2の光学コントラスト材料は二重層(18)を形成し、該二重層の上部又は底部に、前記スタック内の前記層とは異なる光学厚さを示す、前記活性材料のただ1つの層(14)が欠陥構造として堆積されるか、又は活性材料の層(14)を備える積層体が少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つの二重層(18)から構成されるスタック(22)に組み込まれ、前記少なくとも1つの二重層(18)のうちの少なくとも1つ、好ましくは全てが、前記第1の光学コントラスト材料の1つの層(20)及び前記第2の光学コントラスト材料の1つの層(24)によって形成され、前記活性材料の層(14)は、欠陥構造として前記スタックの中央に組み込まれることが好ましい、請求項8〜11のいずれか一項に記載のデバイス。

請求項13

前記デバイス(10)は、湿度レベルセンサー、湿度レベルインジケーター抵抗性又は光学非接触位置決めインターフェース、非接触可視化プラットフォーム呼吸制御又は分析器プラットフォーム環境条件の変化とともに色を変更するスマートプライバシーウインドウ、及び湿潤物体又は湿度のための可視化プラットフォームからなる群から選択される、請求項1〜12のいずれか一項に記載のデバイス。

請求項14

一般式:Ha(M1)x(M2)yOz・nH2Oを有する活性材料のナノシートであって、M1は、2族元素、4族元素、5族元素、14族元素、15族元素、希土類元素並びにMn、Fe、Co、Ni、Zn、Cd及びこれらの元素の全ての固溶体及び置換化合物を含む群から選択され、M2は、15族元素、5族元素及びこれらの元素の全ての固溶体を含む元素の群から選択され、M2はM1とは異なり、a=0〜10、x=0〜10、y=0〜10、z=1〜30、及びn=0〜50であり、x=0であるとき、yは0に等しくなく、y=0であるとき、xは0に等しくなく、前記ナノシートは0.3nm〜10nmの平均厚と、20nmより大きい平均幅と、20nmより大きい平均長とを有する、ナノシート。

請求項15

湿度レベルセンサー、湿度レベルインジケーター、抵抗性非接触位置決めインターフェース、光学非接触位置決めインターフェース、抵抗性接触位置決めインターフェース、光学接触位置決めインターフェース、呼吸制御又は分析器プラットフォーム、環境条件の変化とともに色を変更するスマートプライバシーウインドウ、及び湿潤物体又は湿度のための可視化プラットフォームのうちの1つとして構成されるデバイス(10、22)における請求項1〜14に記載の活性材料のナノシートの使用。

技術分野

0001

本発明は、環境の湿度の変化のような環境の変化を受けるときに変化し得る活性材料の少なくとも1つの層を備える、抵抗性又は光学非接触位置決めインターフェースのようなデバイスに関する。さらに、本発明は、活性材料のナノシートと、特に抵抗性又は光学非接触位置決めインターフェースにおけるそのようなナノシートの使用とに関する。

背景技術

0002

ラップトップスマートフォン又はタブレットのような多種多様電子デバイスのためのデジタル技術開発の指数関数発展は、新規ハードウェア制御システムの迅速な開発を必要とする。この関連において、環境の水分含量に対して高い空間感度を示す湿度センサーは、人の指の周囲においてセンチメートル未満の厚さでの勾配応答するという特性を有する、湿潤環境局所的変化に基づいて動作する、スマート非接触位置決めインターフェース(TPI)において使用するための有望な候補である。

0003

しかしながら、既存のデバイスは、通常、あまりにも長い応答時間を示すので、満足のいくものではない。さらに、これらのデバイスの空間感度は、スマート非接触位置決めインターフェースにおいて実現するには、これまでのところ適していない。

0004

例えば、環境の変化に応答してその特性が変化しやすい材料である活性材料として酸化亜鉛(ZnO)が知られている。この理由から、湿度センサー内、又は非接触位置決めインターフェース内のような、電子検知デバイス内で、この材料を使用できると考えられる。しかしながら、ZnOは、その結晶構造に起因して、十分に大きい表面積を有する極薄平坦な2D構造として作製することができない。このため、ZnOは、大面積ディスプレイを必要とする、スマートフォン及びタブレットのような刺激応答デバイスにおいて使用するための超高感度2D材料を形成するのに適した材料ではない。

発明が解決しようとする課題

0005

このため、本発明の目的は、湿度の変化のような環境又は雰囲気の変化に対して迅速に、かつ十分大きい空間感度で反応し、大面積の2Dとして、又は平面的に、安価に、そしてコスト効率良く作製することができ、それゆえ、特に非接触の検知用途において適切に使用することができるデバイスを提供することである。

課題を解決するための手段

0006

この目的は請求項1に記載のデバイスによって果たされる。

0007

本発明によれば、そのようなデバイスは、第1の光学厚さを有する活性材料の少なくとも1つの層を備え、活性材料は、活性材料が環境の変化を受けるときに、(i)少なくとも1つのサイズ寸法の変化、(ii)抵抗の変化、(iii)抵抗率の変化、(iv)屈折率の変化、又は(v)上記の2つ以上の組み合わせの変化を受けるように選択され、活性材料の少なくとも1つの層のうちの少なくとも1つ、好ましくは全てが、活性材料の少なくとも2つのナノシートから構成され、少なくとも2つのナノシートは互いにランダムに重なり合う。

0008

環境の変化は、例えば、環境の湿度レベルの変化、及び/又は環境内に存在する、固体ガス又は蒸気のような化合物の量の変化である。例えば、化合物は、一般に、以下の化合物、すなわち、例えば、エタノールイソプロパノールアセトン、他のアルコールアミン、及び溶媒蒸気又はCO2のようなガスのうちの1つとすることができる。

0009

本発明によれば、検知用途において使用することができる平坦な2D構造を有するデバイスを提供することができる。その理由は、それらのデバイスが、デバイスが受ける環境の変化に対して感度があるためであり、特に、それらのデバイスが、環境の変化、特に、環境の湿度レベルの変化のような環境の変化に対して高い感度で、かつ非常に短い時間内に応答し、すなわち、それらのデバイスは高い感度を有するためである。より具体的には、本明細書において開示されるデバイスは、抵抗に関して5桁を超える応答範囲を有する高い感度と、良好な循環性と、数秒の範囲内の速い応答時間及び回復時間とを有する。

0010

環境の変化への応答として、これらのデバイスは、(i)少なくとも1つのサイズ寸法の変化、(ii)抵抗の変化、(iii)抵抗率の変化、(iv)屈折率の変化又は(v)上記の2つ以上の組み合わせの変化を受ける。

0011

これらのデバイスは、特に、ホスファトアンチモン酸(phosphatoantimonic acid)Sb3P2O143−ナノシートに基づいて薄膜湿度検知デバイスとして構成される非接触位置決めインターフェースのために使用することができる点で有利である。前述の特性に起因して、その薄膜デバイスは、指オン状態と指オフ状態との間で170倍のイオン伝導度の変化を有する非接触位置決めインターフェースとして利用することができる。

0012

この関連において、活性材料は、外的影響に応答する材料と定義されることに留意されたい。そのような外的影響は、湿度の変化、又は活性材料が存在する環境内に存在する化合物の量の変化とすることができる。すなわち、活性材料は、外的刺激を受けるときに、その特性のうちの少なくとも幾つかが変化する。

0013

本発明との関連において、活性材料の層は少なくとも2つのナノシート(シートとも呼ばれる)から構成され、少なくとも2つのナノシートは互いにランダムに重なり合う。さらに、最も好ましい場合には、ナノシートは単分子層である。したがって、個々のナノシートは、原子厚又は分子厚からなり、活性材料から構成される平坦なシートを形成することが好ましい。活性材料から構成される平坦なシートは、単一のシートの個々の原子が、互いに少なくとも実質的に全て化学結合されることを意味する。化学結合は、共有結合イオン結合、又は共有結合及びイオン結合の混合のいずれかである。

0014

スピンコーティングによって得られた透明の薄膜は、膜のイオン伝導度が周囲のRH(相対湿度)に強く依存するので、例えば、抵抗性RHセンサーとして利用することができる。

0015

湿度応答フォトニックデバイスは、現在の最新タッチスクリーン内の接触可視化のための用途においてそのデバイスを実現するために、更なるソフトウェア及びハードウェアが必要とされないように、インタラクション成功に関する直接の光学的なフィードバックをユーザに与え、コストを削減する。例えば、本明細書において提案される非接触光学読出しを使用するとき、かき傷又は指紋のような、従来のタッチスクリーンの不都合な点を解消することができ、その一方で、複雑な電子回路を用いることなく、指運動の非接触追跡が簡単に達成される。

0016

これらのデバイスで達成される、光学的な調整可能性、極めて高い感度、再現性、速い応答時間及び回復時間、並びに例えば、水蒸気に対する選択性が、光学非接触位置決めインターフェースの新たな概念を提供する。

0017

この関連において、活性材料の少なくとも1つの層のナノシートのうちの少なくとも1つ、好ましくは全てのナノシートが、40nm〜1mmの範囲、好ましくは50nm〜100000nmの範囲内の平均幅と、40nm〜1mmの範囲、好ましくは50nm〜100000nmの範囲内の平均長とを有することが有利である。ナノシートの長さ:幅:高さの好ましいアスペクト比は少なくとも20:20:1であり、200:200:1のアスペクト比が望ましい。種々の形のセンサーにおいて、そのような材料を都合良く使用することができる。

0018

例えば、環境の湿度の変化が少なくとも1つのサイズ寸法の変化及び/又は屈折率の変化を引き起こし、そのいずれも、第1の光学厚さから第2の光学厚さへの変化を引き起こす。これは、光学厚さを、屈折率に層厚掛けた値と定義できるためである。

0019

この関連において、サイズの変化は通常、層厚の変化であるが、材料は実際には、横方向(幅及び長さ)寸法のうちの1つについては変化を受けないことに留意されたい。

0020

測定される活性材料の物理的特性のうちの1つの起こり得る更なる変化は、一般に、材料の抵抗であることにも留意されたい。この変化は、例えば、材料のイオン伝導度の変化から生じる可能性があり、イオン伝導度は更に、含水量によって影響を及ぼされる。

0021

測定される抵抗の変化は、活性材料の他の変化と必ずしも相関はない。それにもかかわらず、測定される抵抗が変化するとき、環境の湿度レベルが変化したという指示、又は別の蒸気被分析物若しくはガスが存在するという指示が本質的に与えられる。

0022

好適には、環境の変化は、環境の湿度の変化、環境内の或る特定のガスの存在の変化、及び/又は環境内の或る特定の蒸気の存在の変化によって引き起こされる。これは、多様な用途において使用できるように、そのデバイスを異なる種類の環境内で使用できること、及びそのデバイスがその環境内の特定の変化を検知できることを意味する。また、そのデバイスは、雰囲気内に存在する2つ以上の成分に対して選択性を有することができる。これは、環境内の水の存在の変化だけでなく、エタノール、アセトン等の或る特定の他の化合物の存在の変化も検出できることを意味する。

0023

活性材料の少なくとも1つの層のうちの少なくとも1つ、好ましくは全ての層の活性材料は一般式
Ha(M1)x(M2)yOz・nH2O
を有することが好ましい。M1は、2族元素、4族元素、5族元素、14族元素、15族元素、希土類元素並びにMn、Fe、Co、Ni、Zn、Cd及びこれらの元素の全ての固溶体及び置換化合物を含む群から選択され、M2は、15族元素、5族元素及びこれらの元素の全ての固溶体を含む元素の群から選択され、M2はM1とは異なり、a=0〜10、好ましくはa=1〜5であり、x=0〜10、好ましくはx=1〜5、特にx=1〜3であり、y=0〜10、好ましくはy=1〜10、特にy=1〜5であり、z=1〜30、好ましくはz=1〜25、特にz=1〜10であり、n=0〜50、好ましくはn=0〜20、最も好ましくはn=0〜10であり、x=0であるとき、yは0に等しくなく、y=0であるとき、xは0に等しくない。

0024

そのような材料は、好適にはナノシートの形で与えることができ、通常、そのような検知用途、好ましくは非接触検知用途において機能するのに必要とされる変化を示すことができる。本発明による活性材料を構成するナノシートは、好ましくは、標準的な温度及び圧力において2次元固体酸として知られているか、又は2次元の固体酸としての役割を果たすことができる。

0025

本発明によれば、「ナノシート」という用語は、特に、少なくとも20:20:1の、特に少なくとも50:50:1の、好ましくは少なくとも100:100:1の幅:長さ:高さのアスペクト比を有する2D構造と定義される。

0026

ナノシートはそれぞれ、0.5nm〜10nm、好ましくは0.5nm〜3.5nm、最も好ましくは0.5nm〜2nm、特に1nm〜1.4nmの平均シート厚を有することが有利である。そのようなシート厚は、AFM(原子間力顕微鏡)測定によって求めることができるか、又は結晶厚を求めることによって得ることができる。平均シート厚を求めるために、活性材料シートのトポグラフィのAFM画像が撮影される(真空内で測定される)。シートが別個であるとき、その厚さは、基板上に堆積された異なるナノシートごとに個別に求めることができ、個々のナノシート(高さプロファイル)又は横方向に重なり合うナノシートの表面にわたるラインに沿って測定することができる。

0027

活性材料の少なくとも1つの層のうちの少なくとも1つ、好ましくは全てが、4nm〜5mmの範囲、好ましくは10nm〜3000nmの範囲、より好ましくは15nm〜2000nm、特に30nm〜400nmの範囲内で選択された平均層厚を有することが好ましい。これらの層厚は、UV、可視光及びIRスペクトル範囲における用途の場合に装置を使用できるように選択される。平均層厚は、断面走査電子顕微鏡によって、又は分光偏光解析法及びAFMによって測定することができる。

0028

そのような層厚は、薄膜と呼ぶこともできる。そのような薄膜は通常、活性材料の幾つかのランダムに重なり合うナノシート又は規則的な(ordered)単一のナノシートから構成され、好適には、スピンコーティング、ディップコーティングスプレーコーティングドロップキャスティング又は電気化学堆積法を用いて製造することができる。この関連において、「規則的な単一のナノシート」という用語は、ナノシート法線に沿った、すなわち、薄膜の積重方向における配向又は結晶規則化を指すことに留意されたい。

0029

幾つかの実施形態において、ランダムに重なり合うナノシートは、層間に存在する空所を有することが可能である。空所はランダムに重なり合うナノシート間に形成され、一般的には、ナノシートが実効的には材料の単分子層であるが、層の高い異方性に起因して100%平坦でない場合があり、しわ、シート曲げ及び重なり合うシートを形成し、組織的細孔を生み出すときにもたらされる。

0030

本明細書において説明される活性材料は、低い湿度において水が構造的入り込む状態(結果として層が膨張するが、一次元においてのみであり、全ての他の構造的特徴無傷のままである)から、高い相対湿度において水の幾つかの層によって層間空間が膨張し、場合によって剥離し、結果として最終的には「粒子水和物(particle hydrate)」が生じる場合がある状態まで移行する材料であることにも留意されたい。

0031

上記で言及されたように、少なくとも1つのサイズ寸法の変化及び/又は屈折率の変化が、第1の光学厚さから少なくとも第2の光学厚さへの変化を引き起こす。これは、第1の光学厚さから第2の光学厚さへの変化(例えば、少なくとも1つサイズ寸法の変化及び/又は屈折率の変化)が、(a)干渉効果に起因するデバイスの色の変化、及び/又は(b)活性材料の抵抗及び/又は抵抗率の変化を引き起こすことを意味する。

0032

第1の光学厚さから第2の光学厚さへの変化は、これらの効果を薄膜デバイスによって有益に表示し、利用できるような、デバイスの構造色の変化を引き起こす。

0033

光学厚さの変化とともに色が変化するとき、例えば、環境の湿度レベルが変化したという指示、又は別の蒸気被分析物(例えば、エタノール、イソプロパノール、アンモニア、他のアルコール、アミン、及びCO2又はNH3のような溶媒蒸気若しくはガス)又はガスが存在するという指示が本質的に与えられる。

0034

その代わりに、又はそれに加えて、光学厚さの変化は、例えば、活性材料への被分析物の収着(層内又は層間の被分析物の収着に起因する薄膜の化学組成の変化−これは、低い湿度レベルにおいて、1つ又は2つの水分子ナノシート層内の構造的細孔内に収容される場合があるのに対して、水の大部分が層のナノシート間に収容されることになるためである)によって引き起こされる。

0035

被分析物の収着は、イオン伝導度の変化、それゆえ、薄膜デバイスの被測定抵抗の変化も引き起こす可能性がある。

0036

そのデバイスは、好ましくは、石英ガラスプラスチックポリマー、金属、シリコン酸化シリコンコーティングされたシリコン、透明導電性酸化物、及び上述の化合物のうちの2つ以上の任意の組み合わせからなる材料群から選択された基板のような、基板を更に備えることが有利である。これらの種々の基板は、(i)デバイスの色の変化の可能な検出を容易にし、(ii)例えば、導電率によって、電気回路への組み込みを確実にし、(iii)透明性を与え、(iv)デバイスのための機械的支持を与え、又は(v)これらの態様のうちの1つ以上の組み合わせを与える。

0037

また、デバイスは、活性材料の屈折率と異なるか、又は同等である屈折率を有する第1の光学コントラスト材料の少なくとも1つの層を更に備える。これは、多層構造を構成できるようにする。

0038

多層構造が第1の光学コントラスト材料及び活性材料から構成される周期二重層から構築されることが特に好ましい。そのような多層構造は、ブラッグスタック又は一次元フォトニック結晶とも呼ばれる。結果として生じる二重層構造は、好適には、デバイスの更なる設計可能性の余地を与える。そのデバイスは、好適には、複数のそのような二重層から構成することができる。

0039

ブラッグスタック(BS)又はブラッグミラーと呼ばれる1DPCは、異なる屈折率(RI)を有する2つの材料を備える周期的多層システムであり、そのシステムは、化学的、物理的、又は生物学的な環境刺激を、そのストップバンド位置のシフトによって誘発される光学読出しに変換することができる。さらに、これらの周期的構造は、その透明性を保ちながら、その構造が表示する色を調整することができ、それにより、環境条件に応じてその色を変更するスマートウインドウ製作する可能性を開く。

0040

本発明によれば、粒子/ナノシート利用「スマート」1Dフォトニック結晶を、光学読出しを用いる多用途湿度センサーとして開発することもできる。例えば、H3Sb3P2O14ナノシート/TiO2ナノ粒子利用ブラッグスタックを使用する500nmを超える超高ストップバンドシフト、又は例えば、H3Sb3P2O14ナノシート/SiO2ナノ粒子利用ブラッグスタックの光学コントラスト損失を通しての切替可能な透明性は、提案される検知プラットフォーム固有の特徴である。そのようなセンサーは、水蒸気に対して高い選択性を有する色調整可能な「光学ノーズ(optical nose)」としての役割を果たす。湿度に対するフォトニック応答の先例のない感度は、この特定の構成における517nmものブラッグピーク超高速(3s未満)シフトによって実証される。ブラッグピークの大きなシフトは、接近しつつある指によって誘発することができ、それゆえ、非接触条件下でのフルスペクトル色シフトにつながる。ナノシートを、例えば、SiO2のような低屈折率材料と組み合わせることによって、1DPCの反射率水吸着時に完全に消失し、結果として、減少した屈折率コントラストに起因して完全に透明なデバイスになる。例えば、指先付近の全可視スペクトルにわたって観測される超高感度で、完全に可逆的で、空間的に限定された色変化は、固有の光学検知原理を与え、簡単な光学読出しに基づく指運動の非接触追跡を可能にする。また、この第2の特性、すなわち、色変化を伴って反射が次第に消失することは、そのような多層を、プライバシウインドウ又はスマートウインドウ用途において使用するための潜在的な候補にする。

0041

幾つかの構成要素材料多孔性を用いて、水分子による多層システムへの浸透時のRI変化によって、異なる有機蒸気及び湿度を検出できることが知られている。しかしながら、これらの多孔性材料のブラッグピークの観測されたシフトは、めったに数十ナノメートルより大きくならず、100nmを大きく下回っており、湿度検知に関する分解能を制限する。これとは対照的に、本発明は、100nmを上回り、場合によっては、500nmを上回るブラッグピークのシフトを可能にし、これらの種類のデバイスを全く新しい分野の用途に適したものにする。用途によるが、それらのデバイスは、デバイスの色の変化によって検知結果を指示することができるので、環境の変化が検出されるときに検知結果を読み出す電気回路を必要としない場合もある。

0042

良好な光学応答を有する以前のブラッグスタック利用デバイスは、例えば、活性ポリマー層をブラッグスタックの中に組み込むことによって達成された。しかしながら、液体水の存在時に層膨張によって誘発される全整色ストップバンドシフトは、活性有機層の遅い応答時間並びに低い熱的、化学的及び機械的安定性犠牲にして成り立ち、これらの材料をそのような用途に適さないものにする。本発明による活性材料の使用にはこれらの不利な面はもはや存在せず、液体水だけでなく、水分の超高感度検出も可能にする。

0043

好ましくは、本発明において使用される光学コントラスト材料は、以下の役割のうちの少なくとも1つを果たすように選択される。
(i)環境内に存在する被分析物(例えば、水分子)が活性材料の水分感知層(複数の場合もある)に接近するのを確実にするゲート
(ii)多層構造の光学特性、それゆえ、その構造色を決定し、調整できるようにすること、
(iii)活性材料に対して光学コントラスト材料の屈折率を調整することによって、光学コントラストを調整できるようにすること。

0044

第1の光学コントラスト材料の屈折率は、湿度の変化が引き起こされたときに、又は湿度の変化が引き起こされる前に、活性材料の屈折率とは異なるように選択される。少なくとも実質的に同じ屈折率への、又は少なくとも実質的に同じ屈折率からの屈折率の変化は、有色から透明への変化又はその逆の変化を引き起こす。代替的には、屈折率は決して一致せず、屈折率の変化は、例えば、青色から赤色へのデバイスの色の変化を引き起こす。

0045

完全に透明から有色への、又は有色から完全に透明への色変化は、活性材料の屈折率及び第1の光学コントラスト材料の屈折率が、環境の選択された湿度レベルにおいて少なくとも実質的に一致するように選択されるときに観測される。

0046

好適には、第1の光学コントラスト材料は、誘電体材料、ポリマー、ゾルゲル材料、ナノ粒子、ナノ粒子の形の、又は均一な薄膜若しくはナノシートとしての構造体材料、及び上述の材料の2つ以上の任意の組み合わせからなる材料群から選択される。

0047

ナノ粒子は好ましくはTiO2、SiO2、ZrO2、SnO2ナノ粒子又は構造体材料ナノ粒子であり、構造体材料は好ましくは、ナノ粒子の形だけでなく、連続薄膜の形もとるゼオライト又は金属有機構造体又は多孔性ポリマーである。ナノシートは好ましくは、デバイスにおいて使用される活性材料のタイプに応じて選択されるが、MOFナノシート、層状複水酸化物LDH)、層状酸化物、層状遷移金属カルコゲナイド、又は粘土を含むこともできる。

0048

本発明の特定の好ましい実施形態によれば、そのデバイスはスタックを備え、スタックは好ましくは少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つの二重層から構成され、各二重層は、第1の光学コントラスト材料の1つの層と、活性材料の1つの層とによって形成される。

0049

好適には、交互層からなる二重層のスタックは、一次元フォトニック結晶、すなわち、いわゆる、ブラッグスタック又はブラッグミラー又は誘電体ミラーを形成する。

0050

さらに、そのような第1の二重層のうちの1〜30、詳細には、3〜10の第1の二重層が、互いに重ね合わせられ、第1の二重層のスタックを形成することが好ましく、第1の二重層は、活性材料が上部にあるか、又は第1の光学コントラスト材料が上部にあるように配置される、第1の光学コントラスト材料の1つの層及び活性材料の1つの層と定義される。

0051

第1の二重層の種々の層が連続的に繰り返されることが特に好ましいが、この概念から逸脱する応用例も存在する場合がある。この関連において、任意選択で、二重層のスタック内に活性材料の少なくとも1つの更なる層を組み込むことができることに留意されたい。この更なる層は、その際、欠陥であり、この更なる層を、底層(底部欠陥)として、上層(上部欠陥)として、又はスタック内、好ましくはスタックの中央にある層として、共振器(若しくは空洞)構造として含むことができる。

0052

好ましくは、ブラッグスタックの二重層の活性材料の各層は、5nm〜2000nm、好ましくは30nm〜1000nmの範囲内で選択される厚さを有する。これらの厚さは、0%相対湿度の乾燥条件の場合に真空中で測定され、これは、活性材料が最小層厚を有する状態にあることを意味する。

0053

同様に、第1の光学コントラスト材料の各層は、5nm〜2000nm、好ましくは30nm〜1000nmの範囲内で選択される厚さを有する。これらの層の厚さは、AFMによって、偏光解析法によって、又は走査型電子顕微鏡(SEM)によって求めることもできる。

0054

好ましくは、第1の二重層の活性材料の層の厚さは、第1の二重層のスタック内の活性材料の更なる層の厚さと少なくとも実質的に同じである。二重層の光学コントラスト材料の層の厚さは、二重層のスタック内の光学コントラスト材料の更なる層の厚さと少なくとも実質的に同じである。これは、各二重層が、スタック内の任意の他の二重層と実質的に同じ厚さを有することが好ましく、それゆえ、多層スタックが周期的であることを意味する。

0055

二重層のスタックは、10nm〜120000nmの範囲内、好ましくは300nm〜12000nmの範囲内で選択される厚さを有することが好ましく、二重層の数と、光学コントラスト材料のそれぞれの活性材料のそれぞれの層厚とに依存する。その際、スタック内の二重層の通常の数は、例えば、5つの二重層のスタックに対応する。これらのデバイス厚は、ブラッグスタック(二重層)の材料に対して与えられ、支持基板の厚さを含まない。支持基板の厚さは、所望の用途に従って選択されることが好ましく、例えば、200nmから20mmに、好ましくは2μmから10mmに及ぶことができる。

0056

そのようなデバイスは、好適には、UV、可視光及びIRスペクトル範囲内の用途の場合に使用することができる。

0057

本発明の更なる好ましい実施形態において、そのデバイスは色の変化を受け、これは、有色から透明、透明から有色、透明から透明、又は青色から赤色のような第1の色から第2の色への色の変化からなる群から選択することができ、第1の色から第2の色へのスペクトル変化は、少なくとも1pmの反射率又は透過率において測定される光学ストップバンドの位置の変化に関連付けられる。

0058

色変化は、被分析物分子(より好ましい実施形態において、これらは水分子である)の存在時の個々の層の光学厚さの変化によって引き起こされる。

0059

この関連において、透明から透明への変化は、UV反射からIR反射、UV反射から可視部分内の透明又はその逆、IR反射から可視部分内の透明又はその逆の変化とすることができることに留意されたい。これに関連して、UV反射は、光学バンドギャップUVスペクトル範囲内に置かれ、ブラッグスタックが可視光に対して透過性であることを意味し、IR反射は、光学バンドギャップがIRスペクトル範囲内に置かれ、ブラッグスタックが可視スペクトル範囲において透明であることを意味し、可視部分において透明は、活性材料の屈折率及び光学コントラスト材料の屈折率が(実質的に)同じであることを意味することにも留意されたい。

0060

好ましくは、そのデバイスは、第1の光学コントラスト材料の少なくとも1つの層とは異なり、第1の光学コントラスト材料と少なくとも実質的に異なる屈折率を有する第2の光学コントラスト材料の少なくとも1つの層を更に備え、第1の光学コントラスト材料、第2の光学コントラスト材料及び活性材料は、スタックを形成するように積層され、第1の光学コントラスト材料及び第2の光学コントラスト材料は二重層を形成し、上部に(「上部欠陥」)又は底部に(「底部欠陥」)に、スタック内のそれらの層とは異なる光学厚さを示すただ1つの活性材料の層が欠陥構造として堆積されるか、又は活性材料の層が少なくとも1つの、好ましくは2つの二重層から構成されるスタック内に組み込まれ、少なくとも1つの二重層のうちの少なくとも1つ、好ましくは全てが、第1の光学コントラスト材料1つの層と、第2の光学コントラスト材料の1つの層とによって形成され、活性材料の層はスタック内に欠陥として組み込まれる。最後に述べられた実施形態において、活性材料の層はスタック内に、好ましくはスタックの中央に組み込まれ、「共振器構造」を形成する。

0061

この関連において、第2の光学コントラスト材料は、第1の光学コントラスト材料と同じ材料群から選択され、その違いは、特定の用途のために、第2の光学コントラスト材料(それゆえ、その光学特性)が第1の光学コントラスト材料とは異なるように選択されることであることに留意されたい。

0062

同様に、第1の光学コントラスト材料と同じ層厚が、第2の光学コントラスト材料の場合にも当てはまる

0063

この関連において、第2の光学コントラスト材料の屈折率と第1の光学コントラスト材料の屈折率との間の差は結局、少なくとも5%、好ましくは少なくとも10%の差になることに留意されたい。

0064

特に好ましくは、そのような第2の二重層のうちの1〜30の第2の二重層、特に3〜10の第2の二重層がスタックを形成し、互いに重ね合わせられる。欠陥層の下方及び上方にある二重層の数が実質的に同じであり、対称構造を形成することについては言及されるべきである。

0065

これらの構造は、フォトニック欠陥構造、又はフォトニック共振器、又は空洞構造とも呼ばれる。2つの光学コントラスト材料を含む多層構造は通常、活性ではなく、欠陥層が活性材料から形成される。好適には、この欠陥層は、「ドーパント」のような役割を果たし、光をバンドギャップ内局在させ、光学バンドギャップ内に許容波長範囲を生成する。

0066

環境の変化によって引き起こされる欠陥層の変化は、有益には、少なくとも1pmだけ許容波長範囲の変化を引き起こす。多層構造は、活性材料と、光学コントラスト材料の少なくとも1つの層とを含む。任意選択で、その構造は、光学コントラスト材料の2つ以上の層も含むことができ、光学コントラスト材料の各層は、異なる光学コントラスト材料から形成され、これらの異なる層は既に規定された厚さを有することができる。さらに、これらの積重されたアセンブリは、欠陥層に加えて、2〜30、より好ましくは3〜10の二重層を含むことができる。当然、この欠陥又は共振器構造は、任意選択で、上記で論じられたように基板の上に配置することができる。

0067

また、この構造は、刺激応答層材料と、1つの光学コントラスト材料とから構成することができ、欠陥は刺激応答材料又は光学コントラスト材料のいずれかによって形成される。

0068

好ましくは、本明細書において説明されるデバイスは、湿度レベルセンサー、湿度レベルインジケーター、抵抗性又は光学非接触又は接触位置決めインターフェース、非接触又は接触可視化プラットフォーム呼吸制御又は分析器プラットフォーム、環境条件の変化とともに色を変更するスマートプライバシーウインドウ、及び湿潤物体又は湿度のための可視化プラットフォームからなる群から選択される。

0069

本発明の更なる態様において、これは、一般式:
Ha(M1)x(M2)yOz・nH2O(1)
を有する活性材料のナノシートに関連する。M1は、2族元素、4族元素、5族元素、14族元素、15族元素、希土類元素及びMn、Fe、Co、Ni、Zn、Cd並びにこれらの元素の全ての固溶体及び置換化合物を含む群から選択され、M2は、15族元素、5族元素及びこれらの元素の全ての固溶体を含む元素の群から選択され、M2はM1とは異なり、a=0〜10、好ましくはa=1〜5であり、x=0〜10、好ましくはx=1〜5、特にx=1〜3であり、y=0〜10、好ましくはy=1〜10、特にy=1〜5であり、z=1〜30、好ましくはz=1〜25、特にz=1〜10であり、n=0〜50であり、x=0であるとき、yは0に等しくなく、y=0であるとき、xは0に等しくなく、ナノシートは0.3nm〜10nmの平均厚と、20nmより大きい平均幅と、20nmより大きい平均長とを有する。

0070

検知デバイスにおいて使用することができるZnOのような材料とは対照的に、本発明による材料は、原子レベル又は分子レベルの薄いナノシートの形で作製することができる。ナノシートは、或る特定の厚さ(高さ、例えば、2nm)の場合に、最小長(例えば、20nm)及び最小幅(例えば、20nm)を有することができる材料から構成される。ナノシートは通常、100超、好ましくは500超のアスペクト比を有する。

0071

好ましくは、式(1)は、以下に、式2として規定することができる。
Ha(M1)x(M2)yOz・nH2O(2)
M1は、14族元素、15族元素、Mn、Fe、Co、Ni、Zn及びCdを含む群から選択され、M2は15族元素及びバナジウムから選択され、a=1〜5、x=1〜5、y=1〜10、z=1〜25、及びn=0〜40である。

0072

より好ましくは、式(2)を以下に式(3)として規定することができる。
H(6−y)x(M1)xy+(M2)2O3x+5・nH2O(3)
x=1、2、3、5、y=M1の酸化状態(y+によって示される)に依存、通常、4〜5、M1=As、Sb、Nb、Ta、Ge、Sn、Ti、Zr、Mo、Hf、及びM2=P、As、Sb、V、及びn=0〜30である。

0073

応用例の最も好ましい場合には、活性材料は、HxSbxP2O5+3x・nH2O、H2SnP2O8・nH2O、H2ZrP2O8・nH2O、HTaP2O8・nH2O、HAsP2O8・nH2O及びH3Sb3As2O14、HSb1−yTayP2O8・nH2O、H3Sb3−zTazP2O14・nH2Oを含む群から選択されたナノシートに基づく。x=1、3、yは0〜1、zは0〜2、及びn=1〜20である。

0074

この関連において、この態様に関連して説明される活性材料は、上記で説明された本発明によるデバイスにおいても使用できることに留意されたい。

0075

本発明の更なる態様において、これは、湿度レベルセンサー、湿度レベルインジケーター、抵抗性非接触位置決めインターフェース、抵抗性接触位置決めインターフェース、光学非接触位置決めインターフェース、光学接触位置決めインターフェース、呼吸制御又は分析器プラットフォーム、環境条件の変化とともに色を変更するスマートプライバシーウインドウ、及び湿潤物体又は湿度のための非接触可視化プラットフォームにおける、本明細書において提示される教示による活性材料のナノシートの使用に関連する。

0076

本発明は、図面を参照しながら、実施形態によって以下に更に詳細に説明されることになる。

図面の簡単な説明

0077

本発明の第1の実施形態によるデバイスを示す図である。
本発明の第2の実施形態によるデバイスを示す図である。
本発明の第3の実施形態によるデバイスを示す図である。
欠陥構造を示す本発明による更なるデバイスを示す図である。
欠陥構造を示す本発明による更なるデバイスを示す図である。
欠陥構造を示す本発明による更なるデバイスを示す図である。
本発明による、活性材料の構造モデル、剥離方式、ナノシート特性を示す図である。
本発明による、デバイスの伝導度利用湿度検知及び循環挙動を示す図である。
SiO2/H3Sb3P2O14及びTiO2/H3Sb3P2O14ブラッグスタックの光学湿度検知特性を示す図である。
TiO2/H3Sb3P2O14ブラッグスタックの選択特性を示す図である。
非接触位置決めインターフェース(TPI)としての役割を果たすH3Sb3P2O14ナノシート利用光学デバイスを示す図である。
a)石英基板、スピンコーティングされた薄膜及び上部にスパッタリングされた金コンタクトを備える透明薄膜デバイス、b)上部に金コンタクトを備える領域のSEM断面(下から上に、石英基板、ナノシートの薄い層、Auコンタクト真空)、c)金コンタクトを使用しない薄膜領域の断面を示す図である。ナノシート膜は、cにおいて帯電効果に起因して厚く見える。

実施例

0078

図1は、本発明による、第1のタイプのデバイス10の概略図を示す。この第1のデバイス10はガラスの基板12から構成される。活性材料の層14がガラス基板12上に堆積される。活性材料の層14は、複数のナノシート16から構成される。ナノシート16はそれぞれ、ホスファトアンチモン酸(H3Sb3P2O14)から形成される。

0079

選択された活性材料の具体的なタイプに応じて、複数のナノシート16を含む活性材料の層14が約10nm〜2000nmの範囲内で選択された厚さを有することができるように、各ナノシート16は、0.3nm〜10nmの範囲内の平均厚を有する。活性材料の層14は、それゆえ、通常、活性材料の少なくとも2つのナノシート16から構成される。ナノシート16は、例えば、スピンコーティングプロセスによって、又はディップコーティングプロセスによって、活性材料の層14を形成するように互いに重ねて形成することができる。互いに重ねて異なるナノシート16を形成した後、ナノシート16は、互いにランダムに互いに重なり合う。

0080

活性材料の層は、活性材料の層14の厚さに活性材料の屈折率を掛けた値として定義される第1の光学厚さを有する。活性材料は、活性材料が環境の変化を受けるときに、少なくとも1つのサイズ寸法、すなわち、その厚さの変化、その抵抗の変化、屈折率の変化、又は上記の2つ以上の組み合わせの変化、すなわち、第2の光学厚さに対する第1の光学厚さの変化、そして任意選択で、抵抗率の変化を受けるように選択される。環境の変化は通常、湿度の変化、環境内に存在するガス又は蒸気の量の変化によって引き起こされる。

0081

活性材料のただ1つの層14が存在するデバイス10は通常、薄膜デバイスと呼ばれる。そのような薄膜デバイスは、湿度レベルセンサー、湿度レベルインジケーター、抵抗性又は光学非接触位置決めインターフェース(薄膜干渉デバイスとして設計される)、可視化プラットフォーム、及び呼吸制御又は分析器プラットフォーム内に実装することができる。

0082

図2は、第2のタイプのデバイス10の更なる概略図を示す。デバイス10のこの例において、3つの二重層18が、基板12の上に設けられる。各二重層18は、活性材料の1つの層14と、光学コントラスト材料の1つの層20とから構成される。明確にするために、活性材料の個々のナノシート16は、この図面から省略されている(図3及び図4に示される図面に関しても同じことが当てはまる)。しかしながら、活性材料の層14は一般に、少なくとも2つのナノシート16から構成されることは理解されたい。図2に示される3つの二重層18はスタック22を形成する。

0083

スタック22は、一次元フォトニック結晶、すなわち、いわゆる、ブラッグスタック又はブラッグミラー又は誘電体ミラーを形成する。この関連において、各二重層18の活性材料の層14は光学コントラスト材料の層20とは異なる厚さを有することができ、各二重層18は少なくとも実質的に同じ二重層厚を有し、スタック22の活性材料の各層14は同じスタック22の活性材料の他の層14と少なくとも実質的に同じ層厚を有することに留意されたい。各スタック22の光学コントラスト材料の層20の場合も同じことが当てはまる。

0084

図2に従ってデバイス10を形成すると、活性材料の層14及び光学コントラスト材料の層20の基本屈折率の選択に関して異なるオプションがある。

0085

第1の設計オプションは、環境の所与境界条件において両方の材料の屈折率が実質的に同じであるように、屈折率を選択することである。この所与の境界条件は、環境の湿度のレベル、又は環境のガス若しくは蒸気濃度とすることができる。環境の湿度レベルが変化するとき、この結果として、スタック22の活性材料の層14の屈折率の変化が生じ、結果として、光学コントラスト材料の光学厚さの変化が生じる場合もある。この結果として、2つの層14と20との間に光学的コントラストが生じ、結果として、検出可能な色(検知信号)が生じる。そのようなブラッグスタック22は、透明から有色又は透明(同様の屈折率)から透明(異なる屈折率、ストップバンドは赤外線又はUV範囲内にある)の色変化を示す。

0086

第2の設計オプションは、活性材料の屈折率とは異なる屈折率を有する光学コントラスト材料を設けることである。それにより、光学バンドギャップが形成される。例えば、環境の湿度のレベルが増加又は減少するにつれて、光学バンドギャップが増加にシフトする。活性材料の層14及び光学コントラスト材料の層20の材料の選択に応じて、屈折率が同じになる可能性があり、すなわち、材料は有色から透明への色変化を受ける。代替的には、屈折率は異なるままであり、ブラッグスタック22が受ける変化のうちの少なくとも1つは、有色から有色、例えば、青色から赤色である。

0087

第1の設計オプションが選択されるか又は第2の設計オプションが選択されるかにかかわらず層厚が増加し、この結果として、さらに、バンドギャップ内に光学的シフトが生じるのが事実である。

0088

この関連において、層厚の変化は、それゆえ、最初に構造の透明性に何も影響を及ぼさないが、例えば、青色から赤色への色のシフトに寄与することができ、検知信号にも寄与することができることに留意されたい。

0089

図3は、第3のタイプのデバイス10の更なる概略図を示す。この例において、4つの二重層18を備える欠陥スタック22が形成され、各二重層は、第1の光学コントラスト材料の層20と、活性材料の層14とから構成され、欠陥スタック22の最も中心にある層は、活性材料の更なる層14から構成される。活性材料のこの更なる層14は、スタック22の中央に共振器構造として含まれる。活性材料の更なる層14が、二重層18のスタック内の底層(底部欠陥)として、又は上層(上部欠陥)として含まれる実施形態もある(図示せず)。

0090

図3に示されるようなデバイス10は、「欠陥」ブラッグスタック又は共振器構造として知られている。これは、活性材料の1つの層14が、多層構造内に形成され、それゆえ、その周期性中断させるためである。代替的には、活性材料の1つの層14は、多層構造の上に形成され、いわゆる、「上部欠陥」を形成することもできるか、又は多層構造の下に形成され、いわゆる、「底部欠陥」を形成することもできる。

0091

欠陥層は「ドーパント」のような役割を果たし、光をバンドギャップ内に局在させ、光学バンドギャップ内に許容波長範囲(反射スペクトル内の低下)を生成し、環境の変化に起因して引き起こされる、活性材料の層14の変化の結果として、欠陥層の変化が生じ、その結果として、少なくとも1pmだけ許容波長範囲の変化が生じる。

0092

図4a図4cは、欠陥構造を有する、本発明による更なるデバイス10を示す。図4a図4cに示されるデバイス10の二重層18はそれぞれ、第1の光学コントラスト材料の層20と、第2の光学コントラスト材料の層24とから構成される。いずれの場合にも、欠陥構造又は欠陥層は活性材料の層14である。これは、スタック22の中央において共振器構造(図4aを参照)として利用されるか、スタックの底部において(図4bを参照)底部欠陥として利用されるか、又はスタック22の上部(図4cを参照)に上部欠陥として利用されるかのいずれかである。

0093

少なくとも1つの二重層18を含む、図2〜図4によるデバイス10は通常、湿度レベルセンサー、湿度レベルインジケーター、光学非接触位置決めインターフェース、呼吸制御又は分析器プラットフォーム、環境条件の変化とともに色を変更するスマートプライバシーウインドウ、又は湿潤物体若しくは湿度のための可視化プラットフォームとして使用される。

0094

水分によってもたらされるその著しい膨張特性と、結果として生じる湿度依存プロトン伝導性とに起因して、ホスファトアンチモン酸H3Sb3P2O14が、局所湿度検知に基づくTPIのための有望な候補である。2Dナノシートを抵抗性検知デバイスに組み込むことが、対応するバルク材料及び他のナノ形態に比べて優れた検知性能を生み出すことが証明されている。最近の研究において、抵抗性TPIのために、VS2ナノシートが使用された。しかしながら、これらのVS2ナノシートセンサーは、周囲条件下での低い化学的安定性(V(IV)から(V)への酸化及び加水分解)及び予想以上に悪い感度のような或る特定の欠点を有する。

0095

図1〜図4に示されるデバイス10によって、接近しつつある指26(図9を参照)の局所湿度シース(local humidity sheath)に対する著しく向上した応答を検出することができ、それは、(i)バルク材料に比べて、ホスファトアンチモンナノシートのより円滑な(すなわち、より段階的でない)RH依存膨張挙動及び伝導度と、(ii)ナノ構造化1Dフォトニック結晶(1DPC)に基づく、超高感度で、低コストの抵抗性及び光学TPIを作製できるようにする機械的に安定した薄膜の実現とに起因して、既存のデバイスより優れている。

0096

ホスファトアンチモン酸ナノシートの薄膜及びそこから形成されるハイブリッド1DPCは、抵抗性及び光学読出しとともに動作する化学的に安定した透明な、低コストの湿度検知デバイスを形成し、いずれも非接触位置決めインターフェースとして利用することができる。指運動を追跡することができる光学TPIのこの新たな概念の実験的な実現は、極めて大きなストップバンドシフト(500nm超)、層のRIコントラストの減少によって引き起こされる高い反射性から完全な透明性への切替、並びに速い応答時間(3s未満)、高い再現性及び安定性のような固有の特徴の組み合わせによって実現される。

0097

図1〜図4によるデバイス10の製造方法は以下の通りである。
a)基板12を設け、
b)活性材料を設け、
c1a)上記基板12上に上記活性材料のナノシート16を堆積し、ランダムに重なり合うナノシート16から構成される活性材料16の層14を形成し、
c1a)任意選択で、活性材料の上記層14上に第1の光学コントラスト材料の層20を堆積し、二重層18を形成し、代替的には、
c1b)任意選択で、上記基板12上に第1の光学コントラスト材料の層20を堆積し、その後、上記活性材料のナノシート16を堆積し、光学コントラスト材料の上記層20上に活性材料の層14を形成し、第1の二重層18を形成し、
任意選択で、ステップc1a)又はc1b)を複数回繰り返し、第1の二重層のスタックを形成するか、
又はc2)上記基板12上に上記活性材料のナノシート16を堆積し、活性材料の層14を形成し、
c2a)任意選択で、活性材料16の上記層上に光学コントラスト材料の第1の層20を堆積し、その後、光学コントラスト材料の上記第1の層20上に第2の光学コントラスト材料の層24を堆積し、第2の二重層18を形成し、ステップc2a)を複数回繰り返して、活性材料の上記層14上に第2の二重層18のスタックを形成し、それにより、いわゆる「底部欠陥」を形成し、
c2b)任意選択で、上記基板12上に光学コントラスト材料の第1の層20を堆積し、その後、光学コントラスト材料の上記第1の層20上に第2の光学コントラスト材料の層24を堆積し、第2の二重層を形成し、任意選択で、ステップc2b)を複数回繰り返して、上記基板12上に第2の二重層18のスタック22を形成し、その後、上記スタック22上に上記活性材料のナノシート16の層14を堆積し、いわゆる「上部欠陥」を形成し、
c2c)任意選択で、上記基板12上に少なくとも1つの第2の二重層18、好ましくは3〜10のそのような第2の二重層18を堆積し、その後、活性材料のナノシート16を堆積し、上記第2の二重層18上に活性材料の層14を形成し、その後、活性材料の上記層14上に少なくとも1つの更なる第2の二重層18、好ましくは3〜10のそのような第2の二重層18を堆積し、いわゆる「共振器構造」を形成し、
d)任意選択で、上記基板12上に、又はデバイス10の上部に、金コンタクト28(図10を参照)のような電気コンタクトを堆積し、
e)任意選択で、デバイス10から基板12を除去する。

0098

堆積するステップは、スピンコーティングプロセスを用いて実行されることが好ましい。そのようなプロセスは、以下に詳細に説明されることになる。

0099

デバイス10から基板12を除去するステップは、例えば、酸若しくはアセトンを使用するエッチングステップを用いて、又はデバイス10から基板12を切除するか、若しくは切り離すか、又は膨張剤若しくは化学エッチング剤を用いて、若しくは用いることなく、基板12からデバイス10を剥離することによって機械的ステップを用いて実行されることが好ましい。

0100

図5は、構造モデル、剥離方式及びナノシート特性を示す。詳細には、図5aは、左から右に、[010](左)及び[001](右)に沿って見たK3Sb3P2O14・1.3H2Oの構造を示す。より良好に概観するために、[001]に沿った1つの層のみが示され、K3Sb3P2O14・1.3H2Oの場合に、層間のO位置が省略されている。図5bは、分離したSb3P2O143−ナノシートのAFM(原子力顕微鏡)画像及び対応する高さプロファイルを示す。図5cは、サンプルの典型的なSADパターンを伴う重なり合う剥離されたSb3P2O143−ナノシートのTEM透過型電子顕微鏡)画像を示しており、そのパターンは、この場合には、互いに回転した2つのナノシート16から生じるパターンである。図5dは、最初に膨張が起こり、その後、剥離が起こると仮定するときの、K3Sb3P2O14の場合のイオン交換及び剥離の概略的なプロセスを示す。

0101

層状ホスファトアンチモネートK3Sb3P2O14及びプロトン交換ホスファトアンチモン酸H3Sb3P2O14が、KNO3、Sb2O3及びNH4H2PO4から開始する従来の固相反応と、その後に続く8M硝酸とのイオン交換とによって合成された。ホスファトアンチモネートは、電荷補償カチオンによって交互配置されるアニオン帯電Sb3P2O143−2D層から構築される(図5a)。プロトン化及び純水における剥離プロセス図5dに概略的に示される。AFMによって求められるようなSb3P2O143−ナノシート16の厚さは、結局、平均して1.3±1nmになり(図5bを参照)、それは単層Sb3P2O143−ナノシート16の場合の1.10nmの結晶厚と正確に一致する。TEM及び対応するSAD画像図5cを参照)は、薄く、ランダムに重なり合うナノシートを明確に示す(図5c)。TEM−EDX及びSEM−EDX解析は、元素組成が予想される組成に極めて近いことを裏付ける。SADパターンのd値は、粉末X線回折によるナノシートペレットのd値と正確に一致する。18000rpmにおける遠心分離によって得られ、100℃で乾燥した、乱層構造により無規則化された(turbostratically disorderd)ナノシートペレットのXRDパターンは、三方晶系層群(trigonal layer group)に基づいて指標化することができ、2D材料に特有の(hk0)反射の迷路のような(Warren-like)ピークプロファイルを示す。剥離からのナノシートペレットは、SE及びBSE画像においてシルクのような形態を示し、これもまた剥離された2D材料に特有である。したがって、得られた全てのデータが、純水におけるナノシート16の剥離成功を示す。

0102

50nm〜150nmの範囲内の厚さを有する再積重されたナノシート16の薄膜は、剥離されたナノシートの水性懸濁液を異なる回転速度においてスピンコーティングすることによって調製することができる。0%から100%まで相対湿度を上げると、ナノシート膜は、その厚さを概ね2倍にするように(例えば、72nmから128nmまで)膨張する。これにより、90%RHより高い湿度範囲において、特に顕著な変化が観測される(112nm〜128nm)。この効果は、分光偏光解析法によって求められるような全湿度範囲におけるRI減少(1.62から1.52)を伴い、吸水及び結果として生じる厚さ変化に対応して、90%より高いRH範囲において顕著な降下がある。10%RHまでの低い湿度範囲におけるRI増加及び概ね変化しない層厚は、ランダムに再積重されたナノシートの構造的細孔充填によって合理的に説明される。その際、より高いRH範囲内の連続的なRI減少は、水の屈折率(1.33)及びナノシート16の屈折率を混合する結果である。

0103

湿度応答ナノシート薄膜は、抵抗性湿度検知に基づいて非接触位置決めインターフェースとして直接使用することができる。抵抗性検知のための透明薄膜デバイス10が、異なるエリアからの2つのSEM断面画像とともに図10に表示され、その画像は、デバイスの極薄性を示す。専用湿度チャンバーにおいてRH依存伝導度が測定され、RHは、飽和食塩水の規定された蒸気圧によって、又はそれぞれ0%RH及び93.5%RHでアルゴンを混合するガス流設定を用いて調整された。

0104

図6aは、2000rpmにおいてスピンコーティングされた膜デバイスの場合の、飽和食塩水上(塩吸着及び脱着)及びアルゴン流設定(ガス流脱着及び吸着)による測定から得られたRHの関数としてのイオン伝導度を示す。図6bは、0%RH〜47%RHの同じ膜デバイス10の循環挙動を示す。

0105

注目すべきことに、RHを増加させると、わずかなヒステリシスループのみを伴って、全湿度範囲にわたって5桁だけサンプルのイオン伝導度が増加するのを観測することができる(図6a)。0%RH〜47%RHの薄膜デバイス10の循環挙動は、良好な可逆性と、明確で再現可能な応答動態とを示す(図6b)。0%RH〜47%RHの場合に57sの応答時間及び11sの高速回復時間(全信号変化の90%として求められる)を得ることができる。これは、VS2ナノシートデバイスの場合に報告された応答動態(応答時間及び回復時間の場合にそれぞれ30s〜40s及び12s〜50s)に十分に匹敵し、他のナノ構造化検知デバイスに比べてかなり速い。被測定応答時間は、チャンバー内のRHの飽和に達する時間に加えて、薄膜14の湿度応答を含むことに留意されたい。ナノシート薄膜デバイス10のプロトン伝導度のRH依存性は、従来技術において報告されるような、ホスファトアンチモン酸バルク材料のRH依存性とは全く異なる。バルク材料は明確な階段状の挙動を示すが、これは、薄いナノシート膜デバイス10の場合には当てはまらない。RHの増加に応じた伝導度の滑らかな増加は、粒径がより小さく、結果として粒界吸着量の増加につながることと、層間空間が不均一であり、結果としてランダムに方向づけられたナノシート16間の明確な水吸着部位が少ないこととに起因する。そのような組織的効果は、同様に、格子水和物(lattice hydrate)(バルク材料)の吸水機構から粒子水和物(ナノシート)の吸水機構へ吸水機構を変更し、その吸水機構は、ナノシートの内面及び外面上に大量の水分子を収容する。

0106

ブラッグスタック22は、(i)湿度感知構成要素としてのH3Sb3P2O14ナノシート薄膜及び(ii)必要とされるRIコントラストを与えるTiO2又はSiO2いずれかのナノ粒子層20から組み立てられた。周囲空気(30%RH)において、ナノシート膜は、分光偏光解析法によって求められるような1.56の屈折率を示し、一方、TiO2ナノ粒子は、より高いRI(1.84)を示し、SiO2ナノ粒子層は、より低いRI(1.34)を示す。TiO2及びSiO2層の粒子性がゲートとしての役割を果たし、組織的多孔性を通して、水分子が水分感知ナノシート層に接近するのを確実にする。

0107

3つの異なる材料の形態、すなわち、球状シリカコロイド不規則な形状のチタニア粒子及び薄層状ナノシート16を、図の差込図において明確に区別することができる。垂直入射におけるブラッグピークの最大値スペクトル位置、それゆえ、構造色は式(4)によって与えられる。
λB=2・(n1d1+n2d2) (4)
n1及びn2は異なる層のRIであり、d1及びd2はそれぞれの厚さである。

0108

これによれば、スピンコーティング技法によって、堆積される膜の厚さを、それゆえ、ブラッグスタック22によって表示される構造色を、実験パラメーターを変更することによって微調整できるようになる。この研究において実行された作製手順の場合、スピンコーティング速度のみが2000rpmから4000rpmまで変更され、一方、異なるコロイド懸濁液の濃度、又はプロセスの任意の他のパラメーターは一定に保たれた。

0109

光学湿度センサーの異なる特徴を調査するために、透明な上窓を有する閉じたチャンバー内に2つのブラッグスタック22が導入され、25℃において飽和食塩水によって制御される異なるRH値についてブラッグピークの位置が測定された。ナノ粒子層の多孔性及びナノシート層の高速平衡時間が、デバイス10への水分子の容易な接近及びデバイス10にわたる水分子の高速平衡を確実にすることに留意されたい。

0110

図7aは、提案される湿度検知機構の概略図を示す。図7bは、異なる相対湿度値におけるSiO2/H3Sb3P2O14ブラッグスタック22の実験(実線スペクトル)及びシミュレーション破線スペクトル)の反射スペクトルを示す。図7cは、異なる相対湿度値におけるTiO2/H3Sb3P2O14ブラッグスタック22の実験(実線スペクトル)及びシミュレーション(破線スペクトル)の反射スペクトルを示す。

0111

ブラッグスタック22の一般的な検知機構図7aに概略的に示される。本事例の場合、粒子層の厚さは不変であると仮定されるので、3つの主なプロセス、すなわち、(i)組織的細孔(すなわち、粒子間空所)への水の吸着/脱着によるTiO2及びSiO2ナノ粒子層のRIの変化、(ii)水の吸水/損失を通してのナノシート層のRIの変化、(iii)ナノシート層14の湿度依存厚さが、ブラッグスタック22の湿度依存光学応答に影響を及ぼす(式(4)による)。SiO2及びTiO2の場合、層の実効RIは、細孔充填プロセスに起因する含水量の増加とともに増加するのに対して、ナノシート層14の場合、水和度の増加とともに実効RIが純水のRIに接近するので、層の実効RIは減少する。後者の現象は、よりコンパクトなナノ粒子層とは対照的に、RHの増加とともにナノシート層14が実質的に膨張することによって引き起こされる。湿度依存反射スペクトルから抽出することができるこれらのパラメーターが光学特性を決定し、全体的な変化は、色の変化として視覚的に知覚することもできる。2つのブラッグスタック22、H3Sb3P2O14/SiO2及びH3Sb3P2O14/TiO2は、定性的には、極めて異なるように挙動する。いずれの場合も、ナノシート16の層14の膨張挙動は、水の凝縮が生じるときに、2つの異なる応答範囲、すなわち、低いRH範囲(90%まで)及び高いRH範囲(90%〜100%)を規定する。

0112

H3Sb3P2O14/SiO2利用ブラッグスタック22の場合、フォトニックストップバンドは、低いRH範囲において、100nmだけ赤方シフトする。異なるRH値の場合に実験的に得られたスペクトルの系列図7bにプロットされる(実線)。水蒸気圧の値が増加する場合、ブラッグピークは赤方にシフトし、一方、その強度は徐々に減少し、最終的には消失することがわかった。センサーによって表示される色はこの挙動に従い、最も高い湿度値の場合、ブラッグ反射体オフ切り替わり、すなわち、完全に透明になる。この効果は、RHの増加とともにブラッグスタック22を形成する層間の光学コントラストが消失することで説明できる。粒子層(光学コントラスト材料の層20)のRIは増加し、その厚さは概ね一定のままであるが、活性材料の層14において2つの異なる効果、すなわち、(i)ブラッグピークの青方シフトに寄与するRIの減少と、(ii)層厚の増加による過補償とにより、結果としてのブラッグピークの全体的な赤方シフトとが生じる。しかしながら、活性材料の層14のRIは徐々に減少し、一方、ナノ粒子層のRIは増え続けるので、両方の値が最終的には約90%RHにおいて等しくなり、結果として、光学コントラストが消失する。フォトニックストップバンドが相殺されるので、光学センサーは、極めて可逆的な方法において完全に透明に変わり、その構造によって、可視範囲全体にわたって光が透過される。

0113

TiO2/H3Sb3P2O14BSの場合に得られた鏡面反射スペクトルが図7cにプロットされる(実線)。ブラッグピークは、0%〜90%のRH範囲において100nmだけ赤方シフトされる。しかしながら、SiO2を含むブラッグスタック22とは対照的に、RHの増加とともに反射率が上昇し、ストップバンドが広がり、それは、RHの増加とともに層の光学コントラストが増加することによって合理的に説明することができる。ブラッグピークを可視範囲からIRにシフトする、517nmより大きい総合赤方シフトが観測され、一方、495nmにおいて、二次ブラッグピークが観測される(図7cの赤曲線)。高いRHにおいて観測される赤方シフトは、水分検知用途のためのBSの場合にこれまで観測された中で最も大きい。固有の色変化に加えて、ブラッグスタックデバイス10の超高速応答時間並びに高い再現性及び循環性も、前例がないことに留意されたい。

0114

ブラッグスタック22の場合に観測される光学特性を確認するために、光学スペクトルのシミュレーションがMatlabコードを用いて実行された(図7の破線。使用される入力パラメーターに関しては図10並びに表1及び表2を参照)。両方の場合に観測された値が極めてよく一致していることが、本明細書において提示される測定の品質及び検知機構の品質を実証する。それゆえ、主な検知効果がナノシート層14の膨張(元の値の最大で3倍)によって引き起こされるのに対して、ナノシート膜及び多孔性ナノ粒子層のRIの変化は、観測された効果に対する適度な寄与を有する。

0115

湿度センサーから要求される1つの不可欠の特性は、他の被分析物との低レベルクロストーク、すなわち、例えば、水分子に対する排他的な応答である。2つの異なるブラッグスタック22(TiO2/H3Sb3P2O14(図8)及びSiO2/H3Sb3P2O14)を用いてブラッグピーク位置及びブラッグピーク総合シフトにかかる時間(応答時間と呼ばれる)を監視することによって、異なる化学的特性及び極性を有する溶媒蒸気(水、エタノール、トルエン、イソプロパノール、ヘプタン及びアセトニトリル)に対するセンサーの選択性を調査することにより、水に対する選択性が試験された。

0116

図8は、TiO2/H3Sb3P2O14ブラッグスタック22の選択性の特徴を示す。詳細には、0%及び100%相対湿度変化の応答時間の関数としてのTiO2/H3Sb3P2O14ブラッグスタック22の光学ストップバンドシフトを示す図が示される。水の結果が、極性プロトン性溶媒、すなわち、エタノール及びイソプロパノール、極性非プロトン性溶媒、すなわち、アセトニトリル、並びに非極性溶媒、すなわち、ヘプタン及びトルエンと比較される。

0117

水蒸気に比べて、非極性(ヘプタン、10nm及びトルエン、12nm)及び非プロトン性極性溶媒(アセトニトリル、17nm)は、高速応答時間(数秒)で微小なシフトのみを示す。対照的に、中間極性を有するプロトン性溶媒(エタノール、30nm及びイソプロパノール、25nm)は、2000sより長い応答時間で、幾分大きなシフトを示す。観測される応答は、おそらく、粒径が大きいほど減速されるプロトン性溶媒の遅延した層間拡散(イソプロパノール>エタノール>水)と、水と比べたときのアルコールのあまり顕著でない溶媒和水素結合能力とに起因する。要するに、水蒸気に応答して著しく大きいストップバンドシフト(15倍より大きい)が観測されるだけでなく、著しく短い応答時間(30s)も観測され、それらが、水蒸気に対するブラッグスタック22の固有の選択性を確立する。

0118

図9aは、3000rpmのスピンコーティングによって得られた薄膜デバイスの指距離の関数としての検知応答特性を示す。その測定は、約30%RHにおいて実行された。図9bは、ニトリル手袋27で覆われた指26によって接近されるSiO2/H3Sb3P2O14ブラッグスタック22の写真を示す。この場合、応答は観測されない。図9cは、指26によって接近されるSiO2/H3Sb3P2O14ブラッグスタック22の写真を示す。指26はスタック22と接触していないことに留意されたい。図9dは、指位置周囲の横方向色勾配を示す、TiO2/H3Sb3P2O14ブラッグスタック22の実際のカラー顕微鏡画像を示す。指26はブラッグスタック表面から1mmの垂直距離において、右上角に位置決めされた。指26から対応する画像位置までの実際の距離が示される。図9eは、指位置周囲の横方向色勾配を示す、SiO2/H3Sb3P2O14ブラッグスタック22の実際のカラー顕微鏡画像を示す。その概略図は、1mmの垂直距離における、右上画像角における指26の位置を示す。対応する画像位置における指26からの実際の距離(ピタラス定理によって計算される)が示される。図9fは、指26が接近しつつあるときの、3s応答時間後に得られたTiO2/H3Sb3P2O14の反射率スペクトルを示す。異なる曲線(グレースケールにおいて表される)は、応答の異なる大きさに対応する。図9gは、指26が接近しつつあるときの、3s応答時間後に得られたSiO2/H3Sb3P2O14の反射率スペクトルを示す。

0119

薄膜の伝導度及びブラッグスタック22の光学特性の両方が、RHの変化に対して再現可能で、選択的な応答を示す。それゆえ、人の指26は距離依存湿度環境によって取り囲まれるので、これらの薄膜デバイス10は、非接触位置決めインターフェースのための潜在的な候補である。薄膜の非接触検知能力精査するために、最初に、石英基板12上のナノシート膜14が調査された。それにより、基板からの指26の距離が30%周囲RHにおいて1.6cmから0.1cmに短縮されるときに、170倍より大きい伝導度の増加が観測された(図9aを参照)。これは、指オフ状態及び指オン状態の場合に3の最大信号変化を示した、VS2薄膜デバイスの場合に報告された値より著しく高い。0.8cmのより長い距離の場合であっても、33%の信号増加が得られ、このタイプのセンサーを、かなり長距離インタラクションデバイスにおいて使用できることを示唆する。動的測定において指26によって伝導度を操作することによって、薄膜デバイス10は、指距離変化に対して非常に高速で可逆的な応答を有することが明らかである。

0120

上記で提示された高感度のフォトニック読出し方式によれば、裸眼によって見ることができる光学読出しによる「湿潤」物体の横方向の追跡に基づいて、更に一歩前進し、光学非接触位置決めインターフェースを開発するツールが手の届く所にある。これらのBS利用光学デバイス10の場合、フォトニック表面上方の指位置を可視化するために、電子アセンブリ内に組み込む必要はない。本明細書において提示される実験は、この非接触光学検知原理の実現可能性を実証し、図9に要約される。

0121

両方のブラッグスタック表面(TiO2利用及びSiO2利用)から1mmの垂直距離に指を位置決めする結果として、TiO2/H3Sb3P2O14及びSiO2/H3Sb3P2O14ブラッグスタック22の場合にそれぞれ提案される2つの構成に対応する顕微鏡写真において示されるように(図9d及び図9e)、指先から1.0mmと1.8mmとの間の距離に沿って色勾配が生じる。人の指26の周囲の空間依存湿度勾配に起因して、短い距離範囲において、検知信号が同様に迅速に降下するので(図9a)、これは伝導度挙動と完全に一致している。勾配の構造色を見ると、SiO2/H3Sb3P2O14ブラッグスタック22の場合、1.0mmの実際の距離における色は、100%検知信号に対応する(光学コントラスト及び反射は失われる)。

0122

いずれの場合も、1.5mmの距離の場合の構造色は、約90%のRHに対応する(図7を参照)。両方のブラッグスタック22の場合に取り込まれた反射スペクトル(図9f及び図9g)は、100%RHにおける被測定シフトに類似の、3s後の最大ブラッグピークシフトを示す。SiO2/H3Sb3P2O14BSに対応する循環挙動は、超高速の応答時間に加えて、検知事象の高い可逆性及び再現性を実証する。これらの特徴は、ブラッグスタック22にわたる指26の横方向運動によっても実証された。指26の運動後瞬時応答が観測され、その応答は指運動の高忠実度の追跡に対応する。

0123

(i)指オン状態における応答は非常に高いRHにおける測定に完全に類似であり、(ii)指26がニトリル手袋によって保護される場合には、色変化は観察されず(水雰囲気がなく、より高い局所温度)(図9b)、その一方、接近しつつある露出した指26によって高速で顕著な色変化が直接見られる(図9c)ので、ブラッグスタック22の応答は、温度効果ではなく、指周囲の局所的な水蒸気雰囲気に排他的に起因することに留意されたい。それにもかかわらず、体温が水分子の拡散を高めることによって役割を果たすと仮定され、それは、RTにおいて実行される湿度検知測定と比べて、短い応答時間によって反映される。

0124

K3Sb3P2O14の例示的な製造
K3Sb3P2O14を合成するために、前駆物質(KNO3(99%、Merck)、Sb2O3(99.6%、AlfaAesar)、NH4H2PO4(98%+、Acros Organics))が、或る化学量論比において完全に粉砕され、最初のステップにおいて300℃まで、粉砕後に、第2の加熱ステップにおいて1000℃まで加熱された(それぞれ24時間の期間にわたる)。プロトン交換反応のために、2gのK3Sb3P2O14が250mLの8M硝酸(希釈65wt%、Merck)で一晩(12時間の期間にわたる)処理され、濾過され、エタノール(99.8%、ca15mL)で洗浄され、それを室温において4時間乾燥させた。交換反応を完全にするために、この処理は2回繰り返された。XRDによって成功が監視された。7.3mmolL−1の濃度のバルプロトンとともにH3Sb3P2O14を純水中で一晩(16時間)激しく攪拌することによって、剥離が実行された。得られたコロイド懸濁液が、3000rpmにおいて30分間遠心分離され、非剥離バルク材料を除去した。上澄みは、主に単層ナノシート懸濁物質である。ナノシートペレットを得るために、18000rpmにおいて30分間、更なる遠心分離ステップかけられた。上澄みは廃棄され、ゲル状無色の湿潤凝集体を100℃において少なくとも4時間乾燥させた。

0125

本発明に関して使用することができる他のナノシートの例は、H2SnP2O8・nH2O、H2ZrP2O8・nH2O、HTaP2O8・nH2O、HSb1−yTayP2O8・nH2O、HAsP2O8・nH2O、H3Sb3As2O14である。x=1、3、0<y<1、及びn=1〜20である。この点において、既知公表された合成方法に従って、上記で引用された材料のうちの幾つかを作製できると要約することができる。しかしながら、この関連において、材料の製造自体は既知であるが、これまで、これらの材料全てが2D平面ナノシート16の形で作製されてきたとは限らず、これらのナノシート材料はいずれも、ブラッグスタック又は薄膜のような空間分解湿度センサーにおいて利用されてこなかったことに留意されたい。

0126

例えば、H2SnP2O8・nH2O、H2ZrP2O8・nH2Oは、公表された合成方法に従って作製することができる。HSbP2O8・nH2Oは、H3Sb3P2O14・nH2Oと同じようにして、文献において記述される合成に従って合成することができる。HSb1−yTayP2O8・nH2Oも同様に作製し、TBAOHを用いて剥離することができる。HTaP2O8・nH2O、HAsP2O8・nH2Oは文献に従って合成することができる。剥離は、水性TBAOH溶液モル比バルクプロトン:TBAOH=1:1及び7.3mmolL−1のバルクプロトン濃度)内で攪拌することによって達成することができる。

0127

TiO2ナノ粒子ゾルが、以下の手順を用いて合成された。75mlの0.1M HNO3に、12.5ml Ti(OEt)4が、室温において激しく攪拌しながら滴加された。反応混合物が80℃で8時間加熱され、その後、8時間超音波処理され、凝集体を除去した。スピンコーティングのために使用されるチタニアナノ粒子コロイド溶液は、20000rpmにおいて繰り返し遠心分離し、メタノール内に再分散させることによって、一群の粒子として得られた。これとは対照的に、SiO2ナノコロイドは、Dupont(LUDOX TMA、Aldrich)(製造番号:420859−1L)から購入された。

0128

コロイド懸濁液を調製するために、水剥離H3Sb3P2O14ナノシート16の乾燥した無色沈殿物が水/エタノール混合物(60vol%エタノール)内に42mmol L−1の濃度で再分散され、2時間、超音波処理された。TiO2懸濁液は、メタノール内で2.5wt%の濃度を有する。SiO2の市販のコロイドを、メタノール内に3wt%で再分散させた。

0129

ナノシート16、薄膜14、20、24及びブラッグスタック22をそれぞれ作製するために、全てのシート、膜がそれぞれ、スピンコーター(WS−650S−NPP−Lite、Laurell Technologies Corporation)及び上記で与えられた濃度を用いてスピンコーティングによって形成された。スピンコーティング速度を変更し、光学特性を微調整できるようにすることによって、異なる膜厚が達成された。400μlのコロイド懸濁液が、2.5cm×2.5cmの寸法のプラズマ洗浄後の顕微鏡スライドガラス上に、規定された速度で1分間、交互にスピンコーティングされ、各層堆積後に、80℃で15分間加熱された。光学特性を調整するために、2000rpm、3000rpm及び4000rpmのスピンコーティング速度が適用された(ブラッグスタック内の層ごとに同じ速度)。伝導度測定のために、この再分散したSb3P2O143−ナノシートコロイドが、1.5cm×1.5cmプラズマ洗浄後の石英ガラス基板上に、10000rpm s−1加速度ランプで、3000rpm又は2000rpmにおいて1分間スピンコーティングされた。金コンタクトが、180sのスパッタリング時間でスパッタコーティングされた(108auto、Cressington)。

0130

構造特性評価を実行するために、TEM画像及び制限視野電子回折(SAD:selected
area electron diffraction)パターンが、GatanCCDカメラを備えるPhillips CM30 ST TEM(300kV、LaB6カソード)を用いて得られた。Si/Li検出器(Thermo Fisher、Noran System Seven)を用いて、TEM−EDX解析が実行された。ナノシートペレットのSEM画像及びブラッグスタック22の断面画像が、Si/Li検出器(Oxford)を備えたVega TS 5130 MM(Tescan)を用いて収集された。非接触モードにおいてVeeco CP IIシステムを用いて、AFM測定値が得られた。XRDパターンが、デバイ−シェラー法におけるGe(111)単色化Mo−Kα1放射(λ=70.926pm)又はCu−Kα1放射(λ=154.051pm)とともに、又は画像版検出器若しくは点検出器による透過幾何学とともに機能する粉末線回折装置(Stadi P、STOE)上で収集された。十分に粉砕されたサンプルが、2つのMylar(登録商標フォイル間に置かれたか、又はガラス毛管内に充填された。ソフトウェアDiffracPlus TOPASv4.2(Bruker AXS)を用いて、指標化が実行された。ブラッグスタックの表面の画像は、4×対物レンズを用いて反射モードにおいて動作する光学顕微鏡(Olympus BX51)で得られた。

0131

伝導度測定値を得るために、2つの異なる方法が使用された。第1の方法では、伝導度測定前に、少なくとも15分間、約25℃の閉じた雰囲気内で、膜が飽和食塩水上に保持された。第2の測定では、設定されたアルゴン流が使用された。乾燥Ar流及び水蒸気飽和Arストリームが異なる比で混合され、0%〜93.5%の湿度を規定した。その設定は、食塩水によって規定されたRHにおいて以前に測定された伝導度値を用いて較正された。設定されたArストリームを用いて、循環が実行された。伝導度の変化は、500mVのAC電圧及び1Hz〜1MHzの周波数範囲を適用して、インピーダンスブリッジ(Princeton Apllied Research、VersaSTATMC)によるインピーダンス分光法によって監視された。300Hzの固定周波数で循環測定が実行された。

0132

全ての光学スペクトルが、垂直入射を用いる顕微鏡(DM2500、Leica)に取り付けられた光ファイバー分光計(USB2000+、Ocean Optics)を用いて測定され、光学スペクトルは常に同じスポット(1×1mm2の面積)において取り込まれた。相対湿度の変化に伴う光学的変化を得るために、透明なガラス窓を備える閉じたステンレス鋼チャンバー内で約25℃において上記の2mLの飽和食塩水上にブラッグスタック22が保持された。各ステップにおいて、15分の雰囲気平衡時間が必要とされた。異なる有機溶媒でブラッグピークのシフトを測定するために、異なる方法が適用された。規定された相対圧を有する他の溶媒蒸気の適用は、挿入されたピペット先端を、液体ガス流量コントローラー(Bronkhorst)と、質量流量制御キャリアガス流を用いる気化器(CEM)とに接続することによって実現された。対象の被分析物の所望の相対圧を観測するために、キャリアガス窒素(200mL min−1)及び液体溶媒がCEM(制御蒸発及び混合、W101A−130−K、Bronkhorst High−Tech)に投入され、溶媒の熱蒸発が行われた。CEMは、沸点を超える温度まで加熱された。蒸気相対圧は、実際の雰囲気圧、温度及び被分析物の特性(蒸気圧、熱容量)を考慮するソフトウェアFLUIDAT、CEM計算によって計算された。スペクトルは、LEICADM 2500 M顕微鏡とのインターフェースを有するOCEAN OPTICS QP400−2−UV−BX光ファイバーを用いて、可視範囲において測定された。得られたデータは、SPECTRA SUITE(2008)ソフトウェアを用いて解析された。

0133

非接触位置決めインターフェース測定が伝導度測定を用いて実行された。伝導度測定は、薄膜デバイス10と接触させることなく、0.1cm〜1.6cmの異なる距離に指26を置くことによって、インピーダンス分光法(上記参照)によって実行された。

0134

光学測定も同様に実行された。指26を用いて、1mmの距離においてブラッグスタック22に接近した。これにより、CMOSカメラ及びOcean Optics USB4000−XR1−ES分光計に結合された光学顕微鏡(Olympus BX51)によって、横方向の光学的変化が検出された。約15秒の規則的な間隔において指26を近接及び離反させることによって、指循環が実行された。ストップバンド変化を検出するために、その後、波長475nmにおける強度変化が行われた。ブラッグスタック22による指運動の光学的な追跡が、従来のスマートフォンカメラによって記録された。

0135

図10aは、石英基板12と、スピンコーティングされた薄膜14と、上部にスパッタリングされた金コンタクト28とを備える薄い透明膜デバイス10を示す。図10bは、上部に金コンタクト28を備える領域(下から上に、石英基板12、ナノシート16の薄い層及びAuコンタクト28)のSEM断面を示す。図10cは、金コンタクト28を備えない薄膜領域の断面を示す。図10cにおいて、帯電効果に起因して、ナノシート膜が厚く見える。

0136

表1は、異なる相対湿度値において偏光解析法によって測定されたSiO2/H3Sb3P2O14ブラッグスタックの場合の屈折率及び単分子層厚を示す。これらの値は、異なる相対湿度値(図7)、n=屈折率、d=層厚におけるシミュレーションのために用いられた。

0137

0138

表2は、異なる相対湿度値において偏光解析法によって測定されたTiO2/H3Sb3P2O14ブラッグスタックの場合の屈折率及び単分子層厚を示す。これらの値は、異なる相対湿度値(図7)、n=屈折率、d=層厚におけるシミュレーションのために用いられた。

0139

0140

10デバイス
12基板
14活性材料の層
16ナノシート
18二重層
20 第1の光学コントラスト材料の層
22スタック
24 第2の光学コントラスト材料の層
26 指
27手袋
28 コンタクト

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