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技術 賦香性成分の放出制御のためのポリ(アスパラギン酸)から誘導されるコポリマー

出願人 フイルメニツヒソシエテアノニム
発明者 ダミアンベルティエダニエルベンチェディアンドレアスヘルマン
出願日 2016年2月11日 (4年10ヶ月経過) 出願番号 2017-543739
公開日 2018年3月15日 (2年9ヶ月経過) 公開番号 2018-507298
状態 特許登録済
技術分野 ポリアミド 含窒素連結基の形式による高分子化合物一般 脂肪類、香料 洗浄性組成物
主要キーワード 一回使用分 段階温度 木材系材料 サンプリングセル 脱着器 コットンシート サンプリングモジュール ヘッドスペース濃度
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課題・解決手段

本発明は、香料の分野に関連する。より具体的には、本発明は、例えばα,β−不飽和ケトンまたはアルデヒドのような活性分子遊離することが可能な少なくとも1種のα−またはβ−アスパラギン酸誘導体を含む、アスパラギン酸から誘導されるコポリマーに関する。また本発明は、ポリマーまたはコポリマーの、香料中での賦香性組成物または悪臭中和性組成物の一部としての使用、および本発明の化合物を含む賦香性組成物または賦香物品に関する。

概要

背景

概要

本発明は、香料の分野に関連する。より具体的には、本発明は、例えばα,β−不飽和ケトンまたはアルデヒドのような活性分子遊離することが可能な少なくとも1種のα−またはβ−アスパラギン酸誘導体を含む、アスパラギン酸から誘導されるコポリマーに関する。また本発明は、ポリマーまたはコポリマーの、香料中での賦香性組成物または悪臭中和性組成物の一部としての使用、および本発明の化合物を含む賦香性組成物または賦香物品に関する。

目的

本発明の目的は、古くからの合成用骨格(例えばポリアルキル構造またはポリアクリレート構造)を避け、かつ/または改善された沈着性能を提供する

効果

実績

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請求項1

発香性のα,β−不飽和ケトンまたはアルデヒド制御放出することが可能であり、式(I−α)および/または(I−β)[式中、mは1または2であり、かつ波線(全ての記載についても同様)は、別の繰返単位への結合を表し、−Pは、発香性のα,β−不飽和ケトンまたはアルデヒドの生成を可能にする基を表し、かつ式によって表され、その式中、線は、前記PおよびXの間の結合の位置を示しており、R2は、水素原子、C1〜C15の直鎖状、環状または分枝鎖状のアルキル基アルケニル基またはアルカジエニル基であって、任意に1個〜4個のC1〜C4アルキル基によって置換されている基を表し、R3、R4およびR5は、水素原子、C6〜C10芳香族環またはC1〜C15の直鎖状、環状もしくは分枝鎖状のアルキル基、アルケニル基もしくはアルカジエニル基であって、C1〜C4アルキル基によって置換されていてよい基を表すか、または基R1〜R4の2個もしくは3個は一緒になって結合されて、5個〜20個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の環を形成し、かつ前記R2、R3、R4またはR5の基が結合される炭素原子を含めて、この環は、C1〜C8の直鎖状、分枝鎖状または環状のアルキル基またはアルケニル基によって置換されていてよく、ただし、P基の少なくとも1個は、前記定義の式(II)の基であるものとし、−Xは、式i)〜iii):からなる群から選択される官能基を表し、それらの式中、縞線は、前記定義の通りであり、かつ太線は、前記XおよびGの間の結合の位置を示しており、−Gは、1個または2個の酸素原子硫黄原子および/または窒素原子を任意に含むC2〜C8の炭化水素基を表し、−Yは、酸素原子、硫黄原子またはNR6基を表し、ここで、R6は、水素原子またはC1〜C4アルキル基を表す]のそれらのエナンチオマーのいずれか1つまたはそれらの混合物の形の少なくとも1つの繰返単位を含む、ポリアスパラギン酸)から誘導されるコポリマー

請求項2

Pは、式(P−1)〜(P−12)[それらの式中、縞線は、先に示した意味を有し、かつ点線は、単結合または二重結合を表し、ここで、R9は、水素原子またはメチル基であり、かつR10は、水素原子、ヒドロキシ基もしくはメトキシ基またはC1〜C4の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基を表す]のそれらの異性体のいずれか1つの形の基を表す、請求項1に記載のコポリマー。

請求項3

前記Xは、式ii)の官能基を表すことを特徴とする、請求項1に記載のコポリマー。

請求項4

前記Yは、酸素原子またはNR6基を表し、ここで、R6は、水素原子またはメチル基を表すことを特徴とする、請求項1に記載のコポリマー。

請求項5

mは1であることを特徴とする、請求項1に記載のコポリマー。

請求項6

前記Gは、エーテルカルボキシレートまたはエステルのなかから選択される1つの官能基を任意に含むC2〜C5アルカンジイル基を表すことを特徴とする、請求項1に記載のコポリマー。

請求項7

前記コポリマーは、少なくとも1つのその他の繰返単位を含み、かつ前記その他の繰返単位は、式(α)および/または(β)ならびに[式中、Aは、i)式Y−G−[−X−M]mで示され、その式中、m、Y、GおよびXは請求項1に定義された通りであり、かつMは、水素原子またはアルカリ原子またはC1〜C6アルキル鎖を表す基、ii)式Y−Z1で示され、その式中、Yは、請求項1に定義された通りであり、かつZ1は、C1〜C18アルキル基を表す基、iii)式Y−Z2で示され、その式中、Yは、請求項1に定義された通りであり、かつZ2は、エチレングリコールおよび/またはプロピレングリコール繰返単位からなる10個から50個までのオキシアルキレン単位を有するポリ(オキシアルキレン)鎖を表す基、ならびに/またはiv)式Y−Z3で示され、その式中、Yは、請求項1に定義された通りであり、かつZ3は、−(CHQ)n−CH2−(オルト−C6H3(OH)2)基を表し、ここで、nは、0または1であり、Qは、水素原子またはCOOM基を表す基、v)式Y−Z4で示され、その式中、Yは、請求項1に定義された通りであり、かつZ3は、−(CH2)n−(CH2)2−R7基を表し、ここで、nは、0または1であり、かつR7は、ヒドロキシル基またはN(R8)2もしくはN(R8)3Q基であり、ここで、R8は、水素原子またはC1〜C18アルキル基であり、かつQは、塩化物基、臭化物基メチルスルホネート基またはメチルスルフェート基である基、を表す]のそれらのエナンチオマーのいずれか1つまたはそれらの混合物の形の繰返単位であることを特徴とする、請求項1に記載のコポリマー。

請求項8

前記コポリマーは、5/100または40/100から100/100の間に含まれる比率(I)tot/(Tot)を含み、ここで、(I)totは、式(I−α)または(I−β)の繰返単位の量を表し、かつ(Tot)は、該コポリマー中に存在する全ての繰返単位の量を表すことを特徴とする、請求項1に記載のコポリマー。

請求項9

前記コポリマーは、70/100から95/100の間に含まれる、あるいは5/100から40/100の間に含まれる比率(I)tot/(Tot)を含むことを特徴とする、請求項8に記載のコポリマー。

請求項10

請求項1から9までのいずれか1項に記載のコポリマーの賦香性成分としての使用。

請求項11

i)賦香性成分として、請求項1から9までのいずれか1項に定義された少なくとも1種のコポリマーと、ii)香料キャリアーおよび香料基剤からなる群から選択される少なくとも1種の成分と、iii)任意に、少なくとも1種の香料助剤と、を含む、賦香性組成物

請求項12

賦香性成分として、請求項1から9までのいずれか1項に定義された少なくとも1種のコポリマーを含む、賦香性消費者製品

請求項13

前記製品が、香料、布地仕上げ剤製品、ボディーケア製品エアケア製品またはホームケア製品であることを特徴とする、請求項11に記載の賦香性消費者製品。

請求項14

前記製品が、香料、硬質表面洗浄剤、布地用洗剤または柔軟剤基剤であることを特徴とする、請求項13に記載の賦香性消費者製品。

技術分野

0001

本発明は、香料の分野に関連する。より具体的には、本発明は、例えばα,β−不飽和ケトンまたはアルデヒドのような活性分子遊離することが可能な少なくとも1種のα−またはβ−アスパラギン酸誘導体を含む、アスパラギン酸から誘導されるコポリマーに関する。また本発明は、ポリマーまたはコポリマーの、香料中での賦香性組成物または悪臭中和性組成物の一部としての使用、および本発明の化合物を含む賦香性組成物または賦香物品に関する。

0002

従来技術
香料産業では、例えば、揮発性が高すぎる賦香性成分または残留性が不十分な賦香性成分を使用する場合に直面する問題を克服するために、特定の時間にわたる活性成分の効果を延長することが可能である誘導体(例えば、プロフレグランス)に特に関心が持たれている。特に、香料産業では、改善された嗅覚的働きを有する誘導体に関心が持たれている。前記改善は、時間に関するものであっても、強度に関するものであっても、または放出される活性化合物の有効量に関するものであってもよい。強度または放出される活性化合物の量に関する改善は、悪臭の知覚の低減に役立つこともある。

0003

特許出願の国際公開第03/049666号パンフレット(WO03/049666)は、活性成分の効果を延長することが可能な化合物クラスを記載している。これらの化合物のなかから、ポリマーが挙げられており、具体的な例として、幾らかのスチレンコポリマーが挙げられている。しかしながら、実施例に記載される幾つかのモノマー誘導体についての性能は極めて良好であるものの、スチレンコポリマーについて記載される性能は、比較的控えめである。したがって、活性成分の効果を延長することが可能なポリマーベースの成分の放出特性を改善することが依然として求められている。更に、そのような先行技術のポリマーは、アルケンマロネートまたはアクリレートのような合成モノマーベースとしているが、より自然に優しい(生分解しやすい)モノマーまたは骨格が好ましいことが知られている。

0004

本発明の目的は、古くからの合成用骨格(例えばポリアルキル構造またはポリアクリレート構造)を避け、かつ/または改善された沈着性能を提供する、代替的なポリマーベースのプロフレグランスを提供することである。そのような目標はかなり壮大なことである。それというのも、ポリマーの親水性を高めることによって(すなわち、アミノ酸骨格を使用することによって)、それは、プロフレグランス全体の性能を大きく低下させることが知られているからである(D.L.Berthier et al.によるBioconjugate Chem.2010,第21巻,第2000頁〜第2012頁を参照)。

0005

本発明のコポリマーは、先行技術において決して開示または示唆もされておらず、それらの香料放出の分野における具体的な性能についても開示または示唆もされていないと確信している。

0006

発明の詳細な説明
この度、驚くべきことに、活性分子を遊離することが可能な少なくとも1つのβ−オキシ部、β−カルボキシ部またはβ−チオカルボニル部を含み、優れた性能を有する、アスパラギン酸から誘導される特定のポリマーまたはコポリマーの存在が見出された。

0007

「活性分子」とは、本明細書では、匂いの恩恵または匂いの効果をその周囲環境へともたらすことが可能なあらゆる分子、特に発香性分子、すなわちα,β−不飽和ケトンまたはアルデヒドのような賦香性成分を意味する。前記ポリマーまたはコポリマーは、賦香性成分として使用することができる。

0008

アスパラギン酸は、重合または共重合することで、式



のα形またはβ形と呼ばれる2種の異なる相補的な繰返単位を生ずることが知られており(S.K.WolkらによるMacromolecules 1994,27,7613を参照)、したがってまた、アスパラギン酸から誘導されるコポリマーは、両方の形の繰返単位を含む。

0009

本発明の第一の主題は、発香性のα,β−不飽和ケトンまたはアルデヒドを制御放出することが可能であり、式(I−α)および/または(I−β)



[式中、mは、1または2であり、かつ波線(全ての記載についても同様)は、別の繰返単位への結合を表し、
− Pは、発香性のα,β−不飽和ケトンまたはアルデヒドの生成を可能にする基を表し、かつ式



によって表され、その式中、線は、前記PおよびXの間の結合の位置を示しており、
R2は、水素原子、C1〜C15の直鎖状、環状または分枝鎖状のアルキル基アルケニル基またはアルカジエニル基であって、任意に1個〜4個のC1〜C4アルキル基によって置換されている基を表し、かつ
R3、R4およびR5は、水素原子、C6〜C10の芳香族環またはC1〜C15の直鎖状、環状もしくは分枝鎖状のアルキル基、アルケニル基もしくはアルカジエニル基であって、C1〜C4アルキル基によって置換されていてよい基を表すか、または基R1〜R4の2個もしくは3個は一緒になって結合されて、5個〜20個の炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の環を形成し、かつ前記R2、R3、R4またはR5の基が結合される炭素原子を含めて、この環は、C1〜C8の直鎖状、分枝鎖状または環状のアルキル基またはアルケニル基によって置換されていてよいが、ただし、P基の少なくとも1個は、本明細書で先に定義された式(II)の基であるものとし、
− Xは、式i)〜iii):



からなる群から選択される官能基を表し、
それらの式中、縞線は、前記定義の通りであり、かつ太線は、前記XおよびGの間の結合の位置を示しており、
− Gは、1個または2個の酸素原子硫黄原子および/または窒素原子を任意に含むC2〜C8の炭化水素基を表し、
− Yは、酸素原子、硫黄原子またはNR6基を表し、ここで、R6は、水素原子またはC1〜C4アルキル基を表す]のそれらのエナンチオマーのいずれか1つまたはそれらの混合物の形の少なくとも1つの繰返単位を含む、ポリ(アスパラギン酸)から誘導されるコポリマーに関する。

0010

明瞭化するために、mが2である場合に、G基は2個のX−P単位を有しており、それぞれは前記G基へと直接的に結合されていると理解される。

0011

Pの定義で使用される「発香性のα,β−不飽和ケトンまたはアルデヒド」という表現は、本明細書では、当業者によって認識される、香料において賦香性成分として使用されるα,β−不飽和ケトンまたはアルデヒドを意味している。「賦香性成分」とは、本明細書においては、賦香性調製物または快い効果を付与する組成物において使用される化合物を意味している。言い換えると、何かに賦香するものと考慮されるべき、そのような賦香性成分は、当業者によって、組成物の匂いを良い方向にまたは心地よく付与または改変することができるものと認識されるはずであり、匂いを有するものと認識される必要はない。

0012

一般的に、前記の発香性のα,β−不飽和ケトンまたはアルデヒドは、8個から20個までの炭素原子、またはさらにより好ましくは10個から15個の間の炭素原子を有する化合物である。

0013

本発明のいずれかの実施形態によれば、Pは、式(P−1)〜(P−12)



[それらの式中、縞線は、先に示した意味を有し、かつ点線は、単結合または二重結合を表し、ここで、R9は、水素原子またはメチル基であり、かつR10は、水素原子、ヒドロキシ基もしくはメトキシ基またはC1〜C4の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基を表す]のそれらの異性体のいずれか1つの形の基を表すことができる。

0014

本発明のいずれかの実施形態によれば、Pは、式



[式中、縞線、R9およびR10は、先に示した意味を有する]の基を表すことができる。

0015

本発明のいずれかの実施形態によれば、Pは、先に定義した式(P−1)、(P−2)、(P−3)または(P−7)の基を表すことができる。さらにより具体的には、Pは、式(P−1)または(P−3)の化合物を表すことができる。

0016

本発明のいずれかの実施形態によれば、本発明のコポリマーは、式(I−α)および/または(I−β)の1個より多くの繰返単位を含んでよく、したがって1個より多くの基Pを含んでよい。1個より多くの基Pが存在する場合に、本発明は、全てのPが同じ意味を有するコポリマー、および/またはそれぞれのP基が、互いに独立して定義されたもののなかからの、特に(P−1)〜(P−12)のなかからの種々の意味を有してよいコポリマーを包含すると理解される。

0017

本発明のいずれかの実施形態によれば、前記Xは、式ii)の官能基を表す。

0018

本発明のいずれかの実施形態によれば、前記Yは、酸素原子またはNR6基を表し、ここで、R6は、水素原子またはメチル基を表す。

0019

本発明のいずれかの実施形態によれば、前記mは1である。

0020

明瞭化するために、「1個または2個の酸素原子、硫黄原子および/または窒素原子を任意に含む炭化水素基」またはそれと同等の表現とは、本明細書においては、前記基が、炭素原子および水素原子(炭化水素)以外に、ヘテロ原子を含んでよく、かつ前記ヘテロ原子が、官能基、例えばアミンアルコールエーテルチオエーテルエステルアミドおよびケトンのような官能基の一部であるが、ただし、前記ヘテロ原子が、Y基またはX基に直接的に結合されていないものとすることを意味する。

0021

本発明のいずれかの実施形態によれば、Gは、エーテル、アルコール、アミン、カルボキシレートまたはエステルのなかから選択される1個または2個の官能基を任意に含むC2〜C8炭化水素を表すことができる。本発明のいずれかの実施形態によれば、Gは、エーテル、カルボキシレートまたはエステルのなかから選択される1個の官能基を任意に含むC2〜C5のアルカンジイル基、例えばC2、C3またはC4の直鎖状または分枝鎖状のアルカンジイル基を表すことができる。

0022

本発明の前記実施形態のいずれか1つによれば、部[P−X]m−G−Y−の具体的な例は、以下:



[式中、PおよびYは、先に定義した通りであり、Mは、水素またはアルカリ金属原子またはC1〜C6アルキル鎖を表し、かつ交差線は、Y基とC=O基との間の単結合を表す]のものであってよい。

0023

本発明の前記実施形態のいずれか1つによれば、本発明のコポリマーは、少なくとも1つのその他の繰返単位を含み、かつ任意に架橋されていてよい。

0024

前記その他の繰返単位は、先に定義された式(α)または(β)の繰返単位だけでなく、式(χ



の繰返単位であってよい。

0025

繰返単位(I)と同様に、その他の繰返単位も、α形および/またはβ形の形であってよく、かつ簡潔化のために、本明細書では、平均式(III)が定義され、該平均式(III)は、(IIIα)形および/または(IIIβ)形の一方または両方のそれらのエナンチオマーのいずれか1つの形またはそれらの混合物を表すことを意味し、



ここで、Aは、様々な基を表し得ることは自明である。

0026

本発明の前記実施形態のいずれか1つによれば、本発明のコポリマーは、式(III)の基から選択される少なくとも1つのその他の繰返単位を含み、ここで、Aは、
i)式Y−G−[−X−M]mで示され、その式中、m、Y、GおよびXは式(I−α)または(I−β)について先に定義された通りであり、かつMは、水素原子またはアルカリ金属原子またはC1〜C6アルキル鎖を表す基(そのような場合に、該化合物は、式(III−i)の化合物であるとも呼ばれる)
ii)式Y−Z1で示され、その式中、Yは式(I−α)または(I−β)について先に定義された通りであり、好ましくはNR6基であり、かつZ1は、C1〜C18アルキル基を表す基(そのような場合に、該化合物は、式(III−ii)の化合物であるとも呼ばれる)
iii)式Y−Z2で示され、その式中、Yは式(I−α)または(I−β)について先に定義された通りであり、好ましくはNR6基であり、かつZ2は、エチレングリコール繰返単位および/またはプロピレングリコール繰返単位からなる10個から50個までのオキシアルキレン単位を有するポリ(オキシアルキレン)鎖を表す基(すなわち、Jeffamine(登録商標ポリエーテルアミンM−600、M−1000、M−2005またはM2070、製造元:Huntsman)(そのような場合に、該化合物は、式(III−iii)の化合物であるとも呼ばれる)、
iv)式Y−Z3で示され、その式中、Yは式(I−α)または(I−β)について先に定義された通りであり、好ましくはNR6基であり、かつZ3は、−(CHQ)n−CH2−(オルト−C6H3(OH)2)基を表し、ここで、nは、0または1であり、Qは、水素原子またはCOOM基を表す基(そのような場合に、該化合物は、式(III−iv)の化合物であるとも呼ばれる)、
v)式Y−Z4で示され、その式中、Yは式(I−α)または(I−β)について先に定義された通りであり、好ましくはNR6基であり、かつZ3は、−(CH2)n−(CH2)2−R7基を表し、ここで、nは、0または1であり、かつR7は、ヒドロキシル基またはN(R8)2もしくはN(R8)3Q基であり、ここで、R8は、水素原子またはC1〜C18アルキル基であり、かつQは、塩化物基、臭化物基メチルスルホネート基またはメチルスルフェート基である基、
を表す。

0027

先に(I)について与えられた特定の部−Y−G−[−X−P]mの例は、単位(III)にも当てはめることができるが、ただし、全てのP基は、Mによって置き換えられ、特に水素原子によって置き換えられているものとする。

0028

本発明の前記実施形態のいずれか1つによれば、式(III−ii)の単位は、YがNR6基であり、ここで、R6が前記定義の通りであり、かつZ1が、C8〜C14アルキル基、好ましくは直鎖状または分枝鎖状のアルキル基を表す単位である。

0029

本発明の前記実施形態のいずれか1つによれば、式(III−iii)の単位は、YがNR6基であり、ここで、R6が前記定義の通りであり、かつZ2が、エチレングリコール繰返単位および/またはプロピレングリコール繰返単位からなる30個から50個までのオキシアルキレン単位を有し、1を上回るエチレングリコール/プロピレングリコール比を有するポリ(オキシアルキレン)鎖を表す単位(すなわち、Jeffamine(登録商標)M−2070)である。

0030

本発明の前記実施形態のいずれか1つによれば、式(III−iii)の単位は、YがNR6基であり、ここで、R6が前記定義の通りであり、かつZ3が、3,4−ジヒドロキシフェネチル基(すなわち、ドーパミンから誘導される)を表す単位である。

0031

したがって、本発明のコポリマーは、該コポリマー中に存在する全ての繰返単位の全量(Tot)のなかから、プロパフューム部Pを有する、アスパラギン酸から誘導される1または幾つかの繰返単位(すなわち、[(I−α)+(I−β)]=(I)tot)、より一般的にはアスパラギン酸から誘導される1または幾つかの繰返単位(例えば、[(I−α)+(I−β)+(α)+(β)+(χ)+(III−i)+(III−ii)+(III−iii)+(III−iv)]=(Asp)tot)を含んでよい。前記コポリマーは、またその他のモノマー部から誘導される1または幾つかの繰返単位、例えばその他のアミノ酸(すなわち、(Other)tot)を含んでもよい。コポリマー中に存在する全ての繰返単位の全量(Tot)は、したがって(Tot)=(Asp)tot+(Other)totである。

0032

本発明の前記実施形態のいずれか1つによれば、本発明のコポリマーは、5/100または40/100から100/100の間、特に70/100から95/100の間、または更に80/100から90/100の間、あるいはさらに5/100から40/100の間に含まれるモル比(I)tot/(Tot)によって特徴付けられ得る。

0033

本発明の前記実施形態のいずれか1つによれば、本発明のコポリマーは、5/100または40/100から100/100の間、特に50/100から99/100の間、または更に70/100から95/100の間、またはその一方でさらに5/100から40/100の間に含まれるモル比(I)tot/(Asp)totによって特徴付けられ得る。

0034

本発明の前記実施形態のいずれか1つによれば、本発明のコポリマーは、0/100から20/100の間、特に5/100から15/100の間に含まれるモル比[(III−ii)]/(Tot)によって特徴付けられ得る。

0035

本発明の前記実施形態のいずれか1つによれば、本発明のコポリマーは、0/100から20/100の間、特に1/100から15/100の間、またはさらに5/100から10/100の間に含まれるモル比[(III−iii)]/(Tot)によって特徴付けられ得る。

0036

本発明の前記実施形態のいずれか1つによれば、本発明のコポリマーは、1/1から1/10の間、特に1/2から1/6の間に含まれるモル比(III−ii)/(III−iv)によって特徴付けられ得る。

0037

本発明の前記実施形態のいずれか1つによれば、本発明のコポリマーは、70/100から100/100の間、特に85/100から100/100の間、またはさらに90/100から100/100の間に含まれるモル比(Asp)tot/(Tot)によって特徴付けられ得る。本発明の前記実施形態のいずれか1つによれば、本発明のコポリマーは、(Asp)tot=(Tot)によって特徴付けられ得る。

0038

本発明の前記実施形態のいずれか1つによれば、本発明のコポリマーは、800Daから200000Daの間の範囲、より具体的には1500Daから100000Daの間の範囲、さらにより具体的には2000Daから60000Daの間の範囲に含まれる分子量(MW)によって特徴付けられ得る。

0039

本発明の前記実施形態のいずれか1つによれば、前記コポリマーは、先に定義された式(I−α)、(I−β)、(χ)、(α)、(β)、(III−i)、(III−ii)および(III−iv)の単位を含むか、またはそれらからなり、その際
− (I)tot/(Tot)は、5および40から100の間、好ましくは50から95の間、より好ましくは70から90の間に含まれる。

0040

本発明の前記実施形態のいずれか1つによれば、分子量(MW)は、1000Daから150000Daの間、好ましくは1500Daから15000Daの間、より好ましくは1800Daから5000Daの間に含まれ得る。

0041

本発明のコポリマーは、ランダムコポリマーまたはブロックコポリマーの形であってよい。本発明の具体的な一実施形態によれば、該コポリマーは、有利には、ランダム型または統計型である。

0042

本発明のコポリマーは、市販の化合物から、従来の方法、例えば本明細書で以下に述べられる方法によって合成することができる。

0043

上述の実施形態のいずれか1つによれば、本発明のコポリマーは、以下のステップ
A)一緒に、
− 式



のそれらのエナンチオマーのいずれか1つまたはそれらの混合物の形の部を含むホモポリマーまたはコポリマーと、
− 式[P−X]m−G−Y−Hの化合物、または[P−X]m−G−Y−Hと化合物[M−X]m−G−Y−H、H−Y−Z1、H−Y−Z2および/またはH−Y−Z3の少なくとも1つとの混合物(式中、m、P、X、G、Y、Z1、Z2、Z3は、先に示したのと同じ意味を有し、かつMは、Xが式i)もしくはii)である場合には水素原子であるか、またはXが式iii)である場合には先に示したのと同じ意味を有する)と、
を反応させるステップ、
B)任意に、ステップA)で得られるコポリマーを塩基または酸と反応させることで、例えば式(χ)の未反応のピロリジン−2,5−ジオン繰返単位を少なくとも部分的に加水分解するステップ、
を含む方法によって得ることができる。

0044

先に定義された比率は、前記方法で使用される出発コポリマーにも当てはめることができると理解される。同様に、前記の(I)tot/(Tot)の比を有する最終ポリマーに至るために必要な[P−X]m−[G−Y]n−Hの量、または(III)totの量、および先に定義されたあらゆるその他のパラメーターにも同じことが言える。

0045

ステップA)で使用されるコポリマーは、当業者から、よく知られる標準的な方法に従って得ることができる(例えば、N.R.Jana et al.によるLangmuir 2010,26,6503またはS.K.Wolk et al.によるMacromolecules 1994,27,7613を参照)。

0046

式[P−X]m−G−Y−Hの化合物は、式(P’)



[式中、炭素炭素二重結合立体配置は、(E)型または(Z)型であってよく、かつ記号R1、R2、R3およびR4は、式(II)中の示される意味を有する]の発香性のα,β−不飽和のケトンまたはアルデヒドと、式[H−X]m−G−Y−H[式中、全ての記号は、先に示した意味を有する]の適切な化合物との間の[1,4]−付加によって得ることができる。実践的理由のため、幾つかの場合(特に、Xが式i)またはiii)の基の場合)、本発明の化合物は、より有利には、式(P’)の発香性化合物のアルドール誘導体である式(P’’)



[式中、記号R1、R2、R3およびR4は、式(II)に示される意味を有する]の化合物と、部−G−Y−Hまたはその等価物をもたらす適切な化合物(当業者によく知られている)、例えばYが酸素原子である場合にはラクトンまたは化合物[H−OOC]m−G−Y−Hとの間の反応によって得ることができる。

0047

アルドール誘導体の使用は、式(I)で示され、その式中、Xが、例えば酸素原子またはカルボン酸基を表す全ての化合物の合成にとって特に関心が持たれる。その一方で、出発材料としての発香性分子の直接的な使用は、式(I)で示され、その式中、Xが、式ii)またはiii)の基を表す全ての化合物の合成にとって特に関心が持たれる。これらは全て、当業者によってよく知られる反応である。

0048

前記方法のステップB)は、未反応の繰返単位(IIIc)の加水分解または任意の酸性基もしくは塩基性基相応の塩への変換、例えば−G−COOHの−G−COONaへの変換を包含する。

0049

一般的に、塩基としては、アルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物を使用することができる。前記塩基は、繰返単位(Tot)に対して、1/100から100/100の間に含まれるモル量で反応させることができる。水酸化物の具体的な例は、NaOHまたはKOHである。上述のように、加水分解は、酸を用いて実施することもでき、かつ前記酸は、ピロリジン−2,5−ジオン基を加水分解するために一般的に使用される任意の慣用の酸であってよい。加水分解剤としては、本発明のコポリマーが添加される消費者製品媒体を使用することもできる。これらは全て、当業者によってよく知られる反応である。

0050

それらの特定の化学構造の結果として、本発明のポリマーまたはコポリマーは、分解反応を介して、例えば式(P’)のα,β−不飽和ケトンまたはアルデヒドのような残基および発香性分子を放出することが可能である。

0051

化合物(I)の合成で使用することができ、引き続き放出される、式(P’)の化合物の網羅的なリストを提供することは不可能である。しかしながら、好ましい例として以下の、α−ダマスコン、β−ダマスコン、γ−ダマスコン、δ−ダマスコン、α−イオノン、β−イオノン、γ−イオノン、δ−イオノン、β−ダマセノン、3−メチル−5−プロピル−2−シクロヘキセン−1−オン、1−(5,5−または3,3−ジメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−4−ペンテン−1−オン、2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノンカルボン)、8−または10−メチル−α−イオノン、2−オクテナール、1−(2,2,3,6−テトラメチル−1−シクロヘキシル)−2−ブテン−1−オン、4−(2,2,3,6−テトラメチル−1−シクロヘキシル)−3−ブテン−2−オン、2−シクロペンタデセン−1−オン、ヌートカトンシンナムアルデヒド、2,6,6−トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタン−3−スピロ−2’−シクロヘキセン−4’−オンおよび3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエナールシトラール)を挙げることができる。

0052

本発明の具体的な一実施形態によれば、以下の式(P’)の化合物、ダマスコン、イオノン、β−ダマセノン、1−(5,5−または3,3−ジメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−4−ペンテン−1−オン、カルボン、1−(2,2,3,6−テトラメチル−1−シクロヘキシル)−2−ブテン−1−オン、4−(2,2,3,6−テトラメチル−1−シクロヘキシル)−3−ブテン−2−オンおよびシトラールを挙げることができる。

0053

したがって、そのような化合物(P’)を放出することが可能な本発明の化合物も、本発明の特に好ましい実施形態である。

0054

上述の分解反応の一例を、以下のスキーム図解する。そこでは、1つの繰返単位しか示されていない。

0055

0056

発香性分子の放出を導く分解反応は、pH変化、熱または酸化によって影響されると考えられているが、その他の種類の機構により引き起こされることもある。

0057

上述のように、本発明は、前記コポリマーの賦香性成分としての使用に関する。換言すると、本発明は、賦香性組成物または賦香物品の匂い特性を付与、増強、改善または変更する方法であって、前記組成物または物品に、有効量の本発明による少なくとも1種のコポリマーを添加することを含む方法に関する。「本発明のコポリマーの使用」とは、本明細書ではまた、前記コポリマーを含み、香料産業において活性成分として有利に使用することができる任意の組成物の使用であるとも理解される必要がある。

0058

実際に賦香性成分として有利に使用することができる前記組成物も、本発明の主題である。

0059

したがって、本発明のもう一つの主題は、
i)賦香性成分として、先に定義された少なくとも1種の本発明のコポリマーと、
ii)香料キャリアーおよび香料基剤からなる群から選択される少なくとも1種の成分と、
iii)任意に、少なくとも1種の香料助剤と、
を含む、賦香性組成物である。

0060

「香料キャリアー」とは、本明細書においては、香料の観点から実際に中立的な材料、すなわち賦香性成分の感覚刺激特性を大きく変化させない材料を意味している。前記キャリアーは、液体であってよい。

0061

液体キャリアーとしては、制限されるものではないが、例として、乳化系、すなわち溶媒界面活性剤との系、または香料で通常使用される溶媒を挙げることができる。香料で通常使用される溶媒の性質および種類の詳細な記載は、網羅的にすることはできない。しかしながら、制限されるものではないが、例として、ブチレングリコールもしくはプロピレングリコール、グリセロールジプロピレングリコールおよびそのモノエーテル、1,2,3−プロパントリイルトリアセテート、ジメチルグルタレート、ジメチルアジペート、1,3−ジアセチルオキシプロパン−2−イルアセテートジエチルフタレートイソプロピルミリステートベンジルベンゾエートベンジルアルコール、2−(2−エトキシエトキシ)−1−エタノールトリエチルシトレートのような溶媒またはそれらの混合物を挙げることができ、それらが最も一般的に使用される。香料キャリアーおよび香料基剤の両方を含む組成物については、先に規定されたもの以外の適切な香料キャリアーは、エタノール、水/エタノール混合物リモネンもしくはその他のテルペン類イソパラフィン類、例えばIsopar(登録商標)(製造元:Exxon Chemical)の商標として知られるイソパラフィン類またはグリコールエーテル類およびグリコールエーテルエステル類、例えばDawanol(登録商標)(製造元:Dow Chemical Company)の商標として知られるグリコールエーテル類およびグリコールエーテルエステル類、または水素化ひまし油、例えばCremophor(登録商標)RH40(製造元:BASF)の商標として知られる水素化ひまし油であってよい。

0062

固体キャリアーとは、賦香性組成物または賦香性組成物の幾つかの要素が化学的または物理的に結合され得る材料を意味する。一般的に、そのような固体キャリアーは、該組成物の安定化のため、または該組成物もしくは幾つかの成分の蒸発速度を抑えるためのいずれかのために使用される。固体キャリアーは、当該技術分野で最近使用されており、当業者は、所望の効果に至る手法を把握している。しかしながら、制限されるものではないが、例としては、固体キャリアーとして、吸収性ゴムもしくはポリマー、例えばカプセル化材料、または無機材料、例えば多孔質ポリマーシクロデキストリン木材系材料有機ゲルもしくは無機ゲルクレイ石膏タルクもしくはゼオライトを挙げることができる。

0063

制限されるものではないが、固体キャリアーのその他の例としては、カプセル化材料を挙げることができる。そのような材料の例は、壁形成材料および可塑化材料、例えば単糖類二糖類もしくは三糖類天然デンプンもしくは化工デンプン親水コロイドセルロース誘導体ポリビニルアセテートポリビニルアルコールタンパク質もしくはペクチン、または更に、H.Scherz著の親水コロイド:食品における安定化剤増粘剤およびゲル化剤(Hydrokolloide:Stabilisatoren,Dickungs− und Geliermittel in Lebensmitteln)、モノグラフシリーズ食品化学食品品質の第2巻(Band 2 der Schriftenreihe Lebensmittelchemie, Lebensmittelqualitaet)、Behr’s出版(Behr’s Verlag GmbH & Co.)、ハンブルク、1996年のような参考書に挙げられる材料を含んでもよい。カプセル化は、当業者によく知られた方法であり、例えば噴霧乾燥凝集もしくはさらに押出等の技術を使用して行うことができ、またはコアセルベーションおよび複合コアセルベーション技術を含む被覆カプセル化からなる。制限されるものではないが、例として特に、アミノプラストポリアミドポリエステルポリ尿素もしくはポリウレタン型の樹脂またはそれらの混合物(前記樹脂の全ては当業者によく知られている)によるコアシェルカプセル化であって、重合、界面重合、コアセルベーションもしくはそれらを一緒にすることによって(前記技術の全ては先行技術に記載されている)、そして任意にポリマー安定化剤またはカチオン性コポリマーの存在下で誘導される相分離法を使用したカプセル化を挙げることができる。

0064

概して、「香料基剤」とは、本明細書では、少なくとも1種の賦香性補助成分を含む組成物を意味している。

0065

前記賦香性補助成分は、本発明によるコポリマーではない。更に、「賦香性補助成分」とは、本明細書においては、快い効果を付与する賦香性調製物または組成物において使用される化合物を意味している。換言すると、何かに賦香するものと考慮されるべき、そのような補助成分は、当業者によって、組成物の匂いを良い方向にまたは心地よく付与または改変することができるものと認識されるはずであり、匂いを有するものと認識される必要はない。

0066

基剤中に存在する賦香性補助成分の性質および種類は、本明細書のより詳細な説明を保証するものではなく、それらはいずれにせよ網羅的なものではなく、ここで、当業者は、その一般知識に基づき、かつ意図される使用または適用および所望の感覚刺激効果に従ってそれらを選択することができる。一般用語においては、これらの賦香性補助成分は、アルコール類ラクトン類アルデヒド類ケトン類エステル類エーテル類アセテート類、ニトリル類チオール類テルペノイド類窒素系もしくは硫黄複素環式化合物および鉱油のような様々な化学物質クラスに属するものであり、前記賦香性補助成分は、天然由来もしくは合成由来のものであるか、またはプロパフューム(すなわち、分解に際して賦香性成分を遊離する化合物)であってさえもよい。プロパフュームの例は、文献、例えばHerrmannによる出版文献である応用化学国際版(Angewandte Chemie International Edition)、2007年、第46巻、第5836頁〜第5863頁、または同じ種類のより最近の論文だけでなく、その分野の豊富な特許文献に記載されている。

0067

特に、香料配合物で通常使用される賦香性補助成分、例えば
アルハイディック調成分:デカナールドデカナール、2−メチル−ウンデカナール、10−ウンデセナールオクタナール、および/またはノネナール
アロマティックハーバル調成分:ユーカリ油樟脳ユーカリプトールメントールおよび/またはα−ピネン
バルサミック調成分:クマリンエチルバニリンおよび/またはバニリン
シトラス調成分:ジヒドロミルセノール、シトラール、オレンジ油、リナリルアセテート、シトロネリルニトリル、オレンジテルペン、リモネン、1−p−メンテン−8−イルアセテートおよび/または1,4(8)−p−メンタジエン
フローラル調成分:メチルジヒドロジャスモネートリナロオールシトロネロールフェニルエタノール、3−(4−t−ブチルフェニル)−2−メチルプロパナールヘキシルシンナムアルデヒド、ベンジルアセテートベンジルサリチレートテトラヒドロ−2−イソブチル−4−メチル−4(2H)−ピラノール、β−イオノン、メチル 2−(メチルアミノベンゾエート、(E)−3−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−イル)−3−ブテン−2−オン、ヘキシルサリチレート、3,7−ジメチル−1,6−ノナジエン−3−オール、3−(4−イソプロピルフェニル)−2−メチルプロパナール、ベルルアセテート、ゲラニオール、p−メンタ−1−エン−8−オール、4−(1,1−ジメチルエチル)−1−シクロヘキシルアセテート、1,1−ジメチル−2−フェニルエチルアセテート、4−シクロヘキシル−2−メチル−2−ブタノールアミルサリチレート、高cis−メチルジヒドロジャスモネート、3−メチル−5−フェニル−1−ペンタノール、ベルジルプロピオネート(proprionate)、ゲラニルアセテート、テトラヒドロリナロオール、cis−7−p−メンタノール、プロピル(S)−2−(1,1−ジメチルプロポキシプロパノエート2−メトキシナフタレン、2,2,2−トリクロロ−1−フェニルエチルアセテート、4/3−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセン−1−カルバルデヒドアミルシンナムアルデヒド、4−フェニル−2−ブタノンイソノニルアセテート、4−(1,1−ジメチルエチル)−1−シクロヘキシルアセテート、ベルジルイソブチレートおよび/またはメチルイオノン異性体の混合物;
フルーティー調成分:γ−ウンデカラクトン、4−デカライドエチル2−メチルペンタノエート、ヘキシルアセテート、エチル 2−メチルブタノエート、γ−ノナラクトンアリルヘプタノエート、2−フェノキシエチルイソブチレート、エチル 2−メチル−1,3−ジオキソラン−2−アセテートおよび/またはジエチル1,4−シクロヘキサンジカルボキシレート
グリーン調成分:2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−カルバルデヒド、2−t−ブチル−1−シクロヘキシルアセテート、スチラリルアセテート、アリル(2−メチルブトキシ)アセテート、4−メチル−3−デセン−5−オール、ジフェニルエーテル、(Z)−3−ヘキセン−1−オールおよび/または1−(5,5−ジメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−4−ペンテン−1−オン;
− ムスク調成分:1,4−ジオキサ−5,17−シクロヘプタデカンジオン、ペンタデセノライド、3−メチル−5−シクロペンタデセン−1−オン、1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−4,6,6,7,8,8−ヘキサメチルシクロペンタ[G]イソクロメン、(1S,1’R)−2−[1−(3’,3’−ジメチル−1’−シクロヘキシル)エトキシ]−2−メチルプロピルプロパノエート、および/または(1S,1’R)−[1−(3’,3’−ジメチル−1’−シクロヘキシル)エトキシカルボニル]メチルプロパノエート;
ウッディー調成分:1−(オクタヒドロ−2,3,8,8−テトラメチル−2−ナフタレニル)−1−エタノンパチュリ油、パチュリ油のテルペン分画、(1’R,E)−2−エチル−4−(2’,2’,3’−トリメチル−3’−シクロペンテン−1’−イル)−2−ブテン−1−オール、2−エチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−ブテン−1−オール、メチルセドリルケトン、5−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテニル)−3−メチルペンタン−2−オール、1−(2,3,8,8−テトラメチル−1,2,3,4,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン−2−イル)エタン−1−オンおよび/またはイソボルニルアセテート;
− その他の成分(例えば、アンバー調、パウダリー調、スパイシー調またはウォータリー調):ドデカヒドロ−3a,6,6,9a−テトラメチル−ナフト[2,1−b]フランおよびそれらの立体異性体のいずれか、ヘリオトロピンアニスアルデヒドオイゲノール、シンナムアルデヒド、クローブ油、3−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−2−メチルプロパナールおよび/または3−(3−イソプロピル−1−フェニル)ブタナール
を挙げることができる。

0068

本発明による香料基剤は、上述の賦香性補助成分に制限されるものでなくてよく、多くのこれら以外の補助成分は、いずれにせよ、S.Arctanderによる香料およびフレーバーの化学(Perfume and Flavor Chemicals)、1969年、モントクレア(米国、ニュージャージー州)もしくはそのより最新版、または同じ性質のその他の論文、ならびに香料分野における豊富な特許文献などの参考書に列挙されている。また、前記補助成分は、様々な種類の賦香性化合物を制御放出することが知られる化合物であってもよいと理解される。

0069

概して、「香料助剤」とは、本明細書においては、追加的に加えられる恩恵、例えば色、特に耐光性、化学的安定性等を付与することができる成分を意味している。賦香性基材中で通常使用される助剤の性質および種類の詳細な説明は、網羅しうるものではないが、前記成分は当業者に周知であると述べる必要がある。しかしながら、制限されるものではないが、例として、以下の、粘度剤(例えば、界面活性剤、増粘剤、ゲル化調節剤および/またはレオロジー調節剤)、安定化剤(例えば、保存剤酸化防止剤、熱/光安定化剤または緩衝剤もしくはキレート化剤、例えばBHT)、着色剤(例えば、染料および/または顔料)、保存剤(例えば、抗細菌剤または抗微生物剤または抗真菌剤もしくは炎症抑制剤)、研磨材、皮膚冷感剤固定剤駆虫剤軟膏ビタミンおよびそれらの混合物を挙げることができる。

0070

当業者であれば、所望の効果に最適な配合物を、賦香性組成物の上述の成分を混合すること、単純に当該技術分野の標準的知識を適用すること、そして試行錯誤方法論によって設計することが十分に可能であると理解される。

0071

本発明によるコポリマーと組み合わせて任意に使用されるその他の適切な香料助剤は、第三級アミン類、特に高い水溶性を有する第三級アミン類、例えばトリエタノールアミンメチルジエタノールアミンジメチルエタノールアミンアルキルジエタノールアミンおよびエトキシル化アルキルジエタノールアミンを含む。

0072

本発明のいずれかの実施形態によれば、特定の種類の香料助剤は、国際公開第2012/113746号パンフレット(WO2012/113746)に記載されるもののなかから、例えば5−クロロ−2−メチルイソチアゾール−3(2H)−オンまたは1,2−ベンゾイソチアゾール−3(2H)−オンまたは亜硫酸塩、例えば亜硫酸水素または亜硫酸ナトリウムもしくは亜硫酸カリウムから選択することができる。

0073

少なくとも1種のコポリマーおよび少なくとも1種の香料キャリアーからなる本発明の組成物は、本発明の具体的な一実施形態を表すだけでなく、少なくとも1種のコポリマー、少なくとも1種の香料キャリアー、少なくとも1種の香料基剤および任意に少なくとも1種の香料助剤を含む賦香性組成物も表す。

0074

本明細書においては、上述の組成物において、本発明の様々な化合物の香調を有するアコード、香料を調香師が調合することを可能にし、こうしてそれらの作業のための新たな道具がもたらされるので、1種より多くの本発明のコポリマーを有する場合が重要であると述べることが実用的である。また本発明のポリマーは、その他の香料送達系、例えばカプセルまたはプロフレグランスの存在下で使用することもできる。

0075

更に、本発明のコポリマーまたは該コポリマーを含む賦香性組成物は、有用な賦香性成分であり、該賦香性成分は、有利には、現代の香料のあらゆる分野において、例えば精製香料または機能性香料の分野において、前記化合物(I)が添加される消費者製品の匂いを良い方向に付与または変更するために使用することができる。まさに、本発明の化合物は、発香性化合物のより抑えられた沈着とその後の放出を達成するために、香料において有利に使用することができる。例えば、本発明によるコポリマーは、良好な残留性、低い揮発性および発香性分子のよく制御された放出のため、本明細書で先に定義した発香性成分の即時的遊離または延長された遊離を必要とするあらゆる用途に取り入れることができ、そしてさらに、処理された表面に芳香およびフレッシュさを付与することができ、それらは、すすぎ過程および/または乾燥過程を超えて十分に持続することとなる。適切な表面は、特にテキスタイル硬質表面毛髪および皮膚である。

0076

したがって、本発明のもう一つの主題は、賦香性成分として、先に定義された式(I)の少なくとも1種のコポリマーを含む賦香性消費者製品によって表される。

0077

本発明のコポリマーは、そのままで、または本発明の賦香性組成物の一部として加えることができる。

0078

明瞭化するために、「賦香性消費者製品」とは、適用される表面(例えば皮膚、毛髪、テキスタイルまたは硬質表面)に少なくとも1種の心地よい賦香性効果送達すると見積もられる消費者製品を意味すると述べる必要がある。換言すると、本発明による賦香性消費者製品は、機能性配合物と、任意に所望の消費者製品、例えば洗剤またはエアーフレッシュナーに応じて追加の恩恵剤(benefit agent)と、少なくとも1種の本発明のコポリマーの嗅覚的有効量とを含む賦香消費者製品である。明瞭化するために、前記賦香性消費者製品は、不可食性製品である。

0079

賦香性消費者製品の成分の性質および種類は、本明細書のより詳細な説明を保証するものではなく、それらはいずれにせよ網羅的なものではなく、当業者は、その一般知識に基づき、かつ前記製品の性質および所望の効果に従ってそれらを選択することができる。

0080

制限されるものではないが、適切な賦香性消費製品の例は、香料、例えば精製香料、コロンまたはアフターシェーブローション布地手入れ用製品、例えば液体洗剤もしくは固形洗剤または一回使用分型洗剤(粉末タブレット液体分包型洗剤または多室分包型洗剤)、布地用柔軟剤ファブリックリフレッシュナー、アイロン水、ペーパークリーナー漂白剤クリーナーカーペットクリーナー、もしくはカーテン手入れ用製品;ボディーケア製品、例えばヘアケア製品(例えば、シャンプー染髪調剤もしくはヘアースプレーカラーケア製品または整髪製品)、デンタルケア製品消毒薬インティメートケア製品)、化粧用調剤(例えば、肌用クリームもしくはローションバニシングクリームまたはデオドラントもしくは制汗剤(例えば、スプレーまたはロールオン)、脱毛剤、タニング用製品、日焼け用製品もしくは日焼け後製品、ネイル用製品、肌用洗浄製品もしくはメーキャップ)、スキンケア製品(例えば、賦香石けんシャワー用もしくはバス用のムースオイルもしくはジェル衛生製品もしくは足用/手用ケア製品);家庭空間(部屋、冷蔵庫食器棚または車)および/または公共空間ホールホテルモール等)で使用することができるエアケア製品、例えばエアーフレッシュナーもしくは「すぐに使える」粉末状エアーフレッシュナー;またはホームケア製品、例えばカビ取り剤調度品ケア製品、ワイプ食器用洗剤もしくは硬質表面用洗剤(例えば、床、浴槽サニタリーまたは窓)、皮革手入れ用製品;車手入れ用製品、例えば磨き剤ワックスもしくはプラスチッククリーナーであってよい。

0081

上述のように、本発明によるコポリマーは、処理表面に、例えば皮膚に芳香およびフレッシュさを付与することができ、それらは、すすぎ過程および/または乾燥過程を超えて十分に持続することとなる。

0082

本発明の更なる一態様は、表面の匂い特性を付与、増強、改善または変更する方法であって、前記表面上に、有効量の本発明による少なくとも1種のコポリマーを沈着させるステップ、または前記表面を、有効量の本発明による少なくとも1種のコポリマーで洗浄するステップを含む方法である。前記表面はいかなる表面であってもよく、制限されるものではないが、例として、テキスタイル、硬質表面、毛髪および皮膚を挙げることができる。

0083

上述の賦香性消費者製品の幾つかは本発明のコポリマーに対して攻撃的な媒体であることがあるので、本発明のコポリマーを、早期の分解から、例えばカプセル化によって、または該コポリマーを酵素、光、熱もしくはpH変化のような適切な外部刺激に際して本発明の成分を放出するのに適した別の化学物質に化学的に結合させることによって保護する必要がある場合がある。

0084

好ましい賦香性組成物または賦香性消費者製品は、香料、硬質表面用クリーナー、布地用洗剤または柔軟剤基剤である。

0085

本発明のコポリマーが導入され得る布地用洗剤または柔軟剤組成物の一般的な例は、国際公開第97/34986号パンフレット(WO97/34986)または米国特許第4,137,180号明細書および同第5,236,615号明細書または欧州特許第799885号明細書(EP799885)に記載されている。使用することができるその他の典型的な洗剤および柔軟剤組成物は、ウールマン工業化学事典(Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry)、第20巻、Wiley−VCH,ヴァインハイム、第355頁〜第540頁(2012);Flick著の応用洗浄剤配合物(Advanced Cleaning Product Formulations)、Noye出版、ニュージャージー州パークリッジ(1989);Showellによる界面活性剤科学シリーズ(Surfactant Science Series)、第71巻:粉末洗剤(Powdered Detergents)、Marcel Dekker,ニューヨーク(1988);世界洗剤会議会議録(Proceedings of the World Conference on Detergents)(第4回,1998年,スイス、モントルー),AOCSプリントのような著書に記載されている。

0086

上述の賦香性消費者製品の全ては、事実上中性(例えば、ボディーケア製品または香水)、酸性(例えば、布地用柔軟剤)または塩基性(例えば、洗剤、石けん)であることを特徴とするが、その一方で、本発明のコポリマーは、非イオン性またはイオン性カチオン性もしくはアニオン性)のいずれかであってよい。

0087

本発明の具体的な一実施形態によれば、賦香性消費者製品が6を下回るpH値を有する場合(例えば柔軟剤)に、そのような塩基を、酸性pHと比較して塩基性または中性のpHで高められた負電荷を有する本発明のコポリマー、すなわちCOOM基を含むコポリマーと混合することが好ましいことが判明した。

0088

本発明による化合物が上述の様々な物品または組成物中に導入され得る割合は、広い範囲内の値の幅を有する。これらの値は、本発明による化合物が、当該技術分野で通常使用される賦香性補助成分、溶媒または添加剤と混合される場合には、賦香されるべき物品または製品の性質および所望の嗅覚的効果ならびに所定の組成物における補助成分の性質に依存している。

0089

例えば、典型的な濃度は、本発明の化合物が導入される組成物の質量に対して0.001質量%〜10質量%の本発明の化合物の程度であるか、またはさらに20質量%の本発明の化合物の程度である。0.001質量%〜5質量%の程度のようなこれらより低い濃度は、この化合物が、本明細書で先に述べられた様々な消費者製品の賦香において直接的に適用される場合に使用することができる。

0090

本発明のもう一つの主題は、表面の賦香のための方法または表面上の発香性成分の特徴的な芳香の拡散効果強化もしくは延長するための方法であって、前記表面を、本発明の化合物の存在下で処理することを特徴とする方法に関する。適切な表面は、特にテキスタイル、硬質表面、毛髪および皮膚である。

0091

実施例
ここで本発明を以下の実施例によって更に詳細に説明することとする。その際、略語は、当該技術分野の通常の意味を有する。温度は、摂氏度(℃)で示され、NMRスペクトルデータは、ジメチルスルホキシドDMSO−d6)(特に規定されなければ)中でBrukerDPX 400分光計において1Hについては400MHzもしくは500MHzで、そして13Cについては100.6MHzもしくは125.8MHzで記録し、化学シフトδは、標準としてのテトラメチルシランTMS)に対してppmで示され、結合定数JはHzで表現される。コポリマー中のモノマーの分布は、1H−NMR分光分析によって測定した。

0092

市販の試薬および溶媒を、特に記載がない限り更なる精製を行わずに使用した。IRスペクトル:Perkin Elmer Spectrum OneFTIR分光計、ν(cm-1)。

0093

サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)分析は、室温(約22℃)でViscotek GPC maxVE2001 GPC溶媒サンプリングモジュールで、ViscotekUV検出器2500、Viscotek VE3580屈折率検出器およびViscotek−270−二重検出器粘度計と接続して実施した。試料は、Waters Styragel HR 4EカラムおよびHP 5(7.8×300mm)カラムで1.0mL min-1の流速テトラヒドロフラン(THF、HPLC等級)で溶出させた。ユニバーサル校正を、市販のポリ(スチレン)標準を使用して実施した。ポリマー標準(約40mg)を正確に量り、THF(10mL)中に溶解させ、次いでこれらの溶液(100μL)を校正のために注入した。SECによって測定されたポリマーの分子量に関して、Mwは、「質量平均分子量」を表し、そしてMnは、「数平均分子量」を表す。多分散性PDI)は、Mw/Mnの比率である。

0094

本発明のコポリマーの合成において、「変換率」とは、繰返単位(I)へと変換された繰返単位(IIIc)の量(パーセンテージ)を意味している。

0095

実施例1
ポリスクシンイミド1(N.R.JanaらによるLangmuir 2010,26,6503を参照)

0096

250mLの丸底フラスコにおいて、2−アミノコハク酸(100.00g、751ミリモル)を、オルトリン酸(10.00g、751ミリモル)と均質に混合することで、白色の固体が得られた。その固体を、反応中に形成された水を留去しながら、真空下で120℃に1時間にわたって加熱し、次いで200℃で2.5時間にわたって加熱した。得られた固体を乳鉢中で破砕し、水で3回洗浄し、pHをNaOHの水溶液(30質量%)で4に調整し、2回濾過した。次いで、その固体を真空下で50℃で24時間にわたって乾燥させることで、白色の固体が得られた(70g、収率=96%)。

0097

0098

実施例2
a)ランダムポリ(N−ドデシルアスパルタミド−co−スクシンイミド)2の製造

0099

250mLの丸底フラスコにおいて、ポリスクシンイミド(PSI、実施例1に記載されるように製造された化合物1、15g、155ミリモルの繰返単位)を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP、150mL)中に溶解させ、80℃にまで加温させることで、溶液が得られた。1−ドデシルアミンDDA)(PSI繰返単位に対して5モル%(2a)、10モル%(2b)または20モル%(2c))をその溶液に添加し、それを80℃で24時間にわたって加熱した。コポリマーが沈殿し、それをジエチルエーテル(600mL)中で洗浄した。その固体を、真空下で50℃で24時間にわたって乾燥させた。

0100

0101

b)ランダムポリ(スクシンイミド−co−(N−ドデシルアスパルタミド)−co−[N−(3,4−ジヒドロキシ−フェネチル)アスパルタミド])3a〜3iの製造

0102

100mLの三ツ口の丸底フラスコにおいて、コポリマー2a〜2c(5g)を、NMP(50mL)中に添加し、そして80℃で加熱することで、黄橙色の溶液が得られた。窒素流下で、2,3,4,6,7,8,9,10−オクタヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン(DBU、PSI繰返単位に対して10モル%)およびトリエチルアミン(使用されるドーパミングラフト密度に応じて、PSI繰返単位に対して10モル%、20モル%または30モル%)を添加した。4−(2−アミノエチルベンゼン−1,2−ジオール(ドーパミン)塩酸塩(PSI繰返単位に対して10モル%(3a〜3c、2a由来)、20モル%(3d〜3f、2b由来)または30モル%(3g〜3i、2c由来
))を滴下し、その反応混合物を80℃で20時間にわたって撹拌した。該反応混合物を撹拌しながらゆっくりと室温に冷やした。コポリマーをn−ヘプタン(350mL)で洗浄することで、二相混合物が得られた。下相を、無水エタノール(3d〜3fおよび3g〜3i)およびジエチルエーテル(3a〜3c、350mL)中で沈殿させ、濾過することで、固体が得られ、その固体を乾燥炉中で50℃で真空下に乾燥させた。

0103

0104

c)ランダムポリ[スクシンイミド−co−(N−ドデシルアスパルタミド)−co−[N−(3,4−ジヒドロキシ−フェネチル)アスパルタミド]−co−(N−(ピレン)メチルアスパルタミド)]4a〜4iの製造

0105

25mLの三ツ口の丸底フラスコにおいて、種々のコポリマー(3a〜3i、0.5g)をNMP(5mL)中に溶解し、そして80℃で加熱することで、橙褐色の溶液が得られた。トリエチルアミン(0.1mL)および1−ピレンメチルアミン塩酸塩(7.65mg、0.029ミリモル)を最低限のNMP中に溶解させ、それを反応混合物へと添加した。その溶液を80℃で10時間にわたって加熱した。該反応混合物を撹拌しながらゆっくりと室温に冷やした。コポリマーをn−ヘプタン(100mL)で洗浄することで、二相混合物が得られた。下相を、無水エタノールおよびジエチルエーテル中で沈殿させ、濾過することで、固体が得られ、その固体を乾燥炉中で50℃で真空下に乾燥させた。

0106

0107

d)ランダムポリ(N−(ω−メチルポリ(エチレンオキシド−co−プロピレンオキシド)アスパルタミド−co−スクシンイミド)5の製造

0108

250mLの丸底フラスコにおいて、PSI(化合物1、20g、206ミリモルの繰返単位)を、N,N−ジメチルホルムアミドDMF、190mL)中に溶解させ、90℃にまで加温させることで、溶液が得られた。Jeffamine(登録商標)M−2070(PSI繰返単位に対して、1モル%(4.12g、5aが得られる)または5モル%(20.6g、5bが得られる))をその溶液に添加し、それを90℃で24時間にわたって加熱した。DMFを除去し、そのポリマーを沈殿させ、それをジエチルエーテル(600mL)中で洗浄した。その固体を、真空下で50℃で24時間にわたって乾燥させた。

0109

0110

e)ランダムポリ(N−(ω−メチルポリ(エチレンオキシド−co−プロピレンオキシド)アスパルタミド−co−スクシンイミド)6の製造

0111

250mLの丸底フラスコにおいて、PSI(化合物1、10g、103ミリモルの繰返単位)を、DMF(100mL)中に溶解させ、80℃にまで加温させることで、溶液が得られた。Jeffamine(登録商標)M−2005(5モル%、10.3g、5.15ミリモル)をその溶液に添加し、それを80℃で24時間にわたって加熱した。DMFを除去し、そのポリマーを沈殿させ、それをジエチルエーテル(600mL)中で洗浄した。その固体を、真空下で50℃で24時間にわたって乾燥させた。

0112

0113

f)ランダムポリ(スクシンイミド−co−[N−(3,4−ジヒドロキシ−フェネチル)アスパルタミド])7の製造

0114

100mLの三ツ口の丸底フラスコにおいて、PSI(化合物1、3.4g、35ミリモルの繰返単位)を、NMP(35mL)中に溶解させ、2時間にわたって80℃にまで加温させることで、溶液が得られた。ドーパミン塩酸塩(1.3g、PSI繰返単位に対して20モル%)およびトリエチルアミン(1mL)をその溶液に添加し、それを80℃で20時間にわたって加熱した。室温に冷却した後に、該混合物をヘプタン(245mL)上に注ぎ、1時間にわたって撹拌した。アセトン(4.6mL)を、分離したNMP相へと添加した。次いでその溶液をエタノール(245mL)へと滴加した。沈殿物を濾過し、エタノールで洗浄し、そして50℃で真空下に一晩乾燥させた。

0115

0116

実施例3
a)ランダムポリ(スクシンイミド−co−[N−(2−[(4−オキソ−4−{2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−3−エン−1−イル}ブタン−2−イル)チオ]エチル)アスパルタミド])8の製造

0117

化合物9: 25mLの三ツ口の丸底フラスコにおいて、(E)−1−((1SR,2RS)−2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−3−エニルブタ−2−エン−1−オン(trans−δ−ダマスコン、1.8g、9.4ミリモル)をアセトン(10mL)中に溶解させ、次いで2−アミノエタンチオール塩酸塩(2.2g、18.8ミリモル)およびトリエチルアミン(2.6mL、18.8ミリモル)を添加した。5分間にわたって撹拌した後に、DBU(0.15mL、0.95ミリモル)および更なるアセトン(5mL)を添加した。次いでその反応混合物を室温で一晩撹拌した。シクロヘキサン(10mL)をその反応混合物に添加することで、沈殿物が得られ、それを濾過によって取り出した。アセトンを蒸発させ、その反応混合物をNaHCO3の飽和溶液(20mL)およびNaClの飽和溶液(20mL、2回)で洗浄した。水相を、シクロヘキサン(25mL)で再抽出し、有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮することで、3−((2−アミノエチル)チオ)−1−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−3−エン−1−イル)ブタン−1−オン(化合物9、50%)およびtrans−δ−ダマスコン(13%)の混合物が得られた。

0118

コポリマー8a: 50mLの丸底フラスコにおいて、trans−δ−ダマスコン(8.50mL、41.30ミリモル)を、5分間の間で、NMP(5.00mL)中の2−アミノエタンチオール(3.20g、41.30ミリモル)の懸濁液へと滴加した。その反応混合物を、0℃で30分間にわたって撹拌し、次いで静置して室温に温めた。DBU(0.30mL、2.00ミリモル)を添加し、その反応混合物を室温で2時間にわたって撹拌した。次いでNMP(40mL)中のPSI(化合物1、4.00g、41.20ミリモル)を添加した。該反応混合物を室温で1時間にわたって撹拌することで、橙色の溶液が得られ、それを次いで80℃に加熱し、20時間にわたって撹拌した。撹拌しながら、該媒体をゆっくりと室温に冷やした。酢酸エチル(250mL)を添加し、その反応混合物を飽和NaClで3回洗浄した。有機層を減圧下で濃縮し、そしてポリマーをn−ヘプタン(400mL)で沈殿させた。焼結ガラス漏斗を通じて濾過することで、橙色の固体(8.85g、変換率=95%、収率=57%)が得られた。

0119

0120

コポリマー8b: 50mLの丸底フラスコにおいて、PSI(化合物1、0.97g、10ミリモルの繰返単位)を、NMP(15mL)中に溶解させ、80℃にまで加温させることで、溶液が得られた。次いで、化合物9(混合物、1.1g、PSI繰返単位に対して20モル%)およびDBU(152mg、1ミリモル)をその溶液に添加し、それを80℃で20時間にわたって加熱した。室温に冷却した後に、該混合物をエーテル(60mL)に滴加した。沈殿物(ゆっくりと液状化した)を濾過し、室温で真空下で乾燥させた。

0121

b)ランダムポリ[スクシンイミド−co−(N−ドデシルアスパルタミド)−co−(N−(2−[(4−オキソ−4−{2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−3−エン−1−イル}ブタン−2−イル)チオ]エチル)アスパルタミド]10の製造

0122

100mLの丸底フラスコにおいて、trans−δ−ダマスコン(18.0g、94.0ミリモル)、トリエチルアミン(13.2mL、95.0ミリモル)および2−アミノエタンチオール塩酸塩(10.8g、95.0ミリモル)をアセトン(30mL)中で溶解させることで、無色の溶液が得られた。DBU(1.4mL、9.5ミリモル)を添加した。次いでその反応混合物を室温で一晩撹拌した。シクロヘキサン(30mL)をその反応混合物に添加することで、沈殿物が得られ、それを濾過によって取り出した。アセトンを蒸発させ、その反応混合物を2MのNaCl(2×50mL)、10-3MのNaOH(40mL)およびH2Oで洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過して濃縮することで、化合物9が得られた。

0123

コポリマー2b(3g、26ミリモル)をNMP(20mL)中で50℃において1時間にわたって溶解させた。次いで、化合物9(11.2g、41.5ミリモル)をNMP(20mL)中で溶解させ、その溶液をコポリマー2bの溶液へと滴加した。次いでその反応混合物を50℃で一晩撹拌した。ポリマー10は、n−ヘプタン中で沈殿させ、濾過し、そして真空下で24時間にわたって乾燥させた後に、固体(m=5.69g、Y=57%)として得られた。

0124

0125

c)ランダムポリ(スクシンイミド−co−[N−(ω−メチルポリ(エチレンオキシド−co−プロピレンオキシド)アスパルタミド]−co−[N−(2−[(4−オキソ−4−{2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−3−エン−1−イル}ブタン−2−イル)チオ]エチル)アスパルタミド])11の製造

0126

コポリマー5b(3.0g、15.5ミリモル)をDMF(20mL)中で50℃において1時間にわたって溶解させた。次いで、化合物9(6.7g、24.9ミリモル)をDMF(20mL)中で溶解させ、その溶液をコポリマー5bへと滴加した。次いでその反応混合物を50℃で一晩撹拌した。ポリマー11は、n−ヘプタン中で沈殿させ、濾過し、そして真空下で24時間にわたって乾燥させた後に、固体(m=1.89g、Y=27%)として得られた。

0127

0128

d)ランダムポリ(スクシンイミド−co−[N−(ω−メチルポリ(エチレンオキシド−co−プロピレンオキシド)アスパルタミド]−co−[N−(2−[(4−オキソ−4−{2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−3−エン−1−イル}ブタン−2−イル)チオ]エチル)アスパルタミド])12の製造

0129

コポリマー6(3.0g、15.5ミリモル)をDMF(20mL)中で50℃において1時間にわたって溶解させた。次いで、化合物9(6.7g、24.9ミリモル)をDMF(20mL)中で溶解させ、その溶液をコポリマー6へと滴加した。次いでその反応混合物を50℃で一晩撹拌した。ポリマー12は、n−ヘプタン中で沈殿させ、濾過し、そして真空下で24時間にわたって乾燥させた後に、固体(m=2.51g、Y=35%)として得られた。

0130

0131

e)ランダムポリ(スクシンイミド−co−[N−(3,4−ジヒドロキシフェネチル)アスパルタミド]−co−[N−(2−[(4−オキソ−4−{2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−3−エン−1−イル}ブタン−2−イル)チオ]エチル)アスパルタミド])13の製造

0132

25mLの丸底フラスコにおいて、コポリマー7(0.75g、5.1ミリモル)をNMP(7.5mL)中に溶解させることで、褐色の溶液が得られた。次いで化合物9(前記のように製造された混合物、0.63g、1.0ミリモル)およびDBU(77mg、0.5ミリモル)を添加した。その反応混合物を80℃で20時間にわたって撹拌した。室温に冷却した後に、該混合物をヘプタン(50mL)上に注ぎ、30分間にわたって撹拌した。NMP相を分離し、アセトン(25mL)に滴加し、そして室温で1時間にわたって撹拌した。沈殿物を濾過し、アセトンで洗浄し、そして50℃で真空下に一晩乾燥させた。

0133

0134

f)ランダムポリ(スクシンイミド−co−(N−ドデシルアスパルタミド)−co−[N−(3,4−ジヒドロキシフェネチル)アスパルタミド]−co−[N−(2−[(4−オキソ−4−{2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−3−エン−1−イル}ブタン−2−イル)チオ]エチル)アスパルタミド])14の製造

0135

25mLの丸底フラスコにおいて、アセトニトリル(5mL)中のtrans−δ−ダマスコン(0.58mL、2.81ミリモル)を添加することで、無色の溶液が得られた。2−アミノエタンチオール塩酸塩(0.31g、2.76ミリモル)およびDBU(0.4mL、2.68ミリモル)を添加した。その反応混合物を室温で3時間にわたり撹拌した。コポリマー3e(0.25g、1.68ミリモル)をDMF(5mL)中に溶解させ、この溶液を反応混合物に添加し、それを75℃で15時間にわたって撹拌した。コポリマー14を、ヘプタン中での沈殿と濾過の後に回収した(変換率=80%)。

0136

0137

g)ランダムポリ(スクシンイミド−co−(N−ドデシルアスパルタミド)−co−[N−(3,4−ジヒドロキシフェネチル)アスパルタミド]−co−[N−(ピレン)メチルアスパルタミド]−co−[N−(2−[(4−オキソ−4−{2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−3−エン−1−イル}ブタン−2−イル)チオ]エチル)アスパルタミド])15の製造

0138

25mLの丸底フラスコにおいて、DMF(5mL)中のtrans−δ−ダマスコン(0.24mL、1.16ミリモル)を添加した。2−アミノエタンチオール塩酸塩(0.14g、0.74ミリモル)、トリエチルアミン(0.12mL、1.21ミリモル)およびDBU(0.03mL、0.20ミリモル)を添加した。その反応混合物を室温で3時間にわたり撹拌した。コポリマー4e(0.11g、0.74ミリモル)をDMF(5mL)中に溶解させ、この溶液を反応混合物に添加し、それを75℃で15時間にわたって撹拌した。コポリマー15を、ヘプタン中での沈殿と濾過の後に回収した(変換率=66%)。

0139

0140

実施例4
ランダムポリ(スクシンイミド−co−[N−(2−[(4−オキソ−4−{2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−3−エン−1−イル}ブタン−2−イル)チオ]1−(メトキシカーボネート)エチル)アスパルタミド])16の製造

0141

50mLの丸底フラスコにおいて、trans−δ−ダマスコン(3.20mL、15.54ミリモル)を、NMP(15mL)中の3−メルカプト−1−メトキシ−1−オキソプロパン−2−アミニウムクロリド(2.65g、15.44ミリモル)、DBU(0.23mL、1.54ミリモル)およびトリイソブチルアミン(7.50mL、31.00ミリモル)の懸濁液に添加した。その反応混合物を75℃で20時間にわたって撹拌した。次いでPSI(化合物1、10.50g、15.46ミリモル)を添加した。その反応混合物を80℃で2時間にわたって撹拌した。撹拌しながら、該反応混合物をゆっくりと室温に冷やした。ポリマーを酢酸エチル(100mL)で沈殿させた。焼結ガラス漏斗を通じて濾過し、乾燥炉中で50℃で真空下に乾燥させることで、橙色の固体(1.70g、変換率=16%、収率=82%)が得られた。

0142

0143

実施例5
ランダムポリ(スクシンイミド−co−[N−(2−((2−メチル−3−オキソ−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキシル)チオ)エチル)アスパルタミド])17の製造

0144

50mLの丸底フラスコにおいて、2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノン(カルボン、3.25mL、20.77ミリモル)を、2分間の間で、NMP(5mL)中の2−アミノエタンチオール(1.59g、20.61ミリモル)の懸濁液へと滴加した。その反応混合物を、0℃で1時間にわたって撹拌し、次いで静置して室温に温めた。DBU(0.15mL、1.00ミリモル)を添加し、その反応混合物を室温で2時間にわたって撹拌した。次いでNMP(15mL)中のPSI(化合物1、2.00g、20.70ミリモル)を添加した。その反応混合物を室温で20時間にわたり撹拌することで、橙色の溶液が得られた。ポリマーを酢酸エチル(250mL)で沈殿させ、それを焼結ガラス漏斗を通じて濾過することで、橙色の固体(2.45g、変換率=50%、収率=36%)が得られた。

0145

0146

実施例6
a)ランダムポリ(スクシンイミド−co−[N−(2−[(4−オキソ−4−{2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1,3−ジエン−1−イル}ブタン−2−イル)チオ]エチル)アスパルタミド])18の製造

0147

25mLの三ツ口の丸底フラスコにおいて、(E)−1−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1,3−ジエン−1−イル)ブタ−2−エン−1−オン(ダマセノン、1.8g、9.4ミリモル)をアセトン(10mL)中に溶解させ、次いで2−アミノエタンチオール塩酸塩(2.2g、18.8ミリモル)およびトリエチルアミン(2.6mL、18.8ミリモル)を添加した。5分間にわたって撹拌した後に、DBU(0.15mL、0.95ミリモル)および更なるアセトン(5mL)を添加した。次いでその反応混合物を室温で一晩撹拌した。シクロヘキサン(10mL)をその反応混合物に添加することで、沈殿物が得られ、それを濾過によって取り出した。アセトンを蒸発させ、その反応混合物をNaHCO3の飽和溶液(20mL)およびNaClの飽和溶液(20mL、2回)で洗浄した。水相を、シクロヘキサン(25mL)で再抽出し、有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮することで、3−((2−アミノエチル)チオ)−1−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1,3−ジエン−1−イル)ブタン−1−オン(化合物19、44%)およびダマセノン(28%)の混合物が得られた。

0148

50mLの丸底フラスコにおいて、PSI(化合物1、0.97g、10ミリモルの繰返単位)を、NMP(15mL)中に溶解させ、80℃にまで加温させることで、溶液が得られた。次いで、化合物19(混合物、1.2g、PSI繰返単位に対して20モル%)およびDBU(0.15mL)をその溶液に添加し、それを80℃で20時間にわたって加熱した。室温に冷却した後に、該混合物をエーテル(60mL)に滴加した。沈殿物(ゆっくりと液状化した)を濾過し、室温で真空下で乾燥させた。

0149

0150

b)ランダムポリ(スクシンイミド−co−[N−(3,4−ジヒドロキシフェネチル)アスパルタミド]−co−[N−(2−[(4−オキソ−4−{2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1,3−ジエン−1−イル}ブタン−2−イル)チオ]エチル)アスパルタミド])20の製造

0151

25mLの丸底フラスコにおいて、コポリマー7(0.75g、5.1ミリモル)をNMP(7.5mL)中に溶解させることで、褐色の溶液が得られた。次いで化合物19(前記のように製造された混合物、0.60g、1.0ミリモル)およびDBU(120mg、0.79ミリモル)を添加した。その反応混合物を80℃で20時間にわたって撹拌した。室温に冷却した後に、該混合物をヘプタン(50mL)上に注ぎ、30分間にわたって撹拌した。NMP相を分離し、そしてアセトン(1.2mL)を添加した。その混合物をエタノール(50mL)に滴加し、濃縮し、トルエン中に取り、濃縮させる。次いでアセトン(5mL)を添加し、そして沈殿物を濾過し、アセトンで洗浄し、そして50℃で真空下に乾燥させた。

0152

0153

実施例7
消費者製品(布地用柔軟剤)中に導入された本発明のコポリマーからの賦香性成分の放出のダイナミックヘッドスペース分析
本発明のコポリマーの賦香性成分としての使用を、布地柔軟化用途において、以下の組成:Stepantex(登録商標)VK90(製造元:Stepan)16.5%、塩化カルシウム(水中10%)0.6%および脱塩水82.9%を有する布地用柔軟剤基剤を使用して試験した。遊離の発香性のα,β−不飽和ケトンおよび本発明のコポリマーの賦香特性を、3日後に乾いた布地においてダイナミックヘッドスペース分析を用いて比較した。

0154

小さいバイアルにおいて、エタノール中の実施例3で製造したコポリマー8a(柔軟剤配合物中でのコポリマーの分散を改善するためにベンジルベンゾエート中25%で69.9mg)1mLを、1.80gの前記の布地用柔軟剤基剤に添加して、15時間にわたって静置した。次いで試料をビーカーに入れ、約600gの脱塩された冷え水道水希釈した。1枚のコットンシートEMPAコットン試験布番号221、製造元:スイス連邦材料試験研究所(Eidgenoessische Materialpruefanstalt)(EMPA)、賦香されていない洗剤粉末予備洗浄し、約12cm×12cmのシートに切った)を加え、3分間にわたって手でかき混ぜ、2分間にわたって静置し、次いで手で絞り量することで、一定量の残留水を確保した。参照試料として、等モル量の未変性のtrans−δ−ダマスコン(1mLのエタノール中8.7mg)を含む溶液1mLを、前記のように処理された別の1.80gの布地用柔軟剤基剤に添加した。全てのコットンシートを、3日間にわたって吊り干しした。

0155

trans−δ−ダマスコンのヘッドスペース濃度を測定するために、それぞれの乾いたコットンシートを、ヘッドスペースサンプリングセル(内容量約160mL)中に入れ、25℃で調温し、それぞれ約200mL/分の一定の空気流に曝した。その空気は、活性炭を通じて濾過され、NaClの飽和溶液を通じて吸引された。揮発物を廃Tenax(登録商標)カートリッジ上に15分間の間吸着させ、次いで、清浄なTenax(登録商標)カートリッジ上に15分間の間吸着させた。サンプリングを、60分毎に7回繰り返した(廃カートリッジ上で45分間の捕集および清浄なカートリッジ上で15分間の捕集)。該カートリッジを、HP−5 MSキャピラリーカラム(30m、内径0.25mm、フィルム0.25μm)を備えたAgilent社の7890A型ガスクロマトグラフおよびFID検出器を接続したPerkin Elmer社のTurboMatrix ATD 350脱着器において脱着させた。揮発物を、60℃(1分間)から出発して15℃/分で200℃までと、25℃/分で260℃まで到達する2段階温度勾配を使用して分析した。ヘッドスペース中のtrans−δ−ダマスコンの量を定量化するために、外部標準較正を、エタノール中の4種の異なる濃度のtrans−δ−ダマスコンを使用して実施した。2μLのそれぞれの較正溶液を、3種の清浄なTenax(登録商標)カートリッジにそれぞれ注入した。全てのカートリッジを直ちに、ヘッドスペースサンプリングから得られるのと同じ条件下で脱着させた。

0156

未変性のtrans−δ−ダマスコンを有する参照試料と比較して、実施例3で製造されたコポリマー8aを含む試料から、以下の量のtrans−δ−ダマスコンが検出された。全てのデータは、2つの測定値の平均である。

0157

0158

前記データは、乾いた布地上に本発明のコポリマーから放出されたtrans−δ−ダマスコンの量は、未変性の遊離の芳香分子と比較してかなり高かったことを示している。450分にわたるサンプリングの後に、約40倍ものヘッドスペース濃度の増加が3日後に観察され、したがって、長期持続性の望ましい増加が、本発明によるコポリマーを使用することにより得られたこと説明している。

0159

実施例8
消費者製品(液体洗剤)中に導入された本発明のコポリマーからの賦香性成分の放出の嗅覚的評価
該試験は、テリー織りタオルの処理に一般的に使用される標準的な液体洗剤基剤を使用して実施した。

0160

テリー織りタオルの洗濯は、純粋なtrans−δ−ダマスコン(0.05%)か、あるいは実施例3で製造された相応のモル量のtrans−δ−ダマスコン放出性コポリマー8aが事前に添加された未賦香の洗剤基剤75gを用いて実施した。

0161

更なる参照として、前記と同様に製造して処理して、本発明の式(I)のコポリマーの性能を遊離の油状のtrans−δ−ダマスコンと比較した。

0162

洗濯機(Miele Novotronic W300−33CH)に、10枚の小さいテリー織りタオル(18cm×18cm、それぞれ約30g)および6kgの大きいコットンタオルを入れた。装入物を40℃で、短いサイクルプログラムで洗い、900rpmで2回濯いだ。

0163

洗濯が終わったら、10枚の小さいテリー織りタオルを24時間にわたって吊り干しし、強度の評価と、3日後および7日後の20人のパネリストによる「1」(匂いなし)から「7」(非常に強い)までの範囲のスケールを使用した評価の前に貯蔵のためにアルミニウム箔中に包んだ。

0164

種々の試料について以下の平均強度およびフレッシュさ(括弧内)が測定された。

0165

0166

前記評価は、2つの試料を比較した場合に、大きな強度の差を示した(0.5単位の差は、99.9%超の統計的有意性をもたらす)。本発明による実施例3に記載されるコポリマーを含むタオルは、遊離の油状物よりも強くかつフレッシュであることが判明した。

0167

実施例9
消費者製品(布地用柔軟剤)中に導入された本発明のコポリマーとは異なる賦香性成分の放出の比較
本発明のコポリマーの賦香性成分としての使用を、布地柔軟化用途において、実施例7に記載される組成物を有する布地用柔軟剤基剤を使用して試験した。遊離の発香性のα,β−不飽和ケトンおよび種々の本発明のコポリマーの賦香特性を、1日後に乾いた布地においてダイナミックヘッドスペース分析を用いて比較した。

0168

小さなバイアルにおいて、本発明のコポリマーを、前記の布地用柔軟剤基剤1.80gに添加して、0.045ミリモルのα,β−不飽和ケトンの考えられる全量を放出させた。エタノール(0.5mL)を添加し、試料を数時間にわたって超音波処理にかけ、そして室温で一晩撹拌した。参照試料として、等モル量の未変性の遊離の発香性のα,β−不飽和ケトン(0.045ミリモル)を含む溶液0.25mLを、別の1.80gの布地用柔軟剤基剤に添加し、一晩撹拌し続けた。試料をそれぞれビーカーに入れ、約600gの脱塩された冷えた水道水で希釈した。2枚のコットンシート(実施例7に記載される)を加え、3分間にわたって手でかき混ぜ、2分間にわたって静置し、次いで手で絞り、秤量することで、一定量の残留水を確保し、1日間にわたって吊り干しした。

0169

それぞれの乾いたコットンシートを、ヘッドスペースサンプリングセル(内容量約160mL)中に入れ、そして該コットン表面から放出された発香性のα,β−不飽和ケトンを、実施例7に概説されているようにして分析した。Tenax(登録商標)カートリッジを、HP−1キャピラリーカラム(30m、内径0.32mm、フィルム0.25μm)を備えたAgilent社の7890A型ガスクロマトグラフおよびFID検出器を接続したPerkin Elmer社のTurboMatrix ATD脱着器において脱着させた。揮発物を、100℃から出発して15℃/分で260℃までの温度勾配を使用して分析した。ヘッドスペース中の発香性のα,β−不飽和ケトンの量を、外部標準較正によって測定した。

0170

未変性のtrans−δ−ダマスコンまたはダマセノンを有する相応の参照試料と比較して、コポリマー8bおよび13(実施例3で製造され、trans−δ−ダマスコンを放出する)ならびにコポリマー18および20(実施例6で製造され、ダマセノンを放出する)を含む試料から、以下の量の発香性のα,β−不飽和ケトンが検出された。全てのデータは、2つの測定値の平均である。

0171

0172

前記データは、乾いた布地上に本発明のコポリマーから放出されたtrans−δ−ダマスコンまたはダマセノンの量が、未変性の遊離の芳香分子と比較してかなり高かったことを示している。1日間の乾燥と450分にわたるサンプリングの後に、約75倍から125倍の間の様々な倍率だけのヘッドスペース濃度の増加が観察され、したがって、長期持続性の望ましい増加が、本発明によるコポリマーを使用することにより得られたことを説明している。

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