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課題・解決手段

本開示に係る組成物及びそれを使用する方法は、CAR−T細胞療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群(CRS)またはサイトカインストームの発生を抑制または低減することを含み、前記対象に、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清を含む組成物を投与する。または、本開示に係る組成物及びそれを使用する方法は、CAR−T細胞療法の効果を低下させない。また、サイトカイン放出症候群(CRS)またはサイトカインストームが発生している対象におけるサイトカイン産生を低減または抑制するための組成物及びそれを使用する方法であって、前記対象に、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清を含む組成物を投与することを含む組成物またはそれを使用する方法が開示される。

概要

背景

癌の標準的な治療法は、外科手術化学療法、及び放射線療法であるが、例えば標的免疫療法などの改善された方法が、現在開発され試験されている。1つの有望な技術は、養子細胞移植(ACT)を使用し、腫瘍を認識して攻撃するように免疫細胞改変する。ACTの一例では、患者自身またはドナー細胞障害性T細胞遺伝子操作し、腫瘍細胞の表面に発現した腫瘍特異性抗原を標的とするキメラ抗原受容体(CAR−T細胞)が発現するようにする。このようなCAR−T細胞は、発現後、腫瘍特異性抗原を発現する細胞に対してのみ細胞障害性を有する。CAR−T細胞療法が、とりわけ進行した急性リンパ性白血病(ALL)及びリンパ腫の制御に対して大きな可能性を有していることが、臨床試験により示されている。

しかしながら、CAR−T細胞療法または別の免疫療法を受けている患者の一部には、サイトカイン放出症候群(CRS)と呼ばれる、生命脅かす可能性のある危険な副作用が発生することがある。CRSでは、患者に投与され活性化されたT細胞によって全身性炎症反応が発生し、血流中にサイトカインが急激かつ大量に放出され、危険な低血圧高熱震えが生じる。

CRSの重症例では、サイトカインと白血球との間に正のフィードバックループが存在しサイトカイン濃度(レベル)が大幅に上昇するサイトカインストーム(別名、サイトカインカスケードまたは高サイトカイン血症)が患者に生じる。これにより、例えば、心機能障害成人呼吸窮迫症候群神経毒性腎不全肝不全肺水腫、及び播種性血管内凝固症候群などの生命を脅かす可能性のある合併症が発生する恐れがある。

例えば、最新フェーズI試験において、T細胞表面のCD28受容体と結合するモノクローナル抗体TGN1412が投与された6名の患者に、重度のサイトカインストーム及び多臓器不全が生じた。これは、TGN1412投与量が、動物において安全であることが分かっている量よりも500倍低いという事実に関わらず起こった(St. Clair EW: The calm after the cytokine storm: Lessons from the TGN1412 trial. J Clin Invest 118: 1344-1347, 2008)。

今日まで、コルチコステロイドを用いた生物学的療法、例えば抗IL−6療法及び抗炎症薬が、CAR−T細胞療法を受けている患者におけるサイトカイン放出症候群を制御すると考えられえていた。しかしながら、ステロイドは、CAR−T細胞の活性及び/または増殖に影響を与え、患者を敗血症及び日和見感染症の危険に曝す。抗炎症薬は、サイトカイン放出症候群またはサイトカインストームの制御に効果的ではない。サイトカインストームでは非常に多数のサイトカインが放出されるが、患者への抗炎症薬の投与には限界があるためである。したがって、CAR−T細胞療法の可能性を実現するために、サイトカイン放出症候群、特にサイトカインストームを制御するための新規ストラテジーが求められている。

サイトカインストームはまた、他の感染性または非感染性刺激由来する。サイトカインストームでは、例えば、インターロイキン1(IL−1)、IL−6、ガンマインターフェロン(γ−IFN)などの様々な炎症誘発性サイトカインが放出され、それにより、低血圧症出血、そして最終的には多臓器不全が発生する。1918年のH1N1インフルエンザパンデミック及びつい最近の鳥インフルエンザH5N1の感染における、健康な免疫系を有していると思われる若年層における比較的高い死亡率は、サイトカインストームに起因するものである。この症候群はまた、重症急性呼吸器症候群SARS)、エプスタインバールウイルス関連血球貪食症候群、グラム陰性敗血症、マラリア、及び他の様々な感染症(例えばエボラ感染症)の進行症状または末期症状として起こることも知られている。

サイトカインストームはまた、例えば、急性膵炎、重度の火傷若しくは外傷、または急性呼吸窮迫症候群などの感染以外の原因に由来する。そのため、サイトカイン放出症候群、特にサイトカインストームを制御するための新規なストラテジーが求められている。

概要

本開示に係る組成物及びそれを使用する方法は、CAR−T細胞療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群(CRS)またはサイトカインストームの発生を抑制または低減することを含み、前記対象に、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清を含む組成物を投与する。または、本開示に係る組成物及びそれを使用する方法は、CAR−T細胞療法の効果を低下させない。また、サイトカイン放出症候群(CRS)またはサイトカインストームが発生している対象におけるサイトカイン産生を低減または抑制するための組成物及びそれを使用する方法であって、前記対象に、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清を含む組成物を投与することを含む組成物またはそれを使用する方法が開示される。

目的

別の実施形態では、腫瘍細胞をより特異的に標的にするためにCARとケモカイン受容体との両方を使用するCAR−T細胞療法の効果向上を目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

キメラ抗原受容体発現細胞(CAR−T細胞)と、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清と、薬学的に許容可能な賦形剤とを含むことを特徴とする組成物

請求項2

前記アポトーシス細胞が、初期アポトーシス状態のアポトーシス細胞を含むことを特徴とする請求項1に記載の組成物。

請求項3

前記アポトーシス細胞が、プールされた第三者ドナー細胞を含むことを特徴とする請求項1に記載の組成物。

請求項4

前記アポトーシス細胞上清が、(a)アポトーシス細胞を用意するステップと、(b)前記アポトーシス細胞を培養するステップと、(c)培養した前記アポトーシス細胞から上清を分離するステップとを有する方法により得られることを特徴とする請求項1に記載の組成物。

請求項5

前記アポトーシス細胞上清が、アポトーシス細胞白血球上清を含み、前記ステップ(b)の代わりに、(d)白血球を用意するステップと、(e)任意選択で、前記アポトーシス細胞及び白血球を洗浄するステップと、(f)前記アポトーシス細胞及び白血球を共培養するステップとを有することを特徴とする請求項4に記載の組成物。

請求項6

前記白血球が、食細胞マクロファージ樹状細胞単球B細胞、T細胞、及びNK細胞からなる群より選択されることを特徴とする請求項5に記載の組成物。

請求項7

前記CAR−T細胞と、前記アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清とが、互いに別個の組成物に含まれることを特徴とする請求項1に記載の組成物。

請求項8

TLA−4阻害剤、α1−アンチトリプシンまたはその断片若しくは類似体テルル系化合物免疫調節剤、またはそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される追加的な薬剤をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の組成物。

請求項9

前記追加的な薬剤またはそれらの任意の組み合わせが、前記CAR−T細胞を含む組成物に含まれるか、前記アポトーシス細胞若しくはアポトーシス細胞上清を含む組成物に含まれるか、またはそれらとは別個の組成物に含まれることを特徴とする請求項8に記載の組成物。

請求項10

キメラ抗原受容体発現T細胞(CAR−T細胞)癌療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群(CRS)またはサイトカインストームの発生を抑制または低減する方法であって、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清を含む組成物を前記対象に投与するステップを有することを特徴とする方法。

請求項11

前記アポトーシス細胞が、初期アポトーシス状態のアポトーシス細胞を含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。

請求項12

前記アポトーシス細胞が、前記対象の自家由来であるか、またはプールされた第三者のドナー細胞を含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。

請求項13

前記組成物を前記対象に投与する前記ステップが、前記CAR−T細胞癌療法の前、同時、または後に実施されることを特徴とする請求項10に記載の方法。

請求項14

前記アポトーシス細胞上清が、(a)アポトーシス細胞を用意するステップと、(b)前記アポトーシス細胞を培養するステップと、(c)培養した前記アポトーシス細胞から上清を分離するステップとを有する方法により得られることを特徴とする請求項10に記載の方法。

請求項15

前記アポトーシス細胞上清が、アポトーシス細胞白血球上清を含み、前記ステップ(b)の代わりに、(d)白血球を用意するステップと、(e)任意選択で、前記アポトーシス細胞及び白血球を洗浄するステップと、(f)前記アポトーシス細胞及び白血球を共培養するステップとを有することを特徴とする請求項14に記載の方法。

請求項16

前記白血球が、食細胞、マクロファージ、樹状細胞、単球、B細胞、T細胞、及びNK細胞からなる群より選択されることを特徴とする請求項15に記載の方法。

請求項17

CTLA−4阻害剤、α1−アンチトリプシンまたはその断片若しくは類似体、テルル系化合物、免疫調節剤、またはそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される追加的な薬剤を前記対象に投与するステップをさらに有することを特徴とする請求項10に記載の方法。

請求項18

前記追加的な薬剤を前記対象に投与する前記ステップが、前記CAR−T細胞癌療法の前、同時、または後に実施されることを特徴とする請求項17に記載の方法。

請求項19

前記CAR−T細胞癌療法を受けているが前記アポトーシス細胞または前記アポトーシス細胞上清が投与されていない対象と比較して、少なくとも1つの炎症誘発性サイトカインの濃度が減少することを特徴とする請求項10に記載の方法。

請求項20

サイトカイン放出症候群若しくはサイトカインストームが発生しているか、またはサイトカイン放出症候群若しくはサイトカインストームが発生しやすい対象におけるサイトカイン産生を低減または抑制する方法であって、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清を含む組成物を前記対象に投与するステップを有し、それにより、前記対象のサイトカイン産生を低減または抑制することを特徴とする方法。

請求項21

サイトカイン放出症候群若しくはサイトカインストームが発生しているか、またはサイトカイン放出症候群若しくはサイトカインストームが発生しやすいが、前記アポトーシス細胞または前記アポトーシス細胞上清が投与されていない対象と比較して、少なくとも1つの炎症誘発性サイトカインの産生が低減または抑制されたことを特徴とする請求項20に記載の方法。

請求項22

前記対象が、CAR−T細胞癌療法を受けており、当該方法は、前記CAR−T細胞癌療法の効果を低減させないことを特徴とする請求項20に記載の方法。

請求項23

前記サイトカイン放出症候群またはサイトカインストームの原因が、感染性刺激疾病、または症候群を含むことを特徴とする請求項20に記載の方法。

請求項24

前記感染性の刺激、疾病、または症候群が、インフルエンザ鳥インフルエンザ重症急性呼吸器症候群SARS)、エプスタインバールウイルス関連血球貪食症候群(HLH)、敗血症グラム陰性敗血症、マラリアエボラウイルス天然痘ウイルス全身グラム陰性菌感染症、またはヤーリッシュ・ヘルクスハイマー症候群を含むことを特徴とする請求項23に記載の方法。

請求項25

前記サイトカイン放出症候群またはサイトカインストームの原因が、非感染性の刺激、疾病、または症候群を含むことを特徴とする請求項20に記載の方法。

請求項26

前記非感染性の刺激、疾病、または症候群が、血球貪食症候群(HLH)、突発性HLH、マクロファージ活性化症候群(MAS)、慢性関節炎全身型若年性特発性関節炎(sJIA)、スティル病クリオピリン関連周期性発熱症候群(CAPS)、家族性寒冷自己炎症症候群FCAS)、家族性寒冷蕁麻疹(FCU)、マックル・ウェルズ症候群(MWS)、慢性乳児経皮関節炎症候群(CINCA)、NLRP3遺伝子における遺伝的または新生の機能獲得変異を含むクリオピリン関連周期性発熱症候群、遺伝性自己炎症性疾患急性膵炎重症熱傷外傷急性呼吸窮迫症候群免疫療法モノクローナル抗体療法、薬物使用に起因するもの、毒素吸入に起因するもの、リポ多糖LPS)に起因するもの、グラム陽性毒素に起因するもの、真菌毒素に起因するもの、グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)に起因するもの、またはRIG−1遺伝子発現の調節に起因するものを含むことを特徴とする請求項25に記載の方法。

技術分野

0001

本開示は、CAR−T細胞癌療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群(CRS)またはサイトカインストームの発生を抑制または低減するための組成物及び方法に関する。さらに、本開示は、サイトカイン放出症候群またはサイトカインストームが発生している対象におけるサイトカイン産生を低減または抑制するための組成物及び方法に関する。本開示に係る方法は、CAR−T細胞療法と組み合わせて、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清を含む組成物を前記対象に投与するステップを有する。

背景技術

0002

癌の標準的な治療法は、外科手術化学療法、及び放射線療法であるが、例えば標的免疫療法などの改善された方法が、現在開発され試験されている。1つの有望な技術は、養子細胞移植(ACT)を使用し、腫瘍を認識して攻撃するように免疫細胞改変する。ACTの一例では、患者自身またはドナー細胞障害性T細胞遺伝子操作し、腫瘍細胞の表面に発現した腫瘍特異性抗原を標的とするキメラ抗原受容体(CAR−T細胞)が発現するようにする。このようなCAR−T細胞は、発現後、腫瘍特異性抗原を発現する細胞に対してのみ細胞障害性を有する。CAR−T細胞療法が、とりわけ進行した急性リンパ性白血病(ALL)及びリンパ腫の制御に対して大きな可能性を有していることが、臨床試験により示されている。

0003

しかしながら、CAR−T細胞療法または別の免疫療法を受けている患者の一部には、サイトカイン放出症候群(CRS)と呼ばれる、生命脅かす可能性のある危険な副作用が発生することがある。CRSでは、患者に投与され活性化されたT細胞によって全身性炎症反応が発生し、血流中にサイトカインが急激かつ大量に放出され、危険な低血圧高熱震えが生じる。

0004

CRSの重症例では、サイトカインと白血球との間に正のフィードバックループが存在しサイトカイン濃度(レベル)が大幅に上昇するサイトカインストーム(別名、サイトカインカスケードまたは高サイトカイン血症)が患者に生じる。これにより、例えば、心機能障害成人呼吸窮迫症候群神経毒性腎不全肝不全肺水腫、及び播種性血管内凝固症候群などの生命を脅かす可能性のある合併症が発生する恐れがある。

0005

例えば、最新フェーズI試験において、T細胞表面のCD28受容体と結合するモノクローナル抗体TGN1412が投与された6名の患者に、重度のサイトカインストーム及び多臓器不全が生じた。これは、TGN1412投与量が、動物において安全であることが分かっている量よりも500倍低いという事実に関わらず起こった(St. Clair EW: The calm after the cytokine storm: Lessons from the TGN1412 trial. J Clin Invest 118: 1344-1347, 2008)。

0006

今日まで、コルチコステロイドを用いた生物学的療法、例えば抗IL−6療法及び抗炎症薬が、CAR−T細胞療法を受けている患者におけるサイトカイン放出症候群を制御すると考えられえていた。しかしながら、ステロイドは、CAR−T細胞の活性及び/または増殖に影響を与え、患者を敗血症及び日和見感染症の危険に曝す。抗炎症薬は、サイトカイン放出症候群またはサイトカインストームの制御に効果的ではない。サイトカインストームでは非常に多数のサイトカインが放出されるが、患者への抗炎症薬の投与には限界があるためである。したがって、CAR−T細胞療法の可能性を実現するために、サイトカイン放出症候群、特にサイトカインストームを制御するための新規ストラテジーが求められている。

0007

サイトカインストームはまた、他の感染性または非感染性刺激由来する。サイトカインストームでは、例えば、インターロイキン1(IL−1)、IL−6、ガンマインターフェロン(γ−IFN)などの様々な炎症誘発性サイトカインが放出され、それにより、低血圧症出血、そして最終的には多臓器不全が発生する。1918年のH1N1インフルエンザパンデミック及びつい最近の鳥インフルエンザH5N1の感染における、健康な免疫系を有していると思われる若年層における比較的高い死亡率は、サイトカインストームに起因するものである。この症候群はまた、重症急性呼吸器症候群SARS)、エプスタインバールウイルス関連血球貪食症候群、グラム陰性敗血症、マラリア、及び他の様々な感染症(例えばエボラ感染症)の進行症状または末期症状として起こることも知られている。

0008

サイトカインストームはまた、例えば、急性膵炎、重度の火傷若しくは外傷、または急性呼吸窮迫症候群などの感染以外の原因に由来する。そのため、サイトカイン放出症候群、特にサイトカインストームを制御するための新規なストラテジーが求められている。

発明が解決しようとする課題

0009

一態様では、ここで開示されるのは、キメラ抗原受容体発現T細胞(CAR−T細胞)と、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清と、薬学的に許容可能な賦形剤とを含む組成物である。関連する一態様では、アポトーシス細胞は、初期アポトーシス状態のアポトーシス細胞を含む。関連する別の態様では、アポトーシス細胞は、プールされた第三者ドナー細胞を含む。関連する一態様では、アポトーシス細胞上清は、(a)アポトーシス細胞を用意するステップと、(b)アポトーシス細胞を培養するステップと、(c)培養したアポトーシス細胞から上清を分離するステップとを有する方法により得られる。関連する一態様では、アポトーシス細胞上清はアポトーシス細胞白血球上清であり、ステップ(b)の代わりに、(d)白血球を用意するステップと、(e)任意選択で、アポトーシス細胞及び白血球を洗浄するステップと、(f)アポトーシス細胞及び白血球を共培養するステップとを有する。関連する別の態様では、用意される白血球は、食細胞マクロファージ樹状細胞単球B細胞、T細胞、及びNK細胞からなる群より選択される。

0010

関連する一態様では、CAR−T細胞と、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清とは、互いに別個の組成物に含まれる。

0011

関連する一態様では、本発明に係る組成物は、CTLA−4阻害剤、α1−アンチトリプシンまたはその断片若しくは類似体テルル系化合物免疫調節剤、またはそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される追加的な薬剤をさらに含む。関連する別の態様では、追加的な薬剤またはそれらの任意の組み合わせは、CAR−T細胞を含む組成物に含まれるか、アポトーシス細胞若しくはアポトーシス細胞上清を含む組成物に含まれるか、またはそれらとは別個の組成物に含まれる。

0012

一態様では、ここで開示されるのは、キメラ抗原受容体発現T細胞(CAR−T細胞)癌療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群(CRS:Cytokine Release Syndrome)またはサイトカインストームの発生を抑制または低減する方法であって、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清を含む組成物を前記対象に投与するステップを有し、それにより、前記対象のサイトカインストームの発生を抑制または低減する方法である。関連する一態様では、アポトーシス細胞は、初期アポトーシス状態のアポトーシス細胞を含む。関連する別の態様では、アポトーシス細胞は、前記対象の自家由来であるか、またはプールされた第三者のドナー細胞を含む。関連する別の態様では、前記組成物を前記対象に投与する前記ステップは、CAR−T細胞癌療法の前、同時、または後に実施される。関連する別の態様では、アポトーシス細胞上清は、(a)アポトーシス細胞を用意するステップと、(b)アポトーシス細胞を培養するステップと、(c)培養したアポトーシス細胞から上清を分離するステップとを有する方法により得られる。関連する別の態様では、アポトーシス細胞上清はアポトーシス細胞白血球上清であり、ステップ(b)の代わりに、(d)白血球を用意するステップと、(e)任意選択で、アポトーシス細胞及び白血球を洗浄するステップと、(f)アポトーシス細胞及び白血球を共培養するステップとを有する。関連する別の態様では、用意される白血球は、食細胞、マクロファージ、樹状細胞、単球、B細胞、T細胞、及びNK細胞からなる群より選択される。

0013

関連する別の態様では、本開示に係る方法は、CTLA−4阻害剤、α1−アンチトリプシンまたはその断片若しくは類似体、テルル系化合物、免疫調節剤、またはそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される追加的な薬剤を対象に投与するステップをさらに有する。関連する別の態様では、前記追加的な薬剤を対象に投与する前記ステップは、CAR−T細胞癌療法の前、同時、または後に実施される。関連する別の態様では、CAR−T細胞癌療法を受けているがアポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清が投与されていない対象と比較して、少なくとも1つの炎症誘発性サイトカインの濃度(レベル)が減少する。

0014

一態様では、ここで開示されるのは、サイトカイン放出症候群若しくはサイトカインストームが発生しているか、またはサイトカイン放出症候群若しくはサイトカインストームが発生しやすい対象におけるサイトカイン産生を低減または抑制する方法であって、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清を含む組成物を前記対象に投与するステップを有し、それにより、前記対象のサイトカイン産生を低減または抑制する方法である。関連する一態様では、サイトカイン放出症候群若しくはサイトカインストームが発生しているか、またはサイトカイン放出症候群若しくはサイトカインストームが発生しやすいが、前記アポトーシス細胞または前記アポトーシス細胞上清が投与されていない対象と比較して、少なくとも1つの炎症誘発性サイトカインの産生が低減または抑制される。関連する別の態様では、前記対象は、CAR−T細胞癌療法を受けており、当該方法は、CAR−T細胞癌療法の効果を低下させない。

0015

関連する一態様では、サイトカイン放出症候群またはサイトカインストームの原因は、感染性の刺激、疾病、または症候群を含む。関連する別の態様では、感染性の刺激、疾病、または症候群は、インフルエンザ、鳥インフルエンザ、重症急性呼吸器症候群(SARS)、エプスタイン・バール・ウイルス関連血球貪食症候群(HLH)、敗血症、グラム陰性敗血症、マラリア、エボラウイルス天然痘ウイルス全身グラム陰性菌感染症、またはヤーリッシュ・ヘルクスハイマー症候群を含む。

0016

関連する一態様では、サイトカイン放出症候群またはサイトカインストームの原因は、非感染性の刺激、疾病、または症候群を含む。関連する別の態様では、非感染性の刺激、疾病、または症候群は、血球貪食症候群(HLH)、突発性HLH、マクロファージ活性化症候群(MAS)、慢性関節炎全身型若年性特発性関節炎(sJIA)、スティル病クリオピリン関連周期性発熱症候群(CAPS)、家族性寒冷自己炎症症候群FCAS)、家族性寒冷蕁麻疹(FCU)、マックル・ウェルズ症候群(MWS)、慢性乳児経皮関節炎症候群(CINCA)、NLRP3遺伝子における遺伝的または新生の機能獲得変異を含むクリオピリン関連周期性発熱症候群、遺伝性自己炎症性疾患、急性膵炎、重症熱傷、外傷、急性呼吸窮迫症候群、免疫療法に起因するもの、モノクローナル抗体療法、薬物使用に起因するもの、毒素吸入に起因するもの、リポ多糖LPS)に起因するもの、グラム陽性毒素に起因するもの、真菌毒素に起因するもの、グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)に起因するもの、またはRIG−1遺伝子発現の調節に起因するものを含む。

図面の簡単な説明

0017

本開示の主題は、本明細書の結論部分に、具体的に指摘されかつ明確に請求記載されている。しかしながら、本開示に係る組成物及び方法は、構成及び操作方法の両方に関して、その目的、特徴、及び利点と共に、添付図面を参照して以下の詳細な説明を読むことにより十分に理解できるであろう。

0018

標準的なCAR−T細胞療法を示す概略図。
患者自身の細胞(自己由来)を用いてアポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清を産生する患者における、安全かつ有効なCAR−T細胞癌療法の実施形態を示す概略図。
ドナー細胞を用いてアポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清を産生する患者における、安全かつ有効なCAR−T細胞癌療法の実施形態を示す概略図。
形質導入されたT4+CAR−T細胞の抗CD124分析フローサイトメトリー結果を示すT細胞の形質導入の検証を示す図。
T4+CAR−T細胞は、SKOV3−luc卵巣腺癌細胞の増殖を減少させた。SKOV3−luc細胞の単層非形質導入T細胞またはT4+CAR−T細胞のいずれかによって培養した細胞障害性アッセイの結果を示すグラフ図。
アポトーシス細胞は、T4+CAR−T細胞の抗腫瘍活性無効化しない。SKOV3−luc細胞の単層を、ビヒクルハルトマン溶液)、アポトーシス細胞(ApoCell)、アポトーシス細胞の上清(ApoSup)、または共培養したアポトーシス細胞及び単球/マクロファージの上清(ApoMon Sup)の存在下で、非形質導入T細胞またはT4+CAR−T細胞のいずれかと共に培養した、細胞毒性アッセイに基づいた結果のグラフ図。
細胞毒性作用の間に高レベル分泌されるIL−6は、アポトーシス細胞によって減少させられる。SKOV3−luc及びヒト単球/マクロファージの共培養物を、アポトーシス細胞(ApoCell)、ApoCell上清(ApoSup)、またはアポトーシス細胞及び単球/マクロファージ共培養物(ApoMon Sup)に曝露した結果を示すグラフ図。
CAR−T細胞療法中のLPS曝露後のアポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清またはアポトーシス細胞及び単球の共培養物の効果を示すグラフ図。リポ多糖類(LPS)を細胞障害アッセイに添加すると、IL−6の非常に高い分泌が証明された。結果は、アポトーシス細胞(Apocell)、またはアポトーシス細胞の上清(ApoSup)、またはアポトーシス細胞及び単球/マクロファージ(ApoMon Sup)の共培養物の上清への曝露がIL−6を減少させ、IL−6は許容レベルまで低下したことを示す。

0019

説明の簡潔さ及び明確さを目的として、図中の要素は、必ずしも正確な縮尺で図示されているとは限らないことを理解されたい。例えば、要素のいくつかの寸法は、明確さを目的として、他の要素に対して誇張されている場合がある。さらに、適切と考えられる場合、対応する要素または類似の要素を示すために、参照符号が複数の図面で繰り返し使用される。

0020

本出願は、米国特許仮出願第62/117,752号(2015年2月18日出願)、同第62/127,218号(2015年3月2日出願)、同第62/148,227号(2015年4月16日出願)、及び同第62/159,365号(2015年5月11日出願)の利益を主張する。上記出願の開示内容の全体は、この参照により本明細書に援用される。

0021

以下の詳細な説明において、本発明の十分な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が示される。しかしながら、本発明が、これらの具体的な詳細を用いることなく実施可能であることは、当業者には理解できるであろう。他の例では、本発明を不明瞭にしないように、よく知られた方法、手順、及び構成要素は、詳細には記載しない。

0022

免疫細胞の遺伝子操作は、癌に対する免疫細胞療法のストラテジーとしてよく知られている。免疫細胞療法は、必要としている対象への、自家由来または同種の免疫細胞の操作及び投与に基づいている。免疫細胞に基づく療法は、ナチュラルキラー細胞療法、枝状細胞療法、並びに、ナイーブT細胞、エフェクターT細胞(別名、ヘルパーT細胞)、細胞傷害性T細胞、及び制御性T細胞(Treg)を使用したT細胞免疫療法を含む。

0023

一実施形態では、ここで開示されるのは、遺伝子操作された免疫細胞を含む組成物である。別の実施形態では、遺伝子操作された免疫細胞は、T細胞である。別の実施形態では、T細胞は、ナイーブT細胞である。別の実施形態では、T細胞は、ナイーブCD4+T細胞である。別の実施形態では、T細胞は、ナイーブCD8+T細胞である。別の実施形態では、遺伝子操作された免疫細胞は、ナチュラルキラー(NK)細胞である。別の実施形態では、遺伝子操作された免疫細胞は、枝状細胞である。さらに別の実施形態では、遺伝子操作されたT細胞は、細胞傷害性Tリンパ球(CTL細胞)である。別の実施形態では、遺伝子操作されたT細胞は、制御性T細胞(Treg)である。別の実施形態では、遺伝子操作されたT細胞は、キメラ抗原受容体(CAR)T細胞である。別の実施形態では、遺伝子操作されたT細胞は、遺伝子操作されたT細胞受容体(TCR)細胞である。

0024

一実施形態では、ここで開示されるのは、遺伝子操作された免疫細胞と、アポトーシス細胞とを含む組成物である。別の実施形態では、ここで開示されるのは、遺伝子操作された免疫細胞と、アポトーシス細胞上清とを含む組成物である。別の実施形態では、遺伝子操作された免疫細胞は、T細胞である。別の実施形態では、遺伝子操作された免疫細胞は、ナチュラルキラー(NK)細胞である。さらに別の実施形態では、遺伝子操作された免疫細胞は、細胞傷害性Tリンパ球(CTL細胞)である。別の実施形態では、遺伝子操作された免疫細胞は、制御性Tリンパ球Treg細胞)である。

0025

一実施形態では、ここで開示されるのは、遺伝子操作されたT細胞と、アポトーシス細胞とを含む組成物である。別の実施形態では、ここで開示されるのは、遺伝子操作されたT細胞と、アポトーシス細胞上清とを含む組成物である。別の実施形態では、遺伝子操作されたT細胞は、キメラ抗原受容体(CAR)T細胞である。別の実施形態では、遺伝子操作されたT細胞は、遺伝子操作されたT細胞受容体(TCR)細胞である。

0026

一実施形態では、ここで開示されるのは、CAR−T細胞と、アポトーシス細胞とを含む組成物である。別の実施形態では、ここで開示されるのは、遺伝子操作されたT細胞受容体(TCR)細胞と、アポトーシス細胞とを含む組成物である。別の実施形態では、ここで開示されるのは、CAR−T細胞と、アポトーシス細胞上清とを含む組成物である。別の実施形態では、ここで開示されるのは、遺伝子操作されたT細胞受容体(TCR)細胞と、アポトーシス細胞上清とを含む組成物である。

0027

いくつかの実施形態では、遺伝子操作された免疫細胞と、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清とは、単一の組成物に含まれる。別の実施形態では、遺伝子操作された免疫細胞と、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清とは、互いに別個の組成物に含まれる。

0028

一実施形態では、ここで開示されるのは、遺伝子操作された免疫細胞と、CTLA−4阻害剤、α1−アンチトリプシンまたはその断片若しくは類似体、テルル系化合物、免疫調節剤、またはそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される追加的な薬剤とを含む組成物である。別の実施形態では、ここで開示されるのは、遺伝子操作された免疫細胞と、アポトーシス細胞と、CTLA−4阻害剤、α1−アンチトリプシンまたはその断片若しくは類似体、テルル系化合物、免疫調節剤、またはそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される追加的な薬剤とを含む組成物である。別の実施形態では、ここで開示されるのは、遺伝子操作された免疫細胞と、CTLA−4阻害剤、α1−アンチトリプシンまたはその断片若しくは類似体、テルル系化合物、免疫調節剤、またはそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される追加的な薬剤とを含む組成物である。別の実施形態では、ここで開示されるのは、遺伝子操作された免疫細胞と、アポトーシス細胞上清と、CTLA−4阻害剤、α1−アンチトリプシンまたはその断片若しくは類似体、テルル系化合物、免疫調節剤、またはそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される追加的な薬剤とを含む組成物である。別の実施形態では、遺伝子操作された免疫細胞は、T細胞である。別の実施形態では、遺伝子操作された免疫細胞は、ナチュラルキラー(NK)細胞である。さらに別の実施形態では、遺伝子操作された免疫細胞は、細胞傷害性Tリンパ球(CTL細胞)である。

0029

一実施形態では、ここで開示されるのは、遺伝子操作されたT細胞と、CTLA−4阻害剤、α1−アンチトリプシンまたはその断片若しくは類似体、テルル系化合物、免疫調節剤、またはそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される追加的な薬剤とを含む組成物である。別の実施形態では、ここで開示されるのは、遺伝子操作されたT細胞と、アポトーシス細胞と、CTLA−4阻害剤、α1−アンチトリプシンまたはその断片若しくは類似体、テルル系化合物、免疫調節剤、またはそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される追加的な薬剤とを含む組成物である。別の実施形態では、ここで開示されるのは、遺伝子操作されたT細胞と、CTLA−4阻害剤、α1−アンチトリプシンまたはその断片若しくは類似体、テルル系化合物、免疫調節剤、またはそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される追加的な薬剤とを含む組成物である。別の実施形態では、ここで開示されるのは、遺伝子操作されたT細胞と、アポトーシス細胞上清と、CTLA−4阻害剤、α1−アンチトリプシンまたはその断片若しくは類似体、テルル系化合物、免疫調節剤、またはそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される追加的な薬剤とを含む組成物である。別の実施形態では、遺伝子操作されたT細胞は、キメラ抗原受容体(CAR)T細胞である。別の実施形態では、遺伝子操作されたT細胞は、T細胞受容体(TCR)細胞である。

0030

一実施形態では、ここで開示されるのは、CAR−T細胞と、CTLA−4阻害剤、α1−アンチトリプシンまたはその断片若しくは類似体、テルル系化合物、免疫調節剤、またはそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される追加的な薬剤とを含む組成物である。別の実施形態では、ここで開示されるのは、CAR−T細胞と、アポトーシス細胞と、CTLA−4阻害剤、α1−アンチトリプシンまたはその断片若しくは類似体、テルル系化合物、免疫調節剤、またはそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される追加的な薬剤とを含む組成物である。別の実施形態では、ここで開示されるのは、遺伝子操作されたT細胞受容体(TCR)と、CTLA−4阻害剤、α1−アンチトリプシンまたはその断片若しくは類似体、テルル系化合物、免疫調節剤、またはそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される追加的な薬剤とを含む組成物である。別の実施形態では、ここで開示されるのは、遺伝子操作されたT細胞受容体(TCR)と、アポトーシス細胞と、CTLA−4阻害剤、α1−アンチトリプシンまたはその断片若しくは類似体、テルル系化合物、免疫調節剤、またはそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される追加的な薬剤とを含む組成物である。別の実施形態では、ここで開示されるのは、遺伝子操作されたT細胞受容体(TCR)と、アポトーシス細胞上清と、CTLA−4阻害剤、α1−アンチトリプシンまたはその断片若しくは類似体、テルル系化合物、免疫調節剤、またはそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される追加的な薬剤とを含む組成物である。

0031

一実施形態では、アポトーシス細胞を含む組成物の投与は、癌または腫瘍の治療、予防、抑制、発生低減、寛解、または緩和に対するCAR−T細胞の効果に影響を与えない。別の実施形態では、アポトーシス細胞を含む組成物の投与は、癌または腫瘍の治療、予防、抑制、発生低減、寛解、または緩和に対するCAR−T細胞の効果を約5%以上低下させない。別の実施形態では、アポトーシス細胞を含む組成物の投与は、癌または腫瘍の治療、予防、抑制、発生低減、寛解、または緩和に対するCAR−T細胞の効果を約10%以上低下させない。別の実施形態では、アポトーシス細胞を含む組成物の投与は、癌または腫瘍の治療、予防、抑制、発生低減、寛解、または緩和に対するCAR−T細胞の効果を約15%以上低下させない。別の実施形態では、アポトーシス細胞を含む組成物の投与は、癌または腫瘍の治療、予防、抑制、発生低減、寛解、または緩和に対するCAR−T細胞の効果を約20%以上低下させない。

0032

別の実施形態では、アポトーシス細胞上清を含む組成物の投与は、癌または腫瘍の治療、予防、抑制、発生低減、寛解、または緩和に対するCAR−T細胞の効果に影響を約5%以上低下させない。別の実施形態では、アポトーシス細胞上清を含む組成物の投与は、癌または腫瘍の治療、予防、抑制、発生低減、寛解、または緩和に対するCAR−T細胞の効果に影響を約10%以上低下させない。別の実施形態では、アポトーシス細胞上清を含む組成物の投与は、癌または腫瘍の治療、予防、抑制、発生低減、寛解、または緩和に対するCAR−T細胞の効果に影響を約15%以上低下させない。別の実施形態では、アポトーシス細胞上清を含む組成物の投与は、癌または腫瘍の治療、予防、抑制、発生低減、寛解、または緩和に対するCAR−T細胞の効果に影響を約20%以上低下させない。一実施形態では、アポトーシス細胞上清を含む組成物の投与は、癌または腫瘍の治療、予防、抑制、発生低減、寛解、または緩和に対するCAR−T細胞の効果に影響を与えない。別の実施形態では、アポトーシス細胞上清を含む組成物の投与は、癌または腫瘍の治療、予防、抑制、発生低減、寛解、または緩和に対するCAR−T細胞の効果を低下させない。

0033

別の実施形態では、ここで開示されるのは、CAR−T細胞癌療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群(CRS)またはサイトカインストームの発生を抑制または低減する方法である。別の実施形態では、本開示に係る方法は、CAR−T細胞癌療法を受けている対象におけるサイトカイン産生を低減または阻害し、それにより、サイトカイン放出症候群(CRS)またはサイトカインストームの発生を抑制または低減する。別の実施形態では、本開示に係る、CAR−T細胞癌療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群(CRS)またはサイトカインストームの発生を抑制または低減する方法は、前記癌療法を受けている前記対象に、アポトーシス細胞を含む組成物を投与するステップを含む。さらに別の実施形態では、本開示に係る、CAR−T細胞癌療法を受けている対象における産出を低減または抑制する方法は、前記癌療法を受けている前記対象に、アポトーシス細胞を含む組成物を投与するステップを含む。別の実施形態では、アポトーシス細胞を含む組成物の投与は、CAR−T細胞療法の効果に影響を与えない。別の実施形態では、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清を含む組成物の投与は、CAR−T細胞療法の効果を低下させない。別の実施形態では、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清を含む組成物の投与は、CAR−T細胞療法の効果を約5%以上低下させない。別の実施形態では、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清を含む組成物の投与は、CAR−T細胞療法の効果を約10%以上低下させない。別の実施形態では、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清を含む組成物の投与は、CAR−T細胞療法の効果を約15%以上低下させない。別の実施形態では、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清を含む組成物の投与は、CAR−T細胞療法の効果を約20%以上低下させない。

0034

別の実施形態では、ここで開示されるのは、サイトカイン放出症候群若しくはサイトカインストームが発生しているか、またはサイトカイン放出症候群若しくはサイトカインストームが発生しやすい対象におけるサイトカイン産生を低減または抑制する方法であって、本明細書に開示されたアポトーシス細胞上清または該アポトーシス細胞上清を含む組成物を投与するステップを含む方法である。別の実施形態では、アポトーシス細胞上清は、アポトーシス細胞−食細胞上清を含む。

0035

さらに別の実施形態では、本開示に係る、CAR−T細胞癌療法を受けている対象におけるサイトカイン産生を低減または抑制する方法は、前記癌療法を受けている前記対象に、アポトーシス細胞上清を含む組成物を投与するステップを含む。別の実施形態では、アポトーシス細胞上清を含む組成物の投与は、CAR−T細胞療法の効果に影響を与えない。別の実施形態では、アポトーシス細胞上清を含む組成物の投与は、CAR−T細胞療法の効果を低下させない。

0036

一実施形態では、キメラ抗原受容体発現T細胞(CAR−T細胞)癌療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群(CRS)またはサイトカインストームの発生を抑制または低減する方法は、前記対象に、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清を含む組成物を投与するステップを含む。別の実施形態では、キメラ抗原受容体発現T細胞(CAR−T細胞)癌療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群(CRS)またはサイトカインストームの発生を抑制または低減する方法は、前記対象における少なくとも1つの炎症誘発性サイトカインの産生を低減または抑制する。

0037

キメラ抗原受容体発現T細胞(CAR−T細胞)

0038

一実施形態では、キメラ抗原受容体(CAR)は、抗原標的受容体(antigen-targeted receptor)の一種であり、細胞外腫瘍結合部分(最も一般的には、モノクローナル抗体由来の一本鎖可変断片(scFv))と融合した細胞内T細胞シグナリングドメインから構成される。CARは、MHC媒介提示から独立して、細胞表面抗原を直接的に認識し、全ての患者における所与の抗原に対して特異的な単一の受容体構築物の使用を許可する。最初のCARは、T細胞受容体(TCR)複合体のCD3ζ活性化鎖に対する抗原認識ドメインと融合する。これらの第1世代のCARは、T細胞のエフェクター機能インビトロ誘導するので、インビボでの抗腫瘍効果が弱いという大きな制約を受けることとなる。その後の世代のCARは、例えば、CD28由来の細胞内ドメイン、または様々なTNF受容体ファミリー分子(例えば、4−1BB(CD137)及びOX40(CD134))などのCD3ζと共に第2の共刺激シグナルを含む。さらに、第3世代の受容体は、最も一般的にはCD28及び4−1BB由来のCD3ζに加えて、2つの共刺激シグナルを含む。第2及び第3世代のCARは、抗腫瘍効果が劇的に向上し、場合によっては、進行癌患者の完全な寛解を誘導する。

0039

一実施形態では、CAR−T細胞は、抗原受容体を含む免疫応答性細胞であり、その抗原受容体がそれに対応する抗原に結合したときに活性化される。

0040

一実施形態では、本開示に係る組成物及び方法に使用されるCAR−T細胞は、第1世代のCAR−T細胞である。別の実施形態では、本開示に係る組成物及び方法に使用されるCAR−T細胞は、第2世代のCAR−T細胞である。別の実施形態では、本開示に係る組成物及び方法に使用されるCAR−T細胞は、第3世代のCAR−T細胞である。別の実施形態では、本開示に係る組成物及び方法に使用されるCAR−T細胞は、第4世代のCAR−T細胞である。一実施形態では、各世代のCAR−T細胞は、その前の世代のCAR−T細胞よりも効力が高い。

0041

一実施形態では、第1世代のCAR−T細胞は、1つのシグナルドメイン、通常はCD3−TCRζ鎖の細胞質シグナルドメインを有する。

0042

別の実施形態では、本開示に係るCAR−T細胞は、第2世代のCAR−T細胞である。別の実施形態では、本開示に係るCAR−T細胞は、三者キメラ受容体TPCR)を含む。一実施形態では、本開示に係るCAR−T細胞は、ナイーブT細胞を、共刺激から独立した態様で活性化させる1以上のシグナリング部分を含む。別の実施形態では、CAR−T細胞は、腫瘍壊死因子受容体ファミリー(一実施形態では、CD27、4−1BB(CD137)、OX40(CD134)、またはそれらの組み合わせ)の1以上のメンバーをさらにコードする。

0043

第3世代のCAR−T細胞は、2つの共刺激ドメイン(一実施形態では、CD28ドメインと、4−1BBまたはOX−40シグナリングドメイン)のシグナリングポテンシャル(signaling potential)を利用することを試みる。別の実施形態では、本開示に係る組成物及び方法に使用されるCAR−T細胞は、共刺激シグナリングドメイン(一実施形態では、CD28ドメイン)をさらにコードする。別の実施形態では、前記シグナリングドメインは、CD3ζ鎖、CD97、GDI la−CD18、CD2、ICOS、CD27、CD154、CDS、OX40、4−1BB、CD28シグナリングドメイン、またはそれらの組み合わせである。

0044

一実施形態では、テロメア長及び複製能力は、養子移植されたT細胞株生着効率及び抗腫瘍効果と相関する。一実施形態では、CD28刺激は、T細胞のテロメア長を維持する。

0045

一実施形態では、CAR改変T細胞の効力は、追加的な遺伝子(例えば、増殖性サイトカイン(すなわち、IL−12)または共刺激リガンド(すなわち、4−1BBL)をコードするもの)を導入することによりさらに強化され、それにより、「装甲された」第4世代のCAR改変T細胞が生成される。一実施形態では、「装甲された」CAR−T細胞は、抑制性の腫瘍微環境から保護されたCAR−T細胞である。別の実施形態では、「装甲された」CAR技術は、全身性副作用を最小限に抑える目的で腫瘍微環境内での免疫応答増幅させるための可溶性シグナルタンパク質局所分泌を含む。一実施形態では、前記シグナルタンパク質は、T細胞の活性及び動員を刺激することができるIL−12である。一実施形態では、「装甲された」CAR技術は、微環境及び強力な免疫抑制メカニズムロバスト抗腫瘍応答をより困難にする可能性を有する固形腫瘍指標として特に有用である。

0046

一実施形態では、CAR−T細胞は、アポトーシスの防止、腫瘍微環境の再構成恒常的増殖の誘導、及び直接的なT細胞の誘導を促進するケモカイン受容体関与する分子をコードするために、遺伝子的に操作される。

0047

別の実施形態では、本開示に係る組成物及び方法に用いられるCAR−T細胞療法は、サイトカイン導入遺伝子の発現、小分子阻害剤との併用療法、またはモノクローナル抗体の使用により効果が向上する。別の実施形態では、腫瘍細胞をより特異的に標的にするためにCARとケモカイン受容体との両方を使用するCAR−T細胞療法の効果向上を目的とする別のストラテジーは、本明細書に開示されたCAR−T細胞及びCAR−T細胞療法の一部と見なされるものとする。

0048

本開示に係る組成物及び方法に使用されるCAR−T細胞は、正常細胞と比べて癌細胞に対する特異性を高めるために抑制または増幅信号を発生させることができる第2の結合ドメインを含む。例えば、CAR−T細胞は、第1のタンパク質が存在する場合にはトリガーされるが、第2のタンパク質が存在する場合には抑制されるように遺伝子操作され得る。あるいは、CAR−T細胞は、最大活性化のためには、2つの標的タンパク質が必要とされるように遺伝子操作され得る。これらのアプローチは、正常組織と比べて腫瘍に対するCARの特異性を高める。

0049

一実施形態では、本開示に係る組成物及び方法に使用されるCAR−T細胞は、抗体ベースの外部受容体構築物と、免疫受容活性化チロシンモチーフから構成されるシグナル伝達モジュールをコードする細胞質ドメインとをコードする。

0050

一実施形態では、CAR−T細胞は、免疫抑制活性を有するポリペプチドと結合する一本鎖可変断片(scFv)をさらにコードする。別の実施形態では、免疫抑制活性を有するポリペプチドは、CD47、PD−1、CTLA−4、またはそれらの組み合わせである。

0051

一実施形態では、CAR−T細胞は、免疫刺激活性を有するポリペプチドと結合する一本鎖可変断片(scFv)をさらにコードする。別の実施形態では、免疫刺激活性を有するポリペプチドは、CD28、OX−40、4−1 BB、またはそれらの組み合わせである。別の実施形態では、CAR−T細胞は、CD40リガンド(CD40L;一実施形態では、抗原の免疫刺激活性を高める)をさらにコードする。

0052

一実施形態では、免疫細胞は、細胞障害性を有する。別の実施形態では、遺伝子操作のための細胞障害性細胞は、対象またはドナーの骨髄から得られる。他の場合では、細胞障害性細胞は、幹細胞から得られる。例えば、細胞障害性細胞は、ヒト多能性幹細胞、例えばヒト胚性幹細胞またはヒト人工多能性T細胞などから得られる。人工多能性幹細胞(IPSC)の場合、多能性T細胞などは、細胞障害性が提供される対象の体細胞を使用して得ることができる。一実施形態では、免疫細胞は、静脈穿刺アフェレーシス方法、白血球細胞動員とそれに続くアフェレーシス若しくは静脈穿刺、または骨髄穿刺によって、対象またはドナーから細胞を収集することにより得ることができる。

0053

一実施形態では、本開示に係る方法は、対象から免疫細胞を取得するステップと、取得した免疫細胞を遺伝子操作してキメラ抗原受容体を発現させるステップとを有する。別の実施形態では、本開示に係る方法は、対象から免疫細胞を取得するステップと、取得した免疫細胞を遺伝子操作してキメラ抗原受容体を発現させるステップと、発現したキメラ抗原受容体をアポトーシス細胞と組み合わせるステップとを有し、それにより、対象のサイトカイン産生を低減させるが、アポトーシス細胞集団と共に投与されないCARを発現する免疫細胞に対する細胞障害性には実質的に影響を与えない(図1A−1B、及び図2)。別の実施形態では、本開示に係る方法は、対象から免疫細胞を取得するステップと、取得した免疫細胞を遺伝子操作してキメラ抗原受容体を発現させるステップと、発現したキメラ抗原受容体をアポトーシス細胞上清またはそれを含む組成物と組み合わせるステップとを有し、それにより、対象のサイトカイン産生を低減させるが、アポトーシス細胞上清と共に投与されないCARを発現する免疫細胞に対する細胞障害性には実質的に影響を与えない。別の実施形態では、アポトーシス細胞集団またはアポトーシス細胞上清の投与は、免疫細胞の抗原受容体を発現させる効果を低下させない。

0054

したがって、本開示に係る一実施形態は、細胞障害性機能を保持するための抗原受容体(CAR)を含む細胞障害性免疫細胞(例えば、NK細胞またはT細胞)に関する。別の実施形態では、キメラ抗原受容体は、T細胞に対して外因性である。別の実施形態では、CARは、組換え技術により発現される。別の実施形態では、CARは、ベクターから発現される。

0055

一実施形態では、CAR−T細胞の生成に使用されるT細胞は、ナイーブCD4+T細胞である。別の実施形態では、CAR−T細胞の生成に使用されるT細胞は、ナイーブCD8+T細胞である。一実施形態では、CAR−T細胞の生成に使用されるT細胞は、エフェクターT細胞である。一実施形態では、CAR−T細胞の生成に使用されるT細胞は、制御性T細胞(Treg)である。別の実施形態では、CAR−T細胞の生成に使用されるT細胞は、細胞傷害性T細胞である。

0056

遺伝子操作された免疫細胞、例えばT細胞の供給源は、文献に幅広く記載されている。例えば、「Themelli et al. (2015) New Cell Sources for T cell Engineering and Adoptive Immunotherapy. Cell Stem Cell 16: 357-366」、「Han et al. (2013) Journal of Hematology & Oncology 6:47-53」、「Wilkie et al. (2010) J Bio Chem 285(33):25538-25544」、及び「van der Stegen et al. (2013) J. Immunol 191: 4589-4598」を参照されたい。CAR−T細胞は、キメラ抗原受容体(CAR)のカスタム設計及び作製サービス、または、組換えアデノウイルスワクチンによりコードされた防御免疫を誘導することができる予め作製したCAR構築物のストックを提供する商業的供給源(例えば、クリエイティブバイオラブズ社(Creative Biolabs、米国ニューヨーク所在)など)から入手可能である。カスタムメイドのCAR−T細胞は、特別に設計されたCAR−T細胞を提供することができるプロマブ・バイオテクノロジー社(Promab Biotechnologies、米国カリフォルニア州所在)からも入手可能である。

0057

標的抗原

0058

一実施形態では、CARは、抗原に対応する抗体または抗体断片を介して、抗原のエピトープと結合する。別の実施形態では、抗体は、モノクローナル抗体である。別の実施形態では、抗体は、ポリクローナル抗体である。別の実施形態では、抗体断片は、一本鎖可変断片(scFv)である。

0059

別の実施形態では、本開示に係る組成物のCAR−T細胞は、腫瘍関連抗原(TAA)と結合する。別の実施形態では、腫瘍関連抗原は、細胞表面関連ムチン1(MUC1)または多型上皮性ムチン(PEM)、変異型初期腫瘍アルギニンリッチ(ARMET)、熱ショックタンパク質60(HSP60)、カルネキシン(CNX)、メチレンテトラヒドロ葉酸デヒドロゲナーゼNADP依存性)−2、メテニルテトラヒドロ葉酸シクロヒドロラーゼMTFD−2)、線維芽細胞活性化タンパク質FAP)、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP6)、Bメラノーマ抗原−1(BAGE−1)、N−アセチルグルコサミン転移酵素Vの異常転写物(GnTV)、Q5H943、癌胎児性抗原CEA)、Pmel、カリクレイン−4、ママグロビン−1、MART−1、GPR143−OA1、前立腺特異抗原(PSA)、TRP1、チロシナーゼ、FGP−5、NEU癌原遺伝子、Aft、MMP−2、前立腺特異的膜抗原(PSMA)、テロメラーゼ関連タンパク質−2、前立腺酸性ホスファターゼPAP)、ウロプラキンII、またはプロテイナーゼ3である。

0060

別の実施形態では、CARは、例えば白血病などにおいてB細胞を破壊したい場合にB細胞を標的とするために、CD19またはCD20と結合する。別の実施形態では、CARは、ROR1、CD22、またはGD2と結合する。別の実施形態では、CARは、NY−ESO−1と結合する。別の実施形態では、CARは、MAGEファミリータンパク質と結合する。別の実施形態では、CARは、メソセリンと結合する。別の実施形態では、CARは、c−erbB2と結合する。別の実施形態では、CARは、例えばBRAFV600E変異体及びBCR−ABL転移体などの腫瘍特異的変異抗原と結合する。別の実施形態では、CARは、例えばHDにおけるEBV子宮頸癌におけるHPV、及びメルケル癌におけるポリオーマウイルスなどの腫瘍特異的なウイルス抗原と結合する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、Her2/neuと結合する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、EGFRvIIIと結合する。

0061

一実施形態では、キメラ抗原受容体T細胞(CAR−T細胞)は、CD19抗原と結合する。別の実施形態では、CARは、CD22抗原と結合する。別の実施形態では、CARは、葉酸受容体αと結合する。別の実施形態では、CARは、CAIXと結合する。別の実施形態では、CARは、CD20と結合する。別の実施形態では、CARは、CD23と結合する。別の実施形態では、CARは、CD24と結合する。別の実施形態では、CARは、CD30と結合する。別の実施形態では、CARは、CD33と結合する。別の実施形態では、CARは、CD38と結合する。別の実施形態では、CARは、CD44v6と結合する。別の実施形態では、CARは、CD44v7/8と結合する。別の実施形態では、CARは、CD123と結合する。別の実施形態では、CARは、CD171と結合する。別の実施形態では、CARは、癌胎児性抗原(CEA)と結合する。別の実施形態では、CARは、EGFRvIIIと結合する。別の実施形態では、CARは、EGP−2と結合する。別の実施形態では、CARは、EGP−40と結合する。別の実施形態では、CARは、EphA2と結合する。別の実施形態では、CARは、Erb−B2と結合する。別の実施形態では、CARは、Erb−B2,3,4と結合する。別の実施形態では、CARは、Erb−B3/4と結合する。別の実施形態では、CARは、FBPと結合する。別の実施形態では、CARは、胎児アセチルコリン受容体と結合する。別の実施形態では、CARは、GD2と結合する。別の実施形態では、CARは、GD3と結合する。別の実施形態では、CARは、HER2と結合する。別の実施形態では、CARは、HMW−MAAと結合する。別の実施形態では、CARは、IL−11Ralphaと結合する。別の実施形態では、CARは、IL−13Ralpha1と結合する。別の実施形態では、CARは、KDRと結合する。別の実施形態では、CARは、κカッパ)型軽鎖と結合する。別の実施形態では、CARは、ルイスY(Lewis Y)と結合する。別の実施形態では、CARは、L1−細胞接着分子と結合する。別の実施形態では、CARは、MAGE−A1と結合する。別の実施形態では、CARは、メソセリンと結合する。別の実施形態では、CARは、CMV感染細胞と結合する。別の実施形態では、CARは、MUC1と結合する。別の実施形態では、CARは、MUC16と結合する。別の実施形態では、CARは、NKG2Dリガンドと結合する。別の実施形態では、CARは、NY−ESO−1(アミノ酸157−165)と結合する。別の実施形態では、CARは、癌胎児性抗原(h5T4)と結合する。別の実施形態では、CARは、PSCAと結合する。別の実施形態では、CARは、PSMAと結合する。別の実施形態では、CARは、ROR1と結合する。別の実施形態では、CARは、TAG−72と結合する。別の実施形態では、CARは、VEGF−R2または他のVEGF受容体と結合する。別の実施形態では、CARは、B7−H6と結合する。別の実施形態では、CARは、CA9と結合する。別の実施形態では、CARは、αvβ6インテグリンと結合する。別の実施形態では、CARは、8H9と結合する。別の実施形態では、CARは、NCAMと結合する。別の実施形態では、CARは、胎児型アセチルコリン受容体と結合する。

0062

別の実施形態では、キメラ抗原受容体T細胞(CAR−T細胞)は、CD19抗原を標的とし、B細胞悪性腫瘍、ALL、濾胞性リンパ腫、CLL、またはリンパ腫に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、CD22抗原を標的とし、B細胞悪性腫瘍に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、葉酸受容体αを標的とし、卵巣癌または上皮癌に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、CAIXまたはG250/CAIXを標的とし、腎細胞癌に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、CD20を標的とし、リンパ腫、B細胞悪性腫瘍、B細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、または低悪性度B細胞リンパ腫に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、CD23を標的とし、CLLに罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、CD24を標的とし、膵臓腺癌に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、CD30を標的とし、リンパ腫またはホジキンリンパ腫に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、CD33を標的とし、AMLに罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、CD38を標的とし、非ホジキンリンパ腫に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、CD44v6を標的とし、いくつかの悪性腫瘍に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、CD44v7/8を標的とし、子宮頸癌に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、CD123を標的とし、骨髄性悪性腫瘍に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、CEAを標的とし、結腸直腸癌に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、EGFRvIIIを標的とし、神経膠芽腫に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、EGP−2を標的とし、複数の悪性腫瘍に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、EGP−40を標的とし、結腸直腸癌に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、EphA2を標的とし、神経膠芽腫に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、Erb−B2またはErbB3/4を標的とし、乳癌前立腺癌結腸癌、または他の様々な腫瘍に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、Erb−B2,3,4を標的とし、乳癌、または他の腫瘍に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、FBPを標的とし、卵巣癌に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、胎児アセチルコリン受容体を標的とし、横紋筋肉腫に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、GD2を標的とし、神経芽細胞腫メラノーマ悪性黒色腫)、またはユーイング肉腫に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、GD3を標的とし、メラノーマに罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、HER2を標的とし、髄芽腫、膵臓腺癌、神経膠芽腫、骨肉腫、または卵巣癌に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、HMW−MAAを標的とし、メラノーマに罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、IL−11Ralphaを標的とし、骨肉腫に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、IL−13Ralpha1を標的とし、神経膠腫グリオーマ)、神経膠芽腫、または髄芽腫に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、IL−13受容体α2を標的とし、いくつかの悪性腫瘍に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、KDRを標的とし、腫瘍血管新生を標的とすることにより、腫瘍に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、κ(カッパ)型軽鎖を標的とし、B細胞悪性腫瘍(B−NHL、CLL)に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、ルイスY(Lewis Y)を標的とし、様々な細胞腫または上皮由来腫瘍に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、L1−細胞接着分子を標的とし、神経芽細胞腫に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、MAGE−A1またはHLA−A1 MAGE−A1を標的とし、メラノーマに罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、メソセリンを標的とし、中皮腫に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、CMV感染細胞を標的とし、CMVに罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、MUC1を標的とし、乳癌または卵巣癌に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、MUC16を標的とし、卵巣癌に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、NKG2Dリガンドを標的とし、骨髄腫ミエローマ)、卵巣腫瘍、または他の腫瘍に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、NY−ESO−1(アミノ酸157−165)を標的とし、複数の骨髄腫に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、癌胎児性抗原(h5T4)を標的とし、様々な腫瘍に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、PSCAを標的とし、前立腺癌に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、PSMAを標的とし、前立腺癌/腫瘍血管系に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、ROR1を標的とし、B−CLLまたはマントル細胞リンパ腫に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、TAG−72を標的とし、腺癌または胃腸癌に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、VEGF−R2または他のVEGF受容体を標的とし、腫瘍血管新生を標的とすることにより、腫瘍に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、CA9を標的とし、腎細胞癌に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、CD171を標的とし、腎性神経芽細胞腫に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、NCAMを標的とし、神経芽細胞腫に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、胎児型アセチルコリン受容体を標的とし、横紋筋肉腫に罹患している対象に対して治療効果を有する。別の実施形態では、CARは、この参照によりその全体が本明細書に援用されるSadelainらの表1(Cancer Discov. 2013 Apr; 3(4): 388-398)に記載された標的抗原のうちの1つと結合する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、炭水化物または糖脂質構築物と結合する。

0063

一実施形態では、CARは、血管新生因子に結合し、それにより、腫瘍血管を標的とする。一実施形態では、血管新生因子は、VEGFR2である。別の実施形態では、血管新生因子は、エンドグリンである。別の実施形態では、本明細書で開示される血管新生因子は、アンジオゲニンアンジオポエチン−1、Del−1、線維芽細胞増殖因子酸性(aFGF)及び塩基性(bFGF))、フォリスタチン顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、肝細胞増殖因子HGF)/散乱因子SF)、インターロイキン−8(IL−8)、レプチンミッドカイン胎盤増殖因子血小板由来内皮細胞増殖因子(PD−ECGF)、血小板由来増殖因子BB(PDGF−BB)、プレイオトロフィン(PTN)、プログラニュリン、プロリフリン形質転換増殖因子α(TGF−α)、形質転換増殖因子β(TGF−β)、腫瘍壊死因子α(TNF−α)、または血管内皮増殖因子(VEGF)/血管透過性因子(VPF)である。別の実施形態では、本明細書で開示される血管新生因子は、血管新生タンパク質である。一実施形態では、増殖因子は、血管新生タンパク質である。一実施形態では、本開示に係る組成物または方法に使用される血管新生タンパク質は、線維芽細胞増殖因子(FGF);VEGF;VEGFR及びニューロピリン1(NRP−1);アンジオポエチン1(Ang1)及びTie2;血小板由来増殖因子(PDGF;BBホモ二量体)及びPDGFR;形質転換増殖因子β(TGF−β)、エンドグリン、及びTGF−β受容体;単球走化性タンパク質−1(MCP−1);インテグリンαVβ3、αVβ5、及びα5β1;VE−カドヘリン及びCD31;エフリンプラスミノーゲン活性化因子1;一酸化窒素合成酵素(NOS)及びCOX−2;AC133;またはId1/Id3である。一実施形態では、本開示に係る組成物または方法に使用される血管新生タンパク質はアンジオポエチンであり、一実施形態では、アンジオポエチン1、アンジオポエチン3、アンジオポエチン4、またはアンジオポエチン6である。一実施形態では、エンドグリンは、CD105、EDG、HHT1、ORW、またはORW1としても知られている。一実施形態では、エンドグリンは、TGF−β共受容体である。

0064

別の実施形態では、CAR−T細胞は、感染病原体に関連する抗原と結合する。一実施形態では、感染病原体は、結核菌である。一実施形態では、結核菌に関連する抗原は、抗原85B、リポタンパク質IpqH、ATP依存性の推定上のヘリカーゼ特徴付けられていないタンパク質Rv0476/MTO4941前駆体、または特徴付けられていないタンパク質Rv1334/MT1376前駆体である。

0065

別の実施形態では、CAR−T細胞は、抗体と結合する。一実施形態では、CAR−T細胞は、「抗体結合型T細胞受容体(ACTR)」である。この実施形態によれば、CAR−T細胞は、普遍的CAR−T細胞である。別の実施形態では、抗体受容体を有するCAR−T細胞は、抗体投与の前、後、または同時に投与され、その後、抗体と結合し、T細胞を腫瘍または癌のごく近傍に位置させる。別の実施形態では、抗体は、腫瘍細胞抗原に対するものである。別の実施形態では、抗体は、CD20に対するものである。別の実施形態では、抗体は、リツキシマブに対するものである。

0066

別の実施形態では、抗体は、ERBB2に対するヒト化IgG1抗体であるトラスツズマブ(Herceptin;Genentech)を含む。別の実施形態では、抗体は、VEGFに対するヒト化IgG1抗体であるベバシズマブ(Avastin;Genentech/Roch)を含む。別の実施形態では、抗体は、EGFRに対するキメラ型ヒト/マウスIgG1抗体であるセツキシマブ(Erbitux;Bristol-Myers Squibb)を含む。別の実施形態では、抗体は、EGFRに対するIgG2抗体であるパニツムマブ(Vectibix;Amgen)を含む。別の実施形態では、抗体は、CTLA4に対するIgG1抗体であるイピリムマブ(Yervoy;Bristol-Myers Squibb)を含む。

0067

別の実施形態では、抗体は、CD52に対するヒト化IgG1抗体であるアレムツズマブ(Campath;Genzyme)を含む。別の実施形態では、抗体は、CD20に対するヒトIgG1抗体であるオファツムマブ(Arzerra;Genmab)を含む。別の実施形態では、抗体は、CD33に対するヒト化IgG4抗体であるゲムツズマブオゾガマイシン(Mylotarg;Wyeth)を含む。別の実施形態では、抗体は、CD30に対するキメラ化IgG1抗体であるブレツキシマブベドチン(Adcetris;Seattle Genetics)を含む。別の実施形態では、抗体は、CD20に対するマウスIgG1抗体である90Y標識化イブツモブチウキセタン(Zevalin;IDEC Pharmaceuticals)を含む。別の実施形態では、抗体は、CD20に対するマウスIgG2抗体である131I標識化トシツモマブ(Bexxar;GlaxoSmithKline)を含む。

0068

別の実施形態では、抗体は、血管内皮増殖因子受容体2(VEGFR−2)に対する抗体であるラムシルマブを含む。別の実施形態では、抗体は、ラムシルマブ(Cyramza注射剤;Eli Lilly and Company)、ブリナツモマブ(BLINCYTO; Amgen Inc.)、ペムブロリズマブ(KEYTRUDA;Merck Sharp & Dohme Corp.)、ビヌツズマブ(GAZYVA;Genentech, Inc.;以前はGA101と呼ばれていた)、ペルツズマブ注射剤(PERJETA;Genentech, Inc.)、またはデノスマブ(Xgeva;Amgen Inc.)である。別の実施形態では、抗体は、バシリキシマブ(Simulect;Novartis)である。別の実施形態では、抗体は、ダクリズマブ(Zenapax;Roche)である。

0069

別の実施形態では、CAR−T細胞と結合する抗体は、本明細書に開示した及び当分野で既知の腫瘍または癌抗原またはその一部に対するものである。別の実施形態では、CAR−T細胞と結合する抗体は、腫瘍関連抗原に対するものである。別の実施形態では、CAR−T細胞と結合する抗体は、血管新生因子である腫瘍関連抗原またはその一部に対するものである。

0070

別の実施形態では、CAR−T細胞と結合する抗体は、本明細書に開示した及び当分野で既知の腫瘍関連抗原またはその一部に対するものである。

0071

サイトカインストーム及びサイトカイン放出症候群

0072

一実施形態では、本開示に係る方法は、対象における毒性サイトカイン放出、「サイトカイン放出症候群(CRS)」、「重度のサイトカイン放出症候群(sCRS)」、または「サイトカインストーム」の発生を低減するために、例えば遺伝子操作されたキメラ抗原受容体を含むNK細胞やT細胞などの免疫細胞と、少なくとも1つの追加的な薬剤とを用意するステップを含む。別の実施形態では、CRS、sCRS、またはサイトカインストームは、免疫細胞の投与の結果として生じる。別の実施形態では、CRS、sCRS、またはサイトカインストームは、免疫細胞以外の刺激、疾病、症候群の結果として生じる(詳細については後述する)。別の実施形態では、サイトカインストーム、サイトカインカスケード、高サイトカイン血症は、サイトカイン放出症候群の重症型である。

0073

一実施形態では、有害なサイトカイン放出を低減させるための追加的な薬剤は、アポトーシス細胞、またはアポトーシス細胞を含有する組成物を含む。別の実施形態では、有害なサイトカイン放出を低減させるための追加的な薬剤は、アポトーシス細胞上清、またはアポトーシス細胞上清を含有する組成物を含む。別の実施形態では、有害なサイトカイン放出を低減させるための追加的な薬剤は、CTLA−4阻害剤を含む。別の実施形態では、有害なサイトカイン放出を低減させるための追加的な薬剤は、アポトーシス細胞若しくはアポトーシス細胞上清またはアポトーシス細胞若しくはアポトーシス細胞上清を含有する組成物と、CTLA−4阻害剤とを含む。別の実施形態では、有害なサイトカイン放出を低減させるための追加的な薬剤は、α1−アンチトリプシンまたはその断片若しくは類似体を含む。別の実施形態では、有害なサイトカイン放出を低減させるための追加的な薬剤は、アポトーシス細胞若しくはアポトーシス細胞上清またはアポトーシス細胞若しくはアポトーシス細胞上清を含有する組成物と、α1−アンチトリプシンまたはその断片若しくは類似体とを含む。別の実施形態では、有害なサイトカイン放出を低減させるための追加的な薬剤は、テルル系化合物を含む。別の実施形態では、有害なサイトカイン放出を低減させるための追加的な薬剤は、アポトーシス細胞若しくはアポトーシス細胞上清またはアポトーシス細胞若しくはアポトーシス細胞上清を含有する組成物と、テルル系化合物とを含む。別の実施形態では、有害なサイトカイン放出を低減させるための追加的な薬剤は、免疫調節剤を含む。別の実施形態では、有害なサイトカイン放出を低減させるための追加的な薬剤は、アポトーシス細胞若しくはアポトーシス細胞上清またはアポトーシス細胞若しくはアポトーシス細胞上清を含有する組成物と、免疫調節剤とを含む。

0074

毒性サイトカイン放出または毒性サイトカイン濃度(レベル)を減少させることは、対象における毒性サイトカインの生成を低減または抑制すること、またはサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームの発生を低減または抑制することを含むことは、当業者であれば理解できるであろう。別の実施形態では、CRSまたはサイトカインストームの発生中に毒性サイトカインの濃度が減少する。別の実施形態では、毒性サイトカイン産生濃度の低減または抑制は、CRSまたはサイトカインストームの治療を含む。別の実施形態では、毒性サイトカイン産生濃度の低減または抑制は、CRSまたはサイトカインストームの緩和を含む。別の実施形態では、毒性サイトカイン産生濃度の低減または抑制は、CRSまたはサイトカインストームの寛解を含む。別の実施形態では、毒性サイトカインは、炎症促進性サイトカインを含む。別の実施形態では、炎症促進性サイトカインは、IL−6を含む。別の実施形態では、炎症促進性サイトカインは、IL−1βを含む。別の実施形態では、炎症促進性サイトカインは、TNF−αを含む。別の実施形態では、炎症促進性サイトカインは、IL−6、IL−1β、TNF−α、またはそれらの任意の組み合わせを含む。

0075

一実施形態では、サイトカイン放出症候群(CRS)は、対象における、いくつかの炎症性サイトカインの濃度上昇及び有害な身体的反応(例えば、低血圧、高熱、及び震え)によって特徴付けられる。別の実施形態では、炎症性サイトカインは、IL−6、IL−1β、及びTNF−αを含む。別の実施形態では、CRSは、IL−6、IL−1β、またはTNF−α、またはそれらの任意の組み合わせの濃度上昇によって特徴付けられる。別の実施形態では、CRSは、IL−8、IL−13、またはそれらの任意の組み合わせの濃度上昇によって特徴付けられる。別の実施形態では、サイトカインストームは、TNF−α、IFN−γ、IL−1β、IL−2、IL−6、IL−8、IL−10、IL−13、GM−CSF、IL−5、フラクタルカイン、それらの任意の組み合わせ、またはそれらのサブセットによって特徴付けられる。さらに別の実施形態では、IL−6は、CRSまたはサイトカインストームのマーカーを含む。別の実施形態では、IFN−γは、CRSまたはサイトカインストームのマーカーを含む。別の実施形態では、大きな腫瘍量を有する患者は、サイトカイン症候群の発生率及び重症度が高い。

0076

別の実施形態では、ヒトまたはマウスにおけるCRSまたはサイトカインストームで増加するサイトカインは、下記の表1及び表2に記載されたサイトカインの任意の組み合わせを含み得る。

0077

0078

一実施形態では、表1に示したサイトカイン、すなわち、Flt−3L、フラクタルカイン、GM−CSF、IFN−γ、IL−1β、IL−2、IL−2Rα、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−9、IL−10、IL−12、及びIL−13が、CRSまたはサイトカインストームにおいて有意であると考えられる。別の実施形態では、表1に示したIFN−α、IFN−β、IL−1、及びIL−1Rαが、CRSまたはサイトカインストームにおいて重要であるように思われる。別の実施形態では、M−CSFが、未知重要性を有している。別の実施形態では、表1に記載した任意のサイトカインまたはそれらの組み合わせを、CRSまたはサイトカインストームのマーカーとして使用することができる。

0079

0080

一実施形態では、表2に示したIL−15、IL−17、IL−18、IL−21、IL−22、IP−10、MCP−1、MIP−1α、MIP−1β、及びTNF−αが、CRSまたはサイトカインストームにおいて有意であると考えられる。別の実施形態では、表2に示したIL−27、MCP−3、PGE2、RANTES、TGF−β、TNF−αR1、及びMIGが、CRSまたはサイトカインストームにおいて重要であるように思われる。別の実施形態では、IL−23及びIL−25が、未知の重要性を有している。別の実施形態では、表2に記載した任意のサイトカインまたはそれらの組み合わせを、CRSまたはサイトカインストームのマーカーとして使用することができる。

0081

「サイトカイン」という用語が、サイトカイン(例えば、インターフェロン・ガンマ、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、腫瘍壊死因子α)、ケモカイン(例えば、MIP−1α、MIP−1β、RANTES)、及び他の可溶性の炎症メディエータ(例えば、活性酸素種一酸化窒素)を包含することは、当業者であれば理解できるであろう。

0082

一実施形態では、特定のサイトカインの放出の増加は、有意であるか、重要であるか、または未知の重要性を有しているか否かに関わらず、特定のサイトカインがサイトカインストームの一部であるという演繹的な意味ではない。一実施形態では、少なくとも1つのサイトカインの増加は、サイトカインストームまたはCRSの結果ではない。別の実施形態では、CAR−T細胞は、特定のサイトカインまたはサイトカイン群の濃度上昇の原因であり得る。

0083

別の実施形態では、サイトカイン放出症候群は、下記の任意のまたは全ての症状により特徴付けられる。寒気を伴うまたは伴わない高熱、不快感倦怠感食欲不振筋肉痛関節痛吐き気嘔吐頭痛皮膚発疹、吐き気、嘔吐、下痢多呼吸低酸素血症心臓血管頻拍脈圧拡大、低血圧、心拍出量の増大(初期)、心拍出量の減少(後期)、D二量体レベルの上昇、出血を伴うまたは伴わない低フィブリノゲン血症高窒素血症肝臓の高トランスアミナーゼ血症、高ビリルビン血症、頭痛、精神状態の変化、精神錯乱せん妄、喚語困難または明らかな失語症幻覚、震え、測定障害歩調失調痙攣。別の実施形態では、サイトカインストームは、IL−2放出及びリンパ球増殖によって特徴付けられる。別の実施形態では、サイトカインストームは、CAR−T細胞により放出されるサイトカインの増加によって特徴付けられる。別の実施形態では、サイトカインストームは、CAR−T細胞以外の細胞により放出されるサイトカインの増加によって特徴付けられる。

0084

別の実施形態では、サイトカインストームは、生命を脅かす可能性のある合併症、例えば、心機能障害、成人呼吸窮迫症候群、神経毒性、腎不全、肝不全、播種性血管内凝固症候群などを引き起こす。

0085

サイトカイン放出症候群(CRS)またはサイトカインストームは、それがトリガーされてから数日または数週間後に発生すると推定されることは、当業者であれば理解できるであろう。一実施形態では、CAR−T細胞は、CRSまたはサイトカインストームの原因となる。別の実施形態では、CRSまたはサイトカインストームの原因は、CAR−T細胞ではない。

0086

一実施形態では、サイトカインストームの指標としてのサイトカイン濃度の測定値は、サイトカイン濃度の倍数増加(fold increase)、パーセント(%)増加、純増加、または変化割合として表される。別の実施形態では、サイトカインの絶対濃度が所定の濃度を超えていることが、対象においてサイトカインストームが発生しているまたは発生しそうであることの指標となる。別の実施形態では、サイトカインの絶対濃度が、所定の濃度、例えばCAR−T細胞療法を受けていない対照の対象において通常見られる濃度であることが、CAR−T細胞療法を受けている対象においてサイトカインストームの発生を抑制または低減する方法の指標となる。

0087

「サイトカイン濃度」という用語が、濃度の測定値、倍数変化の大きさ、パーセント(%)変化の大きさ、または変化割合の大きさを包含することは、当業者であれば理解できるであろう。さらに、血液、唾液血清、尿、及び血漿中のサイトカインを測定する方法は、当分野で周知である。

0088

一実施形態では、サイトカインストームがいくつかの炎症性サイトカインの濃度上昇と関連しているという認識にも関わらず、IL−6の濃度が、サイトカインストーム及び/またはその治療効果の一般的な指標として用いられている。別のサイトカインもサイトカインストームのマーカーとして使用できることは、当業者であれば理解できるであろう。例えば、TNF−α、IB−1α、IL−6、IL−8、IL−13、INF−γ、またはそれらの任意の組み合わせを、CRSまたはサイトカインストームのマーカーとして使用することができる。さらに、サイトカインを測定するための分析方法は、当分野で周知である。サイトカインストームに影響を与える方法は、同様に、サイトカイン放出症候群(CRS)にも影響を与えることは、当業者であれば理解できるであろう。

0089

一実施形態では、ここで開示されるのは、サイトカイン放出症候群またはサイトカインストームが発生している対象においてサイトカイン産生を低減または抑制する方法である。別の実施形態では、本開示に係る方法は、サイトカイン放出症候群またはサイトカインストームが発生しやすい対象においてサイトカイン産生を低減または抑制する方法である。別の実施形態では、本開示に係る方法は、サイトカイン放出症候群またはサイトカインストームが発生している対象においてサイトカイン産生を低減または抑制する方法であって、表1及び/または表2に記載されている任意のサイトカインまたはサイトカイン群の産生を低減または抑制する方法である。別の実施形態では、サイトカインIL−6の産生が低減または抑制される。別の実施形態では、サイトカインIL−β1の産生が低減または抑制される。別の実施形態では、サイトカインIL−8の産生が低減または抑制される。別の実施形態では、サイトカインIL−13の産生が低減または抑制される。別の実施形態では、サイトカインTNF−αの産生が低減または抑制される。別の実施形態では、サイトカインIL−6、サイトカインIL−β1、サイトカインTNF−α、またはそれらの任意の組み合わせの産生が低減または抑制される。

0090

一実施形態では、サイトカイン放出症候群は、グレード化されている。別の実施形態では、グレード1のサイトカイン放出症候群は、命に別条はなく、対処療法のみを必要とする症状(例えば、熱、吐き気、倦怠感、頭痛、筋肉痛、不快感)を示す。別の実施形態では、グレード2の症状は、例えば低血圧のための酸素流体昇圧剤などの中程度の医療介入を必要とする。別の実施形態では、グレード3の症状は、積極的な医療介入を必要とする。別の実施形態では、グレード4の症状は、生命を脅かす症状であり、人工呼吸器を必要とし、患者に臓器毒性が見られる。

0091

別の実施形態では、サイトカインストームは、IL−6及びインターフェロン・ガンマの放出によって特徴付けられる。別の実施形態では、サイトカインストームは、IL−6の放出によって特徴付けられる。別の実施形態では、サイトカインストームは、インターフェロン・ガンマの放出によって特徴付けられる。別の実施形態では、サイトカインストームは、表1及び表2に記載された任意のサイトカインまたはその組み合わせの放出によって特徴付けられる。別の実施形態では、サイトカインストームは、当分野で既知の任意のサイトカインまたはその組み合わせの放出によって特徴付けられる。

0092

一実施形態では、症状の発生は、投与開始後の数分後または数時間後に始まる。別の実施形態では、症状は、サイトカインのピーク濃度と一致する。

0093

一実施形態では、CAR−T細胞癌療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群(CRS)またはサイトカインストームの発生を抑制または低減する方法は、前記対象にアポトーシス細胞集団またはアポトーシス細胞上清、あるいはそれらの組成物を投与するステップを含む。別の実施形態では、アポトーシス細胞集団またはアポトーシス細胞上清、あるいはそれらの組成物は、CAR−T細胞癌療法を助ける。別の実施形態では、アポトーシス細胞集団またはアポトーシス細胞上清、あるいはそれらの組成物は、CRSまたはサイトカインストームの発生の抑制または低減を助ける。別の実施形態では、アポトーシス細胞集団またはアポトーシス細胞上清、あるいはそれらの組成物は、CRSまたはサイトカインストームの治療を助ける。別の実施形態では、アポトーシス細胞集団またはアポトーシス細胞上清、あるいはそれらの組成物は、CRSまたはサイトカインストームの予防を助ける。別の実施形態では、アポトーシス細胞集団またはアポトーシス細胞上清、あるいはそれらの組成物は、CRSまたはサイトカインストームの寛解を助ける。別の実施形態では、アポトーシス細胞集団またはアポトーシス細胞上清、あるいはそれらの組成物は、CRSまたはサイトカインストームの緩和を助ける。

0094

一実施形態では、CAR−T細胞癌療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群(CRS)またはサイトカインストームの発生を抑制または低減する方法は、前記対象に追加的な薬剤を投与するステップを含む。別の実施形態では、前記追加的な薬剤は、CAR−T細胞癌療法を助ける。一実施形態では、TCR−T細胞癌療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群(CRS)またはサイトカインストームの発生を抑制または低減する方法は、前記対象に追加的な薬剤を投与するステップを含む。別の実施形態では、前記追加的な薬剤は、TCR−T細胞癌療法を助ける。一実施形態では、樹状細胞療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群(CRS)またはサイトカインストームの発生を抑制または低減する方法は、前記対象に追加的な薬剤を投与するステップを含む。別の実施形態では、前記追加的な薬剤は、樹状細胞療法を助ける。一実施形態では、NK細胞療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群(CRS)またはサイトカインストームの発生を抑制または低減する方法は、前記対象に追加的な薬剤を投与するステップを含む。別の実施形態では、前記追加的な薬剤は、NK細胞療法を助ける。

0095

一実施形態では、CAR−T細胞癌療法を受けており、かつアポトーシス細胞集団またはアポトーシス細胞上清、あるいはそれらの組成物が投与されている対象におけるサイトカイン放出症候群(CRS)またはサイトカインストームの発生を抑制または低減する方法は、前記対象に追加的な薬剤を投与するステップを含む。別の実施形態では、前記追加的な薬剤は、CAR−T細胞癌療法を助ける。別の実施形態では、前記追加的な薬剤は、CRSまたはサイトカインストームの発生の抑制または低減を助ける。別の実施形態では、前記追加的な薬剤は、CRSまたはサイトカインストームの治療を助ける。別の実施形態では、前記追加的な薬剤は、CRSまたはサイトカインストームの予防を助ける。別の実施形態では、前記追加的な薬剤は、CRSまたはサイトカインストームの寛解を助ける。別の実施形態では、前記追加的な薬剤は、CRSまたはサイトカインストームの緩和を助ける。

0096

一実施形態では、CAR−T細胞癌療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群(CRS)またはサイトカインストームの発生を抑制または低減する方法は、前記対象に追加的な薬剤を投与するステップを含む。別の実施形態では、前記追加的な薬剤は、CAR−T細胞療法を助ける。別の実施形態では、前記追加的な薬剤は、CRSまたはサイトカインストームの発生の抑制または低減を助ける。別の実施形態では、前記追加的な薬剤は、CRSまたはサイトカインストームの治療を助ける。別の実施形態では、前記追加的な薬剤は、CRSまたはサイトカインストームの予防を助ける。別の実施形態では、前記追加的な薬剤は、CRSまたはサイトカインストームの寛解を助ける。別の実施形態では、前記追加的な薬剤は、CRSまたはサイトカインストームの緩和を助ける。

0097

一実施形態では、有害なサイトカイン放出を低減させるための追加的な薬剤は、アポトーシス細胞、またはアポトーシス細胞を含有する組成物を含む。別の実施形態では、有害なサイトカイン放出を低減させるための追加的な薬剤は、アポトーシス細胞上清、またはアポトーシス細胞上清を含有する組成物を含む。別の実施形態では、有害なサイトカイン放出を低減させるための追加的な薬剤は、CTLA−4阻害剤を含む。別の実施形態では、有害なサイトカイン放出を低減させるための追加的な薬剤は、アポトーシス細胞若しくはアポトーシス細胞上清またはアポトーシス細胞若しくはアポトーシス細胞上清を含有する組成物と、CTLA−4阻害剤とを含む。別の実施形態では、有害なサイトカイン放出を低減させるための追加的な薬剤は、α1−アンチトリプシンまたはその断片若しくは類似体を含む。別の実施形態では、有害なサイトカイン放出を低減させるための追加的な薬剤は、アポトーシス細胞若しくはアポトーシス細胞上清またはアポトーシス細胞若しくはアポトーシス細胞上清を含有する組成物と、α1−アンチトリプシンまたはその断片若しくは類似体とを含む。別の実施形態では、有害なサイトカイン放出を低減させるための追加的な薬剤は、テルル系化合物を含む。別の実施形態では、有害なサイトカイン放出を低減させるための追加的な薬剤は、アポトーシス細胞若しくはアポトーシス細胞上清またはアポトーシス細胞若しくはアポトーシス細胞上清を含有する組成物と、テルル系化合物とを含む。別の実施形態では、有害なサイトカイン放出を低減させるための追加的な薬剤は、免疫調節剤を含む。別の実施形態では、有害なサイトカイン放出を低減させるための追加的な薬剤は、アポトーシス細胞若しくはアポトーシス細胞上清またはアポトーシス細胞若しくはアポトーシス細胞上清を含有する組成物と、免疫調節剤とを含む。別の実施形態では、有害なサイトカイン放出を低減させるための追加的な薬剤は、Treg細胞を含む。別の実施形態では、有害なサイトカイン放出を低減させるための追加的な薬剤は、アポトーシス細胞若しくはアポトーシス細胞上清またはアポトーシス細胞若しくはアポトーシス細胞上清を含有する組成物と、Treg細胞とを含む。

0098

別の実施形態では、本開示に係る組成物及び方法は、CAR−T細胞と1以上のCTLA−4阻害剤(例えば、イピリムマブ)との併用療法を用いる。別の実施形態では、CTLA−4は、T細胞活性化の強力な阻害剤であり、自己免疫寛容の維持を助ける。別の実施形態では、抗CTLA−4阻害剤(別の実施形態では抗体)の投与によりT細胞活性化の正味の影響を生成する。別の実施形態では、本開示に係る組成物及び方法は、アポトーシス細胞と、CAR−T細胞と、1以上のCTLA−4阻害剤(例えば、イピリムマブ)との併用療法を用いる。

0099

別の実施形態では、本開示に係る組成物または方法により治療、予防、抑制、寛解、発生率低減、または緩和することができる、CAR−T細胞またはNK細胞の投与の結果として生じる他の毒性は、B細胞形成不全または腫瘍崩壊症候群(TLS)を含む。

0100

一実施形態では、CAR−T細胞癌療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群(CRS)またはサイトカインストームの発生を抑制または低減する方法は、CAR−T細胞療法の効果に影響を与えない。別の実施形態では、CAR−T細胞癌療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群(CRS)またはサイトカインストームの発生を抑制または低減する方法は、CAR−T細胞療法の効果を約5%以上低下させない。別の実施形態では、CAR−T細胞癌療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群(CRS)またはサイトカインストームの発生を抑制または低減する方法は、CAR−T細胞療法の効果を約10%以上低下させない。別の実施形態では、CAR−T細胞癌療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群(CRS)またはサイトカインストームの発生を抑制または低減する方法は、CAR−T細胞療法の効果を約15%以上低下させない。別の実施形態では、CAR−T細胞癌療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群(CRS)またはサイトカインストームの発生を抑制または低減する方法は、CAR−T細胞療法の効果を約20%以上低下させない。

0101

CARを発現するように改変された免疫細胞の活性が実質的に変化しないか否かを判断するのに、任意の適切な細胞障害性の定量化方法を用いることができる。例えば、細胞障害性は、細胞培養に基づく分析法、例えば実施例において説明する細胞障害性分析法などを用いて定量化することができる。細胞障害性分析法は、死細胞のDNAを優先的に染色する色素を使用することができる。別の場合では、細胞集団中の生細胞及び死細胞の相対数を測定する蛍光及び発光分析法を用いることができる。そのような分析法では、プロテアーゼの活性が、細胞生存率及び細胞毒性のマーカーとしての役割を果たし、標識化された細胞透過性ペプチドが、サンプル中の生細胞数に比例する蛍光シグナルを生成する。様々な細胞障害性分析法のためのキットが、例えばプロメガアンドライフテクノロジーズ社(Promega and Life Technologies)などの製造業者から市販されている。別の実施形態では、細胞障害性の指標は、定性的であり得る。別の実施形態では、細胞障害性の指標は、定量的であり得る。さらなる実施形態では、細胞障害性の指標は、細胞障害性サイトカインの発現の変化に関連し得る。

0102

一実施形態では、本開示に係る方法は、同種ドナー細胞の拒絶反応の克服に有用な追加的なステップを有する。一実施形態では、本開示に係る方法は、CAR−T細胞(一実施形態では、同種CAR−T細胞)の投与前に、完全または部分的にリンパ球枯渇させるステップを有する。別の実施形態では、リンパ球枯渇(lymphodepletion)は、宿主対移植片反応を、同種CAR−T細胞が、標的の腫瘍を攻撃するのには十分であるが、骨髄移植による宿主免疫系のレスキュー(rescue)を要求するのには不十分な期間(時間)だけ遅延させるように調節される。別の実施形態では、宿主対移植片反応の有効性を有するが開始因子を欠いている同種CAR−T細胞の使用を可能にするために、リンパ節からの同種T細胞の放出を遅延させる薬剤、例えば、2−アミノ−2−[2−(4−オクチルフェニルエチルプロパン−1、3−ジオール(FTY720)、5−[4−フェニル−5−(トリフルオロメチルチオフェン−2−イル]−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]1,2,4−オキサジアゾール(SEW2871)、3−(2−(−ヘキシルフェニルアミノ)−2−オキソエチルアミノ)プロピオン酸(W123)、2−アミノ−4−(2−クロロ−4−(3−フェノキシフェニルチオ)フェニル)−2−(ヒドロキシメチルリン酸水素ブチル(KRP−203リン酸)、または当分野で既知の別の薬剤が、本開示に係る組成物及び方法の一部として使用され得る。一実施形態では、同種細胞拒絶を減少させるために、同種CAR−T細胞によるMHC発現が抑制される。別の実施形態では、アポトーシス細胞が、同種細胞の拒絶を防止する。

0103

CAR−T細胞療法に関連したサイトカイン放出

0104

一実施形態では、サイトカイン放出は、CAR−T細胞療法のような免疫療法の投与の数日後から2週間後の間に起こる。一実施形態では、低血圧及び他の症状は、サイトカイン放出の後にすなわち数日から数週間続く。したがって、一実施形態において、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清は、予防としての免疫療法と同時に対象に投与される。別の実施形態においては、アポトーシス細胞または上清が、免疫療法の投与の2〜3日後に対象に投与される。別の実施形態においては、アポトーシス細胞または上清が、免疫療法の投与の7日後に対象に投与される。別の実施形態においては、アポトーシス細胞または上清が、免疫療法の投与の10日後に対象に投与される。別の実施形態においては、アポトーシス細胞または上清が、免疫療法の投与の14日後に対象に投与される。別の実施形態においては、アポトーシス細胞または上清が、免疫療法の投与の2〜14日後に対象に投与される。

0105

別の実施形態において、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清は、免疫療法の投与の2〜3時間後に被験者に投与される。別の実施形態において、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清は、免疫療法の投与の7時間後に被験者に投与される。別の実施形態において、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清は、免疫療法の投与の10時間後に被験者に投与される。別の実施形態において、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清は、免疫療法の投与の14時間後に被験者に投与される。別の実施形態において、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清は、免疫療法の投与の2〜14時間後に被験者に投与される。

0106

代替的な実施形態では、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清は、予防としての免疫療法の前に対象に投与される。別の実施形態では、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清は、免疫療法の投与の1日前に対象に投与される。別の実施形態では、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清は、免疫療法の投与の2〜3日前に対象に投与される。別の実施形態では、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清は、免疫療法の投与の7日前に対象に投与される。別の実施形態では、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清は、免疫療法の投与の10日前に対象に投与される。別の実施形態では、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清は、免疫療法の投与の14日前に対象に投与される。別の実施形態では、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清は、免疫療法の投与の2〜14日前に対象に投与される。

0107

別の実施形態では、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清は、免疫療法の投与の2〜3時間前に対象に投与される。別の実施形態では、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清は、免疫療法の投与の7時間前に対象に投与される。別の実施形態では、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清は、免疫療法の投与の10時間前に対象に投与される。別の実施形態では、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清は、免疫療法の投与の14時間前に対象に投与される。別の実施形態では、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清は、免疫療法の投与の2〜14時間前に対象に投与される。

0108

別の実施形態において、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清は、サイトカイン放出症候群が起こると、治療的に投与され得る。一実施形態では、サイトカイン放出症候群の開始につながるか、またはサイトカイン放出症候群の開始の証拠となるサイトカイン放出が検出されると、アポトーシス細胞または上清を投与され得る。一実施形態では、アポトーシス細胞または上清は、増加したサイトカインレベルまたはサイトカイン放出症候群を終結させ、その後遺症を回避することができる。

0109

別の実施形態において、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清は、複数の時点で治療的に投与され得る。別の実施形態では、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清の投与は、少なくとも本明細書に記載される2つの時点である。別の実施形態では、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清の投与は、少なくとも本明細書に記載される3つの時点である。別の実施形態では、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清の投与は、CRSかまたはサイトカインストームの前でかつサイトカイン放出症候群が起こっているときか、それらの任意の組み合わせである。

0110

一実施形態では、キメラ抗原受容体発現T細胞(CAR−T細胞)療法及びアポトーシス細胞療法または上清を一緒に投与する。別の実施形態において、CAR−T細胞療法は、アポトーシス細胞療法または上清の後に投与される。別の実施形態において、CAR−T細胞療法は、アポトーシス細胞療法または上清の前に投与される。この態様によれば、一実施形態において、アポトーシス細胞療法または上清は、CAR−T細胞治療の約2〜3週間後に投与される。別の実施形態において、アポトーシス細胞療法または上清は、CAR−T細胞治療の約6〜7週間後に投与される。別の実施形態において、アポトーシス細胞療法または上清は、CAR−T細胞治療の約9週間後に投与される。別の実施形態において、アポトーシス細胞療法または上清は、CAR−T細胞治療の数ヶ月後に投与される。

0111

したがって、一実施形態において、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清は、予防としての免疫療法と同時に対象に投与される。別の実施形態においては、アポトーシス細胞または上清が、免疫療法の投与の2〜3日後に対象に投与される。別の実施形態においては、アポトーシス細胞または上清が、免疫療法の投与の7日後に対象に投与される。別の実施形態においては、アポトーシス細胞または上清が、免疫療法の投与の10日後に対象に投与される。別の実施形態においては、アポトーシス細胞または上清が、免疫療法の投与の14日後に対象に投与される。別の実施形態においては、アポトーシス細胞または上清が、免疫療法の投与の2〜14日後に対象に投与される。

0112

別の実施形態においては、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清が、免疫療法の投与の2〜3時間後に対象に投与される。別の実施形態においては、アポトーシス細胞または上清が、免疫療法の投与の7時間後に対象に投与される。別の実施形態においては、アポトーシス細胞または上清が、免疫療法の投与の10時間後に対象に投与される。別の実施形態においては、アポトーシス細胞または上清が、免疫療法の投与の14時間後に対象に投与される。別の実施形態においては、アポトーシス細胞または上清が、免疫療法の投与の2〜14時間後に対象に投与される。

0113

代替的な実施形態においては、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清が、予防として免疫療法の前に対象に投与される。別の実施形態においては、アポトーシス細胞または上清が、免疫療法の1日前に対象に投与される。別の実施形態においては、アポトーシス細胞または上清が、免疫療法の2〜3日前に対象に投与される。別の実施形態においては、アポトーシス細胞または上清が、免疫療法の7日前に対象に投与される。別の実施形態においては、アポトーシス細胞または上清が、免疫療法の10日前に対象に投与される。別の実施形態においては、アポトーシス細胞または上清が、免疫療法の14日前に対象に投与される。別の実施形態においては、アポトーシス細胞または上清が、免疫療法の2〜14日前に対象に投与される。

0114

別の実施形態においては、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清が、免疫療法の2〜3時間前に対象に投与される。別の実施形態においては、アポトーシス細胞または上清が、免疫療法の7時間前に対象に投与される。別の実施形態においては、アポトーシス細胞または上清が、免疫療法の10時間前に対象に投与される。別の実施形態においては、アポトーシス細胞または上清が、免疫療法の14時間前に対象に投与される。別の実施形態においては、アポトーシス細胞または上清が、免疫療法の2〜14時間前に対象に投与される。

0115

別の実施形態においては、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清は、サイトカイン放出症候群が起こると、治療的に投与され得る。一実施形態では、サイトカイン放出症候群の開始につながるか、またはサイトカイン放出症候群の開始の証拠となるサイトカイン放出が検出されると、アポトーシス細胞または上清が投与され得る。一実施形態では、アポトーシス細胞または上清は、増加したサイトカインレベルまたはサイトカイン放出症候群を終結させ、その後遺症を回避することができる。

0116

別の実施形態において、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清は、複数の時点で治療的に投与され得る。別の実施形態では、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清の投与は、少なくとも本明細書に記載される2つの時点である。別の実施形態では、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清の投与は、少なくとも本明細書に記載される3つの時点である。別の実施形態では、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清の投与は、CRSかまたはサイトカインストームの前であり、かつサイトカイン放出症候群が起こっているとき、及びそれらの任意の組み合わせである。

0117

一実施形態では、キメラ抗原受容体発現T細胞(CAR−T細胞)療法及びアポトーシス細胞療法または上清を一緒に投与する。別の実施形態においては、CAR−T細胞療法は、アポトーシス細胞療法または上清の後に投与される。別の実施形態においては、CAR−T細胞療法は、アポトーシス細胞療法または上清の前に投与される。この態様によれば、一実施形態において、アポトーシス細胞療法または上清は、CAR−T細胞治療の約2〜3週間後に投与される。別の実施形態において、アポトーシス細胞療法または上清は、CAR−T細胞治療の約6〜7週間後に投与される。別の実施形態において、アポトーシス細胞療法または上清は、CAR−T細胞治療の約9週間後に投与される。別の実施形態において、アポトーシス細胞療法または上清は、CAR−T細胞治療の数ヶ月後に投与される。

0118

他の実施形態では、予防としての免疫療法と同時に、追加的な薬剤を対象に投与する。一実施形態では、追加的な薬剤は、アポトーシス細胞、アポトーシス上清、CTLA−4阻止剤、α1−アンチトリプシンまたはその断片またはその類似体、細胞系化合物、テルル系化合物、または免疫調節化合物、またはそれらの任意の組み合わせを含む。別の実施形態では、追加的な薬剤は、免疫療法の投与後2〜3日の対象に投与される。別の実施形態では、追加的な薬剤は、免疫療法の投与後7日の対象に投与される。別の実施形態では、追加的な薬剤は、免疫療法の投与後10日の対象に投与される。別の実施形態では、追加的な薬剤は、免疫療法の投与後14日の対象に投与される。別の実施形態では、追加的な薬剤は、免疫療法の投与後2〜14日の対象に投与される。

0119

別の実施形態では、追加的な薬剤は、免疫療法の投与の2〜3時間後に対象に投与される。別の実施形態では、追加的な薬剤は、免疫療法の投与の7時間後に対象に投与される。別の実施形態では、追加的な薬剤は、免疫療法の投与の10時間後に対象に投与される。別の実施形態では、追加的な薬剤は、免疫療法の投与の14時間後に対象に投与される。別の実施形態では、追加的な薬剤は、免疫療法の投与の2〜14時間後に対象に投与される。

0120

代替的な実施形態では、追加的な薬剤は、予防として免疫療法の前に対象に投与される。別の実施形態では、追加的な薬剤は、免疫療法の投与の1日前に対象に投与される。別の実施形態では、追加的な薬剤は、免疫療法の投与の2〜3日前に対象に投与される。別の実施形態では、追加的な薬剤は、免疫療法の投与の7日前に対象に投与される。別の実施形態では、追加的な薬剤は、免疫療法の投与の10日前に対象に投与される。別の実施形態では、追加的な薬剤は、免疫療法の投与の14日前に対象に投与される。別の実施形態では、追加的な薬剤は、免疫療法の投与の2〜14日前に対象に投与される。

0121

別の実施形態では、追加的な薬剤は、免疫療法の投与の7時間前に対象に投与される。別の実施形態では、追加的な薬剤は、免疫療法の投与の10時間前に対象に投与される。別の実施形態では、追加的な薬剤は、免疫療法の投与の14時間前に対象に投与される。別の実施形態では、追加的な薬剤は、免疫療法の投与の2〜14時間前に対象に投与される。

0122

別の実施形態においては、追加的な薬剤は、サイトカイン放出症候群が起こると、治療的に投与される。一実施形態では、サイトカイン放出症候群の開始につながるか、またはサイトカイン放出症候群の開始の証拠となるサイトカイン放出が検出されると、追加的な薬剤が投与される。一実施形態では、追加的な薬剤は、増加したサイトカインレベル、またはサイトカイン放出症候群を終了させ、その後遺症を回避することができる。

0123

別の実施形態では、追加の薬剤は、複数の時点で治療的に投与される。別の実施形態では、追加の薬剤の投与は、少なくとも本明細書に記載される2つの時点である。別の実施形態では、追加の薬剤の投与は、少なくとも本明細書に記載される3つの時点である。別の実施形態において、追加的な薬剤の投与は、CRSかまたはサイトカインストームの前、サイトカイン放出症候群が起きたとき、及びそれらの任意の組み合わせである。

0124

一実施形態では、キメラ抗原受容体発現T細胞(CAR−T細胞)療法及び追加的な薬剤を一緒に投与する。別の実施形態では、CAR−T細胞療法は、追加的な薬剤を投与される。別の実施形態では、CAR−T細胞療法は、追加的な薬剤の前に投与される。この態様によれば、一実施形態では、CAR−T細胞治療の約2〜3週間後に追加的な薬剤が投与される。別の実施形態では、CAR−T細胞治療の約6〜7週間後に追加的な薬剤が投与される。別の実施形態では、CAR−T細胞治療の約9週間後に追加的な薬剤が投与される。別の実施形態では、CAR−T細胞治療の数ヶ月後に追加的な薬剤が投与される。

0125

一実施形態では、CAR−T細胞は、対象に対して異種である。一実施形態では、CAR−T細胞は、1以上のドナーに由来する。一実施形態では、CAR−T細胞は、1以上の骨髄ドナーに由来する。別の実施形態では、CAR−T細胞は、1以上の血液バンク献血に由来する。一実施形態では、ドナーは適合ドナー(マッチドナー)である。一実施形態では、CAR−T細胞は、ユニバーサル同種異系CAR−別の実施形態では、CAR−T細胞は、非適合の(アンマッチの)第三者のドナーからのものである。別の実施形態では、CAR−T細胞は、プールされた第三者のドナーからのものである。一実施形態では、ドナーは骨髄ドナーである。別の実施形態において、ドナーは、血液バンクドナーである。一実施形態では、本明細書に開示される組成物及び方法のCAR−T細胞は、1以上のMHC非制限腫瘍指向性キメラ受容体を含む。一実施形態では、非自己T細胞は、例えば引用により本明細書に組み入れられる米国特許出願第2013/0156794号明細書に記載されているように、自己免疫反応を予防または最小限に抑えるために、当該分野で公知のプロトコールにしたがって改変または投与され得る。

0126

他の実施形態では、CAR−T細胞は、自己由来である。一実施形態では、患者自身の細胞が使用される。この実施形態において、患者自身の細胞が使用される場合、CAR−T細胞療法は、アポトーシス細胞療法の後に投与される。

0127

一実施形態では、アポトーシス細胞は対象に対して異種である。一実施形態では、アポトーシス細胞は、1以上のドナーに由来する。一実施形態では、アポトーシス細胞は、1以上の骨髄ドナーに由来する。別の実施形態では、アポトーシス細胞は、1以上の血液バンク献血に由来する。一実施形態では、ドナーはマッチドナーである。別の実施形態において、アポトーシス細胞は、アンマッチの第三者のドナー由来である。一実施形態では、アポトーシス細胞はユニバーサル同種異系アポトーシス細胞である。別の実施形態では、アポトーシス細胞は同系ドナーからのものである。別の実施形態では、CAR−T細胞は、プールされた第三者のドナーからのものである。一実施形態では、ドナーは骨髄ドナーである。別の実施形態において、ドナーは、血液バンクドナーである。別の実施形態において、アポトーシス細胞は対象の自家由来である。この実施形態では、患者自身の細胞が使用される。

0128

いくつかの実施形態によれば、本明細書中に開示される治療用単核豊富細胞調製物またはアポトーシス細胞上清は、全身的に対象に投与される。別の実施形態において、投与は、静脈経路による。あるいは、治療用単核豊富細胞または上清を、これに限定されないが、非経口腹腔内、関節内、筋肉内及び皮下経路を含む様々な他の経路によって対象に投与することができる。各可能性は、本明細書に開示されるそれぞれ別の実施形態を表す。

0129

いくつかの実施形態によれば、本明細書中に開示される治療用単核豊富細胞調製物または追加的な薬剤は、全身的に対象に投与される。別の実施形態において、投与は、静脈内経路による。あるいは、治療用単核豊富細胞または追加の薬剤は、これに限定されないが、非経口、腹腔内、関節内、筋肉内及び皮下経路を含む様々な他の経路にしたがって対象に投与することができる。各可能性は、本明細書に開示されるそれぞれ別の実施形態を表す。

0130

一実施形態では、製剤は、全身的ではなく局所的な方法で、例えば患者体内の特定の領域に直接製剤を注射することによって投与される。別の実施形態において、特定の領域は、腫瘍または癌を含む。

0131

別の実施形態では、治療用単核豊富細胞または上清を、これらに限定しないが、生理学溶液生理食塩水等)、PBS、HBSSなどの適切な生理学的緩衝液中に懸濁させて対象に投与する。さらに、懸濁媒体は、細胞の生存能力を維持するのに役立つサプリメントをさらに含んでもよい。別の実施形態では、例えば、生理学的溶液、PBS、HBSSなどの生理学的緩衝液に懸濁された追加的な薬剤を対象に投与する。

0132

いくつかの実施形態によれば、医薬組成物静脈内投与される。別の実施形態によれば、医薬組成物は単回投与で投与される。別の実施形態によれば、医薬組成物は複数回投与で投与される。別の実施形態によれば、医薬組成物は、2回投与で投与される。別の実施形態によれば、医薬組成物は、3回投与で投与される。別の実施形態によれば、医薬組成物は、4回投与で投与される。別の実施形態によれば、医薬組成物は、5回投与またはそれ以上の回数の投与で投与される。いくつかの実施形態によれば、医薬組成物は、静脈注射用に製剤化される。

0133

一実施形態では、改変CAR発現免疫細胞を対象に与える任意の適切な方法を、本明細書に記載の方法のために使用することができる。一実施形態では、対象に細胞を与える方法は、造血細胞移植(HCT)、癌患者へのドナー由来NK細胞の注入、またはそれらの組み合わせを含む。

0134

別の実施形態では、本明細書に記載されるのは、キメラ抗原受容体発現T細胞(CAR−T細胞)療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームの発生を阻害または低減させる方法であって、アポトーシス細胞を含む組成物を前記対象に投与するステップを含む、該方法である。

0135

別の実施形態では、本明細書に記載されるのは、キメラ抗原受容体発現T細胞(CAR−T細胞)療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームの発生を阻害または低減させる方法であって、アポトーシス細胞・食細胞上清などのアポトーシス細胞上清を前記対象に投与するステップを含む、該方法である。

0136

別の実施形態では、本明細書に記載されるのは、キメラ抗原受容体発現T細胞(CAR−T細胞)療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームの発生を阻害または低減させる方法であって、少なくとも1つの追加的な薬剤を前記対象に投与するステップを含む、該方法である。

0137

特定の実施形態では、CAR−T細胞療法は、本明細書に開示されるCAR−T細胞及びアポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清、またはその他の追加の薬剤あるいは追加の薬剤の組み合わせを含む、本明細書に開示される組成物を投与することを含む。代替的な実施形態では、CAR−T細胞療法は、本明細書に開示されるCAR−T細胞を含む組成物及びアポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清、または追加の薬剤またはそれらの組み合わせのいずれかを含む組成物投与することを含む。

0138

非CAR−T細胞適用に関連するサイトカイン放出

0139

一実施形態では、本明細書に記載されているのは、サイトカン放出症候群またはサイトカインストームに罹患している対象またはサイトカン放出症候群またはサイトカインストームを発症しやすい対象におけるサイトカイン産生を低減または阻害する方法であって、アポトーシス細胞またはアポトーシス上清を含む組成物を前記対象に投与するステップを含み、前記投与は、前記対象におけるサイトカイン産生を低減させるかまたは阻害する、該方法である。別の実施形態では、サイトカイン産生の減少または阻害を、サイトカン放出症候群またはサイトカインストームに罹患している、またはサイトカン放出症候群またはサイトカインストームを発症しやすく、かつアポトーシス細胞またはアポトーシス上清を投与されていない対象と比較する。別の実施形態では、サイトカイン産生を減少または阻害する方法は、炎症誘発性サイトカイン産生を減少または抑制する。別の実施形態において、サイトカイン産生を減少または阻害する方法は、少なくとも1つの炎症誘発性サイトカインの産生を減少または抑制する。別の実施形態において、サイトカイン産生を減少または阻害する方法は、少なくともサイトカインIL−6の産生を減少または抑制する。別の実施形態において、サイトカイン産生を減少または阻害する方法は、少なくともサイトカインIL−1βの産生を減少または抑制する。別の実施形態において、サイトカイン産生を減少または阻害する方法は、少なくともサイトカインTNF−αの産生を減少または抑制する。別の実施形態において、サイトカイン産生を減少または阻害するための本明細書に開示される方法は、サイトカイン放出症候群またはサイトカインストームに罹患しているか、またはサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームに発症しやすく、かつアポトーシス細胞またはアポトーシス上清を投与されていない対象と比較して、前記対象にサイトカインIL−6、IL−1β、またはTNF−αの産生の低減または阻害をもたらす。

0140

癌または腫瘍はまた、炎症誘発性サイトカインを含むサイトカインの絶対レベルに影響を与え得る。対象における腫瘍負荷のレベルは、サイトカインレベル、特に前炎症性サイトカインレベルに影響を及ぼし得る。当業者は、語句「減少または抑制する」またはその文法的変形が、サイトカイン産生の大幅な減少または阻害、またはサイトカイン産生の正味の減少または阻害またはパーセント(%)の減少または阻害を包含し得るものであり、またはサイトカイン産生の減少または阻害の変化率を包含し得るものであることを理解されよう。

0141

別の実施形態において、サイトカイン放出症候群またはサイトカインストームに罹患しているか、またはサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームに発症しやすい対象におけるサイトカイン産生を減少または阻害するための本明細書に開示される方法は、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞を含む組成物を前記対象に投与するステップを含む。

0142

別の実施形態において、サイトカイン放出症候群またはサイトカインストームに罹患しているか、またはサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームに発症しやすい対象におけるサイトカイン産生を減少または阻害するための本明細書に開示される方法は、アポトーシス細胞上清などのアポトーシス細胞・食細胞上清、または前記上清を含む組成物を前記対象に投与するステップを含む。

0143

別の実施形態において、サイトカイン放出症候群またはサイトカインストームに罹患しているか、またはサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームに発症しやすい対象におけるサイトカイン産生を減少または阻害するための本明細書に開示される方法は、アポトーシス細胞、アポトーシス細胞上清、CTLA−4阻害剤、α1−アンチトリプシンまたはその断片またはその類似体、テルル系化合物、免疫調節剤またはその任意の組み合わせを含む群から選択される追加的の薬剤のようなアポトーシス細胞上清、あるいは前記上清を含む組成物を前記対象に投与するステップを含む。

0144

一実施形態では、感染により、前記対象におけるサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームが引き起こされる。一実施形態では、感染はインフルエンザ感染である。一実施形態では、インフルエンザ感染はH1N1である。別の実施形態において、インフルエンザ感染はH5N1鳥インフルエンザである。別の実施形態において、感染症は重症急性呼吸器症候群(SARS)である。別の実施形態において、前記対象はエプスタイン・バール・ウイルス関連血球貪食症候群(HLH)を有する。別の実施形態において、感染は敗血症である。一実施形態では、その敗血症はグラム陰性である。別の実施形態において、感染はマラリアである。別の実施形態において、感染はエボラウイルス感染である。別の実施形態において、感染は天然痘ウイルスである。別の実施形態において、感染は全身型グラム陰性菌感染症である。別の実施形態において、感染はヤーリッシュ・ヘルクスハイマー症候群である。

0145

一実施形態では、対象におけるカイン放出症候群またはサイトカインストームの原因は、血球貪食症候群(HLH)である。別の実施形態において、HLHは突発性HLHである。別の実施形態において、HLHはマクロファージ活性化症候群(MAS)である。別の実施形態では、対象におけるサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームの原因はMASである。

0146

一実施形態では、対象におけるサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームの原因は慢性関節炎である。別の実施形態では、対象におけるサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームの原因は、スティル病としても知られている全身型若年性発作関節炎(sJIA)である。

0147

一実施形態では、対象におけるサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームの原因は、クリオピリン関連周期性発熱症候群(CAPS)である。別の実施形態では、CAPSは、家族性寒冷蕁麻疹(FCU)としても知られている家族性寒冷自己炎症症候群(FCAS)を含む。別の実施形態において、CAPSはマックル・ウェルズ症候群(MWS)を含む。別の実施形態において、CAPSは慢性乳児神経皮膚関節炎症候群(CINCA)を含む。さらに別の実施形態において、CAPSはFCAS、FCU、MWS、またはCINCA症候群、またはそれらの任意の組み合わせを含む。別の実施形態では、対象におけるサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームの原因は、FCASである。別の実施形態では、対象におけるサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームの原因は、FCUである。別の実施形態では、対象におけるサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームの原因は、MWSである。別の実施形態では、対象におけるサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームの原因は、CINCA症候群である。さらに別の実施形態では、対象におけるサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームの原因は、FCAS、FCU、MWS、またはCINCA症候群、またはそれらの任意の組み合わせを含む。

0148

別の実施形態では、対象におけるサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームの原因は、CIASI遺伝子としても知られるNLRP3遺伝子の遺伝的または新生の機能獲得変異を含むクリオピリン関連周期性発熱症候群である。

0149

一実施形態では、対象におけるサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームの原因は、遺伝性自己炎症性疾患である。

0150

一実施形態では、炎症性サイトカイン放出のトリガーは、リポ多糖(LPS)、グラム陽性毒素、真菌毒素、グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)またはRIG−1遺伝子発現の調節である。

0151

別の実施形態では、サイトカイン放出症候群またはサイトカインストームに罹患している対象は、感染症を有していない。一実施形態では、前記対象は急性膵炎を有する。別の実施形態では、前記対象は一実施形態では重症熱傷または外傷である組織傷害である。別の実施形態では、前記対象は急性呼吸窮迫症候群を有する。別の実施形態では、前記対象は、薬物使用に伴うサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームを有する。別の実施形態では、前記対象は、毒素吸入に伴うサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームを有する。

0152

別の実施形態では、前記対象は、免疫療法を受けることに伴うサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームを有し、前記免疫療法は、一実施形態では、スーパーアゴニストCD28特異的モノクローナル抗体(CD28SA)を用いた免疫療法である。一実施形態では、CD28SAはTGN1412である。別の実施形態において、免疫療法はCAR−T細胞療法である。別の実施形態において、免疫療法は樹状細胞療法である。

0153

別の実施形態において、医薬組成物の投与から生じるサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームを制御するために、アポトーシス細胞または上清またはCTLA−4阻害剤、α1−アンチトリプシンまたはその断片、その類似体、テルル系化合物、または免疫調節剤、またはそれらの任意の組み合わせが使用され得る。一実施形態では、医薬組成物は、オキサリプラチンシタラビンレナリドマイド、またはそれらの組み合わせである。

0154

別の実施形態において、抗体の投与から生じるサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームを制御するために、アポトーシス細胞または上清またはCTLA−4阻害剤、α1−アンチトリプシンまたはその断片、その類似体、テルル系化合物、または免疫調節剤、またはそれらの任意の組み合わせが使用され得る。一実施形態では、抗体はモノクローナル抗体である。別の実施形態では、抗体はポリクローナル抗体である。一実施形態では、抗体はリツキシマブである。別の実施形態では、抗体はオルソクローンOKT3(ムロモナブ−CD3)である。別の実施形態では、抗体はアレムツズマブ、トシツズマブ、CP−870、893、LO−CD2a/BTI−322またはTGN1412である。

0155

別の実施形態では、炎症性サイトカイン産生の制御が有益であり得る疾患の例として、癌、アレルギー、あらゆるタイプの感染症、毒素ショック症候群、敗血症、あらゆるタイプの自己免疫疾患、関節炎、クローン病狼瘡乾癬、その他、顕著な特徴が対象において有害な作用を引き起こす毒性サイトカイン放出であるあらゆる他の病気などが挙げられる。

0156

T細胞受容体(TCR)

0157

別の実施形態において、本明細書に開示される組成物及び方法は、CAR−T細胞に加えてまたはその代わりに、アポトーシス細胞、アポトーシス細胞上清、CTLA−4阻害剤、α1−アンチトリプシンまたはその断片またはその類似体、テルル系化合物、免疫調節剤またはその任意の組み合わせ、及びデザイナーT細胞受容体による組み合わせ療法を利用する。一実施形態では、TCR療法は、目的のタンパク質のエピトープに特異的なT細胞受容体(TCR)をT細胞に導入することを含む。別の実施形態では、目的のタンパク質は腫瘍関連抗原である。別の実施形態において、遺伝子操作されたTCRは、T細胞活性化ドメインと共に腫瘍細胞上の主要組織適合複合体(MHC)によって提示される腫瘍抗原エピトープを認識する。別の実施形態では、T細胞受容体は、それらの細胞内または膜の局在とは無関係に抗原を認識する。別の実施形態では、TCRは、腫瘍関連抗原を細胞内で発現する腫瘍細胞を認識する。一実施形態では、TCRは内部抗原を認識する。様々な遺伝子改変T細胞受容体及びそれらの製造方法は当該分野で公知である。

0158

一実施形態では、血液学的疾患(リンパ腫及び白血病)及び固形腫瘍(難治性メラノーマ、肉腫)を含む進行性転移性疾患またはその発生を治療、予防、抑制、改善、低減、または緩和するためにTCR療法が使用される。別の実施形態において、T細胞受容体は、NY−ESO−1エピトープに結合するように遺伝子改変され、TCR改変T細胞は、抗NY−ESO−1である。別の実施形態において、T細胞受容体は、HPV−16 E6エピトープに結合するように遺伝子改変され、TCR改変T細胞は、抗HPV−16 E6である。別の実施形態において、T細胞受容体は、HPV−16 E7エピトープに結合するように遺伝子改変され、TCR改変T細胞は、抗HPV−16 E7である。別の実施形態において、T細胞受容体は、MAGE A3/A6エピトープに結合するように遺伝子改変され、TCR改変T細胞は、抗MAGE A3/A6である。別の実施形態において、T細胞受容体は、MAGE A3エピトープに結合するように遺伝子改変され、TCR改変T細胞は、抗MAGE A3である。別の実施形態において、T細胞受容体は、SSX2エピトープに結合するように遺伝子改変され、TCR改変T細胞は、抗SSX2である。

0159

本明細書に開示される組成物及び方法において使用されるTCR療法は、Sadelainら(ibid)の表1に記載された悪性腫瘍を治療する。

0160

樹状細胞

0161

別の実施形態において、樹状細胞を用いた免疫療法の安全性を高めるために、アポトーシス細胞または上清またはCTLA−4阻害剤、α1−アンチトリプシンまたはその断片、その類似体、テルル系化合物、または免疫調節剤、またはそれらの任意の組み合わせが使用され得る。一実施形態では、樹状細胞(DC)は、抗原物質を処理し、それを免疫系のT細胞に細胞表面上に提示し、それによりT細胞を新しい抗原とリコール抗原の両方に感作することができる哺乳動物免疫系の抗原産生及び提示細胞である。別の実施形態では、DCは、最も強力な抗原産生細胞であり、自然免疫系と適応免疫系との間のメッセンジャーとして作用する。DC細胞は、一実施形態では、腫瘍を攻撃及び溶解するエフェクター細胞の生成を介して特異的な抗腫瘍免疫を開始するために使用され得る。

0162

樹状細胞は、皮膚(ランゲルハンス細胞と呼ばれる特殊な樹状細胞型がある)及び及び腸の内層のような外部環境と接触している組織に存在する。それらはまた、血中で未成熟状態で見出すことができる。活性化されるとそれらはリンパ節に移動し、そこでT細胞及びB細胞と相互作用して適応免疫応答を開始及び形成する。一定の開発段階では、樹状突起細胞名前が由来する樹状突起成長させる。樹状細胞は、特定の腫瘍抗原を発現するように改変することができる。

0163

T細胞活性化に必要な3つのシグナルは、(i)自己MHC分子における同族抗原の提示、(ii)膜結合受容体−リガンド対による同時刺激、及び(iii)続く免疫応答の分化を誘導する可溶性因子である。樹状細胞(DC)は、T細胞活性化に必要な3つのシグナルの全てを提供することができ、優れた癌ワクチンプラットフォームとなる。

0164

したがって、別の実施形態では、本明細書に開示されるものは、樹状細胞及びアポトーシス細胞、アポトーシス上清、またはCTLA−4阻止剤、α1−アンチトリプシンまたはその断片またはその類似体、テルル系化合物、または免疫調節化合物、またはそれらの任意の組み合わせを含む組成物である。

0165

別の実施形態では、本明細書に記載されるのは、樹状細胞療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームの発生を阻害または低減させる方法であって、アポトーシス細胞、アポトーシス細胞上清、またはCTLA−4阻止剤、α1−アンチトリプシンまたはその断片またはその類似体、テルル系化合物、または免疫調節化合物、またはそれらの任意の組み合わせを含む組成物を前記対象に投与するステップを含む、該方法である。別の実施形態では、本明細書に記載されるのは、樹状細胞療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームを治療する方法であって、アポトーシス細胞、アポトーシス細胞上清、またはCTLA−4阻止剤、α1−アンチトリプシンまたはその断片またはその類似体、テルル系化合物、または免疫調節化合物、またはそれらの任意の組み合わせを含む組成物を前記対象に投与するステップを含む、該方法である。別の実施形態では、樹状細胞療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームを予防する方法が、アポトーシス細胞、アポトーシス細胞上清、またはCTLA−4阻止剤、α1−アンチトリプシンまたはその断片またはその類似体、テルル系化合物、または免疫調節化合物、またはそれらの任意の組み合わせを含む組成物を前記対象に投与するステップを含む。別の実施形態では、樹状細胞療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームを改善する方法が、アポトーシス細胞、アポトーシス細胞上清、またはCTLA−4阻止剤、α1−アンチトリプシンまたはその断片またはその類似体、テルル系化合物、または免疫調節化合物、またはそれらの任意の組み合わせを含む組成物を前記対象に投与するステップを含む。別の実施形態では、樹状細胞療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームを緩和する方法が、アポトーシス細胞、アポトーシス細胞上清、またはCTLA−4阻止剤、α1−アンチトリプシンまたはその断片またはその類似体、テルル系化合物、または免疫調節化合物、またはそれらの任意の組み合わせを含む組成物を前記対象に投与するステップを含む。

0166

一実施形態では、本明細書に記載されるのは、樹状細胞及び追加的な薬剤を含む組成物であって、前記追加的な薬剤が、アポトーシス細胞、アポトーシス上清、またはCTLA−4阻止剤、α1−アンチトリプシンまたはその断片またはその類似体、テルル系化合物、または免疫調節化合物、またはそれらの任意の組み合わせを含む、該組成物である。

0167

別の実施形態では、本明細書に記載されるのは、サイトカイン放出症候群または樹状細胞療法を受けている対象においてサイトカイン産生を低減または阻害する方法であって、アポトーシス細胞、アポトーシス細胞上清、またはCTLA−4阻止剤、α1−アンチトリプシンまたはその断片またはその類似体、テルル系化合物、または免疫調節化合物、またはそれらの任意の組み合わせを含む組成物を前記対象に投与するステップを含む、該方法である。

0168

別の実施形態では、本明細書に記載されるのは、自己免疫毒性の発生を阻害または低減する方法であって、アポトーシス細胞、アポトーシス細胞集団、アポトーシス細胞上清、またはCTLA−4阻止剤、α1−アンチトリプシンまたはその断片またはその類似体、テルル系化合物、または免疫調節化合物、またはそれらの任意の組み合わせを含む組成物を前記対象に投与するステップを含む、該方法である。

0169

α−1−アンチトリプシン(AAT)

0170

α−1−アンチトリプシン(AAT)は、主に肝臓によって産生される循環52kDa糖タンパク質である。AATは主としてセリンプロテアーゼ阻害剤として知られており、遺伝子SERPINA1によってコードされている。AATは好中球エラスターゼを阻害し、循環AATの遺伝的欠損は、肺組織劣化及び肝臓疾患をもたらす。炎症の間に、血清AAT濃度は健康な個体における濃度の2倍に増加する。

0171

AATレベルといくつかの炎症性疾患の重症度との間には負の相関関係がある。例えば、HIV感染真性糖尿病C型肝炎感染誘発慢性肝疾患、及びいくつかのタイプの血管炎を有する患者において、AATのレベルまたは活性の低下が文献に記載されている。

0172

ヒト血清由来のα−1−抗トリプシン(AAT)は、炎症誘発性サイトカインの産生を減少させ、抗炎症性サイトカインを誘導し、樹状細胞の成熟を妨げることが立証されている。

0173

実際、ヒト末梢血単核細胞(PBMC)へのAATの添加により、LPS誘発TNF−α及びIL−1β放出が阻害されるが、IL−1受容体拮抗薬(IL−1Ra)及びIL−10産生が増加する。

0174

AATは、インビトロでIL−1β媒介膵島毒性を低下させ、AAT単独療法は膵島同種移植生存期間を延ばし、マウスでは抗原特異的免疫寛容を促進し、非肥満糖尿病(NOD)マウスでは糖尿病の進行を遅らせる。AATは、実験モデルにおいてLPS誘発急性傷害を抑制することが示された。近年、AATは、急性心筋虚血再灌流傷害のマウスモデルにおいて、梗塞のサイズ及び心不全重篤度を低下させることが示された。

0175

臨床グレードのヒトAAT(hAAT)による単剤療法は、実験的同種骨髄移植後の循環炎症誘発性サイトカインの減少、移植片対宿主病(GvHD)の重症度の低下、及び動物の生存延長をもたらしたことが文献(Tawaraら、Proc Natl Acad Sci U S A. 2012 Jan 10; 109(2): 564-9)に記載されており、この文献の内容は引用により本明細書の一部とする。AAT処置は、アロ反応性Tエフェクター細胞の増殖を低減させたが、T調節性T細胞(Tregs)の回復を増やし、病理学過程を減少させるようにT調節細胞に対するドナーTエフェクターの比率を変化させた。インビトロで、AATは、TNF−α及びIL−1βなどの前炎症性サイトカインのインビトロでのLPS誘発分泌を抑制し、抗炎症性サイトカインIL−10の産生を増やし、宿主樹状細胞におけるNF−κB転座を減少させた。Marcondes, Blood. 2014 (Oct 30; 124(18): 2881-91)(引用によりその内容を本明細書の一部とする)には、AATによる処置はGvHDを改善するだけでなく、移植片対白血病(GVL)効果を維持し、おそらくその効果をさらに高めることが示されている。

0176

一実施形態では、本明細書に開示される組成物は、キメラ抗原受容体発現T細胞(CAR−T細胞)及びα−1−抗トリプシン(AAT)を含む組成物である。別の実施形態では、CAR−T細胞及びα−1−抗トリプシン(AAT)は別個の組成物である。別の実施形態では、AATは、完全長AATまたはその機能的断片を含む。別の実施形態では、AATは、完全長AATの類似体またはその機能的断片を含む。別の実施形態では、AATを含む組成物は、アポトーシス細胞またはアポトーシス細胞上清をさらに含む。

0177

別の実施形態では、本明細書に記載されるのは、キメラ抗原受容体発現T細胞(CAR−T細胞)療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームの発生を阻害または低減させる方法であって、α−1−アンチトリプシン(AAT)を含む組成物を前記対象に投与するステップを含む、該方法である。別の実施形態では、キメラ抗原受容体発現T細胞(CAR−T細胞)療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームを治療する方法が、α−1−アンチトリプシン(AAT)を含む組成物を前記対象に投与するステップを含む。別の実施形態では、キメラ抗原受容体発現T細胞(CAR−T細胞)療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームを予防する方法が、α−1−アンチトリプシン(AAT)を含む組成物を前記対象に投与するステップを含む。別の実施形態では、キメラ抗原受容体発現T細胞(CAR−T細胞)療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームを改善する方法が、α−1−アンチトリプシン(AAT)を含む組成物を前記対象に投与するステップを含む。別の実施形態では、キメラ抗原受容体発現T細胞(CAR−T細胞)療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームを緩和する方法が、α−1−アンチトリプシン(AAT)を含む組成物を前記対象に投与するステップを含む。

0178

別の実施形態では、本明細書に記載されるのは、サイトカイン放出症候群またはサイトカインストームに罹患している、またはサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームを発症しやすい対象においてサイトカイン産生を減少または阻害させる方法であって、α−1−アンチトリプシン(AAT)を含む組成物を前記対象に投与するステップを含む、該方法である。

0179

一実施形態では、AATを単独で投与してサイトカイン放出を制御する。別の実施形態では、サイトカイン放出を制御するために、AAT及びアポトーシス細胞またはその組成物、またはアポトーシス細胞上清またはその組成物を投与する。

0180

免疫調節剤

0181

当業者であれば、免疫調節剤が細胞外メディエータ、受容体、細胞内シグナル伝達経路のメディエータ、及び翻訳及び転写レギュレータを包含し得ることを理解されよう。一実施形態では、本明細書に開示される追加的な薬剤は、当該分野で公知の免疫調節剤である。別の実施形態では、本明細書に開示される方法における免疫調節剤の使用は、少なくとも1つのサイトカインのレベルを低下させる。別の実施形態では、本明細書に開示される方法における免疫調節剤の使用は、CRSまたはサイトカインストームを低減または阻害する。

0182

一実施形態では、免疫調節剤は、サイトカインまたはケモカインの放出をブロック、抑制または低減する化合物を含む。別の実施形態では、免疫調節剤は、IL−21またはIL−23、またはそれらの組み合わせの放出をブロック、抑制または低減する化合物を含む。別の実施形態では、免疫調節剤は、ケモカイン受容体−5(CCR5)受容体アンタゴニストクラスにおける抗レトロウイルス薬、例えばマラビロクに含む。別の実施形態において、免疫調節剤は、抗DNAM−1抗体を含む。別の実施形態では、免疫調節剤は、ヘパリン硫酸、ATP、及び尿酸、またはそれらの任意の組み合わせを含む群から選択される損傷/病原体関連分子(DAMP/PAMP)を含む。別の実施形態では、免疫調節剤は、シアル酸結合Igレクチン(Siglecs)を含む。別の実施形態では、免疫調節剤は、例えば調節CD4+ CD25+ T細胞(Tregs)または不変ナチュラルキラーT細胞(iNK T細胞)のような免疫トレランスの細胞メディエータを含む。別の実施形態では、免疫調節剤は、ルキソリニブ及びトファシチニブを含む群から選択されるJAK2またはJAK3阻害剤を含む。別の実施形態において、免疫調節剤は、脾臓チロシンキナーゼ(Syk)の阻害剤、例えば、フォスタマチニブを含む。別の実施形態では、免疫調節剤は、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤ボリノスタットアセチル化TAT3を含む。別の実施形態では、免疫調節剤は、NEDD化阻害剤、例えばMLN4924を含む。別の実施形態において、免疫調節剤は、miR−142アンタゴニストを含む。別の実施形態では、免疫調節剤は、シチジン化学的類似体、例えばアザシチジンを含む。別の実施形態では、免疫調節剤は、ヒストンデアセチラーゼの阻害剤、例えばボリノスタットを含む。別の実施形態において、免疫調節剤は、ヒストンメチル化の阻害剤を含む。

0183

テルル系化合物

0184

テルルは、人体にみられる微量元素である。種々のテルル化合物は、免疫調節特性を有し、種々の前臨床及び臨床研究において有益な効果を有することが示されている。一実施形態では、本明細書に開示される方法は、追加的な薬剤としてのテルル系化合物の投与を含む。

0185

一実施形態において、テルル系化合物は、少なくとも1つのサイトカインの分泌を阻害する。別の実施形態において、テルル系化合物は、少なくとも1つのサイトカインの分泌を低減させる。別の実施形態では、テルル化合物は、サイトカインストームのサイトカン放出症候群(CRS)を阻害または低減する。

0186

一実施形態では、本明細書に開示されるのは、キメラ受容体発現T細胞(CAR−T細胞)及びテルル系化合物を含む組成物である。別の実施形態では、CAR−T細胞及びテルル系化合物は別個の組成物である。別の実施形態では、AATは、完全長AATまたはその機能的断片を含む。別の実施形態では、AATは、完全長AATの類似体またはその機能的断片を含む。

0187

別の実施形態では、本明細書に記載されるのは、キメラ抗原受容体発現T細胞(CAR−T細胞)療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームの発生を阻害または低減させる方法であって、テルル系化合物を含む組成物を前記対象に投与するステップを含む、該方法である。別の実施形態では、キメラ抗原受容体発現T細胞(CAR−T細胞)療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームを治療する方法が、テルル系化合物を含む組成物を前記対象に投与するステップを含む。別の実施形態では、キメラ抗原受容体発現T細胞(CAR−T細胞)療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームを予防する方法が、テルル系化合物を含む組成物を前記対象に投与するステップを含む。別の実施形態では、キメラ抗原受容体発現T細胞(CAR−T細胞)療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームを改善する方法が、テルル系化合物を含む組成物を前記対象に投与するステップを含む。別の実施形態では、キメラ抗原受容体発現T細胞(CAR−T細胞)療法を受けている対象におけるサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームを緩和する方法が、テルル系化合物を含む組成物を前記対象に投与するステップを含む。

0188

別の実施形態では、本明細書に記載されるのは、サイトカイン放出症候群またはサイトカインストームに罹患しているか、またはサイトカイン放出症候群またはサイトカインストームを発症しやすい対象においてサイトカイン産生を減少または阻害または低減させる方法であって、テルル系化合物を含む組成物を前記対象に投与するステップを含む、該方法である。

0189

一実施形態において、テルル系化合物は、サイトカイン放出を制御するために単独で投与される。別の実施形態では、サイトカイン放出を制御するために、テルル系化合物及びアポトーシス細胞またはその組成物、またはアポトーシス細胞上清またはその組成物を投与する。

0190

遺伝的改変

0191

一実施形態では、T細胞、樹状細胞及び/またはアポトーシス細胞の遺伝子改変は、RNA、DNA、組換えウイルス、またはそれらの組み合わせを用いて達成され得る。一実施形態において、ガンマレトロウイルスまたはレンチウイルス由来のベクターは、本明細書に開示される組成物及び方法において使用される。別の実施形態では、これらのベクターは、導入遺伝子の永久発現の可能性をもって宿主ゲノムに組み込まれることができ、固有免疫原性が低いものである。別の実施形態では、ホストゲノムに組み込まれ、及び/または固有の免疫原性が低い別のベクターが、本明細書に開示される組成物及び方法において使用され得る。別の実施形態では、非ウイルスベクター媒介スリピングビューティ(SleepingBeauty)トランスポゾンステムを使用して、CAR及び他の遺伝子をT細胞に挿入する。別の実施形態において、「自殺遺伝子」は、T細胞に組み込まれ、プロアポトーシス遺伝子の発現は、全身的に送達された薬物に応答する誘導性プロモータの制御下にある。

0192

一実施形態において、遺伝子改変は一時的であり得る。別の実施形態において、遺伝子改変は、メッセンジャーRNAmRNA)を利用し得る。別の実施形態においては、多数の細胞が、mRNAをトランスフェクトされたT細胞などの一時的に改変されたT細胞において複数回注入され得る。別の実施形態では、インビトロで転写されたmRNAを使用するリンパ球のRNAをベースにした電気穿孔が、タンパク質の一時的発現を約1週間にわたって媒介し、ウイルスベクターを組み込むリスクを回避する。別の実施形態では、mRNA形質導入された樹状細胞またはmRNA電気穿孔されたT細胞及びNKリンパ球が用いられる。

0193

遺伝子改変T細胞は、養子免疫伝達後も有害な影響を伴わずに10年以上維持され、遺伝子改変ヒトT細胞は基本的に安全であることが示されている。

0194

別の実施形態では、本明細書中に開示される組成物及び方法における遺伝子改変は、当技術分野で公知の任意の方法であり得る。

0195

アポトーシス細胞

0196

一実施形態では、本明細書に開示される組成物及び方法における使用のためのアポトーシス細胞(「Apocells」)は、国際公開第2014/087408号に記載されるとおりである。この特許文献は引用によりその全内容を本明細書の一部とする。別の実施形態では、本明細書に開示される組成物及び方法における使用のためのアポトーシス細胞は、当該分野で公知の任意の方法で製造される。別の実施形態では、本明細書に開示される組成物及び方法における使用のためのアポトーシス細胞は、治療を受けている対象の自己細胞である。別の実施形態では、本明細書に開示される組成物及び方法における使用のためのアポトーシス細胞は、治療を受けている対象の同種異系細胞である。別の実施形態では、アポトーシス細胞を含む組成物は、本明細書中に開示されるような、または当技術分野で公知のアポトーシス細胞を含む。

0197

一実施形態では、アポトーシス細胞は単核豊富細胞を含む細胞調製物を含み、前記細胞調製物は少なくとも85%の単核細胞を含み、前記細胞調製物中の細胞の少なくとも40%は初期アポトーシス状態にあり、前記細胞調製物中の細胞の少なくとも85%は生細胞であり、前記細胞調製物は15%以下のCD15高発現細胞を含む。

0198

当業者であれば、「早期アポトーシス状態」という用語が、アポトーシスの後期兆候がなくアポトーシスの早期兆候を示す細胞を包含し得ることを理解するであろう。細胞におけるアポトーシスの早期兆候の例としては、ホスファチジルセリン(PS)の曝露及びミトコンドリア膜電位喪失などが挙げられる。後期事象の例としてはヨウ化プロピジウム(PI)の細胞への導入及び最終的なDNA切断などが挙げられる。一実施形態では、細胞が「初期アポトーシス」状態にあることを記録するために、アネキシンVによるPI曝露検出及びPI染色が用いられ、アネキシンVで染色されるがPIでは染色されない細胞は、「早期アポトーシス」状態にあると考えられる。別の実施形態では、アネキシン−VFITC及びPIの両方によって染色される細胞は、「後期アポトーシス細胞」であると考えられる。別の実施形態では、アネキシン−VまたはPIのいずれかに染色されない細胞は、非アポトーシス生存細胞と考えられる。

0199

一実施形態では、アポトーシス細胞は初期アポトーシス状態の細胞を含む。別の実施形態では、アポトーシス細胞は、前記細胞の少なくとも90%が初期アポトーシス状態にある細胞を含む。別の実施形態では、アポトーシス細胞は、前記細胞の少なくとも80%が初期アポトーシス状態にある細胞を含む。別の実施形態では、アポトーシス細胞は、前記細胞の少なくとも70%が初期アポトーシス状態にある細胞を含む。別の実施形態では、アポトーシス細胞は、前記細胞の少なくとも60%が初期アポトーシス状態にある細胞を含む。別の実施形態では、アポトーシス細胞は、前記細胞の少なくとも50%が初期アポトーシス状態にある細胞を含む。

0200

一実施形態では、アポトーシス細胞を含む組成物は、抗凝固剤をさらに含む。

0201

一実施形態では、抗凝固剤は、ヘパリン、酸クエン酸デキストロース(ACD)剤A及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。

0202

一実施形態では、組成物はメチルプレドニゾロンをさらに含む。一実施形態では、メチルプレドニゾロンの濃度は30μg/mlを超えない。一実施形態では、約140×106〜210×106個のアポトーシス細胞が投与される。

0203

一実施形態では、アポトーシス細胞は高用量で使用される。一実施形態では、アポトーシス細胞は高濃度で使用される。一実施形態では、ヒトアポトーシス多形核好中球(PMN)が使用される。一実施形態では、50%がアポトーシス細胞である細胞群が使用される。一実施形態では、アポトーシス細胞は、メイギムザ染色細胞標本によって確認される。一実施形態では、細胞の生存能力は、トリパンブルー色素排除によって評価される。一実施形態において、細胞のアポトーシス及び壊死状態は、FACSで検出されるアネキシンV/ヨウ化プロピジウム染色によって確認される。

0204

一実施形態では、10×106個の用量のアポトーシス細胞が投与される。別の実施形態では、10×107個の用量のアポトーシス細胞が投与される。別の実施形態では、10×108個の用量のアポトーシス細胞が投与される。別の実施形態では、10×109個の用量のアポトーシス細胞が投与される。別の実施形態では、10×1010個の用量のアポトーシス細胞が投与される。別の実施形態では10×1011個の用量のアポトーシス細胞が投与される。別の実施形態では、10×1012個の用量のアポトーシス細胞が投与される。別の実施形態では、10×105個の用量のアポトーシス細胞が投与される。別の実施形態では、10×104個の用量のアポトーシス細胞が投与される。別の実施形態では、10×103個の用量のアポトーシス細胞が投与される。別の実施形態では、10×102個の用量のアポトーシス細胞が投与される。

0205

一実施形態では、高用量のアポトーシス細胞が投与される。一実施形態では、35×106個の用量のアポトーシス細胞が投与される。別の実施形態では、210×106個の用量のアポトーシス細胞が投与される。別の実施形態では、70×106個の用量のアポトーシス細胞が投与される。別の実施形態では、140×106個の用量のアポトーシス細胞が投与される。別の実施形態では、35〜210×106個の用量のアポトーシス細胞が投与される。

0206

いくつかの実施形態によれば、本明細書に開示される製造方法による単核豊富細胞組成物を得ることは、白血球除去輸血によって達成される。当業者であれば、「白血球除去輸血」という用語が、白血球がドナーの血液から分離されるアフェレーシス手順(血液成分分離手順)を包含し得ることは理解されよう。いくつかの実施形態によれば、ドナーの血液は白血球除去輸血を受け、したがって本明細書に開示される製造方法にしたがって単核豊富細胞組成物が得られる。回収された細胞の凝固を防止するために、当該技術分野で知られているように、白血球除去輸血中に少なくとも1つの抗凝固剤の使用が必要であることに留意されたい。

0207

いくつかの実施形態によれば、白血球除去輸血手順は、本明細書中に開示される製造方法による単核豊富細胞組成物の収集を可能にするように構成される。いくつかの実施形態によれば、白血球除去輸血によって得られる細胞収集物は、少なくとも65%を構成する。他の実施形態では、少なくとも70%、または少なくとも80%の単核細胞である。各可能性は、本明細書に開示される別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態によれば、細胞ドナーからの血漿は、本明細書に開示される製造方法による単核豊富細胞組成物の取得と並行して収集される。いくつかの実施形態によれば、細胞ドナーからの約300〜600mlの血漿が、本明細書に開示される製造方法による単核豊富細胞組成物の取得と並行して収集される。いくつかの実施形態によれば、本明細書に開示される製造方法による単核豊富細胞組成物の取得と並行して収集される血漿は、凍結及び/または培養媒質の一部として使用される。各可能性は、本明細書に開示される別個の実施形態を表す。本明細書中に開示される組成物及び方法における使用のためのアポトーシス細胞の豊富な集団を取得するさらなる詳細な方法は、その全内容が引用により本明細書の一部とする国際公開第2014/087408号に記載されている。

0208

いくつかの実施形態によれば、最初の単核豊富細胞調製物は、少なくとも65%の単核細胞、少なくとも70%、または少なくとも80%の単核細胞を含むが、本明細書に開示される製造方法による本明細書に開示される最終医薬組成物は、少なくとも85%を含む。別の実施形態では、少なくとも90%、または少なくとも95%の単核細胞を含む。各可能性は、本明細書に開示される別個の実施形態を表す。

0209

一実施形態では、アポトーシス細胞は、限定しないが、静脈内、皮下、結節内、腫瘍内、髄腔内、胸腔内、腹腔内、及び胸腺への直接的投与を含む任意の方法によって投与することができる。

0210

一実施形態では、アポトーシス細胞は同種異系である。一実施形態において、アポトーシス細胞は、プールされた第三者のドナー由来である。一実施形態では、本明細書中に開示される方法は、例えば引用により本明細書に組み入れられる米国特許出願第2013/0156794号明細書に記載されている1つ以上のステップを含む、同種異系細胞の拒絶を克服するために有用なさらなる工程を含む。一実施形態では、前記方法は、一実施形態では同種異系アポトーシス細胞であるアポトーシス細胞の投与前の完全または部分的なリンパ枯渇のステップを含む。一実施形態では、同種異系アポトーシス細胞がサイトカイン放出を制御するのに十分な期間、ホスト対移植片反応を遅延させるように、リンパ球枯渇を調整する。別の実施形態では、前記方法は、リンパ節からの同種異系アポトーシス性T細胞の放出を遅延させる薬剤の投与するステップを含み、そのような薬剤としては例えば、2−アミノ−2−[2−(4−オクチルフェニル)エチル]プロパン−1,3−ジオール(FTY720)、5−[4−フェニル−5−(トリフルオロメチル)チオフェン−2−イル]−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]1,2,4−オキサジアゾール(SEW2871)、3−(2−(−ヘキシルフェニルアミノ)−2−オキソエチルアミノ)プロパン酸(W123)、(2−クロロ−4−(3−フェノキシフェニルチオ)フェニル)−2−(ヒドロキシメチル)ブチリルリン酸水素塩(KRP−203リン酸)または当該分野で公知の他の薬剤が挙げられ、前記方法は、有効で、かつ移植片対宿主病の開始がない同種異型アポトーシス細胞の使用を可能にするべく本明細書に開示される組成物及び方法の一部として使用され得る。別の実施形態では、同種間アポトーシス性T細胞によるMHC発現を抑制して、同種異系細胞の拒絶を低減する。

0211

別の実施形態において、前記方法は、投与前にレシピエントに提供されるWBC由来のアポトーシス細胞に放射線照射するステップを含む。一実施形態において、細胞は、アポトーシス細胞集団内の残存生存細胞の増殖及び/または活性化を回避するように放射線照射される。別の実施形態では、放射線照射されたアポトーシス細胞は、それらの早期のアポトーシス、免疫調節、及び安定性に関する特性をすべて保存する。別の実施形態では、放射線照射ステップはUV放射線を使用する。別の実施形態では、放射線照射ステップはガンマ線を使用する。別の実施形態では、アポトーシス細胞は、減少した割合の生存非アポトーシス細胞を含むか、アポトーシス細胞調製物中に存在するあらゆる生存非アポトーシス細胞の細胞活性化が抑制された調製物を含むか、またはアポトーシス細胞調製物中に存在するあらゆる生存非アポトーシス細胞を含むか、またはそれらの任意の組み合わせを含む。

0212

一実施形態では、初期アポトーシス状態の単核細胞を含むプールされた単核アポトーシス細胞調製物を使用し、該プールされた単核アポトーシス細胞は、少ない割合の生存非アポトーシス細胞、あらゆる生存非アポトーシス細胞の細胞活性化が抑制された調製物、または、生存非アポトーシス細胞の増殖が減少した調製物、またはそれらの任意の組み合わせを含む。別の実施形態では、プールされた単核アポトーシス細胞は放射線照射されたものである。別の実施形態では、本明細書中に開示されているのは、いくつかの実施形態において、献血された血液から得られる白血球分画(WBC)に由来する、プールされた単核アポトーシス細胞調製物である。

0213

一実施形態では、アポトーシス細胞調製物が放射線照射される。別の実施形態において、前記放射線照射はガンマ線照射またはUV照射を含む。さらに別の実施形態においては、放射線照射された調製物は、非放射線照射のアポトーシス細胞調製物と比較して少ない数の非アポトーシス細胞を有する。別の実施形態において、放射線照射された調製物は、非放射線照射のアポトーシス細胞調製物と比較して少ない数の増殖細胞を有する。別の実施形態では、放射線照射された調製物は、非放射線照射アポトーシス細胞集団と比較して少ない数の潜在的に免疫学的に活性な細胞を有する。

0214

一実施形態において、プールされた血液は、ドナーとレシピエントとの間でマッチしない第三者の血液を含む。

0215

当業者であれば、「プールされた」という表現は、複数のドナーから採取され、後の使用のために調製され、保存されたものであり得る血液を包含し得ることを理解されよう。次いで、この結合した血液プールを処理して、プールされた単核アポトーシス細胞調製物を生成することができる。別の実施形態では、プールされた単核アポトーシス細胞調製物は、単核アポトーシス細胞の容易に利用可能な供給が利用可能であることを保証する。別の実施形態において、細胞は、アポトーシスが誘発される培養ステップ直前にプールされる。別の実施形態では、細胞は、再懸濁のステップでの培養ステップの後に、プールされる。別の実施形態では、細胞は、放射線照射ステップの直前にプールされる。別の実施形態では、細胞は、放射線照射ステップの後にプールされる。別の実施形態では、細胞は、調節方法のなかの任意のステップにおいてプールされる。

0216

一実施形態において、プールされたアポトーシス細胞調製物は、約2〜25単位の血液中に存在する細胞に由来する。別の実施形態では、プールされたアポトーシス細胞調製物は、約2〜5、2〜10、2〜15、2〜20、5〜10、5〜15、5〜20、5〜25、10〜15、10〜20、10〜25、6〜13、または6〜25単位の血液中に存在する細胞から構成される。別の実施形態では、プールされたアポトーシス細胞調製物は、約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24または25単位の血液中に存在する細胞から構成される。必要な血液の単位数もまた、血液からのWBC回収の効率に左右される。例えば、WBC回収の効率が低いと、追加の単位の血液が必要となり、WBC回収の効率が高いと、必要な血液の単位数が少なくなる。いくつかの実施形態では、各単には血液バッグである。別の実施形態では、プールされたアポトーシス細胞調製物は、少なくとも25単位の血液、少なくとも50単位の血液、または少なくとも100単位の血液中に存在する細胞を含む。各可能性は、本明細書に開示される別個の実施形態を表す。

0217

一実施形態では、血液の単位は、献血由来の白血球(WBC)画分を含む。別の実施形態では、献血は、血液センターまたは血液バンクからのものであり得る。別の実施形態では、献血は、プールされたアポトーシス細胞調製物の調製時に収集された病院のドナーからのものであり得る。別の実施形態において、複数のドナーからのWBCを含む血液の単位は、本明細書に開示される組成物及び方法の目的のために作られた独立した血液バンクに保存され、維持される。別の実施形態では、本明細書に開示される組成物及びその方法の目的のために設立された血液バンクは、複数のドナーからのWBCを含む血液の単位を供給することができ、白血球除去輸血を含む。

0218

一実施形態において、プールされたWBCの単位は、HLAマッチングによって制限されない。したがって、結果として得られたアポトーシス細胞調製物は、HLAマッチングによって制限されない細胞集団を含む。したがって、特定の実施形態では、プールされた単核アポトーシス細胞調製物は、同種異系細胞を含む。

0219

HLAのマッチングに制限されない、プールされたWBCに由来するプールされた単核球アポトーシス細胞調製物の利点は、容易に入手できるWBCの供給源であり、WBCの取得コストを低減させることである。

0220

一実施形態において、プールされた血液は、HLAマッチングとは無関係に複数のドナーからの血液を含む。別の実施形態において、プールされた血液は、複数のドナーからの血液を含み、ここで、レシピエントとマッチするHLAが考慮されている。例えば、1個のHLA対立遺伝子、2個のHLA対立遺伝子、3個のHLA対立遺伝子、4個のHLA対立遺伝子、5個のHLA対立遺伝子、6個のHLA対立遺伝子、または7個のHLA対立遺伝子が、ドナーとレシピエントの間でマッチングされている。別の実施形態では、複数のドナーが部分的にマッチングされ、例えば、ドナーのうちのいくつかが、HLAマッチされたもので、1個のHLA対立遺伝子、2個のHLA対立遺伝子、3個のHLA対立遺伝子、4個のHLA対立遺伝子、5個のHLA対立遺伝子、6個のHLA対立遺伝子、または7個のHLA対立遺伝子が、いくつかのドナーとレシピエントの間でマッチングされている。各可能性は、本明細書に開示される実施形態を含む。

0221

特定の実施形態において、いくつかの生存可能な非アポトーシス細胞(耐アポトーシス)は、以下に記載されるアポトーシスステップの誘導後に残存し得る。これらの生存可能な非アポトーシス細胞の存在は、一実施形態では、放射線照射ステップの前に観察される。これらの生存可能な非アポトーシス細胞は、増殖し得るか、または活性化され得る。一実施形態では、複数のドナーに由来するプールされた単核球アポトーシス細胞調製物は、ホストに対して活性化されるか、相互に活性化されるか、またはその両方で活性化され得る。

0222

一実施形態では、本明細書に開示されるような放射線照射された細胞調製物は、非放射線照射細胞調製物と比較して、細胞活性化が抑制され、増殖が少なくなっていた。別の実施形態において、放射線照射はガンマ線照射またはUV照射を含む。別の実施形態では、放射線照射された細胞調製物は、非放射線照射細胞調製物と比較して非アポトーシス細胞の数が減少する。別の実施形態では、放射線照射は約15グレイ単位(Gy)を含む。別の実施形態では、放射線照射は約20グレイ単位(Gy)を含む。別の実施形態では、放射線照射は約25グレイ単位(Gy)を含む。別の実施形態では、放射線照射は約30グレイ単位(Gy)を含む。別の実施形態では、放射線照射は約35グレイ単位(Gy)を含む。別の実施形態では、放射線照射は約40グレイ単位(Gy)を含む。別の実施形態では、放射線照射は約45グレイ単位(Gy)を含む。別の実施形態では、放射線照射は約50グレイ単位(Gy)を含む。別の実施形態では、放射線照射は約55グレイ単位(Gy)を含む。別の実施形態では、放射線照射は約60グレイ単位(Gy)を含む。別の実施形態では、放射線照射は最大2500グレイ単位(Gy)を含む。別の実施形態では、放射線照射されたプールされたアポトーシス細胞調製物は、非放射線照射のプールされたアポトーシス細胞調製物と同じまたは類似のアポトーシスプロファイル、安定性及び有効性を維持する。

0223

一実施形態では、本明細書に開示されるようなプールされた単核球アポトーシス細胞調製物は、24時間まで安定である。別の実施形態では、プールされた単核アポトーシス細胞調製物は、少なくとも24時間安定である。別の実施形態では、プールされた単核アポトーシス細胞調製物は、24時間以上安定である。さらに別の実施形態では、プールされた単核アポトーシス細胞調製物は、36時間まで安定である。さらに別の実施形態では、プールされた単核アポトーシス細胞調製物は、少なくとも36時間安定である。さらに別の実施形態では、プールされた単核アポトーシス細胞調製物は、36時間以上安定である。さらに別の実施形態では、プールされた単核アポトーシス細胞調製物は、48時間まで安定である。さらに別の実施形態では、プールされた単核アポトーシス細胞調製物は、少なくとも48時間安定である。さらに別の実施形態では、プールされた単核アポトーシス細胞調製物は、48時間以上安定である。

0224

一実施形態では、放射線照射ステップを含むプールされた細胞調製物を製造する方法は、単一のマッチドナー由来のアポトーシス調製物において観察される初期アポトーシス、免疫調節及び安定性を保存し、細胞調製物が放射線照射ステップを含まなくてもよい。別の実施形態では、本明細書に開示されるように、プールされた単核球アポトーシス細胞調製物は、移植片対宿主病(GVHD)反応を誘発しない。

0225

細胞調製物の放射線照射は、当技術分野において安全であると考えられる。放射線照射手順は、WBCに対する反応を防ぐために、現在、定期的に輸血血液に対して実施されている。

0226

別の実施形態では、本明細書に開示されたようなプールされた単核球アポトーシス細胞調製物中のアポトーシス細胞の画分は100%に近く、それにより細胞調製物中の生存非アポトーシス細胞の画分が減少する。一実施形態では、アポトーシス細胞のパーセントは少なくとも40%である。別の実施形態では、アポトーシス細胞のパーセントは少なくとも50%である。別の実施形態では、アポトーシス細胞のパーセントは少なくとも60%である。別の実施形態では、アポトーシス細胞のパーセントは少なくとも70%である。別の実施形態では、アポトーシス細胞のパーセントは少なくとも80%である。別の実施形態では、アポトーシス細胞のパーセントは少なくとも90%である。別の実施形態では、アポトーシス細胞のパーセントは少なくとも99%である。したがって、生存非アポトーシス細胞の減少した画分を含むまたはそのような画分が存在しない細胞調製物は、一実施形態では、レシピエントにおいてGVHDを誘発しない、プールされた単核球アポトーシス細胞調製物を提供し得る。各可能性は、本明細書に開示される実施形態を表す。

0227

あるいは、別の実施形態では、生存非アポトーシスWBCのパーセンテージは、例えば標的化沈殿によって、生存細胞集団を特異的に除去することによって減少する。別の実施形態では、生存している非アポトーシス細胞のパーセントは、ホスファチジルセリンに結合する磁気ビーズを用いて減少させることができる。別の実施形態では、非アポトーシス細胞の細胞表面上のマーカーに結合するが、アポトーシス細胞には結合しない磁気ビーズを使用して、生存非アポトーシス細胞のパーセントを減少させることができる。別の実施形態では、アポトーシス細胞の細胞表面上のマーカーに結合するが、非アポトーシス細胞には結合しない磁気ビーズを使用して、アポトーシス細胞がさらなる調製のために選択され得る。さらに別の実施形態では、生存非アポトーシス性WBCのパーセンテージは、超音波の使用によって低減される。

0228

一実施形態において、アポトーシス細胞は、プールされた第三者のドナー由来である。

0229

一実施形態において、プールされた細胞調製物は、リンパ球、単球及びナチュラルキラー細胞からなる群から選択される少なくとも1つの細胞の種類を含む。別の実施形態では、プールされた細胞調製物は、単核豊富細胞集団を含む。一実施形態では、プールされた単核球は、リンパ球、単球及びナチュラルキラー細胞からなる群から選択される種類の細胞を含む単核豊富細胞調製物である。別の実施形態において、単核豊富細胞調製物は、顆粒球(すなわち、好中球好塩基球及び好酸球)としても知られている多形核白血球を15%以下、あるいは10%以下、典型的には5%以下しか含まない。別の実施形態では、プールされた単核細胞調製物は顆粒球を欠いている。各可能性は、本明細書に開示される別個の実施形態を表す。

0230

他の実施形態では、プールされた単核豊富細胞調製物は、15%以下、あるいは10%以下、典型的には5%以下のCD15高発現細胞を含む。一実施形態では、プールされたアポトーシス細胞調製物は、15%未満のCD15高発現細胞を含む。各可能性は、本明細書に開示される別個の実施形態を表す。

0231

一実施形態では、本明細書に開示されるプールされた単核細胞豊富調製物は、少なくとも80%の単核細胞、少なくとも85%の単核細胞、あるいは少なくとも90%の単核細胞、または少なくとも95%の単核細胞を含み、各可能性は、本明細書に開示される別個の実施形態である。いくつかの実施形態によれば、本明細書に開示されたプールされた単核豊富細胞調製物は、少なくとも85%の単核細胞を含む。

0232

別の実施形態では、最終的なプールされたパーセントが少なくとも80%である任意のプールされた細胞調製物が、本明細書に開示されるようなプールされた単核細胞豊富細胞集団であると考えられる。したがって、少なくとも80%単核細胞の得られた「プール」を有する高単核細胞を有する細胞調製物を用いて多形核細胞(PMN)の増加した細胞調製物をプールすることは、本明細書に開示される調製物を含む。いくつかの実施形態によれば、単核細胞は、リンパ球及び単球を含む。

0233

当業者であれば、「単核細胞」という用語が、1つの分葉核を有する白血球を包含し得ることを理解されよう。別の実施形態では、本明細書で開示されるように、プールされたアポトーシス細胞調製物は、5%未満の多形核白血球を含む。

0234

一実施形態では、アポトーシス細胞はT細胞である。別の実施形態では、アポトーシス細胞は、CAR−T細胞と同じプールされた第三者のドナーT細胞由来である。別の実施形態では、アポトーシス細胞はCAR−T細胞集団に由来する。

0235

驚くべきことに、アポトーシス細胞は、IL−6などのサイトカインストームに関連するサイトカインの産生を減少させる。一実施形態では、アポトーシス細胞は、マクロファージ及びDCにおけるサイトカイン発現レベルに影響を及ぼすが、T細胞自体におけるサイトカイン発現レベルに影響しない。したがって、アポトーシス細胞がCAR−T細胞療法または樹状細胞療法の有効性向上に有用であることは予想外であった。

0236

別の実施形態では、アポトーシス細胞はT細胞の細胞死を誘発するが、サイトカイン発現レベルの変化を介するものではない。

0237

別の実施形態において、アポトーシス細胞は、アポトーシス細胞がなければサイトカインストームを増幅するであろう、マクロファージ及び樹状細胞のサイトカイン分泌プライミング拮抗する。別の実施形態において、アポトーシス細胞は、炎症応答を抑制し、及び/またはサイトカインの過剰放出を防止する制御性T細胞(Treg)を増加させる。

0238

一実施形態では、アポトーシス細胞の投与は、1つ以上の炎症誘発サイトカインを阻害する。一実施形態では、炎症誘発サイトカインは、IL−1β、IL−6、TNF−α、またはIFN−γ、またはそれらの任意の組み合わせを含む。別の実施形態において、アポトーシス細胞の投与は、1つ以上の抗炎症性サイトカインの分泌を促進する。一実施形態では、抗炎症性サイトカインは、TGF−β、IL−10、またはPGE2、またはそれらの任意の組み合わせを含む。

0239

別の実施形態において、アポトーシス細胞の投与は、TLRリガンドへの曝露後の樹状細胞の成熟を阻害する。別の実施形態では、アポトーシス細胞の投与は、潜在的に寛容原性の樹状細胞を生成し、これは一実施形態では移動可能であり、一実施形態では、移動はCCR7によるものである。別の実施形態では、アポトーシス細胞の投与は、一実施形態ではTAM受容体シグナル伝達(Tyro3、Axl及びMer)である様々なシグナル伝達事象を誘発するし、このTAM受容体シグナル伝達は、一実施形態では、抗原提示細胞における炎症を阻害する。

0240

一実施形態では、Tyro−3、Axl及びMerは、キナーゼドメイン及び接着分子様細胞外ドメイン内の保存された配列によって特徴付けられる受容体チロシンキナーゼRTK)のTAMファミリーを構成する。別の実施形態では、アポトーシス細胞の投与は、MerTKを介したシグナル伝達を活性化する。別の実施形態において、アポトーシス細胞の投与は、一実施形態ではNF−κBを負に調節する、ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)/AKT経路を活性化する。別の実施形態において、アポトーシス細胞の投与は、一実施形態では、炎症誘発サイトカイン分泌、DC成熟、またはそれらの組み合わせの阻害をもたらす、インフラマソームを負に調節する。別の実施形態では、アポトーシス細胞の投与は、Nr4a、Thbs1、またはその組み合わせなどの抗炎症性遺伝子の発現をアップレギュレートする。別の実施形態では、アポトーシス細胞の投与は、一実施形態では、パネキシン1依存的に蓄積される高レベルのAMPを誘導する。別の実施形態において、アポトーシス細胞の投与は、炎症を抑制する。

0241

アポトーシス細胞上清(ApoSup及びApoSup Mon)

0242

一実施形態では、本明細書に開示されるような方法及び治療で使用するための組成物は、本明細書に開示されるアポトーシス細胞上清を含む。

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